開議午後1時00分
○議長(横田久俊)これより、本日の会議を開きます。
本日の会議録署名議員に、千葉美幸議員、高野さくら議員を御指名いたします。
日程第1「議案第1号ないし議案第28号及び議案第30号ないし議案第59号並びに報告第1号ないし報告第11号並びに請願及び陳情並びに調査」を一括議題といたします。
これより、順次、委員長の報告を求めます。
まず、予算特別委員長の報告を求めます。
(「議長、25番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)25番、前田清貴議員。
(25番前田清貴議員登壇)(拍手)
○25番(前田清貴議員)予算特別委員会の報告をいたします。
当委員会における質疑・質問の概要は、次のとおりであります。
議案第24号小樽市総合的な計画の策定等に関する条例案は、総合計画策定の手続等について定めたものであり、条例案では、総合計画審議会の委員から市議会議員を外す内容が示されている。
市は、行政実例の考え方などを踏まえ、議員を審議会から外したというが、議員が参加すべき合理的な理由さえあれば、行政実例は議員を外すことの錦の御旗にはならないと思うがどうか。
また、本市には総合計画審議会以外にも議員が参加する審議会があり、今回の委員構成変更の議論は、それらの審議会にも影響を与えると考える。本来は全審議会の委員構成という大枠の議論から進めるべきであり、個別の審議会だけを取り出し議論することは、議論の順序が逆転していることから、本議案は一度取り下げるべきと思うがどうか。
市議会議員を審議会委員から除いた理由の一つとして、市は道内主要都市では、議員が審議会に加わっている事例がないことを挙げている。
この理由については、道内主要都市の事例にあるように、基本構想のみを答申事項とし、基本構想が議決事項であることから議員を審議会に入れないということであればまだ理解できるが、本条例案では、基本構想と基本計画を答申事項とする一方、基本計画を議決事項にしていないことから、議会として基本計画に対して議決権を行使できないなど、他市の事例とは事情が異なることを踏まえると、他市の事例を挙げて議員を審議会から除く理由にはならないと思うがどうか。
市は、議員を審議会委員として参画させることに、重大な支障はないものの、行政実例では議会と執行機関の分立の趣旨から適当ではないとの判断があることから、その状態を解消したいとして今回の条例案を提案したのだという。
しかし、議会議論もないまま、このような理由で提案されては、議会側から捉えれば、余りにも市長部局の権力的、一方的な手法であると言わざるを得ず、また議員を審議会委員とするかどうかについても議論を深める必要があることから、市においては、今回条例を提案したこと自体を再考してほしいと思うがどうか。
総合計画審議会委員から議員を外すことを決定するに当たり、市は、道内の主要都市の状況のみを調査したというが、議員を外すだけの客観性を担保するには、道外も含めた他都市の事例を詳細に調査し、十分なデータを収集する必要があったと思うがどうか。
また、市としては、本条例案は単なる手続条例という認識とのことだが、これまでの総合計画とは異なり、基本構想、基本計画、実施計画の3層構造から、基本構想、基本計画の2層構造へと変更されている。総合計画は、今後10年、市の進むべきフレームを決める大事な計画であるにもかかわらず、市からは議会に対して十分な説明も行わず、議論すらされていない状況であることから、こういった変更についても、もっと議会議論を続けるべきと考えるがどうか。
市は、防災行政無線の整備に向けた調査及び基本計画策定のために、1,200万円もの予算を計上したが、これまで防災無線の導入は難しいとしていた市が、大きく方針を転換した理由は何か。
今回、多額の予算を計上し、調査等を行うからには、調査結果を見て、導入は難しいと判断することはあってはならないと考える。導入に向け市には、本市にとって効果的な行政防災無線の組み立てを検討してほしいと思うがどうか。
森井市長の後援会幹部が代表を務める団体が、市を相手に提起した損害賠償請求については、過去の最高裁判例に照らし合わせると、原告側に無理がある訴訟であり、小樽市が負けるはずのない訴訟であると考えるが、森井市長は、原告の代表者が自身の後援会幹部であっても、棄却を目指した対応をすると考えていいのか。
いかに市長自身の後援会の幹部といえども、この訴訟の原告の代表者であることに鑑みると、市長とは直接の利害関係者であるため、森井市長は私的に会うなど疑われるような行動は慎むべきであり、原告と通じて訴訟に影響を及ぼすことが背任に当たる可能性があることを十分に認識するべきと思うがどうか。
市長は、商工会議所の審議会等への参加者の人選について、特定の人だけでなく、多くの人に出てもらいたいとの考えから、事あるごとに「商工会議所に変わってほしい」と述べているが、そもそも市長が商工会議所に対し、個々に別々の人選の依頼や指名ができる法的根拠は存在するのか。
また、審議会に参加する人選について、市は副市長を窓口に商工会議所と話し合いを進めるとしていたが、実際は何も進んでいないという。経済界との関係改善が重要であるにもかかわらず、話し合いを行わない市の対応について残念だと言わざるを得ないがどうか。
議案第56号職員給与条例の一部を改正する条例案は、扶養手当の月額について、職員の配偶者に係るものは減額し、子に係るものは増額する内容であるが、市では、この改定に当たり、どれだけの職員に影響があるのか調査は行ったのか。
子に係る扶養手当を増額してはいるものの、この財源については、配偶者に係る扶養手当の減額分を充てているとのことであり、職員の世帯構成によっては、扶養手当の合算額が減額になる場合があることに鑑みると、配偶者に係る扶養手当の減額は、人事政策として不適切であると言わざるを得ないと思うがどうか。
職員の早期退職について、優秀な幹部が定年前に退職していくことは、市の人材的損失であると考えるが、行政手腕の熟度の高い職員が早期退職していくことの影響を市はどのように考えているのか。
また、森井市長が就任してからの約2年間、市長や部長、一般職員との間の意思疎通の取り組みに無理や無理解があり、職員の仕事に対する意欲の減退など、今後の市政運営に重大な影響が出ると考えるが、調整役の立場にある副市長は、その原因や影響をどのように考え、今後どのような対策を行うつもりなのか。
市職員においては、時間外勤務時間の上限は設定されていなく、平成27年度には年間1,029時間もの時間外勤務に当たった職員がいたと聞く。過労死の労災認定基準が月80時間の時間外勤務を目安としていることに照らせば、この職員の時間外勤務の実態を、市はどのように認識しているのか。
また、管理職が負担を強いられている勤務実態について、行政のプロフェッショナルとして、誇りと使命感を持って取り組んでいけるものとして期待しているという市長の言葉は、市職員への使命感の押しつけになるのではないかと懸念するが、市はどのように認識しているのか。
市税の高額滞納対策として、市は、第三者委員会による特別チームの設置を検討するというが、どのような必要性があって外部に組織をつくるという考えに至ったのか。
実際に外部組織によって滞納対策を進めている自治体はないとのことだが、そのような組織をつくることについて、守秘義務など法的な問題は生じないのか。
また、検討を行うに当たっては、拙速に進めるようなことはせず、庁内議論等をしっかりと行い、議会に対しても進捗状況等をきちんと報告してほしいと思うがどうか。
就学援助事業に対する国庫補助の対象品目として、平成22年からクラブ活動費と生徒会費、PTA会費の3品目が追加されたことに伴い、市教育委員会では、平成29年度の予算要求で、就学援助費にPTA会費分を上乗せしたものの、PTA会費分を除いた額が予算計上されてしまったという。
この予算査定について、市は限りある財源の中で、事業の有効性や優先性を考慮した結果であるというが、それであれば、市長は、PTA会費を補助することの有効性などは低いと考えているということなのか。
PTA会費は誰もが負担しなければならないものであり、追加された3品目の中でも特に重要だと考える。そのことを踏まえ、再来年度の予算にはPTA会費分についても計上することをぜひ検討してほしいと思うがどうか。
児童用机・椅子更新事業費、生徒用机・椅子更新事業費については、劣化の著しい机・椅子を計画的に更新していくものであり、今まで机や椅子の更新が学校配当予算の範囲内で行われていたことを考えると、この事業費が新設されたことはとても喜ばしいが、このことによって学校配当予算が減額されるようなことはないのか。
最近は、中学生であっても体格が大きく、既存の机・椅子では小さくて体に合わない生徒がいると聞く。今後、既存の机・椅子より大きいサイズのものを必要とする要望があった場合、市教育委員会にはそれぞれの体格に合った机・椅子を用意するよう対応してほしいと思うがどうか。
市では、首都圏に立地する企業の情報収集などを実施するため、新年度から新たに企業誘致推進員を東京事務所に配置するという。推進員には、首都圏の企業での勤務経験や、企業誘致に関する業務経験などを有する首都圏在住の退職者を採用する予定であるというが、首都圏にあって、報酬月額24万円の嘱託員という待遇では、市が望むような人材を採用するのは困難であると思うがどうか。
一方、企業誘致については、これまで市長がトップセールスとして企業訪問などを行ってきたが、訪問する企業の選定や訪問時期などは、誰がどのように決定しているのか。
また、現状におけるトップセールスの成果や目標はどのようになっているのか。
企業誘致推進員については、嘱託員とし、任用期間は1年間だというが、企業誘致は1年で結果が出るものではなく、市には企業誘致の取り組みが継続的に行えるよう、任用期間が終了しても任用を継続したり、新たな推進員を任用するなど、継続的に東京事務所に推進員を配置してほしいと思うがどうか。
IT関連企業等誘致促進補助金については、市内中心部での雇用創出を目的とし、市外から進出のIT関連企業等を対象にしており、市内中心部としては、小樽駅から小樽築港駅までを範囲としているという。本当の中心部である小樽駅周辺だけでなく小樽築港駅周辺までを含め、さらに企業へは小樽築港駅周辺施設としてウイングベイ小樽を紹介するということは、市には、この補助制度をウイングベイ小樽の空き店舗対策とし、テナント収入をふやす手助けをして、市税の滞納整理をさせるという目的があるのではないか。
また、市長は、企業誘致の拡大のほかに中小零細企業への大きな助成支援を行うと公約しているのだから、IT関連企業等に限定したこのような補助制度を実施するばかりではなく、中小零細企業への経営支援の拡大を具体的に考えてほしいと思うがどうか。
高島袖護岸における係船環設置の許可については、観光船事業者から平成28年11月16日付で工作物等施工許可申請書が提出され、市は12月1日に許可を行っている。その許可書の施工期間における終期が施工後60日となっていることについて、施工後とは工事が終了した後ではないかと聞くと、市は、施工後とは着手後であると解釈しているというが、施工期間の取り決めは、非常に重要な要素であり、その要素を欠く許可は、重大かつ明白な瑕疵を持つ行政行為であり、許可は無効と考えられる。
高島漁港区の観光船事業については、現在まで1年近く議会で問題視され、昨年の第4回定例会においては、当該許可について取り消しを求める決議までされている案件であることから、解釈しがたいあいまいな施工期間の表示のままの許可とせず、申請書を再提出させるなど、ぜひ是正してもらいたいと思うがどうか。
小樽港の臨港地区内の分区における構築物の規制に関する条例と、石狩湾新港の臨港地区内の分区における構築物の規制に関する条例の禁止構築物に関する条文解釈について、港湾室は、小樽港の条例には、日用品といった文言が明記されていないので、小樽港では想定していないとして、双方の条文解釈は異なると示している。
しかし、双方の条例は、港湾法第40条の規定に基づき、同様の目的で制定されていることに鑑みると、小樽港だけ異なる解釈はできないことから、港湾室の示す、双方の条文解釈は異なるという主張は、成り立たないと思うがどうか。
高島漁港区における観光船事業について、市は事業者に対して、不適切な状態に対する是正指導を繰り返し行っているが、市としては、事業者には改善する意思があり、不適切な状態は常習化している状況にはないことを根拠に、違法状態ではないと判断しているという。
しかし、港湾室が事業者に対して、1年余りの間に16回にも及ぶ指導や注意を行っている事実に鑑みれば、不適切な状態は常習化していると判断されるのが通例である思うがどうか。
市は、高島漁港区における観光船事業者による、係船環設置等の問題について、これまで事業者から事前に相談があった件も含め16回もの行政指導を行ってきたという。16回も行政指導を行ってきたことについて市は、事業者から改善の意思が感じられたことや、市が粘り強く指導を行ってきた結果と言うが、過去に同一の事業者に対し16回もの指導を行った事例は存在するのか。
また、改善の意思を示しつつ長期にわたり改善されなかった実態について、市はどのように認識しているのか。
市は許可する立場であり、事業者が指導に対し改善しないのであれば、許可しなければよいだけの話であることから、粘り強く指導を続けるという対応には疑問を感じざるを得ない。市は、当該観光船事業者が、高島漁港区で事業を行えるようにすることを前提として、そのような対応をしているのではないのか。
第3号ふ頭及び周辺再開発計画に盛り込まれている第3号ふ頭の国際旅客船ターミナルビルの建設計画について、市長は、今は考えていないというが、市民や議会の意見も聞かず、一度決定した計画を勝手に変更するのは問題があるだけではなく、計画策定に取り組んだ策定委員への配慮も欠いており、冒涜ともとれると思うがどうか。
審議会等で決定した提言が、市長の一言で有名無実化されてしまうのであれば、市長が目指している市民参加型の行政運営は、全く意味のないこととなるが、森井市長は、今後もこれまでと同様、市長の権力を利用して、独断的に計画や事業の変更を行っていくつもりなのか。
平成29年度一般会計予算には、重点施策として、小樽産農産物の消費拡大を図る活動を補助するため、小樽産農産物PR事業費補助金が計上されており、新年度は、既存の農産物直売所に補助を行い、イベントなどでのPRを通じて、地場農産物の消費拡大のきっかけづくりを行う予定であるという。
しかし、これまで知名度が高いとは言えない小樽産農産物の存在を市民に知っていただくためには、PRだけではなく、小樽産ということが一目でわかる工夫や、他地域の農産物との差別化が必要と思うがどうか。
また、近年、ブランド化に成功している小樽産シャコの例を見ても明らかなように、年数を重ねて周知を続けることで広く認知されていくものと思われる。農産物のPRについても、農業者と意見交換をしながら、じっくりと取り組んでほしいと思うがどうか。
議案第31号小樽市山林基金条例の一部を改正する条例案については、塩谷の山林の一部を高速道路建設用地として売却するものであるが、高速道路の整備が進められる一方、塩谷文庫歌―蘭島間の国道5号の整備については時間を要している。
しかし、整備が急がれるのは高速道路ではなく、生活路線である国道5号こそが優先されるべきと思うがどうか。
議案第37号おたる自然の村条例の一部を改正する条例案については、野営施設の入場料を新設するものであるという。このことは、野外活動を主とした体験学習を行う青少年団体には大きな影響があると考えるが、そのような団体は活動費が乏しいため、入場料を新設した場合の負担は、そのまま保護者の負担になってしまうと想定される。市は、そのような負担を課すことをどのように考えているのか。
入場料の新設は、一般会計の負担減少と利用者増加のためというが、入場料の新設という事実上の利用料の値上げは、より利用しやすくすることで利用者をふやし、経営を改善するという本質に逆行していると思うがどうか。
議案第35号小樽市勤労女性センター条例の一部を改正する条例案は、男性や子供が夜間に勤労女性センターを利用できるよう、使用時間を夜間に拡大することに伴い、新たに使用料金を設定するものだが、この改正は、男性利用の拡大を目的としたものなのか。
また、センターの利用拡大には、市民への周知が大切であるが、市としては、施設が老朽化していることもあり、周知には消極的な一面もあるという。
しかし、センターの利用者は託児所を無料で利用できるなど利便性の高い部分もあることから、そういった部分の周知を行い、利用者拡大につなげてほしいと思うがどうか。
国民健康保険料の賦課限度額について、市は限度額に達する所得が国の想定より小樽市は低いことから、これまで限度額の引き上げを遅らせてきたと説明していたが、平成29年度、30年度の2年間で段階的に国と同じ水準まで引き上げるという。
後期高齢者医療制度においても、保険料軽減特例制度が保険料の激変緩和措置として実施されてきたが、平成29年度から段階的に見直され、軽減割合が変更されるという。
これは、どちらも保険料負担を増加させるものであり、高齢者の負担をふやすばかりで社会保障とは言えないものと考えるが、市は、このような制度改悪について、国に意見を言っているのか。
また、各種保険料による市民負担を軽減するためにも、市には国保料などの引き下げをしてほしいと思うがどうか。
後期高齢者医療歯科健康診査事業については、北海道後期高齢者医療広域連合が策定した事業計画に基づき、後期高齢者の口腔機能の低下や誤嚥性肺炎等の疾病予防のために、無料で歯科検診を実施するもので、国からの補助金を受け、道内の市町村に委託する形で行われ、市としては歯科医師会に委託し、平成29年度から市内歯科医院で実施したいと考えているとのことである。
口腔内の健康は、健康寿命の延伸のためにも重要であることから、市には、歯を失う前に健診を受け歯の健康を維持できるよう、後期高齢者だけを対象とするのではなく、若い世代の人にも事業を展開してほしいと思うがどうか。
議案第19号平成28年度介護保険事業特別会計補正予算については、給付費の減などによって保険料に余剰金が生じたため、基金積立金からの繰り入れを減額するなどの補正を行うものである。この補正により、基金積立金は28年度末で約4億2,700万円になる見込みであるとのことだが、29年度に検討される30年度から32年度までの介護保険料の算定に当たっては、この基金積立金の一部を繰り入れることで、市民負担を軽減することに役立ててほしいと思うがどうか。
