開議午後1時00分
○議長(鈴木喜明)これより、本日の会議を開きます。
本日の会議録署名議員に、中村吉宏議員、中村誠吾議員を御指名いたします。
日程第1「議案第2号ないし議案第12号及び報告第1号ないし報告第4号」を一括議題といたします。
質疑及び一般質問を一括し、これより会派代表質問を行います。
それでは、通告がありますので、順次、発言を許します。
(「議長、23番」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)23番、山田雅敏議員。
(23番山田雅敏議員登壇)(拍手)
○23番(山田雅敏議員)まず、先般本会議において、全国市議会議長会より市政振興により表彰をしていただき、まことにありがとうございました。市議会議員として市政の一翼を担って以来、市民から見た市政の無理・無駄・無理解を民間企業の改善方法からコスト意識や会計の複数年度管理など具体的に質問したことを覚えています。これも議会事務局を初め関係説明員の皆様、議員各位の御指導のたまものと感謝いたします。これからも市民のために役立つよう努力してまいります。
では、1項目めの質問を始めさせていただきます。
議案第4号小樽市特別職に属する職員の給与の特例に関する条例案について、お聞きいたします。
この、減給条例案は、水産関連施設以外の設置が規制されている高島の漁港区に、市が観光船の乗降を含めた発着施設建設ほか許可した責任をとるために提案したと認識しています。昨年、第3回定例会では、1カ月10%の提案、これが否決されたため、第4回定例会と、ことし第1回定例会で減給50%、1カ月の減給条例案が提案され、議会で否決されたと記憶しております。今回、第2回定例会で4回目となる市長の減給条例案を拝見すると、我々の意図する考えをまるで無視するかのごとく同じ内容の議案が提出されています。
そこで森井さんにお聞きしますが、減給条例案提出は御自分の非を認め責任をとるものと認識していますが、改めて市長が減給条例案を出す動機は何かお答えください。
次に、議案では一度目は余りにも軽過ぎると否決、二度、三度目も否決、今回四度目となる減給条例案の出し方についてお聞きいたします。
訴訟や裁判では一度判決が出されると、次に再審など行う場合、えん罪や新たな証拠などが出されない限り、二度同じ事案の審議はできないと認識していますが、そのことがそのままこの条例に当てはまるとは考えませんが、この四度目となる条例案は二度目、三度目と内容が同一です。
そこでお聞きしますが、市長としての責任の重さ、認識、とり方、また、この決断は以前と考えは変わらないというのかお聞きいたします。
そもそも、私は市長が二度、三度、四度と同一の再提案すること自体、理解ができません。何か足すことは考えなかったのか、お答えください。
さらに、出すからには、可決されることを前提に提案されていると考えますが、御自身で可決の見込み、可能性があると考えるのか、お答えください。
次に、議案第10号小樽市副市長の選任についてお聞きいたします。
私は以前、副市長の辞任に関連して、庁内外を初め、さまざまな角度から市長と副市長の職務遂行時の信頼度や信頼関係構築の努力などをお聞きいたしました。副市長の職務は庁内の調整役として、また、市長の職務の随行や補佐するなど、欠かせない存在であり、その人物が職務に精通し、適しているのか、また、その任に適しているとすれば、最大限の信頼関係の構築をしなければならないと私は考えます。お互いの本音を出し合い、考え方を知った上で、適所適材なのか見定めることが市長の責務責任と考えます。4月の定例記者会見では副市長の候補については、考えているがアプローチはまだで、5月の定例記者会見でも何も進展していないと語っていましたが、突然、5月24日に起用する方針を発表。私も25日の各社新聞報道で副市長候補のことを知りました。さぞかし、この短時間でさまざまなジャンルの人と会い、意見を交わし、老若男女を問わず、副市長にふさわしい人物を探していたことと推察します。
そこでお聞きしますが、まさか1人だけのアプローチとは考えませんが、今まで副市長の任にふさわしい方、何名に要請されたのか、お答えください。
次に、候補に挙がっている方と信頼関係が構築されたと推察するが、過去、庁内で総務部長として職務の実績を市長はどのように評価して、この副市長選任案を出されたのか、お答えください。
また、議会との調整力については、どのように評価したのか、お答えください。
次に、一昨年12月9日付で議会から市長へ勧告書を手交しようとしましたが、市長は庁内で行方不明、部長は市長の居場所がわからない状況がありました。
そこで、市長にお聞きしますが、副市長を選任できた場合、このような危機管理能力のない事態は解消できるのか、お答えください。
また、その方法や根拠は何かお答えください。
次に、市長職務の認識についてお尋ねいたします。
ある企業の社長からこのようなお話をお聞きいたしました。森井市長から、来春の統一地方選挙の市議会議員に立候補する新人を推薦するため、挨拶に伺いたいと打診があったそうです。すぐさま、その社長は法に抵触する心配を考え、このような話は受けられないと断ったそうです。
最初に市長、思い当たる企業の社長とこのようなお話を本当にしましたか、お答えください。
あわせて、市長が辻立ちを行うことは、市政全般にわたり市民の声を聞くため、御自身の名前を染め抜いた旗を持ち、おじぎをする行為を欠かせない公務と見解を述べていましたが、新人を推薦することも公務なのでしょうか、お答えください。
次に、今さらながら、平成27年の森井候補の市長選ビラを見比べ、小樽はよくなったのか。何も変わらないと多くの市民から疑問の声が寄せられています。そこで、市長の任期が残り1年を切りましたが、この3年間について、市長選挙ビラの5項目において、元気が出る経済対策を掲げていますが、市長が考えた経済施策の中で小樽の営業マンとなり、予算づけをして実行でき、かつ成果が出た事案は何かありますか、お答えください。
次に、30年度人事異動についてお聞きいたします。
昨年、例年あるかないか程度と思うぐらいの早期退職や希望降任が私の記憶する限り、多いと認識しています。これまでの早期退職者数、希望降任者数はどのようになっていますか。山田市政3期目の4年間、中松前市長の4年間、現森井市長の3年間の合計の比較をお聞かせください。
森井氏が市長のお役目になって以来、職員は将来を悲観して、このような判断をせざるを得ないと考えます。また、職員の異動による経験値不足やなれるまでの一部混乱が市民生活に影響を及ぼすものと心配しています。医師を除き、昇任した部長職5名、次長職10名、課長職22名の職務の引き継ぎは、どのように行われましたか、お答えください。
次に、平成30年度の人事異動の狙いや効果的な業務に向けてのマンパワーの配置や組織の見直しはどうしたのか、主なものをお示しください。
次に、市長公約のおたるWAKI・あい・あいトークについてお聞きいたします。
平成28年11月21日、梅広会館において、第1回おたるWAKI・あい・あいトークが手宮地区、厩、末広、手宮、末広三、梅ヶ枝、豊川、清水、源、石山、東石山、錦の11町会にチラシが配られ、手宮地区の防災について開催されました。そのときの内容は、小樽市の防災の取り組みについての説明、その後、行われた手宮地区の防災についての意見交換の様子はホームページで拝見させていただきました。
最初に、市民の声を聞く、このような会の開催についての趣旨をお答えください。
あわせて、平成29年度は、なぜ開催されなかったのか、お答えください。
さらに、30年度も始まり、ことしも開催しないのでしょうか。行う予定があれば、時期やスケジュールなどお聞かせください。
この項最後に、防災に対しての市長のリーダーシップについてお聞きいたします。
本年6月6日、市長を対象とした全国防災・危機管理トップセミナーが開催されました。趣旨はこうです。日本は、その自然条件から地震、水害などの災害が発生しやすい特性を有しており、こうした災害はどこでも起こる可能性があります。災害時には、短期間のうちに膨大な業務に対応、処理することが求められ、市町村長はリーダーシップを十分発揮し、的確な災害危機対応を行う必要があります。このため、市町村長の危機管理意識の一層の向上を図り、市町村の災害対応力の向上等につながるよう、全国の市長を対象とした全国防災・危機管理トップセミナーを開催しますと通知がありました。
では、市民生活を守る重要なこのセミナーに、市長は出席されたのでしょうか。市長欠席の場合の理由を含めお答えください。
特に災害に対する危機管理は、市長の職務として重要と考えます。さらに、災害が起こったときの初期対応が運命を左右すると聞きます。これからも同様の勉強会やセミナーが開催されると聞きます。市長は今後職務として、防災危機管理にどのように取り組むのか、お答えください。
1項目めの質問を終わります。
○議長(鈴木喜明)説明員の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)市長。
(森井秀明市長登壇)
○市長(森井秀明)山田議員の御質問にお答えをいたします。
ただいま、私の行政運営の姿勢について御質問がありました。
初めに、議案第4号の減給条例案についてですが、まず、減給条例案を提出する動機につきましては、高島漁港区における公益通報等へのコンプライアンス委員会の調査結果に係る分区条例違反とふれあいパス事業に係る契約規則違反について、私としての責任をとるためであります。
次に、市長としての責任につきましては、分区条例違反に係る管理監督責任と誤った条例解釈を適法であるとしてきた私自身の責任に加え、ふれあいパス事業における契約規則違反に係る管理監督責任として、減給50%、1カ月としたものでありますが、昨年の第4回定例会と本年第1回定例会における提案時と考え方は変わっておりません。
次に、減給内容の変更につきましては、職員とも協議をした結果、やはり私の責任のとり方としては、減給50%、1カ月が相応であると判断し、同じ内容で提案をしたものであります。
次に、条例案の可決の見込み等につきましては、昨年の第4回定例会と本年の第1回定例会で否決された内容での提案でありますので、同じように否決される可能性は否めませんが、みずからを律するという認識の下で、私自身が相応と考える内容で提案をしておりますので、議員の皆様には御理解をいただきたいと思っております。
次に、議案第10号についてですが、まず、このたびの副市長選任に当たっての要請につきましては、私としましては、これまでも常々副市長にふさわしい方について考えをめぐらせてきましたが、実際に要請をしたのは前田氏のみであります。
次に、選任候補者の実績に対する私の評価につきましては、市政運営について私と共通認識を持ち、政策の実現に当たって献身的に私を支えてくれたほか、昨年12月からは副市長不在という厳しい状況の中、多くの直面する諸課題に対し、私と一緒に立ち向かってくれました。また、私と議会との意見が対立する状況においては、議会側と折衝を行ったり、時には私に対し厳しい意見を述べたりするなど、局面打開に向け調整に尽力をされました。これらのことから、私としましては、全幅の信頼を寄せているところであり、副市長としてふさわしい者と評価をしております。
次に、危機管理能力のない事態は解消できるのかなどにつきましては、私の行動予定は担当職員が管理をし、副市長や総務部長などと情報共有することにより把握をされております。しかし、庁内においては、私の判断で担当職員に行き先を告げず一時的に席を離れることもありますので、職員が庁内での行き先を全て把握していないことをもって、危機管理能力がないとの御指摘には当たらないと認識をしております。
次に、市長職務の認識についてですが、まず、挨拶に伺いたい旨の打診等につきましては、さまざまな場所に時として挨拶に伺うことはございますが、この件がどなたのお話なのかは見当がつきません。また、一般的にこれから政治家を志す方を紹介する行為につきましては、政治活動の一環であるものと認識をしております。
次に、私の考えた経済施策の中で予算づけをして実行でき、かつ成果が出た事案につきましては、観光分野では観光都市としてさらに発展していくため、今後10年を見据えた指針となる第二次小樽市観光基本計画を策定したほか、観光振興室と観光協会の連携を強化するための新庁舎開設、地域活性化を目的とした日本遺産認定に向けた取り組みでは、本年5月に北前船の日本遺産に追加認定されたことなどが挙げられます。商工業や農水産分野では、空き店舗の活用などまちのにぎわいづくりに寄与するため、関係機関と連携のもと進める商業支援事業のほか、ふるさと納税に対するお礼の品として地場産品を活用し、平成27年度は約3,300万円であった寄附額が平成29年度には約1億2,000万円と3倍以上となっていることや、商談会や物産展の開催、農水産品のブランド化などの取り組みと相まって、地場産品のPRや売り上げ増加につながっております。また、港湾分野では、関係構築が進むロシアとの貿易拡大に向けた企業訪問や貨物誘致などが挙げられ、市長就任後、小樽の営業マンとして地域の活性化につながる施策に鋭意取り組んできたところであります。
次に、平成30年度の人事異動についてですが、まず、早期退職者数、希望降任者数につきましては、医療職を除き山田元市長の3期目の4年間における早期退職者数は70名、希望降任者数は1名、中松前市長の4年間における早期退職者数は66名、希望降任者数は2名、私が市長に就任してからの3年間における早期退職者数は44名、希望降任者数は15名であります。
次に、昇任者の引き継ぎにつきましては、一般的には人事異動の内示をした後、発令までの間において前任者が作成する事務引継書をもとに相応の時間をかけて引き継ぎを行っております。その後、後任者が業務を遂行する上で必要がある場合には随時前任者に確認し、業務に支障を来さぬよう対応をしておりますので、このたびの昇任者についても同様であると考えております。
次に、平成30年度の人事異動の主な内容につきましては、昨年の第4回定例会で提案した平成30年度に向けた組織改革に係る事務分掌条例の改正案が否決されましたので、必要最小限の体制変更しか行っていない中、市民プールと総合体育館との複合施設建設に向けた検討のため、総務部企画政策室に担当主幹を、今年度から都市マスタープラン策定業務が本格化するため、建設部に担当主幹を配置するとともに人材育成のため総務省自治行政局、国土交通省北海道運輸局、北海道銀行へ職員を派遣したほか、平成28年5月から不在であった保健所長を配置したところであります。
次に、おたるWAKI・あい・あいトークについてですが、まず、トークの趣旨につきましては、公約に掲げました市政のオープン化を実現するための具体的な施策の一つとして私自身が直接地域に出向き、市政への理解を深めてもらうとともに、広く地域の方々の声を聞いて、市民協働のまちづくりを積極的に進めることを目的として新設をしたものであります。
次に、平成29年度に開催されなかった理由につきましては、市がトークの開催地区を決定するのではなく、開催を希望する地区連合町会長から申し込みをしていただき、日程等を調整して決定する仕組みとなっておりますが、昨年度はその申し込みがなかったため開催には至らなかったものであります。主な要因といたしましては、市から地区連合町会長へ周知する機会が少なかったこと、各町会の各種行事等とトーク開催の日程調整ができなかったこと、トークの申し込みから準備・開催までの作業に約3カ月間を要することなどによるものと考えております。
次に、今年度の開催につきましては、浜小樽地区連合町会よりお申し出をいただきましたので、現在、日程や会場等、開催に向けての調整を進めているところであります。また、その他の地区連合町会に対しても、トークの趣旨等を御理解していただいた上で、開催を検討していただけるように努めてまいりたいと考えております。
次に、全国防災・危機管理トップセミナーへの出席についてですが、まず、6月6日開催の同トップセミナーにつきましては、私も代理も出席はしておりません。その理由といたしましては、日程が今定例会の会期と重複し、遠方である東京都への出張よりも定例会を優先させたためであります。なお、7月には北海道の市町村長を対象とした同様のトップセミナーが札幌市で開催されることから、私が出席する予定であります。
次に、防災危機管理に対する今後の私の取り組みにつきましては、大規模な災害発生時においても災害対策本部長として迅速な情報収集を行い、的確な判断、指揮がとれるよう今後開催される防災危機管理トップセミナーなどに精力的に参加をして、災害への危機管理能力の向上に引き続き努めてまいりたいと考えております。
