開会午前10時00分
○議長(横田久俊)これより、平成27年小樽市議会第3回定例会を開会いたします。
直ちに、本日の会議を開きます。
本日の会議録署名議員に、秋元智憲議員、中村吉宏議員を御指名いたします。
日程第1「会期の決定」を議題といたします。
お諮りいたします。
本定例会の会期を、本日から9月18日までの17日間といたしたいと思います。
これに、御異議ございませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)御異議なしと認め、さように決しました。
日程第2「議案第1号ないし第26号」を一括議題といたします。
まず、議案第1号ないし第25号について、市長から提案理由の説明を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)市長。
(森井秀明市長登壇)(拍手)
○市長(森井秀明)ただいま上程されました各案件について、提案理由の概要を説明申し上げます。
初めに、議案第1号平成27年度一般会計補正予算の主なものといたしまして、まず歳出では、平成26年度に国や道などから超過交付となった国庫支出金等の返還金を計上したほか、参与報酬、社会保障・税番号制度システム整備費、除排雪経費などを計上いたしました。
また、国の緊急経済対策の一つとして創設された新しい交付金であります、地域活性化・地域住民生活等緊急支援交付金の上乗せ交付への対応といたしまして、第2回定例会で予算計上した、水産物ブランド化推進事業を拡充するとともに、新たに中心市街地における国内外観光客の動線や、動線を構成している店舗や施設、国別来樽状況を調査するとともに、運河プラザにおける地域情報発信や地場産品普及などの機能強化を図る、まちなか観光にぎわいづくり調査事業費を計上いたしました。
このほか、公共施設等総合管理計画策定事業費を債務負担行為として計上し、今定例会の計上分とあわせて2か年で同計画を策定する予定であります。
また、普通交付税について、今年度の交付額が決定をしたことから、予算額を上回る分について増額をするほか、計上を保留しておりました特別交付税など、所要の補正を計上いたしました。
さらに、平成26年度一般会計の決算剰余金から翌年度に繰り越した歳出予算に充当すべき額を差し引いた額の2分の1を財政調整基金へ積み立てるとともに、平成26年度の決算状況なども踏まえ、庁舎建設資金基金への積立てや、災害応急復旧などの費用に充てるための資金を北海道市町村備荒資金組合へ納付することとし、所要の補正を計上いたしました。
これらに対する一般会計の財源といたしましては、地方特例交付金、普通交付税、特別交付税、国・道支出金、寄附金、繰入金、繰越金、諸収入及び市債を計上し、以上の結果、一般会計における補正額は歳入歳出ともに15億7,409万4,000円の増となり、財政規模は571億8,667万4,000円となりました。
次に、議案第2号から第5号までの特別会計補正予算について説明申し上げます。
港湾整備事業においては、平成26年度決算で繰越金が生じましたので、一般会計繰出金を増額することとし、国民健康保険事業及び介護保険事業においては、平成26年度に国や道から超過交付となった国庫支出金等の返還金などを計上いたしました。
また、後期高齢者医療事業においては、平成26年度出納整理期間中に収納した保険料を北海道後期高齢者医療広域連合へ納付するものです。
次に、議案第6号から議案第19号までの平成26年度各会計決算認定などについて説明申し上げます。
一般会計につきましては、歳入総額562億4,012万5,608円に対し、歳出総額は556億4,226万6,709円となり、歳入から歳出を差し引いた額は5億9,785万8,899円となりました。この額から翌年度に繰り越した歳出予算に充当すべき財源9,731万1,000円を差し引いた実質収支は5億54万7,899円の黒字となり、これを翌年度に繰り越すこととし、決算を了したところであります。
また、前年度の実質収支を考慮した単年度収支は2億1,415万5,607円の黒字、実質単年度収支は3億5,781万6,314円の黒字となりました。
これらの要因といたしましては、歳入が市税において収入率が向上したことなどにより予算額を上回ったほか、歳出が職員給与費、生活保護費などにおいて不用額が生じたことなどによるものです。
なお、地方公共団体の財政の健全化に関する法律に基づく平成26年度の健全化判断比率等についてでありますが、実質赤字比率と連結実質赤字比率は、算定の結果、平成25年度と同様に比率自体が計上されないこととなりました。実質公債費比率は12.2パーセント、将来負担比率は75.7パーセントとなり、いずれも早期健全化基準を下回るとともに、平成25年度と比較しますと、実質公債費比率は1.5ポイント、将来負担比率は12.7ポイント改善されました。
