開会午前10時00分
○議長(鈴木喜明)これより、令和元年小樽市議会第4回定例会を開会いたします。
直ちに、本日の会議を開きます。
本日の会議録署名議員に、髙木紀和議員、高野さくら議員を御指名いたします。
日程第1「会期の決定」を議題といたします。
お諮りいたします。
本定例会の会期を、本日から12月23日までの21日間といたしたいと思います。
これに、御異議ございませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)御異議なしと認め、さように決しました。
日程第2「議案第1号ないし議案第33号」を一括議題といたします。
まず、議案第1号ないし議案第32号について、市長から提案理由の説明を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)市長。
(迫俊哉市長登壇)(拍手)
○市長(迫俊哉)令和元年第4回定例会の開会に当たり、ただいま上程されました各案件に係る提案理由の説明に先立ち、一言申し述べさせていただきます。
本年も残すところ、あと一月ほどとなりました。本年は、我が国において、平成から令和へと元号が変わり、新たな時代の幕開けとなる節目の年となりました。
本市におきましても、この新たな時代にふさわしく、このたび、今後のまちづくりの指針として、本年度から令和10年度までの10年間を計画期間とする第7次総合計画を策定したところであります。人口減少や少子高齢化など、本市の抱える様々な課題の解決に向けて、この計画に基づき、私の公約である「備え」にしっかり取り組みながら、本市の強みを生かしたまちづくり、安全・安心なまちづくりを着実に進め、市民の皆さんがこれからの新たな時代を安心して心豊かに暮らせる、活力あふれる地域社会の実現を目指してまいりたいと考えております。
一方で、本市財政は依然として厳しい状況にあることから、引き続き財源の確保に努め、選択と集中の視点を持って、今後もしっかり取り組んでまいりたいと考えているところであります。そのためには、職員と力を合わせるのはもちろんのこと、小樽市自治基本条例の理念に基づき、市民の皆さん、議員の皆さんとの協働によるまちづくりを進めていきたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。
それでは、ただいま上程されました各案件について、提案理由の概要を説明申し上げます。
初めに、議案第1号及び議案第2号の令和元年度各会計補正予算について説明申し上げます。
議案第1号の一般会計補正予算の主なものといたしましては、国内外観光客の通信利便性の向上を図るため、公衆無線LAN設備の整備について費用の一部を助成する、堺町通り商店街公衆無線LAN延長整備事業費補助金や、銭函地区において地域密着型サービス事業所を新たに開設する事業者に対し準備経費の一部を助成する、介護サービス提供基盤等整備事業費交付金を計上するほか、観光税導入の検討や港湾計画改訂に向けた検討に当たり、所要の経費を計上いたしました。
また、風疹の追加的対策として、抗体検査の無料クーポン券を対象者に発送するため、感染症等予防対策費を増額し、後期高齢者医療に係る療養給付費について、前年度の本市負担額の確定に伴い、後期高齢者医療費を増額するほか、申請件数・受診件数の増加に伴い、未熟児養育医療事業費、各種がん検診費を増額いたしました。
そのほかでは、地籍調査事業につきまして、事業の進捗状況を踏まえ、当初予定していた調査を延期することから所要の事業費を減額し、また、歳入において、学校給食新光共同調理場の跡地等の売却に伴い、土地売払収入を計上いたしました。これらに対する財源といたしましては、国・道支出金、寄附金を計上し、財政調整基金繰入金を減額いたしました。
債務負担行為につきましては、国立小樽海上技術学校の存続のため、移転先として、来年3月で閉校となる小樽商業高等学校の敷地・建物の取得費用を計上するほか、港湾計画検討業務委託料、(仮称)消防署手宮支署建設事業費、臨時市道整備事業費、スクールバス運行経費、水泳教室開催経費について計上いたしました。また、指定管理者による管理代行業務等につきましては、さくら学園や総合体育館など4件について、債務負担行為により計上いたしました。
以上の結果、一般会計における補正額は1億790万円の増となり、財政規模は593億5,919万7,000円となりました。
議案第2号の水道事業会計補正予算につきましては、工事の早期発注を図るため、配水管整備事業費について、債務負担行為により計上いたしました。
続きまして、議案第3号から議案第32号までについて説明申し上げます。
議案第3号職員給与条例等の一部を改正する条例案につきましては、国家公務員の給与改定に準じ、職員の給料月額、勤勉手当の支給割合及び扶養手当について改定するとともに、病院事業管理者の期末手当の支給割合を改定するものであります。
議案第4号手数料条例の一部を改正する条例案につきましては、保健所関係手数料、税関係手数料及び建築証明手数料を改定するものであります。
議案第5号特別会計設置条例の一部を改正する条例案につきましては、産業廃棄物処分事業特別会計を廃止するものであります。
議案第6号災害弔慰金の支給等に関する条例の一部を改正する条例案につきましては、災害弔慰金等の支給に関する事項を調査審議するため、災害弔慰金等支給審査委員会を設置するものであります。
議案第7号市民会館条例の一部を改正する条例案につきましては、市民会館のホール等の利用に係る利用料金設定基準を改定するとともに、所要の改正を行うものであります。