また、現在の介護保険料は所得等に応じた10の段階が設定されているが、高額所得者に相応の負担をしてもらうためにも、段階をさらに細分化することを検討してほしいと思うがどうか。
介護保険の保険給付費に係る予算のうち、定期巡回・随時対応型訪問介護看護サービスについての予算額は、前年度予算と比較すると、1,880万円の増額となっている。
しかし、このサービスは、利用者がこれまで利用してきたサービス事業者を変えなければならないなどの理由から、提供開始以来、利用者が余りふえておらず、このような状況の中で、市が予算増額したことは疑問であり、その理由は何か。
平成29年度介護保険事業特別会計予算の一つとして、認知症カフェを実施する団体に対し運営経費の一部を補助する、認知症地域支援・ケア向上事業費があるが、募集する団体の条件や募集時期は、どのようになっているのか。
認知症カフェという名称だと、認知症の方が逆に入りにくいということも考えられ、市の事業として行う以上、統一感があり、さらに地域性が感じられる名称をつけるよう検討してほしいと思うがどうか。
子供の貧困対策については、問題が多岐にわたることから、政策の優先順位を考えることが重要であり、そのためには、組織を横断する連絡体制の構築が必要である。そのため、帯広市では、平成27年に関係者による会議を設置したと聞くが、本市には同様の会議は設置されていないのか。
また、本市にとって、子供に関する施策は人口対策の重要な柱である。市には、予算や人的資源を十分に充てた上で、施策に取り組んでほしいと思うがどうか。
市は、保育士不足解消の一環として、平成28年度から新たに認定こども園等に就労した方を対象に補助金を支給する、保育士就労支援補助金事業を実施したという。
しかし、29年度当初予算には事業費が計上されておらず、今年度は事業を実施しないということなのか、また、そうであれば代替する事業は行わないのか。
保育士不足は、全国的に悩まれている課題であり、本市においても同様である。市には、保育士を確保することで、入所待ち児童の解消を図り、子育て世代が安心して生活できる環境づくりに努めてほしいと思うがどうか。
現在、保健所長の不在が続いている問題について、市は、小樽市立病院局長及び副市長が中心となり、適任者を確保するために、北海道や大学医局に働きかけを行っているものの、いまだ適任者の確保には至らない状況であると聞く。保健所長の不在が続く異常な状況にあっては、その適任者に足る医師の確保に向け、より一層の努力が必要だと思うがどうか。
小樽市立病院の経営状況については、開業以来順調に推移していると考えているが、黒字になると言ったにもかかわらず、結果が赤字となると大変なことである。財政健全化法上の資金不足は、一度解消したとのことだが、現在の状況はどのようになっているのか。
一般会計から病院事業会計への繰出金について、国からの支援を除いた市の実質の負担額は、5億5,000万円ほどとなっているが、この額は、市の財政状況からして耐えられる額なのか。
議案第40号小樽市営住宅条例の一部を改正する条例案は、個人または民間事業者が所有する賃貸住宅の全部または一部を借り上げて市営住宅として設置できるようにするものであるが、新たに借上住宅を設置することで既存の公共賃貸住宅長寿命化計画や住宅マスタープランに影響が出るようなことはないのか。
この借上住宅の入居対象は、入居時に就学前児童が同居している世帯で、その児童が小学校を卒業するまでを入居期間としているが、パブリックコメントには、入居期間を中学校卒業までに延長したほうがいいのではないかという意見が寄せられたと聞く。こういった意見を含め、いろいろな検討がされた結果、今回の条件になったとは思うが、今後、この条件などが見直されることはあるのか。
また、民間事業者の住宅を借り上げる際には、特定の企業を優遇するようなことがないように制度を運用してほしいと思うがどうか。
市は、旧寿原邸に移住者の受け入れ窓口の機能を持たせるとともに、リノベーションスクールを開校し、その実習の場として老朽化が進んでいる同邸宅の修繕を行うという。
修繕については、リノベーションスクールに通う方に任せるとしているが、専門家ではないスクールに通う方に修繕を任せることは少々危険性があると考える。くれぐれも市には、人件費や補修費を抑えるためにスクールの方に任せるということにならないよう、考えてほしいと思うがどうか。
また、本市には旧寿原邸のほかにも歴史的価値を持つ建築物が存在する。市には、財政が厳しい中でも、これらの建築物を将来的なまちづくりにも生かしていけるよう、先行投資的な考えに立ってまち並み保全に努めてほしいと思うがどうか。
本年1月5日、積雪によりバス路線である緑第2大通りの幅員が狭くなったことで、バス事業者は安全なバス運行ができないと判断し、最上線を迂回運行することを余儀なくされたと聞く。
これは、バス運行に必要とされる幅員について、バス事業者と市との認識に相違があったことが原因とのことだが、約4,000人もの市民に多大な御不便をおかけした現実に鑑みれば、今回の迂回運行に至った原因を改めて分析し、それを踏まえた上で、二度と同様の事態が発生しないような体制づくりに努めてほしいと思うがどうか。
また、市長は、バス運行に支障を与えたことに対する責任の所在は、市政の執行者である市長、雪対策本部長である副市長にあることを認めているが、その責任に対する処分はどのように考えているのか。
緑第1大通り、第2大通りに挟まれた梯子状の道路の排雪作業について、市は今年度、一部の道路を対象に、これまで夜間に行っていた作業を昼間に行ったという。市は、この排雪作業方法の変更は、沿線住民の安眠を確保するためというが、一方で住民からは夜間の作業がうるさいので、やめてほしいといった苦情はなかったという。市は変更に当たり、地域住民や町会長に対して、事前に相談を行ったのか。
今回の作業方法の変更により、結果的に地域住民からの苦情が増加したと聞くことから、市は、来年度に向けて、昼間に排雪作業を行うことに対する安全確保、業者が被る時間的負担や費用負担など、問題点を多角的に検討した上で、排雪作業方法を見直すべきと思うがどうか。
2月9日の夜、市長はみずから直接排雪作業中の現場に出向き、受託事業者に対して、排雪を実施する路線なのかどうか確認するよう求め、結果として、事業者は作業を中止せざるを得なくなったという。
市長が市の委託業務の最高責任者であることを考えると、市長みずからが業務の確認を求める行為は、受託事業者、それも現場の作業員にとってはとても威圧的な行為になるものと思うがどうか。
また、市長みずからが現場に出向き、結果的に業務を中止させたということについて、除雪対策本部長である副市長はどのように考えているのか。
市長は、石田議員から危険な作業をしているとの電話連絡を受け、現場に出向き、そこで市長自身も排雪現場の安全対策について疑義を抱いたというが、みずからの知識不足から、安全対策についてしっかり確認することができなかったという。結局、市長はその後しばらくしてから現場を離れたとのことだが、安全対策に疑義があったのであれば、現場責任者に納得できるまで確認する必要があったのではないかと思うがどうか。
また、市長自身も現場で危険な作業が行われていたと感じたというが、その後しばらくの間、市長は除雪対策本部で排雪業務を統括する本部長である副市長や実質の責任者である雪対策課長に危険な作業が行われていたと伝えていなかったという。
こういった状況に鑑みると、危険な作業が行われていたというのは、現場に向かった理由として後から考えついたものではないのか。一方、業者は、市との協議において、排雪作業を実施していたにもかかわらず、市長の行為で排雪作業を中止せざるを得なくなったことから、相当の損害が生じた可能性がある。市の連絡ミスで業者が作業を行っていたのであるから、市には、その損害額について調査をしてもらいたいと思うがどうか。
地域総合除雪の契約書においては、第9条で「業務主任等に関する措置請求」として、受託者の業務主任及び副業務主任で業務の履行または管理につき著しく不適当と認められるものがあるときは、その理由を明示した書面により、必要な措置をとるべきことを請求することができるとされているが、2月9日の住吉線の排雪が、森井市長から見て危険な行為であったというのならば、正式な手続を経た上で措置請求を行うべきなのではないか。そもそも、森井市長と事業者の言い分には乖離があるが、これはきちんと調査をして、しかるべき手続をとる必要があるのではないか。
同じく契約書の第20条では、「一般的損害」として、業務の完了前に生じた損害のうち、委託者の責めに帰すべき事由によって生じたものについては、委託者が負担するとされているが、2月9日の作業については、市の伝達ミスにより生じた作業であることから、作業員や機械を確保したのに作業ができなかったことによって生じた事業者の損害は、市が負担するべきであり、事業者としっかり話し合って結論を出してほしいと思うがどうか。
今冬は、いまだに排雪されない道路脇の雪山が市内各所に残されている。観光客が多く行き交う中央通においては、真っ黒な雪山となって美観を損なわせており、観光都市小樽としては問題ある状態だと思うが、市は、どうして排雪を行わないのか。
また、病院や薬局などへの車両や歩行者に加え、緊急車両も多く通行する市道住吉線においては、中央分離帯の雪山が高く、右折車の見通しがきかず、市民の安全が確保されていないように思われるが、市は、雪解けまでこの雪山を放置するつもりなのか。
市道桜町本通線も道路脇の雪山が放置されているが、こういった状態について、観光振興や市民の安全確保の観点から、市長はどのように考えているのか。
水道料金・下水道使用料については、基本水量を2カ月20立方メートルで基本料金を設定しているが、基本水量まで使用していない世帯が4割もあることが問題である。
水道局は、従来、基本水量を見直しできない理由としていた累積赤字が既に解消され、現在は今後10年間を計画期間とする上下水道ビジョンを策定する中で、長期的な財政状況を見ながら見直しを検討したいというが、その検討を待たずに、市民の声に応え、強い意志を持って、基本分と超過分の水道料金と下水道使用料を引き下げるべきだと考えるがどうか。
水道料金については、以前から料金体系、基本水量の見直しについて議論がされており、料金体系については、平成31年度以降における、次期上下水道ビジョン策定の中で検討していくとのことであるが、現状、どのように策定を進めているのか。
市民にとって水道料金は低いにこしたことはないが、老朽化する施設の更新を先送りにして、結果、大規模な事故が発生し、長期間に及ぶ断水になったのでは本末転倒であり、コスト意識を持って業務に当たることはもちろんのこと、必要な投資や維持管理のレベルを見きわめ、将来に向け、安定的で持続可能な事業運営を行っていくことが一番重要であると思うがどうか。などであります。
付託案件の結果は、次のとおりであります。
まず、議案第1号につきましては、新谷委員ほか1名から修正案が提出されましたが、採決の結果、修正案は賛成少数により否決、原案は賛成多数により可決と決定いたしました。
次に、議案第2号ないし議案第16号、議案第31号、議案第37号、議案第40号、議案第44号及び議案第56号につきましては、採決の結果、賛成多数により、いずれも可決と決定いたしました。
次に、議案第24号につきましては、継続審査と、全会一致により決定いたしました。
次に、その他の各案件につきましては、議案はいずれも可決と、報告はいずれも承認と、全会一致により決定いたしました。
なお、議案第24号が継続審査となりますことから、当委員会は閉会中も存置し、引き続き審査することといたしました。
以上をもって、報告を終わります。(拍手)
○議長(横田久俊)次に、議案第1号に対して高野議員外4名から修正案が提出されておりますので、提出者から趣旨の説明を求めます。
(「議長、22番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)22番、新谷とし議員。
(22番新谷とし議員登壇)(拍手)
○22番(新谷とし議員)日本共産党を代表して、議案第1号平成29年度小樽市一般会計予算案に対する修正案を提案します。
安倍政権の経済政策、アベノミクスで日本銀行の異次元金融緩和や3年間で4兆円もの企業減税によって、大企業は3年連続で史上最高益を更新し、大株主など富裕層に巨額の富がもたらされました。しかし、厚生労働省の毎月勤労統計による労働者の実質賃金は4年間で年額18万円も減り、総務省の家計調査によると、2人以上世帯の実質家計消費支出は、2015年9月から昨年12月までの16カ月間、連続して対前年比マイナスです。
さらに、社会保障の削減も相次ぎ、格差と貧困が一層拡大し、日本の貧困率は先進国OECD34カ国の中でワースト6位という状況です。
地方への経済効果もあらわれず、小樽市内の事業所は5年間で1,000件以上の事業所が減少し、2011年から2014年の間に非正規労働者の割合は33.5%から35.1%にふえ、正規労働者は66.5%から64.9%に減っています。
日本共産党の修正案は、こうした国の悪政から市民の福祉を増進させ、地元企業応援と雇用の拡大、若い人たちの市内への定住を図ることで、景気回復にもつながることを目標に提案するものです。
提案の内容は、高齢者の生きがい対策としてのふれあいパス事業は、2017年度の利用見込み数19万6,000冊分をワンコイン利用とし、年金や事業収入が落ち込む中、社会保険料の軽減を行います。国民健康保険料は1世帯7,000円引き下げ、介護保険料は今期の第1段階は前期第5期の保険料より下がったため、第2段階から基準額の第5段階までを第5期と同額にします。
今春卒業の高校生の市内事業所内定は50.9%、地元企業は地元の高校生を雇用し、人材育成をしたいという意向を持っていること。卒業後も休職している人もいることから、雇用対策と地元定住策として20歳以下の人を雇用した場合、1人20万円で1,000万円を充当いたします。また、中小零細事業者に限度額50万円、無利子無担保の緊急資金貸付金制度を設けます。住宅リフォーム助成制度は利用者と事業者の要望が強いこと、個人事業者にも仕事が回り、経済波及効果が大きいことから、住宅エコリフォーム助成制度とは別に復活させ、過去3年間の申し込み数の平均200件を対象にします。
若年者の生活応援定住対策として、若年者定住促進家賃補助金制度を創設し、お互いに35歳未満夫婦で非課税世帯の家賃を抽選で160世帯に補助します。
小樽市は市営室内水泳プール廃止後、本来その補償金6億8,000万円をもって新プール建設すべきを、駅前再々開発の資金に流用し、さらに第6次総合計画前期実施計画にのせられていた基本設計、実施設計を後退させました。市民の健康と青少年の健全育成、公式記録を出せる市営室内水泳プール再建は、市としての責任でもあります。市民の悲願に応え、2017年度中に基本設計、実施設計をするため2,800万円を充てます。
これらの事業の実施する財源として、有価証券売却収益、並行在来線を経営分離する北海道新幹線推進費、小樽港と機能分担が崩れ小樽港を衰退させている石狩湾新港管理組合負担金、個人一人一人を管理する個人番号カード交付事業費、海水浴場対策委員会貸付金などを削減し、小貫議員の質問でも明らかになったように、IT企業誘致は不確実な部分が多く、それよりも地元企業を応援するため予算を使うべきであることから削減、また、市民理解が得られず、まちづくりにも反する学校再編計画推進経費を削減し、これらを充当します。事業費の若干の不足分51万7,000円を財政調整基金積立金から調達し、これらの予算措置の結果、財政規模は市長提案より1億2,063万2,000円少ない551億5,080万円となります。
不要不急の事業を削減し、市内中小零細企業応援と市民生活応援の我が党の予算修正案に各会派議員各位の賛同をお願いいたしまして、提案説明といたします。(拍手)
○議長(横田久俊)これより、修正案を含め、一括討論に入ります。
(「議長、8番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)8番、酒井隆裕議員。
(8番酒井隆裕議員登壇)(拍手)
○8番(酒井隆裕議員)日本共産党を代表いたしまして、ただいまの委員長報告に反対し、議案第1号ないし議案第16号、議案第31号、議案第37号、議案第40号、議案第44号、議案第56号については否決、議案第24号については継続審査、議案第1号修正案に可決の立場で討論を行います。
トップランナー方式での交付税への影響ですが、基準財政需要額全体では大きな増減はないとの認識ですが、制度上、地方交付税の算定を通じて民間委託などを一律に自治体に迫るものであり、認識は改めるべきです。
IT企業誘致ですが、全額単費で2,000万円もかけて企業進出を促す補助金が計上されていますが、拙速であると考えます。まずは地元企業を元気にすること、地場産業発展に寄与することが必要なはずです。
石狩湾新港管理組合負担金については、過度な投資にならないよう常にチェックしていくとの答弁がありましたが、具体策は見えません。
マイナンバー制度については、情報漏えいの危険性や市民へのメリットよりもデメリットが大きいことなど、一貫して反対をしております。
予算編成時に除雪費を計上しなかったことについてですが、当初予算で計上することが原則であるはずです。
新市営室内水泳プールですが、先進都市視察等の調査経費が計上されていますが、いつつくるか決めて取りかかることこそ必要です。複合化の検討に時間をかけるのではなく、平成29年度中に基本設計、実施設計を実施するべきです。
小樽港の長期構想に数値を盛り込む方針を示したことで、港湾計画策定がおくれていることは大問題です。
学校適正配置ですが、小中学校学校規模・学校配置適正化基本計画を見直す必要性があると主張します。市民から求められている就学援助の費目拡大、特に今回PTA会費について小樽市が盛り込まなかったことは市長の責任です。
国民健康保険、介護保険、後期高齢者医療についてですが、市民負担軽減こそ求められています。国保の賦課限度額については、限度額に達する所得が国の想定より低いことから、これまで限度額の引き上げをおくらせてきたと説明しましたが、2017年度、2018年度の2年間で国と同じ水準に引き上げるといいます。
後期高齢者医療制度についても、軽減特例制度は2017年度から変更されます。これらの保険料負担増改悪に対して、しっかりと国に意見を言うことが求められます。
介護保険基金積立金は2017年度末で4億2,700万円となる見込みです。2017年度に検討される介護保険料の算定に当たっては、基金積立金の一部を繰り入れることで市民負担を軽減するべきです。また、現在10段階の介護保険料の段階をさらに細分化することを求めます。
