開議午後3時20分
○議長(横田久俊)これより、本日の会議を開きます。
本日の会議録署名議員に、高野さくら議員、林下弧芳議員を御指名いたします。
日程第1「議案第1号ないし議案第3号、議案第5号ないし議案第17号、議案第19号及び議案第20号」を一括議題といたします。
これより昨日市長からの申出により中断しておりました秋元議員の一般質問を続行します。
秋元議員の本質問への答弁漏れに対する理事者の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)市長。
○市長(森井秀明)昨日の秋元議員の一般質問におきまして、答弁漏れの御指摘がございました。この間、答弁調整にお時間をいただき、感謝を申し上げます。
職員と秋元議員とで答弁の趣旨の突き合わせを行いましたところ、最終的に6点につきまして改めて答弁をさせていただきます。
これまでも私どもといたしましては、御質問に対し、誠意を持って答弁を作成しており、このたびの秋元議員への御質問に対しましても、意を込めた答弁に心がけたつもりではありますが、わかりづらいとの御指摘もありましたので、今後は御質問に端的にお答えするよう努めてまいりますので、御理解を賜りますようお願い申し上げます。
初めに、職員人事に関しての御質問で3点御指摘をいただきました。
まず、3年続けて教育部長が交代するようなことになれば、私の責任は免れないのではないかという御質問に対する答弁漏れの御指摘ですが、昨日答弁申し上げましたとおり、私としては教育長のリーダーシップの発揮により、小樽の教育改革はより高まっていくものと確信しておりますので、私は責任を果たしているものと考えております。
次に、早期退職等が相次いだことに対する私の責任、また、人事の私物化ではないかという御指摘につきましては、申出をした職員に私が直接個別に事情等をお伺いし、個々の内容についてはお答えできませんが、その事情は直接人事異動とは関連性のないものであり、やむを得ないと判断されるものでしたので、昨日のとおり答弁を申し上げたものであります。ですから、私の責任を問われるような事情ではなかったと考えておりますし、もちろん人事の私物化でもありません。
次に、昇任人事に関しまして、法で求められている能力の実証を示す方法についてですが、昨日も申し上げましたとおり、必ずしも能力の実証は書面でなければならないというものではありませんので、経歴書のほか、市政にかかわる多くの方々から得た情報などに基づき人事異動を行ったものであります。
次に、除雪問題に関しての御質問で3点御指摘をいただきました。
まず、参与の考え方を誰に引き継いだのかという御指摘につきましては、報告書は参与がこれまでの民間企業と本市職員としての経験を踏まえ、現場で把握したことを加味し作成したと認識をしており、市として具体的には除雪対策本部が引き継いでいくことになります。
次に、除雪水準が落ちることは市民の期待に反することになると思いますがという御指摘につきましては、除雪水準が下がることは起こり得ますが、目的としては水準を上げるために行うものであります。一般論として除雪水準が落ちることは市民の期待に反するものと考えておりますので、市民の皆様の御意見をいただき、進めてまいりたいと考えております。
次に、貸出ダンプ制度において各組合の営業努力を無視することが適切と考えているのかという御指摘につきましては、本制度は発注者である市が責任を持って適切に配車すべきものであり、各組合の営業努力は本制度にはそぐわないものと考えております。
(発言する者あり)
(「議長、23番、「森井市長に対し、答弁漏れがなぜ多数発生するのか
弁明を求めるとともに、今後起こさないことを強く求める動議」を提
出いたします」と呼ぶ者あり)
(「賛成」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)ただいまの動議は賛成者がありますので、成立いたしました。
直ちに、本動議を議題とし、提出者から趣旨の説明を求めます。
(「議長、23番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)23番、山田雅敏議員。
(23番山田雅敏議員登壇)(拍手)
○23番(山田雅敏議員)自民党を代表して、森井市長に対し、答弁漏れがなぜ多数発生するのか弁明を求めるとともに、今後起こさないことを強く求める動議について、提案趣旨説明を行います。
市長就任以来の定例会において、そして今定例会においても、本会議における代表質問、一般質問に対し、答弁漏れが発生いたしました。議員の質問項目の内容には全て適切に対応した答弁をするべきであるところ、森井市長においてはなぜこれまで多くの答弁漏れが発生するのか、到底理解することができません。
また、森井市長の答弁漏れがこれまで幾度となく繰り返され、その都度議会に混乱を招いています。
我が会派は、多くの答弁漏れが発生する状況は看過することのできない重大な問題と考えます。
以上のことから、森井市長に対し、答弁漏れがなぜ多数発生するのか弁明を求めるとともに、今後起こさないことを強く求める動議を提出するものであります。
以上、趣旨説明といたします。(拍手)
○議長(横田久俊)これより、討論に入ります。
まず、反対討論はございますか。
(「議長、6番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)6番、石田博一議員。
(6番石田博一議員登壇)
○6番(石田博一議員)ただいまの自民党の森井市長に対し、答弁漏れがなぜ多数発生するのか弁明を求めるとともに、今後起こさないことを強く求める動議に反対の立場で討論をいたします。
答弁漏れは確かにありましたが、多発とは言えないと思います。
(発言する者あり)
もちろん、その都度……
○議長(横田久俊)お静かに願います。
(「何を考えてるんだ」と呼ぶ者あり)
○6番(石田博一議員)もちろんその都度、以後気をつけるということで我々議員も容認してきました。
(「してないよ」と呼ぶ者あり)
(「してないでしょ」と呼ぶ者あり)
(発言する者あり)
このことは、それ以上でも以下でもない、起こり得ることだと考えます。
(発言する者あり)
私たち議員も事前のレクチャーをより密に行うことや質問箇所の明確化など、議員側にも一定程度の配慮は必要であると考えます。
また、質問者の意図した答弁が得られない場合でも、それは答弁漏れとは言えないわけで……
(「そんなこと言ってないよ」と呼ぶ者あり)
(発言する者あり)
その場合は、再質問なり再々質問で聞き直せばいいわけです。
(「当たり前です」と呼ぶ者あり)
(発言する者あり)
今日まで市長答弁を聞いてまいりましたが……
○議長(横田久俊)お静かに。
○6番(石田博一議員)そういった答弁漏れではない場合でも答弁漏れとしてきた経緯もありますので、我々議員側にも一歩踏み込んだ見解が必要になると考えます。
(「何なんだよ」と呼ぶ者あり)
(発言する者あり)
いずれにしても、市長には、よりわかりやすい答弁をお願いすることはもちろんですが、多発しているとは感じておりませんので、弁明の必要はなしとして、この動議には反対をさせていただきます。
(「全くわからん」と呼ぶ者あり)
(発言する者あり)
議員各位の御賛同をお願いして討論といたします。
○議長(横田久俊)次に、賛成討論はございますか。
(「議長、17番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)17番、中村誠吾議員。
(17番中村誠吾議員登壇)(拍手)
○17番(中村誠吾議員)森井市長に対し、答弁漏れがなぜ多数発生するのか弁明を求める動議に、民主党を代表し、賛成の立場で討論を行います。
市長、これまでも答弁漏れが幾度となく見られましたが、今定例会の代表質問、一般質問の本質問の答弁において、これまで以上に答弁漏れが発生していると認識せざるを得ないのです。事前に質問者から質問の趣旨の確認を行っているにもかかわらず、なぜこのように答弁漏れがあるのか、理解できないところであります。この点について、市長、説明を求めるものであります。
(「そうだ」と呼ぶ者あり)
(「そうだ」と呼ぶ者あり)
議員各位の賛同をお願いし、討論といたします。(拍手)
○議長(横田久俊)次に、反対討論はございますか。
(「なし」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)次に、賛成討論はございますか。
(「議長、11番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)11番、斉藤陽一良議員。
(11番斉藤陽一良議員登壇)(拍手)
○11番(斉藤陽一良議員)公明党を代表し、森井市長に対し、答弁漏れがなぜ多数発生するのか弁明を求めるとともに、今後起こさないことを強く求める動議について賛成の討論を行います。
森井市長就任以来、本会議の代表質問や一般質問の本答弁において答弁漏れが多数発生しています。今定例会の代表質問の本答弁においても、高野さくら議員、佐々木秩議員の本質問で答弁漏れが指摘されています。
議員は事前に通告を行い、理事者側も質問内容について質問する議員との間で細かく確認しているにもかかわらず、本来あってはならないし、あり得ないはずの本答弁における答弁漏れが多数発生しているゆゆしき現実があります。
さらに、再質問、再々質問においては毎回のように答弁漏れがあり、答弁漏れがないほうが珍しいといった状況であります。
その上、今回の我が党の秋元議員の一般質問に対する本答弁で、これまでにない多くの答弁漏れが発生したことは決して許されることではないし、会派としても市長に対し強く抗議をするものであります。
このように答弁漏れが多数多発する原因については、我々は森井市長が政治姿勢の根本において、議会における議員の質問というものに対して敬意を持って接しておられないことの表れであると考えざるを得ません。
(「そうだ」と呼ぶ者あり)
議会における議員の質問の一つ一つは、そのそれぞれがみずからの行政施策に対する市民から寄せられている貴重な声、貴重な民意の一つ一つなのだという自覚が市長には足りないためであると考えざるを得ません。それは民意を、ひいては市民そのものをないがしろにすることであります。
市長は選挙による得票に言及をされることがありますが、それだけが民意と考えるのであれば、それは市長のおごりと言わざるを得ません。市長はもっと謙虚になって、いろいろな立場の多くの市民の声があることを自覚し、その声に謙虚に耳を傾けるべきであると考えます。すなわち議会議論における議員の発言の一つ一つ、質問の片言隻句にも注意を集中し、敏感に対応する誠実さが必要であります。
もし、森井市長がそうではない、自分は十分謙虚だと、主張されるのであれば、答弁漏れがなぜ多数発生するのか、真摯にその原因について弁明に努めるとともに、今後は起こさないという率直な決意を表明すべきであると考えます。
(「そうだ」と呼ぶ者あり)
以上、全議員の賛同を呼びかけて、賛成討論といたします。(拍手)
(「賛同します」と呼ぶ者あり)
(「賛同します」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)次に、反対討論はございますか。
(「なし」と呼ぶ者あり)
反対討論なし。
次に、賛成討論はございますか。
(「なし」と呼ぶ者あり)
賛成討論ともになし。
討論を終結し、これより採決いたします。
本動議に、賛成の議員の起立を求めます。
(賛成者起立)
○議長(横田久俊)起立多数。
よって、本動議は可決されました。(拍手)
(「議長、1番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)1番、秋元智憲議員。
○1番(秋元智憲議員)再質問に入る前に、先ほど市長から答弁漏れの件でお話がありましたけれども、1点、これは私の質問の内容を理解されていないのか、本答弁と全く同じ答弁がありますので、私は答弁漏れだと指摘した上で市長が答弁漏れだということで答弁しているのに、全く同じ答弁をされているのです。昇任内申の件なのですが、この点について私は、本答弁と答弁漏れの部分がほぼ変わりない内容であれば、受け入れられないというふうに思うのですけれども、いかがでしょうか。
○議長(横田久俊)昨日の本答弁と今日の答弁、私は突合するメモを持っていません。なので、同じかどうかというのは判断できませんので、できれば再質問の中で今の部分も含めて質問で解明していただければと思いますが、いかがでしょうか。よろしいですか。
(「議長、1番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)1番、秋元智憲議員。
○1番(秋元智憲議員)それでは、再質問させていただきます。
まず1点目に、人事評価について伺いました。
昨年の議会議論の中で、市長が人事評価の中で嘱託員、市民の声も反映しているような仕組みもあるというふうに言われていまして、その自治体名、制度の内容、効果について伺ったのですけれども、市長は改めて調べてみたいということだったのですが、私は質問のレクチャーを6月7日にしております。そのときに原稿も渡しているので、この本答弁の中で改めて調べてみたいというのは非常に納得できないというか、わかりません。これはすぐ市長が調べればわかるものだというふうに思います。
市長は常日ごろから政策議論をしようと言われているものですから、私は人事評価が、今後よりよくなるように今までも提案してまいりました。市長の考えに沿うかどうかわかりませんが、私の考えを議論しようということで質問しているのですけれども、市長が以前、嘱託員、市民の声も反映するような人事評価があると言ったのですが、その内容が示されませんし、改めて調べたいということだったのですけれども、なぜ示せないのか。あるならある、ないならないと、済みませんと、勘違いしていましたということで済むと思うのですが、その点が1点です。
それと、昨年の人事異動にかかわって10か月余りで多くの管理職の方が退職された件です。
まず、市長はこの中で、よりよい職場環境を整えることを念頭にと言っていましたけれども、では異動できなかった方はよりよい環境にないのかというふうに思うわけです。
その点についてお答えいただきたいのと、よりよい職場環境を求めるのであれば、毎年、全員が人事異動できなければ残っている方々はよりよい環境にないということが考えられるのです。そういう考えなのか、その辺をお聞きいたします。
また、能力が発揮できる環境を整えることを念頭にと言っていますけれども、前年よりよい職員配置となるよう人事を行ったと答えられました。
このような10か月、1年で人事異動しなければならない、また、そのようなことで市長は、OJTの人材育成の話をされていましたが、どうやってこの1年、若しくは10か月でOJTを行う考えなのか、これを伺いたいと思います。
また、10か月、1年で異動するということは、市長が言われているOJTの考えに照らして、市長は職員に何を求めているのか伺いたいと思います。
それと、教育部長の異動に関連してなのですが、これも、今、言ったように職員が能力を発揮できる環境を整えることを念頭にしているというふうに言っておりました。適材適所の配置に努めたと。それで、2年連続で交代となったと。1年で職員の方は十分持っている能力を発揮できると思っているのでしょうか。その点についてお聞かせいただきたいと思います。
そして、市長御自身がこの1年間で自分の能力を十分に発揮してきたのかということも一つ伺ってみたいと思います。
それと、OJTの話に戻りますけれども、市長が考える人材育成のOJTの話が出ましたが、具体的な手法を示していただきたいと思います。
あと、市長がみずからの発言と行動が原因で生じている職員のモチベーションの低下について伺いました。
新聞によれば、「その場しのぎのうそをつき、部下に責任をなすりつける。このような市長の下では、仕事のモチベーションを保つのは難しい」という記事が掲載されておりました。これは市の幹部の方のお話でありましたが、これについて市長は、事実確認がとれないのでコメントしないと言われていました。逆に言うと、例えば事実確認をとれないようなものについては、市長は今後もコメントするような考えはないのか、その辺をお聞かせいただきたいと思います。
それと、最初に指摘させていただきました昇任内申の件です。
私の質問としては、昇任内申がなく、書面など客観的に能力の実証ができない場合、書面以外のものを根拠とし、法で求められる能力の実証を示すというなら、どのように示せるとお考えか、その方法を示してくださいと質問したのですが、市長は違法ではないというお答えでした。私は違法か違法ではないかということを聞いているのではなくて、書面以外のものを根拠として実証を示すというのならどういう方法があるのかという質問ですので、答弁が全く質問の内容と違いますので、これも改めて伺いたいと思います。
それと、今回の答弁漏れを指摘させていただいて、理事者の方とお話をする中で、なかなか私の意図が伝わっていなかったということで、今回は質問の答弁漏れから外させていただきましたが、人事評価シートにのっとって先々で起こり得る事態や影響を予測しながら物事を進めると、こういう項目について、市長が昨年のJVの変更を行ったことは、この評価シートに照らしてどのように評価しますかという質問だったのですけれども、これがうまく伝わっていなくて、全く違った回答でありました。この辺をもしお答えになれるのであれば答えていただきたい。
それで、適切なタイミングの話もさせていただきました。これもJVの入札の要件の変更にかかわって適切なタイミングだと考えたのかと、これも評価シートに照らしてどのように評価するかと、これは5段階の個別評語で表せばどの段階に当たると市長が考えられているのか。市長のこの評価に対する考えは、今後の各評価者の判断の基準というふうに思いますので、正確な答弁をお願いいたします。
それと、きめ細やかな除排雪という部分です。
その中で市民を欺くことになっているのではないかということで私は質問させていただきました。きめ細やかと言っていましたけれども、似たような気象状況のときの苦情件数よりも昨年度の苦情件数が多くなっている。この理由はなぜだと率直に考えられますか。お答えいただきたいと思います。
また、除雪にかかわって総合戦略の除雪KPIのお話もさせていただきました。これは安斎議員も取り上げておりましたけれども、市長はこの総合戦略もしっかり目を通されていると思いますが、この除雪事業の中で、今回、市長からは除雪事業のKPIの中に排雪が入っていないのだというお話がありましたけれども、市長の目玉政策でありますよ、除排雪というのは。それがなぜこの総合戦略の中の幸福度の除雪KPIの中に盛り込まれなかったのか、これが不思議でなりません。その辺をお聞かせいただきたいのと、昨年の排雪の苦情が多かったということは、これは端的に見て、幸福度が下がっているのではないかと思うのですが、その辺をもう一度聞かせていただきたいと思います。
また、総合戦略に除雪KPIの中に排雪を入れなかったのはなぜなのか、どういう理由があって入れなかったのか、お知らせいただきたいと思います。
また、今回のJVの要件の変更、それについて早めに日程を知らせなければ混乱することが懸念されますと。スケジュールを聞いたのですが、そのスケジュール、日程的なことについてははっきり伺えませんでした。質問の中でも言いましたけれども、昨年度は7、8月で業者の方へのヒアリングを行い、8月末には業務説明会が行われていたのですね。今年も早く計画を議会に示していただいて議論しないと、また昨年と同じ結果になってしまう。これは誰しも、議員の方も皆さんも思っていると思います。