議案第8号公会堂条例の一部を改正する条例案につきましては、公会堂のホール等の利用に係る利用料金設定基準を改定するとともに、所要の改正を行うものであります。
議案第9号市民センター条例の一部を改正する条例案につきましては、市民センターのホール等の利用に係る利用料金設定基準を改定するとともに、所要の改正を行うものであります。
議案第10号銭函市民センター条例の一部を改正する条例案につきましては、銭函市民センターの集会室の使用料を改定するとともに、所要の改正を行うものであります。
議案第11号コミュニティセンター条例の一部を改正する条例案につきましては、コミュニティセンターの集会室及び調理実習室の使用料を改定するとともに、所要の改正を行うものであります。
議案第12号さくら学園条例の一部を改正する条例案につきましては、さくら学園の定員を変更するものであります。
議案第13号勤労青少年ホーム条例の一部を改正する条例案につきましては、勤労青少年ホームの軽運動場及び調理室の使用料を改定するとともに、所要の改正を行うものであります。
議案第14号勤労女性センター条例の一部を改正する条例案につきましては、勤労女性センターの講習室等の使用料を改定するものであります。
議案第15号化製場等に関する法律施行条例の一部を改正する条例案につきましては、死亡獣畜取扱場設置許可等の申請手数料を改定するものであります。
議案第16号墓地及び火葬場条例の一部を改正する条例案につきましては、火葬場の火葬炉及び控室の使用料を改定するとともに、所要の改正を行うものであります。
議案第17号廃棄物の減量及び処理に関する条例の一部を改正する条例案につきましては、地方公共団体の手数料の標準に関する政令の一部改正に伴い、破砕業の事業範囲の変更の許可の申請に対する審査の手数料を改定するとともに、所要の改正を行うものであります。
議案第18号おたる自然の村条例の一部を改正する条例案につきましては、おたる自然の村の農林漁業体験実習館の使用料を改定するとともに、所要の改正を行うものであります。
議案第19号公設青果地方卸売市場業務条例の一部を改正する条例案につきましては、公設青果地方卸売市場の冷蔵庫使用料を改定するとともに、所要の改正を行うものであります。
議案第20号観光物産プラザ条例の一部を改正する条例案につきましては、観光物産プラザの多目的ギャラリー及び中庭の利用料金設定基準を改定するとともに、所要の改正を行うものであります。
議案第21号道路占用条例の一部を改正する条例案につきましては、第1種電柱等の道路占用料を改定するとともに、所要の改正を行うものであります。
議案第22号都市公園条例の一部を改正する条例案につきましては、運動場及び野球場の使用料を改定するとともに、所要の改正を行うものであります。
議案第23号駐車場条例の一部を改正する条例案につきましては、駅横駐車場の利用料金設定基準を改定するとともに、所要の改正を行うものであります。
議案第24号港湾施設管理使用条例の一部を改正する条例案につきましては、船舶給水施設及び指定保税地域蔵置の使用料を改定するとともに、所要の改正を行うものであります。
議案第25号市立学校設置条例の一部を改正する条例案につきましては、豊倉小学校を廃止するとともに、松ヶ枝中学校の位置の変更をするものであります。
議案第26号生涯学習プラザ条例の一部を改正する条例案につきましては、生涯学習プラザのホール等の使用料を改定するとともに、所要の改正を行うものであります。
議案第27号不動産の処分につきましては、旧学校給食新光共同調理場等の土地及び建物を売払処分するものであります。
議案第28号から議案第32号につきましては、いずれも公の施設の指定管理者の指定についてであります。さくら学園につきましては引き続き社会福祉法人後志報恩会を、いなきた児童館及び塩谷児童センターにつきましては引き続き社会福祉法人小樽市社会福祉協議会を、駅前広場駐車場及び駅横駐車場につきましては引き続き小樽駅前ビル株式会社を、総合体育館につきましては小樽スポーツ協会・シンコースポーツコンソーシアムをそれぞれ指定するものであります。
以上、概括的に説明申し上げましたが、何とぞ原案どおり御可決賜りますようお願い申し上げます。(拍手)
○議長(鈴木喜明)次に、議案第33号について、提出者から提案理由の説明を求めます。
(「議長、19番」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)19番、高野さくら議員。
(19番高野さくら議員登壇)(拍手)
○19番(高野さくら議員)提出者を代表して、議案第33号小樽市非核港湾条例案について、提案理由を説明します。
小樽市議会では核兵器の廃絶、使用禁止、また、非核三原則が完全に実施されることを願って、1982年6月28日に核兵器廃絶平和都市宣言を行いました。この宣言から37年経過しましたが、核兵器は今なお地球上に存在しています。核兵器の存在をなくし、二度と核兵器による被害が起きないよう、2017年7月には、国連会議において国連加盟国の63%に当たる122カ国の賛成で核兵器禁止条約が採択されました。この条約は、長い間被爆者を先頭とした核兵器のない世界を目指す運動が大きな成果として実りました。
そして、核兵器禁止条約が採択されてわずか2年の間に世界中で平和を願う声が広がって、先月25日には、新たにカリブ海にあるアンティグア・バーブーダが批准書を国連事務総長に寄託して核兵器禁止条約が批准する国は34カ国になりました。残り16カ国が批准すれば核兵器禁止条約が発効できる情勢となっています。