一方、公営企業に係る資金不足比率につきましては、病院事業が新病院への移転経費などにより、資金不足が発生し、6.5パーセントとなりましたが、その他の公営企業につきましては、平成25年度と同様に比率自体が計上されないこととなりました。
次に、平成26年度において実施した主な事業について、第6次小樽市総合計画の「まちづくり5つのテーマ」に沿って御説明申し上げます。
まず、「心豊かに学び、地域文化をはぐくむまち(生涯学習)」の分野では、市内小・中学生の国際感覚を育むため、外国人との活動や宿泊生活、外国人観光客への観光案内など、英語漬けの時間を過ごす小樽イングリッシュキャンプを実施したほか、児童が授業内容を理解する上で教育効果の高い実物投影機とプロジェクターを各小学校で、既に配備されたものを含め、最低1台整備をいたしました。
また、手宮地区統合小学校の校舎建設工事が8月に完了し、9月から供用を開始したほか、山手地区統合小学校の建設に向けた実施設計や、奥沢小学校、潮見台中学校、銭函中学校の耐震化工事に向けた実施設計を行いました。
2点目の「ともに支え合い、安心して健やかに暮らせるまち(市民福祉)」の分野では、奥沢保育所の新園舎建設工事が完了し、4月から供用を開始したほか、銭函保育所・子育て支援センターの新園舎建設工事が完了し、平成27年4月から供用を開始いたしました。
また、小樽市立病院が、市民に信頼され質の高い総合医療を行う地域基幹病院を目指して、12月に開院いたしました。
3点目の「安全で快適な住みよいまち(生活基盤)」の分野では、防災対策の強化としまして、津波注意喚起標識板や海抜表示板を設置したほか、防災ラジオの配付、非常用食料の配備や福祉避難所の機能確保のための備品整備などを計画的に行い、災害時に対応するための体制構築を進めました。
また、老朽化が進む道路やトンネルなどの道路ストックについて点検を行い、修繕計画を策定したほか、官民を含めた市内全域の住宅施策を体系的に展開、推進するための指針となる新たな住宅マスタープランを策定するとともに、新幹線新駅の周辺整備などの指針となる、(仮称)北海道新幹線新駅周辺まちづくり計画の策定に着手いたしました。
このほか、建築物の耐震の促進に関する法律の改正に基づき、一定規模以上の市有建築物の耐震診断を実施するとともに、不特定多数の人が利用する民間大規模建築物所有者に耐震診断費用の一部を助成いたしました。
また、消防救急無線のデジタル化に対応するシステム整備に着手をしたほか、消防署・長橋出張所と塩谷出張所を統合した(仮称)消防署・オタモイ出張所の建設に向けて、用地購入、旧学校給食オタモイ共同調理場の解体及び基本設計を行いました。
このほか、消防署・手宮出張所の高規格救急自動車及び小樽市消防署の災害対応特殊消防ポンプ自動車を更新整備いたしました。
4点目の「人・もの・情報が交流する活力あるにぎわいのまち(産業振興)」の分野では、小樽の水産物のブランド化や消費拡大を図るため、水産加工グランプリの開催や、受賞商品のPRを行ったほか、経費や時間の制約などから海外での商談会等に参加できない市内企業への支援のため、札幌市やジェトロ北海道との共催により、海外バイヤーを招聘し、商談会などを開催いたしました。
また、大型クルーズ客船の寄港に対応するため、勝納ふ頭における車両や歩行者の安全確保や、港町ふ頭における定期RORO船等の警備体制強化のために、保安施設を改良いたしました。
雇用創出・対策事業といたしましては、市独自の雇用対策事業のほか、地域経済活性化等推進資金基金を活用した地域の雇用維持・創出及び地域経済活性化に資する各種事業や、北海道の基金を活用し、卒業後3年以内の未就職や、結婚や出産に伴う女性離職者などを対象に、地元企業から求められる人材育成のための研修や実習を実施いたしました。
5点目の「自然とまちなみが調和し、環境にやさしいまち(環境保全)」の分野では、小樽公園再整備事業として、日本庭園などの整備を行ったほか、小樽市公園施設長寿命化計画に基づき、老朽化した公園遊具の更新や多目的トイレを設置いたしました。
そのほか、戸籍電算化システムの運用開始や、社会保障・税番号制度に対応するため、システム整備に着手いたしました。
平成25年度に国から交付され、建設事業の財源として活用後、残額を積み立てていた地域の元気臨時資金基金については、平成26年度に全額を、保育所建設事業や校舎等改築事業などの建設事業に活用いたしました。
また、平成26年12月に閣議決定された地方への好循環拡大に向けた緊急経済対策に位置づけられた具体的施策の実行に当たり、国から交付される地域活性化・地域住民生活等緊急支援交付金を活用するため、地域消費喚起・生活支援型として、プレミアム商品券事業、子育て世帯生活支援事業を、地方創生先行型として、地方版総合戦略の策定や、地元就労支援、販路拡大支援、観光振興などの各種事業を補正予算として計上いたしました。
