開会午前10時00分
○議長(横田久俊)これより、平成29年小樽市議会第2回定例会を開会いたします。
直ちに、本日の会議を開きます。
本日の会議録署名議員に、千葉美幸議員、中村吉宏議員を御指名いたします。
日程第1「議長の辞職」を議題といたします。
本件につきましては、私の一身上に関する問題でありますので、私は除斥されます。副議長と交代いたします。
(横田久俊議長退席)
○副議長(高橋克幸)お諮りいたします。
ただいま議題となりました議長の辞職を許可することに御異議ございませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○副議長(高橋克幸)御異議なしと認め、さように決しました。
(24番横田久俊議員着席)
○副議長(高橋克幸)日程第2「議長の選挙」を行います。
議場の閉鎖を命じます。
(議場閉鎖)
○副議長(高橋克幸)ただいまの出席議員は25名であります。
投票用紙を配付いたさせます。
(投票用紙配付)
○副議長(高橋克幸)投票用紙の配付漏れはございませんか。
(「なし」と呼ぶ者あり)
○副議長(高橋克幸)配付漏れなしと認めます。
投票箱を改めさせます。
(投票箱点検)
○副議長(高橋克幸)異状なしと認めます。
念のため申し上げます。この投票は、単記無記名であります。投票用紙に被選挙人の氏名を記載の上、職員の点呼に応じ、順次投票を願います。
点呼を願います。
○事務局次長(林昭雄)1番秋元智憲議員、2番千葉美幸議員、3番安斎哲也議員、4番中村岩雄議員、5番高橋龍議員、6番石田博一議員、7番高野さくら議員、8番酒井隆裕議員、9番松田優子議員、11番斉藤陽一良議員、12番鈴木喜明議員、13番酒井隆行議員、14番中村吉宏議員、15番濱本進議員、16番面野大輔議員、17番中村誠吾議員、18番佐々木秩議員、19番林下孤芳議員、20番小貫元議員、21番川畑正美議員、22番新谷とし議員、23番山田雅敏議員、24番横田久俊議員、25番前田清貴議員。10番高橋克幸議員。
○副議長(高橋克幸)投票漏れはありませんか。
(「なし」と呼ぶ者あり)
○副議長(高橋克幸)投票漏れなしと認めます。投票を終了いたします。
ただいまから開票を行います。
立会人に、安斎哲也議員、酒井隆裕議員を御指名いたします。両議員の立ち会いを願います。
(開票)
○副議長(高橋克幸)選挙の結果を報告いたします。
投票総数25票
そのうち有効投票 18票
無効投票 7票
有効投票中
鈴木喜明議員 18票
以上のとおりであります。
この選挙の法定得票数は5票であります。
よって、鈴木喜明議員が議長に当選されました。
議場の閉鎖を解きます。
(議場開鎖)
○副議長(高橋克幸)ただいま議長に当選されました鈴木喜明議員が議場におられますので、小樽市議会会議規則第28条第2項の規定による告知をいたします。
議長より挨拶があります。
議長、御登壇願います。
(鈴木喜明議長登壇)
○議長(鈴木喜明)一言御挨拶を申し上げます。
ただいま、多くの議員の皆様方の御推挙により、伝統ある小樽市議会の議長の要職を賜りましたことは、身に余る光栄でありますが、その職責の重さを痛感するとともに、微力ながら最善を尽くして職務遂行に邁進すべく、心を新たにしているところでございます。
市民に選ばれた議員による議会は議事機関として二元代表制の一翼を担っており、行政の執行機関との立場や権能の違いを踏まえ、常に緊張関係を保ちながら、市民の負託に応えるため、行政への監視機能の強化を図るとともに、政策提言をしていかなければならないと考えております。
議長の要職に当たりましては、市民の皆様方の声をしっかりと行政に届け、市民に身近で信頼される議会の実現に向けて全力を傾けて取り組む所存でございます。今後の円滑な議事運営に議員の皆様方及び理事者の皆様方の御理解、御支援と御協力を賜りますようお願いを申し上げまして、議長就任の挨拶とさせていただきます。何とぞよろしくお願いいたします。(拍手)
○副議長(高橋克幸)これをもちまして私の職務は終了いたしました。御協力ありがとうございました。
議長と交代いたします。
○議長(鈴木喜明)この際、暫時休憩いたします。
休憩午前10時17分
――――――――――――――
再開午前10時50分
○議長(鈴木喜明)休憩前に引き続き、会議を再開します。
日程第3「会期の決定」を議題といたします。
お諮りいたします。
