開議午後1時00分
○議長(鈴木喜明)これより、本日の会議を開きます。
本日の会議録署名議員に、中村誠吾議員、小貫元議員を御指名いたします。
日程第1「議案第1号ないし議案第41号」を一括議題といたします。
これより、一般質問を行います。
通告がありますので、順次発言を許します。
(「議長、2番」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)2番、千葉美幸議員。
(2番千葉美幸議員登壇)(拍手)
○2番(千葉美幸議員)一般質問いたします。
初めに、企業版ふるさと納税に関連して伺います。
本市財政は、財政調整基金への積み増しをしながら、翌年度予算での取り崩しを最小限に抑え、運営してきました。しかし、平成29年度、そして30年度予算編成状況を見てもわかるように、基金を大きく取り崩さなければ収支均衡が図れない大変厳しい状況のため、本市にとって寄附金は貴重な自主財源の一つとなっております。
政府は、地方創生の実現には産官学金労言を初め、各界各層の参画と協力のもとで取り組みを進めていくことが必要と考え、中でも民間企業の役割は重要で、積極的に寄附を行っていただけるよう平成28年度税制改正で地方創生応援税制、いわゆる企業版ふるさと納税を創設いたしました。これは個人が好きな自治体に自由に寄附できるふるさと納税とは違い、内閣府が地方創生につながると認めた自治体の事業が企業版ふるさと納税の対象となります。そこで、以下伺います。
企業側から地方公共団体への寄附は、今まで寄附額の約3割の税の軽減効果がありましたが、企業版ふるさと納税では、さらに3割が税額控除されることとなり、これまでの2倍の税の軽減効果があります。企業は地方創生プロジェクトの事業内容によっては社会貢献にもつながるため、各地方公共団体が行う地方創生事業メニュー等に関心を寄せていると聞きます。そこで伺いますが、本市には企業から企業版ふるさと納税について問い合わせはないのか、あれば件数についても伺います。
さて、企業がより積極的に制度を利用し、本市に寄附をしていただくためには、いかに魅力的な事業を幅広く訴えられるのかが重要になります。実際に企業へ足を運び、意向を聞きながら事業等のセールスを行ったり、多彩なメニューをホームページにアップしている自治体もふえてきております。そこでお伺いいたしますが、本市では企業に対し、そのような働きかけについての考えは持っているのでしょうか。具体的な事業やプロジェクトなど、対象事業の検討は進められているのかについてお答えください。
また、小樽市が企業の寄附を広く募集している周知さえもホームページ上ではなされていません。早急に対応すべきと思いますが、いかがですか。
私は、本市の財源確保のためにも、企業版ふるさと納税は積極的に推進する必要があると考えています。しかし、今後の財政健全化に向けた取り組みの中では、地方創生応援税制、いわゆる企業版ふるさと納税の対応を研究とあり、地方創生総合戦略を進める上で、本市の対応は極めて消極的でやる気がないと受けとめます。進んでいない理由について伺います。
次に、国立小樽海上技術学校の存続について、この企業版ふるさと納税が活用できないか伺います。
まず、現在の協議についてです。小樽海上技術学校の存続については協議が続けられ、その回数も10回に上ると伺っています。学校存続に向け進展はあるのか、直近の協議内容についてお聞かせ願います。本市が捉える課題についても具体的にお聞かせ願います。
次に、本市の海上技術学校存続への思いについてです。
北海道では唯一の海上技術学校は、本市にとりましても、市外から来る若者が在学中は定住することや学校関係者や家族が小樽に在住していることを考えますと、人口や経済にも好影響を与えていること、また、小樽市のイメージは港や水産物などから海が特色として発進力を持っていることからも行政トップである市長の存続に向けた強い思いの発進力と行動が必要と考えますが、見解を伺います。
また、現在入学を希望している生徒に対し、海上技術学校の将来を描けない状況が長く続くことは決して好ましくありません。本市として、いつまでに決断するとお考えなのか伺います。
さらに、要望活動をともに行った小樽市、市議会、商工会議所、三者の協力体制は今後どのように考えているのか、お答え願います。
昨年、小樽海上技術学校の廃止を検討されていることが大きく報道され、新年度の入学希望者数から定員割れを危惧する声があります。海に囲まれた日本の基幹産業とも言える海上輸送に志のある入学希望者が、学校の将来を不安視した感は否めませんが、平成31年度の生徒を募集することが決定したと聞きます。学校存続に後押しとなるよう、学校側が行うPR活動等について協力できないのか伺います。
本校は就職率100%を誇り、海運にかかわる人材不足から企業の需要は高く、関係企業からすると学校が廃止となることは人材確保に影響があると考えられます。本市の人口対策の視点からも、地方創生を推進する上で特色ある効果の高いプロジェクトの事業として地域再生計画を作成すべきと考えますがいかがですか。伺います。
そして課題の一つとして挙げられる移転存続等に必要な財源確保の一助として、ぜひ関連企業に対し、企業版ふるさと納税の活用をセールスしていただきたいと考えますが、市長の見解をお伺いいたします。
次に、北海道新幹線に関連して伺います。
北海道新幹線は平成28年3月に新青森・新函館北斗間が開業し、多くの観光客を北海道に輸送している状況です。また、北海道新幹線の札幌延伸は平成24年に認可され、仮称新小樽駅が設置される予定であり、平成42年度には新函館北斗・札幌間が開業する計画であります。そこで何点か伺います。
札幌延伸が認可され6年目を迎えていますが、小樽地域に関連する工事の進捗状況について、箇所ごとに説明願います。
また、工事にかかわり懸念される内容として、トンネル発生土の受け入れ地の問題がありますが、どのように検討されているのか、課題や問題点も含めお示し願います。
次に、仮称新小樽駅に関連して伺います。
昨年3月に策定された北海道新幹線新小樽(仮称)駅周辺まちづくり計画の中で、新小樽駅は小樽市天神2丁目に設置される予定と記述されております。新駅周辺では、駅前広場と駐車場が計画されていますが、その土地は大きく分類すると、道有地、市有地、民間の土地などで構成されていると思われますが、それぞれの割合と取得の考え方、今後のスケジュールについてお示しください。
平成42年度までの工程で計画されている仮称新小樽駅ですが、設計や着工というスケジュールはどのようになっているのか、お聞かせ願います。
また、駅舎の景観形成について、計画では、駅の立地環境や周辺の自然豊かな景観と調和した駅舎のデザイン検討とありますが、本市の考え方はどのように設計に反映されていくのか見解を伺います。
さらに、駅舎の需用費や費用分担についてどのように試算されているのか、また駅に附帯する機能や施設はどのように考えられているのか、お答えください。
次に、大きな課題である交通アクセスについてです。
仮称新小樽駅は、現在の小樽駅や中心市街地から距離があり、新幹線利用の来訪客がスムーズに中心市街地や観光地域にアクセスすることが重要です。以前、新幹線にかかわる視察で3市を訪問させていただきましたが、その中の1市は、小樽市と同様に在来線へのアクセスがなく、中心市街地からも距離がある駅で、バスやタクシーも少ないため、不便さの解消に向け、さまざまな取り組みを行っていました。本市も同様の課題にあるため、交通アクセスの問題は重要事項の一つであります。この点について、どのような対策を検討されているのか、課題や問題点を含め具体的にお示し願います。
次に、市の組織体制についてであります。
開業まで12年となりましたが、今後、本格的な事業内容の対応する時期に入ったと思います。2年前、北陸新幹線で視察したときには、開業まで14年という期間のときでしたが、視察先の職員からは、もう時間がないと思ったほうがいいですよとの指摘を受けました。地域性によって問題点は違うと思いますが、そこでは各分野の担当者を置き、技術者職員は10名以上、新幹線部署は独立した組織体制を早くから整えていたようです。先ほど何点か質問しましたが、今後の本格的な事業内容に対応する人材を配置しつつ、後手にならないように組織体制を組む必要が喫緊と思いますが、どのように検討されているのか、考え方と具体的な内容を、今後のスケジュールも含めお示しください。
次に、外国人に対する交通安全教育についてです。
2017年の訪日外国人客数は2,860万人と過去最高となり、外国人観光客のにぎわいは本市にとっても経済に好影響を与えていますが、一方で交通ルールを守らない外国人観光客について、市民からは大変迷惑している、強い危険を感じているなどの声が複数寄せられるようになりました。観光客が多く訪れる堺町通りでは、車道に広がって歩く団体やグループが車両の進行を妨げてしまったり、安全確認しないで突然道路を渡り始めたり、特にメルヘン交差点など観光スポットでは、車道にはみ出して写真を撮る姿も多く見られることや、歩行者用信号が赤に変わっても渡り続けるなど、本当に危ない光景を私も目にすることがあります。訪日する外国人の中には、日本の交通ルールを意識しない観光客もいると見られ、小樽観光を楽しむ外国人観光客が交通事故に遭うことがないよう、また、それによって市民に被害が及ぶことがないよう対策が必要と考えます。そこで以下伺います。
初めに、市内での外国人観光客の交通事故状況についてです。
季節的にも今、市民から寄せられる声は、主に歩行者のマナーについてですが、外国人観光客の交通マナーについて市長の認識はいかがですか。伺います。
次に、本市の取り組みの推進についてです。
外国人観光客が多く訪れる本市で、交通事故が起きることのないよう日本の交通ルールやマナーについて周知を図る必要があると思いますが、交通安全対策の大綱を定めた第10次小樽市交通安全計画では、増加が見込まれる訪日外国人に対し、外国人客誘致等に係る関係機関、団体と連携し、各種広報媒体を活用した広報活動を推進するとあります。具体的にどのように推進されているのでしょうか。また、関係機関団体との定期的な協議の場が必要であると考えますが、いかがですか。
日本の交通ルールがわからず、不安を感じている外国人の方は少なからずいると思われ、警察庁が公開している歩行者と自転車のための日本における交通安全ガイドは、英語、中国語、韓国語、ポルトガル語があり、リンク先をホームページ上で紹介している自治体もあります。本市ホームページ上でも実施していただきたいと思いますが、いかがですか。見解を伺います。
次に、小樽協会病院の分娩取り扱い再開についてです。
新年度から小樽協会病院での分娩取り扱いが再開されることとなり、御尽力いただいた関係者の皆様に一市民として心から感謝の意を表したいと思います。後志地方で唯一、地域周産期母子医療センターに認定されている小樽協会病院ですが、4月以降の分娩取り扱い再開に向け、準備が進められていると伺っております。市民や周辺町村の皆様からも再開に向け期待が高まっていますが、何点か伺います。
初めに、医師の体制についてです。
札幌医科大学から産婦人科医が常勤で2から3人派遣され、非常勤医師と合わせて3から4人体制で再開するということです。産婦人科医は、赤ちゃんが夜中や朝方に産まれることも多く、勤務状況はかなり過酷だと言われています。派遣される医師の数によっては取り扱う分娩数や里帰り出産などに影響が出るのでしょうか。説明願います。
次に、助産師の活用についてです。
助産師の活用については、以前、質問いたしましたが、小樽協会病院は地域周産期母子医療センターで、高齢出産を初めとするハイリスクな出産も扱うことが見込まれるため、医療に関する高度な専門知識とスキルを持った助産師は医師のサポート役として活躍できるだけでなく、病院勤務医の負担軽減となります。今後も地域の周産期医療を守るため、助産師の活用を積極的に推進すべきと考えますが、いかがですか。市長の見解を伺います。
次に、小児科医についてです。
再開する小樽協会病院の周産期医療を守るために小児科医の確保も大変重要だと医療関係者からお聞きしました。リスクある分娩に小児科医の立ち会いが必要となれば勤務状況に影響が及ぶそうです。小樽協会病院の小児科医の体制への影響についてお聞かせ願います。
さて、北後志周産期医療協議会では、再開までの支援について現在まで協議が進められてきました。これからも地域で安心して赤ちゃんを産むことができる環境を守るため、関係町村との協議連携は図っていただきたいと思いますが、今後の協議会のあり方についてお示し願います。また、特に小樽市の支援体制の考え方についても伺います。
最後に、発達障害のある子供への支援について伺います。
初めに、5歳児健診についてです。
発達障害は自閉症、アスペルガー症候群、その他の広汎性発達障害、学習障害、注意欠陥多動性障害、その他これに類する脳機能の障害であって、その症状が通常低年齢において発現するものとして政令で定めるものと発達障害者支援法で定義されています。発達障害者支援法は平成17年に施行されましたが、施行後10年が経過した平成28年5月には、時代の変化に対応した、よりきめ細やかな支援が必要なことから、発達障害者支援法の一部を改正する法律が成立しています。私が議員に初当選をさせていただいた平成19年に相談をいただいた子供も社会人となり、その成長過程を見守る中で発達障害のある子供たちには、乳幼児期から青年期、壮年期そして高齢期に至るまで、切れ目ない支援が必要であると強く感じています。そこで本市の支援について何点か伺います。
初めに、広汎性発達障害は1歳前後でその特徴が目立ち始めるとされていますが、母子保健法第12条の規定に基づき行われている乳幼児健診のうち、1歳6カ月健診と3歳児健診で発達障害が疑われる児童の人数と発見割合について、平成28年度の本市の状況をそれぞれお答えください。また、5年前、10年前と比較し、どのような変化が見られるのか説明願います。
次に、健診によって早期の発達障害が疑われる場合についてです。
本市では、心身の発達に心配のある子供に、集団や個別を通して発達を支援する子供発達支援等などがあり、子供の発達療育支援や相談支援の充実を図っております。具体的にどのように支援に結びつけているのか伺います。また、健診で早期に疑いがあるとされた幼児が確実にセンター等への支援に結びつけることができているのかについてはいかがですか。お聞かせ願います。
次に、5歳児健診の導入についてですが、5歳児健診の推進については、今までも議会で訴えてきましたが、じっと座っていることが難しかったり、衝動的に行動したりする注意欠陥多動性障害などは保育所や幼稚園等で集団生活になれ始める5歳ごろまでにはその特性があらわれるとされています。以前質問した中の御答弁で、保育所や幼稚園等と連携し、発達が気がかりな児童がいる場合は、保育士や幼稚園教諭等から保健所の発達相談の利用について情報提供していただいていると伺っています。しかし、現場からは発達障害を早期に発見するために5歳児健診を推進してほしいとの声が上がっています。これは保育士、幼稚園教諭等が発達障害が気がかりな児童のことをその保護者に伝えるのは現実的に難しいとの声や発達障害への理解度に差があるためと聞きました。このようなことから、保健所には年間どのような情報提供があり、相談利用につながっているのでしょうか。現状をお聞かせ願います。また、幼児教育を支えるこのような現場の声を、今後どのように生かし対応していくのかについてお考えをお聞かせください。
相談者であった母親は、3歳ぐらいまでほかの子供と成長の差があるのはごく普通で、その後の成長過程で子供の行動に戸惑ったり、不安があったことは全て自分の育て方が悪いからだと思い込み、家族への相談や公的機関等の支援につなげることがおくれたと話しておりました。小学校、中学校へと進む中での苦労を見聞きし、保護者等が感じている育てにくさの不安や何かしらの気づきを、発見や相談に早期に結びつけることの重要性を感じたところです。
さて、このことに取り組んでいる札幌市や苫小牧市では、乳幼児健康診査と就学前までの空白期間に5歳児健診を始めています。これは5歳を迎える世帯に、5歳児セルフチェック表を送付し、支援に結びつける取り組みです。この取り組みで保護者の感じている育てにくさ等を健診や相談に結びつけ、早期発見、早期療育につなげていただきたいと考えますが、市長の見解をお伺いいたします。
次に、発達障害のある子供の個性や特徴、成長を記録するサポートファイルについてです。
保護者や本人が学校や医療機関等に相談する際に大変有効なため、議会で取り組みについて質問し、現在、小樽版療育カルテ「とむとむファイル」として利用されています。本ファイルの利用は、切れ目ない支援を行っていく上でも貴重な記録と考えますが、現在の利用状況と関係機関との間ではどのように活用されているのか、お答えください。
次に、小樽市の小・中学校の特別支援教育についてです。
初めに、小・中学校別の特別支援学級に在籍する児童・生徒数について過去3年間と直近をお示しください。
平成24年文部科学省の調査では、全国で発達障害の可能性のある児童・生徒の割合が、学習面で著しい困難4.5%、行動面で著しい困難3.6%、学習面・行動面の両面で著しい困難1.6%の結果を公表しました。市内の通常学級に在籍する発達障害の可能性がある児童・生徒数についても同様にお示しいただき、その児童・生徒についてどのような支援が行われているのかについて説明願います。
次に、就学時健診についてです。
文部科学省では、就学時健診に際し、発達障害を早期に発見するため十分留意するよう求めていますが、現在行われている本市の就学時健康診断の内容についてお示しください。また、この健診で何らかの障害が心配される児童について、教育委員会としてどのように対応していくのか説明願います。
発達障害の発見がおくれることにより適切な支援につながらず、学習のつまずきなどで不登校やいじめにつながるおそれがあることが確認されていますが、就学時健診は入学まで4カ月ぐらいと期間が短く、十分な療育の機会が確保できないとの指摘もあります。そのようなことからも、さきに述べさせていただいた本市で行われている3歳児健診と就学時健診の空白期間に5歳児健診を行い、切れ目ない支援に結びつける必要性があると考えますが、教育長はどのようにお考えでしょうか。御所見をお伺いいたします。
この項の最後に、平成28年5月に改正された発達障害者支援法では、教育面で発達障害がある児童がほかの子供とともに教育を受けられるように配慮することや、個別の教育支援計画の作成及び個別の指導に関する計画作成の推進が新たに規定されました。法改正で本市の取り組みがどのように推進されているのか、課題についても伺います。
以上、再質問を留保し、質問を終わります。(拍手)
○議長(鈴木喜明)説明員の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)市長。
(森井秀明市長登壇)
○市長(森井秀明)千葉議員の御質問にお答えをいたします。
初めに、企業版ふるさと納税に関連して御質問がありました。
まず、企業版ふるさと納税の取り組みについてですが、企業からの企業版ふるさと納税についての問い合わせにつきましては、企業の決算期の関係から本年6月までに寄附を考えているが対応が可能かどうかとの問い合わせが、昨年11月に1件ございました。
次に、企業に対する働きかけにつきましては、ホームページの活用を含め、機会を捉えて行ってまいりたいと考えておりますが、まずは企業にとって魅力を感じられる事業案の作成が必要と考えております。また、具体的な事業案につきましては、昨年度から若手職員中心のみらい創造プロジェクトチームにおいても検討を行っているほか、引き続き認定されやすい事業案を検討するために、他都市で認定された地域再生計画などを参考にしてまいりたいと考えております。
次に、企業版ふるさと納税に関するホームページにつきましては、企業に選んでいただけるような具体的な事業案を掲載することが必要と考え、今まで作成をしておりませんでしたが、他都市の事例を参考に、できるだけ早期に作成をしたいと考えております。
次に、企業版ふるさと納税の取り組みが進んでいない理由につきましては、先ほどもお答えをさせていただいたとおり、事業案の検討は行っているところですが、この制度の対象となるためには、実施事業について1者以上の寄附の見込みがある状態で地域再生計画の認定を受ける必要があり、本市の意向のみで対応できるものではありません。
また、国の補助金や交付金の対象となる事業の地方負担分には、原則としてこの寄附を充てることができなく、重要業績評価指標KPIについても既存の住民サービスとして行ってきた事業に関するものは不適切とされるなどの制約があるため、地域再生計画の策定に至っていないものであります。
次に、国立小樽海上技術学校の存続についてですが、まず同校を運営する独立行政法人海技教育機構との直近の協議内容につきましては、同校における平成31年度の生徒募集を行うスケジュールから本年2月10日が同校存続に向けた方策を協議する期日とされておりましたが、それまでに協議の結論が出ない状況であったため、同校存続に係る協議を継続したい旨を要望いたしました。これに対し、海技教育機構からは、協議を継続することとし、同校における平成31年度の生徒募集は従来どおり実施するとの回答があったところであります。
さらに、海技教育機構からは具体的な方策が導き出せるまでの間、暫定的に耐震性の問題がない近隣教育機関の教室などの暫定的な利用ができないか、あわせて協議したい旨の話があり、こちらにつきましても今後協議を進める予定でおります。
また、同校の存続に向け、本市が捉える課題につきましては、当面の暫定的な耐震化された教室の確保や恒久的な同校の存続場所についてできる限り早急に協議を進め、合意に至ることが課題であると認識をしております。
次に、同校の存続に向けた私の思いにつきましては、昨年8月に要望したとおり、現在も船員養成の歴史と伝統ある同校の存続を強く求める気持ちに変わりはありませんので、今後も海技教育機構と連絡を密にしながら存続に向けた方策を見出せるよう市議会や商工会議所を初め、さまざまな方々の御協力をいただきながら鋭意協議を進めてまいりたいと考えております。
次に、同校の存続に向けた方策の決定時期につきましては、健全な学校運営の観点からも速やかに方針を決定する必要がありますので、現時点ではっきりした期日はお示しできませんが、できる限り早期に結論が得られるよう協議を進めてまいりたいと考えております。
次に、要望活動をともに行った小樽市、市議会、商工会議所の今後の協力体制につきましては、昨年8月の要望時点から三者とも同校の存続を求める強い思いは変わっていないと考えておりますので、引き続き情報を共有するとともに、本市を挙げて同校の存続に向け取り組んでまいりたいと考えております。
次に、学校側が行うPR活動等への協力につきましては、何よりも学校が存続し、入学希望者の皆様の不安が解消されることが大切でありますので、引き続き海技教育機構や同校と具体策の協議を進め、協力をしてまいりたいと考えております。
次に、同校の存続のために地域再生計画を作成すべきということにつきましては、仮に地域再生計画を作成し、国から認可を受けることができれば、企業版ふるさと納税制度による法人からの寄附を同校存続のための財源として活用できる可能性があると北海道からは伺っておりますが、その際には同校の移転、改修等に係る事業は市が実施するものとして事業費を予算計上する必要があります。このため、事業費の全額を寄附で賄えない場合には、本市が一般財源で負担しなければならない可能性があることから慎重に検討を進める必要があると考えております。
次に、関連企業への企業版ふるさと納税の活用のセールスにつきましては、先ほどもお答えしましたとおり、同校の存続等に必要な事業費の財源となる可能性がある一方で、本市が事業の実施主体となることや一般財源での負担部分が生じる可能性もあるため、慎重に検討を進める必要があると考えます。このため、今後におきましては、同校存続の具体策を見出す中で、企業版ふるさと納税の活用も含め検討してまいりたいと考えております。
次に、北海道新幹線に関連して御質問がありました。
まず、小樽地域に関連する工事の進捗状況につきましては、鉄道・運輸機構において後志トンネルの塩谷工区、朝里トンネル、札樽トンネルの石倉工区が発注・契約済みとなっておりますが、いずれもトンネル掘削へ向けた施工計画の作成や仮設ヤード確保などの準備段階にあり、トンネル本坑の掘削には至っていない状況であります。
次に、トンネル発生土の受け入れ地の検討状況や課題等につきましては、現在、鉄道・運輸機構において旧廃棄物処理場の奥側で塩谷4丁目の塩谷・丸山麓周辺の土地と朝里川温泉地区の札幌寄りで朝里川温泉2丁目の採石場跡地を発生土受け入れ候補地として周辺地域に対する説明会が実施されているところですが、この2カ所で市内の発生土の総量を賄うまでには至らないことから、本市といたしましても、引き続き受け入れ候補地の情報収集に努めてまいりたいと考えております。
次に、駅前広場と駐車場の土地所有の構成割合と取得の考え方やスケジュールにつきましては、まず構成割合についてですが、現時点での計画では道有地が約8%、市有地が約55%、民有地が約33%、その他国有地などが約4%となっております。
また、土地取得の考え方としまして、駅前広場については、土地を取得することになる事業主体について現在、北海道と調整中ではありますが、駐車場や多目的広場については、市が事業主体となることから、市有地以外の部分を市が取得することを考えております。なおスケジュールとしましては、駅前広場に係る北海道との調整後、3年程度で都市計画決定を行い、その後、測量や調査、設計、用地買収を経て工事着手するものと考えております。
次に、新小樽(仮称)駅の設計や着工スケジュールにつきましては、現在駅舎本体の事業主体である鉄道・運輸機構に対し、市との事前協議期間も含めた工程表の作成をお願いしているところであり、現時点では具体的なスケジュールをお示しすることはできませんが、新駅を設置した先行自治体の事例では、開業年のおおむね4年から5年前に設計を行い、3年前には工事着手されております。
次に、駅舎に対する市の考え方の反映につきましては、北海道新幹線新小樽(仮称)駅周辺まちづくり計画では、市民ワークショップでの意見なども踏まえ、駅舎デザインの方針を自然環境、都市環境、歴史文化、生活活動の観点で整理しております。今後は鉄道・運輸機構により、この方針を踏まえた駅舎デザインの素案作成作業が行われますが、作成に当たっては市との事前協議を行った上で進められるものと考えております。
次に、駅舎の事業費や費用分担に対する試算等につきましては、現時点では鉄道・運輸機構から駅舎の事業費について示されておりませんが、費用分担については、ホームやコンコース、待合室などの駅施設に係る事業費の30分の1を小樽市が負担することとなっております。また、北海道新幹線新小樽(仮称)駅周辺まちづくり計画では、附帯施設として観光情報発信施設や多目的空間、物販施設などを想定しておりますが、市の意向として、これらの施設を加えた場合、その費用は全額小樽市の負担になると伺っております。
次に、交通アクセス問題に対する検討につきましては、北海道新幹線新小樽(仮称)駅周辺まちづくり計画では、北海道新幹線の所要時間や本市の推計人口から交流量の算出を行い、新小樽(仮称)駅の利用者数を想定し、駅前広場のバス・タクシーや自家用車の乗降スペースなどの規模を整理したところであります。また、新駅の予定地である天神2丁目は、現在も市民の足として路線バスが運行されておりますが、新幹線の整備効果を最大限に発揮させるためにも、新駅とJR小樽駅を結ぶ交通手段の強化や市内各観光地へアクセスするバス交通の充実のほか、タクシーサービスの充実などを検討していく必要があるものと考えております。
次に、事業内容に対応する人材配置と組織体制の検討につきましては、今後進める予定となっております2次交通対策やソフト対策に関するアクションプランの作成や取り組みの実践段階、また、駅舎や駅前広場の着手段階などにおいて関係部局との連携強化のほか、専任または兼務職員の増員など状況に応じた職員配置と組織体制の拡充を検討していく必要があると考えておりますが、現時点でスケジュールをお示しすることはできません。
次に、外国人に対する交通安全教育について御質問がありました。
まず、外国人観光客の交通マナーについての私の認識につきましては、きちんと交通ルールやマナーを守っている方も多いと感じておりますが、国々における文化の違いにより日本における交通の観念と一致しない部分があるため、ときに赤信号での横断や車道に出ての写真撮影、歩道があるのに車道に出て歩くなどの行為があるものと認識をしております。
次に、広報啓発活動の推進につきましては、これまで小樽警察署において外国人向けの交通ルールや注意点を記載したパンフレットを作成して、レンタカー店の窓口に置き、交通安全の啓発を行ってまいりました。今後は、市のホームページの活用も含めて外国人向けの啓発を推進してまいりたいと考えております。
次に、関係機関・団体との定期的な協議の場につきましては、小樽市、小樽警察署、公共交通機関、交通安全関係団体等で構成される小樽市交通安全運動推進委員会が既に設けられ、定期的に交通安全運動の推進について協議をしておりますので、その中で効果的な外国人の交通安全の啓発方法についても検討してまいりたいと考えております。
次に、警察庁の歩行者と自転車のための日本における交通安全ガイドにつきましては、外国人観光客にとって有効な情報と考えますので、本市ホームページ上でリンク先を紹介してまいります。また、観光協会にも情報提供し、外国人観光客への啓発を推進してまいりたいと考えております。
次に、小樽協会病院の分娩取り扱い再開について御質問がありました。
まず、医育大学から派遣される医師数による取り扱い分娩数などの影響につきましては、派遣予定の医師数は現在調整中であると伺っており、お示しすることはできませんが、派遣される医師数によっては分娩体制に違いがあるものと考えられます。
次に、医師の負担軽減のための助産師の積極的な活用につきましては、私といたしましても、今後の周産期医療を安定的に維持するためには医師の負担の軽減が必要であると認識をしており、医師が働きやすい環境を整える一助として専門的知識とスキルを持った助産師の活用は有効であると考えております。
次に、分娩取り扱い再開に伴う小児科医の体制への影響につきましては、現在、小樽協会病院では3名の小児科医が勤務をされており、来年度についても現状の体制と伺っております。分娩取り扱い体制については、現在調整中であるため、具体的な影響についてはお示しすることができませんが、分娩取り扱いの再開に伴い、産婦人科医、小児科医と病院スタッフが連携し周産期医療が成り立っていくものと考えております。
次に、北後志周産期医療協議会のあり方や本市の支援体制の考え方につきましては、このたび、関係者の多大な御尽力により小樽協会病院での分娩取り扱い再開のめどが立ちましたが、今後も安定的に分娩取り扱い体制を維持するためには、北後志周産期医療協議会として小樽協会病院への支援を継続して行う必要があると考えております。本市といたしましては、引き続き同協議会の会長として北後志5町村や北海道、医育大学との連携を図り、周産期医療の安定的な維持に向けて努力をしてまいります。
次に、発達障害のある子供への支援について御質問がありました。
初めに、5歳児健診についてですが、まず、平成28年度の1歳6カ月及び3歳児健診で発達障害が疑われる児童の人数と割合につきましては、1歳6カ月健診では、人数は1人、健診受診者に対する割合は0.2%、3歳児健診では11人、1.7%となっております。また、5年前、10年前と変化につきましては、当時の資料が残っておりませんので、各健診での発達障害を含む心理相談の件数で比較をいたしますと、年度により増減はありますが、おおむね横ばいで推移している状況にあります。
次に、心身の発達に心配のある子供をどのように支援に結びつけているのかにつきましては、保健所が1歳6カ月健診または3歳児健診において、発達のおくれ等の心配があると判断した場合、こども発達支援センターでの相談を勧め、同意が得られた場合、同センターへ相談依頼の通知をいたします。同センターでは、相談の際、発達検査などを行いますが、検査結果により療育が必要と判断した場合、発達支援サービスを受けるために必要な受給者証交付にかかわる支援を行います。また、その幼児の特性に応じて、言語指導や理学療法による指導などの療育を行うほか、他の児童発達支援事業所を紹介する支援も行っております。
次に、健診で早期発見された幼児が確実にこども発達支援センター等への支援に結びつけることができているのかにつきましては、健診によりそのほとんどが支援に結びついておりますが、同センターでの相談を促しても保護者の同意が得られない場合や、同意はしたものの同センターからの連絡に応じず相談を受けないというケースがわずかながらあります。
次に、保育所や幼稚園からの情報提供の現状につきましては、保育所や幼稚園からの情報提供はいただいており、保護者の理解を得ながら発達相談の利用につなげております。なお、情報提供件数は集計をしておりません。
次に、5歳児健診実施の意見への対応につきましては、5歳児健診の実施を要望する声があることは認識しておりますが、発達障害を早期に発見するための健診は、他の乳幼児健診と異なり、集団生活の場において子供のふだんの行動を観察、評価できる健診が必要となります。国は5歳児健診が発達障害児の発見に一定の効果があるものとしながらも、一方で自治体における専門職の確保や、より実効性の高い健診システムの確立など、実際の導入には多くの課題があるとしており、本市といたしましては、今後も国の動向を注視していきたいと考えております。
次に、5歳児セルフチェック表による取り組みへの見解につきましては、セルフチェックにより発達障害が心配される場合、相談や健診などを実施することになりますが、発達相談員などの専門職確保など、相談、健診の実施体制を整えることが課題と考えております。また、発達支援センターでの相談受け入れや、その後の支援機関など健診終了後の支援体制の整備も必要となりますので、こうした体制整備ができるのか、庁内関係部局や関係機関と協議をしてまいりたいと考えております。
次に、とむとむファイルの利用者状況等につきましては、現在、小樽市内の児童発達支援事業所は14カ所あり、それぞれの事業所がどの程度発行し、利用されているのか把握しておりませんが、こども発達支援センターでは15人に発行し利用されております。また、活用方法につきましては、当該幼児の保護者が医療機関での受診や幼稚園、保育所への入園などの際、出生から現在に至るまでの生い立ちなど、何度も同じことを説明する必要がないことや各機関とどのようなかかわりを持っているのかについて正確な情報を共有する手段となっております。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)教育長。
○教育長(林秀樹)千葉議員の御質問にお答えをいたします。
初めに、発達障害のある子供への支援について御質問がございました。
まず、小・中学校の特別支援教育についてでありますが、小・中学校別の特別支援学級に在籍する児童・生徒数につきましては、5月1日時点で申し上げますと、平成26年度は小学校92名、中学校51名、計143名。27年度は小学校95名、中学校59名、計154名。28年度は小学校96名、中学校62名、計158名。29年度は小学校112名、中学校60名、計172名となっております。