先月24日には、ローマ・カトリック教会のフランシスコ教皇が長崎、広島、東京を訪れて核兵器についてメッセージを発信しました。教皇は、軍備拡張競争はテロ行為と指摘。戦争のための核兵器使用は犯罪者以外の何ものでもないと批判しました。また、世界の政治指導者に特に強調したのが、核兵器による抑止力論の誤りです。「核兵器は、今日の国際的または国家の安全保障への脅威に関して私たちを守ってくれるものではない」「紛争の正当な解決策として、核戦争の正当な解決策として、核戦争の脅威をちらつかせながら、どうして平和を提案できるでしょうか」と指摘しました。その上で、「核兵器禁止条約を含めた国際的な法的原則にのっとり、たゆむことなく、迅速に行動し、訴える」と語りました。
しかし、菅官房長官は記者会見で核兵器禁止条約について、「核を含めた米国の抑止力を維持・強化していくことが現実的で適切な考え方」と語り、教皇と会談した安倍首相も「核兵器国と非核兵器国の橋渡しに努める」と述べており、日本政府も含め、核保有国は条約を批准する動きが見られません。また、核兵器搭載可能な艦船の日本への寄港及び非核三原則に反する核兵器の持ち込みを容認する核密約の存在や在日米軍の再編がさらに強化される動きがある中で、小樽港の米国艦船の寄港は今後の小樽港の軍事利用の危険を一層高めるものです。
小樽市の平和の営みが世界の平和に通じる確かな道であることを確認し、核兵器廃絶平和都市宣言を一層発展させるためにも、本条例案の制定を呼びかけるものです。
以上、各会派、議員の賛同をお願いして、提案説明といたします。(拍手)
○議長(鈴木喜明)日程第3「令和元年第3回定例会議案第7号ないし議案第20号」を一括議題といたします。
これより、決算特別委員長の報告を求めます。
(「議長、15番」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)15番、中村吉宏議員。
(15番中村吉宏議員登壇)(拍手)
○15番(中村吉宏議員)決算特別委員会の報告をいたします。
当委員会における質疑の概要は、次のとおりであります。
令和元年第3回定例会議案第7号平成30年度小樽市一般会計歳入歳出決算認定についてに関する質疑といたしましては、平成30年度の移住促進事業経費が29年度と比較して約25万円増加している主な理由は、新たなパンフレットを2,000部作成したためだというが、今回作成したパンフレットを見ると、移住者の声などの情報はふえているものの、以前のパンフレットには掲載されていた仕事や住まいなどの情報が掲載されていない。仕事や住まいの情報は、他市の移住のパンフレットには必ず掲載されている情報だが、新たにパンフレットを作成するに当たり、それらの情報を掲載しなかったのはなぜか。
また、移住に関するパンフレットの作成に当たっては、小樽の魅力や仕事、住環境などの情報をきちんと載せるべきであり、小樽の生活がよりリアルにわかるような工夫をしてほしいと思うがどうか。
北海道胆振東部地震による停電への対応について、市は、北海道電力小樽支店に対し移動電源車の配置要請を行ったが、北海道全域での停電であったとの理由により要請どおり配置されなかったという。
北海道電力が保有する移動電源車の配置の判断は同社が行うため、必ずしも本市の要請どおりにはならないが、例えば北海道総合通信局では、地方公共団体に無償で移動電源車の貸与を行っており、貸与が可能であれば、本市が配置場所を定められる移動電源車として活用できると思うが、今後の停電対策として活用する考えはないか。
また、台風により大規模な停電が発生した千葉県では、市が移動電源車を要請できることを知らなかったり、緊急度合いに応じて優先順位をつける電力トリアージが行われていなかったために、移動電源車が余っていたり、必要な場所に配置できなかったという状況が発生したことに鑑みると、本市でも同様のことが起きないよう地域防災計画にしっかりと記載するなど、引き続き停電対策に取り組んでほしいと思うがどうか。
東京事務所について、事務所長と企業誘致推進員は、多岐にわたる重要なミッションを背負いながらも最小限の経費で業務を遂行しており、今後も財源不足の本市にとっては中央諸官庁から情報を収集することが大変重要であると考えるが、森井前市長時代には、情報収集のアンテナが折れていたことによる情報不足と、人脈ネットワークの構築不足による判断間違いが非常に多かったことを踏まえると、情報収集に当たっている中央諸官庁との連絡を密に行い、本市行政の円滑な運営に寄与する取り組みに尽力してほしいと思うがどうか。
平成30年度一般会計歳入の一般財源は、市税が39.3%、地方交付税が45.5%と、ほとんどを市税と地方交付税で占めている状況の中、平成26年度と比較して市税収入は横ばいで推移している一方、地方交付税は減少しており、今後も本市の人口減少に伴い交付額の減少が想定されるが、市は今後、歳入が減少した場合の財源対策について、何か具体的に検討しているのか。
小樽市教育振興資金基金、小樽市緑化事業資金基金、小樽市地域経済活性化等推進資金基金などの資金基金は、今後も継続していく必要がある事業に充当されているというが、市が何かしらの対策を打ち、基金残高を少しでも増やすように取り組まなければ、いずれは基金が枯渇し、一般会計からの単費での支出が迫られることになるのではないか。
