開議午後1時00分
○議長(横田久俊)これより、本日の会議を開きます。
本日の会議録署名議員に、高野さくら議員、酒井隆行議員を御指名いたします。
日程第1「議案第1号ないし第24号及び第26号」を一括議題とし、これより一般質問を行います。
通告がありますので、順次、発言を許します。
(「議長、8番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)8番、酒井隆裕議員。
(8番酒井隆裕議員登壇)(拍手)
○8番(酒井隆裕議員)それでは、通告に従いまして、一般質問をいたします。
まず、自衛官の募集業務に対する住民基本台帳から抽出した入隊適齢者の名簿の提供又は閲覧について質問をいたします。
防衛省が自衛官募集のダイレクトメールを適齢者へ郵送するため、住民基本台帳に記載されている特定年齢の住民の名前、生年月日、性別、住所の4情報の提供を求めたのに対し、全国の市町村や特別区が積極的に情報提供していたことが問題となっております。
本市においても高校3年生の自宅に自衛官募集のダイレクトメールが送られており、なぜうちの住所がわかったのか、小樽市は個人情報を自衛隊に提供しているのでは、など不安の声が広がっております。道内の他都市でも自衛隊の求めに応じて、特定年齢の住民の名簿をペーパーやデータで提供していたという事実が明らかとなり、取りやめるといった事態となっております。
市長にお伺いいたします。本市において住民基本台帳から抽出した入隊適齢者の名簿の提供又は閲覧を認めている事実はあるでしょうか。
また、提供又は閲覧を認めているのならば、請求にかかわる2014年度における対象者の生年月日と人数は何人なのか、提供又は閲覧を認めている事項はどのようなものかお示しください。
また、住民基本台帳から抽出した入隊適齢者の名簿の提供又は閲覧を認めている根拠法令をお示しください。
また、今後においてペーパーやデータで名簿の提供が求められた場合の本市としての対応について伺います。
次に、就学援助制度の拡充等について質問いたします。
子供の貧困が深刻な問題となっています。2012年に発表された日本の子供の貧困率は、過去最悪の16.3パーセントになりました。中でも深刻なのはひとり親家庭世帯で、その相対的貧困率は54.6パーセントにも及びます。就学援助制度は、憲法26条の義務教育は無償に基づく制度で、学校教育法第19条で「経済的理由によつて、就学困難と認められる学齢児童又は学齢生徒の保護者に対しては、市町村は、必要な援助を与えなければならない。」となっております。
2005年度から国の補助は、要保護者に対する就学援助に限定されました。準要保護者に対する就学援助への国からの補助はなくなり、地方交付税で措置することになりました。そのことと比例して認定基準、支給単価の切下げが全国的に起こっていることを耳にしておりますが、2005年度以降の準要保護の認定基準、支給単価など本市での状況をお示しください。
また、2005年度以降、国の補助が一般財源化しましたが、一般財源相当額が交付税として交付されているのか伺います。
さらに、一連の消費税増税に対して、国は基準単価を引き上げました。これらについても交付税措置されているのかお示しください。
また、本市における就学援助制度に対する必要性の認識と就学援助率の過去5年間の推移をお示しください。
次に、就学援助の申請と支給時期について質問いたします。
就学援助制度では、就学前の子供が入学前に準備する学用品、ランドセルや体育着などを購入する費用として入学準備金があります。
しかし、申請をするには入学式のときに書類を持ってきてくださいとなり、本年において支給されたのは5月25日となっています。本当に困っている家庭の状況を考えれば、一刻も早く支給するべきではないでしょうか。
日光市では、入学資金貸付制度が2015年1月から始まっています。制度は入学に必要な物品購入が困難な世帯に貸し付けるもので、上限額は小学生5万円、中学生10万円となっています。なお、就学援助に認定された場合には、貸付金と相殺でき、今年度は小学生1人、中学生5人が貸付けを受けたということです。
また、福岡市では、準備金の入学前支給を2015年1月から開始しています。小・中学校に入学予定の児童・生徒に就学援助の入学準備金を入学前の3月に前倒しして支給するものです。就学援助申請書を1月末までに提出し認定された場合、3月中旬から下旬にかけて振り込まれます。支給額は小学校で2万470円、中学校で2万3,550円です。
こうした入学準備金貸付制度又は準備金の入学前支給について、小樽市として実施するべきと考えますが、答弁を求めます。
また、函館市では、2016年3月より入学準備給付金事業を行います。来年1月に給付申請の受付を開始、同3月には給付を始める予定だということです。こちらでは住民税非課税世帯で子供1人につき2万円、市民税課税世帯で子供1人につき3万円となっています。どちらの事業も少子化対策の一環として、また、子育て家庭への経済的支援につながる取組として行われるということです。
市長は、所信表明におかれまして、人口減少に歯止めをかけるため子育て支援の充実を図ることを既に表明されています。
市長にお伺いいたします。このような先進事例について小樽市として研究していくことが求められるのではないでしょうか。答弁を求めるものです。
次に、要保護、準要保護の対象項目について伺います。
学用品費や学校給食費をはじめ区分が定められています。文部科学省は、2010年度からクラブ活動費、生徒会費、PTA会費が新たな就学援助の項目に加えて交付税措置をしていると説明しています。本市においての状況をお答えください。
以上、再質問を留保して質問を終わります。(拍手)
○議長(横田久俊)理事者の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)市長。
(森井秀明市長登壇)
○市長(森井秀明)酒井隆裕議員の御質問にお答えいたします。
初めに、自衛官の募集業務に対する住民基本台帳から抽出した入隊適齢者の名簿提供又は閲覧についての御質問がありました。
まず、名簿提供又は閲覧を認めている事実はあるかということにつきましては、閲覧は認めておりますが提供は行っておりません。
次に、平成26年度における対象者の生年月日、人数及び閲覧を認めている事項につきましては、生年月日が平成8年4月2日から平成9年4月1日までは1,019人、平成11年4月2日から平成12年4月1日までは953人となっております。
また、閲覧を認めている事項は、氏名、生年月日、性別、住所の4項目です。
次に、住民基本台帳から抽出した入隊適齢者の名簿の閲覧の根拠法令につきましては、住民基本台帳法第11条第1項には、国の機関は法令で定める事務の遂行のために必要である場合には市町村に対し閲覧を請求することができる旨規定されております。
次に、今後において名簿の提供が求められた場合の本市の対応につきましては、法令等に基づき従来どおり閲覧のみの対応となります。
次に、就学援助制度の拡充等について御質問がありました。
まず、準要保護児童・生徒の就学援助に対する地方交付税措置につきましては、国の補助の一般財源化に伴い、平成17年度以降、普通交付税の算定基礎となる基準財政需要額に算入されております。
なお、平成26年度決算額に対する基準財政需要額の割合としましては、おおむね30パーセントとなっております。
また、平成26年度の消費税、地方消費税率の引上げに伴う影響額に対しましても、基準財政需要額に算入されております。
次に、少子化対策としての入学準備金給付制度の創設につきましては、就学援助制度の中には入学準備金が含まれておりますので、御提言のあった新たな制度の創設については、財政的な制約もあることから現時点では難しいものと考えております。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)教育長。
○教育長(上林猛)酒井隆裕議員の御質問にお答えいたします。
ただいま、就学援助制度の拡充などについて御質問がありました。
初めに、準要保護者に対する就学援助の認定基準、支給単価についてでございますが、平成17年4月に国の制度改正により国庫補助から地方交付税措置に変更となりましたが、本市における平成17年度以降の認定基準は、以前と同様、生活保護基準の1.3倍以下を基準としており、平成25年8月の生活保護基準の見直し以後も、その影響を受けないよう同様の基準を適用しております。
また、支給単価としては、小学校1年生の学用品を例に挙げますと、平成17年度以降も年額1万1,100円とし、消費税率の改定のあった平成26年度には1万1,420円に増額したところであります。
次に、就学援助制度に対する認識と就学援助認定率の推移についてでございますが、学校教育法第19条に基づく就学援助制度は、国民の学ぶ権利を生活状況にかかわらず保障するもので、教育の機会均等を確保する上で重要な制度であると認識しております。
また、準要保護者の就学援助認定率の過去5年間の推移についてでありますが、平成23年度は24.0パーセント、平成24年度は23.8パーセント、平成25年度は23.0パーセント、平成26年度は22.7パーセント、平成27年度は5月時点で20.8パーセントと、若干減少傾向はあるものの、全道的には高い水準で推移していると感じております。
次に、入学準備金の入学前支給についてですが、福岡市では、これまで7月以降に支給していた就学援助の入学準備金を本年度の入学生から入学前の3月に支給することになりましたが、本市では新入学生については、入学後に就学援助の申請を受け付け、認定手続を行い、5月下旬に入学準備金を支給しております。福岡市のように入学準備金を入学前の3月に支給する場合には、入学という事実発生以前の支出となることや、前年度の予算での支出となることなど、会計上の問題や所得認定の時期などの問題がありますので、今後、他都市の状況を見極めながら検討してまいりたいと考えております。
次に、クラブ活動費などの状況についてですが、文部科学省では平成22年度から就学援助の交付税対象費目にクラブ活動費、生徒会費及びPTA会費を加えたところでありますが、本市においては厳しい財政状況にあることや他都市の状況なども勘案し、現在は対象としておりません。
(「議長、8番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)8番、酒井隆裕議員。
○8番(酒井隆裕議員)再質問を行います。
まず、自衛官の募集業務に対する住民基本台帳から抽出した入隊適齢者の名簿提供又は閲覧についてであります。
本市は、ペーパーやデータなど名簿の提供ではなく閲覧にとどめていること、4情報以外は閲覧させていないこと、どの情報を書き写したか確認していること、情報の管理についても徹底していること、こういったことについては評価をするものでございます。
しかし、戦争する国づくりである安保法制が審議されている中、判断力がまだ十分育っていない年代、青年への自衛隊募集の勧誘を行政が手助けすることは許されないものだというふうに考えております。そもそも自衛隊法施行令で市町村に求められているのは資料であり、個人情報は含まれていないものであります。
また、住民基本台帳法には行政機関が市町村長に対して台帳の記録事項に関する資料提供を求めることができるとの規定はありますけれども、総務省は、公的な統計資料の作成を念頭に置いた条文であり、名簿などの提出は認めていないとしています。前提として自衛官の募集に関する事務が第1号法定受託事務であることは言うまでもありません。今回の質問は、自衛官の募集事務そのものを問うわけではなく、適齢者名簿の閲覧に関する問題です。
小樽市個人情報保護条例では、個人情報の外部提供を原則禁止しています。法的根拠がない抽出閲覧こそ問題だと言っているわけです。小樽市個人情報保護条例の適用除外には含まれないと考えますが、答弁を求めます。
また、先ほどの御答弁の中で、対象となる生年月日の中に平成11年というものがありました。このことは、中学生に対しても情報の閲覧を求められ、それに対して応じているということであると思いますが、これについて市長としての考えもお伺いしたいと思います。
次に、就学援助についてです。
入学準備金貸付制度又は準備金の入学前支給、これについては他都市の状況を見極めながら検討していくというような御答弁がございました。仮に本市において行った場合、どの程度小樽市の体制上の負担となるのか、また、増額となるのか、試算なども含めて改めて見解を伺います。
同様に、対象項目についてクラブ活動費、生徒会費、PTA会費を追加して支給した場合、どの程度小樽市の負担分が増額になるのか伺います。
また、クラブ活動費、生徒会費、PTA会費を新たな就学援助の項目に加えるべきと考えますが答弁を求めます。
○議長(横田久俊)理事者の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)生活環境部長。
○生活環境部長(渡辺幸生)酒井隆裕議員の再質問にお答えいたします。
自衛隊募集に係る適齢者の名簿の閲覧が小樽市個人情報保護条例の適用除外には含まれないのではないかとのお尋ねでございますけれども、小樽市個人情報保護条例第11条第1項には、「実施機関は、法令等に基づく場合を除き、利用目的以外の目的のために保有個人情報を自ら利用し、又は提供してはならない。」と規定をされております。この提供には閲覧も含めますが、適齢者名簿の閲覧につきましては、先ほど市長からも答弁いたしましたとおり住民基本台帳法に基づき行っており、法令に基づく場合に該当いたしますので、適用除外に含まれるものと考えております。
次に、中学生の情報提供はなぜかということでございますが、自衛隊協力会からの台帳閲覧の申請につきましては、その使用目的といたしまして、自衛官及び自衛官候補生に関する名簿の募集事務ということで請求理由が書いてございますので、具体的な部分は私どもで承知してはございませんが、募集事務のために必要であるため請求されているというふうに解釈しております。
○議長(横田久俊)教育部長。
○教育部長(迫俊哉)酒井隆裕議員の再質問にお答えいたします。
まず、入学準備金を入学前に支給する場合の影響についてお答えさせていただきます。
年度末の異動の時期を挟みますことから、転入あるいは転出による入学者数の変更があった場合に必要となります会計上の手続など、新たな事務作業が発生するということは予想されますが、体制上、大きな問題が生じることはないのではないかというふうに考えております。
また、特に試算はしておりませんけれども、支給額につきましては、同様に転入・転出による増減は考えられますが、それ以外の理由による増減は考えられないというふうに考えております。
それから、続きまして、就学援助にクラブ活動費、生徒会費、PTA会費、その3費目を追加した場合の試算についてでございますけれども、平成21年5月1日現在の準要保護者数と文部科学省が示します本年度の予算単価に基づきまして試算をいたしましたところ、小学校と中学校を合わせました3費目の総額では、おおよそ3,000万円の増額になるということで見込んでいるところでございます。
○議長(横田久俊)教育長。
○教育長(上林猛)酒井隆裕議員の再質問にお答えいたします。
3費目について対象とすべきではないかということでございますが、教育委員会とすれば教育機会の均等という観点に立てば、できるだけの支援が望ましいということは考えておりますが、現在、10万人以上の他都市の状況を考えますと、1市だけが負担をしているという状況にもありますし、さらに何といっても小樽市の財政が大変厳しい状況にある、そういったことを勘案しながら、今後、市長部局とも相談をしてまいりたいというふうに考えております。
(「議長、8番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)8番、酒井隆裕議員。
○8番(酒井隆裕議員)再々質問を行いますけれども、まず名簿の問題でございますが、まず、一般の企業などにおいて、例えば若者の就職を募集したいという場合であっても、一定の年齢を抽出した住基情報の閲覧というのはできるのでしょうか、これについてお伺いしたいと思います。
それから、こうした同じ公務員であっても、例えば警察は募集のために住民基本台帳情報の閲覧はしていないわけでございます。自衛隊募集だけが特別扱いとなっているわけであります。
改めてお伺いいたします。小樽市として、年齢を抽出した閲覧要請には応えるべきではないというふうに考えますが、市長の考えを改めて問うものでございます。
次に、入学準備金の前支給についてお伺いしたいと思います。
先ほどの教育部長の御答弁の中では、体制上の問題については若干生じるけれども、それ以外の負担については生じないということでございました。ぜひ、さらなる検討というものにとどまらず、小樽市として実現できないかということについて、こうした他都市の先進事例について検討していくということを改めて強く求めたいと思いますが、教育長としての見解について改めてお伺いいたします。
○議長(横田久俊)理事者の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)生活環境部長。
○生活環境部長(渡辺幸生)酒井隆裕議員の再々質問にお答えいたします。
まず1点目の一般企業が個人情報の閲覧をできるかと、一般企業に対して出せるかという御質問だと思いますけれども……
(「年齢を抽出して」と呼ぶ者あり)
年齢を抽出して閲覧できるかということで、申しわけございません。
これにつきましては、住基法の中では「国又は地方公共団体の機関が指定するものに閲覧させることを請求することができる」ということになってございますので、この中では一般の企業は閲覧できないものと思われます。
次に、この閲覧自体をやめるべきではないかという御質問だったと思うのですが、これは先ほど申しましたとおり法令に基づき請求、閲覧しているものでございますので、今後も法令に基づき、請求したものについては今までどおりの対応を行っていきたいと考えております。
○議長(横田久俊)教育長。
○教育長(上林猛)酒井隆裕議員の再々質問にお答えいたします。
入学準備金などの問題について、ぜひ検討できないかということでごさいますが、問題は会計上の問題と、それから所得の認定の時期の問題、あとは手続上の問題でありますので、これらは実施に向けてどのような問題があるのかも含めて十分検討してまいりたいというふうに考えております。
○議長(横田久俊)酒井隆裕議員の一般質問を終結いたします。
(「議長、5番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)5番、安斎哲也議員。
(5番安斎哲也議員登壇)(拍手)
○5番(安斎哲也議員)一般質問いたします。
さきの代表質問において市長に求められる資質についての質問がございましたが、そこで森井市長が答弁の前に議長に見解を求めるという、やられたらやり返す、倍返しだと言わんばかりの、言われたら言い返すという子供じみたやりとりがございました。政治家、公人であれば資質を問われること、批判されることのほうが多く、評価されることは少ないものであります。このことは1期議員をされていた森井市長ならば承知のことと思いますが、さきの代表質問の答弁前に市長が見解を求めるという珍事こそ市長の資質としてふさわしくないと私は感じておりますので、発言、行動については襟を正すべきと思っております。今後は、市長の資質があると思われるよう行動や発言で示していくことこそ、第13代小樽市長に就任した森井市長の定めであり、ぜひとも市長の器として、批判は批判で真摯に受け止め、一々反応するのではなく、答弁の中で反論するなり、そのルールにのっとった大人の対応を求めます。
さて、質問に入りますが、今回の市長に求められる資質という点で観点が重なるところでございますが、市長就任後の市長の行動を見させていただき、首長としての公務をこなしながら自身の政治活動、政務もこなす行動力は評価をいたしているところですが、見方を変えると公務と政務を混在させ、公私混同と思われることがあり、通告の質問をさせていただきます。
まず、地方自治法第232条では、「普通地方公共団体の事務を処理するために必要な経費その他法律又はこれに基づく政令により当該普通地方公共団体の負担に属する経費を支弁するものとする。」となっています。すなわち市町村の事務処理について必要な経費を負担することを定めた条文でございます。
この地方自治法に基づき、全国でも住民監査請求があるなど、問題となっている事例がございます。滋賀県大津市では、公務と政務について不適切な財務会計に該当するものと判断され、市がかぶった損害相当額の返還が求められるということがございました。行政は、公共性、公益性、公平性、公明性が求められ、市長はみずからの行動について明確にすべきであることから質問いたします。
まず、政治資金規正法違反問題を厳しく批判されてきた市長にとって、市職員を政治利用することの考え方について伺います。また、それをしてしまった職員についてどのように考えていますか。
政治資金規正法違反問題をあしき慣習と発言されています。これは市職員が一部の政治家を応援することが問題であるという趣旨だと思われますが、御見解をお示しください。
地方公共団体の長である市長の公務とは何ですか、その基準をお示しください。
市長就任後もつじ立ちやイベントの挨拶回りをされているとのことですが、それは政治活動ですね。私的用務のときの公用車の使用は禁止されていると思いますが、市長の公用車使用に公私による区分や基準があるか伺います。
住民監査請求で損害額が求められた滋賀県大津市では、公務の優先順位について複数の公務が重複した場合、過去の出席動向を参考としながら市全体における重要度や影響度等に鑑み、市長、副市長、担当部局間で調整し、対応するとのことです。現在は、どのように優先順位をつけ、複数の公務をこなしていますか。
ホームページに掲載されている今週の市長行動予定の8月から9月6日までと、今は掲載されていない7月分の公務とされているものの掲載となっていないものが何で、どのような基準で掲載する、しないを決めていますか。公務としない判断はどのように決めていますか。
また、7月から9月まででイベントや大会、講演会など共催や後援を行った事例は何件で、どのようなものがございますか。特に、夏は市長杯と冠したスポーツ大会も多く開かれているようですが、市長杯とする基準、そして大会が重なり市長が不在の場合、誰がどこの大会へ挨拶に行く、行かないの判断は誰がどのような基準で決めていますか。
全国的にも公務と政務の区分けについて問題視されています。市長が公務をこなしている中、政務もされていることを見聞きしており、その行動力については先ほど申し述べましたが評価しております。しかし、どこまでが公務なのか政務なのかわからないものがございますので、公務と政務の区分けについての市長の見解を伺います。
前回の定例会で、悪いことの認識の中で、職員が市民の皆様には理解しづらい長きにわたる市役所の常識や慣習にとらわれていた部分があったと発言されています。
また、市民の皆様に理解していただくことをよいことと捉えて表現されたとのことですが、公務と政務の混在、政務に公務員を利用することはいいことなのか認識を伺います。
次に、開かれた市政の取組として始められた市長の活動アルバムについてですが、掲載している活動については公務のものと思われますが、載せる載せないの掲載基準は何ですか。
また、なぜ全てをオープンにしないのでしょうか。市長の活動アルバムでしか開かれた市政の取組が見られません。前回の答弁では、これから手法を検討するということでしたが、その後、何を考え、どう指示を出していますか。私としては、あれだけ市政のオープン化と叫ばれていた市長ですが、まだまだ足りないと考えます。佐賀県武雄市の前市長は、自身が自身の言葉で発信しておられました。市長自身の公務をもっと見えるようにしてはいかがでしょうか。公務と政務をしっかり区分けした上ですべきと考えます。
市民公募委員の公募方法について伺います。
より多くの市民の方の声を市政課題に反映しようと、これまでの公募方法を変えようとしていますが、現状はどのようになっているのか、そしてどこに問題点があるのか見解を求めます。
市の計画に市民目線の意見を盛り込んでいただくことには大賛成ですが、市長指示において公募方法を変えるに当たり、計画の進行を遅らせることがあるとすれば、行政の継続性からは望ましくないと考えています。市長の見解を求めます。例えば、平成27年度に観光基本計画が終了し、28年度に向けて計画を策定する算段であったとは思いますが、遅れているようです。この見解と今後の進め方について認識を伺います。
再質問を留保し、一般質問を終えます。
○議長(横田久俊)理事者の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)市長。
(森井秀明市長登壇)
○市長(森井秀明)安斎議員の御質問にお答えいたします。
初めに、公務と政務の違いの認識について御質問がありました。
まず、公務と政務についてですが、市職員を政治利用することにつきましては、みずからの選挙のために市長が市職員を利用することは許されるものではないと考えております。
また、それを行った職員についても、法を守るべき立場の公務員として法令遵守の意識や違法性の認識が欠けていたものと考えております。
次に、市職員が一部の政治家を応援することにつきましては、市職員が個人的に一政治家を支持すること自体が問題であるとは考えておりません。
「あしき慣習」と発言いたしましたのは、特定の政治家を応援する行為が、政治資金規正法に違反して、勤務時間中に庁舎内で疑いもなく行われていたということについてであります。
次に、市長の公務につきましては、明確な基準はありませんが、基本的には行政機関の長としての活動が公務となりますが、市長は公選の政治家としての側面もあることから、その立場で意見表明や意見交換、政治的会合への出席などを行う場合もあり、これら全てが市長の公務と位置づけられるものと認識しております。
次に、市長の公用車使用の公私による区分や基準につきましては、実際の公務は多岐にわたることから、その区分や基準を明確に決めるのは困難であると考え、都度判断することとしております。
次に、市長の公務の優先順位につきましては、複数の公務が重複した場合には、大津市と同様に過去の出席の実態を参考にしつつ、市政全体における重要度や影響度等に鑑み、総務部と担当部署と調整して決定をしております。
市長行動予定のホームページへの掲載については、公務のうちでも広く市民の皆様に周知すべきと思われるものを掲載しており、今後において、より発信できるように努力してまいりたいと考えております。
次に、共催や後援の実績、市長杯の基準や出席の判断基準につきましては、共催は7月から9月までの間2件、後援の実績は87件、その多くはスポーツ大会や芸術・文化等のイベントであり、また、市長杯とする基準は特に設けてはおりません。
大会が重なった場合の出席判断は、過去の出席の実態や市全体における重要度や影響度等に鑑み、総務部と担当部署と協議の上、決定しておりますが、明確な基準というものは設けておりません。
次に、公務と政務の区分けにつきましては、まず市長の公務は広範多岐にわたるため、画一的に決定できるものではなく、また、公選職の政治家という特殊性から、その範囲を明確に特定することは困難と考えております。
次に、公務と政務の混在、政務に公務員を利用することにつきましては、私の見解といたしましては、市民の皆様への市政の推進活動全てを公務として捉えておりますので、その範囲において公務員の協力を得ることは可能であると考えております。
次に、開かれた市政についてですが、まず市長の活動アルバムにつきましては、これは市ホームページの市長のページの充実の一環として6月25日から始めたものです。掲載の基準は特に設けておりませんが、私の公務の様子について市民の皆様に伝えようと始めたものです。私の公約にスポーツや運動を通じて、子供たちの心身の健やかな成長を図りたいということがあり、スポーツに関連することは市として積極的にPRしていきたいということを機会あるごとにお話ししておりますので、現在は子供たちにかかわるスポーツの話題を紹介しているものが多いと思われますが、今後も特に私の公約にかかわることを中心に紹介してまいりたいと考えております。
次に、開かれた市政の取組につきましては、情報にアクセスしやすいホームページのあり方や、効果的な情報提示の仕方について工夫をするように指示をしているところであります。
また、私の考える開かれた市政ということの根本には、市の施策の作成過程において市民の皆様の御意見をより反映できる仕組みが必要と認識しておりますので、審議会等の市民委員の公募方法を改善することなども開かれた市政への取組になるものと考えております。
さらに、私自身が地域に出向きまして、地域住民の方々と懇談の場を設けることを検討中でありますが、私自身が地域の方々に市政各般における実態、実情などを率直にお伝えすることができれば、それも市政のオープン化につながるものと考えております。
次に、市長の公務をもっと見えるようにしてはということにつきましては、まずは市長の活動アルバムの内容を充実させてまいりたいと考えております。
次に、市民公募委員の公募方法について御質問がありました。
まず、市民公募委員の現状と問題点につきましては、現在、計画策定のための審議会等を新たに設置する場合や審議会等の委員を改選する際、条例や要綱で学識経験者など委員が限定されているものを除き、その都度市民委員を公募しております。しかしながら、市民委員の応募状況や就任状況を見ますと、公募をしても応募される方が少ない場合があることや、若年層や女性、働き盛りの世代の参加率の低さといったことが問題点であると考えております。
次に、公募方法の変更により行政の継続性に与える影響につきましては、平成28年度以降に生じる計画等の策定に当たっては、より広く市民の皆様の御意見を反映できる仕組みの下で審議されるよう進めてまいるとともに、計画等の策定にかかわり、行政の継続性に影響を及ぼすことがないよう取り組んでまいりたいと考えております。
次に、平成27年度に終了する小樽市観光基本計画の新計画の今後の進め方につきましては、私としても小樽市観光基本計画の重要性は十分に認識をしておりますので、新たな市民公募制度に基づき、なるべく早急に観光基本計画の見直しに取り組んでまいりたいと考えております。
(「議長、20番、議事進行」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)20番、小貫元議員。
○20番(小貫元議員)先ほどの安斎議員の冒頭の発言なのですが、これは第2回定例会の秋元議員のときもそうだったのですけれども、議会運営委員会で議論して、最後に議長に裁くよう委ねて、議会としての意思決定を冒頭にやっていただいたわけですよね。そういう議長の裁きについて、なかったことにするような発言というのは、やはり議会としてもよろしくないというふうに私は思います。
そして、第2回定例会のときと同様に安斎議員も議会運営委員会の理事でありまして、議長にあの裁きを委ねるということは一致して決めたことですし、その後ペーパーを回して、このように議長として取り計らいたいということも丁寧に議長にやっていただいたわけなのですけれども、そういうことについて、今この冒頭でおさめた火に油を注ぐような発言というのは、やはりふさわしくないというふうに私は思いますので議長として注意をしていただきたいのと、それと市長に対しての発言の言葉の扱いについても、もう少し注意をするようにぜひお願いしたいと思います。
○議長(横田久俊)ただいまの議事進行の発言についてお答えを申し上げます。
確かに、第2回定例会で市長から、あのときは秋元議員の質問前の発言について御指摘がありまして、その後、議会運営委員会で、今、小貫議員が言ったような処理をしたと思います。
今回、これはもちろん聞いてみなければわからなかったことでありますから、安斎議員が質問の前に、前置きといいましょうか、前文としてお話をされました。前回の私の措置に逆行しているとまでは言いませんけれども、逆行といいましょうか、それを無視しているとまでは言いませんが、小貫議員の御指摘ももっともだと思いますので、以降、皆様方もそういった面にはお気をつけいただきたいと思います。
