開議午後1時00分
○議長(横田久俊)これより、本日の会議を開きます。
本日の会議録署名議員に、安斎哲也議員、面野大輔議員を御指名いたします。
日程第1「議案第1号ないし議案第14号、議案第16号ないし議案第34号、議案第36号ないし議案第57号及び議案第59号及び議案第60号」を一括議題といたします。
この際、市長から発言の申出がありますので、これを許します。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)市長。
○市長(森井秀明)昨日、斉藤議員からの代表質問における再質問の中で、参与の任用期間において総務部次長と当時の職員課長が決裁をしなかった理由についてですが、これまでの議会の答弁や本人からの聞き取りによりますと、性急なことでもう少し慎重に考えたいと思っていたとの趣旨でございました。
○議長(横田久俊)これより、一般質問を行います。
通告がありますので、順次、発言を許します。
(「議長、18番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)18番、佐々木秩議員。
(18番佐々木秩議員登壇)(拍手)
○18番(佐々木秩議員)一般質問をいたします。
一つ目は、総合戦略と市民幸福度について伺います。
2月17日に道から発表された2015年国勢調査速報値では、本市の人口は、昨年10月の段階で12万1,910人、前回調査の5年前より1万18人減少し、減少率は7.6パーセントと過去最大となっています。何とかこの流れに歯止めをかけるために昨年10月策定されたのが、小樽市総合戦略です。
2016年度予算案において、市民幸福度という言葉がキーワードとして使われていますが、これはその総合戦略の中で、初めて導入された本市にとっては新しい概念です。今後、5年間の人口減少問題への取組成果を表す指標として、市民幸福度を一定の尺度にすることとしていますが、一見口当たりのいいこの言葉を安易に聞き流してはいけないという思いで、改めて確認させていただきます。
まずは、市民幸福度について、総合戦略に採用した目的を説明してください。そもそも、幸福の感じ方は人それぞれ主観的で、それを指標として使うために幸福度という数値に変換するシステムがいまだ確立していません。日本においても、国や先進自治体が研究途上にあります。この研究の中で、個人の経済的状況など市の施策事業以外の要因の影響を受ける、他者との比較により影響を受けるという相対的なものであるという意見も多く、幸福度をはかるのは難しいと指摘され、導入をためらう自治体もあります。それなのに、なぜ本市の人口減少対策の柱である小樽市総合戦略の達成度の指標に、このような幸福度という非常に難しい概念を選んだのでしょうか。このような難解で未成熟な概念を使わなくても、戦略は組み立てられたと思います。あえて幸福度を採用した理由をお聞かせください。
また、幸福度の指標化や数値化を図るための本市での手法について、簡略に御説明ください。
この総合戦略で示されている市民幸福度の算定の仕方で、本当に市民の感じている実感としての幸福が表せるのかということです。行政の施策の結果として数値の変化の割合を合計していった結果は、確かに市民生活への何らかの効果を表す数値ではあると思います。しかし、それは市民の幸福のある側面にすぎないのではないでしょうか。
例えば、先進事例として、実際に幸福度を開発、導入している東京都荒川区では、荒川区民総幸福度(GAH)という指標を掲げ、区民の主観的な幸福実感度を測定していますが、その手段として住民へのアンケートにより住民の主観を指標化して用いています。加えて、住民の主観を唯一の指標として幸福度をはかることは困難であることから、健康寿命、労働時間、ごみの排出量などの客観指標も設定し、より多角的に分析をしています。
本市では、市民の主観、実感を捉えるための市民幸福度アンケートの実施についての考えはありますか。戦略を見ると、アンケート結果による項目も見られますが、過去の調査の流用と見られる古いデータも使われています。その扱いも含めてお聞きをします。
他の事例では、同規模自治体の共通指標を数値化し、比較することによって、自治体の優位性をアピールする手法もありますが、本市で用いる考えはありませんか。
本市が市民幸福度を取り入れたのは、単に5年間という短期間での変化を測定できればいいというのではなく、荒川区のような先進自治体のように、本気で区政は区民を幸せにするシステムであるという気概で、中・長期的に本市のまちづくりの根幹にかかわる概念として、腰を据えて取り組む覚悟で導入したと理解していますが、今後の本市での市民幸福度活用にかかわる展開について伺います。
市民幸福度の概念や利用はまだまだ発展途上ですが、市政やまちづくりの姿を捉え、改革していく本当に有効な手段、目標になり得ます。本市も今後は先進的に取り組んでいるほかの自治体への情報収集や意見交換、有識者のアドバイスなどを十分取り入れた上で、本気で市民幸福度向上に努めてほしいと思います。
2点目、子供の貧困対策について伺います。
我が国の子供たちを取り巻く経済的な困難度が年々悪化していることは、さまざまな視点から指摘をされています。平均的な年収の半分を下回る世帯で暮らす17歳以下の子の割合、相対的子供の貧困率は、2012年に16.3パーセントで過去最悪、中でも北海道は19.7パーセントと、都道府県中5番目の高さにあるとのことです。そのため、国においては、2014年に子どもの貧困対策の推進に関する法律を施行、続いて子供の貧困対策に関する大綱を閣議決定し、それを受け、道では、北海道子どもの貧困対策推進計画を示しています。まず、この道の計画の概要について御説明ください。
2014年第1回定例会でこの問題について伺いましたが、今、述べたように取り巻く環境が変化していますので、再度、子供の貧困問題に対する市の認識について伺います。
本市としても、子供の貧困の実態を把握するとともに、子供や子育て家庭にかかわる施策を子供の貧困対策の視点から捉え直すことが重要です。そのためには、庁内が連携して子供の貧困対策にかかわる市の推進計画を策定すべきと考えますが、どうでしょうか。
また、しっかりとした対策を立てるためには、本市での子供の貧困状況の把握、目に見える化は必要です。漠然とした捉えでは的確な対応策は立てられません。本市においても、まずは貧困状態の実態把握のための調査を行うべきです。お考えをお聞かせください。
札幌市では、子供の貧困対策では、特にひとり親家庭への支援が必要として、札幌市ひとり親家庭等自立促進計画を策定するため、母子家庭2,000世帯、父子家庭450世帯、寡婦400世帯にアンケート調査を実施しています。この調査では、ひとり親家庭の多くが子供の学習面で不安を抱いていること、親が病気のときに子の預かり先がない人の割合が2割を超えていること、病後児の預け先がないこと、就業や収入が不安定であること、ひとり親家庭を対象とした行政施策の認知度が低い状況にあることなどが判明をしました。ひとり親家庭は年々増加しており、子育てと生計の担い手という二重の役割を一人で担うため、住居、収入、子供の養育等の面で、さまざまな困難に直面することとなります。このようにひとり親家庭等が抱える問題は多岐にわたることが多い上に、ひとり親家庭の就労率は、母子家庭80.6パーセント、父子家庭91.3パーセントと非常に高い一方、相対的貧困率は54.6パーセントの実態があります。働いているのに貧困なのが、日本のひとり親家庭の特徴です。既に働いているひとり親には、収入を安定するための支援が必要です。
また一方、自身の病気や子供の障害など、すぐに就労できない方への就労支援については、それぞれの状況に応じた丁寧な自立支援が必要です。就労支援だけではなく、家事・託児サービスなどの生活支援がなければ安定した就労にはつながりません。よって、それぞれの状況に応じたきめ細やかで総合的な支援、一人一人がしっかり働き続けられる支援策が求められています。
そこで、本市でのひとり親家庭支援の状況について伺います。具体的支援策にはどのようなものがありますか、主なものについて説明ください。
先ほど述べたように、ひとり親家庭等が抱える問題は多岐にわたるため、それらに対応する支援の多様性が必要です。例えば、厚生労働省が事業として示しているひとり親家庭等日常生活支援事業は、本市での取組はどのようになっていますか。
また、本市でのひとり親家庭への支援策の存在を対象者は知っているのでしょうか。現在、利用できる制度をひとり親家庭に十分周知し、相手方が制度を理解するだけでも支援の可能性が広がると思います。市の認識と周知、認知度向上策をお示しください。
先ほど、札幌市のアンケートでは、半数以上が、それらの支援策の存在を知らないまま厳しい状況に置かれていることが明らかになっています。仕事と子育てに追われる生活環境を考えると、それはみずから調べようとしないのが悪いとは言えないと思います。
また、知っていても利用度の低い制度もあり、利用者にとっては使いづらい制度になっていることが考えられます。
この項最後に、先ほど質問した市民幸福度とのかかわりで言えば、このような大変な状況で頑張っている家庭の皆さんへの施策を実効あるものにしなければ、市民幸福度を上げることはできないと思います。よって、子供の貧困問題に関する施策を小樽市総合戦略に位置づけすべきと考えますが、御所見をお願いいたします。
3点目、特別支援教育での連携について伺います。
本市には、小樽市特別支援連携協議会が設置されています。まず、本協議会の設立の目的とメンバー構成、主な活動内容についてお聞かせください。
その活動の中で、幼稚園、保育所の先生方の交流会が持たれ、その主要な話題の一つに子供の情報を小学校に引き継ぐ際の意見・要望がたくさん出たとお聞きしました。要録の引継ぎのほかに子供たちのことを伝える機会が持てないか、園に来てもらい交流したり、子供の様子を見てもらえないか、小学校が幼稚園や保育所に求めている情報は何なのかを知りたい、幼稚園・保育所から小学校への引継ぎをきちんとシステム化できないかとのことでした。そこで、これらの意見・要望についての今後の対応をお聞きしたいのですが、今回は、特別な配慮、支援が必要な子供のうち、保護者が普通学級に入ることを選択しているが、心配がある場合に限ってお話を伺います。
現在の幼・保から小の対象の子供の情報管理と引継ぎ方法を説明してください。
小学校側としても、支援を要する子供の情報が欲しいのは共通意識としてあるはずですが、幼・保側からこのような要望が上がる理由について、把握されていましたらお示しください。
この課題は、子供の成長にとって大きな影響を及ぼすと考えます。解決に向け取り組んでいただきたいのですが、その際、幼・保・小、それぞれ納得できる、そして何より対象の子供にとって一番ためになる引継ぎ方法が望まれます。小樽市特別支援連携協議会においては、今後、どのように取り組んでいかれるのか伺います。
また、小樽市には、とむとむファイルという名称の療育カルテがあり、このファイルは、保護者の方が子供の個性や特徴、これまで受けた支援の経過など、さまざまな情報をファイルに記録し、関係機関に伝えることで、子供の成長、発達への一貫した療育や支援を受けることをサポートするものであり、かかわる支援機関がかわっても、保護者との情報共有ができ、子供の情報の引継ぎにも有効な方法として活用できると関係の方からお聞きをしました。その点についての見解を伺います。
最後に、市内に残るアスベストについて伺います。
毒性が強く、吸い込むと肺がんや中皮腫を引き起こすことから悪魔の鉱物と言われるアスベストですが、これまで日本は1,000万トンを輸入し、約9割を建材に使用してきました。アスベスト含有建材は、今なお私たちの身の回りに大量に残っており、戦後、建てられたアスベスト建築の解体、改修が一斉にピークを迎えている今、重大なアスベスト飛散事故が繰り返されて健康被害が拡大する可能性があることがわかってきました。本市でも例外ではありません。
そこでお聞きします。2012年第1回定例会でこの問題について質問したときには、2005年の調査で1956年から1989年までに建てられた500平方メートル以上の木造以外の民間建築物でのアスベスト使用状況が示されましたが、その後、新たな調査又は追跡調査がされましたでしょうか。2012年調査時、アスベスト使用建物は58件、そのうち解体された件数、現在残るアスベスト使用の建物は何件ですか。
同じく不明の建物が22件ありましたが、どうなっていますか。
2012年より民間事業者や個人への対応として、本市では、国の制度を活用して建材にアスベストが含まれているかどうかを確認する調査に対し、必要経費の一部を助成する制度を創設していますが、この制度の内容と利用状況をお示しください。
アスベストの使用が判明し、除去等の作業をする場合、大気汚染防止法に基づく届出が必要になりますが、昨年度の届出件数と近年の傾向についてお示しください。
解体工事の際、一般にアスベスト対策を行った場合、コストは最大2倍に増加、その費用を浮かそうと、発注者や業者は、対策をとらずに解体作業を行うといった不正が行われているといいます。自治体には、業者を検査する権限が法律で定められています。しかし、義務ではないため、自治体の対応がまちまちで、今の自治体の人員では監視等には不十分ではないかという意見も出ています。そこで、本市での立入検査の人員の体制はどうなっていますか。
また、実際、近年の立入検査実施件数と、その検査内容を示してください。
現在の本市での対応で、アスベスト飛散への対応は十分と言えるでしょうか。この問題に対する市の認識と、これからの対応についてお答えください。
市民へのこの問題全般について周知が改めて必要だと思いますが、広報おたるでの特集は、2006年6月以来ありません。ホームページだけでなく、いま一度この危険性と各種相談先等について、広報おたるなどで周知すべきですが、いかがでしょうか。
発がん物質であるアスベストは、現在も大量に私たちの周りに残っています。そして、現在、市内では、老朽化した建物の解体、改修が進んでいます。家の近所や通勤・通学路で何も対策がとられないまま市民は何も知らないままアスベストを吸い込んでいたらどうでしょうか。特に子供たちへの影響は深刻です。対応をお願いいたします。
以上、再質問を留保し、一般質問を終えます。(拍手)
○議長(横田久俊)理事者の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)市長。
(森井秀明市長登壇)
○市長(森井秀明)佐々木議員の御質問にお答えいたします。
初めに、総合戦略と市民幸福度について御質問がありました。
まず、市民幸福度を総合戦略に採用した目的につきましては、総合戦略を策定するに当たり、市民目線に重きを置く観点から、市民の皆様がそれぞれ抱く主観的な幸福感を各種指標により評価をすることで、住みよいまち小樽への進捗度を可視化するために取り入れたものであります。
また、幸福度や満足度などを指標に採用し、総合計画の策定や行政評価を行う際などにも活用することにより、将来的に効果的、効率的な行財政運営を図ることができるものと考えております。
次に、市民幸福度を採用した理由につきましては、総合戦略の大きな柱として「子育て世代をはじめ、全ての居住者に優しい、生活利便性の向上」などを挙げております。これは、今、住んでいる方の生活環境を整え、安定した雇用を確保することなどが人口対策に通ずるという考えによるものであり、これにふさわしい目標、指標として考えたのが市民幸福度であります。市民の皆様は、年代や業種の違いをはじめ、さまざまな方がいらっしゃることから、数値で客観的に表すことができる定量的指標と性質など主観的で数値に表せない定性的指標をアンケート調査などから読み取った上で、あらゆる角度から市民の幸福を推測した結果が市民幸福度で表れるものと考えております。
次に、幸福度の指標化や数値化の手法につきましては、平成23年12月に内閣府の研究会が発表した幸福度指標試案を参考に、「住居・基本的ニーズ」「子育て・教育」「雇用・ライフスタイル」「健康」「自然・地域とのつながり」の五つのカテゴリーに分類し、それぞれ関連する指標を定量的なもの、定性的なものに区分して設定をしております。全ての指標には5年後の目標値を設定しておりますので、指標ごとに達成度を点数化し、カテゴリーごとの平均値を算出することにより、幸福度を数値化するという手法をとっているものであります。
次に、市民の実感としての幸福を捉えるためにアンケートを実施する考えがあるかにつきましては、市民の皆様の実感と市民幸福度が一致するためには、今後も適切な指標設定を検証する必要があると考えており、それを捉える手法の一つとして、アンケートの実施は不可欠と考えております。
まず、来年度につきましては、総合計画の策定に向けてのアンケートとあわせて実施をする予定であり、その後も継続して行ってまいりたいと考えております。
また、データが古いものにつきましては、継続してアンケートを実施することにより、順次データを更新していきたいと考えております。
次に、幸福度を他都市と比較し、優位性をアピールする考えがあるかにつきましては、本市が採用している幸福度については、個々人の主観的な幸福感に基づくものであり、他都市との比較については、性質的に難しいものと考えております。
次に、今後の市民幸福度の活用の展開につきましては、総合戦略における将来の都市像である「訪れる人を魅了し、暮らす人には優しい、市民幸福度の高いまち」の実現に向けて、中・長期的に取り組んでいく考えです。市民の皆様の実感と市民幸福度が高いレベルで一致して初めて住みよいまち小樽が実現すると考えていることから、総合戦略の施策パッケージを着実に実施するとともに、次期総合計画や行政評価との連動についても検討することで持続性や継続性を高め、結果として行政サービスが向上し、住んでいる人が本当によかったと思っていただけるようなまちづくりを進めていきたいと考えております。
次に、子供の貧困対策について御質問がありました。
まず、北海道の計画の概要につきましては、子どもの貧困対策の推進に関する法律第9条第1項に定める都道府県計画として計画期間を平成27年度から31年度までの5年間として策定されたもので、相談支援、教育支援、生活支援、保護者に対する就労支援、経済的支援を柱とし、子供の貧困に関する指標を定めるとともに、重点施策や計画の推進体制などが記載されたものとなっております。
次に、子供の貧困問題に対する認識につきましては、経済的に厳しい状況に置かれたひとり親家庭等が全国的に増加傾向にあるなど、子供の貧困問題に関する状況は、好転していないものと認識しております。市としましては、平成28年度当初予算で、乳幼児等医療費助成事業の拡大のほか、保育料の寡婦控除のみなし適用や年少扶養等控除の再計算などについても取り組むこととしており、今後も国の施策や北海道の推進計画等を踏まえ、子供の貧困問題に関連する施策の推進を図ってまいりたいと考えております。
次に、子供の貧困対策にかかわる本市の推進計画を策定すべきとのことにつきましては、市としましては、これまでもひとり親家庭への支援事業などに取り組み、このたびの予算編成においても、先ほど申し上げた支援策の拡充を図ることとしており、今後も実情に応じた施策の展開が可能であると考えますので、現時点においては、本市における計画策定は予定していないものであります。
次に、本市における実態把握につきましては、各施策の中で実情の把握に努めており、アンケート調査の予定はありませんが、本市の推進体制として、昨年11月に小樽市子供の貧困対策推進庁内連絡会議を設置したところであり、今後、関係課による情報共有を図りながら施策の充実につなげてまいりたいと考えております。
次に、本市のひとり親家庭への主な支援策につきましては、相談事業をはじめ、児童扶養手当の支給、医療費の助成、福祉資金の貸付け、自立支援給付金の支給、母子生活支援施設の入所などがあるほか、新たに保育料や市営住宅使用料の寡婦控除のみなし適用などに取り組むこととしております。
次に、ひとり親家庭等日常生活支援事業の本市における取組につきましては、国が示す事業の内容は、通学や疾病などにより一時的に家事援助や保育などのサービスが必要となった際に家庭生活支援員の派遣等を行う事業であり、本市においては、家事援助などの事業は行っておりませんが、市内3か所の保育所における一時的保育事業により、乳幼児の保育などを行っているところであります。
次に、本市が行っているひとり親家庭に対する支援事業の周知につきましては、各事業の概要や手続などをさまざまな機会に周知をしていくことが重要であると認識しており、今後も市の広報誌やホームページ、子育てガイドブックなど各種の媒体を活用し、周知に努めてまいりたいと考えております。
次に、子供の貧困問題に関する施策の小樽市総合戦略への位置づけにつきましては、総合戦略の指標として、子供の貧困問題に関する指標の設定がなじまないこともあり、位置づけは考えておりませんが、今後、総合戦略に掲げる暮らす人に優しいまちづくりに向けて、子育てしやすい環境づくりのための各種施策の推進を図り、子供の貧困対策にも資するよう努めてまいりたいと考えております。
次に、市内に残るアスベストについて御質問がありました。
まず、アスベストの使用状況調査などにつきましては、平成17年の調査後、新たな全体調査は行っておりませんが、調査時にアスベストが使用されていた建物などについて、随時、その後の状況を調査してきたところであります。
現在、アスベストが使用されている建物は、平成24年以降に1件が解体されて56件です。
また、アスベストが使用されているか不明の建物は18件です。
次に、アスベスト調査への助成制度につきましては、建築物に吹きつけられた建材にアスベストが含まれているか否かを判断する調査に対して助成をするもので、助成金額は25万円を限度として調査に要する費用全額となっております。当該制度については、平成24年度から3年間実施したところでありますが、利用実績がなかったことから27年度に廃止をしたものです。
次に、大気汚染防止法に基づく昨年度の届出件数と近年の傾向につきましては、届出件数は4件で、近年の傾向としては、年度ごとに増減しているものの10件以内で推移をしております。
次に、立入検査の人員体制などにつきましては、まず、人員体制ですが、職員を4名配置しております。
次に、近年の立入検査実施件数については、届出のあった全てに立入りをしており、平成24年度は4件、25年度は10件、26年度は4件となっております。
また、立入検査の検査内容については、大気汚染防止法の規定に基づき、作業区域内の密閉や集じん装置の設置などにより、アスベストの飛散防止策が適切に行われていることについて検査をしております。
次に、アスベスト飛散に対する市の認識と、これからの対応につきましては、建設リサイクル法に基づく届出が必要な建築物の解体には、届出にアスベストの有無が記載されるため立入検査等の指導ができますが、小規模な建築物に関しては、届出義務がないため把握することが難しいと認識をしております。このため、アスベストを使用している小規模な建築物についても飛散防止策が必要であることを、ホームページ等で周知してまいりたいと考えております。
また、平成17年に実施したアンケート調査において、アスベストの飛散のおそれがあると回答した建物所有者に対しては、必要な措置を講じるよう指導してきたところでありますが、是正されていない建物がありますので、引き続き、強く指導してまいりたいと考えております。
次に、アスベストの危険性などの周知につきましては、現在、ホームページにアスベストについての相談窓口の一覧などを掲載しておりますが、今後は、どのような方法が効果的なのかを検討し、市民の皆様への周知に努めてまいりたいと考えております。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)教育長。
○教育長(林秀樹)佐々木議員の御質問にお答えをいたします。
ただいま、特別支援教育での連携について御質問がございました。
初めに、小樽市特別支援連携協議会の設置目的やメンバー構成、主な活動内容などについてでございますが、この連携協議会は、特別なニーズを必要とする乳幼児期から学校卒業後の就労時期までの子供に一貫した相談、支援及び指導を行うことにより、特別支援教育の理念を実現するため、関係機関が連携の強化を図ることを目的といたしまして、教育委員会が中心となって平成25年7月に設置したものでございます。
メンバー構成といたしましては、後志管内の特別支援学校や市内の小・中学校、幼稚園連合会、民間保育協議会、保健所、医療機関、ハローワークなど、教育、福祉、保健、医療、労働その他関係機関等の職員と保護者、関係団体の会員で構成し、特別支援教育の推進を図るため、情報交換や必要に応じて実務担当者会議を開催し、個別の教育支援計画の定着に向けた取組や、幼稚園と保育所の交流会などの活動を行ってまいりました。
次に、対象となる子供の情報管理と引継ぎ方法についてでございますが、特別な支援の有無にかかわらず、幼稚園にあっては、学校教育法施行規則に基づく幼稚園幼児指導要録に学習及び健康の状況を記録し、保育所にあっては、保育所保育指針に基づく保育所児童保育要録に養護や子供の育ちにかかわる事項を記録し、これらの抄本や写しを就学先の小学校に送付しているところであります。そのうち、就学に当たって不安を抱いている保護者が、教育委員会に就学相談の申込みをした子供につきましては、就学指導委員会の審議結果のほか、要録とは別に幼稚園や保育所での様子を記した書面を就学先の小学校に送付し、子供の状況をお伝えしているところでございます。
次に、幼稚園や保育所から引継ぎに関する要望が上がる理由についてでございますが、就学に当たって支援が必要と思われる子供が増えている中で、幼児指導要録や児童保育要録を送付する3月には、小学校の担任が決まっていないことや、特に幼稚園においては、就学先が多数に及ぶことなどから時期的にきめ細やかな引継ぎが難しい面がございますが、これまでかかわってきた子供のことを小学校にしっかり受け止めてほしいとの願いから、幼稚園や保育所から引継ぎに関する要望が上がっているものと考えております。
次に、引継ぎに関する連携協議会における今後の取組についてでございますが、特別な教育的配慮を必要とする子供に一貫した支援を行う上では、幼稚園や保育所から小学校に就学する際の引継ぎは重要であると認識をいたしております。連携協議会といたしましては、昨年の12月に幼保交流会を開催し、それぞれで支援を要する子供の状況について共通認識が図られましたので、今後は、幼・保と小学校との連携を深め、効果的な引継ぎが行えるよう、その方策について検討してまいりたいと考えております。
次に、とむとむファイルについての見解でございますが、これまで連携協議会におきましても、とむとむファイルの活用方法について協議をしてきたところでございますが、とむとむファイルは、特別な教育的配慮を必要とする子供について、乳幼児期から学校卒業後の就労時期まで一貫した支援を行うために有用なツールであると認識しておりますので、今後も連携協議会として、幼稚園や保育所で活用が図られるよう取り組んでまいりたいと考えております。
(「議長、18番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)18番、佐々木秩議員。
○18番(佐々木秩議員)何点か再質問をさせていただきます。
市民幸福度についてですが、アンケートを実施するということでお答えをいただきました。先進事例で荒川区のお話をさせていただきましたが、そこのところでも、アンケートの内容によって、市民の幸福度をどれぐらいキャッチできるのかというところが非常に大事になると。ですから、その作成方法、それから処理の方法等についてさまざまな要素があり、それを多角的にやはり分析していくには、何人か少人数の方が又は市役所の中だけで、職員の中だけでこういうのをやっていくというのにはどうしても無理があるということで、専門家を交えたチームで行っている例がたくさんあります。やはり本市においても、これについては、さまざまな方の、専門家の視点をきちんと取り入れたチーム、そういう中でこのアンケートの扱いをすべきと考えますが、いかがでしょうか。
再質問2点目です。
子供の貧困対策についてですが、計画はつくらないというお答えでありました。先日の報道で、子供の支援をしなかった場合、北海道の社会的損失は1,506億円、これは全国の都道府県の中でも影響の大きい順位で5位ということになっています。