水道料金、下水道使用量では、基本水量を2カ月20立方メートルで基本料金を設定していますが、基本水量まで使用していない世帯が約4割に上っていることは問題です。また、新年度から次年度にかけて水道ビジョンが策定されるとのことですが、ビジョン策定まで基本料金引き下げと従量料金の改定は行われない見込みであることは問題です。市民の声に応え、ビジョン策定を待たずに、基本分と超過分の水道料金と下水道使用量を引き下げるべきです。
議案第24号小樽市総合的な計画の策定等に関する条例案についてですが、議論が不十分なため継続審査を求めるものです。
議案第31号小樽市山林基金条例の一部を改正する条例案です。高速道路をNEXCOに売却とのことです。急がれるべきは高速道路ではありません。生活道路である国道5号塩谷文庫歌・蘭島間の整備こそ優先するべきです。
議案第37号おたる自然の村条例の一部を改正する条例案です。おたる自然の村で野営場の入場料を申請することですが、より利用しやすくすることで利用者をふやし、経営を改善していくというのが本質であるはずです。今回の事実上の値上げは逆行しています。
議案第40号小樽市営住宅条例の一部を改正する条例案です。既存借上公営住宅についてですが、見直しはあり得るとはいえ、拙速なスケジュールです。また、小樽市公共賃貸住宅長寿命化計画への影響や特定の企業が優遇される心配を拭いきれません。入居対象者も入居時に就学前児童が同居している世帯で、その児童が小学校卒業までを期間としていますが、入居期間を中学校卒業まで延長することを検討するべきです。
議案第44号小樽市簡易水道事業の利益及び資本剰余金の処分に関する条例案です。現在、赤字が続き、一般会計から繰り入れています。今後、利益を上げた場合、減債基金に積み立てるとのことですが、一般会計に戻ることが本来であるはずです。
議案第56号小樽市職員給与条例の一部を改正する条例案です。この手当の増額は当然ですが、配偶者手当の削減は人事政策として不適切です。
以上申し上げ、討論といたします。(拍手)
(「議長、6番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)6番、石田博一議員。
(6番石田博一議員登壇)
○6番(石田博一議員)議案第24号小樽市総合的な計画の策定等に関する条例案についての討論を行います。
ただいまの委員長報告に反対し、議案第24号小樽市総合的な計画の策定等に関する条例案について可決の立場で討論を行います。
予算特別委員会では、本条例案の中で審議会の委員構成に市議会議員が含まれないことが主な争点となったようですが、委員構成については、執行機関の附属機関である審議会に議員が加わることは適当でないとする、行政実例に沿った妥当なものであると考えます。
現在は、本市以外の道内主要都市においては、行政実例に沿った取り扱いとなっているとのことでありますし、議員側の考え方としましても、全国市議会議長会の都市行政問題研究会において、平成18年に行政実例と同様の考え方の研究報告が出されるなど、これまでの審議会条例の策定時と比べ、状況は変化しております。
ここで改めて本市においても、議決機関と執行機関の分立の趣旨にのっとり、議員は議会の場でその役割を果たすべきという原点に立ち返るべきときが来ていると考えます。
また、条例案については十分理解できる内容であり、本来は計画そのものについての前向きな議論を進めていくべきであると考えますので、本議案は継続審査とすることなく、今定例会で可決すべきであると主張いたします。
以上、議員各位の御賛同をお願いし、討論といたします。(拍手)
(「議長、11番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)11番、斉藤陽一良議員。
(11番斉藤陽一良議員登壇)(拍手)
○11番(斉藤陽一良議員)公明党を代表し、ただいまの委員長報告に賛成し、議案第24号小樽市総合的な計画の策定等に関する条例案について継続審査を主張して討論を行います。
今回の条例案においては、執行機関の附属機関である審議会の委員に市議会議員が加わることは適当でないという、昭和28年の古い行政実例を根拠として、総合計画審議会の委員に市議会議員を加えない案となっています。しかし、従来の総合計画審議会には市議会議員が加えられていたことのほか、他の審議会にも9機関23名の市議会議員が参加しており、それらについての全体的な議論に基づいて、議会としての主体的な考え方を整理する必要があります。
また、総合計画に特化して考えた場合でも、本市においては、本改正案においても基本構想のみが議決事項であり、基本計画については議決事項となっておらず、その策定段階から市議会議員の意見を反映させていくためには、審議会の委員となるべきと考えます。もし市議会議員を加えないというのであれば、基本構想のみならず、基本計画も議決事項として整合性を図るべきです。
本市の将来にかかわる重要な総合計画策定に当たって、スケジュールを考慮する余り、本質的な議論を置き去りにしては本末転倒のそしりを免れません。
以上の理由から、今後も継続して議論の場を確保するため継続審査を主張して、全ての議員の賛同を呼びかけ、討論といたします。(拍手)
(「議長、19番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)19番、林下弧芳議員。
(19番林下弧芳議員登壇)(拍手)
○19番(林下弧芳議員)民進党を代表して、議案第24号について委員長報告に賛成し、継続審査を主張して討論いたします。
小樽市総合的な計画の策定等に関する条例案について、私たちが予算特別委員会において審議してきたように、議会との信頼関係、議論不足に課題を残しており、今後、検討していくことが必要と考えております。
昨年10月、総務部より議会への要望事項について依頼があり、その中に附属機関の委員への就任の見直しが記載されておりました。その後、要望に対しての議会意思の確認に至っておらず、今定例会で条例案として扱うことは一方的に議会側に突きつけ、余りにも粗雑であり、権力的であると考えます。
日ごろから市長は議会に対し、信頼関係の回復に努めるなど発言を繰り返しておりますが、これまで同様、相手の気持ちを考えず強引に推し進める姿勢は、信頼の回復とはかけ離れたものと言わざるを得ません。
次に、変更理由で挙げられている行政実例の考え方については、先進事例や全国議長会の趣旨を研究し、総合計画審議会のみということではなく、議員が参加する全般的な審議会などを一括整理、分類して系統的、総合的に協議、検討していかなければならないと考えます。
さらに、企画政策室の答弁でもございましたとおり、議論不足ということも認識されているようですし、市長部局との協議、議会内での協議に一定程度の時間が必要と考えます。よって、拙速な判断はすべきではなく、今後、審議会などの委員に市議会議員を委嘱することについては、協議、検討の上、見直しが必要と考えることから、議案第24号に関しては継続審査を主張いたします。
議員各位の御賛同を求め、討論といたします。(拍手)
○議長(横田久俊)討論を終結し、これより順次、採決いたします。
まず、議案第1号に対する修正案について採決いたします。
修正案を可決とすることに、賛成の議員の起立を求めます。
(賛成者起立)
○議長(横田久俊)起立少数。
よって、否決されました。
次に、議案第1号の原案について採決いたします。
委員長報告どおり決定することに、賛成の議員の起立を求めます。
(賛成者起立)
○議長(横田久俊)起立多数。
よって、さように決しました。
次に、議案第2号ないし議案第16号、議案第31号、議案第37号、議案第40号、議案第44号及び議案第56号について、一括採決いたします。
委員長報告どおり決定することに、賛成の議員の起立を求めます。
(賛成者起立)
○議長(横田久俊)起立多数。
よって、さように決しました。
次に、議案第24号について採決いたします。
委員長報告どおり決定することに、賛成の議員の起立を求めます。
(賛成者起立)
○議長(横田久俊)起立多数。
よって、さように決しました。
次に、ただいま決定いたしました以外の各案件について、一括採決いたします。
委員長報告どおり決定することに、御異議ございませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)御異議なしと認め、さように決しました。
次に、総務常任委員長の報告を求めます
(「議長、23番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)23番、山田雅敏議員。
(23番山田雅敏議員登壇)(拍手)
○23番(山田雅敏議員)総務常任委員会の報告をいたします。
当委員会における質疑・質問の概要は、次のとおりであります。
議案第22号小樽市個人情報保護条例の一部を改正する条例案及び議案第23号小樽市行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する条例の一部を改正する条例案は、マイナンバー制度の関連であるが、市はこの制度のメリットとして、行政の効率化や各種手当ての不正受給の防止のほか、各種申請時の添付書類が省略できるなど利用者の利便性向上につながることを挙げている。しかし、行政サイドのメリットが大きくある一方、一般市民や事業者には情報漏えいや制度運用に伴うコスト増など、メリット以上のデメリットがあるので、一刻も早くこの制度を廃止すべきと思うが、市の考えはどうか。
市は平成30年4月に大幅な組織改革を行う予定と聞くが、いくら組織を改めても業務を担う人材がいなければ、組織は機能しない。
人材育成について市長は、今定例会の市政執行方針の中で、新たな人材育成基本方針の作成に取り組むと述べたが、これまでの議会議論で、現行の基本方針を少しずつ厚くしていくと発言していることに鑑みれば、唐突感は否めない。また、今後の作成行程についても、今後検討するとのことで具体の中身は何もなく、市長の思いだけで述べている状態だと言わざるを得ない。
道職員としての行政経験が豊富な教育長に、知事が思いだけで所信表明するのか尋ねたところ、一般的には、ある程度の方針が固まった段階で表明するものとのことであり、所信表明同様、市政執行方針も思いだけで述べてはいけないものと考える。
このことからも、市長が議会の場で発言する際は、方針が一定程度決まってから行うべきであり、今回の市長の発言は責任がなく、軽率な発言だったと思うがどうか。
本市が策定している構想や計画の数は80にも及び、これらの策定には委員会の設置やワークショップ、パブリックコメントの実施などの手法を用いているという。また、これらの変更や改定を行う際については、その内容が重大か軽微かを判断し、重大な場合は策定時と同様の方法をとるとのことだが、軽重の判断は、計画の策定責任者が行うという。
しかし、一般論として、専門的な知見を持たない市長が策定責任者のときに、国や道が関係する計画等を思い込みで、軽微なものとして変更、改定をした場合、補助金などの関係から信用問題に発展してしまうこともあり得るのではないか。
行政の継続性の観点からも計画はみだりに変えるものではなく、変更、改定時においては、策定時と同様の手法で進めるよう定めておく必要があると思うがどうか。
市長交際費については、森井市長就任後、2年連続で流用によりその予算を増額しているが、交際費の流用については、昭和40年5月の自治省通知で「交際費については、他の費用の流用または予備費の充用は適当でないので、交際費を増額する必要がある場合は、所定の予算措置により行うものとすること。」と示されている。
この通知に鑑みると、補正予算の手続を経ず、流用により市長交際費を増額したことは不適切だと思うが、市はどのように認識しているのか。
また、市長交際費が増加した理由について市は、市長の新年会等への出席回数が大幅に増加したことで支払う会費がふえたためで、出席回数がふえたのは市民の意見を聞くためだというが、市民の意見を聞くのであれば、今年度からおたるWAKI・あい・あいトークを実施しており、森井市長の新年会等への参加は、単に選挙対策のためではないかと疑わざるを得ない。
交際費はその使途が特に住民の疑惑を受けやすいものであることから、市には自治省通知に基づき、適切な取り扱いに努めてほしいと思うがどうか。
日本遺産認定に向けた取り組みについては、これまで市教委が中心となって行っていたが、平成29年度からは産業港湾部に専門の部署を設置し、そこで日本遺産認定に必要なストーリーを作成していくという。新たな部署の設置に当たり、これまで中心的役割を担ってきた市教委は、引き続き議論に加わり、ストーリー作成に向けた材料提供を行っていくというが、日本遺産認定には裏づけのあるストーリーが必要であり、それには専門的な議論も必要になることから、ストーリー作成を新たな部署に任せ、材料提供するだけではなく、ストーリーの作成まで踏み込んで議論を行ってほしいと思うがどうか。
新たな部署の設置は、認定に向けた取り組みが全庁的なものとなり、弾みがつくことにつながるとは思うが、一方で多くの部局がかかわることで議論がぶれてしまわないかという懸念もある。市には、議論を取りまとめる司令塔となるべき人を定め、「船頭多くして船山に登る」ということにならないよう、取り組みを進めてほしいと思うがどうか。などであります。
付託案件の結果は、次のとおりであります。
まず、議案第57号につきましては、採決の結果、賛成少数により、否決と決定いたしました。
次に、議案第22号、議案第23号及び議案第27号につきましては、採決の結果、賛成多数により、いずれも可決と決定いたしました。
次に、その他の各案件につきましては、議案はいずれも可決と、報告はいずれも承認と、所管事務の調査は継続審査と、全会一致により決定いたしました。
以上をもって、報告を終わります。(拍手)
○議長(横田久俊)これより、一括討論に入ります。
(「議長、8番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)8番、酒井隆裕議員。
(8番酒井隆裕議員登壇)(拍手)
○8番(酒井隆裕議員)日本共産党を代表しまして、ただいまの委員長報告に反対し、議案第22号小樽市個人情報保護条例の一部を改正する条例案、議案第23号小樽市行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する条例の一部を改正する条例案及び議案第27号小樽市人事行政の運営等の状況の公表に関する条例及び小樽市職員給与条例の一部を改正する条例の一部を改正する条例案については、反対の立場で、第57号小樽市非核港湾条例案については賛成の立場で討論を行います。
議案第22号、議案第23号です。国の共通番号制度、通称マイナンバー制度については、情報漏えいの危険性や市民へのメリットよりもデメリットが大きいことなど一貫して反対しております。世論調査でも約8割の国民がマイナンバー制度について不安を抱いているという調査結果が出ています。そもそもマイナンバー制度は、市民にとってメリットになるものがほとんどないばかりか、制度自体が極めて有害なものであり、認めることができません。マイナンバー制度は中止、凍結し、廃止するよう検討を行うことこそ必要です。
議案第27号です。今回の条例制定のもとになった法律は、地方公務員について人事評価制度を適用するものです。この人事評価の導入は、憲法がうたう全体の奉仕者として、公正中立な立場に立って国民の権利と福祉の実現のためにその能力を発揮することが求められる、地方公務員の役割を大きく変質させるものになりかねません。以上により反対するものです。
第57号です。本年2月3日、小樽港に米海軍第7艦隊所属ミサイル駆逐艦マッキャンベルが寄港しました。1961年以来79隻目となります。小樽市として寄港要請に当たり、入出港時及び接岸時の安全性、商業港としての港湾機能への影響、核兵器搭載の有無の受け入れ判断の3項目について検討した結果、岸壁手配したものです。
しかし、毎年のように寄港することについて、民間港である小樽港の軍港化につながりかねないと懸念の声が出ています。核兵器搭載の有無について、小樽市は米国領事館や外務省に一応は照会しますが、米国は核搭載について肯定も否定もしません。外務省は米国の核政策に基づけば、我が国政府としては現時点において、核兵器を搭載する米国艦船の我が国への寄港はないと判断、照会のあった米軍艦船については搭載能力がない以上、核兵器を搭載していないことにつき、我が国政府として疑いを有していませんとしていますが、日米間に核密約があるのは実証済みであり、日本政府との事前協議抜きに核兵器搭載艦船や航空機が自由に出入りできるというのは、米国の公開文書でも明らかにされています。
核兵器廃絶平和都市宣言を実効あるものにするためにも、神戸方式の非核法案条例を制定することが必要です。
以上を申し上げ、討論といたします。(拍手)
(「議長、17番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)17番、中村誠吾議員。
(17番中村誠吾議員登壇)(拍手)
○17番(中村誠吾議員)議案第57号小樽市非核港湾条例案について委員長報告に反対し、可決に賛成する立場から発言します。
2016年10月の国連総会第1委員会で、2017年から核兵器禁止条約を始めるという決議が主導するメキシコやオーストリアなど123カ国の賛成で採択されました。核兵器の非人道性の認識が広がり、非核保有国の間で急速に支持が拡大しています。核保有国や米国の核の傘の下にある日本は反対に回りました。
一方で岸田文雄外務大臣は決議後、交渉のための会議には参加すべきだとの考え方を示しました。核兵器廃絶の話になると、国防と安全保障の考えから理想論だと言われる方がいることは承知しています。それでは現実を見てみなければなりません。アフリカ大陸はどうでしょうか、オーストラリア大陸、東南アジア地域、北米カナダ、中南米、そして南米大陸など地球上のこれだけの地域、国、市民たちが非核地域を形成し、核兵器の現実を否定しています。
今、朝鮮半島が極度の緊張状態にあります。何を目指し、対応をしなければならないのかは明確です。朝鮮半島の非核化と平和安定です。それは日本、韓国、米国、そして中国とロシアもそのための協議に同意しているのですから。世界中の市民とともに、この思いを実現していこうと考えますし、今、小樽市民とともにできることから始めたいと考えます。核の存在は否定します。持ってこられてはいないですよねと聞くことの権利を放棄するつもりはありません。