それから、市長への言葉の使い方という御指摘もありましたけれども、これについても何度も申しておりますが、小樽市議会会議規則第89条、品位を重んじなければならないという規定がありますので、ただいまの安斎議員の質問がそれに抵触したかどうかは別にいたしましても、皆様方も質問の際には言葉を厳選して質問していただければと思います。
よろしいですか。
○20番(小貫元議員)はい。
○議長(横田久俊)よろしいですか、安斎議員、何かありますか、あればお聞きいたしますが。
(「議長、5番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)5番、安斎哲也議員。
○5番(安斎哲也議員)以後気をつけます。
再質問に入らせていただいてよろしいですか。
○議長(横田久俊)はい、どうぞ。
5番、安斎哲也議員。
○5番(安斎哲也議員)冒頭に関しては、私もちょっと行き過ぎた言葉使いであったと思い反省しておりますけれども、第2回定例会で市長も御理解いただいたことをまた今回もやられていたので、どっこいどっこいということでお許しいただきたいというふうに思います。
では、再質問させていただきます。
まず、市長の公務の認識の違いについての答弁でございますけれども、意見表明や意見交換、政治的会合への出席などを行う場合も、これら全てが市長の公務と位置づけられているということでございますが、それでは8月22日土曜日、市長の行動予定では第35回共和かかし祭の開催式に出席されたというふうになっていますけれども、これはたぶん公務として位置づけられている行動だと思います。その同日、小樽で開催された手宮ビアガーデン、北運河サウンドエナジーを訪れて、一部の方々に御挨拶に来られていたということでございますが、これは公務というよりも政治活動ではないかなというふうに思います。市長が先ほどおっしゃられたのは、市政の推進活動でそういったことが公務に当たるのではないかということでしたけれども、ただの挨拶回りであれば、それは市政の推進活動ではないのかなというふうに思っております。見解を伺います。
さらに、公用車の使用については都度判断されるということでしたけれども、手宮ビアガーデンと北運河サウンドエナジー等のことですが、移動の際に公用車を利用して秘書課長も随行されていたと。公用車使用に公私による区分や基準があるかという質問に対して明確に決めるのは困難だと、都度判断するということでしたが、この北運河サウンドエナジーと手宮ビアガーデンの挨拶回りのどこが公務であったのか、それをお示しいただきたいと思います。
また、公務と公務、例えば手宮ビアガーデンと北運河サウンドエナジーが公務だということであれば、共和かかし祭と手宮ビアガーデンとか何でもいいのですけれども、公務と公務の間に政治活動を優先するということに関してどう思っているかということです。さらに言うならば、同日、その22日土曜日に開催された小樽商工会議所の港湾振興プロジェクトチームによるシンポジウム「運河を越えて港を巷に」というものがありましたけれども、これは小樽商工会議所から公務として出席要望があったはずなのですが欠席をされました。その理由は何でしょうか。欠席されているその時間帯に手宮ビアガーデンを訪れていたと。私が手宮ビアガーデンの手伝いをしていて、抜けて商工会議所に行くと市長がいらっしゃったと、ちょっとどういうことなのかということで質問させていただきます。
公務活動を理由に欠席しておいて、自身の政治活動をするために市の職員を連れて公用車で行ったのはどういうことなのか。
市長杯に関してでございますけれども、今週の9月6日、ワインの丘でパークゴルフ大会が開催され、市長もたしか出席されているはずです。当初は小樽市長杯というふうになっていたものが、今週改めて行動予定を確認すると第50回市民体育パークゴルフ大会兼一正杯争奪大会となっていました。市長杯が一正杯に急遽変更になったのかどうか理解できませんので、御説明をお願いします。
私が市長杯と質問すると言って翌週に変わっているので、何か後ろめたいことがあるのかと疑問を持ってしまいます。
また、市長の活動アルバム、今回、昨日ぐらいに更新されましたけれども、そのパークゴルフ大会の活動についてはなかったと。先ほどスポーツに関連しては投稿するというお話をされていたのに、また何かあったのかと、それとも何かほかの理由があるのかということを伺えればと思います。
そして、その開催されたワインの丘ですけれども、これまでもりもり杯ということで開催されていた場所です。そこで、当初もりもり杯となっていたのですけれども、どうしてそれが小樽市長杯に急になったのかと。
(「小樽市長杯との関係は」と呼ぶ者あり)
市長杯に関連してです。
もりもり杯については、特定の政治家を類推できるものですので、選挙公約のビラにも「もりもり」と記載されていますが、もりもり杯として政治活動をし、景品を渡していたということもありますので、市長が今まで追及されてきた政治資金規正法の寄附行為として罰則を持って禁止されるというふうに思いますが、これの見解を伺います。
後援団体でも同じですけれども、いずれにしても自身の後援会や御自身がされたのかわかりませんが、そういった政治資金規正法違反だと思われるようなことをされていることについてどう思っているか、さらに、そこでいきなり今年になって市長杯としたことについてどう思っているのか。ただし、市長杯としていたのに第50回市民体育パークゴルフ大会兼一正杯争奪大会になっているということが全く理解できませんので、御説明をお願いします。
開かれた市政ということで質問させていただきます。
開かれた市政、この前、第2委員会室で地方創生に関連した人口対策会議を公開されたということで、それは一歩前進しているなということで評価はさせていただいておりますし、ほかにも森井市長になってから情報公開は一定程度進んでいるかなというふうには思っているのですが、まだまだ先ほど本質問で触れましたように、活動アルバムの部分が足りなかったりとかしています。また、いつも市長は結構いろいろと、選挙のときもおっしゃっていましたけれども、何か重要案件があると後援会にも相談して決めるということを以前おっしゃっていたと思います。6月からこれまでの間にもいろいろと後援会にも相談されているということですが、開かれた市政を目指すのであれば、その部分も自身で行動を公開するべきかなと思いますし、また、参与のアドバイスもいただいているということですから、参与がどんなアドバイスをしたということも開かれた市政の中で公開するべきことなのかなと思っておりますので、以上、12点ぐらいありましたが、回答をいただきたいと思います。
○議長(横田久俊)安斎議員に申し上げます。
再質問の最初の項目、公務と政務の関係ですが、具体の固有名詞、共和かかし祭あるいは手宮ビアガーデン、もっと言うとワインの丘のパークゴルフ大会うんぬんの話も出ました。これは本質問にはなかったことで、全く関連がないとは言いませんが、私の今の感覚では新しい問題というふうに捉えられます。例示ということで、お答えいただくのは、この固有名詞に関してではなくて、一般論として理事者の答弁を求めたいと思います。どうでしょうか。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)市長。
○市長(森井秀明)安斎議員の再質問にお答えをいたします。
先ほども答弁させていただきましたように私自身も政治家の一人ですから、公務と政務、市長という業務の中で明確に区分けをするのは難しいということも活動しながら感じているところでございます。ほかの自治体における首長も大変知名度の高い方とかはさまざまな活動をされているようで、それがマスコミ等を通して見かけることもありますけれども、その方々もどこまでが政務でどこまでが公務という完全な区分けができていない、又はそれも含めて公務として活動されているということで認識されているようですので、それをそのままに全て私自身の活動に一致しているかとは思わないですが、そのことについても常識の中でしっかりと都度判断してまいりたいというふうに思っております。
また、先ほど御指摘をいただいたような部分ですが、さまざまな方々から御案内をいただいております。結果的に優先したことによって、そちらに行けない場合もあり、それで、それを終えた後に時間ができてそちらのほうへ向かっていくという場合もありますし、また、さまざまなお祭り等あったときにたくさんの方々がお集まりになっておりますから、現在の市政に対しての御意見であったりとか、また、御提言であったりとか、市民の皆様の声を聞くという意味合いでは大変重要なことだと私自身は認識をしております。それが幾つかの質問のうちの一つの答弁とさせていただければと思います。
それと、市長杯のことについては、恐縮ですが、私はその変更になったこともわかってはいないのですけれども、パークゴルフ大会は市長杯がたぶんまた別に存在していたのではないかなと思います。それはしかも今年からではなくて、たぶん過去から行われていたと思いますし、たしか私自身、市長杯、何か別な公務があって今回出られていなかったと思います。先日の市民体育大会ですか、それはまた別の第50回市民体育大会のパークゴルフ大会においても御案内をいただいていて、御挨拶等をしていただきたいということで公務として伺わせていただき、激励というか、大会の挨拶とさせていただいたところでございます。
それと、オープンにしていく中でさまざま取り組んでまいりたいと思っておりますけれども、その中で参与のアドバイスを公開したらどうだというお話もありました。それも一つそういう考え方もあるなと思ったので、参与を初めて設置して今までの活動がどのようにされているのか、どんなアドバイスを市長に対してしているのかわかりづらいということもあると思うので、それは少し考えさせていただけたらというふうに思います。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)市長。
○市長(森井秀明)恐縮です。一つ答弁漏れがあるということで、パークゴルフ大会で景品をというお話だったと思いますけれども、パークゴルフの大会は私が知る限りですけれども、どの大会においても会費等を集めてそれに準拠する、準ずると言えばいいでしょうか、景品が提供されているということだと思います。先日の市民体育大会においてもそうですし、先ほど御指摘のあった大会においても同じように行われていると認識をしております。
○議長(横田久俊)1点だけ、先ほどの固有名詞の件は全く別でございますが、公用車の関係で、公務ではないと思われる行動に秘書課長を伴って公用車を使うといいましょうか、そういった判断についてはいかがでしょうかという質問があったと思いますが、これはどうでしょうか。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)市長。
○市長(森井秀明)立て続けに恐縮でございます。
先ほども答弁をさせていただきましたけれども、実際の公務は大変多岐にわたるところでございますから、その区分、基準を現在で決めきれていない、決めることは今の段階では困難であると思っておりますので、私自身も公務の中で随行していただいていると、今まではそのように取り組ませていただいているところです。
(「議長、5番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)5番、安斎哲也議員。
○5番(安斎哲也議員)まず、市長杯の関係ですけれども、今年、たしか7月に朝里川温泉で市長杯が開かれていまして、市長は出席できないということで教育部長が代理で出席されています。市長杯というのは、たしか年1回、朝里川温泉の小樽グリーンパークとワインの丘で交互にやっていると。たぶん今回、どこが間違ったのかわからないですけれども、市長杯とワインの丘のほうでもなっていたと。私は、かなり怪しいなと思っていたのですけれども、結果、ただの手違いであったということらしいです。
ただ、やはり市長杯というのをどういうふうに明確につけていくかというのをやっていかないと、どんどん来るもの来るもの全部市長杯にしてしまわなければいけなくなりますし、ましてやワインの丘パークランドは、森井市長の後援会の幹事長がされているということで、しがらみを批判していたのに、それはしがらみではないのかとか言われかねませんので、そういったところをやはり一々気にしていかないといけないのかなというふうに思っております。
また、公用車のことも、やはり誰がどこで見ているかわかりませんので、中松前市長、山田勝麿元市長は、お話を伺ったところ、やはり公私混同と思われないように明確に自分の中で区分をつけて、基準を少し決めていたという話をされています。ただし、役所内ではペーパーに基準がないということでございますので、それはやはり市長自身でしっかり判断、基準を明確に、ここはちょっとまずいかなとか、そういったぐらいでいいと思いますので、つけていただかないといけません。
今回、なぜこの質問をさせていただきましたかといいますと、市長は議会に対しても、あと記者会見においても、そう思っているかどうかは別としても敵をつくるような発言が結構多く見られます。敵をつくっても何の意味もなく、結局、今のような質問で足元をすくわれたりとか、敵をつくっているがゆえにほかの人が、応援していない人が見たときに、これはそういう問題ではないのかとか、批判したら批判された人がそういう批判をしてしまうと思いますので、できれば敵をつくるというよりも、選挙の対戦相手であったとしても味方になってもらって、小樽のために、それから小樽の住民の福祉向上のためにという思いの下、意見が別であってもしっかりぶつけ合って妥協点を見つけていく、それが民主主義の根本であるというふうに思っておりますので、森井市長にはぜひそういったところを認識していただいて、選挙戦で3万8,000票をとったから、自分のことを否定したら投票した人を否定しているというようなお話もありましたけれども、そうではなくて、議会も民意で選ばれていますので、少しでも歩み寄って、よりよい議会と市長との関係性をつくっていただきたいなというふうに思って、これは質問ではございません。最後、意見として述べさせていただきましたので、これで終わりたいと思います。
○議長(横田久俊)安斎議員の一般質問を終結いたします。
(「議長、21番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)21番、川畑正美議員。
(21番川畑正美議員登壇)(拍手)
○21番(川畑正美議員)一般質問いたします。
最初に、住宅エコリフォーム助成事業についてです。
小樽市経済動向調査、平成27年度第1四半期の結果が発表されています。内容については、全業種平均では、業況はDI値で示される景気動向指数がマイナス2.3ポイントと、前年同期よりマイナス幅を縮小したものの、5期連続マイナスで推移、売上高は前年同期より増加して5期ぶりにプラスに転じたものの、採算は6期連続水面下の動きにとどまったと報告されています。建設業にあっては、前年同期と今期との比較DI値は業況と売上げがともに減少し、採算面でもマイナス幅を拡大し、いずれも4期連続水面下の動きとなったとしています。建設業の来期の見通しについても、今期の小樽市内建築確認申請受付件数、新設着工住宅戸数は前年同期を上回っていることや省エネ住宅ポイント制度を利用したリフォームも期待され、今後の受注動向が注視されるが、前年同期比でマイナス幅を拡大して悪化する見通しと報告されています。
小樽市住宅エコリフォームの促進に関する条例は、建設常任委員会が市議会に提案し、昨年の第4回定例会で全会派が賛同して可決されました。その目的は、環境負荷が少なく、かつ快適な住環境の創出の促進を図るとともに、市内経済の活性化に資することを目的としたものであります。小樽市経済動向調査結果で、4期連続水面下の動きとなったと報告されていますが、このたびの住宅エコリフォーム助成事業は、市内産業・経済の活性化に呼応した事業であります。
かつて3年間実施した小樽市住宅リフォーム助成事業では、補助申請額と工事総額を対比した経済効果は13.1倍から16.4倍となっていることが明らかになっております。このことからも、切れ目なく継続することが重視されていました。しかし、今年度の第2回定例会では、住宅エコリフォーム助成事業を平成28年度実施として提案されませんでした。これは、住宅リフォーム助成事業は平成23年9月の第3回定例会において全会派一致で可決され、住宅エコリフォームの促進に関する条例は平成26年12月25日の第4回定例会で全会派一致で可決されたという、3か月間のこのずれによって住宅エコリフォーム助成規則案作成などの手続が遅延したためなのでしょうか。助成規則案を作成した時期も含めて説明を求めます。
また、このたびの第3回定例会においても、今年度中に実施する提案は示されず、建設常任委員会の説明会で平成28年4月実施のスケジュール案が提示されました。6月29日の予算特別委員会において、森井市長は、事業者の方々からヒアリングができるようであれば今期中に何かしらの対応ができるか、状況を踏まえてまいりたいと答弁されております。平成28年度からの実施は、市長の意向にそぐわないと受け止めております。
住宅リフォーム助成事業での事業者へのアンケートで、今後も助成制度を続けてほしいとの要望は17件で55パーセントに達しておりました。小樽市は、小樽建築技能協同組合、小樽建設工業協同組合、一般社団法人北海道建築士事務所協会小樽支部、小樽建設事業協会の四つの建設関係団体とのヒアリング結果を踏まえて、平成28年度からの実施としております。
しかし、我が党としては、今年度の途中であっても実施すべきだと主張します。来年度実施とした理由を改めて具体的に説明してください。
また、今年度途中から実施することで、どのような問題が生じてくることになるのでしょうか、具体的に示してください。
住宅リフォーム助成事業が平成27年3月31日までの期限でしたが、住宅エコリフォーム助成事業は、恒久施策としております。実施に当たっては、一般財源だけでなく社会資本整備総合交付金を活用したいとのことでありますが、今後、進めていく中で国の資金がとまった場合、恒常的なエコリフォーム制度も廃止にされることになるのでしょうか、お聞かせください。
「冬季の需要はないと思う」「需要はあまり見込めない」「冬季は仮設費や養生費がかかるので業者としては避けたい」などの4団体の意見は、一般論として受け止めております。団体の代表事業所ではない事業者の意見は把握されているのでしょうか、把握している御意見をお聞かせください。
事業費として500万円を計画し、予定件数は30件としています。これは、過去3年間のリフォーム助成実績から住宅エコリフォームに該当する助成額を16万円として算出しているといいますが、その根拠を具体的に説明願います。
次に、海水浴場の環境整備について質問いたします。
今期の海水浴場の営業が8月末で終了しました。マスコミ報道によると、今年はおたるドリームビーチの閉鎖により、海水浴場の利用先が分散したと言われています。海水浴場によってはマスコミ報道の誤解により、風評被害を受けて前年より減少したところもありましたけれども、蘭島や塩谷の海水浴場では利用者が増えたとのことであります。若い人や御家族などが健康増進やレクリエーションで海水浴を楽しむことは心を豊かにします。小樽市民をはじめ、本市以外からの来場される方々に安心して楽しんでいただくことは、海水浴場を運営する組合の皆さんや、私たち市民も願っているところであります。
利用者にとって最も大切なことはトイレ設備と思われます。本市には、今期はおたるドリームビーチを除いて、サンセットビーチ銭函、銭函海水浴場、朝里海水浴場、東小樽海水浴場、塩谷海水浴場、蘭島海水浴場の6か所が開設しておりました。常設の水洗トイレが設置されている海水浴場をお知らせください。
また、海水浴期間に設置される仮設トイレの個数を海水浴場ごとにお知らせください。
仮設トイレの一部が水洗から非水洗に変更されているわけですが、その理由をお聞かせください。
蘭島海水浴場では、海水浴場の長さと来場者数を考慮し、余市寄りにも常設の水洗トイレの設置を求めています。余市寄りにある駐車場は国有地であり道が管理していることから、我が党としても菊地道議を通じて、常設水洗トイレを設置するように北海道に申し入れているところであります。
一方、蘭島海水浴場には、小樽寄りに常設の水洗トイレがあります。これは小樽市が設置したものと伺っています。小樽市が設置した建物であれば、その建設時期と費用をお知らせください。
海水浴場利用者は安全できれいな海水浴場を求めています。海水浴場組合にとっても、利用者の安全確保が何よりも必要なことであります。特に砂浜では、砂の中には木くずやガラスや鉄破片など埋まって危険になっています。海水浴場組合としては、人力によって清掃作業を進めているわけでありますが、困難を極めております。今後も市で海水浴場の利用者の安全確保のために海岸清掃の実施を要望するとともに小樽市でビーチクリーナーの導入を積極的に検討していただきたいと思います。
本市の福祉部では、障害者や障害児のために障害児(者)海浜休憩所利用助成事業を実施しています。この事業は、海水浴を通じて社会参加を促進することを目的に蘭島海水浴場を利用する障害者や障害児、そして一部の介護者に海浜休憩所とシャワーの利用助成券を交付しているものであります。利用対象者と対象となる介護者及び申込方法についてお知らせください。
また、小樽市の海水浴場の中で、蘭島海水浴場に限定しているようでありますが、その理由をお知らせください。
障害者にとって海水浴は、自然に触れる最も楽しい行事の一つと思います。本事業の活用状況について、直近3か年の休憩所とシャワーの利用件数、金額の内訳をお知らせください。
蘭島海水浴場には、移動式の車椅子用トイレが設置されています。これは、海水浴期間に設置されているわけですが、今期、このトイレの床に大きな穴があいてしまったとのことです。今期、海水浴事業が終了し、回収の上、修理の見積りを業者に依頼すると伺いました。障害者用のトイレは貴重品であります。蘭島海水浴場組合では、来期は利用できるようにしていただきたいと要望しているわけであります。来期以降の対処について説明願います。
以上、再質問を留保して質問を終わります。(拍手)
○議長(横田久俊)理事者の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)市長。
(森井秀明市長登壇)
○市長(森井秀明)川畑議員の御質問にお答えいたします。
初めに、住宅エコリフォーム助成事業について御質問がありました。
まず、住宅エコリフォーム助成事業に伴う予算案を第2回定例会で提出しなかったことにつきましては、国の助成を導入し、恒久的な施策とするため、規則案について北海道との協議をしていたことや、工事の施工が冬期間となるため、事業の利用が見込めないことなどから平成28年度からの実施としたものであり、条例可決の時期の違いが影響したものではありません。
次に、ヒアリング結果を踏まえて、平成28年度から実施することにした理由につきましては、第2回定例会終了後、市内建設関係4団体とヒアリングを行い、冬期間における事業の利用は見込まれないこと、事業開始時期は平成28年4月当初から実施してほしいという御意見が出されたことから、改めて平成28年度からの実施と考えたところであります。
次に、今年度途中で実施することでどのような問題が生じるのかにつきましては、国費を導入するに当たり北海道との協議が必要でありますが、協議の結果による制度に差が生じた場合には、制度の安定性の観点から好ましくないこと、年度途中で実施した場合には、既に住宅エコリフォーム工事を終えた方と、これから助成を得て工事をする方との間に不公平感が生じることなどがあるものと考えております。
次に、国の交付金がとまった場合の対策につきましては、本事業を恒久的な施策とする趣旨を踏まえて、国の動向や助成件数の推移及び本市の財政状況を勘案しながら判断をしてまいりたいと考えております。
次に、事業者の意見の把握につきましては、個別の事業者から意見は聴取しておりませんが、市内の工務店や設計事務所で構成される建設関係団体の役員から意見を聞いており、これらの方々は工事や営業に直接携わっていることから、現場の意見は反映されているものと考えております。
次に、予定件数と助成額の根拠につきましては、予定件数は過去3年間のリフォーム助成事業に応募があったもののうち住宅エコリフォームに該当する件数が年に平均30件あり、助成額につきましては同様に該当する工事の助成額の平均が16万円であったことから、これらを基に概算事業費を算出したものです。
次に、海水浴場の環境整備について御質問がありました。
まず、常設の水洗トイレが設置されている海水浴場につきましては、蘭島海水浴場、東小樽海水浴場、銭函海水浴場であります。
また、海水浴場開設期間に設置されている仮設トイレの設置個数は、蘭島海水浴場12個、塩谷海水浴場7個、東小樽海水浴場4個、朝里海水浴場5個、銭函海水浴場7個となっております。
次に、仮設トイレの一部が水洗から非水洗に変更された理由は、昨年度まで設置していた水洗トイレの更新に当たり、新たな水洗トイレの調達ができなかったためであります。
次に、蘭島海水浴場の常設の水洗トイレの建設時期と費用につきましては、市が平成7年12月に建設をしたものであり、建設費用は1,097万9,000円であります。
次に、海浜休憩所利用助成事業の利用対象者などにつきましては、利用対象者は身体障害者手帳、療育手帳、精神障害者保健福祉手帳のいずれかの手帳の交付を受けている方で、介護者は利用者が15歳未満の場合は1名、15歳以上の場合は、身体障害者手帳1種、療育手帳A、精神障害者保健福祉手帳1、2級のいずれかの手帳の交付を受けていることを条件に1名が対象となります。
申込方法につきましては、障害者手帳をお持ちの上、福祉部障害福祉課の窓口で申請いただくものであります。
次に、この事業を蘭島海水浴場に限定している理由につきましては、昭和59年度に障害者団体の要望により、蘭島海水浴場に障害者用海浜休憩所ふれあいの家としてプレハブ1棟を借り上げ、シャワー設備、車椅子用トイレを備え、この事業を開始いたしました。その後、ノーマライゼーションの理念が浸透する中、障害者と健常者の休憩所を区別するべきではないという意見などがあり、平成10年度にふれあいの家を廃止し、以降、現在の利用助成に切り替えた上で蘭島海水浴場での事業を継続しているためであります。
次に、直近3か年の休憩所とシャワー、それぞれの利用件数と金額につきましては、平成25年度は休憩所59件2万5,500円、シャワー47件1万1,550円、26年度は休憩所45件2万250円、シャワー32件1万300円であり、今年度は休憩所59件2万6,300円、シャワー60件1万9,200円で事業が完了する見込みとなっております。
次に、来期以降の車椅子用トイレの対処につきましては、このトイレは購入後30年以上を経過し老朽化が進んでおりますので、床のほかにも修理を要する箇所がないかを確認し、対処について検討してまいりたいと考えております。
(「議長、21番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)21番、川畑正美議員。
○21番(川畑正美議員)それでは何点か、私の今の予定では9点ほど再質問があります。
最初に、住宅エコリフォームの関係でありますけれども、私が心配した3か月のずれといいますか、エコリフォームと住宅リフォームの3定と4定との違い、3か月の違いが、そういうことではないのだという回答をいただきました。助成の規則案もいつできたのか具体的な回答はありませんでしたけれども、その後の説明会の中でも規則案というのが提示されておりましたので、早くからできていたものだというふうに受け止めておりました。
それで、第2回定例会で恒久的な施策とするには関係機関との調整など、制度設計に時間を要することもあって提案を見送ったと答弁しているわけですが、予算額で見ると、住宅リフォーム助成事業は助成額を2,000万円としていたわけです。これに対してエコリフォームのほうは500万円、それをもっと詳しく言うと、国の交付金が半額で250万円、市の財政負担が250万円ということになるわけで、リフォーム事業に比べると市の財政としても大きな負担ではないのではないかというふうに思います。ですから、制度設計には時間を要するということであれば、平成27年度については一般財源で進めて、28年度から交付金を導入した制度に切り替えていくことが可能ではなかったのかと思っているわけです。ですから、そういう意味で助成の規則案も今年度から実施は可能であったのではないかと私は思うのですが、今年度の提案としなかった理由がほかにあるのかどうなのか、その辺があれば聞かせていただきたいと思います。
それから2点目は、住宅リフォーム助成事業の利用者のアンケートの御意見・御要望では、「補助制度を利用できて助かりました」と、これが48件ありました。「今後も助成制度を継続してほしい」というのが15件あったわけです。全体回答の75件に対しては、8割を超える人方が制度に感謝して事業の継続を求めていたというのがアンケートの結果だったと思います。ですから、今年度途中で実施できない理由として、先ほど当初に工事を実施した方もあって不公平が生まれてくるというようなことも言っていますけれども、それは開始した時期ではなくて、いかに実施することの周知を徹底するかどうかということではないのかと思うのです。これらの意見だとか要望を加味すると、やはり切れ目なく継続していくべき事業ではないのかと私は思うわけです。それで、ぜひ今年度中にでも実施されるように今、求めたいのですが、これについては改めて回答いただきたいなと思います。
それから、3点目ですけれども、第2回定例会の本会議で補正予算を提案しなかったのは、当該事業をこれから実施した場合に冬期間の施行となると。利用が見込めないとかエコに関する部分は夏の間に終えている場合がほとんどだというのが四つの業者のお答えの中にあったということで答弁されていると思うのです。
それで、8月19日の建設常任委員会でのエコリフォームの説明会でも第2回定例会答弁に合わせて、裏づけしたような形で4団体とのヒアリングの結果を示しているというふうに受け止めています。ですから、事業者へのヒアリングで、冬期間の見込みを尋ねることは、示された内容の回答が出るのは当然でないだろうかと思うわけです。私が事業者から伺った声では、秋から冬期間に向けては、業者としても仕事が少なくなるので何か紹介してもらえないだろうかと、そういう意見を直接聞いております。ですから、平成27年度の実施はしないという前提に立った中で、この説明をしているのではないかというふうに思っているのですが、それらを改めてそういうことはないのかどうか御返答いただきたいと思います。
それから4点目に、先ほどエコリフォーム助成事業の助成額が10分の1、上限30万円としているということで、1件当たり30万円限度とした場合には16件から17件とまりとなってしまうわけです。ですから、助成額が予定額と思いますが、予定額に達しない場合、30件の予定件数で打ち切ることはないのだろうと思いますけれども、事業費を30万円の上限額に合わせて金額の上積みを検討すべきではなかったのかというふうに思うのですが、これについて御回答いただけませんか、これが4点目です。
それから5点目ですが、住宅リフォームで2,000万円を予算計上してきたわけですが、エコリフォームは事業費500万円を計上して予定件数30件としているので、財源は社会資本整備総合交付金を導入して一般財源は250万円になります。応募が予定を超える場合は打切りとしないで、補正予算でもって一般財源を活用するということは考えていないのかどうか、それについてもお答えいただきたいと思います。
それから6点目に、海水浴場の環境整備の問題ですけれども、今年、水洗トイレが非水洗に変わったのは蘭島に限定しているわけですが、仮設のトイレは住民から言わせると、ツインではなくても仮設の水洗トイレにしてほしいとの要求が海水浴の組合だけではなくて海水浴に来られた利用者からも強い要望があるわけです。それで、来期は、ぜひ水洗トイレにするようにお願いできないものか、その点についてお答えいただければと思います。