さらに、本市の就学援助費受給者の比率というのは、北海道の中でも高いという、これを一定の指標として考えれば、やはり表には表れてはいませんけれども、この問題というのは、本市においての深刻度も、非常に予想がつきます。やはりこういう系統立てて、それぞれの施策を実行していくということはわかりましたが、それぞれがそれぞれのところでばらばらにやっていく中では、この効果をしっかりと表すことはできないと考えます。よって、きちんとした計画があった中で、先ほどの庁内会議などをきちんと基にした計画を立てた中で進めていくべきと私は考えるのですが、道の段階でつくって、小樽市で必ずつくれということでもないということでしょうけれども、いじめ防止対策推進条例についても必ずつくれと言われているわけではないですが、やはり小樽では必要だということの下にこれをつくっております。やはり同じように、この子供の貧困対策についても、小樽市で計画を立てるべきではないかなと改めてここで言いたいのですが、何かその辺について系統立ててという部分でお答えをいただければと思います。
それから、施策の中にいろいろと挙げていただきました。その中で、少し不思議というか入っていなくてあらっと思ったのは、ファミリーサポートセンターの事業が行われています。このファミリーサポートセンターの事業というのは、例えば、ひとり親家庭の日常生活支援事業や何かと組み合わせて、システムを援用していけば、こういうことの中にも使えていくのではないかというふうに考えるのですが、ファミリーサポートセンターをこういうひとり親家庭、若しくは子供の貧困対策にうまく活用していく、そういうことは考えておられないのかということについて伺います。
アスベスト対策についてですが、1点だけ。確かに、今、いろいろとどういう事業を、対策を小樽市がとられてきたかということをお聞きしていきますと、アスベストがあると判明したものについて、しっかりとした対策が立てられてきている。それから、件数もそんなにあるわけではないというのはわかりました。ただ、私が、聞いていて、この質問の中で一番課題だなと思ったのは、アスベストがあるのかないのかわからない建物があること。それから、あるのを知っていても正直に言わないで、先ほど述べたように不正をして、そこのところをないことにしている、そういう不正、不明の場合に対する対策というものがないと、やはり私たちのすぐ隣の家が解体されるときに、わからずにアスベストを吸い込んでしまう。それで何十年か後に、自分は中皮腫になったけれどもどこに原因があったかわからないという悲惨な状況になってしまうということだと思うのですね。ですから、何らかの不正、不明なアスベストに対する対応というのも、今後、必要ではないのかと考えますが、これについてのお考えを伺いたいと思います。
○議長(横田久俊)理事者の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)総務部長。
○総務部長(小鷹孝一)佐々木議員の再質問にお答えいたします。
私からは、アンケートに関して専門家を交えたチームで取り組むことが幸福度を捉まえる上では必要ではないかということについてでございますが、幸福度に関しましては、私どもといたしましても、まだまだ改善や研究の余地があるものだということで承知をしておりまして、まずは庁内においても引き続き検討してまいりたいと思ってございます。また、小樽市人口対策会議を今後も開催する予定でございますので、そういった中で指標の管理、それからアンケートの分析についても御意見をいただきたいと考えてございます。
それから、幸福度の研究をされている横浜市立大学の教授がおりますので、その方にも当市の市民幸福度関係資料をお送りしておりまして、まだ何も反応は先方からございませんが、こういった方にも、できれば連絡をとるなどしてアドバイスをいただければということも考えてございますので、御了解をいただきたいと思います。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)福祉部長。
○福祉部長(三浦波人)私からは、子供の貧困に関する再質問について2点ほどお答えいたします。
一つは、小樽市も計画を策定して進めるべきということでございますが、例えば北海道が策定した計画を見ましても、対策の柱となっております教育支援、生活支援、就労支援等々の柱に沿って、現状ある各施策が網羅されていると、そして、それをしっかりと取り組んでいくことが大事だというようなつくりになっておりますので、私どもといたしましても、計画はつくらないでも、やはり必要な施策というのをそれぞれしっかり進めていくというのが、まず第一に大切なことであろうと考えているところであります。
それから、ファミリーサポートセンターの活用という御質問がございましたが、この貧困問題の施策とファミリーサポートセンターの事業というのは、全く無関係とは確かに考えておりません。ひとり親家庭等日常生活支援事業とあわせての委託実施というお考えをお示しされたのかと思いますけれども、この事業については例えば、国が示した事業ですが、内容によってはヘルパーの資格等も必要とされております。そういったこともありますので、今後も、ひとり親家庭のニーズなどを見極めながら、必要に応じて検討していくべきことと考えているところでございます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)生活環境部長。
○生活環境部長(渡辺幸生)アスベストを含む建物の解体時の、不正に解体されるものへの対応ということでございますけれども、先ほど答弁にありましたように500平方メートル以上については、アスベストを含む建物というものは把握されておりますので、そこの部分については、解体時には必ず対策が必要だということでは周知徹底していきたいと考えております。
また、それ以下の小規模な建物につきましては、現在、残念ながら把握する方法ということで、そういったものはございませんので、全ての建物を調べるということもできませんので、ほかの都市で、どのような形で把握するような対策をとっているか、それは情報として集めて、今後、どのような方法が効果的か考えていきたいと思っております。
(「議長、18番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)18番、佐々木秩議員。
○18番(佐々木秩議員)再々質問させていただきます。
ファミリーサポートセンターの関係でございますが、何とか使えること、できる範囲で検討をいただけるのかなと思いますけれども、例えば私が調べた中では、旭川市においては、ひとり親家庭、それから非課税世帯等についてファミリーサポートセンターを使うということが可能で、その場合も5分4を市が助成をして使えると。この場合、1回100円から200円になるのだそうです。課税世帯であっても2分の1の負担で使えるようになっているというような方法で、この支援をしているのですね。新しい制度をつくらなくても、ある制度を使った中で、そういう支援もできていくということもありますので、ぜひこれについては前向きに検討をしていただけるように再度お願いをしたいと思います。
以上、1点だけ再々質問、よろしくお願いします。
○議長(横田久俊)理事者の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)福祉部長。
○福祉部長(三浦波人)ただいまの再々質問は、ファミリーサポートセンター事業のことについての御質問でございましょうか。子供の貧困対策とかかわっての御質問ということでしょうか。
(発言する者あり)
他都市では、例えば、一定の条件に当てはまる方に対して利用料を自治体が助成するという制度は確かにございます。小樽市のファミリーサポートセンター事業も平成23年にスタートしましたけれども、そのときは、道内自治体としては、どちらかというと後発に入りましたので、その時点では、利用料金なども比較的安い設定をさせていただいておりますが、現在、他都市の状況も変わってきておりますので、特にこの子供の貧困対策にかかわって、例えばひとり親家庭の方が利用される場合の料金も、今、一定の条件に当てはまる場合には料金の免除等も援助などもしておりますが、これからひとり親家庭だけではなくて低所得の家庭の方の利用というのも多々考えられますので、他都市との比較の中で、こういった料金、制度設計については、これは今後も常に見直しはしていかなければならないというふうに考えているところでございます。
○議長(横田久俊)佐々木議員の一般質問を終結いたします。
(「議長、23番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)23番、山田雅敏議員。
(23番山田雅敏議員登壇)(拍手)
○23番(山田雅敏議員)一般質問をいたします。
小樽市総合戦略などから港湾についてお聞きいたします。
現在、本市は二つの港を管理し、港湾振興関係者などの協力の下、本市経済に貢献してきましたが、近年、港を見ていると、老朽化した施設や設備が目立ちます。
また、関係者の話では、大型船の受入れ体制にも心配する声が寄せられています。
最初に、ポートセールスとは、船舶や貨物の誘致のため、国外にあっては誘致の目標とする航路や船社の所在国に港湾管理者や港湾運送事業者、商工会議所などの港湾振興関係者により構成されたミッションを派遣し、国内では背後圏域本社・支社機能の集中する都市、地元において説明会、見学会等を開催し、船社や荷主等を集めて当該港湾を利用するメリットの説明を行い、あわせて利用者のニーズを把握し、施設整備や管理・運営の改善に反映させていくものとしています。
そこで、小樽港を持つ本市が、港湾事業者や商工会議所と連携し、今後、国内外の誘致、継続を目標とする航路をどのように生かすのか、お聞かせください。
次に、クルーズ客船寄港数が昨年は20隻で今年度の予定が22回と、微増の見込みが発表されました。道外の状況では、中国からクルーズ客船で九州を訪れる観光客の急増が話題といいます。小樽港入出港時には、市民による小樽クルーズ客船歓迎クラブが横断幕や潮太鼓でにぎやかに歓迎していますが、今後、ボランティア通訳や観光バスの受入れ体制、我が国のクルーズ客船観光客の掘り起こしなどの課題があると聞きます。対応策をお聞かせください。
さらに、港湾振興関係者による本社・支社機能の集中する国内外の説明会や見学会の開催が重要と思います。本市として、これまでの取組や利用者ニーズの把握などを行う説明会の開催の内容についてお答えください。
次に、ポートセールスは、初め主要8大港で行われてきましたが、近年、地方の港では、港湾施設の充実やFAZ施設の整備など港湾機能の拡大と荷主企業の地方圏への生産拠点の分散化、企業経営における物流の合理化やコスト削減の観点から、荷主の自社工場に近い港湾の利用や、さらには中国、韓国をはじめとする近隣東アジア諸港の急速なハブポート化も影響して、航路誘致を中心としたポートセールス活動が地方圏の港湾においても活発化して、現在、五十数港の地方圏の港湾にアジア域内航路を中心とした外貿コンテナ航路が開設されていると聞きます。
そこで、小樽港についてお聞きいたします。
平成28年度末までに策定されるとする新港湾計画では、親水性や各施設整備に期待している一人ですが、現計画と新計画を比較して、港湾の利用区分や運用面などの施策について、変更や改善点等をお聞かせください。
次に、小樽港に接岸する船に必要不可欠なタグボートについてお聞きいたします。
私の認識では、十数年前までは2隻体制で、現在、リース契約でたていわ丸を使用していると聞きます。本年9月に更新時期を迎えるタグボートについては、新艇や中古艇の調査等を進め、レポートなどが上がり、さまざまな方に話を聞いていると聞きます。購入するにも金額が大きく、採算面でも負担となるタグボートは、道庁等の補助制度はなく、仮に買い上げたりリースする場合は、本市の全額負担と聞きました。港湾部時代のさまざまな船舶の更新状況を見ると、決して市民が納得する船舶の購入ではなかったと感じています。
我が党の酒井隆行議員が、昨年、一般質問でタグボートの質問をしていましたが、そこで改めてお聞きします。更新後の費用はどうなるのか、また、どのような機能を持つ船舶を希望しているのか、関係者の要望書などがあるのかお知らせください。
次に、生活困窮者自立支援制度について伺います。
生活困窮者は、現に経済的に困窮し、最低限度の生活ができなくなるおそれのある人で、多くの場合、生活保護法などにより扶助の対象となる方と認識しています。この制度が始まり1年が過ぎようとしていますが、最初に、この制度の事業内容及び対象とならない人などについてお知らせください。
また、本市の実施事業の、その実績件数、全国の件数と比較してどのような傾向があるのか、わかる範囲でお知らせください。
次に、本人の相談では、これまでの仕事や健康状態、収入、借金、家族関係など目に見えないところの動き等に触れる情報が、この窓口に集まることになると思います。
そこで、相談者の個人情報について、市の他部署や関係機関と情報を共有する際には、どのように相談者本人の同意を得て、どのような管理をしているのか、お聞かせください。
最後に、就労支援では、支援員は企業やNPO法人などを紹介して、相談者本人が仕事に段階的になれることができるよう雇用契約を結ばない就労体験から入る場合もあると聞きます。この方法では、生活困窮者を支援する方々から、安い労働力として使われるのではと懸念する声が出ていると聞きます。就労体験を利用する際の留意事項や適切に行われていることをどのように確認しているのかお聞かせください。申請等については、生活保護に至る前の段階の自立支援であり、人間としての尊厳を回復する支援と思います。よりよい制度の維持をお願いし、再質問を留保して、質問を終わります。(拍手)
○議長(横田久俊)理事者の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)市長。
(森井秀明市長登壇)
○市長(森井秀明)山田議員の御質問にお答えいたします。
初めに、小樽市総合戦略などから港湾について御質問がありました。
まず、港湾事業者や商工会議所との連携についてですが、国内外の誘致、継続を目標とする航路につきましては、既存のフェリー航路や中国コンテナ航路、ウラジオストクRORO船航路などの定期航路は裾野が広いことから、本市経済を下支えする重要な役割を担っているものと考えております。今後も引き続き、小樽商工会議所をはじめ、市内約60の経済・港湾関連団体などから構成される小樽港貿易振興協議会が主体となり、官民一体となったポートセールスにより、既存定期航路をはじめとする取扱貨物の増加に結びつけるとともに、新規航路の誘致については情報収集に努め、小樽港の優位性をPRしながら可能性を探ってまいりたいと考えております。
次に、クルーズ客船寄港の改善点についてですが、クルーズ客船受入れに際しての課題につきましては、外国人の対応は、現在、市内のボランティア通訳の協力をいただいておりますが、今後、外国人観光客のさらなる増加が予想されることから、市民や学生などに協力を呼びかけるなど体制強化に向けて取り組むほか、観光バスの受入れに当たっては、必要な駐車スペースの確保や人と車が行き交う埠頭内の安全対策にも努めてまいりたいと考えております。
また、船社や旅行会社と連携して、船内見学や説明会など市民がクルーズに親しむ機会づくりを行うほか、割安な料金で乗船できる市民クルーズの実施についても船社などに働きかけを行い、クルーズ客船観光客の掘り起こしにつなげてまいりたいと考えております。
次に、国内外のセールスについてですが、国内外の都市においての説明会等への開催につきましては、これまで本市として、東京や札幌で小樽港を利用する荷主や商社に対して小樽港を紹介するセミナーや情報交換のための懇談会を開催してきたほか、機会を捉えて道内外の荷主等の訪問を行ってまいりました。
さらに、昨年は新たな取組として、RORO船航路で結ばれているロシアのウラジオストクを訪問し、同航路のPRや航路活用に向けた情報収集を行ったところであり、本年は、それらの情報を生かした貿易セミナーを開催し、荷主などの利用者ニーズの把握に努め、ロシア貿易の拡大につなげてまいりたいと考えております。
次に、新港湾計画についてですが、現港湾計画と新計画の利用区分や運用面などの施策の変更点につきましては、現在、小樽港の課題となっている物流機能や交流機能の混在を解消するため、第3号ふ頭及びその周辺を交流の拠点化、第2号ふ頭においては、ロシアをはじめとする外国貿易の拠点化を図るなど、港湾機能をすみ分けし、集約化する配置を新港湾計画に反映させてまいりたいと考えております。
次に、タグボートについてですが、更新後の費用などにつきましては、現在のたていわ丸の裸用船契約が平成28年8月末までであり、この時点以降での更新を考えており、更新後の費用は、中古船を導入することにより、現状程度を基準と考えております。
後継船の機能については、現在のひき船が3,500馬力であり、同等か、それ以上の機能を持つ船舶を基本と考えております。
関係者の要望については、小樽水先区水先人会から、初めに4,000馬力以上の大型ひき船の配置について、次に新造による大型ひき船の配置についての2回の要望書の提出を受けているところであります。
次に、生活困窮者自立支援制度について御質問がありました。
初めに、この制度の全国、本市の状況や比較についてですが、まず、この制度の事業内容につきましては、必須事業として生活困窮者からの相談に応じ、必要な情報の提供及び助言を行う自立相談支援事業及び離職等によって住居を失うおそれのある人に有期で家賃相当額を支給する住居確保給付金があります。このほか任意事業として、すぐに一般就労が困難な方に対して、日常生活や社会生活等の自立を支援する就労準備支援事業、ホームレス等への住居等の支援を行う一時生活支援事業、家計についての支援を行う家計相談支援事業及び子供に対して学習の援助を行う学習支援事業があります。
また、本制度の対象にならない方につきましては、生活困窮者自立支援法の定義からいたしますと、原則、経済的に困窮しておらず、今後も最低限での生活が維持できる方となります。
次に、本市の実施事業につきましては、必須事業である2事業のほかに任意事業として就労準備支援事業を行っております。
また、実績件数につきましては、平成27年12月末現在の延べ数で、自立相談支援事業が201件、住居確保給付金が6件、就労準備支援事業が23件となっております。
また、全国の件数につきましては、自立相談支援事業が17万1,643件、住居確保給付金が5,791件、就労準備支援事業が1,366件となっております。
また、全国の件数と比較した本市の傾向につきましては、比較できる数字として自立相談支援事業の10万人当たりの相談数が公表されていますが、全国の平均相談件数の約14.8件に対し、小樽市は、約18.2件であり、全国平均を上回っている状況となっております。
次に、この制度の情報管理などについてですが、まず、個人情報共有の本人同意につきましては、相談の受付をする際に関係機関等との情報共有について同意する旨の署名をいただいております。
また、個人情報の管理につきましては、原則として関係機関との会議後に資料を回収して適切な廃棄処分を行うなど、細心の注意を払って取り扱っております。
次に、就労体験における留意事項につきましては、就労体験を引き受けていただける企業には、生活困窮者自立支援制度の趣旨を御理解いただいた上で、事前に相談者の能力や健康状態等について情報提供し、本人に過度の負担のかからない業務を選定していただいております。
また、就労体験が適切に行われているかどうかの確認につきましては、期間中に本人との面談を行うほか、企業の担当者に定期的に就労状況や実績、能力評価などを確認しております。
(「議長、23番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)23番、山田雅敏議員。
○23番(山田雅敏議員)それでは、何点か質問させていただきます。
まず、タグボートに関して、質問の中で、レポート、また、関係者の要望書ということを私は言っております。まず、それはあるということでいいのか確認したいと思います。
では、そのレポートや要望書があるとして、これは誰がいつ調査したのか、そして、その調査の結果はどうなのか、お知らせください。
また、タグボートについては、あらあら、この後、随意契約されていくとは思いますが、まだ決まっていないということで確認させてください。
それと、最後に、タグボートについては、ここ10年、20年ですか、随意契約でされていると思いますが、私としては、この契約については一般競争入札も視野に入れていただきたいと思っております。その点をお答えください。
それと次に、生活困窮者自立支援制度の就労支援の部分では、先般ある団体とお話しする機会がありまして、その方々は道との連携、民生委員との連携ですが、本当に困窮した事例をお話ししていただきました。ただ、その中で、まだまだその周知が広まっていないということも聞いております。その周知に関して今度どうされるのか、その点をお聞きしていきたいと思います。よろしくお願いいたします。
○議長(横田久俊)1点目のタグボートの調査レポートあるいは要望書のお話、これはあるのかないのかというのは、あるというお答えをされたようですけれども、誰が調査したのか、それから決まっていないでいいのかというのは、本質問でやってもらえればよかったのですが、新しいというか。お答えが、もしできるようでしたら、産業港湾部のほうでしていただきたいと思います。
理事者の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)産業港湾部参事。
○産業港湾部参事(田中泰彦)山田議員の再質問にお答えいたします。
まず、ひき船、タグボートの関係で再質問がございましたが、山田議員の質問の中でレポート等ということでお話があったのですけれども、そのレポートというのが何を指して、具体的に想定して山田議員が御質問されているのかが、今ここで明確にはできませんが、ただ、今、経過をお話ししますと、ひき船が老朽化していると、それを基に平成25年から、いろいろ調査をしてございます。それは、私どももそうですし、現在、委託をしている石狩湾新港サービス株式会社も含めて老朽化に対応するための事前の調査ということを行っていますので、そういう中で報告を受けている部分は幾つかございます。それをレポートという形で全部表現できるかどうかわかりませんけれども、幾つかの報告を受けているものはあるとは思います。
それと、まだ決まっていないと確認させてほしいというお話ですが、これも、ひき船については、今、私どもが裸用船を借りておりまして、まだ期間が残っていて、これから先に向けて、ただ、すぐに船というのは調達ができるわけではございませんので、それで平成25年から候補を絞ってこういう調査等も積み重ねてやってきていて、今、候補を絞りつつあるという段階でございます。そういうことで、今、この段階で決まったということでお話をすることではないかとは思ってございます。
それと、契約の方法で随意契約ですとか一般競争入札ということでお話がありましたが、これについては、契約が随意契約、一般競争入札、何を求め、どの内容で契約をする、例えば運航委託ですとか裸用船ですとかその契約の内容に応じて判断をしなければなりませんので、その部分については、この場で何が適するという形は申し上げることはできないと考えてございます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)福祉部長。
○福祉部長(三浦波人)私からは、生活困窮者自立支援制度についての周知について再質問がございました。
これまで、広報誌やホームページ以外の取組といたしましては、市内の公営住宅等にポスターを張っていただくというようなことをしてまいりました。
また、先般は、市内小・中学校に、やはりポスターの掲示をお願いしたところでございます。
今後は、市内の高校に同様にポスター等の掲示をお願いしてまいりたいと考えているところでございます。
(「議長、23番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)23番、山田雅敏議員。
○23番(山田雅敏議員)タグボートについては、予算特別委員会で詳しいことをお聞きしてまいります。
また、生活困窮者自立支援制度については、今後も市民の声を聞いてまいりますので、その分、皆さん方には、よりよい制度を市民に知っていただけるよう、これからもよろしくお願いいたします。
○議長(横田久俊)山田議員の一般質問を終結いたします。
(「議長、3番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)3番、髙橋龍議員。
(3番髙橋龍議員登壇)(拍手)
○3番(髙橋龍議員)一般質問に先立ちまして、一言申し上げます。
御承知の方も多いとは思いますが、ただいま議員インターンシップということで、私に小樽商科大学の学生が同行し、今定例会の議会議論や長きにわたる空転、又はその前段の議案説明等から市政の動きを見させていただいております。御協力を賜りました議員の皆様、市長及び関係理事者の皆様にも、この場をおかりして深く御礼申し上げる次第です。
また、そのインターン生の目線から、小樽の問題点、課題を挙げてもらい、一緒に質問を作成いたしました。これまでの議論の中で重複する部分もございますが、通告どおり質問をさせていただきます。
まず、小樽の観光事業にかかわり、Wi-Fiスポットの増設に関して質問をいたします。
本市において、観光業は重要な基幹産業であり、より多くの観光客に本市を訪れてもらうことは、経済の活性化を図る点からも不可欠です。近年の観光客の入り込み数を見ても、毎年数十万人、割合としては数パーセントずつ増加をしており、今後、数年にわたっても、さらに増加の傾向が見られることも容易に予想されます。
特に、インバウンドの観光客の伸びは顕著であり、宿泊を伴う外国人客も伸び率が32.8パーセントと東京にも劣らない数字であると言えます。そのような中、訪日外国人の方々の旅行にとって重要なのは、Wi-Fi接続のできる場所です。かねてよりほかの議員も質問をされていましたが、小樽においては公共の場における無料のWi-Fiスポットが不足している現状があります。海外、国内でも有名な観光地では、かなりの数の設置が進められている中、本市ではJR小樽駅においてもWi-Fi設備の活用がうまくなされておらず、観光客の満足度をより向上させるためにも、一層の拡充が望まれるところであります。
そこで、本市における現在のWi-Fi環境については、どのようにお考えでしょうか。
また、現在の状況を維持するのか改善をしていくのかの方針と、改善をするのであれば、具体の案をお示しください。
次に、小樽駅の観光案内所に加え、駅コンコース内に窓口を新設すると伺っておりますが、それに伴いWi-Fi設備を設置してもらえるよう、観光協会への働きかけを行っていただきたいと考えておりますが、いかがでしょうか。
また、設置される際に懸念される点があれば、あわせてお知らせ願います。
現状、浅草橋などの観光案内所では、パスワードのカードを配布し、14日間無料で利用できる形となっているようですが、利用状況などは把握されていますか。
また、周知のための宣伝などはどのように行っていますか。
次に、子供の家庭学習時間に関して質問をいたします。
先般、本市においての家庭学習時間が問題となっており、その背景には、インターネットやスマートフォン、ゲームなどと接する時間が非常に多いという現状が挙げられます。特に、1日のうち4時間以上、それらに接する中学生が全国平均の2倍近くにも上るということで、平成28年度の教育行政執行方針の中でも、インターネットやスマートフォン、ゲームの利用時間を短くするための、いわゆる小樽市のルールの策定を行うと伺っております。
また、何より学習意欲を向上させるための仕組みづくりが重要であると考えておりますが、そのために何が必要であるかを、今後、より具体化させていくことは不可欠であります。それらを踏まえ、何点かお伺いいたします。
まず、小樽市のルールとは、どのような流れで策定し、その特徴はどのような点ですか。
また、それに何を期待しているのでしょうか。ネットなどの時間の規制が主なのか、又は学力の向上を目指すのか、どちらでしょうか。
ネット等の利用時間の減少が単純に学力の向上に結びつくというよりは、家庭学習時間の確保が問題であると考えます。学校側も、より児童・生徒に対してさまざまな経験の機会を提供して興味を向けさせることが不可欠です。例えば、学力が高い他都市の事例でいくと、秋田県のリレーノートという取組があります。クラスの中でリレー形式でノートを回していき、成績のよい児童のノートも見ることができるというものです。家庭学習の定着や質の向上にもつながると考えられます。ぜひ、このような新たな取組も小樽市のルールとは別に本市教育行政に生かしていただきたいと考えますが、御所見をお示しください。
