開議午後1時00分
○議長(鈴木喜明)これより、本日の会議を開きます。
本日の会議録署名議員に、横尾英司議員、中村誠吾議員を御指名いたします。
日程第1「議案第1号ないし議案第34号及び報告第1号」を一括議題といたします。
これより、昨日に引き続き、会派代表質問を行います。
通告がありますので、順次、発言を許します。
(「議長、2番」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)2番、松田優子議員。
(2番松田優子議員登壇)(拍手)
○2番(松田優子議員)令和元年第3回定例会に当たり、公明党を代表して質問させていただきます。よろしくお願いいたします。
迫市長が就任してからちょうど1年がたちました。先日来、定例記者会見や雑誌のインタビュー、報道機関を通して、さまざまな形でこの1年間における迫市政の検証が行われています。その中には、前市長時代の混乱からの市政立て直しに労力を割き、特に人口減問題や産業振興に目立った成果はなく、迫カラーが見えないという指摘もありました。
それに対し市長は、市民生活の安定が一番大切で、あえてカラーを出す必要はなく、着実に市政を進めていけばいいと答え、1年を通しての自己採点は70点だと評価しました。この70点が高いか低いかの判断は人によってさまざまだと思いますが、私たち議員も公の場であるこの本会議場で、市長みずからの言葉でこの1年間を総括していただくことで評価させていただきたいと思いますので、最初に伺います。
市長は、市長就任に対し、この4年間で重点的に推進したい四つの政策の柱を述べていますので、まずはそれに沿って主な公約の進捗状況をお聞かせ願いたいと思います。
最初の「次世代をつくる」についてです。
安心して子どもを産み育てることができ、全ての子どもたちが能力や可能性を発揮できるまちづくりを目指すとして、不登校問題や障害を抱える子供がいる家庭に寄り添い、支える体制を整えるとともに、経済的困窮を抱える家庭などの子供への学習支援体制を整え、学力や家庭学習の向上を支えますと示されています。これには、経済格差が教育格差になってはいけない、生活が苦しい大変な家庭の子供たち、将来を担う子供たちへ学習機会を提供していきたいという市長の思いが込められており、我が党も高く評価している施策です。
その具体的な施策として、ひとり親や生活保護世帯、生活困窮世帯の中学生を対象としての学習・生活支援事業おたる子ども未来塾を実施していますが、この事業の内容と実績、そして現状の課題をお示しください。
なお、この事業は現在中学生が対象となっていますが、いずれ対象を小学生まで、もしくは小学生高学年まで広げることは考えていないのかお伺いいたします。
同じく、この事業は学習塾に委託して実施していますが、同様の事業を実施している室蘭市では、社会福祉協議会に委託し、教員経験者や大学生などのボランティアが個別学習の支援を行っています。小樽市としても小樽商科大学との連携などは考えられないのか、今後の方向性についてお聞かせください。
次に、「安全をつくり、安心を生む」についてですが、全ての方々が健康で生きがいと夢を抱きながら、安心・安全に暮らすことができるまちを目指すとして、中でも市民の皆さんの要望が多い除排雪問題については、近年降雪期が早まっていることから、市長は、これまで12月1日に設置していた除雪対策本部を例年よりも半月早めて11月15日に前倒しで設置し、計画排雪量を1.5倍に拡大しました。その結果、平成30年に寄せられた除排雪に対する市民の声の総数は1,532件で、前年より1,000件以上も減少し、過去5年で最も少ないものとなったとお聞きしています。
この総数が過去5年平均を下回った理由については、気象状況が毎年異なることがあるものの、適切なタイミングで排雪作業に取り組めたためであり、それが除雪依頼で約5割減、除雪後の苦情で2割減につながり、特に排雪依頼が6割以上も少なくなったものと考えているとのことですが、今後もさらに持続的な除排雪体制の構築のため、雪対策基本計画の策定をすると伺っていますが、改めてその目的、内容、進捗状況をお聞かせください。
また、市長に就任して11日後に起きたあの忌まわしい北海道胆振東部地震では、今まで誰もが経験したことがない長時間にわたるブラックアウトに全市が見舞われました。現在市が進めている災害対策の主なものとして、指定避難所へのポータブル発電機や投光器などを配備する非常時停電対策、地域住民に対する情報伝達が不十分だったという批判を受け、FMおたるの難聴地域を解消するための送信局増設に係る調査及び実施計画を行う防災情報通信設備整備、沿岸の住民や観光客等への避難情報を迅速、確実に伝達するための防災行政無線設備整備などが挙げられますが、これらの進捗状況についてお示しください。
三つ目の「にぎわいをつくる」についてですが、豊かな自然や歴史・文化を活かし、市民に根ざした観光のまちづくり、地域経済を支える中小企業が元気に事業を続けることができるまちを目指すとしております。歴史的な町並みを生かし、旧国鉄手宮線、北運河と第3号ふ頭を一体的に整備し、日本遺産に認定された北前船寄港地としての魅力を発信し、小樽の新しい観光拠点づくりを進めると示されていますが、新しい観光拠点としてどのようなことを考えているのか具体的にお示しください。また、外国人向けの多言語表示やホスピタリティ意識の向上、観光地周辺の除排雪の強化などにより、安心で安全な国際観光都市を目指しますとありますが、その具体的な取り組みについてお聞かせください。
今、小樽駅前を歩いていると列車からおりてくる外国人の方をたくさん見受けます。昨年度の観光入込客数の概要を見ても、延べ人数で約30万人の海外の方が訪れてくださっています。その中で、韓国の方が6万人以上で、中国に次いで2番目に多い人数ですので、韓国の日本旅行自粛による影響が今後出てくるのではないかと懸念しますが、御見解をお聞かせください。
最後に、四つ目の「未来をつくる」について伺います。
これについては、公共施設や小樽駅前、小樽港の整備、新幹線の活用など、人や物が活発に交流するまちを目指しますと示され、このため市役所本庁舎を初めとした、老朽化し耐震強度が不足している公共施設を市民の皆様の御意見を聞きながら、計画的に再編整備を進めるとともに、廃校や用途が廃止された施設、土地などの市有財産を地域の発展のため有効活用を図りますとしておりますが、具体的な内容は別枠でお聞きいたしますので、この項では公共施設再編計画の考え方のみお聞かせください。
また、北海道新幹線が札幌に延伸するのは2030年の予定で、あと11年となっていますが、まちづくりの観点で言えば非常に短い期間です。新駅周辺のまちづくりをどうするのか、中心市街地との連携、現在の小樽駅とのアクセスの問題もあり、課題は山積しており、時間をかけて議論する必要があります。今後の新幹線新駅周辺のまちづくりの計画の進め方についてのお考えをお聞かせください。
記者会見では、自身の公約として掲げた30項目のうち、就任1年間で実現できたのは公約1と2の中の5項目で、新聞の取材に対しては、30項目を4年で割り返せば年間7.5項目で、そのうち5項目が実現したと言われ、それを1年間の点数に換算すれば3分の2プラスアルファで70点と評価の根拠を示されました。まずは、実現した5項目とは何かお聞かせください。また、2年目はどのような項目の実現を目指すのか伺います。市長として、現時点で一番困難な項目として挙げられるのは何かを示し、今後その目標に向かってどのように取り組むおつもりかお聞かせください。
ある会合で市長は、1年目は前市長との比較で評価されたが、市長就任2年目、3年目となると、今度は市長として何をしてきたか、自身が問われるとして決意を述べられていました。公約は単年で実現できるもの、複数年かかるもの、他の機関との連携、民間企業の協力を要するものなど、さまざまで課題も山積しています。ともあれ自身が掲げた公約実現に向けて、今後もしっかり取り組んでいただきたいと思いますので、再度その決意をお聞かせください。
以上で1項目めの質問を終わります。
○議長(鈴木喜明)説明員の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)市長。
(迫俊哉市長登壇)
○市長(迫俊哉)松田議員の御質問にお答えをいたします。
ただいま、市長公約の検証について御質問がありました。
初めに、公約の進捗状況についてですが、まず、おたる子ども未来塾の事業内容などにつきましては、事業内容は、児童扶養手当を受給しているひとり親世帯や経済的にお困りの世帯の中学生を対象に、民間事業者に委託し、毎週土曜日、午後の2時間、勤労青少年ホームを会場として参加費無料で学習支援を行っているものです。
実績は、本年5月の事業開始当初は11名の申し込みでしたが、8月末時点では17名となっております。6月に簡易アンケートを実施したところ、参加生徒からは、教え方がわかりやすい、勉強が少しずつわかるようになった。保護者からは、子供が未来塾で勉強したことなどを話してくれるようになり、意欲を感じるようになったとの感想をいただいております。
課題としては、30名程度の参加を想定していることから、参加者をふやすため、さらに周知に取り組む必要があると考えております。
次に、対象者を広げることにつきましては、今年度から開始した事業でありますので、当面は現状のまま継続していきますが、今後、参加生徒数の推移や保護者の意見などを踏まえ、対象者の拡大などについて検討してまいりたいと考えております。
次に、この事業の今後の方向性につきましては、本事業は学習支援と生活相談をあわせて行うことを目的としていることから、今後においてもその両方に対応できる事業者に委託することが望ましいと考えております。
次に、小樽市雪対策基本計画につきましては、近年、人口減少、高齢化の進行など社会環境の変化に加え、除排雪作業を担う建設業の人材不足など、このままでは将来的に除雪体制の維持が困難になる可能性があることから、将来を見据えた中で、今後も継続して冬の安全で安心な市民生活や経済活動を支えるため、将来における雪対策の方向性を示すことを目的に策定するものであります。内容につきましては、効率的な雪対策、協働による雪対策及び雪堆積場などの確保を重点施策として、それぞれの取り組みを位置づけするものであります。
現在の進捗状況は、学識経験者、交通事業者などの委員で構成する懇話会を2回、連合町会などの地域の代表者で構成する分科会を2回開催しております。
今後のスケジュールにつきましては、年度内に懇話会と分科会をそれぞれ3回程度開催し、令和2年2月に雪対策基本計画の素案を取りまとめ、第1回定例会でお示しをし、4月にパブリックコメントの実施後、6月に本計画の策定を予定しております。
次に、現在本市が進めている主な災害対策の進捗状況につきましては、指定避難所における非常時停電対策については、10月中をめどに35カ所の指定避難所に対してポータブル発電機や投光器、赤外線ヒーターなどの配備を予定しております。防災情報通信設備の整備については、FMおたるの難聴地域解消に向けた電波伝搬調査を9月末までに行い、その後実施設計に着手する予定です。防災行政無線については、今年度から2カ年で工事を行い、蘭島から銭函までの津波浸水想定区域内に拡声子局を38カ所設置することとしておりますが、今年度につきましては、12月までに蘭島から手宮まで13カ所に設置をし、緊急放送を行うための親局を災害対策室に、副局を消防本部高機能消防司令センターに、来年2月までに設置する予定としております。
次に、新しい観光拠点づくりにつきましては、歴史・文化、海・港は、ほかのまちにはない小樽ならではの強みであり、それらを一体的に活用していくことが必要であると考えております。このため、散策路として整備された旧国鉄手宮線、日本遺産の構成文化財などが集積している北運河周辺地区及び陸と海との結節点として新たなにぎわい空間づくりを目指す港観光の拠点となる第3号ふ頭及び周辺地区など、豊かな自然や歴史、文化などの資源と本市の強みを関連づけながら、観光を基軸とし歴史的な町並みを生かした観光拠点づくりを進めてまいりたいと考えております。
次に、安心で安全な国際観光都市につきましては、多言語表示については、近年外国人観光客が増加しているメルヘン交差点から南小樽駅への案内看板を3カ所設置するなどの整備を行ってまいりました。また、ホスピタリティの向上については、おたる案内人ジュニア育成プログラムの継続実施による郷土愛を醸成する人材育成などに努めております。さらに、観光地周辺の除排雪の取り組みについては、昨年度までの小樽駅周辺に加え、今年度は南小樽駅周辺の観光に配慮した除排雪作業の強化を図ることで、観光客の安心・安全な歩行者動線を確保してまいりたいと考えております。
次に、韓国の日本旅行自粛による影響につきましては、団体客を受け入れている宿泊施設など一部の施設に影響があり、観光案内所の案内件数の減少も見られると聞いておりますが、現時点では、聞き取りをしたそれ以外の観光事業者からは、それほど営業に影響はないものと伺っております。
また、9月6日には、小樽商工会議所が設置したインバウンド対策会議に、小樽観光協会、小樽銀行協会、北海道信用保証協会とともに出席し、1回目の情報交換を行ったところであります。今後も新千歳空港への直行便の運休の影響を見定めるとともに、運休が長引いた場合には、少なからず韓国人観光客の本市への入り込み客数に影響を及ぼす可能性がありますので、市内観光事業者はもとより関係機関からの情報収集に努め、その動向について注視してまいりたいと考えております。
次に、公共施設再編計画の考え方につきましては、全国的に人口減少と少子高齢化が進展している中、地方自治体の財政も厳しい状況が続き、現在保有する多くの公共施設等の老朽化対策が課題となっております。本市も同様の課題を抱えていることから、将来の市民に過度な負担を残さず、持続可能な市民サービスの提供が図られるよう公共施設の再編を行い、施設総量の削減、市民ニーズの変化への対応、安全性の確保を図ることを方針として、公共施設再編計画を策定するものであります。
次に、今後の新幹線新駅周辺のまちづくり計画の進め方につきましては、昨年12月に立ち上げた官民連携組織である北海道新幹線活用小樽まちづくり協議会において、新駅により多く停車させるための戦略を検討するとともに、新駅と中心市街地などを結ぶ2次交通対策や、国内外からの観光客誘致促進を図るためのソフト対策等について議論を進め、具体的にいつまでに何をするかを明確にした行動計画、いわゆるアクションプランを策定し、実践してまいりたいと考えております。
次に、今後の公約実現への取り組みについてですが、まず、実現した項目などにつきましては、この1年で実現した5項目といたしましては、生活困窮世帯などの子供に対する学習支援、中学校に部活動指導員を配置した学校教育における外部人材の登用、市内の小・中学校における学校規模・学校配置適正化基本計画の見直しの議論、除雪対策本部の設置時期の前倒しとバス路線などを優先した除排雪、非常時停電対策などの防災力の強化であります。また、2年目で実現を目指す項目といたしましては、市民の足を守るためのふれあいパスの継続と公共交通ネットワークの維持、日本遺産を生かしたまちづくり、廃校などの有効利用について取り組んでまいりたいと考えております。
次に、現時点で一番困難な項目につきましては、喫緊の課題でありながら多額の事業費が見込まれる公共施設の再編整備であると考えております。この推進に当たっては、市民の皆さんの御意見を伺いながら、市民ニーズと財政負担のバランスを考慮した最適な再編手法を判断し前に進めていく考えであります。
次に、公約実現に向けた決意につきましては、私が掲げた公約は30項目ありますが、その中では本市の最大の課題である人口減少対策について直接は触れておりません。しかし、各分野にわたるこの30項目の公約を一つ一つ実現することが人口減少の拡大に歯どめをかけ、まちの活力を維持することになり、ひいては持続性のあるまちづくりにつながると考えております。ただいま困難を伴う項目について申し上げましたが、公約の実現に当たっては困難を伴うものもありますが、できる限り困難を排除し、持続性のあるまちづくりに道筋をつけたいと考えております。
○議長(鈴木喜明)次に、第2項目めの質問に入ります。
(「議長、2番」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)2番、松田優子議員。
(2番松田優子議員登壇)
○2番(松田優子議員)2項目め、人口減対策について伺います。
1項目めで、迫市長の就任1年目における公約の進捗状況などの質問をさせていただきましたが、小樽市にとって人口問題は最重要課題であると市長も認識されており、また、7月31日の定例記者会見で、人口問題が前に進んでいないと率直に認めていらっしゃいました。同じくこの記者会見で市長は、社会減対策や子育て対策、少子化対策も含め、何かこれをやってうまくいくというのではなく、いろいろな政策を重層的にやっていかなければ人口対策はうまくいかないとも述べています。
この記者会見が行われる少し前の本年7月25日に、各分野の識者から成る令和元年第1回人口対策会議が開催されましたが、この会議録を読ませていただくと、市長は冒頭の挨拶で、今まではざっくりと年間で自然減1,000人、社会減1,000人の合計2,000人という認識でいたが、昨年は減少幅が大きくなり2,400人減少しました。札幌市に近いこともあり、社会減が著しくふえていると述べていますが、なぜ著しくふえたと感じたのでしょうか。また、札幌市との社会増減の数について、平成29年と30年を比較し示してください。
小樽は札幌に近いのが課題であるということですが、今さら札幌との地理的距離を離すことは不可能ですし、まして札幌市に隣接しているのは小樽市だけではありません。だからこそ、今後どのようなまちにしていくのか問われているのですから、小樽が札幌に近いということを社会減の言いわけにしてほしくはありません。今後、社会減を抑制するためにいろいろな施策を検討することになると思いますが、どのような取り組みが必要と考えているのかお示しください。
また、市長は、子育て支援をしっかりやり、若い世代の方々に安心して小樽に住んでもらうことが重要な視点であり、何とかこの小樽が将来に向けて元気であり続ける持続性のあるまちづくりという視点で議論してほしいと述べていますが、この視点についても、私は非常に大切だと思っています。これを受けて座長は、人口減はそのまちに対する市民の感覚、どのように暮らしやすいかという面が反映されるとし、だからこそ小樽をどのように暮らしやすく、住みやすく、そして生活にどのように活気をもたらすかに論点を集約すると言われ、この会議で議論が交わされ、そのキーワードの一つは仕事ということでした。ある委員から、人口をふやすということは、仕事をふやさないとどうしようもないと述べ、廃業するのは後継者がいないということだけではなく、企業として、生業として成り立たないからやめてしまうのであるから、市が手厚く小規模の商店などを施策で助成してほしいとの意見がありました。
小樽市では、市内経済の活力を維持するため、新規開業を支援する創業に関する補助制度がありますが、平成30年度までの過去3年間の補助件数及び補助額をお示しください。また、支援体制として特徴的なものがあれば、あわせてお示しください。
