開議午後1時00分
○議長(鈴木喜明)これより、本日の会議を開きます。
本日の会議録署名議員に、髙橋龍議員、髙木紀和議員を御指名いたします。
日程第1「議案第1号ないし議案第40号」を一括議題といたします。
これより、昨日に引き続き、会派代表質問を行います。
通告がありますので、順次、発言を許します。
(「議長、21番」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)21番、川畑正美議員。
(21番川畑正美議員登壇)(拍手)
○21番(川畑正美議員)日本共産党を代表して、質問いたします。
最初に、市長の政治姿勢について質問します。
新型コロナウイルス対策について、ことし1月に中国武漢市において原因不明の肺炎が発生し、WHOは緊急事態宣言を発表しました。道内でも感染者が広がっています。本市では、国・道の対策に応じて庁内対策会議を開催して対策を発表しました。本市では、感染の疑いがある場合は、病院や保健所に事前連絡が必要と報道されていますが、診療体制の整った医療機関は具体的にどこになるのでしょうか。また、入院が必要な場合、対応できるベッド数を確保できるのですか、お答えください。
クルーズ船ダイヤモンド・プリンセスの新型コロナウイルス集団感染では、乗客が長期間の船内待機を余儀なくされました、小樽港には4月以降、クルーズ船の寄港も予定されています。港湾管理者としてどのような対策をされるのか、お知らせください。
新型コロナウイルスによる中国人観光客の減少で、市内の宿泊施設のキャンセルが相次いでいると聞いています。市が把握しているホテルや旅館施設のキャンセル状況をお知らせください。
新型コロナウイルスで打撃を受けた事業者がおりますが、市内経済はどのような状況となっているのか、また、どのような対策を講じているのか示してください。
消費税10%への増税について伺います。
消費税10%への増税の国会審議で、安倍首相は、消費税8%への増税時ほどではないと強弁しています。しかし、国内総生産の6割を占める家計消費は、2014年に消費税を8%に増税した後、落ち続け、10%増税によって過去最低水準となりました。2人以上世帯の実質家計消費支出は、2013年の年額363万6,000円から、昨年10月、11月には332万2,000円と、年額31万4,000円も減少しています。小樽商工会議所の2019年10月から12月の2019年度第3・四半期小樽市経済動向調査結果では、企業の景況感を示す業況判断DI値は、前期と比べ2.7ポイント減少しています。2020年1月から3月期は人口減少に伴う客数減や従業員不足、原材料等の高どまり傾向、そして韓国人観光客の減少も加わり、業況の悪化傾向が続くと予想しています。市内の小規模小売店では、客数の減少が顕著の上、10%への増税後の買い控え、複数税率やポイント還元へ対応し切れず、大型店舗に客が奪われ、営業が続けられないと訴えています。
このような状況を踏まえ、日本共産党は、大企業の法人税負担率を18%に、研究開発減税などの優遇税制の是正、1億円を超える所得者の所得税や、富裕層の証券税制の是正などで消費税を5%に減税できる税財政改革を提案しています。中小企業が市内経済を支えていますけれども、消費税率の引き上げが市内経済に与える影響について市長の見解を聞かせてください。
市内の経済動向や市民生活の状況を考えると、政府に対して消費税を5%に減税するよう求めていくべきです。あわせてお答えください。
公共施設再編についてです。
公共施設再編計画案が示されました。商業高校跡には海上技術短期大学校、教育委員会、こども発達支援センター、市立高等看護学院を移転することにしています。再編計画案に示された商業高校跡の活用について、全体像と各施設の移転スケジュールを示してください。その際には、改修工事にかける費用は市が負担することになりますが、過度の負担にならないようにすべきであります。お答えください。
公共施設再編計画の中で、産業会館2階の利用率の低い展示ホール機能を廃止し、生涯学習プラザの学習室、執務室を産業会館に移転するとあります。2階を利活用するとなれば、エレベーターの設置が必要になります。トイレのバリアフリー化を初め、建物全体のバリアフリー化が必要です。市長の見解を聞かせてください。
産業会館は市の中心部の利便性が高い場所に立地していますけれども、駐車場がありません。駐車場の確保はどのように考えていますか、市長の考えを聞かせてください。
これまで、展示ホールにおいて毎年利用していた団体に対して、使用料の減免措置が行われていました。2階ホールが利用できない場合、代替場所などについて、迫市長の見解を示してください。
新・市民プールの建設については、体育館との併設または単独建設を考えているもとで、新・市民プールの整備方針が定まるまで、体育館の現施設を当面維持するとしています。また、再整備する場合には、旧緑小学校の跡地を想定するとしています。新・市民プールについては、体育館との併設にするとか、単独建設にするとか、曖昧な表現ではなくて、新・市民プールを建設することに市長の姿勢を明確に示してください。
特別職の期末手当について伺います。
2019年、人事院は国家公務員の給与について、期末手当と勤勉手当合わせて4.45カ月から4.5カ月への引き上げを勧告しています。一般職員はこれまでも勧告どおり引き上げ、現在4.5カ月支給になっています。市長などの特別職の期末手当支給割合について、議案第20号で職員の勤勉手当支給割合の引き上げに準じた改定を行うとともに、この改定にかかわらず、引き続きその支給割合を附則で2015年から引き続き4.1カ月に据え置きすると提案しています。特別職の期末手当の支給割合を据え置きするとしていますが、なぜ据え置きするのですか、市長の見解をお聞かせください。
公契約条例について伺います。
国や自治体が工事を発注、物品を購入する際には一般競争入札をしますが、行き過ぎた価格競争のために契約金額が適正な水準を下回ることがあり、そのしわ寄せが立場の弱い末端の労働者が負うことになり、雇用される労働者に対して、地方自治体が指定した賃金の支払いを確保させることを規定しています。
2009年に千葉県野田市で初めて制定され、道内では2016年12月13日に旭川市議会で、旭川市における公契約の基本を定める条例が制定されました。本市において下請事業者の労働者から、もう少し賃金を上げてもらえないものかと伺っています。元請では、過当な価格競争の中で入札競争になります。その下請となれば、賃金の切り下げにつながっていくことになります。労働環境が悪影響を受けるのを防ぐためにも、公契約条例が必要です。本市において公契約に係る業務に従事する者の適正な労働環境を確保するためにも必要と考えませんか。市長の見解を示してください。
会計年度任用職員制度について伺います。
三位一体改革で地方への分配が切り詰められ、自治体の財政は逼迫し、正職員を減らさざるを得ない。しかしながら、やらなければならない仕事はたくさんある中で、臨時・非常勤職員数が減らされてきたのが実情です。臨時・非常勤職員は、正規採用の職員に比べ不安定な雇用です。2017年5月、地方公務員法及び地方自治法の一部改正が成立し、ことしの4月1日より新たに会計年度任用職員制度が創設されています。一般職の非常勤職員と身分上位置づけられた会計年度任用職員は、会計年度ごとの任用となります。雇いどめはしないという担保はありますか。
パートタイム会計年度任用職員に時間外報酬が支給されます。どのような場合に時間外勤務を行い、その限度はどのような設定になっていますか。お知らせください。
以上で第1項目めを終わります。
○議長(鈴木喜明)説明員の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)市長。
(迫俊哉市長登壇)
○市長(迫俊哉)川畑議員の御質問にお答えいたします。
ただいま、私の政治姿勢について御質問がありました。
初めに、新型コロナウイルス対策についてですが、まず、診療体制につきましては、感染の疑いがある場合には、保健所に設置した帰国者・接触者相談センターに事前に連絡の上、市内感染症指定医療機関に設置した帰国者・接触者外来を受診していただきます。入院が可能なベッド数は2床であり、患者数が2名を超えた場合には、2次医療圏での調整が必要となるため、北海道と協同して調整を行うほか、市内公的医療機関に対し入院受け入れについて協力を依頼し、病床確保に努めます。
なお、帰国者・接触者外来につきましては、十分な感染防止等を行うという趣旨から、一般には公開しておりません。
次に、クルーズ船寄港時における対策につきましては、船舶の乗客、乗組員の感染の有無や滞在履歴等による上陸の可否判断については、法令により検疫所や出入国在留管理局の対応になりますが、港湾管理者である市としても、関係する事業所への周知等について連携して取り組む必要があると考えております。
なお、3月4日には小樽検疫所、札幌出入国在留管理局、小樽海上保安部などの行政機関や関係団体で構成する小樽港保安委員会を開催する予定であり、今後の対応等について情報共有を図ってまいりたいと考えております。
次に、市内の宿泊施設のキャンセル状況につきましては、市が市内の主な宿泊施設への聞き取り調査を行った結果では、1月30日現在で中国人観光客を中心に1,886室のキャンセルが出ていると伺っておりますが、今後においても現在の状況が長期化することによる影響を懸念しておりますので、定期的に状況を把握してまいりたいと考えております。
次に、新型コロナウイルスによる市内経済の状況と対策につきましては、まず、市内経済の状況といたしましては、さきに実施したヒアリングによりますと、宿泊施設では中国人観光客を中心に多くのキャンセルが出ていると伺っているほか、一部の商店街では訪日外国人旅行者の減少により売り上げへの影響が生じているほか、市民も外出を控えるなどの動きがあり、影響の拡大を危惧しているところであります。
また、製造業でも訪日外国人旅行者の減少に伴う需要の減により、一部に影響が見られるほか、海外との取引がある企業を中心に今後の動向を懸念する声をお聞きしているところであります。
次に、対策としましては、商工会議所や金融機関など関係機関との情報共有に努めるとともに資金繰り等の相談に対応するため2月3日には、産業振興課内に中小企業向けの金融等相談窓口を設置したところであります。
今後においても現在の状況が長期化することによる影響を懸念しておりますので、定期的に状況を把握するとともに、国が行う支援策などの情報収集に努め、必要な対策を検討してまいりたいと考えております。
次に、消費税10%への増税についてですが、まず、消費税率の引き上げが市内経済に与える影響につきましては、商工会議所が実施した10月から12月までの小樽市経済動向調査結果や、市が実施した商店街などを対象とした調査において、業種や業態によって違いはありますが、消費税の影響により売り上げや来店客数が減少したなどの声があったことから、少なからず影響はあるものと考えております。
次に、政府に対し消費税の減税を求めるべきとのことにつきましては、昨年10月に実施された消費税の引き上げは、現役世代の負担を増大させずに少子高齢化によってふえ続ける社会保障費や、少子化対策費の財源を確保することを目的としたものであると認識をしております。
全国市長会においても国に対して持続可能な社会保障制度の構築に向けた地方財源の確保のために引き上げを求めてきておりますので、本市として政府に対し消費税の減税を求めるという考えは持っておりません。
次に、公共施設再編についてですが、まず、商業高校跡の活用につきましては、令和3年度に国立小樽海上技術短期大学校が開校する予定であり、再編計画では、市の施設として教育委員会、こども発達支援センター、高等看護学院、旧石山中学校の収蔵品を移転することとしておりますが、施設の管理上3年度の早い時期には教育委員会が移転し、ほかの施設も順次、移転する予定となっております。
また、商業高校跡の活用に当たっては、内部改修や駐車場の整備などを行う予定でありますが、改修工事等については、本市の厳しい財政状況を踏まえながら適切に行ってまいりたいと考えております。
次に、産業会館2階ホールを利用する際のバリアフリー化と駐車場の確保につきましては、再編計画案では、産業会館2階ホールを利用するに当たり、必要な改修を行った後、生涯学習プラザを移転することとしております。
利用者の中には高齢の方もいらっしゃいますので、バリアフリー化の必要性は認識しておりますが、エレベーターの設置に関しては、建物の構造上の課題もあり、今後設置に向けた可能性について検討してまいりたいと考えております。
また、駐車場の確保につきましては、産業会館は駅やバス停が近く交通アクセスのよい場所にあるため、公共交通機関を利用していただきたいと考えておりますが、駐車場の確保も課題の一つだと認識をしております。
次に、産業会館2階の展示ホール廃止後の代替場所などにつきましては、これまで使用していた団体の皆さんには、今後、他の市施設の利用を含めて御検討いただきたいと考えておりますし、市として、その御相談にも応じてまいりたいと考えております。
次に、再編計画案における新・市民プールの整備につきましては、新・市民プールは本来再編対象施設ではありませんが、老朽化した体育館とあわせて整備を検討していた経過があったため、再編計画案にお示ししているものであります。
新・市民プールは、多額の建設費や維持費がかかる施設であることから、整備方針については引き続き検討してまいりますが、市民の健康増進と子供たちのスポーツ振興に寄与する体育施設整備を計画的に進めるという考えは、今も変わりはありません。
次に、特別職の期末手当についてですが、据え置きの理由につきましては、財政状況が厳しいことから給料の独自削減に加え、期末手当支給割合についても人事院勧告に準じた引き上げを行わず据え置いているものであります。
次に、公契約条例についてですが、本市における公契約条例の制定につきましては、労働者における賃金に関することや雇用条件などの是正については、国において労働基準法や最低賃金法などの関係法令が整備されることや、個々の労使当事者間で賃金等を自主的に決められることが基本であると認識をしており、現時点で直ちに制定する考えはありません。
次に、会計年度任用職員制度についてですが、まず、任用につきましては、国の非常勤職員に準じて制度導入後3年ごとに公募を予定しております。現に任用している職員が引き続き就業を希望する場合には、応募することは可能であり、選考の結果、引き続き任用されることはあり得るものであります。
次に、パートタイム会計年度任用職員の時間外勤務につきましては、時期的に業務が増加する場合やイベント対応などで時間外勤務が発生する場合があります。その上限については、正規職員に準じ1カ月45時間、年間360時間と設定する予定であります。
○議長(鈴木喜明)次に、第2項目めの質問に入ります。
(「議長、21番」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)21番、川畑正美議員。
(21番川畑正美議員登壇)
○21番(川畑正美議員)福祉関係の充実について質問します。
福祉灯油については、2007年から灯油価格の高騰が続き、1リットル当たり100円を超え、翌年でも91.8円となり、福祉灯油の支給を行った実績があります。2012年9月の予算特別委員会では、灯油価格は90円を目安としますが、国や道の財政支援、市の財政状況を総合的に判断して決定するとしていました。小樽市内の灯油の平均価格は2018年以降、1リットル当たり90円を超えて、2018年11月には100円74銭となり、2019年以降も90円を超えています。消費者協会の調べでは、2018年11月をピークに高どまりになっています。
昨年9月に起こったサウジアラビアの石油施設へのドローン攻撃など中東の情勢不安による原油価格の急騰や日本国内での人手不足による輸送費の上昇が影響しています。2月の生活必需品小売価格調査によると、灯油の最高価格は1リットル当たり112円86銭です。北海道生活協同組合連合会では、価格引き上げが発表され、平均価格で100円を超える見通しと判断されます。
後志管内の自治体では、本市を除いて、真狩村、古平町、倶知安町、余市町以外で実施され、灯油価格の変動に左右されず、福祉事業を恒例化し、福祉灯油の支給を行っています。
また、道内の市では、美唄市、歌志内市、江別市、千歳市、北広島市、苫小牧市、北斗市、稚内市、名寄市、富良野市、留萌市でも2019年度に実施しています。本市でも高齢者、障害者、ひとり親世帯などに福祉灯油を実施することを求めます。市長の見解を示してください。
ふれあいパス事業についてです。
ふれあいパス事業について、厚生常任委員を初め議員の中で勉強会を実施し、想定される種々の課題について話し合いをしてまいりました。小樽市地域公共交通活性化協議会での協議運賃の合意は、現行運賃での赤字額は1億3,618万5,000円であり、赤字解消のためには30円値上げが必要です。しかし、10%を超える値上げは利用者負担が大きいことから20円の値上げに設定し、改定後に発生する収支不足は国と市の補助、そしてバス事業者の収支改善により解消するとしています。
勉強会においては、事業費負担の上限1億5,000万円を前提に何らかの制限やバス運賃改定も検討しなければならないと、年齢や所得で対象者制限、1乗車額の利用者負担額の変更、回数券購入冊数の制限、対キロ区間運賃などが課題としてきました。
我が党は、事業費の上限を1億5,000万円とすることや事業目的から、対象年齢、所得額、購入数などの制限はふさわしくないと考えます。利用制限は行わず、現金乗車やICカード利用を含め、利用しやすい制度にすべきです。市長の見解を示してください。
市長は、2020年度について、市内均一運賃が値上げによる負担を利用者に求めないとしています。しかし、2021年度以降の考えは示されていません。今後も利用者の負担をふやさないでください。市長の見解を示してください。
対キロ区間運賃については、市内均一運賃を超える分をふれあいパスを利用した場合、例えば余市方面の蘭島西まで410円の運賃のうち220円を超える分を中央バスに負担していただいています。対キロ区間運賃の合計は1,400万円になるとのことです。小樽市内に居住している市民は同等に処遇されることが基本と考えます。対キロ区間運賃の差額については、現在、事業者が負担していますが、その負担を利用者に転嫁するのは反対です。事業者が負担できないと言うのであれば市が負担すべきです。市長の見解を示してください。
国民健康保険について伺います。
道は2023年度までに都道府県単位化によって国保料水準の統一を目指しています。国保の都道府県単位化当初は、本市においては保険料が低くなると伺っていました。国民健康保険事業運営基金は2019年度には市独自の保険料引き下げとして1億円を取り崩し、2020年3月末の積立額は5億2,000万円になります。2020年度保険料は、前期高齢者交付金等の精算金、財政安定化基金、保健事業分として5,110万円を基金から繰り入れしました。対前年度予算比では、2019年の被保険者が919人減少し、保険給付費4,688万円、国保事業費納付金1億5,849万円減少しています。逆に保険料が1,750万円ふえています。2020年度の1人当たり保険料は5,110万円を基金から繰り入れしても、前年度比3,528円に引き上げをされています。この現象について、1人当たり保険料、納付金、給付費で説明してください。
昨年の我が党の代表質問で、18歳未満の均等割軽減を特別な事情として扱うことを求めました。しかし、市長は、軽減は国で行うこと。18歳未満の子供がいることをもって特別な事情として減免することは適当ではないと退けました。市長は、軽減自体を否定していますが、軽減している自治体もあります。また、国保料の決定権は市町村にあります。18歳未満の者の均等割を軽減することが本市の事情から次世代をつくることに力を入れ、子供育成世代を支援する迫市長の施策につながるのではありませんか。迫市長の手腕を発揮してください。いかがでしょうか。
また、18歳未満の均等割軽減の対象人数は1,343人で、相当する均等割総額は約2,100万円と伺っています。所要額は市が独自に拠出可能な額だと思います。市長の見解を求めます。
日本共産党は、市の責任で国保料の1世帯1万円を前年度より引き下げることを求めています。改めて市長の見解を示してください。
国保料が協会けんぽ保険料と比べて高い要因は、まず、政府が国庫負担金を削減したことです。そして、事業者負担分がありません。国保の加入者には低所得者が多くを占め、ほかに世帯人数に応じた均等割と各世帯にかかる平等割という算定があります。全国知事会は、国保料を協会けんぽ並みに引き下げるために公費負担を1兆円ふやすことを政府に要望しています。国保会計の課題を解決するために、改めて公費負担を1兆円ふやすことを全国市長会などを通じて政府に強力に要望されることを求めます。いかがでしょうか。
2項目めの質問を終わります。
○議長(鈴木喜明)説明員の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)市長。
(迫俊哉市長登壇)
○市長(迫俊哉)ただいま、福祉関係の充実について御質問がありました。
