開議午後1時00分
○議長(鈴木喜明)これより、本日の会議を開きます。
本日の会議録署名議員に、安斎哲也議員、中村吉宏議員を御指名いたします。
日程第1「議案第1号ないし議案第26号及び議案第29号並びに報告第1号ないし報告第4号」を一
括議題といたします。
これより、一般質問を行います。
通告がありますので、順次発言を許します。
(「議長、1番」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)1番、秋元智憲議員。
(1番秋元智憲議員登壇)(拍手)
○1番(秋元智憲議員)一般質問をいたします。
先月、9月6日午前3時8分ごろ、北海道胆振地方中東部を震源とするマグニチュード6.7の地震が
発生いたしました。この地震によりお亡くなりになられた方々の御冥福を心からお祈りし、被害に遭われた方々に対しましてもお見舞いを申し上げます。一日も早い復旧と復興を心から御祈念いたします。
8月26日に行われた小樽市長選挙において、迫俊哉新市長が誕生いたしました。森井前市長が市
政運営を行った期間を振り返ってみますと、悪夢の3年3カ月だったと改めて実感しております。迫市長におかれましては、ゼロからのスタートではなく、マイナスからの市政運営スタートとなりましたが、小樽が安心して暮らせる町となるように、行政経験で培われた手腕を発揮するとともに、市役所を離れていた期間に、市民と対話を重ねてきた姿勢を貫き通していただくようお願いいたします。私も、これまでどおり、是々非々の立場は変わりませんが、小樽市の、そして市民のためになる政策については、全力で応援していく決意であります。
それでは、質問に入りたいと思います。
初めに、防災について質問いたします。
発災当初、震度データが入電しなかった地点では、正確な観測が行えず、その後、気象庁から、厚真町鹿沼で、震度7を観測したとの発表がありました。北海道で震度7の地震が観測されたのは初めてのことで、多くの教訓もあったことと思います。本市では、直接的な身体や住宅などへの被害はほとんどなかったものの、被害として挙げられるのは、停電と断水に起因するものであったと感じます。時間を追うごとに、市や関係機関の復旧作業により、比較的早い段階での復旧も行われ、かかわった市職員、関係機関全ての方々と、不安の中、混乱もなく、長時間にわたり我慢をしていただいた市民の皆さんに感謝をするばかりであります。本市が災害基本法に基づき作成している小樽市地域防災計画がありますが、この計画の目的は、本市の地域における災害に関し、防災関係各機関が相互に協力して、予防、応急及び復旧の災害対策を迅速かつ的確に実施し、もって市民の生命、身体及び財産を守ることを目的とするとあり、発災時の対応について記されております。今回のような直接的な被害ではなく、停電による影響は予想しにくいものではなかったかと感じます。今後の対応など課題もありますので、何点か質問したいと思います。
初めに、災害復旧計画についてでありますが、今回のような停電復旧作業については、当然、北海道電力が大部分を担うものと思いますが、停電について、市としてはどのような想定がされていたのか、想定されていなかったとした場合、今回はどのような考え、指示に基づき対応してきたのかを伺います。
次に、私はことしの第1回定例会で、防災と人事異動について質問しましたが、内容は小樽市地域防災計画で、職員の業務分担について明記されており、部署ごとに指示系統、業務内容も計画上は明記されているものの、毎年、管理職員の人事異動により、自分の役割を理解する前に異動してしまう状況では、万が一災害が発生した場合に、誰が見ても危機管理上大変問題があると考えるがどうかというものでありました。答弁では、管理職である職員は、ポストが少ないことから、基本的には係長職以下の職員よりも、異動サイクルが短くなりますが、いつ発生するかわからない災害に備えるためには、異動後、早い時期に、地域防災計画上の業務を把握する必要がありますので、毎年、人事異動後に、管理職のみならず全職員に対し、災害発生時初動活動及び災害対応における職員としての心構えの周知徹底を図っているとのことでした。今年度は、いつ職員としての心構えを周知されたのか、その方法についても説明してください。また、毎年の人事異動で、指示系統に問題はなかったのか、防災と人事の課題についてはどう捉えているのか伺います。
次に、小樽市が行う一般事務、手続等についてであります。
市内の大規模停電以降、市役所はもちろん、市の関係施設も、通電するまでの間、職員の皆さんも御苦労されたと思いますが、以前質問した際に、消防庁舎には自家発電機があり、発電が可能であるため、しばらくは対応できるとの答弁をいただいていましたが、改めてその能力と通電するまでの間、一般事務、手続等、どのように行っていたのか、通常業務復旧までの流れについてお知らせください。また、自家発電可能な時間などについて、説明してください。
次に、災害時の情報発信と情報の共有についてです。
今回、災害情報の発信と共有という意味では、停電による通信機器への影響が大きく、市はもちろん市民の皆さんも大変に苦労されたことは言うまでもありませんが、本来、震度4以上の地震が本市で起こった場合、緊急速報メールで気象庁からの緊急地震速報や、小樽市から避難勧告、避難指示、警戒区域情報、津波警報、大津波警報、指定河川洪水警報、土砂災害警戒情報などが、各携帯端末に配信されることになっております。9月6日3時8分に、緊急地震速報で、北海道道南で地震発生、強い揺れに備えてくださいとのメールを最後に、一度も情報が発信されていませんが、その理由をお知らせください。また、確認しますが、各自治体が地域情報を緊急速報メールで発信できるものと認識していますが、現状の緊急速報メール運用について、説明を願います。
次に、市民への情報の提供についてです。
長引く停電により、全く情報が得られず、大変不安に思っていた方も多かったと思いますが、現状での課題と対策でお考えがあれば伺います。
私は、以前より希望する市民に防災ラジオの配布、もしくは貸与を提案してきましたが、現在、各町会などへ1台配布されております。今回の震災で、どう活用されたのか、これまで使用方法などについて、どう指導してきたのかお知らせください。
東日本大震災以降、280メガヘルツのポケベル波を利用した防災ラジオの普及が進んでいるようです。その理由として、基地局が少なくていいこと、東京23区では、基地局が2カ所で済むようですし、基地局の電源が落ちない限り、情報を発信し続けられること、280メガヘルツ帯は、遠くや建物の奥まで電波が届くこと、導入に当たり、財政措置があることなどが挙げられますが、現在試験中の防災行政無線だけでは不十分です。導入に向け、本格的に議論すべきと考えますが、市長のお考えをお聞かせください。
次に、広報活動についてです。
広報車での広報活動は、以前から課題として挙げられている、聞こえづらい、聞こえないというものであり、確かに今回も広報車が地域を巡回していたのは認識していますが、やはり市民からは聞こえなかったという声が多く聞かれました。そこで提案ですが、災害の種別や状況に合わせた消防団との連携強化について、具体的に計画するべきではないでしょうか。
例えば、今回のように、ほぼ道路などに被害がない場合、日ごろから防災活動で地域を巡回している消防団に広報をお願いする。各分団には、車載用のスピーカーもありますし、何より地域に詳しいことから効果は期待できるものと考えますが、いかがですか。また、各分団には、小型発電機も数台配備されていますから、燃料さえ供給されれば、非常時に充電スポットの役割も果たすことができます。その上で、市では、これまで協定を結んでいるガソリンスタンドや組合などとの協定について、今回、どのように生かされたのか説明してください。
次に、市政運営と信頼回復について質問いたします。
平成27年4月に行われた市長選で当選された森井前市長は、市長というお役目についた日から、議会はもちろん、市民やまちづくりには欠かせない経済界と対立を深めてきました。その結果、市に対する信頼は失われ、あげくの果てには小樽市コンプライアンス委員会から法令違反、条例違反を指摘されることになりました。この間の失政は、迫市長に直接関係ないにしても、行政というくくりで考えると、市長を初め、市職員も市内外に与えた影響を真摯に受けとめ、信頼回復に向け、全力で取り組んでいただきたいと思います。
まずは、それぞれに与えた影響などについて、市長はどう受けとめているのか伺いたいと思います。
特に高島漁港区における観光船事業は、一番不利益をこうむっていた漁業者の反対の声を無視し、港湾法、市条例に反して許可を行ったことは、今後の市政運営に重大な影響を与え、ましてや前市長は、不利益をこうむった漁業者に謝罪をすることなく辞職したことは、許されざることであります。きっとどこかで責任をとるための市長給与1カ月50パーセント削減議案を議員が反対したと言っていることでしょうが、迫市長におかれましては、小樽市を預かる行政の長として、漁業者に対し一言でも謝罪の言葉を述べていただければ、漁業者の方々の不信も少しは晴れ、信頼回復の第一歩になると考えますが、迫市長のお考えを伺います。
平成29年8月17日のコンプライアンス委員会で、高島漁港区の観光船事業にかかわる法令、条例違反が確認されました。その結果を踏まえ、市は観光船事業者に対して、是正措置の通知をしていると認識していますが、その後の状況と今後の対応について説明してください。
また、現在まで再発防止策も含め、どのような議論をされてきたのかお答えください。
次に、森井前市長が3年3カ月の間に行った市政運営で、市民からの信頼を失うことになった事業や施策については、議会から指摘されながらも聞く耳を持たず、実施したそのほとんどが庁内会議、いわゆる内輪だけでの話し合いのみで意思決定され、一度決定されたものは、市民や事業者、各団体、議会に十分な説明や理解がされないまま、強引に行ってきたということです。特に議会の議決を必要としないものは、好き勝手にやり放題、参与の任用、除排雪、貸出ダンプ制度、地域公共交通網形成計画をめぐる北海道中央バスとの関係、港湾計画の一方的な中断、臨港地区の除排雪をめぐる問題など、枚挙にいとまがありません。しかし、これらの問題は、間違いなくこの小樽市で起こったことであり、市長が変わったからいいという問題ではありません。少なくとも森井前市長が、そのお役目につくまではそのようなことはなかったわけですから、なぜ信頼を失うようなことが行われてきたのかを検証し、再発防止策を講じなければならないと思いますが、市長のお考えをお聞かせください。
次に、7月2日に発生した住吉町13番地先のがけ崩れについて質問いたします。
7月2日は、第2回定例会最終日であり、討論での発言をめぐり本会議が中断し、閉会したのは22時11分でありました。この日、市内には、15時45分に大雨警報が発令され、19時34分に解除になったものの、15時半にはのり面土砂が崩れているとの通報があり、住民の方々が自主避難をされました。
まず、自主避難していた間の市の対応を時系列でお知らせください。
私も近隣の方に相談をいただき、3日に現地の確認と避難されている方の話も聞き、その都度担当部署に要望などを伝え、北海道にも関係することから、公明党の阿知良道議会議員に相談し、北海道の担当部署の考えも伺いましたが、道の基準の問題などもあり、いまだ解決はしておりません。自主避難された方の中には、なれない環境に小さい子供が体調を崩したりするなど、問題の解決もされず、これから関係機関と連携していくやさきの7月4日、森井前市長は辞職することを発表しました。市政運営を投げ出したばかりか、安心、安全な市民生活まで投げ出したのです。きょう住む場所の安全面の不安や、今後の生活のめどなど、何ら解決していない7月14日、私の家の近くで、午前7時前からスピーカーを使用して、議会と一部の議員批判、聞くところによると、安斎議員や濱本議員の家の前や、近くでも同様の批判をされていたそうです。
(「目の前ですよ」と呼ぶ者あり)
当時は、まだ市長の職にあったわけで、市民の中には市民の安眠さえも妨害する市長とやゆしていた方もおります。常識の枠を超えた森井前市長の行動に見るにつけ、市長の責任、資質とは何か、市民の安心と安全を実現することとは何か、改めて考えさせてもらいました。そのような中でも建設部、総務部災害対策室の職員の皆さんには、道や住民との話し合いなどで、御苦労されていることと思いますが、改めて迫市長には一日も早い解決に向けて調整していただくように、住民の皆さんにかわりお願いしたいと思います。被害に遭われた方は、自主避難という形ではありましたが、本市では被災し、住居に被害があった場合など、市営住宅入居2カ月間は家賃が無料とのことでした。その後、期間延長は市長決裁が必要になると伺いました。
まず、現在ある市の制度について説明してください。住民の方の中には、2カ月の間、市営住宅に無料で入居できるのはありがたいが、その後、場合によっては市営住宅を出なければならないのなら不安だとおっしゃる方もいらっしゃいます。今回のような災害の場合、決裁者である市長が不在であっても対応できる制度の変更も必要だと考えます。先ほどの住民の方のように、家賃が無料となる期間がはっきりしているだけでも安心され、その後の生活について考えるきっかけにもなると考えますが、市としてどのような考えを持っているのかお聞かせください。
次に、がけ崩れ発生地域についてです。
この地域は、北海道から急傾斜地崩壊危険区域に指定されており、過去には市から道に対して、急傾斜地崩壊防止工事についての要望もされてきたことと認識しております。以前からこの場所の危険性については、市や道も認識していたところだと思いますが、この急傾斜地の改修について、どう進めていくことが一番なのか、改修には多額の費用もかかることから、いまだ解決に向けて議論、調整がされております。一日も早い解決に向け、小樽市としてどう取り組んでいくお考えなのか伺います。
最近の天気を見ても、熱帯地域のスコールを思わせるような雨の降り方をしていたり、雪の降り方も以前とは異なる降り方をしていたり、また、地震の発生などを考えると、急傾斜地崩壊危険区域を改めて確認する必要があると思いますが、市内で指定されている地域数と状況や管理方法について、お知らせください。他の自治体を見ますと、急傾斜地崩壊危険区域については、独自で崩壊防止工事に対して補助金を出し、対応しているところがありますし、制限行為も設けている自治体もありますが、本市の状況について説明をいただき、制度設計も含め、危険急傾斜地対策を行うべきと思いますが、お考えをお聞かせください。
次に、第1回定例会で、公明党の代表質問で取り上げた行政評価について、迫市長のお考えを伺いたいと思います。
小樽市における行政評価は、山田市長、中松市長時代から試行を重ね、中松市長時代には、制度の中身について提案、議論させていただきました。迫市長も当時の総務部長として議論させていただいたことを覚えております。本格実施に至るまでの間は、時間をかけ、細部にわたる見直しをしてきました。本年第1回定例会では、除排雪に関する問題の質問で、全く行政評価の議論を深められませんでしたが、今回質問するに当たり、第1回定例会の答弁書を読み返してみると、今後の目指すべき方向性についての質問では、次期小樽市総合計画策定の基本方針において、成果を重視した目標管理型の市政運営を推進するため、行政評価と一体となった計画の運用の仕組みを構築することとしておりますとの答弁でした。ここで言う行政評価と一体となった総合計画の運用の仕組みとはどういうものなのか、説明をお願いいたします。中身は別として、目標を管理する市政運営という考え方自体は理解するところではありますが、私が言う行政評価は、限られた財源で、いかに市民に対し質の高いサービスを提供するか、多様な市民ニーズに応えていくかということであります。全職員が制度の趣旨を理解することが必要不可欠であります。平成29年度に実施した行政評価は、今まで行ってきた行政評価の視点である市が実施する妥当性、事業の優先性、緊急性、有効性、効率性の視点がほぼ削られていると指摘をいたしました。答弁では、これまでの方法では複数の事業における優先性など、比較検討が困難で、スクラップアンドビルドが進まなかった。しかし、評価の視点を事業から施策レベルに上げ、目標の達成状況を点検することで、事業のスクラップアンドビルドが可能になるとのことであります。
制度の理解について質問すると、職員の制度理解や趣旨の浸透、定着が不十分だとのことです。このような状況で、本当に施策レベルの点検ができるとは到底考えられませんし、行政評価の趣旨がしっかりと定着し、個別事業の評価が可能になった時点で、施策レベルの評価に変更したほうが効果的と考えます。制度として定着し、効果が出るまでは、事業評価の手法を用い、平成29年度に実施した施策評価の不十分だったところを補う形で運用するべきだと考えますが、市長のお考えを伺います。
さきに行われた市長選において、迫市長は、今後、市政運営を進めていく上で、事業の確認、見直しもしていくと話されていましたが、もしその手法について何かお考えがあればお知らせください。
次に、外部評価についてです。
行政評価における外部評価導入は、以前から提案してまいりました。28年度から導入されましたが、残念なことに行政評価市民会議の報告書でも指摘されているように、評価したいずれの施策においても、評価判定に至りませんでした。この会議のメンバーである市民からは、意見がかみ合わない、議論がかみ合わないなどの意見があったことについて、当然有識者と一般市民の方が、行政評価市民会議で議論をする場をつくるわけですから、議論がかみ合わない、意見がかみ合わない、そうならないための大前提として、制度を設計するに当たり、しっかり議論を重ね、他市など先進市などを参考にするという発想はなかったのか、もし参考にした自治体などがあれば、事例を紹介してください。
また、今後どのように改善を図っていくのかお答えください。
以上、再質問を留保し、質問を終わります。(拍手)
○議長(鈴木喜明)説明員の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)市長。
(迫俊哉市長登壇)
○市長(迫俊哉)秋元議員の御質問にお答えいたします。
初めに、防災について御質問がありました。
まず、地震等による停電の想定につきましては、災害対策本部を設置する市役所及び消防庁舎の停電に対するマニュアルは策定しておりましたが、長時間にわたる全市的な大規模停電に対する想定はしておりませんでした。
また、今回どのような考え、指示に基づき対応してきたのかにつきましては、早期の停電復旧が不透明であったため、いち早く災害対策本部を設置し、対応策を検討した上で、避難所の開設や非常食の配給のほか、広報活動などを行ったものであります。
次に、職員に対する災害発生時の対応等の周知につきましては、今年度は5月30日に災害対策本部における各対策部等の役割や対応のほか、職員としての心構えなどを職員みずからが改めて確認できるよう、災害発生時初動活動メモの作成と携行について、庁内メールにより周知をし、その実践を促したところであります。このように全庁的に周知をしておりますし、これまで大きな災害はなかったため、人事異動による特段の影響はなかったものと認識しておりますが、人事異動の際には、通常業務のほか、地域防災計画に基づく災害時の業務内容も適切に引き継ぎが行われるよう指導してまいりたいと考えております。
次に、本庁舎における自家発電機の能力と通常業務復旧までの流れにつきましては、自家発電機は1回の満タン給油で約24時間稼働させることが可能であり、その電力は本庁舎内線電話、情報システムのサーバー及び別館1階へ供給される仕組みとなっております。そのため、9月6日の停電発生時においては、別館1階の各窓口では、一部の事務を除き、通常どおりの業務を行うことができましたが、他の部署ではシステムを使用する業務等を行うことができませんでした。
なお、その後、午後3時45分には、電力が復旧したため、全庁的に通常業務が可能となったところであります。
次に、緊急速報メールを配信しなかった理由及び現状の運用につきましては、緊急速報メールには市区町村が利用するに当たっての規約があり、避難指示や避難勧告など生命にかかわる緊急性の高い15項目の情報のみ配信することが可能となっております。そのため、今回のように避難所開設や非常食の配給に関する情報については、規約により本市においては配信できなかったものであります。
次に、市民への情報の提供における現状の課題と対策につきましては、現状の情報提供の主な手段であるテレビやインターネットなどは、今回のような大規模停電の場合、送信側も受信側もともにその伝達ツールの使用ができなくなることが課題であると改めて認識したところであります。
また、消防車等による広報も行いましたが、聞き取りにくいといった声も寄せられたことや、消防活動が伴う災害時には、消防車による広報が困難になるという課題もあります。情報の提供に関する対策につきましては、重要な課題の一つと考えており、今後、既存の車両の効果的な運用を行うなど、検討を進めていかなければならないと考えております。
次に、本市が町会等に配布している防災ラジオの活用につきましては、全ての配布先に確認はしておりませんが、有効に情報を収集できたという声を伺った一方、ラジオの所在が不明といった町会もありました。また、これまで行った使用方法などの指導につきましては、平成25年度に配布した際、配布の目的やラジオの特徴、活用方法などについて、文書をもって説明を行ったものであります。
次に、280メガヘルツのポケベル波を利用した防災ラジオの導入につきましては、本年度実施設計を進めている防災行政無線の整備が終了した後に、280メガヘルツ帯の防災ラジオを含め、より効果的な防災システムの導入に向けて、研究や議論を進めてまいりたいと考えております。
次に、災害時の消防団との連携につきましては、現在も災害発生時には避難誘導などについて連携を図っているところでありますが、今回のように消防団が直接災害活動を行っていない場合には、状況に応じた広報活動などについても協力が得られるよう、消防本部及び消防団と検討を進めてまいりたいと考えております。
次に、燃料供給に関する協定がどのように生かされたのかにつきましては、小樽地方石油業協同組合と締結した災害協定に基づき、消防車などの緊急車両、消防庁舎や水道施設などの発電機で対応した施設に対し、優先給油が可能となったことにより、円滑な災害対応が実施されたところであります。
次に、市政運営と信頼回復について御質問がありました。
まず、前市長において、議会や経済界に与えた影響などに対する私の受けとめにつきましては、市政運営を円滑に進めるためには、議会や経済界との信頼関係のもとで、市政におけるさまざま課題や施策について、議論できる関係が築かれていなければならないものと考えております。しかし、前市長においては、そのような関係を構築できず、逆に対立を深めたため、市に対する不信感を抱かせ、市政運営への協力意欲を減退させたのではないかと受けとめており、その結果、本来現状において進んでいなければならない本市の施策や計画等が滞ってしまっているものと考えております。
次に、漁業者の方々への謝罪につきましては、このたびの高島漁港区での観光船事業にかかわる許認可については、市の誤った法令解釈により許可したものであり、これが原因で漁業者の方々の操業に支障があったということは、行政を預かる身として大変申しわけない気持ちであります。今後、このようなことはあってはならないことだと強く感じているところであります。そのためにもしっかりと是正措置を講じるよう取り組んでいくことが必要であるとともに、このような問題が二度と起きないよう、再発防止に最大限努め、この間失った信頼を回復してまいりたいと考えております。
次に、是正措置通知後の状況と今後の対応につきましては、観光船事業者に対して、平成30年4月27日付で、観光船事業にかかわる許可等の取り消し処分をし、観光船事業にかかわる建築物については、通知文送達の日から3カ月以内に分区条例に適合するよう用途の変更または撤去を命じているところであります。その後、港湾室において、定期的に現地の状況を確認するとともに、事業者に是正措置を講じるよう指導しており、さらに建築物の是正措置の履行期限である8月7日が迫った7月23日に現場確認を行った結果、是正措置が講じられていなかったため、改めて事業者に対し、速やかに是正措置を講じるよう口頭指導したところでありますが、9月末時点でいまだ是正措置が講じられていない状況にあります。今後の対応につきましては、再度口頭指導や文書指導を繰り返し行うなど、是正措置を講じるよう粘り強く対応してまいりたいと考えております。