また、創業に関する相談件数と相談はしたもののさまざまな事情があり創業に至らなかった場合もあると思いますが、実際に創業に至った件数をお聞きいたします。そして、創業後のアフターフォローも必要と思いますので、どのように取り組んでいるのかお聞かせください。
また、そのほかに、中小企業等を対象とした市で行っている助成制度があれば、どのようなものがあるかお示しください。
また、逆に、小樽は廃業が異常に多いという御意見も複数の委員からありました。また、別の委員の御意見でも、この前ここに何の建物があったのだろうと思うくらい空き地がふえ、そこが駐車場になっているというものです。
そこで伺いますが、小樽市における業種別廃業数並びに廃業要因についてお聞かせください。そして、事業承継についての相談体制についてもお聞かせください。
我が党が昨年春に行った全国100万人訪問調査の中で、中小企業経営者にもアンケート調査をさせていただき、もちろん小樽でも行いましたが、その中で、国の制度も含めて中小企業に対する支援策について利用したことがあるかの問いに対し、利用したことがある人は6割いましたが、利用していない人にその理由を尋ねると、そもそもそういう制度があることを知らないが6割近くおり、制度の周知不足が課題として挙げられました。この点について、小樽市ではどのように認識し、市として中小企業支援策についてどのように制度の周知を図っているのかお聞かせください。
小樽市総合計画では、社会減を現状から535人に減らす目標としていますが、まさしく決意のあらわれだと思います。この数字の根拠をお示しください。
1回目の人口対策会議で、ある委員がこのように言っていました。その方は、学校統廃合により通学路が変わったため、朝子供たちの声が聞こえるようになったそうで、子供の声が聞こえるまちっていいな、もっとまちのあちこちで子供の声が聞こえるようになってほしいと思っていると述べていました。私も小樽がそのようなまちになってほしいと念願している1人です。どうぞ子供の声があふれる元気な小樽にするべく、さらなる努力と期待をして、この項の質問を終わります。
○議長(鈴木喜明)説明員の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)市長。
(迫俊哉市長登壇)
○市長(迫俊哉)ただいま、人口減対策について御質問がありました。
初めに、昨年の社会減が著しくふえたと感じた理由などにつきましては、平成29年の社会減は488人でしたが、30年は前年と比べ転入者の減少と転出者の増加により990人と倍増したためであります。また、札幌市との関係では、29年は831人、30年は965人の転出超過となっております。
次に、社会減を抑制するために必要な取り組みにつきましては、社会減の大きな要因が20歳から39歳の転出超過となっておりますので、子育て世代包括支援センターの開設などによる安心して子育てできる環境づくりや、創業支援、販路拡大などによる地域産業の活性化による安定した働く場の確保などの取り組みが必要と考えております。また、本市への移住を促すため、ターゲットに合わせた効果的な移住情報の提供などを検討しなければならないと考えております。
次に、創業に関する補助制度につきましては、内外装工事費などを補助する創業支援補助金では、平成28年度は新規補助件数が12件、補助額は約872万円、29年度は11件で約1,260万円、30年度は21件で約1,807万となっております。また、商店街や市場において創業する方の家賃を対象とする商業起業者定住促進事業助成金では、28年度は新規助成件数が5件、助成額は約229万円、29年度は3件で115万円、30年度は2件で35万円となっております。
支援体制の特徴としましては、市や関係機関が連携のもと、小樽商工会議所がワンストップ相談窓口を設置するなど、それぞれが役割を分担し、創業全般に関するサポートを実施していることが挙げられます。
次に、創業に関する相談件数と創業数につきましては、ただいま申し上げました小樽商工会議所、市、関係機関が連携した支援体制の実績としましては、平成28年度は延べ相談件数が164件、創業数が24件、同じく29年度は142件、20件、30年度は197件、27件となっております。また、アフターフォローといたしましては、創業後の状況の聞き取りを行うほか、問題点の解決や創業者同士の交流を図るため、関係機関と連携しながら創業フォローアップセミナーを開催しているところであります。
次に、中小企業等を対象としたそのほかの本市の助成制度につきましては、商店街等において既存の中小企業者が空き店舗で事業を行う場合に、家賃の一部を助成する空き店舗対策支援事業助成金や積極的な技術開発を促進し、ものづくり産業の高度化を図ることを目的とした新技術及び新製品開発助成、活力ある商店街の形成を図るため、イベント事業などを行う商店街団体を支援する商店街活性化支援事業などがあります。
次に、業種別廃業数につきましては、廃業だけの数字は把握できませんが、国の統計調査である経済センサスの平成26年と28年との比較では、市内、市外への移転などを含めた廃業事業所数は757事業所となっております。業種別の主な内訳といたしましては、卸売業、小売業が234事業所、宿泊業、飲食サービス業が187事業所、生活関連サービス業、娯楽業が57事業所となっております。また、廃業要因につきましては、2017年版中小企業白書において、後継者不足、事業の将来性、業績の低迷、経営者の高齢化などが挙げられており、本市においても同様の状況にあるとお聞きしております。
次に、事業承継の相談体制につきましては、事業承継ニーズの掘り起こしや創業希望者と事業承継希望者のマッチングなどを目的に、昨年6月に小樽商工会議所がワンストップ相談窓口を設置したところであり、本市や金融機関、北海道事業引継ぎ支援センター、税理士等、専門員などが連携を図りながら取り組んでいるところであります。
次に、中小企業支援策の周知につきましては、中小企業支援策を多くの皆さんに知ってもらうことは重要であると考えておりますので、制度の活用を促進するため広報おたるや市のホームページへの掲載はもとより、パンフレットの作成や説明会の開催、関係団体への周知依頼などを行っているところであり、今後も一層の周知に努めてまいりたいと考えております。
次に、総合計画の社会減の目標値につきましては、第6次総合計画期間の平均年間転出超過数である825人を令和10年に半減の412人とすることを目指しております。そのためには、国立社会保障・人口問題研究所の推計値よりも27%の改善が必要となることから、毎年2.7%ずつ改善幅が拡大するとして計算すると、10年間で5,349人の転出超過となることから、535人と設定したものであります。
○議長(鈴木喜明)次に、第3項目めの質問に入ります。
(「議長、2番」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)2番、松田優子議員。
(2番松田優子議員登壇)
○2番(松田優子議員)3項目めの質問を行います。
公共施設再編計画の考え方について先ほど伺いましたが、それに関連して何点かお聞きします。
今までも議論されていますが、最初に商業高校の跡利用について伺います。
小樽商業高校は令和2年3月で閉校が決まり、その校舎は小樽市が北海道から譲り受け、その一部を海上技術学校が利用することになりますが、本年4月19日の記者会見の折、このことは大筋理解をしてもらっているが、正式な譲渡の申請はこれからだと述べていましたが、もう申請は出されたのでしょうか。
海上技術学校以外の残りの部分は、可能な限り小樽市の施設を配置したいと市長は答えていますので、正式な小樽の施設にならなければ、今後の公共施設再編計画にも影響が出てくると思われますので伺います。また、譲り受ける際の対価はいつわかり、どういった形でお支払いするのでしょうか。海上技術学校については、今度は小樽市が持ち主として貸与し、賃貸料が発生するということですが、譲渡金額が決まらなければその賃貸料金も決まらないと思いますので、お考えをお聞かせください。
公共施設再編方針の一つに安全性の確保があり、耐震基準を満たしていない施設は優先的に再編を進めるとありますが、学校及び市営住宅以外の本市における公共施設で耐震基準を満たしていない施設はどこかお示しください。
それら耐震基準を満たしていないものについては、公共施設再編素案に示されていると思いますが、どのように事業着手の優先順位を決めるのか、建てかえるのか、耐震化されたところに施設を移転させるのか、それぞれの施設についての整備内容をお聞かせください。
これに関連し、小・中学校施設の耐震化について伺います。
昨年10月31日に北海道から本市の小・中学校施設の耐震化が他市町村と比較しおくれており、早期完了に向けて取り組みをするようにとの要請があったことから、私はこの問題につきまして、昨年12月の第4回定例会でこの点について質問を行い、教育長は、児童・生徒の安全・安心の確保から早急な対策が必要と答弁され、今後の耐震化の進め方については市長部局と協議するということでしたが、その後どのような協議がされたのか、協議内容をお示しください。
そして、文部科学省が本年8月に発表した小樽市内の小・中学校施設の耐震化率は前年と同じ81.3%で、全道平均の96.2%を大きく下回っております。協議する以前は耐震の基準に満たない市内の小・中学校は7校でしたが、そのうち幸小学校は現在耐震化工事を行っており、松ヶ枝中学校は耐震基準を満たしている旧最上小学校に当面移転することになりましたので、今後耐震化が必要なのは5校になる予定です。
小・中学校施設の耐震化は学校の再編に合わせて行ってきたため、それで進んでいないのかもしれませんが、小樽市総合計画では、小・中学校施設の耐震化率についての目標値として、令和10年度には耐震化率は100%としていますので、それまでに全小・中学校施設が耐震化されているという考えでよいのか伺います。
どちらにしても、未来ある子供の安全を確保するためにも、100%の耐震化に向け早急に計画の推進をお願いし、この項の質問を終わります。
○議長(鈴木喜明)説明員の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)市長。
(迫俊哉市長登壇)
○市長(迫俊哉)ただいま、公共施設再編計画について御質問がありました。
初めに、小樽商業高校の跡利用についてですが、まず、同校の譲渡にかかわる北海道への申請につきましては、本年4月22日付で北海道教育委員会教育長宛てに財産の譲渡を希望する旨の書類を提出し、今月3日付で北海道教育財産規則施行規程に基づく所定の売払申請書を道教育長宛てに提出したところであります。
次に、譲り受ける対価や支払い方法につきましては、北海道からは不動産鑑定評価を受けて、年内には譲渡額について掲示していただけると伺っております。また、支払い方法につきましては現時点では北海道からは示されておりませんが、市としましては財政負担の平準化を図りたいことから、所定の売払申請書に10年賦払いとさせていただきたい旨を付して提出をさせていただいております。
次に、安全性の確保についてですが、まず、学校及び市営住宅以外の公共施設で耐震基準を満たしていない施設につきましては、耐震診断済みで耐震基準を満たしていない公共施設は、本庁舎本館と別館、市民会館、総合体育館、保健所庁舎、総合福祉センターの6施設です。
次に、これらの施設における事業着手の優先順位につきましては、来年度策定を予定している長寿命化計画の中で対象施設の状況を勘案するとともに、別途策定される市営住宅や学校施設の長寿命化計画を踏まえながら、費用の平準化も考慮して検討していく予定であります。また、それぞれの施設についての整備内容ですが、本庁舎本館は必要な改修をして活用。本庁舎別館、保健所庁舎、総合体育館は建てかえ。市民会館は新体育館に大ホール機能を移転して廃止、またはリース方式によりホールのみの建てかえ。総合福祉センターは民間施設を借り上げて移転する案を公共施設再編素案の中でそれぞれお示ししております。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)教育長。
○教育長(林秀樹)松田議員の御質問にお答えをいたします。
ただいま、公共施設再編計画について御質問がございました。
初めに、安全性の確保についてですが、まず、学校施設の耐震化についての市長部局との協議につきましては、これまで学校施設の耐震化は適正化基本計画に基づき、学校再編の決まった施設から耐震化を行ってまいりましたが、適正化基本計画の見直しに伴い、学校再編と耐震化を切り離して検討することといたしましたので、耐震化につきましては、耐震診断を実施するなど早期の実現に向けて協議をさせていただきました。
次に、小・中学校施設の耐震化につきましては、小樽市総合計画では、令和10年度の耐震化率を100%に設定しており、今年度は未耐震の小・中学校施設のうち、幸小学校の耐震化の工事を行うとともに松ヶ枝中学校の旧最上小学校への移転、工事、さらには塩谷小学校と桂岡小学校の耐震診断を実施しております。
学校施設の耐震化につきましては、児童・生徒の安全・安心の確保から大変重要なことと考えておりますので、今後、未耐震小・中学校施設の耐震補強工事等を実施し、令和10年度までに耐震化率100%の達成に向け取り組んでまいりたいと考えております。
○議長(鈴木喜明)次に、第4項目めの質問に入ります。
(「議長、2番」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)2番、松田優子議員。
(2番松田優子議員登壇)
○2番(松田優子議員)4項目めの質問を行います。
今、小樽市ではようやく地域公共交通網形成の実現に向け動き出しておりますが、このことについてお伺いいたします。
第7次小樽市総合計画の基本構想を拝見すると、交通ネットワークという言葉が随所に出てくることから、これがまちづくりを行う上で重要なキーワードになるのではないかと昨年12月の第4回定例会での代表質問でさせていただいたところ、市長からも同様の認識との答弁をいただきました。今でもこの認識で間違いないのか伺います。
この計画は、地域公共交通のあるべき姿として、その将来像を暮らしを支え、訪れる人にも利用しやすい持続可能な地域公共交通の構築と定め、この計画期間は平成31年(2019年)度から令和7年(2025年)度となっており、その理由として2030年開通予定である北海道新幹線の札幌延伸による新たな需要への対応や並行在来線の取り扱いにより、小樽市の地域公共交通網の見直しをさらに行う必要があるため、並行在来線の取り扱いが決まる予定である北海道新幹線開業の5年前までを目標年次とするとありました。
しかし、7月22日に開催された北海道新幹線並行在来線対策協議会第6回後志ブロック会議で、従来の延伸5年前から前倒しを目指すことに決定しました。このことが地域公共交通網形成計画の計画期間に影響しないのでしょうか。また、この計画の変更があった場合に、上位計画である第7次小樽市総合計画の期間が、令和10(2028)年度になっていることから考えると、見直しにより総合計画への影響が出ないのでしょうか。なぜなら、先ほども述べたとおり、この交通ネットワークがまちづくりを行う上での重要なキーワードとなっているからです。この点の見解についてお示しください。
また、この地域公共交通網形成計画は、この総合計画以外にも多くの関連する計画に反映されていますが、この地域公共交通網形成計画が途中で変更されると、他の計画の変更もあり得るのではないかと懸念しますが、この点についての認識をお伺いいたします。
多くの御高齢の方にとって、今後小樽に住み続けていく中で特に心配されているのが除排雪問題であり、移動手段の確保です。広報おたる4月号の特集記事で本の路線バスの現況について記載があり、バス利用の推移を見ると、年間の利用者は10年前に比べ約200万人減っており、その大きな要因として、人口減少と自動車の普及が考えられるとありました。路線バスの利用者が減るとバス事業者の運賃収入が減少し、経営の悪化につながり、バス事業者は路線を維持するために運行便数の縮小を実施せざるを得ませんが、その結果バスの利便性が低下し、利用者が減少するという悪循環に陥ることになります。
先日、ある御高齢の方と懇談した折、こういう話をされていました。その方の御主人は、現在施設に入所しており、面会に行くためには自宅から施設まではバスで、それも乗りかえが必要ですが、それでも今までは週に数回行くことは可能でした。しかし、バスが減便になったことにより乗り継ぎが悪くなり、タクシーの利用となると金銭的負担が大きく、また、体力的なこともあり、最近はせいぜい週に1回行けるかどうかで、少しゆっくりしたいときはレンタカーを借りて娘の運転で会いに行くといいます。この方の場合は運転できる娘がいるから何とかなりますが、御高齢の、特に女性の場合、運転免許を持っていない方がたくさんいます。ただ、これは御高齢の方だけの問題ではないことがわかりました。高校生の移動手段の調査で、週3日以上自家用車で送迎されている生徒が27.9%もいますが、そこの表記が27.9%もいると、「も」がついていることから、恐らく調査する側も予想外の結果だったのだと思います。これら高校生を送迎するのは恐らく父母であり、年代も40代前後であることから、日常的に自家用車を運転している世代だと思います。このように、世代で運転免許の取得状況にも違いがあり、男女比の違いもあり、自家用車の保有にも違いがあります。まず、市内における自動車運転免許証の保有状況をお示しください。
また、そのことに関しての市長の見解をお聞かせください。
学生からの運行便数が少なくて利用しづらいとの意見について、パブリックコメントを寄せた方の意見として、それは混雑して座れないを言いかえたにすぎず、ある程度混雑しないと事業者の収益は確保できないので、多少の我慢は必要であるとコメントしていましたが、それはそれとして学生であっても適正なバスの便数が少ないことも利用しない原因になっているのではないかと思いますが、これについての御意見をお聞かせください。
同じ小樽市であっても、地域によってさまざまな違いがあります。例えば、手宮・高島地区と塩谷・長橋・オタモイ地区は、人口及び世帯減少率も他の地域よりも大きく、高齢化率も40%を超えています。しかしながら、バス路線で言えば、手宮・高島地区は、各種公共施設がある中心街に出る場合は一本のバスでつながっていますが、塩谷・長橋・オタモイ地区は乗りかえが必要です。乗りかえは仕方がないとしても、乗り継ぎ料金の設定をするなど、利用者の負担感を軽減するような対策を考えるなど個々の状況を言えば切りがありませんが、地域差も考慮して計画を立てていただきたいと思います。
