開会午前10時00分
○議長(横田久俊)これより、平成29年小樽市議会第1回定例会を開会いたします。
直ちに、本日の会議を開きます。
本日の会議録署名議員に、秋元智憲議員、中村吉宏議員を御指名いたします。
日程第1「会期の決定」を議題といたします。
お諮りいたします。
本定例会の会期を、本日から3月17日までの24日間といたしたいと思います。
これに、御異議ございませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)御異議なしと認め、さように決しました。
日程第2「学校適正配置等調査特別委員の辞任及び選任」を議題といたします。
本件につきましては、学校適正配置等調査特別委員であります安斎哲也議員から、辞任いたしたい旨の申し出があります。
お諮りいたします。
申し出のとおり辞任を許可することに、御異議ございませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)御異議なしと認め、さように決しました。
次に、お諮りいたします。
ただいま辞任いたしました学校適正配置等調査特別委員の後任につきましては、酒井隆行議員を指名いたしたいと思います。
これに、御異議ございませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)御異議なしと認め、ただいまの被指名人をもって選任することに決しました。
日程第3「議案第1号ないし議案第57号及び報告第1号ないし報告第11号」を一括議題といたします。
まず、議案第1号ないし議案第56号及び報告第1号ないし報告第11号について、市長から提案理由の説明を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)市長。
(森井秀明市長登壇)
○市長(森井秀明)平成29年第1回定例会の開会に当たり、ただいま上程されました各案件について提案理由の説明を申し上げるのに先立ち、平成28年第4回定例会が自然閉会となったことに対する私の胸懐、そして新年度に向けた市政執行についての所信の一端と主な施策の概要を申し上げ、議員及び市民の皆様の御理解と御協力をいただきたいと思います。
まずもって、第1回定例会の開会に向け、議長、副議長を初め各議員の皆様には、特段の御理解をいただき、感謝を申し上げます。
第4回定例会が自然閉会となってしまいましたこと、さらには、このことに伴い上程された議案が廃案となり、市民生活への影響を最小限にとどめるためとはいえ、議会の審議と議決を経ずに11件の専決処分をせざるを得なかったことにつきましては、市民の皆様に大変な御心配をおかけし、市政を預かる身として心を痛めております。また、専決処分に御理解を賜りました議員の皆様に対しましては、改めて御礼を申し上げる次第であります。
第4回定例会を振り返りますと、自民党中村吉宏議員の代表質問における再質問への私の答弁につきましては、議員の皆様が受けとめられているような意図で発言したものではありませんが、結果として皆様に誤解を与えてしまったものと認識し、今後、発言に関しては、より慎重にしてまいります。
私といたしましても、本会議の再開に向けて努力したつもりではおりますが、再開には至らず、大変御迷惑をおかけいたしました。
このたびのことは真摯に受けとめ、今後の議会対応はもちろん、市政運営におきましても、気を引き締め取り組んでまいりたいと考えておりますので、何とぞよろしくお願い申し上げます。(拍手)
続きまして、新年度に向けた市政執行についての所信の一端と主な施策の概要を申し上げます。
私が多くの市民の負託を受け、市長に就任させていただいてから、ことしで早くも任期の折り返しとなる3年目となります。
就任以来、このまちで生活している人を大切にする政策を第一に考え、市民の皆様にお約束した政策を少しでも早く実現したい気持ちで、厳しい財政状況の中、職員とともに知恵を絞り、その具体化に向けて全力で取り組んでまいりました。
任期の後半に向けて、「住みよいまち、人にやさしいまち小樽」を実現するため、公約に掲げた取り組みを一つ一つ実現していくとともに、総合戦略等で掲げた政策を実行していくことで、人口減に歯どめをかけて、このまちの活気を高めていく決意を新たにしているところであります。
さて、さきに公表された平成27年の国勢調査結果によると、全国の人口は調査開始以来初めての減少を記録し、本市の人口は前回調査と比べて約1万人、7.58%の減少となり、非常に厳しい結果であると受けとめております。
人口減少は、税収の減少や、経済規模の縮小などをもたらし、地域に大きな影響を及ぼしますが、人口推計においては、今後も長期にわたりこの傾向が続くと見られております。
しかしながら、小樽市の持続的な発展のため、この現状にしっかりと向き合いながら、市の総力を挙げて人口減少に歯どめをかけていく対策を行っていく必要があります。
また、多くの老朽化した公共施設等をどのようにして将来負担を軽減しつつ、安全性を確保し、利用者にとって使いやすい形にしていくのかということも重要な課題として挙げられます。
この課題に対処していくため、昨年12月に小樽市公共施設等総合管理計画を策定し、人口減少・少子高齢化などの社会情勢に応じて、施設の集約化や複合化などによる総量削減や、長寿命化による更新費用の縮減を図っていくことなどの基本的な方針を示しました。
今後、公共施設等の管理については、原則としてこの計画に基づき進めてまいりますが、まずは個別施設の具体的なあり方について検討してまいりたいと考えております。
本市の昨年の経済情勢につきましては、外国人観光客は好調だったものの、台風被害の影響や原材料価格の上昇などもあり、全体的には厳しい状況であったと認識しております。
一方、国や金融機関などによる国内・道内の昨年の経済概況は、観光や雇用情勢の改善などから、緩やかな回復基調にあるとされており、本年も持ち直し基調が続くと見られております。これを本市のにぎわいにつなげられるよう、しっかりと経済対策に取り組んでまいりたいと考えております。
市内の話題に目を向けますと、昨年、旧国鉄手宮線散策路が全て完成したことで、市中心部から北運河エリアへの新たな人の流れができることが期待されます。ここに市民の皆様と協力しながら市の花であるツツジや桜を植え育てるなど、地域の方々にとって憩いの場となるよう、新たな癒やしの空間を創出してまいりたいと考えております。
そして、北海道新幹線の札幌延伸を見据えた北海道新幹線新小樽(仮称)駅周辺まちづくり計画が間もなく策定されます。今後は、小樽の新たな玄関口の形成を整備コンセプトに、小樽市内各地からのアクセス強化や広域連携での取り組みの推進など、新幹線整備効果を生かすまちづくりにしっかり取り組んでまいりたいと考えております。
このように、時代の変化を捉えて、小樽の個性や資源を磨き上げ、活用していくことで、ここに暮らす人にも、訪れる人にも魅力的なまちであり続けることができ、人口減少時代にあってもまちの活力を高めていくことができるものと確信しております。
それでは、平成29年度の予算編成についてですが、収入状況は、市税の伸びが期待できないことに加え、地方譲与税や交付金、さらには実質的な地方交付税の減少が見込まれ、引き続き大変厳しい状況にあります。
そのような中でも、住みよいまち、人にやさしいまち小樽の実現のため、子育て支援や子供の育成、安定した雇用の創出のほか、安心・安全・快適に暮らせるまちづくりを重視するとともに、これまで余り手をかけられなかったものに対する配慮も意識した上で、職員と議論を重ねながら、必要な事業をできる限り盛り込んだところでありますが、結果として約8億8,000万円の財源不足が生じたため、過疎債ソフト分の充当や財政調整基金の取り崩しにより、収支均衡予算を編成したところであります。
今後においては、財源対策に頼らない真の収支均衡予算を編成できるよう、事業の効率化による経費の抑制や収入確保に引き続き取り組んでまいりたいと考えております。
続いて、平成29年度における重点施策について、私の公約とも合致し、人口減少に歯どめをかける視点で、小樽市の持続的な発展を図るための施策を取りまとめた小樽市総合戦略の四つのプロジェクトに沿って、関連する取り組みや今後の方向性と合わせて申し上げます。
一つ目は、交通・住環境・雇用・レジャーなどバランスのよい暮らしを実現することで定住を促す、あずましい暮らしプロジェクトであります。