本定例会の会期を、本日から6月26日までの21日間といたしたいと思います。
これに、御異議ございませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)誤異議なしと認め、さように決しました。
日程第4「常任委員の辞任、選任及び所属変更」を議題といたします。
まず、お諮りいたします。
本件につきましては、私が議長に就任いたしましたので、選任されていた厚生常任委員を辞任し、その後任に横田久俊議員を指名したいと思います。
これに、御異議ございませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)御異議なしと認め、さように決しました。
次に、所属変更につきまして、酒井隆行議員が経済常任委員から建設常任委員に、前田清貴議員が建設常任委員から経済常任委員に、それぞれ変更されたい旨の申し出があります。
お諮りいたします。
申し出のとおりそれぞれ委員会の所属を変更することに、御異議ございませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)御異議なしと認め、さように決しました。
日程第5「議会運営委員の辞任及び選任」を議題といたします。
本件につきましては、まず、酒井隆行議員から辞任いたしたい旨の申し出があります。
お諮りいたします。
申し出のとおり辞任を許可することに、御異議ございませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)御異議なしと認め、さように決しました。
次に、お諮りいたします。
ただいま辞任いたしました委員の後任につきましては、中村吉宏議員を指名したいと思います。
これに、御異議ございませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)御異議なしと認め、さように決しました。
日程第6「学校適正配置等調査特別委員の辞任及び選任」を議題といたします。
本件につきましては、まず、私、鈴木喜明は、現在選任されている学校適正配置等調査特別委員について、辞任の申し出をいたしました。
お諮りいたします。
申し出のとおり辞任を許可することに、御異議ございませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)御異議なしと認め、さように決しました。
次に、お諮りいたします。
ただいま辞任いたしました委員の後任につきましては、山田雅敏議員を指名いたしたいと思います。
これに、御異議ございませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)御異議なしと認め、さように決しました。
日程第7「議案第1号ないし議案第7号並びに報告第1号及び報告第2号」を一括議題といたします。
まず、議案第1号ないし議案第6号並びに報告第1号及び報告第2号について、市長から提案理由の説明を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)市長。
(森井秀明市長登壇)
○市長(森井秀明)ただいま上程されました各案件について、提案理由の概要を説明申し上げます。
初めに、議案第1号の平成29年度一般会計補正予算の主なものといたしましては、子育て世代の負担軽減を図るため、北海道の補助制度を活用し、3歳未満の第2子以降分を対象とした保育料の一部無料化を本年4月に遡及して実施するに当たり、所要の補正を計上したほか、国の地方創生推進交付金を活用し、空き家・空き店舗を活用したまちづくりや起業などの公開講座等の開催、空き家所有者の意向調査、お試し移住に向けた旧寿原邸の部分改修の基本設計などを実施するリノベーションまちづくり交流事業費、税や保険料のクレジット納付を平成30年度から導入するためのクレジット納付導入経費、小樽協会病院の分娩取り扱い再開に向け、婦人科外来診察及び妊婦健診に対し、北後志5町村と連携して支援する周産期医療支援事業費補助金などについて、所要の経費を計上いたしました。また、朝里小学校及び朝里中学校のボイラー室改修事業につきましては、煙突保温材からアスベスト不検出という検査結果が出たため、改修不要となり、事業費全額を減額いたしました。
