開議午後1時00分
○議長(鈴木喜明)これより、本日の会議を開きます。
本日の会議録署名議員に、松田優子議員、川畑正美議員を御指名いたします。
日程第1「議案第2号ないし議案第12号及び報告第1号ないし報告第4号」を一括議題といたします。
これより昨日に引き続き、会派代表質問を行います。
通告がありますので、順次、発言を許します。
(「議長、20番」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)20番、小貫元議員。
(20番小貫元議員登壇)(拍手)
○20番(小貫元議員)日本共産党を代表して質問します。
最初に、地方自治と民主主義が生かされる市政へについて、質問します。
第1は、公平で透明性のある人事を求める質問です。
森井市長就任後、内申のない異動を正当化するため留任内申制度が設けられ、日本共産党は撤回を求めてきました。今年度の人事異動では、昇任異動68人のうち留任内申により昇任・異動した人数は19人と28%に上ります。留任ではなく昇任や異動をかける場合には、再度、昇任・異動内申を出してもらえばいい話ではないでしょうか。再度、昇任内申や異動内申の提出を求めなかった理由について、説明してください。
昇任に絞れば、33人の昇任した職員のうち、留任内申による昇任は39%の13人になります。留任内申が機能していません。留任内申の意味が失われていると考えませんか。市長の認識をお答えください。
昨年、第4回定例会で市長は、内申書について、より適切な評価になるよう内申書を見直したと答弁しています。内申書で大きく変わったことは留任内申をつくったことです。この答弁は、現場から出された昇任内申や異動内申が適切でないと言っているに等しいことです。なぜ市長が適材適所として配置した管理職によってつくられた内申書を適切でないと切り捨ててしまうのか、市長にしかわかりません。昇任内申53人のうち昇任しなかった職員は62%になります。昇任内申を無視しているのではないでしょうか。なぜ無視したのか根拠を示してください。
公務員は全体の奉仕者です。今後求められる小樽市職員について、人材育成基本方針見直しに係る職員アンケートの結果でも、小樽市民会議100の会場においての市民アンケートでも、市民の立場に立って物事を考えられる職員がトップになりました。
なぜ地方公務員法で能力の実証が定められているかといえば、行政の民主的かつ能率的な運営をもって地方自治の本旨の実現に資することが目的だからです。人事が能力と適性に応じて公正に実施されなければ、全体の奉仕者である公務員本来の役割から唯々諾々と上司の命令に従うだけの市長の奉仕者へと変わってしまいます。少なくともそうなっているのではないかとの疑念を市民の中に広げることになります。
市長の人事異動が公平でないとの意見について、その意見を正面から受けとめるべきではありませんか。お答えください。
留任内申制度は撤回することを求めます。お答えください。
日本共産党の菊地葉子道議事務所では市民アンケートに取り組んでいます。その中で、「森井秀明市長の市政運営についてどう思いますか」という設問があります。正確な集計はこれからですが、菊地事務所によると約7割が批判的だということです。
紹介します。好意的な意見は、若いのだから市議会も見守って協力してほしい、銭函駅のバリアフリー化を進めたなどです。批判的な意見は、最初は期待したけれども期待外れ、何枚あるかわからない舌をちょん切ってほしい、小樽市をどうしたいという気持ちが見えないなどです。私が言っているのではありません。これらの市民の意見に対して市長はどう向き合うつもりですか、お答えください。
第2は、人事評価に関連し、人事行政の運営等の状況の公表に関する条例等の一部を改正する条例の専決処分についてです。
地方公務員法の一部改正により、昨年度6月の勤勉手当からの給与反映を予定していました。しかし、部局等によって評価のばらつきが見られることから検討委員会を立ち上げて基準策定を進めているとの説明でした。評価のばらつきについて、2017年度の部局ごとのS評価の割合を示してください。また、そのことについての見解を述べてください。
職員団体との協議について、いつごろ協議がまとまる見通しとなっているのか説明してください。
上位評価者への原資の確保ができていない問題について、どのようなパターンを想定しているのか説明してください。
そもそも人事評価は、人が人を評価するわけですから主観性は免れません。目標を定めて、業績を評価することは、市民の目線に立った評価ではなくなります。例えば窓口業務の場合、より多くの市民に対応したら評価が上がるわけではありません。公務労働は組織で行う仕事です。人事評価は公務の仕事になじまないと考えませんか、お答えください。
給与への反映について、道内の他都市でも人事評価を給与に反映することを見送っている自治体や管理職にだけ適用している自治体など、さまざまです。当分の間、人事評価の給与への反映を見送ることを求めます。お答えください。
第3に、職員の資格取得について質問します。
人事育成基本方針がことし4月に改訂されました。人事育成の考え方について、仕事を処理する「人材」、材料の材から、市民のため、町のため、次世代のために活躍する「人財」、財産の財へ変革することを目指すものですと述べています。
財産である人を目指すには、能力の向上は必要です。他都市では、資格取得のための支援制度を設けている自治体もあります。例えば神戸市のホームページによると、神戸市では専門分野の資格取得を積極的に奨励しています。神戸市のまちづくりに取得した高い技能を生かそうと仕事へのモチベーションにもつながっています、と紹介しています。また、坂出市の職員資格取得等奨励要綱によれば、予算の範囲内で、技術士、一級建築士、通訳案内業、施工管理技士、土地区画整理士、社会保険労務士、社会福祉士、ケアマネジャーなど18資格を対象に奨励金を交付しています。
職員課で把握している昨年度1年間の職員の資格取得について、資格取得の種類と人数を示してください。また、その単年度の資格取得状況で十分と市長はお考えでしょうか、お答えください。
消防吏員や病院職員の場合、資格が公務上必要なため、予算計上されています。それ以外の職場において、昨年度の公費による資格取得はどのような資格かお示しください。
職員が多様な資格を持つことは小樽市としての多様性にもつながります。また、得意な分野を職員が持つことは、仕事へのモチベーションアップにもつながると考えます。小樽市でも各種資格取得を支援する制度を求めます。お答えください。
第4に、議会審議を保障した議案の提出についてです。
これから指摘する件については、いずれも第1回定例会までに準備すべきものです。一つ目が、昨年度の多額の予算流用二つです。除雪費が不足したため4,373万円を道路新設改良費から流用しました。一昨年度に続き2年連続です。また、港湾費でも、海上保安本部巡視船の移転補償等を港湾費内で流用しました。本来不足するのなら、見通しを持って、予算流用ではなく補正予算の計上が必要です。第1回定例会に提案できるよう補正予算計上を準備すべきだと考えますが、なぜ提出できなかったのか、理由を説明してください。
二つ目が、専決処分のうち、先ほど質問した人事評価に関する条例改正です。この専決処分も第1回定例会の提案に間に合うよう準備することも可能であったと思いますが、なぜ提出できなかったのか、理由を説明してください。
三つ目が先議二つ、ひき船に関する補正予算と旅館業法施行条例の条例改正です。これらについても、なぜ第1回定例会での提出ができなかったのか、理由を説明してください。
昨年度の除雪費の流用について、流用元の道路新設改良費はほぼ特定財源で賄われています。昨年度の除雪費の流用分を仮に補正予算で計上した場合には、財政調整基金からの取り崩しが必要になったのではないですか、お答えください。
先ほど述べました専決及び先議について、第1回定例会での追加提案が間に合わなかった場合には、臨時会を開いて議決を求めることをしなかった理由について、説明してください。
第5に、昨年度決算見込みについてです。
小樽市財政は厳しいことには変わりがありません。2017年度現計予算では、多額の財政調整基金からの繰り入れを予定していました。それが決算見込みでは、結果として3,200万円の財調への積み増しをしています。どのようにして収支改善を図ってきたのでしょうか。
また、単年度収支が2年連続で赤字の見込みとなっています。どこに原因があると考えていますか、説明をしてください。
他会計や基金の返還まで、あと数年かかります。この数年を乗り越えることが必要です。そのためにも、34ある資金基金の残高は、決算見込みでおおむね20億円です。この資金基金の有効的な活用もその一つになります。市長は、これらの基金をためておくつもりでしょうか。もしくは活用していくことを考えていましたら、その活用策について示してください。
市税収入は2008年度以降、減少を続けていましたが、決算見込みでは、2016年度と比較して増収に転じる見込みとなっています。人口減少の中、どのようにして前年度比増収になる見込みなのか、継続的なことなのか、単年度のことなのか、今後の動向も含め説明してください。
決算見込みを受けて、財政がよい方向に向かっているのか、悪くなっているのか、市長の見解を示してください。
○議長(鈴木喜明)説明員の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)市長。
(森井秀明市長登壇)
○市長(森井秀明)小貫議員の御質問にお答えをいたします。
ただいま、地方自治と民主主義が生かされる市政へについて、御質問がありました。
初めに、公平で透明性のある人事を求めるについてですが、まず、再度、昇任内申や異動内申の提出を求めなかった理由につきましては、私は、就任当時、全職員の評価が行われていないことが課題であると感じていたことから、平成28年度の人事異動から管理職については、原部として留任を希望する場合であっても内申書の提出を求めることにいたしました。また、平成29年度の人事異動からは、それまで昇任内申、異動内申、留任内申で区別していた内申書の様式を統一し、一つの内申書として、原部の希望を昇任、異動、留任の別で記載する方法に変更し、係長職についても提出を求めることにしましたので、再度提出する必要がないためであります。
次に、留任内申の意味が失われているとの御指摘につきましては、留任内申は、内申書のうち原部の希望が留任であるものを指しますが、内申書として、当該職員の業績や能力、執務態度、健康状態などを把握するという意義がありますので、当該職員の昇任、異動の有無によって意味が失われるものではありません。
次に、昇任内申を無視しているのではないかとの御指摘につきましては、昇任内申は内申書のうち原部の希望が昇任であるものを指しますが、そもそも昇任ポストには限りがありますので、昇任内申であった職員が昇任しない場合もあります。また、人事異動は、内申書などから原部の希望、職員個々の能力、適性等を把握し、適材適所の観点から総合的に判断した結果でありますので、昇任の割合をもって内申を無視しているとの御指摘には当たらないと考えております。
(「割合の話してないでしょ」と呼ぶ者あり)
次に、人事異動が公平でないとの意見につきましては、人それぞれさまざまな意見がありますので、そのような御意見があることは承知し、受けとめておりますが、私としましては、公平性を図る目的で内申書のあり方を見直すなど改善を図るとともに、その内申書などを踏まえ、職員個々の能力や適性等を把握し、公平公正かつ適材適所の観点で人事異動を行っているところであります。
次に、留任内申の撤回につきましては、留任内申は、先ほど申し上げたとおり、内申書のうち原部の希望が留任であるものを指しますが、内申書は、当該職員の業績や能力、執務態度、健康状態などを把握する上で欠くことのできないものでありますので、この方法を変える考えはありません。
次に、菊地道議事務所のアンケートに寄せられた意見につきましては、私としましては、そのような意見があることは真摯に受けとめますが、私のもとへは、私の掲げる政策に賛同し、一日も早くその政策を実現してほしいとの声が数多く寄せられているところであり、市民の皆様からのこのような御期待に応えるために、職責を全うしてまいりたいと考えております。
(「数多くって何件ですか」と呼ぶ者あり)
次に、人事評価についてですが、まず部局ごとのS評価の割合につきましては、平成29年度の能力評価においては、高いほうから、保健所が8.9%、会計課、議会事務局等が7.7%、医療保険部が6.3%、総務部が2.9%、消防本部が2.1%、産業港湾部が1.6%、水道局が1.3%、財政部、生活環境部、福祉部、建設部、教育委員会がゼロ%であります。
また、平成29年度の業績評価においては、同じく高いほうから、水道局が11.8%、財政部が7.4%、会計課、議会事務局等が5.8%、保健所が5.4%、産業港湾部が3.1%、消防本部が1.7%、医療保険部が1.6%、生活環境部が1.3%、建設部が1.0%、福祉部が0.6%、総務部、教育委員会がゼロ%であります。
私としましては、全体的にS評価の割合が少ないことや部局間で割合が相違していると感じております。
次に、職員団体との協議につきましては、人事評価基準の策定などの諸課題を整理して、来年の1月末までには、職員団体と合意に達するよう協議を進めてまいりたいと考えております。
次に、上位評価者への原資の確保につきましては、幾つか想定されるものとして、下位評価者の割り落とし分を活用する方法や現行の支給割合を引き下げて、この引き下げ分を活用する方法などが考えられます。
