開議午後1時00分
○議長(鈴木喜明)これより、本日の会議を開きます。
本日の会議録署名議員に、酒井隆行議員、小貫元議員を御指名いたします。
日程第1「議案第1号ないし議案第9号並びに報告第1号及び報告第2号」を一括議題といたします。
まず、本日新たに提案されました議案第8号及び議案第9号について、市長から提案理由の説明を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)市長。
(森井秀明市長登壇)
○市長(森井秀明)ただいま追加上程されました議案について、提案理由を説明申し上げます。
議案第8号平成29年度一般会計補正予算につきましては、国の保育所等整備交付金を活用し、かもめ保育園の園舎建てかえに対して助成を行う民間保育施設等整備支援事業費補助金、桂岡幼稚園の防犯カメラ設置に対して助成を行う保育所等防犯対策強化整備費補助金について所要の補正を計上いたしました。これらに対する財源といたしましては、国庫支出金、市債及び財政調整基金繰入金を計上いたしました。
議案第9号過疎地域自立促進市町村計画の変更につきましては、過疎地域自立促進特別措置法第6条第7項において準用する同条第1項の規定により、過疎地域自立促進市町村計画の一部を変更するものであります。
何とぞ原案どおり御可決賜りますようお願い申し上げます。
○議長(鈴木喜明)質疑及び一般質問を一括し、これより会派代表質問を行います。
それでは、通告がありますので、順次、発言を許します。
(「議長、14番」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)14番、中村吉宏議員。
(14番中村吉宏議員登壇)(拍手)
○14番(中村吉宏議員)平成29年第2回定例会に当たり、自由民主党を代表し質問いたします。
まず、平成29年度小樽市職員人事異動について伺います。
29年4月の小樽市人事異動を行うに当たり、市長が留意された点をお示しください。
27年度人事異動の内容が、地方公務員法違反であると小樽市コンプライアンス委員会に公益目的通報が行われ、市民の方が刑事告発を行うという事態になりました。この問題も、いまだ最終的決着がない状況で、今年度は部長職で本人が未経験の部署への異動、対象者へ何ら調整等がないまま異動があったと聞いております。28年度人事異動の際、何ら調整、確認を行わないまま、当時、福祉部長だった方を総務部長に異動させようとして、対象の方が退職に追い込まれた経緯がありました。そのとき丁寧な説明や調整が行われていたら、この問題は避けられたものと考えます。
しかし、その後も丁寧な説明や調整がないことは、本年度の議会事務局職員の人事異動より明らかです。市長は、地方公務員法第6条第1項に規定される任命権者の小樽市議会議長の任命権を侵害した形で、市長部局への異動を行おうとしました。その際に、議長へのしっかりとした説明や調整のための協議がないまま押し通そうとしたことは、言語道断であります。市政運営を行うに当たり、関係各所や部局の職員の協力を得なければ何事も進展せず、協力を得るためには職員の方々を含めた関係各所としっかりと説明や協議、調整を行うべきと考えます。なぜ、こういう基本的なことができないのか、お答えください。
次に、今回の人事異動に関連してもう一つ伺います。
本年4月の人事異動内容を見るに、産業港湾部参事の職が名簿にありません。また、昨年は一つの課で行ってきた建設部雪対策課が2課体制となっております。
まず伺いたいのは、このような変更はどの部署について、どのように行われたのか、主なものをお答えください。また、これは機構改革の一環なのか、お示しください。そして何より、議会には何ら報告も行われておりません。今年度中に策定される小樽港港湾計画の策定作業を進める上で、港湾部参事の職が空白のまま放置されている状況には納得できませんし、我が会派は否定しておりますが、市長はしきりにきめ細やかな除排雪を行っているという認識で、なぜ雪対策課で2課体制をとる必要があるのか、余計理解に苦しみます。
今回の組織変更について、なぜ行う必要があるのか。またどうして議会に説明がないのか、明確な答弁をお願いします。
次に、コンプライアンス委員会について伺います。
小樽市では、職員倫理条例でコンプライアンス委員会を設置することが規定されています。条例では、3人の委員が3年の任期でコンプライアンス推進に必要な事項を行うとのことです。しかし現在、委員の方のうち1名が体調を崩され、コンプライアンス委員会において調査報告等を行うべき公益通報等案件の調査が中断の状況です。このような場合、他の案件の通報があるなどの問題が生じたときに、小樽市はどのように対応をしていくのでしょうか。委員の復帰を待つのか、復帰までの間、代行の委員を委嘱するのか、あるいは何もしないのか、お示しください。
ただいま中断中の高島漁港区における観光船事業者に対する小樽市の許認可等に関し、条例、法令違反の旨の通報がございます。中断しているこの状況について、市としてどのように対応するのか、お示しください。
次に、小樽駅前の第一ビル、第二ビルについては、昭和50年ころの建築物です。多くの災害が日本列島を襲う昨今、東日本大震災、熊本地震は記憶に新しいところであります。震災の対策が急務である中、商店街やオフィスがテナントとして入居し、さらに、その上部には集合住宅が存在する小樽駅前の第一ビル、第二ビルについて、耐震面で安心できる状況なのか、お示しください。
商工会議所の平成29年度小樽市施策に係る要望書によると、市内経済界ではこれらのビルの再建を初め小樽駅前の交通を含めた整備を急ぐべきとの見解であります。市長は、小樽駅前広場の駐車場車両の転回場所を通行する歩行者に危険を感じており、その整備を進めたい、また、中心市街地に市営住宅を建設したいとの意向のようですが、小樽駅前の状況は、それだけで解決する問題ではありません。我が国は、2020年に東京オリンピックが開催予定であり、2026年の札幌オリンピックを誘致する動きは北海道を中心に高まっております。外国人、邦人問わず、観光客増加が見込まれる中で、市民生活の利便性だけでなく、観光客の方々にも対応できる機能を考慮して開発すべきで、小樽駅前の総合的な再々開発の必要性はますます高まっております。
一方で、一番懸念されるのは、報道にもあるとおり、市長と商工会議所を初め経済界の関係が良好ではない状況下で、この事業が進展させられるのかということです。さらには、ハード事業を控えるという考え方の森井市長にこの事業ができるのか、できないのか。できると考えられるのならば、こうした状況を踏まえる中で、小樽としてどのようなビジョンと計画を持っているのか。また、市内経済界とどのようにかかわりながら小樽駅前再々開発を進めていくのか、具体的にお示しください。
さらに、スピード感を求められている現状、平成29年度は要望書の回答に記載の交通量調査や土地、建物の所有者への聞き取り等の作業、小樽駅周辺のあり方の検討だけで終わるのではなく、開発に向けた青写真をつくり、関係各所と議論を行うなど、積極的に進めるべきであると考えますが、お考えをお示しください。
以上、第1項目めの質問を終わります。
○議長(鈴木喜明)説明員の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)市長。
(森井秀明市長登壇)
○市長(森井秀明)中村吉宏議員の御質問にお答えいたします。
ただいま、市政全般について御質問がありました。
初めに、人事異動についてですが、まず、平成29年4月の人事異動を行うに当たり留意した点につきましては、多様な経験を積ませることにより、職員の資質能力向上を図るため、厚生労働省や北海道観光振興機構へ新たに職員を派遣するとともに、部内の人材育成の充実や、施策の企画立案、課題解決などのため、全庁的に次長職を配置いたしました。また、若手管理職や係長職を登用することにより、組織の若返りを図るとともに、効率的・効果的に業務を遂行するため、適材適所の人員配置や組織の見直しを行ったところであります。
次に、人事異動に当たっての説明や協議、調整につきましては、人事異動は各部から提出される昨年度以降実施している人事評価や人事異動の内申書などから、本人の勤務状況や健康状態、異動希望、所属長の意見などを把握した上で、組織の機能を高めることにより円滑な行政運営を行うとともに、職員の資質能力を向上させることを目的として行っております。内申書等から把握した本人希望については、可能な限り配慮はいたしますが、人事異動は本人希望のみに基づいて行うものではありませんので、特別な場合を除き、異動対象者本人に対して事前の打診や確認は行っておりません。
次に、組織変更についてですが、まず、平成29年度の主な組織変更につきましては、先ほどお話のありました、産業港湾部参事、今年度の名称で言えば産業港湾部港湾担当部長となりますが、これを配置しなかったこと。雪対策課を雪対策第1課、雪対策第2課の2課体制にしたことのほか、子育て支援課を子育て支援室に格上げし、こども福祉課とこども育成課の2課体制にするとともに、産業港湾部港湾室に港湾振興課を新設し、同部に日本遺産等担当主幹と主査を配置し、また、財政部に徴収一元化担当主幹を、建設部にまちづくり担当主幹を配置したことであります。
このような組織変更が機構改革の一環かどうかにつきましては、29年度の組織変更と30年度の組織改革では、緊急性の度合いや変更規模に違いはあるものの、今回の変更も効率的な組織づくりを目的とする組織改革の一環として行ったものであります。
次に、今回の組織変更の理由につきましては、まず、港湾担当部長を配置しなかったことについてですが、本年2月末に部長職の早期退職があり、部長職1名の欠員が生じたことに伴い、その対応として港湾と経済、観光面との関係がさらに深まる中、部内の連携がこれまで以上に必要となることから、指揮命令系統をシンプルにするとともに、許認可などにかかわる事務についても、部内での統一したチェック体制を構築するため、産業港湾部長の直下に港湾室を配置したものであります。
また、雪対策課を雪対策第1課、雪対策第2課の2課体制にしたことにつきましては、市内七つのステーションを南北の地区に分けて担当する組織体制を構築し、それぞれの課が受け持つ区域を小さくすることで、夏季においては地域の意見聴取や制度の周知、冬季の現場対応などにおいては、より目が行き届くとともに、迅速で確実な対応が可能となり、住民サービスの向上につながるほか、庶務課で所管していた貸出ダンプ業務を雪対策第2課へ移管させることにより、排雪作業における情報の共有化が図れると考えたものであります。
そのほか、子育て支援課を子育て支援室に格上げし、こども福祉課とこども育成課の2課体制としたことについては、子育て支援の強化を図るためであります。
産業港湾部においては、港湾振興課を新設し、港湾物流やクルーズ客船誘致を促進するとともに、日本遺産等担当主幹と主査の配置により、新たに日本遺産認定を目指すこととしたものであります。
財政部の徴収一元化担当主幹は、債権を適正に回収し、市民負担の公平性を確保するために配置したものであり、建設部のまちづくり担当主幹はバリアフリー基本構想や公共交通業務を担当させるために配置したものであります。
次に、議会への説明につきましては、部の新設や部の事務分掌の変更など、条例改正が伴う組織の変更については、事前にその内容をお示しいたしますが、部内にとどまる組織の変更につきましては、以前からお示ししておりません。しかしながら人事異動の内示の際には、議員の皆様へ人事異動一覧表に加え、今後は人事異動概要の配付を行ってまいりたいと考えております。
次に、コンプライアンス委員会についてですが、まず、委員が体調を崩すなどして委員会が開催されない場合の対応につきましては、小樽市職員倫理条例施行規則第4条第2項において、「委員会の会議は、委員全員の出席がなければ、開くことができない。ただし、やむを得ない事情があるときは、この限りではない」と定めており、委員会において出席できない委員の事情やその期間等を総合的に勘案して判断されるものと考えておりますので、その委員会の方針に基づき対応してまいります。
次に、中断しているコンプライアンス委員会に対する対応につきましては、体調を崩された委員は現在回復に向かっていると聞いておりますので、体力の回復を含め、状況が整い次第、速やかに委員会を開催していただけるよう、市としても日程調整等の準備を進めてまいりたいと考えております。
次に、小樽駅前中心市街地再々開発についてですが、まず、小樽駅前第一ビルと第二ビルの耐震性につきましては、建築基準法に基づく新耐震基準が昭和56年6月以降に着工した建築物に適用されているため、それ以前に着工した当該建築物については、一般的に耐震性が低いものと考えられます。
次に、小樽駅前周辺地区の状況につきましては、駅前広場は車と人が混在する危険な状況であること、駅前第一ビル、第二ビルは、築40年を経過しており、老朽化が進んでいると認識しております。私としましては、中心市街地からまちづくりが再構築されるものと考えており、まず中心市街地に市営住宅を建設することや、危険な駅前広場の再整備を行うことが重要だと考えております。そのため、今年度については、小樽駅前周辺地区における交通環境の改善に向けた検討を行うための交通量調査や駅周辺の駐車場の整備状況及び交通量の変化などに対応した適切な駐車場施策の検討などの取り組みを行っております。また、小樽駅前周辺地区の検討に当たっては、関係者等と情報交換を行ってまいりたいと考えております。
次に、小樽駅周辺のあり方につきましては、先ほどもお答えさせていただきましたが、私としましては、まず、中心市街地に市営住宅の建設により、中心部に人を集め居住人口の増加を図ることや危険な駅前広場の再整備を行うことで、市民の皆様や本市を訪れる人々が不便なく、安全・安心に中心部を移動できることで、商店街を含むまちなかのにぎわい創出や活性化につながっていくものと考えております。小樽駅周辺のあり方を検討するには時間を要することから、今年度は小樽駅周辺の現状を把握するため、交通量調査や駐車場の調査を実施しているところであり、今後の検討に当たっては、関係者等と情報交換を行ってまいりたいと考えております。
○議長(鈴木喜明)次に、第2項目めの質問に入ります。
(「議長、14番」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)14番、中村吉宏議員。
(14番中村吉宏議員登壇)
○14番(中村吉宏議員)2項目め、歳入増加策について伺います。
市の政策について、これまで多くの施策提言をしましたが、市の答えは財政上厳しい状況なので実現できないという答弁がほとんどです。老朽化した市有施設建てかえの議論を初め、小樽港第3号ふ頭の整備における旅客ターミナルの建設やWi-Fi整備についてもしかりです。ましてや今後、老朽化した市の保有施設の改修、再建などを行わなければなりません。交付金や補助金頼みの財政運営を行って、その不足分を一般財源で全て賄う考えでしょうか。
平成27年第3回定例会の一般質問で、私は今後の歳入増加策について質問しました。その質問に対し、市長は、歳入を増加させるには本市の優位性を持った地域資源を活用し、市内中小企業の収益増加を図ることが重要と答弁しております。では、本市の優位性を持った地域資源とは何でしょうか。具体的にお示しください。また、それがどのように中小企業の収益増加を図るのでしょうか。
さらに、平成28年第1回定例会の一般質問、経済常任委員会の議論の中で、観光を対象とした徴税等を行わないのか質問しました。その答弁は、旅行業者や観光客からの反発が懸念される、観光客の小樽離れが生じる、経済効果を縮小させるおそれがあるなど、消極的なものでした。しかし一方で、答弁中に示されるとおり、他地域の事例では工夫を凝らし、しっかりと歳入に結びつけている都市もあります。観光客誘致は大切ですし、経費的側面も考慮した観光の環境整備も大切です。道の訪日外国人来道者500万人目標で、外国語表記の街路案内整備等、外国人対応の需要が高まる中、観光基盤整備への負担は観光客の皆さんも理解を示すと思います。
私は、12万人を下回る小樽市の人口減少の状況下で、市民に大きな負担を強いながら、今後同様の財政規模で市政運営を行うことに大きな懸念を持っております。少なくとも持続可能な観光振興や事業継続の予算を700万人の観光客の皆様など、交流人口に少しずつ御負担いただきながら進めるという考え方は、財政上理にかなうものと思います。
平成27年第3回定例会以降、他都市の状況を踏まえ、小樽市として歳入増加策について法定外目的税、寄附金を募る、形態は別にして、議論あるいは調査などは行ったのかお示しください。特に、課税による観光客や旅行会社の反発を懸念されるのであれば、関連のアンケートなりヒアリングは行っているものと考えます。状況をお示しください。
昨年秋に財政部が示した中期財政見通しでは、今後何らかの対策を講じなければ本市の財政上、単年度の収支均衡を図るために10億円以上の収支改善が必要である旨示されております。その見通しも、平成27年実施の国勢調査で本市の人口が減少した結果、今年度予算の予定額より交付税が減額され、さらに厳しい財政運営を強いられる状況です。我々が一昨年から要望している、交流人口に少ない額の負担をお願いし、小樽市の財源を確保する発想を今考えるべきです。道議会の議論も行われ、先日報道されたとおり、北海道では観光税の導入を検討し出したところであり、また、ニセコ町、倶知安町が宿泊税の導入を検討し始めました。小樽市もニセコ町や倶知安町に先駆けるスピード感で、観光による税収を検討、実現していただきたいと考えますが、見解を伺います。
次に、経済対策と小樽商工会議所の平成29年度小樽市施策に係る要望に対する回答について伺います。
小樽商工会議所から小樽市に提出された平成29年度小樽市施策要望について、その回答書を4月18日に小樽商工会議所会頭に対して市長が手交したところであります。要望書には、産業政策や交通施策、港湾整備や公共施設、老朽化対策等、多岐にわたる要望が寄せられております。特に産業政策に関しては、重点項目に位置づけ、具体的な戦略を策定、その積極推進を要望している状況です。小樽市の経済界では、人口減少による市場の疲弊、縮小で、小樽市が危機的な状況にあると認識しており、人、物、金を誘導する産業政策、社会資本整備を強く求めております。
この要望は、小樽商工会議所が3カ月ごとにまとめる市内の経済動向調査で、ことしの1月から3月の調査結果において企業の景況感を示す景気動向指数が全業種平均でマイナス12.3ポイントとなり、5期連続でマイナスとなったという北海道新聞5月9日の報道からも見られるとおり、これまでの厳しい状況を受けてのものです。このまま疲弊が続くと、企業の事業継続が困難となり、雇用の場が奪われ、社会減による人口減少が進み、税収が減少し、財政難に陥るという状況になりかねません。商工会議所が求めるとおり、産業政策に関する施策、経済対策等を重点項目として本格的に取り組むべきです。
この商工会議所の要望に対し、市は小樽市総合戦略の基本目標Ⅱ及び重点戦略③で、既に重点項目に位置づけている、そして産業政策を含む総合戦略をより具体的なものにするため、新たに中部・北西部・東南部の地区別で施策の体系を示し、政策議論を深めたいとしております。また、人口減少対策、地方創生を推進する上で、しごと創生が重要であり、国の補助金活用で財政負担を軽減し、地方創生に資する新たな取り組みを推進すると回答しています。
そこで伺います。基本目標Ⅱに記されている観光振興を軸としつつ、新たな人の流れを創出し、安定した雇用を確保するとは、具体的にどのようなことなのか、お示しください。また、人、物、金、情報を呼び込むために、情報発信、トップセールスにより、地場産業を振興する取り組みが求められると言っていますが、どのような情報を発信し、どのようなセールスを行い、どういう業種の産業を振興しようとしているのか、具体的にお示しください。
次に、重点戦略③に記されている呼び込むチカラの強化について、見るに観光振興策が記載されておりますが、これが小樽の産業政策にどのように生かされるのか、具体的にお示しください。
それから、地区別で施策の体系を示すとのことですが、三つの地区でそれぞれどのような施策を示しているのでしょうか。また、それが産業政策をどのように具体的にしているのか、お示しください。要望では、政策の具体的戦略が求められています。さらに、スピード感も求められる中で、市の回答ではとても具体的かつスピード感を持った施策展開を行う状況とは言いがたいものです。この質問には、しっかりと具体的に答弁してください。
以上、2項目めの質問を終わります。
○議長(鈴木喜明)説明員の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)市長。
(森井秀明市長登壇)
○市長(森井秀明)ただいま、人口減少と経済対策について御質問がありました。
初めに、歳入増加策についてですが、まず、交付金や補助金頼みの財政運営を行って、不足分を一般財源で全て賄う考えなのかにつきましては、自主財源に乏しい本市の財政構造から、国や道の補助金を活用することは一定程度やむを得ないものと考えております。
また、建設事業においては、後年度の受益者への負担も考慮し、有利な起債を活用しながらの地方債の導入も必要となります。一方では、人口減少や少子高齢化が進む本市においては、予想される将来人口も十分に踏まえた行政サービスの再構築や公共施設の適正化などの取り組みを進め、充当する一般財源の縮減に努めたいと考えております。
次に、本市の優位性を持った地域資源及びそれがどのように中小企業の収益増加を図るのかについてですが、本市の優位性を持った地域資源につきましては、自然とまち並みが一体となった景観、小樽運河や歴史的建造物が織りなす情緒あふれるまち並み、ニシンやシャコ、ウニに代表される新鮮な魚介類や寿司などの小樽グルメ、スイーツ、ワイン、地酒、水産加工品、ガラス工芸品やオルゴールなどのすぐれた小樽ブランドがあり、また、おたる潮まつりや、小樽雪あかりの路を初めとする多彩なイベント、そしてこれを支えるボランティアスタッフなど、多様なジャンルにわたる資源が挙げられます。
中小企業の収益増加に向けては、こうした地域資源の活用を図りながら、今年度から本格化する日本遺産の認定に向けた取り組みのほか、国内外の観光客誘致やクルーズ客船の誘致などの取り組みを進め、交流人口の拡大による域内消費を促進するとともに、地場産品のブランド化や高付加価値化を図りながら、販路拡大による域外消費を促進するなどの取り組みを進めることが重要であると考えております。
次に、法定外目的税や寄附金等の歳入増加策についての議論、調査などにつきましては、どのような手法があるか、実現可能性はどうかなどについて、担当である産業港湾部内で議論しているところであります。また、課税等に関して観光客や旅行会社に対する正式なアンケートやヒアリング調査などは実施しておりませんが、観光事業者や北海道経済部観光局、後志管内の町村の担当者と意見交換等を行ってきたところであります。
次に、観光による税収の検討、実現をしていくことにつきましては、現在、検討されている北海道やニセコ町、倶知安町の中にも反対論や慎重論があり、さらなる議論や調整が必要であると伺っております。今後も北海道や他の観光都市などの動向を見据えながら、引き続き関係機関との情報交換等に努めてまいりたいと考えております。
次に、経済対策と商工会議所の要望についてですが、まず観光振興を軸としつつ、新たな流れを創出し、安定した雇用を確保するとは具体的にどのようなことなのかにつきましては、本市の強みである観光を軸に、個性や資源を磨き上げ、活用していくことが地域産業に潤いをもたらし、それらの高まりが新たな小樽の魅力となり、移住や定住にも結びつくといった好循環を生み出していけるような政策展開を図り、まちの活力を高めてまいりたいと考えております。
そのため、今後の取り組みといたしましては、観光分野では、自立した観光地経営を行う新たな主体となる小樽版DMOの設立に向けた取り組みや、今年度からは日本遺産認定に向けた取り組みを進めてまいります。商工業分野では、中小企業振興基本条例の制定に向けた取り組みやIT関連企業等の補助制度の新設、東京事務所に配置した企業誘致推進員の活用に努めます。農林水産分野では、旬の野菜や果実、地魚や農水産加工品などの消費拡大やブランド化を図る取り組みを進め、港湾分野では、クルーズ客船の誘致や定期航路のポートセールスを行うほか、ロシアとの貿易拡大に向けウラジオストクやナホトカへの企業訪問などを通じ、小樽港の物流の促進を目指していきます。経済施策の基軸である観光振興による経済効果をほかの産業に波及させることにより、安定した雇用の確保につながる取り組みを進めてまいりたいと考えております。
次に、情報発信やトップセールスによる地場産業振興の取り組みにつきましては、情報発信といたしましては、観光客誘致に向けた取り組みはもとより、企業誘致、クルーズ客船誘致、ポートセールス、地場産品の販路拡大、農水産物のブランド化などの取り組みが重要と考えております。
次に、トップセールスといたしましては、企業誘致については、企業等を訪問することで顔の見える良好な関係を構築するとともに、経営陣に対して本市の優位性を訴えてきたところであり、今後は本年度創設したIT関連企業等誘致補助金のメニュー紹介についても積極的に行ってまいります。
港湾については、物流の促進やクルーズ客船の誘致を図るため、企業訪問やセミナーを通じて荷主や船社、旅行会社などに小樽港の利便性をアピールしております。また、今年度はロシアとの貿易拡大に向け、ウラジオストクやナホトカへの企業訪問などを通じて小樽港の物流促進を目指してまいります。このほか、全国の物産観光展では、本市のすぐれた地場産品の展示・即売や観光情報の紹介・宣伝を行っており、私も機会を見て参加し、地場産品や観光都市としての魅力を発信しております。なお、どのような業種の産業を振興しようとするかについては、食料品製造業や宿泊業・飲食小売業などが挙げられますが、特に観光は経済波及効果が大きいことから、幅広く市内産業への経済効果が期待できるものと考えております。
次に、重点戦略③、呼び込むチカラの強化に記載されている観光振興策の本市の産業政策への生かし方につきましては、観光を軸とした地場産業の振興により、にぎわいを取り戻し、雇用の創出につなげていきたいと考えております。具体的には、呼び込むチカラの強化における主な施策として、観光推進組織の構築、滞在型観光の推進、新たな観光資源の発掘といった取り組みにより交流人口のさらなる拡大を図るとともに、人、物、金、情報の流れを活発にし、商店街にぎわいづくりや、創業に対する支援、地場産品の販路拡大、農水産物のブランド化推進、小樽港の利用促進などの取り組みを進めることで、市内での消費が拡大され、地場産業の振興に伴う雇用創出へとつなげてまいりたいと考えております。
次に、地区別の施策体系について、各地区でどのような施策を示しているのか、それが産業政策をどのように具体的にしているのかにつきましては、地区別の施策体系は現在検討中のものを含めてお示ししているところですが、主なものを申し上げますと、北西部地区においては、地域における小さな拠点の整備として、小樽・後志の地域魅力の発信、自然体験学習、スポーツ合宿等の受入れ促進として、小・中学校の教育旅行の誘致促進、中部地区においては、リノベーションシティの推進として、歴史的建造物の観光資源化、働く場の創出と世代間交流の推進として、まちなかでの働く場の創出、東南部地区においては銭函地区の利便性向上として、住宅等の形成促進となっております。
また、産業政策に関するものとしては、まちなかでの働く場の創出として、先ほども今後の取り組みとして答弁いたしましたIT関連企業等の補助制度の新設や、企業誘致推進員の配置が挙げられますが、地域の自然・歴史的特性や産業面での独自性を考慮し、地域の強みを生かした施策を行うことで、地域が発展し、それによりまちが活性化すると考えております。
○議長(鈴木喜明)次に、第3項目めの質問に入ります。
(「議長、14番」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)14番、中村吉宏議員。
(14番中村吉宏議員登壇)
○14番(中村吉宏議員)小樽港第3号ふ頭整備とクルーズ客船誘致について伺います。
小樽港港湾整備について、まず伺います。
小樽港第3号ふ頭の整備について、現状、岸壁整備が国直轄事業で行われております。この第3号ふ頭は平成23年にクルーズ客船日本海側拠点港応募計画書に旅客ターミナル機能の整備が盛り込まれており、当初計画の段階で建設が予定されていたにもかかわらず、市長は、旅客ターミナルを当面建設しないとのことです。財政的負担を理由にされているようですが、クルーズ拠点として国が認めている小樽港に大型クルーズ客船の利便性を考えた施設の建設は必須と考えますし、国の補助金等活用で十分に対応が可能と考えます。
