開議午後1時00分
○議長(鈴木喜明)これより、本日の会議を開きます。
本日の会議録署名議員に、中村吉宏議員、佐々木秩議員を御指名いたします。
日程第1「動議」を議題といたします。
石田議員の一身上の件ですので、地方自治法第117条の規定により、石田議員は除斥となります。
(6番石田議員退席)
○議長(鈴木喜明)一昨日、秋元議員から提出されました動議の処理のため、議事が中断しておりましたが、この際、議長から申し上げます。
秋元議員からは、石田議員の討論における発言について、撤回、謝罪及び懲罰を求める動議が提出されましたが、懲罰の動議につきましては、会議規則第96条第1項の規定により、文書をもって議員の議員定数の8分の1以上の発議者が連署して提出することとなっております。このため、今回の動議について、懲罰は除かれることとなります。
秋元議員と動議の賛成者の議員の方は、よろしいですか。
(「はい」と呼ぶ者あり)
それでは、改めて提案趣旨の説明を求めます。
(「議長、1番」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)1番、秋元智憲議員。
(1番秋元智憲議員登壇)(拍手)
○1番(秋元智憲議員)12月26日、森井秀明市長に対する再度の辞職勧告決議案に対し、石田博一議員が行った討論で、中松前市長や私たち議員に対し、侮辱する問題発言と地方自治法に反する発言がありました。小樽市議会を構成する議員の一人として、議長から石田博一議員に対して、撤回と謝罪を求める動議を提出するに当たり、趣旨説明を行います。
石田博一議員が行った討論には、問題点が3点あります。
第1に、4名の議員が提出者となり提案した決議案に対し、「再び提案してきたことに対し、強く抗議する」としておりますが、地方自治法第96条に基づいた議員の提案権を否定するものであり、看過できません。
第2に、パーティー券事件を挙げ、「不正の選挙を行って、全市民を欺いた市長です」と公言したことは、事実誤認も甚だしく、中松前市長の名誉さえ毀損する、許されない発言であります。
第3に、議員に対し、「公約のうち、一つでも実現できましたか。私の知る限り、そんな話は聞いたことがありません」と発言いたしました。明らかに地方自治法第132条に反する発言であり、撤回と謝罪を求めます。
なお、石田博一議員におかれましては、誠実な対応をしていただけない場合は、地方自治法に基づき、正式に懲罰動議を提出する考えがあることをお伝えいたします。
以上、議員各位の賛同を求め、趣旨説明といたします。(拍手)
○議長(鈴木喜明)これより、採決いたします。
本動議を可決と決定することに、御異議ございませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)御異議なしと認め、さように決しました。
石田議員の除斥を解きます。
(6番石田議員着席)
○議長(鈴木喜明)この際、議長から石田議員に申し上げます。
ただいま、動議が可決され、石田議員の討論における発言の撤回と謝罪を私に求められるよう議決されましたので、石田議員に、その対応について、発言を求めます。
(「議長、6番」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)6番、石田博一議員。
(6番石田博一議員登壇)
○6番(石田博一議員)3点あったかと思いますが、まず1点目、「抗議」という言葉ですが、岩波国語辞典では、「抗議とは、不当な発言や決定や行為などに対して、反対の意見を申し立てること」とあります。今回の辞職勧告の内容は、私は不当だと思いますが、辞職勧告を提出する権利そのものは、この不当という概念には当たらないため、百歩譲って、「強く抗議をする」を「強く反対する」に訂正するものであります。
次の「―――――――――――――――――――――」というこのフレーズですが、これは「後援会」という言葉が抜けておりまして、この文言だけでは、事実と異なる表現だったため、これは削除をお願いするところであります。
(発言する者あり)
最後の「―――――――――――――――――――――――」、これについては、内容としては事実だが、各議員に誤解を与えやすいと判断したため、これも削除をお願いいたします。
(発言する者あり)