次に、人事評価が公務になじまないとの御指摘につきましては、地方公務員法の一部改正により、地方公共団体にも義務づけられた人事評価制度は、地方分権の一層の進展により地方公共団体の役割が増大し、市民ニーズの高度化、多様化や、厳しい財政状況等による職員数の減少を背景とする中で、個々の職員に困難な課題を解決する能力と高い業績を上げることが従来以上に求められていることから能力や実績に基づく人事管理の徹底、組織全体の士気高揚、公務能率の向上を目的として導入されたものであります。給与等への反映のみならず人材育成にも寄与するものでありますので、公務に必要な制度であるものと認識をしております。
次に、人事評価の給与反映につきましては、人事評価は、地方公務員法第23条第2項の規定により給与等への活用を求められておりますので、平成31年6月の勤勉手当から反映できるよう取り組んでまいりたいと考えております。
次に、職員の資格取得についてですが、まず平成29年度の資格の取得状況につきましては、職員課で把握しているものでお答えしますと、社会福祉主事6名、産業医1名、自立相談支援事業従事者1名、第一種衛生管理者1名、第三級陸上特殊無線技士4名、乙種第4種危険物取扱者1名、二級ボイラー技士1名であります。個人的に取得した資格等は職員課で全て把握しているわけではないとのことから、一概には申し上げられませんが、印象としては少ないものと考えております。
次に、昨年度の公費による資格取得につきましては、先ほど申し上げました資格のうち社会福祉主事、産業医、自立相談支援事業従事者、第一種衛生管理者、第三級陸上特殊無線技士であります。
次に、資格取得を支援する制度につきましては、職務上必要な資格は公費で負担する必要がありますが、個人的なスキルアップなどのために取得する資格は、基本的には個人負担となっております。しかしながら、職員が多種多様な資格を持つことは有意義でありますので、他都市の状況などを含め、資格取得支援制度について研究をしてまいりたいと考えております。
次に、議会審議を保障した議案提出についてですが、まず除雪費等を補正予算計上することができなかった理由につきましては、地方自治法においては、既定の予算に追加その他の変更を加える必要が生じたときに補正予算を編成できると規定されておりますが、平成29年度の除雪費と海上保安巡視船の移転補償は、経費の算出に時間を要したことから、第1回定例会での提案が間に合わず、やむを得ず予算の流用による対応としたものであります。
次に、人事評価に関する条例改正の専決処分につきましては、担当職員が他の業務に追われる中、平成28年度の業績評価結果及び平成29年度の能力評価結果の集計と分析に時間を要し、労使協議の中で給与反映の前提としていた人事評価基準の素案作成がおくれ、第1回目の人事評価基準策定委員会の開催が本年1月にずれ込みましたが、その時点では6月まで一定の期間があったことから、平成30年度からの適用に何とか間に合わせるように取り組んだところでありました。
しかし、3月末業績評価結果の12月勤勉手当への反映や上位評価者への割り増し分の原資確保など、改めて課題を認識したこともあり、職員団体への提案には至らず、1年先送りせざるを得ない判断といたしました。結果として、定例会での提案ができず、専決処分により関係条例を改正したところであります。
次に、ひき船に関する補正予算と旅館業法施行条例の改正が、なぜ第1回定例会での提出ができなかったのかにつきましては、まずひき船に関する補正予算についてですが、ひき船の建造のための船台は事前に全国の造船所の船台の空き状況などの情報を収集するなどし、当初予算にひき船建造経費を計上したものであります。
第1回定例会の開会後直ちに業者の指名や契約の方法の検討、船台の空き状況の再確認手続を進めておりましたが、最終的に業者選定方法や建造の期間が2カ年に及ぶことなどが確定したのが4月中旬になったものであり、第1回定例会に補正予算を提出できなかったものであります。
また、旅館業法施行条例の改正については、旅館業法改正に係る関係政省令が平成30年1月31日に交付されましたが、条例の改正に当たっては、1カ月間のパブリックコメントの手続を含め、相当の期間が必要であったため、第1回定例会での提出には間に合わなかったものであります。
次に、除雪費の流用分を仮に補正予算で計上した場合に、財政調整基金からの取り崩しが必要になったのではないのかにつきましては、除雪費に限らず補正予算を計上する場合は、財源や他の不用額などを精査した上で、不足する場合は財政調整基金からの取り崩しにより収支均衡予算を編成しております。
次に、御指摘の専決報告案件及び先議案件に関して、臨時会を開いて議決を求めることをしなかった理由につきましては、臨時会の招集には相応の時間と調整が必要となりますが、いずれの案件も、課題を認識した時点においては、第2回定例会の開会が迫っている中、臨時会を招集することは困難であると判断したためであります。
次に、決算見込みについてですが、まず平成29年度決算見込みにおける収支改善と、単年度収支が2年連続の赤字の見込みとなる原因につきましては、平成29年度決算見込みの収支改善は、歳入では市税や譲与税、交付金が増加し、歳出においても人件費や扶助費などで不用額が生じたことによるものであります。また、単年度収支が2年連続で赤字の見込みとなる原因は、平成28年度決算は、平成27年度決算が大幅な黒字となったことから、決算剰余金の財政調整基金への法定積立が多額となる一方で、取り崩しをしないで済んだことから大きく赤字となったものであります。
平成29年度決算見込みについては、平成28年度決算の法定積立が約3億3,200万円となる一方、決算見込みを推計する中で、財政調整基金からの取り崩しを実質収支の黒字を確保できる範囲にとどめたことから、結果的に単年度収支が赤字となったものであります。
次に、資金基金の活用策につきましては、資金基金はそれぞれの設置目的に沿って積み立てているものであり、その目的を進めるための事業の財源として活用しております。今後ともその活用については、基金の原資の多くが長年にわたる市民からの寄附金であることを十分に踏まえながら、財源として活用する事業の内容をよく検証した上で判断をしてまいりたいと考えております。
次に、市税収入が前年度比増収になる見込みと今後の動向につきましては、道内外の経済動向が横ばいもしくは若干改善している状況が続き、特に市外に本店を有する大企業の業績が好調なこともあり、その影響でトータルとして法人市民税が増収となったほか、個人市民税においても同様に、賃上げに伴う個人所得の伸びによる課税標準額の増と収入率が堅調に推移していることなどから、前年度決算より増収となるものと考えております。これらが人口減少の中にあっても税収を一定程度維持できた要因と推測できますが、経済動向の変化や人口の推移を勘案すると、今後の予測は難しいものと考えております。
次に、決算見込みを受けての本市財政に対する見解につきましては、歳入においては、市税収入は調定額や収入率の増により、人口減少が続く中でも若干増加し、ふるさと納税による寄附額も増加する見込みであるなど、自主財源の確保に向けて明るい兆しはあるものの、歳入の多くを占める地方交付税の今後の動向が不透明であるほか、歳出においては、他会計及び基金への償還金や公共施設の老朽化対策などの財政需要も見込まれており、依然として厳しい財政状況にあるものと認識をしております。
○議長(鈴木喜明)次に、第2項目めの質問に入ります。
(「議長、20番」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)20番、小貫元議員。
(20番小貫元議員登壇)
○20番(小貫元議員)次に、国に対して意見を言える市政への転換を求めて、質問します。
国政が市政に影響を及ぼしています。地方交付税の削減、国主導による石狩湾新港管理組合の投資、国民健康保険・介護保険の負担、核搭載可能艦の入港など、国政の悪さに対して、きちんと意見の言える小樽市になる必要があります。今回は、新幹線の札幌延伸、小樽海上技術学校、旅館業法による規制緩和、難病指定にかかわって質問します。
第1に、新幹線トンネル残土の成分公表についてです。
4月27日、日本共産党小樽市議団は、菊地葉子道議とともに、独立行政法人鉄道建設・運輸施設整備支援機構北海道新幹線建設局と北海道新幹線トンネル掘削工事に関してヒアリングを行いました。その中で明らかになったことは、札幌市の盤渓に運び込む残土は小樽市域で発生した残土だということです。さらに、ことし5月の札幌地域住民への説明では、盤渓に運び込む残土は環境基準以下の無対策土だと説明しています。
このように、札幌に運び込むトンネル残土が小樽市域の無対策土だと小樽市内の説明会でどのように言われてきたのか、説明してください。説明があったのであれば、そのことに対する参加者の意見を紹介してください。説明がないのであれば、説明がないことへの市長の見解を示してください。
無対策土にしても、要対策土にしても、成分の公表が必要です。小樽市環境基本条例第5条では、事業者は環境への負荷の低減に努めなければならないと事業者の責務を定めております。小樽市環境基本計画では、市の取り組みとして、周辺で開発行為や事業活動が実施される場合には、環境への配慮を促すと定められています。残土の受け入れ候補地である朝里川温泉地域の石切山は、保護区域の周辺に当たると考えられます。市としてどのように環境への配慮を促してきたのか、経過を説明してください。
環境基本計画では、事業者には、保護区域やその周辺で開発行為や事業活動を実施する場合には、環境への配慮に努めるとあります。配慮の大前提として、事業者が市や周辺住民に対して捨てる土の成分を説明することが求められています。市として成分の公表を求めるべきです。お答えください。
第2に、旅館業法施行条例の一部を改正する条例案に関して質問します。
変更内容を見ますと、主なものとして、フロントの広さも適当で客室の鍵を保管する設備はなく、食堂もロビーもないホテルを認める条例案です。小樽観光都市宣言では、「これからの小樽観光に求められること……。それは、市民一人一人が観光まちづくりの主役となり、人情味あふれる「小樽気質」でお客様をお迎えし、ふれあいを通じ感動と安らぎを感じていただくとともに、ゆっくりと時間をかけて「小樽」を楽しんでいただくことです。それが、我がまち「小樽」にとって、何物にもかえがたい喜びなのです」と高らかにうたっています。この条例改正案のどこが「小樽気質でお客様をお迎えし」ということになるのでしょうか。条例改正案と観光都市宣言との整合性について説明してください。
観光都市宣言の見地からも旅館業法の許可を受けた宿泊施設を利用していただくほうが小樽を楽しむことができると思いませんか。市長の見解を示してください。
第3に、海上技術学校の存続についてです。
日本共産党は、海上技術学校の存続について、国が責任を持つことが基本だという立場です。昨年9月の予算特別委員会では、小樽市の基本的な立場も、国が責任を持って存続させてほしいという立場だと答弁がありました。国に責任を持って存続させてほしいという立場で、それからどのように交渉してきたのか、その結果、国はどのような責任を持ったのか、説明してください。
海上技術学校の法的位置づけをはっきりさせることが重要です。海洋基本法には、船員の育成と確保に必要な措置を講ずることになっています。船員職業安定法では、「部員職業補導は、国土交通大臣の指定する船員教育機関が、これを行う」と定め、同法施行規則では、1、国立研究開発法人水産研究・教育機構、2、独立行政法人海技教育機構と、船員養成機関を定めています。
そして、海技教育機構法では、機構は、船員になろうとする者及び船員に対して、船員の養成及び資質の向上を図り、もって安定的かつ完全な海上輸送の確保を図ることを目的とするとあるように、国の責務を果たす上で機構が設立されています。
国は、現在の船員養成定員を390名から500名に増員する目標を掲げており、海技学校を廃止しては実現が困難になることは明白です。そのためにも国の責任を果たした上で、地方自治体としての協力が成り立つと考えています。市長は、海上技術学校に対する国の責任について、法的位置づけをどのように考えているのか、お答えください。
国や機構から小樽市に対して文書での要請について内容を示してください。
小樽商業高校跡に海技学校を持ってくることについて、機構や国と北海道との間でどのように話が進められてきたのでしょうか。また、商業高校跡に海技学校が移転した場合の現在の海技学校施設の所有はどこが引き受けることになるのでしょうか、説明してください。
商業高校跡には統合中学校を持ってくる計画でした。統合中学校の計画はなくなったということでしょうか、お答えください。
商業高校跡に海技学校を移転することは、執行機関である教育委員会の定例会等でどのような話があったのでしょうか。話があった会議の日程と委員の中からの意見について、説明してください。
第4に、指定難病の医療費助成の非認定についてです。
2015年1月から難病法が施行され、医療費助成の対象は56疾病から331疾病へと拡大し、一方で、軽症とされた患者は医療費助成の対象外になっています。若竹町に住む78歳の女性は、顕微鏡的多発血管炎という指定難病ですが、3月に認定しないとの通知が届きました。この1枚の紙切れで、今まで受けてきた助成が受けられなくなりました。
これはただ1人の例ではありません。小樽市保健所によると、昨年度の特定疾患治療研究事業及び難病法に基づく認定の更新申請は1,473件に対して、認定を受けた件数は1,340件、133人の方が更新できませんでした。更新申請が認定されなかった方は、2013年度9人、2014年度5人、2015年度4人、2016年度14人ですので、昨年度の非認定者の多さが突出しています。なぜ、このように非認定者がふえてきたのか説明してください。
このように制度が変わることで、今まで認められてきた人が除外されることについて、今までどおり認められるよう国に働きかけるべきです。お答えください。
○議長(鈴木喜明)説明員の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)市長。