議員各位の賛同をお願いし、討論といたします。(拍手)
○議長(横田久俊)討論を終結し、これより順次、採決いたします。
まず、議案第57号について採決いたします。
委員長報告は否決でありますので、原案について採決いたします。
可決と決定することに、賛成の議員の起立を求めます。
(賛成者起立)
○議長(横田久俊)起立少数。
よって、議案は否決されました。
次に、議案第22号、議案第23号及び議案第27号について、一括採決いたします。
委員長報告どおり決定することに、賛成の議員の起立を求めます。
(賛成者起立)
○議長(横田久俊)起立多数。
よって、さように決しました。
次に、ただいま決定いたしました以外の各案件について、一括採決いたします。
委員長報告どおり決定することに、御異議ございませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)御異議なしと認め、さように決しました。
この際、暫時休憩いたします。
休憩午後2時28分
――――――――――――――
再開午後3時00分
○議長(横田久俊)休憩前に引き続き、会議を再開いたします。
次に、経済常任委員長の報告を求めます。
(「議長、19番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)19番、林下弧芳議員。
(19番林下弧芳議員登壇)(拍手)
○19番(林下弧芳議員) 経済常任委員会の報告をいたします。
当委員会における質疑・質問の概要は、次のとおりであります。
報告第5号小樽市農業委員会委員の定数等に関する条例の一部を改正する条例については、農業委員会等に関する法律の一部改正に基づき、農業委員会委員の選出方法から公選制をなくし、首長の任命制だけに変更するものだという。これを受け農業委員会は、平成28年度農業施策に関する建議書において、「新たな農業委員選出の仕組みには、地域・農業者の声を十分に反映できるよう公選制と同様な「代表制」を担保する仕組みが必要」と建議しているが、市では、このような仕組みを導入するつもりはあるのか。
また、この法改正により、議会の推薦により選出される委員枠がなくなってしまったが、市民から選挙で選出された議員が農業委員会の審議に参加できるよう、委員の議員枠を確保してほしいと思うがどうか。
観光船事業者が高島漁港区に開設した飲食店や物販店について、市は店が観光船事業の行われている敷地内にあることを知りながら、漁業者が利用する店舗であるとして、小樽港の臨構築内の分区における構築物の規則に関する条例別表第3(12)に合致すると判断したという。
常識的な考えに照らせば、観光船事業の行われている敷地内にある以上、観光船利用者のための施設と考えるのが当たり前と思うが、市はどのような理由をもって、これらの店舗が漁業者のためのものと判断したのか。
平成12年に国から出された通知では、分区条例で定める構築物について、「誤解を招かないよう客観的かつ合理的」に、「将来の運用に当って疑義が生じることのないよう、許容される構築物は、詳細かつ明確に示される必要がある」と明記されているにもかかわらず、市はこの通知をもって、平成8年に制定された分区条例を見直すことはなかったという。
その結果、市は曲がった条例解釈を行い、実際には観光船利用者が利用する飲食店・物販店を分区条例に適合していると判断するに至り、その判断について議員に疑義を抱かれるようでは問題があると思うがどうか。
また、市がこのような解釈を行ったのは、市長の意向であったことは既に暗黙の了解となっているのだから、港湾室は意を決してそのことを明言したほうがよいと思うがどうか。
昨年6月、市が高島袖護岸の直下でウニ漁が行われている事実を承知しないまま、観光船事業者からの護岸登録申請を認めたことから、護岸に観光船が係留され、それが支障となり、漁業者はウニ漁ができない事態に陥ったと聞く。
これを受け、市も観光船が漁の支障になっていたことを認めているが、その一方で、昨年12月、この観光船を係留する係船環を設置するための工作物等施工許可を新たに承認したという。
しかし、工作物等施工許可に当たっては、漁業活動の支障とならないようにすることが条件の一つであり、また、観光船が漁の支障となっていた事実に鑑みれば、この施工許可申請は条件を満たしていないのは明白であるのだから、市は当然に承認を取り消すべきと思うがどうか。
市が、観光船の護岸登録申請を認めたことで、漁業者は漁ができなくなり、明らかに漁業権が侵害される結果となったが、このように市が認めた申請により、権利を侵害される人が出てしまうような行政手続は違法なものと思うがどうか。
また、この登録申請は今年3月31日までが期限であるが、事業者から新たに更新の申請があったとしても、これまで市が事業者に対し16回もの指導をしてきた経過や、観光船の係留が漁業の支障となっていた事実に鑑みれば、市は簡単に申請を認めることなく、一度立ちどまり、漁業協同組合ともしっかりと協議をし、合意を得た上で申請の可否を判断すべきと思うがどうか。
高島地区袖護岸に観光船を係留することについて、市は外郭施設である護岸は、係留施設である岸壁や物揚場と構造上何ら変わることがないことから、一定の条件さえ満たせば、護岸に船を係留させることができるという。
市が護岸に船を係留することを認めるのであれば、護岸を係留施設として扱うことになるが、そもそも小樽港の臨港地区内の分区における構築物の規則に関する条例別表第3(2)に規定されているのは、「漁船のための係留施設」であり、事業者の所有する船は漁船ではなく観光船であることから、漁港区の護岸に観光船を係留することは認められないのではないか。
小樽雪あかりの路について、実行委員会では、開催費用が増加する中、協賛金や広告収入の減少という問題を抱えており、近年は非常に厳しい財政状況での運営になっていると聞く。
そのような中、平成27年度の総事業費に対する市の補助金比率は、協賛金や広告収入の比率に比べると低くなっているが、小樽雪あかりの路が、来年20回目の節目の開催を迎えることや、冬季観光の拡大、地域活性化に大きく貢献しているイベントであることに鑑み、市には来年の第20回記念開催に向け、事業規模に見合った補助金額を支出できるよう検討してほしいと思うがどうか。などであります。
付託案件の結果は、次のとおりであります。
まず、報告第5号及び陳情第11号につきましては、採決の結果、報告は承認と、陳情は継続審査と、賛成多数によりそれぞれ決定いたしました。
次に、その他の各案件につきましては、議案は可決と、陳情は採択と、所管事務の調査は継続審査と、全会一致により決定いたしました。
なお、質疑終結後に開かれた当委員会の理事会におきまして、所属する全委員の共通認識として、高島漁港における観光船の問題については、各種申請に係る許可等の期間が3月末日をもって期日を迎えることから、当委員会での議論を踏まえると、許可等の更新に係る各種申請の状況について確認が必要であると判断いたしました。
よって、散会に先立ち、委員長から説明員に対し、事業者から観光船事業に係る各種申請があった際には、速やかに委員長に報告してほしい旨の要望をいたしましたことを申し添えます。
以上をもって、報告を終わります。(拍手)
○議長(横田久俊)これより、一括討論に入ります。
(「議長、20番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)20番、小貫元議員。
(20番小貫元議員登壇)(拍手)
○20番(小貫元議員)日本共産党を代表して、ただいまの委員長報告に反対し、陳情第11号「店舗リフォーム助成」条例制定方について、陳情第16号高島地区漁業者の漁業権行使の保護及び安全操業の対策方については採択、報告第5号専決処分報告(小樽市農業委員会委員の定数等に関する条例の一部を改正する条例)について不承認を主張し、討論します。
初めに、陳情第11号についてです。小樽市では商業者動向調査をまとめました。この結果から、景気の低迷により大型店との競争、高齢化による事業継続への不安、後継者不足があることが明らかになりました。閉めたいと回答している理由の中で、店舗の老朽化を掲げた商店が全体の23%に上ります。店舗リフォームは老朽化対策だけではなく設備の更新も対象になることから、さらに要望が強いことが想定されます。だからこそ、ここに自治体として支援の手を差し伸べるべきです。
次に、陳情第16号についてです。陳情にある観光船事業者は何度もの市の指導にも従わないばかりか、違反だと知りつつも市有地に建築物をつくり、後で申請する。漁港区でありながら観光施設もつくる。護岸に船を係留する。それでも異例づくしの許可が行われています。なぜこの観光船事業者にはこのようなことが許されるのか、大きな疑問です。委員会では、許可について市長の指示はないと言っていますが、住吉線での排雪作業中止の例があるように、周りから見れば指示と考えても、指示でないと言いますから疑わしいものです。
(「そうだ」と呼ぶ者あり)
漁港区は漁業を第一に考えなければなりません。その点からも陳情者の願意は妥当であり、採択を求めます。
報告第5号は農業委員会委員の定数を定める条例です。そもそも、公選制が廃止されたことは大きな問題ですが、同時に市議会議員として選出されていた枠もなくすることになりますから、議員を加える制度設計を求めるものです。
以上、議員各位の賛同をお願いして、討論といたします。(拍手)
(「議長、14番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)14番、中村吉宏議員
(14番中村吉宏議員登壇)(拍手)
○14番(中村吉宏議員)自由民主党を代表し、経済常任委員長報告に賛成、報告第5号は承認、陳情第16号は採択の立場で討論をいたします。
報告第5号につきましては承認をいたしますが、一言申し上げておきたいことは、従来の農業委員の選任方法と大きく異なる方法であることから、選考委員会等の進め方には公平、公正を徹底していただきたい旨、強く主張するものであります。
陳情第16号高島地区漁業者の漁業権行使の保護及び安全操業の対策方については、市政が観光船事業者の利益ばかりを後押しするような対応、つまり法律、条例の不適切な解釈に基づき、拙速な判断に基づく許認可を行うなど、利害関係を全く無視した極めて不公平、不公正な行政執行を行ってきました。特に法令の解釈、適用を行う際に各法令の規制の趣旨を省みず、他都市の執行状況を検討して判断することなく、許認可ありきのこじつけで事を進めてきました。分区条例上の確認のための判断を行う際には、建てられる構築物の記述の解釈をねじ曲げて行ったこと。護岸使用許可についても、高島袖護岸のごときは係船を前提とした港湾法上の係留施設ではなく、単なる外郭施設であるにもかかわらず、小樽市港湾施設管理使用条例の物揚場護岸、運河護岸という趣旨の違う規定をこじつけて許可したこと。係船環設置許可については、事業者の船が違法な状態で無許可に護岸に係留していたことなどなど、さまざまな問題が指摘され、許可など論外である旨の議論が経済常任委委員会で行われてきたところ、問題解決の結果が出ていないにもかかわらず、12月に許可をしたこと。
その許可を急いだ理由の一つに、この許可の標準処理期間が7日間であり、その期間内に間に合うように急いで許可をしたと、行政手続法の規定の趣旨を大きく取り違え、誤解した判断を根拠にしていること。挙げれば切りがないほどのねじ曲げ、こじつけ、誤解をもって高島地区での観光船事業者への許認可が行われてきました。
これに対して、市が漁業者への利益を考慮した対応というのは一切行われておりません。係船環設置許可のときには、事業者が漁業権や安全航行に配慮すると言ったという何の裏づけも具体的な対応策も示されたものではない、しかも口頭だけの言葉をもって漁業者の安全や漁業権行使が保護されると信じる市の姿勢には、あきれて物が言えません。
漁業者への対応として市は具体的に何をするのか、問題発生時どのような対応をとるのか、何も見えない状況で漁業者の皆さんが不安を覚え、不満を持たれるのは至極当然であります。ゆえに、願意は酌んで余りあるほど妥当であり、我が会派はこの陳情の趣旨、願意に適合した市の対応を客観性が担保される形で明確に示された上で、その実行を求めるものであります。
以上、各会派、議員皆様の御賛同をお願いして、討論といたします。(拍手)
(「議長、16番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)16番、面野大輔議員。
(16番面野大輔議員登壇)(拍手)
○16番(面野大輔議員)民進党を代表して、委員長報告に賛成し、報告第5号専決処分は承認、陳情第16号は採択の立場で討論いたします。
報告第5号について、2015年9月4日に農業協同組合法等の一部改正等の法律が公布されました。これにより、農業委員会法において、農業委員の選出方法を公選制から市長の選任制などの改正が行われ、これを受け、市長は推薦、公募の結果を尊重しながら選任議案を作成し、議会の同意を得た上で市長が任命することになりました。新たな農業委員会制度は、農業委員がその主たる使命である農地利用の最適化をよりよく果たせるようにするために、農林水産省が農業協同組合等の改革議論を経て、2016年4月1日から改正法が施行されたものと承知しております。
議論経過の中では、TPPの対応や農協の見直し等、アメリカ主導による政府の農業委員会改革論議には反対や慎重論があったことは承知のとおりです。
この経過を踏まえ、小樽市農業委員会は2016年9月29日の第7回総会において最終審議し、定数を現行と同数の14人とすることに意見を取りまとめたところです。また、議会の議決を求めることとして、昨年第4回定例会に定数条例が提案されましたが、自然閉会のため専決処分されたものでありますので、小樽市農業委員会の意向を尊重する立場から、報告第5号は承認を主張いたします。
次に、陳情第16号について、これまでの議論を踏まえ、本陳情は早期に対策が必要であり、願意は妥当であると考え、採択を主張いたします。
以上、報告第5号、陳情第16号について議員各位の賛同を求め、討論といたします。(拍手)
(「議長、3番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)3番、安斎哲也議員。
(3番安斎哲也議員登壇)
○3番(安斎哲也議員)陳情第16号高島地区漁業者の漁業権行使の保護及び安全操業の対策方について、継続審査を求める討論を行います。
この陳情は漁業権が設定されている高島漁港区内において、漁業者がウニ、アワビ、ナマコなどを放流し育成している漁場に、観光船事業者が市の港湾施設である護岸に船舶を係留させたことで、漁ができなくなる被害が発生したことが起因し、漁業者が市に対し、高島袖護岸における船舶の係留をさせないこと、漁業権行使の保護、漁業者の安全な操業、船舶航行ができるように対応を求めているものであります。
陳情の中で、観光船事業者が海岸部の整地のために投入した砂が海中に流れ出したことにより、海域の海底の岩石のすき間を埋め尽くし、生息するウニやアワビなどが死滅していることが懸念される状況になっているとされていることについてです。確かに、砂が流れ出ている状況はあると聞いていますが、どの程度の範囲で死滅しているのかを現時点で私が確認できていないこと、市としても把握していないことから、まずは水産課において現状をしっかり把握していただくことを優先するべきだと考えています。調査を行い、そのような懸念される状況が明確に事実あることが確認できた場合は、資源管理型漁業の妨害につながってしまうことから、適切な対処を執行されるべきものと考えます。
次に、観光船が係留され頻繁に航行する状況となった場合、漁船の航行に支障を来たし、事故も懸念されることについてです。
漁業権が設定されている高島漁港区内で、その状況になった場合は大変な問題となります。また、当該地区は水産ゾーンであります。水産ゾーンは高島漁港区内における漁船対応施設の充実や静穏度向上に努めつつ、資源管理型漁業を伸展させていくなど今後の水産業の在り方と調整を図りながら、水産業の振興に貢献する水産基地空間の形成を目指します。とされていることから、観光船事業を展開する地域ではないことから、小樽市の計画に背くもので、本来であれば、市が許認可する前に適切な指導がなされていればよかったものですが、原課が許可しなければならない何かしらの力が働いたのかと勘ぐってしまっているところです。
(発言する者あり)
昨年の漁期内の護岸係留によって、漁に支障を来したことは大問題であることから、昨年の第3回定例会において、森井秀明市長が自身の後援会関係者である観光船事業者へ不適切な状態で係留を許可した行政執行と、漁業者の声に応えない行政運営に対し遺憾の意を強く示すとともに、市長としての政治的道義的責任を強く問う問責決議は、可決の態度を表明いたしました。
ただし、現時点で護岸における船舶の係留は行われておらず、新年度に向けた更新の手続が行われていないこと、海面に投入された砂による被害状況について明確に確認できていないこと、市側から漁業者に対し話し合いの場の設定を申し入れていることなどから、陳情の趣旨には理解するものでありますが、まずは一度立ちどまり、市が観光船事業者と漁業者の間に入り協議を進めるとともに、海面に投入された砂による被害状況について調査を優先させるべきものと考えます。
しかし、観光船事業者は森井秀明市長の後援会関係者であることから、なおさらあらぬ疑いをかけられるような行為、許認可はするべきではありません。
なお、主張与党である石田議員さえも陳情に反対することなく、継続審査という立場をとっていることからも、市長は事の問題を小樽市全体として見た上で見詰め直し、住吉線の排雪作業を中止させたように、原課に指示すればいいことと思います。
(「それはないわ」と呼ぶ者あり)
市の定めている港湾ビジョンにのっとり、誰もが納得できる行政行為を行うことを強く要望いたします。
よって、陳情第16号高島地区漁業者の漁業権行使の保護及び安全操業の対策方ついては、当たり前の真ん中でありますので、その願意は認めますが、今後の状況の推移を見て改めて判断をしたいと考えており、継続審査を求めます。継続審査が可決されなければ、自席にて棄権します。
(発言する者あり)
(「議長、4番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)4番、中村岩雄議員。
(4番中村岩雄議員登壇)
○4番(中村岩雄議員)陳情第16号高島地区漁業者の漁業権行使の保護及び安全操業の対策方ついて、継続審査を主張して討論を行います。
