開議午後1時15分
○議長(横田久俊)これより、本日の会議を開きます。
本日の会議録署名議員に、鈴木喜明議員、中村誠吾議員を御指名いたします。
日程第1「議案第1号ないし第21号並びに平成27年第3回定例会議案第6号ないし第19号並びに請願及び陳情並びに調査」を一括議題といたします。
この際、市長から発言の申出がありますので、これを許します。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)市長。
○市長(森井秀明)去る12月8日の本会議再開後における私の発言に関して、一部事実と異なることを基に発言いたしましたので、訂正をお願いいたします。
公明党からの書面の受取について、11月30日の事実関係といたしましては、実際に公明党からの書面を一度受け取り、その書面を戻したものではなく、公明党からの書面を市長に手渡したいという申入れに対し、受け取らない旨を秘書課長を通じて口頭でお伝えしたものでした。
私が「11月30日とは違い、書面を戻さなかったことから」と発言させていただいたことは、事実と違っておりますので、その部分については、「11月30日とは違い、12月1日は秘書課長を通じて書面を受け取り、その書面を公明党に戻さなかったことから」と訂正させていただきたく存じます。
正確さを欠く表現でありましたので、今後においては注意を払ってまいりたいと思います。
(「議長、1番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)1番、秋元智憲議員。
○1番(秋元智憲)「森井秀明市長に対し厳しく反省し真摯で的確な議会対応を強く求める動議」を提出いたします。
(「賛成」と呼ぶ者あり)
ただいまの動議は賛成者がありますので、成立いたしました。
直ちに、本動議を議題とし、提出者から趣旨の説明を求めます。
(「議長、1番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)1番、秋元智憲議員。
(1番秋元智憲議員登壇)(拍手)
○1番(秋元智憲議員)森井秀明市長に対し厳しく反省し真摯で的確な議会対応を強く求める動議の趣旨説明を行います。
森井市長が平成27年4月30日の就任以降、市政において、さまざまな混乱を生じさせ、停滞を招いていることに対し、厳しく反省の上、真摯で的確な議会対応を実行されるよう強く求めるものであります。
市長は、今年6月10日、自身の後援会幹事長代行であった人物を参与として任用しましたが、その必要性などについて議会から指摘されております。
今定例会の総務常任委員会においても、参与が前回の除雪ステーションの制度変更にかかわっていないにもかかわらず、市長はそれを認識していながら、あたかもかかわっていたかのごとく答弁し、さらには参与本人がかかわっていないことを認めた後においても、答弁の前段部分の主語は参与ではなく市であるなどと強弁したことから、総務常任委員会は、再開後の市長の訂正発言を認めない旨の異例の発言を委員長が行い、委員会として抗議の意思を示すことになりました。
このように第2回定例会、第3回定例会、さらに第3回定例会閉会後の総務常任委員会、建設常任委員会の閉会中審査、そして今定例会など議会の意思に対して真摯に向き合う態度をいまだに示されておりません。
議会議論においては、事実を無視した答弁や信憑性のない答弁、事実誤認を繰り返し、しばしば議会を空転させた上、そのことを謝罪せず、議会に対し真摯に向き合う姿勢が不足し、本来行うべき政策議論が滞る状態です。
よって、この状況を打破するためにも、森井市長には、厳しく反省を求めるとともに、真摯で的確な議会対応を実行されるよう強く求めるものであります。
以上、本動議に対する各議員の賛同を求め、提案趣旨の説明といたします。(拍手)
○議長(横田久俊)これより、討論に入ります。
(「議長、6番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)6番、石田博一議員。
(6番石田博一議員登壇)
○6番(石田博一議員)秋元議員の動議に対しまして、反対の立場で討論いたします。
私は、この春、新人議員として初めて議会というものを経験させていただきました。第2回定例会から第4回定例会に至るまで、何度も審議が中断し、その都度、市長が原因だと市議会は追及してまいりました。
しかし、現実、そのほとんどは、市長に対しての揚げ足取り、重箱の隅をつつくような発言、しまいには個人攻撃と、およそ答弁に値しない質問を多数投げかけ、少しでも答弁漏れがあると議会軽視だとまくし立てた、そんな状態でありました。
本来、秋元議員もおっしゃるように、議会においては、もともと政策を論ずる場であります。もちろんきちんと政策をやってくださる議員もいるわけで、そういう方々は、もううんざりされているのが現実です。
それよりも何よりも、何といってもこの状態では市民の皆さんがかわいそうです。住みよい小樽を目指して何とか小樽を変えてほしいと、森井市長は、大多数の市民の皆さんの負託を受けたわけであります。本来は、この若き市長を盛り上げ、新しい小樽に向かって、きちんと政策を進めるべきです。
(「ちゃんとやればな」と呼ぶ者あり)
この動議に際しては、各会派の反対をお願いして私の討論といたします。
(「議長、5番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)5番、安斎哲也議員。
(5番安斎哲也議員登壇)(拍手)
○5番(安斎哲也議員)新風小樽を代表し、ただいま趣旨説明がありました動議に対しての討論をいたします。
本動議は、森井市長に対して厳しく反省し、真摯で的確な議会対応を強く求めるものであります。新風小樽としましては、動議の趣旨については理解するところもございます。
(「何で賛成しないんだ」と呼ぶ者あり)
森井市長の答弁においては、正確性を欠くものが多々ありました。
また、内部の声に耳をかさず、外部のさまざまな方の意見を反映させた人事異動による内部処理の市政停滞、答弁調整による長時間の休憩で議会を空転させました。さらに、議会軽視ともとれる言動については、我々としても安易に理解できるものではございません。
しかしながら、今定例会において、髙橋龍議員の代表質問による政策提案においては、これまでの第2回定例会、第3回定例会と比べて前向きな発言も見受けられました。
また、問題となっていた副市長選任についても、議会への正式な提案でなくとも見通しを示されました。
ただ、今定例会での公明党と新風小樽からの副市長についての質問には、水面下で動かれていたにもかかわらず、これまでと全く変わらない答弁で、真摯な答弁であったとはお世辞でも言えません。
(発言するものあり)
さらに、自身の後援会幹次長代行であった方を参与として任用した論功行賞と疑われる政治判断、また、利益誘導ととられかねない除雪入札変更による混迷は看過できるものではございません。
(「だったら賛成せ」と呼ぶ者あり)
この除雪問題に当たり、市長と参与の答弁の食い違いについては、市長は参与が制度変更にかかわっていないと認識していた趣旨で発言されたようですが、主語を入れたとしても、参与がかかわっていたと思われる答弁でありました。
(「だから賛成だろ」と呼ぶ者あり)
また、制度の変化を熟知していると答弁されましたが、アドバイザーの任用への理由には当たりません。
(「完全に賛成だろ」と呼ぶ者あり)
したがって、我々新風小樽としましては、森井市長におかれましては、今後、議会との向き合い方、市民にも理解される政治判断をし、改めていただけなければならないと強く主張いたします。
(「正に賛成だろ」と呼ぶ者あり)
なお、次も変わらない対応であるならば、新たな手段によって森井市長と対峙せざるを得ません。
(発言する者あり)
よって、新風小樽としましては、これからの状況を見させていただく意味合いでも、本動議については現時点では判断しかねることもありまして、自席にて棄権いたします。(拍手)
(「欺瞞だ、欺瞞」と呼ぶ者あり)
(発言する者あり)
○議長(横田久俊)討論を終結し、これより採決いたします。
本動議に、賛成の議員の起立を求めます。
(賛成者起立)
○議長(横田久俊)起立多数。
よって、本動議は可決されました。
これより、順次、委員長の報告を求めます。
まず、予算特別委員長の報告を求めます。
(「議長、11番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)11番、斉藤陽一良議員。
(11番斉藤陽一良議員登壇)(拍手)
○11番(斉藤陽一良議員)予算特別委員会の報告をいたします。
当委員会における質疑・質問の概要は、次のとおりであります。
市民公募委員登録制度については、平成28年度当初から試行実施するための補正予算が今定例会に計上されているが、広く市民の意見を聞く機会を設けるという趣旨は、自治基本条例の精神を具現化するものであり、その必要性は十分に理解するところである。
しかしながら、当初2年間は試行とはいえ、市が行う事業でありながら、ずさんな制度設計のまま、市民への十分な周知もなされずに実施されることには問題がある。このことからも、市は、時間をかけて議論していくことが必要と思うがどうか。
また、小樽市の法体系の中にしっかりとこの登録制度を位置づけていくためにも、今後、新たに要綱や指針を定める必要があるのではないか。
市では、市政への市民参加の整備と充実を図ることを目的に、平成28年4月から市民公募委員登録制度を実施するとしているが、いまだ同制度の開始を知らない市民の方々は多い。市としては、この制度を広報おたる2月号に掲載するほか、報道機関に対し協力を依頼するなど、さまざまな方法により市民周知を図っていく予定というが、明年4月からの制度開始に向けて1月に無作為抽出した市民に案内文を発送するとのスケジュールでは、周知期間があまりに短く不十分な対応と言わざるを得ず、制度実施は拙速に過ぎると思うがどうか。
また、市民が市政に参加することの意義は否定しないが、今回導入しようとしている制度は、かつて他の自治体において事業削減のツールとして使われた事業仕分けを想像させるものがある。市には、新制度の実施に当たっては、事業仕分け同様に事業削減の道具として活用しないよう、十分に配慮してほしいと思うがどうか。
12月6日に、いなきたコミュニティセンターで発生した爆破予告事件については、指定管理者からの市への連絡の遅れや、避難所となっている色内小学校を開設すべき市職員との連絡がとれなかったことなど、さまざまな課題が残った。今回の事態につながった要因は、こうした事案に対する市の対応マニュアルがなかったことにあると考えられるが、今後は、どのような場合であっても、緊急時に指定管理者が速やかな対応が図れるよう、市としては、的確なマニュアルを早期に作成してほしいと思うがどうか。
また、指定管理者制度が導入されている各公共施設においては、管理経費が制度開始当初に比べ予算減額となっているところが多いが、昨今、官製ワーキングプアが社会問題になっている中で、管理費用の減額理由が人件費の大幅な削減によるのであれば極めて問題であり、早急に対策を講じてほしいと思うがどうか。
去る12月8日に行われた会派代表質問の中断を受けて、再開後に市長から発言の申出があったが、発言内容には、一部事実誤認がある。市長が、しっかりとした事実確認を怠り、本会議で発言すること自体、大問題ではないのか。
このところの議員への理事者対応一つをとっても緊張感が見られず、とりわけ代表質問等における市側の答弁漏れが多発している状況である。また、答弁に法律を引用するに当たっては、自分たちを正当化しようとするあまり、都合のよい解釈に終始し、最終的には議会側から答弁の誤りを指摘され、訂正したり取り消す場面が多々ある。このようなことは、本来、決してあってはならないことではないのか。
今年6月から任用されている参与については、これまでも指摘され続けているように、勤務時間外に業務を行っていることは明白であり、このことは、まさに小樽市嘱託員就業規則第4条に違反する行為ではないのか。仮に違反するのであれば、解雇理由に該当する事象と思うがどうか。
森井市長が就任して以来、副市長が不在のままで半年が経過したが、市長自身も不在による市政への影響が大きいことは認識しており、人選作業を進めているという。しかしながら、この間、副市長選任に向けて、市長がどのように検討し行動してきたのかと質問しても、先方との信頼関係に影響があるとの一点張りで、現状についての答弁が一切ないばかりか、行政経験のない市長が誰にも相談せず、一人で人選に取り組んでいるという答弁からしても、果たして本当に活動していたのかどうか疑わしいと感じざるを得ないがどうか。
また、副市長不在により市政が停滞している中、市長は就任前と同様に街頭演説を続けてきているが、ひとたび市長に当選したからには、みずからの政治活動よりも市民生活を最優先に考えるべきであり、街頭に立ついとまがあるくらいならば、市民のために働いていただける副市長の人選を早急に進めることが先決なのではないか。
市長がみずからの公約実現に向けた市政全般に係るアドバイザーとしてその必要性を訴え、任用を続けている参与については、現在に至るまで、ほぼ除雪に関する助言しか行っていないと聞く。さらに、参与は、市長公約をしっかりと把握していないばかりか、除雪以外の公約については、市長から助言を求められていないことから、その実現に向けた政策的な考えすら持ち合わせていないという。参与が市政全般のアドバイザーというからには、市長公約を確実に把握した上で、公約実現に向けた考えをしっかりと持つべきが当然である。聞かれなければ、除雪以外に考えることもないような立場の参与であるのならば、月額30万円もの報酬で任用する必要はなかったのではないか。
市長は、市長公約のきめ細やかな除排雪の実施を目指し、今年度幾つかの体制の見直しを行ってきたが、主な見直しである除雪ステーションの新設や再検討となった貸出ダンプ制度の配車方法の変更については、いずれも市長の後援会活動において重要な地位を占めていた者が収益増となる内容となっている。このことについて、市長は利益誘導ではないというが、この構造を見れば、市長の後援会を支えた幹部を参与として任用したことも含め、市長と参与、市長後援会とを結ぶ恩返しの連鎖にしか見えず、利益誘導と受け取られかねないものと言える。最終的に杞憂であろうとは思うが、現状だけで判断すればこういった誤解を招くことも十分あることを、市長にはしっかりと自覚してほしいと思うがどうか。
貸出ダンプ制度について、市は、昨年度までの配車方法を見直すとして、各ダンプトラック組合の登録ダンプに通し番号を付し、順番に配車する均等方法に変更する内容の素案を各組合に提示している。この新たな方法が行われれば、借り上げ実績額が対前年度比で約2割減少する組合がある一方で、約66パーセントも増加する組合があることが試算により判明しているが、このような官による民間への介入は、これまでの各組合に所属する企業の営業努力をないがしろにするものであり、競争原理が働かず、到底合意が得られるものではないと思うがどうか。
また、借り上げ実績額が大幅に増加すると試算される組合の代表理事は、市長の選挙後援会の幹部であることからしても、市が、この組合に利益誘導を促すような発案をしたのではないかとの疑念を抱かざるを得ないがどうか。
塩谷地区では、市営住宅の解体や道営住宅の募集停止、さらには塩谷中学校の閉校や統合に伴う消防署塩谷出張所の廃止が予定されている。地域のさらなる過疎化を懸念する地域住民からは、市には、地域の安全・安心を守ってほしいが、塩谷地区の将来をどうするのかといった市の姿勢が見えてこないとの不安の声が聞かれる。現在、市は、廃止した公共施設の跡利用などの対策は部局ごとで取り組んでいるとのことだが、衰退が進む地域全体の活性化を考えた場合に、個別の部局による対策では何の解決にもならないと考える。市は、地域の課題を個別に取り組むといった態度ではなく、地域全体をどうするかとの視点で地域の課題に対して地域住民と総合的な協議ができるよう、新たな部局の設置を検討してほしいと思うがどうか。
道内自治体の半数以上が加入する北海道再生可能エネルギー振興機構への加入について、市は3年前から検討を行っているというが、いまだに結論が出ていない。
しかし、市総合計画において、再生エネルギーに関する情報収集や研究を進めるとしているのであるから、本市に特化した再生エネルギーに関する情報収集などを行うためにも、市は、機構への加入について、積極的に検討すべきと思うがどうか。
また、先日、COP21において、国が地球温暖化問題に積極的な取組を行うと合意したため、今後は、我が国においても再生可能エネルギー活用の流れが加速し、公共施設への導入も拡大すると思うが、現在、本市には、公共施設建設時における再生可能エネルギー設備設置の指針もない。このように消極的な姿勢では、今後、本市が公共施設を建設する際に、国の補助などを受けようにも再生可能エネルギー設備の不備などで支援が望めなくなるのではないかと危惧するが、市は、今後、この問題について積極的に取り組んでいく考えはないのか。
市長は、商工会議所が北海道新幹線新小樽(仮称)駅周辺まちづくり計画策定会議に参加していない理由について、会議所が事務局を務める北海道新幹線建設促進後志小樽期成会が、市に先行して新幹線の有効活用の提言書を取りまとめたため、計画策定会議では、その経験や知見を基に助言をいただくアドバイザーとしての参加をお願いしたが、会議所からは、一委員として参加したい旨の意向が示されたため、初会合までにアドバイザーとしての参加に理解が得られず、結果、不参加になったとのことである。しかしながら、新駅周辺の整備に当たっては、周辺用地への企業や商業施設の誘致など民間投資を呼び込む上で会議所の力は不可欠であり、また、市長もその力の必要性を理解しているというのであれば、会議所を委員として策定会議に招聘するのが当然であると思うがどうか。
塩谷海岸の離岸堤の修復について、市は、北海道から具体的な対処の方針等が示された段階で必要な協力を行っていきたいというが、修復が終わるまでの間に、今年1月7日以上の高波被害が起こることも十分に想定されることから、市も、そうした不測の事態の発生に備えておく必要があると思うがどうか。