初めに、福祉灯油についてですが、福祉灯油につきましては、灯油価格が急激に高騰した場合に、他都市の状況や国・北海道からの財政支援の動き、また、本市の財政状況を総合的に勘案し判断することとしております。
本市の財政状況を鑑みますと、国等からの財政支援がない中で、市が単独で実施することは困難であることを御理解願います。
次に、ふれあいパス事業についてですが、まず、制度設計などにつきましては、本市の厳しい財政状況から、事業を継続していくためには、財政負担のバランスも考慮し、持続可能な制度とすることが必要であります。
今後の見直しに当たっては、できるだけわかりやすく、利用しやすいという点も踏まえ検討してまいりたいと考えております。
次に、ふれあいパス事業の利用者負担のあり方につきましては、市内均一区間運賃の値上げ分と対キロ区間運賃の差額は、令和2年度は市の負担としておりますが、3年度以降につきましては、今後の制度設計の中で検討し、最終的に判断したいと考えております。
次に、国民健康保険についてですが、まず1人当たりの保険料が上がる理由につきましては、議員が御指摘のとおり、令和2年度は元年度と比べ保険給付費や国保事業費納付金が減少しておりますが、それらの減少の割合以上に被保険者の減少の割合が大きいことから、1人当たりの保険料が上がっているものであります。
次に、18歳未満の均等割軽減につきましては、実施している自治体の多くは国民健康保険法第77条に規定する減免制度により実施しているところでありますが、減免は、災害や事業の廃止等による負担能力の低下に応じて個別になされるものであり、18歳未満の子供がいることをもって特別な事情として減免することは適当ではないと考えております。しかしながら、子育て世帯の負担軽減は非常に重要なことでありますので、全国市長会や全国知事会などを通じて、引き続き国に対し、子供に係る均等割保険料を軽減する支援制度の創設を要望してまいります。
次に、18歳未満の均等割軽減に市費を拠出することにつきましては、繰り返しになりますけれども、減免規定の主旨からすると18歳未満の子供がいることをもって特別な事情として減免することは適当ではないと考えておりますので、引き続き制度の創設について国に要望をしてまいります。
次に、国保料の1世帯1万円の引き下げにつきましては、前年度からの保険料の上昇幅を抑制するために国民健康保険事業運営基金から5,110万円を繰り入れる予算案を提案したところでありますが、令和元年度より1世帯1万円の引き下げを行うためには、さらに2億円以上の基金を繰り入れる必要がありますので、今後の国保会計の安定的な運営に必要な基金の残高を考慮しますと、難しいものと考えております。
次に、政府への公費負担増の要望につきましては、国保制度を安定的かつ持続的に運営するためには、国保財政基盤の強化・拡充は不可欠なことでありますので、引き続き全国市長会等を通じて国に公費負担の増額について要望をしてまいります。
○議長(鈴木喜明)次に、第3項目めの質問に入ります。
(「議長、21番」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)21番、川畑正美議員。
(21番川畑正美議員登壇)
○21番(川畑正美議員)子育て支援について質問します。
保育士の確保と処遇改善についてです。
保育士不足が課題となっています。昨年の第4回定例会で我が党の酒井議員の一般質問で、札幌市が保育士不足解消のため保育士に直接給付を始めている。より長く働いてもらうことを狙って3年、6年、9年間勤務した保育士にそれぞれ10万円の給付を始めていることを紹介しました。その後、恵庭市では、新たに勤務する保育士に保育園側が出す就職祝い金を市が負担するとして、保育士人材確保対策事業に100万円計上しました。江別市では待機児童解消対策で1,814万円を計上して、奨学金や宿舎借り上げ支援など保育士確保策などをきめ細かく打ち出しているわけです。石狩市では、保育士確保のために採用時と3年目、5年目にそれぞれ10万円から30万円の一時金を支払う奨励金制度を新設し、500万円を計上しております。他市においては、保育士確保のために直接支援を進めております。自治体間の競争をあおるつもりはありません。しかし、昨年の第4回定例会の一般質問に対して、検討した事例を挙げて答弁しておりますが、他市の事例のように保育士を確保するため直接的に支援することはできないのでしょうか、お答えください。
本市では、保育人材の確保として、子育て支援員研修事業費として110万円計上されています。事業内容は、保育施設において保育補助業務を行うことができる人材を育成するという子育て支援員研修を実施するという内容です。子育て支援員は保育士ではありません。本市においては専門職としての保育士が不足しているのです。子育て支援員で保育士不足が解消すると考えていますか。子育て支援員は、保育園の保育補助や企業主導型保育施設等の保育員になることができます。保育園の保育補助の子育て支援員では、入所待ち児童の解消につながらないのではありませんか、お答えください。
こども医療費助成の拡大についてです。2020年8月から住民税課税世帯の3歳から就学前までの未就学児についても実質無料化として、本市独自分の予算計上額は7,462万6,000円を計上しています。札幌市は、小学校1、2年生は、2019年3月診療分までは、初診時一部負担金のみとなっており、2020年4月から小学校3年生の通院・入院医療費の自己負担額が実質無料となっています。2021年4月からは、小学校4年生から6年生の通院・入院医療費の自己負担額を初診時一部負担金のみとする計画です。住民税課税世帯の通院医療費を小学校6年生まで拡大した場合、現行1割の自己負担を実質無料化にした場合の所要額を示してください。
また、通院医療費の助成を中学生に拡大し、非課税世帯及び課税世帯を実質無料化とした場合の所要額を示してください。
加えて、入院医療費を中学生まで拡大し、自己負担を現行1割負担から実質無料化に拡大した場合の所要額を示してください。
子育て世代から、小樽市は子育て支援に積極的で住みやすいまちと評価されることが少子化を防ぐことにつながると思います。子育て世代を支援するためには、こども医療費助成の拡大が必要です。医療費の実質無料化の対象を中学生まで拡大すべきです。市長の認識を示してください。
札幌市は、実施時期を4月としています。しかし、小樽市は8月としています。4月実施とすべきではないでしょうか、見解を示してください。
○議長(鈴木喜明)説明員の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)市長。
(迫俊哉市長登壇)
○市長(迫俊哉)ただいま、子育て支援について御質問がありました。
初めに、保育士の確保と処遇改善についてですが、まず、保育士に対する直接的な支援につきましては、子育て支援策をトータルで考えていく中で検討させていただきましたが、今後の財政負担や実施した場合の効果などを十分に吟味した結果、新年度は他の取り組みを優先することとしたものであります。
次に、子育て支援員につきましては、かねてから民間の保育施設からも人材の確保のため市内での支援員養成研修の実施について要望があったところです。市内での研修実施により、保育に興味を持つ市民が受講しやすい環境を整えることで、本市の保育人材として活躍することが期待されます。
また、保育施設が子育て支援員を確保しやすくなることで、保育士の業務負担が軽減され、より長く働き続けられることが期待されるため、保育士不足の解消の一助になり、入所待ち児童の解消にもつながるものと考えております。
次に、こども医療費助成の拡大についてですが、まず、医療費助成の拡大に係る所要額につきましては、小学校1年生から6年生の通院を実質無料化した場合には、年間で約1,800万円、中学校1年生から3年生までの入院・通院をともに実質無料化とした場合には約3,600万円、また、中学生の入院のみを実質無料化した場合には約200万円と見込んでおります。
次に、医療費の実質無料化を中学生まで拡大することにつきましては、本市の財政状況を勘案いたしますと、直ちに助成を拡大することは難しいものと考えておりますが、市民の皆さんが安心して子供を産み育てることができる環境づくりは重要であると認識をしておりますので、子育て支援の施策の中で優先順位などを判断しながら引き続き検討してまいりたいと考えております。
次に、助成拡大の実施時期につきましては、受給者証の有効期限は、市民税額の確定及びその後の事務作業期間の関係から、8月1日から翌年の7月31日までとなっておりますが、4月実施とした場合、4カ月間有効となる受給者証を新たに発行することになり、この間、受給者証を同時に2種類持つ状態となることから、受給者及び医療機関において混乱が生じる可能性があると判断しましたので、これまでの助成拡大と同様に受給者証の更新時期に当たる8月から実施することとしたものであります。
○議長(鈴木喜明)次に、第4項目めの質問に入ります。
(「議長、21番」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)21番、川畑正美議員。
(21番川畑正美議員登壇)
○21番(川畑正美議員)新幹線札幌延伸と残土問題について質問します。
北海道新幹線札幌延伸工事が5年前倒しの2030年開業ありきで進められています。トンネル掘削土に残土受け入れ候補地とされた朝里川温泉地域では、これまでもヒ素や鉛などの重金属を含む要対策土の受け入れについては、朝里が丘町会、朝里川温泉町会、朝里川温泉組合で反対の意見があります。
塩谷地域では、住民が当初の説明会で反対を明確にしていなかったことで、鉄道・運輸機構が塩谷地域では受け入れを認めたとして、その後も朝里トンネル対策土を受け入れました。鉄道・運輸機構は、地域住民の安全を二の次として、要対策土を積み上げています。機構の言うままに進めている迫市長の姿勢は問題だと思います。市民の反対の声に市長は向き合うべきです。いかがでしょうか。
塩谷地域には、要対策土を受け入れしている民有地があり、新たに市有地を候補地にしています。その上、道道小樽環状線の伍助沢から長橋への林道徳助沢連絡通線の入り口の民有地へ新しい受け入れ予定地を設けると鉄道・運輸機構から説明を受けました。昨年末から年末にかけて伍助沢町会、丸山下町会、親和町会、文庫歌町会の各町会長に事前に新しい受け入れ地について説明したいとの話がありました。私は文庫歌町会の町会長として、町会長の一人として、町会だけではなく、かつて行ったように漁業者にも一緒の場で説明すべきだと求めました。しかし、鉄道・運輸機構は、住民意思の分断を狙い合同で説明会を行うことを阻んでいます。環境や市民生活の安全も確認せず、漁業者も含めた地域の理解も得ず、要対策土を入れることは重大な問題です。これ以上、塩谷地域に要対策土を受け入れるべきではありません。要対策土受け入れの説明会を、あえて住民意思の分断を狙い、漁業者も含めた連合町会単位で説明会開催を拒む姿勢に対して、市長の見解を示してください。
我が党は、昨年の第4回定例会で、残土の処分地で水質汚染があった場合、その補償は誰が負うのかとただしたところ、鉄道・運輸機構は、当初2年間は鉄道・運輸機構が水質検査を行うが、その後は基本的に土地所有者が水質検査の責任を持つことになると答弁していました。要対策土の受け入れに当たって、土地所有者との契約書や覚書など記録に残る書面を交わしているのでしょうか。また、水質汚染の責任所在について明示しているのでしょうか、お答えください。
迫市長は、新幹線の新駅周辺の開発や中心街の連携など具体的な取り組みを進めることを公約し、大型公共工事を最優先に進めようとしています。新幹線札幌延伸でもって新幹線新小樽(仮称)駅にどれほどの乗客が乗りおりするものか不明な中で、新小樽(仮称)駅の開業効果を活用するプランを進めています。人口減少が予測される中で、新小樽(仮称)駅にどれだけの列車が停止するかも不明なのです。思ったより利用者が少ないことも想定されます。北海道新幹線建設費負担金を初め2020年度の予算では、北海道新幹線推進費が3,000万円以上計上されています。市の財政が厳しい中で、なぜ大盤振る舞いをするのでしょうか、お答えください。
函館-小樽-札幌間の在来線は、高校生や若者の通学、通勤、高齢者の通院など住民の生活を支える足としての役割を果たしております。新幹線札幌延伸の積極的推進が在来線を潰すことに力を貸すことになるのではありませんか。市長の見解を示してください。
新幹線札幌延伸では、211キロのうち80%の約169キロメートルの膨大な距離がトンネルで占められ、トンネル掘削による要対策土の受け入れが重大な問題になっているわけであります。小樽市だけでなく北斗市、札幌市手稲区金山地区、厚別区山本地区などで地域住民の命と健康を無視した行為に不安の声が上がっています。地域住民の意思を無視して進める新幹線札幌延伸は凍結し、中止も含めて再検討すべきではありませんか。市長の見解を示してください。
○議長(鈴木喜明)説明員の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)市長。
(迫俊哉市長登壇)
○市長(迫俊哉)ただいま、新幹線札幌延伸と残土問題について御質問がありました。
初めに、要対策土の受け入れに対する市民の皆さんの御意見につきましては、不安の声があることは承知をしておりますので、独立行政法人鉄道建設・運輸施設整備支援機構に対しては、不安が解消されるよう、安全性を確保した要対策土の適切な処理を行うことを求めるとともに、地質及び水質調査の結果を積極的に公表するなどし、これまで以上に丁寧な説明に努めるよう要請をしております。
次に、地元説明会につきましては、事業主体である鉄道・運輸機構からは、地元の意向を踏まえた上で調整を行い、開催方法を決定していると聞いておりますので、住民意思の分断を目的としたものではなく、それぞれの地域の事情に合った形で進められているものと考えております。
次に、要対策土の受け入れに当たっての書面の取り交わしにつきましては、土地所有者と鉄道・運輸機構、さらには立会人として本市が加わった3者により、発生土受入に関する協定書を締結しております。
また、水質の調査結果により、発生土受け入れに起因して、地下水等の水質が環境基準を超えることが確認された場合は、機構と土地所有者が協議を行い、機構は実態に応じた適切な回避措置を講じる旨、当該協定書に規定をされております。
次に、令和2年度の北海道新幹線推進費につきましては、新幹線の建設促進や新幹線を活用したまちづくりなどに関連する必要な経費を計上したものであります。
次に、在来線につきましては、函館-小樽間は、北海道旅客鉄道株式会社から経営分離されることが決まっておりますが、通勤、通学、通院など住民の生活を支えるための交通手段を確保することは重要であることから、関係する沿線自治体とともに持続可能な方策を検討してまいりたいと考えております。
次に、北海道新幹線の札幌延伸につきましては、国内の高速交通体系の骨格を形成する上で極めて重要な事業であり、北海道はもとより、本市においても活力あふれる地域社会を創設し、大きな経済効果をもたらすものでありますので、一日も早い開業が望まれております。
一方で、住民の不安を解消するために、新幹線の建設に当たっては、安心・安全に十分配慮した上で施工するよう鉄道・運輸機構へ引き続き要請をしてまいりたいと考えております。
○議長(鈴木喜明)次に、第5項目めの質問に入ります。
(「議長、21番」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)21番、川畑正美議員。
(21番川畑正美議員登壇)
○21番(川畑正美議員)その他の項目で質問します。
2月25日、鈴木北海道知事は、新型コロナウイルスの感染拡大防止として、全道の学校に一律休校を要請する考えを表明しました。鈴木知事は、別途各市町村長に休校への協力を求める見通しと報道されています。
本市では現時点で感染者は報告されておりませんが、市長は知事の協力依頼があった場合、どのような対応を検討しようとしているのでしょうか、具体的に示してください。
また、もし現に休校の措置をとっている学校があるとすれば、それもあわせて示してください。
以上、再質問を留保して、質問を終わります。
○議長(鈴木喜明)説明員の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)市長。
(迫俊哉市長登壇)
○市長(迫俊哉)ただいま、新型コロナウイルスについて御質問がありました。
小・中学校の休校要請につきましては、現時点で北海道知事からの正式な要請はありませんが、要請があったときには速やかに対応できるよう、教育委員会で具体的な準備を始めたとの報告を受けておりますので、連携して対応してまいります。
また、休校の措置をとっている市内の小・中学校は、現時点ではありません。
(「議長、21番」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)21番、川畑正美議員。
○21番(川畑正美議員)それでは、再質問をさせていただきます。
まず、新型コロナウイルス対策についてでありますけれども、あちらこちらの市などで広がり始めています。新型肺炎で、せき、くしゃみ、鼻水、体のだるさなど、共通症状に不安と混乱現象が出ているわけです。マスクをせずにせきをしている人がいると地下鉄の乗客が非常通報したなど、過剰な反応があらわれているのが報道されました。乗客が亡くなったクルーズ船での後手後手の対応に、専門家などや海外から厳しい批判や疑問の声も上がっているところです。今、最も大事なことは感染症の拡大と重症化を防ぐことだと思います。そのためには、まず政府が正確な、そして透明な情報提供をすることが必要だと思います。
本市でも、市民に正確な情報を素早く伝えることが必要だと思いますけれども、それらについて対処を考えていただきたいと思います。これは、もし答弁できればですけれども、なければお願いとして申し上げます。
消費税についてですけれども、2月17日に公表された昨年10月から12月の国内総生産、これは前期比で1.6%減少となって実質6.3%の大幅な減少となったと。そして、消費税の落ち込みも2.9%と顕著な数字をあらわしているというふうに報道されていました。新型コロナウイルスの影響を受けることになれば、より厳しい状況が予測されるわけで、市内の経済と市民の生活の影響を考えると5%の減税は喫緊の課題だというふうに私は思うのです。市長は市民を代表して、何らかの方法でもって政府に強力に改めて伝えてもらいたいと思いますけれども、その辺はいかがでしょうか。
それから、公共施設再編の問題ですけれども、産業会館にレピオの学習室を移すとなれば、市民が利用するためにもエレベーターとバリアフリー化は欠かせないと思います。先ほどの答弁の中で、エレベーター等の設置に関しては、可能性について検討したいということなわけですけれども、これは早急に、産業会館の改修のときに一緒にやるべきだというふうに思いますが、その辺を改めてお答えください。
それから、新・市民プールの関係であります。
新・市民プールの整備方針が定まるまでは、体育館の方向性も明確にならないというふうに再編計画案の中ではありました。ですから、新・市民プールに対する市長の整備方針を示すことが、まず必要ではないでしょうか。そのことについて前向きな姿勢を示していただきたいと思います。
それから、特別職の期末手当についてですけれども、先ほどの市長の答弁をお聞きして、やはり市長は、支給割合の据え置きについて市の財政事情を考えて措置したのだろうというふうに私も受けとめました。そして、報酬等審議会に諮るということはしなかったのか、そういうことを検討しなかったのか、そのことを聞かせてください。
それから、福祉灯油の関係です。
実施する計画はないというふうに受けとめました。これ以前に、灯油価格の目安が90円というのは、もう全く考えられないのかどうなのか。現時点で112円を超えているわけですから、それでも検討しないのか。やはり高齢者だとか障害者、それからひとり親世帯に少し冷たい姿勢ではないのかと思いますので、もう一度検討することをお願いしたいと思っています。できれば答弁ください。
国民健康保険の関係でありますけれども、私のほうで質問している第一に、まず18歳未満の子供がいる世帯を軽減すること自体を市長は否定するというか、それはしないというふうにしているわけですけれども、その考えを変えてもらいたいと思っているのです。
もう一つは、やはり18歳未満の均等割軽減をする場合に、ほんの2,100万円あればできるわけです。
それと保険料が高くなっている要因は、先ほど述べたとおりなわけですから、政府がやはり公費を1兆円ふやすまで、せめてその期間だけでも18歳未満の子供がいる世帯の1世帯1万円の軽減を実施するように検討してもらいたいのです。そのことについて、もう一度聞かせてください。
それから、保育士の確保の問題ですけれども、先ほど保育士を個別に支援しないのかという点で、トータルで検討したというふうに答弁があったと思います。問題は、他市で保育士を確保するために今、支援策を具体的に進めている中で、札幌市のすぐ近郊なわけですから、やはり小樽市でも確保する、引き抜きということはあれですけれども、まず確保するという点では必要だというふうに私は思うのです。直接支援策が必要ではないかと思って質問しているわけなので、どのような検討でもって外されたのか、もう一度説明願います。
