開議午後1時00分
○議長(鈴木喜明)これより、本日の会議を開きます。
本日の会議録署名議員に、中村吉宏議員、小貫元議員を御指名いたします。
日程第1「議案第1号ないし議案第13号及び議案第15号」を一括議題といたします。
これより、一般質問を行います。
通告がありますので、順次発言を許します。
(「議長、7番」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)7番、丸山晴美議員。
(7番丸山晴美議員登壇)(拍手)
○7番(丸山晴美議員)日本共産党の丸山晴美です。よろしくお願いいたします。
一般質問をいたします。私が、いよいよ市議会議員として仕事をするに当たり、小樽市のホームページにアクセスする機会が格段にふえました。そこで気がついたことですが、小樽市と検索しますと、小樽市公式ホームページという表示の後に、自然と人が紡ぐ笑顔あふれるまちのキャッチコピーが表示されています。これは小樽市のよいイメージを喚起するいい取り組みだと感心しました。だからこそ気になる点が一つあります。ぜひ対応をお願いしたいところですが、スマートフォンで小樽市ホームページを表示させると読みづらいのです。スマートフォン対応の表示になっていないために、特にトップページは表示される文字が小さくなります。拡大すると、今度はスクロールしなければ全体を読むことができない、大変ストレスフルな画面です。
道内主要10市を調べてみました。スマートフォン対応になっているのは、札幌市、旭川市、函館市、釧路市、苫小牧市、帯広市、江別市、千歳市です。対応していないのは小樽市と北見市だけでした。
例えば、旭川市では一番上に外国語対応の表示があり、次に大きな分類として、くらし、イベント、観光、事業者向け等の表示があり、その下にイベント案内、ふるさと納税、移住促進等、数種類の画像のスライドがあり、さらにライフイベント別のアイコンが並んでいます。見やすく、そしてスピーディーに欲しい情報にアクセスできるように工夫がされていて、大変参考になると思います。
そこでお聞きしますが、小樽市の公式ホームページが住民や観光客に見やすいものとなっているとお考えでしょうか。また、今後スマートフォン対応にする予定はないのでしょうか。
次に、学校統廃合についてお聞きします。
本市では児童・生徒数及び学級数の減少により、多くの学校が小規模校となってきたことから学校統廃合を進めてきましたが、児童・生徒数の減少はとまらず、特に2004年以降、急速に少子化が進む中、2006年7月から開催した小樽市立学校の規模・配置の在り方検討委員会での協議を受けて、2009年11月に小樽市立小中学校学校規模・学校配置適正化基本計画を策定しました。この計画のもとでさらなる学校統廃合が進められてきました。そして、2010年度から2017年度の計画期間前期が終了したところです。2018年6月には、これまでの学校統廃合の成果や課題を整理し、点検結果として、「小樽市立小中学校学校規模・学校配置適正化基本計画」計画期間前期の点検結果についてがまとめられました。
この報告では、適正化基本計画の目的を3点挙げています。「1学校統合による望ましい学校規模を有する学校への再編」、「2豊かな学びを支える教育環境づくりと安全・安心な環境づくり」、「3統合対象各校の伝統や特徴、取組などを取り入れた新しい学校づくり」とされています。
1点目の「望ましい学校規模を有する学校への再編」についてですが、前期の再編により統合した学校数は、延べ校数で小学校11校、中学校2校の合計13校。そのうち、統合時でさえ教育委員会が望ましいとした規模を実現できたのは7校です。さらに、2019年5月1日現在では、この規模を維持できているのは4校にまで減っています。1点目の目的を達成している学校は3分の1程度と、余りにも低い割合ではないでしょうか。
これは、教育委員会が学級数だけを検討の対象にし、少人数学級の実現に頑として背を向けてきた結果です。今後も今までどおり、小学校で1学年2学級以上の1校で12学級以上、中学校で1学年3学級以上の1校で9学級以上という学校規模を実現するための学校統廃合とするのかお答えください。
さらに、計画の目的2点目です。
「豊かな学びを支える教育環境づくりと安全・安心な環境づくり」について、特に心配しているのが児童・生徒の通学の状況です。統廃合によって通学距離が長くなる児童・生徒が当然生まれます。統合についてのアンケート調査結果を見ましたところ、北陵中学校生徒の回答では、バスの本数が少ないし、寒い中待ったりする時間がある。または、バスが1時間に2本しかないので、乗り過ごしたら30分待たなければならない、寒いし帰る時間が遅くなり大変などの回答がありました。稲穂小学校、手宮中央小学校の保護者からは、通学に30分以上かかり事故に遭わないか心配、冬の下校時は真っ暗になってしまうといった回答がありました。送り迎えができるおうちもありますけれども、共働き世帯、ひとり親世帯、金銭的に厳しい世帯など、保護者が送り迎えできない世帯では、結果的に子供にだけしわ寄せが行っています。
学校統廃合で特に通学において、子供たちに負担を強いる結果になっています。バス通学の中学生で3キロメートル以上というのを2キロメートル以上へ助成要件を緩和することや、スクールバスを運行することなどの対応をするつもりはございませんでしょうか、お聞かせください。
計画の目的3点目の「統合対象各校の伝統や特徴、取組などを取り入れた新しい学校づくり」が目指すところは、今までの学習環境を保障し、なおかつ新しい取り組みを推奨するということであると考えます。統合についてのアンケート調査結果を見れば、ほとんどの児童・生徒が新しい学校になじんでいる様子がうかがえますが、しかし少数とはいえ、例えば北陵中学校では、授業がうるさくて集中しづらくなった、学習へのやる気をなくした、つまらなくなったというネガティブな意見があることは看過できません。
また、手宮中央小学校では、人数がふえたから授業がうるさくなった、手を挙げても余り当たらない、発言する機会が少なくなったと答えている児童がいます。せっかく意見を言おうと手を挙げているのに当ててもらえない、発言する機会が少なくなったことで児童の意欲がそがれるようなことがあってはなりません。授業に集中しづらくなった、手を挙げても当ててもらえず発言の機会が減った原因は、1学級当たりの人数がふえたせいであり、学校統廃合の弊害ではありませんか。考えをお示しください。
適正化基本計画の学校再編成を行うに当たっての考え方についての中で、「学校再編に当たっては、30人程度の学級を想定した配置に努めるとともに、学校規模の適正化により「少人数学級実践研究事業」に該当する条件を満たす学校を増やすようにします。また、ティーム・ティーチングの充実拡大や少人数学級の実現に向け、国や北海道への働きかけを強めます。」と少人数学級の実現にも言及しています。少人数学級については、計画策定の前に11回にわたり開かれた、小樽市立学校の規模・配置の在り方検討委員会の中に、例えば「40人というのは非常に多くて、35人を超えると多いなという感じがします。」「25~6人くらいのところが非常にゆったりしているなという感じがしますので、40人は多いと思います。これは希望なんですが、30人を超えた時点で、2クラスというのが望ましい」といった御意見や、「やはり、だいたい皆さんの考えは40人カツカツだときついなという思いは一致していると思うので」といった御発言がありました。こういったことからも、少人数学級実現への期待は少なくないと私は考えます。本来は国や道の責任で少人数学級を実施し、教員を配置するべきところですが、少子化が進む小樽市の現状を鑑みて、市独自で少人数学級を実施してください。
そこでお聞きします。在り方検討委員会の中で、少人数学級を評価する意見がありながら、なぜ実施しなかったのか理由をお聞かせください。
現在の小学校、中学校で35人学級を実施した場合、教員を何人ふやす必要があるのか。また、それにかかる人件費をお答えください。
最後に、先日行われた小学校の運動会についてお聞きします。
ことしの小学校の運動会は熱中症を心配するほどの天気に恵まれ、児童は日ごろからの努力を存分に発揮し、また友達とのかかわりを深めるいい機会になったと期待するところです。ところで、山の手小学校では開校の年から、今年度からは稲穂小学校にも運動会の午前開催が広がっています。
これは計画の目的の3点目である、「統合対象各校の伝統や特徴、取組などを取り入れた新しい学校づくり」にそぐわないのではないでしょうか。両校の規模を見ますと、ことしの5月1日現在で山の手小学校が15学級445人、稲穂小学校が13学級413人と市内でも大きな規模の学校です。児童数が多いのに時間短縮ということは、児童1人当たりの競技に参加する時間も少なくなります。適正化基本計画策定に当たって小規模校の長所と言える特徴として、「学校行事や児童会活動などで学習発表の機会や活動の場を多く設定できる。」ということを挙げています。学校統廃合は、こうした小規模校のメリットを少なからず犠牲にしていると言わざるを得ません。それでも、望ましい学校規模の考え方では「学校行事など一定の規模の集団を前提とする教育活動において、より高め合う効果が得られる規模が必要です。」と書かれており、そのための学校統廃合だったはずです。それにもかかわらず、大きな学校行事である運動会の時間を短縮することは、学校規模は確保したがその効果を発揮する機会を少なくしてしまうことになります。
私の子供たちも稲穂小学校でお世話になりました。1、2年生の競技は昼まででしたけれども、3年生から6年生は午後も全力で競技に取り組んでいました。1、2年生が、午後は保護者席でお兄さん、お姉さんの応援をするかわいい姿が見られたり、紅白戦ですから、自分の組が午前中は負けていたのに、午後には逆転し、上級生の活躍に感動したり、あるいは負けた組でも悔しさを共有し、頑張りをたたえ合うなど、毎年さまざまなドラマがある運動会です。多くの児童が運動会を楽しみにしているだけでなく、練習を含めた経験が子供たちの成長につながっています。
私自身も稲穂小学校の児童に聞いてみました。9人中6人、「短くなって寂しかった」、「お昼の後もやりたかった」と、時間短縮に否定的でした。2人が、「暑かったから短くてよかった」、「日に焼けちゃうから短くてよかった」と答え、1人は恥ずかしがるようにして答えてもらえませんでした。朝の登校時に偶然通りがかった児童に聞いており、私と個人的なつながりはありません。素直な気持ちだと思います。
最後に聞きますけれども、今まで運動会を昼までの開催としていた小学校はほかにありますか。また、稲穂小学校で運動会を昼までの開催にした理由と経緯をお聞かせください。
以上、再質問を留保して質問を終わります。(拍手)
○議長(鈴木喜明)説明員の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)市長。
(迫俊哉市長登壇)
○市長(迫俊哉)丸山議員の御質問にお答えいたします。
ただいま、本市ホームページについて御質問がありました。
まず、ホームページの見やすさにつきましては、パソコンで閲覧する場合には、レイアウトなどの工夫がなされ、一定程度配慮されているものと考えております。しかしながら、スマートフォンで閲覧する場合は、対応する専用サイトがなく、小さな画面にトップページがそのまま表示されるなど、必ずしも見やすいものにはなっていないものと認識をしております。
次に、スマートフォン対応につきましては、他都市の多くは入力した記事等が自動的にパソコン用とスマートフォン用に振り分けられるシステムを導入していると伺っておりますが、本市においては無償で提供いただいたシステムを活用し、必要最低限の費用と機能で導入しており、現状でスマートフォン専用サイトの対応には至っておりません。
しかしながら、情報を見やすく、わかりやすく受け手に伝えることは大切であり、昨今、スマートフォンだけを使って情報を取得する方も多いと認識しておりますので、今後、本市のホームページシステムの保守を委託している事業者とも導入方法や課題について相談しながら検討してまいりたいと考えております。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)教育長。
○教育長(林秀樹)丸山議員の御質問にお答えをいたします。
初めに、学校統廃合について御質問がございました。
まず、今後も今までどおり望ましい学校規模にするための学校統廃合をするのかにつきましては、本市の児童・生徒数が想定を超える減少を続けているなど、小樽市立小中学校学校規模・学校配置適正化基本計画を見直す必要が出てきたため、将来を見据えた学校再編の基本的な考え方について検討を進めていくこととしております。
見直しに際しましては、学校規模についての考え方の整理を初め、国の教育施策の動向や地域の防災・交流拠点としての小・中学校の役割など、本市のまちづくりの考え方を考慮し検討していくこととしております。
次に、バス通学する中学生に対する通学費助成の要件緩和やスクールバスを運行するなどの対応につきましては、中学生のバス通学費助成の国の基準値は6キロメートル以上、豪雪地帯については冬期間のみ3キロメートル以上として設定されておりますが、本市におきましては、この冬期間の距離を通年に拡大しており、国の基準を上回る形でバス通学費の助成を行っております。そのような現状を踏まえまして、バス通学費の助成は現在の基準を継続してまいりたいと考えております。
また、スクールバスの運行につきましては、中学校においては部活動や生徒会活動などにより下校時間帯が不規則であることから、路線バスの通学費助成を基本としており、スクールバスによる対応は行っておりません。
次に、アンケートの意見につきましては、統合についてのアンケート調査結果では、統合により児童・生徒数がふえたことによる授業の様子について、「授業が楽しくなった」や「多くの意見が出るようになった」、「学習への関心が高まった」、「多様な考え方があることがわかった」などの肯定的な意見が多く、おおむね評価されているものと捉えておりますが、一部では、「うるさくて授業に集中しづらくなった」や「手をあげてもあまり当たらない」などの御意見もあり、課題もあったものと認識しております。アンケート調査結果につきましては、指導方法などにも関連することから学校にも伝え、対応をお願いしており、こうした意見にも配慮しながら新しい学校づくりに取り組んでいるところでございます。
次に、少人数学級をなぜ実施しなかったのかにつきましては、在り方検討委員会からの答申では、学級の編制は、学級編制に関する国の法律において、40人を標準として行われることになっているため、学校規模を検討する際には、学校の配置や教職員配置に関する基準等を定める現行制度を基本にすること。また、学校配置の検討を行う際に、指導面や教育効果などから30人前後の学級規模が実現できるような努力と工夫、配慮が必要であるとされております。このため、適正化基本計画を策定した際の望ましい規模から見た学校数については、平成27年度の推計児童・生徒数を1学級30人程度で編成した場合の学校数としたところでございます。
次に、現在の小・中学校で35人学級を実施した場合の教員の増加数とそれにかかる人件費につきましては、令和元年5月1日現在の児童・生徒数で試算をいたしますと、市内小・中学校全体で20学級増加するため、北海道教育委員会の教職員配置基準に基づいた算出では、教員を24名ふやす必要がございます。
また、それにかかる人件費については、北海道の小・中学校教員の事業主負担分を含む人件費の1人当たりの平均約800万円をもとに試算をいたしますと、小樽市負担分は年間で約1億9,000万円となります。
次に、小学校の運動会について御質問がございました。
まず、今まで運動会を昼までの開催としていた小学校につきましては、豊倉小学校でございます。また、稲穂小学校の運動会を昼までの開催にした理由につきましては、校長からは、低学年も含む全児童が開会式から閉会式まで参加することで、全校児童の団結力を高めることを狙いとしたことや、悪天候による運動会の順延に伴う弁当作りなど、保護者の負担軽減に配慮したことが理由であると聞いております。
経緯につきましては、昨年の運動会終了後のPTA事務局会議において、運動会の日程について協議したところ、昼までの開催にしたほうがよいとの意見が多かったことから、PTA役員会や学級懇談会、学校だより等で昼までの日程で行うことについての意見を求め、保護者等から反対の意見がなかったことを受け、決定に至ったと聞いております。
(「議長、7番」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)7番、丸山晴美議員。
(7番丸山晴美議員登壇)
○7番(丸山晴美議員)まず、ホームページのスマートフォン対応についてです。
ホームページの中身については、欲しいと想定される内容をほぼ網羅している十分なものだというふうに私も考えております。ただ、だからこそスマートフォン対応をお願いしたい。老眼鏡を使用する世代にもスマートフォンを使う、そういったことが広がっております。ぜひ早急にスマートフォンでも見やすいホームページの実現をお願いしたいというふうに思います。よろしくお願いいたします。
学校統廃合についてですけれども、教育委員会が望ましいとしてきた規模をこの後も使っていくのかどうかということについて、この間、小・中学校の人数、そういったことを見ましたら、この規模にこだわるのはもはや現実的ではないというふうに考えます。今のままで、1学級の人数が変わらないままで、この望ましいとされる規模を実現していくのは、小樽市のまちづくりのあり方を考えても現実的ではないという意味です。
地域の避難所であったり、コミュニティの拠点として学校の存在理由もありますので、そのあたりを十分に考慮していただいて、今後の学校のあり方を検討していってほしいというふうに思います。
そして、私は西陵中学校の説明会などに何度も出ておりますけれども、この学校の配置について、小樽市の少子化対策という視点が余りにもないのではないかというふうに考えています。学校教育を充実させることで少子化をとめるというか、そういった効果も考えなければいけないのではないかというふうに私は考えておりますので、そのあたりもお願いをいたします。
バス通学について、小樽市の努力は評価をするところですけれども、子供たちは、雨の日も風の日も、暑くても雪が降っても、毎日毎日学校に通います。そして、大人と違って、基本的に決められた方法で登下校しなければなりません。体育や部活動で頑張って疲れた日でも、始業式や終業式で荷物が多くてかさばる日でも、バス通学でない子供はバスには乗れません。タクシーを拾うこともできません。そういった子供たちの事情も鑑みていただいて、せめて冬期間だけでもさらなる助成要件の緩和を検討していただきたいこと、重ねてお願いを申し上げます。
そして、少人数学級についてですけれども、35人学級にした場合の人件費を出していただきました。1学級35人以上の学級がある学校については、小学校で言うと9校あるのですけれども、そのうちの6校が統合された学校です。中学校の場合は5校あって、統合された学校は2校ということなのですけれど。
特に小学校の場合は、統合された結果40人学級になってしまったという状況が見えてまいりました。今後、小規模特認校という制度もありますけれども、こういったことも考える必要があるのではないでしょうかということを申し上げておきます。
そして、今の状態で35人学級を実現した場合、お金が1億9,000万円かかると、かなりな金額になるなというふうに思いましたけれども、例えば小学校3年生と中学校2年生をまず実現する、そういったことも考えてはどうかというふうに言おうかとも思いましたが、なかなかやっていただけないという現状も考えまして、ぜひ子供にお金をかける市政を実現していただきたいというふうに思います。というのは、2018年の出生数が500人を切っております、484人だったかと思います。この数字は私にとっても結構ショッキングな数字でした。子供に、子育てにお金をかけるということをぜひやっていただきたい。今後、35人学級実現のために国と道に要求するということですけれども、さらに踏み込んで、市として何ができるのかということをお答えいただけたらなというふうに思います。
そして、運動会のことなのですけれども、アンケートをとっていただいた。アンケートで保護者の意見を聞いていただいたということですけれども、子供の意見を聞いているのかということを1点聞きたい。それから、豊倉小学校についてはそもそも在校生が7人しかいませんので、1日開催がまずあり得ないだろうということを申し上げておきます。
そして、PTA事務局会議で説明をした。PTA役員会で説明をした。実際にこの事務局に何人いるのか、PTA役員が何人いるのかお答えください。
それから、保護者アンケートをとっておりますけれども、何枚配布して、回収が何枚だったのかお答えいただきたいと思います。
○議長(鈴木喜明)説明員に答弁を求める前に少し丸山議員にお聞きしたいのですけれども、まず、ホームページのスマートフォンは早期にお願いしたいということで、これは質問ですか。
(「いいえ、お願いです。」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)では、答えは要らないですね。
それから、再質問に当たって、本答弁で触れていない部分に関して質問されています。本来であれば再質問は本答弁で触れた部分ということになっておりますので、その部分、答えられたら答えるかもしれませんけれども、基本的には説明員には答える義務はないということで、わかっていただきたいということで、説明員の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)教育長。
○教育長(林秀樹)丸山議員の再質問にお答えをさせていただきます。
まず、望ましい学校規模についてのお話があったと思います。そういった中にあって、今後どういうふうに進めていくのかというところのお話だったというふうに思いますけれども、まず、望ましい学校規模につきましては、適正化基本計画策定時に考え方としてその学級規模を示したものでございますが、計画策定後一定の期間が経過をして、計画の最終年度における児童・生徒数について、前期の部分ですが、計画の推計値と、それから今後の見込み児童・生徒数の乖離が非常に大きかったということに加えまして、本市の児童・生徒数の減少が非常に減少傾向が強くなってきているということでございます。
そういう意味で、計画で定める望ましい学級規模というのは、学校再編、今の規模では難しいということを判断したところでございます。このため、今後の児童・生徒数の推移を踏まえつつ、地域と学校の関係でありますとか、教育施策の展開を考慮しまして、将来を見据えた学校再編に関する基本的な考え方を新たにまとめることとしたところでございます。
教育委員会といたしましては、今後さまざまな観点から市内全域におけます学校の配置や必要な学校規模などについて改めて整理を行い、児童・生徒にとって望ましい教育環境の確保に努めてまいりたいというふうに考えております。
それから、少子化をとめる教育、それから、同趣旨かと思うのですが、子供にもっとお金をかけてほしいという、そういう願いを持っているということで御質問いただきましたけれども、私どもも、もちろんそういう意味で、子供たちにいろいろな対策を講じながら少子化対策をやっていかなければならないと思っています。その中で教育も大事な部分だというふうに考えています。それから、教育にお金をかけるということは、今後、小樽市総合教育会議などで市長にもお願いしていかなければなりませんけれども、さまざま施策を駆使しながら、厳しい財政状況でございますが、市長にもお願いをしていきたいというふうに思っております。施策については、総合的にいろいろな多方面から考えていかなければなりませんので、そういった中で教育委員会としても効果的な事業について検討してまいりたいというふうに考えております。
それから、通学費助成についてのお話がございました。冬期間だけでも緩和できないのかということでございます。そういう意味でいきますと、冬期間以外についても、私どもは通常6キロメートルのところを3キロメートルに緩和をしているということでございますので、なかなか財政状況等を考えますと、今のレベルを上げるということはなかなか難しいのかというふうに考えているところでございます。
それから、稲穂小学校の運動会の関係で御質問があったと思います。