(森井秀明市長登壇)
○市長(森井秀明)ただいま、国に対して意見を言える市政への転換について御質問がありました。
初めに新幹線トンネル残土の成分公表についてですが、まず、札幌市へ搬出されるトンネル残土に係る説明会での内容につきましては、昨年8月鉄道・運輸機構が天神町会の住民を対象に行った説明会においては、事前のボーリング調査では、朝里トンネルからは基準値を超える自然由来重金属等は検出されていないことや、当時、余市町に搬出する予定であることなどを説明されております。その後、トンネル残土の搬出先については札幌市へ変更となりましたことから、その旨を町会へお伝えしたと聞いております。
次に、説明会における参加者からの意見につきましては、天神町会の住民からは、天神・奥沢周辺における渋滞の心配など運搬ルートに関する意見は出されておりますが、市外に無対策土を搬出することに対しての意見等は特に出されておりません。
次に、事業者に対する環境配慮の促進につきましては、朝里川温泉地域の残土受け入れ候補地に関しては、現在、住民説明を実施している段階にあるため、具体的な環境への配慮は促しておりませんが、今後、事業計画が示されましたら、事業者に対し、環境保全対策に努めるよう求めてまいりたいと考えております。
次に、残土成分の公表につきましては、市として事業者に対し、住民の理解を得られるよう必要な情報について、提示することを要請してまいりたいと考えております。
次に、旅館業法施行条例の一部を改正する条例案についてですが、まず改正する条例案と観光都市宣言との整合性につきましては、観光都市宣言は、市民一人一人がおもてなしの心を持ってお客様をお迎えし、ゆっくりと時間をかけて小樽を楽しんでいただきたいという趣旨であります。
一方、改正する条例案は、国の規制緩和に基づいた旅館業法の一部改正に伴うもので、これまでの事細かな規制を見直すことにより、宿泊事業者に創意工夫が生まれ、外国人観光客を含む宿泊需要の拡大や宿泊ニーズの多様化に対応できることから観光客と市民が交流する場や機会がふえ、小樽を楽しんでいただくこととなりますので、観光都市宣言に通じるものと考えております。
次に、旅館業法の許可を受けた宿泊施設の利用につきましては、旅館業法の許可を受けた宿泊施設はもとより、住宅宿泊事業法に基づく民泊施設を含め、それぞれの法に基づき宿泊環境が整備された施設の利用は、宿泊客が安心・安全に小樽を楽しむことができるものと考えます。
なお、違法な宿泊施設につきましては、今後も引き続き指導をしてまいります。
次に、海上技術学校の存続についてですが、まず国に責任を持って存続させてほしいという立場でどのように交渉をしてきたのかにつきましては、基本的に国が責任を持って存続させてほしいという立場で協議に臨んできてはおりますが、一方で、昨年7月に示された廃止の方向性から存続への方針転換を引き出す必要があることから、海技教育機構の運営費の状況等も鑑みながら協議を進めてきたところであります。
また、その結果、国はどのような責任を持ったのかにつきましては、現時点では本市の方策を提示した段階でありますので、具体的なことは申し上げられません。
次に、海上技術学校に対する国の責任について、法的位置づけをどのように考えるのかにつきましては、議員の御質問にもありましたとおり、海洋基本法第20条において、船員の育成や確保については、国の責務とされており、海上技術学校は国の船員養成における政策の実施部門として独立行政法人化された海技教育機構により運営されているものであることから、同法に基づき国が海上技術学校に対する責務があると認識をしております。
次に、国や機構からの小樽市に対する文書の内容につきましては、書面としましては、本年2月8日付で、海技教育機構の理事長名でいただいているものがあります。同機構から平成31年度の生徒募集のスケジュール上、協議の期限を本年2月10日までとしたい旨のお話を受け、本市から書面にて協議の継続について要望したことに対する回答としていただいたものであります。
その内容は、協議を継続すること、平成31年度の生徒募集を従来どおり行うこと、可能な限り、早期に結論が得られるよう協議願うこと、耐震性の問題がない近隣教育機関の利用等、暫定的な措置についてもあわせて協議願うことであります。
次に、商業高校跡に海上技術学校を移転させることについて、機構や国と北海道との間でどのように話が進められてきたのかにつきましては、海技教育機構及び国土交通省からは、本市が5月25日に示した二つの移転先の候補である旧祝津小学校と小樽商業高校跡について、現在、検討中である旨のお話は聞いておりますが、これまでに小樽商業高校跡について北海道と直接協議したというお話は聞いておりません。また、海上技術学校が移転した場合の現在の施設の所有につきましては、具体的には伺っておりません。
次に、指定難病の医療費助成の非認定についてですが、まず非認定者がふえてきた理由につきましては、公平・安定的な医療費助成制度構築のため、平成27年1月1日に難病の患者に対する医療等に関する法律、いわゆる難病法が施行され、この法律により対象となる疾病が拡大されたとともに、医療費助成は、指定難病の患者で、病状が一定程度以上の方、または高額な医療を継続することが必要であると認められる方に、都道府県等が支給認定を行うものとなったところであります。
難病法施行前の医療費助成認定者については、経過的特例として、病状の程度等が難病法の医療費助成の要件に該当しない場合であっても、平成29年12月31日までは助成対象となっていたものであります。この経過的特例が終了したため、昨年度の支給認定更新時に、難病法における医療費助成の要件に該当しない方は認定がされなくなったものであります。
次に、国への働きかけにつきましては、難病法の法制化の際、本市議会におかれましても、難病や小児慢性特定疾病の患者の自己負担の見直しを求める意見書が全会一致で可決され、国へ提出されたところであります。
また、全国市長会を通じて難治性疾患患者の苦痛と負担の軽減を図るため、対象疾患の拡大を初めとする必要な支援策を推進することという提言を、平成29年6月30日に全ての国会議員及び関係府省に提出をし、その実現について、要請をしているところであります。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)教育長。
○教育長(林秀樹)小貫議員の御質問にお答えをいたします。
ただいま、国に対して意見を言える市政への転換をについて、御質問がございました。
小樽海上技術学校の存続についてでありますが、まず、小樽商業高校閉校後の学校施設を統合中学校として活用する計画はなくなったのかということにつきましては、このたび、小樽海上技術学校の存続に向けて、本市が移転先の候補の一つとして小樽商業高校を国や機構に示したと聞いておりますが、同校は、校舎のほか産業振興棟があるなど施設規模が大きいことから、統合中学校と海上技術学校の複合施設として使用することは可能と考えており、このため計画の変更には至っておりません。
次に、小樽商業高校跡に海上技術学校を移転することについて、教育委員会定例会等で話があったのかとのことにつきましては、これまでも教育委員会定例会では、必要に応じて学校再編の進捗状況などについて、報告しておりますが、現状では小樽商業高校閉校後の施設を統合中学校とする考えは変わらないことから、このたび本市が機構等へ示した内容につきましては、定例会で報告しておりません。今後、機構から回答があった場合など、状況に応じて報告してまいりたいと考えております。
(「そんなころころ変わるんだったら、適配やめたらどうですか」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)次に、第3項目めの質問に入ります。
(「議長、20番」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)20番、小貫元議員。
(20番小貫元議員登壇)
○20番(小貫元議員)次に、小樽のこれからのまちづくりについて質問します。
一つ目は、人口が著しく減少する中のまちづくりをどうするのか、具体策というより中長期的ビジョンについて、市長の見解を聞いていきます。
第1段階は、点としての対応として、計画的な空き家の除却です。
空き家といってもさまざまです。立地場所によっても再利用の可能性が異なります。中心部については、空き家の利活用や売買の見通しがつきやすい状況にあります。一方、郊外や坂の上の住宅街などの空き家については、残されたままになりがちです。市街化区域と市街化調整区域の境界付近に立地する空き家などは、倒壊の危険性とは別にまちづくりの観点で除却が必要と考えます。
このような立地条件の空き家について、除却の補助を拡大することで、スポット的に市街縮小を図ることができるのではないでしょうか、見解を示してください。
こうして、第1段階として、空き家の積極的な除却により空間をふやし、場合によっては公園等に転換を図ることで、その地域の市民の居住性を高めることになります。
加えて、市街地ではマンション等の建築物の高さについてです。小樽市景観計画の小樽歴史景観区域では、15地区のうち10地区で14メートルから25メートルの数字による高さ制限があります。また、地区計画によって高さを制限している地域もあります。市内全域での8階建て以上の民間共同住宅の確認申請受付数は2014年度9階と8階の2件、2015年度は10階の1件、2016年度は10階の1件、2017年度は9階と14階の2件となっています。このうち稲穂・色内地域が4件と、小樽駅周辺の住宅高層化が進んでいます。
歴史景観区域内では、新規建築物については制限が全て守られていますが、区域を一歩出れば、高層建築物の建設が可能になります。中心市街地への高層マンションの集中は、将来的にいびつな都市構造をもたらします。今後、歴史景観区域及び地区計画の見直しをかけ、区域を拡大し、地区計画による高さの制限が必要ではありませんか、市長の見解を伺います。
さて、第2段階は、点としての対応の次は線です。点としての空き家の除却が一定進んだ段階です。空き家の除却が進み、住宅戸数が少なくなり、住宅街としての機能が落ちてきた地域や防災上リスクのある地域から移転を誘導する政策を実施し、町を維持することです。
その中心は道路であり、特に国道、道道です。これらの管理は国や北海道が行うわけですから、最大限利用することが財政的にも求められています。ですから、これらの道路沿いにまち並みが維持されるまちづくりです。国道や道道沿いに新たに住宅を張りつける地域を定め、ここに住宅地が縮小した地域からの移転を補助する制度などを導入する計画をつくることを提案します。お答えください。
道路については、主要な道路は、国や北海道の責任で管理することが求められています。小樽市内の国道と国道をつないでいる幹線道路の中で、長橋旧国道だけが道道ではなく市道になっています。市道認定した経過及び道道にならなかった理由、北海道との協議の内容も含め説明してください。道道への昇格を北海道に要望してはどうでしょうか。市長の見解を示してください。
点と線とくれば、次は面による対応になり、都市計画との関係です。1970年に小樽市の人口は約19万人で、そのときに策定された都市計画では、市街化区域3,400ヘクタール、市街化調整区域9,600ヘクタールを指定しました。現在人口は12万人を割りましたが、小樽都市計画の市街化区域は3,848ヘクタールと、そのときと比べて拡大しています。住居系に限って比較しても、1970年は2,281ヘクタールで、人口1人当たり114平方メートル、現在は2,798ヘクタールとなり、人口1人当たりに換算すれば238平方メートルと倍になっています。人口が減少の一途をたどりながら住区系の市街化区域が拡大されていった理由について説明してください。また、そのことに対する市長の見解を示してください。
現在の都市計画マスタープランでは、将来都市像を「未来と歴史が調和した安心、快適、躍動のまち」と定めています。土地利用の方針として、秩序ある快適な市街地の形成を目指すとし、市街化区域の範囲はおおむね現状維持を基本としています。しかし、ここまで人口が減り、税収が減少する一方で、インフラコストを維持することになり、市街化区域を維持することは困難になります。町なか住居の推進やコンパクトシティのかけ声で利便性の高い中心部への移住が進めば、全体が減少していく中で、郊外のコミュニティーが形成できないおそれがあります。中心部に偏った人口集中では、小樽市の地形を踏まえた場合に、将来的なまちづくりが困難になると考えませんか、市長の見解を示してください。
今後は新しいマスタープランによって将来的なビジョンを策定することになります。今まで述べてきた点と線による住宅地の移転を誘導することによって、市民の住居の権利と財産権を保障しながら、計画的な市街地の規模の見直し、将来的には市街化区域の縮小が必要になります。この縮小は急進的な改造ではなく、徐々に改善していく方法でなければなりません。市街化区域を縮小していく長期的なビジョンを持つことが必要ではありませんか、お答えください。
第2に、除排雪の改善で快適な冬を市民にについてです。
第1回定例会で、賛成多数により当初予算の修正案が可決されました。これにより小樽市は今年度除排雪を行わない予算となっています。日本共産党は、地方自治法の総計予算の原則からも除雪費の当初予算での計上を求めてきました。ですから、当初予算で否決された以上、早急に提出が求められます。今定例会で除雪費の補正予算を計上しなかった理由について説明してください。また、今定例会中に補正予算の提出を求めます。お答えください。
貸出ダンプについて、排雪第2種路線に制限が加わりました。そのもととなっている排雪路線図についてお聞きします。この排雪路線図を作成した経緯とどのような活用が行われているのか、1種、2種、3種で排雪方法や頻度にどのような違いがあるのか、説明してください。