これらは全額平成27年度に繰り越しましたが、交付金採択とならなかったデジタル機器整備事業、保育環境改善事業の二つの事業については、内容を組み替え、改めて平成27年度補正予算に計上いたしました。
次に、予算と決算の対比について、その主なものを説明申し上げます。
一般会計の歳入につきましては、市税が約3億3,850万円、地方消費税交付金が約1億3,185万円、地方交付税が7,741万円、それぞれ増収となりましたが、国庫支出金が約10億3,575万円、道支出金が約1億4,880万円、繰入金が約10億5,534万円、市債が4億296万円、それぞれ減収となったため、歳入総額では約22億2,582万円の減収となりましたが、このうち4億4,835万円については、翌年度繰越事業の財源であり、平成27年度に歳入される予定となっております。
歳出につきましては、翌年度への繰越事業分を除き、約22億7,802万円の不用額を生じましたが、この主なものといたしましては、民生費では扶助額の減などにより約7億9,076万円、土木費では住宅事業会計繰出金の減などにより約4億413万円、職員給与費では職員手当などの減などにより約2億5,238万円となりました。
次に、特別会計のうち、主な会計について説明を申し上げます。
まず、国民健康保険事業につきましては、歳入総額172億2,679万7,365円に対し、歳出総額は171億788万9,955円となり、差引き1億1,890万7,410円の剰余金を生じました。この剰余金のうち9,745万3,657円は、国庫支出金が超過交付となったものであり、平成27年度に返還するものであります。
住宅事業会計につきましては、歳入総額8億1,407万9,498円、歳出総額8億132万9,498円となりました。
歳入総額が歳出総額に比べ多くなっておりますが、これは一般会計繰入金に繰越明許した事業に必要な財源として1,275万円を含んでいるためであります。
この主な事業といたしましては、市営住宅改善事業として、新光C住宅1号棟・2号棟の外壁等改修工事を行いました。
介護保険事業につきましては、歳入総額143億3,611万3,381円に対し、歳出総額141億9,940万1,366円となり、差引き1億3,671万2,015円の剰余金を生じました。
なお、国・道支出金及び支払基金交付金の超過交付となった1億1,400万4,657円については、平成27年度に精算し、交付不足額1,082万943円は平成27年度に追加交付されます。
後期高齢者医療事業につきましては、歳入総額20億4,303万768円に対し、歳出総額20億931万2,898円となり、差引き3,371万7,870円の剰余金を生じました。この剰余金は、平成26年度の出納整理期間中に収納した保険料であり、平成27年度に北海道後期高齢者医療広域連合へ納付するものであります。
次に、企業会計について説明を申し上げます。
病院事業につきましては、平成26年12月の新病院開院に伴う病院移転費などの増により、平成25年度に比べ費用が増加し、単年度資金収支は11億2,894万4,014円のマイナスとなり、平成26年度末資金過不足額は7億9,520万9,581円の不足となりました。
内容について説明いたしますと、予算額に対し、収益的収支におきましては、収入は、新病院開院前後の病院移転に伴う入院調整による入院収益の減などにより2億1,083万7,097円の減収となり、支出では、固定資産除却費の減などにより4億4,924万7,833円の不用額を生じました。
資本的収支におきましては、収入は、企業債借入れの減などにより2億236万8,190円の減収となり、支出では、病院建設事業費の減などにより不用額は1億3,881万2,506円となりました。
なお、平成26年度の会計基準改正に伴い、退職給付費など特別損失を計上したことから、42億4,615万8,370円の当年度純損失を生じたことにより、当年度未処理欠損金は82億5,963万4,857円となり、小樽市病院事業の利益及び資本剰余金の処分に関する条例第3条により、資本剰余金をもって2,454万2,200円欠損金を埋め、82億3,509万2,657円を翌年度繰越欠損金として処理する予定であります。
水道事業につきましては、予算額に対し、収益的収支におきましては、収入は、給水収益は減少したものの、営業外収益などで増加となったことにより20万4,063円の増収となり、支出では、営業費用などで1億3,934万255円の不用額を生じました。