それで、いつ示せるのかということはお話しいただけなかったのですけれども、もう既に6月末でありまして、分析もまだ結果が出ていないというお話も今回の議会の中でありました。いつその議会議論をするのか、議会に示すのか、また、除雪の説明会の日程について、スケジュールについて伺ったのですが、この日程の部分については一切答弁いただいていませんので、日程についてお知らせいただきたいと思います。
また、JVの構成員についてどのように変更されるのかということで、今回、昨年4社にしたことでいろいろと苦情が寄せられたということで、市長からも何点か今回のJV編成の構成員数について業者から意見を伺ったということで紹介していただきました。たぶんほとんどの業者の方が4社では無理だと、3社で十分なのだと。4社になっても業者数が増えるだけで、機械力は変わらないというようなお話をされているのですが、それでも4社でいくのですかという質問をさせていただきました。参与の報告書には、もう既に4社でいくということが書かれていますので、もしかしたら市長の中ではもう既に4社でいくということを決められていて、まだ知らせていないだけなのか、その辺を知りたいと思います。たくさんのJVの方から寄せられる意見の中、やはり4社以上というのは無理だということなのですが、それでも4社以上でいくというのであれば、その理由をお聞かせいただきたいと思います。
また、JVの構成員数をどうしても4社以上にこだわるというのであれば、どう業者に説明するのかという質問をさせていただきました。市長の答弁では、業者にしっかり説明し、理解をいただきながら進めると言われていまして、理解を得られなければ進めないという考えでいいのか、その辺をもう一回お聞かせください。
それと、排雪予算の質問です。
これについて、市長は予算に余力があるから対応できるというふうに言った、そういう趣旨ではないのだと言われたのですが、予算面では対応できたという趣旨だというふうに市長はおっしゃいましたけれども、排雪作業は適切だというふうに考えていたと思います。それであれば、なぜ市民や業者の方からたくさん排雪の苦情が出たのか。また、業者の聞き取りの中でも排雪が急にとめられた、また、現場で話し合って決めているのに、とめられて大変だった。また、次の日の職員の方が、もう既に職員配置まで決めているのに、急にとめられたらその人たちはどうするのだというようなお話があったと私も聞いております。そのような状況を聞いているのに、それでも進めていくお考えなのか、また、排雪は今回、結局、結果的には抑制につながったというふうにお話しされていましたが、私は結果的に抑制になったということではなくて、業者の現場の方のお話を聞くと、やはり市の指示で排雪をストップさせてきたと。その結果、予算に余力ができたと。予算が余ったということは、市長は答弁の中で、今年度もそのような同じ考えで進めるということですが、そうなった場合に、業者の方は大雪が降ったら対応できないと言っているのです。それは予算があるとかではなくて、排雪作業を抑制されている中で大雪の対応はできませんと言われているのですけれども、それを踏まえて、やはり抑制をかけるつもりなのか、もう一度伺いたいと思います。
また、最後の質問で、貸出ダンプについて、これももし変更するのであれば今後のスケジュールについて伺ったのですが、これもやはり参与の報告書の中では昨年提案した案でいくということがもう既にしっかり書かれているのです。まさか昨年あれだけ第4回定例会で問題になって一度白紙にすると言ったことがもう一度浮上してといいますか、実は議論されていて、一台一台のダンプに市が付番をしていくような方法が考えられているのかと、そういうような考えも、参与の報告書からは考えられるのですけれども、本当にそういうことをやっていくのか。また、今後のスケジュールについても伺いましたが、これも日程的には一切話はありませんでした。これもスケジュール、日程を聞いていますので、もし制度の変更をするのであれば、そのスケジュール、日程の部分をお知らせいただきたいというふうに思います。
○議長(横田久俊)理事者の答弁を求めますが、整理中だと思いますので、若干お待ちください。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)市長。
○市長(森井秀明)秋元議員の再質問にお答えいたします。
私が答弁したこと以外につきましては、各担当より答弁をさせていただきますので、よろしくお願いいたします。かなり多い量で私なりにもメモをしてきたところではありますが、もし何かありましたら御指摘いただければと思います。
まず1点目、民間の評価のことだったかと思います。
先ほども答弁いたしましたけれども、私がお話ししたのは議員のときのお話だったので不明瞭だということで先ほど答弁させていただきました。その後、私なりにも調べておりますけれども、実際に現状ではホームページ等で調べていて、市長等がかわっていて、実際に今でも行われているかどうかというのは不明な部分もありますが、実際に外部面接員制度を導入されている埼玉県和光市の取組であったり、また、兵庫県加西市においても、当時外部に加西市職員採用在り方委員会ということで民間の方々に投げかけられて、平成20年に加西市における職員採用のあり方に関する提言という答申が出ております。その中でも民間の面接員を導入するということでの提言が入っていたのですけれども、このまちは今、既に市長がかわられていて、現状、実際にそれが行われているかどうかというのは、残念ながら得られていないところでございます。
また、逆にもともと民間の面接官が入っていたのだけれども、結果的にあまり適切ではないということでやめられたまち等もありますので、これらはもう少しきちんと調査をした上で、そういう導入が必要かどうか先々において考えていかなければならないのかなと思っておりますが、現時点ですぐに導入するという考えを持っているわけではございません。これが1点目でございます。
それと、異動しない人においてはよりよい環境にはならないのではないかという御指摘があったかと思いますが、当然異動しない方も周りの方々が異動されたりということもありますから、当然にその場に同じ職務で昨年から引き続き行っている方々においても、よりよい環境になっていくと私は考えているところでございます。
また、10か月でOJTができるのか、それは私自身は、たとえ期間が短かろうとできるというふうに思っております。具体的な手法について御指摘がありましたけれども、今、手元には持っておりませんので、改めてお伝えしたいというふうに思いますが、私は、OJTに限らずですけれども、職員に何を求めているのかと言われれば、やはり市民の皆様の期待に応えていくよう職務に全うすることを求めているところでございます。
また、教育委員会における職員は、能力を発揮できると思っているのかというお話でしたけれども、私は能力を発揮できると思っているところでございます。
(発言する者あり)
それと、私自身が能力を発揮できているのかという御指摘もあったかと思います。
私自身も今、精いっぱい努め、私なりにこの職務を果たせるように取り組んでいるところでございますけれども、私としてもまだまだ潜在能力があると思いたいところでもありますし、議会においても先ほど動議が可決されましたが、まだまだ適応できていない部分もありますので、まだ十分ではないと思いたいところでございます。これからその能力を発揮できるよう、私も精いっぱい努めてまいりたいと思っております。
(発言する者あり)
また、モチベーションのことで先ほど新聞等に載っている内容について、事実確認できていないものについては何も伝えるつもりはないのかというお話でしたけれども、私自身、現行において事実確認できないものに対してコメントをすべきではないと思っております。
それと、先見性と適時の判断のことで人事評価シートに照らしてという御指摘だったと思います。担当職員とやりとりをして、御指摘されている内容と答弁にずれがあるというお話だったのですが、昨日もこの点について改めて確認させていただき、また、秋元議員と職員とでやりとりをされていたところでありますけれども、これについてはまだ私自身この答弁で合っているというふうに思っていたところでございますので、把握はしきれておりません。大変恐縮ですが、それについては改めてもう一度確認したいというふうに思っているところでございます。
それと、苦情件数について排雪における苦情件数が多い理由ということだったかと思いますけれども、もちろん排雪における要望があったからこそ件数が多かったと思っております。今後において来年における排雪の取組においては、一つの課題だというふうに思っておりますので、その件数が減るように私も努力をしてまいりたいと思っております。
そして、それとともにKPIについてのお話もあったかと思います。
もともと幸福度KPIの中に除雪依頼件数が入っておりますけれども、そのときにおける職員のやりとりの中では、それで一つ果たされていると考えていたようです。逆に今、御指摘をいただいた中で、その排雪の件数を入れるべきではないかということで検討をしているところでございますし、私も当然に排雪依頼件数が減れば幸福度は高まっていくという意識もありますので、今まさにそれについては検討しているところでございます。そのときにはそういう判断ではなかったということで御理解を賜りますようお願いいたします。
それと、スケジュールに関してですけれども、このように答弁させていただいたのは、残念ながらスケジュール自体はまだ完全に確定しているものではございません。これは確定次第、お知らせしたいと思っているところでございます。
それと、4社において私自身の考えとしては、4社以上のほうがいいと思っているところではございますが、まだそれは確定されたことではございません。現在、4社、いわゆる3社である、そのあたりの課題について、今、整理をしているところでございますので、もう一つの質問の、業者の方々に対してどう対応されるのかということも含めてですけれども、その課題についてしっかり分析し、それができましたら業者の方々にもその説明をさせていただいた上で、その理解の上で進めていきたいと思っているところでございます。
それと、なぜ排雪の苦情が出たのかということは、先ほどもお話しさせていただいたとおりでございます。答弁でもお話しさせていただきましたが、業者の方々がそのような形で困っている、そのようなお話も聞いているではないかということだったかと思います。私としては、もともとの排雪における取組のプロセス、これは先日答弁させていただきましたが、そのプロセスに伴って必要なところに対し行っていくことが大変重要だというふうに思っておりますので、今後においてもこの方法でもう一度改めて業者の方々にお伝えし、取り組んでいきたいと考えているところでございます。
そして、その取組は決して抑制そのものが目的ではございません。必要な箇所に必要な取組で行っていくことはこれからの排雪において非常に重要なことであると思っておりますので、この場も含めて、改めてその考えについてお知らせさせていただきたいと思っているところでございます。
そして、貸出ダンプの件で参与の報告書についてはそのようなことで進めると書いているのではないかというお話でありましたけれども、これについても昨日答弁させていただいたように、その内容を踏まえて、今、分析をしているところでございます。100パーセントそのままで進むかどうかもこれからであります。しかしながら、そのアドバイスは貴重なものだというふうに思っているので、それらを検証し取り組んでいきたいと思っております。もう一点、この貸出ダンプにおいての日程、スケジュールも示されていないということでありましたが、これも今、コンクリートされているスケジュールがまだ整っておりませんので、お示しできていないというのが実情でございます。
○議長(横田久俊)ほかの理事者の皆さんから何かありますか。
(「昇任内申の」と呼ぶ者あり)
1点、昇任内申がなくて書面以外でしたと、これは違法ではないというお話でしたけれども、どのように、書面以外で行った方法について示してくださいということでしたけれども、このお答えがなかったようですが。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)市長。
○市長(森井秀明)昇任内申の示し方ということでございますけれども、これについては答弁をさせていただいたように、多くの方々から私自身が得た情報などがありますので、その情報等を示すことになるのかというふうに思っているところでございます。
先ほどもお話をしましたが、地方公務員法に違反、問われるものではないということで、顧問弁護士から御意見をいただいているところでございますので、そのような意味では私自身がその証明であると思っております。
(発言する者あり)
(「その方法を聞いているので、方法を」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)秋元議員の質問の中で、書面以外で昇任人事をするのは地方公務員法違反でないというのはわかりましたと。そしたら、書面以外でどのような方法でやったのですかという、そういう御質問かと思います。それについてはたくさんの方のお話を聞いたというのですが、具体にということでないかなと思うのですけれども、方法としては。
(発言する者あり)
どうでしょうか。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)市長。
○市長(森井秀明)今の御指摘の点については、改めてお話をしますけれども、それを求められれば私自身がそれについて実証を何かしらの形で表現をしていくことになると思います。
(「何かしらじゃだめなんだって。その方法を聞いているんだ」と呼ぶ
者あり)
(「議長、1番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)1番、秋元智憲議員
○1番(秋元智憲議員)その方法を聞いているのですけれども、ないならない、あるのだったらその方法を聞いているのですよ。
○議長(横田久俊)たくさんの方からお話を聞いたという、その聞いた方法みたいなことですよね。どうやって聞いたのかとかですか。
○1番(秋元智憲議員)示せるのであれば、どのように示すのか、その方法を聞いているのですね。
(発言する者あり)
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)市長。
○市長(森井秀明)改めて答弁いたしますけれども、その当時の記憶等を改めて確認しながら、書面等に落とすことは可能だというふうに思っております。
(発言する者あり)
○議長(横田久俊)記憶を書面に残す方法という御答弁です。
(「そしたら、できるんですね、そしたら。できるということなんです
ね」と呼ぶ者あり)
はい。
(「議長、1番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)1番、秋元智憲議員。
○1番(秋元智憲議員)それでは、再々質問です。
まず、人事評価制度について、私は市長があるというからそれを聞いたのです。それなのに改めて調べなければならないというのは、あまりにも議論にならないですよね。市長は、議会の中でその方法もあるし、その仕組みのお話も受けていると私に言ったのです。だから、今回、私は、議論を深めるので、その自治体、その制度の内容、効果について聞いたのです。でも、今回は時間がたっているから改めて調べてみるということですけれども、何でレクチャーした後に調べないのですか。
(「何の質問されたかわかってないんだ」と呼ぶ者あり)
それができるのであれば、これから調べますということで、何でもそれで通ってしまいますよ。レクチャーしているのですから。私急にここで質問したことではないですからね。
(発言する者あり)
それで通るのだったら、これはもう議論が成り立たないではないですか。私は原稿も渡しているのですよ。
(発言する者あり)
いや、何の質問ではなくて……
(「言った意味がわからないんだ」と呼ぶ者あり)
そういうことが議会の中で通るのですかということですよ。
(発言する者あり)
○議長(横田久俊)秋元議員、続けてください。
○1番(秋元智憲議員)いいですか。何か話されているのであまり聞いていないかなと思って。
(「聞いていない」と呼ぶ者あり)
いいですか。先ほど市長は御自分がこの1年間でできないこともあったということで、これはもう当然なのですよ。でも、市長はOJTで職員の方にそれを求めようとしているのですよね、1年間若しくは10か月で。それはあまりにもひどいのではないですか。自分はできないけれども、職員にはそのことを求めるのですか。10か月、1年で異動させるのですよね。でも、OJTをやっていくと。自分はできないけれども、職員の人にはそれをやってもらうのだという考えなのですか。いや、それなら、そういうふうに答弁してください。私はあまりにもひどいのではないかなと思いますけれどもね。
次に、移りますが、市長はその場しのぎでという、職員の方の話が新聞で報道されたということです。これは新聞記者の方が取材して掲載しているものですよね。それは確かにどこの誰かというのは確認がとれませんけれども、では市長へのメッセージ、これは匿名の方もいらっしゃるではないですか。でも、それをホームページに載せているのですよね、匿名の方も。載せている方は全員匿名ではなくて名前を掲載して書かれてきた方なのですか。匿名の方というのは、ホームページとかに載せられていないのか、もし匿名の方のこともホームページで質問に答えるようなことがあるのであれば、これは、市長、言っていることが違うのではないですか。どこの誰か確認できない市長への手紙のこともしっかりホームページで答えるというのと、新聞の記事についてはどこの誰か確認がとれないから答えない、コメントもできないというのは。だから私はあえて職員の方の言葉ですよと、どういうふうに受け止めるのですかと質問しているのですよ。あまりにもかけ離れた、都合のいいことには答えるけれども、都合の悪いことは答えないというのは、私は違うのかなというふうに思います。
それと、昇任内申の件ですが、市長は過去に話をしていろいろな方から意見なりを聞いたと。それを示せるとおっしゃいましたよね。言いましたよね。だけれども、昨年、私との議論の中では、それは示せないと言っていましたよ。全員の部分を示せるのですかと言ったら、市長は示せないと言ったではないですか。では、今回、これ以上はあれかもしれませんが、それは資料としてコンプライアンス委員会とかに提出はできているのですよね。だって、これは客観的な書類ですから、事実ですから。それが市長の言う実証を示す方法だというふうに捉えていいのですよね。そういうことでいいのですよね。
あとは、先々で起こり得る事態、また、適切なタイミングの件でした。これについて、市長は、確認すると言っていましたけれども、何を確認するのか。市長は人事評価シートを当然見て、人事評価シートの中身もわかっていて、私は個別評語で表せればそれを示してくださいと言っているのですが、何を確認されようとしているのか、その辺についてお答えいただきたいと思います。
除雪KPIです。これもやはり納得できなくて、自分自身の1丁目1番地の公約のはずの除雪KPIの中に排雪の基準が入っていなかったということを、市長は見てわかっていてオーケーをしたということなのですか。それであれば、自分の政策評価がせっかくできる場面を自分があまり意識していなかったのかなというふうに思うのですけれども、その部分も答えていただきたいと思います。
○議長(横田久俊)若干整理しておりますので、お待ちください。
理事者の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)市長。
○市長(森井秀明)秋元議員の再々質問にお答えいたします。
6点であったかと思うのですが、1点目は、ただ苦言を言われたということでしょうか。
(「違う」と呼ぶ者あり)
