開議午後1時00分
○議長(鈴木喜明)これより、本日の会議を開きます。
本日の会議録署名議員に、酒井隆裕議員、面野大輔議員を御指名いたします。
日程第1「議案第1号ないし議案第26号及び議案第29号並びに報告第1号ないし報告第4号」を一括議題といたします。
これより、昨日に引き続き、会派代表質問を行います。
通告がありますので、順次、発言を許します。
(「議長、7番」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)7番、高野さくら議員。
(7番高野さくら議員登壇)(拍手)
○7番(高野さくら議員)日本共産党を代表して、質問します。
初めに、西日本を中心とした豪雨や強力な台風21号、また北海道胆振東部地震により犠牲となられた方への哀悼の意を表するとともに、全ての被災者の方々に心からお見舞いを申し上げ、一日も早い災害復興へ力を尽くすことを申し上げます。また、昼夜問わず、災害対策に当たられた行政や関係者の皆さんに、敬意を表します。
まず、初めに、市の災害対策についてお伺いします。
2018年9月6日に発生した北海道胆振東部地震では、小樽市内で震度4を記録し、発生直後から市内全域にわたり停電、一部の地域では断水が起こり、JRや路線バスも運休、コンビニやスーパーも停電により休業しているところもありました。営業しているスーパーやコンビニ等に行っても、行列で買い物するにも数時間かかり、電池やガスボンベ、肉や乳製品などは完売していて手に入らない状況もあり、今後市内では断水が起きるという誤った情報も流れ、一時は市内全体が混乱した状況も起きていました。住民の方からは、なぜ停電が起きているのか、いつ復旧する見込みなのか、現在どのような状況なのかなど、全く見えず不安だったと聞いています。小樽市地域防災計画では、災害の発生や、災害が発生するおそれがある場合において、防災推進を図るため災害対策基本法第23条の2の規定により、市長が小樽市災害対策本部を設置し、災害情報を一元的に把握し、共有することができる体制の整備を図り、適切な対応がとれるよう努めるとされていますが、市長は今回の災害対策本部組織について、組織体制が十分に機能していたとお考えでしょうか。お答えください。
小樽市地域防災計画の災害広報計画では、市は防災関係機関及び報道関係と互いに連携をとりながら広報活動を行うものと記載されていますが、広報方法として、FMおたるは緊急非常放送システムで随時情報を流していました。しかし、ラジオから情報が流れていることを知らなければ、ラジオを持っていたとしても情報を聞くことができません。市は、公用車を巡回させ、避難所のお知らせや断水にはならないことなども放送していたとのことですが、住民からは放送が聞こえない、外に出て聞こうと思ったら、もう公用車はいなかった。そもそも、放送すら聞こえなかった。断水の声だけ聞こえて、断水になると捉えた方もいると聞いています。避難所は7カ所で開設されましたが、開設されたことも市民が知らない方も多くいました。日本共産党は、市に対して、あらゆる手段を用いて、正しい情報を伝えるよう求めました。しかし、コミュニティFMでは情報提供されていましたが、NHKや民放では不十分でした。町会の役員をされている方も情報が入ってこなくて、近隣住民から聞かれても困ったという声も聞きました。市長は、情報提供が十分だったとお考えですか。お答えください。
本市では、停電により信号機がついていない中でも、ごみ収集車が回っていました。関係者の皆さんには、敬意を表します。しかし、その一方で、札幌市では7日にごみ収集をしないことが報道されていたため、本市もごみ収集しないのではないかと市民の誤解もありました。小樽市として、公用車でごみ収集することも情報提供として必要だったのではないでしょうか。
小樽のように、山坂が多く、狭隘な道が多いことを考えると、スピーカーを装着している公用車でくまなく巡回し、市民へのさまざまな情報を一体的にする情報提供が必要だったのではないでしょうか。避難所は9月6日から開設し、銭函小学校、潮見台小学校など、市内小学校7カ所、民間ではウイングベイ小樽4階で開設され、避難者は全体で約810名となりました。9月7日は、菊地葉子道議会議員と小樽市議団は避難所を訪問し、避難状況を確認し、避難した方のお話も聞きました。避難所で一夜を過ごしたという住民からは、睡眠時に無呼吸になるおそれがあり、心臓に負担もかかるので、CPAPを使用するために電源を借りたいと申し出をしても断られたと聞いています。避難所で携帯の充電は難しいとしても、医療機器が必要な方にとって、電源が使えないと言われたら命にかかわる大きな問題です。通電されていない避難所だったとしてもほかの避難所では通電されている避難所もあったわけですから、必要な方に対して通電されている避難所を案内することなどもできたのではないでしょうか。
その後、その方のお話を聞いた後に、避難所に医療機器が必要な方に対しては、電源の使用をできるようにしてほしいと、市にも伝えましたが、次の日、避難所に行っても張り紙もなく、避難所にいた職員の方に前日のことを伝えると、そんなことがあったのですかと全く状況を知りませんでした。なぜ、情報共有がされなかったのでしょうか。伝達されなかったことは、問題ではありませんか。
在宅酸素など電気を使用しなければ命の危険がある方や避難所に行くにも困難な方など、災害弱者と言われる方に対しては、特別な支援が必要だと考えます。今回、障害を持っている方や医療機器を必要とする方、何かしらの支援が必要な方に対しては、どのような対応をされたのでしょうか。市として把握し、相談ができるような体制はとれていたのでしょうか。幼い子供がいる方は、おむつを買いに行こうにも、スーパーなどは常に行列で、停電直後はおむつやミルクを買いに行くにも、混んでいないお店を探して必要なものを調達するにも大変だったと聞いています。乳幼児がいる家庭に対して、支援はあったのでしょうか。
次、水の確保についてです。
災害により飲料水の供給が不可能になったとき、住民に最低限の飲料水を供給しなければなりません。高層マンションなどの集合住宅では、停電により受水槽にポンプアップできず、断水が起きる事態となりました。市内のマンションで、ひとり暮らしの車椅子生活をされている方は、停電と断水で御飯も炊けず、大変困ったと聞いています。たまたま、ヘルパーの方がその方を心配して、ペットボトル数本を持ってきてくれ、パンが常備してあったから、食べ物はそれで何とかなったけれども、パンがなかったら大変だったと話していました。また、断水により家族が水道局庁舎に行き、20リットルの水を持って、家から水道局まで何回か往復して運んだ方は、重い水を持って階段を上るのは、腕が痛くなり困難があったという声も聞いています。高層マンションなどの集合住宅で断水状態となりましたが、その方々に対して、どのように対応したのでしょうか。望洋台中学校や水道局庁舎では、応急給水を行ったと聞いていますが、断水があった集合住宅では、給水車は活用しませんでした。活用しなかった理由について、お答えください。
今後の対策についてです。
住民の命を守るためには、住民一人一人が災害の備えや知識など防災力を上げる必要があります。広報おたるは9月号に、「災害について一緒に考えてみませんか」というタイトルで掲載されていますが、一人一人が災害に対する意識を高めるためにも市が災害に対する講習会等を積極的に開き、周知や啓発をすることが必要だと考えますが、いかがですか。
いざというときに、避難所がわからない方も多いと聞いています。例えば、電柱や自動販売機に近隣の避難所がわかるようにすることも必要ではありませんか。
集合住宅などで、今回のように水が出なくなったということに対して、市として今後どのような手だてをお考えでしょうか。
停電対策についてです。
全道的な停電という事態となったのは、地震発生に伴い苫東厚真火力発電所でタービンやボイラー設備が損傷したことにより、需要と供給のバランスが崩れ、全ての発電所が停止するというブラックアウト現象によるものです。北海道電力は、予想不可能だったとしていますが、事実ではありません。これまで、北電は泊原発依存、経済効率最優先の姿勢をとり続けていました。その結果、苫東厚真発電所で全道の電力需要量55%の発電量を賄うという、いびつな構造となりました。今回の停電によって、北海道電力泊原発の外部電源が喪失し、非常用電源で緊急的に対処したことは、原発が地震などに極めて不安定で危険な存在であることも改めて浮き彫りになりました。福島原発事故では、外部電源が失われたことが引き金となり、炉心溶融に至ったことを考えると、稼働していたら大変な被害が生まれていた危険性もあります。泊原発依存、経済効率を優先した結果が、ブラックアウトを引き起こし、全道的な停電となりました。市長は、北海道電力の責任は重いと考えますか。
北海道電力は、石狩湾新港に建設中のLNG火力発電所は、1号機が来年2月の営業開始を目指していますが、日本海で津波が発生するなどして、石狩湾新港発電所が損傷すれば今回と同様の事態になりかねません。一部の地震や津波で、発電所が被災していても別の地域の発電所から電力を送ることも可能にするために、小樽市としても発電設備の分散化を進めるよう求めていく必要があるのではないでしょうか、お答えください。
再生可能エネルギーの活用を進めて、泊原発再稼働ではなく、廃炉の方向に向かう必要があると考えますが、市長の見解をお答えください。
事業系ごみの廃棄物処理手数料の減免制度についてです。
13日、菊地葉子道議会議員と市議団で、水産加工業者へ訪問して、以下のような話を聞きました。「6日朝、出社してすぐに、2台の冷蔵庫を確認するも、1台の保冷庫で保冷品が崩れていたので、すぐに扉を閉めた。開け閉めしなければ24時間は支障ないと考えていたが、7日朝も停電のままだったので、保冷品を他社の保冷庫で保管してもらうために運び込む作業が大変だった。冷蔵製品は半分処理した。ごみ処理手数料含め全体の被害額はまだわからないが、処分したごみを出すのに毎月廃棄物処理は1回の運搬で済むところ、2回かかった。処分した製品は、災害保険の適用外だ」と話していました。この地域の通電は市内でも最後だったため、打撃は大きかったようです。こうした被害については、災害救助法の適用や保証がありません。市として、せめて廃棄物処理手数料の減免の措置はとれないのでしょうか。小樽市も構成員となっている北しりべし廃棄物処理広域連合の北しりべし廃棄物処理広域連合廃棄物の処理に関する条例の中に、処理手数料の減免制度はありません。小樽市の地場企業を救援するためにも、条例の中に廃棄物処理手数料の減免制度を設けるように要請してみてはどうですか。
1項目めの質問を終わります。
○議長(鈴木喜明)説明員の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)市長。
(迫俊哉市長登壇)
○市長(迫俊哉)高野議員の御質問にお答えいたします。
ただいま、災害対策について、御質問がありました。
初めに、市の対策についてですが、まず本市が設置した災害対策本部につきましては、9月6日、午前3時8分に本市で震度4が観測されたことから、地域防災計画に基づき、自動的に第1非常配備が発令され、午前3時30分には災害対策連絡室を設置したものであります。
その後、地震に伴う停電が長期になるとの情報を入手したことから、午後3時30分に災害対策本部を設置するとともに、第2非常配備を発令し、9月10日の本部解散まで対策本部会議などを10回開き、情報収集や共有などを図ったほか、市民の皆様などには、広報活動、避難所の開設、非常食の配給、携帯電話への充電などの対応をとっており、組織としては機能していたと考えておりますが、多くの課題もあったことから、今後においては庁内での協議を進めながら一つ一つ改善に努めてまいりたいと考えております。
次に、市民の皆様への情報提供につきましては、FMおたるや市ホームページ、フェイスブックのほか、広報車などにより情報提供を行ったところですが、市民の皆様からは、伝えている内容がわからない、聞こえない、といった御意見をいただいており、情報提供に課題があったと認識しております。
今回は、FMおたるからの情報が役に立ったという御意見をいただいている一方、放送していることを知らなかったという御意見もあったことから、災害時にはFMおたるや市ホームページなどから、本市の災害情報が発信されていることについて、日ごろからの周知を強化するとともに、広報車においては、既存車両の効果的な運用を行い、迅速かつ正確な情報をお伝えできるよう努めてまいりたいと考えております。
次に、ごみ収集についても、通常どおり行う旨を公用車で情報提供をする必要があったのでは、との御指摘につきましては、地震発生当日の6日木曜日には、当初ごみ収集業務はおくれる可能性がありましたが、その後FMおたるを通じて、通常どおり収集する旨の情報提供をいたしました。翌7日金曜日の収集につきましては、6日と同じ体制がとれることが確認できたため、通常どおりの収集ができることもあり、改めて市民の皆様への情報発信は行わなかったものでありますが、市民の皆様にとって、何が必要な情報であるのかを配慮し対応する必要があったと考えております。
次に、広報車による広報活動につきましては、直接市民の皆様に最新の情報をお伝えする有効な手段の一つであると考えており、消防車等による市内全域の広報を行ったところでありますが、情報は時間の経過とともに、情報量もふえ、内容も変わるため、一度に多くの情報をお伝えすることは難しいと考えておりますが、必要な情報をわかりやすくお伝えすることができるよう、その方法について考えてまいります。
次に、避難所の情報が伝達されなかったことにつきましては、今回の避難所を開設するに当たっては、職員が避難所開設後、輪番制で運営を担当いたしましたが、混乱の中、担当した職員に対して、改めて避難所担当者としての業務内容について周知徹底を図ることができなかったと考えております。
市職員として、避難者が安心して避難生活を送れるように対応することが重要な責務であることは言うまでもなく、今後におきましては課題を整理し対応してまいりたいと考えております。
次に、支援が必要な方への対応につきましては、在宅で酸素を使用している方の一部について、停電時の状況を確認しております。これ以外に、市からは個別に連絡はしておりませんが、たん吸引器の利用者の相談に対し、電池の充電の対応をしております。
また、支援が必要な方の把握と相談体制につきましては、避難所を巡回することで、支援が必要な方の把握に努め、相談に対応いたしましたが、避難所以外で支援が必要な方につきましては、把握や相談体制を整えるまでには至らず、今後の課題であると認識しております。
次に、乳幼児がいる家庭に対しての支援につきましては、本市においては、購入費用や適切な保管環境の面から乳幼児が使用するおむつやミルクの備蓄はなく、支給を行うことができませんでした。備蓄品には、数や種類に限りがあるため、本市では自助の考えに基づき、各御家庭などで災害対策用品を日ごろから備えておくよう、市ホームページや広報において呼びかけを行っておりますが、今回の大規模停電を契機に少しでも自助の考えが浸透するよう、改めて周知に努めてまいりたいと考えております。
次に、水の確保についてですが、まず集合住宅で断水状態になった方々への対応につきましては、多くの集合住宅では、受水槽方式を採用し、ポンプで加圧給水をしています。停電になりますとポンプが作動しないので、断水状態となりますが、一般的に受水槽に流入する手前には、停電中でも水が出る直圧給水の蛇口があります。受水槽を設置している部屋は、防犯や衛生上の観点から施錠されていますので、建物を管理している管理人等に連絡をし、そこから給水していただきますよう説明をいたしました。また、管理人に連絡がつかない場合なども考えられるので、水道局本庁舎に応急給水所を設けて対応したところであります。
次に、集合住宅に給水車を活用しなかった理由につきましては、集合住宅の受水槽には、一般的に停電中でも水が出る蛇口があり、そこから給水できることや受水槽を使用している世帯は非常に多く、個別対応が難しいこと、また給水車は、給水拠点に水を運搬することや、病院、社会福祉施設などの重要施設の給水が主な役割であることから使用しなかったものであります。
次に、今後の対策についてですが、まず、災害に対する周知や啓発につきましては、これまでも本市のまち育てふれあいトークにおいて、防災に関するメニューを用意し、市民の方々へ防災に関する知識の取得と意識の高揚を目的として講習会等を開催しているほか、毎月FMおたるの緊急非常放送を使って、災害に対する周知や啓発を行っているところであります。今後は、さらに内容の充実に努め、新たな取り組みについても検討してまいりたいと考えております。
次に、避難所の周知につきましては、市内に65カ所ある全ての指定避難所に、海抜表示も併記した看板を設置し、また市ホームページや広報おたるにおける掲載、さらにはまち育てふれあいトークや各町会の訓練時においても、お知らせをしてきたところであり、これらの取り組みを継続するとともに、今後もさまざまな機会を捉えて、避難所の情報の周知を図ってまいりたいと考えております。
次に、集合住宅などで水が出なくなったことに対する、市としての今後の対策につきましては、今回集合住宅などで水が出なかった原因は、受水槽のポンプが停電により作動しなかったためですが、受水槽の管理は設置者の責任で行うものであることから、設置者に対し、非常時の対応や住民への説明について、指導・助言を行ってまいります。また、最近は高層住宅でも受水槽を設けず、直圧式給水ができることになりましたので、直圧式給水への変更が可能な地域については、切りかえを推奨してまいりたいと考えております。
次に、停電対策についてですが、まず大規模停電の発生に関する北海道電力の責任につきましては、北海道電力が電力の安定供給を行うことは電力事業者としての責務でありますので、北海道電力にとって、これまでに経験のない大地震が原因だったとはいえ、過去に例のない大規模停電が発生したことについての責任は大きいと考えております。
次に、北海道電力の発電設備の分散化につきましては、既に北海道電力におかれましても対策を進める意向を示しており、私といたしましては、その早期実現に期待をいたしているところであります。
次に、泊原発のあり方と再生可能エネルギーの活用につきましては、原子力発電につきましては、将来的には脱原発の考え方を基本にすべきと考えておりますが、一方で老朽化している火力発電所を使用しているということや、このたびのように災害で稼働できなくなる発電所もあることから、安定的な電力の確保という課題があるものと考えております。したがいまして、将来にわたるエネルギー供給の安定化を図るためには、地域特性を生かした再生可能エネルギーの普及促進も含めて考えていく必要があると思っております。また、現在建設が進んでいるLNGを燃料とする石狩湾新港発電所の本格稼働にも期待をいたしているところであります。いずれにいたしましても、市民の皆様の安全・安心を守ることを第一に慎重に考えてまいります。
次に、事業系ごみの廃棄物処理手数料の減免制度についてですが、まず、廃棄物の処理に係る手数料の免除につきましては、廃棄物の減量及び処理に関する条例において、処理手数料は排出者ではなく廃棄物処理施設に搬入する者から徴収することとなっております。このため、減免が直接排出者に適用されるものではないことから免除は難しいものと認識しておりますが、今後災害時の減免について検討してまいりたいと考えております。
次に、北しりべし廃棄物処理広域連合に対し、減免制度を設けるよう要請することにつきましては、今回の地震を通じ、市としましても災害時の減免についての検討は必要なことと改めて認識しましたので、減免制度の導入について北しりべし廃棄物処理広域連合の構成員である本市の意見として伝えていきたいと考えております。
○議長(鈴木喜明)次に、第2項目めの質問に入ります。
(「議長、7番」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)7番、高野さくら議員。
(7番高野さくら議員登壇)
○7番(高野さくら議員)2項目めの質問、市長の公約にかかわって、伺います。
子育て支援についてです。
市長の提案説明で、重点的に推進したい四つの政策の柱の一つについて「安心して子どもを産み育てることができ、すべての子どもたちが能力や可能性を発揮できるまちづくり」としています。2018年8月から課税世帯の小学校6年生までの入院の自己負担を1割負担から初診時一部負担のみへ、乳幼児等の医療費助成制度が拡大されました。北広島市ではことしの4月から通院助成を中学生まで拡大しました。後志管内では、倶知安町や仁木町でも中学生まで拡大されています。日本共産党は、子育て支援のために子供がお金の心配なく、また重度の病気になる前に医療機関にかかることができるよう、小学校6年生までは完全医療費無料化を求めますが、今後のこども医療費助成拡大について、市長はどのように考えていますか、お答えください。
第1回定例会で、第2子以降からの保育料軽減を質問したところ、前市長は保育料の軽減については、本年9月から第3子以降の保育料を無料化するので、さらなる独自軽減策については、第3子以降の無料化を実施した後に考えるとのことでした。改めて市長に伺いますが、小樽市として、第2子以降の保育料負担軽減について検討するお考えはありますか。
出産に関して、お聞きします。
本年4月以降、多くの皆さんの運動と関係者の努力で、地域周産期母子医療センターに認定されている小樽協会病院での分娩取り扱いが再開されました。一方で、ハイリスク分娩に対応する周産期医療センターとしての再開はされていません。周産期母子医療センターとして認定している北海道、また本市の責任が問われますが、周産期医療体制の再開のめどは立っているのでしょうか。また、出産ハイリスクの妊婦に対して、市として対策はとれているのでしょうか。お答えください。
北海道では、地域で出産できない方に対して交通費助成を行っていますが、市では行われていません。これを実現することが市長の言う、安心で、子供を産み、育てられる環境につながるのではありませんか。
公園の整備についてです。
8月、市内の公園で子供がブランコ付近でけがをして、病院を受診したという話を聞いています。そのけがをされた子供は、ブランコの下の地面に敷かれている板をとめているくぎが飛び出していたため、そのくぎに足をひっかけ、けがをしたということです。過去5年間の公園内で発生した事故について、資料請求をしたところ、今お話しした方の記載はありませんでした。この方の事例は、公園内で起こったことでも事故ではないという認識なのでしょうか。市長の認識を求めます。特に、ここ3年間はブランコ周りなど公園内の事故が相次いでいます。2年前には、朝里川公園で、ブランコのチェーンのつり金具が破損し、転倒しました。このように整備が不十分では、子供が安心して公園で遊ぶことができません。市長は、ここ数年間、このような公園事故が起きている状況について、どのように考えていますか。