市民の皆様に「このまちに住んでいてよかった」と思っていただけるよう、市民目線に立ったきめ細やかな行政サービスを心がけてまいります。
そのための主な取り組みといたしましては、まず、市民の皆様が最も期待を寄せておられる除排雪について、これまでも除雪の拠点増設や出動基準の見直しなどの改善を図ってまいりましたが、今期は生活道路の一部での除雪作業の試行や除雪作業におけるロータリ除雪車の活用などに加え、置き雪や不平等・地域差の解消を意識して進めており、来期もその方向で取り組みを強化していく予定であります。
(「やめてくれよ」と呼ぶ者あり)
なお、除排雪予算については、今期の取り組みを検証した上で、来期の取り組み内容を考えていく必要があることから、当初予算においては、必要最小限の部分のみ計上したものであります。
次に、住環境につきましては、市営若竹住宅3号棟の建てかえを行うほか、老朽化した市営住宅の長寿命化を図ってまいります。
また、利便性の高いまちなかにおいて、既存の民間共同住宅を市が借り上げ、子育て世帯向けに市営住宅として供給する既存借上公営住宅事業を開始し、子育て世帯の住環境の充実を図っていくとともに、公約に掲げた中心部への市営住宅建設に向けた検討も行ってまいります。
安全・安心で利便性の高い環境づくりとしましては、既存の街路防犯灯をLED灯に改良する場合への助成を引き続き行うほか、公共交通事業者などとも連携し、間もなく策定される南小樽駅周辺地区バリアフリー基本構想に基づいて、南小樽駅などのバリアフリー化に取り組んでいくとともに、今後の地域公共交通のあり方の検討を進めてまいります。
そして、移住・定住の促進を図る取り組みとしましては、新規商業起業者への助成や、起業希望者向けの空き店舗視察ツアーなどを引き続き実施いたします。
また、歴史的建造物旧寿原邸を改修し、移住者や観光客の交流拠点として活用するとともに、空き家の活用促進のため、空き家の所有者・利用者向けの相談会や、空き家活用講座を開催する建築ストック・リノベーションまちづくり事業を平成28年度補正予算として計上し、実施いたします。
そのほかのあずましい暮らしに資する新たな取り組みとしましては、かねてより要望の高い新・市民プールについて、公共施設等総合管理計画の基本方針に沿って複合施設とすることを視野に入れ、他都市の事例調査など、建設に向けた検討を進めてまいります。
また、多くの市民や観光客の皆様に利用される市の施設において、快適で来てよかったと感じていただけるよう、和式トイレの洋式化などの改修を計画的に行ってまいります。
二つ目は、小樽で生まれ・暮らし・教育を受けることで地元定着を実現する樽っ子プライド育成プロジェクトです。
子育て世代の育児の不安や負担を軽減し、安心して子育てができる環境づくりを行っていくとともに、子供たちが生まれ育ったこのまちに自信と誇りを持ち、未来の小樽を支える人材となるよう、教育環境をしっかりと整えてまいります。
そのための主な取り組みといたしましては、まず、子育て世代の負担軽減策として、子供の医療費助成を昨年8月から、小学生の入院外医療費を助成対象とするよう拡大いたしましたが、目標である小学生の医療費無料化や、将来的には中学生の医療費負担軽減も目指して、さらなる制度の充実に向けた調査研究を進めてまいります。
また、子育ての相互援助活動を行うファミリーサポートセンター事業を引き続き実施するほか、民間保育施設等に勤務する保育士を対象とした保育の質の向上を図る研修会を新たに開催いたします。
なお、老朽化対策が急務となっている手宮保育所について、建てかえを視野に入れた調査、研究を進めるとともに、公約に掲げた第3子以降の保育料の無料化に向けて、国や道の制度改正の動向等を踏まえた検討を進めてまいります。
次に、教育の向上としましては、図書館が中心となり、家庭・地域・学校における子供の読書活動を推進する事業を新たに行うほか、学校図書館活動の活性化と児童・生徒の読書習慣の定着を図るため、学校図書館司書を増員いたします。
また、早くから国際感覚を育むため、主に市内各中学校に派遣する外国語指導助手の増員や、小学校5・6年生と中学生を対象に、宿泊などを通じて生きた英語を学ぶ小樽イングリッシュキャンプの指導者を増員するなど、英語教育を充実させてまいります。
心身の健やかな成長を図るため、スポーツへの意欲を高める取り組みとしましては、市内小学校でプロスポーツ選手による出前授業を開催するほか、総合体育館への移動式バスケットゴール台整備や、手宮公園競技場への小学生用ハードルの整備により、競技環境の充実を図るとともに、大会の誘致に向けて取り組んでまいります。
そして、子供たちが社会で活躍することを意識した取り組みとしましては、新たに中学校1校をキャリア教育実践指定校として指定し、職場体験などを実施することにより、生徒が働くことや学ぶことの意義を考えるとともに、ふるさと小樽のよさに気づき、小樽の将来を担う人材となることを目指すキャリア教育を推進いたします。
また、高校生の地元定着のため、就職活動の実践力向上を図る高校生就職スキルアップ支援事業は、学校訪問によるキャリアカウンセリングを充実いたします。
なお、子供の育成については、新たに学校運営に保護者や地域住民が参画するコミュニティ・スクールの導入に向けた取り組みを始めるほか、福祉施策や地域とも連携しながら幅広い視点で推進していきたいと考えています。
三つ目は、観光を軸とした地場産業の振興により、にぎわいを取り戻し、雇用創出を実現するにぎわい再生プロジェクトです。
昨年オープンしました小樽芸術村は、また一つ小樽に新たな魅力をもたらし、この中の旧三井銀行小樽支店は、先日、小樽市の文化財に指定したところでありますが、今後は国の重要文化財指定を目指して動き出していると伺っております。
こうした動きとも協調しながら、小樽の資源・個性・特色をより深く活用し、歴史と文化、そして芸術が薫るまちとして魅力を増していくことで、より多くの人を引きつける、それが農水産業や市場、商店街など地域に潤いをもたらすとともに、それらの高まりが新たな小樽の魅力となり、移住や定住にも結びついていく、そのような好循環を生み出す政策展開を図っていきたいと考えております。
そのための主な取り組みとしましては、まず、観光振興においては、第二次小樽市観光基本計画(素案)に基づき、「ホンモノの小樽とふれあう~観光客と市民がふれあい、新しい発見があり、また来たいと思える街」を目指し、小樽の魅力を高め、多くの観光客に何度も訪れていただけるような環境づくりに取り組んでまいります。
具体的には、平成29年度は、マレーシア旅行博出展を初めとする海外プロモーション活動や、国内外旅行会社等の担当者招請及び訪問事業、道内各地における観光キャンペーンなどを実施するほか、受け入れ体制の充実のため、観光関連団体や商店街振興組合等が行う公衆無線LAN通信環境の整備に対する補助などを行います。
次に、農水産業の支援としましては、安心・安全な小樽産農産物を市民の皆様にもっと知っていただくため、直売所で開催されるイベントにおいて、旬の野菜や果実、加工品等の消費拡大を図るためのPRを新たに実施いたします。
また、小樽の地魚や水産加工品を広くPRすることによる知名度アップと消費拡大のほか、水産加工品の新商品開発やブランド化を図る取り組みを実施します。
本市経済を支える地場企業への支援としましては、市内食料品製造業者の販路拡大を支援するため、首都圏で開催される大規模展示商談会への出展や、商品開発の支援を引き続き行うほか、海外販路拡大の取り組みとして商談会・展示会等への出展経費の補助や、札幌市等と連携した海外展開のサポートに加え、新たにベトナムの市場開拓に向け、現地でのテストマーケティングなどを実施いたします。
また、創業の促進により経済活性化を図るため、新規創業に係る家賃や内外装工事費などへの補助を引き続き実施いたします。
直接的な市民雇用が見込まれる企業誘致の取り組みとしましては、市内中心部に若者や女性の働く場を確保し、人口流出に歯どめをかけていくため、これまでの銭函地域を中心とした工場等の誘致制度に加え、新たにIT関連企業等の市外からの進出を対象に、施設改修費用やランニングコストの一部を補助する制度を創設いたします。
また、東京事務所に企業誘致推進員を配置し、首都圏に立地する企業の情報収集やPR活動、企業訪問等を実施いたします。
そして、港湾振興の取り組みとしましては、小樽港の物流促進のため、ウラジオストク、ナホトカの企業訪問や市場調査を行い、ロシアとの貿易拡大の環境づくりに取り組むほか、関東・関西エリアにおけるポートセールスを実施します。