あくまで、本意は、議員としての公約実現のためにも、辞職勧告などを提出するのではなく、市長と協調をして一緒に取り組んでいくべきではないか、という本意であります。
今後は、このようなことのないように努めてまいりますので、どうか御理解を賜りますようお願い申し上げます。
(「理解ではないだろう」と呼ぶ者あり)
(発言する者あり)
○議長(鈴木喜明)この際、議長から石田議員に申し上げます。
発言の削除に応じるということでありますので、それにつきましては、文書で提出をお願いをいたします。
この際、暫時休憩いたします。
休憩午後1時09分
――――――――――――――
再開午後2時00分
○議長(鈴木喜明)休憩前に引き続き、会議を再開いたします。
この際、石田議員から発言の取り消しの申し出がありましたので、お諮りいたします。
石田議員から12月26日の本会議における発言について、まず1点目として、「―――――――――――――――――――――」は、事実と異なる表現だったため。
2点目として、「―――――――――――――――――――――――」は、内容としては事実だが、各議員に誤解を与えやすいと判断したため。これについては、石田議員御自身がそういった話を聞いていないという意味だそうであります。
それぞれの部分を、会議規則第53条の規定により、取り消したい旨の申し出がありました。この取り消し申し出を許可することに、御異議ございませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)御異議なしと認め、石田議員からの発言の取り消しの申し出を許可することに決しました。
日程第2「石田博一議員に対する懲罰動議」を議題といたします。
本件は、本日、秋元議員ほか4名から、会議規則第96条第1項の規定により、提出されましたものであります。
石田議員の一身上の件ですので、地方自治法第117条の規定により、石田議員は除斥となります。
(6番石田議員退席)
○議長(鈴木喜明)提出者から趣旨の説明を求めます。
(「議長、11番」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)11番、斉藤陽一良議員。
(11番斉藤陽一良議員登壇)(拍手)
○11番(斉藤陽一良議員)提出者を代表し、文案を朗読し、石田博一議員に対する懲罰動議の提案説明といたします。
平成29年12月26日、小樽市議会第4回定例会において、秋元智憲議員、安斎哲也議員、濱本進議員、横田久俊議員が提出者となり提案された、森井秀明市長に対する再度の辞職勧告決議案に対し、石田博一議員が行った討論に誹謗中傷、事実誤認の結果、名誉毀損に当たる発言がありました。
第1の問題は、森井秀明市長に対する再度の辞職勧告決議案を提出したことに対して、「強く抗議する」という発言です。この発言は、地方自治法第96条、議会の権限に基づく議員の提案権を否定するものです。
第2の問題は、中松前市長に対し、パーティー券事件を挙げ、そのとき行われた選挙を「―――――――――――――――――――――」などと、根拠のない発言し、法的根拠も示さず、誹謗中傷することは著しく名誉を毀損しています。何の根拠も示されておらず、みずからの思い込み、主観による発言で、問題です。
第3の問題は、議員に対し、「公約のうち、一つでも実現できましたか。―――――――――――――――――――――――」と発言したことです。これらの発言に対しても、何ら具体的な指摘をすることなく、思い込みとみずからの主観に基づいたものであり、地方自治法第132条「普通地方公共団体の議会の会議又は委員会においては、議員は、無礼の言葉を使用し、又は他人の私生活にわたる言論をしてはならない」とされています。今回の発言は、まさしく無礼な発言以外の何物でもなく、一部の発言は、削除・訂正には応じたものの、反省の態度すら示さないことは問題であります。
よって、地方自治法第134条、小樽市議会会議規則第96条第1項に基づき懲罰を求めるものです。(拍手)
○議長(鈴木喜明)お諮りいたします。
本件について、石田議員より、一身上の弁明をしたいとの申し出があります。これを許可することに、御異議ございませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)御異議なしと認め、石田議員の一身上の弁明を許すことに決定いたしました。