以上、再質問を留保し、質問を終わります。(拍手)
○議長(横田久俊)理事者の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)市長。
(森井秀明市長登壇)
○市長(森井秀明)髙橋龍議員の御質問にお答えいたします。
フリーWi-Fiスポットの増設について御質問がありました。
まず、フリーのWi-Fiスポットの現況と今後の方針につきましては、本市を訪れる外国人観光客が急増する中、Wi-Fi環境の重要性は十分に認識しており、昨年度は移動式Wi-Fiを購入し、クルーズ客船の寄港時等に活用したところであります。
しかしながら、広範囲の設置については、イニシャルコストやランニングコスト等費用負担の問題や、京都市で懸案となった個人情報セキュリティに対する課題などがあるものと認識しております。
現在、市内各商店街において設置を検討している動きもあり、市といたしましても、観光協会や観光事業者と連携し、まちなか観光にぎわいづくり調査事業の調査結果を活用して、外国人ニーズやWi-Fi環境整備の必要性を検証し、国の補助メニュー等の情報提供を行うなどにより、観光都市としてWi-Fi環境の充実を図っていくとともに、セキュリティ対策についても研究してまいりたいと考えております。
次に、小樽駅のWi-Fi環境整備につきましては、JR小樽駅には、既にJR北海道が設置しているフリーWi-Fiがあり、その利用促進についてJR側からも協力依頼がありました。今回、駅コンコース内に観光案内所の窓口を新設し、外国語通訳職員を配置することにより、Wi-Fiの存在や利用方法等を直接外国人観光客に説明をすることが可能となり、従来に比べ利用頻度の増加が期待され、観光客の満足度向上につながるものと考えておりますので、現時点で小樽駅構内に新たなWi-Fiを設置することは考えておりません。
次に、観光案内所で配布しているWi-Fi用IDパスカードの利用状況につきましては、平成27年1月から12月の発行枚数で浅草橋観光案内所1,707枚、運河プラザの国際インフォメーションセンター1,709枚と把握しております。
フリーWi-Fiスポットの周知方法といたしましては、現在、各スポット付近に告知ステッカーを掲示しておりますが、今後、平成28年度に刷新される外国人観光客向けの観光マップやウエブサイトにWi-Fiスポットのマーク等を表示するなど、市としても観光協会等と連携をし、より一層利用促進が図られるよう努めてまいりたいと考えております。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)教育長。
○教育長(林秀樹)髙橋龍議員の御質問にお答えいたします。
ただいま、子供の家庭学習時間について御質問がございました。
まず、小樽市のルールを策定するまでの流れと、その特徴についてでございますが、教育委員会では、昨年11月に各学校に対して児童・生徒や保護者が話し合う場を設け、市内でどのようなルールが必要か、また、そのルールを守るためにどのような取組が必要かについて協議し、本年2月末までに報告するよう通知したところでございます。その報告を基に、教育委員会では、小樽市小中学校情報モラル対策委員会と連携し、ルールの原案を作成した上で、その原案をもう一度各学校に提示し、児童・生徒や保護者から改めて意見を求め、その意見を参考にして小樽市のルールを決定し、5月をめどに公表する予定としております。
策定された小樽市のルールにつきましては、各学校において、児童・生徒に対し、全校集会や学級指導等を通じてルールの遵守を徹底させるとともに、保護者に対しては、学校だよりや保護者会等で周知し、家庭での指導を依頼してまいりたいと考えております。
また、このルールの特徴は、児童・生徒や保護者が課題や必要性を共有しながら主体的に作成することにあり、その取組が自分たちでつくったルールだからみんなで守っていこうという意識の醸成につながるものと考えております。
次に、小樽市のルールに期待することについてでございますが、インターネット等の利用が長時間に及ぶことで、生活習慣の乱れはもとより、いじめや犯罪等に巻き込まれる危険性が危惧され、また、家族と触れ合う機会や家庭で学習する時間の減少により、学力にも影響するものと考えられます。教育委員会としては、インターネット等の利用に関する小樽市のルールを策定することにより、まずは本市の児童・生徒の望ましい生活習慣を確立し、あわせて学校から示される宿題の量や家庭学習の時間を増やす取組と連動させることで、学力向上にもつなげてまいりたいと考えております。
次に、家庭学習時間の確保と児童・生徒に興味を向けさせる取組についてでございますが、教育委員会では、ノート指導に関する教員向けの指導資料や全国学力・学習状況調査の調査結果報告書を発行し、児童・生徒の学習意欲を高めるための取組例などを示しながら家庭学習の定着を図るよう指導をしております。各学校におきましても、家庭学習の内容や時間、分量などを示した手引を作成し、保護者の協力を得ながら取り組んでいるところでございますが、本市におきましては、依然として全国と比べて家庭等での学習時間が短いという課題も見られますことから、今後も御指摘のような秋田県の事例などの先進的な取組を学校に情報提供するなどして、家庭学習の充実につなげてまいりたいと考えております。
(「議長、3番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)3番、髙橋龍議員。
○3番(髙橋龍議員)質問ではなく要望としてお話をさせていただこうかなと思うのですが、まずWi-Fiの件について、セキュリティなどに課題があるということももちろん承知はしておりますけれども、我々日本人が思っている以上に、海外の方はWi-Fiの設備などを求めている傾向にあると考えております。
また、国、総務省でも、自治体向けのガイドブックを作成するなど推進しているところでもありますし、同様に総務省の行ったアンケートでも、特にアジア圏の旅行者のニーズが強いというデータもありますので、また実際、自治体主導でのWi-Fi整備というものは、大阪ですとか沖縄、仙台だったり、インバウンド客の多い観光都市では意欲的に進めているということなので、ぜひ小樽もより整備を進めていっていただきたいなというふうにも考えております。
また、補足ですが、そういった自治体主体で進めているところでは、防災だったりとか減災というものにも活用可能であると考えられているということですので、そちらも含めて観光だけではなく全庁的に活用できるものというところを探っていただければなと思っております。
また、教育に関してですが、非常に前向きな取組をお示しいただきましてありがとうございます。新たな取組をたくさん取り入れていただけますよう、林教育長の手腕には大いに期待をしておりますので、今後ともよろしくお願いいたします。
○議長(横田久俊)髙橋龍議員の一般質問を終結し、この際、暫時休憩いたします。
休憩午後2時34分
――――――――――――――
再開午後3時00分
○議長(横田久俊)休憩前に引き続き、会議を再開し、一般質問を続行いたします。
(「議長、9番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)9番、松田優子議員。
(9番松田優子議員登壇)(拍手)
○9番(松田優子議員)第1回定例会に当たり、一般質問いたします。
最初に、防災についてお伺いいたします。
東日本大震災から早いもので5年を迎えますが、私が議員になった年でしたので、この本会議場で初めて代表質問したときは、防災に関する項目もさせていただきました。とにかくこの震災は、私たちに自然災害の恐ろしさをまざまざと見せつけましたが、残念ながらいまだ復興途上と言えます。
また、先般の台湾での地震による建物崩壊では、またもや多くの犠牲者が出ました。そして、最近の天候の乱れは何とも言いがたく、爆弾低気圧による積雪でのオホーツク方面の集落孤立問題や、本州では水道が凍結し長期間にわたる断水騒ぎなどは記憶に新しく、想定外のことが起きています。小樽は、比較的災害が少ないまちと言われておりますが、備えあれば憂いなしで、常に最悪を想定していくしかありません。
そこで、お伺いいたします。
災害があったとき重要な役目を果たすのが緊急避難場所、そして避難生活を送る避難所ですが、平成26年に災害対策基本法が改正され、小樽市では土砂災害、地震、津波、洪水という4種類の災害に応じた避難所が指定されたようですが、避難所の指定基準をお聞かせください。
また、災害別の指定については、市民への周知を徹底する必要があると思いますが、どのように周知されたのかお聞きいたします。
今、小樽市では、学校適正配置に伴う学校の統廃合が行われており、閉校になった学校の跡利用が問題視されています。大規模な災害が起きた場合の緊急避難場所や避難所として全ての小・中学校が指定されておりますが、その場合は指定を解除せざるを得ないことになります。既に、塩谷中学校の避難所は、塩谷小学校に統合されるということが決定したようで、これにより避難所が減ることになります。避難所が減少することについてですが、塩谷中学校と塩谷小学校では災害別の指定区分がほぼ同じですので問題がないと思いますが、もし避難所を統合する場合、災害別の指定区分がそれぞれ異なる場合など、課題が出てくると思います。避難場所や避難所の統合について、どのような検討をしているのか、お聞かせください。
災害は時と場所を選びませんが、懸念されるのが北海道など冬場の災害です。避難所として使用されるのは体育館などですが、大規模停電などで暖房がとまったときに避難所生活が余儀なくされた場合、どうするのかが課題です。地域によって、また、同一市内であっても避難所ごとに課題が違ってくると思います。帯広市では、最近、その課題を見つけるために冬季防災訓練を行ったといいます。また、防災教育という面でも、小樽市でもこのような取組ができないのか、お伺いいたします。
次に、介護問題についてお聞きいたします。
私は、これまで幾度となく介護問題についてお伺いしてきましたが、今回も介護者支援の立場から何点かお伺いいたします。
少子高齢化が急速に進み、高齢者が高齢者を介護する老老介護や認知症の人が認知症の人を介護せざるを得ない認認介護、そして男性が家族を介護する男性介護者特有の問題などが今まで課題として上ってきましたが、最近浮上してきたのが、子育ての忙しい時期に親の介護が重なるダブルケア問題です。
まだ聞きなれない言葉ですが、ある研究調査によれば、6歳未満の子を持つ母親の1割が介護にも携わっているというデータがあります。この背景には、晩婚化による出産年齢の上昇に加え、少子高齢化により育児や介護を手伝ってくれる兄弟、姉妹、親族の減少といった家族関係の変化が複雑に絡み合っているように思います。そして、それは共働き世帯で対応に追われる人も多く、その負担は、どちらかといえば女性に集中しています。中には、私の60代の知人のように、週に数回、午前中は御主人の親の介護をするために御主人の実家に通い、午後からは毎日、共働きの娘夫婦を支えるため、自宅で孫の面倒を見ている方もいます。
また、別の調査では、ダブルケアの経験者の9割は「負担である」「どちらかといえば負担である」と回答し、介護サービス、子育て支援サービスは「十分でないと思う」「あまり十分でないと思う」が8割を超えているとの報道もありました。小樽市では、このダブルケア問題について、どのような認識をお持ちなのかお伺いいたします。
このように、ダブルケアの理解と支援が広まっていない中、最近、その取組を始めた自治体があります。横浜市では、公明党横浜市会議員団も推進し、対策に着手しています。地域のNPO法人が、ダブルケア経験者の知恵のほか介護や育児の制度をまとめて紹介するハンドブックを作成したり、介護も育児も理解できるサポーターを育てるために養成講座を開きましたが、そのダブルケアサポーターの養成講座に市職員の受講を促し、相談や応対の改善を試みているそうです。
また、ダブルケアの受皿となる育児や介護サービスを行う民間企業を育てるために、地元の金融機関と連携した融資相談事業も実施しているといいます。
道内でも室蘭市教育委員会が公益財団法人の助成を受けて、昨年12月にセミナーを開催し、女性を中心に50代から70代の市民が受講したと報道されていました。小樽市でも、既にダブルケアを経験し、一人で悩んでいる方がいるはずです。市としても、先進自治体の情報をキャッチし、ダブルケアの認識を高めることが大切だと思いますが、御見解をお伺いいたします。
政府でもこの問題を重視し、現在、ダブルケアの実態調査を行っており、この夏にも結果をまとめると聞いています。今後は、この調査に基づき、育児と介護の両立に直面する当事者に寄り添いながら、どのような課題があるか把握し、支援策につなげていただきたいと思いますが、御見解をお聞かせください。
次に、介護問題に関してもう一点お伺いいたします。
先日、ある市民の方から御提案がありました。それは、認知症の方が徘回していることが周りの人にわかる方法、例えば服にバッジをつけるとか認知症マーク的なものを導入できないかということでした。その方は父親の徘回で苦労したといい、見知らぬところで保護されてパトカーで帰宅したことが何回もありました。かつては隣近所や地域が顔見知りだと未然に防ぐことができましたが、今は人間関係が希薄になり、それも期待できなくなっています。そこで、認知症を発症している方だとわかると、知らない人でも声をかけやすいのではないかというのがその方の思いでした。私の知人も同居する御兄弟が自分の家がわからなくなって、とんでもない場所の交番から通報を受け、迎えに行ったといいます。市内でも同様なケースがあると考えますが、小樽市における徘回による捜索願のあった件数など、わかる範囲内で状況をお聞かせください。
そして、最近、徘回にまつわるショッキングな訴訟問題が起きています。それは、認知症の男性が徘回中に列車にはねられてお亡くなりになり、家族に振替輸送費用などを賠償するよう求めたもので、認知症患者の家族はどこまで責任を負うのかが問われました。今までは徘回により行方不明になった本人への捜索という観点からの防止策でしたが、徘回に伴う他者への損害賠償問題という新たな課題が浮上してきました。
そこで、徘回者の早期発見という観点でお伺いいたします。市では、認知症高齢者の見守り事業として徘回高齢者位置情報検索システムの導入経費の一部を助成していますが、助成基準と現在までの助成人員についてお示しください。
登別市では、本年1月からGPS機能付小型端末を徘回する認知症高齢者に持たせ、行方不明になるのを防ぐ高齢者見守りサービスを始めたと聞いています。道内では、北見市や江別市が民間委託し、同様のサービスを行っているそうですが、市がシステムを直営し経費を全額負担する方式は、登別市が初めてと聞いています。今後、小樽市でも、このような高齢者見守りサービスを行うことを要望いたしますが、御見解をお聞かせください。
ともあれ大事なことは徘回を未然に防ぐことであり、たとえ徘回してもすぐ発見されることが大切です。この点について、市を挙げて取り組んでいる自治体が増えてきています。中でも注目されているのが、安心して徘回できるまち、福岡県大牟田市です。大牟田市では、年に1回、徘回模擬訓練をしており、それは大牟田モデルと言われています。人口も11万9,000人余りで小樽市とほとんど変わりありませんが、平成16年度から始めたこの事業は既に12回を数え、認知症の人が行方不明になったという設定の下、高齢者等SOSネットーワークを活用し、通報、連絡、捜索、発見、保護の情報伝達の流れを訓練するものですが、模擬訓練参加者は年々増加し、平成26年度には小・中学生、高校生、大学生も含め、3,000人を超えたといいます。
ただし、昨年からは徘回という言葉は使用せず、認知症SOSネットワーク模擬訓練と名称を変えたようですが、これにより「認知症の人の人権を守り、地域で見守り・支える意識醸成」、そして「いざというときの実効性の高いSOSネットワークの構築」を目指しているといいます。参加した高校生が、「どのように対応すればいいか考えさせられた。そして高齢者を尊重していく気持ちが大切だと思った」と感想を述べられています。
小樽市でも急に訓練とはいかないまでも、このような意識改革が大事ではないかと思いますが、御所見を伺います。
次に、子育て支援についてお伺いいたします。
私は、厚生常任委員会に所属していますが、常任委員会として、昨年、長野県塩尻市を視察してきました。季節を問わずに子供たちが遊び、交流できる場について先進的に取り組んでいる塩尻市は、市長がマニフェストとして「子育てしやすいまち日本一」を掲げて子育て支援に力を注いでおり、その子育て支援拠点の一つが塩尻市こども広場「あ・そ・ぼ」という施設であり、未就学児の遊び場所の提供や母親の交流、子育て情報の提供などがされており、大変有意義な視察となりました。
小学生の孫と同居するある方から聞いた話ですが、孫のところにクラスの友達が数人遊びに来ました。あまりにも静かなので子供部屋をあけると、何と子供たちがみんな仲よく遊んでいるのではなく、自分たちが家から持ってきたゲーム機で、一人一人遊んでいるのを見て愕然としたといいます。子供部屋がゲーム機の遊び場となっていたのです。
最近、外で遊ぶ子供の姿を見ることが、めっきり少なくなりました。特に、冬は外で遊ぶ場所が少ないこともその理由の一つで、雪国では冬の遊び場の確保も課題です。子供の遊び場であるはずの公園が、ともすれば雪捨場になっています。私も以前、ある地域の方から子供の公園が冬になると使用できない、何とかならないのかという苦情を受けたことがあります。担当部署に問い合わせすると、やはりそこも雪捨場となっておりました。児童遊園の管理は町会に任せられていると聞いていますので、雪捨場になるのも町会の意向だと思いますが、冬は公園の使用ができないのだから、それならそこを雪捨場にするという考えには疑問が残ります。
そこで、お伺いいたします。
小樽市の児童遊園の状況をお示しください。せめて何か所か冬でも使えるようにしてはいかがかと思いますが、市内で冬でも使用可能な公園の実態をお示しください。
先般、小樽雪あかりの路が開催され、多くの観光客が小樽を訪れ、幻想的なろうそくの明かりを見て、大変喜んで帰られました。
そして、同じ時期に地域版雪あかりの路が町会単位やその他で開催されました。雪あかりの路と言えば夜を想像しがちですが、ある地域では青年部を中心に雪山にスロープをつくって、タイヤチューブで滑りおりる遊び場を提供し、昼も夜も楽しめる計画を立てました。2日目も小雨が降る中、思いきり体を動かしたくて、今か今かと開始時間を待っている姿に、実行委員は限度が来るまでやろうと判断しました。残念ながら天候悪化により夜は中止しましたが、歓声を上げながら本当に楽しんでいる様子を目の当たりにして、子供たちの遊び場、特に冬の遊び場の提供が小樽市の喫緊の課題ではないかと考えますが、御見解をお聞かせください。
確かに地域性もあるかもしれませんが、地域内だと見守りに限界があります。例えば、体育館のグラウンドを使うとか市内の何か所かを外で遊ぶ場として開放してあげられるのではないかと思いますが、御見解をお聞かせください。
小樽では、既に未就学児童とその保護者を対象にした「げんきがまちにやってくる!」という事業を行っていますが、私は、小学生を対象にした気軽に子供が交流できる場の確保を提案したいのです。今、全国に空き家が増え続けており、それは小樽市にとっても重要な課題です。全国的に危害を及ぼす空き家については、解体、除去などの方策が検討されていますが、まだ使える空き家の有効活用として、近年、老人施設や民泊施設などが挙げられておりますが、私は、これを子供の遊び場、交流の場として活用できないか提案したいと思います。
ここに来ると、高齢者の方からの読み聞かせや軽食をつくったり、同じゲームをするとしても、一人ではなくみんなで一緒にできるゲームをする等々、孤立をさせない交流の場として活用を図ってほしいと思いますが、市長の御見解をお聞かせください。
最後の質問になります。
最近は、読書離れ、活字離れが言われて久しいものがあります。そのためか、まちの本屋も少なくなり、欲しい本はインターネットで購入する方もいるようです。
また、電子書籍なるものまでありますが、それだと誰もが利用できるものではありません。読書習慣は幼いときから身につけていくべきであり、小樽市としても音読カップなど、大変に力を入れています。それだけに図書館の果たす役割は重要なものがあります。
そこで、お聞きいたしますが、市立図書館の利用状況をお示しください。
私は、ちょうど2年前の平成26年第1回定例会の予算特別委員会で、図書館の利用促進を図る観点から、読書通帳の導入について提案させていただきました。読書通帳とは、銀行ATMのような専用端末機に通すと、自分の借りている本の書名と借りた日付を印刷することで読書の記録として残すことができるものです。導入後、図書館の貸出し、児童図書の貸出しが2倍に増えたところもあり、通帳に記帳する仕組みを楽しみつつ、読書習慣を高めようとするもので、道内では斜里町立図書館、美瑛町立図書館が導入しています。そのときの御答弁では、小樽の図書システムがそのようになっていないし、手書きの読書ノートが既に作成されているので、今のところ導入は考えていないということでした。
そこでお伺いいたしますが、読書記録ノート「小樽っ子ノート」の発行状況と発行後と発行前では、利用状況にどのように変化があったのかお示しください。
また、そのときの御答弁では、大人向けの読書記録ノートを作成したいとのことでしたが、どのような状況になっているのかお示しください。
今、読書通帳をいろいろ創意工夫され、書籍代金も記録され、あたかも貯金しているような内容も記載されているようです。システム導入には財政問題もあると思いますが、他の自治体では、読書通帳に広告を入れるなど工夫しているようですし、来年度は、小樽市立図書館も創立100周年を迎えることになりますので、その記念の意味を含めて、再度導入できないのかお伺いいたします。
以上、再質問を留保し、私の質問を終わります。(拍手)
○議長(横田久俊)理事者の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)市長。
(森井秀明市長登壇)
○市長(森井秀明)松田議員の御質問にお答えいたします。
初めに、防災について御質問がありました。
まず、緊急避難場所、避難所の指定基準についてですが、避難所の指定基準につきましては、災害対策基本法第49条の7に基づき、想定される災害による影響が比較的少ない場所に立地していること、被災者等の速やかな受入れが可能であること、被災者等を滞在させるために適切な規模を有していることのほか、車両による物資の輸送が比較的容易であることを指定の基準としております。
次に、避難所の災害別の指定の周知方法につきましては、広報おたるやホームページ、まち育てふれあいトークのほか、町会長と市の定例連絡会議で周知をしており、今後とも継続的に取り組んでまいりたいと考えております。
次に、緊急避難場所及び避難所の統合についてですが、統合となる学校の周辺にある避難所や代替施設が災害別の指定区分が同様となることや、避難距離が長くなりすぎないことなどに配慮し、避難先の変更について検討することとしております。
次に、冬季宿泊訓練についてですが、冬季の訓練の有効性は理解をしておりますが、必要な暖房機材の準備費用や訓練実施に必要な人員の確保など、現状では訓練の実施は難しいと考えておりますが、帯広市で行われている冬季の訓練内容を調査し、実施の可能性について研究してまいりたいと考えております。
次に、介護保険について御質問がありました。
初めに、ダブルケア問題についてですが、まず、本市としての認識につきましては、子育てと親などの介護が同時に進行し、主に子育てをする母親が両方を担うことにより大きな負担を抱える問題と認識しております。こうした実態は本市においてもあり得るものと考えられますが、これまでのところ、関係部局にダブルケアに関する相談などが寄せられた実績はございません。
次に、ダブルケアの認識を広めることにつきましては、こうした概念自体が新しいもので、現状として認知度は低いものと思われます。
報道によれば、既にダブルケアに直面していたり、過去に経験したという調査結果があるようですが、本市においては、こうした問題に対応するため、子育て支援や高齢者対策にしっかり取り組んでいくことがより重要であると考えております。
次に、課題の把握と支援策につきましては、今後、政府が行っている実態調査の結果を注視し、研究してまいりたいと考えております。
次に、高齢者の見守りサービスについてですが、まず、小樽における徘回による捜索願のあった件数などにつきましては、小樽警察署によると、過去2年間で平成25年度は17件、26年度は18件であります。
なお、このうち未発見者は平成25年度の1件となっております。
次に、徘回高齢者位置情報検索システムの助成基準と助成人数につきましては、対象者は市内に居住する徘回のおそれのある65歳以上の高齢者と同居する家族で、助成額は位置情報システムの導入経費を対象として1万円を上限に助成するものです。
本事業は平成18年度から開始しておりますが、これまでの助成実績は、18年度の2件と19年度の1件、合わせて3件となっております。
次に、GPS機能付小型端末による高齢者見守りサービスにつきましては、徘回のおそれのある認知症高齢者が行方不明になることを防ぐ方法の一つであると認識しておりますが、一方で、こうした高齢者に常時発信端末を持たせて外出させることができるかという課題もあると認識しております。徘回者への対応については、基本的には家族や地域の認知症への理解と見守りが重要であると考えますが、本市として有効な対策があるかどうか、他都市の例なども調査しながら研究していきたいと考えております。
次に、認知症高齢者を見守る意識改革につきましては、高齢化の進展に伴い、さらに増加すると見込まれる認知症高齢者への対応として、国は、昨年1月に新オレンジプランを策定し、柱の一つとして、認知症への理解を深めるための普及啓発の推進を掲げ、国によるキャンペーンや地域での認知症サポーター養成などの実施を位置づけています。本市といたしましても、認知症サポーター養成を継続していくほか、市民向けの講演会や小樽地域SOSネットワークの周知を図るなど、市民の認知症についての理解を深めてまいりたいと考えております。
次に、子育て支援について御質問がありました。
初めに、子供の遊び場確保についてですが、まず、本市の児童遊園の状況につきましては、町会等が設置及び管理を行っている児童遊園が52か所あり、冬期間は、そのほとんどが住民の皆様の雪捨場として使用されております。
次に、冬でも使用可能な公園につきましては、規模の小さい公園は、児童遊園と同様に近隣住民の皆様の雪捨場として使用されておりますが、小樽公園など規模の大きな総合公園などでは、グラウンドの斜面を利用したそり遊びや、散策の場として利用されているものと認識しております。冬期間におきましても、公園の定期的な巡回を行い、管理を行っておりますが、凍結対策のためトイレが使えないことや駐車場の除雪を行っていないことなどから、利用に当たっては一定の制約があると考えております。
次に、子供たちへの冬の遊び場の提供につきましては、子供たちは遊ぶことで体力の向上を図り、みずからの創造性や主体性を発展させ、また、みんなで遊ぶことにより自分の役割を認識していくものであり、冬の遊び場の提供は、子供たちの成長にとって有意義なことであると考えております。
次に、遊び場としての公園の開放につきましては、冬期間、公園を遊び場として開放するには、子供たちが安心して遊べるようハード、ソフト両面の整備が必要でありますので、今後、どのような方法で開放ができるのか研究してまいります。
次に、空き家を子供の遊び場、交流の場として活用する提案につきましては、そのニーズや運営主体、運営経費などさまざまな検討課題があるものと認識しておりますが、御提案につきましては、空家等対策計画策定の際の参考にしてまいりたいと考えております。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)教育長。
○教育長(林秀樹)松田議員の御質問にお答えいたします。
読書通帳の導入について御質問がございました。
まず、市立図書館の利用状況でございますが、平成25年度と26年度の一般の方と児童・幼児の貸出人数及び一般書と児童書の貸出冊数についてお答えをさせていただきます。平成25年度は、一般の方の貸出人数は6万3,831人、児童・幼児の貸出人数は6,275人、一般書の貸出冊数は24万1,638冊、児童書の貸出冊数は6万4,815冊です。平成26年度は、一般の方の貸出人数と児童・幼児の貸出人数は、それぞれ6万4,329人、6,364人、また、一般書の貸出冊数と児童書の貸出冊数は、それぞれ24万1,024冊、6万2,086冊となっております。