以上、これらに対する財源といたしましては、負担金、使用料、国・道支出金、寄附金、繰入金、諸収入及び市債を計上し、その結果、一般会計における補正額は7,123万1,000円の増となり、財政規模は553億4,266万4,000円となりました。
続きまして、議案第2号から議案第6号までについて、説明を申し上げます。
議案第2号職員退職手当支給条例の一部を改正する条例案につきましては、雇用保険法の一部改正に伴い、失業者の退職手当の支給対象を拡大するとともに、所要の改正を行うものであります。
議案第3号市税条例の一部を改正する条例案につきましては、地方税法の一部改正に伴い、軽自動車税におけるグリーン化特例の適用期限の延長、固定資産税及び都市計画税におけるわがまち特例の新設等を行うとともに、所要の改正を行うものであります。
議案第4号市営住宅条例の一部を改正する条例案につきましては、オタモイC住宅の一部を用途廃止するとともに、所要の改正を行うものであります。
議案第5号動産の取得につきましては、ロータリー除雪車を取得するものであります。
議案第6号工事請負契約につきましては、公営住宅建替工事の請負契約を締結するものであります。
最後に、専決処分報告についてでありますが、報告第1号につきましては、消費税及び地方消費税率変更の先送りに伴い、平成29年4月1日に導入される予定であった軽自動車税における種別割の規定を削除するため、市税条例等の一部を改正する条例の一部を改正する条例を平成29年3月31日に専決処分したものであります。
報告第2号につきましては、非常勤消防団員等に係る損害補償の基準を定める政令の一部改正に準じ、非常勤消防団員等が公務上の災害にあった場合における扶養親族加算額及び加算対象区分を変更するため、消防団員等公務災害補償条例の一部を改正する条例を平成29年3月31日に専決処分したものであります。
以上、概括的に説明申し上げましたが、何とぞ原案どおり御可決、御承認賜りますようお願い申し上げます。
○議長(鈴木喜明)次に、議案第7号について、提出者から提案理由の説明を求めます。
(「議長、21番」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)21番、川畑正美議員。
(21番川畑正美議員登壇)(拍手)
○21番(川畑正美議員)日本共産党を代表して、議案第7号小樽市非核港湾条例案の提案説明を行います。
我が党は、小樽市議会が開催されるたびに小樽市非核港湾条例案を提案しています。なぜなら、小樽市にアメリカの核兵器搭載可能艦が毎年のように寄港していますが、不幸にして小樽港に入港しているときに誤って核兵器が爆発事故を起こしたら、取り返しのつかない重大事態になります。ですから、核兵器を搭載していないかどうかをアメリカ側に問い合わせし、積んでいないことが証明されない限り、小樽港寄港を認めないという主張をしています。
私たち日本国民は、原爆被害と福島原発事故の被害という世界に類を見ない体験の中で、核の恐ろしさが身にしみているわけです。この認識は、日本だけでなく、国際的に大きく広がっています。3月27日から31日に核兵器禁止条約の国連会議の第1会期がニューヨークの国連本部で開催されました。国連会議は、戦後の歴史で初めての核兵器禁止条約締結に向けて、国連加盟国の半数を大きく超える115以上の国の代表と世界中の市民社会の代表が集まりました。この国連会議に、日本共産党は志位和夫委員長を団長とする代表団を派遣しました。この国連会議には、アメリカ、イギリス、フランス、ロシア、中国の核保有大国とその同盟国は、この会議をボイコットしました。しかし、参加した国連加盟国と世界中の市民社会の代表が一体となって核兵器禁止条約をつくり上げていくという、世界的な本流を示しました。
日本政府代表は、国連会議に出席はしましたが、会議に参加することはできないという通告発言だけに終わっていました。最初の議事が終わり、不在であった日本政府席には大きな折り鶴が置かれ、そこには「あなたがいてくれたら」と書かれ、被爆国の政府でありながら不参加という態度に、多くの参加者から失望と批判を招いたと報告されました。