質問として私自身は聞ききれなかったのですけれども、民間の面接員の取組について、本来だったら質問原稿も渡しているのだから調べておくべきだったのではないかというお話だったかと思うのですが、答弁申し上げましたように、以前にお話をさせていただいたときは、議員のときに把握していた内容でございましたので、不明瞭ですから、それをそのときの記憶をたどりながらお話しするのは議会の議論としてはふさわしくないということで、そのようにお話をさせていただいたところです。
(「それはあると言ったんだよ」と呼ぶ者あり)
ただ、その後に御指摘いただいていましたので、私なりに調べている最中ですということで先ほど御紹介をさせていただいたということでございますので、それで御理解いただければと思います。
(発言する者あり)
それと、10か月という勤務の中でOJTを求めるのは酷ではないかという御指摘だったかと思います。私自身は、期間として短いか長いかではないと思っておりますので、常日ごろからやはりOJTというのは非常に重要なことでありますから、期間が短いから酷だというふうには考えてはおりません。
それと、ホームページ等を通して市長へのメッセージ等のお話があって、匿名のものが出ているのに、新聞等で取り組まれている内容について事実確認ができていないのでそれについて何も返事をされないのはおかしいのではないかという御指摘でありましたけれども、私はそれについては別件のお話だというふうに思っていて、新聞等で取り上げられた内容の中で個人を特定できる状況ではありませんし、その方がどのような意図でお話しされているのか全く把握できませんので、コメントのしようがないということでお話をさせていただいたところでございます。
それと、4点目は昇任内申のことだったかと思います。コンプライアンス委員会にその自分の記憶があったものを示しているのかという御指摘でしたけれども、それについては既に渡してあります。
それと5点目、恐縮ですが、人事評価シートのことについては、私はその質問の意図について把握ができていないということでお話をさせていただいたところでございます。
それと、KPIについては御指摘のとおりです。そのことについてきちんと確認して、そのときから排雪について入れるべきであったと私自身も今、御指摘をされて思っておりますが、そのときにはそこまで及ぶところに至っていなかったということであります。私としてもそれについては情けないというふうに思っておりますので、今後においてそのKPIについては、排雪について導入することも含めて検討していきたいというふうに思っているところでございます。
○議長(横田久俊)秋元議員の一般質問を終結いたします。
(「議長、17番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)17番、中村誠吾議員。
(17番中村誠吾議員登壇)(拍手)
○17番(中村誠吾議員)これまでの代表質問や一般質問の中で既に議論された課題もあると思いますが、観点の違いもありますので通告どおり質問させていただきます。
4月14日夜に発生した熊本県、大分県を中心とする大地震により、とうとい人命が失われ、今もなお続く余震により多くの人々が困難な生活を強いられています。ここに改めて亡くなられた方々の御冥福をお祈り申し上げますとともに、被災地の皆さんに一刻も早く平穏な生活が戻ることを全ての小樽市民とともに願うものであります。
初めに、本市の防災対策について質問いたします。
東日本大震災を教訓として巨大地震、津波などの防災基準について大幅な見直しを進める必要性が強く指摘されています。その第一歩が地域防災計画において想定外を想定することであります。一定の被害想定を上回る災害が発生した場合でも、現地、現場に応じて柔軟な発想と行動力を発揮できる体制づくりを盛り込み、実際の災害発生状況に即した訓練を行うなどの実効性のある計画にすることが必要であるということです。
そこで、質問いたします。
今年春の組織の見直しにおいて、これまでの総務部防災担当から災害対策室へと組織が変わりました。この目的、また、どのような効果を求めて行われたのかお答えください。
次に、市役所は災害発生時、機能に重大な支障が生じた場合においても、市民への情報提供はもちろんのこと、主要な業務を継続しつつ、早期にダメージを受けた機能の回復を図らなければなりません。もちろん国、北海道、民間事業者の方々、そして市民の皆さんとともに行う大変な作業だと考えます。そのように考えたときに、根本的な問題となってくるのが、いざというときの市庁舎の存続であり、耐震化についてなのであります。
熊本地震において、県内宇土市では16日未明の本震で庁舎の一部が壊れました。発生時間も時間が勤務時間外だったことにより、職員への被害もなかったと聞いております。
しかし、一刻も早い市民生活の復旧を図らなければならない事態となっているときに、余震なども想定したときに、被災者対応の最大の対策拠点が潰れてしまっていたら、どうにもならないですよねということなのです。
宇土市では、当初、被災者への多くの対応は駐車場に設けたテントで応じるしかなく、業務は困難を極めていると報じられていました。現在は、大きな被害を免れた体育館にともかく行政機能を集中し、対応しておられます。しかし、困難な状況は今もなお続いています。少し考えただけでもわかると思うのですが、もし地震発生が職員の勤務時間であって、市民の多くが利用している東日本大震災時の午後3時前であれば、どうなると思いますか。大変恐ろしいことです。市民をどう守るかという根本的な問題なのです。そして、緊急時には自治体の本庁舎が情報収集・発信の拠点であり、心のよりどころになる本庁舎の耐震化は最優先で進めるべきと地震防災を専門としている北海道大学大学院の岡田教授の話です。
過日の新聞報道によりますと、道内主要12市で最も古い本庁舎を抱えているとされている本市庁舎の耐震化は喫緊の課題であります。道内他市では、耐震診断の実施などから建替えなどを検討あるいは着手に向け対応されているようです。
そこで、耐震補強工事の実施あるいは建替えについて見解をお聞かせください。
また、建替えが難しいのなら、必要最小限の機能を持ち、いつでも稼働できる準備を備えた防災センターを建設することを考えるべきです。市長の見解をお聞かせください。
小樽市地域防災計画では、地震による建物倒壊などにより本庁舎2階の応接室を使用できない場合、消防庁舎6階の講堂に対策本部を設置するとしています。消防庁舎は新耐震基準の施設で、非常用電源装置も準備されていると聞きますが、非常用電源装置も長期間は使用できないと考えます。電気が供給されなければエレベーターの稼働や通信機能の確保もできない状況となります。災害発生時には、被害の拡大を抑えるため、迅速な情報の収集や伝達が求められますが、関係機関や職員が階段で6階まで上がらなければならないのはあまりにも非効率であります。これで本当に消防庁舎6階講堂は災害対策本部を設置する場所として適切と言えるのでしょうか。
本市では地域防災計画に職員動員計画が整備されているとはお聞きしておりますが、これまで全市を対象とするような大きな災害もない中で、職員の災害に対する意識はどうなっていますか。
自分の命を守る避難も大切ですが、災害発生時の職員参集基準や市職員としての業務を把握させる研修等を行っているのでしょうか。
また、今回の地震に、道内にある医療機関職員で構成されたDMATの7隊39人が派遣されているようです。本市においても建設部、水道局から職員の派遣があったと聞いています。災害時における職員の派遣についてどのように考えているか、お知らせください。
質問を変えます。
周産期医療について、今後のことについてお聞きします。
私は、ちょうど1年前の第2回定例会において本件にかかわり一般質問をしています。残念ながら、それから事態が好転しているようには見えません。私の勘違いでしょうか。
ともかく情報が不足しているのです。というか、何も知らされていません。このことは、誰かに正式な手続を踏んでお伺いを立てなければ知らせてもらえないことなのでしょうか。
それとも、大変重大な話合いであり、とても市民にはお話しする状況ではないという高度な判断というものが働いているのでしょうか。
そうではなくて、やはり残念ながら、進展の兆しがないために報告がかなわないということなのでしょうか。
大変厳しい言い方をしていますが、未来を担う子供たち、未来の小樽市民を生み出そうとしてくれる母親たちが、今、大変な苦労と不安を抱えながら頑張ってくれているのです。そう、大変な思いをしているのは、決して議論している私たちではないのです。このような観点から何点かお聞きします。
まず、小樽市周産期医療懇談会がこれまで設置されたのは理解していますが、その場での検討経過、北海道、医育大学への働きかけなどはどうされて、反応はどうなっていますか。お聞かせください。
また、小樽協会病院側から市に対して何か要望はありますか。あれば市はどう対応したのですか。
次に、市民の声はどう把握していますか。
実は、市民の皆さんの中で小樽協会病院が診療科を返上、つまりは周産期医療センターの指定をも返上するのではないかと心配する声もあるのです。それは、さらに産婦人科の医師が小樽からいなくなるともうわさされていたからです。ですから、情報が不足していると言っているのです。医師確保に向けた強い姿勢を表すためにもオール小樽、北後志の体制づくりも必要だと、この間指摘させてもらってきましたが、どうなっていますか。
今後の対応方法の一つのあり方として、妊婦健診時の交通費や出産直前の宿泊費を補助する支援事業を本気で検討すべきではないですか。
さきに報道されましたが、北海道が全道規模で支援事業としてこれらの補助を実施することを決めました。対象が出産できる医療機関が25キロメートル以内にない市町村であるなど、それぞれ条件はあるにしても、妊産婦の経済的負担を軽くし、地方の少子化に歯止めをかける一助にしたいというものであり、医師不足の現実は現実として、できることからともかく始めるということは当然のことと考えます。小樽市もいよいよその状況になっていると私は考えますが、市長の明確な今後の対応をお聞かせください。
次に、本年4月、障害を理由にした差別の解消を目的に、障害者差別解消法が施行されました。公的機関や民間事業者に対し、障害者の入店や入学を拒むことなどの不当な差別的取扱いを禁止するものです。また、車椅子利用者を手助けしたり、聴覚障害者に筆談で対応したりするなど、可能な範囲での配慮が公的機関に義務づけられ、民間事業者においても努力義務とされました。
そこでお聞きしますが、これまでの小樽市としての取組状況をお聞かせください。
また、民間事業者の方たちに対しては、国では啓発も含めどのような取組となっているのかお聞かせください。
あわせて、この問題に関係して、どうしてもお聞きしたいことがあります。
それは、この小樽市役所の庁舎の構造上、車椅子等を利用される方々にとって、自力では絶対に行けないところがあります。それが本館2階と3階です。市長に会いたくても市長応接室には行けません。議会を傍聴したくても行けません。市長室、議事堂に直接行けないということは、全く不都合なことです。この法律の施行に当たり改善するべきだと考えますが、いかがですか。対応策を含めてお聞かせください。
次に、私たち議員にも大きく関係のある18歳選挙権導入と投票率向上について質問いたします。
まず、小樽市においては、18歳選挙権導入でどれくらい選挙人が増えるのでしょうか。
また、これらの方々に対する啓蒙、啓発事業というのはどのように行われているのでしょうか。
次に、選挙投票日に既存の投票所に加えて新たに設ける共通投票所での投票を可能とする改正公選法が4月6日に成立しました。国政選挙では、今夏の参議院選挙実施の見込みです。18歳選挙権も導入となる中、投票率の低下傾向に歯止めをかけるためにも有効と考えられますが、小樽市としては導入についてどのように考えていますか。
また、今回の法改正前の法律でも、期日前投票については人が集まる場所、例えば大型商業施設などですが、設置は可能なはずでした。実際に施設を設けてきた自治体もあると聞いております。このことについて考えをお聞かせください。
最後に、通学路の安全確保について質問します。
通学路の安全確保に当たっては、交通安全、防犯、防災の三つの観点から対策を講ずることが重要であると指摘されています。その際、保護者、地域はもとより、警察、道路管理者等、関係機関と緊密な連携を図りながら進めるとともに、学年等に応じた安全教育を計画的、継続的に実施する必要があると考えます。特に、今日、凶悪犯罪が多く発生しており、その対策は急務です。しかし、防犯について言えば、相変わらず防犯ブザーを渡し、大声で助けを呼ぶ、走って逃げると指導されているのではないでしょうか。
しかし、今このような指摘がされています。これらの指導は全て襲われた後のことであり、犯罪は既に発生しているのだ、もはや防犯ではないというものです。
そこでお聞きしますが、本市において過去3年間で小学生、中学生が交通事故、不審者に遭遇した件数をお示しください。
また、通学路の安全対策については、学校が実施する安全教育と関係機関が実施する安全対策に分けられ、両者の協議、連携が不可欠であると考えますが、本市においては学校関係機関、それぞれでどのような対策が行われているのか、関係機関では警察、校区の町会の協力が主であると思いますが、それぞれ取り組む内容についてお示しください。
また、最近、自転車が関係する事故が多くなっていると聞きました。私も危険な思いを経験していますが、このような事故による被害者の程度も大きく、死に至ることもあると聞いています。このような事故防止の取組についてもお知らせください。
最後になりますが、危険予測学習、安全マップの作成、子ども110番の家などの取組もあると聞いておりますが、その他にありましたらお示しください。
以上、再質問を留保し、質問を終わります。(拍手)
○議長(横田久俊)理事者の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)市長。
(森井秀明市長登壇)
○市長(森井秀明)中村誠吾議員の御質問にお答えいたします。
初めに、本市の防災体制について御質問がありました。
まず、総務部防災担当から災害対策室への組織変更につきましては、これまで本市の防災業務を担う組織は防災担当として別個の執務室が設けられていたにもかかわらず、担当主査の所属は総務課となっておりました。このことから、これまでの議会質疑においても、指揮命令系統がわかりづらいとの御指摘をいただいたところであり、このたび新たに室として立ち上げることとしたものであります。
あわせまして、消防本部との人事交流により、消防吏員の配置を増強したところであり、消防との連携をより密にすることにより、災害時の対応強化を図ったものであります。
次に、本庁舎の耐震補強工事や建替えに対する見解につきましては、平成26年度に実施した耐震診断では震度6強以上の地震に対し、倒壊又は崩壊の危険性が高いとの結果が出ており、このたびの熊本地震の状況に鑑みますと、本庁舎の耐震化や建替えは早急に検討すべき課題であると認識をしております。
市所有の公共施設全体が老朽化している中、公共施設等総合管理計画を今年度中に策定することとしておりますので、計画との整合性を図りながら、本庁舎についても必要な検討をしてまいりたいと考えております。
次に、必要最低限の機能を持ち、いつでも稼働できる防災センターの建設に対する私の見解につきましては、災害対策を行う部署は本庁舎内に配置することが望ましいことから、今後行う庁舎建替え等の検討にあわせて、防災センター建設の必要性についても検討してまいりたいと考えております。
次に、消防庁舎6階講堂に災害対策本部を設置することにつきましては、講堂は6階にあるため、御指摘のような事態となれば作業効率が低下することが懸念されるところでありますが、対策本部会議のスペースを確保できるほか、消防本部に被害に関する情報が集まり、応急対策などを迅速に判断できることから、対策本部を設置する場所として適切であると考えております。
なお、将来的に本庁舎の建替えを計画する際には、災害対策本部を低層階に設置できるように配置を検討してまいりたいと考えております。
次に、災害発生時の職員参集基準や市職員としての業務を各職員に把握させる研修等の実施につきましては、職員研修の中で職員参集基準の周知や震度6強の地震が発生した際の被害状況を予測し、とるべき行動を考える図上訓練を実施しているほか、この4月に各職員が災害発生時に戸惑うことなく災害対策本部において所属することとなる班や、その業務内容を確認することができる携帯型のメモを全職員に配付し、意識の高揚を図っております。
次に、災害時における職員の派遣に対する本市の考え方につきましては、熊本地震においては少しでも早く被災地を支援するため、災害が発生した直後から派遣要請を想定し、検討を進め、要請があれば直ちに職員を派遣する体制を整えたところであり、今後においても同様の対応をしたいと考えております。
次に、周産期医療の今後について御質問がありました。
まず、小樽市周産期医療懇談会での検討経過や北海道、医育大学への働きかけやその反応につきましては、昨年8月から本年4月までの間、小樽市周産期医療懇談会を開催し、小樽協会病院での分娩再開に向けて医師確保の努力を続けるとの方向性が得られました。その間、北海道と情報交換を行うとともに、懇談会会長の病院局長が中心となり、医育大学や関係機関と産婦人科医師の確保について打合せを重ねてまいりました。これらの情報交換や打合せにおいて北海道や医育大学などからは、後志地域の地域周産期母子医療センターである小樽協会病院での分娩再開は必要との認識ではありますが、全道的な医師不足により、医師の確保が困難であると伺っております。
次に、小樽協会病院から市に対しての要望や市民の声の把握につきましては、小樽協会病院からは分娩再開をさらに推進するため、医師の確保や施設設備の充実などに対して、行政のバックアップについて依頼がありました。また、市民の皆様からは、お手紙やメールなどにより、小樽市内での分娩可能な医療機関が1施設のみであることへの不安などの御意見をいただいており、小樽協会病院での一日も早い分娩再開が必要だと認識しているところであります。
次に、医師確保に向けたオール小樽、北後志の体制づくりにつきましては、北後志地域における周産期医療体制を安定的に維持することを目的に、行政を中心とした北後志全市町村が一体となり、小樽協会病院の分娩再開に向けてバックアップ体制の充実を図るため、小樽市医師会、余市医師会、北海道社会事業協会、北海道後志総合振興局、北後志の6市町村で構成する北後志周産期医療協議会を設置し、6月6日に第1回協議会を開催したところであります。
次に、妊婦健診時の交通費や出産直前の宿泊費支援事業につきましては、市内で分娩可能な医療機関が1施設のみであるため、妊婦健診のために市外の医療機関に通い、また、出産もされている方がいらっしゃることは承知しておりますが、まずは小樽協会病院での一日も早い分娩再開に向けて取り組んでいくことが重要と考えております。
妊産婦の皆様の支援につきましては、今後どのようなニーズがあるか調査をすることも視野に入れ、どういう手だてがあるのか研究をしてまいります。
次に、障害者差別解消法の施行について御質問がありました。
まず、法の施行に伴うこれまでの本市の取組状況につきましては、市民の皆様には広報おたるやポスター、リーフレットなどによる周知を行い、また、福祉関係事業者などには学習会を開催するとともに、職員に対しましても、対応要領を作成し、障害のある方の個別の状況に応じた配慮などについて説明を行ってきたところであります。
次に、国における民間事業者の方に対する啓発を含めた取組につきましては、各省庁では適切な対応に資するための対応指針を作成し、関係する事業者に周知・啓発することとしており、事業者はその指針を参考に、差別の解消の推進に取り組んでいるところであります。