市は、国土交通省で出している都市公園における遊具の安全確保に関する指針という基準に基づいて、安全点検を実施しているとのことですが、市内の遊具を見ても遊具がさびついて、ペンキも剥がれている遊具も見かけることもあります。遊具の点検はもちろんのこと、遊具付近の安全面もしっかり点検されているのか、疑問を感じます。市内の都市公園の定期点検はどのように行われているのか、また事故後、点検方法の見直しや事故が起きないように対策がなされたのでしょうか。市長は、点検方法や対策がなされているとお考えですか。お答えください。
小樽市人口減少問題研究会の報告書を見ても、子育てインフラの整備に対する満足度が相対的に低く、市民の満足度が低いものの中に子供の遊び場、公園が入っています。子育て世代がこのまま小樽に定住してもらうためには、公園の整備などは必要です。魅力がある公園となれば子供や地域との交流なども図ることができます。市長は公約の中でも公園の整備について進めるとしているので、今後このような事故が起きないようにしっかりと維持、整備などをしていただけると思いますが、いかがですか。
安心・安全に暮らすことができるまちづくりについてです。
市長は公約で除排雪問題について、「除排雪対策本部を早期に設置し、早目に除雪シーズンに備えます」「スクールゾーンなどを優先するなど、市民の皆さんに納得いただける除排雪を行います」と公約し、地域総合除雪業務の排雪量を過去5年間の平均である50万立方メートルとしています。今回の補正予算で、市長が公約された市民の皆さんに納得していただける除排雪が実現できるとお考えでしょうか。お答えください。
17年度は市民の排雪に対する不満が837件で、5年間の平均634件を約3割上回っていることでも明らかなように、市民から排雪要望が上がっても実施はされませんでした。それは除雪予算内に抑え込み、雪解けを待ち続けたことが大きな要因の一つだったと考えます。市長は、積雪状況によっては、補正予算を計上してでも排雪すべきとお考えですか。
前市長は、2015年度から3年間、貸出ダンプ制度の見直しを強引に進めてきました。実施日数の削減、排雪幅を8メートルまでにするなど、特に排雪第2種路線を貸出ダンプ対象外にし、市が排雪としながら利用は制限されました。貸出ダンプ制度の見直しは、積雪量、坂道、道路の幅員など厳しい環境条件に見舞われる小樽市民を苦しめる改悪でした。除雪費補正予算の説明では、今年度の貸出ダンプ制度の見直しは実施しないとの説明を受けました。3年間にわたって、改悪されたこの制度の変更しない理由を改めてお伺いしたいと思います。
これまで「共同企業体除雪業務代表者要件」の企業の経営状況を示す要素である「経営状況分析評価点Yに相当する点数が700点以上の者」が除かれ、18年度は「本市発注の共同企業体除雪業務の履行実績があること」と変更が提案されています。昨年は、変更された「経営状況分析評価Yに相当する点数が700点以上」の企業が代表者となった例はなかったと思います。このたび、共同企業体の代表者要件の変更を提案することは、どのような問題があり、なぜこのような対処にしているのか、説明してください。
市民の立場に立った除排雪の改善、充実を行うためには、建設部だけではなく、福祉部、産業港湾部、教育委員会、消防本部から成る除雪対策本部の設置が、やはり必要であると考えますが、除雪対策本部に入れて、より充実した除排雪になるようにしていただきたいと思いますが、市長の見解を求めます。
除排雪体制の充実を行うとして、9月21日人事異動が行われました。建設事業課と雪対策第1課、第2課を統合して、夏季・冬季一体として管理し、業務の平準化を図るとしていますが、市長は建設事業課の道路維持グループと雪対策第1課、第2課を統合し、組織改正をしたことで、どのように除排雪体制の充実が行われるとお考えですか。除排雪の充実を図るのであれば、昨年除雪にかかわっていた職員をなぜ異動させるのでしょうか。除排雪をよくするためにも、今シーズンは同じ人を配置する必要があったのではないでしょうか。また、全道一斉停電によるさまざまな課題を抱え、これから防災対策や計画などを見直しをしなければいけないときに、なぜ災害対策室の職員を除雪担当に異動させたのでしょうか。
「にぎわいをつくる」、「未来をつくる」について、お伺いします。
この公約については、新幹線問題についてのみお聞きします。
市長は、公約として、新幹線の活用を掲げています。しかし、北海道新幹線については、市民アンケートでも「月1回以上利用すると思う」は、わずか3.2%にとどまり、3割は「利用しないと思う」と回答しています。市民の中からは、建設費の一部や周辺整備は小樽市の負担となると聞いているが、新小樽(仮称)駅について、一体何本の列車がとまるのか、小樽市のみ取り上げた経済波及効果はどれだけか、有害な物質を含むトンネル残土が小樽・後志の山や沢地に捨てられることは、自然破壊であり異常気象のもとでは、災害の原因ともなり得るのではないか、新幹線の赤字が地方在来線の切り捨てにつながるのではないかなど、多くの疑問の声があります。日本共産党は、北海道全体の見地からも災害に強いまちづくりが優先されるべきかと考えます。
市長に伺いますが、新幹線の活用ではなく、新幹線計画を見直すよう国に求めるべきではありませんか。見解をお聞かせください。
2項目めの質問を終わります。
○議長(鈴木喜明)説明員の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)市長。
(迫俊哉市長登壇)
○市長(迫俊哉)ただいま、私の公約にかかわる御質問がありました。
初めに、子育て支援についてですが、まず子供の医療費助成の拡大につきましては、本市においては、本年8月から小学校6年生までの入院に係る医療費の実質無料化を行っておりますが、本市の財政状況を勘案いたしますと、直ちに完全無料化するというのは難しいものと考えております。しかしながら、市民の皆様が安心して子供を産み育てることができる環境づくりは重要であると認識しておりますので、関連する施策との優先順位などを判断しながら引き続き検討してまいりたいと考えております。
次に、保育料の第2子以降の負担軽減につきましては、第3子以降の保育料の無料化を本年9月から始めたところであり、現時点で検討する考えはございません。
次に、地域周産期母子医療センターとしての機能再開の目途及び出産ハイリスクの妊婦に対する本市の取り組みにつきましては、小樽協会病院からは「まずは安全に分娩を再開することを第一と考えており、助産師の確保など課題も多く、再開時期については明言できないが、地域の期待に応えられるよう引き続き努力していく。」と伺っております。本市といたしましても、北後志周産期医療協議会の一員として、センター機能の早期再開に向けて、引き続き支援を行ってまいりたいと考えております。
また、出産ハイリスクの妊婦に関して、医療を必要とする場合、医療機関同士の連携により対応されており、そのほか若年または高年の初回妊婦、妊娠高血圧症候群等の既往のある妊婦や継続的な支援が必要な妊婦につきましては、保健所の保健師による家庭訪問で保健指導を行っております。
次に、妊婦の方に対する交通費助成につきましては、やむを得ず市外の病院に通院している方がいらっしゃることは承知しておりますが、本市としましては、交通費の助成を実施する予定はございません。しかしながら、保健師による家庭訪問支援等を今後も継続して行うとともに、妊娠期から子育て期に至るまでの切れ目のない支援を行う、子育て世代包括支援センターの設置など、安心して子供を産み育てる環境づくりに向けて取り組んでまいります。
次に、公園内での事故につきましては、一般的に市で管理している遊具などでけがをした場合は、事故として扱うものですが、このたびのけがについては、職員が現地で通報した方にそのときの状況を確認しましたが、けがの原因が特定できなかったことから事故として扱わなかったものであります。
次に、公園内の事故の状況につきましては、過去3年間においては、ブランコ境界柵の転倒やブランコのチェーンつり金具の破損等による打撲などがあり、その主な原因は、施設の老朽化によるものと認識しているところであります。そのため、引き続き点検の強化や計画的な施設の更新等に努めてまいりたいと考えております。
次に、定期点検がどのように行われているかなどにつきましては、定期点検は遊具の変形、部分異常、木部やプラスチック系材料の異常等の点検を専門業者により年1回行い、設置異常、破損、緩み、敷地状況などの点検を、市職員により年2回実施しております。事故後は、全公園のブランコの確認や危険箇所における必要な対応を行うとともに、周辺の安全確認も行ったところです。私といたしましては、一定の対策がとられたと考えておりますが、今後とも安全対策に万全を期してまいりたいと考えております。
次に、今後の公園の維持・整備につきましては、私といたしましては、公園は小さな子供に利用されており、比較的軽い事故につきましても重大な事故につながる可能性があると認識しております。そのため点検項目の工夫をするなど、定期的な点検を強化することにより事故が起きないよう、より一層の公園施設の安全対策に努めてまいりたいと考えております。
次に、安心・安全に暮らすことができるまちづくりについてですが、まず今回の補正予算で、市民の皆様に納得いただける除排雪を実現できるかにつきましては、今回の補正予算案の計上に当たっては、市民の皆様からの要望が高い排雪の充実を図るために配慮いたしました。私といたしましても、冬の安全で安心な市民生活を支えるために、どのような施策が必要となるのか、市民の皆様の声をしっかりとお聞きしながら、できるところから除排雪作業の改善を図り、市民の皆様に納得いただける除排雪の実現に向けて、着実に取り組んでまいりたいと考えております。
次に、積雪の状況による補正予算の計上につきましては、今回の補正予算案の根拠といたしましては、過去の実績に基づき算出しているものであり、まずは予算の範囲内で執行管理に努めてまいりたいと考えておりますが、今冬の気象や積雪等の状況によって、市民生活への影響が大きいと判断される場合には、除排雪に必要な予算を措置してまいりたいと考えております。
次に、今年度の貸出ダンプ制度の見直しにつきましては、今後、本制度のあり方について市民との協働による事業の将来を見据えながら検討してまいりたいと考えていることから、昨年度と同様の制度内容で運用していきたいと考えているところであります。しかしながら、昨年度は申請手続において、利用団体が直接申請書を市の窓口へ提出していただいたことにより利用団体の負担が増大したことから、利用者への負担を軽減する方法について、早急に検討してまいりたいと考えております。
次に、共同企業体の代表者要件の変更につきましては、私としましては、現行の代表者要件においては、経営状況分析評点Yの条件を満たす業者であれば、本市の公共事業の実績がない小規模な事業者でも共同企業体の代表者になることが可能となっていることが問題であると考えております。このことから、公共事業として公道上の安全な除雪作業を確保するためには、早急に共同企業体の運営能力を有している建設業の事業者が共同企業体の代表者となる要件に変更すべきと考えたものであります。
次に、除雪対策本部につきましては、当本部の役割は、市道等の適切な除排雪を実施することにより、冬期間における道路の円滑な交通を確保し、安全で快適な市民生活を実現することであります。さらに、市民の皆様が冬を快適に暮らすためには、道路の円滑な交通を確保するのみならず、冬期間における皆様からのさまざまな要望を一つずつ着実に応えていく必要があることから、まずは、冬の総合的な市民サービスに関して、庁内の関係各部による情報共有や議論の場を設けてまいりたいと考えております。
次に、今回の組織改正につきましては、建設部内に建設事業室を新設し、2課体制であった雪対策の担当課を統合し、夏の道路維持業務と冬の除雪業務が一体となる体制といたしました。このことにより1年を通じて、道路維持の効率的な業務執行が可能となり、市民の皆様にもわかりやすい組織体制になったものと考えております。また、担当主幹2名の配置により、冬の除雪業務の繁忙期に関係なく、安定・継続的な除排雪計画や年次予算及び雪堆積場の検討、貸出ダンプの制度設計などを早期に策定できるものと考えております。
次に、9月21日付の人事異動につきましては、除排雪体制の充実の一環として行ったものでありますが、基本的には除排雪体制を以前の体制に戻したいとの考えのもと、今シーズンから私が公約に掲げた除排雪の改善を実現するためには、当時の雪対策課長を経験した災害対策室主幹の力が必要と判断し、また、その後任には災害対策に有益な資格を有する職員を充て、それぞれがそれぞれの職場で能力を発揮できるよう配置したものであります。
次に、「にぎわいをつくる」、「未来をつくる」についてですが、新幹線計画の見直しを国に求めることにつきましては、北海道新幹線は、国において収支採算性や投資効果などを検討した上で認可されたものであり、新幹線の整備効果を北海道全体に波及させるためには、一日も早い札幌までの開業が望まれておりますことから、見直しを求めるのではなく、早期開業の必要性について引き続き国や関係機関などに強くアピールしてまいります。
○議長(鈴木喜明)次に、第3項目めの質問に入ります。
(「議長、7番」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)7番、高野さくら議員。
(7番高野さくら議員登壇)
○7番(高野さくら議員)3項目め、国民健康保険の都道府県化、生活保護基準改定について伺います。
政府がなぜこのような国保都道府県化という制度にしたかといえば、最大の狙いは、公的医療費を恒久的に抑制することです。その証拠に、新制度で導入されている保険者努力支援制度を見ても、支援するどころか、市町村が国民健康保険の赤字削減を進めるよう、都道府県が指導を行っているか、市町村が収納対策の強化を行っているか、病床削減など医療費抑制の取り組みを行っているかなどを国が国保行政をチェックし、成績がよいとされた自治体に予算を重点配分する仕組みです。市長は、この都道府県化に問題があると思いませんか、お答えください。
国保の問題は何よりも国保料が協会けんぽや組合健保の保険に比べて、2倍以上と異常に高過ぎることです。制度がスタートした1960年代の国保加入者の4割は農林水産業、3割は自営業でしたが、今は無職や非正規労働者などが8割を占めるようになっています。ところが、保険料が高く、払えずに滞納すれば、保険証の取り上げや差し押さえなどが課せられ、病気でお金がない人が十分な医療を受けられず、病状を悪化させ、餓死・自殺に追い込まれる事態などが各地で起きています。市内でも持病があると知りながら、経済的負担を懸念し、病院受診を控えていた方が家で倒れ、たまたま訪問した知人が発見し、無料定額診療を紹介され、すぐに手術を受けることができて命が助かりました。別の方は、病院に受診したときには、残念ながら2カ月後に亡くなりました。市長は、経済的理由で受診抑制になっていることや、亡くなられた方がいることについて、どう思いますか。このような背景には、高過ぎる保険料と窓口負担があるのではないでしょうか。このような事例があるように、社会的弱者の医療制度が、弱者を医療から排除し、困窮に拍車をかけるなど本末転倒です。国保構造問題の解決策として、保険料をせめて協会けんぽの保険料並みに引き下げる必要があると考えますが、いかがですか。
保険料は、均等割で世帯人数が多くなると保険料が高くなり、ほかの自治体では18歳未満の子供がいる方に対して、均等割軽減をしています。本市も行っていただきたいと思いますが、いかがですか。
子供の医療費無料化を行う自治体に対する、就学後の子供の国庫負担減額のペナルティーをやめることなど、引き続き国に対しても強く要請していただきたいと思いますが、市長の見解を求めます。
生活保護基準引き下げについてです。
生活保護基準引き下げは、物価高騰に苦しむ生活保護世帯にさらなる困窮を押しつけ、特に子供の数が多いほど減額幅も大きくなる仕組みによって、子供の貧困に拍車をかけます。国民生活の最低ラインを示す生活保護基準の引き下げは、就学援助や住民税の非課税限度額、最低賃金や医療・介護の負担減免基準、保育料の減免基準などに連動しており、その切り下げは、保護を受けていない広範囲な低所得者にも影響を与えています。今でも、市内の生活保護を受けている単身者の方は、1日3食食べたくても1食減らしている方も多く、親族が亡くなっても香典も上げられない、子育て世代からは、育ち盛りなのに十分に食べさせてあげられない、子供に習い事や塾にも通わせることができないなどの声が寄せられています。市長は生活保護基準引き下げに対して、どのような考えをお持ちですか。生活保護基準引き下げに伴って、現在就学援助を受けている方や10月以降に申請する方で、対象から外れる世帯はあるのでしょうか、お答えください。
国は、引き下げによる影響が出ないよう、各自治体に制度の対応を任せていますが、今後本市も引き下げに伴い、制度基準を変えないことを求めます。お答えください。
実施された保護費削減の改悪を全面的に見直し、むしろ物価上昇や生活実態にふさわしい水準への引き上げを国に対しても求めていくべきではありませんか。お答えください。
3項目めの質問を終わります。
○議長(鈴木喜明)説明員の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)市長。
(迫俊哉市長登壇)
○市長(迫俊哉)ただいま、国民健康保険の都道府県化、生活保護基準改定について御質問がありました。
初めに、国保都道府県化につきましては、これまでの市町村単位での国民健康保険財政の運営では、市町村間の所得水準や医療費水準の差により、保険料水準に格差が生じており、特に小規模の自治体では、財政が不安定になりやすいといった構造的な問題を抱えていたことから、財政運営を都道府県単位で行うなどの制度改正が行われたものであります。
この改正により、安定的な財政運営や将来的な保険料水準の平準化、事務の効率化が期待されており、特に問題があるとは考えておりません。
次に、受診抑制の背景には、高い保険料と窓口負担があるのではないかにつきましては、窓口等において、保険料や病院での一部負担金に関する御相談があった際には、当該負担金の減免制度について説明し、また、緊急の場合には、資格証明書交付世帯に対し、短期被保険者証を交付するなどして、経済的理由で受診抑制が生じないよう努めております。
次に、保険料の引き下げにつきましては、国保では他の制度と比べて、被保険者の年齢構成が高いため、医療費水準が高いことや所得水準が低いといった構造的な差があることから、全国市長会を通じて国に対して、国保の安定的かつ持続的運営ができるよう、国庫負担割合の引き上げを通して国保財政基盤の強化を図り、特に低所得者層に対しては、負担軽減策を拡充・強化するよう引き続き要望してまいりたいと考えております。
次に、18歳未満の均等割軽減につきましては、軽減制度を導入している自治体では、都道府県化に伴って、段階的に縮小している状況もあり、また、保険料の負担が他の被保険者に転嫁されることから、自治体単位で実施することは適当ではないと考えますが、子育て世帯の負担軽減の観点から、全国市長会などを通じて、国に対し、子供に係る均等割保険料を軽減する支援制度の創設を引き続き要望してまいりたいと考えております。
次に、子供の医療費無料化に対する国庫負担減額のペナルティーの廃止につきましては、これまで全国市長会を通じて要請を行った結果、本年度から未就学児童に係るペナルティーについては廃止されたところでありますが、就学後の子供についても廃止するよう引き続き要請してまいりたいと考えております。
次に、生活保護基準の見直しに対する私の見解につきましては、国の社会保障審議会、生活保護基準部会における一般低所得世帯の消費実態と保護基準を比較し、現在の支給水準が妥当であるかどうかの検証結果を踏まえ、さらに、緩和措置として3年間で段階的に実施するなど、生活保護世帯への影響に十分配慮した上で、見直されたものと認識しております。
次に、生活保護基準の見直しによる影響につきましては、本年6月、国からの通知で、「それぞれの趣旨や目的、実態を十分考慮しながら、他制度にできる限り影響が及ばないよう各自治体における事業についても適切に判断・対応するように」とされているところであります。本市といたしましては、今回の生活保護基準改定に伴う影響、それぞれの制度の趣旨や国の動向も踏まえながら、対応について整理してまいりたいと考えております。
次に、国に対し生活保護基準の引き上げを求めることにつきましては、このたびの見直しは10月から実施されたものであるため、どの程度の影響が生じるか不明であり、現時点では国への申し入れは考えておりません。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)教育長。
○教育長(林秀樹)高野議員の御質問にお答えをいたします。
ただいま国民健康保険の都道府県化、生活保護基準改定について、御質問がございました。
初めに、生活保護基準引き下げに伴う就学援助制度への影響につきましては、文部科学省からの通知では、基準見直し後において、できる限り児童・生徒に影響が及ぶことのないよう適切に判断、対応するよう求められております。
教育委員会といたしましても、この通知に基づき、従前の基準により就学援助の認定を行うこととしておりますので、現在就学援助を受けている世帯や10月以降に申請する世帯は、対象から外れることはないと考えております。
○議長(鈴木喜明)次に、第4項目めの質問に入ります。
(「議長、7番」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)7番、高野さくら議員。
(7番高野さくら議員登壇)
○7番(高野さくら議員)4項目め、財政問題についてです。
2017年度一般会計決算は、歳入総額、歳出総額ともに過去5年で最低となりました。一般会計における市債の借入額は35億422万8,000円となり、これも過去5年間で最も少なく、前年度比で約9億5,000万円減となりました。2017年度は、退職手当債を借り入れなかったようですが、2016年度の退職手当債の借り入れは3億1,360万円であり、約6億円減少した理由になりません。退職手当債が借りられなかった理由と、そのことに対する市長の見解をお聞かせください。