それから7点目に、今、全道的にも道の駅などで清潔感あふれる常設のトイレが設置されているというのが一般的になってきています。海水浴場の利用者をはじめ、蘭島町会からも常設トイレの強い要望があり、北海道が設置するように小樽市として積極的に働きかけるよう蘭島町会などからも要請があったと思います。ですから、北海道が設置しない場合には市が設置することを検討していただきたいと思うのですが、この点についてもお答えいただければお願いしたいと思います。
8点目の質問ですが、海水浴場利用者の安全のために砂場の清掃が必要で、先ほど言ったように海水浴場組合は非常に、今、困難なわけですから、市としても海岸線の清掃を積極的に進めるように道に申し入れてほしいのですが、小樽市が海水浴場利用者の安全を確保する点からもビーチクリーナーの導入を積極的に検討していただきたいと、これを重ねて申し上げますけれども、その辺についてお答えいただければと思います。
それから最後に、移動式水洗トイレの問題でありますけれども、先ほど30年経過しているという点で、相当傷みも激しいのだろうと思うのです。それで、車椅子用のトイレというのは非常に貴重品なわけで、来期の使用に向けて、新規購入も含めて最善の対処をするように重ねて申し入れますけれども、それについてお答えしていただければと思います。
以上、9点についてお答えくださるようにお願いします。
○議長(横田久俊)理事者の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)建設部長。
○建設部長(相庭孝昭)川畑議員の再質問にお答えいたします。
5点あったかと思いますが、まず1点目でございますけれども、制度、規則が今どうなっているかと、遅れているのではないかということでしたが、規則案という形では、現在も道と協議中でございます。建設常任委員の皆様には、私どもでつくった道との協議中の素案をお示ししているところで、その策定については第2回定例会以後進めておりましたけれども、その中で現在も作成調整中、まだ素案の段階ということで御理解をいただきたいと思います。
そういったこともございまして、来年度から国の助成を入れるとなりますと、そこでは道との協議の下で認められたといいますか、協議で調った規則でやると。それの調う前に今年度から一般財源でやるとなりますと、道との協議の中で制度が変わった場合に今期で行う、適用される事業等の問題になると思いますけれども、そういった差が生じる可能性があるということがございまして、同じエコリフォーム助成事業ですので、1年で取り入れたものが、細かなところかもしれませんが、そういったすぐ変わるといったことは制度の安定性から好ましくないだろうということで、先ほどの答弁となったものでございます。
それからもう一つ、リフォーム事業の継続を求める声が多いのですといったことですけれども、それについては私どももそういった声があるということは承知しております。ただ、これまでの経過で、今の段階では予算については提案に至っていないという中でございますので、来年度ということでございます。ただ、その中で周知については、きちんと事前にといいますか、来年度からきちんとやりますということは行っていきたいと思いますので、御理解をいただきたいと考えております。
それから、事業組合の方に冬季はないのだという前提で、それを裏づけるための質問だったのではないかということですが、私どもも事前にそういったお話は聞いておりました。その中で第2回定例会のときの冬季は少ないですということの答弁になったものでございます。そこにつきまして改めて確認をしたということで、私ども答弁に合わせる形で聞いたということではありません。その聞き方につきましても、個別の事業者から聞いてくださいとかそういった特定はいたしませんでしたが、事前にお話を伺う内容をお伝えしまして、組合の判断で取りまとめるものは取りまとめ、若しくは役員の中で回答できるものは回答して、私どもにお答えをいただいたのだというふうに考えてございます。
(発言する者あり)
私どもは現状について聞いたところでございます。
それから、事業費1件当たり平均は16万円ということで算定しているところでございますけれども、これにつきましては過去のリフォーム事業の中でエコリフォームに該当する工事費につきましては、平均がこれぐらいということで見積もっているところですので、その値を使ったということでございます。
それから、財源の関係ですが、基本的には今、建設常任委員会の皆様に御提案申し上げておりますのは、予算の範囲内で先着順といいますか、きちんと皆さんに周知をした上で、予算の限りの中で先着順ということで考えていますが、端数的な部分のやりとりにつきましては、建設部としては、また財政当局と相談してまいりたいというふうに考えてございます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)福祉部長。
○福祉部長(三浦波人)私からは蘭島海水浴場に仮設で設置します車椅子用のトイレの件でございますけれども、老朽化はしておりますが、恐らくまだ修理はできると思いますので、修理できるうちは修理しながら使っていきたいと、このように考えているところでございます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)産業港湾部長。
○産業港湾部長(中野弘章)川畑議員の再質問にお答えいたします。
私からは、海水浴場の環境整備にかかわるというところで3点ございました。
まず、海水浴場の仮設トイレの水洗化につきましては、現実に水洗だった仮設トイレというのは蘭島だけで6基だったのですけれども、それを今年は調達しようとしたのですが、なかなかリースでその物件がございませんで結果的に非水洗になりました。それにつきましては、また新年度も事業者と調整していきたいとは思いますけれども、なかなか難しい部分はあるかというふうに考えております。
それから、常設の水洗トイレについて、道が設置しない場合は市で設置してはどうかというお話でございましたが、平成7年に古いもの、それまで2か所あったものを1か所にいたしまして市の水洗の常設トイレとしたときにある程度整理した部分もございまして、なかなか道が設置しない場合、直ちに市が設置できるかとなりますと、それは難しい問題だというふうに考えております。
それから、ビーチクリーナーの効果につきましては、一定程度の効果があることは私どもも承知しておりますけれども、ほかの海水浴場もございますので、全体のバランスの中でビーチクリーナーの効果というものは検証してはまいりたいと考えております。
(「議長、21番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)21番、川畑正美議員。
○21番(川畑正美議員)何点か再々質問します。
住宅エコリフォームの規則案は、そこが原因で遅れたのではないかというふうに捉えられたようですけれども、そうではなくて規則案自体は相当早くからつくられていたのだろうと思うのです。私が言いたいのは、規則案があれば、今までの住宅リフォームの関係からいっても、一般財源でやっていけば今年度から実施できたのではないかと、そのことを質問しているわけであります。
それから、国費を導入しないとなかなかということなのだけれども、財政的にもやはり、先ほど言ったように住宅リフォームに比べたら金額的に非常に少ない予算でできることですよね。ですから、そういう問題については積極的に取り上げて途中からでもやってほしいのだというのが私の要求で、それらについてももっと検討してもらえる状況があるのではないかと思うのですがいかがでしょうか。
それから、あとは水洗トイレの関係なのですけれども、結果的に今年は物件がないためにできなかったということで、来年から積極的に業者にもお願いして設置するようにしてほしいのだと、そういうことが一つです。それは、やはり利用者に言わせると、非水洗というのは非常に使いにくいのだと。だから、今どき全道あちこち行っても立派なトイレがある中で、海水浴場もそういうのをつくってもいいのではないかという要求があるということなので、それを何としても来年から設置できるよう最大の善処をしてほしいと、そういうことであります。
それから、常設の水洗トイレを新たにつくってほしいというのは、道に積極的に働きかけてほしいということであります。ですから、それが交渉次第でできない場合には市独自でつくることを検討してほしいということが町会からの要望なので、ぜひ考えていただきたいなということでお願いします。
○議長(横田久俊)理事者の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)建設部長。
○建設部長(相庭孝昭)川畑議員の再々質問にお答えいたします。
1点目、規則案が素案などもできていたので、それであれば単費でも導入してできたのではないかという御質問かと思いますけれども、これまでの建設常任委員の皆様方の議論の中では、これは恒久的な政策とするために国費を入れてやっていきましょうということでお話が進んでいたというふうに理解しております。したがいまして、先ほど申し上げましたように制度上の問題になりますけれども、今回、一般財源、市の事業といいますか、そういった形でやると。来年度からは国費を導入した制度でやるといったときに、今年と来年で急に差が出るといったことは、制度の安定上いかがなものかということで来年からということにしているものでございます。
それから、今の答弁とも絡みますけれども、私どもとすればリフォーム事業は3年間の時限の事業でございましたけれども、エコリフォームにつきましては、これから恒久的にやっていきましょうということですので、お金の問題というよりも、むしろ制度を永続的に国費を導入してやっていくといった観点に着目した場合に来年度からということで考えたところでございます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)産業港湾部長。
○産業港湾部長(中野弘章)川畑議員の再々質問にお答えいたします。
水洗トイレにつきましては、先ほどもお話ししたとおり私どもで事業者にお話はしたのですけれども、結果的に調達できなかったということで、それについては引き続きやってまいりたいというふうには思っております。
ただ、先ほど市長の答弁の中にありましたとおり、ほかの海水浴場の仮設トイレは非水洗という問題もありますので、その辺も考慮していかなければならないということは課題だと考えております。
それから、常設トイレの道への働きかけにつきましては、どのような機会があるかわかりませんけれども、考えてまいりたいというふうに思っております。
○議長(横田久俊)川畑議員の一般質問を終結いたします。
(「議長、1番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)1番、秋元智憲議員。
(1番秋元智憲議員登壇)(拍手)
○1番(秋元智憲議員)市長答弁の信憑性と信頼関係について伺いたいと思います。
これまでの市長の議会答弁、発言の信憑性に疑問を抱く一人として伺います。
初めに、副市長については、昨日、不同意となりましたが、人事案とは別に第2回定例会での私の質問にかかわり伺いたいと思います。
今定例会での副市長人事の提案に至るまで、市長にあっては大変に御苦労されたことと感じております。
そもそも第2回定例会の予算特別委員会での私とのやりとりの中では、副市長を受けてもいいと、そう言っていた方が数人いらっしゃったと市長は答弁されております。
改めて伺いますが、最終的にはどのような方々が人選されていたのか、個人名はいいとしても、さまざまな方々、機関からアドバイス、紹介を受けているということでしたので、さまざまな機関とはどのような機関なのか、また、民間からも候補として挙がっていたのか改めて伺いたいと思います。
また、結果的に何名の方に、どうお断りをされたのかお答えください。
今回提案のあった方は、今までの人選で副市長を受けてもいいと言っていた方とは違う方だと言いますが、なぜこれまで打診し、了承してくださった方の中から選任しなかったのか、理由を伺いたいと思います。
私は、第2回定例会の予算特別委員会で、複数の方に同時に副市長の要請、打診することは問題があるのではないかという話もいたしましたが、この点、市長はどのように考えているのかお聞かせください。
また、このような手法での人選は、関係機関や団体に対し信頼関係を損ないかねない大変重大な問題であると考えますが、市長の認識を伺います。
次に、参与について伺います。さきの定例会では参与の任用について質問いたしましたが、起案が決裁後に加筆されたことについては本来の流れとは違う形であり、不適切な場面もあったと。また、あしき慣習にならないよう改善策を検討する、瑕疵があったと市長はおっしゃっておりました。参与について、今回、設置規則、報酬にかかわる条例が示されたのは一定の評価をいたしますが、これは現在の参与の手続がやはり誤りだった、間違いであったということなのか伺います。
今回の設置規則は新しい位置づけでの参与の取扱いであり、第2回定例会で議論され、説明してきた内容と全く違うものですが、今までの議論をどう受け止めているのか、参与をこれから任用するのであれば、議論の結果、変更もあり得るでしょうが、既に任用されていますから、現在、任用されている身分を担保するものは何なのか、また、その根拠はどのようなものなのかお示しください。
次に、職員人事についてですが、この件についてもいまだ疑義がありますので伺います。これまで小樽市の昇任人事については、地方公務員法第15条に基づき「受験成績、勤務成績その他の能力の実証に基いて」とあるように、内申に基づいて行われてきたことは言うまでもありませんが、森井市長が6月1日付けで行った人事は内申に基づかないものであり、市長は内部、外部双方の方々からの評価を考慮した。その方々は元市長、前副市長、元幹部職員、元議員などであり、私なりに能力があると判断したとのことですが、直接会って能力を判断した方は何人ですか。会わなくても能力があると判断した理由をお聞かせください。
もし、一人一人の能力の実証をするとしたら、内申がなくても証明できるのか伺います。人事後、まだ3か月しかたっていませんが、既に2名の方がみずから降任願を提出し、事実降任しております。この2名の方には直接会って承認したのか、また、これまで健康に関する理由以外でこのようなケースはあったのか、なぜ、このような事態になったのか説明してください。
市長が言う昇任人事の根拠となる元市長、前副市長からはどのような評価を聞き、何人の昇任根拠となっているのかお答えください。
市長が評価を聞いたという元市長、前副市長は昇任人事のアドバイスはしていないとおっしゃっております。元市長にあっては、もし森井市長がそのような発言をしたのなら訂正を求めるとのお話も伺っていますが、この内部、外部から聞いた評価の発言は、6月30日に私の質問に対し市長が答弁に窮し、7月1日に再開した委員会での答弁ですので、よもや勘違いなどということはあり得ないと思いますが、双方180度話していることが違いますし、内申のない人事の根拠ともなる部分です。どういうことなのか説明してください。
また、元市長より訂正を求められていると聞きますが、謝罪と訂正をするお考えはありますか、お答えください。答弁いかんによっては著しく信憑性を欠くこととなりますが、いかがですか。
さきの定例会では、何度か市長答弁の内容について審議がストップし、再開後には答弁訂正が起こりましたが、このような状況では、今後も市長との信頼関係を築くことすら難しくなると感じているのは私だけではありません。前述の副市長の複数要請の件、参与の件、人事の件についてもしかりです。このような答弁の状況を市長はどのように考えているのか伺います。
最後になりますが、市長は選挙公約の中で、いいことはいい、悪いことは悪いと市民目線で取り組める市政を築き上げるとありました。今後も市長みずから悪いことを黙認するようなことはないと思いますが、さきの定例会では、この点で自民党酒井隆行議員の質問に答えております。市役所内における市民には理解しづらい常識、慣習は悪いことであり、4年前の政治資金規正法違反事件につながったと。また、「内部における恥部」とまで言われています。この認識に変わりはないのかお答えください。
以上、再質問を留保し、質問を終わります。(拍手)
○議長(横田久俊)理事者の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)市長。
(森井秀明市長登壇)
○市長(森井秀明)秋元議員の御質問にお答えいたします。
初めに、市長答弁の信憑性と信頼関係について、御質問がありました。
まず、副市長の人選にかかわり、どのような機関からアドバイス、紹介を受けているのかにつきましては、相手側への影響もございますので具体的な名称については差し控えさせていただきますが、機関というのは行政機関のことであり、民間からではございません。
また、何名の方にどのようにお断りしたかにつきましては、どのようにという部分はお話しできませんけれども、人数は2名でございます。
次に、これまで打診し了承してくれた方から急遽変更した理由につきましては、私としては急遽変更したという認識はございませんが、人選を進める中で、行政経験が豊富で市政に精通した中村氏が最も適任であると判断したものであります。
次に、複数の方に同時に要請、打診することにつきましては、私と相手方との関係においてのことであり、問題はないものと考えております。
また、要請した関係機関や団体との信頼関係につきましても、同様に問題はないものと考えております。
次に、現在の参与の手続に誤りがあったのかということにつきましては、現在の嘱託員としての参与は地方公務員法第3条第3項第3号に規定する嘱託員としての位置づけであり、その報酬額は小樽市報酬、費用弁償及び実費弁償条例第2条第2項の規定に基づいて定めておりますので、その手続が誤りとは考えておりません。
次に、参与について、さきの議論をどう受け止めているのかということにつきましては、参与の活動がスムーズにいくように、また、条例や規則によって位置づけを明確にすべきという第2回定例会における議論や意見を参考としたものであります。
次に、参与の任用について身分を担保するものは何なのかということにつきましては、地方公務員法第3条第3項第3号の規定に基づく嘱託員としての辞令により、平成28年3月31日までの任用となっているものです。
次に、職員人事についてですが、まず昇任に当たり、直接会って能力を判断した職員数につきましては、会った方が何人、会わなかった方が何人という具体的な数字を申し上げることはできませんが、私が市長に就任する前の期間も含めまして複数の方とお話をさせていただいてきた経過はございます。
また、会わなくても能力があると判断した理由につきましては、さまざまな方々からの御助言などをいただいた中で私なりに昇任の可否について判断させていただいたものでございます。
次に、内申がなくても一人一人の能力を実証することはできるのかということにつきましては、さきの定例会の中でも申し上げましたとおり、能力の実証は必ずしも書面に限定されるものではないと考えております。
次に、今年度人事異動後の2名の降任につきましては、職員本人から降任願の提出があった後、直接会って話を聞いております。理由などを確認した上で慰留に努めたところではありますが、本人の意志がかたく、このままでは職務遂行上も支障が生じかねないとの判断から、やむなく承認することとしたものであります。
次に、健康に関する理由以外でみずから降任願を提出し、降任となった事例につきましては、職員本人の希望に基づく降任を制度化いたしましたのが平成20年7月1日となります。それ以降の実績でお答えさせていただきます。御指摘の2件を除きますと、降任件数は全体で5件となります。降任を希望する理由につきましては、詳細については職員のプライバシー保護の観点から控えさせていただきたいと思いますが、主たる理由が病気ではないと判断されるものも見受けられるところです。
次に、人事異動後、短期間で2名が降任に至ったことにつきましては、その詳細については同様に、個人のプライバシー保護の観点から申し上げることは差し控えさせていただきたいと思います。
次に、元市長及び前副市長から伺った評価につきましては、これにつきましても何人の評価をお伺いしたか具体的な数字を申し上げることはできません。内容といたしましては、優秀な職員についての御助言をいただいたものであります。
次に、元市長からのアドバイスの有無につきましては、私、市長就任後まもなく元市長と直接いろいろとお話しさせていただく機会を得、その中で元市長からは先ほど申し上げたような御助言をいただいたものです。私は、それを人事異動に向けてのアドバイスとして受け止め、さきの定例会で御答弁申し上げたものですが、元市長が意図されたところとは相違があったものと考えられます。事実として異なるところはないと思っておりますが、議会での発言には、より一層の配慮が必要であることを勉強させていただいたと感じております。
(発言する者あり)
次に、答弁の状況と信頼関係の構築につきましては、さきの第2回定例会の状況を踏まえ、今定例会においてしっかりとした議論ができるよう、答弁においても漏れや訂正がないように努力をしてまいりますので、よろしくお願い申し上げます。
次に、市民目線で取り組める市政への認識につきましては、私の公約の一つであり、よいことはよい、悪いことは悪いという視点で市の施策の一つ一つについて市民の皆様の目線に立ち、市民の皆様にとって有益かそうでないかを判断していくことが大切であるとの考えに変わりはありません。
(「議長、1番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)1番、秋元智憲議員。
○1番(秋元智憲議員)再質問させていただきますけれども、前定例会の中でもそうでしたが、まず質問について答えていただけないということが1点ありまして、私は個人の問題については聞いていません。その中で、まず副市長の件でありますけれども、今回の議案にかかわる部分は聞いておりませんが、市長は、いろいろなところで、私たちの会派への説明の中でも複数の方に打診して、複数の方から副市長を受けてもいいよというようないい返事をいただいているというふうに伺っておりました。市長は、先ほどほかの機関、さまざまな機関への影響も考えられると。相手への影響を考えると、どのような機関なのか、行政機関であることは明かしましたけれども、その人数などについても答えていただいておりませんが、人数を答えていただくと、まあ五、六人ということですか。
(発言する者あり)
五、六人ということですね、はい、済みません。その影響ですね、その機関に対する影響はどういう影響があるのですか。私は、むしろ市長が複数の方に同時期に副市長になってほしいということを打診して、了承している方に対して断るということのほうが関係機関から多大な信用を失うのではないかなという考えで、前定例会でこの点を伺いました。もう一度、その点、複数の方に同時期に打診して、了承していた方に断るということに対して問題はないというお話でしたけれども、本当にそのように考えられているのか。
市長は、一般の企業で勤められている経験も少ないというふうに思いますし、市長は昨日から行政経験も少ないと言われていましたけれども、一般的にある役職についていただくことを複数打診をして、了承を得られていることを断るというということは、これは大変な問題なのです。むしろ行政機関が行うそういう手続が、市長の行政期間が短い中で、少ない中で手続についても問題があるのではないかということは私、前回言わせていただいたのですけれども、本当にそのように思われているのか、問題ないと思っているのか、お答えをいただきたいと思います。
そしてもう一点、副市長に関連して、経験や能力なども含めて打診、要請などもしてきたというふうに思うのですけれども、それだけある意味絞った人選をして声をかけているのになぜ断るのかということなのですよ。相手に了承していただいているのに断る理由というのはよくわからなくて、もう一度了承してくださっている方を断った理由をお示しください。
それと、参与の手続についてなのですけれども、市長は誤りではないというふうにおっしゃっておりましたが、第2回定例会の中では瑕疵があったと、不適切であったということで問題があると、間違いであったというふうには市長はずっと最後まで認めませんでした。結局、今回の提案を見ると全て変わってしまって、誰が見ても、では間違っていたものだったのかと感じるのですが、その点をもう一度お答えください。本当に誤りでなかったという考えなのか伺いたいと思います。
それと、そもそも、昨日から市長は行政経験が少ないというお話をされていますが、参与の件も副市長の人選の件も、また、人事の件も行政経験が少ない市長ですからさまざまな方に伺ったと言いますけれども、それなのになぜこのように手続に不手際、また、不備が多発しているのか、また、各議員から質問されるような、問題視されるような行政手続に至ってしまっているのか、この点について市長にもう一度答えていただきたいと思います。行政手続全てですね、参与の手続も、もう一度言わせていただきますが、一度決裁したものに後から加筆するというあってはならない行政手続をして不備があった、不適切だったというふうに言われていますけれども、それは間違いではなかったと市長は言っていますから、それなのになぜ全て変えてしまったのですかということなのですよ。
それと、先ほど内部、外部双方の方からの評価を考慮して職員の人事をしたということなのですが、なぜ直接会った人数ですとか会わなくても能力があるというふうに判断できた人数を言えないのか、それが納得できないのですね。要するに地方公務員法第15条では能力の実証が求められているのに、何人に会ってどういう判断をしたというのを言えないということ自体が、私は、一人一人の名前を聞いているわけではないのですよ、誰にどういう能力があるかと聞いているのではなくて、何人に会って判断し、会っていなくても能力があったと判断したのはなぜなのですかと、そこを聞いているのです。これは法律に抵触する部分ですから、前回からも言っていますけれども、しっかりとお答えいただきたいというふうに思います。
それと、先ほど市長から答弁いただいた一人一人の能力の実証をするとしたら、内申がなくても証明できるのか伺ったのですが、書面でなくても実証できるというふうに言いましたけれども、そうではなくて、証明できるとしたら、どのように証明するのですかということを伺っているのですよ。ここがもう一点答えていただきたいところです。
それと、内申書のなかった方が60人以上なのですよね、この一人一人に本当に内申書がなくて、一人一人に能力があるということを市長はどのように判断されたのか。ある方とお話をしていたら、ある意味、本当にスーパーマンでないと、そんなことはできないのではないかと。一人一人の職員の方の能力を書類も内申書も昇任内申も何もなくて判断したということが、これはもうどうしても理解ができないのですけれども、その60人以上、内申ない方の一人一人の適性をどのように証明するのか、その辺をもう一度示していただきたいと思います。
それと、今回、質問をつくるに当たって正確に質問したいということで、議会事務局にお願いして、さきの定例会の反訳メモを起こしていただきまして、もう一度読み返してみました。それで私の質問、また市長の答弁を一言一句見させていただきましたけれども、ちょっと後になって気づいたことなのですが、実は6月30日の予算特別委員会での私とのやりとりの中で市長は、人事に関してなのですが、この方にはこのお役目、お仕事が適任であろうというふうに、これらの資料にのっとって取り組んだと、このように答えていたのですね。その後、私も質問をつくるに当たっていろいろと見返しまして、次の日の7月1日に再開しましたよね、6月30日に中断し、7月1日に再開いたしました。そのときに市長が答弁訂正をする中で、内部、外部の方からも双方から聞いたと。それで自分で判断したと言われたのですけれども、そのときに資料もあるというふうに答えていないのですが、実は前の日に資料もあって、それも人事の一つとしたというふうに言われているのですけれども、これはどういう資料のことを言われて資料があると言っているのか、前の日と次の日で言っていることが違うので、その辺ももう一点お答えいただきたいと思います。
それと、降任した方がいらっしゃいますけれども、過去に5件あったということなのですが、この2名の方には降任した際に面接して理由を聞いたということなのですが、昇任するときにはこの方々には会ったのですか、もう一度お話を伺いたいというふうに思います。
また、その降任されたお二人、健康問題以外ということで私は聞いたので、健康問題にかかわることであればそれこそ答えなくていいのですが、この2名の方は市長が適材適所で選んだという方なので、なぜ3か月で降任しなければならなかったのか、また、この方々の適性というのはどのように判断されたのか伺いたいと思います。
○議長(横田久俊)秋元議員、ここまでですが、本質問の時間を若干オーバーしています。
○1番(秋元智憲議員)わかりました。あと1問だけお願いいたします。
最後に、市役所内における理解しづらい常識、慣習があったということで、自民党の酒井隆行議員に対する答弁の中で市長が言われた内部における恥部という部分なのですけれども、市役所内の体質を変えていくというふうに昨日も市長は言われておりましたが、今でもこの内部における恥部というのはあるのでしょうか。政治資金規正法違反事件当時の常識、慣習は今でも存在しているのですか、そのことについて伺いたいと思います。
(「議長、22番、議事進行について」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)22番、新谷とし議員。
○22番(新谷とし議員)ただいまの秋元議員の質問を聞いておりましたら、中村氏など固有の名前も出てきまして、議案第25号にかかわる部分もかなり入っています。これは昨日の代表質問でも公明党から聞いたことが何点かあり、今日の一般質問にはなじまない点が幾つかあると思います。それで、副市長の件についてなど多岐にわたっていますけれども、なじまない部分があると思いますので、その辺は議長が整理していただきたいと、そういうふうに思います。
(「答弁調整しているよ」と呼ぶ者あり)
(発言する者あり)
○議長(横田久俊)ただいまの新谷議員からの議事進行の発言について新谷議員に申し上げます。
冒頭、中村氏のお名前も出たと言いましたが、それは今日の秋元議員の質問では出ておりません。
確かに、議案第25号、副市長の選任についてという議案がありまして、これは昨日、採決したわけですけれども、私が今、聞いた中では第2回定例会からの流れも含めて、副市長の選任についてに触れるやもしれない部分もございました。新谷議員がそう感じたので議事進行の発言をされたということでしょうけれども、御案内のように一般質問は議案に触れることはできません。これは議員の皆さんは御存じだと思います。ただ、内容は、副市長選任の議案についての質問ではなくて、経過ですとか経緯ですとかそういった質問のように私は聞き受けました。これが選任についての、また昨日言ったようないろいろな話、政治資金規正法うんぬん等々という特定の言葉が出てやるとそれは完全に議案に触れることになるのでしょうけれども、選任に至った、誰に聞いたのかということ等……
(発言する者あり)
(「苦しい」と呼ぶ者あり)
そうですね。少し苦しいですね。
(発言する者あり)
これで発言を制止しませんけれども、再々質問もあるでしょうから、その辺は議案に触れないような質問でお願いをいたします。
よろしいですか。
(発言するものあり)
(「答弁調整がされております」と呼ぶ者あり)
答弁調整は理事者というかあれでしょうけれども、そういうことで新谷議員よろしいですか。
○22番(新谷とし議員)はい。
○議長(横田久俊)それでは、理事者の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)市長。
○市長(森井秀明)秋元議員の再質問にお答えいたします。
まず、1点初めに確認をしておきたいのですが、私、答弁の中で2名と先ほどお答えしたということでよろしいでしょうか、その点が先ほど五、六名というような表現されていたような気がしますけれども。
(発言する者あり)
2名、よろしいですね。
(発言する者あり)
先ほども御答弁申し上げましたとおり2名断られております。