本件、陳情者の安全に安心に漁業に従事したいとのお気持ちは十分に理解できるところであり、漁業権の侵害がないよう当事者間で調整される必要があるとの認識を持っております。
しかし、船舶の係留がすぐに漁業権の侵害に当たるわけではなく、あくまでも漁業者の操業が妨害されることにより漁業権の侵害が発生することから……
(発言する者あり)
昨年10月に事業者が船を移動させてから今日に至る間は漁業権の侵害は発生しておりません。この先、事業者が漁業権を侵害する際には、係留許可の取り消しを求めるなどという対応もあり得ますが、現時点において、直ちに事業者に船舶の係留をさせないことを市に求めることは妥当性を欠くものであります。
(発言する者あり)
よって本件については、新年度に事業者の営業が開始された時点で、漁業権の侵害の有無があるかどうかをもとに最終的に判断すべきであり……
(発言する者あり)
現時点においては、公平、公正な立場から継続審査の主張をし、討論といたします。否決された場合は、自席にて棄権といたします。
(「議長、6番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)6番、石田博一議員。
(6番石田博一議員登壇)
○6番(石田博一議員)陳情第16号高島地区漁業者の漁業権行使の保護及び安全操業の対策方について、継続審査の立場で討論をいたします。
小樽市としては、今回の港湾室の件に限らず、建設部であっても何でも、許可要件がそろっていれば7日以内に許可を出すということになっております。
(発言する者あり)
小樽市港湾施設管理使用条例第4条及び同条例施行規則第6条に基づく許可申請が許可要件を満たしていましたので許可したと、ただそれだけのことです。許可云々については、この時点でこの案件は本来完結しているはずです。
(発言する者あり)
あとは事業者と漁業者との間の話し合いの中で……
(発言する者あり)
双方がきちっと両立できる状況を探り合って、共存共栄していくことが望ましいと考えます。
(「無理だって言ってるんだろう」と呼ぶ者あり)
本来であれば、ここからは小樽市の手を離れているわけですが、今回は……
(「離れてないよ」と呼ぶ者あり)
小樽市が事業者と漁業者の間に入って進めている関係上……
○議長(横田久俊)お静かに願います。
○6番(石田博一議員)全く無視するということではありませんから、今しばらく事の成り行きを見守ることが最善策だろうと考えます。
(発言する者あり)
以上の理由から、陳情第16号は継続審査を主張いたします。
(「不作為なんだよ」と呼ぶ者あり)
議員各位の御賛同をお願いして、討論といたします。また、継続審査が否決された場合は、自席にて棄権いたします。
(発言する者あり)
(「3人会派か」と呼ぶ者あり)
(「そんな討論と一緒にしたりしないでよ」と呼ぶ者あり)
(発言する者あり)
○議長(横田久俊)討論を終結し、これより順次、採決いたします。
まず、報告第5号及び陳情第11号について、一括採決いたします。
委員長報告どおり決定することに、賛成の議員の起立を求めます。
(賛成者起立)
○議長(横田久俊)起立多数。
よって、さように決しました。
次に、陳情第16号について採決いたします。
委員長報告は採択でありますが、継続審査と意見が分かれておりますので、まず継続審査について採決いたします。
継続審査とすることに、賛成の議員の起立を求めます。
(賛成者起立)
○議長(横田久俊)起立少数。
よって、継続審査は否決されました。
次に、委員長報告どおり決定することに、賛成の議員の起立を求めます。
(賛成者起立)
○議長(横田久俊)起立多数。
よって、さように決しました。
次に、ただいま決定いたしました以外の各案件について、一括採決いたします。
委員長報告どおり決定することに、御異議ございませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)御異議なしと認め、さように決しました。
次に、厚生常任委員長の報告を求めます。
(「議長、22番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)22番、新谷とし議員。
(22番新谷とし議員登壇)(拍手)
○22番(新谷とし議員)厚生常任委員会の報告をいたします。
当委員会における質疑・質問の概要は、次のとおりであります。
議案第34号小樽市家庭的保育事業等の設備及び運営に関する基準を定める条例の一部を改正する条例案は、条例が対象とする保育施設のうち小規模保育事業所A型と事業所内保育所に係る保育士の配置基準を特例として緩和し、児童が少ない時間帯には、配置基準上、例えば保育士を2名配置するならば、うち1名を保育士の資格は有しないが同等の知識及び経験を有する者を保育士としてみなすことができるなどの改正を行うものであるという。
この特例を適用する施設には、毎年、立入調査を行い状況を確認するというが、保育士の資格がない者が児童を見るというのは問題であり、事故などが起こってしまっては本当に困ることになると思うが、市はどのように考えているのか。
議案第46号小樽市病院事業企業職員の給与の種類及び基準に関する条例の一部を改正する条例案については、平成28年の人事院勧告による国家公務員の給与改定に準じ、子ども手当は増額するが配偶者手当は減額する改正を行うものであるという。
増額する手当がある一方で、手当の支給総額は変えないことを前提として減額される手当があるということは納得できないがどうか。
小樽市交通安全計画では、人口減少や少子高齢化の進行などにより、日常生活に欠かせない移動手段である公共交通機関の利用者が減少傾向にあることから、高齢者を初めとする交通弱者の方々が安心して日常生活を送るために、将来にわたり持続可能な公共交通のあり方の検討が必要であるとしているが、市では今後どのように検討をしていくのか。
また、増加が見込まれる外国人観光客に対し、交通事故防止を目的として交通安全教育を推進する必要があると思うが、市には関係機関や団体と連携して、各種広報媒体を活用した啓蒙活動を早急に推進してほしいと思うがどうか。
第3期小樽市障害者計画では、災害時に対応するため、自力で避難できない障害のある方を避難行動要支援者として把握し、障害の特性に配慮した情報を関係機関と共有するとしているが、市はどのようにして対象者を把握するつもりなのか。
また、障害のある方に配慮した避難所機能を強化するとしているが、避難所の人手不足や実際に必要なケアが適切に行えるのか懸念がある。市では、障害のある方に配慮した機能として、どのようなものが必要であり、望ましいと考えているのか。
災害時には、障害のある方だけでなく、子供や高齢者なども含め、避難の優先順位をどのようにつけるのか非常に難しいところがあるが、個人の力だけでは及ばない部分に対して、市としても最大限の力を尽くしてほしいと思うがどうか。
手話言語条例、コミュニケーション促進条例については、全国的に制定が進んでいる状況だが、他都市ではどのような取り組みを行い、最近の傾向にはどのようなものがあるのか。
今後、本市でも、これら二つを合わせた条例の制定について検討することが必要になると考えるが、市には関連団体との話し合いを進め、山積している課題を解決しながら、時間がかかるとしても障害をお持ちの方それぞれの理解を得られるように進めてほしいと思うがどうか。
平成29年4月から、小樽市立病院が地域がん診療病院として厚生労働大臣に指定され、がん診療連携拠点病院である北海道がんセンターとのグループ指定を受けるが、今後、がん治療を提供するための連携体制はどのようになるのか。
また、小樽市立病院が地域がん診療病院として指定を受けることにより、従前、北海道から指定を受けていた北海道がん診療連携指定病院と比べると、病院としてのメリット、地域住民としてのメリットにはどのようなものがあるのか。
今後は、がん診療連携拠点病院である北海道がんセンターとの連携をさらに強め、小樽市内で安心してがん治療を受けられるようにしてほしいと思うがどうか。などであります。
付託案件の結果は、次のとおりであります。
まず、議案第34号、議案第46号及び議案第59号並びに請願第2号並びに陳情第6号、陳情第8号及び陳情第9号につきましては、採決の結果、賛成多数により、議案はいずれも可決と、請願及び陳情はいずれも継続審査と、それぞれ決定いたしました。
次に、その他の各案件につきましては、議案は可決と、報告は承認と、陳情並びに所管事務の調査はそれぞれ継続審査と、全会一致により決定いたしました。
以上をもって報告を終わります。(拍手)
○議長(横田久俊)これより、一括討論に入ります。
(「議長、7番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)7番、高野さくら議員。
(7番高野さくら議員登壇)(拍手)
○7番(高野さくら議員)日本共産党を代表し、委員長報告に反対し、議案第34号、議案第46号及び議案第59号は否決、継続審査中の請願第2号、陳情第6号、第8号及び第9号について採択を主張し討論します。
まず、議案第34号小樽市家庭的保育事業等の設備及び運営に関する基準を定める条例の一部を改正する条例案です。小規模保育A型及び事業所内保育事業所の職員配置の特例として、保育士2名を配置することが必要なところ、そのうち1名は保育士の資格がなくても市長が認めれば配置できるとなっています。国の保育士配置基準は、1歳から2歳は幼児6人につき1人以上、3歳児は20人に対して1人以上、4歳から5歳は30人に対して1人以上となっています。
小樽市は6カ月未満の子供に対しては、市独自で子供2人に対して保育士を1人としていますが、そのほかは国と同じ基準です。1歳以上になれば、子供の活動範囲は広くなり、3歳児になれば友達同士のトラブルも多くなるため、現実的に子供が19人以下の小規模保育としても事故が起きれば大変です。
そもそも保育士は国家資格であり、専門的な知識を要するものです。子供の成長においても最も大切な幼少期の子供に大きくかかわる重要な存在です。子供がどのように動き、何をするのかを予測しながら事故が起きないように管理し、小さな命を預かる大事な職務としています。今回の改正は、子供が少ない時間帯に無資格保育士の配置を認めるということですが、子供が少ない時間帯といっても、固定化されている時間帯はなく、保護者の仕事等なので、預かり時間も変わってくるので予想は難しいと考えます。札幌市でも、子供の安全面に懸念があり、反対の声が多いと聞いております。子供の安全に心配があるので、賛成はできません。
議案第46号、子ども手当が増額になるのはよいですが、配偶者手当の削減には納得できないので、賛成はできません。
議案第59号国民健康保険条例の一部を改正する条例案です。基礎賦課限度額を現行の51万円から54万円に段階的に引き上げ、後期高齢者支援金賦課限度額を現行の16万円から19万円、介護納付金賦課限度額を14万円から16万円に引き上げるというものです。国が想定する賦課限度額が85万円の場合の給与収入は約1,000万円で、年金収入は約980万円としていますが、小樽市の賦課限度額に到達する単身世帯の収入は約588万円、4人世帯で534万8,000円となります。決して高額所得者とはいえず、小樽市の限度額を超える世帯が約400世帯になり、中間層の負担が大きくなるため反対です。
請願第2号「ふれあいパス」利用制限撤回、現金乗車の要請方についてですが、ふれあいパスは、高齢者が積極的に社会に参加し、心身の健康維持と生きがいの創出に資することを目的として実施されています。市で行ったアンケートでも金額を多少上げてでも制限だけはしないでほしいとの声も多いと聞いております。また、毎年のように高齢者の運転免許を返納する方もふえていますが、ほかの自治体で行っているような返納者に対するバスなどの交通料金を減額するような制度もないので、せめて利用制限をせずに実施すべきです。請願の願意は妥当だと考えます。
次に、陳情第8号子どもの医療費の小学校卒業までの無料化方についてです。小樽市でも生活が大変で児童手当が生活費になるなどの声も聞いています。北海道の調査報告でも、子どもの年齢が上がるにつれて貯金ができない状況が明らかになり、札幌市の貧困対策計画の中間報告を見ても家計の状況は黒字32%、貯金なし7%、赤字20%、借金生活6%で、どちらでもなくぎりぎりが43%となっており、大変な生活実態が浮き彫りになりました。また、子供を受診させたくてもお金がない、保険証がなかったという回答もあったと聞いています。やはり子供たちがお金の心配なく医療機関に行けるようにするために、今後も医療費助成の拡大は必要不可欠だと考えます。
次に、陳情第9号母子生活支援施設「相愛の里」改築方についてですが、本施設は老朽化も大変問題になっております。昨年11月に日本共産党小樽市議団で新築された函館母子生活支援施設を視察しました。以前は母子室も狭く、トイレや浴室も共同で居住環境や災害面の安全を考え新築したとのことでした。とてもきれいで、幼児保育や学習室も完備され、24時間職員も常に建物内にいるので、安心して生活ができるような状況でした。また、施設に入りたいという方が市内、市外からも多く寄せられているが、定員がいっぱいで受け入れられない状況だとの話を聞きました。現在、小樽市では改築に向けて協議をしているとのことですが、市内でも入りたいとの問い合わせも増加しており、重要性もあることから、子育てや自立支援ができるように改築に向けて早急に具体化を図るべきです。
いずれも採択を求め、各会派、各議員の皆さんの賛同をお願い申し上げまして討論を終わります。(拍手)
○議長(横田久俊)討論を終結し、これより順次、採決いたします。
まず、陳情第6号及び陳情第9号について、一括採決いたします。
委員長報告どおり決定することに、賛成の議員の起立を求めます。
(賛成者起立)
○議長(横田久俊)起立多数。
よって、さように決しました。
次に、陳情第8号について採決いたします。
委員長報告どおり決定することに、賛成の議員の起立を求めます。
(賛成者起立)
○議長(横田久俊)起立多数。
よって、さように決しました。
次に、議案第34号、議案第46号及び議案第59号並びに請願第2号について、一括採決いたします。
委員長報告どおり決定することに、賛成の議員の起立を求めます。
(賛成者起立)
○議長(横田久俊)起立多数。
よって、さように決しました。
次に、ただいま決定いたしました以外の各案件について、一括採決いたします。
委員長報告どおり決定することに、御異議ございませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)御異議なしと認め、さように決しました。
次に、建設常任委員長の報告を求めます。
(「議長、2番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)2番、千葉美幸議員。
(2番千葉美幸議員登壇)(拍手)
○2番(千葉美幸議員)建設常任委員会の報告をいたします。
当委員会における質疑・質問の概要は、次のとおりであります。
平成27年末現在、本市には、市が管理している都市公園法に基づく都市公園が93カ所、町会等が管理している児童遊園地が52カ所ある。
公園の日常的な維持・管理は、ごみ収集、遊具の清掃、草刈りほか多岐にわたっているにもかかわらず、作業に携わる人員は決して多いとは言えず、限られた人員の中、どのようなスケジュールで維持・管理作業を行い、また、公園愛護会とはどのように連携をとっているのか。
公園の役割が、市民の活動や憩いの場となり、豊かな地域づくりや活性化の役目を担うものであると考えると、現存する全て同じような形をした公園をただ維持していくだけの発想ではなく、本市における未来の公園のあるべき方向性として、市外に住んでいる人にも注目してもらえるような、魅力のある公園づくりを目指してほしいと思うがどうか。
現在、合計4,832トンもの滑りどめ用の砂が市内各所に散布され、道路表面に砂が露出している場所もあれば、雪の中で見えなくなっている場所もある。これから雪解けが進んでいけば、砂が車の運転等で巻き上げられ、砂じんや砂ぼこりになり、歩行者に不快感を与え、市民はもとより観光客にも大変迷惑になると思うがどうか。
観光都市宣言をしている本市としては、市民からの苦情等が来る前に積極的かつ早急に砂の回収作業を進め、ゴールデンウイーク前までにしっかり対応してほしいと思うがどうか。
2月9日に行われた住吉線の除排雪作業では、小樽警察署から出ている除排雪作業における道路使用許可条件であるバリケードや保安柵が設置されておらず、除雪機械が道路を塞ぐ形で作業をしており、大変危険な状態であった。
市民がけがをしたり、事故が起こってからでは遅く、安全対策については、しっかりと監視していくことが重要だと思うがどうか。
夜間の除排雪作業には、作業前の市職員の立ち会いや機械、誘導員、バリケードなどの確認、作業時間の設定が重要である一方、住民の安眠妨害などの話もあり、バス路線や交通量の多い路線以外は、住民の環境対策上もしくは管理体制の面から見ても、昼間の除排雪作業が適当と思うがどうか。
(「迷惑だって言ってるじゃないですか」と呼ぶ者あり)
南小樽駅周辺地区バリアフリー基本構想の策定に関する各種調査では、南小樽駅の課題として、「エレベーターやエスカレーターがない」「冬期間、歩道から駅の間の通路が歩きにくい。滑る」という声が多くあり、市内を初め市の周辺からJRを利用して小樽市立病院へ通う方も多いとのことである。
バリアフリー化に当たっては、南小樽駅から直接小樽市立病院へ行くことができるようにする対策をJR北海道にお願いしていくことが必要であると思うがどうか。
南小樽駅駅舎は移転改築後59年になり、老朽化しているため、時期的に建てかえが必要と考えるが、南小樽駅周辺地区バリアフリー基本構想には、駅舎の改築の課題について触れられておらず、エレベーターやエスカレーターがないことだけではなく、駅舎の改築についても基本構想に入れるべきと思うがどうか。
鉛製給水管は、平成13年度末の設置数が2,193件であるのに対し、平成27年度末の設置数は1,039件であり、この間に1,154件が撤去され、現在、1,039件の家庭で使用されている。
水質基準が改正された平成14年に、鉛製給水管を使用している1,039件の全ての家庭を訪問し、ビラなどの配付により周知していたとのことであるが、可能な限り費用のかからない方法で再度周知することを考えたほうがよいと思うがどうか。
鉛製給水管は個人財産であり、布設がえに要する費用は使用者の負担であるため、助成金等は難しいかもしれないが、有効な対策を再度考えてほしいと思うがどうか。などであります。