また、同じく広報おたる8月号における地域公共交通網形成の特集記事で、バス路線維持のもう一つの課題として、乗務員確保の問題を取り上げております。理由としては、乗務員の高齢化や若い乗務員の不足によるものです。この乗務員不足はバスに限らず、タクシー運転手、宅配業者にも通ずるものです。ともあれ、この地域公共交通については課題が山積しており、交通事業者だけで取り組めるものではなく、市民、交通事業者、行政が連携・協力し、仕組みをつくっていかなければなりませんので、小手先にとらわれることなく、まさしく持続的な地域公共交通の構築を目指して努力していただきたいと思いますが、この点についての御意見をお聞かせ願って、この項の質問を終わります。
○議長(鈴木喜明)説明員の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)市長。
(迫俊哉市長登壇)
○市長(迫俊哉)ただいま、地域公共交通網形成計画について御質問がありました。
初めに、計画期間についてですが、まず、交通ネットワークに対する認識につきましては、交通ネットワークは市民の生活や人・物の交流における重要な要素であり、私といたしましては、人口減少が進行している中において、まちづくりを進めていく上での重要なキーワードの一つであるとの認識を持っております。
次に、並行在来線の判断との関係につきましては、並行在来線の判断の時期が前倒しされた場合には、その内容を見きわめた上で、本計画の計画期間の変更のほか、内容の見直しについても検討する必要があるものと考えております。
次に、本計画の変更があった場合の総合計画への影響につきましては、両計画の整合が図られるよう、本計画の変更の内容によっては、総合計画の中間見直しなどにおいて見直しを検討する必要があると考えております。
次に、地域公共交通網形成計画の変更に伴う関連計画への影響につきましては、それぞれの計画において整合を図る必要があることから、本計画を変更する場合、その内容によっては関連計画を見直すことも必要であると考えております。
次に、バス減便の影響についてですが、まず、市内の自動車運転免許証の保有状況等につきましては、小樽交通安全協会などが発行する平成30年版交通白書によると、平成29年末における市内運転免許保有者数と各属性での保有率は、65歳未満男性、約2万5,000人で約84%。同じく65歳未満女性、約2万2,000人で約68%。65歳以上男性では約1万2,000人、約67%。65歳以上女性、約4,000人、約14%となっております。この状況から、65歳以上の女性の免許保有率が他の属性に比べて低いことが明らかであり、この世代の女性の方にとって公共交通が大きな役割を果たしているものと考えております。
次に、学生がバスを利用しない理由につきましては、アンケート結果では運行便数が少ないとの回答もありますが、バス事業者によりますと、各学校の要請に応じて通学に利用される時間帯のダイヤを増便しているとのことであり、市としましても一定程度の配慮がなされているものと考えております。
次に、持続可能な地域公共交通の構築につきましては、バス利用者の減少により収支が悪化することで減便が進み、さらに利用者が減っていくという悪循環に陥ることが懸念されます。このため、小樽市地域公共交通活性化協議会では、適正な運賃の設定や公的支援など、地域公共交通網形成計画に基づくさまざまな施策について協議を行っており、こうした施策を一つ一つ着実に実行していくことにより、将来に向けた持続可能な地域公共交通網の構築を目指してまいりたいと考えております。
○議長(鈴木喜明)次に、第5項目めの質問に入ります。
(「議長、2番」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)2番、松田優子議員。
(松田優子議員登壇)
○2番(松田優子議員)5項目め、財政問題について伺います。
決算説明書によれば、一般会計の平成30年度の実質収支は約2億1,600万円の黒字を確保したとあり、その要因は、歳入では固定資産税、都市計画税、地方消費税交付金などが当初予算を上回り、歳出では職員給与費、生活保護費、他会計への繰出金に不用額が生じたことと説明していますが、歳入については上回った理由、歳出についてはそれぞれの不用額が生じた理由についてお聞かせください。
しかし、実質収支は黒字になったとはいうものの、小樽の財政は相変わらず厳しい財政状況に陥っています。財源不足から毎年のように財政調整基金を取り崩し、平成30年度末における財政調整基金残高は30億3,300万円でしたが、その後、当初予算で15億7,200万円取り崩し、そして定例会ごとに取り崩していることから、今定例会での先ほどの決算剰余金1億800万円を積み立てても財政調整基金残高は11億8,500万円と、3分の1になってしまいました。そして、もし令和2年度一般会計当初予算を本年と同様の編成をすれば、令和元年度と同程度の財政調整基金が必要となり、財政調整基金は枯渇する見込みとなります。このことについてどのように認識しているのか御見解をお聞かせください。
小樽市収支改善プランにより収支改善が見込まれるものの、何らかの対策を講じなければ、今後小樽市は毎年約10億円の財源不足を生じる見込みとなっていることから、それを補うためには歳出の抑制と新たな歳入増に取り組まなければなりませんので、代表質問の最後の項として伺います。
まず、歳出の削減における改善プランの中にある職員定数の適正化による人件費の抑制について伺います。
この取り組み内容として、将来人口及び行政需要の動向を踏まえ、組織機構の見直しに努め、(仮称)職員定数適正化計画などを策定し、その方針に基づき職員の適正配置を進め、人件費の抑制を図るとありますが、適正化計画の概要と進捗状況をお聞かせください。
同じく、歳出の抑制として指定管理制度のさらなる導入について伺います。
市民ニーズに対応したサービスの提供や、民間の能力やノウハウの活用など、効果的・効率的な管理運営になるよう未導入施設についての導入を検討とありますが、現在の検討状況をお聞かせください。
次に、歳入増ですが、収支改善プランでも収支改善の取り組みの一つに観光税の導入がありましたが、報道によれば、市長は8月30日にこの観光税を導入する方針を固めたとあります。法定外目的税として、道内にも導入を進める動きがある中で、観光振興施策への充当を目的として、諸課題の整理・検討を進めるとあった中で導入する方向に動き出したようですが、課題は解決したのでしょうか。報道によれば、観光税の種別は未定とありますが、例えば、小樽の年間日帰り観光客は700万人を超え、宿泊客延数は約100万人ですので、課税対象者をどこに設定するかで税収額も全然違ってきます。観光税の種別を決定するに当たりどのような課題があるのかお聞かせください。
そして、さらなる大きな課題として二重課税の問題も出てきます。既に宿泊税を導入している福岡市では、県と福岡市での二重課税となっていることから、総務省では調整を求めたとありますが、北海道でもこの宿泊税の導入を検討しているということですので、仮に小樽市も観光税の種別を宿泊税とした場合、どのように北海道と調整を図っていくのかお聞かせください。
そして、収支改善プランにおける観光税の効果額が未記載なのもそういう要因があったからだと考えますが、このことについても理由をお聞かせください。
これに関連して伺いますが、観光税以外にも小樽市で導入している法定外目的税にどのようなものがあるかお示しください。
ともあれ、小樽市では財政難を乗り切るためにさらなる財源確保を考えなければなりませんが、どのようにお考えでしょうか、お聞かせください。
以上、再質問を留保して、私の質問を終わります。(拍手)
○議長(鈴木喜明)説明員の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)市長。
(迫俊哉市長登壇)
○市長(迫俊哉)ただいま、財政問題について御質問がありました。
初めに、平成30年度決算における歳入増の理由と、歳出に不用額が生じた理由につきましては、歳入増の理由については、当初予算計上に当たっては、過去の実績や国が地方団体の財政運営の指針として示す地方財政計画の伸び率などを踏まえながら算出をいたしております。市税は収入率が上がったこと、地方消費税交付金は、本市への交付の原資となる北海道に配分された地方消費税の総額そのものがふえたことなどにより、それぞれ当初予算計上額を上回ったものであります。また、歳出に不用額が生じた主な理由については、それぞれの予算に対して、職員給与費は退職手当などの職員手当の減。生活保護費は、医療扶助の伸びが鈍化したことによる医療扶助費の減。他会計への繰出金は、介護保険事業の給付費の減少などにより繰出金が減となったものであります。
次に、令和2年度予算編成における財政調整基金の認識につきましては、議員が御指摘のとおり2年度当初予算において、元年度当初予算と同額程度の収支不足が生じた場合、当初予算編成に支障が生じることが懸念されます。そのため、2年度予算編成を行うまでに今年度予算の歳入歳出の状況を精査し、当初予算編成に必要となる財政調整基金を確保するとともに、収支改善プランに掲げる取り組みを着実に推進し、収支均衡予算の編成に努めてまいりたいと考えております。
次に、職員定数適正化計画につきましては、現在他都市の計画について情報収集をしている段階ですが、一般的に適正化計画には、職員数と人口の推移、職員の年齢構成、類似団体との比較、数値目標などが盛り込まれております。業務量に見合った適正な職員数とするためには、事務事業の見直しや業務の効率化を図り、それを前提とした上で数値目標を定める必要がありますので、令和3年度に向けた組織改革のための検討経過を踏まえながら計画の策定に取り組んでまいりたいと考えております。
次に、指定管理者制度のさらなる導入につきましては、本市では指定管理者制度の導入による大きな効果が見込まれる施設については既に導入済みでありますが、未導入の施設についても、今年度に入ってから改めて各部に対し導入の可能性を検討させているところであります。今後も、公共施設の再編も視野に入れながら、導入に向けた取り組みを進めてまいりたいと考えております。
次に、観光税の種別決定における課題につきましては、課税客体や受益と負担の関係、市民への配慮、税の公平性などの課題があるものと考えております。
次に、宿泊税の場合の北海道との調整につきましては、現時点では北海道も本市も制度設計が未定のため詳細にお答えすることはできませんが、一般論として税額や徴収方法、課税対象などについて調整が必要になるものと考えております。
次に、収支改善プランにおける観光税の効果額に記載がない理由につきましては、収支改善プラン策定時においては、税額を初め課税対象などが決まっておらず、検討すべき課題があることから、効果額は未定とし、記載をしなかったものであります。
次に、観光税以外の法定外目的税につきましては、現在本市で導入している法定外目的税はありません。
次に、さらなる財源確保につきましては、財政の健全化に向けて収支改善プランに掲げた取り組みを進めておりますが、さらなる財源の確保も重要な要素と考えておりますので、他自治体の先進的な財源確保に向けた取り組み等について、本市における導入の可能性の研究等を行い、今後も財源確保を図ってまいりたいと考えております。
(「議長、2番」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)2番、松田優子議員。
○2番(松田優子議員)それでは、御答弁いただいた中から何点か再質問させていただきます。
まず、おたる子ども未来塾のことで先ほど質問させていただきましたが、その事業内容に学習支援と相談という業務もあるという話があったのですけれども、その相談というのはどのような形で相談があるのか、どのように解決しているのか、その相談の内容、そしてその解決に向けて誰が担当しているのか、その点についてお聞かせ願いたいと思います。また、小樽商科大学との連携は考えられないのかということも、これから今やっていることをもう一度精査しながらやっていくということなのですけれども、その点についてもう1回お聞かせ願いたいと思います。
小学生まで今後拡大できないかということについては、現在のことをやっていくということなので、今のところまだということなのですが、もう1回その方向性について考えていくことができるのかどうかお答え願いたいと思います。
それから、年々創業支援制度を利用している方がふえているということは理解したのですけれども、アフターフォローの取り組みについてもお聞きしましたが、一旦創業はしたけれども、結局やめてしまったという人はいないのかどうか、この点についてお聞かせ願いたいと思います。
それから、商業高校の譲渡について申請はされたということですけれども、先ほど10年計画で平準化して支払っていくという御答弁でしたが、金額的なもの、その金額にもよると思うのですけれども、どのような形で支払っていくのか。それについてもう1回お聞かせ願いたいと思います。
あと、小・中学校の耐震化率、今、松ヶ枝中学校は、当面旧最上小学校に移転するということですので、松ヶ枝中学校の耐震化についてはどのように考えているのか、その点についてお聞かせ願いたいと思います。詳しいことは予算特別委員会でやらせていただきたいと思うのですが、この点についてお聞かせください。
○議長(鈴木喜明)説明員の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)市長。
○市長(迫俊哉)松田議員の再質問にお答えをいたします。
まず、おたる子ども未来塾について何点かお話がございましたけれども、詳細については担当からお答えをさせていただきたいと思っていますが、商大との連携についてのお尋ねがありましたけれども、基本的には御答弁申し上げましたとおり、この未来塾というのは勉強だけを教えるわけではありませんので、答弁の中にあるとおり、学習支援と生活相談をあわせて行うということで、それに対応できる事業者に委託したいというふうに考えておりますが、小樽商科大学とは包括連携協定を結んでいる関係にありますので、この学習支援事業についてどのような連携ができるかどうかということについては改めて考えてはみたいというふうに思いますけれども、基本的にはやはり学習支援と生活相談をあわせて行う、この視点でまず考えてみたいなというふうに思っているところでございます。
それから、小学生への拡大について、私は十分検討に値するなというふうに思っておりますけれども、今は中学生を対象に行っているこの学習支援事業を少し検証した上で、拡大については検討してまいりたいなというふうに考えているところでございます。
それから、商業高校の譲渡の価格についてでありますけれども、私どもとしては、金額はまだ定かではありません。これは、年内にはお示しいただけるというふうに聞いておりますが、私どもの財政状況を考えますと、いわゆるローンといいますか、年賦払いにしていただけるのが財政の平準化の観点からは好ましいといいますか、望ましいという考えの中で、申請書の中には10年賦払いにさせていただきたい旨の表記をして、提出をさせていただいているところでございまして、まだ道からは、これについて見解は示されておりませんけれども、そういった形で申請書を提出しているところでございます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)産業港湾部長。
○産業港湾部長(上石明)松田議員の再質問にお答えいたします。
創業支援に関連いたしまして、倒産した、やめた事業者数についてですけれども、現在押さえている件数としましては2件が事業をやめたというふうに確認をしているところであります。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)福祉部長。
○福祉部長(勝山貴之)松田議員の再質問にお答えいたします。
私からは、子ども未来塾の相談支援の部分についてお答えさせていただきたいと思います。
生活相談は何かといいますと、生活習慣ですとか、育成環境の改善に向けた相談というものがございます。学校や家庭以外での居場所づくりの関係で、家庭での生活習慣、学習習慣をつけるですとか、あといろいろな学習に関して、家庭での悩みについて相談に乗るということでございます。基本的には、進路相談とかの関係は学校での相談が中心になってくるとは思うのですけれども、学校だけではなかなかお答えしづらいとかありますので、そういうものについては事業者を通じて生活相談をしていただいて、その後、福祉部ですとか教育委員会とも当然連携をしながら、そういうふうな相談を受けていくということでございます。事業者の中には、心理カウンセラーの資格を持っているという者もいるというふうに伺っていますので、そういう方を通じていろいろな相談を受けるということでございます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)教育長。
○教育長(林秀樹)松田議員の再質問にお答えをさせていただきます。
松ヶ枝中学校の耐震化に絡んで、現在旧最上小学校に仮に移転をするということで、今後、松ヶ枝中学校の耐震化をどうするのかという御質問だというふうに思いますけれども、先ほども御答弁させていただいたとおり、学校再編のあり方については、現在検討しているところでございます。
そういう中で、松ヶ枝中学校の校舎につきましては、耐震化というよりも建てかえないと実際にはどうしようもないという、そういう状況でございますので、非常に多額の経費がかかるということもございます。実際には、適正化基本計画の見直しによって方向性を固めることになりますけれども、現実的に建てかえを行うということについては、先ほど申したように多額の経費がかかりますので、現実的には耐震化を図っていく、建てかえるということは小樽の財政事情も含めまして、なかなか難しいことなのかというふうに考えております。
(「議長、2番」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)2番、松田優子議員。
○2番(松田優子議員)創業支援の件で、一つだけ再々質問させていただきます。
先ほど、創業支援を受けたけれども2件やめてしまったという、2件あるということなのですけれども、やめた理由などというのはわかるのでしょうか。
○議長(鈴木喜明)説明員の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)産業港湾部長。
○産業港湾部長(上石明)松田議員の再々質問にお答えいたします。
やめた理由なのですけれども、申しわけございません、今押さえておりませんので、改めて御報告したいと思います。
○議長(鈴木喜明)松田議員の会派代表質問を終結し、この際、暫時休憩いたします。
休憩午後2時27分
――――――――――――――
再開午後2時55分
○議長(鈴木喜明)休憩前に引き続き、会議を再開し、会派代表質問を続行いたします。
(「議長、5番」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)5番、面野大輔議員。
(5番面野大輔議員登壇)(拍手)
○5番(面野大輔議員)立憲・市民連合を代表して、質問いたします。
除排雪についてです。