次に、障害者差別解消法施行に当たっての本庁舎本館における改善への対応策につきましては、車椅子等を利用されている方々に御不便をおかけしていることは認識をしておりますが、なにぶん古い建物であり、構造上の制約や財源の課題もありますので、階段昇降機も含め、どのような対応ができるか、研究してまいりたいと考えております。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)教育長。
○教育長(林秀樹)中村誠吾議員の御質問にお答えを申し上げます。
ただいま、通学路の安全確保について御質問がございました。
まず、本市において過去3年間に小・中学生が交通事故に遭った件数と不審者に遭遇した件数につきましては、学校からの報告では、交通事故は平成25年度、平成26年度はそれぞれ8件、平成27年度は10件となっております。また、不審者に遭遇した件数は、平成25年度は23件、平成26年度は12件、平成27年度は14件となっております。
次に、通学路の安全対策について学校、関係機関、それぞれでどのような対策が行われているのかにつきましては、学校におきましては、児童・生徒に対し、通学路における危険箇所の周知や注意喚起を繰り返し指導を徹底するとともに、保護者には、危険箇所の状況などを学校だよりや通学路の安全マップなどで周知するなど、事故防止に向けた安全指導を行っております。
また、町会やふれあいサポーターの会などの協力を得ながら、登下校の見守り活動を行うとともに、警察によるスクールゾーンの巡回、道路管理者による冬期間の通学路除排雪など、関係機関と連携しながら通学路の安全確保に取り組んでいるところでございます。
次に、自転車による事故を防止するための取組につきましては、小・中学校におきましては、保健の授業におきまして自転車における事故の状況や自転車の特性、自転車に乗るときのルールやマナーについて学習し、危険を予測し安全に行動できる能力を育成する指導が行われております。加えまして、交通指導員が自転車を実際に使ってブレーキのききぐあいやサドルの高さが自分の体に合っているかなどの点検方法、安全な乗り方などを説明する交通安全教室を実施している学校もあり、児童が安全に関する正しい知識を持ち、行動できる能力や態度の育成に努めているところでございます。
次に、通学路の安全確保における取組につきましては、本市におきましても、全ての小・中学校において通学路の安全マップが作成され、下校指導等で活用が図られており、また、子ども110番の家につきましても、小樽市PTA連合会と連携した取組が行われております。
また、各学校の生活指導担当者1名と校長会代表で構成される生活指導委員会を小学校と中学校でそれぞれ組織しまして、月に1度会議を開催しており、その際には警察などの関係機関も交え、不審者情報などについての情報交換を行い、日常の指導に生かしているところでございます。
さらに、犯罪や事故に巻き込まれないために注意すべきことなどを記載したパンフレットを作成し、全家庭へ配付することで保護者に対しての啓発も行っているところでございます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)選挙管理委員会委員長。
○選挙管理委員会委員長(大渕勝敏)中村誠吾議員の御質問にお答えいたします。
18歳選挙権と投票率向上についての御質問がありました。
まず、18歳選挙権についてでございますが、本市においてどれくらい選挙人が増えるのかにつきましては、約2,000人増えることになります。そして、これらの方々に対する啓蒙・啓発事業につきましては、昨年来、北海道選挙管理委員会と共同又は当委員会単独で高等学校4校において選挙啓発DVDの上映、模擬投票の実施などを内容とする選挙啓発高校生出前講座を開催し、正しい選挙権の行使について啓蒙・啓発に努めてまいりました。
また、小樽商科大学の商大生が小樽の活性化について本気で考えるプロジェクト、通称マジプロが学内で行った模擬投票の際には投票箱などを貸し出したほか、当委員会が仲介役となり、マジプロと小樽市明るい選挙推進協議会、北海道選挙管理委員会及び当委員会の4者合同によって、大学構内で啓発活動を行う予定であります。さらに、若年投票率の向上を目標に活動しているNPO法人からの申入れを受け、同法人の会員である商大生を含む大学生スタッフを投票事務従事者として委嘱する予定をしているなど、さまざまな啓発活動への協力も行っております。
次に、共通投票所の導入に対する考えにつきましては、委員会において検討した結果、公共交通の便がよく、駐車場も広い共通投票所の会場に適した施設を中心市街地に確保できないこと、さらに二重投票を防止するため共通投票所と全ての投票所をオンラインでつなぎ、有権者の投票所情報を瞬時に共有し、確認できるシステムの構築に2,000万円以上の費用を要するほか、通信障害が発生した際の対策や選挙以外で使うことのない専用通信回線にかかわる経費などの課題から、当面は設置を見送り、他市の動向等も踏まえて研究を進めていくこととしたものであります。
次に、期日前投票所を商業施設等に設置することにつきましては、道内他都市の例によりますと、期日前投票数が大きく増加したにもかかわらず、全体投票率は横ばいか低下する結果となっております。これは選挙当日に投票していた有権者の多くが商業施設での期日前投票に流れたものと推測され、今まで棄権していた方々に対し、買物ついでの投票を促すという期待どおりの効果が実証されるには至りませんでした。
また、公共施設と異なり、商業施設では運営上の都合により衆議院の解散総選挙のような突発的な事態の際には、借用できないことも想定されます。
したがいまして、期日前投票所の増設に当たっては、本市特有の地勢を考慮し、東西各1か所の公共施設での開設を優先して決定したものでありますが、商業施設等への設置に関する他市の事例や効果について引き続き情報を収集してまいりたいと考えております。
(「議長、17番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)17番、中村誠吾議員。
○17番(中村誠吾議員)簡潔に再質問をしていきたいと思います。
まず、防災の話でありまして、市長にお聞きしたいのは、実は私が消防講堂6階に固執いたしましたのは、私は前の任務で東日本大震災のとき、数か月、支援に入っておりました。もう一つ、性質は違うのですが、泊発電所における原子力防災計画について、北海道と協議の上、その防災計画の避難誘導実施を検証していくという任務を負ってきたことがあります。実はその岩宇4町村の避難計画も含めて、北海道は、防災の拠点を後志振興局の会議室にされておりました。原発の状況が険しくなったということで集まりました。しかし、事前に準備されていたにもかかわらず、パソコン、ファクスその他が稼働しないのであります。わかりますか、言っていること。現実にやってみなければ、いざというときに稼働しない可能性があるのではなくて、現実に稼働しなかったのです。北海道に聞いていただければわかります。そして、いきなり1時間後にファクスがたくさん入ってきて、人的な要素もあります。このファクスの内容はどこの班に渡せばいいかわからないという混乱を起こしたのです。
そこで戻しますが、市長、ぜひ6階で、6階が危ないとは言いません。1回やってください、現実に。そして首長は、いざ災害が発生したときには現地に飛んでいきたいでしょうけれども、あなたは必死にここの防災対策室で指揮命令をしなければならないのです。先ほど自分でおっしゃいましたね、検証すると。ですから、そのようなことを考えるあなたが、防災対策室の6階で検証しましたか。人的な要素が動く、動かない。各班が理解して動く。ですから、やってくださいというのが趣旨であります。このことについてきちんとした今後の、9月に急にできるかどうかとやかく言いませんが、そういう状態に追い込まれたとき、このようなはずではなかったということにはならないのです。ですから、できなかったことも含めて、どうか勇気を持って検証してほしいということであります。
そして次に、周産期なのでありますが、私はこの間の妊婦たちの大変さのことを考えたときに、保健所へ質問をし、アンテナを高くしてくださいと、いろいろな妊婦たちの悩み事や不安を技術集団である保健師も含めて、プロですから、アンテナを高くして、今以上に張ってくださいということをお願いして保健所がやってくれています。そのことを言いましたときに、私の質問の中に市民の声を聞いていますかとありましたね。
そこで、再質問なのですが、初産婦の方はなかなか自分一人で動くしかないですけれども、2人目、3人目の場合、1歳、2歳の子供を連れてバスに乗る、列車に乗って動くのです。この大変さも考えて、市民の声を聞きましたかと言ったのです。ですから、検討ではなくて、もう対応しなければならないのです。医師の確保ができないということは、100回聞きました。それは大変な問題でしょう。しかし、できることがあると言っているではないですか。そして、各自治体では、例えば紙おむつの補助券を出しているとか、母胎にいいから牛乳の補助券を出すとかやっているところはたくさんあるのです。ですから、前へ進んでくださいと促したのです、今。検討しますではなくて、市長、これは、人口減少対策、活気ある小樽のまちをつくるの初歩の初歩ですよ。最初の話なのです。子供を産める状況、環境にある方は、どうか子供を産んでください。そこで産むところがない。女性は多く活躍して社会に出てください。子供を預ける保育所はない。言っていることが本末転倒なのです。ですから、強く今、申し上げたのでありまして、検討しますではなくて、これから調査に入り、できることから始めるというふうに考え、指示しますぐらい言ってください。
そして次に、これは教育委員会、どうもありがとうございました。
今、大変危機感を持って臨んでいただいていると思いますが、これは要望になりますが、議会の主催で市民と語るということで、住民の方と語ってきました。その中で、経過もあるのでしょうが、雨水渠、市道にかかわる雨水を流雪溝がわりにお使いになってしまっている住民の方の話がございました。大変危険であります。実は倶知安町でも、倶知安町は流雪溝として認めていますが、落ちて重大事故を起こしました。私は、そのことも含めて、先ほど道路管理者とよく協議をしていただき、それで町会とも申し上げました。管轄が違うということはおっしゃらなくて大変安心しましたが、どうか各部局と密接に連携をとっていただいて、この関係を、市民の気持ちはわかりますけれども、危険度からしてやはりだめなものはだめです。市民から声をいただきましたので、アンテナを張っていただきたいと思っています。
そして、最後に選挙管理委員会に、これもお願いになるのですが、選挙管理委員会委員長もおっしゃっていただいて苦労していただいているとおり、少しでも減らさない、投票率を上げるために苦労されて、いろいろな方策をとる。そして、今回は銭函、塩谷まで行く。そして、学生たちにもいろいろな啓発したけれども、それでも上がらないわけですよね。なかなか苦労している。ですから、もっとできることを先にやっていかなければ、やはり歯止めはかからないと思います。先ほど大型商業施設等のことを具体的にお答えいただきました。大変苦労されたし、非常に納得するところもありますが、今後とも18歳、19歳がやるのは、例えば先ほど言った大学生ですよね。これらについても御尽力いただけますことをお願いして、再質問となりませんけれども、お願いしておきたいと思います。
○議長(横田久俊)理事者の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)市長。
○市長(森井秀明)中村誠吾議員の再質問にお答えいたします。
私からは2点、1点目は防災の取組に対して実際に行っていくべきではないかという御指摘だったかと思います。
私自身もそのように思っております。残念ながら、まだそれについての具体的な取組をどうするのかまでは何も決まっていないところでございますので、今、改めてその御指摘を受け、それを具体的に行えるように検討していきたいと思っておりますので、よろしくお願いいたします。
また、もう一点、周産期医療についてでございますけれども、できることはないかということについては、私自身も既に指示はしております。しかしながら、それについての具体的な内容はまだ見いだせていないところでございます。そして……
(発言する者あり)
例えば今、お話のあった1歳、2歳の子供を連れて動いていて大変なのだという、その御指摘ももちろん理解をしておりますけれども、今、道がそれを財源としてフォローできないかということで予算化されたと聞いてはおりますが、その予算化されることそのもので、今、中村誠吾議員が御指摘されたことが改善されているわけではございません。
また、紙おむつ等のこともありましたけれども、周産期医療を担う病院、産婦人科の再開のこととはまた別に、子育ての枠組みとして、それについても検討はしております。それを今、ニーズをいろいろ調査しながら具体化できないかということでは考えておりますが、現行においてどれが一番望ましい、予算化として一番効果があるのかということが、まだ残念ながら形にはなっておりませんので、御提示ができていないというところではありますけれども、検討はしているところでございます。皆様の御指摘のように、今後においても市民の皆様の声を聞いて、その中でできることからやっていきたいと思っているところではございますので、御理解をいただければと思います。
(発言する者あり)
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)教育長。
○教育長(林秀樹)通学路の安全確保に向けて再度の御質問でございますけれども、私どもは毎年、通学路の安全確保に向けましては、年度当初、それから積雪期には教職員などが通学路の点検を行い、危険箇所について児童・生徒に周知、指導をしているところでございます。
議員御指摘のような状況が見受けられた場合につきましては、関係機関としっかり連携をとりながら、通学路の安全確保の対策をしてまいりたいというふうに考えております。
(「議長、17番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)17番、中村誠吾議員。
○17番(中村誠吾議員)先ほどの周産期医療の回答については非常に不満ではありますが、今日はここでやめまして、ほかの委員会等で聞いていきたいと思います。
○議長(横田久俊)中村誠吾議員の一般質問を終結し、この際、暫時休憩いたします。
休憩午後5時10分
――――――――――――――
再開午後5時35分
○議長(横田久俊)休憩前に引き続き、会議を再開し、一般質問を続行いたします。
(「議長、21番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)21番、川畑正美議員。
(21番川畑正美議員登壇)(拍手)
○21番(川畑正美議員)通告に従って一般質問します。
最初に、泊原発の再稼働についてです。
北海道電力は4月13日を皮切りに、泊原発の新規制基準に基づく安全対策等について後志管内20市町村の住民を対象とした説明会を実施する計画を発表しています。説明会は、6月13日現在、泊原発から30キロメートル圏内に存在する自治体のうち、余市町を除く12町村で実施しています。今後、30キロメートル圏外に属する小樽市をはじめとした後志管内の7市町村を予定しています。北電が30キロメートル圏外の市町村で説明会を開催することを市長はどのように受け止めていますか、お聞かせください。
実施した説明会では、北電は、新規制基準で要求されている安全対策は万全を尽くしている、また、重大事故が発生した場合、その拡大を防止する対策は十分している、さらに北電が独自に設備を設置するなどの安全対策を講じていることなどを説明しています。このように説明会で安全を強調する北電の姿勢に対して、市長の見解をお聞かせください。
また、説明会では参加者から多くの質問も出され、納得できない答弁に不満や提案もあったと伺っていますが、市長は主な意見について把握されているでしょうか。
原発問題全道連絡会がUPZ圏内の自治体を訪問し、泊原発再稼働について意見を伺っています。北海道知事と泊村長だけの了解で再稼働することにはならない。30キロメートル圏の13町の意見を聞き了解をとるべき、小樽市も含め了解をとるべきなどの意見が寄せられています。今こそ泊原発が所在する後志の自治体と連携し、北電には速やかな廃炉を求め、道知事には再稼働を容認しないよう後志の20市町村全ての了解を得るよう申し入れすべきだと思います。市長の見解をお聞かせください。
原発は国が進めてきた政策であり、廃止するには政治決断が必要であります。市長は今年の第1回定例会で我が党の代表質問に対して、泊原発再稼働には反対の意思を貫いていきたいと答えています。政府に廃止に向けた政治決断を迫り、泊原発再稼働反対を表明することが必要と思います。市長の見解を求めます。
次に、JR並行在来線について伺います。
2016年3月26日、JR北海道は、北海道新幹線の営業開始とともに8駅の廃止、79本の減便を実施しました。その後、留萌-増毛間の廃止、特急サロベツ、特急オホーツクの減便運行を公表しています。JR北海道が利用者の少ない不採算路線での減便や運行廃止がやむを得ないとするなら、北海道の鉄道は限られた都市圏の一部を除いて運行廃止の方向に向かうのは必然であります。ですから、国とJRの責任により全道の地方ローカル線を守る方向で、JR北海道の採算問題を解決しなければならないと考えます。
そもそもJR北海道の不採算問題は、1987年、国鉄民営化を強行したことに始まります。国鉄の分割民営化は、臨調行革が実施され、JR7社が発足しました。しかし、もうかる本州3社ともうからない三島会社の格差は当初から明らかでした。もうからない三島会社の支援策として設置された経営安定資金の運用益活用や内部補助制度は既に破綻しています。国や道が公共交通を維持し、道民の足を守る責任があります。市長はどういう見解をお持ちでしょうか、お聞かせください。
長万部-小樽間の函館本線普通列車は通学、通勤、通院、都市部への買物の足として、運転困難な高齢者や子供たちにとっては、なくてはならない交通機関であります。平成28年5月6日に小樽市をはじめ、黒松内町、蘭越町、ニセコ町、倶知安町、共和町、仁木町、余市町、長万部町の各首長がJR北海道に今後のダイヤ改正は慎重に行ってほしいとの要請を行っています。長万部-小樽間の自治体がそろって要請したことについて評価しております。
しかし、JR沿線の住民にとって、このダイヤ改正による改悪は、函館本線の廃止に向けた鉄路の消滅を強いられるのではと心配しています。市長は、JR北海道への要請によって、沿線住民の不安が解消できるとお考えでしょうか。見解をお聞かせください。
市長は、このたびのダイヤ改正によって起きている諸問題について、JR北海道に要請しています。これは、大切なことです。あわせて、沿線住民の意見や要望を把握した上でJR北海道との話合いが必要と考えます。幸いにして、この管内にはJR函館本線の存続を求める住民の会があり、市内の沿線住民も参加しています。また、在来線の存続を願う蘭越住民の会、JR在来線の存続を求めるニセコ住民の会があります。前市長は、住民の会とも懇談しています。これらの会とも、積極的に意見交換することが大切だと思いますので、懇談会などの実施を求めます。いかがでしょうか。
函館本線の長万部以北の鉄路には、室蘭本線が火山や高潮、津波などの被害で機能しなくなった場合の代替輸送路線として重要な役割があります。有珠山の噴火や太平洋岸の高潮、津波を想定外とすることは到底できないことです。室蘭本線に何か災害が起きたときに、札幌圏、道東、道北への物資輸送を担い、北海道経済への致命的な打撃を緩和するのが函館本線です。重要な代替輸送路線として在来線を確保することについて市長の見解をお聞かせください。