付託案件の結果は、次のとおりであります。
まず、陳情第4号及び陳情第10号につきましては、採決の結果、賛成多数により、いずれも継続審査と決定いたしました。
次に、その他の各案件につきましては、議案はいずれも可決と、陳情第13号及び所管事務の調査はいずれも継続審査と、全会一致によりそれぞれ決定いたしました。
以上をもって、報告を終わります。(拍手)
○議長(横田久俊)これより、一括討論に入ります。
(「議長、21番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)21番、川畑正美議員。
(21番川畑正美議員登壇)(拍手)
○21番(川畑正美議員)日本共産党を代表して、継続審査中の陳情第4号市道御膳水仲通線の側溝一部改修方について、陳情第10号赤岩2丁目道路の除・排雪対策方については採択、そして陳情第13号下水道汚泥等のアミノ酸堆肥化方については継続審査を主張して討論を行います。
陳情第4号市道御膳水仲通線の側溝一部改修方については、昨年5月末に舗装工事が行われました。陳情の趣旨は、側溝を改修して雪解け水や雨水が側溝に流れ込む状態にしてほしいとの申し出であります。実施された舗装工事により現時点での雨水には対応していると思いますが、今後の雪解け水の状態に対応できるかどうかについては、現段階で判断は困難であり、雪解け時期の状況とその後の経過を見て判断していくことになります。
陳情第10号赤岩2丁目道路の除・排雪対策方については、この冬は何とか過ごしてまいりました。この地域は、福祉施設が密集し、郵便局もあります。施設の職員の通勤車両、保育所への児童や保護者の送迎に加えて通学路にもなっています。このように、地域における人や車両の交通量は集中しており、狭隘な道路の中では、車両のトラブルも起こるなど、一般的な住宅街とは大きな違いがあります。このような特殊性から特段の配慮が必要であり、陳情の願意は妥当です。
陳情第13号下水道汚泥のアミノ酸堆肥化方については、下水道汚泥等を資源化するに当たって、有機資材であるアミノ酸堆肥化を求め、資源化事業導入について検討し、事前調査関連経費等を平成29年度予算に計上することを求めています。本陳情は、生活生ごみを初め下水道汚泥等についてアミノ酸堆肥化するものであり、日本共産党は、ごみの収集に当たって、生ごみなどは全て焼却するのではなく、堆肥化するよう求めています。陳情趣旨には賛成の立場であります。しかし、現行の下水汚泥処理装置の設備を変更し新設しなければならないこと、そして本市における、堆肥化した場合に、その肥料の需要と供給を考慮する必要があると思います。したがって、現行の設備の更新時期に改めて検討することとして、本陳情について、継続審査を主張いたします。
議員各位の賛同をお願いして、討論といたします。(拍手)
○議長(横田久俊)討論を終結し、これより順次、採決いたします。
まず、陳情第4号について採決いたします。
委員長報告どおり決定することに、賛成の議員の起立を求めます。
(賛成者起立)
○議長(横田久俊)起立多数。
よって、さように決しました。
次に、陳情第10号について採決いたします。
委員長報告どおり決定することに、賛成の議員の起立を求めます。
(賛成者起立)
○議長(横田久俊)起立多数。
よって、さように決しました。
次に、ただいま決定いたしました以外の各案件について、一括採決いたします。
委員長報告どおり決定することに、御異議ございませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)御異議なしと認め、さように決しました。
次に、学校適正配置等調査特別委員長の報告を求めます。
(「議長、12番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)12番、鈴木喜明議員。
(12番鈴木喜明議員登壇)(拍手)
○12番(鈴木喜明議員)学校適正配置等調査特別委員会の報告をいたします。
当委員会における質疑・質問の概要は、次のとおりであります。
開校する北陵中学校の通学路の安全対策について、保護者や生徒が一番心配に感じているのは、部活動が終わった後の夜遅い暗くなった帰り道だと考える。
このことについては平成29年度に街路防犯灯の整備を進めるということだが、それだけではなく、緊急時に駆け込むことができる「子ども110番の家」についても、対象範囲を中学生まで広げ、生徒たちに周知を徹底することも必要だと思うがどうか。
平成29年度に開校する北陵中学校における通学路の整備及び安全対策については、通学安全マップが作成され、生徒を通じて保護者に配付されたという。
このマップには交通量が多い場所や街路灯が少なく暗い場所など通学路の危険な場所がわかりやすく記載されていることから、地域住民にもマップの周知を行ってほしいと思うがどうか。
バス通学助成については、中学生は通学距離が3キロメートル以上あることが基準だというが、平成29年度に開校する北陵中学校については、3キロメートルにわずかに届かず、バス通学助成の対象外になる生徒が13名発生するという。
その生徒たちが徒歩で通学すれば、バス通学助成の対象でバスを利用する生徒に比べて時間がかかる上、事故などが発生した場合、その負担は保護者や生徒自身が負わなければならない。
そもそも北陵中学校への通学距離の問題は、統廃合の結果、起きた問題であるのだから、市教委は、3キロメートルには届かないが長距離通学となる生徒に対し、助成の範囲を拡大することや通年の助成が困難であれば冬期間だけでも助成することを検討すべきではないか。
また、バス通学助成は、保護者からの要望や陳情により制度を拡大してきた経過がある。よって、このたびも、森井市長には、保護者や地域住民の声を受けとめ、生徒の安全を保障するためにも、責任を持って助成の拡大を検討してほしいと思うがどうか。
市教委は、中央・山手地区の統合中学校として小樽商業高校閉校後の校舎を活用する方針について、地域からの理解を得たいとしているが、西陵・松ヶ枝両中学校区の住民からは、それぞれの学校存続を求める陳情が提出されており、地域の理解は全く得られていない状況である。市教委は、このことをどのように認識しているのか。
また、市長は、この方針について見守るだけのスタンスをとっているが、予算計上の際にも、就学援助費の拡充や障害を抱える児童・生徒へのバス通学助成金の援助拡充に関する市教委からの予算要望を退けるなど、子供たちの教育環境をめぐる問題を軽視するかのような態度をとり続けている。そのような市民の声に背を向けた姿勢では、市民から見限られてしまうのも時間の問題である。
市長には、せめて市教委に対し、市民の理解が得られていない以上、この方針をゼロベースで見直すことを進言する程度のことは行ってほしいと思うがどうか。
中央・山手地区の統合中学校について、最上小学校跡を松ヶ枝中学校の移転先としてほしい旨の陳情が提出されている。この案は市教委でも腹案の一つとして検討していたと思うが、現在は、その案についての検討はしていないのか。
市教委は、小樽商業高校跡を統合中学校とする案を進めているが、中学校統合に当たっては、通学に関する不便さや財政面での問題に対して一定程度の道筋をつける必要があり、その問題解決に窮することがあった際には、その段階で一つ一つの問題について確認していくことも必要だと考える。
そのために、多くの市民の声を聞きながら進めた上で、統合に至るまでの明確な道筋を示してほしいと思うがどうか。
松ヶ枝中学校の校舎は建築から60年経過しているが、中央・山手地区の中学校再編は、順調に進んだとしても、小樽商業高校跡への移転は最短で平成33年度であることから、しばらくは現在の校舎を使用することになるという。
しかしながら、耐震構造どころか、鉄筋コンクリートの一般的な耐用年数を超えた校舎を数年でも使用することは大変危険であり、応急的に改修を行うなど現校舎の危険性を軽減するようなことは考えられないのか。
これは生徒の命にかかわることであるのだから、市教委には、生徒が安全な場所で学ぶことができるよう、多少予算がかかったとしても一日も早く安全対策を講じるよう検討してほしいと思うがどうか。
北陵中学校の開校に当たっては、生徒みずからが進んで部活動などに参加する意欲を喚起し、スポーツ、文化等の振興を支えていこうという考えのもとで北陵中学校スポーツ文化活動等推進事業実行委員会が設立されるという。この委員会は、学校と保護者が設立し、市からの補助金もあるというが、どのような活動を行っていくのか。
また、この委員会が設立されるのは北陵中学校が初めてであるというが、他校との不公平感を生まないためにも、今後、再編される中学校にも同様の趣旨の委員会を設置したり、市から補助を行う考えはあるのかどうか。
学校の統合が進むと、通学路距離はより遠距離となるため、特に冬季における通学路の除排雪は、子供の命にかかわることであり、十分な配慮が必要なことから、市教委では雪対策課に図面等を渡し、通学路の除排雪を要望しているという。
しかし、今年度は、3学期の始業式の時点で通学路の除排雪が間に合わずに、子供たちが危険な登下校を強いられたという事例を複数聞くが、雪対策課では市教委からの要望をどう除排雪計画に反映させていたのか。
安全な通学を確保するには通学路の除排雪は優先されるべきであるが、雪対策課では、通学路についても他の道路と同様、除雪がこれ以上できなくなったときしか排雪しないとのことであり、そのタイミングが始業式と重ならなければ、始業式に排雪は間に合わないという。
しかし、それでは、市長公約の1丁目1番地である除排雪対策を効率的に実施するために、子供の安全や命が軽視され、2丁目2番地に追いやられていることになると思うがどうか。などであります。
付託案件の結果は、次のとおりであります。
まず、陳情第14号につきましては、継続審査と採択に意見が分かれ、採決の結果、可否同数となったことから、小樽市議会委員会条例第15条第1項の規定により、委員長が裁決し、継続審査と決定いたしました。
次に、その他の各陳情につきましては、採決の結果、賛成多数により、いずれも継続審査と決定いたしました。
以上をもって、報告を終わります。(拍手)
○議長(横田久俊)これより、一括討論に入ります。
(「議長、8番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)8番、酒井隆裕議員。
(8番酒井隆裕議員登壇)(拍手)
○8番(酒井隆裕議員)日本共産党を代表いたしまして、ただいまの委員長報告に反対し、陳情第7号小樽市立塩谷小学校の存続方について、陳情第14号北陵中学校への通学路の整備と安全方について、陳情第15号北陵中学校に係るバス通学助成の支給対象拡充方について、陳情第17号西陵中学校の現在地での存続方について、陳情第18号最上小学校跡を新松ヶ枝中学校としての活用方について、以上全ての陳情を採択とする討論を行います。
陳情第14号、陳情第15号です。
北山中学校と末広中学校が統合され、北陵中学校が開校します。陳情者は、北陵中学校への通学の負担軽減と安全管理は小樽市の責任として、バス通学助成の対象範囲を拡大すること、通学路の整備拡充として、梅源線の歩道整備や安全管理として除排雪対策を訴え、万全の事故防止策をと、子供たちと父母の切実な願いを述べられました。そもそも北陵中学校への通学距離の問題は、統廃合の結果起きた問題です。市教委は、3キロメートルには届かないが長距離通学となる生徒に対し、助成の拡大や冬期間だけでも助成をすることを検討するべきです。
陳情第17号、陳情第18号です。
いずれも小樽商業高校閉校後の校舎を新中学校として使う計画について反対の意見を述べられ、西陵中学校は現在地で、松ヶ枝中学校は閉校後の最上小学校へと訴えられました。市議会に提出された陳情署名も短期間ながら3月17日現在、西陵中学校が502筆、最上小学校が602筆も寄せられていることは重大です。
また、陳情署名とは別に、「今から「学校適正配置」是正を求める会」の皆様から教育長宛てに2,908筆も署名が提出されています。会の皆様は、小樽商業高校利用反対の理由として、道から数億円の土地建物を購入すること、1億5,000万円かけて現駐車場に小グラウンドを新設しても機能性が低い、購入価格を市民がわからないのも問題、年間維持費が通常中学校の2倍かかる、盛り土により7メートル弱のコンクリート壁と高い防球ネットができ景観を壊す、近くに使える中学校があるなどと記し、一度立ちどまり計画を見直すことを訴えています。いずれも当たり前のことではありませんか。
日本共産党は、北海道教育委員会に小樽商業高校を新中学校にする問題について聞きました。そこでは、はい、いいえの段階ではない、現在使われている校舎であり、廃止になって初めて考えることと解答がありました。廃校となった道立学校の跡利用の流れでは、2018年4月に募集停止後に知事部局、北海道警察に利用希望調査を行うこと、まずは道内部の検討として、道の施設として再利用できないか検討すること、その後初めて2018年6月ごろに地元市町村への照会がされ、道が市町村に売却や譲渡等が検討されるということです。新年度に要望するとしたら、こうした北海道のルールに反するのではありませんか。結局、商業高校を新中学校にすることありきだからこそ、ルールにも反したでたらめの計画となるのです。
最上小学校に通う子供がいる母親は、「最上小学校が中学校になると思っていた。商業高校を新中学校にする計画なんて全然知らなかった。商業高校までなんてひど過ぎる。他のお母さんにも知らせたい」とお話しされていました。この母親と私とは全く面識がなかったのにもかかわらず、このように言っているのです。関係校、保護者への教育委員会案の説明でも、一方的に教育委員会の考えを15分間話し、さもさも決まっているかのごときやり方は正しくありません。結局は、地域と保護者の分断にほかなりません。これで保護者への説明責任を果たしたと考えているとすれば、余りにも乱暴なやり方ではありませんか。教育長とともに中央・山手地区の中学校の再編について沈黙を続ける市長の責任も問われる問題です。
以上から、陳情第17号、陳情第18号については賛同するものです。
陳情第7号です。児童や生徒の減少に伴って次々に進む学校の統廃合は地域に深刻な影響を与えます。だからこそ、陳情者は、「かつての塩谷村に存在した小中学校5校が、全てなくなる異常事態は避けたい」まちづくりの観点からも塩谷小学校を存続すべきと述べられているのです。忍路防災事業の完了が迫る今、陳情者が述べるとおり、地域の重大問題として新たな話し合いをするべきです。
以上から、いずれも願意は妥当であり、提出された全ての陳情の採択を求めまして討論といたします。(拍手)
(「議長、5番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)5番、髙橋龍議員。
(5番髙橋龍議員登壇)(拍手)
○5番(髙橋龍議員)民進党を代表し、陳情第14号は採択、陳情第15号、17号及び18号については継続審査の立場で討論をいたします。
まず、陳情第14号北陵中学校への通学路の整備と安全対策方についてですが、学校再編により家から学校までの距離が延長される生徒も多く、通学に際して、事故や事件に遭遇する危険性も高くなると懸念されます。地域的な環境も鑑み、安全性の確保をより一層行う必要性を論ずるこの願意は妥当であると考えます。
次に、陳情第15号北陵中学校に係るバス通学助成の支給対象拡充方についてです。自宅から最寄りのバス停留所が同一であっても、自宅からの距離によって助成の可否が分かれる現在の制度の拡大を望む声に対しては理解をいたします。しかしながら、現在、学校再編により、当該の北陵中学校以外にも通学距離の長い例は見受けられます。制度拡大に当たっては、他地域との不公平感をなくすためにも、今後議論を重ねた上で行っていくことが必要であると判断し、継続審査を主張するものです。
また、陳情第17号西陵中学校の現在地での存続方についてにつきましては、以前にも同様の趣旨の陳情が提出され、ここまで議論もされてきているところですが、現状と照らし合わせた上で調査を進めてまいりたいと考え、継続審査を望みます。
最後に、陳情第18号最上小学校跡を新松ヶ枝中学校としての活用方についてにおきましては、一時、教育委員会側からの案として提示をしていた経緯もあります。引き続き審査をして、地域とも協議をした上で望ましい学校をつくることができるようにすべきとの考えにより、継続審査を主張いたします。
以上、各会派の御賛同をお願いして、討論といたします。(拍手)
(「議長、14番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)14番、中村吉宏議員。
(14番中村吉宏議員登壇)(拍手)
○14番(中村吉宏議員)自由民主党を代表し、陳情第14号、陳情第15号、陳情第17号、陳情第18号について、いずれも継続審査を主張し、討論いたします。
陳情第14号北陵中学校への通学路の整備と安全対策方について、北陵中学校通学の際の安全確保を求める願意は理解できます。これについては、通学安全マップの近隣住民への配布と周知を行うこと、そして具体的な危険箇所や設備設置についての物理的または財政的必要性や可能性を判断するため、今後の調査が必要であると考えます。
陳情第15号北陵中学校に係るバス通学助成の支給対象拡充方についても、起伏のある地形を登下校する生徒への配慮を求める願意は理解できます。しかし、この問題についても、市内の他の地域や状況等を調査する必要があるものと考えます。
陳情第17号西陵中学校の現在地での存続方について及び陳情第18号最上小学校跡を新松ヶ枝中学校としての活用方については、両校の統合に関して、小樽商業高校跡に移転統合する計画案に対する考え方の主張、願意は理解ができるものであります。しかし、この問題は、今、小樽市で進めている学校統廃合事業全体にかかわるものであること、何より生徒の学校生活のいろいろな場面が教育上充実されるよう考えなければならないこと、通学上の負担や市の財政上の問題、地域の問題など、多くの事柄を考えていかなければなりません。そのため、引き続きの調査を必要とするものと考えます。また、市が今後、生徒、保護者や地域の方々の意見を伺いながら進めていく過程を注視すべきと考えるものであります。
以上より、付託された陳情について継続審査とすることを主張し、各会派、議員皆様の御賛同をお願いして、討論といたします。(拍手)
○議長(横田久俊)討論を終結し、これより順次、採決いたします。
まず、陳情第14号について採決いたします。