また、今後退職手当債の借り入れをどのように考えていますか。借金はしないほうがよいとは思いますが、ここ数年の市債借り入れの減少で実質公債費比率や将来負担比率が下がっています。しかし、老朽化対策などの建設事業は借り入れを起こさないと実施できない事業なので、後年に問題が後回しになったということにすぎません。なぜ、ここまで借り入れを起こさず、普通建設事業も抑制したのでしょうか、説明してください。
また、2016年度と2017年度決算を比較して、主な増減の内容と金額について、説明してください。
私は、昨年の第3回定例会代表質問で、経常収支比率が99.3%と上昇した理由を前市長に伺いました。主な理由として、歳入として、実質的交付税や地方消費税交付金が大きく減少したこと、歳出では、生活保護の扶助費や後期高齢者医療給付費の負担金の増加を挙げていました。2017年度決算の経常収支比率が過去10年間で最高の99.5%となった理由について、市長の見解を示してください。
(「前の市長でしょう、それ」と呼ぶ者あり)
昨年度の一般会計における一般財源の充当額は348億1,545万1,000円で、歳出総額559億1,373万2,000円に占める割合は、62.3%となり、これも過去5年間で最高の比率となっています。過去5年間の中で、なぜ一般財源の比率が高まったのか、他年度と比較して説明してください。また、一般財源の比率が高まったことについて、市長の見解を示してください。
小樽市の財政が厳しいことには変わりはありませんが、そのような厳しい中でも昨年度は財政調整基金を約3億3,000万円積み立てました。さらに、ふるさと応援基金は約4,000万円、小樽ファンが支えるふるさとまちづくり資金基金は約3,000万円積み増ししています。財政調整基金に億単位の金額を積み立てるよりも子育て支援や福祉など市民生活を応援するべきだったとは思いませんか、お答えください。
4項目めの質問を終わります。
(「そしたらもっと悪くなるでしょ。言っていること、めちゃくちゃじゃないですか。お金ないって言っているのに、なぜなくす方向のこと言うの」と呼ぶ者あり)
(「財政を見なさい、ちゃんと。言っているでしょう。積み増してるんでしょう」と呼ぶ者あり)
(発言する者あり)
○議長(鈴木喜明)説明員の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)市長。
(迫俊哉市長登壇)
○市長(迫俊哉)ただいま財政問題について、御質問がありました。
初めに、退職手当債が借り入れできなかった理由とその見解及び今後の借り入れにつきましては、退職手当債の発行は標準退職手当額を上回る部分について借り入れが可能となる地方債ですが、発行するためには、職員定数の削減努力を行う必要があり、平成29年度においては、退職者数と過去の職員定数削減による効果額により算出した結果、発行可能額が生じなかったものであります。
これまでは、退職手当債も各年度の収支改善に寄与しておりましたが、29年度は借り入れができなかったため、実質単年度収支の赤字につながったものと考えております。行財政改革の一環として職員定数のスリム化は検討する必要がありますが、それにより市民サービスの低下を招かぬよう事務事業の見直しなど行財政改革の取り組みを進め、より効率的な市政運営を行った上で、今後退職手当債の発行可能額が生じる場合はその年度ごとの財政状況を見きわめた上で、借り入れについて判断したいと考えております。
次に、市債の借り入れをせずに普通建設事業を抑制していたのかにつきましては、普通建設事業は公共施設等の状況や各施設の更新に向けた計画などに基づき、年度により増減するものであり、普通建設事業を財政的に抑制しているものではありません。しかしながら、今後公共施設の耐震化や老朽化対策など計画的に再編整備を行うための財政需要も見込まれますことから、後年度に集中して財政負担が生じることがないよう、普通建設事業の実施に当たっては、中長期的な収支を見通しながら検討していく必要があるものと考えております。
次に、平成28年度と29年度決算の比較における主な増減の内容と金額につきましては、歳入においては、地方消費税交付金が約1億800万円、財政調整基金繰入金が約3億円、それぞれ増額となったものの、地方交付税が約2億3,600万円、国庫支出金は臨時福祉給付金給付事業で約9億2,600万円、繰越金は前年度剰余金が約12億6,000万円、それぞれ減額となりました。また、歳出においては、総務費が過年度老人保健医療費交付金等返還金の皆減などにより約2億2,100万円の減、民生費が臨時福祉給付金の減などにより約9億2,800万円の減、消防費が消防署オタモイ支署の建設工事が28年度で完工したことなどにより約3億2,000万円の減、公債費が学校給食センターなどの元金償還が開始したことにより約2億5,700万円の増、諸支出金が財政調整基金積立金の減などにより約6億3,100万円の減、職員給与費が約1億2,600万円の減となりました。
次に、平成29年度決算の経常収支比率が99.5%となった理由と私の見解につきましては、歳入においては、地方交付税は基準財政需要額の減などにより減少したものの、市税や地方消費税交付金は増加するなど、経常一般財源は微増となりましたが、それ以上に歳出においては、人件費や生活保護の扶助費、市債元利償還金などの経常経費充当一般財源が増加したことにより、前年度よりも0.2ポイント増加し、経常収支比率が99.5%となったものであります。本市の経常収支比率は、過去10年間ほぼ90%後半で推移しており、政策的な事業に使える財源が少なく、非常に硬直した財政構造になっているものと認識しております。
次に、昨年度決算の一般会計総額に占める一般財源の割合が高くなった理由と私の見解につきましては、各年度で事業費や特定財源は増減するため、一概には言い切れませんが、昨年度決算において、一般財源の占める割合が高くなった一因としては、退職手当債の借り入れが行えず、約3億1,000万円の一般財源が増加したことなどにより一般財源の比率が高まったことが上げられます。また、ここ数年は、特定財源が全額国庫補助金である臨時福祉給付金給付事業が歳出総額を増加させる年度もありました。いずれにしましても、事業に必要な財源の確保は重要であり、積極的に国や北海道などの補助制度の導入を検討した上で、財源を確保し、市民サービスの向上に向けた事業を効率的に進めていく必要があるものと考えております。
次に、財政調整基金への積み立てにつきましては、各会計年度において、決算剰余金が生じた場合は、その2分の1を下らない範囲で、剰余金が生じた翌々年度までに積み立て、または、地方債の繰り上げ償還の財源に充てなければならないと地方財政法第7条に規定されておりますので、平成29年度決算においても法に基づき財政調整基金へ積み立てしたものです。
なお、子育て支援や福祉行政につきましては、私の四つの政策の柱のうちの一つである「次世代をつくる」において安心して子供を産み育てることができ、全ての子供たちが能力や可能性を発揮できるまちを目指す上で重要な施策であると考えており、施策を継続的に推進するためにも、年度間の財源の不均衡を調整する機能を持つ財政調整基金の残高を一定程度維持していく必要があるものと考えております。
○議長(鈴木喜明)次に、5項目めの質問に入ります。
(「議長、7番」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)7番、高野さくら議員。
(7番高野さくら議員登壇)
○7番(高野さくら議員)5項目めの質問に移ります。
海上技術学校について、9月18日総務部企画政策室から小樽海上技術学校の存続に向けた取り組み状況についての説明がありました。市長は、9月11日に道庁を訪問し、海上技術学校を存続させるために商業高校の跡地になった場合の本市への譲渡について要請しに行ったとのことですが、商業高校閉校後の学校施設を松ヶ枝中学校と西陵中学校の統合中学校として活用する計画があります。市長は、海上技術学校の存続に向けて道庁を訪問したわけですから、商業高校跡地の統合中学校としての活用はなくなったと考えますが、いかがですか。
教育委員会は、海上技術学校と統合中学校を一緒にすることは可能としています。では、市の小・中学校と国立の学校が同じ建物にある施設は、全国でどこにあるのですか。お答えください。
本来、国立の海上技術学校の存続は国の責任で行うべきです。財政負担についても小樽市だけで行わなければいけないとはなりません。海上技術学校は北海道唯一の学校でもあるわけですから、小樽市として北海道と協力して存続に向けて進めるべきではありませんか。
学校適正化基本計画について、お伺いします。
教育委員会は、前期計画の検証がされたとしています。学校設置者である市長に伺いますが、市長は検証が十分行われたと考えますか、お答えください。
教育委員会が適正とされている計画でも、統合しても手宮中央小学校では、初めから通常学級が8学級で、適正規模に満たない状況となり、一方で、稲穂小学校では、教室不足や放課後児童クラブに児童があふれてしまう状況も生まれました。このような状況から考えても計画そのものが破綻しているのではありませんか、市長の見解を伺います。
松ヶ枝中学校は、雨漏りや耐震化の部分でもとても心配です。生徒の命を考え、早急に移転させるべきではありませんか。お答えください。
以上、再質問を留保して、質問を終わります。(拍手)
○議長(鈴木喜明)説明員の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)市長。
(迫俊哉市長登壇)
○市長(迫俊哉)ただいま、学校統廃合について、御質問がありました。
初めに、海上技術学校についてですが、まず、商業高校跡地の統合中学校としての活用につきましては、小樽商業高校は施設規模が大きいことから、海上技術学校と統合中学校の複合施設として使用することは可能と考え、海技教育機構に本市の方策を示してきており、私がこのたび北海道を訪問した際にも同様に説明してまいりました。
次に、海上技術学校の存続に向けて、北海道と協力して進めるべきではないかにつきましては、私としましても海上技術学校は北海道で唯一の船員養成の学校であることから、北海道全体にとっても必要な施設であると考えておりますので、この認識のもと北海道には本市と連携して同校の存続に向けて取り組んでいただくよう「オール小樽」で要請してまいりたいと考えております。
次に、学校適正化基本計画についてですが、まず、前期計画の検証につきましては、教育委員会が平成30年6月にまとめた「小樽市立小中学校学校規模・学校配置適正化基本計画、計画期間前期の点検結果について」では、計画期間前期の学校再編による成果と課題が整理されているほか、今後の学校再編の進め方についての主な観点が記載されており、一定の検証がなされているものと考えております。
次に、適正化基本計画が破綻しているのではないか、とのことにつきましては、望ましい学校規模とならなかった学校再編が一部あったことは承知しておりますが、再編に合わせて、統合校では新しい学校づくりの取り組みが行われたほか、児童・生徒においても多様な人間関係を経験する機会がふえるとともに、互いに切磋琢磨できる環境が形成されていると理解しております。また、教員数の増加による指導体制の充実が図られ、学校の活性化や豊かな学びを支える教育環境づくりに結びついてきたことなどから、学校再編の目的である子供たちの教育環境の向上が図られてきていると認識しておりますので、適正化基本計画が破綻したとは考えておりません。
次に、松ヶ枝中学校の移転につきましては、松ヶ枝中学校は老朽化が著しく、教育環境が悪化していることは承知しております。現在、教育委員会から商業高校を統合校とする再編プランが示されているところですが、小樽海上技術学校の課題もありますので、まずは、中央・山手地区の学校再編に向けた状況について教育委員会からお話を伺いたいと考えております。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)教育長。
○教育長(林秀樹)ただいま、学校統廃合について、御質問がございました。
初めに、海上技術学校についてでございますが、まず市立の小・中学校と国立の学校が同じ建物にある施設は全国にあるのかにつきましては、市立の小・中学校と国立の学校に限定した事例については、現在私どもでは把握しておりません。
(「議長、7番」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)7番、高野さくら議員。
○7番(高野さくら議員)それでは、幾つか再質問をしたいと思います。
最初に、災害対策本部の組織についてお伺いしました。市長は組織体制は機能していたかということについては、いろいろ課題があるけれども機能はしていたというような答弁だったと思います。しかし、やはりこの災害対応は、スムーズに対応していなかったと私は感じています。やはりその大きな原因は、本来機能していなければいけないその災害対策本部が、実際には市民のいつ電気がつくのですかとか、そういうような対応をしていたから本来十分発揮できなかったと思うのですけれども、本当に災害対策本部がヘッドクオーターとして機能していたという認識なのか、改めてお伺いしたいと思います。
(「電気ない中でも機能していましたよ」と呼ぶ者あり)
あと、情報の提供についてなのですけれども、昨日の千葉議員の答弁でもあったのですけれども、広報車は出していたけれども、確かに十分ではなかったというような市長の答弁もありました。やはり市民は、情報が余りにもないということで、不安や不満を話されている方がたくさんいたと思います。市長は、答弁でも公用車の今持っている活用をこれからしたいというような話もされていましたけれども、現在、広報車として使用できるスピーカー搭載の公用車は48台あると伺っています。すぐ48台が全部出動するということは難しいとは思うのですけれども、持参している関係部署と連携して、すぐにも市内巡回できる態勢、市民に対して情報提供をしっかりしていただけるように今後していただきたいと思います。その点について、お伺いしたいと思います。
(「その数字知ってるんだったら、最初に言えばよかったしょ」と呼ぶ者あり)
あと、今回の障害を持っている方、医療機器を必要とする方、何かしらの支援があったのですかというような私の質問に対して、現地で情報把握に努めていたというようなことはあったのですけれども、実際先ほどお話ししたように、本当に医療機器が必要な方の情報伝達というのがされていなかった。今回お話しいただいた方は、保健師が大丈夫ですかということを聞いて回ったときには、本人は大丈夫ですということは言ったと思うのです。しかし、大丈夫だと言っても心臓に負担がかかるからこのまま電気が使えなかったらもう大変なのだということで、家族の方が本当に心配されて、今回のような問題が発覚したということがあるのです。医療機器が必要な方には、遠慮して、なかなか言えないということもあると思うので、やはりそういう方に対しては、配慮も必要だと思います。しっかり情報を共有して、連携をとっていただきたいと思います。答弁をお願いしたいと思います。
高層マンションについては、水が出るところが多かったから、個別的に対応は難しいというようなことが言われていましたけれども、実際に集合住宅では、1階から水が出る方もいたと思うのです。でも、やはり出なかった方もいたわけで、それで濁り水が出たため望洋台で応急給水をしたということで、これはもう応急給水をしているということは、それはそうなのですけれども、水道局本庁舎で応急給水をしたときに、望洋台よりも多くの方が来て、水を求めたということは、それだけやはり集合住宅で水が出なくて困った方が多かったからだと思うのです。そういうことを考えても、先ほど私も話しましたけれども、車椅子の方のことも話しましたが、本当に大変な状況があったということには、やはり変わりないと思います。応急給水を出す出動基準も特別あるというわけではないので、現場の判断だと思いますけれども、数も限りがあるので、全部出しなさいとかそういうことにならないと思うのですが、応急給水を出すというようなこともやはり必要だったのではないかということを思います。再度、答弁をお願いしたいと思います。
(「何を求められるの」と呼ぶ者あり)
廃棄物処理手数料について、減免についても考えたいというような答弁でした。ぜひ、考えていただきたいと思います。
また、周産期医療なのですけれども、市長は、交通費の助成は考えていないというような答弁でした。私は、この間、議会でも交通費助成を行ってほしいということは取り上げていったのですけれども、今実際に、ハイリスクの方は市外で選択しなければいけない、市外で出産しなければいけないという方もやはりいるわけですから、市長が安心して子育てをできる小樽にすると言うのであれば、周産期体制がしっかり確立するまでは、市としても交通費助成を行うことはやはり必要ではないのかというふうに思います。その点、答弁お願いします。
あと、公園整備についてなのですけれども、先ほどブランコのお話をしました。原因がわからなかったから記載をしなかったのだというようなことを言われました。では、原因をわからないとしているのですけれども、なぜブランコの周りに黄色いテープを張って、その敷版を外して対応したのですか。やはり問題があったから、そういう対応をしたのではないかというふうに思うのです。私は、今回の公園内で起きた事故が、記載されていない中だけではなくて、ほかにも事例があるのではないかとすごく疑問に思いました。事故ではないという認識ではないということだったのですけれども、やはりこれは事故だったのではないかということで、改めて答弁をお願いしたいと思います。
また、今後そのような事故が起きないように、やはり整備等はしなければいけないというような話でした。点検も業者が1年に1回して、職員も年2回している、安全確認はしていたというような話もあったのですけれども、実際この公園では、近隣の住民の方が携帯で現場を撮っていて、その中で下のくぎの部分が、6カ所くぎが飛び出ている状態もきちんと写真で確認できています。だから、遊具付近の安全面がしっかり確保されていたのかと言われたら、そうではなかったのではないかというふうにも思います。今後は、やはり遊具だけの点検ではなくて、周りも、公園内の安全確認もしっかり行っていただきたいと思います。
あと、除雪のことでは、貸出ダンプ制度の見直しはしないということだったのですけれども、今後は制度のことも考えたいような話もあったのですが、では具体的に来年は考えるとか、そういうようなお考えはあるのか、改めてお伺いしたいと思います。
あと、「にぎわいをつくる」の公約についてなのですけれども、新幹線の活用を見直すように国に求めるべきではありませんかと質問したら、市長は一日も早く開業を進めるべきだというような答弁があったのですけれども、実際に市民のアンケートの中でも利用しないと思うということとか、小樽市に新しい駅をつくれば、周辺の、小樽市の負担もふえるのではないかというような声も聞かれていますし、何よりも新幹線のトンネル残土の問題も近隣住民の方にやはり理解を得られていないというような状況もあるわけです。だから、そういうことも考えて、やはり活性化ではなく、新幹線計画、今住民から理解が得られていない、そういう中で進めるのはいかがかというふうに思います。再度、市長の見解をお聞かせください。
あと、生活保護については、市長は問題ないということには、私はびっくりをしてしまったのですけれども、国民健康保険の均等割世帯の人数が多くなると保険料が高くなって、18歳未満の子供がいる方に対して均等割を軽減してほしいということをお願いしたのですけれども、はっきりとしたような答弁はありませんでした。ぜひ、子供がいる家庭は、人数に応じて保険料がどうしても高くなってしまうということがあるので、これはやはり本市としても再度考えていただきたいというふうに思います。
あと、こども医療費無料化に伴う自治体に対する就学後の子供の国庫負担金の減額のペナルティーのことも、国に対して引き続き要請していくと、市長はおっしゃっていたのですけれども、私は、やはり、強く国に対して要請していただきたいと思うので、このことにもお答えいただきたいというふうに思います。
それで、生活保護基準は、やはり生活保護を受けている方の、私は事例も言いましたけれども、生活保護を受けている方以外の低所得者の方にもやはり連動して、今までは制度が対象になったけれども、就学援助とか対象にならない方もやはり出てきてしまうということもあるわけです。この間、生活保護の引き下げをされて、連動してそういうことがなっているということがやはり私自身も、先ほどお話しましたけれども、本当に大変な中で生活保護基準の引き下げになったら、本当に周りの低所得者の方が大変になると思います。市長は、本当に問題ないというふうに思っているのでしょうか。お答えください。
(「そんなこと聞かれたって仕方ないでしょう」と呼ぶ者あり)
(発言する者あり)
○議長(鈴木喜明)お静かに。
○7番(高野さくら議員)海上技術学校のことなのですけれども、先ほど教育長からも市の学校と国立の学校が同じ建物にある施設は全国どこにあるのですかと聞いたら、ありませんということです。全国にないことを小樽市がやるかもしれないというようなことですね。本当に何も決まっていない状況で進めるということに対しては、本当にいかがなものかというふうに思います。酒井隆裕議員が、仮に複合施設で統合中学校と海上技術学校を一つの建物にした場合、誰が責任を持つのかと、改修工事なども聞いてきましたけれども、それも明確に全然決まっていない状況でした。そういう決まっていない中でこういうことを進めていくというのは、やはり保護者の方にも理解されないというふうに考えます。海上技術学校を閉校後の商業高校に移転するのであれば、統合中学校の活用を断念するべきと考えますが、市長に答弁していただきたいと思います。
それで市長は、前期の点検の結果でも一定程度は検証されたのではないかと言いましたけれども、私は、一定ではなくて十分検証されたのかということをお聞きしているので、そのことについてもお伺いしたいと思います。
○議長(鈴木喜明)説明員の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)市長。
○市長(迫俊哉)高野議員の再質問にお答えをいたします。
