開会午前10時00分
○議長(鈴木喜明)これより、平成30年小樽市議会第1回定例会を開会いたします。
直ちに、本日の会議を開きます。
本日の会議録署名議員に、安斎哲也議員、酒井隆裕議員を御指名いたします。
日程第1「会期の決定」を議題といたします。
お諮りいたします。
本定例会の会期を、本日から3月15日までの23日間といたしたいと思います。
これに、御異議ございませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)御異議なしと認め、さように決しました。
日程第2「議案第1号ないし議案第42号」を一括議題といたします。
まず、議案第42号につきましては、提案理由の説明を省略し、議案第1号ないし議案第40号について市長から提案理由の説明を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)市長。
(森井秀明市長登壇)
○市長(森井秀明)平成30年第1回定例会の開会に当たり、ただいま上程されました各案件について、提案理由の説明を申し上げるのに先立ち、平成29年第4回定例会においてありました、私に対する再度の辞職勧告決議と平成28年度一般会計決算の不認定への対応について報告させていただきます。
まず、辞職勧告決議につきましては、民意が市政に反映されるよう職責を全うしてまいりたいと考えておりますので、この決議をもって、辞職はいたしません。
また、決算の不認定につきましては、不認定の理由で挙げられておりました事項のうち、交際費は、予算の範囲内での適切な執行に努めてまいりますが、仮に不足が生じる見込みとなった場合には、流用ではなく、補正予算などの措置を講じることといたします。また、高島漁港区の観光船事業につきましては、事業者から収受した使用料等が徴収の根拠のないものとなったことを踏まえ、事業者に返還する予定でおります。このように、改善するものは改善し、今後は、市民の皆様、議員の皆様の疑義が生じることのないよう、適正な行財政運営に努めてまいります。
(「聞き飽きた」と呼ぶ者あり)
続きまして、新年度に向けた市政執行についての所信の一端と主な施策の概要を申し上げます。
私が多くの市民の皆様の負託を受け、市長に就任させていただいてから、早くも任期の最終年度を迎えることとなります。
就任以来、このまちで生活している人を大切にする政策を第一に考え、厳しい財政状況の中、職員とともに知恵を絞り、市民の皆様にお約束した政策の具体化に向けて全力で取り組んでまいりました。
本年は、任期の集大成として、公約を初めとした、「住みよいまち、人にやさしいまち小樽」の実現に向けた取り組みを、できる限り実行に移していくことで、市民の皆様が未来に明るい希望を持てるよう、持てる力の全てを注ぎ込む決意を新たにしているところであります。
さて、昨今の本市の情勢ですが、国土交通省の発表では、商業地の地価の対前年平均変動率が26年ぶりに上昇に転じ、昨年9月の小樽芸術村のグランドオープンや、外国人観光客を中心に宿泊客の増加が続く中で、新たな宿泊施設の「ホテル・トリフィート小樽運河」が4月に開業予定であること、そして、ウイングベイ小樽が再生に向けて動き出すなど、投資意欲の高まりが感じられております。
また、昨年、新日本海フェリーの新造船就航とダイヤ改正が行われ利便性が高まり、JR駅のバリアフリー化工事が、昨年完了した銭函駅に続き、南小樽駅で本年着工予定となっていることに加えて、いよいよ北海道横断自動車道余市・小樽間の開通も近づき、人や物の流れがより活発になることが期待されます。
さらには、小樽協会病院において、分娩取り扱いが再開される運びとなり、近年の市立病院を初めとした公的病院等の新築などとも相まって、すばらしい医療環境が整いつつあると感じているところであり、医療関係の方とも協力をしながら、子育て世代の方や高齢の方を初め、誰もが生涯にわたって安心して住み続けられる、健康長寿のまちとして歩んでいけるものと考えております。
このほか、小・中学校における全国学力・学習状況調査では、近年、全国水準まで迫る結果となり、着実に教育力が高まっていることを感じるとともに、昨年は転出超過が縮小し、人口動態の改善への期待感も出てくるなど、小樽の再生を感じさせる明るい話題が相次いでおります。
これらのことから、市の総力を挙げて、住みよいまちづくりやまちの活気を高める取り組みを行っていくことで、この流れを着実なものとし、ここに暮らす人にも、訪れる人にも魅力的なまちであり続けることができるものと期待しているところであります。
それでは、平成30年度の予算編成についての基本的な考え方を述べさせていただきます。
本市においては、人口減少の影響などにより、国が示しているような税収の増加が期待できないことに加え、実質的な地方交付税の減少が見込まれ、引き続き大変厳しい状況にあります。
そのような中でも、行政サービスの縮小がさらなる人口減少を招くことのないよう、市民の皆様を大切にする政策を第一に考え職員と議論を重ねながら、子育て支援や子供の育成、にぎわいや雇用の創出のほか、安心・安全・快適に暮らせるまちづくりのために必要な事業を厳選し、内容の精査も重ねてまいりました。
また、昨年は第3回定例会で補正した除雪費も当初予算に計上した上で、できる限り歳出の圧縮に努めたところでありますが、結果として約20億1,000万円の財源不足が生じたため、過疎対策事業債ソフト分の充当や財政調整基金の取り崩しにより、収支均衡予算を編成したところであります。
続いて、平成30年度における主要な事業について、人口減少に歯どめをかける視点で、小樽の持続的な発展を図るための施策を取りまとめた小樽市総合戦略の四つのプロジェクトの目標に対応する事業及びその他の主要な事業について申し上げます。
一つ目は、交通・住環境・雇用・レジャーなどバランスのよい「あずましい暮らし」を実現することで、定住や移住を促すための取り組みです。
まず、市民の皆様が最も期待を寄せられている除排雪について、これまでも除雪の拠点増設や出動基準の見直し、がたがた路面の解消などの改善を図ってまいりましたが、来期、塩谷4丁目に市民のための新たな雪堆積場を開設するための整備を行います。
次に、安全・安心で利便性の高い住環境づくりにつきましては、既存の街路防犯灯をLED化する場合の助成について、平成30年度から3カ年の予定で、ナトリウム灯や無電極灯をLED灯に改良する場合に9割の助成を行います。
また、市営若竹住宅3号棟の建てかえを今年度で完成させるほか、利便性の高いまちなかにおいて、既存の民間共同住宅を市が借り上げ、子育て世帯向けに市営住宅として供給する既存借上公営住宅事業について、新たな借り上げを行い、子育て世帯の住環境の充実を図ってまいります。
空き家対策につきましては、周辺に被害を与えるおそれがある空き家のうち、危険度・緊急度が高い不良住宅の除却に対する助成を開始するとともに、活用に向けた取り組みとして、空き家・空き店舗の活用に関する講座や、空き家所有者の意識調査を実施いたします。
交通に関する取り組みといたしましては、持続可能な地域公共交通ネットワークの再構築を目的として、地域公共交通網形成計画を策定するほか、JRの南小樽駅と小樽築港駅におけるバリアフリー化のための施設整備に補助を行い、公共交通の行き届いた利便性の高いまちを目指してまいります。
このほか、多くの市民や観光客の皆様に利用される市の施設において、特に高齢者や子供たちにも優しい施設づくりを目的とし、トイレを利用する際の利便性の向上を図るために、和式トイレの洋式化などの計画的な改修に昨年から取り組んでおりますが、株式会社ニトリ様を初めとした多くの皆様からの寄附金も活用し、一部計画を前倒しして、平成30年度は市民会館や総合福祉センター、観光物産プラザ、色内埠頭公園などの公園、文学館・美術館などのトイレ改修を行ってまいります。
二つ目は、小樽で生まれ・暮らし・教育を受けることで地元定着を実現する「樽っ子プライド育成」の取り組みです。
まず、子育て世代の負担軽減策として、こどもの医療費助成に取り組み、平成28年8月から、小学生の入院外医療費を助成対象としましたが、本年8月から新たに課税世帯の小学生以下の入院に係る医療費の自己負担を初診時一部負担金のみとするよう拡大をし、子供の病気やけがに対する不安や負担をさらに軽減いたします。
また、安心して出産できる環境づくりとして、小樽協会病院の分娩取り扱い再開に向けた施設改修などの取り組みに対する支援を行うとともに、産後の不安や負担を軽減できるよう、日帰りで母体のケアや育児指導を行う産後ケア事業を新たに実施いたします。