第3号ふ頭の充実は、船客を中心市街地に迎えるに当たり、絶好の場所で、経済効果も期待できます。船舶からの乗りおりや、CIQをスムーズに行うことを考えれば、ターミナルの建設は当然に必要です。他都市でもターミナル建設でクルーズ客船の寄港回数が増加した例があります。長崎市では、平成22年に松が枝ふ頭にターミナルを建設しました。もちろんCIQ機能も備えており、周辺も、ターミナルの屋上部分は緑地で、市民の方が散策を楽しめるよう自然に溶け込む環境が整備されております。当時は、年間50回の寄港回数でしたが、東日本大震災で来港数が一時減少するも、平成26年は75回、27年は131回、28年は197回、そして29年の寄港予定数は213回とのことです。小樽港は今年26回寄港予定とのこと、季節的な要素、都市の規模等を考えても、遠く及ばない数字です。本市では、この先の小樽港へのクルーズ客船寄港目標を設定しているのでしょうか。あるとすれば、その目標達成のため、具体的にどのような行動目標を立て、実行しているのでしょうか。
本市でもクルーズ客船誘致のための行動をとっておりますが、その際のアピール材料として、旅客ターミナルを含む当初計画どおりの整備を徐々に進め、ターミナルビルの建設はスピード感を持って行い、クルーズ客船誘致活動に拍車をかけていくべきであると考えますが、見解を伺います。
また、市長はターミナルビルを建設し、運営していくことについて、何か試算はされたのでしょうか。
船客受入れ機能の充実度を高めるターミナル建設は、クルーズ客船誘致のためのセールスポイントとして好材料です。小樽の場合、5月から9月までをクルーズ客船受入れ可能時期とすると153日間あり、1日1隻の入港でその約3分の1の日数、クルーズ客船が来航すると、約50回来港となります。1回のクルーズ客船客が1,000人としても、小樽港に1シーズン5万人の観光客が来る計算になります。この数が年々増加することで経済効果も上昇すると考えます。
これも例えばの話ですが、市として調査しながら進めていただきたいと考えます。見解を伺います。報道によると、学識経験者の方々も今後クルーズ観光の進展に期待が持てると見解を示しており、より積極的な取り組みを本市でも行ってほしいと思います。
次に、高島漁港区における観光船事業への許認可に関連して伺います。
まず、本年第1回定例会で採択された陳情第16号に対する市長の報告について伺います。
陳情第16号、高島地区漁業者の漁業権行使の保護及び安全操業の対策方については、高島地区の漁業者から小樽市議会に対し、漁業者の安全な操業のための環境確保や漁業権の保全、そして漁業関係船舶の航行安全の確保の対策を小樽市に強く求めるため提出され、本会議で全会派一致の賛成多数で採択されました。
この陳情に対し、市長は観光船事業者の高島袖護岸への船舶の係留に関する護岸登録について、港湾法、小樽市港湾施設管理使用条例に基づき、他の港湾施設の利用者と公平公正に取り扱うため、護岸登録を行ったとのことです。また、この件について、条例に基づき適切に処理したものと認識しており、観光船を係留させない理由はないものと考えるとのことです。
この件は、そもそも市の条例上、高島袖護岸が運河護岸・物揚場護岸に該当しないのではないか、国の解釈では、護岸はあくまで岸壁背後地を擁護するためのものであるので、船舶の係留を予定していないのではないかという議会議論に対し、市として合法性を明確にする答弁が行われてこなかった状況です。また、小樽市コンプライアンス委員会に市長を通報対象者とした当該護岸への船舶係留に関する護岸登録が港湾法上違法である旨の公益目的通報が行われ、その調査が行われている中途の段階で、このような内容の回答を行うことは妥当ではありません。こういう状況の中で、どこが公平公正と言えるのでしょうか。他の小樽港港湾利用者の中に、今回の高島袖護岸における護岸登録が行われなかったとして、不公平、不公正を訴える方がおられるのでしょうか。違法な状態がうかがわれる中で、この状態が適法である積極的な根拠を示されることなく、公平性、公正性を行政が主張すること自体、極めて不公正な状況であると考えますが、いかがでしょうか。見解をお示しください。
さらには、漁業者が船舶の安全航行、漁業権行使の確保について求めている点については、観光船事業者に対し、小樽市漁業協同組合と協議するよう指導し、同漁業協同組合に対しては観光船事業の今後の対応を検討していただくよう依頼したとのことであります。
また、今後も関係者等の調整を図ってまいりたいと考えておりますとのことですが、今後において、小樽市はどのような調整を図っていくのでしょうか。少なくとも図っていくと考えるでは全くやる気が感じられません。この対応では、陳情者の願意が一切反映されておりません。近代の歴史の中で高島地区の漁業者は、高島漁港の開発などで漁場が徐々に狭められており、高島袖護岸付近の範囲も重要な漁場である旨伺っております。折しもこれからウニ漁やナマコ漁が最盛期を迎える最中です。特にナマコ漁の際には、深いところまで捕獲用のさおを入れるので、波の影響を受けやすくなると申されております。漁業者の方が操業中に観光船による波の影響で漁が妨害されるばかりか、その生命、身体を害されるおそれがあることを強く心配されております。
観光船事業者には市長後援会の幹部であることも示唆されている中、市が行った許認可等に関する法令違反の状況が強く指摘されているにもかかわらず、漁港区内で観光船事業を展開するための幾つものお墨つきを出し、一方、その影響で本来その地域で漁業を営んでおり、観光船事業者の事業により操業に多くの懸念を抱えている漁業者の声を相変わらず聞こうとしない市長の態度は、およそ市民のための市政運営とはかけ離れているものと思います。
少なくとも、今回報告された陳情第16号に対する回答については撤回し、改めてコンプライアンス委員会の判断を待って対応すること、漁業者の皆さんの声をしっかりと受けとめて、安全操業の確保のための具体的対応を行う等の回答をすべきであると考えます。見解をお示しください。
以上で3項目めの質問を終わります。
○議長(鈴木喜明)説明員の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)市長。
(森井秀明市長登壇)
○市長(森井秀明)ただいま、港湾について御質問がありました。
初めに、第3号ふ頭整備とクルーズ客船誘致についてですが、まず本市におけるクルーズ客船の寄港目標につきましては、平成23年に外航クルーズの日本海側拠点港の申請に当たり、伏木富山港と舞鶴港とともに策定した計画の中で、平成37年に達成すべき目標として、年間寄港回数を34回と設定しております。
この計画の中でうたわれている行動目標としては、各港の取り組みとして、快適で魅力ある寄港地を目指し、ホスピタリティの向上や観光メニューの創出、背後観光地に関する情報発信を行うことのほか、安全な寄港に向けた施設整備や円滑なCIQ体制のための旅客ターミナル機能の整備などを掲げております。また、3港連携による取り組みとして、環日本海クルーズのブランド化の推進や国内外の船社に対する3港連携による誘致活動の推進などを行動目標として設定しており、現在、これらを実施しているところであります
次に、ターミナルビルの建設を行い、クルーズ客船誘致活動に拍車をかけていくべきとの見解につきましては、現在、国の直轄事業により、第3号ふ頭における岸壁等の整備は進めているところではありますが、港湾施設を含めた市全体の公共施設の老朽化対策などを優先的に行う必要があり、市の財政状況などを総合的に勘案すると、旅客ターミナルビルの建設については、直近で整備することは現実的ではないと考えております。また、ターミナルビル運営に係る試算につきましては、現段階では行ってはおりません。
次に、クルーズ客船寄港に伴う経済効果につきましては、乗船客や乗組員による観光消費のほか、水先案内や綱取りなどの港湾関係事業者の収入、さらには入港料や係留施設使用料などの市の直接的な収入があると考えております。これまでも、市として参考値としての経済効果額を試算したことはありますが、クルーズ客船の寄港回数がふえ、それに伴い小樽を訪れる乗客乗員の人数が増加することで、経済効果は当然に高まるものと認識しておりますので、今後につきましても、必要に応じ経済効果の試算を行ってまいりたいと考えております。
次に、高島漁港区における観光船事業への許認可についてですが、まず、他の港湾利用者で高島袖護岸における護岸登録が行われなかったとして、不公平、不公正を訴える方がいるかにつきましては、仮定のお話でありますので推しはかることはできません。
次に、この状態で公平性、公正性を行政が主張することにつきましては、今回の護岸の登録は法令・条例に基づき適切に処理したものであり、他の港湾施設利用者と不平等にならないように、公平、公正に取り扱ったものでありますので、不公正な状況ではないと考えております。
次に、漁業者が求めている船舶の安全航行、漁業権行使の確保について関係者と今後どのような調整を図っていくのかにつきましては、市といたしましては、事業者と市漁業協同組合との間で、船舶の安全航行の確保などについての協定を結ばれることが望ましいと考えており、平成29年第1回定例会経済常任委員会終了後、港湾室から市漁業協同組合に事業者が船舶の安全航行の確保などについて、直接漁業者に説明する場を設けることを希望していることについて伝えておりますが、現状では説明会の開催は予定されておりません。
このような中で、事業者からは市漁業協同組合に対し、安全操業確保についての考え方が示されていると伺っており、市としても引き続き、市漁業協同組合、漁業者、事業者の声を聞きながら調整を図ってまいりたいと考えております。
次に、陳情第16号に対する回答については撤回し、安全操業の確保のための具体的対応を行うなどの回答をすることにつきましては、高島地区における観光船事業への許認可は法令・条例に基づき適切に処理したものと認識しておりますことから、現時点で陳情第16号への回答を撤回することは考えておりません。
また、コンプライアンス委員会においては、現在、委員のお一人が体調を崩され、委員会が開催されておりませんが、今後の調査の推移を見守りたいと考えております。
○議長(鈴木喜明)次に、第4項目めの質問に入ります。
(「議長、14番」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)14番、中村吉宏議員。
(14番中村吉宏議員登壇)
○14番(中村吉宏議員)美育、芸術教育について伺います。
本年第1回定例会の教育行政執行方針によると、本市においても、知・徳・体のバランスのとれた人材育成を基本に据えること、生涯学習の取り組みとして、幼児から高齢者まで自然科学や芸術等に親しむことができる学習機会の提供を初め、子供たちの情操教育等に資する取り組みを引き続き進めるとのことでありました。
今年度の施策として、小樽音読カップや小樽イングリッシュキャンプ等を引き続き実施すること。また、体育教育に関する施策も多く用意されております。また、学校における道徳教育の時間も確保されている中、情操教育にとって重要である芸術教育の施策が不十分であると認識しております。今年度、小樽市として子供たちの情操を向上させるための芸術に関する教育施策はどのようなものがあるのか、お示しください。
昨年度は、静岡県熱海市にある美術館所蔵の美術品、歌川広重の版画、東海道五十三次保永堂版のうち、10作品が小樽の小学校2校を巡回し、児童が本物の芸術作品に触れる機会がありました。これからも子供たちが芸術作品に触れる機会を多くつくっていただきたく、今後において芸術教育を推進する施策事業があればお示しください。本物に触れる機会や美育指導のより一層の充実を求めますが、見解をお願いいたします。
学校図書館における司書の配置と市立小樽図書館の連携等について伺います。
現在、小樽市の小・中学校では、学校司書配置の学校と、そうではない学校があると認識しております。現在、学校司書が配置されている小学校、中学校は何校あるのかお示しください。
また、本の整理などについて、PTA等の方々がボランティアで取り組まれている学校もあると聞きます。図書の整理や児童・生徒への案内など、心強いサポーターだと思いますが、学校司書もおらずボランティアの方の活動もない学校は市内にあるのでしょうか、お示しください。
小樽市内の小・中学校図書館と市立図書館との連携事業として、スクール・ライブラリー便がありますが、そのほかに連携した事業は本市にはあるのでしょうか。子供たちの読書推進について、学校図書館の利活用と市立図書館の連携をより強固にしていくために、市内全小・中学校に図書館司書の配置が必要と考えますが、いかがでしょうか。
恵庭市では、ブックスタート事業で乳幼児への読み聞かせを充実させ、市内小・中学校の図書館に1人ずつ司書を配置し、子供たちの読書推進や授業での図書館利用、教諭が図書館の資料を授業で使用するためのデータ集積、相談などの業務を行っております。さらに恵庭市は、市内の事業者の協力を得て、まち全体を図書館にするという施策、恵庭まちじゅう図書館という取り組みを行い、市民が気軽に本に触れる機会を用意しております。これにより、市外、道外から観光や視察の人が訪れる状況とのことです。いろいろな施策で子供から高齢者までさまざまな情報に触れ、また、子供たちが知識と教養にあふれた生活を送る場の創造は、教育の充実という観点から重要なことであると考えます。
小樽市も朝の読書や音読カップという子供たちが本に親しめる企画を展開するその先に、ぜひこうした取り組みを推進してほしいと思いますが、見解を伺います。
以上で、4項目めの質問を終わります。
○議長(鈴木喜明)説明員の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)教育長。
○教育長(林秀樹)中村吉宏議員の御質問にお答えいたします。
ただいま、教育関連について御質問がありました。初めに、美育、芸術教育についてですが、まず今年度、子供たちの情操を向上させるための芸術に関する教育施策につきましては、教育委員会では札幌交響楽団によるコンサートを開催し、質の高い演奏を聞くことはもとより、楽器の紹介や児童・生徒が指揮者を体験するコーナーを設け、音楽への興味・関心を高め、豊かな感性を育みます。
また、美術館では市内の小・中学校を対象とした馬の絵写生会バスツアーを実施し、美術館のギャラリーにて展覧会を行うとともに、美術に関心の高い中学生や高校生を対象に、画家の指導のもと、人物デッサン会を実施いたします。
各学校におきましては、校外学習等助成事業として、著名な劇団などの芸術団体を招き、演劇や音楽の鑑賞を行います。また、文化庁の文化芸術による子供の育成事業を活用し、和楽器の琴や能楽の芸術家による学習を今年度8校が実施する予定となっております。
次に、芸術教育に関する今後の施策と展開につきましては、札響コンサートの開催など、これまでの取り組みに加えまして、美術館ではバスを用意して、各学校の児童・生徒を美術館に案内し、美術館での鑑賞マナーや、作品の見方などを学ぶ鑑賞教室の実施を計画しております。また、北海道立近代美術館の学芸員が絵画や彫刻などの所蔵品を学校に持参して、本物ならではの魅力を伝える出張アート教室も予定されておりますので、これらの事業にも積極的に応募するよう、各小・中学校に広く呼びかけてまいります。
教育委員会といたしましては、児童・生徒が芸術への興味・関心を高め、豊かな情操を養う教育活動が大切であるというふうに考えておりますので、より多くの児童・生徒が質の高い芸術に触れる機会をふやしていくことができるよう、研究してまいりたいと考えております。
次に、学校図書館における司書の配置と市立図書館との連携についてでございますが、まず、学校司書を配置している学校数につきましては、平成29年度は学校司書を2名増員した結果、小学校3校、中学校1校に配置しております。また、学校司書の配置がなく、ボランティアの活動もされていない学校につきましては、29年1月の調査では、小学校で10校、中学校で11校となっております。
次に、スクール・ライブラリー便のほか、図書館と市内の学校図書館との連携した事業があるかということにつきましては、これまでは学校巡回文庫や図書館出前講座などを行ってまいりましたが、29年度からは子供読書担当の司書を1名配置して、学校図書の指導や研修を実施しております。
また、学校図書館を訪問し、図書館の環境整備を行う学校図書館クリニックを初め、学校からの要望を受け、テーマに沿った本に関する読書指導を行うブックトークや、低学年に対する読み聞かせに取り組むとともに、学校図書館通信、たるばとレポートを市内の小・中学校に配付するなどの事業を行っております。
次に、市内全小・中学校に学校司書を配置する必要性につきましては、平成32年度から実施されます新学習指導要領では、学校図書館や地域の図書館を積極的に活用した児童・生徒の自主的・自発的な読書活動や資料を活用した情報収集等の学習活動を充実することが示されており、教育委員会といたしましても、市立図書館と連携した学校図書館の充実を図るためには、学校司書の配置が欠かせないものと認識しておりますので、今後、市長部局とも協議をしながら、できるだけ多くの学校に学校司書が配置されるよう努めてまいりたいというふうに考えております。
次に、恵庭市のような取り組みを推進してほしいということにつきましては、まず、教育委員会としましては、今年度、図書館に子供読書担当の司書を配置し、子供たちを対象とした読書の推進を図るとともに、学校司書の配置につきましては、先ほども申し上げましたけれども、今後も市長部局との協議のもと、充実に努め、図書館と連携し、学校図書館の利用促進、授業における読書支援などの取り組みを一層進めてまいりたいと考えております。
また、市民が気軽に読書に触れる機会の創出につきましては、子供から大人まで楽しめるような、さまざまなテーマを掲げた展示コーナーの設置や講演会の開催など、昨年から図書館において取り組んでいるところでございますが、先進都市の事例を調査するなど、今後のさらなる充実について研究してまいりたいというふうに考えております。
○議長(鈴木喜明)次に、第5項目めの質問に入ります。
(「議長、14番」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)14番、中村吉宏議員。
(14番中村吉宏議員登壇)
○14番(中村吉宏議員)除排雪、貸出ダンプ制度について伺います。
平成28年度の除排雪事業について、1月初旬に市内路線バスが雪により道路幅が狭まり、運休や迂回運転を余儀なくされたこと。市内小・中学校の3学期始業前の通学路排雪要望に対し、ほぼ対応できなかったこと。市道住吉線の排雪作業の際、市長が直接担当業者に接触し、該当箇所の排雪を中止せざるを得ない状況になり、現場や市政執行に混乱を生じさせたこと。その作業について、雪対策課長が業者との連絡、協議を行ったこと。市内緑のいわゆるはしご状道路の排雪で、突然、排雪方法の時間帯などを変更させ、業者に混乱を生じさせて、さらには市民の通行の妨げなど、迷惑を生じさせ、しかも対象箇所の排雪完了を大幅におくらせたこと。多くの市民から寄せられた駅前中央通線の排雪要望を聞かず、市民や観光客の方々、通行車両の利便性に大きな不便をかけたこと。市内各所の排雪要望に応じず、路線種にかかわらず、路肩に高い雪山をつくり、脇道から出てくる車両の視野を遮り、事故に至るような状況を放置したこと。降雪量は昨年対比でわずか6センチメートル増にもかかわらず、除排雪の苦情件数が1.5倍になるような状況を生じさせたこと。これらのことをしっかりと反省すべきです。市長は、きめ細やかな除排雪を行っていると言いますが、市民にとって全くそうは受け取られず、むしろ不満であるとのことです。
以上のことを全て踏まえ、28年度の除排雪について総括を示し、ことしの冬に向けてどのように改善していくのか、お示しください。
今年度、雪対策課を2課体制にし、貸出ダンプ関連の業務を建設部庶務課から雪対策第2課に移管するとのことです。これらの変更は原課から報告はありませんし、私が把握したのは、ことしの人事異動の情報を見てのことです。雪対策課を2課体制にしたのは、建設部からの要望ではなく、総務部主体で決定したと人づてで聞いておりますが、なぜ総務部主体で決めたのでしょうか。そして、これらの変更は、いつ、どこで、誰が決めたのでしょうか。また、雪対策課を2課体制に変更したことで、それぞれの課がどのような業務分担になるのでしょうか。さらには、貸出ダンプ関連の業務移管について、議会には報告したのでしょうか。答えてください。
次に、議案第5号、ロータリー除雪車取得について伺います。
市長は、御自身の除排雪に関する方針で、かき分け除雪を行い、かき分け除雪が厳しくなったら、ロータリー除雪車で雪を積み上げる方法をことしも実施する方針と認識しております。また、置き雪対策で、置き雪をロータリー除雪車で飛ばして問題を解消するとの考えのようですが、ロータリー除雪車を1台3,855万円の費用で購入し、それだけで市内の置き雪が全て解消されるのでしょうか。市内の置き雪を解消するためには、何台の除雪機が必要なのでしょうか。一番の市民要望は、降雪で道幅が狭くなったときに、速やかな排雪が行われることです。もし、この3,855万円を排雪費用に回すとしたら、平成29年の1月末の時点の降雪量を前提に、どのぐらいの距離の排雪を行えるのでしょうか、お示しください。
厳しい財政状況を口にする市長ですが、その財政状況において高額な、高く雪を積み上げる機械を取得することは市民の納得を得られないものと考えます。購入したロータリー除雪車は、市民要望に応え、排雪に利用するのが賢明と考えますが、見解を示してください。
以上、5項目めの質問を終わります。
○議長(鈴木喜明)説明員の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)市長。
(森井秀明市長登壇)
○市長(森井秀明)ただいま、除排雪、貸出ダンプ制度について御質問がありました。
まず、平成28年度の除排雪の総括と、ことしの冬に向けた改善につきましては、28年度の除排雪については、27年度から取り組んでいるがたがた路面の解消、除雪第2種路線の出動基準の見直し、除雪拠点の増設等や28年度から取り組んでいる除雪第3種路線における除雪作業の強化の試行、主要交差点等の雪山処理の強化などのさまざまな除排雪に関する改善が進んでいるものと認識しております。
しかしながら昨年度は、排雪作業のおくれや一部のバス路線で運行に支障を来す状況が生じたことなど、除排雪に関してさらなる改善を図ることが必要であると考えております。今年度の除排雪に向けた改善等については、現在作業を進めている最中であるため、具体的な内容をまだお示しできておりませんが、昨年度までの除排雪に関する取り組みの状況を踏まえ、よりきめ細やかな除排雪を実現するため取り組んでまいりたいと考えております。
次に、雪対策課を2課体制に決定したことにつきましては、先ほども申し上げた理由により、除排雪体制の強化を図ろうと熟慮した結果、3月に入った段階で、私が除雪対策本部長である副市長と人事担当の総務部長と相談の上、決めたものであります。
次に、雪対策課の2課体制の業務分担につきましては、主な業務分担としては、雪対策第1課については、北地区の第1、第5、第6ステーションを担当するほか、夏季の業務として、除排雪業務の検証、制度設計、予算作成、地域総合除雪委託業務の設計などであります。
また、雪対策第2課については、南地区の第2、第3、第4、第7ステーションを担当するほか、夏季の業務として、貸出ダンプの制度設計・実施、雪処理場・ロードヒーティング設備、除雪機械等の点検・維持補修、雪堆積場の検討などであります。
次に、貸出ダンプ関連業務移管の議会報告につきましては、貸出ダンプ業務は、市が行う総合除雪の排雪と一体的に現場管理を行う必要があることから、庶務課から今年度新設した雪対策第2課に移管したものであり、部内での業務移管であったことから、議会への報告は行っておりません。
次に、置き雪対策と除雪機械の関係につきましては、将来的には除雪作業による置き雪をなくしたいという私の考えから、昨年度をその第一歩として、小樽市除雪業務委託等仕様書にロータリー除雪車の活用を明記したところであります。しかしながら、置き雪の解消には、タイヤドーザーやグレーダー等、他の除雪機械も使用することから、ロータリー除雪車の購入のみで置き雪が解消できるものではありません。また、道路ごとに幅員や勾配、交通量、家屋の張りつきぐあいなどの状況が異なるので、市内の全ての置き雪を解消するのに必要な除雪機械の台数については、今後の除雪作業を通してデータの蓄積や分析等をする必要があることから、現時点でお示しすることはできません。
次に、ロータリー除雪車の購入予定金額相当の排雪延長につきましては、本年度のロータリー除雪車の購入予定金額3,855万円で、排雪作業が可能な延長を平成29年1月後半に路線排雪を行った車道幅員が約10メートルの道路の排雪経費をもとに計算いたしますと、あくまでも試算ではありますが、排雪作業が可能な延長は15キロメートルであると推計されます。
次に、購入したロータリー除雪車による排雪につきましては、そもそも除雪予算では1路線当たりおおむね1回程度の排雪費しか計上しておらず、頻繁に排雪を行うことはできません。したがって、除排雪作業では、まずタイヤドーザーによるかき分け除雪の後、ロータリー除雪車による拡幅除雪を行い、道路脇の雪山が大きくなり、これ以上除雪作業ができなくなった時点で排雪を行うものであり、購入予定のロータリー除雪車は拡幅除雪や排雪作業に効率的に使用してまいりたいと考えております。
○議長(鈴木喜明)次に、第6項目めの質問に入ります。
(「議長、14番」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)14番、中村吉宏議員。
(14番中村吉宏議員登壇)
○14番(中村吉宏議員)最後に、森井市長の政治姿勢について質問いたします。
市長は、就任当初から開かれた市政を目指すと言っておられます。そして、我が党の濱本議員の本年第1回定例会における議会との関係に関する質問に対しても、市政の進捗状況などについて、都度伝える旨答弁しております。
また、5月2日の定例記者会見でも、議会前に職員が行う説明も、以前より意識して取り組んでおり、改善が図られているとの認識のようですが、実態はそうでしょうか。
平成29年度人事異動では、議会事務局職員の異動について、議長との協議などをしっかり行わない結果、議長の任命権を侵害する姿勢を示したこと。また、先に質問したとおり、市役所各部の組織変更について、議会に何ら説明がありません。それどころか、原部はもとより市役所内部で説明、連絡がしっかり行われていない状況です。それにもかかわらず、市長は議会に対ししっかりと説明を行ったと言えるのか、ひいては議会との信頼関係の回復をしようとする意志があるのか、答えてください。
就任後2年が経過した中で、市政上は問題が山積であります。経済界との関係改善は見られず、議会とも信頼関係を回復できてはいない状況です。森井市長就任から主に市長発言が原因で毎回空転する市議会、議会が認めない参与の任用、不可解な森井ひであき後援会通信の発行、法令違反が疑われる内申のない27年度人事異動、ふれあいパス制度の利用制限の発案、法令違反や後援会関係者への利益供与が指摘される高島漁港区での観光船事業者への許認可等や貸出ダンプ配車方法の変更案、2度の問責決議可決、27年度決算不認定など、たった2年で問題山積です。
うち、人事異動の問題と高島漁港区の観光船事業者の許認可問題は、小樽市コンプライアンス委員会に公益目的通報があり、人事異動の件については通報事実ありとの判断でした。その反面、有効な経済対策は行われず、産業振興も財政対策も目立った施策が打ち出せていません。産科医確保もできておらず、老朽化する市の施設の改修も計画が出ただけであり、港湾関連の施策も抽象的で、これまで推進しようとしてきたビジョンも実行せず、行っているのは国直轄の岸壁改修のみです。冬の除排雪では、きめ細やかではないかき分け除雪と積み上げ除雪で道路通行を不便な状況にし、排雪の要望には応えない結果、除排雪苦情件数の増加、市民のための市政運営というよりは、市長の思いだけで進められる市政で、その姿勢は独善的と言わざるを得ません。
この2年間で森井市長が成果として実施できたことは何なのか、お示しください。
5月2日の定例記者会見において、市長は記者から、これまでの市政運営について100点満点での評価を尋ねられたところ、気持ちとしては100点と思っていると答えております。その理由に、一生懸命やってきたことに自分自身としても評価したいと理由を説明しております。この言葉を聞いて、市長の姿勢を支持している人はどのように思われると思うか、支持していない人はどのように思われると思うか、答えてください。
頑張ったことだけでの評価は、市民は認めません。頑張った結果、何を生み出せたのか、それが評価対象になるものです。少なくとも社会人たるもの、自分の仕事でできたものと課題として残るものをしっかり判別し、自己評価を下すものです。そうでなければ成長も進歩もないからであります。
