開議午後3時20分
○議長(鈴木喜明)これより、本日の会議を開きます。
本日の会議録署名議員に、安斎哲也議員、髙橋龍議員を御指名いたします。
この際、議長から申し上げます。本日の会議日程調整のため、時間を要し、会議の開会がおくれましたことにつきまして、傍聴にいらっしゃった方々を初め、市民の皆様にはおわびを申し上げます。
日程第1「議案第2号ないし議案第6号、議案第8号、議案第9号、議案第11号及び議案第12号並びに報告第1号ないし報告第4号」を一括議題といたします。
これより、一般質問を行います。通告がありますので、順次発言を許します。
(「議長、14番」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)14番、中村吉宏議員。
(14番中村吉宏議員登壇)(拍手)
○14番(中村吉宏議員)一般質問に入る前に、一言申し上げます。
きのうまでの代表質問、質疑及び一般質問における答弁の質の悪さに大変あきれております。今定例会でも数々の不正確な答弁をし、議会を混乱させました。以前の定例会でも再三申し上げておりますが、再度、市長及び説明員に申し上げます。
質問の趣旨にかない、正確で簡潔、明瞭な答弁をしてください。また、再質問、再々質問時、市長からの答弁が余りにも少な過ぎます。以前から、議会の場で、議員と政策議論を行いたいと言っている市長ならば、専門的な事柄以外は、市長が責任を持って質問の趣旨にかなった正確、明確、明瞭な答弁をするべきであります。これまでたびたび議会を空転させ、議員の質問に不正確で不明瞭な答弁が続きました。以前から全く改善がありません。市長を含め、説明員の議会における責任をしっかりと全うしてください。
一般質問をします。
初めに、小樽市の公共施設の管理・更新と市民プール建設について伺います。
本市では、平成28年12月に、小樽市公共施設等総合管理計画を策定し、市内各施設の長寿命化や更新に関して、今後の方針を示しております。本計画では、小樽市が保有する全ての公共施設を対象に、本計画と関連する計画との整合性を図りながら、各施設の事業や役割、機能を踏まえ、横断的な内容にするとしております。そのため、庁内横断的な組織として、副市長を委員長として、関係部局、部長級職員で構成する小樽市公共施設等マネジメント検討委員会、関係課長で構成する庁内連絡会議を設置するとしておりますが、ここで伺います。副市長が不在時には、小樽市公共施設等マネジメント検討委員会は機能していたのでしょうか。機能していたのだとすれば、誰が委員長となり、どのような進め方がなされてきたのか、示してください。
本計画では、本市公共施設について、今後20年から40年の間に更新時期が集中すること、また、本計画に基づいて、個別施設計画を策定、見直しする旨、示されております。そこで伺います。公共施設の中核として、市役所本庁舎が挙げられます。本庁舎別館は、昭和37年度に建設されたものであり、既に56年経過しております。昭和56年の新耐震基準導入前の建物でありますし、耐震化が未実施の建物であると認識しております。市役所庁舎は、市民サービスの拠点であるほかに、災害が発生した場合、対策本部が設置され、災害対応や住民の方の被害状況の把握、安全確保等について、重要な役割を果たす場所であります。
近年、南海トラフ地震や、さらには、北海道釧路沖を震源とする大規模地震の発生が予見されている中で、災害時における都市の対応能力もしっかりと確保しなくてはならないものと考えます。災害時に、庁舎が倒壊し、市が災害対応の機能を発揮できず、市民が途方に暮れるという状況を発生させてはならないものと考えます。そこで伺いますが、本市の本庁舎別館について、更新を具体的にどのように考えているのか伺います。災害が発生した場合の対応の考え方も含めて答えてください。
これまでも、本市本庁舎の更新については、議論のあったところと思います。国も、平成29年度に、公共施設の適正管理に係る地方債措置の拡充を図るため、公共施設等適正管理推進事業債を創設し、平成29年度に3,150億円予算措置をしており、それを、平成30年度は4,320億円まで増額しております。本事業は、公共施設の長寿命化やユニバーサルデザイン化の事業を行うためのほか、市町村役場機能緊急保全事業にも対応するメニューが用意されております。これらの事業について、平成32年度あるいは平成33年度までに実施をしなければならないものであると認識しておりますが、本市においても、こうした国の施策を利用した本庁舎更新事業は行っていく予定はないのか。森井市政以降、これまでの経過等も踏まえ、理由を付して答弁をしてください。行っていくのであれば、基本設計を初め、今後の予定を示してください。
後志管内古平町では、平成32年度までの適用の市町村役場機能緊急保全事業を利用し、庁舎更新を行うと伺っております。町長みずから積極的に取り組んでいるとのことであります。本市では、以前から同じメニューの活用を検討し、庁舎更新を考えてこなかったのか。また、考えていたのだとすれば、実施できなかった理由を説明してください。
次に、市民プール建設について伺います。
本年、第1回定例会では、市長は、プール建設調査費用として、約30万円を計上しました。市民プールの建設は、その陳情がかつての議会でも採択され、建設を望む市民の方からも要望が寄せられております。森井市政誕生以来、プール建設予定地について、調査、調査といいながら、適切な場所を示すこともできないまま時間が経過し、昨年第4回定例会では、何の説明等もなく、唐突に市長は、花園グラウンドを使用するということを述べたものであります。花園グラウンドに体育館とプールの併用施設を建設するとのことでありますが、いつ、どのようなきっかけでその案を進めることになったのでしょうか。
花園グラウンドは、朝野球や社会人野球の方々が利用しており、少年野球の皆さんも利用している状況があります。そのほか、多くの団体の方々が花園グラウンドを利用されておられると思います。関係者への聞き取り等により、小樽公園運動場、つまり花園グラウンドの利用状況を調査したところ、小樽軟式野球連盟、小樽朝野球協会、小樽少年軟式野球連盟を中心に各種大会を開催しており、小学生から中学生、高校生、大学生、社会人に至るまで、幅広い野球チームに利用されている状況となっております。小樽朝野球協会には34チーム、小樽軟式野球連盟には小・中学生を含め33チームがそれぞれ加盟しているとも伺いました。さらに、近隣中学校の部活動での練習のほか、大学、社会人チームの練習など、5月から10月までの間、雨天時を除いて、ほぼ毎日利用されており、花園グラウンドの平成29年度の利用者数の実績は、延べ人数で1万3,000人以上であると伺っております。
そこで伺いますが、市民プール建設、あるいはプールと体育館との複合施設を花園グラウンドにつくりたいということについて、これらの団体の方々に情報の提供、調整などは行っているのでしょうか。適地としては、旧緑小学校跡など、候補として挙げられる土地はほかにもあると思います。特に、旧緑小学校跡については、現在の小樽市総合体育館とも近接しており、公共交通機関を利用する上でもアクセスがよい場所であると考えます。また、本市において、なかなか進まぬ学校再編後の跡利用の促進という観点からも好ましいことであると考えます。そのような検討はなされたのか示してください。
小樽市総合体育館の老朽化も指摘をされているところでありますし、可能であれば、体育館とプールの複合施設の建設を進めるべきであると考えます。せっかく建設するのであれば、市民の皆様にベストな提案を行うことが重要であります。いずれにせよ、市役所周辺にも、勤労女性センター、総合福祉センター、市保健所など、老朽化し、ユニバーサルデザイン化も視野に入れた再編、更新等を考えなければなりません。市内全域でこうした公共施設の老朽化問題に対応しなければならないわけであります。具体的な計画は今後示すとはいえ、どのようなビジョンを持って、これらの公共施設の今後を考えているのでしょうか。
本市の公共施設等総合管理計画、これは森井市政になってから策定されたものであります。この計画には、人口のこと、財政のこと、施設の現状、国の政策、そして、将来の見通しと方針、目的等が記述されておりますが、その中に、市民の今後のために、本市がどうしていくのかという記述が詳しく記載されていないことに不安を覚えております。ここに、市民への影響について、具体的な記載がない中で、この計画を前提に、今後、実効性のある個別施設計画を策定することは可能なのでしょうか。その可否を、そして、将来市民にとってどのようなことが発生するのか、人口や財政状況を踏まえた上で示してください。
公共施設等の更新や新設等の事業について、他都市では、自治体、首長のリーダーシップが重要であると認識をしております。先に述べた、古平町における庁舎建てかえの事業、地域交流センター事業についても、町長のリーダーシップのもと、財政負担を極力軽減する工夫を施しながら前進させています。また、先日、我が会派が視察で訪問した富山県富山市でも、中心市街地の再開発に伴い、行政施設の統合新設を進め、さらにそれは、公共交通網の整備やコンパクトシティの推進など、まちづくりの重要な施策と関連しながら進められております。地方都市で目をみはる人口増加の状況が見受けられる千葉県流山市でもしかりです。いずれも自治体の首長のリーダーシップにより、しっかりと方向性を持った形で推進されております。
片や我がまちでは、森井市長はいつも、厳しい財政状況でということを理由に、積極的なまちづくりを行おうとはしておりません。この項目の質問について、小樽市の公共施設の更新を進める事を前提に、首長としてリーダーシップをとるという観点から、しっかり答弁することを求めるものであります。
続いて、国立小樽海上技術学校に関連して伺います。
校舎老朽化が最大の課題として、昨年7月に国立小樽海上技術学校廃止の可能性が示されました。以降、本市議会では、その存続に向けた方策についての議論が行われてきたところであります。同校存続に向けて、本市が今進めている市内小・中学校統合により生じた学校跡を、国立小樽海上技術学校の校舎として利用することはできないのかなど、さまざま議論を重ねてまいりました。市としても、この状況を好転させ、同校存続に向けた対応を続けているところであると思います。
同校を運営する独立行政法人海技教育機構からは、平成32年度以降の学生募集を行うか否かの判断は本年12月がめどである。これに先立ち、平成31年度の国の概算要求は6月15日が期限になるため、これまでに市の方策を示してほしいと伝えられていると、以前報告を受けておりました。まさしく同校存廃にかかわる一つ目のタイムリミットと言えるその6月15日が、くしくも本日であります。
そこで伺いますが、同校存続に向けて、本年第1回定例会に示された以降、これまで同校を所管する関係機関とどのような協議を行ってきたのでしょうか。また、小樽市として、どのような提案を行ったのでしょうか。そして、その結果はどうだったのか示してください。また、現時点で想定している課題等があれば、それについても示してください。同校存廃は、小樽市の人口問題に対しても、また、町の活力についても大きな影響が出るものであります。我々としても、是が非でも存続を望むものであります。明確に答弁してください。
次に、除排雪について伺います。
まず伺いますが、市民の多くの方は、今、市の除排雪について何を求めていると認識しているのか示してください。
平成29年度の除排雪について、排雪に関する苦情、要望が多数寄せられているにもかかわらず、市はほとんど対応できなかったという状況は、本年第1回定例会において明らかになったところであります。本年第1回定例会では平成30年度の予算案が示され、本市一般会計予算については、自民党、公明党、当時の民進党が示した修正案が、賛成多数で可決されたところであります。その修正案の中で、除雪費のうち排雪に関連する予算について、除排雪業務委託料7億6,414万円を減額修正したものであります。この修正は、平成29年第3回定例会で示された補正予算に計上されていた平成29年度の除排雪業務委託料7億7,690万円と比較して1,276万円も減額しており、これを原案どおり認めては、平成30年度も市民ニーズにかなった排雪事業が執行されることが期待できないので、市民ニーズにかなった排雪を行えるよう、再度の予算計上を求めて、一度市長に差し戻すという理由によるものです。
我々としては、当然、市がしっかりと精査をして、今定例会の補正予算案に当該部分も計上して示されるものと考えておりましたが、議案の中の補正予算には計上されておりませんでした。その理由は今冬の除排雪に関する検討が終わっていないとのことですが、なぜ検討に時間を要するのか不可解でなりません。
そこで伺いますが、平成29年度小樽市総合除排雪において、除排雪業務委託料について、平成30年3月末時点での執行額を示してください。また、平成29年第3回定例会後の予算額に対する執行率も示してください。そして、路線延長ベースで排雪対象路線のうち、排雪を行わなかった路線の割合を示してください。さらに、この予算を今定例会の補正予算案に計上できなかった理由を明確に示してください。
除排雪事業は、市民の冬の生活利便性を確保する核となる事業であります。そして、市民の生活利便性を確保するということは、市民の安心・安全を守るための施策として非常に重要なことであります。それは、市長が総合戦略で示したあずましい暮らしプロジェクトにも大きくかかわることであります。この冬の除排雪の状況は、多くの市民の方が不満に思い、不安な冬の生活を余儀なくさせられました。多くの市民の方が、「道路に高く雪を積むばかりで危ない」「全く雪を持っていってくれない」「除雪ステーションや市の雪対策課に電話をしても、排雪に来てくれない」「前までは排雪に入ってくれたのに、全く排雪が入らない」、本当に多くの市民の皆様の苦情が、我々のところにも寄せられております。当議会が本年5月11日に行った小樽市議会「市民と語る会」の場でも、参加の市民の皆様の口々から、同様のお声をいただきました。市民の皆さんは、安心できない、安全ではないと言っている。市民の皆様は、冬の小樽の状況をあずましくないと言っているわけであります。森井市長が進めた事業執行の結果、あずましいプロジェクトにうたっていることからも外れ、市民の安心・安全も守られていない状況をつくり出しているという今の除排雪業務の執行状況を見るに、森井市長は言っていることとやっていることが真逆であるとしか言いようがありません。それも、自身の公約で、しかも、一丁目一番地だと重要性を訴えている除排雪事業でそれが起こっているわけであります。今定例会で排雪に関する予算が計上されないということは、こうした市民の皆様の声が市長のところに届いていないのか、あるいは、認識していても知らぬふりをしているのか、私にはわかりません。しかし、もし、市民の皆様のこうした声を受けとめているのなら、排雪に関する予算を今定例会にしっかりと示し、不安に思っておられる市民の皆様に安心してもらおうと考えるのが小樽市の長たる者の仕事ではないでしょうか。
いずれにせよ、早く市民の皆様に御安心いただくためにも、一刻も早く当該予算を示し、議会の場で慎重審議を行いたいと考えます。見解と具体的にいつ提案するのかも示してください。しっかりとした排雪を行うことが、市民の多くの方々から求められているところですが、今、小樽市では、また新しい除雪ステーションを設置しようとしているようであるということも耳にしました。小樽市では、また除雪ステーションを新設する考えなのか示してください。市民の希望は、除雪ステーションの増設ではなく、排雪をしっかり行ってほしいということです。新しいステーションを設置すると、その分の経費が余計にかかります。厳しい財政状況の中で、これ以上余計なことはしないでいただきたいと考えます。
次に、民泊について伺います。
住宅宿泊事業法がいよいよ本日から施行されることになります。民泊に関する課題や法的な整備等について、これまでも議会の中で議論をしてまいりました。この法律を受けて、北海道では北海道住宅宿泊事業の実施の制限に関する条例を制定し、民泊営業に制限を設け、民泊施設周辺の住民の生活環境を守ろうと配慮しております。小樽市でも、本条例を受けて、本市の各地域で具体的に制限を行うところでありますが、それでも騒音やごみ問題など、不安の声が上がっているのも事実であります。
そこで伺いますが、現状、旅館業法における許可及び無許可施設に対して、これまで生じている住民からの騒音やごみ問題などの相談件数と主な内容を示し、それについて市はどのような対応をとってきたのか示してください。そして今後、住宅宿泊事業法が施行された後に、騒音やごみ問題が生じた際に、それらの問題に対して、市はどのように対応するのか示してください。
また、北海道で制定した条例を受けて、本市の特徴などを考慮に入れた本市独自の条例を制定する必要性はないのか伺います。また、住宅宿泊事業法が本日から施行となりますが、これまでは旅館業法の許可申請でありました。きのうまで本市で把握している、無許可施設数を示してください。そして、このような違法施設に対して、どのような対応を行い、結果どうなったのか、是正した施設数を示してください。
無届けの民泊が発生しないよう、しっかりとした対策も必要と思います。旅館業法にのっとった手続を行って営業している簡易宿所等の情報を、市でもホームページに掲載していると思います。これについて市民の方からは、届け出のある民泊は全て市のホームページで公表することが違法民泊をなくすために重要であるというお声もいただいております。なぜなら、届け出られた民泊施設が市のホームページに全て掲載されていれば、市民の方が自分の家の近所で営まれている民泊施設が違法民泊か否かを判断しやすくなり、もし違法民泊だった場合、市の担当所管に連絡しやすくなるからだとのことであります。今後、届け出のある民泊についても、その全てを市のホームページへの掲載を行うのでしょうか。こうした手法も用いるべきであると考えます。見解を伺います。
次に、高島漁港区における観光船事業に対する条例違反の許認可等の是正措置について伺います。
小樽市コンプライアンス委員会が小樽港の分区条例違反と判断した高島漁港区における観光船事業に対する市の許認可等について、これまで事業者に与えた許認可を取り消し、また、建築物については、通知の送達の日から3カ月以内に小樽港の分区に関する条例に適合するよう、用途の変更、または撤去を命じたとの報告を受けました。
そこで、当該建築物について伺います。現状、この建築物は、条例に反した状況であるわけですが、用途の変更、または撤去が行われるまでの間、当該建物について、使用の規制等は行うのでしょうか。答えてください。
次に、本件事案について行われた職員の処分に関して伺います。
本年3月末に、市長は、本件に関連した職員の処分を行ったと伺いました。その内容は、当該職員に対し、訓告や文書厳重注意等の処分が行われたとのことのようですが、それぞれの処分を何名の職員に行ったのか示してください。この問題は、議会でも取り上げており、市民の方々も、これらの処分についてどうなったのかと注視しております。市民の皆様への説明は行ったのか、お示しください。本件における該当職員に対する処分について、昨年第4回定例会、そして、本年第1回定例会でも質問をいたしました。その際の答弁では、今回の是正措置によって、その不利益処分の名宛て人から損害賠償が提起されるかもしれない重大な事案なので、事の推移を見てから処分の内容を判断する。職員の処分には、一事不再理が働き、最初軽く処分をしておいて、後から重い処分を二重に課すことができないからだとのことでありました。しまいには、処分対象者の中に本年3月末で退職する職員がいることを指摘しながら、発生するかしないかわからない損害賠償というものを勘案するという内容の答弁であります。これには疑義を訴えましたが、結局は退職者が退職する前に処分しなければならないので、年度をまたぎたくないという安易な発想で、形ばかりの処分が行われた状況です。この答弁をこの本会議場で行った方は、昨日、副市長選任案で不同意が決まった前総務部長であります。無責任な対応であったと考えます。もちろん、小樽市としての考え方をこの市議会本会議場で述べられ、その結果行われた職員の処分が訓告や口頭文書の注意等であります。
以前も言いましたが、行政は、法律による行政の原理にのっとり、公平・公正に行われなければならないことは基本中の基本であります。ましてや行政行為のど真ん中である許認可業務は市民の権利利益にかかわるもので、より慎重に行われなければならないものであります。この件は、本来であれば、対象職員に懲戒処分を与えるべき事案であるとも考えます。
今回の高島漁港区における観光船事業者に対する条例違反の行為は、行政として基本中の基本ができていなかった。それがこの小樽市で起きているという非常にゆゆしき状況です。市長は、そういう状況であることを認識できていたのか示してください。また、この職員の処分を行うに当たり、その判断がどのようにして行われたのか示してください。そして、確認のため伺いますが、森井市長の市政のもとでは、法令違反の行政実務を執行したことに対する責任はこのように軽いもので済まされるという認識でよろしいのか、見解を伺います。
それから、悪いことに、条例違反により市民の権利・利益に対して重大な影響を及ぼすような失態を犯す仕事をしても、軽い処分で済んでしまうという前例を、森井市政はつくってしまいました。このあしき前例が存在することで、職員の方々は緊張感を持たずに仕事をすることになるでしょう。ひいては、小樽市の行政の正確性、無謬性、安定性を欠くものとなってまいります。このような前例は訂正するべきと考えますが、市長の考えを示し、どのように訂正するのか示してください。
最後に、このような重大な問題について対象職員を軽い処分で済ませてしまった市長にも、重大な責任があります。市長はこの責任をどうとるのか。みずからを正す必要があると考えますが、見解を示してください。
最後に申し上げますが、これは質問ではないですけれども、昨日、当議会が議決した副市長選任案不同意に関し、森井市長の報道に対するコメントについてであります。
森井市長は、この不同意の議決を受けて、「不同意の判断は理由なき反対で、市民や職員のことを考えての判断とは思われない」とコメントした旨、けさの新聞に報道されています。昨日の採決の際の討論を市長は聞いていなかったのでしょうか。不同意の判断をした各会派の討論では、しっかりとその理由を明記しております。報道に発したコメントのペーパーも、最初のものが昨日ではなく、6月13日付になっていたのも解さない話であります。とにもかくにも、このような発言を公の場で行うことは、全く議会軽視甚だしいとしか言いようがありません。
(「そうだ」と呼ぶ者あり)
もう一度しっかりと各会派の討論を確認していただきたい。また、このような議会軽視ととられるような発言や行動を森井市長はこれまでも多数行っております。もう、いいかげんおやめになってはいかがでしょうか。
本日の議会運営委員会についても、答弁に関することが発端で混乱が生じ、よって、本会議開議のおくれを余儀なくさせられたところであります。明確な答弁をせず、不明確な答弁に徹する必要がどこにあるのでしょうか。議会での答弁を曖昧な表現でぼやかすことは、市民に対する市の考え方を明確に示さないということであり、市民に対してのごまかしと言わざるを得ません。私の質問に対して、改めて正確、明確、明瞭な答弁を求めるものであります。
以上、再質問を留保して、質問を終わります。
○議長(鈴木喜明)説明員の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)市長。
(森井秀明市長登壇)
○市長(森井秀明)中村吉宏議員の御質問にお答えをいたします。
初めに、小樽市公共施設等の管理・更新と、市民プール建設について御質問がありました。
まず、副市長が不在時の小樽市公共施設等マネジメント検討委員会につきましては、この検討委員会の設置要綱において、委員長が欠けたときは、副委員長が職務を代理すると規定しており、副委員長も要綱に基づき、財政部長が務めております。また、副市長が辞職後の検討委員会については、一度開催をしており、平成29年度に行った各施設の意見交換と将来のあり方のまとめについて協議をし、この結果については、平成30年第1回定例会での報告とともに、市のホームページで公表をしているところであります。
次に、本庁舎別館の更新等につきましては、本庁舎は、本館と別館のいずれも震度6強以上の地震に対し、倒壊または崩壊する可能性があり、さきの熊本地震の状況を鑑みますと、災害時における行政機能の確保は困難であることから、耐震化や建てかえは喫緊の課題であると認識をしております。現時点において建てかえ等の見通しは立っておりませんが、災害時には、残存機能を、倒壊を免れた施設へ移して業務を行うなどの対応が必要であるものと考えております。
次に、私の市政以降での国の施策を利用した本庁舎更新事業の予定につきましては、私としましても、将来的な本庁舎の建てかえに向けて、平成27年度から、庁舎建設資金基金に1,000万円ずつ積み立てを行ってきたほか、平成28年度には、前年度収支で約19億円の繰越金が生じたことから、庁内会議を開き、基金の積み増しを判断するため、本庁舎の建てかえに向けた方向性を改めて協議したところであります。
結果としては、限られた財源の中、市民の皆様にとって優先的に更新されるべき施設を見きわめるとともに、策定予定であった公共施設等総合管理計画との整合性を図りながら、本庁舎の建てかえは、引き続き必要な検討を行うことといたしました。その後、国が、平成29年度から32年度までの時限で、耐震化されていない市町村庁舎建てかえ等の財政措置として、市町村役場機能緊急保全事業を打ち出しましたが、その活用には、個別施設計画の策定が必要であるため、他の公共施設と総合的に検討する中では、活用できる期間内に本庁舎の個別計画策定は困難であると考え、活用しての建てかえは難しいものと判断をしたところであります。
次に、私の市政前での庁舎更新に係る検討につきましては、平成25年8月に庁舎建設準備委員会を設置し、本庁舎の将来的な建てかえに向けた方向性を協議するとともに、庁舎建設資金基金を設けて資金の積み立てを開始いたしました。しかしその時点では、市町村役場機能緊急保全事業という国の財政措置メニューはなく、一般単独事業債の活用で検討いたしましたが、厳しい財政状況においては本庁舎の建てかえよりも他の施策を優先し、引き続き検討を進めていくことにしたと聞いております。
次に、プール建設予定地について、花園グラウンドを使用するという案を示した経緯等につきましては、新市民プールの建設に向けては、平成28年2月に、庁内に検討会議を立ち上げ、昨年12月までに、6回会議を開催し、建設候補地などについて検討を行いました。