子育て支援の取り組みといたしましては、本年9月から第3子以降の保育料を完全無料化するとともに、認定こども園施設整備に対しての補助や、ひとり親家庭等において一時的に家事援助が必要となった場合にヘルパーを派遣する制度を新たに導入いたします。
次に、教育環境向上の取り組みとしましては、英語教育の充実に力を入れているところでありますが、小学校への外部講師の派遣を全校に拡大し、子供の英語力と教員の指導力の向上を図ります。
また、児童・生徒の読書習慣の定着を図るため、学校図書館司書を増員し、情操教育の向上に資するとともに、学習意欲の向上及び基礎学力の定着を図るための大型テレビを、小学校に続き、新たに中学校1年生の普通教室において整備を行います。
そして、子供たちが生まれ育ったまちについて理解を深めるよう、屋形船に乗り、海から小樽港の歴史などを学ぶ機会を設けるとともに、将来、子供たちが社会人・職業人として自立するためのキャリア教育を、小・中学校各1校を指定して実施いたします。
また、海の楽しさと怖さを知ってもらうとともに、大切な命を守るため、新たに水難事故防止教室を実施いたします。
このほか、安心・快適に学べる環境づくりのため、小・中学校の机・椅子の更新を計画的に行うとともに、幸小学校の耐震補強等工事の実施計画、朝里小学校の体育館の床の改修などを行います。
スポーツを通じて心身の健やかな成長を図る取り組みとしましては、スポーツ選手交流事業を市内の小学校を対象として引き続き行うとともに、第30回の記念大会となる運河ロードレースにつきましては、ゲストランナーも招いて大会を盛り上げてまいります。
また、手宮公園競技場への公認陸上競技場として必要な標識タイルの設置や、総合体育館への移動式バスケットゴール台などの施設整備により、スポーツ環境を整えてまいります。
このほか、子供たちや全国の鉄道ファンからも人気の高い、蒸気機関車アイアンホース号の動態展示を今後も続けていくための修繕を行います。
このように、子供を生み育てる環境を充実させていくことで、「ここで子育てしたい」と憧れられるまちを目指すとともに、教育環境を整えて子供たちの意欲やまちへの愛着を高め、将来このまちで活躍できる環境づくりに取り組むことが、人口減少に歯どめをかけていく大きな要素になるものと期待しております。
三つ目は、観光を軸とした地場産業の振興により、にぎわいを取り戻し、雇用創出を実現する「にぎわい再生」の取り組みです。
美しいまち並みや豊かな自然環境、このまちに息づく歴史・文化など、本市の多彩で奥深い魅力を生かした観光を軸として、新鮮な農水産物や強みである加工技術などを結びつけながら、このまちに新たな人の流れとにぎわいを創出して、それに伴ってまちが潤い、さらに魅力が高まって、人口減少に歯どめがかかっていく好循環を生み出す政策の展開を図っていきたいと考えております。
このため、まず、観光振興に関する取り組みとしましては、アジア諸国や英語圏、国内に向けたプロモーションを展開するほか、ロケツーリズムによるシティプロモーションを推進するため、ロケ地と御当地グルメの祭典「全国ふるさと甲子園」に北海道初の出店を目指します。
また、文化財を総合的に保存・活用するための方針となる小樽市歴史文化基本構想を策定するとともに、日本遺産の認定を目指し、関係地域との連携も図りながら積極的に取り組んでまいります。
次に、農水産物の振興の取り組みとしましては、小樽の地魚と水産加工品のPRや、第3回小樽水産加工グランプリの開催により、小樽産水産物のブランド化を図るとともに、小樽市漁業協同組合が実施するナマコ種苗生産への補助を行います。
また、小樽産農産物のPRのため、直売施設での販売促進イベントを支援いたします。
本市経済を支える地場企業への支援としましては、海外販路の拡大に向けて、商談会・展示会等への参加費用の補助やベトナムでの市場開拓事業を実施するほか、市内食料品製造業者の道外への販路拡大を支援するため、首都圏で開催される大規模展示商談会へ引き続き出展いたします。
また、地域社会において大きな役割を担う中小企業の振興に関する(仮称)小樽市中小企業振興基本条例の制定に向けた取り組みを進めるほか、創業の促進によるまちのにぎわいづくりや経済の活性化を図るため、新規創業に係る家賃や内外装工事費などへの補助を引き続き実施いたします。
企業誘致の取り組みとしましては、首都圏を初めとした道外企業の訪問や、産業展への出展により本市の優位性を積極的にPRするほか、市内中心部での雇用創出を目指し、市外からのIT関連企業等の進出を対象とする補助制度を継続いたします。
また、厚生労働省の実践型地域雇用創造事業の活用を目指し、産業振興施策等との連携のもと、地域の企業活動の活性化により雇用創出を目指す協議会を新たに設置し、その運営を支援してまいります。
港湾の振興策といたしましては、クルーズ客船の誘致活動や受け入れ体制の強化を引き続き行うとともに、小樽港の物流促進のため、ロシア極東地域及び中国での情報収集や関東・関西エリアにポートセールスを実施し、新造船で利便性の高まったフェリー新潟航路を初めとした、国内及び国外航路の利用促進を図ってまいります。
また、本年7月から9月には、美術館の特別展「北海道150年事業スウェーデン芸術祭IN小樽2018」を開催いたします。スウェーデンから現代アートの芸術家を迎え、市民や子供たちが国際的な芸術に触れる機会を創出し、まちの魅力づくりにつなげます。
四つ目は、高齢者や子育て世代が安心して暮らし、生き生きと活動する「あんしん絆再生」の取り組みです。
まず、市民の皆様が安心して暮らせる環境を整えるため、先を見据えた防災対策として、津波災害時に、沿岸部にお住まいの方などに対して迅速に避難情報を伝達するための同報系防災行政無線の整備に向け、本年は実施設計を行うほか、各避難所に備蓄する非常食や救急用品の更新を行います。
また、海岸線において要水難救助者が発生した際の救助活動のため、救助用ボート等を整備するとともに、消防署銭函支署に配置している救急自動車を、高規格救急車へ更新配備いたします。
このほか、地域における防災体制の強化を図るため、消防団の小型消防ポンプを更新いたします。
次に、市民の皆様の健康づくりにおきましては、自己検査キットによる子宮頸がんの原因となるヒトパピローマウイルス感染検査や胃がん検診における胃内視鏡検査を新たに実施するほか、後期高齢者について、口腔機能の低下や誤嚥性肺炎等の疾病に対する予防のための無料歯科検診を引き続き実施いたします。
最後に、その他の主な事業についてですが、先の定例会で方向性を示しました新・市民プールと総合体育館の複合施設につきましては、整備の具体化に向けて、施設規模や機能についての基本方針の策定に取り組んでまいります。
港湾に関しましては、老朽化した北防波堤や第3号ふ頭岸壁の改良、大型客船の寄港に対応するための第3ふ頭の泊地しゅんせつを引き続き行うとともに、色内ふ頭の老朽化対策工事に向けた地質調査と基本設計及び実施設計などを行います。
また、老朽化により使用が困難になった既存の上屋にかえて、中央ふ頭5番岸壁の背後地に新たな上屋を建設するほか、コンテナ航路の効率的な荷役に不可欠なガントリークレーンの延命化対策のため、詳細点検と維持管理計画の作成を行います。
さらに、老朽化が著しい現曳船の後継船を、新造船で導入をいたします。
町会等の市民団体が行う資源回収への支援につきましては、回収量の増加した団体に対して奨励金の加算を行うことにより、資源回収量の増加を図ってまいります。
生活基盤に関しましては、安全・円滑な交通を確保するため、道路改良や橋梁の修繕などを計画的に行うほか、北海道横断自動車道余市・小樽間の開通に伴う交通増加に対応すべく、周辺道路の整備を行います。
また、公園に関しましては、老朽化した施設の更新やバリアフリー化を計画的に進め、利用者の安全・安心を確保していくとともに、より市民ニーズを取り入れた公園となるよう、地域の声を聞きながら、公園の魅力づくりに取り組んでまいりたいと考えております。
このほか、まちづくりの基本的な考え方や市政運営の基本的なルールである小樽市自治基本条例の見直し要否に関する市民の意識・意向を探るためのフォーラムを開催するほか、将来にわたって公共施設の適正な維持管理を行うため、施設の集約化や複合化などの再編素案を作成してまいります。
