開会午前10時00分
○議長(鈴木喜明)これより、平成30年小樽市議会第2回定例会を開会いたします。
直ちに、本日の会議を開きます。
本日の会議録署名議員に、秋元智憲議員、酒井隆裕議員を御指名いたします。
日程第1「会期の決定」を議題といたします。
お諮りいたします。
本定例会の会期を、本日から6月25日までの21日間といたしたいと思います。
これに、御異議ございませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)御異議なしと認め、さように決しました。
日程第2「議案第1号ないし議案第12号及び報告第1号ないし報告第4号」を一括議題といたします。
まず、議案第1号ないし議案第10号及び報告第1号ないし報告第4号について、市長から提案理由の説明を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)市長。
(森井秀明市長登壇)
○市長(森井秀明)平成30年第2回定例会の開会に当たり、ただいま上程されました各案件についての提案理由の説明に先立ち、一言、申し述べさせていただきます。
初めに、小樽市立病院における単回使用医療機器の使用、固定資産税・都市計画税の評価がえにおける路線価の再算定及び勤労青少年ホームにおけるアスベスト処理において、不適切な取り扱いがあったことについてです。
これらのことは、市の公務に対する信頼を損なうものであり、関係者の方々には御迷惑をおかけし、市民の皆様や議会の皆様には御心配をおかけいたしました。深くおわびを申し上げます。
今後は、事故内容を十分に検証し、事務処理手順の見直しなどを進めるとともに、職員に対しては、法令等の遵守はもとより、強い自覚と緊張感を持って職務に当たるよう指導し、再発防止に努めてまいります。
(「あんたが守んないんでしょ」と呼ぶ者あり)
次に、議案に関連して申し上げます。
まず、副市長の選任についてです。
昨年11月の前副市長辞任以降、これまでの間、副市長不在の中で市政執行を続けてまいりましたが、職員の負担が大きく、また、議会からも早急に選任するべきとの御指摘をいただいていたことから、一日も早い選任が必要であると考えていたところであり、このたび、提案できる運びとなりましたので、前総務部長の前田一信氏を副市長として起用する選任同意案を提出するものであります。前田氏は、これまで市職員としてコンプライアンス推進室長、会計管理者、総務部長などの要職を歴任しており、特に総務部長としては、市政運営や議会との調整に手腕を発揮されました。
(発言する者あり)
副市長として適任であると確信をしておりますので、議員の皆様の同意をいただき、新たな副市長とともに市政運営に全力で取り組んでまいりたいと考えております。
次に、この後の補正予算案で関係事業費を計上しておりますが、本年5月24日に、日本遺産「荒波を越えた男たちの夢が紡いだ異空間~北前船寄港地・船主集落~」に本市が追加認定されました。北前船は、明治時代の北海道の開発を物流面で支え、本市のみならず、北海道の発展の礎となったものであり、そのストーリーで認定を受けたことは、まことに喜ばしく、光栄であると感じております。
これも、ひとえに御尽力いただきました関係者の皆様、議員の皆様の御協力のたまものであり、この場をおかりして感謝を申し上げる次第であります。
市といたしましては、これを機に、歴史的価値の高い文化財の活用を通じた地域活性化に向け、これまで以上に、積極的に取り組んでまいりたいと考えておりますので、引き続きお力添えを賜りますようお願いいたします。
それでは、上程されました各案件について、提案理由の概要を説明申し上げます。
初めに、議案第1号から議案第3号までの平成30年度各会計補正予算について説明を申し上げます。
まず、議案第1号につきましては、港湾整備事業特別会計において、当初予算にひき船建造に係る経費を計上いたしましたが、年度内の竣工が困難になったことから、2年間で建造するため、事業費の一部を減額するとともに、債務負担行為として、この減額分と同額の経費を計上いたしました。これにつきましては、ひき船建造に向けて、早期に着手をしなければならないことから、先議をお願いするものであります。
次に、議案第2号及び第3号は、一般会計及び後期高齢者医療事業特別会計の通常分の補正予算であります。
一般会計補正予算の主なものといたしましては、先ほども申し上げましたが、5月24日付で、本市が北前船の寄港地として日本遺産に追加認定されたことに伴い、独自事業として、日本遺産認定記念シンポジウムの開催、フェリーでの北前船ストーリー船上講座などを実施する日本遺産地域活性化事業費、本定例会で提案する小樽市中小企業振興基本条例に基づき設置する中小企業振興会議を運営するための中小企業振興会議運営経費を計上したほか、当初予算に計上した子どもの生活実態調査事業費について、国の補助制度を活用するとともに、調査結果のより詳細な分析を行うために、事業費を増額いたしました。