なお、ナホトカにつきましては、昨年、姉妹都市提携50周年を迎えたことから、これまでのスポーツや文化交流に加えて、今後は経済交流にも期待しているところであり、昨年、ナホトカ使節団にお越しいただいた答礼を兼ねて訪問するものであります。
そのほかのにぎわい再生に資する取り組みとしましては、ふるさと納税制度について、まちづくり施策への賛同者をふやすとともに、地元特産品等のさらなるPRを図ることを目的に、寄附のしやすさを考慮し、お礼の品贈呈の寄附額区分を変更するとともに、お礼の品をお墨付きの小樽ブランド商品に限定することなく、地元の農水産物を含めた食に関する製品や工芸品のほか、市内で利用できるサービスなども対象にすることとして、お礼の品の拡充を図ってまいりたいと考えております。
歴史・文化を活用したまちづくりとしましては、本市の文化財及び周辺環境を保存・活用する基本方針となる小樽市歴史文化基本構想の策定を進めるとともに、日本遺産認定を目指し、シンポジウムの開催や先進地視察などを行い、本市単独の取り組みだけでなく、広域連携による関連地域全体の活性化も含めた視点で積極的に取り組んでまいります。
また、小樽運河北部地域のランドマークであり、本市を代表する近代洋風石造建築である重要文化財旧日本郵船株式会社小樽支店を、市民や観光客の皆様に末永く愛される文化遺産として保存・活用を図るため、4カ年の予定で修理工事を行います。
四つ目は、あんしん絆再生プロジェクトです。
高齢者や子育て世代が安心して暮らすため、地域住民の助け合いや見守りなど共助の仕組みづくりを行うとともに、防災体制の充実を図り、市民が健康で生き生きと活動できる取り組みを進めます。
特に昨年4月に発生した熊本地震や、8月に道内各地を襲った大型の台風は大きな被害をもたらし、災害に対する備えの大切さを再認識したところでありますので、先を見据えたしっかりとした防災対策を行い、市民の皆様が安心して暮らせる環境を整えてまいりたいと思います。
そのための主な取り組みとしましては、平成29年度は公約に基づき、災害時に沿岸部にお住まいの方などに対して迅速に避難情報を伝達するため、同報系の防災行政無線の整備に必要な調査及び基本設計を実施します。
また、新たな浸水想定に対応した津波ハザードマップの作成を進めるほか、地域防災力向上のため、各町会で実施する津波避難訓練などに対しての支援を引き続き行ってまいります。
そして、市民の皆様の健康づくりの施策としましては、健康診査について、各種がん検診を継続するほか、胃がん検診について胃内視鏡検査導入を検討してまいります。
次に、そのほかの主な施策の概要について説明申し上げます。
まず、生涯学習の分野についてであります。
学校教育につきましては、通級指導教室において発達障害等の児童・生徒の受け入れもできるよう、教材等を整備いたします。
また、山手地区統合小学校の平成30年度開校に向け、校舎建設やグラウンド整備を行うほか、学習環境の改善のため、トイレ改修や机、椅子の更新を計画的に行います。
市民の皆様の文化芸術活動の環境整備につきましては、市民センターホールの舞台音響設備を更新いたします。
次に、市民福祉の分野についてであります。
子育て支援としましては、保護者の疾病などにより家庭において児童を養育することが一時的に困難となった場合、児童養護施設等で短期間の預かりを行う子育て短期支援事業を新たに実施いたします。
また、平成27年度から31年度を計画期間とする子ども・子育て支援事業計画を国の指針に基づき中間見直しを実施いたします。
高齢者への支援としましては、介護保険の地域支援事業として、認知症カフェを運営する団体に対する補助を新たに実施するほか、後期高齢者医療制度の保健事業として、口腔機能を高めることにより、誤嚥性肺炎等の疾病を予防し、健康寿命の延伸を図るため、小樽市歯科医師会の理解と協力を得て後期高齢者の無料歯科健診を新たに行います。
また、3年ごとに見直しを行う小樽市高齢者保健福祉計画・介護保険事業計画について、平成30年度から32年度を計画期間とする第7期計画を策定いたします。
そして、障害者への支援としましては、老朽化した車椅子用のリフトつき自動車を更新し、車椅子を使用している方の送迎サービスの円滑な運営を図ってまいります。
次に、生活基盤の分野についてであります。
市民生活に欠くことのできない上下水道施設のほか、道路、橋梁、ロードヒーティングなど、社会資本の計画的な更新や適正な維持・管理などにより、市民生活の利便性向上に引き続き努めてまいります。
新たな取り組みとしましては、中心市街地の利便性向上や交通環境改善に向けた検討のため、駐車場の実態調査や交通量調査を実施いたします。また、今後は、これらの調査も活用しながら、先ほど述べました中心部への市営住宅建設も含めた、小樽駅周辺地区のあり方を検討してまいります。
また、市民の安全を守る消防体制の充実のため、放水塔つき多機能消防ポンプ自動車及び指揮車を更新整備するほか、消防団の活動服等を更新いたします。
次に、産業振興の分野についてであります。
まず、市民の日常生活を支えるとともに、小樽の魅力の一つでもある商店街や市場のにぎわいづくりのため、イベント開催などを支援するにぎわう商店街づくり支援事業及び商店街活性化支援事業、商店街の空き店舗解消を目的とした空き店舗対策支援事業を継続して実施します。
そして、港湾につきましては、主な施設整備では、国直轄事業として、老朽化した北防波堤や第3号ふ頭岸壁の改良を引き続き行うとともに、大型客船の寄港に対応するため、第3号ふ頭の泊地しゅんせつを行います。
また、物流機能を高めていくため、中央ふ頭の岸壁背後地に新たに建設する市営上屋や、国際コンテナ埠頭施設などの保安のための監視装置の実施設計を行うほか、小樽港を取り巻く諸情勢の変化に対応した港の開発、利用及び保全の方針を定めるため、小樽港の将来のあるべき姿をしっかりと描いた上で港湾計画の改訂に取り組んでまいります。
次に、環境保全の分野についてであります。
子供からお年寄りまで幅広い年齢層の市民の活動の場、憩いの場である公園の整備は、これからの地域づくりに重要な役割を果たすと考えておりますので、今後、公園が市民の皆様により愛されるよう、活用や整備の仕方などの工夫をしてまいりたいと思います。
平成29年度は、国の交付金を活用し小樽公園の再整備や都市公園の整備を行うほか、市の単独事業として4カ所の公園で老朽化した遊具の更新を行います。
所信の最後となりますが、私は公約の第一に「皆様の信頼を取り戻すために、市政の現状をオープンにし、市民目線で取り組める市政を築き上げていく」と掲げ、昨年、市民公募委員制度小樽まちづくりエントリー制度を導入するとともに、私が地域へ直接出向き、市民の皆様が日ごろから感じられていることをお聞きする、おたるWAKI・あい・あいトークをスタートしましたが、市の取り組みは、まだまだ市民の皆様からは見えていないように思えます。
今後は、職員ももっと地域に出向いて、市民の皆様の生の声を聞き、市政に反映していく環境づくりに一層取り組んでまいりたいと考えております。
このため、平成29年度は、新たな総合計画の策定に当たり、100人規模の市民会議を開催し、これからのまちづくりについて直接御意見をいただくなど、市民の皆様とともに計画づくりを進めるとともに、総合戦略の取り組みを効果的に推進するため、定性指標を把握するための市民アンケートを実施いたします。
それとあわせて、多様化・高度化する市民ニーズや社会情勢に対応するための組織をつくっていくため、組織改革を平成29年度に一部実施し、平成30年度の本格実施に向け取り組んでまいります。
また、職員がやりがいを持って職務を果たし、市民の期待に応えていけるよう、新たな人材育成基本方針の作成に取り組むとともに、外部との人事交流を活発に行っていくなど、人材育成に力を入れてまいります。
さらに、大学が有する知見をまちづくりに生かしていけるよう、大学との連携も強化してまいりたいと考えております。このため、小樽商科大学に加えて、昨年、北海道科学大学グループと連携協定を締結したところでありますが、現在、北海道職業能力開発大学校ともその調整を進めております。
このような取り組みを行っていくことで、市民の皆様との協働による、魅力ある住みよいまちづくりを推し進め、それに伴ってまちが潤い、やがて人口減少にも歯どめがかかるよう、これからも邁進してまいりますので、議員の皆様のお力添えと御協力をよろしくお願い申し上げます。