我が党の志位和夫委員長は、国連会議での文書発言と演説を行い、日本政府がこの議場にいないことは大変残念なことですが、被爆者の方々と日本国民の大多数が国連会議を強く支持していますと表明した上で、仮に最初は核保有国の参加が得られなかったとしても、賛成する圧倒的多数の国々によって核兵器禁止条約が締結されるならば、核兵器の使用と威嚇は違法化され、核兵器の保有に悪の烙印が押されることになります。核兵器禁止条約の締結は、市民社会の組織の力と合わされることによって、核兵器に依存する国々に対して、政策を変え、核兵器の完全撤廃への取り組みに加わるよう迫るものになります。このように述べて会議の成功を訴えました。この訴えについては国連会議の参加者から高く評価されました。
その後、5月22日、核兵器禁止条約を交渉する国連会議のエレン・ホワイト議長は、6月16日から7月7日まで行われる国連会議第2会期で議論するための核兵器禁止条約の草案を発表いたしました。草案の要点は、核兵器の使用が人道上の破壊的な結果をもたらすと強調し、核兵器の法的禁止内容として、核兵器の開発、生産、製造、取得、所有、貯蔵、移転、受領、使用、核爆発実験などを禁止し、条約締結国はその領土と管轄地域への核兵器の配置、導入、配備などを禁止する義務を負うとしています。このことで、国際社会は核兵器の禁止へ向けて歴史的な一歩を踏み出すことになります。今こそ核廃絶の取り組みを広め、この草案の実現のために全力を尽くすことが求められております。
日本が核兵器禁止条約の締結国となれば、アメリカの核兵器搭載可能艦の小樽港への寄港ができなくなります。これまで小樽市は、艦船の受け入れに当たって、都度外務省に打診しておりますけれども、我が国政府としては、核兵器を搭載する米国艦船の我が国への寄港はないと判断しているとの姿勢に終始しています。政府の姿勢に対して、小樽市は寄港を拒否することは極めて困難な状況にあります。小樽市議会は1982年6月28日に、我が国の非核三原則が完全に実施されることを願い、核兵器廃絶平和都市宣言を決議しています。宣言を決議された諸先輩議員の意に沿い、小樽市議会の総意として非核港湾条例を制定しようではありませんか。
各会派の議員の皆さんの賛同をお願いして、非核港湾条例案の提案説明といたします。(拍手)
○議長(鈴木喜明)日程第8「平成29年第1回定例会議案第24号」を議題といたします。
これより予算特別委員長の報告を求めます。
(「議長、25番」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)25番、前田清貴議員。
(25番前田清貴議員登壇)(拍手)
○25番(前田清貴議員)予算特別委員会の報告をいたします。
当委員会は、継続審査中の案件であります平成29年第1回定例会議案第24号小樽市総合的な計画の策定等に関する条例案について審査を行うため、閉会中、4月21日と5月25日の2回にわたり開催されました。質疑の概要は次のとおりであります。
平成29年第1回定例会議案第24号小樽市総合的な計画の策定等に関する条例案第6条では、総合計画審議会の組織について規定しているが、市議会議員については審議会委員に含まないことから、明記されていない。
この審議会委員から議員を外すという条文を策定するに当たっては、どの程度の事例を調査し、どれだけ緻密な議論を行ってきたのか。また、その調査を行う中で、審議会委員に正副議長及び各常任委員長を委員とするような検討は行われなかったのか。
第6次小樽市総合計画の策定時には議員が審議会委員に含まれていたことに鑑みれば、市は今回、議員を審議会委員から外すに当たり、その当時の委員の選任方法がどうだったのかという検証から行うべきだったのではないか。
また、他都市の事例では、審議会委員から議員を外す場合には、議会の関与を担保するためのいろいろな手法を講じていると聞く。しかしながら、本市は議会の関与を担保する方策を何も提示していない。これでは丁寧さに欠けていると言わざるを得ないずさんな対応だと思うが、どうか。
基本計画については、議会の議決を要さず、審議会に諮問して策定するとしているが、これでは、議会において基本計画についての緻密な質疑は行うことができないものと考える。
基本計画が本市のこれから10年間を左右する重要な計画であることに鑑みると、議決事項としないのであれば、策定段階から議会の意志を反映させるために、審議会委員に市議会議長や副議長、各常任委員長のような議会意志を代表する議員を加えることが必要だと思うが、どうか。
また、市長には、これまでの議論を踏まえ、平成29年第1回定例会議案第24号を取り下げ、改めて訂正した案を提出するという考えはないのか。