小学校6年生までの通院医療費を無料にしてほしいという要望がありました。金額について答弁がありましたけれども、今から準備していけば来年度実施に間に合うのではないかと思うのです。そうすることによって札幌市と同じような状況をつくれるわけですから、それをぜひ積極的に検討していただきたいと。まして中学校までの関係でいけば、3,600万円あれば実現できるというふうに答弁されています。ですから、そういう意味で、やはり子育て支援に取り組むことによって小樽に住みたいと、そういう若い人が多くふえることが大事だと思うので、中学校までの医療費の実質無料化を実施していただきたいと、そのことが人口減少の歯どめをかける力になるのではないかと思うので、その辺についてお答えいただければと思います。
それから、新幹線の関係です。
私は塩谷に住んでいる関係もありますけれども、塩谷地域には現在、要対策土を積み上げている民有地があるわけです。それに市が、昨年9月に市有地の4万8,000平方メートルを候補地として提案しました。その上、今度は道道小樽環状線に、林道徳助沢連絡通線の入り口です、住民の家もあるわけで、この3カ所の要対策土受け入れ地の近くには川があるわけです。その川は全て塩谷川に続いていくわけです。それでも市長は、要対策土を入れるということを認めていくのか、改めて答えていただきたい。
それから、2年間は鉄道・運輸機構が水質検査を行うけれども、その後は基本的には土地所有者が水質検査の責任を持つことになると、そういう答弁があったというふうに私は聞いておりました。市の所有地は、小樽市が責任を持って検査したとしても、民有地の所有者は水質検査を実施できないのではないかと心配しているのです。そのことの見解を聞かせてください。
あと、先ほどの私の質問の中でも言いましたけれども、新幹線の建設を優先させるのか、それとも市民の安全・安心を優先させるのか、これが問われていると思うのです。ですから、それでも市長は新幹線推進を強行していくのか、そのことについて、もう一度聞かせてください。
最後に、その他の項目で質問しましたけれども、先ほど調べたところ、北海道新聞の電子版にありました。その記事には、道教委は2月26日の北海道議会文教委員会で、児童・生徒や教職員に感染者が出たかどうかにかかわらず、道内の全公立小・中学校を27日から臨時休校とするよう各市町村に要請することを明らかにしたという報道がありました。道教委は26日、各市町村教育委員会に臨時休校を求める通知を送付するというふうに書いてあります。
それについて、要するに休校となれば、通知が来てから考えるのでは少し遅いので、対応を早くしなければならないと思います。なぜなら、休校となれば働く保護者は休めるかどうかという問題が出てくるわけです。その保護者をどう守っていき、そして、子供たちの影響をどう考えていくべきかを、それらについても聞かせていただきたいと思います。
(「新しい質問したらだめでしょ」と呼ぶ者あり)
以上で再質問を終わります。
○議長(鈴木喜明)説明員の答弁を求める前に、先ほどその他の項目の中で、新型コロナウイルスの件に触れておりましたが、どのような対応を検討しようとしているのか具体的に示していただきたい、休校の措置をとっている学校があれば示していただきたいという質問で、その件に本答弁で答えています。先ほどの再質問では、そこからまた踏み込んでいますので、答えられたら答えていただきますけれども、基本的には新しい質問というふうに考えます。
説明員の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)市長。
○市長(迫俊哉)川畑議員の再質問にお答えいたします。
まず、新型コロナウイルスの関係ですけれども、御指摘のとおり感染の拡大、それから重症化を防ぐというのは最大の課題だというふうに思っております。市民への情報の提供につきましては、既にホームページなどを通じて行っておりますけれども、今後も適宜情報提供には努めていきたいというふうに考えているところでございます。
それから、消費税の関係でも御質問がございましたけれども、消費税を5%へ減税すべきではないかということのお尋ねでございましたが、この問題については何回か御質問もこれまでいただいておりますけれども、私も一貫して同じ答弁をさせていただいているわけであります。あくまでも10%への消費税の増税というのは、現役世代の負担をふやすことなく、この少子高齢化によってふえ続ける社会保障費、それから少子化対策の財源を確保することを目的としたものであるというふうに考えておりますので、消費税を減税することを求めていくという考え方はございません。
それから、公共施設の再編計画との関係で、今回、産業会館を活用する案をお示しさせていただいているわけですけれども、特に2階部分を活用することに当たりましては当然バリアフリー化ですとか、エレベーターの設置については十分に考えていかなければなりませんので、物理的に解決できない問題がない限り、この問題についてはしっかりと対応していきたいというふうに思っているところでございます。
それから、新・市民プールのお尋ねがございましたけれども、これにつきましては、これもいつもお話をさせていただいておりますが、この新・市民プールの建設に当たりましては、多額のやはり建設費、それから開設後の維持費がかかる施設でありますことから、この整備方針につきましては、引き続き検討させていただきたいというふうに思っております。
それから、特別職の期末手当の関係でございますけれども、これにつきましては御答弁をさせていただいているとおり、市の財政状況を鑑み、こういった考えをお示ししたわけでありますが、こういった考え方に私としては変わりございませんので、報酬等審議会にもお諮りはしておりません。
それから、保育士の処遇の関係と小学生の医療費無料化の問題などについてですけれども、今回の新年度予算の大きな柱として少子化対策を掲げているわけですが、新年度予算編成に当たりまして、前にもお話ししたかもしれませんけれども、教育、子育て、それから福祉、そういった子育てに関係ある職場で横断的な会議を編成させまして、今後どんな子育て支援策ができるかどうかというのを検討させました。その上で御指摘のありました保育士の処遇改善の予算要求も出されてまいりましたけれども、私としては今回、子育て世代包括支援センター、スクールカウンセラーの増員、それからこども医療費助成の拡大、こういったものを重点的に進めていきたいということで、今回見送らざるを得なかったわけであります。子育て支援策につきましては、一度に一気に進めていくのは大変難しいというふうに思っておりますが、保育士の処遇改善ですとか、小学生の医療費の無料化につきましても、今後着実に推進していけるように取り組んでまいりたいというふうに考えているところでございます。
それから、新幹線の発生土の問題につきましてでございますけれども、私どもといたしましては、新幹線を整備・促進をする立場から、発生土の処理につきましてはしっかり対応していかなければいけないというふうに考えておりますが、いずれにいたしましても地域住民の安全・安心を守るために鉄道・運輸機構にはしっかりと申し入れをしていきたいというふうに思っているところでございます。
それから、2年間の水質調査の問題につきましても、ことしになりましてからも鉄道・運輸機構と協議をさせていただきましたけれども、その中におきまして私からも、町会というのはまちづくりにおいて車の車輪のような関係で、地域の要望にはしっかりと向き合っていただきたいというお話をさせていただきました。そのときにあわせて申し上げましたのは、鉄道・運輸機構側では水質調査、モニタリングの2年間という原則論があるわけですけれども、私からは機構に対して、2年間の原則論ではなくてしっかりと市民の皆さんに御理解をいただけるような対応をとっていただきたいということで、改めて申し上げさせていただいたところでございます。
それから、新幹線の推進に当たりましては、これも御答弁を申し上げましたとおり、我が国の高速交通体系を維持し、あるいはまた地域全体の活性化にもつながるということで市民の皆さんの安全・安心を守りながら、引き続き推進に取り組んでいきたいというふうに考えているところでございます。
それから、小・中学校の休校についてでありますけれども、この議会に入る前までは、まだ正式に文書をいただいておりませんが、やはり感染拡大のスピードを抑えていくということですとか、今後の地域全体での感染リスクを減らしていくということを考えますと、北海道からの要請に対してはしっかりとお応えしていかなければいけないというふうに思っております。
詳細については、教育委員会なり関係機関としっかりと対応しながら臨んでいきたいというふうに考えているところでございます。
○議長(鈴木喜明)福祉部長。
○福祉部長(勝山貴之)川畑議員の再質問にお答えいたします。
私からは、福祉灯油についてお答えいたします。福祉灯油につきましては、先ほどもありましたけれども、市の福祉灯油の実施につきましては、灯油の価格ですとか、国や道からの財政支援の動きや時期、他市の動向、本市の財政状況、これらを総合的に判断して実施する、考えるということで今まで検討してまいりました。
確かにことしも灯油価格は90円を超えて、少し高目にはなっておりますけれども、国や道からの相応の補助が得られない中で、市単独でこの事業を実施していくということは、かなり困難であるということで、これについては今後もこの考えは変わらないものとしております。
あと、先ほど保育士の関係で直接、支援策について、どのような検討をしたかという御質問がございましたけれども、これにつきましても札幌市での取り組みというのがありましたので、それについて小樽でもどうなのかということで検討はいたしました。ただ、その段階ではまだ、それが本当に効果があるのかどうかもまだ見えないし、札幌と全く同じことをしてもだめなのだろうということもありましたので、これにつきましては、他都市での取り組みも出てきて、それも参考にさせていただきながら、今後どのような形で小樽市としてやっていくのがいいのかということを、子育て支援のトータルの中で考えていきたいというふうに思っているところでございます。
○議長(鈴木喜明)医療保険部長。
○医療保険部長(相庭孝昭)川畑議員の再質問にお答えいたします。
私からは、国民健康保険制度の18歳未満の均等割軽減についてということでお答えをさせていただきたいと思います。
先ほど市長から答弁申し上げましたとおり、今、私が見ている限りでは、軽減措置については減免規定を使っているところがほとんどだというふうに理解しております。
それで、減免規定は何かと申しますと、先ほど答弁いたしましたとおり、災害ですとか、非自発的な失業ですとか、事業を縮小した、そういったことに伴いまして負担力が低くなってしまったと、そういった個々の事情によって判断をして行うものだというふうに心得ております。
ですから、その制度の趣旨については、やはり減免で均等割を軽減していくのは、少し趣旨に合わないのではないかということで申し上げているところでございます。
したがいまして、繰り返しになりますけれども、私ども全国市長会を通して、子供に係る均等割保険料を軽減する支援措置、これの創設についてこれまで要望しているところでございますし、これからもしっかりと要望してまいりたいというふうに考えているところでございますので御理解いただきたいと思います。
(「議長、21番」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)21番、川畑正美議員。
○21番(川畑正美議員)再々質問で2点ほど質問します。
まず1点、福祉灯油の関係で今部長に答弁していただきましたけれども、今後福祉灯油については検討しないということなのですか。条件が変われば、また検討できるということなのか、その辺をはっきりしていただきたいということと、前に価格が90円を目安とあったのだけれども、今はもう112円くらいになっています。どの時点になれば検討できるのか、その辺もしわかれば答えてください。
それからもう1点、市長に質問しますけれども、先ほど新幹線の残土の関係で、鉄道・運輸機構が2年を原則ではなくてというような話で申し入れているというのですけれども、これはそうしたら、永続的に機構が検査していくということなのですか、その辺を明確にしてください。
○議長(鈴木喜明)説明員の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)市長。
○市長(迫俊哉)川畑議員の再々質問にお答えいたします。
水質検査のお尋ねなのですけれども、マニュアルによりますと、水位ですとか水質がある程度一定となった状態で、これが2年以上確認できるということであれば、モニタリングを完了してもよいというマニュアルがあるわけです。ただ、地域住民の皆さんはそれ以降のことも心配されているわけですので、私からは2年というその原則論にこだわらず、地域の住民の皆さんの要望にしっかりとお応えをいただきたい、この原則論にこだわらないでもらいたいということでお話をさせていただいたところであります。
ただ、機構からはまだ明確にはお答えをいただいておりませんけれども、これはまた別の機会にでもこの辺の確認はしていきたいというふうに思っております。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)福祉部長。
○福祉部長(勝山貴之)川畑議員の再々質問にお答えいたします。
福祉灯油の関係でございますけれども、以前は90円を目安に検討ということで、どうなのかということでございましたが、過去には100円を超えても実施をしないということもございました。これは国の補助がなかったですとか、そういういろいろな要件もあるのですけれども、現状においては、やはり市単独で実施するのはかなり難しいということがございます。急激に灯油が大幅に上がるというような形で、今とはかなり状況が変わるということになってきましたら検討するということは出てくるでしょうけれども、今のような状態が続く中では、実施についての検討というのはできないというふうに御理解いただきたいと思います。
○議長(鈴木喜明)川畑議員の会派代表質問を終結し、この際、暫時休憩いたします。
休憩午後2時34分
――――――――――――――
再開午後2時55分
○議長(鈴木喜明)休憩前に引き続き、会議を再開し、会派代表質問を続行いたします。
(「議長、11番」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)11番、高橋克幸議員。
(11番高橋克幸議員登壇)(拍手)
○11番(高橋克幸議員)令和2年第1回定例会に当たり、公明党を代表して質問いたします。
令和2年度の予算案が編成され、収支均衡予算を目指して努力をされてきたことと思います。この予算編成に当たり、どのような考え方で取り組んでこられたのか、市長の見解を伺います。
歳入についてであります。
一般会計の中で一般財源の約9割近くを占めている市税と地方交付税の増減が予算編成に重大な影響を与えます。市税全体では、対前年度比で約2億4,000万円の増額となっており、その内訳として、個人市民税では約2,000万円の減、法人市民税では約2億4,000万円の減、固定資産税では約4億5,000万円の増、たばこ税では約1,000万円の減であります。地方交付税の対前年度比では、普通交付税は約7億2,000万円の減であり、特別交付税は約2,000万円の増、臨時財政対策債は約5,000万円の減で、合計で約7億5,000万円の減となりました。
これらの市税、地方交付税の増減の理由及び基準財政収入額の増と地方交付税の減との関係性についてお示しください。
地方交付税の算定方法は、基準財政需要額から基準財政収入額を差し引いた額であり、いわゆる財源不足額と言われているものであります。また、基準財政需要額の算定方法は、国で決められた算定項目ごとに単位費用、測定単位、補正係数を掛け算で算出されたものの合計であります。この中で、測定単位は自治体の人口とする項目が多くあり、人口減少が確実に基準財政需要額に反映されるため影響が大きく、結果、地方交付税の減少が続くものと思います。本市の脆弱な財政構造を考えるとき、綱渡りの状況は脱し切れず、これからの財源対策については常時視野に入れていかなければならないと考えますが、今後の考え方について市長の見解を伺います。
一般財源の不足額に毎年繰り入れられている財政調整基金は、令和2年当初予算編成後の残高は約1億1,700万円であります。令和3年度の予算編成を考えますと大変厳しい財政状況にありますが、今後の市税の増収対策や新たな財源対策、そして全体収支のバランスの再検討の考え方も含め、市長の見解を伺います。
次に、他会計からのそれぞれの借入残高と今後の償還計画及び償還最終年度についてお示しください。
もう1点気になることは、令和元年度の決算についてであります。除雪費の動向等が懸念されるところでありますが、現在の状況で決算の見通しをお示しください。
歳出についてであります。
経費別の項目を確認しますと対前年度比で増額項目は、人件費、維持補修費、建設事業費であります。この増額の要因についてお示しください。
建設事業費については、今後策定される長寿命化計画により事業費の平準化が検討されていくわけですが、今後の建設事業費の影響が懸念されます。今後の課題と問題点について見解を伺います。
財政健全化についてであります。
現状の厳しい財政状況の中で、財政健全化についてどのように考えられているのか、基本的な方針や具体的な取り組みについて見解を伺います。
今後の財政運営では、さらなる選択と集中という政治的判断が必要になると考えますが、今後の考え方について市長の見解を伺います。
第1項目を終わります
○議長(鈴木喜明)説明員の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)市長。
(迫俊哉市長登壇)
○市長(迫俊哉)高橋克幸議員の御質問にお答えいたします。
ただいま、財政問題について御質問がありました。
初めに、歳入、歳出などについてですが、まず、予算編成の考え方につきましては、令和2年度予算は、第7次小樽市総合計画に基づく予算の初年度となることから、これからのまちづくりを進めるに当たり、少子化対策を初めとする人口減少対策やさらなる観光振興、そして災害への備えやまちの玄関口の整備などを重視して、将来への課題解決に向けた予算編成を行ってまいりました。
次に、市税と地方交付税の増減理由などにつきましては、市税は法人市民税が税制改正や支店法人の法人税割の減により減収が見込まれるものの、固定資産税が新規償却資産の増などにより増収が見込まれることから、市税全体で増収となるものです。
また、地方交付税のうち普通交付税の算定において、基準財政需要額は前年度分の精算や人口減少の影響などにより大きな伸びが見込めない中、基準財政収入額は市税が増加することにより、普通交付税は減収になるものと見込んでおります。
なお、地方交付税のうち普通交付税は、基準財政需要額から基準財政収入額を差し引いて算定されますが、市税は普通交付税の算定の際に基準財政収入額に75%が算入されますので、市税の収入増は基準財政収入額を増加させ、普通交付税を一定程度減少させる要因となるものです。
次に、今後の財源対策の考え方につきましては、議員御指摘のとおり、本市は当初予算編成において毎年度財源不足が生じており、何らかの財源対策を行わなければ収支均衡予算を編成できない状況がしばらくは続くものと考えておりますので、収支改善プランにおける歳出削減や歳入増の取り組みを着実に推進する必要があるものと考えております。
次に、財政状況に対する見解につきましては、令和2年度の当初予算編成後の財政調整基金残高は約1億1,700万円でありますが、元年度における決算見込みは現時点ではまだお示しできないものの、例年決算においては不用額の発生などにより財政調整基金の取り崩し額も減少し、一定程度、基金残高が増加するものと考えております。
しかしながら、市税や地方交付税の動向にもよりますが、3年度以降の予算編成に当たっても財源不足が見込まれることから、2年度の予算執行の段階においても経費節減に向けた取り組みを進めるとともに市税や地方交付税に影響を与える人口減少対策のほか、ふるさと納税制度の拡充や新たな財源としての宿泊税の導入検討などの財源確保に取り組んでいるところであります。
また、地方自治体の財政運営はみずからの歳入に見合った歳出構造のもとで行われることが基本でありますので、収支改善プランに掲げる施策を着実に推進し、歳入歳出両面のバランスがとれた財政構造を構築していきたいと考えております。
次に、他会計からの借入金につきましては、平成30年度末時点での他会計からの借入残高と償還最終年度は、下水道事業会計が約15億5,100万円で令和8年度、産業廃棄物等処分事業会計が約2億円で令和6年度となっております。
また、償還計画における元金償還額は、元年度が約3億1,000万円、2年度が約2億9,100万円、3年度が2億7,200万円、4年度が2億6,300万円、5年度が約2億6,400万円、6年度が約1億9,400万円、7年度が約1億1,400万円、8年度が約4,300万円となっております。