次に、市内の通常学級に在籍する発達障害の可能性のある児童・生徒数と、その児童・生徒への支援についてでありますが、まず、児童・生徒数につきましては、毎年道教委が実施している平成24年度の文部科学省と同様の調査、通常の学級に在籍する特別な教育的支援を必要とする児童・生徒等に関する調査結果で申し上げますと、平成26年度は小学校121名、中学校31名、計152名。27年度は小学校144名、中学校13名、計157名。28年度は小学校140名、中学校36名、計176名。29年度は小学校241名、中学校47名、計288名となっております。
次に、その児童・生徒への支援につきましては、各学校におきましては、特別支援教育の校内委員会を設置し、児童・生徒の状況の把握共有に努めるとともに、一人一人に応じた効果的な指導を学校全体で進めております。また、教育委員会におきましては、通級指導教室を3校の小・中学校に設置し、専門的な指導を行うとともに、特別支援教育支援員を小学校20校、中学校9校に配置し、児童・生徒に寄り添って教員の指示を具体的に理解させたり、学習の手順を確認させたりするなど児童・生徒が円滑に学習や生活をする上で必要なサポートを行っております。
次に、本市の就学時健康診断の内容につきましては、学校保健安全法施行令第2条の規定により、視力検査、聴力検査、歯科検診並びに眼科、耳鼻咽喉科などを含む内科検診を実施しております。このほか、児童の発達の状態や困難な状況に関する客観的な情報を把握するため、簡易知能検査を実施しております。
次に、就学時健診で障害が心配される児童への対応につきましては、まず、教育委員会から保護者へ教育相談を勧める御案内をし、その相談の希望がある場合には、小樽市教育支援委員会就学相談部会の委員により児童や保護者との面談を行い、児童の状況を伺うとともに発達の様子などを把握するための検査を実施いたします。その後、それらの結果をもとに、再度、保護者と面談を行い、望ましい教育環境のあり方や当該児童への必要な支援などについて助言を行うとともに、場合によっては専門の医療機関や関係機関を御紹介するなどの対応を行っているところであります。
次に、5歳児健診の必要性に係る見解につきましては、発達障害は多くの児童において保育所または幼稚園などで集団生活になれ始める5歳ごろまでにはその特性があらわれるとされており、早期に受診することで保護者が児童の発達障害に気づき、子供への理解が深まるとともに、児童に対し適切な支援を行うことにより小学校就学後のスムーズな学校生活につながるものと考えております。
次に、発達障害者支援法の改正に伴う本市の取り組みと課題につきましては、発達障害者支援法の改正を受け、これまで言語障害のみを対象としておりました通級指導教室を、平成29年度から発達障害のある児童・生徒も対象とし、コミュニケーション能力やソーシャルスキルを身につける個別指導などを行っております。
また、各学校においては、全ての特別支援学級において個別の教育支援計画と個別の指導計画を作成し、個々の状況に応じた、きめ細かな指導に努めるとともに、教育委員会においても、これらの計画に基づく効果的な指導がなされるよう、活用方法等について特別支援教育担当の指導主事が学校を訪問し、指導助言を行っております。
課題につきましては、教員と保護者との間で障害を持つ児童・生徒の状況や指導に関する共通理解が十分でないこと、障害の特性に応じた指導方法が確立していないこと、通常の学級において特別な教育的支援を必要とする児童・生徒の個別の教育支援計画と個別の指導計画を作成することなどが挙げられます。いずれにいたしましても、児童・生徒一人一人の教育的ニーズに応じた特別支援教育の充実に努めていくことが必要であると考えております。
(「議長、2番」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)2番、千葉美幸議員。
○2番(千葉美幸議員)再質問を何点かさせていただきます。
初めに、企業版ふるさと納税についてであります。
市長の御答弁では、今、若い職員でつくる、みらい創造プロジェクトチームでいろいろと考えているというような御答弁だったと思いますが、この制度の対象期間、延長になるかどうかわかりませんけれども、現時点では平成31年度までとなっています。この制度が28年度から始まって現在までどうして進められなかったのかというのが一つ疑問なのと、その今考えられる、検討されているこの企業版ふるさと納税を使う事業というのは、どういう分野なのか、人材育成だとか、まちづくりだとか申請するに当たっては分野があるのですけれども、どういうところで考えていらっしゃるのか、これもお伺いをしたいと思います。
それで、それにつなげて海上技術学校の存続に向けてなのですけれども、先ほどさまざま協議内容をお聞かせ願いました。市長の思いは非常に強いということで確認をさせていただいたのですけれども、では、そのためにどうしていくのか、いつまで決断するのかということは、現時点では示せないというお話でありました。しかし、定員割れ、これからはっきり出てくると思いますけれども、今まで定員割れすることというのはここ何年もなかったというふうに伺っていますが、新年度、30年度は非常に定員割れするという可能性が大ということで、学校側としては非常に危機感を抱いています。これがもし、また報道等されますと、31年度の募集にも非常に大きな影響があるというふうに考えられますので、ぜひ市長には、この決断の時期を、30年度中ですとか、はっきりと市としてお答えいただくことで学校に見学に来る生徒が、存続するのだからこの学校に入ろうというふうにまた決めていただけるのかなと思いますし、実際に来る生徒というのは中学校3年生ではなく2年生が見学に来ることが多いそうなのですね。これは自分の方向性、また行きたい学校を選ぶために前もって来るというお話を伺っていますけれども、31年度以降もしっかりと存続する形で市長がいつまでに決断するのか、これをいま一度、御答弁をお願いしたいと思います。
企業版ふるさと納税の活用は、先ほど伺うと改修費等非常に大きなその財源が必要になる、ここに充てることになるというふうに先ほど御答弁いただきましたが、どういう市の負担を求めていらっしゃるのか具体的には明らかにできない部分もあると思いますけれども、ほかにないのかなと思っています。改修費等、本当にどれぐらいかかるのかもわかりません。これは御答弁としてどのようにお伺いしていいのか悩みますが、これは企業版ふるさと納税を活用するということで前向きに検討、ぜひ積極的に推進をしていただきたいと思いますので、この件についても、いま一度見解をお伺いしたいと思います。
新幹線につきましては、現在の状況をいろいろ御答弁を丁寧にいただきました。
それで、駅舎のことなのですけれども、これは大体、駅舎の計画というのは、各自治体、四、五年前にということで計画を立てて、3年前には着工されているということをお伺いしました。これはぜひ小樽らしい駅舎になるよう積極的にかかわっていただきたいと思いますので、市として小樽らしい駅舎は、ここにある景観と調和した駅舎のデザインを検討とありますけれども、これは具体的に市民の意見を聞くことも考えられているのか、その辺についてもお聞かせ願います。
それと次に、分娩再開についてですが、先ほど医師に数によって、その分娩の数、これについては少し制約が出てくる、影響が出てくるのかなという御答弁だったと思っています。でも市民の方は4月にもう分娩を再開するのだと、以前の小樽協会病院のように制限されないで分娩が取り扱われると思っていらっしゃいますので、これは現時点で調整中ということは4月に間に合わないということでよろしいのか、その辺についてもお答えをいただきたいというふうに思っています。
これは2名と3名では非常に、分娩室だとか、さまざまな、里帰り出産だとか、健診だとか、本当に影響が出るようにも受けとめられますので、本当に2名ならどうなのか、3名ならどうなるのか、影響について伺っていますので、具体的に示していただきたいと思います。
その体制によって小児科への影響もお伺いをしましたが、3名、これは私は医療関係の専門家でないので非常に心配されるということを伺って質問をさせていただきましたけれども、本当に3名の産婦人科医の方が来てフルで分娩を取り扱うとなると、小児科医の体制というのは非常に影響が大きいのかなと思っていますので、市としてその支援体制を何か考えていることが現時点でないのかについてもお聞かせ願います。
次に、発達に障害が疑われる子供についての支援であります。
これは一番聞きたかったのは、やはり3歳児健診の後、就学までの間、この間にしっかりと心配される子供について切れ目ない支援をしていただきたいという視点で質問をさせていただきました。先ほど通常学級に在籍する発達障害の可能性がある児童・生徒数、教育長にもお答えいただきましたが、平成26年度、小学校で121名、29年度は241名と、これは発達障害者支援法ができたということもありますので、そういう意味で理解が深まってふえたということも考えられますけれども、このぐらいの本当に大きな数、たくさんの児童・生徒がそういう可能性があるよ、心配されるよという数字で挙がっております。これは一番心配なのは、就学前にそういう発見がおくれたがために、小学校・中学校に進む中で、やはり不登校になったり、場合によっては鬱病も発症してしまう子供が非常にふえている、二次障害と言われておりますけれども、そういう子供が非常にふえているという現実もあります。そういった中で、やはり就学前にそれを見つけ出すことが主ではなくて、その保護者の方たちが本当に不安になっていることを相談をしっかり厚くすることで非常に不安も軽減をされる、子供の扱い方も非常に軽減されると保護者の方からも伺っていますので、そういった意味でも、その相談の窓口に結びつけるこの5歳児健診、チェックシートの活用、提案はさせていただきましたけれども、これをぜひ進めていただきたいと思います。これについても市長にお伺いをしたいと思います。
それで教育長にも必要性があるかどうかということで御所見を伺いましたけれども、必要があるとかないとかは御答弁されなかったということで、非常にあるのではないかなと御答弁では受けとめたのですが、必要であると私は思いますので、教育長としても5歳児健診が必要ではないかということで、もう一度この辺、はっきり御答弁をお願いしたいと思います。
○議長(鈴木喜明)説明員の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)市長。
○市長(森井秀明)千葉議員の再質問にお答えをいたします。
私から答弁したこと以外におきましては、各担当から答弁させていただきますので、よろしくお願いいたします。
私からは、2点答弁させていただきます。一つ目は、小児科医に対しての支援ということで、産婦人科が再開して、それに伴う小児科医においても非常に影響が大きいと、それに対して市として支援を考えているのかということで御質問があったかと思います。
先ほど答弁させていただいた中で、北後志周産期医療協議会を今後も継続して行っていくというお話をさせていただいたところでございます。こちらにおきましては、産婦人科医における支援ということはもちろんなのですけれども、協議の中でも、周産期医療というのは、産科だけではなくて小児科においてもあわせて取り組んでいくことが周産期医療であるということから、どちらに対してもきちんと目を向け支援をしていく必要性があるだろうということは委員の方々からもお話が出ております。
そしてその北後志周産期医療協議会の中では、その周産期医療を安定的に維持していくということを念頭に置き、取り組んでいっておりますので、小児科医においても、まだ具体的に何を支援するかというお話までは出ておりませんけれども、小児科医の存続においても、きちんと目を向けてできるべき支援は行っていきたいと話として出ておりますので、そのような観点で進めてまいりたいと考えているところでございます。
それともう1点、こちらに対しての最後の御質問だったのですが、発達障害のある子供に対しての5歳児健診のことについても御質問があったかと思います。保護者の相談を厚くするということから、その5歳児健診においての取り組みとセルフチェックの表についてのお話があったかと思いますけれども、こちらも先ほども答弁させていただきましたが、5歳児健診におきましては、国でもその効果があるとしながらも、やはり自治体として専門職の確保、そして実効性の高い健診システムの確立、これらについて多くの課題があるとしておりますので、その国の動向を注視しながら、私たちのところでそれが可能かどうかということも先々に向けて判断をしていきたいと思っております。
また、セルフチェック表におきましても、発達支援センターでの相談受け入れや、その後の支援機関など、健診終了後の支援体制の整備も必要となりますので、こうした体制整備がしっかりできるかどうか、それに基づき庁内関係部局の中で協議をしてまいりたいと考えておりますので、御理解をいただければと思います。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)総務部長。
○総務部長(前田一信)何点か、お答えさせていただきます。
最初に企業版ふるさと納税に関しまして、お尋ねがございましたけれども、みらい創造プロジェクトチームで検討は進めておりますが、具体的にこの企業版のふるさと納税に結びつけるというようなところまでには至っていないような状況にございます。それと、実際にこの企業版のふるさと納税の対象事業としましては、仕事創生ですとか、地方への仕事の流れ、それから働き方改革ですとか、まちづくり、こういった事業分野がございますけれども、具体的に今考えられているものがきちんとここに当てはまっているかといいますと、そこまでの熟度がないということも一つございます。
またさらには、地域再生計画自体が、実際に申し込みが年3回、期限が決められておりまして、年3回ございます。そこで実際に地域再生計画をもし申請したとしても、実際にこの企業版ふるさと納税を進めようとしたときには、市が事業主体となりまして、事業を実際に行って、終わってしまってから寄附をもらうというような、そういった制度になってございますので、そういった意味でいいますと、一定の熟度が高まった事業をその再生計画でもって申請をして、そしてさらにそれに対して、先ほど市長からもお答えしておりますけれども、1社以上の寄附の見込みがある状態でということで進めなければいけないわけですので、そういったことで少し制約もございまして、なかなか進んでいないということでございます。
それから2点目は、海上技術学校の関係でお尋ねがございました。
いつまでに決断するのかということで、決断の時期をはっきりとということで、いま一度お答えいただきたいというお尋ねでしたけれども、これにつきましては、我々も本当に早い時期に答えられればいいなと思っておりまして、できれば本当はことしの2月のリミットのときまでにとは思っていたのですが、なかなかそうもいかなくて、具体策につきましては、今、機構といろいろと詰めておりますので、本当にできるだけ早く結論を出したいなとは考えてございます。
それから、企業版ふるさと納税で、これはどういう市の負担を求めているのかというお尋ねがあったのですが、これは海上技術学校の関係で負担を求められているかという捉えでいいのかなと思いましてお答えしますけれども、ここにつきましては、実は、実際に海上技術学校は国の関係の施設でございますので、市で直接税金をつぎ込んでということにはならないと基本的な面で考えておりますけれども、この企業版ふるさと納税を使って実際にやれるということになればメリットはあるわけですので、それは我々も市長からお答えしているとおり、北海道に確認させていただいております。
それで、可能性はあるわけですけれども、ただ、先ほど市長からお答えしましたとおり、額によっては市の持ち出し分といいますか、そういったものが、どの程度になるかわかりませんが、出てくる可能性もありますので、ここはやはり慎重に対応していかなければいけないかなと考えてございます。
それから、新幹線の関係ですけれども、新幹線の関係につきましては駅舎の関係でお尋ねがございましたが、市民の意見を聞く機会を設けるのかというお尋ねだったかと思いますけれども、こちらにつきましては、30年度から官民連携組織を検討しまして、立ち上げていきたいなと考えてございます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)福祉部長。
○福祉部長(日栄聡)千葉議員の再質問にお答えいたします。
私からは、小樽協会病院における分娩のことで、医師数によって分娩が制限されるのか、あるいは4月に分娩が間に合わないのか、また、2名と3名では分娩が違ってくるのではないかということについてお答えいたします。
まず、医師数によってやはりその分娩数というのは変わってくるとは思うのですけれども、今のところ実際に来られる医師というのがまだはっきり、2名、3名というのがわかっておりません。これは実際に来る医師が事前に協会病院に参りまして、その環境、LDRとかを一応整備しておりますので、そういった状況を見て協会病院と打ち合わせをした上で、勤務体制については話し合うということを伺っております。
それでまだそれについては、こちらに情報は入っておりませんので、何ともお答えすることは、詳しいことをお答えすることはできないのですが、4月にすぐに分娩に入るかについても、それについてはそのときの話し合いで決まるということでして、できるだけ早い時期に行っていただきたいとは考えているのですけれども、それについても、その来る医師と話をするということでございます。
また、分娩については、臨月の方が協会病院に来てすぐに産むというのは、なかなか考えづらいということもありまして、普通でいうと、妊娠された方が病院に来られまして、その方が産むまでというのは、やはり半年なりかかるのではないかと思っておりますので、数としてふえるのは恐らく9月、10月ぐらいではないかと思っております。ただ、分娩については、それ以前には行わないという話ではございませんので、御理解いただきたいと思います。
それから、2名の場合ならどれぐらい分娩が扱えるのか、3名ならどうなのかということなのですけれども、これは実際に医師の考え方、あるいは勤務体制によって変わってくるとは思うのですが、以前、平成24年、25年ころでしたら大体400件前後、取り扱っておりました。ただ、このときには産婦人科医が4名いたということでして、平均をとりますと大体1人100名ということになりますので、単純計算しますと2名で200件、3名で300件ということにはなりますが、これはまたはっきり申し上げることはできません。
(発言する者あり)
ということで、その勤務体制については、今後来られる医師が協会病院と話し合った上で、詳しい話は決めるということでございます。
(発言する者あり)
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)教育長。
○教育長(林秀樹)千葉議員の再質問にお答えをさせていただきます。
5歳児健診の必要性にかかわって、教育委員会としての見解をはっきり述べられていないということでございますけれども、先ほどもお話しさせていただきましたが、発達障害というのは、集団生活を始める、それこそ保育所だとか、幼稚園などがその集団生活を始める最初の場でございます。そういう場において、その特性があらわれてくるということでございますので、早期に、5歳程度の早期に受診するということは、保護者が子育てに悩んでいる、そういう状況の中で子供の発達障害に気づいて、子供への理解も深まりますし、子育ての悩みも一部解消される部分もあろうかと思います。
そういう意味で、その子に早期発見をして早期に対応する、つまり児童に対して適切な支援をそこで行うことによって、小学校に入って、いじめだとか不登校だとか、そういう状況だとかの部分もありますので、そういうことがないよう、スムーズな学校生活につながるという点につきましては、教育委員会としましては、その必要性は非常に高いと思っているところでございます。
(「議長、2番」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)2番、千葉美幸議員。
○2番(千葉美幸議員)それでは、再々質問をさせていただきたいと思います。
企業版ふるさと納税、具体的に結びつけるものがまだでき上がっていないというお話でしたが、これは平成31年度までということでありますので、本当に本質問でも述べさせていただきましたけれども、やる気があるのかなと非常に思います。せっかく企業からも問い合わせ、1件というお話でしたけれども、各自治体は企業版ふるさと納税はこういうものですよということだけでもホームページにアップしていたりしますし、小樽市の地域総合戦略の事業にぜひ活用してくださいという、そういう記述だけでもやはり積極的に進めるべきだと思うのですよね。このプロジェクトを積極的に進めていただきたいと思いますが、そういうことも含めて今後、早急に検討、事業もつくっていただきたいと思いますので、いま一度これは御答弁をお願いしたいと思います。
それと、国立小樽海上技術学校の件、いつまでに決断するのかというのは、なかなかはっきりお答えはできないということでありましたけれども、仮に31年度という期限があるとすれば、30年度中には、30年度ですよね。早い時期に決断を出さないと、翌年度に入学を希望する生徒がまたことし以上に定員割れするようなことがあれば、学校の存続自体が危ぶまれる、国土交通省にとってもそんなに定員割れするのだったらと考えられてしまうような結果になってしまうと思いますので、これはいま一度、いつごろまでしっかりと市として決断をしたいと思っているのか、これについても御答弁をいただきたいと思います。
(「辻立ちしている時間あったら早く考えなって、大事なことなのだから」と呼ぶ者あり)
それと、先ほど小樽協会病院の分娩について、福祉部長から御答弁がありましたけれども、これが2名になるか3名になるか現時点ではわからないと、となると4月にすぐできるかどうかもわからないという話だったのですが、4月に分娩を再開しますと、でも医師の数は2名か3名、それが定かではないということで、4月に分娩を再開するということは、先行して情報として上がってきたのではないかなということに思っています。今のお話を伺うと、4月には分娩再開できない可能性があると聞こえましたので、その辺について御答弁をお願いいたします。
○議長(鈴木喜明)説明員の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)総務部長。
○総務部長(前田一信)千葉議員の再々質問にお答えいたします。
まず、1点目のふるさと納税の関係ですけれども、各自治体でいろいろとホームページ等にも載せているということは我々も承知してございますが、先ほど市長からも答弁させていただいておりますように、ほかの自治体の例なども参考にしながら、できれば今年度中にもホームページにはそういった募集はしてまいりたいなと考えてございます。
それから、2点目の海上技術学校の関係ですけれども、こちらにつきましては、議員がおっしゃるとおり、早くしなければいけないというのは我々も重々承知でございまして、気持ちとしましては、議員がおっしゃっていたとおり、それこそ年内にも、あるいは年度内にもというような気持ちは持ってございますけれども、これはやはりいろいろと協議していく中で、相手方もあることでございますので、ここについてはしっかりと中身を詰めながら、そして今おっしゃられているように、できる限り迅速に答えが出せるように協議してまいりたいと考えてございます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)福祉部長。
○福祉部長(日栄聡)私からは、産婦人科、この分娩の再開についての質問にお答えいたします。
まず、分娩についてなのですが、産婦人科医師の派遣というのは、4月に着任というのが決定したということでございまして、すぐにその分娩をするかどうかということにつきましては、まだ再開時期というのは決定はしておりません。
というのも、新しい機器、LDRなどを整備しているわけですけれども、この新しい機器については、その医師が来て、その取り扱いについてテストあるいは準備をするという必要がございまして、これは市立病院などでもそうですが、新しい機器が入ると必ずその取り扱いについてテストあるいは準備という期間が必要でございまして、そういったことも含めて、取り扱い時期ということについては、今はまだ決定していない状況でございます。
ですので、医師が来てから再開時期については決まってくるということでございまして、分娩の取り扱いについてはまだ決まっていないということでございます。もう行うことは決まっておりますが、その時期については、いつからということははっきりまだ決まっていないということでございます。
(発言する者あり)
○議長(鈴木喜明)千葉議員の一般質問を終結いたします。
(「議長、14番」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)14番、中村吉宏議員。
(14番中村吉宏議員登壇)(拍手)
○14番(中村吉宏議員)一般質問いたします。
まず、高島漁港区問題に係る職員の処分について、質問します。
色内ふ頭、若竹地区防波堤の修理や老朽化した施設の改修など問題を多く抱えている小樽港の臨港地区でありますが、コンプライアンス上の問題が指摘された高島漁港区における観光船事業をめぐる許認可等の問題について、昨年第4回定例会一般質問で私が質問した、許認可に当たった職員の処分について、市は一向に対応しようとしておりません。
その答弁では、顧問弁護士と相談した結果、もし損害賠償等の訴訟につながった場合、賠償などの責任を含めて職員の責任を問う、先に処分を行うと一事不再理の効果が発生し、事後に処分できなくなるとのことでした。全く理解ができない答弁であります。
では伺いますが、本件に関して顧問弁護士に相談した結果をもって、市としての公式の考え方と判断してよいのか、示してください。もし公式な判断だとするならば、それについて顧問弁護士が正式に示した書面をもって議会に示していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
思うに、この許認可等を判断した責任と、事後に生じ得る不確定な賠償請求等の責任は全く異質で別なものであります。法令違反の許認可を行ったことについての責任は、地方公務員法上負うべき責任であり、事後に生じるかもしれない発生が不確定な訴訟等の責任まで担当職員に負わせるべきかは疑問です。そもそも訴訟等が提起されるか否かわからないものであり、提起されるとしてもどのような訴訟等が提起されるかもわかりません。
例えば国家賠償請求訴訟であれば、もし訴訟が提起され、それが結審し、その結果、市に責任ありと司法が判断した場合、国家賠償法上、該当する職員が市に対して求償義務を負うか否かの問題であります。全く性質の異なる責任でありますが、この点を踏まえ、市としてどう考えるのか、しっかりと示してください。
次に、市内の除排雪状況について伺います。
ほぼ毎日、市民の方々から除排雪に関する苦言をお聞きします。排雪の要望をしても排雪をしてくれない、そういう声を本当に多く耳にします。また、排雪が行われるにしても、かなり時間が経過してからようやく排雪が行われるという方もおられます。市の総合除雪について市民ニーズを考慮しているのか、計画的に行われているのか、甚だ疑問です。これまでに寄せられた市民の皆様の直近同時期の苦情件数をお示しください。平成26年度から今年度まで示してください。
排雪を行う路線の決定について、判断基準などは設けているのでしょうか。示してください。排雪について計画的に行われていないものと私は考えます。本市では排雪に関する協議を週1回行っていると認識をしております。その協議の中でどのような議論が行われ、誰が排雪実施の決裁を下しているのでしょうか。総合除雪の業者の方々からも排雪協議について疑問が提起されております。協議が調った排雪路線について連続的に近接路線を排雪することで、時間的、金銭的コストを低下させられるにもかかわらず、市から出される指示はおよそ非効率な内容であることも指摘されております。同一ステーション内で降雪量が通りごとに極端に変わるわけではないはずです。市民の利便性確保のためには各作業の効率化によるスピードアップが必要です。
また、排雪対象として各ステーションの業者が認識をしている排雪協議について、市が排雪実施の判断を下すのが30%程度であることも指摘されております。この状況について、市としても同様の認識なのか、また、それはなぜなのか、示してください。
また、市内の除排雪の状況や予算の執行率、それぞれの除雪ステーションの問題共有などのために行われていた除雪ステーション会議が行われていないとのことであります。各ステーションでの市内の状況の把握に支障を来すものと思われますが、除雪ステーション会議について、なぜ行わないのか、いつから行わなくなったのか示してください。
また、除雪ステーション会議にかわる何かを行っているのか示してください。
そして、現状での除雪ステーションごとの執行率を示してください。
また、市道の排雪の方法について、ある地域では排雪の時間帯や使用する機材について、市が具体的に指示をしている旨、聞き及んでおります。業務委託契約である地域総合除雪業務について、何か特別の事情がない限り、その具体の方法について市が指示を出すことは問題であります。地域総合除雪の排雪について指摘の内容に当てはまる状況があるか否か答えてください。あるとすれば、どのような根拠で行ったのか示してください。今年度の除排雪についても市民ニーズより予算内での業務執行を優先させる状況が伺えます。除雪対策本部長には市民ニーズにかなう除排雪を望みます。
次に、今後のまちづくりについて、伺います。
昨年第2回定例会において、自民党の代表質問で、私は小樽駅前中心市街地再々開発に向けた市の取り組みついて伺いました。答弁では、市長は、中心市街地の整備ということで、土地の当てはないけれども、駅の周辺に市営住宅を建設すること、駅前広場の交通動線を整備すること、以上2点しか考えていないというものでした。中心市街地全体の活性化の議論をしたかったのですが、余りにも消極的な考えに正直落胆しました。
しかし、駅前第1ビル・第2ビルの耐震性の問題が指摘され、再開発が必要であることが判明した中、民間では、第1ビルについて再開発準備組合を発足させて利活用方法などについても検討が始められております。この点、国や道を含め、市内外の民間の力をかりながら進めていかなければならないところであります。報道では、準備組合から小樽市に対し、中心市街地活性化基本計画の策定などの要望が上げられたとのことですが、市として今後どのように進めていくのか示してください。
報道されている庁内の横断的な議論とはどのように行っていくのか、また、官民連携の方法について示してください。
我々、自由民主党小樽市議会議員会は、先日、会派視察で富山県富山市を訪問しました。富山市でも今、中心市街地の再開発を実施中です。また、コンパクトシティ計画を地域公共交通の維持を含めた形で実施し、中心市街地に住民を誘導するなど計画的かつ持続可能な都市設計が期待できる施策を実施しており、その効果も出ております。報道によると、小樽駅前第1ビルの再開発準備組合も熊本市を視察し、今後の協議の必要性を認識されているところです。
本市においても、進む高齢化や人口減少を踏まえ、一方で多くの交流人口があるまちにおけるまちづくりを行っていかなければなりません。小樽駅前第1ビル・第2ビルの耐震性等の問題もあり、今の状況をいつまでも続けていられないこういう状況下で、市として開発にどのように取り組むのか、まちづくりの観点を含めビジョンをしっかり示してください。
今定例会では、代表質問のときもそうでしたが、非常に御答弁が混乱をして、また、明快な答弁が出てきていない状況であります。各質問事項について、明確かつ具体的に市民に説明することを求めるものであります。
以上、再質問を留保して、質問を終わります。(拍手)
○議長(鈴木喜明)説明員の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)市長。
(森井秀明市長登壇)
○市長(森井秀明)中村吉宏議員の御質問にお答えをいたします。
初めに、高島漁港区問題に係る職員の処分について、御質問がありました。
まず、顧問弁護士への相談と市の判断につきましては、本件における関係職員の処分や訓告等の措置を検討するに当たり、先に条例違反に係る処分等を行った後に、仮に条例違反が起因となる損害賠償義務が発生した場合には一事不再理の原則が適用され、その損害賠償の責任として重ねて処分等を行うことはできないのではないかと考え、このことを顧問弁護士に確認したところ、同一の見解でありましたので、職員の処分等に当たっては今後の推移を見定めることにしたものであります。
次に、顧問弁護士の見解を示した書面につきましては、先ほど申し上げました一事不再理に係る顧問弁護士の見解は、担当職員が電話連絡で回答を得たものでありますので、顧問弁護士から示された書面はございません。
次に、本件における市の考え方につきましては、国家賠償法に基づく職員への求償権と職員の処分等とは異なる性質のものと考えますが、先ほど申し上げましたとおり、条例違反と条例違反が起因となって発生する可能性のある損害賠償義務については、職員の処分等においては一事不再理の原則が適用される関連する事案と認識しております。しかしながら、関係職員には今年度末で退職する職員もいることから、今年度中には関係職員の処分等を行ってまいりたいと考えております。
次に、除排雪について御質問がありました。
まず、除排雪に関する市民の皆様から寄せられた声につきましては、平成29年度は2月20日時点で1,855件、28年度は2月21日時点で2,559件、27年度は2月17日時点で1,405件、26年度は2月18日時点で2,850件であります。
次に、排雪作業を実施する判断基準につきましては、職員や地域総合除雪業者がパトロールを行い、まず、かき分け除雪や拡幅除雪を行い、道路脇の雪山が大きくなり、これ以上の対応が困難になった時点で排雪作業を実施する一連の手順に沿って判断をしております。
次に、排雪協議につきましては、今年度は建設部長を本部長とする除雪対策本部の会議で市側の意思決定を行っており、その会議では、個々の路線について排雪作業を行うことが適正な時期なのか、まだ除雪対応が可能ではないのかなどの議論を行っております。なお、その会議には私も参加をし、市民の皆様からいただいた御意見や、私自身が把握している状況等を伝えております。
(「越権行為だろ」と呼ぶ者あり)
次に、排雪協議の結果につきましては、御指摘があった2点については、いずれも異なる認識を持っております。近接路線を連続的に排雪することが時間的、金銭的コストを低下させるとの御指摘については、気象状況等にもよりますが、近接路線を連続的に排雪作業を行うことにより、まだ除雪対応が可能な路線についても排雪作業を行うことになり、結果的に適正な時期に作業が行われないために1回の排雪で済む路線が複数回の作業が必要になり、時間的、金銭的コストが増加することが考えられます。
(発言する者あり)
また、市が排雪実施の判断をしているのが30%程度であるとの御指摘については、排雪協議では、市と業者がそれぞれ作業の必要性などについて協議するもので、作業を実施することとした路線は協議の都度異なることから一定の割合で推移することはなく、市が排雪実施を判断した路線が30%ということにはなりません。
次に、ステーション会議につきましては、私が市長就任後、市の担当職員やパトロール車両を増加させ、担当課についても2課にふやすなど除雪対策本部の強化を行っており、市とステーションの情報共有などが可能であることから、今年度は特に定期的にステーション会議を開催しておりませんが、市とステーションの担当が一堂に会す必要がある場合は、必要に応じて開催をしてまいります。