市は、議員を審議会委員から外すことについて、行政実例や道内主要10市のうち、議員を委員に加えているのは本市のみであることを根拠としているが、これまで議員が委員に加わっていたことで、問題が生じたことはあったのか。また、議員を委員から外すことによる行政上のメリットは、どのようなものがあるのか。
一方、道内主要10市以外では、道内外において、議員を委員に加えている都市が多数あることに鑑みると、議員を委員に加えるかどうかの判断は、それぞれの自治体の実情によって判断されるものなのではないかと思うが、どうか。
また、本来であれば、総合計画策定の方針そのものがどうあるべきかを十分議論しなければならないところ、そういった議論を抜きにして、ただ議員を審議会委員から外すという議案を提出するというのは、余りにも乱暴なやり方と思うが、どうか。
市は、昭和28年の行政実例を根拠に議員を審議会から外すと言うが、行政実例はあくまで行政実務の解釈指針であり、法的拘束力はなく、また、市が根拠とする行政実例には、審議会に議員が加わることは違法ではないとされていることに鑑みれば、あえて議員を外す必要はないと思うが、どうか。
一方、学識経験者としてであれば、議員が審議会に加わっても構わないという考えもあるが、市はこの見解についてどのように考えるのか。
昨年12月に市長決裁された次期小樽市総合計画策定の基本方針では、市民と議会、市の3者がまちづくりの方向性を共有することがうたわれている一方で、本条例案では、策定のための審議会から議員が外されている。このことについて、市は、策定の各段階において、議会に対して進捗状況を報告し、議会の意見を踏まえた上で総合計画を策定していくと言うが、まちづくりの方向性を共有するというのであれば、3者が審議会の場で互いに対等な関係の中で議論し、計画を決めていくことが求められていると思うが、どうか。
総合計画策定の基本方針では、策定体制として、「議会に進捗状況を報告し、議会の意見を踏まえた上で、総合計画を策定していく」と記載されている。「議会の意見を踏まえた上で」ということで考えれば、議会としても審議会の雰囲気や進捗状況を把握し、その中で出された意見なども踏まえて考えなければならない部分もあることから、議員も審議会に参画させるよう、市にはもう一度考えてほしいと思うが、どうか。
市は、総合計画の策定に当たり、基本計画については、策定の5年後に必要に応じて一部見直しする考えを示しているが、見直しをするかどうかは市が判断するという。しかし、市民の意見を聞くために審議会で議論し、答申を受けて策定するという総合計画の趣旨を考慮すると、計画の一部見直しをするかどうかを市の判断だけで決めることには疑義があることから、市には、策定時の審議会において、見直しの判断にかかわる審議会との関係のあり方について、しっかり議論してほしいと思うが、どうか。
審議会委員の定数を30名のまま、議員を審議会委員に加えた場合、市が既に想定している委員構成から外れてしまう方はいるのか。
第2項第2号には「民間諸団体から選出された者」とあるが、参加する団体の公共性を担保するには、「民間諸団体」という表現は余りにアバウトであると思うが、どうか。
また、「民間諸団体」を「公共的団体等」という表現に置きかえた場合、前回の審議会に参画されていた団体の中で、選出に当たっての根拠が説明できなくなる団体はあるか。
今回の条例案では、これまで審議会条例で規定されていた分科会の規定がなくなっているが、どうして分科会の設置を条文に明記しなかったのか。
第14条によると、基本構想の軽微な変更は議決を要さないとなっているが、軽微な変更とはどのようなことを想定しているのか。
また、第15条の公表に関する条文には「軽微な変更」についての記載がないが、第14条に記載されていることをもって、第15条に準用されるということはないかなどであります。
質疑終結後、千葉委員外3名から平成29年第1回定例会議案第24号に対する修正案が提出されました。
「小樽市総合的な計画の策定等に関する条例案」に対する修正案の概要については、第4条中「市長」を「市」に改め、第6条第1項中「30名」を「35名」に改め、第5条第2項の「審議会の委員は、次に掲げる者のうちから市長が委嘱する」を「市長は、次に掲げる者を審議会の委員に委嘱する」に改め、同項各号の部分において、第2号の「民間諸団体から選出された者」を「公共的団体等から推薦された役職員」に改め、第3号の規定を第5号に、第4号の規定を第3号に、第5号の規定を第6号にそれぞれ規定し、「市議会議員で議長が推薦する者」を第4号に規定するものであります。