我々が前に調査したところ、市民の6割は、森井市長の市政に疑問を抱いているという結果が出ています。市民のための市政運営という観点から、それでも100点満点と言えるのか、また、私が指摘した以上の問題を踏まえて100点と言えるのか、答えてください。
以上、再質問を留保して質問を終わります。
○議長(鈴木喜明)説明員の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)市長。
(森井秀明市長登壇)
○市長(森井秀明)ただいま私の政治姿勢について御質問がありました。
まず、市と議会との関係につきましては、私といたしましては、常任委員との懇談会を開催し、情報交換を図るなど、私の就任以前にはなかった取り組みを進めるとともに、市政の進捗状況に係る都度の報告を努めて行うほか、議員の皆様からのお問い合わせに対しても、説明や資料提供などを適宜対応させていただいております。御指摘されている人事異動に係る議長との協議や組織変更についても適切に対応しておりますので、これらのことをもって議会との関係が損なわれたものとは思っておりません。今後とも引き続き議会に対してしっかりと報告や説明を行うなど、執行機関としての説明責任を果たしてまいりたいと考えております。
次に、この2年間で成果として実施できたことにつきましては、主なものを申し上げますと、まず開かれた市政への取り組みとして、市民公募委員制度小樽まちづくりエントリー制度を導入し、おたるWAKI・あい・あいトークを実施いたしました。また、安心で安全なまちづくりとして、除雪拠点の増設や除雪第2種路線の出動基準の見直し及びがたがた路面の解消、市の施設へのAED設置の拡大を行いました。
子育て世代や高齢者などに優しいまちづくりとしましては、こども医療費助成を拡大し、小樽協会病院での分娩取り扱い再開のため、北後志周産期医療協議会を設置し、医師の確保に取り組んでいるほか、銭函駅のエレベーターが着工に至り、そして南小樽駅周辺地区バリアフリー基本構想を策定いたしました。
さらに、英語教育の充実やスクールカウンセラーの配置、ふるさと教育推進事業など、教育環境を充実したほか、まちを元気にするための取り組みとして、日本遺産認定に向けた歴史文化基本構想の策定に着手し、ふるさと納税を行った方への特産品の贈呈や創業支援事業を開始したほか、港湾物流の促進やクルーズ客船の誘致を図るため、首都圏などで小樽港のトップセールスを行ったことなどが実施をしてきたことであります。
なお、これらの事業につきましては、議会に提案し、御議論いただいた上で御可決いただいておりますので、私の思いのみをもって市政運営を行っているとは考えておりません。
次に、定例記者会見での私の自己評価と、その理由に対して、市民の皆様がどのように思うかにつきましては、私がこの2年間さまざまな課題の解決に向け、全力で真摯に努力してきたことに対する評価として、自身の気持ちの上ではそのことを100点という形で表現したところであります。私の市政運営を支持している、いないにかかわらず、現時点で市民の皆様がどのように思っているかは推しはかることはできませんが、市政運営に対する最終的な評価は市民の皆様が御判断されるものであると考えております。
次に、定例記者会見での私の自己評価につきましては、最終的には市民の皆様が評価すべきものであるという前提でお話ししたもので、点数で表現するのは難しいと思いながらも、私がこの2年間さまざまな課題の解決に向け、一生懸命全力で努力してきたということに対して100点と表現したものであります。また、今後の2年間においても全力で取り組み、課題を一つ一つ解決しながら、最終的には市民の皆様から100点と評価していただけるよう、努力してまいりたいと考えております。
(「議長、14番」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)14番、中村吉宏議員。
○14番(中村吉宏議員) 何点か再質問させていただきたいと思います。
まず、人事等の問題についてですけれども、議会への報告、これは各項目にわたって議会へ報告したのですかというポイントを示させていただきましたが、まず議会への報告という点は、先ほど質問の中にも用意させてもらいましたけれども、例えば、この雪対策課の2課体制ですとか、そういう状況があれば、条例ですとか、そういうものの変更等ではないにもかかわらず、もちろんないのですけれども、もっと議会との信頼回復ですとか、そういうことをおっしゃられるのであれば、そういった情報も細かく伝えるべきであると私は思うわけであります。現に我々、市議会議員も市民の皆様からいろいろな要望を伺って、各原課に相談に行ったりということがあります。こういう組織改革して変更になったこと自体を我々が知らないということは、市民の皆様にも迷惑がかかる、そういう状況が発生すると思うのです。この辺もしっかりときめ細かく対応していただきたいと思うのですが、いかがでしょうか。
それから、2点目に、コンプライアンス委員会の件を挙げました。これはコンプライアンス委員会、今回委員の方1名が御病気でということですけれども、今現にコンプライアンス委員会に通報が上がっている案件がありますよと、これを中断してしまって結論が出ない。これは議会議論にも実は大きな影響を与える今回問題なわけであります。こうした問題が上がっているのに、ずっと中断をしておくということが果たして妥当なのか、これがもしほかに通報事実が上がってくるような状況があって、どんどん進めていかなければならない状況が発生した場合に、これについて市はどのような対応をしていくのかというのが、はっきり答弁からは見えなかったような気がします。
なので、やはりこういうものはしっかり明確に条例自体を見直していくのか、あるいは規則のレベルでやるのかは別として、こういう事態にならないようにしっかりと運用を考えた法整備なり、私は法の欠缺だと思ってますけれども、この条例の内容の欠缺だと認識してますけれども、こういうことがないように、市としてどういう対応をするのかというのも、いま一度しっかりと答えていただきたいと思います。
それから、次に財政の歳入増加策について伺いました。いろいろな例示もさせていただきましたし、法定外目的税という方法でやるのか、あるいは寄附金を募るという形でやるのか、はっきりお答えを示されてないと思うのです。調べますという段階ではない。私は、本質問の中でも申し上げましたが、これはもう今突然上げた問題ではないのです。2年前にほかのまちにも先駆けて、先駆けてというか、先行事例はありますから、先駆けているという言葉は妥当ではないのかもしれませんけれども、少なくとも道内においては先駆けたつもりで発案しております。調査等も余り進んでいないという中で、今、道内他都市がその創設に向けて動いている、また北海道も創設に向けて動いている段階で、小樽市はやるのかやらないのか、やる上での調査なのか、やらないけれども何か調査をするのか、そのあたりをしっかりとお答えいただきたいというのが1点。
もし、その方法でやらないのであれば、今後の中期財政見通しも非常に厳しい見通しが示されている中で、この歳入を増加させるいろいろな施策に向けて、歳入を増加させる、あるいは施策を何も打たないということも考えられるのでしょうけれども、何かやろうとしていく中で、どうしても先立つものというのは必要な中で、この法定外目的税なり寄附なりの新しい手法を用いないのであれば、小樽市は代替案、あるいは代替策として、今後どういうものをやっていくのか、お示しください。
それと、今これ本当に迷っているとか、調査をぼんやり進めるという段階ではないと私は認識しています。今の歳入増加策についてですけれども。北海道が今この法定外目的税を導入して、各道内市町村に交付金を割り当てていく際には、必ずその使途というのは決まった状況で出てくると思うのです。小樽市が小樽市で独自に目標を持った形で設定をできるというのは、小樽市が独自に設定した法定外目的税だと思うのです。少なくとも観光整備にこの資金を充てていきながら、ほかの施策に財政上調整をしながらほかの施策を展開するという方法だって十分考えられると思うのですけれども、そういうお考えはないのか、あるのか、お答えください。
それから、小樽商工会議所の要望に関連してお伺いしますが、小樽市が回答した中で、これ少し抽象的なので、今回質問を取り上げてどういうことなのですかというのを伺いました。観光が軸なのか、対応としてですよ、産業政策の対策として、観光が軸なのか、軸だと言いながら話がいろいろなところに飛ぶのです。企業誘致します、地域は地域でこの三つの地域の中でどうやるのか、中心部の開発についてはその対応策、体系の中のその施策というのがはっきり見てとれませんでした。
商工会議所のこの要望についての内容というのは、まずこの要望をどういう思いで会議所が挙げてきているのかというのを、皆さんおわかりなのか、それをまず1点伺いたいのです。どういう思いでというのは、市内の状況、どういう状況で見て、どういう思いでこの小樽市内にいらっしゃる経済界の方々の総意として、どういう思いで持ってこられたのか。多分ここがずれているからこういう回答になるのだろうなと思うのですけれども、まずそれをお答えください。
そのほか、港湾についてですけれども、クルーズ客船の来港、第3号ふ頭のターミナル建設についてですが、これはやはりやらないということなのですね。必要性や経済効果、波及効果等もしっかりと示してきました。私は代表質問の中で、また歳入を増加させていく策ですとか、国からの補助金等もあるでしょうというお話もさせていただきました。本当にこの第3号ふ頭のターミナルについては積極的なお考えではないというのは、今の答弁で見てとれましたが、これをもし、すぐ近年、今年度あるいは来年度あたりから建設を始めるとしたときに、使用できる交付金なり補助金はないのでしょうか。これが一つ。
それから、この第3号ふ頭を建設にするに当たっての、いろいろな経済効果、考えられることも挙げましたが、こういった積極的な試算はしましたかといっても、余りしてないようですけれども、積極的な試算をした経緯がありますか、これは森井市長の就任以前も含めて、あるのかどうか示してください。
先ほどの冒頭というか、この項目の再質問の頭ですけれども、やるのですか、やらないのですかというのはしっかり示してください。
それから、高島漁港区のこの陳情に対する質問なのですけれども、余りにも陳情を上げられた方の願意というか、ないがしろにし過ぎている。コンプライアンス委員会に今通報がかかっている段階で、小樽市が行った許認可に疑義があるという市民がいて、それを今調査している段階で、その結果を見るということは、やはり必要なのではないかなと思うのです。願意に関連させながら、こういう結果を見て、だから撤回してくださいと言っているのですが、もう一度ここは考え直されたほうが、市民の皆さんのためになるのではないかと思うのですけれども、見解をお示しください。
それと、漁業者との関係なのですけれども、これは何か調整を図っていく云々というお話がありましたが、漁業者と具体的に、事業者と漁協と漁業者と、しっかり市がかかわって調整していきたいというような答弁だったかと思うのですが、これについてはどういうことなのか。特に、こういう陳情で要望を挙げられている漁業者に対しての関係、どのように対応していくつもりなのか、示していただきたいと思います。
それから済みません、1項目抜けていましたが、中心市街地再々開発について、基本的に小樽市としては、この計画なり何なりというのを、経済界等と関連させてやっていくのでしょうか。市長の御答弁では、市営住宅の建設をします、周辺の交通整理をします、多分それだけにとどまっていると思うのです。
ただ私としては、住宅を市街地につくったからといって、別段にぎわいづくりという話にもならないでしょうし、交流人口の扱いはどうするのだという話もしましたけれども、それについては答弁の中には触れられていなかった。そういうものも見据えた交流人口や、市民のにぎわい、いわゆる商業活動です。そういったものも見据えた中で、交通状況も整備しながらの開発が必要だということをお伝えしているのですけれども、その経済活動あるいは交流人口の対応、こういったものを含めてもう少し総合的な開発計画が必要なのではないか。これをやるのか、やらないのか、もし小樽市が現状できないのであれば、民間主導でやっていくという発想もあると思うのです。
そこにいろいろな許認可をある程度幅を持たせて市がかかわっていくということも可能だと思うのです。アイデアを民間にどんどん出してもらって、それをつくっていくということも、手法としてはあることだと思います。こういう可能性も含めてできないのかどうか、もう一度お示しください。
それから、教育に関連した質問をさせていただきました。小樽市でもさまざまな取り組みをされていらっしゃるというか、私が少し不勉強で、それもあったというのも後から気づいた部分もあるのですけれども、そういった中で、学校の図書館司書の導入というのを、平成32年でしたか、目標にということでありがとうございます。御答弁いただきました。できれば少しずつ早めながらというのもお願いしたいところではあるのですが、それについては、これは具体的にこの先何人ずつふやしていきますとか、そういったことも少し具体に触れていただければと思います。それが一つ質問と。
あとは要望なのですが、この図書館司書をフルに機能していただいて、子供たちが本になじんでいくというのは、今、教育部で取り組まれている携10運動とか、スマート7、これとの関連性で非常にまたそちら方面の対策効果というのも上がってくると思うので、ぜひ積極的に進めながら、図書館連携等とあわせて推進していただきたいと思います。
それから、除排雪に関してですけれども、私は市民の皆さんからのお声をずっと上げました。また議会議論で生じた問題点を指摘させていただきました。市長の答弁は、御自分ができたと思っていることが並んでいるという、これはあくまでも言い合っても平行線になってしまうのですけれども、ただ、今本格的な反省等々について、来年度どうするかということについては、まだ今後の議論だということなのですけれども、少なくとも市民の皆さんからこういう要望や苦情が上がっている中で、またこういう問題がある中で、そういう要望に応えていくといいますか、これについてはどうだったのかと。来年に向けて本当にそういうものをどう取り上げて取り入れていくのか、そういう声をどう取り入れていくのかというのを、いま一度御答弁ください。
そして、市長の政治姿勢に関する質問でありますが、いろいろお伺いをしていった中で、まず議会との信頼関係、それから議会にきちんと状況報告をしているのかと。これは具体的に今まで議会に各担当部署が、あるいは市長、副市長が議会に報告を持ってくる内容、ここにどういうものを報告してくれて、どういうものを報告しないという線引きというのは特にないでしょうけれども、少なくとも前回の議長の任命権、これを侵害するような状況が発生したことに対して、議会は非常に遺憾に思いますし、信頼だってないわけです。こういう状況を回復していくのであれば、少なくとも今回行われたこういういろいろな状況の変更ですか、各部の変更等、そういったものについても丁寧に説明をしてくれて初めて、ああ、市長は議会に向き合ってくれているのだなという認識を一般的には持つと思うのです。そういった意味で、きちんと向き合ってくれる、より一層の丁寧な対応をしたほうがいいのではないですかということを言っているのですけれども、これを踏まえてもう一回御答弁ください。
それと、100点満点に関連してのお話ですけれども、一般的にどうでしょう、外国の方たちでしたら、どうだい、よくできたかい、私はよくできたよという感性を持たれている方たちもいらっしゃいますが、おおむね日本人というのは、すごく勤勉かつ真面目な国民性といいますか、また謙遜という言葉があるとおり、自分の施策というのをある程度厳し目に評価して外に向けて発表するというのが、一般の日本人の感覚ではないのかと思います。
それを考えて、プラス市長は自分でここまでやってきました、一生懸命やってきました、気持ちの問題です。半面、冷静にできている施策と、できていない施策というのは、御本人の中でもあると思うのです。そういうものを加味しながら、しかも小樽市の外に向けて自己評価を求められて、そういう発言をしていかなければならないわけですから、本心、内心は100点だと思っていても、表現としてはもう少し別な方法が妥当なのではなかったのかなと思います。この点を御答弁ください。
○議長(鈴木喜明)説明員の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)市長。
○市長(森井秀明)中村吉宏議員の再質問にお答えいたします。
私が答弁したこと以外におきましては担当の部長より答弁させていただきますので、よろしくお願いいたします。
まず、私からは、港湾におけるターミナルビルの建設の件について答弁させていただきます。
今、公共施設等総合管理計画等も含めて、現在、市で所有している施設のあり方ということを示させていただいたところでございます。今、人口減が続く中で、さらに老朽化した建物が非常に多くある中で、新設で建物を建てることは非常に難しい状況だということは、もう既に皆様も御存じのとおりかと思っております。
(発言する者あり)
その中で、港湾施設等の老朽化も含めて、市全体の公共施設等のことをやはり改めて総合的に鑑みますと、やはりそのような旅客ターミナルビルのような新設を直近で整備することは非常に難しい、現実的ではないというふうに記者会見でもお話をし、きょうの答弁でもさせていただいたところでございます。その思いについては、今お話しさせていただいたとおりですので、ぜひ御理解をいただきたいと思っております。
それと、雪対策についても私から答弁させていただきます。
先ほど御答弁させていただいたように、昨年度に行わせていただいた除排雪の状況は、現在、検証中のところでございます。その検証をしっかり行った上で、これから、特に平成29年度においてどのように取り入れていくのかということをお示ししたいと思っておりますので、この場においての答弁は差し控えさせていただきたいと思っておりますので、よろしくお願いいたします。
それと、議会に対してもっと丁寧に説明をすべきだということかと思います。先ほども答弁させていただきましたけれども、今まで取り組んでいなかった常任委員との、委員会ではなく事前懇談会であったり、情報交換の場などを今つくらせていただいたりしているところでございます。また、都度、議員の皆様から担当職員に対し、施策における説明であったり、資料要求その他さまざまなお話が出ておりますけれども、それについても都度丁寧に対応させていただいているところでございます。
本日御指摘のありました人事における概要の配付においては、今までは条例改正に伴う組織変更など、そのようなことにおいては御説明させていただいたところではございますが、このような概要の配付ということを残念ながら以前より行ってはおりませんでした。ですので、今の御指摘も含めて、そのような配付を行っていくなど、今後におきましても、説明については適宜対応できることを皆様から御提言いただきながら、改善を図っていきたいと思っておりますので、これからも引き続きよろしくお願いいたします。
それと最後の評価の点でございます。これは記者会見の場においても、点数をつけると何点だという御指摘をいただいた中で、やはり施策においての評価というもの、それにおいては、やはり市民の皆様が評価すべきという前提でお話をさせていただいたところでございます。あくまで私自身、その100点と表現させていただいたのは、この2年間手を抜くことなく、全力で全うしてきたということを表明するためにお示しさせていただいたところでございます。
(発言する者あり)
よろしいですか。
このようなことで、自分自身が一生懸命やっていることに対して、点数が低い状態であれば、この2年間本当に真剣にやってきたのかということを御指摘されかねないこともありますので、私としては、2年間しっかりと……
(発言する者あり)
よろしいでしょうか。
このように一生懸命この間取り組んできたということを、手抜かりなくしっかりやってきましたよということを、あくまで表現するために、記者の方は点数で望まれておりましたので、そのように表現させていただいたところでございます。
何度も繰り返しになりますが、やはり今後においても、私としてもしっかりと職務を全うし、また公約も含めて政策を実現していくことで、最終的に市民の皆様に100点だというふうに評価されるように、これからも努力をしてまいりたいと思っておりますので、よろしくお願いいたします。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)副市長。
○副市長(上林猛)中村吉宏議員の再質問にお答えいたします。
私からは、駅前再々開発の件についてお答えさせていただきますが、駅前再々開発の問題というのは、非常に大きい問題ということで、これまでも毎年大きな課題の一つとして取り上げられてきましたし、その思いは今も私どもとして考えておりますが、当面、やはり駅前ターミナルのあの危険な状態は、これは早急に何とかしなければならないと。
それからもう一つ、中心街の住宅の問題、これもにぎわいづくりという意味では早くやらなければならない。当面この二つに重点を絞って進める中で、当然その過程の中で関係の方々とさまざまなお話をする中で、再々開発の話も一緒に含んだ上での議論になろうかと思いますけれども、当面はこの二つに絞って話を進めながら、全体の話をあわせて関係の方々と進めていく。そういう今の考え方で進めていこうということでございますので、御理解いただきたいというふうに思います。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)総務部長。
○総務部長(前田一信)私からは2点お答えさせていただきます。
まず1点目は、雪対策2課体制など、条例変更ではないですけれども、市民生活にも影響があるような、こういった変更については、きめ細やかに議会にも報告するべきだという御質問だったかと思います。今回のことにつきましては、かなり人事異動とも絡んだ部分ではございますけれども、やはり機構改革ということに絡んでおりますので、今後につきましては、時期的に実は今回のことは、3月の初旬というようなときに決まっておりまして、結構、実はいとまのない時期ではあったのですけれども、今後につきましては、こういった点も気をつけて、議会には報告できるように努めてまいりたいというふうに考えてございます。
それから、もう1点ですけれども、コンプライアンス委員会の関係でございます。こちらにつきましては、確かに現在、議員からお話がありましたとおり、1名の委員が少し体調を崩されておりますけれども、現在かなり回復もしてきているというふうにも聞いておりまして、またコンプライアンス委員会につきましては、御存じのとおり委員が3名ということで、非常に少ないのですけれども、このコンプライアンス委員会の会議を開くに当たっては、倫理条例の施行規則の中で基本的には3名全員で開くということがうたわれております。ただし、何か特別な事情がある場合については、3名でなくてもいいという規定が入ってございます。
ただ、今回の場合もそうなのですが、委員長の判断によりまして、会議の招集は委員長が行うということになっておりますので、委員長の判断によりまして、やはりいろいろな重要な案件については、3名全員がそろった中で開いて審議したほうがいいだろうという判断が委員長から示されまして、そういったことで現在、1名の委員の回復を待っているという状況でございます。
ただ、聞き及んでおりますのは、そう遠くない時期、割と近い時期に恐らくは開始できるような形になってくるのではないかというようなことでは聞いてございますので、これからずっとこの状態が続くということではないというふうに聞いてございます。
ですから、この後、市はどうするのだというようなお話もございましたけれども、やはり先ほどお話ししましたとおり、委員会の会議は委員長が開く、開催する、招集するということからいきますと、やはり委員長の意向というのは非常に大きいかなと思ってございまして、ケース・バイ・ケースにはなるかとは思いますけれども、今回のようなケースにつきましては、やはり委員長の判断を尊重しながら、それに向けて市も寄り添って事務を進めていきたいというふうに考えてございます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)産業港湾部長。
○産業港湾部長(中野弘章)中村吉宏議員の再質問にお答えいたします。
私からは、まず1点目といたしましては、観光にかかわる財政上の歳入の増加策、法定外目的税の関係でございますけれども、昨年の第1回定例会のときも中村吉宏議員からお話がございまして、いろいろやりとりをさせていただいたことを覚えておりますけれども、そのときに、少しでも広い視点で、小樽だけではなくて、いろいろ広い視点でやることがリスクを回避することではないかというような御答弁をさせていただいたかと思うのですけれども、今回は北海道、ニセコ町、そして倶知安町がいろいろ取り組んでいることもありますので、改めてそういう他市町村、それから北海道のこともございますので、検討していきたいというふうに考えております。
決定するかどうかにつきましては、まだここでお答えすることはできませんけれども、ほかの町の状況、それからどのような課税の方法とするかについても考えていきたいというふうに思っております。
それから次に、商工会議所からの要望に係っての思いということでございますけれども、私どもの関係が少し多いもので、私からお話をさせていただきますと、もちろん、さまざまな視点で取り組んでいらっしゃる公的な団体でございますので、市の問題について積極的に発言もされておられますので、私どもとしても重く受けとめて、真摯に対応していかなければならないというふうには考えているところでございます。
それから、港湾にかかわりまして、近々、第3号ふ頭にターミナルを建設する場合の補助金の有無でございますけれども、港湾室の調べでは、ゾーニングはしておりますが、まだどのような施設を建てるか、その辺ははっきりしたものがございませんけれども、今のところでは、補助金ですとか交付金の対象にはならないのではないかというふうには考えております。
それから、積極的に建設費の試算をしているかというところでございますけれども、このあたりも、どのような施設にするかということを具体的にまだ形ができておりませんので、その辺のコストについては試算しているところではありません。
それから、高島漁港区からの陳情についてでございますけれども、これにつきましては、答弁の繰り返しになりますが、撤回するということはございませんけれども、一番大切なことは、まずは漁業権の確保と安全操業ということでございますので、その点についての配慮は私どもももちろん必要だというふうに考えておりますので、そのために調整を進めていく。その中で、漁協ですとか事業者、それから、直接漁業者といいましても個別というか、区長などとのお話を進めているところでございます。
それから、今後の関係、どのように調整するかということ、先ほどの今の答弁とダブりますけれども、まずは、市長が答弁したとおり、安全航行の協定を結ぶべき、そのための調整をしてまいりたいというふうに思っておりますし、それに向けては、水産課なども漁師のお話などをきちんと聞くようにして、市として問題が起きないように、まず目の前に問題が起きないように、いろいろな形で対応してまいりたいというふうに思っております。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)財政部長。
○財政部長(前田孝一)私からは、歳入増加策の部分で産業港湾部長が答弁した以外のものについて、答弁いたします。
まず、御提案の法定外目的税等を実施しないのであれば、その代替案をというような再質問だったかと思います。
歳入増加策については、財政当局といたしましては常に考えている部分ではございますけれども、なかなか特効薬が見つからないという状況でございます。
今年度、新年度になりまして、ふるさと納税、返礼品を見直しまして、今のところかなり順調に件数は伸びている状況にございますが、なかなかこのふるさと納税というのは、恒久的な財源としては現時点で見込めるのかどうかはわからないような状況でございます。そういった意味では、現時点でお答えできるのは、現在推し進めてございます子育て環境の整備、あるいは経済対策、こういったことを確実に進める中で、人口減少に歯どめをかけながら歳入の確実な増加をしていくことになるかと思います。