まず、子供の意見を聞いているのかというお話があったと思いますが、今回の保護者アンケートの記入ですけれども、ふだん、日ごろ子供たちと会話をしている保護者の方から御意見を聞くということで、当然、子供たちの意見も一定程度反映されているかというふうに思っております。そういう意味で、子供の意見、直接的ではございませんけれども、アンケートで保護者を通じて一定の意見を聞いているというふうに捉えております。
それから、PTA事務局は何人なのかということですけれども、手元に資料がございますのでお話をさせていただきますと、保護者が9人、教員4人の合計13人でございます。
それから、PTA役員は何人なのかということですけれども、92人と事務局9人を合わせて101人ということでございます。
それから、保護者アンケートは何枚配布して、何枚回収したのかということでございますけれども、昨年の1学期末に453枚配布をいたしまして、286枚回収をしたところです。率にしますと63.1%ということになります。
それから、昨年の2学期末に同じく453枚配布をいたしまして、267枚回収をしております。率で申し上げますと58.9%でございました。
(発言する者あり)
○議長(鈴木喜明)不規則発言をしないでください。
(「答弁漏れがあったから」と呼ぶ者あり)
(発言する者あり)
(「議長、7番」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)7番、丸山晴美議員。
○7番(丸山晴美議員)再々質問をいたします。
子育てにもっとお金を割いてほしいというのが子育て世代の願いです。これをお願いをいたしまして、そして、運動会のことについてですが、事務局、PTA役員の人数を聞きましたけれども、一部と言わざるを得ないのかなというふうに思います。
そして、アンケートについては、それぞれ63.1%、58.9%の回収率だったということです。その中で、午前開催について反対意見が出なかったということでよろしいのでしょうか。反対意見がなかったというふうにおっしゃっているのですが、まず、団結力を高めたいということで午前開催にしたということなのですけれども、逆に1、2年生を午後まで伸ばすことを考えなかったのでしょうか。
また、過去の雨の影響により保護者の負担が大きくなったというふうに言っていますけれども、これも、まず予定を1日で今までどおり開催するということにして、例えば雨で順延になったならば、そのときは午前にしましょうということもできたはずなのですよね。午前開催ありきのやり方だったのではないかというふうに思いますが、見解を伺います。
保護者の反対意見がなかったというふうにおっしゃっていますが、これは逆に学校教育への関心のなさのあらわれではないでしょうかと私は思うのですけれども、その見解を伺います。
子どもの権利条約では年齢にふさわしい遊びをすることは、あるいは音楽を鑑賞する、絵を描く、好きなスポーツに熱中する、こういったことは子供の権利です。この子供の権利を保障する役割が私たちにはというか大人にはあるはずで、それは当然学校にもあるはずだというふうに思います。
第7次小樽市総合計画では、少子化や核家族化の進行、地域とのつながりの希薄化などにより、子育て家庭が地域社会の中で孤立しないように、地域社会全体で子育てを支援する新しい支え合いの仕組みづくりが求められているというふうに書かれております。運動会とか、文化祭とか、学芸会とか、そういったものもこういった地域とのつながりを強める役割もあると思います。時間短縮ではなくて、やはり行事の短縮が広がっているようですけれども、こういった学校の活動を保障していくように工夫をしなければいけないのではないかというふうに思います。学校生活の中で、教員たちも授業が多くなったりして大変だというふうには思っておりますけれども、であれば、何を効率化していくかというのは、子供の目線で吟味されていかなければいけないというふうに考えております。子供主体の学校づくりをしていってほしいのです。
最後に重ねて聞きますが、アンケートの中で保護者の意見の中に子供の意見も反映されているだろうという御認識だったように思いますけれども、直接子供に聞くということはしていなかったのかどうか、これについてもお答えください、お願いいたします。
○議長(鈴木喜明)丸山晴美議員に申し上げますけれども、子どもの権利条約にかかわるくだりなのですけれども、その件は本質問、本答弁の中には出てまいりませんので、それに関しての関連の形の答弁はいただけません。
アンケートに子供の意見が反映されているのかということにつきましては、先ほどアンケートについては触れておりますので答えていただけると思いますけれども、子どもの権利条約云々に関しましてのコメントは、説明員からはないというふうに思います。
説明員の答弁を求めます。
(「教育長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)教育長。
○教育長(林秀樹)丸山議員の再々質問にお答えをさせていただきます。
最初にあったのは、子育てにお金をかけていただきたいというお話でした。
先ほどもお答えしましたように、教育分野におきましても非常に子育てに関して、いろいろやりたい事業はございます。そういった中で、今後、市長にも相談をしていきたいというふうに思っております。
それから、運動会の団結力を高めたいということで、午前中ありきということで進めたのではないかということでございますけれども、あくまでも学校行事を決めていく権限というのは、当然ながら校長にあるわけでございます。そういった中で校長は、この運動会という健康安全・体育的行事という学習指導要領で決められた狙いがございます。その狙いに沿って子供たちを育てていくために運動会を行事の一つとして行っているというふうに思っております。
教育委員会として、それがいいのか悪いのかということは校長が判断されることでございますが、例えば、稲穂小学校では運動会を半日にしましたけれども、子供の出る種目は減らしていないだとか、それから、その少しカットした部分を春と秋に体育フェスティバルのような形で保護者も参加していただいて行うような行事をしたり、そういった工夫もしながら地域とのかかわりを深めていくというような取り組みもしておりますので、一概に運動会午前中だけがいい悪いということではなくて、全体で学習指導要領に求められている、そういう子供たちの体力の増進というところについても考えながら行っているというふうに私は判断をいたしております。
それから、子供にアンケートをとっていないということでございます、最後の質問でございますけれども、子供たちにどういう形で聞くかということも含めまして、さまざま学校の行事のあり方だとか、そういったものについては、学校の中でいろいろな形でどういうふうに進めていくのかということを検討した上で、いろいろなタイミングの中で、子供たちの学級の中で聞いてみるだとか、いろいろな方法もあるかと思いますので、そこら辺は学校に、どういう、今後、丁寧に、例えば説明していくだとか、それからいろいろな意見を聞いてみるだとかということについて、教育委員会から話をしてみたいというふうに思います。
○議長(鈴木喜明)丸山議員の一般質問を終結いたします。
(「議長、5番」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)5番、面野大輔議員。
(5番面野大輔議員登壇)(拍手)
○5番(面野大輔議員)一般質問を行います。
観光について、観光入込客数について、先日、平成30年度の小樽市観光入込客数の概要が示されました。北海道胆振東部地震の影響により、9月から10月にかけての対前年比は大幅に減少し、また、夏場の天候不順や冬場の寒波の影響により年度を通しての入込客数総数は対前年度比96.9%、781万4,200人となりました。北海道胆振東部地震後の観光客減に対応するため実施された小樽の元気発進事業など、観光客の誘致活動にも力を入れ、小樽観光に携わる皆さんの御尽力により平年並みの入込客数にまで回復したことに対し、敬意を表するところです。
また、以前から本市では通過型観光が課題とされていますが、宿泊客数は対前年度比105.2%の79万6,800人となり、宿泊施設の増加、招請事業、情報発信などの成果があったと分析されていました。
そこで、何点か伺います。
少し前に報道でもありましたが、手宮市場跡地に新たな宿泊施設がオープンするということや、市内各所では民泊を含めてさまざまな業態での宿泊施設を開業する状況を目にします。小樽市の考え方として、宿泊客数の増加に対する分析でも示しているとおり、宿泊施設がふえれば宿泊者数が増加するポテンシャルが本市にはあると考えている押さえでよろしいですか。また、本市の直近5年間の宿泊客数と対前年比の推移をあわせてお示しください。
次に、平成29年3月ころに示された小樽版DMO環境整備に関する提言書の中で、このような説明がなされています。「国土交通省が「なぜ観光が国にとって必要か、地域にとって必要か」ということを説明するロジックとして、定住人口一人当たりの年間消費額124万円を旅行者の消費額に換算すると、外国人旅行者8人分、国内旅行者の宿泊では25人分、日帰りでは78人分にあたる。」。これが人口減少に伴う国の経済や地域経済をカバーする観光振興のスキームであると説明があり、観光振興が地方に寄与する重要なロジックであると考えます。
小樽市の人口は、毎年およそ2,000人減少しています。一方で外国人観光客の宿泊客数が増加している本市においては、このロジックに当てはめて考えたとき、地域経済や行政に与える影響としてどのように捉えていますか。
次に、滞在型観光への転換にとって大切な要素となる体験型観光について伺います。
観光庁の調査において、外国人観光客が2度目以降の訪日時に行いたいこととして、体験型の観光に興味を示す傾向があるという調査結果が示されています。せんだって行われました佐々木議員の代表質問の中でも、歴史文化を生かしたまちづくりやサイクルツーリズムの可能性として、観光振興に通じる内容の質問、提言がありました。本市にはたくさんの観光資源が存在し、多くの体験型観光を生み出す可能性を持っていると考えます。これまでも市内の宿泊施設に泊まり、温泉や御当地の飲食を楽しむということやガラス製品の製作体験なども体験型観光の一つですが、さらに時間を費やしたくなるような観光の創出が課題だと考えます。
例えば、現在はやっているアウトドアに特化したアクティビティ、小樽市内には山や海を初め、自然が広がっています。今やアウトドアアクティビティは、キャンプ、グランピング、ハイキング、スキー、カヤック、サップなど、例を挙げると切りがないほど多岐にわたる楽しみ方が掘り起こされています。しかし現在、小樽観光という視点から見ると、アウトドアアクティビティに目を向けられている状況ではないなと感じます。自然やアクティビティを生かした観光振興として、まずは市内のアクティビティを洗い出し、情報発信に努めていただきたいと考えますが、いかがでしょうか。
次に、滞在型、体験型のイベントについて伺います。
室蘭市では毎年、撮りフェスという室蘭の町並みを被写体にして、参加者が撮影した作品のコンテストを行うという、24時間滞在型イベントを開催しています。イベントは2日間を通して行い、参加すると市内または近隣に宿泊しなければならないイベントです。また、朝、昼、夜で違う町並みの表情もあり、単日開催ではイベントの趣旨に沿わないという点も合理的なイベントだと感じます。
また、イベント開催中は、ふだん撮影できないスポットの開放やプロの写真家とのツアーや講座なども受けられるなど、コンテスト以外にも充実できる内容となっているようです。今後は室蘭市も日本遺産に認定されたということもあって、イベントと日本遺産との連携も考えられるのではないかと考えています。
そんな中で、小樽は二つの日本遺産が認定されており、今後、日本遺産の活用についても検討しなければなりません。そこで、構成文化財をめぐるだけの楽しみ方だけではなく、日本遺産を絡めた滞在型観光メニューを検討していただきたいと思いますが、現在どのように考えているかお示しください。
次に、インバウンド向けQRコードによるキャッシュレス化について伺います。
現在、小樽観光に訪れる外国人宿泊客数の中で1番多いのが中国から来られているお客様で、次いで2番目に多いのが韓国から来られている方々です。ただいま御紹介した皆さんの本国では、キャッシュレス決済が一般的になっています。日本のキャッシュレス決済比率は、2015年時点で約18%、それに対して中国では約60%、韓国ではさらに比率が高く約90%と、日本と比較すると非常に大きな開きとなっています。数年前から日本政府においてもキャッシュレス化を推し進めていますが、ここでは政府が取り組む総括的なキャッシュレス化ではなく、インバウンドにターゲットを絞った観点で質問します。
キャッシュレスに意欲的な自治体は幾つかありますが、福岡市では観光産業が盛んで、これまでも中国や韓国からのインバウンドで訪問した観光客から、買い物や食事の支払いに関してキャッシュレス決済を望んでいるというニーズを多く聞いたことから、2018年6月から複数のキャッシュレス実証実験プロジェクトに取り組み、自治体として多面的にキャッシュレスの浸透を後押ししています。もちろん、小樽市内もキャッシュレス決済が可能な店舗はふえてきていますし、観光地でもキャッシュレス決済が広がっていることは承知しています。
しかし、重要なことは自治体が観光に対し、さらには訪れる観光客の事情に対して目を向けているかということが大切だと考えます。自治体がキャッシュレス化を推進しているというインパクトが小樽観光のイメージ戦略となり、訪れた観光客の購買意欲の向上につながるとも考えられます。現在、観光に携わる関係者については、キャッシュレス化に対してどのような意識をお持ちであるか把握していますか。また、多くの観光客が訪れる運河周辺や堺町通りで営業されている店舗のキャッシュレス決済導入はどれほど進んでいるか把握していますか、お示しください。
キャッシュレスを推進する自治体はまだそれほど多くないと聞きます。しかし、今後、多くの自治体がキャッシュレス推進を本格化することが予想されます。理由は、経済産業省が2018年4月にキャッシュレス・ビジョンを発表し、2025年の大阪・関西万博までにキャッシュレス決済比率40%を達成する目標を掲げ、将来的に世界最高水準のキャッシュレス決済比率80%を目指すと宣言しました。さまざまな業態でキャッシュレス化が進むことは間違いないでしょう。
そんな中で、小樽市として、まずインバウンド向けにキャッシュレス決済の導入に向けた取り組みをどのように行うべきか検討する必要があると考えますが、いかがですか。
次に、交通安全について伺います。
4月に池袋で母子を含む10名の方が死傷する交通事故が起きたと報道があり、先月8日には滋賀県大津市で散歩中の園児の列に軽自動車が突っ込み、園児や保育士を含めた16人が死傷するという、相次いで子供が犠牲となった極めて痛ましい事故が続きました。亡くなられた方々には哀悼の意を表するとともに、けがをされ療養中の方々には一日も早い回復をお祈り申し上げます。私自身も自動車を運転する身として、交通安全にはしっかりと取り組まなければならないと感じているところです。運転中に事故を見かけることもありますし、友人を交通事故で亡くした経験もあり、交通事故というのは、いつ加害者、被害者になるか全く予想がつかない恐ろしいことです。
しかし、交通事故に対する備えという点では、いろいろな試みがなされています。警察、交通安全協会、自治体、地域、教育関係者、自動車学校などさまざまな団体で交通安全についての運動が実施されています。
警察庁交通局から先月13日に各都道府県警察に対して、子供を交通事故から守るための二次点検プロセスの推進についてということで通達がありました。その文章の中には、「道路管理者と連携し、幼稚園や保育園等に通う幼児等の安全を図る対策の必要性等について検討・実施するなど、子供を交通事故から守るための二次点検プロセスを適切に推進し、交通安全の確保に向けた道路環境の改善に取り組まれたい。」と明記されています。
この通達では、今年度の二次点検プロセスの対象を、「過去5年間で子供が当事者となった交差点での重大事故のうち、一次点検により道路交通環境の改善を図ることとなったもの」としていますが、まず本市において該当する重大事故があったのかをお聞きします。
次に、このような重大事故が発生した場合、どのように警察と連携しているのかお示しください。
最後に、本市の保育施設に関して、保育時間中には散歩や公園遊びなど屋外での活動機会もあります。これまでも日常的に屋外での交通事故防止や安全対策を行われてきたことと思いますが、どのような管理が行われてきましたか、お示しください。
以上、再質問を留保して質問を終わります。(拍手)
○議長(鈴木喜明)説明員の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)市長。
(迫俊哉市長登壇)
○市長(迫俊哉)面野議員の御質問にお答えいたします。
初めに、観光について御質問がありました。
まず、観光入込客数についてですが、宿泊施設がふえれば宿泊客数が増加するポテンシャルが本市にはあるかとの考えにつきましては、近年宿泊客数が増加傾向にあり、また、新たな観光資源も注目され、民間事業者による新たな投資もふえていることから、本市にはそのポテンシャルがあるものと考えております。
次に、本市の宿泊客数と対前年比の推移につきましては、直近5年間で、平成26年度66万3,900人、対前年比102.8%、27年度70万200人、105.5%、28年度73万6,200人、105.1%、29年度75万7,500人、102.9%、30年度79万6,800人、105.2%となっております。
次に、旅行消費の影響につきましては、定住人口が減少する一方で、年間約800万人の観光客を数える本市においては、国内外からの交流人口の拡大や旅行消費が地域の活性化につながるものと考えられ、域内経済の好循環をより生み出すことで雇用や税収増も期待できることから、小樽観光の課題である滞在型観光につながる取り組みを進めてまいりたいと考えております。
次に、体験型観光についてですが、自然やアクティビティを生かした観光振興につきましては、体験型観光は本市を訪れた観光客がゆっくり滞在し、小樽の魅力をより知っていただくための重要なツールであると考えます。現在、小樽観光協会のホームページや観光ガイドマップの中でマリンレジャーなどのアクティビティを紹介しておりますが、今後も小樽観光協会と連携し、新たな情報の収集と発信に努めてまいりたいと考えております。
次に、日本遺産を絡めた滞在型観光メニューの検討につきましては、認定を受けた北前船と炭鉄港では、ツアーの造成や教育旅行誘致などを計画しておりますが、日本遺産のストーリーや構成文化財である歴史と文化は本市の強みでありますので、今後、滞在型観光につながるよう、観光事業者などと協議をしてまいります。
次に、インバウンド向けQRコードによるキャッシュレス化についてですが、まず、観光に携わる関係者の意識につきましては、昨年、国土交通省が市内47店舗において実施した実証実験では、中国系のQRコード決裁システムの導入で客単価が平均1.5倍に上昇し、来客数の増加も見られたとの回答がありました。本市を訪れる観光客の利便性の観点からも、キャッシュレス対応への必要性を認識している一方で、POSシステムとの連動や手数料など、コスト面での不安もあるものと承知をしております。
次に、運河周辺や堺町通りのキャッシュレス決済の導入状況につきましては、小樽運河周辺については導入状況を把握しておりませんが、堺町通り商店街におきましては85店舗中62店舗でクレジットカードを含めたキャッシュレス決済が行われており、そのうち37の店舗で中国系QRコード決済が行われているものと伺っております。
次に、インバウンド向けキャッシュレス決済導入に向けた取り組みにつきましては、多くの情報が既に市内各事業者に周知されていると聞いており、その導入については各事業者が最終的に判断するものと認識しておりますが、本市を訪れる観光客の利便性の観点からも、機会を見て市としても周知に努めてまいりたいと考えております。
次に、交通安全について御質問がありました。
まず、子供が巻き込まれた交差点での重大事故につきましては、過去5年間本市においては発生していないことを小樽警察署に確認をしております。
次に、警察との連携につきましては、これまでも重大事故が発生した場合には、警察が主体となり、道路管理者、市、町会関係者などとともに事故現場にて事故原因、道路交通環境、再発を防止するための措置などを検証する合同現場点検を行い、その結果、必要に応じてガードレールや注意喚起看板を設置するなど、再発防止に努めております。
次に、本市の保育施設における日常的な屋外での交通事故防止や安全対策につきましては、厚生労働省による保育所保育指針及びその解説において、屋外での活動の際には経路などについて異常や危険性がないか、工事箇所や交通量などを含めて施設の職員が確認し、それらの情報を共有することや、引率や見守りの職員配置などについて定められております。
また、地域の関係機関と連携しながら、交通安全について学ぶ機会を設けることなども示されており、本市におきましても、市立、民間を問わず、各保育施設において当該指針に基づいた取り組みが行われてきたものと認識をしております。
(「議長、5番」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)5番、面野大輔議員。
○5番(面野大輔議員)再質問を何点かさせていただきます。
まず、一つ目の質問の中で、宿泊施設が増加すれば宿泊客数も増加しますかという質問の中で、新たな観光資源も生み出されているというような答弁があったのですけれども、具体的にはどういったものを指しているのかということを示していただきたいと思います。
次に、直近5年間の宿泊客数の推移を御答弁いただきましたけれども、上昇傾向であるということなのですが、ちなみにさらに詳しい情報として、季節ごとなのか、月ごとなのか、どういうカウントをしているのかわかりませんけれども、繁忙期と閑散期みたいなものがデータとしてわかれば、その点も小樽の観光というのは、宿泊客数はどの時期に伸びているのか、またはどの時期がそんなに芳しくないのかというような、数値的なものではなくて傾向的なもので構いませんので、あれば示してください。
それから、体験型観光について、日本遺産を絡めた滞在型の観光メニューということで質問させていただいたのですけれども、なかなか市が主体でイベントをやるというのは難しい状況で、今も市内で各種イベントはありますが、割と実行委員会みたいな形式で携わられていたり、後援されたりということが多いと思うので、日本遺産であれば、今、日本遺産担当の方がもちろん申請に関しての手続等を進めている部分もあるのですけれども、認定後の活用という部分も考えられているというふうに聞いていましたのでこの質問をさせていただいたのです。先ほど教育旅行に関して、カリキュラムというかそういったものだとか、あとは以前に日本遺産認定の記念講演か何かで日本遺産統括プロデューサーの方がおっしゃっていたのですが、朝の観光をつくっていけば、小樽に宿泊しなければいけないので、朝何か小樽で楽しめるコンテンツを考えたほうがいいというような、そういったアイデアとか提案というのは、結構外部からもされていると思うのですけれども、ただ、これは、実現するにはどなたかが動かなければいけませんので、今、日本遺産担当は申請のほうでも忙しいですし、認定後の協議会などのパイプ役などということもあるので、なかなか、お一人ではないにせよ、一つの担当主幹、そこの原課だけで対応するというのはなかなか難しいのかと思いますので、やはり観光分野も含まれているので、観光振興室にも少し担当を広げるというか、そういったような考え方をされたほうがいいのかというふうに思うのですが、答弁でいただいたように、教育カリキュラムをするにしても、どこの部の誰がやるのかということを明確に示していただきたいのですけれども、その点はいかがですか。
それから、最後に交通安全についてなのですけれども、現状、保育園の散歩、公園遊び等、屋外、全ての保育時間に関して、保育指針に基づいていろいろと情報共有、理解をしながら進めているという答弁だったと思うのですが、一部の保育所なのでしょうけれども、屋外での活動機会、公園遊び、散歩を含めて、マスコミやSNSなどの書き込みを見ると、散歩自体をやめてしまおうだとか、自粛しようというような、そういった声も聞こえてきているので、小樽市としてはその辺はどういった考え方で取り組みを進めるというか、取り組んでいくのかお示ししていただきたいと思います。