次に、現在まで再発防止策を含め、どのような議論をしたかにつきましては、まず法令違反に関しては、高島漁港区の観光船事業にかかわる許認可が、分区条例の拡大解釈による誤った運用を行ったことで、法令違反になったものであり、市の誤った行政手続を正すためにも、これまでの過ちを真摯に受けとめ、瑕疵のある許可等の取り消し処分を行う是正措置を講じるとともに、違反建築物となった観光船事業にかかわる建築物については、港湾法に基づき是正措置を命ずるという不利益処分を行うことについて議論したものであります。
また、再発防止に関しては、許認可の適否について、法令上判断しがたい事案であっても、拡大解釈を防止し、公平、公正な判断を行わなければならないことから、あらかじめ具体的な例を示し、個人的な主観が入り込まないよう、誰もが客観的に判断できる事務処理マニュアルを作成する必要について議論したものであります。
次に、前市長の市政運営に対する検証と再発防止策につきましては、前市長が行ってきた一つ一つの事業や施策に対する検証は、今後、予算編成などのさまざまな場面で適宜行われていくことになるものと考えております。
私といたしましては、市政運営において法令遵守していくことはもちろんですが、施策や事業に対し、市民の皆様や議会の皆様から御指摘があった場合には、それを真摯に受けとめ、何が問題なのかを振り返り、改めるべきところは改め、丁寧な説明を行い、十分な理解を得た上で、前に進めることが重要であると認識しております。そして、これらのことをしっかり行うことで、適正な市政執行がなされていくものと考えております。
次に、住吉町のがけ崩れにおける本市の対応につきましては、7月2日の降雨により、当該のり面が崩れていると通報があり、関係住民に対し、住吉クラブへの自主避難の呼びかけと、市営住宅の入居についての検討を開始し、また、現場状況を踏まえ、大型土のうによる応急対策を実施いたしました。
7月3日には、大雨警報が解除され、帰宅可能の呼びかけを行いましたが、7月4日に再び大雨警報の発令見込みがあったため、自主避難の呼びかけを行うとともに、ブルーシートによる応急対策を行うことを決定しました。
7月5日午前に、大雨警報が解除され、住吉クラブを閉鎖しましたが、夕刻に再度土砂崩れの通報があったことから、自主避難者がいた7月9日午前まで当該避難所を開設したところであります。
次に、被災して住居に被害があった場合などの市営住宅への入居の制度につきましては、市営住宅の災害による一時使用に関する要領では、住宅使用料は小樽市財産条例の規定により免除となりますが、使用期間が許可を受けた月の翌月から起算して、2カ月を超える場合にあっては、当該2カ月を超えてからの使用期間について、公営住宅法施行令に基づき算出した当該住宅家賃の最低額に相当する額を納付しなければならない旨、定めています。
なお、市長が特別の事情があると認めるときは、使用料が免除される期間を変更できるものとなっています。
次に、市長不在時における使用料免除の期間延長への対応につきましては、今後、迅速な判断を要するケースなど、さまざまな事案が想定されるため、他都市の災害時一時入居の取り扱いも確認しながら、状況に応じた判断基準について、調査研究してまいりたいと考えております。
次に、本市の取り組みにつきましては、当該急傾斜地の崩壊防止工事について、北海道の考え方を再確認し、その内容を踏まえ、本市としてどのような対応ができるか検討してまいりたいと考えております。
次に、本市の急傾斜地崩壊危険区域の区域数と状況や管理方法につきましては、区域数が69カ所あり、そのうち工事着手している区域が59カ所であると北海道から伺っております。
また、区域内の管理方法については、急傾斜地の崩壊による災害の防止に関する法律で、水の放流や切り盛り土などを行う行為について制限していることや、土地の状況を把握する必要があることから、北海道でパトロールを実施しております。
次に、本市における危険急傾斜地対策につきましては、現在、急傾斜地崩壊防止工事に対しての補助金や、独自の制限行為は設けておりません。また、制限行為につきましては、急傾斜地の崩壊による災害の防止に関する法律の中で規定されているため、市独自に設ける考えはありませんが、今後、助成制度については、他都市の事例などについて情報収集を行い、本市の財政状況を踏まえ、創設が可能かどうか判断してまいりたいと考えております。
次に、行政評価について御質問がありました。
まず、行政評価と一体となった総合計画の運用の仕組みにつきましては、第7次総合計画では、何を行ったかよりも、どのような効果がもたらされたのかという成果を重視するため、行政評価を前提として、施策の効果を的確に図ることができる指標を設定するとともに、行政評価でその指標を用いて、施策の点検を行うことにより、効果がどの程度発揮されたのかを把握し、その後の施策の進め方に生かしていくという仕組みを考えているものであります。
次に、行政評価の手法につきましては、平成29年度に実施した行政評価については、成果を重視した目標管理型の市政運営を推進するため、施策の効率的な推進等を目的とし、小樽市行政評価市民会議が選定した3施策を対象とし、実施いたしましたが、成果指標の不足などにより、的確に評価できないなどの問題も指摘されたところであります。
今後につきましては、成果指標の適切な設定を行うなど、これまでの反省や事業評価の視点を踏まえた上で、運用してまいりたいと考えております。
次に、今後、市政運営を進めていく上での事業の確認、見直しにつきましては、行政評価において施策を適切に評価する仕組みづくりを行い、限られた財源の中、市民の皆様が安心、安全に暮らすことができるまちづくりを目指すとともに、よりわかりやすい市政運営を実現することが必要であると考えております。今後、これまでの行政評価の反省なども踏まえ、的確に評価できる仕組みを再構築した上で、施策を構成する個別の事業を確認、見直ししていきたいと考えております。
次に、行政評価における外部評価制度の設計につきましては、制度の導入前に庁内で議論を重ね、制度設計を行ったほか、他市の事例調査を行い、北海道内の主要10市中、札幌市、旭川市、函館市、江別市、北見市の5市で外部評価委員会を設置していることを確認しております。
また、そのうち三つの自治体では、外部評価委員会が評価対象を選定した上で、対象部署へのヒアリングを行っており、本市が制度設計をするに当たり、参考とさせていただきました。
次に、外部評価制度の改善につきましては、平成29年度に小樽市行政評価市民会議が行った施策評価におきまして、施策目標に対する成果指標の不足が指摘されたことから、次期総合計画では、施策目標に対する達成状況をよりわかりやすく測定できるように、さまざまな成果指標の洗い出しを行いながら、適切な設定となるよう努めます。
また、今後、外部評価を行う際には、参加していただく市民の方に行政評価についての理解を深めていただくため、十分な事前説明を行うよう努めてまいりたいと考えております。
(「議長、1番」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)1番、秋元智憲議員。
○1番(秋元智憲議員)それでは、何点か再質問に入る前に、初めに、高島漁港区の漁業者に対する謝罪ということで、迫市長からは申しわけなかったというお言葉をいただきました。
これまで、当初から、私もそうですし、議会としても大変に漁業者が不利益をこうむっていますし、たくさんの方から反対されているということは、もう何度となく申し上げる中で、実際は間違った許認可が行われてしまうと。そして、先ほども本質問の中でお話ししましたが、謝罪することなく辞職されたのですね。私は、直接漁業者に会って謝罪してほしいということを言ったのですけれども、実は余りにも市が対応を強硬に進めてきたために、漁業者としては、話し合っても仕方がないということだったのですね。だから、漁協としても会う必要はないと、会えないということを言ってきたのですけれども、それでも何とか誠意を見せてほしいということを言ってきましたが、結局はかなわず辞職されたのですが、実際、辞職した後も漁業者からはしっかりとけじめをつけてほしいのだということを言われていたのです。そういう意味では、先ほど迫市長から公の場で、申しわけなかったという言葉を聞けて、きょう多分漁業者の方もインターネットを通じて見ていると思いますので、そういう言葉を発するだけで、少しは信頼回復につながっていくものだというふうに思っておりますし、市長が変われば、こういう場ではっきりと申しわけないという言葉も言っていただけるのだなと、改めて感じたところであります。まずは、本当にありがとうございます。
その上で、何点か再質問なのですが、初めに、防災ラジオの件です。
これは、現在の防災行政無線、整備が終わった後で検討するということでありました。昨日までいろいろ議員も、そして千葉議員も言っていたかと思うのですが、FMおたるの難聴地域で、なかなか情報が得られなかったというお話がありまして、きのうは基地局に対する予算の話も出ておりましたけれども、確かにこの280メガヘルツの基地局を建てるのは、寒冷地だと9,000万円ほどかかるそうです。ただ、先ほども言ったとおり、東京23区、621平方キロメートルで、2カ所基地局があればカバーできるそうなのです。小樽市は243平方キロメートル、約2.5倍の面積を2カ所、2機でカバーできるということですから、小樽市であれば、1機あればカバーできるのではないかと。そして、その280メガヘルツのことは、多分皆さん調べていらっしゃると思いますけれども、ポケベルとはここにいる方は知らない人も何人かいらっしゃると思いますが、文字情報を飛ばすということで、波長が1メートルほどだということなのですね。それで建物の中に入りやすいと。そして、聞き取りにくいということがないそうです。これは、機械で文字情報を音声に変換して聞くために、聞き取りやすいということらしいのですけれども、今、全国で40市町村がこの制度を導入しているそうなのですが、昨日までFMラジオが聞こえなかったというお話もありましたし、基地局を整備するには多額の予算がかかるということでしたから、私はぜひFMラジオももちろんそうですけれども、この防災ラジオでも聞けますし、そういう電源が入っていなくてもJアラートなり緊急速報メールは自動的にスイッチが入る。そして、停電時でも使用することができるということを考えれば、非常に有効でありますということで、各自治体では全額と言わなくても、市民の方から負担をいただいて、市も何割か負担をして、使用者も負担をして使うという方法もありますし、ぜひ検討を進めていただきたいと思います。ぜひ効果についてもどのぐらい調べていただいたのか、もし認識があればお答えいただきたいと思います。
それと、信頼回復のことですけれども、再発防止策を講じる上で、これからいろいろと進めていくお話を伺いましたが、実は今までは、非常に答弁も不明確で、不明瞭な部分がたくさんありました。ただ、私が驚いたのは、きのう石田議員の除排雪の第2ステーション、第6ステーションで、除排雪が滞った、おくれた理由の答弁をいただいた際に、多分森井前市長だったらこういう話にはならなかったのでしょうけれども、排雪箇所の決定のおくれだったと。そして、作業員、ダンプを計画的に確保ができなかったということだったのですね。これは、事業者の方も小樽市としても、こんなの今までの経験を踏まえれば、当然わかっていることだったと思います。ただ、そういう答弁は、迫市長になる前はありませんでした。また、雪処理場までのルートとなる幹線道路の排雪を後回しにしたと。こんなことも考えられないですよね。そういう答弁ですけれども、はっきりときのういただいたことを考えれば、今までこれは議会で指摘されてきたことですよ。ただ、やはり担当の部長、また担当の職員の方も言えない部分もあったと思うのですが、市長が変わっただけでこういう答弁がいただけるようになったということは、実際、ほかの例えば港湾計画も勝手に中断の判断をして、商工会議所やほかの港湾にかかわる団体から、いろいろと続けてほしいということも言われていたにもかかわらず、強硬に進めたということを考えれば、どういうことが行われてきたのか、責任の所在を私ははっきりさせるべきなのではないかという考えで、こういうことをお話しさせていただきました。職員の方々も答弁は多分変わってくると思いますけれども、やはり今までとは違うと思うのですね。やはり正直に正確に、今まで問題があったことはしっかり答弁していただきたいなと思いますので、迫市長にはもう一度、どういう庁内会議で、迫市長は直接わからないかもしれないですが、総務部長でも構いませんけれども、庁内会議でどういう議論がされて、なぜいろいろなところから反対や指摘をされても引き返すことができなかったのか、訂正なりできなかったのか、そういうことも含めてしっかり調査していただきたいと思いますが、これについてももう一度答弁をいただきたいと思います。
それと、戻りますけれども、高島漁港区の観光船事業者の件ですが、今までも何度も言ってきましたけれども、この是正に応じない理由というのが私はわからなくて、実際、いまだに係船環もずっとそのままになったままですよね。ああいうものも、もちろん建物もそうですが、なぜ是正措置に従っていただけないのか、事業者としても多分言い分があるのでしょうから、どういう言い分を伝えられているのか、お話しいただければと思います。
それと、急傾斜地の件です。
先ほど指定されている区域は69カ所ということで、59カ所が既に工事着手済みだというお話を伺いました。今回の住吉町のがけ崩れについては、確かに一部工事はされているのですけれども、されていない部分もあるのですが、今回の住吉町のがけの部分もこの59カ所にまず含まれているのかどうか、それと、残りの工事の着手もされていない10カ所については、どういうふうに把握をされていて、今後どういう工事なり崩壊防止工事を進めていかれる考えとか、道の考えなどお話とかを伺っていればお示しいただきたいと思います。
それと、行政評価のところです。
これも細かくは予算特別委員会で質問したいと思いますけれども、外部評価の際の指標の不足が指摘されていたということですが、どういう部分が不足していたのかわからないのですが、具体的に何か市民会議の方々からお話があったのか、それとも外部評価が終わって、その後、市で考えていろいろと検討して、こういう評価が、指標が足りなかったのではないかというものがもしありましたらお知らせいただきたいと思います。
○議長(鈴木喜明)説明員の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)市長。
○市長(迫俊哉)秋元議員の再質問にお答えをさせていただきますけれども、御答弁の前に一言、先ほど漁業者の方への謝罪についてお話がございましたが、今後、今回の拡大解釈の問題などにつきまして、また直接漁業者にお会いすることがあれば、私からも直接謝罪させていただきたいなと思っております。
最初の質問に私からお答えさせていただきたいと思っておりますけれども、280メガヘルツのポケベル波を利用した防災ラジオの導入についてということでございますが、昨日来お話をさせていただいておりますけれども、今回の災害の対策に当たりまして、幾つかやはり課題はありますが、情報の伝達の問題がやはり最大の課題であったなと思っております。そういった中で、我々もこれから対策を講じていかなければなりませんけれども、既に実施設計に着手しております防災無線もございますし、それから質問がございました、千葉議員だったかと思いますが、FMおたるの難聴地域の解消のための対策につきましては、補助制度が当時なかったのではないかというふうに私は記憶して答弁させていただきましたけれども、今、これは調べておりますので、こういった問題、これらの方策、防災無線、FMおたるの難聴地域の解消の問題、それから、今、秋元議員からお話がございましたこのポケベル波を利用した防災ラジオ、これらはそれぞれやはり一長一短があると思いますので、補助制度の問題ですとか起債制度の問題、それから、それぞれの効果の問題、そういったものを一つずつ検証させていただいて、それぞれの優位性なども分析をした上で検討させていただければなというふうに思っております。
効果の認識については、私は調べておりませんので、もし総務部長がわかれば総務部長から答弁させていただきたいと思います。
それから、再発防止策への対応ということで、これまで庁内でどのような形で会議が行われたか、議論されてきたかというような御質問だったかと思いますけれども、着任して1カ月強たちますが、どうしてこんな問題が庁内会議を経て外に出ていくのか。例えば高島漁港区の問題などのことですけれども、やはり職員の中には自分たちの思いという、それはあったはずなのです。ですが、そこはなかなか市長に対して説明をしても、なかなか前に進まなかった、そのような話を今は高島漁港区の例だけですけれども、それ以外の事案についても職員がたびたび口にしたということは、私は耳にしておりますので、そういうことではなくて、やはり職員の考え、意見にしっかりと耳を傾けながら、お互いに議論した上で政策を決めていく、事業を前に進めていく、そういうような考え方が当然必要になってまいりますので、しっかりと職員とは議論した、そういった政策、事業を議会の皆様にお示しすることによって、私も含めて職員も胸を張って議会で答弁できるのではないかな、そのような思いでいるところでございます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)産業港湾部長。
○産業港湾部長(加賀英幸)秋元議員の再質問にお答えいたします。
高島漁港区の問題で、観光船事業者はなぜ是正措置に従わないのか、どういう言い分かということでございますが、この間、担当も何度か連絡はとらせていただき、その内容については聞き取りをしているという状況でございます。詳しい内容は申し上げることはできませんが、全般的に言っている内容につきましては、事業者は正式な手続をとり、許認可を受けたということであり、それが取り消されること、それについて納得がいかないと。そういったことを主張しているというような状況でございます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)建設部長。
○建設部長(上石明)秋元議員の再質問にお答えいたします。
私からは、急傾斜地についてですけれども、まず今回の住吉町の場所について、これが実施済みに含まれているかという点につきましては、先ほど議員からお話がありましたとおり、一部されているということもありまして、ここでは一応実施箇所に含まれているところであります。
また、未実施、市内にも10カ所ありますけれども、済みません、これにつきましては、今後の対応について、現在は把握をしていませんので、改めて御報告させていただきたいと思います。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)総務部長。
○総務部長(日栄聡)秋元議員の再質問にお答えいたします。
私からは、防災ラジオ280メガヘルツの関係の効果と、それから外部評価について説明させていただきます。
まず、防災ラジオ280メガヘルツの効果についてですが、おおよその効果というのは押さえておりますけれども、詳しくは押さえておりませんので、今後、しっかりと調べてまいりたいというふうに思っております。
ただ、効果といいますか、価格については、1億円を超えるのではないかというような話は聞いておりまして、それについてもいろいろ事業が終わっては、早目にしなければならない事業というのはいろいろあるものですから、それと比較検討しながら進めてまいりたいと思っています。
続きまして、外部評価についてですけれども、指標が少ないということを委員から言われたのか、それとも市で思ったのかというところなのですが、これは実際に外部評価をしていく中で、施策評価をするという中では、事業がたくさんぶらさがっております。事業が一つの施策に対しまして、10とか、多いものですと20とかというふうにあるわけなのですけれども、そこの中で、総合計画の成果指標を使うわけなのですが、これが少ないものでは一つや二つしかないと。事業が10も20もあるのに、成果指標が一つか二つということで、非常に足りないのですね。それでは評価もできないということもありまして、今、第7次総合計画では、この成果指標をできるだけたくさん取り入れて、事業評価、あるいは施策評価に当たってはわかりやすく進めてまいりたいというふうに考えております。
(「議長、1番」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)1番、秋元智憲議員。
○1番(秋元智憲議員)それでは、何点か再々質問をいたします。
まず、順番はあれなのですが、高島漁港区の事業者の方が納得いかないというお話をされていると。確かに細かいお話はできないのかもしれないのですが、納得いかないといってどういう対応をされるのですか。当然、事業者としては、納得いかないと言うと思うのですよ。でも、これはこのままにしておけないですよね。多分、ほかのこれから小樽市内で事業を行う人も、1回許可を受けてしまえば、何でもできるということになってしまうので、納得いかないということに対して、どういうふうに対応するのか、それは迫市長になる前から考えてきたことだと思うので、それについてもう一度対応、粘り強くというお話もありましたけれども、それはそうなのですが、ただ同じ文書を何回も交わしていてもらちが明かないと思うのですよね。その上で、もう一度答弁をいただきたいと思います。
それと、住吉町のがけ崩れですが、先ほど言っていた今回のがけが崩れたところが、工事着手の中に入っているというお話だったのですけれども、では、この59カ所の中には、当然工事が完了していない箇所も結構といいますか、あるということなのですね。今の住吉町のところも完了はしていないわけですから、もしわかれば、どういう状況なのか、逆に言うと完了しているのが何カ所ぐらいあるのかをわかればお示しいただきたいと。中途で崩壊防止工事の終わっている状況といいますか、中途になっている状況がなぜ起こっているのか、その箇所ごとに違うのかもしれないのですが、もし何か例などがあったら、こういうことで完了できていないというようなお話を伺えればと思います。
○議長(鈴木喜明)説明員の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)産業港湾部長。
○産業港湾部長(加賀英幸)秋元議員の再々質問にお答えいたします。
高島漁港区の今回の問題について、今後どのような対応をするのかということでございますが、この間、さまざまな検討は重ねてきておりまして、第2回定例会においても公明党斉藤議員から行政代執行についてのお話もございました。そういったことも含めて検討はしてきております。ただし、行政代執行につきましては、法で規定されていることが条件となりますので、今回、港湾法においては、行政代執行にかかわる規定はないという状況からいきますと、この漁港区の施設が義務不履行な状態を続けていくことによって、著しく公益に反する、こういったことがあれば、こういった場合については行政代執行も可能かとは思いますけれども、現状、建物が建っているだけという状況を考えていきますと、その辺もなかなか難しいところでございます。このため、本答弁でも市長から申し上げましたとおり、今回の是正措置については、文書指導によることを繰り返し粘り強く実施、行っていくということをやりますとともに、こういったことを積み重ねていった中で、今後どういうことができるか、これにつきましては顧問弁護士等に相談しながら、その内容については検討してまいりたいというふうに考えております。
(「そんなの応じるんだったら、最初からやってないじゃないですか」と呼ぶ者あり)
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)建設部長。
○建設部長(上石明)秋元議員の再々質問にお答えいたします。
まず、完了しているのはどのぐらいあるかにつきましては、我々も実は着手しているか未着手かという部分の区分ですが、把握していないこともありまして、完了している部分については現在お答えすることはできません。