なお、平成27年度の1月末現在では、一般の方の貸出人数は5万4,240人、児童・幼児の貸出人数は6,339人、一般書の貸出冊数は20万4,463冊、児童書の貸出冊数は5万4,379冊となっております。
次に、読書記録ノート「小樽っ子ノート」の発行状況についてでございますが、平成25年度は約600冊、26年度は約450冊を発行いたしました。
また、利用状況の変化についてでございますが、発行後の平成25年度は、発行前の24年度に比べまして、児童・幼児の貸出人数、児童書の貸出冊数ともに増加をいたしましたが、26年度は、25年度と比べ、児童・幼児の貸出人数は増加し、児童書の貸出冊数は減少いたしました。
次に、大人向けの読書記録ノートの作成についてでございますが、平成28年度の図書館創立100周年記念事業の取組の一つとして、大人向けの読書記録ノートを作成する予定で準備を進めているところでございます。
次に、読書通帳の導入についてでございますが、読書通帳を導入するためには、読書通帳機の購入やシステム改修に多額の費用が必要となりますことから、現状では、直ちに導入することは難しいものと考えておりますが、利用者へのサービス向上の観点から、平成28年度に作成する大人向けの読書記録ノートの利用状況や効果、導入に係る費用やランニングコスト、さらには読書通帳を導入している他都市の状況を調査するなどいたしまして、今後、読書通帳の導入の可否について検討してまいりたいと考えております。
(「議長、9番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)9番、松田優子議員。
○9番(松田優子議員)では、何点か再質問させていただきます。
まず、冬季宿泊訓練については難しいというお話でしたが、やはりこれは大事なことであると思います。人数、何人かでも、また、市の職員だけでもいいですから、1回くらいでもこのような冬季宿泊訓練をしたほうがいいのではないかと思いますが、もう一度その点についてお聞かせ願いたいと思います。
また、ダブルケアの問題でございますけれども、今のところあまりダブルケアについて相談がないという状況でしたが、政府においては、これから本当に大事な問題であるということで調査もし始めたと聞いております。ただ、小樽にないからということではなくて、やはり今後、この問題は重要な問題になってくると思いますので、もう一度このダブルケアについて、また、一人で悩んでいる方、どこに相談していいかわからない方もいるのではないかと思いますけれども、この点について、もう一度お聞かせ願いたいと思います。
それと、徘回の件でございますが、先ほど小樽では、徘回高齢者位置情報検索システムが平成18年度が2件、19年度が1件ということで、大変少ないということなのですけれども、これは助成額が1万円であるということと、また、周知がされていないのではないかと思います。先般、この一般質問の原稿を書いた後に、徘回の賠償問題について裁判の結果が出ました。そこでは、要するに徘回した方の家族については責任はないと言われましたが、現実にこの徘回した方がやったことによって被害をこうむっている方がいるわけです。そういったことについて、今後いろいろな課題が出てくるとは思うのですが、やはり一番大事なのが早期発見だと思いますので、もう一回この導入経費の助成について周知がされているのか、周知が少ないから助成してほしいという人がいないのではないかとも考えますが、この点についても、もう一度御回答をお願いいたします。
それと、あと子供の遊び場についてでございますが、やはり確かに今の小樽の状況からいくと、児童公園が雪捨場に、これは本当に難しい問題ではございますけれども、やはり子供たちにとって外の遊び場を確保するというのが大事な問題ではないかと思いますので、何とかこの点についても考えていただきたいなと思うのですが、この点についてもう一度お聞かせ願いたいと思います。
○議長(横田久俊)理事者の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)市長。
○市長(森井秀明)松田議員の再質問にお答えいたします。
私が答弁したこと以外に関しましては、担当部より答弁させていただきます。
私からは、まず、冬季宿泊訓練の件でございますが、御指摘のように災害は、季節問わず、いつ来るかというのはわからないということもありますので、しかもその中で、冬において避難をする、そのときのやはり状況対応に何か遅れが出たり問題が起きたときには、冬の中においての避難者に対しての状況というのは苛酷な状況になり得るというのは私としても理解をしておりますので、現状で難しい部分は多々あるのですけれども、それが実施できる方向でいろいろと情報収集とともに研究をしてまいりたいと思っておりますので、御理解をいただければと思っております。
また、ダブルケアの問題ですが、これは今回の質問をいただいて、私、恐縮ですけれども、初めてその認識を得たところでございます。
このダブルケアという言葉が出たことによって、小樽市内で松田議員が御指摘のような潜在的に両方抱えられている方はいらっしゃると思いますし、出てくるのではないかなと思っております。その状況を先ほど答弁させていただいたように政府における調査をしっかり注視をして、小樽市としても、その状況をどのように対応するのかを考えていきたいと思っておりますし、そのような中で、まず現行では、子育て支援の政策とともに高齢者の対応、対策も現状のものをしっかり行うことで、今、そのケアを行えるのかどうか、そういうことも鑑みながらやってまいりたいと思っているところでございます。
もう一点、遊び場のことについてですけれども、これについては、私としても多くの子育て世代の方々に、小樽はもともと公園が少ないという御指摘もありますが、さらに冬においては公園自体も活用できないということで、要望等、高いものであるという認識をしているところでございます。その中で、子供たちが冬でも楽しめる又は遊べる場ということが必要だという考え方は持っておりますので、今後それを現在の児童公園を開放することで取り組んでいくのか、また、ほかの方法があるのか、それらについては、原部・原課といろいろと相談をしながら、何かしら具体的なものが取り組めたらと思っているところではございます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)医療保険部長。
○医療保険部長(小山秀昭)松田議員の再質問にお答えいたします。
私からは、高齢者の見守りサービスでございますが、助成額が少ないのではないかということと、周知についてでございます。
助成額1万円、初期導入でございますが、実際にかかる費用が1万260円ということで、初期費用のほとんどは賄えるということでございます。ですから、その後のランニングコストというのは1,000円弱かかるわけですが、それを除けば決して少ないとは思っておりません。
また、周知でございますが、介護保険はいろいろな制度がございますので、年に何回かの広報の周知とパンフレットにもこの制度を載せておりますが、そういう中でこの利用だということでございます。ちなみに、道内で昨年の9月に予算をつけて、この年明けから始めた都市がありまして、50台の予算をつけたそうでございますが、今のところ申込みが5台ということで、なかなか先ほども申したように、持たせること自体が難しいというのも、その利用が進まない原因ではないかと考えているところでございます。
○議長(横田久俊)松田議員の一般質問を終結いたします。
(「議長、20番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)20番、小貫元議員。
(20番小貫元議員登壇)(拍手)
○20番(小貫元議員)一般質問します。
最初に、新しい教育委員会制度について、三つの角度からお伺いします。
第1に、教育長と教育委員会のあり方についてです。
2月1日より上林氏が副市長に就任し、新しい教育委員会制度になりました。そして、24日の本会議で、林氏が教育長に選任されたところです。新しい教育委員会制度について国会の審議では、教育委員会の三つの根本方針、教育の地方分権、一般行政からの独立、民衆統制は変わらないということでした。
新教育長が任命制になったことにより、教育委員会の教育長の任命権限が奪われました。このように市長の意を受けた方が教育長になり、新教育長は、専門的知識や情報の圧倒的優位の下に教育委員会を運営することになります。教育行政の意思決定について教育長と教育委員会のどちらに根本的な権限があるのか理由も含めて説明してください。
新しい教育委員会制度の下、新教育長は、大きな権限を有することになりますので、教育委員による教育長に対するチェック機能の強化の具体化を図ることが重要です。
地方教育行政の組織及び運営に関する法律第14条では、新たに委員の側から教育委員会会議の招集の請求が定められ、第25条には、委員による教育長の事務執行状況の報告が定められています。小樽市教育委員会として教育委員に対する教育長の報告はどのように行う計画か、報告時期や対象となる事項について説明してください。
また、委任事務の見直しを検討するのか、お答えください。
第2に、大綱についてです。
地教行法第1条の3において、首長が大綱を定めることになっています。総合教育会議において、教育委員会と協議の上で定めることになります。不安になることが、協議をすることになっていても、大綱を定める権限は市長にあるということです。小樽市において、教育委員会は協議するだけで、市長の定めた大綱に従わなければならないのでしょうか。大綱を定めるには、法律では国の「基本的な方針を参酌し」とあります。国の方針、言いなりの大綱をつくってしまえば、地域の独特の教育を行うことができません。参酌することに対し、どのように対応するのでしょうか。
また、住民合意を大切にした創造的な大綱にすることを求めるものです。答弁を求めます。
第3に、総合教育会議についてです。
総合教育会議は、市長と教育委員会との協議、調整の場です。この会議については、教育分野への権限が強まった自治体の長が暴走しないように注意し、あくまでも対等、平等な二つの機関の協議体であることです。緊急の場合、教育長が教育委員会を代表し、市長と二人だけで協議をして物事を決めることもできます。緊急だといって2者での総合教育会議で決められてしまっては、意思決定機関としての教育委員会がないがしろにされてしまいます。緊急とはどのような場合に限るのか、教育委員会で話し合ってもいないことを教育長が決断できるのでしょうか、説明してください。
法律では、総合教育会議の「議事録を作成し、これを公表するよう努めなければならない」とあります。現状の教育委員会の会議の議事録は、議事概要のみとなっています。文部科学省による2013年度の教育委員会の現状に関する調査では、市町村で61.5パーセントが詳細な議事録を作成しています。
また、昨年6月の新教育委員会制度への移行に関する調査では、市町村で63.3パーセントが総合教育会議の議事録を作成しています。総合教育会議の議事録は、詳細な形で作成し公表することを求めます。
また、教育委員会の会議の議事録についても、詳細な形で作成し公表することを求めます。お答えください。
次に、小・中学校の統廃合について伺います。
第1に、学校規模についてです。
財務省は、来年度、教員を3,475人減、2025年度までに3万7,000人もの教員を減らそうとしています。国の中央教育審議会では、「各学校の厳しい実態を無視した、あまりにも非現実的なもの」と痛烈に批判しています。今回の教員数の削減は、少人数学級を求める流れから後退するものです。国に対して少人数学級の実現を働きかけるとともに、北海道に対しても少人数学級の実現の教員配置を働きかけることを求めます。お答えください。
小樽市立小中学校学校規模・学校配置適正化基本計画では、望ましい学校規模として、小学校で12学級以上、中学校で9学級以上と決めています。教育委員会では、小学校で12学級未満、中学校で9学級未満は望ましくないと考えているのでしょうか、お答えください。
望ましい学校規模をつくると言いながら、新年度から新しい学校としてスタートする手宮中央小学校では、2月12日の時点で8学級になる見通しと聞きました。
さらに、2018年度には、山手地区の小学校で統合が行われます。この年も住民票による推計では、花園小学校が10学級、手宮中央小学校も10学級です。学校規模ありきの統廃合を続ける限り、統廃合を再度行わなければならなくなります。既に望ましい学校規模による基本計画は破綻しています。まだ決まっていない統廃合については一度立ちどまり、基本計画を見直すことを提案します。御検討ください。
第2に、中央・山手地区の中学校についてです。
教育委員会は、ずっと新しいプランをつくりますと市民に対し約束をしてきました。プランをつくって、それをしっかり議論していただくという前提の話です。ところが、出してきた案は、商業高校を利用するというものであり、しかも日程的にはさっさと決めてしまおうというものです。
基本計画の基になっている市立学校の規模・配置の在り方検討委員会の答申では、保護者や地域住民に説明をして学校の適正配置の必要性について共通の理解を深めながら進めていくことが必要であるとされました。教育委員会が示している商業高校を利用するプランは、2022年度からです。この時点で3校を存続した場合でも、菁園中学校7、西陵中学校6、松ヶ枝中学校6という学校規模です。中央・山手地区の中学校では、松ヶ枝中学校を最上小学校に移転して3校存続する案や西陵中学校を統合校とする案を提示した上で議論すべきだと考えます。見解をお聞かせください。
商業高校のグラウンドの問題です。中学校設置基準第8条では、「校舎及び運動場は、同一の敷地内又は隣接する位置に設けるものとする。ただし、地域の実態その他により特別の事情があり、かつ、教育上及び安全上支障がない場合は、その他の適当な位置にこれを設けることができる」とあります。商業高校を統合校とした場合、特別な事情とは何に当たるのでしょうか、説明してください。
また、中学校施設整備指針では、職員室や保健室の配置はどのように記されていますか、説明してください。
第3に、小規模学校についてです。
公立小学校・中学校の適正規模・適正配置等に関する手引では、地域の核としての学校や地域の連携などが強調され、まちづくりと一体に検討することが述べられています。統廃合に住民への説明と合意は欠かせません。合意がなければ統廃合を実施すべきではありません。合意が得られない場合、学校を存続させることを求めます。お答えください。
同じく手引で、小規模校を存続させる場合の教育の充実が記されています。ここで掲げられている四つのケースに当てはまる場合、小規模校を存続させることは選択肢として可能なのでしょうか。お答えください。
以上、再質問を留保して、質問を終えます。(拍手)
○議長(横田久俊)理事者の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)市長。
(森井秀明市長登壇)
○市長(森井秀明)小貫議員の御質問にお答えいたします。
新教育委員会制度について御質問がありました。
まず、大綱についてですが、総合教育会議において大綱を策定する際に、教育委員会は、市長が定めた大綱に従わなければならないのかということにつきましては、地方教育行政の組織及び運営に関する法律についての文部科学省からの通知では、大綱の策定に当たっては、教育行政に混乱を生じることがないようにするため、総合教育会議において、地方公共団体の長と教育委員会が十分に協議、調整を尽くすことが肝要であり、互いに調整のついていない事項を大綱に記載したとしても、教育委員会は当該事項を尊重する義務を負うものではなく、その執行については教育委員会が判断をするものであることが示されているところであります。
次に、大綱を策定する際に国の基本的な方針を参酌することにつきましては、教育の課題や目標は、地域によってさまざまであり、地域の実情に応じて大綱を策定するべきであると考えておりますことから、国の基本的な方針を参考にしつつも、民意を反映させ策定した本市の総合計画などとの整合性に留意しながら、総合教育会議において協議してまいりたいと考えております。
次に、総合教育会議についてですが、総合教育会議の議事録の作成と公表につきましては、会議での議論の過程や結果ができる限りわかるような形で作成し、公表してまいりたいと考えております。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)教育長。
○教育長(林秀樹)小貫議員の御質問にお答えいたします。
ただいま、新しい教育委員会制度について御質問がございました。
初めに、教育長と教育委員会についてでございますが、まず、どちらに根本的な権限があるのかにつきましては、文部科学省からの通知では、新教育長は、執行機関である教育委員会の構成員かつ代表者となりますが、教育委員会は引き続き合議体の執行機関であるため、教育長は教育委員会の意思決定に基づき事務をつかさどる立場にあることに変わりはなく、教育委員会の意思決定に反する事務執行はできないものであることが示されておりますことから、根本的な権限は、これまでと同様に教育委員会にあるものと認識をしております。
次に、教育長に委任された事務の教育委員会への報告につきましては、今回の法改正におきまして、新たに義務づけられたものでございますが、これまでも毎月開催しております教育委員会会議におきまして、行事の実施状況や各種調査結果、さらには小・中学校の学校再編の状況などについて、適時報告をしてきており、今後も引き続き、速やかな報告に努めてまいります。
次に、教育長に委任されております事務の見直しにつきましては、地方教育行政の組織及び運営に関する法律第25条第2項に規定する事項を除き、さらに小樽市教育委員会事務委任等規則第2条各号に掲げる事項を除いて、教育長に委任しております。同規則では、教科書採択や教職員の任免など、教育委員会の職務権限としての重要な事務は委任できないものと規定しており、教育長委任の事務は限定されておりますことから、見直す考えはございません。
次に、総合教育会議についてでございますが、まず、市長と教育長のみで協議、決定することができる緊急の場合の範囲につきましては、文部科学省からの通知によりますと、例えばいじめや通学路での交通事故、災害や犯罪など児童・生徒などの生命又は身体の保護が直ちに必要とされるような状況とされております。この場合、事前に対応の方向性について教育委員会の意思決定がなされている場合や、教育長に対応を一任している場合以外は、教育長が調整や決定を行うことはできず、総合教育会議においては、いったん態度を保留し、教育委員会において再度検討をした上で、改めて市長と協議、調整を行うことが必要であるとされておりますことから、教育長の一存では決定できないこととなっております。
次に、教育委員会会議の議事録につきましては、現在、議事の概要を作成し、本市のホームページで公開しておりますが、改正されました地方教育行政の組織及び運営に関する法律において、「教育長は、教育委員会の会議の終了後、遅滞なく、教育委員会規則で定めるところにより、その議事録を作成し、これを公表するよう努めなければならない」との条項が新設されましたことから、今後、議事録を作成し、公表できるよう準備を進めてまいります。
次に、学校統廃合について御質問がありました。
初めに、学校規模についてでありますが、まず、少人数学級の実現につきましては、既に実施している35人以下学級の堅持とともに、実施していない他の学年にも拡充することを、引き続き北海道都市教育委員会連絡協議会等の関係機関を通じまして、国や北海道に要望してまいりたいと考えております。
次に、小学校が12学級未満、中学校が9学級未満の場合、望ましくないと考えているかについてでございますが、国は、学校教育法施行規則で、小学校及び中学校の学級数の標準を12学級以上18学級以下とし、北海道では、公立小・中学校における標準的な学校規模の考え方として、小学校は12学級から18学級、中学校は9学級から18学級としております。教育委員会では小規模校においても長所と言える特徴があることを認識しておりますが、同時にさまざまな課題もあり、学校教育本来の機能が十分に発揮できないことが懸念されますことから、適正化基本計画では、望ましい学校規模を小学校は12学級以上18学級以下、中学校は9学級以上18学級以下としているところでございます。
次に、適正化基本計画の見直しについてでありますが、基本計画で示しました望ましい学校規模に満たない学校が出てきておりますが、教育委員会としては、学校再編は、単なる統合ではなく、新しい学校づくりを通して教育環境の改善を図ることを目的の一つとしております。御指摘の花園小学校では、平成24年度の統合を機に、全ての算数の授業において教員加配を活用した習熟度別少人数学級指導を実施し、学力向上に成果を上げてきております。
さらに、統合協議会を引き継ぐ形で学校サポート委員会が設置され、地域とともにある学校づくりが進められております。
また、新年度に開校する手宮中央小学校におきましては、新しい学校づくりとして、校区内における職業体験活動や4年生の総合的な学習の時間に実施する英語を中心とした国際理解教育など、特色ある教育活動が予定をされております。他の統合校におきましても、新しい学校づくりの取組から、教育環境の向上が図られてきているものと認識しておりまして、こうした学校の改善の流れをとめることなく学校再編を進めてまいりたいと考えております。
次に、中央・山手地区の中学校についてでございますが、商業高校閉校後の学校施設を統合校とする以外の案を示した上で議論すべきでないかということでございますが、中央・山手地区の中学校は、生徒数の推計から3校を2校に再編する必要があるものと考えておりますこと、また、校区境界付近にあり、生徒の通学距離の平準化が図られること、学校施設が充実していることや、小樽商科大学に近接するなど恵まれた教育環境にあることから、西陵中学校と松ヶ枝中学校の統合校として、商業高校閉校後の学校施設を活用することが最適であると考え、この案に絞ってお示しをしているものでございます。
次に、中学校設置基準における特別な事情についてでありますが、商業高校の立地状況から、校舎、敷地に隣接してグラウンドを設けることが難しい状況にありますことから、中学校設置基準における特別な事情に当たるものと考えております。
次に、中学校施設整備指針における職員室や保健室の配置についてですが、職員室につきましては、屋外運動場アプローチ部分などへの見渡しがよく、校内各所への移動に便利な位置に計画することが重要であることや、学習関係諸室等に近い位置に計画することが望ましいとされておりまして、また、保健室につきましては、屋内外の運動施設との連絡がよく、生徒の出入りに便利な位置であること、救急車やレントゲン車などが容易に近接することができる位置に計画することが重要とされ、職員室との連絡及びトイレとの関連に十分留意して位置を計画することが望ましいなどとされております。
次に、小規模校についてでありますが、住民合意が得られない場合、学校を存続させることを求めるということにつきましては、これまでも学校再編に当たっては、関係校の保護者や地域住民を対象とした懇談会などを通じて教育委員会の考え方を示し、十分な御理解と御協力を得ながら進めてきておりまして、今後ともその考えにより進めてまいりたいと考えております。
次に、文部科学省の手引に記載されている学校統合を選択しない場合の四つのケースに当てはまる場合に小規模校として存続させることは可能かについてでありますが、文部科学省の手引に記載のある四つのケースは把握をしておりますけれども、教育委員会としては、学校再編により音楽や体育の授業、クラブ活動や部活動、学校行事などにおいて、より高め合うことができる一斉指導に加え、個別指導やグループ指導を取り入れたり、学級の枠を超えて学習集団を弾力的に編成するなど、さまざまな学習形態を取り入れられるなど効果が得られますことから、今後も一定規模の集団の中で教育活動が行われることが望ましいと考えております。
(「議長、20番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)20番、小貫元議員。
○20番(小貫元議員)まず、統廃合の問題から少し。まともに答えていただいていないのです。
まず、小学校12学級未満、中学校で9学級未満、望ましくないのかという点についてどう考えているのだということを聞いたのに、ひたすら標準的な規模がうんぬんかんぬんだとか、12学級以上9学級以上が望ましいのだと、そういうことは言っているのですが、9学級未満、12学級未満は望ましくないのかと、これについてはどう考えているのですかということをきちんと答弁いただきたいと思います。
まだ答弁していないのはたくさんあるのですが、中央・山手地区の中学校のことについて、商業高校に絞ったのだという話をするのですよね。ただ、私は、ほかの案をきちんと提示して議論すべきではないかということを聞いたのです。それについても答えていただいていません。
あと、小規模校についても、選択肢として可能なのでしょうかと可能か不可能かを聞いているのですが、これについても答えていただけていません。こういう点をまずきちんと答弁してください。
(「特別な事情」と呼ぶ者あり)
特別な事情もそうですね、答えていないですが、そういうことを再質問としてやりますので、きちんと答えていただきたいと思います。
それと、あと整備指針の問題がありました。要は、職員室や保健室というのは、きちんとグラウンドが見える位置になければいけないと、こういう整備指針の中身です。
それと、中学校設置基準の第1条第3項「中学校の設置者は、中学校の編制、施設、設備等がこの省令で定める設置基準より低下した状態にならないようにすることはもとより、これらの水準の向上を図ることに努めなければならない」、こう書いてあるのです。学校設置者に聞きますが、今回の統合により商業高校を選択するということになると、これらの水準を図ることに努めなければならない、こういう省令の条文との整合性についてどう考えるのか、お答えください。
それと、私電話で、9市の教育委員会に聞き取りをしました。中学校のグラウンドが同一の敷地や隣接する敷地にないという学校はありますかと、こういうことを尋ねました。旭川市、函館市、釧路市、帯広市、苫小牧市、江別市、北見市、室蘭市の各市では、明確にありませんということでした。札幌市の場合、共産党の議員団を通じて聞いたのですが、99校あるということで全て調べるのに時間がかかるということで、ベテランの職員に聞いたところ、たぶんないと思うと、こういうお話でした。合わせて9市全ての228校の中学校でグラウンドが校舎と離れているという中学校はありません。このような他市の状況を見ても、ただし書の対応をしていないわけですが、これでも特別な事情になって、統合校として望ましいという見解なのかどうかお聞かせください。
次に、教育委員会に伺います。
答弁のあった今の特別な事情の中学校についてですが、道内で幾つあるのか、そういうことの状況をしっかり把握していますかどうか、これもお答えください。
次に、同じようにグラウンドが離れていて、設置基準のただし書で対応するという中学校に対して、道教委の見解はどういう見解なのか、これもきちんと伺っているのでしょうか、これについてもお答えください。
先ほど言ったように商業高校の案しか示さないのだという点についてですが、昨年3月の学校適正配置等調査特別委員会で、さまざまな検討を行っているから御理解をと、こういう答弁だったのですよ。表向き商業高校の、表向きですよ、商業高校の利用は、今年度から上がってきた話なのです。それなのに出してきた案は、この一つだけと。今まで委員会で答弁してきたさまざまな検討、この内容をしっかり示して、先ほど言ったようにほかの案も示して議論すべきではないですかということを聞いたのに、それについて答えないということなので、しっかり内容を示すべきだと思いますのでお答えください。
あと、新しいプランの作成を求めてきたわけですよ。西陵中学校の案を残すことも含めて出してくださいというのが市民の要望だったわけです。それなのに1案しか示さなかったことに対して、これら市民の理解を得られると考えているのか、お答えください。