○議長(鈴木喜明)説明員の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)市長。
(迫俊哉市長登壇)
○市長(迫俊哉)面野議員の再質問にお答えをいたします。
最初にお尋ねがございました、注目をされている新たな観光資源とはどのようなものを指すのかというお尋ねだと思いますけれども、私どもといたしましては、運河クルーズを中心とした海上、マリンというのでしょうか、海上遊覧というのですか、そういったものが一つ挙げられるというふうに思っておりますし、小樽芸術村などは大変多くの観光客でにぎわっているというふうに伺っておりますので、主なものといたしましては海上遊覧ですとか、そういった芸術村などが新しい観光資源として注目されているというふうに認識をしているところでございます。
それから、私からもう1点お答えさせていただきますけれども、日本遺産を活用した、いかに滞在型にもっていくかということのお尋ねだと思います。まさに我々も面野議員が御指摘をされたように、今、日本遺産の認定、選定に向けた作業については一生懸命やっておりますけれども、選定をされた後のこの日本遺産をどのように活用していくのかということは、大変大きな課題だというふうに思っているのです。今、庁内でも産業港湾部はもちろんですが、建設部、それから教育部にそれぞれ担当がおりますので、庁内の連絡会議などを編成いたしまして、その中で議論をさせていただいておりますけれども、それだけではやはり足りないと思っていますので、外部の、特に観光に精通した、あるいは日本遺産に精通した方々の参画もいただきながら、この滞在型観光への移行に何とかつなげていきたいなというふうに考えているところでございます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)産業港湾部長。
○産業港湾部長(上石明)面野議員の再質問にお答えいたします。
私からは観光の入込客数の月ごとの特徴のことでしたけれども、今、年間を通しまして、多いのがやはり夏場の7月、8月、そして冬場の2月になっております。平成の1桁の時代になりますと、夏場だけが突出して多かったのですけれども、その後、小樽雪あかりの路とか、冬のイベント等の実施によりまして、冬にある程度入込客数も伸びてきております。
ただ、直近と、逆に5年前と比較して違ってきているところは冬なのですが、逆に11月から3月にかけて、以前は2月だけが多かったのですけれども、その11月から3月にかけて全体的に入り込みがふえてきているという形になりましたので、年間を通して多いところと少ないところの差が大分縮まってきているのかという傾向が見られます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)福祉部長。
○福祉部長(勝山貴之)面野議員の再質問にお答えいたします。
私からは交通安全の関係で、保育所の散歩等の関係だったのですが、一部の保育所で屋外活動ですとか散歩を取りやめるという、自粛の声があるという御質問でしたけれども、小樽市内でそのような取り組みをしているということは、私のほうではまだ聞いておりません。
しかしながら、このようなことで保育所保育指針解説の中で、「都市化や核家族化などが進む中で、日常生活において、地域の自然に接したり、幅広い世代の人々と交流したり、社会の様々な文化や伝統に触れたりする直接的な体験が不足しがちとなっている子どもも多い。保育所はこれらのことを十分に踏まえて、保育所内外において子どもが豊かな体験を得る機会を積極的に設けることが必要である。」と。その際、特に保育所外での活動においては移動も含め安全に配慮することは必要であるというふうに言われておりますので、市内の保育所においても、今まで以上に安全には十分注意していただいて、屋外活動ですとか散歩はしていただきたいと思っているところでございます。
(「議長、5番」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)5番、面野大輔議員。
○5番(面野大輔議員)再々質問をさせていただきます。
1点、日本遺産の再答弁の中で、今、担当主幹だけではなくて、建設部または教育部にもまたがっていろいろと協議、さらには取り組みを進めていくというお話だったのですが、まず先にお断りしておきますけれども、今、携わっている方がやる気がないとか、そういうことではなくて、以前私たちが視察に伺ったまちでは、自主的にやりたい人というか、アイデアがあふれる人が集まってチームを組んでやっているという、そういった自治体もあったのです。
それで、小樽市の職員の規則とか、そういったものも絡んでくるので、なかなかすぐにそういうチーム化というのは難しいのかもしれませんが、やはりこういった観光であったり新しい制度をうまく運用していくには、若い人がいいとかではないですけれども、新たな、やる気というかアイデアがある人を集めて、少しそういったようなもみ方をされたほうがいいし、運営をされていったほうがいいのかなという考えもあるので、少しそういったことも頭の片隅にでも留めていただいて、これからの日本遺産の認定後の取り組みを進めていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○議長(鈴木喜明)説明員の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)市長。
○市長(迫俊哉)面野議員の再々質問にお答えいたします。
あくまでもやはり日本遺産の選定を受けて、選定を受けることが目的ではなくて、この日本遺産を活用したまちづくりを進めていくということが目的になりますので、どういった形で進めていくことが滞在観光につながるのか、あるいは炭鉄港でいいますと広域連携につながっていくのかということは考えていかなければなりませんので、先ほどの答弁で申し上げました庁内の連絡会議はつくっておりますけれども、それで十分でないようであれば別のプロジェクトを立ち上げるですとか、あるいは官民の連携組織をつくっていくだとか、いろいろな方法があるかと思いますので、その中で検討させていただきたいなというふうに思っているところでございます。
○議長(鈴木喜明)面野議員の一般質問を終結いたします。
(「議長、14番」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)14番、須貝修行議員。
(14番須貝修行議員登壇)(拍手)
○14番(須貝修行議員)自由民主党の須貝でございます。一般質問をさせていただく前に、一言、市長及び本日御列席の市の幹部の皆様方に申し上げておきます。
私は、この議会の場において立場上、そして経験上、大変厳しいことを申し上げる局面が多々あろうかと思いますけれども、これも小樽を思えばこそ、そして小樽市民の思いと受けとめていただいて、どうか御容赦いただきたいと思います。私も市長と思いは一緒、議会が終わりましたら、市長の申すスクラムトライの一員として働いていく所存でございますので、どうぞよろしくお願い申し上げます。
それでは、質問させていただきます。
まず、第1項目めでございます。第7次小樽市総合計画基本計画(原案)についてです。
私もこの数年、小樽がどうあるべきかを考え続け、研究してまいりました。そのプランの多くがこのたび示された基本計画(原案)にも盛り込まれており、大変心強く思うところであります。これは、計画としてはよくできてはおりますけれども、私は二つの点で物足らなさを感じております。一つには、進捗を図るマイルストーン、一里塚がないことです。そして、二つ目には指標がKPIになっていないことです。指標の多くがパフォーマンス・インディケーターになっておらず、人任せ、結果オーライに見えてしまいます。
昨年の第4回定例会の議事録では、第6次において成果指標が不足していたことや内容が不十分であった反省を踏まえ、施策の成果をより適切に図ることができる指標を設定するとあります。私はこの点をもう少し踏み込むべきであると考えます。これでは結果の進捗状況がわかりませんし、振り返りもできません。立派なプランは立てました。結果は10年後の指標で判断してくださいと言っているようで、達成意欲が感じられません。御見解を伺います。
2項目めです。人口減少対策です。
小樽市の課題を語る上で、人口減少対策は1丁目1番地であります。市総合計画でも、人口減少への挑戦として最初に取り上げており、本気度が伝わってまいります。この課題の最大のターゲットは子育て世代であり、特にキーワードは子育て世代の女性の満足度を高める、であると私は考えております。女性の満足度を高めるためには、保育園、教育、文化、芸術、環境、コミュニティと取り組むべき課題はたくさんありますが、本日は2点お伺いいたします。
一つ目、学校教育問題です。
子供の学力や進学問題は、保護者にとって大変重要な問題です。子供の将来を考えて札幌へ引っ越す光景を何度も見聞きいたしました。これほど悲しいことはありません。できるだけこのような事態を少なくするためには、そして、何よりも小樽の子供たちのためには、何としても学力向上を図らねばなりません。2020年度からの英語やプログラミング授業の導入も踏まえ、小学生、中学生の学力向上のプラン及び小学校の教科担任制に関しての見解をいただきたいと思います。
次に、学校の施設の問題です。
さきの定例会でも耐震化のおくれを指摘する質問もございました。私は1点、トイレについて言及いたします。昨年第3回定例会での答弁では、トイレの洋式化の改修事業として、毎年1校の予定で、平成29年度は2校、30年度はゼロと回答がありました。
子供が行きたくないトイレとは何なのでしょうか。子供は地域の宝、国の宝であります。私たちは今、全力で子供たちを守らねばなりません。このような事業こそ最優先し、前倒しすべきと考えます。子供たちのためにしっかりとしたハードもソフトも提供する。学力問題の出発は、まさしくそこからと考えます。今年度の事業も含め、将来の見通しをお示しください。
人口減少対策として、私は札幌への利便性を高めることも重要であると考えます。そのためにはシームレスな交通網の構築が非常に重要であると考えます。要約しますと、利用者の立場に立った駅とまちのシームレス、継ぎ目のない空間の実現であります。快適な乗り継ぎと効率的な移動を確保することが一番最初の目的となります。この交通網実現のために、国土交通省を初め多くの制度があります。そして、道内の各都市を含め、全国多くの都市が名乗りを上げ、制度を活用しております。地域公共交通確保維持改善事業や地方創生推進交付金などであります。これらの制度を小樽市は今後活用する予定はありますか。見解を伺います。
小樽市は昨年、地域公共交通活性化協議会を立ち上げたことは存じ上げておりますが、ぜひこれらの制度を活用し、予算を確保し先進事例を取り入れ、持続可能な交通網の構築をなし遂げていただきたいと考えます。
快適な乗り継ぎに関する身近な例として、小樽築港駅前のバス停留所の問題がございます。第1回定例会でも取り上げていただいておりました。このバス停は望洋台、桜、新光、朝里、朝里川温泉方面から札幌への通勤・通学やショッピングに向かう方々が、小樽市の約4分の1の住民が対象となるバス停であり、極めて重要であると考えます。
駅からの距離の遠さもさることながら、バスをおりてから駅に着くまでの複数回の信号待ちを嫌っての道路の斜め横断、さらには駅構内への右折車多数、水産高校方面からの直進車と、今まで大きな事故がないのが不思議なくらいの状況であります。
小樽築港駅前、市営住宅前へのバス停移動を望む声は大変大きなものとなっております。本件に関し、ここ最近の協議の結果を時系列で示してください。
そして、この問題の障害はどこにありますか。どのようにすればこの問題を解決できるのでしょうか。市の見解をお聞かせください。まだ不便なバス停もあると聞いております。ストレスレスな交通網実現のため、今後も問題提起させていただきたいと思います。
3項目め、財政問題に関して2点お伺いします。
ふるさと納税に関して伺います。
平成30年度は、大変ありがたいことに大変多くの方々から御支持いただいたと聞いております。この方々の思いをしっかりと受けとめ、有効な事業に使っていただきたいと考えますが、事業内容に学校のトイレ整備も入れていただき、ぜひ前倒しでこの整備、検討をお願いしたいと思います。これは要望でございます。
また、ふるさと納税制度が今後とも安定的な財源であり続けるためにも、熱心な小樽のサポーターを確保する、この意味ではリピーターは極めて重要と考えますが、御寄附いただいた方々の分析はできていますか。本市はリピーターをふやすためにどのような分析をし対策を講じるのかお聞かせください。
私は、ずっとこの制度のゆがみに違和感を感じておりました。それはポータルサイト運営業者に非常に多くのマージンが入っていることであります。ふるさと納税制度がなければ本来は満額寄附金となるのですが、この制度によりサイト運営業者に手数料として流れます。大手業者A社、B社、C社ともに10%超との報告もあります。
そこで質問です。平成30年度決算見込みにおいて、寄附いただいた金額に対する納税関係経費の割合とその内訳を示してください。また、本市はふるさとチョイスを選択しておりますが、その選定理由も示してください。
次に、企業版のふるさと納税ですが、1社確認できておりますけれども、それ以降他企業からの寄附の申し出はありますか。また、事業メニューは子育て応援事業一つですが、今後事業メニューをふやす予定はありませんか。例えば観光インフラのための事業、公衆トイレやWi-Fiの環境、看板等が喫緊の課題と思われますが、いかがでしょうか。
また、この企業版こそ市長のトップセールスによる手腕が発揮される場面と考えますが、いかがでしょうか。市長の御見解をお聞かせください。
2点目、本年4月に施行されました、森林環境譲与税に関する本市の運用方針をお聞かせください。
4項目め、観光に関して2点質問いたします。
小樽市景観条例に関してです。
観光は現在の小樽にとって最も重要な産業であります。今はたくさんの方々に来ていただいておりますが、重要なのはこの方々にリピーターになっていただくこと、そして10年後も小樽の町並みが魅力的なものであり続けることであると考えております。そのためにも町並みの維持、統一感の確保は重要であります。
小樽市には幸い景観条例があり、地区ごとに建築物の高さや外観、素材、色に基準を設けられております。この条例には罰則規定はありますか。強制力が働かなければ努力目標でしかありません。また、条例の中に審議会がありますが、この組織は定期的に開催されているのでしょうか。欧米では、第三者委員会が認可しなければ新築も改築も許可できないところもあるようです。そこまでしてでもかたくなに守り抜く、そして次世代に受け渡すことも重要と考えますが、いかがでしょうか。御見解を伺います。
2点目、市民のホスピタリティに関してです。
第7次総合計画基本計画(原案)におきまして、観光の現状と課題として、ホスピタリティの向上が指摘されております。確かに私から見ましても、小樽市には朴訥でシャイな方が多いかもしれません。そして、これがまたよいところであり、悪いところなのかもしれません。そこで一つ提案ですが、これからは一般市民も、販売や観光の窓口も、観光客に接する全ての方が、日本人には「よい小樽を」、そして外国人の方には「Have a niceOtaru」と一言添えませんか。これは、言うほうは小樽に誇りがなければできませんし、聞くほうからすれば小樽市民は郷土に誇りを持っているのだなと感じていただけると思います。ぜひこの運動の輪を広げていただけませんでしょうか。広報誌やFMおたるなどで広めて、一大ムーブメントにしていただきたいと考えます。御検討をお願い申し上げます。
5項目め、最後に、小樽の重要資源であります漁業に関して問題提起させてください。
水産物は小樽の象徴であることは御承知のとおりです。しかし、スケトウダラに対するTACだけでなく、今度はホッケに対するTACも検討されており、近年の漁獲高の減少には深刻さを感じます。
機船組合も最盛期には20隻を数えた底びき網漁船も、今は漁協と合わせて4隻の状態とお聞きします。小樽の漁獲高には、随分と青森や鳥取、長崎等の漁船が貢献しているともお聞きします。魚がなくなれば、小樽の重要な産業である水産加工業も衰退いたしますし、中卸売業者もみんな札幌へ行ってしまいます。小樽から魚がなくなるこの事態は、何としても回避せねばなりません。
また、沿岸漁業では付加価値をつける漁業が比較的順調に推移しているとお聞きしますが、目玉であるシャコが、ことしの春シャコ漁では例年に比べ落ち込んでいるともお聞きし、漁業者の中にはシャコの減少に危惧を感じている方も多いとお聞きしております。そのためには将来にわたり水産物の安定供給を図る取り組みも重要であると考えます。本市として、水産資源の管理についてどのような取り組みを行っているのかお示しください。
漁業問題は本市にとって極めて重要であります。国、道、漁業従事者、水産加工業者、仲買人、販売業者や飲食店と大変多くのステークホルダーがかかわっている案件でございます。ぜひとも小樽から魚の火をなくすことなく、関係各所との情報収集及び発信に努めていただきますようお願い申し上げます。
今後、漁業問題に関しましては、また質問させていただきたいと思います。
再質問を留保いたしまして、質問を終了いたします。(拍手)
○議長(鈴木喜明)説明員の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)市長。
(迫俊哉市長登壇)
○市長(迫俊哉)須貝議員の御質問にお答えいたします。
初めに、第7次小樽市総合計画基本計画(原案)について御質問がありました。
基本計画の指標につきましては、第6次総合計画の課題を踏まえて、施策の進捗をできるだけ数字で表現できるように指標をふやしたものであり、多岐にわたる施策の内容に応じて取得可能な中で適切と考える指標を選択し、市民ニーズや社会経済情勢を考慮して達成を図るべき目標値を設定したものであります。
また、基本計画には計画期間の終期である10年後の目標値を表示しておりますが、計画の推進に当たっては、指標を適宜把握しながら、行政評価により目標値に対する指標の推移などから施策の効果や施策を構成する事業の妥当性を点検し、目標達成に向けて事業の見直しやスクラップ・アンド・ビルドなどの改善を行う考えであります。
次に、人口減少対策について御質問がありました。初めにシームレス交通網の構築についてですが、国の補助制度などの活用につきましては、このたび公表いたしました小樽市地域公共交通網形成計画の策定に当たり、地域公共交通確保維持改善事業補助金を活用しております。今後につきましても、同計画に基づき、さまざまな利用促進策等を実施していくに当たり、有利な財源や制度の活用を検討してまいりたいと考えております。
次に、小樽築港駅前バス停問題についてですが、まず築港駅前等へのバス停移動に伴う協議経過につきましては、平成28年にバス事業者と市がバスを使って市営若竹住宅2号棟前でバス停設置の可否を検証するとともに、市営若竹住宅1号棟、2号棟の店舗の方々と協議をしております。29年、30年には市と道路管理者である小樽開発建設部で、バス停設置の条件などについて協議を行っております。
次に、バス停の移動につきましては、バス停の新たな設置場所として、利便性等を踏まえ、市営若竹住宅1号棟と2号棟前を候補地と選定しましたが、車両の出入りに支障が出るなどの理由により、地先との調整がつかなかったものであります。
しかしながら、今年度策定しました小樽市地域公共交通網形成計画において、利便性の強化を施策として位置づけていることからも、さまざまな課題はありますが、関係機関とともに新たなバス停の設置場所について検討してまいりたいと考えております。
次に、財政問題について御質問がありました。
初めに、ふるさと納税に関してですが、まず、ふるさと納税のリピーターをふやすための分析とその対策につきましては、分析に関しては平成29年8月に導入したふるさと納税者管理システムによって返礼品、住所及び寄附金額がデータベース化できるようになりましたが、前年比較による傾向を分析しようと考えており、2カ年分のデータが整う本年9月以降にリピーターごとの返礼品の傾向などを分析してまいりたいと考えております。
また、リピーター対策については、昨年は前年度に寄附をいただいた方々のうち、まだ寄附されていない方に新たなお礼の品を紹介した残暑お見舞いをお送りしましたので、今年度も同様の働きかけを行う予定であります。
次に、寄附額に対する関係経費の割合等につきましては、平成30年度における決算見込み額となりますが、総合博物館のアイアンホース号修繕のクラウドファンディングを除いたふるさと納税の寄附額約1億7,000万円に対して、関係経費は約4,800万円で約28%の割合となっております。関係経費の内訳は、返礼品代及び発送費で約4,400万円、システム使用料で約100万円、ポータルサイト契約料で約100万円、事務経費で約200万円となっております。
また、ポータルサイトとしてふるさとチョイスを選定した理由については、導入した平成28年度において、主なふるさと納税ポータルサイトの中でも登録自治体数が多いことから寄附者が利用しやすく、かつ返礼品はもとより発送等について地場の事業者を活用できるサイトを選定したものであります。
次に、企業版ふるさと納税に関してですが、まず、他企業からの寄附の申し出につきましては、本市では子育て応援事業が対象となっており、現時点であいおいニッセイ同和損害保険株式会社以外からの申し入れはありません。
次に、企業版ふるさと納税を活用した新たな事業案につきましては、この制度を活用するためには、地方創生に資する事業について、適切なKPIを設定した地域再生計画を策定し、国の認定を受けることが要件となるほか、何より企業から事業に対する賛同を得られることが必要となります。このため、他都市の取り組みなども参考にしながら、企業にとって魅力のある事業案を検討してまいりたいと考えております。
次に、トップセールスにつきましては、現在認定されている事業への賛同を依頼するほか、新たな事業の検討に向け企業のニーズを把握するためにも有効と考えられますので、機会を捉えて行ってまいりたいと考えております。
次に、森林環境譲与税につきましては、本年4月に施行された森林環境税及び森林環境譲与税に関する法律の中で、森林整備、人材の育成・担い手の確保、公益的機能の普及啓発、木材の利用促進等に関する施策に充てることとされております。市といたしましては、荒廃した私有林の整備に優先的に取り組んでまいりたいと考えておりますが、まずは森林所有者の意向調査を行い、森林管理上の課題等を把握した上で運用の方針を定めてまいりたいと考えております。
次に、観光について御質問がありました。
まず、本市の景観条例に関してですが、罰則規定につきましては景観条例に罰則規定は設けておりませんが、景観法には景観条例に基づき策定した景観計画に規定している外観や色彩などの制限に適合させるための命令に従わなかった場合の罰則規定が設けられております。また、景観計画で定めている歴史景観区域の中には、地区計画で建築物の高さを制限している区域もあり、これに違反した場合の罰則規定を小樽市地区計画の区域内における建築物の制限に関する条例に設けております。
次に、審議会につきましては、市長の附属機関として、景観条例に基づき小樽の歴史と自然を生かしたまちづくり景観審議会を設置しており、都市景観賞の選考のため隔年で開催しているほか、都市景観の形成や屋外広告物等に関して調査審議する必要がある場合において、その都度開催しております。
次に、町並み保存のための考え方につきましては、本市では景観条例に基づき、良好な景観の形成のための行為の制限に関する事項等を定めた景観計画を景観審議会の意見を聞いて策定し、届け出の行為がその計画に適合しているかどうかを市が判断していることから、結果として景観審議会の意見が良好な町並みの保全につながっていくものと考えております。
次に、市民のホスピタリティについてですが、観光客に一言添える取り組みにつきましては、ホスピタリティの向上は市としても重要な課題であると考えておりますので、御提案の一つとして参考とさせていただきます。
今後とも、市民と観光客が日常的に交流し、ともに地域の魅力を共有できる成熟した観光地を目指すため、市民の皆さんに対し、観光への意識を高める取り組みを進めてまいりたいと考えております。
次に、漁業問題について御質問がありました。