次に、令和元年度決算の見通しにつきましては、現時点では事業執行中の段階であり、具体的な見通しをお示しすることはできませんが、例年歳出において一定程度の不用額を見込むことができますので、実質収支の黒字を確保できるものと見込んでおります。
次に、経費の増額要因と将来の建設事業費における今後の課題などにつきましては、経費の増額要因としては、人件費が会計年度任用職員制度の導入や定年退職予定者の増などにより約2億6,400万円、維持補修費が貸出しダンプ経費の当初予算計上や、旧緑小学校解体事業などにより約3億5,600万円、建設事業費が(仮称)消防署手宮支署建設事業やGIGAスクール構想による高速大容量の通信ネットワーク整備などにより約11億円8,400万円、それぞれ増加したものです。
また、建設事業費の今後の課題としては、本市は老朽化した施設が多く、今後新たに整備しなければならない施設もあることから、更新費用の縮減を図るため、現在公共施設の長寿命化計画の策定を進めております。
なお、建設事業が財政運営に与える影響を十分に考慮し、整備に当たっては、国や北海道の補助メニューの積極的な活用や地方交付税措置のある有利な起債の導入を検討するとともに、事業コストの削減やより質の高い公共サービスを提供するためのPPP/PFI手法の活用など、民間事業者との連携を検討し、後年度に過度な負担とならないようにしなければならないものと考えております。
次に、財政健全化についてですが、まず、財政健全化についての方針などにつきましては、市税や地方交付税などの一般財源の大きな伸びが見込めない本市においては、人口減少対策や経済対策、さらに公共施設の再編などの今後の財政需要を考えたとき、財政の健全化は必ずなし遂げなければならない重要な課題であると認識をしております。そのためにも平成30年11月に策定した収支改善プランに掲げた目標である収支の黒字化と財政調整基金の確保の達成に向けて、ふるさと納税制度のさらなる推進や宿泊税の導入、職員定数の適正化などの取り組みを着実に進めてまいりたいと考えております。
次に、今後の財政運営につきましては、昨年の11月に時点修正しました収支改善プランにおける収支見通しの結果においても、財政状況は今後も大変厳しいものとなっております。しかしながら、こうした中にあっても第7次総合計画に掲げる施策や公共施設の再編など、新たなまちづくりに向けた取り組みを着実に前に進めていく必要があると考えており、事業の選択に当たっては、私の政治姿勢であります市民の皆さんとの対話を重ね、課題や方向性を共有しながら、緊急性、必要性、費用対効果を十分に検討し、判断してまいりたいと考えております。
○議長(鈴木喜明)次に、第2項目めの質問に入ります。
(「議長、11番」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)11番、高橋克幸議員。
(11番高橋克幸議員登壇)
○11番(高橋克幸議員)予算に関連して伺います。
令和2年度当初予算に計上されている最上2丁目の土地購入費であります。所在地は小樽市最上2丁目64番20外。面積は約9,470平方メートル、予算額は3,000万円であります。この問題は、昨年の議会の中で何回も議論されたところであります。そこで、予算案について何点か伺います。
まず、予算額3,000万円の主な内容と内訳についてお示しください。また、土地購入に至るまでの経緯と購入の主な理由についてお示しください。さらに、購入後、この土地についてどのように考えているのか、お答えください。
塩谷地域も同様の問題がありましたが、こちらは土地購入の予定がなく、最上地域については先ほど述べたように土地購入が予算化されております。この違いについて説明してください。
市有地を売却したことに関連している旨の説明を受けましたが、これからの市有地売却について、入札内容や契約の特約条項などさまざまな検討が必要と考えます。今後どのように検討されていくのかお示しください。
次に、特定健診についてであります。
令和2年度国民健康保険事業特別会計予算に特定健康診査等事業費約7,000万円が計上されておりますが、まず予算の主な内容と内訳についてお示しください。
平成30年に改訂された国民健康保険データヘルス計画では、計画最終年度である平成35年度(令和5年度)の特定健診の受診率の目標値は30%であります。特定健診の現状でありますが、平成29年度の受診率は全国平均が37.2%、全道平均が28%、小樽市は18%と大きく下回っております。直近5年間の傾向と低い数値の要因、ペナルティーなどはどのようになっているのかお示しください。
また、全道10万人以上の市でどの程度の順位なのか、さらに特定健診無料化の状況についても、わかればお答えください。
特定健診を受診しない理由として、毎月病院に通院しているから、大きな病気はしていないから、元気だから必要ないなど、いろいろな理由で受診されていない方が多いように思います。このような中、やはりかかりつけ医からの勧奨が大きく寄与すると思います。医師会や関係団体との協力も必要と考えますが、特定健診の受診率向上の対策はどのように考えられているのか、また、小樽市での無償化の検討、さらに今後の受診率の目標についてお示しください。
厚生労働省が行っている財政支援で、保険者努力支援制度が実施されております。毎年500億円規模の予算を確保し、市町村に配分をしております。この制度の目的は、国の医療費抑制であり、市町村が特定健診の受診率の向上、保健指導、重症化予防に取り組むと報奨金を支給するという内容であります。国が将来の医療費削減のため、特に糖尿病の重症化予防などを重要視しており、この予防の配点が最も高くなっております。糖尿病治療の中断者対策が糖尿病の重症化予防につながっているようであります。
この保険者努力支援制度について、小樽市としてどのように取り組んでいるのか。特に特定健診と重症化予防について、現状と今後の考え方をお示しください。
次に、GIGAスクール構想についてであります。
令和2年度の予算には、教育情報化推進事業費が計上されております。文部科学省では、ICTを活用した教育を推進するため、GIGAスクール構想を掲げ、この実現パッケージも公開されております。GIGAスクール構想とは、内閣府が提唱したSociety5.0という時代に生きる子供たちの未来を見据え、児童・生徒向けの1人1台学習用端末と高速大容量の通信ネットワークを一体的に整備する構想であります。この構想についてどのように認識されているのか、教育長の見解を伺います。
実現パッケージの中では、主なものとして学校ICT環境の整備や教育の情報化に関する手引などがあります。学校ICT環境の整備では、令和2年度から総務省や経済産業省と連携し、教育の情報化に関する予算化が進められております。また、手引の構成では、確認をしますと第1章から第8章までとなっており、特に私が注目しているのは第4章の教科等の指導におけるICTの活用と第6章の教師に求められるICT活用の指導力等の向上についてであります。
2014年に学校のICT活用の先進地である佐賀県武雄市へ公明党会派で視察してまいりました。1人1台のタブレットを活用し、武雄式反転学習「スマイル学習」を全ての小学校で実施しております。スマイル学習の特徴は、以前のものと比較して「①授業展開が早い」「②協働学習が濃密」「③子供の理解度が高い」の3点といわれております。
小学校の教員の意見では、「まず、学習意欲が高まりました。予習教材はわかりやすくおもしろいので、しっかり自宅で勉強してきます。予習しているから授業もわかりやすく、参加しやすいのです。」ということでした。
スマイル学習を支えているのは、予習教材と授業計画であるといわれております。つまり、タブレットというハードを導入しただけでは効果はないと考えます。タブレットを活用してどのように学習を進めていくのかなど、ソフト面を充実させていくのがポイントであると思います。先ほど述べた手引の第4章、第6章そのものであります。今後の取り組みとして小樽全体で底上げできるようにするために、どのように取り組みを検討されていくのか、教育長の見解を伺います。また、ICTの活用の研修や今後の目標、そして今後のスケジュールなどお示しください。
次に、マイナンバーカードについてであります。
国では、2016年よりマイナンバーカードの交付を実施しておりましたが依然として進展していない状況であります。令和4年度末までにほぼ全ての住民に普及させるという目標を掲げております。
総務省によりますと、マイナンバーカードの交付枚数は、令和元年12月時点で1,872万枚で、率で14.7%となっております。小樽市の現状はどのようになっているのか、お示しください。
マイナンバーカードの普及を阻む要因は、紛失した場合の悪用や取得する必要性、マイナンバーカードそのものを理解していないなどがあると思います。これに対してどのように対策をとられているのか。また、取得のメリットについてお示しください。
そのような中、国として普及の取り組みが発表されています。マイナポイントによる消費活性化策として、マイナポイント利用、上限5,000ポイント、プレミアム率25%、実施期間が令和2年9月から令和3年3月までの7カ月間という内容であります。
また、マイナンバーカードの健康保険証利用に向けた取り組みでは、令和3年3月からの利用開始を目指し、厚生労働省や各保険者においてシステム整備及び改修を実施しているようであります。さらに、保険医療機関、薬局におけるマイナンバーカード読み取り端末やシステムの導入を進める予定とされております。
厚生労働省から都道府県知事、全保険者に対し取得推進の依頼が進められているようであります。マイナンバーカード交付円滑化計画の策定を要請されているようでありますが、策定状況と主な取り組み内容、また今後の課題や問題点についてお示しください。
次に、新型コロナウイルス感染症についてであります。
政府では、緊急対策費として総額153億円を計上し、国内感染対策の強化を含めた施策が予定されており、今後追加措置も含め動向が注視される状況にありますので質問いたします。
政府は1月30日、中国で感染者が拡大し世界各国に拡散しつつあることを受け、新型コロナウイルス感染症対策本部を設置しました。これまで水際対策重視の観点から、感染経路の特定により対策を行ってまいりましたが、2月13日に国内で新型コロナウイルスによる肺炎での初の死者が出たことの発表以降、東京、千葉、神奈川、愛知、和歌山、そして北海道で感染経路が不明な国内感染について会見がありました。また、北海道での内容は、道内在住者初の感染者が確認されており、国内感染が拡大している状況であり、市中感染が懸念されております。
15日、加藤厚生労働大臣の記者会見では、これまでとは状況が異なると述べており、国内流行の対策が急務となっている状況であります。
国内の医療体制整備について、保健所に相談センターの設置や2次医療圏内に1カ所以上の帰国者・接触者外来の設置が発表されておりますが、小樽市として現在どのような体制でこの対策をとられているのか。また、これらの状況についてお示しください。
道内で感染者が確認されたため、小樽での感染者は確認されていないのかという心配や不安の声が多く聞かれるようになりました。以前、他都市ではSARSが流行したときに、不安から発熱がある患者が病院に殺到し、重篤患者に影響が出たり、病院運営に支障があったケースが多く見受けられた事例がありました。正確な情報の発信と冷静な対応を求める周知が必要と考えますが、市長の見解を伺います。
市中感染が懸念される状況を考えますと、病院で入院されている重篤患者を中心に院内感染の心配があります。既に和歌山県の病院では、医師も含め患者の院内感染が確認されているところであります。院内感染対策について、市立病院を初め市内の病院、介護施設など、どのように検討されているのかお答えください。
また、一般病院、診療所の外来患者の対応も検討が必要といわれております。この外来対応についてはどのような対応が検討されているのか、現状でわかればお示しください。
さらに、一般用マスクが全般的に品薄状況でありますが、医療用マスクについてはどのような状況なのか、市立病院では備蓄も含めどのような対策を行っているのかお示しください。
政府の緊急対策の項目では、観光業等の中小企業、小規模事業者対策等、そして雇用対策があります。本市においても新型肺炎による観光客減少でホテルなどのキャンセルによる影響が出ているところもありますが、経済的影響について現状でどのように把握されているのかお示しください。
この問題について、国への要望も含め本市として影響を受ける産業等に対し、どのように対策を検討されているのか市長の見解を伺います。
第2項目めを終わります
○議長(鈴木喜明)説明員の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)市長。
(迫俊哉市長登壇)
○市長(迫俊哉)ただいま、令和2年度予算に関連して御質問がありました。
初めに、土地購入費についてですが、まず3,000万円の主な内容と内訳につきましては、事業者が計画していた太陽光発電所に対して、地域住民などから多くの反対があることを受けとめ、買い戻しも選択肢と捉え事業者に購入を打診したところ、検討するとの回答を得たことから、交渉を開始いたしました。
事業者が当初提示した金額は、本市が想定した金額との乖離が著しく、市として受け入れることはできませんでした。その後、事業者が提示した金額の詳細な内訳を求めるなど交渉を重ねましたが、詳細な内訳は示されなかったことから、まずは落札価格に事業者が土地取得に費やしたと想定される金額を加算して提示をいたしましたが、事業者が想定する金額との乖離があり合意には至りませんでした。そのため、事業者が行った営業に係る経費などを加味した金額3,000万円を市の最終回答として提示し、事業者から合意を得たものであります。
次に、土地購入に至るまでの経緯と購入の主な理由につきましては、本件の経緯といたしましては、平成30年10月の市有地売却後に、最上地域の住民から市へ、当該地の太陽光発電所の建設に係る不安や懸念のほか、さまざまな要望をいただいたことから、市から事業者に対して住民説明会を開催するよう要請いたしました。その後、事業者主催の住民説明会が平成31年3月、令和元年6月、7月の3度開催されましたが、太陽光発電所の建設に対する事業者からの説明は、地域住民の理解を得られるまでには至らない状況でありました。
市といたしましては、当該地の売却や事業者の計画には違法性がないと考えられることから、このままでは地域住民の理解が得られないまま建設が推し進められる可能性が高く、本件を解決し、地域住民の不安を解消するためには、当該地を購入する以外の手段が見つからず、本件が市有地を売却したことに端を発していることを踏まえ、令和元年7月に事業者と交渉を開始する判断をしたものであります。その後、先ほど述べた金額交渉を経て合意に達したものであります。
次に、この土地の購入後につきましては、再度の売却も含め検討してまいりたいと考えております。
次に、塩谷地域との違いにつきましては、塩谷地域においても売却した市有地に太陽光発電所の計画があり、地域住民から不安や懸念などが寄せられたことから、市から事業者に対して当該地の購入を打診いたしましたが、事業者からは、既に太陽光発電所建設工事を発注済みであるなどの理由により交渉に応じられないとの強い意思が示されたため、交渉を断念せざるを得なかったものであります。
次に、これからの市有地売却についての検討につきましては、市有地を売却する際には、それぞれのケースに応じて当該地の周辺環境などに配慮した条件やトラブルに備えた特約条項を付して入札や契約を行うこととしております。
次に、特定健診についてですが、まず、特定健康診査等事業費の主な内容と内訳につきましては、特定健診に係る医療機関への委託料で4,800万円、未受診者への受診勧奨に係る経費で約690万円、受診者へのクオカード贈呈に係る経費で約550万円などとなっております。
次に、受診率の傾向などにつきましては、平成26年度は全国平均35.4%、全道平均26.1%、本市15.5%に対し、平成30年度では全国平均はまだ公表されておりませんが、全道平均29.5%、本市20%となっており、受診率は上がっているものの、全道平均には追いついていない状況にあります。
受診率が低い要因としては、本市が平成27年度に実施したアンケートでは、未受診の理由として、「医療機関にかかっているから」という回答が上位にあるとおり、高齢化率が高いことから既に通院している方が多く、改めて特定健診を受ける必要がないと考える方が多いためと考えております。
また、保険者努力支援制度は、保険者の取り組みに応じて得点をつけ交付金を分配する制度でありますが、受診率も交付額を決定する要素の一つとなっていることから、本市の交付金も減額となっているところであります。
次に、全道10万人以上の市での特定健康受診率の順位などにつきましては、本市は9市中、最下位となっており、そのうち函館市、釧路市、帯広市、苫小牧市の4市が自己負担額を全て無料としております。
次に、特定健診の受診率向上対策などにつきましては、議員御指摘のとおり、既に通院している方が多い本市の特性から、医師会等との協力は不可欠であり、診療時のデータを活用したみなし健診の推進など、御協力いただいているところであります。
令和2年度につきましては、よりインパクトのある受診勧奨策としてクオカードを贈呈するとともに該当者の特性に応じ効果的な勧奨文書を送付するなど、より実効性のある施策を展開していきたいと考えております。
また、特定健診の無料化につきましては、現在有料である課税世帯の健診の受診動向を見きわめながら、費用対効果等を鑑みて検討してまいりたいと考えております。
また、今後の受診率の目標につきましては、データヘルス計画では、令和5年度で30%を目標としておりますが、令和2年度の中間見直しの際には、その達成状況も踏まえながら、さらなる受診率向上に努め将来目標を見直していきたいと考えております。
次に、保険者努力支援制度への取り組みにつきましては、その評価指標のうち特定健診の受診率は低いものの、令和元年度からは医師会等との連携のもと糖尿病性腎症重症化予防事業をスタートさせたほか重複・多剤投与者に対する取り組みや収納率の向上などに取り組んでいるところであります。
今後につきましては、特定健診の受診率向上に向け関係機関との連携を進めながら保険者努力支援制度の対象項目の取り組みを強化し、医療費の削減や生活の質の向上等に努めてまいりたいと考えております。
次に、マイナンバーカードについてですが、まず、本市におけるマイナンバーカード交付枚数及び交付率につきましては、令和2年1月末現在の交付枚数は1万5,042枚で、交付率は13.16%であります。
次に、マイナンバーカードを紛失した場合の悪用対策につきましては、地方公共団体情報システム機構が設置する24時間対応のマイナンバー総合フリーダイヤルに連絡することで、悪用防止のため当該マイナンバーカードの一時停止措置がとられることになっております。
また、カードを取得する必要性やカードそのものの理解についての市民の皆さんへの周知につきましては、国においてもテレビやポスターの掲示などで周知に努めているところですが、本市においてもホームページや広報を通じて引き続き周知に努めてまいります。
カード取得のメリットにつきましては、顔写真つきのカードのため、身分証明としても使用できることやe-Taxによる確定申告など各種行政手続のオンライン申請のほか、今後、国が計画を進めている民間キャッシュレス決済とマイナンバーカードをひもづけすることによるマイナポイントがプレミアム付与されることなどであります。
次に、マイナンバーカード交付円滑化計画の策定状況と取得推進の主な取り組み内容につきましては、国の指針により本市におきましても令和元年10月に交付円滑化計画を策定しており、これに基づき、令和2年度は交付窓口の増設と人員配置の増員による体制強化を予定しております。
また、企業などから要望があった場合にタブレット端末を活用した申請サポートや出張申請の検討、国民健康保険の手続に来庁された皆さんへの取得勧奨、国が計画しているマイナンバーカード取得者を対象とした消費活性化策の周知などにより、取得推進に努めてまいりたいと考えております。
今後の課題や問題点につきましては、マイナンバーカードの作成はあくまでも任意のため、必要がないと考えている市民への効果的なPR方法の検討や、カード作成手続や暗証番号の設定が煩雑であることと認識をしております。
次に、新型コロナウイルス感染症についてですが、まず、本市の医療体制整備につきましては、2月7日に帰国者・接触者相談センターを保健所に、帰国者・接触者外来を市内感染症指定医療機関に設置しております。また、庁内ではこれまで3度庁内会議を開催し情報の共有に努めるとともに、市内で感染者が出た場合には直ちに対策本部を設置することなどを確認しております。
なお、相談件数等については、直近の2月25日時点で相談センターへの相談は236件で、日々増加しております。相談から外来受診につなげた事例が6件となっており、検査の結果はいずれも陰性でした。
次に、情報の発信と周知につきましては、市ホームページにバナーを設置し、道内での発生状況や国と北海道の動きをタイムリーに掲載するほか、感染拡大防止について広報おたる、市役所別館コミュニティビジョン、FMおたる、新聞社に対する報道依頼、チラシの掲示など、さまざまな方法により正しい情報発信に努めております。