また、離岸堤の周囲は漁場であるため、修復に当たっては道と漁組とで協議していくことになるが、道に任せきりにするといった態度ではなく、市がイニシアチブをとりながら双方の協議がスムーズに進むよう対応してほしいと思うがどうか。
市がこのたび取りまとめた小樽市過疎地域自立促進市町村計画(素案)には、第3号ふ頭及び周辺再開発事業として5項目の事業が登載されているが、特に、その中の2項目、第3号ふ頭緑地整備事業及び第3号ふ頭小型船だまり事業については、小樽港港湾計画の改訂により位置づけが必要な事業とのことである。港湾計画改訂は、地方港湾審議会の答申を受けて行っていくものだが、市は、審議会の答申を受ける前の平成28年第1回定例会に過疎計画の議決を求めるとしている。これでは、地方港湾審議会の存在をないがしろにする非常に失礼な対応になると思うが、市は、このことについてどのように認識されているのか。
過疎計画への登載に当たっては、せめて第1回定例会の前に地方港湾審議会を開催し、説明するなど、地方港湾審議会に対して丁寧な対応に努めるべきだと思うがどうか。
おたるドリームビーチの違反建築物の全面撤去が完了したことを受け、今後、市は、来年度の海水浴場開設に向けてドリームビーチ協同組合や海岸管理者である北海道などの関係機関と協議・検討を行っていくという。今回の違反建築物の問題等で多くの市民や道民から注目されているドリームビーチは、開設に向けて、安全で快適な海水浴場が運営できるように条例の制定が必要と考えているが、条例の内容は曖昧なものではなく、違法行為が取り締まれるような厳しいものにするべきと考えるがどうか。
また、仮に条例が制定できないとしても、安全面や環境面を十分に考慮した海水浴場が運営できるよう、自治体としての責任の下、しっかりとした取組を進めてほしいと思うがどうか。
全国の観光地で課題となっている繁忙期における宿泊施設の不足については、本市でも直面している問題と言える。厚生労働省は、自宅や空き家を利用した、いわゆる民泊を旅館業法の簡易宿所と位置づけて営業できるよう規制緩和する方針を示しているが、市としては、今後、繁忙期の対策として国の考え方に沿って本市の宿泊施設を増やしていく考えはあるのか。
民泊は、宿泊施設不足の解消のほか、空き家対策として一定の効果が期待できるが、その一方で、宿泊する外国人と近隣住民とのトラブルも大いに懸念されることから、市としては、導入に当たっては、慎重な検討に努めてほしいと思うがどうか。
本市では、禁煙推進の一環として、希望者の禁煙宣言を登録するという取組を実施しているが、喫煙は明らかに依存症であることからすれば、禁煙宣言するだけで達成できるといったものではなく、禁煙を継続していくためには、宣言登録者をいかにして禁煙外来へとつなげていくかが重要であると考える。そのためにも禁煙を決意した登録者に対して禁煙外来の初回受診時の費用を助成するなど、市としては受診を促すような支援を考えていくべきと思うがどうか。
また、禁煙外来を開設している病院をはじめ、自治体などの関係機関との協力により、禁煙したいとの思いの人を応援していく体制づくりが必要と思うがどうか。
市は、既存住宅の借り上げ住宅制度の導入を進める理由として、まちなかに市営住宅の建設敷地を確保できないなどのためというが、具体的には市内のどの地区を想定し、借り上げ住宅を提供していく考えなのか。
また、主に子育て世代を入居対象者としているが、市住を希望する高齢者や障害者も多いことから、バリアフリー化が図られていない既存住宅の一部を改修することにより、それらの方々にも入居してもらえるような検討を行ってはどうか。
制度が導入となれば、財政的な負担軽減も図れるとのことであり、今後の議会議論などを経て、市としては、可能な限り早期に導入してほしいと思うが、目標年度をいつごろと考えているのか。
市長公約であるきめ細やかな除排雪に関連して、市は、来年度に向けた除排雪体制の見直しのため除雪路線調査業務を実施し、道路幅員や勾配などの路線情報を整理するとのことだが、事業者やオペレーターは調査などをせずとも、経験則上、現場の状況を十分に熟知しており、これまでも各地域の実情に合わせた除排雪をしっかりと行ってきている。そうでありながら、市は、今ごろになって、なぜこのような調査をしなければよい除雪が行えないと言い出すのか全く理解できないがどうか。
また、市は、共同企業体除雪業務の入札要件を4社以上に引き上げた理由について、事業者が増えることは、新たな視点からもよりよい除排雪につながるためというが、地域総合除雪体制になって10年以上が経過する中で、事業者やオペレーター、建設部の担当者などが常に入れ替わってきていることからしても、これまで新たな視点での見直しが行われてこなかったなどということはあり得ないと思うがどうか。
銭函地域の住民の念願であったJR銭函駅のバリアフリー化の計画について、市は、現在、来年度以降の着工に向けて調整中であるというが、実現となれば、駅にエレベーター、多目的トイレ、スロープなどが設置されることになるという。
また、札幌の下手稲通から谷地分線を経て銭函の市街地の道道を直接結ぶ路線の整備についても、次年度以降の着工に向け、現在、地域や関係機関との調整を行っているとのことであるが、駅のバリアフリー化や新たな道路の建設は、駅周辺の人の流れや車の往来が増すとともに銭函周辺地域の活性化に資するとして地元住民も大いに期待していることから、それらの実現に向けた取組を鋭意進めてほしいと思うがどうか。などであります。
付託案件の結果は、次のとおりであります。
まず、議案第1号につきましては、採決の結果、賛成多数により可決と決定いたしました。
次に、その他の議案につきましては、いずれも可決と、全会一致により決定いたしました。
以上をもって、報告を終わります。(拍手)
○議長(横田久俊)これより、一括討論に入ります。
(「議長、20番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)20番、小貫元議員。
(20番小貫元議員登壇)(拍手)
○20番(小貫元議員)日本共産党を代表して、ただいまの委員長報告に反対し、議案第1号平成27年度小樽市一般会計補正予算は否決の討論を行います。
理由は、マイナンバーに関する予算です。
通知カードが届けられ、赤ちゃんから高齢者、外国人も含め、日本で住民登録されている方は個人番号を管理することが強いられ、1月から税申告や社会保障の手続などに利用させようとする仕組みです。事業者は、従業員の家族の分まで管理が必要であり、大きな負担となります。
小樽市内の通知カードは、代表質問の答弁では5,600通以上が戻ってきています。まだ全世帯に通知カードが届けられていないのに1月開始が位置づけられています。議会答弁で示されたように、番号カードがなくても不利益は生じません。実際に番号を手にしてからも国民の不安は広がるばかりです。1月実施を延期して、制度の危険性を検証、再点検し、廃止へ向け見直すことが必要です。
なお、反対の理由にはしませんが、市民公募委員の登録について今回予算づけがされました。予算計上の前に議会に対して方針を示し、議論の機会が必要でした。事業の実施については、拙速に進めるのではなく、丁寧な議論を保障した上で実施することを求めます。
以上、討論といたします。(拍手)
(「議長、23番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)23番、山田雅敏議員。
(23番山田雅敏議員登壇)(拍手)
○23番(山田雅敏議員)自由民主党を代表して、議案1号に対し、賛成の立場で討論を行います。
本議案は社会保障・税番号制度システム整備事業費として2,250万5,000円が計上されておりますが、本市独自の活用は、まだ手探り状態と聞きます。これについて地方公共団体情報システム機構によれば、来年3月末を目途にコンビニでの住民票交付を190自治体が実施することが調査でわかったと聞きます。都市部を中心に4,100万人がサービスの対象となり、一気に認知や利用が広がる気配です。
マイナンバー制度は、税や社会保障分野で国が定めた全国的な業務とは別に、自治体の行政サービスでマイナンバーカードの独自利用が可能と聞き、今後、図書館カードとの一体化や被災時の安否確認、投票所の入場券など利用に向けた取組が期待され、将来的にはクレジットカードや東京五輪の入場時の本人確認、医療や介護情報の管理等に活用する構想もあると聞きます。このように自治体の身近な行政サービスでマイナンバーカードの独自利用が可能と聞き、本市においても基本的な運用を含め必要な予算であると認め、賛成するものです。
一方、市民公募委員登録制度については、予算特別委員会の議論の中で、自治基本条例とのかかわりがあるのか明確ではなく、事前説明の資料にも一切記載はありません。私は、自治基本条例制定について委員の立場で参加させていただきましたが、今回の制度では、無作為抽出をする市民を具体的にどのように工夫するのか、委員となった場合の得意分野の調査方法、自治基本条例を踏まえ、この制度をどのように市民に認知させ、登録制度に記載等を考えているのかなど、担当部局において制度の整備や細部の調整が必要と感じております。
来年1月に案内状の発送、4月には公募開始、夏には名簿作成と、タイトなスケジュールと聞きます。市民、庁内、議会等の各段階を踏んだ対応と納得のいった議論を通じ、市民の皆さんに喜んで参加していただく制度にするよう、くれぐれも拙速な執行を行うことのないよう要請して討論といたします。(拍手)
○議長(横田久俊)討論を終結し、これより順次、採決いたします。
まず、議案第1号について採決いたします。
委員長報告どおり決定することに、賛成の議員の起立を求めます。
(賛成者起立)
○議長(横田久俊)起立多数。
よって、さように決しました。
次に、ただいま決定いたしました以外の議案について、一括採決いたします。
委員長報告どおり決定することに、御異議ございませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)御異議なしと認め、さように決しました。
次に、決算特別委員長の報告を求めます。
(「議長、23番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)23番、山田雅敏議員。
(23番山田雅敏議員登壇)(拍手)
○23番(山田雅敏議員)決算特別委員会の報告をいたします。
当委員会における質疑・質問の概要は、次のとおりであります。
北海道新幹線を小樽再生の起爆剤とするためには、札幌延伸が実現する平成42年を待つことなく、来年3月の新青森-新函館北斗間の開業を機に開業効果を本市まで波及させるためにも、小樽を起点とする2次交通の確立を早期に目指していくべきと考えるがどうか。
そのような中、9月に道が行った都市間バスの試験運行は、函館-倶知安間で実施されており、これまでオール後志で2次交通実現に向けて取り組んできたことを考えれば、後志地域を分断するような形で行われた感が強い。本市が観光都市としてさらに前進するためにも、この2次交通の一刻も早い確立が望まれることから、改めて北海道新幹線しりべし協働会議などを通じて、オール後志での取組が重要と思うがどうか。
余市-小樽間の高速道路は、現在、平成30年度の開設を目指して建設が進められているが、塩谷地区に建設される小樽西インターチェンジについては、国道5号に接続する当初の計画が変更され、道道小樽環状線に接続する形で建設が進んでいる。小樽西インターは、後志地域から見ると、本市の表玄関となる重要なインターチェンジであり、ましてや小樽ジャンクションがハーフジャンクションとして建設された場合には、その重要性はさらに高まることになるが、西インターから市内へのアクセスを充実させることは必要不可欠であることから、市としては、国道5号に接続する当初計画案に戻すよう、北海道などに強く働きかけてほしいと思うがどうか。
行政評価については、事業の妥当性や有効性を判断し、効率的な行政運営を目指すために必要な手段である。しかし、平成26年度行政評価においては、事業実績がゼロにもかかわらず、事業評価調書では現状維持となっているという疑問の残るものがあったり、成果指標の記載についても、事業効果のわかりにくいものが見受けられた。選択と集中の観点から、限られた行財政資源を効果的に配分し、効率的な行政運営を目指すという行政評価の本来目的からすれば、事業の効果や有効性を一目で判断できることが望ましく、行政評価の精度を高めていくためにも、適切な成果指標を設定するなど、よりよい評価方法の検討を行ってもらいたいと思うがどうか。
東京事務所では、国をはじめとした関係機関から行政情報の収集などを行っており、本市が首都圏で企業誘致や観光客誘致を進める上での重要な役割を担っているところである。しかしながら、現在、事務所には課長職である所長が1名しか配置されておらず、業務内容が広範にわたっていることもあり、日々有給休暇すら取得できないほどの忙しさと聞く。今後とも本市の経済政策の推進に当たり、東京事務所の果たす役割に鑑みれば、増員などによる東京事務所の体制強化は必然であろうと考えるが、このことについて、市はどのように捉えているか。
近年、さまざまな自然災害が発生する中、本市としても、不測の災害に備えて防災会議の開催や関係機関と連携した訓練など、積極的な防災対策に取り組むとともに、東日本大震災発生以降は、防災対策関連経費が決算ベースで大幅に増額となっているが、大震災の前後で本市の防災対策はどのように変わってきているのか。
本市では、幸いなことに、これまで大きな自然災害はほとんど発生していないが、自然災害はいつ起きるかわからない。災害時の被害を最小限にとどめるためにも、防災設備の充実は言うまでもなく、市民一人一人の意識を高めておくことが肝要であることから、市には、市民の防災意識向上を図るための取組も手厚く実施してほしいと思うがどうか。
平成26年の救急車による搬送者は5,790人とのことだが、そのうちの101人は軽症者などであり、本来的には、救急車による搬送の必要がない不適切な利用であったと聞く。市は、広報活動を通じて救急車の適切な利用を呼びかけているというが、救急車の不適切な利用が、本当に必要とする人が利用できないといった事態につながりかねない。市としては、不適切な利用が少しでも減少するよう、引き続きしっかりと周知徹底に努めてほしいと思うがどうか。
業務委託に係る指名競争入札の中で、予定価格を公表している業務においては、応札する企業の半数が予定価格と同額で入札するとのケースもあるやに聞く。競争入札を行うという目的に鑑みると、このような結果は、果たして競争性が働いた正常な状態と言えるのか疑問に感じるが、市はどのように考えているのか。
また、市は、今年度から入札制度改革に取り組んでいるとのことだが、既に現行制度における課題等の分析を行っているのであれば、これまでどのような問題があり、今後どのような方向で改革を進めていくのかについて、早期に示してほしいと思うがどうか。
市税については、納税課でのグループ制導入以降、収入率が増加しているものの、同時に差押えの件数も増加しており、市の滞納者への対応は、差押えによる滞納整理が主流になっているのではないかとの懸念の声が聞かれる。個人の財産や収入などに応じて賦課される税金の滞納という事態は、本来あってはならないことであろうが、市は、滞納整理に当たっては、差押えを前提とするといったやり方ではなく、まずは滞納者の事情を十分に聞く中で、分割納付などの相談に乗るなどのできる限り丁寧な対応に努めてほしいと思うがどうか。
平成26年度においては、アベノミクス効果により大企業が空前の利益を計上し、大幅な賃金アップを実現したことは既に報道されているとおりだが、残念ながらその効果は本市にまでは波及せず、市内企業における労働者賃金の上昇は見られていないのが現状である。また、昨年度の本市決算を見ると人口減少も相まってか、法人市民税などの市税収入も減少しているところである。今後、税収減が続けば、本市財政の一層の硬直化が懸念されることから、何としても雇用の場の創出を図り、生産年齢人口を確保するための施策を地道に進める中で、税収増に向けて取り組んでいくことが必要と思うがどうか。
不登校児童・生徒を対象とした学校適応指導教室では、学校へ戻ることを支援する取組が行われているが、この教室になじむことのできない子供たちもいるという。
このような子供たちが、より気軽に通うことのできる施設として民間によるフリースクールがあるが、いまだ本市には設置されていない。保護者からは開設を望む声があることからも、この際、市教委が設置を検討していく考えはないのか。
また、今後、増加傾向にある不登校児童・生徒への支援を拡充していくためにも、市教委は、スクールソーシャルワーカーやスクールカウンセラー等を活用した相談体制の構築に向け、積極的に取り組んでほしいと思うがどうか。
本市では、学校給食に使用する食材の納品が調理当日であるため、その時点で初めて食材の産地が判明することから、その日の給食に北後志産の米や小樽産の野菜などが食材として使用されていたとしても、タイムリーに子供たちに周知することは難しいとのことである。
しかしながら、給食に地元産食材の使用が事前に周知できれば、子供たちの地元産への親しみや誇りを持つことにもつながると思われることから、市教委には、学校給食で北後志産の米や小樽産の野菜などの食材を使用する場合には、子供たちに周知が図れるような方法の検討を行ってほしいと思うがどうか。
学校給食費については、払えるにもかかわらず意図的に払わない未納世帯があり、その未納分は他の納入者が負担する形になっているのが実態ではないかと感じている。負担の公平性を確保するためにも、私会計である学校給食会計を公会計にすることを検討していくことが必要と思うが、市教委では、現在、どのような話合いが行われているのか。
また、未納対策の強化に向けては、教員に負担を強いる結果になることからも、今後、どのような方法で進めるべきか、引き続き検討してほしいと思うがどうか。