また、道がやっても好きに使えないのではといったようなお話でございましたが、目的税でございますので、いずれにしても、それなりの使途を限定した中での税というふうになります。今後、道のほうでもどういった考え方なのかという部分については、今後も情報収集してまいりながら、先ほどの産業港湾部長の答弁にもございましたとおり、市としてどういう対応をするのかは検討してまいりたいと思います。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)教育長。
○教育長(林秀樹)中村吉宏議員の再質問にお答えさせていただきます。
新学習指導要領を見据えて、学校図書館司書の具体的な増員計画について示していただきたいという御質問かと思います。
なかなか厳しい御質問でございますけれども、市教委といたしまして、平成25年度に学校図書館司書を2名配置したというところでございまして、今年度に、学校図書館司書の必要性を踏まえまして、2名、財政状況の厳しい中、増員していただきました。
私としては、なかなか一遍に全校という、それは究極の目標でございますけれども、なかなか難しいという思いもございまして、まず、圏域ごとにというか、市内を6地区ぐらいに分けまして、そこに核となる学校司書を置いて、近隣校を指導していただきたいという思いで、ことしの要求をさせていただきました。つまり、市内を6地区ぐらいに分けて2名、4名、6名という、そういうことで今は協議を進めております。
この後ですけれども、当然、今年度、国が出しました目標が、1.5校に1人という基準で整備をしていくというその国の目標指針、基準がございますので、現在のところ、そこに向けて体制、協議を進めさせていただいて、何とか1人でも多く司書を配置していければいいなと思っております。
○議長(鈴木喜明)説明員の方に1点だけです。先ほど、商工会議所が要望を上げるに当たって、どういう思いで市内の状況を踏まえて上げてきたのかということにつきまして、お答えがなかった気がするのですけれども、それをお答えできますか、どなたか。
(発言する者あり)
質問の中では、要望書を上げるに当たって、商工会議所はどういう思いでそれを上げてきたのか、わかってらっしゃいますかということなので、こうこうこういう思いで上げてきたと思うというふうなお答えが要るのだと思いますけれども。
(発言する者あり)
答弁者は選べませんので、どなたか、答えられますか。
(発言する者あり)
今、説明員に求めておりますので、お静かに。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)副市長。
○副市長(上林猛)中村吉宏議員の再質問にお答えいたします。
要望があった商工会議所の思いということについてだと思いますが、もちろん、これだけ人口減が続く小樽にあって、商工会議所としてもその人口減に歯どめをかけ、将来ともに持続可能な小樽にしたいという思いは、商工会議所も同じ思いだと思いますし、その要望の中には、やはり官民挙げた連携した取り組みが必要だろうと、そういう意味で、そういう強い思いを持っての要望だろうというふうに思いますし、私どももその意味では大変重く受けとめておりますし、情報交換をしながら同じ方向に沿って進めていきたいというふうには考えております。
(「議長、14番」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)14番、中村吉宏議員。
○14番(中村吉宏議員)再々質問を何点かさせていただきます。順序が前後するかもしれませんが、ゆっくりお話しするので、聞いていただいて、しっかり御答弁いただきたいと思います。
まず、市長が答弁されたところでありますが、ターミナルビルに関連してですけれども、財政上厳しいと。相変わらず厳しいというお話、よくわかります。ほかの市有施設、老朽化している市有施設の改築があるので、それを急ぐというお話でしょうけれども、これは全く性質が別だと思うのです。別なものだと思うのです。市の市有施設、公共施設の対策と、この第3号ふ頭のターミナル建設というのは全く質の違う世界のお話だと思います。なので、先ほど、交付金や補助金とお話ししましたけれども、産業港湾部長からは、今は見当たる交付金、補助金がないのだというお話でしたけれども、決してそのようなことはないのだろうなと思うのです。これは別物として考えていただきたい。現状の市の老朽化した公共施設の建設と、この第3号ふ頭のターミナル建設というのは全く別の問題だろうと私は認識しているのですけれども、別の財源で建てていくという方法を十分とれるし、目的としても、市民が使うというよりも、これを建設することでクルーズ船誘致に拍車をかける、先ほど本質問の中でも出しましたけれども、拍車をかけるですとか、そういう積極的な方向性のものだと位置づけられるはずなので、同じ議論の土台には乗らないはずだと。もう一回ここは御答弁いただきたいと思います。
それから、議会に丁寧に説明をしていただくということでお話がありましたが、いろいろな面で、やはり情報を共有すること、これは大事だと思いますし、変更したことやこうしたいのだというものは、常々議会にいろいろな状況をお伝えいただく必要があると思います。
こういう問題、今は議会への対応というところも絡めましたけれども、本質問にもある状況で、やはり、報告、連絡、相談、これは庁内でも皆さん行われていると思うのですけれども、ここがやはりおかしいと、物事は進まないのです。現に私も、今回の機構改革の組織変更について、全然違うところから情報をもらって、どういうことなのだろうというような状況がありましたので、これについては要望です。本当に徹底してしっかりとやっていただきたいと思います。
それから、100点満点の評価ですけれども、私が伺った趣旨と違った形でお答えが返ってきました。思いで言われた。でも、その思いを思いのままで思っている分にはいいでしょうけれども、表現の仕方が妥当だったのですか。少し厳しい問い方をすると、妥当だったのですかということなのです。それには、先ほど言ったように、もう少しいろいろ感覚的な部分もありますけれども、小樽を代表する市長たるものが自分の仕事の評価を聞かれて、その思いだけを答えるということが、本当にそれで小樽の代表者としてあるべき姿なのかと。日本人の感覚はとお話ししましたよね、先ほど再質問の中で。そういうことも踏まえて、対外的に表現をするあり方として、そういうあり方で私はよろしくないと思いますが、市長の感覚、もう一度だけ問わせてください。そういう表現方法でよろしいのでしょうか。
(「よろしいですしか返ってこないですから」と呼ぶ者あり)
「よろしいです」ではない答えを期待しているので、しっかり答えてください。
それから、駅前の再々開発に関してですけれども、副市長に御答弁いただきました。住宅の建設、それから、交通関係の整備、関係の方々にお話を伺います。答弁はそのままなのですね、本答弁。本答弁はそのままなのですけれども、では、この関係の方々というのは、経済界の皆さんを含んだりとか、あの商店主の人たちを含んだりとか、そういうことを想定しているのか、地権者とか一定の限られた方だけなのか、これをまず1点、伺います。
この問題については、本当に至急やっていかなければならないというのも本質問の中で申し上げているのです。今、東京オリンピックが目の前に来て、その先にはひょっとしたら札幌オリンピックが来るかもしれない。外国人観光客が増加していく中で、ここまでいろいろ情報を出しながら、何で今、住宅から先にやってと。その先にビジョンはあるのかどうか。その先のビジョンがあるのかどうかというのをまず示していただきたいですし、だから、できないのだったら、先ほども言いました民間の方たちの力をかりるという手もあるでしょうと。そういったことも含めてどういうふうに考えていくのか、御答弁をいただきたいと思います。民間主導でやるという方法もありなのではないですかということをお答えください。
それから、雪対策2課体制の件ですけれど、3月初旬に決まってバタバタとというお話がありました。何でこんなに遅いのですか、機構を変えるというのも。
(発言する者あり)
何でこういう、先ほどからスピード感というお話がありますけれども、何でこういう思いつきとも思えるような計画が何かぱっとこないような形で動いていくのかというのが一つと、それから、やはり、建設部の関与がないというのはおかしいと思うのですけれども、雪の問題なのに。この点、何かいろいろ説明を聞いていてよく解せなかったので、何でそちら方面のお話を入れて、風通しのいい中で決めていかなかったのか、お示しください。
それから、コンプライアンス委員会の件ですけれども、総務部長、私はそういうことを聞いているのではなくて、もしそういう状況、今回1名欠員が出た場合の対応策というのは、今の方が復帰されるとかされない、そういうことではなくて、今後、要するに、何か重要な問題が発生し、また、類似のもっと深刻な状況がコンプライアンス委員会内に発生した場合に、きちんと対応をとっていけるのかということが問題意識としてあるわけです。それに対応する条例あるいは規則の整備がなされていないのではないかという指摘なので、これについて、もう一度お答えください。
それと、コンプライアンス委員会、今回の件です。これは今回の件ですけれども、今回、御病気になられた方は、委員長だと思うのです。そういう状況で何か判断しろといっても、なかなか難しい場合だって出てくるのではないのかなというのが一つ。先ほど答弁されたのは、今、御病気の方が委員長ではないかのような御答弁だったので、この点、委員長であるということを踏まえて、もう一度今の件を御答弁いただきたいと思います。
それから、歳入増加策に関してですけれども、産業港湾部長からは、広い視点で道やニセコ町、倶知安町の動向を見ますと、まあ、やらないということだと思うのですけれども、一つ、北海道が動く前に小樽市が先駆けて動いてほしいという観点は、道が設定する、それは法定外目的税ですから、道だって目的を持って設定し、それで税を徴収しと。その目的について、道が決めて各市町村に交付していくという流れになると思うのです。道の目的に従ったいわゆる用途でしか使えないような状況でおりてくるのだろうなと。
でも、それって、小樽市が独自の、例えば観光というテーマだとしても、その観光が物すごくその観光の中で使える領域が狭い領域の目的の設定をされておりてきた場合には、小樽にとっては少しえっというお話になるかもしれない場面が想定されるわけです。だとしたら、小樽は小樽の同じ観光という包括的なテーマでも、独自の問題解決のために使用できるような設定をした方がいい。であれば、小樽が独自にこういう目的税の設定をすべきなのではないかというのが質問の趣旨なのですけれども、そこを踏まえて、再度御答弁ください。
それから、同じく、では、代替案、歳入増加策について、これをやらないのであれば代替案を示してほしいということに対して、ふるさと納税、今は総務省でも規制をするような動きがありますから、ここには余り今後将来的に期待はできないだろうなという中で、財政部長が示された子育て環境の整備とか経済対策というのがありました。経済対策のことは別にしても、子育て環境の整備というのは、逆に財政出動というか、お金を使う側のお話かと思うのですけれども、これは、何か代替案ということで示されたようですが、これはどういうことなのか、もう一度お聞かせいただきたいと思います。
それから、高島漁港の件ですけれども、やはり何かしらの協議を行います。本質問の中にも示しているのですけれど、観光船事業者にはたくさんのお墨つきを出しています。それはそうですよね、許認可等をいろいろ出しているわけでしょう。それが、市は合法だ、適法だというお話をしますけれども、必ずしもそうではないという声が上がっており、疑義が生じて、コンプライアンス委員会に今かかっている状況で、片や漁業者には、何か事業者と航行の安全の協議、協定を結ぶように云々というお話ありますけれども、別に漁業者はそのようなことを望んでいないと思うのです。望んでいないと思うのです。あの辺の海域を走らなきゃいい、あそこの領域で事業をしてほしくない、これを踏まえてどう調整するのか、もう一度、再度答弁ください。
それから、最後、商工会議所が要望を上げてこられました。どういう思いでこの要望を上げてこられたのか、しっかり皆さんお読みになられたのかなというのが、まず、市長を初めですね。この要望書というのをまずしっかりじっくり読まれたのかなということは、私は今の答弁を聞いて、非常に疑問に思いました。商工会議所がどういう思いかというと、今、小樽のまちは危機的な状況にある、こういう認識をされているのです。生き残りをかけた再生のためにやることをやっていこうということなのです。こういう思いが皆さんは全然わかっていなかったわけで、それを踏まえてのこの回答になるわけですよね。これは、もう一度しっかりと練り直して回答されたほうがいいのではないですか、スピード感を持って。この重点基本目標、重点項目、小樽市総合戦略の中から何かを導き出しましたけれども、回答としてね。さらに、最終的には、具体的な戦略を策定の上と言われていて、今、こうして事細かに聞いていても、物によっては具体的な戦略という部分でいけばぼんやりしたものがたくさんある中で、これが回答ですというのは非常に失礼だなと。
小樽市内の経済界といって、界とつけると何か一つの集合体に見えますけれども、そこを構成している企業一つ一つは、従業員を抱えていて雇用をしっかり守っている。その中で生産力を上げて、法人市民税を初め、小樽市にだって大きく貢献しているわけです。そういう企業が活動していく中で、危機的な状況にあるのだ、生き残りをかけてやらなくてはだめなのですって。本来は小樽市のほうがそういう認識を持って、企業、どうしましょうと、もっと活力が出るように何かしましょうよ、そういう語りかけになると思うのですけれども、全くこういう要望を受けても何もわかっていらっしゃらない状況というのは、本当に不思議でたまらないというか、冷たいのだなという印象があります。
この要望に対して、この回答というか、もし読まれていないのであれば、しっかりともう一度読んで、具体的なものを話し合う場なりを設けて、しっかり回答すべきなのではないですか。私はそう思いますけれども、小樽市の見解を求めます。
○議長(鈴木喜明)説明員の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)市長。
○市長(森井秀明)中村吉宏議員の再々質問にお答えいたします。私が答弁したこと以外におきましては、各担当部長より答弁させていただきます。
私からは、まず、ターミナルビルの建設の件において、性質としては別ではないかという御指摘であったかと思います。また、長崎市を例に、いわゆる建てたことによる寄港数の増ということを例に挙げられて、それがそういう効果に小樽も結びつくのではないかという御提言であったかと思います。
まず、長崎市と小樽市における地理的状況の違いにまず大きい要素があると思っております。やはり、長崎においては冬に雪が降る機会が余りないということとともに、やはり、アジア圏と非常に近い距離感にあるということ。それによって、現在、長崎に限らず九州におきましては、アジア圏からのクルーズ客船の周遊がかなり寄港数がふえてきているというふうに聞いているところでございます。ですので、九州における寄港は長崎港のみならず、いろいろな港において寄港数がふえているとお聞きしているところでございます。ですので、その例のみをもって、小樽でターミナルビルを建てることによっての誘致とは結びつかないのではないかと認識しているところでございます。ですので、今後において、クルーズ客船の誘致においては小樽市としても積極的に取り組んでいくべきだというふうに思っておりますけれども、やはり、これにおいては、北海道の港を抱えられている、また、クルーズ客船の誘致に取り組まれている市町村と連携しながら、その誘致に対して取り組むべきであると思っておりますし、また、阿寒クルーズであったり、さらには、北海道庁とも連携しながら、その誘致に取り組んでいくべきと考えているところでございます。
そして、性質は別ではないかというお話ではありますけれども、やはり、港湾においてかかる費用においては、最終的に港湾関係のみならず、やはり一般会計の繰り入れ、繰り出し、やはりそのような影響も当然あり得ることですし、また、国における補助金においても、100%で出されるということは非常に難しいのではないかと思っております。つまり、国に要望する中では必ず市としての負担が生じるというふうに認識しておりますので、そのほかの公共施設と港湾とは性質が別ではということでの御指摘でありましたが、私はそういう意味合いではないですけれども、やはり直近で整備することは現実的ではないということで答弁をさせていただいたところでございます。
そして、私のみずからの評価に対しての表現の仕方が妥当だったのかという御指摘だったかと思います。私は、これも先ほどお話させていただいたように、記者会見の場におきましても、自己評価を首長として表現することは難しいという前置きの上でお話させていただいているところでございます。しかしながら、今後においては、やはり、公約の実行度であったり成果、そのようなものは何かしらの形でしっかり証明していきたいと思っております。それそのものは、私自身が何点かということではなく、それをお示しさせていただいた上で市民の皆様がどう評価されるか、何点であるかということが大切なのかなというふうに思っておりますので、今後におきましても、みずから一生懸命行動していますよということは、100点という表現ではないにしても、何かしらみずからの行動について表明する方法は考えなければならないかなというふうには思いますが、何にいたしましても、そのような考え方を持っているということで御理解いただければと思います。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)副市長。
○副市長(上林猛)中村吉宏議員の再々質問にお答えいたします。
初めに、駅前再々開発の件で御質問がありました。
まず一つは、関係者の中には、当然、交通事業者も入りますでしょうし、それから、経済界、商店街、それらの方も含んでの関係者というふうには理解をしております。
また、もう一つ、その進める段階で、民間のアイデア、または民間の意見ということも、いずれにしても、その前段で、民間の助けを借りる前段で、まずは市役所もそうですし、関係者との話の中である程度のイメージができないことには、民間を絡めるかどうかという話も、どういった段階でそういう話になるのかということは、その話の過程の中で見えてくるものだというふうに今は考えておりますので、それも選択肢の一つではないかというふうには考えております。
それから、除雪の1課、2課の話が3月に入っているということでございますけれども、それまで今年度の除雪のさまざまな実態を勘案し、さらに、一つは、平成29年度の夏場の作業が、これは実施をしなければならない、当該年度の補助、29年度の当初で予算を組んでいませんでしたので、補正をしなければならない。さらに、30年度の予算に関して言えば、当初で組むという、そういう作業もその時点で想定されましたので、単に冬場の作業だけではなくて、夏場のさまざまな検討をしなければならない、そういうことも考えた上で、今、この時点で1課、2課という形で強化をしなければ、そういう夏場の作業に間に合わないのではないかということで急遽判断したということでございますので、御理解いただきたいと思います。
それから、商工会議所の思いについては、私どもも危機感を持って、重点的な要望についてということで、私どもも受けとめております。ただ、これまでも商工会議所とはさまざまな情報伝達をしながら、新たな関係をどのようにしていくかという模索しながらの作業でございますので、これからも商工会議所とは、これらの要望、それに対する回答のみならず、さまざまな場面で情報交換、意見交換をしながら、よりよい小樽に向けて議論を展開していきたいというふうには考えておりますので、御理解いただきたいというふうに思います。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)総務部長。
○総務部長(前田一信)私からは、コンプライアンス委員会の関係でお答えしたいと思います。
まず、コンプライアンス委員会の今回の体調を崩されている方は、委員長ではなくて副委員長ということでございます。そういったことで先ほどお答えさせていただきました。
それと、実際に、コンプライアンス委員会のその会議の中でも、会議の特例というようなことで、緊急性の高いものですとか軽微なものについては、実際に会議を開かなくても書面での会議というようなこともできるというような規定もございますし、さらには、委員が少し心配されているいろいろな仕組み、何かあったときの仕組みをつくるべきではないかというような御意見もあったかと思いますけれども、これにつきましては、実は、委員会の運営に関して必要な事項については、委員長が委員会に諮って定める、決めるというような規定もございますので、そういったことはコンプライアンス委員会の中で、何か本当にそういうような重大な、例えば本当に長期に回復が難しいみたいな状況になったときには、そういったような規定に基づいて対応されるというふうに考えてございます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)財政部長。
○財政部長(前田孝一)私からは、歳入増加策で、先ほど再質問に答弁した内容についての再々質問だということで、お答えいたします。
まず、道が法定外目的税を導入した場合の使途の関係でございますけれども、いずれにしましても、先ほども答弁しましたとおり、目的税というのは、それなりに使途というのは総務大臣と協議する中で、限定的な使途について、その使途についても総務大臣との協議事項になってございます。
ですから、この辺、道でどういった使途でそういう税を導入しようとしているのか、これはまだまだ状況はつかめてございませんし、また、ニセコ町、倶知安町についても、先般もいろいろ、インフラ整備等の加工施設の急増するインフラ整備等に使うというような新聞報道もございますけれども、この辺の情報もあわせて情報収集しながら、小樽市としてどうしようか、どうすべきかという部分については検討してまいりたいと思ってございます。
それから、代替案について、先ほど私のほうでお示しした子育て環境、あるいは経済対策、使うばかりの話ではないかというようなことでございましたが、これはあくまでも、そういった事業を通じて人口減少に歯どめをかけ、時間は多少かかるかもしれませんけれども、そういったことが税収の安定につながるという、そういった意味で答弁したものでございますので、御理解いただきたいかと思います。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)産業港湾部長。
○産業港湾部長(中野弘章)中村吉宏議員の再々質問にお答えいたします。私からは、高島の漁業者の方からの陳情の件でございます。
漁業者の方の願意から考えますと、議員がおっしゃいますように、協定を結びたいのが目的ではなくて、撤回しろということだと考えておりますけれども、そのような中でどのように市が調整していけばいいか。これを考えるときにやはり必要なのは、漁業権の確保、安全操業ということが非常に大事だと思っておりますので、そのあたりにつきまして、また繰り返しの答弁になりますけれども、事業者の方、それから漁協の方、具体に漁業者の方と話ができるように、調整の場を市が中に入って検討していきたいというふうに思っております。
○議長(鈴木喜明)よろしいですか。
(「議長、14番」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)14番、中村吉宏議員。
○14番(中村吉宏議員)済みません、答弁漏れがありまして、雪対策2課体制に関連して今、御答弁いただきましたが、3月初旬に決定したという中で、やはり、内容的に建設部を交えたほうがよかったのではないか。これについて交えなかったのはどうしてかというところなのですが、これについて、お願いします。
○議長(鈴木喜明)どなたですか。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)副市長。
○副市長(上林猛)除雪対策本部長であります私の立場で最終的に判断をしたということでございますので、そういう意味で言えば、日常その辺の話は、対策本部の中でその話はしておりますので、特別そのことに関して部と相談ということではなくて、その辺はもう本部の中で話し合われていましたので、承知のことということで私としては受けとめております。
○議長(鈴木喜明)中村吉宏議員の会派代表質問を終結し、この際、暫時休憩いたします。
休憩午後3時40分
――――――――――――――
再開午後4時10分
○議長(鈴木喜明)休憩前に引き続き会議を再開し、会派代表質問を続行します。
(「議長、8番」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)8番、酒井隆裕議員。
(8番酒井隆裕議員登壇)(拍手)
○8番(酒井隆裕議員)日本共産党を代表して質問いたします。
第一に、市長の政治姿勢と補正予算について質問します。
組織改革の取り組みについては、総務常任委員会でも毎回のように報告されています。日本共産党としても問題があると指摘している項目はありますが、全体として丁寧に進められている印象があります。しかし、本年4月の異動では、こうした取り組みに反するような人事が突然行われたことに驚いています。まず、来年4月に港湾部の新設を協議中であるにもかかわらず港湾担当部長を設置しなかったのはなぜですか。港湾部の新設は市長としてはないお話なのでしょうか。同様に、税務長を置かなかった理由をお示しください。改正前の事務分掌規則では、「税務長は、財政部長の命を受けて、税務事務を掌理し、これに従事する職員を指揮監督する」とあります。税務事務を掌理しているのは財政部長であるという認識なのか、次長であるのか、伺います。雪対策課をなぜ2課体制にしたのですか。そもそも、建設事業課、除雪、道路を集約し、室に格上げすることや除雪業務の集約が考えられていたのではないですか。結局のところ、責任の所在を曖昧にするとしか思えません。いかがでしょうか。また、市長の思いつきで人事配置されている印象です。いつの時点で港湾担当部長や税務長を置かないことに決めたのか、雪対策を2課体制にすることに、どういったメンバーでいつごろ決めたのか、お答えください。
附属機関の委員への就任の見直しについて伺います。
市長は、昨年10月31日に議会への要望事項を示しました。この中で、法令で義務づけられているものを除き、議員からの選任は行わない取り扱いとすることや、条例で議選を定めているものについては、条例を改正し、対応する方針であることが示されています。しかし、総合計画審議会でもあったように、市長からの一方的な要望を議会としても議論できていないにもかかわらず改正案を提出するというルール違反ともいえる方法をとりました。保健所運営協議会委員は、厚生常任委員長が選出されると議会で申し合わされています。条例には記されていませんが、こうした議会への同意を要しない附属機関の委員も変更するおつもりですか。議会への要望事項では、本来的には執行機関限りで決定できるとしていますが、今後も議会との十分な協議を抜きに委員を見直す条例改正案を提出するおつもりですか。附属機関によっては規則や要綱を改正して委員を変更する場合もあるかと思いますが、議決事項ではないことから、市長は議会の了解がなくても改正するおつもりですか。
マイナンバー制度について伺います。
マイナンバーカードの申し込みに使う個人情報と顔写真データが警察の求めに応じ提供され、捜査に利用されていることが国会で明らかになっています。提供したのは、全国の自治体がカードの発行業務、データ保存を委託している地方公共団体情報システム機構J-LISです。警察の持つ顔認証システムや監視カメラと組み合わせれば、特定の人の私生活をのぞき見ることができます。また、共謀罪のでっち上げに使われるおそれがあることは深刻です。市長に率直に伺います。警察の捜査に個人情報と顔写真データが利用されている実態をどのように捉えられますか。
次に、住民税の特別徴収税額決定通知書に係る個人番号の記載について伺います。
本市は、簡易書留としながら、従業員等のマイナンバーを印字した通知書を送付しました。事業者からは、一方的に従業員のマイナンバーを送りつけ、個人番号の管理をせよと迫られても困るとの声が寄せられています。総務省の通知に従って運営をしているとの御説明ですが、番号を記載しないことに対しての地方税法上のペナルティーや罰則はないことは御存じかどうか伺います。