また、市民にとっては見慣れない資金基金もあることから、寄附金を財源としている資金基金については、市が寄附金を募るに当たって、資金基金の内容や使途について理解してもらえるような情報発信を行うなど、寄附金の集め方を工夫してほしいと思うがどうか。
市税等の収納率について、平成30年度決算では過去5年間と比較して収納率の上昇傾向が見てとれるが、市はどのような取り組みによってその成果が得られたと考えているのか。
また、収納率向上のために地方税回収機構などの新たな手法を市は検討しているのか。
本市では就学援助の費目にクラブ活動費、生徒会費、PTA会費の3費目を入れていないが、国による交付税措置の対象となった2014年度以降、この3費目を就学援助の費目に入れることについての議論は行ってこなかったのか。
道内10万人都市で就学援助の費目にこの3費目を入れていないのは本市を含め3市しかなく、そもそも学校教育法では、経済的理由により就学が困難な児童・生徒の保護者に対しては、市町村が必要な援助を行わなければならないとされているのだから、クラブ活動費、生徒会費、PTA会費の3費目を就学援助の費目に入れることについて検討してほしいと思うがどうか。
市教委が開催する食に関する研修講座の参加者は、平成30年度が12名であったところ、平成31年度は研修プログラムの研修項目に載せた上で、校長会議で参加の呼びかけを行った結果31名となったという。
しかし、受講対象者が市内小・中学校の教職員約600名であることに鑑みると少ないと感じるが、このことについて市教委はどのように認識しているのか。
また、市内の小・中学校における食物アレルギーを持つ児童・生徒に対しては、平成27年2月から二通りの食物アレルギー対応を行っており、これまでは事故は生じていないというが、食物アレルギーについての研修を毎年実施するなど、市教委には食に関する研修講座への参加者が増加するようしっかり取り組んでほしいと思うがどうか。
本市の人口1人当たりの教育費が道内主要10市中最下位であったことについて、市教委は、他市では小・中学校の建設費を含めているなど集計の方法が違うためであり、共通の費用のみで試算してみたところ、本市の教育費は他市と比べ必ずしも低くないという。
しかし、教育現場は十分な教育費が投入されているという実感はなく、教育現場と市教委の考えにギャップがあると思われるが、このことについて市教委はどのように考えているのか。
また、本市の教育費が他市と比べて低くないというのであれば、具体的な数字を示した上で、本市への移住を希望される方などに対し、本市は教育に力を入れているということをアピールしていくべきと思うがどうか。
小樽市小・中学生のための札響コンサートの開催について、小・中学生のための芸術鑑賞会として、小学校5年生と6年生、中学校の全学年を対象に、市民会館で札幌交響楽団の演奏を聞く機会を設けており、平成30年度は小学校13校692名が参加したという。市民会館の収容規模から考えると、約500席の空席が生じたことになるが、200万円以上もの経費をかけて開催していることに鑑みると、1席でも空席を出してしまうのはもったいないことから、例えば空席が生じた際には保護者に参加してもらうなど、市民の芸術鑑賞の機会として役立ててほしいと思うがどうか。
森井前市長が任期途中で辞職したことにより、これまで同時に執行していた小樽市長選挙と小樽市議会議員選挙を別々に執行せざるを得ない状況になり、結果として合計で約1億2,500万円と、大変大きい経費がかかってしまったという。通常は二つの選挙を単独で執行するよりも、同時に執行したほうが共通経費が生じることにより経費を削減できると思われるが、同時に選挙を執行した場合の共通経費にはどのようなものがあるのか。
本市の平成30年度決算における補助金や交付金を除いた企業誘致に係る経費は約236万円である一方、石狩市の企業誘致に係る経費は約490万円と本市の2倍であるのに加え、北海道電力株式会社や京セラコミュニケーションシステム株式会社などの企業と連携協定を結んでいるなど企業誘致に力を入れているという。他市と比較して金額でも規模でも負けている現状では、他市とは違う戦略を構築する必要があり、その中でも最も重要なことは情報収集力であると考えるが、市はこのことについてどのような認識を持っているのか。
地場産品導入促進事業は、小学校6年生が卒業記念硝子製作体験を行い、体験を通じて地場産業に対する理解を深めてもらうことにより、地元への愛着心の醸成や将来的な後継者の育成を図ることなどを目的とした事業であるが、平成30年度は799人が体験し、その体験率は98.6%と、ほとんどの小学生が体験しており、地場産品を市民の日常生活に溶け込ませようという事業開始当初の目的は大きく前進していると考える。
一方、本事業に対して製作体験を実施した工房からは、「本市ならではのよい事業だと思う」「グラスを作って終わりではなく、この事業をきっかけとしていろいろと広げていく必要があるのではないか」などの意見もあり、小樽をPRするためにも本事業を活用できると考えられることから、子育て施策や移住促進のために本事業を宣伝するなど、本事業の強みを市全体で多方面に活用してほしいと思うがどうか。
合同墓については、平成24年から供用開始し、当初は年間60体の埋葬で50年間供用できる見通しを立てていたということだが、平成30年度には357体もの遺骨が埋葬されたことに鑑みると、市が想定していたよりも合同墓の需要が高まっていると思うがどうか。