この過程において、まず建設候補地は、プール建設に必要な面積が確保でき、土地利用上の制限などの制約がない花園グラウンドと、旧緑小学校跡地、旧東山中学校グラウンドの3カ所に絞り込みました。また、施設形態につきましては、公共施設等総合管理計画との整合性を考慮して複合施設とし、その相手は、避難所に指定されているものの、老朽化や耐震化が課題とされ、一方、複合により相互利用の高まりも期待される総合体育館が適していると考えました。この結果、プールと総合体育館との複合による規模を想定した場合、現時点では、3カ所あった候補地の中で、花園グラウンドを念頭に絞り込んだところであります。
次に、花園グラウンドの利用団体の方々への情報提供等につきましては、花園グラウンドに複合施設を整備する場合、工事期間中はグラウンド利用ができなくなるなど、利用団体の皆様には大きな影響が生じると認識をしております。したがいまして、今後、花園グラウンドの利用団体の皆様に対して、これまでの新市民プールの整備に関する市の検討経過などを丁寧に御説明するとともに、整備により生じる影響や、これを緩和する方策などについての意見交換会を開催し、利用団体の皆様の御意見をお聞きしながら、具体的な検討を進めてまいりたいと考えております。
次に、旧緑小学校跡地を利用することの検討につきましては、庁内での検討過程において、先ほども申し上げましたとおり、旧緑小学校跡地も建設候補地の一つでありました。しかし、施設形態として、プールと総合体育館との複合施設が適していると判断をしたことから、施設の規模を想定した場合、十分なスペースを確保することができる建設地として、まずは、花園グラウンドを念頭に検討することとしたものであります。
次に、実効性のある個別施設計画の策定につきましては、個別施設計画は、今年度から平成32年度までの3年間で、公共施設等総合管理計画の基本的な方針に基づき策定するもので、まず前半2年間で、施設の集約化や複合化について、市民との意見交換会を踏まえて再編計画として策定し、その後の1年間でその再編計画施設の整備時期と、単独で残す施設の保全を含め、長寿命化計画として策定をし、個別施設計画策定を完了する予定であります。
また、総合管理計画策定の目的が、人口減少の進捗と財政面の厳しさが一層見込まれる状況にあって、多くの公共施設等の老朽化対策が課題となっていることから策定したものであります。さらにこの計画に基づく実行計画とも言える個別施設計画を策定することにより、長期的な視点に立った適切な施設管理を目指すものでありますので、計画を進めることによって、現状の市民サービスを全て維持できるものではなく、各施設のサービス内容によっては廃止や縮小なども想定されますが、将来の本市の規模に見合った施設の適正化に向けた判断となりますので、計画策定やその実施に向けて、より多くの市民との意見交換などで理解を得られるよう進めたいと考えております。
次に、小樽海上技術学校について御質問がありました。
初めに、同校を所管する関係機関との第1回定例会以降の協議につきましては、3月23日に海技教育機構の職員が来庁し、議員からの御質問にありました市の方策を示してほしい期限についてのことや、商業高校は海上技術学校の存続に向けた移転先として有力な候補になり得ること、今年度の小樽校の入学者は定員割れをしたことなどのお話がありました。今年度に入り、機構の担当理事がかわられたということで、4月27日に来庁されて、3月同様の期限等についてのお話を受けました。その際、本市としては、6月の期限に向けて方策を示すべく、庁内で精力的に検討しているところであることをお伝えしました。その後、5月25日に、海技教育機構と国土交通省海事局に総務部長ほか職員を向かわせて、本市の方策についてお示ししてきたところであります。
次に、本市が示した提案につきましては、海上技術学校の存続に向けた移転先の候補として、2件についての方策をお示ししました。
1件目は旧祝津小学校で、避難所としての機能を継続していただくことを前提に、土地、建物を無償提供し、実習棟の整備費相当額の一部を補助するという方策。2件目は小樽商業高校で、今後北海道に対して、商業高校の土地建物を本市に譲渡していただくよう要請を行い、本市が譲り受けることとなった際には、海上技術学校の存続に必要な土地、建物を提供するという方策です。また、これら場所の提供に関する方策のほか、海上技術学校の存続のめどが立った際には、より地域に根差し、愛される学校としてPRしていくために、本市を挙げて協力をさせていただくということについてもお示しをいたしました。
次に、提案結果につきましては、海技教育機構からは、「書面でしっかりとした提案をいただきありがたい、真摯に受けとめ、国土交通省とも協議した上で、書面にて回答する」とのお話をいただき、国土交通省からは、「現時点では本方策に対する方向性をお示しすることはできないが、機構と協議しながら進める」とのお話をいただいたところであります。
次に、現時点で想定している課題等につきましては、本市からお示しした移転先に係る方策のうち、旧祝津小学校を選択された場合には、建物が小さいことから、実習棟や生徒寮をどのように確保していくかが今後の課題になることが想定されます。また、商業高校を選択された場合には、これから北海道に対して、譲渡等の協力要請を行っていくことになりますので、その過程において、どのような条件で譲渡を受けられるかなどが今後の課題になることが想定されます。
次に、除排雪について御質問がありました。
まず、多くの市民の皆様が市の除排雪に求めていることにつきましては、例年市民の皆様から寄せられる市民の声では、除排雪作業の依頼、作業のおくれ、作業後の状況等に対する御意見、御要望などが多いことから、市民の皆様の多くは、冬期間における交通安全の確保とともに、冬の快適な市民生活の確保などを求めているものと考えております。また、これらに対応するため、私が市長に就任以来、きめ細やかな除排雪の実現に向けてさまざまな施策を実施し、除排雪の改善を進めているところではありますが、昨年度は、一部の地域で排雪作業のおくれが見受けられたことや、一部のバス路線で運行に支障を来す状況が生じたことなどから、今後においてもさらなる改善を進めてまいりたいと考えております。
次に、除排雪業務委託料につきましては、決算見込み額は約8億510万円で、第3回定例会補正後の当該予算との割合は約104%であります。
次に、排雪作業の状況につきましては、平成29年度の全排雪路線延長に対する排雪作業未実施の延長割合は約3割であります。
次に、除排雪業務委託料を今定例会で計上できなかったことにつきましては、現在進めている昨年度の除排雪に関する検証を終えた後、改めて補正予算を計上することとしたため、今定例会に計上することはできませんでした。
次に、当該予算の議会審議につきましては、早期に議会へ予算案を計上させていただきたいと考えておりますが、現在、平成29年度の除排雪の検証を進めており、今定例会に補正予算を計上することはできませんでした。今後においては、速やかに検証を終え、今年度の除排雪計画を策定し、第3回定例会に補正予算を計上してまいりたいと考えております。
次に、除雪ステーションの新設につきましては、現在、平成29年度の検証を進めており、その結果を踏まえた上で、新たな施策やステーション体制についても検討してまいりたいと考えております。
次に、民泊について御質問がありました。
まず、現状の旅館業法の許可及び無許可施設における住民からの騒音やごみ問題などの相談につきましては、平成29年度の相談件数は24件で、主な内容は、ごみの出し方に関するもの、大声で騒ぐ等の騒音に関するもの、外国人の出入りに不安があるというものです。相談に対する本市の対応は、ごみ問題や騒音などについて、保健所と庁内の関連する部署が施設を確認し、営業者や管理人に対して注意するほか、適切に対応するよう促しております。
次に、住宅宿泊事業法が施行後の騒音やごみ問題等についての対応につきましては、住宅宿泊事業法の届け出のある施設に対しては、基本的に北海道が対応することになりますが、本市に直接相談があった場合は、相談内容を北海道へ連絡し、北海道は事業者へ適切に対応をとるように指導し、その結果を相談者へ連絡することになります。また、無届けの施設に対しては、住宅宿泊事業法施行後も、従来どおり、旅館業法に基づき、保健所が中心となり対応することになります。
次に、民泊に関する本市独自の条例の制定につきましては、今月15日から施行される北海道住宅宿泊事業の実施の制限に関する条例は、家主不在型の民泊で不特定多数の宿泊者が出入りすることなどによる生活環境の悪化を防ぐことに主眼を置いて制定されたもので、本市としてはこの条例に基づいた運用をしてまいりますが、今後、道条例による運用に不都合等が生じた場合は、独自条例の制定について検討してまいりたいと考えております。
次に、旅館業法による無許可施設につきましては、本年5月31日現在で、紹介サイトや市民からの情報提供により、本市において把握している施設数は29施設です。
次に、旅館業法の無許可施設に対する対応とその結果につきましては、本年5月31日現在で、平成28年度以降の指導施設数は59施設あり、これまでの対応は、現地へ調査に赴き、不在の場合、保健所に連絡を促す通知文を施設の郵便受け等に投函し、連絡がない場合は、所有者を特定し、指導文書を送付しております。その結果、5施設が旅館業法の許可を取得し、そのほか25施設が紹介サイトから削除をされていますが、指導を継続中の29施設を含め、今後も引き続き動向を注視してまいります。
次に、住宅宿泊事業法に基づく民泊施設の市ホームページへの掲載につきましては、ホームページの宿泊施設一覧に新たに民泊のカテゴリーを設け、事業者の意向を確認した上で順次掲載をしてまいりたいと考えております。
次に、高島漁港区における観光船事業に対する条例違反の許認可等の是正措置と、職員の処分について御質問がありました。
まず、観光船事業に係る建築物の使用の規制等につきましては、港湾法では、分区条例違反となる建築物について、「撤去、移転若しくは改築又は用途の変更をすべきことを命ずることができる」と限定列挙されておりますが、使用禁止等の規制については規定されておりません。また、当該建築物の使用を禁止する他の法令等も確認できないことから、規制はできないものと考えております。
次に、職員の処分内容につきましては、訓告3名、文書厳重注意1名の措置を行ったところであります。
次に、処分に関する市民の皆様への説明につきましては、懲戒処分を行った場合は、小樽市職員の懲戒処分に関する公表基準に基づき、記者クラブ等への発表または資料提供により公表をしておりますが、懲戒処分には至らない訓告等の措置については、原則このような方法での公表をしておりませんので、本件についても同様の対応としたところであります。
次に、条例違反の認識につきましては、高島漁港区の観光船事業について、当時は適法であるとの認識のもとで一連の許認可を行ってまいりましたが、昨年8月にコンプライアンス委員会からの分区条例違反との御指摘を受けたことは、市政をあずかる者として大変申しわけなく思っております。この結果を真摯に受けとめ、私自身の責任のとり方として減給条例を提案するとともに、臨港地区内の現況調査を行って実態を把握し、今後このようなことが繰り返されないよう、審査基準や事務処理マニュアルを作成して、再発防止に努める必要があるものと認識をしていたところであります。
次に、職員の処分に当たっての判断につきましては、条例違反となった行為について、職員分限懲戒審査委員会に諮問をし、その答申に基づいて訓告等の措置を行ったところであります。
次に、職員の処分に対する認識につきましては、職員分限懲戒審査委員会の答申に基づいて、措置の中では最も重い訓告、その次に重い文書厳重注意としたところでありますので、適正な処分を行ったものと考えております。
次に、職員の処分の訂正につきましては、先ほども申し上げたとおり、適正な処分を行ったものと認識しておりますので、今回の処分を見直す考えはありません。
次に、職員の処分に対する私の責任につきましては、こちらも先ほど申し上げたとおり、職員分限懲戒審査委員会の答申に基づいて、適正な処分を行ったと認識しておりますので、御指摘には当たらないと考えております。
(「議長、14番」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)14番、中村吉宏議員。
○14番(中村吉宏議員)再質問をさせていただきます。
まず、公共施設等の管理・更新、それからプール建設に関してですが、市の本庁舎別館について更新を具体的に考えているのかという質問の箇所なのですけれども、災害が発生した場合の対応の考え方ということも含めてだったのですが、震度6強で倒壊をするという危険性が高いのだというお話の中で、ただ、そういう状況でありながら、見通しが立っていないという御答弁でありました。
本質問でも申し上げたように、今大きな地震が日本列島を襲うような情報が、結構頻度が高いといいますか、発生する確率が高いことが示されている中で、見通しが立っていないというのが、少しそれもどうなのかというふうに思うわけであります。市民の方はやはり不安だと思うのです。これは、見通しだけでもいつぐらいまでに立てるとか、そういう内容を、もう少し詳しくしっかりとお話をいただきたいと思います。
それで、もしそういう災害が発生した場合に、倒壊を免れたものについて、別なところに運んで対応するということですけれども、どこに運ぶことを想定しているのでしょうか。恐らく東日本大震災が発生したときには、たしか午後2時46分でしたか。というと、市役所の庁舎内で、もし平日であれば、ここにいらっしゃる職員の皆さんはお仕事されているわけですよね。そこで震度6強レベルの地震が来た場合に倒壊の危険があるというのであれば、恐らく人的災害を含めてかなり大きな被害が出て、物を運び出すとかそういうレベルのお話ではないことが想定されるのです。そうなった場合にどうやって対応するのかということを示していただきたい。
それから、この項の質問です。全体を通してなのですけれども、今、小樽市の公共施設等総合管理計画が示されている中で、その中で個別の計画を策定していくに当たって、優先順位をつけながらということですけれども、市民の方にお話を伺うと。これも今、計画の具体的なスパンといいますか、その優先順位についても、一般的に市民の方が会合ですとか趣味やサークル等で利用されている施設と、行政の中枢を担っていく、先ほど申し上げたように、防災やそういったかなめのことも行わなければならない、あるいは、市民サービスにとって重要な市の本庁舎とを考慮したときに、優先順位といいますか、同じく老朽化してきていると思うので、優先順位というのは、必然的にこの市の本庁舎は高まってくるのではないかなというふうに考えます。その中で市として、ほかの施設等を考えていく中で、この本庁舎の部分をどういう位置づけで考えているのか、お示しいただきたいと思います。
それから、他の施設で、私が本質問の中で例示をしたところの中で、勤労女性センターや総合福祉センター、保健所ということを挙げさせていただきました。これらについても、恐らく耐震基準を満たしていない中で、長寿命化というお話もありましたが、本当に長寿命化が可能なのかどうか。この列挙した建物についてそれが可能なのか、お示しいただきたいと思います。
また、複合化について、市民のお声をいただくという市長の答弁でしたけれども、その方法ですとか、いつごろからかかって、いつまでに終わらせてというようなところも具体的に示していただきたいと思います。
それから、プールについて、まだ花園グラウンドの利用団体には何も言わない中で、ここにつくりますということを、議会に、公の場で公表をされたということですけれども、ふだんから市民目線ですとか市民のためにと言っている市長として、これはどうなのですかね。いきなり決めましたというような体で、花園グラウンドでつくりますというような体での報告だったかと思いますけれども、先に、花園グラウンドを前提として、市民の方に意見を伺いたいのですということをまず議会に示しながら、市民の方のお声をいただき、そして候補地として決定していくという過程が順当な手順なのではないでしょうか。これは、利用団体の方を含めて、市民の方も驚いていますし、私は、プールの建設を強く望む方からも、なぜ花園グラウンドなのだろうねというお声もいただいているのですよ。
(「町会にも話ないんだから」と呼ぶ者あり)
そういう中で、しっかりと議会に示す、あるいは方向性を決める前に、一度これは、花園グラウンドありきということではなくて、候補地が先ほど三つ挙がりました。花園グラウンド、旧緑小学校跡、旧東山中学校グラウンド。この中でどこがいいのかということを、情報を含めて、グラウンドの利用団体や水泳の団体や関連する市民の方たちにしっかり伝える作業をまずするべきであると考えますけれども、この点、お考えをお示しいただきたいと思います。順序が違うと、私は思います。
それで、もう一つですけれども、花園グラウンドを使うということ以外に、私は、旧緑小学校の跡利用としても、旧緑小学校の跡地にプールと体育館の複合施設をつくってはいかがかという提案をしました。これは広さが足りないのでしょうか。物理的に不可能なのでしょうか。旧東山中学校のグラウンド跡は、物理的に可能なのでしょうか、不可能なのでしょうか。私の考えとしては、旧緑小学校跡に体育館とプールの併設の施設をつくって、花園グラウンドは、今までどおり利用者に使っていただくと。体育館をもし併設で新設するのであれば、今の体育館の跡を駐車場にすればいいのかなと。このようなビジョンを持っているのですけれども、これについても見解を示してください。
それから、海上技術学校の件ですけれども、これも代表質問等で他会派の議員の皆さんがいろいろ質問をされておりました。旧祝津小学校の案、それから商業高校の案、2案を今、国土交通省、海技教育機構に示していらっしゃるということですけれども、ここまでの議論経過を踏まえて、この二つの提案の中で、今、商業高校については小樽市の所有ではなくて、先ほどの答弁ですと、商業高校が選択されたら、北海道と協議してということでしょうか。その後、北海道で譲渡してくれるような状況になれば、進めていくというようなお話でしたけれども、これは、商業高校は、松ヶ枝中学校と西陵中学校の統合校の候補として挙がっているところで、教育委員会でも話を進めているところだと思うのです。ここに海上技術学校を統合させていくというような案であるかのような答弁が昨日より以前に行われておりましたけれども、これは、市長部局と教育委員会で、きちんと協議といいますか、市長部局からしっかりと、これでいこうと、こういう方針でいこうということを、教育委員会にある程度期間をとって事前に相談をしたりですとか、また、中学校の統合計画などのところと関連させて、可能なのかどうかというのを、しっかりと協議できているのでしょうか、庁内で。この点を1点伺いたいと思います。
それから、除排雪に関連してですけれども、いろいろとこの除排雪は、市民の皆さんのお声というところをお伝えさせていただきました。排雪作業の要望というのが非常に多いのですというお話をさせていただいていく中で、小樽市の認識としては、市長がきめ細やかなと、そうとは我々は考えていませんけれども、除排雪をやってきているのだということのようです。排雪作業が進まなかったという御答弁が最初のところでありましたけれども、何で排雪作業が進まなかったのか、昨年度は除排雪事業で排雪作業が進まなかった理由を示してください。
それと、この除排雪に関する補正予算案は、今定例会に示してもよかったのかなと。目下検証中です、検証中ですというお話をされていますけれども、かかったお金がわかっていますと。昨年の執行率、足りなかった分を恐らく流用したのだと思いますけれども、104%ということは、執行率が予算に対してオーバーしたと。オーバーした分が見えている。そして、昨年、排雪を行わなかった路線が、予定している路線の3割ありましたと。ここから容易に予算の計上というのはできるのではないですか。あとは、掛ける単価でしょう。できませんか。ということは、検証というのはそんなに難しいことなのでしょうか。個別にどういう除排雪方法をするというようなことではなくて、金額的にどのぐらい必要だった、不要だったという判断というのは、こういうところからできるはずなのです。その上で、方法論の個別検証は、追ってまたやっていけばよろしいのではないかなと。したがって、第2回定例会に補正予算案を提案できなかったという理由にはならないと思いますけれども、この点についての御認識を、もう一回示してください。
それから、除雪ステーションの増設、さらなる新設はしないのですか、という質問に関して、何かやるのだか、やらないのかわからないというような内容の答弁でした。何か新設を必要性があれば云々と言っていますけれども、新設する必要があるのだったら、何か現状で、こういう理由があるからとかというのがあれば示してください。ないのであれば、私は、質問の中で、不要だと思いますということを言っているので、しっかりもう、予算も厳しいので、除雪ステーションの新設などはしませんと言い切っていただきたいと思います。いかがでしょうか。
それと、民泊に関連してです。民泊の関連は質問ではないのですけれども、1点いろいろ問題が出ている中で、住民の方の不安がないようにしっかりと御対応をいただきたいというお願いと、ホームページに掲載することで違法民泊の発見がしやすくなるよという声は、私も市民の方からいただいたアイデアで、なるほどなと思いましたので、ぜひ取り組みを進めていただきたいと思いますので、お願いします。
それから、高島漁港区の問題ですけれども、この建物について、条例違反の状態であるにもかかわらず、使用の差しとめ、禁止等は行えないと。法令の根拠もないと。だから規制できないのだと。だけれども、条例違反の状態は続いているわけですよ。これについて小樽市としては、どういう対応をするのですか。もう今シーズンが始まっていると思いますけれども。漁港区の方、漁業者の方たちからも、あの船を走らせたら危ないですとか、そういったお話もずっと議論経過の中で出てきたと思います。よもや、営業させるなどという話にはならないのでしょうけれども、この辺の対応をどのようにしていくのか。法令の根拠もない。でも、片や、事実状態としては条例に反している状況だ。これについて、どういう対応をしていくのか、しっかりとお示しいただきたいと思います。
それから、処分についてですけれども、職員分限懲戒審査委員会で審査がされたと。それに基づいて職員の方を処分したということですけれども、何を根拠にして、今回、この職員の方たちの処分の量定といいますか、こういう処分をしますということを判断したのか示してください。この問題は、本当に私も本質問の際にいろいろお話をさせていただきました。市長は、職員分限懲戒審査委員会で判断して、普通の妥当な処分ですと。妥当な処分をしたのだから、何も問題はないのですと述べましたけれども、これは本当に、法令や自分たちでつくった条例に違反をした状況で、許認可行政をやっている都市などほかにないと思うのです。あり得ないのです。許認可を出すということの重要性を全く認識されていらっしゃらない。言わせてもらいますと、行政の素人がやったような仕事ですよね、これ。それについての責任がどうなのかと。だから、本当だったら重いのではないかということをお伝えしたにもかかわらず、重くないのだ、妥当なのだということでありました。
今申し上げたように、職員分限懲戒審査委員会の判断が、その根拠は何だったのかということと、それからもう一つ、市長は、御自分で50%の給与減額条例を出されています。ただ、議会ではこれについて、この問題が大きな要因として、辞職勧告決議を可決させているわけです。それぐらい重い内容なのですけれども、そこと比較してこの量定というのは妥当だったのか、もう一度示していただきたいと思います。
それと、この処分について、何も問題はないのだと、適正だったのだと。だから市長は、責任はないのだと言いますけれども、許認可の業務というのは、先ほども申し上げましたが、非常に重要なのです。市民の権利や財産を左右する行政の行為なのです。それを誤っても、文書一枚、あるいは口頭で、だめだよと叱られるだけであれば、皆さん、緊張感を持って仕事をしなくなるのではないのでしょうか。それはとどのつまり、誰が被害を受けるのかと言えば、市民なのです。正しい許認可判断をしなくたって、別に普通に仕事をして、朝8時50分から17時20分まで仕事をしていれば、少し怒られるぐらいだからいいやと。こういう論理なのです、市長がおっしゃっていることは。だから、それはおかしいですよねと。そうなってしまいますよね。それが、現状、小樽市で起こっているということについて、市長の責任を問うているわけですから、しっかりとお答えをいただきたいと思います、もう一度。
○議長(鈴木喜明)説明員の答弁を求めます。
(2分経過)
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)市長。
○市長(森井秀明)中村吉宏議員の再質問にお答えをいたします。私から答弁をしたこと以外におきましては、各担当から答弁させていただきたいと思っておりますので、よろしくお願いいたします。
まず私からは、本庁舎の更新や建て直すということにおいては、ほかの施設よりも優先順位が高いのではないかという御質問があったかというふうに思います。
私自身もやはり、熊本地震であったり、さまざまな地震等の災害があった場合においての市役所の機能の重要性というのは非常に認識をしているところでありますけれども、ですので、本庁舎、別館も含めて、建てかえていかなければならないということそのものにおいては認識をしておりますが、先ほども答弁させていただいたように、現在、公共施設等総合管理計画の個別計画に向けて取り組んでいるところでありますけれども、その中で、最終的にその優先順位がどの位置にあって、その建設の優先順位がはっきり示すことができるようになって、その上で、いつごろに建設をしていくということが示せるようになるのかなと考えておりますので、優先順位自体は高いほうだとは思っておりますが、現状において、何番目とか一番上だとかということを表現することは難しいものと考えております。
それから、もう一つ私からは、御質問の中で、このたびの高島漁港区における案件で、処分が軽いのではないかと。本来であれば、その責任は重く、より重い処分を行わなければならない中で、市長自身が軽い判断をなされているのではないか、やはりそれについては改めるべきという観点で、最後にそのような御質問があったかと思いますけれども、今までも答弁させていただきましたが、当時におきましては、私もそうですが市役所職員も、適法であるとの判断のもとで進めていたところでございます。