さまざまな理由から、勤め先へのマイナンバーの提供を拒みたいと考えている方は数多くいらっしゃいます。こうした場合、事業者は、マイナンバーの記載は法律で定められた義務であることを伝え、提供を求めること。それでもなお提供を受けられない場合は、提供を求めた経過等を記録、保存することとされ、番号の記載がなくても書類の提出に支障がないことが国によって示されています。しかし、今回の決定通知に係る個人番号の記載によって、なぜ番号を事業者に通知していないのに番号を知っているのかと、職場の人間関係にも問題が生じる事態となっています。勤め先へ番号を提出していない従業員の番号を本人の了解なしに事業者に一方的に通知することはおかしいことではありませんか。従業員が事業者に番号を通知していないのに事業者は知っていることがわかれば、職場の信頼関係が損なわれることになりませんか。事業者にとって番号の漏えいに対して厳しい罰則が定められていることは大変な負担です。こうした負担をどのようにお考えですか。番号の記載がなければ徴収事務に支障が生じるのですか。番号を記載することで本市としても業務が増大し、情報漏えいの危険性もふえることになります。次年度の送付において、マイナンバー印字はやめる検討を今年度から行うべきと主張しますが、市長の見解を伺います。
新「小樽市室内水泳プール」について伺います。
当初予算で新・市民プール整備調査事業費が25万円計上されています。本年度調査する施設は決定したのでしょうか、お答えください。そもそも、調査例として示されていた墨田区総合体育館が参考にならないという点です。地上5階建てで国内最大級の体育館としてオープンしました。フットサルもアーチェリーもゴルフスクールもあります。市長は100億円規模の過大な施設をつくるとでも言っているのでしょうか。お答えください。市長は記者会見において、調査事業費計上について、「方向性を29年度中に固めたいということもありまして、それに向けて、最終的に具体例を多く聴取して、形にしていくための一歩」だと述べられています。しかし、現在においても、方向性を固めるどころか、方向性を示すことすらもできていないのではありませんか。市長は本年度中に方向性を固めるおつもりですか。新「小樽市室内水泳プール」の早期建設は市民の願いですが、方向性をまず市民や議会に示し、その上で固めていくことが本来のあり方ではありませんか。市長が示す方向性とは一体何を指しているのですか。建設地の決定ですか、基本計画ですか、そこまでには至らないものですか。市長の見解を伺います。
除雪費について伺います。
予算編成時に年間で必要な除雪費を計上しなかったことについて、当初予算で計上することが原則だと日本共産党はさきの定例会でも指摘をしていました。しかし、このまま進めば、第3回定例会に突然方針が示され、議決を迫られることになりかねません。年間に必要な除雪費を計上するのはいつになる見込みなのですか。なぜ第2回定例会で計上しなかったのですか。昨年度の除排雪について、どのような検証がなされていますか。また、その結果はいつ公表されるおつもりですか。伺います。また、例年行われている除雪説明会はいつ行うつもりなのかもあわせて問います。
クレジット納付導入関連予算について伺います。
2018年度から税及び保険料のクレジット納付導入に伴う、システム改修及び周知活動経費として予算が計上されています。しかし、本制度導入には大きな疑問を持たざるを得ないという観点から、幾つか質問をいたします。
まず、特定の企業の利益につながらないかという問題です。システム改修が可能な企業は決まっています。こうした企業の言い値で改修が行われることはないと確認してよいか伺います。
さらに、クレジットカード収納サービスを提供している事業者も限られます。ヤフージャパンが行うヤフー公金支払いや、フューチャーコマースが行うF-REGIなどわずかです。初めから事業者ありきで制度設計はしていないと確認してよいか伺います。
また、なぜ税だけではなく、国民健康保険料や介護保険料、後期高齢者医療保険料など保険料も納付対象にしたのか問います。道内他都市の事例もあわせてお答えください。
既に導入している先進事例では、口座振替制度を利用されている優良な納税者がポイントを獲得するためにクレジットカード収納へ移行しただけで、収入率の向上には直接結びつかなかったとの事例があります。そもそも収入率向上に結びつくのか、先進事例もあわせてお答えください。
今回、制度導入となれば、普通徴収者全てがクレジットカード収納サービス事業者に、税目、確認番号、納付番号、税額を通知されることになります。事業者においては税情報の特定ができるのではないですか。また、事業者がその個人情報を利用しない担保はありますか。お答えください。
保育料軽減関連予算について伺います。
北海道は本年度から、少子化対策として、年間640万円相当未満の世帯の第2子以降について、3歳未満児の保育料無料化を盛り込んだ補助制度を策定しました。本市においても道の制度を活用し、本年4月にさかのぼって実施し、約180人が対象となり、市の負担額は約1,200万円となります。本予算と事業はこれまでの市民や関係者等の願いが実現したものでもあり、日本共産党小樽市議団としても歓迎するものです。今後、本市として、より少子化対策や子ども・子育て支援を充実させるべきという観点で質問します。
今回の制度で最も負担減となる世帯では、現状と実施後で年間保育料負担がどのように変わるのか、夫婦と子供3人の5人世帯の例でお答えください。今回の制度をもとにして、所得制限をなくした場合の対象人数と本市の負担額を伺います。
市長の公約との関連性です。市長は、公約として第3子以降の保育料無料化をうたっておりました。日本共産党は年齢制限なしで第3子からの保育料を無料とすることを提案していますが、道の制度に上乗せして、年齢制限及び所得制限なしに第3子以降を無料化した場合の対象人数と本市の負担額を伺います。
今回の道の制度により、結果として市長の公約より前進した制度となっています。子育て支援というのであれば、道の制度に上乗せして、3歳以上の第2子以降の保育料無料化についても検討すべきと考えますが、市長の見解を伺います。また、子育て世帯への経済的負担の軽減を図ることは本市としての少子化対策の重要な施策であると考えますが、市長の認識を伺います。
○議長(鈴木喜明)説明員の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)市長。
(森井秀明市長登壇)
○市長(森井秀明)酒井隆裕議員の御質問にお答えいたします。
ただいま、私の政治姿勢について御質問がありました。
初めに、組織改革の取り組みについてですが、まず、港湾担当部長を配置しなかったことにつきましては、本年2月末に部長職の早期退職があり、部長職1名の欠員が生じたことに伴い、その対応として、港湾と経済、観光面との関係がさらに深まる中、部内の連携がこれまで以上に必要となることから、指揮命令系統をシンプルにするとともに、許認可などにかかわる事務についても部内での統一したチェック体制を構築するため、産業港湾部長の直下に港湾室を配置したものであります。
また、港湾部の新設につきましては、現在、石狩湾新港の母体協議業務の移管の可能性を協議しており、あわせて、両港の役割分担や今後の港湾行政の方針を勘案した上で判断をしてまいりたいと考えております。
次に、税務長を置かなかった理由につきましては、昭和59年に税務部が財政部に統合されたことにより、税務長を配置して税3課を統括するとともに、高額滞納者や困難案件などに対応をしてきたところでありますが、税3課の業務もシステムの向上などにより効率化が図られ、税務長の業務量も配置当時と比べ軽減されてきております。このたび、財政部を含む各部において、人材育成の充実や施策の企画立案のほか課題解決などのため、全庁的に次長職を配置することとし、財政部では税務長を廃止し、新たに次長職を置くことで、財政部長の補佐役機能を充実させたものであります。なお、税務長が掌理していた税務事務については財政部長が掌理することとなります。
次に、雪対策課を2課体制にした理由につきましては、市内七つのステーションを南北の地区に分けて担当する組織体制を構築し、それぞれの課が受け持つ区域を小さくすることで、夏季においては地域の意見聴取や制度の周知、冬季の現場対応などにおいては、より目が行き届くとともに、迅速で確実な対応が可能となり、住民サービスの向上につながるほか、庶務課で所管していた貸出ダンプ業務を雪対策第2課に移管させることにより、排雪業務における情報の共有化が図れると考えたものであります。また、除雪、道路関係の室への格上げなどについては、今後、担当部の意見を聴取した上で、そのあり方について組織改革検討委員会で検討してまいりたいと考えております。
次に、雪対策課が2課体制になることで責任の所在が曖昧になるとの御指摘につきましては、日常業務における対外調整などは両課が相互に補完しながら、常に連携協力の上、一体的に業務を実施し、サービス水準の向上を目指すとともに、庶務課で所管していた貸出ダンプ業務の移管により雪対策業務を一元化することができるため、前体制の曖昧な責任所在がかえって明確になるものと考えております。
次に、港湾担当部長や税務長を配置しなかったことなどにつきましては、港湾担当部長と税務長の廃止を決めた時期についてですが、税務長は全庁的な次長職の配置方針を固めた昨年の12月中旬ごろであり、港湾担当部長については、部長職の2月末の退職に伴って検討し始め、3月に入ってから決めたものであります。
また、雪対策課の2課体制を決めた時期とメンバーについては、先ほど申し上げた理由により、除排雪体制の強化を図ろうと熟慮した結果、3月に入った段階で、私が除雪対策本部長である副市長と人事担当の総務部長と相談の上、決めたものであります。
次に、附属機関の委員への就任の見直しについてですが、まず、議会の同意を要しない附属機関の委員の変更につきましては、これまでお伝えしてまいりましたとおり、議決機関の議員が執行機関の附属機関の委員に就任することは行政実例で適当ではないとの判断が示されていることから、法令で義務づけられているものを除いては、原則として議会選出の委員は選任しない取り扱いに見直したいと考えております。
次に、委員を見直す条例の改正につきましては、私といたしましても、議会選出委員の見直しは議会にお示しした要望の検討を踏まえて判断したいと考えておりましたが、検討が進まない状況にあるため、次期総合計画の策定準備を進める必要があったことから、さきの総合計画に係る条例案を提出せざるを得なかったものであります。今後におきましても、委員の任期満了を迎える附属機関も順次出てくるため、条例改正を要する場合もあるかとは思いますが、その際には議会に御説明の上で進めてまいりたいと考えております。
次に、附属機関の委員変更に係る規則や要綱の改正につきましては、先ほどの条例改正と同様、委員の見直しに当たり規則や要綱を改正する場合もあるかとは思いますが、その際には議会に御説明の上で進めてまいりたいと考えております。なお、先ほど酒井隆裕議員からお話がありましたとおり、議会選出の委員の就任を見直したい旨については、市から議会へ提出しております要望事項の一つとして挙げておりますが、今後の取り扱いにかかわるものでありますので、速やかな検討をお願いするものであります。
次に、マイナンバー制度についてですが、まず、警察の捜査に個人情報と顔写真データが利用されている実態につきましては、地方公共団体情報システム機構が刑事訴訟法に基づく捜査機関からの照会に応じたものだと聞いております。顔写真を含む個人情報はプライバシーに直接つながるものであることから、照会事項が被疑事件に直接関係する場合などに限って取り扱われるべきものであると考えております。
次に、特別徴収税額通知書にマイナンバーを記載しないことに対する地方税法上の罰則につきましては、本年5月23日に行われた閣議後の総務大臣記者会見において、マイナンバーを記載しない、あるいは、一部だけ記載する市町村があることについての質疑応答の中で、総務省では法令に基づき適切に対応するよう通知したことのほか、この件についての罰則は特に設けられていない旨の発言をされており、私としても罰則のないことを改めて認識したところであります。
次に、勤め先へマイナンバーを提出していない従業員に対して、本人の了解なしに事業者に通知することにつきましては、行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律、いわゆるマイナンバー法第19条第1号の規定により、個人番号利用事務実施者である市区町村が、個人番号関係事務実施者である特別徴収義務者に対して、個人番号利用事務のために必要な限度で個人番号を含む特定個人情報を提供する場合、本人が事業者に対して個人番号を提供したか否かは要件とされていないところであります。また、職場の信頼関係への影響につきましては、法の定めによるものでありますので、このことをもって信頼関係が損なわれるとは考えておりません。
次に、事業者に対する罰則と負担につきましては、マイナンバー法第12条の規定により、事業者等は個人番号の漏えい、滅失、または毀損の防止、その他の個人番号の適切な管理のために必要な措置を講じなければならないこととされており、罰則につきましては、最高で4年以下の懲役、もしくは、200万円以下の罰金が科せられることとされております。従前から個人情報の漏えい防止については必要な措置を講じられてきているものと認識をしており、法の趣旨にのっとり特定個人情報を適切に取り扱い、組織として安全管理措置を講じていただく必要があるものと考えております。
次に、特別徴収税額決定通知書にマイナンバーの記載がない場合の徴収事務への影響につきましては、番号の記載がないことで徴収が不可能となるものではありませんが、地方税法上、特別徴収を行う事業者は、市町村が行う個人住民税の賦課徴収事務の一端を担っていただく位置づけとなっており、市町村と特別徴収義務者の双方で正しい個人番号を確認の上、共有することで、特別徴収に関する事務が正確かつ円滑に進められ、個人住民税の公平公正な課税と事務の効率化に資するものと認識をしております。
次に、次年度以降のマイナンバー記載についての検討につきましては、マイナンバーを記載することによりこれまで以上に綿密なチェックが必要となるなど、情報漏えいを防ぐための事務負担が増大していることから、本市といたしましても、直接的にマイナンバーを記載しないということではありませんが、今後、情報漏えいのリスクを軽減させるような仕組みを国が構築するよう、北海道市長会を通じて要望してまいりたいと考えております。いずれにいたしましても、マイナンバーの記載につきましては引き続き情報を収集し、他都市の動向も注視しながら適切な対応を行ってまいりたいと考えております。
次に、新「小樽市室内水泳プール」についてですが、まず、本年度調査する施設につきましては、他の公共施設等との複合施設とすることも視野に入れながら、新たな市民プール整備の方向性を固めるため、道内外の施設と訪問日程や先方との調整などを含め、現在、選定作業を進めているところであります。
次に、墨田区総合体育館は調査しても参考とならないのではないかとの御指摘につきましては、確かに墨田区総合体育館は建設規模の大きな施設ではありますが、建設規模自体を参考とするためではなく、プールを含む複合施設のあり方を検討する際に、道内には参考となる事例が見当たらない重層型の施設形態であることから、調査候補の一つとしてお示しをしていたところであります。また、事業規模につきましては、本市にとって適切な施設形態や事業費を見込むこととなりますので、過大になるとは考えておりません。
次に、プール建設の方向性を本年度中に固めるつもりなのかにつきましては、現時点で整備方針をお示しするには至っておりませんが、本年度中には他都市の先行事例を調査し、どのような施設にしていくのか、どの場所に建設していくのかなどについて、方向性をお示しできるよう努力をしてまいりたいと考えております。また、その方向性につきましては、あくまでも市としての基本的な考え方をお示しするものであり、市民の皆様や議会、関係団体などから御意見等をいただきながら、具体的な整備計画等の作成作業を進めてまいりたいと考えております。
次に、私が示す方向性とは何を指すのかにつきましては、先ほども申し上げましたとおり、少なくとも本年度中には施設形態や建設場所など、その方向性をお示ししたいと考えております。
次に、除雪費についてですが、まず、平成29年度の除雪費につきましては、一昨年度や昨年度から取り組んだ新たな施策について、十分な検証を行い、より実態に合った予算を編成することが必要であると考えており、当初予算では当面必要な経費のみ計上したところであります。現在、これらの検証を進めているところで、今定例会に補正予算を計上することができませんでしたが、今後においては速やかに検証を終え、今年度の除排雪計画を策定し、第3回定例会に補正予算を計上してまいりたいと考えております。
次に、昨年度の除排雪の検証及び除雪懇談会につきましては、現在、除排雪について、一昨年度から取り組んでおりますがたがた路面の解消、除雪第2種路線の出動基準の見直し等や、昨年度から取り組んでおります除雪第3種路線における除雪作業の強化の試行、主要交差点等の雪山処理の強化等について検証を進めているところであり、なるべく早く検証を終え、その結果をお示ししたいと考えております。
また、例年行っている町会や市民の皆様を対象とした除雪懇談会につきましては、1回目は7月18日に開催を予定しており、2回目については、例年どおり11月に市内9カ所で予定をしております。
次に、クレジット納付導入関連予算についてですが、まず、システム改修費用につきましては、今回のクレジット納付導入に関する改修は、本市の基幹システムのプログラムに直接変更を加えるものであることから、システムの納入業者でなければ改修することができないものです。しかしながら、今回の費用算定に当たっては、本市が契約するシステムアドバイザーに内容を精査してもらうとともに、業者から数回にわたり見積もりを徴するなど、適正な金額での予算計上に努めたところであります。
次に、事業者ありきで制度設計ということにつきましては、事業者数が限られており選択肢は少ないながらも、情報漏えいに対するセキュリティーの信頼度や本市の基幹システムとの相性のほか、納税者の利用しやすさ、道内他市町村の利用状況等を総合的に勘案した上で事業者を選定する予定でありますので、事業者ありきで制度を設計したものではございません。
次に、なぜ税以外の国民健康保険料等も納付対象としたのかにつきましては、クレジット納付は納付方法の拡大による市民の利便性向上を目的として導入するものであり、国民健康保険料や介護保険料、後期高齢者医療保険料につきましても税と同じ基幹システムを使用していることから、税のクレジット納付導入にあわせて、同様に市民の利便性の向上を考え、対象としたものであります。なお、道内他都市の事例といたしましては、恵庭市のほか8市町が国民健康保険料及び国民健康保険税を対象としているほか、名寄市が国民健康保険料に加えて介護保険料、後期高齢者医療保険料も対象としております。
次に、収入率の向上に結びつくのかにつきましては、収入率の増減にはさまざまな要因があり、現時点ではクレジット納付の導入による効果を見込むことはできませんが、既に導入している先進都市においては、収入率の向上に余り結びついていないというお話がある一方で、納期内納付の割合がふえたというお話も多く聞いております。これにより督促状発送費用が減になるなど、一定程度の財政効果は見込まれますが、今回の導入に当たっては、納税者の皆様の利便性が向上する点に着目したものであります。
次に、事業者が税情報を特定できるのではないかにつきましては、例えば、妻の税金を夫がカード決済するなど、カード決済者と納税者が必ずしも一致するとは限らないことから、税の情報の特定までできない仕組みとなっております。また、事業者による個人情報の利用につきましては、本市とクレジットカード収納サービス事業者との間で、地方自治法に定める指定代理納付者契約を結び、守秘義務を課すことになりますので、こうした情報の二次利用の心配はないものと考えております。
次に、保育料軽減関連予算についてですが、まず、今回の制度で最も負担減となる世帯の現状と実施後の年間保育料につきましては、夫婦と小学校1年生、2歳児及びゼロ歳児の子供3人の5人家族で世帯収入が630万円の例でお答えいたしますと、現状の保育料は2歳児分が年間52万2,000円、ゼロ歳児分が年間26万1,000円、合計78万3,000円ですが、軽減後の保育料は2歳児分及びゼロ歳児分とも無料となるため、年間78万3,000円の保育料が全て軽減されることになります。
次に、今回の制度をもとにして、所得制限がない場合の対象人数と本市の負担額につきましては、対象人数は約200人、市の負担額は約3,100万円となります。
次に、道の制度に上乗せし、年齢制限及び所得制限なしに第3子以降を無料化した場合の対象人数と本市の負担額につきましては、対象人数は約270人、市の負担額は約3,800万円となります。
次に、道の制度に上乗せし、3歳以上の第2子以降の子供に係る保育料の無料化につきましては、道の補助金の対象外となりますので、本市の財政状況から、まずは、公約に掲げた第3子以降の保育料無料化への実施に向けて取り組んでまいりたいと考えております。
次に、子育て世代の経済的負担の軽減を図ることについての私の認識につきましては、子育て世代の負担を軽減するなど子育て支援を強化することは、人口減少が続く本市の現状に歯どめをかけるための必要な施策であると捉えており、公約の柱の一つとして掲げているところであります。また、平成27年10月に策定した小樽市総合戦略におきましても、重点戦略の一つとして、育て上げる力の強化を位置づけており、子育て世帯への経済的負担の軽減は、優先的に取り組むべき課題であると認識しております。
○議長(鈴木喜明)次に、第2項目めの質問に入ります。
(「議長、8番」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)8番、酒井隆裕議員。
(8番酒井隆裕議員登壇)
○8番(酒井隆裕議員)第2に、国民健康保険料について、質問いたします。
2017年度国民健康保険料についてです。
今年度の保険料は、後期高齢者支援分と介護納付金が上がる一方、医療費分が下がり、1世帯当たり9,095円下がり、全世帯の38%を占める40歳から64歳までの介護2号被保険者がいる世帯については8,900円の引き下げとなっています。日本共産党は従前から1世帯1万円の国民健康保険料引き下げを主張してまいりましたが、医療分の料率が下がった要因は、1人当たり医療費の大幅な上昇がないことや、保険給付費が減少する見込みからとされています。心配されるのは、加入者の中で病院にかかることを抑える傾向はないかということです。受診抑制が医療分の料率が下がったことと関連はないのか、問います。
加入者の平均所得額についてです。全道各地と比べていかがでしょうか。1人当たり所得の最も高い都市と平均の金額は幾らですか。本市は35市中何番目に当たるのですか。
市内国民健康保険加入者の平均所得についてです。後期高齢者医療制度ができた2008年度と2017年度を比べると、どのように推移していますか。また、国民健康保険世帯主の構成についても伺います。農林漁業者を含む自営業者、年金生活者や給与所得者など、どのように推移していますか。さらに、所得に占める国民健康保険料の割合について、本市と全道各市との比較をお示しください。年間保険料は、全体では下がるものの、上がる世帯が存在します。世帯の人数ごとに幾らの給与収入から保険料が上がりますか。また、賦課限度額にちょうど達する世帯での給与収入に対する保険料の負担割合をお示しください。
国民健康保険都道府県化についてです。
2018年度から国民健康保険財政が都道府県化されます。北海道が示した仮算定で、小樽市の保険料は2回とも2015年度保険料と比べて下がると発表されています。北海道が示す仮算定では1人当たりの保険料は幾らと示されたのですか。また、いつごろはっきりと示されるのですか。お答えください。しかし、仮算定で下がると示されたにもかかわらず、都道府県単位化後も保険料については高くなっていく見込みとしている道内他都市の考えもあります。本市においては国民健康保険都道府県化後も保険料は低くなっていく見込みなのか伺います。また、本市では、現行保険料と道移管後の保険料の差額はどのように試算しているのか問います。道内他都市での試算によると、収入が多いと現行より保険料は下がり、低いと上がる傾向があることが示されています。本市の状況ではいかがでしょうか。都道府県化により北海道が市町村ごとの費用負担分としての納付金を決定し、市町村が納付金を納めるための保険料を決定することになります。小樽市が北海道に納める納付金は幾らと想定されていますか。医療給付費の水準や収納率などから、給付金や標準保険料率が示されます。道内他都市と比較して医療費の高い本市の保険料に影響するおそれはありませんか。本市が負担緩和のために独自に一般会計から繰り入れる場合、納付金に影響が出るのですか。6年後には激変緩和措置が終了します。激変緩和の財源は国から交付される特例基金11億4,000万円に、道調整交付金23億円を加えた34億4,000万円規模だといいます。国の財政支援については不明ですが、道調整交付金は激変緩和終了後も続くと見込んでいるのですか。安定して支出される根拠はありますか。保険料は市町村の判断で決められるとなっていますが、将来的には北海道全体で平均化され、保険料が高くなっていくことにつながりませんか、いかがでしょうか。その場合、市民負担軽減のため、市として手だてをとるべきではありませんか。何より国庫支出金を元の50%に戻すことを国に求めるべきではありませんか。市長のお考えを伺います。
○議長(鈴木喜明)説明員の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)市長。
(森井秀明市長登壇)
○市長(森井秀明)ただいま国民健康保険料について御質問がありました。
初めに、平成29年度国民健康保険料についてですが、まず、受診抑制と医療分の料率が下がったこととの関連につきましては、受診率はここ数年緩やかに上昇しており、また、1人当たりの医療費も横ばいであることから、受診抑制との関連はないと認識しております。
次に、加入者の平均所得額の道内35市との比較につきましては、北海道がことし5月に作成した納付金仮算定の資料によりますと、1人当たり所得の最も高い都市が約67万7,000円、道内35市の平均が約44万5,000円、本市が約33万1,000円で、道内35市中高いほうから31番目となっております。
次に、加入者の平均所得の推移につきましては、平成20年度の確定賦課時における一般被保険者の平均所得は約43万6,000円でしたが、平成29年度は約35万1,000円であり、8万5,000円下がっております。また、世帯主の構成は、9年前と比較できる資料がないため係数の比較はできませんが、被保険者の年齢構成の変化に伴い、自営業、給与収入の方の割合が減少する一方、無収入の方、年金収入の方の割合がふえているのではないかと推測をされます。平成27年度の所得に占める軽減前の国民健康保険料の割合は、北海道作成の納付金仮算定の資料から算出いたしますと約35%で、道内35市の中で3番目に高い割合となっております。
次に、年間保険料が上がる世帯の給与収入につきましては、64歳以下の給与収入がある場合の例で、単身世帯では650万円以上から、2人世帯と3人世帯では600万円以上から、4人世帯では550万円以上から、賦課限度額見直しの影響で引き上げとなります。賦課限度額に達する世帯での給与収入に対する保険料の負担割合は、40歳以上の場合、単身から4人世帯まで、それぞれ約14%となります。
次に、国民健康保険都道府県化についてですが、まず、北海道から示された1人当たりの保険料につきましては、ことし5月の仮算定では10万2,456円となっておりますが、これは、あくまで保険料のあり方を議論するためのたたき台を示したものであります。都道府県化後の保険料は、国における予算編成作業が完了する来年1月に北海道から示される予定となっております。
次に、本市における国民健康保険都道府県化後の保険料につきましては、6年後を目標に市町村の保険料水準の統一を目指すことになっていることから、医療費水準が高い本市においては保険料が高くなる可能性もあります。なお、所得水準、医療費水準の格差が非常に大きい道内における保険料水準の統一の具体的な進め方については、3年ごとの北海道国民健康保険運営方針の見直しの中で検討することになっております。
次に、北海道移管後の保険料につきましては、ことし5月の仮算定において北海道から示された資料では、現行保険料と比べ約1万4,000円下がるという試算結果となっております。
次に、収入と保険料の関係につきましては、北海道の試算では、納付金算定における応能割と応益割の割合について、北海道における所得水準の格差の影響を薄めるため、応益割の比率を上げた標準保険料率となっていることから、所得が低い世帯において保険料が上がる傾向になったと思われます。しかし、保険料率の決定はこれまでどおり市が行うこととなるため、所得が低い世帯の保険料負担が大きくならないよう配慮してまいりたいと考えております。