整備指針の問題に戻りますが、整備指針の表現というのは三つ表現があります。一つが「重要である」、その次が「望ましい」、そしてその次が「有効である」と、こういう3段階なわけです。先ほど言っていただいたところは、この整備指針の「重要である」というところに入ります。そして、「関係法令等の規定に基づくことはもとより、本指針の関係留意事項に十分配慮すること」と、こういうふうに書かれてあるのですよ。だから、これを十分配慮していると思うのです、教育委員会というのは。だから、その整備指針について、新しい最上小学校と緑小学校の統合校で、整備指針に恐らく適用した設定になっているはずですので、それについてどうかをお答えください。
基本計画の見直しについてですが、考えていないという非常に冷たい答弁でした。旭川教育委員会の場合、昨年3月に同様の適正配置の基本計画をつくりました。この場合は、全体が15年、そして5年ごとに点検、見直しとしっかり定めてあるのです。こういうふうに、やはり間、間できちんと点検することが必要だと。小樽市の基本計画には、児童・生徒の大きな変動や国の制度改正などがあった場合には、必要に応じた計画の見直しを行いますと、このように明記されているわけです。基本計画の策定後、どのような動きがあったか、まず、手引が昨年1月に新しいのが国でつくられました。先ほど言った整備指針は、おととしの7月です。中央教育審議会の「新しい時代の教育や地方創生の実現に向けた学校と地域の連携・協働の在り方と今後の推進方策について」と、こういう答申が出ています。こういうように国の制度はころころ変わってきて、社会情勢も変わっているのですよ。それでも国の制度や社会情勢は変わっていないと、そういうことを言いきれますかどうか、見解を示してください。
それで、小規模校の点については、少し答弁があやふやなので後にしますけれども……
(「時間」と呼ぶ者あり)
時間ないか。はい。時間守ります。
それで、例えば小規模校の場合、存続を求める学校の地域住民若しくは学区の過半数などの人が、署名を添えて教育委員会や市に請願をした場合でも、閉校の理解を得るようにすると、こういうことになるのかどうか、それについてもお答えください。
それで、教育委員会について聞く時間がもうないですか。
(「全部設置者に聞いている」と呼ぶ者あり)
教育委員会に伺いますと、途中で切り替えましたよ。
(「時間守れよ」と呼ぶ者あり)
はい。わかりました。
ということで、以上、お願いいたします。
○議長(横田久俊)まだ若干あります。
○20番(小貫元議員)そうしたら、もう少し。
簡単に言えば、合議制の教育委員会が最大の執行機関だということですが、市長の答弁でよくわからなかったのが、総合教育会議の議事録の公表についてですけれども、わかるように公表していくという表現だったのです。ただ、それだと今の教育委員会の議事録概要でも、これはわかるように公表していますと言いきられたらそれまでなのですが、詳細な形で、例えば市議会の議事録みたいな感じで、詳細な形で作成し公表するのかということと、これは教育委員会も、議事録を作成しますという答弁だったのですけれども、これも詳細な形できちんとつくるのかという確認をさせていただきたいと思います。
○議長(横田久俊)新しい質問といいましょうか、特別な事情の校数は何校あるかというのは、これは調査していますかということですか、何校ですかと私はメモしたのですが。
(「何校と言ってない」と呼ぶ者あり)
それでは、こちらから理事者の答弁を求めます。設置者から、どうぞ。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)副市長。
○副市長(上林猛)ただいまの再質問にお答えいたします。
できる限りわかるような形で作成ということは、先ほども教育委員会からも答弁があったと思いますが、現在、教育委員会で行われている公表の要点のみということでございますので、それをどれだけわかりやすくするかについては、今後、教育委員会とその中身について詰めて、公表の方法などについて検討してまいりたいと考えておりますので、御理解をいただきたいと思います。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)教育長。
○教育長(林秀樹)学校の再編に関して御質問いただきました小貫議員の再質問にお答えをさせていただきます。
まず、現状で12学級、9学級以下の場合は、望ましくないと考えているのかということでございますが、法令では、学級数の標準として小学校及び中学校は12学級以上としておりますけれども、道教委が平成19年度に示した公立小・中学校における標準的な学級規模の考え方と本市の適正化基本計画においては、望ましい学校規模を小学校12学級以上、中学校9学級以上としております。この学級数にすることが望ましいと考えておりますが、児童・生徒数の減少が進む中、学年によっては、満たさないこともあり得ると考えております。それが直ちに望ましくないということではなくて、少子化が進んできている中で、学校再編による子供たちの教育環境の向上を図っていくべきであると考えております。
それから、計画を見直す考えはないのかということでございます。義務教育におきましては、少しでも多い集団の中で多様な考えに触れ、切磋琢磨することによって思考力や表現力などを育み社会性を身につけることが重要であり……
(発言する者あり)
将来を担う子供たちの教育環境の向上を図っていくことについて、動きをとめずに進めていかなければならないと考えています。児童・生徒数の減少から統合後の学校において、学年によっては小学校で2学級、中学校で3学級にならないという場合も出てくることがあり得ますけれども、学校再編による効果が現れるよう、例えば職員配置について、道教委へ教員の加配や退職人材の配置などの要請を行うことや、統合を機に特色ある学校づくりを進めるなど、さまざまな手段を講じてまいりたいと考えております。
中央・山手地区について、現状でいいのではないかという御質問もあったかと思うのですが、中央・山手地区の中学校3校は、現状の生徒数の推計では、いずれの学校も単独校では9学級にならないものでございまして、再編は必要であるということに変わりはございません。
それから、複数の案を示して議論すべきではないかということでございますけれども、複数の案を基に議論する場合、それぞれの地区に関係し、大きく意見が分かれる場合もございます。一つの考えにまとまらないことが十分に考えられるということや、まとまるまでに相当な時間を要することが予想されます。教育環境の悪化が懸念されるところでございます。
また、今回お示しした商業高校閉校後の校舎を活用する案は、教育委員会として、その施設につきまして最適であると考えており、一つの案に絞ってお示しをさせていただいたところでございます。
それから、商業高校のグラウンドが離れているだとか保健室等のお話もございました。それで、指針も満足する形で設置すべきであるというお話であったかと思います。国の中学校施設整備指針は、施設整備の計画や設計における留意事項であり、施設整備において、この指針に沿った形が望ましいことはそのとおりでございますが、一方で、学校教育法第3条の規定に基づく中学校設置基準第8条第2項のただし書では、「地域の実態その他により特別の事情があり、かつ、教育上及び安全上支障がない場合は、その他の適当な位置にこれを設けることができる」とされております。
商業高校の施設を統合校とするメリットにつきましては、これまでも、先ほど述べさせていただいておりますが、教室数が多く、それから屋内運動場のほか武道場やテニスコート、プール、多目的に活用が可能な産振棟といった充実した施設もあり、多様な教育活動に活用できることに加えまして、小樽商科大学と連携した取組を行い、学習効果も上げていきたいと考えております。
また、グラウンドについて御指摘のとおり校舎敷地から離れた場所にございますが、使用可能な面積が約1万平米以上もあり広いグラウンドですので、部活動においては複数での使用など、多様な活動ができると考えておりまして、今後、教員の目が届きづらいことやトイレの整備などについても検討し、対応してまいりたいと考えております。
それから、小規模校を存続させるということについて、そのケースについてお聞きしたという、そのことについてでございますが、四つのケースを記載した文部科学省の手引は、あくまでも市町村における主体的な検討の参考資料として利用するためのものであると考えております。教育委員会としては、子供たちの教育環境の改善をできるだけ早く行っていきたいと考えていること、また、学校再編に当たっては、十分な御理解と御協力を得ながら進めてまいりたいと考えております。このことから、手引には事例の記載がございますけれども、この事例をもって小規模校を存続するという進め方ではございませんので御理解いただきたいと考えております。
あと、他市の調査ですね。調査は、私、押さえておりませんけれども、たぶん他市の調査はしていないと考えております。
○議長(横田久俊)私のメモでは大体よいのですけれども、たくさんございましたので、もし、答弁漏れがあれば御指摘ください。なければ再々質問でお願いいたします。
ないということでよろしいですか。
○20番(小貫元議員)よろしいですか、答弁漏れということで。
○議長(横田久俊)そうしたら、答弁漏れを御指摘ください。
○20番(小貫元議員)新しい体制ですので、あまり詳しい部分については委員会に任せたいと思っていたのですが、まず、その前提として確認しておかなければいけないことが、要はただし書の対応が統合校として望ましいというふうにお考えですか。これは設置者に聞いたので教育委員会でもいいのですけれども、そういうことをお聞きしました。
それと、中学校設置基準の第1条3項を引用しまして、結局「水準の向上を図ることに努めなければならない」ということに合わないのではないですかと、この整合性をどう考えるのですかということをお聞きしたのです。要は、今までは、統合する前までは隣にグラウンドがあったと。ところが統合したら、新しい学校になったら、上にグラウンドが離れてしまったということになったら、要は水準を向上することに努めなければならないということに反しないですかという意図があったのですが、そこをお聞かせいただきたいと思います。
まだたくさんあるのですが、細かいのは飛ばします。
それと、国の制度や社会情勢が変わっていないということを言いきれますかという聞き方をしたのです。基本計画の見直しについて聞いたのではなくて、基本計画を見直すというふうになっている基本計画の記述の条件に当てはまらないと言えるのですかということをお聞きをしたというところです。
あと、小規模校のケースについて、選択肢として可能なのかと、教育委員会がとるかどうかという判断を聞いているのではなくて、選択肢としては可能なのかどうかということをお聞きしたところでございます。
整備指針の問題は、再々質問でやるようにします。
以上、そこだけでも最低限お願いします。
○議長(横田久俊)あまり細かいところまでメモもできないので、大体今お聞きしたことを再質問の答弁漏れといたします。どちらが。少しお待ちください、今、整理しています。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)教育部長。
○教育部長(迫俊哉)答弁漏れがござまして済みません。
今、4点ほど御質問があったかと思いますが、まず、最初のただし書の部分でございますけれども、これは特別な事情の部分でよろしかったと思うのですが、私どもが特別な事情として判断した理由につきましては、既に校舎が建っておりまして、その同一敷地の中にグラウンドを確保することができない、あるいは隣接地には確保できない、そういった物理的な事情がある、そういったことを私どもとしては特別な判断として受け入れたということでございます。
それと、国の考え方は変わっていないのかということでございますけれども、小貫議員の御質問の中にもありますが、学校と地域との連携の仕方などが国から示されているように、そういった意味では、国の考え方も変わりつつあるなということで認識をしているところでございます。
それから、指針の中にございます小規模校として残す四つのケースについてに御質問がございましたけれども、可能かどうかというふうにお尋ねがあれば可能だということになろうかと思います。
それから、水準を満たさなくなるのではないかということでございます。これはグラウンドが校舎と離れた位置にあるということでございますが、確かに学校がグラウンドと離れているという問題は、我々としては認識しておりますけれども、その物理的な課題を何らかの形で解決するような方法で検討していきたいなと考えているところでございます。
(「議長、20番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)20番、小貫元議員。
○20番(小貫元議員)今、何らかの方法で解消していきたいということは、要は、それははっきりしないと何とも言えないのです。幾らお金がかかるのかとか、そういう問題も出てきますし、だからそういう案を示さないで、さあ商業高校でいきましょうと言われても、議論のしようがないのではないのかなと思っています。
それで、本当にこれ以上詳しい部分については、学校適正配置等調査特別委員会の二人の委員にお任せしたいと思うのですけれども、最低限そのためにも自治基本条例の中には、「市は、市民と情報の共有を図るため、まちづくりに関する必要な情報が生じた際は速やかに、分かりやすく市民へ提供するよう努めます」、第25条には「市は、実施する施策について、市民へ十分に情報を提供し、分かりやすく説明します」と。設置基準の問題や整備指針との関係などで、商業高校を統合校とするには、私、やはりハードルがたくさんあるなと思います。だから、これをしっかりと市民に情報提供することが大前提だろうと思います。
そして、影響を受けるというのは子供たちですから、3年間有効な、本来すごく豊かな時間を過ごすべき中学生活ですから、ここへの影響というのを第一に考えなければいけないと思います。
そこでお聞きするのですが、結局、しっかりきちんと議論をするという大前提が抜けていると。その議論の上に地域住民との合意を図っていくと、理解を得ていくということでないと、統廃合という問題は大変問題だと思います。
それで、道内の中学校でただし書を適用している学校はどのくらいあるのか、校舎との距離はどのくらいか、きちんと道教委に確認して、学校適正配置等調査特別委員会に報告するように約束していただきたいと思うのですけれども、これはまず答弁願います。
あと、先ほど教育部長も言ったように非常に地域との連携ということが、最近の国の動きで強調されてきています。やはりきちんとまちづくりの視点も入れて、総合教育会議の中で検討すべきだと思います。
もう一つは、新しいプランをつくってほしいという人たちに理解は得られると思うかということを聞いたのですが、これについての明確な答弁はありませんでした。要は、無理やり理解させますというふうにしか私ははっきり言って聞こえませんでした。だから、先ほどから言っているように、いろいろな情報をきちんと示すと、そして議論しましょうと。そのためには、ほかの案のケースもしっかり示して、それで何で例えば西陵中学校を統合校にすると問題なのか、3校を存続させると問題なのか、商業高校はどういうところがいいのかと、そういうのを全部ひっくるめて議論していかないと、これは住民合意とはならないのではないかなと。教育委員会の言葉で言うと住民の理解ですけれども、だからその辺もきちんと示すことを求めて再々質問といたします。
(発言する者あり)
今、安斎議員からあったので一言言いますけれども、学校適正配置等調査特別委員会の中で、検討のためにというプランでは、当初、菁園中学校は13学級と示されていたと。それが望ましいプランだと記されていたのです。ところが、この間、指定校変更で現状の教育環境を維持するには11学級が望ましい学校規模だということで、その検討した結果のもとのプランが破綻してしまったのですよ。だから、西陵中学校の存続のプランも含めてきちんと示すべきだと私は言っているわけです。
(「住民が求めているでしょう、そういうことを」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)理事者の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)教育部長。
○教育部長(迫俊哉)小貫議員の再々質問にお答えをさせていただきたいと思います。
要するに学校とグラウンドが離れている学校というのが、全道でどのぐらいあるのかということで道教委へ確認をしていただきたい旨の御質問だったかと思いますけれども、これは間違いなく確認をさせていただきたいと思っております。
それから、もう一つでございます。これは、もしかしたら答弁漏れだったのかもしれませんが、西陵中学校も含めた新しいプランを示した上で理解をいただくべきなのではないかということが趣旨かと思いますけれども、これは繰り返しの答弁になろうかと思いますが、私どもといたしましては、西陵中学校と松ヶ枝中学校の統合、先ほど統合校といたしまして、商業高校閉校後の学校施設を活用していくことが、グラウンドの面で課題はないとは言いませんけれども、学校環境の面からメリットがあるということで最適ということで考えた上で、この案に絞ってお示しをさせていただいたものでございます。今後の統合協議会、地区別懇談会も何回か開催をしていくことになろうかと思いますが、十分丁寧な形で御説明をさせていただきたいなというふうに思っているところでございます。
○議長(横田久俊)いいですか。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)教育長。
○教育長(林秀樹)小貫議員の再々質問にお答えをしたいと思います。
地域に対しても情報をきちんと提供して議論をして、その上で御理解をいただいた上で進めていくしかないと、その前提として、しっかり議論をしていくべきではないかということでございますが、私どもとしても、これまでも御理解と御協力、十分な御理解をいただきながら進めてきているつもりでございますので、この統合校についても同様にしっかりと情報を提供して議論してまいりたいと考えております。
○議長(横田久俊)いいですね。
小貫議員の一般質問を終結し、この際、暫時休憩いたします。
休憩午後4時45分
――――――――――――――
再開午後5時05分
○議長(横田久俊)休憩前に引き続き、会議を再開し、一般質問を続行いたします。
(「議長、14番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)14番、中村吉宏議員。
(14番中村吉宏議員登壇)(拍手)
○14番(中村吉宏議員)通告どおり一般質問を行います。
初めに、市の政策についてお伺いします。
地方創生先行型タイプⅠ事業について、平成27年度分は小樽市が提出した事業は交付対象になりませんでした。この点、どのように分析をしているか、伺います。
それから、国が平成27年度の補正予算を計上している地方創生加速化交付金について小樽市は単独で申請をしなかったと聞いておりますが、どのような理由で申請をしなかったのか、説明してください。
財源確保のために申請するべきだったと思いますが、その障壁となる問題は何なのか、そして、それをどう改善していくのか、お示しください。
また、平成27年第4回定例会自由民主党一般質問における再質問での地方創生交付金不採択に関し、市長や担当部局から積極的に政府関係部局に対して問い合わせや相談をしたのかという趣旨の質問の再質問に対し、市長は要望などを受け付けてくれない旨、答弁されました。
しかし、本年1月の自由民主党小樽市議会議員会視察で、まち・ひと・しごと創生本部事務局の方に話を伺った際、地方創生先行型タイプⅠの件では、熱意ある全国の地方公共団体の首長、担当部局から積極的な相談、質問が来ており、内容についてしっかり回答している旨のお話がありました。小樽市では、市長、担当部局からどのような質問の仕方をしたのか、お答えください。
平成28年度は事業費2,000億円規模の地方創生推進交付金が国で用意されておりますが、小樽の経済発展に向けて、この交付を受けるに当たり、どのような対策を講じていく予定か、具体的に説明してください。
地方創生関連の交付金申請に当たり、それが認められるには、先駆性のある取組がキーワードとなります。この先駆性について小樽市ではどのように捉えていくのか、お示しください。
地方創生交付金が採択されるポイントを、小樽市では全庁的に広域連携がキーワードと捉えているようですが、本当にそうなのでしょうか。
肝心なのは今後の小樽をどのように創生するのか、そのための施策を小樽の地域事情を生かしながら、他都市の参考となるようなレベルで国に提案をすることです。それこそが先駆性の意味であり、そのために必要な官民連携、広域連携であると考えます。小樽市はこの先駆性の壁をクリアするため、どれだけの努力をしているのか、そのアイデアがあるのか伺います。
次に、総務関連の質問をいたします。
北海道新幹線2次交通について、北海道新幹線開業まで1か月を切った現状、道南の各都市は、新幹線開業に向けてさまざまなイベントを催し、情報発信に余念がない状況であります。北海道新幹線を利用した観光客が道南方面から後志方面へアクセスできるよう、2次交通の整備が急がれていると思いますが、開業間近になってなお、小樽へのアクセスには具体案が示されていないと思います。今後どのような整備が予定されているのか伺います。
これまで、北海道新幹線しりべし協働会議や後志地域二次交通検討会議など、北海道新幹線開業に当たって、今後、後志の各地域に新幹線効果をどのように波及させ、交通網をどう充実・強化していくのかという会議が開かれていると伺いました。その中では、どのような議論が行われていたのか、整理してお示しください。
そして、小樽市は、どのような問題提起、主張を行ったのか、お示しください。
また、その議論を踏まえ、新函館北斗から北後志各町村、小樽市への2次交通をどのように充実・強化される予定なのか、お示しください。
札幌-函館間の公共交通機関によるアクセスについては、かつて小樽、余市、倶知安を経由した特急・急行列車が毎日運行しておりました。このルートが現代の状況に合わせた形で再整備されると、小樽はもとより、隣接する沿線の余市町、仁木町など、後志の交流人口の増加や利便性の向上に大きな効果が期待できると考えます。新幹線札幌延伸までの間、小樽・北後志観光を発展させるために、余市町、仁木町等とともにJRや関係機関に交通手段の確保を働きかけ、小樽・北後志の2次交通網を万全にするべきと考えますが、この点、市長の御見解を伺います。
JR北海道は3月26日よりダイヤ改正を実施しましたが、老朽化車両の廃止で全道的に減便されるとのことです。その対象は後志管内にも及び、後志の各市町村に住んでいる住民にも少なからず影響が出るものとなります。
一方、在来線の利用者の声では、小樽から余市、倶知安、ニセコ方面に向かう列車の利用客について外国人観光客の利用が増加しているとのことです。北海道新幹線2次交通を含め、多様なニーズを満たすため、市がどのような対策を行っているのか、お示しください。
続いて、移住促進について伺います。
地方創生の軸となるものは、人口対策と地域経済対策です。人口対策としては、定住者への施策と定住人口増加を念頭に置いた移住促進の政策が必要です。他の地方都市に負けない移住促進への取組を加速させる必要性を感じます。
平成27年度は、小樽市への移住についてプロモーション映像が制作されました。この映像に対する反響をお示しください。
また、制作に当たり、制作会社とどのようなことを何度打ち合わせたのか、また、小樽市からどのような依頼、指示を行ったのか、説明してください。
市では、小樽で起業を考えている移住希望者向けに体験ツアーを実施し、空き店舗等の情報を提供しながら、移住を検討されている方々への相談も行っていることを承知しております。他方で、起業希望以外の方へはどのような対応をしているのか、お示しください。
移住の動機づけには、実際に小樽を見ることが必要です。その重要な契機が観光であると思います。移住と観光についての庁内議論はどの程度行われているのか、また、移住関連の業務担当と観光関連の業務を担当する部署間の連携の状況をお聞かせください。
移住を検討する方たちは移住後の就業、地域住民との関係構築、人間関係、子育て環境など生活に関する不安を持ち合わせております。市ではワンストップ窓口を設けておりますが、実際このような不安解消にどう対応していくのか、お示しください。
今後において移住者を増やすために、小樽市総合戦略との関係も含めて、今後の施策をどのように展開するのか、お示しください。
次に、市職員の今後と職員採用試験について質問いたします。
多くの市民の方から、市役所に行ったときの職員の方の対応が冷たい、暗い感じがする、このようなお声をいただきました。もちろん全ての方ではありません。問題なのは、市民の方と接する場面でこのような印象を少なからず与えているということです。ぜひとも改善していただきたいと思いますが、御見解を伺います。
また、小樽市職員で小樽市内に居住していない職員が多いと聞くが本当かというものもあります。昨年前市長に伺ったところ、特別職を除く市職員の大部分の方が小樽在住者とのことでした。平成27年度の小樽市職員採用試験実施要領には、「採用職種ごとの要件を満たす方で、採用時までに小樽市内に居住が可能な方」という記載があります。この要件は何年度の採用試験から記載されたのか、お示しください。
そして、その記載以降、採用された職員の方については改善がなされたか、お聞かせください。
また、現在、小樽市職員の方で小樽市内に居住されていない方の人数は何名で、全職員の人数に占める割合はどのくらいか、お示しください。
続いて、職員採用試験について伺います。
小樽市では、広く行政事務に携わる事務職の職員採用について、平成6年度以降24年度まで事務職の採用試験を行っている年の試験は、教養試験と個人面接のみでありました。25年度からは適性検査と集団討論、個人面接という内容になりました。この変更を行った理由、狙いをお示しください。
他市では、行政に関連する専門試験を実施しているところもあります。専門的な知識を備えた若者を本市に採用するため、導入の必要があると考えます。特に昨年、市長記者会見の際に、根拠法令を間違える重大なミスが起こっている現状、今後においてより素養ある職員の採用を目指す必要があると思います。事務職における専門試験の実施について御見解をお示しください。
小樽市に来訪される外国人観光客は、年々増加傾向にあり、とりわけ中国、東南アジアの観光客の増加が顕著で、今後も増加が見込まれます。外国人対応の施策等で言語対応者、外国文化や社会に精通した職員の採用、配置が必要と思われます。現行の採用試験では、面接でそのスキルを調べているとのことですが、会話レベルや文化精通度などを実践的に試験できる内容なのでしょうか。外国語、海外文化に関する知識を試す試験の実施など、小樽市の今後に重要な人材採用に向けた採用試験の改正、新設を検討すべきと考えますが、御見解をお聞かせください。
次に、全国学力・学習状況調査の結果を受けて、今後の効果波及について伺います。
全国学力・学習状況調査の結果を受けて、今年度は小学校6年生の2教科で全道平均を上回ったとの報道がありましたが、どの教科が前回と比較してどの程度改善されたのか、お示しください。
また、その結果を生み出すための取組として、小樽市では市内にモデル校をつくり、学力向上をはじめとする学習の指導を工夫し徹底したと思うですが、どのような取組だったのか、お聞かせください。
各学校の関係者の方には、その効果の波及を望む声も多いと思いますし、小樽の子供たちの学力をはじめとする切磋琢磨する姿勢を育むことの大切さを、市内の学校に浸透させることが必要だと考えます。今後において、これまでの取組をどのように波及させていくのか、その方法をお聞かせください。
次に、学校給食の産地表示について伺います。
市のホームページでは、学校給食に使用する食材の産地が掲載されております。魚介類については産地の記載がないのですが、どういうことなのか御説明ください。
第3回定例会における私の質問に対する答弁では、かまぼこの全て、魚介類の加工品の一部は地元産とのことでした。本当にそうなのでしょうか。
本年2月22日現在、ホームページには魚介類に関する情報掲載が全くありませんでした。2月は給食に魚介類を使用していないのでしょうか。
議会では地元産品を優先的に使用と答弁されているものの、ホームページの記載では都道府県レベルの表記にとどまっております。本来の地産地消を考えるならば、小樽産、後志産等の記載があってしかるべきではないかと思いますが、いかがでしょうか。
また、加工品の原料となる食材の産地等は記載しないのでしょうか。