その中でも、先ほど今回の住吉町の地区のように、一部が未実施になっているという部分についての理由ですけれども、今回、この住吉町の地区に関しましては、北海道からは、要は北海道で急傾斜地としても指定はしているが、全てが整備の対象になるわけではないと。その改修に当たっては、一定の基準というものがありまして、その基準を満たしているかどうかというのが判断の一つになると聞いております。
もう1点、これはまだ確実かどうかわかりませんけれども、要は急傾斜地の改修につきましては、やはり今ある民地を改修するとなりますと、今の北海道の手続では、一応北海道にその土地を寄附をしていただくというのがやはり条件になっております。そういった条件等が、やはり土地所有者の方との了承が得られなければ、工事もなかなかできないというのも要因の一つになるのかというふうに考えております。
○議長(鈴木喜明)秋元議員の一般質問を終結し、この際、暫時休憩いたします。
休憩午後2時10分
――――――――――――――
再開午後2時35分
○議長(鈴木喜明)休憩前に引き続き、会議を再開し、一般質問を続行いたします。
(「議長、16番」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)16番、面野大輔議員。
(16番面野大輔議員登壇)(拍手)
○16番(面野大輔議員)通告に従いまして、一般質問をいたします。
行政の継続性について、地方公共団体の首長は、原則4年の任期ごとに選挙を行い、その都度、行政組織のトップが変わる可能性を持つ制度で運用されています。
このたびは、前市長の突然の辞職により、任期途中で選挙を迎えるという異例の事態が起こりました。選挙戦の結果、多くの市民の負託を受け、迫新市長が誕生しました。前市長が行ってきた行政運営や、対外的な交渉について、議会の中で多くの指摘をされてきました。私たちの会派としても、未解決のことや、中断している事案を早急に正常化させることが、行政の継続性という概念からしても、迫市長の重要な責務であると考えます。
そこで、議会議論の中でも問題とされてきた幾つかの事案について伺います。
初めに、人事について伺います。
前市長の人事異動について、コンプライアンス委員会への公益通報が発端となり、市民有志らが地方公務員法違反に当たるとして、札幌地方検察庁へ刑事告発するという事案が発生しました。結果として、札幌地検は不起訴処分としたが、自治体のトップが市民から刑事告発を受けるということ自体は異常な事態であり、また極めて疑わしい人事異動が行われていた結果だと考えます。前市長が人事異動の際に取り入れた留任希望を含む係長職以上全員の内申書の提出の必要性については、どのようにお考えですか。
次に、前市長就任後に早期退職した課長職以上の人材について、これまでの小樽市政にないほど、この3年強の期間で管理職の早期退職者がふえました。中松元市長の4年間の任期中と前市長就任中の管理職の早期退職者数をお示しください。
現在、小樽市では、異例の管理職の早期退職者が相次ぎ、戦力ダウンが懸念される状況だと考えますが、今後の対応をどのようにお考えですか。
次に、平成28年第1回定例会の直前に発行された前市長の後援会通信に係る発言について伺います。
改めて議事録を見直しましたが、苦しい答弁の連発でした。苦し紛れの中、定例会開会前の1月29日に行われた定例記者会見での発言と、議会答弁の整合性がとれず、長期にわたり議会は休会し、最終的に前市長は記者会見の発言を訂正するということで、一応は議会が開かれました。
しかし、後日、記者クラブへの発言訂正の申し入れは断られました。前市長の何かしらの錯誤とはいえ、いずれも公の場での発言です。解決の手段としては相手のある問題ですし、道筋は難しいものと考えますが、今後の取り扱いについて御説明ください。
次に、新市民プールについて伺います。
現在、企画政策室に、新市民プール担当の職員が配置されています。市民要望も多いことから、前市長は公約として掲げておりましたが、具体的なビジョンがないまま進められてきた感があります。今後、新市民プールの建設に向けて、市長はどのようにお考えなのかお示しください。
次に、貸出ダンプ制度について伺います。
前市長は、貸出ダンプ制度について、数々の制度変更を行ってきました。
確かに近年、利用団体数や費用の増加が目立っており、対策を講じなければならないと考えることは理解できますが、利用者から批判の声が大きかった点は、該当する道路の雪を積んでおく雪堆積場の排雪を禁止するものです。その変更の内容や根拠については、到底納得のできるものではありませんでした。この2年間、変更後の制度で事業を行った結果、利用者数、費用は減少しましたが、一方で制度を利用できず困った方もいます。私も議会の中で、現在の制度を指摘しつつ、代替案を提案させていただきましたが、該当する道路幅の確認や、制度の基準の設定の仕方など、相当の時間と労力を要するため、現行の制度のまま事業を進めると答弁がありました。ことしの貸出ダンプ制度については、昨年と変わりなく事業を進めるのか、お示しください。
次に、高島漁港区の観光船事業について伺います。
直近の前定例会まで、2年以上の間、この問題については毎定例会で議論されてきました。
質問時間を初め、議会の空転による休憩、休会によって、実に多くの時間が費やされました。それでもなお、完全な終息には至っていないところですし、めどすら立たない状況といったところでしょうか。
小樽市としても、今後、事業者への対応は、粘り強く進めていくところだと思いますが、本件についての市長の見解と解決への抱負をお聞かせください。
幸い、高島漁港区で働く皆さんから、港湾室への大きな苦情は入っていないようですが、しかし、法令違反である状況に変わりはありません。
現在、港湾室から事業者宛てに、違法建築物に対し撤去、もしくは用途変更をするように指示が出されている状況ですが、事業者は市が発令した不利益処分決定に対し、不満を持っていると推察しますが、現在、事業者は是正措置を講じているのでしょうか。御説明ください。
また、改めてお聞きしますが、指導に従わない場合、今後どのような措置をとっていくのか御説明ください。
事業者側からすると、ルール、手続にのっとり、市が許可を出したので事業を進めたという主張でしょう。今後、この主張を通す場合、市の指導に従うということは考えられませんし、この状況で営業を規制する手段はないと伺っていますので、このままの現状が続くと予想されます。
これまでの議論の中で、事業者から賠償責任を求められた際の対応として、仮定のお話にはお答えできない旨の発言をされていましたが、当時から比べると、不利益処分の具体的な内容が決まり、事業者へ義務を課したことや、是正措置の猶予期間が過ぎているなど、状況が変化しました。
現在の状況を踏まえ、仮に事業者から損害賠償請求を受けた際の小樽市の対応について、御説明ください。
次に、港湾計画改訂の一時中断について伺います。
現在、小樽市港湾計画の改訂作業が一時中断している状況です。迫市長におきましては、8月27日の就任記者会見の際に、宮古・室蘭フェリー航路やクルーズ客船について触れ、港湾計画改訂作業の再開について、前向きな意見を述べられておりました。
前市長のもとでは、港湾計画改訂の前に、基本理念を作成し進めていく旨の方向性が示されました。当初予算では、港湾計画改訂のための予算は修正され、港湾計画改訂を進めるための費用は充てられていない状況ですが、前市長のもとで進めていた基本理念の作成について、進捗状況をお示しください。
次に、改訂作業が再開となった場合、現在進めている基本理念の作成をされるのか、また、これまで進めてきた作業をどう扱うのかお示しください。
次に、再開の時期についてですが、港湾計画の改訂を推進するべきだと考える関係者は多くいます。
作業の一時中断を公表した際には、二つの団体から要望書が届くなど、関係者からも注目されている計画ですが、私としてもできるだけ早い改訂作業の再開を望んでいますが、再開する場合のスケジュールをお示しください。
次に、中央バスとの連携について伺います。
これまで、中央バスと小樽市の共同事業として継続してきたふれあいパス事業でありましたが、昨年、前市長は、トップ会談において、中央バス前社長からの信用を失い、異例とも言えるたび重なる抗議文へ対する回答書のやりとりや、面会の申し入れが断られるなどした結果、中央バスに負担していただいた費用がゼロとなり、費用の面からすると独自事業となりました。
当時、私たちの会派でも、市が全額負担することになったのは、市長の中央バスに対する不誠実な対応が原因と指摘しました。その後も中央バスとの関係回復に対する動きはなく、今日を迎えていることと思います。
迫市長におかれましては、御自身で既にその点について重々承知されていることとは思いますが、ふれあいパス事業を初め、地域公共交通活性化協議会での地域公共交通網形成計画の策定などを通して、今後の良好な関係を築いていただきたいと考えますが、市長就任後、中央バスとの間でこれまで起こしたアプローチや今後の対応についてお示しください。
次に、ふれあいパス事業について、前定例会の後の協議内容や事業の見直しについて、具体的な進展があれば御説明ください。
次に、海上技術学校の移転について伺います。
昨年7月、国立小樽海上技術学校の校舎の老朽化、耐震性の問題で、同校の廃止について検討されていることが明らかになりました。この間、市内外の関係各所において、存続を求める行動が活発化しています。私のもとにも存続を求める声や、さまざまなうわさを耳にします。直近では、迫市長が存続に向けた協力要請のため、道庁担当者のもとを訪問し、前向きに検討していただけそうな雰囲気であると御報告をいただいております。
また、海技教育機構からは、小樽市の提案に対する回答書が届くなどしております。
ことし5月に、機構へ提案した際の移転先二つの施設について、一つは小樽市が管理所有する旧祝津小学校で、跡利用という観点からしても有効な提案だと考えます。
そして、もう一つは、小樽商業高校の跡ということでしたが、所有者は北海道です。
また、小樽市立小・中学校学校規模・学校配置適正化計画に基づき、中央・山手地区の中学校再編に関して、西陵中学校、松ヶ枝中学校の統合校としてのプランを地区別懇談会で提示しています。
そこで、改めてこれまでの経過をお聞きします。
機構への提案の際、商業高校跡については、統合校を配置するプランで協議が進められていましたが、海上技術学校と統合校の複合は可能なものと考え、提案していたのかお示しください。
次に、現在、機構からの回答では、海上技術学校の存続の際には、短大化を前提として検討していることが明らかになりましたが、現在の状況のまま進展すると、中学校と短大の複合化ということになりますが、懸念される事案はないのでしょうか。
また、そのような先進事例はあって、可能なのか御説明ください。
次に、機構への提案前後を含めて、海上技術学校の移転先として、正式に道教委との協議は何度行われたのかお示しください。
また、数回協議したのであれば、いつ協議されたのかもお示しください。
次に、機構からの回答では、旧祝津小学校は、物理的に不十分ということでお断りされていますが、海上技術学校の移転先に関しては、商業高校一本で進めていく方針であると認識してよろしいですか。お示しください。
小樽海上技術学校は、道内でも唯一の学校です。卒業生は道内各地で船員として働いているということも耳にしております。業界の中でも非常に重要視され、オール小樽はもちろん、全道の市長会などを通して、主に港湾施設を有する都市との連携も視野に入れ、小樽市が中心自治体となり、オール北海道で国への要望に当たっていただきたいと考えます。
次に、財政について伺います。
ことしは特別な選挙があったこともあり、今定例会、決算特別委員会が閉会した後、直ちに市役所では予算編成が始まる時期です。毎年、次年度の予算編成方針が発表され、基本方針として事業の効率化や緊急性、経費節減の見直しなどが打ち出されています。もちろん予算要求する側への通知なので、主に歳出をいかに削減し、効率的に事業を推進していくかということが求められています。この点については理解しますが、予算要求する側のスリム化だけでは、小樽市の財政は一向によくなるとは思いませんし、場合によっては過度の削減によって、行政サービスの低下を招くおそれもあります。今、小樽市に求められているのは、歳出削減よりも歳入増加です。これまで中期財政収支見通しなどに挙げられている歳入増加策は、財政部によって考案されていたものと推察しますが、新たな歳入増加策を考える必要があると考えます。全庁的な歳入増加策のアイデアを募る考えはいかがでしょうか。所見を伺います。
次に、国や道の交付金、補助金を申請し、有用な財源を確保することも大きな歳入の増加策だと考えます。
最近では、地方創生関係交付金やさまざまな特区制度での税制優遇などがはやっていますが、ただ事務的に申請すれば交付されるというものではなく、独自性や大胆で新しいことを押し出していかなければ採択に至らないという各自治体のマーケティングやコンサルティングの能力も試される状況になってきたと感じます。この件に関連づけて、副市長の選任の一つの材料として、行政の中で仕事をこなしてきた方だけではなく、民間企業で働き、行政を外から見てきた人物が迫市政にとっても大きなプラス材料になり得るのではないかと考えます。
行政運営に関して言えば、迫市長の35年間の行政経験に加え、職員時代からともに職務を果たしてきたたくさんの優秀な職員の方々がいらっしゃいます。就任記者会見の冒頭で、前市長がなぜ誕生したのかについての考えを述べられていましたが、何か若いし、何か変えてくれそう、何か今までとは違うことをやってくれそうなどの市民の期待があったのではないかという分析は、私も同感するところです。
しかし、前市長ではなくなったからといって、市民の期待、小樽を変えてほしいという気持ちはそう変わっていないと思います。そんな市民の期待感を踏まえ、先ほど例に挙げたことも考慮いただき、副市長の選任を進めていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
次に、2項目め、介護予防事業について伺います。
厚生労働省から、2016年度の介護保険事業状況をまとめた報告が発表され、介護サービスの利用者負担を除いた給付費は、前年度と比べ1.4パーセント増の9兆2,290億円と、2000年に制度が始まって以来、過去最高を更新しました。
しかし、その一方で、65歳以上の1人当たりの給付費は減少傾向にあり、介護予防事業の効果により、健康な高齢者がふえているというデータが示されています。
最近では、平均寿命に加え、誰の助けも借りることなく、健康的に日常を送れる年齢の延伸、いわゆる健康寿命の延伸に対する取り組みが重要視されています。
小樽市のデータを見てみると、全国、全道の平均寿命については下回っているものの、健康寿命に関しては、男性で約6歳、女性では約9歳、全国、全道の数値を上回っています。そこで、小樽市の健康寿命の推移について、どのような傾向にあるのかお示しください。
次に、団塊の世代の方が75歳以上となる2025年に向けて、国の戦略では介護予防の取り組みを推進し、約5兆円規模の医療費、介護費の効果額を目標としています。
本市においても、介護予防教室やシニアからだづくり教室なども実施され、さまざまな介護予防事業が実施されておりますが、本市における給付費の増減、65歳以上に占める介護認定者数の割合、1人当たりの給付額の推移について、5年前と現在の数値をお示しください。
また、本市の介護保険給付額の将来推計として、どのような見通しを立てられているか御説明ください。
次に、健康寿命の延伸について、地域の特性を生かしたさまざまな取り組みが全国各地で行われています。
本市で作成した健康おたる21のテーマでは、個人の自由な意思決定や選択を尊重し、その人の健康づくりの取り組みを社会全体で支援していくことを本市の実情にあった方法で進めていく必要があり、行政だけではなく、専門団体や地域団体、民間企業などのさまざまな社会資源が連携し合い、取り組む必要性をうたっています。そんな中で、小樽市社会福祉協議会が行っている地域福祉事業の中で、小地域ネットワーク活動推進事業という制度があります。
本制度の特徴と、直近3年の申請件数、予算、助成額をお示しください。
今後、小樽市でも高齢化が進み、高齢者の生活スタイルや健康面、介護給付金の増加による財政の圧迫、介護事業に携わる人材不足など、有識者、事業者などからも懸念の声をお聞きします。
しかし、国の指針や今年度から開始している第7期計画の推進によって、お元気な高齢者がふえ、将来的には介護給付金の増加を押さえられるような取り組みを行っていただきたいと考えますが、今後、本市の介護予防について、どのように進めていくのか、小樽の特性を生かした取り組みなどもあればお示しください。
高齢者の皆様にとって、住みなれた町、小樽で、いつまでも自立し、生涯現役として暮らしていけるよう、これまで以上に介護予防事業の推進、健康寿命の延伸を強く願っています。
以上、再質問を留保して、質問を終わります。(拍手)
○議長(鈴木喜明)説明員の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)市長。
(迫俊哉市長登壇)
○市長(迫俊哉)面野議員の御質問にお答えいたします。
初めに、行政の継続性について御質問がありました。
まず、留任希望を含む係長職以上全員の内申書の必要性につきましては、人事異動に当たっては、できる限り原部の意向を尊重したいと考えておりますが、現実的には原部の希望が留任の場合でも、昇任や異動となることがありますので、留任希望の内申書を活用することはありました。しかしながら、必ずしも全ての内申書が必要となるわけではありませんので、原部の負担等も考慮の上、内申書のあり方を見直したいと考えております。
次に、管理職の早期退職者につきましては、中松市政においては5人でしたが、森井市政においては16人であります。
次に、管理職の早期退職への対応につきましては、管理職に限らず経験豊富な職員を失うことは、組織にとって大きな痛手であると認識しております。したがいまして、管理職はもとより、職員全員が使命感を持ってモチベーションを保ち、定年まで職責を全うできるよう、私との信頼関係を築き、ともに市政運営を担える組織の構築に努めてまいりたいと考えております。
次に、平成28年1月29日の記者会見における前市長の発言の取り扱いにつきましては、訂正の申し入れに対し、市政記者クラブからは、謝罪と錯誤に至った経緯等の説明が不十分であり、現状では応じられない旨の見解が示されておりました。前市長が議会と記者会見とで異なる発言をしたため、議事録と記者会見記録とが整合しない結果となってはおりますが、前市長の退職に伴い、これ以上の謝罪や説明等を行うことはできなくなったことから、今後、市政記者クラブに対し、訂正等の申し入れを行う考え方はありません。
次に、新市民プールの建設につきましては、平成27年第2回定例会におきまして、プール建設を求める陳情が全会一致で採択されていることから、整備に向けた検討は引き続き進めてまいりたいと考えております。この間、建設場所と想定していた花園グラウンドにつきましては、グラウンド利用団体の皆様から御意見を伺った結果、市として、現状と同規模の代替となるグラウンドが必要と判断し、検討を行ってまいりました。しかし、市有地においては、適地が見当たらず、かつ仮に土地の取得も含め、新たにグラウンドを整備する場合には、多額の費用を要するなどの課題があることから、花園グラウンドへの建設は見送ることといたします。したがいまして、今後はこれまでの検討の中で、建設候補地としていた旧緑小学校跡地なども含め、建設場所について改めて検討を行うとともに、現在進めている公共施設の個別施設計画との整合性を図りながら、具体的に検討を進めてまいります。
次に、貸出ダンプ制度の今後の進め方につきましては、本年度においては、昨年度と同様の制度内容で運用していきたいと考えております。しかしながら、利用に当たっては、さらなる制度の周知徹底を図るとともに、昨年度は申請手続において、利用団体が直接申請書を市の窓口へ提出していただいたことにより、利用団体の負担が増大したことから利用者への負担を軽減する方法について、早急に検討してまいりたいと考えております。
次に、高島漁港区の観光船事業の問題にかかわる私の見解と解決への抱負につきましては、まず一連の許認可の問題については、本来あってはならないことがなぜ起こってしまったのかという思いと、今後、このようなことはあってはならないことだと強く感じているところであります。また、問題解決の抱負については、是正措置を講じられるよう、粘り強く対応してまいりたいと考えております。
次に、事業者の是正措置につきましては、定期的に違反建築物の状況を確認するとともに、事業者には是正措置を講じるよう指導をしてきたところですが、履行期限である8月7日を経過した現在も、いまだ是正措置が講じられておりません。
次に、事業者が指導に従わない場合、どのような措置をとっていくのかにつきましては、法令違反となる観光船事業にかかわる建築物については、いまだ是正措置が講じられていない状況にありますが、口頭指導や文書指導を繰り返し行うなど、粘り強く対応してまいりたいと考えております。
次に、事業者から損害賠償請求を受けた際の対応につきましては、このたびの一連の許認可については、本市が分区条例の拡大解釈による誤った運用を行ったことで、法令違反となる行政手続上の瑕疵が発生したものであり、これを市がみずから是正するため、事業者に対して不利益処分を行ったものであります。したがいまして、その処分を履行したことにより、損害をこうむったことで、事業者から損害賠償請求を受けた場合には、国家賠償法に基づく補償を行わなければならないものと考えております。
次に、港湾計画作成の一時中断による基本理念作成の進捗状況につきましては、これまでの港湾計画改訂に向けた作業で整理された小樽港の現状や課題、要望等をもとに、港湾関係団体や国などの行政機関から、幅広く意見を聴取して、小樽港の将来像を定め、基本理念を検討することとしておりましたが、現時点で港湾関係団体、行政機関との協議には至っておらず、作成作業は進んでいない状況であります。
次に、改訂作業が再開となった場合、現在進めている基本理念を作成するのかにつきましては、基本理念は港湾の特徴や可能性、港湾を取り巻く情勢の動向等を幅広く検討した上で、港湾が進むべき大きな方向性をあらわすもので、本来は港の将来ビジョンや長期構想の中で整理するのが一般的であるため、港湾計画の改訂作業を再開した後、長期構想策定の中で取りまとめることとしたいと考えております。また、これまで進めたデータ更新等の作業については、今後、改訂作業が再開された際に生かしてまいります。
次に、再開する場合のスケジュールにつきましては、既に一度中断したこともあり、今後の港湾計画の改訂作業の進め方については、北海道開発局を初めとする関係機関や港湾関係団体等と改めて協議をさせていただき、その上でスケジュールをお示ししたいと考えております。
次に、私が就任した後の北海道中央バス株式会社への対応等につきましては、本年9月11日に良好な関係を築くため、私自身が北海道中央バス株式会社を訪問し、会長と社長に御挨拶に伺ってまいりました。今後につきましては、当社との連携を深めるため、私自身が積極的に情報共有や意見交換等を行うとともに、リーダーシップを発揮しながら、ふれあいパス事業については継続に向けて協議を重ねてまいります。
また、地域公共交通網形成計画については、本市の特性に合った計画となるよう地域公共交通活性化協議会での活発な協議を進めてまいりたいと考えております。
次に、ふれあいパス事業の見直しにかかわる進捗状況につきましては、事業者とはICカードの導入の可能性について協議をしてきましたが、精算方法など解決しなければならない課題が多いため、引き続き、協議を継続しているところであります。
次に、海上技術学校と統合校の複合は可能なものと考え提案したのかにつきましては、小樽商業高校は校舎のほか、産業振興棟があるなど、施設規模が大きいことから、海上技術学校と統合校の複合施設として使用することは可能と考え、市の方策の一つとして提示したものです。