最初の質問と2番目の質問については、まとめてお答えさせていただきたいというふうに思いますけれども、まず、災害対策本部、私どもとしましては、指示命令系統なども含めて、十分とは申し上げませんけれども、一定程度機能はしていたというふうに判断をさせていただいております。しかしながら、広報車も含めて、この間一定程度我々が当時どういう対応をしてきたかという中で、さまざま課題として挙げなければならないことというのはあるのですけれども、やはり公用車の活用も含めた広報車の活動、こういった情報伝達について、多くの課題が残ったなというふうに反省をしているところでありますので、それについては、今後災害対策本部を構成した各部長からの、各部からの意見なども伺いながら改善に向けて取り組んでまいりたいなというふうに考えております。
それから、三つ目の御質問だったかと思いますけれども、医療支援の必要な方への対応で、先ほどの答弁でもお話をさせていただきましたが、支援が必要な方の相談体制、あと把握、こういったことにつきましては、保健所が中心となって避難所を巡回するなど把握に努め、相談にも対応していきましたけれども、やはり避難所以外の場所で支援が必要な方につきましての把握、あるいは相談体制、これについてはまだまだ課題が残ったなというふうに反省をしておりますので、これについては、課題の検討に当たっていきたいなというふうに思っているところでございます。
それから、高層マンションの給水の問題ですけれども、今回の災害を受けまして、高層マンションでの停電、断水もエレベーターの問題も含めまして、大変大きな社会問題になったなというふうな実感をしています。高層マンションの対応は、十分これから考えていかなければなりませんけれども、本市の場合で申し上げますと、受水槽を設置している高層住宅の数が約500軒、数も8,000世帯に及ぶのですね。こういった中で全ての建物に出向いて給水を行うことは非常に難しいと思っておりますし、今後も一つ一つこの対応をしていくことは難しいのではないかというふうには思っております。十分、受水槽の設置者あるいは管理人等の方々に指導、助言をさせていただきたいなというふうに思っているところでございます。市といたしましては、多様な、こういった場合につきましては、やはり病院ですとか、福祉施設、そういったところの対応がまず優先されるので、今回も給水袋を配達するなどして対応させていただいたというところでございます。
それから、廃棄物の関係の減免制度の検討につきましてですけれども、これは本答弁でもお答えさせていただきましたとおり、災害によって地元の企業が影響を受ける、被害をこうむる、こういったことに対して、私どもとしても一定程度何か考えていかなければならない、そういった中で減免制度の検討については、考えていかなければなりませんし、北しりべし廃棄物処理広域連合とも連携をとりながら考えていきたいというふうに考えているところでございます。
それから、少し飛びますけれども、貸出ダンプの見直しのことなのですが、貸出ダンプの見直しをしないということではありません。当面、今のままでやるということでしたから、お答えをさせていただきましたけれども、時期などについては未定ですが、今後検証の中で必要があれば貸出ダンプの見直しについても考えていかなければいけないのではないかと考えているところでございます。
それから、新幹線の開業の問題につきましては、開業が2030年ということで、新幹線の開業を目指した小樽市のまちづくりもこれから考えていかなければなりませんけれども、トンネル残土の問題があるというふうには認識しておりますが、この問題にかかわらずこの新幹線の開業に向けては、当然のことのように、住民の皆様の御理解をいただきながら私どもとしては前に進めていきたい、このように考えているところでございます。
それから、あと前にありましたこども医療費無料化に対する国庫負担減額のペナルティーの関係につきまして、今回未就学児童にかかわるペナルティーについては廃止されましたけれども、就学後の子供についても廃止するよう私どもとしては要請するということで、強く要請していただきたいというような御質問だったかと思いますように、そのように対応させていただきたいなというふうに思っております。
それから、私からの最後の御答弁になりますが、適正化基本計画計画期間前期の点検結果について、私が検証したのか、十分検証したのかというふうなことでのお尋ねだったかと思いますけれども、時間のない中で一定程度この点検結果については拝見させていただきましたが、先ほど御答弁させていただいたとおり、学校再編による成果、それから課題、こういったものが整理されている、こういった点で私としては一定程度検証がなされているというふうに判断させていただいて、御答弁させていただいたものであります。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)建設部長。
○建設部長(上石明)高野議員の再質問にお答えいたします。
私からは、公園内の事故について、御答弁させていただきます。
まず1点目、事故後に対応を、わからないと言ったけれどもブランコのほうで対応したのではないかという御質問でしたが、事故がありました当日に職員が聞き取りを行っておりました。その中で、公園内のどこでけがをしたのかはわからないというようなお話でした。
(「事故じゃないって言ってたじゃないですか」と呼ぶ者あり)
(発言する者あり)
済みません。事故ではなくて、公園内でそういったけがをしたということで、当日に御連絡がありまして、聞き取りをしましたけれども、公園内のどこでけがをしたかというのがわからないというようなお話でした。翌日、再度聞き取りを行ったところ、ブランコで遊んでいるときにサンダルが脱げたという形の中で、けがをしたのですけれども、その原因の部分がよくわからなかったということもありましたので、私どもとしては、事故扱いをしなかったということであります。ただ、そういったお話もありましたので、先ほど市長からも御答弁ありましたように全公園のブランコの確認や危険箇所の確認を行ったということもありましたので、そういった対応を行ったというものであります。
2点目、点検でそういう遊具だけではなくて、周りも、全体的にも確認をしてほしいということですけれども、これにつきましても年に2回、職員が全公園について点検を行っております。その中では、遊具だけではなくて、周辺等の部分についてもきちんと点検をするようになっております。ただ、今後につきましては、より点検の強化を図ってまいりたいと考えております。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)福祉部長。
○福祉部長(勝山貴之)高野議員の再質問にお答えいたします。
私からは、周産期医療の部分と生活保護について、答弁させていただきます。
まず、周産期医療で妊婦に対する交通費助成の部分なのですけれども、質問で北海道では交通費助成をしているけれども小樽ではしていないということでしたが、御承知かと思いますけれども、北海道で行っている助成というのは、その地域において出産することができないという方に対して助成を行っているというものですから、小樽におきましては、出産、分娩できる場所があるということで、この道の行っている交通費助成は実施していないというところでございます。ハイリスクの妊婦はいるので、その方についての助成はということでございましたけれども、今までは確かに協会病院で分娩ができなかったということもありまして、なかなかハイリスクの分娩については対応できなかったのですが、今協会病院でも分娩が始まってきていると、まだ全ての部分で対応はできておりませんけれども、始まっている。あとハイリスクの妊婦に対しては、医療を必要とする妊婦には、医療機関同士の連携によって対応しているということもございまして……
(「何を言っているかわからないよ」と呼ぶ者あり)
ハイリスクに対する交通費助成については、今のところ考えていないというところでございます。
(「理由になっていないんじゃないですか」と呼ぶ者あり)
あと、生活保護基準の引き下げについてです。当市の影響があるのかどうかということでございますけれども、このたび10月から基準が引き下げとなりました。ほかの制度への影響については、まだ十分把握はできておりませんけれども、今回この引き下げ、引き下げというか見直しによって、生活保護廃止になったという方はございません。これに伴いまして、現行では今も基準前の制度でそれも運用しているのですけれども、来年度以降どうなっているかということもございますが、これについては、先ほど市長の答弁でもございましたけれども、各制度について改めて検討していきたいということでございます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)医療保険部長。
○医療保険部長(相庭孝昭)高野議員の再質問にお答えしたいと思います。
私からは、国民健康保険の子供に関する減免の部分、均等割の部分について、減免すべきだという御質問に答弁させていただきたいと思います。
まず一つ、1点目として、議論としてありますのは、その減免を行った場合、いただく保険料というのは決まっておりますので、そういたしますとほかのどなたか、被保険者の方に転嫁することになると。一般的には高齢者の方になってくるだろうということが一つ。そういった転嫁がいいのかというのが一つの課題としてございます。
それから、制度論といたしまして、減免というのはあくまでも特殊事情、それぞれ個々の事情に勘案いたしまして判断するといったことでございますので、子供がいるということのみをもって、いわゆる市町村単位で行う減免という制度をやっていくのがいいのかという、制度論になりますけれども、そういったお話もございます。
この2点から市町村単位で減免という形で行うのは、適当ではないだろうというふうに考えております。ただし、子育ての観点から経費がかかるということは、そのとおりでございますので、私どもとすれば、繰り返しになりますけれども、北海道市長会、それから全国知事会も含めまして、こういった軽減制度といいますか、そういったものの実現を要請しているところでございますので、先ほど市長から答弁申し上げましたペナルティーのことも含めまして、強力に要請してまいりたいというふうに考えてございます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)教育長。
○教育長(林秀樹)高野議員の再質問にお答えをさせていただきます。
1点、海技学校の関連で中央・山手地区の統合中学校に関して、今何も統合が決まっていない中で商業高校を統合校として使用していくということは、断念すべきという御質問だったと思います。
御答弁させていただきますけれども、現段階におきましては、海技教育機構から具体的な校舎の使用方法等が示されておりません。小樽商業高校は校舎のほか産業振興棟があるなど施設規模が大きいということや海技教育機構には商業高校を統合中学校として使用する旨の考えを伝えた中で、商業高校を使いたいという御指名をいただいておりますので、機構としてもそうした回答をされたということは、そういう条件のもとで使用できるという、使用が可能だということを承知で回答をされているものというふうに承知をしております。今後、機構から具体的な使用方法等が示されました段階で改めて複合化に向けての課題や対応方法について整理、検討してまいりたいというふうに考えております。
○議長(鈴木喜明)市長に1点だけ確認をさせていただきたいのですけれども、先ほど高野さくら議員から質問のあった、北海道新幹線の計画を見直すべきではないかということは、課題はあるけれども基本的に見直しは考えていないということの答弁でよろしいのですね。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)市長。
○市長(迫俊哉)大変申しわけございません。
新幹線の問題について、再質問にお答えさせていただきますけれども、この新幹線の開業に向けては、前向きに進めていきたいというふうに考えております。
(「議長、7番」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)7番、高野さくら議員。
○7番(高野さくら議員)それでは、再々質問させていただきたいと思います。
災害対策本部は課題は多くあったけれども、やはり機能していたというような再度の御答弁だったと思います。では、災害対策本部の機能をより評価するために情報分析する情報担当、また対策や調整を行う対策担当をしっかりつくって連携が図れるように対策本部の強化をぜひしていただいて、少しでも災害時の混乱を減らすようにしていただきたいと思います。それが1点です。
断水の件、マンションの水の確保について質問しました。やはり、難しいような答弁がありました。しかし、マンションから水が出なくて、大変だったという方もいました。これは、本当に、真夏ではなかったからよかったのかもしれませんが、やはり人の体は半分が水分なわけですから、水分が足りなくなったら生体機能が維持できなくなって、命にかかわる問題だと思うのですよね。やはり、再度この応急給水ももう少し出すとか、そういうことは必要だったのではないかと思いますし、本当に水が調達したくてもできない方に対しての支援というのは、今後しっかり考えなければいけないと思います。この点、お伺いしたいと思います。
(「全部やれって言うんですか」と呼ぶ者あり)
(「やれないって言ってたじゃない」と呼ぶ者あり)
貸出ダンプのことなのですけれども、見直しはしないと言ってはいませんよというような答弁でした。やはり貸出ダンプ制度を利用する方は、地域の冬期間における交通を確保するために住民も助かっている制度だと思います。必要があれば変えるというような市長の答弁だったのですけれども、必要がないと思ったらこの貸出ダンプは今のままの見直しはしないというお考えなのかお答えください。
(「答弁してるよ、きのうも」と呼ぶ者あり)
(「見直しするって言ってたじゃない」と呼ぶ者あり)
(発言する者あり)
あと、周産期のハイリスクの方に対しての交通費助成は、道が行っている交通費助成は、やはり自分の地域のほうに出産できる医療機関がないという地域が対象になったりしますが、小樽市で今分娩を再開できたけれども、ハイリスクの方が受け入れられる体制がとれていないから、だからやはり少しでも安心して出産に臨めるように小樽市として取り組むべきなのではないですか、ということを私は言っているので、その点についてももう一度検討するというような答弁をいただきたいなというふうに思います。
(「さっきのじゃ理由わからなかったからと言えばいいんですよ」と呼ぶ者あり)
あと、公園内のことだったのですけれども、どこでけがをしているかよくわからなかったというような話があったのですけれども、この間やはり公園の事故が続いているわけですね。私以外も、前回ほかの議員の方もこういう事故はなくしてほしいということで、市に対してもきちんとしっかりしてほしいということを申し上げています。しかし、この間平成27年度、28年度、29年度で今回と続いているわけなのです。だから、お話された方は、私も実際にその御家族の方に会って話聞きましたけれども、ブランコの下に板が張ってあって、そこでけがをされたと、もうこういうことはなくしてほしいということも本当に願って言っていました。しっかり今後は対応していただきたいと思います。
それで、本市は都市公園における遊具の安全確保に関する指針を基準に遊具の安全点検をしているという話もあったのですけれども、やはり定期的な補修や維持管理を行うために、維持管理計画も本市独自で基準を設けるとか、そういうこともしないと、こういうような事故をなくすということはできないのではないかというふうに思います。その点にも再度お答えいただきたいと思います。
○議長(鈴木喜明)説明員の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)市長。
○市長(迫俊哉)高野議員の再々質問にお答えいたします。
最初の御質問にございました災害対策本部の強化についての御質問ですけれども、今、高野議員からは、情報伝達の強化ということを中心にお話があったわけですが、私ども、この間を振り返りますと、情報伝達の問題だけでなくて、さまざまな部分において改善しなければならない課題があったわけであります。そういったことも含めまして、改善していかなければなりませんし、そのためには災害対策本部を強化する、このことは大前提でありますので、そのことについては、しっかりと検証した上で、改善すべきところは改善し、強化すべきところは強化してまいりたいというふうに考えております。
二つ目の断水の問題ですけれども、先ほども申し上げましたが、今回の災害によりまして、高層マンションの問題というのは大変大きくクローズアップされているわけであります。先ほどの再質問で御答弁もさせていただきましたけれども、大変多くの高層住宅が市内にあるわけで、これを1軒1軒、市が応急給水に当たるというのは現実的には難しいのではないかな、このように考えている中で、やはり日ごろからこういった高層マンションの対応について、先ほども御答弁申し上げましたけれども、受水槽の設置者、管理人の方々に日ごろから連絡をとりながら、指導に当たってまいりたい、このように考えているところであります。そういった中で、この対応に当たってもらえればというふうに考えているところでございます。
それから、貸出ダンプの問題ですけれども、私も先ほどの御答弁でも申し上げましたが、見直しをしないというふうには言っておりません。検討すべきことは検討していかなければなりませんし、具体的な内容は明示ができませんし、私も除雪対策本部でもこれまでの除排雪については検証するというふうに言っておりますけれども、ことしの冬は私になって初めての冬を迎えるわけですから、改めて私の目で見て、この貸出ダンプの制度のあり方については、私なりに検証させていただきたいなというふうに思っておりますので、先ほど言いましたように、具体的な内容は明示できませんけれども、改めて検証させていただきたいというふうに思っているところでございます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)建設部長。
○建設部長(上石明)高野議員の再々質問にお答えいたします。
公園のけがについてですけれども、まず、けが、事故等が続いているので、もうこういうことのないようにしてほしいということにつきましては、しっかり点検等を行っていきたいというふうに考えております。そして、最後に、きちんと維持管理計画をつくるべきではないかというふうな御意見でしたけれども、これにつきましては、公園の遊具等につきましては、今、長寿命化計画に基づきまして、遊具等の更新を行っておりますので、そういった計画の中でしっかり更新等を行っていきたいと考えております。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)福祉部長。
○福祉部長(勝山貴之)高野議員の再々質問にお答えします。
ハイリスクな方への交通費の助成ですけれども、先ほども少し御説明させていただきましたけれども、小樽協会病院で周産期医療センターとしての本来の機能、ハイリスクの対応を含めた本来の機能の早期再開に向けて引き続き支援を行っているというところでございます。また、先ほども答弁しましたけれども、ハイリスクな方について、医療機関同士の連携によって、今、対応しているということもございますので、現時点において、ハイリスクの分娩の方に対しての助成を考えてはいないということで、御答弁させていただきます。
(発言する者あり)
○議長(鈴木喜明)高野議員の会派代表質問を終結し、この際、暫時休憩いたします。
休憩午後3時05分
――――――――――――――
再開午後3時30分
○議長(鈴木喜明)休憩前に引き続き、会議を再開し、会派代表質問を続行いたします。
(「議長、5番」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)5番、髙橋龍議員。
(5番髙橋龍議員登壇)(拍手)
○5番(髙橋龍議員)第3回定例会に当たりまして、立憲・市民連合を代表し、質問いたします。
去る8月26日の小樽市長選挙において、迫俊哉市長が誕生し、新たな体制づくりに取り組まれているところと認識しています。行政の継続性という観点で考えると、一気に変えることが難しい点も出てくるかとは思いますが、言わずもがな、市民の皆様にとって、よりよい行政運営が図られるべきでありますし、どのように立て直しが図られるか、注目を集めているところと存じます。
そこで、まず、この項目では、市長公約やこれまでの議会で質問をしてきたことなどを踏まえて、今後の市政運営について、お聞きしていきたいと思います。
初めに、人口減少対策について伺います。
平成28年6月30日の予算特別委員会において、人口減少について、次のような質問をしました。国立社会保障・人口問題研究所の推計では、2040年には、本市の人口は7万4,000人にまで減少すると言われているが、そのときに想定される問題点及び対応策はどのように考えているのかと。その際に、企画政策室からの御答弁は、少子高齢化が一層進む見込みであり、地域経済も縮小する一方で、社会保障費の増加が想定される。税収減も見込まれる中で、老朽化した公共施設の維持・更新にも対応していかなければならないという課題もある。行財政の効率化を図る一方で、その時々の経済社会情勢に対応した対策を講じる必要があるとのことでした。その後、前市長から人口がそこまで落ち込むことに対してのビジョンを持ち得ていないとの御答弁がありました。他方、地域経済の循環や商店街の活性化などには触れており、その点については賛同するものの、肝心の人口が減っていくことに対しては、具体には語られませんでした。
そこで、迫市長にお伺いいたします。人口減少に歯どめをかけるための政策はもちろん進めていかなくてはなりませんが、それでもなお、今の本市の状況を鑑みると、今後も人口が減っていくのは動かしがたい現実としてあるわけです。行政サービスの質をできる限り落とさないことは理想です。しかしながら、効率化、業務圧縮、または現行サービスの見直しなどによるコスト削減を図った上で、社会インフラの大きな転換もせざるを得ない状況にもなってくるのかとも考えます。人口減が進む中で、小樽市が今後、生き残っていくために、まちとしてどのような将来像を考えますか。