昨年度の雪山処理、段差解消の業者決定は随意契約で行われました。業者決定に至る経過について、説明してください。また、その業者の2016年度以前に小樽市の道路除雪業務の実績を持っているのかも示してください。
日本共産党が提出した冬を安心で安全かつ快適に暮らす条例案について、簡単に言えば、市長目線の除排雪から市民目線の除排雪へ改善する内容です。この条例案について、反対する部分や気にさわる部分がございましたら指摘してください。
○議長(鈴木喜明)説明員の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)市長。
(森井秀明市長登壇)
○市長(森井秀明)ただいま、小樽のこれからのまちづくりについて御質問がありました。
初めに、人口減少のまちづくりについてですが、まず市街化調整区域の境界付近に立地する空き家の除却に対する補助拡大につきましては、今年度から始めた空き家の除却に対する助成制度は、国の交付金を活用した事業で、近隣に悪影響を与えている危険な空き家を除却することを目的としたものであります。
しかしながら、市街化調整区域の境界付近に立地する空き家のうち、隣接する建物が少なく近隣に悪影響を与える可能性がないものは、この除却交付金事業の対象外であり、本市が補助を全額負担することとなります。このことから当面補助の拡大は行わず、まずは近隣に悪影響を与えている危険な空き家を減らすことを目指していきたいと考えております。
次に、市街地のマンション等の高さ制限につきましては、小樽市景観計画における小樽歴史景観区域や地区計画による高さ制限は中心市街地に存在する歴史的建造物等周辺の街並み景観を保全することが目的で区域指定を行っていますが、これらの区域以外では歴史的建造物等が余り存在しないため、現時点で歴史景観区域や地区計画の区域を拡大することは予定しておりません。
次に、住宅地が縮小した地域からの移転を誘導する補助制度などを導入する計画につきましては、現在のところ検討は行っておりませんが、今後さらなる人口の減少や少子高齢化の進行に伴い財政状況はさらに厳しさを増すものと見込まれ、このままの市街地の広がりでは、どこかの時点で現行の行政サービスが維持できなくなるおそれがあり、将来的にはそうした計画の策定が必要になるのではないかと考えております。
次に、長橋旧国道を市道認定した経緯等につきましては、北海道開発局から、昭和62年、当該区間を道道または市道として認定する意向の有無について、北海道と本市に照会があり、その両者で協議を行い、本市は当該区間と道道小樽港稲穂線と接続し、その間に一部国道を重用する方法を北海道に申し入れました。しかし、当時の都道府県道の路線認定の基準である実延長が4キロメートル以上に満たないこと、さらに市民の生活道路としての必要性が高いことから本市が市道認定をしたところであります。
次に、道道への昇格要望につきましては、道道として北海道に維持管理していただくことは、本市の財政的な負担の軽減につながること、また、当時の実延長が4キロメートル以上に満たないという基準の通達が廃止されたことから、改めて検討してまいりたいと考えております。
次に、住居系の市街化区域が拡大されていった理由につきましては、本市の国勢調査人口は、昭和35年の約19万9,000人をピークとして減少を続けておりますが、これに反して世帯数は、生活様式や社会構造の変化などによる核家族化の進行を背景として、平成12年まで増加を続けてきました。こうした核家族化の進行による住宅需要の高まりや新たな定住人口の誘導を図るため、市街化区域に隣接した市街化調整区域で宅地開発されることが確実な区域を市街化区域に編入をしてきたところであります。なお、新たな住居系の区域の編入は平成10年を最後に行っておりません。
また、区域の拡大に対する私の見解といたしましては、こうした計画的な宅地開発により、周辺の自然環境と調和した低層建物を主体とするゆとりある良好な住宅地が形成されてきており、本市の人口を下支えしているものと考えております。
次に、中心部に偏った人口集中では将来的なまちづくりが困難になるのではないかにつきましては、単に中心部への一極集中や人口の集約を図る施策をとった場合、一方において人口が減少し、低密度化した地域では、生活サービスの提供が困難な状況となり、安心して暮らせる生活環境が失われるとともに、公共施設の維持等に必要な1人当たりのコストが大きくなるなど、持続的な都市づくりが困難となる可能性も考えられます。
このことから小樽市都市計画マスタープランの改定の中で、本市を取り巻く社会状況や将来人口推計を踏まえた持続可能な都市づくりの指針を策定してまいりたいと考えております。
次に、市街化区域の範囲を縮小していく長期的なビジョンにつきましては、国では急速な人口減少が見込まれる中、安心して暮らせる生活環境を実現するとともに、維持可能な都市経営を推進するため、都市構造を見直し、生活サービス機能や居住を集約、誘導しながら、それらと連携した持続可能な公共交通ネットワークを形成するコンパクト・プラス・ネットワークの取り組みが重要であるとしております。
このことから、国が示す取り組みを踏まえつつ、小樽市都市計画マスタープランの改定の中で、市街化形成の方針を策定してまいりたいと考えております。
次に、除排雪の改善で快適な冬を市民に、についてですが、まず今定例会で除雪費の補正予算を計上しなかった理由につきましては、現在、平成29年度の除排雪の検証を進めており、今定例会に補正予算を計上することはできませんでした。今後においては速やかに検証を終え、今年度の除排雪計画を策定し、第3回定例会に補正予算を計上してまいりたいと考えております。
次に、排雪路線図の作成経緯などにつきましては、作成経緯については、当時の資料が残っていないため明確ではございませんが、活用方法としましては、排雪対象路線とその種別の確認に利用しております。種別の区分について、第1種は幹線道路、第2種は補助幹線、第3種は生活道路となっており、種別ごとに出動基準や排雪方法に違いはありませんが、排雪の頻度については、パトロールを行い現場の状況を確認しながら随時排雪作業の必要性を判断することから、種別によって差が生じております。
次に、雪山処理、段差解消業務の業者決定につきましては、この委託業務は南北の地域に分けており、地域ごとに指名競争入札を行いましたが、それぞれ入札金額が予定価格を超えていたことから入札不調となりました。そのため、地方自治法施行令第167条の2第1項第8号の規定により、入札金額が最低価格であった業者と随意契約したものであります。また、随意契約した業者には、過去5年間における本市の道路除雪業務の実績はありません。
次に、小樽市冬を安心で安全かつ快適に暮らす条例案への指摘につきましては、この条例案は議員提案により議会に提出されたものでありますので、その内容に対して指摘する立場にないことは認識しておりますが、あえて述べさせていただきますと、市民生活に密接に関連する内容であるとともに、市民や事業者の役割などもうたわれていることから、パブリックコメント等の必要性があるのではないかと思うほか、条文中には市の執行権に及ぶものも見受けられますので、これらのことも含めて、慎重に審議がなされることを願っているところであります。
○議長(鈴木喜明)次に、第4項目めの質問に入ります。
(「議長、20番」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)20番、小貫元議員。
(20番小貫元議員登壇)
○20番(小貫元議員)最後に、福祉のまちづくり推進を求めて質問します。
ことし4月末の住民基本台帳による小樽市の65歳以上の人口は4万6,294人で、39.3%になります。高齢化だと嘆く声も聞かれますが、問題は少子化であって、長生きすることは悪いことではありません。小樽市は高齢者が元気な町と言えます。
男女別に見ると、65歳以上の場合、女性は男性の1.5倍になり、9,526人女性のほうが多くなります。国勢調査によると、5万人以上の市では、女性100人に対する男性の割合が全国で最も低い自治体になりますので、女性が元気な町と言えます。だからこそ女性の声が市政に生かされることが必要です。
ところが、小樽市の審議会等への女性登用状況について、小樽市第6次総合計画では、2018年度40%の目標でしたが、2015年680人、35.8%、2016年655人、35%、2017年632人、34.1%と、実数でも比率でも年々減少しています。なぜ市長は審議会への女性の登用を引き下げてきたのか、理由を説明してください。
また、小樽市では、これまで女性の力をどのように市政に反映させてきたのか、説明してください。
また、今後、女性が元気な町を小樽の特色としてはどうでしょうか、市長の見解を示してください。
小樽市の65歳以上の単身者数は、国勢調査の結果によると、2015年は1万585人で、そのうち女性が7,797人と74%になります。85歳以上の単身者数は2005年919人、2010年1,308人、2015年1,904人と、人口減少の中でもふえています。
札幌一極集中の中で、国勢調査によれば、小樽市から札幌市へ移った方は5,124人となります。他都市と比べると20代の移動が多いことは共通していますが、80歳以上に限定しますと、小樽市は555人が札幌市へ転居しています。全体の1割になります。旭川市は全年齢で8,684人と小樽市より多いのですが、80歳以上では354人と小樽市より少なくなっています。これは、高齢により子供のところに引っ越していき、小樽を離れている可能性も考えられます。これを逆に、子供のほうから小樽に戻っていただく手だてをつくってはいかがでしょうか。
例えばUターンの際の初期投資にかかる引っ越し代や空き家の改修費補助などの実施があると思います。市長のお考えをお聞かせください。
第7期小樽市高齢者保健福祉計画・小樽市介護保険事業計画では、新たに介護の人材の確保、育成の現状と課題が位置づけられ、現状として、介護事業所向けに実施した調査において、約半数の事業所で職員が不足していると回答されていますと記されています。
ハローワーク小樽のことし4月の雇用・失業情勢によると、ホームヘルパー、ケアワーカーの求人倍率は5倍を超えており、高齢化が進む小樽にとって、介護の求人は今後もふえていくことが予想されます。計画目標の介護給付対象サービスの充実では、介護人材の確保育成支援に取り組みますとあります。具体的にどのような取り組みを実施していく予定なのか、示してください。
介護人材不足は、小樽市に限ったことではなく全国的な問題となっています。この問題に対して、行政として手を打つことが必要です。他都市では、介護人材確保支援事業と銘打って、助成の種類はさまざまですが、介護人材確保に動き出しています。例えば尾道市では、2012年度から2015年度まで介護従事者の養成就労支援事業を実施してきましたが、真の意味で就労支援につながっていないのではないかとの指摘があり、見直しがされ、介護人材確保定着支援事業補助金の制度をつくりました。初任者研修課程修了者や実務研修課程修了者、介護福祉士に補助を交付しています。市として、道の介護従事者確保総合推進事業の制度を紹介することだけではなく、独自の支援制度を導入することが必要ではありませんか、お答えください。
高齢者や女性が元気な町を続けるには、バス路線の維持も課題です。バス利用の多くは、通勤通学を除けば高齢者です。いわば高齢者の利用によって、現在のバス路線が維持できていると言っても過言ではありません。さらには、高齢者が積極的に社会に参加し、触れ合いをもって心身の健康の保持と生きがいの創出に資するためにも、ふれあいパス制度は欠かせません。
ふれあいパス事業の効果は、一つに高齢者の健康維持であり、介護度の進行をおくらせることになれば、介護負担の公費負担が軽減されます。二つに経済効果です。高齢者が町に出ることで消費が促進されます。三つ目に先ほど述べたバス路線の維持です。そのほかにもさまざまな効果があると考えられます。このふれあいパス事業への財政負担を単体の事業だけで判断することはできません。事業の継続及び利用者の負担軽減が今後のまちづくりにとって重要です。まちづくりの観点に立って、ふれあいパス事業が果たしている役割について、市長の見解を示してください。
障害者バス運賃割引についてです。市内であれば障害者は110円になります。ふれあいパスより安い金額です。精神障害者も標準約款で対象になりましたが、実施していない事業者もいます。その背景には、障害者割引は事業者負担となっていることがあると考えます。経営が厳しく、バス路線維持が困難になっているもとで、事業者に導入を促進する上でも国に対して全ての障害者割引に対する補助制度をつくるよう求めてはいかがでしょうか、お答えください。
公共交通の充実は人口減少対策として重要です。現在、法定協議会で議論が進められていますが、将来的には、公共交通基本条例の制定を目指すべきではないでしょうか、お答えください。
この代表質問を通して日本共産党として提案してきた内容は、小樽市としての今後の進むべき方向性です。市政の民主化、市長目線から市民目線の市政運営への転換、国にしっかり意見を言える市政、人口減少の中のビジョンを持った将来像を描いたまちづくり、そして柱になることが、住民の福祉の増進を目的とする地方自治体の役割を最大限発揮する福祉のまちづくりです。
私は2011年の第4回定例会で、当時の中松市長に福祉都市宣言の検討をと質問しました。答弁として、すぐ取り入れることは現時点では難しいですが、研究の動向や他都市の状況については注視していきたいと言われました。福祉のまちづくりを宣言し、抜本的に福祉施策の充実を図る考えはありませんか、お答えください。
以上、再質問を留保し、終わります。(拍手)
○議長(鈴木喜明)説明員の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)市長。