また、感染者が発生した場合については、基本的に北海道が公表しますが、感染拡大防止や市民の不安解消などのため、個人情報に配慮しながら本市においても公表を行います。
次に、院内感染対策につきましては、国が示す医療機関、介護施設等におけるそれぞれの感染対策マニュアルを参考に、各施設においてマニュアルを作成し、日ごろからそのマニュアルに基づいた感染対策が行われることとなっており、今般改めて感染対策を徹底するよう指導したところであります。
次に、一般病院、診療所における外来患者への対応につきましては、ふだんからの感染症対策に加え、国から示される新型コロナウイルス感染症の診療時感染予防策を市内医療機関に情報提供し、感染予防の徹底について指導しているところであります。
次に、市内の経済的影響と対策につきましては、まず、市内経済の状況としましては、さきに実施したヒアリングによりますと、宿泊施設では中国人観光客を中心に多くのキャンセルが出ていると伺っており、一部の商店街では訪日外国人旅行者の減少により売り上げへの影響が生じているほか、市民も外出を控えるなどの動きがあり、影響の拡大を危惧しているとのことであります。
また、製造業でも訪日外国人旅行者の減少に伴う需要の減により一部に影響が見られるほか、海外との取引がある企業を中心に今後の動向を懸念する声をお聞きしているところであります。
次に、対策としましては、商工会議所や金融機関など関係機関との情報共有に努めるとともに、資金繰り等の相談に対応するため、2月3日には産業振興課内に中小企業向けの金融等相談窓口を設置したところであります。
今後においても現在の状況が長期化することによる影響を懸念しておりますので、定期的に状況を把握するとともに、国が行う支援策などの情報収集に努め、必要な対策を検討してまいりたいと考えております。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)病院局長。
○病院局長(並木昭義)高橋克幸議員の新型コロナウイルス感染症についての御質問にお答えいたします。
まず、小樽市立病院の院内感染対策につきましては、外来診察では問診等により感染症が強く疑われる場合には、患者本人にはマスクを着用させ、救急外来の陰圧機能がある診察室へ案内し、他の患者との接触を避ける対応をいたしております。
診察する医療従事者は、マスクを含めた標準予防策である手袋、長袖ガウン、ゴーグル、キャップなど必要な防具を着用し対応いたします。
また、入院が必要な患者につきましては、移動の際エレベーターは専用運転とし、他の患者と交差しないよう配慮し、陰圧機能がある感染症病床を使用いたします。病室に入室する職員は、必要な防具を着用して対応いたします。
なお、使用後の診察室や病室などは清掃、消毒を行い、院内感染が発生しないよう対応してまいります。
次に、小樽市立病院のマスクの備蓄を含めた対策につきましては、各メーカーでは一般用マスクと同様に医療用マスクについても現在品薄の状況であり、当院におきましても入荷が困難となっております。
備蓄については、従来どおりの使用を継続した場合、3月中旬には在庫がなくなるおそれがあります。そのため患者対応をしない職員は、病院内のマスクを使用しないこととし、患者の対応をする職員は基本的にマスクの使用は1日1枚とする制限を行い、現在の在庫を節約し使用することにしております。
引き続きマスクの確保対策に努めてまいりますが、国による確保対策や流通状況を注視してまいりたいと考えております。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)教育長。
ただいま、令和2年度予算に関連して御質問がございました。
初めに、GIGAスクール構想についてですが、まず、この構想についての認識につきましては、人工知能やビックデータ等の先端技術が高度化し、あらゆる産業や社会生活に取り入れられることで社会のあり方そのものが現在とは大きく変わるSociety5.0時代の到来が予測されており、社会生活の中でICTを日常的に活用することになると考えられております。そのような社会の中で子供たちが生きていくために必要な資質・能力を育むためには、学校においてもICT環境を整備し、効果的に活用していくことが必要であると考えておりますので、本市におきましてもGIGAスクール構想に基づき教育の情報化を推進していくことは重要であると認識をいたしております。
次に、今後の取り組みにつきましては、文部科学省が提唱するGIGAスクール構想の実現に向けて、本市といたしましては1人1台の学習用端末の円滑な導入と全ての教員の指導力向上を目標に、早い段階から準備を進めていくことが必要であると考えております。このため、教育委員会と校長会の代表者などで組織をいたします小樽市教育情報化推進委員会を年度内に立ち上げ、教科等の指導における効果的な活用などについて今後の方針を策定し、各学校における校内研修で活用を図るための実践事例集を作成するとともに、外部講師を招いたICT活用研修講座を開催し、全ての教員が研修に参加する体制を構築することで指導力の強化に努めてまいります。
○議長(鈴木喜明)次に、第3項目めの質問に入ります。
(「議長、11番」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)11番、高橋克幸議員。
(11番高橋克幸議員登壇)
○11番(高橋克幸議員)次に、行政改革に関連して質問いたします。
まず、市の組織改革についてであります。
地方自治法第158条第2項では、「普通地方公共団体の長は、前項の内部組織の編成に当たつては、当該普通公共団体の事務及び事業の運営が簡素かつ効率的なものとなるよう十分配慮しなければならない。」と規定され、総務省自治行政局長通知では、「組織の改編を行うに当たっては、社会経済情勢の変化に対応し、新たな行政課題や住民の多様なニーズに即応した施策を総合的かつ機動的に展開できるような見直しを行うとともに、既存の組織についても従来のあり方にとらわれることなく、スクラップ・アンド・ビルドを徹底することとされたいこと。」とされております。
これまで本市でも組織改革を実施してきましたが、現在の社会状況と時代変化を考えるとき、組織改革の必要性を感じます。この組織改革についてどのように考えられているのか。また、今後の予定と課題や問題点についてお示しください。
市政の総合的推進機能の強化についてであります。
市政を総合的に推進していくために行政改革の視点やまちづくりも含め、総合的な企画や調整ができるように、また、経営型行政運営を推進するため現在の企画政策室から企画部に改編し、その中に市政の重要かつ懸案課題に取り組む政策推進を担当する組織を増設、これにより市政の総合的推進機能を強化しつつ、市長の政策判断を迅速に進めることができるものと考えます。この点について提案をいたしますが、見解を伺います。
人口減少問題などの専門担当の設置等についてであります。
人口減少問題は全庁的な問題であり、昨年第3回定例会の私の一般質問の市長答弁では、人口減少の拡大に歯どめをかける視点で、移住政策や子育て環境の整備など、また、まちの活力を維持する視点で、小樽の強みを強みを生かした産業政策を進める必要があるとありました。これらについては人口減少対策として、具体的かつ着実に進めるため、調整、推進するものであり、市長の直属のような専門担当の設置等の検討が必要と考えます。
さらに、人口が減少し高齢化が進む中において、住民生活を守り地域課題を解決していくためには、自治体だけではなく町会や自治会、NPO、企業など、さまざまな主体との協働が必要な時代になっています。特に最近では、災害の対応について企業や団体等との連携協定が多く見られるようになってまいりました。この協働について、将来に向け全庁的に推進、調整する専門担当の設置等が必要になると思います。これらの点についていかがでしょうか。それぞれについて市長の見解を伺います。
次に、人材育成についてであります。
まず、職員の意識改革の促進についてであります。
組織の中で職員の意識改革を進めることは容易ではありません。逆に意識改革が進むと組織は大きく変わるといわれております。市長が考えられている職員一人一人の意識改革とは何か、どのように意識改革を進めていこうと考えているのか、お示しください。
昨年、一般質問で30歳代の係長職を担う職員数が少ないことの課題と対策を質問いたしました。今後、業務執行のかなめとなる係長職への適正な配置ができなくなり、組織運営上の支障が生ずるおそれがある、人材確保が課題であり、今年度から事務職の上限年齢の引き上げ、採用時の30歳を超える事務職員の人事異動サイクルの短縮の取り組みを行っているとの答弁がありました。現在の30歳代の職員数の状況、不足している人数、令和2年度の30歳代の採用予定についてお示しください。
また、人事異動サイクルの短縮の弊害が懸念されますが、対応についてお答えください。
職場研修についてであります。
人材育成基本方針の中には、職場研修の種類が掲載されております。基本研修として初級、中級、上級、監督者、管理者など、それぞれの区分で研修があるようです。特に組織のかなめとなっている中間職員である係長職、課長職に必要とされている能力とはどのようなもので、その研修である監督者及び管理者対象の研修について、研修名やその目的、日数、担当講師などの概要について説明してください。
また、集中して研修をする、責任を持たせて事業を遂行するなど、厚く重層的な育成が必要と考えますが見解を伺います。
専門性を持つスペシャリストについて、そのときの御答弁では、税務、福祉、災害対策、港湾行政などにおいて育成したいとありました。人事異動サイクルについて4年を基準として考えているとのことでありましたが、以前から私は10年程度のスパンの中期的な期間の考え方を提案してまいりました。30歳代職員層のことを考えますと、この10年程度のスパンの中で次の世代への継承をしっかりと考えていくべきではないかと思いますが、市長の見解を伺います。
次に、地方自治体のICT化、5GとRPAの活用についてであります。
本年1月、公明党会派として自治体向けのICT推進セミナーに参加し勉強させていただきました。今後の本市のICT化について取り組みが不可欠と思いましたので、その中から何点か質問いたします。
5Gの利活用についてであります。
2020年、次世代通信規格である5Gが日本でも実用化される予定であります。世界動向を見ますと2018年にアメリカ、2019年にヨーロッパ、中国、韓国など既に海外では実用化が進んでいます。国においては、次世代通信規格である5Gの利活用に力点を置いており、交通、物流、医療、介護、建築、土木や政府、そして地方自治体など幅広い分野で推進するようであります。
5Gの特徴は、超高速・大容量、超低遅延、多数同時接続の3点であるといわれております。現在までの4Gまでが基本的に人と人とのコミュニケーションを行うためのツールとして発展してきたのに対し、5Gはあらゆるモノ、人などにつながるIoT時代の新たなコミュニケーションツールとしての役割を果たすことになります。ゆえに5Gは来るべきIoT時代の重要な基盤となるといわれております。全国地域では5Gの利活用について、支援企業と自治体の連携協定を締結する傾向がふえているようであります。5Gの利活用の認識と今後の考え方について見解を伺います。
RPAの活用についてであります。
政府のIT総合戦略本部では、2018年に官民データ活用推進基本計画の改訂を閣議決定いたしました。その中で、重点取り組みの一つとして地方のデジタル改革を掲げ、地域生活の利便性向上のための地方デジタル化総合パッケージを策定しております。これは自治体戦略2040構想の推進を前提にしております。この総合パッケージの柱の一つがRPAを活用したデジタル自治体行政の推進であります。
RPAとは、人間の仕事をソフトウェアロボットに代行させて業務を自動化し、生産性向上を図る仕組みのことであります。具体的には、自治体の定形的かつ膨大な作業量が発生する業務プロセスについて、RPAを活用して自動化、省力化し、これにより自治体職員の稼働時間の削減効果やミスの軽減、行政サービスの向上、さらには自治体職員の働き方改革にもつながると期待されております。このRPAの活用についてどのように認識されているのか、見解を伺います。
さて、民間企業の導入が先行しており、多くの企業がRPAを取り入れ、着実に成果を上げているようであります。自治体においては、国の動向もあり導入事例が増加傾向にあり、北海道内においても2019年には函館市や登別市などを含め、九つの自治体が共同実験に参加している状況にあります。
熊本県宇城市では、定型業務の多いところで効果が出ており、いずれも年換算の数値ですが、窓口業務865時間、内部管理業務2,767時間と大幅な縮減効果が出ているようであります。
このRPAの活用について、他都市の調査研究を進めるとともに、導入に向けて検討すべきと提案いたしますが、市長の見解を伺います。
第3項目めを終わります。
○議長(鈴木喜明)説明員の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)市長。
(迫俊哉市長登壇)
○市長(迫俊哉)ただいま、行政改革に関連して御質問がありました。
初めに、市の組織改革についてですが、まず、組織改革の考え、今後の予定と課題や問題点につきましては、このたびの組織改革では、前回から10年以上が経過していることから、時代の変化に対応した効率的で市民の利便性の高い組織づくりが重要と考えております。
組織改革に当たっての課題としては、市民サービスの向上のため関連業務を集約する必要があると考えており、そのためのスペースの確保などが挙げられます。
現在、組織改革案の作成作業を行っておりますが、今後、本年9月の第3回定例会で組織改革案を提示し、御議論いただいた後、パブリックコメントを経て12月の第4回定例会で関係条例の改正、関連予算の計上を行い、令和3年4月に新組織でスタートしたいと考えております。
次に、企画部門のあり方につきましては、企画政策室を企画部に改編することは、人口規模、財政規模に見合った組織づくりの観点から、部の総数をふやすことにつながりますが、全庁的な政策推進のためには企画政策機能の充実は大事なことと考えております。今後の議論の中で、そのあり方を検討してまいりたいと考えております。
次に、人口減少問題の専門担当の設置等につきましては、人口減少対策は本市の最重要課題の一つであることから、現在、企画政策室に人口対策担当の主幹、主査を配置し、移住施策のほか、人口対策に関する取り組みを全庁的に進めておりますので、このたびの組織改革では現状の体制で臨んでまいりたいと考えております。
また、協働につきましては、自治基本条例の推進の観点からも、今後業務内容を見きわめ必要な体制を検討してまいりたいと考えております。
次に、人材育成についてですが、まず、私が考える職員の意識改革とその進め方につきましては、私は職員時代から部下に対して、まちづくりのアイデアや行政課題解決のヒントは市民の皆さんの中にあると話してきました。職員にはもっと積極的に生活、福祉、経済などの現場に入って関係者の皆さんと対話をし、多様な市民ニーズをしっかりと捉える意識を持ち、また、事業を進めるに当たっては、縦割りではなく部署間の連携を図る意識などを常に持ってほしいと考えております。
これまでも職員に対しては、会議や研修などの機会に話をしてきておりますが、引き続きあらゆる機会を通じてこのような意識を浸透させ、組織力の向上に努めてまいりたいと考えております。
次に、30歳代の職員数の状況等につきましては、医療職と消防職を除くと今年度当初の30歳代の職員数は190人で、全体の職員数が1,002人ですので、割合としては19%となっております。各年代のバランスを考えると、30歳代は250人程度必要となりますので、60人ほど不足している状況と言えます。
また、令和2年度の採用予定者数30人のうち30歳代は9人であります。
次に、人事異動サイクルの短縮につきましては、採用時に30歳を超える事務職員については、多様な経験を積ませるため、基本的には人事異動サイクルを短縮しておりますが、その反面、行政職としての知識や経験が深まらないことや、職場において中心的な役割を担いづらいといった側面もあります。そのため、個々の状況に応じて異動のタイミングを変えるなど人材育成や円滑な業務運営に資するよう対応しているところであります。
次に、係長職、課長職に必要とされる能力と対象の研修につきましては、まず、係長職には、基礎的職務遂行能力のほか、政策形成能力、さらに監督者としてのマネジメント能力が、課長職には加えて行政運営能力が求められます。このため係長昇任時に2日間の新任監督者研修を実施し、必要な責務と役割を認識する目的で、私が直接、心構えなどについての講話をするほか、民間の講師による部下の指導育成の体験談や実例を中心とした委託研修などを実施しております。
また、課長昇任時には、2日間の新任管理者研修を実施し、管理職としての基礎知識を身につける目的で、私の講話に加えて報道や議会の対応などを内部の講師から学ぶ研修のほか、リーダーシップや組織マネジメントを身につけるため、民間の講師による委託研修を実施しております。
次に、係長職、課長職の厚く重層的な育成につきましては、平成28年度から部下育成研修を新設し、昇任3年目の課長職を対象に部下育成方法についてのフォローアップを行うなど研修に厚みを持たせております。
また、人材育成が目的の一つである人事評価制度において、職員が組織目標に沿ったそれぞれの目標を定め、その達成に向けて取り組んでいく中、業務を適切に遂行しているのか、また、職責に応じた能力を発揮しているかなどの観点で、上司が面談時などに部下へ適切な指導・助言を行うことで職員の育成を図っていくことが必要と考えております。引き続き職場研修なども行いながら、職員の資質・能力の向上に努めてまいりたいと考えております。
次に、中期的な人事異動サイクルにつきましては、専門性を高めるためには一定程度、中期的な在職期間は必要であると認識をしております。御提案のありました10年程度の在職期間による異動サイクルも手法の一つだと考えますが、職員のモチベーションや後継者の育成などを勘案しますと、一度他の部署に異動させ、その後職位を上げて同じ部署に戻すといった方法も考えられますので、専門性を高める効果的な異動方法について今後も研究してまいりたいと考えております。
次に、地方自治体のICT化についてですが、まず5Gにつきましては、さまざまな分野での利活用が見込まれる次世代の通信技術であり、今後5Gを活用したサービスが展開されていく中で、市民サービスの向上や効率的な行政運営につながるような活用事例も出てくると思いますので、国や先進都市の取り組みなどに注視し、情報収集を図りながら研究してまいりたいと考えております。
次に、RPAの活用につきましては、データ入力などの単純作業を自動化することにより、職員の負担軽減や作業の効率化を図り事務改善や行政サービスの向上にもつながる有効なツールであると認識をしております。
次に、導入に向けての検討につきましては、課題としては、RPAに対する職員の十分な理解が進んでいない中、費用対効果が見込める業務の洗い出しを行わなければならないこと。また、制度改正などにより修正が必要となった場合はプログラムの変更が必要となることなどが考えられます。これらさまざまな課題も含め効果が見込めるのであれば有効なツールと考えておりますので、先進都市の状況も参考にしながら研究してまいりたいと考えております。
○議長(鈴木喜明)次に、第4項目めの質問に入ります。
(「議長、11番」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)11番、高橋克幸議員。
(11番高橋克幸議員登壇)
○11番(高橋克幸議員)次に、小樽市公共施設再編計画(案)についてであります。
総務省では、平成26年策定の公共施設等の総合的かつ計画的な管理の推進についてにより、各自治体に対し、全ての公共施設等を対象に管理等に関する基本的な考え方を示す公共施設等総合管理計画及び個別施設計画である長寿命化計画の策定を要請いたしました。これに対し、本市において公共施設等総合管理計画を平成28年に策定し、この基本的な方針に基づき平成30年度には「①対象施設の選定」「②個別施設の現状評価」「③施設の再編方針や再編手法の検討」。令和元年度では、「④対象施設における再編素案」が作成され、昨年第3回定例会の中で提出されたわけであります。
議会においては、公共施設の再編に関する調査特別委員会を設置し質疑が行われてきました。そして、令和2年2月には、小樽市公共施設再編計画(案)が作成され、素案で複数の選択肢が示されていた各施設の絞り込み案として議会に提案されました。そこで何点か伺います。
施設別の全体像の中で中段に記載されている施設、体育館、市民会館、勤労女性センター、勤労青少年ホームの四つの施設についてであります。
体育館の説明では、新・市民プールの整備方針が定まるまで現施設を当面維持。市民会館の説明では、整備方針が定まるまで必要な保全を行い、現施設を当面維持。勤労女性センター、勤労青少年ホームでは同じ説明で、在り方や整備方針が定まるまで現施設を当面維持とあります。これら全て当面維持で共通していますが、これが公共施設再編計画(案)なのでしょうか。これでは先送りしたと言われても仕方がないと思われますが、見解を伺います。