また、各ステーションの予算の執行率につきましては、2月20日時点で第1ステーションは約78%、第2ステーションは約85%、第3ステーションは約93%、第4ステーションは約88%、第5ステーションは約83%、第6ステーションは約93%、第7ステーションは約84%であります。
次に、排雪協議の内容につきましては、市とステーションが排雪作業を行う路線や内容などについて協議を行うもので、その過程で効率的な作業を実施するために両者の考えを調整することもありますが、協議結果はあくまでも両者が合意したものであり、市が一方的に指示することはありません。なお、作業のおくれが目立つステーションとは、効率的な機材の活用などについて綿密な協議をしているところであります。
次に、今後のまちづくりについて御質問がありました。
まず、小樽駅前第1ビルの再開発の今後の進め方につきましては、本市は小樽駅前第1ビルの地権者であり、小樽駅前第1ビル周辺地区再開発準備組合の構成員となっていることから、今後、小樽駅前第1ビルの再開発について規模や機能などの議論に参画するとともに、具体的な考え方が固まった段階で、行政として中心市街地活性化基本計画の策定などの必要性について検討することになるものと考えております。
次に、庁内の横断的な議論、官民連携の方法につきましては、中心市街地活性化基本計画を策定する場合、策定に当たっては計画の目標の設定や目標達成のための事業等を庁内で横断的に議論する必要があるものと考えております。また、他都市では、民間施設と公共施設が連携して複合施設として開発をしている事例もあることから、今後におきまして、官民連携が必要な場面も予想されることから、その手法につきましても必要に応じて研究をしてまいりたいと考えております。
次に、市としてのビジョンにつきましては、繰り返しになりますが、今後準備組合の構成員として小樽駅前第1ビルの再開発について規模や機能などの議論に参画するとともに、具体的な考え方が固まった段階で、行政として中心市街地活性化基本計画の策定などの必要性について検討することになることから、現時点ではビジョンをお示しすることはできません。
(「どこがリーダーシップなんだ」と呼ぶ者あり)
(「議長、14番」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)14番、中村吉宏議員。
○14番(中村吉宏議員)再質問させていただきます。
まず、高島漁港区の問題に関してですけれども、答弁の中では、一つ、二つ確認をしたいところがまずあるのですが、一事不再理というお話、そういう立場をとられて、条例違反の件で処分等を行って、事後に訴訟などが起こった場合を想定すると、その事後にまた再び処分ということにはならないという立場、見解を、小樽市としては、これは公式の見解として答弁の中で受けとめました。ただ、その裏づけとして顧問弁護士がおっしゃっていたと、それを小樽市とも共通認識なのだと、ではそれを示してくれと言ったときに示せませんというと、こちらも信用できません。なので、何か信用できるものを示していただかないと、ああそうなのですねというお話にはならないと思います。まずそれ1点、きちんと何か示してください。示していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
(「根拠を示してください、根拠を」と呼ぶ者あり)
なぜかといいますと、そもそもこの問題、一事不再理云々ということになるのだろうかというところが非常に疑問です。それで伺いたいのですが、条例違反についての処分を行うときに、もし事後に仮にこういう事態が発生するかもしれないのだということを想定した処分というのをもっと早い時期にそういうものも含ましめた処分というのは行えないものなのでしょうか。そういう可能性があるのだぞと、だから通常の条例違反より重いのだぞということであります。そういうことはできなかったのでしょうか。
それがまたなぜかといいますと、先ほど国家賠償法の事例を持ち出しました。事後に何か損害が生じて、それが結審をした場合、小樽市の責任ですという結果になった場合には、本質問でも申し述べましたけれども、小樽市側がその該当する職員の方に一定の要件を満たせば求償権を求めることができるのですよね、求償の請求をできるわけですよ。その上さらに罰を科すといいますか、処分をするという話になるのか。
でもこの前提は、そもそも市長が第3回、第4回の定例会で、高島の問題を一つ取り上げながら御自分の減給の条例を出されている、いわゆる自分に自分で処分を科すということは行動されているわけですよね。提出をされているわけですよ。同じ小樽市の中で、片やその事後に生ずる訴訟等の問題が確定をする前に自分の処分をとうとうと出してきて、職員はその後に発生する事象まで含ましめるという対応でよろしいのか、お答えください。
それと同じく、この高島の問題について、ずっと答弁の中では損害賠償が発生するかもしれない、それを仮定して、市の答弁としては、仮定のことにはお答えできませんといつも答弁をもらいますけれども、そういう仮定をした中で、賠償請求の部分しか生じてこないわけですよね。これは訴訟がもし起こるとしたらどういう類型かというと、もしかしたら、小樽市のその取り消し処分に対する再度の取り消し請求訴訟、これは行政事件訴訟ですけれども、起きる場合もありますよね。あるいは、不服審査の手法によって訴えられてくるかもしれない、あるいは場合によってはその国家賠償法上の損害賠償請求で来るかもしれない、その両方かもしれない、いろいろな場合が想定される中で、もし取り消し訴訟が、訴えてくる原告側の請求を認めて小樽市の取り消し処分を取り消しますということになりましたら、そこでお話は一旦済むわけですよね。
そういうことも想定すると、賠償請求が起きるかもしれないからという1点でもって、その賠償額が確定しなければですとか、そういう結果が見えないとというお話にはならないのではないかという疑問がありますので、この点どのように考えてらっしゃるのか、お示しください。
(「もう言われているんではないの、損害賠償請求するぞって」と呼ぶ者あり)
あるいは、損害賠償請求ありきで発想しているのか、この点も含めてお願いします。
それから、除排雪に関連してですけれども、いろいろ御答弁をいただきました。大体同時期で昨年よりも苦情件数は減っているということなのですが、相変わらず2,000件近くの苦情が寄せられているということも確認をいたしました。それで、除排雪を行う路線の決定について、判断基準のところの答弁ですが、いつもと同じようにパトロールをして、かき分け除雪をして、拡幅除雪をして、高く積み上がって危険だなと思ったら排雪しますと、これが基準ですと言っていますけれども、これは排雪に至るまでの手順だと思うのです。問題は、ではその積み上げたとき、どの高さまで、昨日までの議論でしたら175センチメートルが一つの目安だとか、ではないとかという基準がありましたけれども、誰がどういう高さを基準に、これはもう危険ですねという判断をするのでしょうか。こういうものがないから市民の皆様は不安になって、いつ排雪に入ってくれるのだろうか、高く積み上がっておっかない、これが歩道に落ちてきたらどうするのだ、という話になるわけなのですよ。あるいは業者たちも、いつ排雪に入るタイミングになるのか、こういうものが見えない状況なのではないですか。だから進め方がおかしいのですよ、そもそも。
こういった明確な基準、かつても議会議論で言いましたけれども、第2種路線は降雪10センチメートルで除雪します。第3種は15センチメートルで除雪します。であるならば、排雪はどういう基準でやるのかというのを示さなければ、市民の皆様だって納得もしないし、安心だ安全だというお話にはなりませんので、これをしっかり示していただきたいと思います。
それから、排雪の協議、会議等のところですけれども、除雪対策本部の会議で何か市の意思決定、決定しているというような答弁あったかと思います。会議で意思決定というと、ではそれはやり方としては、ここは今回排雪したほうがいいのでしょうか、どうでしょうかという多数決なのですか。それとも、状況を踏まえて除雪対策本部長が決断するのですか。それとも、市長が決断するのですか。これを答えてください。
それから、答弁の中で、市長も会議の中に参加して、市民の皆様からいただいた御意見や把握している状況を反映していますと言いますけれども…
(「便宜供与だろう」と呼ぶ者あり)
では市長、市長に対して声の届いた方だけに便宜供与、今、便宜供与という話がありますけれども、排雪が行われるという、そういう状況にもなりかねませんか。なりますよね。小樽市の事務執行の最高責任者がその会議に中にいて、こうこうこういう意見があったからやりましょう、誰がノーと言えるのですか。
(「そうだよ」と呼ぶ者あり)
市長というお立場を考えて、この点どうなのか。それで、市長がこの会議の中に入っていることが妥当なのかどうか、示してください。
(「俺も毎日電話するわ、森井さん排雪してって」と呼ぶ者あり)
もう除排雪の問題は、もう一つありますけれども、これは各JVの方から上がっています。3割程度しか排雪実施の判断をされなかった、これは2月上旬の話ですけれども、実際に声が上がっているのですよ。協議がしっかり行われているのか、一方的に市の指示が出て、それには従わなければならないのだという認識らしいです。この点を踏まえてもう一回答弁ください。
それから、まちづくりのところですが、庁内議論をどのように行うのかと聞いているのですけれども、横断的に議論すると、目標の設定、目標云々が横断的に議論する、だからどのような形で横断的議論するのですか、どういう部署がどういうふうにかかわるとか、そういうものが見えているのか、見えてないのか、その辺を示してください。
それから、まちづくりについては、全くビジョンがないということでよろしいのでしょうかね。民間の方たちもどういうものつくっていいのか、いまいち不明瞭になると思いますけれども、この点踏まえて、そういうビジョンを今後つくっていく意思があるのかどうか確認をしたいと思いますので、お願いします。
○議長(鈴木喜明)説明員の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)市長。
○市長(森井秀明)中村吉宏議員の再質問にお答えをいたします。
私が答弁したこと以外は担当部長より答弁させていただきますので、よろしくお願いいたします。
私から1点だけ答弁させていただきます。中村吉宏議員から、私自身が会議に入っている中で、私、答弁を先ほどさせていただきましたけれども、市民の皆様からいただいた御意見や私自身が把握している状況等についてはお伝えさせていただいておりますが、それをもって物事が決定するわけではございません。それこそ市民の皆様からさまざまな要請がありますし、また、今までも議論の中で、それぞれの議員からお話がありますけれども、議員の方々からも、その市民の皆様からいただいた声を聞いて情報提供をなされているというふうに思っておりますが、それと取り扱いは一緒でございます。ですので、その状況についてお伝えをし、結果、除排雪対策本部として現場を確認し、最終的にそれに基づいて、その優先順位を決めて判断をなされていると思っておりますので、それについては、中村吉宏議員からは、私がお話ししたことによって全てがそのような形で進められているのではないかというお話ありましたけれども、そういうことにはなりません。
(発言する者あり)
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)総務部長。
○総務部長(前田一信)私からは、一事不再理の関係で、高島漁港区にかかわる職員の処分の関係ということでお答えさせていただきます。
まずここまで職員の処分をしてこなかったことの経過についてお話しさせていただきますけれども、同一事案で一事不再理という問題がありますので、是正策が出てからどういった反応が出てくるだろうかということですとか、あるいはまた、聴聞も予定されてございましたので、そういった結果が出ることを見守っていたわけでございますが、ただ、3月末に退職する職員が出てくるということになりましたので、一事不再理と、それから3月末を過ぎてしまうと関係する職員に処分ができなくなるという二つの問題が生じてまいりました。
そういったことで、これまでずっと経過を見守ってきたわけですけれども、やはりこのまま年度をまたいでしまいますと関係職員の処分ができなくなるということが問題としては一番大きいのではないかということで、それで今回、年度内のうちに処分しようということで考えたものであります。
それで何点かお尋ねがございましたけれども、まず一つは、顧問弁護士等の関係で、何か信用できるような書類を出してもらえないのかということでのお尋ねが1点あったと思います。こちらにつきましては、今お話ししましたとおり、年度内に職員の処分をしたいと考えてございますのと、それと、市長からもお答えしておりますとおり、こちらにつきましては担当職員が電話でお聞きしたものでございますので、書類というものはございませんから、改めて書類を求めるというのは、顧問弁護士にまた負担をかけますので、今お話ししたとおり、年度内に処分をするという方向で考えておりますので、これについてはお出しできないということでございます。
(発言する者あり)
それから、2点目ですけれども……
(「出せばいいでしょうが」と呼ぶ者あり)
よろしいですか。議長。
○議長(鈴木喜明)お静かに。
○総務部長(前田一信)2点目ですけれども、見込みで処分することはできないのかというようなお話があったかと思います。
これにつきましては、例えば損害賠償があるのではないかということを見込んで量定を重くして本人に処分をするということになりますと、これは実際にいわゆる本人に対して黒かどうかというのがわからない状況の中で黒だと決めつけて処分するということになりますので、これはやはり本人に対して不利益な処分を科すということになりますので、これはできないというふうに考えております。
それから、国家賠償法の関係でいろいろ述べられておりましたが、正直中身がよく理解できていない部分があるのですけれども、ただ、国家賠償法を何か想定しているのかというようなお話もあったやに記憶しているのですが、国家賠償法で職員への求償ということにつきましては、これは何か職員本人に重過失があったときに自治体が求償できる、国が求償できるという、そういった制度だというふうに理解しておりますので、ここについては当たらないのかなというふうには思ってございます。
(発言する者あり)
それから、損害賠償ありきでの話なのかというお尋ねもあったかと思います。ここにつきましては、先ほど来お話ししておりますように経緯をいろいろ見守ってきたわけですけれども、決してそれが最初から損害賠償ありきだというふうに考えて見守ってきたわけではございませんので、これにつきましては、損害賠償ありきという考え方ではないということでお答えさせていただきます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)建設部長。
○建設部長(上石明)中村吉宏議員の再質問にお答えいたします。
まず、除排雪につきましては、まず、雪山の高さの御質問でしたが、この基準があるのかと、示してほしいということですけれども、先ほど市長からも答弁させていただきましたとおりに、まず基本的にこれといったはっきりした基準というものは、今はないです。
それで、まずこの判断といたしましては、まず利用者から協議で上がってきたものに対して、本部で全て現場の確認をさせていただいております。そういった中で判断をしているという状況であります。
次に、協議について、多数決なのか、本部長の決断をするのかという点ですけれども、これにおきましては、先ほど言った現場を確認したものを、各路線といいますか、全部それを地図上に落とします、路線ごとに。それを1本1本全部写真を撮ってきます。その写真の状況と確認をしながら、その協議の中でいいか悪いかという判断をさせていただいているところであります。
(「いいかどうかを決めるの」と呼ぶ者あり)
いえ、現場の確認と写真ということであります。
(発言する者あり)
次に、各JVの方から3割程度しか認められなかったというお話だったのですけれども、基本的に協議に上げる場合、協議簿というものをつくっております。その前段で担当者と各ステーションで排雪をやる路線について調整を行っております。その中で協議に上がってきたものに対しましては、決してこの3割ということになっておりません。この示された3割というものの根拠が私どもわからないので、そこが本当かと言われましても、私、現時点では答弁はできないのですけれども、3割ということはまずないと思っております。
それで次が、まちづくりについてですが、横断的にという議論ですが、どういった部署とかかわるのかということですけれども、これにつきましては、実際にその活性化計画をつくるに当たりまして、前回でしたら再々整備に当たったそのものがそのエリアにどういった影響をもたらすのかということを計画の中で位置づけることになりますので、そういったことになりますと、例えば産業港湾部などとは連携を図っていく必要があると考えております。
また、ビジョンにつきましては、なくてもいいのか、今後つくっていくのかということですけれども、先ほど市長からも御答弁させていただきましたが、今回の再々開発ですけれども、以前の再開発のときには、要は小樽の駅前をどうするかということもありましたので、そのときはきっと市が主体的になって動いていったのかと思っておりますが、今回は再々開発の中で、今回駅前第1ビルという一つのビルの建てかえというのが中心になっていくと思います。
そして今回、組合施行といいますか、組合が中心になってつくっていく形になっておりますので、まずその組合でどういったものが、規模とか機能が決まらないと我々としましても計画がつくれないと。計画の中で基本的にどういった、先ほど言いましたけれども、中心市街地にどういった波及があるのかと、そういうものを計画の中で示していく形になりますので、まず今回、組合でどういった機能を持たすのかが見えない段階では、我々としてもそういうビジョンはお示しすることはできないと考えております。
(発言する者あり)
○議長(鈴木喜明)説明員の方に申し上げますけれども、以上ですか。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)総務部長。
○総務部長(前田一信)申しわけありません。答弁漏れがございました。
一つは、市長は自身の責任を早期にとっていて、職員については後なのかということでお尋ねがあったかと思います。
(発言する者あり)
こちらにつきましては、市長は、最初から自身の責任を損害賠償にかかわらずとるということで申し上げておりまして、これにつきましては、当然それ相応の重い責任のとり方を提示したと考えてございます。
また職員につきましては、いわゆる損害賠償が発生するかどうかというような事実関係を確認した上で適切な処分をしたいということで見守ってきましたので、ここまで来たわけでございますけれども、先ほどお話ししたとおり、実際には一事不再理ということと、それと退職者の関係というようなことで、年度内には、年度末までには処分を行いたいということで考えているという状況でございます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)建設部長。
○建設部長(上石明)漏れがありまして、申しわけございません。
除雪対策本部の中に市長が入っているのは妥当なのかという件ですけれども、この本部の設置につきましては、市長が設置をしているということになっております。そういったことを考えますと、市長が入ることに対しては問題はないかと考えております。
(発言する者あり)
○議長(鈴木喜明)説明員にお聞きしますけれども、以上ですか。
何点かありますね。漏れているのが。
まず、損害賠償の件ですけれども、これは私も聞き取りにくくて、何というのですか、中村吉宏議員に後で聞きますので、もしそれだったら言ってください。
漏れているなというところですけれども、まず、除雪の件からいきますと、要するに、排雪の明確な基準を示さなければならないのではないかということで、今は基準はないというお答えでしたが、その基準はつくる必要がないということなのかどうかをお答えください。
それから、除雪の会議ですけれども、合意で決めるというか、そういうお答えでしたけれども、先ほどから聞いていますのは、その最終的決定をするときに多数決なのか、それとも除雪対策本部長が決めるのか、市長が決めるのか、このことについて聞いておりますので、これはどういったプロセスで最終判断をされるのかということを答えていただきたいということですね。
それから、業者の方が一方的に市の命令というのかな、話を聞くしかないと言っているのはどうなのかということは、合意だということでお答えしていたような気がしますけれども、もう一回この点をお答えいただきたいと思います。
抜けていましたら、中村吉宏議員にもう一度聞きますので、お願いします。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)建設部長。
○建設部長(上石明)申しわけございません。
まず、排雪の入る基準につきましては、現在は今のやり方で進めていきたいと考えておりますので、新たにつくるということは考えておりません。
二つ目、協議の決定ですけれども、これはあくまでも、先ほどの繰り返しになりますけれども、現場を見て、それを路線を各写真を見ながら1本1本説明を受けながら、私のほうで最終的に判断をさせていただいているところであります。
次に、業者が一方的に、市の、何というのですか、指示に従うのかということですが、これはあくまでも、先ほど答弁させていただきましたけれども、あくまでも協議の上で、基づいて行っておりますので、我々としましては、例えばどうしても日程がおくれた場合とかという部分につきましては、業者とどういった日程で、スケジュールでやるのか、そしてまたこの路線に対して、どういったやり方がいいのかにつきましては、やはりそこはきちんと担当と業者できちんと協議を行っておりますので、我々市としてはそれを指示しているということはありません。あくまでも協議に基づいて行っているというところであります。
○議長(鈴木喜明)14番、中村吉宏議員にお聞きをします。
再質問で答弁が漏れているところの御指摘があれば言ってください。
(「議長、14番」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)14番、中村吉宏議員。
○14番(中村吉宏議員)再々質問をさせていただきますが、何かもう除排雪は市民のためとも思えないですしね。一事不再理の何かやはり少々理解が間違っているのではないでしょうか。
まず、一事不再理のところですけれども、そもそも小樽市が今前提としているその事例というのは多分違うと思うのですよ、今回と。事後に、故意とか重過失の問題が発生している問題であって、かつ損害賠償云々というお話にはならない、そういう事例を前提にして事後に生じたものに対しての一事不再理というお話をしているのだろうと思うのですが、判例が出ている事例ですよ。今回のものには当てはまらないと思います。
それで、発生するかしないかわからない訴訟の状況を、後から事後に発生したら処分を重くしますよと、そんな不確定な状況にしたら、行政行為に携わる職員の皆様がかわいそうではないですか、余りにも。不安ですよね。今回やったことは違います、間違っていますからこの処分ですという形に持っていかないと本来おかしいのではないですか。誰も恐ろしくて許認可の事務をできなくなりますよ、そんなことを言っていると。それについて認識はどうなのか、本当にそう考えているのだったらみんな逃げると思うのですけれども、職員の皆様。答えてください、そこを。
(「ちゃんとした判例とか出して言ってくださいよ」と呼ぶ者あり)
それから、今までその一事不再理という話をずっと引っ張ってきて、3月末に退職者がいることがわかった云々というお話ですけれども、これはいつわかったのですか。逆に言うと、議論していた第3回定例会、第4回定例会のあたりでわからなかったのですか。
(発言する者あり)
それから、今年度内に処分しますと言いますけれども、どういう事象でどういう業務がということもきちんと確認をしなければならない、その上で委員会がありますよね。恐らく懲戒処分でしたら職員の懲戒審査委員会等の開催もしなければならないでしょうし、その量定も決めなければならない。この今1カ月しかない中で、そういうことが進められるのですか。これはお伺いしたいと思います。
それから、除排雪に関してですけれども、市長は、会議に入って自分がそういう見聞きしたもの、あるいは市民の方の声を伝えているけれども、何か除排雪の路線の決定等には影響ないのだというお話をしていますが、何か証明できるものはあるのですか。会議は密室ですよね。密室の会議の中でどういうお話をされているのか、みんなわからないわけですよ。議事録とかそういうものがきちんととられているのか、あるいはこういう会議をやるのであれば公開するとかですね。先ほど申し上げましたけれども、小樽市の責任者である市長、いろいろな権限を持ってらっしゃるわけですよ。市長が何かその会議の中で発言すると、なかなかそれにノーということを言いにくいのですよ、みんな。そういう中で、いや私は何もそんなことはしていませんと何の根拠もなくおっしゃられても、何か信用に足るものがあるのかというと、ないわけですよ。
(「証明力ないな」と呼ぶ者あり)
もし何か、自分はそういう排雪の決定に対して、何も下していないという証明できるものがあるのであれば示してください。ないのであれば……
(「関与しているとしか思えない」と呼ぶ者あり)
もう我々はそうですね、関与しているとしか思えないのですよ、その辺の意思決定に。
(「そういうこといっぱいあるのだ。こんなところ出なくていいのだって」と呼ぶ者あり)
先ほど本部長が、協議の結果、最終決裁者だと言いましたけれども、それすらもやはり見えないのですよ。我々も中に入れない会議、市民の皆様が自由に見られる内容ではないですから。だとすればもう、直近から市民の皆様が見えるように、こういう議会みたいにユーチューブで公開するとか、公平・公正性を担保するためにも、そういう作業というのは必要だと思うのですけれども、どうですか。
(「どこが開かれた市政さ」と呼ぶ者あり)
それと、排雪に対して、現在、基準がないと、基準をつくらないと。ますます恣意的な運用ではないかというような声も上がってきかねない、排雪について。うちの路線は入らないのかなと。お隣に入ったのにうち入らない、こういう状況なわけですよ。
こういったものが解消されない、どのぐらい雪が積もって、どのぐらい道幅が狭くなったら小樽市は排雪してくれるのかなという市民の方たちの期待感、また不安感、そういったものを払拭していくような除排雪行政が、特に排雪についてが全然見えていない、これは市民の皆様は不安なままだと思うので、今後においてつくらないと言っていますけれども、つくってくださいよ。少なくとも早々に検討してください。誰のための除排雪ですか。市長のための、市役所のための、後援会のためのですか。市民のためですよね。これをしっかり検討してくださいよ。
そして、除排雪業者とのいろいろな協議のお話ですけれども、小樽市側としては協議をしているということかもしれません。ただし、ステーション側からすれば、例えばいついつに排雪の業務が行うことができると指示が出ていた、それが三、四日前に撤回をされたと。これは昨年も小樽市立病院前の市道住吉線で同じような議論がありましたけれども、突然に撤回するという、それも一方的なお話なのです。業者からすれば、ああそうなのですかと言うしかないですよ。いやいや、やらせてください、そういう話にならない、そういう協議もできていない。なぜかというと、その日にちに合わせて、今この国道も道道も市道も合わせて排雪が非常に繁忙している中で、除雪機械をあけて、ダンプを確保して、人員確保して、業者はやらなくてはならないのですよ。そういう手配をしている中で、すぽんとあけられたらこれは大変ですよね。何か損害賠償でもすればいいですけれども、しないのでしょう。であるならば、1回見合わせてこういう日程にしたいけれどもどうか、それこそ真摯に除雪に当たっている業者たちに聞くべきなのではないですか。毎年言いますけれども、小樽市の総合除雪から本当に逃げますよ、業者は。このぐらいの緊張感を持ってやっていただきたいと思いますけれども、これについてもどうなのでしょう。答弁いただきたいと思います。
(発言する者あり)
それと、小樽駅前の問題ですけれども、この小樽駅前の少なくともあの駅前広場、こういったものを含めてどうするのかというビジョンを小樽市がないと、小樽駅前第1ビルを建てるときに、どういう計画で建てていいのか、入り口をどこにしていいのか、簡単なところから言えば、そういうことがわからなくなってしまうと思うのです。民間の方たちの議論を踏まえて業務計画をつくりますと言っていますけれども、その中にもう少し、行政のビジョンはこうですよと、そして地権者としての小樽市はこうしたいのです、そういうものがないと前に進んでいかないのではないですか。だから、小樽市がその駅前の中心市街地のグランドデザインをしっかり描いた中で、小樽駅前第1ビル、そしてこの後には小樽駅前第2ビルも改修のタイミングが来るでしょう。こういうものを踏まえて将来的にどうしていくのかという構想ビジョンがないと、再開発準備組合の方たちだってやりにくいのではないでしょうか。だから、そういう議論をもっと活発にしてもらいたい。そのための横断的な庁内の議論だというお話だと思うのですけれども、そうではないのですか。あるいは、そういうふうにグランドデザインもしっかりつくるという方向性で進めていただきたいと思いますけれども、いかがでしょうか。
○議長(鈴木喜明)説明員の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)市長。
○市長(森井秀明)中村吉宏議員の再々質問にお答えをいたします。
私が答弁したこと以外は、各担当部長より答弁させていただきますので、よろしくお願いいたします。
私からは、先ほど答弁させていただいたことに対して改めて再々質問がありましたので、このことについて答弁をさせていただきます。
現在、今お話しされていたもので証明できるものはあるのかという御指摘がありましたけれども、中村吉宏議員自身がおっしゃられていたように、現状において証明できるものは何一つ、残念ながらありません。ですので、現状においてそれを出すことはできません。また、それを共通認識をとるためにいろいろな手だてを打つべきではないかというお話がありますけれども、現状においては今、庁内会議の中においてそのように取り組まれていることから、今、議事録等も細かくとっていない状況でありますので、現状において公開を考えてはおりません。
ただし、今までも何度も答弁させていただいておりますけれども、私自身、除排雪の改善においては、公約として、よく皆様からお話がありますように、1丁目1番地というお話もありましたように大変力を入れている、そして改善を図るためにさまざまな政策、また取り組みを行っている事業でございます。ですので、それに伴う、昨日も答弁させていただいたと思いますが、職員と共通認識をしっかり持っていかなければならないというふうに考えていることから、現場等も含めて、私自身しっかりと見定めていかなければならないことから、この会議に参加をさせていただいているところでございます。
また、中村吉宏議員が御心配されているような、私が一方的に言ったことによって全てがその後のことが決まり、そして物事が進んでいるのではないかという御心配がありますけれども、これについても先ほどお話しさせていただきましたが、私に限らず議員の皆様からもそういう要請や要望もありますし、先ほども答弁させていただいたように、市民の皆様から寄せられた声において、今年度におきましても1,855件ありますけれども、そのような声と同じようにテーブルの俎上に上げ、その後、職員等が現場を確認し、その上でその路線も含めて検討し取り組まれている、そのような体制になっておりますので、そのような心配は一切ありませんので、御理解をいただければと思います。
(発言する者あり)
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)総務部長。
○総務部長(前田一信)私からは、一事不再理の関係で3点ほどお尋ねがあったと思いますので、それに対してお答えさせていただきます。
まず、1点目のこの一事不再理に関して、事案が違うのではないかと。いつ発生するかわからないようなことでということで、これについては一事不再理と言っているけれども違うのではないかというお話だったかと思います、繰り返しになって恐縮ですけれども、市長からもお答えしておりますとおり、この条例違反が起因となる損害賠償義務が発生した場合には、一事不再理の原則が適用され、その損害賠償の責任として重ねて処分等を行うことはできないということにつきまして、市長からお答えしておりますとおり、顧問弁護士にもそういった内容で確認しておりますので、これにつきましては、やはり一事不再理が適用になるということで考えております。
それから、2点目の第3回定例会、第4回定例会で退職する職員がわからなかったのかということですけれども、これはもう当然のことですが、いつ定年になるかということにつきましてはわかってございます。ですけれども、実際にぎりぎりまでこの損害賠償が発生するのかどうかというようなことを先ほどお話ししましたけれども、こういったことですとか、それから是正措置がどうとられてどういった反応が出るのかといったようなこと、そういった推移を見守りたいということがございましたので、それでこの年度末に向けて待っていたという状況でございます。
それから最後の3点目の、あと1カ月ほどの中で分限懲戒審査委員会ができるのか、進められるのかというお尋ねだったと思いますけれども、こちらにつきましては、これまで推移を見守ってきましたけれども新たなものが出てきませんでしたので、現状ある中でこの時点での資料、状況等に基づきまして処分を検討させていただきたいというふうに考えてございます。
(発言する者あり)
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)建設部長。
○建設部長(上石明)中村吉宏議員の再々質問にお答えいたします。
まず、排雪の基準のお話ですけれども、早々に検討していただきたいということですが、実際に除雪をして雪山の部分の排雪に入るときに、どうしても基準となりますと、本当にその雪山自体が道路から発生したものかどうか、なかなかやはり見えてこないと。そういった基準になりますと、我々としてはそれだけでは判断が難しいものですから、やはり今我々が行っている現場で確認をしていくことしかないのかというふうに現在考えておりますので、今この場で検討をするという形は、お答えはできないかなと思っております。
次に、ステーション側から、撤回された件につきましては、2月下旬に入ってきますとなかなかやはりこういう気候のこともありますし、あとやはり予算の関係もあります。その中でやはりもう少し、協議には上げたのですけれども、やはりもう一回状況を見定めたいという形の中で、そういう路線が何点かありました。そういった部分について、最終的にもう少しとめていただいているところは確かにあります。そういったことに関しては、今、中村吉宏議員がおっしゃったとおりに、業者に対してはやはり計画をつくってトラック等の手配等も計画はあったと思いますので、そういったことに関しては御迷惑をかけたところは確かにあると思いますけれども、どうしても我々としましても、その部分はもう少し見定めなくてはいけないところの路線もどうしても出てくるのかなと思っておりますので、それを御理解願いたいと思っております。