本市は観光都市宣言を行っているにもかかわらず、観光費はわずか1億8,000万円程度であり、一般会計の歳出に占める割合は0.3パーセントという決算状況にあるが、一方では、これがもたらす経済効果は1,300億円にも及び、本市の観光産業における従事者も相当の数に上ることから費用対効果は非常に高いものと言える。市としては、本市経済の発展へ結びつけるためにも、観光拠点の分散化により滞在時間の延長を図るなど、日帰り観光から滞在型観光への転換が実現できるよう明確なビジョン、効果的な観光施策を示してほしいと思うがどうか。
小樽ブランド力推進事業における既存商品の磨き直しや新商品開発のコーディネートでは、基本的に食品ばかりを対象としているが、本市には、食品以外にもクオリティーの高い地場産品が多く見受けられる。現状、本市の食品以外の地場産品は市外ではあまり浸透が見られないことから、今後は、食品以外についても本事業の対象に加えてブラッシュアップを行う中で、小樽の有するブランド力を生かした積極的な販路拡大に取り組んでほしいと思うがどうか。
企業立地トップセミナーフォローアップ事業について、市のセミナー参加企業に対する最初のアプローチとしては非常によい事業であろうと考えている。しかしながら、企業側にあっては、市が2度、3度訪問しただけでは、時がたつにつれて小樽の印象が薄れたり、また、人事異動などで先方の受入れ体制が変わることもあることから、反復したフォローアップ体制の継続が必要であり、効果的と考えている。今後とも企業の支社や工場の所在地、取引先、営業エリアなどの情報を十分に分析し、それらを踏まえた上で、企業との情報交換を繰り返し行うなどにより、本市への企業誘致の実現につなげてほしいと思うがどうか。
自然の村費の管理代行業務費等については、毎年度決算で約7,000万円が計上されているところだが、使用料収入は、わずか1,400万円程度にとどまっており、収入に着目すれば、到底自然の村が市民に支持されている施設とは思われないがどうか。
また、指定管理者の自然の村公社は、村の利用者を増やすべくイベント等を開催するなどのPRに努めているというが、いまだ周知不足の感は否めない。事実、一般財源から5,000万円以上を支出している以上は、費用対効果を十分に勘案すべきであり、今後とも市民に対して、自然の村の有する存在意義や価値感をしっかりとアピールする中で、一層の使用料収入の増加に努め、収支均衡を図ってほしいと思うがどうか。
生活支援ハウスについて、市は、平成29年3月をもって廃止するとしているが、生涯ここで暮らしたいという入居者もいる中で退去をお願いするのであれば、市が転居費用等を負担するなどの責任をしっかりと果たすべきと思うがどうか。
また、市営住宅への転居を希望する入居者もいると聞くが、入居選考に当たっては、ハウスにお住まいの方々についての困窮事情採点の点数を上げるなど、願いどおりに市営住宅に入居できるような検討をしてほしいと思うがどうか。
ファミリーサポートセンター事業については、提供会員と依頼会員によって構成されており、保育施設等への送迎のほか、子供の病気など緊急時における預かりにも対応していることから、利用を希望する声が多く聞かれる。しかしながら、利用料が高額で保護者負担が大きいことや、地域によっては提供会員数が少なく、対応可能な提供会員を見つけ出すまでに時間がかかることなどから利用者数は年々減少しており、利用したくてもできない市民も多いのが実態である。市としては、こういった事情をしっかりと分析することで、提供会員の偏在を解消するとともに、保護者の負担にならない料金設定を行うなどの検討を行い、緊急時でも子供を安心して預けることができるような体制整備に努めてほしいと思うがどうか。
本市における自殺者数については、平成22年ころをピークとして減少に転じていたものの、近年、再び上昇していると聞くが、市では自殺予防対策を行うに当たり、自殺者の職業や年齢、動機など要因についての詳細な分析は行っていないという。自殺に至るには、個々人それぞれに複雑な背景があるとは思うが、増加傾向にある自殺を未然に防止するためにも、自殺者の社会的・経済的な背景を分析した上で、的確な対策を行うべきと思うがどうか。
また、自殺予防に関する相談援助技術専門研修については、参加する相談機関が増えてきているとのことだが、参加者は相談実務者に限定されていると聞く。今後、より広く自殺予防の啓発を進めていくためにも、対象者を一般市民まで拡大してほしいと思うがどうか。
平成26年度小樽市病院事業決算書によると、新病院へ統合後の入院・外来患者数は、前年度の旧市立小樽病院と旧小樽市立脳・循環器・こころの医療センターとを合算した患者数より増加しているにもかかわらず、医療従事者のうち看護師の数が減少している。患者への対応をしっかりと行うためにも、また、入院においては7対1看護を行っていることからも、必要な看護師を確実に確保できるように努めてほしいと思うがどうか。
置き雪除雪についてだが、年度ごとの実施世帯数と決算額は、平成25年度が261世帯で約250万円、26年度が302世帯で約159万円になっているが、実施世帯数が増えているのに、なぜ決算額が減っているのか。
福祉除雪サービスについては、1世帯につき年1回しか利用できないとの誤解が市民の間にあるが、そうでないことを市がしっかりと周知徹底を図ってほしいと思うがどうか。
また、今年度の除雪計画では、第2種路線での除雪出動基準が降雪15センチメートルから10センチメートルに変更となるが、これにより出動回数が増えるとなれば、置き雪除雪の費用も当然にかさむことになると思うがどうか。
今年度の除排雪体制は、平成26年度決算の反省の上に構築されるものと考えるが、市長の公約実現に向けて、除雪のための直轄アドバイザーとして任用した参与からは、26年度の問題点はどことの指摘があり、27年度に向けてどのようなアドバイスがなされたのか。また、それを受けて市長は、原課に対してどのような指示を行ったのか。
一方、市長自身は、26年度の除雪の課題をどのように捉え、公約に掲げたのか。また、26年度の除雪費決算のどこが無駄で、その改善のためにどのような工夫を行い、今年度の予算を組み上げているのか。
市は、平成26年度に策定した道路ストック修繕更新計画及び平成25年度に策定した橋梁長寿命化修繕計画に基づき、平成27年度から10年間をかけて老朽化した道路や橋などの修繕、更新を行うとのことである。事業費の総体は、両事業合わせて19億円が予定されており、その財源は、国の社会資本整備総合交付金で60パーセント、残りは市が全額負担するとのことだが、本市の財政状況に鑑みると、将来にわたるこのような多額の負担は大いに危惧されるところである。しかしながら、本事業は道路や橋を利用する人々の命にかかわる大切な事業であり、今後、早期に改修を進める必要性があることからも、市としては十分に検討した上で事業を進めてほしいと思うがどうか。
おたるドリームビーチの海の家については、例年、ドリームビーチ海水浴場組合から市に対して仮設建築物の建築許可申請が提出されてきたが、これら建築物は、10年以上もの長きにわたり、一度も解体、除却されることなく建てられ続けてきている。市は、これまで手続的な違反はないと繰り返し強弁しているが、コンプライアンス委員会も指摘するとおり、市担当者が現地確認を怠り、結果として違法状態を見過ごしてきたのは事実である。手続上からも明らかに問題であり、違法性があるのではないのか。
今年、違反建築物が撤去できずに海水浴場が開設できなくなった本当の原因は、長年にわたり違法状態を黙認し続けてきた市の担当部局の手続上の瑕疵にあったと思うがどうか。
家事用の水道料金・下水道使用料について、2か月間の使用水量が基本水量の20立方メートルに満たない市民にあっては、実態として約12立方メートルしか使用していない場合でも、20立方メートル分の水道料金・下水道使用料の支払を強いられる結果となる。昨年度から新たな地方公営企業会計基準が適用されたことで、水道事業会計は当年度損益収支が赤字になっていても、特別損失に計上されている退職給付引当金を従前どおり処理すれば、水道・下水道両事業会計ともに当年度損益収支が黒字となることから、市としては、例示したように上水道の使用が少ない市民の負担軽減が図れるよう、料金体系の見直しを行うべきと思うがどうか。などであります。
付託案件の結果は、次のとおりであります。
まず、平成27年第3回定例会議案第6号ないし第16号及び第19号につきましては、採決の結果、賛成多数で、いずれも認定と決定いたしました。
次に、平成27年第3回定例会議案第17号及び第18号につきましては、採決の結果、いずれも剰余金の処分は全会一致で可決、決算は賛成多数で認定と決定いたしました。
以上をもって、報告を終わります。(拍手)
○議長(横田久俊)これより、一括討論に入ります。
(「議長、7番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)7番、高野さくら議員。
(7番高野さくら議員登壇)(拍手)
○7番(高野さくら議員)日本共産党を代表して、ただいまの委員長報告に反対し、2015年第3回定例会議案第6号ないし第19号について、剰余金の処分を除き、不認定の討論を行います。
2014年度は、お金がない人ほど負担が重くなる消費税はおかしい、増税されたら生活が成り立たないなど、多くの国民が消費税増税に反対する中、安倍内閣は、4月から17年ぶりに消費税を5パーセントから8パーセントに引き上げました。小樽市の水道代も消費税増税に伴い値上がりし、物価高も重なって市民生活は重い負担増に悩まされているところです。
議案第6号平成26年度小樽市一般会計歳入歳出決算認定についてですが、歳入では、普通交付税が当初予算費で5億5,800万円もの乖離が生じ、歳出では、不用額が22億7,800万円となりました。このように、市民にはお金がないといって我慢を強いて、予算計上していた10億円の財政調整基金からの繰入れをせず、新たに1億4,300万円を財政調整基金に積立てました。この一部を市民の暮らしに回すことは可能でした。
一般会計では、ふれあいパス利用者のバス運賃が110円から120円に値上がりし、市民に負担をかぶせました。
日本共産党は、福祉灯油制度の実施や国保、介護保険の保険料引下げなど、市民生活を応援するように求めてまいりましたが、このような対策を行いませんでした。
その一方で、石狩湾新港では、マイナス14メートル岸壁の貨物の荷役に支障がないのに国直轄事業で7億8,000万円をかけ、北防波堤延伸工事は続けられました。
また、市民の願いとは反するカジノ誘致のため、中松前市長は、4月に韓国を訪問し、推進してきたことも問題です。
2013年度に第6次総合計画の前期実施計画に掲載された新・市民プール実施設計まで行う事業を取りやめ、2014年度からの後期実施計画では、さらに整備事業を後退させました。
次に、議案第10号小樽市国民健康保険事業特別会計歳入歳出決算認定についてです。
国保会計の改善には、根本的には国の負担を増やすことが必要です。小樽市の場合、一般会計からの繰入れは主要10市の中でも少ないほうです。国保料引下げは、国民生活応援と個人経営の事業者の応援にもつながります。
次に、議案第11号小樽市住宅事業特別会計歳入歳出決算認定です。
駐車場の使用料に消費税をかけるのも問題です。
また、特定目的住宅の困窮度の実態調査は、市が責任を持って実施することが必要です。
次に、議案第12号小樽市簡易水道事業特別会計歳入歳出決算認定です。
小樽市の簡易水道事業は、赤字分を石狩開発株式会社が負担することになっていました。しかし、石狩開発は破綻し、その際に赤字分については北海道が負担するよう日本共産党は要求してきました。現在は、当別ダムから過大な受水量を負担して、利用する企業が増えない中で赤字となっており、2014年度は一般会計から9,240万円繰り入れました。簡易水道事業を進めてきた北海道の責任で補填するとともに、地下水利用企業にも利用を働きかけるよう強く要請するべきです。
次に、議案第13号小樽市介護保険事業特別会計歳入歳出決算認定について、議案第15号小樽市後期高齢者医療事業特別会計歳入歳出決算認定についてです。
国保料と同様に、保険料の引下げで市民生活を応援することが必要です。介護保険については、保険料を払っていても、いざというときに使えない状況があります。訪問介護の時間短縮で、十分なサービスを受けられません。制度の後退は認められません。
後期高齢者医療制度は、医療を年齢で差別する制度で、2年ごとに保険料が上がり、市民負担を負わせます。日本共産党は、この制度は廃止すべきと考えています。
次に、議案第16号小樽市病院事業決算認定についてです。
2014年12月、市民待望の新病院がオープンしましたが、導入したDPCには問題があり、定額払いなので医療費のコストを下げるなど、収入を上げるという経営上の効果が期待されるため、必要な医療までカットする過少診療の問題が危惧されます。
次に、議案第17号小樽市水道事業決算認定について、議案第18号小樽市下水道事業決算認定についてです。
これらの会計は、単年度で黒字を出しています。ひとり暮らしの高齢者などは、1か月に10立方メートルも使用しないのに、10立方メートル分の料金と使用料を払っています。料金は引き下げるべきです。
そのほか特別会計や企業会計においても、水道事業や下水道事業に見られるように、料金へ消費税増税分を転嫁することで実質的な料金引上げとなりました。財政再建を最優先に市民生活を削っていた決算が、2014年度の決算です。財政調整基金へ積み立てる一部を活用すれば、市民生活を応援する施策など実現できたと思います。
また、消費税増税で苦しむ市民の防波堤となるべき地方自治体が、その役割を果たせなかったと言われても仕方がありません。
以上、議員の皆さんの賛同を呼びかけて、討論といたします。(拍手)
○議長(横田久俊)討論を終結し、これより順次、採決いたします。
まず、平成27年第3回定例会議案第17号及び第18号について、一括採決いたします。
本件につきましては、平成26年度小樽市水道事業及び下水道事業のそれぞれの剰余金の処分の議決及び決算の認定を求める案件でありますが、剰余金の処分と決算認定を分離して採決いたします。
それぞれの決算認定に含まれる剰余金の処分について、一括採決いたします。
委員長報告どおり決定することに、御異議ございませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)御異議なしと認め、さように決しました。
次に、それぞれの決算認定について、一括採決いたします。
委員長報告どおり決定することに、賛成の議員の起立を求めます。
(賛成者起立)
○議長(横田久俊)起立多数。
よって、さように決しました。
次に、ただいま決定いたしました以外の議案について、一括採決いたします。
委員長報告どおり決定することに、賛成の議員の起立を求めます。
(賛成者起立)
○議長(横田久俊)起立多数。
よって、さように決しました。
次に、総務常任委員長の報告を求めます。
(「議長、23番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)23番、山田雅敏議員。
(23番山田雅敏議員登壇)(拍手)
○23番(山田雅敏議員)総務常任委員会の報告をいたします。
当委員会における質疑・質問の概要は、次のとおりであります。
議案第5号小樽市職員給与条例等の一部を改正する条例案については、被用者年金制度の一元化等を図るための厚生年金保険法等の一部を改正する法律の施行により、共済年金が厚生年金に統合されたことに伴い、所要の改正を行うものである。このいわゆる一元化法については、保険料率等の算定基礎となる年金数理の違いを無視して共済年金加入者を厚生年金に加入させ、保険料率は高いほうに、給付は低いほうにそろえるものであり、年金制度の根本的な改善にはならないものである。この一元化自体、到底賛成できるものではないが、この条例改正により、市職員に不利益が生じることはないのかどうか。
市長は、一日も早く公約を実現させるためとして、平成8年大雪の際に除排雪の中心的役割を果たした職員であるとの理由から、唐突に市政全般にわたるアドバイザーとして参与を任用した。しかしながら、参与は、市長公約に関して、除雪以外についての具体的な考えを持ち合わせていないとの答弁を聞くにつけ、参与が任用伺にある市政全般にわたるアドバイザーという表現は、全くもって誤りであると思うがどうか。
また、第3回定例会以降、市長は、参与の勤務条件を見直すとしていたが、いまだ結論が出ていない。本当に見直す気持ちがあるのならば、行政のトップとして早急に決断すべきではないのか。
市長みずからの後援会幹部を参与として任用したのはまさに論功行賞であり、別の後援会幹部が代表を務める組合が有利になるよう貸出ダンプ制度の見直しを行うことについては利益誘導に当たらないかとただしたところ、市長は、その認識はないというが、仮に森井市長以外の人物が市長に当選して、後援会の役員を任用した場合には、当然にしがらみと批判されると思うがどうか。
貸出ダンプの事業者である道都総合事業協同組合の代表理事と参与とは、参与が小樽市職員として在職中以来、市職員と指名業者として旧知の関係にあり、とりわけ参与が除雪担当の土木部土木事業所長であった当時には、代表理事は別の貸出ダンプ事業者の専務理事であり、そこでも接点があったとのことである。最近、この二人は、市長後援会の幹事長と幹事長代行であったことからも、市長の貸出ダンプ制度を見直すとの施策は利益誘導そのものではないかとの指摘に対して、市長は、完全否定する答弁を繰り返しているが、市民に対して100パーセント疑いを払拭できると考えているのかどうか。
市長は、ある委員の参与に関する質問に対して、平成18年度に行われた除雪ステーションの4か所から6か所への増設に、当時、参与がかかわっていたとしか受け取られないような答弁をしたが、その後、参与は、みずからがかかわっていないことを明言したことについて、他の委員からも、この矛盾点を指摘されると、市長は、それに答えられないままに、委員会が丸一日空転するという事態を招いた。これに対し市長は、除雪ステーションの増設の主語が市であるとして、後になって答弁を修正したが、一方で、参与が増設にかかわっていないことは初めからわかっていたとの詭弁を弄している。言葉足らずや勘違いであったというのならばまだしも、市長が、参与がかかわっていないことがわかっていながら、参与がかかわっていたと答弁したのであれば、この答弁自体は、議会を愚弄し、市民をも欺く詐欺まがいの発言である。市長の行為は到底許されるものではないことは明らかであり、議会は言うに及ばず、市民の皆様に対しては真摯に謝罪すべきであると思うがどうか。