次に、本市が北海道に納める納付金の額につきましては、5月の仮算定時に保険料分と一般会計繰入金分を合わせて約31億円と示されております。
次に、医療費の高い本市の保険料への影響につきましては、本来医療費水準が高い市町村には、全道平均を上回る負担が求められるところでありますが、現時点では、保険料の激変緩和と市町村の医療費適正化の取り組みを促す観点から、調整が行われることになっております。しかし、保険料水準の統一が進んだ際には調整が行われなくなるため、保険料に影響すると考えられます。
次に、一般会計からの独自繰り入れの納付金への影響につきましては、市町村が北海道に納める納付金の算定に影響はありません。しかしながら、市町村が独自に繰り入れを行う場合は赤字と定義され、6年以内を基本とした赤字解消計画の策定と解消・削減の取り組みが求められることとなっております。
次に、北海道の調整交付金につきましては、その継続は明文化されていませんが、北海道国民健康保険運営方針案において、激変緩和終了後の納付金制度の安定化に必要な対策や、施行時では想定されなかった事案等についても、市町村に大きな影響が出ないよう対応していくと示されていることから、何らかの対策が講じられるものと期待しております。
次に、将来的に保険料が高くなるのではないか、市民負担軽減のため市として手だてをとるべきではないかとのことにつきましては、保険料水準の統一が進んだ際に、保険料が上昇することも考えられますが、保険料を引き下げる目的で行われる一般会計からの繰り入れは赤字とされ解消が求められること、間接的に国民健康保険加入者以外の方にも負担を求めることになることから、適当ではないと考えております。また、国庫負担割合の引き上げにつきましては、これまで国民健康保険の財政負担については、新たな保険者間の財政調整制度の創設や、国の三位一体改革による都道府県との負担の見直しなどが行われてきましたが、公費負担割合50%の基本的な考え方は確保されているものと認識しております。国民健康保険財政は依然厳しいものがありますので、北海道市長会等を通じて、国の財政支援の強化について引き続き要望してまいりたいと考えております。
○議長(鈴木喜明)次に、第3項目めの質問に入ります。
(「議長、8番」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)8番、酒井隆裕議員。
(8番酒井隆裕議員登壇)
○8番(酒井隆裕議員)第3に、公共交通等のあり方について、質問いたします。
市内バス路線についてです。
梅源線や山手線のルートや最寄りのバス停が変わり、産業会館前のバス停の利用者からは、とても不便になった、周辺の事業者からは、人の流れが変わって商売にも影響しているとの声を伺っています。バス路線が変更されたりバス停が移動したりすることは、市民生活に影響があるだけではなく、市内経済に大きな影響があります。だからこそ市としても市民の声をしっかりと捉え、十分な事業者との協議をすることが必要です。梅源線や山手線などのルートや最寄りのバス停が変わったことによる利用者、周辺事業者などからどのような要望が寄せられていますか。
市長は、公約として札樽間の利便性を向上しますと記しています。まさに札樽間である桂岡地域は公共交通が大変不便です。市長公約の札樽間の利便性にバス路線は入っていますか。見解を伺います。
本市と市内バス事業者とは、定期的に路線の廃止やダイヤ改正など、会議の中で伺っているとのことですが、今回の件に限らず、市内バス路線のルートやバス停の変更等について、本市と市内バス事業者とが連絡や事前に調整はなされているのか伺います。
市は、組織改革において、公共交通部門の一元化を示しています。今年度から建設部にまちづくり担当主幹を設けていますが、市内バス路線については建設部まちづくり担当が受け持つといったことでよろしいのですか。また、公共交通部門の一元化に対するお考えもあわせて問います。
公共交通のあり方についてです。今後において、行政としてバス路線をどうするか、検討する必要があるのではありませんか。市長の見解を伺います。
市内に居住し、かつ住民登録をされている満70歳以上の方に交付されているふれあいパスは、事業目的に、「高齢者が積極的に社会に参加し、ふれあい、もって心身の健康の保持と生きがいの創出に資すること」が示されているとおり、本市として大変重要な制度です。まず、昨年11月に小樽市ふれあいパス利用実態調査が行われていますが、市民負担増を前提としたアンケートではないことを確認したいと思いますが、いかがでしょうか。そもそも、アンケートはどのような目的で行われたのか伺います。アンケートでは、ふれあいパス制度が利用者や地域社会に及ぼす効果について質問しています。その中で、高齢者の外出意欲を高め、健康増進や介護予防につながっているという設問を入れた趣旨について説明するとともに、こうした回答についての市長の所感を問います。
ふれあいパス制度がどのような制度になるのが望ましいかという設問です。事業対象者では、現状を維持してほしいという回答が58.1%と一番多い結果です。市民の多くは現状を維持してほしいということだと思いますが、見解を伺います。市は、何よりも担当部署などで十分な時間をかけて分析をした後で、市民や議会などで説明を行い議論すべきと考えます。制度の変更などの結論は急ぐべきではないと考えますが、いかがでしょうか。
市役所に来なくても、各サービスセンターでの交付をできるようにしてほしいという要望についてです。第1回定例会予算特別委員会での高野さくら議員の質問に、サービスセンターでの交付は市民サービスの向上につながると考えられますので、生活環境部と協議して検討すると答弁されていました。協議と検討の結果はどのようになりましたか。また、今年度中にも開始したいとする意気込みはどうでしょうか。少なくとも来年度からは実施するというお考えでよろしいのですか。
北海道新幹線についてです。
新幹線トンネルの掘削による建設残土の問題です。八雲町にある立岩トンネルにおける建設残土について、自然由来の環境基準を超える鉛やセレン、フッ素など、有害重金属等が含まれていることが大変な問題となっています。小樽市域内におけるトンネルにおいても、既に後志トンネル、手稲トンネルで重金属含有量が基準超過していることが判明しています。市長は、2016年第1回定例会における日本共産党の新谷とし議員の代表質問に、「重金属類を確認した際には、基準に基づく適切な処理・処分を行うことにより、周辺に与える影響は未然に防止できる」と環境影響評価の結果を紹介しましたが、鉄道・運輸機構は、これまでも有害重金属を含む建設残土は、遮水シートを敷き詰めた管理型置き場において、常に浸透水をモニターしながら適切に対応、管理していくと説明していました。立岩トンネルの例でもあるとおり、鉄道・運輸機構は適切な処理・処分を行っていないことは明らかではありませんか。市長に伺います。2016年第1回定例会では、現時点では決定した受け入れ先はないとの答弁でしたが、その後、建設残土の受け入れ先は決定したのか伺います。建設残土受け入れは無償が原則とされていますが、鉄道・運輸機構による対価なしに建設残土を受け入れられるとお考えでしょうか。また、小樽市域における鉄道・運輸機構は、適切な処理・処分がなされると確信しておられるのですか。さらに、これまで応募があった受け入れ候補地の所有者は、建設残土の重金属含有量が基準を超過していることを知っているのですか。本市としてどれだけの情報を得ているかということです。小樽市域内におけるトンネルにおいても、既に後志トンネル、手稲トンネルで重金属含有量が基準超過していることが判明しています。しかし、鉄道・運輸機構は、事前ボーリング調査地点は民間の土地であるので公表できないと、具体的な内容については明かしていません。公表される見込みはあるのでしょうか。有害重金属を含む建設残土の処理方法について、仮置き場を設けるのか、当初から管理型置き場へ搬入するのか、鉄道・運輸機構から示されたものはありますか。対策案抜きに受け入れ先を鉄道・運輸機構に情報提供することはあり得ないと思いますが、いかがですか。幾つかの県、都市では、有害物質の運び込みがないかの監視などの生活環境の保全や、法面の勾配を適切に保つことなどの災害防止を目的に、建設現場から出される土砂の埋め立てを規制する残土条例を制定しています。本市としてもこうした条例の情報収集を行うとともに、北海道に制定を求めるべきと考えますが、市長の考えを伺います。
北海道横断自動車道についてです。
小樽ジャンクションと余市インターチェンジ間は来年度供用予定となっています。余市方面への高規格幹線道路が開通することによって、市民からはどれだけ便利になるのかという大きな期待の声がある一方で、本当に市民に役立つ道路となるのかという疑問の声も寄せられています。日本共産党は、これまでもいわゆる高速道路や高規格道路整備を優先するのではなく、生活道路の整備こそ急がれると主張してまいりました。このような立場で質問します。
まず、後志管内から小樽市内の病院への救急搬送に係る時間短縮について、市長が記者会見で述べられていますが、余市協会病院から小樽市立病院まで救急車で搬送する場合、どれだけの時間が短縮されるのでしょうか。お答えください。
次に、高規格幹線道路が開通することによって、小樽市内病院を利用せず、むしろ札幌市内への救急搬送がふえることとなるのではないでしょうか。お答えください。
後志町村からの物流安定に期待されるところですが、余市インターチェンジから小樽港や石狩湾新港への短縮される時間について、お示しください。
繁忙期における交通混雑の緩和も期待されている項目です。特に、夏季に蘭島の海水浴場から塩谷文庫歌にかけては、時間帯により渋滞しています。そこで、自家用車で蘭島海水浴場から札幌市に移動する場合、どのようなルートが想定されますか。また、この場合の短縮時間についてお示しください。
車線数と制限時速の見込みについてです。道央自動車道札幌・旭川間は完全4車線、制限速度も一部を除き原則時速100キロメートルとなっていますが、小樽ジャンクションと余市インターチェンジ間はいかがでしょうか。
結論として、札幌市方面から余市町方面に向かう場合、小樽市内は通過するだけになってしまいませんか。沿線である市内の産業や経済の発展に期待できる効果はどのような事例を想定していますか。何よりも、生活道路である一般国道5号の塩谷・蘭島間の4車線化こそ急がれるものです。現在、塩谷・忍路防災事業が進められていますが、高規格幹線道路が開通することによって塩谷・蘭島間の4車線化が実現できなくなるのでは、市民の願いに反することです。市長の見解を伺います。
○議長(鈴木喜明)説明員の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)市長。
(森井秀明市長登壇)
○市長(森井秀明)ただいま公共交通等のあり方について御質問がありました。
初めに、市内バス路線についてですが、まず、梅源線や山手線のルートや最寄りのバス停が変わったことに伴う利用者や周辺事業者からの要望につきましては、元のバス停周辺事業者から、客足が落ちた、売り上げが減ったという声が上がっているとお聞きをしておりますが、今のところ、正式な要望としてはいただいてはおりません。
次に、札樽間の利便性につきましては、私が公約に掲げた趣旨は、鉄道や路線バスなどの利便性を再度見直した上で、中長期的な視点で交通ネットワークの充実を図ってまいりたいということであり、バス路線につきましても利便性を向上してまいりたいと考えております。
次に、市内バス事業者との連絡調整につきましては、市とバス事業者との間で定例会議を開催しており、ダイヤ改正やバス停の変更などについては、社内決定された後、公表される前に報告を受けております。現在、ダイヤ改正などにつきましては、バス事業者と事前調整は行っておりませんが、今後、交通政策基本法に基づき、行政が中心となり、まちづくりと連携し、面的な交通ネットワークの再構築に取り組まなければならないことから、法定協議会の中で協議をすることになるものと考えております。
次に、市内バス路線の担当につきましては、現在、地域住民等からの要望の窓口は生活環境部になりますが、バス事業者との協議の窓口やバス路線の将来のあり方の検討は建設部が担当しております。また、公共交通部門の一元化については、現在、公共交通の所管は先の2部に加え、総務部が所管する新幹線・高速道路推進室を含めると3部にわたっているため、公共バスやJRなど、陸上交通に関する業務を集約し、今後、多様化する交通政策や総合的なまちづくり政策に一体的に推進できる組織体制の検討を進めているところであります。
次に、今後のバス路線の検討につきましては、交通政策基本法に基づき、行政が中心となり、まちづくりと連携し、面的な交通ネットワークの再構築に取り組まなければならないことから、市内バス路線についても今後、法定協議会の中で協議することになるものと考えております。
次に、ふれあいパスについてですが、まず、ふれあいパス利用実態調査の調査目的等につきましては、今回の調査は利用者負担をふやすことを前提としたものではなく、外出する目的、頻度、行き先、交通手段などの回答から、利用者のニーズを調べるとともに、ふれあいパス事業の効果や要望を伺うことで、必要性や課題を整理し、今後の制度のあり方を検討するために行ったものであります。
次に、アンケート調査の中の外出意欲の促進、健康増進、介護予防につながるという設問項目を入れた趣旨につきましては、市民の皆様が高齢者の積極的社会参加や心身の健康の保持と生きがいの創出に資するというふれあいパス事業の目的に対して、どのような効果を感じているかを把握するためであります。本事業を行うことで、さまざまな効果が発生していると回答している方が多いことは、制度の目的が十分に達成されていると認識しているところであり、この施策の重要性を改めて感じたところであります。
次に、ふれあいパス事業の利用者負担について、現状維持を希望する意見が多いことに対する見解につきましては、本事業は本市の高齢者施策の中でも重要な施策でありますので、市民の皆様にとって、できるだけ少ない負担で利便性が高い事業であり続けることが理想であると考えております。しかし、今後は事業対象者数がピークを迎える平成35年度に向けて事業費の増加が見込まれますので、限られた財源の中で、将来にわたり持続可能な制度としていくためには、現状維持も含め制度のあり方を検討しなければならないと認識しております。
次に、ふれあいパス事業の制度変更の検討につきましては、現在、利用実態調査を集約したところであり、さらにこの調査結果をもとに老人クラブや町会との意見交換をするなど、できるだけ多くの方々の御意見をお聞きしながら、利用者ニーズに合った制度の再構築に努めてまいりたいと考えております。今回のアンケート結果を見ても、この事業が日常生活に密着した制度になっていることを十分に認識をしておりますので、さまざまな意見を総合的に勘案し、慎重に検討してまいります。
次に、ふれあいパスを各サービスセンターで交付することについての検討結果及び実施時期につきましては、現在、各サービスセンターでのふれあいパスの交付に当たっての課題整理を行っており、実施時期、周知期間とその方法、実務の手順について検討しております。実施時期につきましては、ふれあいパスの交付は、毎年3月下旬から始まりますが、この時期はサービスセンターの繁忙期であるため、サービスセンターの負担を考慮しながら、新年度早い時期からの実施を目標に取り組んでいるところであります。
次に、北海道新幹線についてですが、まず建設残土の受け入れ先の決定状況につきましては、平成26年度の受け入れ先の募集開始以降、市内外から複数件の申し込みがあり、これらの情報を随時、事業主体である鉄道・運輸機構に提供しております。現在、鉄道・運輸機構では処分に適すると思われる候補地の調査を行っておりますが、現時点では決定に至っていないと聞いております。
次に、無償で建設残土を受け入れてもらえると考えるのかにつきましては、先行している他の地域での工事では、民有地において無償で建設残土が受け入れられた実績もあると聞いているところでございます。
次に、小樽市域において、適切な処理、処分がなされると確信しているのかにつきましては、鉄道・運輸機構では事前の地質調査と施工中の地質調査の結果に基づき、対策の有無について判定するとしており、自然由来の重金属などが含まれた要対策土の出現が懸念される場合、学識経験者など第三者で組織する検討委員会で対応を検討し、国土交通省が定めた対応マニュアルに準拠した対策がなされるものと考えております。また、受け入れ候補地の所有者が重金属含有量について認知しているのかにつきましては、受け入れ候補地として現在調査を進めている箇所は対策を必要としない建設残土の処分地であることから、重金属含有量についての説明はされていないものと聞いております。
次に、事前ボーリング調査内容の公表の見込みにつきましては、先ほども申し上げましたとおり、地質調査は事前の調査に加え、施工中にも実施され、要対策土の出現が懸念される場合には、検討委員会で対応を検討することになっており、これらの調査結果や検討結果、さらには調査対象地区の地権者や周辺地域への配慮を踏まえ、公表の是非を判断すると聞いております。また、仮に公表することとなった場合には、その手段について本市と協議した上で行うものと聞いております。
次に、重金属を含む建設残土の処理につきましては、現時点で鉄道・運輸機構から示されたものはありませんが、先ほども申し上げましたとおり、要対策土を受け入れ地に搬入するに当たっては、国土交通省が定めた対応マニュアルに準拠した対策を実施するものと聞いております。
また、対策案抜きに情報提供を行うのかにつきましては、鉄道・運輸機構では情報提供のあった受け入れ候補地において、要対策土受け入れのための調査の可否を土地所有者に確認した上で当該地の調査を実施し、対策案を説明すると聞いておりますので、本市といたしましては随時候補地についての情報提供を行っているものであります。
次に、残土条例の制定等につきましては、自然由来の重金属などが含まれた要対策土の出現が懸念される場合には、先ほど申し上げましたとおり、鉄道・運輸機構が環境保全に係る措置を講ずるとしておりますので、北海道に対して条例制定を求めることは現時点では考えてはおりませんが、他府県の情報を収集してまいりたいと考えております。
次に、北海道横断自動車道についてですが、まず余市協会病院から小樽市立病院までの救急車による搬送時間につきましては、あくまで試算となりますが、一般道経由の場合で約25分、自動車道経由で約28分となり、その間における搬送時間の短縮には至らないと考えております。
次に、札幌市内への救急搬送がふえるのかにつきましては、救急搬送は消防法の規定に基づき、北海道が定める基準では、救急隊員による傷病者の観察の結果、当該傷病者に適した医療機関の中から最も搬送時間が短いものを選定することを基本とするとされておりますので、一概に札幌市内への救急搬送がふえるとは思われません。
次に、余市インターチェンジから小樽港や石狩湾新港への短縮時間につきましては、混雑状況や時間帯などにより変動することが前提となりますが、経路検索ナビゲーションサイトなどを参考に積算をいたしますと、まず、余市インターチェンジから小樽港については、高速道路、一般道ともほぼ同じ所要時間となり、また余市インターチェンジから石狩湾新港については、高速道路を利用した場合、約12分の短縮という結果になっております。
次に、蘭島海水浴場から札幌市への想定ルートにつきましては、国道5号や北後志東部広域農道、道道小樽環状線を経由するルートのほか、余市インターチェンジから高速道路を利用して札幌方面に向かうルートなどが考えられます。なお、短縮時間については天候や時間帯などによって差があり、渋滞時の所要時間を算出することができないため、比較することは困難であると考えております。
次に、小樽ジャンクションと余市インターチェンジ間の車線数と制限速度につきましては、東日本高速道路株式会社によりますと、車線数については暫定2車線での整備となりますが、制限速度については現時点では確定していないとのことであります。
次に、市内の産業や経済の発展に期待できる効果につきましては、余市方面への所要時間短縮や安全性、安定性を向上させることは後志地域全体にとって大きなメリットをもたらすものと考えております。本市におきましても、今後、倶知安、ニセコを初めとした後志地域からの観光客の流入増加や、輸送利便性向上による農水産物等の取り扱い量増加などにより、新たな雇用の創出や民間投資の誘発などが期待されるものと考えております。
次に、一般国道5号の塩谷-蘭島間の4車線化につきましては、高規格幹線道路である北海道横断自動車道の開通によって実現ができなくなるわけではないものと考えております。本市としては、小樽・余市間国道新設改修期成会の要望項目の中で、「国道5号小樽市塩谷~余市間の早期整備」を掲げ、国へ要望しておりますので、国において国道5号の交通需要を十分に見きわめ、適切な整備が検討されるものと考えております。
○議長(鈴木喜明)次に、第4項目めの質問に入ります。
(「議長、8番」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)8番、酒井隆裕議員。
(8番酒井隆裕議員登壇)
○8番(酒井隆裕議員)教育行政について、質問いたします。
小・中学校再編計画についてです。
豊倉小学校の懇談会について伺います。保護者、地域の皆さんに向けて、7月6日に現状を説明するため、懇談会を開くとしています。しかし、そもそも地区ブロックである朝里地区の検討は、当初2018年度からとされる計画の後期での話だったのではありませんか。そもそも、なぜこの時期に懇談会を開くお考えなのか、お答えください。
誰から懇談会を開けと要望されたのですか。何のために懇談会を開くのですか。また、本当に現状を伝えるのであれば、来年度以降に懇談会を行うことでよいではありませんか。あたかも統廃合が既に決まっているかのごとき誤解を与えることになりかねないのではありませんか。いかがですか。
今回の懇談会は、保護者や地域の皆さんに向けて現状を説明するためであり、当然これをもって統廃合が進められることがないことを確認しますが、いかがですか。
中央・山手地区の中学校再編に係る関係小学校保護者への説明についてです。
教育委員会は、これまで地域住民と保護者を交えた懇談会を開催していましたが、保護者の参加が少ないことを理由に、保護者だけを対象とした懇談会を行いました。教育委員会第4回定例会では、関係小学校への説明について報告され、笹谷純代教育委員は、今回初めて夜ではなく、保護者会で説明されたことに対し、当事者というか該当する保護者の意見を聞けてよかったと発言されています。保護者だけではなく、地域もまた当事者ではないのでしょうか。教育長の考えを伺います。
今後の地域懇談会は、いつ行うおつもりですか。また、保護者が参加しやすいような時間を設定するお考えはありますか。そもそも、なぜ保護者だけを対象とした懇談会にしなければならなかったのでしょうか。時間が短く、何を訴えたいのかわからないという意見が出されていることも重要です。結局、保護者へさもさも決定事項であるかごとき説明をして、意見を誘導しているのではありませんか。
教育委員会に提出された署名についてです。教育委員会の考え方が変わるのかといった質問に、現時点で考えを変えるつもりはないとの説明です。余りにも署名提出者に対して失礼な話ではありませんか。意見は聞くが、考えは変えないのであれば、何のために懇談会を開催しているのですか。
どうしても商業高校でなければならない理由が見つかりません。副市長や教育長は北海道から弱みでも握られているのですか。小樽市は、北海道の食い物にされている自覚はありますか。小樽商業高校の閉校後の活用方法は、募集停止後の話です。今回、保護者からもはっきりと反対の意見が出され、地域でも反対の声が上がっています。理解が得られていない現状で、来年4月に北海道に小樽市で活用を求めることはあり得ないことだと確認しますが、いかがでしょうか。
統廃合の議論とは別に、松ヶ枝中学校の十分な修繕が必要です。中学校も担当課も、生徒の学習等に支障がないよう、大変御苦労されて対応されていますが、廊下や教室にバケツが並び、天井から一つのバケツに何本もホースが伸び、雪解け水が浸水したなどの状況は異常です。山の手小学校開校後に最上小学校へ当面移転するべきではありませんか。
小学校と中学校では、建築基準法に定められた階段の段差、蹴上げの寸法に違いあります。市内の中学校の平均は、どのようになりますか。また、最上小学校を中学校として利用した場合、蹴上げの寸法は建築基準法に違反しますか。
中央・山手地区の中学校再編だけにとどまらず、市内小・中学校のあり方は、来るべき市長選において大変大きな争点になります。学校設置者として予算の権限を持つにもかかわらず、意見を述べない森井市長の責任は免れません。市長の考えを伺います。
工業高校と商業高校の統合新設校について、伺います。来年3月に、小樽工業高校と商業高校の統合新設校が開校します。しかし、6月7日現在も高校名すら決まっていない状態です。どのようなカリキュラムになるかも決まっていないといいます。本来であれば、来年卒業する中学生に、どういった学校となるのか6月には示されなければなりませんが、小樽市教育委員会として、どのような学校ができるのか押さえていますか。なぜ、いまだカリキュラムが決まっていないのでしょうか。単位制といっても、具体的な取り組みは御存じですか。
小樽市が小樽学を学べる教科を要望していると聞きましたが、事実ですか。
そもそも工業高校と商業高校の統合は、小樽市の高校再編問題であったにもかかわらず、高校間口懇話会の名称で高校関係者を排除した中で、市教委が商業高校校舎を欲しいがために決めていったことではありませんか。市教委の責任は大変重たいことです。どんな高校をつくるかは、道教委と当該学校長の問題と逃げることは許されないと思いますが、教育長の考えを伺います。
最後に、学校図書について伺います。市民の方からお話を伺いました。内容は、市内小・中学校の保護者から学校図書の蔵書が少ないので寄贈してほしいとのことでした。先日も市内の学校を訪問しましたが、図書室は大変きれいに整頓され、利用されていそうな印象だった一方、蔵書数については学校規模からすると少ないという印象を率直に受けました。文部科学省と総務省は、学校図書館図書整備費を大幅にふやして、5カ年1,000億円を地方交付税として措置することを決めています。今年度は学校図書館関係予算として、三つの地方財政措置を実施しています。第5次学校図書館図書整備等5カ年計画1年目として、学校図書館図書標準の達成を目指すための増加冊数分、学校図書館への新聞配備分、学校図書館担当職員の配置などです。しかし、いずれも地方交付税の財政措置であり、実際の財政支出に充てられているかが問題です。
まず、直近5カ年の本市の学校図書購入予算と、それに係る基準財政需要額の推移をお示しください。基準財政需要額に対して、予算はどれだけ充てられたのか、金額とパーセントでお答えください。また、予算執行率についてもお答えください。
次に、現在の小・中学校図書館蔵書冊数はどのようになっているのか、伺います。学校図書標準に対する市内の小学校、中学校の基準冊数と不足冊数、小・中学校を合計した不足冊数は、どれだけかお示しください。達成率の低い小・中学校を下位5校ずつパーセントでお答えください。
次に、新しい図書への更新は適切に行われているかという点です。学校によっては、誤った情報を記載していることが明確となった古い本や、汚損して読まれなくなった本が多数存在していたり、書庫や空き教室に保存されたままになっている状況も考えられます。本の適切な廃棄、更新について、基準や方針はどのように決められているのか伺います。
学校図書館法では、学校図書館の専門的職務を担う教員として、司書教諭を学校へ置くこととしています。学級数が合計12学級以上の学級には、必ず司書教諭を置かなければならないことに基づき、市内小・中学校で12学級以上の学校は、全て司書教諭が配置されています。しかし、司書教諭は授業や担任を持ち、さらに図書館を兼務する状態で、図書館に力を注ぐことが大変困難です。そのため、専任の図書館職員としての学校司書の配置を進めることを日本共産党はこれまでも提案してまいりました。今年度は4名に増員されており、活躍に期待をしております。また、従前から小学校ではボランティアの皆さんにも御協力をいただいております。まず、本市の司書教諭等の配置状況をお示しください。また、司書教諭の現状についての認識と、今後の学校司書の配置については、どのように考えられているのか伺います。
以上、再質問を留保し、質問を終わります。(拍手)
○議長(鈴木喜明)説明員の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)市長。
(森井秀明市長登壇)