次に、中学校と短大の複合になる場合の懸念される事案や先進事例につきましては、現時点では、小樽商業高校に移転する場合の海上技術学校の具体的な施設規模や機能が示されておりませんが、中学校と短大の各施設の配置や区分方法などが懸念される事案として考えられます。また、公立の中学校と国立の短大が複合している事例については把握しておりませんが、今後、協議等により、詳細を詰めていく中で一つずつ課題を解決しながら進めていくことで、複合は可能ではないかと考えております。
次に、北海道教育委員会との協議の回数及びその時期につきましては、直接北海道に伺って、説明や協議を行った回数としましては、2回になります。
1回目は、海技教育機構に本市の方策を提示するに当たり、提示前の本年5月18日に企画政策室職員が本方策を示すこととなった経緯について、担当者へ説明するために伺ったものであります。
2回目は、本年9月11日に、私と林教育長が、北海道教育委員会の教育長に対して、これまでの経過説明と今後の協力要請を行うために伺ったものであります。
次に、海上技術学校の移転先に関する認識につきましては、9月12日付の海技教育機構からの回答には、仮に小樽校を存続させる場合の移転先については、小樽商業高校に絞って、今後の協議を行わせていただきたいと明記されていることから、今後は本市としても小樽商業高校に絞って協議を進めてまいりたいと考えております。
次に、歳入増加策につきましては、現在、財政の健全化に向けた計画の検討を行っている中で、各部に対しても事務事業の見直しによる経費の削減のみではなく、歳入の増加策についても検討するよう指示しているところです。さらに他自治体の先進的な財源確保に向けた取り組みについても、本市での導入の可能性について、研究などを行い、今後も財源確保対策を進めてまいりたいと考えております。
次に、副市長の選任につきましては、私とともに夢あふれる元気な小樽の実現と、円滑な市政運営を進めるに当たり、重責を担う副市長には、知識や経験が豊富であると同時に、誠実で人望も厚い人材であることが求められます。したがいまして、庁内のみならず、市のOBや民間からの起用も含め、幅広く検討したいと考えているところであります。
次に、介護予防事業について御質問がありました。
まず、本市の健康寿命の推移につきましては、算定方法の違いにより、全国、全道と単純に比較することはできませんが、小樽市健康増進計画策定の際、算定しました数値の比較で言いますと、平成22年度が男性77.57歳、女性が84.49歳で、27年度が男性79.08歳、女性が85.14歳で、男性が1.51歳、女性が0.65歳延伸しております。
次に、介護保険における5年前の数値との比較と、将来推計につきましては、まず給付費について、地域支援事業費を含む金額でお示ししますと、平成24年度決算額が、約131億7,000万円に対し、29年度決算額は、約135億8,000万円と約4億1,000万円の増となっております。65歳以上に占める介護認定者数の割合については、要支援を含む認定者の割合として、平成24年度末時点で22.4%、29年度末時点で24.4%と2ポイントの増となっております。1人当たりの給付額については、65歳以上の第1号被保険者1人当たりの年額でお示ししますと、平成24年度が約30万5,000円、平成29年度が約29万3,000円と、約1万2,000円の減となっております。また、介護保険給付額の将来推計につきましては、第7期介護保険事業計画の策定に当たって推計した金額でお示ししますと、計画の最終年度である平成32年度の保険給付費等は、約152億9,000万円、団塊の世代が75歳以上に到達する平成37年度は、約154億8,000万円になると見込んでおります。
次に、小樽市社会福祉協議会が実施している小地域ネットワーク活動推進事業につきましては、この事業は同協議会が歳末たすけあい義援金を財源として、グループや自治会が行う地域全体で互いに支え合う見守り活動を支援するというものであります。また、直近3年間の申請件数、予算及び助成額につきましては、平成28年度は申請件数8件、予算70万円、助成額69万1,000円、29年度は申請件数11件、予算80万円、助成額80万円、30年度は、申請件数14件、予算80万円、助成額80万円とお聞きしております。
次に、本市の介護予防について、どのように進めていくのかにつきましては、介護予防事業の核となる地域版介護予防教室を本年度は22教室、シニアからだづくり教室については、13教室開催しているところであり、前年度より教室をふやし、介護予防に取り組んでいるところであります。また、9月30日に開催いたしました小樽介護予防フェアにおいては、多くの関係団体と連携し、広く市民の皆様に対して啓発活動を行うことができたと考えております。今後もこれらの事業の効果を見定めつつ、また、市民の皆さんの御意見や御要望を伺いながら、介護予防を推進してまいりたいと思います。
(「議長、16番」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)16番、面野大輔議員。
○16番(面野大輔議員)再質問よろしいですか。
まず、新市民プールについて、花園グラウンドはもろもろの問題、課題があり、見送るというような方針で今進めているということですけれども、緑小学校の跡地も候補地ということですが、建物の複合化などの考えというのは、いかがお考えなのか、もしお示しできるようなことがあれば、お答えいただきたいのと、あと、前市長はかなり前進させたいという感じは感じられたのですけれども、迫市長においては、前進するのか現状のままなのか、それとも少し後退したような考え方なのか、その辺のもし意気込みがあれば、お答えしていただきたいと思います。
(「前進したって何もやってなかったじゃない」と呼ぶ者あり)
次に、貸出ダンプ制度について、今問題点は認識しているのだけれども、まずはことし1シーズンやってみて状況ですとか、市民の皆さんの意向を聞きながらということですが、私も、たびたび貸出ダンプ制度については質問をさせていただいているのですけれども、このたびたびの制度変更によって、主に利用者の方、団体の方がどんな理由で利用しなくなったかという、利用団体数が減っているのですが、主な理由は市で把握しているのでしょうか、利用しなくなった団体の主な理由。
次に、高島漁港区の観光船事業についてですけれども、仮の話で、ようやく損害賠償請求をもし受けたらどういう対応をするのかということで、お答えをいただきました。
国家賠償法に基づきながら対応していくということだったのですが、前市長は、たしか本会議だったと思うのですけれども、全責任は、私に責任があると、心配無用です的な旨の御答弁をされていたのですが、この請求については、やはり責任は私にあると言っていた御本人に請求することはあり得るのか、または可能性としてあり得るのか、あと、できるのか、この辺もし現状でわかればお答えしていただきたいと思います。
次に、海上技術学校のお話で、海技教育機構側の回答書を拝見する限りでは、商業高校でおおむね了承されているという感じを受けたのですけれども、もし複合化で話を進めていくようなこともおっしゃっていましたが、統合校サイドとの地区別懇談会ですとか、その他のことで、調整がとれない場合は、適正化計画のプラン変更を行う必要があると思うのですが、その辺どのようにお考えかお示しください。
次に、副市長の選任についてですけれども、市のOB、民間、幅広く検討して、人望の厚い方を探していきたいという御答弁をいただいたのですが、私も本質問の中で提示させていただきましたし、あとは先日、小樽版DMOの関係で、我が会派の髙橋龍議員、また公明党の千葉議員も質問されていたのですけれども、余り今のDMO設立の進捗については、よい感触ではないなという認識を受けました。やはり、このDMOの設立というのが、私が本質問でも例示していたコンサルティングであったり、ブランディングであったりという要素を求められている案件だと私は思っています。やはり、今後これから、こういったコンサルティング、マーケティング、ブランディングなど、行政にも必ず求められてくる時代になってくるので、小樽市としても市政を動かす中枢に、こういった人材がよそ者、若者、ばか者とよく言いますが、こういった人材が必要な時期になってきているのではないかというふうに思っていますので、選任は第4回定例会までにということで、早ければ早いにこしたことはないのですけれども、やはり、そこは迫市長に焦ることなくじっくり適任者を幅広い分野から検討、選任していただきたいと思いますが、この件についても再度お答えしていただきたいと思います。
○議長(鈴木喜明)説明員の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)市長。
○市長(迫俊哉)面野議員の再質問にお答えいたします。
私からは、プールの関係と副市長の選任の御質問についてお答えさせていただきたいと思います。
先ほど、プールの建設を、花園グラウンドを見送るということで、旧緑小学校跡地も含めて検討させていただきたい旨の答弁をさせていただきましたけれども、基本的には今後のプールに限らず、公共施設の再編に当たっては、やはり機能の複合化というのは、当然考えていかなければならない問題だと考えておりますので、このプールについても同様に考えていきたいというふうに思っておりますし、これからの進め方につきましては、先ほどの答弁と重複いたしますけれども、やはりこれからの公共施設の施設計画との整合性を図りながら、検討させていただきたいなというふうに思っているところでございます。
それから、副市長の選任について、いろいろ御教示を今いただきましたが、やはり、まずは副市長の不在期間が、多分昨年の11月くらいから副市長が不在になっているのだと思うのですね。ですから、私といたしましては、いろいろ考え方があるかと思いますけれども、今回の副市長の選任につきましては、できるだけ早い時期に人選をさせていただきたいというふうに思っておりますし、民間から公募してはどうだろうかという御意見もありますし、2人体制に戻してはどうかという御意見も時々耳にさせていただいておりますけれども、そういったお考えにつきましては、今後の検討課題とさせていただきたいというふうに思っているところでございます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)建設部長。
○建設部長(上石明)面野議員の再質問にお答えいたします。
まず、貸出ダンプ制度の利用の減少理由ですけれども、昨年度からは、第2種路線の部分についての利用は対象外にしたということもあるのですが、その以前、平成28年に、やはり雪堆積場の関係で、転回場の部分は1カ所のみという形で、少し制限をさせていただきました。その要因の中で、ことしの除雪懇談会の中でもあったのですけれども、我々としては、こういう制度変更の中で、十分周知といいますか、やってきたつもりだったのですが、やはり質問の中で、その趣旨といいますか、完全にだめだというように勘違いをなされている団体等もあったというような部分もありましたので、我々の周知不足の部分も若干ありまして、雪堆積場の部分が使えないのであれば、少し利用を控えたというのもあるのかもしれないのですけれども、そこはわかりませんが、この3年間の利用の減少の実績を見ますと、やはりそういったこともあるのかというふうには考えております。
(発言する者あり)
(「周知じゃなくて、毎年変えてるからこんがらがっちゃったんですよ」と呼ぶ者あり)
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)産業港湾部長。
○産業港湾部長(加賀英幸)面野議員の再質問にお答えいたします。
観光船事業にかかわって、国家賠償法に基づく補償をした場合、前市長に請求できるのかという御質問でございましたが、市の行政手続においては、専決規程が設けられておりまして、それぞれその業務の責任者が決められているという状況にあります。そういった状況を考えますと、今回、議会の中で、前市長が、全責任は私にあるという答弁をされている部分との整合性も考えなければならないということもございますから、慎重にその辺については判断していかなければならないものと考えております。
(「整合性なかったのかい、したら」と呼ぶ者あり)
(「責任とってもらうって言えば楽だったんじゃないですか」と呼ぶ者あり)
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)教育長。
(「議長、20番、議事進行について」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)20番、小貫元議員。
○20番(小貫元議員)今、教育長が答えようとしていますけれども、議長が説明を求める説明員の中に、教育長が入っていないので、これは市長部局が答えるべきではないかと思います。
(「執行機関違うんだよ」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)わかりました。市長部局に答えていただきます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)市長。
○市長(迫俊哉)海上技術学校の御質問について、複合化を今検討している中で、統合校との関係で、地区別懇談会でこの問題の整理がつかなかった場合について、現計画を変更するのかというような御趣旨の質問だったかと思いますけれども、基本的には、今、商業高校を海上技術学校に使っていただく、それから統合校にするという既定路線がありますけれども、できる限り地区別懇談会の中で地域住民の皆様の御理解をいただくように前に進めていきたいというか、私が進めるのではないので、どうお答えしたら、望ましい形といたしましては、しっかりと地区別懇談会の中で御理解をいただくよう進めていくべきなのかというふうに思っているところでございます。
(「議長、16番」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)16番、面野大輔議員。
○16番(面野大輔議員)再々質問を1点だけさせていただきます。
先ほど、建設部長から御答弁がありました貸出ダンプ制度についてですけれども、済みません、聞いてはいたのですが、理解できない部分があったので再度聞かせていただきますけれども、完全にだめだと間違って認識されている方がいらっしゃって、周知不足だというようなことをおっしゃっていたのですが、私の認識では雪堆積場は完全に禁止になった、完全にだめという認識だし、そういった利用団体の認識は間違っていたのか、その部分を答えていただきたいのですけれども、完全なだめという部分が何に対しての完全にだめということで部長はおっしゃっていたのか、主語と言ったら変なのですが、何に対して完全にだめということが利用者の方が間違って認識されていたという発言になったのか答えていただいて再々質問を終わります。
○議長(鈴木喜明)説明員の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)建設部長。
○建設部長(上石明)面野議員の再々質問にお答えいたします。
申しわけございません、私の説明不足で。
制度の中で、転回場、要は作業する転回場の部分については、その部分を確保しないといけないので、その部分に対するよけた雪については、貸出ダンプ制度の中の雪の中で処理をしても構いませんという話は、御説明をしていたのですけれども、そういった説明のところが、なかなか御理解をいただけていなかったことが、今回の除雪懇談会の中でもそういったことの話がありまして、我々としては、もう少し丁寧にこの貸出ダンプ制度について、もう少しきちんと御説明する必要があるのではないかということで、先ほど答弁させていただいたところであります。
(「転回場じゃなくて、堆積場の話してたんですよ。全然違う話をしているじゃないですか」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)面野議員の一般質問を終結いたします。
(「議長、22番」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)22番、新谷とし議員。
(22番新谷とし議員登壇)(拍手)
○22番(新谷とし議員)初めに、胆振東部地震とこの間の災害で亡くなられた方々にお悔やみと、被災された方々にお見舞いを申し上げ、質問に入ります。
防災問題についてお聞きします。
8月22日、落雷による停電の被害が発生しました。市民からは、北電につながらないなどの電話が小樽市に殺到したと聞いています。このとき、市営銭函住宅付近の電柱トランスに落雷し、市営住宅の受水槽に通電しなくなったため、市営銭函住宅では、水道の加圧ポンプが動かず、午前10時から3時間ほど水が出なくなりました。この市営住宅1階に、視覚障害1級と2級の御兄弟が入居しており、水が出ないため、慌ててヘルパーに連絡をして、飲料水とトイレ用の水を持ってきてもらいましたが、いつ断水が直るのか不安になり、協和総合管理株式会社市営住宅管理事務所と小樽市に復旧の見込みを聞き、かつ給水車も必要ではないかと聞きましたが、適切な回答はなかったそうです。私にも連絡が来たので、市に問い合わせをしたものの、部内で情報が共有されていませんでした。小樽市地域防災計画第5章、災害応急対策計画では、災害により水道施設が被災し、飲料水の供給が不可能になったとき、住民に最小限の飲料水を供給し、市民、住民の生活を守るために行う応急給水について定め、給水の対象者は災害のため、現に飲料水を得ることができないものとし、給水方法も定めています。8月22日の市営銭函住宅での断水状態は、なぜ給水計画に基づいた対応にならなかったのでしょうか。理由を説明してください。
この間、受水槽で水をくめたということですが、入居者への説明はなく、情報がない入居者の方々は、いつ復旧するのかわからず不安でした。私が建設部に、受水槽で水をくめることを知らせてくださいと求めてから、入居者にお知らせをしたようです。この間の事態は、危機管理マニュアルがないことで、市が混乱したためではありませんか。落雷が原因で水が出なくなった状況は、まさに災害であり、危機管理マニュアルをつくるべきではありませんか。
次に、避難行動要支援者支援計画についてです。
小樽市防災計画による要支援者は、(1)要介護認定3から5の方、(2)身体障害者手帳1、2級の方、(3)療育手帳Aを所持する方、(4)その他1から3以外で市長が認めた方となっています。現在、1から3を合わせた対象者と支援者が決まっている人の人数をお知らせください。
前述した市営銭函住宅の御兄弟は支援者がいないため、大変不安になり、小樽市に問い合わせた結果、自分で見つけてくださいという返事だったということですが、なぜこのような回答になるのでしょうか。避難行動要支援者支援計画では、避難行動要支援者に対して非難の支援や安否の確認などの必要な措置を実施するため、市は平常時から支援などにかかわる関係者の協力を得ながら、本計画に基づいた防災体制の整備を図るものとするとしていますから、この御兄弟の場合は、既に支援者が決まっているべきではないのでしょうか。これまで市としてどのように動いてきたのですか。
災害対策室は、要支援者と支援者が決まっていない人に対し、障害福祉課、介護保険課、地域福祉課、保健所など、各課との連携はどのように進めていますか。また、いつまでに計画を完成させるのか伺います。
次に、胆振東部地震での停電に対する問題です。
6日に起きた停電で、市民生活、経済活動に大きな影響と被害が出ました。通電は病院や施設のある地域を優先にしたということですが、小樽市が開設許可権者となっている、ある大きな療養型病床を持つ病院は、通電が最後で、自家発電設備もなく、そのため、食事は冷たいもので対応、家族は、患者は点滴で対応しますと言われたと話しています。決して病院や施設を優先するという実態ではありませんでした。市はこのような病院の実態を把握していましたか。
現在、市内で小樽市が開設許可権者の民間病院は16病院ありますが、複数の病院が、病院の基本的な機能を維持するために必要な自家発電設備を備えていないとお聞きしています。民間病院は、この震災の教訓から自家発電機を備えたいが、設備費が高額になるため、国の補助制度を活用したいと要望されていると伺っています。
病院開設許可の責任者として、自家発電設備に対する制度紹介はもちろんのこと、国や道に補助制度の要求をしつつ、市としても補助金を出すべきと考えますが、いかがですか。
また、市民は復旧の基準がわからないため、混乱していました。小樽市は、北電に復旧を急ぐよう要請したのでしょうか。また、北電は復旧の見込みを明らかにしたのでしょうか。復旧情報などは経済産業省が先行して、北電がその内容を後追いしていたことなどに批判が寄せられています。市長はこうした情報提供が遅い北電の対応をどうお考えですか。
次に、停電対策を防災計画に追加することと、市民への啓発についてです。
広報おたる9月号に、災害に対する記事が掲載されています。私がこれまで質問してきた避難メモや指定避難所が災害別に示されていることは評価します。しかし、停電に対する備えは載っていませんでした。山口県萩市では、ホームページに停電対策は災害対策の基本として、「1停電の主な原因」、「2普段からの対策」、「3中国電力からのお知らせ」を掲載し、市民に周知、啓発するとともに、中国電力からは停電の原因、料金関係、停電情報と停電通報先の電話番号など載せています。小樽市地域防災計画に、停電対策を入れるべきではありませんか。あわせて北電と連携し、中国電力のような内容を市のホームページ、広報おたるなどで市民周知してはいかがですか。
さらに、このたびの停電が冬季に起きていたら、暖房もたけず大きな被害が出ることは必至です。市民もこのことを大変心配しており、電気を使わないストーブは既に売り切れ状態と聞きます。冬に長時間の停電が起きたときの市の緊急対策と市民の備えなど、さまざまな対応を考えていかなければなりません。冬季の対策について、どのようにお考えかお聞かせください。
次に、水道料金・下水道料金の減免制度についてです。
胆振東部地震で、望洋台地域で濁り水が発生し、小樽市水道局は、望洋台中学校に応急給水場を設置し、対応したとお聞きしています。
他の自治体では、災害で赤水、濁り水が発生したとき、水道料金の減免を実施しています。現在、小樽市の水道料金・下水道使用料の減免制度には、災害時の減免制度が明記されていません。この際、災害時における水道料金・下水道使用料の減免制度をつくるよう求めます。見解を求めます。
市営住宅問題について、お聞きします。
市民からは、市営住宅があいているのになぜ入居させないのか、早く入居させてほしいという疑問や要望が多々寄せられています。
初めに、2015年度から2017年度までの市営住宅の管理戸数と空き戸数をお知らせください。また、空き戸数が多い高島住宅などで修繕がゼロのところもあると聞きますが、各年度ごとの修繕件数と修繕しない理由も説明してください。修繕期間もエレベーターがある市営銭函住宅でさえ13カ月もかかっています。修繕に時間がかかっているのは、資材が高騰しているのに市営住宅管理代行業務費の予算が少ないためではありませんか。
ここ3年間の使用料及び手数料を見ると、2015年度は約700万円の黒字ですが、2016年度と2017年度は赤字です。修繕費をふやし、修繕期間を早めることで、入居を希望している市民の願いに応えると同時に、収益の改善にもつながるのではないですか。
次に、エレベーター設置についてです。
高齢になり、足腰が悪くなり、階段の上りおりが大変になった、エレベーターをつけてもらえないものかと希望している入居者の声は少なくありません。国土交通省の社会資本整備総合交付金の公営住宅整備事業等では、既存の公営住宅等について、バリアフリー化に対して支援を行っています。この交付金を活用して、エレベーターを計画的に設置できないでしょうか。
住みかえについてです。
住みかえしたくても条件が厳しくて、なかなかできません。公募と公募によらない住みかえは、それぞれ何人か、3年間でお答えください。
高齢になっても住みなれたこの町の住宅で暮らしたいという願いに応えることで、人口減に歯どめをかけることにもつながります。住みかえは医師の診断書等、証明書が必要ですが、加齢によって日常生活に身体の機能上の制限を受けた人が、診断書がなくても住みかえできるように要件緩和できないでしょうか。
これまで、るる聞いてきましたが、市が責任を持って、市民の願いに応える施策を進めるために、指定管理者制度を見直す必要があるのではありませんか。見解を伺います。