水産資源管理の取り組みにつきましては、漁業者などと連携を図りながら、ニシンを初め、サケ、マス、ヒラメの稚魚や、ウニ、アワビの種苗放流に取り組むとともに、国の補助事業を活用しながら、藻場の環境保全対策としてウニの密度管理のモニタリングを実施しております。今後とも、適切な水産資源の管理に努め、つくり育てる漁業や資源管理型漁業を推進してまいりたいと考えております。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)教育長。
○教育長(林秀樹)須貝議員の御質問にお答えをいたします。
ただいま、人口減少対策について御質問がございました。まず、学力向上に関してでございますが、小・中学生の学力向上プランに関する見解につきましては、昨年度の全国学力・学習状況調査では、小・中学校ともに多くの教科において、これまでの調査の中で最も全国との差が縮まるなど、改善の傾向が見られますが、いまだ全国に比べ、文章で表現する力や家庭での学習時間が短いことなどが課題となっており、授業改善と生活習慣の改善を両輪として音読の奨励や、おたるスマート7などの取り組みを推進してまいりました。
教育委員会といたしましては、これまでの取り組みに加え、新学習指導要領で求められております道徳教育の充実やグローバル化に対応した人材育成を図る英語教育の充実、論理的思考力を身につけるためのプログラミング教育の導入などを踏まえた各種研修講座を通して、教員の指導力の向上に努め、授業改善を一層進めてまいります。
また、生活習慣の改善につきましては、保護者を対象とした家庭学習等に関するフォーラムを新たに開催するなど、さまざまな施策を通して本市の子供たちの学力向上を図ってまいります。
次に、小学校の教科担任制に関する見解につきましては、教科担任制は、より専門的な指導ができるというメリットがある反面、指導に当たる教員が子供の様子を把握しづらいなどのデメリットもあると承知をしております。現在、文部科学省が小学校5、6年生の授業での教科担任制等、新しい時代の初等中等教育のあり方について中央教育審議会に諮問をしていることから、教育委員会といたしましては、今後の国の動向を注視し対応してまいりたいと考えております。
次に、学校施設に関してですが、今年度の事業も含めた将来の見通しにつきましては、児童・生徒にとって学校施設のトイレ環境の整備は大変重要なことと認識をいたしております。今後の予定やスケジュールにつきましては、今年度は幸小学校の大規模改造工事にあわせてトイレを洋式化するほか、毎年1校ずつ整備することとしているトイレ改修事業として、銭函中学校のトイレを洋式化いたします。さらに、今定例会の補正予算におきましては、松ヶ枝中学校を旧最上小学校へ移転するための改修事業の中で、トイレの洋式化を実施することといたしております。
次年度以降についても、大規模改造工事にあわせてトイレを洋式化するほか、毎年1校ずつ進めているトイレの改修事業を継続していきたいと考えておりますが、今後の具体的な計画といたしましては、令和2年度中に策定するよう国から求められております、学校施設の長寿命化計画と関連することから、その中でトイレの改修計画についても整備方針を検討してまいりたいと考えております。
(「議長、14番」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)14番、須貝修行議員。
○14番(須貝修行議員)おおむね全ての項目について、深掘りした議論が必要と考えます。それについては、明日以降の予算特別委員会でお話させていただきますけれども、本日はここで2点だけお伺いさせてください。
森林環境譲与税のところでのお話ですけれども、優先順位として、荒廃私有林から優先的にというお話がありました。所有者不明の森林ですとか、それから昨今言われている外国人の問題もありまして、非常に難しい問題であるというふうには思いますけれども、ここら辺の公正な運用というところについてどのようにお考えになるか、お話を聞かせてください。
それから、しつこいようですがトイレの問題です。
これは何度も言いますけれども、お願いになってしまいますが、我々は少しでも前倒しでこの問題を解決せねばならないと思っております。財源の話はよく言われると思いますが、市の中身も見てみますと、ふるさと応援基金の中に樽っ子プライド育成プロジェクトですとか、それから先ほど言いましたようにふるさと納税を活用するとか、いろいろなそういう手段もまた考えて、ぜひ1年でも2年でも早くの前倒しを御検討いただきたいということだけお伝えしておきます。
最後に、ありがとうございますということで、私の提案も随分検討項目にしていただいておりますので、そのお礼を言って終わらさせていただきます。
○議長(鈴木喜明)説明員の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)産業港湾部長。
○産業港湾部長(上石明)須貝議員の再質問にお答えいたします。
私から、森林譲与税の関係で御質問がありました。
まずは公平な、公正な運用という形の御質問でしたが、この森林譲与税につきましては、国の目的税ということでありますので、使途をしっかり公表しなくてはいけないという形になっておりますので、内容につきましてはこれから検討していく形になりますけれども、実際に事業を実施した、その後、使途等につきましてはしっかりホームページ等で公表していきたいというふうに考えております。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)教育長。
○教育長(林秀樹)須貝議員の再質問にお答えをさせていただきます。
トイレの整備についてでございますけれども、私も学校施設のトイレ環境の整備というのは、子供たちにとって大変大切な事業であるというふうに認識をいたしております。そうした中で、財源問題等のお話もございました。今後進めます長寿命化計画、この整備をしませんと、計画をつくりませんと、なかなか国の交付金も入ってこないという状況に、現実の問題としてございますので、財源対策もしっかり行っていかなければならないというふうに考えています。計画を整備するその中で、財政サイドともしっかりと協議をしてまいりたいというふうに思っております。
○議長(鈴木喜明)須貝議員の一般質問を終結し、この際、暫時休憩いたします。
休憩午後2時55分
――――――――――――――
再開午後3時25分
○議長(鈴木喜明)休憩前に引き続き、会議を再開し、一般質問を続行いたします。
(「議長、21番」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)21番、川畑正美議員。
(21番川畑正美議員登壇)(拍手)
○21番(川畑正美議員)一般質問します。
残土処理場についてです。
国道5号、塩谷2丁目から、小樽市建設事業室前を通る市道稲穂沢通線の坂を登りつめた頂上付近にある、北海道電力株式会社西小樽変電所の向かいに残土処理場入り口という標識があります。ここに土砂を運搬するダンプトラックが通過する市道稲穂沢通線周辺の住民から、さまざまな苦情が小樽市に寄せられていました。
残土処理場に向かうダンプが、日曜日を除く毎日、朝8時前から夕方5時ごろまで100台以上通過し、土ぼこりが発生し、洗濯物を表に干すことができない。日中、窓も開けることができない。狭い道路を大型ダンプが連続して通過するため散歩もできず、通学児童も危険な状態ですというものです。一向に解決されない土ぼこりや騒音、振動にたまりかね、周辺住民が市役所に問い合わせても解決していませんでした。
5月27日、この日は気象歴史上まれに見る高温が予想されておりました。私から小樽市に緊急対策として、直ちに散水などをするよう申し入れましたところ、市からは、残土処理場の事業者と土砂を運搬している事業者が1日に合わせて6回散水することと、土砂を運搬するトラックは速度を時速20キロメートルに制限するという回答がありました。
そこで伺います。残土処理場には市の許可が必要ですが、どんな許可なのか、その名称と内容を示してください。
小樽市としてこうした土ぼこりや騒音、振動に対し、どの事業者へどのような要請や意見を述べてきたのですか。また、日々の散水対策は実施していますか。
国道5号、塩谷2丁目を通って運び込まれる土砂はどこから運ばれ、また1日の通過するダンプトラックの台数とそのトン数、通行する時間帯を示してください。残土処理場へ土砂の運搬はいつから開始されたのかお知らせください。
かつて、搬送トラックは国道5号、塩谷2丁目から長橋5丁目へ通過していました。いつから塩谷2丁目から残土処理場までを往復することになったのでしょうか。変更になった時期と、その経過について詳しく説明してください。
稲穂沢通線はもともと狭い私道でしたが、地域住民の皆さんの厚意でもって小樽市に寄贈され市道認定されましたけれども、今でも1車線の狭い道路であり、車両が交差することが困難な道路です。部分的に未舗装の新たな道路があります。残土処理場へ運んだ帰りは、その道を通っているようです。住民の方の話では、残土処理場の事業者が設置した道路と伺いました。未舗装のため市道以上に土ぼこりが立ちます。市道と未舗装の新設の道路には早急な対処が必要です。稲穂沢通線は市道ですが、路盤が脆弱なため、大量のダンプトラックが通過することで痛みが激しくなっております。小樽市は市道について近隣の住宅の揺れ防止、土ぼこり対策でも直ちに補修する必要があります。また、狭隘道路での車両が交差する待避所の設置も必要です。直ちに対処するべきです。道路管理者である迫市長の見解を伺います。
次に、残土処理場の現状について伺います。外見からは相当高く盛り土されていると推測されます。
オタモイ2丁目方面へは土砂の大きな堆積が迫っています。パークシティ幸から見ると、盛り土の山肌があらわれます。オタモイ2丁目の住民の方は、予測不能な気候の中で、大雨になったら積み上げられた土砂が崩れ落ちてくるのでは、などと不安視する声が聞かれました。オタモイ2丁目には、色内川水系支流の無名川という側溝のような小川がありますが、大雨に対処できるような川幅はありません。大雨で土砂崩れが起きると、民家はもちろんのこと、バイパス国道、鉄道路線にも影響しかねません。申請の残土処理場の盛り土のり面の滑り、擁壁状況、崖面保護、排水施設など、安全が確保されていますか、見解をお示しください。
宅地造成等規制法の申請において、現時点での進捗状況をお知らせください。また、工事完了時期など、今後の見通しについて説明してください。
新幹線トンネル掘削工事では、後志トンネル塩谷工区での先進ボーリング調査で、セレン、鉛の基準値が土壌溶出量基準値を超えていたことが公表されています。稲穂沢通線に沿って稲穂沢川があります。この川は塩谷海岸に注ぐ浜中川の支流であります。北海道電力株式会社西小樽変電所から秋山通踏切の地域は、上下水道が完備されておりません。雨水は排水溝のみに流れるわけではありません。地下に浸透する部分も相当量考えられます。この地域に生活する市民は、地下水を生活用水として使用しています。また、この地域で営農されている方もいます。残土処理場の申請による排水計画では、市は稲穂沢川に流れないと考えているのでしょうか、お知らせください。
市民の安全・安心を守る上で、運び込まれた残土の土壌調査が必要と考えます。実施していますか。実施していれば、その結果を示してください。
次に、住宅等の廃材処理について伺います。稲穂沢通線の秋山通踏切を下った左手、線路の手前付近に、住宅などを解体した廃材が持ち込まれています。地域住民からは、「朝8時から夕方5時まで廃材を砕く作業で起きる音、そして風向きにも影響されるが、ほこりが舞い上がり、道路の土ぼこりとともに生活に影響を来している。」、「民家の近くで廃材処理をすることは問題ではないのか」と、このような声が寄せられています。このような産業廃棄物中間処理場の設置に当たって許認可が必要と考えますが、市民生活への影響を考慮し、振動、騒音、粉じんなどの対策が行われ、事前に近隣住民の皆さんの了解を得ているのでしょうか。その後の近隣住宅に対してもしっかり対応する必要があります。十分配慮した対応ができていましたか。
次に、畚部トンネル付近の遊泳安全対策について質問します。
一般国道5号、余市町栄町と小樽市蘭島を結ぶ路線の急カーブ区間の交通事故の発生を防止する栄町中央帯整備事業が完了し、畚部トンネルの海側に新トンネルがつくられました。完成によってより安全・安心な通行が確保されたものと喜んでいます。この事業によって新畚部トンネル出入り口付近の海側にスペースがあり、畚部トンネルの蘭島側は民有地です。先日の夏日を思わせる休日には、行楽の車両がたくさん駐車しておりました。国道から民有地へは段差があるため、車両が侵入するための斜路が整備され、多くの車両が駐車しています。これから海水浴の時期を迎え、多くの行楽客が見込まれます。
ここは遊泳禁止となっておりません。しかし、行楽に来られる方の安全対策が必要です。蘭島海水浴場組合では、海水浴場の安全管理を進め、監視体制を確立しています。しかし、蘭島川から畚部岬へは、当組合の監視地域外になります。
この間、私からも市には事前に行楽者の安全対策を求めてきました。6月4日の時点では、敷地内に母屋らしき建物がありましたが、国道から民有地への進入道路には、鉄パイプで封鎖されていました。ここでは海水浴場組合のように、海水浴場としての届け出が提出されているのでしょうか。当該地は土地の所有者が管理することになると思いますが、海水浴時期を迎えて、行楽者に対して事故が起きないよう安全対策が講じられたのでしょうか。また、市は地主に対して安全対策の協力を要請するよう求めています。いかがですか。
以上、再質問を留保し、質問を終わります。(拍手)
○議長(鈴木喜明)説明員の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)市長。
(迫俊哉市長登壇)
○市長(迫俊哉)川畑議員の御質問にお答えいたします。
初めに、残土処理場について御質問がありました。まず、市の許可につきましては、残土処理を目的とした宅地造成で、盛り土の高さなどの基準を超える場合には、がけ崩れや土砂の流出による災害を防止するため、宅地造成等規制法の許可が必要となっております。基準を超える場合とは、盛り土で高さ1メートル、切り土で高さ2メートル、切り盛り土を同時に行う場合は全体で高さ2メートルを超えて新しく30度を超えるのり面ができる場合や、切り盛り土をする土地の面積が500平方メートルを超える場合であります。
次に、ダンプトラックの土ぼこりなどに対する事業者への対応等につきましては、本年5月16日に地域住民から土ぼこりや振動に関する相談を受け、市から事業者に対し対策を求めたところ、散水車による1日6回の水まきと、ダンプトラックの時速20キロメートル速度規制を徹底するとの回答を得ており、市でも数回確認しております。しかしながら、5月27日に散水前の早朝に車両が通行し、土ぼこりが舞ったとの通報がありましたので、事業者に対し散水後の通行を申し入れたところであります。
次に、1日に運び込まれる土砂の搬入状況及び搬入開始時期につきましては、大部分が塩谷4丁目で行われている高速道路工事で発生したものであり、午前8時から午後5時の間に約30台のダンプトラックが8往復し、1,700トンから1,800トンの土砂を搬入しており、搬入開始時期は平成28年6月であると聞いております。
次に、搬送トラックの経路につきましては、事業者が土砂の搬送に伴う騒音や振動等について長橋5丁目の地域住民と協議を行った結果、平成29年4月から残土処理場までの経路を変更することになったと聞いております。
次に、市道稲穂沢通線の補修等につきましては、昨年度は宅地造成に関する工事の許可条件に基づき協議を行い、事業者による舗装補修等を実施いたしましたが、現在も道路に損傷が発生していること、大型車両の通過により車両の交差が困難になっている箇所があることなどは認識をしているところであります。このため、市といたしましては、今年度も事業者と道路の補修方法や時期、住宅の振動緩和、待避所増設の必要性などの協議を進め、速やかに対応を求めてまいりたいと考えております。
次に、残土処理場の安全確保につきましては、担当職員に現地を確認させたところ、のり面下部の擁壁や調整池が既に施工されており、また、目視ではありますが、盛り土のり面の滑りについては確認されなかったことから、現時点では安全が確保されているものと考えております。また、許可の際に工事中において大雨警報などにより災害が発生すると予想される場合は、災害防止のための措置をとることという条件を付しておりますが、土砂の堆積量がふえてきたことから、事業者に対して今後の気象状況に応じて適切に対応するよう、改めて注意喚起をしたところであります。
次に、現時点での進捗状況等につきましては、事業者から土砂搬入の進捗率は約95%で、土砂搬入完了後にのり面整形や排水施設の設置、植生を行うと聞いております。また、申請上の工事完了予定日は令和2年12月31日となっております。
次に、排水計画につきましては、残土処理場内の宅地造成部分の排水については、オタモイ2丁目側の色内川水系の支流に流入させ、塩谷2丁目側の搬入路の排水については、稲穂沢川に流入させる計画となっております。
次に、土壌調査の実施等につきましては、市には土壌調査をする権限がなく、調査は実施しておりませんが、土壌汚染による健康被害が生じるおそれがある土地については、土壌汚染対策法を所管する北海道が排出事業者に対し調査及び調査結果の報告を求めることとなります。市に土壌汚染に関する通報等があった場合は、北海道へ情報を提供し適切な対応を求めてまいります。
次に、住宅等の廃材処理について御質問がありました。市道稲穂沢通線、秋山通踏切下付近の産業廃棄物中間処理施設の粉じん等に対する近隣住民への事前の了解の有無につきましては、当該施設の設置許可は北海道が行っていることから、市では把握いたしておりません。
今回、議員の御指摘を受け、市が事業者へ確認したところ、木材等の破砕機の稼働によって生じた粉じん等に対し、事業者としても近隣住民からの苦情を受け、水まきの実施による粉じん対策を継続することに加え、今後は自社による騒音測定の実施などの対策をとり、近隣住民の迷惑にならないように注意しながら作業を行うと聞いております。
また、市による騒音測定は一部実施し、規制の基準内であることの確認はしておりますが、現在、破砕機のふぐあいにより作業が中断しているため、全ての測定は実施できておりません。今後、残りの箇所の騒音測定等を実施し、規制基準を超過した場合は指導することになりますが、規制基準を超過しない場合であっても、近隣住民の迷惑とならないよう、事業者に対し適切な対応を求めてまいりたいと考えております。
次に、畚部トンネル近辺の遊泳安全対策について御質問がありました。
まず、海水浴場としての届け出につきましては、所管する北海道への届け出はなされていないことを確認いたしております。
次に、安全対策につきましては、5月下旬に観光振興室の職員が現地に赴き、御指摘の民有地へ車両の乗り入れができないようバリケードが設置されていることを確認しておりますが、市といたしましても、蘭島海水浴場来場者の安全対策の観点から、海水浴場ではない場所への立入禁止の周知について蘭島海水浴場組合と協議してまいりたいと考えております。なお、地主への協力要請につきましては、民有地であり、既にバリケードが設置されていることから、現状では考えておりません。
(「議長、21番」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)21番、川畑正美議員。
○21番(川畑正美議員)それでは、再質問させていただきます。
まず、宅地造成等規制法だということなのですが、私から見て土砂の堆積場に見えていたのですけれども、残土処理であれば宅地造成に関する工事として許可されるということなのか、その辺はもう一度確認させてください。
それから次に、狭い道路を大型ダンプが往来するということで、今まで、こういう住民からいろいろな要望があったはずなのですけれども、具体的対策を講じていなかったのではないかというふうに今の答弁で受けとめることにならざるを得ないというふうに思っているのです。
それで、申請を許可した市が具体的な規制をしないことで、業者は対策にすぐ応じてこなかったのではないのかと、そういうふうに思うのですが、その辺についてどのように考えているか示してください。
それから、残土処理の問題で、受け入れ地が高速道路云々というような話をしていました。当初、この事業を始めるときに近隣住民に知らされた残土受け入れの先は、国道5号塩谷トンネル掘削土、あるいは余市-朝里間高速道路トンネルの掘削土、それから北海道新幹線関連のトンネルと伝えられたと伺っているわけですが、今、この通過する台数は、当初は1日150台、先ほどの答弁では1,700トンから1,800トンというような話でしたけれども、今も変わっていないと思うのですが、その台数等についても今も変わっていないかどうか、当初の話と変わっていないかどうか確認させていただきたいと思います。
それから、私はこの問題で一番問題にしたいのは、稲穂沢通線は路盤が脆弱であるということは明らかなわけです。それで、市道でありながら、一方が通過禁止にされて、一方が通過可能としたことになるわけですけれども、小樽市はこの問題について、先ほどの答弁で、関与したのかどうか、事前にわかっていてもそれを認めてきたのかどうなのかというのをまず知りたいのです。市道であっても地域の住民がダンプトラックの通過を拒否することで、通過禁止とすることが可能なのかどうなのか、そのことについてもあわせて答えていただきたいと思います。
それから次に、5月15日に建設事業室前、私があそこを通ったというか、あそこまで行ったときに、舗装されていました。早速対処されたものだと私は思ったのですが、これは宅地造成事業者が行ったものなのか、あるいは事業者から以前に工事の実施を要請していたというふうに話を聞いているのですけれども、その辺の前後にはそういうことがあったのかどうなのか、そのことについてお伺いしたいと思います。
それともう一つは、一般車両もあそこを通るわけですから、待避所も整備されるのかどうなのか、それも確認させてください。
それと、土砂の処理場の現状の問題です。
小樽市は、申請を許可した立場から市民の安全確保を優先させなくてはならないと思うのですが、市民の安全・安心を守る立場でこれまで何度か点検されていたのかどうなのか。点検を行って問題はないという判断をしたのか。私がこういう問題を提起してから改めて点検したのか。その以前は点検されていなかったのかどうか、その辺を聞かせてもらいたいと思います。
それから、残土処理場の排水の問題でありますけれども、今、稲穂沢川にも流れ出るようにということで答弁いただきました。当然、谷間になるわけです。この川があったらそこにも流れていくことになるわけですが、土壌の調査が必要だと思うのですけれども、残土処理事業者は調査しているのかどうなのか、その辺を点検しているかどうか聞かせてください。
それから次に、住宅等の廃材処理の問題ですけれども、私は後志総合振興局の環境生活課にも確認したのです。産業廃棄物処理許可条件は、木くずまたは瓦れき類の破砕施設、処理能力が1日5トンを超えない場合は許可申請の必要がないというふうに返事をもらいました。その中で、しかし、振動、騒音、粉じんなどの対策は小樽市が所管するものなので、小樽市の所管については小樽市に確認してくださいということだったのです。それで、住民の要望や苦情を定期的に聞き取って点検や対策をこの点でしてきたのかどうなのか聞かせてください。
あとは最後に、畚部トンネルの問題です、安全対策の関係です。
行楽者の安全を確保することが最優先なことだと思っています。海水浴事故は直ちに報道されることになりますし、視聴者にも強い関心があると思います。監視区域外の事故でも、蘭島での事故として報道されれば、蘭島の海水浴場も行楽者の来場にも影響を及ぼすのではないかと心配しているのです。ですから、万全な安全対策が必要だというふうに思っています。
今後も継続的な対策をお願いしたいと思うのですが、これについても今後とも継続して対策をやってもらえるかどうかを最後に確認、御返事いただければと思います。
○議長(鈴木喜明)説明員の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)建設部長。
○建設部長(西島圭二)川畑議員の再質問にお答えをいたします。
私からは、残土処理場について答弁をさせていただきます。
まず1点目の宅地造成等規制法についてです。