子供たちの食の安全、健康を小樽市がしっかり考えているのか疑問です。保護者の方はじめ、市民の皆様にきめ細やかな情報提供を行うべきと思いますが、御見解を伺います。
次に、経済対策について伺います。
まず、国の総合戦略において、本市では、企業誘致をどのように位置づけられていくのでしょうか。平成27年度の小樽市の活動について、あまり積極的に取り組む姿勢が感じられません。本市においては、工業団地を有すること、さきの大震災を受けて、企業のバックアップ機能が求められていること、災害が比較的少ない地域であることなど、太平洋側に対する日本海側の大陸軸を強調し、まち・ひと・しごと創生基本方針に掲げられている企業の地方拠点強化等に取り組むべきではないでしょうか。この点、市として今後の取組をどうしていくのか、お示しください。
また、市長御自身みずからが小樽のセールスマンとしてイベント誘致、企業誘致を拡大すると述べられておりますが、平成27年度の市長御自身の行動を含めた状況を振り返り、成果はあったのか否かを、また、今後においてどのような対応をしていくのかを具体的にお示しください。
次に、歳入強化策について伺います。
現状、小樽市が歳入強化に向けた取組として、市税の滞納分回収を強化する程度しか見受けられません。財政の硬直化が指摘されている中、市長公約に盛り込まれた多くの施策を実施していくに当たって、今後において歳入を強化する施策についての取組をお聞かせください。
小樽市の観光入込客数は平成26年度で750万人と報じられております。今年はさらに増加しそうであるとのことですが、この観光客がもたらす経済効果についてどのように分析されておられるのか、お聞かせください。
市域内で消費される全体的な金額、1人当たりの消費単価の平均金額をお示しください。
この入込客数と消費金額は他都市と比べてどうなのか、お示しください。
750万人の観光客から市の直接収入に結びつくような施策を打つべきではないでしょうか。平成27年10月に財政部が示した中期財政収支見通しでは、この先5年間何らかの財源対策収支改善を行わなければ、本市はさらに厳しい財政状況に向かう旨の報告を受けました。今、即効性のある歳入増加策は市民の皆様に大きな負担をお願いすることではなく、いわゆるふるさと納税のほかにも官民連携も視野に入れ、観光施設入場料収入等の増収、新設を図るなど、観光客等の方々に少しずつ御負担をいただく方法も考えられます。この点、小樽市として新たな取組を考えていただきたいと思いますが、御見解を伺います。
次に、中小企業振興基本条例について質問します。
市内の経済界が、この条例の制定に向けての動きを加速させております。小樽商工会議所と一般社団法人北海道中小企業家同友会しりべし・小樽支部の両団体より、新しい小樽市中小企業振興基本条例制定への要望書が手交される予定である旨、伺っております。
これまでの小樽市中小企業振興条例の内容は、助成や融資に関する内容がほとんどである一方、今回の両団体が要望する新しい小樽市中小企業振興基本条例は、市内経済活動の発展と雇用の確保について市内の中小企業及びその団体がみずからの努力を決意し、行動すること、行政にはその努力を支えるための施策を展開し支援すること、そして中小企業各社及びその団体、市民、行政、大企業者、それぞれの役割を明確にすることを定める内容と伺っております。
我が国において、企業のうちの99.7パーセントを占めるのが中小企業であり、小樽市でも市内経済の活性化には中小企業の振興が大変重要であります。中小企業への積極的な支援や対策を明文化するこの条例が制定されることで、中小企業の重要性が市内にしっかりと示されることになり、行政と中小企業者がより緊密に経済振興に寄与することが可能となります。自由民主党としても、市内経済活性化に向けた大変重要な条例なので、早期の制定に向けて全面的に推進したいと考えており、小樽市も制定に向けて取り組んでほしいと思います。これまでの議会議論の中でも、市は、条例制定に前向きな答弁がなされておりました。今、現実に要望が提出される段階で改めてお伺いいたします。
小樽市中小企業振興基本条例への取組を具体的に進めていただきたいと考えますが、市の見解はいかがでしょうか。
要望書では、中小企業の活動が活発になるよう、市がさまざまな施策を策定すること、中小企業みずからの努力の下、企業力の向上や技術の開発研究、雇用促進やキャリア教育など幅広い場面で中小企業を支援することが求められているとのことです。これらの要望にしっかりと応えていただきたいと思いますが、小樽市としての考え方をお聞かせください。
また、条例制定に関する今後の課題等あればお示しください。
次に、観光のインフラ等整備について市の取組を伺います。
観光客の利便や市内経済効果等も考慮した観光案内所の配置が必要であると考えます。また、観光客が小樽のまちを満喫できる動線づくりや市内観光街地の整備を進めなければなりません。そのために商店街や宿泊施設等、観光に関連する業態の関係者等と連携を図り、市内経済活性化につなげなければならないと思います。今後の観光についてインフラ整備を含め、どのようなビジョンを持ち、どのような展開を目指していくのか、お示しください。
また、これからも増加する外国人観光客に今後どのように対応をし、市内経済に生かしていくのか、お示しください。
次に、厚生に関連する質問です。
歯科衛生士専門学校への市の助成要望についてお伺いいたします。
定員割れが続き、歯科衛生士専門学校の存続が厳しい状況にあります。この件は、平成28年度の自由民主党政策要望にも記載させていただきました。小樽市内の短期大学や専門学校の多くは、少子高齢化の時代を迎え、閉校に至りました。現在では市内の看護学校を除くと、職能技術を習得させる専門学校は小樽市歯科衛生士専門学校1校のみとなります。この学校は、小樽市や近隣地域の歯科医療を支える人材供給のために大変重要な地位を占めているのみならず、小樽市内の学生、生徒たちが将来の就職を見据えて通学する重要な学校であります。この学校を存続させるため、小樽市にしっかりと支援をしていただきたいと考えますが、御見解を伺います。
近年、障害者の「害」という漢字を平仮名に直す動きが高まっております。その理由として、この害の字を使用することに強い不快感を持っている人々がいるということが挙げられます。また、差別感除去のためにも、この害という字を使用しないよう、公文書情報発信ツールの改訂を行ってほしいと考えます。
栃木県足利市のホームページでは、法律等に関連する用語等以外では極力平仮名での表記を行っており、市の担当部署名の障がい福祉課も平仮名で表記されております。本市においても、こうした取組を促進させてほしいという声をいただきましたが、御見解をいただきたいと思います。
次に、目の不自由な方が使用されているつえ、いわゆる白杖を持った方が緊急の状況にあるとき、白杖を頭の高さまで真っすぐに持ち上げる行動をとることがあります。このことを御存じでしょうか。
この白杖SOSシグナル普及の取組は、現在、岐阜県岐阜市や千葉県柏市が推進しております。小樽市においても、目の不自由な市民の方や観光でこのまちを訪れる目の不自由な方のために、この情報を市民の皆様に広く周知し、目の不自由な方が困っているとき、速やかに対応できるよう取り組んでいただきたいと思います。ぜひ北海道の先駆けとして普及活動を推進していただきたいと思うのですが、御見解をお示しください。
次に、周産期医療について伺います。
現在、小樽市では出産に関する医療に取り組まれているのは、民間の一医療機関のみという状態が続いております。平成27年第2回定例会以降、毎回、各会派議員が質問をしている問題です。小樽協会病院における分娩休止から8か月も経過している現状、小樽市内で分娩可能な病院は、依然この状況が続いております。この状況に改善の見込みがあるのか、お示しいただきたいと思います。
次に、建設に関連して質問をいたします。
小樽市の空き家対策についてお伺いします。
市内で所有者が死亡し、相続人がいない状況等が発生し、そのまま経年放置され、破損、倒壊が起こっている居住の用に供することが困難な空き家について、市ではどのような対応をとっているのか、お伺いします。
このような空き家について、住民の方から撤去の希望が上げられている事例があります。倒壊により自宅が損壊する危険、野生動物がすみつき衛生上心配、近隣の子供たちが興味本位に建物に近づくことによる事故の危険、地域防犯上の問題等指摘されております。昨年の第1回定例会において、平成26年11月、空家等対策の推進に関する特別措置法の成立を受けて、27年度、建設部に職員複数名を配置し、効率的かつ総合的に推進しようと考える旨、当時の市長が答弁されております。現状まさに倒壊寸前で、その被害が隣家に及ぶ危険性の高い空き家で、可及的速やかな対応が必要なものについて、市としては、代執行等の手段も検討に入れながら、効率的かつ総合的な解決を図らなければならないものと考えますが、小樽市の御見解をお伺いします。
続いて、貸出ダンプ制度について質問します。
貸出ダンプ制度について今年から対象となる路線のうち、8メートル以上の通り抜けできる道路は、実施方法について事前に市と協議することを利用者及び積込み業者に対して通知がありました。この通知を受けた市民の方々や積込み業者からの意見や苦情がありましたらお示しください。
この通知により該当する道路で貸出ダンプを使用する住民の方、業者の方と相談、協議の上、排雪方法、排雪箇所、幅などを決めるとのことでしたが、当該制度を利用された市民の皆様の反応はいかがだったでしょうか。
話合いの結果、市民要望を酌み取った形で進められているのか、御説明ください。
貸出ダンプ制度を利用される団体が増え、その費用が増加傾向にある中、その対策の一つとして今回の通知に至ったと思われますが、今回の利用者、積込み業者の方との協議を踏まえて、来期に向けての改善点がありましたらお聞かせください。
市長のオール小樽についての認識についてお伺いします。
いわゆる5団体相乗り市政を批判してきた森井市長ですが、一方で、オール小樽による市政をうたっております。市長就任後これまでの議会議論を踏まえて、オール小樽についてどのような認識をお持ちか、具体的に説明してください。
市長は、前定例会の中でオール小樽という言葉を使い、小樽の発展や総合戦略の説明をされました。このオール小樽という言葉は、文字どおり小樽の全ての団体、市民の皆様の総力を意味するものであると私は認識しております。この5団体も当たり前にオール小樽に入ると思いますが、市長の御見解を伺います。
オール小樽を目指すには、特定の団体を取捨選択あるいは好き嫌いということではなく、あらゆる団体、人物を結びつけて、相互理解と協調・協働の精神を持って臨まなければならないものと考えます。それを小樽市のリーダーである市長が率先して行動することが重要だと考えますが、市長のお考えをお伝えください。
以上、再質問を留保して、質問を終わります。(拍手)
○議長(横田久俊)理事者の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)市長。
(森井秀明市長登壇)
○市長(森井秀明)中村吉宏議員の御質問にお答えいたします。
初めに、市の政策について御質問がありました。
まず、地方創生交付金についてですが、地方創生先行型タイプⅠ事業について、本市が提出した事業が交付対象に選ばれなかった理由の分析につきましては、近隣町村との調整不足で広域連携を構築できなかったこと、先駆性を明確に盛り込むことができなかったこと、事業の効果的な推進体制が構築できなかったことなどが挙げられます。
次に、地方創生加速化交付金について、本市として単独申請をしなかった理由や申請の障壁となった問題、また、それをどう改善していくのかにつきましては、本市においては、これまで庁内横断的な政策検討が不足をしていたことに加え、近隣町村や民間団体との議論が未成熟であったことから、そのような状態のまま申請をしても採択されない可能性が高かったため、単独での申請はしなかったものであります。
改善策としましては、まずは、新年度から若手職員を中心としたプロジェクトチームを設置し、日ごろから庁内横断的に政策検討ができる体制を構築するなど、企画力を高めてまいりたいと考えております。
次に、地方創生先行型交付金タイプⅠ事業の企画段階で、市長部局から国に対し、どのような質問をしたのかにつきましては、国が外部有識者による評定委員会を設置し、事前相談を受け付けない方針を示していたことなどから、本市が作成した実施計画書の要件が整っているかについてのみ確認をしてもらったというところであります。
次に、地方創生推進交付金の交付を受けるに当たり、どのような対策を講じていくのかにつきましては、地方創生推進交付金は地域再生法に基づく補助であり、地域再生計画の認定を受けることを前提としておりますが、現時点では具体的な内容について国から示されておりません。
次に、地方創生関連の交付金申請に当たり、先駆性についてどのように捉えているかにつきましては、まず、取組そのものが持つ独自性や新規性、次に官民協働、地域間連携、政策間連携などについて少なくとも二つ以上を明記することとされており、これに加え、将来的に自立、自走するための推進組織や地域創生人材の確保、育成などが大変重要なことから、そうした体制づくりが必要となっていくものと考えております。
次に、先駆性の壁をクリアするために努力をしたか、そのアイデアがあるかにつきましては、地方創生加速化交付金については申請を前提として、部長会議において複数案を協議し、これに対する意見や追加提案の有無について全庁的に意見照会を行い、さらに庁内検討会議で検討いたしました。国に対しても事前相談を2度受け、その都度、事業計画の見直しを行う一方で、他の自治体や関係機関の意見聴取などを行った上で、庁内検討会議において再度検討するなど、先駆性の壁をクリアする努力をしてきたところであります。残念ながら、地方創生加速化交付金につきましては、申請に至らなかったものでありますが、先駆性のある取組はその精神性や独自性が重要であることから、これまで検討してきた事業案のブラッシュアップや再構築を試みるとともに、庁内横断的な政策検討を推進することなどにより、アイデアを発掘してまいりたいと考えております。
次に、総務関連について御質問がありました。
初めに、北海道新幹線2次交通についてですが、まず、北海道新幹線しりべし協働会議などで行われた議論につきましては、北海道新幹線しりべし協働会議では、東北、北関東へ向けたプロモーションの実施、後志産の食材などを扱う飲食店のPRや都市間バスの試験運行など普及啓発や観光振興、2次交通アクセス網の充実・強化について、後志地域二次交通検討会議では、都市間バスの試験運行のほか、後志地域内の周遊バスや観光タクシーの試験運行など2次交通のあり方について、試験運行ワーキングでは、具体的なバスや観光タクシーの試験運行のルートや方法などについて、それぞれ議論をしてきております。
次に、会議において、小樽市が問題提起、主張した内容につきましては、北海道新幹線の開業効果を小樽・後志地域に波及させるためには、観光客を効果的に呼び込むことが重要であり、そのためには、都市間バスの試験運行区間を函館-小樽間とすること、また、後志経由のJRの利便性が向上されることが必要であると主張してきたところであります。
次に、新函館北斗から北後志各町村、小樽市への2次交通の充実・強化の予定につきましては、北海道新幹線しりべし協働会議では、本年度、都市間バス、周遊路線バス、リレー観光タクシーの試験運行や函館発後志周遊レンタカーモニター事業などを実施し、その結果を踏まえ、新函館北斗からの都市間バスの定期運行について、バス事業者に対して要請を行ったところであります。
しかしながら、現時点では、具体的な北後志・小樽への2次交通における新規の定期運行については、実現をしていない状況となっております。新年度については、北海道で新函館北斗から後志へのレンタカーを利用した周遊事業の実施を検討していると聞いておりますので、その事業との連携を図ってまいりたいと考えております。
次に、函館から倶知安経由の2次交通網の確保に向けた他町村と連携したJR等への働きかけにつきましては、北海道新幹線の開業に伴い、小樽・後志地域への交流人口を増やすためには、倶知安経由ルートでの列車や都市間バスなどの運行の充実が重要であると認識しており、JRについては特急列車の運行などの要請を近隣町村の協力をいただきながら、積極的に働きかけてまいりたいと考えております。
また、都市間バスの運行については、先ほど申し上げましたとおり、既に北海道新幹線しりべし協働会議でバス事業者に対して要請を行っております。
次に、北海道新幹線の2次交通を含めた多様なニーズを満たすための市の対策につきましては、これまでに北海道新幹線しりべし協働会議で2次交通の充実等について試験運行などに取り組み、その結果を踏まえ、バス事業者へ運行要請を行ってきたところであります。今回のJR北海道のダイヤ改正による減便は、沿線住民の生活はもとより、後志地域を訪れる観光客や本年3月の北海道新幹線開業後における2次交通の充実にも影響を及ぼすと思われることから、後志の沿線自治体とも連携し、JR北海道に対して利便性の向上を要請するとともに、都市間バスの運行についてバス事業者と協議をしてまいりたいと考えております。
次に、移住促進についてですが、まず、プロモーション映像に対する反響につきましては、「札幌で仕事をして小樽に住むという発想は意外だった」「市役所がこうした取組を行うことはよいこと」などの声をいただいているところであります。
映像制作の目的の一つである総務省が開設をするホームページ全国移住ナビへの掲載については、年が明けてから公開したところでありますが、2月末時点の市区町村トップ500のプロモーション動画部門で全国36位に位置しており、再生回数も徐々に伸びてきているところであります。
また、アジア最大級の国際短編映画祭の実行委員会から、観光や地域振興などの観点で制作されている作品を対象とした部門への応募についてお声がけをいただくなど、反応もあり、こうしたことを通じて多くの方々にごらんいただくきっかけになることを期待しております。
次に、制作会社との打合せの内容や回数につきましては、映像の構成やシナリオにおいて、生活利便性や交通アクセスなど本市への移住に向けたポイントが伝わるよう、せりふの検討を重ねたほか、編集段階においても映像変更のやりとりを行うなど、15回ほど打合せを行いました。
また、本市から制作会社への依頼や指示につきましては、若い世代への発信を意識しながらも、移住というテーマに忠実に沿った内容とすることを伝えるとともに、住みよさの上からは、生活利便施設が集積するコンパクトなまちで、医療や子育てなどの日常生活をイメージできるよう、また、坂や市場などの本市の特徴的な資源をちりばめることで、一人でも多くの人に住んでみたいと感じていただけるよう、考え方を伝えたものであります。
次に、起業希望者以外の方への対応につきましては、これまでホームページなどによる情報発信や移住希望者の体験ツアー、大都市圏プロモーションなどを実施しているほか、日常的に問い合わせがあることから、企画政策室にワンストップ窓口を設置し、対応しているところであります。移住を検討されている方からは、仕事や住まいを中心に多様な問い合わせがありますが、専門知識を要することや市として対応することが難しい内容も多いことから、庁内関係部署や関係団体への連絡や調整を行うなど連携を図るとともに、ワンストップ窓口として多くのニーズに対応できるよう情報の収集に努めながら、親身な対応を心がけているところでございます。
次に、移住と観光における庁内議論や連携につきましては、移住を検討されている方の中には何度も本市を訪れている方もいらっしゃることから、観光が移住を検討する際のきっかけの一つになるものと理解をしておりますので、相互のプロモーション活動においてそれぞれのパンフレットを配置しているほか、過去には首都圏で開催された物産展において、観光PRとともに移住相談を行ったこともあります。本市における観光は大きな強みであり、移住との連携は効果的であると認識しておりますので、情報の共有を図りながら、今後はよりその関係を強化できるよう、取組を進めてまいりたいと考えております。
次に、移住に向けた不安解消への対応につきましては、就業に関して直接紹介することはできませんが、可能な限り雇用状況などを伝えるよう対応しているほか、今年度は起業を検討している方を対象とした体験ツアーを実施したところであり、今後も後志総合振興局や管内町村と連携をし、地域特性を生かした取組を行う予定としております。
また、地域住民との関係構築や人間関係、子育て環境につきましては、市内で活動している団体の紹介や子育て相談に対応した体制整備などを進めているほか、体験ツアーなどを通じた関係づくりに努めていますが、今後は移住された方同士が意見交換を行うための場づくりについても取組を進め、きめ細やかなフォローアップにつなげていきたいと考えております。
次に、小樽市総合戦略を踏まえた移住者増への今後の施策につきましては、創造戦略では、基本目標として「子育て世代をはじめ、全ての居住者に優しい、生活利便性の向上」を掲げ、市内居住者はもちろんのこと、市外からの転入者が満足できる取組を推進することとしております。そのためには、まちの魅力を伝えるとともに、生活環境を整えることで移住者ニーズとのマッチングを図ることが重要であると考えております。移住者増への今後の施策としては、ホームページをはじめとした情報提供の充実はもとより、仕事や住まいへ対応するための市役所庁内や関係団体との連携強化、移住された方へのフォローアップの促進などを進めてまいりたいと考えております。
次に、職員採用試験についてですが、まず、職員の対応等につきましては、私としましても、職員は全体の奉仕者として市民の皆様のために働くのが本務でありますので、一部の職員とは思いますが、御指摘のような印象を与えておりますことは、非常に残念に思います。私としましては、職員に対し、常日ごろから市民の皆様に対する挨拶の励行について機会あるごとに働きかけを行っておりまして、人材育成基本方針に掲げる私たちが目指す市職員について全職場への掲示を指示し、その啓発、浸透を図っているところであります。今後とも周知徹底に努め、職員の市民対応について改善を図ってまいりたいと考えております。
次に、職員採用試験実施要領に受験の資格要件として、市内居住を記載した時期につきましては、これまでは要領の中にお願いとして市内居住の記載をしていたものでありまして、資格要件の中に含めて記載をしたのは今年度が初めてとなります。お願いの記載は平成22年度から実施要領に入れているものですが、この間、全体の市外居住者数は微増傾向にあります。ただし、これは市外居住の新規採用者が増加しているということではなく、現職員の居住が市内から市外へと移っていることが主要因として挙げられますので、こちらへの対策も検討していく必要があるものと考えております。
次に、職員の市外居住につきましては、2月1日現在の数字でお答えいたしますと、市外居住者数は全部局で165名で、このうち病院局が73名と約44パーセントを占めております。市外居住者数の割合は全体では約9.6パーセントとなりますが、病院局を除きますと、約7.5パーセントとなります。
次に、試験内容の変更につきましては、従前の教養試験と面接試験では、結果として採用後に職務への対応能力に疑問符がつくケースもありましたので、短い時間で職務への意欲やコミュニケーション能力なども測定できる方法を加え、より人物重視の採用試験に変更したものであります。この狙いは今、申し上げましたとおり、職務への対応能力がより高い職員を確保することであります。
次に、事務職採用試験への専門試験の導入につきましては、他市では専門試験を実施している例があるということは承知しておりますが、実際の職場に配属された職員がこれらの知識を直接使う頻度というのはそう多くないものと認識しております。むしろ職場ごとの業務に個々に適用される法令が直接業務にかかわりのあるものとなりますので、それらの知識を職場で蓄積していくことが重要となります。大事なことはそれに対する意欲であり、また、その知識を吸収するためのコミュニケーション能力でありますので、その意味からしましても、現行の試験内容が有効と思われますことから、現時点では特に専門試験を導入しなければならない必要性は感じておりません。
次に、面接試験における外国人対応の可否に関する調査内容につきましては、現行の面接試験はあくまでも通常の採用試験の一環として実施をしておりますので、面接時に事前に受験者から提出があった面接カードの中に外国語に関する記述があれば、その程度や資格の内容を確認するにとどまっており、実際の会話能力等をその場で確認するというところまでは至っておりません。
次に、外国語等に関する試験の実施につきましては、確かに今後のさらなる外国人観光客の誘致等を進める中では、外国人とのコミュニケーション能力を有する職員の確保は必要なものと考えております。一方で、常時外国人対応に追われているという職場があるわけではありませんので、仮に通訳等の専門職種で職員を採用したとしても、その配置先がないというのが現状であります。このことから、あくまでも採用は事務職でありながら、語学知識もたけているという職員を確保していくことが重要と考えますので、その採用枠をどのように確保していくかが今後の検討課題になるものと考えております。
次に、経済関連について御質問がありました。
初めに、企業誘致の状況についてですが、まず、国の総合戦略における今後の取組につきましては、国がまち・ひと・しごと創生基本方針に掲げている企業の地方拠点強化等に基づき、北海道が策定する地域再生計画に本市が参画する形で、平成27年10月に国の認定を受けたところであります。これにより、首都圏企業が本社機能を本市に移転する場合、又は本市に本社を置く企業がその機能を拡充する場合、北海道から事業計画の認定を受けることにより、対象企業が国税や道税の優遇措置等を受けられるものであります。今後は、本制度のほか、小樽市企業立地促進条例による税制上の優遇制度や立地条件など、企業進出における本市の優位性をアピールし、企業誘致を推進してまいります。
次に、平成27年度の成果と今後の対応につきましては、今年度実施をしております設備投資動向調査の結果により、北海道や本市への立地に関心を示された首都圏の企業を私自身が直接訪問し、誘致活動を行ってまいりました。企業誘致は一般的に千三つとも言われているように、地道な活動の積み重ねにより成果を出すことができるものであり、すぐに結果につなげることは簡単ではないことから、今後も引き続き本市の優位性を粘り強くアピールし、立地していただけるよう、努力をしてまいりたいと考えております。
一方、道内における状況についてでありますが、銭函工業団地の新北海鋼業跡地に、登別市に本社を置き主に鋼材の卸販売を行う企業の進出が決まりました。先日、私が代表者とお会いし、今後の事業開始準備などにつきまして、市としてできる限りの支援をしたい旨、お伝えしたところであります。
昨今、このように道央圏から本市への工場等の移転新設という動きが増えてきていることもあり、今後、札幌など道央圏企業へのさらなる誘致活動においても、積極的に行ってまいりたいと考えております。
次に、財源確保に向けた歳入増加策についてですが、まず、歳入を強化する施策の取組につきましては、本市の優位性を持った地域資源を活用し、市内中小企業の収益増加を図ることが重要であると考えており、そのため、産業振興においては水産加工グランプリの開催など水産加工品のブランド化を図る水産物ブランド化推進事業や小樽産品商品力・販売力向上事業などのブランド化に取り組むとともに、「小樽産品」販路拡大支援事業などによる販路拡大を図ります。
観光につきましては、日本遺産認定の取組など新たな観光資源の掘り起こしや、教育旅行・外国人観光客誘致を行うプロモーション活動のほか、JR小樽駅の改札口付近に新たな観光案内窓口を設置する受入れ体制強化など、総合的な観光施策の充実により、観光客の消費拡大を図ることが法人・個人市民税の税収増加につながるものと考えております。
また、ふるさと納税を生かした小樽産品のPRなども、有効に活用してまいりたいと考えております。
次に、観光客のもたらす経済効果の分析と消費金額につきましては、現在のところ本市では5年ごとに小樽市観光客動態調査を実施し、その結果をお示ししているものです。直近の調査は、平成25年度に実施をしたものであり、それによると、市内で消費をされる観光総消費額は1,255億3,000万円で、1人当たりの平均消費額は1万8,355円となっております。
次に、本市と道内他都市の観光入込客数、観光客の消費金額の比較につきましては、まず、入込客数は平成26年度の比較で、札幌市約1,342万人、小樽市約745万人、旭川市約535万人、函館市約484万人で、本市は札幌市に次ぎ道内2番目の入込客数となっております。