小・中学校トイレの洋式化について伺います。
和式のトイレを使うのが苦手、トイレのにおいも気になるという子供たちの切実な訴えがあります。しかし、学校のトイレ洋式化はなかなか進んでおらず、新築や大規模改造された学校のトイレは全て洋式になっているものの、その他の学校は依然として和式が多い状態です。2018年9月現在、トイレ洋式化に限定して改修を実施した学校を小・中学校別にお知らせください。トイレを洋式化する場合の整備方針と計画についてもお知らせください。
また今年度は、トイレ洋式化が予算化されていないのはなぜですか。
最近は、予期しない災害が起こっており、避難所となっている学校のトイレ洋式化は大変重要です。トイレの洋式化は、においを取り除くことと一体の工事とお聞きしましたが、一つの学校全部の改修でなくても、複数の学校でワンフロアずつ改修することはできないのでしょうか。洋式化が進まない原因は、国の学校施設環境改善交付金採択の枠が狭いことが要因ではありませんか。国に対し、この交付金をふやし、採択枠拡大を要望することを求めます。お答えください。
再質問を留保して、質問を終わります。(拍手)
○議長(鈴木喜明)説明員の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)市長。
(迫俊哉市長登壇)
○市長(迫俊哉)新谷議員の御質問にお答えします。
初めに、防災問題について御質問がありました。
まず、8月22日の市営銭函住宅での断水状態において、給水計画に基づく対応をとらなかった理由につきましては、地域防災計画における給水計画は、災害により水道施設が被災した場合の対応を定めているものでありますが、今回のケースは水道施設が被災したものではなく、電柱の電気設備のふぐあいにより、市営住宅のポンプが作動しなかったことが原因であることから、給水計画に基づく対応には該当しないためであります。
次に、市営住宅の危機管理マニュアルをつくることにつきましては、現在、市営住宅の管理には、小樽市営住宅等管理マニュアルがありますが、災害時の対応は定められていませんので、他都市の状況なども参考にしながら、関連する項目を追加するなどの対応をしてまいりたいと考えております。
次に、避難行動要支援者と支援者が決まっている人の数につきましては、本年9月20日現在で、同意調査書の提出があった避難行動要支援者は950人、そのうち支援者が決まっている人は492人となっております。
次に、御指摘のありました支援者がいない避難行動要支援者の方への本市の対応につきましては、どのようなお問い合わせの内容に対しての回答であったのかを確認することはできませんでしたが、同意調査書には、支援者を御自分で見つけられた場合にのみ記載することになりますので、提出の時点においては御自分で探していただくことになる旨の御回答をさせていただいたものと思われます。
次に、これまで市はどのように動いてきたのかにつきましては、本市の地域防災計画に避難行動要支援者支援計画を掲載して以降、内閣府が示した取り組み指針に沿って、まずは避難行動要支援者名簿の作成を手がけ、次に名簿の活用として、小樽警察署や市消防本部へ名簿を提出することで、災害時における避難行動要支援者であることについて情報の共有を行ってまいりました。
さらには、民生・児童委員の方へ個別票を配布し、支援活動を行っていただけるよう災害対策室から依頼するなど、取り組みを進めてきたところであります。
次に、災害対策室の関係各課との連携につきましては、新たに避難行動要支援者に該当することになった対象者の情報を共有するときや避難行動要支援者の状況を個別票により把握している民生・児童委員の方に、災害時の安否確認や情報提供などの支援活動を依頼するときなどに、それぞれの担当課が連携を図っているところであります。
なお、9月6日に発生した大規模停電時にも、担当課との連携により民生・児童委員の方々に見回り活動を行っていただいたところであります。
次に、避難行動要支援者個別計画につきましては、内閣府の取り組み指針における計画の策定については、努力規定となっており、いつまでに策定しなければならないと定められておりませんが、庁内関係部局との協力体制を確立し、社会福祉協議会や民生・児童委員協議会など、関係団体と調整を進め、策定に向け取り組んでまいりたいと考えております。
次に、胆振東部地震による停電時の病院の実態の把握につきましては、保健所が電話等で病院と連絡を取り合い、また電話の通じない病院には、直接訪問して実態の把握に努めたところであります。
その中で病院によっては、停電により、調理器具、照明器具、医療機器が使用できない、また、食材の不足という状況が生じていることを把握しておりました。
次に、病院の自家発電設備整備への対応につきましては、現在、法律上、医療機関に非常用電源設備の設置は義務づけられていないものです。また、国庫補助制度はあるものの、対象は災害拠点病院に限定されております。まずは市内各病院の実態を把握した上で、全道市長会を通じて、国や北海道に補助制度の拡充などを求めてまいりたいと考えております。
次に、北海道電力への停電復旧要請につきましては、本市といたしましては、北海道電力小樽支店に幾度となく電話を入れ、いち早い電力の復旧要請及び今後の見込みについて確認を行ったところでありますが、全道規模の停電でもあったことから、明確な回答が得られなかったものであります。
次に、北海道電力の情報提供対応につきましては、私といたしましても、道内全域の電力復旧のために最善の努力をしていただいたと考えておりますが、北海道電力からの情報は必ずしも市民の皆様にいち早く安心感を与えるだけの情報ではなかったと感じております。そのため、本市が災害対策本部を設置したことの重みを十分認識していただいた上で、迅速な情報の提供を改めて要請したいと考えております。
次に、小樽市地域防災計画に、停電対策を入れるべきとのことにつきましては、現在、本市では、災害対策本部を設置する市役所及び消防庁舎の停電に対するマニュアルは策定しておりますが、地域防災計画に停電対策は定められておりません。しかしながら、今回の大規模停電を踏まえ、改めて停電対策の必要性を感じたところでありますので、地域防災計画に停電対策の位置づけを検討してまいりたいと考えております。
次に、市ホームページを利用した停電対策等の市民周知につきましては、今回の経験を踏まえ、その必要性を感じておりますので、北海道電力との連携を含め、どのような方法が効果的なのか検討してまいりたいと考えております。
次に、冬の対策につきましては、冬の長時間停電は生活のかなめである暖房や給湯器具がほとんど使用できなくなるなど、市民生活に多大な影響を及ぼすものと考えており、避難所においても、開設当初は暖房器具や照明の手配に時間を要することが想定され、十分な避難者対応が困難と考えられます。特に天候の変化が激しい北海道の冬場は、積雪や吹雪などにより、避難所への移動に際して危険が伴うこともあるため、自宅における備えが必要となります。3日分の食料や生活必需品などを準備し、自分を守る自助、地域住民がお互いに助け合う共助こそが最も重要であると考えております。市といたしましても、市民の安心、安全を確保するため、引き続き対策を検討するとともに、市民の皆様にも自助、共助の重要性について、町会での防災訓練などを通じて周知を図ってまいりたいと考えております。
次に、災害時における減免制度につきましては、災害の規模や状況により、さまざまな事例が考えられ、その時々で減免の内容が異なるため、他都市においても災害の内容に応じた対応をしており、一概に制度として制定することが最善の方法とは考えておりません。
なお、小樽市水道事業給水条例及び小樽市下水道条例に、管理者は公益上、その他特別な理由があると認めた場合は、これを減額し、または免除することができると規定しておりますので、その中で災害時においても柔軟な対応をしてまいりたいと考えております。
次に、市営住宅問題について御質問がありました。
まず、平成27年度から29年度までの市営住宅の管理戸数と空き戸数につきましては、各年度の募集停止住宅を除く4月1日現在の戸数で、平成27年度から3カ年の管理戸数は2,762戸、空き戸数は、平成27年度は206戸、28年度は242戸、29年度は265戸となっています。
次に、平成27年度から3カ年の空き戸の修繕件数につきましては、平成27年度は103件、28年度は90件、29年度は89件となっております。
また、昨年度、高島住宅などで修繕を行わなかった理由につきましては、全戸入居中で空き部屋がなかったことや市民ニーズなどを考慮して、優先順位が低かったこと、多額の修繕費を要するため、工事の発注を先送りしたことなどによるものであります。
次に、空き戸修繕に時間を要していることにつきましては、主な理由として、多額の修繕費を要する案件が多く、予算執行状況を見ながらの発注になっていることや、退去後の対応に時間を要したことなどが挙げられ、必ずしも予算不足により時間を要しているものではないと考えております。
次に、空き戸の修繕につきましては、私としても少しでも多くの入居希望者の要望に応えていきたいと考えておりますので、引き続き指定管理者と協議してまいりたいと考えております。
次に、既存の市営住宅にエレベーターを計画的に設置することにつきましては、現在、エレベーターを設置していない市営住宅の大部分は階段室型であり、階段室ごとにエレベーターを設置しなければならないこと、また、他の形式である片廊下型の市営住宅は老朽化しており、残耐用年数が短いことから、いずれも既存の市営住宅にエレベーターを設置することは困難であると考えております。
次に、公募と公募によらない住みかえの平成27年度から3年間の人数につきましては、まず市営住宅入居等に関する事務処理要綱で、住みかえができる場合として、世帯員数の増減がある場合、加齢、病気等により日常生活に身体の機能上の制限を受けるため、上の階から下の階に移る必要がある場合などがあります。この中で公募による住みかえは、平成27年度は2件、平成28年度は3件、29年度は3件となっています。
次に、公募によらない住みかえは、平成27年度は5件、28年度は4件、29年度は2件となっています。
次に、住みかえ要件の緩和につきましては、加齢、病気などによって、日常生活に身体の機能上の制限を受けた事実を客観的に確認するためにも診断書の提出が必要であることから、現時点で診断書を不要とすることは考えておりません。
次に、指定管理者制度の見直しにつきましては、市営住宅の管理において、より効率的な管理を実現するため、平成19年度から指定管理者を設置しており、このことにより、住宅使用料の収納率向上などが図られてまいりました。
現事業者には、平成28年度から32年度までの5年間の管理代行を委託していますが、市としても、引き続き、この制度の中で御指摘のあった空き戸の修繕に取り組んでまいりたいと考えております。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)教育長。
○教育長(林秀樹)新谷議員の御質問にお答えいたします。
ただいま、小・中学校トイレの洋式化について、御質問がございました。
まず、トイレの洋式化に限定して改修を実施した小・中学校につきましては、トイレの改修につきましては、これまでも新築や大規模改造事業とあわせてトイレの洋式化を実施してきておりますが、トイレの洋式化に限定して改修を行った学校につきましては、小学校では長橋小学校と高島小学校の校舎となっております。
また、中学校にはトイレの洋式化に限定して改修した学校はございません。
次に、トイレを洋式化する場合の整備方針と計画、また今年度はトイレ洋式化が予算化されていないことにつきましては、トイレの整備は臭気対策として排水管や床材の更新、明るさの改善、また和式の洋式化を基準として整備を進めてきております。トイレの洋式化は、新築や大規模改造事業によるもの以外として、平成29年度からは新規事業のトイレ改修事業を導入し、毎年1校を整備することとしておりますが、平成29年度は、特に臭気が強く、トイレ環境が厳しい2校を優先し、平成30年度の予定校を前倒ししたことから、今年度のトイレ改修事業は予算化しなかったものでございます。
次に、一つの学校全部の改修でなくても、複数の学校でワンフロアずつ改修することができないのかにつきましては、現在は改善要望の多い臭気対策を中心に、排水管の更新を含めた一体的な改修を計画的に進めておりますので、ワンフロアずつの改修は困難な状況にございます。
また、学校施設のトイレは、ほとんどが各階同じ位置に配置されていることから、まとめて改修を行うことで、足場などにかかる費用を抑えることもできるため、一つの学校全部の改修を行うことが、経費面においても効果的であると考えております。
次に、洋式化が進まない原因は、学校環境改善交付金採択の枠が狭いことが原因ではないか、また、採択枠拡大を要望することを求めますということにつきましては、本市のトイレの洋式化は、新築や大規模改造事業の中で行ってきており、これまでトイレ改修に特化した事業は実施しておりませんでした。
このため、平成29年度より、トイレ改修事業を新たに導入し、臭気対策とあわせて洋式化を進めているところでございます。トイレ改修事業を実施するに当たりましては、この交付金は重要な財源であると考えており、これまでも国に対しまして、北海道公立文教施設整備期成会や全国都市教育長協議会を通じて、交付金の予算の確保や増額について要望してきており、今後とも強く要望をしてまいりたいと考えております。
(「議長、22番」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)22番、新谷とし議員。
○22番(新谷とし)再質問をさせていただきます。
初めに、8月22日の市営銭函住宅での停電で水が出なくなった問題です。
水道施設が被災したものではなかったからというお答えでした。しかし、9月6日の大規模停電で、水道施設、配水池や浄水場が被災していなかったのに、マンションなどに住む方々に、水道局で水を配りました。市民を助けるために行ったと思います。これは災害応急対策計画の給水計画に基づかない対応だったと思います。ですから、こうした水で困っている人たちに配給する、給水するという、これは臨機応変に対応すべきだったと思います。
それから、落雷による停電、危機管理マニュアルについてですけれども、これは、これから考えていきたいということでしたね。
それから次、避難行動要支援者支援計画についてです。
まだ半分と少しの方しか決まっていないわけです。内閣府の決まりでは、時期は決まっていないけれども、市としては取り組んでいきたいというお答えでした。これは、本当にぜひ早く取り組んでいただかないと障害者の方々、本当に余震が続いておりますので、この御兄弟の場合も、大変不安だと言っております。
それから、自分で見つけてくださいといったこの対応ですね。これは、やはり私は問題だと思います。自分で見つけられればいいですよ。この御兄弟の場合は、本当にそう言われたので、自治会に話してみようかとか、いろいろ考えておりましたけれども、なかなかそうはいかないという問題で、やはりこれは行政としての支援が必要です。そういうことで民生・児童委員に対応してもらいたいということもお話しされましたけれども、こうしたときの市の対応、もう少し困った市民に対して寄り添う、これは迫市長の公約でもありますので、対応していただきたいと思います。
それから、北電の情報提供の問題ですけれども、これは、小樽市地域防災計画では、北電は指定公共機関として、災害時における電力供給の確保についてと記載しております。ただこれだけなのですね。北電の災害時の体制や任務、責任が明確になっていない、だから小樽市から復旧の優先順位、それは言えない、北電任せになっているのではないかと思います。ほかの自治体を見ますと、釧路市、北見市、旭川市などは、北電の被災時の組織体制や災害復旧対策での優先順位を明記して、市民の不安を除去するための広報活動、広報の方法なども明記しております。小樽市は今言ったとおり、災害時における電力供給の確保を決めているわけですから、これをどのように実施していくのか、北電との取り決めをしっかり行い、北電にもそうした任務を担ってもらう、そうしたことが市民の不安をなくすことではないでしょうか。いかがですか。
次に、災害時における水道料金・下水道使用料の減免制度です。
これは、市民にお知らせしているホームページなどを見ますと、災害時のことは出ていません。ただ水道料金・下水道使用料の減免制度は載っております。災害時については、柔軟に対応しているということでしたけれども、こういうこともきちんと災害時には対応することもあるといったら変ですが、柔軟に対応しますということも載せていただきたいと思うのですよね。
今まで、水道局に聞きましたら、赤水、濁り水の場合は個別対応してきたということなのです。でも、この個別対応をしてくれるかどうかはわからない人たちもいっぱいいるわけですよ。ですから、やはりそういうことをわかるように記載してほしいと思います。
それから、市営住宅問題です。
空き戸数が年々ふえている、修繕件数は逆に減っているということで、やはり市営住宅のそもそもの目的、公営住宅法に基づいて、住宅に困窮する低額所得者に対して、低廉な家賃で賃貸し、または転貸することにより、国民生活の安定と社会福祉の増進に寄与する、こういう法律であります。さらに、市営住宅条例では、良好な居住環境の確保なども定めております。空き戸数が多いのは、防災上も好ましくありませんし、環境が悪いです。先ほど、修繕もふやしていきたいというような御答弁でしたけれども、やはり予算の関係ではないと言うのですが、やはりこの空き戸数の修繕もして、もっと入居してもらう、この立場に立つことが大事ではないでしょうか。
それから、エレベーターの設置です。
全く無理だというお話でした。でも、国土交通省の制度を見ますと、これはほかの県で実際に実施した例をインターネットで見ることができるのですけれども、階段式というか、そういうところでは、半分階段になるから難しいということなのですけれども、しかしバリアフリー、それから高齢者の方とか病気の方、足が悪いとか、そういう方々には、より効果的だという、そうしたことも発表されております。
小樽市営住宅条例第3条の12で、「公営住宅の通行の用に供する共用部分には、高齢者等の移動の利便性及び安全性の確保を適切に図るためのものとして規則で定める措置を講ずるもの」としております。ここを見ますと、エレベーターもその中に入っているわけです。だから、これは新築だけに限るとも書いておりません。本当に、このエレベーターを設置してほしいというのは切実な願いです。本質問でも言いましたけれども、この町に住みたい、住み続けたい、そういう願いに応えるために研究してほしいのです。全くできないということではなくて、どうやったらできるのかということも検討していただきたいと思います。
それから、学校のトイレ洋式化は、まだまだ洋式化されていない学校が多いわけですね。それで、毎年1校ずつ洋式化していくということなのですけれども、小・中学校合わせて、かなりの数が残っております。それで、子供たちは本当に洋式化という切実な願いになっているわけです。ですから、1校ずつということで、そういう計画だとおっしゃいますけれども、できましたらもう少しふやしていけないのか、その辺についてお伺いしたいと思います。
○議長(鈴木喜明)説明員の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)市長。
○市長(迫俊哉)新谷議員の再質問にお答えいたします。
住宅の問題以外について、私から答弁させていただきたいと思っております。
最初の断水の問題でありましたけれども、災害時にいろいろなことに一気に対応するというのも、なかなか難しいとは思いますが、断水の問題も含めまして、可能な限り、臨機応変に対応すべき、そのことについては私も全く同感ではありますので、その辺について、今回の水道の話ではありますけれども、関係部とはしっかり話し合っていきたいなというふうに思っております。
それから、避難行動要支援者支援計画の問題については、私も大変その辺については心配をしているところであります。半分ほどしかまだ決まっておりませんので、この問題については、庁内で議論をいたしまして、早目にこの問題の解決に当たっていきたいというふうに思っているところでございます。
それから、3点目については、自分で見つけてくださいという御質問がございまして、これは、本答弁でも申し上げまして、どういったお問い合わせの内容に対しての回答だったかというのは、詳細については、把握はいたしておりませんけれども、私どもといたしましては、しっかりとこういったことの対応がないように注意を払っていかなければいけませんし、この要支援者の方々に対する、それも支援者をどのように確保していくかということについては、先ほどの答弁と重複になりますけれども、早目に対応していきたいなというふうに考えているところでございます。
それから、北海道電力が指定公共機関でもありながら、十分な情報の提供がなされなかったことについてのお尋ねであったかと思いますが、北海道電力にいたしましても、今回のブラックアウトの問題が初めての経験であったということで、なかなか対応に苦慮されたというふうには認識しておりますけれども、そうは言いましても、これから北海道電力といろいろ部分でお話をする機会があるかと思いますので、市民の皆さんの不安をなくすような形での情報の提供について御検討いただくようお話はさせていただきたいというふうに思っております。
それから、水道料金の減免の問題についてでありますが、災害時の対応について、ホームページで掲載をしていただきたい、できれば個別対応についても掲載をいただきたい旨の御質問だったかと思いますけれども、この水道料金の災害時の減免については、私も少し調べてみますが、ホームページに掲載させる方向で検討させていただきたいというふうに思っているところでございます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)建設部長。
○建設部長(上石明)新谷議員の再質問にお答えいたします。
まず、市営住宅の修繕についてですけれども、我々としましても、やはり空き戸がふえているという部分につきましては、いいと思ってございませんので、なるべく修繕を効率的に行いながら、なるべくこの空き戸数の減少は図って、入居をしていただく対応はとっていきたいというふうに考えております。
二つ目、エレベーターの設置ですけれども、私もほかの県の設置の部分は、確認はとっております。ただ、本市のエレベーターを設置していない市営住宅の老朽化等を考えますと、新たにエレベーターだけ設置しますと、その本体の住宅の耐用年数に引っ張られるといいますか、新たに設置しても利用期間が短いということも考えられますので、なかなか今の既存の老朽化市営住宅にエレベーターを設置するということは、現実的には難しいのかというふうには考えております。
ただ、高齢者、障害者への対応という部分は必要と考えておりますので、例えば上の階に住んでいる方を下の階に移っていただけるとか、そういった対応もありますので、そういう部分に関しましては、我々も調査研究といいますか、いろいろ考えていかなければならないのかというふうには考えております。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)教育長。
○教育長(林秀樹)新谷議員の再質問にお答えいたします。
トイレの洋式化につきまして、1年1校ぐらいずつでは少ないのではないか、もう少しふやしていけないのかという御質問だと思いますけれども、昨年度はトイレの臭気対策と、それからトイレの洋式化を実施いたしました学校からでございますが、においがなくなったり、明るくなった、そして洋式になったということで、今までトイレに行くのを嫌がっていた子供たちが、トイレを我慢しなくなったり、トイレで笑顔が見えたりと様子が変わったと。子供たちが大変喜んでいるという報告も私に来ております。
そういった意味で、学校が子供たちにとって楽しく学校生活を送れる場所として、トイレの環境の改善というのは、大変大切なことだというふうに感じております。財政の状況もあると思いますけれども、少しでも早期に改善ができるよう、市長部局とも今後協議をさせていただきたいというふうに思っております。