(発言する者あり)
その中で結果的に、コンプライアンス委員会からの御指摘を受けて、その上で、問題点について市役所としても認識を改め直して進めているところでありますので、職員自身においては、そこに対しての認識について、違法性を、いわゆる悪質に故意にやったというわけではございません。ですから、このたびにおいての処分そのものは、私は、職員分限懲戒審査委員会の中でも諮られた内容が適正だというふうに思っておりますし、私自身は、出された内容において、私自身もそれが適正だというふうに思っておりますので、今回の処分そのものがもう既に重い処分であると考えておりますから、御指摘には当たらないと考えているところでございます。
(「市長が適正って言ったって誰も信用しないけどね」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)どなたですか、説明員の方は。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)財政部長。
○財政部長(前田孝一)私からは、冒頭の、公共施設等の管理・更新と市民プール建設についての中の、公共施設等総合管理計画の関係の部分で2点ほど御答弁いたします。
まず、勤労女性センター、社会福祉センター、市保健所。この列挙した施設の長寿命化が可能なのかということでございますけれども、いずれの施設につきましても、老朽化が著しい施設だと思います。したがいまして、単体での長寿命化は難しいのかなというふうに思ってございます。複合化、そういったことも視野に入れながら、今後計画を立てていきたいというふうに考えているところでございます。
また、市民との意見交換会につきましては、詳しい、何月とかというような資料は持ち合わせてはいませんが、先ほども市長から答弁がございましたとおり、個別施設計画につきましては、本年度から3カ年で計画を策定することになってございます。その最初の2年間で再編計画というのを策定いたしますので、まずはこの中で市民意見交換会を開催いたしまして、その再編計画を策定、進めていくというふうな予定になってございます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)建設部長。
○建設部長(上石明)中村吉宏議員の再質問にお答えいたします。
私からは、除雪に関して3点、御質問がございました。
まず1点目、排雪のおくれた理由について、これについては今まさしく検証を行っているところでありますけれども、考えられる、今想定されるのは、まずステーションごとによって、排雪の距離が違うということもあります。そういう影響があるのかどうか。そして、今回1月下旬から2月にかけて、やはり気温が低くて、少し雪が多かったということがありました。その時期というのは、ちょうど貸出ダンプも始まりますし、国、道の排雪も重なってくるところもあります。そういったいろいろな環境の中でおくれたのかどうか。そしてさらに、我々で協議を行いながら排雪に入っていただいているのですけれども、要は、排雪協議のやり方に何か問題があったのか。そういった多方面から見ながら、やはり検証を今進めているところなので、具体的にこれという理由について、今お示しすることはできません。
二つ目に、補正予算について、今定例会で示すべきではないかという点がございました。今回、実際にその検証としましては、まず第1回定例会で提案させていただきました、塩谷4丁目の雪堆積場の件なのですけれども、要はこの堆積場の増設は我々も必要と考えておりますので、改めてここの必要性の検証もしておりますし、また違うところ、やはり新たな雪堆積場の確保も必要と考えておりますので、それについて、今検証、要は探しているという状況でありますので、見つかれば新たに、また必要な予算も計上しないといけませんので、今回は難しかった要素になっております。
そして、もう一つとしましては、第3種路線における出動基準の見直しは引き続いてやっているのですけれども、これについても、今回、平成29年度の検証を踏まえながら、どこまで試行の拡大路線ができるのかどうかも今、検証させていただいているところでございます。そして、先ほどの件とつながるのですけれども、やはり排雪作業のおくれ、これについても今検証をしているという点で、こういうことを今検証していることもありまして、今回、補正予算としては計上することができませんでした。
三つ目、新ステーションのことで御質問がございました。要は、必要性があるのであれば理由を示していただきたいということですけれども、やはり今回、排雪のおくれ等を踏まえて今検証して、その中で本当に新しいステーションが必要かどうかというのは、確かに検討の一つに挙がっております。ただ、新しいステーションをつくるということは、やはり分割発注になりますので、新たなやはり経費も発生してくるということもありますし、そして、要は、機械の確保も必要だと。それが新たに必要なのかどうかもありますし、また事業者の担保も必要だということもあります。そして、オペレーターの確保ということもあります。そして、そういったいろいろな中のものをきちんと検証していかないと、やはり新たなステーションができるというのがなかなか簡単にできるものではございません。そういったものも踏まえて、しっかりとやはり検証して、そこで出たものをしっかり議会に御説明していきたいというふうに考えております。
(「検証しないで7ステつくったのが間違いだった……」と呼ぶ者あり)
(発言する者あり)
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)産業港湾部長。
○産業港湾部長(加賀英幸)中村吉宏議員の再質問にお答えいたします。
高島漁港区の観光船の施設を今後どうするのかという、そういった部分についてのお尋ねだったかと思いますが、まず市長から答弁させていただいたように、あの施設の使用制限、それについては、現状では制限する根拠が見当たらないということで、できないような状況でございます。
それとあわせて、船の運航、これについては、運輸局に届け出をして、運航許可といいますか、運航できるような形になっておりますので、船自体の運航はできるものと考えております。それで、先ほどお尋ねがございました営業権、この制限、これについてはどうかということでございますが、まことに申しわけございませんが、現状では、その営業権の制限についてまで、産業港湾部としては確認ができていない状況でございます。これにつきましては、顧問弁護士に改めて相談させていただきながら、必要な措置をとっていきたいと考えております。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)総務部長。
○総務部長(日栄聡)中村吉宏議員の再質問にお答えいたします。
私からはまず、本庁舎の更新の見通しが立っていないと。早く立たせるべきではないかということでございますけれども、他の公共施設、いろいろな施設も老朽化している中、今後、各個別計画を策定することになっておりまして、委託業者にお願いしながら再編プラン、こういったことが示され、これをもとに検討することとしているところでございますが、それが平成32年度となっているところでございまして、繰り返しなのですけれども、現時点では、見通しについては立っていないというところでございます。
それから、災害が起きた場合について、残存機能を、倒壊を免れた施設へある程度業務を移行するということについてなのですが、日中、震度6以上で倒壊する可能性がたくさん建物としてはあるのですけれども、少なくとも耐震化されている消防庁舎ですとか、こういったところが残るということもありまして、その時点で、残存機能を、どこか、どこになっているのかということはわかりませんが、残っている施設へ移動するということで考えております。
(「消防庁舎じゃ足りないでしょ」と呼ぶ者あり)
はい。確かに足りない部分というのはあるかもしれませんけれども、例えば小樽市民センターですとか、いろいろな施設が残る可能性がありますので、そういったところに移すということを考えております。それから、日中、人的被害に遭って人がいないという可能性もありますけれども、そこは少し課題として認識しているところでございます。
それから、プールの関係について、花園グラウンドの利用団体には話さずに決めたのかということでございますが、まず、話し合うに当たって、何かこちらとしても、市としてもその方向性といいますか、土台になるようなものを一応決めておくべきだということもありまして、まずは花園グラウンドを念頭に候補地として挙げたということでございまして、最終的には三つの候補が残ったわけなのですけれども、まずは花園グラウンドで話し合っていきたいということでございます。また、旧緑小学校は広さ的には小さいのかというお話もございましたけれども、今後、実際のこの体育館、プール、これの規模・機能ということをいろいろな御意見を伺いながら決めていきますので、まず十分なスペースを確保するということとして、その建設地として、まずは花園グラウンド、これを念頭に検討したというところでございます。
それから、海上技術学校の話なのですが、商業高校には、今、統合校の話が出ているのではないかと。教育委員会ときちんと話し合っているのかということでございますけれども、これについては、関係部長会議、教育長、教育部長あるいは財政部長も含めた関係部長会議をつくっておりまして、その中で確認の上、ここを候補地として挙げたところでございます。
それからあと、処分の関係でございますけれども、何を根拠に量定を判断したのかというところでございますが、審査内容につきましては詳しく申し上げられないのですけれども、職員分限懲戒審査委員会の中で話し合われまして、産業港湾部から事故報告書をいただきまして、これをもとに事務局で審議資料を作成しまして、これに基づいて職員分限懲戒審査委員会が行われまして、3月下旬における状況、つまり条例違反がありましたが、これと、これに伴う損害賠償、これが発生していないという観点で審査した結果、訓告等の措置、これが相当ということで答申されまして、その答申をもとに、妥当として訓告等の措置を行ったところでございます。
(「相当になった根拠を求められてたんじゃないですか」と呼ぶ者あり)
(「議長、14番」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)14番、中村吉宏議員。
○14番(中村吉宏議員)再々質問を幾つかさせていただきます。
本庁舎の別館の建てかえですが、何か個別計画もこれからで、優先順位と、何か堂々めぐりのような話になりますけれども、総務部長はいいですよね、本館ですからね。別館よりも強度が強いと言われているので、総務部長は生き残ると思いますけれども、あと、消防長と。いや、本当、やはり災害とは最悪の状況を考えなければならないだろうと私は考えるのです。その上で、やはり優先順位というのは早目にしなければならない。その中で、今、個別施設計画を立てて、優先順位という答弁ですけれども、その中で、個別計画を立てていく中でも、やはり優先順位を上げなければならないものなのではないかなと。
先ほどの答弁の中で、残存物を消防庁舎に運び込んでというようなお話もありましたけれども、消防だけではどうしても機能として足りるのかと。消防は消防で災害対応をしなければならないでしょうし、今の消防庁舎のスペースで、十分市としての災害対応が可能なのかどうか。これは非常に気になるので、1点お答えください。それから、本当にこれは急いで進めていただきたいなという要望として、これは1点申し添えます。
それから、プールの件ですけれども、どういうことなのでしょうか、質問の冒頭にも申し述べましたが、明確、明瞭に答弁してくださいというお話をしました。今の総務部長の答弁ですと、必ずしも花園グラウンドで決めたということではないのですね。可能性の一つということで捉えてよろしいのでしょうか。あるいは、旧緑小学校、それから旧東山中学校のグラウンドという案も挙がっていたけれども、今、まずは花園グラウンドでお話を皆さんとしてみたいのだと。これは、あくまでも可能性というレベルで考えていていいのでしょうか、市民の皆さんにお話を報告するときに。それとも小樽市が、ここにプールをつくりますという小樽市の方針として、それを伝えて協力を求めるというレベルのものなのでしょうか。ここを1点、確認をさせてください。しっかり明確に答えてください。
それから、除排雪に関してです。随分小樽市は検証が好きなのだなという印象ですけれども、塩谷の堆積場がどうであるということと、排雪に関する予算をつけるということと、関連はあるのでしょうか。要するに、雪堆積場を確保するには、その場所と予算を検討されるということですけれども、排雪に関連する予算をつけるのであれば、必要な予算を計算して、財源を見つけて計上するだけだと私は思うのです。これをなぜ関連しなければならないのか。関連をするから、排雪のこの関連予算が計上できないように聞こえたのですけれども、何か関係があるのでしょうか。お答えください。
あともう1点、ずっと検証、検証、検証というお話がありました。では、その除排雪の排雪に係る部分の検証はいつ終わるのか。第3回定例会で改めてというと、もう第3回定例会というのは、本当に除雪がもう間もなく動き出すというような時期に行われるわけです。そこで、予算が十分か不十分か、不十分であればもう少し見直すべきではないのかとか、いや、これは必要十分ですよねという議論を十分にできる時間が少ないのです。だから、早目に出してほしいということを市民の皆さんのために言っているわけであって、第3回定例会に限らず、例えば、臨時会の開会だって要求できるのだろうし、いろいろなやり方があると思うのです。何か議論を十分に議会でさせてほしいなと思うのですけれども、もう少しスピードアップをしていただきたいと思うのですが、この点はいかがでしょうか。
それと、高島漁港区の問題ですが、職員分限懲戒審査委員会は、内容は申し上げられないような答弁でしたけれども、私はその判断をした基準というのが何なのかという質問をしたのですが、事故報告書が上がって、書類が上がって、それで、例えばこの処分を行うにはこういう前提があって、あるいはこういう規定があるからこの処分で正しかったのだというのをお示しいただきたかったのです。そういうお答えをいただければなと思います。
いずれにせよ、小樽市政の理論でいけば、遡及効ではなくて、いわゆる二重処罰を禁止するような一事不再理などという理論をとるわけですから、一度行った職員の皆さんへの処分というのはできないのでしょうけれども、どうしてもこういう処分を行ったことについては疑問が残るので、そこの基準について、もう一度きちんと御答弁をいただきたいと思います。
○議長(鈴木喜明)説明員の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)建設部長。
○建設部長(上石明)中村吉宏議員の再々質問にお答えいたします。
まず1点目、雪堆積場のことが今回計上できない、予算計上しない理由とどうつながるのかという点ですけれども、今、我々が探している雪堆積場の部分というのは、市民の雪を入れるところを探しております。そうなると、そこの管理等の経費が発生するものですから、それが予算につながるものなので、今回、予算が発生するのであれば、改めて予算の修正もありますので、そのために今回は上げられなかったという点でございます。
2点目、除排雪の検証がいつ終わるのかという点ですけれども、今、検証を行いまして、来月早い時期にはある程度固まるのかなと思っております。ただ、我々も第3回定例会で、今、予算計上を考えておりますけれども、いきなりその中でいろいろなことを議論していただきたいと思ってはございません。事前に、そういった変更等も踏まえて、変更の内容につきましては、しっかりと議会に御説明をしながら、第3回定例会で予算を計上していきたいと考えておりますので、その方法等も含めて御相談させていただきながら、きちんと説明は事前にしていきたいというふうに考えております。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)市長。
○市長(森井秀明)中村吉宏議員の再々質問にお答えいたします。私からは、1点答弁させていただきます。
プールと体育館の複合施設の場所においては、花園グラウンドがもう決定なのかというような御質問だったかと思いますけれども、市の方針としては、この場所でやりたいということで、皆様に対してお示しをさせていただいたところではございますが、これはまだ最終決定というところではございません。皆様とお話をして、それをこの内容で進めていきたいということを、共通理解を得て、最終的に決定していきたいと思っております。
(「皆さんと共通理解なんてできるのかな」と呼ぶ者あり)
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)総務部長。
○総務部長(日栄聡)中村吉宏議員の再々質問にお答えいたします。
本庁舎について、個別計画を立てる中でも、残存機能、こういったことを移すということで考えておりますけれども、それについて、消防庁舎で足りるのかどうかということでございますが、災害時の状況といたしましては、非常に想定しづらい部分がございまして、その災害規模によっては、残存施設も変わってくると思います。確かに、消防庁舎で対応し切れない部分ということも考えられますけれども、その時々の状況によって、残存機能を、それから残存施設、残存人員、こういったことも勘案しながら対応していきたいというふうに考えております。また、残る可能性の施設としましては、市民センターなどもありますし、あるいは今、これから計画している総合体育館なども、避難場所、あるいはそういった場所として想定しているところでございます。
それから、処分の判断基準についてなのですけれども、実際には、一つとしては、小樽市職員の懲戒処分に関する指針がございまして、それと、先ほど申しました審査資料、これをもとに判断しているところでございます。
(「審査資料に条例違反の規定なんかないしょ」と呼ぶ者あり)
これまでの事例等も勘案しながら決めているところでございます。
(「事例なんかないって僕のとき答弁してましたよ。過去に事例ないって言ってたんですよ」と呼ぶ者あり)
(発言する者あり)
(「うそじゃないですか」と呼ぶ者あり)
(「あとで修正とかしないでくださいよ」と呼ぶ者あり)
(「虚偽答弁、事例ないって言ってたんですから」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)中村吉宏議員の一般質問を終結いたします。
(「議長、8番」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)8番、酒井隆裕議員。
(8番酒井隆裕議員登壇)(拍手)
○8番(酒井隆裕議員)学校給食について伺います。
第一に、学校給食無料化や助成についてです。
全国で学校給食を無料化や助成をすることで、保護者負担を軽減する制度が広がっています。2017年度時点で、全額補助して無償にする市町村は83市町村に上り、さらに拡大する見込みです。また、給食費の一部を補助する市町村が、少なくとも362自治体あることも明らかになっています。小樽市民会議100でも、給食の無償化が話し合われていました。私は、子育て支援の立場で、給食費への補助を検討すべきという観点で質問いたします。
森井市長は、公約として、「人口減少に歯止めを!」、「子育て支援の充実」を掲げています。2017年に学校給食無償化を実施した群馬県渋川市、人口約7万9,000人は、実施理由を、子育て世代の経済的な負担を軽減することにより、子育て支援の充実を図るためとしています。他の自治体での理由も、子育て世代の定住化や、若い世代の転入増を狙った市町村の人口減対策を目的としているところは多くあります。また、内容も、完全無償化、給食費2分の1の補助、第3子から無償等、さまざまな方法があるようです。市長は、他自治体で学校給食の無料化や助成が広がっていることについて、どのような所感をお持ちか伺います。
次に、2016年度の文部科学省による子供の学習費調査では、副教材費や実習材料費、部活動費、修学旅行費、学校への納付金などは、公立小学校平均で年間約10万円、公立中学校で約18万円とされています。本市での給食費は、学年によって異なりますが、年間4万7,000円から5万8,000円もの負担となります。収入が就学援助の基準をわずかでも超えることや、何らかの理由で申請をできなければこれだけの負担となるわけです。こうした学習費の約5割を占める給食費の負担をどのように捉えているのかお答えください。
学校給食法第11条では、食材費を保護者負担とすることに対して規定されています。しかし、旧文部省通知では、あくまでも負担のあり方を示したものであり、補助金を出すことや実質無償化することを禁止するものではないと回答を示しています。このことから、食材費に補助をすることは、ルール上可能だと解しますが、いかがでしょうか。
次に、給食費の公会計化についてです。
教育委員会の事務の点検及び評価報告書でも検討が進められていることは記されていますが、現在の検討状況をお示しください。公会計化は給食費の徴収強化につながる懸念もありますが、自治体がみずからの決断で補助を入れ、給食費を引き下げることも可能にします。このため、日本共産党としても公会計化をこれまでも求めてまいりました。移行する上でも、未納対策などを目的とするのではなく、保護者負担軽減を目的とするべきですが、教育長のお考えを伺います。
次に、本市が無償化した場合、どれだけの経費負担となるかです。全額無料とした場合、年間約2億5,900万円かかるとされていますが、例えば、1人一律月1,000円を市が助成する場合ではどうか。また、多子世帯の就学児童・生徒のうち、2人目を2分の1、3人目以降を全額無償とすることではどうか。浦安市や前橋市、品川区などのように第3子以降を無償化する場合、それぞれどれだけの負担となるのかお答えください。全額無償化としなくても、先ほど述べたような一部補助を導入することなどを、道内10市に先駆けて行い、給食費無償化へ足を踏み出すべきです。市長の考えを伺います。
第二に、おいしい給食について伺います。
私ごとですが、小学生時代の学校給食は大変楽しみでした。おいしかったからです。特に、揚げパンや麺類は待ち望んでいた記憶があります。しかし、子供たちの話では、小樽の給食はおいしくないと言います。特に麺類はおいしくないと言います。大変ショックな話です。おいしくないのであれば、改善する必要があるのではないでしょうか。
まず、本市の小・中学校の給食残食率は、直近どのようになっているのかお答えください。また、その傾向は、道内と比べ、どうでしょうか。自校方式とセンター方式で差はあるのでしょうか。お答えください。
次に、調理から喫食までの時間はどのようになっているのかという点です。熱いものは熱く、冷たいものは冷たくいただくのがおいしい料理の基本です。北海道教育委員会の学校給食の栄養管理に関する調査でも、適温の給食を提供することが示されていますが、配食までの時間はどのようになっているのか伺います。また、適温の給食を提供するために、どのような調理の工夫を行っているのでしょうか。そもそも市長や教育長は、給食センターから配食まで、時間がたった給食を召し上がったことはあるのでしょうか。なければ、試食してみることをお勧めしますが、いかがでしょうか。
児童や生徒の意見を聞くことや、保護者や地域の人を対象とした学校給食試食会、アンケート等で献立に関することや、学校給食の意見・要望等を聞き、その内容を献立作成や調理に反映することは行われているのでしょうか。おいしくて魅力ある給食の提供のためにどういった工夫ができるか、情報収集を行う必要があるのではないでしょうか。教育長のお考えを伺います。
障害者支援についてです。
小樽市のタクシー助成について伺います。現在、本市において、障害者タクシー券利用助成が行われています。対象者は、下肢体幹移動機能障害の1級、2級、視覚障害1級、腎臓機能障害1級、タクシー助成券を小型、中型タクシーで1枚につき400円、リフトつきタクシーで500円となり、腎臓機能障害で40枚、他は28枚、遠隔地は47枚、35枚です。対象となり利用されている方からは、「助かっています」という声がある一方、対象とならない方からは、「もう少し対象を拡充してほしい」との声があります。類似の制度がある札幌市では、本市では対象となっていない上肢障害や内部障害を加え4級まで、知的障害A・Bや精神障害3級までとなっており、制度が充実しています。障害のある方が生き生きと暮らしていける施策の充実について、以下質問をします。
障害者差別解消法は、障害者の社会参加を促し、障害の有無で分け隔てられず、ともに生きることのできる社会の実現を目指しています。本市においても、第5期小樽市障害福祉計画、第1期小樽市障害児福祉計画がスタートしています。そこで、障害者の社会参加促進についてどのようにあるべきか、市長のお考えを伺います。
本市では、小型、中型タクシーのほか、リフトつきタクシーも利用することができます。しかし、障がい者ハンドブックを見てもリフトつきタクシーの文言はなく、助成券を利用できることは知らなかったという声があります。来年度のハンドブックに文言を加えることや、ホームページに利用できることを示してはいかがでしょうか。お答えください。
仮に、視覚障害2級、上肢障害1級、知的障害A、精神障害1級を対象にすると、それぞれどれだけの経費負担増が見込まれるのかお答えください。札幌市とは人口や財政規模が大きく異なります。ですから、すぐに札幌市並みに制度を拡充することは難しいかもしれません。しかし、視覚障害2級と精神障害1級を対象とするなど、一部からでも対象を拡充することは可能ではないでしょうか。市長の見解を伺います。
最後に、ストマ用装具について伺います。ストマ用装具は、医療品でも介護品でもなく、日常生活に必要な消耗品です。障がい者ハンドブックには、「排泄管理支援用具は、施設入居の方も申請できます」と記されています。しかし、今後も在宅に限らず利用できることを確認しますが、いかがでしょうか。
以上、再質問を留保し、質問を終わります。
○議長(鈴木喜明)説明員の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)市長。
○市長(森井秀明)酒井隆裕議員の御質問にお答えをいたします。
初めに、学校給食について御質問がありました。