その理由について、まず、第4条については、総合計画が市民など多くの人たちの参画によって策定されるものだということ、そして、自治基本条例にうたわれている「市民、議会及び市による協働」という原則を考えた場合、策定主体はあくまで「市長」ではなく、地方公共団体としての「市」と考え、改めるものであります。
次に、第6条第2項については、実際に総合計画の策定作業を行っていく市長や市には、運用に当たり一定の裁量を持つことが必要なことは認める一方で、森井市長に限らず、時の市長による恣意的な運用は断じて認められないものであります。そこで、条文に掲げた者を必ず委嘱しなければならないようにすることで、審議会が恣意的に偏向した委員構成になることを防ぐものであります。
次に、第2項第2号の「民間諸団体」を「公共的団体等」に改める部分ですが、総合計画の策定に参画する団体には公共性が求められるところでありますが、原案の「民間諸団体」という表記では、公共性を必要としているのかが曖昧で、利益団体が参加できる余地があると危惧されることから、より参画する団体に公共性を求める表現に改めるものであります。
また、「選出されたもの」を「推薦された役職員」と改めることについてですが、さきの理由と同様に、市長が公共的団体等の人選に介入し、恣意的な人選を行うことを防ぎ、公共的団体等の自主的な人選を担保するための修正が必要であり、条文を改めるものであります。
次に、審議会委員に市議会議員を加えることにつきましては、第4条でも述べたとおり、総合計画の策定は地方公共団体としての「市」によって行うべきものであることから、地方自治における二元代表制の一翼を担い、また、自治基本条例においても、「市民」や「市」と協働してまちづくりを行う責任を持つ市議会議員の参画は必要であると考え、加えたものであります。
また、条文において「議長が推薦した者」としたことにつきましては、公共的団体等のところと同様に、市長の介入により、恣意的な人選になることを防ぐとともに、市議会として自主的に責任のある人選が行えることを担保するものであります。
次に、第6条第1項の委員定数を「30名」から「35名」とすることについてですが、定数を変更しないまま審議会に市議会議員が参画した場合、当初、市側が審議会への参画を検討していた方が外れることになります。議論の中で、市側は「より多くの市民に入ってもらいたい」旨の答弁をしておりますが、議会側としてもその趣旨には賛同できるものであり、議員の参画によりその枠が削減されることは議会としても不本意であることから、市議会議員を追加することによる委員構成への影響を最小限にするため、定数を「35名」以内と増加させるものであります。
最後に、「市議会議員で議長が推薦する者」の追加を含めた第6条第2項第3号以下の各号についてですが、総合計画は市長や市、議会のために策定するものではなく、市民のために策定するものであります。よって、市民が主となって策定していくということを条例上でも明確にするべきと考え、掲げる順番を修正するものであります。
付託案件の結果は次のとおりであります。
平成29年第1回定例会議案第24号につきましては、採決の結果、修正案は全会一致で可決と、修正可決部分を除く原案については全会一致で可決と決定いたしました。
以上をもって、報告を終わります。(拍手)
○議長(鈴木喜明)これより、修正案を含め、一括討論に入ります。
(「議長、6番」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)6番、石田博一議員。
(6番石田博一議員登壇)
○6番(石田博一議員)ただいまの委員長報告に反対し、小樽市総合的な計画の策定等に関する条例案に対する修正案は否決、その原案については可決の立場で討論いたします。