資本的収支におきましては、収入は、企業債借入れの減などにより1億7,418万8,561円の減収となり、支出では、建設改良費などで8,549万2,303円の不用額を生じました。
なお、当年度未処分利益剰余金28億458万7,993円につきましては、全額を自己資本金として処分する予定であります。
下水道事業につきましては、予算額に対し、収益的収支におきましては、収入は、下水道使用料は減少したものの、営業外収益で増加となったことにより1,780万7,911円の増収となり、支出では、営業費用などで8,266万345円の不用額を生じました。
資本的収支におきましては、収入は企業債借入れの減などにより1億828万1,374円の減収となり、支出では建設改良費などで8,768万9,754円の不用額を生じました。
なお、当年度未処分利益剰余金17億6,695万91円のうち16億2,829万3,685円につきましては、自己資本金として処分し、1億3,865万6,406円につきましては、減債積立金として処分する予定であります。
産業廃棄物等処分事業につきましては、予算額に対し、収益的収支におきましては、収入は産業廃棄物等処分手数料の増などから584万7,298円の増収となり、支出では維持管理費などで486万4,865円の不用額を生じました。
資本的収支におきましては、一般会計長期貸付金の償還により4,000万円の収入が生じました。
なお、当年度未処分利益剰余金1億8,548万163円につきましては、全額を利益積立金として処分する予定であります。
続きまして、議案第20号から議案第25号までについて説明を申し上げます。
議案第20号個人情報保護条例の一部を改正する条例案につきましては、行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律の施行に伴い、特定個人情報の適正な取扱い及び当該情報の開示等を実施するための規定を追加するものであります。
議案第21号行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する条例案につきましては、行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律の施行に伴い、市の執行機関における個人番号の利用範囲及び市の機関の間における特定個人情報の提供について定めるものであります。
議案第22号報酬、費用弁償及び実費弁償条例の一部を改正する条例案につきましては、非常勤の参与の報酬額及び費用弁償について定めるものであります。
議案第23号市税条例等の一部を改正する条例案につきましては、地方税法の一部改正に伴い、紙巻きたばこ3級品に係る市たばこ税の特例税率を廃止するほか、所要の改正を行うとともに、行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律の施行に伴う所要の改正を行うものであります。
議案第24号手数料条例の一部を改正する条例案につきましては、行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律の施行に伴い、通知カード及び個人番号カードの再交付に係る手数料を定めるとともに、市民証及び住民基本台帳カードに係る手数料を廃止するものであります。
議案第25号副市長の選任につきましては、中村浩氏を選任するものであります。
以上、概括的に説明を申し上げましたが、なにとぞ原案どおり御可決、御同意賜りますようお願いを申し上げます。
○議長(横田久俊)次に、議案第26号について、提出者から提案理由の説明を求めます。
(「議長、7番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)7番、高野さくら議員。
(7番高野さくら議員登壇)(拍手)
○7番(高野さくら議員)日本共産党を代表して、議案第26号小樽市非核港湾条例案の提案理由の説明を行います。
この条例案を提出し、今回で60回目になります。
今年は、終戦、広島と長崎への原爆投下から70年になり、原爆投下による被害は今もなお続いています。さきの大戦で2,000万人以上のアジアの人たちと、日本人も310万人の犠牲者が出ました。二度と戦争はしないと誓い、憲法第9条を世界に公約し、平和な国として、この70年間、国際的にも信頼を築き上げてきました。
今、世界は、核兵器廃絶を求める流れが大きくなっております。
小樽市では、被爆70年に当たって、平和事業関係経費として、長崎原爆犠牲者慰霊平和祈念式典へ参加する長崎市派遣事業に取り組み、市内の小学校5、6年生15名が派遣されました。平和式典に参加された小学生からは、「平和を考えるきっかけになり、参加してよかった」と感想を寄せています。