また、複数取り組んでいって……
(「断られたということではなく何人断ったのかと聞いているのです」
と呼ぶ者あり)
私からですか。先日、五、六名というお話を松田議員の御質問の中でお答えし、2名断られ、中村氏がオーケーし、それ以外を結果的に私から、まだ調整中だったものですから、それを結果的に断ったということになります。そして、その影響というのは、先ほども答弁させていただいたように、今でも信頼関係はありまして問題なく進んでおりますので御心配なくということでお願いいたします。
(発言する者あり)
それから、断る理由というのは、やはり相手側のことがあるので、さまざまな事情があるのだろうと推察しますけれども……
(発言する者あり)
ですから、中村氏が決まりましたので……
(発言する者あり)
結果的に、その後、お断りをしたということです。そのことでよろしかったですか。
(発言する者あり)
そのことでよろしければ、それを答弁ということでお願いいたします。
それから、参与の件で先ほども答弁させていただきましたけれども、私自身は誤りはないと思っておりますし、問題はないと思ってはいますが、皆様から第2回定例会で参与の件についてさまざまな御指摘又は御提案又はしっかりとした規則をつくるべきだというお話を受け、その皆様からの御提言を受け入れて、庁内で検討し、このたび提案をさせていただいたということでございます。
それと、人事においての人数のお話、何人に確認してきたのかということだったかと思うのですけれども、私自身もそのようにたくさんの職員の方々とのやりとりというのは、御存じのように市議会議員も務めさせていただいていたところでございますし、そのころからお会いした方々も含めていろいろな能力であったりとか考え方であったりとかを私なりに把握してきたものですから、そのときから考えますと数えられないというか、何人というのはお答えしようがないという意味合いでの答弁となります。
それと、証明についてですけれども、私自身がそのようにさまざまな方々とお会いし、また、直接職員ともお会いした中で判断させていただいているということで御答弁をさせていただき、第2回定例会において御答弁をさせていただいたように、書面だけでのことではないということでお話をさせていただいたというところでございます。
それと、資料のお話がありましたけれども、その資料とはおっしゃっている内申、さらには経歴書等のことをお話しさせていただいたということでございます。
それと、降任された方、お二人とは昇任前には会ってはおりません。
それと、その中でも私自身、そのお二人に対しての適性も考え、配置させていただいたところでございます。
そして、最後に恥部のお話ですけれども、私自身がお役目についてから、皆様から小さなことと言われるかもしれませんが、例えば庁内の廊下において職務とは関係ない雑談を市民の皆様が通る場で行っているとか……
(発言する者あり)
例えば市民の皆様から御挨拶等行われているのにそれに対してポケットに手を突っ込んだまま歩いているとか、本来職員として市民の皆様に信頼をしていただいて、しっかり仕事をするためにはそのような態度、行動、また考え方、庁内における資質であったりとか、そのようなお話も今までもさせていただいておりますけれども、そのような日常のことからさまざまなことに対してしっかり取り組んでいくべきというお話の下で提言をさせていただいているということでございます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)総務部長。
○総務部長(小鷹孝一)私からは、参与の起案の件についてお答えさせていただきます。
起案の加筆のことにつきましては、参与の起案につきましては、6月10日ころの起案でございましたので、それから1年ということで当初起案をして、平成28年の6月何日かまでということの任期で起案があったかと記憶してございます。その後に制度上、年度末に切らなければならないということに気づきまして、原課でこの訂正印を押して修正をするということで私のほうに参りましたので、私としても制度には従うべきだということで、その修正を3月31日までの任期とするという修正を認め、市長も確認をしたということでございます。これにつきましては、私どもとしては、一応内部手続ということとしては、これはこれで有効であろうというふうに考えてございます。
(発言する者あり)
○議長(横田久俊)お控えください。
先ほど申しましたように副市長に関する質問については、議案とどちらかという判断に相当迷う部分もありますのでお控えくださいと先ほどお願いしました。
それで、内申なしの昇任が60人いたけれども、どのように市長は御判断なさったのですかということを、大変な作業だったのかなと思いますが、秋元議員の質問がありまして、それにはまだお答えになっていないと思いますが、どうでしょうか。
(「議長」と呼ぶ者あり)
市長。
○市長(森井秀明)答弁漏れ、大変失礼をしたしました。
今のお話は、スーパーマンか何かを例えられたときのお話ということでよろしいですか。
私は、そのようなスーパーマンではありませんけれども、本当にこの間、就任後はもちろんですが、その前よりさまざまな方とお会いし、先ほどの資料なども全て確認させていただいた上でそのように判断をさせていただいたということでございます。
(「議長、1番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)1番、秋元智憲議員。
○1番(秋元智憲議員)副市長の件につきましてはいろいろとありますので質問しませんけれども、質問していることにやはり答えていただいていなくて、市長は、先ほど過去から何人に会ったかというようなお話、議員時代からの話をされていましたが、今回6月1日付けの人事をするのに市長が議員時代に会った方をまさか人事で昇任するなんていうことは考えられないのですが、先ほどそのような発言していましたけれども、私、そんなことを聞いているのではなくて、60人の方々に本当に会って、適性をどのように判断されたのですかと、市長は会っていない方もいますと言われていましたが、ではその方々の適性をどのように判断されるのですかということなのです。
市長は、何度も言いますけれども、書面ではなくてもいいと地方公務員法第15条の解説の中にあると言いますが、では市長は逆にその実証を求められたときに、どのように内申がないのに証明できますかと聞いているのですよ。書面がなくてもいいということではなくて、どのように実証できますかということを伺っているのです。その点、もう一度伺いたいというふうに思います。
それと、恥部の話ですけれども、これは本当にそんなことを市長が考えて職員の方々のことを恥部と思っているのであれば、これはもう大変な問題であって、私は許しがたい発言だなというふうに思います。この市役所の庁舎の中で立ち話もできなければ、もしかしたらポケットに手を突っ込んでいる方もいらっしゃるでしょうし、もしかしたら市民の方々から批判、苦情を受けるような方々もいらっしゃると思いますけれども、一まとめにその方々を恥部なんて言ってしまったら、職員の方々はどうやって仕事するのですか。行政のトップの方々が、森井市長のために一生懸命働いているのですよ、市民のために一生懸命働いているのですよ。その方々がおしゃべりをしていたら恥部だとか、ポケットに手を入れていたら恥部だとか、そんなおかしな話はしないでもらいたいというふうに思いますし、ぜひこの場で、言いすぎでしたということで構いませんので訂正してください。職員の方々が大変に私はかわいそうに思いますので、その点、もう一度答弁いただきたいと思います。
最後になりますが、前定例会から聞いていることに答えていただけないということで、ずっと時間が経過してしまうのです。それで議論が深まらない。市長は、一生懸命議論すると言いますけれども、聞いていることに答えていただければ議論できるのですが、何度聞いても答えていただけないということは、これから予算特別委員会も始まりますので、ぜひ聞いていることに答えていただきたいというふうに思います。
○議長(横田久俊)理事者の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)市長。
○市長(森井秀明)秋元議員の再々質問にお答えいたします。
大きく2点だったかと思いますけれども、私自身、昇任について書面等も含めてさまざまな意見等を聴取し、また、自分自身が見てきたものも含めて取り組ませていただいたところでございますから、御指摘のあった地方公務員法第15条ですか、それに見合った形で昇任をさせていただいたと思っておりますし、それについて一人一人内申、経歴書、先ほどお話しさせていただいたさまざまな御意見において、それぞれの方々がそれぞれに違う形で選択をさせていただいておりますので、それに伴う対応はさせていただいているというふうに思っております。これが1点です。
もう一点、恥部という表現、言葉は確かにあまりいい言葉ではなかったかとは思っておりますけれども、市役所の中で私が就任後に、先ほどお話しさせていただいたように、市民の皆様が往来するようなところで雑談をし、あだ名で呼びながら何を話しているのか仕事とは関係ないことをべらべら話されているような場合は決してよくないですし、また窓口等で、一生懸命、混んでいて大変なときに奥のほうで同じように笑い声が聞こえる、話している、そのような姿が市民の皆様からの信頼を失わせているという大きな事実はございます。そのように、一つ一つの行動に対し、仕事をしているときに職員として襟を正し仕事をするべきではないかという思いは、その言葉使いとしては不適切だったかもしれませんけれども、そういう思いを持ってお話をさせていただいたということでございます。
(「訂正してくださいって。恥部という言葉を訂正してください」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)このまま議事を進めます。もし、あれでしたら、また違う手続、機会で。
(「議長、1番、議事進行について」と呼ぶ者あり)
1番、秋元智憲議員。
○1番(秋元智憲議員)恥部という言葉は極めて厳しい言葉ですので、本当に不適切な表現だというふうに思います。ぜひ訂正してください。この言葉を訂正しても森井市長には何ら影響はないですよ。恥部という言葉をぜひ撤回、訂正してください。市長にお願いしたいと思います。
○議長(横田久俊)ただいま、秋元議員から、市長に訂正を求める議事進行がございました。これは私が市長に訂正してくださいという話にもならないため、市長の判断に委ねますので、市長から発言があれば発言を許しますし、もしなければこのまま進めますが、どうでしょうか。
(発言する者あり)
それも含めてお願いします。
○市長(森井秀明)改めて酒井隆行議員の御質問で答弁の中にその言葉を入れたと思いますので、再確認をさせていただき、その上で判断をさせていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
(「今の話だよ」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)秋元議員の一般質問を終結し、この際、暫時休憩いたします。
休憩午後3時43分
――――――――――――――
再開午後4時05分
○議長(横田久俊)休憩前に引き続き、会議を再開し、一般質問を続行いたします。
(「議長、3番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)3番、髙橋龍議員。
(3番髙橋龍議員登壇)(拍手)
○3番(髙橋龍議員)一般質問いたします。
教育の分野におきまして、学力や体力の向上については森井市長も選挙時に教育改革としてうたっておいででしたが、その公約に明記されていなかった部分で、本市における不登校児童・生徒について質問をいたします。これは、行政、民間における教育の現状、そしてあり方を問うもので、官民の垣根を越えて取り組んでいただきたいことでもあります。
現状、本市における不登校に対しての行政側の取組といたしまして、小樽市学校適応指導教室、いわゆるふれあい教室が設置されています。小樽市のホームページには、「さまざまな理由によって、学校には登校できないけれど、学校外の施設には通うことができる子どもたちが、勉強や体験活動などをとおして、学校へ戻る力などをつけるところです」と説明されています。
小樽市においては、平成25年度の統計では小・中学生で78名、北海道全体で言うと5,000名を超える不登校の児童・生徒がいます。そのうち、小樽市学校適応指導教室に通っている生徒が8月時点で17名、その割合が多いか少ないかではなく、いまだ60名前後の児童・生徒が学校に通えていないという現実があります。人間関係の問題など通常の学校生活になじむことが苦手な児童・生徒もいる中で新たな受皿をつくることは非常に重要だと感じていますが、行政が主導の学校適応指導教室と民間のフリースクールとの大きな違いとは何でしょうか。
次に、学校適応指導教室を保護者が選ばない原因はどこにあるとお考えですか、見解をお示しください。
また、先日発表された内閣府のデータによると、全国の18歳以下の子供の自殺が最も多い日が9月1日、つまり本州の学校の2学期の始業式の日です。子供がみずから死を選ぶ原因に、学校に行きたくないということが大きくかかわっているのが現状です。子供たちが学校に行かないという選択も尊重できるような環境をより整えていかなければならないと思っております。
そのような現状の中、本市にもフリースクール誘致を望む声も多くあります。その動きがあることを小樽市としてはどのように捉えていますか。
教育にかかわらず人が何かを求めるとき、そこには市場が生まれます。そして、住民福祉にかかわる需要と供給のバランスが保たれていない場合には行政が介入し、需要側、供給側に働きかけを行わなければいけません。不登校の問題において、行政は直接のサプライヤー、つまり供給者として、若しくは民間と手を組み、世話人、プロモーターとして、より子供たちの選択肢を増やすことができるよう働きかけをし、現状をよりよくするために努める必要性を感じます。
教育とは、子供一人一人の持つ個性を理解し、可能性を見いだし、成長させることであると考えております。テストの点数や体力だけでなく、数字では表すことのできない心も育てていけるような土壌をつくるため、私も市民の一人として動いていきたいと考えており、建設的な御答弁をいただけますようお願いを申し上げます。
以上、再質問を留保して質問を終わります。(拍手)
○議長(横田久俊)理事者の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)教育長。
○教育長(上林猛)髙橋龍議員の御質問にお答えいたします。
ただいま、不登校児童及び学校適応指導教室について御質問がありました。
行政が主導の学校適応指導教室と民間のフリースクールとの違いについてでありますが、学校適応指導教室は、文部科学省初等中等局長の通知により、教育支援センター整備指針に基づいて教育委員会が設置したものであり、その目的は、不登校児童・生徒の集団生活への適応、情緒の安定、基礎学力の補充、基本的生活習慣の改善などのための相談や適応指導を行うことにより、学校復帰を支援し、社会的自立に資することであり、学校適応指導教室でのさまざまな活動は、在籍校における出席とみなす取扱いとなっております。
一方、フリースクールは、民間や個人が運営しており、規模や内容もさまざまで、遊んだり勉強したりする居場所の提供を主とした運営がなされ、この場合、在籍校の出席の取扱いについては、その内容により校長が判断することとなっております。
次に、適応指導教室を選ばなかった原因などについてでありますが、適応指導教室の設置形態や活動内容、出席している児童・生徒の学年や人数などによってさまざまな原因が考えられますが、一般的には、児童・生徒のプライバシーが守れないこと、学校又は教育委員会という公的機関への抵抗感、集団での活動や画一的な日課になじめないことなどが考えられます。
次に、フリースクール誘致に向けた動きなどについてでありますが、本市においても、さまざまな原因によって登校できない児童・生徒がおり、その保護者や関係の方々からフリースクールの誘致を望む声があることは承知しております。教育委員会とすれば、学校復帰に向けた取組を行うことを基本としておりますが、小樽にフリースクールが欲しいと望んでいる方々がおりますので、必要があれば相談などに応じてまいりたいと考えております。
(「議長、3番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)3番、髙橋龍議員。
○3番(髙橋龍議員)学校適応指導教室に関してですが、なぜ選ばない方がいるかとお伺いいたしましたけれども、意図といたしましては、どうしたら適応指導教室に通ってくれるのか、サービスとして足りない部分はどこにあるのかというところなのですが、そこに民間のフリースクールとの違いがあって、行政における福祉向上のヒントみたいなものが隠れているのかなとは思っております。子供たち、また、保護者が何を望むかということを把握することは、極めて重要だと思われます。学校に行くことが望ましいという考えの方もまだまだ多い中で、学校適応指導教室においても目指すところは学校復帰であるということも目的の一つであるとお伺いしました。行政としていたし方ない部分もあるかとは思いますけれども、改めて児童・生徒一人一人に目を向けていただいて、従前の枠にとらわれない小樽らしい教育というものを構築していくことを願っております。
現状のブラッシュアップももちろんですけれども、民間との連携を強めていただきたいとは思っておりまして、フリースクールの誘致に関して、小樽市が行政としてできることというのはどのようなことがありますでしょうか。
○議長(横田久俊)理事者の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)教育長。
○教育長(上林猛)髙橋龍議員の再質問にお答えいたします。
行政としてどういった支援又は相談ができるかということに関してでございますが、一つは、運営形態がさまざまでございますので、民間で運営するとすれば、行政とすれば場を提供すること、何かいい場所が、どういうところがあるのだという相談にまずは一つは応じることだろうと思いますし、又は人的な支援、これは教育委員会が持っているさまざまな人脈を通じてどういう人的な支援ができるか、そういう相談に私どもとすれば十分に乗っていけるだろうということで、それらの相談にも十分耳を傾けながら、そういう現実になかなか通えない子供たちがいるというのは事実でございますので、何とかその子供たちへの支援もしてまいりたいというふうには考えております。
(「議長、3番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)3番、髙橋龍議員。
○3番(髙橋龍議員)前向きな御答弁ありがとうございます。
いろいろ相談をさせていただきながら、よりよい形をつくっていけるよう、私も微力ながらいろいろ動いてまいりたいと考えております。
○議長(横田久俊)髙橋龍議員の一般質問を終結いたします。
(「議長、14番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)14番、中村吉宏議員。
(中村吉宏議員登壇)(拍手)
○14番(中村吉宏議員)一般質問を行います。
初めに、市政全般について質問いたします。
まず、市長の政策について伺います。
市長は、御自身の公約で、さまざまな市民サービスの充実を掲げておられます。その全てが実現できれば、市民の皆様が安心して暮らせるまちづくりが実現可能でしょう。しかし、市民サービスの提供には、それ相応の財源を確保しなければなりません。中松前市長の財政運営の結果、平成26年度も黒字見込みの小樽市の財政ですが、市長が公約に記載されているさまざまな政策や事業を展開するに当たり、財源となり得る歳入の構築は絶対的な必要条件です。歳入、特に税収確保のためには、市内の各事業者の方が収益を確保するための経済対策も進めなければならないものと考えます。
そこで市長にお伺いしたいのは、以上のような歳入増に向けた施策、経済政策をどのようにお考えか、具体的にお話しください。
次に、地域でさまざまな活動を展開している各団体のネットワーク構築についてお伺いします。
小樽市では、地域ボランティアや事業者で構成しているさまざまな団体が活動されております。多くは市民のため、地域のため、あるいは小樽の産業向上のために活動されております。例えば、生涯学習を目的に研修会や講演会を実施している団体、飲食店で構成する組合などさまざまです。こうした団体の活動について、活動情報の集約や、その団体が活動するに当たり有益な情報提供を進める施策の実施、さらにそれらの団体が相互連携を図ることのできる環境づくりを求めます。
そして、その団体が行うイベントや活動情報の発信を後押しするような施策の展開をしていただきたいと考えます。例えば、小樽市内では音楽イベントが頻繁に行われております。イベントごとに各実行委員会がプロやアマチュアの演奏者を招聘し、市民の有志が実行委員としてイベントの成功に取り組む姿を目にします。夏や秋は野外での実施が多く、観光客の方々も市民の皆様と一緒にイベントを楽しんでいる光景も目にします。
ただ、来場した観光客の方の中には、通ったらたまたまやっていた、こんなイベントがあることを事前にわかればもっとゆっくり楽しみたかったという声もあります。音楽に限らず、このような取組の情報が集約され、小樽で行われる催しの情報として強く発信すると、多くの方が情報を入手しやすくなります。市民の方々が行っている活動を小樽の資源として活用していく必要性を感じます。さまざまな団体の活動の把握、相互連携、情報発信について小樽市がバックアップをしていく、このような考え方につき、市長並びに関係理事者の御見解を求め、小樽市でも具体的に推進していかないのか、伺います。
次に、企画・政策についてお伺いします。
地方創生戦略策定状況について伺います。
小樽市総合戦略の策定状況の現状を御説明ください。10月には策定内容を国に報告しなければならないところかと思います。幾つかの施策が今定例会の議案に示されておりますが、一部分にすぎません。8月27日、小樽市総合戦略の概要版(案)をいただきましたが、全体的にどのような内容になっているのか、特に深刻な小樽市の人口減少の問題を解決するための積極的な施策に関連する部分、産業を強化する部分が不明瞭であると思います。とりわけ、地方創生に関する施策についてはどのような見解なのか、しっかり御説明いただきたいと思います。
そもそも10月末までを目指している小樽市総合戦略について、9月1日に開催された人口対策会議で検討している段階ですが、地方創生先行型のタイプⅠ、タイプⅡ事業について、国に予算要求をしたのはいつですか。総合戦略の関係とあわせてお示しください。
向こう5年にわたり小樽市の戦略として重要な案件であると思います。今後、市民の皆様へどのように説明をしていくのかも含めて、計画をお示しください。
次に、人口減対策、移住促進の取組について伺います。
人口減少問題対策の一つで、小樽市では移住政策を展開しております。総務部に担当窓口をつくり、ホームページで移住についての問い合わせを受け付ける旨の記載がされております。また、移住希望者向けにDVDを作成するとのことですが、そのDVDをどのような場面で活用するのか説明してください。
また、移住をPRした後のサポートをどのように行っていくのかお示しください。
現在、総務省では、東京都中央区に移住・交流情報ガーデンを設置し、人口過密状況の首都圏在住者に全国各地への移住のための情報提供を行っております。移住先として積極的な情報提供を希望する地方都市は、移住・交流情報ガーデンで移住者誘致イベントを実施し、常に移住希望者が情報に接することのできるよう移住情報を設置しています。こうした機関の存在を、市長はじめ関係理事者の方々は御存じであると思います。この機関を利用しない手はないと考えますが、今後の取組として移住情報をどう提供するかという方法と関連させながらどのようにお考えかお示しください。
小樽市外からの通学者の市内居住等に対する助成について伺います。
小樽市内には大学や専門学校がありますが、市外からの通学者が多い状況です。特に、小樽商科大学の学生の多くは札幌方面からの通学者で、小樽駅前のタクシー乗り場では、平日朝の通学時間帯に学生の方が乗車のため行列をつくっている姿を目にします。また、市内には専門学校が五つあり、市外からの通学者も多い状況です。こうした学生の方々が小樽に居住されたならば喫緊の人口減少対策となり、その方々が近い将来、就職先に小樽を選択することになれば、将来にわたる人口減少対策ともなり得ます。市外からの通学者の方も、それぞれの事情があると思います。希望はするが経済的理由等で小樽市内での居住が難しいという学生の方々へ支援をしていただきたいと思いますが、小樽市では実施しないのでしょうか。若者が小樽市内に居住し、小樽のよさを発見、確認することは、将来の小樽にとって重要です。この件に関し御見解をいただきたいと思います。
3項目目、観光・経済について質問いたします。
まず、修学旅行生の宿泊増員に向けての対応について伺います。
小樽市の観光客が増加傾向にあることは、統計上、理解できますが、特に近年、外国人観光客が増加する一方で、減少傾向に歯止めがかからない入り込み区分があります。修学旅行先に小樽を選ぶ学校数は10年前の平成17年には319校あり、2万9,485名の方が小樽に宿泊されました。それが26年度は156校、1万5,128人となっております。少子化社会ですから、データ上では小樽を訪れる児童・生徒の方の人数が減少するのはある程度いたし方ないとして、319校の校数が156校まで減少するというのは問題があると思います。
修学旅行生の小樽来訪は、単に小樽の観光人口数や経済効果の問題だけではなく、将来、学生時代を思い出し、再び小樽を訪れてくれるきっかけともなり得ます。また、小樽のまちに魅力を感じ、将来このまちで暮らす方がいるかもしれません。人口減少、少子化、少子高齢化対策に危機感を持って望むのであれば、こうしたことも看過できない問題です。修学旅行客の誘致について、市としてしっかりと取り組んでいただきたいと考えますが、御所存をお伺いいたします。
次に、Wi-Fiアクセスポイントの増設について伺います。
小樽市では、現在、公設の無料Wi-Fiのアクセスポイントが市内に4か所、そして移動式のWi-Fiが1台の体制と聞いております。外国人観光客は、観光情報をインターネットを利用して検索することが多いと伺っております。その方々が、市内の店舗情報や移動手段の情報を入手しやすくするため、市として現状を整備する必要があるものと思います。
報道によれば、北海道では昨年1月から今年7月までの間に、北海道観光振興機構、NTT東日本との連携事業で道内に44か所のWi-Fiアクセスポイントを増設したとのこと。小樽は、この施策の対象に含まれ、Wi-Fiアクセスポイントは増設されたのでしょうか。
札幌市では、市独自でWi-Fi整備に着手しており、函館でも公設、私設を合わせて現状88か所のところを4倍強の330か所まで増設を検討している状況とのことです。小樽市では現在、公設、私設、移動式を合わせて92か所設置、小樽市でも観光地域や市内の移動拠点となる場所へのWi-Fiの増設を検討し早急に進める必要があると考えますが、御見解を伺います。
次に、プレミアム商品券販売の結果について伺います。
7月に予約販売を開始したプレミアム商品券ですが、3万冊以上が売れ残り、8月に二次販売を行いました。結果的には完売し、市民の皆様の消費促進につながるものと思いますが、その申込方法は妥当であったのか疑問が残ります。当初は、往復はがきで申込みの上、指定した金融機関で支払い、商品券を受け取るという方法で、8月の二次販売は申込手続は不要で、先着順に金融機関での直接購入という販売方法でした。当初の申込時には、市民の皆様から手続的な煩わしさに対する指摘が寄せられており、8月の直接購入の際には、高齢者から「早朝よりずっと並んでとても疲れた」、また、「並んだのに買えなかった」という声がありました。今回のプレミアム商品券販売の状況を振り返り、その方法について市民の利便性に鑑み、妥当と思われるか、お伺いいたします。
また、もし今後、類似の事業を行う際、今回の状況をどのように反省し生かしていくのか、また、それが担当部署の垣根を越えて情報共有され、市全体として市民サービスの向上に努めていただきたいと考えますが、どのようにお考えか伺います。
次に、プレミアム商品券の企画、効果についてお伺いいたします。
政府の緊急経済対策として実施したプレミアム商品券事業は、短期間での企画立案となり、大変な御苦労を伴ったものと推察します。加盟店の選定について、他都市では利用できる店舗を市内企業に限定するところもあり、千葉市では資格取得や語学学校など市民の文教方面の経済活動でも利用できるようにしたと伺っております。小樽市における企画内容、加盟店選定についてはどうだったのか、市域内企業、商店における消費は、販売開始当初から2か月ほど経過した現状で期待どおりの経過をたどっているのか、そして年末以降に明らかとなるプレミアム商品券の経済的波及効果に関して、どのような見通しとなっているのかをお伺いいたします。
次に、域際収支の状況について伺います。
平成23年度の市民経済計算推計結果を拝見しました。北海道から出された同年の道民経済計算及び経済政策検討調査報告書によると、人口減少が与えるGDPへの影響を分析するため、域内、域外の市場に分けて検討し、その相関性から地域経済がどのような結果となるかを把握する方法で、さまざまな検討が行われております。
他方、小樽市の市民経済計算の資料では、市内総生産と分配の状況だけの報告にとどまり、市域における移・輸出、移・輸入の状況が把握できない現状であります。この報告書は北海道から示された市町村民経済計算推計マニュアルに基づいて推計を行っているとのことですが、項目、形式が北海道と異なっており、道内における小樽市民の経済状況がどうなっているのかという観点から検討ができません。
また、域際収支を考えることで、他都市と比較して現在の市域における生産活動が小樽市民にどのくらいの経済的メリットをもたらしているのか、また、市域が経済圏として成り立っているのかを検討する材料となり得ると思います。そこで、データがあるのであれば小樽の域際収支をお示しいただきたいと思います。
企業誘致についてお伺いします。
小樽経済の発展と人口減少問題に歯止めをかけるための施策として、企業誘致は必要な施策であると考えます。森井市長も企業誘致は行っていきたいとおっしゃられておりますが、今後どのように取り組んでいくのか、現状と今後の予定、目標等、具体的にお示しください。
次に、厚生の質問をいたします。
市民が健康で安心して暮らせる小樽をつくりたい、私はこの思いをしっかりと市政に訴えてまいりたいと思っており、市民の健康を助長する政策を希望するところであります。それに関連して、質問いたします。
まず、地域包括ケアシステムについて、市民がどのくらいのレベルでかかわっているのかお伺いをいたします。
高齢化社会が進む中、厚生労働省では地域の包括的な支援、サービス提供体制の構築を目指しており、いわゆる団塊の世代が75歳以上の年齢になる2025年に向けて市町村で地域包括ケアシステムを構築するという流れとなります。この地域包括ケアシステムは、地域の特性に応じたケアシステムをつくり進めていくとのことですが、全国平均を上回る高齢化率の小樽市の現状、地域包括ケアシステムのうち高齢者の方の生活支援や介護予防に最大限の力を注ぐべきだと考えます。そのためには、高齢者の方が健康を維持するためのいろいろな取組を地域やボランティアの方の力をかりながら進める必要があります。例えば、高齢者の方向けの健康体操の実施や、お話し相手として高齢者の方とコミュニケーションをとる活動、茶道、生け花など、美育による心の平穏を保つための活動です。そうした取組を希望するボランティアの方々もまちの中に多くおられます。
そこでお伺いをいたします。
こうしたボランティア活動をする方々から、「どのように地域包括ケアシステムにかかわればよいのか」、また、「市民の皆さんがどのくらいのレベルでこうした活動を行っているのか」、そして「市が高齢者の方々に対してこのような活動に触れていただく場をつくる施策を行ってくれないのか」、こういう声が届いております。これら積極的な活動を希望する市民の皆様の声を受けて、どのように対応されるか見解を伺います。