石田議員の入場を許します。
(6番石田議員着席)
○議長(鈴木喜明)石田議員に一身上の弁明を許します。
(「議長、6番」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)6番、石田博一議員。
(6番石田博一議員登壇)
○6番(石田博一議員)それでは、弁明をさせていただきます。
事実と異なる部分、また、誤解を招きやすい文言は、訂正・削除させていただきました。これによって、表現が幾分落ちついたものとなり、より理解が深まる内容となったことに、私は大変満足をしております。
(発言する者あり)
全ては、表現の方法が市民の皆さんにわかりやすくしたいがための今回の出来事ですので、謝罪ということにはなりません。
(「なるよ」と呼ぶ者あり)
地方自治法第132条「普通地方公共団体の議会の会議又は委員会においては、議員は、無礼の言葉を使用し、又は他人の私生活にわたる言論をしてはならない」、また、小樽市議会会員規則第89条「議員は、議会の秩序及び真意を重んじなければならない」とあります。これが、今回、私を懲罰にかける法的根拠だそうですが、そもそも森井市長に対して、「資質がない」「もう市長とは呼べないからこれからは森井さんと呼ぶ」だとか、ほかにも議事録を拾えば、数々の暴言、侮辱があるはずですよ。
しかも……
(発言する者あり)
(「懲罰動議すればいいでしょう」と呼ぶ者あり)
しかも、この約2年半、議長も議員も、何の指摘もなく看過されてきました。
(発言する者あり)
例えば、私が動議を出しても、賛同者も何人かいて、その動議が成立したとしても、結果、数の論理で潰されることは明らかです。
(発言する者あり)
一部そういう議員の暴言等は、おとがめなしで、なぜ私だけが懲罰なのか、全く理解できません。
(「何だよ、それ」と呼ぶ者あり)
一部のそういう議員が無罪なら、私も無罪。
(発言する者あり)
有罪なら、そういう方も有罪だと思いますが、違いますか。
(「違います」と呼ぶ者あり)
ぜひとも、公平・公正なお裁きをお願いいたします。
(「お裁き」と呼ぶ者あり)
今回のこの出来事を市民の方々がどう判断するか、私は楽しみにしています。
(発言する者あり)
(「弁明になっていない」と呼ぶ者あり)
(発言する者あり)
○議長(鈴木喜明)石田議員の一身上の弁明を終わります。
石田議員の退席を求めます。
(6番石田議員退席)
○議長(鈴木喜明)この際、お諮りいたします。
懲罰動議については、会議規則第97条第1項の規定により、討論を用いないで速やかに委員会に付託するかどうかを決めなければならないことになっております。
よって、本動議については、議長指名による9名の議員をもって構成する懲罰特別委員会を設置し、これに付託の上、審査することにいたしたいと思います。これに、御異議ございませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)御異議なしと認め、さように決しました。
それでは、懲罰特別委員を御指名いたします。千葉美幸議員、酒井隆裕議員、松田優子議員、酒井隆行議員、面野大輔議員、中村誠吾議員、小貫元議員、横田久俊議員、前田清貴議員、以上であります。
この際、暫時休憩いたします。
休憩午後2時13分
――――――――――――――
再開午後2時40分
○議長(鈴木喜明)休憩前に引き続き、会議を再開いたします。
これより、懲罰特別委員長の報告を求めます。
(「議長、25番」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)25番、前田清貴議員。
(25番前田清貴議員登壇)(拍手)
○25番(前田清貴議員)懲罰特別委員会の報告をいたします。
本日開催されました当委員会において、付託されております石田博一議員に対する懲罰の件について、採決いたしました。採決の結果、本件は、継続審査と、全会一致で決定いたしました。
以上をもって報告を終わります。(拍手)
○議長(鈴木喜明)これより、採決いたします。
委員長報告どおり決定することに、御異議ございませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)御異議なしと認め、さように決しました。
石田議員の除斥を解きます。