平成28年第1回定例会における我が党の代表質問で、並行在来線は不可欠であり、JR北海道が経営すべきであるとして市長の見解をただしたのに対し、市長は、並行在来線の経営分離の法的根拠はありませんが、北海道新幹線札幌延伸の許可の条件であり、本市としては平成24年5月に同意している在来線の重要性について認識しており、経営分離後の住民の足確保に向けてどのような対応ができるかについて北海道新幹線並行在来線対策協議会で十分検討してまいりたいと答弁しています。経営分離の同意については、改めて撤回を求めます。いかがでしょうか。
次に、塩谷・ぱるて築港線の新設を求める要請について伺います。
塩谷連合町会、新道町会、塩谷をよくする会の3者は、小樽市立病院、小樽協会病院、済生会小樽病院への通院を主要な目的とした市内路線の塩谷海岸・ぱるて築港線の新設を求め、北海道中央バス株式会社に要請しています。現在、ぱるて築港へのバス路線は、オタモイ、望洋台、新光、赤岩、最上、奥沢の6路線があります。塩谷地域と隣接するオタモイ2丁目、3丁目の人口は4月現在で4,653名を擁する居住地域であります。この地域は、前述の3病院へ通院するには、バス路線を乗りかえしなければなりません。病院に通院する患者にとって、非常に大きな負担となっています。
また、塩谷、オタモイの地域住民は、同じ市民として不平等感を強くしています。塩谷の連合町会などの3者は、住民の強い要望を受けて、北海道中央バスに塩谷・ぱるて築港線の新設を要望する署名に取り組み、これまで2,000筆を超える署名をもって北海道中央バスに要請しています。北海道中央バス株式会社は、市内線の多くが赤字で経営が苦しい、市に対して協議会の設置を要請しているが、皆さんからも市に協議会の設置を働きかけてほしいとの要望を受けました。地域住民の強い要望を受けた3者は、引き続き事業者への要請を続けたいとしています。市も地域住民の要望を組み入れていただき、事業者への働きかけを求めて質問します。
一つ目は、市内には四つの大きな病院がありますが、そのうち3病院は南小樽・築港方面に集中しています。塩谷、オタモイ2丁目、3丁目地域から3病院に通院している患者数について把握されているでしょうか。最近の小樽市立病院、小樽協会病院、済生会小樽病院の通院患者の状況についてお知らせください。
二つ目に、塩谷・ぱるて築港線の路線新設の要望について、市は、把握されていると思います。地域住民の要望に基づいて事業者に要請されていると思いますが、現在の状況をお知らせください、
三つ目に、事業者からどのような要望を受け、どう対処されているか、国、道などからの補助支援を受けるための方策は検討されているでしょうか。
また、事業者との交渉はどこの部署が担当されることになるのでしょうか、お知らせください。
以上、再質問を留保し、質問を終わります。(拍手)
○議長(横田久俊)理事者の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)市長。
(森井秀明市長登壇)
○市長(森井秀明)川畑議員の御質問にお答えいたします。
初めに、泊原発の再稼働について御質問がありました。
まず、北海道電力が30キロメートル圏外の市町村で説明会を開催することをどう受け止めているのかにつきましては、北電からは、説明会開催の理由について、知事から事業者の責務として特に後志管内の方々へ安全対策などの情報提供を丁寧に行うようにとの申入れがあり、原子力発電所の新規制基準や泊発電所の安全対策等について説明させていただくために開催することとしたと聞いておりますので、私自身もそのように受け止めております。
次に、説明会で安全を強調する北電の姿勢に対しての見解につきましては、説明会に参加された方々の受け止め方はさまざまであると思いますが、原発が運転停止中であっても放射性物質が存在している以上、安全の確保は当然のことであり、今回の説明会での安全対策にとどまらず、不断に安全性を追求する姿勢は事業者として当然の責務であると考えております。
次に、説明会での主な意見の把握につきましては、北電のホームページにおいて公開されており、主なものとしましては、泊発電所自体の安全対策に関するものや福島第一原発での事故に関するもの、原発の必要性、放射性廃棄物に関してなどの質疑があったと承知しております。
次に、北電や北海道への申入れにつきましては、第1回定例会でも答弁をいたしましたが、私の泊原発再稼働反対の立場は、既に北電に対して直接お話をさせていただいているところであります。
また、管内全市町村の了解については、私も望んでいるところではありますが、管内の首長の意向はさまざまであると感じており、国の責任において同意の範囲など再稼働への手続を早期に明確にするよう、道が申入れを行うとのことですので、今後それらの動向を注視しながら対応を考えてまいりたいと思っております。
次に、泊原発再稼働反対表明の必要性につきましては、十分に認識をしており、これまでも私の選挙公約に掲げ、また、議会や記者会見の場においても明確に表明してきたところであります。今後におきましては、国に対してもどのような発信の仕方があるのか、検討してまいりたいと考えております。
次に、JR並行在来線について御質問がありました。
まず、国や道による公共交通の維持につきましては、鉄道は広大な面積を有する北海道において、人口減少が急速に進む中、道民が日常生活における移動手段を確保する上で、重要な役割を果たしていることから、国において策定される交通施策に基づき、本市は国や北海道との適切な役割分担を踏まえ、交通事業者や地域住民の理解と協力を得ながら、公共交通維持に取り組むべきものと考えております。
次に、JR北海道への要請につきましては、本年5月にJR北海道に対し、今後のダイヤ改正に当たっては慎重な対応等を行っていただきたいとの要請活動を行ったところであり、今後とも沿線自治体と連携し、沿線住民やニセコ方面への観光客などの鉄道利用の促進を図る取組を進めながら、沿線住民の不安解消となるよう引き続きJR北海道などへの要請活動を行ってまいりたいと考えております。
次に、沿線住民の意見や要望の把握につきましては、公共交通を維持するためには市と地域住民の連携が必要であることから、沿線住民の皆様の御意見をお聞きすることは重要であると認識をしておりますので、今後においては、さまざまな機会を通じて意見や要望の把握に努めてまいりたいと考えております。
次に、室蘭本線の代替輸送路線としての重要性につきましては、室蘭本線が機能しなくなった場合の代替輸送ルートの確保は北海道の経済活動を支える上で重要であると認識をしており、並行在来線のあり方を検討する際には、こういった役割の重要性についても引き続き関係機関に伝えてまいりたいと考えております。
次に、並行在来線の経営分離に関する同意の撤回につきましては、北海道新幹線札幌延伸の認可を受けるためには、経営分離についての同意が条件であったことから、本市としましては平成24年5月に同意しているところであり、撤回することはできないものと考えております。
しかしながら、並行在来線の重要性については十分認識をしておりますので、その利用促進や利便性の向上に向けて、JR北海道や沿線自治体とも協議してまいりたいと考えております。
次に、塩谷・ぱるて築港線の新設を求める要請について御質問がありました。
まず、塩谷及びオタモイ2丁目、3丁目地域から小樽市立病院、小樽協会病院、済生会小樽病院に通院している最近の患者数につきましては、本年4月と5月の延べ人数で申し上げますと、4月が小樽市立病院で686人、小樽協会病院で174人、済生会小樽病院で281人であり、合計1,141人となっております。また、5月につきましては、小樽市立病院で693人、小樽協会病院で183人、済生会小樽病院で316人であり、合計で1,192人となっております。
次に、塩谷・ぱるて築港線の路線新設の要望につきましては、地域住民からの要望を受け、市からもバス事業者に検討を依頼しておりますが、市内線の収支が赤字になっている現状においては、塩谷からぱるて築港への直通路線の新設は非常に困難な状況にあると、バス事業者からは説明を受けたところであります。
しかしながら、公共交通機関としてのバス輸送は市民の足として大切な役割を担っていることから、市といたしましても、引き続きバス事業者に対し働きかけをしてまいりたいと考えております。
次に、バス事業者からの要望などにつきましては、バス事業者からは今後の公共交通のあり方を検討する協議会の設置を要望されておりますが、本市におきましては、ノンステップバス導入時に国の補助を受けるために協議会を設置し、事業計画を策定することでバス事業者への支援を行っているところであります。
また、バス事業者との窓口については、今年度から建設部まちづくり推進課が担当しております。
(「議長、21番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)21番、川畑正美議員。
○21番(川畑正美議員)それでは、再質問いたします。
市長は、説明会の受け止め方はいろいろあるということですけれども、私自身の捉え方として、安全対策に対してやはり最低限のレベルでもって新規制基準をクリアできればいいというふうに北電が考えているのではないかと、そのような姿が見えます。例えば、パンフレットに出ているのですが、ほくでんエネリーフには「気になる放射線、実はとっても身近なもの」だと。あるいは「一度に大量の放射線を受けた場合には、人体に影響が出ることがわかっています。しかし、100ミリシーベルト未満の放射線を受けた場合の影響については、がんのリスクの明らかな増加を証明することは難しい」とパンフレットに書いています。すなわち、心配の必要がない、安全なものだと言わんばかりのことが示されていると思います。
それで、説明会の中でいろいろな質問などが出たことについては、市長は相当割愛されていますけれども、私も全部説明するわけにいきませんが、要するに捉え方として、北電の答弁の姿勢としては、参加者から聞いた話も、報告もあわせると、北電は回答したくないことについては、あるいはその回答を十分にできない質問に対しては回答を避ける、通り一遍の説明に終始しているというふうに思うのです。そしてまた、安全対策に限りがないのではない、今後も努力するというような抽象的なことで、まともに答える姿勢が見えないと私は捉えます。
私は北電が率先して住民の理解を得ようとしていないというふうに思うので、説明会を開催しているとは思えないと、説明会を住民の理解を得ようと思ってしているふうには思えないのです。道知事など、いろいろな外部からの要請によって開催しているのだろうというふうにも捉えています。ですから、一定の理解が得られたので再稼働するということの口実を与えるわけにはいかないと私は思うのです。そういう意味で、このような私の考え方について市長はどう思うか、もう一度見解を聞かせてほしいと思います。
それから、私は本質問で原発問題全道連絡会の自治体訪問のことを取り上げてきましたけれども、5月3日の北海道新聞でも泊原発の再稼働について取り上げられていました。その中では後志管内20市町村の首長のアンケートでは、再稼働に必要な地元同意の範囲はどこまでかとの問いに、小樽市をはじめ7町が再稼働に必要な範囲は管内全域だというふうに答えているのです。また、泊原発の再稼働に賛成と表明したのは3町村だけでした。ほかは国の判断に委ねるだろうと賛成表明はしていないわけです。そして、最近の報道によると、再稼働に賛成している自治体に対して脱原発会派の住民が撤回を申し入れているという報道もされています。
泊原発の地域の風向きについても、年間を通してやはり西とか西北西あるいは北西の風向きが強く、それでいけば、札幌までが風下になり、例えば風速10メートルの西風が吹いたとすれば、小樽まで1時間です。そして、札幌まで2時間ぐらいで届くことになるわけです。ですから、UPZ圏外の本市は安全だと思えないと、私はそう思うわけです。
これまでも市長は北電に申し入れていると言っていますが、説明会でも地域住民の具体的問いただしや原発問題全道連絡会、UPZ圏内の自治体の意見など具体的な内容を北電にやはり突きつけて、そして、泊原発の再稼働をやめさせると、廃炉にするように市長が地域のリーダーシップをとって申入れをしてほしいと思っているわけです。その件についても意見を聞かせてください。
(発言する者あり)
それから……
(発言する者あり)
静かに聞いてください。
JR並行線在来線についてですが、道路だとか空港については国が建設、維持を担っているのですけれども、道路を利用するバスやトラックの事業者や空港を利用する航空会社は税金や利用料を払うけれども、巨大な建設資金と維持費を必要とする鉄道だけが事業者が全額負担しているのです。同じ準公共性の性格を持ちながら、そういう点では公平性を欠いているのではないかと思うのです。
それで、政府や道に地方再生の基盤と言うべき函館本線に財政支出を求めるべきではないかと思うのです。そういう意味で、長万部-小樽間の在来沿線の唯一の市である小樽の市長として政府や国に財政支出を求めていただきたいと思うのですが、それについてまず聞きたいと思います。
それから二つ目には、これまで在来線の廃止に対してバスへの転換を代替案の有効な方策としていた蘭越町は、共産党の町議会議員の質問に対して、鉄路だから果たせる存在感もあると、地域にとって最もいい方法を選択していきたいと考えていると。沿線自治体の多くの皆さんが望むのであれば、その先頭に立って行動しなければならないというふうに答えているわけです。ほかの沿線自治体でも、鉄路の存在とダイヤ改正による諸問題、駅舎の改善などを求めているわけですから、小樽市長もこのような動きと連動して取り組まれることを求めたいと思うのですが、それについていかがでしょうか。
それから、三つ目には、在来線を切り離す同意書については、新幹線の整備計画を決めた当時の政府と政党との間で新幹線着工のための5条件の中の一つであったわけですけれども、沿線自治体は苦渋の選択をされたわけです。それで、法的な根拠はないことが前定例会の市長答弁で確認されているわけですが、その後、政権もかわっているので、当初に合意をした首長の中でも変わっている方がいるのですから、この種の問題については住民の意思によって変わって当たり前だと思うのです。ですから、重ねてその撤回を市長に求めていただきたいと思うところです。
それから最後に、塩谷・ぱるて築港線の問題です。これについては交渉しながら一生懸命やっていただけるのではないかと期待しているのですが、要望として本市の高齢化事情や、地域住民の不平等感の解消を考慮し、公共交通機関のあり方も含めて話合いを積極的に進めていただきたいと、そういうことで市長の力をおかりして、ぜひ中央バスにも改めて強く要請していただきたいと思っています。もちろん塩谷の連合町会などは、3者で今月22日、中央バスへ要請に行ったそうですけれども、その辺の結果はまだ聞いておりませんが、市長からも強く要請していただきたいと思っています。
○議長(横田久俊)理事者の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)市長。
○市長(森井秀明)川畑議員の再質問にお答えいたします。
最後のバスにおいては、強く要請してほしいという要望だったかと思いますが、それについてはそのように思っておりますので、取り組んでまいりたいと思っております。
質問については、5点あったかと思います。
まず1点目、北電の現在の説明等の取組についての御所見のお話からだったかと思いますけれども、私自身としては、これは道からの要請もあって行っていることであろうと思っておりますが、この説明をもって再稼働の流れになるというふうには思っておりません。それだけで住民の理解が得られたというような判断には至るべきではないというふうに私は思っております。しかしながら、現行においては北電は北海道から要請があり、いわゆる説明が目的ではないかと思っております。それは初めに答弁をさせていただいたとおりでございます。
そして、2点目でございますが、北電に限らず電力会社で原発を有されているところは、安全性さえ保たれれば再稼働していいのだという考え方をお持ちなのかもしれませんけれども、私自身は当時の安全神話ではありませんが、何をもって安全が確保されるのかというのは、現行では私は理解ができておりません。ですので、再稼働をすべきではないという私のスタンスは変わっていないところでございます。
その中で、おっしゃるように、リーダーシップを発揮して具体的に取り組まなければならないと私自身も思っておりますので、今までも私なりに何度も答弁させていただいておりますが、その考えについては市の代表としてお伝えさせていただいているところではあります。今後においても、よりその取組が国等に対してのアプローチも含めて具体的にできるよう努力をしてまいりたいと思っておりますので、よろしくお願いいたします。
3点目が、函館本線について、国に対して財政出動を求めるべきではないかというお話だったかと思います。
私としても、この函館本線の重要性、可能性を非常に感じているところでございますが、その重要性や可能性を国にも理解いただけなければ、いきなり財政出動を求めても当然にその出動は実現できないと思っております。先ほども答弁させていただきましたが、やはりその重要性、必要性をこれから改めて各関係機関も含めてお伝えしていく中で、先々にそこまで取り組めることが私としても希望すべきところだと思いますので、それに向けて取り組んでまいりたいと思っております。
また、これからも、これについては他の町村ともしっかり連動して、その維持に向けて取り組んでいきたいと思っているところでございます。
そして、同意についてでございますけれども、これは先ほどお話しさせていただいたように、当時新幹線と並行在来線との兼ね合いの下で、経営分離に同意せざるを得ないというところであったと私は認識しているところでございますし、それを現行において撤回することはできないと思っているところでございます。私自身もそのことについて今回の選挙戦において公約で掲げたわけではありませんので、それについて市民の皆様の同意を得られているというところではないと思っているところでございます。ですので、同意そのものの撤回については、私は現行では難しいものと考えているところでございます。
○議長(横田久俊)川畑議員の一般質問を終結いたします。
(「議長、15番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)15番、濱本進議員。
(15番濱本進議員登壇)(拍手)
○15番(濱本進議員)一般質問を行う前に一言申し上げます。
一昨日の本会議において森井市長に対し、我が自民党からの動議3本、友党である公明党からの動議4本が提出され、全て可決しました。
本会議における動議に強制力はないとはいえ、議会に対し真摯に誠実に向き合う市長であれば、可決された動議に対して明確に具体的に発言するのが市長としての本来のあるべき姿であり、基本中の基本であると思っております。
しかしながら、一昨日の本会議において可決された7本の動議それぞれに対して、森井市長は明確に一つ一つ発言することなく、総括的にと言えば聞こえはよいですが、1回の発言のみであり、その内容はまるで空虚であり、あまりにも抽象的で非具体的でもありました。とても可決された動議、つまり議会意思を正面から受け止め、誠意を持って発言していたとは全くもって思えません。また、本日可決した動議に対しては、驚くべきことに一言も発言がありませんでした。市長としての資質、見識以前に、市長個人の人間性を残念ながら疑わざるを得ません。ぜひとも、これからの私の一般質問に対する答弁を通じて、私の疑念を払拭していただくことを強く希望します。
それでは、一般質問を行います。
初めに、地方自治における議会と市長との関係について伺います。