最後に、小樽駅前のことについて、広場についてしっかり市としてビジョンを持っていかないとなかなか進まないかということですけれども、確かにおっしゃるとおりに、我々も駅前広場については、市として早急に考え方をお示ししたいと考えております。ただ、どうしても駅前広場自体は我々で全部持っているわけではありませんので、そういう民間事業者の関係もあります。そして、今言った小樽駅前第1ビルの再々開発の絡みもありますので、我々としましても準備組合とは常に情報共有をしております。そういった中で進めていきたいと考えておりますし、先ほど横断的な議論という部分につきましては、あくまでも先ほどの繰り返しになりますけれども、活性化計画の中でどうしても我々建設部だけではできませんので、そういった庁内の横断的なきちんと、再々開発の中で、中心市街地の中でどういった波及があるのかという部分を計画に位置づけなければなりませんので、そういった中で横断的な議論というか、そういうことをしていきたいと考えております。
(発言する者あり)
○議長(鈴木喜明)中村吉宏議員、よろしいですね。
中村吉宏議員の一般質問を終結し、この際、暫時休憩いたします。
休憩午後3時30分
――――――――――――――
再開午後3時50分
○議長(鈴木喜明)休憩前に引き続き、会議を再開し、一般質問を続行いたします。
(「議長、13番」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)13番、酒井隆行議員。
(13番酒井隆行議員登壇)(拍手)
○13番(酒井隆行議員)一般質問をします。
初めに、地籍調査事業について質問をいたします。
現在行われている地籍調査事業は、平成22年第2回定例会で提出された陳情、小樽市における地籍調査の実施方についてが採択された経緯があると認識をしております。
地籍調査事業に先行して、平成24年度には、国の事業である都市部官民境界基本調査が行われ、国が経費を全額負担し、官民境界に関する基礎的な情報整備と必要な測量作業を実施して図面等にまとめています。このデータを受けて、平成26年度から小樽市で地籍調査が開始されました。
地籍調査をする主な目的については、地籍調査が行われることにより登記簿が修正され、地図が更新されるため土地の境界が明確となり、境界トラブルの防止、土地取引の円滑化が図られることや自然災害に伴う復旧作業の迅速化が図られるほか、固定資産税算出の際の基礎情報となる土地の面積が明確化されることから、課税の公平性が保たれることなどであります。だからこそ、正確に地籍調査をしていただきたいと考えます。
そこで質問をいたします。この事業をすることによって、主な目的以外に小樽市としてどんなことに今後役立てられるのでしょうか。あわせて、この事業を進めていく上での注意点についてもお示しください。また、この事業のこれまでの経過についてと現在の状況、今後のスケジュールについてもお示しください。あわせて、この事業を進めている住吉町、住ノ江1丁目、若松1丁目の対象者数と現在立会を完了した土地所有者数をお聞かせください。
次に、地籍調査が行われた際、境界を確認できなかったために筆界が未定のまま処理されてしまった土地を筆界未定と言いますが、これまでの地籍調査事業で筆界未定となってしまった事例はあるのか、また、その見込み件数についてもお示しください。また、この事業で筆界未定地となってしまった場合、どのような影響があるのかについてもお示しください。
次に、地籍調査事業は民間に委託して進められておりますが、今年度の委託に関しての入札方法や業者の選定理由はどのようになっているのでしょうか、お示しください。
次に、平成26年度以降、住吉町の地籍調査が行われてきましたが、一部の境界で再検証が必要とのことで、その作業が行われていると聞いています。その後の検証の進捗状況をお聞かせください。また、その検証はどのような方法で行っているのか、経過も含めてお聞かせください。
あわせて、なぜ再検証が必要になったのか、その理由についても説明を願います。
次に、地籍調査事業は用地管理課が担当しておりますが、市民の財産を扱うこの事業には専門性と庁内体制が非常に重要であると認識をしております。
そこで伺いますが、どのような人員体制になっているのか、お聞かせください。また、人員を配置するに当たり、どのようなことを基準として考えているのか、お聞かせください。
次に、都市計画道路について質問をいたします。
平成19年2月、北海道建設部から都市計画道路の見直しガイドラインが発行されております。このガイドライン策定の目的と位置づけについては、長期未着手による地権者の生活や土地の有効利用への影響を考えると、都市計画担当部局においては、これら未着手の道路について常に必要性を検証し、必要な場合は見直しを行っていくことが求められていることから、計画の必要性や事業の実現性などを総合的に点検、検証し、計画の変更、廃止を含めた見直しの基本的な考え方と手順について示されております。また、このガイドラインでは地域特性を考慮し、市や町の主体性を尊重した見直しが進められるよう、取りまとめられております。小樽市内には都市計画道路として認定されてから40年以上経過しても整備されていない道路もありますが、市は、このガイドラインに沿って一刻も早く見直しをする認識はありますか、伺います。
次に、小樽市内の未整備の都市計画道路について、その路線数と延長、あわせて、この先10年以内に整備事業計画がある路線数と延長をそれぞれお示しください。また、10年以内に整備が完了しない路線について、どのような理由で整備ができないのかについてもお示しください。あわせて、過去10年間において、都市計画道路の整備路線数と延長もお示しください。
次に、市内の都市計画道路について、人口減少や社会情勢の変化に伴い交通状況が変化した計画道路もあると認識しておりますが、どのように認識していますか、お示しください。また、これらのことを考慮した調査などはされていますか。お答えください。
最後に、今シーズンの除排雪について質問をいたします。
平成29年第1回定例会では、同年1月5日にバス路線である緑第二大通りの幅員が狭くなり、バスの運行ができず市民生活に大きな影響を与えたことについて、大きな問題となりました。このことについて、一般質問や予算特別委員会での答弁では、今後このような事態を避けるためにも、バス会社と情報共有を密にするとのことでありました。今シーズンについては、どのように情報共有をしていたのでしょうか。頻度と回数も含めてお示しください。
次に、本年2月1日の市長定例記者会見では、市の除排雪については以前より改善が進んでいる、市民からも改善されているといった声を相当数直接聞いていると答弁をされておりますが、相当数とはどれぐらいなのでしょうか。バス路線でバスが運行できなくなり、昨年は約4,000名の市民に何らかの影響がありましたが。その人数よりも上回っている数の声なのでしょうか。お答えください。
次に、本年2月2日、山手中通線で路線バスが運行不能となる事態となりました。運行不能となったことにより、市民生活にどのような影響を与えたのか、お答えください。また、昨年も聞きましたが、責任の所在は誰にあるのかもお答えください。また、バス路線でバスの運行ができなくなった原因は昨年と同じなのか、それとも昨年とは違う原因があるのか、お答えください。
さらにこれらのことも含めて質問をしますが、昨年とことしを比べて除排雪は改善されていると認識していますか、お答えください。あわせて、改善されている点と具体的な地区をお示しください。
次に、バスの運行ができなくなったことを確認したのはいつですか、お答えください。また、このことを確認して、市長はどのような対応をしたのか、お答えください。
次に、市の除排雪が原因でバスの運行ができなくなったことについて、市長は市民の皆様に対してどのような思いをお持ちでしょうか、お答えください。また、その思いを直接市民の皆様にお伝えするお考えはありますか、お答えください。除排雪に対する市長の考えを変えなければ、再び同じことを繰り返し、多くの市民の皆様に多大な迷惑をかけることになります。
(「そうだ」と呼ぶ者あり)
市長は、このことについてどのような認識をお持ちですか、お答えください。
市長は、昨年同様、バス路線でバスの運行ができなくなり、市民生活にどのような影響があったのか、バスの利用者である市民の皆様から直接声を聞く努力をしたのか伺います。
また、これまでも議会で答弁していましたが、辻立ちも市民の声を聞く公務の一環なのであれば、バスが運行できなくなったこの日こそ、バス停留所に立って直接市民の声を聞くことが最優先される市長としての公務であると考えますが、この日の市長の公務状況とあわせて見解を伺います。
これらの市民の切実な声を市長はどのように聞き取るのでしょうか、お答えください。
以上、再質問を留保し、質問を終わります。(拍手)
○議長(鈴木喜明)説明員の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)市長。
(森井秀明市長登壇)
○市長(森井秀明)酒井隆行議員の御質問にお答えいたします。
初めに、地籍調査事業について御質問がありました。
まず、地籍調査事業の効果などにつきましては、地籍調査を行うことにより土地所有者にとっては境界が明確になることで、境界トラブルの未然防止、土地の有効活用の促進、その他登記手続のさらなる簡素化、費用縮減が図られ、行政にとっては公共物管理の適正化やGISによる多方面での利活用が期待されるものと考えております。また、調査を進めていくに当たっては、市民の財産を扱う事業であることから、土地所有者に事業の趣旨及び目的を理解していただくことが重要となっております。
次に、これまでの経過等につきましては、平成24年度から国による都市部官民境界基本調査を、住吉町、住ノ江1丁目、若松1丁目、堺町の一部を対象に実施し、本市においてはその成果をもとに平成26年度から地籍調査事業を始めたところです。
現在、住吉町において地籍図及び地籍簿を作成しているところであります。また、地籍調査事業の今後のスケジュールについては、平成40年度を目標に事業を終了したいと考えており、平成30年度から2カ年で筆界確認案の作成を終えた住ノ江1丁目、若松1丁目の地籍図及び地籍簿の作成に向けて作業を行い、その後、他の地区も順次調査を実施してまいりたいと考えております。なお、事業の対象者数及び現在立会が完了した土地所有者数については、相続等で変動する可能性がありますが、現在住吉町で285人、住ノ江1丁目で180人、若松1丁目で129人を対象としており、これまで立会が完了した土地所有者数は住吉町の247人となっております。
次に、筆界未定の事例等につきましては、本市にとって地籍調査事業が初めての取り組みであることから、筆界未定の事例はなく、また現在実施している事業においても立会確認中であり、見込み件数はお示しできません。また、筆界未定地になった場合、分筆、合筆、地目変更、地積更正ができなくなり、売買や抵当権の設定が非常に難しくなり、この解消を図るためには当事者による測量を含めた手続が必要となるものと認識をしております。
次に、今年度の入札方法や業者の選定理由につきましては、入札方法は、この業務は国土調査法に基づく地籍調査において、一筆地調査を実施することにより、境界の明確化を図るものであり、実施に当たっては土地所有者等に不信の念を抱かせるような行為がないように留意する必要があることから、不誠実、不信用な業者が参加するおそれがないように、指名競争入札の方法で行ったものであります。また、業者の選定につきましては、小樽市指名競争入札参加資格者名簿の測量に登録がある市内業者のうち、測量士と測量士補を合わせて2名以上有する業者としたものであります。
次に、一部の境界での再検証につきましては、土地所有者に境界の立会を求めたところ、土地所有者から本市の筆界確認案に疑義があるとの申し出があり、測量資料の提示もあったことから再検証を行ったものであります。また、検証の方法についてですが、提示された測量資料と本市の筆界確認案との比較検証を行い、現在土地所有者と協議をしていく予定であります。
次に、人員体制につきましては、当該業務は測量委託の発注や他官庁との協議などがあることから、土木技術職の主査を1名配置しております。また、人員を配置する基準については特にありませんが、必要に応じて人員配置をしていきたいと考えております。
次に、都市計画道路について御質問がありました。
まず、都市計画道路の見直しにつきましては、都市計画道路は交通へのアクセスを確保するという基本的な役割だけではなく、土地の骨格や近隣住区の外郭形成、歩行者の安全確保、防災などにも寄与する空間といった多様な機能をあわせ持っておりますが、財政上の制約などもあることから、整備には長期間を要するのが一般的であります。しかし、長期にわたって未整備の路線があることは大きな課題と認識をしているところでありますが、見直しに当たっては将来自動車交通需要量の推計や変更理由等の明確化、住民の合意形成などに十分留意して行うことが必要であり、また、手続には都市計画審議会へ諮るなど一定程度の時間を要するものであります。まずは、来年度から実施する小樽市都市計画マスタープランの策定の中で、都市計画道路の見直しについても検討していかなければならないものと考えております。
次に、未整備の都市計画道路の路線数と延長につきましては、平成28年度末で未整備または一部未整備の路線数は39路線、合計延長は約62キロメートルであります。また、この先10年以内に整備事業計画がある路線は、高速道路などの動向もありますが、現在のところ整備を予定している路線はありません。
次に、10年以内に路線整備が完了しない理由につきましては、主に財政上の制約が大きいものと考えますが、本市は商工港湾都市として古くから市街地を形成しており、既成市街地の路線にはそれなりの幅員の現道が存在しており、狭いなりにも使える現道があったことから、既成市街地の路線の整備はおくれていたものと考えます。
また、過去10年間における都市計画審議会の整備路線数と延長につきましては、整備路線は2路線あり、整備延長の合計は約1キロメートルであります。
次に、都市計画道路の交通状況の変化などにつきましては、人口減少や社会情勢の変化などにより、都市計画道路の利用状況や交通量、交通ネットワークなどが変化している路線もあると認識をしております。都市計画道路の見直しのためには、まずはガイドラインを策定する必要があることから、現在現地の状況などを調査しながら路線ごとに路線概要や計画決定時の位置づけ、整備の課題などをまとめた見直し検討路線チェックシートの整理を行っているところであります。
次に、今シーズンの除排雪について御質問がありました。
まず、バス事業者との情報共有につきましては、除雪対策本部はバス事業者からバスの運行に支障となりそうな箇所の情報をいただき、その都度現地を確認し対応するとともに、除排雪の予定をお伝えしております。また、バス路線の排雪などに関しては逐次打ち合わせをしており、昨年度よりも多くの頻度で情報交換を行っておりますが、その回数については押さえておりません。
次に、市民の皆様からの声につきましては、私が市長に就任して以来きめ細やかな除排雪に取り組んで来たところですが、私が出席した各種の会合などにおいて、その数は押さえておりませんので、具体的な数字をお示しできませんが、以前より改善が進んでいるとの声を伺っております。
次に、市民の皆様からの声の件数につきましては、先ほどもお答えしたとおり正確に数を把握しておりませんので、お答えできません。
次に、バスの運行不能による市民生活への影響などにつきましては、山手中通線が金曜日と土曜日の2日間で合わせて12便が運休となったことで、おおよそ100人の市民の皆様に御不便をおかけしたこととなり、その責任は市にあるものと考えております。
次に、バス運行不能となった原因につきましては、昨年度は年明けの1月4日の市のパトロール時点では、バスの運行に支障が生じることはないと判断しておりましたが、1月4日から5日にかけて31センチメートルの降雪があり、除雪作業を行いましたが、バス事業者はバスの走行に必要な幅員が確保されていないものと判断し、迂回運行や運休となったものであります。今年度はこの反省を踏まえ、バス事業者とは昨年度よりも綿密に情報交換をし、運休になった前日もバスの運行に支障となりそうな箇所の情報をいただき、除雪や排雪の予定をお伝えしておりましたが、降雪はなかったもののバス事業者の現場の判断もあり、運休に至ったものと伺っております。
次に、昨年とことしを比べての除排雪の改善につきましては、市内全域においてがたがた路面の解消、ロータリー除雪車を活用した拡幅除雪作業、これまで圧雪管理をしていた除雪第3種路線における除雪作業の試行の拡大などにおいて、改善が図られたと考えております。また、今年度は小樽駅から小樽運河にかけての主要な道路や、小樽駅前広場について観光に配慮した排雪作業の実施も改善点であると考えております。
次に、バスの運休の確認などにつきましては、2月2日午前9時過ぎにバス事業者から除雪対策本部に山手中通線の一部区間が狭くなっており、バスと他の車両の交差が厳しいことから、午前8時55分の始発から運休したとの連絡があり、私は午前中にその報告を受け、運行再開に向け必要な対応を行うように指示をしたところであります。
次に、バスの運休に対する私の思いにつきましては、バスの利用者の皆様には大変御不便をおかけし、申しわけなく思っております。また、市民の皆様に直接このことをお伝えすることはできませんが、今後は路線バスの運行に支障とならないようしっかり除排雪を行ってまいりたいと考えております。
次に、除排雪に対する考えにつきましては、除雪については、パトロールにより各地域の道路状況や除雪作業の実施状況を確認し、がたがた路面の解消やロータリー除雪車を活用した除雪作業をしっかり行うこと、排雪については職員や地域総合除雪業者がパトロールを行い、まずかき分け除雪や拡幅除雪を行い、道路脇に雪山が大きくなり、これ以上の対応が困難になった時点で排雪作業を実施する、一連の手順に沿って判断をすること、これらの対応が適切に実行されれば今回のようなことがなくなると考えておりますので、これらの取り組みを一層推進してまいります。
次に、バスの運休に関する市民の声につきましては、当日は予算調整会議を初めとした打ち合わせ等、終日公務が入っており、市民の皆様の声をその現場において直接お聞きはしておりませんが、運休の報告を受け、運行再開に向け必要な対応を行うよう指示したものであります。
また、除雪対策本部やバス事業者に、このたびの運休に関するバス利用者からの苦情等は寄せられていないことを確認してはおりますが、今後においてはバス事業者に寄せられる市民の声などを情報提供いただき、その声を把握するよう努めてまいりたいと考えております。
(「議長、13番」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)13番、酒井隆行議員。
○13番(酒井隆行議員)再質問をいたします。
まず、地籍調査についてなのですが、当初予定どおりのスケジュールで進んでいるのかということで、これはもう一回確認させていただきたいのですが、当初私が聞いているのは3月中に法務局に登記をされるというようなスケジュールで進んでいたかと思うのですが、当初の予定どおり進んでいるのかということで、これはもう一度確認をさせていただきたいと思います。
それから、登録業者の中から業者が選ばれているということなのですが、その登録業者になるための基準などはあるのか、これについて確認をさせていただきたいと思います。
それと、住吉町の再検証についてなのですが、少しわかりづらかったのでこれをもう一回説明をしていただきたいのと、再検証をしなければの理由についても、これも、答弁があったかなと思うのですが、聞き取れなかったので、わかりやすく答弁をしていただきたいと思います。
それと、庁内の人員体制についてなのですが、基準等はないということで答弁されていたかと思いますけれども、これは本質問の中で聞いていますが、専門性が非常に高いと思いますので、これで本当に問題がないのかなと心配になるのですけれども、この部分について答弁をお願いいたします。
それから、都市計画道路についてなのですが、道のガイドラインの中で市長が答弁されたことは全て書かれています。その上で道のガイドラインでは見直しが必要ではないかということで示されているのですけれども、端的にお答えいただきたいと思います。見直しが必要で、その方向について、何か答弁の中では検討されているだとか、調査が行われているというような答弁もあったかと思うのですが、端的に見直しを一刻も早くやるのかどうか、やれないのか、もしくはやるのか、もしやれないのであればその理由についてもお示しいただきたいと思います。
それから、10年以内に整備が完了しない路線についてということでお聞きしました。その理由については主に財政面の部分が大きいということで答弁をいただきました。であれば、財政面の問題でできないのであれば、やはり一刻も早く見直しをする必要があるのではないかなと思うのですが、これについて答弁をお願いいたします。
それから、除排雪についてです。
昨年も同じような事例がありまして、そのときにも答弁をいただいたということで本質問の中でもお聞きしておりますが、バス会社と情報を密にするということで、今シーズンは昨年よりもその回数が多かった、でも回数は何回かわからないということなのですけれども、それでなぜ昨年よりも多かったという答弁ができるのか、その根拠についてお示しいただきたいと思います。
それと、本当に密に情報共有ができていたのであれば、バスがとまる、バス路線で運行できなくなる事態にはならなかったと思います。このことについて、もう一度答弁をお願いいたします。
それから、これも昨年同じようなことを聞いていました。バスの運行ができなくなったことによって責任の所在は誰にあるのかということで、昨年は市長と除雪対策本部長である副市長ということで答弁をいただいていましたが、ことしは同じことを聞いて、市という、市に責任がありますということなのですが、これは昨年と違うということでよろしいですか。
(「違うわけないだろう」と呼ぶ者あり)
それについてお答えをいただきたいと思います。
それから、バスの運行ができなくなったことによって、市長はどのような対応をしたのかということで、そもそもこの対応が遅かったのではないかなと私は思っています。対応が遅かったということなのか、それとも適切な対応をしていたけれどもとまったのかという部分でもう一度答弁をいただきたいのと、必要な対応をしたということで今答弁をいただきましたけれども、具体的にどのような対応をしたのか、その対応は適切だったのかについてもあわせて答弁を願います。
それから同じく、除排雪に対する市長の考えを変えなければ、再び同じことを繰り返してしまうのではないかということで質問をしたところ、変えるつもりはないというような答弁だったと思います。それはなぜなのか。昨年同様同じことが繰り返されているのにもかかわらず、なぜその考え方を変える必要がないと思っているのか、その認識を伺います。
それから、具体的な地区ということで、駅前というようなお話をされていたかなと思います。それ以外の部分では改善はされていないということでよろしいのでしょうか。私の質問では、改善されている点と具体的な地区をお示しくださいということで、具体的な地区が駅前ということだとすれば、それ以外の部分については今回は改善されていないという理解でよろしいのか、お聞かせください。
それとあわせて、2月2日、運行が中止になりました。今までの議論の中で2月1日にバス会社と協議をしたということでお答えしていたかというふうに思います。その協議の中で除排雪依頼はなかったのかについても確認をさせてください。
それと、市民の切実な声を市長はどのように聞き取るのでしょうかということで、たしか、聞き取ることはできないというような御答弁だったかなと思うのですが、こういう声こそきちんと聞く必要があるのではないですか。
(発言する者あり)
昨年もそうでしたが、昨年も恐らく聞き取りはされていないのかなというふうに思います。ことし、今年度に関しても、こういう声こそ聞き取る必要があるのかなと思いますが、それについての市長の見解を伺います。
○議長(鈴木喜明)説明員の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)市長。
○市長(森井秀明)酒井隆行議員の再質問にお答えをいたします。
私が答弁したこと以外におきましては、担当部長より答弁させていただきますので、よろしくお願いいたします。
私からは、今までの手法で繰り返してしまえばまた再び同じことを繰り返すのではないかと、昨年もバスの運休があって、またことしも起きているのだから、これを続けてしまえば同じことを繰り返すのではないか、考えを改めるべきではないかという御指摘があったと思います。このことにおきましては、先日も答弁させていただきましたとおり、平成26年以前におきましてもバスにおける運休というのは生じていたところでございます。
(発言する者あり)
そして、それに伴い、そのような出来事も含めて私自身、除排雪の改善ということで取り上げさせていただき、それに伴って改善策を一つ一つ取り組んでいるところでございます。
現行におきまして、残念ながら御指摘のように昨年も運休がありましたし、今年度も中央バス側との情報を密にし、連絡のやりとりは行っておりましたが、残念ながら運休に至ってしまったということにおきましては、先ほども答弁させていただいたとおり、大変申しわけなく思っているところでございます。
しかしながら、その改善策がしっかりと実行されれば、これから今回のようなことがなくなるというふうに考えておりますので、もちろん大雪による被害、今年度においては例えば福井県においての豪雪等がありましたけれども、そのような状況が起きてしまえば、ときに運休等は起こり得るかもしれませんが、今年度のような小樽市における雪の状況においては運休が起きないようにしていきたいと私も思っておりますので、これからもその取り組みをより一層推進することで改善策を図ってまいりたいと考えておりますので、御理解をいただきたいと思います。
それともう一つ、私からは、そのような運休があったことに対しての市民の皆様の声をより一層聞くべきではないかという御指摘があったかと思います。先ほども答弁させていただきましたように、その当日において、その場において意見を聞くことはできませんでしたので、その方々の直接的な声は残念ながらお聞きすることはできませんでしたけれども、先ほども答弁させていただきましたように、そのような声を市としてなかなか聞き切れていない、拾い切れていない部分もあると思いますので、バス事業者にもそのような声が寄せられると思っておりますので、そのような声を市としてしっかり情報提供をいただいて、その声も含めて把握をし、これからの除排雪の改善に反映をさせていきたいと思っておりますので、そのような形でそのような市民の声を聞く努力をしていきたい、このように考えているところでございます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)建設部長。
○建設部長(上石明)酒井隆行議員の再質問にお答えいたします。
まず、地籍調査につきまして、スケジュール的なものでおくれているのかという部分なのですけれども、若干おくれている状況にございます。
そして、住吉地区の現在やっている部分につきまして、再検証につきましては、これは先ほど市長から御答弁させていただきましたけれども、土地所有者の方から、我々が示した筆界確認案について疑義があるという形の中で、要は土地所有者が持っていた測量資料との誤差があったと。そういう資料が示されたものですから、それに基づいて市が示した筆界確認案と土地所有者の測量資料において、どこが違うのかという部分に対して今検証をしているというところでございます。
人員体制につきましては、基準はないのでということですけれども、我々もやはり専門性が高い業務だというふうには認識はしております。そういったことも踏まえて職員の研修等も行きながら、そういった知識を持つように実際に行っているところですけれども、実際の人員につきましては、やはり業務量に応じて配置をしたいと考えております。
あと、都市計画道路につきましては、一刻も早くやれるのかどうかということですけれども、これも要は我々も都市計画道路でまだ工事が進んでいない部分について、見直しの必要性というものについては十分認識をしております。ただ、この都市計画道路の決定道路につきましては、やはり認定を受けているという重要性、そしてこれを見直しを図るということはそう簡単にできるものではないものであります。道で示されたガイドラインはありますけれども、ほかの市町村でも、やはり道のガイドラインにのっとってやるのではなく、きちんとおのおの各市町村のガイドラインをつくっております。そういったこともありますので、順を追って見直しを図っていかないといけないと、そういうこともありますので、我々としてはやはり見直しの必要性は考えております。ただ、見直しをするにしてもそういった手順を追っていかないといけないので、そういったものにのっとった形で見直しを図っていきたいと考えております。
続きまして、見直しも、財政負担が大きいということであれば早く見直しをやるべきかということですけれども、これも今御答弁させていただいたとおりに見直しについては考えておりますけれども、そういった手順を踏まなければいけないので、一定の期間は要するものと考えております。
続きまして、除排雪につきましてですが、バス会社と密に情報交換をしているということですけれども、きちんとしていれば運休にならなかったのではということですが、昨年そのバスがとまったというのは、我々本部で現場確認をして大丈夫ではないかという判断、そして中央バスの判断が違ったと、そういうこともありましたので、今年度につきましては事前に情報を、そういうことがあるから情報交換をするのではなくて、その都度中央バスに御連絡をしながら、どういった状況なのかというふうには確認はさせていただいております。そういうこともあったものですから、回数についてはお示しはできないという形で御答弁させていただいたところではあります。
(「何のためにしているの、そうしたら」と呼ぶ者あり)
あと、責任の所在につきましては、昨年の答弁でも一応、責任は市にあるという形で御答弁をさせていただいたことはあります。ただ、もしかしたらその再質問か再々質問の中でそういった答弁があったのかと思いますけれども。ただ、基本的には同じ考えで、今回は市と答弁させていただきましたけれども、やはりこれは市長と私、本部長なのかなというふうには考えてはおります。
あと、バスの運行ができなかったことに対する、対応が遅かったのではないかと。その対応が適切であったのかということですけれども、これにつきましては、運休する1日前に連絡がありまして、我々市も排雪の予定日はお知らせをしたところであります。そのときに関しては中央バスからは特段排雪依頼の部分はなかったところであります。それで翌日、実際に現場の判断の中でやはり運休になったということで、実際に指摘されたところについて我々が実際に現場の作業に入ったというところであります。
あと、改善されたことにつきましては、この特定の箇所が改善されたということではないので、今回、昨年と違って観光に配慮した部分もありますので、そういったところについてはある程度昨年と比較して改善されたところをお示ししましたけれども、ただ全体的に改善されたところは、特定というところではなくて全体的な部分である程度改善をされたという形で御答弁をしたところであります。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)財政部長。
○財政部長(前田孝一)私から、地籍調査事業の中の委託業者の登録の関係でございますけれども、これは財政部で受けてございます小樽市指名競争入札参加資格者名簿でございますが、平成29年から30年、現在受けてございますけれども、その登録されている業者ということでございます。当然、測量業務につきましても登録要件はございますけれども、この資格者名簿はたくさんの業態がございまして、私、現在、測量業務に関しての細かい登録要件については持ち合わせてございませんので、後ほど担当を通じて示させていただきたいと思います。
○議長(鈴木喜明)説明員の方は、もうありませんか。
何点かというか、抜けているところ、答弁漏れだと思いますので、お聞きをします。
まず、これは答えたことになるのかあれですけれども、バス業者と協議を密にすると言って、多かったと答弁をしたのに、数えていないのになぜわかるのかということですね。それが、多かったのですという言い方だけだったのだけれども、数えていないのになぜ多かったと言えるのかですね。
それから、2月2日の中央バスの運行中止の件で、2月1日にバス会社と協議をしたときに除排雪依頼がなかったのか。
(「これは答えました」と呼ぶ者あり)
そうですか。
そうしたら、今の件、もう一度答えてください。
(「ちゃんと根拠を持って言ってくれないと、思ったではだめですよ」と呼ぶ者あり)
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)建設部長。
○建設部長(上石明)申しわけございません。その中央バスとの協議を密にするということがなぜ多いと言えるのかということですけれども、これにつきましては今回、ほかのバス路線についてもバス事業者と事前に各バス路線について、ここの部分は排雪とかここは危険だという部分をお互いに情報交換をさせていただいております。ですから、そういった意味においては昨年よりはきちんと全体的には協議といいますか中央バスと情報交換はしているところであります。
(発言する者あり)
○議長(鈴木喜明)酒井隆行議員に申し上げます。答弁漏れがありましたら御指摘ください。
(発言する者あり)
(「議長、13番」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)13番、酒井隆行議員。
○13番(酒井隆行議員)再々質問です。
今の建設部長の答弁は非常に曖昧な答弁だったというふうに思います。多いという言葉を使っている以上、数値できちんと示していただきたい。昨年よりも多かったのであれば数値できちんとあらわしていただきたいと思います。感覚的なお話をされても理解ができないので、その点もう一回答弁をしていただきたいと思います。
それと、バスの運休について、市長からの答弁で、今後改善策をとっていくというような答弁があったかと思います。その具体的な改善策についてお示しいただきたいと思います。
それから、地籍調査について、スケジュール的に若干おくれているということなのですが、若干とはどれぐらいなのでしょうか。これも数字的にお答えいただきたいと思います。例えば1週間なのか1カ月なのか。
それから再検証について、誤差ですとか疑義ということでその再検証が行われているということなのですが、これはそもそもなぜ誤差が生じているのかについて、これもお答えいただきたいと思います。