そして、市が直面する多くの課題を乗り越え、市民の皆様が未来に希望を持ってこのまちで暮らせるよう、ビジョンを描いていくため、現在、小樽商科大学との人口対策の共同研究や総合計画の平成30年度中の策定に向けて取り組んでいるほか、都市計画マスタープランの見直しのため、調査・検討及び全体構想の素案の策定をいたします。
これらを通して、このすばらしいまちが、4年後の市制施行100年という大きな節目を超えて、次の100年に向けてさらなる発展を遂げられるよう、多くの人から「住むなら小樽」と憧れられるまちづくりに取り組んでまいりたいと考えております。
現下の厳しい財政の立て直しに積極的に取り組むとともに、市民の皆様が住むことに誇りを感じ、訪れる多くの人たちを魅了するまちづくりを、市民、議会、市が一丸となって推し進めてまいりたいと考えておりますので、議員の皆様方のお力添えと御協力をよろしくお願い申し上げます。
次に、今定例会に上程された各案件について、説明申し上げます。
初めに、議案第1号から議案第14号までの平成30年度各会計予算について説明申し上げます。
最初に、平成30年度一般会計予算の主なものについて、前年度と比較して説明申し上げます。
まず、歳入についてでありますが、市税につきましては、固定資産税、たばこ税及び都市計画税などで減収が見込まれるものの、市民税などで増収が見込まれることから、0.2%、3,260万円増の132億2,070万円を見込みました。
地方交付税につきましては、国の地方財政計画の伸び率などを基本に、本市の特殊事情を勘案した結果、臨時財政対策債を加えた実質的な地方交付税では、1.6%、2億7,600万円減の173億4,600万円を見込みました。地方消費税交付金につきましては、3.2%、7,600万円増の24億2,900万円を見込みました。
また、歳出の主なものについて経費別に申し上げますと、いわゆる義務的経費につきましては、人件費が2.7%の増、扶助費が生活保護費の減などにより0.6%の減、公債費が5.2%の減となったことから、合計で0.4%の減となり、歳出合計に占める割合は、前年度を0.9ポイント下回る57.2%となりました。
行政経費につきましては、市長及び市議会議員選挙準備費やPCB安定器調査関係経費を計上したほか、ふるさと納税の寄附件数の増加に伴うふるさと納税関係経費の増などにより1.4%の増、建設事業費につきましては、山の手小学校の建設事業が終了することなどにより36.6%の減となりました。
負担金、補助及び交付金につきましては、いなほ幼稚園の園舎建てかえに対して助成を行う民間保育施設等整備支援事業費補助金を計上したほか、小樽協会病院の分娩取り扱い再開に対する財政支援や北しりべし廃棄物処理広域連合負担金の増などにより5%の増、維持補修費につきましては、平成29年度の当初予算において、一部計上を留保した除雪費を全額計上しておりますので、除雪費の補正額を加えた前年度予算と比較いたしますと、1.7%の増となりました。
繰出金につきましては、水産物卸売市場事業、国民健康保険事業、住宅事業、産業廃棄物処分事業、下水道事業及び簡易水道事業分が減となりましたが、港湾整備事業、青果物卸売市場事業、介護保険事業、後期高齢者医療事業、病院事業及び水道事業分で増となったことから、総額で0.8%の増となりました。
次に、特別会計及び企業会計の主なものについて説明申し上げます。
国民健康保険事業につきましては、平成30年度からの国民健康保険財政の都道府県単位化に伴い、予算規模の縮小と科目の変更がありました。
歳出では、被保険者数の減少などにより、保険給付費が2.8%減の110億4,665万円となるほか、北海道に対する納付金の総額を30億274万円計上いたしました。
歳入では、都道府県単位化に伴い、道支出金を112億7,534万円と見込んだほか、保険料の総額は13.2%減の19億4,470万円と見込み、予算規模としては、18.8%減の144億868万円となりました。
住宅事業におきましては、小樽市公共賃貸住宅長寿命化計画に基づき、引き続き若竹住宅3号棟の本体工事を行うとともに、老朽化した市営住宅の外壁等の改修を行います。
介護保険事業につきましては、3年に1度の計画の策定に伴い、これまでの利用実績と今後の利用見込みを勘案して算定した結果、保険給付費は介護報酬改定などにより1.4%増の135億8,584万円、介護予防推進のための地域支援事業費は4.1%減の7億1,769万円となりました。
また、保険料は1.8%増の28億4,470万円と見込みました。
後期高齢者医療事業につきましては、保険料14億1,252万円、低所得者等に対する保険料軽減に係る公費負担金5億3,016万円及び事務費6,055万円を、事業の実施主体である北海道後期高齢者医療広域連合へ支出するものであり、前年度に比べ3,988万円の増となっております。これは主に、被保険者数の増加等による公費負担金の増やシステム機器の更改等に伴う事務費の増によるためであります。
病院事業につきましては、総務省の新公立病院改革ガイドラインに基づき、昨年3月に策定した新小樽市立病院改革プランに沿って、経営改革に総合的に取り組んでおり、平成29年度の決算見込みにおいては、診療収入が予算額を上回っている状況にあるなど、一定の成果があらわれてきているところであります。
平成30年度予算においても、引き続き経営改革を推進し、改革プランの収支目標を達成することを目指しており、病院事業管理者のもと職員一丸となって健全で自立した病院経営に努めてまいります。
水道事業につきましては、長期的かつ安定的な水の供給を図るため、配水管や送水管、浄水場などの更新や耐震化を実施してまいります。資金収支の見通しは、平成30年度末においても、引き続き資金余剰となる見込みであり、今後とも給水収益に見合った効率的な事業運営に努めてまいります。
下水道事業につきましては、処理場やポンプ場の機械・電気設備などの老朽化した施設の更新を進めるとともに、汚水管の整備を実施してまいります。資金収支の見通しは、平成30年度末においても、引き続き資金余剰となる見込みであり、今後の事業運営に当たりましても、効率的で健全な経営に努めてまいります。
産業廃棄物等処分事業につきましては、高速道路関連工事に伴う土砂やがれき類の搬入量が大幅に減ることから、収益的収入は減少が見込まれますが、収益的支出においては、埋立計画策定業務等、委託料の減などが見込まれることから、平成30年度の収益的収支としては黒字が見込まれます。
簡易水道事業につきましては、昨年3月に策定した経営戦略に基づき、長期的かつ安定的な水の供給を図るため、引き続き効率的な事業運営に努めてまいります。なお、資金収支では平成30年度末において過不足は生じない見込みとなっております。
以上の結果、平成30年度の財政規模は、一般会計では559億1,355万円2,000円、特別会計合計では346億4,211万4,000円、企業会計合計では245億2,475万円3,000円、全会計合計では、1,150億8,041万9,000円となり、除雪費の補正額を加えた前年度予算と比較をいたしますと、一般会計では1.2%の減となり、特別会計は4.5%の減、企業会計は0.6%の減となり、全会計では2.1%の減となりました。
次に、議案第15号から議案第20号までの平成29年度各会計補正予算について説明を申し上げます。
議案第15号の一般会計の主なものといたしましては、歳出では、決算見込みの精査により、石狩湾新港管理組合負担金、幼稚園就園奨励費補助金や職員給与費などを減額したほか、港湾整備事業、国民健康保険事業、介護保険事業及び産業廃棄物処分事業への繰出金について、所要の補正を計上いたしました。
また、ふるさと応援基金を活用した、総合案内標識等を整備する歩行者用案内標識整備事業費につきましては、年度内に発注できない見込みとなったことから、全額を繰越明許費として計上いたしました。
歳入では、土地売り払い収入や減収補塡債を計上するほか、市税や普通交付税などの増額、財政調整基金繰入金や臨時財政対策債を減額するなど、所要の補正を計上いたしました。
以上の結果、一般会計における補正額は、歳入歳出ともに1億8,946万8,000円の減となり、財政規模は、573億5,531万6,000円となりました。
次に、議案第16号から議案第20号までの特別会計及び企業会計補正予算の主なものについて説明を申し上げます。
港湾整備事業につきましては、港町分譲地の売り払いによる財産収入の増額、国民健康保険事業及び介護保険事業につきましては、決算見込みの精査により保険給付費や職員給与費を減額、産業廃棄物処分事業につきましては、廃棄物処分手数料を減額するなど、所要の補正を計上いたしました。