また、平時からの備えを十分に行うため、本市職員や住民に対する災害への心構えを啓発し、総合防災訓練や町会自主訓練を通じて、災害時の役割や行動手順の確認をするなど、さまざまな取り組みを進め、災害に強いまちづくりを目指してまいりたいと考えております。
○議長(鈴木喜明)次に、第2項目めの質問に入ります。
(「議長、23番」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)23番、山田雅敏議員。
(23番山田雅敏議員登壇)
○23番(山田雅敏議員)それでは、2項目めに市長の政策についてお聞きいたします。
初めに、先輩起業家訪問ツアーについてお聞きいたします。
札幌市では、昨年7月、起業志望者向け講座、先輩起業家訪問ツアーを開催しました。これは、先輩起業家を訪問し、起業に至るまでの軌跡や体験談とともに事業内容について紹介、将来の社長を目指す方々に松下幸之助の「失敗したところでやめてしまうから失敗になる。成功するところまで続ければ、それは成功になる」という名言どおり、先輩起業者からアドバイスを聞けるというものです。本市では商人塾、商工会議所でも企業をする際の注意やアドバイスをしていると聞きます。
そこで、お聞きしますが、起業を考えている小樽の人々が先輩起業家の生の声を聞くことができ、将来起業を目指す方々に、このような講座の開設はできないものかお聞きいたします。
また、同様の趣旨で行われている施策があれば、開催状況をお示しください。
次に、道の駅等についてお聞きいたします。
私は、以前、道の駅や海の駅など、地域の核となる情報・交流・地域住民のにぎわいづくりに関して質問してまいりました。本来、道の駅は道路利用者が休息所として地域の方々のための情報発信基地として、まちとまちとの連携、地域づくりの三つの機能を目的に誕生、20年以上たった今、再び地域の情報発信の場として活用されてきていると聞いております。地域の交流・情報発信として、道の駅があったらいいなと思う場所が小樽市内で考えられるか、まず、お聞きいたします。
次に、市長に、みなとオアシスについてお聞きします。みなとオアシスは北海道の登録が10港あり、地域住民の交流や観光の振興を通じた地域の活性化に資する港を核としたまちづくりを促進するため、住民参加による地域振興の取り組みが継続的に行われる施設を、国土交通省港湾局長が登録すると聞いています。このみなとオアシスの機能や具体的に備えるべき施設は、主にどのようなものなのかお聞かせください。
また、登録するとどのような業務を行うのか、お答えください。
さらに、みなとオアシスについて、市長は取り組む考えはありますか、お答えください。
次に、観光施策についてお聞きいたします。
小樽の観光は、昭和59年の小樽博覧会から訪れる観光客がふえ、340万人となり、昭和61年に運河散策路が整備され、平成10年小樽雪あかりの路が開催されたときは666万人、平成11年マイカル小樽が開業したときは、最高の973万人を数えました。しかし、その後、さまざまな要因で下降線をたどり、平成23年の東日本大震災で604万人まで激減しました。今日、皆様方の御努力で、平成27年度は795万人まで回復、29年度は806万人を数え、14年ぶりに800万人を超えたと聞きます。
最初に、小樽を訪れる、ここ最近の観光入込客数の大まかな内訳や宿泊客の推移や外国人宿泊客数をお答えください。
あわせて、近年、再利用した建物や新たに完成した主な施設やイベントは何かお答えください。
私は、市内観光地へリピーターとして地元の人に魅力を伝える努力が足りないと感じています。さらに本市の高齢化率は37.91%を数え、年間減少者数は約2,000人、人口10万人以上の都市では10年先に行っているとお聞きいたします。小樽に関するある試算では、観光入込客数の定住人口への換算値、これは定住人口12万2,159人に匹敵、これは観光総消費額約1,500億円と推計され、観光は育成され、今や小樽の大きな基幹産業ではないでしょうか。
市長に今の小樽観光の状況をどう捉えているのか、認識をお答えください。
よくないところは抑え、よいところは伸ばす、企業や会社では当たり前のことです。また、事前準備としてマーケティングリサーチや企業存続のためのマネジメントは重要と考えます。観光部への昇格を前提に新たな専門分野を創設するなど工夫が考えられます。市長が考える今後の小樽観光構想をお尋ねいたします。
また、現在、草花が整備され、遊歩道として多くの市民が利用し、人通りが多くなった旧国鉄手宮線沿線に、市民から観光客と市民が交流する施設の建設要望があります。市民から現実的な案として、手宮線沿線に、この交流施設を建設するという案は、市長としてどのように考えますか、見解をお答えください。
次に、公共交通について伺います。
本市において、公共交通機関といえば中央バスを思い浮かべますが、昨年12月からのダイヤ改正で大幅な便数の減となり、市内利用者の不便な状況を危惧してお聞きいたします。
最初に、市民からバスの大幅便数減による不便な状況があると聞きます。では、このような不便な状況を聴取する機会はありますか。また、利用者の声を事業者に届ける意見交換会は行っていますか。お答えください。
昨年12月、政府の国家戦略特区の合同区域会議が東京都内で行われ、兵庫県養父市で規制緩和を活用、自家用車による旅客運送を行う計画をまとめたと聞きます。その後、諮問会議で正式認定を受ける見込みで、実現すれば全国初と聞きます。養父市では、市内タクシー業者や住民でつくるNPO法人が実施主体となり、受付と配車を担当。一般のタクシー業者と競合しないように、市内でも交通事業の悪い地域に限定することを明記し、初乗り600円など料金についても定めたと聞きます。養父市の例を出しましたが、決してこのような状況がよいとは思いません。事業者、市利用者が協力して安心・安全で快適な地方公共交通の確立を願うものです。
平成30年度の小樽市地域活性化協議会の進捗状況は進んでいますか。現在の状況をお聞かせください。
この項、最後に、人口減少対策についてお聞きいたします。
本年3月に小樽市人口減少問題研究会が中間取りまとめを出しました。今調査の目的は、これまでの市の政策が市民の不満や不安を適切に解消できなかったため、人口減少に歯どめがかけられなかったとも言えることから、どこに問題があるのかを突きとめ、この問題に対する政策立案を提起する、その根拠をアンケートによる分析やインタビューによる調査によって明らかにすることと聞いております。
では、単純に全国的な人口推移を見ると、団塊の世代の高齢化に伴い、人口減少はどうしても起きてしまう必然的な事象と考えますが、市長の見識をお聞きいたします。
次に、低出生率が続くと、地域生活や経済社会に良好な環境を与えることができなくなり、地域的なアンバランスの状況が進展し、特に若年層の偏りが今後の地方再生のカギを握ると聞きます。
では、中間取りまとめが出され、この後さらに分析された最終報告書が完成しますが、公表時期など今後のスケジュールをお示しください。
以上、2項目めを終わります。
○議長(鈴木喜明)説明員の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)市長。
(森井秀明市長登壇)
○市長(森井秀明)ただいま、私の政策について御質問がありました。
初めに、先輩起業家訪問ツアーについてですが、本市では起業希望者などを対象に経営の基本を学ぶ小樽商人塾を平成21年度から開講しており、昨年度からは受講者を対象としたアンケート調査を踏まえ、先輩起業者の体験談や受講者との交流など、カリキュラムを充実させて実施をしてきたところであります。今年度からは、本市を含む産学官で構成する小樽地域雇用創造協議会が厚生労働省の実践型地域雇用創造事業を受託し、創業希望者などを対象とした地元経営者からの講義や創業間もない起業者に対するフォローアップセミナーなどを予定しており、御提案を参考に効果的な取り組みを検討しながら、起業希望者の支援に努めてまいりたいと考えております。
また、同様の趣旨の事業といたしましては、移住、起業希望者の小樽体験ツアーとして、小樽へ移住し起業をお考えの方を対象に、先輩起業者の事業所を実際に訪問し、懇談する機会を設けるなど、交流機会の創出に努めているところであります。
次に、道の駅等についてですが、まず、市内における道の駅の候補となり得るような適所の有無につきましては、道の駅は国土交通省への登録申請に当たっては、休憩機能、情報発信機能、地域の連携機能の三つの機能を求められていることから、交通量の多い幹線道路と接続可能な一定規模の敷地を確保する必要があります。しかしながら、市有地においては、こういった条件を満たすような適所はなく、また民有地においては、本市の財政が厳しい中、大きな土地を取得することは困難でありますので、現時点では適所を見出せていない状況であります。
次に、みなとオアシスにつきましては、みなとオアシスの機能は、交流、休憩、情報提供の機能に加え、努力義務として災害支援、商業機能を有するものとなっております。具体的な個別施設例としては展望施設、旅客施設、観光案内施設、耐震強化岸壁、市場などとなります。また、地方自治体、港湾管理者、当該港湾で活動しているNPO及び協議会等がみなとオアシスを登録できますが。登録を受けた後の業務としては、港を核とした地域の活性化に向けて、例えば地域住民やクルーズ旅客等が交流するイベントの開催や、小樽市内の観光情報の発信、地場産品の販売等を行うものであります。
次に、みなとオアシスについて取り組む考えがあるかにつきましては、みなとオアシスの登録には地域住民や観光客、港湾利用者などの交流を創出する場として、観光案内施設などの機能を兼ね備えた代表施設が必要であり、それを満足する既存施設は現在のところないものと考えております。そのため、小樽港の魅力発信やにぎわいの創出につながる制度と認識をしておりますが、現状では登録することは難しいと考えております。今後も引き続き、事業主体の動向を初めとした情報の収集に努めてまいりたいと考えております。
次に、観光施策についてですが、まず、本市の観光入込客数につきましては、平成29年度対前年度比101.9%の806万1,600人で、内訳といたしましては、道内客が493万400人、道外客が313万1,200人。宿泊客、日帰り客では、宿泊客が75万7,500人、日帰り客が730万4,100人となっております。宿泊客数の推移、直近の3年間では、平成27年度が70万200人、平成28年度が73万6,200人、平成29年度が75万7,500人、そのうち、外国人宿泊客数については、平成27年度が12万8,223人、平成28年度が17万826人、平成29年度が20万5,587人となっており、5年連続して過去最高を更新し続けております。
次に、近年、再利用された建物や新たに完成した施設、イベントにつきましては、主なものとして歴史的建造物や産業遺産の利活用では、小樽芸術村や旧国鉄手宮線散策路の整備、新たに完成した施設ではJR小樽駅改装に伴ってオープンした駅なかマート「タルシェ」などの飲食・物販施設やホテル・トリフィート小樽運河、新たなイベントでは小樽ゆき物語や祝津にしん群来祭り、小樽堺町ゆかた風鈴まつりなどが挙げられます。
次に、本市観光の状況の認識につきましては、平成29年度において観光入込客数が806万1,600人と、平成15年度以来14年ぶりに800万人を超え、宿泊客数についても6年連続で増加をし、75万7,500人と好調に推移している状況であり、宿泊施設も増加傾向にあることから、長年の課題であった宿泊滞在型観光への移行が進んでいるものと認識をしております。
また、平成25年度小樽市観光客動態調査では、観光客1人当たりの平均消費額は1万8,355円、年間観光総消費額は1,255億円となっており、観光は地域経済に大きな効果をもたらす本市の基幹産業の一つであると認識をしております。
次に、今後の小樽観光構想につきましては、第二次小樽市観光基本計画で示した「ホンモノの小樽とふれあう」、観光客と市民が触れ合い、新しい発見があり、また来たいと思えるまちを目指し、「小樽の魅力を深める」、「小樽の魅力を広める」、「小樽の魅力を共有する」の三つの方向性を基軸に、観光振興施策を実施してまいります。
好調に推移している本市観光の現状に満足することなく、本市の有する数々の観光コンテンツをより魅力あるものに磨き上げ、また、潜在する観光素材を掘り起こし、さらには地域経済の域内好循環を図るため、観光と地場産品を積極的に結びつけていくなど、本市経済にさらなる潤いをもたらす観光都市づくりを推進してまいりたいと考えております。
また、観光地経営の視点を持ち、マネジメントやマーケティング、取り組みの効果測定などを行うこともできる新たな観光推進組織、地域DMOの構築を視野に、観光振興室と観光協会の執務室を同一の建物に移し、業務の連携を強化しつつ、推進体制の整備を進めているところであります。
なお、産業港湾部を港湾部と観光経済部の二つの部署に改編する考えがあり、先般、議会提案をしたところではありますが、現在、観光振興室を部に昇格させることは考えておりません。
次に、旧手宮線沿線の観光客と市民が交流する施設の建設につきましては、旧手宮線は遊歩道として整備されたことを契機に、特に外国人観光客の撮影スポットとして人気が高まっている一方、市民は散策はもとより通勤・通学路として日常的に利用しているものと認識はしておりますが、沿線での交流施設の建設については、本市として現在のところ考えておりません。
次に、公共交通についてですが、まず、バスの大幅な便数の減少に対する市民の声を事業者に届ける機会につきましては、バス事業者のことに限りませんが、市民からの御意見、御要望等をお聞きする場としては、地区連合町会長と市長と語る集いや町会長と市との定例連絡会議があり、また、建設部、福祉部、教育部、生活環境部などの公共交通にかかわる部門と北海道中央バスが意見交換を行う定例会議において御意見等を伝えております。それ以外にもさまざまな場面で御意見等が寄せられた際には、事業者に伝えるなどの対応をしております。
次に、平成30年度の小樽市地域公共交通活性化協議会の進捗状況につきましては、今年度は第1回目の協議会を8月に開催する予定としております。現在までの取り組みといたしましては、小樽市内の公共交通の現状や課題を整理するためのアンケート調査の実施に向け、他都市やバス事業者等へヒアリングを行うとともに、国の指導を受けながら調査項目や実施方法等の検討を進めてきております。内容につきましては、郵送等による市民ニーズアンケート調査や実際に路線バスへ乗り込み、利用実態を把握する調査を予定しており、協議会の下部組織である分科会において内容を検討の上、7月から調査を開始し、その結果を8月の協議会に報告することとしております。
次に、人口減少対策についてですが、まず、全国的な人口推移についての私の見解につきましては、戦後、日本は二度のベビーブームなどにより、人口は増加しておりましたが、議員御指摘の団塊の世代の高齢化が進んでいることにあわせ、合計特殊出生率の低下により少子化が進んでいることが全国的な人口減少の要因と認識をしております。
次に、小樽商科大学との人口減少問題共同研究の最終報告書の完成と公表の時期につきましては、現在、最終報告書の取りまとめを行っている最中であり、6月末までには完成させる予定となっておりますので、7月中には公表できるものと考えております。
○議長(鈴木喜明)次に、第3項目めの質問に入ります。
(「議長、23番」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)23番、山田雅敏議員。
(23番山田雅敏議員登壇)
○23番(山田雅敏議員)それでは、3項目め、消防についてお聞きいたします。
消防署所の統廃合などについてお聞きいたします。
市内の消防施設は小樽市消防長期構想に従って、平成22年に朝里出張所の建てかえを行い、昨年には長橋出張所と塩谷出張所を統合したオタモイ支署が誕生いたしました。一方、手宮、高島地区の手宮出張所と高島支署は建設してから50年近く経過しているため、設備など相当傷んできているとお聞きいたします。
最初に、手宮、高島地区の消防施設の状況をお聞かせください。
また、この地区は大きなタンクがあり、それに備える特殊な資機材があると聞きます。どのようなものかお聞かせください。
次に、大型はしご車について伺います。近年、本市における建物も高層階のマンションなどがふえ、高層火災が起きたときの対応も危惧されます。30年前は高層階の建物は少なかったと認識しています。