先般、人口減少対策についての小樽商科大学との共同研究の結果が示されました。私も拝読いたしましたが、一朝一夕にできるものでも、行政のみでどうにかできる問題でもないということは、皆さん共通認識としてお持ちのところであると思います。そして、転出を食いとめるための市民ニーズの把握、逆に、隣接する札幌市などからの人口流入をふやすための方策、出生数の増加策など、課題はまだまだ多いものと認識しております。そこで、その研究結果を踏まえてお聞きしますが、これまで想定していなかった結果はもたらされましたか。それを受け、新たに考えていかなければならない事項や政策的に進めていくことがありましたら、お示しください。さらに、商大からのアドバイスといいますか、御提言を実際の市政運営に対してフィードバックしていくに当たり、今後の連携はどのように図っていくのか、お聞きします。このような共同研究を足がかりに、産学官それぞれの強みを生かした連携を行って、人口減少に歯どめをかけられるよう、取り組んでいただきたいと望みます。
次に、観光についてお聞きします。
本市の基幹産業である観光関連分野の成長は、小樽全体の成長であるといっても過言ではありません。迫市長の公約の中に、観光客の回遊性を高めて、中心市街地のにぎわいづくりを行うとありますが、その手法について、お考えをお示しください。今後の小樽観光を考えていく上で、もちろん現在好調なインバウンドの入り込みを確保することも重要です。ただ、国際的なトレンドとして、本市への観光が選ばれている側面もあり、そのブームが落ちついてしまったり、今回のような地震などの災害によって、急激に減ってしまう懸念もあります。その中で、観光入込客数の目標設定、どこの地域からどのくらいの規模の集客を行うか、そして、そのマーケティング手法など、本市が行っていく戦略について、お聞かせください。
さらに、観光関連産業を伸ばしていくに当たって、より効率的な組織運営を行っていくための仕組みづくりは必須であり、本市としてもかねてより小樽版DMOの形成を進めてきています。私も、議会において質問をしてまいりましたが、現状は観光振興室と小樽観光協会が同じ建物にいるというところかと存じます。今後に向けて、どのようなスキームをつくっていくのかは、観光産業の成長、方向性を決める重要なものであると認識しています。迫市長が経済政策を重視していく上で、早いタイミングでDMOの方向性を示していかなければならないと考えます。小樽版DMOの次のステップとして、組織的に何か変えていきたいと考えていることはあるのでしょうか。今後、強化するべき点など、現状と照らし合わせた上でお答えください。
現状の観光協会方式の全国的な課題としては、関係者の巻き込みが不十分であること、データの収集と分析の不足、民間手法の導入が不十分などと言われています。小樽に全てが当てはまるわけではないでしょうが、DMO形成に当たり、注力をすべき点からそれほどそれてはいないものと感じます。また、マーケティングに主軸を置くDMOの組織ができた後は、マネジメント主体のDMCについても進めていかなければならないとも考えますので、発展的な進め方をしていただきたいと思います。
次に、雇用について伺います。
市内のさまざまな業種で働き手が不足しているとたびたび耳にします。以前は、介護や医療など、特定の業種で慢性的に人員が足りない状況でしたが、それが多様な業種に及んでいます。同時に、現在、仕事をしておらず、探しているという方、転職をしたいという方も多くいる中でも、マッチングが図られていないというすれ違いが起きてしまっています。そのミスマッチを解消しなければ、結果的に札幌などに働きに出てしまい、生産年齢人口の流出にもつながっています。
今ほど申し上げた医療や介護、保育などは、社会的な理由に起因して、業界全体として労働力が不足する、いわばマクロ視点でのミスマッチです。それと対比して、求人側と求職側のニーズの違いによるミクロ視点のミスマッチが近年、増加傾向にあると認識しています。そのミクロ視点的ミスマッチの原因の一つに、小樽市内の賃金の安さが挙げられると思います。人手は足りず、求人募集をしているけれども、給与水準は札幌より低いことで、求職者から選ばれづらくなっているという現状について、課題解決のために小樽市は何を行っていきますか。必ずしも金銭的なものだけが仕事を選ぶ理由ではないのは確かですが、隣の町に行けば、同じような仕事でも待遇がいいとなれば、どうしても比較されてしまうのも事実です。給与水準を上げていく方策はいかがお考えでしょうか。または、労働環境や働き方、やりがいなど、ほかの面で補っていくという考え方もあるかと思います。中小企業振興基本条例もできたことですから、ほかの町ではなく、本市で働くということの魅力を打ち出していく必要性を感じます。見解を求めます。
先ほどの人口減少対策の項目にもかかわってきますが、札幌市では、人口減少対策のため、市議会や有識者、若者世代が参加した「さっぽろ未来創生プラン」ができ上がりました。このプランでは、結婚、出産、子育ての支援と並ぶ二本柱として、安定した雇用の確保が掲げられています。この考えは、当然、本市にも当てはまるもので、将来の本市を担う若者世代の雇用の場を創出していくことは喫緊の課題でありますので、将来的な施策を打っていただくよう、お願いいたします。
次に、日本遺産についてお聞きいたします。
本年5月に「荒波を越えた男たちの紡いだ異空間~北前船寄港地・船主集落~」のストーリーで、本市も追加認定を受け、第2回定例会では、日本遺産関係経費も補正予算が組まれています。今後においては、一層の市民周知が不可欠です。さらに、以前より申し上げてきましたが、認定がゴールではなく、観光資源としての活用や文化財の保存にいかにつなげていくかが重要なわけです。そして、それを通して、シビックプライドの醸成が図られていかなければなりません。そこで質問いたしますが、北前船については寄港地フォーラムなど、自治体間の広域連携には結びついていますが、観光振興や文化財の保全の観点での動きがございましたら、お示しください。
また、シリアル型については、道内の産炭地や鉄鋼、鉄道、そして港にかかわって、炭鉄港のストーリーも空知地方の自治体や室蘭市とともに申請に向けて御尽力いただいていると認識しております。そこで伺いますが、炭鉄港の申請についての進捗はいかがですか。関係自治体とは、その後、具体な話を詰めていますか。北前船同様に、認定を受けた後の連携をスムーズに行う見通しは立っていますか。
シリアル型だけではなく、本市としては、歴史文化基本構想の作成と地域型の日本遺産申請に向けて取り組んでいるところです。シリアル型の中では語られていないストーリーはまだ残されていると思いますし、その掘り起こしや市民周知により、さらに郷土愛を深めていくことは、まちの活性化にもつながるものと確信しております。
それにかかわって、このたび、地域型のストーリー作成を見据えて、「あなたが考える小樽の日本遺産とは」と題して御意見を募集し、8月31日に締め切ったところと認識しています。応募の数、御意見の内容、それに対しての本市の見解を差し支えない範囲でお示しください。この意見募集のように、市民協働で進めていくことは、大いに賛同するところです。この後、地域型の動きが本格化するタイミングで、歴史文化基本構想とのすり合わせやストーリーのプロットを練っていく作業、タイトルのコピーライティングなど、文筆業のようなフェーズに移行していくことと思います。専門性の高い作業ですが、内部、外部からの日本遺産担当への支援体制は整っているのでしょうか。日本遺産の認定後、大きな動きや明確な経済効果が見えないという地域も多いと聞き及んでおりますが、本市は既に観光地として抜群の知名度を誇っており、経済分野との関連づけは行いやすいと考えます。その中で、日本遺産がほかのコンテンツに埋没しないよう、うまく事業を推進していくことが求められております。
次に、この項最後になりますが、ドローンについて伺います。
ここ数年で急速にドローンの活用が進んできました。単純な撮影だけでなく、防災や測量、農業分野またはレースのようなエンターテインメントとしての使い方もあり、個人での所有も珍しくないものとなっています。そのような中、小樽運河や水族館など、人が多く集まる場、本来飛ばしてはならない場所で勝手に使用してしまうケースが出てきています。多くは、海外からの観光客だそうで、機体を操縦している方を見つけることが困難なケースもしばしば見受けられるということです。墜落事故の危険性もあるため、禁止区域の中でも特に観光客の多い場所などに禁止の看板を設けたり、逆に飛ばしていい場所をマップで示すなど、何らかの手段を講じる必要があると考えますが、いかがですか。とはいえ、うまく活用することで、いろいろな面で有益なものであることも確かです。当別町では、商工課内にドローン係が設置され、規制と活用についての窓口になっています。こうした状況も鑑みると、本市でも担当部署の設置を前向きに検討していただきたいと考えますが、いかがですか。また、仮に、庁内に担当を置くとなった場合、どこの部署に開設するのが妥当だと思われますか。
以上、第1項目の質問を終わります。
○議長(鈴木喜明)説明員の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)市長。
(迫俊哉市長登壇)
○市長(迫俊哉)髙橋龍議員の御質問にお答えいたします。
ただいま今後の市政運営について、御質問がありました。
初めに、人口減少対策についてですが、まず、人口減が進む中で、本市が今後生き残っていくための将来像につきましては、観光振興による消費の拡大を初めとしたさまざまな分野の産業の振興を図り、税収を確保することで、子育て世代が魅力と安心感を感じられる環境づくり、高齢者が住みなれた地域で暮らし続けられる環境整備など、市民の皆様の生活や暮らしを守る公共サービスをできる限り維持することを第一に考えるとともに、コンパクトで効率的なまちづくりを目指し、人口減少下においても、市民の皆様が安心して安全に暮らせる夢あふれる元気な小樽を目指してまいります。
次に、小樽商科大学との共同研究の結果につきましては、科学的分析手法により、本市への満足度や定住志向などに影響する要因が明確になったものと考えております。また、この結果を受けて、政策的ターゲットが子育て世代であることから、子育て世代包括支援センターの設置について検討を進めるほか、産業、教育など、多分野にまたがる提言がなされていることから、それぞれの分野を関連づけながら、庁内横断的に人口減少対策の検討を進めてまいりたいと考えております。
次に、今後の小樽商科大学との連携につきましては、共同研究会としては終了しておりますが、今後についても研究結果の解釈や疑問点についての御教示など、引き続き御協力をいただけると伺っておりますので、市で事業を検討する中で、さまざまなアドバイスをいただけるものと考えております。
次に、観光についてですが、まず、観光客の回遊性を高めて、中心市街地のにぎわいをつくる手法につきましては、中心市街地とは小樽駅や花園銀座商店街から梁川通り商店街までの花園・稲穂かいわいを想定しており、運河や堺町周辺からこのエリアへの観光客の回遊性を高めていく方法として、商店街や市場の特性を生かして魅力づくりを進めながら、例えば、各商店街特有の魅力ある店舗に焦点を当てたり、特色のある食をカテゴリー別につないだり、さらにそれらをメディアを通して発信するなど、観光協会や各商店街と協働して、国内外の観光客の楽しみ方を多様化していくことを考えております。
次に、観光入込客数の目標設定と戦略につきましては、まず、観光入込客数については、その数自体にはこだわっておらず、今後、高い目標値を設定することは考えておりません。むしろ観光客の満足度の向上を図るとともに、従来から課題とされている時間消費型、宿泊滞在型観光への移行を進め、観光客の観光消費をふやし、本市経済への波及効果を高めることが重要と考えております。
集客戦略については、本市観光の下支えとなっている道内客に向けては、札幌市で開催される小樽物産展と連携したキャンペーンなどの実施や市内で四季を通して行われる各種イベントの情報発信を進め、リピーター客の増加を図ります。道外客に向けては、本市に数多くある映画やテレビドラマのロケ地に食の魅力を絡めたロケツーリズムや本市の特色を生かした教育旅行の誘致を進めます。海外におきましては、訪日観光の成熟市場である台湾、香港、韓国、中国に向けては、インターネットなどを活用した新たな情報の発信、成長市場であるマレーシア、フィリピンなどに向けては、現地の旅行博覧会に出向いて直接PRするなど、それぞれの国・地域に応じた誘致宣伝事業に取り組んでまいりたいと考えております。
次に、小樽版DMOの設立に向けた現状と今後の強化点につきましては、平成29年度から観光振興室と観光協会が同一の建物で密に情報を共有しつつ、協働して業務を進めております。それと同時に、それぞれの事業の洗い出しのほか、観光協会の安定財源確保に向けた収益事業などについて、協議を進めているところです。今後、まずは、観光協会の組織体制の強化を図るとともに、小樽商工会議所や小樽物産協会などの関係団体の意見も聞きながら、将来の観光地経営を見据えた本市ならではの収益モデルの試行など、次のステップに向けて、できることから進めてまいりたいと考えております。
次に、雇用についてですが、まず、求職者に選ばれづらい現状への対応につきましては、主に高校生などの若者が企業見学会やインターンシップなどを通じて、市内企業に対する理解及び認識を深め、地元への定着を図る取り組みを進めるほか、今年度からは新たに大都市圏での合同企業説明会の開催を予定しております。
次に、給与水準を上げていく方策につきましては、本市が働く地域として選ばれるためには、給与水準の向上は重要であることから、観光を基軸に地場産品のブランド化や物産展などを通じた国内外への販路拡大、中小企業等の振興など、総合的な取り組みを進めることで、企業収益の改善につながり、本市における給与水準の高まりが期待できるものと考えております。
次に、本市で働くことの魅力を打ち出していく必要性につきましては、本市は豊かな自然や歴史、文化、町並みなど、魅力ある観光都市として国内外に知られており、これらに加え、子育てや教育などの充実した生活環境について、移住や観光プロモーションなどの機会で発信し、小樽で働き、生活することの魅力を理解いただくことは重要であると考えております。また、小・中学校においては、職場体験を通じて、市内企業を知る機会を創出するとともに、子供たちの地元に対する理解や愛着心を育むキャリア教育を実施しており、この取り組みが地元への定着や一度小樽を離れた方がUターンするきっかけになることを期待しております。
次に、日本遺産についてですが、まず、北前船の日本遺産に係る観光振興や文化財の保全の観点での動きにつきましては、観光振興に結びつけるため、本市の学芸員が北前船と本市のかかわりを東京のカルチャー教室で講義し、受講者にツアーで来ていただくほか、東京都渋谷区で開催される寄港地各地の産品を試食するイベントに本市からも出品し、それらの取り組みを通じて、本市の魅力を発信し、観光客の誘致につなげてまいりたいと考えております。また、文化財の保存に当たっては、日本遺産の事業としては、独自の支援制度はありませんが、今回、構成文化財となった建物は、指定歴史的建造物であるため、本市の既存制度を活用していただくなど、適切に保全がなされるよう働きかけてまいります。
次に、炭鉄港の申請についての進捗につきましては、7月13日、岩見沢市において、関係自治体、各観光協会及び商工会議所などが一堂に会し、第1回炭鉄港推進協議会・幹事会合同会議が開催されました。その中で、来年の申請を目指して取り組んでいくことなど、今後の方向性を参加者全体で確認しており、スムーズに進められていくものと考えております。
次に、地域型ストーリー作成を見据えた意見募集につきましては、応募は1件で、内容としては、民間が主体となり、昭和の初めに田園都市構想を目指して、東小樽で行われた開発により、桜のランドマークとして整備されたロータリーやその開発の際に移築されたとされる銀鱗荘を日本遺産ストーリーに加えてはどうかとの意見がありました。今後のストーリー作成の参考となる貴重な御意見と捉えております。
次に、日本遺産担当への支援体制につきましては、今後、専門性の高い作業も生じてくることから、それに対応できるよう、教育委員会や庁内の関係部局との連携はもとより、商工会議所などの関係団体のほか、専門性を有した民間企業のお力もかりながら、日本遺産認定へ向け、体制を整えてまいりたいと考えております。
次に、ドローンについてですが、まず、ドローンの飛行に関する注意喚起につきましては、御指摘にあるような事案は把握しておりませんが、実態を把握した上で、関係機関などと協議しながら、対応について検討を進める必要があるものと考えております。
次に、ドローンの担当部署につきましては、ドローンに関する問い合わせなどの対応窓口を設ける必要性は認識しておりますが、本市に直接的な規制等に関する権限があるわけではありません。そのため、現時点では、どの部署で対応するのが適当なのかの判断には至っておりませんが、今後、庁内において調整を図ってまいりたいと考えております。
○議長(鈴木喜明)次に、第2項目めの質問に入ります。
(「議長、5番」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)5番、髙橋龍議員。
(5番髙橋龍議員登壇)
○5番(髙橋龍議員)2項目めの質問に移ります。
胆振東部地震から見る防災についての観点からの質問です。
このたびの平成30年胆振東部地震におきまして、被災された皆様には心よりお見舞い申し上げます。いまだ余震も続く中、多くの方々が避難所生活を余儀なくされ、不安な日々を過ごされていると思うと心が痛く、一日も早い復興をお祈りするばかりであります。
この地震の被害は、直接的なもののみならず、停電などによる影響や外出を控えることによる経済的な被害も甚大です。この小樽市においても、基幹産業である観光が大きな打撃を受け、まだもとには戻っておりません。小樽市内では、土砂崩れや大規模な家屋の倒壊はなかったものの、建物の一部に破損が見られたり、停電や断水により、市民の中には大きな不安が広がりました。市では、7カ所の避難所を開設し、ウイングベイ小樽には、観光客に向けた緊急避難所も開かれました。
これまで小樽では災害も少なく、防災に対しての備えは行政、市民双方で万全であったわけではなかったと感じております。また、災害時には、自分は大丈夫という、いわゆる正常性バイアスが働き、当事者意識が失われることがあると言われます。行政主導の防災になってしまうことで、そうした危機意識の欠如につながるという指摘もあり、市民協働の防災組織づくりが課題であると認識しています。
この項最初に、9月6日の地震の際の本市の対応をお伺いしていきます。
まず、避難所の開設についてです。避難所を開くと決定した際の流れをお聞かせください。また、開設された7カ所の避難所の選定基準をお示しください。避難所とした学校の中で、電源が喪失した状態であった避難所はありますか。避難所が開設されたということを知らなかったという方、避難所があるようだが、どこに行けばよいかわからなかったという声も聞こえてきました。どのような方法で避難所開設について市民周知を行ったのか、お示しください。避難所の周知方法は十分ではなかったとも言われる中、今後、どのような対応を考えていくのでしょうか。
次に、備蓄の物品に関してお伺いいたします。
例えば、備蓄の食糧は、全市的に見るとどの程度の量がありますか。また、その量は何に基づき算出されていますか。災害の少なさは本市の強みではあるものの、いざというときの備えという観点では、これまでの仕組みの中では行き届いていない部分もあったのではないでしょうか。各避難所において、これまで本市の側が想定していなかった市民要望はありましたか。また、避難者を受け入れるに当たっての現場の側からの気づきがあれば、お示しください。
続いて、観光客の避難に関して伺います。
今回の地震が日中の発災であったり、あるいは、雪の降る厳冬期であったらと思うと、さらに避難等の対応は難しくなったのではないかと思います。この間、本会議でも観光客の避難経路についての質問もございましたが、災害の種類によって、どこに避難すべきか、各お店のスタッフの方々に周知をしていくことも解決策の一つとして挙げられるのではないでしょうか。
前述のとおり、このたびは、ウイングベイ小樽の施設内に、観光客に向けた避難所も立ち上がり、2晩の開設に延べ約400名の方が来られました。土地カンのない旅行先での被災は非常に心細く、一刻も早く帰路につきたいという気持ちを抑えて、避難していらっしゃったのだと推察いたします。9月上旬というシーズンを考えると、当時、市内の宿泊客は相当数に上ると考えます。その中で、1日当たり約200名という避難者はぱっと見、多く見えますが、ここに来られていない観光客のほうがむしろ多いのではないかとも考えます。どこへ行ったのでしょうか。9月6日の観光客の移動については、小樽市内にとどまった方、札幌に行った方、千歳や旭川などの空港に行った方、道南から新幹線に乗った方、さまざまなケースがあるかと思います。個人で避難をしようとした場合に、どのような行動をとられたのか、調査などはされていますか。
今回、まさに想定外の大停電により、宿泊事業者側も宿泊を受け入れ続けるべきか、または、避難所に案内をすべきか、大変戸惑ったこととお察しいたします。どこにいるのが安全なのかの判断が難しく、何が正解という指針もない中で、お話を伺う限りでは、御自分たちにできる最大限の対応をしていただいたと感じています。そこで、お聞きしますが、市内の宿泊施設側は、仮に今回と同様のケースが起こった場合、宿泊客に対しての対応をどうすべきと考えますか。耐震化が図られていれば安全であるとして、宿泊を継続するか、または、避難所に案内をするべきなのか。本市の御所見を伺います。
市の設置する避難所について、先ほど質問をいたしましたが、今回のウイングベイのような民間の施設の避難所について、防災計画にはどのように規定されていますか。例えば、ほかの商業施設や飲食店、寺院などがスペースを開放して、避難場所、充電、食糧の配布を行いたいとした場合には、市に対して、どのように届け出をすることになるのでしょうか。また、その場合、水や食糧などの扱いは、ほかの避難所と違いは出てきますか。
ここで、民間との連携強化の必要性についてですが、災害時の民間ボランティアの活用の仕組みづくりもさらに輪を広げていただきたいと考えます。避難所の周知や誘導、自力での避難が困難な方のお手伝いなど、やれることさえわかれば協力をするという声もあります。災害時のサポーター的な役割を果たせる市民を平常時に前もって呼びかけることはできないのでしょうか。御見解を求めます。
また、迫市長も防災計画の改定の必要性について言及しています。これまでの計画と実際の災害時における動き方には違いも見られたことと思います。そこで、住民参加型の大規模な防災訓練について、市の見解をお聞きします。例えば、室蘭市では、200人規模の泊まりがけでの防災訓練も行われております。これは土砂災害に備えるためのものですが、本市においては、総合防災訓練のほかに、地域ごとの訓練はどのように行われていますか。大規模かつ宿泊を伴う訓練などについて、どのようにお考えですか。