また、市はこのまま例年のような件数で埋葬の受け入れを続けると、令和3年度中には受け入れ可能容量に達するため、それまでに合同墓の拡張を検討しているというが、今後もさらに合同墓の需要が増す可能性が高いと考えられることから、合同墓の拡張に関しては適切な時期に対応してほしいと思うがどうか。
女性相談室では、女性が抱える様々な問題に対する相談に応じており、平成30年度は延べ137件の相談があり、近年の相談内容はDVに関する相談を初め、夫婦や家庭に関する相談が特に多い傾向にあるという。例えばDV被害で相談に来た方は、DV被害以外にも児童虐待やネグレクトなど、関連する問題を抱えている可能性もあると考えられるが、その場合、市は相談者のプライバシーに配慮しつつ内部で情報共有し、万一のことがないようセーフティネットとしての役割をしっかり果たせているのか。
一方、他自治体では、行政間の連携がうまくいっていなかったがゆえに、目を覆いたくなるような事件につながった事例があることに鑑みると、市には、相談者本人や地域住民が異変に気づき相談に来ていたにもかかわらず、事件を未然に防止できなかったということがないよう、適切な対応に努めてほしいと思うがどうか。
不法投棄等対策経費について、過去5年間の推移を見ると増加傾向にあり、市内で不法投棄が行われそうな場所を重点的にパトロールしている嘱託員の人件費がその大半であるとのことだが、従前からパトロールを続けているにもかかわらず一向に不法投棄の件数が減らないことについて、市はどのように考えているのか。
また、パトロールの効果についてはどの程度あると認識しているのか。
ファミリーサポートセンター事業は、子育ての援助を受けたい依頼会員と子育ての援助を提供する提供会員をマッチングし、地域の中で助け合いながら子育てをする会員制の援助活動事業であり、平成30年度末の会員数は提供会員のほうが少ない状況だったという。そのような状況の中で、相性などの事情によって提供会員を変えてほしいと依頼会員から要望もあったというが、そうした要望に対応し切れているのか懸念されるがどうか。
また、提供会員は会員として登録される前に養成講習会を受講しているというが、それだけで子供の預かり時における事故の心配がなくなるわけではないことから、今後は提供会員の研修を充実させていってほしいと思うがどうか。
一方、依頼会員からは制度に関する苦情はなかったというが、要望があった部分についてはしっかりフィードバックすることで、制度の充実と利用者の拡大につなげてほしいと思うがどうか。
小樽市特定空家等住宅除却費助成制度は、周辺に被害を与えるおそれがある特定空家等で、かつ危険度や緊急度が高い不良住宅の除却費用の一部を助成する制度であり、平成30年度は申請のあった16件のうち6件を助成対象外と決定したというが、市はどのような理由で助成対象外としたのか。
一方、空き家の除却費用を捻出できず悩みを抱えていた市民からは、本制度で除却費用を一部でも助成してもらえたことを喜ぶ声も聞かれることから、市は空き家がふえるばかりで減らない現状を念頭に置き、より制度を拡大できるよう努めてほしいと思うがどうか。
道路橋りょう維持費及び除雪費について、平成30年度決算においては合計16億円を超える費用を支出しているとのことだが、当該費用は同じ道路維持業務にかかる費用であるものの、夏と冬を分けて契約しており、それぞれに諸経費がかかっている状況である。
しかし、札幌市などのように通年で道路維持業務を発注すれば、経費率が下がることはもちろんのこと、契約業者も通年で道路を監視することにより道路に愛着が湧き、さらには市民にも道路を維持してくれる事業者がわかりやすくなることから、市には、札幌市などのような道路維持業務の通年契約について検討してほしいと思うがどうか。
歴史的建造物保全及び景観地区内建造物修景等事業費助成金は、歴史的建造物の外観を保全するための行為等に要する経費等に対して、所有者の負担を軽減するための助成制度であり、その予算額は、各歴史的建造物の所有者から、助成金を利用して修繕する見込みがあるかどうか意向を把握した上で予算編成しているという。
しかし、過去の決算を見ると助成金が利用されず事業費を残している傾向にあり、市が歴史的建造物を保全していくという考えに立つのであれば、保全が進められるよう助成金の利用を政策的に誘導していく必要があることから、予算編成の方法を見直す必要があると思うがどうか。
旧寿原邸改修事業費について、市は旧寿原邸をお試し移住施設として活用するため、水道や電気設備、畳の更新、火災報知器の設置など、安全対策と快適性の向上のために内装を改修したというが、実際にお試し移住施設として運営するに当たっての滞在期間や費用、事業プログラム等のメニューや参加人数の目標などはどのように設定する考えなのか。
また、市がお試し移住施設として運営するに当たっては、市民や市職員が実際に施設の利用体験をすることで、移住を呼びかけるために不足していることなど、細やかな気付きを得られる可能性があることから、事前の顧客体験というものが非常に重要だと考えるがどうか。
公園費について、平成30年度は29年度と比較して約3,000万円支出が多く、その主な理由は隔年で実施している公園のバリアフリー更新事業を実施したためだというが、具体的にどの公園で、どのようなバリアフリーの整備をしたのか。
また、平成30年度は市内6カ所の公園で滑り台や健康遊具などの老朽化した遊具の更新を行ったというが、更新に当たり市民の意見は反映されているのか。