では、この当時、消防本部で所有していたはしご車は何階まで届いたのか、性能などについてお答えください。
また、はしご車の更新状況、さらには現在の大型はしご車の性能をお聞きし、過去5年間の出動件数は何件あったのか、お答えください。
次に、いかに高性能な機能があっても、自在に操るには日ごろの訓練が欠かせません。
では、過去5年間において、大型はしご車を活用した地域の方々や消防団を含め、行った訓練等の実績をお聞かせください。
さらに、高速道路網の整備により、北後志地区から救急車の乗り入れが多くなると予想されます。
そこで、救急車のほかに北後志地区との消防連携の一環として、大型はしご車による人命救助の要請があった場合、どのような対応をとるのかお聞かせください。
次に、消防団についてお聞きいたします。
消防庁では、消防団等充実強化等を踏まえ、さまざまな消防団員確保の全国的な運動を展開してきているとお聞きします。しかし、消防団員数は年々減少しており、本市の消防団においても同様であり、そのような状況の中、本市消防団は知恵を絞り、幅広く活動を行っているとお聞きします。
では、本市消防団では団員の報酬はどのようになっていますか。年報酬や火災、警戒出動、退職など、各支出項目をお聞かせください。
次に、活動内容についてお聞きいたします。
本市の消防団では、それぞれ地域の事情や要望、過去の活動もさまざまで差があり、また、活動内容にばらつきがあると聞きますが、どのように統一された活動が望まれるのか、見解をお示しください。
以上、3項目めの質問を終えます。
○議長(鈴木喜明)説明員の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)市長。
(森井秀明市長登壇)
○市長(森井秀明)ただいま、消防について御質問がありました。
初めに、消防署所の統廃合等についてですが、まず、手宮、高島地区の消防施設の状況につきましては、手宮出張所が昭和45年、高島支署が昭和47年に建築され、いずれも老朽化が著しく、新耐震基準を満たしておりません。特に高島支署は、最新の津波ハザードマップでは津波浸水区域に立地していることで、万一の際、災害拠点としての活用が厳しい状況にあります。これらのことから、現在、同施設の統廃合による新庁舎の建設を計画しております。
また、大型タンクに備える特殊な資機材としましては、化学消防ポンプ自動車、化学消火薬剤や耐熱服を配備しております。
次に、30年前、当時のはしご車の性能につきましては、最高到達点が31.8メートルで、11階まで届いておりました。更新状況等につきましては、平成24年に最高到達点が40.9メートルで、13階まで届くはしご車に更新しており、当該車両はコンピューター制御による各種安全装置のほか、傾斜地でも車両を水平に保ち、はしごの角度を水平より下向きに伸ばせる性能を有していることから、河川や海の救助活動にも対応が可能です。
また、平成25年から29年までの出動件数は65件となっております。
次に、大型はしご車を活用した地域の方々や消防団を含めて行った訓練等につきましては、火災予防を周知するための防火教室、市民の皆さんに消防の仕事を知っていただくための消防フェア、毎年実施している火災予防運動期間中の消防訓練など、平成25年から29年までの5年間で82件実施をしております。
次に、北後志地区から大型はしご車による人命救助の要請があった場合の対応につきましては、平成3年に締結した北海道広域消防相互応援協定に基づき、大型はしご車を応援出動させることになるものと考えております。また、後志4消防本部では、毎年合同訓練を行い、連携体制の強化を図っているほか、消防車両に地図情報の端末装置を装備していることから迅速な対応が可能と考えております。
次に、消防団についてですが、まず、消防団員の報酬につきましては、小樽市消防団条例に基づき、年報酬、出動報酬、訓練報酬、警戒報酬及び機械係報酬を支給しております。年報酬は、消防団員の階級に応じた額を2回に分けて、出動、訓練及び警戒報酬は消防団員が出動し該当業務に従事した場合に1回または日額で、機械係報酬は機械係に指名された団員に月額で、それぞれ定額を支給しております。また、消防団員が退職した場合は、小樽市非常勤消防団員に係る退職報償金の支給に関する条例に基づき、5年以上勤務して退職した者に、その者の勤務年数及び階級に応じた額を個人の口座に支給をしております。
次に、消防団の活動内容につきましては、本来の消防団としての活動は統一されているものと考えております。しかしながら、消防団の活動は各地域の実情に応じ対応していかなければならない場面も多々あると考えておりますので、各分団で活動に多少の違いが生じることはやむを得ないものと考えております。なお、消防団の活動につきましては、今後も分団長会議等で協議をしてまいります。
○議長(鈴木喜明)次に、第4項目めの質問に入ります。
(「議長、23番」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)23番、山田雅敏議員。
(23番山田雅敏議員登壇)
○23番(山田雅敏議員)それでは、最後に教育についてお聞きいたします。
政府は本年2月1日、小・中学校の長期休みの一部を別の時期に分散する大型連休キッズウイークに関し、全国で少なくとも11市が導入を検討していることを明らかにしました。香川県丸亀市など、5市は新たに学校休業日を設定、那覇市など6市は祭りなどにあわせた既存の独自の休業日を活用する。これを踏まえ、政府は平成29年度中に改めて全国約1,800自治体の取り組み状況に関する委細な調査を行い、導入を促したと聞きます。キッズウイークは政府が休み方改革の一環として30年度に創設、大人の有給休暇取得をふやし、観光需要の喚起にもつながる必要な政令改正などは終えており、29年度補正予算と30年度当初予算に関連経費約80億円を盛り込み、各地での地域の実情に応じた連休のあり方など話し合う協議会の設置も求められると聞きます。
そこで、地域の祭りなどにあわせた独自の休業日の活用について、子供たちにとってのメリット、デメリットを教育長はどのように考えるのかお聞かせください。
また、このキッズウイーク導入について教育長の見解をお聞かせください。
以上、再質問を留保し質問を終わります。
○議長(鈴木喜明)説明員の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)教育長。
○教育長(林秀樹)山田議員の御質問にお答えをいたします。
ただいま、教育について御質問がございました。
初めに、地域の祭りなどにあわせた休業日の活用についてですが、以前は住吉神社の祭りの際には、市内の多くの学校では休業日としたり日課の短縮を行っておりましたが、現在では日課を短縮している学校が1部あるのみとなっております。祭りなどにあわせた休業日の活用につきましては、祭りという地域伝統文化に親しく触れ合える機会を得ることができるほか、家族とのだんらんが得られるなどのメリットがございます。
一方で学習指導要領で示されている各教科の指導に支障のないよう、適切に年間授業日数を確保するための調整が必要となることや、必ずしも祭りの日に保護者が休暇を得ることができるとは限らず、貴重な機会が十分に活用されないなどの課題もあるものと認識をいたしております。
次に、キッズウイークにつきましては、大人と子供が向き合う時間を確保し、休日における多様な活動機会の充実を図ることを目的に、学校の夏休みなどの長期休業日の一部を学期中の平日に分散化して行うものであり、昨年学校教育法施行令が改正され、今年度より制度化されたものでございます。キッズウイークの導入につきましては、本制度の趣旨を踏まえ、実施に向けて検討する必要があるものと考えておりますが、現行の長期休業日が広く認知されていることや、保護者の休暇取得の促進といった課題もございますことから、校長会や保護者などの御意見を伺うとともに、市長部局を通じて本市の経済界の意向などについて把握してまいりたいと考えております。
(「議長、23番」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)23番、山田雅敏議員。
○23番(山田雅敏議員)再質問を行います。
まず、議案第4号です。
そもそも、この条例案、これは4回目となりますが、私の質問では何か足すことは考えなかったのかお答えくださいということでして、お答えが、再度この50%、1カ月、こういうふうに答弁がございました。そのことについて、もう一度、市長は勘案して何か足すことは考えなかったのかお聞かせ願います。
それから、その次に質問した、みずから律するため、この可決されることを前提に提案されるということでお聞きしましたが、その点について、この可決の可能性、もう一度市長のお考えをお聞きしたいと思います。
(「同じことしか答弁しないってそれだけじゃ」と呼ぶ者あり)
それから、議案第10号小樽市副市長の選任についてであります。
この質問では、1項目めでは、1人だけのアプローチなのかということをお聞きしました。市長はお一人のみということでお聞きしましたが、いろいろな方、私は、こういう副市長候補というのは、いろいろな方にいろいろな可能性があるために、この1人だけというのは私は少し疑問が残っております。どうして1人だけなのか。本当にそれがベストなものなのか、再度市長にお聞きいたします。
それから、その次に質問しました、市長はどのように評価して副市長選任案を出されたのか。その職務の実績、その点について、我々が見ると、なかなか部長の時代の職務の実績が、とても副市長になったときの活動に対して能力があるのかなという、そういう心配をしているのです。その心配な点について、市長はどういうふうにお考えになるのか、その点を聞かせてください。
それと、この議案第10号に対しての最後の質問です。庁内で行方不明、この部分です。部長は市長の居場所がわからない状況があったと。これは前もって市長に対して、この時間に伺う、これをたしか言ったはずです。なぜ、この時間、手交する時間に部長もわからなかったのですか。そういう状況があって、私はこの危機管理能力、普通の場合ではないのです、トイレに行って帰ってくる、そういうような問題ではないのです。実際に市長が議会とお話をして、その勧告書を手交しようとした、事前に通告しているはずです、時間を。それを解決できるのかできないのか、もう一度お聞かせください。
再質問は以上、その点だけお聞きします。
○議長(鈴木喜明)説明員の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)市長。
○市長(森井秀明)山田議員の再質問にお答えをいたします。5点あったかと思います。
1点目は、このたびの議案第4号について、何か足すことを考えなかったのかということで、改めてお聞きになられたと思いますが、それらも含めて、先ほども答弁いたしましたけれども、このたび、議案を出すに当たって、職員とも議案についてどのように提案をするかということを協議したところでございます。しかしながら、その中で、やはり私自身の責任のとり方として、今までも出させていただいた内容が相応ではないかということを判断したものですから、結果、足すことなく同じ内容で提案をさせていただいたというところでございます。
そして、可決の見込み、可能性はあると考えていたのかということで御質問、改めてお聞きしたいということでありましたけれども、これについても先ほど答弁させていただいたように、提案の内容は同じでありますので、否決される可能性というのは否めませんが、しかしながら私自身といたしましては、その内容が相応であると思っておりますので、可決していただきたいという思いで議員の皆様に提案をさせていただいているところでございます。
(「言えば可決されるってものじゃないですよ」と呼ぶ者あり)
副市長に対してのアプローチについて、山田議員からは、何人もの方々に対しアプローチすべきだったのではないかという、そのような観点でお話しされたかと思いますが、今までもお話しさせていただいたように、この間、私なりにどなたがふさわしいかということでは、いろいろ考えをめぐらせてきたところでありますけれども、その中で、まずはこの方と思ってアプローチをした前田氏が、それに対して答えていただけるということでありましたので、結果、1人であったというところでございます。
そして、ベストなのかという御指摘もありましたが、私自身、そのように考えをめぐらした中でこの人と思った方が、その方自身が一緒にやりますというふうに言っていただいたということもあり、また、今までもお話しさせていただいたように、職員としてもしっかりやってきていただいた、また、副市長不在の中でもいろいろな取り組みを頑張っていただいたということもあり、ベストであると私自身は認識をしているところでございます。
そして、その職員自身の職務の実績についてということでありますが、今も少しお話ししましたけれども、総務部長に就任して以来、今年の春まで、たくさんの市が抱えている諸課題であったりとか、また、政策の実現、公約も含めた実現に向けてともに歩んでいただいた方でございます。それを方向性としてそれに進めていくということにおきましては、一緒に取り組んでいただいたこともあり、やはり共通認識をしっかり持っていただいているということにおいては、大変心強いと感じているところでございます。
また、特に昨年の12月からは、副市長が不在という状況の中で、各案件について多く直面する諸課題に対し、私自身と一緒に立ち向かい、それに対して献身的に、そして最大限努力をしていただいたと思っているところでございます。
また、先ほども答弁させていただきましたけれども、皆様との、議会とのさまざまな意見のぶつかり合い等の中で対立した状況におきましては、議会側の方々に対しても市として代表して折衝することにも当たりましたし、また逆に私に対しましてその状況を打破するために、時々において厳しい御意見もいただいたところでございます。
ですので、やはり私といたしましては、その職務の実績を考えますと、非常に能力もある、適している方だと認識をしているところでございます。
そして、最後5点目でありますが、一昨年の手交する時間になぜその状況がわからなかったのかということの御指摘があり、それに伴い危機管理能力がないのではないかという御指摘かと思いますけれども、これも先ほど答弁させていただきましたが、私自身がその判断で担当職員に行き先を告げずに離れることはもちろんありますので、そのときも私はそのことについて伝達はしておりませんでしたので、それは私自身がそのようにしたということ自体においては、今、お話ししているとおりですけれども、そのことをもって、その担当職員が危機管理能力がないということにおいては、私は御指摘は当たらないと考えておりましたので、先ほどもそのように答弁をさせていただいたところでございます。
(「議長、23番」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)何ですか。
○23番(山田雅敏議員)今の答弁では不足している部分があります。
○議長(鈴木喜明)では、御説明ください。
○23番(山田雅敏議員)先ほどの質問では、その時間に勧告書を手交としていた時間は、前もって通告していたと思います。その点について、どうしていなかったのかということを私は聞いているのですが、御答弁では、その点が抜けていたと思います。いかがでしょうか。
○議長(鈴木喜明)山田議員に申し上げますけれども、その時間にいなかったのは、市長が自分の都合で知らせずに出たと。それで、総務部長がそのことを知らないのは当然ということで、危機管理能力に関しては、その点で問うことではないと。当人、市長は申していましたけれども、その点について私に責任があると言っていたのですね。
(発言する者あり)
いいですか。そういう答弁をしたと、私は聞いておりますけれども。
(「議長、23番」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)23番、山田雅敏議員。
○23番(山田雅敏議員)再質問します。
同じ観点から、先ほどの質問も、再度、質問させていただきますが、みずから律するという先ほどの市長の答弁ですが、みずから律するために、可決されることを考えるのであれば、市長が先ほど言ったように、可決されないかもしれないということもおっしゃっていました。
そこで、なおさらお聞きするのですが、可決されるために、やはり、何か足す、そういうことをしなければ、私は可決される可能性は低いと思いますが、その点をもう一度お聞かせください。