昨年の第2回定例会以降、4回の定例会が開催されましたが、当初の日程どおりに閉会したことは一度もありませんでした。そして、今定例会も同様のありさまです。昨年の第2回定例会は1日の延長、第3回定例会は7日間の延長、第4回定例会は4日間の延長、そして本年の第1回定例会に至っては前代未聞の長期間にわたる空転が続き、その結果、通常は6日間開催して審議する予算特別委員会を議会の配慮により4日間に短縮し、最終的には4日間の延長で閉会しました。
このことは、当初予算案をはじめ各種議案の議決をする時期を逸しては市民生活、市政運営に重大な影響が生じることを議会としては回避するために、そして市民の負託を受けた議会の責任を全うするために、議会としての苦渋の決断でありました。市長は、議会が審議日程を短縮してまでも市民に対する責任を全うしたことについて、どのような見解を持っているのかお聞かせください。
また、二元代表制の地方自治における市長と議会は、小樽市自治基本条例にも規定があるように、信頼関係を前提に互いに緊張感を持って協力し、牽制し合うことで、それぞれが市民に対する責任を果たす存在であります。
しかしながら、市長は議会との信頼関係を醸成するどころか、不信感を増長するかのようなたび重なる議会への不誠実な対応、言動を繰り返し、前回の定例会まで議会は市長に反省と改善を求める動議を2回提出、決議を1回提出し、これら全てを議会は可決してきました。市長は今定例会に当たり、過去の定例会で可決した動議、決議をどのように受け止め、どのような考えで議会に対応するのかお聞かせください。
次に、都市経営についてお聞きします。
我が会派は、昨年の第3回定例会の代表質問において、都市経営、自治体経営について質問しました。市長に就任して1年が経過した今、改めて市長の認識を伺います。
小樽市自治基本条例にも規定があるように、都市とは、行政だけではなく、個人、そして各種経営体である法人、団体等が協働する連合体と定義づけされています。連合体の一員である行政が持つ経営資源は、人口減少や少子高齢化などの人口問題の顕在化、自治体財政状況の悪化などによって減少傾向にあると言えます。小樽市もまた例外ではありません。将来の小樽のために、限られた経営資源の投入、配分に当たっては、有効活用、最適化を実現する上で連合体の構成員から広く意見を聞く必要があると言えます。言いかえるならば、行政は政策の立案、優先順位の決定など、その時々において政策に関連する連合体の構成員から広く意見を聞く必要があると考えますが、市長の認識を伺います。
行政は、連合体の構成員と良好なパートナーシップを確立して、具体的に協働していく責任があります。連合体の重要な構成員である小樽商工会議所との良好なパートナーシップ、協働はできているのでしょうか。
私は、昨年の第2回定例会の総務常任委員会で指摘しましたが、北海道新幹線新小樽(仮称)駅周辺まちづくり計画策定会議の設置要綱は、中松前市長の任期中であった平成27年2月12日に制定され、その時点では小樽商工会議所は策定会議の委員の予定でありました。しかし、森井市長が就任した直後の平成27年6月19日に市長の指示でアドバイザーを追加する要綱の一部を改定して、商工会議所にはアドバイザーでの参加を依頼しましたが、商工会議所は当初の予定どおりに委員としての参加を希望して、現在まで結論は出ていません。全く不自然とも言える経過であり、委員からアドバイザーに変更した根拠も理解不能であります。この事例から見ても、小樽市、特に森井市長と都市経営を行う上で重要な存在、カウンターパートナーである商工会議所との協働が成立しているとは理解できません。市長の見解を伺います。
自治体経営について伺います。
組織を経営するためには経営理念、経営方針、経営目標、そして中・長期の経営戦略、経営戦術、経営計画、実施計画、事業計画などが必要不可欠です。これらは抽象から具象、マクロからミクロへのプロセスだと言えます。
現在、小樽市においては、平成21年度から平成30年度までを計画期間とする基本構想、基本計画、実施計画から成る第6次小樽市総合計画、そして、この総合計画に基づく平成26年度から平成30年度までの後期実施計画が策定されています。昨年10月には平成27年度から平成31年度までを計画期間とする小樽市総合戦略が策定されました。また、平成28年度から平成32年度を計画期間とする小樽市過疎地域自立促進市町村計画も存在します。
総合戦略では、第6次小樽市総合計画の基本構想、基本計画を踏まえて、地域の特性や資源を最大限活用しながら、課題や方向性を共有して社会情勢の変化に対応した自治体経営のあり方やまちづくりの経営力を高めるための基本的な考え方を示すとあります。過疎地域自立促進市町村計画も第6次総合計画に基づいて策定されています。
しかしながら、例えば第6次小樽市総合計画では小樽市の将来都市像を「歴史と文化が息づく健康、にぎわい、協働のまち」と規定し、過疎地域自立促進市町村計画においても同様に規定しています。
しかし、総合戦略においては、第6次小樽市総合計画を踏まえてと記載しながらも、将来都市像を「訪れる人を魅了し、暮らす人には優しい、市民幸福度の高いまち」と変更しています。
現時点では小樽市の経営理念とも言える将来都市像が二つ存在しています。市長は、この総合戦略の将来都市像について事あるごとに言及していますが、この二つの将来都市像の整合性、関連性についてどのように認識されているのか、説明を求めます。
あわせて、第6次小樽市総合計画後期実施計画と総合戦略、過疎地域自立促進市町村計画の内容について、その整合性、関連性、独自性について平易にかつ具体的な説明を求めます。
第6次小樽市総合計画は平成30年度に終了、総合戦略は平成31年度に終了、そして過疎地域自立促進市町村計画は平成32年度に終了します。つまり、第7次小樽市総合計画は平成31年度からスタートしますが、第7次小樽市総合計画では総合戦略の将来都市像を踏襲するのでしょうか。それとも、新規に考えるのかお聞かせください。
また、過疎地域自立促進市町村計画は、第7次小樽市総合計画の内容に合わせて改定するのでしょうか。お聞かせください。
次に、人事行政について伺います。
人事行政は、地方分権一括法の成立で新たな局面を迎えたと言われています。つまり、この法律によって、地方自治体が政策立案主体となり、自治体職員には財政を含めた政策執行能力のほかに、新たに政策形成能力が求められています。政策形成能力をより高める明確な人材育成の方針、手段が必要であると同時に、政策形成能力を発揮できる組織を実現するための人事管理、人事異動も必要であると言えます。
このような観点の下に、これまで議会は質疑を通じて、昨年6月の森井市長による人事異動における昇任人事についての地方公務員法第15条違反の疑いを指摘しました。このことについてはコンプライアンス委員会に市内部から通報があり、現在、調査が継続中であります。そして、平成26年4月に異動した部長職、次長職、課長職のうち、平成27年6月、つまり在任1年2か月で異動した職員数が27人もいたことによる異動の不自然さを指摘してきましたが、市長はその都度、適法、適材適所との答弁を繰り返してきました。
また、本来であれば、市長就任の時点で選任して議会同意を求める副市長についても、本年1月まで不在の異常事態と言える状況でした。
さらに、本年4月の人事異動では、部長職、次長職、課長職のうち、在任10か月での異動者が市長の公約の一つである除雪業務を担っていた3人を含め、19人もいた事実に違和感を覚えるのは当然ではないでしょうか。私の認識にどのような所感をお持ちか、お聞かせください。
そして、早期退職者、降任希望者の発生、総務部長が不在であった事実に鑑みると、適切な人事によって円滑な行政運営、自治体経営を行う責任を有する行政の長としての大失態であると言わざるを得ません。市長の見解を伺います。
あわせて、総務部長が不在となった原因、経過、責任の所在について、任命権者である森井市長の見解を求めます。
次に、人事行政の重要な要素の一つである人材育成について伺います。
私は、この項の冒頭で、政策形成能力をより高める明確な人材育成の方針、手段が必要であると述べました。小樽市における人材育成の方針は、平成9年11月の旧自治省「地方自治・新時代における人材育成基本方針策定指針」の通知から遅れること10年、平成19年8月に小樽市人材育成基本方針が策定されました。策定当時は人事評価実施の根拠として策定された側面もあったと考えられます。現在までこの基本方針は3回の一部改定をしていますが、全面的な改定には至っていません。
平成18年に策定した三重県鈴鹿市は平成27年3月に、また、兵庫県たつの市は平成28年2月に、地方自治体を取り巻く環境の変化、そして求められる多様なニーズに的確に対応するため、つまり陳腐化を避けるために全面的な改定を行っています。
小樽市においても状況は同様と認識しています。昨年の第3回定例会の我が会派の代表質問によって、人によって成り立っている組織の機能を活性化し、強化するには、組織の根本である人を育成することは自明の理であり、組織にとって人材の育成は永遠の課題であると述べました。これに対して市長は、組織の活性化や強化のために人材育成は極めて重要であると答弁しています。市長は陳腐化しつつあると言っても過言でない小樽市人材育成基本方針を全面的に改定する必要についてどう認識していますか。明確な根拠を示してお聞かせください。
また、当然必要があると認識されていると思いますが、今後どのような工程で見直しを進められるのかお聞かせください。
次に、人材育成の重要性を認識されている市長は、人材育成プログラムの見直しについて答弁されています。平成28年度は市長提案の研修プログラムはありましたか。あわせて、研修内容の変更はありましたか。お聞かせください。
人材育成のための研修事業もPDCAサイクルの対象であると認識しています。密度の高い、より深化した研修事業の実現を求めます。
次に、平成27年度の除排雪について伺います。
森井市長の重点的な公約であるきめ細やかな除排雪の実現のため、平成27年度の除排雪は除雪ステーションの増設、共同企業体編成要綱の唐突な変更による受注事業者決定の時期の遅れ、貸出ダンプ制度の配車変更提案、排雪抑制の指示の有無など、さまざまな事態が発生しましたが、端的に言えば、天候に恵まれ事なきを得た、何とか終わったというのが実感です。
初めに、平成27年第3回定例会で増額補正した後の除排雪予算総額12億8,510万円に対しての執行額及び執行率についてお知らせください。
次に、平成27年度に入札が行われた除排雪業務、雪処理場理業務の落札合計金額と実際の支払金額、支払率についてお知らせください。
次に、貸出ダンプ制度の支払総額及び支払先別金額、また、排雪実施件数及び配車先別件数についてお知らせください。
森井市長は、昨年度の混乱の原因であった除排雪業務、雪処理場管理業務の共同企業体編成要綱を変更したことを現時点でどのように認識されているのかお聞かせください。
昨年12月1日に小樽市地域総合除雪共同企業体の代表8社の連名で森井市長に要望書が提出されています。要望書の内容を踏まえた上で、市長は今年度も昨年度同様の共同企業体編成要綱で入札を行うつもりなのか、お考えをお聞かせください。
次に、昨年度は従前どおりの配車となった貸出ダンプ制度の配車方法について今年度はどのようにされるのか、お考えをお聞かせください。
この項の最後に、昨年度の除排雪に関する苦情について伺います。
昨年度の主な苦情内容、苦情件数、ステーション別の苦情件数、各ステーションの除排雪路線1キロメートル当たりの苦情数についてお知らせください。
あわせて、平成26年度との比較で特徴的なことがあればお知らせください。
クレームは品質管理、品質向上の大事な種、糧と言われています。平成26年度、27年度の除排雪についての苦情、クレームについて、TQCなどの手法を活用しながらしっかりと分析してPDCAサイクルに基づいて今年度の除排雪に生かすこと、そして除排雪の品質向上を要望いたします。見解を伺います。
以上、再質問、再々質問が不要となるような、正確かつ必要十分でより具体的で、そして誠実な答弁を求め、再質問を留保して終わります。(拍手)
○議長(横田久俊)理事者の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)市長。
(森井秀明市長登壇)
○市長(森井秀明)濱本議員の御質問にお答えいたします。
初めに、地方自治における議会と市長の関係について御質問がありました。
まず、議会が責任を全うしようと審議日程を短縮したことに対する見解につきましては、空転が続く中、審議日程の短縮により議案を可決いただきましたことに深く感謝をしているところであります。今後の議会運営に当たっては、それぞれの立場でお互いに切磋琢磨をしながら政策議論を交わし、市民生活の向上や市政の発展に寄与してまいりたいと考えております。
次に、動議や決議の受止めと今定例会における対応につきましては、これまでも日々変わらず誠意を持って対応させていただいておりますが、今後とも市政の発展に向け、私の考えを丁寧に説明し、活発な審議をしていただけるように努めてまいりたいと考えております。
次に、都市経営について御質問がありました。
まず、都市経営、自治体経営に対する認識につきましては、効果的で効率的な都市経営、自治体経営を行うためには、自主財源の確保や事業の取捨選択による財政運営の健全化を図るとともに、より円滑な経営を行うために市民の皆様をはじめ、各種団体などの民間部門における各界各層との連携、協働が必要であると認識しております。
また、まちづくりの主役である市民の皆様に直接市政運営に参加していただき、携わっていただくことが私の都市経営、自治体経営の基本的な考えであり、このことは以前にお答えさせていただいた認識と変わっておりません。
次に、政策の立案や優先順位の決定等に際し、関連する連合体の構成員から広く意見等を聞くことの必要性につきましては、小樽市自治基本条例で規定する協働によるまちづくりの実効性をより高めていくためには、市内にお住まいの方はもちろん、市内において働く方や学ぶ方、事業活動を行う方、各種団体の皆様、それぞれが有する知識や経験が生かされ、それらを共有していくことが大切であると考えます。
そのためには、計画等の策定や施策の実施、検証する場面において市民の皆様をはじめ、各種団体などの皆様に参画をいただき、さまざまな御意見を市政へ反映していく必要があると認識をしております。
次に、都市経営を行う上で重要な存在である商工会議所との協働が成立していないのではないかとのことにつきましては、北海道新幹線新小樽(仮称)駅周辺まちづくり計画策定会議への商工会議所の参画に関しては、現在、協議を重ねているところでありますが、この件については任意の実務者レベルでの情報交換を実施しております。
また、先ほども申し上げましたが、都市経営を行う上で、各界各層の皆様との連携、協働が必要であると考えておりますことから、商工会議所の有する本市の経済、産業に関する見識がさまざまな場面で生かされるよう、お互いの役割を認識し、これからも協力し合える関係を継続してまいりたいと考えております。
次に、自治体経営について御質問がありました。
まず、第6次小樽市総合計画の将来都市像と小樽市総合戦略の将来都市像の整合性、関連性につきましては、小樽市総合戦略の将来都市像を定めるに当たり、第6次小樽市総合計画の将来都市像との整合を図ったものであります。
総合戦略につきましては、人口減少対策、地方創生に重きが置かれていることから、人の動きなどに着目した表現をしておりますが、訪れる人を魅了するためには、暮らす人の誇りや愛着を育みながら、歴史的文化遺産と自然景観など小樽特有の財産を活用したまちづくりが必要という観点で、総合計画と整合していると考えております。
また、総合戦略における市民幸福度を構成するカテゴリーとして「健康」「雇用・ライフスタイル」「自然や地域とのつながり」を設定するに当たり、総合計画の将来都市像に記載のある「健康、にぎわい、協働のまち」に対応するよう整合性を図っているものであります。
次に、第6次小樽市総合計画後期実施計画と総合戦略、過疎地域自立促進市町村計画の内容と、これらの整合性、関連性、独自性につきましては、まず、過疎地域自立促進市町村計画は過疎債などの財政措置の活用を目的に総合計画に基づいて策定したものであり、その事業についても総合計画の後期実施計画への登載を前提としているものであります。
次に、総合戦略については、その策定に当たり第6次小樽市総合計画後期実施計画との整合を図っており、総合戦略に登載されている事業の多くが後期実施計画にも登載をされていることから、関連性は深いものと考えております。
しかしながら、総合戦略は人口減少対策、地方創生に重きが置かれ、ソフト事業を中心とした計画であることから、本市で生活をしている人の視点で構成されている点において独自性があると考えております。
また、総合計画後期実施計画は自治体の総合的な振興、発展に重きが置かれ、ハード事業を備えた計画である点においては、総合戦略とは視点が異なるものと認識をしております。
次に、次期総合計画の将来都市像につきましては、現在、庁内の策定会議を立ち上げ、次期総合計画策定のための基本方針づくりに着手した段階であり、将来都市像をどのようにしていくのかは、市民の皆様の意向なども踏まえて、今後、検討を進める予定であります。
次に、過疎地域自立促進市町村計画を次期総合計画の内容に合わせて改定するのかにつきましては、過疎計画は総合計画に基づいて策定をしていることから、次期総合計画の内容とそごが生じた場合などは、見直しが必要であると考えております。
次に、人事行政について御質問がありました。
まず、在任10か月の人事異動に対する違和感に対する私の認識につきましては、私は職員が能力を発揮できる環境を整えることを念頭に、前年度にも増してよりよい職員配置となるよう人事異動を行ってきたところであり、その結果として、御指摘のような異動人数となったものでありますので、私は違和感を持ち得ておりません。
次に、人事異動の責任に関する私の見解につきましては、このたびの人事異動に当たりましては、私は職員が能力を発揮できる環境を整えることを念頭に、昨年同様、適材適所の配置に努めたところであります。確かに予期せぬ出来事はありましたが、異動となった職員は新しい職務にそれぞれ邁進しており、その働きは私としても評価をしているところでありますので、組織としての機能は十分に果たされているものと考えております。
次に、総務部長不在の原因等につきましては、内示後、突然、総務部長予定者から退職の意向が示され、私も御本人に直接その理由、事情等をお伺いし、慰留に努めたところではありますが、結果的にその事情についてはやむを得ないと判断したところであります。発令日までに後任を選任する時間的な余裕はありませんでしたので、結果的に総務部長不在という状況に至らざるを得なかったものであります。
総務部長が不在となった責任の所在につきましては、もちろん任命権者である私に責任がありますので、この間、その責任を果たすべく、内部、外部に縛られることなく一日も早い選任に向け、努力してきた結果、このたび総務部長を内定するに至ったものであります。
次に、小樽市人材育成基本方針の改定の必要性につきましては、市民の皆様の期待に応えていく中で、市職員の人材育成は重要であり、また、多様化するニーズ、時代の変化に対応していくために、そのバイブルとなるのがこの基本方針であると考えております。その中で、御指摘のように、平成19年8月に策定をしてからかなりの期間が経過しておりますので、他市の事例を参考としながら、改定の必要性について検討してまいりたいと考えております。
次に、小樽市人材育成基本方針の見直しの工程につきましては、現在、何も予定しておりませんので、まずは現行の基本方針を職員に周知徹底するよう努めているところであります。
なお、基本方針の内容については、ただいま申し上げましたとおり、今後、研究してまいりたいと考えております。