整備方針が定まるまでとは、いつまでに決定するのでしょうか。当面維持とは、具体的にどのように維持されていくのか、お答えください。
市民会館の必要な保全を行いとは、どのような保全を考えているのか、お示しください。
今後のスケジュールでは、公共施設再編計画の策定が令和2年度に実施され、続いて個別計画である長寿命化計画の策定に進む予定であります。長寿命化計画の策定で、再編施設の整備時期及び単独で残す施設の改修内容と改修時期を整備コストの平準化を勘案し設定するとあり、公共施設等総合管理計画の見直しに進む流れとなっています。
先ほどの四つの施設はどのようになるのか決定していないため事業費の試算もできず、計画時期も未決定の中で、どのようにして全体コストの平準化ができるのでしょうか。この点についてお答えください。
また、今後の公共施設再編計画の策定や長寿命化計画の策定についての考え方やスケジュールも含め、市長の見解を伺います。
博物館分室(収蔵庫)についてであります。
現在、主に収蔵されている旧石山中学校には、小樽の歴史や文化など、その時代に培われた多くの遺産とも言うべき収蔵資料がおさめられております。この旧石山中学校から旧北手宮小学校及び移設する教育委員会に分けて移転する計画となっております。どのように2カ所に分けて収蔵するのか、考え方と主な収蔵資料について、また、今後のスケジュールについてお示しください。
旧北手宮小学校も築年数もふえ、屋上防水や建物の維持管理に必要な改修工事も必要と考えます。収蔵資料の中には、管理上、特に検討の必要があるものも多くあると思いますので、今後の考え方についてお示しください。
また、関連して、博物館の展示資料、収蔵資料などの防災対策や資料のデジタル化などによる保存対策はどのように検討されているのか、お答えください。
以上、再質問を留保し、質問を終わります。(拍手)
○議長(鈴木喜明)説明員の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)市長。
(迫俊哉市長登壇)
○市長(迫俊哉)ただいま、小樽市公共施設再編計画(案)について御質問がありました。
初めに、四つの施設の当面維持などについてですが、まず、体育館等の四つの施設が当面維持となっていることにつきましては、体育館は、その規模や機能に加え、新・市民プールとの併設についての検討が必要なこと。市民会館は、その建設場所の確保や施設規模等の検討が必要なこと。勤労女性センターと勤労青少年ホームについては、それぞれの将来の役割を踏まえたあり方の検討や整備方針の検討が必要なことから、再編計画案ではこうした整備方針等が定まるまでの間、これまでどおり現施設を継続使用していくという方向性を定めたものであります。
次に、整備方針が定まる時期につきましては、現段階ではその時期をお示しできませんが、いずれの施設も老朽化が進んでいる建物のため、できるだけ早い時期に整備方針を定めるよう努めてまいりたいと考えております。
また、当面維持とは、これまでどおり現施設を継続使用していくために建物や整備等について必要な維持管理や補修を行っていくものであります。
次に、市民会館の必要な保全につきましては、同館の整備方針が定まるまでの間は、利用者の安全にかかわるもので、緊急性の高いものや施設の運営上必要なものを優先して必要最低限の施設改修をしながら、当分の間、維持していくことを考えております。その場合、舞台のつりものワイヤーや滑車などの交換、外壁補修、大ホールのシャンデリアのワイヤー交換、音響設備、高圧受電設備の更新などについて段階的に行う必要性があると考えております。
次に、当面維持する施設を含めた再編に係る全体コストの平準化につきましては、再編計画において、あり方や整備方針が定められていない施設は、当面これまでどおり現施設を継続使用していくことから、来年度策定する長寿命化計画の中で継続使用していくために必要な維持補修等の費用や実施時期を検討し、全体コストの平準化を行ってまいります。
次に、公共施設再編計画と長寿命化計画の策定についての考え方やスケジュールにつきましては、今回お示しした再編計画案は今定例会後、パブリックコメントや若者世代等との意見交換会を実施した後、それらも参考にしながら6月までに再編計画として策定いたします。この計画を踏まえて、実行計画である長寿命化計画を令和2年度末までに策定いたしますが、その後に整備方針が定まった施設については、適宜、長寿命化計画の見直しを行い、その中で反映させてまいりたいと考えております。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)教育長。
○教育長(林秀樹)ただいま、小樽市公共施設再編計画(案)について御質問がありました。
初めに、博物館分室(収蔵庫)についてでございますが、まず、博物館資料の収蔵につきましては、収蔵資料の一括管理の観点から、旧石山中学校で収蔵している博物館の資料は、基本的に旧北手宮小学校に集約したいと考えておりますが、一部、教育委員会が移転する商業高校には学校・教育史関係の資料を収蔵し、博物館の調査研究に役立てることを検討しております。
また、今後のスケジュールにつきましては、旧北手宮小学校の環境整備を行った後に実施する予定ですが、時期については長寿命化計画を進める中で協議してまいりたいと考えております。
次に、収蔵資料の管理の考え方につきましては、本館、運河館に加え旧北手宮小学校も含めて総合的な資料の管理が必要と考えております、そのため旧石山中学校の博物館の収蔵物を旧北手宮小学校で受け入れる方向で検討しておりますことから、今後の方針として施設の老朽化により雨漏り等が発生している旧北手宮小学校の屋上防水工事を実施するなど、適切な資料保存のための環境整備を計画的に進めてまいりたいと考えております。
次に、博物館の展示資料、収蔵資料などの防災対策につきましては、毎年実施している消防設備点検などの指摘事項について対応し、資料の安全な保存対策に努めてきているところでございます。本年1月には重要文化財旧手宮鉄道施設で防火訓練を実施いたしましたが、その際には重要資料を搬出する訓練も盛り込むなど消防本部の協力を得ながら取り組んでいるところでございます。
また、収蔵資料のデジタル化につきましては、平成18年度以降は資料を受け入れる際にデジタルデータで保管し、それ以前のものについても随時デジタル化を進めるなど適切な保管に努めているところでございます。
(「議長、11番」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)11番、高橋克幸議員。
○11番(高橋克幸議員)3点、再質問させていただきます。
まず1点目、特定健診について再質問いたします。
非常に小樽の特定健診の受診率が低いという説明を受けていましたけれども、人口10万人以上の市で最下位というのは問題ですよね。お聞きしたところ北海道でも下位のほうだというふうに伺いました。もっと広げていくと、日本全国的に見ても本当に下位のほうなのだという、驚くべき状況なのだということをお聞きしたわけです。
先ほど直近5年間の数字をお聞きしましたけれども、受診率は上がっているのです。少し希望が持てるかと思うのですが、ぜひやっていただきたいと思っているのは、データヘルス計画では令和5年に30%という結構高い数字です。何とか全道平均まで行こうという数字だと思うのですが。今、令和2年度ですから、5年度を含めると丸4年あります。
私は、やはりある程度意識を持って、毎年このぐらいずつという受診率の数値目標を設定したほうがいいのではないかと、きれいにいくかどうかは別にして、そのぐらい意識を持ってやらないとこれは上がっていかないのではないかというふうに非常に心配をしております。
また、直接のペナルティーはないようですけれども、財政支援制度もその中では受けづらくなるというお話も聞きましたので、やはり健康を重視する小樽としては、この特定健診の受診率の向上というのは、本当に力を入れてこの4年間やっていかなければならないのではないかと思います。ぜひ目標を定めて、しっかり毎年取り組んでいっていただきたいと思いますので、その辺の意気込みと対策、方法について、あれば聞かせていただきたいと思います。
2点目はGIGAスクール構想についてであります。
先ほど教育長にお話を伺いました。議案説明のときにもお話ししましたけれども、私ども武雄市に行って本当に感銘を受けて、2014年に行きましたから、もう6年前になるわけです。もうそこでは先進市で既に取り入れて、市の全小学校がやっていたという状況で、しかも先ほども少し説明しましたけれども、翌年にはもう効果が出ているという状況であったというふうに伺っています。
本質問でもお聞きしましたけれども、ハードだけそろえても意味がないのです。先ほど説明した予習教材と授業計画というのが非常に大事であると。大事なのは教える側、教員方の力量が非常に求められるというふうになってくると思います。そうなると、学校別に研修を行うということがありましたけれども、ぜひ教育委員会としては、全体として出おくれがなるべくないように、底上げできるように工夫してほしいのです。その辺もよく見ていただきたいと思いますし、同じ学校内でも年齢的な差別もありますし、こういうものは不得意なのだという教員方もいらっしゃるかもしれません。そういう中で、どういうふうにそれを穴埋めできるのか、底上げできるのかということも含めて、これは真剣に取り組んでいただかないと、せっかく国が予算を出して整備しても効果が上がらないと意味がありませんので、この点はぜひお願いしたいとも思いますし、その辺を具体的に。今すぐという内容はないかもしれませんけれども、私は早く準備を進めてほしいのです。
どういう準備を進めていかなければならないのかというのはいろいろあるかと思いますけれども、今わかっている範囲でお答えできるものがあればお示しいただきたいと思います。
それから、3点目は地方自治体のICT化、5GとRPAの件です。
先ほど市長からも御答弁いただきましたけれども、なかなか前に進んでいくのだというような御答弁ではなかったというふうに思います。やはり認識がまだ低いのかというふうに思っていますので、まず一つやっていただきたいのは、この5Gと、それから特にRPAの活用を、では具体的にどうやったらできるのか、先ほども費用対効果ということもありましたけれども、私がセミナーの中で説明を受けた中では、ほとんどの市で効果があるというふうに言われているようです。なので、担当の人、1人だけがわかっていてもこれはしようがない話で、できれば市長、副市長も。デモを見せてもらいましたけれども、なるほど、そういうことなのかと、本当にすごいなというふうに思いました。
そういう面で、やはり幹部の方々が認識を新たにしていただけなければ、一つの課で、1人の職員で、これがいいとか悪いとかと言っても進みませんので、ぜひとも市長にこの辺の認識をもっと深めていただいて、特にこのRPAについては早急に取り組む考え方を持っていただきたいと。まず、調査研究でも結構ですので、認識を新たにして、もう一度そこから見直していただきたいと思いますので、その辺についてお答えをいただきたいと思います。
○議長(鈴木喜明)説明員の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)市長。
○市長(迫俊哉)高橋克幸議員の再質問にお答えいたします。
まず、特定健診についてですけれども、全く議員指摘のとおりでございまして、全国的にも下位にあるというふうには認識をしておりました。この問題につきましては、やはり市民一人一人の医療費の問題などから、健康寿命の延伸というのは大きなテーマになっておりますから、それを解決することにもなりますし、何よりも御答弁申し上げましたけれども、受診率が交付額を決定する大事な要素になっているということも鑑みますと、この問題にはしっかり取り組んでいかなければならないということで、新年度予算には新たな受診勧奨策としての事業を盛り込んだところでございます。
令和5年度で30%という目標を掲げておりますけれども、今後どういった目標を掲げることができるのか、担当と十分検討し、着実に前進させていきながら、この目標をクリアできるようにしっかり取り組んでいきたいというふうに思っているところでございます。
それから、ICTの関係でお尋ねがございましたけれども、全体的に見てICTの取り組み自体、小樽市役所はほかの自治体と比べますと、おくれているというような認識は持っているところでございます。また、その一方で、職員の負担軽減ですとか、あるいは作業の効率化といったことについてもしっかり取り組んでいかなければいけないというふうに考えておりますので、今、議員からは、このRPAの取り組みについてしっかりと認識を持つようにというような御指摘をいただきましたけれども、私も含めて全庁的にこのRPAのメリット、こういったものがしっかり認識できるような取り組みを庁内でも進めてまいりたいというふうに考えているところでございます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)教育長。
○教育長(林秀樹)高橋克幸議員の再質問にお答えをさせていただきたいと思います。
GIGAスクール構想に関連しての御質問でございますけれども、議員御指摘のとおり、ハードをそろえれば、それで済むものではもちろんございません。そこがスタート地点となるわけで、どういうふうに子供たちに活用していくのかということが一番求められることだというふうに思っております。
そういう点から、全ての教員の指導力向上、これは間違いなく絶対必要なことだというふうに思っておりますので、私どもとしても早い段階から準備を進めていくことが大切であるというふうに考えております。
そういった中にあって、年度内に小樽市教育情報化推進委員会という組織を立ち上げるということを今考えておりまして、その委員会を活用して教科等の指導における効果的な活用方法、議員から武雄市の事例なども御紹介いただきましたので、そういった先進的な事例を委員会の中で協議したり、そして、学校でそれぞれ協議した中で、その活用について市としての政策をまとめて、学校にそれを反映させていくというような取り組みが必要かというふうに我々も今考えておりまして、そういったことを通じて教員の研修会も含めてしっかりやっていこうということで、今準備を進めておりますので、今後小樽市の子供たちがそういう形でしっかりと学んでいけるように取り組んでまいりたいというふうに考えております。
○議長(鈴木喜明)以上をもって、会派代表質問を終結し、この際、暫時休憩いたします。
休憩午後4時37分
――――――――――――――
再開午後4時55分
○議長(鈴木喜明)休憩前に引き続き、会議を再開し、質疑及び一般質問を行いたい旨の申し出がありますので、これを許します。
(「議長、25番」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)25番、前田清貴議員。
(25番前田清貴議員登壇)
○25番(前田清貴議員)小樽市鳥獣被害防止計画に関連して質問します。
初めに、小樽市鳥獣被害防止計画策定にかかわる経緯と、その根拠法及び概要についてお示しください。
また、対象鳥獣の種類と被害防止計画の期間及び対象地域についてお示しください。
加えて、直近3年間の対象鳥獣の捕獲数と通報件数及びその被害金額について数値をお示しください。
また、農地や家庭菜園での対象鳥獣による主な被害農作物にはどのような農作物がありますか、お聞かせください。
前述の質問と重複するかと思いますが、対象鳥獣による被害の傾向と捕獲数との関係について、最近の傾向も含め、どのような御認識をお持ちですか、対象鳥獣別に御所見をお聞かせください。
次に、対象鳥獣別被害の軽減目標についてお伺いします。
計画期間を示し、現状値と目標値について、また、鳥獣被害防止計画の更新について、今後どのようなお考えをお持ちなのか、御所見と今後の方針についてお示しください。
また、ごみ埋立処分場がある桃内地域における農家等の間で、特に農地でイタチごっこを繰り返しているカラスの被害について、これまでどのような対策を講じてこられたのか。また、期待した効果は得られているのか、お聞かせください。
また、これまでにカラスの被害を防止するため、カラスの駆除とパトロールを実施し、一定の成果と効果を上げてきていると認識しています。令和2年度も同様に小樽市鳥獣被害対策実施隊員によるカラスパトロールは実施するのですか、お聞かせください。
実施隊員は、小樽市が発生した小樽市鳥獣被害対策実施隊設置要綱により、隊員の行動と身分は定められています。仮にカラスパトロールを実施する場合、令和2年度に向け同要綱の見直し、改正等を考えていますか、御所見をお聞かせください。
次に、現在5年に1度の2020年農林業センサスが実施されています。来年度末には本市農林業の現状が明らかになることと思います。
初めに、新年度予算、農業次世代人材投資事業費補助金600万円の交付要件、営農地、栽培品目、作付面積、将来の目標等の概要について御説明ください。
そこで、本市農業の直近の現況についてお伺いします。
まず、農家数と農家人口、経営耕地面積について、戦後の最大値と現況との差異について、農林業センサスをもとに数値を示し、お答えください。
特に、本市農業は都市近郊型農業と言われて久しいです。その特徴は、小面積、施設園芸による少量多品種栽培の農業が特徴です。そこで、1戸当たりの経営耕地面積と農産物の販売金額について、知り得る限りでよろしいですから数値でお示しください。
次に、認定農業者制度についてお伺いします。
認定農業者制度は、農業経営基盤強化促進法に基づき、市町村が地域の実情に即して効率的・安定的な農業経営の目標等を内容とする基本構想を策定し、この目標を目指して農業者が作成した農業経営改善計画書を認定する制度と認識しています。
まず、認定農業者制度の創設の経緯と概要についてお伺いいたします。
市町村が作成する基本構想とはどのようなものですか、その項目と概要についてお示しください。
また、認定にかかわる認定基準、つまり小樽市が作成した基本構想の中で地域の実情に即した基準とはどのようなものかお聞かせください。
農業者は認定を受けるため、農業経営改善計画認定申請書を行政に提出し、審査を受けなければなりません。最近、経営規模の要件は撤廃され、認定条件のハードルは下がったと伺っています。経営改善計画書に記載する項目と内容についてお伺いします。
一度認定農業者に認定されると認定期間は無期限ですか、期間と更新についてお示しください。
農業者が同制度の認定を受けるとどのような支援措置を受けられますか。加えて、認定農業者制度と農業所得向上との相対関係について御認識をお聞かせください。
小樽市は、認定農業者制度にこれまで施策の過程で積極的に取り組んでこられましたか、具体的にお聞きします。
また、直近5年間の認定農業者制度にかかわる相談件数と申請件数、認定農業者数についてお示しください。
あわせて、今後、本市農業の未来を担う認定農業者の育成構想と認定農業者増加に向けた取り組みについてお示しください。
この項最後に、農業を所管する部課と農業委員会との関係についてお伺いします。
農業を所管する部課は互いに農業委員会と情報を共有し、本市農業の発展的将来を見据え、認定農業者を育成し、認定農業者増加に向けた観点から協働も必須かと存じます。平素の意思疎通はどのように図られておられますか、お聞かせください。
次に、農業委員会にお伺いいたします。
小樽市農業委員会の使命・業務には、農業、農村、農業者の代表として農政の推進に努め、市民の期待と信頼にこたえること、あわせて、食料の自給率向上のため、適正な農地行政に努め、優良農地の確保と効率的利用を進めることと同時に、意欲ある担い手を育成し、望ましい本市の農業構造を実現するため、農用地の利用集積と地域の景観保全に努めること、また地域農業の持続的発展のため、農業者などの経営支援を強化し、農業、農村の振興に努めなければならないと、農業委員会業務必携に明記されています。
私はこれまでに、農業委員会の存廃問題、独立した農業委員会として市長への建議の提出などの質問にかかわってきました。今回は前述の後段の農業者の支援に関連して質問します。
初めに、農業経営と認定農業者制度との相関関係について、どのような御見識をお持ちなのか、御所見をお伺いします。
また、農業委員会はこれまで認定農業者育成にどのように携わり、かかわって認定農業者誕生に実績、結果を残されてこられましたか。相談件数、申請件数、認定農業者数についてお示しください。
また、農業委員会では、過去、認定農業者育成にかかわる質問、会議、報告などはありましたか、質問の要旨、会議の議題、報告内容についてお聞かせください。
先ほどもお伺いしましたが、同じ質問を視点を変えて質問します。
農業委員会は、農業を所管する部課との情報共有はどのように図っておられますか。本市農業の発展的将来を見据え、認定農業者を育成し、認定農業者増加に向けた観点から協働も必須かと存じます。平素の意思疎通についてお聞かせください。
最後に、農業委員会として今後認定農業者の育成について、どのようなお考え、構想をお持ちなのか、農業委員会の見解を求めます。
以上、再質問を留保し、質問を終わります。
○議長(鈴木喜明)説明員の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)市長。