次に、周産期医療の問題について伺います。
小樽市の安心・安全な医療体制につき、大きな問題として周産期医療の現状があります。後志の地域周産期母子医療センターである小樽協会病院の医師不足問題について、分娩休止から2か月が経過しました。
今年の小樽市議会第2回定例会において、小樽協会病院の産科医確保を質問した各議員に以下の答弁がありました。就任以来、市長が医師確保に向けてとられた対策として、周産期医療は子育て支援と多くかかわるので福祉部内に子育て支援と周産期医療の両方の業務を担う職員を配置し、小樽協会病院等の関係機関へ出向いて現在の状況など情報収集に努めている段階であり、また、今後の産婦人科医師確保について、あらゆる方面からの情報収集に努め、北しりべし定住自立圏のみならず管内の町村とも連携をし、北海道等の関係機関に対して要望・要請を行うなど、医師確保に向けて取り組みたいというものでした。
さて、現状において医師確保についての行動はどこまで進んでいるのか、しっかりとした説明をお願いします。
次に、子育て支援の充実強化について伺います。
少子高齢化の著しい小樽の状況、子育て支援を強化することが必要です。6月には、私は福祉部で行っている子育て支援事業を拝見いたしました。「げんきがまちにやってくる!」という事業で、町会館を会場とし、地域子育て支援センターの保育士の方、子育て支援課の職員の方などが手づくりやぬくもりの伝わる材質でつくられたおもちゃを使い、同伴している保護者の方とともに子供たちと一緒に遊ぶという内容です。この事業は、子供の成長を見守ると同時に、子育て中の保護者の方の悩みや疑問を解消できるというメリットもあります。子育て中の保護者の方はもちろん、町内の方々からも好評で、実施の拡大を望むものであります。その様子を拝見しながら話を伺ったところ、せっかくの事業が対象の皆様に浸透しきれていない状況があると感じました。
また、こうした事業を各地域で定期的に行うとともに、一定程度、市内中心部などでも行うことが必要であると考えました。子育て支援強化に向け、この事業の広報の充実、市内中心部での出向き事業の回数増、開設場所の拡大等について御検討をいただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
次に、歯科健診の充実について伺います。
市民の健康維持のため、市でもさまざまな健診を企画し、取組をされておられる現状であると思います。市民の皆様が健康であるために口腔の健康を維持することは、体全体の健康を考える上でも非常に重要であると思います。保健所でも子供の歯科健診を行い、口腔の健康維持に尽力されておられると思います。
一方、成人の方々の歯科健診は、現状実施しておられないと思います。成人の方々の歯周病罹患リスクを考えると、定期的に歯科医院を訪問するなど口腔の健康を守るようにすべきであると思いますが、歯科医師の方にお伺いしますと、健診などで来院する方はほぼおらず、口腔内の異常に気づいて初めて来院する方が多数であるとのことです。子供に限らず広く市民の皆様の口腔の健康を守るため、市としてどういう取組をされているのか、成人の歯科保健の取組についてお聞かせください。
建設に関連しての質問です。
おたるドリームビーチについて伺います。
今夏、海水浴場開設を行わなかったおたるドリームビーチについて、当初不安視されていた治安の問題や環境悪化の問題は、海上保安庁や北海道、警察署、そして何よりボランティアの皆様の御協力で無事に海水浴シーズンを終えられたと認識しております。
前回定例会で小樽市議会は、市長より御提案のあったおたるドリームビーチの市営開設に伴う補正予算案を否決しました。この予算案を予算特別委員会の採決で否決した際、市長は、報道各社の取材に対し「この判断を議会が後悔しなければよいが」とおっしゃられておりました。関係各所さまざまな方の御協力を得ながら無事に今夏のシーズンを終え、小樽市として1,290万円という多額の財政出動を抑えることができたことについて、私は議会の判断は正しかったと認識しております。まずこの点、市長はどのようにお考えなのかお伺いいたします。
次に、今なお違法状態にある海の家の撤去の進捗状況がよろしくないと伺っております。来年の海水浴シーズンに向けて小樽市では除却を行うよう指導するとのことですが、現状どこまで進捗しているのか、今後どのような対応を講じていくのか、明確にお答えください。段階的に対応していくのであれば、いつまでに何をするのか、しっかりと期限を明示していただきたいと思います。
歴史的建造物の保護と利用促進について伺います。
小樽市では、歴史的建造物に指定をされながら利用されていない建物があります。全国ではナショナルトラスト運動を通じ、このような歴史的建造物を利用しながら保存する機運が高まっております。建物は利用しなければ傷んでしまいます。厳しい財政状況の下、市が全ての歴史的建造物を所有することは不可能ですが、小樽の歴史を現在に映す歴史的建造物を、利用しながら保存する手段を講じなければならないと考えます。今ある歴史的建造物を利用するための施策を可能なところから支援していただきたいと思いますが、こうした施策について小樽市として取り組む意思があるのかお答えください。
住宅エコリフォームの促進に関する条例について伺います。
2014年小樽市議会第4回定例会において可決された住宅エコリフォームの促進に関する条例は、本年第2回定例会で、恒久的な施策とするため関係機関との調整など制度設計に時間を要するため補正予算を見送った、市長はこう述べられました。
そこで、お伺いします。この条例は、議会で可決されたものです。速やかに予算措置をし、実施開始の時期を明確にしていただきたいと思うのですが、制度設計の進捗状況をお示しください。
また、どのタイミングで予算案を提示されるのか明言してください。
あわせて、運用実施時期はいつなのか、明示ください。
防災について数点お伺いします。
7月15日深夜、市内錦町で火災が発生しました。消防の方々の御尽力で死傷者が発生せず済んだものの、3軒が入居する建物が1棟燃えた火災でした。現場では、付近の十間坂では、多くの消防自動車が道を塞ぎ、消火活動が展開されておりました。その際、十間坂では消火栓が1か所しか存在せず、消防自動車への給水には、その消火栓のほか1本先の道路から長いホースを引いて対応されたと認識しております。鎮火には発生からおおむね1時間半程度の時間を要していたと思いますが、延焼等の危険を想像したとき消火活動の速やかな対応について消火栓等の消防水利の数、設置の場所が気になりました。そして、付近住民の方からも同じような声が上がっておりました。
そこでお伺いします。この火災の鎮火までに要する時間に、消防水利の設置数の不足等の影響はなかったのでしょうか。
また、市内の消防水利設置状況は、消火活動を行うに当たり、不足はないのでしょうか。
また、設置されている場所、距離、特に小樽は坂のまち、勾配等の問題も含め、速やかな消火活動のためにどのように対応するのか御回答ください。
教育について質問を行います。
最初に、小樽市の児童・生徒の学力の現状を踏まえ、質問します。
先日発表された全国学力・学習状況調査によると、北海道は最下位の順位でありました。その北海道の平均を下回る小樽市の子供たちの学力の現状に、暗たんたる思いを抱かざるを得ません。
かつて、教育の現場におられた市民の方々からは、「学力上位の子供たちがレベルの高い教育を受けられる環境の整備が必要だ」、また、「全体的にレベルを上げていく教育指導も重要だ」というお声をいただきました。
市長公約では学力低下の改善を行うという趣旨の文言が盛り込まれておりますが、小樽の子供たちの学力の現状を踏まえ、今後どのような対策を行っていくのか、また、全国上位の都市が上位に位置づけていること、その取組等を踏まえ、何を目標に、今後、教育行政を進めていくのか、具体的にお示しください。
子供たちの学習時間確保に向けた取組について伺います。
子供たちの学力向上を図る上での問題は、小樽市の小・中学生の学校以外での学習時間が全国、全道の平均と比較して少ない点であると思います。学習時間確保の障壁として、小樽の子供たちの携帯電話、インターネット等のゲームの利用時間が全国、全道の平均に比べ非常に長いことが挙げられると思います。小樽市では、携帯電話やインターネットの利用は夜10時までにしようという、いわゆる携10運動を展開し学校と各家庭で取組を行っていると伺いました。その効果について現状を伺います。
また、そのほかに取り組まれていること、問題点など、あわせてお聞かせください。
教員の資質向上について伺います。
学力向上、学習時間確保等、取り組むべき問題は山積しております。その問題に対応する肝心な教員の方々の力量が問われております。児童・生徒の保護者から、学校で指導してくださる教員の資質についてのお声をいただきます。それは、教員によって熱心に指導してくださる方もいれば、そうでない方もいるとのこと。教員の個性による指導状況のばらつきは不公平感を生み、一方は学力的に向上し、他方は進歩がないという状況が発生します。全ての教員の方々が熱心に指導してくださる教育環境が望ましいと思うのですが、そうした状況を実現するために、教員の皆様のモチベーションを含めた資質向上に向けた取組について現状をお伺いします。
土曜授業の実施について伺います。
昨年の小樽市議会第4回定例会で、小樽市で土曜授業の導入を検討するとのことでした。子供たちの学力向上のために授業時間を確保するためのよい案であると考えますが、課外活動等の時間確保との関係で調整が必要かと思います。現時点では導入に向けた検討段階と思いますが、今の進捗状況をお示しください。
次に、コミュニティ・スクールの実施について伺います。
現在の教育環境の中で一番不足をしている部分が地域教育であると考えます。家庭と学校の間にある地域という環境が子供たちに与える影響というのは非常に大きいと思います。地域協力型の教育環境をつくるためにコミュニティ・スクールを実施することが有効であると思います。小樽市では、このコミュニティ・スクールを行う予定はないのでしょうか。ぜひ実施をしていただきたいと思います。
小樽イングリッシュキャンプについて伺います。
夏休み期間中実施された小樽イングリッシュキャンプを拝見しました。子供たちが外国人教師と英語を話す環境の中で、日ごろ学んでいる英語を使う非常によい機会であると思いました。観光の交際需要も増加傾向にある今後の小樽で、英語をはじめ外国語を理解し使える人が必要となってまいります。1日目に英語を話す学習を行い、2日目は運河周辺で外国人観光客に英語で観光案内を行うという実践的内容を伴うこの企画は、子供たちにとってもよい機会であると思います。この企画をより充実させていただきたいと思いますが、今後の実施目標や教育長の意気込みをお伺いいたします。
小樽商業高校と小樽工業高校の統合について伺います。
北海道教育委員会で策定した小樽商業高校と小樽工業高校の統合について、その内容、今後のスケジュールにいてお示しください。
また、学科の編成等について小樽市が意見を伝える場が設けられているのか、この点も答弁願います。
学校給食における食育の実施について伺います。
子供たちへの教育に、将来自分の健康を自分で維持するために必要な食育の問題が重要です。健康維持のため、栄養素について人体に有害な物質を学ぶには、家庭科や理科の知識が有用であると思います。それに加え、日ごろの食事から健康を学ぶ機会として給食の時間を利用していただきたいと思います。給食の献立の中に地元産の素材を利用したものを用意し、生産者の顔が見える工夫を施し、健康、命や食物の大切さ、生産者の苦労、地産地消の必要性についてなどを子供たちに伝える場としていただきたいと思います。毎回食材をそろえて提供するのは大変とは思いますが、1か月に1回でも給食の場で地産地消の食育教育を導入していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
最後に、おたる潮まつりを利用した学校と地域のかかわりについて伺います。
おたる潮まつりは、来年で50周年という節目の年を迎えます。潮ねりこみへの学校梯団の参加数は昨年が10校だったのに対し、今年は19校の参加と倍増しているとの情報を伺いました。この点、教育長の取組に敬意を表したいと思います。潮ねりこみへの参加は、子供たちが仲間と協力し一つの物事を達成するという感覚を養う上で、とてもよい行事であると考えます。
私も、今後、参加校が増加することを願うのですが、そのような中、節目である来年に向けて教育長は市内の全学校の参加を目指したいというお考えであることを伺いました。実現すれば大変すばらしいと思いますが、この実現に向けて全学校の児童・生徒、保護者の方々に加え、その校区の地域の皆さんとも協力関係を築き、学校と地域が参加の潮ねりこみを実現してほしいと思います。地域教育と地域活性の両効果を期待できると思うのですが、そのあたりも踏まえて教育長の意気込みと今後の取組についてお聞かせいただきたいと思います。
以上、再質問を留保して質問を終わります。(拍手)
○議長(横田久俊)理事者の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)市長。
(森井秀明市長登壇)
○市長(森井秀明)中村吉宏議員の御質問にお答えいたします。
初めに、市政全般について御質問がありました。
まず、歳入増加に向けた経済政策につきましては、本市にある優位性を持った地域資源などを地元の企業が活用し、商品の高付加価値化を図り、市外の消費者や本市を訪れた観光客に対して商品やサービスの売上げ向上に取り組み、利益増加につなげることが重要であると考えております。
また、製造業などにおきましては、生産性の向上や技術の高度化を図り競争力を高めていくことが常に求められていることから、本市の経済を支えている中小零細企業に対してどのような支援が有効であるかを検証しながら、市内経済全体の活性化と雇用の確保に向けて必要な取組を進めていかなければならないものと考えております。
次に、各種団体の活動の把握や連携、情報発信に対する市のバックアップにつきましては、市民ニーズが多様で複雑になっている中で、自主的な市民生活の向上や充実への取組に向けて、地域ボランティアをはじめ各種団体の活動は重要な役割を担っており、これらは自治基本条例に定める市民と市との協働によるまちづくりの担い手であると考えております。
一方、市の各部署においては、所管する関連の団体等と情報交換をはじめとする連携を行っており、今後も一層関係を強化していくことが大切であると考えますが、市内で活動するさまざまな団体を把握することや、早期にネットワークを構築することについては難しいものがあると思いますので、まずは市の各部署と連携している団体の情報を市のホームページに集約するなどにより、各団体が相互連携できるきっかけづくりができないか研究してまいりたいと思います。
さまざまな分野のイベント等についての情報につきましては、各団体からプレスリリースが集まりますので、これらの情報を市民の皆様に公開することも一つの方法ではないかと考えております。
次に、企画・政策について御質問がありました。
まず、現在策定中の小樽市総合戦略のうち、産業の強化に関する施策につきましては、人口流出防止や出生率向上のためには結婚、出産、子育てしやすい環境づくりとともに、産業の強化による働く場づくりが必要と認識をしており、これらについては総合戦略に盛り込む予定であります。
しかしながら、財政的な制約もあることから、当面は市民の皆様の要請の高い子育て環境の整備や生活利便性の向上など、生活基盤の確保に重点を置いてまいりたいと考えております。
次に、地方創生先行型上乗せ交付のタイプⅠ、タイプⅡにつきましては、両タイプとも内閣府の事前相談を経て、タイプⅠにつきましては8月21日に、タイプⅡにつきましては8月7日に国に実施計画を提出したところです。地方創生先行型上乗せ交付については、本年5月29日に国の制度要綱の一部改正がなされ、大枠が示されたものの、実施計画の提出に関する正式な通知は本年7月16日であったため、短期間で実施計画を作成、提出したところであります。現在策定中の総合戦略にはタイプⅠ、タイプⅡの事業を盛り込むことが求められておりますので、基本目標や重点戦略を踏まえた施策パッケージの事業の一つとして予算案を提出したもので、今定例会における議決を得て正式に総合戦略に位置づけする予定であります。
次に、市民の皆様に対する説明につきましては、9月16日からはパブリックコメントを実施するほか、10月下旬には小樽商科大学との連携により総合戦略に関するシンポジウムの開催を予定しております。このほかにも機会を捉えまして市民の皆様に対する説明をしてまいりたいと考えております。
次に、移住促進に向け作成するDVDの活用方法につきましては、全国の自治体情報を集約するため、国が構築したホームページである全国移住ナビへのプロモーション映像掲載や、北海道移住促進協議会が東京で開催する移住フェアでの活用のほか、本市のホームページやユーチューブでの配信など、できるだけ多くの方にごらんいただけるよう工夫してまいりたいと考えております。
また、PR後のサポートについてですが、全国移住ナビや本市ホームページの情報を充実させるとともに、プロモーション映像をきっかけに本市に興味を抱いていただいた移住希望者への問い合わせには、ワンストップで対応してまいりたいと考えております。
次に、東京の移住・交流情報ガーデンにつきましては、国が地方創生の一環として「地方への新しいひとの流れをつくる」を基本目標の一つとして、ホームページの構築とともに設置したものと承知をしております。
本市としましても、この施設が東京駅前の利便性の高い場所に常設され、時間的にも費用的にも現地を訪れることがかなわない首都圏の移住希望者にじかに接することができる新たな施設であることから、情報提供の手法も含め、その活用について検討してまいりたいと考えております。
次に、小樽への通学者の市内居住に対する助成につきましては、若者が市内に居住することにより経済効果や小樽への愛着を醸成するきっかけとなると思われます。
しかしながら、居住地選択に関しては経済的な事情のほか、実家にお住まいの方は御両親のお考えやアルバイトの時給、娯楽施設の有無など、さまざまな要件が影響していると認識をしております。
また、卒業後の進路につきましても、市内の雇用の受皿に限りがあることから、就学期間中における効果にとどまる可能性が高いと思われますので、現時点で個人に対する経済的な支援については考えておりません。
次に、経済・観光について御質問がありました。
まず、修学旅行生の宿泊増員に向けた取組につきましては、少子化や学校数自体の減少、旅行先選定の多様化等により、修学旅行に代表される教育旅行の宿泊客数が減少している現状については認識しております。これまでも、観光協会と連携して小樽教育旅行誘致促進実行委員会による道外キャンペーン事業を行っておりますが、今後もこの事業を継続していくとともに、小樽ならではの歴史学習プランや職業体験メニューをPRし、道内の小・中学校の宿泊研修などの誘致にも幅広く取り組んでまいりたいと考えております。
次に、無料公衆無線LAN、いわゆるフリーWi-Fiのアクセスポイント増設につきましては、小樽市内では運河プラザ、浅草橋街園観光案内所、小樽オルゴール堂の3か所が北海道が行った増設事業に該当をしております。
次に、Wi-Fiのアクセスポイントの増設の検討につきましては、本市の現状としては、公共的なアクセスポイントとして運河プラザ、浅草橋街園観光案内所、堺町通り観光案内所などWi-Fiを設置しており、個人情報保護のためにIDパスカードを交付し、無料で御利用いただいております。
また、本年度、移動式Wi-Fi装置を購入し、クルーズ客船の小樽港寄港時等におきまして運用を開始したところです。今後につきましては、この移動式Wi-Fiを活用するとともに、外国人観光客のニーズの把握やセキュリティ等の問題点も検証しながら検討してまいりたいと考えております。
次に、プレミアム商品券について販売方法等が妥当だったのかにつきましては、本市では過去に同種の事業例がなかったため、販売方法については先進事例を調査研究したところであります。その結果、当初は公平性を考慮した予約販売、売れ残り分は購入しやすい先着順販売という方法を採用したものであり、妥当であったと考えております。
次に、今回の状況をどのように反省し今後に生かしていくのかにつきましては、事業スケジュールが立て込んでいたため、当初の販売では商品券の効果的な周知が難しかったこと、2次販売では来場者数の的確な予測ができなかったことなどの反省点が考えられるため、業務委託先とも協議して改善が必要な事項を整理してまいりたいと考えております。
次に、このたびの反省点を市の内部で情報共有し、市民サービスの向上に努めることにつきましては、重要なことと考えておりますので、反省の中から得られた貴重なノウハウをまとめ、必要に応じて他の部署へ情報提供をしてまいります。
次に、本市におけるプレミアム商品券の企画内容や加盟店の選定につきましては、同時期に発行する子育て応援商品券との兼ね合いから購入者が18歳以上という年齢制限を設けたほかは、市外からの通勤・通学者も購入可能とするなど、なるべく多くの方にお使いいただき、市内の経済効果を高めることを主眼といたしました。
また、商品券の取扱店につきましても、より多くの店舗で利用できるよう事業所が市内にあれば登録を可能としたものであります。
なお、資格取得等にかかわる事業者につきましても、制限は設けておりません。
次に、市内の企業や商店におけるこれまでの消費が期待どおりなのかにつきましては、利用開始から8月20日までに取扱店から金融機関へ持ち込まれた商品券の換金請求額が発行総額の約半分に当たる6億円強となっており、これは他都市の事例とほぼ同様の利用率であることから、まずは期待どおりの経過と考えております。
次に、プレミアム商品券の経済波及効果に関する見通しにつきましては、発行された商品券のほとんど全てが利用されると予想されるため、特に使用期間末期となる歳末商戦において、この商品券が持つお得感が消費を喚起するものと期待しているところであります。
次に、小樽の域際収支につきましては、北海道で作成した道民経済計算の指標から人口案文等により小樽市の市民経済計算が推計されておりますが、市域に限定した域外との収支については把握をしておりません。
また、域際収支の把握に当たっては、市内外での大規模な調査等を必要とすることから実施は容易ではないと認識をしております。しかしながら、市域が経済圏として成り立っているかを検証する材料として域際収支の把握は有効であることから、今後、他市での取組等の事例を研究してまいりたいと考えております。
次に、企業誘致につきましては、昨今、銭函地区におきまして大手・中堅企業の工場等、新設による設備投資が進んでいるところであります。今後につきましても、集積が進む食品関連や物流関連を中心に誘致を進めてまいりますが、これらの業種に限らず、本年実施しております設備投資動向調査の結果により、北海道や本市への立地に関心を示された3大都市圏の企業について、私自身も営業マンとなって本市の優位性をアピールし、1社でも多くの企業が立地してしていただけるよう努力してまいりたいと考えております。
次に、厚生に関連して御質問がありました。
まず、地域包括ケアシステムにおける市民活動への対応につきましては、国のガイドラインでは、高齢者の在宅生活を支えるため、ボランティアやNPO、民間企業など多様な事業主体による交流サロンや家事援助など、多様なサービス提供体制の構築が示されています。本市においては、議員御指摘のように意識の高い市民の活動が積極的に行われていると認識をしており、今後さらに広まることを期待しております。そのため、今回の介護保険法の改正において義務化された生活支援コーディネーターや、多様な実施主体の定期的な情報共有及び連携強化を図る場としての協議体を平成29年度末までに設置して、その活動を支えていきたいと考えております。
次に、周産期医療に係る第2回定例会後の医師確保の取組につきましては、北海道と札幌医科大学へ小樽・後志の周産期医療の現状を説明し、周産期医療体制の維持について要請をしたほか、北海道市長会の秋季要請事項として国と北海道に対し、地域医療の確保、特に安全な分娩体制がとれない深刻な地域があることから、早急に実効性のある対策を講じることについて提案をしたところであります。
小樽協会病院をはじめとする関係機関からの情報収集も継続して行っており、小樽協会病院でホームページや求人会社を通じて行っている医師募集の状況や、分娩を休止した後の産婦人科の患者動向などについて現状の把握に努めております。
また、医師の確保は非常に難しい問題であることから、小樽市における周産期医療体制の維持等について行政と医療関係者が話し合う場として小樽市周産期医療懇談会を設置し、8月20日の第1回目の会議において会の進め方を協議したところであります。
次に、「げんきがまちにやってくる!」に関する広報の充実につきましては、毎月発行する子育て支援ニュースをはじめ、市の広報誌やホームページで事業の予定を周知しているほか、昨年度からはフェイスブックを活用し実施した内容を一部お知らせしておりますが、今後も多くの方に利用していただけるよう周知に努めてまいりたいと考えております。
また、市内中心部での事業拡大につきましては、現在、出向き事業は地域特性などを考慮し、市内16か所の会場で行っており、そのうち中心部では町会館4か所のほか、児童館2か所、生涯学習プラザ、勤労青少年ホームの合わせて8か所の会場で実施をしております。さらに、出向き事業を実施していない日も子育て支援センターを開放するなどしているため、回数の増も含めて市内中心部でのさらなる事業拡大は難しいものと考えておりますが、会場の選定などについては、今後も利用状況などを踏まえながら多くの方に利用していただけるよう工夫してまいりたいと考えております。
次に、成人の歯科保健の取組につきましては、健康教育や広報を活用し、成人を対象とした効果的な歯磨きなどの啓発や定期的な歯科医院の受診が必要であるという認識の下に、自分の口腔状態を確認することで受診につながることを目的とした歯周病セルフチェックリストの普及に取り組んでおります。
次に、建設に関連して御質問がありました。
まず、おたるドリームビーチについて、1,290万円という多額の財政出動を抑えることができたとの議会判断についての見解につきましては、第2回定例会における議論が数多く報道されたため、市民の皆様はもとより、道民の皆様に今夏のドリームビーチの危険性について幅広く周知され、結果的に来場者の抑制につながったものと考えております。あわせて、多くのボランティアの皆様の御協力や海上保安、北海道、警察など関係機関が連携し、大変積極的に来場者の水難事故防止や清掃活動などを行っていただいたことにより、無事にシーズンを終えられたものと考えております。
次に、ドリームビーチの海の家につきましては、8月31日現在で9棟が除却され、28棟が残っていることを確認しております。これまでの対応につきましては、4月2日付けでドリームビーチ協同組合に対して建物を除却するよう勧告文書を送付し、その後、口頭による指導を繰り返し行っております。
また、組合だけではなく、個々の組合員に対しても7月30日付けで同様の勧告文書を送付し、その後、口頭による指導を行っているところであります。今後も速やかに全棟が除却されるよう、引き続き強く指導してまいりたいと考えております。
次に、歴史的建造物を利用するための支援につきましては、その多くは民間所有であり、利用については基本的に所有者が決定するものでありますが、利用されていない建造物の活用について所有者以外の方から本市に相談が寄せられた場合には、これまでも市が所有者や管理者の意向を聞いた上で取次ぎを行っており、今後とも庁内関係部局が連携し可能な対応をしてまいりたいと考えております。
次に、住宅エコリフォーム助成事業における制度設計の進捗状況につきましては、第2回定例会終了後、市内建設関係4団体に冬期間における当該事業の利用見込みなどについてヒアリングを行い、冬期間における事業の利用は見込まれないこと、平成28年4月当初から事業を実施してほしいなどの意見が出されました。その結果を踏まえ、制度の素案を作成し、8月19日に建設常任委員会の委員の皆様に事業の概要等を説明し御議論をいただき、その中で平成28年度当初から実施すること、市民や事業者へ早期に周知することなど意見が出されました。これらの意見を踏まえ北海道と協議を進めながら、最終的な制度設計を進めているところであり、平成28年4月からの実施に向け平成28年第1回定例会に予算案を提出したいと考えております。
次に、防災について御質問がありました。
まず、7月15日の火災につきましては、119番通報から鎮火まで1時間37分を費やしておりますが、延焼や再燃を防ぐため時間を要したものであり、消火栓は3基使用し、水量的にも設置箇所的にも消火活動に支障はありませんでした。
次に、消防水利の本市の設置状況につきましては、消火栓が1,568基、防火水槽が124基、合わせて1,692基設置をしており、国が定める消防水利の基準の本市設置基準1,718基に対して現在97.8パーセントの充足率で順次100パーセントに向けて整備をしているところであります。
次に、消防水利が不足していたり、設置条件が悪い地域への消防活動につきましては、5トン水槽車や10トン水槽車を出動させるなどの対応をとっているところであります。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)教育長。
○教育長(上林猛)中村吉宏議員の御質問にお答えいたします。
ただいま、教育について御質問がありました。
初めに、本市の子供たちの学力の状況を踏まえた今後の対策についてでありますが、教育委員会としては、これまで小樽市内全ての学校の均等なレベルアップを図るのではなく、学校力向上に関する総合実践事業への参加や、音読カップ、詩コンクール、樽っ子学校サポート事業を通じて、学校同士が切磋琢磨する気持ちを醸成し、高い教育理念を持った模範となる学校をつくることを狙いとして4年間が経過し、現在、一定の成果が見られたと認識しております。この状況を踏まえ、今後は、成果の見られる学校の教育実践を他の学校へ波及させることで、小樽市全体の学力の底上げを図ってまいりたいと考えております。
さらには、新たな取組として、小学校4年生から6年生の全ての学級に50インチの大型液晶テレビや実物投影機を配備するなど学校の教育環境を整備することで、市内の全体のレベルアップを図っていけるものと考えております。
次に、携10運動の効果とその他の取組及び問題点についてですが、本市においては携帯電話等を長時間使用する児童・生徒の割合が高く、家庭での学習時間が全国に比べて短いという状況から、夜10時以降は携帯電話等を使わないことを示した携10運動を推進してまいりました。その結果、多くの学校で情報モラル教室やPTA主催の研修会等が実施され、使用時間やインターネット利用に潜む危険性に対する問題意識に高まりが見られたところであります。
しかしながら、学校や家庭の指導にばらつきがあり、全校的に浸透されていない状況にありますことから、教育委員会では改めて携帯電話等の使い方に関するアンケート調査を実施し、その結果を基に実効性のあるルールづくりに向けて、児童・生徒、保護者、教職員を巻き込んだ取組を進めているところであります。
次に、教員のモチベーションを含めた資質向上に向けた取組の現状についてでありますが、教育委員会では教員の資質、能力の向上を図るため、授業力向上研修講座や実技講習会を行うとともに、秋田大学教授を招いた授業力向上特別研修講座や実践校への教育状況視察研修を実施するなど、他都市の先進的な取組を学ぶ研修を行っております。
しかしながら、教員の資質、能力の向上のためには、教員みずからの研修に加え教職員と保護者がともに社会貢献活動やボランティア活動に参加することを通して、互いに高め合いながら信頼関係を築くことが重要であると考えており、今後、一層開かれた学校づくりの取組を推進してまいりたいと考えております。