また、病院事業につきましては、入院収益や材料費の増額など、所要の補正を計上いたしました。
続きまして、議案第21号から議案第39号までについて説明申し上げます。
議案第21号行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する条例の一部を改正する条例案につきましては、行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律に基づき、個人番号の利用範囲及び市の期間における特定個人情報の提供について定めるとともに、所要の改正を行うものであります。
議案第22号特別職に属する職員の給与条例の一部を改正する条例案につきましては、特別職の期末手当支給割合について、職員の勤勉手当支給割合の引き上げに準じた改定を行うとともに、この改定にかかわらず、引き続きその支給割合を据え置くこととするものであります。
議案第23号債権管理条例案につきましては、市の債権の管理に関し必要な事項を定めることにより、当該事務の適正化及び効率化を図るものであります。
議案第24号手話言語条例案につきましては、市民に手話が言語であるとの理解を広げ、聾者や手話を必要とする人があらゆる場面で手話を使いやすい環境を整備することで、誰もが安心して安全に暮らせることのできる地域づくりを目指すものであります。
議案第25号障がいのある人の情報取得・コミュニケーション促進条例案につきましては、障がいのある人が、障がいの特性に応じた多様なコミュニケーション手段により情報を取得し、その手段を利用できる機会を確保するとともに、障がいのある人への市民の理解を促進することにより、障がいの有無にかかわらず、誰もが安心して安全に暮らすことのできる地域づくりを目指すものであります。
議案第26号さくら学園条例及びこども発達支援センター条例の一部を改正する条例案につきましては、児童福祉法の一部改正に伴うもののほか、所要の改正を行うものであります。
議案第27号国民健康保険条例の一部を改正する条例案につきましては、国民健康保険法の一部改正により、国民健康保険の財政運営の責任主体が市町村から都道府県にかわることに伴い、保険料の賦課に関する規定を改正するほか、所要の改正を行うものであります。
議案第28号介護保険条例の一部を改正する条例案につきましては、介護保険法の一部改正に伴い、市の質問検査権の対象範囲を変更するとともに、平成30年度から平成32年度までの保険料率を定めるほか、所要の改正を行うものであります。
議案第29号指定地域密着型サービス等の事業の人員、設備及び運営に関する基準等を定める条例案につきましては、介護保険法の一部改正に伴い、共生型地域密着型サービス及び共生型地域密着型介護予防サービスの事業の人員、設備及び運営に関する基準等を規定するとともに、リンク方式に変更するものであります。
議案第30号指定介護予防支援等の事業の人員及び運営の基準等に関する条例の一部を改正する条例案につきましては、基準省令の一部改正に伴い、指定介護予防支援等の事業の人員及び運営の基準等に関する規定を基準省令のとおり適用するものであります。
議案第31号指定居宅介護支援等の事業の人員及び運営に関する基準等を定める条例案につきましては、介護保険法の一部改正に伴い、指定居宅介護支援等の事業の人員及び運営の基準等を定めるものであります。
議案第32号後期高齢者医療に関する条例及び重度心身障害者医療費助成条例の一部を改正する条例案につきましては、高齢者の医療の確保に関する法律の一部改正に伴い、本市が保険料を徴収すべき後期高齢者医療の被保険者及び重度心身障害者医療費助成の対象者を追加するとともに、所要の改正を行うものであります。
議案第33号都市公園条例の一部を改正する条例案につきましては、都市公園法施行令の一部改正に伴い、都市公園の敷地面積に占める運動施設の敷地面積の割合を定めるとともに、所要の改正を行うものであります。
議案第34号建築基準法施行条例等の一部を改正する条例案につきましては、建築基準法の一部改正に伴い、田園住居地域の規定を追加するとともに、所要の改正を行うものであります。
議案第35号消防団員等公務災害補償条例の一部を改正する条例案につきましては、非常勤消防団員等に係る損害補償の基準を定める政令の一部改正に伴い、補償基礎額の加算額を改定するとともに、所要の改正を行うものであります。
議案第36号消防手数料条例の一部を改正する条例案につきましては、地方公共団体の手数料の標準に関する政令の一部改正に伴い、製造所、貯蔵所または取扱所の設置の許可の申請に対する審査等の手数料を改定するものであります。
議案第37号工事請負契約につきましては、(仮称)中央5号上屋新築工事の請負契約を締結するものであります。
議案第38号市道路線の認定につきましては、スプリングス星野1号幹線及びスプリングス星野2号幹線を認定するものであります。
議案第39号職員退職手当支給条例等の一部を改正する条例案につきましては、国家公務員に準じ、職員の退職手当の支給水準を引き下げるものであります。
議案第40号特別職に属する職員の給与の特例に関する条例案につきましては、私の平成30年4月分の給与月額を50%減額するものであります。
以上、概括的に説明申し上げましたが、何とぞ原案どおり御可決賜りますようお願いを申し上げます。(拍手)
○議長(鈴木喜明)次に、平成30年度小樽市教育行政執行方針について教育長から説明したいとの申し出がありますので、これを許します。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)教育長。
(林秀樹教育長登壇)
○教育長(林秀樹)平成30年度の小樽市教育行政執行方針を申し上げます。
初めに、人口減少や少子高齢化を初め、グローバル化、高度情報化などによる社会の変化が人々の予測を超えて進展しており、今後の小樽を支える人材の育成を担う教育の役割はますます重要となってきております。
こうした中、平成30年度は第6次小樽市総合計画の最終年次であり、本計画の「まちづくり5つのテーマ」の一つである、「心豊かに学び、地域文化をはぐくむまち」に係る教育施策各般については、総仕上げの年となります。
一方で、新年度からは新学習指導要領への移行期となることから、教育課程の適切な編成・実施や学習指導等の円滑な移行が求められています。
さらに、北海道においては本道の教育推進計画である第5次北海道教育長期総合計画が策定されることとなっており、北海道教育委員会との施策連携を視野に入れながら、本市の教育行政を進めていく必要があります。
新年度は、第7次小樽市総合計画の策定作業が本格化することから、国や北海道の動向を踏まえながら、次の10年間を見通した教育施策の総合的かつ基本的な方向を定めるとともに、本市教育行政を執行するための各部門別の計画策定について取り組んでまいります。
さて、ビッグデータやAI(人工知能)、ロボット等の進化により大きく時代が変化する中、平成28年12月の中央教育審議会の答申では、予測できない変化に主体的に向き合ってかかわり、よりよい社会と幸福な人生の創り手となっていくことが重要と示されたところです。
教育委員会といたしましては、これまでの「知・徳・体のバランスのとれた人材の育成」を堅持しつつ、子供たちがさまざまな変化に積極的に向き合い、他者と協働して課題を解決していくことができる、そういう小樽の未来を託すことのできる人材を育成していくことが重要と考えており、本市の子供たちの学力・体力の向上を目指すとともに、全ての子供たちが自分の能力を最大限に発揮できるよう、学校・家庭・地域と連携を図りながら、教育環境の一層の充実が図られるよう効果的な施策を講じてまいります。
また、社会教育の分野における現状と課題につきましては、人口減少と少子高齢化の進展が著しい中、価値観やライフスタイルの多様化に対応した、全ての世代が参加できる学習機会、学習環境を充実する必要性が高まっています。このことから、生涯各期において市民がみずから進んで学ぶことができる環境づくりと、よりよい学びの場を創出する社会教育活動の充実を図ってまいります。
以下、教育委員会として、平成30年度の主な施策について、御説明申し上げます。
まず、学校教育の分野ですが、小樽市学校教育推進計画の五つの重点目標に沿って申し上げます。
重点目標の1点目、「確かな学力の育成」に向けた取り組みであります。
