開議午後1時00分
○議長(横田久俊)これより、本日の会議を開きます。
本日の会議録署名議員に、面野大輔議員、川畑正美議員を御指名いたします。
日程第1「議案第1号」を議題といたします。
これより、予算特別委員長の報告を求めます。
(「議長、11番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)11番、斉藤陽一良議員。
(11番斉藤陽一良議員登壇)(拍手)
○11番(斉藤陽一良議員)予算特別委員会の報告をいたします。
当委員会の質疑の概要は、次のとおりであります。
おたるドリームビーチを訪れる海水浴客のほとんどは札幌市民と聞くが、小樽市民の利用が極めて少ないことについて、市長はどのように認識しているのか。
違法建築物の撤去について、北海道は、海岸法違反のため、ドリームビーチ協同組合に対して早期に是正するよう指導しており、それに対し組合も是正する旨の文書を提出しているという。
現在までのところ、37棟中7棟しか撤去されておらず、いまだに管理されない多くの違法建築物が残っている現状について、市は、どのように受け止めているのか。
このような危険な浜の現状で海水浴客を迎え入れることや、利用する小樽市民が極めて少ないことからも、1,290万円の経費をかけてまで市営で海水浴場を開設することについては、全く根拠に乏しいと思うがどうか。
ドリームビーチ協同組合の海の家については、「市営で開設できなければ、組合側の除却意欲が薄れ、今後、違法建築物が相当数残ることになる」というが、市が非開設と決定した場合には、なぜ組合側の除却意欲が薄れることになるのか、全く理解できないがどうか。
現状、撤去作業はほとんど進んでおらず、組合側から今後の計画等も示されないままでは、本当に組合側が言う12月末までの撤去が終了するかどうか大いに懸念されるところである。
市が開設しないときには、訪れた海水浴客に対し、監視員がいない危険な浜であることや、近隣にもすばらしい海水浴場があることを周知するとともに、いずれにしても、早急に海の家の撤去を進めてもらうことが、次年度以降のおたるドリームビーチにおける安全・安心を守るべき最良の手段であると思うがどうか。
来年度以降、ドリームビーチ協同組合が海水浴場を開設するに当たっては、違法建築物を除却することが絶対条件となるが、組合側が除却しない場合には、市が行政代執行により建物を除却することになるのか。
このたびの行政代執行については、海岸法においては海岸管理者である北海道が、建築基準法においては仮設建築物の許可を下す小樽市が、それぞれ権限を有するとの考えであるというが、最終的には北海道と小樽市とのどちらが代執行の責任を負うことになるのか。
また、一義的には、海岸管理者である北海道に対し、海岸環境の整備と保全、公衆の海岸の適正な利用に係る措置を求めていく中で、道とも十分に対応を協議し、必要な協力を行っていくことが本市の責務であると考えるがどうか。
5月下旬に、北海道がドリームビーチ協同組合からの海水浴場開設の届出を受理しなかったことを受けて、市営による開設を考えたとのことだが、撤去期限の3月末を過ぎても海の家が手つかずに残っている段階で、市は、早急に今年の組合による開設を不可能と判断しさえすれば、先月開催の第1回臨時会において、市営開催の可否についての議論は十分に間に合ったと思うがどうか。
行政代執行の実施となれば、市費を要するとの答弁が行われてきたが、最終的に撤去費用は、市が海の家の所有者に対して請求することになるのではないか。
海水浴場関係者が支払う見込みがないからといって、はなから市が費用負担するといった考えで代執行を行うというのは不適切な発言と言わざるを得ない。
また、海岸法に基づき北海道が定めた海岸保全基本計画において石狩湾沿岸が位置づけられていることから、道には、この地域の海岸線について管理責任を十分に発揮してもらわなければならないと思うがどうか。
今年は市営での海水浴場の開設を行い、来年以降はドリームビーチ協同組合に開設を求めるというが、それはあくまで違法建築物が完全撤去されなければ不可能なことである。
組合による違法建築物の除却が来年の海水浴シーズン前までに完了しない場合には、今後も、今年と同様に市が海水浴場を開設することまで考えた上での補正予算の提案なのかどうか。