また、1人当たりの消費金額については、比較可能なデータが函館市しかないほか、調査時期や宿泊客、日帰り客の割合などの違いから単純に比較できないものと考えますが、現状、本市でお示ししている1万8,355円に対し、函館市は2万9,680円であり、消費単価は低い状況であるものと認識しております。
次に、観光客の負担による観光収入増加の取組につきましては、観光施設入場料収入の検討について御提案がありましたが、観光税などと同様に、観光客に負担をお願いする方法はあまり一般的ではなく、慎重に検討する必要があるものと考えております。市単独で取り組むには近隣自治体と差が生じ、観光客が来樽を回避する懸念も考えられるので、広域的な視点での収入増対策など、リスクが少なく効果的な手法の研究に努めてまいりたいと考えております。
次に、中小企業振興基本条例についてですが、まず、小樽市としての考え方につきましては、一般的には本市の中小企業振興にかかわる基本姿勢を示す理念条例でありますが、企業支援の意義などを明文化した重要なものと認識しております。
また、この条例が制定されることで市内における中小企業の役割と責務が示されることとなり、行政と市内中小企業とがより緊密に連携をし、市の経済振興に寄与していくことが可能になると考えていることから、今後、市内、経済界と連携をしながら、条例制定に向けて取り組んでまいりたいと考えております。
次に、条例制定に関する今後の課題等につきましては、行政と経済界が制定された条例の理念を共通認識の下、成果を高めて実効性のあるものにできるかが大きな課題であると考えております。このことから、条例の制定に当たっては、市と経済界、市内中小企業が同じ認識を持って経済の活性化を進めるため、条例の活用方法などを十分に論議していかなければならないと考えております。
次に、観光インフラ整備等についてですが、まず、今後の本市観光のインフラ整備を含めたビジョンとどのような展開を目指していくのかにつきましては、より多くの観光客に本市を訪れていただくため、国内外のプロモーション活動を行うとともに、来訪の際には、小樽のまちも魅力を存分に味わっていただけるように、受入れ体制の強化を行ってまいります。さらに、本市の強みである歴史や文化を生かした体験学習や、より魅力的な飲食、土産物、観光施設の拡充により、消費の拡大を図り、経済の活性化につなげてまいりたいと考えております。インフラ整備については、現在実施中のまちなか観光にぎわいづくり調査事業の結果などを基に、観光客のニーズ把握や人気動線の要因分析などを行う中で、その効果を検証しながら、研究、検討をしてまいりたいと考えております。
次に、外国人観光客に今後どのように対応していくのかにつきましては、まず、新年度JR小樽駅の改札口付近に新たに観光案内窓口を設置し、外国語対応可能なスタッフを配置することにより、運河プラザ内にある国際インフォメーションセンターとともに、急増している外国人観光客対応の強化を図ってまいります。
また、まちなか観光にぎわいづくり調査事業の動態調査の結果を基に、国別の観光志向等を把握し、今後のインバウンド施策の参考にしてまいりたいと考えております。そして、調査結果を積極的に公表することで、観光関連事業者の商品造成や、サービス提供などにも役立ててもらい、少しでも市内経済の活性化を目指してまいりたいと考えております。
次に、厚生関連について御質問がありました。
まず、歯科衛生士専門学校への補助についてですが、この専門学校は、歯科医療を目指す学生等の受入先であり、これまで多くの人材を輩出してきた施設と認識しております。このことから、今後、母体であります小樽市歯科医師会に現状等を伺ってまいりたいと考えております。
次に、障害者の「害」という字を平仮名に変えるよう求めることについてですが、障害者の害という文字の漢字表記に不快感を感じている方がおられ、国の障がい者制度改革推進会議においても検討されていることは承知しております。害の字を平仮名表記にすることに対しましては、さまざまな御意見があると伺っており、現在、国では、新しい法律においても障害というこれまでどおりの漢字表記になっております。しかしながら、広報誌やホームページなどにおいて害の字の平仮名表記の取組を始めている自治体もありますので、本市においても他都市の状況を調査研究してまいりたいと考えております。
次に、白杖SOSシグナルの周知についてですが、北海道の先駆けとして普及推進することに対する見解につきましては、視覚障害のある方の外出支援や社会参加の促進は大変重要なことであり、白杖SOSシグナルの普及もその一助になるものと認識しておりますので、視覚障害者団体や視覚障害のある方への情報提供を図るとともに、市民への周知に取り組んでまいりたいと考えております。
次に、周産期医療についてですが、小樽協会病院での分娩再開につきましては、医育大学をはじめ、北海道や小樽協会病院と医師の確保などについて継続して協議を重ねているところであります。現時点では見込みをお示しできませんが、地域住民が安心して子供を産み育てることができる環境づくりのためにも、早期に分娩再開ができるよう取り組んでいるところであります。
次に、建設関連について御質問がありました。
初めに、空き家対策についてですが、まず、経年放置され、倒壊等が起きている空き家等の対応につきましては、近隣の方からの情報やパトロールによりその状況を把握するとともに、近隣家屋への被害や道路の通行に支障のおそれがある場合については、飛散防止の網かけやセーフティーコーンの設置による安全対策など必要最小限の対応をしております。
次に、危険性が高く、速やかな措置が必要な空き家の対応につきましては、今後、空家等対策の推進に関する特別措置法が規定する特定空き家等の認定基準を定め、同法に規定する措置を行うこととなりますが、基準の設定及び特定空き家等の認定に当たっては、慎重に判断することが求められます。
さらに、認定後も助言、指導、勧告、命令、代執行の手続きを踏んでいただくこととなり、一定の期間が必要となります。
このため現状では、先ほど答弁いたしました必要最小限の対応を行うことにより、近隣の方々の安全確保に努めてまいりたいと考えております。
次に、貸出ダンプ制度についてですが、まず、排雪の実施方法の事前協議を行った際の市民の皆様などからの御意見などにつきましては、事前協議の内容といたしましては、幅員がおおむね8メートル以上の道路について交通の確保に必要な幅員以外は雪を残し、少しでも排雪量を少なくすることについて、各利用団体や積込み業者の皆様に御協力をお願いしたものであります。
これに対しまして、利用団体の代表者の方からは、従来からの実施方法を変えることで、道路の一部に雪が残ることについては、沿線住民の一部の皆様から理解が得られないことなどの御意見をいただいております。
次に、利用者の皆様の反応と協議の進め方につきましては、利用者及び積込み業者の皆様に排雪方法変更についての趣旨を説明し、その際、利用者の皆様からは従前どおり全てを排雪することを求める声が寄せられましたが、地域の実情を伺いながら、御理解が得られるよう、協議を進めてまいりました。
次に、貸出ダンプ制度の来期に向けての改善点につきましては、貸出ダンプ制度は昭和54年に制定以来、利用団体が増えたことにより希望する日程がとれないことや、地域総合除雪との日程調整などの課題があることから、市民と市の協働事業としての創設の趣旨を踏まえ、制度の見直しを行ってまいりたいと考えております。
次に、私のオール小樽の考え方について御質問がありました。
まず、オール小樽についての私の認識につきましては、これまで5団体をもってオール小樽というイメージが醸成されていたように感じておりますが、私の考えるオール小樽とは5団体の方々も含めて小樽に暮らす12万人の市民の皆様全員のことと認識しております。
次に、オール小樽を目指すため、相互理解と協調・協働の精神で私が率先して臨むべきとのことにつきましては、5団体はもちろん全ての市民の皆様に対し、私が率先して真摯に、そして誠実に向き合い、市政運営に当たっていくことが重要であると考えております。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)教育長。
○教育長(林秀樹)中村吉宏議員の御質問にお答えいたします。
ただいま、全国学力・学習状況調査の結果を受けて、今後の効果波及について御質問がございました。
初めに、平成27年度全国学力・学習状況調査の結果が前回と比較してどの程度改善されたかということについてでございますが、小学校では前回と比べ、国語A、国語B、算数Bにおいて全国の平均正答率との差が縮まり、国語Aでは全国との差が前回のマイナス5.7ポイントからマイナス4.4ポイントに、国語Bでは前回のマイナス5.2ポイントからマイナス2.2ポイントに、算数Bでは前回のマイナス6.7ポイントからマイナス2.4ポイントにその差を縮め、特に国語と算数におけます活用に関するB問題に改善が見られました。中学校では前回と比べ、全ての教科で全国との差が縮まり、国語Aでは全国との差が前回のマイナス2.9ポイントからマイナス1.2ポイントに、国語Bでは前回のマイナス5.3ポイントからマイナス2.6ポイントに、数学Aでは前回のマイナス4.3ポイントからマイナス3.6ポイントに、数学Bでは前回のマイナス5.1ポイントからマイナス4.4ポイントに、理科では前回のマイナス4.5ポイントからマイナス2.6ポイントにその差を縮め、特に国語の知識と活用に関する問題に改善が見られております。
次に、モデル校における学力向上の取組についてでございますが、学校力向上に関する実践指定校におきましては、学年ごとに音読や漢字、計算などの全員定着目標を設定し、学期ごとに確認テストを実施するなど、基礎学力の定着を図る取組が組織的に行われております。
また、授業中の発表の仕方や話の聞き方、ノートのとり方などのルールを定め、全ての学級において統一した取組を行うとともに、ノーテレビ・ノーゲームデーを設定し、保護者の協力を得ながら、テレビやゲームの時間を減らす取組を行うなど、望ましい学習習慣や生活習慣の定着に努め、学力向上にも大きな成果を上げてきており、その取組は今年度の北海道教育実践表彰を受賞するなど、高く評価されております。
次に、これまでの取組を波及させる方法についてでございますが、教育委員会では実践指定校の取組を参考として、市内全ての小・中学校に対し、学年ごとの定着目標を盛り込んだ学力向上改善プランを作成するよう指導し、定期的な確認テストの実施を通して、基礎学力の定着状況の把握に努め、その結果を日常の授業や補充学習に生かすよう指導しております。
また、他校の教員を対象とした実践指定校への視察研修を実施し、全学級の授業参観や実践指定校による実践発表を通して、これまでの取組の成果を市内の各小・中学校に広げる取組を行ってまいりました。今後は、実践指定校に加えまして、近隣実践校等での研修会を実施するなど、学力向上に成果が見られる取組を広く市内へ普及させてまいりたいというふうに考えております。
次に、学校給食の産地表示についてでございますが、まず、学校給食で使用する魚介類の産地の記載につきましては、これまで本市では肉、野菜類などの生鮮品はホームページ上で産地の掲載をしてまいりました。一方、魚介類は、給食において使用をしておりますが、生鮮品としてではなく加工品として納入されており、一般に加工品としての原材料は多種にわたりますことから、これまで産地の掲載をしてこなかったものでございます。
また、第3回定例会では、かまぼこの全て、魚介類の加工品の一部は地元で生産された製品を使用しているという意味で地元産とお答えしたところであり、使用されている魚介類の産地は、外国産や国産、さらには北海道産となっております。
次に、ホームページにおける小樽産、後志産等の記載につきましては、小樽産、後志産の食材は生産流通量が少ないため、学校給食用としては1年を通じて確保することが難しい状況にございます。しかしながら、季節によって納品が確実に見込まれる場合は、今後、ホームページや給食だよりに掲載するよう努めてまいりたいというふうに考えております。
次に、加工品の原料となる食材の産地の記載につきましては、加工品の原材料は多種にわたりますことから、原材料の産地を掲載することは難しいものと考えておりますけれども、加工品を構成する主たる原材料である魚介類や肉類については、今後、可能な限りその産地を掲載するよう取り組んでまいりたいというふうに考えております。
次に、きめ細かな情報提供につきましては、給食における安全性の重視という点で、食材選定時の産地確認や国が指定する17都県産の生鮮品について放射能検査を経たものを使用しておりますが、今後も保護者の方をはじめ、市民の皆様により安心していただけるよう、産地の掲載など情報提供に努めてまいりたいというふうに考えております。
(「議長、14番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)14番、中村吉宏議員。
○14番(中村吉宏議員)何点か質問させていただきまして、そのほかの部分は予算特別委員会等で質問させていただきますが、まず、北海道新幹線の2次交通の部分なのですけれども、JR北海道への働きかけをしていただきたいという旨、質問させていただいているところなのですが、他地域からも観光の動線として必要だという声も少し聞いている部分もありますし、特に近隣地域の余市町、仁木町等は宿泊施設がなかなか少なくて、小樽に依存する形になっている。この線がいわゆる新函館北斗から倶知安、仁木、余市を経由して小樽まで通る列車の必要性というのも聞こえてもおりますので、この点の取組についてはしっかりとお答えいただきたいと、まずは思っているところでございます。
それから、職員採用の件についてお伺いをいたします。
先ほど外国語のできる職員を採用してはどうかということに対して、通訳等の職種にそれほど必要性がないというお話でしたけれども、必ずしも採用時において外国語を使うべき職種にずっと配属をするという必要性もないのかなというふうに思います。ただ、観光客等の施策を打つ部分については、そういう専門的な、要するに言語ができる、文化がわかる、その外国の社会になじんでいる職員の方がいると、そこはスムーズに業務が回っていくだろうと。そのほか、例えば総務であったりですとか、そういうところへの配置ももちろん可能だと思いますので、その辺は改めて御検討いただきたい、あるいはその答弁をもう一度いただきたい、それを踏まえて答弁いただければと思います。
それから、経済の部分についての質問ですが、観光客の個人消費についての質問をさせていただいた際、御答弁の中で、近隣地域と比較するということで、札幌市、小樽市、旭川市、函館市のデータを示していただきまして、小樽と函館を比較した際に、1人が消費する単価は小樽が1万8,355円、函館は2万9,680円、これに、私の手元にあるデータで、例えば宿泊の単価を大体計算しますと、おおむね7,000円程度になるかと思うのですが、7,000円程度を小樽の消費単価に加えましても、まだ4,000円以上の差ができてくる。この辺に私は問題を感じているところで、小樽の確かに経済的な、いわゆる小樽の産業についてそこを振興させていくという発想も必要なのですけれども、いろいろ政策展開をしていく中で、小樽市が直接観光客の方から少しずつの御負担をいただくということも現実的な話なのかなと。これがなかなか難しいという内容の御答弁でしたが、他都市との比較うんぬんというお話もございましたけれども、必ずしも他都市の状況を見ながら検討する内容ではないのではないか、本市がどうやって取り組んでいくのか、この点を再度伺いたいなと。必要性があるので、こういうことをやってはいかがでしょうかという話なので、検討していただきたいと思います。
それから、周産期医療の件で質問させていただきました。
今、関係されている皆様には大変な御苦労があるかと思いますけれども、昨年の年末近くにこういううわさが市内に流れました。今、頑張っていただいている小樽市内の一医院が年明けに分娩の受付をやめるというようなうわさが、まことしやかに流れた状況があります。私も非常に驚きまして、病院に確認をさせていただきましたが、そういうことはないですと、はっきりと否定をしていただいたので、あくまでもうわさというレベルかと思います。これは質問ではないのですが、そういったうわさが流れるということは、市民の皆さんが非常に不安な状況にあるという表れだと思いますので、いろいろな問題、難問があると思いますけれども、私からもぜひ産科医師の小樽への配置を何とかお願いしたいと思っている次第でございます。
それと、まだ幾つかあるのですが、もう一つだけ。
最後に、オール小樽に関する市長の御認識について質問をさせていただきました。5団体も含めて全ての市民の方でオール小樽が構成されるという市長の御認識、それからそれを実際にいろいろな市政、進展させていく上では、市長が率先して相互理解と協調・協働の精神を持って臨んでくださいということについては、市長がまさしくそうやっていきたいという御答弁だったと思います。
なぜこの質問をしたかと言いますと、ここまでの議会議論を踏まえまして、例えば商工会議所が北海道新幹線新小樽(仮称)駅周辺まちづくり計画策定会議の委員になかなか入らない状況ですとか、それから議会におけるいろいろな状況に鑑みるに、こういった部分をしっかりと市長が一歩動いて対応していただきたい、このように思ったからこの質問をさせていただきました。
再度お伺いします。真摯に向き合って対応してくださるということですけれども、本当にしっかりとオール小樽、5団体のメンバーも含めてしっかりと取り組んでいただけるのか、協調、協働していただけるのか、それが言葉だけではなくて、本当に臨んでいただけるのかをお伺いしたいと思います。
○議長(横田久俊)4点について理事者の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)市長。
○市長(森井秀明)中村吉宏議員の再質問にお答えいたします。
私が答弁したこと以外に関しましては、各担当部長より答弁をいたしますので、よろしくお願いいたします。
まず1点目が、JR北海道の活用、特に後志管内の観光動線としても非常に重要ではないかというお話であったと思いますけれども、私も同じ認識を持っているところでございます。先ほども答弁いたしましたけれども、その沿線各自治体とも連携をして、JR北海道に対してもそれについても積極的に申し入れしていきたいと思っておりますし、その活用に伴って観光客の方々はもちろんですけれども、市内の居住者、後志管内の方々がそれをより利用できる環境を整えていくことは非常に重要だと認識をしておりますので、その認識の下で取り組んでまいりたい、このように考えているところでございます。
それと、職員採用に伴う外国語ができる、又は海外で生活をしたことがあるとか、そういうような方を積極的に採用するべきではないかという視点ではないかと思われますが、私も外国語が話せるということは当然優位性の高いことであるという認識を持っているところでございます。御指摘のように、今、多くの海外の観光客の方々が来ている本市としては、それに対しての認識としても非常に重要度の高いものだと思っておりますけれども、その中で先ほども答弁しましたが、その採用方法をやはり検討していかなければならないと思っておりますので、それについては少し時間をいただいて、それをどのように組み込めるのか、又はその本来の職員業務と取り組める現在の採用試験とどのように併用していけるのか、そのあたりのことは少し時間を要することだと思っておりますので、しかしながら、その重要度については私も認識をしているところでございますので、御理解をいただければと思います。
私からはもう一点、オール小樽のことでございますけれども、これはあくまで私の認識でございます。私、この仕事に就任する前に、さまざまな市民の方々とお話をしている中で、行政運営が、表現として適しているかどうかはわからないですが、雲の上で取り組んでいるような感じがするとか、例えば、そういう審議会とかそういうところに対して同じ方々ばかり参加しているのではないかとか、そのような御指摘を何度も受けたことがございます。
私としては、今までも携わってくれていた方々はもちろんなのですけれども、その方々に限らず今まで携わったことのない市民の方々にもさまざまな行政運営に携わっていただきたいという思いを持っているところでございますので、そういう意味合いにおきましても、今後、真摯に当然受け止めて、12万人の皆様がこの小樽市の市政に対してかかわってくれたり、興味を持っていただけるように取り組んでいくこと、これは私自身の考え方でございますので、そういう意味合いにおいて先ほども答弁させていただいたというところでございます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)産業港湾部長。
○産業港湾部長(中野弘章)中村吉宏議員の再質問にお答えします。
私からは、観光客の個人消費の関係で少しずつ負担を求めてはどうかという御質問だったかと思います。
確かに、これだけ観光客が来ていますので、その考えは、効果的なことだとは思うのですけれども、実際に実現するには、なかなかいろいろなリスクがあるかというふうに思っております。
その中で、今回、例示いたしました小樽市と函館市だったのですけれども、小樽は御承知のように、宿泊客は1割切るような状況、函館は3分の2が宿泊客、ですから全体の数は大分小樽のほうが多いのですが、やはり宿泊すると宿泊費、7,000円程度というお話をいただきましたけれども、それ以外にも滞在時間がどうしても長くなる。そうするとお金を落とすということで、この差が出ているものかと考えております。
それから、観光客への負担につきましては、やはり今、FIT客が増えておりますけれども、団体客というのはまだまだ小樽へ来ておりますので、そういった中で、少しでも負担が増えるということを旅行会社は敬遠するということもありますので、小樽だけではなくてもう少し広い視点で、答弁にもありましたように、広域的な視点でこういうようなことに取り組めないかどうか、それについて検討していきたいと、小樽だけがそういうリスクを背負うのではなくて、もう少し広い視点で考えていけないかということも含めて研究してまいりたいと思いますので、御理解いただきたいと思います。
(「議長、14番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)14番、中村吉宏議員。
○14番(中村吉宏議員)再々質問させていただきます。
先ほどの職員採用の件、外国語対応の方の件なのですけれども、先ほども申し上げましたが、必ずしも外国語の職種につけるということではなくて、普通の市のいわゆる行政の仕事をしていただきながら、時折そういった観光ですとか、場合によっては、そういう外国人の居留という問題もこれから出てくると思うのですよ、将来的には。そういったところに対応できる方、その場ですぐ採用といっても難しいと思いますので、いろいろ行政のことを学んでいただきながら、育成していくという観点で採用していただきたいというのが、先ほどの趣旨でございました。それが1点です。
それと、オール小樽の件ですけれども、先ほど市長、全ての市民の方が行政運営にかかわっていただきたいというようなお話をされたかと思います。全ての方が何かしらの行政運営ということにかかわるというのは、少々無理なのではないかなと思います。皆さんが市政を見詰めていただく、目線を持っていただく、そういう開かれた状況をつくっていくというのなら理解もできますし、それよりも何よりも、小樽市の市の行政運営ではなくて小樽市が全体として発展するために、民間の方たちもさまざまな活動をされていらっしゃるわけですよね。祭り、イベントの運営もしかりですし、まちおこしのいろいろな活動しかりですし、ボランティアしかりです。こういったものに取り組んでいる方も含めて、常に市のほうが見詰めていくというような、そういう方たちを見詰めて、可能な限り力をかしていくというのが、本来の市政を動かしていくことの趣旨なのではないかなと思うのですけれども、最初の皆さんが行政に携わるというところが少し違和感がありましたので、そのあたりもう一度認識をお聞かせいただきたいと思いますので、2点お伺いして終わります。
○議長(横田久俊)理事者の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)市長。
○市長(森井秀明)中村吉宏議員の再々質問にお答えいたします。
職員採用の件は、中村吉宏議員がおっしゃる観点と、私としては、同じような思いを持っているので、それをどのような形で取り組むのかまでは今は、お話はできませんけれども、そのような方向になるように鑑みていきたいなというふうに思っております。
それから、先ほど御指摘されたように、12万人が一遍に携わるということはもちろんできませんけれども、どの方でも、それこそ審議会であったりとか、いろいろな取組に対して参画をいただけるチャンスというか、機会をつくれるようにしていきたいという思いは持っています。だからこそ、まちづくりエントリー制度の提案等もさせていただいたのもその経緯でございますし、もちろん今後において、例えばアンケート調査なども含めて、いわゆる市政への参画に取り組むというような機会になるのかなというふうに思っております。そのような機会をいろいろ創出していくことが、住んでいる方々がみんな行政に何か携わっているなという、そういう思いになっていくであろうという思いということでの答弁ですので、御理解をいただければと思います。
○議長(横田久俊)中村吉宏議員の一般質問を終結いたします。
(「議長、4番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)4番、中村岩雄議員。
(4番中村岩雄登壇)(拍手)
○4番(中村岩雄議員)それでは、第1回定例会に当たり、一般質問をさせていただきます。
安全で安心な冬の市民生活を支えるため、路面状況も日々刻々と変化する中、24時間体制で除排雪作業を担っていただいている関係者の方々に敬意を表するとともに、深く感謝申し上げます。
また、今年度から除排雪作業の改善に向け、御努力されていることに対して、応援をしております。少しずつではあると思いますが、幹線道路においても、道路幅員が例年になく確保されていることなど、冬の道路状況がよくなってきていることを実感しているところであります。
一方、除排雪費につきましては、市の財政状況が厳しい中、限られた予算でありますので、効率的な予算の執行が求められているものと推察しており、貸出ダンプ制度に代表されると思いますが、行政と地域住民との協働の取組の推進や除雪作業を担っていただくオペレーターの高齢化が進んできており、将来の除排雪体制を見据えた業者の育成など、今後の人口減少、高齢化社会を考えると、抱える課題が多いものと感じております。
小樽市の総合戦略においても、将来ビジョンを「訪れる人を魅了し、暮らす人には優しい、市民幸福度の高いまち」としていますので、このビジョンに向け、除排雪業務という市民サービスを通じて、今後の市民幸福度が高まることを期待しております。
最初に、現在の雪の状況等について質問いたします。
今年の冬は例年になく少雪の状況であり、アスファルトの路面が出ている箇所も多いと感じているところですが、今年度の降雪量、積雪深、平均気温について過去の平均値と比較して、どのような状況であるのか、お聞かせください。
また、今年は、雪が少ない状況もあるとは思っておりますが、市の除排雪作業に対する評価のバロメーターとなる市民からの要望、苦情などの件数は個別のさまざまな状況があることも認識しておりますが、昨年と比較してどのような状況か、お聞かせください。
次に、現在の除雪費の執行状況について質問いたします。
現時点で除雪費の補正のお話が聞かれないことは大変喜ばしいことで、現行の予算額内での執行を希望しておりますが、今後の降雪次第では油断できないものと思っております。
まず、過去5か年の予算額と決算額をお示しください。
続いて、今年度の予算額と現在の執行率をお示しください。
次に、今年度の除雪にかかわる重点施策について、現在どのような状況なのかをお聞かせください。
まず1点目は、ガタガタ道路の解消についてでありますが、第1種路線及びバス路線となっている路線を対象に路面整正作業を強化するとのことですが、どのような状況なのか、お聞かせください。
2点目は、除雪出動体制の見直しについてですが、第2種路線を対象として試行的に除雪出動基準を降雪15センチメートルから10センチメートルにして除雪実施するとのことですが、現時点での状況をお知らせください。