平成24年度から中学校の体育授業で武道が必修化され、本市では、柔道の授業が行われているところだが、これまでの事故の発生件数は、25年度は軽傷3件、26年度は骨折1件、軽傷2件、今年度は骨折4件、軽傷2件とのことである。
この事故件数に鑑みた場合に、市教委としては、これまでの安全対策では十分でなかったと判断するのであれば、安全確保に向けて新たな対応策を検討するべき必要があると思うがどうか。
また、柔道の授業では、重大なけがを負ったり、命にかかわるような事故が発生するリスクがあるなど、保護者や生徒のみならず、教員にも重い負担がのしかかっていることからしても、中学校での必修授業に柔道を教えることは、改めて保護者や生徒、現場の教員の話も十分聞きながら、柔道の必修化について検討し直すべきと思うがどうか。
市教委は、来年度から日本遺産の認定に向けた取組を開始するとのことだが、10月に当委員会が視察した尾道市においては、認定のために文化庁との協議を8回行い、あわせて電話や電子メールなどでも頻繁なやりとりを行うなど、中央との太いパイプの形成を図るべく努めたとのことである。一方、本市は、今定例会を通じて議論されているように、最近、国や道といった機関との連携が不安視されていることから、認定に向けて文化庁や道教育委員会などとのパイプがしっかり確保できるかといった懸念があるがどうか。
また、尾道市では、日本遺産として認定されるストーリーをインパクトのある短い文章で表すことに大変苦労したと聞くことから、本市が取り組む際は、当初からこうした文章づくりの専門家の方を招聘するなど、小樽の歴史性を十分に表現してもらいたいと思うがどうか。などであります。
なお、閉会中の10月7日及び10月13日に開催されました当委員会におきまして、参与の任用についての議決以降の経過などに関する報告がなされ、質問が交わされております。
付託案件の結果は、次のとおりであります。
まず、議案第21号につきましては、採決の結果、賛成少数により否決と決定いたしました。
次に、議案第5号につきましては、採決の結果、賛成多数により可決と決定いたしました。
次に、その他の各案件につきましては、議案はいずれも可決と、所管事務の調査は継続審査と、全会一致により決定いたしました。
終わりに先立ちまして、一言申し上げます。
当委員会は、当初、12月16日で審議を終了する予定でありましたが、審議中、平成18年度に除雪ステーションを4か所から6か所に増設したことに参与が関与していたかどうかについての質問に対して、参与自身は関与していないと答弁したにもかかわらず、市長は関与していたとしか受け取れないような答弁を行ったことから、市長答弁の訂正を求めたところで空転となり、その日は質問途中で散会となりました。
翌17日も、引き続き議会と理事者側とが市長答弁の訂正について調整を重ねましたが、結局、委員会を開会できたのは午後4時40分でありました。
このたびの空転につきましては、市長が事実関係を無視した上、聞き方によってはどのようにでも捉えられるような答弁を行ったことが原因であったことから、委員会冒頭において、私から市長に対し、事実関係を踏まえた正確な答弁を行っていただくようお願いを申し上げたところであります。
以上、総務常任委員会が2日にわたり開催された経緯、経過についてのてんまつを申し添え、報告を終わります。(拍手)
○議長(横田久俊)これより、一括討論に入ります。
(「議長、8番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)8番、酒井隆裕議員。
(8番酒井隆裕議員登壇)(拍手)
○8番(酒井隆裕議員)日本共産党を代表いたしまして、ただいまの委員長報告に反対し、議案第21号小樽市非核港湾条例案について賛成の立場で、議案第5号小樽市職員給与条例等の一部を改正する条例案について反対の立場で討論を行います。
今年は、第2次世界大戦終結70年であり、広島、長崎での被爆70年に当たります。核密約は、米国の公文書公開によって明らかにされています。核密約が現在も生きていることから、外務省は、核兵器搭載の有無についての照会に対して、曖昧な回答に終始しています。
道内の主要港湾は、国際拠点港湾2港と重要港湾10港があります。この中で、外国艦船の入港が最も多いのは小樽港です。安保法制成立によって、テロの標的になることも心配されます。
また、商業港としての小樽港は、観光振興の一環として、クルーズ客船の寄港促進に力を入れています。観光振興にとって平和な小樽港への米艦船寄港の定期化は、マイナスイメージになります。神戸市議会は、神戸港に核兵器搭載する艦船の入港を拒否する決議を行っています。
また、入港を希望する艦船に対しては、非核証明書の提出を求めています。米艦船は、非核証明書の提出を拒み、入港していません。核兵器廃絶平和都市宣言を行っている本市として、非核三原則に基づく非核港湾条例を制定することが求められます。
議案第5号です。
我が党は、いわゆる一元化法について、年金数理の違いを無視して厚生年金に加入させ、共済年金の給付水準を一方的に引き下げるものだと主張し、反対しました。国の制度上のものとはいえ、賛成できません。
議員各位の御賛同をお願いし、討論といたします。(拍手)
(「議長、16番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)16番、面野大輔議員。
(16番面野大輔議員登壇)(拍手)
○16番(面野大輔議員)民主党を代表して、議案第21号小樽市非核港湾条例案に対して賛成を求め討論いたします。
小樽市の港湾には、数々の米国艦船が寄港し、核兵器搭載の有無について問題視されてきました。小樽市議会では、1982年に核兵器廃絶平和都市宣言を行っており、花園グリーンロードの噴水近くには、核兵器廃絶平和都市宣言とうたっている塔が建てられております。人通りの多い場所ですし、潮まつりのねりこみのスタート地点でもある場所で、御存じの方も多いことと思います。過去に核兵器廃絶平和都市宣言を行った小樽市議会の意向と平和への思いは、現在も変わっていないと信じています。
また、11月上旬、経済常任委員会の視察で長崎市へ訪れました。第61回パグウォッシュ会議世界大会の開催と時期が重なり、長崎市内の中心部では、事前予約で多くのホテルがとれないほど、世界各国の科学者や有識者が数多く集まっていたということでした。大会の最終日には、核兵器と戦争の廃絶を訴えた長崎宣言を発表し、被爆地である長崎の声を世界に発信したというニュースを視察中の長崎で拝見しました。
被爆国でもある日本、また、福島原発の事故による甚大なる被害など、核による被害は大変恐ろしいものです。小樽市の港湾に寄港するアメリカ艦船の核兵器搭載の有無がわからない状況が続く以上、本条例を制定し、小樽の港湾に核を持ち込ませない決まりをつくらなければならないと考えます。
よって、この議案第21号に対する議員各位の御賛同をお願いして討論といたします。(拍手)
○議長(横田久俊)討論を終結し、これより順次、採決いたします。
まず、議案第21号について採決いたします。
委員長報告は否決でありますので、原案について採決いたします。
可決と決定することに、賛成の議員の起立を求めます。
(賛成者起立)
○議長(横田久俊)起立少数。
よって、議案は否決されました。
次に、議案第5号について採決いたします。
委員長報告どおり決定することに、賛成の議員の起立を求めます。
(賛成者起立)
○議長(横田久俊)起立多数。
よって、さように決しました。
次に、ただいま決定いたしました以外の各案件について、一括採決いたします。
委員長報告どおり決定することに、御異議ございませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)御異議なしと認め、さように決しました。
この際、暫時休憩いたします。
休憩午後2時50分
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再開午後3時20分
○議長(横田久俊)休憩前に引き続き、会議を再開いたします。
次に、経済常任委員長の報告を求めます。
(「議長、4番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)4番、中村岩雄議員。
(4番中村岩雄議員登壇)(拍手)
○4番(中村岩雄議員)経済常任委員会の報告をいたします。
当委員会における質問の概要は、次のとおりであります。
歩行者通行量調査結果については、市内の中心商店街のほか7地点で春、秋に年2回の調査を実施し、調査全体の集計結果を公表している。一方、各商店街などにおける個別地点の調査結果については、その結果がよくない場合には、商店街のふだんの実態であるとの誤解を招くおそれがあるため、その公表については、商店街側からの賛同を得ていないという。しかしながら、調査地点となった各商店街では、地点ごとの調査結果を参考に空き店舗対策やイベント開催に向けた企画を行うなどしており、大変に重要な資料となっていると聞いているが、この貴重な調査結果を商店街のためだけに利用するのはもったいないと感じている。さまざまな議会議論の中でも活用していくことがまちづくりにとって肝要と考えており、調査結果の公表に向けては、今後、各商店街への働きかけを強めてほしいと思うがどうか。
市は、次期港湾計画の改訂に当たっては、フェリー貨物の取扱量の増加を目指すことに主眼を置くというが、フェリー貨物については、敦賀港との定期航路が苫小牧港に移されたことからも減少傾向にあり、今後、定期航路を小樽港に取り戻すなどの取組も必要と考える。市としては、具体的にどのような方法でフェリー貨物取扱量の増加を早期に図っていこうとしているのか。
また、小樽港は、北海道が港湾管理者に名を連ねる石狩湾新港と苫小牧港とに挟まれ立地しているが、北海道全体の均衡ある発展を目指すべき立場にある道が、仮にみずからが管理する港湾のみの発展を進めるようであれば、小樽港は大きな打撃をこうむることは明白である。そのような事態とならないよう、市は、北海道と十分に話合いを行い、本港の抱える課題などについてしっかりと意見を述べていくことが本港にとって必要と思うがどうか。
近年、増加する外国人観光客について、市では、運河プラザ内に国際インフォメーションセンターを設置し、多言語への対応を行っているが、市内飲食店などでは外国語表記の対応の難しさもあり、いまだ積極的に外国人の受入れを図れない店舗も多いと聞く。しかしながら、外国人観光客の増加を市内経済の活性化につなげていくためには、お越しいただいた方々に小樽のまちを十分に楽しんでいただくとともに、飲食や買物をしていただくことが肝要である。市としては、言葉の壁の解消を目指し、飲食店のメニューなどの外国語対応に向けたツールづくりなど、外国人観光客の受入れ体制の強化に努めてほしいと思うがどうか。
今年度閉鎖されたおたるドリームビーチについては、札幌市に隣接するというすぐれた立地条件から、例年、道央圏を中心に多くの海水浴客が来場し、本市の観光客数としてもカウントされている。しかしながら、ドリームビーチは、道央圏からは本市の市街地を通らずに行き来できるため、単に来場者が多いからといって本市に経済的な効果をもたらしているかどうかは疑問であり、そのため、市は、今後を見据えて、この海水浴場にかかわる経済波及効果を分析するとのことであるが、果たしてどのような方法でその効果を分析するつもりなのか。
また、ドリームビーチはさまざまな課題により今年度は開設できなかったが、次年度以降の開設に向けては、これまでの問題を繰り返すことのないよう、よりよい環境下での新体制による海水浴場運営がなされるべきと考えており、今後、市には適切なルールづくりに努めてほしいと思うがどうか。
市内企業への若年層の就職率向上と離職率減少のための対策として、現在、市では、主に高校1、2年生に向けて職業体験や企業見学会、キャリア教育などによる高校生就職スキルアップ支援事業を実施しており、これらの高校生に働く意義をしっかり理解してもらうための取組を行っているところであるという。また、市内の民間企業においても、高校生向けに自社の企業情報をわかりやすく紹介した冊子を作成しているところもあると聞いているが、全市的にはまだまだ情報量に乏しいのが実情であり、高校生の就職活動に際して、果たして市内企業についての十分な理解がなされた上で行われているかは甚だ疑問である。若年層の雇用拡大や離職率の低下は、今後の小樽市の人口増加や経済波及効果などのプラスの効果が得られることから、市においては、今後、市内企業との連携を図りながら、高校生向けの企業情報の提供や対策を積極的に講じる中で、就職率の向上につなげてほしいと思うがどうか。などであります。
なお、当委員会は、所管事務の調査を閉会中も継続して審査することを、全会一致により決定いたしました。
以上をもって、報告を終わります。(拍手)
○議長(横田久俊)これより、所管事務の調査について採決いたします。
委員長報告どおり決定することに、御異議ございませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)御異議なしと認め、さように決しました。
次に、厚生常任委員長の報告を求めます。
(「議長、22番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)22番、新谷とし議員。
(22番新谷とし議員登壇)(拍手)
○22番(新谷とし議員)厚生常任委員会の報告をいたします。
当委員会における質疑・質問の概要は、次のとおりであります。
請願第2号「ふれあいパス」利用制限撤回、現金乗車の要請方についてに関する質疑といたしましては、多くの市民の声を受け、平成28年度からの制度見直しを延期したふれあいパスについては、今後も見直しの検討は続けるというが、高齢者の社会参加を促し、生きがいの創出に資するというふれあいパス本来の目的に即して考えてみた場合には、介護予防の視点からも一定の効果があるものと考えている。市としては、このことについて、どう捉え、どのように考えているのか。
一方、通勤にふれあいパスを利用し、会社から支給される交通費の差額を得ている高齢者がいると言われているが、これはまれなケースとはいえ、このような本来のあり方と異なる利用はあってはならず、今後、制度を見直す際には、本来の目的を十分に踏まえた制度設計となるよう検討してほしいと思うがどうか。
ふれあいパスについては、趣味や通院に係る外出だけでなく、近くにスーパーなどがない方々が遠くに買物に行く際にも利用されているなど、生活していくためには欠かすことのできないものとなっている。仮に利用制限をかけるような事態となれば、こういった方々の日々の生活が大きく制限され、支障を来すことにもなり、多くの高齢者が買物難民になりかねないものと考えているがどうか。
市は、本事業を今後も持続可能なものとしていくためには、事業費をおおむね1億5,000万円が上限となるよう制度の見直しを行いたいというが、バス料金の値上げなどがあった場合には、この上限はどのようにしていく考えであるのか。
また、乗車料金の支払方法については、ICカードを使用すれば、利用回数や利用路線の調査もできるものと考えるが、今後、ふれあいパスにおいて、ICカードの導入を検討していく考えはないのか。
次に、陳情第9号母子生活支援施設「相愛の里」改築方についてに関する質疑といたしましては、母子生活支援施設相愛の里については、昭和17年に戦没軍人遺族の母子世帯が入居する施設として開設され、昭和54年からは社会福祉法人小樽相愛会が運営してきている。建物は築70年を超え、老朽化が進んでいることから、入居者は雨漏りや冬の寒さに耐えながら生活しなければならず、さらには一部の居室では、現行の法基準に満たない狭隘なつくりとなっている。
このことは、現に住んでいる母子の生活を脅かすのみならず、施設を利用したいとの思いがありながら、施設の老朽化により入居を断念せざるを得ない母子がいるという事実は、まさに施設の設置目的が十分に果たされていないことを示していると思うがどうか。
市は、この劣悪な住環境を整備するためにどのような補助金を利用できるのかについて、しっかり調査を行い対応してほしいと思うがどうか。
今後は、これまでの母子生活支援施設としての機能に加え、増加するDVや児童虐待をはじめ、さまざまな事情を抱えた母子への対応も期待されている。その意味からも、市としては、このように老朽化した施設に対して、何らかの対策が必要であると思うがどうか。
次に、その他の質疑・質問といたしましては、市長公約の一つである乳幼児等医療助成制度の拡大については、森井市長就任以前から議論がなされていたが、本市の財政状況では実施が難しいため、実現に至らなかったものである。
そのような中、今定例会に、市は、来年度からの対象者拡大を目指すとして、財政的な裏づけがない四つの拡大案を示してきたが、現行制度から段階的に拡大して、最終的に小学校6年生までの医療費完全無料化を目指すというのであれば、そのための見通しを財政面もあわせて提示すべきではなかったのか。
また、市長は、来年度から段階的に拡大を始めたいとの意向を持っているものの、議会に示した四つの案のうち、市長自身がどの案を実施したいかについての具体的な考えは持ち合わせていないという。
しかしながら、この制度拡大案は、市長公約の中でも比重の大きなものであることからも、複数の案を議会に提示し、選択を丸投げするようなやり方ではなく、ぜひともこの案でお願いしたいとの市長意思を議会に対して明確に表すべきと思うがどうか。
毎年、全年齢層で見られる季節性インフルエンザについては、特に体力のない高齢者などは重篤化しやすい傾向があるため、ワクチンの接種が望まれているところである。