次に、本年度の研修プログラムにつきましては、私から新たにAED取扱研修を実施するよう指示をしており、基本的に市職員全員がAEDの取扱いができるようにすることを目指しております。
(発言する者あり)
また……
(発言する者あり)
また、派遣研修では、本年度から新たに札幌市が実施する職員研修に小樽市職員の受講枠を設けていただきましたので、希望する職員を受講させたいと考えております。
このほか直接的な研修ではありませんが、職員に広い視野を持ってもらうことを目的に、今年度国土交通省北海道運輸局、北海道経済部観光局、さらには北海道経済連合会にそれぞれ1名、職員を派遣いたしました。
次に、研修内容の変更につきましては、管理者のための部下育成研修、プレゼンテーション研修を新設したほか、階層別に実施する基本計画において、副市長講話の項目を新設し、若手の職員に対して小樽市職員としての心構えを講話することにより、職員の資質向上や意識改革につなげてまいりたいと考えております。
次に、平成27年度の除排雪について御質問がありました。
まず、除雪費の執行額及び執行率につきましては、執行額は決算見込みで約12億4,117万円、執行率は96.6パーセントとなっております。
次に、平成27年度の除排雪業務に係る落札金額などにつきましては、7地域の総合除雪業務、中央ふ頭基部雪処理場ほか6件の管理業務の落札合計金額は7億4,351万5,200円でありますが、設計変更を行った結果、最終的な支払額は7億619万400円、落札合計金額に対する支払額の割合は、95パーセントとなっております。
次に、貸出ダンプ制度の支払総額などにつきましては、支払総額は1億497万2,456円で、その支払先別の内訳は小樽運送事業協同組合3,581万8,058円、道央環境土木運送事業協同組合5,578万9,506円、道都総合事業協同組合1,336万4,892円であります。また、排雪実施件数は延べ件数で470件、その配車先別件数は小樽運送事業協同組合202件、道央環境土木運送事業協同組合213件、道都総合事業協同組合55件であります。
次に、共同企業体編成要綱を変更したことを現時点でどのように認識しているかにつきましては、昨年入札が2回不調になったことで市民の皆様には御心配をおかけしたと感じておりますが、将来的な除排雪体制を見据えて、少しでも多くの業者に除排雪業務に携わっていただくことは、よりよい除排雪を目指す上で必要であるとの考えに変わりはありません。
次に、今年度も昨年同様の共同企業体編成要綱で入札を行うつもりかにつきましては、これまで昨年度の地域総合除雪に参加した業者の皆様と意見交換を行っており、今後、道路除雪に登録のある業者の皆様に意向等を伺う予定であります。現在、昨年度の分析を行っているところであり、参加資格、共同企業体の構成員数等の入札要件を検討し、できるだけ早くお示ししたいと考えております。
次に、今年度のダンプの配車方法につきましては、この制度は市が組合と契約し、町会等の利用団体が自主的に生活道路の排雪を行う際に、ダンプトラックを派遣する制度でありますので、効率性を鑑み、発注者である市が責任を持って適切に配車すべきものと考えていることから、制度の趣旨を踏まえ、検討していきたいと考えております。
次に、昨年度の苦情件数につきましては、各ステーションに寄せられた市民の声の件数は、合計で1,960件、主な内容としましては、除雪依頼が488件、排雪依頼が430件、除雪後の苦情が339件であります。
また、ステーション別では第1ステーション264件、第2ステーション337件、第3ステーション363件、第4ステーション171件、第5ステーション260件、第6ステーション321件、第7ステーション244件であります。
さらに、ステーション別の件数を各ステーションが担当した車道除雪、歩道除雪、排雪の各路線延長の合計で割り返した1キロメートル当たりの件数は、第1ステーションが1.98件、第2ステーションが2.47件、第3ステーションが3.54件、第4ステーションが1.63件、第5ステーションが2.25件、第6ステーションが1.97件、第7ステーションが3.32件であります。
次に、平成27年度と平成26年度の苦情の比較につきましては、平成27年度の市民の声の件数は1,960件で、平成26年度の3,306件に比べ、1,346件減っております。いずれの年度においても除雪依頼の件数が最も多く、平成26年度1,199件、平成27年度488件で、1年間に711件減少しております。
また、排雪依頼につきましては、平成26年度498件、平成27年度430件で、68件減少しております。
次に、苦情の分析を行い、今年度の除排雪に生かすことにつきましては、市民の皆様から寄せられた市民の声は除排雪を改善する上での貴重な情報であると認識しておりますので、必要な分析を行い、PDCAサイクルに基づいて今後の除排雪業務に生かしてまいりたいと考えております。
(「議長、15番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)15番、濱本進議員。
○15番(濱本進議員)何点か再質問をしたいのですが、私たちは事前に質問のレクチャーをしております。
しかしながら、私は今、再質問をするに当たって、市長の答弁を耳で聞いてしなければならない状況にあります。抜けているところは予算特別委員会、常任委員会等で質問しますけれども、まず、これまで出てきた動議2回、決議1回を可決してきた議会に対して、どのような考えで対応するのかということで答弁いただいたのですが、聞いていても、その答弁に具体性がないというふうに私には聞こえました。具体性のある答弁をいま一度お願いいたします。
それと、市長から都市経営と自治体経営のことで答弁をいただいているのですが、どうもその答弁でよくわからないのが、市長は都市経営の主体が誰で、自治体経営の主体が誰なのか、明確に分けているのでしょうか。
私は質問の中で、都市経営は経営体の経営の複合体だと言っているわけです。行政もさまざまな団体、法人の集まった複合体だと言っているのです。だけれども、市長の答弁は都市経営を行う私と、私の言っていることと違うのではないですか。都市経営の主体、自治体経営の主体について市長はどういう見識を持っているのか、もう一回改めて聞かせてください。
それから、私は質問として言ったわけではないのですが、答弁があったので聞かせてもらいます。要は北海道新幹線新小樽(仮称)駅周辺まちづくり計画策定会議について協議中だという答弁をされました。設置要綱を変更したのは6月19日、昨年のです。その時点で、もう商工会議所は委員にしてくださいと申し入れしているはずなのですよ。今日まで協議している、いや、しゃれではないですけれども、この時点まで協議が続いて1年間たなざらしにしているわけです。そのようなことはあり得ないのではないですか、普通であれば。なぜたなざらしになっているのか、協議が継続中なのか、せっかく御答弁いただいたので、その点についてお聞かせください。
また、任意な情報交換をしていますと。これは任意な情報交換ではなくて、委員会の委員にしていれば、このような任意の情報交換をする必要はないのです。必要に迫られて緊急避難的にやっているとしか思えないのですが、この任意の情報交換というのは何のためにやっているのですか。その見解もお聞かせください。
それから、商工会議所との協働が成立しているとは私は理解できませんと。市長は良好な関係が継続中だというような答弁をしたと思うのですが、具体的に何をもって、何を根拠にして良好な関係が継続中なのか、もっとわかるように説明してください。
次に、総合計画と総合戦略の将来都市像の整合性、関連性についてと質問しましたが、答弁を聞いていても、その整合性、関連性について私は理解できません。整合性、関連性についてもっとわかりやすく根拠を示してもう一回答弁をお願いいたします。
それから、第6次小樽市総合計画後期実施計画と総合戦略、過疎地域自立促進市町村計画の内容について整合性と関連性と独自性について私は平易にかつ具体的な説明を求めました。しかし、具体的なといったときは、普通は例を出して、これはここに載っているという答弁が具体的な答弁だと私は思います。例示を含めてもう一回答弁してください。
それから、第7次総合計画は総合戦略の将来都市像を踏襲するのでしょうかという質問に対して、市長は市民の意向を踏まえてというような答弁をしたのですが、市長の考え方はどうなのですかということを聞いている。市民の意向ではないのです。それはここから先の話です。市長が大好きな、訪れる人を魅了するというそのキャッチコピーを使うのか、市長の意向としては使いたいのか、使いたくないのか、それを今の時点で聞いているのです。最終的にそれは市民公募委員で総合計画をつくっていく段階になったら、どうなるかわかりませんけれども、今の市長の判断としてどうなのですかということを聞いているのです。
それから、人事異動の話で市長は今日もまた、よりよい職員配置という、ある意味抽象的なお言葉で答えましたが、では、よりよい職員配置というのは具体的にどういうことなのか。そして、もっと言うと、10か月で在任した異動者の皆さんが新しい職場で生き生きと働いていますみたいなことを言っていましたけれども、その根拠は何なのですか。それも答えてください。
それから、不在となっている総務部長が7月1日付けで選任されるようですが、私は市長としての責任のとり方があるのだろうと思うのです。私は、責任の所在について任命権者の森井市長の見解を求めますと。確かに私に責任があると答弁いただいたと思うのですが、責任はあるのだけれども、責任はどうとったのか。この不在だったという大失態に対しての責任をどうとったのか、そのことについてはお答えになっていないので、責任の所在については私にありますというのであれば、どうとったのかもあわせて答えてください。
それから、人材育成基本方針を全面的に改定する必要があるのか、どう認識されていますかと私は質問しているのに、答弁は必要性について検討しますというのだ。これは、まともな答弁ではないですよ。必要性についてどう認識しているかということを聞いているのに、必要性について検討しますというのは、答弁になっていないので、再度答弁を求めます。
それから、人材育成プログラムの見直しのことで研修プログラム、市長提案のプログラムですけれども、申しわけないですが、市長、私がそれ以前にずっと質問してきた内容、前説を振り返ったときに、私はAEDの話を答弁として求めていたわけではありません。それはここで言っておきます。札幌市に研修に行くという枠を用意したということですが、その具体的な内容についてお知らせいただきたいと思います。
それから、外部派遣ですが、幾つか事例を基に言っていましたけれども、それぞれのところに対して、どういう目的でそこへ行かせたのか、簡単に言えば、何を学んできてほしいのか、そして期間はどのぐらいなのか、それも具体的にお答えください。
それと、除雪についてJVの編成要綱の話で、多くの業者にと、いつも言っているのです。では、本当に多くの業者というニーズがあるのか、市長は何を根拠にそういうニーズがあると言っているのでしょうか。普通は根拠がなかったら、多くの業者にやってもらいたいから間口を広げますと言っても、昨年は広げた間口に応募するところはなかったわけですよ。そうすると、考え方としてはニーズがなかったわけです。にもかかわらず、また多くの業者にというのは理解不能なのですが、そのところももう一度改めてお聞かせいただきたいと思います。
それから、共同企業体の編成要綱ですが、やはりできるだけ早くとか、こういう抽象的な答弁はだめですよ。まして、雪が降るのは何か月か先ですけれども、間違いなく決まっているわけですから。そうしたら、ここまでには要綱案を作成して議会に提示して事業者に提示してというタイムスケジュールを、やはりエンドが決まっている話ですから。だから、そういう期限がきちんと明確にできないということは、何にも進行していないということの証拠になるわけです。期限を含めてもう一回答弁をいただきたいと思います。
貸出ダンプ制度の配車方法について市に配車権があるという答弁でしたけれども、実はその答弁も不十分な答弁だと私は思います。小樽市は貸出ダンプ制度を実施するに当たって、積込み業者一覧というものを出して、この業者から選んでくださいということをやっているわけです。その積込み業者は、ほとんど三つの事業協同組合に所属しているわけですよ。だからこそ、実施件数にばらつきが出てくるわけです。確かに、積込み業者を選ぶのはそれぞれの団体の自由です。だけれども、依頼がどこかに偏ったら、自動的にそこに多く行ってしまうのはしようがない話なのではないですか。そして、もともとの貸出ダンプ制度の趣旨、主たる目的、従たる目的、また、その当時の状況と今とまた違うわけです。だから、この配車制度についても、ある意味、早急に決めないと困るわけですよ。これも具体的なスケジュールを明示してもらいたいと思います。当然、昨年の議会でも問題になったというか、話題になった、質疑が交わされた案件です。第4回定例会では遅いのです。第3回定例会でないと、議会議論できないのですよ。そのことを踏まえて答弁をいただきたいと思います。
クレームの解析、分析の話ですけれども、クレームの解析、分析も、これをこういう手法でこういうふうに分析しましたと。それを、PDCAのサイクルに乗せるとこういうことになりますという話を、やはりきちんと議会にも報告してもらわないと困るわけです。市長の言うきめ細やかな除排雪を実現するということは、除排雪の品質を向上させることです。品質向上の手法、品質管理の手法というのはあるわけですから。そういうものを利用してきちんとこういうふうに分析して、その結果、それをPDCAに乗せたときにこういうふうに改善しますという、そういうものをきちんと出してもらわないと、我々は行政がやっていることを議会として評価できないのですよ。評価するための材料を出すためにも、これはぜひ結果を議会に報告いただきたいと思います。これで再質問は終わります。答弁をお願いします。
○議長(横田久俊)理事者の答弁を求めますが、今、整理中ですので若干お待ちください。
よろしいですか。整理つきましたか。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)市長。
○市長(森井秀明)濱本議員の再質問にお答えいたします。
私から答弁したこと以外に関しましては、各担当から答弁をいたしますので、よろしくお願いします。
また、大変たくさんの御質問をいただいておりますので、何か抜けた部分とかありましたら、御指摘いただけたら幸いでございます。
まず、1点目でございますが、濱本議員からはどのような考えでということで御質問だったので、その考えをお伝えしたところでございますけれども、それに具体的な表現を入れてほしいという御指摘だったかと思います。
最初の……
(発言する者あり)
動議についてですね。失礼いたしました。動議についてのお考えをということでお聞きしたところでございましたので、考えをお伝えさせていただいたところでございますが、その具体的な取組についても説明をしてほしいということでした。先ほど秋元議員にもお話をしましたけれども、私としては意を込めて答弁をしてきたところでございますが、わかりづらいということもありましたので、やはりそれをしっかりと明確に答弁していかなければならないというふうに思っておりますので、職員一同それについては意識し、取り組んでいきたいと思っているところでございます。
(発言する者あり)
それと、都市経営の見識についてということで、濱本議員は複合体という視点でのお話であったかと思いますけれども、私自身は先ほどもお話をさせていただきましたが、都市経営、自治体経営においては、当然に中心は市長部局を中心とした市役所職員、そしてそれに対しての執行機関との……
(発言する者あり)
やめたほうがいいですか、答弁を。
(発言する者あり)
では、見識を私言えないのですけれども、よろしければ次の答弁に移ります。
それでは、商工会議所のお話で、いまだに協議を続けているという御指摘でありましたが、濱本議員からもお話がありましたように、やはり多くの広い意見をいただくべきというお話であったかと思います。
私は、このお役目について改めて審議委員であったりとか、市にかかわる各委員を調べ直しましたところ、同じ方がいろいろな審議委員に、お一人の方が何個も何個も重なっている状況が見受けられます。私としては、より多くの方々から広く意見を聞きたいというふうに思っておりますので、お一人の方が何個も重なるような形ではなくて、ぜひ多くの方々に御参画いただきたいということで、各団体に対しても呼びかけさせていただいているところでございます。それがどうしても同じ方の名前が出てくるようであれば、それについてはほかの方がいらっしゃらないだろうかということを常々お話をさせていただいているところであり、その意見がいまだに調整できていないというのが1点でございます。
(発言する者あり)
それと、総合計画との整合性についてですが、先ほどもそれについては答弁をさせていただいたと思うのですけれども、過疎計画は総合計画に照らし合わせ、基づいていなければなりませんので、それはそのような整合性、関連で取り組んでいるところでございます。
そして、総合戦略は先ほども答弁させていただきましたが、人口対策、そして地方創生に特化した内容でございます。ですので、それに伴う取組が中心でありますので、総合計画と総合戦略においては連携、連動はされているのですけれども、あくまで総合戦略においてはそれを目的としたソフトの部分が中心となり、総合計画においてはハード等も含めた全体的な計画であるので、それについての違いはあるということでお話をさせていただいたところでございます。
(発言する者あり)
○議長(横田久俊)お静かに。
○市長(森井秀明)ビジョンの話はまた別に質問されていると思うのですが。
それと、将来都市像について、今後においても使いたいのかということだったかと思うのですけれども、このたび総合戦略において将来都市像は市民の皆様であったり、多くの方々に御協力をいただいて、総合戦略としてつくらせていただいた都市像でございます。先ほどもお話ししましたが、人の動き等を表現した「訪れる人を魅了し、暮らす人には優しい、市民幸福度の高いまち」と題し取り組んでおりますので、この総合戦略の将来都市像としてこれからも私は使っていくということになると思っているところでございます。
(発言する者あり)
そして……
○議長(横田久俊)お静かに。
(発言する者あり)
発言中ですから、お静かにしてください。
○市長(森井秀明)そして、総合計画における将来都市像ももちろん項目としてありますし、当然掲げていくことになるとは思いますが、これについては、まさにこれからその総合計画をつくり始める、この段取りが始まったところでありまして、今後においてその総合計画の将来都市像は皆様の意向などを踏まえながら検討していくところなので、それがどのような内容、どのような流れになるのかというのはまだ何も決まっていないというところでございます。
それと、よりよい職員配置における根拠についてですけれども、私自身、常日ごろから職員とさまざまな場面で取り組んでおりますが、その取組姿勢であったり、その取り組んだことに伴う結果、成果であったりとか、そのようなものを見てとお話をさせていただいているところでございます。その視点が根拠でございます。
それと、総務部長における責任のとり方でありますけれども、その責任を全うしたからこそ、このたび総務部長の選任に向けて、配置に向けて努力を続けたことが私は責任のとり方だと思っております。
それと、人材育成基本方針のことでありますが、濱本議員は認められていないかもしれませんが、平成19年度につくられましたこの人材育成基本方針は決して悪いものではないと思っているところでございます。ですから、まず今、この人材育成基本方針にのっとって取り組むべきだと思っております。しかしながら、先ほども答弁させていただいたように、平成19年につくられて、それから10年近くたっているところもありますので、これについては、今後、全面改定をするかも含めて、研究、検討させていただいた上で判断したいというふうに思っているところでございます。