委員長報告どおり決定することに、賛成の議員の起立を求めます。
(賛成者起立)
○議長(横田久俊)起立多数。
よって、さように決しました。
次に、ただいま決定いたしました以外の各案件について、一括採決いたします。
委員長報告どおり決定することに、賛成の議員の起立を求めます。
(賛成者起立)
○議長(横田久俊)起立多数。
よって、さように決しました。
日程第2「議案第60号ないし議案第62号」を一括議題といたします。
議案第62号につきましては、提案理由の説明を省略し、議案第60号及び議案第61号について、市長から提案理由の説明を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)市長。
(森井秀明市長登壇)
○市長(森井秀明)ただいま追加上程されました議案について、提案理由を説明申し上げます。
議案第60号職員給与条例の一部を改正する条例案につきましては、参事及び副参事の職名を変更するものであります。
議案第61号職員給与条例の一部を改正する条例の一部を改正する条例案につきましては、議案第56号小樽市職員給与条例の一部を改正する条例案の改正規定の一部を修正するものであります。
何とぞ原案どおり御可決賜りますようお願いを申し上げます。
○議長(横田久俊)これより、一括討論に入ります。
(「議長、7番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)7番、高野さくら議員。
(7番高野さくら議員登壇)(拍手)
○7番(高野さくら議員)日本共産党を代表して、議案第61号小樽市職員給与条例の一部を改正する条例の一部を改正する条例案について、反対の立場で討論を行います。
予算特別委員会の討論で述べたように、子供の手当の増額は当然ですが、配偶者手当の削減を行うものであって、人事政策として認められず反対です。
以上、各会派、各議員の皆さんの賛同をお願い申し上げまして、討論を終わります。(拍手)
○議長(横田久俊)討論を終結し、これより順次、採決いたします。
まず、議案第61号について採決いたします。
可決と決定することに、賛成の議員の起立を求めます。
(賛成者起立)
○議長(横田久俊)起立多数。
よって、さように決しました。
次に、ただいま決定いたしました以外の各案件について、一括採決いたします。
いずれも可決と決定することに、御異議ございませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)御異議なしと認め、さように決しました。
日程第3「意見書案第1号ないし意見書案第12号」を一括議題といたします。
意見書案第5号ないし意見書案第12号につきましては、提案理由の説明を省略し、意見書案第1号ないし意見書案第4号について、順次、提出者から提案理由の説明を求めます。
まず、意見書案第1号ないし意見書案第3号について、提出者から提案理由の説明を求めます。
(「議長、21番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)21番、川畑正美議員。
(21番川畑正美議員登壇)(拍手)
○21番(川畑正美議員)提出者を代表して、意見書案第1号ないし意見書案第3号の提案趣旨説明を行います。
最初に、意見書案第1号「共謀罪」の国会提出に反対する意見書案です。
安倍政権が今、国会でテロ等準備罪という名称でもって共謀罪を成立させようとしています。これは国民の思想信条や言論・表現の自由を脅かす法案です。共謀罪は、実際には起きてもいない犯罪行為について、二人以上で話し合い、計画しただけで犯罪に問えるものです。
政府は、今回の法案について、条件を厳しくしたから共謀罪とは全くの別物、一般の人が処罰の対象になることはない、組織的犯罪集団の行為のみが対象になると言っています。しかし、組織的犯罪集団の認定は捜査機関が行うため、範囲を拡大することが可能です。安倍首相は、国内法を整備し条約を締結できなければ東京オリンピックを開けないと言っても過言ではないと述べて、国際組織犯罪防止条約を締結するために共謀罪が必要だと繰り返しています。
日本は、テロ防止のための13本の国際条約を締結しており、重大犯罪について未遂より前の段階でもって処罰できる国内法があります。新聞各紙も社説で反対や懸念を相次いで表明し、平成の治安維持法になる懸念などと厳しく批判しています。かつて日本では、治安維持法がありました。この治安維持法によって、労働運動を初め宗教者、学者、自由主義者など幅広い人たちが弾圧の犠牲になりました。この苦痛を繰り返してはなりません。
次に、意見書案第2号介護保険制度の見直しを求める意見書案です。
政府は、介護保険制度の見直しの検討を進めています。その中には、要介護1、2の通所介護を市町村が実施する総合事業に移すことを初め、ヘルパーの生活援助や福祉用具サービスを自己負担に切りかえること、利用料の2割負担の対象者を拡大するなど、さらなる給付の削減と利用者への負担増が盛り込まれています。
高齢化が一層進展していくもとで、行き届いた介護が保障される制度は、全ての国民の願いです。そして、介護を担う職員が誇りを持って働き続けられる条件整備を実現することが今こそ求められております。したがって、国がサービスの削減や利用料引き上げの実施は行わないこと、制度を抜本的に改善し、施設などの整備を早急に進めること、介護従事者の処遇を抜本的に改善し要員を確保すること、その実現のために政府が必要な財政措置を講ずることを要請するものです。
次に、意見書案第3号安全・安心の医療・介護の実現と夜勤交替制労働の改善を求める意見書案です。
今、医療介護の現場は、慢性的な人手不足により、働き続けることが困難な状況に陥っています。厚生労働省は、夜勤交代制労働負担軽減など、勤務環境整備を求める通知を出し、医療法に勤務環境改善の努力義務が規定され、都道府県に勤務環境改善支援センターも設置されました。2007年に改定された福祉人材確保指針でも、労働者の負担軽減や介護福祉の質の確保のための体制づくりが重要としています。しかし、依然として、医療現場では16時間を超える長時間夜勤や休憩もできない勤務間隔、介護施設などでは一人夜勤など、労働者の健康を初め患者や利用者の安全と尊厳が脅かされています。
したがって、国に対して、医師、看護師、医療技術職、介護職などの夜勤交代制労働の環境を改善すること、あわせてこれらの職員を増員すること、そして患者や利用者の負担軽減を図ることを求めるものであります。
以上、議員各位の賛同をお願いし、提案説明といたします。(拍手)
○議長(横田久俊)次に、意見書案第4号について、提出者から提案理由の説明を求めます。
(「議長、15番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)15番、濱本進議員。
(15番濱本進議員登壇)(拍手)
○15番(濱本進議員)意見書案第4号小樽ジャンクション(仮称)のフルジャンクションでの整備実現を求める意見書案について、提出者を代表し、本文を一読して提案趣旨説明といたします。
現在、北海道横断自動車道余市-小樽間は、平成30年度末の完成を目指し、平成18年4月から事業が進められていますが、小樽ジャンクションについては、当初計画のフルジャンクションから札幌方面ランプのみのハーフジャンクションに変更されました。倶知安・余市方面からの車両が小樽市街地に入るには、中心部から数キロメートル手前の小樽西インターチェンジ(仮称)でおりるか、あるいは中心部を通過して、札幌市との境界に近い銭函インターチェンジでおりて、小樽市内方向へ戻るしかなく、これでは高速道路としての十分な機能が発揮されません。
小樽市街地から余市方面へ向かう際も、小樽ジャンクションから当該道路に入ることができないため、その整備効果は大きく損なわれることとなります。
また、小樽市中心部には、小樽市立病院、済生会小樽病院、小樽協会病院、小樽市夜間急病センターなどの公的医療機関が集中しているほか、もう一つの公的病院である小樽掖済会病院も2年前に市内中心部に新築移転されました。後志地域から脳・心疾患などの緊急医療、周産期医療などの緊急搬送を行う上でもフルジャンクション化の必要性は高いものと思われます。
医療のほかにも、災害への対応体制の強化、道央圏の物流ネットワーク、観光クルーズ船を初めとする広域観光振興など、あらゆる面での効果を考慮すると、フルジャンクション化とともに倶知安-共和間の早期着工なども重要と考えます。
よって、国においては、余市-小樽間の早期開通と小樽ジャンクションのフルジャンクションでの整備など、当初計画どおりの整備を実現すること及び倶知安-共和間の早期着工を実現することを強く要望します。
以上、議員各位の賛同をお願いして、提案趣旨説明といたします。(拍手)
○議長(横田久俊)これより、一括討論に入ります。
(「議長、25番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)25番、前田清貴議員。
(25番前田清貴議員登壇)(拍手)
○25番(前田清貴議員)自由民主党を代表し、意見書案第4号小樽ジャンクション(仮称)のフルジャンクションでの整備実現を求める意見書案について、賛成の立場で討論を行います。
昭和62年9月黒松内-小樽間が国土開発幹線自動車道の予定路線となり、このうち余市-小樽間約23.4キロメートルは、平成18年4月に事業が着手され、平成30年度末の完成に向けて、整備が現在進められています。事業の必要性については、横断道整備により交通転換が図られ、並行区間の国道5号はより快適で安全な走行が期待されること、農産品、水産物の輸送など利便性の向上、観光シーズンの渋滞緩和と観光地へのアクセス性の向上により所要時間が短縮し、入り込み客数の増加が期待できること、災害時には広域避難路、救援物資輸送路としての機能が期待できること、そして一刻を争う救急搬送は迅速化と一定速度で走行できる高速道路では、発進、停車の繰り返しがなく、救急患者への安定性の向上が期待されています。
しかし、余市-小樽間の高速横断道路の十分な機能を発揮するためには、小樽ジャンクション(仮称)のフルジャンクション化が必要不可欠と考えます。特に救急搬送において、後志地域では救急車の1台当たりがカバーする面積は全国平均の3.7倍となっているのが現状で、救急要請を受けて、救急車が現地に到着する時間と現地から病院へ救急搬送する時間を考えても、一刻も早く搬送先の病院への到着が望ましいと考えます。
また、各町村には、救急車が多くても1台のみで、長距離搬送時には、地域の救急車が不在となり、隣接地域との連携や消防車での出動で対応していることを鑑みても、救急搬送後には速やかに帰署し、地域の救急搬送体制を早急に整えることが重要であります。
以上のことから、意見書案第4号について、高速横断道の十分な機能の発揮と、特に後志地域の救急搬送時において最も効果的に高速横断道を活用するためには、当初の予定どおりフルジャンクション化の整備が必要不可欠であり、これまで以上にオール小樽でのさらなる推進により、整備実現を求めるものであります。
以上、議員各位の賛同をお願いし、討論といたします。(拍手)
(「議長、5番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)5番、髙橋龍議員。
(5番髙橋龍議員登壇)(拍手)
○5番(髙橋龍議員)民進党を代表し、意見書案第1号について可決の立場で討論を行います。
意見書案第1号についてですが、共謀罪新設の理由として国連越境組織犯罪防止条約を批准するためとの説明であり、この立法なしでは条約の批准は不可能で、国際的にも批判を浴びるということです。
しかしながら、法務省は条約審議の場で、共謀罪の制定が我が国の国内法の原則と両立しないことを明言していました。また、アメリカ合衆国は、州法では極めて限定された共謀罪しか定めていない場合があるとして、国連越境組織犯罪防止条約について、州での立法の必要がないようにするため留保を行っています。さらには、現行の日本の法体系と照らしても、国連の立法ガイドが求めている組織犯罪を有効に抑止できる法制度は既に確立されていると言えます。
次に、共謀罪の問題点として、一つに刑法では法益侵害に対する危険性がある行為を処罰するのが原則で、未遂や予備の処罰でさえ例外とされていますが、予備よりもはるかに以前の段階の行為を共謀罪として処罰される点、二つにどのような修正を加えても刑法犯を含めて277もの犯罪について共謀罪を新設することは刑事法体系を変えてしまう点、三つに現在の共謀共同正犯においては黙示の共謀が認められていますが、共謀罪の新設に至った場合、黙示の共謀の段階で共謀罪成立とされてしまい、処罰範囲が著しく拡大される点が挙げられます。
前段の説明の法律を制定しなければならない社会的な背景など、いわゆる立法事実と呼ばれる事柄によって裏打ちされているものではないことも含めて適切でないことを指摘し、意見書案第1号に賛成の討論といたします。(拍手)
(「議長、1番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)1番、秋元智憲議員。
(1番秋元智憲議員登壇)(拍手)
○1番(秋元智憲議員)公明党を代表し、意見書案第1号ないし陳情第3号に反対の立場で討論いたします。
初めに、意見書案第1号「共謀罪」の国会提出に反対する意見書案です。
我が国は、国連総会決議などで繰り返し国際組織犯罪防止条約締結を要請されており、現在の国際社会を巻き込み、たくさんの犠牲者を出しているテロ対策強化は喫緊の課題であります。国内法を整備することで、187カ国が協力する国際組織犯罪防止条約を締結し、捜査共助や犯人引き渡しなどの連携が可能になることも明らかであり、意見書案の共謀罪などではないことから反対いたします。
次に、意見書案第2号介護保険制度の見直しを求める意見書案です。
我が党は、あらゆる保険制度などで共通しているのは、いかに制度を維持していくか、給付と負担のバランスをどう図っているのかが重要であると考えております。現制度は、将来的な制度維持が大前提であり、安易にサービスの削減は行っておりませんし、安易に利用料の引き上げも行っておりません。また、施設整備も保険料とのバランスなども考慮しての整備状況であることから、意見書案には反対いたします。
次に、意見書案第3号安全・安心の医療・介護の実現と夜勤交替制労働の改善を求める意見書案です。
意見書中にもあるように、まずは医療・介護現場では、慢性的な人手不足が続いている状況に鑑み、人材確保と育成を急がなければなりません。その上で、2007年の国会決議の早期実現が重要であり、働き方改革による労働環境の改善も必要であることは十分に理解できますが、段階的な改善が必要であると考えます。
また、負担軽減にあっては、制度全体のあり方をどうするのかも考えなくてはならないことも踏まえ、現段階で賛成することはできません。
以上の理由から、意見書案第1号ないし意見書案第3号は否決を主張し、議員各位の賛同をお願いし、討論といたします。(拍手)
(「議長、20番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)20番、小貫元議員。
(20番小貫元議員登壇)(拍手)
○20番(小貫元議員)日本共産党を代表して、意見書案第1号ないし意見書案第3号は可決、意見書案第4号は否決を主張して討論します。
初めに、意見書案第1号「共謀罪」の国会提出に反対する意見書案です。
政府は、今回は共謀罪という呼称を使わず、テロ等準備罪だから共謀罪とは違うと述べ、新たに組織的犯罪集団によることと準備行為を行ったことの二つを要件に加え、対象とする犯罪を減らしたと主張しています。
しかし、犯罪の共謀という合意を処罰対象にする共謀罪の本質には何ら変更はありません。政府案は共謀という言葉を避け、犯罪の「遂行を二人以上で計画した者」という表現を使っていますが、法的には全く同じ意味で、共謀を処罰する性格は変わっていません。一般の人は巻き込まれないと言っていますが、資金、物品の手配、下見など普通の人が犯罪とは無関係に行う行為です。その他の準備行為との規定とも相まって、どのような口実で犯人に仕立て上げられるかわかりません。
さらに、集団的犯罪集団といっても、特段の定義があるわけではなく、労働組合や市民団体であっても、性格が一変すれば該当すると政府も認めています。正当な行為であっても、捜査当局が性格が変わったと認定すれば、捜査の対象になることは明らかです。取り締まられる対象は277の該当犯罪全ての共謀ですから、憲法が保障する思想や内心の自由を脅かす危険は避けられません。
既に電話傍受の範囲は法改定で広げられており、室内盗聴導入も狙われています。現に警察は、令状によらないGPS捜査を進めながら、その使用を秘密にすることを指示するなど、深刻な人権侵害が放任されています。人権抑圧の共謀罪法案は断念を求めます。
次に、意見書案第2号介護保険制度の見直しを求める意見書案です。
要支援1、2の訪問介護と通所介護は介護給付から外され、総合事業に移行します。自治体によっては、従来と同基準の訪問介護の報酬が月額制から週単位になり、実質的に8割に減少し、デイサービスも出来高方式に変更され、4割台に減るケースもあります。
また、介護保険料の引き上げが続く中で、介護保険の利用範囲が縮小され、保険あって介護なしの状況が高齢者に迫っています。
一方、介護の現場で働く人からは、ほかの職種と比べて低い賃金であり、やりがいを感じながらも重労働に悲鳴が上がっています。介護従事者の処遇改善と人員確保、国の負担割合を増やすことが待ったなしです。
次に、意見書案第3号安全・安心の医療・介護の実現と夜勤交替制労働の改善を求める意見書案です。
日本医療労働組合連合会の2016年実態調査では、2交代病棟の5割を超える職場で心身に与える有害性が非常に強い16時間以上の長時間夜勤勤務と勤務の間が8時間未満の勤務が約5割、夜勤が月9日以上、3交代で22.9%、2交代で33.5%と苛酷な勤務実態となっています。
夜勤長時間労働は、心身に大きな負担をかけ、注意力が低下し、事故発生率を高めます。長時間労働は作業効率が酒気帯び状態より低下することが実証されています。
また、夜勤交代制労働は、働く人の健康リスクを高めます。現在の状況では、労働者も医療・介護を受ける国民も命が脅かされています。国による一刻も早い実効性のある改善が必要です。
次に、意見書案第4号小樽ジャンクション(仮称)のフルジャンクションでの整備実現を求める意見書案です。
高速道路は、着々と工事が進んでいます。その一方で国道の整備がおくれ、余市方面への渋滞の原因になっています。