全国学力・学習状況調査では、小・中学校ともに改善の兆しが見えつつありますが、いまだ全国に比べ、基礎学力の定着や家庭での望ましい生活習慣に課題が見られることから、小樽に住む全ての子供たちが、社会で自立するために必要な学力を身につけるため、学習意欲の向上及び基礎学力の定着を図る授業の改善と望ましい学習及び生活習慣の確立を両輪とする、次のような取り組みを進めてまいります。
まず、児童・生徒の学習意欲の向上及び基礎学力の定着を図るため、平成30年度は中学校1年生の普通教室に大型テレビを設置するとともに、ICT活用研修講座を開催し、ICT機器を効果的に活用した授業の改善を行ってまいります。
次に、授業改善推進委員に指名した教員を小学校6校に配置し、3人がチームとなって1週間ずつ当該校の全学級をティーム・ティーチングで指導する授業改善推進チーム活用事業を引き続き実施し、学校全体として組織的な事業の改善を一層進めてまいります。
また、小樽音読カップと小樽こどもの詩コンクールを引き続き実施し、児童・生徒の言葉に関する興味・関心を高めることで、国語力の育成を図るとともに、小学校3年生・5年生及び中学校2年生で実施している標準学力調査を継続し、日常の授業改善や補充学習等に生かすことで、児童・生徒の確かな学力の定着に努めます。
さらに、放課後や長期休業中に、市内在住の大学生や高校生をサポーターとして小・中学校に派遣し、学習支援を行う樽っ子学校サポート事業については、学校からのニーズの高まりに応えるため、サポーターの確保に努め、支援体制を強化いたします。
次に、児童・生徒の生活習慣の改善に向けた取り組みについてでありますが、インターネット利用等に関する小樽市のルールであるおたるスマート7が継続的に遵守されるよう、学校や小樽市PTA連合会等との連携の強化を図りながら、望ましい学習及び生活習慣の確立に努めてまいります。
次に、特別支援教育の充実についてでありますが、平成29年度から発達障害のある児童・生徒も受け入れている通級指導教室については、現在、稲穂小学校、潮見台小学校、菁園中学校の3校に開設しておりますが、30年度は新たに朝里小学校にも開設いたします。また、小・中学校の通常学級に在籍する特別な支援を必要とする児童・生徒や介護の必要な障害のある児童・生徒の学習活動を支援するため、新たに特別支援教育支援員を小学校1校、中学校2校に、介護員を小学校1校に配置します。
続いて、重点目標の2点目、「豊かな心の育成」に向けた取り組みであります。
まず、不登校児童・生徒への支援についてでありますが、教育委員会では、不登校児童・生徒への登校支援及び教育相談の充実を図るため、本年度から小樽市教育支援センターを設置しており、平成30年度も引き続き、教育支援コーディネーターを中心とした訪問型支援を行うとともに、登校支援室を2カ所で開設し、不登校児童・生徒の個々の状況に応じた支援の充実を図ってまいります。また、きめ細かな教育相談を行うため、教育支援センターにスクールカウンセラー及びスクールソーシャルワーカーを配置するとともに、統合した小学校に配置しているスクールカウンセラーを、新たに統合する3校にも配置するなど、教育相談機能の充実を図ってまいります。
次に、いじめ防止対策の推進についてでありますが、本市においては、小樽市いじめ防止対策推進条例を制定し、児童・生徒や保護者はもとより、市民に対してもいじめ防止に向けた意識の高揚を図っており、平成30年度も年2回のキャンペーンを実施し、小樽いじめ防止サミット等の取り組みを通して、児童・生徒が安心して学校生活を送ることができるよう努めてまいります。
次に、道徳教育の充実についてでありますが、平成30年度から小学校において道徳が教科化されることから、小学校1校を道徳教育推進校に指定し、道徳教育特別研修講座での公開授業を通して、教員の指導力向上を図ります。
次に、学校図書館の環境整備についてでありますが、児童・生徒の豊かな感性や表現力、創造力を育むため、現在、市内に4名配置している学校司書を5名に増員し、学校図書館の環境を充実することにより、読書習慣の確立を図ります。
続いて、重点目標の3点目、「健やかな体の育成」に向けた取り組みであります。
まず、小学校体育科授業の工夫・改善の取り組みでありますが、体力向上には、小学校の早い段階から運動に対する興味・関心を高めることが大切であることから、引き続き体育専科教員を小学校に配置するとともに、奥沢小学校を体力向上実践校に指定し、外部講師を招聘した体力向上特別研修講座等の開催を通して、先進的な体育科の指導方法を広く市内の教員に還元します。
次に、学校における体力の向上の取り組みでありますが、各学校においては、体力向上改善プランの評価・検討を行い、児童・生徒の体力の状況に応じた具体的な取り組みを行ってまいります。また、小中学校体力向上検討委員会において、体力向上の具体的な方策を立案し、指導資料等の作成やスポーツイベント等への参加促進を通して、児童・生徒の体力向上を図ってまいります。
次に、安全教育の充実に向けた取り組みについてでありますが、近年、小樽市近郊の海岸での死亡事故が連続して発生している状況を受けて、海岸線の地形や潮の流れなどの基礎知識を身につけ、安全な遊泳についての理解を深めるため、水難事故防止教室を実施します。
次に、食育の推進に向けた取り組みでありますが、児童・生徒・保護者を対象とした食育の授業や教員を対象とした食育研修講座を実施し、健康な体づくりや食の意義を学ぶ機会を創出します。
続いて、重点目標の4点目、「社会の変化に対応した教育の推進」に向けた取り組みであります。
まず、ふるさと教育の推進についてでありますが、地域社会に貢献する実践的な力の育成を図るため、潮音頭の歴史や振りつけを学ぶ機会を通して、多くの児童・生徒の潮ねりこみへの積極的な参加を促すとともに、地域の伝統文化である松前神楽や向井流水法、高島越後踊りの由来などを学ぶ機会を提供してまいります。
また、ふるさと小樽の理解を深め、郷土を愛する心を育むため、小樽港内遊覧屋形船に乗り、海から見た小樽の地形や小樽港の歴史等を学ぶ機会を設定するとともに、教材「小樽の歴史」の編集作業を引き続き行ってまいります。
次に、観光都市小樽のグローバル化を担う人材育成の取り組みでありますが、児童・生徒のコミュニケーション能力を育成し、国際感覚を養うため、次のような取り組みを通して英語教育の充実に努めてまいります。
まず、6名の外国語指導助手いわゆるALTを全ての中学校に隔週で派遣するほか、全小学校での活用を通して、積極的にコミュニケーションを図ろうとする意欲と態度を育成するとともに、中学校4校を英語教育推進校として指定し、公開授業等を通して、実践の成果を広げてまいります。
また、平成30年度から、新学習指導要領の移行期間となることを受け、小学校3年生から始まる外国語活動の授業の充実を図るため、全小学校に英語に堪能な外部講師を派遣する小学校英語教育推進事業を実施するとともに、英語の指導教員が、ティーム・ティーチングや校内研修の企画等を行う小学校外国語活動巡回指導教員研修事業を継続するほか、英語教育特別研修講座や英会話スキルアップ講習会等の開催を通して、小学校教員の授業力と英語力向上を図ってまいります。
さらに、小樽イングリッシュキャンプに加え、新たに3・4年生を対象としたウインターイングリッシュスクールを実施するとともに、教員や保護者を対象とした英語教育に関するフォーラムを開催するなど、多角的な施策を通して、英語教育の一層の充実を図ってまいります。
次に、キャリア教育の推進についてでありますが、小・中学校が連携し、9年間を見通したキャリア教育を推進するため、西陵中学校と稲穂小学校をキャリア教育実践指定校に指定するとともに、キャリア教育研修講座等を通して、その成果を各小・中学校へ広げてまいります。また、児童・生徒が早い段階から自分の夢や目標を持つことができるよう、関係機関の協力をいただきながら進路説明会を引き続き実施してまいります。
続いて、重点目標5点目、「信頼に応える学校づくり」に向けた取り組みであります。
まず、コミュニティ・スクールについてでありますが、本市の小・中学校が、地域住民と目標やビジョンを共有し「地域とともにある学校」へ転換を図っていくため、平成30年度は、稲穂小学校においてコミュニティ・スクールを導入するとともに、小学校2校、中学校1校において、学習会等を開催するなど、導入に向けて推進環境を整えてまいります。