そして、札幌市における研修プログラム、恐縮ですが、細かいものは今、手元にはないのですけれども、小樽市で行っている研修と同じように、札幌市でも市の内部における研修を行っております。その研修の中に参画させていただくということでございますので、御理解をいただければと思います。
また、派遣させていただいている職員の目的等のお話と期間であったかと思いますが、まずは国土交通省北海道運輸局が1年、北海道経済部観光局が1年、北海道経済連合会が2年という派遣期間となっております。ただ、国土交通省北海道運輸局と北海道経済部観光局はまずは1年なのですけれども、来年に向けて更新等も含めて検討させていただきたいというふうに思っているところではあります。ですが、まだそれについては何も決まっておりません。
そして、その派遣させていただいている目的等においては、やはり小樽市以外の他の自治体を見ていただき、小樽市とそれらの自治体又は国や道との違い等を見て、目の当たりにしていただきたいということとともに、特に小樽は今、観光において取り組まなければなりませんので、その観光に伴う観光行政のノウハウを身につけていただいたり、又は情報を得ていただいたり、さらにはそれにかかわる人脈を構築していただきたい、職員自身の能力の向上であったりとか、そのようなことに結びつけていきたいという思いとともに、その職員が戻ってきたときに、そのときの刺激がほかの職員にも伝わるようにということが私自身の職員派遣をさせていただいている目的でございます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)産業港湾部長。
○産業港湾部長(中野弘章)濱本議員の再質問にお答えいたします。
私からは、商工会議所との良好な関係の具体例ということで、産業港湾部で実施しております事業についてお話ししたいと思います。
まず、前市長のときからの継続事業といたしましては、スーパーマーケット・トレードショー、毎年2月ごろですが、ここへ市内の業者などが出品するのですけれども、それにつきましては、商工会議所と連携してやっております。
それから、昨年度につきましては、プレミアム商品券の販売についての委託を商工会議所にお願いいたしました。
それから、昨年の補正予算で始めました創業支援事業につきましては、ワンストップサービスやその他の面で商工会議所と連携してやっておりまして、そのあたりにつきましては産業港湾部の関係では良好な関係を保っている事業ということで紹介できるというふうに思っております。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)副市長。
○副市長(上林猛)濱本議員の再質問にお答えいたします。
私からは商工会議所の関連で、任意の会議を情報提供しているということに関して言えば、先ほど市長からも答弁がありました商工会議所との関係という意味では、各種の委員会、審議会、協議会などで商工会議所から同じ人がいろいろな箇所に名前を連ねているということがありまして、この間、新幹線のまちづくり計画策定会議も回を重ねていくわけですので、商工会議所としても、新幹線に関して言えば提言を私どももいただいておりますし、その間に私どもの策定会議が回を重ねていく、そういう背景の中で、それらの情報交換を事務レベルで絶え間なくやっていこうということで、その情報提供を行っている。そのことが任意の情報提供を行っているということでございますので、御理解をいただきたいと思います。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)建設部長。
○建設部長(相庭孝昭)濱本議員の再質問にお答えいたします。
まず1点目、JVの構成員について、ニーズというと、恐らく業者の参入意欲ということでよろしかったかと思うのですけれども、これにつきましては、市長の答弁にありましたとおり、今後、まだ総合除雪に参入していらっしゃらない企業の皆さんに意向確認をする予定でございますので、そこを踏まえて市長が4社が基本と考えているということで答弁にあったと思いますが、具体的にできるのかどうか、そこら辺は確認してみたいというふうに思っているところでございます。
そういうこともございまして、スケジュール的な部分を明確に示せということでございますけれども、現段階では早急に検討を進めているということでございますので、御理解いただきたいというふうに考えてございます。
(発言する者あり)
それから、貸出ダンプの配車についてでございますが、確かに現状はおっしゃるとおり、積込み業者の一覧を配っておりまして、そこの積込み業者の加盟するダンプ組合から配車されているというのが現状でございます。
ただ、そもそもは積込み業者は、排雪をする団体がその業者と契約をすると。それから、ダンプについては市がダンプ組合と契約して配車をするという独立の制度でございます。現在の運用は連携している形になっておりますけれども、もともと別個の制度でございますので、それについては検討を要すると考えているところでございます。
それから、クレームの解析の部分でございますが、これについても手法ということでございますけれども、きちんとした手法でやらなければならないということは議員のおっしゃるとおりだと思います。それで、今どういった手法がこういう除雪についてとれるのか、あるのか、そういったことを専門家といいますか、見識のある方に伺っているところでございますので、いましばらく時間をいただきたいと思います。
(発言する者あり)
○議長(横田久俊)都市経営、自治体経営の主体のお話はどこでしますか。
(発言する者あり)
いや、答弁は途中でやめられましたので。
(「止められました」と呼ぶ者あり)
(発言する者あり)
発言は許可を求めてお願いします。不規則発言はだめです。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)市長。
○市長(森井秀明)あまり話しすぎると怒られるみたいなので、一つだけ、私が都市経営、自治体経営の中で一番重要で大切なことは、市民の皆様が中心であるということでございます。
(「違うでしょう、答弁が」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)都市経営の主体はどこで、自治体経営の主体はどこなのかということだったのではないかと思いますが、御答弁ありませんか。
(「議長、15番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)15番、濱本進議員。
○15番(濱本進議員)非常に情けないです。情けないというのは、私の質問では、いわゆる都市経営というのは都市の中に存在するさまざまな組織体が連合体として経営している。自治体経営というのは、地方自治体、いわゆる小樽市役所の経営者なのです。だからこそ、都市経営の中におけるカウンターパートナーである商工会議所の話もしたし、その自治体経営をしなければならない小樽市の組織体の人事行政という話もしたのです。そういう意味では、残念ながら何もわかっていないのですよ。
(「そうだ」と呼ぶ者あり)
お答えを聞いていると、非常にその辺のいわゆる本来の経営者としての概念をきちんと持っているとは残念ながら思えないので、これを確認したいと思います。
商工会議所をこのまちづくり計画策定会議から外しましたというお話を昨年の定例会でもしました。そのときの論拠は、先ほど言った商工会議所の委員の人が小樽市の各種の審議会の中で兼任している状況があるということは論拠としては全然聞いた記憶がありません。これは確認をして、予算特別委員会でもう一回聞きますけれども、今まで1年もたなざらしにしてきた話にこのような新しい論拠を出したらだめだと思いますが、確認します。昨年の第2回定例会の総務常任委員会で私も質問しています。そのときに商工会議所の委員が兼任している状況がたくさんあるので、ここから外しましたがというその発言をしていたかどうか確認してください。
(「してないよ」と呼ぶ者あり)
していないのであれば、ここで新たに論拠に出すことは不適切だと思いますので、そのことに関して見解を聞きたいと思います。
それから、市長の大好きな「訪れる人を魅了し、暮らす人には優しい、市民幸福度の高いまち」というキャプションと第6次小樽市総合計画のキャプションのこの二つの整合性、関連性という部分については、字面でいったら何にも重なる部分がないのですよ。それがどうもよくわからないので、もう一回ここの整合性、関連性について、どうしてこういうキャッチコピーになったのか、その背景がこういう背景があるからこのキャッチコピーになって、その背景にこういうクロスしているものがあるのだと、だからキャッチコピーも結果としてはクロスしているところがあるのですという、そういう明快な答弁をお願いしたいと思います。
それから、私は、先ほどの再質問の中で、第6次小樽市総合計画後期実施計画と総合戦略、過疎地域自立促進市町村計画の内容について具体的な説明を求めますといって例示を示してくださいと言ったのです。例を示してください。再質問の答弁の中にはたしか例はなかったと思いますので、改めて例示を求めたいと思います。
それから、人材育成基本方針です。再質問でも聞いたのですが、私は、人材育成基本方針を全面的に改定する必要についてどう認識されていますかと言っているのです。改定する必要性があると認識しているのか、ないと認識しているのか。答弁は必要性について検討しますと、そのような答弁を求めているのではないのですよ。必要性があるかないかの答弁なのです。そういう意味では、このような再々質問はしたくないのですけれども、答弁がおかしいのでもう一回確認します。
それから、やはり共同企業体の編成要綱、先ほども申し上げましたが、雪は11月には降り始め、契約はもっと早くしなければならないわけです。タイムスケジュール的にいくと、12月1日ぐらいからもうポール立てとか何かしなければならないはずだと思うのです。若しくは11月の中旬か何かから。そのぐらい早くやらなければならないのです。ということは、そこから逆算していったら、どこまでにこの要綱をどういう方針で、どういう形にして、どう議会に報告して業者と話をしてというのは、スケジュールがおのずと出てくるのではないですか。それを出せないというのは、本当に何か情けない。もう一回確認します。できるだけ早くとか具体的にではなくて、自分の思いでも結構です。私の思いとしては、例えば何月末までにはきちんとでき上がらせて、何月にはどうしてとか、市長の思いでいいのです。できるできないは別ですよ。市長の思いでいいのですよ。私の頭の中の工程表はこうやって考えていますと。それを答えないとだめではないですか。
それと、やはり積込み業者とそれからダンプの配車組合とのもともと別個で、そのようなことはわかっているのです。でも、そもそも論で言ったら、最初は小樽運送事業協同組合しかこの貸出ダンプ制度の配車をしているところがなかった時代がありませんでしたか。そこからのずっと延長線なのですよ。答弁としては何か最初から三つが、用意ドンのスタートから三つあったみたいに聞こえるのですよ。やはりそういう歴史的な背景もきちんと踏まえた上で、最初は一つだったけれども、それが二つに分かれました。二つ目の組合がさらに分かれました。最終的には現在、三つですと。そういう中で積込み業者があって、配車をする場所があるのだと。一つの事業者しかなかったら、小樽運送事業協同組合しかなかったら、それはそこに発注するだけですから、実質的に小樽市に発注権があっても、向こうに配車権があっても、同じですよ。だけれども、それが2社になった。2社になって、そういう歴史的な背景があって今のシステムができているのでしょうと。本当に別個のものではなくて、関連性があるのですよ、歴史的に考えれば。そういうようなことも踏まえて、この配車制度に、配車の方法についてもやはり早急に、これだって来年の1月の中旬、下旬ぐらいから貸出ダンプ制度は実際の運用が始まるわけです。そうすると、やはりその前にきちんと制度ができ上がっていなければだめなのですよ。それは当然議会の理解も必要だし、三つの業者にも理解してもらえるような制度にしなければならないわけです。そうなると、おのずから逆算していくと、議会対応を考えればこのぐらいにというのは出てくるのではないですか。もう一回その答弁をお願いしたいと思います。
○議長(横田久俊)理事者の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)市長。
○市長(森井秀明)濱本議員の再々質問にお答えいたします。
私から答弁したこと以外においては担当より答弁をいたしますので、よろしくお願いいたします。
まず、1点目の商工会議所の調整のことで、今、初めて言ったではないかというお話でしたけれども、現在、その調整されている内容についてのことでしたので、昨年の答弁とは一緒ではなく、今、行っている内容についてはこの件だということで先ほどお示しさせていただいたところでございます。
(「よくわからない」と呼ぶ者あり)
それと……
(発言する者あり)
○議長(横田久俊)お静かに。私のほうにスピーカーがないので、騒がしくなると聞こえないのですよ。発言中はできるだけお静かに願います。
○市長(森井秀明)将来都市像について、やはりこのたび市民の皆様のお力沿えをいただいてつくっていただいたものですから、当然に市長としてPRを続けるのは重要だというふうに認識をしております。
そして、この将来都市像についてですけれども、総合戦略は主に先ほども言いましたように、人口減対策、地方創生に主眼が置かれておりまして、総合計画との切り口が違っておりますが、総合戦略の将来都市像にあります「訪れる人を魅了」するためには、総合計画の将来都市像で言う歴史的文化遺産など、小樽特有の資源を活用し、にぎわいや活力に満ちたまちづくりが必要という観点から整合性や関連性があると私は考えております。
また、総合戦略の「暮らす人には優しい」という部分は、先ほどこちらも答弁させていただきましたが、市民幸福度のカテゴリー設定の考え方のほか、総合計画では市民とともに考え、行動する協働のまちづくりを推進し、誰もが健康で快適に暮らせる地域社会の実現を目指すという考え方の下、設定した将来都市像とも整合し、関連性があると私は考えております。
そして、例示についてですけれども、第6次小樽市総合計画後期実施計画の登載事業の中で総合戦略にのっている部分では幾つか例示しますと、例えば小樽イングリッシュキャンプの関連事業であったり、スクール・ライブラリー便事業、保育環境整備事業などでありますが、総合計画にはのらず総合戦略にのっている部分においては、皆様も御存じの中ではICT教育促進事業だったり、樽っ子学校サポート事業でございますので、例示としてお伝えさせていただきます。
そして、人材育成基本方針に対してですけれども、私自身も濱本議員が言うように必要性は感じているところでございます。しかしながら、先ほどお話しさせていただいたように、まだ現行の人材育成基本方針が職員にもしっかり浸透しきれていない部分があると思っておりますし、これも先ほどお話ししましたが、私は、現在の人材育成基本方針は決して悪いものではないと思っておりますので、まずはその浸透が大事だということで先ほど答弁をさせていただいたところでございます。将来的な必要性については私も感じているところでございますので、研究させていただきたいと答弁をさせていただきました。
後期実施計画と過疎計画についてもお聞きになっていて、過疎計画は先ほど言いましたように、後期実施計画の中のものに全て基づいておりますので、事業は全て同じでございます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)建設部長。
○建設部長(相庭孝昭)濱本議員の再々質問にお答えいたします。
JVの編成要綱について、どのぐらいのめどになるのだというお話でございますけれども、現在、作業を急いでいるというところではございます。ただ、昨年の例でいきますと、8月の下旬には業者への説明を行っております。それから、9月の中旬には編成の締切り、そういった形をしております。ですから、濱本議員がおっしゃるとおり、冬のことを考えると、それに間に合わすためにはそういったスケジュールになってくるというふうに考えておりますので、そういったものを目安にしながら、現在、作業を進めているところでございますので、御理解いただきたいというふうに思います。
それから、貸出ダンプでございますけれども、経過については、分裂といいますか、ダンプ組合が分かれてきたといった経過については濱本議員がおっしゃるとおりだと思います。
ただ、積込み機械を、傭車するに当たって、結局派遣するに当たって、営業するに当たって、結局それに属するダンプ組合、そちらからの配車がされるという前提でそこら辺の収入を見込んで過去にありましたゼロ円排雪等が行われたという経過もございます。そういったこともございまして、また、制度も先ほど申し上げましたとおり、経過は経過として別の制度でございますので、そういった点で本来の指示に立ち返って検討したいというふうに考えているところでございます。
○議長(横田久俊)貸出ダンプの大まかなスケジュールも聞かれましたよね、大体でいいですからということで。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)建設部長。
○建設部長(相庭孝昭)申しわけありません。
スケジュールにつきましても、議員がおっしゃるとおり、1月から、今年も、1月13日だったと思いますが、始まっていると思いますので、当然それに間に合うような形で町会への説明、それからダンプトラック組合、こちらにも当然説明していかなければなりませんし、そこら辺ともどういった形で、検討するに当たっての課題等は意見交換していかなければならないと思いますので、具体的な日程はお示しできませんけれども、そういったものには間に合うような形で鋭意進めているところでございますので、御理解いただきたいと思います。
○議長(横田久俊)濱本議員の一般質問を終結いたします。
以上をもって、本日予定されておりました一般質問は全て終了いたしました。
お諮りいたします。
ただいま上程中の案件のうち、議案第1号ないし議案第3号、議案第5号、議案第6号、議案第11号及び議案第19号につきましては、議長指名による9名の委員をもって構成する予算特別委員会を設置し、これに付託の上、審査することにいたしたいと思います。
これに、御異議ございませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)御異議なしと認め、さように決しました。
それでは、予算特別委員を御指名いたします。秋元智憲議員、千葉美幸議員、安斎哲也議員、高野さくら議員、鈴木喜明議員、酒井隆行議員、濱本進議員、佐々木秩議員、小貫元議員、以上であります。
なお、委員中事故ある場合は、所属会派において補充することといたします。
次に、議案第7号、議案第10号、議案第13号ないし議案第17号及び議案第20号につきましては総務常任委員会に、議案第9号につきましては厚生常任委員会に、議案第8号及び議案第12号につきましては建設常任委員会に、それぞれ付託いたします。
日程第2「休会の決定」を議題といたします。
お諮りいたします。
委員会審査のため、明日から6月27日まで休会いたしたいと思います。
これに、御異議ございませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)異議なしと認め、さように決しました。
本日は、これをもって散会いたします。
散会午後7時39分
会議録署名議員
小樽市議会 議長 横 田 久 俊
議員 高 野 さくら
議員 林 下 弧 芳