それと、副市長の選任についての質問ですが、このアプローチの仕方、確かにお一人のみ当たったときに、その方が副市長の受諾を受けたということはわかりますが、その前提として、やはり市長の、そういう方を起用する判断、また、市長が思う、その方との信頼関係や職務の実績、それが、やはり不足しているように私は思います。
再度、再々質問ですが、ベストなのかどうか、この2点をお聞きいたします。
○議長(鈴木喜明)説明員の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)市長。
○市長(森井秀明)山田議員の再々質問にお答えをいたします。
今、基本的には2点であったかなと思いますけれども、1点目におきましては、可決されるために何かを足すべきではないかと。そして、何もしないで出した場合においては可決される可能性は低いと思うがという御指摘であったかと思いますけれども、私も先ほど答弁の中で、否決される可能性は否めませんということで、可決の可能性は必ずしも高いとは限らないとは思ってはいるところでございます。
しかしながら、先ほども答弁させていただいたように、やはり私自身の身の処し方、特に、減給条例という枠組みにおきましては、私個人自身が、私個人で、判断だけでは、残念ながら決められない状況でございます。しかしながら、自分自身の責任のとり方としてやはり示すこと、またそれを形にしようとすることにおいて、皆様に対して、改めてその内容を吟味していただき、その可能性について探るということも、もちろん、その手だてのうちの一つであるというふうに思っておりますので、このたびは、その協議をした後に、改めてこの内容でいきますということでお示しをさせていただいたところでございます。
ですので、低いと思いますかと言われますと、低い部分はあるとは思いますけれども、それでもぜひ、理解をいただきたいと思って提案をさせていただいているところでございます。
(発言する者あり)
もう1点、現状の選んだ方が、ベストなのかというお話がありましたけれども、これは先ほども、るるお話しさせていただきましたので、内容については、今、長く語ることをすると、また長引いてしまいますので、今、答えはしませんが、ベストだと私自身は思っているところでございます。
○議長(鈴木喜明)説明員の市長にお聞きをしたいのですが、山田議員が、1項目めの、みずからを律すると。この律するというのは、減給条例を可決してということも含んでの御質問だと思うのですね。それで、可決をすることをもっと、要するに努力しないのかということも含めての御質問だと思います。ですから、否決されると思いますではなくて、可決されることの努力をしないのかということについて質問をされている部分もありますので、その点もお答えいただきたいと思います。
(発言する者あり)
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)市長。
○市長(森井秀明)改めて御説明させていただきますけれども、私自身もこれに対して、それを律するつもりで提案をさせていただいているところでございます。山田議員が御指摘のように、可決される可能性の低いものを出すなということもあるのかもしれませんが、だからといって、全く出さないというわけにもいかないと思っています。それこそが、一番それを律しようとする意識がないということにほかならないということでありますので、先ほども答弁させていただきましたが、その内容を協議させていただいて、そのことについて、改めて、この場においてもそうですけれども、私としては、これが相応であるということで皆様にお伝えをさせていただき、それに対して御理解をいただくことによって、可決にしていきたい。いわゆる、この場においても、その努力の一環であるというふうに思っておりますので、ぜひ御理解をいただきたいと思います。
○議長(鈴木喜明)山田議員の会派代表質問を終結し、この際、暫時休憩いたします。
休憩午後2時24分
――――――――――――――
再開午後2時50分
○議長(鈴木喜明)休憩前に引き続き、会議を再開し、会派代表質問を続行いたします。
(「議長、16番」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)16番、面野大輔議員。
(16番面野大輔議員登壇)(拍手)
○16番(面野大輔議員)質問に入る前に、1点、御報告申し上げます。
(「いらないって」と呼ぶ者あり)
私たち、立憲・市民連合は、本年4月に民進党から会派名の変更を行いました。
(「何回かわるのさ」と呼ぶ者あり)
会派の構成議員は、これまで同様5名で市政に取り組んでまいります。市民の皆様、関係者の皆様につきましては、今後とも御指導、御鞭撻のほど賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。
(「もうかわるなよ」と呼ぶ者あり)
それでは、立憲・市民連合を代表して質問します。
まず、日本遺産認定に係る予算について、お聞きいたします。
昨年、日本遺産に認定された「荒波を越えた男たちの夢が紡いだ異空間~北前船寄港地・船主集落~」の追加認定として、今年度、本市も日本遺産に仲間入りを果たすことが決まりました。追加認定にかかわった担当者初め小樽市、また関係者の皆様の御尽力に心から敬意を表します。
今回の追加認定は、関係自治体との協議や文化庁へのアプローチなど、これから地域型の認定を目指す本市としては、非常に価値のある経験にもつながったのではないかと思います。
しかし、喜んでばかりいられる状況ではありません。まずは、今回の追加認定を受けてからの本市の日本遺産の有効利用や、広域連携をどうやって進めていくかという課題は、これから始まります。
過去に、私たちの会派では、今回の追加認定を受けた小松市や文化庁へ行政視察に伺った際、認定を受けてからが肝心であり、勝負どころだということを学んできました。今回、北前船をテーマとした日本遺産は、これまで認定を受けた67件の日本遺産の中でも、一番広域であり、また、連携自治体数も、四国遍路に次ぐ2番目の多さです。さまざまな可能性を秘めている一方で、自治体間の具体的な事業に関する一体性や、温度差などの懸念も考えられます。以前、関係者との意見交換では、追加認定前の段階で、既に温度差を感じる自治体があるとも聞いています。今後の追加認定を含めた38の自治体の広域連携について、どのような方向性で進められ、どういった課題が挙げられ、協議が進められているのか御説明ください。
次に、今定例会で補正予算が計上されている250万円の事業費ですが、どのような事業に充てられるのか、御説明ください。
次に、認定後に受けられる文化庁からの支援や補助金ですが、38の自治体があるわけです。その地域によって北前船の存在や価値観、文化財の数など、さまざまな違いがありますし、地域によって地元への周知や、観光客へのPRのやり方などに違いが見られると思います。そうなると、構成自治体の事業内容や費用にも差が出てくることになりますが、文化庁では、日本遺産を通じた地域活性化への支援として、大きく四つの支援を積極的に行うと示していますが、この支援や補助金は、構成自治体がおのおの個別に申請を行うものなのか、御説明ください。
次に、地域型の日本遺産認定についてお聞きします。今年度、日本遺産の認定の総数は、67件となりました。当初、文化庁が示していた2020年までに100件程度という予定に変わりがないのが確認されていますか、伺います。
次に、歴史文化基本構想の策定作業については、今年度、最終策定に向けて作業を進めていると伺っています。今後、日本遺産申請にかかわる作業は、教育委員会と産業港湾部とがどのように連携して作業を進めていくのか、御説明ください。
次に、私たちの会派では、たびたび議会や委員会で日本遺産について質問を行ってきました。限られた時間ですから、歴史文化基本構想とテーマやストーリーの作成は、同時進行して調整していくべきと提案申し上げてきましたが、現状、テーマやストーリーの作成作業はどのように行われているのか、具体的な協議や作業状況、また、庁内のみで作業が進められているのか、外部の関係者などを交えて進めているのかを含めて御説明ください。
次に、テーマ、ストーリーの公表予定時期、どういった経緯で最終決定をするのか、現在のお考えをお示しください。今年度は、全国から76件の申請があり、結果的に13件の認定となりました。例年に比べて認定件数は減少しています。道内からは、新規申請は3件、認定を受けたのは上川町を代表自治体としたシリアル型の「カムイと共に生きる上川アイヌ〜大雪山のふところに伝承される神々の世界〜」のみであり、依然として狭き門となっています。初年度の申請で認定を受けられず、二度、三度とチャレンジする自治体もあると伺っています。文化庁が、予定どおり2020年までの認定を実施するとすれば、来年度と再来年度の二度の申請を受け付けることとなりますが、本市の計画として、来年度に向けて地域型の申請を目指しているのか、スケジュールをお示しください。
小樽には、テーマとなり得る素材が数多くあるとも言われており、その精査も極めて困難な作業であるとも伺っています。過去には、一つの自治体が地域型のテーマを数点、同時申請するといった方法をとったこともあるようですが、本市の申請の基本は、複数のテーマを申請するのではなく、一つのテーマで申請する方向であると考えてよろしいでしょうか。
次に、炭鉄港推進協議会(仮称)について伺います。炭鉄港の日本遺産認定に向けて空知管内の旧産炭地8市町と、小樽市、室蘭市で今月下旬に、炭鉄港推進協議会(仮称)を設置すると報道がありました。以前から、空知総合振興局やNPOの方々が中心となり、炭鉄港をテーマにイベントやセミナーを開く取り組みを進めていることは伺っておりましたし、旧産炭地や港湾、鉄道の関係自治体の地方議員による北海道「炭鉄港」市町村議員連盟が発足するなど、今回の推進協議会の設置は、認定に向けて大きな一歩になったことと思います。具体的な取り組みや方針などは、これから協議会を通して進めていくところだとは思いますが、質問します。
昨年8月、小樽市主催のシンポジウム「日本遺産の認定に向けて」の中で、炭鉄港をテーマに、各種イベントや観光振興に取り組んでいるNPO炭鉱の記憶推進事業団理事長をパネラーとしてお招きするなど、小樽市としても炭鉄港をテーマとした日本遺産の認定に前向きな状況だと思いますが、小樽市が構成文化財として提案できるもの、現状どのように考えているのか、お示しください。
次に、担当者の体制についてですが、現在、日本遺産に関する本市の担当者は何名で業務を行っていますか、お示しください。今後、北前船の認定後の取り組み、地域型の認定への取り組み、炭鉄港のシリアル型での申請への取り組みなど、業務がふえる一方と考えますが、担当職員の増員はお考えですか。
次に、中小企業振興会議に係る運営経費についてお聞きいたします。
昨年8月から、(仮称)小樽市中小企業振興基本条例検討委員会が開かれ、条例案の条文や方針について検討・協議が行われてきました。まずもって、7回の検討委員会を終えられ、条例案の策定まで至りましたことに、委員初め事務局の皆様へ敬意を表するところです。
第1回検討委員会で講演をしてくださった北海学園大学の大貝准教授は、各地の中小企業振興基本条例の取り組みに関して携わってこられた方で、講演の中でも触れられていましたが、条例制定後の運用が重要であると指摘がありました。道内の多くの自治体で本条例が制定されており、それぞれの地域の特色や、産業構造を生かした条例として運用されていますが、成果としてすぐに見られないことや、具体的な運用が難しいなどの課題もあると伺っています。
そんな中、本市の検討委員会最終回で、委員の皆様の総括を含めた挨拶では、委員会が有意義だったこと、今後の条例の広がりへの期待感、条例運用への協力、今後設置される中小企業振興会議への参加意欲など、前向きな所感が述べられており、今後の展開に期待をしているところです。そこで、今後の取り組みについて何点か質問します。
今回、補正予算で計上されました中小企業振興会議運営経費について、具体的にどのような経費に予算が充てられるのか御説明ください。中小企業振興会議の委員は、20人以内で組織し、学識経験者、中小企業の振興に関係ある者、公募による者などのうちから市長が委嘱とありますが、検討委員会の設置要綱とおおむね同様と考えます。検討委員会では、先ほど述べたとおり、最終回の挨拶で振興会議の中でもお役に立ちたいと、意欲的な委員もいらっしゃいましたが、検討委員会の委員が、振興会議の委員として委嘱されることもあり得るのか、選任方法をお示しください。
次に、これまで市が事務局などを担いながら、産官学など外部の団体と連携して、中小企業振興や地場産業の活性化に関する協議や審議を行う組織は、構成されてこなかったのでしょうか、お示しください。現在、本市が進める中小企業振興への事業についてお示しください。
道内初め、全国的に本条例を先行して運用している自治体が数多くありますが、有益に運用されている自治体、なかなか成果が見えない自治体があると思います。よい取り組みと、そうではない取り組みを学び、本市に生かしていただきたいと願いますが、現在把握している他都市から学び、本市へ生かすべきと考えている活動、また本市の特色、強みを生かした取り組み方針があればお示しください。
第1項目めの質問を終えます。
○議長(鈴木喜明)説明員の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)市長。
(森井秀明市長登壇)
○市長(森井秀明)面野議員の御質問にお答えをいたします。
ただいま議案について御質問がありました。
初めに、日本遺産認定に係る予算についてですが、まず、広域連携の方向性及び課題につきましては、今後、38自治体と事務局であるANA総合研究所で構成する北前船日本遺産推進協議会として、情報発信、人材育成、調査・研究等を進めてまいりますが、全国を五つのブロックに分け、本市は北海道・青森ブロックの一員となりますので、その中でツアーの受け入れなどの連携を図っていく方向性となっております。
また、課題につきましては、瀬戸内海沿岸から日本海沿岸の広い範囲に多数の自治体が分散しており、なかなか一堂に会して協議を行う機会を持ちづらいところではありますが、ブロック内会議やブロック代表会議などを通じて、事業の企画や進捗確認を行うことになっております。
次に、補正予算計上の事業費250万円の内訳につきましては、北前船日本遺産推進協議会として情報発信を行うための公式ウエブサイト、公式動画、公式ガイドブックに、本市の情報を掲載するための費用として134万円、また、本市の独自事業として、北前船ストーリーを紹介する周遊マップ製作やフェリーに学芸員等が乗り込んで北前船ストーリーを語る船上講座のほか、協議会が開催する研究会等への学芸員やガイドの派遣費用などとして116万円を計上しております。
次に、文化庁が行う地域活性化への支援に関する申請につきましては、北前船日本遺産推進協議会として申請を行うものであり、構成自治体が個別に行うものではありません。
次に、地域型の日本遺産認定についてですが、初めに、日本遺産の認定件数の予定につきましては、昨年、本市日本遺産担当が日本遺産サミットの相談ブースで文化庁の担当の方に伺ったところ、切りのよい100件となる見込みとの回答をいただいております。その後、変更があったとは聞いてはおりません。
次に、日本遺産申請作業の教育委員会と産業港湾部との連携につきましては、本市の地域型の申請において、地域の魅力として発信する明確なテーマを設定の上で、建造物や遺跡、名勝地、祭りなど、地域に根差して継承・保存がなされている文化財にまつわるものを捉える必要があります。それら文化財の所管は教育委員会であることから、テーマの設定やストーリーの選定など、常に情報交換をし、必要に応じて協議を行いながら連携して作業を進めてまいります。
次に、テーマやストーリーの作成作業につきましては、その前段として、先般、日本遺産担当者が文化庁に出向き、御助言をいただいてきたところであります。今後、庁内関係部署、NPO、文化財保存団体、商工会議所、民間事業者等で構成する協議会を組織し、当該協議会の意見を伺いながら、作成作業を進めてまいります。
次に、テーマやストーリーの公表予定時期、どういった経緯で最終決定をするのかにつきましては、まずは協議会の中でテーマやストーリーについて意見を伺うとともに、庁内関係部署と協力、調整を図り、最終決定してまいりたいと考えております。また、公表時期は、テーマは協議会での方針が決定次第公表し、タイトルやストーリーにつきましては認定発表後となります。