今夏、緊急避難的な措置として、市営で海水浴場が開設できないとなれば、市長は、来年以降、ドリームビーチの知名度が下がるとか、浜の風紀が一層乱れるなどと発言するが、そのような単純なことだけではなく、市には、今後、市営、民営を問わず、ドリームビーチ海水浴場が健全に開設できるよう、根本的な問題解決に向けた具体的な対策を提案してほしかったと思うがどうか。
ドリームビーチを市営海水浴場として開設するに当たっては、補正予算のみを提案するのではなく、あわせて地方自治法第244条の2第1項に規定する公の施設の設置条例を提案すべきではなかったのか。
道の海水浴場の管理運営に関する指導要綱を見る限りでは、開設者が市町村の場合には、あくまで自治体に対して条例制定を促していると読み取れるがどうか。
全国の多くの自治体では、海水浴場の抱える諸問題や地域特性を十分に考慮した上で条例制定を行い海水浴場を開設しているようだが、ドリームビーチの市営開設における市民の願いも同様と言えるのではないのか。
いずれにしても、ドリームビーチ海水浴場における夜間・深夜営業の禁止や、飲酒等によるさまざまな事件や事故などの風紀の乱れを防止するためにも、安全で安心な海水浴場の開設に向け、明確な根拠となる条例を制定すべきであろうと思うがどうか。
海岸法によれば、何人も海岸への立入りや遊泳は自由であり、基本的には、それらを禁止することはできない。
海水浴場が開設できない場合には、従来の遊泳区域へのプレジャーボートや水上バイクの侵入が可能となり、水際で遊ぶ子供たちとの接触、衝突などが危惧され、非常に危険な状況が想定される。
たとえ海水浴場が非開設となっても、浜を訪れる方々の安全を確保する観点から、これまで同様にプレジャーボート等の航行を制限するための水域利用調整区域の指定だけは、市が申し出ることにより、ぜひとも道に実現してもらうべきと思うがどうか。
また、水域利用調整区域の指定がなされるとなれば、積算するところでは、市が予定する海水浴場開設経費の半分程度の費用によって必要最低限のライフセーバーによる監視活動など、緊急避難的な安全対策や環境保全を行うことができると思うがどうか。などであります。
また、安斎委員から提出された修正案については、道が指定する水域利用調整区域設定について、市から道へ申出はできるが、海水浴場を開設しない場合は、その効果が半減すると思われるという市長答弁があったことについて、どのように考えているのか。
修正案では、原案に比べてライフセーバーの配置数を減らすというが、市長からは、管理者がいないとライフセーバーの責任が大きくなることから、ライフセーバーだけの配置は難しいとの答弁があったことに対しどう考えているのか。などの質疑がありました。
付託案件の結果は、次のとおりであります。
議案第1号につきましては、安斎委員から修正案が提出されましたが、採決の結果、修正案は賛成少数により否決、原案は賛成者がなく、否決と決定いたしました。
以上をもって、報告を終わります。(拍手)
○議長(横田久俊)次に、議案第1号に対して、高橋龍議員外2名から修正案が提出されておりますので、提出者から趣旨の説明を求めます。
(「議長、3番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)3番、髙橋龍議員。
(3番髙橋龍議員登壇)(拍手)
○3番(髙橋龍議員)議案第1号平成27年度小樽市一般会計予算について、修正案を提出したことへの趣旨説明をさせていただきます。
今定例会におきまして、大きな争点となっているおたるドリームビーチの市営開設に関する補正予算につきまして、我々新風小樽は修正を求めるものであります。
市長のおっしゃる今夏に限り緊急避難的に市営海水浴場を開設し1,290万円の予算を投じるとの案は、経費の内訳を拝見する限り、緊急避難的措置とは言いがたい内容に思えます。
また、再三にわたり質問、議論を重ねてまいりましたが、市営開設をしなければならない理由が明確ではありません。
まず、市営開設を行ったとしても、違法とされる建築物が必ず除却される、このように確約できるものではありません。
次に、除却期限は12月であり、今夏の除却は完了しない、また、事故等が行った際の責任については不明確です。
加えて、監視は24時間ではなく、夜間の秩序が保たれるとも言いがたいものであります。
さらに、道路の封鎖はできないものであり、市営であるなしにかかわらず、来場者は見込まれます。緊急避難的措置というのであれば、来場者の安全確保が必要であるということは第一条件であり、それ以上でもそれ以下でもないと考えます。小樽市として行うべきは事故を未然に防ぐための予算措置であり、市営開設とは直接結びつくものではございません。