(森井秀明市長登壇)
○市長(森井秀明)ただいま、福祉のまちづくり推進について御質問がありました。
初めに、審議会への女性登用につきましては、本市においては、高齢者に限らず女性の意見を市政に反映させるため、審議会等における女性委員をふやす取り組みとして、任期満了などによる委員改選の際には、団体等に対し女性の推薦について御配慮いただくよう依頼をするなどしているところであります。また、まちづくり市民エントリー制度を活用する場合においても、女性の参加拡大を念頭に置き、選出を行っております。しかしながら、団体の中で充て職による推薦であったり、公募をしても女性の応募がなかったりといった事情があり、結果的に女性の委員が減っている状況にあります。
次に、女性の力を市政にどのように反映させてきたのかにつきましては、審議会等において、女性の視点から施策の方向性について、御意見をいただいたり、実働の場で活躍をしていただいたりしております。
また、女性が元気な町を小樽の特色にしてはという御提案につきましては、私としても市政への女性の参画は不可欠という認識を持っておりますので、引き続き、審議会等への女性登用が進むよう取り組んでいくほか、女性の自立に向けた学習機会の充実やそれぞれのライフステージに応じた健康づくりに努め、社会参加の促進を図っていく中で、結果的に女性がさまざまな場面で元気に活動している町になっていくものと考えております。
次に、子供のほうから親元の小樽に戻ってきていただけるような手だてにつきましては、本市への移住を促すための方策の一つとして検討する必要はあると考えますが、御提案のありました補助制度の創設は、対象者が転入者のみに限定されることによる公益性の問題などが考えられることから、現時点では難しいものと考えております。しかしながら、今後とも他都市の事例なども参考に、移住に関してどのような取り組みができるのか、引き続き、検討してまいりたいと考えております。
次に、第7期介護保険事業計画に位置づけられた介護人材の確保、育成支援に向けた取り組みにつきましては、計画に記載してありますとおり、啓発活動や関係機関と連携した研修会を行うほか、これまで、事業所に対する実地指導や事業所を訪問した際にいただいた御意見を踏まえ、福祉専門職養成校と事業者との意見交換会や新人介護職員の意見交換会など、介護職員の確保や定着率向上に寄与する取り組みができないか、検討してまいりたいと考えております。
次に、道の制度を紹介することだけではなく、独自の支援制度を導入することが必要ではないかにつきましては、介護人材不足は給与待遇面もさることながら、介護職場に対する理解不足や就業希望者と事業者との間における業務に対する意識のそごなども一因であると理解をしております。こうしたことから道の事業を紹介するとともに、先ほども答弁したとおり、福祉専門職養成校と事業者との意見交換会などが重要と考えており、現段階では独自に助成制度を導入することは考えておりませんが、今後、事業者や関係団体との意見交換などの中で人材の安定的な確保、育成につながる提案があれば検討してまいりたいと考えております。
次に、ふれあいパス事業がまちづくりに果たしている役割についての私の見解につきましては、高齢者が買い物や通院などを目的にふれあいパスを利用して外出することが、本人の健康促進、介護予防に役立っていると考えられるほか、公共交通の利用促進にもつながることで、本市の経済の活性化に一定程度の効果を与えているということが本事業がまちづくりに果たしている役割であると考えております。
次に、国に対して全ての障害者割引に対する事業者への補助制度をつくるよう求めることにつきましては、事業者に障害者割引を導入していない理由や今後の見込み等を確認し、補助制度の創設が障害者割引の導入を促進するために効果的かを判断した上で、全国市長会などを通じた国への要望を検討したいと考えております。
次に、公共交通基本条例の制定につきましては、公共交通基本条例は、地域における公共交通の維持及び充実を目的として、公共交通の利用促進を図るため、行政、交通事業者、市民の責務を明確化した理念条例であると認識をしております。
本市においては、平成25年12月に交通政策基本法が制定され、平成26年11月に地域公共交通の活性化及び再生に関する法律が一部改正されたことに基づき、現在、小樽市地域公共交通活性化協議会での議論を踏まえ、小樽市地域公共交通網形成計画の策定に取り組んでいることから、公共交通基本条例制定については、今後、その必要性について調査研究をしてまいりたいと考えております。
次に、福祉のまちづくりを宣言し、福祉施策の充実を図っていくことにつきましては、福祉施策を充実させるには、複雑、多様化する福祉ニーズに的確に対応するための仕組みづくりが必要と考えており、現在行っている各施策を充実させ、市民一人一人が住みなれた地域で支え合い、互いに尊重し、思いやりを持つことが、豊かさを実感できるまちづくりにつながるものと考えております。
現状において、「福祉のまちづくり」という表現を使うことは考えておりませんが、次期総合計画の中で、福祉における何らかのフレーズが見出せた場合においては、それを積極的に活用、発信するとともに、今後も多様な課題解決に向けて、福祉施策を充実、発展させることができるよう積極的に取り組んでまいります。
(「議長、20番」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)20番、小貫元議員。
○20番(小貫元議員)再質問します。
最初に人事の問題からです。
1点目、昇任内申の場合、誰でも昇任できるわけではないという答弁があったと思うのですけれども、確かに昇任内申は53人いまして、そのうち昇任者が33人ですから、20名が昇任しない。これは、話はわかるのです。しかし、そうではなくて、33人が昇任しなかった。これはどのようにして、そうしたら能力の実証というのを行ったのか。内申書は、昇任と留任と上記の理由を書くことになっているのですね。そうなると昇任の理由を書いている、留任だったら留任の理由を書いている。それなのに、どうやって、能力の実証を行って別の人を昇任させたのか、これを答えていただきたいと思います。
二つ目ですけれども、人事評価との関係ですね。その前に、留任内申については、全職員に対して評価するものがないからつくったのだ、こういう答弁もあったと思うのですが、でも、今度、人事評価が私たちの思いとは逆につくられてしまった。地方公務員法上、それがあるわけですよね、人事の評価というのが。そうしたら、留任内申というのが、全職員に対する評価があるわけだから、必要なくなるのではないかと思うのです。人事評価については地方公務員法上、しっかり定めがありますが、留任内申というのは地公法上どういう定めがあるのか、これについてお答えください。
次、3点目ですけれども、職員の資格取得について、研究していくという答弁があったと思います。研究していくということは検討でもないし、実施していくでもないから、それなりに時間がかかると思うのですけれども、実際に答弁にあったように各部署で必要性があれば予算づけしていると思うのですよね。だから、制度設計していなくても、実際に原部で必要性があって予算要求をすれば、その時々で予算づけするということの判断でいいのかどうか、お答えください。
4点目、議会への議案提出の件ですけれども、ほかの答弁でもそうですが、結果としてということが多いのですね。ただ、議案の提出というのはそれでは許されなくて、きのう、斉藤議員も似たようなことを言っていましたけれども、議決をもらうのに必要な逆算でどうやったらいいのかというのをしっかり予測を立てて指示を出すということが、これは執行機関の長としての役割ではないかと思いますが、これについてお答えください。
5点目ですけれども、同じく議会との関係です。いろいろ言ってきましたけど、それも法に違反しているというところまでは言わないのです。しかし多過ぎるのですね。地方自治体法上の原則というのは、議会の議決を経て執行していく、これが大原則なわけであって、そのことについて、市長の見解をお聞かせください。
6点目、財政が結局よい方向に向かっているのか、悪くなっているのかということを聞いたのですけれども、何とも言わないのですね、そのことについて。よくなっているのか、悪くなっているのか、端的に市民はそこが知りたいわけですよ。財政が厳しいというのはわかるけれども、その厳しい中でも、よくなっているのか、さらに悪くなっているのか、そこを答えていないので、きちんとかみ合って答弁していただきますようお願いします。これが6点目です。
七つ目ですけれども、この間、議論がありますが、根本的には財政悪化というのは、国の歳出削減が大もとにあると私たちは考えているのです。2013年、約5年間を比較すると、地方交付税は8億円減らされました。臨時財政対策債も8億円減らされました。一方で、国が責任を負うべき社会保障費、扶助費は7億円ふえました。このように、地方自治体が努力をすることもそうなのですけれども、国が地方へ負担を押しつけている、大もとにそういうことがあるのではないかと思いますが、市長の考えを聞きたいと思います。
次、8点目、残土の問題ですけれども、要は確認するのですが、小樽市民は説明会の場所で、無対策土を札幌に運び込んで、要対策土を小樽に運び込むのだということは知らされていないということでいいのかどうか、確認いたします。
同じく成分の公表についてですけれども、要請していきたいというふうに言ったのですが、ただ、もう既に事後評価については閲覧されていて、札樽トンネルの石倉工区については、重金属基準超過、カドミウム、ヒ素、フッ素、鉛、さらに、まだ天神工区なんかは公表になっていませんけれども、こういう要対策土を朝里地区に捨てるのだ、それは決まっているのです。対策方法は決まっていない。ところが、朝里トンネルというのは、基準値超過は今のところないのですけれども、酸性化するおそれもないとなっているのですが、これは盤渓に捨てるのだと。やはりおかしいですよね。何ですぐそばの朝里川温泉地域に受け入れないで、わざわざ盤渓に、危険な土は小樽に、安全な土は札幌に、こういう話になっているのですが、残土の受け入れ地を見直すべきだと思わないのか、これをお聞かせください。今のが九つ目になると思います
10個目が旅館業法との関係ですけれども、旅館業法による許可の場合、やはり民泊と違って、宿泊の基準だけではなく環境への衛生管理というのも一定緩和されていますが、求められているわけですね。これは市長は、許可によらない営業でも住民の安全を確保できると、それでもお考えなのか、お答えください。
次が11個目、海技学校の問題です。国の責任、法的位置づけということで質問しました。答えていただけていない法律もあるのですけれども、私、今回、地方財政法の規定の関係でお聞きします。地方財政法というのは、国の財政と地方財政との関係に関する基本原則を定めていますけれども、第2条第2項「国は、地方財政の自主的なかつ健全な運営を助長することに努め、いやしくもその自律性を損ない、または地方公共団体に負担を転嫁するような施策を行ってはならない。」とあります。同じく第4条の5では、国は地方公共団体またはその住民に対し、直接であると間接であるとを問わず、寄附金等を割り当てて、強制的に徴収することはならないとあるのです。
もともと国や独立行政法人、国立大学などへの寄附金等の行為というのは、健全化法上禁じられてきていました。この寄附金等とはそうしたら何なのだといったら、総務省によれば、地方公共団体に財産の減少をもたらす行為を指すもの、土地や建物等の無償貸付等についても含まれる、こういうふうになっているのです。
この健全化法はもう廃止されたのですけれども、閣議決定で、国と地方の財政規律を確保する観点から、地方財政法第4条の5で禁止されている割当的寄附金等はもとより、それと誤解を受けるような行為は行わないこと、これが閣議決定であるのです。当時、民主党政権でしたけれども、この法に照らしたら、国や機構から小樽市に対して地方公共団体の自発的な意思決定に影響を及ぼすような行為、これはなかったと考えるのですが、このことを確認します。お答えください。
次、文書でのやりとりについてありましたけれども、募集の関係だけであったのだと。この間、文書の問題でいえば、国会で加計学園の問題とか森友問題で言った、言わないというふうにありますから、そうならないように文書のやりとりは必要なのですけれども、施設の提供については、先ほどの地方財政法の関係を覚えておいてくださいね。5月の小樽市側の要望で初めて出てくる。小樽市から要望があった、このことだけが残ってしまった、文書上。
これがどういう意味を持つかといえば、地方財政法上は強制的にはだめですよと言っている。先ほどの閣議決定でも、地方公共団体からの自発的な寄附金等の支出は認められている。ただ、同時に禁止行為として、寄附金等を支出しない場合における不利益な取り扱い及びその示唆、これはだめですよと。つまり、代替施設を見つけなければ海技学校を廃止しますよとか、そういうことは言えないわけですよ。だから、正面から海技学校を廃止するということについて国に責任を果たさせるべきだ、そういうことを私たちは言ってきたわけなのですよね。
それで、小樽市は地方財政法との関係で、海技学校や国から廃止しないと、代替施設を見つけないと廃止しますよということはなかったと思うのですけれども、これについてお答えください。
次に、商業高校跡に統合校を持ってくるという計画はなくなったのかという話についてですけれども、先ほど、複合施設ということで、そちらも考えられるのではないかみたいな答弁がありましたが、実際に校舎面積と校庭の面積を足していったら、どう考えてもあの敷地では無理ですよ。