NEXCO東日本では、横断道並行区間には事故危険区間が16カ所存在し、札樽道並行区間に比べ約1.4倍の死傷事故率だといって、横断道整備を進める必要性を説いています。それでは国道5号の根本的な危険性の排除にはなりません。急ぐべきは国道の整備であり、この意見書案には否決を主張します。
以上、各議員の賛同をお願いして、討論といたします。(拍手)
(「そうしたら、高速は使わないってことだね」呼ぶ者あり)
(「議長、4番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)4番、中村岩雄議員。
(4番中村岩雄議員登壇)
○4番(中村岩雄議員)意見書案第4号小樽ジャンクション(仮称)のフルジャンクションでの整備実現を求める意見書案に賛成の討論をいたします。
そもそもこの高速道路は、本線片側2車線で、小樽ジャンクションはフルジャンクション、小樽西インターチェンジは都市計画道路の塩谷小学校通で国道5号と道道小樽環状線にタッチするという整備計画を当初から進めてきたという経緯があります。しかし、残念ながら、小泉内閣のときにこの計画は変更され、本線は片側1車線、小樽ジャンクションはハーフジャンクションに、西インターと国道5号とのアクセス、都市計画道路の塩谷小学校通は凍結され、道道小樽環状線へのタッチのみとなりました。最近、小樽ジャンクションのフル化に予算が復活したということをお聞きいたしました。まことに喜ばしい限りであります。関係者の御努力に心から敬意を表したいと思います。
特に朝里、新光、望洋台、桜方面の人たちが後志へ行き帰ってくるとき、後志の人たちがこの地域に来て帰っていく場合、大変便利になり、さらにここから派生する効果も著しいものがあります。
今回、小樽ジャンクションに係る意見書案が初めて小樽市議会で採択されれば、国に提出されるということで、公の文書になり、市民の目にも触れることになると思いますが、これまでの長い経緯の中で、市民から寄せられたさまざまな意見や今後出されるであろう提言や要望も想定し、多くの市民に誤解がないようにという視点から意見書案の文中に若干触れさせていただきたいと思います。
文中5行目から10行目の文章はこのままでもちろんいいのですが、これに関連いたしまして……
(発言する者あり)
中心市街地、北小樽、西小樽などのより多くの市民が利用するであろう西インターに係る整備、国道5号や道道小樽環状線とのアクセスの課題などが現状放置されたままで、平成30年の供用開始に既に間に合いません。西インター側が未整備のままでいいはずはありません。今は余市までの供用開始です。漸次、後志へ延びていき、西インター側の整備の必要性はますます高まるはずであります。小樽ジャンクションと西インターどちらか一方が整備されれば、それでいいというものではなく、それぞれが整備効果を上げつつ、互いに補完し合い、さらに大きな機能が発揮されるというのが理想です。小樽ジャンクションの予算づけが決まったら、間髪入れず、官民挙げて西インター側の整備も急ぐべきであります。
(発言する者あり)
○議長(横田久俊)静かに願います。
○4番(中村岩雄議員)2点目は、文中11行目から15行目にかけての公的病院、医療機関の後志からの緊急医療、救急搬送の受け入れに小樽ジャンクションのフルジャンクション化は、文章はこのとおりでいいのですが、事は命にかかわることでありますので、救急車で例えば西インター付近から小樽市立病院まで、道道小樽環状線と国道5号経由で夏で12分、冬で11分という、これまで積み重ねたデータがあります。後志地域から西インター経由あるいは小樽ジャンクション経由で小樽市内の各公的病院までの救急、緊急などのベストルートあるいは次善のルートを後志住民にこれから問われることになるので。
(「委員会でやってよ」呼ぶ者あり)
市は答えを、あるいはどなたかが、誰かが答えを示していかなければならないわけであります。このような意味からも、フルジャンクション化の後、西インター側の整備をやはり急ぐべきであります。
(「西インター関係ないよ」と呼ぶ者あり)
(発言する者あり)
○議長(横田久俊)お静かに。
(発言する者あり)
○4番(中村岩雄議員)意見書案第4号に賛成しつつ、西インター側の整備もお願いし、討論といたします。
(「おかしい」と呼ぶ者あり)
(発言する者あり)
(「反対から賛成に移った理由で言ったほうがよかったんじゃないですか」と呼ぶ者あり)
(「別の意見書出しな」と呼ぶ者あり)
(「別の意見書を出せばいい」と呼ぶ者あり)
(「そうだ」と呼ぶ者あり)
(「そんな討論じゃ」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)討論を終結し、これより順次、採決いたします。
まず、意見書案第1号について採決いたします。
可決とすることに、賛成の議員の起立を求めます。
(賛成者起立)
○議長(横田久俊)起立少数。
よって、否決されました。
次に、意見書案第2号及び意見書案第3号について、一括採決いたします。
可決とすることに、賛成の議員の起立を求めます。
(賛成者起立)
○議長(横田久俊)起立少数。
よって、否決されました。
次に、意見書案第4号について採決いたします。
可決とすることに、賛成の議員の起立を求めます。
(賛成者起立)
○議長(横田久俊)起立多数。
よって、さように決しました。
次に、ただいま決定いたしました以外の意見書案について、一括採決いたします。
いずれも可決とすることに、御異議ございませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)御異議なしと認め、さように決しました。
日程第4「決議案第1号」を議題といたします。
決議案第1号について、提出者から提案理由の説明を求めます。
(「議長、15番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)15番、濱本進議員。
(15番濱本進議員登壇)(拍手)
○15番(濱本進議員)決議案第1号森井秀明市長に対し正確な議会答弁と適正な市政運営を求める決議案について、自民党、公明党、民進党の提出者を代表し、本文を一読し、提案趣旨説明といたします。
今定例会の冒頭、森井秀明市長は、昨年第4回定例会が自然閉会になったことに対して、「今後の議会対応はもちろん、市政運営においても、気を引き締めて取り組んでまいりたい」と述べたばかりである。
しかし、今定例会においても、昨年12月1日に行われた高島漁港袖護岸への係船環を設置するための「工作物等施工許可申請」に対する許可等についての質問の中で、森井市長初め説明員からは、許可期間等について不正確で曖昧な答弁が繰り返され、審議の混乱を招いた。
また、極めて厳格に取り扱うべき市民の権利義務に具体的に影響を及ぼす許可等の行政処分についても、質問によって、不備ある「工作物等施工許可申請」をそのまま受理し、許可したことが判明し、その結果、申請者に訂正書類の提出を求めるに至った。これらのことは、森井市長の今定例会の冒頭の発言に反したものである。
さらに、森井市長は本年2月上旬、地域総合除雪共同企業体による排雪作業の現場にみずから赴き、現場管理者に打ち合わせと異なるなどと確認を求め、結果としてその日の作業は中止となった。
このような森井市長の行動は、市の顧問弁護士でさえ、市が地域総合除雪の共同企業体との間で取り交わしている業務委託契約の趣旨に反する行為と指摘しており、市の除雪対策本部における業務の指揮命令系統を無視し、通常どおり行われていた現場の作業に著しい混乱を生じさせた軽率な行動であったと言わざるを得ない。
これらの問題に対する説明員の本会議等における答弁も正確性を欠き、結果として審議の遅滞を招いた。
これらの混乱や停滞の原因は、結局、森井市長自身の行政運営の指揮監督の姿勢にあり、またみずからの軽率な行為が招いたもので極めて遺憾と言わざるを得ない。
本市議会は、森井秀明市長に対し、議会においてはみずからと説明員が正確な答弁をすることを要求するとともに、このような不適切きわまりない行政運営について深く反省し、今後適正な市政運営を確立することを強く求めるものである。
以上、議員各位においては、与えられた議決権をわかりやすく行使して、本決議に賛同いただくことを強く望んで、提案趣旨説明といたします。(拍手)
○議長(横田久俊)これより、決議案第1号について討論に入ります。
(「議長、6番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)6番、石田博一議員。
(6番石田博一議員登壇)
○6番(石田博一議員)決議案第1号森井秀明市長に対し正確な議会答弁と適正な市政運営を求める決議案について、反対の立場で討論をいたします。
まず、昨年の第4回定例会が自然閉会となった件については、自民党中村吉宏議員の再質問のときに空転し、そのような事態になったわけでありますが、そもそもこれは平成27年予算特別委員会での中村吉宏議員を含む自民党議員2名の質問内容が不適切であったと思われたので、市民からの訴訟問題にまで発展してしまった経緯があります。
(発言する者あり)
当時、貸出ダンプ制度の制度変更に関して、利益誘導云々ということが主な争点だったと理解しております。
(発言する者あり)
しかしながら、この制度変更はあくまで想定論であり、実際にそのようなことが起こったわけでもありませんし、そんな架空の話に特定企業名や個人名まで列挙して発言したことが一番の問題だったと私は理解しております。
(発言する者あり)
○議長(横田久俊)お静かに。
(発言する者あり)
○6番(石田博一議員)しかも、このやりとりはインターネットで配信され、日本中、世界中に流れているという事実も見逃せません。
(発言する者あり)
これこそが不穏当発言と言わなくて何と言うのでしょうか。
(発言する者あり)
ですから、市長が答弁した「もう少し慎重に発言していたら」云々の内容はごく当たり前であり、議会軽視でも何でもありません。
(発言する者あり)
議員だからといって、何を言ってもいいのだということにはなりません。
(発言する者あり)
むしろ、我々議員側も、こういうことが起こった以上、今まで以上に発言には注意を払うべきと考えます。
(発言する者あり)
また、高島漁港問題において、何度も同じことの繰り返しになりますが、小樽市としては許可要件が整ったから許可したというごく単純明快な答弁が、なぜ正確な答弁でないということになるのか頭をかしげます。
(発言する者あり)
さらに、2月9日の住吉線での出来事についても……
(発言する者あり)
市長のその行為自体がどうのこうのという以前に、明らかに危険な状態のものを見過ごせなかったという賢明な行動であったと私は解釈しております。
(発言する者あり)
何か事故が起こったり……
○議長(横田久俊)お静かに願います。
○6番(石田博一議員)誰かがけがをしたりしてからでは取り返しがつかなかったのではないでしょうか。
(発言する者あり)
現場の状況を見てもいない人方がとやかく言う問題ではないと私は思います。
(発言する者あり)
以上、この決議案は的を射た内容とは思えませんので、断固反対の立場であると主張して討論といたします。各議員の賛同をお願いして終わります。
(「市長答弁だよ」と呼ぶ者あり)
(「よっぽど責任感ないとしか言わざるを得ないよ、そうしたら。何で最初から危険な行為だって言わなかったのさ」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)お静かにしてください。
(「残念な討論だな」と呼ぶ者あり)
(「議長、9番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)9番、松田優子議員。
(9番松田優子議員登壇)(拍手)
(「がっちり言ったほうがいいですよ」と呼ぶ者あり)
(「的を射た討論をするからちゃんと聞いてな、石田さん」と呼ぶ者あり)
○9番(松田優子議員)公明党を代表し、決議案第1号森井秀明市長に対し正確な議会答弁と適正な市政運営を求める決議案について、賛成の立場で討論を行います。
昨年の第4回定例会は、森井市長が議員の議会質問を批判、論評し、そのチェック機能に対して抑止、抑圧するがごとき不適切な発言を行い、その後も無責任な議会対応に終始したため、結局、自然閉会となりました。
(「そうだ」と呼ぶ者あり)
今定例会の市長提案説明の冒頭、森井市長は、「大変御迷惑をおかけいたしました」と反省の言葉を述べ、「今後、発言に関しては、より慎重に」「このたびのことは真摯に受けとめ、議会対応はもちろん、市政運営におきましても、気を引き締め取り組んでまいりたい」などと発言されています。
(「そうだ」と呼ぶ者あり)
しかし、今定例会においても、昨年12月1日に市が行った高島漁港袖護岸へ係船環を設置するための施工許可において、申請書に記載すべき施工期間が不明確なまま許可を行い、本年1月30日に変更届を提出させていたことが判明しました。市の説明員は、予算特別委員会において不正確な答弁を繰り返し、この許可について明白な瑕疵があることを認めましたが、重大ではないとして、有効であるがごとき答弁を行っています。我が党は、この許可において、期間の表示は極めて重要な要素であり、これを欠く昨年12月1日の許可そのものが効力を有しないものと考えます。したがって、その変更届も無効とせざるを得ないものと考えます。市民の権利義務に具体的に影響を及ぼし、極めて厳格に取り扱われるべき許認可にこのようなずさんきわまりない行政事務がまかり通ることは言語道断です。
(「そうだ」と呼ぶ者あり)
また、去る2月9日午後9時ころ、地域総合除雪の共同企業体による排雪作業が行われていた市道住吉線の現場に森井市長がみずから赴き、現場管理者に打ち合わせと異なるなどと確認を求め、結果として作業は中断され、この日この場所で予定されていた排雪作業は行われませんでした。このような市長の行動は、市が地域総合除雪の共同企業体との間で取り交わしている業務委託契約に反する越権行為であり、契約上無効となる場合があるだけではなく、市の除雪対策本部における業務の指揮命令系統を混乱させ、業務指示に基づいて通常どおり行われていた現場の作業に著しい遅滞を生じさせました。
(「そうだ」と呼ぶ者あり)
市長のこのような軽率な行為について質問が交わされる中、説明員は市長、副市長の面前で、「法文上は」と断りつつも、除排雪業務の委託契約に求められた以外の者が現場で作業について指示ができるかのごとく不正確な答弁を行い、委員会の審議を滞らせ、後日、その答弁について訂正を行いました。
このように、今定例会冒頭における市長の発言とは裏腹に、市の行政事務は緊張感を欠き、議会対応は一向に改められず、さらにその原因をつくっているのが森井秀明市長御本人であるということは、誰の目にも明らかです。
(「そうだ」と呼ぶ者あり)
以上の理由から、決議案第1号森井秀明市長に対し正確な議会答弁と適正な市政運営を求める決議案に賛成の態度を表明し、全ての議員の賛同を呼びかけて討論といたします。(拍手)
(「市長、笑ってる場合じゃないですよ」と呼ぶ者あり)
(「議長、18番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)18番、佐々木秩議員。
(18番佐々木秩議員登壇)(拍手)
○18番(佐々木秩議員)民進党を代表して、決議案第1号森井秀明市長に対し正確な議会答弁と適正な市政運営を求める決議案に賛成の立場で討論をいたします。
今定例会において議論を呼んだのは、市道住吉線の排雪についてです。市長いわく、議会では危険な作業を行っていたために現場の責任者に確認を求めた結果、作業が中断したとのことです。しかし、作業の危険性については、当日も業者に対して言及しておらず、雪対策課にも議会への答弁対策の際に初めて伝えていることから、市長の発言はいわゆる後づけであって、不正確な答弁と判断せざるを得ませんし、業務の指揮命令系統に混乱を招く無責任かつ不用意な行動であったと思います。
加えて、もし市長がおっしゃるとおり、実際に危険な作業が行われていて、中断したほうがよいということならば、その場で緊急的に作業をとめる、もしくは最低限、翌日、雪対策課に伝える責任があったはずです。
(「そうだ」と呼ぶ者あり)
つまり、市長の危険な作業答弁が真実の場合、そうでない場合、どちらとしても結果として、市長がとった行動は不適切かつ不適正であったということが、この一事だけでも明らかです。
(発言する者あり)
これ以外にも、今定例会では、不正確、曖昧、かみ合わない、いたずらに長い答弁が目立ちましたし、その傾向が議会ごとに強くなるように感じます。
(「そうだ」と呼ぶ者あり)
私たち議員側の質問の質の向上はもちろんですが、市長にも正確かつ適切、簡潔で的を射た答弁を求めるものです。
(発言する者あり)
また、自己弁護のために周りにいる市役所職員だけでなく、一民間事業者にまで責任転嫁することは許されません。
(「そうだ」と呼ぶ者あり)
市政の適正な運営は、ひとえにそのトップに立つ森井秀明市長の良心とそれに基づく公正な判断によって立つものと私は考えます。
どうかこの決議を真摯に受けとめていただくことを強く求めて討論といたします。(拍手)
(「議長、22番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)22番、新谷とし議員。
(22番新谷とし議員登壇)(拍手)
○22番(新谷とし議員)日本共産党を代表して、決議案第1号森井秀明市長に対し正確な議会答弁と適正な市政運営を求める決議案に対し、棄権の態度を表明いたします。
(発言する者あり)
これまで日本共産党は、市長に対して正確な議会答弁や公正な市政運営を求めてきました。民主的市政運営は、市長としての責務です。また、提案説明にあったように、今定例会で起きた混乱を招いたことも事実であります。
しかし、決議案のタイトルと内容を見ますと、今回決議案を可決するという判断には至りませんので、自席にて棄権をいたします。
(「何で理由を述べないんですか」と呼ぶ者あり)
(発言する者あり)
(「どういう態度なのさ」と呼ぶ者あり)
(「共産党らしくないよ」と呼ぶ者あり)
(発言する者あり)
○議長(横田久俊)討論を終結し、これより決議案第1号について採決いたします。
可決とすることに、賛成の議員の起立を求めます。
(賛成者起立)
○議長(横田久俊)起立多数。
よって、さように決しました。
以上をもって、本定例会に付託されました案件は、全て議了いたしました。
第1回定例会は、これをもって閉会いたします。
閉会午後5時17分
会議録署名議員
小樽市議会 議長 横 田 久 俊
議員 千 葉 美 幸
議員 高 野 さくら