今年度は、インフルエンザワクチンの価格上昇に伴い、接種料金も値上がりすることになったというが、この値上がりにより、高齢者がワクチン接種を控えてしまうといった懸念もあることから、保健所には、ワクチン接種の必要性について、積極的な啓発活動を行うなどの対策を講じてほしいがどうか。
また、新型インフルエンザのような致死率の高い感染症が発生した場合に備えて、市立病院はもとより市内の基幹病院との連携をしっかりと行うとともに、全庁的にも対応できるような体制づくりの構築に努めてほしいと思うがどうか。などであります。
付託案件の結果は、次のとおりであります。
まず、請願第2号並びに陳情第6号、第8号及び第9号につきましては、採決の結果、賛成多数により、いずれも継続審査と決定いたしました。
次に、所管事務の調査は継続審査と、全会一致により決定いたしました。
以上をもって、報告を終わります。(拍手)
○議長(横田久俊)これより、一括討論に入ります。
(「議長、7番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)7番、高野さくら議員。
(7番高野さくら議員登壇)(拍手)
○7番(高野さくら議員)日本共産党を代表し、委員長報告に反対し、請願第2号、陳情第9号及び継続審査中の陳情第6号、第8号の全ての採択を主張し、討論いたします。
まず、請願第2号「ふれあいパス」利用制限撤回、現金乗車の要請方についてですが、そもそもこのふれあいパスの実現に当たり、市民の粘り強い活動がありました。
このふれあいパス実現の経過は、今から38年前に、昭和52年第3回定例会に70歳以上の老人に対するバス料金の無料化方等についての請願が提出され、継続審査で廃案になりました。その後、長きにわたり市民から請願や陳情が議会に出されました。その中の請願理由を拝見すると、「本件につきましては、過去数次にわたって陳情申し上げておりましたが、いまだその実現をみておりません。市内の各老人クラブ会員は、日ごろから早く実現することを願っております」「物価高でわたくしたちの生活は、ますます苦しくなるばかりです」「小樽市においては財政、その他諸般の事情があることとは存じますが、末端福祉行政の充実のため、また温かい思いやりのある行政として」ぜひ実現してほしいなど記載されておりました。
その後、住民の声も広がり、1994年には、2万2,929筆の署名が議会に提出され、「高齢者・障害者に対する市内交通無料パス実現方について」が採択され、市民の願いが市政を動かし、1997年4月にふれあいパスが実現し、70歳以上が無料になりました。最初の請願を出されてから約20年経過し、やっと実現となったのです。その後は、2004年に利用者負担は100円となり、次の年の2005年には100円の回数券に変わりました。そして、2009年には110円、2014年には120円と、ふれあいパスの事業が開始されて18年間で120円も利用者の負担がアップすることとなりました。
そして、前回、平成27年第3回定例会で報告された見直し案は、1枚120円の回数券を110円にし、回数券購入券を年間15冊に制限するという、さらなる負担を市民にかぶせるものです。利用制限をすれば、15冊以上利用する方は経済負担も大きくなることから、本来の目的である高齢者が積極的に社会に参加し、心身の健康保持と生きがいの創出に資することにも反する問題になりかねません。
私も前定例会の見直し案については、老壮大学だけで年間12冊は使用する、買物に行くと月に8回使用し、病院などに行ったりすれば年間45冊は必要、バスを利用しないと生活ができない人もいる、桃内の人は病院もない、買い物するにも車がないと大変、祝津や塩谷に住んでいる人は近くに買物ができる場所がなくて、手宮や余市まで行って買い物している、2路線のバスを利用すると1回4枚、月3回しか使用できない、札幌市は2,000円払うと1万円分のバスの利用ができるのに、制限をかけて120円を110円にするといっても10冊利用した人でも1,000円の負担軽減ではないか、あめとむちのあめにもならないなどの声が寄せられています。
今定例会では請願が出され、署名が1か月近くで4,500筆も届いており、さらに増え続けていると聞いております。日本共産党だけではなく、各議員の皆さんにも市民からの手紙や電話で制限の撤回を求める声が届いているとの話もありました。前定例会の利用制限の見直しを伴う案は、市民が願っていないことが明白であります。請願にある利用制限は、撤回を求めるものです。
また、現金乗車については、回数券を買うにも、バスの混雑時には運転手に言いにくい、回数券を買うにもバスターミナルなどに行くまでが大変、1,200円がなければ回数券を買うことができない、乗車証を提示しても回数券がないと220円を払わなければいけないなど、乗車券を提示すれば現金でも利用できるようにしてほしいと切実な声も聞いているところです。
高齢者が増える中、回数券を購入している人が減っていることを考えると、今の回数券制度は利用しにくいことも考えられます。回数券がなくても旭川市のようにパスを提示して現金でも乗車できるようにと考えます。請願の願意は妥当です。
次に、陳情第9号母子生活支援施設「相愛の里」改築方についてですが、1947年に制定された児童福祉法第38条では「母子生活支援施設は、配偶者のない女子又はこれに準ずる事情にある女子及びその者の監護すべき児童を入所させて、これらの者を保護するとともに、これらの者の自立の促進のためにその生活を支援し、あわせて退所した者について相談その他の援助を行うこと」を目的としています。本施設は、建設されてから73年がたち、施設全体の老朽化が問題となっております。維持・管理は、極めて厳しい状況です。
今月、12月2日、厚生常任委員の皆さんと子育て支援課の皆さんと一緒に現地視察を行いましたが、面積が法に基づく基準に満たない居室が、19室中8室もあります。部屋が一つしかない居室には風呂もなく、外に出てプレハブ棟の共同風呂を使用しています。建物は、雨漏りがあり暖房設備も整っておりません。夏になれば蜂の巣、鳥の巣ができ、また、児童の学習室は共同風呂とつながっているプレハブ棟となっているなど、ひとり親家庭への支援とはほど遠い状況です。
全国には、母子生活支援施設が幾つかありますが、学習室の完備もされており、保護者が相談できる部屋を設けている施設もあります。道内では、母子生活支援施設は、江別市の休止の施設を除き10か所あり、全国では280か所になります。さまざまな理由で施設を利用したい人が後を絶たず、施設が足りない状況になっているのも事実です。
小樽市の母子生活支援施設も、その一つです。19室あるうち四つの部屋があいておりますが、入りたいとの問い合わせは近日でも数件あったと聞いています。実際に利用したいと申出があり、部屋を見た方は、高校生と中学生の子供がいる中で、6畳一間では生活ができないと、やむを得なく施設を利用されない方などが後を絶たないわけです。日常的な入居がなくても、緊急時には対応しなければならないため、短期間で空き部屋を利用することもあると聞いています。現在、休止中の江別市の施設も緊急時は対応できるよう部屋はすぐに使用できるようにしていると、担当の方も話されておりました。
現在の相愛の里で、もし強い地震が起こった場合には、建物の崩壊も心配され、命の危険も感じられるものです。今の施設は、とても支援施設とは言いがたい状況であります。早急な改築が必要です。国や道の補助金などを活用して、安心して子育てや自立支援ができるようにするためにも改築を検討するべきです。
それぞれ採択を求め、各会派、各議員の皆さんに賛同をお願いいたしまして、討論といたします。(拍手)
(「議長、12番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)12番、鈴木喜明議員。
(12番鈴木喜明議員登壇)(拍手)
○12番(鈴木喜明議員)自民党を代表し、請願第2号「ふれあいパス」利用制限撤回、現金乗車の要請方について、陳情第9号母子生活支援施設「相愛の里」改築方については、いずれも継続審査の立場で討論をいたします。
まず、「ふれあいパス」利用制限撤回、現金乗車の要請方についてでありますが、小樽市ふれあいパス利用状況調査結果を基に、市は、財政負担の上昇を抑制するため、高齢者の積極的な社会参加を促す目的で、70歳以上の市民を対象に市内路線バス運賃の助成制度として交付している「ふれあいパス」について、これまで制限していなかった1人当たりの回数券購入数を来年度から年間15冊以下に制限し、かわりに回数券の値段を1枚120円から110円に引き下げ、利用者の負担軽減も図るとの見直し案を出しました。この見直し案について自民党は市に対して、見直し案を提案するなら、ぜひ再度、購入冊数が多い人の購入動機と実態を調査し分析した上で、同制度を維持しながら、高齢者の積極的な社会参加を阻害することが最小限になる提案をしていただくことを望むと申し上げ、市から見直しに当たっては、このたびの案に限らず、利用目的なども調査した上で、再度さまざまな角度から検討を行い、制度設計をすることが必要であるとの判断に至りましたことから、平成28年度は現行制度のままとし、引き続き検討することにしたいと考えておりますとの答弁をいただきました。
市側の説明では、市内の70歳以上の人口は増加傾向にあり、市の推計では14年度の約3万4,000人から23年度にはピークの約4万人に達すると予測され、そのため市は、同制度に対する財政負担の上昇は避けられず、持続が危ぶまれるとの考えも十分に理解できる中、本請願事項の1番目にあるふれあいパス利用制限をしないことについては、同制度を維持していくためには市の財政と利用者の実態を把握した上で、同制度の趣旨をできるだけ阻害しない中での手直しは、今後、必要になると考え、利用制限をしないこととまでは同意しかねます。
また、本請願事項2番目にあるふれあいパスを提示し、現金でも乗車できるようにすることについては、購入者の購入動機や実態を把握するデータが不明瞭になるおそれがあるので、現状では賛成できません。
しかしながら、高齢者が積極的に社会に参加し、触れ合い、もって心身の健康の保持と生きがいの創出のためには、ふれあいパスの制度は必要で、現状のまま一日でも長く現行システムを続行していただきたいとの本請願の趣旨は、現行のままで財政負担が耐えられるのかという点では、我が会派とは相違がありますが、理解するところです。よって、今後も検討することとし、継続審査を主張いたします。
次に、母子生活支援施設「相愛の里」改築方についてですが、同施設は、児童福祉法第38条の下、「配偶者のない女子又はこれに準ずる事情にある女子及びその者の監護すべき児童を入所させて、これらの者を保護するとともに、これらの者の自立の促進のためにその生活を支援」することを目的とし、開設以来400世帯以上の母子の支援を行ってきたとあります。
本陳情趣旨は、同施設が建築後七十数年を経過し、これまで小規模な修繕を重ねながら、施設建築物等を維持してきたが、施設全体の老朽化が激しく、今後、修繕等では限界があり、維持・管理は極めて厳しい状況となったので、同施設の改築を市により早急に実現されるようお願いしたいとのことです。
実際、視察をし、運営されている社会福祉法人小樽相愛会の理念は理解し、敬服するところです。
また、同施設の老朽化や、母子の生活支援施設として、設備使用等について多くの課題を目の当たりにし、同施設の改築が早急に必要なことは理解しました。その上で、同施設の居室等を法に基づく面積を確保し、児童の学習室や相談室の確保及び安全対策を整備した施設規模と改築プラン及びそれに係る改築費用の概算、国及び道の支援体制が不明瞭な中、今回、配慮を求められた本市の財政状況に鑑みると、老朽化で躯体そのものの存続が危ぶまれ、一刻を争う同施設の改築が、どの程度が現実的なものなのかも、あわせて考える必要があります。
よって、本陳情は、今後も検討する課題とし、継続審査を主張いたします。
各会派の賛同を求め、討論を終わります。(拍手)
(「議長、17番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)17番、中村誠吾議員。
(17番中村誠吾議員登壇)(拍手)
○17番(中村誠吾議員)民主党を代表して、請願第2号「ふれあいパス」利用制限撤回、現金乗車の要請方については、委員長報告に賛成し継続審査を求め、陳情第9号母子生活支援施設「相愛の里」改築方については、委員長報告に反対し採択を求めて討論いたします。
まず初めに、我が会派も、ふれあいパス制度の目的とその維持を基本に、この議会において議論をしてきたものです。確かに、利用者の立場から見ると、120円を入れるときの煩わしさがまた回数券を切り取って入れることにより一層強まる点や、事前購入にもかかわらず割引がない点など、問題は残っていると考えます。ICカード利用など、ふれあいパスの使いやすさを考えていくことは必要ですが、今、このことの解決の方策が現金化ではない方法で検討され始めていると理事者も答弁しています。何よりふれあいパス事業は、小樽市と中央バスとの共同事業であります。民間事業者への一方的な負担のお願いはできませんので、継続審査を求めるものであります。
陳情第9号母子生活支援施設「相愛の里」の改築方についてですが、本施設は、児童福祉法第38条による「配偶者のない女子又はこれに準ずる事情にある女子及びその者の監護すべき児童を入所させて、これらの者を保護するとともに、これらの者の自立の促進のためにその生活を支援」することを目的として、長きにわたり生活支援を担ってきました。
厚生常任委員会の各委員は、今回の陳情を受けて、さきに現地視察を行ったものです。そこで目にしたものは、建築後七十数年が経過した入居施設の現実でありました。もはや家屋として限界に来ていると、全委員が理解したと私は考えています。
また、この北海道の地にもかかわらず、外壁と内壁には断熱材も入っていないそうです。通常の排気管や煙突をつける石油ストーブ等は、構造上、火災の心配もあり設置できません。ゆえにホームタンクがありません。小さなポット式ストーブで、狭い居室を暖めているのです。命にかかわりますので、常に換気をしなければならないとのことです。そのようなところに小さな子供とともに暮らしているのです。子供たちは、これもさびついていつ穴があくかわからない狭いプレハブに集まって宿題や勉強をしています。そのプレハブの一角が共同のお風呂ですが、もちろんみんなで入浴日等時間のローテーションを決めて利用されています。建物が建物なだけに、年ごろの子供のプライバシーはもちろん、狭隘な脱衣所は外気と同じ温度にさらされているというのが事実です。小さな子供を持つ母親は、どれほど困難な思いをして我が子を入浴させているのでしょうか。
今、この小樽のまちでさまざまな事情を抱えて、不安の中で母と子が寄り添って必死に暮らしているのであります。
本改築方の陳情について、改めて議員各位の賛同をお願い申し上げまして、討論を終わります。(拍手)
(「議長、9番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)9番、松田優子議員。
(9番松田優子議員登壇)(拍手)
○9番(松田優子議員)公明党を代表し、請願第2号「ふれあいパス」利用制限撤回、現金乗車の要請方について並びに陳情第9号母子生活支援施設「相愛の里」改築方について、いずれも継続審査を求める討論を行います。
ふれあいパスの利用制限については、高齢者の積極的な社会参加を促すという制度趣旨から安易に利用制限を加えるということは慎重にあらねばなりません。今後、利用目的を調査すると言っておりますので、利用目的を十分考査した上で検討すべきです。
また、このふれあいパスは、利用者、バス事業者、市の三者で成り立っており、現金乗車を認めることについては、バス事業者との話合いが持たれていない今、市だけで決めることはできない上、利用回数チェックなど、バス事業者にこれ以上の事務負担を強いることにつながることから、継続審査を求めます。
母子生活支援施設「相愛の里」改築方については、厚生常任委員会として現地視察をした結果、施設の老朽化が激しく、母子生活支援施設として法で定めた面積基準を満たしていない居室や安全対策不備など、課題も多く、改築しなければならないことは理解します。
しかし、その改築費は、本来、運営を担っている社会福祉法人が負担すべきでありますが、多額の費用を要することから法人単独で負担できるものではなく、また、母子生活支援施設の制度設計や関係機関との協議を進めることが先決であり、その上で市は財政状況を考慮した中で財政支援を検討すべきと考え、継続審査を主張いたします。
以上、議員各位の賛同をお願いし、討論といたします。(拍手)
(「議長、3番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)3番、髙橋龍議員。
(3番髙橋龍議員登壇)(拍手)
○3番(髙橋龍議員)新風小樽を代表し、請願第2号「ふれあいパス」利用制限撤回、現金乗車の要請方について及び陳情第9号母子生活支援施設「相愛の里」改築方についてに関し、いずれも継続審査を求める立場にて討論をいたします。
まず、請願第2号のふれあいパスに関してですが、市内の高齢者の社会参加につながる制度であり、上限を設けるといった報道がなされた後は、多くの反対の声が上がったことと認識しております。そのような中、本請願の願意は理解するところでございますが、本制度を今後、続けていくに当たり、予算規模も大きく膨らんでいくことも想像にかたくありません。市としては、来年度からの利用制限は行わない方針であるため、猶予期間である来年度は、改めてどのような利用のされ方をしているのか調査を行い、本来の意味合いで必要としている方に行き渡るような制度設計に向け、経過を見ていくべきと考えます。
また、現金乗車を望むことに対しては、バス事業者のシステム上、難しいという観点からも、現時点では実現に至らないと考えます。
また、陳情第9号の「相愛の里」改築方については、現地の視察も行いましたが、かなりの築年数が経過し、居住スペースも狭小で、環境は決してよいものではありません。その中で継続審査といたしましたのは、緊縮する本市財政状況の中、改築に当たっての費用を市の単費だけで計上することは難しいと感じるからであります。