次に、土曜授業の進捗状況についてでありますが、土曜授業は、平成25年に文部科学省が学校教育法施行規則を一部改正し、子供たちに多様な学習、文化やスポーツ、体験活動など、充実した教育環境を提供するために実施可能とした制度であり、平成26年度現在、道内では小・中学校合わせて74校において土曜日を活用し、ふるさと教育や防災教育などの取組が行われております。
本市においては、授業時数の確保や平日の時間割にゆとりを生み出すなどの観点から、導入に向け、さまざまな検討を行っております。現在、本市の小・中学校の土曜日の使われ方については、スポーツ少年団、土曜日の居場所づくり、地域子ども教室などに使われておりますが、そのほか子供たちは学習塾や習い事、レジャーなどを行っており、土曜授業の実施に当たってそれらとの調整が必要でありますことから、本年4月から5月にかけて町会、学習塾や各種関係団体に対して土曜日の使い方に関するアンケートを実施したところであります。今後、このデータを分析し、本市における土曜授業の年間の回数や活動内容、教職員の勤務態様や民間の人材活用などについて総合的に検討を重ね、できるだけ早く本市にふさわしい土曜授業のあり方について一定の方向を示してまいりたいと考えております。
次に、コミュニティ・スクールについてですが、コミュニティ・スクールとは、学校運営に関して協議する学校運営協議会を設置し、地域住民、保護者等が委員となって一定の権限と責任を持って学校運営に参加することで、地域に開かれ、地域に支えられる学校づくりを実現することを目的として、平成16年9月に地方教育行政の組織及び運営に関する法律の一部改正により設けられた制度であります。本年3月、教育再生実行会議が全ての公立小・中学校にコミュニティ・スクールの導入を求める提言をし、これを受け4月に文部科学省が今後のコミュニティ・スクールのあり方などについて中央教育審議会に諮問したところであります。
本市においては、小・中学校の学校再編に当たって、地域住民、保護者、教職員等で組織する統合協議会を設置し、新しい学校づくりに向け、特色ある学校行事の継承や地域行事への参画、子供の見守り活動など学校と地域が連携した取組について協議を行っておりますので、これらの活動が将来コミュニティ・スクールにつながるよう取り組んでまいりたいと考えております。
次に、小樽イングリッシュキャンプの今後の実施や目標についてですが、小樽イングリッシュキャンプは児童・生徒が1泊2日で外国人と一緒に生活し、生きた英語によるコミュニケーション能力を育成するとともに、外国人観光客を英語で観光案内することを通して国際感覚を養うことを目的として実施し、今年度は市内小・中学校から67名の児童・生徒が参加いたしました。これまで2回の実施状況から、小学生段階では英語によるゲームなどの活動を通して楽しく学ぶことが大切であり、中学生段階では外国人との活動を通して高度な英会話力を習得するための時間が必要であるなどの課題があり、児童・生徒の発達段階に応じた内容の工夫が必要であると考えております。
本事業の実施により、観光都市小樽にふさわしい国際感覚を持った子供たちを育てることは、将来の小樽を支える人材の育成につながるものと考えており、今後とも内容の充実を図り、継続的に取り組んでまいりたいと考えております。
次に、小樽商業高校と小樽工業高校の統合についてですが、本年9月1日、北海道教育委員会は、平成30年度に小樽商業高校と小樽工業高校を統合し、1学年当たり4学級の新しい高校を、工業高校の校舎を使用して設置することを決定したところであります。
今後、道教委では、両校の校長を中心とした検討委員会を設置し、来年6月ごろまでに新しい高校の学科などについて明らかにしたいとしております。市教委としては、道教委が設置するこの検討委員会にオブザーバーとして参加し、地元の要望に沿った意見反映などを行ってまいりたいと考えております。
次に、給食における地産地消の食育教育についてでありますが、これまで給食センターでは地産地消の取組として地元産品を優先して納入するよう心がけており、水産品については、かまぼこ類は全て、切り身や煮つけなどの加工品は一部、地元企業の製品を使ってきております。なお、野菜については、地物産品の入荷が限られ、必要量の確保が難しい状況となっております。しかしながら、今後は、米やミニトマトなどについては、後志産も含めた地元産品を確保するよう努力してまいりたいと考えております。
また、食育教育としては、例えば水産物が漁獲され、市場で流通し、工場で加工され、製品となるまで多くの地元の人々の手を経た上で今日の給食で食べられていることなど、地元の産業と関連づけた教育などの取組を行ってまいりたいと考えております。
次に、学校と地域が協力して参加する潮ねりこみの実現に向けた私の意気込みと今後の取組についてですが、教育委員会では、教育行政執行方針においてまちづくりは人づくりの観点に立って、本年度は各学校において教職員や児童・生徒が積極的に社会貢献事業を行うことを盛り込んでおり、その一環としておたる潮まつり実行委員会と藤間流扇玉会の協力を得て、各学校の授業や放課後の時間で潮音頭の振りつけを学ぶ機会を設定したところであります。
結果として、今年度の潮まつりには多くの子供たちが参加し、市民から「若いお母さんの参加が多かった」「おじいさん、おばあさんが多く見に来てくれた」「子供たちの歓声がまちに響いた」などの声が寄せられたことは、ふるさと教育の大きな成果であったと感じております。
私としては、このまちの発展のためには市民一人一人がまちづくりに参加する意識を持つことが重要であり、子供たちが潮まつりの参加を通して世代間の交流ができることや、社会の役に立つ人間としての自己肯定感や、ふるさとへの感謝の心が醸成されるものと考えております。来年度は潮まつり50周年ということもあり、多くの市民から全校が参加してほしいという声がありますので、校長、教頭をはじめ教職員に私の思いを伝えるとともに、保護者や地域の方々の協力を得ながら、全ての学校が何らかの形で潮まつりに参加できるよう鋭意取り組んでまいりたいと考えております。
(「議長、14番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)14番、中村吉宏議員。
○14番(中村吉宏議員)再質問をさせていただきます。
まず、今、質問をしていた中で企画政策についての人口減対策、移住促進に向けての取組のところですが、移住・交流情報ガーデンの存在はもう御存じであって、こちらも、今、使われていくということになっていくかと思うのですけれども、他都市では既にこの機関を使われて移住希望者に向けたイベントなどの取組を行っております。高知県ですとか島根県は非常に取組が進んでいて、それに長野県、山梨県というところも進んできているという情報を入手しております。長野県、山梨県では、既に14名ほど移住者が出てきているということですので、東京の首都圏だけに限っていいましても、人数、それほど移住希望者というのは限りがあると思いますので、早い者勝ちと言ったらおかしいかもしれませんけれども、早い展開をしていかなければこういった政策も進んでいかないのかなと思いますので、ここはスピードを上げていただきたいという思いもありますけれども、この辺お伺いさせていただければと思います。スピードを上げられるのかというところを含めてお伺いしたいと思います。
それと、小樽への通学者、市内居住等の助成についての部分ですけれども、学生の中でも実家に住んでいる方がいらっしゃると、それは札幌圏の方を想定されているかと思います。あるいは余市ですとか、小樽から比較的距離的に近いところの方を想定されていると思うのですが、私が聞いている情報ですと、例えば小樽商科大学の方でも札幌圏、いわゆる通学圏ではないところの地域の方も、小樽ではなく札幌に住んでアルバイトをしながら通学をすると、札幌で部屋を借りる、そういう方も多くいらっしゃると聞いております。人数までは何名というのは把握ができていないのですけれども、そういったところを想定しているのと、それから専門学校などに通われる方にこういう方がいらっしゃるのです。地方から専門学校の入学許可を得たと、それで春先に小樽に移ってきたいのだけれども、住居費が高いですとかそういった関係で、学校では寮の用意もない、そういう段階で入学を諦めなければならない、こういう学生も出てきている状況なのですね。この助成というのは全ての方に助成をしてほしいということではなくて、そういった方たちに、例えば入学の際に市がこういう助成をしていますよですとか、そういう扱いの対応を一つ想定しての質問だったのですけれども、こういったものも想定できないのかというところでお答えをいただければと思います。
それから、プレミアム商品券事業ですが、配慮されているところ、1回目は公平性、2回目は売れ残りをいわゆるさばこうという発想だということで妥当だったというお答えですけれども、ここに一つ疑問がありまして、利用される市民の皆さん、この申込手続をする市民の皆さんの目線といいますか、そういった観点からの取組はなかったのか、私は、ここが欠如していると思うのですけれども、どうお考えかお聞かせください。
それから、域際収支の件ですが、確かにいろいろなデータを出してくるのは難しいと思います。これからデータをまた編成するというのは難しいと思うのですが、市長が小樽の優位性のあるもの、地域の資源を市外に売り出していくというような発想をしたときに、果たしてそれが小樽のまちのために、あるいは市民のために有益なのかどうかという観点を、ではどうやって図るのかというときに、この域際収支の発想というのは非常に有効になってくると思います。また、域際収支だけでは図れないと思いますけれども、観光の事業に関する収益、特に小樽は観光業が主力になってきますので、そういったものを図っていく指標としては非常に重要なものではないかと思いますので、こういった勉強会も含めて、私も入れてほしいぐらいですけれども、検討していただけないものかと思いまして、今の質問をさせていただきました。
それから、企業誘致に関してですが、三大都市圏、トップセールスで市長が行かれるという御答弁でしたけれども、具体的に私が知りたいところは、どういう業種に着目をして、この小樽のまちに実際どういう業種が合っているのか、また、どういう会社を誘致してくるのか、その辺を、ずばりそのままでなくてもいいのですけれども、今描いているビジョンですとか、そういったものをお聞かせいただきたいと思います。これは、全然的外れな業種にお声をかけたりですとか、小樽市にとって的外れだったり、例えば大規模な消費を促すような店舗を小樽に、今、誘致してきたとしても、企業誘致ではありますが、小樽の特性にはなじまないというふうに思うのですが、そういったところで具体的にどういうことを考えていらっしゃるのかお聞かせいただきたいと思います。
それから、周産期医療の問題で、今、小樽協会病院の質問をさせていただきましたが、現在、まだ医師が見つからないというところかと思います。これこそ市長、トップセールスではありませんが、もう御自分が出ていって医師にぜひ来てもらう、拝み倒して来てもらうぐらいの動きをしないと、もう2か月もたっている状況で、これは非常に市民の皆さんにとってまずい状況ではないかと思うのですが、この辺を改めて認識を伺いたいと思います。
それから、建設の問題で、おたるドリームビーチの質問をさせていただきました。
御答弁いただいた中で一つ入っていなかったのではないかなというところなのですが、私は議会の判断が今回は正しかったのではないかという問いかけをさせていただきました。これについてのお答えをはっきりといただきたいと思います。
それから、除却について、4月2日以降進めていらっしゃる、文書でも通告しということですが、今、懸念されるのが、これからまた雪の季節、冬になってきます。昨年の状況ですと、おたるドリームビーチ管理組合は雪があるから除却できないということで、冬期間の除却を延期してもらうというような動きをしたと認識しております。もう3か月もしないうちにまた雪の季節になると思うのですが、この今の状況で残っているものをきちんと除却できるのかどうか、そのためにどういう進め方をしていくのかということがきちんと把握できませんと来年に向けての設計ができないと思うので、この辺お伺いしたいと思います。
そして、教育に関してです。
学校給食における食育の導入について、私はこの質問をさせていただく際に、確かに野菜の部分を想定して、小樽市あるいは地域でとれる野菜を学校給食にもっと取り入れてほしいということを念頭に質問させていただきましたが、野菜がどうやら難しいということで、これを月1回でもいいと思うのです、ぜひ取り入れていただきたいということと、やはり食育ですから給食を地場産品のものでそろえて食べるだけではなくて、もっと説明ですとか、あるいは感想を児童・生徒に求めるようなことを取り入れていただきたいというふうに思うのですが、いかがでしょうか。
それから、地域とのかかわり、潮まつりの件ですけれども、教育長の意気込みもよくわかりまして、私からは地域をぜひこの学校に含めて地域の皆さんとも連携をしていただきたいという旨お伝えをさせていただいたのが、実は地域の中にも、地域の中といいますか、いろいろな方のお声で、潮まつりの梯団に入りたいのだけれども入る梯団がないのですと、どこで出たらいいのか。「飛び入りDE踊り隊」という誰でも自由に入れる梯団はあるのですが、何の脈絡もなくそこに入るのもどうかという、積極的なところまでは意識の持っていけない方がいらっしゃるので、その方たちが入りやすいところというと、やはり地域でそういう梯団があれば一緒に取り組めるというふうに思うので、そのあたりも含めてコミュニティ・スクールの振興と同時に地域を絡めていただければと思いますので、その点についてお伺いいたします。
○議長(横田久俊)理事者の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)市長。
○市長(森井秀明)中村吉宏議員の再質問にお答えいたします。
私が答弁をしたこと以外については、各部長からお答えいたしますので、よろしくお願いいたします。
まず、議員から御指摘のありました移住・交流情報ガーデンのお話ですが、たまたまですけれども、先日、全国病院事業協議会の全国大会が小樽市で、グランドパーク小樽で開かれたのですけれども、そのときに高知県の病院の関係者が来られておりまして、名刺に「高知家」、いわゆる高知県の「高知」に「家」と書いて高知家、初めて会った方々もみんな家族のように仲よくなるという県の文化、風土からそのような表現をし、そのような、病院職員はもとより県の職員も含めて高知家というものがもう名刺の中にプレートが入って取り組んでいるそうです。その全国移住ナビのホームページを見ましても、現在、県では、高知県がそのような表現でトップで多くの方々に見ていただいているようで、そういう意味では、その移住促進に取り組む取組が他の地域よりも先行して取り組んでいるという印象はあります。
おっしゃるように、高知県に限らず、島根県であったり、長野県等、いろいろなところで今取り組まれていると思うのですけれども、小樽市もそういう意味では他の地域よりもまだまだ行き届いていない部分があると思いますので、中村吉宏議員がおっしゃるようなスピード感という御指摘の部分がどのように表現できるかはわかりませんけれども、人口減少は小樽市の大きな問題だということで私も皆様にお伝えさせていただいているところですので、できる限りスピードを上げてやってまいりたいと思っております。
それから2点目で、学生への助成についてお話があったかと思います。
先ほど、専門学校生などが小樽に寮などがないため、結果それで入学を諦められたというようなお話もありまして、そのお話に関しては大変衝撃的なお話だと思って、今お話を聞き、受け止めているところであります。
この答弁の真意としては、金だけではなく、やはり小樽市の中で、今、小樽商科大学やそういう学生たちに、市の施策はもちろんのこと、イベントであったり、祭りであったり、商店街の取組など、さまざまな取組にかかわっていただいております。そのようなかかわりの中から生まれる縁であったりとか、つながりとか、そのようなことが将来的にこのまちに愛着を高めたりとか、また、住んでいただくきっかけになっていただけるのではないかという思いもあって、このように話をさせていただいたところです。
現在、経済的な助成支援というものは仕組みとしては残念ながらなく、また、財政状況のことを鑑みますと、すぐにその形をつくるというのは難しいと思いますが、大学等においては国において奨学金制度等ありますけれども、それを市として単費でやるということは難しいと思うのですが、その国の制度がそういう学生たちに対応できるものがないか、又はそういう相談があったときに対応できないか、その対応の仕方について少し考えていきたいというふうに思います。
それと、企業誘致についてですけれども、議員御指摘のとおりだと思います。やはり小樽の地域性であったり、特性であったり、それとリンクさせることが第一であるというふうに思っておりますが、それとともに答弁させていただいたように、当市に又は北海道に興味のある企業等に対してのアプローチをし、そして小樽市と合う、合わない、マッチングも含めてこちらから情報提供させていただいてこのまちに来ていただけるよう、そういう意味でもトップセールスを私としてもしっかり取り組んでまいりたいと思っておりますので、御理解をいただければと思います。
それと、おたるドリームビーチの議決の件について答弁漏れがあったのではないかということでしたが、私としても初めから北海道であったり、警察、海上保安庁、さらにはボランティアの方々であったりとか、そのような方々から支援をしていただけるということが当初には見込まれておりませんでしたので、結果的にこのようにたくさんの方々に御協力いただいたというのは本当に私としても大変うれしい限りでありますけれども、やはりこの話題が出た6月の時点で、ここまで御協力いただけることが私としては、そこまでの判断には至っていなかったという点から取り上げさせていただいたことですから、そういう意味では結果的にそのような形になりましたけれども、当初からそのことが私としては見込めなかったので提案をさせていただいたというふうに思っておりますので、それで御理解をいただければというふうに思います。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)産業港湾部長。
○産業港湾部長(中野弘章)私からは、まずプレミアム商品券の販売方法でございますけれども、大きくはがきを使う方法と、それから直接販売なのですけれども、はがきにつきましては、まず希望される方全員を出して、そして売り切れて買えない方がいないようにということで、まず、はがきを使いましたけれども、はがきの出し方とか、細かいはがきの記入の仕方とか、そういう面での反省はあるかというふうに思っております。
それから、直接販売につきましては、やはりはがきが面倒だということでお声がありましたのでそういう形を2次販売でいたしましたけれども、実際に私も対応しましたけれども、こんなことだからはがきにすればよかったと非常に多くの方から言われまして、いろいろな方法はありますけれども、今回のことは反省しながら、このようなケースに対応してまいりたいというふうに考えております。
それから、域際収支の考え方につきましては、議員もおっしゃるように非常に有益なデータだとは思うのですけれども、道内各都市を見てもなかなか、札幌などは別にしまして、的確にこのデータを把握しているところはありませんので、それをもう少し広げて、全国的に見てもあまり費用をかけてもなかなか難しいと思いますので、そのような中で的確にこういうような指標として域際収支の考え方をうまく出しているところがあれば、そのようなところを研究してまいりたいというふうには思っております。
それから、企業誘致について具体的な面で若干補足ですけれども、今回の設備投資動向調査につきましても、やみくもに出しているというわけではなくて、食料品製造業ですとか飲料製造業、食料・飲料卸売業など、ある程度業種は絞り込んで、本市に合うような業種ということで出しているところでございます。
それから、潮まつりの梯団につきましては、確かに「とびいりDE踊り隊」に、なかなか入りたくない気持ちもわからないわけではないのですが、20人程度で1梯団ということにしていますけれども、それぞれのケースに応じて若干少なくてもまた認めるとか、例えばここの梯団と一緒に踊りたいとかという御希望ありましたら、その辺調整させていただきますので、実行委員会の事務局にお話しいただければと思います。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)福祉部長。
○福祉部長(三浦波人)私から、周産期医療のことでお答えいたします。
医師の確保は確かになかなか難しい問題でございまして、道内では遠軽厚生病院でも、医師の不足によりまして今後また分娩を休止するというような報道がございました。
本市としては、答弁にございましたように、小樽市をはじめとして市内の医療関係者などを含むメンバーで懇談会を立ち上げまして、その懇談会として医師確保に向けて直接道内の医育大学に働きかけをするということとしておりますので、御理解いただきたいと思います。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)建設部長。
○建設部長(相庭孝昭)私からは、おたるドリームビーチの海の家の除却について答弁させていただきたいと思います。
市長の答弁にもありましたとおり、現在はまだ8棟ということでございます。それは確認したものということでございますけれども、その後、まだ私どもでは未確認ですけれども、1棟が解体、除却されたという情報が入っておりまして、これからも進むものと考えております。
そして、これは私どもの立場として認めたわけではありませんけれども、ドリームビーチ協同組合に口頭で指導する中では、11月までには何とか全部除却したいのですという話がございますので、私どもとすれば、その期間は認めるということではありませんが、早急に全部が除却されるようにこれからも粘り強く指導してまいりたいと考えておりますので、御理解いただきたいと思います。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)教育長。
○教育長(上林猛)学校給食センターにおける地元野菜の使用についての再質問でございましたが、これまでもできるだけ地元野菜を使いたい気持ちを給食センターも持っていまして、ただ、献立によって給食として必要とする時期と、それから入荷する製品の時期が、あまりうまくそろわない、さらには小樽にはもともと野菜の入荷量が少ない状況にあるということで、なかなか一致を見ないということがあって使えない状況にあります。ただ、先ほども答弁しましたけれども、ミニトマトについては何とか使える状況もあるのではないかということで、使いたい気持ちはあります。
それと、もう一つ問題があるのは、地元の野菜が高いということがあって、それを積極的に使うことで給食費の値上げということもありますので、その辺、需要と供給と値段の兼ね合いでということもありますので御理解をいただきたい。ただ、できるだけ使いたいという気持ちは持っていることだけは御理解をいただきたいと思います。
それともう一つ、食育のことでございますけれども、できるだけ地場産品を使いながら、その食材を使いながら地元の産業だとか、自然環境など、そういうものを食育の中で子供たちに教えていきたい。そういうことでは、先ほども加工品についてはそういう活用をしながら食育を行っているわけですけれども、これも共同調理場の栄養教諭が主な職場が給食センターということで、学校給食をやりながらその学校にいる栄養教諭が教育するということと、やはりなかなか使った食材を即そこで教育をするという対応の迅速さということにも欠けますので、その辺はこれまでも給食センターの栄養教諭と学校とうまく連携しながら、全体のカリキュラムの中でタイムリーな教育ができるかどうかということも考えながら、できるだけ取り組んでまいりたいというふうに考えておりますので、御理解をいただきたいと思います。
(「議長、14番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)14番、中村吉宏議員。
○14番(中村吉宏議員)1点だけ私の発言内容を、訂正というわけではないですけれども、趣旨を明らかにしておきます。
先ほどの潮まつりの「とびいりDE踊り隊」の件ですが、誤解を与えたようで申しわけありません。私のところに届いている声は、少々シャイな方といいますか、内気な方で、なかなかそういう場に入り込めないという方がいらっしゃったというところで御理解いただければと思います。決して「とびいりDE踊り隊」、私も踊ったことがありますけれども、あれは非常にいい企画だと思いますし、どんどんそういった皆さんには使ってもらいたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
それと、最後に1点だけ質問なのですが、周産期医療の問題で北海道内の大学病院に声をかけていらっしゃるということですけれども、私も少し情報不足といいますか、不勉強なところがあるのですが、全国の大学病院ですとか、医療機関、そういったところを対象に含めてという発想はされていないのでしょうか。最後この1点だけ、お伺いしたいと思います。
○議長(横田久俊)理事者の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)福祉部長。
○福祉部長(三浦波人)まずは、道内の医育大学等を中心に働きかけをしていくという考えでございます。
○議長(横田久俊)中村吉宏議員の一般質問を終結し、この際、暫時休憩いたします。
休憩午後5時54分
――――――――――――――
再開午後6時15分
○議長(横田久俊)休憩前に引き続き、会議を再開し、一般質問を続行いたします。
(「議長、16番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)16番、面野大輔議員。
(16番面野大輔議員登壇)(拍手)
○16番(面野大輔議員)一般質問をさせていただきます。
初めに、市内周産期医療について質問いたします。
現在、市内の周産期医療、分娩のできる施設は周知のとおり民間が運営するクリニックの1件のみとなりました。市内に住む20代、30代の知人の中にも、現在、出産を控えておられる方、これから子供を授かろうと努力されている夫婦、周産期医療に直接お世話にならなければいけない方々の生の声を聞いております。現在、妊娠中の方のお話では、診察で市内産科クリニックへ行くと、待合室は診察待ちの人であふれ返り、時には診察をしてもらうまで数時間待合室に待機していたという経験談も伺いました。おなかの中に赤ちゃんを抱えた非常に身体に負担のかかる時期に、あまりにも苛酷な状況だと感じます。妊婦の方御本人はもちろん、家族の方々も大変心配していることと思います。そのような状況をお聞きすると、市内の産科クリニックは妊婦の方が飽和状態にあると考えられます。
市内における周産期医療の課題は医師不足という認識をしていますが、この課題は本市に限ったことではないようです。全国的なデータに基づいても産科医師人材の不足、労働環境の苛酷さ、そして近年医療訴訟が相次いでいることなどから産科を志望する医師が減少しております。
しかし一方では、自治体が周産期医療体制について前向きに検討し、地域周産期医療体制の充実や確保に成功している例もあるようです。例えば、独自に産科誘致のために補助制度や産科医への支援を設けている自治体などもあるようです。さまざまな課題があることは理解していますが、小樽、そして北しりべし定住自立圏の5町村内で安心して子供を産める環境、施設があまりにも少ないことは大問題です。市民の皆様からの声や署名などの訴えに目を向けると明確です。
また、周産期医療の問題は、妊婦の方御本人の問題だけではとどまらないと考えます。妊婦の方の心情としては、夫や両親などの家族がすぐ近くにいるという安心感、また、家族も何か起きた場合にすぐに駆けつけられるという物理的な距離も安心感につながります。デリケートな身体状況や精神状態の中では安心感も大切な要因ではないでしょうか。
第2回定例会で保健所から福祉部に移管されたとお聞きしましたが、2か月がたった現在、小樽協会病院からどのような情報収集を行っていますか、お聞かせください。
次に、道への要望・要請を行っていくと前定例会で答弁をいただきました。過去をたどると、道から小樽協会病院は地域周産期母子医療センターに認定されておりますが、小樽協会病院、そしてその他の地域でも地域周産期母子医療センターが分娩取りやめという事態になっていると聞いています。
しかし、南檜山にある道立江差病院では、平成19年2月から分娩受入れを休止しておりましたが、平成26年3月より札幌医科大学からの応援医師が交代で常駐する体制で、分娩が再開しています。しかし、この間の7年というのは、南檜山の地域に暮らす方々にとっては非常に心もとない日々が続いていたことと思います。
そこで、市内周産期医療体制の確保を図るために一刻も早い道の対応による協会病院の分娩取扱いの再開を期待しますが、道内のほかの自治体も要請・要望を行っている情報はあるのでしょうか、把握している範囲でお聞かせください。
また、市長就任後から現在まで本市が行ってきた道への要望・要請の内容、今後どのように道へアプローチされるお考えなのかをお聞かせください。
次に、市内産科クリニックの情報は把握されておりますか。もし、されておりましたら協会病院の分娩休止以降の妊婦の方の動向の状況、また、クリニックからの小樽市への要望等があればお聞かせください。
次に、北しりべし定住自立圏の5町村との連携とは詳しくは何をどう連携していくのか具体的に決まっているのですか。また、妊婦の方の動向など情報は入ってきているのでしょうか、お聞かせください。
また、解決策が見つけられないまま時間だけが過ぎていくようであれば、先ほど述べたような産科医の市内誘致などの補助制度の手段を考える余地があるのかをお聞かせください。
市内周産期医療体制に特化した専門の計画の策定も必要であると考えます。本市における周産期医療の問題は、小樽市民だけではなく近隣自治体にお住まいの皆様にも非常に注目の高い課題だと考えます。小樽市の責任としても心配されている市民へ現在の状況や今後の取組について知らせる必要性があります。全国的な産科医不足、また、国内におけるとまらない少子化、国も少子化に対する対応策を画策しております。この小樽も同じことが言えます。今後、現在ある市内産科クリニックや現在、休止中としている協会病院にも経営上の問題、人員的な問題等が生じ、仮に分娩を取り扱えなくなった場合のことも想定し、先を見越した市内周産期医療体制を考えていただきたいと考えます。
市長の頭を悩ませている人口減少、さまざまな原因が考えられますが、24時間365日、小樽で子供を安心して産むことができないという認識が市民の中で固まってしまうと、ますます人口減少にも拍車がかかるのではないでしょうか。過去には市立小樽病院でも産婦人科として診察、分娩ができたと聞きます。そして、市内には個人病院の産婦人科があったことも記憶しています。生まれたての赤ちゃんに異常が起きた場合には小児科を併設している病院、また、分娩にリスクを伴う可能性がある母子を受け入れることのできる総合病院に産科を併設する必要があると思います。生まれてくる子供たちに待ったはききません。妊婦の方や子供を授かるかもしれない若い世代、そしてその家族も不安を募らせています。この問題には市民の皆様が安心できる方向性を見いだし、かつ迅速な対応をしていただけるようお願いいたします。
次に、小樽の観光についてお聞きいたします。
平成20年の小樽観光都市宣言の内容にあるとおり、小樽は自然景観に恵まれ、季節ごとのレジャーも楽しめるすばらしい地形であり、歴史的な建物が市内に点在しているほか、現在、観光の中心でもある運河など数えきれないほどの観光資源に恵まれています。
また、今まで以上に小樽を楽しんでもらうために、おたる案内人という小樽の歴史や観光に精通した方を創出するためのプロジェクト、観光に来た方へのおもてなしの志を持ち、観光客に喜んでいただきたいという有資格者の皆さんの働きや、運河清掃など周辺の商店街やボランティアの皆様の協力により環境保全に努められているともお聞きします。小樽観光都市宣言とは、平成18年に策定された小樽市観光基本計画に基づき宣言したものと理解していますが、計画以降、行政から観光に対してどのような働きかけがあったのでしょうかお示しください。