次に、小・中学校間の連携・接続の推進についてでありますが、中1ギャップ問題の解消に向け、引き続き朝里中学校、朝里小学校、豊倉小学校を小中連携教育実践校に指定し、出前授業や児童・生徒の交流など取り組みを市内の小・中学校に還元するとともに、道内外の先進的な取り組みを学ぶ小中連携・一貫教育研修講座を開催するなど、小中一貫型小・中学校の設置に向け、取り組んでまいります。
次に、教員の指導力の向上についてでありますが、教育委員会では、大学教授との共同研究や教育状況視察研修などの研修会を28講座実施するとともに、引き続き、先進的な教育実践を行う研究推進校及び研究団体を指定し、公開研究会等を通して各学校に還元することで、教員の指導力向上を一層図ってまいります。
このほか、教育環境の整備について申し上げます。
まず1点目は、小・中学校の再編についてであります。
子供たちの教育環境向上のため、平成21年度に策定した小樽市立小中学校学校規模・学校配置適正化基本計画に基づき学校再編を進めておりますが、平成30年度は、開校する山の手小学校や統合奥沢小学校、統合花園小学校の新たな学校づくりを支援していくとともに、中央・山手地区の中学校については、再編に向けて引き続き取り組んでまいります。
また、平成29年度が計画前期の最終年度であることから、前期の成果と課題を取りまとめ、検証を行い、その結果を今後の学校再編に生かしてまいります。
2点目は、学校の施設整備についてであります。
児童・生徒用の机と椅子を昨年に引き続き更新するとともに、幸小学校の校舎と屋内運動場の耐震補強等の工事のための実施設計を行います。また、朝里小学校の屋内運動場床改修工事も実施いたします。
このほか、教職員が使用する校務用パソコンについては、平成31年度の更新に向けて30年度に契約等の手続を行います。
次に、社会教育の分野についてですが、小樽市社会教育推進計画の三つの重点目標に沿って御説明申し上げます。
1点目は、生涯各期の学習活動を推進する取り組みであります。
まず、教育支援活動の推進につきましては、地域住民が市内小・中学校において、学校支援ボランティアとして、学習支援や部活動、学校行事や環境整備、登下校の見守りなどへの支援を行うほか、子供の安心、安全な居場所づくりであるおたる地域子ども教室の実施に引き続き取り組んでまいります。
また、地域人材を活用した家庭教育支援チーム「わくわく共育ネットワーク」の活動を、生涯学習プラザを拠点として継続的に実施することに加え、市内小学生を対象に生活習慣の改善を目的とした体験講座なども実施してまいります。
このほか、市民の多様な学習ニーズに応えるため、道内外から講師を招いて開催する小樽市民大学講座や、市民の学習要望を取り入れ、広く趣味や教養などの講座を開設するはつらつ講座などの事業についても、継続的に取り組んでまいります。
2点目は、文化芸術、スポーツレクリエーションの推進の取り組みであります。
まず、文化財の保存と活用についてありますが、平成28年度から取り組んでいる小樽市歴史文化基本構想の策定を行うとともに、重要文化財旧日本郵船株式会社小樽支店の保存修理工事につきまして、平成30年度から33年度までを事業期間として実施してまいります。
次に、スポーツの振興についてであります。
おたる運河ロードレース大会が、平成30年度に30回の節目を迎えます。その記念事業として、ゲストランナーにオリンピックメダリストのエリック・ワイナイナ氏を迎え、大会を盛り上げるとともに、前夜祭を開催して市内外からの大会参加者の交流などにより、小樽の魅力を満喫してもらえるよう取り組みます。また、市内の小・中学校に参加を呼びかけるなど、より一層市民のスポーツに対する関心を高めてまいります。
また、スポーツ選手交流事業につきましては、市内の小学校にプロスポーツ選手を招き、交流を図ることで、子供たちに夢と希望を与えるとともに、運動やスポーツに対する意欲を高め、運動習慣の形成や体力向上を図ります。
3点目は社会教育施設の利活用の推進についてであります。
まず、総合体育館におきましては、今年度に引き続き移動式バスケットゴールを更新いたします。また、手宮公園競技場につきましては、平成31年度の日本陸上競技連盟の公認認定に向けて、標識タイルの改修工事を行い、陸上競技の振興と競技力の向上を図ります。
次に、図書館におきましては、子供の読書環境を充実させるため、小樽市子どもの読書活動推進計画の策定に継続して取り組み、平成30年度中の完成を目指すとともに、子ども読書活動推進事業では、読み聞かせ活動の充実のほか、おたるこども読書の日やこどもブックフェスティバルなどのイベントの開催に継続的に取り組んでまいります。
このほか、子ども読書担当の司書による学校図書館への支援や、スクールライブラリー便の実施などを通して、児童・生徒の読書環境の整備・充実を図ってまいります。
次に、美術館では特別展「北海道150年事業スウェーデン芸術祭IN小樽2018」を開催いたします。北海道命名150年と日本とスウェーデンの国交150年の節目の年に、スウェーデンのアーティスト6名を小樽に迎え、美術館に作品を展示するほか、屋外展示会場において市民や子供たちと交流しながら、インスタレーションを共同制作するなど、市民や子供たちが本物の芸術文化に親しむことのできる機会の創出と小樽の国際化の推進に寄与してまいります。
また、平成30年度に開館40周年を迎える文学館では、記念企画として「小田觀螢と小樽の短歌」を開催し、市民がすぐれた文学に触れる機会を提供します。
次に、総合博物館におきましては、市民や観光客が小樽の自然や歴史に触れるさまざまな企画展を展開するとともに、学校や他の機関との連携による科学の祭典の開催など、子供たちに科学への興味・関心を高める事業にも引き続き取り組んでまいります。
また、平成29年10月に動力源のボイラーの故障により運転休止を余儀なくされていた蒸気機関車アイアンホース号の修繕を行うとともに、運行再開時には、旧手宮鉄道施設を含め、すぐれた近代化遺産であることをこれまで以上に市内外に強くアピールするとともに、多くの市民や子供たちに本市の歴史への理解と郷土愛の醸成を図ってまいります。
以上、平成30年度の教育行政を執行するに当たっての主な施策と狙いについて御説明いたしました。
市民の皆様及び議員各位の一層の御支援と御協力を心からお願い申し上げます。
○議長(鈴木喜明)次に、議案第41号について、提出者から提案理由の説明を求めます。
(「議長、8番」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)8番、酒井隆裕議員。
(8番酒井隆裕議員登壇)(拍手)
○8番(酒井隆裕議員)提案者を代表して、議案第41号小樽市非核港湾条例案の提案理由の説明を行います。
今定例会で70回目の提案となります。
今月2日、小樽港へ米海軍ミサイル駆逐艦マスティンが入港いたしました。小樽市として、寄港要請に当たり、入出港時及び接岸時の安全性、商業港としての港湾機能への影響、核兵器搭載の有無の受け入れ判断の3項目について検討した結果、岸壁手配したものです。
しかし、毎年のように寄港することに、民間港である小樽港の軍港化につながると懸念の声が出ています。米軍は、核兵器搭載について肯定も否定もしません。マスティンのウォーレン・スミス艦長は、入港後の記者会見で、核兵器搭載の有無について、米国政府は、日本国民が核兵器に抱いている特別な感情は理解しているが、有無については論議しないと述べています。日米間に核密約があるのは実証済みで、日本政府との事前協議なしに核兵器搭載艦船や航空機が自由に出入りできるというのは、米国の公開文書でも既に明らかにされているとおりです。
このような中、今月2日、米国トランプ政権が公表した新核戦略指針「核体制の見直し(NPR)」で、日本への核持ち込みの危険拡大につながる重大な方針転換がなされました。そこでは、2010年以降、水上艦から撤去されたとされる核巡航ミサイル、トマホークにかわる新たな核巡航ミサイル、SLCMの配備方針が盛り込まれております。
また、核兵器使用の姿勢も一層あらわにし、使いやすい小型核兵器を新たに開発する危険きわまりない計画も打ち出しました。どんなに小型の核兵器であっても、ひとたび使われればその被害は甚大であり、報復によって核戦争になる危険性があります。
これまで政府は、これまでに公にされた米国の核政策に基づけば、我が国政府としては現時点において核兵器を搭載する米国艦船の我が国への寄港はないと判断し、核兵器を搭載していないことにつき、我が国政府として疑いを有していないとしてきました。