海技学校にある実習棟は真四角の形をしていますから、産振棟とかそういう細長い形の建物ではないのですよね。そういうことになると実習棟の確保も土地上必要になってくる。そうなってしまったら、いずれ大幅な改修が必要になってしまうのではないかと思うのですけれども、これは、教育委員会なのか、市長部局なのか、判断は任せますが、お答えください。
次に、執行機関である教育委員会に話がまだされていない。そういう中で、市長部局としては、さっさと要請にいってしまった。これは問題だと思わないですか。それは教育長にお話を聞きたいと思います。
次に、雪山段差解消の処理なのですけれども、この間、入札の内容を見ていますと、指名競争入札とはいっても、道路除排雪業務のJVを組まなかったところに指名しているのですよ。そうすると、結局、7ステーションになってしまったから、JV構成すると3者以上としてしまいましたから、そのことによって、対応できる業者が少なくなってしまって、結果として随契になっているのではないかと思いますけれども、これについてはいかがか、お答えください。
最後に、私たちの条例案との関係ですけれども、答弁になっていないのです、これも。パブコメすべきだとか、権限に属する問題だとかなんとかあるという話をしていたのですけれども、反対する部分や気にさわる部分はどこかございますかという質問なので、そのことにかみ合って答弁をしていただきたいと思います。
○議長(鈴木喜明)説明員の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)市長。
○市長(森井秀明)小貫議員の再質問にお答えをいたします。私が答弁したこと以外におきましては各担当部長より答弁をさせていただきますので、よろしくお願いいたします。
まず私からは、このたび第1回定例会に間に合わずに、さまざまな議案について、専決処分等を行ってしまったことについての指摘があったかと思います。本来であれば、それに基づいた逆算であったり、予測して指示を出すべきではないかということでありましたが、私はもちろんですけれども、職員も含めて、議会の皆様に提出し、審議をいただくということが基本だということ自体は理解をしているところでございます。
ですから、先ほど答弁させていただいたところでお伝えしていたとおり、それに間に合わせたいという思いもありましたけれども、それぞれの中身一つずつ御説明させていただきましたが、それぞれの事情によって、そのときに間に合わなかったというところでございます。
(発言する者あり)
私といたしましても、先ほど言ったように、私も、職員もみんな、そのことが基本ではなくて原則というお話がありましたけれども、原則だということは理解をしておりますが、やはり、時間的に何とか対応できるのではないかとぎりぎりまで調整を図ってきた結果でもありますので、このたびは、大変恐縮ではありましたけれども、このような対応になってしまったというところでございます。
(発言する者あり)
今後におきまして、御指摘のとおり、私たちも皆様にきちんと提案できるような体制や段取りも含めて、しっかりやっていきたいと思っておりますので、よろしくお願いをいたします。
それから、私からは最後の質問において、答弁させていただきます。議員提案で出されております小樽市冬を安心で安全かつ快適に暮らす条例案ということで、御質問としては、反対する部分や気にさわる部分がございましたらというふうに御質問がありました。
これにつきましては、先ほどもお話しさせていただいたように、このたびは議員の皆様から議会に対して、議員提案されたことでありますので、やはりそれにつきましては、こちらから内容について、指摘する立場にないと思っておりますので……
(「そんなことはないだろう」と呼ぶ者あり)
(発言する者あり)
それについてはお答えを差し控えさせていただいたところでございます。そのような中であえて述べさせていただきますとということで、2点お伝えさせていただいたところでございますので、そういう観点だということで御理解をいただければと思います。
(「議決したらそのままやるっていうことなんですよ」と呼ぶ者あり)
(発言する者あり)
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)総務部長。
○総務部長(日栄聡)小貫議員の再質問にお答えいたします。
まず、人事についてなのですけれども、内申53人のうち昇任しなかった職員が62%ということについて、どうやって能力の実証、そういったものをしているかということなのですが、これにつきましては、内申書ですとか人事評価等もございますし、原部の希望もあるのですけれども、職員の個々の能力ですとか適性等を把握して、それに基づいて判断した結果ということですので、内申を無視しているということでもございませんので、御理解いただきたいと思います。
(発言する者あり)
それから、留任内申は要らないのではないかということについてなのですけれども、それが地公法上の定めはあるのかということについてなのですが、これについては、人事異動の内申は、留任内申も含めて、人事評価とともに地公法の第15条に規定しているところでございます。
(「留任もかい」と呼ぶ者あり)
留任もということで理解しております。
(「留任内申なんて書いてないでしょ」と呼ぶ者あり)
(「それ大丈夫ですか」と呼ぶ者あり)
それから、新幹線の残土についての地元説明会の話なのですけれども、これにつきましては、朝里トンネルがこれから始まるわけなのですが、朝里トンネルというのは、掘削する場所、それが天神から入っていきまして、天神から搬入するという形になっております。ですから、一番近いのが天神町会ということになるわけなのですが、これについては要対策土ではないということで、無対策土ということでございますので、これについて、当初は余市にということであったのですけれども、それが変わって札幌になったというところでございます。
(「知らされていないのですかという確認をしているわけなのです。答弁違いますよ」と呼ぶ者あり)
町会が知らされていないということでしょうか。要対策土については、小樽に持ち込む、それから、無対策土は札幌に出すということではなくて、土を置く場所が、地権者がオーケーということが出ればその場所に持っていくということなのですけれども、それについては、無対策土であっても、当然、小樽に入れるということもあるでしょうし、たまたま札幌の場合には、無対策土を受け入れますよということでしたので、それについては札幌に持っていくということでございまして、要対策土を小樽に持ち込む、置いておくということではございません。
(発言する者あり)
○議長(鈴木喜明)足りない部分につきましては、後で指摘しますので、不規則発言は控えてください。
○総務部長(日栄聡)それから、続きまして海上技術学校の件ですけれども、寄附金の行為につきまして、地財法の第4条ですか、その件について質問がされました。割当的寄附金についてなのですけれども、これにつきましては、小樽市では、国土交通省で廃校するという方針が決まっておりまして、それについて残ってほしいということで話をしておりまして、割当寄附金というのは、どちらかといいますと、国からあなたは幾ら、あなたは幾ら寄附してくださいというような行為、それが割当寄附金になると思うのですけれども、そういうことではなくて、小樽市が残ってほしいということで、場所を用意するので残ってもらいたいということを言ったことから、この割当寄附金には当たらないというふうに考えております。
それから、同じく海上技術学校の話ですが、5月に小樽が要望した、それは文書としては残っているのですけれども、代替施設がないと廃止する、そのように言っていなかったかということについてなのですが、国交省では代替施設のことは特に申しておりません、最初のうちは。とにかく廃止するということだったものですから、小樽市としては、何とか存続してもらいたいということで代替施設を考えたというところでございますので、国交省の指示から、あるいは国交省が望んだというところではございません。
それから、同じく海上技術学校を商業高校跡に移転する場合、面積が大丈夫かどうかということなのですが、これについては、面積的には十分広い、そういう認識ではおりますけれども、今後、規模等については、詳細は機構と協議していくことになりますので、その後に検討していきたいというふうに考えております。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)財政部長。
○財政部長(前田孝一)私から3点ほど答弁させていただきます。
まず、職員の資格取得についてでございますけれども、原部で必要があれば予算づけするのかということでございます。先ほど市長の答弁にもございましたとおり、現状におきましても、組織の事情ですとか、業務の執行上必要とされる資格の取得については、公費での負担をしてございます。今後におきましても、その辺の必要性を十分勘案して、予算は対応していきたいというふうに考えてございます。
それから次に、決算見込みに絡んで2点ほど、財政がよい方向に向かっているのか、悪い方向に向かっているのかとのことでございますけれども、これは本当に現時点では明確にお答えすることが、非常に難しい状況にございます。
(「いやいや、わかるでしょ、そんなの」と呼ぶ者あり)
確かに29年度予算におきまして、市税収入の増とか、そういう明るい兆しは確かにございました。しかしながら、先ほど市長の答弁にもございましたとおり、今後も他会計の借入金の残高もまだ残ってございますし、老朽施設の対応、そういった財政需要も今後も見込まれている中にありまして、まだまだよい方向に向かっているというふうには考えてはございません。
ただ、一昨日来、議論がありますとおり、現在、私どもでは財政健全化に向けた計画というものの策定に向けて検討を進めているところでございますので、そういった中でさまざまな財政の健全化に向けた取り組みをしながらよい方向に結びつけるように進めてまいりたいというふうに考えてございます。
(「それは悪い方向っていうことでしょ」と呼ぶ者あり)
それから、続きまして、財政の関係が国の押しつけではないのかというような御指摘でございます。確かに、平成16年度の国の三位一体改革以降、地方財政が急激に悪化する等の状況にはございました。ただ、今後に向けましては、消費税の引き上げに伴います地方財政の強化等も予定されてございます。そういった中で、我々もこれまでも地方の必要な財源の確保については、全国市長会を通じて、これまで要請してきておったところでございます。国に対しましては、その辺について、今後も引き続き要請してまいりたいというふうに考えてございます。
(「民主党政権でちょっと増えたって言ってあげればいいんでしょ」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)説明員の方はそれで終わりですか。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)保健所長。
○保健所長(貞本晃一)小貫議員の再質問でございますが、今般の条例改正で構造設備の規制緩和がされておりますが、それで宿泊者の衛生環境は確保されるのかということの御質問でございました。
今回の法改正により構造設備などの規制緩和が図られましたところでございますが、宿泊者の安全・安心を確保するための衛生基準につきましては、衛生管理要領で従来どおりの指導が行われることとなります。また、今回は法の改正により無許可の施設に対しましては罰則が強化されておりまして、その新たな法改正をもとに、適切な法の運用により宿泊者の宿泊環境が確保されるものと考えております。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)建設部長。
○建設部長(上石明)小貫議員の再質問にお答えいたします。
私からは、雪山処理、段差解消の業者決定についてですけれども、指名の条件につきましては、公表しておりませんので、私からお話はできないのですが、今回、入札不調で随契になっているということにつきましてはやはり好ましくないというふうに考えております。このこともありますので、改めて競争性を持たせるためにも、指名の条件の変更等について、検討していきたいというふうに考えております。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)教育長。
○教育長(林秀樹)小貫議員の再質問にお答えをいたします。
教育委員会に、商業高校跡に海技学校が入るということを御報告していないのはおかしいのではないかというような趣旨だったかというふうに思いますけれども、今回、国及び機構に対して、小樽商業高校跡への移転案の方策の一つとしてお示しをしたところでございますが、これまでも地域の説明時でありますとか、それから議会の議論にも、これまでもございましたけれども、商業高校の施設規模が大変大きいということで、広過ぎるのではないかという御指摘もございました。
そういう中にあって、こういう議論が地域でも議会でもございまして、教育委員会には、その旨御報告をする中で統合中学校の複合施設化についても検討してまいりますということを報告しておりますので、海上技術学校との複合につきましては、商業高校の施設規模等も勘案しますと、広い産振棟もございます。広い実習室もございます。そういった意味で検討することは可能だということもございましたし、同校閉校後の施設を統合中学校とする考え方は、今のところ、私どもは変わらないこともございますので、現時点では教育委員会定例会で報告を行っておりません。
今後、機構から回答がありました場合など、必要に応じて報告をして協議をしてまいりたいというふうに考えております。
○議長(鈴木喜明)よろしいですか。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)総務部長。
○総務部長(日栄聡)小貫議員の再質問にお答えします。