また、原水爆禁止世界大会に参加された方は、「被爆者、戦争体験者の話を聞いて、改めて平和とは何か、人間らしさとは何かと考えた。原子雲の下から生き残った方が話すのは、自分を苦しめる被爆の記憶だからこそ、本当につらく、話すには決意と覚悟が必要だったと思う。地獄を見てきた人の力強い目線の先には明るい未来があり、私たちはその未来を共有し、発展することができる。人間が人間らしく生きていける世の中にするためにも、自分自身も被爆者の魂を受け継いでいきたい」と話されています。
8月は、多彩な平和イベントが多く開催されました。小樽平和実行委員会主催の「おたる平和展」が3日間、産業会館にて開かれ、8月6日には「おたる運河平和灯篭流し」、8月29日は「「安保関連法案にNO!」小樽市民集会」など平和を願う市民のイベントが多く開かれました。8月30日の「戦争イヤだ!小樽まちなかパレード」には平和を願う市民が320人参加し、飛び入り参加をされる方もおりました。
私も幾つかのイベントに参加しましたが、平和展には老若男女問わず、幅広い方が来ており、学生服を着ている方も見かけました。私が展示を拝見していると、同じく参加された方から声をかけられました。「この展示を見ていると当時のことを思い出す。本当に自由がなく、大変な時代だった。今、またあの時代を再びよみがえらそうとしていて、本当に恐ろしい。自分の孫たちが戦争に行かされることのない、平和であってほしい」。
また、ある方は「空襲のサイレンが鳴り、父だけ家に残り、近所のみんなで、防空ごうが近くにないため、一番近い山に向かって走って逃げた。アメリカのグラマンは、低空飛行をしながら銃撃をし、自分のすぐ上を飛んでいるかのようだった。とにかく布団で頭を覆いながら、早く小樽から、この上空からいなくなってほしいと祈りながらその日を過ごした。当時は7歳くらいだったけれど、今でもあの恐怖は鮮明に覚えている。二度と戦争だけは繰り返してはいけない」と、こう語っていました。
小樽港には、今年1月6日、米艦船マスティンの小樽港寄港の申出があり、「米軍艦船マスティンについては、搭載能力がない以上、核兵器を搭載していないことにつき我が国政府として疑いを有していません」との回答を得たとして、中松前市長は、安全性には懸念があると言いながら、受入れは仕方がないとして入港を認めました。米艦船の小樽港への寄港は、昨年7月、ブルーリッジに次いでの寄港です。
外務省はマスティンが核兵器を搭載していないことに我が国政府として疑いを有していないとしていますが、日米間に核密約があり、核兵器搭載が可能な艦船は日本の商業港に自由に寄港できます。アメリカは自国艦船の核兵器搭載については、否定も肯定もしないという原則を堅持しておりますが、1960年の日米安保改定のときに、核兵器を搭載したアメリカの艦船や航空機が日本政府との事前の協議なしに日本に自由に出入りすることができると合意した密約があります。
これは、アメリカの解禁文書でも既に明らかにされています。核密約が現在も有効なことから、小樽の港に寄港した際も核兵器の持込みがないというのは不明です。道内の港湾の中で、米艦船の寄港が76隻と多い小樽港です。米軍の寄港目的は親善のためとしていますが、観光都市宣言をしているまちとしても米艦船の定着化はマイナスイメージです。
小樽市が管理する港湾施設の管理及び使用について必要な事項を定めた小樽市港湾施設管理使用条例の第8条では、発火、燃焼又は爆発のおそれがあるものについては、港湾施設の利用を禁止するとあります。小樽港の施設と市民の安全を守るための条例であります。もし、核兵器を積んだ艦船で事故が起きれば、取り返しのつかないことになりかねません。港湾管理責任者である小樽市長は、市民の安全を守るためにも、核兵器搭載艦船の入港を断り、議会も後押しするべきです。
小樽市は、1982年6月28日、第2回定例会において「核兵器廃絶平和都市宣言」を可決し、「核兵器の廃絶と軍縮を求め、核兵器廃絶の世論を喚起するため、ここに核兵器廃絶平和都市となることを宣言する。」とあります。神戸市のように、核兵器搭載の艦船の寄港に際しては、非核証明書を提示させるよう求めるべきです。
各会派の皆さんの賛同をお願いいたしまして、議案第26号小樽市非核港湾条例案の提案説明といたします。(拍手)
○議長(横田久俊)日程第3「休会の決定」を議題といたします。
お諮りいたします。
議案調査のため、明9月3日から9月6日まで4日間、休会いたしたいと思います。
これに、御異議ございませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)御異議なしと認め、さように決しました。
本日は、これをもって散会いたします。
散会午前10時39分
会議録署名議員
小樽市議会 議長 横 田 久 俊
議員 秋 元 智 憲
議員 中 村 吉 宏