○市長(森井秀明)ただいま、教育行政について御質問がありました。まず、小・中学校の再編計画についてですが、学校設置者としての考え方につきましては、児童・生徒数の減少が進む中、子供たちの教育環境の充実の観点から、教育委員会において市内小・中学校のあり方が検討されるものと考えております。本市においては、安心して子育てができる環境づくりを行っていくとともに、子供たちが未来の小樽を支える人材となるよう、教育環境をしっかりと整えていく必要があるものとの共通認識のもとに、今後とも教育委員会と連携して、取り組みを進めてまいりたいと考えております。
次に、学校図書についてですが、直近5カ年の本市の学校図書購入予算と、それに係る基準財政需要額の推移及び予算に対する割合と予算執行率につきましては、各年度ごとに予算額、基準財政需要額、基準財政需要額に対する予算の割合、予算執行率の順で答弁させていただきます。
平成24年度は、830万3,000円、1,787万円、約46.5%、約99.8%。
平成25年度は、688万6,000円、1,772万1,000円、約38.9%、約99.6%。
平成26年度は、688万6,000円、1,421万9,000円、約48.4%、約100%。
平成27年度は、688万8,000円、1,332万3,000円、約51.7%、約100%。
平成28年度は、678万1,000円、1,316万4,000円、約51.5%、約99.5%となっております。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)教育長。
○教育長(林秀樹)酒井隆裕議員の御質問にお答えいたします。
ただいま、教育行政について御質問がございました。
初めに、小・中学校再編計画についてでありますが、まず、豊倉小学校を含む朝里地区ブロックの検討の時期は計画の後期となっているのに、なぜこの時期に懇談会を開くのかということにつきましては、今年度、豊倉小学校は児童数の減少により、より小規模化が進んだことから、現状について保護者や地域の方々に早目に御説明する必要があると考え、運動会などの大きな学校行事が終了する時期を待って懇談会を開催することとしたものでございます。
次に、誰から懇談会を開けと要望されたのか、何のために懇談会を開くのかということにつきましては、まず、懇談会の開催を決定したのは教育委員会でございます。また、開催の理由につきましては、豊倉小学校はこれまで地域に支えられてきた学校であり、今年度から学校規模がこれまでと大きく変わってきたことから、現状を御説明するためでございます。
次に、来年度以降に懇談会を行うことでよいのではないか、既に統合が決まっているとの誤解を与えるのではないかということにつきましては、教育委員会としては、豊倉小学校の現状について、保護者や地域の方々に早目に御説明したほうがよいと判断し、今回、懇談会を開催することとしたものであり、統合が決まっているかのような誤解が生じないよう留意したいと考えております。
次に、今回の懇談会をもって統合が進められることはないかということでよいかということにつきましては、今回の懇談会は今年度からの豊倉小学校の現状を説明することを目的として開催するものであり、保護者や地域の方々の御意見などを伺ってまいりたいと考えております。
次に、中央・山手地区の中学校再編に関して、保護者だけでなく地域も当事者ではないかということにつきましては、教育委員会第4回定例会における教育委員の該当するお子さんの保護者の意見を聞けてよかったという発言は、これまでの懇談会では保護者の方々の参加が少なかったこともあり、小学校の保護者会で説明した際に、多くの御意見をいただいたことを評価しているものと考えております。また、学校の再編につきましては、保護者及び地域の方々の御理解を得ながら進めるものと認識をしており、当然、両者ともに当事者であるというふうに考えております。
次に、今後、地域懇談会はいつ行うのか、また、保護者が参加しやすいような時間を設定する考えはあるのかにつきましては、中央・山手地区の中学校再編に係る地区別懇談会については、現在のところ日程は固めておりませんが、今後、開催に向けて保護者などが参加しやすい場所や時間についても考慮してまいりたいというふうに考えております。
次に、なぜ保護者だけを対象に説明をしたのか、保護者の意見を誘導しているのではないかということにつきましては、今回、保護者のみを対象とした理由は、これまで開催した地区別懇談会において、統合時に関係する保護者から意見を聞くべきという御意見をいただいたことや、保護者の出席が少なかったことから、改めて保護者に対して教育委員会の考え方を説明し、御意見等を伺いたく、保護者会で時間をいただいて実施したものでございます。また、説明につきましては、これまでの地区別懇談会で説明した内容をもとに行ったものであり、意見を誘導したものではございません。
次に、意見は聞くが考えを変えないのであれば、何のために懇談会を開催しているのかということにつきましては、教育委員会といたしましては小樽商業高校を統合校とするプランにつきまして、保護者や地域との協議を継続している途上であり、小学校での説明の際には、その時点で教育委員会の考え方について変更がないことをお答えしたものであり、今後も保護者や地域の方々の御意見やお考えをお聞きしながら検討してまいりたいというふうに考えております。
次に、商業高校でなければならない理由が見つからないということにつきましては、教育委員会といたしましては、小樽商業高校が西陵中学校と松ヶ枝中学校の校区境界付近にあり、統合後、生徒の通学距離の平準化が図られること、施設が充実していることや小樽商科大学に近接するなど恵まれた教育環境にありますことから、統合校として望ましいと考えており、これまで教育委員会の考えを保護者や地域の方々に説明しているものでございます。
次に、保護者や地域から理解が得られていない現状で、来年4月に北海道に活用を要望するのかということにつきましては、教育委員会の考え方について理解が得られるよう努めながら、一定の理解が得られた後、北海道教育委員会に対して施設の活用を要望してまいりたいと考えております。
次に、統合の議論とは別に、山の手小学校開校後に最上小学校へ松ヶ枝中学校を当面移転すべきということにつきましては、現在、中央・山手地区の中学校再編に関して、小樽商業高校閉校後の施設を活用することが望ましいと考えており、それらを優先してまいりたいと考えております。なお、松ヶ枝中学校の施設に関しましては、学校運営に支障が生じないよう、必要な修繕を行うこととしております。
次に、市内の中学校の蹴上げの寸法の平均などにつきましては、市内中学校の日常的に使用する階段の蹴上げの寸法の平均は約15.7センチメートルで、最上小学校の蹴上げの寸法は15.2センチメートルであり、建築基準法施行令で定められた中学校の蹴上げの寸法は18センチメートル以下でありますことから、この基準に違反することはございません。
次に、工業高校と商業高校の統合新設校についてでありますが、まず、統合新設校がどのような高校になるかにつきましては、具体的なカリキュラムにつきましては両校の統合検討委員会と北海道教育委員会で協議を行っていると聞いており、現時点では報告を受けておりません。なお、6月24日に開催されます市教委主催の進路説明会において、統合新設校の概要についての説明を要請しているところであります。
次に、統合新設校のカリキュラムがまだ決まっていない理由、単位制に向けての具体的な取り組みにつきましては、一般的に新設校のカリキュラムは前年の7月ごろまでに決定されることとなっており、工業高校と商業高校の新設統合校のカリキュラム作成に今のところおくれはなく、正式に決定した後、単位制における具体的な科目が決定される予定と聞いております。また、本市が北海道教育委員会に行ったカリキュラムに関する要望につきましては、さまざまな外国語等について学べる高校など、従来から行っていた5項目のみであります。
次に、教育委員会が商業高校校舎が欲しいため、工業高校と商業高校の統合を決めていったのではないかということにつきましては、統合校の校舎をどちらの学校とするかは、北海道教育委員会において決定したものであり、こちらから申し入れを行ったことはございません。統合新設校につきましては、これまでも機会あるごとに北海道教育委員会に対し要望を伝えており、小樽にふさわしい魅力ある高校となるものと考えております。また、開校後も教育委員会として必要な支援をしてまいります。
次に、学校図書についてでございますが、まず、学校図書館図書標準に対する本市の小・中学校の基準冊数と不足冊数などにつきましては、平成28年3月末現在の小学校の基準冊数は15万5,240冊であり、不足冊数は4万9,510冊。中学校の基準冊数は12万320冊であり、不足冊数は4万4,018冊。市内小・中学校を合計した不足冊数は9万3,528冊となっております。また、達成率の低い学校につきましては、小学校では、順に45%、48.8%、56%、56.3%、57.2%。同じく中学校では、34%、37%、42.3%、48.4%、49.1%となっております。
次に、本の適切な廃棄、更新について、基準や方針はどのように決められているのかにつきましては、廃棄につきましては、全国学校図書館協議会が策定いたしました学校図書館図書廃棄規準に準拠して、小樽市学校図書館協議会において作成したマニュアルに定められております。なお、更新につきましては、特段の基準等はございません。
次に、本市の司書教諭等の配置状況、司書教諭の現状についての認識や今後の学校司書の配置につきましては、司書教諭は12学級以上の学校に必ず置くこととなっておりますが、現在小学校10校、中学校4校に配置し、また、学校司書は小学校3校、中学校1校に配置しております。司書教諭は、学級担任や教科担当と兼務することが多く、学校図書業務に専念することが困難な状況にあることと認識しており、学校司書を配置することにより、児童・生徒の読書活動や学習活動の充実につながることから、今後、市長部局とも協議しながら、できるだけ多くの学校に学校司書が配置されるよう努めてまいりたいというふうに考えております。
(「議長、8番」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)8番、酒井隆裕議員。
○8番(酒井隆裕議員)それでは、幾つか質問いたします。
まず、組織改革と人事についてであります。
港湾部の新設でありますけれども、結局、産業港湾部長は、担当部長がいないまま事務を処理しなければならないのではないでしょうか。昨年度よりも業務がふえているというふうに思いますが、これについて改めてお伺いいたします。
また、担当部長を設置しなかったことについては、私は人事政策として逆行しているのではないかなというふうに思います。市長はもうシンプルにというふうに言っていましたけれども、結果として、そういった人数を減らしていくということについては、私は逆行そのものだと思いますが、いかがでしょうか。
同様に、税務長についても、私は逆行そのものだと思いますが、いかがですか。
税務長について、システム、従前よりも比べて改修などが進んで業務量が軽減したとおっしゃられたというふうに思いますけれども、むしろ徴収一元化、こうしたものを含めて、従前よりも作業量、仕事量はふえているのではないでしょうか。また、その責任もふえているのではありませんか。このことについても、改めてお伺いいたします。
かつては税務長は市民税課長と兼任でありました。このような検討というのはされたのでしょうか。
雪対策課についてであります。2課体制にしたことでありますが、私はやはり今回の2課体制にしたことによって、かえって責任の所在を不明瞭にしたのではないかというふうに思います。今回の人事、変えたことによって、課の単位ということでは全市的に見られなくなったという形になってしまったのではないかと思うのですけれども、いかがでしょうか。
また、この2課体制について、市民サービスの向上につながるからこそ2課体制にしたのではありませんか。どのように、具体的に市民サービスの向上になるのか、伺います。
また、除排雪計画の策定、そして実施、除排雪に係る関係機関の連絡調整、雪対策については、2課体制になることによって、どのように変わったのですか。
雪対策の最後として、雪対策課を分けたことによりまして、職員を初めとして、現場は大変混乱しています。このような認識を市長はお持ちですか。
また、この雪対策を変えることについて、3月に入ってから市長と副市長、そして総務部長で、そうした考え方を決めていたといいますけれども、ちょうどそのときというのは、予算特別委員会が開かれた時期ではありませんか。こういった考えを、もし本当にお持ちだったとするならば、その後の建設常任委員会に報告すること、できたのではなかったのでしょうか。そういった考えはなかったのですか。
附属機関の委員への就任の見直しについて、伺います。
そもそも、この附属機関の委員の就任の見直しについて、結局市長は、既に議会側に要望しているのだから、あとは進めていくという感触を私は受けました。結局、こうした説明をした上、進めていくということなのでしょうか。あくまでも議会と、この要望についてしっかりと議論をしていき、双方納得した上でないと物事を進めないという、そういった民主的な考え方は、市長はとるおつもりはないのですか。
そもそも自治基本条例の趣旨からいえば、市民と情報共有しながら、みんなの力で進めていく、これが趣旨ではないでしょうか。
(「そうだ」と呼ぶ者あり)
今回、市長の要望事項で議員を選任しない方針を示したことは、私は自治基本条例の趣旨に反することではないかというふうに思いますけれども、市長の認識を伺います。
次に、マイナンバー制度について伺います。
マイナンバー制度の税額決定、通知に係る個人番号の記載についてでありますけれども、事業者から個人番号が記載されていない税額決定通知書に変えて送り返してほしいと、こういった要望があった場合には、真摯に対応するお考えはありますか。後志管内でも、事業者からの要請に応えて、共和町や真狩村、こういったところでは番号記載なしの決定通知書を送付しております。このような自治体の対応を市長はどのようにお考えでしょうか。
情報漏えいリスクについてであります。本市は簡易書留を使用しているのでリスクは低いといっても、他の自治体でもあったように、職員が別の事業所の通知書を取り違えて封筒に入れるといったことは、この小樽市においても十分あり得ることではありませんか。このことについての市長の認識も伺います。
プールについてであります。
市長は、結局のところ、基本的な考えといいながらも、具体的にこの方向性について、いつまでに、どのように決めていくということについては、私は今回もお答えにならなかったというふうに思います。プールについてですけれども、どのような施設を市長は想定されているのですか。先ほど、御答弁の中で重層型、また併設型というお話がありましたが、市長は併設型、重層型、こうしたものがベストだと考えているのでしょうか。これ以外の考え方というのは今のところは持ち得ていないのでしょうか。
財源は、どのように考えられていますか。有利な起債というのは限られているというふうに思います。墨田区の例でいえば、PFIで建てられたと聞いています。伊達市の例でいくと、合併特例債でつくられたというふうに聞いています。小樽市において、そういったことができるとは思えません。こうした起債についての考え方について、お伺いいたします。
また、今年度中に実施設計を行い、市長の任期中にプールを建設するというのが市長の市民との約束事ではありませんか。市民は、方向性を示してもらうために市長を選んだわけではありません。結局、市長は任期中に建設することが事実上できないために、時間稼ぎをしているのではありませんか。いかがでしょうか。
除雪費についてであります。第3回定例会に補正予算を提出するという方向が示されましたけれども、少なくとも、今年度の除排雪に関する、どのような制度の変更を行っていくのかとか、そういった方向性についてだけでも、この第2回定例会に示すのが筋ではないでしょうか。現在のままでいけば、第3回定例会に、また市長の考え方として、いきなり制度変更が出されて、それを議論するといっても、それは無理な話だというふうに思いますけれども、第2回定例会、遅くとも各常任委員会までに一定の考え方、固まっていないのでも構いません、出していく考えはありませんか。市長の考えを伺います。
クレジット納付について、お伺いいたします。
特定の企業につながらないかという問題でありますけれども、結局はNECありき、ヤフーありきで制度設計されているのではないでしょうか。そのようなことは絶対にないという確証はありますか。また、どれだけクレジット納付に移行するのかということについても、あわせてお伺いしたいと思います。
また、現在のクレジット収納サービスを使っている事業者について、セキュリティーの信頼度は高いというふうにお考えでしょうか。あわせてお伺いいたします。
補正予算には、システム改修や周知の予算が示されておりますけれども、導入経費だけではなく、年間の維持管理費用は幾らと見込んでいらっしゃるでしょうか。市長は利便性向上だというふうにおっしゃいます。しかし、特別徴収は対象とならず、普通徴収でクレジット払いができる一部の市民だけがポイントがたまるなどの恩恵を受けることになります。ポイント稼ぎに公金を投入することは、おかしなことではありませんか。市長の見解を伺います。
保育料軽減について、伺います。
市長は、今回の北海道の制度導入によって、みずからの公約は実現したというふうにお考えですか。また、制度自体は歓迎いたしますけれども、結局は北海道の制度を活用しただけではありませんか。先ほど、3歳以上の第2子以降の保育料無料化についても検討するべきだというふうに述べましたが、道の制度に上乗せして、年齢制限及び所得制限なしに、第3子以降を無料化する考えについて、改めて伺います。
市長は、まずはこの制度を実施するということをおっしゃっておりましたけれども、こういったことを調査や研究するお考えもないということなのでしょうか。それとも、こうした考えについてもしっかりと考えていきつつも、今年度の制度実施を、まず行っていくというお考えなのか、このこともお伺いいたします。
国民健康保険についてです。加入者の平均所得額についてであります。35市中31番目というふうに述べられました。では、道内10市では何番目になるのでしょうか。お答えください。
小樽市の国民健康保険世帯の平均所得額は、2015年度の52万2,000円から、2017年度の50万8,000円と減少しているというふうに聞いております。1人当たりでも2017年度は35万1,000円です。この平均所得の低さについて、市長はどのように捉えられているのですか。
保険料の負担割合についてであります。先ほど御答弁がありました。所得の35%、この割合というのは極めて重い負担だというふうに思います。市長はどのようにお考えですか。
都道府県化で、北海道の第2.5回仮算定が示されております。第2回仮算定から何が変わったのですか。また、なぜこれほどまで、第2回と比べて大きく変わったのでしょうか。第3回においても大きく変わることになれば、これまでの道の資料は信用できないということになりませんか。
モデル世帯の保険料、2017年度保険料による算定によりますと、38万3,600円となっております。しかし、2018年度保険料率による算定では52万700円と、35市中一番高い数字が示されております。どのように算定されたのか、御説明ください。
他市町村と比べても、2017年度と2018年度による算定で、なぜここまで高くなっているのでしょうか。モデルによれば、本市では基礎控除後の所得200万円世帯は、年間約13万7,100円も多くなっていることになるのではないでしょうか。いかがでしょうか。
国民健康保険について、最後です。国民健康保険は、市民の命綱であります。都道府県化されたとしても、市町村が保険料を決めることになります。納付金を納めるために保険料が決められることになりますけれども、北海道の保険料算定によって、機械的に本市の保険料が定められることはないと確認しますが、いかがでしょうか。
ふれあいパスについてです。ふれあいパスは、事業目的に「高齢者が積極的に社会に参加し、ふれあい、もって心身の健康の保持と生きがいの創出に資すること」が示されております。こうした趣旨に沿った運営こそ求められているというふうに思いますが、市長のお考えを伺います。
トンネル残土についての質問です。当初、鉄道・運輸機構は、八雲町を通じて建設残土の受け入れを募集した際、有害重金属が含まれていることを町に説明すらしていませんでした。結局、市長の御説明によれば、鉄道・運輸機構がしっかりと対策をするのだから問題はないと言いかねない、そういった御答弁だと思います。私は、大変問題があるというふうに思います。本当に鉄道・運輸機構は、信頼できるというふうにお思いでしょうか。自治体として、重金属含有量が公表されなくても構わないというお考えでしょうか。八雲町のように、鉛など重金属類が野ざらしにされ、流出され、そして土壌汚染がされているということにあっても、自治体としては、小樽市としては何も意見を述べない、考えないということでしょうか。あくまでも北海道の責任だということで、市長は何も意見を述べないということでしょうか。お伺いいたします。
北海道横断自動車道についてです。塩谷、忍路防災についてです。国道5号の4車線化は要望していくとのことでありますけれども、そもそも掘削されているトンネルは何車線なのですか。仮に4車線化の要望に応えたとしても、トンネル拡幅は可能なのでしょうか。
豊倉小学校について、お伺いいたします。児童数減少だというふうにおっしゃっていますが、職員はどのようになったのか、お伺いいたします。
工業、商業高校統合について伺います。
高校卒業で一部免除される国家資格があります。単位制になることによって影響はないのですか。こうした情報を市教委としてつかんでいらっしゃいますか。同様に、大学などへの推薦枠についても、単位制になることによって影響はないものと考えてよろしいでしょうか。
これまで、工業高校や商業高校という校名で、企業側はどのような学校の生徒かイメージできたのを、新しい校名となることで就職に影響することはないのでしょうか。
例年6月中旬に商大・能開大・高等学校等進路説明会が小樽市と小樽市教育委員会主催で開催されます。先ほどの御答弁で6月24日に説明会が行われるというふうに御説明がありましたが、この進路説明会が6月24日ということでよろしいのかどうか、確認をいたします。また、小樽市からの要望によってカリキュラムがまだ決定していないということはないということを、改めて述べていただきたいというふうに思います。
学校図書についてであります。基準財政需要額で学校図書に係る経費を試算したもので、本市の学校図書経費、購入予算を割り返した、そうした数字について先ほど御答弁がございました。大体の数字を見ても、51%程度であります。そもそも、こうした質問をした一番の経緯となったのは、学校の蔵書数が不足しているというような市民からの相談があったからであります。先ほど、御答弁で40数%、30数%という御答弁があったというふうに思いますけれども、これだけ不足している学校があるのですから、しっかりと手当をしていくことが、私は求められていると思いますけれども、お考えを伺います。
司書教諭の配置についてであります。今回、4人が配置されているということで、私は非常に喜ばしいことだと思っております。少なくとも、来年度におきましては、この4人についてはしっかりと維持していくというお考えでよろしいのか。そして、今後においては、さらに進めていくことも検討課題としてあるということなのか、改めて御確認をしたいと思います。
以上をもって再質問といたします。
○議長(鈴木喜明)酒井隆裕議員に申し上げますけれども、先ほどの工業高校、商業高校の統合にかかわる大学進学への影響、就職への影響というのは、最初の質問には、答えられたら答えてもらいますけれども、新たな質問になろうかと思いますので、御注意ください。
それでは、説明員の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)市長。
○市長(森井秀明)酒井隆裕議員の再質問にお答えいたします。
私から答弁したこと以外におきましては、担当部から答弁させていただきます。
また、再質問もかなりの量でございますので、できる限り答弁できるように、こちらもメモをとったつもりでありますけれども、もし抜けている部分等ありましたら御指摘をいただければ幸いでございます。
私からは、まず、雪対策課の点について、答弁をさせていただきます。
酒井隆裕議員におきましては、責任の所在が不明瞭となるのではないかと御指摘だったかと思います。特に、本来であれば一つの課において7ステーション全てを見ていたところ、二つに分けることで責任の所在が分かれるのではないかという御指摘かと思いますけれども、雪対策課自体は2課には分かれましたけれども、執務室は同じ場所で行っているところでございます。もちろん、その担当次長の職務も配置をしており、その責任が二つに分かれたことによって不明瞭になるとは考えておりません。
先ほども答弁させていただきましたが、貸出ダンプにおいては庶務課が行っていて、排雪等の連携も含めて、なかなか情報共有が図れていないという課題等もありました。ですので、雪対策業務という意味合いにおきましては、この2課体制によって、逆に連携が図られ、責任所在も含めて、私は明確になると考えているところでございます。
そして、市民サービスの向上になるのかというお話だったかと思いますけれども、こちらについても答弁させていただきましたが、このように体制を強化することによって、夏季においては地域の意見の聴取や、または制度の周知、さらには冬季期間における現場の対応などにおいては、より目が行き届くということから、やはり住民サービスの向上には大きく貢献できるのではないかなと期待をしているところでございます。
それから、私からはプールについても答弁させていただきます。
プールについて、方向性についての御質問だったかと思います。どのような施設を考えているのか、特に併設型なのか重層型なのかがベストなのか。失礼いたしました。その点について御質問をされているかなと思います。プールにおきましては、公共施設等総合管理計画等のこともあり、単独型で建設するのは、非常に今の市の状況から考えますと難しいのではないかなと思っているところでございます。ですから、複合型ということで今、調査費も含めて検討しようと思っているところでございますが、ただその中で併設型がいいのか重層型がいいのか、どちらがベストなのかということにおいては、まだ残念ながら判断ができていない状況でございます。その調査の上で、その可能性について皆様に御提示をしながら、最終的な判断をしていきたいなと思っているところでございます。
また、酒井隆裕議員からは、今年度中に実施設計を行って建設を、いわゆる任期中に建てるべきではないかという御指摘もあったかと思います。私も、就任中に何とか建設をできればという思いをもって取り組んできたところではありますが、やはり市の財政状況であったり、または公共施設等総合管理計画も含めた市の施設の老朽化の状況、さらには除却等をしなければならない施設等、そのような状況を、やはり私自身も就任させていただいてから、その状況を改めて鑑みなければいけない、その時間等がどうしても必要だったことから、少し予定よりおくれているのではないかなと思っております。ですので、今年度の調査費、調査をさせていただいて、先ほど答弁させていただいたように、その建設形態、または建設場所について、今年度中に方針を示してまいりたいなと思っているところでございますので、御理解をいただければと思います。
それと、保育についてでございます。
今回の予算計上させていただいている取り組みで公約を実現したとお思いかという御指摘だったかと思います。これによって公約が全て実現したというふうには思ってはおりません。私としても、第3子以降無料化ということで、今の質問でも御指摘されておりましたけれども、やはりそれを目標にし、実現をしたいと思っておりますので、それを果たして公約を実現したと言えると思っているところでございます。
しかしながら、子育て支援の環境を整えるという意味合いにおきましては、おっしゃるように、一歩前進をしたのかなと思っておりますので、これによって市民の皆様にとって喜ばれる環境づくりには、一つ貢献できたのではないかなと思っているところでございます。
(発言する者あり)
このように考えているところでございますので、一緒にそれに向けて推進をともに取り組んでいただければと思っております。
(発言する者あり)
○議長(鈴木喜明)不規則発言は控えるように。
説明員はいちいち反応しないで、大丈夫だから。
○市長(森井秀明)それと、私からは、ふれあいパスについてですけれども、こちらも先ほども答弁させていただきましたが、やはりこのふれあいパスそのものにおいては、高齢者の積極的社会参加や心身の健康の保持、生きがいの創出に資するという、やはりふれあいパスの目的にしっかり沿って、私も取り組んでまいりたいと考えておりますので、私としても同じ認識だということで御理解をいただければと思っております。