しかしながら、国、道の補助金など使えるものを調査し、改築に当たり小樽市としてどの程度の費用を要するのかはっきりさせた上で、改めて前向きに検討したいと思います。今後の進捗を確認させていただきながら判断すべきと考えております。
以上のことから継続審査を主張するものであります。
各会派の御賛同をお願いし、新風小樽の討論といたします。(拍手)
○議長(横田久俊)討論を終結し、これより順次、採決いたします。
まず、陳情第6号及び第9号について、一括採決いたします。
委員長報告どおり決定することに、賛成の議員の起立を求めます。
(賛成者起立)
○議長(横田久俊)起立多数。
よって、さように決しました。
次に、陳情第8号について採決いたします。
委員長報告どおり決定することに、賛成の議員の起立を求めます。
(賛成者起立)
○議長(横田久俊)起立多数。
よって、さように決しました。
次に、請願第2号について採決いたします。
委員長報告どおり決定することに、賛成の議員の起立を求めます。
(賛成者起立)
○議長(横田久俊)起立多数。
よって、さように決しました。
次に、所管事務の調査について採決いたします。
委員長報告どおり決定することに、御異議ございませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)御異議なしと認め、さように決しました。
次に、建設常任委員長の報告を求めます。
(「議長、2番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)2番、千葉美幸議員。
(2番千葉美幸議員登壇)(拍手)
○2番(千葉美幸議員)建設常任委員会の報告をいたします。
当委員会における質疑・質問の概要は、次のとおりであります。
まず、陳情第10号赤岩2丁目道路の除・排雪対策方についてに関する質疑といたしましては、本日午前中の委員会による現地視察において、当該地域の道路は狭隘でありながら、施設利用者の車や施設利用者の送迎等の車両が頻繁に往来し、沿道には福祉施設等が多く立地していることを確認した。地域住民によると、特別養護老人ホーム建設前には、既に交通量が多くなることが予想されていたため、市とは、除排雪には十分配慮するとの協議を経て施設の建設が始まったという。その後、協議に当たった市職員が異動となり、あやふやな形になっているようだが、このような経過は、現在、どのように担当者に引き継がれているのか。
また、全市から寄せられる除排雪に対する市民の声は、昨年度では3,300件ほどになったというが、市は、この状況に鑑みて、財政状況や緊急度に応じた除排雪作業の優先順位を見極めていく必要があると思うがどうか。
除排雪の要望が出されている道路周辺には、社会福祉法人ノマド福祉会が運営する特別養護老人ホームや市立赤岩保育所などの多くの施設があり、そこで働く職員の通勤や施設利用者の送迎等に使用する車により、時間帯によっては交通量が増大し、特に冬期間は、車の交差にも大変危険な状況になるという。排雪を実施するとなれば財政負担も大きくなるが、幸いにも現在、この地区周辺には空き地があることから、市職員が、空き地の所有者に雪堆積場として利用させてもらえるよう直接交渉を行い、そこに一時的に雪を堆積させて車の通行が可能な道幅を確保の上、その後、時機を見て排雪作業を行うという方法を具体的に検討する必要があると思うがどうか。
道路幅員の関係などもあり、市道赤岩通線と市道北山中学校下通線、路線全ての延長をきちんと除排雪するのは難しいものと考えるが、最も交通量が多く雪山で幅員が狭くなる赤岩郵便局前の2車線確保をはじめ、すり鉢状となって小・中学生の通学に大変危険となる積雪路面の解消については、地域要望の強い箇所であり、試行的に改善に向けて実施を検討してほしいと思うがどうか。
市道赤岩通線と市道北山中学校下通線は、市長公約の一つであるよりきめ細やかな除排雪の基準見直しに該当する第2種路線であることからも、陳情の趣旨や現地の状況を十分に踏まえた上で、地域住民に納得のいく対策が図られなければ、市長の進退にもかかわる重大な問題にまで発展すると思うがどうか。
次に、その他の質問といたしましては、貸出ダンプ制度について、これまでは市が運送事業等の四つの協同組合とダンプの借り上げ契約を行っていたところ、突然、今年度からは、その配車方法を積込み業者が加盟する組合の車両を原則的に配車する方法から、各組合が登録しているダンプに通し番号を付して、番号順に均等に配車する方法への変更を検討するとしていたが、解決できない課題が多いため、今年度は制度の見直しを行わず、改めて来年度に向け検討するとのことである。検討された変更内容では、市長の後援会幹部が代表理事を努める協同組合が、約66パーセントも受注額が増加するとのシミュレーションが出され、まさに利益誘導に当たるのではないかなど、さまざまな問題点が指摘されている。これが真実であるとすれば、市にとって大変不名誉な事態であることから、だめなものはだめという強い信念を持って正しい方向に事態を改めていくべきではないか。
貸出ダンプ制度に係る経費は、平成24年度以降、毎年のように約2,000万円ずつ増加しているが、本制度が市民に浸透してきた結果、その利用数が増え、また、経済情勢による燃料費や人件費の上昇により、ダンプトラックの運搬経費がかさんでいるのが、その主な原因とのことである。過去には業者の不適切な対応も何件かあったとのことだが、仮にそのような対応が一切なかったとしても、限りある予算の中で実施している制度であり、今後、年々増える経費に歯止めをかけることも念頭に置きながら実施しなければならないと思うがどうか。
また、年々経費が増え続ける真の理由について、来年度までにしっかりと調査し、その結果を取りまとめ報告してほしいと思うがどうか。
12月1日発行の広報おたるには除排雪作業に関する問い合わせ先として各ステーションの電話番号が掲載されていたが、今年度から開設となった第7ステーションのみ電話の設置が間に合わず、かわりとなる携帯番号が翌2日に若竹・桜地域の全戸にポスティングされたとのことである。市は、遅れの理由として、事務所の位置が決定すれば、直ちに電話の設置が可能と考えていたところ、実際には建柱が必要だったためということだが、根本的な原因は、入札が2か月以上も遅れたことにあり、準備期間の短縮がこのような事態を招いたことは明らかである。来年度はこのようなことが二度と発生しないよう心がけるべきであり、基本的には1度の入札で応札できるためにも業者が適当と考えている数でJVが組める仕組みに条件を戻すことが望ましいと思うがどうか。
今年度、地域総合除雪業務を担うJVから市長に提出された要望書を要約すると、突然の入札参加要件変更により、市へ大きな憤りと不信感を増長させる結果になったとのことや、構成要件の変更理由について納得できる説明がなかったこと、共同企業体構成員の変更がきめ細やかな除雪体制の構築にどのようにつながるのか説明もなく全く不明であるといったことなど、長年培ってきた市との信頼関係を大きく損ねるものであるとのことが綿々と書かれている。建設部としては、これらの指摘は重く受け止めており、今後、意見交換の中で信頼回復を図っていきたいというが、そのためにも混乱を与えたことなどに対して、建設部長は業者に謝罪を行い、この際、きちんと責任をとるべきと思うがどうか。
住宅エコリフォーム助成事業については、昨年の第4回定例会において、当委員会の提案により全会一致で条例案が可決され、今年4月1日から施行となっているが、事業の実施に当たっての予算は、国の社会資本整備総合交付金の導入により措置することを検討していることや建設関係団体とのヒアリングを行った結果では、冬期間に需要の見込みがないなどの理由から、市は、来年4月1日からの事業運用を予定しているという。ところで、本助成事業における案の中には、住宅リフォーム助成事業を過去に利用した者は対象者とならない旨が記されているが、事業費はわずか500万円であり、その半分は国費導入の予定であるというのであれば、本事業の利用を希望する市民の方々が、可能な限り助成が受けられるよう、事業費の増額を検討すべきではないのか。などであります。
なお、閉会中の10月26日及び11月17日に開催されました当委員会におきましては、平成27年度地域総合除雪業務及び雪処理場管理業務の入札について等報告がなされ、質問が交わされております。
付託案件の結果は、次のとおりであります。
まず、陳情第4号につきましては、継続審査を主張する会派がありましたが、賛成少数により、継続審査は否決されました。
続いて、棄権した会派を除き採決を行った結果、全会一致により採択となりました。
次に、陳情第10号につきましては、採決の結果、賛成多数により継続審査と決定いたしました。
次に、所管事務の調査につきましては、継続審査と、全会一致により決定いたしました。
以上をもって、報告を終わります。(拍手)
○議長(横田久俊)これより、一括討論に入ります。
(「議長、25番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)25番、前田清貴議員。
(25番前田清貴議員登壇)(拍手)
○25番(前田清貴議員)自由民主党を代表して、陳情第4号市道御膳水仲通線の側溝一部改修方について及び陳情第10号赤岩2丁目道路の除・排雪対策方については継続審査を主張して討論を行います。
陳情第4号につきましては、平成27年第3回定例会の本会議で申し述べましたように現地視察を行い、陳情箇所の実情は、地域住民のお話をお聞きして、十分に認識しております。この地域の抜本的な雨水処理については、私有地と市道との境界測量に費用を要すること、市道と側溝の段差解消や、新たな側溝の整備など多額な費用を要すること、加えて、さらなる検討を要する部分も多々あり、あわせて同じような要望は、市内全域から多数寄せられており、財政緊急度、優先順位などを見極める必要も大切かと思います。
次に、陳情第10号につきましては、現地視察を行い、陳情箇所の実態、実情について直接お話をお伺いして、十分に認識しております。当該地域には、特別養護老人ホームはるを中核とした福祉施設が複数建設されています。あわせて、赤岩保育所、郵便局などの施設が集積されており、これら施設の利用者や車両の通行量も多いことと存じます。
しかし、本市には既に3,300件を超える除排雪にかかわる陳情、要望が市内全域から寄せられており、財政緊急度、優先順位などを見極める必要も大切かと思います。よって、軽々に判断するべきではないと考え、継続審査といたします。
なお、陳情第4号及び第10号の継続審査が否決された場合は、自席にて棄権の態度をとらせていただきます。
議員各位の賛同をお願いして討論を終わります。(拍手)
(「議長、21番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)21番、川畑正美議員。
(21番川畑正美議員登壇)(拍手)
○21番(川畑正美議員)日本共産党を代表して、陳情第10号赤岩2丁目道路の除・排雪対策方について、継続審査中の陳情第4号市道御膳水仲通線の側溝一部改修方についての採択を求める討論を行います。
陳情第10号赤岩2丁目道路の除・排雪対策方については、12月16日の常任委員会の当日午前中、建設常任委員会と建設部の皆さんとともに現地視察を行い、陳情者をはじめ地域の皆さんから実情を聞かせていただきました。
この地域は、福祉施設が集中しています。また、赤岩保育所があり、郵便局もあります。生活支援ハウス、グループホームの職員の通勤用車両が約30台、特別養護老人ホーム、ホームヘルパーステーション、デイサービスセンターに勤務する職員の通勤用車両が約40台あります。
また、市立赤岩保育所には100名近い児童がおり、働く父母の皆さんのほとんどが自家用車を利用して、児童の送迎に当たっています。
加えて、デイサービスセンターでは、サービス利用者の送迎のために、常時七、八台の車両を運行しています。ケアハウスには50人ほどの入居者がほとんど毎日、病院や買物などでデイサービスの送迎車やハイヤーなどを利用して出かけられ、生活支援ハウス入居者も通院、買物など、ハイヤー利用者も含めて人の往来が激しくあります。毎日、総勢200台近い車両が行き交う地域でもあります。特に、福祉施設や保育所に関係する車両は、朝夕の一定の時間に集中的に移動することになります。その上、この道路は北山中学校や高島小学校の通学路にもなっています。このように地域における人や車両の交通量は集中的であり、狭隘な道路の中で車両のトラブルも相次いでおります。一般的な住宅街とは大きな違いがあるわけであります。この地域は雪押し場としての適当な空き地も少なく、排雪可能な場所も見当たりません。積雪時期には、市道北山中学校下通線、市道赤岩道線が1車線となって、車の交差にも苦労しているのが実情です。第2種路線として、今期から除排雪体制がより改善されるということですが、地域住民の安全、車両事故の防止の観点からも特段の配慮が必要であり、陳情の願意は妥当です。
継続審査中の陳情第4号市道御膳水仲通線の側溝一部改修についての内容は、一部の側溝が道路より高くなり、雪解け水や雨水が側溝に流れず、居住敷地内に流れ込み、庭や道路が泥水状態になり、居住者や通行者が非常に困っていますので、一部側溝を改修してほしいというものであります。この状況を打開するためには、道路の舗装を高くすることで、現在、設置されている側溝に流すことでありますが、道路に傾斜をつけることによって、居住者側を高くしなければならず、その場合、新たに道路と私有地に段差が生じることになります。根本的に解決するためには、現在、片側のみに設置されている側溝を居住者側にも設置する必要があります。
このたびの陳情に当たっては、118名の地域の皆さんからの署名が寄せられました。地域の方々の切実な訴えとなっているわけであります。陳情の実現に当たって、地域住民の方も一気に道路や側溝改修を実施することは困難であることは理解していただいております。年次計画の中で、臨時市道整備事業等に組み入れ、できるだけ早い時期に着工するように対処すべきであります。
議員各位においては、陳情の趣旨を御理解いただいて、ぜひ採択していただきますようにお願い申し上げまして、討論といたします。(拍手)
(「議長、10番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)10番、高橋克幸議員。
(10番高橋克幸議員登壇)(拍手)
○10番(高橋克幸議員)公明党を代表し、陳情第4号市道御膳水仲通線の側溝一部改修方について、陳情第10号赤岩2丁目道路の除・排雪対策方について、継続審査を求める討論を行います。
まず、陳情第4号であります。
この陳情については、以前に建設常任委員会として視察してまいりました。これまでも現地では、当面の措置として一部舗装面の補修や舗装の水たまり処理のため、一部側溝脇のコンクリートの溝切りも行われてまいりました。以前の委員会質疑においても要望しましたが、引き続き陳情者と協議をしながら、当面の措置は必要と考えているところであります。
しかし、この道路は狭隘な道路であり、側溝が設置されていないところでは、道路用地の境界が画定されておらず、測量の費用をはじめ、事業全体の予算内容と市全体の事業内容も含めて、今後も審議すべきと考えているところであり、継続審査を主張するものであります。
次に、陳情第10号であります。
12月16日午前中に建設常任委員会として現地を視察し、地元住民の皆様から意見を伺ったところであります。この道路は、特別養護老人ホームや赤岩保育所など公的施設が多くあり、交通量の多いところと認識しています。委員会質疑で確認されましたが、この市道は2種路線ということで、昨年の除排雪より少しは改善されるようであります。
また、委員会の中で特にネックとなっている場所、赤岩郵便局の前の通りなどについて、部分的な検討を要望したところであります。
ただ、この道路は狭隘であり、道路構造の問題もあります。
また、特別養護老人ホームなど、公的施設の建設時には、市と地域との間で、除雪についての協議もあったようでありますが、内容は、まだ確認できていないところであります。これらも含めて、さらに審議が必要であると思いますので、継続審査を主張いたします。
以上、議員各位の御賛同をお願いし、討論といたします。(拍手)
(「議長、19番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)19番、林下孤芳議員。
(19番林下孤芳議員登壇)(拍手)
○19番(林下孤芳議員)民主党を代表して、陳情第10号赤岩2丁目道路の除・排雪対策方について、継続審査を主張して討論をいたします。
12月16日、建設常任委員会で現地視察を行い、住民の皆さんから御意見を伺い、建設常任委員会の休憩時間中には、代表者から陳情の趣旨説明をいただきました。この道路が置かれている環境や、特殊性と重要性については、十分に理解することができました。また、大きな施設が建設された当時の経過や約束などについても、住民の皆さんから伺いました。
しかし、当該道路は2種路線であり、今シーズンからは除雪の出動基準が変更されたことにより、より改善が図られることになります。
また、排雪の予算も拡充されておりますことから、陳情の趣旨は十分に生かされるものと確信いたしております。市長も市民の期待に応える除排雪を実現し、市長の責任を果たすとの議会答弁をしていますことから、陳情の趣旨に沿った除排雪がなされるものと判断しております。
以上の理由から、少なくとも今シーズンは実施状況を見守ることが必要との視点で、継続審査を主張して討論といたします。(拍手)
(「議長、5番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)5番、安斎哲也議員。
(5番安斎哲也議員登壇)(拍手)
○5番(安斎哲也議員)新風小樽を代表し、陳情第4号市道御膳水仲通線の側溝一部改修方について、並びに陳情第10号赤岩2丁目道路の除・排雪対策方について、いずれも継続審査を求める討論を行います。