このような土砂の堆積場であっても許可が出るのかということでございますが、一般的に宅地と申しますのが、何となく住宅を建てる土地をイメージされるのですけれども、宅地造成等規制法でいう宅地というのはそういったものだけではなくて、例えば道路ですとか、そういったところを除いた土地全てのことをいいますので、このような残土処理を対象とする造成であっても宅地造成等規制法の許可はおりるということでございます。
それから、狭い道路に関して、往来に対して要望、対策、要望に対してすぐに対策を講じてこなかったのではないかということでございますが、基本的には、対策については講じていただけているというふうに感じておりますけれども、ただ、物によっては時間を要したものが中にはあるのかというふうには感じております。
それから、3点目の受け入れ土砂についてですが、先ほど国道5号塩谷トンネルの土ですとか、当初そういったお話を聞いていたということでございます。その中には新幹線ということもありましたが、国道5号塩谷トンネルについては私のほうで確認をしておりませんけれども、少なくとも新幹線の土砂はここには入ってございません。
当初と変わっていないのかということにつきましては、当初の予定と、そういった意味では、当初は新幹線を予定されていたのかもしれませんが、一部変わっている部分はあるのかというふうに考えております。あくまでも、先ほど申し上げたのは現状としての土砂の搬入の状況ということでございます。
それから、稲穂沢通線が脆弱で、片側の一方通行というのは、一方の通行を禁止したということに市がかかわっていたのかという御質問ですが、これについては市としては関与はしてございません。
また、市としてそういった通行を規制することが可能なのかという御質問ですが、これにつきましては、一般の市道でございますので、片側を市が規制するというようなことはできないということになってございます。
それから、今、一部舗装が補修されていたということでございますけれども、これにつきましては緊急対応ということで、市で一部やった部分がございます。
それから、道路が狭いということで、待避所が整備されるのかという御質問ですが、これにつきましては、先ほどの市長からの答弁にありましたとおり、事業者とその必要性なども協議しながら速やかに対応してまいりたいというふうに考えております。
それから、現状の現場の市民安全確保という立場で何回か点検したのかということでございますが、申しわけございません、これは過去にこれまで何回点検したかというのは、私は今把握してございませんので、後ほどお知らせをしたいというふうに思っております。
このたびはこういった御質問もございましたので、改めて現地を確認させていただいたということでございます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)生活環境部長。
○生活環境部長(阿部一博)川畑議員の再質問にお答えいたします。
私からは、住宅の廃材処理の関係でお答えしたいと思います。
御質問の内容は、振動、騒音に関して、定期的に市として住民から聞き取りをしていたかということの御質問だったかと思うのですが、私どもの目的としましては、こういったお話があった際に現地に向かいまして、議員から御指摘のあったように、振動、騒音、粉じんに対して私どもがきちんとチェックするというか、監視する立場にありますので、そういったところで機器を持っていきまして、測定して、適当でない結果が出ましたら事業者に対して指導していくということでございます。
そういうことでございますので、定期的に住民の方から意見を聞き取るということはしてございませんが、事業者に対しては、例えば住民の方から今回のように苦情があった場合には、十分注意するようにということではお話させていただいてございます。
先ほどの残土処理の関係で、排水の関係で稲穂沢川に流れる関係で、事業者が土壌を調査しているかということでございますが、申しわけございませんがその辺は事業者には確認はとれてございません。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)産業港湾部長。
○産業港湾部長(上石明)川畑議員の再質問にお答えいたします。
私からは、畚部トンネル付近の遊泳安全対策についてですけれども、先ほど市長から答弁ありましたとおり、ここにつきましては海水浴場ではないということになっておりますので、なかなかその対策という部分について、今、答弁できないのですけれども、まずは蘭島の海水浴場に来ている方がそちらのほうに行かないように、まずそちらの対策をとっていきたいというふうに考えております。
また、今後につきましては、蘭島海水浴場組合と協議をしていきたいというふうに考えております。
(「議長、21番」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)21番、川畑正美議員。
○21番(川畑正美議員)再々質問をします。
いろいろ確認したいことはあるのですけれども、私が再質問でしていないところもありますから、それはまた別にして、直接、議会が終わった後でもまた聞いてみたいと思います。
それで、先ほどのその道路の関係で、一方が通行禁止で一方が通過可能という点で小樽市は関与していないのだという答弁をいただきました。恐らく私の調べた中では、事業者と町会、共睦町会というのですか、大きい町会ですけれども、そことの話し合いをしていたのではないかと思うのです。そういう話も住民から聞いています。
それで、その市道の通過を例えば住民と話し合って、一方はやめたとすれば、その一方の塩谷側は通っているというのは、住民に対してはやはり非常に不合理なことだというふうに思うのです。その辺についても、大体、あそこは片方にしかなくて、頂上から塩谷側にしか往復していないということは恐らく市でもつかまえていたと思うのですけれども。そういう点で、わかっていてそういう不合理なことがいいのかどうかという判断はしなかったのかどうなのか、そのことを踏まえて事業者にどういう話し合いを、指導したのかを聞かせていただきたいと思います。
それから、かつて高速道路の周辺道路整備事業として、例えば林道の徳助沢連絡通線だとか、市道の塩谷丸山下通線なども整備したことがあるのです。先ほどの中では、宅地造成事業者が行ったものなのかということではっきりした返事を恐らくしていないということだと思うのですが、市がやったということだと思うのですけれども、こういう事業を、経験からいけば、市の予算にも限りがあるわけですから、当然、事業者にも負担させるようなことを指導すべきだと思うのですが、その辺についてはどうなのでしょうか。その辺について少し聞かせてください。
○議長(鈴木喜明)説明員の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)建設部長。
○建設部長(西島圭二)川畑議員の再々質問にお答えをいたします。
まず、市道の通行に関してのお話ですが、先ほど、通行、一方をとめたということに関して、市は関与していないというのは問題があるのではないかという御質問でしたけれども、あくまでもどの道路を使って搬出入をするかということにつきましては事業者側で判断することでありまして、それを市のほうで、こちらを通ってはいけない、もしくはこちらを通りなさいというようなことは言えないというふうに考えてございます。
それから、先ほどの道路補修の件につきましては、先ほど申し上げましたとおり、あくまでも緊急的なことで市が対応したということでございまして、基本的には事業者の責任において整備すべき、補修すべきものというふうに考えてございますので、今後、当然、事業者とその辺のことについては協議をしながら対応していくということでございまして、あくまでもこのたびは緊急対応的、部分的ということで御理解をいただきたいというふうに思います。
○議長(鈴木喜明)川畑議員の一般質問を終結いたします。
(「議長、11番」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)11番、高橋克幸議員。
(11番高橋克幸議員登壇)(拍手)
○11番(高橋克幸議員)一般質問を行います。
公共施設再編計画についてであります。
本市ではこれまで、公共施設について必要に応じて維持補修や老朽化対策を行ってまいりました。しかし、他都市と同様に、今後多くの公共施設が大規模改修や建てかえ時期を迎えるため大きな問題となっております。来年度、長寿命化計画を策定する予定と伺っておりますが、今後のスケジュールをお示しください。
今後の公共施設の更新費用の試算によりますと、現在ある施設をそのまま保有し続けると仮定して、今後40年間に必要な更新費用は約2,530億円となっております。この更新費用について、課題や問題点についてお示しください。
これからの検討で、各施設のあり方や複合化による効率化、費用の圧縮が重要と考えられます。将来の公共施設再編の考え方や方向性、優先順位の基準について見解を伺います。
次に、本庁舎の耐震化の問題であります。
災害時での市役所の役割の重要性や個人を証明する膨大な情報の保全を考えるとき、庁舎は高い耐震性や安全性を確保し、ライフラインが途絶えた場合でも災害拠点として機能し続けるために災害に強い建物でなければならないと考えます。さて、本市の庁舎についてでありますが、本館は昭和8年に建築され、別館が昭和37年の建築であり、この2棟の建物は新耐震基準で建設されていないところであります。
そこで、庁舎の現状について伺います。
まず、耐震性の問題でありますが、本館、別館の耐震診断についてどのようになっているのかお示しください。また、耐震補強の考え方や耐用年数の観点から、現在の庁舎について、先ほど述べた高い耐震性や安全性の確保についてどのように捉えているのか見解を伺います。
次に、本庁舎の老朽化についてであります。
これまで本庁舎の改修工事が何回かにわたり実施されてきたことと思いますが、躯体のひび割れや雨漏り、壁の剥離など、老朽化が顕著であります。また、電気、設備の配線・配管の劣化や暖房機器の劣化による効率性について、どのように把握され考えられているのかお示しください。
本庁舎については、今後求められる機能や役割を考えるとき、公共施設の耐震化や建てかえの優先順位について、防災拠点の考え方から別枠で検討し、できるだけ速やかに今後の検討課題の整理と具体的な計画を進める必要があると提案いたしますが、いかがでしょうか。また、平成24年の私の質問の中で、庁内に検討チームを設置し、予算面も含めた検討課題の整理を進めると答弁されていますが、この点も含め市長の見解を伺います。
次に、学校施設の耐震化についてであります。
公立学校施設は児童・生徒の学習や生活の場であるとともに、地震などの災害時には地域住民の避難場所となります。ゆえに、耐震化によって安全性を確保することは極めて重要であります。文部科学省では、耐震補強事業や改築事業に対して国庫補助を行い重点的に進めている状況であります。平成30年の調査によりますと、学校施設の耐震化の状況では全国で99.2%、北海道で95.8%となっておりますが、本市の状況について率及び棟数についてお示しください。また、今後の耐震化の予定や計画についてお答えください。
この問題は安全性の問題であり、早急に対応することが重要であります。この耐震化対策について、市長並びに教育長の見解を伺います。
次に、学校のトイレについてであります。
家庭の洋式トイレになれている子供たちにとって、学校の和式トイレが好まれていない状況は全国共通であると思われます。また、学校のトイレにおいて、改修や大規模改造などを行った学校と改修を行っていない学校では、トイレの環境に大きな差が生じているといわれております。先ほど述べたように、災害時には避難場所となり、地域の高齢者が使用することを想定すると、常設トイレの洋式化は不可欠であります。本市の洋式化についてどのような状況なのか具体的にお示しください。また、今後の予定やスケジュールについてお答えください。
愛知県豊川市の小学校では、2017年に学校のトイレの改修を行ったときにLGBTに配慮した設計になっており、男子用、女子用と別に「みんなのトイレ」を設置いたしました。この傾向は広がりを見せており、ユニバーサルデザインやLGBTに配慮した学校トイレの改修は、今後の検討課題として必要と考えます。この点について、教育長の見解を伺います。
次に、学校跡利用の考え方についてであります。
以前、市として学校跡利用の基本的な考え方が示されましたが、この目的の中で、「学校跡地を本市のまちづくりにとって有効な利活用を図ることを目的とします。」とあり、また最後には、「市や地元関係者などからなる懇談会を地域ごとに開催し、市や民間のいずれかが利活用する場合においても、地域の要望や意見などを聞くこととし、地域の特性や課題を考慮しながら、市全体の発展や市民全体の利益につながるような学校跡地の利活用について検討します。」と記述されております。地域の要望や意見を聞く際に施設の情報と課題や問題点についてどのような情報提供を考えているのかお示しください。また、地域の要望や意見などを聞くことは必要不可欠でありますが、まちづくりの観点から小樽市の全体的な観点で避難施設も含めた利活用案や今後の考え方についてどのように検討されているのか見解を伺います。
また、サウンディング型市場調査の実施も予定されていますが、今後のスケジュールと内容についてお示しください。
民間活用の点からも情報発信の重要性に鑑み、特に地域環境が良好と思われる旧祝津小学校や旧末広中学校について、今後の利活用に取り組んでほしいと思いますが、見解を伺います。
次に、観光問題についてであります。
近年、本市の観光産業は基幹産業の一つとして成長し、小樽の経済にとって大きなウエートを占めるようになってまいりました。また、最近ではシリアル型の日本遺産として、北前船の寄港地・船主集落と炭鉄港が認定され、地域活性化や歴史観光の拡充策として期待されているところであります。今後の小樽にとってこの観光産業をどのように認識されているのか、市長の見解を伺います。
政府では平成18年に観光立国推進基本法が成立し、平成20年に観光庁が設置され、その後、平成28年には、明日の日本を支える観光ビジョンが策定されているところであります。そのような政策の結果、訪日外国人旅行者数は平成30年度3,000万人を超え、同消費額は約4兆円となり、2020年の目標はそれぞれ4,000万人、8兆円へ挑戦するようであります。最近の本市の観光入込客数の動向を見ますと、平成25年度は約710万人で、そのうち道内客が約511万人、道外客が約199万人、平成30年度は地震の影響もありましたが約781万人で、そのうち道内客が約462万人、道外客が約317万人となっております。率では、全体数で平成25年度に対して110%、道内客は90%、道外客は159%であります。また、外国人宿泊客数は、平成25年度の7万2,860人に対し平成30年度は23万2,553人で、過去最高を更新しております。これらの状況についてそれぞれどのように分析しているのか、その要因や傾向、特徴も含め見解を伺います。
次に、観光産業の本市経済に関する影響についてであります。
本市の観光客の年間消費総額、経済波及効果、雇用効果についてお示しください。また、地震や災害など、影響の大きな事象についてどのように対応してきたのか、今後の考え方も含めお答えください。
また、本市の観光振興に対する予算の推移と主な内容についてお答えください。
次に、観光対策の多面化についてであります。
近年、小樽運河を中心として限られた観光ゾーンが主なものでありました。観光客の多くはリピーターであり、毎回同じ観光ゾーンを体験しますと、新鮮さや期待感が薄れていくこととなり、観光客の減少に影響が出ると思われます。最近では観光ニーズの多様化が進み、運河クルーズや似鳥美術館など新たな観光資源の新設もありましたが、受け入れ体制の充実、観光資源の発掘など、さまざまな課題があります。また、ホスピタリティの問題、そして悪質な客引きの問題など、受け入れ側の質的向上の課題も以前から指摘されているところであります。これらについてどのような対策をとられてきたのか、また、現在具体的に取り組んでいるものがあればお示しください。
次に、小樽の山についてであります。
第二次小樽市観光基本計画の中で、第2章主要施策、「(1)小樽の魅力を深める」の「⑨小樽の“山”の知られざる魅力の発信」とありました。主な取り組みで、「祝津、赤岩、天狗山などの遊歩道の整備及びPRほか、その他の山の魅力の検証と新たな企画立案」という記載がありました。この中で、赤岩はロッククライミングの練習場として知られており、多くの登山家が来られているところであります。また、祝津、赤岩、天狗山などの遊歩道からの景観は何回か私も経験しましたが、すばらしい景観であり、多くの来訪者が感動されているところであります。ただ、遊歩道の整備不良や、トイレや駐車場の問題などが指摘されており、受け入れ体制の改善が必要であります。これらについてどのように検討されているのか、今後の予定も含めお示しください。また、先ほどの施策の主な取り組みの現状と今後の予定についてもお答えください。
次に、北運河地域についてであります。
5月31日の北海道新聞の記事で、「手宮市場跡ホテルに」という見出しがありました。手宮地域では新たな動きと投資に期待感があり、近接する北運河も含めた観光資源の利活用の検討が必要とされております。旧国鉄手宮線、北運河、博物館を含めた一体的な利活用の検討についてどのように考えられているのか見解を伺います。
次に、北海道新幹線の整備効果の対策についてであります。
先ほどの記事で、投資する会社は、北海道新幹線札幌延伸を見据えて小樽を拠点に道内に広げていきたいという内容がありました。北海道新幹線札幌延伸は小樽観光にとって大きな起爆剤であります。新幹線の整備効果を生かすには、小樽への来訪者をふやし小樽で消費することであり、近隣の後志地域へ波及する経済効果を生むことが重要と考えます。開業2030年度を考えれば、あと11年しかありません。今後、スピード感を持って進めていかなければ、札幌を拠点とするエリアで小樽だけが埋没する可能性が懸念されているところであります。
北海道新幹線新小樽(仮称)駅周辺まちづくり計画では、ソフト対策として、観光客の誘致、受け入れ体制、波及効果について記載がされております。官民一体の北海道新幹線活用小樽まちづくり協議会が設置されましたが、これまでの取り組み状況と今後の考え方及びスケジュールについてお示しください。
次に、観光客の誘致に関連して、クルーズ船誘致についてであります。
クルーズ船誘致を強化するため、平成25年に小樽港クルーズ推進協議会が設立されました。以降、誘致に取り組んでこられたことと思いますが、協議会での主な活動と今後の考え方についてお示しください。
今年度は29隻のクルーズ船の寄港が予定されておりますが、寄港に伴う本市の経済波及効果はどのぐらいと試算されているのかお示しください。
小樽港第3号ふ頭及び基部の整備についてであります。
これまでの既定計画では、第3号ふ頭及び周辺に関する将来の方向性として、国際旅客船埠頭機能を備えたにぎわいのある交流空間とすることが確認をされております。また、日本海側拠点港応募計画書では、最大15万トン級のクルーズ船が接岸可能な岸壁整備、CIQ機能やイベント用の旅客ターミナル機能の整備が記載されています。これらの整備について、現状と今後の予定や考え方についてお示しください。
次に、小樽の観光資源である歴史的建造物の保全についてであります。
小樽観光の大きな特徴である懐かしさやノスタルジックな雰囲気を演出しているのは、歴史的な建造物やそれに伴う町並みの景観であります。特に歴史的な建造物は時間の経過が老朽化を進め、残念ながら解体に至るケースがありました。小樽観光にとって重要な資源であるこの歴史的な建造物の保存は、重要な課題であります。本市では他都市に先駆け条例を制定し、歴史的な建造物の保存に取り組んできたと認識をしております。この保存の課題と問題点についてお示しください。
また、歴史的な建造物の保存に対しての助成金制度について、これまでの過去5年間の予算の推移と、その主な内容及び保存対策について今後の考え方をお答えください。
次に、廃棄物最終処分場の延命化についてであります。
廃棄物最終処分場は平成12年より供用開始となり、平成17年の家庭ごみの有料化によるごみの減量・リサイクルの推進などにより、予定されていた終了年度を延長してまいりました。当初の最終処分場の全体埋め立て容量は、1期と2期の合計で94万1,000立方メートルでありましたが、平成30年度の延命化計画の埋め立て容量は32万9,000立方メートル増加し、現在では127万立方メートルとなっております。この増加した容量の設定はどのように算出されたのか、また、内訳として廃棄物と土砂量についてお示しください。
さらに、かさ上げによる埋め立て計画について、ごみの滑りに対する安全性、地下埋設している管類の耐圧の検討、遮水シートの劣化による安全性、浸出水処理水の水質等の問題についてどのように検討されたのかお答えください。
環境省からの通達により、最終処分場の残余容量を的確に把握するため、現地測量を基本とし、やむを得ず換算係数を用いて推定した場合でも、約3年に一度は現地調査を行って補正することという内容が示されております。本市では平成23年に現地測量が実施されましたが、その調査結果で残余容量は体積換算係数により算出された推定値に対し、実測値は約2倍という大きな乖離の問題がありました。これ以降、再度現地測量が実施されたと思いますが、その内容と推定値との比較及び計算に使用された体積換算係数について説明してください。また、年平均の埋め立て推定値の算出方法と内容及びその推定値から計算される残余容量と残余年数についてお示しください。
次に、町会との協定について伺います。
このように、当初予定されていた計画年次よりもさらに長く使用が可能となり、また、計画されているかさ上げによる埋め立てでさらに延命化が図られるところでありますが、町会との協定についてこれまでどのような協議が行われてきたのか、今後どのように検討されているのか見解を伺います。
次に、次期最終処分場についてであります。
現在の最終処分場が当初計画よりも大幅に延命化される可能性が大きいため、次期最終処分場の準備について一時保留となっていたと思いますが、重要な問題なので改めて伺います。
次期最終処分場候補地の想定条件でありますが、以前の答弁では現焼却施設にできるだけ近いことが望ましいこと、また、地質の面で地表近くに岩盤がなく地下水位が高くないことなどが挙げられています。候補地として有力とされている現処分場の上流区域についてボーリング調査が行われましたが、調査結果では土石流による玉石や砂質分が厚く堆積しており、地盤支持力は比較的弱く、地下水位も高いことがわかりました。これらの課題や問題点について、候補地選定を含めどのように検討されているのか見解を伺います。また、現在と同様な最終処分場をつくると想定した場合、次期処分場建設までのスケジュールや規模、予算についての考え方もお示しください。
以上、再質問を留保し、私の質問を終わります。(拍手)
○議長(鈴木喜明)説明員の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)市長。
(迫俊哉市長登壇)
○市長(迫俊哉)高橋克幸議員の御質問にお答えいたします。
初めに、公共施設問題について御質問がありました。
まず、公共施設再編計画についてですが、計画策定に係る今後のスケジュールにつきましては、公共施設等総合管理計画の基本的な方針に基づき、施設の集約化や複合化について定める公共施設再編計画を令和元年度末までに策定し、再編計画で示された再編施設の整備時期と単独で残す施設の保全を含めた長寿命化計画を令和2年度末までに策定する予定であります。
次に、現有する公共施設を40年間維持すると仮定した場合の更新費用の課題や問題点につきましては、あくまでも試算ですが、年平均額で約63億円の更新費用が必要であると算出しており、これは平成22年度から26年度までの5年間における公共施設に係る投資的経費の年平均額である約16億6,000万円の約3.8倍の費用に当たります。このため、今後、行政サービス水準を一定程度維持していく課題のある中、中長期的に公共施設の更新費用を投資的経費に見合うように適正化していく必要があり、人口減少に伴う財政面の厳しさが一層見込まれる状況で、本市にとって大きな問題であると考えております。
次に、公共施設再編の考え方や方向性、優先順位の基準につきましては、将来の市民に過度な負担を残さず、持続可能な市民サービスの提供が図られるよう、施設総量の削減、小樽市の特性や市民ニーズの変化に対応、さらに、安全性の確保の三つの方針を掲げ再編計画を策定中であります。