小樽市の冬に行われる除雪については、日本海側の独特な気象条件や小樽市の急な道路や幅が狭い生活路線が多いなど、厳しい条件で行われております。一方、市民にとってはその厳しい条件で生活する中、除雪が特別な関心事であることは、市の説明員も議会の皆様においても十分承知しているところです。では、現状に目を移すと、小樽市のホームページで掲載されている「雪対策について」というページの中に、「平成30年度の除排雪計画」と題され、内容は主に除雪予算の総額と内訳、除排雪作業を実施する路線延長程度しか示されていません。本計画はどのような目的で掲載し、どの部署が携わって策定されているものなのか具体的にお示しください。また、行政が策定する計画については、PDCAサイクルを用いて、より一層計画を洗練する手法をとられるケースが多いと認識しています。本計画について、シーズン終了後、次年度の除排雪計画の策定をどのような手順で進めているのかお示しください。
次に、除雪業務の発注についてです。
入札のスケジュールを勘案すると、この時期に方針が決まっていなければならないと考えます。昨年度は、就任早々のスケジュールで迫市長の思いや具体的な対策が反映できなかった部分があったかもしれませんが、今年度の除排雪方針として、迫市長ならではの方針があればお示しください。
次に、現在策定途中である小樽市雪対策基本計画についてお聞きします。
現在の策定にかかわる会議の進捗状況と会議の内容について御説明ください。また、策定予定時期についてもお示しください。
次に、本計画の目的について御説明いただき、迫市長が特段の配慮をして取り組みを進めていることがあればお示しください。
次に、雪対策に関する計画を策定した際、国や道、関係機関から補助対象事業として採択されるような事業は用意されているのでしょうか、御説明ください。
次に、視点を変え、計画策定に関する進め方、考え方について伺います。
現代のほかの分野などを参考にしますと、テクノロジーが発達し、コンピューターやAIが普及している社会ですが、除雪に関して言えば、工程表やスケジュール管理などには一部導入され、そのほかデータの分析にはシステム管理など、発達の余地があると考えます。しかし、実際の現場での作業は以前と変わらない業務が続けられているところです。多くの路線では、ある一定の降雪の際にタイヤドーザーで雪を押し、それがいっぱいになるとロータリー車で積み上げ、さらに雪山が限界の高さまでなると排雪するということです。
まず、ハード面についてお聞きします。こういった、今までどおりの作業を踏まえて、市民要望に耳を傾ける方針で計画を策定するのであれば、作業量や排雪量の増加が見込まれ、財政に大きな影響を与えることと予想されます。それとは違った観点で、作業自体の抜本的な変更、例えばICT化や流雪溝の設置など新たな事業を取り入れ、これからの除排雪の体制を考えていく方針で進めるのかお示しください。
次に、ソフト面について、市民要望の綿密な洗い出しや分析を行い、それらの解決のために真っ向から作業や除雪のあり方を考えていくのですか。また、小樽市の財政面には限界があるので、市民の皆様とともに雪対策について取り組む方向性で策定を進めていくのか。つまり、作業を充実させることで要望をかなえるのか。または、市の取り組みに対する理解を深めていただくことで納得をしていただき、要望を減らしていくのかお示しください。
降雪地域における冬の生活は、行政、住民、事業者など多くの皆さんが協力することで極力ストレスを解消し、暮らしていくことが何よりであると考えます。限りある行政の財源の中で、できることをより多くの方に理解してもらうことも効果的な協働を進めるための重要な対策につながることだと思います。
札幌市では、除排雪事業や市民の皆様と一緒に取り組んでいる雪対策について、質問形式で紹介しているさっぽろ雪の絵本を無料配布しているそうです。その絵本の初めには、雪国で暮らす皆さんにとって除雪は大きな関心で、さまざまな声が寄せられます。もちろんできる限りお答えしたいと考えていますが、市が全てを担うことはできません。皆さんの声にお答えできないこともあるのです。どうしてできないのか、どこまでが市の役割なのか、しっかりと理解していただくことが大切です。もし、わからないまま、納得できないままだとしたら、皆さんにとっても、市にとっても、作業を担う事業者にとっても残念なことだと思いませんか。この絵本を通して、雪対策について一緒に考えてみませんかと冒頭に思いをつづっています。札幌市では、行政の役割や財政面においても限界があり、それらの事柄を住民の皆様に広くお伝えするためにこういった対策をとっていると考えますが、まずこの絵本で市民への投げかけの方法についてどう思いますか。
次に、現在小樽市では市民要望の多い内容で、行政の役割について理解してもらうための対策として、今までどのようなことを実施していますか。
次に、今定例会で補正予算として計上されている経費について伺います。
除排雪業務委託料として300万円が計上され、内訳としては前シーズンまで使用していた銭函3丁目雪堆積場が使用できなくなり、新たに銭函4丁目、銭函浄水場敷地内に設置するということで伺っていますが、銭函3丁目雪堆積場が使用できなくなった経緯について御説明ください。
次に、銭函3丁目雪堆積場における過去3カ年の受け入れ量と、受け入れ量の最大値はどのくらいだったのか量をお示しください。また、市民の皆様も利用できる雪堆積場として稼働していたのかお示しください。
次に、新設予定の銭函4丁目、銭函浄水場敷地内について、詳細な位置と選定理由、利用地域の住民意見聴取の有無、また、想定する受け入れ量はどの程度で考えていますか、お示しください。
次に、銭函浄水場敷地内に新設する雪堆積場について質問いたします。
当該施設の周辺には公園がありますが、夏期におけるこの公園の主な利用者に関して把握していますか。また、冬期はどういった状況になっていますか。
次に、浄水場のすぐ近くに銭函川が流れています。上流部の水は浄水場に引かれ、上水道として使われていると伺っていますが、近年の水質調査の結果をお示しください。
次に、浄水場という機能を持っている施設の敷地内にさまざまな物質を含む雪が堆積されることに対して、市長はどのような見解をお持ちかお示しください。私としましては直感的に気分のいいものではないと考えますが、浄水場で処理された水の供給先や供給量についてお示しください。また、雪堆積場として利用する際の水質確認は、今後どのように考えているのでしょうか。
次に、銭函川の河口は銭函駅近くの日本海に位置しています。近隣の海では漁業が営まれていると思いますが、その影響についてはどのように考えていますか。
次に、除排雪車両借上料、貸出ダンプ制度について質問いたします。
これまでの経緯としては、前市長における抜本的な改悪によって利用者から不満の声が相次いできました。これまで、何度か貸出ダンプ制度の公平性と財政面を考慮して制度を見直すべきと提言をさせていただきましたが、今回の制度変更はどの点がどのような理由で変更されたか御説明ください。
以上、この項の質問を終わります。
○議長(鈴木喜明)説明員の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)市長。
(迫俊哉市長登壇)
○市長(迫俊哉)面野議員の御質問にお答えいたします。
ただいま、除排雪について御質問がありました。
まず、除排雪計画の市ホームページへの掲載につきましては、当該年度の除雪体制や除雪予算、道路管理者や市内地域ごとの担当窓口など、除排雪に関する情報を市民の皆さんに周知するため、その概要をお知らせしているものであります。また、本計画は建設部が主体となって、国や北海道、中央バスといった関係機関のほか、雪対策庁内連絡会議の構成員である総務部、産業港湾部、教育部、福祉部、生活環境部、消防本部、さらには財政部から情報を得た上で策定をいたしております。
次に、次年度の除排雪計画の策定手順につきましては、まず、6月下旬までに前年度の除雪出動回数や排雪量、雪堆積場受け入れ量等の実績を整理、検証し、7月に開催する第1回除雪懇談会において、市民の皆さんから寄せられる要望等を踏まえ、改善すべき点などを計画に反映できるかどうか検討した上で、8月下旬までに除排雪に係る基本的な作業方針を取りまとめ、除排雪計画案を作成し、第3回定例会へ報告を行った後に、市としての除排雪計画を定めることとなります。
次に、私の除排雪方針につきましては、既に昨年度から除雪業務を担う庁内組織の強化を図るとともに、除雪対策本部の設置を例年よりも半月早め、また、除排雪作業の取り組みにおいては、予防保全的な早期の排雪作業を進めることで、バス路線や主要な通学路等の安全確保に努めてきたところであります。加えて今年度は、除雪対策本部の設置をさらに半月早めて11月1日からとし、主要交差点等の見通し確保の箇所は昨年度より6カ所増の96カ所とし、さらに観光に配慮した除排雪として、新たに南小樽駅からの歩行者動線の確保を追加し、路線延長を昨年度より約1.7キロメートル増の約4.4キロメートルとするなど、除排雪作業の強化を図ってまいりたいと考えております。
次に、小樽市雪対策基本計画の策定にかかわる会議の進捗状況につきましては、現在、学識経験者、交通事業者等の委員で構成する懇話会を2回、連合町会等の地域の代表者で構成する分科会を2回開催しております。これまでの会議では、雪対策の現状と課題、その課題に対する取り組み案を提示して、委員の皆さんから御意見等を伺ったところであります。
今後のスケジュールにつきましては、年度内に懇話会と分科会をそれぞれ3回程度開催し、令和2年2月に雪対策基本計画の素案を取りまとめ、第1回定例会でお示しし、4月にパブリックコメントの実施後、6月に本計画の策定を予定しております。
次に、雪対策基本計画につきましては、近年人口減少、高齢化の進行など社会環境の変化に加え、除排雪作業を担う建設業の人材不足など、このままでは将来的に除雪体制の維持が困難となる可能性があることから、将来を見据えた中で、今後も継続して冬の安全で安心な市民生活や経済活動を支えていくため、将来における雪対策のあるべき姿と方向性を示すことを目的に策定するものであります。私といたしましては、特に市民の皆さんとの信頼関係を築き、町会等との連携と強化を図るなど雪対策における協働の取り組みを重点的に進めたいと考えております。
次に、雪対策基本計画に基づく補助対象事業の有無につきましては、この計画の策定を採択要件としているものはありませんが、今後、本計画に位置づけられる個別の事業について国や北海道などからの財政的な支援が受けられるかどうか情報収集してまいりたいと考えております。
次に、計画策定に関するハード面の進め方、考え方につきましては、限られた財源の中で効率的な作業を行う工夫が必要であると考えております。例えば、雪押し場の確保のほか、インターネットと除雪機械等をつなぐことにより、作業性の向上や事務処理の省力化等が図られ、コスト縮減につながるような技術の導入なども視野に入れて取り組んでまいりたいと考えております。
次に、計画策定に関するソフト面の進め方、考え方につきましては、懇話会等で御意見を伺いながら市民の皆さんに納得していただける除排雪作業を目指したいと考えております。そのため、除排雪作業の改善に努めますが、一方で財源にも限りがありますので、本市の雪対策の現状と課題等について市民の皆さんに御理解と御協力をいただくことも必要であると考えております。
次に、さっぽろ雪の絵本による雪対策の住民周知につきましては、この絵本で取り上げられている雪対策の内容は、本市とは地域性や除排雪体制の違いはありますが、本質的には共通の課題等が多いものと認識しております。本市においても協働のまちづくりを進めるためには、雪対策の内容を市民の皆さんに知ってもらう必要があることから、周知方法については工夫して取り組んでまいりたいと考えております。
次に、行政の役割について理解してもらうための対策につきましては、これまでは前年の作業実績や当該年度の除排雪計画について、年2回の除雪懇談会の開催や広報おたる等で市民の皆さんに周知を図ってきたところであります。今年度は、さらに除排雪計画をお知らせするホームページの内容を充実させるとともに、雪対策基本計画の策定に関わる懇話会、分科会での議論内容もホームページで発信し、本市の雪対策の現状と課題や、行政の役割などを市民の皆さんに周知してまいりたいと考えております。
次に、銭函3丁目雪堆積場が使用できなくなった経緯につきましては、当該雪堆積場の敷地は民間事業者の御協力により平成27年度から借用しておりましたが、事業者より昨年8月に公共工事の資材置き場として31年度から使用する予定であることが示されました。このため、昨年度から当該地付近で雪堆積場の代替地の確保に向けて他の民間事業者と交渉を進めてまいりましたが、合意に至らなかったため、今冬は銭函浄水場の水道用地と銭函4丁目の公園用地を銭函地区の雪堆積場として開設することにしたものであります。
次に、銭函3丁目雪堆積場の受け入れ量につきましては、実績量は平成28年度は10万立方メートル、29年度は10万1,000立方メートル、30年度は8万6,000立方メートルであり、最大受け入れ量は過去における同等の借地面積での受け入れ実績から、おおむね15万立方メートルと想定していたところであります。また、当該雪堆積場は本市のほか市民の皆さんも利用する場所として開設をしておりました。
次に、今年度の銭函地区雪堆積場の位置や選定理由等につきましては、銭函4丁目公園用地の位置は、石狩湾新港地域の小樽側で地番は銭函4丁目158番2。選定理由は、市有地であり銭函3丁目民有地2ヘクタールと同等の広い面積を確保できることであります。また、銭函浄水場の敷地の位置は、桂岡十字街から約1キロメートル山側で、住所は桂岡町31番の水道用地。選定理由は、市有地であり、これまでも道路管理者の雪を搬入している実績から適地と判断したものであります。この2カ所はともに受け入れ量は約10万立方メートルを想定しており、利用地域の住民からの意見聴取は特に行っておりませんが、今後広報おたるやホームページでの周知を図るとともに、銭函地区の除雪懇談会等でも利用時期や利用方法などについて説明を行う予定であります。
次に、銭函浄水場に隣接するかつら公園につきましては、夏期は町会が管理している公園として、近隣の児童を中心に地域の皆さんの憩い場となっております。また、冬期は積雪により閉鎖しており、利用できない状況となっております。
次に、銭函川上流部における近年の水質につきましては、浄水場から約300メートル上流で取水し、自動水質計器により、濁度と水素イオン濃度を常時測定しております。また、水の基本的な性状及び維持管理に関する20項目については、毎月1回検査をしており、さらに水道水の水質基準項目に準じた19項目については、年4回検査をしております。その結果、水質に大きな変化はなく、水道原水として良好な水質が確保されていることを確認しております。
次に、銭函浄水場の敷地に市民の雪を入れることの見解につきましては、銭函3丁目雪堆積場が今年度から利用できないことにより、銭函地域の市民の雪堆積場が確保できなくなるため、銭函浄水場の代替対応はやむを得ないものと考えております。銭函浄水場の敷地においては、これまでも市道の雪を受け入れておりましたが、市民が運搬する雪を受け入れることにより交通量が増加することから、交通誘導員を配置し、交通の安全を確保するとともに、ごみなどが混入する可能性もあることから、雪堆積場管理員を常駐させ、場内の監視体制の強化を図ってまいりたいと考えております。
銭函川の水質調査につきましては、これまで雪堆積場の下流側では実施しておりませんでしたが、今後は受け入れの前後の時期において実施してまいりたいと考えております。また、浄水場でつくられた水の供給先や供給量につきましては、張碓町から星野町までの銭函地域一帯に対し、平成30年度は年間約10万6,000立方メートルを供給しております。なお、水道水につきましては、浄水場から約300メートル上流にて取水した原水でつくっているため、浄水場の敷地に雪を堆積することにより水質に影響を与えることはありません。
次に、銭函浄水場の敷地へ市民の雪を入れることによる影響につきましては、これまで市道の雪を搬入していましたが、漁業関係者からは近隣の海の水質が悪化したという情報がなかったことから、影響はないものと認識しておりました。今年度は、市民の雪を新たに入れることにより、雪の搬入量の増加が想定されますので、その雪にごみなどが混入していないかの監視や、雪解け後の場内清掃を強化することで、近隣の海への影響が生じないように水質の保全に努めてまいりたいと考えております。
次に、貸出ダンプ制度の変更点につきましては、1点目は、作業に必要な除雪機械等の転回場の箇所数について、ことし4月に実施したアンケート調査の結果を踏まえて、複数カ所の要望が多数あったことから作業性を考慮し、申請延長がおおむね200メートルを超える場合については、最大2カ所まで認めることといたしました。
2点目は、道路幅員が8メートルを超える場所については、道路敷地内での作業が可能であるものと判断し、転回場の利用を対象外とするものであります。3点目は、過大な面積と思われる転回場の利用が見受けられたことから、積込作業機械、運搬用ダンプの転回に必要な広さとして、転回場の面積は1カ所当たり100平方メートル程度までとすることであります。なお、現地条件等により、これらの変更によりがたい場合は、個別の相談に応じたいと考えております。
○議長(鈴木喜明)次に、第2項目めの質問に入ります。
(「議長、5番」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)5番、面野大輔議員。
(5番面野大輔議員登壇)
○5番(面野大輔議員)次に、総合体育館について伺います。
小樽市総合体育館は昭和49年8月10日に落成、開館の式典が行われて以来、およそ45年間スポーツレクリエーションを通して市民の健康増進や教育振興などの役割を果たし、多くの市民の皆さんに親しまれてきました。また、各種競技団体の全道大会や全国大会、国際試合などさまざまな競技大会を開催し、多くの市外の方が小樽へと足を運ぶきっかけとなる施設です。施設の大きな工事としては、昭和61年には、はまなす国体の体操・新体操競技の会場として、現在の第四体育室が増築され、また、平成17年から18年度にかけてアスベストの除去工事が行われました。
そんな中、現在アスベストの影響によって施設のボイラーの使用を中止しています。平成17年に行われたアスベスト除去工事以降、これから工事を予定している対象箇所の経緯について御説明ください。
次に、アスベストによる人体への影響は潜伏期間が長く、その上、発症すると非常に重い病気になる可能性があると言われていますが、今回のケースで当該箇所からのアスベストの飛散、または関係者が吸い込んでしまうなどのおそれはあり得ませんか。
次に、アスベストの管理には基準が設けられ、各施設において点検されていると思います。昨年も、市有施設内でアスベストを含む建材の不適切処理が行われるなど、問題になっていました。管理や点検をしているから心配ない、問題ないという観点ではなく、いまだアスベストが残存する施設においては、財政面や人の出入りの多さなどを考慮し優先度を決め、計画的に除去工事を行っていただきたいと考えますが、いかがですか。
次に、総合体育館の利用状況について質問いたします。