次に、地域型の申請とスケジュールにつきましては、昨年の北前船の申請では、協議会においてストーリー確認、構成文化財選定、地域活性化計画検討を行いながら、文化庁の担当の方と数回相談させていただき、1月末の申請となりました。同様の手順、スケジュールで来年の1月末に地域型の申請を目指したいと考えております。
次に、複数のテーマを申請するのではなく、一つのテーマで申請する方向かにつきましては、文化庁の担当の方から、地域型で複数のテーマを申請することは理論上可能ですが、認定は難しいのではないかとのお話を伺っておりますので、一つのテーマで申請する方向で考えているところであります。
次に、炭鉄港推進協議会(仮称)についてですが、小樽市が構成文化財として提案できるものにつきましては、現状は協議会が設置されていないため、具体的にお示しすることはできませんが、港や鉄道に関する文化財が組み込まれる可能性があるものと考えております。
次に、担当者の体制についてですが、まず日本遺産に関する担当者数につきましては、現在、直接担当しているのは産業港湾部主幹と主査の2名でありますが、教育委員会との連携の中で、学芸員等の支援をいただいております。
次に、担当職員の増員につきましては、今後、認定後の各種事業については、主に産業港湾部で業務の分担を図るとともに、地域型の協議会における自走できる事務局の構築を図りながら、担当職員が認定申請事務に専念できる体制を組んでまいりますので、現在のところ、増員の予定はありません。
次に、中小企業振興会議に係る運営経費についてですが、まず予算の内容につきましては、今定例会に提案の中小企業振興基本条例に基づき、中小企業振興施策等を調査・審議し、条例に規定する施策の基本方針などを具体化するため、中小企業振興会議を新たに設置することから、その運営経費を計上したものであります。なお、会議は今年度に3回の開催を予定し、20名以内の委員による附属機関として設置することから、必要な委員報酬、講師謝礼、事務経費を予算額として計上したものであります。
次に、委員の選任方法につきましては、条例制定に向けた検討委員会では、関係する多くの方々から幅広く御意見をお聞きする必要があることから、直接関係する団体等である経済団体、中小企業、金融機関のほか、地元の教育機関などを加えた委員構成としたものであり、特に本市産業の特徴である水産食料品製造や機械金属製造、商店街の各団体を委員としたものであります。このたびの中小企業振興施策等を調査、審議する中小企業振興会議の委員につきましても、同様の視点が必要と考えておりますことから、検討委員会委員をベースとしながら、本市の強みを生かすべく、関係団体等の選定を進めるとともに、委員選任の方法につきましても、各団体等からの推薦や市民公募などを予定しております。
次に、中小企業振興などの検討を行ったこれまでの組織につきましては、平成11年度から14年度まで設置し、地場産業の振興や新産業の創出を検討した地場産業振興会議、平成15年度から17年度まで設置し、民間主導による即効性のある活性化プログラムとして経済的波及効果が期待できる観光をキーワードに検討を進めた地域経済活性化会議などが挙げられます。
次に、本市が進めている中小企業振興事業につきましては、総合計画の体系に基づき、地場企業の経営基盤の強化として金融機関との協調融資や創業支援などを、物づくり産業の活性化と競争力強化として新技術、新製品、開発助成や小樽がらす市の開催などを、地場産品の販売拡大と新たな市場開拓として物産展や商談会の出展支援、海外への販路拡大事業などを、また、小売業の振興として商店街にぎわいづくり支援事業などの取り組みを進めております。
次に、今後に向けて生かすべき他都市の活動や本市の特色、強みを生かした取り組み方針につきましては、検討委員会での講演にもありましたとおり、中小企業振興基本条例に基づく中小企業、産業振興のモデルとされる墨田区など、効果的な施策を検討する会議の設置、運営が肝要でありますので、関係者の連携のもと、この会議をいかに実効性のあるものとしていくかが重要と考えております。本市には、歴史的な集積がある水産食料品や機械金属製造のほか、裾野の広い観光産業など、町の強みである多様な業種と、熱意のある多くの関係者や関係団体等があることから、情報の共有や役割分担を図りながら、現在の事業の検証や新たな事業を検討することにより、中小企業振興に向けた取り組みを進めてまいりたいと考えております。
○議長(鈴木喜明)次に、第2項目めの質問に入ります。
(「議長、16番」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)16番、面野大輔議員。
(16番面野大輔議員登壇)
○16番(面野大輔議員)次に、次期総合計画について質問します。
5月中旬、小樽市総合計画審議会に諮問されました、第7次小樽市総合計画の基本構想の原案について質問します。2016年12月に示されました、市長決裁文書の次期小樽市総合計画策定の基本方針、この中の策定スケジュールでは、基本構想の原案作成は、2017年度9月から12月に作成、審議会への諮問・答申は同年度3月、議案提出・議決が2018年度6月の予定となっておりました。
このたび原案について、5月14日の総合計画審議会に諮問したと御案内いただきましたが、当初予定のスケジュールとのずれが生じていることは耳にしていましたが、その理由を御説明いただき、基本構想の今後のスケジュールをお示しください。
次に、基本計画のスケジュールについて、現在検討中のことと思いますが、案作成や審議会への諮問・答申のスケジュールにずれが生じる可能性があれば、こちらについても理由、今後のスケジュールをお示しください。
次に、成果指標の設定について、第6次小樽市総合計画では、各施策に対して数値目標を設定し、中間点検報告書や行政評価における施策評価にて取りまとめていました。現在策定中の次期総合計画では、成果指標の設定を考えているのかお示しください。
次に、総合計画の中で大きなテーマとなる人口減少の抑制について、これまで、森井市長が就任後、人口減少の課題に力を注ぎ、取り組んでこられたようですが、それらの事業は、中長期的な視点のものばかりです。もちろん重要な視点ですし、進めなければならない事業ではありますが、ほかの自治体も取り入れている事業ばかりで、小樽市だけが突出した事業には思えず、将来的に人口減少対策に結びつくのか疑問です。第6次総合計画や総合戦略の中でも、人口減少対策は重点課題とされてきましたし、事業も行ってきたものと考えますが、おおむね推計どおりの人口減に推移しているとも聞いています。総合計画がなければ、さらに人口減少が進んでいたのかもしれませんが、それはわかりません。私が、今回、原案に目を通して感じたことは、数値や地区区分を除いて、小樽市の部分を他都市に置きかえても何ら違和感はなく、特に港湾を有する自治体でも合致するテーマや施策であるということです。
次期総合計画は、第6次総合計画を踏襲としている点が非常に多く、この計画では、10年後の本市は、推計どおりに推移してしまうのではないかという危機感を感じました。時間のない中だと思いますが、もっと本市の独自性を取り入れ、ありきたりではない、市民にも共感してもらえる基本構想の策定が必要だと考えますが、いかがでしょうか。
次に、平成22年と平成27年に行われた国勢調査の結果を受けて、人口が何人減少し、人口減の影響で地方交付税が幾ら減額になったのか、分析は可能でしょうか。
次に、将来人口への適用について質問します。道内他都市では、コンパクトシティ構想の素案を取りまとめ、都市計画審議会への諮問を行う動きや、国の支援を受け、コンパクトシティ事業を進める自治体が出てきました。今回の原案の中で、コンパクトで効率的なまちづくり、コンパクトなまちづくりという文言がたびたび使用されていますが、将来人口への適用というテーマは、コンパクトシティをイメージした姿勢なのでしょうか。
次に、小樽市人口減少問題研究会の中間取りまとめが公表されました。アンケートデータに基づく分析、小樽市経済団体、市議会に対するヒアリング調査とその分析、これまでなじみのなかった指標などを用い、より詳細な分析がなされているものだという感触でした。感想とすれば、おおむね課題としてきた点が、数値や記述によって、より鮮明になったという感じです。最終報告がどのような形式なのかはわかりませんが、中間報告の内容から大きく結果がそれるということはないと思います。
この最終報告書が、どのように有効活用されるかが重要なところだと考えますが、本研究会の最終報告が示される時期と研究会がいつまで継続するのか、お示しください。
次に、最終報告書には、政策提言や課題解決に向けた事業提案など、一歩踏み込んだ助言が示されるのか、また、その報告書をどのように活用していくのか、次期総合計画への反映を含めて、現時点でのお考えをお示しください。
次に、周知の取り組みについて質問します。原案の中でも触れられていますが、市民参加と協働によるまちづくりの推進をうたっています。人口減少や高齢化社会が進む本市では、ますます重要な取り組みとなってくるだろうと思います。しかし、総合計画を策定しても、住んでいる市民の皆さんに理解が広がらなければ、聞こえのよい市民参加と協働によるまちづくりの推進という姿勢も、有名無実化は否めません。策定後の周知の方法は、広報おたる、小樽市ホームページ、各種団体への配付などと予測できますが、第6次小樽市総合計画は、何冊発行し、どこに配付されたのか、お示しください。
仮に、次期総合計画の冊子を全戸配布するとなれば、発行、郵送にかかる費用はどの程度になるのか、試算は可能ですか、御説明ください。
次に、昨年の子ども会議では、総合計画の策定に向けた中学生の意見交換を行いました。参加された生徒の皆さんにとっては、自分たちが会議で発言した内容がどのように生かされているのか、自分が住んでいるまちの課題や将来のこと、ずっと住み続けたい、住み続けられるまちなのか、将来を担う子供たちに対して、総合計画策定後の認知は重要になってくると思いますが、これまでどおりの冊子や概要版を配付しても、意欲的に目を通してもらえるか疑問が残ります。小・中学生に対しては、どのような周知の取り組みを考えているのか、また、過去の策定後の取り組みはどのようにされているのか、御説明ください。
以上で、2項目めの質問を終わります。
○議長(鈴木喜明)説明員の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)市長。
(森井秀明市長登壇)
○市長(森井秀明)ただいま、次期総合計画について御質問がありました。
初めに、基本構想策定スケジュールにずれが生じた理由につきましては、小樽市総合的な計画の策定等に関する条例の制定や小樽市民会議100などの市民参加の取り組み、構想原案の調整などに予想以上に時間を要したため、策定の基本方針でお示ししていたスケジュールより半年程度おくれているものであります。
また、今後のスケジュールにつきましては、現在、審議会での審議とパブリックコメントを行っておりますので、それらの結果も踏まえて検討した後、第4回定例会までに議案提出する予定としております。
次に、基本計画策定のスケジュールにつきましては、基本構想策定のおくれに伴い、当初お示ししたスケジュールよりもおくれております。今後、基本構想の審議と並行して基本計画の策定作業を始め、基本構想に対する審議会からの答申も踏まえて、年内をめどに基本計画案を策定する予定としております。案ができ次第、審議会へ諮問し、年度内をめどに答申をいただきたいと考えております。
次に、成果指標の設定につきましては、今後の基本計画の策定作業の中で、目標、管理型の市政運営を推進するため、施策の進捗度や成果を的確に図ることができる成果指標の設定を検討してまいりたいと考えております。
次に、独自性のある、市民の共感を得られる基本構想の策定につきましては、計画体系において、本市の現状や市民の意向等も踏まえて、新たに人口対策を柱としたほか、人口との関連も深い「子ども・子育て」を一つのテーマとして設定し、重視していく姿勢を示したことから、独自性があるものと考えております。
なお、基本構想は、施策の基本的な方向性を示すものですので、他の自治体と共通する部分も多いものと認識をしておりますが、この方向性に沿って事業化する段階では、本市の実情や市民ニーズに応じた効果的な取り組みを行うことで、個性あるまちづくりを進め、市民の共感が得られるよう努めてまいりたいと考えております。
次に、平成22年と平成27年の国勢調査による人口減少数と地方交付税への影響額につきましては、人口減少数は、マイナス1万4人となりました。また、地方交付税の算定基礎となる測定単位には、国勢調査人口が多く用いられており、人口減少により、基準財政需要額は減少するものの、人口急減補正により、その影響が段階的に緩和される要素もあるほか、毎年度の地方交付税総額が異なることから、地方交付税の影響額の分析は難しいものと考えております。
次に、将来人口への適用とコンパクトシティにつきましては、将来人口への適用は、人口減少の抑制を図るとともに、人口が減っても安心・快適な暮らしが持続できるようにするための方向性を示すもので、その一つとして、コンパクトで効率的なまちづくりを掲げたものですが、これは、人口減少社会に適応するための方向性として、近年、国が推進している中心拠点や生活拠点が、利便性の高い公共交通で結ばれた多極ネットワーク型のコンパクトシティをイメージしたもので、本市の地形や公共交通網の整備状況などの特性を生かした、目指すべき方向性と考えているものであります。
次に、小樽商科大学との人口減少問題共同研究の最終報告書が示される時期と研究会の継続につきましては、現在、最終報告書の取りまとめを行っている最中であり、6月末までには完成させる予定となっておりますので、7月中には公表できるものと考えております。また、研究会については、最終報告書の公表をもって終了するものです。
次に、最終報告書の内容と今後の活用につきましては、最終報告書の内容については、アンケートなどの分析結果から示される課題や課題解決に向けた取り組みの方向性などが盛り込まれるものと考えております。また、最終報告書の活用については、報告書で示される取り組みの方向性などを次期総合計画の基本計画に取り入れることを検討するほか、課題解決に向けた事業案の検討などを行い、効果的な人口対策につなげていきたいと考えております。
次に、総合計画の配付先や配付にかかる費用などにつきましては、第6次総合計画は1,500冊を作成し、庁内のほか、審議会委員や報道機関、官公庁、市内の中学校、高校、大学などに配付をいたしました。また、第7次総合計画の冊子を全戸配布する場合の費用を試算いたしますと、冊子の仕様や数量によって単価は異なりますが、仮に第6次総合計画の冊子の発行単価と現在の世帯数により単純計算をいたしますと、発行に約6,900万円、郵送に約2,400万円かかることとなります。
次に、小・中学生に対しての周知の取り組みにつきましては、第6次総合計画は、中学校へ冊子を送付したほか、「小樽市くらしのガイド」に概要版を掲載し、各家庭への配付を通して周知を図りました。第7次総合計画の周知につきましては、できるだけわかりやすい概要版を作成し、中学校に加えて小学校への配付も検討するほか、各家庭へも配付するなど、周知を図ってまいりたいと考えております。
○議長(鈴木喜明)次に、第3項目めの質問に入ります。
(「議長、16番」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)16番、面野大輔議員。
(16番面野大輔議員登壇)
○16番(面野大輔議員)次に、財政について、お聞きいたします。
本市では、おおむね毎年、中期財政収支見通しが示されています。今後5年間の収支を推計し、厳しい財政状況への対応が示されておりますが、年々、財政状況は深刻化している状況だと感じています。
昨年示された資料では、2020年度には財政調整基金が枯渇してしまうと推計されておりました。主な原因は、人口減少が大きなウエートを占めていると考えています。しかし、人口減少問題は、以前からさまざまな機関などで懸念されており、すぐにV字回復するような課題ではないことは周知の事実で、数年先の状況をおおむね予測がついたのではないかと思います。就任後4年目、森井市長は、このような状況を予測して財源対策を行ってこなかったのでしょうか、御説明ください。
以前、本市では、財政健全化計画を策定し、赤字の解消を図ってきた経緯がありました。このときの計画策定に至った主な原因と、計画に盛り込まれた具体的な対策について御説明ください。