次に、今定例会に上程された各案件について説明申し上げます。
初めに、議案第1号から議案第14号までの平成29年度各会計予算について説明申し上げます。
最初に、平成29年度一般会計予算の主なものについて、前年度と比較して説明申し上げます。
まず、歳入についてでありますが、市税につきましては、市民税、固定資産税及び都市計画税などで増収が見込まれるものの、たばこ税などで減収が見込まれることから、前年度とほぼ同額の131億8,810万円を見込みました。
地方交付税につきましては、国の地方財政計画の伸び率などを基本に、本市の特殊事情を勘案した結果、臨時財政対策債を加えた実質的な地方交付税では、3.7%、6億7,800万円減の176億2,200万円を見込みました。
地方消費税交付金につきましては、4.0%、9,700万円減の23億5,300万円を見込みました。
また、歳出の主なものについて経費別に申し上げますと、いわゆる義務的経費につきましては、人件費が3.5%の減、扶助費が臨時福祉給付金の皆減などにより0.7%の減、公債費が4.7%の増となったことから、合計で0.7%の減となり、歳出合計に占める割合は、前年度を1.0ポイント上回る58.1%となりました。
行政経費につきましては、参議院議員通常選挙費の皆減や、行政情報システム整備事業費の減などにより4.0パーセントの減、建設事業費につきましては、北陵中学校の大規模改造事業や消防署オタモイ支署の建設事業が終了したことなどにより19.0%の減となりました。
負担金、補助及び交付金につきましては、北しりべし廃棄物処理広域連合負担金の減などにより4.6%の減、維持補修費につきましては0.6%の減となりました。なお、維持補修費のうち除雪費につきましては、平成28年度と同様に、第2回定例会以降の補正で通年予算とすることとしております。
繰出金につきましては、青果物卸売市場事業、住宅事業、後期高齢者医療事業及び病院事業分で増となりましたが、港湾整備事業、水産物卸売市場事業、国民健康保険事業、介護保険事業、産業廃棄物処分事業、水道事業、下水道事業及び簡易水道事業分が減となったことから、総額で1.2%の減となりました。
次に、特別会計及び企業会計の主なものについて説明申し上げます。
国民健康保険事業につきましては、歳出では、被保険者数の減少などにより、保険給付費が5.5%減の113億6,182万円となるほか、後期高齢者支援金等が1.4%減の14億8,841万円となりました。
歳入では、保険給付費の減に伴う国庫支出金等の減が見込まれるほか、保険料の予算総額は9.7%減の22億3,920万円と見込みました。
住宅事業につきましては、引き続き若竹住宅3号棟の解体工事を行うとともに、建てかえ本体工事に着手するほか、老朽化した市営住宅の外壁等の改修を行います。
介護保険事業につきましては、これまでの利用実績と今後の利用見込みを勘案して算定した結果、保険給付費では、介護保険制度改正による介護予防サービスの地域支援事業への一部移行や、介護療養型施設の転換などにより6.2%減の134億114万円、地域支援事業費では、介護予防・日常生活支援総合事業の実施などにより158.8%増の7億4,859万円となりました。また、保険料は0.8%増の27億9,359万円と見込みました。
後期高齢者医療事業につきましては、保険料14億1,080万円、低所得者等に対する保険料軽減に係る公費負担金5億1,163万円及び事務費4,090万円を事業の実施主体である北海道後期高齢者医療広域連合へ支出するものであり、前年度に比べ6,806万円の増となっておりますが、これは主に、徴収する保険料について、制度改正及び被保険者数の増加に伴い増となったためであります。
病院事業につきましては、総務省新公立病院改革ガイドラインに基づき策定する新小樽市立病院改革プランにより、経営改革に総合的に取り組むこととしております。改革プランでは、救急医療を担い急性期機能を推進すること、不採算・特殊医療や高度・先進医療を提供することなどを役割としており、これらを継続して担うため体制整備、経営の効率化、持続可能な経営を目指すこととしております。平成29年度は計画初年度であり、病院事業管理者のもと、職員一丸となって改革プランを着実に実行することとしております。
水道事業につきましては、長期的かつ安定的な水の供給を図るため、配水管や送水管の更新や耐震化を進めるとともに、浄水場などの施設の更新工事を実施してまいります。資金収支の見通しは、平成29年度末においても引き続き資金余剰となる見込みであり、今後とも給水収益に見合った効率的な事業運営に努めてまいります。
下水道事業につきましては、処理場やポンプ場の機械・電気設備などの老朽化した施設の更新を進めるとともに、汚水管や雨水管の整備を実施してまいります。資金収支の見通しは、平成29年度末においても引き続き資金余剰となる見込みであり、今後の事業運営に当たりましても、効率的で健全な経営に努めてまいります。
産業廃棄物等処分事業につきましては、高速道路関連工事に伴う土砂や瓦れき類の搬入量が大幅に減ることから、収益的収入は減少が見込まれますが、収益的支出においては、営業収益の減少に伴う消費税等の減などが見込まれることから、平成29年度の収益的収支としては黒字が見込まれております。
簡易水道事業につきましては、条例案で提出しておりますとおり、平成29年度から地方公営企業法の一部を適用することとし、企業会計方式での予算案を提出しております。旧特別会計に引き続き長期的かつ安定的な水の供給を図るため、配水ポンプ所の施設の更新工事を実施してまいります。損益収支につきましては、413万6,000円の純損失を生じる見込みですが、資金収支では平成29年度末において過不足は生じない見込みであり、今後とも給水収益に見合った効率的な事業運営に努めてまいります。
以上の結果、平成29年度の財政規模は、一般会計では552億7,143万3,000円、特別会計合計では362億9,087万4,000円、企業会計合計では246億6,771万8,000円、全会計合計では1,162億3,002万5,000円となり、前年度予算と比較いたしますと、一般会計では2.4%の減となり、特別会計は2.1%の減、企業会計は4.2%の増となり、全会計では1.0%の減となりました。
次に、議案第15号から議案第21号までの平成28年度各会計補正予算について説明申し上げます。
議案第15号の一般会計の主なものといたしましては、歳出では、国の平成28年度補正予算に関連して、地方創生拠点整備交付金を活用した建築ストック・リノベーションまちづくり事業費を繰越明許費として計上するとともに、既存予算であります臨時福祉給付金給付事業費や鉄道駅バリアフリー化設備等整備事業費補助金などにつきましても、平成29年度に繰り越した上で事業を実施する必要から、繰越明許費を計上いたしました。
また、決算見込みの精査により、教育・保育給付費負担金や職員給与費などを減額したほか、国民健康保険事業及び介護保険事業への繰出金についても所要の補正を計上いたしました。
歳入では、土地売り払い収入や退職手当債を計上したほか、財政調整基金繰入金を減額するなど、所要の補正を計上いたしました。
以上の結果、一般会計における補正額は、歳入歳出ともに3億9,269万円の減となり、財政規模は597億8,451万円となりました。
次に、議案第16号から議案第21号までの特別会計及び企業会計補正予算の主なものについて説明申し上げます。
港湾整備事業につきましては、上屋整備事業に係る実施設計等を翌年度へ先送りしたことによる減額、国民健康保険事業及び介護保険事業につきましては、決算見込みの精査により保険給付費を減額、住宅事業につきましては、繰越明許費として最上A住宅改修工事費を計上するなど、所要の補正を計上いたしました。
また、病院事業につきましては、給与費及び経費の減額並びに材料費の増額など、水道事業につきましては、工期の変更に伴う勝納水管橋更新事業費の減額及び債務負担行為の増額などについて、所要の補正を計上いたしました。
続きまして、議案第22号から議案第56号までについて説明申し上げます。
議案第22号個人情報保護条例の一部を改正する条例案につきましては、行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律の一部改正に伴うもののほか、所要の改正を行うものであります。