全国市議会議長会並びに都市行政問題研究会においての研究報告でも示されているように、執行機関の附属機関である審議会に議員が加わることは適当でないとの結論があります。総合計画は市民の皆様が中心になってつくり出すべきものであり、そこででき上がったものを議会で吟味することが基本だと考えます。しかしながら、修正案の提案説明において、恣意的な人選の懸念や議員みずから審議会の委員として意見反映をしたいとの趣旨が述べられており、今回提案した条例案の意図が全く理解されていないものであります。従来の審議会条例が策定された当時とは状況は変化しております。ですから、議決機関と執行機関の役割を明確にしながら議論を重ねていくことが重要であるといえます。つまり、議員は議会の場でその役割を果たすべきという原点に立ち返るべきときが来ていると考えます。よって、修正案は否決、原案は可決を主張し、議員各位の賛同を募り、私の討論といたします。
(「議長、20番」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)20番、小貫元議員。
(20番小貫元議員登壇)(拍手)
○20番(小貫元議員)日本共産党を代表して、ただいまの委員長報告に賛成し、平成29年第1回定例会議案第24号小樽市総合的な計画の策定等に関する条例案に対する修正案に可決の立場で討論します。
第1に、総合計画は、さまざまな立場の意見をまとめ上げ、よりよい計画を策定するということが大前提だということです。自治基本条例では、市は、将来的な展望に立って、市の施策の基本的な方向を総合的に示す計画を策定する。策定に際し、市民へ積極的に情報提供を行うとともに、市民の意見を反映するよう努める。市政に関する計画及び施策を定める場合は総合的な計画と整合性を図ると、市の重要な計画として定められています。だからこそ、どうすればいい計画をつくり上げられるかということが第一で、そのためにも、議員が審議会に参加し、ほかの審議会委員の皆さんと協働していい計画にしていきたいと考えています。
第2に、議決機関だから議員を外すことについてです。審議会に諮問される事項は基本構想と基本計画になります。一方、議会で議決される事項は基本構想のみとなります。議決機関だから外すという理由にはなりません。
第3に、審議会に議員が外された場合に、来年度中に総合計画をまとめ上げることができるのかということです。審議会の内容を議会として議論するとなれば、特別委員会を設置するなどして、閉会中審査を断続的に行うことになります。審議会に議員が加わっていない旭川市や江別市では、特別委員会を13回開いて審議してきました。市が示しているスケジュールで議会審議を保障することは現実的ではなく、審議が不十分になるか、計画が間に合わないおそれがあります。
以上で、平成29年第1回定例会議案第24号修正案の可決を求め、討論といたします。(拍手)
(「議長、2番」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)2番、千葉美幸議員。
(2番千葉美幸議員登壇)(拍手)
○2番(千葉美幸議員)公明党を代表し、ただいまの委員長報告に賛成し、予算特別委員会提出の平成29年第1回定例会議案第24号に対する修正案については可決の立場で討論を行います。
森井市長は、次期総合計画の策定手続等について必要な事項を定めるものとして、本年第1回定例会に議案第24号を上程いたしました。昨年の第4回定例会が自然閉会になったとはいえ、事前に他の審議会との整合性を図る議論を得ることなく、昭和28年の古い行政実例を根拠として持ち出し、次期総合計画の策定に関して、唐突とも言える形で、従来、市議会議員を加えていた総合計画審議会条例を廃止して、審議会に市議会議員を加えない新たな条例を定めようとするものでありました。
もとより、執行機関の附属機関たる審議会の委員に市議会議員が加わることは適当でないとする行政実例が法的拘束力を持つものではないことは、本市の説明員も認めるところであり、全国的に見て、総合計画審議会の委員に市議会議員が加わることはとりたてて珍しいことではなく、審議会の性格から見て、むしろ適切な判断というべきであり、必要でさえあります。
修正案については、総合計画審議会の計画策定過程に、市議会における議論の内容や市議会議員の知見を反映させるためには、審議会委員として市議会議員を加える必要があるとの考えから、委員長報告にもありましたとおり、第6条を中心に修正を行い、市議会議員が加わることによって、広く市民の声を反映されることを妨げることがないよう、第1項で委員の総数を30名以内から35名以内で5名の枠を拡大し、次に、第2項で、市長が委員に委嘱する者として、第1号、学識経験者、第2号、公共的団体等から推薦された役職員、第3号、市政全般に関心があり、審議会の審議への参画を希望する市民、第4号、市議会議員で議長が推薦する者、第5号、関係行政機関の職員、第6号、全各号に掲げる者のほか、市長が必要と認める者と定めてございます。第4号の市議会議員で議長が推薦する者の内容について、我が党は、各常任委員会の代表者など、議会における政策立案に責任を持つ者などがふさわしいとも考えられますが、現時点では条文に盛り込むことは時期尚早であることから、議会内での議論を待つことといたします。