陳情第4号は、銭函2丁目の市道御膳水仲通線の一部の側溝を改修して、雪解け水や雨水が側溝に流れ込む状態にすることを求めるものです。
前回、前々回の定例会でも討論の中で述べましたが、側溝に段差ができ、水が流れづらい状況については、側溝の縁に溝切りをしたり、路面の一部に舗装をかけたりして、暫定措置としての対応を済ませており、また、側溝整備ではなく、建設事業課が来年度の着手を目指している舗装オーバーレイでの対応については、当面の措置とのお話はあるものの、陳情者、代表の方々の理解も得られているとの報告を受けております。
新風小樽も舗装オーバーレイでの当面の措置は必要と思っているものの、側溝整備には用地測量も伴い、多額の費用がかかることから、軽々に判断すべきではないと考えております。
次に、陳情第10号は、赤岩2丁目の市道赤岩道線と市道北山中学校下通線の除排雪強化と改善を求めるものです。
道幅が狭く、車の交差にも大変危険な状態で、通学路ということもあり、冬期間の地域住民が安心・安全に歩行できるよう対策を講じることは必要と考えますが、その周辺状況と道路の構造上、現実的には厳しい現状があります。我々としても地域住民の安心・安全の観点からも陳情の趣旨には賛同できる部分もありますが、求められている排雪を適時に行うことは難しいこと、全市的な考えに立ち積雪時に危険な状況にある道路はこの地域以外にもあることなどから、市として改善策の検討はしていただくことを要望し、継続審査を主張するものであります。
以上、各会派の賛同を求め、討論を終わります。(拍手)
○議長(横田久俊)討論を終結し、これより順次、採決いたします。
まず、陳情第4号について採決いたします。
委員長報告は採択でありますが、継続審査と意見が分かれておりますので、まず、継続審査について採決いたします。
継続審査とすることに、賛成の議員の起立を求めます。
(賛成者起立)
○議長(横田久俊)起立多数。
よって、継続審査と決しました。
次に、陳情第10号について採決いたします。
委員長報告どおり決定することに、賛成の議員の起立を求めます。
(賛成者起立)
○議長(横田久俊)起立多数。
よって、さように決しました。
次に、所管事務の調査について採決いたします。
委員長報告どおり決定することに、御異議ございませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)御異議なしと認め、さように決しました。
次に、学校適正配置等調査特別委員長の報告を求めます。
(「議長、12番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)12番、鈴木喜明議員。
(12番鈴木喜明議員登壇)(拍手)
○12番(鈴木喜明議員)学校適正配置等調査特別委員会の報告をいたします。
当委員会における質疑・質問の概要は、次のとおりであります。
市教委は、西陵中学校と松ヶ枝中学校の再編について、生徒の通学距離の平準化が図られること、充実した施設や小樽商科大学に近接する恵まれた教育環境下にあることなどから、小樽商業高校閉校後の学校施設を両校の統合校としたい旨、その活用策について道教委に要望するとの方向性を示している。しかしながら、松ヶ枝中学校については、校舎の老朽化が激しく、以前示されていた最上小学校への移転案に賛同する保護者が多かったことからして、この要望が実現した場合でも、しばらくの間、老朽化した校舎に通い続けなければならなくなることを考えると、今回の方向性について理解を得られるのかどうか疑問である。また、今後、市教委は、保護者や地域住民を対象とした地区別懇談会を開催し、この方向性について説明するとのことだが、地域住民や保護者だけではなく、商業高校の卒業生や関係者にも声をかけ、意見を聞いてほしいと思うがどうか。
市教委は、来年度から道教委に小樽商業高校閉校後の学校施設活用について要望するため、今年度中に地域や保護者の理解を得たいというが、仮にこの短い期間内で理解が得られない場合であっても強引に進めることはあってはならない。引き続き、地域住民の意見を聞くために話し合う場を設けるなど、市教委としては、粘り強く地域や保護者の理解を求めていくべきと思うがどうか。
また、話し合う場を設けるだけではなく、地域住民が統合について判断するために必要な情報をきちんと提供してほしいと思うがどうか。
市教委では、小・中一貫校についてのメリットはあるとして、今後、導入に向けた検討を行うというが、この制度にはデメリットも多く、さらには教育上の効果も定かでないことから、導入を前提とした検討を行うのは拙速であると感じている。市教委は、前のめりになって一貫校の検討を行うといった態度ではなく、まずは導入についての調査研究を慎重に行っていくべきと思うがどうか。
また、仮に導入となった場合にも、市内中心部に特別扱いの学校をつくるという姿勢であってはならず、塩谷や忍路、蘭島などの児童・生徒数が少ない地域において、地域住民や保護者などの声を十分に聞いた上で設置するというのであれば、地域活性化の面から決して否定するものではない。市教委としては、このことについてどのように考えるか。
来年度統合となる塩谷・長橋両中学校においては、学校の規模に差があり、少人数の塩谷中学校生徒が事前交流により長橋中を訪れた際には、あまりの規模の違いに大変な驚きを感じていたほか、クラブ活動のレベルの差にも圧倒されていたと聞く。統合に当たっては、塩谷中の生徒は大きな期待を抱くと同時に、新しい環境に対応するための心理的負担も大きいと思料することから、事前交流で洗い出された生徒の不安をしっかりと取り除き、前向きな気持ちで統合に臨めるよう、十分なケアを行ってほしいと思うがどうか。
来年度実施される小学校統合において、色内小学校の在校生だけが可能な在校生特例による指定校変更についてだが、色内小の児童に実施した意向調査によると、統合後の手宮中央小学校では8学級になってしまうとの推計結果が出されたという。市教委が適正規模としている12学級以上に保つために統合するにもかかわらず、このように規模が維持できない学校が出てくるのであれば、この間、市教委が進めてきた学校適正配置の前提そのものが崩れていると言わざるを得ないが、この際、一度立ちどまり、適正化基本計画そのものを見直す必要があるのではないか。
手宮地区小学校統合協議会では、統合後も引き続き地域と連携し、より一体となって子供を育てるために、統合後に解散となる協議会を引き継ぐ学校支援チームの設置を検討しており、色内小学校・稲穂小学校統合協議会においても、現在、同様の話合いがなされていると聞く。学校の統廃合といえば、えてしてマイナスイメージが先行するが、統廃合がプラスのきっかけづくりとなるよう、地域と一体となって子供を育てる学校環境づくりを行うことは、子供の将来において非常に有意義であり大切なものである。今回の両協議会のように取組を継続していけるよう話合いを行っていくことは大変重要なことだと思うがどうか。
今年度の全国学力・学習状況調査の結果からは、市内の学校間で学力差があることがうかがえる。来年度統合する手宮中央小学校については、統合前に在籍していた学校によって、統合当初から児童の間に学力差を生じさせることのないよう、各校で調査の結果から浮き彫りとなった課題を十分に把握し、統合協議会でそれら課題の解決に向けてカリキュラムの作成を検討すべきと思うがどうか。
現在建設中である山手地区統合小学校については、学校に隣接する道路は急カーブが連続し、交通量も非常に多いことから、スクールゾーンの設置など通学路の安全対策が必要との声がある一方で、スクールゾーンになった場合には、そこで営業する店舗は、一定の時間帯に物品の搬出入ができなくなるなど、営業に支障が出るのではないかと危惧する声も聞かれる。市教委においては、こういった声があることを踏まえ、地域住民の要望を十分に聞いた上で、児童の安全確保はもちろんのこと、住民の利便性や事業者の経営環境にも配慮した安全対策について検討してほしいと思うがどうか。などであります。
付託案件の結果は、次のとおりであります。
陳情第7号につきましては、採決の結果、賛成多数により、継続審査と決定いたしました。
以上をもって、報告を終わります。(拍手)
○議長(横田久俊)これより、一括討論に入ります。
(「議長、8番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)8番、酒井隆裕議員。
(8番酒井隆裕議員登壇)(拍手)
○8番(酒井隆裕議員)日本共産党を代表いたしまして、ただいまの委員長報告に反対し、継続審査中の陳情第7号小樽市立塩谷小学校の存続方について、採択の立場で討論を行います。
第1に、児童や生徒の減少に伴って次々に進む学校の統廃合は、地域に深刻な影響を与えます。既に塩谷中学校は来年3月に閉校することが決定されており、塩谷・長橋地区において示されている望ましい学校規模から見た学校数と統合の組合せでは、忍路中央小学校と塩谷小学校については、関係校の保護者や地域住民の御理解はいただいていないものの、長橋小と統合する方向です。
しかし、地域を活性化させ、市民に未来の展望を示すことこそが行政の仕事ではないでしょうか。それを放棄して、少子化だから再編は仕方ないでは、地域はますます疲弊することになります。
第2に、教育委員会は、再編計画において、今後さらに少子化が進行し児童・生徒の数が減ると、学校教育本来の機能が十分に発揮できないことが懸念されることから、望ましい学校規模にする必要があるとこれまで説明しています。
しかし、当初の計画どおりに各学校の児童・生徒数が推移していない現状を見ても、計画にそごが生じているのは明らかです。小中学校学校規模・学校配置適正化基本計画そのものを見直すべきです。
第3に、教育委員会は、塩谷中学校の再編後、一定期間を置いた後、小学校を再編すると示しています。まさに今、議論しなければならない問題です。今定例会において、継続審査の名の下に後回しにすることは避けなければなりません。陳情者が示すとおり、塩谷小学校の再編については、再編そのものを白紙に戻し、塩谷小学校を存続すべきです。
以上を申し上げ、議員各位の賛同をお願いいたしまして、討論といたします。(拍手)
○議長(横田久俊)討論を終結し、陳情第7号について採決いたします。
委員長報告どおり決定することに、賛成の議員の起立を求めます。
(賛成者起立)
○議長(横田久俊)起立多数。
よって、さように決しました。
日程第2「議案第22号ないし第24号」を一括議題といたします。
市長から提案理由の説明を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)市長。
(森井秀明市長登壇)
○市長(森井秀明)ただいま追加上程されました議案について、提案理由を説明申し上げます。
議案第22号小樽市公平委員会委員の選任につきましては、小笠原眞結美氏の任期が平成27年12月31日をもって満了となりますので、引き続き同氏を選任するものであります。
議案第23号小樽市固定資産評価審査委員会委員の選任につきましては、奈良岡修氏の任期が平成27年12月25日をもって満了となりますので、引き続き同氏を選任するものであります。
議案第24号人権擁護委員候補者の推薦につきましては、石上源應氏、小澤倭文夫氏の任期が平成28年3月31日をもって満了となりますので、引き続き同氏を委員の候補者として推薦するものであります。
なにとぞ原案どおり御同意賜りますようお願いを申し上げます。
○議長(横田久俊)これより、一括採決いたします。
お諮りいたします。
議案は、いずれも同意と決定することに、御異議ございませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)御異議なしと認め、さように決しました。
日程第3「意見書案第1号ないし第8号」を一括議題といたします。
意見書案第5号ないし第8号につきましては、提案理由の説明を省略し、意見書案第1号ないし第4号について、提出者から提案理由の説明を求めます。
(「議長、21番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)21番、川畑正美議員。
(21番川畑正美議員登壇)(拍手)
○21番(川畑正美議員)日本共産党を代表して、意見書案第1号ないし第4号の提案説明をいたします。
最初に、意見書案第1号TPP交渉「大筋合意」についての徹底議論と検証を求める意見書案についてです。
政府は、2015年9月30日からアメリカのアトランタで行われた環太平洋連携協定、すなわちTPP交渉で、大筋合意したと発表しました。
しかし、いまだ安倍自公政権は、国会や国民に大筋合意の全容を明らかにせず、概要を公表しただけで影響額の試算も示していません。影響は限定的として、ごまかしの対策を打ち出そうとしています。国会決議、選挙公約を平然と投げ捨て、協定の調印、国会の批准に突き進もうとしています。
TPPは、批准したわけではなく、既成事実のように進めることは許されません。協定の調印、国会批准がこれからであるにもかかわらず、マスコミを使い、大筋合意がイコール決着済みであるかのように意識的に報道され、また、TPPが農業問題だけかのように扱い、かつ政府は、これだけの対策を行うのだから農業者は、これ以上文句を言うなと言わんばかりにおどし、農業関係者と多くの国民との分断を図ろうとしています。早ければ来年2月5日以降に各国政府による調印作業に入る可能性があります。
しかし、アメリカ合衆国議会がスムーズに承認する状況にはありません。上院のハッチ財政委員長は極めて不十分だ批判としており、次期大統領候補のほとんどがTPP反対を表明しております。また、カナダでは、TPP反対の政党が政権をとりました。そのほかの国でも反対が強い中、日本だけが早々と調印、批准することを絶対させてはならないと思います。
道内では、地域崩壊につながるとして、77パーセントの自治体の長が反対しています。国民の食と安全を脅かし、日本経済と暮らしに深刻な影響を与えます。よって、協定案の全体と交渉経過などを全面的に公表し、国会、国民の中で徹底的な議論を行い、国会決議に違反していないか、日本経済と国民の暮らしにどう影響するかを検証することを求める意見書であります。
次に、意見書案第2号所得税法第56条の廃止を求める意見書案です。
所得税法第56条は、居住者と生計を一にする配偶者その他の親族が当該事業所から受け取る対価は必要経費に算入しない。この場合、支払を受けた対価の額及び対価に係る各種所得の金額の計算上必要経費に算入されるべき金額は、計算上ないものとみなすとあります。すなわち、個人事業者と生計をともにする配偶者や家族が企業から受け取る報酬を事業の必要経費と認めない規定です。
同居家族というだけで、家族従業者の給料は、基本的には必要経費にならず、特例として最高額でも配偶者は86万円、その他の家族は50万円しか認められていません。この特例を利用すると、配偶者控除や扶養控除が適用されないわけです。家族従業者は、このわずかな控除額が所得とみなされるために、子供が結婚していても家や車のローンも事業主名でなければ組めないなど、社会的にも経済的にも自立できず、後継者育成にも大きな妨げとなっています。
事業所で働く家族従業者の働きを公正に認め、給料を経費として給料の中から税金を支払い、個人として自立した存在になれるように見直しを図るべきです。
道内では、函館市、苫小牧市、帯広市などをはじめとする69市町村で所得税法第56条廃止等の決議又は意見書を可決しています。本市においても本意見書を可決し、家族従業者が生き生きと働ける環境づくりを進めるため、国における抜本的な税制改正議論を展開し、見直しを図っていただくよう求めるものです。
次に、意見書案第3号北海道の全ての子供たちに行き届いた教育を求める意見書案、そして意見書案第4号「新たな高校教育に関する指針」の検証を求める意見書案についてです。
35人学級は、2011年3月の国会で、自民党を含む全会一致で義務教育標準法に盛り込まれ、小学校1年生を35人学級にすること、そして小学校2年生以降も順次改定して実施すると定めていました。
しかし、2013年から35人学級の動きはとめられました。2011年から法律で31年ぶりに編制基準が改善され、小学校1年生の35人学級が実現し、2年生は法制化されず、毎年の予算措置で行われてきました。財務省は、昨年秋に、35人学級に政策効果はないなどとして、40人学級に戻せなどと主張していました。
2015年2月23日の衆議院予算委員会において、日本共産党の畑野君枝議員は、全国PTA協議会、教職員組合、校長会などの教育団体、全国知事会が要望していることを紹介して、「少人数学級の実施は国民的な声」と強調し、都道府県が独自に少人数学級の拡大に努力している、今こそ法律に基づいて35人学級を法制化すべき、このように要求しました。そして、法律を改正して、小学校2年生で実施した場合に16億円、毎年度1学年ずつ35人学級を拡大するには、最大139億円の国庫負担額でできることを指摘しています。さらに、義務教育標準法改正が自民党を含む全会一致で成立し、附則でもって国に財源確保を求めていることを示して安倍首相に実現を迫ってきました。安倍首相は、全会一致の重みもかみしめながら、1年生、2年生で35人以下学級を実現した、さらに35人学級の実現に向けて努力していきたいと前向きな答弁をし、中学校までの全学年で35人以下学級の実現を目指す意向を示しています。
学校では、手厚いケアが必要な子供が増え、さまざまな教育困難が広がっていた中で、2010年の中央教育審議会初等中等教育分科会の提言では、「40人という学級規模では学級経営が困難となっている」と指摘しています。全ての子供に基礎的な学力を保障することが学校教育の基本任務です。少人数になれば、勉強を丁寧に見ることができ、子供の発言や発表の機会も増えて、みんなで話し合いながら認識を深めることができ、学力保障に一番有効な施策は少人数学級を実現することです。
そしてまた、教職員は、残業が月平均31時間という国の過労死ラインを上回る労働時間で働いています。こうした実態を解消するために、教職員の増員を図り、行政がつくり出した不要不急の業務を整理・解消することも必要です。子供の教育を考えて、国が少人数学級の拡大を進めていくべきであります。