いまだ違法建築物の除去は遅々として進まず、市長のおっしゃる秩序を保つということとは矛盾が生じているようにも思えます。つまり、市営開設に当たっては、公に来場を促すこととなり、違法建築物が残ったままで市として多くの人を迎えるということと秩序とは相入れない理論であるとも考えます。
したがいまして、今夏につきましては、市営開設を行わないことで例年よりは来場者が少なくなる可能性はございますが、来年度以降の運営を見据えて、今夏のみ最低限の措置を行う、つまり安全面の確保のため、監視等に必要な予算措置は行うことで、ただ無法地帯にしておくということではなく、北海道や警察との連携を行い、事故等を未然に防いでいくことが必要であると考えます。来年度以降の組合のあり方も含め、健全な海水浴場の運営のため、より丁寧な議論を行うべきであることとはいえ、とめることができない来場者の最低限の安全確保を行うべきであります。
以上の理由により、我々といたしましては、予算を原案のまま通すことも、また、否決することもできかねるものであり、規模の縮小をした上で、あくまで安全面の確保に予算を投じるための修正案を提出させていただきたく思います。
なお、修正案の内訳に関しましては、市営開設を行わないため、管理費としては予算計上を行わず、ゼロとなります。ライフセーバー配置規模の縮小や救護艇のリースを2隻から1隻とし、それに伴い燃料費も当初32万4,000円からの減額で半額の16万2,000円、ブイに関しても規模縮小を行い20万円から10万円、施設設置費も救護詰所を減らし、トイレの規模も20基から7基に減らすなど、原案では1,290万円であった予算を約半分の630万円とする修正案を提案するものでございます。
各会派の議員の皆様におかれましても御賛同をいただき、本修正案を御可決賜りますようお願い申し上げるものでございます。(拍手)
○議長(横田久俊)これより、修正案を含め、一括討論に入ります。
(「議長、23番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)23番、山田雅敏議員。
(23番山田雅敏議員登壇)(拍手)
○23番(山田雅敏議員)自由民主党を代表して、議案第1号及び議案第1号修正案に対し、否決の討論をいたします。
今回の議案については、一つには、市長就任当初は是正が第一と述べられていたやさきに突然の市営開設に向けた先議は、緊急避難的措置とはしているが、誰のための海水浴場なのか、いまだに疑問であります。
先議に向け、開設の手引で準備を行ったが、開設しない場合、道や近隣自治体の関係団体や他地域の海水浴場と対応や協議など行っておらず、初めから閉鎖の考えがないことは、あらゆる事態を想定した選択肢を示すことができず、市民と議会に開設の正当性を示すことができませんでした。
市長は、市営による海水浴場開設の理由について、「仮に開設されなくても相当数の海水浴客が訪れ、無秩序な状態となることが想定される。来場者の安全確保や環境保全の対策等を目的とし」と語っていますが、市民は、危険な海水浴場や開設しないとした場合、安全で楽しく、きれいなおたるドリームビーチ以外の海水浴場へ向かうのが常識であります。
次に、ドリームビーチ協同組合の責任について、組合長みずから11年間、現状を容認していたことは重大な責任があり、組合員をまとめ本年3月末までに撤去ができなかったことを考えると、12月までに30棟の海の家を撤去できる根拠はないと考えます。
さらに、違法な建物がある以上、撤去されるまで建物の管理責任があり、無法地帯になること自体、建物の管理責任を放棄していることになります。建物を建てた時点から撤去するまでの管理責任を遂行させ、来シーズンに向け、健全な海水浴場にすることが市長の責務であると考えます。
さらに、予算の面から、小樽市民の多額の税金を投入して市営で海水浴場を開設する理由について、市内にある他の6箇所の海水浴場に支出される総予算を上回る1,290万円の補正予算の根拠に真実性がない点や、他海水浴場関係団体との整合性や、今後、補正予算を上回る可能性があることなど、市民合意を取りつけることができるのでしょうか。小樽全体の海水浴場の健全化への第一歩を踏み出すためにも、市として開設するのではなく、問題を一つ一つ解決することが大切だと考えます。