次に、その他の各議案に関する質疑といたしましては、平成30年度港湾整備事業特別会計について、歳出総額が平成29年度に比べて約10億円拡大したというが、主な理由は老朽化により解体した既存上屋の代替機能として、中央ふ頭5番岸壁の後背地に上屋を建設したほか、ひき船の老朽化に伴い後継船の建造に着手したことだという。今後、新築上屋の全ての面積が使用された場合には、単年度で最大約1,200万円の使用料収入が見込めるというが、この約1,200万円が継続収入となるよう企業に対して利用の働きかけをしてほしいと思うがどうか。
また、ひき船使用料については単年度収支で約500万円の赤字を見込んでいるというが、ひき船の使用回数がふえればふえるほど使用料収入も増えることから、小樽港を有効活用してもらえるよう、港湾室一丸となって取り組んでほしいと思うがどうか。
平成30年度港湾整備事業特別会計決算は9,425万6,830円の赤字となったが、その主な原因の一つとして、多目的荷役機械の故障に伴う補修費が挙げられるという。多目的荷役機械の保守点検に当たっては、月例点検と年次点検を行った委託業者からの点検報告を産業港湾部では担当課長までしか確認していないというが、故障した場合には多額の補修費が発生することに鑑みると、担当課長までのチェック体制では故障に関する責任が取れるのか疑問であり、大きな問題だと思うがどうか。
また、今回の多目的荷役機械の故障は、老朽化というハード面の問題を隠れみのにしたソフト面の問題であり、ヒューマンエラーの側面が大きく、ルーチン化した作業の慣れからくる油断や見落としなどにより同様の故障が発生しないようにするためには、点検方法の見直しなど、故障に備えた自主防衛をどのように行うかが重要だと思うがどうか。
平成30年度国民健康保険事業特別会計決算について、約8,000万円もの剰余金が発生しており、この剰余金を国民健康保険事業運営基金に積み立てると基金残高は5億円を超えることになるが、市は貯めた基金を何に活用しようと考えているのか。
現在、1人当たりの国民健康保険料は協会けんぽと比べても高い状況にあり、子育て世代などでは、保険料の格差が2倍にも広がっている状況がある中、市長が子育て支援をうたうのであれば、市は基金を活用し、18歳未満の子供の均等割額を一部でも減免することや、国保加入者全体の保険料の引き下げについても今後検討してほしいと思うがどうか。
平成30年度住宅事業特別会計決算について、当初予算計上時には、一般会計からの繰入金として1,682万2,000円が計上されていたにもかかわらず、決算時にはその繰入金がゼロ円となった理由は何なのか。
また、平成25年度からの5年間における一般会計からの繰入金を見ると、各年度とも予算額と決算額に3,000万円以上の差額が生じているが、毎年度多額の差額が生じるような予算編成では、問題があるのではないか。
市営住宅について、平成30年度の募集戸数276戸に対し応募は695件あり、単純計算で419名の方が入居できなかったとのことだが、一方で市営住宅に入居している収入超過世帯と高額所得世帯は平成31年度当初で合計196世帯とのことであり、ここ数年大きく変化はないという。今後は、小樽市公共賃貸住宅長寿命化計画において将来的に管理戸数が減り、これまで以上に入居が厳しくなることに鑑みれば、公営住宅法第1条において、住宅に困窮する低額所得者に対して低廉な家賃で賃貸すると法の目的が規定されていることからも、市は本来入居すべき方がしっかり入居できるよう、収入超過世帯及び高額所得世帯の方に対し法の趣旨をしっかりと説明した上、早い段階で退去していただくよう努めてほしいと思うがどうか。
介護保険事業特別会計について、直近5年間を見ると介護給付費準備基金の残高は毎年増加しており、平成30年度決算では3億円を超える額を基金に積み立てている。一方で、本市の第7期介護保険料は全道平均よりも高く、市は30年度の第1段階から第4段階までの保険料を第6期並みに引き下げた場合、3,900万円程度が必要だったというが、その程度の金額であれば、引き下げを行ってもまだ2億円以上を基金に積み立てられたことになるのだから、保険料を引き下げるべきだと考えるがどうか。
認知症の高齢者が在宅生活を送るための支援体制の整備を図ることを目的として、はいかい高齢者位置検索システムの導入に必要な経費の一部を助成する、はいかい高齢者位置情報検索システム導入経費助成事業の新規申請件数は過去5年間ないというが、この結果について市はどのような見解を持っているのか。
また、介護保険のサービスを利用せずに重度の要介護者を同居して介護している家族の方に日常の介護に対する慰労として年額10万円の慰労金を支給する事業である家族介護慰労金支給事業の平成30年度の利用者は1名となっており、1名という支給者数の少なさを見る限り、この事業が市民ニーズに沿った事業なのか疑問に感じるが、市はこの利用実績に対してどのような見解を持っているのか。
これらの事業を含め、市が事業を行うに当たっては、事業の廃止や見直しも含め、市民が納得できるよう外部評価の手法を取り入れることや、市の職員が事業の目的や目標をしっかりと定め、市民が評価できるような指針を決めることなどが必要だと考えるがどうか。
水道事業会計について、近年の経営指標を見ると、経常利益については約5億円で推移しているなど順調な経営に見える一方、水道施設は老朽化しており、水道料金を下げる議論をする前にどのように水道施設を更新していくかを考えるべきであるが、平成30年度の建設改良費が29年度と比較しマイナス約3億円と大きく減少しているのはなぜか。