まず、学校給食無料化や助成についてですが、他の自治体で学校給食の無料化や助成が広がっていることへの所感につきましては、子育て支援に対する関心の高まりと、その方策として、学校給食に要する経費への支援が効果的と考える自治体が増加してきているものと受けとめているところであります。
次に、給食費の一部補助や無償化につきましては、多額の負担が見込まれる全額無償化は、本市の財政状況を考えると、現状では難しいと考えております。しかしながら、限りある財源の中で、他都市との差別化も意識した効果的な子育て支援策を打ち出していきたいという思いはあり、給食費の一部補助についても選択肢の一つとは捉えておりますので、どのような方法がとり得るのか、情報収集をしてまいりたいと考えております。
次に、おいしい給食についてですが、給食センターでつくられた給食の試食につきましては、私はいただいたことがありませんので、折を見て試食をしてみたいと考えております。
次に、障害者支援について御質問がありました。
まずタクシー助成についてですが、障害者の社会参加促進についてどのようにあるべきかにつきましては、第5期小樽市障害福祉計画、第1期小樽市障害児福祉計画にもありますが、障害のある人の自己決定と自己選択を尊重し、障害のある人もない人も、ともに生活していける地域共生社会の実現に向けて、障害のある人が積極的に社会参加できるような機会や環境づくりをしていくべきであると考えております。
次に、リフトつきタクシーが利用できることの周知につきましては、障がい者ハンドブック、ホームページともに随時更新しておりますので、リフトつきタクシーも利用可能であることなど、制度の内容について、もう少し詳しく掲載したものに更新をしてまいります。
次に、視覚障害2級など、助成の対象を広げた場合の経費負担の増加につきましては、対象者の住んでいる地域や、どれだけの人が制度を利用するかにもよりますが、大まかな試算では、視覚障害2級を対象とすると約87万円、上肢障害1級を対象とすると約208万円、知的障害Aを対象とすると約365万円、精神障害1級を対象とすると約64万円の増額が見込まれます。
次に、視覚障害2級や精神障害1級など、対象者の拡充につきましては、他市の実施状況や本市の財政状況も見ながら、拡充が可能かどうか検討してまいります。
次に、ストマ用装具給付についてですが、ストマ用装具が在宅に限らず利用できることにつきましては、現在、施設に入居している方も申請できるとしておりますが、今後も変更する予定はありません。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)教育長。
○教育長(林秀樹)酒井隆裕議員の御質問にお答えいたします。
ただいま学校給食について御質問がございました。
初めに学校給食費無料化や助成についてですが、まず給食費の負担に関する捉え方につきましては、学校給食は、食に関する指導を効果的に進める上での学習活動としての役割がある一方で、児童・生徒の心身の健全な発達に資することを目的に、適切な栄養の摂取による健康の保持・増進を図る食事の提供ということも伴うことから、多くの市町村でも給食費を徴収しており、本市においても保護者に相応の負担をお願いしているところでございます。
次に、食材費に補助することが可能かどうかにつきましては、学校給食法第11条の規定は、自治体と保護者の経費の負担区分を明らかにしたものであり、自治体が保護者の負担を軽減するために学校給食費を予算に計上し、保護者に補助することを禁止した趣旨のものではないとの見解が、旧文部省から示されておりますことから、食材費に補助することは可能と考えております。
次に、給食費の公会計化の検討状況につきましては、会計処理の透明性や安全性の確保、未納に対する保護者の不公平感の解消などを目的に、近年導入した他都市の状況を調査するなどして、課題等の整理を行っているところであります。課題といたしましては、給食費を管理するソフトの導入や、職員の増員など、相当の費用負担が生じることや、給食費の徴収が学校の管理下を離れることによる収納率の低下、食材調達の煩雑化や、緊急時の対応などが挙げられます。導入に当たっては、こうした課題の整理や、国が本年度中に策定するとしております、公会計化に関するガイドラインの動向も見きわめながら、引き続き慎重に検討してまいりたいと考えております。
次に、保護者の負担軽減を公会計化の目的とすることにつきましては、教育委員会では、公会計の導入に当たっては、会計処理の透明性や安全性の確保、給食費の未納に対する保護者の不公平感の解消、食材費の予算化による安定的な給食の提供に加え、国から示されている教職員の多忙化解消の方策として検討を進めているものであり、保護者の負担軽減の観点から導入を検討しているものではございません。
次に、1人一律1,000円を市が助成した場合の経費負担につきましては、平成30年度の予算児童生徒数から算出いたしますと、年間の見込み額は約8,100万円であり、生活保護費及び就学援助費で支給される分が、過去の実績から、給食費全体の約25%、2,000万円程度となりますので、これを差し引くと、市の負担は約6,100万円となります。また、多子世帯において、2子目を半額、3子目以降を全額無償とした場合は、平成30年度の給食費の平均月額から算出しますと、年間の見込み額は約5,750万円であり、生活保護費及び就学援助費で支給される分が同様の計算で1,450万円程度となりますので、これを差し引くと、市の負担は約4,300万円となります。また、3子目以降を全額無償とした場合は、同様の計算で年間の見込み額は約1,500万円であり、生活保護費及び就学援助費で支給される分が400万円程度となりますので、これを差し引くと、市の負担は約1,100万円となります。
次に、おいしい給食についてでありますが、まず本市小・中学校の給食残食率につきましては、昨年度、北海道教育委員会の学校給食の栄養管理に関する調査が実施され、本市におきましては、本年1月末に、小学校1校を抽出し、3・4年生を対象に5日間の調査を行いました。その結果、1日目は全献立平均で残食率が7.5%、2日目は同じく18.0%、3日目は同じく16.0%、4日目は同じく18.9%、5日目は同じく15.6%で、5日間の単純平均では15.2%となりました。
傾向といたしましては、主食ではカレーなどの日の米飯や味つきのパンの残食率が低く、それ以外の日は残食率が高い傾向にございました。また、おかずでは肉料理を除く単品料理や汁もの、ドレッシング系サラダの残食率が高い傾向にございました。
道内との比較につきましては、今回の調査結果が示されていないため、2年前の前回の調査との比較になりますが、主食についてはおおむね同様の傾向にあり、おかずにつきましては、汁ものやドレッシング系サラダの残食率が高い傾向にある点で、同様の傾向が見られるものと考えております。なお、自校方式とセンター方式との差につきましては、把握をしておりません。
次に、配食までの時間につきましては、国の学校給食衛生管理基準により、「調理後2時間以内に給食できるように努めること」とされており、本市におきましても同様に、調理後2時間以内の喫食を基本といたしております。適温の給食を供給するための工夫につきましては、適切な温度に加熱及び冷却処理することはもとより、作業工程を配送開始時間から逆算して、でき上がりのタイムスケジュールを設定しており、これにより調理終了から喫食までの時間短縮を図っております。また、現給食センターの開設にあわせまして、保温・保冷効果の高い、食缶やバットを導入するとともに、配食人数が少ない場合にはサイズの小さいものを使用し、また、季節によっては外気温を考慮して、通常のバットと保温・保冷効果のあるバットを使い分けるなど、適温を維持する工夫をしているところでございます。
次に、給食センターでつくられた給食の試食につきましては、これまでも学校訪問などの視察の際に試食を行ってきましたが、適度に保温が保たれ、栄養面にも配慮され、バランスよく、おいしいものであったと記憶しております。今後とも機会あるごとに学校などで試食し、給食の提供状況を確認していきたいと考えております。
次に、児童・生徒などからの意見等の反映や情報収集につきましては、栄養教諭が学校での給食指導などの際に、児童・生徒の生の声を聞いているほか、全小・中学校の給食担当者や教職員で構成される給食担当者会議をほぼ毎月開催し、その中で児童・生徒の喫食状況や献立の感想、今後希望するメニューなど、多岐にわたる現場の意見を伺っており、これらを味つけや献立編成などに役立てているところであります。また、保護者を対象とした給食試食会や関係団体との懇談等においても御意見をいただくよう心がけており、子供たちにおいしい給食を食べてもらえるよう、各方面からの情報収集に努めているところであります。今後とも、さまざまな機会を捉え、情報収集に努めてまいります。
(「議長、8番」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)8番、酒井隆裕議員。
○8番(酒井隆裕議員)それでは、再質問させていただきたいと思います。
学校給食の無料化についてであります。
本質問の中で、他自治体で学校給食の無料化や助成が広がっていることについて、市長はどのような所感をお持ちかというふうに伺いました。しかし、市長から返ってきた答えは、増加していると受けとめているというものであります。これは所感ではないのですよ。単なるデータなのです。ふえているのです。それを見て、市長はどう思うかと言っているのです。それぞれ本質問でも述べてきたように、導入した理由というのはさまざまな理由があるのです。私が述べたような子育て世代の負担軽減のためでありますとか、ずばり人口増加対策だと言う、そういった首長もいらっしゃる。だからこそ、政策として、こうした無料化や助成がふえることについて市長自身がどんなふうに考えているのか。数々の選挙などでも、公約に掲げてやられた首長もたくさんいらっしゃいます。だからこそ、どのような所感をお持ちかということを伺ったのです。改めて、市長の感想をお伺いいたします。
それから、紹介したところというのは、今までよく言われているのが、人口が少ない市町村などで行われているということがよく言われたと思うのですけれども、実際そうではないということで、無料化、完全無料化をしたところを紹介させていただきました。その中で、教育長に、この給食費の負担についてどのように捉えているのかということについて、相応の負担をいただいていると。当たり前の話なのです。重たいというふうに思わないですかね。小学校で10万円、中学校で18万円。これは全国的な統計でありますけれども、そのうちの半分が給食費だと。これを重たいというふうに思われないのかというのが私の質問でありますので、改めてお伺いしたいと思います。
それと、公会計化についてでありますけれども、これまでもずっとこの公会計化というのは、検討しますということはずっと繰り返されてきたのです。これはもう、何年間も続けられているのです。そのたびに、慎重に検討してまいりたいと。今回出てきたのは、今度は何と言い出したかというと、国のガイドラインが出ますから、それにあわせてそれも見ながら慎重にやっていきたいと。やる気がないのだなというのがよくわかったなという気がするのです。これまで、そうした課題も含めて、その公会計化というものが検討されてきたのではないですか。全く進んでいないように私は感じますけれども、そうしたことについてはどのようになっているのか、お伺いいたします。
それから、無償化した場合の経費負担についてであります。私は最初に紹介したときに、全額無償化とした場合には2億5,900万円かかる。大変大きなものだというふうに思います。ただ、それでも実施している自治体はあるわけです。ただ、そうは言っても、最初の一歩から、まず足を踏み出してくるべきではないのかなと。最後の3人目以降、全額無償化とする場合に1,100万円でできるわけですから、ぜひこのことについて検討していただきたいと思いますけれども、いかがでしょうか。
(「財政が悪い方向に向かってるんだから」と呼ぶ者あり)
それから、おいしい給食についてであります。大体平均が15.2%という話です。ただ、メニューによって差がありますけれども、25%近くが残す、4分の1が残してしまうというのは、やはり異常ではないのかなと思うのです。これに加えて、子供たちの話というのを聞きますと……。そういうことについて、まずお伺いしたいと思います。
それから、2時間以内にやっているのだから大丈夫だという話がありますけれども、2時間たったものがおいしいはずがないのです。
(「いやいやいやいや」と呼ぶ者あり)
どんなに頑張っても、なかなか大変です。だからこそ、さまざまな工夫というものがやはり出されるのではないかなと思うのですけれども、そうした工夫については一体どのようになっているのかなと。11時10分に学校給食センターを出て、12時50分からやはりやるというのは、かなり時間がかかると思います。そのために工夫の仕方はあると思うのです。そういった検討などというのはなされたのかどうか伺います。
それから、児童や生徒の声を聞くということで、生の声を聞いているのだと言いますけれども、どのように反映されたのか、お伺いしたいというふうに思うのです。担当者の方たちの話を聞いているというのはよくわかるのです。ただ、児童や生徒に対して、こうしたメニューが欲しいのですとか、そういったものというのはやっているのか、お伺いしたいというふうに思います。
それから、障害者支援、タクシー助成についてであります。可能かどうか検討していくと力強いお話であったというふうに思います。しかし一方では財政的な面もあり、他市の状況も検討したいということでありました。ここで紹介した視覚障害2級と精神障害1級を対象とした場合、約151万円ということで、できるという話であります。やはり札幌市の制度は、すごくよい制度がたくさんあるのです。一気に全部やれるというふうには私もさすがに思ってはいません。ただ、そうしたところに少しでも近づけるように、そうした拡充を検討するということを、可能かどうか検討というよりも、ぜひ実現に向けて検討するというようなお答えをいただきたいというふうに思います。この点についても確認したいというふうに思います。
○議長(鈴木喜明)説明員の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)市長。
○市長(森井秀明)酒井隆裕議員の再質問にお答えをいたします。
私が答弁したこと以外におきましては、各担当より答弁させていただきますので、よろしくお願いいたします。
私からは、学校給食無料化に対してのどのような所感をお持ちかということ対して、きちんと答えていないのではないかという御指摘であったかと思います。先ほども少しお話しさせていただきましたけれども、子育て支援に対しての関心の高まりが、その方策の一つとして学校給食に対する経費の支援が効果的と考えられているのではないかと、他市ではそういうふうに考えて導入しているのではないかと思っていますが、私自身もそれについては同感でございます。
(「自分の言葉じゃないんだ」と呼ぶ者あり)
それに対して無償化の経費負担を市としても考えるべきではないか、特に3人目以降について約1,100万円なので導入されたほうがいいのではないかという御質問もあったかと思います。こちらについても私から答弁させていただきますが、これについても先ほど本質問の中でも答弁させていただきましたけれども、おっしゃるように全額無償化というのはやはり現在の本市の財政状況を考えると非常に難しいのではないかなと考えております。
しかしながら、やはり限りある財源の中ではありますけれども、他都市との差別化を意識した効果的な子育て支援策の一つともなり得るのかなと思っておりますので、その選択肢の一つとして、どのような方法が導入できる可能性があるのかということを情報収集した上で、判断をしていきたいと思っているところでございます。
それから、私からもう1点、タクシー助成のことにおいて、札幌市の制度が非常にいい状況ですから、それに近づけられるように実現に向けて判断したらどうだということでの御質問もあったかと思います。これについても先ほどお話させていただいたように、他市の実施状況、そして本市の財政状況も見ながら、拡充が可能かどうか、それに向けて検討していきたい、このように考えているところでございます。
(「政策議論って言ってるのに何でも検討だったら議論にならないじゃないですか」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)あとはどなたですか、説明員の方。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)教育長。
○教育長(林秀樹)酒井隆裕議員の再質問にお答えをさせていただきたいと思います。
まず保護者の負担ということ、全体の保護者負担からして給食費が半分程度も占めるということで、非常に重たいのではないかという御質問かと思いますが、学校給食費は通常でいきますと、二百何十円という1食、小学校でいえばかかるわけですが、それが高いか安いかということにもなりますけれども、年間にトータルでしますとそのくらいの金額になるということで、非常に御負担をおかけしているという部分はあろうかというふうには思います。
ただ、なかなか経済的に厳しい御家庭においては給食費について就学援助費等の制度もございますので、そういった制度をしっかりと御家庭に御説明しながら申請していただく。そういうような取り組みもしながら対策をしてまいりたいというふうに考えております。
それから、公会計化が進んで、全然検討が進んでいないのではないかということでございますけれども、この課題につきましては、従前より検討を進めているところでございます。どういたしましても、公会計化に持っていくということになりますと、先ほどもお話をさせていただきましたけれども、一番のネックがやはり、その制度を立ち上げる際にかかる財政負担という。これが一番厳しいというふうに考えております。そういった意味で、なかなか実際には進めづらいという、職員の増員もございますし、そういった意味でなかなか現状としては難しさが出ているという状況でございます。今後国のガイドラインも出てまいりますので、それも見きわめながら、引き続き検討していきたいというふうに考えております。
それから、残食の問題でございますけれども、残食は子供たちにもアンケートをとっておりますが、以前にとったときには、なかなかアンケートの結果が結構、非常に高価な食材を出していただきたいだとか、それから実際にはなかなか厳しい、そういうアンケート結果がございまして、結構子供たちの要望に十分に応えられないというところも、もちろんございます。給食は御承知のとおり、おいしさというのももちろん大切だと思いますが、栄養面だとか、それから子供がなかなか苦手としている野菜だとか、そういったものも十分に栄養管理をしながら供給していくということも使命でございますので、そういった面で新しいメニューの開拓だとか、そういったものには常にチャンレジをしておりますけれども、そういった難しい部分もトータルで考えながら進めてまいりたいというふうに考えております。
(「議長、8番」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)8番、酒井隆裕議員。
○8番(酒井隆裕議員)再々質問を行います。
この給食費の負担について、負担をおかけしているというふうな話を教育長自身がお話しになったわけであります。その一方で、本質問でもあったように、食材費に補助を出すことは可能だと。そして、公会計化については課題があり、慎重でなければいけないと。ただ、先ほども申し上げたとおり、私会計のままでも補助を出すことは可能ではないでしょうか。そういったことというのは市長はお考えになるつもりはないのかどうか。先ほど差別化の一つであり得るという話がありましたけれども、そういったことを待たずしても私会計のままでも補助を出すということを市長の決断一つでできるのではないかと思うのですけれども、その点について市長の考え方をお伺いいたします。
それから、おいしい給食についてなのですけれども、子供たちの話を聞いたときに高価な食材を使ってほしいとか、子供たちですからいろいろな考えがあるのですよ。でもそれ以外のこともたくさん意見としてあるわけです。私がお話を聞いたときには、以前の調理場でつくられたときと比べて、センター化になってからやはり味が変わったというお話は聞いたのです。やはりそういった声もしっかりと踏まえた上で子供たちの声を献立に反映していく、フィードバックしていくという、そういった姿勢ということをとっていくことが必要ではないかなと。そのためにこういういろいろなお話を聞いてくださいという話を聞いたのです。改めてこの辺について伺いたいと思います。
それから、障害者タクシー助成についてであります。市長は、障害のある方もない方も社会参加できる、そういった社会がやはり望ましいというふうにお考えを示していただいております。そのとおりなのです。そこで先ほど聞いたときに、視覚障害2級と精神障害1級、本市では対象となっていない。これだけをやった場合でも87万円足す64万円で、年間151万円で実現できるわけなのです。これもそうした障害をお持ちの方からは、ぜひ拡充してほしいと私はお話を聞いているのです。
視覚障害2級の方になると、やはり外に出られるという形になったときに、やはりタクシーでないとなかなか出づらいです。そこに少し手を行政から差し伸べてあげる。精神障害1級をお持ちの方ですと、やはり保護者ですとか、そうした方が通院されるときに一緒に連れていくという場合にタクシーをやはり使わなければならないという場合もたくさん出てくる。そのときに手を差し伸べてあげる。やはり必然性があるというふうに思うのです。
改めて市長、可能かどうか検討するというふうなお話をされていますけれども、実施に向けて頑張っていきたいというようなお話を伺いたいというふうに思います。
○議長(鈴木喜明)説明員の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)市長。
○市長(森井秀明)酒井隆裕議員の再々質問にお答えをいたします。
私が答弁したこと以外においては各担当より答弁させていただきます。私からは2点答弁させていただきます。
公会計でなくても私会計でも無償化ないし給食費に対しての補助を導入すべく検討すべきではないかというお話がありましたけれども、先ほどもお話しさせていただいたように、やはり他都市との差別化も意識できる効果的な子育て支援策の一つではないかというふうに私自身も認識をしているところでございます。ですので私会計でも導入できるかどうかということも含めて、どのような方法をとり得るかということを情報収集してきたいと思っておりますので、御理解をいただければと思っているところでございます。
それともう1点、視覚障害2級や精神障害1級などの対象者に対しての拡充についても、改めて御質問がありましたが、やはり先ほどは札幌市の制度について非常にすばらしいものだという比較の中でお話がありましたけれども、いきなり札幌市の制度までというのはおっしゃるように難しいとは思ってはおりますが、一歩でも近づけるような拡充について、やはり検討していきたいと思っておりますので、よろしくお願いいたします。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)教育長。
○教育長(林秀樹)酒井隆裕議員の再々質問にお答えをいたします。
子供たちにもっと意見を聞いて、おいしい給食を目指してほしいということでございますけれども、これまでも給食担当者会議を初め、さまざまな意見を取り入れてまいりました。もちろん先ほど言ったように子供たちのかわいい意見ももちろんあるわけでございますけれども、時代にあった新しいメニューの導入ということも、これまで取り組んできておりますし、例えばその時々、オリンピックならオリンピックにあわせた、イベントにあわせたメニューを発案する。それから、議会でも議論になりました地場産品を使ったメニュー、小樽産のソウハチのフライだとか、ホッケフライだとか、そういうようなものを使ったメニューだとか、そういった児童・生徒が食べてみたいと思うような、そういうような新しい献立にもチャレンジをしているところでございます。
前回ありました残食率の調査から見ると、約5%下がっているというデータもございますので、今後ともこれにおごることなく、どんどん改善を目指してメニュー開発等、子供たちにとって楽しい給食であるものを目指して取り組んでまいりたいというふうに思っております。
○議長(鈴木喜明)酒井隆裕議員の一般質問を終結し、この際、暫時休憩いたします。
休憩午後5時48分
――――――――――――――
再開午後6時15分
○議長(鈴木喜明)休憩前に引き続き会議を再開し、一般質問を続行いたします。
(「議長、21番」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)21番、川畑正美議員。
(21番川畑正美議員登壇)(拍手)
○21番(川畑正美議員)一般質問をします。
最初に忍路トンネルの安全対策についてです。国道5号、忍路防災の新忍路トンネルが3月17日土曜日15時に開通しました。旧国道5号は落石崩壊、岩盤崩壊などの危険箇所、交通事故発生箇所があって、当該道路の整備でこれらの課題が解消し、安全・安心な交通を確保することを目的につくったトンネルでした。
市民を初め利用者にとって、よろこばしいことでした。しかし、このトンネル開通後、交通事故が連続的に発生しています。ゴールデンウィーク前後では5月2日午前10時前、トンネル内で乗用車同士の正面衝突が発生し、68歳の男性が大けがをするなど、5人が病院に運ばれ、4月13日にも同じトンネル内で正面衝突事故が起きています。私自身、何度も通っていますが、忍路トンネル内の待避所あたりからのぼりになっていて、なぜこのような構造になっているのか疑問でした。市長はこのトンネルで事故が起きていることについて、どのように考えていますか。
5月15日に小樽・余市間国道新設改修期成会の総会が開催され、私は理事の一員として出席しました。総会終了後、忍路防災、塩谷防災など、国道5号の防災工事にかかわる国土交通省北海道開発局小樽開発建設部の担当者から説明を受けました。
説明後、忍路防災のトンネル建設に当たって、なぜこのような構造になったのか説明を求めましたが、トンネル構造基準に合致しているという通り一遍の答弁でした。より安全対策を講じていただくために、後日、小樽開発建設部を訪問し、道路管理者として安全対策を警察にも求めていただくよう申し入れをしました。小樽開発建設部では、交通規制は北海道公安委員会の管轄としながらも、警察とも協議して改善策を検討したいと答弁されました。