今回の地震に際しては、停電のため、テレビが見られなく、公共の放送はラジオからの情報が頼りとなりました。または、携帯電話からインターネットやSNSでの情報収集を行う形となっていましたが、その中には、真偽の定かではないもの、明らかに間違った情報も多く含まれ、市民に混乱と不安を与えました。こうした災害時におけるいわばデマの拡散は、過去から大きな災害のたびに全国で多数見られますが、その場合には、行政側の正確な情報発信が不可欠となります。例えば、9月6日、早朝からSNSサイトのフェイスブックには10時30分に小樽市内全域が断水するとのうわさが流れ、10時半を過ぎてからは、断水はいつ起こるのかという連絡が私のもとにも多く寄せられました。そして、それが誤報であると市のフェイスブックアカウントで発表しましたが、この間に情報はかなりの広がりを見せました。これを踏まえて、素早い情報発信を行うには、今、どのような声が上がっているのかやデマの発生など、災害対策本部として情報収集の必要性もあると考えます。御所見はいかがですか。
次に、市内経済への被害と対応についてお聞きします。
2011年の東日本大震災の後、東北地方のみならず、北海道も海外からの観光客の減少や国内でも出控えが起こり、一気に入り込み客数も落ち込みを見せました。そして、今も当時と同様の傾向が見られ、市内の観光事業者を初めとして、経営的にも苦しい状況が続いているとお聞きしています。今回の被害額がどれほどになるのか、細かく見えていない部分はあろうかと思いますが、決して少なくないことはわかります。前年と比べて、8割から9割も売り上げが落ち込んだという事業者もあり、行政として何ができるのかは喫緊の課題です。民間の皆さんも「小樽元気宣言」と称して、情報発信をしてくれています。観光振興室も小樽観光のPRをし、民間の事業者の皆さんも一緒ににぎわいを取り戻すために頑張っていただいていると認識しています。また、小樽市役所のホームページでも、「がんばろう北海道!小樽は元気です!」というPRをしています。市内経済を早急に立て直すためにも、そのような宣言をすることは非常に重要だと考えます。とはいえ、もう地震は来ないから大丈夫と表現をすることができないのも事実です。そこで、市内では、建物などに大きな被害がなかった点や強い余震がなかったことなど、客観的な事実を示すことで風評被害の払拭への説得力が増すのではないかと考えますが、いかがですか。
今回の地震を受け、やはり心配なのは、この市役所庁舎の耐震化の問題です。ほかにも耐震化を図るべき公共施設も複数ありますが、災害対応の拠点となる本庁舎については、優先度が高いものと考えます。財政状況も厳しい中ではありますが、多くの命もかかわることですから、市長の意向を確認させていただきます。
以上、二つ目の項目を終わります。
○議長(鈴木喜明)説明員の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)市長。
(迫俊哉市長登壇)
○市長(迫俊哉)ただいま防災対策について御質問がありました。初めに、避難所を開くと決定した流れにつきましては、9月6日午前3時8分の地震発生後、午前3時30分に災害対策連絡室を設置し、北海道電力小樽支店に市内の停電状況について確認を行っております。その後、午後1時ごろ、苫東厚真火力発電所の早期復旧が見込めず、停電が長期になるとの情報を入手したことから、避難所の開設について、具体的な検討を始め、午後3時30分に災害対策本部会議で正式に避難所の開設を決定したものであります。また、7カ所の避難所の選定につきましては、地勢や生活圏を優先したほか、停電に関係なく、トイレが使用できる小学校としたものであります。なお、開設当初は、7カ所全ての避難所が停電の状態にありましたが、そのうちの2カ所は早期に停電が解消されたものであります。
次に、避難所開設についての市民周知と今後の改善方法につきましては、FMおたる、市ホームページ、フェイスブックのほか、広報車などにより市民周知を行いましたが、避難所が開設されたことを知らなかったなどの御意見をいただいているところであります。災害時には、FMおたるや市ホームページなどから本市の災害情報が発信されていることについて、平常時から周知を強化するとともに、広報車においては、既存車両の効果的な運用を行うなど、少しでも多くの地域に周知できるよう、改善を図ってまいりたいと考えております。
次に、備蓄の食糧につきましては、本市の非常食の備蓄量は、本年4月1日現在、アルファ米が9,700食とクラッカーが1万4,210食を合わせた約2万4,000食となっております。備蓄量の算出につきましては、平成30年2月1日に北海道が公表した地震被害想定における本市の避難者数約6,000人をベースに余裕分を上積みした8,000人に対して3食分とし、2万4,000食としたものであります。
次に、本市が想定していなかった市民要望につきましては、今回の長期間にわたる停電においては、携帯電話やスマートフォンなどへの充電要望が非常に多かったほか、一時的な生活物資の流通麻痺により、非常食を求め、避難所に訪れる方も多かったと認識しております。また、避難所での受け入れに当たっては、女性の避難者に対する配慮として、女性の担当職員を配置することも必要であったと考えております。
次に、地震発生当時の観光客の行動につきましては、本市から避難するための経路等について、とりたてて調査は行っておりませんが、例えば、タクシーを利用して札幌や新千歳空港へ向かった方、北海道新幹線を利用するため、新函館へ向かった方、新日本海フェリーを利用して舞鶴から目的地を目指した方などがおられたと聞いております。
次に、今回と同様の地震が起きた際の観光客に向けた市内の宿泊施設の対応につきましては、耐震化が図られており、自家発電システムが整っている宿泊施設は可能な限り延長して観光客を宿泊させていただいたり、余裕のある宿泊施設への移動を施設間で連携して行っていただくのが最善策と考えております。その上で、本市も連携に加わり、各宿泊施設の定員を超過する方々を避難所で受け入れていくなど、情報共有に基づいた柔軟な対応ができるよう、考えてまいります。
次に、民間施設の避難所につきましては、本市の地域防災計画には、民間施設の避難所に関する規定はありませんが、民間施設であっても、私立の学校や町内会館などの公益的施設については、指定避難所として位置づけております。また、民間施設を避難所等に指定する場合の市への届け出につきましても、規定はありませんが、収容人員や施設の安全性、立地特性等を考慮して、災害時の開設や運営に一定の保証があると判断される場合には、市に承諾書を提出することにより、指定避難所への位置づけをさせていただくことになります。なお、この場合の水や食糧などの扱いにつきましては、他の避難所と同様に、市の備蓄品を配備させていただくことになります。
次に、災害時サポーターの事前呼びかけにつきましては、現在、社会福祉協議会とは個々のボランティア活動を一元的に統括する災害ボランティアセンターの立ち上げとその運営の主体になることについて協議を進めているところであります。御提案の事前呼びかけにつきましては、社会福祉協議会との協議が調い、体制が構築できた後に調整したいと考えております。
次に、地域ごとに行われている防災訓練につきましては、主に町会や地区連合町会単位で避難訓練などの実動訓練や図上訓練が実施されており、市としても円滑に実施されるよう支援しております。また、大規模かつ宿泊を伴う訓練は、その必要性は認識しておりますので、他都市の宿泊訓練を参考にし、本市において効果的な訓練想定を作成した上で、実施に向けて検討してまいりたいと考えております。
次に、誤った情報への対応につきましては、誤った情報が拡散していないかを積極的に情報収集することは、それを打ち消す正しい情報を速やかに発信するためにも有効であると思われますが、限られた職員の中でそれぞれの災害対応業務の量や重要度、優先度により、臨機応変に対応しなければなりませんので、現在のところは難しいと考えておりますが、今後の課題として研究してまいります。
次に、地震による風評被害の払拭につきましては、このたびの地震発生後、本市では宿泊施設や観光施設及び交通機関等が通常どおり営業していること、市民や事業者の生活が地震前と同様の状態に戻っていることを市ホームページや無料動画配信サービスにより広く発信いたしましたが、御指摘のとおり、本市において倒壊した建物や陥没した道路がなかったことも風評被害の払拭につながる効果的な情報であったと考えております。
次に、市本庁舎の耐震化につきましては、本庁舎は震度6強以上の地震が発生した場合に倒壊する可能性があることから、災害時における機能確保という観点からも将来的には建てかえが不可欠でありますが、公共施設等総合管理計画に基づき、各施設の個別計画を策定し、全庁的な検討を行うとともに、市民の皆様の御意見を伺いながら、優先的に更新されるべき施設を見きわめていきたいと考えております。
○議長(鈴木喜明)次に、第3項目めの質問に入ります。
(「議長、5番」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)5番、髙橋龍議員。
(5番髙橋龍議員登壇)
○5番(髙橋龍議員)最後の項目は除排雪についてです。
ことしも雪のシーズンが近づいてきました。第2回定例会からこの間、昨年度の除排雪の体制についての検証や課題の抽出がなされてきたかと認識しております。また、迫市長体制においては、初の冬であり、今冬からの除排雪がこれまでとどのように変わるのかは、市民の皆様におかれましても、懸案事項であるのではないでしょうか。特に昨年度の排雪については、苦情の声も多く、改善が期待されるところです。市長記者会見などでも幾つか方向性が示されていましたので、質問いたします。
まず、今冬の除排雪について、これまでと変更になる点をお示しください。また、変更する理由と変更により期待される効果を検証の結果などに基づき、お示しください。
8月27日の市長就任からまだ1カ月ほどしかたっておらず、それまで雪対策課で進められていた業務との兼ね合いもあったでしょうから、迫市長の思うあるべき除排雪の体制にはまだ至っていないものと推察をいたします。今回は、時間のない中であり、一部の業務の変更にとどまっているのかと思いますが、今年度、手をかけられなかったものの、今後を見据えて変えていかなければならない点などはありますか。
また、今回、組織改編が行われ、2課体制だった雪対策課なども統合され、新しい形となりました。この改編により、改善が見込まれる点を挙げてください。
地域総合除雪制度によるステーション数についてです。
前市長時代に6ステーションから7ステーションの体制になり、今年度もそれを踏襲する形となっています。では、来年度以降のステーション数は、現行の7なのか、従前の六つに減らす方向なのか、またはさらに増設の方向なのかお考えを伺います。
そして、増減を考えている場合、特に六つに戻す場合はステーションをふやすという体制が効果的でなかったということになろうかと思います。どう分析をしていますか。
今回提出された補正予算が可決されれば、除排雪に係る大枠の予算は確保されることとなります。その中で、市民要望の多かった排雪についてお聞きしていきます。
第1回定例会で可決した分と、この補正を含めて約15億5,000万円の除雪費の中で、このうち排雪費は幾らになりますか。加えて、過去5カ年の決算額の推移もお示しください。
この3年間の議会では、排雪の判断はどのように行うかという点もたびたび議論になっています。パトロールによる排雪箇所の選定で、雪山が高くなり、これ以上積めなくなった場合に排雪を行うという排雪の抑制ともとれるものだったからですが、今後はどうしていくのか。通学路やバス路線など優先順位をつけていくというお話は伺っておりますが、その他の路線についてはどのタイミングでの排雪になるのでしょう。改めて、本市が排雪を行うかどうかの判断基準は、どのようなものになりますか。
以前も議会で質問いたしましたが、堺町通りなど観光客の多く訪れる地域の排雪の強化を行っていただきたいと考えております。観光地としての美観や安全性に配慮した除排雪を進めていただきたいのですが、御見解をお願いします。
また、以前から除排雪のICT化を訴えてまいりました。GISの市内マップの活用とGPSのモニターなど少しずつ進んできてはいるとは認識していますが、効率化を図り、除排雪予算を圧縮することにもつながるものでありますので、ぜひ、さらに進めていただきたいと考えます。大学などの機関と連携をして研究を行ってはいかがかと改めて申し上げますが、市の考え方をお聞かせください。
前市長への質問に対しては、地域総合除雪をこのまま続けるような御答弁でありましたが、現状のみにとらわれず、時代や技術の変化に伴う新たな制度づくりも見据えていく必要もあると思います。より一層の情報収集、分析に努めていただきたいと申し上げ、再質問を留保し、終わります。(拍手)
○議長(鈴木喜明)説明員の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)市長。
(迫俊哉市長登壇)
○市長(迫俊哉)ただいま、除排雪について御質問がありました。
初めに、今年度の除排雪の変更になる点につきましては、これまでの除排雪業務の検証は、今後の作業となりますが、私としましては、私に寄せられた多くの市民の皆様の声を踏まえて、変更をさせていただきました。
1点目は、市民要望が多い排雪作業の充実を図るため、計画排雪量を平成27年度の実績に基づく算出方法による34万立方メートルから、過去5カ年の実績の平均値である50万立方メートルといたしました。このことにより、主にバス路線や交差点、通学路の安全確保が図られると考えております。そのために、除雪第2種路線の出動基準を、降雪量が10センチメートルであったものを15センチメートルに変更いたしました。
2点目は、除雪対策本部を早期に設置いたします。除雪対策本部は例年、12月1日に設置しておりましたが、近年11月に積雪状態となる状況もあることから、11月中旬には除雪対策本部を立ち上げ、除雪ステーションに除雪機械や人員等を早期に配置することで、除雪作業の出動や市民の皆様からの問い合わせにも対応できるよう取り組んでまいりたいと考えております。
次に、今後を見据えて変えていかなければならない点につきましては、これまでの除排雪業務の検証を進める中で判断してまいりたいと考えております。冬の安全で安心な市民生活を支えるために、どのような施策が必要となるのか、市民の皆様の声をしっかりとお聞きしながら、除排雪の取り組みを進めてまいりたいと考えております。
次に、2課体制だった雪対策課を統合したことにつきましては、建設部内に建設事業室を新設し、2課体制であった雪対策の担当部署を統合し、夏の道路維持業務と冬の除雪業務が一体となる体制といたしました。このことにより、1年を通じて道路維持の効率的な業務執行が可能となり、市民の皆様にもわかりやすい組織体制になったものと考えております。
また、担当主幹2名の配置により、冬季の除雪業務の繁忙期に関係なく、安定・持続的な除排雪計画や年次予算及び雪堆積場の検討、貸出ダンプの制度設計などを早期に策定できるものと考えております。
次に、除雪ステーションの数につきましては、今年度については七つのステーションの体制を維持したいと考えておりますが、今後、除排雪の検証を行い、市民の皆様や除雪事業者の御意見も聞きながら、見直しが必要と判断した場合には、適正なステーション体制を構築してまいりたいと考えております。
次に、除雪費のうち排雪費につきましては、予算額として積算上、約4億100万円を見込んでおります。また、排雪費の過去5カ年の決算額推移につきましては、平成25年度は4億3,300万円、26年度は約5億3,200万円、27年度は約2億200万円、28年度は約2億7,500万円、29年度は約2億9,100万円となっております。
本市の排雪の判断基準につきましては、明確なものはありませんが、これまでは過去の路線において道路脇の雪山が高くなり、これ以上除雪による対応が困難になった時点と認識しております。
私といたしましては、各地区において道路パトロールによる雪山の状況等と路線の重要度、対応の緊急度を勘案し、バス路線と小・中学校周辺の通学路など主要な路線を優先しながら、基本的に幹線道路、補助幹線道路、生活道路の順番で排雪を適切な時期に進めてまいりたいと考えております。
観光地としての美観や安全性に配慮した除排雪につきましては、昨年度は小樽駅前から小樽運河にかけての主要道路である中央通線など4路線を「観光に配慮した排雪」としての施策に位置づけていると認識しておりますが、今年度は堺町通りの1路線を加え、合計5路線を対象として適切な時期に排雪を進めてまいりたいと考えております。
除排雪のICT化につきましては、除排雪作業の管理や作業効率の算出等に有効な技術とは考えておりますが、これらの技術の活用方法や費用面など導入に当たっての課題があるものと認識しております。今後においては、札幌市など他都市や大学の研究事例を参考としながら、導入の要否について引き続き調査研究を進めてまいりたいと考えております。
(「議長、5番」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)5番、髙橋龍議員。
○5番(髙橋龍議員)それでは、何点か再質問させていただきます。
まず、商大との人口減少問題の共同研究の件につきまして、引き続き御教示いただくというお話がありましたけれども、これは特に組織をつくるとかというわけではなくて、都度問い合わせをしていくということなのでしょうか。もしそうだとしたら、何か形をつくったりとかするというお考えはないのかどうか、まず1点目、こちらお伺いします。
次に、観光についてですけれども、入り込み客数の増加の目標というのは特に設けないというお答えでした。そのかわり、滞在時間を伸ばすということに注力をするという御答弁でしたけれども、ここに対して、では滞在時間はどのくらい伸ばすのかという目標であるとか、それによって消費額の増加を見込むということですので、それも、ではどのくらいふやしていくのか、こういったことは考えていらっしゃるのでしょうか。
次に、観光協会の安定的な財源確保というお話がありました。昨日、千葉議員へのDMOの答弁でもあったかと思いますけれども、安定的な財源確保というのがどういうことなのかが、済みません、私見えなかったものですから、こちらお伺いさせていただきます。
次、2項目めのほうです。防災の件ですけれども、お答えいただいたとおり、避難所は全て開設時は停電の状態だったわけです。どこが最初に復旧をするかがわからない中で7カ所の開設を行ったということなのですが、停電が起こった後、通電していく順番などは、もともと市ではこれは把握していなかったということでよろしいのでしょうか。だとすれば、今回の停電を受けて、同じく次に同様のことが起こった場合に、避難所は変更したほうがいいなどというような振り返りはされていますか。
避難所での現地での気づきについてですけれども、女性職員の配置も必要だったということですね。女性の避難者への配慮ということですれけれども、これは具体的には何かお困りごとがあったということなのでしょうか。それとも、念のためという意味合いでしょうか。
次に、市庁舎の耐震化についてお伺いしましたけれども、建てかえであるとか災害時の拠点として、やはりできる限り早く行っていく必要性はあると思います。今、毎年1,000万円ずつ市庁舎建てかえのための基金を積み立てていると思いますけれども、この額の積み増しというかそういったことは考えていないのでしょうか。毎年の積立額をふやしていく、1,000万円ずつですから、例えば10億円かかるとして、1,000万円ずつ積み立てても100年かかってしまうわけです。なので、もう少しお金の算段をつけるということは考えていらっしゃらないのでしょうか。
最後に、除排雪の件です。ステーションの数の件ですけれども、以前の委員会などの中でもお答えいただいていたところが、まず森井前市長から建設部に指示があって、その後に必要性を検討したという旨の御答弁があったと記憶しています。その後に、苦情が多いなどの理由で第7ステーションの開設に至ったということですね。つまり、その7ステーションにするという指示があった後で、後づけで理由が出てきているわけですよ。
これ、森井市政の方向性が全てだめということではなくて、効果的な制度にしていかなければならない中で、疑義が残っているわけです。つまり、その経緯を考えたときに、7ステーション体制によって、例えば、苦情が減ったとしたら来年度以降もそのまま継続するというのは理解できるのですけれども、昨年度までの市民の声を考えると、既にその7ステーション体制でいるという理由づけは崩れたというふうに考えますが、いかがでしょうか。
以上、7点になるかと思いますけれども、お答えください。
○議長(鈴木喜明)説明員の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)市長。
○市長(迫俊哉)髙橋龍議員の再質問にお答えをさせていただきたいと思います。
最初に、今回の小樽商科大学との共同研究を終えまして、今後の小樽商科大学との連携についてお尋ねがございましたけれども、今回、研究が終わりまして今後の関係につきましては、何か形をつくるということは今、当面考えておりませんので、その都度お問い合わせをさせていただく。そういった中でいろいろアドバイスをいただきたいなというふうに考えているところでございます。
それから、観光の問題でお尋ねがございましたけれども、私としては観光客の入り込み数をどうするかということについては、それほど重要視はしておりません。やはり従来からの小樽観光の課題であった滞在型の観光を進めて、いかに観光客の皆さんに消費をしていただくか。このことが大事なのではないかというふうに今考えていたところであり、今、私としてはこういった形で観光の担当部局には指示をしております。
当然そうなりますと、どのぐらいの滞在時間・消費額を目標にいたしまして、達成額をどのようにして計測するのか。これはもうお尋ねのとおり、しっかりと考えていかなければなりませんけれども、着任してまだ時間もありませんので、当然このことについては、しっかりどのような方法があるのか検討させていただきたいというふうに思っております。
それから、避難所の開設につきましては、今回の全市的な停電を受けまして、もちろん私どもとしては、どこの避難所が、どのように、どのような順番で通電が開始されるかということについては、あらかじめ情報はございませんでした。