次に、逗子市では、平成28年度一般会計決算の歳入が見込みより大幅に減少し、次年度以降も歳入増加が見込めず、昨年6月、緊急財政対策本部が設置され、10月には、財政対策プログラムが策定されました。11月には、緊急財政対策本部市民説明会を開催し、財政状況や今後の具体的な財源対策などを市民に向けて説明しました。自治体の人口、環境、予算規模など違いはあるものの、財政状況の概要は4点挙げられており、8年間で市税が大きく減少、行財政改革での財源確保、前年度の剰余金、財政調整基金、貯金の取り崩しなどで行政サービスを維持してきた、財政調整基金の残りが少なくなり、積み立てる余力がない、今後、増加が見込まれる社会保障費、この4点、本市も同様の課題を抱えています。
しかし、逗子市と本市で大きく違う点は、具体的な対応や対策にあると感じます。プログラムの中には、テーマを掲げ、事業ごとに廃止、縮小、休止、受益者負担の適正化に区別し、一つ一つの事業削減額、見直しの視点を明文化し策定しています。子育てや教育、高齢者へのサービス、イベント開催事業費への補助金、市有施設の開館日数、時間変更など、多岐にわたり見直しが行われています。
そこで、本市との対応、対策を比較したときに、小樽市中期財政収支見通しでは、2020年には、財政調整基金が枯渇すると推察されている中で、対応策は、毎年、変わりばえのない三つのテーマが挙げられており、歳入増・歳出削減への対応、効率的な行政運営を目指して、そして、三つ目はその他です。この中に明確な数値が示されているのは1点のみで、2018年度の予算要求額は、対2017年度第3回定例会補正後予算比マイナス2%と設定します。この程度の取り組み方針の示し方で、本市財政が健全化に向かうというなら、私は何も異論はございませんし、心配が過ぎただけです。
そこで質問ですが、逗子市のような具体的な対応ではなく、中期財政収支見通しで示している抽象的な取り組みによって、本市の財政は健全化に向かうという理解でよろしいでしょうか。率直にお答えください。
次に、ふるさと納税の経費分を差し引いた実質寄附額について質問します。
本市では、平成28年度から、ふるさと納税制度による個人の寄附者に対し、お礼の品として地元特産品の贈呈を開始しました。現在、ポータルサイトのふるさとチョイスでは、約200点の小樽産の水産加工品や酒、お菓子などの食品に加え、水族館の招待券など、多岐にわたるお礼の品が掲載されています。小樽市への寄附金と市内のお礼の品の協力事業者にとっても、売り上げに貢献ができることで、行政や地域経済の助けになっていることと思います。
そこで、ふるさと納税による個人の寄附について、お礼の品の贈呈を開始した平成28年度以降、寄附金からふるさと納税関係経費を差し引いた実質的な寄附金がどれほどになっているのか、質問します。年度ごとに分けてお示しください。
次に、ふるさと納税が開始された平成20年度以降、29年度までで最大と最小の年度と、それぞれの実質的な寄附額をお示しください。
以上で、3項目めの質問を終わります。
○議長(鈴木喜明)説明員の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)市長。
(森井秀明市長登壇)
○市長(森井秀明)ただいま財政について御質問がありました。
初めに、人口減少問題を予測した財政対策につきましては、本市の財政状況は、人口減少が進み、地域経済が縮小する中では、大きな税収の伸びは期待できないことから、限られた財源の中で市政を運営していくためには、財政の健全性を確保し、持続可能な財政基盤の構築に向けて、常に改善に努めてまいりました。
また一方で、そうした財政状況にあっても、安心して子育てできる環境づくりや、教育力の向上、快適で利便性の高い生活環境づくりに重点を置きつつ、観光振興の推進や産業経済対策の充実など、人口減少に歯どめをかける施策にも取り組んできたところであります。
次に、過去に策定した健全化計画について、策定に至った主な原因と計画に盛り込まれた具体的な対策につきましては、平成16年に国の三位一体の改革により、本市の一般会計の歳入の約3分の1を占める地方交付税が大幅に削減され、赤字団体に転落したことから、財政再建団体への転落回避を目的に、財政再建推進プランを平成17年3月に策定しました。その後、平成18年度から自己責任で起債の発行が可能となりましたが、赤字額が一定以上の自治体は、原則7年以内に赤字額を解消する財政健全化計画の策定を前提に許可されることとなり、平成19年3月に小樽市財政健全化計画を策定しました。
当該計画では、職員数の削減や給与等の削減などの人件費の抑制、事業の廃止、縮小や指定管理者制度の導入などの事務事業の見直し、また、受益者負担などの歳入の見直しなどに取り組みました。
次に、中期財政収支見通しで示している取り組みにより、財政は健全化に向かうのかとのことにつきましては、先ほど答弁いたしました小樽市財政健全化計画は、平成22年度決算で累積赤字が解消となり計画を達成しましたが、他会計等からの借り入れに依存しない、真の財政健全化を目指すため、中長期の収支見通しを立てた上で、その後の財政運営を行う必要があることから、5年程度の中期的な収支状況を予測した中期財政収支見通しを作成し、毎年の予算編成において、この収支状況を見据えながら、具体的な事業の見直し等について取り組んできたところであります。
しかしながら、本市の財政状況は、依然として厳しい状況にあることから、財政の健全化に向けた歳出削減や収入増の取り組みについて、より具体的な計画が必要であると認識しており、現在、検討を進めているところであります。
次に、個人の寄附で、平成28年度以降の寄附金からふるさと納税関係経費を差し引いた額につきましては、平成28年度は、寄附金5,089万2,280円からふるさと納税関係経費596万2,560円を差し引いた4,492万9,720円です。平成29年度は、総合博物館の車両展示のガバメントクラウドファンディング分を除いた寄附金からふるさと納税関係経費を差し引いた約8,000万円となる見込みです。
次に、平成20年度から29年度までで、個人の方による寄附金の合計による最大及び最小の年度と金額につきましては、平成27年度までは、各年度の寄附金の合計を、お礼の品の贈呈を開始した平成28年度以降は、各年度のガバメントクラウドファンディング分を除いた寄附金からふるさと納税関係経費を差し引いた金額では、最大は平成29年度で約8,000万円の見込み、最小は平成24年度で1,197万588円です。
○議長(鈴木喜明)次に、第4項目めの質問に入ります。
(「議長、16番」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)16番、面野大輔議員。
(16番面野大輔議員登壇)
○16番(面野大輔議員)4項目め、除排雪について質問いたします。
さきに行われた第1回定例会で修正されたものの、2018年度の除雪費業務委託料は、当初予算から計上されていました。昨年の排雪のタイミングや考え方、始業式に向けての通学路の排雪の遅延、実際に行われている除排雪業務と市民ニーズとの乖離、市長のもとへ直接届いている市民の声と私が感じる市民の声との大きな違いなど、さまざまな課題を残し、昨年の検証も十分になされず、中身のないタイミングありきの予算計上では、到底認められることはできないということで、除雪費委託料の修正をする決断に至りました。現在のところ、2017年度の除排雪に関して、最終的な執行額と第3回定例会補正後の予算に対する執行率、市民の苦情件数、課題について説明ください。
次に、第1回定例会で予算計上された除雪に関する事業の中で、修正された事業は地域総合除雪の業務委託料と塩谷4丁目に新設する雪堆積場の設置運営費用でした。まず、地域総合除雪の業務委託料の積算について、当初予算に計上された時点では、昨年度の除排雪業務の検証、分析が行われた事実はないと考えますが、例えば、出動基準の変更や塩谷4丁目以外の雪堆積場の新設、置き雪対策、ステーション構成の変更、新たな制度など、昨年度と大きく変更する点、見直す点はないという根拠で計上された予算額だったという認識で間違いないかお答えください。また、現在もその認識のまま、大きな変更を行わないという認識であると考えてよろしいですか。
次に、委託料の予算は、今定例会での計上はされておりません。市長の減給条例案は、過去から議会の反対があってもなお、内容を変えず上程されてきましたが、第1回定例会で修正された除雪の委託料を含めた予算については、今定例会へ計上されていないので、議会の意見が正しかったと認識されたという考え方でよろしいですか。
次に、新たな雪堆積場の設置、運営費用についてです。
以前から、雪堆積場の拡充について、市長は言及していましたが、ただ拡充すればいいというわけではないということは、説明するまでもありません。
しかし、第1回定例会で提案された塩谷4丁目に新設する雪堆積場の設置根拠は、説明を受けても今ある課題の解消につながるとは考えられず、市が有する休閑地を消去法で選定したような理由でした。庁内での協議もまとまった感じはなく、利用する方々の調査をしっかり行ったわけでもなく、利用者のニーズに答えられるのかも疑問が残るものでした。肯定できる情報、判断材料が余りにも乏しい提案でした。
しかし、実際に雪堆積場が不足しているという課題もあるので、早期に有用な雪堆積場の拡充は欠かせないものだと思います。
そこで、現在の状況について質問します。昨年度は利用できなかった色内ふ頭の雪堆積場について、今年度は使用再開できるのか、できないのであれば、いつから使用再開できるのか、現在、着手している補修工事のスケジュールを踏まえた上で御説明ください。
次に、昨年度の排雪について、色内ふ頭への受け入れが禁止され、中央ふ頭への排雪量が増加したため、海上への流出を防止するフェンスが破損し、エリア外へ雪が流出したという事案が発生したとのことでした。中央ふ頭での受け入れ許容量の算定や、現場の排雪状況でこのような事態の発生を防ぐことはできなかったのでしょうか。所感をお聞かせください。
また、以前に同じ事案が発生したことはなかったのか、お示しください。
次に、昨年度の中央ふ頭への排雪量は何立方メートルだったのか、お示しください。また、昨年度よりも中央ふ頭への排雪量が多い年はなかったのか、お答えください。
次に、雪堆積場のいずれかが使用不能となった場合、どのような対応をお考えですか。御説明ください。
次に、現在の設置されている全ての雪堆積場で、どれだけ受け入れが可能かお示しください。
次に、色内ふ頭の受け入れ量は何立方メートルと算定としているのか、お示しください。
次に、今後、色内ふ頭の使用禁止が続く中で、このような事態が発生することは十分に考えられます。短期間でフェンスの補修ができなかった場合、受け入れを大幅に抑制せざるを得ない状況になると大きな問題が発生すると考えます。昨年の経験を踏まえ、今後どのような対応を行っていくべきと考えますか、お答えください。
次に貸出ダンプ制度についてお聞きします。
これまでも市長の課題意識に対して、さまざまな物議をかもしてきた制度です。確かに、財源の問題や一部で適切に運用されていない実態など、解決に向けての検討が必要であった点はあったのかもしれません。しかし、2016年度から雪堆積場の排雪を対象外と変更された点については、地域除雪懇談会でも利用者から多くの非難を浴びている状況です。この変更点の問題は雪堆積場が許容量を超え、あふれた場合です。道路に降り積もった雪を寄せておくスペースがない地域では、道路に放置しておくしかありません。そんな状況で数日も降雪が続く、または、暖気が入りザクザク路面になった場合、有事の際の救急車、消防車はもちろん、ごみ収集車や灯油の運送など、ライフラインにも支障が起きることは明白です。直近の3年間の利用団体数の推移を見てみると、変更後の2年前から確実に減少しています。それに伴って決算額も減少しています。
本制度の趣旨は、雪の多い本市で、行政の除排雪が行き届かない地域、または、地域の自主的な頑張りに対して、排雪費用の削減を図ることを目的としているはずです。いわば行政と市民の連携事業です。しかし、市長は市民の声に耳を傾けずに予算の縮小に努め、趣旨から外れた変更を行った結果、利用団体数の減少を引き起こしたと考えます。本来、利用団体を減少させることなく、いかに予算額の中で利用者全体が納得できる制度にするかを考えていかなければならないという点を重視すべきだと考えます。全利用者に100点満点をつけてもらうのは不可能です。生活に支障が及ばない合格点をつけてもらえる制度を考えるべきです。
現状では、利用できなくなった団体の採点は0点でしょう。そんな私の思いをもとに提案いたします。
以前の議会での答弁で、雪堆積場には駐車場の雪や民家の屋根の雪など、対象外の雪まで堆積場に寄せられて、雪に色分けができず、結果として対象外の雪までもこの制度で排雪されている事実があると答弁がありました。確かにそういった事実はあるのかもしれませんし、一軒一軒の敷地や屋根の雪を確認することは不可能です。しかし、該当する道路に降った雪の量を積算し、定量的な基準を設定することで公平性が担保されます。
現在、雪対策課には、さまざまな情報を取り込んだデータベースが存在します。利用団体の該当する道路延長、道路幅、それにその地域の降雪量を算定し、本制度でどれだけの量を排雪できるかという考え方です。降った雪の全量を対象とするのか、何割にするのかなどは、予算や利用者の生活の影響などを配慮する必要があります。全量を対象とすることが利用者の願いですが、限りある財源の中で、どのレベルに設定をするのかの分析を行わなければなりません。
そして、以前に課題として挙げられていた民家の敷地や屋根の雪に関しても、利用団体としてはできるだけ雪堆積場に雪を残したくはないですから、対象外の雪を堆積場に寄せる不適切な個別の利用者に対しても対応が図られるだろうし、積み込みに関しても、以前は満載にせず運搬回数で水増ししていた事例も、こういった仕組みにすることによって利用者は積み込みにもシビアになり、不適切な積載量にならないか見守る状況になると考えます。
初年度には申請者の道路延長、道路幅を計算するため、膨大なデータ量を取り扱わなければいけませんが、一度データベースが完成すれば、道路の規格変更などがなければ、長期的にデータを使用することが可能となります。降雪量を乗じて本制度での排雪量が算定できる仕組みです。
1979年から実施されてきた本制度、近年では利用団体数も増加傾向にあるのは、住民にとっては助かる制度であり、裏を返せば市の除雪だけでは十分ではないというあらわれでもあります。
2016年度から雪堆積場の排雪を対象外とした変更後、利用者の個別の相談、地域除雪懇談会での意見を踏まえ、この間、何かよい改善策がないかと試行錯誤してきました。できる限り利用者を排除することなく、それでいて全利用者の合格点を模索するのは大変困難な作業でありますが、今後ますます厳しくなる財政状況を踏まえ、全体的な合格点、妥協点を皆様の理解と協力を得て、よりよい制度に変えていかなければならないと思います。この項最後に、今ほど述べさせていただいた、私の提案に対しての御意見をお聞かせください。
再質問を留保して、会派代表質問を終わります。(拍手)
○議長(鈴木喜明)説明員の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)市長。
(森井秀明市長登壇)
○市長(森井秀明)ただいま、今年度の除排雪について御質問がありました。まず、平成29年度の除雪費の執行額等につきましては、除雪費の決算見込み額は約14億9,780万円で、第3回定例会補正後の除雪費との割合は約103%となっております。また、市民の皆様から寄せられた市民の声の件数は2,535件であります。
除排雪に関する課題につきましては、現在、昨年度の除排雪の検証を進めているところではありますが、これまでの議会議論などで取り上げられた一部の地域での排雪のおくれが見受けられたことや、雪堆積場の確保などについては、重要な課題であると認識をしているところであります。
次に、平成30年度の当初予算に計上した地域総合除雪業務の委託料につきましては、平成29年の第3回定例会に補正予算として計上した委託料に準じたものであります。現在、昨年度の除排雪の検証を進めているところでありますが、今年度、新たな取り組みが必要になる場合には、これらに係る経費を含めた委託料を補正予算として計上するなどの対応も考えております。
次に、第1回定例会で修正された除雪費につきましては、平成30年度予算は第1回定例会で減額修正されたことから、その判断を踏まえ、昨年度の除排雪に関する検証を終えた上で改めて補正予算を計上すべきと考えております。