(迫俊哉市長登壇)
○市長(迫俊哉)前田議員の御質問にお答えいたします。
初めに、小樽市鳥獣被害防止計画について御質問がありました。
まず、計画策定にかかわる経緯と根拠法につきましては、農山漁村地域において農林水産業に関する鳥獣被害が深刻な状況にあり、これに対処することが喫緊の課題になっていたことから、平成19年度、鳥獣による農林水産業等に係る被害防止のための特別措置に関する法律が制定され、市町村が鳥獣被害防止計画を策定できることや、国の財政措置などが規定されました。
これを受け、本市においても24年度に小樽市鳥獣被害防止対策協議会を設置し、小樽市鳥獣被害防止計画を策定したところであります。
また、この計画では、計画期間を3年間と定め、対象鳥獣の種類や対象地域、被害防止に関する方針、被害の軽減目標や被害防止対策、取り組み方針、実施体制などについて記載をし、現在まで三次の計画に基づき、鳥獣による被害防止に取り組んできたところであります。
次に、対象鳥獣と計画期間、対象地域につきましては、対象鳥獣をエゾシカ、ヒグマ、キツネ、タヌキ、アライグマ、カラス、トドとし、現計画は平成30年度から令和2年度までの3年間の計画期間とし、対象地域は市内全域としております。
次に、直近3年間の対象鳥獣に関する通報数と捕獲数及びその被害金額につきましては、通報数は鳥獣ごとで把握できないことから年度の総数で、また、捕獲数、被害金額については鳥獣ごとにそれぞれ申し上げますと、平成28年度は通報数60件、エゾシカ44頭で7万円、ヒグマ6頭で4万円、キツネ48匹で5万8,000円、タヌキ44匹で被害額なし、アライグマ16匹で10万2,000円、カラス285羽で被害なし。
29年度は、通報数75件、エゾシカ68頭で7万4,000円、ヒグマ2頭で19万円、キツネ44匹で1万円、タヌキ80匹で1,000円、アライグマ24匹で13万6,000円、カラス163羽で被害額なし。
30年度は通報数77件、エゾシカ70頭で17万2,000円、ヒグマ2頭で被害額なし、キツネ61匹で7,000円、タヌキ111匹で3万5,000円、アライグマ39匹で3万8,000円、カラス198羽で被害額なしとなっております。
次に、主な被害農作物につきましては、トウモロコシ、ジャガイモ、枝豆、イチゴなどであります。
次に、被害の傾向と捕獲数に関する認識につきましては、本市においては特に農業が盛んな、塩谷、忍路、蘭島などの市内西部地域を中心に通報数や捕獲数が増加傾向にあると認識しております。
対象鳥獣はキツネやタヌキなどがそれぞれ増加傾向にあり、特にエゾシカは出没数の増加により、被害額がより拡大するものと認識しておりますことから、引き続き被害防止対策に取り組んでいくことが重要であると考えております。
次に、被害の現状値と目標値につきましては、現計画では被害の現状値を平成28年度の数値を用いて27万円と設定し、目標値は令和2年度に25万円と設定しております。
近年、対象鳥獣の生息数が増加傾向にあり、通報数、捕獲数も増加していることから、被害拡大を抑制することを目標に取り組んでまいりたいと考えております。
次に、桃内地域でのカラスによる農作物等の被害対策につきましては、当該地域では処分場に飛来するカラス等による農業被害対策の一環として、カラスパトロールのほか、カラス被害予防のため町会で畑にテグスを張るための費用助成や爆音機の設置を行っており、農家からは設置後、農作物の被害低減に効果が出ていると聞いております。
次に、カラスパトロールの実施につきましては、農作物への被害抑制効果が認められることから、令和2年度も引き続き小樽市鳥獣被害対策実施隊員によるカラスパトロールを実施してまいります。
次に、小樽市鳥獣被害対策実施隊設置要綱の見直しにつきましては、令和2年度に向けた見直しや修正は考えておりませんので、カラスパトロールについても現在の要綱に基づき実施してまいりたいと考えております。
次に、本市農業の現況について御質問がありました。
まず、新年度予算で計上した農業次世代人材投資事業費補助金につきましては、主な交付要件は、独立、自営就農時の年齢が原則50歳未満の認定新規就農者で、市が策定する人・農地プランへ位置づけられることとなっております。
また、交付対象3件の概要につきましては、営農地は忍路・蘭島地区で、栽培品目はミニトマト、作付面積は5.4アールが2件と、14.4アールが1件となっており、将来目標とする営農類型としては、施設野菜のほか、水稲や露地野菜、イモ類が挙げられております。
次に、農林業センサスに基づく農家数等につきましては、戦後の最大値は旧塩谷村を合併以降に実施された昭和35年の調査結果であり、農家数は2,254戸、農家人口1万2,484人、経営耕地面積2,009ヘクタールとなっております。
これに対し、直近の平成27年調査結果では、農家数は161戸、農家人口246人、経営耕地面積130ヘクタールとなっており、農家人口については集計方法の変更もあり単純には比較できませんが、いずれも9割以上の減少となっております。
次に、農家1戸当たりの状況につきましては、直近の平成27年調査で申し上げますと、経営耕地面積は約0.8ヘクタールであります。農産物販売金額につきましては、1戸当たりの金額は集計されておりませんが、販売金額300万円未満が全体の約8割を占めております。
次に、認定農業者制度について御質問がありました。
まず、創設の経緯につきましては、平成4年に農林水産省の新政策において、効率的かつ安定的な経営体が生産の大宗を担うような農業構造の確立が提示されたことを受け、平成5年に制度が創設されたものであります。
また、概要につきましては、農業経営基盤強化促進法に基づき、農業者が経営改善計画を作成し、市町村が認定農業者として認定するものであり、認定されることでさまざまな支援制度が利用できるものであります。
次に、基本構想に掲げる項目につきましては、農業経営基盤強化促進法に基づき、農業経営基盤の強化の促進に関する目標、効率的、安定的な農業経営の基本的指標、新たに農業経営を営もうとする青年等が目標とすべき農業経営の指標、農用地の利用集積に関する目標、農業経営基盤強化促進事業に関する事項、農地利用集積円滑化事業に関する事項、農地中間管理機構が行う特例事業に関する事項となっております。概要につきましては、本市農業の現状や課題と方策、農業経営基盤の強化の促進に関する取り組み、新たに農業経営を営もうとする青年等の育成・確保に関する目標など、本市農業経営基盤の強化促進に関する事項を掲載しているものであります。
次に、基本構想における認定基準につきましては、具体的な経営目標として、農業経営の発展を目指す農業者の農業所得を1人当たりおおむね400万円と設定しております。
次に、経営規模に関する要件変更と経営改善計画につきましては、要件変更については、平成30年1月から経営改善計画の認定に当たり、農業経営の多角化を踏まえ営農類型や経営面積規模にかかわらず目指している所得水準が基本構想における目標以上であれば認定されることとなりました。
また、経営改善計画に記載する項目と内容を順で申し上げますと、目標とする営農類型では栽培する農作物を、経営改善の方向の概要では今後の経営の進め方と、所得と労働時間の目標を、農業経営規模の拡大に関する目標では作目ごとの作付面積生産量の現状値と目標値を、生産方式の合理化に関する目標では機械、施設の整備の現状値と目標値などを、経営管理の合理化に関する目標及び農業従事の態様等の改善に関する目標ではそれぞれ現状と将来の目標を、目標を達成するためにとるべき措置においては、経営改善の目標ごとにそれぞれの取り組みを記載することになっております。
次に、営農農業者の認定期間と更新につきましては、農業経営基盤強化促進法施行規則に基づき、認定期間は認定日から起算して5年とされており、計画期間を終了する認定農業者は計画の達成状況の点検とあわせて新たな目標に向けた計画を作成し、再度認定を受けることになります。
次に、制度の支援措置や農業所得向上との相対関係につきましては、国が行う経営所得安定対策の交付金や農業経営基盤強化資金の融資、税制上の優遇措置などの支援措置があるものであります。この制度に基づき農業者が農業経営の改善、効率化に取り組むことや、さまざまな支援措置を受けられることは、農業所得の向上に資するものであると認識をしております。
次に、本市におけるこれまでの取り組みにつきましては、問い合わせや相談等があった際に申請手続の支援などを行ってきたものであります。
次に、直近5年間の相談件数などにつきましては、年度ごとに相談件数、申請件数、認定農業者数を順に申し上げますと、平成26年度は実績なし。27年度は相談1件、申請1件、認定1名。28年度は相談1件、申請3件、認定2名。29年度は相談2件、申請1件、認定2名。30年度は相談なし、申請1件、認定1法人となっております。
次に、認定農業者の増加に向けた取り組みにつきましては、本市農業の現状は、少量多品種生産の都市近郊型農業が展開されており、現在認定農業者数は多くありませんが、担い手育成や地域農業の維持・振興に効果が見込まれる制度であることから、一層の周知に努めながら、認定農業者制度が利用されるよう取り組んでまいりたいと考えております。
次に、農業を所管する部課と農業委員会との意思疎通につきましては、産業港湾部農政課と農業委員会の事務局は組織が異なるものの、ともに農業に携わり密接な関係を有することから、同じ執務室を使用しており、日常的に意思疎通が図られているものと考えております。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)農業委員会会長。
○農業委員会会長(北島吉治)農業委員会の北島でございます。
議会で農業を論ずる機会を得ましたことを大変ありがたく思っているところでございます。
前田議員の御質問にお答えいたします。
初めに、農業委員会の農業者に対する支援につきましての御質問がございました。
まず、農業経営と認定農業者制度の相関関係につきましては、認定農業者制度による取り組みは、農地の効率的な利用・集積化など経営拡大につながることや、さまざまな支援措置を活用することができることから、農業経営の向上、効率化に資するものであると考えているところでございます。
次に、認定農業者の育成につきましては、市が認定農業者の認定に係る手続を進めている中で、農業委員会として経営改善計画の審査に当たり、農業者の視点から計画内容の確認や目標達成に向けた助言などを行っております。
また、認定は市が行うことから、相談件数、申請件数、認定農業者数につきましてはお答えできません。
次に、認定農業者育成にかかわる質問、会議、報告等につきましては、市が認定農業者を認定した際、市から申請の経過や経営改善計画の内容について報告を受けております。その際、農業委員から、計画内容に関する確認や目標の実現に向けた助言を市に行い、認定農業者にお伝えいただいているところでございます。
また、農業委員会として農業現場の声を農業施策に反映していただくため、平成27年に小樽市農業施策に関する建議書を決議し、担い手対策として積極的に新たな認定農業者の掘り起こしを行っていただくよう市に申し入れております。
次に、農業を所管する部課と農業委員会の意思疎通につきましては、農業委員会事務局は産業港湾部農政課と組織が異なるものの、ともに農業に携わり密接な関係を有することから、同じ執務室を使用しており、日常的に意思疎通が図られているものと考えております。
次に、今後の認定農業者の育成につきましては、担い手育成や農地の効率的な利用・集積化などにつながるなど、本市農業の維持・振興に効果が見込まれる大変重要な制度であると考えているところです。今後とも市と連携し取り組んでまいりたいと考えております。
(「議長、25番」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)25番、前田清貴議員。
○25番(前田清貴議員)少し確認というか、再質問をさせていただきます。
最初に、直近3年間の対象鳥獣の捕獲数と通報件数及びその被害金額についてお尋ねをさせていただき、平成28年度から3年間、るる数字を頂戴いたしました。その中で、鳥獣のカラスのところ、28年度が285羽、30年度が198羽とか出ていたと思いますけれども、こういう捕獲数があるにもかかわらず被害金額は全てゼロというふうに御答弁をいただきましたが、カラスの被害は過去になかったということで受け取っていいのかというのが1点。
それともう一つ、農業委員会にお伺いをいたしますが、農業委員会はこれまで認定農業者育成にどのように携わり、かかわって認定農業者誕生に実績等を残されてこられましたかという質問をしたのですけれども、一切ないというふうに私は受け取ったのですが、相談は1件もなかったのか。そしてその結果、当然なかったら認定農業者もなかったということになるのか、最後の質問との整合性がとれないのではないかと思うのですけれども、再度お聞かせください。
○議長(鈴木喜明)説明員の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)産業港湾部長。
○産業港湾部長(上石明)前田議員の再質問にお答えいたします。
カラスの被害はなかったのかという御質問でしたけれども、我々のほうで、当事者といいますか農家の方にも聞き取りをして数値をとっておりますが、全く被害はないかと言われますと、きっと被害はあると思いますけれども、あくまでも被害額で出しているものですから、農業者が被害額を申請するまでに至らないというものがあるかもしれませんので、決して金額的に被害がないのかと言われますと、なかなかはっきりないとは言えないと思いますが、我々が確認をとっている中では、ないという形で聞き取りをしている状況であります。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)農業委員会事務局長。
○農業委員会事務局長(大口明男)前田議員の再質問にお答えいたします。
農業委員会として、これまでの認定農業者の認定に対して、どのようにかかわって実績を残してきたか、相談件数、申請件数がなかったのかということにつきましては、相談・申請につきましては、会長からも御答弁しましたとおり、市が行っていることから農業委員会として御相談、申請を受けた実績はございません。
(「議長、25番」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)25番、前田清貴議員。
○25番(前田清貴議員)再々質問をさせていただきます。
カラスのことですけれども、被害としては軽微なものはあるかもしれないが、被害金額として報告されている事例は押さえ切れていないと。被害は軽微ということでよろしいですか。カラスパトロールが功を奏しているのかとも思いますけれども、それはわかりました。
それと、私の聞き方が悪いのかもしれませんけれども、農業委員会になしはなしと2回言われたのですが、農業委員にこういう相談は一切来ないのですか。私はそういうことを問うているのであります。そういう認定農業者の育成に中心的にかかわっていかなければならない委員会だと思うのですけれども、そこに何の相談もないということはおかしいのではないか。それと、先ほどの最後の質問との整合性が、これではまるっきりとれない、私はそうとったのでありますけれども、いかがですか。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)農業委員会事務局長。
○農業委員会事務局長(大口明男)前田議員の再々質問にお答えいたします。
まず、農業委員に相談があったかなかったかということにつきまして、農業委員個人に御相談があったという事例がもしかしたらあるかもしれませんが、先ほど申し上げましたとおり農業委員会と、認定をしております市の部局の農政課につきましては、同じ執務室で業務をしておりますことから、そういった相談があったものにつきましても速やかに農政課に相談が引き継がれておりますので、農業委員会として相談を受ける、申請を受けるというようなことはございません。
あと、認定農業者の育成について今後取り組んでいくということにつきましては、そういった方々の掘り起こしですとか、そういう情報を農業委員会として収集できた際には、市と連携しながら取り組んでいくということで、農業委員会として全くそういった取り組みをしていかないということではございません。
○議長(鈴木喜明)前田議員の質疑及び一般質問を終結いたします。
(「議長、4番」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)4番、中村岩雄議員。
(4番、中村岩雄議員登壇)
○4番(中村岩雄議員)令和2年第1回定例会に当たり質疑及び一般質問をさせていただきます。
まず、人口減少、少子化対策についてです。
昭和39年の20万7,000人をピークに人口減少が続き、これまでの歴代市長も人口減少問題を重要課題と位置づけさまざまな対策を講じてきましたが、その抑制にはつながっていません。これまでを振り返ると何か一つの取り組みを行うことで解決するものではないし、重層的な施策を絶え間なく積み重ねていくことが必要です。迫市長も最重要課題に位置づけ対策をしていると思いますが、本市の人口減少は出生と死亡からなる自然減と、転入と転出からなる社会減に分けられ、そのうちの社会減対策としての直接的な取り組みの一つに移住を促進することが挙げられます。
そこで、本市がこれまで行ってきた移住に関する主な取り組みとその実績、また、新年度予定する主な事業について内容をお示しください。
次に、市長の公約でもあります子育て世代包括支援センターについて、これまでも議会の中で取り上げられてきましたが、子育て世代包括支援センターでは、妊娠期から出産、子育てまでの切れ目のない支援を行うためのワンストップ相談拠点として令和2年度に保健所に開設され、子育て世代に寄り添い、切れ目のない支援を展開していくことと思いますが、子育て世代に向けたセンターでの主な事業内容について伺います。
また、子育て支援策として、子育て支援情報配信事業や子育て支援員研修事業なども検討されて、今回、新規事業になりましたが、その事業の内容についても御説明ください。
さらに、こども医療費助成について、議会議論を経て今回拡大するということですが、その内容について御説明ください。
次に、若者を地元にとどめるための雇用の取り組みについてお聞きします。
本市における転出超過の8割は生産年齢人口で、うち20歳代が5割であるなど、若年層の人口流出を抑制することが課題です。市内高校の新規高卒者が市内事業所に就職する割合は5割に満たない状況の中で、求職者数の減少などから直近の管内有効求人倍率は1.4倍を超えるなど高水準で推移しています。市内事業所における人手不足解消においても若者の地元定着への対策は必須であり、第7次小樽市総合計画においても少子高齢化の進行による生産年齢人口の減少、特に若者の市外流出が顕著となる中、若者の地元定着に向けた取り組みや早期離職対策を図ることとしています。新年度において若者を地元にとどめるための雇用の取り組みについて伺います。
地域福祉計画についてお尋ねいたします。
この地域福祉計画は、地域が抱えるさまざまな課題に対して、誰が、どういうことに取り組むかを示し、地域福祉を推進するための道しるべとして大事な役割を果たす計画として認識していますが、小樽市においても初めての計画策定に向けて、今年度から議論が始まっているとお聞きしています。今年度は公募市民などから構成される策定委員会を設置し、さまざまな議論をしながら、住民アンケートなども実施し、地域における課題などの把握に努めていることと思います。
今月の広報おたるでは、地域福祉計画の特集が掲載されており、計画策定に向けた取り組みについてもわかりやすく書かれておりました。来年度については、さらにさまざまな取り組みをしていくことと思われます。
初めにお聞きしますが、この計画策定に向けて、来年度はどのような取り組みを進めていくつもりなのか、具体的なスケジュールについてもお示しください。
平成30年4月施行の改正社会福祉法の第107条第2項には、「市町村は、市町村地域福祉計画を策定し、又は変更しようとするときは、あらかじめ、地域住民等の意見を反映させるよう努めるとともに、その内容を公表するよう努めるものとする。」と規定されています。この規定からは地域福祉計画の策定においては地域住民の参加が欠かせないものと考えられますが、この住民参加を促進するためにはどのような取り組みが大事であると考えていますか、お示しください。
多くの方々にこの地域福祉計画を知っていただくとともに策定にもかかわっていただくことで、支え合いの観点からの地域づくりが小樽でも進むものと期待しております。
以上、再質問を留保し、終わります。
○議長(鈴木喜明)説明員の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)市長。
(迫俊哉市長登壇)
○市長(迫俊哉)中村岩雄議員の御質問にお答えいたします。
初めに、人口減少、少子化対策について御質問がありました。
まず、これまでの移住の取り組みにつきましては、平成17年度から企画政策室に移住相談を受け付ける移住ワンストップ窓口を設置しているほか、移住希望者を対象とした東京での移住フェアへの出展や、27年度から起業希望者の小樽体験ツアーなどを行ってきており、今年度から北海道と道内市町村との共同事業として、東京圏からの移住者に対する移住支援金事業を行っているところであります。