そういった中で、今後の避難所の開設に当たりましては、今回トイレの問題などもありまして、7校の小学校に決めさせていただいたわけですけれども、今後我々の反省として一つあるのは、避難所の開設に当たっても柔軟に考えていこう。その時々の状況によって柔軟に考えていこう、こういう考え方を今、整理しておりますので、必ずしも今回の形でずっとやっていくということではなくて、改めてその時々の状況を見ながら判断させていただきたいというふうに思っているところでございます。
それから、避難所にやはり女性の職員、私ども市の職員が避難所開設職員として配置をしますけれども、これは防災計画の中にも位置づけてあります。これは、避難所開設職員であった担当者から聞いた話なのですけれども、特に何かという具体的な事案があってそういう話になったわけではありませんが、やはり私どもといたしましては、避難所にいろいろな方がお越しになる中で、女性に配慮した視点というのは当然必要になってくるだろうと。これは今までも言われていたことではあるのですけれども、改めてそれが実践できていないなというふうに思いながら、私も考えておりますので、今後の避難所の開設に当たっては、やはり女性の視点で避難所対応に当たれるということは、重要な要素だと思っておりますので、この点については十分配慮させていただきたいなというふうに思っております。
それから、新庁舎の災害時の拠点として、今1,000万円ずつ積み立てているわけですけれども、私どもといたしましては、できるだけ早い時期にこの問題について考えていかなければならないという中で、財政状況が許せば、やはりその時々で多く積み増すということも考えられますが、当面の財政状況を見る限り、こういった積み立て方が常識的な範囲なのかというふうに思っているので、御理解をいただきたいというふうに思っております。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)産業港湾部長。
○産業港湾部長(加賀英幸)髙橋龍議員の再質問にお答えいたします。
私からは、DMO関係の安定的な財源の確保、これはどのようなことかということのお尋ねがございましたので、それに対してお答えさせていただきます。
まず、DMOを運営していく部分については、安定的に収益事業、そういったものを取り組んでいかなければならないと。そうした収益事業に取り組んで、市内経済に波及させるという、そういったことが大きな目的であるかと思います。
また、事業を行う上では、人員スタッフ、そういったものも当然必要になってくるということを考えたときに、組織運営をするための安定的な財源、こういったものを十分確保しなければ組織運営がうまくいかないということもございますので、そういった意味からこのような形のお答えをさせていただいた状況でございます。
(発言する者あり)
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)建設部長。
○建設部長(上石明)髙橋龍議員の再質問にお答えいたします。
私からは、除排雪のステーションの数についてですけれども、確かに苦情等の件数につきましては、やはり各年度の雪の降り方等によっても違ってくるのかなと。例えば平成27年度は、全体的に雪が少なかったですけれども、28年度は降雪量はさほど変わらないのですが、やはり、気温が低くなかなか解けなかったと。そういった中で、累積積雪深が多い中で苦情もふえていったということがあります。そういったことも踏まえますと、その苦情だけで7ステーションの理由が崩れたというには、なかなか判断が難しいのかと考えております。
我々としましては、要は今後、将来的にやはり、この小樽市の除排雪というのは、もうなくてはならないものですから、ましてや直営ではなくて民間の委託で行っているということを考えますと、やはり、いろいろな、今の関連事業者からもきちんとお話を聞きながら、どうやって持続的にこの小樽市の除排雪の体制を維持していくのかと。そのためには、どういった区割りがいいのか、今が適正なのかどうかも含めて、全体的に判断をしていかなければいけないのかというふうに考えております。
(発言する者あり)
○議長(鈴木喜明)産業港湾部長にお聞きをしますけれども、安定的な財源確保とはということで、その安定的な財源が必要だという説明は今されましたけれども、安定的な財源の確保というのは、確保の仕方なのだと思うのですけれども、その件についてはお答えいただいていないので、そこをお答えください。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)産業港湾部長。
○産業港湾部長(加賀英幸)答弁漏れがございまして、大変失礼いたしました。
安定的な財源確保の収益事業でございますけれども、これについては今現状、検討している最中でございまして、具体的なものについては、まだ明確になっていないという状況です。
これについては、今後平成32年DMO設立に向けての登録を目指しているという関係上、スピード感を持った検討を進めてまいりたいというふうに考えています。
(「収益事業の話じゃなくて、DMOの……」と呼ぶ者あり)
(「いいから黙れって」と呼ぶ者あり)
(「議長、5番」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)5番、髙橋龍議員。
○5番(髙橋龍議員)では、再々質問をさせていただきます。
今、お答えいただいた安定的な収益事業に関してなのですけれども、これとDMOとの直接的なかかわりというか、DMO形成に当たって、この安定的な収益事業が必要という意味合いなのでしょうか。
あともう1点なのですけれども、ステーションの件です。苦情件数は、その年によるというお話ですけれども、それは多分そのとおりだとは思います。ただ、そもそも7ステーションの体制にしたときの理由づけというのが、苦情件数の多さというのを挙げていたので、どちらなのですかというところなのですよね。苦情件数は年による、だったらでは7ステーションにする理由として苦情が多いからというのは、では、それ年によるのではないですかと前市長に言えばよかったのではないかというところでもあるのですけれども、ここの考え方をもう一度お示しいただけますでしょうか。
以上、2点お願いします。
○議長(鈴木喜明)説明員の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)産業港湾部長。
○産業港湾部長(加賀英幸)髙橋龍議員の再々質問にお答えいたします。
安定的な財源の確保に向けた収益事業というそのDMOとのかかわり合いということでございますが、これにつきましてはDMOを登録する上での条件がございまして、例えば観光地づくりの多様な関係者との合意形成、データ収集、分析等の専門人員の育成確保、それと安定的な運営資金の確保というそういったことがございまして、こういった要件があることからDMOを登録する上では安定的な財源確保に向けた収益事業、これをつくっていかなければならないということでございます。
(「それはわかるんだって」と呼ぶ者あり)
(「どっから出てくるの」と呼ぶ者あり)
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)建設部長。
○建設部長(上石明)髙橋龍議員の再々質問にお答えいたします。
当初、平成27年のときにステーションをふやしたというときには、やはり前市長の公約といいますか、ステーションの増設というのが一つの公約の中にあったと。そういう中で、確かにステーションの増設の検討がされておりました。その中で、確かにその各ステーションの中で、当時もやはり苦情が多かったというところも、各ステーションの中で整理をしながら今の7ステーションの配置をあの位置にしたという経緯があります。
ただ、私どもが今言っているステーションの見直しというのは、繰り返しになるのですけれども、ステーションをふやすことで、本当に除排雪業務がよくなるのかということ。
(「言ってるしょ、僕たちがずっとそれ」と呼ぶ者あり)
それで、確かにいろいろな意味合いの中でステーションをふやすというのは、その当時の考え方として、やはりステーションをふやすということは機動力が上がっていくということ、そして、各ステーションでやはりエリアの大きさが違うことということもありましたから、そういった地域性を少しでも減らしたいという考えの中で平準化を図ろうというのも1点あったように確認をとっているのですけれども。
ただ、今後、我々としましては、やはり一度この3年間の中でいろいろな制度等の見直しをしてきた中で、改めて一回ここで少し踏みとどまりまして、本当に小樽の除排雪、今後、将来的にどういった形がいいのかという部分は、改めてもう一度検証させていただいて、今後どういう形がいいのかという部分は、関係機関としっかり意見を聞きながら検討を進めていきたいというふうに考えております。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)市長。
○市長(迫俊哉)私から補足といいますか、それぞれのお尋ねに対して、満足いただける御答弁になるかどうかわかりませんけれども、お答えさせていただきたいと思います。
まず、ステーションのお話につきましては、今、七つということですけれども、私も市役所を離れておりましたので、六つから七つになった経緯というのは十分把握しておりませんけれども、このことにつきましては、建設部とも十分お話をさせていただきますし、今回、先ほども申し上げましたけれども、私にとっては初めての冬を迎えるわけですから、そういった中で七つが合理的なのか、六つが合理的なのかということについては、改めて私の目で確かめて検証させていただいた上で、6が適正なのか7が適正なのか、それ以外があるのか、そういったことは考えさせていただきたいなというふうに思っております。
それから、DMOの安定的収益の関係なのですけれども、これは一般論で申し上げましても、今の観光施策の推進というのは、市と観光協会で進めているわけです。観光で言うと、うちの職員が当たっているわけです。観光協会も一定程度、小樽市からの補助金が出されて営まれているわけなのですけれども、今回DMOになりますと、全く独立した組織になるわけです。そうすると職員で、その独立した組織の中で職員を抱える、組織を維持管理する施策を進めていく。そういったことは全く自前でやっていかなければならないわけで、その自立した組織にあって、収益構造がきちんと構築されていない場合に、そのDMOが持続的に継続されていくかどうかが大変大きな問題になってくるわけです。
そのことから、独立した組織として自立をしていくためには、この安定的な収益構造をしっかりと考えていかなければならない。ただ、今その状況になかなかないということで、いろいろな面から私どもも考えさせていただいているところでございますので、安定的な収益が必要であるということについては御理解いただけるのではないかというふうに思っております。
○議長(鈴木喜明)以上をもって、会派代表質問を終結し、この際、暫時休憩いたします。
休憩午後4時55分
――――――――――――――
再開午後5時15分
○議長(鈴木喜明)休憩前に引き続き、会議を再開し、質疑及び一般質問を行いたい旨の申し出がありますので、これを許します。
(「議長、6番」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)6番、石田博一議員。
(6番石田博一議員登壇)
○6番(石田博一議員)質問の前に、このたびの大地震、そして、昨日来の台風におきまして、被災された方々に心よりお見舞いを申し上げます。そして、一日も早い復興とお亡くなりになった方には御冥福を、そして、おけがをされた方には、一日も早い御回復をお祈り申し上げます。
それでは、質問に入ります。
最初に、「オール小樽」について質問をいたします。
これまで、たびたび「オール小樽」という言葉が使われてきたと思いますが、私の解釈では、これは5者相乗りとイコールであると捉えております。これにより、大きなお金は主に箱物などに流れ、本来あるべき市民のための政策予算や教育予算がおろそかになっていた市民不在の市政が続き、それが人口減少に歯どめがかからなくなっていた一因ではないでしょうか。
(「それはおかしいよ」と呼ぶ者あり)
前市長は、御高齢者や子育て世代のための政策を一つ一つ実現してきました。
(発言する者あり)
その内容については、この場では控えますが、まさに市民本位、市民目線の政策に取り組んでいたと私は評価しております。
(「今までやってきたはおかしいでしょう」と呼ぶ者あり)
しかし、以前と同じ5者から推薦を受けた迫市長も、「オール小樽」を掲げていると私は認識しておりますが、これではまた昔に逆戻りするのではと不安を持つ市民も少なくありません。
(「何言ってるんですか」と呼ぶ者あり)
まさか数の力を武器に私が考える「オール小樽」の方々だけの意見で、この小樽のまちを仕切っていこうとしているのではないでしょうね。
(「なりません」と呼ぶ者あり)
迫市長が考える「オール小樽」とは、どのようなものなのかお答えください。
(発言する者あり)
また、御自分のパンフレットに「すべての市民に寄り添う市政」とありますが、私が考える「オール小樽」と矛盾していると感じます。どのような意図で、この言葉を掲げたのか、わかるように説明してください。
続きまして、8月27日付、朝日新聞の記事について質問いたします。
この中で、迫市長は、「かつての市役所の体質には問題があった」と訴えたとありますが、それはどのような問題だったのか、また、今もその体質が残っているのか、そうであればどのように改善していくのかお答えください。
次に、小樽市人口減少問題研究会の結果報告についてお尋ねします。
小樽商科大学の御協力のもと、本年7月に「小樽市における人口減少の要因分析及び有効な施策に関する研究の報告書」がまとめられました。人口減少問題は、小樽に限らず全国各地で抱えている最重要課題であります。報告書の冒頭で、「国立大学と自治体が本気で向かい合って人口減少という現代日本の大きな課題に取り組んだことはあまり前例がない」とした上で、「大学側が地方社会と向かい合い、自治体がエビデンスベースの政策を指向したからこそ可能になった共同である」と締めております。
地域によってさまざまな要因があるわけですが、この小樽の場合、政策的対応に対する主要なターゲットは子育て世代とすべきであるという結論が出ました。子育て世代への政策としては、今、年度途中ですが、年度内での対応や新年度に向けて、この研究結果に基づいて、どのようなことを考えているのか具体的にお答えください。
最後に除排雪についてお尋ねします。
平成29年度の除排雪において、かなりのおくれが発生いたしました。特に、第2、第6ステーションは10日以上もおくれていたと思われますが、その要因は何だったのかお答えください。
(「前市長でしょ」と呼ぶ者あり)
(発言する者あり)
それと、平成30年度の地域総合除雪のJVの編成に当たり、代表者要件がまた厳しくなりましたが、その理由をお答えください。
以上、再質問を留保して私の質問を終わります。
(発言する者あり)
(「緩くしてしまったのを戻しただけなんです」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)説明員の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)市長。
○市長(迫俊哉)石田議員の御質問にお答えいたします。
初めに、「オール小樽」について御質問がありました。
まず、私が考える「オール小樽」につきましては、市民の皆様を初め、議会や経済界、まちづくり団体などとコミュニケーションをしっかりとって、知恵を出し合い、ともに力を合わせて課題に立ち向かっていく姿をあらわすものであります。
次に、「すべての市民に寄り添う市政」の意図につきましては、私の政治姿勢の一つである、対話、これを重視し、市民の皆様との対話や議論を重ね、まちづくりをともに考え、進めるとともに、市民の皆様にとってわかりやすく納得いただけるまちづくりを進めていくという私の政治姿勢をあらわしたものであります。
次に、8月27日付、朝日新聞の記事について御質問がありました。
市役所の体質につきましては、これまで市民の皆様の声を聞いてきた中で、市民感覚をもっと持つべきであると感じ取ってきたことから、職員にもっと積極的に生活、福祉、経済などの現場に入って関係者の皆様と対話をし、市民ニーズをしっかり捉えるよう意識改革を促すとともに、庁内での議論と連携を促進して組織全体としての課題解決力を高め、市民本位のまちづくりにつなげていく考えであります。
次に、小樽市人口減少問題研究会の結果報告について御質問がありました。
子育て世代への政策につきましては、このたびの研究から、子育てインフラの整備、子育てに係る人的ネットワークの構築、学校教育のレベルの向上が、子育て環境の市民満足度を高めるとの結果が得られたため、まずは子育てに係る人的ネットワークの構築の観点から、子育て世代包括支援センターの早期の開設に向け、課題の整理を進めるほか、他の施策についても庁内横断的に検討を進めてまいります。これらの検討結果を踏まえ、市民の皆様からの御意見も伺いながら、順次、事業化を進めてまいりたいと考えております。
次に、除排雪について御質問がありました。
まず、第2、第6ステーションの排雪作業のおくれの要因につきましては、市による排雪箇所の決定に時間を要したことから、作業時に配置する交通誘導員、運搬用ダンプの手配などを計画的に行うことができなかったことによるものと考えております。また、雪処理場までの排雪運搬ルートの排雪作業を優先しなければならないにもかかわらず、ルートとなる幹線道路の排雪を後回しにしたことも要因の一つであると認識しております。
次に、地域総合除雪業務の代表者要件につきましては、私といたしましては、公共事業として、公道上での安全な除雪作業を履行でき、地域の地形等の状況を熟知し、また、共同企業体の組織運営能力を有している建設業の事業者が、共同企業体の代表者であるべきと考えたためであります。
(「パトロールしてきたんだべや。どこ見てパトロールしてたんだよ」と呼ぶ者あり)
(「議長、6番」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)6番、石田博一議員。
○6番(石田博一議員)私から2点。まず最初のこの「オール小樽」なのですが、これは私の思い込みというか、そういう部分であることがよくわかりました。ただ、選挙の結果では、全有権者数から見れば、約4分の1の方の票が迫さんに入ったということで、残りの4分の3の方の御意見をどのような形で拾っていくのかというのを一つお聞きしたいなと思います。
(「前回はそれが民意だと言ってたしょ」と呼ぶ者あり)
(「新しい質問だよ」と呼ぶ者あり)
(発言する者あり)
それと、もう1点は代表者要件の件ですが、これも実は前市長のときに、これを緩和した理由というのは大きな目的というのが一つありました。これは、どこの企業も今、人材不足なのですよ。そして、例えば今3社で組んだり4社で組んだりしてもらっていますけれども、同じ社数でもやはり人員不足のために、機動力が落ちているというのは現実なのです。これのために、前市長は4社以上だとかそのようなことを言っていたわけなのですが。
(「不調になったしょ」と呼ぶ者あり)
ただ問題は、今はまだいいのですが、将来的にこの除雪体制が維持できるかどうかというのが、大変不安な状況なのです。
(「根拠示してから言えばいいしょ」と呼ぶ者あり)
そして、その状況に備えて登録業者もふやそうとしていましたし、この代表者要件も少し緩くしていたという、そういう経緯があるのです。これも、現市長にはよく御理解をしていただきたいところなので、そういった意味を含めて今後、この地域総合除雪に対していろいろ制度をつくっていくのだと思いますけれども、そこら辺を含めて市長の見解をお尋ねしたいと思います。
○議長(鈴木喜明)説明員の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)市長。
○市長(迫俊哉)石田議員の再質問にお答えいたします。
最初の質問に対するお答えでありますけれども、確かに投票率なども含めて、私に投票された方々の市民の皆さんの割合というのは、その程度だったかなと。4分の1というお話がありましたけれども、その程度だったかというふうに思っております。
しかし、今後の4年間におきまして、この残りの4分の3の皆様の信任も得られるように、多くの皆様の御意見を聞きながらまちづくりを進めていきたいというふうに思っておりますし、この4分の1が私にとって全てではないというふうに思っておりますので、今後、引き続き努力しながら多くの皆さんの御理解、そして御指示をいただけるよう努めてまいりたいというふうに考えているところでございます。
それから、二つ目の代表者要件の問題につきましては、人材が不足している、これは市内のいろいろな業種、業態で人手が不足しているということは承知しておりますし、除雪全般については先ほど来申し上げましたとおり、今後の検証の中で改めて私なりにも見直していきたいというふうに思っておりますが、この代表者要件につきましては、突き詰めると異業種も参入できる、こういった要件であったわけですから、私は改めて今回、代表者要件をもとに戻す形をとりましたけれども、やはり、公共事業として公道上での安全な除雪作業の履行を担保する、このためには、もともとあった代表者要件のこの項目というのは、やはり欠かすことのできない要件であった、そういう認識の下で、今回変えさせていただいたということでございます。
(「誰でも勝手に除排雪作業やったら困るしょ」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)石田議員の質疑及び一般質問を終結いたします。
(「議長、4番」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)4番、中村岩雄議員。
(4番中村岩雄議員登壇)
○4番(中村岩雄議員)それでは、まず、このたびの災害でお亡くなりになられました方々に対しまして、心からお悔やみを申し上げますとともに、被災され、避難所生活など余儀なくされております方々にもお見舞いを申し上げますとともに、一刻も早い復旧を心からお祈りをいたします。
それでは、質問に入らせていただきます。
小樽市では、ことしの4月から、小樽市手話言語条例と小樽市障がいのある人の情報取得・コミュニケーション促進条例の二つの条例を制定しました。この二つの条例は、小樽の障害関係団体から長らく要望があり、やっと実現したもので、障害のある人が障害のない人とともに生活していくための礎となる条例であると考えております。これらの条例が制定されてから半年が過ぎたわけですが、この間の小樽市の取り組みについてお尋ねいたします。