住民の方から小樽開発建設部の要請があります。新忍路トンネル出口から旧忍路トンネル出口にかけてのカーブを直線に改修することや、忍路中央小学校の国道から踏み切りへの右折左折に当たって、後続車に停車不安を与えないような対策を要望しています。市長はどう考えますか。
交通規制対策についてです。忍路トンネル入り口に速度解除、追い越し解除標識があり、住民の方からは忍路トンネル入り口に設置の時速50キロメートルの速度制限と右側部分はみ出し通行禁止の終点の標識は運転者の誤解を招くので、撤去してもらいたいと要望しています。市長はどう考えますか。
また、トンネル内には歩道が整備され、片側一車線ながら、幅員も確保され、明るさも十分あります。トンネル内は白線の実線があり、トンネル内での追い越しが禁止されておりますが、加速や追い越しする車両もあります。住民の方からはトンネル出入り口等に事故防止を呼びかける看板の設置を要望しています。市長は市民要望について、どのように受けとめられますか。
交差点の信号対策についてです。新国道5号と新忍路本通線との交差点には歩行者の押しボタン式信号機が設置されています。信号機を設置する前に町会を初め、地元の皆さんは信号機設置前から、この交差点にせめて感応式信号機をつけてほしいと要望していました。また交差点の市道から国道を見ると、一方がトンネルの出口から間近で、一方はのぼり坂となっており、見通しがよくありません。現在の押しボタン式信号機に感応式信号機を併設することで、安全対策が向上するのではありませんか。市長の考えをお聞かせください。
国道5号と新忍路本通線の交差点から忍路漁港へ向かう市道には速度規制標識がなく、途中の正念寺前から30キロメートル規制が始まっています。住民の方からは通学道路なのに、なぜ交差点との始まりから30キロメートル規制にしていないのかと疑問視しています。市長はどうお考えですか。
市民や利用者の安全を守る立場の小樽市長として、これまで道路管理者としての小樽開発建設部及び北海道公安委員会、小樽警察署などに改善策を求められたのでしょうか。対策を求めているなら、申し入れ内容をお知らせください。またそれに対する回答があれば示してください。
塩谷防災工事への対処についてです。塩谷トンネル工事は2020年3月25日までの日程で進められています。この塩谷トンネル、新塩谷トンネルを含め、塩谷防災でできる施設については、利用者が安全で安心できるものにしていただきたいと願っています。市長は町会からの要望による交通安全施設を含めた環境整備について、道路管理者の小樽開発建設部、交通規制を担当する北海道公安委員会、小樽警察署に安全対策として申し入れてください。いかがでしょうか。
2点目に市民のための住宅施策についてです。既存借上住宅制度は、既存賃貸共同住宅の空き住戸を市営住宅として借り上げて転貸しする制度として2017年度から開始しました。
17年度予算は160万円の国庫補助金で、480万円の事業として取り組みましたが、応募は1事業者、1棟4戸しかなく、入居者は4世帯にとどまっています。今年度は247万円の国庫補助金で752万の事業予算を計画していますが、現時点では民間賃貸住宅の家主の応募がありません。その要因について説明願います。
制度の主な条件は対象物件の応募エリア、借上単位、借上期間、住宅スペースなどがあります。住宅提供者からは条件が厳しいという声もあります。改善策について検討されていますか。改善策の検討内容をお知らせください。
住宅に困窮する子育て世帯が、より少ない負担で住めるようにすることを目的とする制度としているのであれば、若年者の市内定住を促進させることも考慮して、家賃を補助して子育て世代を支援する制度を設立することが現実的な施策ではないでしょうか。我が党は若年者の生活応援、定住対策としてお互いに35歳未満の夫婦で非課税世帯に対し、最大1万円の家賃を補助する若年定住促進家賃補助金制度を提案しています。検討してはいかがでしょうか。
市営住宅の空き住居の問題です。近年建設されたエレベーターつき住宅は常に応募があり、空き住戸となることはほとんどありません。しかし、エレベーターのない住宅は空き住戸が多く、修繕して募集する住戸は圧倒的に少なく放置されているのが現状ではありませんか。子育て世帯を支援することを目的に、既存借上住宅制度を推進していますが、その前に市が保有する財産である市営住宅の空き住戸を積極的に修繕して活用してはいかがでしょうか。市長の考えをお聞かせください。
市営住宅の修繕についてです。2018年4月現在の空き住戸状況を確認したところ、エレベーター設置住宅と用途廃止住宅を除いた市営住宅の戸数は1,877戸ありました。そのうち空き住戸276戸で修繕予定190戸となっています。空き住戸は祝津住宅、塩谷住宅に集中していますけれども、祝津住宅、塩谷住宅の空き住戸と修繕予定戸数をお知らせください。そのうち今年度に修繕して募集する予定の住戸数を祝津、塩谷別に示してください。
市営住宅の入居者は高齢化し、人口減少が起きています。市営住宅を修繕して、若い世帯が入居できるようにすることが必要です。敷金を廃止することで、入居者を広げることができます。また若い世帯の経済的負担を軽減することができます。市長の見解をお聞かせください。
3点目に雪堆積場などの対策についてです。個別雪堆積場の事業対策について伺います。17年度の小樽市内の雪堆積場は12カ所あります。除排雪された雪には市道に散布された砂を初め、それ以外のごみが混入しています。中央ふ頭基部雪処理場を除いた雪堆積場について、融雪後清掃作業をしているが、市の管理地である幸1丁目、建設事業課、寅吉沢の堆雪場は、ことしについては清掃作業をしていないと伺いました。しかし一昨年に閉校した旧塩谷中学校のグラウンドは、まだ清掃されておらず、地域住民から私に、堆積された雪が融雪前に黒くなって見苦しく、融雪によって雪にまじったペットボトルや空き缶が露出し、ごみ捨て場になってしまうとの苦情を受けています。塩谷中学校のグラウンドの苦情にどのような対応をしているのか、お知らせください。また、ほかの7カ所の堆積場は苦情や清掃についてどのような対処をしているか、お知らせください。
滑りどめとして散布された砂の処理について伺います。市道に散布された砂は融雪時期に市道脇に溜まっているのを見かけます。これらはバイクや自転車、そして歩行者にとって危険な状況にあります。滑りどめ砂まきの事後処理は建設事業課で回収処理されていると伺いました。散布された砂の後処理は除雪費用として予算計上されていません。滑りどめとして実施した作業は市民の安全確保のために除雪対策本部が行ったものです。滑りどめの砂まきを実施した業者が散布状況を熟知しております。除排雪対策の融雪後作業として、砂散布したステーション、業者が処理することが適任です。除雪費として予算計上し、対処すべきではありませんか。見解をお示しください。
以上、再質問を留保して質問を終わります。(拍手)
○議長(鈴木喜明)説明員の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)市長。
(森井秀明市長登壇)
○市長(森井秀明)川畑議員の御質問にお答えをいたします。
初めに忍路トンネルの安全対策について御質問がありました。まず忍路トンネルで、事故が起きていることにつきましては、3月17日のトンネル開通以降、約3カ月の間にトンネル内のほぼ同じ場所で3件の正面衝突事故が発生していることは、非常に重大な状況であると受けとめております。
次に住民の方から小樽開発建設部への要望について、どう考えるかにつきましては、新トンネル出口から、旧トンネル出口にかけてのカーブを直線に改修することにつきましては、当該箇所の道路線形が現在暫定であり、完成後の線形は直線に近づくと聞いておりますが、国道から踏み切りへの右左折に当たっての対策を含め、住民からこのような要望があったことは、小樽開発建設部及び北海道公安委員会に対して伝えてまいりたいと考えております。
次に、忍路トンネル入り口に設置している標識の撤去要望につきましては、トンネルの外は時速50キロメートルの速度制限と、追い越しのための右側部分はみ出し通行禁止となっており、設置されている標識はそれらの交通規制の終点を示しています。それに対してトンネル内は道路交通法により法定速度の時速60キロメートルと追い越し禁止の規制が設けられております。このようにトンネルの内と外の道路では、規制の内容が異なっておりますので、トンネル入り口の標識については道路交通法上、必要な標識であるため、撤去は難しいものと聞いておりますが、住民の要望についてお伝えをするとともに、安全対策につきましても今後小樽警察署等、関係機関と協議をしてまいりたいと考えております。
次にトンネル出入り口等に事故防止を呼びかける看板の設置要望につきましては、交通安全対策として事故防止を呼びかける看板の設置は必要と考えておりますので、6月6日に小樽開発建設部、小樽警察署、忍路町会等の関係者で現地を視察し、今後、注意喚起看板を設置するなどの事故防止対策を進めていくこととしております。
次に押しボタン式信号機に感応式信号機を併設することにつきましては、忍路市街地区の住民は一般国道5号忍路防災事業により、忍路市街から小樽方面や余市方面に行く際の国道へ抜けるルートが二つから一つになり、交通量の多い新国道への出入りや横断について、当該交差点の危険性や防災上の不安、利便性の阻害などについて危惧をしておりました。
このことから、私としても当該交差点の交通安全対策として、押しボタン式信号機と感応式信号機などの交通安全施設の設置については、忍路地区における交通事故の防止、防災上の不安の解消及び利便性の確保の観点などから必要だと考え、忍路町会長との連名により要望しているところであります。
次に通学道路なのに、なぜ交差点との始まりから30キロメートル規制にしていないのかとの疑問につきましては、国道5号との交差点から忍路漁港に向かう新しい市道は児童・生徒の通学路や忍路に居住する方々の生活道路となっておりますが、歩道も幅員も確保されていることから、規制のかからない法定速度の時速60キロメートルとなっていると伺っております。
しかしながら、児童・生徒の安全・安心の確保は、重要なことと考えておりますので、安全対策について今後小樽警察署と協議を進めてまいります。
次に関係機関への申し入れにつきましては、正式な申し入れという形はとっておりませんが、衝突事故が多発したこともあり、5月下旬より小樽警察署と連携し、小樽開発建設部、忍路町会を含めた関係者で6月6日に現地視察するなど、情報の共有を図っており、その中で安全対策についてトンネル内に減速マークの設置等の取り組みを進めていくこととしております。
次に、塩谷防災工事の安全対策につきましては、忍路防災同様、地元自治体として関係機関に協力し、当該事業を進めていくことから、その中で地元住民などから交通安全対策に係る要望があった場合には、必要に応じ関係機関に対して申し入れをしていきたいと考えております。
次に、市民のための住宅政策について御質問がありました。まず今年度の民間賃貸住宅の家主の応募がない要因につきましては、不動産関係団体に聞き取りをしたところ、主に一棟当たりの最小借上戸数が4戸であること、1戸の床面積が50平方メートル以上80平方メートル以下であること、建物の建築年が木造の場合、平成20年以降であることなどの条件が合わないとの意見があり、そのため事業者の応募が少なかったものと考えております。
次に、制度の改善策の検討内容につきましては、現在昨年度入居分も含めて、4世帯分の借上住宅しか確保されていない状況です。このため借上戸数、床面積、築造年数など、事業者からの応募条件が合わないとの意見があった項目などを踏まえ、国庫補助要件も考慮しながら、制度の見直しについて検討してまいりたいと考えております。
次に、提案のありました補助金制度につきましては、平成14年度から4年間、市では人口対策として新婚世帯に2万円の家賃補助をする若年者定住促進家賃補助制度を実施しましたが、費用対効果を考慮して休止したこともあり、御提案のありました補助金制度は考えておりません。しかしながら、若年者の定住促進は重要なものと考えていることから、引き続き既存借上住宅制度も含め、子育て世帯の施策の充実について検討してまいりたいと考えております。
次に、子育て世帯支援のための市営住宅の積極的な活用につきましては、現在活用できる空き住戸については原則として公募を行っておりますが、多くの子育て世帯が希望する地区の市営住宅には空き室がないという状況になっております。今後は、平成31年度に改訂予定の小樽市公共賃貸住宅長寿命化計画の中で、子育て世帯向け住戸の拡充について検討してまいりたいと考えております。
次に、祝津住宅、塩谷住宅の空き住戸と修繕予定戸数及び今年度の修繕、募集予定戸数につきましては、祝津住宅の空き戸数は94戸、そのうち修繕予定は73戸。塩谷住宅の空き戸数は78戸、そのうち修繕予定は55戸となっています。
なお今年度の修繕後、募集予定の住戸数は過去の入居者公募での募集倍率や現在の劣化状況などを考慮して、市内全体から修繕する市営住宅を決めるため祝津住宅、塩谷住宅に限定した戸数はお示しできません。
次に、敷金を廃止することで入居者を広げ、若い世帯の経済的負担を軽減することにつきましては、現在一般世帯向け住宅に入居の際は月額家賃の2カ月分の敷金を納付いただいておりますが、これは敷金が入居者との賃貸借契約に伴い生ずる債務や、原因者負担の費用を担保するという目的があるため、廃止することは考えておりません。
次に、雪堆積場等の対策について御質問がありました。まず旧塩谷中学校雪堆積場等の対応につきましては、一昨年より旧塩谷中学校グラウンドを地域総合除雪の雪堆積場として利用しております。グラウンドにはまだ雪が堆積をしており、清掃作業は行っておりませんが、融雪後すぐに清掃を行う予定となっております。
このほかの雪堆積場については、過去に清掃に関する要望を受け付けておりますが、その都度対応を行っているものであります。
次に、滑りどめとして散布された砂の処理につきましては、融雪後の道路上には冬季間に散布された砂のほかに、ごみや土砂なども堆積していることから、道路維持作業の一環として建設事業課が路面清掃業務を発注し、砂の処理を行っております。そのため除雪費ではなく道路橋りょう維持費として予算を計上しているものであり、今後におきましても路面清掃業務の遂行により道路の適切な維持管理に努めてまいりたいと考えております。
(「議長、21番」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)21番、川畑正美議員。
○21番(川畑正美議員)それでは再質問をいたします。
まず忍路トンネルの安全対策の関係ですけれども、私は小樽・余市間国道新設改修期成会での質問に続いて、後日我が党の菊地葉子北海道議会議員とともに、小樽警察署に電話で申し入れして、そして国道管理者である小樽開発建設部には交通事故対策の申し入れをしてきました。この流れがあって6月6日に、先ほど市長が答弁した一部のことがありましたけれども、6月6日に道路管理者である小樽開発建設部と交通規制の管理者である小樽警察署、そして小樽市の生活安全課、地元忍路・蘭島町会の役員、そして申し入れた菊地葉子北海道議会議員事務所の所長と私の総勢17名が新忍路トンネルの合同点検と称して、現地で話し合いを行ったわけです。
8日には北海道新聞でその様子が報道されましたが、私は住民要望を満たす立場で、先ほどの質問とダブる部分はありますけれども、補足させていただきます。
まず話し合いは、最初に小樽警察署交通1課長から、「参加された皆様の知恵を拝借して小樽警察署が中心になって小樽開発建設部、小樽市、川畑氏に忍路・欄島町会の皆様方と一体となって事故を防ぎたいと集まってもらいました」と、このような挨拶がありました。
小樽警察署の報告では交通事故が、先ほど市長がおっしゃったとおり、忍路トンネル内のほぼ同じ場所で正面衝突事故が3月29日より3件発生、負傷者は10名、うち2名が一歩間違えると死亡するという重傷を負ったと。またトンネル前後でも忍路中央小学校付近でガードレールに衝突する単独事故、そして5月3日にはバスと乗用車が正面衝突する交通事故が発生したという報告を受けました。
インターネットでは、トンネル途中でのぼり坂になって速度が落ち、追突を避けるためハンドルを切って正面衝突や追突事故を起こす危険がある。失敗トンネルという評価が書き込まれておりました。
小樽開発建設部からは余市側の1キロメートルは勾配2.5%、トンネルの中心部が直線からおだやかなカーブになっており、ここで正面衝突が3件起きているのだけれども、工事を行った小樽開発建設部としては、道路の幅員や明るさも十分あって、カーブやのぼり坂は建設基準に合致したすばらしいものだと自負していると。このようにトンネル構造を自慢げに説明したものです。
話し合いは多岐にわたりましたけれども、住民の方からの要望と関係部署からの答弁を中心に5点にわたって説明させていただきます。
まず1点目は、規制標識です。これについては警察がトンネル出入り口の注意看板の規制解除は、これまでの速度が終わることを示していると説明されていますけれども、速度、追い越し解除看板があることで、運転者に微妙に影響して、スピードも追い越しも可能と捉えてしまうと。
国道5号には長橋トンネルや砂留トンネルもあるのですけれども、この両方とも片側2車線であって、それでも50キロメートル規制をされていると。小樽警察署はこのトンネルはカーブがきついためと言いわけしているのです。しかし、住民の方からは忍路トンネルはカーブが緩いけれども、事故が多発して魔のカーブではないかと、そのように評されているよという意見もありました。そして安全対策から忍路トンネルも規制すべきではないかという声があったわけです。
小樽警察署からは、安全対策としてトンネル内の通路を削って、速度を落とす方法もあると。しかし、小樽開発建設部からは、トンネル内の道路を削るとバイクなどに危険が及ぶので、路上に破線の減速マークを表示することで事故防止を促すことはできると考えていると。これは恐らく小樽開発建設部に実施してもらえるのではないかというふうに思うのです。
事故防止の看板設置の問題では、現在塩谷トンネルの中にきついカーブがあるのですが、そこには電光掲示板で危険、事故防止を呼びかける看板が設置されているわけです。このように電光掲示板の危険防止看板を設置してほしいという要望に対して、小樽開発建設部はトンネル内の電光掲示板については昔は許可されたけれども、道路工事基準が改定された新たなトンネルについては取りつけはできないことになっているという返答でした。
住民からは、小樽開発建設部ではトンネルの入り口付近などに危険表示看板の設置は、恒久的なものをつくるとなれば、それは即断できないという返事だったのですけれども、そうであれば、とりあえず簡易的なものをつくって、その後検討してもらえないのかという申し入れをしているわけです。
そして三つ目には、国道の構造に問題があるわけですけれども、新忍路トンネルから蘭島に向かう新国道には旧忍路トンネルの出口部分との接点があります。この新国道の現状はカーブになっているわけです。事故防止のために降雪前に直線に直してほしいと。それが住民の要望なのです。
そしてまた忍路中央小学校向かいの踏み切りに向かって、右折、左折することで後続車が停車しなければならないと。実際に忍路中央小学校付近で、ガードレールに衝突する単独事故が発生しているし、5月3日にはバスと乗用車が正面衝突する事故が発生しています。今後も衝突事故の可能性があって、右折路線、左折路線を設定してほしいと申し入れがあったのですけれども、小樽開発建設部としては旧トンネルに塩谷トンネルの発掘土を入れて、トンネル内を封鎖した上で補強する必要があるので、それができないと直線には直させないと。それから左折……
(発言する者あり)
少し静かに聞いてください。
左折路線、右折路線の設定は、難しいという消極的な対応だったのです。
四つ目には、新忍路本通線の速度規制の問題です。これも先ほど市長が答弁されていますけれども、市民からは途中から30キロメートル規制になっているので、最初から30キロメートル規制にすべきではないのかと。国道が50キロメートル規制で忍路の通りが30キロメートル規制、その他が60キロメートル規制というのは、それは理屈に合わない状況があるわけです。
そして5点目の交差点の信号です。この信号についても、忍路町会は道路建設前から要望しているのですけれども、新国道5号と小樽市道である新忍路本通線の十字路交差点は押しボタン式信号機になっているので、交差点は見通しが悪くて、冬になれば積雪も重なってもっと悪くなると。だから、忍路の住民としては、釣りだとか、パン屋に来るお客もたくさんいるので、安全対策として新たな信号機を設置しなくても、既存の信号機の回路を変更することで、信号が自動的に変わるものもあると。だから経済的な負担も少ないので検討してほしいという要望が出ているのです。
(「端的に言わないとわかんないって」と呼ぶ声あり)
それで、小樽警察署は要望はよくわかるけれども、最終的には北海道公安委員会が決めることになるのだという回答なのです。
(「そしたら、道議会でやったほうがいいんじゃないですか」と呼ぶ者あり)
住民の方からは、今要望を出した五つくらいの項目があるのですけれども、その中でも改善の余地を残した回答があるのです。そういう問題だとか、市民の、利用者の安全・安心を守る立場で、市長として、この機会に曖昧な回答などに対して、小樽開発建設部と警察署に改めて申し入れて、住民の皆さんが納得できる回答を引き出すために全力を尽くしていただきたいと、そういうふうに思うのですが、その点についてお答えいただきたいと思います。
それから住宅の問題ですけれども、我が党の質問に対して、提案に対して検討できないというようなことでいただきました。ただ、市営住宅の修繕については17年第3回定例会の建設常任委員会では塩谷住宅でせめてこれだけやりたいというものはないのかという質問に対して、おおむね前年どおりの戸数は確保したいと。塩谷住宅の修繕は過去の実績を見ると、20戸弱くらいがやっているもので、毎年それをやってきていると、そういう答弁をいただいたのです。ところが、空き住戸修繕件数は先ほど言ったように、祝津、塩谷あわせて15年は28軒、16年は15軒、17年は21軒という実績なのです。これからいくと、塩谷のお答えについては、この半分です。ですから市営住宅の空き住戸が放置されているという市民の声に応えていないのですけれども、そうなっているのはなぜなのかを説明していただきたい。
それから、市営住宅入居に対する敷金の問題ですが、小樽市営住宅条例で特定目的住宅を除く公営住宅の入居者は2カ月分に相当する額の敷金を入居前に納付することになっていると。市営住宅の住居者が高齢化しているわけで、若い世帯が低所得の状況にあると言われているわけですから、若年者に市内に定住してもらうというのも大切なわけです。ですから敷金を廃止することで、若い世帯が市営住宅に入居することになるのだろうと、そういうふうに私は思うのです。ですから地域の貢献度にもつながるのではないかというふうに思っています。それで市長に、この件について改めて回答をお願いしたいというふうに思っています。
もう一つ、最後の雪堆積場の対策についてですけれども、滑りどめの砂まきは除排雪の一連の作業ではないかと思うのです。どこの箇所にどれほどの砂を散布しているかというのは、砂まきした業者が最も熟知していることで、除雪対策本部が責任を持って処理すべき作業ではないかと私は思っていますけれども、その点で先ほど市長は、散布事業については路面清掃及び側溝のしゅんせつ等で予算を計上していると。これは金額的に言うと2,000万円と少しくらいになるようです。
であれば、一方で雪堆積場のところは除雪対策本部でやって、そしてこちらは同じ除雪の対策で別々にするということはどうも違和感を感じるのですが、改めてその辺について変更すべきではないかと私は思っているのですけれども、それについてお答えいただきたいと思います。
○議長(鈴木喜明)説明員の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)市長。
○市長(森井秀明)川畑議員の再質問にお答えをいたします。
私が答弁したこと以外におきましては担当部長より答弁させていただきますので、よろしくお願いいたします。
私からは忍路トンネルのことにつきまして答弁させていただきたいと思います。
先ほども答弁させていただいたように、忍路トンネルの事故が約3カ月の間に、ほぼ同じ場所で3件の正面衝突事故が起きているなど、そのように事故が起きていることそのものにおいては、私たちといたしましても非常に重大な状況であると認識し、受けとめているところでございます。
先ほど川畑議員からるる御説明がありましたように、もちろん小樽市としても各関係機関との情報共有と連携を図りながら、行えるべきことにおいては進めていかなければならないと思っており、それについては、それも先ほど川畑議員がおっしゃったように、市もその中に入って協議をさせていただいているところでございます。
そのお話の中であった内容において、もちろん全て実現できるようにして事故をなくすことが大事だというふうには思っておりますけれども、やはり設置者である小樽開発建設部であったり公安委員会など基準に基づいて取り組まれていることもありますので、一概に我々のほうで必ずやってくださいということによって実現できるとは限らないことが多いと思いますので、その相手方の基準や、またその状況の中で簡易にできることからまず1歩ずつ進めていったりとか、またその中で行えることが何なのかということも、私たちなりに情報共有、協議をしながら形にできることから一つずつ進めていきたい、このように考えているところでございます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)建設部長。
○建設部長(上石明)川畑議員の再質問にお答えいたします。
3点御質問がありました。まず1点目です。塩谷住宅の修繕が少ないという部分ですが、その理由についてですけれども、この修繕につきましては、やはり出入りといいますか、要は退去した後に新しく入居される方の修繕を行っているものでありまして、そのこともありまして先ほど市長からの答弁にありましたように、住宅ごとでお示しをできないという形で答弁させていただきました。
費用については少ないということはやはりそれだけ出入りというか、そういうものが少ないということもあることから、少なくなっております。