また、海水浴場として開設しなくても、多くの海水浴客がドリームビーチに訪れると予想されていますが、現在、小樽を含む札幌、道央圏の方々がボランティア団体を設立し、ビーチの安全を見守ると聞いております。
ドリームビーチ協同組合は、全ての建物が撤去されるまでの管理責任を遂行し、先ほどお話ししたボランティア団体や市と連携を図りながら、来年度は、安心・安全、さらには健全なおたるドリームビーチ開設に道筋をつけてはいかがでしょうか。
以上、本議案については、開設に向けた予算措置の必要性はなく、趣旨に対して市民合意は難しいと結論づけ、討論といたします。(拍手)
(「議長、5番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)5番、安斎哲也議員。
(5番安斎哲也議員登壇)(拍手)
○5番(安斎哲也議員)新風小樽を代表し、議案第1号修正案に賛成、原案に反対の討論をします。
まず、原案ですが、原案は違法建築物が除却されない中での市営開設となっており、市営開設したとしても、本年12月までに除却できる担保がなく、監視は24時間ではなく夜間の秩序が保たれるとは言えません。
原案が否決された場合、道路の封鎖はできず、来場を確実に防げることもありません。
したがって、今夏は、最低限の措置をするとし、ただ無法地帯にすることなく、道や警察との連携もできるよう対策し、来夏に向けて組合の組織はじめ、同ビーチのあり方、また、条例による飲酒運転対策などをすべきと思います。
また、質疑の中で、市営開設せずともプレジャーボートの区域設定も可能であるとの答弁があり、修正案でも、必要最低限のライフセーバーによる監視活動などで、市長のおっしゃる緊急避難的な安全対策や環境保全を行うことができます。
なお、委員長報告にありましたが、市営開設しない場合、プレジャーボートの区域設定の効果が半減するとの質疑がありましたが、市営開設ではないので、半減しても一定の抑止力になればよく、管理者がいない中でのライフセーバーへの責任が大きくなるとの市長答弁がありましたが、原案だと、市営だから管理者が必要ですが、これについても、そもそも市営海水浴場ではないので、管理の責任所在もなく、もしも海水浴客が来てしまったときに何かあったときの対応であります。
また、小樽ライフセービングクラブに確認しましたところ、来場者の自己責任であるということを市としてしっかり周知徹底し、ライフセービングクラブに責任が行かないことを担保していただいた上で海上で何かあったときの対策をということであれば、現場に配置することは可能ということも言われています。
さらに、先ほど山田議員からもお話がありましたが、地域住民たちがボランティアで動き出そうというふうになっております。
原案も修正案も否決で終わりではなく、私は議員としてではなく、一市民として、このビーチの安全対策、環境保全に全力で取り組んでいきたいと思っております。
よって、今夏に対する緊急避難的措置とする原案は否決、来年に向けてしっかり協議、検討する中で、市営開設しない中でも最低限の安全対策で今夏を乗り切るための修正案を可決とする討論を終わります。
各会派の皆様におかれましては、御賛同いただけることを再度お願いいたしまして、討論を終わります。(拍手)
(「議長、20番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)20番、小貫元議員。
(20番小貫元議員登壇)(拍手)
○20番(小貫元議員)日本共産党を代表して、議案第1号平成27年度小樽市一般会計補正予算及び議案第1号修正案について否決の討論を行います。
議案第1号は、これまでの北海道の責任とこれからの責任を曖昧にしてしまうものです。
第1に、これまでの北海道の責任についてです。今年の夏に、おたるドリームビーチが開設できない原因はどこにあるかといえば、長い間、北海道と小樽市が、ドリームビーチにおける違法状態をほったらかしにして、海の家が不法に設置されたまま現在も残されてきていることにあります。もちろん、是正に応じてこなかったドリームビーチ協同組合にも責任があることは言うまでもありません。ですから、市営で海水浴場を開くということは、この北海道の責任と組合の責任を曖昧にし、小樽市が責任を全て負うことにつながります。