まず、二つの条例が制定された4月以降、市がこれまでどのようなことに取り組んできたのか、その内容についてお答えください。また、この半年間の取り組みをしてきた中で課題に感じていることがあれば、お答えください。
9月6日に北海道胆振東部地震が発生しました。北海道で初めて震度7を記録した大地震であり、苫東厚真火力発電所が緊急停止し、道内全域が停電という非常事態になりました。小樽市でも、市内全域が停電というかつてない事態となり、JRもバスも動かず、車の運転も信号のつかない交差点は、大変危険なものでした。また、夜は真っ暗な上に水が出ない世帯もあり、風呂も入れず、市民の皆さんは大変不安な思いで何日か過ごされたと思います。高層マンションに住む人は、エレベーターも動かなくなり、階段での上り下りやバケツで水を運ぶなどの苦労をされたという話も聞いております。このような事態の中で、障害のある人、特に聴覚障害や視覚障害のある人、車椅子の人は、情報の提供や避難所への異動等でも大変な御苦労をされたのではないかと思います。
今回、小樽市では、停電が災害の中心であり、幸いにもけが人などは出なかったわけですが、さまざまな課題が浮き彫りになったのではないかと思います。今回の災害を教訓として、小樽市として災害時に障害者に対してどのような対応をするのか、障害の特性に応じた対応を何か考えているのか、取り組む予定などあればお聞かせください。
小樽市が制定した二つの条例は、障害者のためのコミュニケーションを図ることが目的であり、この条例に基づいた施策を行うことが、結果としては災害時の対応にも生きるのだと今回の地震は教えてくれているわけです。これから、もちろん市として防災には力を入れていくとは思いますが、特に障害のある人への配慮ある対応と、制定された条例を生かすための施策を進めることを希望して、再質問を留保し、私の質問を終了したいと思います。
○議長(鈴木喜明)説明員の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)市長。
○市長(迫俊哉)中村岩雄議員の御質問にお答えします。
ただいま、小樽市手話言語条例と小樽市障がいのある人の情報取得・コミュニケーション促進条例について御質問がありました。
初めに、本年4月以降、市が取り組んできたことにつきましては、広報おたる4月号に二つの条例制定について掲載しております。また、おのおのの条例に関し、施策を推進するための方針を作成し、条例とともに市のホームページに掲載をいたしました。このほかに、手話登録員の方々と意見交換を行った際に、市民が実際の手話を映像で見られるようにしてはどうかとの御意見をいただいたことから、市のホームページからNHKのサイトにある手話CGの動画へリンクをさせて、簡単な手話表現を見ることができるようにしております。
次に、これまでの取り組みの中で課題に感じていることにつきましては、市ホームページへの情報掲載だけでは、市民への周知としてはまだ物足りないものがあるため、市として障害のことを知ってもらえる機会をつくることも必要であると感じております。
次に、災害時の障害者への対応と取り組む予定につきましては、聴覚障害の方は、広報車やラジオからの情報を得ることはできませんし、視覚障害の方は避難所への移動が支援なしにはできないなど、障害の種類や程度に応じて、情報提供の方法や避難所への移動、避難所での生活などそれぞれ対応は異なってくるものと考えております。
こうしたことから、障害のある方の中でも特別な支援や安否確認が必要な方を把握した上で、どのような対応が可能なのか、関係団体とも連携をしながら検討を進めてまいりたいと考えております。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)4番、中村岩雄議員。
○4番(中村岩雄議員)今、市長からお答えをいただきました。その中で、今後の具体的なことにつきましてもう少し。お答えをいただいたわけですけれども、具体的なものがありましたら、お考え、取り組みがありましたらお聞かせをいただきたいのですが。
○議長(鈴木喜明)説明員の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)市長。
○市長(迫俊哉)中村岩雄議員の再質問にお答えしたいと思います。障害のことをどのように知ってもらうのかということでございますけれども。私も先ほど来お話ししておりますが、着任して、まだ期間が余りたっておりませんので、これからいろいろなことを考えていかなければいけないなというふうに思っていますけれども、一、二ございますので御答弁させていただきたいというふうに思います。
一つに、障害のことを多くの皆様に知っていただくためには、小樽市では出前講座を持っておりますけれども、出前講座などを通じて多くの方々に手話に触れる機会、こういったものをつくり出していけるのではないかということを考えておりまして、まずこれについて一つ検討させていただければというふうに思っております。
それから、もう1点でございますけれども、バリアフリーマップというのがございます。これは平成23年度に作成をしていますが、それ以来更新されていないということですので、新たなバリアフリーマップの作成について検討させていただきたいというふうに思っているところでございます。このバリアフリーマップを見ることによりまして、市内の施設、あるいは店舗が障害のある方にどのような配慮をなされているのか、そのようなことを周知することができるというふうに思っておりますので、そういったツールの作成についても検討させていただければというふうに思っているところでございます。
○議長(鈴木喜明)中村岩雄議員の質疑及び一般質問を終結いたします。
(「議長、3番」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)3番、安斎哲也議員。
(3番安斎哲也議員登壇)
○3番(安斎哲也議員)質問いたします。迫市長が提案説明で触れた、この4年間で重点的に推進したい四つの政策の柱と、具体的な施策の一端は、選挙時に公式ウエブサイトに掲げた公約から成るものと思います。全てに触れたいのですが、時間がないので一つ目の「次世代をつくる」の項目に絞って伺います。公約には、明記された小・中学校の統廃合については触れられませんでした。触れなかった理由をお聞かせください。
次に、その公約の中で、「小・中学校の統廃合の考え方を示した適正配置基本計画を社会状況や教育環境の変化、さらには、地域における学校の役割などまちづくりの観点を踏まえ議論します。」とされていました。私としては、議論するのは当たり前であり、必要不可欠なことと思います。新市長として議論した先に何をイメージして公約に盛り込んだのか、お聞かせください。
また、その中にある「社会状況や教育環境の変化」とはどのことを指しているのか、地域における学校の役割などまちづくりの観点とは具体的にどういうイメージをされているのか、お聞かせください。
次に、学校配置適正化基本計画の期間の中で、後期は平成27年度以降の児童・生徒数推計を見きわめて、前期に引き続き再編を行うとしています。見きわめの言葉の解釈が曖昧と思います。見きわめるとは、どういう意味ですか。見きわめるけれども後期計画はそのまま進めるということですか。
また、平成30年6月20日に示された前期の点検結果についてです。
一部の統合校を除いては、学校規模の確保を図ることができたこと、地域との懇談会に精力的に臨んだことは評価できますが、長橋、手宮、奥沢の3校では確保できませんでした。にもかかわらず、今後の学校再編の考え方については、少子化が進行する中にあっても教育環境を整え、児童・生徒にとって魅力ある学校づくりを進める必要があるという理想を述べるにとどまりました。再編計画に明記されている児童・生徒数推計を見きわめて、引き続き再編を進めるなら、後期計画をそのまま進めるべきかを議論する必要があるのではないでしょうか。
また、平成25年3月の学校適正配置等調査特別委員会での私の質問に対し、当時の教育部副参事は、時期的に示せる部分ではないと言いつつも、「いずれそういう見直しも含めた検討は必要だと思います」とおっしゃっていました。改めて伺いますが、前期に積み残した部分があることですから、後期期間の30年度に入ってしまったとはいえ、一度立ちどまって、いつまでに後期計画を見直すかを示すべきではないでしょうか。
そもそも、適正化基本計画では、「本計画の期間中に児童生徒数の大きな変動や国の制度改正などがあった場合は、必要に応じた計画の見直しを行います」としており、中央・山手地区の中学校再編においては、小樽商業高校校舎を活用したプラン変更も行っています。この商業高校案については、さらに今度は海上技術学校の候補地としても浮上しており、まさに迫市長の公約のとおり、社会状況や教育環境の変化、さらには地域における学校の役割などまちづくりの観点を踏まえて、中央・山手地区の中学校再編も、一度立ちどまり、見直すべきものと考えます。見解を伺います。
私がなぜ、中央・山手地区のことについて触れるかですが、前期に行うはずだった松ヶ枝中学校の校舎の問題があります。耐震工事が必要な最上小学校移転が適当としていたのに、それも長引いており、松ヶ枝中学校の生徒たちの安全・安心な担保できない状況で、議論を先送りにしてしまっては問題だと考えるからです。だからこそ、今まず進められるのは、基本計画策定の趣旨に沿って、限りある資源を有効に活用する視点から、近隣の向陽中学校、菁園中学校、西陵中学校に統合することも一案かと考えます。見解を伺います。
最後に今回の胆振東部地震において、小樽市内においても、震度が観測されました。市内の小・中学校では、まだ耐震診断や補強がされていない校舎や体育館があります。その中で、耐震補強が必要な校舎があるところも地震の場合の指定避難場所となっております。市長の政治姿勢の一つである備えの点からも、耐震化されていない校舎が指定避難所となっているのは問題です。そのような校舎に児童・生徒たちを通わせることは、早急に対策をとるべきです。安心して子育てするために、そして地域における学校の役割を踏まえ、耐震化を進めて未来に備えるべきと考えますが、いかがでしょうか。
再質問を留保して、終わります。(拍手)
○議長(鈴木喜明)説明員の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)市長。
○市長(迫俊哉)安斎議員の御質問にお答えいたします。
初めに、私の四つの政策の柱と具体的な施策の一端に関連して御質問がありました。
まず、提案説明の中で、小・中学校の統廃合について触れなかった理由につきましては、提案説明では要点をコンパクトに説明したいと考えたため、施策については政策の方向性の説明としてわかりやすいと考えたものを幾つか例示するのにとどめたものであり、特に意図したものではありません。御理解をいただきたいと思います。
次に、小・中学校の適正配置の基本計画について議論した先のイメージにつきましては、適正化基本計画は、児童・生徒の減少を背景に、よりよい教育環境の整備充実を図るために策定されたものと認識しています。
この計画は、行政側がこれからの望ましい学校の姿を示したものでありますが、社会状況の変化により、地域の側が求める学校の姿もあると考えております。私としては、関係者の皆様の御意見も伺いながら、行政側から見ても地域の側から見ても望ましいこれからの学校のあり方というものを考えてみたいと思い、公約に掲げたものであります。
次に、「社会状況や教育環境の変化」と「地域における学校の役割などまちづくりの観点」につきましては、「社会状況や教育環境の変化」としては、想定以上に児童・生徒数の減少が進んでいることや、全国で自然災害が相次ぎ、防災意識が高まっていること、近年、地域と学校の連携・協働が求められていることなどであります。「地域における学校の役割などまちづくりの観点」としましては、学校開放や避難所機能など地域コミュニティの拠点としての役割をイメージしたものであります。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)教育長。
○教育長(林秀樹)安斎議員の御質問にお答えをいたします。
ただいま、迫俊哉市長の四つの政策の柱と具体的な施策の一端に関連してについて御質問がございました。
まず、適正化基本計画の中で、後期は平成27年度以降の児童・生徒数推計を見きわめて、前期に引き続き再編を行うこととしているが、見きわめるとはどういう意味か。見きわめるが後期計画はそのまま進めるのかとのことにつきましては、適正化基本計画は、策定時の平成21年の住民基本台帳人口をもとに、平成27年度までの児童・生徒数推計を算出し、これをもとに再編計画を作成しており、御質問の見きわめるとは、後期につきましては、今後の児童・生徒数推計を算出し、これをもとに検討していく考え方を示したものであります。
また、後期の計画をそのまま進めるのかということにつきましては、平成30年第2回定例会の学校適正配置等調査特別委員会において、「『小樽市立小中学校学校規模・学校配置適正化基本計画』計画期間前期の点検結果について」で示しておりますが、前期の再編では学校再編が未実施であった地区ブロックや望ましい学校規模を確保できなかったなどの課題もございましたので、それらの整理を行ったものを今後の学校再編の進め方の観点としてお示ししたところでございます。
次に、児童・生徒数推計を見きわめて、引き続き再編を進めるなら後期計画をそのまま進めるべきかを議論する必要があるのではないかにつきましては、今後の学校再編の進め方につきましては、児童・生徒数の状況のほか、計画期間前期の点検結果で今後の学校再編の進め方の観点として示した「今後の学校再編の考え方」「学校施設の耐震化等の整備促進」「時代に適応した学校設備の整備」「小中連携の推進」「学校と地域との連携推進」などをもとに、現在検討を行っているところでございます。今後、検討結果がまとまった段階で、議会に御報告してまいりたいと考えております。
次に、いつまでに後期計画を見直すべきかを示すべきではないかにつきましては、ただいま申し上げましたとおり、計画期間前期の点検結果でお示しした「今後の学校再編の考え方」や「学校施設の耐震化等の整備促進」など五つの主な観点をもとに、まずは今後の学校再編の進め方について検討を行っているところであり、現段階では計画の見直しは考えておりません。
次に、中央・山手地区の中学校再編も一度立ちどまり見直すべきとのことにつきましては、現在今後の学校再編の進め方について、計画期間前期の点検結果でお示しをした観点に基づき検討を行っておりますが、「社会状況や教育環境の変化」などについても学校再編の要因になるものと思いますので、今後の検討の中で整理してまいりたいと考えております。
次に、松ヶ枝中学校の生徒たちの安全・安心が担保できない状況から、近隣の向陽中学校、菁園中学校、西陵中学校に統合することも一案とのことについての見解につきましては、教育委員会といたしましても、松ヶ枝中学校は老朽化が著しいため、早期に対応することが必要であると考えており、商業高校を統合校とする考えを示しておりますが、現在検討を行っている今後の学校再編の進め方や統合時期を考慮する中で、必要な場合にはさまざまな観点から検討する必要があると考えております。
次に、耐震化されていない校舎に、児童・生徒たちを通わせることは早急に対策をとるべきとのことにつきましては、小・中学校施設の耐震化は、これまで適正化基本計画に基づき、学校再編にあわせて進めてきたところでございます。教育委員会といたしましては、児童・生徒の安全・安心の確保はもちろんのこと、地域における避難所としての機能も有することから、耐震化されていない学校施設の整備は、早期に取り組む必要があると考えておりますので、今後の学校再編の進め方を検討する中で市長部局とも協議をしてまいります。
(「議長、3番」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)3番、安斎哲也議員。
○3番(安斎哲也議員)2点だけ、再質問をさせていただきます。
1点は、迫市長に。1点は、教育長にさせていただきます。
1点目の迫市長に対しての再質問ですけれども、小・中学校の統合で議論した先にどんなイメージがあるかという質問をしたものに対しての答弁で、望ましい学校を考えていきたいというような御答弁があったのですが、今、適正化基本計画で示されている望ましい学校規模とされるものを改めて見直すというか考え直したいということでのお考えなのか、それとも望ましい学校規模になっている学校を見て、やはりそれがいいかどうかというものの判断材料にしたいのかということを確認させていただきたいと思います。
次に、教育長には、後期計画に入っている中で、前期計画を見きわめてそのまま継続するのかという、見直しをしたらどうかというような観点で何点か質問をさせていただいたのですけれども、まとめてお伺いしますが、その後期計画の中で前期計画を今、点検結果をまとめて検討しているということだったのですけれども、検討することはよろしいかとは思うのですけれども、では、いつまでに検討をして、後期計画は入ってしまっているけれどもそのまま進めるのか、それともその検討結果が出るまでは進めないのか。この点について理解が余りできなかったので、その点について今お考えがある部分があればお示しいただきたいと思います。
○議長(鈴木喜明)安斎哲也議員に申し上げますけれども、質問に対して答えていただくということで、説明員の指名はできませんので。
説明員の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)市長。
○市長(迫俊哉)安斎議員の再質問にお答えいたします。
私からは、最初の御質問についてお答えをさせていただきたいというふうに思っております。
安斎議員からは、これからの学校のあり方について、議論した後のその先にあるイメージということについてお尋ねがありました。私の答弁も考えてみれば、少し理想論かという感じはいたします。行政の側から見ても、あるいは地域の側から見ても、望ましい学校というのは現実的には難しいのかもしれませんけれども、今の現計画にかかわっている規模だとかそういったものとは特に関連づけなくて、理想的な学校とはどうあるべきか、そのようなことで私として考えて、こういった形で表現をさせていただいたところであります。
ただ、その現計画に触れるわけではありませんけれども、これから大切なことといいますと、計画そのものについては教育委員会が所管ではありますけれども、今1年間に生まれる子供の数というのが500人足らずになっております。この計画には、1クラスの規模が30人程度ということで記載されておりますけれども、そうなりますと一学年市内で16クラスか17クラスくらいの規模になってくるわけです。そういった現計画の先にある姿、こういったものを将来に向けて見据えながら今の計画も考えていかなければいけないのだな、そういう思いは持っておりますけれども、具体的にこの理想的な学校の姿をどうするのかということの今の計画との関係というのは、基本的にはございません。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)教育長。
○教育長(林秀樹)安斎議員の再質問にお答えをさせていただきます。
後期計画、早く進めるべきではないかということ、それから、いつまでに、ゆったりとしていないで早く進めるべきではないかという御質問かというふうに思っております。我々、再編計画を立てているわけですけれども、あくまで少子化が進行する中にあっても、できるだけ教育環境を整えて子供たちにとって魅力ある学校づくりをどう進めていくのかということが大事な観点になるのかというふうに教育委員会としては思っております。
そういう意味で、できるだけ環境を悪化させないように進めていくことが必要だろう、スピード感を持ってやっていくことが必要だろうというふうに思っております。そういう意味で、できる限りするしか申し上げられませんけれども、できる限り速やかに検討を行いまして、その検討結果を議会にも御報告させていただきたいなというふうに思っておりますので、御理解をいただきたいと思います。
(「検証が終わるまで進めないのかわからない」と呼ぶ者あり)
(「議長、3番」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)3番、安斎哲也議員。
○3番(安斎哲也議員)再答弁に対して、再々質問させていただきます。
迫市長、今、まちづくりの観点でということで私が質問したことに対して、今の計画にはかかわっていないというような御答弁されていたのですけれども、私としては迫市長が選挙時に公式ウエブに掲げたところの文章を見ると、適正配置基本計画を云々述べて、それをまちづくりの観点を踏まえて議論するというふうに書かれているのですけれども、そうすると今まで答弁されたことは、このお約束したものとは少し別の話になってしまうのではないかというふうに思っているのですが。この点、どうしてお約束のところに適正化基本計画の部分を触れているのかということをお聞かせいただきたいなと思いますし、もし計画も踏まえてその先のことだけということでお話ししたのであれば、それで理解はするところもあります。
もう1点が、なるべく早くということですけれども、今はそれしか言えないのだろうなという状況を察しましたので、今後また、引き続き議論をさせていただきたいと思います。
○議長(鈴木喜明)説明員の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)市長。
○市長(迫俊哉)安斎議員の再々質問にお答えさせていただきます。
少し私の思いが伝わらなかったかもしれませんけれども、先ほど申し上げましたのは、今の計画の先にある、先ほど申し上げましたように1年間で500人を切る出生数があって、計画どおり30人程度の学校、学級にしていくということは、先ほど言ったような十六、十七クラス市内にあれば十分だということになるわけですから、そういったものを見据えながら今の計画を議論していく必要があるのではないか。そういう趣旨で申し上げさせていただいたつもりでございますので、御理解いただければというふうに思います。
○議長(鈴木喜明)以上をもって、質疑及び一般質問を終結いたします。
本日は、これをもって散会いたします。
散会午後6時06分
会議録署名議員
小樽市議会 議 長 鈴 木 喜 明
議員 酒 井 隆 裕
議員 面 野 大 輔