現在これらの検証作業を進めており、今定例会に補正予算を計上することはできませんでしたが、今後においては、速やかに今年度の除排雪計画を策定し、第3回定例会に補正予算を計上してまいりたいと考えております。
次に、色内ふ頭雪処理場につきましては、色内ふ頭の護岸工事等の完了には数年の時間を要すため、色内ふ頭雪処理場の今年度の再開は困難であります。また、再開については、護岸工事等の進捗のほか、市内の雪堆積場の状況等も考慮し判断してまいりたいと考えており、現時点で再開の有無や時期についてお答えすることはできません。
次に、中央ふ頭の流雪防止柵が破損したことにつきましては、流雪防止柵が破損する数日前からの気象状況などにより、場内融雪が進まず、海上に雪山ができるような状況下で発生したもので、受け入れ量よりは融雪状況に左右されるものと考えており、場内監視の強化が必要と思われますので、御指摘の受け入れ許容量の算定等は困難なものと考えております。
また、ここ数年、当雪処理場から港内に雪の塊が流出した事例はありません。
なお、流雪防止柵破損前の対応としましては、地域総合除雪、貸出ダンプ、他の道路管理者については使用を制限してまいりましたが、当雪処理場で最も受け入れ量が多い市民の皆様については、市民生活に多大な影響と混乱を与えるおそれがあることから、制限等は行いませんでした。
本件についてはその日のうちに復旧し、特に被害等の報告は受けておりませんが、港内に雪の塊が流出し港湾機能等に影響を与えかねない状況が生じたことから、今後においては、問題の発生が予想される場合には、市民の皆様に対する受け入れ制限を検討するとともに当該雪処理場の負担を軽減するため、新たな雪堆積場の増設が必要と考えております。
次に、中央ふ頭雪処理場での受け入れ量につきましては、昨年度は約154万6,000立方メートルでありました。また、平成25年度から29年度までの5年間でこの受け入れ量を上回っているのは、25年度の約165万7,000立方メートル、26年度の約166万8,000立方メートルであります。
次に、雪堆積場のいずれかが使用不能となった場合の対応につきましては、地域総合除雪、貸出ダンプ及び他の道路管理者は直接連絡を行い、別の雪堆積場へ変更することになります。また、市民の皆様につきましては、市のホームページへの情報記載や現地で案内看板を設置するなど、市民への周知方法について検討してまいりたいと考えております。
次に、現在設置している、全ての雪堆積場の受け入れ量につきましては、現在12カ所の雪堆積場を開設しており、平成24年度から29年度の各雪堆積場における最大受け入れ量を想定量と仮定した場合、これらを合計し、288万立方メートルを受け入れることが可能と考えております。
次に、色内ふ頭雪処理場の受け入れ量につきましては、平成24年度から28年度までの過去最大受け入れ量を受け入れ想定量と仮定した場合、約19万6,000立方メートルとなります。
次に、中央ふ頭基部雪処理場の流雪防止柵破損に伴う今後の対応につきましては、事故等で受け入れができなくなった場合は市民生活に多大な影響と混乱を与えるおそれがあることから、中央ふ頭基部雪処理場の負担を軽減するため、雪堆積場の増設が急務であると考えております。
次に、貸出ダンプ制度の提案につきましては、現場条件が多岐にわたり、排雪量の算定や現場確認方法などについて課題も多く検討に時間を要すため、直ちに実施することは難しいものと考えておりますが、このたび御提案いただいた制度の見直しについては、一つの案として検討していきたいと考えております。
(「議長、16番」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)16番、面野大輔議員。
○16番(面野大輔議員)それでは、再質問させていただきます。
まず、日本遺産認定に係る予算についてですが、250万円の内訳を説明いただきました。そこで、日本遺産の活用というのは、もちろん、市民の皆様の協力が不可欠であることは皆さんも同じ所感をお持ちだと思うのですけれども、やはり、日本遺産が認定されたということが市民の皆様へと周知されなければ、市民の皆様もどういうものなのかというのが余りわからない状況、現在はそうだと思います。
認定されている自治体でも、やはり市民への周知が難しいということで、私たちも伺ってきたのですけれども、垂れ幕やポスターなどをつくるというふうに説明を受けましたが、市民への周知はどのように進めて広げていくのか。具体的にポスターをどこに張るのかや垂れ幕はどこに設置するとか、そういったことがもし決まっていればお答えください。
それから、今回、北前船をテーマにして、小樽市では文化財が七つ、認定のテーマの中に加わっていると思うのですが、その文化財のある現地に、日本遺産に認定された構成文化財なのですよと認識できるような何か演出、例えば、一番簡単なものだと看板とかになるのでしょうけれども、そういった文化財の現地に何か演出は考えているのか、お答えください。
次に、文化庁からの支援、補助に関することですけれども、推進協議会が中心となって申請を行っていくという御答弁をいただきましたが、まず、小樽市として独自事業を進めるために、どのような支援や補助金を申請できるのか、できないのか。独自事業の補助金というのは推進協議会に対して申請できるものなのか、できないものなのか、お答えください。
次に、広域連携に充てられる補助金や支援についてなのですけれども、私も質問の中で例示させていただきましたが、38の自治体で構成されているわけで、その中には、やはり、文化財の数も違ってきたり、予算規模も異なっている自治体、さまざまな38ありますから、いろいろな大きさ、取り組み方の違いというものが出てくるとは思うのですけれども、この全体的な広域連携に充てられる費用は、何か基準を設けて38の自治体に案分されて補助金として充てられるのか、または、そうではない何か基準があるのか、もし現時点で広域連携の補助金についても決まりがあればお示しください。
次に、地域型に関してですけれども、テーマやストーリーの作成作業、今後協議会を設置してこれから取り組んでいくということでしたが、この協議会の設置はいつごろをめどとして考えているのか、説明してください。
次に、当初、地域型の認定はずっと小樽市歴史文化基本構想の策定から、地域型の認定ということをメーンで、もちろん考えてこれまで取り組んできたと思いますが、まさかシリアル型がとれたので、地域型はとらなくても結果、日本遺産は一つ認定されているからいいやという、そんな甘い姿勢で取り組んでおられるということではないと思うのですが、いま一度、地域型がメーンで目指しているという、もちろん姿勢であるということを確認させてください。
次に、中小企業振興会議に係る運営経費についてですけれども、過去にも地場産業振興会議ですとか地域経済活性化会議などが外部組織との連携でそういった会議、中小企業振興にかかわる会議があったということですが、それらの会議と今回の中小企業振興会議、どのような点が異なるのか、大きく異なる点があれば、お示しください。
また、振興会議では、やはり事業、協議を進めていった上で、こういった事業をやったほうがいいのではないかというときに、行政で事業費が必要な案件というのも出てくると思うのですけれども、そういった場合、行政の予算にまで、この振興会議の中でいろいろ話し合われるものなのか、その辺があれば、決まっているというか、そういう会議になるかどうかがわかるのであればお示しください。
次に、2項目めの総合計画についてです。国勢調査の結果を受けて、人口が1万4人、国勢調査の間に減って、8億4,000万円くらい地方交付税の総額が減少したということで、資料に目を通したのですけれども、過去の5年間の人口減少の影響に対してどれくらい地方交付税に影響があるのかというのは、算出できないということでしたが、次の国勢調査が平成32年に行われるはずですが、33年度の次回の国勢調査の影響を受けて、どれくらい交付税が減るのかということは、逆に概算は可能なのかどうか、お聞かせください。
次に、人口減少問題研究会の最終報告書の件で、1点お尋ねしますが、最終報告書の取りまとめで一旦、共同研究は終了ということでしたが、中間の取りまとめを拝見した限りでは、おおむね教育であったり、子育てであったり、若い世代の雇用の場であったりと、今までも皆さんが認識していたものとそう変わらないものなのかなというふうには感じたのですが、この最終報告書をもって終了ということではなくて、やはり最終報告書を踏まえて、より人口減少対策に効果的な具体策や事業案の検討にも研究会として今後携わっていただくことはできないのか、今のところどういうお考えなのか、私は、研究会ともう少しそういう深いところまで協議、詰めることができたほうが、より具体的な政策や事業案ができるのかなというふうに思いますので、その点、今後の研究会とのかかわりについてお答えください。
次に、総合計画の冊子を全戸配布するとどれくらいお金がかかるのかということで、およそ1億円かかるということで、これは現実的には無理なお話だと思います。ですが、やはり新聞をとっていない方、広報おたるを見られない方、ホームページを閲覧できる環境にない方にはなかなか届きづらいと思います、この総合計画をせっかく策定しても。なので、例えば概要版などを税の納付用紙みたいなものですとか、そういったようなできるだけ多くの市民の皆様に共有と理解をしていただきたいと思いますが、そういったような皆様に周知する方法として、こういったことを検討していただけないか、お答えください。
次に、財政についてですけれども、社会変化に伴う行財政を推進していくのが、私は、市長に課せられた大事な責務だというふうに思っています。財政健全化計画以降、森井市長就任前までの財政調整基金の収支は潤沢とは言えないまでも、少なくとも枯渇するというような文言は今まで、中期財政収支見通し上でも、そういうふうにはうたわれていなかったのかなというふうに感じています。
やはり、そういった状況を乱したトップである森井市長の責任は非常に大きいと思いますが、現在の財源状況、健全化に向けて頑張っているという姿勢はわかりますけれども、実際に現状にまで陥ってしまったことに対する責任はどう感じているか、見解をいただきたいと思います。
(発言する者あり)
次に、除排雪についてですが、現在、今年度の業務委託料について分析、検証が行われていて、新たな制度が必要であればそれに次の予算にのせるかもしれないみたいなことを言われましたけれども、今のところ新たな制度というようなことを考えているものがあるのか。今、新たな制度があればというお答えだったので、何かなければそのような答弁にはならないと思うので、新たな制度はどのようなものをお考えなのか、まずはお示しください。
(「口から出任せなんじゃないの」と呼ぶ者あり)
それから、毎年、分析とか検証とかというのは、議会の中でも委員会の中でも審議、質疑がされているのですけれども、やはり毎年内容が曖昧だなというふうに感じています。もっと数値的であったり、客観性であったり、そういったものをもとに検証と結果を示していただきたいのですけれども、第3回定例会で補正予算を組む際には、ぜひ、それらの分析した検証結果をお示しいただいて、理にかなった補正予算を提案していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
それから、当初予算で一度、予算計上はされておりましたけれども、やはり今の御説明を聞くと、前年度の検証、分析、それらをもとに予算を組み立てていくという方法では、今後においても当初予算で除排雪についての予算を計上するのは、事実上不可能なのではないかなというふうに思いますが、いかがでしょうか。
次に、中央ふ頭での昨年のフェンスの破損についてですが、融雪量が原因であったというふうな説明をいただきましたけれども、その次の答弁で、平成29年度よりも、中央ふ頭への排雪量が多い年はなかったのかということで質問させていただきました。154万立方メートルに対して、平成25年度、平成26年度は165万立方メートル、166万立方メートルいうことでしたが、このときにはフェンスが壊れたということはなかったというふうに今の答弁で理解しましたけれども、やはり、融雪量とかが原因ではなくて、例えば、フェンスが古かったとか、現場の雪堆積場の管理運営をしている方が現場を少し見誤ったとか、そういったことではないのか、単純に融雪量が原因だったというのであれば、では、どのくらい融雪するのに時間がかかって、どのくらい陸域に雪が捨てられたなどもわかればお答えください。
次に、色内ふ頭の使用禁止が続く中で、もし短期間でフェンスが補修できなくなった場合、受け入れを大幅に抑制せざるを得ない状況になると大きな問題が発生するので、昨年の経験を踏まえて、今後どのような対応を行っていくべきかというお答えに、新たな雪堆積場を探すということでしたが、それは多分、容易に、すぐ雪堆積場が探せるような状況ではないと思います。
私が質問した趣旨は、中央ふ頭の利用について、例えばフェンスが破損しないためにあらかじめ、昨年の経験を踏まえて、これくらいになったらもう海上には雪を捨てないだとか、あとは1枚目のフェンスが破損しても、まだ2枚目も用意しておいて、そこから2重にするとか、フェンスをもっと頑丈なものにするとか、これは具体的な例示ですけれども、簡単に違う場所に捨てればいいのだということではなくて、現状の環境のまま工夫をして改良を行うべきではありませんかという質問の趣旨だったのですが、この辺については何か中央ふ頭での現在の環境で対応できるようなことの考えがないのか御説明ください。
○議長(鈴木喜明)説明員の答弁を求めます。市長。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)市長。
○市長(森井秀明)面野議員の再質問にお答えをいたします。
私が答弁したこと以外におきましては、各担当部長より答弁させていただきますので、よろしくお願いします。
私からは、まず1点目。日本遺産の登録のことにおきまして、今回の北前船のことで満足して地域型は力が入らなくなるのではないかという懸念のことでの御質問であったかと思いますけれども、今までもお話しさせていただいたように、このたび、歴史文化基本構想をつくって日本遺産の登録へというのは、地域型を目指し、目標としてやっているところでございます。このたびは皆様のお力添えや多くの関係者の方々に御協力いただき、北前船の案件において、広域という形で登録はさせていただきましたけれども、これだけに満足することなく、しっかり地域型に向けてこれから進んでいきたいと思っておりますので、それについてこれからも御協力をお願いしたいと思っているところでございます。
それと、財政のことにおきましても、私から1点、お答えをさせていただきます。
今までも、社会情勢に合わせて市長自身が財政の健全化はもちろんですが、持続可能な取り組みをするために、その責務を果たすべきだ、果たすべき役割を持っているという御指摘がある中で、今までの中期財政収支見通しの中で、少なくとも枯渇するとはうたわれていないのではないかという表現があったかと思いますけれども、やはり、中期財政収支見通しの中では今までも毎年、財政の対策を行っていかなければ、徐々に徐々に、財政調整基金の減少等も含めて、起こり得るということで皆様にお示しをしてきているというふうに考えているところでございます。
ですから、それが全く枯渇するということを大前提として、そのような面野議員がおっしゃるようなうたわれ方ではないかもしれませんけれども、その危機感そのものにおいては中期財政収支見通しでも皆様にお伝えをしてきたと思っているところでございます。
ですので、この責任はもちろん、市長としては非常に大きい物だったと思っておりますので、そのように陥ることのないように、これからもその財政健全化に向けた対応策等について、皆様にお示しをさせていただきながら、そのようなことに陥ることなく、そして市として必要な取り組み等においてはしっかり、先ほどは子育てできる環境づくりや教育力の向上、さらには生活環境づくり、観光振興の推進、産業の振興などのことも含めてお伝えさせていただきましたが、それらはそれらでしっかり手を打って、人口減少に歯どめをかけたり、産業振興を図りつつ、財政の健全化はしっかり取り組んでいきたい、このように考えているところでございます。
(発言する者あり)