(「議長、22番」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)22番、新谷とし議員。
○22番(新谷とし議員)再々質問をさせていただきます。
まず、北電の対応、情報がなかったこと。確かにブラックアウトは初めての経験ですけれども、これは、そもそも苫東厚真発電所で8割ですか、電力を供給するのは苫東厚真発電所でやっていたということが問題なのですが、それはそれとしても、地域防災計画で災害時における電力供給の確保、これを明記しておりますけれども、これだけなのですよ。これをどうしていくのかということを、詳細を取り決めしていかなければならないと思います。そういった点で、釧路市や北見市や旭川市などでは、札幌市もそうですが、やはり北電の任務というか役割、そういうものをきちんと明記しております。ですから、情報の提供をいただきたいとお話しするだけではなくて、ここを北電ときちんと詰めて、地域防災計画の中でもっと詳しく載せていかないと、いろいろ地域防災計画の中でうたっておりますけれどもわからないのですよ。ですから、他市から引っ越してきた方で、小樽に転入してきた方が、今回のことで非常に怒りを寄せて、市にぜひ伝えてほしいと言われましたが、とにかく情報が何もなかったと。これは北電の問題だけではありませんけれども。ですから、やはり、この地域防災計画を実効あるものにしていくためにも、こうした取り決めをする必要があるのではないかと思います。これについてお答えいただきたいと思います。
それから、民間病院の自家発電設備、これは共産党国会議員団に問い合わせをいたしましたら、資源エネルギー庁で取り組んでいることがわかりました。今年度もまだ石油関係では枠があるということですけれども、その辺のことも含めて制度紹介をしてほしいですし、来年度も資源エネルギー庁では、病院の自家発電機、それはタンクを大きくするということが条件ですが、予算要求をすると言っていますので、ぜひ紹介してほしいと思います。
それから、住宅の問題、エレベーター設置です。
老朽化しているので難しいということです。ただし、建設部長は上から下へ住みかえることも、移動することもできるとおっしゃいましたけれども、住みかえの場合は簡単にできないのですよ。先ほどの市長答弁にもありましたが、加齢による身体機能が悪くなったこと、それを証明するものがないとだめだから診断書は外せないと、こういうことですから、では、その要件を緩和するのですか。それならまだわからないわけでもありません。地域を回っていらっしゃる民生・児童委員の方が、やはり心配しているのですよ。入居したときは若かったけれども、ここにずっと住んで、やはり80歳なり高齢になると大変だから、何とかならないのですかと、こういう要望も受けているわけですね。ですから、その点で私は検討してほしい、研究してほしいと言ったのですけれども、エレベーターをつけないなら住みかえをもっと要件緩和するのかどうなのか、その辺はいかがですか。
(発言する者あり)
○議長(鈴木喜明)新谷議員に申し上げますけれども、民間病院の自家発電機につきましては、再質問で全く触れておりません。
ですから、北電の災害時の件とエレベーターの件、この2点ということで説明員の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○市長(迫俊哉)新谷議員の再々質問にお答えいたします。
私から先ほど答弁いたしました北海道電力との関係で答弁させていただきますけれども、今回の経験も踏まえまして、当然、北海道電力でもこの事故対応に当たって検証、分析をいたします。その結果として、今後、道民に向けての的確な情報提供をどうしていくのかといったような災害対応について改めて新しい考え方も示されるかと思いますので、そういった北電の動きも見ながら市の地域防災計画の中にこの指定公共機関としての的確な情報について記載を盛り込んでいきたいというふうに考えているところでございます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)建設部長。
○建設部長(上石明)新谷議員の再々質問にお答えいたします。
エレベーターの設置につきましては、今の新谷議員がおっしゃったとおりに確かにそういった診断書等が必要なのですけれども、現実的に先ほど答弁させていただきましたが、やはりハード的にエレベーターの設置というのは難しいと考えております。そういった中で、今お話があった診断書も含めまして、今後どういった形の対策がとれるかということについては、調査研究をさせていただきたいというふうに考えております。
○議長(鈴木喜明)新谷議員の一般質問を終結し、この際、暫時休憩いたします。
休憩午後4時26分
――――――――――――――
再開午後4時55分
○議長(鈴木喜明)休憩前に引き続き、会議を再開いたします。
一般質問を続行いたします。
(「議長、23番」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)23番、山田雅敏議員。
(23番山田雅敏議員登壇)(拍手)
○23番(山田雅敏議員)それでは、一般質問を行います。
初めに、前市長の突然の辞任により多様な考え方や制度の変更、執行方法が変わり、根底から揺らいだ指揮命令系統をもとに戻さなくてはなりません。現市長には、今までのことを受け、庁内はもとより速やかに地域、経済界に入ったひびや壊れた信頼の修復を望むものです。
迫市長においては、あれもこれもと一人で頑張るのではなく、一日も早い副市長の選任や庁内での意思疎通の多様性を図り、前市長のまやかしではなく、本当の意味での適所適材を進め、全ての部署において仕事に誇りが持てる環境の整備、達成感や向上心の熟成をすべきと考えます。
また、前市長は、得票数が自分の力と勘違いし、民意として自分の正当性ばかりを強調していました。私は、自分本位の裸の王様状態では、市民の真意は聞こえてこないと考えます。迫市長においては、市民の声を聞く謙虚な耳で、現実を見る確かな目を持って強いリーダーシップが発揮できるように、自分の考えを大きな声で伝え、市政執行を進めていくようお願いいたします。
では、質問に入ります。
最初に、前市長が幽霊船のように異様にさまよっていた市政執行方針について、次の点についてお聞かせください。
迫市長は、選挙期間の街頭演説では、他の候補と違う点を強調していました。迫新体制では、経済界とどのようにかかわり、小樽市民をどのような未来へ導くのか。そのためにどのような組織づくりをして、この4年間の任期で何をなし遂げたいのか、目標などをお聞かせください。
次に、現状市政の執行が滞り、何一つ進んでいると感じられません。スピード感を持って何事もなし遂げることが最重要課題と考えます。ここで、人材や小樽という名のブランドや歴史的遺産、文化的資源など、市長が強みと感じているものをお聞かせの上、最小の投資で最大の効果が期待できる政策の進め方をお聞かせください。
次に、市長の良識についてお聞きいたします。
最初に、前市長は後援会活動について、公務か政務かの区別を自分自身でも理解しているとは思えない、市民の多くはその区別の範囲や一線を越えるのか越えないかの常識を逸脱しているとしか思えない行動と、アドバイスをしても私はそうは思わないと聞く耳を持ちませんでした。
そこで、例を出してお聞きしますが、前市長が辻立ちで使用した氏名入りののぼり旗について、インターネットで見て全国で使用されている。法の例外規定として違法とは言えない。公職選挙法の例外規定を根拠に使用を続けましたが、こののぼりの使用について選挙管理委員会は、一般論として個人が行う政治活動において、氏名入りののぼり旗を街頭演説の際に掲示することは、例外規定に当たらず、公職選挙法に抵触するおそれがある旨の見解を示しました。
私は、法的手段をとるために小樽警察署に出向き、前市長の辻立ちの現場の映像と音声を記録した情報を交え、氏名入りののぼり旗の違法性について事情を説明しましたが、告発するまでには至っておりません。今後の参考としたいため、このたびの選挙管理委員会ののぼりの使用における見解について、市長はどのように考えるのかお示しください。
次に、前市長は平成30年6月20日に市内で開かれた神社の例大祭に出席いたしました。内容は宵宮祭に出席、おはらいや玉串奉奠、市長挨拶をするため公用車を使い神社に出向いたと聞きます。過去の歴代市長は、公務としての例大祭には出席はないと記憶していると我が党の濱本議員が指摘していましたが、本年8月26日の選挙で市長が交代しましたので、改めてお伺いしますが、迫市長は今後このような出席要求があった場合、どのような対応をとるのかお聞かせください。
次に、災害対策についてお聞きします。
9月6日午前3時8分ごろ胆振地方中東部を震源とする地震が発生。厚真町では震度7、安平町では震度6強を観測、朝7時過ぎまでに最大震度4の地震が2度発生するなどの地震が続き、道内各地でもそれぞれ大きな揺れに襲われ、札幌市では震度5強、本市では震度4を観測しました。各地の地震に伴う被害は大きな土砂崩れによる住宅の倒壊、それに伴う住民のけがや安否不明者の続出、水道管の破裂による断水が起きました。一方、苫東厚真発電所の緊急停止により道内全域の全295万戸が停電、飛行機や鉄道など交通網の停止、道内23災害拠点病院を含む82病院で停電したと聞きます。
最初にお聞きしますが、停電した当日、早朝から本市の災害対策本部等の設置など緊急災害対応を行うことができたのか、職員に対する連絡や何をすべきかを指示できたのかお聞きいたします。
次に、市民に対する情報の提供についてお聞きいたします。
6日の朝、メールで、本日10時より本市の水道が断水すると友人や消防、自衛隊員から聞いた話としてメールやLINEで拡散するよう配信されました。しかし、10時を過ぎても水が出ていたのでうそ、フェイクニュースとわかりましたが、午後に消防車両が自宅の近所に来て、この地域の断水はありませんと、広報をしていましたが、札幌市や岩見沢市でも同様に断水や携帯電話が使えなくなるなど、誤った情報が流れているとして、公式ツイッターやフェイスブックで否定したと聞きます。このようなデマ情報に対して、正しい情報発信や対策についてお聞きいたします。
また、電気やガス、水道、通信、交通といった生活に欠かせないサービスの復旧状況を確認できる情報提供について、本市の取り組みをお聞かせください。
次に、消防車両が来て正しい情報を教えていただきましたが、多くの地域をカバーするには、たくさんの広報機能がついた車両や拡声機器が必要と考えます。本市で広報できる車両数を示した上で、当日誤った情報を正すため使用した車両とそれぞれの地域をどのように広報して回ったのかお聞きします。
次に、このような広報活動を町会や消防団に依頼したのか、連絡がつかなかったのか、突然の災害に依頼できなかったのかお聞きいたします。
次に、給水対応についてお聞きいたします。
一部の高層住宅で水道が使えなかったと住民から聞きましたが、停電の場合は何もできないのでしょうか。本市では、高齢者比率が高く、このような住宅にも高齢の方々が多く住んでいると聞きます。札幌では、ボランティアの方が総出で高所に住む高齢者に水くみをしたと聞きますが、本市の対応と今後の対策をお聞かせください。
次に、緊急車両の燃料補給についてお聞きいたします。
市内には、自家発電設備のある給油所が4カ所あると聞きますが、地震当日の朝には、多くの車両が列をつくって並ぶ中、本部の消防車両が緑の給油所で優先的に給油している場面を見かけました。当然、緊急車両は災害に備え給油所と連携して優先的に給油すると考えますが、今回の緊急事態は、どのように対応したのか状況をお聞かせください。
次に、避難所についてお聞きします。
本市では7カ所の施設で避難所を開設したと聞きます。そのとき、場所、人数、避難理由、対応をお聞かせください。
札幌市清田区では液状化の影響で住宅の傾きや道路の陥没で早々に避難指示が出され、障害者や高齢者が避難所に避難したと聞きます。その中で、札幌市では障害者専用の福祉避難所を開設しましたが、場所を公開しなかったと聞きます。なぜ、公開しなかったのか理由をお聞かせください。
また、このような事態を想定した場合の本市の開設数や考え方をお聞かせください。
次に、外国人観光客の避難施設についてお聞きいたします。
6日、札幌市経済観光局では、外国人観光客を対象に避難所を開設、約540名が集まり身を寄せたと聞きます。場所はオープン前のさっぽろ創世スクエアの1階、2階部分を開放し、テレビをつけ、携帯電話の充電、水を配り、夜には毛布を配布したと聞きます。本市では、外国人観光客が避難する際の対応は整っていますか。例えば、言語対応や誘導経路、装備、備蓄品の種類、何人分など現在の状況と今後の対応についてお聞かせください。
次に、本市では震度4を観測しましたが、地震による大きな被害はなかったと聞きます。停電による都市機能の麻痺は、信号機やATM、病院、交通網の停止などが起き、テレビや携帯電話の不通、生鮮商品の不足を招き、多くの人がコンビニやスーパーに食料や水、生活必需品を求め押し寄せたと聞きます。私が住む町会では、食事の準備ができない住民に炊き出し事業を行いました。
そこで、お聞きいたしますが、地震の影響で停電が長引いた場合、炊き出し等の対応や実施についてお聞かせください。
また、本庁での携帯電話の充電の対応について市民から問い合わせが多かったと聞きます。どのような対応をしたのかお聞かせください。
この項最後に、地震や津波の避難に関する知識を身につけたり、判断力を養う防災教育ゲームが多様化して小学生からお年寄りまで自然に身につくと聞きます。本市の女性消防団員の研修先でも取り上げられたと聞きますが、図上訓練やこのようなゲーム感覚の模擬体験は一般社団法人防災教育普及協会が普及を図り、さまざまな年代に防災への関心が高まり、理解が深まる効果が期待できると聞きます。この主なものを例に出し、どのような効果があるのか、また、本市の防災教育の観点から試行してはどうか見解をお聞かせください。
次に、海水浴場についてお聞きします。
最初に、ドリームビーチ海水浴場は、平成28年、違法建築物は全て撤去され、ことしを含め3カ年営業を行いましたが、正常な状況で終えたのか経過を含めお答えください。
また、平成28年、29年の銭函3丁目駐車場の収支状況もあわせてお知らせください。
次に、星置川付近を中心に広がる、いわゆるプライベートビーチへ28年から本市はどのように対策を講じたのか。また、道への要望は行っているのかお聞かせください。
さらに、市街化調整区域の星置川周辺に建つ、この違法な建築物を指導していると聞きますが、本年の状況をお聞かせください。
次に、銭函海水浴場についてお聞きいたします。
銭函の海岸では、銭函海水浴場組合が本年4月25日に道に届け出し、この海水浴場と重複する区域にその後北海道地域イベント推進協議会が届けを提出、道は内容に問題がないとして両方の届けを受け取ったと聞きます。結果として、今回は銭函海水浴場組合が開設しませんでしたが、重複して開設された場合にはいろいろな問題があったかもしれません。このことについて、市は今後どのように取り組むのかお聞かせください。
次に、宿泊税の導入についてお聞きいたします。
世界的リゾートに成長した倶知安町、ニセコ地区などリゾート地として、その魅力の向上と観光振興につなげるため宿泊税の条例案を町議会に提出するとしています。
そこで、本市でも多くの宿泊客を受け入れているため、倶知安町が目指す条例について検証するため、宿泊税のどのような問題点が話し合われたのかお聞かせください。
次に、来年11月に新税導入を目指す倶知安町では、観光客を対象に新税に対するアンケートを2度行ったと聞きます。この質問の内容や結果をお聞かせください。
次に、既に導入済みの各自治体での課税方法をお聞かせの上、宿泊税の使用目的や負担に見合う効果をどのように想定しているかお聞かせください。
次に、多くの自治体が宿泊税の導入に関心を寄せていると聞きます。倶知安町に隣接するニセコ町や北海道も検討しているとお聞きしますが、もし道がこの宿泊税を導入した場合のメリット、デメリットをお聞かせください。
この項最後に、ほかに観光振興目的の税導入として、日本を出国する人から1回1,000円を徴収する国際観光旅客税いわゆる出国税が来年1月から導入されると聞きますが、参考までにこの税の導入目的や全ての利用者が対象なのかなどお聞かせください。
次に、スポンサー制度についてお聞きいたします。
埼玉県では、道路照明のスポンサー制度を創設し、企業などと共同で新設やLEDへの転換を行う施策を行ったと聞きます。国道や県道の交通安全や再生可能エネルギーへの転換が目的と聞きますが、スポンサーになると新設や更新した照明灯に社名や団体名を書いた表示板を設置でき、社会貢献をアピールすることでイメージアップにつながり、県とスポンサーの両者にメリットが出るようにした制度と聞きます。
では、他の自治体の事例をお聞かせの上、制度の種類などの概要をお聞かせください。
次に、維持管理費のスポンサー制度は岩国市が実施していると聞きます。本市でも実施可能と思いますが、この制度の概要をお示しした上で、本市への導入の可能性についてお答えください。
次に、図書館での雑誌のスポンサー制度を導入している自治体があると聞きます。内容は、民間企業から出費を募り、毎月発行する雑誌の表面にスポンサー名をつけ、図書館で住民が閲覧するものです。この制度のメリットは参加する企業の社会貢献と知名度アップにつながり、財政負担の軽減に貢献する取り組みと聞きます。
まず、図書館での雑誌のスポンサー制度の概要を説明してください。
導入自治体の例では、道外では宇都宮市の例がありますが、道内では同様の導入例はありますか。お聞かせください。
また、導入している自治体において、メリット、デメリットをどのように捉えているのかお聞かせください。
最後に、スポンサー制度への取り組みなど、新たな財源確保の考え方について、市長はどのように考えるのか見解をお聞かせください。
再質問を留保し、質問を終わります。(拍手)
○議長(鈴木喜明)説明員の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)市長。
(迫俊哉市長登壇)
○市長(迫俊哉)山田議員の御質問にお答えいたします。
初めに、市政執行について御質問がありました。
まず、市政執行方針についてですが、経済界とのかかわりやまちづくりの目標などにつきましては、経済界とはしっかりと対話や議論を重ねて、ともにまちづくりを進め、市民の皆様が将来にわたり安心して安全に暮らせる夢あふれる元気な小樽を目指してまいりたいと考えております。
このための組織づくりとしましては、職員には生活や経済の現場に入ってニーズを捉えるよう意識改革を促すとともに庁内での議論と連携を促進して組織全体としての課題解決力の向上を図ってまいります。
また、この4年間では、若い世代が子育てをしたいと思える環境づくりや高齢者が健康で社会参加できるまちづくり、観光の新たな魅力づくりや中小企業が元気になる施策を進めるとともに人や物が活発に交流するまちづくりに取り組み、将来に向けて、しっかりと道筋をつけてまいりたいと考えております。
次に、本市の強みと効果的な施策、政策の進め方につきましては、本市は美しい自然景観や歴史的建造物などの観光資源に恵まれていることはもちろんですが、経済界やまちづくり団体、大学など、まちづくり活動に取り組む人材が豊富であることも強みであると認識しております。政策が最小の費用で最大の効果を上げていくためには、こうした方々と対話や議論を重ね、国や北海道、民間の力もおかりしながら豊富な資源を生かした観光振興を初め、さまざまな分野の産業の振興を図ることによって税収の増加につなげ、市民の皆様の生活や暮らしを守る政策を前に進めていけるような好循環を生み出すことが重要であると考えております。
次に、市長の良識についてですが、まず、選挙管理委員会ののぼりの使用における見解につきましては、選挙管理委員会の見解は公職選挙法に基づくものでありますので、政治活動を行う際には当然従うべきものと認識しております。
次に、神社例大祭などへの出席につきましては、憲法第20条第3項に規定する政教分離原則に違反することがないよう、また、市民の皆様や議員の皆様から疑義が生じないよう内容を吟味し、慎重に判断してまいりたいと考えております。
次に、災害対策について御質問がありました。
初めに、情報提供についてですが、まず、胆振東部地震が原因の市内の大規模停電の対応につきましては、地域防災計画では震度4以上の地震が発生した場合、自動的に第一非常配備が発動されることとなっており、午前3時30分には災害対策連絡室を設置したところであります。
また、職員に対する連絡と指示につきましては、第一非常配備が発令されると各対策部の職員は自主参集となり、参集後は各対策部長の指示により各施設の被害状況の確認や情報収集などを行ったものであります。
次に、正しい情報配信やデマ情報に対する本市の対策につきましては、本市においても断水するとの誤った情報が流れたことから、FMおたる、市ホームページ及びフェイスブック、広報車などにより正しい情報を発信するとともに誤った情報への注意喚起を行いましたが、残念ながら市民の皆様に混乱が生じたものと認識しております。
今後は、平常時より緊急放送に関する協定を締結しているFMおたるやホームページなどで本市が公式に発信する情報を確認するよう周知するとともに、災害が発生した際にはいち早く正確な情報の提供に努めてまいりたいと考えております。
次に、復旧状況についての情報提供につきましては、災害対策本部で確認がとれた電気、水道、バスの運行状況などの情報について、FMおたる、市ホームページ及びフェイスブックなどにより発信したところでありますが、今後、日ごろから関係機関との連携を深め災害が発生した際には適宜情報提供ができるよう備えてまいります。
次に、広報活動が可能な車両につきましては、平成30年9月1日現在、消防車を含め合計48台となっております。
また、当日誤った情報に対する広報を行った車両と地域につきましては、6日午後2時から市内全域を対象に8カ所の消防署所から消防車8台により各管轄区域一円に広報を行っております。
次に、広報活動の町会や消防団への依頼につきましては、今回の誤った情報に対する広報活動は消防本部が実施したことから、町会や消防団への依頼は行わなかったものであります。
次に、給水対応についてですが、まず、高層住宅で停電により水道が使えない場合の対応につきましては、多くの高層住宅は受水槽方式を採用し、ポンプで加圧給水をしています。ここが停電になりますとポンプが作動しないので断水状態となりますが、一般的に受水槽に流入する手前には停電中でも水が出る直圧給水の蛇口があります。受水槽を設置している部屋は防犯や衛生上の観点から施錠されていますので、建物を管理している管理人等への連絡は必要となりますが、非常時にはここから給水を行うことができます。
次に、本市の対応と今後の対応につきましては、このたびの対応といたしましては、先ほど申し上げた受水槽の仕組みや建物を管理している方への連絡など当面の対応策をお問い合わせいただいた方に説明し、同様の内容をFMおたるなどを通じて周知いたしました。
また、水道局本庁舎に応急給水所を設け、給水対応をいたしました。
今後の対応といたしましては、受水槽の管理は設置者の責任で行うものであることから、設置者に対し、非常時の対応や住民への説明について指導助言を行ってまいります。
また、最近では高層住宅にも直圧式給水ができることになりましたので、直圧式給水に変更が可能な地域については、切りかえを推奨してまいりたいと考えております。
次に、緊急車両の燃料補給につきましては、小樽地方石油業協同組合との災害時協定に基づき消防車などは優先的に給油を受けたところであります。
次に、避難所についてでありますが、まず、避難所を開設した場所や人数等につきましては、避難所は日没が迫る中、市内の停電の復旧が不透明であったことから避難者数の想定は行わず、地勢や生活圏を優先的に考慮し塩谷地区、長橋・オタモイ地区、高島・手宮地区、中央・山手地区、南小樽地区、朝里地区、銭函地区の7地区で各1カ所ずつ開設したものであります。
なお、避難者が増加した場合には、随時ほかの避難所を開設することを予定しておりました。
また、避難の理由といたしましては、停電が続く中、不安感が増すことや食事の対応ができないことなどが考えられ、その対応といたしましては、通電までの間に投光器を設置したほか、宿泊場所の提供や非常食の配給を行ったところであります。