それから、同じく地籍調査について、先ほどの答弁の中で、知識について、専門性が高いので知識は必要だと。これは研修をしながらやっているみたいな答弁だったのですけれども、これはもう事業がスタートしているのに、職員が研修をしながらその事業に対応できるのでしょうか。これは、そもそも始まるときにはもう専門性の高い職員がいてスタートしていかなければいけないのに、もう事業がスタートしているにもかかわらず研修をしながら対応をしているという答弁だったので、これについてもう一度答弁をいただきたいと思います。
それから、都市計画道路についてです。何か北海道のガイドラインもそうなのですが、各市町村で独自のガイドラインをつくって進められているというような答弁だったと思います。小樽市には現在、あるのでしょうか。そのような答弁をされたのであれば、もう既にあると理解できますけれども、これについて現在あるのか、これから検討してなどという話にはならないですよ、このような答弁をしておいて。当然あると私は理解したのですが、これについて。それと、もし仮にその小樽市のガイドラインがないのであれば、これはいつどのように作成されるのか、これについてスケジュールも含めて答弁をいただきたいと思います。
少々順番がばらばらになりましたが、地籍調査の部分で、研修、地籍調査の研修をしながらということで、この研修内容の具体的な内容についてもお示しいただきたいと思います。
それと、これも順番がばらばらになりましたが、バスの運休について、バス会社と密にという表現をされておりましたが、市からバス会社に対して、バス路線の状況について、状況はどうかという問いかけをしたのかについてもお答えいただきたいと思います。
(「どうやって連携を密にとっているかということです」と呼ぶ者あり)
(発言する者あり)
○議長(鈴木喜明)説明員の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)市長。
○市長(森井秀明)酒井隆行議員の再々質問にお答えをいたします。
私が答弁したこと以外は、各部長より答弁させていただきます。
私からは1点、バスが運休するようなことのないように、それに対して再び同じことを繰り返さないためにどのような改善策を行ってきたのかということで御質問があったかと思います。今までも答弁をさせていただきましたけれども、まず、パトロールの強化について行ってきているところでございます。また、そのバス路線も含めて道幅をとれるようにするがために、除雪の強化の一環としてロータリー除雪車を活用した除雪についても導入をし、取り組み始めているところでございます。
また、これから建設部長からも答弁いたしますけれども、今までの中央バスとの連携の中で、今まで以上に密にということで答弁させていただいておりますが、その現場状況も含めて中央バス、運行会社とその状況についての情報共有をやはり高めていく必要性があると思っているところでございます。このようなことをより一層取り組みを進めていくことによって、バス路線において運休等にならないようにしていかなければならない、このように考えているところでございます。
(「パトロールの経費をかけるより排雪したほうが早いんじゃないの」と呼ぶ者あり)
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)建設部長。
○建設部長(上石明)酒井隆行議員の再々質問にお答えいたします。
バス事業者とのやりとりといいますか、感覚ではなくて数値で示していただきたいということですけれども、申しわけありませんが、実際に何回かについてはお示しはできません。ただ、繰り返しになりますけれども、昨年のことを踏まえまして、市内のバス路線全体について、ほかの路線につきましてもお互いに情報共有を図りながら、バスが運休しないような形で道路状況がどうなのかということについては情報交換をしておりますので、感覚的に答弁しているわけではなくて実際にそういったことを含めて多く情報交換はしているというところであります。
(発言する者あり)
次に、地籍調査につきまして、今回誤差がなぜ生じたのかということですけれども、今回の地籍調査につきましては、都市部官民境界基本調査という、国が街区基準点をある程度設定をしていただきました。それに基づいて今回うちは案をつくってお示しをしております。それと、やはり今所有者が個々で測量しておりましたので、そこの部分でやはり誤差が生じてきているというものであります。
先ほど、職員の件で、専門性が高いのに研修をしながらということだったのですけれども、基本的にこの職につきましては土木職員を配置しております。ただ、どうしてもこういった確かに専門性の高いものなので、研修等の部分は必要にはなってくるのではないかと思っております。ただ、全体に知識がない状態で業務に当たっているわけではありません。そういった意味では、さらに今の知識を高めるための研修という形になっております。ただ、今ここで研修の中身を聞かせていただきたいと言われたのですけれども、今ここで私も資料を持っていないのでお答えはできません。
都市計画道路の見直しにつきましては、あるのかということですけれども、現在はありません。であるのであればいつという形ですけれども、基本的にこれから都市計画マスタープランをつくっていきます。その中できちんとそういった都市計画道路の見直しをするという形、位置づけになっていくのかと考えております。それを踏まえた形でガイドラインの設定になるのかなというふうに考えておりますので、具体的なスケジュールは現在お示しはできません。
あと、申しわけございません、地籍調査でおくれている部分なのですけれども、現在、登記につきましては平成30年9月を目標に取り組んでいるところであります。
(「研修内容を示せないのでは答弁にならないではないですか」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)説明員の方に申し上げます。以上ですか。
地籍調査の件で、住吉町の再検証について、具体的な内容はということを聞いていると思います。
それとバス路線、バス会社、密というその内容ですか、そういう内容を聞いていたということですね。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)建設部長。
○建設部長(上石明)申しわけございません。地籍調査の具体的な検証ですけれども、繰り返しになりますが、要は土地所有者が持っている測量の現在の現場の地点と我々がお示ししましたところに誤差が生じてきていると。そういったもので今回所有者からそういった測量の資料が提出されましたので、今そこと突き合わせをしながらどういった調整を図っていくのかという形で今協議をしているところでございます。
あと済みません、バス事業者とどのような問いかけとしているのかということですけれども、これにつきましては、バス事業者と、我々がその路線について示しまして、運転手から直接、実際にどこが危険なところといいますか、運行に支障があるのかというところを聞き取りしております。そういった中でそう聞いたものに対して我々は対応しているところであります。
○議長(鈴木喜明)酒井隆行議員、よろしいですか。
(「答弁漏れだと思います」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)では、答弁漏れを指摘してください。
○13番(酒井隆行議員)若干おくれているという答弁だったと思います。私が聞いているのは、若干とは、どれぐらいおくれているのかという部分について答弁がなかったかなというふうに思いますので、お願いしたいと思います。
○議長(鈴木喜明)建設部長、どのぐらいおくれているかということです。本来の計画に比べてと。そういうことも言ってくださいということです。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)建設部長。
○建設部長(上石明)半年ほどおくれているところであります。
○議長(鈴木喜明)よろしいですね。
(「議長、13番、議事進行について」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)13番、酒井隆行議員
○13番(酒井隆行議員)今、答弁漏れはありませんでしたが、今のやりとりの中で、建設部長が研修についてということで答弁をされておりました。研修を行っているという発言がありました。その研修の内容について示してくださいということでお伺いをしたのですが、その内容は今示されないという御答弁をいただきました。このことについて、研修されているのであれば研修の内容をお示しいただかないと質問としては成り立たないのかなと思いますので、議長の裁きをお願いしたいと思います。
○議長(鈴木喜明)今、酒井隆行議員から、先ほど聞いた研修の内容を聞いているのに、今その資料を持ち合わせていないのでここで答弁はできませんという建設部長のお話がありましたけれども、若干の時間をとればその資料はお持ちになれますか。
○建設部長(上石明)はい。
○議長(鈴木喜明)どのぐらいでですか。
○建設部長(上石明)5分くらいで。
○議長(鈴木喜明)そうしたら、済みませんけれども、この場で今持ってくるということでありますので、五、六分ということなので、お待ちください。では、取りに行ってください。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)建設部長。
○建設部長(上石明)申しわけありませんでした。研修についてですが、毎年北海道が主催をしている地籍調査事業説明会で3日間の研修がありまして、その中で、要は事業の作業手順とか工程管理等の手法を取得して、きちんと委託業務をしておりますので、そういったふうにチェック機能が怠らないような形で研修をしているというところであります。
(「それは何回」と呼ぶ者あり)
(発言する者あり)
○議長(鈴木喜明)酒井隆行議員に申し上げます。それは、先ほどは研修の内容ということでしたので、今の答弁で済ませていただきたいと思います。よろしいですね。
酒井隆行議員の一般質問を終結いたします。
(「議長、7番」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)7番、高野さくら議員。
(7番高野さくら議員登壇)(拍手)
○7番(高野さくら議員)一般質問をします。
初めに、市道のロードヒーティングについて伺います。
小樽は、山や海に囲まれ自然豊かではありますが、その一方で坂も多く、冬期間になれば降雪量も多くて道路の路面が凍結し、車が坂を上れなくなるなど、安全対策をしなければ事故などの危険が高くなる地域でもあります。そのため、坂のまち小樽にとってはロードヒーティングは住民の安全を考えても重要なものになってきます。
そこで伺いますが、ロードヒーティングの新設及び更新基準はどのようなものがありますか。小樽市にはロードヒーティングの更新計画がありますが、現在の更新の進捗状況はどのようになっておりますか。小樽市内には133路線232カ所のロードヒーティングが設置されています。そのうち完全に現在とめられているのは10カ所で、一部、部分的にとめられているのは126カ所となっています。近年はロードヒーティングの設置後のランニングコストやスタッドレスタイヤの性能が向上したことを理由に実際に設置している部分もとめている状況です。老朽化した部分や故障した部分などは修繕して更新は行うけれども新設はしないという方針だと聞いています。部分的または完全にとめている部分はどのような理由や経過から停止に至っているのでしょうか。また、近隣の住民の聞き取りや交通状況の調査などは行っているのでしょうか。停止させた後に事故が起こった市道や、住民、タクシーの運転手などから停止させないでほしいという要望はこれまでなかったのでしょうか。長橋5丁目にある平尾通線は、勾配20%の急な坂です。この坂道は長橋5丁目から長橋1丁目の通りに信号なしで抜けられる道路であり、近隣住民の方々が最重要道路として使用している道路です。この坂は過去にはロードヒーティングがされておらず、車が滑って線路まで入ったりすることもあり、住民運動によって坂の3カ所にロードヒーティングが設置されたものの、坂の一番上の部分に当たる長橋5丁目26番から17番にかけてロードヒーティングが設置されておらず、ロードヒーティングが設置されている部分と設置されていない部分の段差がひどくて車が壊れそうという声や四駆ではないタクシーなどは車が上っていく途中で上れなくなり、タクシーを利用した方からは坂道をタクシーが上り切ることができず、坂の途中で上下を繰り返してようやく上ることもあって怖い思いをしたとのことです。そのため、坂の上のこの部分だけではロードヒーティングを設置してほしいという近隣住民からの要望が上がっています。住民の安全を確保するためにせめて坂の一番上に当たる部分だけでもロードヒーティング化を求めますが、市長の見解を伺います。
また、旧北手宮小学校付近の梅ヶ枝町38番百花園通線では勾配が急な坂で毎年冬の時期になれば四駆の車でも上ることができず、民家や電柱に車が突っ込むこともあり、近隣住民の方が毎年のように家を修理、また大変な思いをされていると聞いています。ことしの冬に目撃しただけでも2件ほど事故が起きて、警察が来ることや車が滑ってタイヤが排水溝に入り抜けなくなり近隣住民で助けることもしょっちゅうだと聞きました。市長はこのような住民の声に対し、どのように認識されていますか、お答えください。
ロードヒーティングされていない勾配のきつい坂はどのような対策がこれまでされてきたのでしょうか。このような市道箇所が市内にはまだまだあると思いますが、今紹介した2カ所の坂は車だけの問題ではありません。歩行者にとっても安全に坂をおりることができるかどうかで冬期間の生活も激変します。ロードヒーティングが入っていない急傾斜地付近に住んでいる方の共通点では、坂道が怖くて冬期間は外出を控えてしまうということです。どんなに新しい靴に変えても転倒してしまうから、怖くて自分で買い物に行くことができない、病院に行くにも大変、タクシーを利用しようと思っても家の前まで行けないので下までおりてきてくださいと言われる、宅配サービスや通販で過ごしている方や、近くで町会の催し物をしていても目の前の坂道をおりることができず、行きたいけれども我慢しているなど、多数の方から聞きました。坂道を安全におりることができれば、歩いて外出することも苦労ありませんが、外出を控え、遠回りをして用事を足さざるを得ない状況があるわけです。このような状況があることについて、市長はどう思いますか。
路面状況が悪くなれば大事故が起こる可能性もあります。高齢者、障害を持った方、子供など、安全に坂を上り下りできるように、安全対策について市長に見解を求めます。
次に、保育に関してお伺いいたします。
保育料についてです。
道の多子世帯の保育料を軽減する制度創設に伴い、今年度から年収640万円相当未満で3歳未満の第2子以降については、市内でも保育料は無償になりました。この制度の対象人数はどれぐらいいたのでしょうか。現在、道の制度が適用される方は上の子供の年齢にかかわらず、3歳未満の子供であれば第2子の保育料は無償になりますが、道の適用にならなければ保育料は大きく変わります。例えば、世帯収入が640万円未満で上の子供が小学校1年生、2人目が2歳、保育所の利用の場合であれば、道の制度の適用になり保育料はゼロ円となりますが、世帯収入が640万円相当以上になれば同じ年齢の場合でも2人目の保育料は第1子の保育料の計算になり、月々の保育料は4万円以上になります。同じ年齢の子供でも、世帯収入や上の子供の年齢で保育料が変わってくるということになります。上の子供や年齢や世帯の収入によって保育料が変わることに対して、市長の認識をお聞かせください。
道の制度は年収制限があるため、適用されない方がいます。小樽市として多子世帯の子育て支援として年収制限なしで第2子からの負担軽減を図ることを検討していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
国の制度で、住民税非課税世帯であれば、上の子供の年齢や所得にかかわらず第2子以降の保育料が無料になります。本来、子育て支援と考えれば国の制度で所得や子供の年齢にかかわらず無料になるようにするべきと考えますが、市長の見解をお聞かせください。
以前、階層区分について質問をしました。一段階層が上がるにつれて保育料の負担が大きく変わってきます。国の制度で2人目の保育料が半額になるといっても、例えばD2の階層の方で標準時間の保育を利用している方、1人目が5歳、2人目が4歳の場合になれば月々の保育料の支払いは3万円の保育料になります。階層が一つ上がってD3の階層になると3万7,200円になり、7,200円も増額になります。住民税所得割の金額が1円でも変われば階層が上がったり下がったりするわけです。小樽市では階層区分が17ですが、江別市では23階層に細分化して階層区分が一つ上がっても保育料が急激に上がらないようにしています。小樽市でも細分化をして階層が上がっても保育料が支払いやすいようにするべきではありませんか、お答えください。
次に、認可外保育施設について聞きます。
今年度、市内の認可外保育施設に通っている子供は何人いますか。認可外施設は最初から希望して入る場合もありますが、認可保育所に入れず、やむを得ず入るという場合もあります。認可施設に入れず認可外保育施設に入らざるを得なかった方は、道の制度の対象にはなりません。市長はこのようなことをどのように認識していますか。旭川市では、認可外保育施設に通う子供に対し、独自で最大2分の1の保育料軽減を実施しています。小樽市でも行うべきではありませんか。お答えください。
最後に、入所待ち児童についてです。
2016年3月1日で76名、2017年103名、2018年2月現在で35名が第3希望まで保育所を希望しても入所できない状況があります。先日、共産党に4月から仕事復帰するため保育所に希望をしても、第3希望まで出していたから入れると期待していたのに、全て入所できませんと言われて困っているという相談がありました。その方は後日保育所に入ることができましたが、待っても入れないということで職場を退職し、申し込みを諦めてしまう方も少なくありません。第3希望まで出しても入所できないことに対して、市長はどう思っているのでしょうか。
昨年の第4回定例会の厚生常任委員会で待機児童の解消について、子ども・子育て支援新制度へ移行する幼稚園や認定こども園などの保育所もこれからふえるだろうと、保育ニーズに対する定員不足は2018年度には解消するという委員会報告でした。委員会質問の答弁でも、企業型保育もふえているから定員不足は解消されるという答弁でした。昨年の4月から3歳未満の保育所を希望する子供のニーズが高いことから、公立保育所の3歳以上の子供の定員を少なくして3歳未満の定員をふやしたことで、昨年から比べたら3歳未満の入所待ち児童は減りました。しかし、現在も入れない状況が続いています。保育所入所待ち児童の解消は、認可保育所をふやして解消することが原則です。認可外保育施設が希望すれば認可保育所へ移行したり、保育士の確保や資格取得を支援したりするなど自治体が責任を持って子供の命と安全が守れるようにするべきだと考えますが、見解を求めます。
以上、再質問を留保し、質問を終わります。(拍手)
○議長(鈴木喜明)説明員の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)市長。
(森井秀明市長登壇)
○市長(森井秀明)高野議員の御質問にお答えをいたします。
初めに、市道のロードヒーティングについて御質問がありました。
まず、ロードヒーティングの新設及び更新基準につきましては、本市では、平成16年度を最後に車道のロードヒーティングの新設は行っておりませんので、新設の基準はありませんが、更新の基準につきましては、稼働開始後16年以上経過したもので、バス路線または自動車交通量が12時間当たり3,000台以上かつ道路勾配が15%以上の施設が更新の対象となっております。
次に、ロードヒーティング更新の進捗状況につきましては、更新計画では、平成21年度から平成31年度までの期間で27カ所の施設、延長にして約2,691メートルを対象として更新事業を行っており、平成29年度現在で11カ所の施設、延長にして約1,607メートルの更新を完了しております。
次に、ロードヒーティングの停止の理由などにつきましては、現在、市内の232カ所にロードヒーティングを設置しておりますが、維持管理経費の増大が課題となり、スタッドレスタイヤの性能が向上したことや砂散布などで安全が確保できる範囲で部分停止や全面停止を行ってきたものであります。また、停止に当たっては、地域別の除雪懇談会でお知らせするとともに、特に影響がありそうな箇所については近隣住民への個別周知などを行っておりますが、交通量などの調査は行っておりません。
次に、ロードヒーティング停止後の事故や要望につきましては、ロードヒーティングの停止は試行として一部停止を開始した平成12年度以降、車両の走行の安全を確認しながら平成25年度まで段階的に停止面積を増加してきておりますが、一部停止や全面停止に起因する事故が発生したという記録はなく、近年は新設の要望はありますが停止部分の復活を求めるような要望等は特に寄せられてはおりません。
次に、平尾通線のロードヒーティングの新設につきましては先ほどもお答えしたとおり、現在本市ではロードヒーティングの新設は行っておりません。しかしながら、当該路線は砂まき路線となっておりますので、除雪や砂散布により安全確保に努めてまいりたいと考えております。
次に、急坂道路沿いにお住まいの方からの声につきましては、冬期間においても交通の安全を確保することは重要であると認識しており、凍結路面対策として必要な箇所に車両や人力によって砂を散布したり、砂箱を設置して対応しております。また、砂まきボランティアとして市民の皆様に自宅周辺道路の砂の散布に御協力をいただいているところであります。
次に、ロードヒーティングが設置されていない急坂道路の凍結路面対策につきましては、パトロールを行い砂を散布しているほか、市民の皆様や警察等から要請があった際にも迅速に対応しているところであります。また、除雪懇談会等を通じて町会の皆様から砂の散布に関する御要望をお聞きしております。今後ともパトロールを強化し、凍結路面対策に努めてまいりたいと考えております。
次に、ロードヒーティングが設置されていない急坂道路につきましては、歩行者の安全確保は重要であると考えており、通常の凍結路面対策のほか、これまで圧雪管理を基本とする除雪第3種路線の一部で一定の降雪量による除雪作業や歩行空間を確保するための除雪作業を試行するなど、歩行者の安全確保に向けた取り組みを進めているところであります。
次に、急坂道路での高齢者などへの安全対策につきましては、パトロールを強化し、適切な凍結路面対策に努めるとともに、除雪第3種路線での除雪作業など有効な施策に取り組んでまいります。
次に、保育に関して御質問がありました。
初めに、保育料についてですが、まず、北海道の多子世帯の保育料軽減に係る本市の対象人数につきましては、平成29年11月時点で209人となります。
次に、子供の年齢や世帯の収入によって保育料が異なることに対する私の認識につきましては、保育料の算定に当たって財政上の制約がありますが、子育て世代の経済的負担を軽減することにより、このまちの子育て世代が安心して子供を生み育てられる環境づくりを行い、少子化対策に最大限の効果を発揮するためには、年齢や世帯の収入にかかわらず保育料軽減の対象となる制度設計が望ましいものであると考えております。
次に、本市が独自に収入制限なしで第2子から負担軽減を図ることを検討することにつきましては、保育所や認定こども園の保育部分を利用する第3子以降の保育料を本年9月から年齢や年収にかかわらず、市独自で無料化することを予定しております。また、さらなる市独自の軽減策については、財政的な課題などから第3子以降の無料化を試行して、その効果等を見定め判断をしていきたいと考えております。
次に、保育料の無料化は本来、国の責任において実施すべきであるとの御意見に対する私の見解につきましては、国においても持続的な経済成長をなし遂げるために幼児教育の無償化を含めた人づくり改革を政策の柱に据える新しい経済政策パッケージを昨年12月に決定されたところであり、国の責任において着実に保育料の無料化が推進されることを期待しております。
次に、本市でも保育料の階層区分を細分化すべきとの御意見につきましては、国の保育料の階層区分の上限額設定においては8階層に区分されているところを、本市では17階層に区分しております。また、階層区分の細分化に伴う影響を見きわめる必要があることから、階層区分の見直しについては慎重に判断すべきと考えております。
次に、認可外保育施設についてですが、まず市内の認可外保育施設を利用している子供の人数につきましては、市外在住の子供を含んだ人数になりますが、平成29年4月時点で202人となります。
次に、認可外保育施設に入らざるを得なかった方が北海道の保育料軽減制度の対象にならないことに対する私の認識につきましては、認可外保育施設に入所する方は認可保育所に入所できなかったため入所する方もおられますが、勤務先の病院内保育施設や事業所内保育施設など、みずから希望して入所する方もおり、さまざまな事情がありますが、希望をする認可保育所に入所ができず認可外保育所施設に入らざるを得なかった場合については認可保育所と同様に北海道の軽減制度の対象にしていただきたいと考えております。
次に、他市が実施している認可外保育施設の保育料軽減策を本市でも実施すべきという御意見につきましては、本市におきましては、本年9月から第3子以降の保育料無料化を実施することを予定しており、少子化対策として今後も保育料の軽減が望ましいものと考えてはおりますが、現状では財源に限りもあることから御提案の実現は難しいものと考えております。しかしながら、子供を安心して生み育てることのできる環境づくりについては大切なことと考えておりますので、その環境ができるようにさまざまな可能性について検討をしてまいります。
次に、入所待ち児童についてですが、まず、希望を出しても保育所に入所できない場合があることに対する私の見解につきましては、子供を安心して生み育てることができる環境を整えることは、優先的に取り組むべき課題であると認識していることから、そのような方への配慮として、こども育成課に配置している利用者支援専門員との面談などにより、入所希望者のニーズを的確に把握をし、保育所の利用を希望されている方に対して他の保育所を紹介するなどきめ細やかな対応を行うよう努めているところであります。
次に、認可外保育施設の認可保育所への移行等につきましては、認可保育所への移行を希望する認可外保育施設から相談がある場合は、市内の保育需要も勘案し、北海道から円滑に認可が受けられるよう助言等を行い、また、保育士の確保や資格取得を支援するなど必要な施策を行うことで、子供の命と安全が守られ、子育て世代の方が安心して子供を生み育てることができる環境づくりに結びつくことになるものと考えております。
(「議長、7番」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)7番、高野さくら議員。
○7番(高野さくら議員)それでは、何点か再質問させていただきたいと思います。
まず、ロードヒーティングのことですけれども、本市の計画、11カ所の新設が完了しているということだったのですが、そもそも、実際に今、更新が終わっている箇所も目標値には達していないという状況があると思います。そもそもおくれているわけですから、やはりここをしっかりまずやらなければいけないということもあるのですけれども、本当にロードヒーティングされてなくて大変な思いをしているという方も、私が先ほどお話ししましたが、パトロールをするとか砂まきもするという話もあったのですけれども、いや、砂まきもされているわけですよ、されているけれどもそれでも危険な状態だという話なのです。だから、そこをどうするかということだと思うのです。
ほかの自治体では、砂まき以外にも凍結防止剤をまいたりとか、そういうこともされているのですけれども、小樽市として対策というのは、その砂まきとか砂箱を設置するだけしかやらないのですか。凍結防止剤とか、そういうことも検討しないのでしょうか。それ以外も、凍結防止剤以外にも凍結防止というところを考えると、やはりランニングコストがかかるということも話がありました。その中でなかなか新設ができないというお話もあったのですけれども、長橋のほうで言いますと、ここはもう実際に3カ所設置されているわけです。でも、一番上のところが設置されてないために上り切れないという状況も生まれているわけです。そこはぜひ設置を、近隣住民の要望もあります。なかなか買い物にも行けないという話もありますから、そこをぜひ考えていただきたいというふうに思います。
あと、小樽市は多雪地域であり地形的にやはり山坂が多いということはそもそもわかっていることなので、ロードヒーティングもお金がかかるということはそのとおりだとは思うのです。でも、ではどうやってやっていくかということもやはり考えなければいけないことで、登別市とかでは坂道で転倒して危険だということで、ロードヒーティングの整備を望む声があって、CO2の削減の、環境にも優しい温泉街を目指して、宿泊施設などから排出された温泉の水を有効活用して、路面の雪を溶かすロードヒーティングを導入したり、定山渓とかその辺のところでもやっています。温泉の熱を使ったロードヒーティングを行っています。朝里川温泉のお湯は低いということもあって、なかなかそういうのは難しいかもしれませんが、近年では風力発電とか地下水など、そういう自然エネルギーを活用したロードヒーティングの総合的な取り組みでコスト削減を行われたりしている自治体もあるので、小樽市も、コストがかかるから、はい、停止しましょうということではなくて、やはり維持管理するためにも先進的に取り組んでいる自治体の取り組みなども参考にしながら、やはり住民の安全を確保するというふうに前向きに検討していただきたい、そういうふうに思っています。
(「そうだ」と呼ぶ者あり)
先ほど、保育のことに関して言えば、市長がやはり子育て支援もしていきたいという話がございました。小樽市は、合計特殊出生率が全国や全道と比べても低くなっています。それはやはり全国的に晩婚化ですとか進んでいるということもあったり、望んでもなかなか2人目ということは難しいという方も中にはいると思うのです。ですけれども、やはり経済的に大変で2人目は少し考えられないという方も、諦めてしまうという方もいます。安心して2人目を、子育てしやすいようにするためには、多子世帯の負担軽減は必要不可欠だと考えます。石狩市でも、全部の収入制限、全てではないのですけれども、2人目、保育料第2子無料ということもしていますので、その点もぜひ前向きに検討していただきたいと思います。
あと、先ほどのロードヒーティングの項に戻ってしまうのですけれども、すぐに対処できないという場合は、せめてここの箇所、事故が多い箇所、そこに看板を設置して、この先注意が必要とか、そういう看板も設置するということも検討していただきたいというふうに思います。
あと、細分化は難しいという話があったのですが、いや、確かに国よりはやっていると思うのですけれども、まだまだやっているところが多いのです。石狩市もそうです、恵庭市もそうですが、細分化も小樽市より多くしているのです。確かにやるとなったら実務的なことも大変だという部分もあるのかもしれないですけれども、そんなに難しいことではないと思うのです。払わないといけない保育料を細分化するというわけですから、一つでも二つでもふやすことは何ら問題ないというか、そんな難しいことではない、お金もかかることではないというふうに思いますので、これはやはり保育料の、急に収入が上がって保育料がすごく上がって払えないという状況も生まれてしまうので、そこは再度答弁していただきたいと思います。
○議長(鈴木喜明)説明員の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)市長。
○市長(森井秀明)高野議員の再質問にお答えをいたします。
私から答弁したこと以外は、各担当部長より答弁させていただきますので、よろしくお願いいたします。
私からは、現在の小樽市における合計特殊出生率は全国や北海道に比べても低い状態で、その軽減策についてもっともっと踏み込んでやっていくべきではないかという御指摘、御質問があったかと思います。その中で、高野議員からは、他市のように、ほかの保育料の軽減策、今、小樽市でやろうとしている第3子以降の無償化以外にも行うべきだというお話もあったかと思うのですけれども、先ほども答弁させていただきましたが、やはり財源的な限りもあることから御提案の実現は難しいものもあると思いますし、また第2子以降においても市独自で行っていくということは、すぐに行うことは非常に現状においてはハードルが高いというふうに思っているところでございます。
しかしながら、高野議員が御指摘のように子供を安心して生み育てられる環境づくりということは非常に大切であるというふうに思っておりますので、その環境ができるように、どのような可能性があるかということは今後においても検討してまいりたいというふうに思っておりますし、また、国の動向等もしっかり見定めながらその中で市で対応できることが何なのかということも見きわめ、見定めていきたいと思っておりますので、その中で環境づくりをしっかり構築していきたいと思っているところでございます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)建設部長。
○建設部長(上石明)高野議員の再質問にお答えいたします。
まず、ロードヒーティングの関係で凍結防止剤を使わないのかということですけれども、やはり小樽市は雪が多い中、排雪量も大きいと。要はそういう排雪の雪を今一部海にも投げておりますし、あと山にも入れているのですが、そういうことを考えますと、そういった凍結防止剤を使うことによって、環境の問題も出てくるのかなと思っておりますので、これは使うのは難しいと考えております。
二つ目、先ほど3カ所設置しているロードヒーティングの一番上が設置されていないということですけれども、この3カ所の設置につきましては、その3カ所の三つ目のところの方までがそこの利用のために設置をしているように見受けられます。さらに一番上の市民の方につきましては、違う路線の方で道路を使っていただくような形にはなっているのかなというふうに考えておりますので、今新たに一番上部のほうに新たに設置するということは現在は考えておりません。
そのロードヒーティングにお金がかかるので、経費削減のために新しいエネルギーといいますか、そういうものの検討はどうかという御質問ですけれども、今ロードヒーティングですと、小樽市の場合は電気とガスと灯油と三つのエネルギーで分けております。それは本来ならば、いろいろ、電気の値上げ等はあるのですが、できれば一つに統一はしたいと今考えているのですけれども、どうしても設置場所の地形とか箇所によって、どうしてもやはりそこは一つにできないという現状が小樽市の現状なのかなと考えております。
そういった中で、今、議員から御提案があったエネルギーについて、私は以前にその温泉のお湯を使ったという形の部分は私も何かで見たことはあります。ただ、小樽市の今の山坂の中でなかなかそれを使うのは難しいのかなと。また、新しいエネルギーについても、なかなか今すぐできる状況ではないので、現時点では難しいというふうに考えております。
あと、そういう対応ができないのであれば看板等の周知を図っていただきたいということです。もうこれについてはもちろんそのとおりと考えておりますので、現場対応、現場確認をしながら対応できるところは対応していきたいというふうに考えております。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)福祉部長。