議案第23号行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する条例の一部を改正する条例案につきましては、行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律の一部改正に伴い、所要の改正を行うものであります。
議案第24号総合的な計画の策定等に関する条例案につきましては、総合計画の策定手続等について定めるものであります。
議案第25号職員の勤務時間、休日、休暇等に関する条例の一部を改正する条例案につきましては、育児休業、介護休業等育児または家族介護を行う労働者の福祉に関する法律の一部改正に伴い、介護時間を新設し、これに伴う給与の減額について規定するとともに、所要の改正を行うものであります。
議案第26号職員の育児休業等に関する条例の一部を改正する条例案につきましては、地方公務員の育児休業等に関する法律及び育児休業、介護休業等育児または家族介護を行う労働者の福祉に関する法律の一部改正に伴うもののほか、所要の改正を行うものであります。
議案第27号人事行政の運営等の状況の公表に関する条例及び職員給与条例の一部を改正する条例の一部を改正する条例案につきましては、人事評価の結果を職員の昇給及び勤勉手当の支給に反映させる時期の変更に伴い、所要の改正を行うものであります。
議案第28号特別職に属する職員の給与条例の一部を改正する条例案につきましては、特別職の期末手当支給割合について、職員の勤勉手当支給割合の引き上げに準じた改定を行うとともに、この改定にかかわらず、引き続きその支給割合を据え置くこととするものであります。
議案第29号職員給与条例等の一部を改正する条例案につきましては、国家公務員の給与改定に準じ、職員の給与及び勤勉手当の支給割合を改定するとともに、病院事業管理者の期末手当の支給割合を改定するほか、所要の改正を行うものであります。
議案第30号職員退職手当支給条例の一部を改正する条例案につきましては、国家公務員退職手当法の一部改正に準じ、所要の改正を行うものであります。
議案第31号山林基金条例の一部を改正する条例案につきましては、塩谷4丁目所在の山林の一部の売却に伴い、その地積を変更するものであります。
議案第32号市税条例等の一部を改正する条例案につきましては、外国人等の国際運輸業に係る所得に対する相互主義による所得税等の非課税に関する法律の一部改正に伴い、個人の市民税の分離課税に関する規定を追加するとともに、地方税法等の一部を改正する等の法律の一部改正に伴い、所要の改正を行うものであります。
議案第33号手数料条例の一部を改正する条例案につきましては、建築物のエネルギー消費性能の向上に関する法律の施行及び建築基準法の一部改正に伴い、建築物エネルギー消費性能適合性判定等の事務に係る手数料を定めるほか、所要の改正を行うものであります。
議案第34号家庭的保育事業等の設備及び運営に関する基準を定める条例の一部を改正する条例案につきましては、基準省令の一部改正に伴い、小規模保育事業所A型等における保育士配置について特例的運用を可能とし、その適用条件等を独自基準として設けるものであります。
議案第35号勤労女性センター条例の一部を改正する条例案につきましては、勤労女性センターの夜間の区分の使用料を設けるとともに、所要の改正を行うものであります。
議案第36号指定地域密着型サービスの事業の人員、設備及び運営の基準に関する条例の一部を改正する条例案につきましては、介護保険法の一部改正に伴い、地域密着型通所介護に関する基準を定めるとともに、所要の改正を行うものであります。
議案第37号おたる自然の村条例の一部を改正する条例案につきましては、使用料として野営場の入場料を新設するとともに、所要の改正を行うものであります。
議案第38号地区計画の区域内における建築物の制限に関する条例の一部を改正する条例案につきましては、建築基準法の一部改正に準じ、地区整備計画の区域内における建築制限の見直しを行うとともに、所要の改正を行うものであります。
議案第39号都市公園条例の一部を改正する条例案につきましては、自動販売機を公園施設として設置する場合の使用料を設けるとともに、所要の改正を行うものであります。
議案第40号市営住宅条例の一部を改正する条例案につきましては、個人または民間事業者が所有する賃貸住宅の全部または一部を借り上げて市営住宅として設置できるようにするとともに、所要の改正を行うものであります。
議案第41号港湾施設管理使用条例の一部を改正する条例案につきましては、港則法の一部改正に伴うもののほか、所要の改正を行うものであります。
議案第42号簡易水道事業設置条例の一部を改正する条例案につきましては、簡易水道事業に地方公営企業法の財務規定等を適用することに伴い、重要な資産の取得及び処分その他必要な事項を定めるものであります。
議案第43号簡易水道事業に地方公営企業法の一部を適用する条例案につきましては、簡易水道事業に地方公営企業法の財務規定等を適用するものであります。
議案第44号簡易水道事業の利益及び資本剰余金の処分に関する条例案につきましては、簡易水道事業に地方公営企業法の財務規定等を適用することに伴い、簡易水道事業の利益及び資本剰余金の処分に関し必要な事項を定めるものであります。
議案第45号水道事業等企業職員の給与の種類及び基準に関する条例の一部を改正する条例案につきましては、育児休業、介護休業等育児または家族介護を行う労働者の福祉に関する法律の一部改正に伴い、介護時間を新設し、これに伴う給与の減額について規定するとともに、勤勉手当の支給に係る人事評価について規定するほか、所要の改正を行うものであります。
議案第46号病院事業企業職員の給与の種類及び基準に関する条例の一部を改正する条例案につきましては、国家公務員の給与改定に準じ扶養手当を改定するとともに、育児休業、介護休業等育児または家族介護を行う労働者の福祉に関する法律の一部改正に伴い介護時間を新設し、これに伴う給与の減額について規定するほか、勤勉手当の支給に係る人事評価について規定するものであります。
議案第47号火災予防条例の一部を改正する条例案につきましては、重大な消防法令違反のある防火対象物を公表することができるようにするとともに、所要の改正を行うものであります。
議案第48号消防手数料条例の一部を改正する条例案につきましては、甲種防火対象物及び乙種防火対象物の防火管理に関する講習並びに防災管理対象物の防災管理に関する講習に係る手数料を設けるとともに、所要の改正を行うものであります。
議案第49号コミュニティ消防センター条例を廃止する条例案につきましては、消防署長橋出張所の廃止に伴い、同施設に併設しているコミュニティ消防センターを廃止するものであります。
議案第50号損害賠償額の決定につきましては、平成28年7月11日に発生した建設部の公用車による自動車事故に係る損害賠償について、その賠償額を決定するものであります。
議案第51号損害賠償額の決定につきましては、平成28年7月15日に発生した小樽市立病院における入浴中の死亡事故に係る損害賠償について、その賠償額を決定するものであります。
議案第52号過疎地域自立促進市町村計画の変更につきましては、過疎地域自立促進特別措置法第6条第7項において準用する同条第1項の規定により、小樽市過疎地域自立促進市町村計画の一部を変更するものであります。
議案第53号市道路線の認定につきましては、天神1丁目山手線及び天神1丁目山手仲線を認定するものであります。
議案第54号市道路線の廃止につきましては、堺町小路線を廃止するものであります。
議案第55号二級河川の指定の変更につきましては、勝納川の2級河川としての指定延長を4.85キロメートルから4.48キロメートルに変更するものであります。
議案第56号職員給与条例の一部を改正する条例案につきましては、国家公務員の給与改定に準じ、職員の扶養手当を改定するものであります。
最後に、専決処分報告についてでありますが、報告第1号から報告第4号までにつきましては、平成28年度一般会計補正予算、平成28年度介護保険事業特別会計補正予算、平成28年度病院事業会計補正予算及び平成28年度水道事業会計補正予算をそれぞれ措置するため、平成28年12月27日に専決処分したものであります。