一部訂正がございますので、先に申し上げておきます。留任内申の件ですけれども、地公法第15条の中に入っているというような話をしたところでございますが、留任自体は地公法の定めはありませんけれども、留任内申を含めた人事異動内申、これにつきましては、地公法第15条に規定する能力の実証に当たるものというふうに考えているところでございます。
(「こんな答弁でいいんですか」と呼ぶ者あり)
(「むちゃくちゃだ」と呼ぶ者あり)
(発言する者あり)
○議長(鈴木喜明)お静かに。
16問あったと確認をしていまして、そのうち、新幹線トンネルの残土の件でありますけれども、総務部長がお答えしていましたが、無対策土は札幌、要対策土は小樽ということで、市民は知っているのかという質問にはお答えをしていないというふうに思います。
それから重金属、鉛等がまじった要対策土について、残土の受け入れ地域の見直しは考えていないのかということについても、お答えがなかったというふうに思っています。
それと財政部長の財政がよくなっているのか、悪くなっているのか、端的にお答えくださいという中で、先ほど、よくなっている部分もあるとありましたけれども、財政部長なのですから、この点は、よくなっている、この点は悪くなっている、それでトータル的にどうだということの見識をしっかり答えていただきたいというふうに思います。
(「財政部長それぐらい言ってくださいよ」と呼ぶ者あり)
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)財政部長。
○財政部長(前田孝一)よいところというのは、先ほど言いましたとおり、税収については好調というか、底がたい税収が平成29年度決算では見込まれている状況にございます。ただ、今後も人口減少に、なかなか歯どめがかかっていない状況でもございますし、先ほど御説明いたしました、まだまだ他会計からの借入金の返済、さらには老朽化施設に対する対策等、いろいろ今後の財政需要というのは、数多く見込まれているような状況にございます。
ですから、そういったことも踏まえながら、あくまでもよい方向に向かうように財政運営をしていくということしか現時点では申し上げられないというふうに思ってございます。
(「誰も悪い方向に向かおうなんてやらないでしょうが。いいのか悪いのかって言わないとだめじゃないですか。なんでしたら計画つくるんですか。いい方向なら計画いらないでしょ」と呼ぶ者あり)
(発言する者あり)
○議長(鈴木喜明)お静かに。
それでは、総務部長、どうですか。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)総務部長。
○総務部長(日栄聡)まず先に残土の受け入れ地についてなのですけれども、現在、鉄道・運輸機構が地元説明会を開催している段階でございまして、現時点で市として見直すとか、見直さないとか、そういうことは言えない状況でございます。
(発言する者あり)
それから、無対策土は札幌、要対策土は小樽ということを住民は知っているかということなのですけれども、今、朝里で出ている土、これは無対策土でございまして、これについては札幌の盤渓に持っていくということは決まってございます。ただ、そのほかの地域でトンネルを掘ることになると思うのですけれども、ここで要対策土が出た場合については、通常は地元で出た土は地元で処分するということが決まっておりますので、それを含めて小樽で処分するということになると思います。
(「それを知っているのかどうかっていう話じゃないですか」と呼ぶ者あり)
(「それを市民が知っているのかって聞いてるの。おかしいしょ」と呼ぶ者あり)
(「だめだよ、そんなの」と呼ぶ者あり)
(発言する者あり)
○議長(鈴木喜明)小貫議員、足りないところがありましたら、御指摘。
(「議長、20番」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)20番、小貫元議員。
○20番(小貫元議員)再々質問します。
(「優しいな」と呼ぶ者あり)
(発言する者あり)
先ほどの総務部長の答弁から行きますけれども、5月に、こうやって盤渓には無対策土ですよという話をされたと。ところが、その前の小樽市内の塩谷でも朝里川温泉でも、まさか基本的に、先ほど言ったように自分のところで埋めるというのが原則だったから、そんな要対策土だ、無対策土だなんて判断して、ほかのところで持ち込みがオーケーだとは思っていないで、説明会を受けているのですよね、住民は。
塩谷で、実際に今、横坑からはセレンと鉛が基準値を超過していますけれども、これは塩谷で出たのだから塩谷で受けざるを得ないだろうと思って話を聞いているのです。ところが、塩谷工区でさえ無対策土は余市の登町に持っていくという今話になっていますでしょう。何で危険な土だけを小樽に持ち込まれるのか。でも、それは、市民には知らされていない。要対策土であれ、無対策土であれ、現地で受け入れなければいけないのだと思って、説明会を聞いている。
無対策土でいいって、そうやって言ったら無対策土を持っていきますよというのだったら、そっちにしてくださいと言いません、普通。だから、そういうことを片方の受け入れ地では、そうやって区別されているのですよというのが、きちんと塩谷では、朝里川温泉はこの間したという答弁でしたけれども、知らされているのですか、知らされていないのですよねと。知らされていませんと答弁すればいいだけの話で、こんな長引く話ではないと思いますので、しっかり答弁をお願いします。
あと受け入れ地を見直す考えはないという話でした。再質問でも取り上げましたように、どうやって対策するかさえ決まっていないのですよ。でも、受け入れ地だけは決まっているのです。そのことに対して、今、見直すことを言うことはしないと言っていましたけれども、本質問ではいろいろ要請していくという話をしていましたから、これとの関係で、今後どういう対応をとっていくのか、お答えください。
先ほどの留任内申の件、これもまた総務部長になりますけれども、地公法15条の話が出ましたが、まさか、そういう答弁が来るとは思っていなかったので、地公法は持ってきていませんけれども、第15条はたしか任用について定めている条項だったと思います。その任用の中身としては、降任、転任、昇任、これについて、たしか地公法で別の条項で定めてあったと私は記憶しているのですけれども、そうなると、どこに留任というのが、任用というのはその三つだというのが、私の押さえなのですが、そこのどこに留任というのがあるのですかというのを説明してください。
あと雪の条例、これも参った答弁が返ってきまして、議員提案だから俺は知らないという話なのだけれども、それはないでしょうと。実際これが通ったら、執行するのは執行機関の長である市長にあるわけですから、それについて、これをこのまま議決されて執行されると、こういうことが問題です、だから反対ですというのがないと、それは議員提案だから知りませんという話にはならないと思うので、その辺を答弁して、これはいろいろな答弁が返ってくると思って、再質問の準備をしていたのだけれども、その出だしのところでずっととまっているから困っているのです。きちんと答弁してください。
(「議員定数削減のとき、市長に言ってたでしょ、あなた」と呼ぶ者あり)
商業高校の話なのですけれども、今いろいろ再質問の答弁を聞いていても、何も具体的に決まっていないのですよね。総務部長は広いから大丈夫だという話をしていましたけれども、今、適配の中では校庭をあそこにつくるのだという話ができていて、あそこは全部グラウンドにしてしまうという話をしているのですよ。そうしたら、海技学校が短期大学になって、海技学校のグラウンドはどうするのですか。上に行きなさいという話になりますよね。ただ、そんな話もきっと機構にはされていないと思うのです。そういう具体案もないのに何で要望してしまうのですか。
私は、あの方策を受けたときに出すべきではないと言いましたでしょう。なんだけれども出してしまった。そうすると、どんどん後で、小樽市から要請を受けたからこういう話になっているのですよという話に結果的になってくる。だから、これについては問題だということで、この辺は指摘しておきますが、あと教育委員会との関係では、そういった何も決まっていないのに問題だと思わないのかと聞いたら、あれこれ言ってはくれたのですけれども、その問題だと思うかどうかというところには触れられていないので、そのことも答弁していただきたいと思います。
旅館業法はやめておきます。
あと、財政の問題ですけれども、よくなっているんだか悪くなっているんだかは言えないということなので、これはきっと悪くなっているのですということで確認していいのか、今の答弁を聞いているとそうとしか聞こえないので、それをお示しください。
(「部長言えないんだったら市長言えばいいんでしょ」と呼ぶ者あり)
もう一つ、私、国との関係で、結局、財政難の大もとに国の削減があるのではないですかということ、そのことに対して見解を聞いたので、そのことについては答えていないので、再度答弁をしていただきたいと思います。
再度、海技機構に戻りますが、地財法との関係ですけれども、これ、私、言っているのは、国というのは、先ほど言ったように自主的に自治体が言わないとだめなのだから、国が廃止しますと言ったときに条件を出せないのですよ。だから、それはこういった法的位置づけを持って、本来、国が責任を持っていただけませんかという交渉を土台に据えてやらないとだめだったのではないですかという話なのです。ところが、そこをそんたくしてしまって、地方から、この施設はどうでしょうかというのを文書で出してしまった。そこが問題だと言っているのであって、その辺も踏まえて、そういう対応を何でできなかったのか、改めてお答えください。
○議長(鈴木喜明)説明員の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)市長。
○市長(森井秀明)小貫議員の再々質問にお答えをいたします。私が答弁したこと以外におきましては、各担当部長より答弁させていただきますので、よろしくお願いいたします。
私からは1点答弁させていただきます。議員提案による小樽市冬を安心で安全かつ快適に暮らす条例案に対しての指摘ということで、改めてお聞きになられておりますけれども、先ほどもお話しさせていただいたように、もう既に、これは議員提案によって議会にも提出されている。議会において議論される内容ということで、テーブルに上がってスタートをしているところでございます。
私たちにおきましては、提案されている議案に対して、立場上それに対して指摘したり、それに対しての改善策等を行う立場にないというふうに思っておりますので、それについては、こちらに対して、いろいろとアドバイスや提案、または反対する部分をと、ここの場でお聞きにはなっておりますけれども、この場において、そのことを市から、また市長からお伝えするのは難しいと思っているところでございます。
ですので、その内容については、お話はしませんでしたけれども、その中で気になる点として、先ほどお話しさせていただいたように、多くの市民の皆様が、事業者また役割について、うたわれておりますので、この条例案を提案するに当たっては、やはりパブリックコメント等市民の声を拾う機会が必要ではないかという点と、その条文中の中において市の執行権に及ぶものが見受けられるので、このことについてあわせて、慎重審議をしていただきたいということについてだけお伝えをさせていただいたというところでございますので、御理解をいただければと思います。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)財政部長。
○財政部長(前田孝一)私から2点ほど財政関係でお答えさせていただきます。
小樽市の財政は悪くなっているのかの確認ということでございます。
これまで、毎年、中期財政収支見通しでお示ししているとおり、そのまま小樽市の場合は、現状でいきますと、現在、予算編成する上で財政調整基金頼りになっている部分について、財政調整基金が不足してくる、そういったような方向に進んでおります。ですから、先ほど来答弁していますとおり、そうならないように、今後、健全化に向けた計画をつくっていく中でその方向をよい方向に結びつけていきたいというふうに考えているところでございます。
それと国との関係の部分でございますけれども、先ほどもお話ししましたが、いろいろ国の三位一体改革等もございまして、全国的に地方財政が大きく悪化したという、いろいろな経過もございます。そういった中で、国もさまざまな対応をしながら地方交付税の確保については努めてきたところではございますが、国自体のプライマリーバランスといいますか、財政的基礎収支ですか、そういったことも、なかなか好転しない中で、我々もそういったことも十分踏まえながら、今後も地方財政の財源確保については、要望してまいりたいなというふうに考えてございます。
(「国の財政の心配をする必要はないんですよ」と呼ぶ者あり)
(「山田市長のときは悪いとはっきり言ってやってきてけんかしてたでしょうが」と呼ぶ者あり)
(発言する者あり)
○議長(鈴木喜明)お静かに。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)総務部長。
○総務部長(日栄聡)小貫議員の再々質問にお答えいたします。
私からは留任内申についてなのですけれども、そもそも地公法上留任というものはないですが、条文中に規定はないということでございます。市では、内申書自体が、地公法第15条に規定する能力の実証といたしまして、用いているものでありまして、内申書作成時点における職員の業績、能力を把握する必要があるため、用いているものでございます。
(「それ、人事評価があるでしょ」と呼ぶ者あり)
続きまして、新幹線の残土の地元説明についてでございますが、朝里地区、それから塩谷地区、それぞれの要対策土の搬入を前提に地元で説明しているところでございます。