それともう一つ、除排雪における当初予算においての考え方で御質問があったかと思います。先ほども答弁させていただきましたが、このたびの当初予算で上げさせていただいたものにおきましては、昨年の予算、補正予算で組んだものを基本的には踏襲をさせていただいておりますので、つまり昨年度、3月末までに取り組んだことにおいての検証結果という意味合いにおいては入れ込むことはできておりません。
ですから面野議員がおっしゃるように、当初予算に組み込むに当たって、前年度の冬のものの検証結果を反映させて出すことは、正直、時間的にも難しいものではないかと思っているところでございます。
このたびは議員の皆様からの御指摘もあって、減額修正の中で改めて出し直しをしなさいという話がありましたので、それによってその検証する時間ができたというふうに考えてはいるところでございますが、今後において除排雪における予算を組むに当たって、その前年度においての雪の状況を常に検証した上で出すべきだということになるとしますと、どうしても当初予算において計上するのは難しいのではないかなと感じているところでございます。
ですので、今後において、その予算のあり方、出し方におきましては、議員の皆様からも当初予算に計上すべきではないかという御議論もありましたので、その出し方におきましては、今年度は第3回定例会でということを予定しておりますが、来年度以降どうすべきかということは、皆様に投げかけさせていただきながら判断をしていきたいなと思っているところでございます。
(発言する者あり)
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)総務部長。
○総務部長(日栄聡)面野議員の再質問にお答えいたします。
私からは2点お答えしたいと思います。
まず、総合計画の人口減少の件について、商大との共同研究、これが最終報告書をもって終了するということなのですが、それが終わっても連携ができないかということだと思うのですが、それにつきましては、本質問でもお答えしましたが、最終報告書の公表をもって共同研究は終わるのですけれども、中身が非常に職員にとっても難しい内容等もございますので、分析などそういった解釈の面ですとか事業の展開において、商大にお聞きしながら事業、検討するようしていきたいと考えております。
それから、続きまして、総合計画の構想についてなのですが、これをもう少し多くの方に知ってもらえないかと、新聞をとっていない方もいらっしゃるので、そういう方にも何とか手元に届くようにできないかということなのですけれども、総合計画のことを構想も、生まれ育った町に誇りを持ってもらうということもありますし、愛着を持ってもらいたいということもございますので、できるだけ多くの方の手元に届くように、その手法について、これからしっかりと研究してまいりたいと、このように考えております。
(「行政でつくった文書に愛着が沸くわけないでしょ」と呼ぶ者あり)
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)産業港湾部長。
○産業港湾部長(加賀英幸)それでは、面野議員の再質問にお答えいたします。
私からは七つの質問にお答えさせていただきます。
まず、日本遺産の認定後の市民への周知、これについてはどのように進めていくのかということでございますが、まずは、当然ホームページには既に掲載させていただいております。この後、認定の記念シンポジウムを開催させていただきますので、そこの中で市民に日本遺産についての、そういった内容についてお知らせしたいと考えております。
それとあわせまして、ポスター、垂れ幕、これについては現状ではまだ掲示する場所については決まっておりませんが、市民の方がたくさん集まる、多くの方が集まるところに効果的な場所を選定いたしまして、掲示させていただきたいと思っております。
次に二つ目の、北前船の七つの構成文化財、これであることの表示等についてのこと、お尋ねがございましたが、これについては今回の補正予算の中には入っておりません。ただし、これについては、事務局の中でも、この件についてのお話をしてございますので、今後どのような形でできるか、これについては検討してまいりたいと考えております。
それと文化庁から支援について、小樽市として独自の補助金、これを推進協議会にできるのかどうかというお話がございましたが、これにつきましては、現状の推進協議会の事業の進め方の中では、独自事業の補助金、こういったものについては予定されてございません。
次に、38の自治体が認定されたということで、広域連携の事業に協議会の予算を充てられるということについて、それぞれの自治体に案分されるのかどうかというお話だったかと思いますが、これについては先ほど答弁したように、推進協議会から支援という形の中で直接補助金をいただくことがないという形になっておりますので、これについても同じく案分されるような状況にはございません。
それと地域型認定を目指す上での協議会の設置、このめどについてはということでございますが、これは今定例会終了後、直ちに協議会設置の準備を進めてまいりたいと思います。
それで、今、予定といたしましては、10月を目途に協議会については設置してまいりたいと、そういうふうに考えているところでございます。
次、中小企業振興基本条例の関係の質問でございますが、地場産業振興会議と地域経済活性化会議、これと今回、中小企業振興会議が設置されますけれども、それの違いについては何かあるのかという御質問だったと思いますが、まず、中小企業振興会議と地場産業振興会議、地域経済活性化会議、このものについては地域経済の活性化ということを目標にやってきておりますので、その中身については、大きく変わるものではございません。
ただし、中小企業振興会議につきましては、条例に基づく附属機関として設置するものでございますので、2年という委員の任期を意識しながらも、条例の理念や規定をベースに今後、継続して検討を進めていくということになりますので、常設会議として設置運営していくということから、地場産業振興会議、地域経済活性化会議、これとは大きく違うのかなというふうに思っております。
それと、振興会議の中で行政の事業費の予算まで、これについて話し合いが行われるかどうかということでございますが、この会議につきましては、これから実施していって、どういうような形でその会議を進めていくかということをこれから検討するような形になりますが、さまざまな意見をもらう中では、こういった予算にかかわる部分についても一定程度、話がある可能性がございますが、予算の部分につきましては、当然、行政側がそういった部分について責任を持って措置するような形になりますので、ここの分については、会議の中で話があったとしても、それを我々、行政側が内容を確認して、予算に反映していくと、そういうような形で進んでいくのかなというふうに思っております。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)財政部長。
○財政部長(前田孝一)私から総合計画に関する質問の中で、国勢調査人口に伴う地方交付税の関係、影響についての御質問がございました。
平成32年度国勢調査人口で概算の計算はできるのかということでございましたけれども、そもそも平成32年国勢調査人口がどのようになるのか、今のところわからない状況でもございますし、先ほど国勢調査人口の交付税の影響の答弁の中でも答弁しているのですが、人口が国勢調査人口に置きかわった場合に改めてその人口で計算はするようになるのですけれども、段階的に急減補正ということで、年度年度で補正される、激変緩和といいますか、そういった措置がございます。
また、先ほどの答弁の中で、毎年度の地方交付税総額が異なるという言い方をしているのですが、そういった中で交付税の基準財政需要額を計算する単位費用という費目、基礎となる数字なのですけれども、それらについても毎年変わります。
ですから、いよいよ予算とかを組む段階になりますと、この何年間かのそういった経緯を見ながら予算というのは計上するようにはなりますが、現時点でこの32年度国調の人口の影響額について、どのようになるかという見込みというのは、立てるのは難しいというふうなことで御理解いただきたいと思います。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)建設部長。
○建設部長(上石明)面野議員の再質問にお答えいたします。私からは4点お答えさせていただきます。
まず1点目、現在も分析している中で新たな制度があれば示してほしいということですけれども、現在、まだ検証中であることから、新しい制度等については、現時点ではお示しはできません。
二つ目です。今、分析、検証について、数字的とか客観的に検証していただきたいということでしたけれども、私としましても、できれば、今、面野議員がおっしゃったとおり、数値的客観的に検証はしていきたいと考えております。
ただ、客観的検証としましては、例えば交通事業者の方から意見を聴取とありますし、また、除雪懇談会等で、地域の方々からもお話を聞いておりますので、そういった意見もきちんと反映させていきたいと考えております。
三つ目です。防止柵の破損の原因が融雪量の原因と御説明したのですが、フェンス防止柵等が古かったのではないかということなのですけれども、そういったことではなくて、今回、破損が起こったのが2月下旬です。ことしの冬の特徴としましては、1月下旬から2月下旬にかけて雪の量が例年より多かったということと、やはり気温がずっと低かったと。その中で中央ふ頭に投げた雪がなかなか解けなかったと、そういった中でフェンスに負担がかかったということが原因であります。
そして、陸域にどれくらい雪を捨てたかということですけれども、量的には把握しておりません。ただ、今回その日に復旧をしておりますので、さほど影響はなかったのですが、やはり面野議員からもお話があったとおりに、やはり、その日に復旧できたのはいいけれども、例えばこれが一日、二日かかったらどうなるかということもありますので、そういった対応は今後していきたいというふうに考えております。
四つ目です。中央ふ頭の部分で、現状の環境を強化して、ここでもう少し投げられないかというようなお話でしたけれども、やはり1カ所に負担が今ある中で、何かあったときにという場合は、代替等も考えないといけないので、今、私どもとしましては、中央ふ頭へそういった2重のフェンスをするとかそこに強化を図るというよりは、やはり、リスク分散のことを考えますと、ほかの雪捨て場の確保は検討していかなければいけないというふうには考えております。
(「議長、16番」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)16番、面野大輔議員。
○16番(面野大輔議員)何点か再々質問させていただきます。
まず、市長に先ほどお答えいただきました、財政の状況についてですが、いろいろやってはいるのだけれども、うまくはいかないということでしたが、本当にうまくいっていないのですよね。何もやっていない。市長は、仮の話は余り答えてはいただけないのですが、仮にこの中期財政収支見通しのような財政調整基金が枯渇して、収支均衡予算が組めなくなった場合は、どういった取り組みで財源確保を行うのか。例えばですけれども、市長の公約を後回しにしてでも収支均衡予算を保ちますという、そういう姿勢なのか、それとも、先ほど、以前の財政健全化計画のときに行ったような、例えば職員数の削減、給料の削減、受益者負担だとか、こういう自分ではないところに持っていこうとするのか。仮の話ですから、もしかしたら答えていただけないのかもしれませんけれども、ぜひ、その辺の市長の姿勢をお聞かせいただきたいと思います。
それから、日本遺産の市民への周知についてなのですが、もちろん、シンポジウムをやって多くの皆様に周知、取り組みをされていくのは重要であり、やらなくてはいけないことだと思うのですが、ただ、シンポジウムとなると数が限定されてくると思うので、例えば博物館ですとか、そういったところに何か少し長期的な、その日、単日では終わらないような、何かこういうイベントというか、日本遺産に認定されましたというものをPRできるような、何かそういうものが必要なのかなと思いますがいかがでしょうか。
次に、除排雪についてですけれども、現在、検証、分析をされていて、本答弁の中で、新たな制度が必要かもしれないということで、何かあるのですかと言ったら、お示しできないということで再答弁いただきましたが、これは、あるという前提でお示しできないのか、それとも今のところ何もないのだけれども、もしかしたらこれから出てくるかもしれないというようなニュアンスなのか、どちらなのでしょうか。そちらをお答えください。
中央ふ頭への排雪について、リスク分散というようなことで再答弁いただきましたけれども、やはり、これは雪堆積場の増設をもってして何とかそこのリスクの分散をすれば、昨年、起きたような事態にはならないと考えているということで、このリスク分散という意味では、また新たな雪堆積場がベストなところが見つからなければ、また塩谷4丁目でどうですかという提案にもなり得るのか。そこの部分お答えください。
○議長(鈴木喜明)説明員の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)市長。
○市長(森井秀明)面野議員の再々質問にお答えをいたします。
私が答弁したこと以外は、担当部長より答弁させていただきます。
私からは1点答弁させていただきます。財政のことにおいて、おっしゃるように仮定のことでというふうな話ではありますので、現状において、それがどのような状況なのかということが見込めないことから、それについて答弁するのは難しいと思いますが、しかしながら、先ほども答弁させていただきましたけれども、そのような状況になることのないように、やはり、財政の健全化に向けた歳出削減や収入増の取り組みについて、より具体的な計画が必要であるとは認識しておりますから、それを今、検討を進めておりますが、それをしっかり検討を進めて皆さんにお示しをし、それを取り組むことによって、先ほど言ったような状況にならないよう取り組んでいきたい、このように考えているところでございます。
(「いつまで検討するのさ」と呼ぶ者あり)
(発言する者あり)
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)産業港湾部長。
○産業港湾部長(加賀英幸)面野議員の再々質問にお答えします。
私からは1点お答えさせていただきます。
日本遺産の市民への周知について、博物館などで長期的なイベント等で市民にPRする方法ができないかどうかということでございますが、これにつきましては、関係機関の支援をいただきながら、協議させていただきながら、効果的な周知方法、それについて検討してまいりたいと考えております。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)建設部長。
○建設部長(上石明)面野議員の再々質問にお答えいたします。
まず、現在、検証している中で、何か新しい制度をお示しできないのかという点ですけれども、シーズンが終わりまして、先ほど市長からの答弁もありましたが、やはり排雪の部分におくれとか、公共交通の部分、バスがとまったとかいろいろありますので、そういった中で、まずはどういったことが今後できるのかと、今の制度の中でできるのか。もしできないのであれば、やはり原因をきちんと検証しながら、何か対策できるのかということを考えていかなければいけないと思っておりますので、まだ今、検証途中なので、正直、今のところ何かあるというふうにはお示しはできないというところであります。
二つ目、雪捨て場の件です。新たな雪捨て場の中で、第1回定例会でお示ししました塩谷4丁目の件は出てくるのかという件ですけれども、これについても、我々としてもシーズンが終わってから、新たに雪捨て場の候補というのを探しております。その中から何点かは出てきているのですが、ただ、雪捨て場の候補としましては、いろいろな条件があると思うのですけれども、ただ、我々としてはシーズン通して投げられるところがないといけないかなと考えております。
そうなりますと、今、第1回定例会でお示ししました、塩谷の雪捨て場についても、現在では候補としては挙がっております。ただ、ここありきではなく、ほかの雪捨て場としてなり得るところは、今、探しているところということであります。
○議長(鈴木喜明)以上をもって、本日の会派代表質問を終結し、本日はこれをもって散会いたします。
散会午後4時42分
会議録署名議員
小樽市議会 議 長 鈴 木 喜 明
議員 中 村 吉 宏
議員 中 村 誠 吾