また、下水道事業会計においては、過去5年間の営業利益の推移を見ると全く改善していないように見えるが、その理由は何か。
簡易水道事業について、毎年一般会計から約1億円もの繰り入れをし、使わない水を買い続けている状況が続いていることから多くの企業に利用してほしいというが、利用企業数は伸びていない。利用企業数が伸びない理由としては、既存企業が簡易水道よりも安価な地下水を利用していることが挙げられるが、企業が安価な水を利用したいというのであれば、単価の引き下げを行うことで利用企業数がふえると思われるが、市は単価の引き下げを行うことについて必要性を感じているのか。
そもそも、この簡易水道の揚水計画を策定していた道に責任を果たさせるべきだが、道はこれまで市が行ってきた料金収入の不足の補填などを求める要請に対し、財政支援は難しく、企業の誘致や利用促進に努めるという回答を繰り返すだけであり、これまでと同様の要請を繰り返すだけでは何も変わらないと思われることから、財政支援も含めた支援を求めるために抜本的な対策をとることが必要だと思うがどうか。などであります。
付託案件の結果は、次のとおりであります。
令和元年第3回定例会議案第7号ないし議案第20号につきましては、採決の結果、賛成多数により、
いずれも認定と決定いたしました。
以上をもって報告を終わります。(拍手)
○議長(鈴木喜明)これより、一括討論に入ります。
(「議長、7番」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)7番、丸山晴美議員。
(7番丸山晴美議員登壇)(拍手)
○7番(丸山晴美議員)日本共産党を代表して、2019年度第3回定例会議案第7号ないし第20号について、不認定の立場で討論をいたします。
議案第7号2018年度一般会計歳入歳出決算認定についてです。
市営室内プールの建設について、市はスポーツ振興の観点から市営プールの必要性を認めながら、その建設については具体的な動きが見えません。2018年度32万4,000円という予算自体少ないと思いますが、実際の執行は高島プール及び市立体育館利用者のヒアリングのための切手代4,784円のみでした。これではプール建設について前向きに動いているとは考えられません。市議会においても2015年第2回定例会で市営室内プールの早期建設の陳情が全会一致で採択されています。
今年度第3回定例会で出された公共施設再編素案には、体育館と併設の形でプール建設する案もありますが、しかし、民間利用としてプール建設自体を実施しない案が出されています。市営室内プールの実現にあともう少しと期待を膨らませた市民の気持ちを思うなら、市営室内プールは早期の建設に向け取り組むべきです。
住宅エコリフォーム助成制度は、環境負荷の低減と空き家の有効活用を目的に2016年に導入されていますが、予算に比べて利用が伸びていません。市の説明では、市民への周知を工夫しているということでした。
しかし、以前の住宅リフォーム制度の実績と比べれば、組んだ予算が足りないというくらいに利用されてもいいのではないでしょうか。住宅エコリフォーム助成制度の利用が伸びない原因について分析し、現在の制度がその目的を果たしているのか検証の必要があると考えます。
新幹線延伸の問題では、トンネル掘削土の置き場について住民の不安は払拭されておらず、理解が得られているとは考えられません。また、新幹線新駅と周辺の開発についてですが、予想される利用人数はあまりに少な過ぎて、新駅及び周辺開発にかかる財政負担に見合うものではありません。小樽市の人口減少や財政の厳しさを言い募るのであれば、新駅及び周辺開発こそ見直さなければなりません。
石狩湾新港についてです。2021年完成予定とされている北防波堤延伸工事ですが、事実上工期が伸びる状況であること、106億円としている事業費も使い切る上に、さらに拡大する懸念があります。また、石狩湾新港はロシア航路、中国航路に航路開拓をしています。このことは、小樽港から貨物が奪われるという影響が心配されます。市は小樽港にとって、物流は大変重要だという認識を示しています。石狩湾新港と小樽港の共存・共栄が重要ということであれば、運営や事業について言うべきことをきちんと言っていく必要があります。
議案第11号2018年度小樽市国民健康保険事業特別会計歳入歳出決算認定についてです。
日本共産党は全体的な保険料抑制と並んで、18歳以下の子供にかかる均等割の減免を主張してきました。2018年度の決算では、約8,000万円の剰余金を出しています。仮に子供の均等割の半分を減額するなら、必要な額は約1,000万円ということですから、十分に実現可能です。
また、国民健康保険事業運営基金には5億円を超えるお金が積み立てられています。これについて、市は適正な規模だとしていますが、基金を一部活用することで、所得がない方や低所得の方が多い国民健康被保険者のさらなる負担軽減は可能と考えます。
議案第12号2018年度小樽市住宅事業特別会計歳入歳出決算認定についてです。
既存借上住宅制度については、子育て世代を応援する施策として期待されていますが、応募が少なく大変残念です。応募の条件が厳し過ぎるためではないかと考えますが、せっかく組んだ予算を生かしてもらうためにも、条件をより実態に合ったものにするなどの工夫が必要と考えます。
議案第13号2018年度小樽市介護保険事業特別会計歳入歳出決算認定についてです。
市は剰余金を介護保険事業運営基金に積み立てていますが、介護保険利用者が節約のために介護サービスの利用を我慢している状況があることを見ると、多額の基金を積み立てることに疑問を感じます。限られた収入で暮らす高齢の市民の生活を守ることを最優先に考えれば、現状のような多額の基金を積み立てる必要はあるのでしょうか。