また、優先順位の基準については、来年度策定予定の長寿命化計画において、施設の老朽度や耐震性などのデータとあわせ、財政負担の平準化を図ることなどを考慮して事業順序をお示ししたいと考えております。
次に、本庁舎の耐震化の問題についてですが、まず耐震診断につきましては、平成26年度に実施し、本館、別館とも構造耐震指標の数値において、震度6強以上の地震に対して倒壊または崩壊する危険性が高いとの結果が出ているところであります。
次に、庁舎の耐震性や安全性の確保につきましては、本館、別館ともに老朽化が進んでおり、耐震診断の結果からも、災害時における耐震性や安全性が確保されているとは言いがたい状況にあります。そのため、別館は耐震補強だけで抜本的な解決を図ることはできないことから建てかえが必要である一方、本館は歴史的建造物であることから耐震補強による存続を目指す必要があるものと認識しております。
次に、庁舎設備の劣化による効率性につきましては、これまで電気設備や暖房設備を初めとした庁舎設備についてボイラー設備などの部分的な修繕を対症療法的に実施しておりますが、設備自体が老朽化しているため同様の修繕を繰り返しているのが現状であり、非効率的であると認識をしております。
次に、本庁舎の耐震化や建てかえにつきましては、平成25年に庁内関係職員による市庁舎建設準備委員会を設置し、検討課題の整理と庁舎建設資金基金の積み立てを開始いたしました。しかし、その後、全国の自治体において老朽化する公共施設の更新等が課題となり、国が全ての自治体に対して公共施設等総合管理計画の策定を求めたことから、本市でも平成28年に同計画を策定いたしました。現在、この計画に基づき、本庁舎を含む対象施設について公共施設の再編案を検討しているところであり、私といたしましても、本庁舎の耐震化や建てかえは喫緊の課題と認識をしておりますが、公共施設等総合管理計画との整合性を図る必要があることから、総合的な観点で優先順位を含めた検討を行ってまいりたいと考えております。
次に、学校施設の耐震化についてですが、耐震化対策についての私の見解につきましては、学校施設の耐震化は児童・生徒の安全・安心の確保や地域の方々の避難所機能を確保する観点からも早期の対応が必要と考えているところでありますので、今後の進め方については、耐震診断の結果を踏まえながら教育委員会と協議をしてまいりたいと考えております。
次に、学校跡利用の考え方についてですが、まず地域の要望や意見を聞く際の情報提供につきましては、校舎や体育館の耐震性などの情報や市全体における学校跡利用の状況などの課題について触れながら、これらに関する市の検討状況などもあわせてお伝えしていきたいと考えております。
次に、本市の全体的な視点による利活用案や今後の考え方につきましては、学校跡利用の検討において、これまでも利活用の案が本市の発展につながるものであるか議論をしてまいりました。現在、公共施設の再編など、市全体の施設のあり方についても検討していることから、今後につきましては地域における避難所機能を持った公共施設の状況なども踏まえながら、本市全体のまちづくりに資する利活用となるよう検討を進めたいと考えております。
次に、サウンディング型市場調査につきましては、調査の実施内容は現時点で公共施設としての利活用の見込みがない旧塩谷中学校、旧末広中学校及び旧北山中学校の三つの施設を対象に、民間事業者のニーズや利活用のアイデアを広く募りたいと考えております。スケジュールは、7月中旬から9月中旬にかけて事業者からのエントリーの受け付け、10月に対話の実施、11月に調査結果の取りまとめを行いたいと考えております。
次に、旧祝津小学校や旧末広中学校の利活用に向けた取り組みにつきましては、旧祝津小学校は現在、複数の事業者が施設活用について興味を示しております。本市からは、施設や立地の状況についての情報を提供しながら、現地での施設見学への対応などでアピールしているところであります。
旧末広中学校は、今年度のサウンディング型市場調査の対象施設としておりますので、調査の際には用途地域などの基礎的な情報のほか、施設の状況、施設までのアクセス、さらには隣接する施設など、立地条件についてもPRしてまいりたいと考えております。
次に、観光問題について御質問がありました。
初めに、観光入込客数の動向と分析についてですが、まず観光産業の認識につきましては、日本遺産のストーリーや構成文化財である歴史と文化は本市の強みであり、また近年、新たな観光資源も注目され、観光入込客数も堅調に推移してきております。今後も高齢化の進行や人口減少が予測される本市において、交流人口の拡大による消費額の増加は地域の活性化につながるものと考えられ、域内経済の好循環をより生み出すことで雇用や税収増も期待できることから、観光産業は本市の基幹産業の一つとして重要なものと考えております。
次に、道内客入込客数、道外客入込客数、外国人宿泊客数の分析につきましては、まず、道内客はここ数年減少傾向にあり、その要因は海水浴客の減少のほか、昨年においては震災による影響が考えられます。また、道外客及び外国人宿泊客数は増加傾向にあり、その要因は運河クルーズや小樽芸術村などの新たな観光資源や宿泊施設の増加、LCCの直行便の増加によるアジア圏を中心とした外国人旅行者の押し上げによるものと考えております。
また、特徴的なこととして、雪あかりの路などの閑散期対策の効果により冬期間の宿泊客数が7年連続で増加していることや、直近ではタイやマレーシアからの観光客が大きく伸びていることが挙げられます。
次に、観光産業の経済に関する影響についてですが、まず、本市の観光客の年間消費総額等につきましては、平成27年3月公表の小樽市観光客動態調査報告書によると、25年度の年間観光総消費額は約1,255億円と推計されております。また、経済波及効果及び雇用効果につきましては、平成16年9月に公表の観光基礎調査以来調査を行っておりませんが、観光は本市の基幹産業の一つとして重要なものと考えておりますので、その効果を把握するための必要な調査・分析について検討してまいりたいと考えております。
次に、地震や災害などの影響の大きな事象への対応につきましては、平成23年3月の東日本大震災の際には、札幌からの誘客を図る、1万人ウェルカム事業や、宿泊客の市内での消費を促す観光振興券事業を実施し、また、昨年9月の北海道胆振東部地震の際には、観光客受け入れに支障がないことをアピールする「小樽の元気」発信事業を実施し、減少した観光客数の回復に努めてきたところであります。
今後につきましては、こうした事後の対応に加えて、昨日も大きな地震がありましたが、緊急災害時に観光客に対して迅速かつ的確に情報提供、誘導ができる体制を整備することも重要であり、十分に検討してまいりたいと考えております。
次に、観光振興予算の推移と主な内容につきましては、直近5年間の観光費は約1億6,000万円から1億8,000万円の間で推移しており、その主な内容としましては、毎年計上している施設管理費や観光客誘致に係る宣伝費、潮まつりなどのイベント経費、観光バス駐車場管理運営経費のほか、近年増加する外国人観光客の受け入れに対応するため、外国人観光客おもてなし事業や歩行者用案内標識再整備事業を実施してきたところであります。
次に、観光対策の多面化についてですが、まず受け入れ体制の充実につきましては、多言語表記の観光案内板の作成、国際インフォメーションセンターの開設、JR小樽駅の観光案内所の充実を図り、トイレの洋式化については現在も計画的に進めているところであります。
観光資源の発掘では、ロケツーリズムの推進のため、ふるさと甲子園への参加やショートフィルムセッションの開催などにより新たなロケ地の発掘に取り組んでいるところであり、ホスピタリティの問題につきましても、小樽観光協会による事業者向けマナー研修や語学研修、小樽観光大学校によるおたる案内人ジュニア育成プログラムなどを継続的に開催しております。
また、悪質な客引きにつきましては、これまでも旧国鉄手宮線などに観光客向けの注意看板を設置しておりますが、今シーズンはメルヘン交差点にも注意看板を新たに設置したところであります。
次に、赤岩など小樽の山の受け入れ体制改善につきましては、小樽海岸自然探勝路ではこれまでも後志総合振興局が遊歩道の整備を行っているほか、入山者がふえている塩谷丸山では、市がトイレや駐車場を登山口付近に設置したところであります。
今後におきましても、安全性や利便性確保のため、登山者団体等の御意見をお聞きしながら、必要に応じて関係機関と協議の上、対応してまいりたいと考えております。
次に、観光基本計画に登載している小樽の山の魅力の発信の取り組みにつきましては、祝津、赤岩、オタモイとつながる小樽海岸自然探勝路が最近のテレビ番組で取り上げられたほか、塩谷丸山へは多くの入山者が訪れるなど山の人気が高まっていると認識しており、市のホームページにおいてPRに努めているところであります。今後におきましても、毛無山展望所からの眺望、天狗山の雲海など、山の魅力のさらなる情報発信に努めてまいりたいと考えております。
次に、北運河周辺の一体的な利活用の検討につきましては、北運河周辺は市民の憩いの場である運河公園や重要文化財旧日本郵船株式会社小樽支店があるほか、旧国鉄手宮線が整備されたことにより博物館などへの回遊性の高まりが期待できます。また、日本遺産に認定された北前船と炭鉄港のストーリーを構成する文化財の集積や、新1万円札に肖像画が描かれる渋沢栄一氏ゆかりの建物が飲食店やライブハウスとして利用されているなど、さらにこの地区のポテンシャルが高まったことから、今後は日本遺産を絡めたモデルコースを作成するなど、より一層北運河周辺の魅力を発信してまいりたいと考えております。
次に、北海道新幹線活用小樽まちづくり協議会での取り組み状況につきましては、昨年末に協議会を設置した後、本年1月に情報発信機能を初め、駅舎へ導入すべき施設などについて議論いただいたところであります。今後の協議会におきましては、引き続き駅舎についての議論を進めるとともに、来年度末を目標に北海道新幹線新小樽(仮称)駅周辺まちづくり計画に基づくアクションプランの策定に取り組み、その中で新駅から中心市街地などへの2次交通対策や観光客誘致などのソフト対策に係る具体的な事業について、民間団体や関係機関の御意見も伺いながら、その実施時期や実施主体を含め検討してまいりたいと考えております。
次に、小樽港クルーズ推進協議会での活動につきましては、これまで国内に向けては船会社、旅行会社などへの訪問、東京でのクルーズセミナーの開催による小樽・北後志地域のPRや情報交換を行い、国外に向けては、海外船会社への訪問によるPRや、海外船会社幹部を小樽に招請した際の小樽港と周辺観光地のPRを実施しております。このほか、クルーズ船入出港時の歓送迎行事や各種サービスとしての臨時観光案内所の開設、外貨両替等を実施し、乗船客の満足度向上に努めております。
今後におきましては、これまでの取り組みを継続していくとともに、第3号ふ頭周辺の再開発を進めることにより、クルーズ船寄港時の利便性が大きく向上する点についても積極的にPRするほか、体験型観光などの新たな企画について発掘をし、寄港地としての新たな魅力づくりにも取り組んでいくこととしております。
次に、クルーズ船寄港に伴う本市への経済波及効果につきましては、見込まれる効果として、乗船客や乗組員による観光消費のほか、水先案内や綱取りなどの港湾関係団体の収入、入港料や係留施設使用料などの市の収入があり、平成26年の試算結果では41回の寄港で約7億7,000万円、寄港1回当たり約1,880万円の経済効果となっております。今年度、小樽港には29回のクルーズ船が寄港予定であり、平成26年の寄港1回当たりの経済効果で試算した場合、約5億4,000万円の効果が見込まれると推計されます。
次に、第3号ふ頭及び基部の整備につきましては、物流機能の移転・再配置、財政負担、民間活力の導入など、課題も多いことから段階的に進めることとし、現在、国直轄事業により大型クルーズ船対応の岸壁改良工事と前面の泊地しゅんせつ工事を実施しており、数年後の完成を目標として進めております。
今後は、市の事業として岸壁改良等の整備効果を生かすため、既存の市営上屋33号の一部を改修した旅客ターミナルと大型バスの駐車場の整備に向け令和2年度から設計を行うとともに、埠頭基部につきましても順次整備を進めてまいりたいと考えております。
また、これらの整備に当たりましては、にぎわいある交流空間としてこの地域の持つポテンシャルを最大限引き出すため、経済界や観光業界との間で第3号ふ頭を核とした魅力づくり連絡会議を開催し、意見交換を行いながら整備方針を整理してまいりたいと考えております。
なお、日本海側拠点港応募計画書で位置づけていた岸壁の対象船舶は最大15万トン級としておりましたが、その後、詳細な検討を行い、港の入り口に当たる港口での航路幅や岸壁の改良方法の検討結果を踏まえ、事業実施段階では13万トン級を想定しているところであります。
次に、観光資源である歴史的建造物の保全についてですが、まず保存の課題と問題点につきましては、本市の歴史的建造物の多くは明治以降に建てられた鉄筋コンクリート造の建物でありますが、建築後100年以上経過したものもあり、耐用年数を大きく上回っている状況です。このような近代の歴史的建造物を観光資源として将来にわたり保全、活用していくことが課題でありますが、鉄筋コンクリート造の建物は延命させるための技術が確立していないことや多額の費用を要することなどが問題点であると考えております。
次に、歴史的建造物に対する助成金の過去5年間における予算の推移等につきましては、平成27年度から29年度がそれぞれ1,500万円、30年度が1,000万円、31年度が2,000万円であります。助成の内容は、登録または指定歴史的建造物の外観保全を目的とした外壁や屋根の修繕等に要する経費の一部を所有者へ助成しています。また、保存対策についての今後の考え方は、歴史的建造物の新たな価値を見出し、市民共有の財産として活用し継承していくため、地域や社会全体で支援する仕組みを構築する必要があると考えております。
次に、廃棄物最終処分場について御質問がありました。
まず、廃棄物最終処分場の延命化についてですが、増加容量の設定につきましては、現在の形状でかさ上げを行うに当たり、増加する重量に対する滑りの検討、既存埋設管の耐圧、延命による遮水シートの劣化等、技術上の検討を行い、全ての安全性を確保した上で設定した最大限の容量であります。その内訳は、廃棄物22万立方メートル、土砂10万9,000立方メートル、合わせて32万9,000立方メートルとなっております。
次に、かさ上げによる安全性の検討につきましては、重量増加による滑りに対して盛り土計算に用いる円弧滑りの安定計算による安全検討を行うとともに、地下埋設管の耐圧に対しては最終埋め立て時の最大土かぶりの厚さで耐圧計算を行い、遮水シートの劣化については紫外線劣化による耐久性の計算にて、それぞれの安全性を確認しております。
また、浸出水処理水の水質につきましては、今後、搬入する廃棄物の種類を変更する予定がないことから、現在行っている浸出水処理水の調査結果をもとに検討を行い、放流基準を満たしていることを確認しております。
次に、最終処分場の残余容量と残余年数についてですが、まず現地測量の内容について、平成23年度の現地測量以降の実施状況につきましては、27年度に埋め立て量の実測測量を実施しております。推定値との比較及び計算に使用された体積換算係数につきましては、実測測量の結果にあわせてこれまで使用していた換算係数の見直しを行ったものです。
また、年平均の埋め立て推定値の算出方法と内容につきましては、廃棄物量と即日覆土量を合わせたものを埋め立て推定値としており、廃棄物量の推定量算出は焼却処理が開始された平成19年度から27年度実測値までの平均とし、即日覆土量の推定は変動が大きいため、供用開始からの廃棄物量と覆土量の平均比率で求めています。よって、廃棄物量は9年間で12万8,800トンですので、年間平均で約1万4,200トンとなり、覆土量は供用開始からの平均比率を50%としていることから、年間廃棄物量1万4,200トンの50%で年間7,200トンとなります。これを体積換算すると、年間平均埋め立て推計値は合わせて1万8,900立方メートルとなります。この推計値から計算される30年度末現在の残余容量につきましては、廃棄物と土砂を合わせて38万立方メートル、残余年数は15年となります。
次に、町会との協議につきましては、これまでも町会とは定期的に情報交換をしており、平成26年度にはごみの搬入量の減少に伴い、埋め立て期間を31年度まで延長する協定書の変更を行っております。今後につきましては、処分場延命化により埋め立て期間が再度の延長となることから、町会との協議を続け、今年度中の協定変更を目指してまいります。
次に、次期処分場の考え方につきましては、現在、現処分場内でのかさ上げによる延命化を最優先しているため、候補地選定の検討は行っておりません。また、現在と同様の規模で次期処分場をつくるには計画から完成までに10年程度かかり、建設費は最低でも60億円程度が必要になるものと想定されます。そのため、今後は新たな候補地選定の検討と並行して、現処分場の上流地域の活用についても検討を進める必要があると考えております。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)教育長。
○教育長(林秀樹)高橋克幸議員の御質問にお答えをいたします。
ただいま、公共施設問題について御質問がございました。
まず、学校施設の耐震化についてでございますが、本市の公立小・中学校施設の状況につきましては、本年4月1日現在の耐震化率は81.3%、耐震性のある棟数は全75棟のうち61棟になります。
次に、今後の耐震化の予定や計画につきましては、今年度は幸小学校の耐震改修工事を実施するとともに、今定例会の補正予算において松ヶ枝中学校を耐震性のある旧最上小学校へ移転する予算案を計上しております。また、耐震化対策の取り組みといたしましては、今年度は塩谷小学校と桂岡小学校の耐震診断を実施いたしますが、その結果により耐震補強工事が必要と判断された場合は、今後の耐震化の進め方について市長部局と協議をさせていただきたいと考えております。
次に、耐震化対策の見解につきましては、学校施設は児童・生徒が多くの時間を過ごす学習や生活の場でありますので、児童・生徒の安全・安心の確保からも早急な対策が必要だと考えております。
次に、学校のトイレについてでございますが、まず、本市の公立小・中学校校舎のトイレの洋式化の状況につきましては、本年4月1日現在におきまして、小学校は18校のうち8校、中学校は12校のうち3校の洋式トイレの整備が完了いたしております。
次に、今後の予定やスケジュールにつきましては、今年度は幸小学校の大規模改造工事にあわせてトイレを洋式化するほか、毎年1校ずつ整備することとしておりますトイレ改修事業として銭函中学校のトイレを洋式化いたします。さらに、今定例会の補正予算におきましては、松ヶ枝中学校を旧最上小学校へ移転するための改修事業の中でトイレの洋式化を実施することといたしております。次年度以降についても大規模改造工事にあわせてトイレを洋式化するほか、毎年1校ずつ進めているトイレの改修事業を継続してまいりたいと考えておりますが、今後の具体的な計画といたしましては、令和2年度中に策定するよう国から求められている学校施設の長寿命化計画と関連することから、その中でトイレの改修計画についても整備方針を検討してまいりたいと考えております。
次に、ユニバーサルデザインやLGBTに配慮した学校のトイレの改修につきましては、多様性を尊重するという観点からも、また共生社会の実現に向けても、学校現場に限らず社会全体で取り組むべき課題であると認識をいたしております。
(「議長、11番」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)11番、高橋克幸議員。
○11番(高橋克幸議員)2点だけ再質問させていただきます。
1点目は、何人かの議員からもお話がありましたけれども、やはり学校のトイレの問題です。
先ほど本質問でも言いましたが、子供たちの生活の場は当然でありますけれども、その改善とともに避難所としてのその役目があるわけです。昨日も新潟県のほうで地震がありましたけれども、災害はいつ来るかわからない、そういう状況を考えますと、地震だけでなくて台風ですとか、いろいろな災害が考えられますので、長寿命化計画の策定というのは理解できるのですが、いろいろな検討をしてスピード感を持ってやっていただきたい。なおかつ、もう少し具体的に、計画ができるまでではなくて、全体像として5年スパンで考えるのか、3年スパンで考えるのか、そのぐらい踏み込んで答弁をいただきたいなというふうに思っておりますので、見解を伺いたいと思います。
それから、学校の耐震化ですけれども、これも同様でして、やはり小樽は全道の平均からも、全国の平均からも相当おくれている、これは学校適正配置がありましたからやむを得ない部分はあるにしても、やはりこれも先ほど市長と教育長の認識を伺いましたが、私も同様に早急に対策が必要だという認識は共通しているところでありますので、いかにして早く進められるかということを前提に、市長も早急にというお話がありましたけれども、もう少し具体的な、先ほど言いましたが、スパンの問題も含めてお答えをいただければありがたいなというふうに思います。
もう1点は、観光問題について伺いましたが、本市経済に関する影響について3点指標を伺いました。年間消費総額1,255億円というのはわかりました。ただ残念なのは、経済波及効果、雇用効果の調査を行っていないと。15年前でしょうかね、行っていたのは。最初に伺いましたけれども、市長も観光産業は基幹産業の一つとして重要なのだというふうな御答弁をいただきました。私も全くそのとおりだと思います。原部の方も、部長を含めそういう認識であるというふうに私は思っているのですが、なぜ長い間これが放置されていたのかという、非常に私は問題だというふうに思います。一つの指標をきちんと出して、なおかつそれに対しての対策を考えていくというのが、これはやはり本論だと思いますので、なぜこれが飛ばされていたのかという理由と、それから早急にこの経済波及効果と雇用効果を調査していただきたいというふうに思いますけれども、いかがでしょうか。
○議長(鈴木喜明)説明員の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)市長。
○市長(迫俊哉)高橋克幸議員の再質問にお答えをさせていただきます。
最初、学校の耐震化の問題について私からも答弁をさせていただきましたけれども、適正化基本計画が今一旦中断するような形になっております。本来統合される予定だった学校の耐震化について、私も大変必要だというふうに考えておりまして、今回、調査が未了だった4校のうち2校について調査を行うことにしてありますけれども、今後、子供たちの学校の耐震化というのは私どもとしても急務だというふうに考えておりますので、教育委員会ともしっかり協議をさせていただきながら前に進めてまいりたいなというふうに考えているところでございます。
それから、2点目の観光についてのお尋ねでございますが、この経済波及効果、それから雇用効果の測定を平成16年の調査以来行っていない、この原因について私は把握はしておりませんけれども、高橋克幸議員の御指摘のとおり、観光はやはり本市の基幹産業の一つでありますし、今後さまざまな対策を講じていく上で、こういった経済波及効果ですとか雇用効果のデータというのが必要になってまいりますので、この調査の効果を把握するための必要な調査なり分析というのは前向きに考えていきたいなというふうに思っているところでございます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)教育長。
○教育長(林秀樹)高橋克幸議員の再質問にお答えをさせていただきたいと思います。
耐震化につきましても、トイレの整備につきましても、学校施設というのは子供たちにとって1日の大半を過ごす学習、生活の場であるとともに、避難所として、先ほど議員からも御指摘ございましたように、トイレだとか災害時に備えた対応が必要になってくるということでございます。十分な安全性や防災性、それから防犯性、そういったものを備えた施設を整えておくということは、非常に子供にとっても避難所としての施設にとっても大切なことだというふうに考えております。
そういう意味におきまして、先ほど市長からも答弁がございましたように、耐震化対策、それから、トイレは老朽化対策の一環として整備をしているということもございます。どちらにおいても大変スピード感を持って進めなければならないということでございますので、私どもから具体的なプランなども財政部サイドに示しながら、早急にできるように協議を進めていきたいというふうに考えております。