移住の実績につきましては、窓口設置から昨年12月末時点で御相談いただいた861件のうち95世帯、197人の方に移住をいただいております。
また、来年度につきましては、これまでの取り組みを引き続き行うほか、子育て世帯の負担軽減を目的とし、3世代同居や近居のために移住する方に対し、中古住宅取得に要する経費などへの補助を行う事業を実施したいと考えております。
次に、子育て世代包括支援センターの主な事業内容につきましては、専任の保健師を常駐で配置し、妊娠期から子育て期全般の相談に応じるほか、妊産婦の全数把握を行い、必要な方へ支援プランを作成することと、乳児期の子供を持つ母親同士の交流を深めながら相談支援を行う産後サポート事業や、家庭で子供の様子を確認し、保護者が気になることがあれば健診や発達相談につなげるための5歳児セルフチェック表の送付を行うこととしております。
次に、子育て支援に係る新規事業につきましては、子育て支援情報配信事業は市がスマートフォン用アプリを導入し、保護者に情報発信する事業です。保護者は当該アプリを無料でダウンロードすることで、市が提供する子育てイベントや予防接種、乳幼児健康診査などの情報をタイムリーに入手できるとともに母子の健康管理データの記録などができるものです。
また、子育て支援員研修事業は、保育補助事業を行うことができる人材を育成するため、指定研修事業者に委託して市内において研修を実施するものであります。
次に、こども医療費助成の拡大の内容につきましては、市民税課税世帯における3歳以上の未就学児について、これまでは通院に係る医療費の自己負担を1割としておりましたが、本年8月から初診時の一部負担金のみとすることで全ての未就学児の医療費を実質無料化とするものです。
次に、若者を地元にとどめるための雇用の取り組みにつきましては、労働者地元定着事業として労働実態や新規高卒者の就職状況を調査するほか、若者の地元定着や早期離職について企業や高校、大学等との情報交換会を実施いたします。
また、若者就職マッチング支援事業として、企業見学会やインターンシップ、学校に出向いて開催する企業出前説明会などを実施するほか、小樽市雇用促進協会において企業説明会や新入社員研修などを実施することで若者の地元定着に努めてまいります。
次に、地域福祉計画について御質問がありました。
まず、計画策定に向けた来年度の取り組みとスケジュールにつきましては、4月下旬に地域福祉計画への理解を深めていただくための福祉セミナーを開催いたします。
また、地域課題を把握するために4月から専門職ヒアリング、5月から9月まで地域に出向いて住民懇談会を実施し、地域住民の声を反映させて年内には計画案を作成したいと考えております。
計画案は、令和3年1月にパブリックコメントを実施し、策定委員会での議論を経て、3月には計画を完成する予定であります。
次に、住民参加を促進するための取り組みにつきましては、市民が計画に興味や関心を持って参画できるようセミナー開催などで周知を図るほか、住民懇談会においては多くの市民に参加してもらうために、市内12カ所で曜日や時間を変えて計24回開催いたしたいと考えております。
また、住民懇談会では、小グループに分かれてワールドカフェの形式で実施するなどにより、参加した市民から広く意見を引き出していくことが重要であると考えております。
(「議長、4番」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)4番、中村岩雄議員。
○4番(中村岩雄議員)それでは2点ほど再質問をさせていただきます。
まず、子育て世代包括支援センターの事業を行うに当たっての周知方法で工夫できる点などがあればお聞かせください。
もう一つは地域福祉計画。この策定に当たって地域ごとの住民懇談会ということですが、これは大変重要であると思います。この懇談会で住民を交えてどのような内容について議論することになるのか、この辺をお聞かせください。
○議長(鈴木喜明)説明員の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)副市長。
○副市長(小山秀昭)中村岩雄議員の再質問にお答えいたします。
きょうは保健所長が欠席しておりますので私から答弁させていただきます。
子育て世代包括支援センターでの周知方法でございますが、広報おたるやホームページ、FMおたるでの周知、従前のこのような周知方法のほかに、新年度から子育て支援情報を発信するスマートフォン用のアプリも活用して、子育て世代包括支援センター事業の周知を行ってまいりたいと考えております。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)福祉部長。
○福祉部長(勝山貴之)中村岩雄議員の再質問にお答えいたします。
地域福祉計画の住民懇談会でございますけれども、これは先ほどの市長の答弁にもございましたが、市内12カ所で曜日や時間を変えて24回開催したいということですけれども、地域住民の方々に参加していただいて、それぞれの地域でどのような課題があるのか、どのような認識を持っているのかということを参加された方から広く意見を伺って、それを地域福祉計画に反映したいというふうに思っております。
ですから、どのような形で意見を吸い上げるかということもこれから検討していかなければならないことなのですけれども、いろいろな意見を聞き取れるような形での懇談会というものを考えているというところでございます。
○議長(鈴木喜明)中村岩雄議員の質疑及び一般質問を終結いたします。
(「議長、3番」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)3番、小池二郎議員。
(3番小池二郎議員登壇)
○3番(小池二郎議員)旧緑小学校解体事業費について。
先日、令和2年度当初予算案が示され、旧緑小学校解体事業費が盛り込まれました。この件について、私も以前の議会にて質問させていただきましたが、小樽市総合体育館周辺の駐車場が不足していることで市民や利用者がとても不便していること。また、都市計画においても旧緑小学校駐車場に変更することが過去に決まっているにもかかわらず解体されていませんでした。今回この事業費が計上されたことは、課題解決に向けて大きな前進だと思います。
そこで、この件に関し付随する課題があると考えます。その課題についての取り組みや方向性はどのようにお考えなのか何点かお聞きいたします。
まず、解体におけるおおよそのスケジュールをお示しください。
来年度も総合体育館や周辺施設では全道大会や行事などが重なることが予想され、駐車場の確保は利用者にとって重要です。解体期間中において旧緑小学校の駐車場が使用できなくなることは、主催者や利用者に対してあらかじめ周知が必要と考えますが、その周知方法をお示しください。
また、解体期間中の駐車場の確保はどのようにお考えなのかお示しください。
旧緑小学校から総合体育館までの道は急斜面になっており、また、夜間は街灯も少なく安全な道とは言えません。道路整備や街灯の設置の必要性などについてはどのようにお考えなのかお答えください。
また、この駐車場予定地は公園利用者だけではなく、総合体育館や周辺施設の方も利用することが予測されます。駐車場のことだけではなく、総合的に充実した環境整備を図っていただけるよう公園緑地課だけではなく、体育館の管理団体や教育委員会など、かかわる部署が集まり協議の場をつくるべきと考えますが、そのようなお考えはありますでしょうか、お答えください。
次に、銭函駅前モニュメント等について質問いたします。
前回の議会において、髙橋龍議員からもこの作品を含めた野外彫刻について質問がありましたが、この作品は美術館にも常設されている故一原有徳氏の作品です。銭函駅前のシンボルとして35年が経ち、土台の破損やサビなど劣化がひどくなっていることで地域住民が補修を求めています。しかしながら、補修費用や安全性の問題が課題となり、地域住民や寄贈されたこだま交通株式会社、また御遺族の方と話し合いをされていると思います。御存じかと思いますが、一原氏は北海道立近代美術館賞、北海道文化賞、地域文化功労賞の文部大臣表彰など多くの受賞歴のある国際的にも名高い著名人です。その方の作品が撤去されることは小樽市にとってマイナスにしかなりません。何より問題なのは、寄贈していただき、市の文化的な財産になっているのにもかかわらず、市が維持管理できていないことが問題ではないのでしょうか。
この作品は、こだま交通が一原氏に制作を依頼し、市内の鉄工所によって創作され、1984年に寄贈をされた文化的な財産です。前回の髙橋龍議員に対する答弁では、市長は彫刻等の清掃や点検の必要性に対して、「職員の意識が十分に行き届いていないためであると感じております。」と答弁されていますが、その後どのように職員に対し意識を高めてこられたのかお答えください。
野外彫刻の維持管理は、それぞれの作品の所管部署で行い、企画政策室がデータを一元管理しているということと、また、点検は年2回触診を行っているものもあるが、ほとんどは目視によって不定期に確認している程度という答弁もありました。このような管理体制や点検方法では、寄贈された大切な市の文化的財産や野外彫刻は維持管理することができず、銭函駅前のモニュメントと同じようなことが今後も考えられます。野外彫刻の点検方法に関しても改善が必要と考えますが、どのように改善されるのか、お考えをお答えください。
例えば野外彫刻専門の職員を置き、データベースをもとに点検を行い、点検記録や補修の有無などを含めたデータを作成し、そのデータを所管部署と共有することで維持管理向上につながると考えられますが、そのようなお考えはあるのかお答えください。
銭函駅前のモニュメントに関しては、土台が壊れ、傾いていることから、安全性を考え一時的に撤去する方向とお聞きしております。
その際の保管場所はどのような場所で、どのように保管するのか想定されていますか。
また、地域住民の方は補修に向けクラウドファンディングの活用を提案しています。以前アイアンホース号でも活用されていると思いますが、同じように大切な市の財産の補修に向け進めていただきたいと思いますが、方向性をお示しください。
最後に、ふれあい収集等についてお聞きします。
本市の少子高齢化が進む中、ふれあい収集の利用者も年々増加しています。人口減少も含め今後どのくらい利用者が増加すると想定されているのでしょうか。ある町会では、高齢化率が高くごみステーションにごみを持っていけない等の理由で、ふれあい収集を利用されている方がふえているそうです。今後、町会また各ごみステーションの利用率において、通常にごみステーションを利用される世帯より、ふれあい収集を利用されている世帯の割合が多くなるとなることも考えられます。
戸別収集について調べてみると、都市部において戸別収集を導入する自治体がふえているそうです。戸別収集に変えてから収集費用は上がってしまうが、マナー違反が減り、分別もしっかりされるようになったそうです。また、町会でのごみ箱の維持管理費用もなくなり、カラス対策は不要になるなど、戸別収集に変えたメリットは多くあるそうです。何よりよかったことは、ごみの量が2割程度減量したということです。本市は山坂が多く平地が少ないことで、特に冬場の収集作業が困難ということもありますが、現在のステーション方式から戸別収集に変えた場合どのくらい費用が変わるのか、もし試算をしていればお示しください。
以上、再質問を留保し、質問を終わります。
○議長(鈴木喜明)説明員の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)市長。
(迫俊哉市長登壇)
○市長(迫俊哉)小池議員の御質問にお答えいたします。
初めに、旧緑小学校解体事業費について御質問がありました。
まず、解体のスケジュールにつきましては、本年5月に工事の入札を行い、仮契約を締結し、第2回定例会で工事契約の議決をいただいた後、7月ごろの工事着手を予定しております。
解体工事には12カ月程度の期間を要することから、工事の完了は令和3年7月ごろになるものと考えております。
次に、駐車場の利用休止に関する周知につきましては、現在旧緑小学校の駐車場は一般開放をしておらず、総合体育館等で大会やイベント等が行われる際、主催者からの申請に基づき限定的に開放しているものであります。このことから、教育委員会と連携し、これまでの使用実績のある団体等へ周知するとともに、広報おたるや市ホームページを通じ、公共交通機関の利用などを促してまいりたいと考えております。
また、解体期間中の駐車場につきましては、小樽公園の周辺で確保することは難しいものと考えております。
次に、旧緑小学校から総合体育館までの道路の整備等につきましては、歩行者の安全確保やバリアフリーの観点からも一定程度の整備が必要であると認識しており、具体的な整備内容については今後財源の確保も含めて検討してまいりたいと考えております。
次に、駐車場周辺の環境整備に向けた協議につきましては、関係部署との連携が必要であることから協議の場を設けたいと考えております。
次に、銭函駅前モニュメント等について御質問がありました。
まず、野外彫刻の管理に対する職員の意識につきましては、新年度から点検方法を見直し、これにあわせて意識の向上を図るよう準備を進めております。
次に、野外彫刻に係る点検方法の改善と維持管理の向上につきましては、点検に際して専門の職員を置く考えはありませんが、所管部署において材質や劣化などを含めた調査を定期的に行うとともに、必要に応じて技術職員の視点も加えながらデータ管理するなど、維持管理の向上に向けて改善を図ってまいりたいと考えております。
次に、銭函駅前のモニュメントの保管場所につきましては、銭函3丁目にある建設部所管の資材置き場で保管することとし、シートで養生をする予定としております。
また、モニュメントの補修につきましては、現在地域住民など関係者の皆さんと協議しているところでありますが、技術的に補修が可能かどうかについては、一時撤去した段階でその状態を調査した上で判断することになります。補修が可能となった場合には、クラウドファンディングの活用についても検討してまいりたいと考えております。
次に、ふれあい収集等について御質問がありました。
まず、ふれあい収集利用者の今後の増加見込みにつきましては、平成26年度末の登録世帯数は854件、令和元年12月末では1,086件となっており、5年間で232件の増となっております。
今後も高齢化等により、ふれあい収集に対するニーズが高まるものと考えられることから、しばらくは増加傾向が続くものと想定しております。
次に、ごみ収集をステーション方式から戸別収集へ変更した場合の費用の増加につきましては、本市では具体的な試算を行ったことはありませんが、札幌市においてステーション方式から戸別収集へ変更した場合の試算を行っており、これによりますと費用が3倍になるとの結果が出ております。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)教育長。
○教育長(林秀樹)小池議員の御質問にお答えいたします。
ただいま、旧緑小学校解体事業費について御質問がございました。
総合体育館や桜ヶ丘球場等の体育施設で開催される大会の主催者などへの周知方法につきましては、工事スケジュールを把握した上で施設内への掲示やホームページ等で周知を図るほか、小樽スポーツ協会とも連携を図りながら、大会の主催者となる各競技団体等へは個別に連絡し、公共交通機関の利用を促すことや、教育委員会庁舎の駐車場などを御利用いただくよう案内してまいりたいと考えております。
(「議長、3番」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)3番、小池二郎議員。
(3番小池二郎議員登壇)
○3番(小池二郎議員)再質問させていただきます。
旧緑小学校解体の事業についてですが、おおよそのスケジュールについて御説明していただきました。令和3年7月くらいに完了予定だと思いますが、夏場は大会や行事がすごく重なっているので、できるだけ早目に完了をしていただきたいと、これは一つ要望です。あと、完了後すぐに駐車場が利用できるように先ほど今後環境整備について協議するという御答弁がありましたけれども、完成日までに周りの環境整備をしていただけるのか、お答えいただければと思います。
あと、銭函駅前のモニュメントについてですけれども、私の質問で、所管に1人野外彫刻専門の職員を置いたほうがいいと言ったのは、小樽公園と銭函駅前に同じ一原氏のモニュメントがあって、小樽公園については以前公園整備のときに修復されたのですが、銭函駅前では修復されていないということで、所管部署が違うとなかなか維持管理が難しいのではないかというのこともあって、先ほど提案させていただきました。
所管部署で点検するといっても、所管部署によって点検方法が違うと問題だと思いますので、しっかりデータベースをもって点検していただきたいと思うのですが、その2点だけ再質問させていただきます。
○議長(鈴木喜明)説明員の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)市長。
○市長(迫俊哉)小池議員の再質問にお答えいたします。
旧緑小学校の解体工事の関係ですけれども、御答弁申し上げましたとおり、解体には1年程度かかりまして、来年7月ごろには何とかというお話でございましたが、駐車場整備がその後に入ってまいりますので、現実的に7月ごろに駐車場として供用開始するのは難しいというふうに考えており、もう少し先になるというふうに考えております。
それからモニュメントの関係で、野外彫刻に関する点検の方法について再質問がございまして、所管部署が違いますと視点も違ってくるのではないかというお尋ねだったかと思います。基本的には、今後点検のあり方等についてどういった視点を持ってやっていくのかということについては、ある程度共通の視点を持った形で、それぞれの職場が対応できるような方法について考えていきたいというふうに思っております。
○議長(鈴木喜明)以上をもって、質疑及び一般質問を終結し、本日は、これをもって……。
(「議長、20番、議事進行について」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)20番、小貫元議員。
○20番(小貫元議員)きょう、川畑議員が新型コロナウイルスの対策について質問をしました。小・中学校への一律休校要請に対して、どうやって対応するのかと質問したのですけれども、その30分後に教育委員会が各小・中学校に休校の要請を行ったと。
このことは私たち教育委員会から説明を受ける前に、2度目の休憩の際、保護者にメールが届いたことで初めてわかりました。ということは、1度目の休憩中に教育長か部長が決裁を行ったと思われるのですが、ならば1度目の休憩後に直ちにこの問題について説明すべきだと。単なる通常の議会ではなくて、今、市民の関心事として、どうやって感染が広がるのか、小樽はどうなのかというところを不安に思っている中で説明をしないというのはあり得ないと。議会がもう散会した後だったらわかるのですけれども、早急に対応するという市長答弁からも、本会議で市長もしくは教育長が議長に対し発言を求めることが正しい情報共有のあり方ではないかと思うのです。
議長においては以上の点から、市長もしくは教育長に発言を促していただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
○議長(鈴木喜明)今の小貫議員の議事進行にお答えをするのですけれども、市教委に13時58分に正式ではないですけれども一報は来ていると。そして、14時34分から14時55分の休憩中に教育長が判断したということは押さえております。
ただ、議会をやっている最中にそれを報告する義務があるのか、そして議長の権限でそれを報告しなさいという話なのか、これは、今議事進行をされましたけれども、私はそうとは思っていない。
(「発言を求めるべきじゃないかと言ってるんですけど、私は」と呼ぶ者あり)
ですから、議事進行としてはなじまないというふうに考えますので……。
(「そんなことないだろう」と呼ぶ者あり)
(「議事進行じゃないべ」と呼ぶ者あり)
(発言する者あり)
これは議事進行ではなく、逆に言いますと市長部局がそういうときに報告をしたいこともあるかもしれませんけれども、議会として求める話ではないという扱いです。
ですから、議事進行にはなじまない、そう結論いたします。
(「何なのさ、それ」と呼ぶ者あり)
そういうことでございます。
(「発言を求めることもしないんですか」と呼ぶ者あり)
(「教育長発言したがってますよ」と呼ぶ者あり)
(「閉めてください」と呼ぶ者あり)
(発言する者あり)
休憩中にそのことは御説明して、各会派に回ったと聞いておりますけれども、そうではないのですか。
(「そのとおり」と呼ぶ者あり)
(「そんな文章出すよりも、議会に全員いるんだから、議員が全員いる中で報告するのは当たり前じゃないですか」と呼ぶ者あり)
(発言する者あり)
先ほど言ったように、議事進行としてはなじみませんので、以上をもって、質疑及び一般質問を終結し、本日は、これをもって散会いたします。
散会午後6時14分
会議録署名議員
小樽市議会 議 長 鈴 木 喜 明
議員 髙 橋 龍
議員 髙 木 紀 和