次に、札幌市が福祉避難所を公表しなかったことにつきましては、報道では受け入れ先に人が集中して混乱するのを避けたかったとのことであります。
本市においては、福祉避難所は既存の社会福祉施設に対して開設を要請するものであり、既に利用者がいる施設内の限られたスペースの中へ専門性の高いサービスを必要とするために、一時避難所で生活が困難と判断された要配慮者を移動させることから、市としては混乱を避ける意味からも公表につきましては考えておりません。
次に、外国人観光客が避難する際の対応が整っているかにつきましては、現在、地域防災計画において明確に規定はしておりませんが、今回の停電に伴い実施した観光客対応としては、株式会社小樽ベイシティ開発の御協力をいただき、ウイングベイ小樽において臨時避難所を開設したところであり、これらの周知や案内のほか、避難所においては外国語が話せる市職員、観光協会職員、ボランティアを配置し対応したところであります。
また、移動式Wi-Fiを1台設置したほか、市の備蓄品から非常食や毛布を、さらには観光業界からの支援物資の配給を行ったところであります。
今後につきましては、今回の経験を踏まえ、国内外の観光客への対応などについて庁内でしっかりと議論してまいりたいと考えております。
次に、炊き出しを想定していたのかにつきましては、炊き出しの想定はしておりましたが、備蓄非常食や企業から提供いただいた食料の配給で対応が可能であったことから実施には至らなかったものであります。
また、市役所本庁舎での充電対応につきましては、庁舎の通電が再開した後の7日午前8時50分から午後5時20分まで実施いたしましたが、7日午後11時ごろ全市で停電が復旧したため、8日からは規模を縮小し実施したところであります。
次に、防災教育ゲームにつきましては、本市ではゲーム感覚で避難所運営を疑似体験できるDoはぐを平成28年度に市内の中学校教員を対象として実施したほか、市職員研修でも毎年実施しております。このゲームはカードに記載されたさまざまな条件をグループ内で話し合いながら対応していくことで、避難所運営に関して実践的な対応力が身につく効果があると考えております。
今後につきましては、既に協議を進めている総連合町会と連携し、町会への普及に努めてまいりたいと考えております。
次に、観光振興について御質問がありました。
まず、海水浴場についてですが、ドリームビーチ海水浴場の経過につきましては、海の家などの仮設建築物は平成28年24棟、29年26棟、30年21棟が建築されており毎年シーズン終了後に建物が撤去されていることを確認しています。
また、市が運営する銭函3丁目駐車場の収支状況につきましては、平成28年度は使用料収入739万800円に対し、管理経費が762万6,672円、29年度は使用料収入677万9,400円に対し、管理経費が872万9,915円でいずれも収支は赤字となっています。
次に、星置川河口付近のいわゆるプライベートビーチへの対策につきましては、これらのビーチは海水浴場の届け出が出されておらず安全上の懸念がありますので、市としましては、海水浴客に対し監視、救護体制のある海水浴場の利用を促しており海水浴場シーズンには、市の広報やホームページに加え、市内や札幌市立の学校などを通じて児童・生徒等への周知を行っているほか、銭函の海水浴場開設期間中は銭函駅やその周辺にポスターや看板を設置しております。
また、海水浴場の届け出と海岸管理を所管する北海道に対しましては、無届けで海岸と民有地が海水浴場のように開設されている実態を改善するよう要望してきております。
次に、星置川周辺の違法な建築物の指導状況につきましては、土地所有者や建物所有者に是正指導の文書を送付したほかパトロールによる指導、電話や夜間の面談、現地での立ち会いなどによる指導を行ってきたところであります。
また、北海道や警察などの関係機関と連携を図るため合同会議や合同パトロールを実施し指導してきたところであります。
なお、違法建築物の現在の状況につきましては、本年8月末時点で63棟となっております。
次に、銭函の海岸で海水浴場が重複して開設された場合の問題点と今後の取り組みにつきましては、悪天候の場合の遊泳禁止の判断を誰がするのか、水難事故発生時の協力体制や責任の所在、地域住民からの苦情への対応とその情報共有などが問題点として考えられることから、今後、海水浴場の届け出を所管する北海道に対し、重複開設が可能となっている現行制度の見直しについて要望してまいりたいと考えております。
次に、宿泊税についてですが、まず、倶知安町で話し合われた問題点につきましては、課税客体や免税対象の範囲、定額制か定率制かなどの課税方法、宿泊施設からの徴収方法のほか、域内交通網の整備や環境保全、観光人材の育成など、税の使い方などについて実施に向けた協議がなされたと伺っております。
次に、倶知安町が観光客を対象に行ったアンケートにつきましては、夏季調査として平成29年8月に、冬季調査として平成30年2月に実施しており、質問内容は、宿泊税の必要性を説明した上で導入への賛否とその理由を尋ねております。
また、結果については、夏季調査ではおおむね3割が導入に賛成、冬季調査ではおおむね7割が導入に賛成となっており、賛成意見では、使途が観光振興と明確になっていること、反対意見では、負担の増大が主なものであったと伺っております。
次に、既に導入済みの自治体と課税の方法につきましては、東京都は1泊1名につき宿泊料金1万円以上1万5,000円未満が100円、1万5,000円以上が200円。大阪府は1万円以上1万5,000円未満が100円、1万5,000円以上2万円未満が200円、2万円以上が300円。京都市は宿泊料金の下限がなく2万円未満が200円、2万円以上5万円未満が500円、5万円以上が1,000円の課税額となっており、いずれも定率制ではなく、定額制を採用しております。
使用目的や効果につきましては、どの自治体も法定外目的税としての宿泊税の導入により、観光名所の国際化、観光客の増加に伴い強化が必要とされているインフラ整備などの受け入れ環境や観光客誘致活動の拡充を図ることで観光振興の好循環に寄与したり、期待されたりしていると聞いております。
次に、宿泊税を北海道が導入した場合のメリットとデメリットにつきましては、主なメリットとしては観光振興の財源が確保でき観光人材の育成や確保、観光情報発信の充実、本市を含めた地域の取り組みへの支援などが可能になることが考えられます。また、デメリットとしては宿泊者のおよそ6割が道民と言われる中、税負担の増大により道民の旅行意欲が減退することなどが考えられます。
次に、国際観光旅客税の導入目的につきましては、日本から出国する旅客から出国1回につき1,000円を徴収する方法により観光先進国実現に向け、観光基盤の拡充、強化を図るための財源を確保するためとされております。課税対象者につきましては、原則、日本から出国する全ての旅客となりますが、課税されない者は主な者として、2歳未満の子供、船舶や航空機の乗員、遠洋漁業者、乗継旅客などが挙げられます。
次に、スポンサー制度について御質問がありました。
まず、他の自治体の事例や制度の種類などの概要につきましては、埼玉県では民間企業がスポンサーとなり照明灯を新設することで企業の協力により設置した旨の表示板を掲示しており、愛媛県では民間企業が照明灯の材料費のみを提供して表示板を掲示する制度を実施しております。また、大阪府や兵庫県、徳島県などでは民間企業が照明灯の電気代1本当たり年間2万円程度を寄附し表示板を掲示しております。
次に、岩国市のスポンサー制度の概要につきましては、民間企業がスポンサー料として同市を中心とした岩国都市照明推進委員会で設置した照明灯の電気代を寄附し、同委員会が照明灯の維持管理を行うとともに、企業が希望する場合は照明灯の支柱に有料で企業名が入った表示板を提示することができる制度となっております。
また、こうした制度の本市導入の可能性につきましては、道路管理者など関係機関の意向などもあり、すぐに実施することは難しいと考えておりますが、今後とも当該制度について調査研究をしてまいりたいと考えております。
次に、新たな財源確保につきましては、財政の健全化に向けた取り組みにおいて事務事業の見直しにより経費の削減はもとより、新たな財源の確保も重要な要素と考えておりますので、スポンサー制度に限らず他自治体の先進的な財源確保に向けた取り組みについても本市での導入の可能性について研究などを行い、今後も財源確保対策を進めてまいりたいと考えております。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)教育長。
○教育長(林秀樹)山田議員の御質問にお答えいたします。
ただいま、スポンサー制度について御質問がございました。
初めに、図書館での雑誌スポンサー制度につきましては、図書館が利用者に閲覧用として提供する雑誌の年間購入費を企業や団体等に御負担いただき、その雑誌を広告媒体として活用することができる制度でございます。一般的にはスポンサーの方に図書館が選定した雑誌購入リストから雑誌を選んでいただき、図書館に納入されたスポンサー提供雑誌の最新号のカバーに企業や団体等の広告を表示するものでございます。
次に、道内での導入状況につきましては、北海道立図書館が平成28年に行った聞き取り調査では、10市の市立図書館で導入されております。
スポンサー制度のメリットとデメリットにつきましては、スポンサーの負担により雑誌コーナーの充実を図ることができ、財政負担の軽減も期待できますが、他都市の例では、広告の対象が図書館利用者に限られるため、スポンサーに対して広告の効果を打ち出しにくく、安定的なスポンサーの確保が課題であると伺っております。
(「議長、23番」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)23番、山田雅敏議員。
○23番(山田雅敏議員)詳しくは予算特別委員会で聞きますが、1点だけ。
市長がお話しした、私の質問の中で人材や小樽という名のブランドについて、市長からは豊富な人材、ここら辺でいろいろと対話や民間からのお話を聞くということで答弁をいただきました。
具体的にどのような人材を対象に考えているのか。また、どのような対話の方法を、そういったところをもし考えていましたらお聞かせ願いたいと思います。
○議長(鈴木喜明)説明員の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)市長。
○市長(迫俊哉)山田議員の再質問にお答えいたします。
今、御質問がございました小樽のさまざまな方々の人材が市の強みではないかというようなことでお尋ねがあったわけでありますけれども、やはり、私、1年数カ月の間、市役所を離れまして政治活動をしておりましたが、大変多くの方にお会いしまして、いろいろなまちづくりに対するお考えや御意見をいただいたわけであります。特定の業界の方にとらわれるだけではなくて、一般の市民の方の中にもこのふるさと小樽を何とかしたい、よくしたい、そういった思いの方がたくさんいらっしゃるということを実感したところでございます。
ですから、市役所の職員もそうですし、経済界の皆さんもそうですし、まちづくり団体で一生懸命小樽のまちづくりを考えている、そういった関係者の皆さん、さらには一般市民の方々も含めて一生懸命まちづくりに対する思いを抱いていらっしゃるということからいたしますと、全ての市民の方がやはり大変重要な人材だというふうに感じているところでございます。
○議長(鈴木喜明)山田議員の一般質問を終結いたします。
(「議長、20番」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)20番、小貫元議員。
(20番小貫元議員登壇)(拍手)
○20番(小貫元議員)一般質問をします。
初めに、住之江2丁目の排雪についてです。
住之江2丁目には国道から山側にかけて4本の市道があります。それらの道路がことし3月に順次、排雪されました。海側から順番に排雪されていく様子を一番上の道路沿いに住んでいる住民は、今か今かと期待して待っていました。ところが、その期待を裏切るかのように一番上の道路は、排雪路線でありながら、市の排雪が入りませんでした。以前は、市の地域総合除雪による排雪が入っていましたが、どんな理由からか、ここ3年は排雪が入りませんでした。
雪対策課に聞いたところ、ことし1月に貸出ダンプで雪を運んだ後、3月にも貸出ダンプで対応するから排雪に入らなかったということです。しかも、この前年の排雪では、空き家周辺の排雪がされずに市の担当者と住民が話し合う中で、ことしの排雪で気をつけると約束していた場所でした。排雪路線でありながら近隣の路線が排雪された後も市の排雪が入らなかった理由及びそのことに対する市長の見解を示してください。
貸出ダンプの利用は、町会または団体となっています。後者の団体による申請の場合、路線の全世帯が団体に加入していなくても申請した路線の全てを対象にしていますが、ことし3月、この路線で申請された範囲に含まれていたにもかかわらず加入していない世帯の前の雪は残されたままと聞いています。このような貸出ダンプの利用についてどのように指導してきたのか、またこのようなことが起きていることについて市長はどう思いますか。お答えください。
もちろん、この場所は民間業者と除排雪の契約を結んでいる世帯もありますので、全体として除雪されていますが、市道の雪を道路に積んでいる状況です。この場所のように下3本の道路が排雪に入っているのですから、同時期に全ての道路を排雪したほうが効率的だと考えます。今年度は、ほかの3本の道路排雪と連動して市の排雪として入れるべきだと思いますが、市長の決断を求めます。
次に、港湾整備について質問します。
市長は、港湾計画の改訂に意欲的な姿勢を示しています。小樽港のフェリー貨物を除く一般貨物量は、石狩湾新港管理組合が設立された1978年の288万8,414トンから昨年は87万2,754トンに大幅に減少しています。そのような中で小樽港と新潟港、舞鶴港を結ぶフェリー航路は日本海側の物流を支えています。新日本海フェリーは1969年に設立され小樽、舞鶴、敦賀を結びました。その後、敦賀航路が単独になり、新潟航路も就航しました。ところが2003年に敦賀航路が苫小牧港にシフトしてしまいました。それだけにとどまらず、日本海側の幾つかの港湾が苫小牧港との航路実現を目指しています。しかし、北海道全体で日本海側の物流が増加していないので小樽港の貨物が奪われていく懸念があります。
他港が日本海側物流を競い合っている中で小樽港としてどのような手だてを打っていくのかが重要です。フェリー航路を確保し、貨物を拡大していくために市長はどのような手だてを打っていく考えか示してください。
小樽港と石狩湾新港との関係についてです。
1970年5月25日、当時の町村知事が知事公館に稲垣市長や石狩町長らを招きました。同年6月2日小樽市議会の議員協議会が開かれ、その町村知事との打ち合わせ内容が報告され、稲垣市長は石狩湾新港は銭函副港の構想がときの推移により次第に変化し、これが拡大されたものと述べ、町村知事からの提案について、石狩町の地域を海岸線に沿っておよそ5キロメートル約850ヘクタールを小樽市に編入する、その地域にまたがって港湾を建設する、道も管理者として費用負担に応ずる、小樽港の整備を優先し共存共栄の補完港としての役割を果たさせるというものであると説明しました。
市長は、小樽港の整備を優先するという約束が果たされてきたと考えていますか。お答えください。
1972年5月の広報おたるでは、これ以上増加する貨物については、どうしても小樽港の近接地に新たな港、つまり石狩湾新港の取り扱いに依存しなければならないわけで、今後の本道開発の進展状況に対応させるためにも石狩湾新港の建設が進められることになったのですと市民に説明しています。小樽港の補完港、これが石狩湾新港の出発点です。
市長は、石狩湾新港建設時の小樽市の立場が小樽港の補完港であったとの認識をお持ちですか。また、現状ではどのような関係だと考えていますか。市長の認識を示してください。
石狩湾新港との関係で言えば、小樽港との機能分担を図るなどといっていますが、北海道も石狩湾新港管理組合もそのようなつもりがないのではと疑問の声も聞かれます。日本共産党は、建設当時から機能分担がうまくいく見込みはゼロ、大企業奉仕の自民党政治が大企業の利益に反する機能分担をやるはずがないと本質を指摘してきました。
当時、小樽港は工業港としてスタートしたはずの苫小牧港に商港機能を侵害されていたのです。機能分担が可能というのならば石狩湾新港や苫小牧港の管理者になっている北海道と開発主導権を握っている政府が責任を持つべきです。市長の見解を求めます。
港湾計画改訂を急ぐ問題です。港湾計画が中断した理由は一つに長期構想に数値目標を入れること、二つに港湾の貨物の目標値をピーク時に設定すること、三つに物流、観光、安全・安心の3本柱から物流に一本化することを前市長が言い出し、これまでの議論を覆したことによります。市長はこの3点についてどうするおつもりですか。お答えください。
国や北海道の言いなりでは小樽港は寂れるばかりです。石狩湾新港の港湾計画における外貿コンテナの目標値は、小樽港の貨物を奪うことを前提にやっています。そればかりか小樽港のフェリー航路に影響を及ぼす国内定期航路の実現も企てています。港湾計画改訂を急ぎ、石狩湾新港建設時に市民に説明してきた小樽港の整備優先の立場に立ち戻るべきです。お答えください。
次に、道路政策について質問します。
小樽市の市道は、1,552路線584キロ954メートルになります。管理道路は、142路線、17キロ271メートルです。道路として利用されている法定外公共物は961件に上ります。市道ならば交付税の算定要素になり道路整備の財源になりますが、管理道路を管理する原資はありません。財政課によれば、4メートル幅の道路の場合1キロメートル当たり基準財政需要額への参入は約107万円になると言います。仮に管理道路の全てをこの基準で試算しますと、今年度ベースの基準財政需要額では、約1,845万円の増額になります。しかも、既に市道認定されている道路で幅員が4メートル未満を含む路線は102路線あります。このように、4メートル未満でも市道認定されており交付税も措置されています。管理道路として管理しなければいけないのですから、市道認定して交付税をもらったほうがいいのではないでしょうか。そのための検討を求めます。お答えください。
交付税措置は延長だけではなく、面積も関係します。そのことから考えても幅員の狭い市道を計画的に広げていくことが財源確保の観点からも必要です。市道の拡幅計画をつくることを提案します。この提案に対する市長の見解を示してください。
管理道路や無数にある法定外公共物をどのように解決していくのか、将来にわたって今のままにしておくつもりなのか市長はどのようにお考えかお聞かせください。
次に、いわゆるがけ条例の制定を求めて質問します。
北海道胆振東部地震による厚真町の山が崩れている映像は、衝撃をもって受けとめました。私は、2017年第1回定例会の代表質問で先ほどの狭隘道路に代表される2項道路の解決とがけ条例の制定を求めました。内容については省きますが、当時の森井市長の答弁にあるように、小樽市は建築主事を置く特定行政庁であり、小樽市建築基準法施行条例を制定して北海道とは別に建築確認事務を行っていることから、北海道建築基準法施行条例は適用されません。北海道でがけ条例を定めている特定行政庁は、北海道のほかに釧路市、帯広市、北見市、苫小牧市、室蘭市、江別市の6市で、定めていない特定行政庁は、札幌市、函館市、旭川市、小樽市です。
近年、想定外の災害が日本列島を襲っています。災害が起きたときに想定外と言っても責任逃れでしかありません。がけ条例の制定について、今回の地震を受け検討すべきではないでしょうか。市長の見解を伺います。
再質問を留保し、終わります。(拍手)
○議長(鈴木喜明)説明員の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)市長。
(迫俊哉市長登壇)
○市長(迫俊哉)小貫議員の御質問にお答えします。
初めに、住ノ江2丁目の排雪について御質問がありました。
まず、御指摘の道路の排雪につきましては、当該道路の排雪の水準が第3種路線となっており、その下側に位置する3本の路線は第2種路線となっております。当該道路は車両の通り抜けができず、主に付近住民が利用している路線であることから、下側の3路線と異なる水準の位置づけをしております。
昨年度においては、道路パトロールを行いましたが、町会等で既に貸出ダンプ制度で排雪を実施しており、交通に支障がなかったこと、第3種路線で重要性が低かったことから、昨年度は作業を見合わせたものであります。
次に、貸出ダンプの利用につきましては、当該箇所の昨年度の貸出ダンプ作業において、団体へ加入していない世帯の前に雪が残されていたかどうかの確認は行っておりませんが、一般的に、職員がパトロールを行い、雪が残されていたことにより交通に支障がある箇所を発見した場合は、申請者または積み込み業者などに事情を聞いた上で、適正に指導をしてまいります。
本件における事案に関しましては、制度の趣旨である、冬期間における地域の交通を確保するという観点からいたしますと、支障となる雪の置き方をしているのであれば、好ましいものではないと考えております。
次に、今年度における御指摘の道路につきましては、繰り返しとなりますが、当該道路は、排雪第3種路線となっておりますので、第2種路線であるほかの3本の道路を排雪する場合の対応とは異なることから、道路パトロールにて、当該道路の状況を確認した上で判断してまいりたいと考えております。
次に、港湾整備について御質問がありました。
まず、フェリー航路の確保及び貨物の拡大につきましては、小樽港のフェリー航路は御指摘のとおり、日本海側の主要航路として重要な役割を担っていると同時に、小樽港にとっても非常に重要な機能だと認識しております。これまでも、フェリーの運航会社の皆様と一緒に、関西、北関東、北陸方面の企業へ、本航路の利便性についてPRを行うとともに、小樽港の背後圏にある農産物等の利用拡大をターゲットとした道内関係企業へのポートセールスに取り組んでおります。
昨年、新潟航路への新造船投入によって、利便性が向上された効果により、フェリー貨物、乗船客ともに増加傾向となっておりますが、さらに利用拡大につなげるよう、新潟航路のPRを進めるとともに、舞鶴航路も含め、官民一体となった荷主へのポートセールスを精力的に行い、フェリー航路の魅力についてPRしてまいりたいと考えております。
次に、小樽港の整備を優先するとした町村知事の発言につきましては、石狩湾新港建設当時の北海道知事の発言が、その後、小樽港、石狩湾新港の建設過程の中で、どのように配慮されてきたかについては、検証することは難しいと考えていますが、両港の港湾整備は、それぞれ時代のニーズに合わせて、各管理者が進めてきたものであり、小樽港においても、石狩湾新港の整備が始まった昭和40年代後半からでも、中央ふ頭、勝納ふ頭、厩町岸壁、港町ふ頭などの整備を順次進め、機能の拡充、強化を図ってきたところであります。
次に、石狩湾新港についての認識につきましては、石狩湾新港建設当時、新港の整備に当たっては、小樽港の補完的な役割を果たし、共存、共栄の港を目指す立場であったと認識しております。また、現状においては、平成27年7月に改訂した石狩湾新港港湾計画にありますように、石狩湾新港及び小樽港が、それぞれの特性を生かしつつ連携を図る関係であると認識しております。
次に、機能分担に関する北海道、国の責任に対する私の見解につきましては、機能分担とは、近接港湾の整備が二重投資となり、過度な競争を避けるための方針であり、小樽港と石狩湾新港との間でも、石狩湾新港の整備過程の中で、一定の成果はあったものと考えております。
この機能分担や、港湾の特徴を生かした港湾整備に関しては、平成26年度に北海道が策定した「北海道の港湾振興ビジョン」の中でも、各港湾がその地域特性に応じた振興を図ることができるよう、連絡、調整を行うとともに、今後の港湾振興に資する取り組みを検討すると記述されており、また、国の港湾に関する基本方針である「港湾の開発、利用及び保全並びに開発保全航路の開発に関する基本方針」の中では、近接する港湾の相互連携の視点として、それぞれの港湾において、その特性を踏まえた機能分担に応じて、計画的に施設を配置すると記述されております。機能分担は、これらの方針を踏まえつつ、港湾管理者が港湾計画の中で配慮するものでありますが、一方で、物流は民間会社の経済原理で動くものであり、機能分担の考え方で民間の活動をコントロールできないことも現実的にあるものと受けとめております。