議案第15号2018年度後期高齢者医療事業特別会計歳入歳出決算認定についてです。
日本共産党は、今後後期高齢者の人口がふえることが予想される中で、医療給付費が増加すれば保険料もふえる仕組みであり、高齢者が安心して医療を受けられる制度になっていないと問題視してきました。国に対して、高齢になっても安心の医療制度になるよう強く求める必要があると考えます。
議案第17号2018年度水道事業決算認定について、議案第18号2018年度小樽市下水道事業決算認定については、市の水道料金は基本水量を20立方メートルとしていますが、使用量が少なく、利用していない分の料金まで払うような料金体系を早期に見直し、低所得者への負担軽減につなげるべきと考えます。
議案第20号2018年度小樽市簡易水道事業決算認定についてです。毎年1億円ほどの赤字を出し続けていることは大きな問題です。料金体系を見直し、給水事業者をふやすことはできないのでしょうか。そもそもこの計画を策定、実施したのは北海道であり、道に対して責任を果たすよう、財政支援を含めた道の対応を引き出すべきと考えます。
残りの議案にも共通しますが、日本共産党は公共性の高い事業に消費税をかけることにこれまでも反対してきました。消費税は経済にも市民生活にも打撃を与えるものです。また、低所得者ほど負担の割合が高くなる逆進性のある税制であり、容認することはできません。
また、小樽市では少子高齢化、特に若年層の人口流出が大きな課題となっています。この課題に対して、働く場づくり、にぎわいづくりばかりが取り上げられておりますが、それと同時に暮らしそのものを支える必要があります。小樽で暮らすことに喜びを感じる市政が多くの市民に待たれています。このことを申し上げ、それぞれの決算について、不認定を主張します。
各議員の賛同をお願いし、討論といたします。(拍手)
(「議長、14番」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)14番、須貝修行議員。
(14番須貝修行議員登壇)(拍手)
○14番(須貝修行議員)自由民主党を代表いたしまして、議案第7号、平成30年度小樽市一般会計決算について、認定の立場で討論いたします。
平成30年度一般会計予算案は、当時の森井前市長が示したものであります。その予算案には、不要と考えられる予算が計上されており、平成30年第1回定例会において予算を吟味し、議員提案で修正予算案を提出、議決したものであります。森井前市長も厳しい財政を公言されておりましたが、当初の予算案にはその認識が反映されていたとは考えにくいものでありました。
また、平成30年7月以前の市政執行においては、およそ市民の負託に反する事例も多くあり、当時の議会では、数度にわたり問責決議や辞職勧告決議が可決されてきたところであります。そのような経緯の中、平成30年7月になり突然の辞意表明、そして同年8月に市長選挙に至ったのは御承知のとおりであります。
従来、統一地方選挙の際に、市長選挙と市会議員選挙が同時に行われてきた本市におきまして、選挙時期がずれることになりました。その結果、一度の経費負担で済むはずのものが、二度選挙を行う、選挙に係る経費が二度も生じる事態となりました。昨年度の市長選挙におきましては、一般財源から5,500万円という予算を計上し、4,527万3,189円という多額の執行を行いました。しかも、この状況が今後4年に一度行われるということは、将来にわたってその負担が続くことを意味いたします。
これらの経緯を踏まえ、我が会派といたしまして平成30年度一般会計決算を認定すべきか否かを深く、深く議論したところであります。
財務状況の厳しい本市において、独善的な前市長による選挙費用の支出があり、認めにくい状況ではありますが、ここは大局的な見地に立ち、決算についての判断をいたしたいとの結論に至りました。我が会派は、決算特別委員会で判断すべきは年度の予算計上された予算及び事務執行状況の認定・不認定であり、本市執行状況に関して瑕疵はないと判断いたしました。
また、平成30年度8月に就任されました迫市長におかれましては、御自身が編成した予算ではないものの、工夫されながら予算執行を行っていただきました。我が会派といたしましても評価しているところでもありますし、今後において大きな期待を寄せるところでもございます。
以上により、平成30年度一般会計決算については認定することといたします。
議員各位の御賛同をお願いして、認定の討論といたします。(拍手)
○議長(鈴木喜明)討論を終結し、これより採決いたします。
令和元年第3回定例会議案第7号ないし議案第20号について、一括採決いたします。
委員長報告どおり決定することに、賛成の議員の起立を求めます。
(賛成者起立)
○議長(鈴木喜明)起立多数。
よって、さように決しました。
日程第4「休会の決定」を議題といたします。
お諮りいたします。
議案調査のため、あすから12月8日まで休会いたしたいと思います。
これに、御異議ございませんか
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)御異議なしと認め、さように決しました。
本日は、これをもって散会いたします。
散会午前11時08分
会議録署名議員
小樽市議会 議 長 鈴 木 喜 明
議員 髙 木 紀 和
議員 高 野 さくら