○福祉部長(日栄聡)高野議員の再質問にお答えいたします。
私からは、保育料の細分化についてお答えしたいと思います。もう少し細分化すべきではないかということですけれども、他都市の事例も挙げておりましたが、私どもで調べたところ、道内主要10都市を調べたところ、10都市のうちの小樽市は上から4番目に多いというところでありまして、札幌市におきましては12階層、それから帯広市なども14階層となっておりまして、小樽市の17階層に比べると少ないということが一つあります。また、その階層を分けるというのもいいのですけれども、簡単な例で言いますと、一つの階層が2万円、もう一つ上の段階の階層が5万円だったとします。そうしますと一つ階層が上がると3万円ふえる、非常に高くなると感じるかもしれませんが、これを例えば2万円の階層を3分割、5万円の階層も3分割にするということを考えますと、2万円の階層は3分割としますと、普通に考えると1万円、2万円、3万円という階層に分かれます。5万円の階層は4万円、5万円、6万円と分かれます。そうしますと、その2万円の階層、5万円の階層もそうですけれども、2万円の階層のところで3万円の方も出てくると。1万円の方も出てくるのですが、安くなる人も出てくるのですけれども、黙って上がる方も出てくるということで、その辺で慎重に判断してまいりたいと、そのようにお答えしたところでございます。
(「議長、7番」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)7番、高野さくら委員。
○7番(高野さくら議員)再々質問させていただきます。
先ほどのロードヒーティングのことだったのですけれども、温泉のお湯は難しいのではないかという話があったのですが、いや、私は今すぐやってくださいというわけではなくて、ほかの自治体でも実際にいろいろ取り組まれているわけなのですよ。だから、実際に地下水を利用したりとか、それで駐車場の路面を溶かしたりとかと、そういうこともやっているわけですから、ほかの自治体の先進的な、そういう取り組んでいる自治体のものも参考にしながら、研究であったり検討をしてほしいということを言っているので、すぐ難しいという答えはしないでいただきたいなと思います。この辺1点答えていただきたいと思います。
あと、保育料の細分化、上から4番目だからという話もあったのですが、そもそも小樽市は生活保護、非課税世帯への階層区分が、AからB2の階層区分が一番多いわけなのです、昨年の9月現在で389名の方ということで。だからこそ、そういう所得が低い方が多いということなのですよ。それで、500円でも上がれば階層区分が変わってしまったりすることもあるから、だからこそ多子世帯の負担軽減にもなるし、収入が変わっていきなり階層区分ががんと上がってしまったら保育料が払えないということになりかねないから、一つでも二つでも細分化をしていただきたいということなので、再度お答えいただきたいと思います。
○議長(鈴木喜明)説明員の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)建設部長。
○建設部長(上石明)高野議員の再々質問にお答えいたします。
ロードヒーティングのエネルギーのことですけれども、失礼いたしました。現実に、今の除雪費に占めるロードヒーティングの経費というのは、すごく大きな割合を占めております。我々もこのロードヒーティングの経費につきましては、やはり大きな問題といいますか、課題というふうには認識しております。そういった中でどういった方策の中でこの経費を少しでも削減できるのかという部分は我々建設部としましても大きな課題になっておりますので、そういった意味では、今、高野議員から御質問のありました、長期の中で他都市の状況を見ながら何かこう、研究をしていただきたいという、御質問の中では我々としても確かにこの部分については大きな課題だと思っておりますので、他都市でいろいろな事例があると思いますので、そこを調査しまして、実際に小樽市としてそういった取り組みができるのかどうかも、ただはっきりここでは答弁をできませんけれども、しっかりそういった部分は調査研究はしていきたいと考えております。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)福祉部長。
○福祉部長(日栄聡)高野議員の再々質問にお答えいたします。
保育料の細分化についてなのですけれども、階層を分けるとすると、やはりそこの低所得の部分だけいじるということもできませんので、全体に平準化しなくてはならないということになりますので、そうすると、先ほど言いましたように保育料が上がる人も中には出てくるということがございますので、慎重に考えてまいりたいというところでございます。
また、国におきましては、平成31年から、3歳児から5歳児について無料化するというような方針も出ておりますので、それも見きわめてまいりたいと考えています。
○議長(鈴木喜明)高野さくら議員の一般質問を終結し、この際、暫時休憩いたします。
休憩午後5時35分
――――――――――――――
再開午後5時55分
○議長(鈴木喜明)休憩前に引き続き、会議を再開し、一般質問を続行いたします。
(「議長、5番」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)5番、髙橋龍議員。
(5番髙橋龍議員登壇)(拍手)
○5番(髙橋龍議員)一般質問いたします。
初めに、観光についてです。
先日、冬の観光キャンペーンである小樽ゆき物語、そして、もはや冬の風物詩となった小樽雪あかりの路が無事に幕をおろしました。私自身、どちらもかかわらせていただいておりますが、市外へ向けて本市のブランド力を高める大きなアピールにつながる大変いい機会です。そして、そこに欠かせないのは、ボランティアの方々の支えです。御協力をいただいている皆様には、心より敬意を表するとともに、この場をかりて深く御礼申し上げます。
市民協働でこのまちの魅力をさらに高めていくためにも、今後、行政としてやるべきことは山積であると考えますし、的確かつスピード感をあわせ持つ政策展開を行わなければなりません。そこで伺ってまいります。
まず、MICEについてです。
御存じのとおり、ビジネス・ツーリズムの一環でもありますが、一般的な観光と比較をすると消費額も大きいということもありますので、誘致ができることは必ずプラスになるものであると認識しております。時期的なものでも、閑散期などの観光客誘致には非常に有用であると考えます。以前からMICEの議論はあったと認識していますが、現状、本市としては、その誘致について、どのような認識でしょうか。
また、MICEの規模の問題もあります。世界的に見ると、5,000人以上の会場をつくるという流れも多くあり、誘致には、国内のみならず国際的にもインバウンド獲得に熱心になっている情勢と言えましょう。このように、一口にMICEといっても、国際的な学会や国内でのビジネスミーティング、または大きな会場を必要とする展示会などがあります。大規模なものは、会場の関係や宿泊施設のキャパシティを考えると難しい部分があるのも理解はいたしますが、小樽市の1日当たりの宿泊可能な人数はどのぐらいで、閑散期の稼働率はどの程度であるのか、お示しください。
そもそも、大規模なものは難しいとはいえ、キャパの限界がどの程度あるのか見込まなければなりません。例えば、総合体育館や市民会館など本市の中で大き目の会場を利用するなどした場合、マックスはどの施設でどのぐらいの人数を受け入れることが可能であるかなどの検証はされたことがありますでしょうか、あればお示しください。
誘客のシミュレーションなしに外に対してのセールスは難しいのではないでしょうか。仮に展示会であれば、この施設を使っておおよそ一つのブースがこれだけの面積を占め、1人当たりの滞在がこのぐらいの時間でという細かな仮定と推察により、誘致の方法も変わってくると考えられます。もし、そういった試算をしていないのであれば、一度行ってみてはどうかと思います。御見解はいかがですか。
例えば、市外からの宿泊者が500人規模のイベントが行われた場合、宿泊のみならず公共交通や飲食、お土産などを加味した上でどのぐらいの直接消費が生まれるのでしょうか。このように、本市のポテンシャルを市側がきちんと把握した上でMICEの誘致に臨んでいただきたいと願います。
次に、観光都市の意識の醸成に目を向けていきたいと思います。
冒頭申し上げたとおり、市民協働をさらに進めていかなければならないと実感しています。直接的に仕事やボランティアなどでかかわる方々のみならず、市民の皆様に広まっていくことでまちのホスピタリティが高まり、観光客の皆様の満足度が上がるのではないでしょうか。そのような中、観光都市宣言の横断幕は市役所庁舎の横に追いやられてしまっていることを憂慮しております。本市において観光が基幹産業であるというのは、もはや異論の余地もないことと認識します。市内での観光消費は年間1,250億円にも上るというデータも拝見しました。そこでお聞きしますが、市の考える観光関連事業者というのは、どのような事業者を指すものでしょうか。
先日、北海道のまちづくり研究の第一人者と言われる、とある方とお話をする機会をいただきました。その中でも伺った話ですが、観光事業者という言葉には明確な定義はありませんが、観光消費額は当然のことながら全産業に波及します。ふだん直接影響を受けていないと考えても、経済循環により、知らず知らずのうちにその恩恵にあずかっているわけです。行政サービスにおいても、その中には観光で得た歳入が使われていることも言うまでもありません。そこでお聞きします。宿泊業やお土産ものの店舗、レンタカーなど直接観光に携わる事業者はもちろん、観光に携わっているという感覚はお持ちでしょうが、その裾野を広げていくということについて、観光都市宣言をしている本市としてどう取り組んでいきますか。
次に、行政としての投資的施策についての考え方、御見解をお示しいただきたいと思います。
確認です。30年度予算に触れることができないので、29年度の数字を伺いますが、市の一般会計で観光費は予算上幾らになりますか。御答弁でいただく金額は観光消費額と対比すると非常に少ない投資であると考えます。コストパフォーマンスは高いという見方もできるものの、いわば民間頼りになってしまい、そこを制御できないことで種々の問題が起こると考えます。例えば、自然発生的にさまざまな業態の店舗などが並ぶことで、景観上の問題なども起こっていること、または客引きの問題や運河での路上の物販などもあります。規制を強めたり、それを見回ったりすることも必要ではないかと考えます。また、観光客の動態調査などもより細かに行っていただきたいと思っています。観光にかかわる予算が少なく、民間主導であることにより、本市が課題と考えることはどのようなものがありますか。また、今後観光政策を推進するに当たり、投資的な政策を打つとすれば、どのようなものが必要だと考えますか。
この質問で伺った観光に関しての予算は観光費ですが、広義的には建設部や商業労政、ひいては教育など広範にかかわるものでありますので、市側も単なる縦割りではなく既成の枠組みを超えた連携をさらに進めていただきたいと望みます。そういった連携にかかわり、DMOの進捗を確認していきます。
小樽版DMOについて伺います。
小樽市観光振興室と小樽観光協会が同じ施設に居を構えていますが、どのように連携を図っていますか。以前も本市の方向性を確認させていただきました。その際にはまず、観光協会と振興室が同じ場所に入ることが一歩目であるというぐらいで、今後については余り固まっていなかった印象を受けました。そこで、改めてこれからのことをお聞きします。今後の進め方について正式にDMOを組織していくことが望ましいと考えています。御所見を伺います。また、現状の計画及びスケジュール等があればお示しください。
この項の最後に、小樽観光のメーンストリートである本通第2線、通称堺町通りの除排雪について伺います。
今冬は雪も多く、堺町の雪山は例年にも増して高かったように感じています。また、多くの方の往来がある通りですから、踏み固められてつるつるになった歩道からがたがたの車道に滑るように出てくる観光客の姿も見受けられました。さらには道路横断中に転倒、骨折をした方もいたと聞きます。そこに車が来ていたらと思うとぞっとします。
市長は、観光に配慮した排雪を行うということを今初冬にも言っていました。これは中央通のみの発言だったのでしょうか。また、毎年のようにパトロールの強化もうたっている印象ですが、強化が効果的であったとは思えません。むしろ、パトロールを行って排雪の可否を決めることで排雪に遅滞が生じているという、本末転倒な取り組みであるとすら思えます。より効果的な排雪の判断を行うべきです。堺町通りへのパトロールは何回行いましたか、排雪はどうでしたか。今冬の除排雪はかなり改善したと言っていましたが、堺町をピンポイントで見たときにはどういう印象ですか。ほかのところと同様にかなり改善したと言えますか。市長の見解をお示しください。
この質問をするに当たって、堺町通りにいるいろいろな業種の方から御意見を伺いました。よくなったという御意見は聞かれませんでした。我が会派の中村誠吾議員も言っていましたが、市長に届いている好意的な意見は一体どこで飛び交っているのかが不思議でなりません。いずれにせよ、多くの方が訪れる堺町の除排雪についてはより細かく行っていくべきだと思います。本市の今後の方向性をお示しください。観光振興をうまく図ることはこの財政危機に当たって歳入増につながるものですので、ぜひさまざまな側面から行政的なサポートを行っていただきたいと要望をいたします。
続いて、次の項目に移ります。小樽市総合計画についてです。
平成31年度からは新たに第7次小樽市総合計画がスタートすることとなります。総合計画は将来都市像を描くとともに、各種施策の方向性を示す本市にとって大変重要な計画です。私も総合計画の策定委員をさせていただいておりますので、その委員会でも意見は述べますが、現状の計画もしっかり踏まえた上で次期計画の策定に臨みたいという意も込めて質問をさせていただきます。
最初に、第6次総合計画が2018年度に最終年度を迎えるに当たり、総括としての評価はどのように進めていくのか伺います。
次に、第6次総合計画と実際の市政運営で大きな乖離は生じていませんでしたか。計画はしていたものの、そこに至らない見込みのものがありましたら具体例を挙げてお示しください。
続いて、第6次総合計画の中から具体な点について幾つか伺っていきます。基本構想の安全で快適な住みよいまちの住宅の項目では、特に利便性の高い中心市街地については、住環境の充実を図り、まちなか居住の促進に努めますとの記載がなされています。そのまちなか居住の進捗はどのように捉えていますか。
また、除排雪の項目では、市民との協働を進めながら地域総合除雪体制の充実に努めますとありますが、市民協働はどのようなことが行われているのか、概要をお示しください。私が危惧するのは、除排雪において市民の方々に御協力をいただいていても、特に排雪においてきちんとなされていない状況で、市民協働のモチベーションが下がってしまうのではないかということです。市民の声は届かず、貸出ダンプ制度は使いづらい形に変更されてしまっている、かなり改善どころか改悪になっている点が多い中で、市民に協力をしてくれというのは虫のいい話だと感じます。生活に直結するので協力を拒否されることはないまでも、皆様心中は穏やかではないことと推察します。徒労感に辟易とする現状は大きく方針転換をし、是正を図る必要があると考えます。
次に、市街地整備の考え方として、社会動向を考慮した利便性の高いコンパクトで安全、快適なまちづくりを目指しますとあります。先ほどのまちなか居住ともリンクしていると認識しますが、コンパクトシティを推進する考えでしょうか。するとなれば、どのようなまちのあり方を望みますか。コンパクトなまちという表現と、いわゆるコンパクトシティとは直結しないとの考えを以前に伺いましたが、遠いものでもないとは認識しています。基本計画の土地利用、地区別発展方向とコンパクトなまちづくりとの整合性を図った上で、本市が描く今後のあるべき地区別の将来像はどのようなものですか。それぞれの地域特性や歴史的、文化的資源は失わせてはならないものであり、まちなか一極集中ということにはならないとは思いますが、今後これまで以上に各地域の特色を生かしたまちづくりを行うことで本市の魅力をさらに高めていけるように取り組むべきだと主張します。
それに関連して、古くからある建物は小樽が誇るべき財産だと考えます。ただ放置するのではなく、有効活用を図ることにより、魅力をさらに高めるとともに、人の流れを変えることもでき、さらには新たに整備され利活用が進むことで固定資産税や法人税として歳入の増加にもつながるものです。そこへ支援という形で投資を行うことで、即効性のある経済政策になるのではないでしょうか。
歴史的建造物の保全についてですが、小樽のまちを象徴するような建物であっても、使われずに建物のみ残っているものも見受けられます。技術的、経済的な支援に努めるという計画の中、まだ支援が不足していると思われる点はありますか。歴史的建造物に指定されていなくても、古くから残る建造物は市内に散見されます。しかしながらそれらが所有者の都合もあり取り壊されていっています。行政として、まち並みの保全のためにどう取り組んでいきますか。
前述のように、利活用による歳入増加の観点とまち並み保全という観光や景観に関しての観点、双方からもこの点については注力していただきたいところです。総合計画は目先ではなく、10年後の小樽を見据えた計画ですから、現森井市長の示す方向性ではなく、市民の皆様にとってよい将来像をつくることが重要です。人口減少に転じている今だからこそ、今後の行政サービスの選択と集中を図る面、そして継続しなければならない面をきちんと分け、さらに魅力を増し続けるまちになるように市としても進み続けていくことが不可欠です。そして、このまちを今後担っていく若年層に大きくかかわるのが最後の項目です。
市内雇用の現状について伺います。
全国的にもワークライフバランスという言葉、その概念も周知されつつあり、雇用環境の整備もまた喫緊の課題であります。人口減少社会が訪れた今、特に地方都市において労働の担い手である若者の市外流出は大きな損失であります。以前に人口減少対策について質問を行った際に、種々の施策を挙げておいででしたが、そのどれもが即効性のあるものではなく、住民満足度を上げた結果、人口減少に歯どめがかかることを期待するという長期的な対策でしかありません。そのような中で、市長が人口減少対策と口にすることには大変違和感を覚えます。小樽商科大学での人口減少対策の研究に対しても、結果を待った上で行政面での取り組みを進めるにもかかわらず、さも今取り組みが行われているように、いろいろな場面で喧伝されることも危機感の欠如と言わざるを得ません。
そこで、まず雇用の質問をする前に、若年層がなぜ市外に流出してしまうのかを考えることが先決と考え、自分でもいろいろな研究結果に目を通してみました。ある調査では、若者が出身地を離れるきっかけの約半数は進学のためだとの結果が出ています。進学で故郷を離れることはやむを得ないとしても、その方々が戻ってきてくれる環境をつくらなければならないわけです。本市においても、地元を離れた方に対してUターンを促すことが必要だと考えますが、今の取り組みについてお示しください。移住促進と雇用は特に若年層において切り離せないものであるとも思います。市内求人の多い業種、また逆に求職者のニーズは、どんな業種が高くなっていますか。需要と供給のバランスがとれていないように感じますが、見解と今考える解決策をお示しください。
また、専門職においても、業界によっては数年前から慢性的に人手不足が生じていることは社会問題になっています。本市も例外ではないでしょう。代表例として保育士の不足は全国的な課題であると認識していますが、本市の状況はいかがですか。保育士を対象にした民間のアンケートでは、93%もの人が国や自治体の保育士確保の取り組みにずれや不足を感じているとのことです。そのような声もある中で、小樽市としては独自の確保策を推進していくべきと考えますが、見解をお示しください。
また、民間の保育士の中では、公立と民間との待遇の差を埋めてほしいという意見も多くあります。待遇の差を埋めるために、市側ではどのような支援をお考えですか。せんだって行われたある市民団体との意見交換会においても、民間保育所と公立保育所の待遇の差が課題視されていました。また、看護師も人手が足りずに、市内の医療現場でも労働環境が厳しくなっているとの声も聞こえてきます。市内の病院や診療所での人手不足について、どの程度足りていないのか。医師や看護師に対してヒアリングはされていますでしょうか。具体的な内容も含めて、御提示いただけるものがありましたら、それに基づいてお答えください。
次に、職業別ではなく、市内雇用の待遇改善に関してお聞きします。
雇用全般的に見た待遇の地域間格差、特に近隣自治体との差をお答えください。大都市圏からのUターン就職の獲得のためにも、可能な限り、首都圏などに合わせて引き上げるべきと主張しますが、御見解を述べてください。そもそも小樽市の平均的な所得は、全国と比較して低いのだろうと考えますが、いかがですか。また、賃金の上昇につながる経済的政策は考えておいででしょうか。
かつて、地方都市において、自営業は地域の活力のために非常に多くの役割を果たしてきました。現在、高齢化や景気動向の波により、その活力が少しずつ失われてきているのも確かだと考えます。企業誘致も雇用の確保には必要ですが、古くからある産業振興を図ることも今の課題であると感じています。後継者がいない地元の企業などと若者をマッチングさせるために、本市としてはどう解決に取り組みますか。
さらには、平均的な所得が低い背景について考えていきたいのですが、第三次産業に携わる方の多い小樽においては、非正規雇用の割合も高いと推察されます。全国及び道内他都市と比べての非正規雇用の割合の比較をお示しください。
最後に、非正規雇用から正規雇用への転換を図るために有効な手段は、何が考えられますか。民間へのアプローチは容易ではないと思いますが、今後の小樽を担っていく人材を育成するためにも避けては通れないものです。本市の見解を伺います。
ここまで、本市の基幹産業である観光について、そして将来的な市政のベクトルを示す総合計画、最後にはこのまちの未来を担う人たちのなりわいについて質問してきました。財政の逼迫した状況である今、聞こえのいい目先だけの行政運営ではなく、先を見据えた投資的政策、また喫緊の課題に関しては即効性のある政策という、効果の出る時期をきちんと計算した上でのバランスのとれた運営が必要な状況です。しかしながら、これまで3年弱の間、ずっと政策提言をしてまいりましたが、ほとんどが具体性のない抽象的な答えでありました。今回の答弁におきましては、具体かつ明確、簡潔な答弁を求め、再質問を留保して、私の質問を終わります。
○議長(鈴木喜明)説明員の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)市長。
(森井秀明市長登壇)
○市長(森井秀明)髙橋龍議員の御質問にお答えをいたします。
初めに、観光について御質問がありました。
まず、MICE誘致の本市の認識につきましては、MICEは多くの参加者が見込める上に、一般の観光旅行に比べ消費金額も大きいことから、本市としても積極的に誘致してまいりたいと考えております。しかし、本市には国際会議や大規模のMICEに対応できる施設がないことから、現在MICEに関する覚書を締結している札幌市などと連携をし、本市独自の歴史的建造物等を活用した会議の分科会や会議終了後の視察旅行、企業のインセンティブツアーなどの誘致活動を行っております。
次に、本市の1日当たりの宿泊可能人数と閑散期における宿泊施設の稼働率につきましては、平成29年度観光入込客数調査における宿泊可能人数は、本市の全宿泊施設合計で4,177人であります。また、平成28年度同調査における閑散期の稼働率は、収容人員ベースで、4月、約39%、11月、約44%となっております。
次に、本市における収容人員が最大規模の施設とその収容可能人数につきましては、使用目的により差が出てくるため、詳細な検証はしておりませんが、総合体育館は、アリーナの総面積が2,425平方メートル、収容人員が着席で最大約1,800人、観覧席の収容人員が約2,150人、その他の体育室、会議室等が合計5室、市民会館は、大ホールの最大収容人数は1,216人、その他の楽屋、控室等が合計19室であります。
次に、展示会等の会場となる施設における具体的な使用方法などの試算につきましては、それぞれのMICEにより、会場レイアウトや駐車可能台数、翻訳システムの有無など、使い方やニーズも多種多様であることから、細かな仮定による試算は難しいものと考えております。しかしながら、施設の面積や最大収容人数は誘致活動に必要なデータでありますので、過去に開催された大規模な大会や見本市、コンサート等を参考に条件を整理し、誘致の際の資料としてまいりたいと考えております。
次に、宿泊者500人規模のイベントが行われた場合の直接消費額につきましては、直近の平成25年度観光客動態調査におきまして、宿泊客1人当たりの平均観光消費額は、宿泊費、交通費、お土産購入費、飲食費などの合計で、3万7,657円であることから、1日の開催でおおよそ1,900万円の直接消費額が見込まれます。
次に、観光関連事業者につきましては、一般的には宿泊や交通、飲食、お土産店などの観光事業者と取引のある事業者であり、例えば食材や原材料などの納入業者や施設管理等を行うビルメンテナンス業者、燃料等の供給業者など、さまざまな業種に及ぶものと考えております。
次に、観光に携わる事業者の裾野を広げていくための取り組みにつきましては、これまでも広報おたるでの観光特集や、小樽観光大学校のおたる案内人制度を活用し、観光都市宣言にうたわれている市民の観光に関する意識の向上に努めてきております。また、観光事業者と農業、水産業関係者、食品加工事業者のほか、商店街関係者などとの結びつきを強め、機会あるごとに本市の基幹産業の一つとして、さまざまな地場産業との連携により、地域経済に大きな効果をもたらす観光の重要性について理解を深める取り組みを進めてまいりたいと考えております。
次に、平成29年度の観光費につきましては、第4回定例会後の予算額は1億7,645万3,000円となっております。ただし、観光費以外にも海水浴場対策費や自然の村費、商工業振興費、公園費、港湾総務費などの事業の中には、観光に関連するものが含まれております。
次に、本市観光が民間主導になることによる課題につきましては、議員の御指摘にもありましたように、景観や客引きなどの問題、動態調査など観光にかかわる基本的なデータの収集・分析、日本遺産などに代表される観光地としてのブランディング等は、行政が主導的に取り組んでいかなければならない分野であるとの認識を持っており、将来にわたり小樽観光が持続可能な発展を続けていくためには、ぶれない基本姿勢を堅持しながら、時代の要求に応える施策を展開していくことが大切であると考えております。このような中、観光協会を初めとした関係団体や、観光事業者、観光客のニーズをしっかり把握しつつ、限りある予算を効果的に活用して、観光振興につなげていくことが重要な課題であると考えております。
次に、今後の観光推進における投資的な政策につきましては、現在事業実施している東アジアや東南アジア圏だけではない、新たな海外マーケットの開拓や、外国人観光客を中心に、さらなる観光消費の喚起を目指すインターネット決済システムの研究などが挙げられます。また、これらに加えて、将来的には持続可能な観光地経営の視点に立ったマーケティング専門人材の育成等が必要となってくるものと考えております。
次に、観光振興室と観光協会の連携につきましては、同一事務所の優位性を生かし、国内外のプロモーションや観光ガイドマップ作成などの打ち合わせ、観光事業者との合同ミーティング等を行い、情報の共有を初め、さまざまな共同事業を強化しつつ、業務を進めております。また、毎月それぞれの担当業務を洗い出し、適正な役割分担と今後の効率的な事業実施に向けた体制づくりについて協議を行っております。
次に、DMOを組織していくことの所見につきましては、小樽観光が後志地域や札幌市などとともに今後一層繁栄していくためには、戦略的な観光施策を展開することが求められており、その実施主体となる本市にふさわしい新たな観光推進組織の必要性は十分認識をしております。また、現状の計画及びスケジュールにつきましては、第二次観光基本計画において、平成32年度を組織構築のめどとしており、これに向け、合意形成や安定的な運営資金の調達方法等について、協議を進めてまいりたいと考えております。
次に、観光に配慮した排雪につきましては、小樽駅前から小樽運河にかけての主要な4路線の排雪について、市が排雪作業を行う場合の一連の手順とは別に、イベントや景観上の観点から排雪作業を行うもので、今年度からの新たな施策であります。なお、今年度は小樽雪あかりの路の開催前に4路線全ての排雪作業を行うほか、小樽駅前広場の雪山処理も行っております。
次に、本通第2線につきましては、この地域を担当する除雪対策本部職員や地域総合除雪業者が路面状況や作業後の状況確認のため、頻繁にパトロールを行っておりますが、特定の路線についてパトロール回数を記録していないため、回数についてはお答えできません。また、排雪作業については、路線排雪は行っておりませんが、交差点の雪山処理の評価箇所としている入船線との交差点については、雪山の排雪作業を行っております。
次に、除排雪の改善につきましては、がたがた路面になっていた、路面がおわん上になっていた、住宅街などで車が埋まって身動きができない状況であっても除雪作業がなかなか行われないなどの除排雪に関する問題について、私自身が確認した範囲で徐々に改善していると感じたことや、市民の皆様からお聞きしたことなどを記者会見の場で述べたものであります。髙橋龍議員が確認された時期に、私自身見ることができておりませんので、そのときの印象に対しましてはお答えすることはできませんが、堺町通りも含めて少しずつ改善は図られているものと考えております。
(「あなたも印象で話してるんでしょ」と呼ぶ者あり)
(発言する者あり)
次に、堺町地域につきましては、市内外から多くの方々が訪れる地域であることから、除排雪作業をしっかりと行うことが重要であると考えており、がたがた路面対策など、除雪の強化に取り組んでいるところであり、今年度においては特に観光目的で訪れる方が多い本通第2線と入船線の交差点を雪山処理の強化箇所にするなどの取り組みを行ってるところであります。今後につきましては、状況などを確認しながら、よりよい方法があるか見定めてまいりたいと考えております。
次に、小樽市総合計画について御質問がありました。
まず、第6次総合計画の評価につきましては、第5次の総合計画においても、計画期間中に現計画の策定に向けた点検を行ったことを踏まえて、今回も平成28年度に試行として実施した施策評価において、各施策の課題や今後の方向性の整理などを行ったところであり、これをもって次期計画の策定に向けた現計画の評価を行ったものと位置づけております。
次に、計画と実際の市政運営の乖離につきましては、先ほどの施策評価における成果指標で、平成30年度の目標値と、平成27年度の実績値との乖離が大きかった主なものを申し上げますと、障害者福祉における居宅介護の利用時間数、保健衛生における特定健康診査受診率、住宅における住宅や暮らしの情報提供件数などであります。
次に、まちなか居住の進捗につきましては、それを直接はかることのできる指標はありませんが、総合計画の地区区分における中央地区の全市に占める人口割合を平成19年と平成29年のそれぞれ3月末時点の住民基本台帳人口で比較をいたしますと、平成19年は10.9%、29年は11.8%となっていることから、総体的にはまちなか居住の比率が高くなっていると捉えております。
次に、除排雪における市民協働につきましては、まず貸出ダンプ制度が挙げられますが、町会または団体の皆様が、居住する地域の生活道路の冬期間における交通を確保するため、排雪を行う際に、積み込み費用は町会等が負担をし、運搬処理を行うダンプトラックの費用を市が負担することで、町会等の排雪費用の軽減を図る制度であり、平成28年度は426団体が利用し、排雪量は約16万立方メートルとなっております。また、砂まきボランティア制度につきましては、事前に登録いただいた市民の皆様や団体等に市から散布用砂をお届けし、急坂、狭隘路線や、歩道の滑りやすい箇所に、冬期間の砂散布や融雪期には砂の回収に御協力いただく制度であり、平成28年度は240の個人・団体等に登録をいただき、約1万1,000袋の砂を配付しております。
次に、市街地整備の考え方につきましては、本市においてはコンパクトシティの推進を明確に掲げてはおりませんが、市街地の拡大を抑制しつつ、にぎわいのある中心市街地の形成や周辺市街地における自然と調和した良好な住環境づくりなど、各地区の特性を生かして、快適で利便性の高いまちを目指していくという考え方で、第6次総合計画においては、コンパクトで安全、快適なまちづくりと表現しているところであります。また、今後のまちのあり方につきましては、次期総合計画の策定過程の中で、市民の皆様の御意見なども伺いながら検討してまいりたいと考えております。
次に、今後の地区別の将来像につきましては、次期総合計画の策定などを通して検討を進めることとなりますが、各地区が持つ特性を生かして、本市全体の発展につながるような計画の作成を目指してまいりたいと考えております。
次に、歴史的建造物の保全への支援につきましては、歴史的建造物は本市の魅力ある都市景観の重要な構成要素と認識しており、現在登録または指定歴史的建造物の外観保全等を目的とした専門家による技術的アドバイス、外観等の工事に要する経費の一部の助成及び融資のあっせんを行っておりますが、所有者からは建造物の修繕工事費や維持管理費が大きな負担となっているという声を聞いております。
次に、まち並み保全のための取り組みにつきましては、歴史的建造物には指定されていない、古くから残る建造物が保全され、まち並みが残されていくことは望ましいことと考えておりますが、所有者の事情により取り壊されている実態があると認識をしております。私としても、そのようなまち並みが失われていく実情については懸念をしており、できるだけ情報収集し、保全を所有者に働きかけ、活用を考えている方には法規制等の相談や支援に関する情報提供を行っているところであります。今後におきましても、建造物の情報を公開することにより、活用を検討してもらえるような仕組みの構築について研究をしてまいりたいと考えております。
次に、雇用の現状について御質問がありました。
まず、地元を離れた方に対してUターンを促す取り組みにつきましては、現状Uターンに限定して行っているものはありませんが、移住施策として、東京での移住フェアに出展を行うとともに、企画政策室にワンストップ窓口を設け、移住を希望される方々の相談に応じているところであります。また、小・中学校においては、職場体験を通じて、市内の企業や仕事などを知る機会を創出するとともに、子供たちの地元に対する理解や愛着心を育むキャリア教育を実施しておりますので、この取り組みが、いっとき小樽を離れた方がUターンするきっかけになることを期待しております。