現在、小樽市では人口減少、少子高齢化など人口問題に直面しており、総合体育館の利用状況や使用料の低下を懸念しておりますが、直近5年の個人と団体の利用者数、また、使用料についてお示しください。
次に、現在は指定管理者制度のもとで総合体育館は運営されているところですが、近年の指定管理者における委託料を含めた収支について御説明ください。
次に、現在指定管理者による管理を行っている公の施設一覧で示されているとおり、総合体育館は平成27年4月から来年3月までの5年間となっています。これまで、ほかの施設でも老朽化が進み、市の公共施設の管理計画に位置づけられている施設で、管理期間が基本の5年から3年に短縮されるケースもありますが、総合体育館についてはどのような扱いになるのでしょうか。加えて、今後の指定管理者を決定するスケジュールについても御説明ください。
次に、総合体育館の老朽化について質問いたします。
私自身も年に数回総合体育館へ行く機会があり、時間があれば施設内を歩き回り、実際に老朽化を肌で感じています。約45年もの間使用されている施設なので、現在の設備と比べると古いものもありますし、壊れている設備もあります。ある利用団体の方からは、市外から参加者を募る大きな大会を誘致したいが、現状の総合体育館ではなかなか声を上げにくいとの御指摘もありました。具体的なところでは、アリーナ海側の男子便所のほとんどが使用禁止になっていたり、電球が切れて薄暗い廊下になっていたり、メーンの通路の壁にビニールシートが張られていたり、時計がずれていたりなど、私が短時間で気づいただけでも数カ所確認できるほどでした。現在、指定管理者から施設や設備の修理について要望が寄せられていたり、教育委員会として改修が必要と認識している点をお示しください。
次に、老朽化した設備等の補修の考え方として、新設の時期が明確に示されれば、補修の方法や度合いも変わってくるものと考えます。新設するという方針があるのであれば、その時期がおおよそ何年度になるか目安を示すべきだと考えます。ある程度の年度を示すことで、改修工事をするのかしないのか、手をつけずに、いわゆる我慢して最低限の改修、補修にとどめて施設を維持していく、このような選択肢もあり得るのではないかと考えます。今後、公共施設の個別施設計画として、今回素案として示された再編計画とあわせて、長寿命化計画も策定していくこととなります。この計画の中で、新築する場合のスケジュールについてどのように示していくおつもりなのか見解を伺います。
次に、総合体育館の耐震性についてです。
平成26年度に実施した耐震診断の結果では、必要とするIs値0.675に対し、最も低いIs値が0.055となり、必要な値の10分の1以下であり、耐震補強が必要な施設です。学校を除くほかの市有施設で総合体育館と同様に耐震診断によるIs値が必要とするIs値未満であった施設はありますか。施設名とIs値をお示しください。
次に、総合体育館は災害時に指定避難所として開設することとなっていますが、総合体育館が指定避難所として指定されている基準について御説明ください。
次に、総合体育館は地震発生時の指定避難所であり、耐震化がなされていませんが、例えば、伊達市では老朽化した体育館の整備を図るため、総合公園だて歴史の杜を防災拠点として地域防災計画の中で位置づけ、防災公園として整備することで国土交通省の社会資本整備総合交付金を活用したと聞いております。平成24年度にオープンした伊達市総合体育館は、有珠山噴火災害の教訓を踏まえ、地震等大規模災害時における住民避難、救護活動の拠点となる施設として整備され、平常時は市民の憩い、文化、スポーツ活動の交流の場となっています。毛布2,100枚、畳900枚を常備し、避難所として想定しているため、トイレを通常の2倍、シャワー設備も完備されています。
また、停電を想定し、採光のためアリーナ窓などを広くする非常用電源設備があり、生活用水確保のため併設された温水プールの水を体育館に排水できるような設備もあると伺っています。防災拠点整備の観点から、小樽市においても小樽公園を防災公園として地域防災計画の中で位置づけ、体育館を整備していくことを検討できませんか。
次に、駐車場について質問いたします。
参加者が多く集まる大会、特に市外からお越しになる方が多いと駐車場はすぐに満車状態です。さらに、花園グラウンドで朝野球を開催している日は沿線が路上駐車で車があふれ、警察が注意を促すほどの状況になることが多々見受けられます。しかし、パトカーの注意喚起では、体育館の中で運動をしているとアナウンスも聞こえませんし、主催者側も駐車禁止に配慮し、館内放送にて市役所駐車場への移動を喚起しますが、市外から来られている方は土地カンもないことから、移動にも苦戦をしているようです。駐車場の増設、または正式な周知が必要と考えます。
そこで、現在正式に総合体育館の駐車場として用意されているキャパシティーは何台ですか。また、大きな大会などで駐車場が満車になると見込まれた際には、どのような対策がとられていますか。
次に、駐車場の増設に当たって伺います。
迫市長就任直後の議会において、新・市民プールの建設地として前市長が予定地として挙げた花園グラウンド案は見送り、旧緑小学校跡地を含めて検討する旨の答弁をいただきました。現在、公共施設再編素案が示され、体育館においては統合、複合を含めて各素案の中で旧緑小学校跡地に新設する方向性でありました。どのタイミングかで旧緑小学校は解体を行うものと予想しますが、公共施設の再編の中で協議をすると相当遅くなってしまい、総合体育館の駐車場満車問題は先送りになってしまうので、早目の解体を行い、駐車場として活用すべきと考えますがいかがでしょうか。また、どれほどの需要があるか定かではありませんが、一部を市営駐車場として開設し、使用料を徴収するという仕組みに関しては、手続上可能なものなのかを含めて見解を伺います。
以上、この項の質問を終わります。
○議長(鈴木喜明)説明員の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)市長。
○市長(迫俊哉)ただいま、総合体育館について御質問がありました。
初めに、アスベストが残存する施設において計画的な除去工事を行うことにつきましては、現在、除去や囲い込み等が未実施の施設は、今回除去工事を行う総合体育館を除いて6施設ありますが、定期的な劣化状況の確認によりアスベストの飛散のおそれがないと判断していることから、経年劣化調査を継続しております。庁内アスベスト対策委員会では、アスベスト含有材の劣化状況などのほか、利用形態、利用者数などを総合的に判断し、優先順位の高いものから順次除去や囲い込み等の対策工事を行ってきたところであり、これら6施設についても財政状況を見きわめながら、今後の劣化状況に応じて対応してまいりたいと考えております。
次に、総合体育館の建設スケジュールにつきましては、公共施設等総合管理計画は令和40年度までの計画期間となっており、長寿命化計画もこれに合わせた計画期間となっておりますが、具体的なスケジュールは、直近の10年間で整備する内容をお示しすることとしております。なお、総合体育館を含めた個々の再編施設の事業着手時期は、別途策定される市営住宅や学校施設の長寿命化計画を踏まえながら、費用の平準化も考慮して調整していく予定であります。
次に、総合体育館及び学校を除く市有施設で耐震診断の結果、必要とするIs値0.675未満であった施設につきましては、本庁舎本館がIs値0.28、同じく本庁舎別館が0.158、市民会館が0.08、保健所が0.237、総合福祉センターが0.266、また、稲穂改良住宅を含む小樽駅前第一ビルは必要とするIs値0.54に対して0.14となっております。
次に、指定避難所の基準につきましては、指定避難所の基準は、総合体育館に限らず、災害対策基本法第49条の7、同法施行令第20条の6に基づき、小樽市地域防災計画に定めております。その主な内容といたしましては、被災者等を滞在させるために必要かつ適切な規模であることや、速やかに被災者等を受け入れ、または生活関連物資を被災者等に配布することが可能な構造、または設備を有するものであることのほか、災害による影響が比較的少ない場所であることなどと規定しております。
次に、小樽公園を防災公園として地域防災計画に位置づけ、体育館を整備していくことにつきましては、新たに体育館を整備する際には、避難所機能の向上など防災の視点も必要になるものと認識しておりますので、それらを踏まえて隣接する小樽公園を防災公園として地域防災計画へ位置づけることも検討してまいりたいと考えております。
次に、旧緑小学校の早期解体による駐車場の確保につきましては、総合体育館の建築とあわせて旧緑小学校を解体することで仮設工事や基礎工事等の経費を削減できることなどから、公共施設再編計画の中で協議することが望ましいと考えておりますが、一方で、駐車場不足の問題は十分認識しておりますので、解体工事に係る財源も含め駐車場の確保についてできるだけ早期に検討する必要があると考えております。
次に、旧緑小学校跡地の一部を市営駐車場とすることにつきましては、他の市営駐車場の開設状況を踏まえると、周辺にお住まいの方を対象とした月極などの有料駐車場として開設することは制度上可能であると考えます。また、市営駐車場としての整備については、イベント開催時などで総合体育館周辺の混雑状況を踏まえ、当該地における市営駐車場の必要性を十分に検討した上で判断していく必要があると考えております。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)教育長。
○教育長(林秀樹)面野議員の御質問にお答えをいたします。
ただいま、総合体育館について御質問がございました。
初めに、総合体育館のアスベスト除去工事の経緯につきましては、総合体育館は平成17年8月から平成18年4月までの9カ月間臨時休館し、アスベスト対策工事を実施しております。その際に、アリーナ、機械室などのアスベストを含んだ吹きつけ材は全て除去しておりますが、煙突の断熱材は、その当時規制対象ではなかったため除去されておりませんでした。その後、平成26年に国の石綿障害予防規則が改正され、煙突断熱材が規制の対象となりましたことから、教育委員会では定期的に空気中の石綿粉じん濃度測定を実施し、基準値内であることを確認してきたところでございます。
今年度に入り、5月24日に開催されました庁内アスベスト対策委員会において、目視検査を行うことが決定され、6月28日に検査を実施したところ、煙突の横管の一部に劣化が見られましたことから、小樽市アスベスト対策マニュアルに従い、同日直ちに煙突の使用を中止し、囲い込みを実施いたしました。暖房を使用する冬期を控え、早急な対応が必要となることから、当該断熱材を除去するための対策工事を専決処分により進めることとしたものでございます。
次に、当該箇所からのアスベストの飛散のおそれにつきましては、これまでも空気中の石綿粉じん濃度測定を煙突の周囲とボイラー室の2カ所で毎年実施しており、近年では本年6月20日の測定調査におきましても、異常のないことを確認しております。また、現状では煙突は既に囲い込みを行っておりますことから、当該箇所からアスベストが飛散することや関係者が吸い込んでしまうおそれはございません。
また、これから進める工事につきましては、アスベストを飛散させないようクリーンルームを設置するなど、万全な安全対策を講じてまいります。
次に、近年の個人・団体の延べ利用者数につきましては、平成26年度が個人利用4万2,954人、団体利用7万3,528人、計11万6,482人。27年度が個人4万5,297人、団体6万4,699人、計10万9,996人。28年度が個人4万6,856人、団体7万5,812人、計12万2,668人。29年度が個人4万9,760人、団体7万2,194人、計12万1,954人。30年度が個人4万5,814人、団体6万4,250人、計11万64人となっております。また、使用料につきましては、26年度が1,360万5,045円、27年度が1,374万5,355円、28年度が1,368万8,690円、29年度が1,448万3,910円、30年度が1,345万1,520円となっております。
次に、近年の指定管理者における委託料を含めた収支につきましては、過去3年間の指定管理業務収支でお示しいたしますと、平成28年度が収入として市からの指定管理委託料5,841万円、自主事業収入371万4,700円、収入合計6,212万4,700円、人件費、管理費などの支出合計5,926万8,736円、差し引き285万5,964円。29年度が、収入として指定管理委託料6,019万7,000円、自主事業収入314万700円、収入合計6,333万7,700円、支出合計6,128万5,833円、差し引き205万1,867円。30年度が、収入として指定管理委託料6,082万円、自主事業収入349万6,000円、収入合計6,431万6,000円、支出合計6,205万7,286円、差し引き225万8,714円となっております。
次に、指定管理者の指定期間とスケジュールにつきましては、総合体育館は現在の指定期間が令和2年3月31日で満了となりますことから、令和2年4月1日以降の指定管理者を決定するため、小樽市公の施設指定管理者選考委員会において、公募により選考することといたしております。指定期間につきましては、運用に関する指針では原則5年としておりますが、現在、公共施設の個別施設計画を策定中であり、総合体育館については、今後建てかえの可能性もございますことから3年といたしております。
また、決定のスケジュールにつきましては、本年7月31日に募集の告示及び募集要項の配布をし、その後8月9日に公募説明会を実施。現在、9月2日から17日までの期間で申請書の受け付けをしております。10月に入り、選考委員会により事業者からのヒアリングを実施した上で候補者を選定し、11月の教育委員会による選定の後、12月の市議会第4回定例会に議案として提出する予定でございます。市議会におきまして議決をいただいた後、指定管理者指定の告示を行う予定といたしております。
次に、指定管理者及び教育委員会における改修の必要性の認識につきましては、主なものといたしまして、災害時における避難所としての役割から耐震性が求められていることを初めといたしまして、施設の老朽化により外壁の剥離や雨漏りが発生しているほか、電気設備の経年劣化や地下トイレが使用できなくなっているなど、多くの改修が必要な状況となっております。
次に、駐車場の収容台数と大きな大会時の対策につきましては、総合体育館の利用者駐車場は51台分となっております。また、大きな大会開催時には、市役所や教育委員会庁舎の駐車場のほか、旧緑小学校敷地を駐車場として開放し、使用していただくよう大会の主催者に対して御案内をしているところでございまして、これによりおおむね300台程度の収容が可能となっております。
○議長(鈴木喜明)次に、第3項目めの質問に入ります。
(「議長、5番」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)5番、面野大輔議員。
(5番面野大輔議員登壇)
○5番(面野大輔議員)次に、会計年度任用職員制度について伺います。
来年4月1日から導入予定の本制度は、地方公務員法及び地方自治法の一部を改正する法律に沿って、一般職の会計年度任用職員制度を創設し、任用、服務規律等の整備を図るとともに、特別職非常勤職員及び臨時的任用職員の任用要件の厳格化を行い、会計年度任用職員制度への必要な移行を図るものであり、あわせて会計年度任用職員については、期末手当の支給を可能とするものです。本市においても、来年度初めから導入するという認識でよろしいでしょうか。
次に、厚生労働省で雇用形態にかかわらない公正な待遇の確保ということで、この会計年度任用職員制度に正規職員と非正規職員の間の不合理な待遇差の解消を目指す同一労働同一賃金という考え方は盛り込まれていますか。
総務省では、制度導入に向けて会計年度任用職員制度の導入等に向けた事務処理マニュアルを作成しており、今般の改正により臨時・非常勤職員を任用する全ての地方公共団体において実施すべき事項を示しています。
次の三つの事項について、本市の状況をお示しください。
一つ目に、臨時・非常勤職員の実態の把握と正規職員数を含め、臨時・非常勤職員数。二つ目に、臨時・非常勤職員全体の任用根拠と任用根拠の明確化・適正化。三つ目に、会計年度任用職員制度の整備についてです。
次に、今の社会環境はさまざまな雇用形態や家族の構成が存在し、働き方や就業時間についてもおのおのの理想が違う世の中です。そんな中で、本制度導入に当たり、当事者である臨時・嘱託職員の皆さんとの協議や交渉について、現在どのように進められていますか。また、その意見や要望について把握している点があればお示しください。
次に、本制度のもとで、いわゆる空白期間や勤続上限については廃止されるという認識でよいでしょうか。
次に、制度導入に向けたスケジュールですが、現状把握や制度の整備を進めるほかに、条例、規則等の制定、改正について、遅くとも平成31年の2月から3月議会において提案し、その成立を図ることが必要となるとマニュアルに記載がありますが、私の知る限りでは、道内の地方議会では9月に行われる定例会において条例案が提案され、議論されるケースが多いと伺っています。本市においては、条例案の提案を含め、どのようなスケジュールで進めていく予定なのか御説明ください。
次に、改正法において新設された地方公務員法第22条第3項、臨時的任用職員とは、現行の制度と比べどのような変更になるのか。また、本市で導入の際に想定している職種をお示しください。
次に、現在の賃金・処遇と本制度が導入されたもとでの賃金・処遇について御説明ください。
次に、世間一般では官公庁で働く非正規職員のことを官製ワーキングプアとやゆされていますが、小樽市においてはこのことについてどのように認識しているか御説明ください。
次に、財源について伺います。
全国の地方公共団体においても、潤沢な財政状況である団体はほとんどありません。本市においても財政状況の課題は深刻であり、本制度の運用による来年度以降に増額が見込まれる人件費の確保は喫緊の課題となるものです。来年度以降に本制度の導入に当たり、増加する人件費の推計をお示しください。また、財源の面で総務省はどのような見解を示しているのか御説明ください。加えて、制度導入に関する人事給与システムの改修にかかる費用と期間をお示しください。
次に、小樽市収支改善プランの中で収支改善に向けた取り組みとして、会計年度任用職員の適正配置の検討を挙げています。内容は、「現状の勤務内容や事務事業における見直し、民間活力の活用などにより、会計年度任用職員の適正な配置に努める。」とあります。
また、本市では現在組織改革の取り組みを進めているところです。まずは情報や意見を集約する組織改革担当と職員課が横断的に機能しなければ、組織の課題解決に至らないと考えます。その上で、より効果的で市民の利便性の高い組織づくりを行うとともに、正規職員のみならず、会計年度任用職員の適正配置も必要だと考えます。そのためには、現状の臨時職員、嘱託員の業務量の把握と問題点、課題点を整理しながら実態に見合った配置にする必要があると考えますが、現場の職員などからの意見集約を含め、今後どのような対応をとるのか見解を伺います。