なお、第13号第1項及び第14号第1項の軽微な変更については、定義が曖昧で削除すべきと考えましたが、説明員から具体的に文言修正であるとの説明がなされ、法令改正による引用字句の訂正などであり、実質的な変更は考えられないということから、最終的には削除は不要と結論いたしました。
以上の理由により、同修正案については可決の態度を表明し、全議員の賛成を呼びかけて、討論といたします。(拍手)
(「議長、3番」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)3番、安斎哲也議員。
(3番安斎哲也議員登壇)
○3番(安斎哲也議員)ただいまの委員長報告に賛成し、平成29年第1回定例会議案第24号小樽市総合的な計画の策定等に関する条例案に対する修正案に可決の立場で討論を行います。
まず、原案については、市長は、議員が執行機関の附属機関の構成員に加わることは違法ではないが適当ではないという昭和28年の行政実例を取り出し、市議会議員を排除しました。また、他都市の状況も、議員を除いた道内主要10市の都合のいい例を挙げ、策定委員に議員がいない場合の対応も担保されていません。市長が市長交際費を予算流用している問題について、流用または予備費の充用は適当ではないとする昭和40年の旧自治省通知を根拠とした私の指摘に対し、予算がかさんだなどと言いわけを繰り返すだけであります。片や適当ではないと取り上げて議員を排除し、片や違法ではないからと、適当ではない市長交際費の予算流用を2年連続で行う、こんな御都合主義の解釈、行政運営を行う市長の議員を排除する根拠は理解できませんので、4会派から提出された修正案には賛成いたします。
ただし、4会派のみで修正案をつくり、提出され、委員長報告にありましたように、議員を追加することによる影響を最小限にするためにと委員定数を30名以内から35名以内とすることについては、なぜ5名なのか、根拠が明確ではありません。また、人選について、議長が推薦した者としたことについて、市長が人選に介入し、恣意的な人選を行うことを防ぐとともに、市議会として自主的に責任ある人選が行われることを担保するとされていますが、その根拠が明確ではありません。先ほど千葉議員の討論にありましたけれども、この修正案の提出に当たり、無所属議員は排除され、ただ賛成するか反対するかと問われています。市長が議員を排除する原案の一部分には納得いかないものもありますが、4会派の修正案に賛成いたします。4会派だけが加わるようなことのないよう、無所属議員にも一定の配慮をする人選になるよう要望いたしまして、討論を終わります。
○議長(鈴木喜明)討論を終結し、これより平成29年第1回定例会議案第24号について採決いたします。
本案に対する委員長報告は修正可決でありますので、まず、委員会の修正案について採決いたします。
委員会の修正案を可決とすることに、賛成の議員の起立を求めます。
(賛成者起立)
○議長(鈴木喜明)起立多数。
よって、委員会の修正案は可決と決しました。
次に、ただいま可決しました修正部分を除く原案について採決いたします。
修正可決部分を除く部分については、原案のとおり可決と決定することに、御異議ございませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)御異議なしと認め、さように決しました。
日程第9「休会の決定」を議題といたします。
お諮りいたします。
議案調査のため、明日から6月11日まで休会いたしたいと思います。
これに、御異議ございませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)御異議なしと認め、さように決しました。
本日は、これをもって散会いたします。
散会午前11時38分
会議録署名議員
小樽市議会 議長 横 田 久 俊
議長 鈴 木 喜 明
議員 千 葉 美 幸
議員 中 村 吉 宏