○議長(鈴木喜明)高橋克幸議員の一般質問を終結し、この際、暫時休憩いたします。
休憩午後5時08分
――――――――――――――
再開午後5時30分
○議長(鈴木喜明)休憩前に引き続き、会議を再開し、一般質問を続行いたします。
(「議長、15番」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)15番、中村吉宏議員。
(15番中村吉宏議員登壇)(拍手)
○15番(中村吉宏議員)令和元年第2回定例会に当たり、一般質問します。
まず、観光税について伺います。
本市議会におけるこれまでの議論で、財政強化のために歳入を増加させる必要性を説いてきました。定住人口にさらなる負担を強いるのではなく、交流人口に御理解をいただきながら少しずつの御負担をいただく法定外目的税の新設を求めてまいりました。いわゆる観光税という形での導入を求め続けてきたのは、本市の観光入込客数が定住人口の80倍近くであることに着目してのことであります。
先日示された平成30年度小樽市観光入込客数の概要で、平成30年度の本市への観光入込客数は781万人を超え、また、ここ数年800万人前後の観光客が小樽を訪れている状況を見てのことであります。また、同概要では、宿泊客延べ数は平成29年度が88万5,100人であったのに対し、平成30年度は94万8,200人と増加をしていることが示されております。
これまでの議会議論で私は、宿泊客延べ数に着目し、また、他都市の状況なども示しながら、観光税のうち宿泊に対する課税も提言してまいりました。最近の議論では、昨年第4回定例会の予算特別委員会で観光税等の導入を市長に伺ったところ、本市の第二次小樽市観光基本計画に示された観光インフラ整備の必要性等が記載されていることを示されて、本計画が財源についてどう考えて策定されたのかと指摘されておりました。また、小樽市収支改善プランにも観光税導入の検討ということが示されている点も捉えられ、どうすれば導入できるのかという観点で検討したいということでした。
それを受けて、本年第1回定例会一般質問でこの点の進捗を伺ったところ、庁内の検討状況は、札幌に先駆けて導入することにより宿泊施設の競争力低下が生じないか、また、国が実施する出国税や北海道が検討している宿泊税、本市の入湯税等との関連について産業港湾部で検討してきたというものでした。また、倶知安町や島根県松江市、茨城県等の事例を情報収集されたとのことでありました。
そこで伺いますが、本市の課題について、具体的にどのような検討がなされたのか示してください。また、検討するに当たり基礎となる情報を得るための調査などは行ったのか示してください。
それから、これまで調べた他都市の事例などについて、本市で実施可能かどうかをどのように検討されたのか示してください。また、本市でどうすれば導入できるのかという観点から方向性や結論を打ち出すことができたのかお示しください。
この議論を行っている間にも、札幌市は宿泊税の導入を検討し、以前から導入を検討していた北海道も宿泊税の導入を具体的に検討し始めております。この状況下で本市として今後どのような対応をするのでしょうか。宿泊施設の競争力を心配していた相手の札幌市も宿泊税の導入を検討することで課題がなくなるのか。また、北海道が宿泊税を導入すれば二重課税という懸念事項も生じることになり、この調整は必須であります。北海道全体の観光入込客数が5,400万人台であることが示されており、本市の入込客数はまさにその15%近くである中、もし宿泊者に対する課税を行うのであれば、道や札幌市が導入をするとの前提でどのような調整を行うのか示してください。なお、この質問に対し、まだ道や札幌市が決定に至っていないから考えられないという答弁は行わないでください。
また、こうした問題を捉え、他の方法による法定外目的税の課税などを検討しないのか。もし検討されていれば、どのような内容なのか具体的に示してください。これについて参照した他都市事例があれば、あわせて示してください。
中心市街再々開発について伺います。
この問題も、これまで多くの議論をしてまいりました。直近では平成30年第3回定例会の折、小樽駅前第1ビル、第2ビルの老朽化の状況、そして、小樽駅前広場の危険な交通状況を指摘し、手始めに小樽駅前第1ビル周辺地区から取り組んではどうかと質問をしました。市長は、駅前広場の危険性やビルが老朽化した小樽駅前周辺を観光都市小樽にふさわしい玄関口として整備するために、関係各所と協力しながらリーダーシップを発揮したい旨、御答弁されました。
平成31年第1回定例会の一般質問で、私はこの小樽駅前地区について、第1ビル周辺地区で再開発準備組合を中心に議論を進めているこの地域から手始めに議論を進め、同組合が求めている中心市街地活性化基本計画を策定することについてどのように考えているのか伺いました。御答弁では、今年度、同組合や関係機関と連携し議論を進め、本市の役割や必要な計画、スケジュール等について調整してまいりたいという御答弁でした。さらに、中心市街地活性化基本計画策定の目途などについては、中心市街地活性化基本計画と立地適正化計画等の策定を挙げ、今後、同組合や関係機関等と議論し、策定のタイミングについても調整とのことであります。
まず、この問題について、今年度に入り同組合や関係機関と議論などを行う機会があったのでしょうか、お示しください。また、あったとすればどのような議論であったのかお示しください。
また、中心市街地活性化基本計画について、これまでも同組合から策定の要望が提出されておりましたが、本市では策定に消極的であると考えます。答弁中にも触れている、必要性という言葉を検討されているようですが、第1ビル周辺の再開発事業における中心市街地活性化基本計画の必要性についてどのように考えているのかお示しください。
また、前回定例会の答弁中に示された立地適正化計画は、これまで中心市街地問題と都市再生問題が地方都市の課題として議論されてきた経緯の中で、平成26年の都市再生特別措置法改正に伴い市町村が作成する制度として位置づけられたものであると理解をしております。この計画策定には、都市機能を増進する区域のほか居住を推進する区域を位置づけ、さらにその区域を結ぶ交通網まで示さなければならない、いわゆるコンパクトシティ・プラスと呼ばれる内容を盛り込んで計画策定を行わなければならないものであります。つまり、立地適正化計画を策定する際には、中心市街地のみならず本市全体を視野に入れた計画策定が必要となるわけであります。
本市の将来のまちづくりのためには、今後、策定しなければならない計画であると考えますが、そうすると立地適正化計画が策定されるまでに多くの時間を要することになり、小樽駅前地区の交通のふくそうや老朽化した建物が多い状況について早急な改善を行うことが困難になるのではないかという懸念が生じます。
ところで、この計画は、都市機能を集中させる区域の計画策定の際、中心市街地活性化基本計画とリンクさせることも可能であると理解をしております。また、それぞれの計画を策定することで、市街地の再度の開発や都市の整備について国からさまざまな交付金、特例などの補助メニューが用意されております。それぞれの計画に沿った整備にふさわしいメニューを利用する際にも、こうした計画がしっかりと策定されていなければなりません。
以上より、我々は、まず中心市街地活性化基本計画の策定を行うべきであり、また、今後の小樽を見据えたまちづくりのため立地適正化計画の策定も急がなければならないものと考えます。これらを前提に伺います。
小樽駅周辺の中心市街地活性化基本計画について早急に策定を行うべきと考えますが、見解をお示しください。また、同時に立地適正化計画策定作業も進めるべきであると考えます。この点、本市では立地適正化計画についてどのように考えているのか、中心市街地活性化基本計画との関連も含めてお示しください。
次に、最近市内に建設、計画されている太陽光発電施設について伺います。
最上2丁目において、民間の新電力による発電会社がソーラーパネルを設置し、太陽光発電事業を行う施設を建設しようと計画しています。また、市内ではほかに蘭島や豊川町などで既に太陽光パネルが設置された状況です。いずれの地域も、住民から疑問や不安の声が挙げられております。特に最上地域では、本事業参入により大きく住環境を変えられることへの不安や不満、また、太陽光パネルやその周辺機器が健康被害を与えることへの不安など多くの問題点を指摘しながら、太陽光発電事業がこの地域に参入することに大反対の態度を示しております。これまで2回の住民説明会が開かれました。その説明会も、住民側から再三開催の要求があり、市から事業者への働きかけでやっと開催できたものであります。最初の説明会の中で、住民から寄せられる質問事項に対し、事業者はほぼ回答ができず持ち帰るという状況でした。最上において問題となっている土地は、以前、市営住宅が建てられていた場所で、市が所有していた土地です。購入を希望した事業者が一般競争入札により落札して購入に至ったというものです。事業者は、土地の購入が決定し早々にも工事に着手をしたいようですが、近隣住民の理解も得られない中で事業者が事業を進めることを許容するということは、市民の安心・安全を守る観点からあってはならないことであると考えます。この件は市もかかわっていることであり、また、今後、市域においても同様のトラブルが発生しないよう対処するためにも、以下、伺ってまいります。
具体のことから伺いますが、最上地域での太陽光パネル建設について事業者から相談があったと思います。いつ、どのような相談であったのかお示しください。また、その際、市としてどのような回答を行ったのかお示しください。
太陽光発電により生産される電力は北海道電力株式会社に売電される計画であり、買い取る北海道電力株式会社では、売電事業者に対し事業予定の場所については地先の住民の方々の理解が得られていることが前提とされています。当然、市でもその状況は把握されていると思います。そうであるならば、市から事業者に住民相談会などの開催も促しているはずであると考えますが、そうした説明会の開催などを行うよう最初に伝えたのでしょうか。伝えたとすれば、いつ、どのタイミングで行うべきである旨、事業者に伝えたのかお示しください。また、伝えたとすれば、それを受けて事業者が住民の方々に対し説明会を開催するまでどのぐらい時間を要したのか示してください。
現状、当該説明会はとても住民の理解が得られたという状況には至っておりません。この状況の中で、市として今後この問題に対しどのような対応を行うのか具体的にお示しください。市には、住民の皆さんの安心・安全という観点からの対応を求めるものであります。
次に、市内の居住地域に太陽光パネル発電施設が建設されるという状況に関して、市では都市計画法上の市街化区域内で太陽光パネルのような工作物が建設されることについて法的規制はないという認識かと思います。しかし、前定例会の予算特別委員会でも一部触れましたが、小樽市が策定している小樽市都市計画マスタープランを見ると、最上、蘭島、豊川町の各地域において、太陽光パネルの発電施設等はおよそこのプランに合致する工作物とは認められません。都市計画マスタープランは法的拘束力はないにせよ、市の総合計画に大きく影響するものであり、それは本市の将来都市像に影響を及ぼすことにもなります。太陽光パネルの設置について、都市計画マスタープランとの整合性という観点から本市ではどのように対応していくのかお示しください。また、こうした工作物の建設等が想定される空き地について、今後策定する第2次都市計画マスタープランにその方針を示すべきと思いますが、考えをお示しください。
最後に、この種の事業について何らの規制がないというのは問題であると考えます。住環境整備や市民の安心・安全の観点から、このような事業の土地利用について本市独自の規制も必要と考えます。太陽光発電事業者は北海道に参入するに当たり、最初は比較的地価が安く地権者や地先との交渉の負担が少ない地域を選定し、順次拡大を図ってきた模様です。しかし、広大な土地があるとはいえ、発電した電力を送電する際の送電線の系統の送電可能量に限りがあるため、土地があるからそこに太陽光パネルを建設し続けるということは不可能とのことです。当初、事業者は道東や道北地域に、その後、道南地域に土地を求め開発を行ってきたところ、送電線の余裕がなくなり、比較的地価が高い道央の地域に参入を始めた状況であります。したがって、本市においても、この先各地域で同様の問題が生じる可能性があると考えます。そうなる前に、土地利用や事業展開についての規制を条例等で行うべきであると考えます。本市の見解をお示しください。
もし規制等を考えない、あるいは状況を見てということであれば、同様の状況が発生した場合、都市の将来像や市民の安心・安全のため、本市としてどのように対応するのかお示しください。
以上、再質問を留保して、質問を終わります。(拍手)
○議長(鈴木喜明)説明員の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)市長。
(迫俊哉市長登壇)
○市長(迫俊哉)中村吉宏議員の御質問にお答えいたします。
初めに、観光税導入について御質問がありました。
まず、本市の課題の具体的な検討につきましては、これまで産業港湾部内において、札幌市に先駆けて導入することによる宿泊施設の競争力低下や北海道で検討している宿泊税など、他の税との関連について課題抽出を行ってきたところではありますが、具体的な検討にまで至っていない状況であります。
次に、検討に当たっての調査などにつきましては、平成29年12月に北海道が主催した観光振興に係る新たな財源についての意見交換会での情報収集や、ニセコ町や倶知安町に対する電話でのヒアリング、税収を全額観光協会に補助することを検討している島根県松江市の例、また、税ではありませんが偕楽園への入場を有料化する方針を固めた茨城県の取り組みなどについて情報収集を行ってきたところであります。
次に、観光税の他都市における事例の実施可能性や導入に向けた方向性、結論につきましては、本年第1回定例会でお答えした庁内会議である、新たな財源確保に向けた庁内研究会を5月30日に立ち上げ、関係部局による全庁横断的な検討を始めたところであります。今後、その研究会の中で、観光税を含めた他都市の法定外目的税等の導入事例を参考に、導入可能性についての議論を進めてまいりたいと考えております。
次に、本市が宿泊税を導入すると仮定した場合の北海道との調整につきましては、現時点では北海道も本市も制度設計が未定のため詳細にお答えすることはできませんが、一般論としては、税額や徴収方法、課税対象などについて調整が必要になるものと考えております。
次に、他の法定外目的税の課税についての検討や参照した他都市の事例につきましては、先ほど述べた庁内研究会の中で沖縄県の環境協力税や熱海市の別荘等所有税などの事例について研究会で意見交換を行ったところであり、今後、研究会の参加部署で情報収集した他の方法による法定外目的税等の導入事例やアイデアを出し合い、導入可能性についての議論を進めていくこととしております。
次に、中心市街地再々開発について御質問がありました。
まず、再開発準備組合等との議論につきましては、準備組合とは2回、北海道開発局とは1回面談の上協議をしており、さらに、内閣府、北海道開発局及び北海道に電話による問い合わせを数回行っているところであります。内容につきましては、準備組合とは再開発の区域、スケジュール、再開発ビルの施設計画など、再開発事業を行うに当たっての基礎的な内容の確認や課題などについて協議しております。また、国や北海道とは、市街地再開発事業における国の支援を受けるための採択要件の内容や必要な計画などについて協議しております。
次に、第1ビル周辺の再開発事業における中心市街地活性化基本計画の必要性につきましては、第3ビルの再々開発事業の実施時には、国庫補助の採択要件として中心市街地活性化基本計画の策定が必須でありましたが、その後、国の要綱が改正され現在は採択要件となっていないため、第1ビル周辺の再開発事業の実施に関して、同計画は必ずしも策定が必要なものではないと考えております。
次に、小樽駅周辺の中心市街地活性化基本計画と立地適正化計画につきましては、中心市街地活性化基本計画は立地適正化計画の施策の効果を上げるための計画の一つであると認識しておりますが、同計画はおおむね5年以内に取り組むべき具体的な事業を記載し、国の支援を受けるものであることから、小樽駅周辺で取り組む具体的な事業の実施時期が明らかになった段階で、策定について必要性を含め検討してまいりたいと考えております。
一方、第1ビル周辺の再開発事業では国庫補助を導入する必要があることから、その採択要件を満たす立地適正化計画などの策定について早急に検討していかなければならないと考えております。
次に、太陽光パネル発電会社の市域内参入と市民の安心・安全の確保について御質問がありました。
まず、最上地域での太陽光パネル建設についての事業者からの相談等につきましては、昨年5月29日に事業者から電話と電子メールにより、事業計画の説明とパネル設置に係る規制等の相談がありました。その後、市関係部署の意見を集約し、火災予防条例の手続や建築基準法、宅地造成等規制法、都市計画法、森林法、小樽の歴史と自然を生かしたまちづくり景観条例の適用条件を示すとともに、反射光の影響によって建設後に住民とのトラブルが発生しないよう、計画段階で付近住民へ事前に説明し、十分な理解を得ることを意見として申し添え、6月6日に事業者へ回答しております。
次に、事業者に対する住民説明会開催の働きかけなどにつきましては、昨年6月6日に市から事業者に対し、付近住民へ事前に説明をし、十分な理解を得るよう意見として伝えておりましたので、昨年9月に当該用地を取得後、事業者の責任において説明会等が行われると理解し、市からは開催の働きかけはしておりませんでした。しかしながら、本年1月29日に住民説明会など十分な説明がなされていないとの情報を入手したことから、1月29日、30日、2月5日、27日の4回にわたり、事業者に対し速やかな開催を電話で要請しております。また、市からの要請と並行して、町会側と事業者の間でも日程調整が行われ、第1回目の住民説明会が3月15日に開催されたところであり、開催までには市の要請から約1カ月半の時間を要したことになります。
次に、この問題に対する今後の対応につきましては、資源エネルギー庁の太陽光発電に関する事業計画策定ガイドラインでは、事業者は地域住民との適切なコミュニケーションや周辺環境への配慮のほか、通常運転時における安全確保に関する取り組み、非常時に求められる対処、事業終了後の撤去・処分の実施などに適切に対応するよう明記されております。固定価格買取制度の認定を受けた事業者にはガイドラインを遵守する義務がありますので、市としては、市民の安心・安全のため、ガイドラインに沿ったこれらの取り組みへの適切な対応を強く求めてまいりたいと考えております。
次に、都市計画マスタープランとの整合性につきましては、マスタープランは都市計画法において都市計画に関する基本的な方針を示すこととされております。このため、マスタープランを根拠として個別施設の立地を規制することは困難であると考えております。
次に、第二次都市計画マスタープランに空き地の活用方針を位置づけることにつきましては、空き地の活用を図る際の周辺住環境への配慮などについて土地利用の方針に位置づけることが可能かどうか、都市計画マスタープラン策定委員会に諮ってまいりたいと考えております。
次に、条例等による規制やこれからの対応につきましては、国では4万キロワット以上の大規模な太陽光発電事業については、ことしの夏をめどに環境アセスメントの対象に加える法改正を予定しておりますが、市内の太陽光発電事業については比較的小規模なもので、国の環境アセスメントの対象とはならない規模のものであります。資源エネルギー庁では固定価格買取制度認定のための事業計画策定ガイドラインを定めており、小規模な太陽光発電についても適用され、設置に係る制限など一定程度の条件を示していることから、現時点で条例を策定する考えはありませんが、このガイドラインを補完するものとして他市町村の例を参考にしながら本市としてのガイドラインの作成を検討していきたいと考えております。
なお、ガイドライン作成までの間は、新たな事業者から相談があった際には、資源エネルギー庁の事業計画策定ガイドラインに沿った丁寧な対応をするよう求めていきたいと考えております。
(「議長、15番」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)15番、中村吉宏議員。
○15番(中村吉宏議員)今いただいた答弁、大半は予算特別委員会等で議論させていただきますが、1点だけ再質問させていただきます。
太陽光発電に関連しての最後にした質問で、市としては条例制定を今のところ考えていないと、本市としてのガイドライン作成を考えますということでした。それについて、それまでの間に新たな事業者からの相談があればガイドラインに沿うように丁寧な対応をしていきますという御答弁でしたが、本市としてどのように対応していくのかということなのですけれども、ここまで、住民の皆さんとのいろいろな不安や安心・安全という問題も申し上げてきました。こういう安心・安全を守るということで、住環境の維持ということを含めて、これは恐らく市長公約の中で未来に対する備えと、その辺にも関連してくることなのかと想定をしながら質問してきた中で、事業者に資源エネルギー庁のガイドラインに沿えと言うだけではなくて、例えば本市として土地の購入を考えている事業者がいたら、例えば住環境を冒すような場所に入り込もうとしている事業者がいたら、なるべくもう少しその住環境に影響のないところへの誘導ですとか、そういうアドバイスをするとか、そういうことが必要なのではないかと思うのです。まさしく住宅街の中に入り込んできてしまう、事前にキャッチしていてそれに対応できないというのはどうなのかということがあるのですけれども、もう一歩突っ込んでそうした対応もお願いしたいと思いますが、この点はいかがでしょうか。
○議長(鈴木喜明)説明員の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)市長。
○市長(迫俊哉)中村吉宏議員の再質問にお答えさせていただきます。
何点かあったと思うのですけれども、条例の制定について、まず一つありましたが、現状ではそのガイドラインに沿った形で対応させていただきたいというふうに思っておりますけれども、やはり条例化に当たりましてはいろいろな規制も盛り込む必要がありまして、既存の法令ですとか条例等との整合性を図りながらつくっていかなければならないということでございます。全国的に見てもこの条例を制定している事例がまだまだ少ない中で、当市としては他の事例も含めたガイドラインの制定というのが、結構かなり道外でも確認しておりますので、当面はこのガイドラインに沿った形で対応させていただければなというふうに思っております。
もう1点は、適当な土地があった場合にそこで事業を行わないような形で誘導できないかというお尋ねでございますが、基本的には法的に問題がなければ規制をすることはできないというふうに思っておりますけれども、私としましても、今、中村吉宏議員からの御指摘があったとおり、やはり地域の皆さんの不安の声がある中でこういった事業を積極的に進めていくことはできないというふうに考えておりますので、引き続き、住民の皆さんが納得するまでしっかりと説明会などで丁寧に説明していくように事業者には求めていきたいなというふうに考えているところでございます。
○議長(鈴木喜明)中村吉宏議員の一般質問を終結いたします。
(「議長、6番」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)6番、髙橋龍議員。
(6番髙橋龍議員登壇)(拍手)
○6番(髙橋龍議員)第2回定例会に当たりまして、一般質問をいたします。
一つ目の項目として、医療的ケア児についてお聞きをいたします。
平成30年3月、小樽市において、第5期小樽市障害福祉計画とともに第1期小樽市障害児福祉計画が策定されました。その中でも医療的ケア児の支援について触れられています。医療的ケア児とは、その名のとおり医療的なケアを必要とする子供で、近年の新生児医療技術の進歩に伴い全国的にその数はふえてきています。例えば嚥下ができず経管栄養の処置を必要としたり気管切開をしていたりと、何らかの医療デバイスを身につけながら生活をしている子供のことを指します。本市の障害児福祉計画の策定趣旨の中でも、児童福祉法の改正にも伴い障害児通所支援や障害児入所支援体制の整備について明記されています。つまり、これから支援体制を構築していく必要性を市も認識していることが読み取れます。そこで、現状と今後について伺います。