この項の最後に、2017年度の北海道と道内市町村で働く臨時・非常勤職員は延べ6万3,000人に上り、その多くが恒常的業務に従事するなど、地方行政の重要な担い手となっています。また、正規職員と同様の働き方にもかかわらず、年収は200万円程度と圧倒的に低く、休暇制度においても正規職員との待遇差は大きくなっており、地方自治体における正規・非正規の賃金、労働条件の格差は拡大する一方です。こうした中、地方公務員法及び地方自治法の一部改正法が成立し、新たな一般職非常勤職員である会計年度任用職員は、非常勤職員を法的に位置づけられますので、職務給の原則に基づき、常勤職員との均等待遇を求めますが、見解を伺います。
以上、この項の質問を終わります。
○議長(鈴木喜明)説明員の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)市長。
(迫俊哉市長登壇)
○市長(迫俊哉)ただいま、会計年度任用職員制度について御質問がありました。
まず、本市における会計年度任用職員制度の導入につきましては、改正法の施行期日である令和2年4月1日から導入する予定で準備を進めているところであります。
次に、同一労働同一賃金の考え方につきましては、地方公務員法及び地方自治法の一部を改正する法律の成立に当たっての附帯決議として、「本法施行後、施行の状況について調査・検討を行い、その結果を踏まえて必要な措置を講ずること。その際、民間部門における同一労働同一賃金の議論の動向を注視しつつ、短時間勤務の会計年度任用職員に係る給付の在り方や臨時的任用職員及び非常勤職員に係る公務における同一労働同一賃金の在り方に重点を置いた対応に努めること。」が盛り込まれました。そのため、本市においては制度導入後、国の今後の動向を注視してまいりたいと考えております。
次に、マニュアルに示された実施すべき事項につきましては、臨時・非常勤職員の実態把握については、本年8月1日現在で正規職員1,798人に対し、臨時職員100人、嘱託員726人の非正規職員がおりますが、これらの実態把握として、昨年4月下旬に業務内容や当該職の必要性、会計年度任用職員への移行の考え方などについて全庁的に調査するとともに、今年度の人事ヒアリングにおいても、改めて職の必要性や勤務時間の確認などを行っております。臨時・非常勤職員全体の任用根拠の明確化等については、本市の嘱託員は全て地方公務員法第3条第3項第3号に基づく特別職として任用しておりますので、会計年度任用職員へ移行する職と、引き続き特別職非常勤職員となる職を整理するとともに、今後の臨時的任用職員のあり方について検討してまいりました。会計年度任用職員制度の整備については、会計年度任用職員の制度設計案を作成して、今月の初めから職員組合と交渉を始めたところであり、現時点で妥結には至っておりませんが、並行して条例案や規則改正等の準備を進めているところであります。
次に、臨時職員、嘱託員との協議等につきましては、現時点では行っておりませんので意見や要望は把握しておりませんが、今後行う予定の嘱託職員労働組合との協議のほか、職員組合や所属長を通じて意見等の把握に努めてまいりたいと考えております。
次に、勤続上限等につきましては、会計年度任用職員制度においては国では想定しておらず、本市としても設けるつもりはありません。
次に、制度導入に向けたスケジュールにつきましては、制度導入に当たって必要となる条例案を第4回定例会に提案し、会計年度任用職員への移行やハローワークを通じた公募に支障を来さぬよう規則改正等の準備を行ってまいりたいと考えております。
次に、臨時的任用職員につきましては、来年度から常勤職員に欠員を生じた場合に厳格化されるため、今後はあくまでも正規職員のかわりに任用され、正規職員をつけるべき業務に従事することとなりますので、これまでのような事務補助として任用することはできず、給与についても正規職員と同様にする必要があります。しかしながら、現実問題としては正規職員と同等の人材を臨時的任用職員として確保することは困難であり、担わせる業務も事務補助的な業務とならざるを得ないことや、会計年度任用職員とのバランスを鑑み、現時点では臨時的任用ができる場合であっても臨時的任用は行わず、その職を会計年度任用職員に置きかえて採用することを考えております。
次に、賃金・処遇につきましては、原則として現行の嘱託員等の報酬水準を維持し、フルタイムの再任用職員と同様に年1.45カ月分の期末手当を支給するとともに、フルタイム勤務の場合には任用ごとに0.5カ月分の退職手当を支給するほか、休暇制度については基本的には国の非常勤職員と同様の取り扱いとするなど、待遇を向上させる制度設計案を作成し、現在職員組合と協議しているところであります。
次に、官製ワーキングプアにつきましては、本市においては現行の嘱託員はパートタイムであり、市内民間企業の賃金水準と比較しても一定程度高い水準にありますので、官製ワーキングプアには該当しないものと考えております。そのような中で、このたびの会計年度任用制度の導入により、期末手当やフルタイムの場合には退職手当が支給されますので、待遇の向上は図られるものと考えております。
次に、人件費の推計等につきましては、一般会計における人件費の増加額はあくまでも現時点での制度設計案に基づく試算ではありますが、期末手当の割り落としがある令和2年度では約5,000万円。期末手当が満額支給となる令和3年度では約8,800万円になるものと見込んでおります。このような人件費の増加に伴う財源措置についての総務省の見解は、現時点で予算編成段階で検討とのことであります。また、制度導入に関する人事給与システムの改修にかかる費用については、およそ600万円と見込んでおり、今月中にシステム会社と契約をし、1月末までに必要な改修を終える予定であります。
次に、会計年度任用職員の適正配置につきましては、人事ヒアリングなどで各課の現状を把握するのにあわせ、非正規職員の職の必要性や業務内容を確認しておりますが、会計年度任用の職は、毎年度職の必要性を精査しますので、必要に応じて民間委託なども検討しながら、会計年度任用職員の適正配置に努めてまいりたいと考えております。
次に、正規職員との均等待遇につきましては、正規職員は常勤の職、会計年度任用職員は非常勤の職という違いがあり、基本的に担う業務が異なるとともに責任の度合いも異なりますので、職務給の原則に基づく待遇には差が生じることになります。このたびの制度導入により待遇の向上が図られますので、その運用は適切に行ってまいりたいと考えております。
○議長(鈴木喜明)次に、第4項目めの質問に入ります。
(「議長、5番」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)5番、面野大輔議員。
(5番面野大輔議員登壇)
○5番(面野大輔議員)次に、港湾について質問をいたします。
一つ目に、全体的な港湾のあり方、進むべき具体的方向性が見えないという点で質問させていただきます。
市長は、選挙期間中から就任後のこれまでも、港湾計画の改訂を進めると明言をしてきました。我が会派としても賛同し、応援するところであります。しかし、その具体的な動きや考えがはっきり見えないと考えます。一部報道されているところではありますが、港湾計画の改訂について、今後のスケジュールや長期構想検討委員会の状況、また、第1回委員会での内容の取り扱いについてお答えください。
次に、前市長時代には、港湾計画改訂の一時中断という港湾行政にとって痛恨の空白期間を置くこととなり、国や関係機関、団体、市民の皆さんに不信感や不安感を持たせてしまったのではないかと危惧していました。現在、その整理や処理として、以前要望書を届けられた小樽港湾振興会や小樽商工会議所との情報共有や意思の疎通は回復されていると思いますが、港湾計画改訂について、具体的な内容や進め方について説明しているのかお答えください。
二つ目に、クルーズ船について伺います。
これまで私たちの会派では、港の機能、それに後背地に所在する企業の営みがまちの活力やにぎわいにつながると考え議論させていただきました。近年では、クルーズ船の誘致に力を入れ、2015年ごろまでは函館港を凌ぎ、道内のクルーズ船寄港数はトップを独走していましたが、2016年を境に函館港が寄港数トップとなり、確定値の記録がある2018年まで直近の3年間では2位にとどまっています。また、近年寄港数が増加している釧路港も僅差にまで迫ってきていますし、釧路港に関しては近年の増加率を特に伸ばしている状況です。1位、2位ということで一喜一憂するわけではありませんが、何か原因があるのではないかと考えます。小樽港と函館港の寄港数の推移を比較したとき、近年の状況についてどのように分析されていますか、お答えください。
私が聞き及んでいるところでは、この間、工藤函館市長が上京されるときには、必ずクルーズ船社にトップセールスをされていると聞いています。この3年間の小樽市のトップセールスの状況はいかがでしたか。また、迫市長が就任後、船社へのトップセールスについてどのような行動をとられていたか。また、今後の予定についてお示しください。
小樽の歴史を振り返ると、港のにぎわい、発展は、まちの発展と連動していることは紛れもない事実です。日本遺産に認定された2件のテーマについても、小樽港が鍵となっている内容です。現在、小樽の基幹産業と言われる観光に対しても大きな影響を与える小樽港ですし、後背地で営みを続ける企業にとっても大きな経済効果を生む可能性を持っている小樽港の活用について、より一層スピード感と具体性を持って取り組んでいただきたいと考えます。
以上、この項の質問を終わります。
○議長(鈴木喜明)説明員の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)市長。
(迫俊哉市長登壇)
○市長(迫俊哉)ただいま、港湾について御質問がありました。
初めに、港湾計画改訂のスケジュールなどにつきましては、港湾計画の改訂に当たっては、小樽港長期構想検討委員会での議論を踏まえた長期構想の策定が必要となります。このため、一時中断となっておりました検討委員会を本年度から再開することとし、現在、本年10月の第2回検討委員会の開催に向け、改めて委員の委嘱を行うとともに、資料の準備を進めているところであります。この後、2回程度の検討委員会開催を経て、来年8月ごろを目途に長期構想を策定する予定ですが、これと並行して順次港湾計画の改訂作業も進め、最終的には令和2年度末での改訂を目指したいと考えております。また、第1回検討委員会で取りまとめた資料や各委員からいただいた御意見につきましては、今後の長期構想策定作業において反映させながら進めてまいりたいと考えております。
次に、港湾計画改訂に関する関係団体への説明につきましては、港湾計画改訂の策定作業では、小樽港湾振興会や小樽商工会議所の協力は必要不可欠なものと考えておりますので、現時点での市の基本的な考えや、今後のスケジュールについて小樽港湾振興会には8月7日に開催された理事会において、また、小樽商工会議所には8月27日に開催された運輸港湾委員会においてそれぞれ説明したところであります。今後とも、これらの団体と意見交換を十分に行いながら進めてまいりたいと考えております。
次に、小樽港と函館港のクルーズ船の寄港回数につきましては、平成28年に函館港に首位の座を奪われて以降、わずかな差で推移してきましたが、本年になって函館港の寄港回数が52回と大きく伸び、小樽港の29回に対して23回多い状況となっており、この差は外国船の寄港回数によるものであります。小樽港は、函館港と比べて外国船社の多くが横浜港などを発着としたさまざまな日本周遊クルーズを企画する際、寄港地の選定において、小樽港まで北上することにより日程が延びることが不利に働いていること、また、冬期間の厳しい日本海側の気象、海象条件の影響を早目に受けることから、クルーズ船寄港の終了時期が1カ月ほど早いことが考えられます。
しかしながら、ことしになって生じた寄港回数の大きな差の要因としましては、函館港において本年観光地に近接している若松地区に新たな客船岸壁を供用開始し、これとあわせてポートセールスを強化したことによるものではないかと分析しております。
次に、クルーズ船社へのトップセールスにつきましては、平成28年度、29年度はクルーズ船社や船舶代理店、旅行会社を対象に東京で開催しました小樽港クルーズ・プロモーションにおいて、小樽港のPRを行いました。私が就任してからは、昨年10月には外国船社のキーパーソン招請事業により、小樽に来られた船社の方との面談や情報交換を。11月には、東京で開催しました小樽港貿易振興懇親会のセミナーに船社の方々をお招きし、小樽港のPRを行っておりますが、私としては現状での取り組みが決して十分ではないと感じております。このため本年11月には、昨年度休止した小樽港クルーズ・プロモーションを東京で実施いたしますので、まずはこの場を最大限生かして、小樽港と周辺観光地の魅力や第3号ふ頭周辺の再開発を進めることにより、クルーズ船寄港時の利便性が大きく向上する点についてアピールするとともに、その後も機会をつくってクルーズ船社に直接赴くなど積極的にトップセールスを行ってまいりたいと考えております。
○議長(鈴木喜明)次に、第5項目めの質問に入ります。
(「議長、5番」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)5番、面野大輔議員。
(5番面野大輔議員登壇)
○5番(面野大輔議員)観光について伺います。
前回、第2回定例会で少し触れましたアドベンチャートラベルについて、関係機関の中で進捗がありましたので質問いたします。
協議会をシアトルに置くアドベンチャートラベルの推進、振興に取り組む世界的最大機関と言われているアドベンチャートラベルトレード・アソシエーション、通称ATTAは、毎年9月から10月にかけてアドベンチャートラベルの国際サミットを世界各地で開催しています。このATTAという団体が定義するアドベンチャートラベルとは、アクティビティ、自然、異文化体験の三つのうち二つ以上で構成される旅行とされています。そして、国際サミットの概略としては、世界各国の旅行会社やアウトドアメーカーなどの関係者約800人が参加し、屋外スポーツの体験会や商談会を行うというものです。これまでの北海道や関係機関の動きとして、一昨年9月に道東エリアでのアドベンチャートラベルの取り組みを道内全体に広げていくため、ATTAの公式イベントであるアドベンチャーコネクトをアジア初となる札幌にて開催しました。アドベンチャーコネクトとは、ATTAがアドベンチャートラベルを軸とした地域活性化を実現するため開催するアドベンチャートラベル関連事業者間の情報交換、ネットワーキングを目的としたイベントで、その札幌で開催されたイベントには、世界1,400のATTAメンバーのみならず、月間1万6,000PVを誇るATTAのホームページで告知され、全世界に北海道がアピールされる機会になったと言われています。
また、昨年9月に2回目のアドベンチャーコネクトが札幌で開催され、100名以上の道内関係者が参加し、アドベンチャートラベルの取り組み強化に向けた機運醸成を行っています。直近の動きとしては、北海道と北海道運輸局、北海道観光振興機構などがATTAが主催する国際サミットを2021年に北海道へ誘致する方針を固めたと6月に報じられています。
また、倶知安町で10月に開催されるG20観光大臣会合に向けた関連行事で来道したATTA最高経営責任者に対し、鈴木知事のほか、道運輸局長、道経済産業局長、道観光振興機構会長、観光庁長官、日本政府観光局の理事長とともに誘致の意向を伝えたとも報道発表がありました。北海道を含む関係機関では、国際サミットの誘致に力を入れ、また、主催者側も北海道の自然や文化資源にいい印象を持っている。一緒に仕事ができることを願っているとコメントしています。
また、道内の具体的なアドベンチャートラベルによる世界ブランド化の実績として、2017年度より日本国内のアドベンチャートラベル先進地を目指して、ATTAの協力のもと、阿寒湖を中心として北海道道東エリアにおいてアドベンチャートラベルの取り組みが始まりました。およそ2年間の取り組みの末、ことし7月、地域DMOである阿寒観光協会まちづくり推進機構が主体となり、阿寒湖畔の国立公園の森の中で、照明、音響、プロジェクションマッピングを駆使したアドベンチャーツーリズム、阿寒湖の森ナイトウォーク「カムイルミナ」が開始され、ATTAと地域の観光事業者の連携、尽力によって、阿寒ではアドベンチャートラベルの先進事例が誕生しました。アドベンチャートラベルは、欧米圏などの富裕層を中心に人気が高まっており、長期滞在の傾向にあることからも、地域経済にもたらす波及効果も高いと分析されています。
現在、小樽市が抱える観光課題として、長期滞在型への移行、消費額の上昇、そして、まだまだ入り込みが伸びていない欧米圏の観光客へのPRなど、小樽観光の課題解決に向けた新たな取り組みとして前向きに考えるべきだと思います。国際サミットを誘致する方針を固めた関係機関としても、サミットを開催する上で成功裏におさめることが最大の目標だと考えます。道内でも有数の観光地である小樽にも協力要請が来るものと考えますが、声がかかってから取り組むのか、声がかかる前に自発的にアプローチするかによっても情報の入ってくる内容やスピードに差が出てくることと思いますが、現時点での小樽市の見解はいかがでしょうか。
次に、国際サミットの誘致が決まった際には、ニセコを含む後志では、アドベンチャーツーリズムの趣旨に沿った観光事業を展開しているため、サミットへの参加に前向きな取り組みを行うものと考えます。サミットや実際のアドベンチャートラベルは、一つの地域にとどまらず、時間をかけてより多くの地域を周遊し楽しむだいご味もあると言われています。関係機関や後志圏の自治体とも情報共有を進め、サミットが開催された際には乗りおくれないように取り組んでいただきたいと思いますが、いかがですか。
次に、サミットを構成するための自治体として、単にアドベンチャーツーリズムとして楽しめるだけではなく、環境に配慮した取り組みを行っていることも必須であると聞いていますが、そのほかにも参加するための要件が設けられていると考えます。それらの内容について、市として把握している点がございましたらお答えください。
以上、再質問を留保して質問を終わります。(拍手)
○議長(鈴木喜明)説明員の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)市長。
(迫俊哉市長登壇)
○市長(迫俊哉)ただいま、観光について御質問がありました。
初めに、アドベンチャートラベル国際サミット開催に関連した情報収集に対する本市の見解につきましては、サミットの開催は欧米からの旅行者の増加とアドベンチャートラベル観光事業の発展につながると期待されております。本市にとっても滞在型観光の推進につながり、地域経済に高い波及効果をもたらす可能性があることから、北海道などの関係機関に対して積極的に情報収集を図ってまいりたいと考えております。