2点目ですけれども、敷金の関係ですが、敷金についてもやはり目的があることから、この敷金の免除ということは私どもとしては考えておりません。
三つ目です。砂の回収ですけれども、これは3月まで除雪を行っておりまして、要は4月の雪解けから砂の回収を行っております。これは機械と人力といいますか、マンパワーで行っているのですが、要は4月になりますと除雪のJV、事業者がもう解散をしております。もしその事業者とまた契約をするとなりますと、結局JVを編成している業者に対して、また随意契約みたいな形になっていることから、我々としましては先ほど言いましたけれどもJVがもうないので、そこにできないですし、さらにやはり随意契約という契約はしたくないので、きちんと入札をしたいということもありましたので、改めて4月、新年度の中で道路維持費の中で入札をして、業者に、要は委託をしているということであります。
(「議長、21番」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)21番、川畑正美議員。
○21番(川畑正美議員)再々質問です。トンネルの関係で私が聞いているのは、先ほども長々と話したのですけれども、結論は、要するに地元自治体として関係機関に協力するというふうに答弁が先ほどあったのですが、確かにそれは大事なことです。ただ、やはり協力をすると同時に市民の今、事故が起きている、あるいは安全を守るという立場からいけば、もっとやはり強力的に関係機関に申し入れして、強力的というのは強いほうだよ。先ほど言った協力とは違うのです。
そういう点で積極的に依頼していくと、そういうことが必要だと思うので、そういう立場で見ると、どうも答弁が聞こえてこないのです。だから、もう一度そこを改めて何ていうのか、市長の決意というか、そのことをきちんと答えてほしいと思います。
それから住宅の問題ですけれども、改修するものが少ないというのは空き家がたくさんあるのです。例えば塩谷でも。つくづくもう、空き住戸がいっぱいあるのですよ。だけどそれを直さないから入れないのでいるのです。入る人がいないから直さないのではないのです。現実は、あるのに直していないから入りたくても入れないでいるというのが実情なのです。そこをきちんとやはり捉えてほしいと。
それから敷金が、目的が云々と言いますよね。確かにそれはそうかもしれません。ただ、逆に言うと、敷金をとっているのだから、すぐ直すのは当たり前だと私は思うのです。その辺はどうなのかなと思うのです。
(発言する者あり)
それから砂の回収の関係ですが、これは確かにJVはもう解散するということがありますけれども、早い時期からそういう契約をしていけば、十分対応が可能だと思うのです。なぜ私がそこを言うかというと、私が調べたところでは、市道関係事業費の推移というか、この5年くらいの推移を見てみると、臨時市道整備事業だとか、あるいは道路橋りょう維持費だとか、毎年のように減っているわけです。減っていってそちらに砂まきの砂を回収させていて、要するに市民の除雪費以外のものが押さえられてしまっているというふうに私は見えるのです。だから、その部分を除雪なら除雪の関連で見ていく必要性があるのではないかと。そのことを私は強調したいと思うのです。
(「何言ってるの」と呼ぶ者あり)
言っていることがわかりませんか。
(「わかんないわ」と呼ぶ者あり)
いや、あなたがわからなくてもいいのですけれども。
まずそれで答えていただきたいと思います。
○議長(鈴木喜明)説明員の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)市長。
○市長(森井秀明)川畑議員の再々質問にお答えいたします。私が答弁したこと以外におきましては、担当部長より答弁をさせていただきます。
私からは最初の忍路トンネルのことにおいて答弁させていただきますけれども、先ほども答弁させていただいたように、やはりこのように事故が繰り返されていることそのものにおきましては、非常に重大な案件だと認識をしております。ですので、川畑議員も同席の場面でもあったかとは思いますけれども、市もその中にきちんと入って、その状況を確認し、そして例えば信号機のことにおいては忍路町会と連名で要請についても行っているところでございます。
ですので、これまでも行っているところではありますけれども、引き続き事故を防ぐために強力的にやっていきたいというふうに思っておりますので、川畑議員におかれましても、これからもその点においてはともに行政に対してお力添えをいただければ思っておりますので、よろしくお願いいたします。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)建設部長。
○建設部長(上石明)川畑議員の再々質問にお答えいたします。
まず1点目です。修繕、入りたいのだけれども、修繕しないから入れないのだということでしたが、我々としましては、もし入りたい方がいるのであれば、すぐ修繕はしておりますし、もししていないのであれば、それはきちんとやっていきたいと思っております。
先ほど答弁させていただいたのは、この修繕というのは要は先ほど言ったように小樽市の中で、やはりどうしても町中とか人気のあるところはやはり応募がありますので、どうしてもやはりそこを優先的にやるために、先ほど言った塩谷地区の修繕がやはり少ないと。ただ、済みません、繰り返しになりますけれども、もしどうしても入りたいのに修繕がされていないというのであれば、それはきちんと対応はすべきと考えております。
2点目、敷金ですが、敷金につきましては、基本的にやはり原因者というか、利用者の原因で何か修繕が発生するのであれば、それは敷金で対応させていただきますので、それがないのであればお返しをする形になります。そういった意味では答弁の繰り返しになりますけれども、やはり敷金はきちんといただくべきと考えておりますので、廃止は考えておりません。
三つ目の砂ですけれども、川畑議員のおっしゃることも十分わかるのですが、先ほど言いましたけれども、年度をまたぐという形はなかなか難しいので、JVについても先ほど言いましたが解散しております。そういった意味でどうしても砂の処理というのは新年度でやる形になりますので、なかなか正直いって、今の部分は難しいのかなと思っております。
ただ、砂の回収につきましては、やはり市民からの問い合わせもあります。そういった部分につきましては、我々としてもきちんとやはりやっていかなければいけないと思っておりますので、きちんとした予算の確保には努めてまいりたいと考えております。
○議長(鈴木喜明)川畑議員の一般質問を終結いたします。
(「議長、19番」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)19番、林下孤芳議員。
(19番林下孤芳議員登壇)(拍手)
○19番(林下孤芳議員)一般質問に入る前に市長に一言苦言を呈しておきたいと思います。
今定例会も審議の日程におくれが生じております。その原因はひとえに市長のかたくなな考え方を職員に押しつけ、職員の声を聞かないことに起因していると思われます。謙虚な気持ちで職員や議会の話を聞き、これ以上審議に影響を与えることがないよう、しっかりと向き合っていただきたいと思います。
それでは、通告に従いまして一般質問を行います。
市長の政治姿勢について伺います。市長の任期も1年を切り、掲げた公約の達成度や任期中の仕事を総括して市民に明らかにし、判断を仰がなければならない時期になります。私は3期小樽市議会議員として3人の市長と議論を闘わせ、チェック機能としての役割と政策提言に取り組んできたと自負しております。
これまでも、市民に選ばれた森井市長に対しては、是是非非で臨むことを議会の場で明らかにしてきましたし、当初は多くの議員も同じ気持ちで議会に臨んできたと思います。しかし、市長は政策論議をしたいといいながら、本会議や予算特別委員会では、ほとんど具体的な答弁をすることなく、議会から指摘をされると、何かしらの錯誤があった、私の個人的な見解を述べただけ、などと言いわけをし、政策論議とはほど遠い対応でありました。
それにもかかわらず市長は記者会見などで、議会が後悔することにならなければよいがとか、事故が起きたら議会はどう責任を取るのかなど、一方的に自分の思いを述べるなど、市政を預かる身とはとても思えない発言をしています。市長は議員からの質問に対し真摯に向き合うことなく、記者に対して一方的に自分の思いを述べることが議会との信頼関係を損ねる原因になってきたとは思いませんか。見解を求めます。
最近も記者会見で個人的見解を述べ、議会から指摘をされるということがありましたが、市長が記者会見や公の場で発言したことが市長の公的な発言として報道されることは当然と言えます。市長は記者会見に限らず公的な場で発言することの重みと責任の大きさを自覚していますか。お答えください。
この間、二度の問責決議、二度の辞職勧告決議、二度にわたる決算の不認定、予算案の修正可決に対しても市長は責任を明らかにしていません。全国的に見ても、このような市長はほとんど前例がないと思います。決算の不認定や予算案の修正可決だけでも行政の大失態です。これらのことについて、みずからの責任を明らかにすることが市長としての責務だと思いますが、市長はどのように考えていますか。
また市長は政策決定に当たり、職員の意見やアドバイスを聞かず、自分の考え方のみを押しつけています。これでは政策が前に進まないことは明らかであり、行政のトップは務まらないことは、この3年間で明らかになりました。市長はこうしたことで、この3年間市政を停滞させてきたのではないでしょうか。見解を伺います。
次に、高島漁港の観光船事業について、お伺いします。
この問題が議会で取り上げられて2年が経過しておりますが、いまだに解決の目途すら立っておりません。この問題は当初から本会議や予算特別委員会、経済常任委員会などで繰り返し取り上げられ、水産施設以外の建設が規制されている高島漁港区に市が観光船事業者に建設を許可したのは、港湾法や建築基準法、小樽市の条例に違反しているのではないかと指摘されてきましたが、市長は昨年6月の第2回定例会の一般質問にも条例の趣旨に照らして、適合すると判断し適正に処理されている、他の臨港地区内の構築物設置者と不平等にならないように公平公正に取り扱うよう指示したと発言し、昨年の第4回定例会で市長の与党議員は、高島漁港区の観光船問題にしてもコンプライアンス委員会の指摘はあるものの、旧態依然としたやり方を踏襲したにすぎないと発言しています。
市長は漁港区で他の事例を調査する指示をしたとも発言しておりますが、市長はこれまでのしがらみを断ち切り、公平公正な市政を実現すると市民に訴えて当選したのではないかと思いますが、このことこそ市長が過去のしがらみに捕らわれていることを、みずから表明したことになるのではないかと思いますが、いかがですか。
(発言する者あり)
違法性はない、自分が責任を負うと答弁してきましたが、公益通報によるコンプライアンス委員会への訴えにより、コンプライアンス委員会から昨年8月、市長の主張はほぼ全面的に否定され、違法状態の是正措置が求められることになりました。市長は議会の答弁で是正措置と職員の処分を表明したものの、是正措置は2月27日不利益処分の発令、5月7日効力を発生したことを、5月17日以降になって議会関係に報告されております。
議会で取り上げられてから2年、またコンプライアンス委員会の調査報告の是正措置の指摘から、10カ月近くもなろうとしていることを踏まえると、なぜこれほどまでに時間を必要としたのか、明らかにしていただきたいと思います。
6月1日付で市のホームページにも不利益処分の公表を掲載しましたが、是正措置が完結したわけではなく、相手方に義務を課したにすぎないと思います。むしろ是正措置が市長の在任中に解決することは極めて困難になっていると思われますが、現状と今後の見通しについて明らかにしていただきたいと思います。
私どもは是正措置が長引けば長引くほど、国家賠償法を根拠として賠償が発生した場合の損害額が多額になるおそれがあり、是正措置は速やかに行う必要があることや、市長の処分は量定をみずから判断すべきであり、できるだけ速やかに行うべきであると主張してきました。昨年の第3回定例会で市長はみずから10分の1、1カ月の減給条例を提案しましたが、この事案に対する責任としては、その量定は大きくかけ離れており、とても理解されるものではありませんでした。
また、市長は昨年の第4回定例会で10分の5、1カ月の減給条例を提案しましたが、納得のいく量定の考え方ではなく、否決されました。本来であれば、このときに市長はみずからの判断で辞職すべきであったと思います。結果として今日まで関係職員の処分のみが先行していますが、是正措置も、市長みずからの処分も実現されておりません。今定例会も否決された内容を変えずに提案するということは、市長はみずからの責任をとることは諦めたのではないかと思いますが、いかがですか。
また漁業権の侵害に対し、市長はみずから出向いて話をすると答弁していますが、漁業者との話は実現し、理解は得られたのか明らかにしていただきたいと思います。市長はこうした違法状態を2年にわたり放置してきたことの責任をどのように感じているのかお答えください。
次に除排雪についてであります。市長は2月1日の定例記者会見で小樽市の除排雪は以前より改善がかなり図られているとの認識を示され、その理由としてロータリー車を入れることで、狭くてすれ違えない状況の改善を図った、予算が多くかからないように取り組んでいると述べていますが、市長の認識と市民の評価が大きく違うことに、市長は危機感や違和感がないのは不思議でなりません。
小樽市の除雪懇談会では、町会長などの出席者から相当厳しい意見が出されていると記憶しておりますが、市長は市民の声を直接または間接的に聞いて、どのように受けとめているのかお伺いします。
今冬季はこれまでの冬季と違い、早い段階から積雪状態となり、気温も低温であったために、私どものところにも昨年までは緊急自動車が家の前まで来てもらえたが、ことしは除雪が悪いために入ることができないと言われ大変不安になり、除雪対策本部に相談したが、市長に話をしてほしいと言われたと、市民が直接私どもの控室を訪れ、お話がありました。
2月末から3月にかけて、直接訪れる方もふえ、新聞などにも市民の声として除排雪に対する苦情が多く掲載されております。そうした実態を踏まえて、3月8日、3会派から緊急措置として早急に補正予算を措置し、除排雪の実施を申し入れましたが、市長は3月12日申し入れの趣旨にも答えることなく応じませんでした。市長がこれほど市民や交通機関からの除排雪要望をされている声や、新聞報道を無視し、かなり改善していると言える根拠は私には全く理解できません。
私どもは毎年変わる積雪状況に対応し、市民要望に応えるために予算措置を含めて柔軟に対応すべきであると主張してきましたが、予算が多くかからないように取り組んでいるという市長の方針で押し切られてきました。昨年度のように少し積雪が多くなっただけでも市民の声には答えられず、公約は破綻していると思いますが、市長の認識はいかがですか。
また、29年度の除雪費の決算見込みはどのようになっていますか。決算見込みを見ても予算が多くかからないように取り組んでいるとの見解とは矛盾はないですか。説明を求めます。
市長は市民に貸出ダンプ制度の見直しと排雪の抑制で負担を押しつけながら、予算が多くかからないように取り組んでいると記者会見の場で述べることは、市長の公約に反し、極めて矛盾した発言だと思います。
次に人口減少対策に伴う公共交通の維持について伺います。国立社会保障・人口問題研究所は、ことしの3月30日、2015年の国勢調査に基づいた地域別将来推計人口を公表しました。30年後の2045年には、小樽市の人口は6万人、後志管内20市町村では、過半数の自治体で半減すると推計しています。そのための対策として雇用をふやし、人口の流出を減らすために創業支援サポート連携事業を小樽市の官民一体で取り組み、一定の成果を上げているといわれていますが、取り組むべき課題は山積しています。
市長も定例記者会見で小樽商科大学との共同研究を通じて人口減少の要因と対策を探り、具体的な取り組みに結びつけたいと話しており、研究結果を踏まえて市の対策を講じる考えであるとのことです。
私は昨年、民進党道議会議員が開催する後志管内の首長との懇談会を傍聴させていただきましたが、各首長がほぼ共通して訴えていたのは、人口減少によって高校が統合され、医療機関も撤退され、通学、通院の足である公共交通もなくなれば、地域の生活が成り立たなくなるとのお話には、大変な衝撃を受けました。
昨年の第2回定例会では、公共交通に対する市長の認識は議会とも事業者とも大きく隔たっていることに大変な危機感を持ちながら、私どもは市民の声に応え、事業者の理解を得ながら、何とか議論を踏まえた法定協議会の設置をすることができたという段階だと認識しております。
4年前に改正された地域公共交通活性化再生法では、地方公共団体は交通事業者と連携し、まちづくりの観点を加えて、地域公共交通網形成計画をつくることになっています。この法律の趣旨からしても、市長と事業者の信頼関係が不可欠と思いますが、北海道中央バスの前社長とは信頼関係を取り戻すためにどのような取り組みをされ、前社長退任後にはどのような対応をされてきたのか、経過を説明してください。
昨年から事業者との間では、市長が不信感を与える発言が指摘されてきましたが、市長はみずからの責任で信頼を回復して公共交通を確保するために、どのような決意で臨んでいくのか明らかにしていただきたいと思います。
また、ふれあいパスの重要性は小樽市を初め、各種団体などのアンケート調査でも広く市民に定着し、支持されていることは明らかでありますが、小樽市は現在の予算額1億5,000万円を上限に制度の維持を図ることを前提としておりますが、公共交通を維持するという視点では、高齢化率が間もなく40%にも達する小樽市は、まちづくりや経済対策、高齢ドライバー対策などの位置づけが不十分だと思います。高齢化が進む小樽市にとって、公共交通の維持は経済、まちづくり、人口減少対策の基本をなすものと考えますが、市長の認識はいかがですか。
以上、再質問を留保して質問を終わります。(拍手)
○議長(鈴木喜明)説明員の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)市長。
(森井秀明市長登壇)
○市長(森井秀明)林下議員の御質問にお答えをいたします。
初めに私の政治姿勢について御質問がありました。まず記者会見等での発言が議会との信頼関係を損ねる原因ではないかにつきましては、私としましては、議会での質問、記者会見における質問のいずれに対しましても、誠心誠意お答えをしているものと考えており、私の記者会見等での発言が議員の皆様から批判を受け、時として議会との緊張関係が生じることはありますが、あくまでも意見や考えの違いによるものと認識しており、信頼関係を損ねるものとは考えておりません。
(発言する者あり)
次に、公的な場での発言につきましては、私が公の場で話をする場合には、それが個人的見解であったとしても、公的な発言に含まれるものと認識をしており、その重みと責任の大きさは十分自覚をしております。
(「自覚してなかったしょ、この前」と呼ぶ者あり)
次に、私の責任を明らかにすることにつきましては、私自身、本市の発展に向け、誠心誠意、市政を執行してきたものと認識をしておりますが、私の思いや考えをお伝えし切れず、議会におきましては、さまざまな御指摘をいただいているところであります。私としましては、これらの御指摘を真摯に受けとめ、反省すべき点は反省し、改善すべき点は改善をしながら、市民の皆様にお約束をした公約の実現に向け、政策を着実に進め、民意を市政に反映させることが私の責務であり、それをもって責任を果たしてまいりたいと考えております。
(「社会人としてどうか考えたほうがいいんじゃないか」と呼ぶ者あり)
(発言する者あり)
次に、この3年間市政を停滞させてきたのではないかとの御指摘につきましては、私としましては、就任からこの間、職員と議論を重ね、信頼関係を築きながら市政を運営してきたものと考えております。その中で、周産期医療における小樽協会病院の分娩取り扱い再開に向けた支援や、こども医療費助成の拡大、鉄道駅のバリアフリー化、英語教育を初めとした教育環境の向上、ふるさと納税の推進、このたび提案させていただいた小樽市中小企業振興基本条例案の策定などを実行に移してきたほか、日本遺産に関する取り組みや公共施設におけるトイレの洋式化、小・中学校の机、椅子の更新など、この町に住んでいてよかったと言ってもらえるよう、市民の皆様を大切にする政策を職員とともに実現をしてきたものと認識をしておりますので、市政を停滞させてきたとの御指摘には当たらないものと考えております。
次に、高島漁港の観光船事業について御質問がありました。まず、過去のしがらみに捕らわれているのではないかにつきましては、私は法令の適正な運用を図り、公平公正な取り扱いを行うという観点で、臨港地区内の現況調査を行い、実態を把握するよう指示したものであり、しがらみとは関係ありません。
次に、なぜこれほどまでに不利益処分を講じるのに時間を必要としたのかにつきましては、昨年8月21日付でコンプライアンス委員会の調査報告を受け、市では是正措置の内容、法的根拠について顧問弁護士の見解を仰ぎながら慎重に検討してきたところであります。また不利益処分を行使するためには、当事者の十分な意見陳述の機会を設ける必要があることから、聴聞を2回行うなど、行政手続法及び小樽市行政手続条例に基づく手続に時間を要したものであります。
次に、現状と今後の見通しにつきましては、まず現状については、観光船事業者は不利益処分決定通知書の受理から建築物の用途変更または撤去に関する是正措置についての具体的な動きはございません。また今後の見通しについては、当面は観光船事業者の動きを注視することになりますが、小樽市職員倫理条例第20条の規定では、「市長等は、是正措置等が十分に機能していることを適切な時期に確認し」とあることから、観光船事業者に対し、是正期限である送達日から3カ月までの間、定期的に確認をしてまいりたいと考えております。
(「市長が」と呼ぶ者あり)
次に、私が責任をとることを諦めたのではないかとの御指摘につきましては、私の責任のとり方に対し、さまざまな御意見はありますが、私としては減給10分の5、1カ月が相応であると考えており、今定例会においても、その内容で提案をさせていただいておりますので、御指摘には当たらないと考えております。
次に、漁業者との話は実現し理解は得られたのかにつきましては、これまで高島地区の漁業者の方々との対話について、漁業協同組合などに依頼をしておりましたが、残念ながら実現をしておりませんでした。このたび分区条例違反となる観光船事業に係る許認可については、不利益処分を講じたことから、改めて漁業協同組合などとも相談をし、漁業者の方々に直接報告する機会を設けられるかどうかについて、検討してまいりたいと考えております。
(「辻立ちする前にやることいっぱいあるしょ」と呼ぶ者あり)
次に、私の責任につきましては、高島漁港区の観光船事業について、当時は適法であるとの認識のもとで一連の許認可を行ってまいりました。
(発言する者あり)
昨年8月にコンプライアンス委員会から分区条例違反との御指摘を受け、これを踏まえて、先ほども申し上げましたとおり、手続などに時間を要してきましたが、御指摘のような放置をしてきたわけではなく、この間、責任を持って是正措置に取り組んできたところであります。
(「議会の指摘は無視してきたでしょ」と呼ぶ者あり)
(発言する者あり)
次に、除排雪について御質問がありました。まず私の除排雪に関する公約につきましては、昨年度の冬は累計降雪量が564センチメートルで、根雪になるのが早く、期間中の平均気温も低く、除排雪作業が最盛期を迎える時期の積雪深が大きい状況でありました。このような中、私が公約として掲げてきたきめ細やかな除排雪の実現に向けて、さまざまな施策に取り組んでいるところであります。
平成27年度には、ガタガタ路面の解消、除雪第2種路線の出動基準の見直し、除雪拠点の増設、平成28年度には、除雪第3種路線における除雪作業の強化の試行、主要交差点等の雪山処理の強化、平成29年度には観光に配慮した排雪、除雪第3種路線での歩行空間の確保などの施策を実施したことにより、着実に除排雪の改善が進んでいることから、私の公約が破綻しているとは考えておりません。
しかしながら、昨年度は一部の地域で排雪作業のおくれが見受けられたことや……
(「一部じゃないでしょ」と呼ぶ者あり)
一部のバス路線で運行に支障を来す状況が生じたことなどから、今後においてもさらなる改善を図ることが必要であると考えております。
次に、昨年度の決算見込み額及び除雪費の執行につきましては、昨年度の除雪費の決算見込み額は約14億9,780万円であります。また予算の執行につきましては、除雪費に限らず市の厳しい財源の中で、決められた予算で最大限の効果を発揮できるように執行すべきものと考えております。
除雪費についても、昨年度の当初予算と第3回定例会で計上した補正予算をあわせ執行してまいりましたが、気象状況などにより、さらなる予算の増加が必要になったことから、必要な措置をとったもので、除雪費と予算の執行に関する考え方に矛盾はないものと考えております。
次に、人口減少に伴う公共交通の維持について御質問がありました。まず北海道中央バス株式会社の前社長との信頼関係を取り戻すための取り組みや、前社長退任後の対応につきましては、前社長に対しましては、私といたしましても信頼関係を図るため、私の真意を直接お伝えいたしたく、できるだけ早い時期にお会いしたい旨をお伝えしておりましたが、お会いすることができないまま、平成30年1月22日付で前社長が退任となったため、面会はかないませんでした。
また前社長の退任後は建設部長を初めとする職員が役員と面会をし、小樽市の地域公共交通体系の維持に向けた考え方についての意見交換や、情報の共有等を行っているところであります。
(発言する者あり)
次にどのような決意で臨んでいくのかにつきましては、少子高齢化や人口減少が進む本市においては、行政が主体となって関係機関と連携を図り、地域公共交通の目指すべき方向性を明確にし、まちづくりと一体となった総合的な公共交通ネットワークの形成に取り組むことが求められております。このため私といたしましては、北海道中央バス株式会社を初めとした交通事業者との連携はもとより、小樽市地域公共交通活性化協議会において、活発な議論を行いながら、小樽の特性にあった地域公共交通網形成計画を策定し、将来に向けた持続可能な公共交通ネットワークの構築に取り組んでまいりたいと考えております。