しかし、今回の核体制の見直しにより、前提である米国の核戦力が大きく変わりました。
安倍晋三首相は、日本共産党の国会質問に、前提が変わったと述べ、従来の政府説明の要件が崩れたことを事実上認めています。昨年7月に、国連の会議において核兵器禁止条約が採択されました。核保有国は、同条約を支持せず、核廃絶の段階的アプローチとして核不拡散条約、NPTに固執しています。日本政府も北朝鮮の脅威と核抑止論を理由に、核兵器禁止条約に背を向ける態度をとり続けています。
その一方で、ICAN、核兵器廃絶国際キャンペーンのノーベル平和賞受賞は象徴的な出来事です。核兵器廃絶の声は世界の趨勢になってます。
1975年、神戸市会は神戸港に核兵器搭載の艦船の入港を拒否する決議を採択しました。以来、入港を希望する艦船には非核証明書の提出を求め、米艦船は提出を拒み、一隻も入港していません。小樽市は、1982年、核兵器廃絶平和都市宣言を行いました。宣言を実効性のあるものにしていくためにも、本条例案の制定が求められます。
各会派、各議員の御賛同をお願いいたしまして、提案理由の説明といたします。(拍手)
○議長(鈴木喜明)ただいま上程中の案件のうち、議案第42号については先議することとし、直ちに採決いたします。
お諮りいたします。
議案第42号について、可決と決定することに、御異議ございませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)御異議なしと認め、さように決しました。
日程第3「石田博一議員に対する懲罰動議」を議題といたします。
石田議員の一身上の件ですので、地方自治法第117条の規定により、石田議員は除斥となります。
(6番石田博一議員退席)
○議長(鈴木喜明)これより、懲罰特別委員長の報告を求めます。
(「議長、25番」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)25番、前田清貴議員。
(25番前田清貴議員登壇)(拍手)
○25番(前田清貴議員)懲罰特別委員会の報告をいたします。
平成29年12月28日の本会議において当委員会に付託されました「石田博一議員に対する懲罰動議」の趣旨につきましては、石田議員が12月26日の本会議における森井秀明市長に対する再度の辞職勧告決議(案)への討論中、誹謗・中傷、事実誤認の結果、名誉毀損に当たる発言を行い、一部の発言については訂正・削除したものの反省の態度を示さないことから、地方自治法第134条及び小樽市議会会議規則第96条第1項に基づき、石田議員に対し懲罰を求めるものであります。
当委員会は、2月2日に委員会を開催し、懲罰事犯者である石田議員から一身上の弁明を受け、その後、審査を行いました。
審査における意見の概要は、次のとおりであります。
まず、本件は懲罰事犯に該当し、懲罰を科すべきという意見といたしましては、決議案に対し不当と思うのであれば、否決の態度を表明すればよいだけのことであり、訂正はしたものの決議案を提出することに対し不当と思うことは、議員の提案権を阻害しているものである。
また、前市長に対し行った発言は、刑法の名誉毀損罪に該当するような発言であり非常に不適切である。
さらには、全ての議員の活動を把握もせず、根拠もなく各議員が何も仕事をしていないというような発言をすることは、各議員を完全に侮辱するものである。
よって、本件は懲罰事犯に該当し、石田議員に対し懲罰を科すべきであると思われる。
決議案を提出したことに対し、「強く抗議する」という発言については、訂正こそしたものの議員の提案権を侵害するものであり、市議会議員である石田議員が発する内容としては不適切なものである。
また、後に「後援会」という言葉が抜けていることから発言取り消しの申し出がされているが、当該発言は前市長の名誉を著しく損なうものであり、取り消しをもって懲罰の事由が消滅することにはならない。
さらには、議員があたかも公約実現のために努力していないというような発言には強い憤りを感じる。憲法第21条で言論の自由は保障されているものの、今回の石田議員の発言はその限度を超えた無礼な言葉である。
よって、本件は懲罰事犯に該当し、石田議員に対し懲罰を科すべきであると思われる。
(「何言ってんだ、このやろう」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)この際、議長から傍聴にいらっしゃった方に一言申し上げます。
(「何だよ」と呼ぶ者あり)
傍聴にいらした方には小樽市議会傍聴規則と地方自治法の抜粋を載せた書面を配付させていただいておりますが、これには、傍聴に当たって守るべき事項が定められています。傍聴をされる方が発言、私語、拍手やジェスチャーなどにより、公然と可否を表明することや騒ぎ立てることなど会議進行を妨げたときには、配付している書面のとおりに、私はこれを制止し、この制止に従わない場合には、退場していただくこととなります。
(「そういうこと言ってるんじゃねえんだ、ばかやろう」と呼ぶ者あり)
会議の円滑な運営に協力をお願いします。
(「何言ってんだ、このやろう」と呼ぶ者あり)
そういう発言を制止します。とめない、とまらない場合は退場をお願いします。
(発言する者あり)
退場を願います。
(「おう、出てやる、こら。市民の税金使って何やってんだ、てめえら。このやろう。無駄な税金使って、このやろう」と呼ぶ者あり)
(傍聴人退場)
○議長(鈴木喜明)前田委員長、続けてください。
○25番(前田清貴議員)事実誤認に基づく前市長批判は、公の立場で発言するべきものではなく、前市長の名誉を傷つけるものである。
また、議員が何も仕事をしていないと受け取られるような発言については、削除したものの、反省の態度は見られないことから、石田議員は事実誤認に基づき名誉毀損を行うことや、同僚議員を傷つけることを悪いと思っておらず、このことは地方自治法第132条や小樽市議会会議規則第89条に明らかに違反していると考える。
よって、本件は懲罰事犯に該当し、石田議員に対し懲罰を科すべきであると思われる。
前市長を誹謗・中傷したことについては、誰からも罪を問われていない前市長を、自分勝手に事実を誤認、曲解し批判することは許されない。
また、議会のルールとして、失礼や無礼があってはいけないにもかかわらず、議員に対し公約を果たせているのかと発言することは無礼な話である。
よって、本件は懲罰事犯に該当し、石田議員に対し懲罰は科すべきであると思われる。などであります。
一方、本件は懲罰事犯に該当しないため、懲罰を科さないという意見については、ありませんでした。
また、科すべき懲罰については、陳謝を主張する委員と戒告を主張する委員に分かれましたが、議論の結果、陳謝とすることで意見が一致いたしました。
以上の審査を経て、採決を行いました。
採決の結果は、次のとおりであります。
まず、本件が懲罰事犯として、懲罰を科すべきものと決定することについて採決を行った結果、全会一致により、懲罰事犯として石田議員に懲罰を科すことと決定いたしました。
次に、陳謝の懲罰を科すことについて採決を行った結果、全会一致により陳謝の懲罰を科すことと決定いたしました。
次に、懲罰の種類が陳謝と決定したことにより、陳謝文案について委員長案を提示し、採決を行った結果、全会一致により委員長案を採用することと決定いたしました。
陳謝文案は次のとおりであります。
私が、平成29年12月26日の本会議における森井秀明市長に対する再度の辞職勧告決議(案)への討論中、議会ルールをわきまえない発言、事実誤認による前市長への誹謗・中傷、同僚議員に対する無礼・侮辱の発言を行ったことは、訂正・削除だけをもって済むものではなく、議会の品位を保持し、秩序を守るべき議員としてまことに申しわけなく思っております。
議会及び関係者の皆様に対し深くおわびを申し上げるとともに、猛省し、誠意を披歴して陳謝いたします。
以上をもって、報告を終わります。(拍手)
○議長(鈴木喜明)石田議員からの一身上の弁明の申し出がありませんので、これより採決いたします。
本件に対する委員長の報告は、委員会起草による陳謝文により石田議員に陳謝の懲罰を科すことであります。
委員長報告どおり決定することに、御異議ございませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)御異議なしと認め、石田議員に陳謝の懲罰を科すことに、可決されました。
石田議員におきましては、入場を願います。
(6番石田博一議員着席)