次に、関係機関や後志圏自治体との連携につきましては、本市ではこれまでも後志観光連盟や北後志広域インバウンド推進協議会を初め、広域的な連携を図って事業を進めていることから、その協力関係を生かして圏域自治体との情報共有に努めてまいりたいと考えております。
次に、国際サミットに参加する要件等につきましては、北海道観光振興機構に現在の状況を確認したところ、環境に配慮した取り組み以外の参加要件につきましては未定であると伺っておりますので、引き続き関係機関からの情報収集に努めてまいりたいと考えております。
(「議長、5番」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)5番、面野大輔議員。
○5番(面野大輔議員)再質問をさせていただきます。
まず、除排雪についてなのですけれども、最初の質問で、ホームページに掲載してある平成30年度の除排雪計画の中で、いろいろと関係部署を含めて、中央バスですとか市役所外の方との連携もしてこの計画をつくっているというお話だったのですが、掲載以上の情報量があるように答弁では聞こえたのですけれども、ホームページ上ではこの計画はもうクリックできなくなっていて、1面で終わっているのですが、それ以上の情報量がある計画なのか、もう1回詳しく示していただきたいと思います。
次に、銭函3丁目雪堆積場が使用できなくなった経緯についてと、今年度から運用する新設の雪堆積場について御答弁いただいていたのですけれども、今回は緊急事態というか、今期に限ってという時限的なものなのか、それとももう来年度からこの水道用地と公園用地を恒常的に使っていく方向性なのか、それとも緊急退避的なものなのかというところを御説明いただきたいと思います。
それから次、総合体育館で、来年3月で指定管理者の期間が過ぎるということで、8月にその説明会を行ったというふうに御答弁いただいていたのですけれども、これは何社の方が来られていたのか、もし差し支えなければお聞かせいただきたいと思います。
それから、先ほど総合体育館のIs値の値を答弁していただいたのですけれども、一番もろいというか、一番弱い数値が総合体育館の中から診断されたということで、ただ、災害対策基本法に沿って指定されているのですが、地震の場合は総合体育館の安全が確認された場合に開設するということで、ホームページ上、地域防災計画の中にも示されているのですけれども、この総合体育館の安全が確認された場合というその定義であったり、確認方法を示していただきたいのです。その趣旨としては、熊本地震はまれなケースだったのですけれども、前震と本震みたいなそういうまれな地震があったものですから、1回目の地震で大丈夫でも、2回目にさらに大きいものが来るということも想定されてのこういった安全が確認された場合という表記になっているのか。その辺の御説明をしていただきたいと思います。
それから、駐車場の件で、私は旧緑小学校跡地をできるだけ早く、公共施設の再編計画の中で考えるのではなくて別立てで考えていただきたいという要望なのですが、以前、山の手小学校を建設する際に、今の旧緑小学校の跡地の管理は教育部と建設部で、山の手小学校はもともと公園敷地、そして旧緑小学校は教育委員会の持ち物で、都市計画審議会の中でトレードしたというお話を聞いたことがあるのですけれども、その都計審の中では、あくまで今の旧緑小学校は小樽公園の駐車場で整備するという、そういった方向性で示されていたので、公共施設再編計画の中で議論するのは、そういった意味ではふさわしくないのかなというふうに思うのですが、見解をお聞かせいただきたいと思います。
それから、会計年度任用職員制度についてなのですけれども、新設された第22条第3項、臨時的任用職員、こちらの御答弁をいただいたのですが、今のところ職種の想定はしていないということなのですけれども、例えば、今慢性的に保育士が足りていないということで、足りていない、なり手がいないという原因が明らかで、まず賃金だったり、手当だったり、労働環境が余りよろしくないというそういったような御意見も直接保育士からも聞きますし、保育士の資格を持っているけれども保育士をやっていない方からもそういった御意見を伺うのですが、この臨時的任用職員については時限的で、1年間の任用というくくりはあるのですけれども、例えば、今足りていない保育士には該当させるようにして、一時的ではあるのですが、導入を想定されるとかという考え方はないものなのかお聞かせください。
それから、港湾について、長期構想の委員をこれから委嘱するというふうにお伺いしたのですけれども、これは1回解散というか、なくなったという考え方でよろしいのかお聞かせください。
○議長(鈴木喜明)説明員の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)市長。
○市長(迫俊哉)面野議員の再質問にお答えをさせていただきます。
まず1点、除排雪のホームページの関係でありますけれども、お尋ねは、掲載されている以上の情報はあるのでしょうかということでございますが、先ほど御答弁をさせていただいたとおりなのですけれども、概要をこの間お知らせさせていただきましたが、それだけでは市民の皆さんに提供する情報としては足りないだろうということで、さらに除排雪計画をお知らせするその内容を充実させたいというふうに思っておりますし、雪対策基本計画の策定にかかわるその懇話会ですとか、それから分科会での議論の内容についても発信をさせていただきたいというふうに思っておりますので、さらに内容の充実には努めさせていただきたいというふうに思っているところでございます。
それから、銭函3丁目の雪堆積場が使用できなくなって、今回新たに2カ所雪堆積場といいますか雪捨て場を設けるわけでありますけれども、これが緊急的なのか、あるいは恒常的なのかということでございますが、この間の経過に少し触れますと、雪堆積場の代替地の確保に向けていろいろ当たってまいりましたけれども、それがなかなか手当ができなかったということになりますので、基本的には緊急的で、あるいは時限的ではないというふうに考えております。
それから、旧緑小学校の跡地の駐車場のお尋ねでございますが、公共施設の再編とは切り離して考えられたほうがいいのではないかということなのですが、これにつきましては小樽公園周辺の駐車場の不足については、もう早くから指摘をされている問題でありまして、ことしの例で言いますと、たしか7月だったかと思いますけれども、剣道の全道大会が体育館で行われて、花園公園では野球をやっている。桜ヶ丘球場では高校野球をやっているというような状況で、市役所の一般開放しているこの駐車場でさえもいっぱいになって、ほかにもうとめるところがないのだということで、それぞれの大会関係者、それぞれというのは剣道、それから高校野球の高野連の大会関係者からも、何とかこの駐車場をこの周辺に確保できないのかという要請も受けておりますので、私としてはできるだけ早い時期にこの花園、小樽公園周辺の駐車場の問題については着手していきたいなというふうに考えているところでございます。
それから、長期構想の検討委員会についてでありますが、委員を新たに委嘱するという答弁がありましたので、少し誤解を招くかもしれませんけれども、この長期構想検討委員会については、中断していたものを再開するということでございます。委員の方を委嘱するというのは、前回の委員会まで委員だった方が交代されたりする。要するに、役職がかわっていたり退任されていたりしておりますので、今回その方々を委嘱するために御答弁申し上げましたので、新たに設置するものではなくて、考え方とすれば第1回に続く第2回目ということで御理解をいただければというふうに思っています。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)市長。
○市長(迫俊哉)大変申しわけございません。
港湾の長期構想の関係ですけれども、少し訂正させていただきたいと思います。
任期が切れているということで、改めて委員の方の委嘱を行うということでございますので、訂正させていただきたいと思います。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)総務部長。
○総務部長(日栄聡)面野議員の再質問にお答えいたします。
私からは、総合体育館の関係と会計年度任用職員についてお答えさせていただきます。
まず、総合体育館についてなのですが、Is値が低いということで、地震が起きたときには安全を確認して使うということになるわけなのですけれども、これは体育館に限ったわけではなくて、Is値の低いところ、満たしていないところについては同じようなチェックをするわけなのですが、この指定避難所の安全確認については、建物の外部、内部の避難所開設チェックシートというものがございまして、目視で行うのですけれども、建物の周囲あるいは地盤状況、建物の損傷状況、これは確認しますと8項目あるのですが、これら全てが安全と確認されなければ開設しないということになっておりまして、体育館についても安全が全て確認されれば開設するということになります。
それから、会計年度任用職員のことで地方公務員法の第22条第3項で臨時的任用職員についてなのですけれども、本市ではまだこれについては想定していないということなのですが、保育士について該当させてはどうかということなのですけれども、現在も実は臨時保育士というのがいるわけなのですが、あるいは嘱託、延長保育の関係ですとか、週一で来るような短時間の保育士というのがいるのですけれども、この人方につきましては、会計年度任用職員に当然なるわけなのですが、この会計年度任用職員と実際のこの新しい制度の臨時的任用職員というのは、来年度からの臨時的任用職員は正規職員と同様の待遇になるということで、専門職ではありますが、1年以下の任期であるということも鑑みますと、今いる実際の嘱託の職員、会計年度任用職員にかわる人方は経験もかなりあるわけなのですが、この臨時的任用職員のほうが待遇がかなりいいということもありまして、そのバランスが保たれないということがあるものですから、会計年度任用職員での任用に統一したいと、そのように考えているところでございます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)教育長。
○教育長(林秀樹)面野議員の再質問にお答えをさせていただきます。
総合体育館の指定管理者にかかわって、8月に実施した公募説明会に何社参加されたのかという御質問だというふうに思いますけれども、4社あったということで報告を受けております。
(「議長、5番」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)5番、面野大輔議員。
○5番(面野大輔議員)二点だけ再々質問します。
まずは除排雪計画について、いろいろ市長から御答弁いただいたのですけれども、今までも情報量がいっぱいあったのだけれどもあれしか載せていなかったということでよろしいのでしょうか。それとも、あれしか載せるものがなかったということなのか、そこを知りたかったのです。それがまず1点と。
保育士の臨時的任用職員なのですけれども、例で例えたのが保育士で、ほかにももしかするとそういう専門職で賃金や待遇が余りよくない方、よくない職種というのもあるかもしれないですが、今の保育士の話だとバランスが保たれないからというような言い方をされていたのですけれども、逆に今のバランスを保っているからこそこういう状況になっているので、やはりそのバランスを解消というか、バランスを少し底上げするためにも、こういったような臨時的任用職員という制度を使って、やはり改善されなければいけないところはこういう制度を使って、職種の幅を、任用の幅を広げていくというような考え方はできないのですかという趣旨の質問だったのですが、いかがでしょうか。
○議長(鈴木喜明)説明員の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)建設部長。
○建設部長(西島圭二)面野議員の再々質問にお答えをいたします。
私からは、除排雪計画につきまして、ホームページに掲載されている情報があれしかなかったのかということの御質問ですが、あくまでも今までホームページに掲載していた情報につきましては、情報のほんの一部といいますか、概要のみを少し掲載をしていたということでございますので、情報量としてはまだほかにもございますので、今後につきましてはその内容の充実に努めていきたいというふうに考えてございます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)総務部長。
○総務部長(日栄聡)面野議員の再々質問にお答えいたします。
私からは、保育士も含めた臨時的任用職員についてなのですけれども、先ほどバランスの話を申し上げましたが、底上げをした上でのバランスでもいいのではないかという話でございました。一応、会計年度任用職員になる場合には、一応賃金的には今の賃金よりはやや高くなるということもございますし、それから期末手当の支給もございます。それと、フルの会計年度任用職員であれば退職手当も当たるということでございまして、かなり待遇としてはよくなっているのではないかということもありますので、バランスという意味、底上げするという意味では会計年度任用職員も底上げはしているというふうに考えておりますので、臨時的任用職員については今のところ任用するような予定はないということでございますが、必ずしも今コンクリートしているわけではございませんので、それについてはまた今後お話をしていきたいと考えています。
○議長(鈴木喜明)以上をもって会派代表質問を終結し、この際、暫時休憩いたします。
休憩午後4時45分
――――――――――――――
再開午後5時10分
○議長(鈴木喜明)休憩前に引き続き、会議を再開し、質疑及び一般質問を行いたい旨の申し出がありますので、これを許します。
(「議長、4番」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)4番、中村岩雄議員。
(4番中村岩雄議員登壇)
○4番(中村岩雄議員)それでは、小樽市の災害医療についてお尋ねいたします。
平成30年9月6日午前3時7分、北海道胆振地方中東部を震源として発生した地震は、地震規模マグニチュード6.7、震源の深さは37キロメートル、最大震度は震度階級で最も高い7を北海道で初めて観測し、死者42人を出すなど厚真町を初めとする6市町で甚大な被害が出、ブラックアウトでの被害は全道に及びました。幸い、小樽、後志地区では大きな人的被害はありませんでしたが、全停電、物流途絶に伴う市民生活、各医療機関の停滞や混乱などを振り返り浮き彫りになった問題、課題とその対策にどう取り組み、今後どのように進めていくのかを確認させていただきたいと思います。
今回は、災害医療、災害救急の視点で質問させていただきたいと思います。
まず、災害拠点病院である小樽市立病院についてお聞きします。
地震発生時、小樽市立病院の初動態勢についてお知らせください。また、地震発生後の小樽市立病院の外来、救急対応等の状況についてお知らせください。今回のブラックアウトを経験し、停電時の課題とその対策についてお知らせください。
次に、北海道胆振東部地震における本市の災害医療に関する主な課題と対応についてお聞かせください。
次に、本市の医療機関を含めた今後の災害医療対応についてお尋ねします。
本年3月の災害医療フォーラムでは、小樽、後志地区での震災発生初期段階における最大の問題点は、通信の途絶により個人はもとより必要諸機関間の情報共有ができなかった点にあった。電気が遮断されることで大きな混乱を生じ、災害拠点病院を中心とする超急性期の情報収集に支障を来した。現在、関係諸機関が連携、協働して対策を進めていく機運が高まっている。今後は、今回の震災を謙虚に検証することにより課題を明らかにし、より実効性の高い医療救護計画に改訂していくことが肝要であるとの報告がなされています。
そのような中、昨年11月、医療機関における長期停電対応に関する手引きを市内医療機関に送付したとのことですが、その目的と内容、医療機関からの意見、感想などがありましたらお聞かせください。また、本年3月に小樽市医療救護計画の改訂がありました。その内容について御説明ください。さらに本年6月、市内医療機関の非常用電源の状況に関するアンケート調査を実施していますが、その目的、調査結果についてお知らせください。
8月22日、第1回地域災害医療ワーキンググループが開催されました。さらに、9月28日、災害医療スキルアップ研修会が開催されますが、それぞれの目的と内容について御報告ください。
最後に、今後の災害医療に関する課題について、どのようなものがあり、どのように対応していくのかお考えをお示しください。
再質問を留保して、質問を終わります。
○議長(鈴木喜明)説明員の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)市長。
(迫俊哉市長登壇)
○市長(迫俊哉)中村岩雄議員の御質問にお答えいたします。
ただいま、小樽市の災害医療について御質問がありました。
まず、北海道胆振東部地震における本市の災害医療に関する主な課題と対応につきましては、夜間急病センターの運営について、非常用電源がなかったことや市外からの医師の派遣が得られなかったため、初期救急医療を維持することができませんでした。このため、今年度、急病センターに非常用発電設備を設置することとし、医師の確保については今後さらに検討を進めてまいりたいと考えております。
次に、市内医療機関の被災状況や患者の受け入れが可能な診療科などの情報収集に時間を要したことから、本年3月に厚生労働省所管の広域災害救急医療情報システム、EMISの研修を小樽市立病院、医師会、保健所が共催で実施をいたしました。今後もEMISの活用を促進するとともに、災害時の医療機関との情報共有についても医師会などと協議をしてまいります。
また、医療救護対策本部、DMAT、小樽市立病院災害対策本部との連携及び情報共有が十分ではなかったため、医療救護対策本部の体制を見直し、関係機関との連携を強化し、災害医療に関する訓練を定期的に行ってまいりたいと考えております。
次に、本市の医療機関を含めた今後の災害医療対応についてですが、まず市内医療機関における長期停電に関する手引きにつきましては、各医療機関の職員や薬局等との連絡体制の整備、水、食糧、燃料の備蓄や、非常用電源の確保などの平常時からの備えについて参考にしていただくことを目的に本市が作成をいたしました。昨年11月に送付した後、医療機関からの御意見などは特にありませんでした。
次に、小樽市医療救護計画の改訂内容につきましては、医療救護活動を行う組織を、医師会長を本部長として、保健所に設置していた医療救護対策本部から、関係機関との連携を強化するため、保健所長を議長として、小樽市立病院内に設置する地域災害医療連絡会議へと改編をいたしました。また、大規模災害時においては、医療救護活動を支援するDMATなどの外部支援機関との連携の重要性やEMISを活用した情報収集活動などについて明記するなど、全面的に改訂をいたしました。