(6番石田議員着席)
○議長(鈴木喜明)以上をもって、本定例会に付託された案件は、全て議了いたしました。
閉会に先立ちまして、一言御挨拶を申し上げます。
本年も残すところわずかとなりましたが、この1年を振り返ってみますと、国際情勢としては、8月と9月の二度にわたり、北朝鮮の発射したミサイルが北海道上空を通過し、太平洋に落下しました。全国瞬時警報システム、いわゆるJアラートの警告音が携帯電話やスマートフォンから鳴り響き、画面のミサイル発射の文字に驚き、そして、どのように対処すべきか、途方にくれた方も多数いらっしゃったかと思われます。幸い落下物の被害はありませんでしたが、交通機関への影響や、沖合で作業中の漁業関係者に不安を与えました。このような憤りを禁じ得ない挑発行為につきましては、強く非難いたします。また、国民の安心・安全な暮らしの確保のために、国には最善の方策をとっていただくことを強く望みます。
さて、我が国の経済におきましては、これまで、人材の流出、海外の技術の向上により、日本の物づくりを憂慮する声がありましたが、ことしに入り、自動車や鉄鋼などの製造業におけるデータ改ざんなど、相次ぐ不祥事により消費者の安全が脅かされ、また、これまで培われてきた日本のすぐれた物づくりのブランドを揺るがせる出来事がありました。信用を築くには、長い歳月が必要ですが、一瞬の出来事で失うこととなります。今後の日本経済への継続的な発展のためにも、このような事件を繰り返さないよう、失った信用を取り戻すべく努力されることを期待しております。
本市におきましては、10月に建築物の耐震改修の促進に関する法律に基づき、要緊急安全確認大規模建築物の耐震診断結果が公表されました。この結果によりますと、災害対策の拠点となるべき市役所本館・別館のほか、市民の多くが利用する総合体育館や市民会館が震度6強の地震で大破か倒壊する危険が高いと診断されました。市の所有する多くの施設は老朽化が進み、さらに耐震化されておらず、今後の財政状況も明るい見通しのない中で、市民の安全・安心のためにも、どのように対策を行うのか、早急な対応を望むところであります。
市議会では、森井市長の後援会関係者である高島漁港区の観光船事業者への許認可事務について、昨年から多くの議員より、適切ではないとの指摘があったにもかかわらず、森井市長は、心配無用とし、全く聞き耳を持ちませんでしたが、今年8月に市の第三者機関であるコンプライアンス委員会から、条例に違反または不適切な行政手続との判断が下り、森井市長の全く根拠のない主張は、真っ向から否定されました。
市長と議会に問題が生じるたびに、市長は、表向き、議会とは真摯に、また緊張感を持って向き合うとしてきましたが、市長がどのように言葉を解釈して使っているかわからなく、この事例を見るだけでも、到底それらの言葉からかけ離れた対応であります。
また、森井市長就任以来、後援会関係者を参与に任用、違法性を疑われる人事異動、市民に不安を与えた除雪共同企業体の構成員変更、市民への十分な説明を欠いた貸出ダンプの制度変更、そしてことしは、市民にとって重要な公共交通機関との信頼関係の失墜による地域交通への不安など、さまざまな問題が議会で取り上げられました。このような森井市長の理解しがたい施策等に対して、小樽市長として、資質等に疑問が呈せられ、先の第3回定例会に続き、本定例会においても、再び辞職勧告の決議が賛成多数で可決されるに至りました。
また、本定例会初日において、一般会計歳入歳出決算が、小樽市議会史上初めて、2年連続の不認定となりました。
議会としては、市民の負託を受け、二元代表制の元、行政の監視機能、チェック機能を十分に果たすことが使命でありますので、議員それぞれにおかれましては、今後のその機能を十分に果たすことに一層御尽力を賜りますようお願い申し上げます。
結びになりますが、本年、議長である私に寄せていただきました御厚情に対しまして心から感謝を申し上げ、また、議員並びに説明員の皆様におかれましては、健康に十分留意をされ、御家族ともども御多幸な新年を迎えられますよう御祈念いたします。
本年最後の議会に当たりましての挨拶とさせていただきます。
第4回定例会は、これをもって閉会いたします。
閉会午後2時50分
会議録署名議員
小樽市議会 議 長 鈴 木 喜 明
議員 中 村 吉 宏
議員 佐々木 秩