それから、海上技術学校の件でございますけれども、期限が限られた中で市としてできること、これを示してきているところでございまして、何とか存続していただきたいと、そういう思いで最大限の方策を示したところでございます。
(「全然答弁になっていないじゃないですか、これ」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)まず総務部長ですけれども、先ほど、小貫議員の再々質問の中で無対策土、それから要対策土、それぞれが札幌、小樽というところにあって、そういった内容を市民の方に知らせているのか、端的にその部分だけお答えくださいということですから、先ほど説明したというようなニュアンスのお話ですが、端的にそういう趣旨のことを説明したのかどうか、このことについてお答えをいただきたい。
それから、くどいようですけれども、財政部長、悪くなっていると確認していいのかまで聞いているわけですから、悪くなっている、よくなっている、現状と変わらない、この答え方しかないということなのですね。ですから、この部分ではどうのこうのというそういう説明があってもいいですけれども、最終的にはどうなっているのかということをお答えいただきたいというふうに思います。
この2点、説明員の答弁をお願いします。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)総務部長。
○総務部長(日栄聡)失礼いたしました。新幹線の残土についてなのですけれども、これについては地元に説明しているということでございます。
(「塩谷にも」と呼ぶ者あり)
朝里、塩谷地区にそれぞれ要対策土搬入を前提に地元に説明しているというふうに聞いております。
(「していないって」と呼ぶ者あり)
(「でたらめ言っちゃだめだよ」と呼ぶ者あり)
(発言する者あり)
○議長(鈴木喜明)申しわけありませんが、この場でそれが正しいか、そうではないか、そういうことを議論する場ではありませんので、今の答弁を受けて、どこかの場所でやっていただきたい、そう思います。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)財政部長。
○財政部長(前田孝一)今後どうするかということを除くのであれば、あくまでも、これまで中期収支見通しでお示ししていますとおり、現状では悪い方向に向かっているというふうに思ってございます。
(「何で最初から言わないのさ」と呼ぶ者あり)
(「最初から言えばいいしょ」と呼ぶ者あり)
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)教育長。
○教育長(林秀樹)小貫議員の再々質問にお答えをさせていただきます。
商業高校跡への海技学校の移転について、教育委員会としては、統合計画に問題があるのではないかという御質問だったというふうに思いますけれども、現状では、あるか、ないかというふうに聞かれますと、影響は当然ながらあるというふうに思っております。
ただ、まだ海上技術学校側が商業高校跡を活用するのかどうなのか、それから活用する場合、どのぐらいの面積が必要でどのような利用を予定しているかなど、その影響の度合いが全く現在のところ、不明ということでございますので、現状では教育委員会に改めて御報告できる内容ではないものということから、教育委員会には報告をしていないということでございます。
今後、海上技術学校が商業高校跡への移転を希望されるという回答があった場合や、具体的な利用活用方法等が判明した場合につきましては、教育委員会に報告をさせていただくとともに、必要に応じて協議をいただいてまいりたいというふうに考えております。
○議長(鈴木喜明)小貫議員よろしいですね。
以上をもって会派代表質問を終結し、この際、暫時休憩いたします。
休憩午後3時27分
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再開午後4時00分
○議長(鈴木喜明)休憩前に引き続き会議を再開し、質疑及び一番質問を行いたい旨の申し出がありますので、これを許します。
(「議長、6番」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)6番、石田博一議員。
(6番石田博一議員登壇)
○6番(石田博一議員)これより、森井市長の政策について、質疑及び一般質問をさせていただきます。
森井市長が市政のかじ取りを始めて、丸3年が過ぎました。私が思うに、議会においては森井市長が提案することは、まず反対、こんな状態ではないでしょうか。
(「議決してるでしょ、ちゃんと」と呼ぶ者あり)
先を見据えて、よいものはよい、悪いものは悪いと判断することは結構なことですが、あくまでその判断基準には、市民にとってよいのか悪いのかであります。森井市長に対する感情論や好き嫌いで判断してはいませんか。
(「していません」と呼ぶ者あり)
私が思うに、市長に対する個人攻撃になっていませんか。
(「なっていません」と呼ぶ者あり)
見方を変えれば、いじめになっていませんか。
(「なっていません」と呼ぶ者あり)
たとえ小さなことでも、市民のためによいと思えることは、議員の皆さんも一緒に取り組むべきではないでしょうか。
(「これ質問か」と呼ぶ者あり)
森井市長は、歴代の市長ができなかったことも幾つか実現してきております。そして、常に市民目線、市民本位の姿勢を崩さず、政策を一つずつ積み重ねてまいりました。本日は、この3年間を振り返り、実現されてきた、あるいは実現間近な政策について、質問をさせていただきます。
五つ質問がございます。まず一つ目、森井市長が就任以来、政策に対する考え方でぶれずに貫いてきたことは何ですか。二つ目、就任前に実現できていなかったことで、森井市政になってから実現できたことは何ですか。三つ目、同様に、就任前に実現できていなかったことで、今実現へ向け着手している案件があれば教えてください。四つ目、そのほか、この3年間実現できたことをお話しください。私はわかっていますが、あえて質問させていただきます。
(「したらいらないんじゃないか」と呼ぶ者あり)
五つ目、今後の市政運営の上で森井市長が考える重要なポイントは何ですか、お話しください。
以上、再質問を留保して、本質問を終わります。
(「事実に基づいて質問してくださいよ」と呼ぶ者あり)
(「提案するものを全部反対していないでしょうが」と呼ぶ者あり)
(「議長、3番、議事進行について」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)3番、安斎哲也議員。
○3番(安斎哲也議員)今の石田議員の質問の中で、市長が提案するものを反対すると議会側のことをおっしゃっていましたけれども、否決するものもあれば、修正可決するものもある、そして可決するものもあります。提案するものを反対というのは事実と反しますので、今の石田議員の発言は訂正か撤回をお願いしたいと思います。議事精査をお願いします。
○議長(鈴木喜明)ただいま安斎議員からの議事進行でありますが、そうではないですかということをつけ加えた部分があったというふうに思っています。断定的に聞こえそうではありますけれども、そうではないのかという問いかけにもとれるので、この際、今は不問にいたします。
説明員の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)市長。
(森井秀明市長登壇)
○市長(森井秀明)石田議員の御質問にお答えをいたします。
ただいま私の政策について御質問がありました。
初めに、就任以来貫いてきた考え方につきましては、この町で生活している人を大切にする政策を第一に考え、市民の皆様が住んでいてよかったと思えるまちづくりを進めることが何より重要であると考えております。
このため、市民の皆様の身近な行政サービスの向上、未来の小樽を担う人づくり、町の元気を取り戻すための地域資源を生かした経済対策などを一つ一つ着実に実行に移していくとともに、市民の目線に立った市政運営を行うため、市政への市民参加の拡大を図っていくことを重視してきたところであります。
(「漁業者も市民だぞ」と呼ぶ者あり)
(「そうだ」と呼ぶ者あり)
次に、就任前に実現できていなかったことで実現できたことにつきましては、就任前のことは、私の把握している範囲ですが、公約の項目に沿って主な取り組みを申し上げますと、安心で安全なまちづくりとしましては、まちづくりエントリー制度の導入、除雪第1種路線と除雪第2種路線のうち、バス路線の路面整正の強化、多くの市民や観光客等に利用される公共施設における和式トイレの洋式化等の計画的な整備を行いました。
子育て支援と高齢者対策の充実としましては、子供の医療費助成の拡大、日帰りで母体のケアや育児指導を行う産後ケア事業、内視鏡検査による胃がん検診の導入、後期高齢者歯科健診診査の無料の実施、銭函駅のバリアフリー化、施設整備を行いました。
中心市街地の整備、再開発と空き家対策としましては、小樽市空家等対策計画の策定と特定空き家等の措置や空き家の活用に関する講座を行いました。
(「前から取り組んでいる」と呼ぶ者あり)
教育改革としましては、学校等を拠点に地域伝統文化を学ぶふるさと教育推進事業、全小学校への英語の外部講師の派遣、小・中学校各1校を指定したキャリア教育推進事業、市内小学校におけるプロスポーツ選手との交流授業を行いました。
(「前からやってたしょ」と呼ぶ者あり)
(「あんたが持ってきた話じゃないしょ」と呼ぶ者あり)
まちが元気になる経済対策としましては、日本遺産認定に係る取り組み、ふるさと納税をしていただいた個人の方へ地場産品を活用したお礼の品の贈呈を行いました。
このほか、小樽市手話言語条例及び小樽市障がいのある人の情報取得・コミュニケーション促進条例の制定、持続可能な公共交通網の構築に向けた小樽市地域公共交通活性化協議会の設置を行ったところであります。
(発言する者あり)
次に、就任前に実現できていなかったことで、今実現へ向け着手をしている案件につきましては、先ほどと同じく公約の項目順に申し上げますと、防災行政無線の整備、第3子以降の保育料の完全無料化、病児保育事業、南小樽駅のバリアフリー化、施設整備、新・市民プールの整備に向けた取り組み、ロケツーリズムによるシティプロモーション、小樽市中小企業振興基本条例の制定などであります。
(「あんたが全部やってきた話じゃないでしょ」と呼ぶ者あり)
次に、そのほかのこの3年間で実現できたことにつきましては、同じく公約の項目順に申しますと、除雪第2種路線の出動基準の15センチメートルから10センチメートルへの引き下げ、既存の街路防犯灯のLED化に対する助成……
(「それ違うでしょ」と呼ぶ者あり)
(「だめだこの答弁」と呼ぶ者あり)
(発言する者あり)
消防団の活動服等の更新、小樽協会病院の分娩取り扱い再開に向けた支援、外国語指導助手や学校図書館司書の増員、小・中学校の机、椅子の計画的な更新、プロモーション映像制作、移住・起業希望者の小樽体験ツアー実施など移住促進の取り組みを拡充したほか、旧寿原邸の活用に向けた整備や人材育成のため、総務省自治行政局、国土交通省北海道運輸局、北海道銀行への職員派遣、小樽市人材育成基本方針の改訂などを行ったところであります。
(発言する者あり)
次に、今後の市政運営で重要と考えるポイントにつきましては、未来に向けた人への投資が重要であると考えており、子育て支援の充実とともに教育力の向上を図り、子供たちが将来この町で活躍できる環境づくりに力を入れてまいりたいと考えております。
そして、今後においても、この町で生活している人を大切にする政策を第一に考え、財政健全化や人材育成などによる組織力の向上を図りつつ、市民の皆様の声に耳を傾けながら、多様な主体と連携、協働するとともに、市民の皆様にも御協力をいただき、歴史的資源を初めとしたこの町のすばらしい特性や資源を生かして、住みよい町、人に優しい町を実現していくことで、この町の元気を取り戻し、人口減少に歯どめをかけてまいりたいと考えております。
(「これちょっと、うそばかりこいてたらだめですよ」と呼ぶ者あり)
(発言する者あり)
(「議長、15番、議事進行について」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)15番、濱本進議員。
○15番(濱本進議員)ただいまの市長の答弁の中で何点か事実と違う答弁がありましたけれども、特に指摘をしておきたいのは、街路防犯灯のLED化の転換ですが、これは市長が考えて、市長が実施したわけではありません。その前から話があって、制度設計はもう終わっていたのです。中松前市長の時代にもう制度設計が終わっていて、実施が平成27年度からです。自分の話ではないと思います。私はそう聞こえましたので、市長の発言の部分の議事録を精査してもらいたいと思います。
(「まだ他にもあるよ、あんたの手柄にしたの、何だよそれ」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)ただいま濱本議員の議事進行でありますけれども、質問に対する答えが不適切という部分が含まれているということですね。
(「虚偽答弁になっちゃいますよ」と呼ぶ者あり)
(「不適切で虚偽です」と呼ぶ者あり)
議会議論の中で、質問の中で、その部分が質問に当たらない、虚偽というふうにとられかねないかもしれないというのは、精査する必要があるというふうに考えます。よって、暫時休憩いたします。
休憩午後4時13分
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再開午後7時10分
○議長(鈴木喜明)休憩前に引き続き会議を再開いたします。
石田議員の質疑及び一般質問の途中ですが、議事の都合により、本日はこれをもって延会いたします。
散会午後7時11分
会議録署名議員
小樽市議会 議 長 鈴 木 喜 明
議員 松 田 優 子
議員 川 畑 正 美