報告第5号につきましては、農業委員会等に関する法律の一部改正により、農業委員会委員の選出方法を市長が議会の同意を得て任命する方法に一本化するとともに、その定数を規定するため、農業委員会委員の定数等に関する条例の一部を改正する条例を平成28年12月27日に専決処分したものであります。
報告第6号につきましては、(仮称)消防署オタモイ出張所新築工事の請負変更契約を締結するため、平成28年12月27日に専決処分したものであります。
報告第7号から報告第9号までにつきましては、いずれも公の施設の指定管理者の指定についてであります。いなきたコミュニティセンターにつきましては引き続き株式会社小樽ビル管理を、駅前広場駐車場及び駅横駐車場につきましては引き続き小樽駅前ビル株式会社を、夜間急病センターにつきましては引き続き一般社団法人小樽市医師会を、それぞれ指定するため、平成28年12月27日に専決処分したものであります。
報告第10号につきましては、公平委員会委員の選任について、平成28年12月27日に専決処分したものであります。
報告第11号につきましては、人権擁護委員候補者の推薦について、平成28年12月27日に専決処分したものであります。
以上、概括的に説明申し上げましたが、何とぞ原案どおり御可決、御承認賜りますようお願い申し上げます。(拍手)
○議長(横田久俊)次に、平成29年度小樽市教育行政執行方針について教育長から説明したいとの申し出がありますので、これを許します。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)教育長。
(林秀樹教育長登壇)
○教育長(林秀樹)平成29年度の小樽市教育行政執行方針を申し上げます。
初めに、昨年12月、中央教育審議会は次期学習指導要領改訂に向けた答申を行いましたが、基本的な改訂の方向性として、近年、情報化やグローバル化といった社会変化は加速度を増し、複雑で予測困難となってきており、子供たち一人一人が、この予測できない変化に受け身で対処するのではなく、主体的に向き合って関わり合い、よりよい社会と幸福な人生の創り手となる力を身に付けられるようにすることが重要である。と示しました。
これを受けて、文部科学省は次期学習指導要領の改定案を2月14日に公表しましたが、前文では、「それぞれの学校において、必要な学習内容をどのように学び、どのような資質・能力を身に付けられるようにするのかを教育課程において明確にしながら、社会との連携及び協働によりその実現を図っていくという、社会に開かれた教育課程の実現が重要となる。」との理念を示しています。
本市におきましても、知・徳・体のバランスのとれた人材の育成といった、これまでの教育実践において、不易とされているものを基本と据えつつ、これからの予測困難な未来に対応していける人材の育成に向けた取り組みを進めていくことが求められております。
教育委員会としては、小樽の未来を託す人材を育成していくため、学校教育の取り組みにおいては、学力や体力の向上に向けた各種施策を初め、小樽の歴史、産業、伝統文化などを学ぶための取り組みや、グローバル化に対応した取り組み、さらには学校・家庭・地域との連携、協働を図るための取り組みなどを進めてまいります。
また、生涯学習の取り組みにおいては、幼児期からの家庭教育の充実を図るほか、図書館では子供の読書活動を一層推進するとともに、総合博物館、文学館・美術館では、幼児から高齢者まで自然科学や芸術等に親しむことのできる学習機会の提供を初め、子供たちの情操教育等に資する取り組みを引き続き進めてまいります。
以下、教育委員会として、平成29年度の主な施策について御説明申し上げます。
まず、学校教育の分野ですが、小樽市学校教育推進計画の五つの重点目標に沿って申し上げます。
重点目標の第1点目、確かな学力の育成に向けた取り組みであります。
平成28年度の全国学力・学習状況調査では、小学校では全ての教科で、中学校では数学A・Bで、これまでの調査において全国の平均正答率との差が最小となるなど、徐々に改善の兆しが見えつつありますが、いまだ全国に比べ、基礎的・基本的な学習内容が十分に定着していない児童・生徒が多い状況にあります。
また、家庭での学習習慣においては、依然として、テレビを見る時間やゲームをする時間、携帯電話やスマートフォンの使用時間が全国と比べて長いことなど、家庭での生活習慣に課題が見られます。
こうした状況を受け、教育委員会では、小樽に住む全ての子供たちが、社会で自立するために必要な学力を身につけるため、学習意欲の向上及び基礎学力の定着を図る授業の改善と望ましい学習及び生活習慣の確立を両輪とする、次のような取り組みを進めてまいります。
まず、児童の学習意欲の向上及び基礎学力の定着を図るため、平成29年度は、小学校3年生以下の全ての通常学級に実物投影機を配備し、活用状況調査等を踏まえたICT活用研修講座の開催を通し、ICT機器を効果的に活用した授業の改善を行ってまいります。
次に、授業改善推進チーム活用事業についてであります。
平成28年度から、小学校3校に1名ずつ授業改善推進委員に指名した教員を配置し、その教員3名がチームとなり、1週間ずつ当該校の全学級をティーム・ティーチングで指導する事業を実施しておりますが、平成29年度は、さらに小学校3校に1名ずつ教員を増員し、複数での指導や推進チーム同士の連携、共有を図ることで授業改善の取り組みを一層進めてまいります。
また、全小・中学校で実施している標準学力調査を平成29年度も引き続き実施し、よりきめ細かな学力の状況を把握するとともに、日常の授業改善や補充学習等に結びつけることで、児童・生徒の学力の向上を図ってまいります。
次に、児童・生徒の生活習慣の改善に向けた取り組みについてであります。
本市の児童・生徒は、全国と比べ、携帯電話やスマートフォンの利用時間が長く、学校以外での学習時間が短いことが、学力の状況にも影響していると考えられることから、平成28年度に作成したインターネット利用等に関する小樽市のルールおたるスマート7が継続的に遵守されるよう、学校や小樽市PTA連合会等との連携の強化を図りながら、児童・生徒の望ましい生活習慣の確立と情報モラル教育の充実に努めてまいります。
次に、音読推進事業についてであります。
それぞれ平成25年、26年から始めた音読カップと小樽こどもの詩コンクールを引き続き実施し、家庭学習の充実を図るとともに、児童・生徒の言葉に対する興味・関心を高めることで、国語力の育成を図ってまいります。
次に、樽っ子学校サポート事業についてでありますが、本事業は、学習意欲の向上や基礎学力の定着に効果的な取り組みであることから、小樽商科大学の学生はもとより、市内の高校生にも広くサポートを呼びかけるなど、内容の充実を図りながら引き続き実施してまいります。
次に、特別支援教育についてでありますが、現在、言語障害のある児童・生徒を対象として開設している通級指導教室を発達障害のある児童・生徒も受け入れられるよう障害の範囲を拡大し、児童・生徒が生活や学習上の困難を改善・克服し、円滑に学校生活を送ることができるよう支援の充実を図ってまいります。
また、小・中学校の通常学級に在籍するLD、ADHDなど、特別な支援を必要とする児童・生徒や介護の必要な障害のある児童・生徒の学習活動を支援するため、平成29年度は、特別支援教育支援員を新たに中学校2校に配置します。
続いて、重点目標の第2点目、豊かな心の育成に向けた取り組みであります。
まず、小樽市教育支援センターの設置についてであります。
教育委員会では、平成28年度から不登校児童・生徒に対し訪問型の支援等を行う不登校対策推進事業を進めてきておりますが、不登校児童・生徒への登校支援及び教育相談を一層充実させるため、教育委員会内に小樽市教育支援センターを新たに設置するとともに、現在の適応指導教室を登校支援室「ふれあいルーム」と改め、さらに生涯学習プラザと市立小樽図書館に登校支援室「ふらっとルーム」を毎週火曜日から木曜日の3日間開設し、不登校児童・生徒の個々の状況に応じた支援の強化を図ってまいります。
また、児童及び保護者等に対するきめ細かな教育相談を行うため、教育支援センターにスクールカウンセラー、スクールソーシャルワーカーを各1名配置するとともに、引き続き、稲穂小学校、長橋小学校、手宮中央小学校にスクールカウンセラーを1名配置するなど、教育相談機能の充実を図ってまいります。
次に、いじめ防止対策の推進についてであります。