次に、市内求人が多い業種及び求職者のニーズが高い業種につきましては、小樽公共職業安定所が発表した平成29年12月の雇用失業情勢では、ホームヘルパー、ケアワーカー、金属加工等以外の製造加工作業員、販売店員、訪問販売員などの求人数が多く、求職者数については、一般事務員、選別作業員、軽作業員、販売店員、訪問販売員などが多くなっております。また、求人と求職のバランスにつきましては、全体の有効求人倍率が1.17倍である中、大工・左官、建築・土木・測量技術者、医師、薬剤師等などで4倍を超えている一方、一般事務員では0.3倍となるなど、職業別に差が見られ、求人側と求職側との意向等が一致せず、いわゆる雇用のミスマッチが生じております。雇用のミスマッチが生じる理由として、職業能力の不一致や情報の不完全性、労働者や企業の選択の志向が考えられることから、国や北海道など関係機関と連携をし、これらに対応してまいりたいと考えております。
次に、本市における保育士の不足状況につきましては、市立保育所においては入所待ち児童が生じている0歳児及び1歳児の受け入れ枠を拡大するため、今年度から保育士を5名増員しましたが、変則勤務への対応や育児休業等の代替職員として募集している臨時保育士については応募が低調なため、必要な保育士数を確保できない状況も生じております。また、市内の民間保育施設においても、保育士の不足が生じており、児童の入所にも支障が出ていると伺っております。
次に、市独自の保育士確保策の推進につきましては、潜在保育士の就職を促すために、保育士就職支援セミナーを年2回開催しているほか、就職を希望する保育士から情報を登録していただき、採用を希望する保育施設に必要な情報を提供する小樽市保育士等人材バンクを開設するなどの取り組みを行っており、今後も効果的な保育士確保策の研究を進めていきたいと考えております。
次に、民間と公立の保育士の待遇差に対する本市の支援につきましては、国におきましては、民間保育施設の職員を対象に、経験年数や職場内での役割に応じて給料に加算する仕組みを設けており、平成30年度から北海道が加算の条件として、保育士などに研修を行うものと認識しておりますが、本市におきましては、現状では待遇改善に係る取り組み事例はございませんので、必要に応じて、他市の事例など情報収集をしてまいりたいと考えております。
次に、市内の病院や診療所における看護師の人手不足につきましては、医師や看護師に対するヒアリングは行っておりませんが、保健所の立入検査の結果から、いずれも医療法で定める標準数を満たしており、不足は生じていません。
次に、雇用全般的に見た待遇の地域間格差につきましては、平成29年12月にハローワークに申し込まれた新規求人に係る下限賃金の平均額で比較をした場合、小樽市は17万794円、札幌圏は18万2,698円となっており、新規求人における賃金には1万1,904円の差が見られます。本市では生産年齢人口が減少し、市内企業における経営上の課題においても従業員の確保が上げられ、労働力確保は本市経済における喫緊の課題であります。議員から御提案のありました大都市圏からの人材獲得は、今後も本市が取り組むべき対策の一つであり、本市が働く地域として選ばれるため、賃金の引き上げは重要であることから、地場産業の振興を図る取り組みを推し進める必要があると認識をしております。
次に、本市の平均的な所得と全国との比較につきましては、平成25年度における本市の1人当たりの市民所得は217万6,000円であり、一方、内閣府が発表した平成25年度国民経済計算確報値では、1人当たり国民所得は282万1,000円となっております。賃金の上昇につながる経済的政策につきましては、本市が策定した小樽市総合戦略において、小樽の強みを生かした産業振興と新たな人の流れの創出を基本目標として掲げており、交流人口拡大により域内消費を促進するとともに、地場産品のブランド化や高付加価値化を図りながら、地場産品の販路拡大による域外消費を促進するなど、本市の強みである観光を軸とした地場産業の振興を図ってまいりたいと考えております。
次に、後継者がいない地元企業などと若者のマッチングにつきましては、全国的にも中小企業経営者の高齢化が進み、今後多くの中小企業が事業承継の時期を迎えると言われる中、地元企業に蓄積されたノウハウや技術といった価値を次世代に引き継ぎ、世代交代によるさらなる活性化を実現していくため、円滑な事業承継は重要な課題であり、また農業や漁業の担い手の確保や育成といった課題についても対応が必要であります。
本市におきましては、これまでも子供たちの適切な職業観や勤労観を育むキャリア教育や、地元高校生に対する就職スキル向上支援などを通じて、地元定着の促進に努めておりますが、さらにこれらの課題に取り組むため、国や北海道などの関係機関と連携し、地元企業に対する事業承継支援などの取り組みの中で、後継者がいない地元企業などと若者とのマッチングにつきましても支援をしてまいりたいと考えております。
次に、非正規雇用の割合に係る全国及び道内他都市との比較につきましては、平成27年国勢調査では、雇用者に占める正規の職員、従業員以外の労働者の割合について、全国は34.9%、小樽市は39.2%となっております。また、道内他都市につきましては、札幌市は37.7%、函館市は37.1%、旭川市は36.8%などであり、北海道全体でも37.3%であることから、本市は道内においても正規の職員、従業員以外の労働者の割合が高い結果となっております。
次に、非正規雇用から正規雇用への転換を図るための有効な手段につきましては、働く方には、主体的な能力開発への取り組みやキャリア形成を支援するための国の教育訓練給付制度、事業主には、職業経験や技能等から安定的な就職が困難な求職者を常用雇用に移行することを目的としたトライアル雇用奨励金や、非正規雇用労働者の企業内におけるキャリアアップ等を促進する取り組みに対する助成金など、国の雇用関係助成金の活用が有効であると考えます。一方、その受け皿として、良質で安定的な雇用の創出が重要であり、本市の強みである観光を軸とした地場産業の振興などにより、その実現を目指してまいりたいと考えております。
(「議長、5番」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)5番、髙橋龍議員。
○5番(髙橋龍議員)それでは、再質問させていただきます。
まず、DMOについてですけれども、DMOを組織するに当たって、民間との広い連携は必須だとは思っているのですが、本質問の中でも主張しましたけれども、行政としてそこに、この庁内の部や課の枠を取り払ってかかわらないといけないのかなと考えますが、これに関して御見解をお願いします。
あと、その次、またDMOの件なのですけれども、DMOを平成32年度までに組織するというお話ですが、今、これから協議を進めてまいりたいというお答えで、間に合うのかどうかという、スケジュール的に問題なく進められそうなのかどうか、これが2点目です。
3点目として、堺町通りの除排雪の件ですけれども、パトロールの回数を記録していないと、これは多分堺町に限ったことではないと思うのですが、今質問が堺町なのであれですが、何で記録していないのですか。記録していないのに、どうやって、ではここを排雪しましょう、しません。ただ回ってるだけなのでしょうかというのが3点目。
その次、これは質問ではないのですけれども、御答弁で、髙橋龍議員が感じたそのときに、排雪が悪いと私が感じたそのときに市長が見ていないからという、タイミング的な話とかではなくて、私は堺町通り、よく通るのですよ、帰り道とか。そのときに、やはり今、排雪が全然行われてないなという感覚もありますし、たまたま私が見たときに状況が悪くてとかという話ではないということは申し上げておきます。もし、これに反論があるのであれば言ってください。
その次、本通第2線、これは堺町通りです、これと入船線の交差点は重点的に雪山を崩したと言っていましたけれども、交差点の角、見通しが悪いところを直すというのは、そこはいいと思います。ただ、問題なのは、やはり通り全体の排雪がなされていないことであって、そこだけやりましたからいいですよという話ではないと思うのですよね。特に、小樽市の中でも、あそこは人の往来の多い通りだと思います。学校や病院の周りとは少し性質が異なるものの、人の密度でいうと市内では圧倒的に多いのではないかと思います。そうなると、事故の可能性というのも当然高まってくるわけですよね。そこに対しての優先度というのは、どう考えているのでしょうか。また、排雪の要望というのは出ていなかったのでしょうか。
次に、総合計画の件について、お伺いします。
まちなか居住に関してですが、人口率が上がったからまちなか居住が進められているのではないかというお答えでしたけれども、これに関して因果関係を今後分析していただきたいと思いますが、これに関してはどうでしょうか。
雇用のところに行きます。
保育士の件です。民間では児童の入所ができないところもあるという話をしていましたけれども、保育士のそもそも不足している要因というのはどこにあると、小樽市としては押さえているのでしょうか。
順番が前後してしまいましたが、歴史的建造物について、以前も近い質問をしたのですが、建物の外壁等の補修への助成というのは行っているけれども、内部の補修にも使える助成を考えてほしいというふうに私は要望したのですよ、以前。建物は使わないことでさらに傷んでいくというところと、外側だけが残っていても、言い方は悪いですが、張りぼてのようなものと変わらないのではないかなと思います。使ってもらうことで、それが税収にもつながるわけで、市だけで持ち出しが難しいというのであれば、国の事業と結びつけていろいろ展開してほしいと思いますけれども、いかがでしょうか。
○議長(鈴木喜明)説明員の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)市長。
○市長(森井秀明)髙橋龍議員の再質問にお答えをいたします。
私が答弁したこと以外におきましては、各担当より答弁をさせていただきますので、よろしくお願いをいたします。
私からは、堺町通り、髙橋龍議員はよく通られると、今年度の状況においては決していい状況ではないのではないかという御指摘だったかと思います。それについて反論があればというお話だったかと思いますが、大変恐縮です。先ほどお話ししたように、髙橋龍議員がその頻繁に見られている段階において、私は残念ながらじかには確認はできておりません。ですので、そのときの印象に対してお答えすることはできませんとお話ししましたが、私自身が見たのは1月中でありましたので、そのときの印象でしかありませんけれども、私自身がこの仕事につく前に、私は堺町通りも含めて雪の状況などを見に行っておりますが、当時、堺町通りにおきましては、それぞれの店舗の方々が、自分の店舗の前においての雪等はよけられておりましたが、除雪等はほとんど入っておらず、例えばわだちが非常にひどかったりとか、その店舗においての除雪された場所と道路における段差、さらにはがたがたの状況、そのようなこともあって、車はもちろんのこと、歩行者の方々が反対側に渡るに当たっても、かなり危ない状況が続いていたと認識をしております。
ですので、髙橋龍議員が見られた状況においてのことについてはお答えはできませんが、その状況から、少しずつですが、安全ももちろんそうですけれども、その除排雪状況において改善を図っていく中で、一歩ずつ改善に向かっているということでお話をさせていただいたところでございます。
(発言する者あり)
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)産業港湾部長。
○産業港湾部長(中野弘章)髙橋龍議員の再質問にお答えいたします。
私からはDMOにかかわる部分、冒頭の1問目と2問目です。まず1問目ですけれども、DMOを組織するに当たって、市役所の庁内の連携をきちんとしてほしいといった趣旨の御質問だったかと思います。先ほどの排雪の部分で、観光に特化した排雪をするといったようなところもございまして、そういうことで少しずつ連携は強化していると思うのですけれども、やはりDMOを構築するに当たっては、民間と行政との両輪がしっかりと連携していかなければならないというふうに考えております。その中で、行政の中も、民間任せにはしていけない部分というのが当然あると思いますので、先ほど予算の部分でも観光費以外にもいろいろな部分で観光にかかわる予算というのはあるということでお話しさせていただいたところですけれども、そういった各課との連携をきちんとやっていくということは非常に大事だと思っていますので、それに向かって取り組んでいきたいというふうに考えているところではございます。
それから、平成32年までに構築していくというところですが、これは観光基本計画の中のスケジュールの中に書いているところで、正直言ってハードルは高いとは思っておりますけれども、なかなかのんびりしてはいられないというのも一面であるというふうに考えておりますので、このスケジュールに向かって、まずはきちんとした協議を、観光協会を初め関係者と進めていかなければならないと考えておりますので、そのことについて具体的な協議は進めてまいりたいというふうに考えております。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)建設部長。
○建設部長(上石明)髙橋龍議員の再質問にお答えいたします。
まず、堺町通りの除排雪ですけれども、パトロールの回数の記録なのですが、基本的に本部を設置してから、ステーションごとで担当を配置しまして、常時そのエリアの中のパトロールは実施しております。そういった意味合いの中で、ピンポイントでここのパトロールの回数という部分は、なかなかお示しはできないということであります。
次に、排雪は通り全体の排雪が必要ではないかという御質問ですが、私どもとしましても、やはり堺町通りにつきましては観光客が多いところなので、我々も注視はしているところでありました。実際に今回、両脇のところ、広場のところを排雪させていただいて、通り全体につきましては、そのとき担当も確認をさせていただいておりました。その中で、まだいいのではないかという判断の中で、まだ排雪を行っていなかったところであります。
次に、堺町通りの優先度とか、排雪の要望は出されていなかったのかという点ですけれども、優先度につきましては、基本的にはあそこは第1種路線になっておりますので、除雪についてはある程度、きちんと除雪はされているのかなと思っております。ただ、排雪につきましては基本的に考え方は統一になっております。ただその中でも、やはり観光客が来るところなので一応注視はしておりますけれども、基本的に優先度というところでは、一応気にとめてはおりますが、特にここについては、優先度を高くしているということではございません。あと、排雪の要望なのですが、済みません。今、ここでは押さえておりませんので、お答えできません。申しわけございません。
もう1点、歴史的建造物以外の施設の、内部に対しての助成の御質問でしたけれども、今我々が実施している歴史的建造物は、外観の部分で助成をしているということで、活用を視点とした助成制度というのは今まで設けておりませんでした。そういった意味では、確かに歴史的建造物と指定されている以外でも、例えば小樽市だと石蔵といいますか、そういったものもやはり小樽の観光資源の一つなのかなというのは我々も認識をしております。そういった意味で、そういったものをこれからいかに活用していくのかという部分は重要ではないかなとは感じているところではあります。
それを、これから、今御指摘のあった、今度は活用に向けての視点での、ある程度の支援といいますか、助成制度といいますか、そういった政策につきましては、現在、我々としてもまだ検討していない状況でございます。そういった意味では、今すぐ取り組むとはお答えはできないのですけれども、確かにいろいろな国の制度等調べまして、他都市の状況もこれからは調査はしようと思っております。そういった意味で、どういった活用が図れるのかという部分については、これから研究をしていきたいというふうに考えております。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)総務部長。
○総務部長(前田一信)私からは、総合計画の関係で、まちなか居住の人口率が総体的に上がったということで、この因果関係について分析してもらえないかということでのお尋ねだったと思います。こちらにつきましては、現在、小樽商科大学と人口減少の関係で、抜本的な対策をいろいろ共同研究しているところでございますので、そういった中で、どういった手法で考えたらいいのかというようなことを、相談してみたいなというふうに考えてございます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)福祉部長。
○福祉部長(日栄聡)髙橋龍議員の再質問にお答えいたします。
私からは、保育士の不足している要因、市の要因というのはどこにあるのかということでございますが、本市に限ったことではございませんが、やはり一般的に言われているのは、仕事がきつい割に給料が安いことであると、そのように考えております。
(発言する者あり)
(「議長、5番」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)髙橋龍議員。
○5番(髙橋龍議員)再々質問いたします。
まず、除排雪についてですが、最初、市長にお答えいただいた、市長が見て1月中は大丈夫そうだったと、私、実は1月もすごく通っているのですよね。そこが先ほど、中村吉宏議員もおっしゃっていましたけれども、明確な基準がないがゆえに、私と市長との間でもこれだけの差があるわけではないですか。実際に、働いている方々であったり、外から観光で来てくださる方々に対して、もっと配慮すべきではないかなと思うのですよ。
そもそも、市長が見て1月中は大丈夫だった。では、2月はという話なのです。パトロール不足ではないのですかと。何のためのパトロール強化をうたっているのでしょうか。それとも私にいただいた御答弁というのは、市長の個人的な感覚でお答えいただいたものだったのでしょうか。これも反論がありましたら、ぜひお願いします。
次に、パトロールの回数を示せないということで建設部長から御答弁いただきましたけれども、どのルートを通ったとかという記録をしていないのですか。なぜ回数が示せないのかというのが、私は解せないというか、よくわからないのですけれども、そこに関してお答えいただきたいと思います。
(発言する者あり)
もし本当に記録してないのであれば、今後記録していくべきだと思いますが、御見解をお示しください。
(「ただドライブしているだけなんじゃないの」と呼ぶ者あり)
(発言する者あり)
堺町通りの除雪に関しては、第1種路線だから優先度が高いというか、比較的きれいになっているのではないかと、それで排雪に関しては、ほかのところと一緒、気にはしているけれどもほかのところと一緒という不思議な御答弁だったのです。やはりこれだけ、先ほども申し上げましたけれども、人の多い通りですから、優先度は高めるべきと考えますが、再度御答弁をお願いします。
あと、総務部長からお答えいただきました、まちなか居住の件、総体的にまちなかの居住人口がふえている、割合がふえているということで分析をお願いしたところ、商大が人口減少対策を抜本的に行うから、ではやらないのだという、人口減少対策とも性質が違うのかなと思うので、どこまでの範囲で研究をされるかわからないですけれども、そことは切り離して考えていただければなと思います。お考えをお示しください。
私も質問の最後に簡潔にというお願いをしましたところ、福祉部長、非常に簡潔な御答弁をいただきました。保育士の不足の要因、仕事がきつくて賃金が安い。いや、でもまさにそのとおりだと私も思うのですよね。特に民間において、労働と対価というのが見合っていないという現状があるのではないかなと。所得水準の低い本市において、女性の社会進出というのとはまた別で、生活をしていくために共働きをしなければならないという状況が多々見受けられるわけですよ。それによって世帯所得がかなり上がる、共働きをすることでかなり上がるという場合もあるわけですから、さらに言うと、それによって税収も上がるわけですよね。だから、投資的な政策と私もよく言っていますけれども、リターンが得られる支援なわけですから、積極的に進めていただきたいと思います。最後に御見解をいただいて、再々質問を終わります。
○議長(鈴木喜明)説明員の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)市長。
○市長(森井秀明)髙橋龍議員の再々質問にお答えいたします。
私が答弁したこと以外におきましては、各担当より答弁させていただきますので、よろしくお願いいたします。
先ほど答弁させていただいたことに対して、改めて、堺町通りは観光地、観光エリアとして成り立っている場所なのでもっと配慮すべきではないかという観点であったりとか、また、私自身も1月にというお話をしましたけれども、パトロール不足だったのではないかと、そして、現状何度も通っている髙橋龍議員から見ると何一つ改善がなされていないのではないかということでお話があったかと思います。そして、それは市長における私見においての答弁なのかということも含めてお話があったかと思います。質問の中で、髙橋龍議員は、私自身の発言、今冬の除排雪はかなり改善したと言ってましたがということにおいては、私の、多分記者会見のことについて言っていたのではないかと思っております。それについては、先日も答弁しましたけれども、私の私見として、お話を記者会見でさせてもらっておりますので……
(「私見を記者会見で言っているの。ばかじゃないの」と呼ぶ者あり)
この点においても、それをもとにしておっしゃっておりますので、私の私見についてここはお聞きになっているというふうに思っております。
(発言する者あり)
そして、もう一つ、私は、いつから改善したかということにおいては、平成26年以前と今と比べてということでお話をしているところでございます。ですので、先ほども答弁させていただいたように、平成26年以前に、私は堺町通りだけではないですけれども、かなりのエリアを何度も除排雪の状況を確認しようと回っている中で、もちろんその中の一つとして堺町通りも見てきたところでございます。
私は残念ながら2月の状況は見ておりませんけれども、先ほど来、残念ながら回数等は出ておりませんが、市役所職員自身も含めて、その通りを何度も確認をし、その中で現状において排雪等は残念ながら入っていないというところでありますけれども、その状況をきちんと鑑みながら除排雪の対応をしていただいているというふうに思っておりますので、その手法等においては、除雪の方法や排雪の方法は何度も何度もいろいろな場面でお話ししていますから具体的には言いませんけれども、それを取り組むことによって現状保たれているというふうに思っておりますので、当時の平成26年以前よりは改善がなされているというふうに思っている私の私見でございますので、改めて御理解をいただければと思っております。
(「市長記者会見で何私見話してるの」と呼ぶ者あり)
(「そんな人、今までいなかったですよ」と呼ぶ者あり)
(発言する者あり)
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)建設部長。
○建設部長(上石明)髙橋龍議員の再々質問にお答えいたします。
まず、パトロールの記録のことですけれども、今答弁させていただいたのは、個別といいますか、個々の路線については記録を示していないという形でお答えさせていただきました。それで今、髙橋龍議員から、記録といいますか、それはどうなのかという部分につきましては、確かにパトロール自体は一個一個個別で行っているのではなくて、先ほど御説明させていただきましたけれども、エリアの中を回ってパトロールをしているところであります。それで、報告書がないのかということにつきましては、申しわけございません。今、私、ここは確認はとれておりません。それでもし、これがないというのであれば、議員がおっしゃるとおりに、やはりきちんとパトロールの中で、そうでないとそのときどういった判断をしたのかというのはわからないので、それにつきましては、ないのであればきちんとやはり報告書という部分はあるべきかと考えておりますので、その部分については見直しを図っていきたいというふうに考えております。
(発言する者あり)
あと、堺町通りの排雪優先度につきましては、済みません、繰り返しになるのですが、やはり私どもとしては本当に今回、観光に配慮した排雪という形で実施していますので、ただ、そこにつきましては、ピンポイント的なもので、髙橋龍議員としまして、やはり堺町通りに常時観光客がいるので、シーズン通しての部分の優先度のことをおっしゃっていると思うのですけれども、今、ここにつきましても、ここでなかなかお答えはできないのですが、ただ、繰り返しになるのですけれども、我々としてもやはり観光客が多いところだと認識はしています。実際に、特に外国人観光客がいらっしゃるものなので、どうしても雪が珍しいという外国人観光客もいらっしゃると思います。そうしますと、やはり我々地元とか日本人が考えている以外の行動をとる可能性があって、やはり危険なことがあるのかなと思っております。そういったことも含めて、いろいろ考えながら、今後どういう対応ができるのかという部分は、検討といいますか、何ができるかという部分は考えていきたいというふうに考えております。
(発言する者あり)
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)総務部長。
○総務部長(前田一信)先ほど御説明しました、まちなか居住の関係で、私の説明が悪くてうまく伝わらなかったようなのですけれども、決してやらないということでお答えしたつもりはございませんで、今ちょうど小樽商大とともに共同研究をやっておりますので、専門家がいらっしゃいますから、そういった専門家に、この因果関係、どういう形で、どんな手法で分析したらいいだろうというような、そういった御相談をしてみたいということでお話ししたつもりでございますので、決してやらないというつもりで言ったことではございませんので、御理解いただければと思います。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)福祉部長。
○福祉部長(日栄聡)髙橋龍議員の再々質問にお答えいたします。先ほどは非常に簡単な答弁で申しわけございません。
私からは、保育士不足への取り組みということで、市の取り組みについてですけれども、現在特にこれといったことはしておりませんが、先ほどの市長の答弁でもございましたとおり、国におきまして、民間保育施設の職員を対象に、経験年数、職場内の役割に応じた給与の加算という、これを行っております。これは実は平成29年から、ことしから行っているのですけれども、どういったことかといいますと、一応名目上、技能・経験に応じた保育士等の処遇改善ということでございまして、月額4万円の加算。これは副主任保育士ですとか、中核リーダー、経験年数おおむね7年以上の職員・保育士について加算するということでございまして、これは国の考えでは、その施設職員のおおむね3分の1を対象としているところだと聞いております。
また、月額5,000円の加算ということも考えておりまして、これは職務分野別リーダー、若手リーダー、例えば障害保育の関係のリーダーですとか、そういった方に支払われるということでございまして、これは大体、経験年数おおむね3年以上の職員・保育士を対象としておりまして、国の考えでは、施設の職員のおおむね5分の1が対象となるというふうに考えているところでございます。
この経験年数というのは、おおむねの年数でありまして、各施設の職員構成等に応じて、柔軟に対象者を決めることができるということでございまして、これが29年から始まっているのですが、この要件としては、本当に処遇改善、スキルアップするための何か研修を受けてということなのですが、29年については、こういった研修の受講要件は課さないで、保育所から直接、こういった職員がいるということで道を通して国に報告すればそれが加算されるということでございます。最終的には、翌年度に賃金改善実績報告書を提出させて、実態調査して払うということになるのですけれども、30年度以降については、これは先ほど市長の答弁であったのですが、30年度以降については北海道でこういった研修を行いまして、それを受講するという形をとって、受講が要件になって、また加算が払われるというような形になります。
そういったことで、国では全体の底上げをすることを考えておりまして、本市におきましても、一応こういった状況もありますので、他都市の事例とかも参考にしながら、あるいは民間保育所の意見もお聞きしながら、情報収集に努めてまいりたいというふうに考えております。
(「私見、おかしいでしょ」と呼ぶ者あり)
(「議長、1番、議事進行について」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)1番、秋元智憲議員。
○1番(秋元智憲議員)先ほど、森井さんの答弁で、私見の話をしておりましたけれども、大事な小樽市の政策である除排雪に関して、一生懸命私見の話をされて、私たちはそのことについて議論させられていたのですか。
(「訂正しろ、訂正」と呼ぶ者あり)
それを確認して、もしそういうことなのであれば、議会としても、個人の私見に対して議論などをする、そういう場ではないですから、そこを確認していただきたいと思います。
(「今までの議論全部私見で話してんのかい」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)今、秋元智憲議員から議事進行がございました。
まず、私見かどうかということを、もう一度はっきりさせてもらいたいということでありますので、それは市長にもう一度聞きます。今までの除雪に対するというか、雪関係、それに関する言葉は私見だと先ほど述べましたけれども、それは全てそういうことなのでしょうか。確認をさせてください。
(「改善したということは全部私見だったのかい」と呼ぶ者あり)
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)市長。
○市長(森井秀明)今の御指摘について、お話をさせていただきます。
除排雪のことにおいて全てとは言っておりません。記者会見に基づく内容についてというふうにお話をしております。それについて、それをピンポイントで堺町通りということで髙橋龍議員が聞かれておりますので、記者会見においてはそのような質問でありましたので、そのことに基づいてお話をしておりますから……
(「何言ってるかわからない」と呼ぶ者あり)
(「市長記者会見でしょ」と呼ぶ者あり)
それに基づいた質問ですから、それについての質問、私見として聞かれているということだったので、私は私見としてお話をしているというところでございます。
(発言する者あり)
(「記者会見で私見を話しているってことかい」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)今の市長の答弁では、記者会見に関しての部分は私見だというお答えであります。
それで……
(発言する者あり)
(「さっきから改善だ改善だと言ってるのも私見でしょ」と呼ぶ者あり)
(「こういうことは、はっきりしてくださいよ」と呼ぶ者あり)
(「これまでの議会答弁も全部私見の前提でしゃべってるってことになるの」と呼ぶ者あり)
(「改善した、改善したと言ってるじゃないですか。違うんですか」と呼ぶ者あり)
(「市の考え方じゃないんですね、市の考え方を聞いてるんですよ、私たちは」と呼ぶ者あり)
(「森井市役所じゃないんだよ、ここは」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)発言は控えてください。
もう一度、今まで話してきたことの、記者会見の部分ですか、それについては私見だと、先ほど明確に述べています、市長は。
(「ほかの改善点も全部私見なの、全部。同じ根拠だよ。ほかにも改善してるって言ってるんだよ」と呼ぶ者あり)
発言があるなら、手を挙げて。
(「勝手に発言していいんですか」と呼ぶ者あり)
いいえ、今、秋元智憲議員の議事進行で、それを確認してくださいということでありますから、それは確認をさせていただきました。
(「いや、今言ったのわからない」と呼ぶ者あり)
(「何言ってるの。どこからどこまでが私見なの。改善って使ってたのは全部私見なんですか」と呼ぶ者あり)
秋元智憲議員にお聞きします。今、市長にお答えしていただきましたけれども、それでは今の議事進行に沿ったお答えではないのですか。
(「議長、1番」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)1番、秋元智憲議員。
○1番(秋元智憲議員)それでは、もう一度確認しますけれども、私見で記者会見も行って、私見のお話をされてきたということなのですね。記者の方々も、それは小樽市の考えではなくて、森井さん個人の考え方で発言されていることを小樽市の考えとして載せていたということなのですね。
(「市長記者会見だよ」と呼ぶ者あり)
そういうことでいいのですね。
(発言する者あり)
○議長(鈴木喜明)もう一度、市長に確認いたしますけれども、先ほどの市長の答弁では、私はそのようにとっておりますが、そうでなければ反論を今してください。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)市長。
○市長(森井秀明)反論はありません。先ほど説明させていただいたとおりです。
(「説明になってないって」と呼ぶ者あり)
(「記者会見で私見言ってんの、そしたら」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)それをお認めになったということですね。
(「それ、記者に言ってるの。私見だって」と呼ぶ者あり)
今の議事進行は、確かめていただきたいという議事進行ですので、まずはその件については確認をさせていただきました。
(「私はわかりました」と呼ぶ者あり)
髙橋龍議員の一般質問を終結いたします。
(「議長、20番」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)20番、小貫元議員。
(20番小貫元議員登壇)(拍手)
(「市長として答えれるようにね」と呼ぶ者あり)
○20番(小貫元議員)一般質問します。
最初に、JR南小樽駅のバリアフリー基本構想について質問します。
2011年第2回定例会で、この問題を取り上げたとき、中松前市長の答弁は、エレベーター、エスカレーターの設置についてはJR北海道の考えを伺いたいという答弁でした。それが任期最後の2015年第1回定例会では、JR北海道本社に出向き、直接要請を行ってまいりました。JR北海道とは今後、バリアフリー化の実現に向けて、より具体的な協議を行っていくと答弁され、前向きに変わりました。これは、市民の声に押されての結果です。この市民の声に応えて、どのようなバリアフリー化を実現していくかが問題になります。基本構想で定めた特定事業について、それぞれの特定事業計画作成の進捗状況及び作成が完了している計画については、その内容を説明してください。また、その進捗状況についての市長の見解を示してください。
基本構想策定後の協議会の役割についてです。
国土交通省のバリアフリー基本構想作成に関するガイドブックでは、基本構想の進行管理及び事後評価として、基本構想では、協議会を活用して継続的な改善を行い、進行管理の実施方法や事後評価の方法について具体的に示すことが必要です。基本構想策定時に設置した協議会を進行管理を担う中心的な組織として位置づけることが効率的と記載されています。小樽市の基本構想では、PDCAサイクルを活用したスパイラルアップの仕組みづくりが重要との記載だけで、どのように進行管理を行っていくのか明確化されていません。進行管理を担う中心的組織として、基本構想策定時の協議会をそのまま位置づけるべきではありませんか、お答えください。