また、昨年12月に強風により屋根の一部が破損した旧し尿処理場の建物の一部を解体するために、旧し尿処理場施設保全事業費を計上いたしました。
これらに対する財源といたしましては、国庫支出金、寄附金、繰入金を計上し、以上の結果、一般会計における補正額は、2,418万5,000円の増となり、財政規模は551億3,449万6,000円となりました。
次に、特別会計におきましては、後期高齢者医療事業特別会計において、本年度、保険料軽減特例や高額療養費制度等の見直しがあるため、この制度改正の周知を行う制度改正周知関係経費を計上いたしました。
続きまして、議案第4号から議案第10号までについて説明を申し上げます。
議案第4号小樽市特別職に属する職員の給与の特例に関する条例案につきましては、私の平成30年7月分の給料月額を50%減額するものであります。
議案第5号小樽市職員の給与控除に関する条例の一部を改正する条例案につきましては、消防職員福利厚生会が職員福利厚生会と統合したことに伴い、所要の改正を行うものであります。
議案第6号小樽市税条例等の一部を改正する条例案につきましては、地方税法の一部改正に伴い、固定資産税及び都市計画税のわがまち特例の新設、市たばこ税の製造たばこの区分の整備及び税率の変更等を行うとともに、所要の改正を行うものであります。
議案第7号小樽市旅館業法施行条例等の一部を改正する条例案につきましては、旅館業法の一部改正に伴い、ホテル営業及び旅館営業の営業種別が旅館・ホテル営業に統合されること等により、旅館・ホテル営業の構造設備の基準を見直すとともに、所要の改正を行うものであります。なお、旅館業法の一部改正の施行期日が6月15日であり、同日で施行する必要があることから、先議をお願いするものであります。
議案第8号小樽市中小企業振興基本条例案につきましては、中小企業の健全な発展を推進するため、中小企業の振興に関する基本理念のほか、施策の基本となる事項等を定めることにより、その施策を総合的に推進し、もって本市経済の発展と市民生活の向上に寄与するものであります。
議案第9号動産の取得につきましては、除雪グレーダを取得するものであります。
議案第10号小樽市副市長の選任につきましては、先ほど申し上げましたとおり、前田一信氏を選任するものであります。
最後に、専決処分報告についてでありますが、報告第1号につきましては、国民健康保険法施行令の一部改正に伴い、一般被保険者に係る基礎賦課総額及び後期高齢者支援金等賦課総額の算定の際に用いられる国民健康保険事業費納付金の納付に要する費用の定義に病床転換支援金を追加するため、小樽市国民健康保険条例の一部を改正する条例の一部を改正する条例を平成30年3月29日、専決処分したものであります。
報告第2号につきましては、基準省令等の一部改正に伴い、指定地域密着型サービス等の事業の人員、設備及び運営に関する基準等に関する規定を基準省令等のとおり適用するため、小樽市指定地域密着型サービス等の事業の人員、設備及び運営に関する基準等を定める条例の一部を改正する条例を平成30年3月30日、専決処分したものであります。
報告第3号につきましては、地方税法等の一部改正及び所得税法等の一部改正に伴い、わがまち特例の特例率を変更するなど平成30年度税制改正に伴う所要の改正を行うため、小樽市税条例の一部を改正する条例を平成30年3月31日、専決処分したものであります。
報告第4号につきましては、人事評価結果の給与反映等を1年先送りにするとともに、所要の改正を行うため、小樽市人事行政の運営等の状況の公表に関する条例等の一部を改正する条例を平成30年5月24日、専決処分したものであります。
以上、概括的に説明申し上げましたが、何とぞ原案どおり御可決、御同意、御承認賜りますようお願いを申し上げます。
○議長(鈴木喜明)次に、議案第11号及び議案第12号について提出者から提案理由の説明を求めます。
(「議長、22番」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)22番、新谷とし議員。
(22番新谷とし議員登壇)(拍手)
○22番(新谷とし議員)日本共産党を代表して、議案第11号小樽市非核港湾条例案及び議案第12号小樽市冬を安心で安全かつ快適に暮らす条例案の提案説明を行います。
議案第11号小樽市非核港湾条例案についてです。
広島と長崎に原爆が投下され、間もなく73年目を迎えます。平均年齢80歳を超えた被爆者の方々の後世の人々が生き地獄を体験しないように、生きている間に何としても核兵器のない世界を実現したいという強い思いで始めた被爆者国際署名は世界各国に広がり、国際世論と諸国民の運動で、ついに昨年7月に国連で核兵器禁止条約が採択されました。
その後、10カ月余りで条約に署名した国は58カ国、批准は10カ国になっています。条約発効にはもう少し時間がかかりそうですが、確実に核兵器禁止条約採択が効力を発揮しています。