初めに、本市における医療的ケア児の数は把握されていますか。また、その数は今後増加をしていくと考えられるのでしょうか。
次に、市内の保育所に看護師の派遣をして対応するということなどはできるものでしょうか。難しい場合、本市の受け入れ体制の問題であるのか、法令や条例上の問題などがあるのかをお示しください。
本市において医療的ケアが必要な子供が保育所等に通いたいという要望があった場合、集団的保育の場で受け入れが可能かどうかというのはどういったプロセスで決定されていくものですか。
平成28年には、障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律及び児童福祉法の一部を改正する法律、いわゆる改正障害者総合支援法が公布されました。これには、医療的ケア児の支援体制の整備について自治体がその努力義務を負うことが盛り込まれています。この努力義務を小樽市としてはどのように捉えているのでしょうか。
医療的ケア児の対応は、保健所やこども福祉課、こども育成課、障害福祉課、医療機関、教育など、広くかかわることと認識しています。全国的な課題であるとともに、本市においても取り組んでいかなくてはならないものです。縦割りの組織の枠の中では解決できない問題ですが、庁内外の連携体制はどのようにされていくのか、今後の展望をお聞かせください。
現状、医療的ケア児は制度のはざまにあってスムーズな支援を受けられないことが課題視され、とりわけ乳幼児期においては集団的保育を受けづらい環境により、子育てに非常に不便を感じるケースが見られます。そうした実情も踏まえ、厚生労働省では平成29年度から医療的ケア児保育支援モデル事業を行い、政令指定都市以外の市町村であれば4分の1の負担で保育所に訪問する看護師の加配を行うことができるなどとした事業が実施されました。このモデル事業に対しての中間報告も拝見いたしましたが、この中で非常に有益であると考えられるものとして、地域において医療的ケア児の支援に当たる人材を育成することが事業の中に盛り込まれています。担い手がいないのであれば、人材を他市から確保するということも一つの手段ではありますが、それではパイの奪い合いになってしまいます。ですから、担い手を育成していくというのが将来を見据えた上でも健全な考え方ではないかと感じるところです。その必要性を小樽市は認識していますか。
現状は、実費で看護師を派遣してもらう必要があるなど金銭的な負担も大きいケースも散見されています。その額は月数十万円にも上ってしまうこともあるということです。所得の少ない家庭においてはそのケアのほとんどを家族がしなければならず、夜間も喀たん吸引などの必要があるために断続的にしか睡眠がとれないということも起こっています。この医療的ケア児の問題解決のために本市がしなければならないと考えることをお伺いします。全道、全国市長会を通じて道や国に働きかけを行うことを要望すると同時に、本市の中での取り組みとして何かできることをお考えいただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
この質問を行うに当たり、医療機関に従事する方からも具体的な事例も伺いましたが、この問題は非常に切実です。感情論で申しわけないですが、制度が整っていないことで本人や御家族が日々大変な御苦労をされていることを考えると、少しでも早く体制を整えて生きづらさを軽減してあげたいと心から思います。ぜひ前向きな御答弁をお願いするところであります。
次の項目に移ります。
昨日、山形県沖を震源とする最大震度6強の地震が起こりました。被害に遭われた皆様には、心からお見舞いを申し上げます。
昨今の大きな自然災害は決して他人ごとではなく、市長もおっしゃるように、日ごろよりの備えが肝要であると私も認識をしております。先日、平成30年度小樽市地域防災計画の修正について、災害対策室等から説明を受けました。昨年9月6日に発生した北海道胆振東部地震における停電の影響なども踏まえて、全面改訂や新設された部分もあると認識しています。その中から幾つか質問をさせていただきます。
北海道胆振東部地震の際には、多くの市の職員もその対応に御尽力をされたことに改めて深く敬意を表します。そして、その際に各現場における諸課題の気づきを市役所庁内から意見聴取したと認識しています。そこではかなりの数の意見があったやに伺いましたが、この計画において反映された部分をお示しいただけますか。
従前の計画から修正がなされた箇所については、資料でもお示しをいただきました。以前のものより具体性は増したと考える一方、まだ不明な部分もございます。
そこで次に伺いますが、この修正に当たっては、どんな段階を経て、どのような方がかかわって行われたのかお示しください。
この項の最初の質問で、庁内からの意見の反映についてお聞きしましたが、次に議会議論の反映について伺います。
北海道胆振東部地震の後に行われた昨年の第3回定例会では、多くの議員からも災害時の対応についての質問がなされました。それは今後の修正に反映されていくのでしょうか。例えば、私は災害時の避難所におけるペットの同行避難について質問をさせていただきました。国のガイドラインはあるものの自治体に委ねられている部分も多い中、小樽市においては計画の中には具体的なことが明記されていない状況であったわけです。今後きちんとその対応について考えていただくように申し上げましたが、この計画を拝見するに現時点では修正がなされていないかと思います。そこで、次に伺いますが、ペットの同行避難については小樽市災害対策本部の業務分担表で言うとどの対策部、対策班が担当になるのかお示しください。
地域防災計画とは別にある避難所運営マニュアルも拝見いたしましたが、避難所運営委員会の組織の中にある衛生班が現場での担当として最も近い印象を受けます。地域防災計画上の災害対策本部の中でのペットを担当する対策班と、避難所運営マニュアルの中の衛生班を構成する人員はどのように違うのでしょうか。そして、その双方の役割の差と発災時の連携体制をお示しください。
避難所運営マニュアルの中身についても以前より申し上げてきましたが、もっと考えていただきたい点が多くあります。特に厳冬期に災害が起こった場合、避難所に受け入れられなければ多くのペットの命も犠牲になるかもしれないことは想像にかたくありません。マニュアルには、状況に応じて設けるスペースとして、暖をとる採暖室、談話室、相談室などと書かれています。つまり、避難所となる学校で言うと、耐震化が図られている場合、校舎部分も使用できるわけです。その中でペットは屋外にいるようにしか書かれていません。以前も申し上げたかと思いますが、小型犬や猫などはケージに入れて室内に連れてくる必要があります。同行避難のペットのための部屋を設けることができないのか、改めて市の見解を伺います。
次に、地域防災計画の次回見直しは来年2月を予定しているということですが、避難所運営マニュアルの見直しはいつ行われますか。また、来年の小樽市地域防災計画の見直しにおいて、災害対策本部の業務の中にも同行避難に関して具体に明記していくことを要望すると同時に、避難所運営マニュアルにおいてもさらに実情に即した修正をしていただきたいと考えますが、いかがですか。
今やペットと一緒に暮らす世帯数は15歳未満の子供がいる世帯よりも多く、家族の一員として大切な存在です。人命を守ることと同じく、災害時にはペットの命も守られるよう、実効性のある計画、マニュアルの修正をしていただきたいと申し上げ、再質問を留保し、私の質問を終わります。(拍手)
○議長(鈴木喜明)説明員の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)市長。
(迫俊哉市長登壇)
○市長(迫俊哉)髙橋龍議員の御質問にお答えいたします。
初めに、医療的ケア児について御質問がありました。
まず、本市における医療的ケア児の数につきましては、医療機関からの連絡などにより一部は把握しておりますが、市内全体の人数は把握できておりません。また、今後の見込みにつきましては、厚生労働省の資料によりますと医療的ケア児の人数は増加傾向にあると報告されておりますので、本市においても増加するものと考えております。
次に、保育所への看護師の派遣による対応につきましては現時点では難しいものと考えております。その理由といたしましては、保育士の実務研修や保育環境の整備、医療機関との連携など、本市における医療的ケア児の受け入れ体制が整っていないためであります。
次に、医療的ケア児の保育所での受け入れプロセスにつきましては、本市においては受け入れの事例はありませんが、本年4月に厚生労働省から示された保育所での医療的ケア児受け入れに関するガイドラインによりますと、まず世帯の状況のほか、児童の健康状態、医療的ケアの内容について、保護者や児童との面談、主治医からの意見聴取などにより把握することとされております。その上で、集団保育や医療的ケアの実施の可否、保育士等の加配について、医師や保健師などの意見を踏まえながら検討することとされております。さらに、保護者が希望する保育施設において必要となる体制の構築ができるかなども検討した上で、受け入れが可能かどうか決定していくという内容が示されております。
次に、医療的ケア児についての庁内外の連携体制につきましては、本市の障害児福祉計画に基づき、医療や保健、福祉、教育などの関係機関からなる協議の場を設け、地域の現状や課題の情報共有、その対策についての意見交換をするための連携体制を構築してまいりたいと考えております。
次に、医療的ケア児の支援に当たる人材育成の必要性につきましては、医療的ケア児の保育施設での受け入れなどを検討していくためにも必要であると認識しております。
次に、医療的ケア児の課題解決の取り組みにつきましては、本市では医療的ケア児等コーディネーターに協議の場に参加してもらうことや、北海道が主催する支援に当たる人材を育成するための研修への受講勧奨などに取り組んでまいりたいと考えております。また、医療的ケア児に関する財政措置について全国市長会から国への要望は既に行われているところでありますが、取り組みの中で新たな課題が生じた場合には、市長会などを通じて北海道や国に要望してまいります。
次に、地域防災計画について御質問がありました。
まず、北海道胆振東部地震における課題の計画への反映につきましては、庁内から188項目の課題が挙げられ、そのうちの7項目について地域防災計画の見直しが必要と判断し、まず平成30年度には医療救護計画の改訂や停電対策計画の新設を行ったところであります。また、災害対策本部の組織や要配慮者施設等への物資供給に関することなど残りの5項目については、次回以降の地域防災計画に反映するための検討を進めてまいります。
次に、今回の地域防災計画の修正過程につきましては、北海道胆振東部地震後の議会議論なども踏まえ、災害対策室が昨年12月末までに、庁内各部局のほか、小樽市防災会議の委員を務める小樽警察署や小樽海上保安部など21機関に対して修正に関する照会を行っております。その上で修正箇所を取りまとめ、1月25日に原案を庁内及び21機関に示し、2月8日に関係部長会議を開催し修正案を策定した上で、2月18日に開催いたしました小樽市防災会議で修正を決定し、3月14日に告示したものであります。
次に、ペットの同行避難につきましては、地域防災計画にその分担についての詳細な記載はしておりません。しかしながら、避難所の開設については総括部総括班が所管し、運営については主に住民対策部住民班が所管することになります。
なお、ペットの同行避難に関する注意事項などについては、避難所の運営等を定めている避難所運営マニュアルに記載をしているところであります。
次に、災害対策本部における対策班と避難所運営マニュアルにおける衛生班の構成員の違いなどにつきましては、災害対策本部の対策班は市職員で構成されているのに対し、避難所の衛生班は避難者で構成されているという点であります。また、ペットに関する双方の役割につきましては、災害対策本部の対策班には、避難所におけるペットの飼育状況や課題を把握して避難所との情報交換を行う役割があります。一方、避難所の衛生班には、避難所におけるペットの飼育ルールを定め、その周知徹底を行う役割があります。
なお、発災時の双方の連携につきましては、避難所における情報共有を図るとともに、災害対策本部の指示に基づき協力して課題解決に当たることとしております。
次に、同行ペットのための部屋を設けることにつきましては、避難者の動物アレルギーのほか、ペットの鳴き声や排せつ物による臭気などの点から、現在の避難所運営マニュアルにおける飼育場所は原則的には屋外に設けることとしております。しかしながら、屋外の飼育については、冬期間の降雪や気温低下など気象条件による課題もあることから、その対応方法について今後検討してまいりたいと考えております。
次に、避難所運営マニュアルの見直しにつきましては、改訂時期について特に定めはありませんが、今年度購入を予定しております移動式発電機などの資機材一覧表やその取り扱い要領を明記するほか、昨年の北海道胆振東部地震時に避難所の対応を行った職員の意見を踏まえ、今年度内をめどに見直しを行ってまいりたいと考えております。
次に、地域防災計画におけるペットの同行避難などにつきましては、地域防災計画においてペットについての記載を検討するとともに、避難所運営マニュアルにおきましても、他都市の状況などを調査・研究し、必要に応じて見直しを行ってまいりたいと考えております。
(「議長、6番」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)6番、髙橋龍議員。
○6番(髙橋龍議員)それでは、再質問をさせていただきます。
まず、1点目の医療的ケア児についてお伺いをいたします。
数の把握について、一部は把握されていると、全体的な数の把握が必要であると考えますが、今後どのように取り組んでいただけますでしょうか。
2点目に関して、保育所の件、今の時点では受け入れが難しいというお話をされましたが、今後その受け入れのニーズというのが上がってきた場合に前向きに検討をしていただけるのか、また、どのようなことがあれば受け入れが可能になるのかということを考えていただきたいのですけれども、その点はいかがでしょうか。
次に、庁内外の連携体制に関して構築をしていくというお答えをいただきました。まず、その連携体制を構築していくと言ってもどういった形であるのかということです。例えばこの障害児者の福祉計画の中では協議会の支援体制というのが示されているのです。その中でこども支援部会というところがあって、その中でさらに医療的ケア児を含む障害児の支援体制整備に向けた協議の場の検討とあるのです。つまりどういうことかと言うと、協議会の中の部会で協議会の設置を検討するみたいな、すごくまどろっこしいといいますか、協議の場がすごく狭いのですよね。これが今その福祉計画の中には書いてあって、協議の場を設定していくということで、また、市長からの御答弁の中でも、これから庁内外の連携体制を構築していくとおっしゃっていた中で、現状がどうなっているのかというのと、この協議会が市長のおっしゃる庁内外の連携体制というものであるのかどうかお伺いをしたいと思います。
もう一つ、その実効性のあるものというか、実際にそのケースに当たるに当たってワーキンググループを庁内で形成していただけないかと思うのですが、これに関してもお答えをお願いします。
あともう1点、人材育成について、これは北海道の人材育成、コーディネーター育成に関して御答弁があったのですけれども、この中で少しお聞きしたいのは、人材育成というのを庁外で考えているということで、市内の事業所において人材育成、どなたかコーディネートできる人材を探していますと、育成をしたいと思っているのですがいませんかという言い方をするのか、または庁内においてもそういった人材を確保するという考えなのか、いずれかお示しいただけますか。
次に、ペットの同行避難についてお伺いをいたします。マニュアルの修正について御検討いただくというお答えでしたけれども、これに関して明記をするという方向、マニュアルを修正していくという方向で中身を検討していただくということなのか、もしくは、必要性がそもそもあるかないかというのを検討していただくということなのか、どちらなのかお示しいただけますでしょうか。
○議長(鈴木喜明)説明員の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)市長。
○市長(迫俊哉)髙橋龍議員の再質問にお答えをいたします。
私からはペットの同行避難についてお答えをさせていただきたいと思います。
先ほども御答弁させていただきましたけれども、やはり生きた動物を厳寒期に屋外で飼育するということは余りにも残酷だなというふうに考えておりますので、この辺については、今、御質問がございましたが、検討はいたしますけれども、前向きに検討はさせていただきたいなというふうに思っているところでございます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)福祉部長。
○福祉部長(勝山貴之)髙橋龍議員の再質問にお答えいたします。
医療的ケア児について幾つか御質問がございました。
まず、医療的ケア児の数の把握なのですが、一部しか把握できておりませんということですけれども、実際にこれは医療的ケアを必要としている方がどれだけいるかというのは、やはり保健所の部分でも把握できていないところがございますし、障害の部分でも、例えば重度心身障害児、身障者手帳1級を持っていて療育手帳もAを持っているという方でも、いわゆる障害のサービスを受けていない方というのは把握できませんので、なかなか全体把握は難しいのかなというふうに思っているところでございます。
あと、保育所への受け入れについても、現在のところは難しいということで市長の答弁がございましたが、やはり受け入れるときにどうやったら受け入れられるのか、例えば看護師の派遣というお話もございましたけれども、看護師が来ただけではやはり無理なのかなと、保育所自体でも、その周りの方の保育士のサポートも必要でしょうし、また、保育士がそういうことができるのかどうかということもいろいろとまた研修も受けなければいけませんので、そういう受け入れ体制をどうしていくのかということは、これから、他都市でモデル事業をやっているところもあるようですので、そういうところから情報も収集しながら、どうやったら受け入れられるのか、どういう課題があるのか、それについて庁内で検討していきたいなと思っているところでございます。
あと、庁内の連携の部分で、連携の場、協議会があって、その中でこども支援部会があって、そこで協議の設定をしているということですけれども、実際になかなか協議の場の検討については至っておりません。ただ、こども支援部会でやっているものがそのまま協議の場になるということではございません。ここは、あくまでも今入っているのは福祉の部分が中心となっています。やはり協議の場には福祉だけではなくて医療関係ですとか福祉の医療事業所、あと、教育の部分とか保健所とか、そういう関係部分もございますので、そういうところも含めた協議の場をどのようにして設定できるのかということを検討し始めているというところでございます。
あと、実行性のあることでは、庁内でワーキンググループの形成のこともございましたけれども、これも含めてどのような形でやっていくのかということは少し検討させていただきたいなと思っております。
あと最後、人材育成のコーディネーターの部分ですけれども、コーディネーターですとかそういった人材育成の養成の支援をしていきたいということで北海道でそういう研修を行っていますので、そちらのほうへ参加してくださいというような、民間事業所に案内をしたいと思いますし、あと、市の保育所でもそういうことができるのかどうなのか、それは少し検討していきたいと思いますし、あと、実際に昨年度、北海道でそういうコーディネーターの養成研修を行って、小樽市内では5名の方がその研修を受けられたということを数字として把握しているだけなのですけれども、そういうことがございます。ですから、そういう方にこの協議の場ですとか、そういうところにも入っていただいて、いろいろと検討していきたいなと思っているところでございます。
(「議長、6番」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)6番、髙橋龍議員。
○6番(髙橋龍議員)それでは、再々質問を少しだけさせていただきます。
まず、ペットの同行避難について市長から御答弁がありました。前向きにということで、この点に関しては大変期待をしておりますので、どうかよろしくお願いいたします。これは質問ではないのです、前置きなのです。
次に医療的ケア児についてなのですけれども、連携体制の協議の場を検討し始めているというお答えが今ありました。どのような検討をされているのかお示しください。また、5名の方が昨年研修を受けられたというお話もありました。こういったところで、先ほど御答弁の中にも少しありましたけれども、こういった協議の場に参加をしていただくであったり、今後、医療的ケア児の受け入れというか支援体制の整備についていろいろと御意見をいただいたりとか、今ももしかしたら連携をされているのかもしれないですが、よりその連携を密にしていただきたいなと考えるのですけれども、このあたり、現状どのようなやりとりをこの5名の方とされていて、協議の場に入っていただけるのかどうかということをお聞きして、再々質問を終わります。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)福祉部長。
○福祉部長(勝山貴之)髙橋龍議員の再々質問にお答えいたします。
協議の検討の場ですけれども、検討を始めたという段階でして、まだ具体的にどうこうということにまだなっておりません。こども支援部会の中で医療的ケア児についての研修とかはやってはいるのですけれども、具体的に、ではどういうふうにしていくのかということはこれから行う予定になっております。
あと、コーディネーターなのですが、そちらも5名いるということで把握しているというお話はしましたけれども、実際にこの方々がどこにいるのか、まだそこまでは把握できておりませんので、そういう方たちについて、これからそういう方が協力できるのかどうなのか当たっていきたいというところでございます。ですから、実際的にはまだ進んでいないというか、これから始まるというところでございますので、その辺は少し御理解いただきたいと思います。
○議長(鈴木喜明)以上をもって、一般質問を終結いたします。
お諮りいたします。
ただいま上程中の案件のうち、議案第1号ないし議案第3号及び議案第7号につきましては、議長指名による9名の委員をもって構成する予算特別委員会を設置し、これに付託の上、審査することにいたしたいと思います。
これに、御異議ございませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)御異議なしと認め、さように決しました。
それでは、予算特別委員を御指名いたします。丸山晴美議員、秋元智憲議員、高橋克幸議員、須貝修行議員、中村吉宏議員、中村誠吾議員、佐々木秩議員、小貫元議員、濱本進議員、以上であります。
なお、委員中事故ある場合は、所属会派において補充することといたします。
次に、議案第4号、議案第5号、議案第12号、議案第13号及び議案第15号につきましては総務常任委員会に、議案第11号につきましては経済常任委員会に、議案第6号につきましては厚生常任委員会に、議案第8号ないし議案第10号につきましては建設常任委員会に、それぞれ付託いたします。
日程第2「陳情」を議題といたします。
本件につきましては、別紙、お手元に配付の議事事件一覧表のとおり、所管の常任委員会に付託いたします。
日程第3「休会の決定」を議題といたします。
お諮りいたします。
委員会審査のため、明日から6月30日まで休会いたしたいと思います。
これに、御異議ございませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)御異議なしと認め、さように決しました。
本日は、これをもって散会いたします。
散会午後6時39分
会議録署名議員
小樽市議会 議 長 鈴 木 喜 明
議員 中 村 吉 宏
議員 小 貫 元