○議長(鈴木喜明)あとの答弁はどなたですか。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)総務部長。
○総務部長(前田一信)私から、何点か組織関係等説明させていただきます。
最初に、産業港湾部の担当部長がいないということで、業務処理がなかなか大変なのではないかという話だったかと思いますけれども、ここにつきましては、実はどちらかといいますと、これまで旧参事、いわゆる担当部長がいたわけですけれども、産業港湾部の中にありながら、どうしても港湾で一つ仕事が完結してしまうというようなこともございましたので、ある意味、産業港湾部の、これは事務分掌規則上、産業港湾部長の命に従ってというようなつくりになっておりますので、その本来の形といいますか、そういった形で産業港湾部長の直下に置くという形をとったということでございます。
それから、これが人事政策として逆行するのではないかというようなお話だったかと思いますけれども、これにつきましては今お話ししたように、規則上の形に沿う形にして、産業港湾部の中でチェック体制がきちんととれるような形をとったというふうに考えてございます。
それから、また税務長についてですが、これにつきましては業務のボリュームがどうかということにつきましては、後ほど、財政部長からお答えいただければと思っていますけれども、ボリュームという意味じゃなくて、我々がこの税務長を廃止したといいますか、財政部の次長にした理由は、実は実際に全庁的に次長職を置くときに、財政部次長を置いて、さらに税務長も置いたままにしてというのも当然考えました。ですけれども、その場合、財政部の次長が所管する課については、財政課と、それから契約管財課と二つの課というようなことになりますので、ボリューム的にも非常に小さい形になるので、原部とも相談いたしまして、どういった形がいいだろうかということで相談した結果、やはり全体を見渡せる次長職を置くと。これは、ある意味、昨年度から人事評価制度なんかも入れておりますので、そういったことでいいましても全体を見通せる次長職を置くというのがいいだろうという判断になりまして、それで税務長を廃止して財政部次長を置いたというような経過がございます。
それから、以前の市民税課長を兼務するというようなことは考えなかったのかということもございましたけれども、こちらにつきましては以前に、実際に市民税課なんかを経験したことのある職員については、税務長といったときに兼務させるというようなことも考えたケースもございましたが、今回につきましては今お話ししたように、そもそもが税務長を廃止して財政部次長を置こうという判断になったものですから、そうしたことは考えてございませんでした。
それから、雪対策課の関係で、3月に入ってから決まったので、常任委員会にも報告できたのではないかというような御質問もあったかと思いますけれども、これ実は当然ながら組織改革とも絡むことでもありますけれども、人の配置も絡んでおりまして、人事異動の中での作業も結構あったものですから、そういった中で、特に常任委員会に報告するということはしていなかったというものでございます。
(発言する者あり)
(「何でうそつくんですか」と呼ぶ者あり)
いやいや、うそではなくてですね。組織改革とともに人事異動の作業をしていたという中での捉え方をしていたものですから、それで特に常任委員会であえて報告するというような形はとらなかったということでございます。
(発言する者あり)
それから、附属機関の話でございますけれども、附属機関の話につきましては、こちらは現在、議会側に要望はさせていただいておりますけれども、これにつきましては、これからも、できるだけ早く議会側の結論が出ていただければとは思いますけれども、それまでの間のことにつきましては、丁寧に議会側にも説明させていただきながら進めてまいりたいなというふうに思っております。
あと私からは、建設残土の関係ですけれども、鉄道・運輸機構の話を信用するのかというようなことですけれども、これは実際にどういう扱いでやっていくかということは聞いておりますけれども、きちんと説明いただけるというふうに考えてございます。
それと、掘削は何車線かというお話もあったかと思いますけれども、これにつきましては現在、暫定で2車線ということですので、要望はあくまでも4車線でございますけれども、現在当面は掘削2車線ということになってございます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)財政部長。
○財政部長(前田孝一)私からも何点か、答弁させていただきます。
まず今、組織改革の関係で、税務長の関係で補足ということで、作業量がふえているのではということでございますけれども、この税務長自体の配置につきましては、先ほど総務部長から答弁がございましたとおり、一つの部の次長というのができるという、それが一つのきっかけでございまして、そういった中で税務長ができた当時、昭和50年代の話でございますけれども、当時に比べますと納税義務者数あるいはシステムの改修に伴う事業の件、確かに今年度から徴収一元化という部分がございますけれども、事業量自体は税務長ができた当時に比べると大幅に減っているというふうに受けとめてございます。
ただ、今回の件は財政部次長の創設ということに絡めてのという話でございますけれども、座席については税務長の廃止はいたしましたが、税3課が広く見られる位置に座席を設けてございまして、これまでの税務長が行っていた部分を少しでもカバーできるような形にしているところでございます。
それから、マイナンバー制度についてでございます。事業所からの要望で、マイナンバーを出さないということについては、実際そういう要望があったのかどうか、私も今、あればという仮定の話ですので、即答はできませんけれども、検討するということでございます。
また、情報漏えいについて、全道各地でもいろいろトラブルが発生しているようでございますけれども、ここにつきましては、本市といたしましても今後も細心の注意を払って、そのようなことがないように業務を進めていきたいかと思ってございます。
それから、プールの部分で財源のお話がございました。有利な起債を導入するのか、本市の場合、有利な起債といいますと過疎対策事業債というのがございますけれども、ただ、先ほど市長からも答弁がございましたが、複合型というふうになったときに、その組み合わせによって、どこまで導入できるのか、そういった部分も検討課題になるかと思いますし、また先ほど議員からもおっしゃっていましたPFIですとか、そういった方法も決してそういった部分についても検討から外すわけでなくて、そういったこともいろいろ含めて、今後財源については検討していくことになるというふうに思ってございます。
また、続きましてクレジット納付の関係でございます。まず、特定の企業の話でございますけれども、少なくともシステムに関しましては、もう既に私どもはNECのシステムでやってございます。それの改修の事業ですので、そちらは今年度予算についてはNECということになりますが、実際のクレジット会社につきましては、数は限られてございますけれども、先ほど市長が答弁いたしましたとおり、今後最終的にはいろいろ検討課題ございますので、これをもとに検討していくことになるかと思います。
それから、どれくらいの数が移行するかということでございますが、これは残念ながら、具体的にどのくらいが移行されるのかという部分については、まだ算定していない状況でございます。
それと、セキュリティーは高いのかという部分につきましては、これは当然そういう前提で私どもも業者を選定いたします。
それから、今後の年間維持費ということでございますけれども、来年度については、初期的に係る費用がございまして、来年度は50万くらいになる見込みでございますけれども、31年以降につきましては、約20万くらいの年間維持費というふうに見込んでいるところでございます。
それと、市民の利便性の向上ということでの件でございます。特別徴収事業者等には該当しない、そういったお話がございました。今後も少しでも利便性の向上になる方策があるか、今後も引き続き、検討していきたいなというふうに思ってございます。
(発言する者あり)
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)建設部長。
○建設部長(上石明)酒井隆裕議員の再質問にお答えいたします。私からは、除雪費のシステム変更の説明の時期についてですけれども、予算につきましては第3回定例会で提案をしたいと考えておりますけれども、その前に、もうそういうシステムの変更等につきましては、第3回定例会の前に議会に説明する場を設けたいというふうに考えております。
あと、忍路防災についての御質問がありましたけれども、忍路防災につきましてはあくまでもルート変更なので、2車線というふうになっております。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)医療保険部長。
○医療保険部長(小山秀明)酒井隆裕議員の国民健康保険についての再質問にお答えいたします。
6点あったかと思います。
まず1点目、加入者所得の道内主要10市ではどうかということでございますが、10番目でございます。
それから、収入減少している、低いことの見解ということでございましたが、これは平成20年からの比較でございますが、平成20年に後期高齢者医療制度が始まったことによって、農業者、漁業者などの所得のある高齢者の方が後期へ移ったのではないか。また、社会情勢の変化で雇用形態も変わって、非正規の市民の方がふえたのではないか、そういうことで収入が低くなっていると感じております。
また、負担割合35%をどう考えるかということでございます。確かに高いと思います。ただ、この数字は平均して負担割合がどれぐらいかということでございまして、今、低所得者の対策、軽減策等もありますので、一概には言えませんが、本市の場合、医療費が高いということで、どうしても高くなっている。医療費が高いし、収入は低いというので高くなっているということでございます。
それと、あと第2.5回の仮算定について2点ございましたが、ただいまその関係の比較する資料を持っていませんので、後ほど説明させていただきたいと思います。
それから、保険料を都道県化になって機械的に決めるのかということでございますが、先ほど市長の答弁にもありましたとおり、本市の今の負荷料率等もありますので、そういうことに配慮して、単純に機械的にやるようなことはないように配慮してまいりたいと考えております。
○議長(鈴木喜明)ほかはよろしいですか。
(発言する者あり)
ないですか。そうしたら、何点か指摘をしますよ。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)教育長。
○教育長(林秀樹)酒井隆裕議員の再質問にお答えさせていただきます。
まず、豊倉小学校の小規模化ということで、現在どのような職員体制となっているのかという御質問かと思います。豊倉小学校、今年度入学者がいなかったこともございまして、生徒数12名、学級数は複式の2学級となったことによりまして、昨年までいた職員のうち、道費負担教職員につきましては、教頭が1名減、教員が当然担任がなくなったわけですから1名減、養護教諭が1名減、事務職員が1名減という、大変厳しい状況になっております。
そのことを踏まえまして、市費の臨時ということで事務、留守番等も大変な状況でございますので、そういう形で留守番ができる市費の臨時職員を何とかやりくりをしまして、単独で配置いたしております。それから、市費の臨時の用務員と給食配膳員、これは市費の嘱託員ということで配置しまして、今は現体制で6名という体制になっております。
それから、次に商業高校と工業高校の再編高校の関係についてでございますけれども、単位制にすることにより、資格に影響が出てくるのではないか。それから、大学推薦枠に影響が出てくるのではないか。それから、新しい校名になることにより、今まで培ってきた企業への就職状況に影響が出るのではないかということの御質問については、学校から私ども、報告を受けておりませんので、正確にこのことについてはお答えできません。ただ、そのようなリスクのある学校再編、道教委としてもそういうことは行わないというふうに考えております。
それから、進路の説明会、6月24日でよいかという御質問だったと思いますけれども、市のほうで当日、6月24日に進路説明会を行いたいということで、統合校にお話を申し上げ、出席していただく予定になっています。その中で、来年春に開校する新設校の概要について御説明をいただけるという御回答をいただいているところでございます。
それから、小樽市の要望によってカリキュラムが決定していないということで確認をするがよいかということだと思いますけれども、小樽市におきましては、先ほども申し上げましたが、5項目、つまりさまざまな外国語等について学べる高校など、従来から行っている5項目について、道教委に要請をしているところでございます。
それから、学校図書に関連して、蔵書が不足しているのだから、手当をすべきではないかということでございますけれども、蔵書数の不足につきましては、教育委員会においても課題だというふうに押さえております。今後、蔵書数の改善につきまして、市長部局とも協議を行ってまいりたいというふうに考えております。
それから、司書教諭について、まずは来年度、現状維持をしていくのか、さらに増加させる検討を行うのかという御質問だと思いますが、何とか来年度、この人数で維持をしていきたいと私自身思っておりますし、さらに増加に向けて市長部局と協議をしてまいりたいというふうに考えております。
○議長(鈴木喜明)理事者側で答弁が足りないところがあったら、つけ加えてください。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)建設部長。
○建設部長(上石明)申しわけありません、1点漏れておりました。
雪対策課の中で、職員が今回こういうふうに2課体制になって困惑をしているのではないかという御質問でしたけれども、3月の段階で総務部からお話がありましたので、突然というよりは事前にそういう話もあったものですから、確かにまるっきり困惑がないのかというのは言えませんけれども、大きい困惑というのはないのではないかと考えております。
(発言する者あり)
○議長(鈴木喜明)説明員に申し上げます。先ほどの再質問の中で、附属機関の件ですけれども、議会に諮るべきでは、そうでなければ自治基本条例に反するのではと、その件についてどうお考えかということですね。
それと、クレジット納付につきまして、ポイント稼ぎに公金を使っていいのかということ、この2点が漏れていたというふうに思います。
(発言する者あり)
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)総務部長。
○総務部長(前田一信)申しわけありません。私からは、1点目の附属機関の関係ですけれども、先ほどお話ししましたとおり、議会には丁寧な説明をさせていただいて、それで御理解をいただいた上で進めていきたいというふうに考えてございますので、そういった意味におきましては自治基本条例には違反しているというふうには考えてございませんというふうに、そういった形で最初からお答えすればよかったかなと思って、少し反省してございます。
それから、それに加えて、先ほど建設残土のところで鉄道・運輸機構について信用するのかということで、信用しますということでお答えはしたのですけれども、ここにつきましては一定の手続をとって、きちんとやりますということですとか、あるいは公表する場合なんかも小樽市にはきちんと話をしますというような話も受けておりますので、そういったことで、要するに要対策土とか、あるいは無対策土とか、そういったようなことも含めて、いろいろそういったことについての連絡調整といいますか、お話し合いもしてございますので、そういった意味では勝手にみたいな形にはならないというふうに考えてございます。そういった意味で先ほど信頼といいますか、特に信頼するのか、しないのかということについては、そういった連絡もしてございますので、お話し合いもしてございますので、信用していいのではないかなというふうに考えてございます。
○議長(鈴木喜明)酒井隆裕議員にお聞きしますけれども、答弁漏れはございませんか。
(「ありますけど、いいです。議長、8番」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)8番、酒井隆裕議員。
○8番(酒井隆裕議員)答弁漏れについては予算特別委員会で質問しますので結構です。
幾つか聞きますけれども、港湾部についてですが、何かお答えの中では来年度に港湾部新設というのは、もうなくなった話のようにしか聞こえないのですけれども、来年度つくるということなのですか。結局のところ、港湾で完結してしまうのが問題だといって、組織改革に出ていた港湾部新設という話は、私なくなったのではないかなという、これが1番の質問でしたよ。そういう話なのですか。確認いたします。
それから、組織改革について、これまで説明きちんとされていたのですよ。原部から上がってきて、それを積み重ねたものというのは、とりあえずは総務常任委員会に示されてたのです。だからこそ、ある程度は考え方というのは知っていたのですね。ただ、今上げられたものというのは全然書いてないのですよ。人事政策だというふうに言います。人事政策実現するためだったら、組織改革についての考え方、蹴飛ばしていいということなのですよね、市長は。
(「そう言っているようなもんだ」と呼ぶ者あり)
いや、そうなのではないのですか。いや、もし違うというのだったら、来年度に港湾部新設に向けてきちんとやりますと言ってくださいよ。いかがでしょうか。
(「組織改革を撤回したほうがいいんじゃないの」と呼ぶ者あり)
それから……、聞きたくないな、本当に。
附属機関についてですけれども、総務部長はできるだけ早く議会側で結論を出してくれというふうに言ったのですよ。ひどい話ですよ、これ。議会に全部投げて、結論出せって話ではないですか。議会のそうしたら、理解を得ないという形になったら、実施しないのですよね。条例案も出さないのですよね。
(発言する者あり)
いや、本当にそうですよ。勝手に進めるということは、しないというふうに確認していいのですか。それとも、進めるということなのですか。もう説明したのだからって。部長、きちんとお答えください。
(発言する者あり)
それから、マイナンバーの税額通知の個人番号の記載についての情報漏えいリスクについてでありますけれども、細心の注意を払っていくって、当たり前なのですよ。どこの自治体でも細心の注意を払っているのですよ。それにもかかわらず、こういった事故が起きているわけなのです。その事故が起きないために一番いいのは、初めから番号を書いてなければ、番号が流出する心配なんてないではないですか。だからこそ私、紹介したのが共和町とか真狩村とかで、こういったことやっているのですよと紹介したではないですか。それについてもお答えないのです。小さい自治体だと思ったら大間違いですよ。名古屋市でも既に番号を記載しないというふうにやっているのです。情報の漏えいのリスクとか、職員の労力がふえるということを考えたら、そういった選択をするということはあり得る話じゃないですか。こういった検討すらしないのですか。国そのまま言いなりなのでしょうか。改めて財政部長に聞きたいと思いますけれども、いかがでしょうか。
プールについてでありますけれども、結局、公共施設等総合管理計画、ここに引っ張られるのですよね。これ待ちだったら、いつまでもできないのですよ。市長は、今年度中に実施設計をやっていくという考えは、もう諦めたということでよろしいですよね。あくまでも方向性を決めるということですよね。お伺いします。
済みません、議長が言っていましたけれども、申しわけないです。クレジット納付について、再答弁をお願いしたいと思いますけれども、ポイント稼ぎのために公金を投入することはおかしいことではありませんかというふうに聞いたのです。もう一度お答えください。
それから、国民健康保険の都道府県化第2.5回仮算定についてでありますけれども、今回は説明できないにしても、しっかりと説明されるということでよろしいのですよね。私が見た限りでは、35市中一番高いのですよ。びっくりしたのですね。この数字、今まで見ていないのです。こういったことについてもしっかり説明してください。これは別に答弁は要らない。
それから、豊倉小学校についてでありますけれども、市費で臨時職員を採用されていると、そのこと自体は、すごくよろしいことだというふうに思います。ただ養護教諭については、結局は配置されないという実態があるわけですよね。これについても市費で方針が決まるまでは負担するというふうな検討はなされなかったのでしょうか。あわせて、スクールヘルスリーダーが派遣されているというふうに言いますけれども、1カ月にどれだけ小学校に派遣されていらっしゃるのですか。そして、そのスクールヘルスリーダーの派遣について、十分だというふうにお思いでしょうか。少なくとも、この養護教諭については、何らかの手だてをとるというふうに考えていらっしゃるのでしょうか。あわせてお伺いいたします。
○議長(鈴木喜明)説明員の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)市長。
○市長(森井秀明)酒井隆裕議員の再々質問にお答えいたします。
私から答弁したこと以外におきましては、担当部長より答弁させていただきますので、お願いいたします。
私からは1点、プールについての答弁させていただきます。
私自身も、就任直後におきましては、今3年目に、市長に就任して当たりますけれども、この3年目あたりに、基本設計等含めて予算化し、目途をつけたいという思いを当初は持っていたところでございます。しかしながら、行政における継続性のもとで、やはりこれだけ老朽化している施設がたくさんある中で、公共施設等総合管理計画の政策、その策定において、今後の公共施設のあり方、しっかり方針を示し、取り組んでいかなければならないという点、さらにはプールそのものにおいても大変大きな政策でございます。皆様からも御指摘をされるように、やはりそれに対しても丁寧な進め方、または準備、それらにおいても非常に時間も要するということを改めて感じているところでございますので、それをしっかり鑑みたときにおいては、今年度中に実施設計を上げるというのは難しいかなと感じているところでございます。
しかしながら、今年度中にその建設形態であったり、さらには建設場所も含めて、皆様にお示しをすることで、その推進においては、これからもしっかり取り組んでまいりたいと思っておりますので、御理解を賜りますよう、お願いいたします。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)総務部長。
○総務部長(前田一信)私から3点、御説明いたします。
まず、港湾部の関係ですね。現在の港湾室ですけれども、それで港湾部の話はなくなった話かということで、組織改革ではこの辺が検討されていただろうという話ですけれども、先ほど御説明しました話といいますのは、この29年度に限ってのお話でございまして、当然のことながら、今、大規模な組織改革につきましては、30年度に向けて、今検討してございます。その中には、この港湾部の話も当然入ってございまして、現在、石狩湾新港の関係、母体協議の関係なんかは、実は企画政策室で担当してございますけれども、そういったものを、例えば、港湾に持っていくというようなことになれば、かなりのボリュームがあるというようなこともございますので、そういったようなことも含めて、どうしたらいいかということを、それだけではございませんけれども、そういったことも含めて検討してございますので、港湾部の話が今なくなったということではございません。そういったことも含めて検討しているということでございます。
それから、組織改革の関係で、今のような改正を、何か蹴飛ばしてしまったのかというような御質問ございましたけれども、実は、例えば、この旧港湾の参事、港湾担当部長ですけれども、この部分については配置しないというようなことを先に議会に御説明するということになると、先ほど人事異動のお話ししましたけれども、やはりそこの当人につきましては、あ、私はもう異動してしまうんだなとか、そういったことがわかってしまう話になりますので、やはり人事異動の絡みからいいますと、そこは申しわけないのですが、報告するというようなことにはなかなかならなかったのかなというふうにも思います。
それから、三つ目は、附属機関の話ですけれども、これは先ほど来お話ししていますとおり、当然のことながら条例改正があったりと、いろいろなことございますので、議会には、議会はやはり意思決定機関でございますし、丁寧に説明させていただいて、御理解いただいた上でということでなければできないというふうに思っておりますので。ですから、勝手にこちらで何か見切り発車するみたいな形では全然考えてございませんので。
(発言する者あり)
そういった意味で、きちんと御相談してということでお話ししたものでございます。
(発言する者あり)
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)財政部長。
○財政部長(前田孝一)私からは、マイナンバーの関係でございますけれども、既に名古屋市等もマイナンバー、通知に記載しなかったという事例については承知しているところでございますが、本市といたしましては、先ほど市長の答弁にもございましたけれども、情報漏えいのリスクを軽減させるような仕組み、これについて国に構築するよう要望するということ、今既に北海道市長会内でいろいろ検討しているところでございます。
また、つい先日の報道でもございましたけれども、全国的に今回の、今年度の通知発送の際に、全国的にも問題が起きているということについて、総務省でも把握しているといった中で、何らかの対策を検討するというふうな総務省のコメントも報道されてございましたので、私どもとしましては、引き続き情報を収集しながら、適切な対応に努めてまいりたいというふうに考えてございます。
それと、クレジット納付の関係で、先ほどポイント稼ぎの部分でないかということでの再質問の漏れということで、申しわけございません。確かに今回、クレジット納付を利用される方については、ポイントが獲得できるというメリットがございます。ただ一方、このクレジット納付制度におきましては、手数料については本人の負担というふうになってございます。そういったことも、いろいろ支払う方にとってみれば、そういったこともメリット、デメリットある中で選択されるのかなというふうに思ってございます。
また、もう一つクレジット納付にすることによりまして、例えば、市民税の場合ですと、年4回の納付ですけれども、これが分割での支払いが可能ですとか、そういったメリットもございますので、そういったことをいろいろ検討した中で利用されるかというふうに思ってございます。そういった中でポイントが発生することについては、それも選択肢の一つだというふうに考えてございます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)医療保険部長。
○医療保険部長(小山秀明)国民健康保険の第2.5回の仮算定については、5月に出た資料ですので、わからない点は道に聞きながら、しっかり説明に参ります。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)教育長。
○教育長(林秀樹)豊倉小学校の関係につきまして、養護教諭の配置についての御質問でございました。
豊倉小学校の保健管理、それから救急処置等の指導体制の関係もございますので、現在、他の市町村でも利用しております北海道の事業でございますスクールヘルスリーダー派遣事業というものを活用いたしまして、道教委から委嘱を受けた退職養護教諭が現在、教員に対し月1回程度、必要に応じて指導・助言を行っているところでございます。例えば、4月には眼科健診時における指導・助言。それから、5月には遠足時の救急処置等の保健管理、内科健診における指導・助言など、その時々に応じて必要な指導・助言を行っているところです。
いずれにいたしましても、職員の共通理解のもと、子供たちの保健管理がしっかりと行えるように私どもも注視を、学校に対して市教委の学校訪問、それから教育局にも要請をいたしまして、指導訪問等で、その辺もしっかりカバーリングしてまいりたいというふうに考えております。
○議長(鈴木喜明)以上をもって、本日の会派代表質問を終結し、本日はこれをもって散会いたします。
散会午後7時01分
会議録署名議員
小樽市議会 議 長 鈴 木 喜 明
議員 千 葉 美 幸
議員 中 村 吉 宏