4月23日から5月4日にスイスのジュネーブで開かれた2020年核不拡散条約(NPT)運用検討会議の準備委員会では核兵器禁止条約が焦点の一つとなり、この会議で演説した被爆者で日本被団協事務局次長の児玉三智子氏の訴えに、核保有国の代表らも核兵器のない世界という目標は同じだ、核兵器を使ってはならないと言わざるを得ませんでした。日本から出席した河野太郎外相は、被爆国として核兵器の非人道性を知る我が国は、核廃絶に向け国際社会の取り組みを先導する義務がある、と演説しました。日本政府は速やかに核兵器禁止条約に署名し、批准してこそ、その義務を果たすことができます。また、果たさなければなりません。
6月12日には朝鮮半島の非核化に向けて、初の米朝首脳会談が行われる見通しとなり、核兵器の脅威を取り除くのは軍事的圧力ではなく、世論と外交の力であることが鮮明になってきました。
こうした世界の核廃絶と非核化の流れの中で、地方自治体の果たす役割も重要になっていると考えます。
小樽市議会は、1982年に全道に先駆け核兵器廃絶平和都市宣言を決議し、現在に至っていますが、小樽港にはこれまで米空母初め多くの核兵器搭載可能艦が寄港しています。しかし、神戸方式の小樽市非核港湾条例を制定するなら、核兵器搭載可能艦の寄港はなくなり、核廃絶に向けた大きな力になるのは明らかです。核兵器廃絶平和都市宣言を実行あるものにしてこそ、小樽港の未来があるのではないでしょうか。本条例案に議員各位の賛同をお願いいたします。
次に、議案第12号小樽市冬を安心で安全かつ快適に暮らす条例案についてです。
小樽市が取り組んでいる小樽市人口減少問題研究会の中間報告で示されている市民アンケートで、除雪・排雪の満足度は定住志向の市民で不満の割合が一番大きく、転出志向の市民はさらに不満の割合が大きくなっています。
5月11日に開催された小樽市議会主催の市民と語る会では、2会場とも除排雪改善を求める声が相次ぎました。市民生活で除排雪が大きなウエートを占めており、こうした市民の切実な要求に応えることが重要です。
本条例案は、2013年に制定された小樽市自治基本条例でうたわれている、安全で安心なまちづくりの理念を基本に、山坂や狭隘道路が多い小樽市で、市が主体となり、市民及び事業者が協力し合い、秩序ある雪処理を行うことによって安心で安全かつ快適な冬の暮らしを築くことを目的に、施策の基本となる事項を定め、提案するものです。
条例案では、市の役割、除雪対策本部の規定、市民の役割及び事業者の役割を定めました。
市の役割は、9項を定め、第1項から第8項は地域総合除雪計画に基づく施策の充実及び推進で、地域総合除雪計画の公表、周知を図るとともに、市民及び事業者の意見を聞き、その協力が得られるように努めること、町会が実施する除排雪事業及び貸出ダンプの利用など雪対策の取り組みを積極的に支援すること、高齢者世帯または障害者世帯で援護を必要とする世帯への雪処理支援、通学路、観光客の安全確保をすることなどを定め、除排雪業務を進めるに当たって、業者の選定及び委託の透明性を確保し、公正に行われるよう努めなければならないことを規定し、第1項から第8項までの役割を推進するため、建設部、福祉部、産業港湾部、教育委員会及び消防本部からなる除雪対策本部を設置し、会議は公開とします。除雪対策本部長を副市長とし、副市長不在の場合は建設部長がその代理を務めるとします。
また、市民が長い冬を家に閉じこもらず、冬を明るく暮らせるように冬のスポーツ、レクリエーションなどの振興を図ることを定めました。
市民の役割は、自主的な雪処理と雪処理の相互協力を行い、路上駐車、道路への雪捨てなどの迷惑を行わず、住みよい地域づくりに努めるようにすること、援護を必要とする世帯へ雪処理の支援に努め、スポーツ、レクリエーションなどの関心を持ち、冬を明るく過ごせるように努めていただくものです。
事業者の役割は、地域の雪処置において市民と協力し、スポーツ、レクリエーション、地域の冬のお祭りなどの応援に努めていただくものです。
以上、本条例を今定例会で可決し、市民の願いに応えられるよう、議員各位の賛同をお願いして、提案説明といたします。(拍手)
○議長(鈴木喜明)ただいま上程中の案件のうち、議案第1号については先議とすることとし、直ちに採決いたします。
お諮りいたします。
議案第1号について、可決と決定することに、御異議ございませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)御異議なしと認め、さように決しました。
日程第3「休会の決定」を議題といたします。
お諮りいたします。
議案調査のため、明日から6月10日まで休会いたしたいと思います。
これに、御異議ございませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)御異議なしと認め、さように決しました。
本日は、これをもって散会いたします。
散会午前10時21分
会議録署名議員
小樽市議会 議 長 鈴 木 喜 明
議員 秋 元 智 憲
議員 酒 井 隆 裕