本市においては、平成27年度に小樽市いじめ防止対策推進条例を施行し、小樽市いじめ防止基本方針のもと、児童・生徒や保護者はもとより、市民に対しても、いじめ防止に向けた意識の高揚を図ってまいりましたが、平成29年度も年2回のキャンペーンの実施や小樽いじめ防止サミットの開催などを通し、児童・生徒が安心して学習活動などに取り組むことができるよう努めてまいります。
次に、道徳教育の充実についてであります。
道徳の教科化に向けて、平成29年度は、望洋台小学校、潮見台中学校の2校を道徳教育推進校に指定するとともに、当該校において道徳教育特別研修講座を開催し、道徳の時間の公開授業などを通して、教員の指導力向上を図ってまいります。
次に、学校図書館の環境整備についてであります。
読書活動を通して、児童・生徒の豊かな感性や表現力、創造力を育むため、現在、市内に2名配置されている学校図書館司書を4名に増員し、学校図書館の運営を充実することにより、読書習慣の確立を図っていくとともに、市立図書館と連携しながら、市内全域の学校図書館の環境整備に努めてまいります。
続いて、重点目標の第3点目、健やかな体の育成に向けた取り組みであります。
平成28年度の全国体力・運動能力、運動習慣等調査では、中学校では、前回より体力調査の合計得点が上昇しましたが、小学生は男女とも前回を下回るなど、小・中学生ともに、全国と比べ、依然として持久力や瞬発力に課題が見られます。
こうした状況を受けて、児童・生徒の体力・運動能力向上を図るため、次のような取り組みを進めてまいります。
まず、小学校体育科授業の工夫・改善の取り組みであります。
小学校の早い段階から、運動に対する興味・関心を高め、体育科の授業において達成感や満足感を持つことが大切であることから、引き続き、奥沢小学校を体力向上実践校に指定し、指導方法の工夫・改善に関する実践研究を行うとともに、公開研究会を開催し、その指導方法を広く市内の教員に還元します。
また、平成29年度も、体育専門教員を小学校に配置し、体育の授業をティーム・ティーチングで行う体育専科教員活用事業の実施を通して、道内の先進的な取り組みを取り入れた体育科の授業改善を図ってまいります。
次に、学校における体力向上の取り組みであります。
各学校においては、平成28年度に作成した体力向上改善プランの評価・検証を行い、調査結果を踏まえた新たな改善プランを作成し、児童・生徒の体力の状況に応じた具体的な取り組みを行ってまいります。
また、本年2月に新たに設置した、学校教育と社会教育の関係者で構成する小樽市小中学校体力向上検討委員会において、児童・生徒の体力向上に向けた方策の検討に着手したところであり、今後、授業改善に向けた指導資料等を作成することや、スポーツイベント等への参加促進に努めるなど、関係機関が一体となって、児童・生徒の体力向上への取り組みを進めてまいります。
続いて、重点目標の第4点目、社会の変化に対応した教育の推進に向けた取り組みであります。
まず、ふるさと教育の推進の取り組みであります。
おたる潮まつりが50周年を迎えた平成28年度は、市内全小・中学校が潮ねりこみに参加しましたが、平成29年度も引き続き、児童・生徒の郷土愛を育む取り組みとして、おたる潮まつり実行委員会との連携のもと、潮音頭の歴史的背景や振りつけを学ぶ機会を設定し、多くの児童・生徒が保護者や地域の方々とともに潮ねりこみに参加することを通して、地域社会に貢献する実践的な力の育成を図ります。
また、作成に向け調査研究を進めてきた、小学校高学年の総合的な学習の時間で使用する教材小樽の歴史の編集作業を行ってまいります。
次に、観光都市小樽のグローバル化を担う人材育成の取り組みであります。
児童・生徒のコミュニケーション能力を育成するとともに国際感覚を養うため、次のような取り組みを通して英語教育の充実に努めてまいります。
まず、平成28年度は4名だった外国語指導助手、いわゆるALTを6名に増員し、全ての中学校に隔週で派遣するほか、市内全小学校での活用を通して、英語を使って積極的にコミュニケーションを図ろうとする意欲と態度を育成するとともに、中学校5校を英語教育推進校として指定し、公開授業やアンケート調査等を通して、その実践の成果を広げてまいります。
また、平成32年度の小学校の英語教科化を見据え、これまで2校で実践していた小学校3、4年生の総合的な学習の時間で、英語に堪能な外部人材を活用した授業を行う英語教育推進校を3校にふやすとともに、英語の指導教員を巡回指導教員として配置し、小学校9校において、ティーム・ティーチングや校内研修の企画等を行う小学校外国語活動巡回指導教員研修事業を新たに実施するほか、外部講師を招聘した英語教育特別研修講座及び英会話スキルアップ講習会の開催などを通して、教員の授業力と英語力向上を図ってまいります。
さらに、小樽イングリッシュキャンプの内容の充実を図り、多くの児童・生徒の参加を促すなど、多角的な施策を通して、英語教育の一層の充実を図ってまいります。
次に、キャリア教育推進事業についてであります。
市内の事業所などの職場体験活動を通して、児童・生徒が働くことや学ぶことの意義を主体的に考え、実践する力を育成するため、中学校1校をキャリア教育実践指定校に指定し、職場体験等の取り組みを充実するとともに、キャリア教育研修講座を通して、その成果を各小・中学校へ広げ、小樽の将来を担う人材の育成を目指すキャリア教育の充実を図ってまいります。
また、商大・能開大・高等学校等進路説明会を通して、児童・生徒が早い段階から自分の夢や目標を持ち、進路について家庭の中で話し合うきっかけとなるよう、多くの関係機関の協力をいただきながら、引き続き実施してまいります。
続いて、重点目標の第5点目、信頼に応える学校づくりに向けた取り組みであります。
まず、コミュニティスクール導入促進事業についてであります。
本市の小・中学校が地域住民と目標やビジョンを共有し、地域と一体となって子供たちを育む地域とともにある学校への転換を図っていくため、平成29年度は、まず先駆的な役割を担う市内小学校2校において、コミュニティスクールの導入に向けた推進委員会を設置するとともに、先進校視察や説明会を通じて推進環境を整えながら、順次導入を進めてまいります。
次に、小・中学校間の連携・接続の推進についてであります。
中1ギャップ問題の解消に向け、朝里中学校、朝里小学校、豊倉小学校を小中連携教育実践校に指定し、9年間を通した教育課程の編成や出前授業の実施、児童・生徒の交流等の取り組みを市内の小・中学校に還元するなどして、小・中連携教育の充実を図るとともに、小中一貫型小・中学校の設置に向け、今後さらに道内外の先進校の実践の調査研究を進めるなど、小中一貫校の実現に向け取り組んでまいります。
次に教員の指導力の向上についてであります。
4年前から進めている秋田大学教授との共同研究については、平成29年度も、市内の中学校2校を指定し、授業改善をテーマとした研究や公開授業などを通して、授業の改善を図るとともに、引き続き、先進的な教育実践を展開する研究推進校及び研究団体を指定し、公開研究会等を通して各学校に還元することで、教員の指導力向上を図ってまいります。
そのほか、教育環境の整備について申し上げます。
まず一つ目は、新しい学校づくりの着実な推進についてであります。
子供たちが、集団の中でさまざまな考えに触れ、お互いを認めて協力し合い、切磋琢磨することを通じて、一人一人の資質や能力を伸ばすとともに生きる力を育むため、学校再編を進めてきております。平成29年度は、4月に統合開校する北陵中学校において、保護者や地域などの協力を得ながら、地域の伝統文化を学ぶ取り組みや、部活動におけるスポーツ・文化活動等の振興に向けた取り組みに対する支援を行うなど、新しい学校づくりを進めてまいります。
また、平成30年4月の中央・山手地区及び南小樽地区小学校の統合に向けては、花園小学校・入船小学校、緑小学校・最上小学校・入船小学校及び入船小学校・奥沢小学校・天神小学校の各統合協議会において、新しい学校づくりや通学の安全確保、学校と地域との連携などの検討のほか、児童の事前交流を実施し、円滑な統合に向けた取り組みを進めてまいります。
さらに中央・山手地区の中学校再編に向けて、平成27年度にお示しした西陵中学校と松ヶ枝中学校との統合についての考え方を、引き続き、保護者や地域住民の方々へ説明し、御理解を得た上で、小樽商業高校閉校後の学校施設の活用について、北海道教育委員会へ要望したいと考えております。
二つ目は、学校の施設整備についてであります。