次に、市内医療機関の非常用電源の状況に関するアンケート調査の目的と調査結果につきましては、災害等による停電と停電時の対応として、非常用電源の整備状況を把握することを目的に実施いたしました。調査結果といたしましては、回答があった76カ所の医療機関のうち、非常用電源ありと一部ありは25カ所、非常用電源なしは51カ所でした。非常用電源の整備を今後検討する医療機関に対しては、利用が可能な補助制度があれば情報提供するなど、必要な整備について働きかけてまいります。
次に、地域災害医療ワーキンググループと災害医療スキルアップ研修会の目的と内容につきましては、ワーキンググループについては8月22日に保健所において、災害医療の中心となる小樽市立病院を初めとした市内医療機関、医師会、保健所の関係者20名が北海道災害医療コーディネーターを助言者として、負傷者などの救護体制の構築を目的に開催し、課題の共有、各機関の災害対応の取り組みなどについて情報交換を行いました。
また、9月28日に小樽市立病院、医師会、保健所が共催で開催予定の研修会については、災害時の市内医療機関の情報収集及び共有を迅速に行うことを目的に、市内医療機関の職員など約50名を対象に、小樽市立病院でEMISの演習を行った後、減災を目的に防災用品専門業者による自家発電装置、蓄電池、非常食などの説明、展示などを行う予定でおります。
次に、今後の本市の災害医療に関する課題とその対応につきましては、発災時に迅速に市内医療機関の情報を収集し、災害による負傷者の医療提供体制を確保することや、避難所や在宅で日常的に医療を必要とする人工呼吸器患者や透析患者などの状況把握や支援などが最重要課題と考えております。今後も市民の生命と健康を守るため、平常時からの関係機関と連携した訓練や研修を行い、外部からの支援機関を受け入れる体制の整備などについて検討を進めてまいります。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)病院局長。
○病院局長(並木昭義)中村岩雄議員の御質問にお答えいたします。
ただいま、小樽市の災害医療についての御質問がありました。
初めに、災害拠点病院である小樽市立病院についてですが、まず、地震発生時の小樽市立病院の初動態勢につきましては、平成30年9月6日、午前3時7分の発災により全館停電となりましたが、当院は非常用電源を整備しておりますので、自動的に稼働し、非常用電源に切りかわったものであります。その後、速やかに小樽市立病院災害対策本部を立ち上げ、入院患者の安全と建物の設備に被害がないことを確認いたしました。
また、非常用電源への切りかえに伴い、医療機器等が正常に作動することの確認を行った上で救急患者の受け入れ態勢を整えました。並行して、小樽市医師会、保健所とともに連携を図りながら、市内医療機関の状況に関する情報収集に努めました。
次に、外来救急対応の状況につきましては、非常用電源の電力は通常時の約6割となっておりますので、外来診療については放射線機器などの使用が制限されるため、9月6日は通常の外来診療を行わず、投薬が必要な患者のみ診療、診察としました。また、翌日予定していた入院や手術は延期し、緊急な患者のみの対応としたものであります。
救急につきましては、通常の2次救急に加え、夜間急病センターの停電により4日間閉鎖となったため、当院で応急的に1次救急の受け入れを実施しております。
翌7日の外来については、夜間急病センターの代替機能を果たす必要があったことと、災害救急患者の受け入れを優先したため、前日と同じ体制を継続しましたが、一部の診療科では可能な範囲で外来診療を行ったところであります。
次に、停電時の課題とその対策につきましては、昨年のブラックアウトでは、当院は非常用電源により医療活動に大きな支障を来すことなく対応できました。しかし、燃料である重油の備蓄量が最大で3日間程度であり、停電が長期に及んだ場合不足が懸念されます。そのため、燃料が供給できる市内の4社と優先供給の協定を締結し確保を図ったところであります。
今後とも、災害拠点病院として役割を果たせるよう努めてまいります。
○議長(鈴木喜明)中村岩雄議員の質疑及び一般質問を終結いたします。
(「議長、3番」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)3番、小池二郎議員。
(3番小池二郎議員登壇)
○3番(小池二郎議員)質疑及び一般質問をさせていただきます。
公園についてです。
小樽市の最大の課題、人口減少や少子高齢化は、市長を初め市民全体が問題認識していることだと思いますが、人が少ない、子供が少ないことでさまざまな問題が生じ、さらに人口減少のスピードを加速させてしまいます。この問題について、昨年7月に小樽商科大学との研究結果の報告によると、政策的ターゲットは子育て世代とすべきであると報告されています。
小樽市内に住む人々、特に子育て世代の定住志向を高め、小樽への満足度を上げていかなければなりません。満足度を上げるためにも、さまざまな課題がある中で、私は公園が重要な役割を果たしていると考えます。このアンケートでは、子供の遊び場、公園の充実度を見ても、「不満」、「やや不満」が圧倒的に多いのが現状です。公園は、子供からお年寄りまで幅広い年齢層が利用し、緑を中心とした憩いのスペース、地球温暖化対策、ヒートアイランド現象の緩和、高齢者の健康づくり、地域のコミュニティ活動の場など、多目的で重要な役割を果たしていますが、やはり子供たちが安心・安全で体いっぱい遊べることが大きな役割の一つであり、子育て世代が子育てする上で公園はとても重要です。公園で遊ぶことで、体力、運動能力の増加、また、遊びは心の発育、発達、創造性や主体性の向上、さらにさまざまなスポーツに対しての基礎的な体力向上にもつながります。
近年、一部の子育て世代は、市外の公園にわざわざ連れていく傾向が見られます。特に、ことしは30度を超える暑い日が続き、水遊びができる公園はとても需要があったと聞いております。小樽には海があり、海水浴に連れていくこともできますが、小さい子供であれば手軽に安心に水遊びができる公園があればとの要望もありました。他都市の公園を見ると、複合遊具はもちろん、パークゴルフなどスポーツ施設のほか、水上アスレチック、滑り台などの水遊びができる施設。また、美術館、図書館、キャンプ場が公園内にあるなど魅力ある個性的な公園があり、観光スポットとしても人気の公園があります。
旭川市は、昭和59年に旭川市公園緑地協会が設立され、協会と行政の連携により、委託された公園において円滑な維持管理運営に取り組んでいることから、公園に対する重要性を感じます。公園は、多くの役割を持ち、市民生活環境に直結する大事な基盤になり、重要性は高いと考えますが、今までの小樽市の公園の取り組みと評価について、市長はどうお考えでしょうか。
先日の定例記者会見で、市長は公園についての言及をされておりましたが、具体的にどのように整備されるお考えでしょうか。今後の公園整備を考えると、子育て世代の視点を重視し、また、さまざまな関係者と協議会などで取り組むべきだと考えますが、お答えください。
第7次小樽市総合計画基本計画原案では、公園のさまざまな機能や市民ニーズを踏まえた計画的な施設の更新と魅力の向上につながる利用実態を考慮した公園緑地のリニューアル整備と示されています。これを踏まえて、現在の緑の基本計画、公園施設長寿命化計画を含めた市民ニーズに合う新しい公園計画が必要となると考えますが、お答えください。
次に、総合体育館と駐車場についてです。
まず、駐車場についてですが、総合体育館やその他周辺施設の利用者にはとても不便な状況が続いております。先日、公共施設再編素案の説明がありましたが、これから計画を策定し、実行するまで相当な時間がかかると思われます。しかしながら、それまでの期間も公共施設が利用されることを考えれば、少しでも市民の皆様にとって利用しやすい環境を整備するべきだと考えます。その中で、総合体育館周辺にはグラウンドや市民会館、公会堂、小樽公園、野球場などさまざまな施設があり、そのほとんどの駐車場は小さく、大会や行事が重なるとすぐにいっぱいになり、その影響で路上駐車がふえ、通行の妨げとなり、安全面にも問題が出ております。大会などが行われる際に、現状の対策は、その主催者が市役所の駐車場や市教委の駐車場、旧緑小学校の駐車場の許可をとり、主催者側が対応しなければならない状況になり、利用施設の駐車場で賄い切れない状況が続いております。山の手小学校の敷地は、以前第2駐車場があり、敷地が広かったため多くの方が利用できました。当時、それまで駐車場について大きな問題ではなかったと思います。都市計画では、平成26年に第2駐車場の配置変更で旧緑小学校に変更していますが、山の手小学校新設後、第2駐車場は旧緑小学校の解体が行われないことで使用できず、現在大幅に駐車場が足りていない状況になっております。
そこで質問ですが、旧緑小学校の解体費用額と、なぜ解体がおくれているのかお答えください。また、解体する予定はいつだったのか。今後、解体の予定はいつになるかをお答えください。さらに、以前の第2駐車場と現在の旧緑小学校の駐車場の駐車台数と、校舎を解体した場合何台駐車できるのかお答えください。
いずれにしても、できるだけ早く旧緑小学校を解体し、駐車場にすることが一番有効な対策だと考えますが、お答えください。
小樽総合体育館は、全道大会、また、全国大会が開催されるほどの大きな体育館であり誇らしい一方、駐車場が少ないことで市民や遠方から来られた利用者にも不便をかけています。以前、市外からの利用者が路上駐車をし、駐車禁止で切符を切られてしまうことがあり、個人の責任ではありますが、こういったことで市外から来られる方の小樽へのイメージも悪くなります。大会などで小樽に来る方は観光される方も多く、さまざまな影響があります。総合体育館だけではなく、市民会館など周辺施設も同様と考えますので、早急な対応が必要と考えますが、市長はどうお考えでしょうか。
また、体育館の冷房設備がないことで、ことしのアリーナはもちろん、第四体育室の室温は30度を超えた日が続き、とても厳しい環境でスポーツが行われ、トランポリン教室や子供体操教室など、無料の子育て支援も高温の中で行われました。人気のあるよい企画も、このような状況では子育て世代の満足度にもかかわります。利用者の安全も考え、気化式冷風機や移動式冷風機の購入など、今までと違う対策が必要と考えますが、お答えください。
以上、再質問を留保し、質問を終わります。
○議長(鈴木喜明)説明員の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)市長。
(迫俊哉市長登壇)
○市長(迫俊哉)小池議員の御質問にお答えいたします。
初めに、公園について御質問がありました。
まず、今までの公園に対する取り組み等につきましては、明治時代に開設した小樽公園では、小樽公園再整備計画に基づき平成18年から昨年にかけて再整備を行うとともに、街区公園などでは、小樽市公園施設長寿命化計画に基づき遊具の更新などを行っております。しかしながら、アンケート調査の結果では公園に対する不満の声が多いことから、今後はより市民ニーズに合った整備を行う必要があると考えております。
次に、公園整備につきましては、若い世代を中心に公園整備の要望が多いと感じており、地域や世代によって公園に対する考え方も違うことから、単なるブランコや滑り台などの画一的な整備ではなく、地域の皆さんの御意見や御要望を聞いた上で整備に取り組んでまいりたいと考えております。
次に、公園整備の取り組み方につきましては、これまで長寿命化計画に基づき順次整備を進めてきたところでありますが、昨年度より子育て世代などの皆さんから御意見を伺った上で整備を行っているところであります。今後は、公園の利用形態に合わせて、関係するさまざまな団体の御意見も伺いながら、さらなる取り組みを進めてまいりたいと考えております。
次に、新たな公園計画の策定につきましては、公園整備に当たっては、現計画に基づき国の交付金を導入しながら進めておりますが、これらの計画は近く計画期間満了を迎えることから、その更新に当たっては、第7次小樽市総合計画を十分踏まえた計画として策定してまいりたいと考えております。
次に、総合体育館と駐車場について御質問がありました。
まず、旧緑小学校の解体費用につきましては、平成28年時点の概算額で2億5,000万円となっております。また、解体時期につきましては、山の手小学校が開校する平成30年4月以降に解体するということになっておりましたが、具体的な時期については決まっておりませんでしたので、解体がおくれているという認識は持っておりません。なお、今後の解体時期については具体化をしておりません。
次に、駐車台数につきましては、旧第2駐車場では約120台、旧緑小学校跡地では約90台、校舎解体後の駐車場は約150台であります。
次に、旧緑小学校の早期解体による駐車場の整備につきましては、総合体育館の建築と合わせて旧緑小学校を解体することで仮設工事や基礎工事等の経費を削減できることなどから、公共施設再編計画の中で協議することが望ましいと考えておりますが、一方で、駐車場不足の問題は十分認識しておりますので、解体工事に係る財源も含め、駐車場の確保についてできるだけ早期に検討する必要があると考えております。
次に、周辺施設も含めた駐車場の早急な対応につきましては、周辺施設も総合体育館と同様に駐車場が少ないことは十分認識しておりますので、ただいま申し上げましたとおり、駐車場の確保についてできるだけ早期に検討する必要があると考えております。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)教育長。
○教育長(林秀樹)小池議員の御質問にお答えをいたします。
ただいま、総合体育館と駐車場について御質問がございました。
総合体育館の冷房設備につきましては、アリーナや体育室に冷房設備がないため、夏季には適宜窓をあけて換気を行っておりますが、卓球やバドミントンなど風が影響を及ぼす競技につきましては窓を閉め切る必要がありますことから、夏場の暑い日には厳しい環境になるものと承知をしております。特に、地上2階部分に設置されております第四体育室につきましては熱がこもりやすい状況となっております。
新たに冷房設備を導入することにつきましては、多額の経費を要するため難しいものと考えておりますが、今後総合体育館を建てかえる際には導入を検討してまいりたいと考えております。
(「議長、3番」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)3番、小池二郎議員。
○3番(小池二郎議員)再質問をさせていただきます。
まず、公園について、今後の公園整備については単なるブランコや滑り台だとかではなく、画一的な整備ではなく、市民の声を聞いて変えていくというふうにお答えになったのですが、それは小さい公園に関してはそういうふうにやってくべきだと思うのですけれども、大きい公園に関しては、やはり複合遊具のほかに水遊びができる施設や、子育て世代の視点を取り入れた、やはり多目的な公園を取り入れていくべきだと考えておりますが、どうでしょうか。
あと、駐車場の件なのですけれども、平成26年に小樽公園都市計画変更により駐車場の変更がされましたが、そのときの変更理由は、市民レクリエーションの充実に資するため、地域の学校再編により統合新校建設計画にあわせて小樽公園第2駐車場を変更するものであり、主要な公園内施設に小樽公園第2駐車場を近接させることで、公園利用者の利便性を図るものであると変更理由に示されているのです。そもそもこの変更理由は、もちろんこの山の手小学校をつくるための変更でもありましたが、主な変更理由としては、やはり小樽公園の利用の利便性を図るための変更だったと思うのです。山の手小学校を建てることと、旧緑小学校の校舎を解体することが決まっていて初めて変更が行われると思うのですが、それについてお答えください。
あと、旧緑小学校解体以外に何かほかに有効な対策の、お考えがあるのかお聞かせください。
○議長(鈴木喜明)小池議員にお聞きしますけれども、先ほど変更理由については本質問では触れていないです。ですから、何でなのですかということについては、答えられるなら答えていただきますけれども、その件はお答えがなくてもしようがないといたします。
説明員の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)市長。
○市長(迫俊哉)小池議員の再質問にお答えをさせていただきます。
まず、1点目の公園整備の問題なのですけれども、公園に対する特に若い世代の方々の要望が大変強いというのは、私も選挙期間中を通じて感じておりました。それで、今回、ことしの公園整備に当たりましても、担当する職場には、十分に地域の声を聞いて整備を進めていくようにという指示を与えまして、先ほど質問の中にもありましたけれども、やはり多目的な機能を持った遊具を望む声が多かったという声もありまして、そういった形で整備をさせていただくことにしておりますが、小さい公園にしろ、比較的大きな公園にしろ、しっかりと地域の特性だとか地域の皆さんのお声を聞きながら、水遊び場という御意見もありましたけれども、地域の皆さんの声を聞きながら、行政主導ではなくて地域の皆さんの声を聞きながら公園の整備に当たっていきたいというふうに思っております。
それから、小樽公園周辺の駐車場の確保についてでありますが、旧緑小学校を解体して駐車場を確保する以外にまとまった土地はないというふうに考えておりますので、基本的にはいろいろな財源の問題もありますけれども、旧緑小学校の解体について早期に検討させていただきたいなと、このように思っているところでございます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)建設部長。
○建設部長(西島圭二)小池議員の再質問にお答えをいたします。
私からは、都市計画変更の理由についてということで御質問がございましたので、その点についてお答えをしたいと思います。
確かに、都市計画変更した時点での理由というのが、公園の利便性を図る必要があることから駐車場の整備という形で理由づけをさせていただいております。ただ、その後、いろいろな市の公共施設、体育館の議論だとかというのが進んでまいりまして、旧緑小学校跡地も一つの体育館の建てかえ候補地ということにもなりましたので、そういった意味で当初、都市計画変更したときとの状況が変わってきているということでございます。ただ、当然、体育館をそこに持って行ったとしても、それにかわる代替の駐車場というのは整備しなければならないという、これはもう間違いなくそういった事実がございますので、場所も多少変更はあるにしても、利便性を図るための駐車場整備というのは考えていかなければならないと思っております。
また、それに伴って、もし都市計画変更の手続等が必要であれば、それについてはしっかりと行っていきたいというふうに考えておりますので、御理解をお願いいたします。
○議長(鈴木喜明)以上をもって、質疑及び一般質問を終結いたします。
本日は、これをもって散会いたします。
散会午後5時46分
会議録署名議員
小樽市議会 議 長 鈴 木 喜 明
議員 横 尾 英 司
議員 中 村 誠 吾