南小樽駅は、改築から約60年の建築物です。公共交通機関の旅客施設に関する移動等円滑化整備ガイドラインでは、バリアのないルートの確保、わかりやすいルートの確保、安全で使いやすい施設・設備が移動可能な環境づくりの三つの要素として示されています。また、参考として示されているバリアフリー化された旅客施設のイメージでは、道路から段差なく駅に入ることができる、駅に入ると駅施設を一望できる、移動線上に、エレベーター、トイレ、乗車券販売所、待合所、案内所が並んでいる、改札口に入ると、エレベーター、エスカレーター、階段を一時に視認できる、駅を出るとすぐ近くにバスなどの乗り継ぎ交通手段があるなどです。これらを実現するには、駅前広場を含めたJR南小樽駅の抜本的な改築が必要だと考えませんか。市長の見解を示してください。
駅舎の改築を実施した場合の事業費について、JR北海道から提案があったのであれば示してください。ないのであれば、市として提示を求めなかった理由について示してください。また、JR南小樽駅の住吉公園側からの入り口のアクセスについては、どのように改善される予定となっているのか説明してください。
JR南小樽駅に関連して、JR小樽駅は1日の利用客が約1万8,000人ですが、バリアフリー化されていません。JR小樽駅のバリアフリー基本構想の策定については、どのように考えているのか、市長の考えを示してください。
次に、鉄道網の維持について質問します。
第1に、全国の鉄道網をどう維持していくかの問題についてです。
大規模災害などで鉄路が破壊されたら、復旧されず廃線へと追い込まれることは、全国どの自治体でも起こり得ることです。鉄道路線の維持は、国民の移動の権利、交通権を保障するとともに、地方再生の資源を守り、大都市と地方の格差拡大に歯どめをかける上でも重要な課題です。専門家は道路整備には多額の税金がつぎ込まれており、同じ公共インフラとして鉄道整備にも国が支援する必要性を指摘します。道路予算と同様に、全国の鉄道網を維持するために国の責任が多いと考えます。市長の見解を示してください。
日本共産党は、昨年4月に、「鉄道路線廃止に歯止めをかけ、住民の足と地方再生の基盤を守るために」と題した提案を発表しました。例えば、全国の鉄道網を維持するために国が乗り出すことです。具体的には、経営安定基金の取り崩しや積み増し、財政投融資の活用などの緊急支援を国が行います。中長期的には、公共交通基金を創設して財政的基盤を整え、JRグループの社会的責任として本州3社の黒字の一部を基金に組み入れ、分割民営化によってもたらされた大きな格差と不均衡を是正することです。また、災害を原因とする鉄路廃止をなくすことや、中小施設、三セク鉄道の経営基盤を強化する支援をすること、鉄道廃止の手続を届け出制から認可制に戻すことなどを提案しています。この日本共産党の提案について、市長の感想をお聞かせください。
第2に、北海道の鉄道路線についてです。
2016年11月、JR北海道は約半数の路線を維持困難と発表し、道内各地で鉄道路線が失われるのではないかとの不安が強まっています。2月10日、北海道運輸交通審議会鉄道ネットワーク・ワーキングチーム・フォローアップ会議は、北海道の将来を見据えた鉄道網(維持困難線区)のあり方についてを発表しました。ワーキングチームの発表は、全ての鉄道路線を維持することではなく、路線を取捨選択し、分析しています。鉄道路線を維持することを基本にし、議論することが必要だと考えています。この北海道のワーキングチームの発表について、市長の見解を示してください。また、JR北海道が経営維持困難とした路線が対象ですから、並行在来線は含まれていません。並行在来線を議論の対象外としていることについて問題だと考えませんか。お答えください。
第3に、並行在来線の存続についてです。中松前市長は2012年5月、並行在来線のJR北海道による経営分離に同意しました。北海道新幹線の札幌延伸に伴う並行在来線のJRからの経営分離は、政府・与党の申し合わせ事項によるものです。国勢調査の結果では、通勤・通学で余市町・仁木町から1,231人が小樽市に通い、逆に小樽市から余市町・仁木町には818人が通っています。合計2,049人になります。この人たち全てが鉄道を利用しているわけではありませんが、影響が大きいことは間違いありません。並行在来線の存続について、市長の見解を示してください。
市長は、並行在来線について、JRによる経営が望ましいと考えませんか。市長の見解を、理由も含めて聞かせてください。
鉄道は、公共交通の柱の一つです。しかし、小樽市の地域公共交通活性化協議会では、バス路線を中心に議論しています。地域公共交通活性化協議会で、蘭島から銭函までの鉄道路線について議論し、地域公共交通網形成計画を作成する必要があると考えませんか。必要がないと考えているのなら、その理由もお答えください。
最後に、ヒアリングループについてです。
2012年第2回定例会では、札幌市視聴覚障害者情報文化センター、旭川市民文化会館、函館市総合福祉センター、岩見沢市民会館、北見芸術文化ホールなどに設置されているとの答弁がありました。その後、帯広市や釧路市でも導入した事例があると聞いています。また、札幌市では手話・障がい者コミュニケーション検討委員会でヒアリングループを設置して、委員会を開催したとのことです。小樽市で把握している2012年以降の道内他都市の設置事例について示してください。
このときの答弁では、研究してみたいと言っていました。一つに有用性や仕組みの将来性、二つに導入経緯や使用状況、経費などを参考に研究との答弁でしたので、それぞれその後の研究結果を示してください。そして、その研究結果から、ヒアリングループ導入に対する市長の見解をお聞かせください。
以上、再質問を留保し、終わります。(拍手)
○議長(鈴木喜明)説明員の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)市長。
(森井秀明市長登壇)
○市長(森井秀明)小貫議員の御質問にお答えをいたします。
初めに、JR南小樽駅のバリアフリー基本構想について御質問がありました。
まず、特定事業計画の作成状況につきましては、現在、基本構想に位置づけられた事業における費用やスケジュールの調整を図っており、今年度中に作成できると聞いておりますので、計画どおりに進んでいるものと考えております。
次に、基本構想の進捗管理につきましては、バリアフリー基本構想作成に関するガイドブックによりますと、基本構想作成時に設置した協議会を進行管理を担う中心的な組織として位置づけることが効率的であるとの記載があることから、本市といたしましては、構想作成時の協議会のメンバーで構成する新たな組織を設置し、進行管理を行う体制を構築してまいりたいと考えております。
次に、JR南小樽駅の抜本的な改築につきましては、JR南小樽駅については、基本構想に基づき、現駅舎を活用したバリアフリー化を進めてまいりたいと考えておりますが、約60年を経過している建築物でありますので、将来的には抜本的な改築が必要になると認識をしているところであります。
次に、駅舎の改築の事業費につきましては、基本構想では現駅舎を活用したバリアフリー化が位置づけられているため、駅舎を改築した場合の事業費などの検討は行っておらず、本市としても提示は求めていないところであります。
次に、JR南小樽駅の住吉公園側からのアクセスにつきましては、高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律施行令の規定では、高齢者、障害者等が円滑に利用できる経路を一つ以上設けなければならないことから、JR北海道では駅舎の正面をその経路として改善することとしており、住吉公園側の入り口につきましては、改善する予定はないものと聞いております。
次に、JR小樽駅のバリアフリー基本構想の策定につきましては、現在JR南小樽駅のバリアフリー化を進めていることから、事業終了後にJR小樽駅のバリアフリー基本構想の策定の必要性等について関係機関と協議をしてまいりたいと考えております。
次に、鉄道網の維持について御質問がありました。
初めに、全国の鉄道網の維持についてですが、まず、全国の鉄道網の維持に対する国の責任につきましては、鉄道は地域住民の生活路線であるとともに、観光振興や経済活動などの社会基盤として、道路と同様に重要な役割を果たしており、一般的に他の公共交通機関に比べて、大量性や速達性・定時性にすぐれている一方で、沿線人口の減少による利用者の減少や、厳しい経営環境の中で、安全の確保、老朽化対策への対応などの課題があると認識をしております。交通政策基本法では、交通政策の基本理念を定めた上で、国において交通に関する施策を総合的に策定し、実施する責務を有することなどを規定しており、私としても交通政策基本法などに基づき、国の責務を果たしていただき、持続可能な鉄道網の維持のため、抜本的な支援を期待しているところであります。
次に、日本共産党の提案につきましては、全国的に鉄道路線が廃止されている現状を踏まえ、地域社会の崩壊にもつながりかねないこと。また、道内においても、鉄道路線の廃止問題や、災害で不通になった鉄道路線の多額な復旧費用の負担問題などを踏まえ、鉄道事業の公共性や、鉄道事業を国が公的に支えることなどが提案されており、私としても、鉄道は地域住民の社会基盤として重要な役割を果たしているものと考えており、鉄道事業の持っている高い公共性にふさわしい経営形態を探求する国民的な検討や議論が必要であるとの考え方など、同じ認識を持っているところであります。
次に、北海道の鉄道についてですが、まず、北海道のワーキングチームの発表につきましては、私としてもJR北海道が将来にわたって全ての鉄道路線を現状のまま維持することは困難であり、路線ごとに果たす役割が異なることから、路線ごとの特性や地域に応じた対応が必要であると考えております。今後、道内における持続可能な鉄道網の確立に向けては、JR北海道、国、北海道、市町村がおのおのの役割を踏まえ、相互の理解と協力のもと、2030年ごろの北海道を力強く支える鉄道網の実現に向けて、関係機関が一体となって取り組みを進めていくことが必要でありますが、まずはJR北海道がより一層の経営改善に取り組むことが求められるのではないかと考えております。
次に、JR北海道が並行在来線を議論の対象外としていることにつきましては、並行在来線をJR北海道から経営分離することについて、北海道新幹線整備の基本条件の一つとして、小樽市を含む全ての沿線自治体が既に同意したものでありますことから、JR北海道が示している維持困難路線とは別な場で議論されるものと認識をしております。
次に、並行在来線の存続についてですが、まず、その見解につきましては、鉄道路線は地域にとりまして非常に重要な資源であり、財産であると認識をしており、その地域資源を生かす視点も重要であると考えております。また、並行在来線が地域に根差した交通手段として定着をしている実態があることも認識しておりますが、一方で、鉄道路線の存続には事業の運営方法や採算性の問題もあることから、これらについて、北海道新幹線並行在来線対策協議会でしっかり議論すべきものと考えております。
次に、並行在来線をJRが経営することの見解につきましては、先ほども申し上げましたとおり、並行在来線をJR北海道から経営分離することは、北海道新幹線整備の基本条件の一つとして既に同意したものでありますことから、JR北海道が経営していくことは難しいものと考えております。
次に、蘭島から銭函までの鉄道路線の議論につきましては、現在、地域公共交通活性化協議会では、市内バス路線を中心に議論を進め、地域公共交通網形成計画の策定を予定しておりますが、将来的には鉄道路線についても議論をし、必要に応じて地域公共交通網形成計画に盛り込むことを考えております。
次に、ヒアリングループについて御質問がありました。
まず、2012年以降の道内他都市のヒアリングループの設置事例につきましては、ヒアリングループは難聴の方の聞こえを支援するシステムでありますが、帯広市図書館の多目的視聴覚室、釧路市防災庁舎の市民対応窓口、北広島市本会議場傍聴席で設置をしております。
次に、ヒアリングループについての研究結果につきましては、ヒアリングループは、難聴や中途失聴などにより補聴器や人工内耳を装用している方々の聞こえをサポートするものとして大変有用であり、その仕組みは社会参加のために大変有効に活用できるものであることから、将来性のあるものと考えております。また、導入経緯は、聴覚に障害のある人が必要とする情報を正確に取得するための環境づくりのため導入しているものであり、その使用状況は、窓口対応や会議への参加、傍聴など、さまざまな用途で活用されているものと認識をしております。
次に、ヒアリングループ導入についての私の見解につきましては、今定例会に提案しております小樽市障がいのある人の情報取得・コミュニケーション促進条例における、障害のある人の障害特性に応じた情報取得が容易にできる環境整備の観点からも大変有用なものであることは認識をしておりますが、設置に係る経費の課題もあることから、公共施設等総合管理計画に基づく施設更新の際に、関係団体の皆様からのさまざまな御意見を参考にしながら検討してまいりたいと考えております。
(「議長、20番」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)20番、小貫元議員。
○20番(小貫元議員)再質問します。
最初に、鉄道網から行きたいと思います。
全国の鉄道網の関係について、国の役割、重要な役割だという答弁がありました。ただ、国の責任を果たしてほしいとか、期待しているとか、そういう答弁だったと思うのですけれども、それだったら市として、市長として具体的にどういう行動を国に対してしていくのか、このことがなかったので、これを答えていただきたいと思います。
次に、北海道が並行在来線を対象外にしたことについて、別の場だという話があって、その後で多分、どこかと聞こうと思ったら、その後の答弁で並行在来線対策協議会の話が出たので、多分その場だという話だと思うのですけれども、やはりそこで議論していくにしても、この並行在来線対策協議会の議事録とかを見ていますと、やはり余市町などはきちんと鉄路存続について意見を述べているし、そういうところからいくと、まず、その協議会の場で、市長が鉄道路線を残すと、こういうことを決意を持って臨むかどうか、もしくは臨むことはないのか、その辺をお聞かせください。
次に、並行在来線のJRとの経営分離、これは基本条件であって、難しいだろうという話がありましたけれども、まず、基本は最初に質問した国の支援、これをまず強化することによって、経営分離しなくても路線が維持できるようにすること、それができれば、まず経営分離の必要がないと考えないか、これについてまずお聞かせください。これが三点目ですね。
もう一つですが、市長は、中松前市長が進めたカジノ誘致については撤回したのですよね。このJR経営分離も、中松前市長が同意したのですけれども、同じように撤回すればいいのではないかと思うのですが、これについてどう思いますか。
(発言する者あり)
そこまで言って、あくまでもただ経営分離を是とするというのであれば、どういうことをJR北海道に求めていくのか、これについてもお答えください。
あと、市の地域公共交通活性化協議会で、バスを優先していると。ただ、将来的には鉄道も含めてという話でしたけれども、国土交通省の手引でいけば、やはり地域公共交通網形成計画は単一の交通機関や運行計画でなくて、地域全体の公共交通ネットワークとして、総合的に捉えるものですと。こういうことが書かれていて、そして鉄道、バス、タクシーなどを一体として検討して、各地域で活用できる公共交通機関全体の連携を強めたり、効率性を高めるための方針や目標、事業を関係者全員で考えたりすることがメリットだとか述べていたり、また別のところでは、特定の交通網路だけではなくて、地域に存在する複数の交通網路を横断的に取り扱ってくださいと、こうやって書かれているのですね。この手引に照らしても、やはり鉄道も含めて面的に議論していくことが必要だと考えますけれども、この市の協議会で、この手引との関係で、先ほどの答弁をどう考えているのか、お答えください。
南小樽駅に行きますが、それぞれの特定事業計画と言ったのですけれども、ざっくり一つのことのように言われてしまったのですが、これは全ての特定事業計画が今年度中にということなのか、確認したいと思います。
もう一つ、駅舎の改築について、JR側から提示がなかったけれども、市からも求めなかったと、こういう答弁がありました。この問題で、全体的にそうなのですが、JR、JRというふうに言っているのですけれども、バリアフリー新法の第28条第3項「公共交通事業者等は、公共交通特定事業計画を定めようとするときは、あらかじめ、関係する市町村及び施設設置管理者の意見を聴かなければならない」と。これは基本構想ガイドラインでも似たようなことが書かれています。やはり、そういう面でこの特定事業計画に対して、市の関与が薄いのではないかと。この法やガイドラインに従えば、市民の声を代表して、特定事業計画に反映させる役割が市長にあるのではないかと思いますけれども、これについてお答えください。
もう一つ、協議会の関係で、進行管理、新たなメンバーを構成していきたいということで答えていましたが、私の目の前には前回の協議会の副会長もいますけれども、それだったら何で解散してしまったのか、それについてお答えください。
あと、将来的にはバリアフリーだけではなくて、抜本的な改築を考えたいという答弁がありました。それはそれで受けとめるのですけれども、公共交通機関の旅客施設に関する移動等円滑化整備ガイドラインに書いてあることを実現しようと思ったら、改築しないと実現できないと思いませんかと、こういうことを聞いたのですが、それにかみ合った答弁ではなかったのではないかなと思いますので、これについてお答えください。
あと、駅舎の改築の話ですけれども、築港駅の問題があります。これは市がつくってJRに譲ったのですが、小樽市はこの駅舎の建設費をJR北海道に負担させないために、築港駅前広場を土地区画整理事業の本体事業として進めたわけですよね。駅前広場の附帯事業として駅舎をつくったのです。しかし、保留地処分金の大半を、このその他の物件である駅舎につぎ込んでしまって、それをJRに譲ったと。このように、マイカルとかJRのためには、禁じ手を使って改築をしてやっていったのだから、せめてどんな方法があれば改築できるのかということをもう少し検討する必要があると思います。
私は、こんな、例えば南小樽駅の駅前広場を改築するからといって、その附帯設備として駅舎というふうにはやるべきだとは言いませんよ。言いませんけれども、どんな方法があるのかということは、しっかりと検討すべきではないかと思います。これは、このことについて答弁をお願いしたいのと、現在そうやって自治体がお金を出す、駅舎の改築にお金を出す場合、どのような事業だったならば国の制度による補助が受けられるのか、これについて説明をしてください。
ヒアリングループについてはやりません。
○議長(鈴木喜明)説明員の答弁を求めます。
説明員に申し上げます。お答え願います。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)市長。
○市長(森井秀明)小貫議員の再質問にお答えいたします。
私が答弁したこと以外におきましては、各担当より答弁をさせていただきますので、よろしくお願いいたします。
まずは、小貫議員から最初に鉄道網について御質問があったかと思います。
鉄道網を、これから北海道の鉄道網を残していくために、市として具体的にどういうことをしていくのかというお話があったかというふうに思いますけれども、まずは、やはり私自身も北海道内35市の市長の1人でありますので、やはりこれは小樽市単独だけの問題ではありませんから、市長会として、この鉄道網のあり方について、やはり国や、北海道に対しても含めて、いろいろと申請をしていかなければならない、要請をしていかなければならない案件だというふうに思っておりまして、それについては、さまざまな場面で動き始めているところと認識をしているところでございます。
それと、並行在来線の協議の場で、小樽市としても余市町と同じように鉄路の存続に対して決意を持って行うべきではないかという御質問もあったかというふうに思っております。先ほども答弁させていただきましたけれども、この鉄路においては、やはり小樽市においての地域資源という観点は、私自身としても持っているところでございます。ですが、鉄道路線の存続におきましては、やはり事業の運営方法や採算性の問題もあることから、やはりそのことを並行在来線対策協議会の中で、余市町も含めてしっかり議論した上で結論を出していかなければならない、このように考えているところでございます。
それともう一つ、経営分離において、国の支援の強化があれば、それを果たさなくていいのではないかというお話もありましたけれども、現状における国の支援が強化されるという見込みは、私の中では残念ながら把握ができていない中で、それについてお答えをすることは現状では難しいかなと思っているところでございます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)総務部長。
○総務部長(前田一信)私からは1点、JRからの経営分離の関係でお尋ねがあったことにつきましてお答えいたします。JRからの経営分離、撤回すればいいのではないかというお尋ねだったと思いますが、これにつきましては、平成24年の5月に道内の沿線自治体が、どちらかというとやむを得ずだった感があるかと思いますけれども、そういったことで皆様同意をしているという状況でございます。それで、それからもう一定程度期間がたっておりますし、この中で撤回しないのであれば、JRに何かを求めてという今御提言でございましたが、やはり、そういった事情で同意をしてしまっているという中で、今改めてJRにここで何かを求めるというのは、なかなか難しいのではないかなというふうに考えてございます。
(発言する者あり)
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)建設部長。
○建設部長(上石明)小貫議員の再質問にお答えいたします。
初めに、協議会の関係で、鉄路も含めて議論すべきではないかという点ですけれども、これにおきましては、小貫議員がおっしゃるとおり、今回の地域公共交通網形成計画の目的は、一つの交通網だけではなくて、複数の交通網をいかに連結させるかということが一つの位置づけになっております。そういった意味で、各交通事業者にも会議には参加をしていただいているところであります。ただ、現状の中で、まず小樽市として優先すべきなのは、市内のバス路線と考えておりますので、今回の計画につきましては、バス路線を中心にまず検討させていただくと。
次の段階で、将来的に、並行在来線の関係ですか。そういった方向性が見えた段階で、我々も銭函から蘭島までの部分についての交通をどうするかという部分は、もちろん協議会の中の検討事項になっておりますので、そういったときにはきちんと議論はしていきたいというふうに考えております。
あと、JR南小樽駅のバリアフリーに関しましては、特定事業におきましては、各事業者で整備計画の期間が違いますので、同じ時期に工事をする、事業をするということにはならないのですけれども、基本的な計画につきましては今年度中に出していただけるという形にはなっております。
次に、駅舎について市から改築等を求めなかったのかという点につきましては、まずこのバリアフリー化の特定事業につきましては、基本構想に基づいた形で事業を実施するという形になっております。要は、基本構想をつくる段階で、基本的には駅舎は改築をしないので、しないと。今回のこういった一部の施設の改修で行うという形を決定してから構想をつくっておりますので、そういったこともありましたので、市としてはあえて求めなかったところであります。
その次は、協議会の進行管理の関係で、何で開催したのかという点ですけれども、実際に計画ができて、実際に工事が始まるまであいたということもありました。また、実際に進行管理するときに、協議会の人数等を含めて、いいのかということもありましたので、一度解散をさせていただいて、改めて、協議会のメンバーから改めてまた新たな委員になっていただいて、こういう進行管理をしていただきたいというふうに考えているところであります。
将来的には改築が必要ではないかと、要は改築しないと本来の目的が達成できないのかという点ですけれども、これにつきましては、きちんとその基本構想の中で議論をして、今回のこういった事業の中で達成できると判断をしたものでありますので、問題はないというふうに考えております。
あと、駅舎の改築で、どんな方法で改築できるのか検討すべきではないかという点ですけれども、確かに私ども、駅舎が老朽化をしているというのは十分認識しております。そういった意味で、全道の市町村等ではいろいろな今取り組みがなされているのかなと考えております。そういった点においても、将来的にも確かにそういったこともやはり想定をしていかなければいけないこともあるのかなと思っておりますので、決して我々としましても、検討しないということではなくて、いろいろな事例等を調査、研究していく必要はあるのかなというふうには考えております。
最後に、どういった国の補助メニューを使えば、そういった取り組みができるのかという点なのですけれども、申しわけございません。今、私のほうではどういったメニューがあるのか把握しておりませんので、これにつきましても、今後調査をしていきたいというふうに考えております。
○議長(鈴木喜明)建設部長に、聞き漏らしたかもしれないのですけれども、特定事業計画へのかかわりが少ないのではないかという質問と、その特定事業計画の進みぐあいなのか、何かここは一緒でどうこうという質問があったと思うのですが。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)建設部長。
○建設部長(上石明)申しわけありません。特定事業のかかわりが少ないのではないかという点ですけれども、この点につきましては、繰り返しになりますが、基本構想の中できちんと議論させていただいて、その中で何をすべきかというのが位置づけられておりますので、それを特定事業者がおのおのその事業を実施していくという形になりますので、市としてはそこに関与していくという形にはならないというふうに考えています。
(「議長、20番」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)20番、小貫元議員。
○20番(小貫元議員)再々質問します。
最後に言ったものの、建設部長、その答弁はまずいと思うのですよね、基本構想の策定の中で話したからいいというのは。先ほど言った法やガイドブックには、特定事業計画をつくるときに、きちんと市民の意見、そして市町村のリーダーシップのもと、ここで協議、調整や合意形成を図ることが考えられるということで、特定事業計画についても、しっかりと今、もう協議会は解散してしまっているのだから。この協議会が生きていれば、特定事業計画をつくる中で、協議会と相談してというのはあったけれども、協議会は解散してしまったのだから、私はそのまま存続させるべきだと、おととしに言いましたが、解散してしまっているのだから、そうしたらやはりそれは市町村が責任を持って意見を反映させなければいけないのではないですか、それが法やガイドラインの趣旨なのではないのですかというところなので、そこはきちんと答えていただきたいなと思います。
あと、鉄道網の維持について、また市長会というのが出てきたのですけれども、さまざまな場面で言っていくということだったので、それはどこなのか、具体的に示していただきたいなと思います。
あと、総務部長が答えたJR北海道に要求することというのは、たしか並行在来線の沿線の知事の協議会か何かで、もう既に要望していることからいっても、先ほどの答弁はまずいのではないかなと思うのですけれども、私、そんな答弁が返ってくるとは思わなかったから、そのものを持っていないのですが、その辺はどういうことをJR北海道に要求していくのか、きちんと答えていただきたいなと思います。
あと、駅舎の改築の問題は、市長の任期もあと1年ですから、それはもう次の市長に頼むしかないかなと思いますので、それは後にします。
(「すごいな」と呼ぶ者あり)
(発言する者あり)
○議長(鈴木喜明)説明員の答弁を求めます。
三点ですので、速やかにお答えください。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)市長。
○市長(森井秀明)小貫議員の再々質問にお答えいたします。
私が答弁したこと以外は、各担当より答弁させていただきますので、よろしくお願いいたします。
私が答弁するのは、恐縮ですが、先ほど市長会を通じて、行き先がどこなのかという……
(「さまざまな場面でやっていくと言ったので、それはどこなのですかという。さまざまな場面って言ったものだから」と呼ぶ者あり)
ですから、市長会とか……
○議長(鈴木喜明)勝手にやりとりをしないように。
○市長(森井秀明)どこなのかという、意図がわからなくて、市長会を通じてどこかに要請するのかという意味なのか、その市長会の中においてのどの場合なのかという……
○議長(鈴木喜明)市長、もう一度聞きますから。
○市長(森井秀明)済みません。
(「いいです。わかりました、いいです」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)そうすると、二番目のはいいということですか。
(「今、答えたのはいいです」と呼ぶ者あり)
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)建設部長。
○建設部長(上石明)小貫議員の再々質問にお答えいたします。
特定事業に係る市の関与なのですけれども、私が申し上げましたのは、事業内容について、市が関与するというのはないという答弁だったのですが、確かに小貫議員のおっしゃるとおりに、今構想ができ上がって、これから事業を実施するに当たって、これから立ち上げます進行管理の協議会がまだ設立していない以上、市がきちんとリーダーシップを発揮しながら、実際に事業計画の提出を含めて、そういった進行に関して調整をしなければいけないというふうに考えておりますので、そういった意味では、市がきちんと責任を持ってやる必要があるのではないかというふうに考えております。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)総務部長。
○総務部長(前田一信)先ほど小貫議員から、経営分離されたその後の並行在来線につきましては、一定期間たっておりますのでということで、先ほど答弁したのですけれども、よくよく確認しますと、基本的には、この並行在来線というのは、やはり地域の足ですので、地域で維持していかなければいけないというのが基本だということですが、経営分離された並行在来線、そのためにできる限りの協力と支援を行うということがJRにも求められるのだというような記載のものもございますので、沿線の自治体からそういった、これは小樽市だけではないですけれども、そういった要望があれば、やはりJRも含めていろいろ関係者で協議していくことになるというのが正しい答えでございますので、この部分については訂正させていただきたいと思います。
○議長(鈴木喜明)よろしいですか。
(「議長、3番、議事進行について」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)3番、安斎哲也議員。
○3番(安斎哲也議員)先ほどの民進党の髙橋龍議員と市長とのやりとりのところですけれども、かなり改善をしたというのが私見だと市長が明言されました。記者会見録を見ますと、北海道新聞の方が「市長は、今の状況でも以前より改善が図られていると思っていると」という質問に対して、市長は、「はい、かなり図られています。」「改善はもちろん図られています。」と、市長への質問に対して、市長が市長として答えているのですね。これは、明らかに私見として答えているものではありませんから、改善したというのは私見ですと言った部分を取り消していただきたいと。こんな適当に、その場しのぎで、それは私見だからといって言い逃れしているものを、本会議場でお認めになるのはいかがかと思うのですが、これについて議長の裁き、精査をお願いします。
○議長(鈴木喜明)ただいまの安斎哲也議員の議事進行でありますけれども、記者会見で、どう思われていますかということですが、それは定例記者会見ということなので、市を背負ってというふうなことなので、どうなのかということですよね、安斎議員。
ただ、今までの議論の、市長の記者会見について、皆様がいろいろな御質問をされた中で、きちんとしたデータとか、そういうことでは一つも出せない状態で、自分の私見だと言っているような答弁をずっとしていたわけでありますよね。
(発言する者あり)
それで、今問題になっているのは、公な記者会見でそういうふうにしたこと自体、私見でしたということが許されるか、許されないかというのは、この場では判断はできません。その事実は先ほどはっきりしたわけですから、今後、予算特別委員会や、そういうところで、それはない、どうなのだという話をするということになると思いますよ。
この場で、例えばそのことをしたから議会を侮辱したとか、そういうことに当たって、もう一度というふうな、私は判断には今なっていないですね。
よろしいですか。
(発言する者あり)
(「よし、予特だ」と呼ぶ者あり)
(「よろしいです」と呼ぶ者あり)
以上をもって、一般質問を終結いたします。
お諮りいたします。
ただいま上程中の案件のうち、議案第1号ないし議案第20号、議案第27号、議案第28号、議案第39号につきましては、議長指名による9名の委員をもって構成する予算特別委員会を設置し、これに付託の上、審査することにいたしたいと思います。
これに、御異議ございませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)御異議なしと認め、さように決しました。
それでは、予算特別委員を御指名いたします。秋元智憲議員、千葉美幸議員、髙橋龍議員、酒井隆裕議員、中村吉宏議員、濱本進議員、中村誠吾議員、川畑正美議員、前田清貴議員、以上であります。
なお、委員中、事故ある場合は、所属の会派において補充することといたします。
次に、議案第21号ないし議案第23号、議案第35号、議案第36号、議案第40号及び議案第41号につきましては総務常任委員会に、議案第37号につきましては経済常任委員会に、議案第24号ないし議案第26号及び議案第29号ないし議案第32号につきましては厚生常任委員会に、議案第33号、議案第34号及び議案第38号につきましては建設常任委員会に、それぞれ付託いたします。
日程第2「陳情」を議題といたします。
本件につきましては、別紙、お手元に配付の議事事件一覧表のとおり、所管の常任委員会に付託いたします。
日程第3「休会の決定」を議題といたします。
お諮りいたします。
委員会審査のため、明日から3月14日まで休会いたしたいと思います。
これに、御異議ございませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)御異議なしと認め、さように決しました。
本日は、これをもって散会いたします。
散会午後8時13分
会議録署名議員
小樽市議会 議 長 鈴 木 喜 明
議員 中 村 誠 吾
議員 小 貫 元