意見書案第3号北海道の全ての子供たちに行き届いた教育を求める意見書案は、貧困と格差から子供たちを守るため、来年度の教育予算を増やすこと、授業料以外の教材費、給食費など、保護者負担の軽減を求め、学校統廃合は、保護者、地域住民の声をしっかり受け止め、機械的に行わないことなどを求めたものであります。
そして、意見書案第4号「新たな高校教育に関する指針」の検証を求める意見書案です。
北海道教育委員会は、平成18年8月、新たな高校教育に関する指針を策定し、平成20年から順次、指針内容を実施しています。
しかしながら、道教委は、高校配置計画を推し進めた結果を検証せずに地域別検討協議会で意見を聞きおくのみにしていることから参加者から批判が高まっているわけです。
よって、道と教育委員会は、新たな高校教育に関する指針を検証し、子供の学ぶ権利を保障すること、高校においても、独自に少人数学級を実施し、統廃合を行う場合は地域住民の声を聞くこと、これらを強く要請しているものです。
以上、議員各位の賛同を求めて、提案説明といたします。(拍手)
○議長(横田久俊)これより、一括討論に入ります。
(「議長、14番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)14番、中村吉宏議員。
(14番中村吉宏議員登壇)(拍手)
○14番(中村吉宏議員)自由民主党を代表し、意見書案第1号、第2号、第3号及び第4号について、否決の立場で討論をいたします。
まず、意見書案第1号TPP交渉「大筋合意」についての徹底議論と検証を求める意見書案についてであります。
環太平洋連携協定、いわゆるTPPについては、参加の各国間での交渉協議が行われ、大筋合意とされております。それにより、今後の経過で、国内の医療、労働市場、農業など幅広い分野で改革が必要とされると言われております。分野によっては大きな経済効果を期待できるところもあり、また、しっかりとした対策を講じながら進めていかなければならない分野も出てまいります。
今後において、我が国が他国間と競争をしながら相互に発展する方策を考えるべきであり、そのためにはTPP大筋合意に当たっての経過等の検証ではなく、今後、国内の各分野をどのように発展させるかの議論を行うことが重要であると考えます。
次に、意見書案第2号所得税法第56条の廃止を求める意見書案についてであります。
所得税法第56条の規定について、存続・廃止の議論が行われているところ、本問題については、控除や申告方法等も含めて、第56条の規定自体だけの問題ではないのではないかというのが、自由民主党小樽市議会議員会の見解であります。
したがって、所得税法第56条を廃止とするのではなく、本条を含め、所得税法をめぐる今後の議論の中で、改正等を含めた全体的な議論を必要とする問題と考えます。
次に、意見書案第3号北海道の全ての子供たちに行き届いた教育を求める意見書案についてであります。
未来を担う子供たちがしっかりと教育を受けられる社会づくりは、大変重要なことであります。しかし、本市もさることながら、北海道においても限られた予算の中で多方面の施策展開を行わなければならない実情の中、教育予算だけ大幅に増額することは困難であると思われます。
ただ、教育に関する負担軽減は、でき得る限り行っていただきたいと思う一方、本意見書案中にある35人学級については、特に中学校まで現状必要とするべきか、また、少子化や学校統廃合等の課題を進める中で、教職員の増員が急務なのかということには、今、直ちに判断し、賛意を示すことはできないものであります。
最後に、意見書案第4号「新たな高校教育に関する指針」の検証を求める意見書案についてであります。
北海道教育委員会は、新たな高校教育に関する指針に基づき、高校配置計画を推進しております。本指針中の望ましい学校規模維持の利点は、指針記載のとおりであると考えます。高等学校における教育は、義務教育と違い、生徒が将来どのような人生を歩むのか、目標設定は保護者以上に本人の意向が重要となってきます。その選択を行う際、多くの生徒や先生とかかわり、多様な情報と刺激を受ける中で、自分を開花させる道を選んでいくきっかけとなるものと考えます。この点、小規模校では、なかなか実現は難しいものであると考えます。
(「そんなことはない」と呼ぶ者あり)
また、通学距離が長くなり、課外活動を十分にできないという状況については、それが改善されるよう具体的に配慮した施策を求めるべきであると考えます。個々の学校再編事業については、保護者の方々はもちろん、地域の方々の声も伺いながら進めることは大切でありますし、この点、より配慮した進め方を行うべきであると考えます。
しかし、教育機会の均等を形式的に推進しようとする考え方には賛同できません。子供たちに教育を受ける機会をしっかりと与えることはもちろん必要なことではありますが、高校進学まで培ってきた個々人の能力差や希望する進路等、多様な状況を踏まえた教育環境を整備することも重要であると考えます。
少人数学級を前提とするのではなく、まずは策定された指針に従い、高校教育に関する行政を進めるべきであると考えます。
以上より、今定例会における意見書案について、第1号、第2号、第3号及び第4号につき否決の立場を表明し、各会派議員皆様の御賛同をお願いして討論といたします。(拍手)
(「賛同できません」と呼ぶ者あり)
(「議長、20番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)20番、小貫元議員。
(20番小貫元議員登壇)(拍手)
○20番(小貫元議員)日本共産党を代表して、意見書案第1号ないし第4号について、可決を求めて討論を行います。
初めに、意見書案第1号TPP交渉「大筋合意」についての徹底議論と検証を求める意見書案についてです。
安倍政権は、TPP交渉の大筋合意を受けた総合的なTPP関連政策大綱を決め、今年度の補正予算や来年度予算編成に反映させるとしています。中堅・中小企業を後押しする新輸出大国やTPPを通じた強い経済の実現、TPPで大きな打撃を受ける農業に対する農政新時代の提唱などです。
しかし、秘密交渉で大幅に譲歩した大筋合意の全容も明らかにせず、政府が情報を独占したまま対策を打ち出しても審議のしようがありません。先ほどの自民党の討論では、もう決まったことだから、その後を考えるのだと、こういう内容でしたが、徹底議論と検証を拒否することを議論されては困る自民党の姿が表れていると思います。TPPの協定の全文も確定せず、参加各国の署名や批准の見通しもはっきりしません。農業分野では、米など重要5項目について、関税の撤廃や引下げを認めず、それができなければ交渉脱退も辞さないという国会決議に基づく交渉であったはずであり、国会での検証が求められています。
次に、意見書案第2号所得税法第56条の廃止を求める意見書案についてです。
所得税法第56条の最大の矛盾は、家族従業員の給与を経費として認めないこと、すなわち、実際に働いている人間の正当な給与を税法上、否定していることになります。家族従業員というだけで、実際に人間が働いたという事実も、その対価も認めない、これは家族従業員の人格を税法上、否定していることになります。
青色申告ならば、家族従業員の給与を経費として認めます。青色申告は、記帳したものに対して、税務調査に入ったときに調査がスムーズにいくように税制上の各種の特典を与えようという制度であり、実際に行われた人間の労働について、申告方式をもって認めるとか認めないとか判断するべきではありません。
この意見書案では、「抜本的な税制改正議論の中で」と加えられています。先ほどの自民党の討論の中や、意見書調整会議では、そのような意見すら出されませんでした。非常に残念です。
次に、意見書案第3号北海道の全ての子供たちに行き届いた教育を求める意見書案についてです。
経済協力開発機構(OECD)の調査で、GDPに対して国や地方自治体による教育機関への公的支出の占める割合が、日本は6年連続で比較可能な32か国中、最下位となりました。このように、国の教育予算が少ないことが北海道の教育を進める上で障害となっていることは言うまでもありません。
2013年度の文部科学省の調査では、さまざまな条件で14府県が独自に35人以下学級を実施しています。道としても、子供の教育環境を充実し、地域の実態に即し、住民の声に対応した教育行政が必要です。
次に、意見書案第4号「新たな高校教育に関する指針」の検証を求める意見書案についてです。
地域の高校は、子供が高等教育を受ける学習権を確保する上で重要です。指針に基づいて地元の学校がなくなれば、あるいは目の前の高校の特色が自分の希望と合わなければ、学ぶ権利を奪われる子供たちが増えることになりかねません。広大な北海道において、教育の機会均等、教育水準の維持向上を目指す指針となるよう求めます。
特に、高校の統廃合に関連して意見を聞きおくということではなく、地域住民や保護者、子供たちの声に耳を傾け、子供たちの学習権を保障する教育政策を進めていくことです。
また、地域の高校の存続は、自治体の将来像と重ね合わせて検討してあるべきであり、地域の文化、コミュニティの中核としての役割を果たしていることを考慮しなければなりません。
以上、議員各位の賛同をお願いし、討論といたします。(拍手)
(「議長、17番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)17番、中村誠吾議員。
(17番中村誠吾議員登壇)(拍手)
○17番(中村誠吾議員)民主党を代表して、意見書案第1号TPP交渉「大筋合意」についての徹底議論と検証を求める意見書案、第2号所得税法第56条の廃止を求める意見書案の二つについて、可決に賛成の立場で討論を行います。
TPP交渉大筋合意については、国会決議の農産品の重要5品目の聖域は守られず、大筋合意されたとされる内容も小出しであり、全容はいまだに不明確であります。
農業をはじめとするあらゆる産業に影響を及ぼすことについて、国、そして具体に農水省もその試算において認めています。ましてや、農林水産業を基盤とするこの北の大地北海道においては、その裾野産業となる運輸、農業機械、食品加工、肥料、飼料、そして近郊型農業や水産加工にも影響があるとされております。これら関連産業も含めると、どれほどの影響が及ぶのか、いまだ想定できない状況であります。徹底した議論と検証が不可欠であるということは、このことを指しておりまして明らかだと思います。結果によっては、自治体の存亡にもかかわるわけであります。
したがって、意見書案第1号は、妥当と考えます。
次に、所得税法第56条についての意見書案についてですが、現行の所得税法第56条の規定、趣旨というのは、要領のよい納税者に対する抜け道封じのための個別申告制の制限措置であります。
その理由として、一つは、我が国では必ずしも家族従業員に対して、給与等対価を支払う慣行がなかった、ないこと。二つには、家族間の恣意的な取決めによる税負担のアンバランスをもたらすことを防止する必要があったこと、あること。そして三つ目には、対価の金額について、客観的に合理的な対価の額を算出することが事実上、困難であったわけです。この3項目をもって、この間、説明されてきました。
しかし、我が国における申告納税制度は、既に65年を超える月日を迎えました。この間、社会・経済情勢は、大きな変革を遂げております。税を取り巻く環境も大幅に変化し、申告納税制度も納税者の間に定着してきたと言われています。
また、家族を単位とする社会についても変化が生じ、所得税を基本とする家庭のあり方についても変化しており、必ずしも戸主なり事業主が家庭における財産の支配権を有しているとは言いがたい状況になっていると考えられます。このことは、司法の場においても、その判決事例においても明らかになってきており、税を取り巻く環境の変化を認めて、56条の規定に不合理性が生じていると指摘されました。この規定を存続させる積極的な理由が見いだし得ない状況を国税当局も認めております。
したがって、所得税法第56条の規定は削除すべき時期に来ていると考え、意見書案第2号も妥当と考えます。
第1号、第2号ともに議員各位の賛同をお願いするものであります。(拍手)
○議長(横田久俊)討論を終結し、これより順次、採決いたします。
まず、意見書案第1号について採決いたします。
可決とすることに、賛成の議員の起立を求めます。
(賛成者起立)
○議長(横田久俊)起立多数。
よって、さように決しました。
次に、意見書案第2号について採決いたします。
可決とすることに、賛成の議員の起立を求めます。
(賛成者起立)
○議長(横田久俊)起立多数。
よって、さように決しました。
次に、意見書案第3号及び第4号について、一括採決いたします。
可決とすることに、賛成の議員の起立を求めます。
(賛成者起立)
○議長(横田久俊)起立多数。
よって、さように決しました。
次に、ただいま決定いたしました以外の意見書案について、一括採決いたします。
いずれも可決とすることに、御異議ございませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)御異議なしと認め、さように決しました。
日程第4「陳情」を議題といたします。
お諮りいたします。
本件につきましては、別紙お手元に配付の議事事件一覧表のとおり、経済常任委員会に付託の上、閉会中、継続して審査することにいたしたいと思います。
これに、御異議ございませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)御異議なしと認め、さように決しました。
以上をもって、本定例会に付託されました案件は、全て議了いたしました。
閉会に先立ちまして、一言御挨拶を申し上げます。
今年も残すところわずかとなりましたが、この1年を振り返ってみますと、国際情勢としては、年明けに、ニューヨーク市場で原油先物価格が約5年8か月ぶりに1バレル当たり50ドルの大台を割り込みました。原油価格の下落傾向は現在も続いており、これに伴い石油製品の価格も値下がりを続けております。本格的な冬を迎え、灯油の需要期になりますが、市民生活にとって歓迎すべき状況となっているものと考えております。
さて、イスラム国により拘束されていた日本人2人が、1月に殺害されるという痛ましい事件が発生しましたが、フランスではパリ中心部の劇場やレストラン、近郊のスタジアムなどが襲撃され、130人が死亡する同時テロが発生するなど、テロの脅威が全世界をかけめぐり、緊張状態が続いております。人類が平和のうちに暮らせるテロのない社会が実現されることを祈ってやみません。
国内においては、3月には、北陸新幹線が開業し、これまで東京から長野までの区間が、金沢まで延伸されたことにより、宿泊費や飲食費などを含めた経済波及効果は、石川で約124億円、富山で約88億円に上ると推計され、条件次第ではさらに拡大するとの予測もあるとされております。
明年3月の北海道新幹線の開業効果を何としても本市にまで取り込む施策を積極的に推し進めていかなければなりません。
10月の第3次安倍改造内閣発足後の初閣議においては「一億総活躍という旗を高く掲げ、内閣が一丸となって、長年の懸案であった少子高齢化といった構造的課題に真正面から立ち向かい、新たな国づくりを力強くスタートさせるべき時が来た」として、東日本大震災からの復興の加速化、国内総生産600兆円、希望出生率1.8、介護離職ゼロの実現に取り組むなどとする基本方針を決定しました。
本市では、人口減少や少子高齢化をはじめ、地域の経済の活性化などに向けて取り組まなければならない多くの課題がありますが、現在の財政状況では市独自で全てを行うことは困難であるため、こうした国の動向を注視しながら、他都市に遅れをとらないように解決していかなければならないと考えております。
本市におきましては、4月の統一地方選挙により、市長選挙と議員定数を28名から25名に3名減じた市議会議員選挙が行われました。これにより、市長には森井秀明氏が、議員には、新たに7名の方が当選され、任期4年間の体制がスタートしました。
8月には、本市石狩湾新港地域に北海道電力が建設を予定していたLNG火力発電所が着工されました。合計出力は約170万キロワットで、3基の発電機が計画されており、1号機は平成31年2月に営業運転が開始される予定ですが、CO2排出の少ない天然ガスによる発電が地球温暖化対策としてのCO2削減に大きく貢献するとともに、本市経済への効果も大きいものがありますので、一日も早い全面稼動を期待するものです。
12月には、長年課題とされてきた稲穂1丁目再開発の旧小樽グランドホテル・丸井今井跡地に、小樽掖済会病院とサービス付き高齢者向け住宅が開業しました。今後、人の流れも変わることから、中心商店街の集客を図る施策を官民一体となって進め、以前のにぎわいあふれる商店街に戻るよう期待するところです。
市議会におきましては、森井市長の政治姿勢をはじめ、ドリームビーチ海水浴場の市営による開設や参与の問題のほか、公約である除排雪の制度変更などが大きく取り上げられたほか、市政各般にわたり広く議論が行われてまいりました。
議会は、市長とともに住民を代表する二元代表制の機関として、住民の福祉の増進を図るため、相互の抑制と均衡によって緊張関係を保ちながら、本市の行政運営の基本的な方針を議決し、その執行を監視しなければなりません。
また、多様性を持つ議員相互の活発な議論を通して政策形成の舞台となることこそ、議会本来のあり方であると考えております。
議員各位におかれましては、当選後、はや8か月がたとうとしておりますが、市政にはさまざまな課題が山積しておりますので、今後とも市民の代表として、なお一層の御尽力を賜りますようお願いを申し上げます。
また、この1年、私にお寄せいただきました御厚情に対しまして、心から感謝を申し上げます。
結びになりますが、議員並びに市長をはじめ理事者の皆様におかれましては、健康に十分留意をされ、御家族ともども御多幸な新年をお迎えになられますよう祈念申し上げ、本年最後の議会に当たりましての挨拶とさせていただきます。
第4回定例会は、これをもって閉会いたします。
閉会午後5時29分
会議録署名議員
小樽市議会 議長 横 田 久 俊
議員 鈴 木 喜 明
議員 中 村 誠 吾