平成30年4月に開校する山の手小学校の校舎建設等工事が完了するほか、長橋小学校と高島小学校のトイレ改修工事を実施するとともに、児童・生徒用の傷んだ机と椅子を3年間で計画的に更新するなど、教育環境の整備に努めてまいります。
次に、社会教育の分野の主な施策についてであります。
第1点目は、社会教育施設での取り組みについてであります。
まず、文学館では、小樽出身で札幌オリンピックのテーマソング「虹と雪のバラード」を作詞した詩人として著名な河邨文一郎をテーマに、特別展「生誕100年詩人・河邨文一郎展」を開催します。卓越した整形外科医として、また、福祉活動家としても国際的に貢献した生涯を多数の著作や資料で紹介してまいります。
次に、美術館では、特別展「大月源二―新たなリアリズムを求めて」を開催し、小樽で育った戦前のプロレタリア美術の代表的な画家大月源二の作品を紹介してまいります。
また、文学館・美術館では、子供たちに文学や美術へより親しんでもらうため、小・中学校の児童・生徒に展覧会の観覧等を通して、学芸員から学ぶ機会を設ける取り組みを引き続き進めてまいります。
次に、総合博物館では、企画展「収蔵資料展―美しき蛾の世界」を開催します。これは、標本約6,000点と写真パネル等の資料を展示し、多様な形態、生態及び人間社会とのかかわりについて紹介するもので、子供から大人まで、身近な自然環境への理解を深めてもらえる資料を展示するものです。
また、実験教室や観察会などの自然科学体験講座を拡充するとともに、小・中学校へ学芸員を派遣する出前講座の実施、夏休みの「青少年のための科学の祭典」への協力など、引き続き、学校や他機関とも連携して、子供たちの興味・関心を高めてまいります。
次に、図書館では、スクール・ライブラリー便や学校図書館司書への支援など、小・中学校と連携した取り組みを一層進めてまいります。
また、就学前の子供たちが本に親しむため、幼稚園、保育園及び関係団体などと協力して読み聞かせの体制づくりを支援するなど、幼児期からの教育環境の充実に向けた取り組みを行ってまいります。
第2点目は、生涯学習関係事業についてであります。
まず、生涯学習プラザを拠点に、家庭教育支援事業として、平成27年度から地域の人材を活用した家庭教育支援チーム小樽わくわく共育ネットワークを立ち上げ、子育て情報の発信、家庭教育講座、親子向けイベントなどを実施してきましたが、平成29年度は家庭教育ナビゲーター養成に力を入れるとともに、スキルアップ研修を実施し、保護者を初め、地域の方々に交流や学び合いを促進するノウハウを持った人材を育成・強化し、子育てに悩みや不安を抱える保護者を地域のさまざまな場面でサポートする取り組みを一層推進してまいります。
次に、次代を担う子供たちが、親子で琴・尺八などの邦楽、詩吟、生け花、日舞、茶道の日本の伝統文化を体験する伝統文化親子体験教室の開催を引き続き支援するなど、伝統文化の継承にも努めてまいります。
また、10月に本市で開催される日本PTA北海道ブロック研究大会の大会運営を支援してまいります。
第3点目は、文化財の保存・保護についてであります。
引き続き、歴史文化基本構想の素案づくりに関する作業を進め、市長部局と連携しながら文化遺産をまちづくりに活用できる取り組みを進めるとともに、地域の無形の文化財を学校等の拠点で子供たちに体験させるふるさと教育推進事業を推進します。
また、重要文化財旧日本郵船株式会社小樽支店の保存修理工事について、実施設計を進めてまいります。
第4点目は、市民スポーツの振興についてであります。
第29回目となるおたる運河ロードレース大会は、市民の健康増進とともに多くの市外参加者に小樽の魅力をより満喫してもらえるよう取り組むほか、第30回の節目の大会に向けた検討を進めてまいります。
また、手宮公園競技場に小学生用ハードルを整備し、陸上競技の普及を図るとともに、バスケットボールやフットサルのプロ選手を小学校に招いて、子供たちのスポーツに対する意欲と夢を醸成する取り組みを進めてまいります。
新・市民プール整備事業については、市長部局と連携しながら新・市民プール整備検討会議において引き続き検討を行ってまいります。
以上、平成29年度の教育行政を執行するに当たっての主な施策と狙いについて御説明いたしました。
市民の皆様及び議員各位の一層の御支援と御協力を心からお願い申し上げます。
○議長(横田久俊)次に、議案第57号について、提出者から提案理由の説明を求めます。
(「議長、8番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)8番、酒井隆裕議員。
(8番酒井隆裕議員登壇)(拍手)
○8番(酒井隆裕議員)提案者を代表いたしまして、議案第57号小樽市非核港湾条例案の説明を行います。
今定例会で66回目の提案となります。
核兵器が違法化され、全世界から核兵器のない新しい段階への流れが生まれようとしています。
国連総会は、昨年末、圧倒的多数の賛成で核兵器禁止条約を交渉する会議の開催を決定しました。3月27日が開会日です。
核保有国は、この動きに強く反発をしています。米ロ英仏は交渉開始の国連決議に反対、中国は棄権しました。とりわけアメリカは、同盟諸国に国連決議に反対票を投じることや交渉に参加しないことなどを求める書簡を送るという、これまでにない異常なやり方で圧力をかけました。核兵器禁止条約が締結されれば、核兵器は違法化され、核保有国が最初は参加を拒否しても、政治的・道義的拘束を受けることになるからです。
条約が国連加盟国の多数の賛成で承認されれば、核兵器禁止条約に調印した諸国に寄港することが不可能になり、米国の核戦略は破綻します。また、核保有国への批判はさらに高まり、核兵器廃絶に向けて世界は新しい段階に入ることは明らかです。
ところが、日本政府は、核兵器のない世界は段階的にやってこそ実現できるという核保有国の主張をそのまま繰り返し、禁止条約に否定的です。日本政府は、アメリカの圧力に屈して国連決議に反対票を投じました。核軍拡を公言するトランプ政権に追随する政権の姿勢は、核兵器廃絶に背を向ける行為にほかなりません。
本年2月3日、小樽港に米軍第7艦隊所属ミサイル駆逐艦マッキャンベルが寄港しました。1961年以来79隻目となります。小樽市として寄港要請に当たり、入出港時及び接岸時の安全性、商業港としての港湾機能への影響、核兵器搭載の有無の受け入れ判断の3項目について検討した結果、岸壁手配したものです。
しかし、毎年のように寄港することについて、民間港である小樽港の軍港化につながりかねないと懸念の声が出ております。
核兵器搭載の有無について小樽市は、米国領事館や外務省に一応は照会しますが、米国は核搭載について肯定も否定もしません。外務省は、米国の核政策に基づけば、我が国の政府としては、現時点において核兵器を搭載する米国艦船の我が国の寄港はないと判断、照会のあった米国艦船については、搭載能力がない以上、核兵器を搭載していないことにつき、我が国政府として疑いを有していませんとしていますが、日米間に核密約があるのは実証済みであり、日本政府との事前協議抜きに核兵器搭載艦船や航空機が自由に出入りできるというのは、米国の公開文書でも明らかにされています。
1975年、神戸市会は神戸港に核兵器搭載の艦船を入港拒否する決議を採択し、入港を希望する艦船には非核証明書の提出を求め、米艦船は提出を拒み、一隻も入港していません。
小樽市は、1982年、核兵器廃絶平和都市宣言を行いました。宣言を実効性のあるものにしていくためにも、本条例案の制定が求められます。
各会派、各議員の御賛同をお願いいたしまして、提案説明といたします。(拍手)
○議長(横田久俊)ただいま上程中の案件のうち、議案第29号については先議することとし、直ちに採決いたします。
お諮りいたします。
議案第29号について、可決と決定することに、御異議ございませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)御異議なしと認め、さように決しました。
日程第4「休会の決定」を議題といたします。
お諮りいたします。
議案調査のため、明日から2月27日まで休会いたしたいと思います。
これに、御異議ございませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)御異議なしと認め、さように決しました。
本日は、これをもって散会いたします。
散会午前11時41分
会議録署名議員
小樽市議会 議長 横 田 久 俊
議員 秋 元 智 憲
議員 中 村 吉 宏