次に、港湾計画を中断する理由となった3点の取り扱いにつきましては、1点目の長期構想に数値目標を記載することについては、長期構想では、おおむね20年から30年先の長期的視野に立って、総合的な港湾空間の形成とそのあり方を構想ビジョンとしてまとめるもので、将来に向け掲げる目標やこれに沿った実現可能と見込まれるプロジェクトとして整理するのが一般的であり、策定過程の中で数値的な検討は必要と思いますが、本市の長期構想においても、取扱貨物量の目標値を設定することは考えておりません。
2点目の、貨物量の目標値を小樽港の実績のピーク時に設定することについては、北海道全体の港湾貨物量が減少傾向にある中で、北海道内各港湾における定期航路や背後圏の工場立地に伴う原料や製品の取り扱いなど、それぞれの港湾に根づいた貨物が多くの割合を占めている状況にあって、小樽港の取扱貨物量の目標値をピーク時に設定することは現実的ではないと考えており、今後の港湾計画改訂作業において、小樽港の可能性を探った上で、目標値を定めたいと考えております。
3点目の、長期構想における基本目標を三つから一つになったことについては、港湾計画は、国の基本方針に適合したものでなければならないとされていますが、この基本方針では、物流体系の構築のほか、国民の安全・安心の確保、活力のある美しい港湾空間の創造、クルーズ客船の受け入れ促進などに配慮するよう求められており、小樽港の特徴を考えても、物流、産業基盤の強化、観光交流基盤の強化、安全・安心基盤の強化から成る三つの基本目標を設定することは必要だと考えております。
次に、港湾計画改訂を急ぎ、小樽港の整備優先の立場に戻るべきとのことにつきましては、小樽港の港湾計画の改定については、関係機関や港湾関係団体との協議の上、できるだけ早く作業を再開し、小樽港の特徴を生かした計画を策定してまいりたいと考えております。その上で、小樽港の整備につきましても、着実に進めてまいりたいと考えております。
次に、道路政策について御質問がありました。
まず、管理道路を市道認定することにつきましては、本市の管理道路は142路線あり、そのうち131路線については転回広場がないなどの理由により、市道認定の基準を満たしておりません。仮に市道認定の基準を緩和して管理道路を市道に認定した場合、交付税の基準財政需要額として算定されるものの、このことにより発生する整備費用や今後の維持管理費の負担がふえることなどから、管理道路を必要に応じて市道認定することはあっても、その全てを市道認定することは難しいものと考えております。
次に、市道の拡幅計画をつくることにつきましては、現在の市道を拡幅するためには、さらなる道路用地の確保が必要となり、土地の買収や既存家屋の補償が伴います。そのため、拡幅工事費のほかに用地買収費などの多額の費用が必要になるとともに、道路面積に比例して維持管理費用も増加することから、御指摘のあった拡幅計画の策定は、非常に困難なものと考えております。
次に、管理道路や法定外公共物を将来どのように解決するのかにつきましては、市道認定の難しい管理道路についても、市民生活に密着した道路であることから、今後も適切な維持管理に努めていかなければならないと考えております。
また、法定外公共物の道路は、市道認定基準を満たすものについては、将来的に市道認定を行い、そのほかについては、民間で所有することが適切と考えられる場合、売却などを行ってまいりたいと考えております。
次に、がけ条例の制定を求めることについて御質問がありました。がけ条例の制定につきましては、本市では、多くの宅地が傾斜地にあるため、建築物の新築や建てかえをする際に制約を受けるなど、土地所有者や建築主などにさまざまな影響があると考えられ、慎重に判断する必要があります。そのため、他都市の状況などを踏まえながら、課題の抽出など、今後も引き続き研究してまいりたいと考えております。
(「議長、20番」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)20番、小貫元議員。
○20番(小貫元議員)再質問をいたします。
一つ目に、まず、住ノ江2丁目の件ですけれども、3年間は入らなかったのですよね。その前は入っていたので、なぜこの3年間だけが入らなかったのかということが意味不明だったので、そこを説明していただくとともに、ここの道路は、住ノ江2丁目というのは、国道に出るには左折しかできないのです。奥沢方面に行くには、入船2丁目に抜けるしかないのです。そういう面では、あの一番上の道路というのが重要になるというところで、たとえ第3種路線であっても、1回ぐらいはきちんと市の責任で入るべきだというふうに思いますので、その辺を明確に答弁してください。
(「うちの前も3種だけど入ったよ」と呼ぶ者あり)
そういうことなのだけれども。
それで、もう一つですが、小樽港の整備優先の話ですけれども、検証することが難しいという話をしていましたが、石狩湾新港には、1972年から2,390億円つぎ込まれてきました。同じ期間、小樽港はどうだったかというと916億円、約4割なのです。明らかに小樽港の整備優先ということは果たされていないのですよね。だから、各管理者が進めてきたとかそういう話ではなくて、きちんとこの小樽港の整備優先の原則に立ち戻るべきだと。今の事実を見て、検証することが難しいということで、優先ではないと言えるかどうか、その辺はどうでしょうか。
次に、機能分担の関係で、港湾振興ビジョンの話をしていましたけれども、これも北海道では3月に新しい指針をつくっているので、これは後で調べてみてほしいなと思います。
四つ目に、港湾計画の改定の話ですが、前市長が言い出したことは、要は、もとに戻すという話だと思うのです。港湾計画の改定については、早く作業を進めるという話ですけれども、それであったならば、せめてこの本会議で、第4回定例会には関係する補正予算を提出したいとか、そういう言明をいただけないものなのかどうか、お願いいたします。
(発言する者あり)
次に、五つ目ですが、管理道路の話は、確かに、前段の私の文章からしてみたら、全てを直ちにという答弁になるのかと反省しているのですけれども、ただ、全部を一気にということを何も求めているわけではないので、どこの道路を取り上げたらわかりやすいかと思っていたのですが、一つ、狭くない道路でわかりやすい例を紹介いたします。
築港のパチンコ店と、エナジーソリューションの間の道路、これは経済常任委員会でもやっていますけれども、ここは管理道路となっています、あれだけ広くても。しかし、土地の所有は、旧だか新だかわからないけれども、OBCのままです。道路用地だから固定資産税も入ってこない。――――――――――――――――――。過去に市が寄附を求めたのだけれども断られて、OBCから用地を無償で借り上げて管理道路にしていると。
ですから、持ち主がOBCだけれども、除雪第1種路線で除雪も入るし、補修もすると。住宅地図で幅をはかったら、大体18メートル、登記簿上は2,212平方メートル、これだけあるところですが、これを全部、基準財政需要額に算入したとしたら、おおよそ55万円。建設課によると、この5年間で道路の穴埋めは37カ所。パッチングは44平方メートル、約25万円。これは別にかかっていると思いますけれども、それだけとってみれば約25万円。単年度平均5万円。こういう道路が実際にあるわけですから、まずしっかり調査をして、少しでも財源を確保すべきではないかと思うのですが、少し調べてみたいぐらいの答弁はいただけないものか、お願いいたします。
次に、法定外公共物の話ですけれども、法定外公共物でも、実際に砂撒きもしていて、除雪も入っている路線もありますので、これは、まずそういうところは、段階的に管理道路にしていくという対応も必要ではないかと思いますが、それについてお答えください。
最後に、がけ条例の関係ですけれども、影響があるということと、慎重に判断という話をしているのですが、ただ、やはりあの厚真町の状況を見ていると、今、早急にいろいろと考えていかなければいけないのではないかと。
秋元議員は、がけ上の話をしていましたけれども、このがけ条例はがけ下の話ですが、結局、国土交通省のがけ地近接等危険住宅移転事業というのがありますけれども、これの対象となる場合も条例による規制が必要だと。いわゆる、がけ条例が必要だというふうになっているのです。
建物が多数あるだとかそういう曖昧なことではなくて、まずせめて、対象となる建築物がどのぐらいあるのか、もしくは、新たな建築物についても、条例の規制がなくても、注意を促すことをしていきたいだとか、そのぐらいは対応が必要ではないかと思うのですけれども、それについてお答えください。
(「議長、1番、議事進行について」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)1番、秋元智憲議員。
○1番(秋元智憲議員)ただいまの小貫議員の質問の中で、個別の企業の――の話についてお話がありましたけれども、少し不適切ではないかというふうに思いますので、その辺は削除していただきたいなと思いますが、いかがでしょうか。
(「賛成」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)小貫議員に申し上げますけれども、個別のことでありますので、そちらは削除させていただきますけれども、よろしいですね。
(「言ってたじゃん」と呼ぶ者あり)
(発言する者あり)
具体的に言うと、―――――――――――ということです。
(「議長、20番」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)20番、小貫元議員。
○20番(小貫元議員)そのようにお願いします。
○議長(鈴木喜明)先ほど、秋元議員から、企業名が出てということですけれども、こちらで、某会社ということで、想像はできるかなということになりますので、特定できそうなので、その部分に関して。
(「議長、20番」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)20番、小貫元議員。
○20番(小貫元議員)登記簿に載っている話をそこはしているので、そこは一切問題はないと思うのです。登記簿上の話をしているのであって。
ただ、――については、――――――――――――ということは、―――――――――――ということではないとは思うので、そういう面では、そこは削除していただいてという話をしているのです。
(発言する者あり)
○議長(鈴木喜明)ですから、もう一回整理をします。
某何がしというところではなくて、――――――というところを落とさせていただくということでよろしいですね。
(「はい」と呼ぶ者あり)
この場で、ただいまの小貫議員の発言について、後日、発言内容を調査の上、不穏当発言があった場合には措置をするということの中で、今の部分を照らして、削除させていただくということでよろしいですね、はい。
それでは、説明員の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)市長。
○市長(迫俊哉)小貫議員の再質問にお答えいたします。
港湾の関係については、私から答弁をさせていただきたいと思います。
質問の2番目にあったかと思いますけれども、小樽港の整備優先が実現されていたかどうかということで、これまで両港にかかった整備費用などについて御提示いただきましたが、私は、知事の発言がその後、建設の過程でどのように配慮されてきたかということは、やはり、先ほどの本答弁にもありましたけれども、それを検証することは難しいのではないかというふうに考えておりますし、この小樽港、石狩湾新港のそれぞれの港湾整備につきましては、時代のニーズに合わせて、それぞれの各港湾管理者が整備してきたものと認識しているところでございます。
それから、3点目につきましては、御質問ではなかったと思いますが、北海道が3月に定めたビジョンについて確認しておくようにというようなお話だったかと思いますので、これについては、確認をさせていただきたいというふうに思っております。
それから、小樽港港湾計画の改定につきまして、先ほどの答弁では、早期に、できるだけ早くに作業を再開させていただく旨の答弁をさせていただきました。当面どのぐらいの費用がかかって、第4回定例会で補正予算に計上するといいますか、予算があるかどうかわかりませんけれども、準備が整い、それにかかわる費用が年度内に発生するということであれば、当然、第4回定例会の補正予算にも計上させていただきたい、このように考えているところでございます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)建設部長。
○建設部長(上石明)小貫議員の再質問にお答えいたします。
私からは、4点、答弁させていただきます。
まず1点目は、住ノ江2丁目の排雪に関してですけれども、過去5年間につきましては、平成25年、26年につきましては、地域総合除雪で、当該道路については排雪は入っているという状況になっております。先ほど市長からも答弁をさせていただきましたが、この一番上の道路につきましては、やはり車両の通り抜けができないという状況になっておりますので、それでここは第3種路線となっております。それで、今後につきましては、少し繰り返しになってしまうのですけれども、やはり個別の対応になってしまうのかというふうには考えているところであります。
2点目、管理道路につきましては、今、小貫議員からもお話がありましたとおり、民間、小樽ベイシティ開発がお持ちになっている土地の中で、我々が、市が無償で貸与していただいているという状況になっております。
そういったことで、相手もあることなので、この件につきましては、相手にもお話はしてみようかというふうには考えているところであります。
三つ目、法定外公共物につきましては、基本的に、管理道路につきましても、先ほど答弁させていただきましたけれども、多くの市道認定できない管理道路がたくさんあるという状況の中で、あえて法定外公共物の道路についても、そこまで管理道路として位置づけるかという部分については、そういう道路等を使われているものもありますので、その状況に応じて判断する必要があるのかというふうには考えております。
四つ目、がけ条例につきましては、確かに小貫議員がおっしゃったとおりに、やはり、昨今の地震等の部分につきましては、そういった取り組みも必要ではないかというふうには考えております。ただ、我々としましては、なかなか早急な判断をするのは難しい。それは、先ほど市長からの答弁の中でも、やはり小樽のこの地域性を考えますと、このがけ条例を設置しますと、本当に家を建てる土地がない形になることも想定できますので、そういうことを考えますと、相対的に市としてそういった条例を設置すべきかどうかにつきまして、やはり引き続き、調査・研究はしていく必要があるのではないかというふうに考えております。
○議長(鈴木喜明)建設部長にお聞きしますけれども、住ノ江2丁目の件で、小貫議員は、3年間なぜ入らなかったのか、排雪が。
それで、建設部長は、平成25年、26年は入りました。これからは個別で対応しますということで、なぜ入らなかったのかということについては触れていないのですが。
(発言する者あり)
(「市長にストップかけられたからって」と呼ぶ者あり)
(「それ言えばいい」と呼ぶ者あり)
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)建設部長。
○建設部長(上石明)申しわけございません。
なぜこの3年間入らなかったのかという部分につきましては、貸出ダンプが入っているところは、基本的に地域総合除雪での排雪は入らないという形で取り組んでいたこともありましたので、ここにつきましては、この4路線のうち、貸出ダンプを行っているところが住ノ江7丁目線、国道沿いに一番近い道路が第2種路線で貸出ダンプ制度を利用しておりました。それで、28年度は行っていまして、昨年度から第2種路線につきましては、貸出ダンプ制度は対象外にしましたので、これについては地域総合除雪で行っていると。
そして、次の国道から2本目、3本目におきましては、ここは第2種路線だったのですけれども……
(発言する者あり)
はい。それで、ずっと貸出……
(発言する者あり)
○議長(鈴木喜明)建設部長に言いますけれども、整理して的確に言ってください。全然わからないです、今の説明では。
(「市長がやるなって言ったから」と呼ぶ者あり)
(「やらないから貸出ダンプでやらざるを得なかったんじゃないですか」と呼ぶ者あり)
いいですか。整理できましたか。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)建設部長。
○建設部長(上石明)要は、やはり貸出ダンプ制度を利用しているところについては、地域総合除雪の排雪については入っていなかったという形になっているところであります。
(発言する者あり)
(「議長、20番」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)20番、小貫元議員。
○20番(小貫元議員)再々質問をいたします。
まず、この住ノ江2丁目の件は、そこまで引っ張る予定はなかったのですけれども、一つ事実誤認があると思うのは、通り抜けできないと言っているのですが、あそこの除雪は、そのまま住ノ江の神社を上がっていって、入船2丁目の上通線をそのままずっと雪をかいていくのですよね。たしか、2人の元建設部長もいますけれども、そこはよくわかっているはずなので、だから、通り抜けできないというのは事実とは違うと思います。
もう一つ、貸出ダンプのところは、市の総合除雪ではなくて、貸出ダンプを優先しているみたいな話がありましたけれども、私、以前に、松ヶ枝のいつも貸出ダンプでやっているところがあって、そしたら、貸出ダンプでやっているのだけれども、そこは先に市の排雪を入れますといって、貸出ダンプをキャンセルさせて、それはなぜですかと聞いたら、やはり市民の皆さんに負担させるわけにはいかないのでと、当時の課長は答えて、それで、市の排雪を入れますという形でやっていたので、私は、貸出ダンプを入れるから市の排雪を入れないのですという理由は、過去の経過からして違うのかというふうに思いますので、そこは明確にお答えください。
それで、本来聞こうと思っていたことが、管理道路の話で、これは市道認定の基準というのは、あくまでも市が決める話ですよね。どう管理するかというのも市が決める話だと思うのです。だから、確かに現状の基準では、管理道路、転回できないから市道認定できませんという話はわかるのですけれども、その基準を決めるのも市だし、管理するのも市なのだから、それだったら金をもらっておいたほうがいいのではないのという、至って簡単な話なのです。だから、現状の基準で考えるから難しいという話になるのだと思います。そこを答弁願いたいと思います。
あと、よくわからなかった答弁が、がけ条例との関係で、新たに建てる場所がないみたいな話をしていたのですが、今人口が減っている中で、そういう話ではなくて、やはり今度は人口が減って、人口増加の時代は、住む場所を確保するためにがけ下でも住宅を建てる、それはそうでしょうけれども、今、人口が減少している中で、今度はどうやって安全に暮らせるかというところを重点に置いたら、がけ下ではないと建てられないのだから、そこに建ててしまうではだめなのですよ。もしくは、ほかのがけ条例が定めているように、擁壁をきちんと築いて建てるというだけの話なので、土地がないというのは、これもまた事実と少し違うのではないかと思うので、再度答弁をお願いします。
○議長(鈴木喜明)説明員の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)市長。
○市長(迫俊哉)それでは、小貫議員の再々質問にお答えさせていただきます。御質問があった住ノ江2丁目の道路に限らず、一般論で言わせていただきますけれども、貸出ダンプが入るから排雪ができないとか、あるいは、民間がやっているから排雪が必要ないのだという考え方につきましては、基本的には税の公平負担という、税の公平性という観点からどうなのかなという感じがいたします。
この3年の間、どのような形で除排雪が行われてきたか、あるいは、その貸出ダンプ制度がどのように運用されてきたか。先日の御質問にも答弁させていただきましたけれども、改めて、私は初めてこの冬を迎えるわけですから、そういった点をまず検証させていただければなというふうに思っているところでございます。
それから、がけ条例のお話でした。建設部長からいろいろと答弁がありましたけれども、がけ条例については、いろいろな先進的な取り組みをされている自治体などの状況も含めながら、今後いろいろ調べさせていただく旨は答弁させていただきましたが、小貫議員の再質問は、条例も検討していただきたいけれども、それとは別に、注意喚起はできるのではないのかというような御質問だったかと思います。それはそれで、どういったことができるかわかりませんが、やはり危険の発生のおそれがあるような、そういった事案については、条例制定はまた別といたしましても、注意喚起できるような状況であれば、それは注意喚起をしていく、行政としてしていく、その責務もあるのではないかなと。民地、土地の所有者もいるということは前提ですけれども、そういったことは行政の責任としてあるのではないかというふうに考えているところでございます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)建設部長。
○建設部長(上石明)管理道路につきましては、要は、要件が整ったものにつきましては、我々は計画的に順次、市道に認定はさせていただきたいと進めているところであります。ただ、先ほど小貫議員からありましたように、基準財政需要額の算入の話があるのですけれども、それは、あくまでも交付税算定上の部分であって、その経費が交付税として市に交付されるわけではないので、やはり我々としては、市道認定後の維持管理費等を考えますと、なかなか難しいのではないかというふうには考えているところであります。
○議長(鈴木喜明)以上をもって、一般質問を終結いたします。
お諮りいたします。
ただいま上程中の案件のうち、議案第1号ないし議案第5号及び議案第22号並びに報告第1号ないし報告第3号につきましては、予算特別委員会を設置し、これに付託の上、審査することとし、議案第6号ないし議案第19号につきましては、地方自治法第98条第1項の規定による権限を付与した決算特別委員会を設置し、これに付託の上、審査することといたしたいと思います。
なお、両特別委員会につきましては、いずれも議長指名による9名の委員をもって構成することといたしたいと思います。
これに、御異議ございませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)御異議なしと認め、さように決しました。
それでは、予算特別委員を御指名いたします。
千葉美幸議員、髙橋龍議員、酒井隆裕議員、斉藤陽一良議員、中村吉宏議員、面野大輔議員、小貫元議員、山田雅敏議員、横田久俊議員、以上であります。
次に、決算特別委員を御指名いたします。
高野さくら議員、松田優子議員、斉藤陽一良議員、中村吉宏議員、濱本進議員、中村誠吾議員、林下孤芳議員、小貫元議員、山田雅敏議員、以上であります。
なお、いずれの委員会においても、委員中事故がある場合は、所属会派において補充することといたします。
次に、議案第20号及び議案第29号につきましては総務常任委員会に、議案第25号につきましては経済常任委員会に、議案第21号につきましては厚生常任委員会に、議案第23号、議案第24号及び議案第26号並びに報告第4号につきましては建設常任委員会にそれぞれ付託いたします。
日程第2「休会の決定」を議題といたします。
お諮りいたします。
委員会審査のため、明日から10月15日まで休会いたしたいと思います。
これに、御異議ございませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)御異議なしと認め、さように決しました。
本日は、これをもって散会いたします。
散会午後6時33分
会議録署名議員
小樽市議会 議 長 鈴 木 喜 明
議員 安 斎 哲 也
議員 中 村 吉 宏