近年、東日本大震災の影響などで、一時観光客数は減少しましたが、このところ観光入込客数は調査上、増加しております。その分析によると為替の影響やビザ発給要件の緩和など、外国人観光客にとっては好都合な環境上での外国人観光客入込数の増加ともとれます。小樽市観光基本計画策定以来、10年が過ぎようとしています。時代や環境、観光産業の変化によって、以前と同じ取組では取り残されていく可能性は大いにあり得ると考えます。策定委員会の名簿を拝見してみると、有識者、観光団体、経済団体、商業団体、市民団体、行政機関と各団体の皆様が集まり、知恵を絞り何度も行われた委員会や懇談会、検討会を経て現在の市内観光が産業として成り立っているものだと実感しております。
観光都市宣言の内容にもありますが、ゆっくりと時間をかけ楽しんでいただく時間消費型観光のことでありますが、観光都市宣言当時と現在の観光客の滞在時間を比較できるデータ、滞在場所の変化もあれば、そちらもお示しください。
次に、「心と体においしいまち」「ホスピタリティ意識の向上」について、小樽観光都市宣言以降、具体的な取組で実現したことやものがあればお示しください。
次に、「海を感じさせるまち」「海と港の活用」とありますが、私自身も海は小樽の中で大変貴重な観光資源だと思っています。海を満喫できる観光、まちづくりに対して今後どのような方向性で取り組んでいくのか、イメージがあればお聞かせください。
また、港の活用ということで、最近、第3号ふ頭ではコンテナカフェの期間限定営業や市民団体の方が先頭に立ち屋形船を使用したイベントやBAYFESTAOTARUのような野外音楽イベントなど港を使ったイベントをよく耳にします。港の有効活用という点では、クルーズ客船の誘致なども含め、これからも小樽市として頑張っていただきたいと思います。
次に、700万人以上が本市に観光に訪れるということは、もちろん観光を目的に訪れているわけですが、違った目線から考えると、観光に訪れた方が満足して帰る、そうすると、本人のリピートも望めるほか、周りの方への土産話としての小樽の宣伝、ブログやソーシャル・ネットワーキング・サービスへの投稿で世界中へ露出をしてくれているわけであります。そこで、「路をつなぐまち・おたる」「観光プロモーションの推進」、観光客の来訪・再訪意欲をかき立てる魅力ある観光について、観光客に対する観光客動態調査を行っているとお聞きしますが、観光に来ていただいた方に満足していただけたか、また、今後、満足していただくための情報収集としての目的があると私は考えておりますが、調査の期間、場所、調査人数、調査方法、回答結果の件数、調査結果の中で要望の特に多いものをお聞かせください。
また、過去の調査を基に改善された点、取り入れたものなどがあればお聞かせください。
小樽市観光基本計画の期間は平成18年度から今年度の27年度までとされておりますが、基本計画の内容どおりに推進できたものやそうでないもの、また、時間の経過とともに現在の流行に合わせて変化していかなければいけないことなど、見直す点もあることと思います。今や観光産業は、交通手段の利便性の進化、通信手段の成長による情報収集の手軽さなど、世界的に観光は身近なレジャーになったとも考えられます。小樽の経済を支える上で、今や観光による経済効果も大切なものです。来年度以降の市内観光への市の計画としてどのように考えているのでしょうか。
また、観光基本計画の改定や新たな計画の策定の予定はあるのでしょうか。
以上、再質問を留保し、質問を終わります。(拍手)
○議長(横田久俊)理事者の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)市長。
(森井秀明市長登壇)
○市長(森井秀明)面野議員の御質問にお答えいたします。
初めに、市内周産期医療について御質問がありました。
まず、第2回定例会以後の協会病院からの情報収集につきましては、協会病院のホームページや求人会社を通じて行っている医師募集への申込者がない状況や分娩を休止した後の産婦人科の患者が減少している動向など、現状の把握に努めているところであります。
次に、道内における他の自治体での要望・要請につきましては、遠軽町で協会病院と同様に地域周産期母子医療センターに認定されている遠軽厚生病院が10月から分娩を休止するとの新聞報道があり、遠軽町では5月に北海道へ医師確保の要請を行いましたが、現在は当面の対応についての打合せを始めたところだと聞いております。
次に、私が市長に就任してから現在までの北海道に対する要望・要請につきましては、小樽・後志の周産期医療の現状を説明し、周産期医療体制の維持について要請をしたほか、北海道市長会の秋季要請事項として、国と北海道に対し、地域医療の確保、特に安全な分娩体制がとれない深刻な地域があることから、早急に実効性のある対策を講じることについて提案したところです。
また、今後につきましても、協会病院が地域周産期母子医療センターとして分娩が再開できるような対策を講じていただくよう要請してまいりたいと考えております。
次に、市内産科クリニックの情報把握につきましては、分娩の件数は7月以降、増加しているとのことでした。
また、市への要望等についてお聞きしたところ、特にありませんとのお答えでありましたが、今後におきましても、引き続き市内産科クリニックとは連絡を密にし、市として状況の把握に努めてまいりたいと考えております。
次に、北しりべし定住自立圏5町村との連携につきましては、北海道などの関係機関に対する要望・要請のほか、協会病院に対する支援について連携を図っていくものであり、分娩休止後の妊婦の動向につきましても市町村間で情報を共有しております。
次に、産科医誘致に対し補助制度を設ける余地があるかとのお尋ねでありますが、協会病院は地域周産期母子医療センターとしての設備機能や、助産師などのスタッフを分娩休止後もそろえておりますので、これを生かし、協会病院での分娩再開を最優先に取り組んでまいりたいと考えております。
次に、小樽の観光について御質問がありました。
まず、平成18年度に策定された小樽市観光基本計画以降の本市の主な観光施策につきましては、国内外への観光プロモーションによる観光客誘致の推進が挙げられます。国際観光としては、中国、タイなど東アジアや東南アジア諸国に向けたプロモーション事業を行ったほか、北後志5町村との小樽・北後志広域インバウンド推進協議会や、MICEに関して連携している札幌市、倶知安町、ニセコ町とともに広域連携による誘致事業を実施してまいりました。国内観光としては、観光協会とともに道内外キャンペーンや教育旅行誘致の取組を進めております。
また、運河プラザの国際インフォメーションセンターの新設や外国語マップの多言語化を図るなど、受入れ態勢の充実に努めてきたところであります。
次に、小樽観光都市宣言当時と現在の日帰り観光客の滞在時間と場所の変化につきましては、観光都市宣言を行った平成20年度と25年度の観光客動態調査の結果を比較いたしますと、平均滞在時間は4.4時間から4.9時間へ30分延びております。
次に、滞在場所につきましては、運河地区、小樽駅周辺、堺町周辺、祝津・オタモイ地区の順で立ち寄った観光客の割合が高くなっており、順位については、この5年間で違いはないものであります。
次に、観光都市宣言以降におけるホスピタリティ意識向上の具体的な取組例につきましては、観光協会が接遇マナー講座やコミュニケーション講座を開催しているほか、傘の無料レンタル事業などを行っております。
また、平成18年度に設立した小樽観光大学校において、マイスターから小学生の案内人ジュニアまで、これまで合わせて700人以上のおたる案内人が育成されており、小樽観光に対する意識の向上はもとより、実際にボランティアガイド等として大きな役割を果たしております。
また、外国人観光客に対しては、平成24年度に英語、中国語、韓国語の3か国語に対応できる通訳を配置した国際インフォメーションセンターを開設したほか、観光協会などと連携して語学講座やイスラム圏の観光客に対応するためのムスリム講座等も開催してきたところであります。
次に、海を満喫できる観光まちづくりに対して今後どのような方向性で取り組んでいくのかにつきましては、観光基本計画に基づき、これまでも海を親水空間として重要な観光資源と位置づけ、海上観光船や運河クルーズなど海上観光の振興について支援してまいりました。今後は、これらの海上観光とあわせて、恵まれた海岸線を有する本市の特性を生かしたマリンレジャーやイベント等により海を活用した観光振興に努めてまいりたいと考えております。
次に、観光客動態調査につきましては、5年ごとに実施しており、直近の平成25年度を例に申し上げますと、調査は春季5月、夏季8月、秋季10月、冬季3月で、各季4日ずつ計16回、場所は市内主要観光地区7か所で調査員数は1日11名、延べ176名、調査方法は、調査員による聞き取りのほか、宿泊施設にも御協力をいただき、4,743件の回答を集約したところであります。御意見や要望で特に多いものは、観光施設の情報や案内表示、公共交通機関等のアクセスに関するもので、これらの要望等については、観光マップや各種パンフレット、観光案内所での説明方法等、受入れ態勢充実のほか、さまざまな観光施策の参考としているものです。
次に、観光に係る計画につきましては、現在の小樽市観光基本計画の期間が平成27年度までとなっており、私としても小樽市観光基本計画の重要性は十分認識しておりますので、新たな市民公募制度に基づき、なるべく早急に観光基本計画の見直しに取り組んでまいりたいと考えております。
(「議長、16番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)16番、面野大輔議員。
○16番(面野大輔議員)再質問をさせていただきます。
まず、周産期医療について、周産期医療というからには医療法にかかわるものだと認識をしておりますが、そこで私は小樽市において医療法を所管する部局はどこなのかということを調べました。そうすると、小樽市事務委任規則を見たところ、第2条第1項にあるように保健所長が事務を委任しているようにしか考えられませんでした。同規則では、別表第1の第18項に、医療法及びこれに基づく命令に基づく事務とあります。保健総務課の事務の中にも医療法についてのことが記載されています。その医療法の第5章第2節、医療計画、第30条の4第2項第5号ニに「周産期医療」が入っていました。先ほど、私は協会病院からどのような情報収集を行っているのかをお聞かせくださいと質問しました。保健所から福祉部へ移管された前提としてお聞きしたのですが、今、申し上げたとおり保健所、医療法、周産期医療という委任規則を含めた起案の中で移管された理由に疑問を感じております。その点について御説明をいただきたいです。
次に、例にも挙げた道立江差病院では、再開まで7年間の休止期間がありました。協会病院だけではなく、小樽市内に現在、何名の分娩を取り扱っていただける医師がいらっしゃるのか、また、その大切な助手である助産師が何名いらっしゃるのか確認をしておりますでしょうか。
そこで、私がお聞きしているのは、医師に関しては6名と聞いております。なぜ、このようなことを聞くかと申しますと、このままの困難な状況が続きますと、まず協会病院では医師を含めた大切なスタッフが分娩がないことにより市外へ流出するのではないかと危惧しております。そこで、協会病院をはじめ、民間クリニックからは、どのような体制で流出を抑えておられるのか、また、その懸念があるのかどうなのかという情報を収集しているかお聞かせください。
次に、小樽観光について再質問いたします。
現状ある観光基本計画の策定に係った経過を見ると、平成15年8月下旬から十数回の委員会や検討会議を行い、計画の開始は平成18年4月でした。この間、2年以上かけて現在ある基本計画を構築しています。先ほど早急にという答弁をいただきましたが、今後のスケジュールや計画策定に関するメンバーの構成などは決まっているのかをお聞かせください。
○議長(横田久俊)理事者の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)市長。
○市長(森井秀明)面野議員の再質問にお答えいたします。
私が答弁すること以外に関しては、各部長から答弁をさせていただきますので、よろしくお願いいたします。
まず、1点目の周産期医療にかかわる点についてですけれども、保健所で取り扱う部分を現在も同じような対応をしていただいております。福祉部で話をさせていただいているのは、現在、子育てと緊密に連携する部分であるということも含めて、協会病院が今、大変な状態ですので、そこにおける情報収集であったりとか、また、その御意見等をいただくために、又はその他の調整を図るために福祉部に設置をさせていただいたというところでございます。
そして、何度か答弁の中で話をさせていただいておりますけれども、医療関係者の方々に的確な情報の下で医育大学等にアプローチをしていただきたいという思いを持って、8月20日に周産期医療懇談会を立ち上げさせていただきました。これについては、病院局長に会長になっていただき、また、医師会の阿久津会長が副会長で、それ以外にも周産期医療にかかわる市内における医療関係者にかかわっていただいて、医療の方々の目線でアプローチをしっかりしていただきたいということで動き始めております。そして、その中に行政職員として総務部長と保健所長にも入っていただき、その会が動き始めているということですので、その流れに保健所ももちろんかかわって取り組んでいただいております。
それと、協会病院の取組において、大変恐縮ですが、今、手元に助産師等の人数は持ち合わせていないので大変申しわけないのですけれども、先ほども答弁させていただいておりますが、体制そのものは一切変わっていないとのことであります。ただ、もちろんこれがもう長きにわたってずっと続くようであれば、当然協会病院も大変な状態になるというふうには思いますので、1日も早く何とか産婦人科医を確保できるように行政としても頑張ってまいりたいと思います。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)産業港湾部長。
○産業港湾部長(中野弘章)私からは、観光基本計画の見直しにつきまして答弁させていただきます。
前回は、全くゼロのところからつくりましたので、本当に2年程度、非常に多くの議論を重ねてつくっていただいたかと思っております。今回は見直しということで、ベースの部分では変わらない部分、いわゆる憲法的な部分がございますので、その点については不変の部分があるかと思いますので、前回ほど期間はかからないというふうに考えております。ですから、長くても大体1年程度かということでは考えているところでございます。
メンバーにつきましては、市長の答弁の中にもありましたとおり広く市民の方に参加していただくという新たな市民公募制度、これも採用いたしますし、それ以外につきましては、ほぼ前回と同じようなイメージかと思いますけれども、人選については十分考慮して新たな観光基本計画、改定になるのか新という形になるのか、それは委員会の中でもんでいく形になるかとは思うのですが、それも含めてふさわしい方を選んでまいりたいというふうに考えております。
(「議長、16番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)16番、面野大輔議員。
○16番(面野大輔議員)再々質問をさせていただきます。
周産期医療について、今いただいた市長からの答弁ですと、何か保健所もまだ周産期医療についての体制づくりというか分娩を取り扱うためにかかわっているというような言い方をされたようだったのです。前定例会では完全に移管されたというふうに聞いていたのですが、その点、実際のところはどうなのでしょうか、そこをお聞かせください。
あと、現在、協会病院の体制は変わっていないということなのですが、まだ先の見えない分娩再開、スタートの先が見えない中で、これからもこの体制が変わらないという保証は、まだどこにもないと思うのです。今後、いつ分娩再開、スタートになるのかはわからない中、この体制を変えないためのケアのようなものは何か考えているのかお聞かせください。
○議長(横田久俊)理事者の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)市長。
○市長(森井秀明)面野議員の再々質問にお答えいたします。
私から答弁すること以外に関しては、部長から答弁させていただきます。
おっしゃるように協会病院が、このままの状態が続くようであれば将来的な保証等はないというのはおっしゃるとおりかと思います。そのためにも何とか1日でも早く対応はしたいというふうに思っておりますけれども、それに対して行政として協会病院に対し、その体制を維持するためにどういうフォローができるのか、これについては当然にお金のかかる部分等、かかわってくる可能性がありますから、それは協会病院の皆様といろいろと状況を見ながら、また、議員の皆様はもちろんですが、市民の皆様、また、北しりべし定住自立圏の5町村の方々といろいろお話をしながら、そのバックアップ体制をどのようにするのか、これについては、これから皆様といろいろと協会病院との話合いの中で出てくる問題として受け止めたときに御相談をさせていただきたいというふうに思っております。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)福祉部長。
○福祉部長(三浦波人)私からは、保健所とのかかわりで御質問が少しありましたのでお答えいたします。複数の要素がまざった質問になっていたかもしれませんが、重複するかもしれませんけれども、お許しください。
まず、保健所とのかかわりは、昨日、公明党松田議員への答弁の中でありましたように周産期医療の業務が福祉部へ移った後も専門的な部分があれば、これは保健所と連携をとって進めるということを言っております。
それからもう一つ、懇談会に関して出てきた部分では、懇談会のメンバーに保健所も入っている、そして懇談をする、協議をする、そういう意味での保健所という言葉が出てきたところでございます。御理解ください。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)保健所長。
○保健所長(秋野惠美子)繰り返しになりますが、周産期医療に関しては、福祉部が所管しております。私どもは側面的、後方から、いつでも協力をするという体制で協力しております。
○議長(横田久俊)懇談会の中に保健所も入っているということでいいですか。
○保健所長(秋野惠美子)中にも所属しております。それは、やはり医師という立場もございますので、協力できる場面にはいつでもはせ参ずるという気持ちで保健所は協力しております。
(「議長、16番、議事進行について」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)16番、面野大輔議員。
○16番(面野大輔議員)北海道の担当者は医師の資格を持つのに、小樽市の担当者で医師の資格を持つ方がいないのは体制として物すごくマイナスではないかということを今、思ったのですが……
(発言する者あり)
もう一つ、医師の資格を持つ保健所長にしっかり仕事をさせないということは、医師から見ても小樽市は医師の働きやすい環境ではないと捉えるのですが、保健所がバックアップする体制ということは、所管はあくまでも福祉部ということになるのでしょうか。
(発言する者あり)
(「質問だよ」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)面野議員の議事の進行の発言については、よくわからなかったのですが、答弁が不足だったからさらにということでしょうか。
○16番(面野大輔議員)はい。
○議長(横田久俊)それは難しいですね。委員会等でまだできますので、そこでやっていただければ。再々質問の中にそういう言葉も入っていればよかったのですけれども……
(「はい、わかりました。失礼しました」と呼ぶ者あり)
いえいえ。
(「議長、5番、議事進行について」と呼ぶ者あり)
5番、安斎哲也議員。
○5番(安斎哲也議員)今、るる再質問等をされておりましたけれども、面野議員の再々質問、再質問の中で周産期医療の部分で保健所が事務どうのこうのというような話がありましたが、森井市長が再質問への答弁のときに、保健所も一部事務をしているという発言をされていたので、そこで整合性がとれないということで面野議員がたぶん議事進行に関する発言をしたかったというところだと思います。その点で少し福祉部長と森井市長の答弁がかみ合っていませんから、そこだけ一言誤解のないようにしていただきたいというふうに私は思っているのですが、いかがでしょうか。
○議長(横田久俊)ただいまの議事進行の発言については、私も市長の発言を聞き漏らしまして、保健所が事務をやっていると言ったかどうかわからないのです。それで、これから確認をいたしますけれども、市長はどうでしょうか。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)市長。
○市長(森井秀明)私の言葉足らずで大変失礼をしたかと思います。福祉部長が答弁をしたとおりでございます。後ほど答弁書を確認させて精査させていただいて、私の言葉でずれている部分がありましたら、それについては後ほど訂正をさせていただきます。
○議長(横田久俊)福祉部長の答弁が、所管は福祉部だということでありますので、よろしいですか。
面野議員の一般質問を終結いたします。
(「議長、11番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)11番、斉藤陽一良議員。
(11番斉藤陽一良議員登壇)(拍手)
○11番(斉藤陽一良議員)平成27年第3回定例会に当たり、一般質問を行います。
まず、民間住宅の市営住宅としての活用について伺います。
公営住宅の充実は、人口減少対策として若い世代の地元定着、熟年世代やキャリアアップを求めてのUターン、Jターンの受皿にも重要な施策であります。本年3月に策定された小樽市住宅マスタープランによりますと、本市の市営住宅の入居状況は、平成26年3月末で管理戸数3,412戸に対して2,680戸で、入居率は78.5パーセント、また募集停止の650戸を除く新規に入居可能な住宅数2,762戸に対して入居しているのは2,570戸で入居率は93.0パーセントとなっています。
さらに平成25年度の募集戸数は、延べ237戸で申込件数は1,297世帯、平均募集倍率は約5.5倍、中心部や立地条件のよい住宅では50倍を超えるとされています。市民の間では、市営住宅は期待しないで申し込んで、当たったらもうけ物という声も聞かれます。この状況は何とか改善をしなければなりません。
また一方で、既存の民間アパートに空き部屋が目立ち、いつまでたっても入居者募集の看板がなくならないというのも現実であります。今回、新たに住宅マスタープランの施策に「まちなか居住の支援」として、「主に子育て世帯を対象として、より少ない負担で利便性の高いまちなかに住めるような受け皿を確保するため、既存住宅を公営住宅として借り上げる仕組みづくりについて検討します」という項目が加えられています。
また、「公共賃貸住宅の供給及びストックの維持改善」の中では、「民間活力の活用」として、従来から検討中の新築借上公営住宅制度や買取公営住宅制度について引き続き検討するとしています。
そこで伺いますが、既存民間住宅を公営住宅として借り上げる仕組みづくりについては、現在までにどのような検討が行われているのかお示しください。
また、住宅マスタープランの既存借上公営住宅制度の考え方の説明において、「まちなかには、市営住宅を新たに建設可能なまとまった遊休地がほとんどなく、既存の民間共同住宅には空き家があることから、空き住戸を住戸単位で一定期間借り上げることで公営住宅の供給が可能となります」と説明されています。
しかし、森井市長は、市長選後の新聞のインタビューで経済活性化策として、市営住宅建設を含む中心部の再開発について聞かれた際、「駅前広場は危険な状態で歩行者や車の動線を改善する必要があります。大きな財源をかけず、効率的に対応できるようにと考えています。市営住宅の建設場所について考えている場所が幾つかあります。アプローチに多少時間がかかると思いますが、この4年間にめどをつけたい」と述べておられます。
中心部の再開発にかかわって、市営住宅の建設場所について考えている場所が幾つかあるというのは、新たに建設可能なまとまった遊休地がほとんどないというマスタープランの説明と整合性がとれるのか、また、考えている場所とはどのような場所なのかお答えください。
さらに、4年間で土地取得から建設着工までどのようにめどをつけるお考えかお示しください。
市長が中心部に新規に市営住宅を建設される方針の場合、マスタープランの既存借上公営住宅制度の新たな検討や従来から検討中の新築借上公営住宅、買取公営住宅の検討はどうされるのか、また、検討のみならず、待ったなしの人口減対策のためには実現性の高い既存借上公営住宅については一日も早く実施に向けて具体的な行動を起こすべきという意見も聞かれますが、市長の御所見を求めます。
次に、既存借り上げ方式、新築借り上げ方式、買取り方式などの検討を続けると仮定した場合、そのような方式で公営住宅を増やすことが民間のアパート経営などを圧迫することにはならないか、また、公営住宅を増やすことは、近隣他都市に比較して高いと言われている本市の家賃を低下させる上で有効と考えられるかどうかお示しください。
次に、水道料金について伺います。
先日、一戸建ての持家に住まわれているおひとり暮らしの70歳代の男性から御要望がありました。3年分ほどの水道の検針票を示されながら、「自分はひとり暮らしなのであまり水を使わない。1か月当たり4.5立方メートルから5立方メートルいくかいかないかで、2か月で9立方メートルから、使っても11ないし12立方メートル、それでも20立方メートルが基本水量なので実際には使ってもいない20立方メートル分払わされていることになる。水道管の取替えの費用などもかかるだろうから、それは別に払ってもいいから、使う水の倍も基本料金として払わせているのはおかしいのではないか」という御意見でした。この問題は、過去に何度か議論が闘わされており、最近では他会派の議員から平成26年第1回定例会で取り上げられています。この議論については、先ほどの市民の方も御存じで、「そのときは近々改善されるようなニュアンスだったので期待していたが、いまだに改善されないのはどういうことか」と、お叱りの声でございました。
前項で取り上げさせていただいた住宅の家賃が高いと言われている問題なども人口減少問題にかかわっていますが、水道料金がわかりにくい、あるいは端的に言えば高いという問題も本市の人口流出の一因と指摘する声も聞かれます。まず、この点について市長の御所見を伺います。
次に、家事用基本水量と基本料金について伺います。
平成8年に改定された現行の水道料金体系ではどうなっているか、検針、徴収の方法を含めてお示しください。
また、使用水量について、平成26年度の8月、9月の使用水量が2か月間で基本水量の20立方メートルに満たない使用者の件数と、その全家事用使用者に対する割合をお示しください。
さらに、その推移について過去10年程度の傾向をお示しください。今後も使用水量が基本水量の20立方メートルに満たない使用者の割合がさらに高まるおそれがあると考えられます。
次に、固定費の問題であります。基本料金には人件費や維持管理費、企業債の元利償還金などの固定費が含まれていると説明されています。この固定費が基本料金の中に内訳としてどのくらい含まれているかという点は市民から疑問としてよく聞かれる点ですが、わかりやすくお示しください。いずれにしても、基本料金に含まれる固定費分を別立てにして、料金体系をわかりやすく従量料金を基本に組み直すことは可能だと思いますが、いかがですか。
次に、料金改定について伺います。
平成26年第1回定例会本会議での市長答弁は固定費部分のわかりにくさを踏まえて、次期料金改定を行う際にはわかりやすい料金体系にしたいということでした。この点について、森井市長の御認識をお示しください。
しかし、前市長は、その前段で、施設の老朽化対策や耐震化対策を進めるため支出が増えるので現行料金を下げる状況にないため、現在の水道料金を改定する考えはないとしています。これでは現行料金体系のわかりにくさと不公平感は、いつまでたっても改善されないことになります。平成8年改定の目的であった年度末資金不足も既に解消し、多額の累積欠損金も平成23年度には解消された現在、施設の老朽化対策や耐震化対策などの費用を見通した上で、大幅な料金収入の減少を来さない範囲でわかりやすい従量料金制への料金体系の改定を早期に行うことは、高齢化や単身世帯の増加など、今後ますます使用水量の少ない世帯が増加する傾向にある以上、人口減少対策の意味からも目下の急務であると考えますが、市長の御所見を求めます。
最後に、文化・芸術振興について伺います。
本市は、北海道開拓の歴史が始まった明治初期から港湾、鉄道、郵便、電信など、当時最先端の交通・通信施設が整備され、道内指折りの商工港湾都市として発展してきました。その先進性から、本市は文化的、芸術的にもすぐれた歴史と伝統を有しています。その歴史と伝統に裏づけられた本市の文化・芸術の振興は、観光振興やひいては人口減対策にもかかわる大きな課題であります。
まず、文化・芸術振興に対する市長の基本的な認識をお示しください。
次に、本市の文化・芸術振興は、上位計画である第6次小樽市総合計画基本計画、同後期実施計画及び小樽市社会教育推進計画と整合性をとりながら、平成18年3月に定められた小樽市文化芸術振興条例に基づいて平成20年3月に策定され、平成30年3月までを計画期間とする小樽市文化芸術振興基本計画を基に進められています。
また、この計画の進行管理や文化芸術に関する事務については、条例上の権限者である市長から事務の委任を受けた教育委員会の生涯学習課が地方自治法第180条の2に規定される事務委任又は補助執行として所管しています。市長は、これらの計画についてどのような評価をお持ちか、また、今後もこれら既存の計画を踏襲し、事務の執行についても委任を継続されるお考えでよろしいのか見解をお示しください。
もとより文化・芸術政策は、伝統文化の保存・継承、文化財の保存・活用、文化団体支援、アーティスト・バンクの登録、促進などの社会教育的分野、市民会館、市民センターマリンホール、公会堂などの施設の管理・運営、歴史的建造物の保存、利活用、鰊御殿、水族館などの産業遺産の利活用や観光施設との連携、劇団の公演やコンサート、アートイベントの誘致宣伝など現状でも教育委員会の守備範囲を超えて多岐にわたり、所管も多部局にまたがっています。むしろ、それらを総合的、戦略的に結びつけ、庁内横断的に英知を集めてこそ、初めて市民の活力と文化的意識を高め、市外から人や情報を呼び込み、さらにはまち・ひと・しごとの創生につながる文化・芸術政策としての本領が発揮できるものと考えます。
平成20年に地方教育行政の組織及び運営に関する法律も改正され、文化に関する事務についても市長部局が扱うことができるようになった現在、市長部局で文化・芸術政策を総合的に取り扱うようにされるお考えはございませんか、市長の御見解をお示しください。
この項最後に、音の出る文化・芸術活動について伺います。
ブラスバンド、オーケストラ、ジャズ、合唱、演劇、舞踊、邦楽、民謡、詩吟、能、狂言など、音又は声を伴う文化・芸術活動は多岐にわたり、その愛好者も多いにもかかわらず、防音設備や広さの問題など、練習の場所を確保することに大変な御苦労をされておられるとお聞きしています。一部の団体は、従前は量徳小学校の施設を借りて練習されていたところ、統廃合になったため、現在は花園小学校の視聴覚室を学校開放で利用しているとのことであります。
過去に我が会派が視察をした金沢市では、古い工場の建物を市が改装して防音装置などを施し、夜間も、場合によっては翌朝まで、利用者の文化団体が共同で管理・運営し、大小の練習室や小ホールとして活用しています。練習は、活動されている方々の時間的都合で夜間や休日になることが多く、市が直接に運営管理することは難しい点が多いと思われます。本市においても、統廃合であいた学校施設を活用することは可能と考えますが、市長の御所見をお示しください。