○議長(鈴木喜明)ただいまの議決に基づき、これより、石田議員に対し、懲罰の宣告を行います。
石田議員、起立してください。
石田議員に陳謝の懲罰を科します。
これより、石田議員に陳謝をさせます。
石田議員に陳謝文の朗読を命じます。議長の手元にありますから、これを朗読してください。
(6番石田博一議員登壇)
(「父さん、読むな。読むな。父さん、読むな。読むな、父さん」と呼ぶ者あり)
○6番(石田博一議員)残念ながら(聴取不能)……
(「読んじゃだめ。読んじゃだめだ」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)申し上げます。制止を聞かない場合は退場願います。
(発言する者あり)
○6番(石田博一議員)これを読むわけにはいけません。
(発言する者あり)
○議長(鈴木喜明)退場を願います。
(発言する者あり)
退場を願います。
(発言する者あり)
退場を願います。
(「後、皆さん任せましたよ。お願いしますよ。この後もありますから、皆さんできるだけ怒ってください。お願いします。ぜひお願いします」と呼ぶ者あり)
退場を願います。
(発言する者あり)
(傍聴人退場)
(「石田議員の聞こえない。わかんなかったぞ」と呼ぶ者あり)
(「読みませんって言った」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)石田議員は、この陳謝文を読まないということで申し上げましたね。
○6番(石田博一議員)はい。
○議長(鈴木喜明)ということであります。
(「議長、25番」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)25番、前田清貴議員。
○25番(前田清貴議員)休憩動議を提出します。
(「賛成」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)ただいまの動議は、賛成者がありますので成立いたします。
直ちに本動議を議題とし、採決いたします。
本動議に、賛成の議員の起立を求めます。
(賛成者起立)
○議長(鈴木喜明)起立多数。
よって、本動議は可決されました。
この際、暫時休憩いたします。
休憩午前11時13分
――――――――――――――
再開午後3時00分
○議長(鈴木喜明)休憩前に引き続き、会議を再開いたします。
この際、議長から、傍聴にいらした方々に一言申し上げます。
本日は平成30年小樽市議会第1回定例会を傍聴していただきまして、ありがとうございます。
本日の午前の会議におきまして、傍聴された方お二人から発言があり、私から数度注意をさせていただきましたが、残念ながら注意を聞き入れられず、退場の措置をとらせていただきました。
傍聴される方々は、議員と異なり議会の構成員ではありませんから、発言することは一切認められません。傍聴にいらした方々には、小樽市議会傍聴規則と地方自治法の抜粋を載せた書面を配付させていただいておりますが、これには傍聴に当たって守るべき事項が定められています。
したがいまして、傍聴される方が発言、私語、拍手やジェスチャーなどにより公然と可否を表明することや騒ぎ立てることなど、会議進行を妨げたときには、配付させていただいている書面のとおり、私はこれを制止し、この制止に従わないときには退場していただくこととなります。
ただいま私が申し上げたことに御留意いただき、会議の円滑な運営に御協力をお願いいたします。
お諮りいたします。
先ほど休憩中に、斉藤議員ほか4名から、会議規則第96条第1項の規定により、石田博一議員に対する懲罰の動議が提出されました。
この際、本件を日程に追加し、直ちに議題とすることに、賛成の議員の起立を求めます。
(賛成者起立)
○議長(鈴木喜明)起立多数。
よって、石田博一議員に対する懲罰の動議を日程に追加し、議題とすることに決しました。
本件を議題といたします。
石田議員の一身上の件ですので、地方自治法第117条の規定により石田議員は除斥となります。
(6番石田博一議員退席)
○議長(鈴木喜明)提出者から趣旨の説明を求めます。
(「議長、19番」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)19番、林下孤芳議員。
(19番林下孤芳議員登壇)(拍手)
○19番(林下孤芳議員)提出者を代表し、石田博一議員に対する懲罰動議の提案理由の説明を行います。
本日の本会議において、石田博一議員に対し、懲罰特別委員会起草による陳謝文により陳謝の懲罰を科すことが全会一致により決定され、それに基づき議長が陳謝文を朗読するよう命じたが、石田議員は朗読を拒否しました。
このような行為は、議会の秩序を乱し、品位を著しく汚すばかりか、懲罰理由などについて定めた地方自治法第134条第1項や、懲戒または陳謝の方法について定めた小樽市議会会議規則第98条に明らかに違反する行為であり、議会の自立権をも否定するものであります。
よって、地方自治法第134条第1項及び小樽市議会会議規則第96条第1項に基づき、石田博一議員に対し懲罰を科せられるよう、動議を提出するものであります。
以上、本動議について全議員に賛同を呼びかけて、提案理由の説明といたします。(拍手)
○議長(鈴木喜明)お諮りいたします。
本件について、石田議員より、一身上の弁明をしたいとの申し出があります。
これを許可することに、御異議ございませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)御異議なしと認め、石田議員の一身上の弁明を許すことに決定いたしました。
石田議員の入場を許します。
(6番石田博一議員着席)
○議長(鈴木喜明)石田議員に、一身上の弁明を許します。
(「議長、6番」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)6番、石田博一議員。
(6番石田博一議員登壇)
○6番(石田博一議員)私に対して、陳謝ということであれば、当然、一部の議員の方々も同様に陳謝すべきです。
まして、懲罰特別委員会が勝手に陳謝の文書をつくってきて、それを読めと言われても、私にとっては、圧力をかけているとしか思えません。不公平も甚だしい。自分たちのことを棚に上げ、言いたい放題、到底従えるものではありません。
私も市議会議員とはいえ、政治家の端くれ。主義主張があってお役目についております。私自身の言葉でもないものを読めと言われても、それは無理というものであり、まさしく江戸時代の踏み絵であります。これこそがまさしく、数の論理をかさに着た、一方的な処分であると言わざるを得ません。
議長にも一言申し上げます。公平、公正な議会運営をお願いいたします。
いずれにいたしましても、こんなことばかりに終始して、嘆き悲しんでいるのは市民ばかりではないでしょうか。
今回の出来事は、日ごろの街頭活動にて市民の皆さんにお伝えしてまいります。その上で、民意を再度確認して、真意を問う覚悟であります。
○議長(鈴木喜明)石田議員の一身上の弁明を終わります。
石田議員の退席を求めます。
(6番石田博一議員退席)
○議長(鈴木喜明)この際、お諮りいたします。
懲罰動議については、会議規則第97条第1項の規定により、討論を用いないで、速やかに委員会に付託するかどうかを決めなければならないことになっております。
よって、本動議について、議長指名により、9名の委員をもって構成する懲罰特別委員会を設置し、これに付託の上、審査することにいたしたいと思います。
これに、御異議ございませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)御異議なしと認め、さように決しました。
それでは、懲罰特別委員を御指名いたします。千葉美幸議員、酒井隆裕議員、松田優子議員、酒井隆行議員、面野大輔議員、中村誠吾議員、小貫元議員、横田久俊議員、前田清貴議員、以上であります。
石田議員におきましては、入場願います。
(6番石田博一議員着席)
○議長(鈴木喜明)日程第4「休会の決定」を議題といたします。
お諮りいたします。
議案調査のため、明日から2月25日まで休会いたしたいと思います。
これに、御異議ございませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)御異議なしと認め、さように決しました。
本日は、これをもって散会いたします。
散会午後3時13分
会議録署名議員
小樽市議会 議 長 鈴 木 喜 明
議員 安 斎 哲 也
議員 酒 井 隆 裕