次に、公共交通の維持に対する私の認識につきましては、本市は東西に長い町が形成され、中央部に利便施設が多く存在することから、公共交通は日常生活での市民の移動手段の中心であり、特に高齢者にとっては運転免許の返還等の理由から必要不可欠な交通手段となっております。
また年間800万人を超える観光客が来訪する中、近年は外国人を含む個人旅行者の増加が見られ、旅行者にとって他都市からの移動や市内観光地をめぐる手段として、公共交通へのニーズが高まるものと考えております。こうした状況を踏まえ、本市においてはさまざまな分野で公共交通の充実が求められるものと認識し、今後のまちづくりを牽引できるような公共交通ネットワークの形成に努めてまいりたいと考えております。
(「議長、19番」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)19番、林下孤芳議員。
○19番(林下孤芳議員)今、政治姿勢の関係については、私も3年間市政運営をしてきた市長の状況を見ながら質問をいたしましたが、市長は反省とか、改善とか、議論を重ねるとか言っておりますけれども、少なくともけさの朝刊に、恐らくは昨日の副市長の選任案、このことを指してのコメントだとは思いますけれども、非常にこの質問に対して、指摘に対して全くそういったことに配慮をした、今答えた内容とは真逆の発言だと私は思いました。
そういう理由で、これは市長に再質問をしても全く私は無駄だという判断をいたしておりますので、この点については再質問をいたしませんけれども、1点だけ指摘をしておきたいと思います。
私どもが副市長の選任案を不同意としたことを指して職員のことを考えての判断とは思われないとの発言は、人事権を行使しているのは市長であり、有能な職員を排除したり、貴重な人材を、いわば使い捨てにして行政の停滞を生じさせてきたのは市長自身であるということだけは指摘をしておきます。
これは答弁はいりません。
次に、高島漁港の観光船事業について、市長は過去のしがらみには当たらないというふうにお答えになっておりますけれども、少なくともコンプライアンス委員会の指摘前に他の臨港地区内の構築物の設置者と不平等にならないように、公平公正に扱うよう指示したと。これは市長が言っております。その後、先ほど申し上げましたけれども、第4回定例会で与党議員から旧態依然としたやり方を踏襲したにすぎないという発言があり、市長はその後、漁港区で他の事例を調査することを指示したと言っています。
この一連の発言は一致したものであるし、少なくともこの是正措置に逆行した指示をしている。このことを指して私はしがらみを断ち切り、公平公正な市政を実現すると市民に訴えていることに逆行しているのではないかということを指摘しているわけであります。そうしたことを踏まえて、もう一度答弁をしていただきたい。
是正措置に絡んで、例えば市長の責任で本当に早く解決しようと、自分が在任中に早く解決しようという意志があるのか。全くそういうことが私には全然見えておりません。処分も自分の意思では、もうこれ以上判断できないということであれば、明確にお答えをいただきたいと思います。
それから、除雪の問題でありますけれども、市長の最大公約でもあるきめ細やかな除排雪は、市民の実感から大きく乖離して、期待は大きく裏切られているということは明確でありますが、これはパトロールを行ってかき分け除雪や拡幅除雪を行い、道路脇の雪山が大きくなり、これ以上の対応が困難になった場合、排雪を行う。この一連の手順で行っているためだと説明をされてきました。
排雪量が3分の1になったことによって、結果的に多くの議員から指摘をされているように、雪山が高くなって見通しが悪くなり、どうしても交差点では前に行っていなければならない。衝突の危険が増しているという市民からの指摘はたくさんあります。こうした弊害が幾つも指摘をされているのに、補正予算を組まず、他の会計から流用して間に合わせた、あるいは予算が多くかからないように取り組んでいるという記者会見での発言は、全く事実を無視した見解になると思うのですけれども、そうした見解を含めて再度お答えを願います。
人口減少に伴う公共交通の維持については、中央バスとの信頼関係、この間、時間もチャンスもありながら、結果的に何もできなかったとしか私は言えないと思います。そんなことで小樽の公共交通を守っていけるのかという、私は今の回答を聞いて大きな不安と不審をもちました。市長は小樽の市民生活に欠くことのできない公共交通を守っていくと認識しているのか、本当に考えているのか、もう一度明確にお答えをお願いしたいと思います。
○議長(鈴木喜明)説明員の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)市長。
○市長(森井秀明)林下議員の再質問にお答えをいたします。
質問されたのは4点だったかと思いますが、まず1点目におきましては、高島漁港区内においての調査に対して指示したことについて、その取り組みそのものがしがらみに捕らわれているのでないかというふうに御指摘があったようでありますけれども、漁港区においての調査におきましては、高島漁港区に対してのこのたびの判断が、過去の事例等も含めて、前例も含めた判断も組み込まれているというふうに考えていることから、過去の状況も含めてきちんと臨港地区における現況調査を行わなければならない、実態把握をしなければならないということから指示をしたものでありますので、今るるお話がありましたけれども、しがらみとは関係はありません。
それから、漁港区における是正措置に対して、早く解決しようという意志があるのかという御指摘もありましたけれども、私たちといたしましても、この是正措置におきましてはしっかり行っていこうということで進めておりますが、先ほどもお話しさせていただいたように、この是正措置の内容や法的根拠につきましては、顧問弁護士と見解を仰ぎながら慎重に検討を進めてきた、そしてその後におきましても、実際に不利益処分を行使するにおいて、当事者の十分な意見陳述の機会を設けなければならないということから、このように時間を要したところでございます。ですので、私たちといたしましても、しっかりと解決しようと進めていると考えているところでございます。
済みません、あと2点。除排雪のことにおいてでありますけれども、林下議員からも御指摘がありましたように、ロータリー車も含めた除雪作業に取り組んでいく中で、雪山が高くなって、交差点で見づらいというお話については、私たちも承知をしているところでございます。
そのようなことから、平成28年度から主要交差点等の雪山処理の強化ということで取り組んではおりますが、まだその取り組みが皆様の期待に応えられるところまで至っていないというふうに思っておりますので、そのような強化も含めて皆様のそのような安全・安心な環境づくりに努めてまいりたいと思っているところでございます。
予算の執行におきましては、除雪費に限らず、市の厳しい財源の中で決められた予算の中で最大限の効果を発揮して執行していくべき、これは全ての予算に対して同じ認識を持っているところでございます。そのような中で除雪費についても、昨年度の当初予算と第3回定例会で計上した補正予算をあわせて執行させていただいたところでございます。
昨年度におきましては、その気象状況などによって、さらなる予算の増加となったところから必要な措置をとりましたけれども、このような観点から取り組んだことでありますので、林下議員がおっしゃるような、予算がかからないようにとかということではなくて、除雪費の予算の執行に関する考え方、これについては林下議員が言うような矛盾はないというふうに考えているところでございます。
それと、公共交通に対して、私の答弁からではまだ不安を感じているというようなお話ではありましたけれども、先ほどもお話しさせていただいたように、やはり少子高齢化や人口減少が進む本市におきましては、行政が主体となって関係機関と連携を図って、地域公共交通が目指すべき方向性を明確にし、まちづくりと一体となった総合的な公共交通ネットワークの形成に取り組む必要性があると考えているところでございます。
だからこそ、北海道中央バスを初めとした交通事業者の方々との連携はもとより、このたび立ち上げております法定協議会、これに伴う活発な議論、これを踏まえて小樽の特性にあった地域公共交通網形成計画をしっかり策定をして、この町に見合った持続可能な交通公共ネットワークを構築していきたい、このように私自身も決意をこの場で語らせていただき、その実現に向けて取り組んでいきたい、このように考えているところでございます。
(発言する者あり)
○議長(鈴木喜明)ほかに説明員の方で御発言はありませんか。
一番目のところですが、わからないというか、きちんとそれであっているのか。
押さえているところは、処分をこれ以上できないとしたら明確に答えてくださいというくだりがあったと思うのですけれども、その点と、林下議員、答弁漏れがありましたら御指摘をお願いします。
(「議長、19番」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)19番、林下孤芳議員。
○19番(林下孤芳議員)答弁漏れというよりも、例えば是正措置の関係について、私はこれは公約に反するのではないかという話で、市長はそういうことには当たらないと。こういうお話ですけれども、私が先ほど指摘をした一連の……
○議長(鈴木喜明)林下議員、答弁漏れがあるなら御指摘をということでありますので、答弁漏れがなければ……
○19番(林下孤芳議員)そこは答弁漏れだと思うのですけれども、全然そこは答えていませんよね。
○議長(鈴木喜明)そうですか。では答弁漏れということで御指摘ください、もう一度。
○19番(林下孤芳議員)是正措置に逆行しているということは、何もお答えをいただいていないと思いますけれども。
(「是正措置に逆行じゃなくて、しがらみの脱却に逆行するって言ってなかったか。それ答えてたよね」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)答弁漏れはそれでよろしいのですね。
では、その点が答弁漏れだということなので、説明員の方は答弁をお願いいたします。
(発言する者あり)
(「答えてたのに答弁漏れだと言われて、そのまま答弁促すのありなんですか」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)説明員に申し上げますけれども、もし答えたということであれば、そう御指摘ください。
(「擁護するわけじゃないけれど、答えてましたよ」と呼ぶ者あり)
(発言する者あり)
(「自分で答えてたかどうかわからないんですか。答えてたしょ」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)説明員に申し上げます。答えていたということでしたら、もうそれは答えておりましたということで、もし自信がなければもう一度その点を答えていただく。私も答えがどうとかというのは、わかりかねたところでありますので、申しわけございません。
(「そんな思い悩むことじゃないしょ」と呼ぶ者あり)
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)市長。
○市長(森井秀明)林下議員から、答弁漏れだということで御指摘がありましたけれども、先ほども、是正措置に対して逆行した指示という表現があったかと思うのですが、逆行した指示ということに対しての質問におきましては、高島漁港区に対しての、私自身が過去に、失礼いたしました、臨港地区内における現況調査を行うことに対してのその指示が、逆行した指示ではないかという御質問だったと思うのですけれども、そのことにつきましては、先ほど私は答弁をさせていただいたというふうに認識をしております。
○議長(鈴木喜明)答弁したということでございます。
(「議長、19番」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)19番、林下孤芳議員。
○19番(林下孤芳議員)再々質問をさせていただきます。
私は、先ほど高島漁港の漁業者とのお話であるとか、中央バスとの関係であるとか、信頼関係をということの話で、結果的に市長として、その責任、義務、使命、そして努力というような何もしているとは理解できませんでした。できない答弁だと、私は指摘をさせていただきます。そうした点で、市長は市民の信頼や期待に全く応えられなかったというふうに私は考えますけれども、市長はどのように考えていますか。
○議長(鈴木喜明)説明員の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)市長。
○市長(森井秀明)林下議員の再々質問にお答えをいたします。
林下議員が御指摘されましたように、例えば、高島漁港区における問題におきまして、その地域の漁師の方々と直接対話をできていないということであったりとか、また、公共交通に伴う案件におきまして、中央バスの前社長とも直接お会いできていない、そして私自身の真意等を伝えられていないということにおきましては、私なりに努力はしてきたつもりはありますけれども、果たせていないというのは事実でございます。
そのような中で、その信頼を回復するためにも、これからも、そのような関係者の方々との調整においても、しっかり誠意をもって対応させていただくとともに、その市民の皆様の信頼や期待に応えられるように、公約における実現はもとより、市の取り組みが市民の皆様にとって、よりよい環境となる、その実現に向けて、これからも精いっぱい努力をしていきたいと思っておりますので、よろしくお願いいたします。
○議長(鈴木喜明)林下議員、よろしいですね。
(「議長、1番、議事進行について」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)1番、秋元智憲議員。
○1番(秋元智憲議員)今定例会でも、訂正、また削除など、相次いでいますが、先ほど、高島漁港区の許認可に関係して、前例に基づいて許可をしたというような話がありましたけれども、これは前例があったということでよろしいのですね。後で、前例はなかったということはないということでいいのですよね。私は、前例はなかったというふうに、職員からも確認していますけれども、それは私の認識が間違っていたということで、よかったでしょうか。
(発言する者あり)
○議長(鈴木喜明)秋元議員にお聞きをしますけれども、それは議事進行という……
○1番(秋元智憲議員)そういう確認をしてくださいという、間違いがないのかどうか。
(発言する者あり)
○議長(鈴木喜明)お静かに。
精査するという話ではないと思いますが、この場でその発言をしたか。
(「したよ」と呼ぶ者あり)
(「間違いじゃないのかだけ確認してくれればいいです」と呼ぶ者あり)
(「間違いだったら、また答弁の訂正とかになるんでしょ」と呼ぶ者あり)
秋元議員に申し上げますけれども、これから予算特別委員会等がありますので、その中で。
(「精査とかじゃなくて、この場で間違いがなければいいんです。それだけです」と呼ぶ者あり)
そうですか。それを言ったか、言わないかということですか。
(「いや、その事実が間違いないのかということだけ、確認していただければ。それ以上、何もありません」と呼ぶ者あり)
(「確認すればいい。間違いないんでしょ、市長。過去にあったということで言ったんだもん」と呼ぶ者あり)
そういう発言をされたということは確認しておりますので、それが間違いあるかないかは、委員会審議でやっていただきたいと思います。
(「いや、発言したのかどうなのかじゃなくて、それでいいんですねっていうことを確認してください」と呼ぶ者あり)
発言したのかどうなのかを確認してくださいということですか。
(発言する者あり)
そうですか。本会議での発言ということで、ただいま説明員にお聞きをしますけれども、そういう発言をしたということだけ確認をしてほしいということなので、それはさせていただきます。どうですか、説明員、お答えください。
(発言する者あり)
(「間違いなければいいんです」と呼ぶ者あり)
(発言する者あり)
そうやってお話ししたということで、秋元議員が理解していて、今、否定がないということでは、そういうことだと捉えて結構だと思います。
よろしいですね。
林下議員の一般質問を終結し、この際暫時休憩いたします。
休憩午後8時04分
――――――――――――――
再開午後8時25分
○議長(鈴木喜明)休憩前に引き続き会議を再開し、一般質問を続行いたします。
(「議長、9番」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)9番、松田優子議員。
(9番松田優子議員登壇)(拍手)
○9番(松田優子議員)第2回定例会に当たり、一般質問をいたします。
私たち公明党は今、国会議員から市町村議員まで、約3,000人の議員が一丸となって今後の政策に役立たせるべく、皆様の声を聞くために、訪問対話活動をさせていただいていますが、その中で寄せられた意見を踏まえながら、質問させていただきます。
まず、介護保険について伺います。道内自治体広域連合の65歳以上が支払う介護保険料は、年々上昇し、介護保険制度が始まった年から、1.8倍にふえたといわれています。介護保険料については、65歳以上の方のうち、年金額18万円以上の方は、年金から天引きされることもあり、御自身が支払っているという意識が強いのですが、40歳以上65歳未満の方は、自身が加入する健康保険に上乗せして徴収されることもあり、中には御自身が介護保険料を支払っているという意識が希薄で、支払い金額をお聞きしても、介護保険料は65歳からでしょうと言われる方もおり、自身がどのくらい支払っているのかわからない方もいて驚きました。しかし、それでいて、介護保険料については、高過ぎるという意見が多く、それは介護サービスを受けていない方に多かったように思います。これには、介護サービスを利用している方と、また、利用していない方の違いもありますが、皆様の意識の中に、介護保険料は高いというイメージが強いのではないかと思います。党としての詳しい分析は、調査が終わってからですが、最初にこの御意見に対する御見解を伺います。
保険料上昇の背景には、急速な高齢化による介護サービスの利用増加が挙げられますが、その中にあって、介護保険料を引き下げた自治体もあり、その数はわずかですが増加しています。その要因を分析すると、介護予防事業に積極的に取り組んだことにより、介護認定率が低下した例があるようです。私たちの訪問調査でも、今は個人的には特段介護予防に取り組んではいないものの、今後介護予防の機会をふやしてくれたら利用したいという声も多く上がりました。
そこで伺います。現在の小樽市における介護予防事業の取り組みについて、お聞かせください。
また、介護予防事業は、目に見えるほど急速に効果があらわれるわけではないと認識しておりますが、今後介護保険料を引き下げた自治体の成功事例を参考にして、小樽市も保険料の引き下げに努力していただきたいと思いますが、御見解をお聞かせください。
次に、介護職員の担い手不足について伺います。少子高齢化による人口減少に伴い、我が国は人手不足が徐々に広がっており、特に若年層の労働人口減少は顕著です。今回お聞きした事業主の方への訪問調査でも、事業を継承していく上で、課題として挙げられたのは、人材、後継者探しでした。人材不足は、さまざまな職種に影響を及ぼしますが、中でも高齢化に伴い、介護認定者は年々増大するのに対し、それを担う介護職員の不足は大きな課題です。65歳以上のうち、介護が必要になる人は、7年後の2025年度には、全国で現在の約1.22倍の770万人になると推計されています。これは、いわゆる2025年問題といわれ、要介護者数の増加で、利用が膨らみ財源確保が課題になるだけではなく、サービスの整備や介護の担い手不足が深刻な問題となってくることです。というより、2025年度を待たずとも、小樽市では既に介護職員の担い手不足が課題となっています。他都市より人口は減少しているのに、要介護等認定者は、年々増加しています。私も知り合いが入所していることもあり、市内の介護施設などによく行きますが、たびたび職員やパートの求人張り紙などを目にします。それが、いつまでも張り続けられていることから、その深刻さがわかります。
過日のテレビ放送で、その介護職員の担い手不足を補うために、定年退職された方がパートとして介護に携わっている様子が映し出されていました。要するに、介護職員の高齢化が進んでいるのですが、逆に介護職員の方のほうが物忘れがひどくなり、職場のローテーションを忘れて帰ったり、約束の時間より早くデイサービスの送迎バスを運行したなど、笑うに笑えない実態も映し出されていました。
また、ある地域では、介護職員の担い手不足により事業が成り立たなくなり、事業所が閉鎖されたということも、同じく報道されていました。これは、市内の事業所でも例外ではなく、昨年、当市が行った介護保険指定居宅支援事業所のアンケート調査結果を見ても明らかです。このアンケート調査では、行政に対し、人材確保の支援や方策を求める声が上がっていましたが、本市では、この介護職員の担い手不足問題について、どのように認識し、また人材確保の支援策や方策などのお考えがあればお聞かせください。
そして、同じテレビ放送では、介護職員の担い手不足を補うために、今後は外国人の活躍を検討している自治体を取り上げていましたが、私が訪問活動を実施した中で、この問題について取り上げて、皆さんにお聞きしたところ、介護事業所において、新たな外国人技能実習制度を活用した外国人介護人材の受け入れについて、賛成もしくは言葉が通じれば賛成との声が、反対だという意見を大きく上回りました。市内の介護事業所において、外国人技能研修制度を活用して、外国人を受け入れることについて、どのような見解をお持ちになっているかお伺いいたします。
この訪問調査で回収させていただいた調査票の中に、50代になったばかりの女性の、私が介護を受ける段階になったときに、この制度が維持されているかどうか心配です、という意見の記載がありました。高齢社会を見据え、介護が必要になった高齢者が安心し、快適に暮らせるために、社会全体で支える目的で制定されたのがこの介護保険制度です。介護保険制度が制定されてから20年以上が経過し、この間持続可能な制度を確保するため、数回にわたり、制度改正が行われてきましたが、この制度が今後も維持できるよう、さらなる努力をしていただきたいと思いますが、この点についての御見解をお聞かせください。
先日、高齢者が介護施設に入所する際、身元保証人がいない場合は、受け入れを拒否する施設が約3割に上ることが厚生労働省の委託調査で判明したという報道がなされました。施設入所を希望する大きな理由の一つには、単身世帯で介護してくれる人がいない方や、いても同じく高齢や、遠く離れて暮らしているなど、介護できる人が身近にいないということが挙げられます。入所を断られたら、行き場がなくなるという方もいると思われ、それは大変ゆゆしきことです。そこで、お伺いいたします。小樽市内の介護施設でも、身元保証人がいないことを理由に、入所を拒否した事実があるのか、市でその実態を押さえていたら、お伺いします。
厚生労働省では、介護施設の運営基準に基づき、身元保証人がいないことは受け入れ拒否の正当な理由にはならず、拒否した施設は、指導対象になるとしており、実際の対応は、自治体が判断するようですが、小樽市内では、今までに入所拒否により指導対象になった施設があったかどうか、お示しいただくとともに、受け入れ拒否をした施設には、どのような指導を行うのか、お伺いいたします。
なお、ここでは、介護施設が問題になっていますが、私は最近、精神疾患をもっているため、グループホームに入所されている方から、グループホームの入所期限が切れるので、次の入所先を見つけなければならないが、新たな入所先への身元保証人がいなくて困っているとの相談をお受けしました。このように、介護施設に限らず障害者施設でも、身元保証人の有無で、入所拒否をされることはあるのか、伺います。
なお、同日の報道で、医療機関でも身元保証人がいないことを理由に、入院拒否をされると見られることから、厚生労働省では、全国の病院、診療所、約6,000カ所を対象に、実態調査を実施し、近々結果を公表するという内容の記事もありました。一般的に身元保証人がいない場合の入院拒否が行われる場合、その理由に治療費の未払い、滞納が挙げられるとお聞きしています。このように身元保証人の問題については、課題が山積していると思いますが、小樽市立病院では、身元保証人がいないことでの入院拒否だけは避けていただきたいと思います。病院局長から小樽市立病院の現状と、このことに対する御見解をお聞かせ願います。
次の質問に移ります。
この冬、私は、市内のあちこちで玄関前の除雪がされず、なおかつ屋根に雪がうず高く積まれたままの家を何件も目にしました。恐らく長期不在か空き家になっているものと思われ、少し切なくなりました。また、私たちが今行っている訪問対話で防災、減災の観点からも、皆様に御意見を聞かせていただいていますが、小樽は比較的災害に強いまちといわれていることから、住んでいる地域にもよりますが、どちらかといえば、危機意識が乏しいような印象を受けました。しかし、地域において、危険で、改善が必要だと思う場所はどこですかと伺うと、地域にある空き家を挙げた方が何人かいらっしゃいました。
そして、最近市内を歩いていると、数軒ですが倒壊した空き家が目につき、中には屋根が抜け落ち、見るも無残な姿になった家屋もありました。特定空家等とは、管理などが不行きで、近隣に悪影響を与えているものを指しますが、市内で空家等対策特別措置法施行後、特定空家等と認定された後も、何ら手が打たれず放置され、先ほどの例のように、倒壊した空き家はどのくらいあるのか、わかっている範囲内でお聞かせください。
市では、小樽市空家等対策計画を策定するに当たり、成果指標を掲げていますが、その中で、29年度から33年度までの5年間での特定空家等の除却、解体件数を年20件として、100件とされていますが、現在までの進捗状況をお示しください。この空き家の除却、解体を促進するために、市では空き家となった家屋の解体費用を助成する特定空家等住宅除却費助成制度を今年度から実施し、5月1日より受付を始めましたが、現在までの申請状況について、お聞かせください。
また、同じく小樽市空家等対策計画では、空き家アンケート調査の回答を踏まえ、建物の管理の頻度、何もしていない、年1回程度の方を20%以下にするとの成果目標を挙げていますが、市外に住む方は大変だと思われます。小樽市シルバー人材センターでは、空き家の見回りサービスを正式業務として扱っておりますが、この建物の管理の代行として、今までにこのサービスを利用した人はどのくらいいるのか、押さえていたらお聞かせください。