以上、再質問を留保して、質問を終わります。(拍手)
○議長(横田久俊)理事者の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)市長。
(森井秀明市長登壇)
○市長(森井秀明)斉藤議員の御質問にお答えいたします。
初めに、民間住宅の市営住宅としての活用について御質問がありました。
まず、既存の民間住宅を公営住宅として借り上げる仕組みの検討につきましては、本年3月に策定した小樽市住宅マスタープランに基づき、借り上げ制度の導入に向けて対象とする地域や借り上げる建物の要件など、制度内容の検討を始めたところであります。
次に、建設場所と住宅マスタープランとの整合性につきましては、建設場所としては、小樽市住宅マスタープランでまちなか居住の推進エリアとしている小樽駅周辺、南小樽駅周辺、小樽築港駅周辺及び山手バス路線沿線を想定し、その中でも特に小樽駅周辺を念頭に置いているところでありますが、当該エリアは現時点で建設可能な遊休地は少ない状況であることから、今後、民間が保有する物件の動向も含めて、情報収集に努めてまいりたいと考えております。
次に、建設までの段階につきましては、市営住宅の建設用地を確定するとともに整備計画である小樽市公共賃貸住宅長寿命化計画の変更を北海道と協議し、所要の財源確保が必要となりますが、まずは建設可能な土地の確保に努めてまいりたいと考えております。
次に、新規に建設する場合でも既存借上公営住宅等の検討を行うのかの所見につきましては、小樽市住宅マスタープランにおいて、既存借上公営住宅が重点施策に位置づけられていることから、その導入に向けて制度内容の検討を鋭意進めてまいりたいと考えております。
また、新築借上及び買取公営住宅については、民間の力を活用する制度であり、計画が打診された場合には、個別に検討してまいりたいと考えております。
次に、借上公営住宅等を増やすことによる民間アパートへの影響につきましては、公営住宅は法に基づき住宅に困窮する低所得者に提供する住宅であり、検討を進めている既存借上公営住宅については、主に子育て世帯を対象とし、民間が保有する空き住宅を有効活用するものであることから、経営への影響は少ないものと考えております。
また、公営住宅と民間の家賃の関係につきましては、公営住宅は法に基づき低廉な家賃としておりますが、民間住宅の家賃は建設費や維持管理費などから決まるのが一般的であるため、家賃の低下にはつながらないものと考えております。
次に、水道料金について御質問がありました。
まず、水道料金が高いことなどが人口流出の一因になっているのではないかにつきましては、本市の2か月の平均使用水量30立方メートルを使用した場合の水道料金は、道内人口10万人以上の都市9市の中で安いほうから4番目となっており、一概に人口流出の一因とは言えないものと考えております。
(発言する者あり)
次に、現行の家事用基本水量と基本料金につきましては、1か月当たりの基本水量は10立方メートルまでで、基本料金は消費税抜きで1,270円としております。
また、検針及び徴収につきましては、基本的に2か月ごとに一括して行っており、算定しました料金を金融機関やコンビニエンスストアなどでの支払又は口座振替によりお客様から納入をしていただいております。
次に、平成26年8月、9月の使用水量が基本水量に満たない使用者の件数とその割合につきましては、件数は1万8,910件で、全使用者数の5万493件の約37.5パーセントとなります。
また、過去10年間の傾向についてですが、平成17年の約32.7パーセントから年々増加傾向にあり、平成21年から25年までは、おおむね35パーセントから36パーセント台で推移してきましたが、26年には、さきにお答えしたとおり37.5パーセントとなっております。
次に、固定費が基本料金の中にどのくらい含まれているのかにつきましては、基本料金は使用水量にかかわらず賦課される料金で固定的にかかる経費です。現行の料金は平成8年度の改定の際、資金不足の解消を図ることを目的としたため、経費の積み上げによる算定は行っておりませんが、平成25年度の決算数値を基に基本料金の対象となる固定費を試算しますと約1,690円となり、現行の基本料金1,270円を上回ることになります。
また、料金体系につきましては、使用水量にかかわらず徴収する基本料金と使用水量に応じた従量料金をわかりやすくすることは可能と考えます。
次に、料金体系についての私の認識につきましては、現在の料金体系は基本水量を設定し、これが使っていない水量分まで負担しているように誤解を招く原因になっているものと認識をしており、次期の料金改定に合わせてわかりやすい料金体系にしたいと考えております。
次に、料金体系の改定を早期に行うことにつきましては、料金収入は人口減少や節水意識の高まりから平成11年度をピークに減少しており、一方、施設の老朽化対策や耐震化対策などの施設整備が見込まれ、今後の事業収支を見極める必要があることから早期に改定することはできませんが、さきにお答えしたとおり次期の改定にはわかりやすい料金体系にしたいと考えております。
次に、文化・芸術振興について御質問がありました。
まず、文化・芸術振興に対する基本的な認識につきましては、本市は、北海道開拓の時代から道内をはじめ、海外からの文化交流の窓口として発展し、恵まれた自然環境と経済の発展に伴い、豊かな文化・芸術が育まれ、すぐれた文化人を輩出するなど文化性豊かなまちであり、これからの本市の発展のためには文化・芸術の振興は欠かせないものであると認識をしております。
次に、小樽市文化芸術振興基本計画等の評価につきましては、平成20年の地方教育行政の組織及び運営に関する法律の改正により、文化に関することが条例により首長の職務権限とすることができることとなり、北海道や札幌市においては、知事部局や市長部局で文化行政を担っていると承知しております。
現在、本市の文化・芸術行政は、教育委員会への事務委任や補助執行により意思決定手続が複雑でわかりづらいことから進行管理が十分にできない状況があると認識しております。今後においては、簡略で迅速に判断できる制度や組織体制について、教育委員会とも十分に協議をしてまいりたいと考えております。
次に、文化・芸術行政を市長部局で扱うことにつきましては、簡素で効率的な組織体制などを検討した上で、教育委員会において事務を執行するのが望ましいと考えており、今後、教育委員会と協議をし、地方自治法上の総合調整権を有する市長として市政全般の均衡を図りつつ、文化行政を推進してまいりたいと考えております。
次に、文化・芸術団体の活動の場として、統廃合であいた学校施設を活用することにつきましては、現在、文化・芸術団体の活動の場は、主に文化開放事業を行っている学校のほか生涯学習プラザや市民会館などの公共施設となっておりますが、文化・芸術活動を通して精神的な豊かさを求める市民意識も高まっていることから、各団体の活動状況や意向を十分に把握をした上で、閉校となった施設を活動拠点として利活用することも視野に入れながら検討を進めてまいりたいと考えております。
(「議長、11番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)11番、斉藤陽一良議員。
○11番(斉藤陽一良議員)2点、再質問させていただきます。
まず1点目、住宅の関係ですけれども、既存民間借り上げの件については、地域や建物の内容について導入に向けて検討を始めたところだという御答弁でした。確認したかったのは、市長が新聞のインタビューで述べられた市営住宅の新規の建設という考え方と、それから既存借り上げ等の検討というのが、どちらなのだということです。そもそも、そういう市内中心部に新規に市営住宅を建設するようなまとまった土地がないとマスタープランに説明されているのですが、本当にそれがあるのかどうなのか、それを諦めて既存借り上げのほうにシフトするよということなのかどうか市長の判断をお聞かせいただきたいと思います。
それから、水道料金ですが、わかりやすい料金にはしたいけれども、今は早期にはできないのだということです。これではいつまでたってもわかりやすくならないので、これから少使用水量の世帯がどんどん増えていきますから、この部分については、やはり早期にわかりやすい料金体系にする、できるのですから、やるべきではないのか、できると御答弁いただいていますので、この点の確認をしたいと思います。
○議長(横田久俊)理事者の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)市長。
○市長(森井秀明)斉藤議員の再質問にお答えいたします。
私から答弁したこと以外は担当の部からお答えいたします。
私からは、現在、小樽市住宅マスタープランでうたわれている既存の制度と私自身が話をさせていただいている新規での市営住宅の建設、それについてのお話だったかと思いますけれども、もともとマスタープランで提示されている既存借り上げの制度、これはこれまでどおり何とか実行できるようにということで動き始めているというのは答弁のとおりです。それはそのまま一生懸命、鋭意進めてまいりたいと思っております。
そして、私自身が公約で掲げさせていただいております中心部における新規での市営住宅の建設、これについても御指摘のとおり中心部における遊休地というのは少ない状態ではありますので、それを何とか実現できるように、今後、民間が保有する物件の動向も含めて情報収集をし、その取組に対して諦めることなく進めてまいりたいと思っておりますので、よろしくお願いを申し上げます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)水道局長。
○水道局長(飯田俊哉)斉藤議員の水道料金に関する再質問にお答えをいたします。
早期に料金改定をすべきだというお話でございました。先ほど市長もお答えしているとおりでございますけれども、平成11年度をピークに水道料金収入が毎年のように下がっているということと、さらには一方では施設整備、耐震対策も必要ですし、老朽化対策も必要ですし、そういう支出を見て今後判断していく必要があることから、早期にはなかなか難しいということでございます。
さらに、1か月間で基本料金、基本水量10トン未満の多くの家庭というのは、例えば老人世帯ですとか母子家庭の世帯が多いというふうに考えてございますけれども、これらの世帯に対しては4分の1の料金の減免をするという制度を取り入れまして負担軽減を図っております。こういう形で老人世帯ですとか母子世帯に対する料金の減免というのは、全道10万人以上の都市の9市の中では本市と旭川市だけがそういう減免を取り入れて負担軽減を図っているということでございます。
(「議長、11番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)11番、斉藤陽一良議員。
○11番(斉藤陽一良議員)再々質問をさせていただきます。
先ほどの市長の市営住宅に関する答弁で、諦めないでということなのですが、諦めないのは結構なのですけれども、現実問題としてそういう可能性はあるのかないのか。ないのであれば、それは方針転換ということもはっきり必要なのではないのかと、そういう決断をしていただきたいと、まず思います。
もう一点、水道ですけれども、早期にそういうわかりにくさを、わかりにくさがあるということは市長も認められているわけですから、ましてや三十数パーセントの方が、使用水量が20立方メートルまでいっておらず、そのような方がどんどん増えているわけです。そういう不公平感というのは、これからもっと強くなる。そういう状況の中で、早期にはできませんなどと言っている場合ではありません。そういう改革をすることによって小樽の水道というものが市民に認められるというか、そういうことなのではないかと思います。これは市民の要望が非常に強いです。ぜひ早期に検討していただきたい。再度求めたいと思います。
○議長(横田久俊)理事者の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)市長。
○市長(森井秀明)斉藤議員の再々質問にお答えいたします。
小樽市民の皆様だけではありませんけれども、小樽駅周辺、いわゆる中心部において居住したいという思いが多くの方々に見られるという事実はあるかと思います。それに向けて何とか市営住宅の建設も含めて実現をしていきたいという思いが、私自身の公約も含めて話をさせていただいているところです。
先ほど話をさせていただいたように、遊休地は確かにおっしゃるようにかなり少ないであろうというのは御指摘のとおりだと思うのですけれども、これからそういう意味でもその可能性があるかどうかを見極めるために情報収集をさせていただきたいと思っておりますので、その動向を見極めながら今後における考え、判断をしていきたいというふうに思っております。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)水道局長。
○水道局長(飯田俊哉)斉藤議員の再々質問にお答えいたします。
本市の料金設定の中で非常にわかりづらいということを市長も認識していると、先ほど市長から答弁をさせていただいておりますけれども、基本料金は、あくまで水の使用量にかかわらず賦課される固定費の部分でございますので、それが10立方メートルという表現をしてございますので、それが誤解を与えているというふうに我々も思ってございます。ただ、基本的に水の使用量にはかかわらない固定費の部分だということで考えてございますので、確かにわかりづらいという部分がございますけれども、やはり今後施設整備等の支出が多く出てくることが見込まれてございますので、なかなか早期ということは難しいということで考えてございます。
○議長(横田久俊)斉藤議員の再質問も再々質問もそうですが、わかりにくさを早期に解消できないのかという質問について、できる、できないという御答弁になるかと思うのです。基本料金の内訳等はわかりましたが、斉藤議員の求めているのは早期にわかりにくさを解消していただきたいということだったのです。かみ合わなかったので、もう一度水道局長からお願いします。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)水道局長。
○水道局長(飯田俊哉)早期に改定することはできないのかということでございますけれども、先ほど市長から答弁をしたとおり、早期に改定することはできませんが、次期料金の改定の際にはわかりやすい料金にしたいというふうに考えてございます。
○議長(横田久俊)以上をもって、一般質問を終結いたします。
お諮りいたします。
ただいま、上程中の案件のうち、議案第1号ないし第5号及び第20号ないし第24号につきましては、予算特別委員会を設置し、これに付託の上、審査することとし、議案第6号ないし第19号につきましては、地方自治法第98条第1項の規定による権限を付与した決算特別委員会を設置し、これに付託の上、審査することといたしたいと思います。
なお、両特別委員会につきましては、いずれも議長指名による9名の委員をもって構成することといたしたいと思います。
これに、御異議ございませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)御異議なしと認め、さように決しました。
それでは、予算特別委員を御指名いたします。中村岩雄議員、松田優子議員、斉藤陽一良議員、中村吉宏議員、佐々木秩委員、小貫元議員、新谷とし議員、山田雅敏議員、前田清貴議員、以上であります。
次に、決算特別委員を御指名いたします。秋元智憲議員、千葉美幸議員、髙橋龍議員、高野さくら議員、鈴木喜明議員、酒井隆行議員、林下孤芳議員、新谷とし議員、山田雅敏議員、以上であります。
なお、いずれの委員会においても、委員中、事故ある場合は、所属会派において補充することといたします。
次に、議案第26号につきましては、総務常任委員会に付託いたします。
日程第2「陳情」を議題といたします。
お諮りいたします。
陳情第7号につきましては、学校適正配置等調査特別委員会に付託いたしたいと思います。
これに、御異議ございませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)御異議なしと認め、さように決しました。
次に、陳情第8号につきましては、別紙お手元に配付の議事事件一覧表のとおり、厚生常任委員会に付託いたします。
日程第3「意見書案第1号」を議題とし、提出者から提案理由の説明を求めます。
(「議長、20番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)20番、小貫元議員。
(20番小貫元議員登壇)(拍手)
○20番(小貫元議員)提出者を代表して、意見書案第1号「安保関連法案」を今国会で成立させないよう求める意見書(案)について提案趣旨説明をいたします。
本来、意見書案の提案は本会議最終日となりますが、安保関連法案については、本日の新聞報道にもありますように審議の様子が緊迫した状況となっているために、本日の提案とさせていただきます。
参議院の審議を通じても、法案の立法根拠が崩れています。法案に対する国民の批判は世論調査を見ても広がっており、憲法違反の法案を憲法違反の国民主権無視という形で成立させることは、二重に憲法に反することであり、許されません。
以上、議員各位の賛同をお願いして、提案説明といたします。(拍手)
○議長(横田久俊)これより、討論に入ります。
(「議長、12番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)12番、鈴木喜明議員。
(12番鈴木喜明議員登壇)(拍手)
○12番(鈴木喜明議員)自民党を代表し、意見書案第1号「安保関連法案」を今国会で成立させないよう求める意見書(案)を否決の立場で討論いたします。
衆議院我が国及び国際社会の平和安全法制に関する特別委員会で可決された安全保障関連法案の委員会審議に歴代4位となる116時間30分をかけ、現在、参議院で審議中であり、決して衆議院での審議時間が足りないとは考えておりませんが、我が会派が強く訴えたいのは、印象論ではなく、法案の内容に即した議論を行っていただきたいということです。
そもそも、なぜこの関連法案が必要とされたのか。特にアジアでは、中国の覇権主義の強化や北朝鮮の核ミサイル等の武装化など、日本を取り巻く安全保障環境が変化し、脅威が増大したためと政府は説明しています。実際、我々も報道等で、南シナ海地域で7岩礁を埋め立て、人工島をつくり、滑走路まで建設するなど、東シナ海ともども海洋に進出する中国の脅威を目の当たりにしています。同時に国内外から、中国の脅威に備えないととんでもないことになるという指摘も出てきました。
また、1991年の湾岸戦争で、日本は約130億ドルの財政支援をしながらも、自衛隊を派遣しなかったことが評価されなかったことも契機となっていると思います。
与党協議で自民党、公明党が合意した法案は大きく二つあります。武力攻撃事態対処法や周辺事態法といった現行法の改正案10本を平和安全法制整備法案として一つに束ねたほか、自衛隊の海外派遣を随時可能にする国際平和支援法案が新たに作成されました。この改正法案を一言で言えば、我が国の安全を脅かす事態を新たに認定し、それぞれの事態において自衛隊がどのように対処するかを定めるものです。
(「それがわかりづらい」と呼ぶ者あり)
具体的には、自衛隊が対処しなければならない脅威、自衛隊が行動する場所、自衛隊が使う手段を定めるものです。
まず、我が国に対する脅威について、これまで我が国の領域とその周辺で発生することが周辺事態法で定められてきましたが、それに対し改正法案の一つ、重要影響事態法案では、我が国の領域とその周辺という限定を削除し、世界中のどこで発生するかを問わなくなりました。放置すれば我が国に影響が及んでくると考えられるものを脅威、重要影響事態と想定しています。
(「それが何なんだ」と呼ぶ者あり)
改正案は、この重要影響事態のほか幾つかの種類の脅威を想定していますが、中でも国会議論の分かれるところが、我が国と密接な関係にある他国に対する武力攻撃が発生し、これにより我が国の存立が脅かされ、国民の生命、自由及び幸福追求の権利が根底から覆される明確な危険がある事態と説明される存立危機事態で、わかりやすく説明すると、日本と日本の友好国がピンチのときには、武力行使をしますということです。これこそが集団的自衛権の行使の問題となり、今国会の審議の争点の一つでもあります。
さらに改正法案は、これまで自衛隊が対処することが想定されていなかった幾つかの脅威を想定しています。具体的には離島へ不法な侵入・侵害が発生し、警察力で直ちに対処できない場合、あるいは外国潜水艦による我が国領海内での航行において違法行為があった場合、あるいは在外邦人の避難の過程で外国から不法行為が加えられた場合などで、今までこれを一括してグレーゾーン事態と呼んできました。
(「それが周辺事態法」と呼ぶ者あり)
グレーゾーン事態の解消は長年の懸案事項で、日本の防衛法制には集団的自衛権を行使できないほかにも切れ目が存在していました。その代表的な事例がグレーゾーンで、自衛隊に防衛出動が命じられる有事とまでは言えないが、治安維持を担う海上保安庁や警察では対処できない間隙となっています。武力攻撃に至らないグレーゾーン事態への対処では、自衛隊法を改正し、日本の防衛に資する活動を行うアメリカをはじめとする外国軍隊の艦船などを、武器を使って防護できるようにするとしています。
そして、邦人救出とは、海外で日本人が緊急事態に遭遇し、危害が加えられるおそれがある際には、相手国から協力が得られる場合には自衛隊が武器を使用し、邦人の救出活動に当たれるとしています。
また、政府全体として隊員の安全が確保されているかどうか判断するため、派遣には総理大臣の承認を必要とすることが盛り込まれています。わかりやすく説明すると、海外で日本人がピンチのときには、その国の協力を得て武力行使ができる、その派遣判断をするのは総理大臣ということであります。
また、今回の法改正で、いわゆる国際貢献の強化も図ろうとしています。言うまでもなく、国際貢献といえども、海外に自衛隊を派遣するのは自衛のためではありません。自衛隊が海外で出動することに関しては、日本国憲法の制約があり、これまでの国際貢献も法的には自衛の枠内で認めるという形式で自衛隊の派遣を行ってきました。その結果、自衛隊は他国の部隊に救助してもらえるが、武器を使って他国の部隊を救助することは自衛の範疇を超えるからできず、それではあまりにも他国の部隊とは不公平なので、今回の国際平和協力活動法、PKO法の改正案には、それを可能にする新しい規定が設けられたということであります。
先日、安全保障関連法案を審議している参議院の特別委員会は、参考人質疑を行い、与党が推薦した立命館大学客員教授の宮家氏は、「法案に反対する方の主張は、安全保障の本質を理解せず、冷戦後の世界の大きな変化を考慮しない、観念論、机上の空論だ。信頼できる同盟国があるからこそ力で現状を変えようとする勢力への抑止力が高まるのが世界の常識であり、国家は相互に守り合い平和を保っている。危機は何でも起こり得るからこそ、あらゆる事態に対応できる法的枠組みを準備しておかなければならない」と述べています。
(「そうだ」と呼ぶ者あり)
また、野党が推薦した元内閣法制局長官の大森氏は、「集団的自衛権の行使は、憲法9条の下で許容できる余地はないのに、憲法解釈の変更と称して許容し、各種の施策を講ずることは、内閣が閣議決定でなし得る範疇を超え無効と解すべきだ。『最高裁判所は、合憲と判断している』と国民を誤って導くに至ったのは、内閣法制局が是正しなかったことに発端があり、後輩や現役の人たちはもう一度考えてもらいたい」と述べました。
その他、与党推薦の慶應義塾大学総合政策学部準教授の神保氏は、「先日の軍事パレードでも示された中国の軍事力の急速な拡大は、我が国やアメリカとの軍事バランスを大きく変化させており、日本が確固とした安全保障の法制度を制定しなければならないという重要な根拠だ」と述べました。
この法案は戦争法案との批判もありますが、平和の恩恵を享受して繁栄してきた日本で、安倍首相をはじめ戦争をしたい政治家がいるとは到底考えられません。
(「そうだ」と呼ぶ者あり)
我が国にとっても戦争をすることの利点や意義があるとも思えません。
(「そうだ」と呼ぶ者あり)
安全保障関連法案の賛否は、本来は平和を守るための方法論での違いであり、どのような政策が有効かの考え方の相違があるのは当然で、我々は安保関連法案により、グレーゾーンと言われた自衛隊の対処できない間隙を埋め、国際貢献への参加状況への不公平感を払拭し、我が国の存立が脅かされ、国民の生命、自由及び幸福追求の権利が根底から覆される明白な危険がある事態、存立危機事態には、毅然とした態度で立ち向かう姿勢こそ脅威に対して抑止力を高めると考え、平和維持につながると賛同するものであります。
(「どこが平和だ」と呼ぶ者あり)
違憲論議は確かにありますが、その点では三権分立の法の番人である最高裁判所がその判断を下すならば従うのは当然ですが、現時点ではそのような判断は下されておりません。最初に述べたとおり、衆議院での審議時間を考慮し、参議院での推移を見守る中、この意見書案を可決することはできません。
各会派、議員の皆様の御賛同をお願いし、討論を終わります。(拍手)
(「議長、8番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)8番、酒井隆裕議員。
(8番酒井隆裕議員登壇)(拍手)
○8番(酒井隆裕議員)日本共産党を代表し、ただいま提案されました意見書案第1号「安保関連法案」を今国会で成立させないよう求める意見書(案)に可決の立場で討論を行います。
日本共産党と民主党、新風小樽が第1回臨時会において共同提案した意見書案では、安全保障関連法案の徹底審議と国民の合意なしに成立させないよう求めました。しかし、安保関連法案の審議をめぐって、4か月近く立ち、衆議院で採決が強行され、参議院に送られてから2か月近くたっているにもかかわらず、国民は安倍政権の説明に納得するどころか、反対の声はますます広がり、各地で空前の反対運動が巻き起こっております。
(「そうだ」と呼ぶ者あり)
本市におきましても、8月29日に行われた「安保関連法案にNO!」小樽市民集会では381人、翌30日の「戦争イヤだ!小樽まちなかパレード」でも380人が集まりました。どちらの集会やパレードも支持政党や主張、立場の壁を超えて、安保関連法案を今国会で成立させない、この1点で集まったものです。
どの新聞、テレビの世論調査でも反対は過半数に上り、今国会で成立させるべきではないという声は7割以上に上っています。政府は説明不足という声が8割以上から減らないのも、法案の中身がわからないからではなく、国会で審議すればするほど危険な中身が明らかになるからです。
自民党の佐藤正久国防部会長は、法案への理解はまだ十分ではないと認める一方、今国会内できちんと結論を出したいとして成立強行を図る考えを示しました。
参議院では16日にも委員会採決、同日中にも本会議で可決成立させることを目指しているとされ、仮に参議院でまとまらなくても、18日には衆議院において60日ルールを盾に再議決する準備をしている動きも報道されています。
皆さん、今こそ安保関連法案を今国会で成立させない、この1点で結集しようではありませんか。
(発言する者あり)
以上を申し上げ、各会派、議員の賛同をお願いして、日本共産党を代表しての討論といたします。(拍手)
(発言する者あり)
(「議長、9番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)9番、松田優子議員。
(9番松田優子議員登壇)(拍手)
○9番(松田優子議員)公明党を代表し、意見書案第1号「安保関連法案」を今国会で成立させないよう求める意見書(案)について、否決を求める討論を行います。
日本を取り巻く安全保障環境は大きく変化し、厳しさを増しています。特に、北朝鮮の弾道ミサイル関連技術の飛躍的な進歩、中国の軍備増強と海洋進出は著しくなっており、平和安全法制の整備によって、切れ目のない防衛体制を構築することで日米同盟の抑止力を高め、紛争を未然に防止することができます。
また、日本の繁栄と安全には国際社会の平和が不可欠であり、そのため国際社会の平和と安全のために貢献することも必要です。平和安全法制関連法案は、国民を守るためのすき間のない防衛体制を整備し、国際社会の平和と安全に貢献するものであり、衆議院我が国及び国際社会の平和安全法制に関する特別委員会で116時間以上の審議を終え、7月16日、衆議院本会議で可決され、現在、参議院で審議が続いております。
海外で戦争する国へと日本をつくり変える戦争法案などの無責任なレッテル張りが行われておりますが、海外での武力行使を認めていない憲法9条の下での戦争は絶対にできませんし、戦争のための自衛隊派遣もあり得ません。憲法9条が認めているのは自国防衛のための武力行使であり、他国防衛を禁じた憲法解釈の根幹は一切変更されておらず、専ら他国防衛にならないための明確な歯止めとして新3要件も定めました。法案成立に関して反対する声があることは否定いたしません。
しかしながら、成立させないよう求めるか否かではなく、本法案は、抑止力を高め、日本の安全保障環境を向上させるための大切な法案であることから、真摯に丁寧に国民に説明責任を果たし続け、国民の理解を進めることが重要であると考えます。
(「そうだ」と呼ぶ者あり)
以上、討論といたします。(拍手)
(「議長、19番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)19番、林下孤芳議員。
(19番林下孤芳議員登壇)(拍手)
○19番(林下孤芳議員)民主党を代表して、ただいま提案されました意見書案第1号「安保関連法案」を今国会で成立させないよう求める意見書(案)に可決の立場で討論いたします。
5月25日の臨時会において、安全保障関連法案の徹底審議と国民の合意なしに成立させないよう求める意見書(案)が議員各位の御賛同をいただき可決され、この意見書は全国に先駆けて国に送付されました。その後、安全保障法案に反対するなどの意見書は道内はもとより、全国の地方議会でも続々と可決されております。
しかし、衆議院では特別委員会で強行採決が行われ、本会議で可決され、現在、参議院で議論が行われていますが、その審議の内容は、マスコミで報道されているように、多くの憲法学者や弁護士会、研究者が一致して憲法に違反するとしていることを無視し、憲法違反か否かを決めるのは憲法学者ではなく最高裁判所だと開き直り、その最高裁判所の元長官が憲法違反だと指摘すると無視を決め込むなど、安倍総理大臣の独善的な解釈や見解が憲法を無視する形で暴走しています。
(「そうだ」と呼ぶ者あり)
こうした政府の動きに危機感を持った若者や子育て中の若い母親までが自主的、自然発生的に国会周辺に集まり、連日抗議のアピールを行っています。しかも、こうした動きは全国的に広がっており、こうした国民の声を無視して法案を強行採決することは民主主義の国家として許されることではありません。
最近の世論調査は、軒並み60パーセントを超える国民が安全保障法案に反対の意思を示しており、とても国民の理解が得られているとは言えません。そうした意味からも、今、安全保障法案を今国会で成立させないよう求める意見書案を可決する最も大切な機会であると思われます。
議員各位の御賛同をお願いして、討論といたします。(拍手)
○議長(横田久俊)討論を終結し、これより採決いたします。
可決とすることに、賛成の議員の起立を求めます。
(賛成者起立)
○議長(横田久俊)起立多数。
よって、さように決しました。
(「おめでとうございます」と呼ぶ者あり)
日程第4「休会の決定」を議題といたします。
お諮りいたします。
委員会審査のため、明9月10日から9月17日まで8日間、休会いたしたいと思います。
これに、御異議ございませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)御異議なしと認め、さように決しました。
本日は、これをもって散会いたします。
散会午後8時06分
会議録署名議員
小樽市議会 議長 横 田 久 俊
議員 高 野 さくら
議員 酒 井 隆 行