3点目は、除雪拠点の見直し、増設についてですが、新たな除雪拠点を設けたことによる効果をどのように評価しているのかをお聞かせください。
4点目は、新たに開設した雪堆積場について、その効果をどのように評価しているのかをお聞かせください。
次に、排雪状況について、今年は少雪ではあると思いますが、狭隘な路線も多く、排雪に頼らなければならない場所もありますので、今までの実績として過去5か年の排雪量をお示しください。
また、排雪作業の始まりの日については、例年の場合と今年度の状況をお聞かせください。
市民ニーズは地域によっては除雪要望よりも排雪要望が高いものと感じておりますが、限りある予算、財源でありますので、効率的な執行をお願いしたいと思っております。
最後に、この冬における今後の排雪計画について、どのように考えているのかをお聞かせください。
再質問を留保し、質問を終わります。(拍手)
○議長(横田久俊)理事者の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)市長。
(森井秀明市長登壇)
○市長(森井秀明)中村岩雄議員の御質問にお答えいたします。
除排雪について御質問がありました。
まず、現在の雪の状況等についてですが、2月24日現在で、今年度の値と過去30年間の平均値を比較しますと、降雪量は今年度418センチメートル、平均値501センチメートル、積雪深は最大値で今年度89センチメートル、平均値100センチメートルとなっております。また、平均気温については、平成27年11月20日から平成28年2月24日までの集計でマイナス1.4度、過去30年間の平均ではマイナス1.8度となっております。
次に、市民の皆様からの要望、苦情の件数につきましては、毎年度集計をしております市民の声の件数で、昨年2月25日までの集計と本年2月24日までの集計で比較をいたしますと、総件数は昨年度3,042件であったのに対して、今年度は1,608件と約半分になっております。市民の声の内訳で比較をいたしますと、除雪依頼は昨年度が1,103件であったのに対して今年度は418件、除雪後の苦情は昨年度が393件であったのに対して今年度は315件、排雪依頼は昨年度が481件であったのに対して今年度は261件となっております。
次に、現在の除雪費の執行状況についてですが、まず、過去5か年の除雪費の第3回定例会後の予算額と決算額につきましては、平成22年度が予算額9億5,130万円に対して決算額が約11億6,500万円、23年度が予算額9億5,130万円に対して決算額が約12億7,000万円、24年度が予算額9億5,130万円に対して決算額が約14億9,900万円、25年度が予算額9億4,860万円に対して決算額が約15億6,300万円、26年度が予算額10億2,610万円に対して決算額が約17億1,000万円となっております。
次に、今年度の予算額と現在の執行率につきましては、平成27年第3回定例会後の予算額では、12億8,400万円であり、これに対する2月24日までの執行率は約7割となっております。
次に、除雪の重点施策についてですが、まず、ガタガタ道路の解消につきましては、バス路線を中心とする幹線道路でグレーダによる路面整正作業の回数を増やしたところですが、これまでに比べて路面状態がよくなったという声を聞いており、この作業による効果があったものと認識しております。
次に、除雪出動基準の見直しにつきましては、除雪の出動回数が増えたことで、路面上の雪の厚さを薄く管理することができ、おおむね良好な路面状態を保持できているものと認識しております。
次に、除雪拠点の増設の効果につきましては、新設した第7ステーションのみならず、既存の第2、第3ステーションにおいても除雪作業を担う地域がよりコンパクトになったことで、道路パトロールや路面管理など除雪ステーションの管理の目が行き届くようになったものと評価しております。
次に、新たに開設した雪堆積場の効果につきましては、新光5丁目に開設した雪堆積場は道路管理者専用でありますが、従来、新光方面の排雪については望洋シャンツェ雪堆積場まで運搬をしていた距離が2.5キロメートル短くなり、作業効率がよくなることで、排雪費用が低減されるものと考えております。
また、銭函3丁目に開設した雪堆積場は、昨年まで使用していた御膳水の雪堆積場が使用できなくなったことの代替地となりますが、銭函地区の市民生活を支える市民の雪捨場としての役割を担っているものと評価をしております。
次に、排雪状況についてですが、まず、過去5年間の排雪量につきましては、平成22年度約64万3,000立方メートル、23年度約65万1,000立方メートル、24年度約72万7,000立方メートル、25年度約72万4,000立方メートル、26年度約77万3,000立方メートルとなっております。
次に、排雪作業の開始日につきましては、例年1月上旬から中旬に排雪作業を始めておりますが、今年度は少雪の影響もあり、1月下旬からの作業となっております。
次に、今後の排雪計画につきましては、市民の皆様から排雪を求める声が多くなる一方で、除排雪経費全体の増減に大きく影響する排雪費を軽減するため、排雪作業の効率化が必要であると考えております。これまでも道路幅員の確保や路面状況を良好に保つことなど、きめ細やかな除排雪に取り組むことで、冬の市民生活を支えてきておりますが、今後の排雪作業については、現地の状況に応じて必要な箇所を適切なタイミングで行ってまいりたいと考えております。
(「議長、4番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)4番、中村岩雄議員。
○4番(中村岩雄議員)詳細については、予算特別委員会でやります。
今年は確かに少雪で、実際に押さえているデータなども参考にならないのではないかみたいな意見もありますけれども、気象状況というのは、今どうなるかわからないというような異常気象の状況ですから、また同じようなこういう暖冬、そして少雪の年が来年、再来年起きるかもしれません。ですから、今後ないだろうみたいなことではなくて、こういう状況の年は年で、やはりしっかりデータを押さえて、備えていただけるようにお願いをしたいと。
あと、今後の排雪の予定ですけれども、これはお願いになりますが、確かに限られた財源でできるだけ効率的にということでやっていただきたいのですけれども、その場所によっては先ほどの質問の中でも言いましたが、やはりその状況によっては排雪を入れていただかなければ困るというようなところもあると思いますので、それはパトロールなどしていただいて、あるいは住民の方の意見もきっちり掌握をして、対応していただきたいと思います。
詳細は予算特別委員会でやらせていただきます。
○議長(横田久俊)中村岩雄議員の一般質問を終結いたします。
(「議長、7番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)7番、高野さくら議員。
(7番高野さくら登壇)(拍手)
○7番(高野さくら議員)一般質問させていただきます。
産前・産後の休業及び育児休業後における保育施設等の利用について、妊娠、出産等の理由による保育施設の利用について質問いたします。
まず、一つの事例を申し上げますが、既に就労し、第1子を保育所に入所させている母親が第2子を妊娠した場合の保育所の利用についてです。就労を理由とする保育所の利用を妊娠、出産を理由とするものに切り替える必要があるため、小樽市では、支給認定変更申請書兼変更届に母子健康手帳のコピーを添付して市の窓口へ届け出す必要があります。その後、母親が産前休業に入り自宅にいることとなった場合に、保育所へ通っていた第1子は、保育所に在籍しているものの、母親が在宅しているため、保育所へ通わないことも考えられます。
また、もう一つの事例を申し上げますが、出産後、育児休業を取得し母親が在宅している場合、さきの産前休業と同様に第1子が保育所へ通わないことも考えられます。しかし、その場合は、子供が保育所に通う通わないにかかわらず保育料がかかり、保育料を払い続けるのが大変という声も聞いております。
このように、産前・産後の休業や育児休業など取得した場合の保育料の取扱いはどのようになりますか。
次に、小樽市内では、小樽協会病院が昨年7月から分娩の取扱いを休止し、おたるレディースクリニックの1か所でしか出産できない状況となっています。それにより、おたるレディースクリニックでの出産は、平成26年から27年にかけて49人増え、304人となっております。また、小樽協会病院で出産できないこともあり、市外で出産される方は平成26年では168人だったのに対し、27年では35人増えて203人となっております。
そこでお伺いしますが、この間、保護者から里帰り出産の際に保育料の免除があるかどうかの問い合わせや相談はなかったのでしょうか。
また、里帰り出産で子供が保育所へ通っていないのに、なぜ保育料がかかるのでしょうか。
市内の保育所を利用されている方からは、やむを得ず里帰り出産をしている方もいるので、保育料の減免など考えてほしいとの声もお聞きしております。産前・産後の際は保育料の減免などはないのでしょうか。
また、保育所を退所すれば、いつ入所できるかもわからず、自分自身も仕事職場復帰が本当にできるのかという声もありました。今年の2月1日の時点で市内の保育所の入所待ち児童は63人であり、その中でもゼロ歳児が特に多く、44人の入所待ちになっております。市内の保育所等の施設は23か所ありますが、15施設で入所待ちがあり、主に保育士が足りていないため、入所できない状況です。中でも入所待ち児童数が一番多い保育施設では11人が入所待ちになっています。1年以上待っても保育所の入所ができない場合は、生活が大変でも職場復帰を諦めてしまう方もおります。小樽市は、子育てをしている保護者が育児休暇を取得しても保育料が払えず、保育所をやむを得ず退所している状況があることを把握しているのでしょうか。
平成27年度から開始された小樽市子ども・子育て支援事業計画を見ますと、共働きの家庭が増加している中で、仕事を継続することを望みながらも、仕事と子育ての両立が困難であることから、出産を機に退職する例や、産休明け又は育児休業の取得期間を切り上げて復職する例など、出産に伴う女性の就労継続が困難となっている状況が見受けられます。「本市においては、保護者が産休明け又は育児休業明けの希望する時期に、教育・保育施設や地域型保育事業の利用が円滑に図れるよう保護者に対する情報提供や相談支援に努めます」と記載されておりますが、小樽市は、具体的に出産を伴う女性の就労継続について取組はどのようなことを行っているのでしょうか。
保育所を退所する場合や、住所変更した場合は必ず退所・変更届という書類を提出しなければなりません。この届出書には変更理由欄がありますが、そこに記載された退所した場合の理由について分析などは行っているのでしょうか。
次に、踏切事故について質問いたします。
今年の1月22日午後1時55分ごろ、オタモイにある稲荷踏切でJR函館本線の普通列車と乗用車が衝突する事故が発生しました。小樽発倶知安行きの普通列車と衝突した乗用車は、踏切内で対向する軽乗用車とすれ違う際、左側によけようとしたところ、雪にはまり立ち往生したといいます。軽乗用車に乗っていた女性が緊急停止非常ボタンを探したが見つからず、踏切案内にあったJR北海道のフリーダイヤルに通報し、電話口のJR職員の避難指示で、通報した女性と乗用車の男性が踏切の外に出た後、列車と乗用車が衝突しました。ここの踏切は住宅街と国道を結ぶ踏切です。幸いこの事故でけがをされた方はおりませんでしたが、現場を目撃した方のお話を聞くと、「交通量が比較的少ない踏切では非常ボタンを設置していないとJR北海道から話があったみたいだが、この踏切は近くにスーパーもあり、決して交通量が少ないとは思えない。非常ボタンがあればすぐに運転手につながって、衝突前に対処できたかもしれないが、踏切に書いてあったJRに通報しても、すぐに運転手につながらず、そのうちに遮断機がおりてきて、周辺にいたみんなで列車に向かって大声でとまってくれと叫び、異変に気づいた運転手が危ないのでどいてくださいと言って、慌ててブレーキを踏んだがとまりきれずに、車と衝突してしまった」と話しておりました。冬道、または、狭い踏切内ではすれ違わず、1台ずつ通過することも事故の回避につながったかもしれませんが、私は、非常ボタンがないことや狭い道路幅にも問題があったのではと思います。今回の事故は昼間ということもあり、駆けつけてくれた方もおりましたが、これが人通りの少ない夜に起こっていたら、また違ったのではないでしょうか。
小樽市域の踏切における非常ボタン設置状況を見ますと、星置から小樽駅まで踏切の数が12か所、非常ボタンの設置も12か所で、非常ボタン未設置の踏切はゼロですが、小樽駅から蘭島踏切までになりますと、踏切の数は15か所ありますが、非常押しボタンは3か所しか設置されておらず、非常ボタン未設置は12か所にも上りました。人通りが少ないといっても、今回のように雪に埋まって車が動かなくなったり、人が倒れてしまったりなど、何かしら事故は起きる可能性があります。踏切内に書いてある電話にかけてもすぐに運転手につながりませんでした。携帯電話がなければ、すぐに連絡することもできません。市民の命を守るために、また、JR利用者の安全を守るためにも、市内にある踏切全てに非常押しボタンの設置をすることが必要ではないかと考えますが、市長の考えをお聞かせください。
今回の事故を踏まえ、狭い踏切の改善も求められています。車がすれ違うことができない狭い踏切の拡幅につながる道路の拡幅も必要になると思います。朝里駅の踏切では、道路幅が狭く、拡幅してほしいと住民から議会にも陳情が上がったことがございました。今後、市内の狭い踏切にかかる道路の拡幅の計画はないのでしょうか。
今まで市民から非常ボタンの設置や道路幅の拡幅などの問い合わせはなかったのでしょうか。
以上、再質問を留保し、質問を終わります。(拍手)
○議長(横田久俊)理事者の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)市長。
(森井秀明市長登壇)
○市長(森井秀明)高野議員の御質問にお答えいたします。
初めに、産前・産後の休業及び育児休業後における保育施設等の利用について御質問がありました。
まず、産前・産後の休業や育児休業などを取得した場合の保育料の取扱いにつきましては、子供が休むことがあっても保育料の負担は必要なものとなっております。
次に、里帰り出産時の保育料の免除に関する問い合わせにつきましては、最近では里帰り出産を考えている市民から担当課へ問い合わせがあり、出産自体は保育料免除の要件に該当しないことをお伝えしております。
次に、里帰り出産で子供が保育所へ通っていない場合にも保育料を負担していただく理由につきましては、保育所を利用される方は保育を必要とする理由に基づいて教育・保育給付の対象者であることが認定されますので、子供が保育所を休まれることがあっても、保育料を御負担していただくことになります。
次に、産前・産後休業の際の保育料の減免につきましては、本市における保育料の減免制度は保護者が経済的困窮状態になったことや、離婚等により世帯構成員に異動があった場合などに、関係規則に基づいて保育料の減額等を行うものでありますので、出産自体は直接減額等の事由になりませんが、産前・産後休業の取得により、世帯収入の減少などがあった場合は、減免対象となる可能性もあります。
なお、出産を直接の理由とする減免制度は、今後、保育料についての国の取扱いが変わらなければ難しいものと考えております。
次に、育児休業取得時における保育所の退所状況の把握につきましては、保育所を退所する場合は、保護者から退所届を提出していただいており、通常退職により家庭での保育が可能になったことや、市外転出、幼稚園への通園などの事由が記載されていますが、家庭の経済的理由については特に記載を求めておらず、把握はしておりません。
なお、保育料の支払が困難な場合は、納付相談をお受けしております。
次に、出産に伴う女性の就労継続への取組につきましては、保育所の利用要件の一つとして、育児休業の対象となる子供が1歳になるまでの期間については、入所の継続を可能としており、この取扱いは保護者のニーズに沿ったものと考えております。
また、入所に関する御相談に際しましては、必要に応じてファミリーサポートセンターや認可外保育施設の御案内も行っております。
次に、保育所の退所届に記載された退所理由の分析につきましては、先ほど申し上げましたとおり、退所届に記載されている退所の理由といたしましては、退職により家庭での保育が可能になったことや、市外転出、幼稚園への通園などが主なものであり、これらの理由について分析は行っていないものであります。
次に、踏切事故について御質問がありました。
まず、非常ボタンの設置につきましては、JR北海道に問い合わせをしたところ、具体的な設置基準は定められていないとのことであり、踏切事故防止については各交通安全運動期間中に踏切事故防止キャンペーンを実施し、周知を図っているとのことでありました。市としましても、市民の安全を守る観点から、非常ボタンの設置にこだわらず、JR北海道と連携を図りながら、引き続き踏切事故防止の啓発に努めてまいりたいと考えております。
次に、狭い踏切にかかる道路の拡幅計画につきましては、道路の幅員は一般的に交通量に応じて設定されており、市道が接続している踏切22か所のうち、乗用車のすれ違いが難しいと思われる幅員4メートル以下の踏切は10か所ありますが、これらの市道はいずれも交通量が少ないことから、現時点では拡幅工事を行う計画はございません。
次に、今まで市民から非常ボタンの設置や道路幅の拡幅などの問い合わせはなかったのかにつきましては、非常ボタンの設置に関しましては問い合わせはありません。道路の拡幅に関しましては、陳情のほかに記録が残っている範囲では、平成20年9月にJR朝里駅の札幌側にある朝里東部踏切に接続している市道柾里沢線についての要望が1件ありましたが、通過交通量及び踏切の前後の区間が道路整備の基準を満たすことが困難であったことから、拡幅は難しい旨回答したところであります。
(「議長、7番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)7番、高野さくら議員。
○7番(高野さくら議員)幾つか再質問させていただきます。
産前・産後は減免対象にならないと、こういうお話があったと思うのですけれども、子供を産んですぐはどう考えても働けないわけですよね。だからこそ、やはり育児休業をとったり、産前・産後の手続きをとるわけです。
実際に私も、幾つかの保育所に問い合わせたりもして聞いたのですけれども、実際に育児休業や里帰り出産をして、保育料が払えなくて退所した人がいるというお話もありました。やはり今、市内では1か所でしか出産ができない状況があるわけですし、普通分娩では危険といいますか、双子であったり、そういう場合はやはり市内でなかなか出産が厳しい方もいるわけですよ。そういう中で、やはり子供を妊娠して出産までのときは本当に母親は出産に向けて不安を抱えながら日々過ごしているわけですし、実際、第2子の出産を控えている母親は、自分が出産後に本当に職場復帰できるかわからない。たとえ地域で待機児童がないところの母親も、いくら市の方が、今は待機児童がいないから、出産後、保育所を希望したら入れると思いますというふうに言われたみたいですけれども、実際に出産後、本当に保育所に入れるかどうかとすごい不安に思いながら日々過ごしております。
小樽市の保育料で一番多いのが、非課税世帯の月額2,100円から3,200円ですね。その次に、D1、D3の階層区分にある1万4,000円から2万4,800円と、やはり1人につきそのぐらいお金がかかるわけです。就学前、同一世帯で2人以上は、2人目の場合保育料は半額になりますけれども、本当にこの高い金額を月々払えないことで退所しなければいけない、そして小樽市内で待機児童の問題もございますし、今、安心して子育てする小樽市の環境を整えるということに関しても、ぜひこの保育料の減免等は私は本当に考えるべきだと思いますが、もう一度答弁をお願いします。
また、踏切のお話ですけれども、非常ボタン、啓発に努めるとかお話があったと思うのですけれども、たまたまこの前の事故は昼間でありまして、夜で全く人が通らないところもあるわけですよね。12か所も非常ボタンがない踏切があり、私は、本当にこれは非常に問題があると思いますし、JRにも、ぜひ市としても市民の命を守るという観点からも非常ボタンの設置はするべきだと思います。携帯電話を持っていたとしても、遮断機がおりて電話をしたときにカンカンカンカンと音が聞こえて、なかなか通話ができない困難が生じたりもしますし、松田議員からもお話があったと思いますけれども、認知症で徘回して列車にはねられてしまったと、こういう事故もありました。やはり高齢者比率が高い小樽としても、啓発に努めるとかではなくて、もっと市民の安全を守る観点から、非常ボタンの設置を要請したり、あとホームページにもしっかり、生活安全課のホームページによると非常ボタンがない場合は発煙筒を使ってくださいというような話もありますけれども、それ以外にも、安全のための記載をきちんとするべきではないかと思います。
○議長(横田久俊)理事者の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)市長。
○市長(森井秀明)高野議員の再質問にお答えいたします。
私から答弁したこと以外に関しては、担当部長より答弁をいたします。
私からは1点、産前・産後の期間、すぐに働けない、また、保育料が払えなくなって退所した人もいるという、そういう状況だというお話を、今、改めてお聞きをし、大変重要な視点だというふうに思っておりますけれども、大変恐縮ですが、その産前・産後の休業に対しての減免制度というのを設けるのは非常に難しいと今感じているところでおります。
しかしながら、その保育料の負担の軽減においては、やはり取り組んでいきたいという思いは私も持っておりまして、その中で私自身は第3子以降の保育料無料化ということでお話ししているところですが、現在、国における制度等も動き始めているところなので、そのような観点でその負担の軽減に向けて取り組めないかということで、私としては考えているところなので、それについての御理解を賜ればと思っております。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)生活環境部長。
○生活環境部長(渡辺幸生)高野議員の再質問にお答えいたします。
踏切事故の関係でございますが、高野議員からいろいろ例を挙げていただきまして、ぜひ必要だというお話でした。踏切の非常ボタンの設置につきましては、JR北海道の範疇であるので、ここでつけるつけないというのは、なかなかお答えできませんが、先ほどの答弁の繰り返しになりますけれども、私としてもそういう事態に至る前の部分として事故を起こさないように、なるべくそういった啓発の中でそういう事故回避というところで進めていきたいと今のところ考えておりますので、御理解をいただきたいと思います。
(「議長、7番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)7番、高野さくら議員。
○7番(高野さくら議員)私は、その産前・産後の減免はなぜ難しいのかというのが疑問なのですけれども、実際働けないわけですよね。就労するときに子供を見てくれる人がいないから保育所に預けるわけで、実際子供を産んですぐ働けるわけでもないと思います。やはり産前・産後の特例といいますか、保育所に預けていないのに保育料をずっと払い続けるというところにも疑問を感じますけれども、小樽市としても今、1か所しか産科がない中で、里帰り出産も増えているわけですよ。今後、やはり減免などは考えるべきだと私は思います。
また、踏切について今、JR北海道ですのでというお答えがあったのですが、JR北海道に任せるのではなく、やはり市民の安全を守る点でも非常ボタン、市から積極的に押しボタンは設置するべきだと、こういうことを私は言うべきだと思いますし、任せきりにするのは、それはおかしいのではないかと思います。
○議長(横田久俊)理事者の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)福祉部長。
○福祉部長(三浦波人)私からは、産前・産後の保育料にかかわっての再々質問にお答えさせていただきます。
先ほどの再質問で市長からも答弁をいたしましたが、この保育料の仕組みといいましょうか、保育所を利用した場合の保育料がかかるという仕組み自体は、御承知のとおり国で制度設計されているものでございます。
それで、実際に保育料の負担のために保育所を退所されたという例を御紹介されました。産前・産後の出産を理由とする減免の制度はないのですが、直近の3か月の収入が減ったことによる減免の制度というのはあるのです。その方は恐らくそれにはたぶん該当しなかった方なのかというふうに想像しておりますが、そういった方がいらっしゃったら保育所でも御相談に乗ると、例えば保育料の納付についての御相談を私どももお受けできる体制にはなっております。
それから、保育料そのものも市長から答弁がありましたけれども、小樽市も実際に国の基準よりも下げた保育料の設定をして努力をしているところでございます。
それから、保育所の利用については、制度の中で保育の給付の認定という仕組みで動いている関係がありますので、やはりどうしても保育の仕組み自体が変わらなければ、議員のおっしゃるようなことというのは難しいというふうに考えているところでございます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)生活環境部長。
○生活環境部長(渡辺幸生)高野議員の再々質問にお答えいたします。
市からも強力に非常ボタンの設置についてJR北海道に要請すべきでないかということでございますけれども、JR北海道とは話す機会がいろいろございます。その中で、先ほども話したように設置基準という明確なものはないのでございますけれども、過去にどういった場合、設置したかというのを情報収集いたしまして、そういう要請ができるのであれば、市からも今後、要請してまいりたいと思っております。
○議長(横田久俊)高野議員の一般質問を終結いたします。
以上をもって、本日予定されておりました一般質問は全て終了いたしました。
お諮りいたします。
ただいま上程中の案件のうち、議案第1号ないし議案第14号、議案第16号ないし議案第23号、議案第26号、議案第27号、議案第36号、議案第40号ないし議案第43号、議案第45号ないし議案第47号、議案第55号及び議案第56号につきましては、議長指名による9名の委員をもって構成する予算特別委員会を設置し、これに付託の上、審査することにいたしたいと思います。
これに、御異議ございませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)御異議なしと認め、さように決しました。
それでは、予算特別委員を御指名いたします。安斎哲也議員、松田優子議員、斉藤陽一良議員、鈴木喜明議員、中村吉宏議員、濱本進議員、面野大輔議員、川畑正美議員、新谷とし議員、以上であります。
なお、委員中事故ある場合は、所属会派において補充することといたします。
次に、議案第25号、議案第28号ないし議案第34号、議案第37号、議案第38号、議案第51号ないし議案第54号、議案第59号及び議案第60号につきましては総務常任委員会に、議案第44号及び議案第48号につきましては厚生常任委員会に、議案第24号、議案第39号、議案第49号、議案第50号及び議案第57号につきましては建設常任委員会に、それぞれ付託いたします。
日程第2「会期の延長」を議題といたします。
お諮りいたします。
今定例会の会期は、3月16日までと議決されておりますが、議事の都合により、3月17日から3月22日まで、6日間延長いたしたいと思います。
これに、御異議ございませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)御異議なしと認め、さように決しました。
日程第3「休会の決定」を議題といたします。
お諮りいたします。
委員会審査のため、明日から3月21日まで休会いたしたいと思います。
これに、御異議ございませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)御異議なしと認め、さように決しました。
本日は、これをもって散会いたします。
散会午後7時21分
会議録署名議員
小樽市議会 議長 横 田 久 俊
議員 安 斎 哲 也
議員 面 野 大 輔