成果指標を達成するためにも、このサービスは大変有効だと思われますが、このサービスの周知、特に市外に住まわれている方に対しての周知方法について、お伺いいたします。
また、小樽市では、ふるさと納税の寄付者へのお礼の品として、品物ではなくこの空き家の見回りサービスを提供しております。昨年の予算特別委員会で、私がその利用者の有無をお伺いしましたところ、残念ながらその時点では、利用者はまだいないということでしたが、利用状況及び今後の周知方法について、お聞かせください。
なお、空家等対策特別措置法により、きちんと管理をしないために、勧告を受けた場合、固定資産税の住宅用地特例から外されると伺っていますが、今までに措置法施行後、特例から外された件数、金額はどのくらいあったのか、お聞かせください。
また、建築指導課では、空き家に対する相談窓口を設置しており、平成28年度では、200件以上の相談が寄せられていますが、29年度の相談件数と、どのような相談内容が多いのか、お聞かせください。このように誰も住む方がいなくて、空き家がふえる反面、低所得者、被災者、高齢者、障害者、子育て世代など、住宅探しに苦慮している方もいらっしゃいます。そこで、それを解消すべく、市で制度化されたのが、一定の基準に適合した賃貸住宅の空き室を市が借り上げて、子育て世代に特化して貸し出す、既存借上住宅制度です。このことについては、昨年の第2回定例会の予算特別委員会でも質問をさせていただきましたが、オーナーとなってくれる方の応募が少なく、また、スケジュールの関係で追加募集も断念したことから、昨年度は、予定戸数を下回ってしまいましたが、応募が少なかったことについての要因をお聞かせください。
そして、本年もオーナーを募集し、当初は6月1日で締め切る予定であったものが、その後、募集締め切りが延長されたようですが、延長せざるを得なかったのは、昨年応募が少なかった要因をきちんと分析した上で、本年度の募集を行わなかったからではないか、と思います。もし、延長後の締め切り時点で、応募が少なければ、追加募集をしないのかも、合わせてお聞かせください。
当初の計画では、年10戸、3年でおおむね30戸となっていましたが、このままでは、計画倒れになってしまうのではないかと懸念していますが、この点についての認識をお聞かせください。
ともあれ、計画どおりに進めるに当たっては、見えてきた課題解消が求められると思いますが、課題解消についての取り組みをお聞かせください。
最後に、住宅確保要配慮者支援について、伺います。身元保証人問題は、施設入所に限らず、一般賃貸住宅入居に際しては、高齢者や単身者、身寄りのない方の最重要課題になっています。このことについて、改めて問題提起をしたのが、本年2月に火災により、多くの死傷者を出した札幌の共同住宅そしあるハイムと言えます。単身の高齢者は今後10年間で、100万世帯ふえると見込まれていますが、公営住宅は応募倍率が高く、民間住宅は孤独死や家賃滞納を恐れる家主から、入居を拒否されるケースが多いのも現実です。そこで、住宅の確保が困難な高齢者らの入居を支援する、改正住宅セーフティネット法が昨年成立し、新たな住宅セーフティネット制度ができました。これにより、一定の条件を満たせば、高齢者等の入居を拒まない空き家、空き室を都道府県ごとに登録、空き家の改修費用を家主に補助、低所得の入居者には、家賃補助などをする支援制度が創設されたと聞いていますが、このことについての認識を伺います。
そして、高齢者等の入居に至るまでのサポートや、これら住宅要配慮者を受け入れる大家のサポートとして、同法ではNPO法人や地方自治体、不動産関係者で構成する居住支援協議会の設置が盛り込まれていますが、その設置状況は道内では、北海道と本別町になっています。全国的にみても、住宅セーフティネット制度における住宅登録は始まったばかりのため、登録は伸び悩み、浸透していないのが現状です。その理由として、登録すると原則入居拒否できないので、家賃の滞納や近隣とのトラブルを心配する家主も多いと、その要因を挙げている方もいるようですが、全国居住支援協議会では、大家向けの住宅確保要配慮者受け入れハンドブックを作成し、制度の浸透を図っているといいます。また、入居希望者一人一人に寄り添った支援を行うためには、市町村レベルの設置が望ましいことと思われますので、小樽市でも、ぜひその協議会設立に向けて、尽力していただきたいと思いますが、御見解をお聞かせください。
北九州市では、NPO法人が家賃保証会社と連携し、保証人なしで住める賃貸マンションを運営しているといいます。どこのまちよりも高齢化が進んでいる小樽市です。どの自治体よりも空き家が多いのも小樽市です。国や北海道と連携しながら、市民への制度の周知を図り、誰もが安心して住めるまち小樽を目指していただきたいと思いますが、御見解をお聞かせください。
以上で、再質問を留保し、私の質問を終わります。(拍手)
○議長(鈴木喜明)説明員の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)市長。
(森井秀明市長登壇)
○市長(森井秀明)松田議員の御質問にお答えをいたします。
初めに、介護保険料について、御質問がありました、まず、介護保険料について、高過ぎるという意見につきましては、本市の介護保険料は、全道主要10都市の中で、高いほうから3番目であり、平成27年度から29年度までの第6期における基準月額5,800円から、平成30年度から32年度までの第7期における基準月額は、5,990円となり、190円の増額となりました。しかし、第7期計画の介護サービス利用による保険給付費等見込み額が第6期と比較し、17億円程度の増加が見込まれている中、介護給付費準備基金を約2億8,600万円取り崩し、基準月額で約198円の減額効果を得るなど、できる限り保険料の抑制に努め、介護保険料が高過ぎるという御意見に配慮したところであります。
次に、本市の介護予防事業と他の成功事例を参考にした保険料の引き下げに向けた取り組みにつきましては、本市では、介護予防事業として、地域版介護予防教室、シニアからだづくり教室などの地域介護予防活動支援事業や、介護予防フェアを行う介護予防普及啓発事業などを実施しております。これらの事業は、多くの高齢者の方々に利用されており、特に地域版介護予防教室とシニアからだづくり教室につきましては、本年度より教室数を増加して実施するなど、積極的な取り組みを行っているところであります。今後につきましても、他自治体の有意義な取り組みや情報も参考にしながら、高齢者の介護予防に取り組み、介護保険料の抑制につながるよう努力をしてまいります。
次に、介護職員の担い手不足について御質問がありました。まず、介護職員の担い手不足についての認識と介護人材確保の方策につきましては、第7期介護保険事業計画策定に際して実施した事業所アンケート調査結果において、訪問介護、通所介護で人手不足感があるとの回答が寄せられておりました。これは、介護職員の平均賃金の水準が他の産業と比較して低いことや、勤務年数が比較的短いことが一因と考えられ、全国的な傾向であると認識をしております。
また、人材確保に向けた方策につきましては、これまで、介護事業所に対する実地指導や事業所訪問をした際、介護職員の就業状況や育成面の課題について、意見交換を行っているところであります。その際の御意見を踏まえ、福祉専門職養成校と事業者との意見交換会や、新人介護職員の意見交換会を開催するなど、介護職員の確保や定着率の向上に寄与する取り組みができないか、検討してまいりたいと考えております。
次に、本市の介護事業所における新たな外国人技能実習制度を活用した外国人介護人材の受け入れにつきましては、昨年11月1日、外国人技能実習法の施行に伴い、新たな外国人技能実習制度が実施され、対象職種に介護が追加されております。外国人技能研修者の介護分野への受け入れにつきましては、利用者の国際的な視野の広がりや、人員が確保できることで、多様なサービスが提供できるという効果が期待できますが、一方、日本人が従事する場合に受ける報酬と同等以上の報酬を支払う必要があるほか、5年以上の経験を有する介護福祉士等を技能実習指導員として配置すること、技能研修体制を確保することなどの要件があることから、市内の介護サービス事業所が外国人技能研修生を受け入れる場合、相応の受け入れ体制の整備が必要であり、課題が多いものと考えております。
次に、介護保険制度の持続可能性を確保することにつきましては、国においては、平成29年度に、介護保険法を改正し、地域包括ケアシステムの深化、推進に取り組むとともに、現役世代並みの所得がある方の利用者負担割合の見直しや、介護納付金における総報酬割の導入など、介護保険制度の持続可能性の確保に向けた制度改正を行っているところであります。本市におきましても、介護予防事業の着実な実行や、給付適正化事業の推進による適切な介護サービスの確保と費用の効率化を通じ、制度の維持に取り組んでまいりたいと考えております。
次に、施設入所及び医療機関の入院に係る身元保証人について、御質問がありました。
まず、小樽市内の介護施設で、身元保証人がいないことを理由に、入所拒否をした事実があるのかにつきましては、本市に指定権限のある地域密着型サービス事業所において、身元保証人がいない介護サービス利用者が、入所を拒否されたという通報や苦情等はありません。
次に、身元保証人がいないことをもって、入所を拒否した事業所に指導等を行った事例はあったかにつきましては、本市では仮に事業所において、御指摘のような事例が疑われる場合、介護保険法及び指定地域密着型サービスの事業の人員、設備及び運営に関する基準等に基づき、実地調査または監査を行うことになります。その結果、正当な理由なく、入所を拒否したという事実が認められた場合は、期限を定めて、法令等に基づく改善措置をとるよう勧告または命令をすることとなりますが、ただいま答弁したとおり、これまで、御指摘の事案のような指導対象となった事業所はありません。
次に、障害者施設で身元保証人がいないことを理由に入所拒否をされることがあるかにつきましては、小樽市内の障害者入所施設において、身元保証人がいない場合には、入所を認めていない施設があると伺っております。
次に、空き家対策について御質問がありました。
まず、特定空家等と認定した後も放置され、倒壊した空き家の軒数につきましては、平成29年度末までに調査した範囲の中で、特定空家等に認定した32件のうち、認定後に倒壊したものはありませんが、認定した時点で倒壊または半壊しているものは15件です。なお、特定空家等に認定していない空き家でことしの積雪の影響により、倒壊したものは3件です。
次に、特定空家等の除却、解体件数の進捗状況につきましては、特定空家等の認定は平成29年度末に行っていることから、現在、特定空家等の除却、解体はありませんが、特定空家等と同等状態の空き家については、平成29年度中に、除却、解体が11件ありました。
また、今後につきましては、今年度から小樽市特定空家等住宅除却費助成制度を始めたこともあり、特定空家等及び特定空家等と同等状態の空き家の解体、除却は前年度を上回り20件近い件数になるものと見込んでおります。
次に、小樽市特定空家等住宅除却費助成制度の申請状況につきましては、6月5日現在で、補助金の交付申請は3件となっておりますが、補助対象となる空き家の状態を市が判定する事前調査の申請が12件あり、そのうち補助対象となる空き家と判定されたものが9件となっております。
次に、小樽市シルバー人材センターの空き家見守りサービスの利用数につきましては、平成29年度が2件、今年度は1件の申請があると聞いております。
次に、空き家見回りサービスの周知方法につきましては、市のホームページの紹介や、空き家対策の啓発パンフレットにより、不動産業界などを通して、周知を図っております。また、今後においては、固定資産税の納税通知書に封入する空き家対策に関する啓発文書に、空き家見回りサービスに関する情報を掲載し、周知を図ってまいりたいと考えております。
次に、ふるさと納税のお礼の品として、空き家(空き地)見回りサービスの利用状況と今後の周知方法につきましては、平成29年7月からお礼の品に加えておりますが、現在まで、ふるさと納税制度を活用した利用実績はありません。また、これまでも小樽市ホームページや全国のふるさと納税を案内するポータルサイトで周知してきたところですが、今後は新たに作成した空き家対策の啓発パンフレットに掲載をしており、これを活用するほか、ふるさと納税制度による空き家(空き地)見回りサービスのチラシを別途作成し、道外で実施する物産展などで、PRをしていきたいと考えております。
次に、特定空家等で勧告を受け、固定資産税の住宅用地特例から外れた件数、金額につきましては、現段階で、空家等対策特別措置法による勧告の措置に至ったものがないことから、固定資産税の住宅用地特例から外れたものはありません。
次に、平成29年度の空き家に対する相談件数と主な相談内容につきましては、相談件数は202件で、主な相談内容は、落雪や雪どめの破損に関することが66件、建物の倒壊や破損、飛散に関することが50件、解体や処分に関することが25件であります。
次に、既存借上住宅制度について、御質問がありました。
まず、昨年度の事業者の応募が少なかったことについての要因につきましては、昨年度は制度の開始年度であったため、事業者に対しての周知期間が短くなり、広く制度が伝わらなかったこと、また、事業者にとって、制度の条件が合わないとの意見もあり、そのため、応募が少なかったものと考えております。
次に、昨年の応募が少なかった要因の分析と追加募集につきましては、昨年度は事業者への周知不足により、応募が低調であったと考え、今年度は事業者への周知を図りながら、募集を行いました。また、事業者にとって、制度条件が合わないとの意見もありましたが、今年度は事業開始2年目で、条件見直しは時期尚早と考え、前年度からの制度を変えず、募集を行ったものであります。
なお、延長後のさらなる追加募集については、この制度に係る国庫補助金を受けられなくなることから、事業者の追加募集は難しいものと考えております。
次に、当初計画の達成見込みにつきましては、この既存借上住宅制度では、30戸分を子育て世帯のまちなか居住に充当する予定ですが、現在まで、4戸の入居にとどまっております。このため、現状においては、計画達成は難しいものと考えておりますが、引き続き事業者を募集するとともに、制度の改善についても検討し、少しでも事業者に制度が利用されるよう取り組んでまいりたいと考えております。
次に、課題解消についての取り組みにつきましては、不動産関係団体に聞き取りをしたところ、主に1棟当たりの最少借上戸数が4戸であること、1戸の床面積が50平方メートル以上80平方メートル以下であること、建物の建築年が木造の場合、平成20年以降であることなどの条件が合わないとの意見がありました。今後これらの意見を踏まえ、国庫補助要件を考慮しながら、制度の見直しについて検討してまいりたいと考えております。
次に、住宅確保要配慮者支援について御質問がありました。
まず、改正された住宅セーフティネット制度につきましては、高齢者、特に単身高齢者が今後大きく増加することが見込まれることや、住宅を必要とする高齢者や低所得者、障害者などの住宅確保要配慮者が民間賃貸住宅の所有者から入居を断られることが多いことなどから、住宅セーフティネット法が改正されました。このことにより、民間賃貸住宅の登録や入居への支援などが行われ、住宅確保要配慮者の民間賃貸住宅への円滑な入居が促進され、市民生活の安定、向上に寄与するものと認識をしております。
次に、本市での居住支援協議会設立につきましては、居住支援協議会は、地方公共団体と不動産関係団体、居住支援団体が構成員として、メンバー間の意見交換や情報共有、要配慮者向けの民間賃貸住宅の紹介や、あっせんなどを実施し、住宅確保要配慮者における民間賃貸住宅への円滑な入居の促進を図るものであります。設立の検討に当たっては、建設部と福祉部との密接な連携は不可欠であり、民間不動産業界の意向や、居住支援のニーズなどの情報共有を図った上で、必要性や運営方法等について、調査、研究を行うとともに、北海道居住支援協議会の構成員としての活動を通して、他都市の動向を注視し、判断をしてまいりたいと考えております。
次に、国や北海道と連携しながら、市民への制度の周知を図ることにつきましては、新たな住宅セーフティネット制度は、昨年10月に始まったもので、周知が進んでいないことから、北海道居住支援協議会に参画して、構成員と情報の共有などを図りながら、市としては、民間賃貸住宅の所有者へ、不動産関係団体を通じて、登録を促し、また市民の皆様へは、市ホームページなどを通じて、制度の周知を行ってまいりたいと考えております。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)病院局小樽市立病院事務部長。
○事務部長(金子文夫)松田議員の御質問にお答えいたします。
ただいま、医療機関が身元保証人がいないことを理由に入院を拒否する事例について、小樽市立病院の現状とそれに対する見解についての御質問がありました。
まず、当院の現状についてでありますが、当院に置きましては、入院の際に入院する方と保証人の方が連署した入院保証書の提出をお願いしております。この入院保証書については、入院患者に緊急の事体が発生したときの連絡や対応に必要のある場合の相談先として、記載していただくものです。これまで、種々の事情から保証人をつけることができない方もおりましたが、そのような方についても、入院を拒否した事例はございません。
次に、医療機関の中には、身元保証人がいないことを理由とした入院拒否が行われる場合があるといったことに対する見解についてですが、個々の医療機関により、さまざまな考え方があると思いますので、一概には言えませんが、公立病院としての当院の責務を果たすべく、今後も患者中心の質の高い医療を提供できるよう努めてまいります。
(「議長、9番」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)9番、松田優子議員。
○9番(松田優子議員)それでは、何点か再質問をさせていただきます。
先ほど、介護予防の事業についての取り組みについてお聞きしましたが、皆様の意見の中に、もっと機会をふやしてくれたら利用したいという声が多かったということを先ほど御紹介しました。介護予防は、介護保険料の引き下げにもつながりますので、今後さらにいろいろな機会をふやす考えがあるのか、今やっている以外に、機会をふやす考えがあるのかどうか、この点についてお聞かせください。
それと、特定空家の除却解体費用件数の現在までの進捗状況をお聞きしました。それで、特定空家というのは、近隣に悪影響を与える家屋で、年数がたてばたつほど、空き家というのはふえてくると思います。それで、まだ特定空家に認定されてから、除却している件数が少ないというふうに聞きましたけれども、進まない理由について、考えられる要因について、お聞かせ願います。
それと、既存借上住宅制度ですが、先ほど川畑議員からも同じような質問がありましたけれども、1年目は周知不足ということはあったかもしれませんが、2年目もオーナーの応募が少なかった。このままでは、計画どおりにいかないでは、私は納得できません。というのも、昨年の同じく第2回定例会の市長答弁で、この既存借上住宅制度は、小樽市住宅マスタープランにおける重点政策であるというふうに答弁をしています。そういったことからも、この既存借上住宅制度について、さらなる周知を図りながら、オーナーの応募を多くしていただきたいというふうに思いますし、また、エリアも何か限定されているようなのですけれども、エリアの部分でなくて、全市的な部分には、広げることができないのか、この点についてお聞かせ願います。
それと、住宅困難者の救済方法ですけれども、施設にも入れない、自宅にも住めない、行き場所がない方の救済というのは本当に喫緊の課題です。一人一人に寄り添う支援を行うために、市町村レベルの協議会設立に向けて、さらなる動き出しをしていただきたいと、本当に先ほど、市長は市民の目線に立ったことを今までもやってきたというふうに言っていますので、そういうふうに豪語するのであれば、市町村レベルの協議会設立を含めて、しっかり取り組んでいただきたいと、もう一度この点について、答弁していただきたいというふうに思います。
○議長(鈴木喜明)説明員の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)市長。
○市長(森井秀明)松田議員の再質問にお答えをいたします。私が答弁したこと以外におきましては、各担当部長より答弁させていただきます。
私からは、最初に質問のあったことについて、答弁させていただきます。
松田議員の周りにも、その介護予防に伴う取り組みがあれば、参加したいというお声がたくさん高まっているというお話もありました。先ほど答弁させていただいたように、現在の取り組みにおいても、ふやしていこうということで実施しているところでありますが、御指摘のように、介護保険料を下げていく上でも、このような介護予防をしっかりと行うということは、非常に重要なことだと思っておりますので、現状における取り組みをまず強化することが重要だとは思っておりますけれども、それ以外にも、そのような方法がとれるのかということは、庁内としても検討していきたいなと思っているところでございます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)建設部長。
○建設部長(上石明)松田議員の再質問にお答えいたします。
私からは三点。まず1点目、空き家についてですが、空き家の除去等が進まない要因なのですけれども、考えられるのは、除去費が一般に聞くと、大体100万円前後かかるのではないかという話を聞いております。やはり、その御負担がなかなか負担するのが難しいのではないかと、そういうこともありましたので、このたび、本市で新しい助成制度を設けましたので周知を図ってまいりたいと考えております。
2点目、既存借上住宅制度についてですけれども、松田議員がおっしゃるとおりに、この施策はマスタープランの中で、重点施策に位置づけられております。我々も、なかなか応募がないことにつきましては、関係団体からの聞き取りをしております。その中で、やはりなかなか条件が厳しいというのは聞いておりますので、我々としましても、先ほど市長から答弁がありましたとおりに、要件等の見直しを図ってまいりたいと考えております。
ただ、エリアの問題だったのですけれども、住宅マスタープランナーがまち中という部分のエリアが指定されております。ほかの市でも、確かにこの既存借上住宅の中で、なかなか応募が少ないということで、地域を変えて、条件を変えて、再募集をしているという市もあるとは聞いております。実はその関係団体といいますか、そちらからの質問の中でも、例えば新光とか、要は学校も近くて、店舗もありますし、公共交通もある。そういったところでは、どうでしょうかという問い合わせはありました。ただ、我々としましては、本来のこの目的というのが、まち中に市営住宅を建てる土地がないと、そういったことの視点から既存住宅の借上制度というのを始めておりますので、まずは、このエリアの中で、いろいろ条件の見直し等を図りながら、さらなる利用をしていただくように、検討していきたいというふうに考えております。
三つ目、住宅困難者の関係で、市町村レベルでもっと積極的に動いていってほしいという御質問でした。松田議員からも先ほど御質問の中にもありましたけれども、なかなか制度自体が始まったばかりだということと、まずは、保証人の要らない住宅の登録、この登録が都道府県と政令都市と中核都市というふうになっております。現在北海道では、札幌市で、たしか見たとき、七つしか登録をされていないという状況になっております。我々としましても、今北海道の協議会に参加しておりますので、まずはそういう団体に登録といいますか、こういう事業の紹介をしながら、まず小樽市の市内のそういった住宅等の登録をまず促す必要があるのかなと思っております。
協議会につきましては、なかなかサービスというのは、そういったサービスを行う支援法人といいますか、そういう団体の育成も必要でありますし、そういったことも踏まえて、まだまだ課題はあるのかなと思っております。ただ、この事業につきましては、我々建設部と福祉部が横断的に連携しないとなかなか進まないと考えておりますので、今後課題解決に向けて、いろいろ情報収集を図りながら、調査研究してまいりたいと考えております。
(「まち中で市営住宅建てれるところないって言っちゃったのに」と呼ぶ者あり)
(「議長、9番」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)9番、松田優子議員。
○9番(松田優子議員)あと詳しいことは、予算特別委員会で行わせていただきます。
(発言する者あり)
○議長(鈴木喜明)以上をもって、一般質問を終結いたします。
お諮りいたします。
ただいま上程中の案件のうち、議案第2号、議案第3号、議案第6号、議案第8号及び議案第12号につきましては、議長指名による9名の委員をもって構成する予算特別委員会を設置し、これに付託の上、審査することにいたしたいと思います。
これに、御異議ございませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)御異議なしと認め、さように決しました。
それでは、予算特別委員を御指名いたします。高野さくら議員、松田優子議員、斉藤陽一良議員、中村吉宏議員、濱本進議員、面野大輔議員、佐々木秩議員、小貫元議員、山田雅敏議員、以上であります。
なお、委員中事故ある場合は、所属会派において補充することといたします。
次に、議案第4号、議案第5号及び議案第11号、並びに報告第3号及び報告第4号につきましては総務常任委員会に、報告第1号及び報告第2号につきましては厚生常任委員会に、議案第9号につきましては建設常任委員会にそれぞれ付託いたします。
日程第2「陳情」を議題といたします。
本件につきましては、別紙、お手元に配付の議事事件一覧表のとおり、所管の常任委員会に付託いたします。
日程第3「休会の決定」を議題といたします。
お諮りいたします。
委員会審査のため、明日から6月24日まで休会いたしたいと思います。
これに、御異議ございませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)御異議なしと認め、さように決しました。
本日はこれをもって散会いたします。
散会午後9時18分
会議録署名議員
小樽市議会 議 長 鈴 木 喜 明
議員 安 斎 哲 也
議員 髙 橋 龍