第2に、これからの北海道の責任についてです。この違法状態にある土地の所有者は国であり、管理は北海道が行うことは、海岸法で定められているとおりです。この海岸法では、ドリームビーチの区域は、海岸保全区域として北海道が海岸保全基本計画を定めて管理するとされています。
川畑議員の代表質問への答弁では、「海岸管理者の北海道が行う管理とは、基本的に台風や地震による高潮や津波などから海岸背後地の住民の生命や資産を守るもの」としていますが、これは海岸法第1条の前段部分のみを述べたにすぎません。
海岸法の第1条には、津波や高潮からの防護とともに「海岸環境の整備と保全及び公衆の海岸の適正な利用を図り」とあります。そして、これが海岸法の目的として定められています。
同じく、海岸法第8条では、海岸保全区域における制限として第3号に「土地の掘削、盛土、切土その他政令で定める行為」とあります。
この「その他政令で定める行為」とは何か。海岸法施行令第3条に「木材その他の物件を投棄し、又は係留する等の行為で海岸保全施設等を損壊するおそれがあると認めて海岸管理者が指定するものとする」とあります。つまり、今ドリームビーチで起きている不法投棄、木材やその他の物件を投棄することについては、砂浜を壊すおそれがあるので、制限する行為として管理者である北海道が指定するのですとされているのが、この海岸法施行令なわけです。
同様に、海岸法第8条の2では「みだりに次に掲げる行為をしてはならない」として、第3号に「自動車、船舶その他の物件で海岸管理者が指定したものを入れ、又は放置すること。」とあります。このように、法律的に見れば、ドリームビーチで想定されている秩序を壊す行為は、北海道が管理しなければならないことです。
加えて、予算特別委員会の質議で、海の家に対して小樽市は、建築基準法に基づき、建物の撤去について行政指導を行っていること、同時に北海道も海岸法に基づき、占有について行政指導を行っていることが明らかになったように、実際の北海道の動きを見ても、北海道に海岸管理の責任があることは明白です。
ところが、毎年、海水浴場が開かれるものだから、事実上の管理は小樽市と海水浴場組合が担ってきた経緯があります。海水浴場がない下では、通常の海岸と何ら変わりはありません。それならば、法律に基づき北海道が管理するように是正をかけなければ、法律では北海道の管理なのに、実際の管理は小樽市が行うということになってしまい、大変問題になります。
日本共産党としても、あの海岸をそのまま放置しておくべきという考えには立っていません。必要な安全対策と環境対策を行う必要がありますが、それは市営による海水浴場の開設ではありません。先ほど述べた、北海道の責任を明確にしてドリームビーチの問題は向き合わなければなりません。
新聞報道によれば、北海道は小樽市の動きを見守るなど、人ごとのような態度です。許されません。
日本共産党は、土地の所有者が国であることから、国と北海道、小樽市の間で対策を協議する場を設けるよう提案をいたします。
次に、議案第1号修正案です。
修正案は、市営開設による海水浴場ではなく、安全対策と清掃に絞って予算を縮減したものとなっており、趣旨は理解できます。
しかし、修正案で示されているライフセーバーの配置については、委員会審議で、海水浴場開設にならなければ管理者不在となるので、ライフセーバーとしては対応できないと市長から答弁がありました。先ほどの趣旨説明では、市長の案について理由が明確でないと述べていました。
しかし、修正案についても、既に根拠が破綻している非現実的な予算案を提案されても賛成できるものではありません。
以上、討論といたします。(拍手)
(「議長、6番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)6番、石田博一議員。
(6番石田博一議員登壇)
○6番(石田博一議員)第2回定例会議案第1号平成27年度小樽市一般会計補正予算及び議案第1号修正案について、討論をさせていただきます。
私は、議案第1号については賛成、議案第1号修正案については反対でございます。
先日の予算特別委員会におきまして、この議案第1号に対して、全会派が否決という意思表示がありましたので、一般市民からのたくさんの不満と向き合いながら、否決に対しての反論をさせていただきます。
まず、本年第1回定例会におきまして既に可決されております、平成27年度一般会計予算における銭函3丁目交通安全事業についてであります。
これは、昨年の事故現場にガードレールを設置するというものでございます。建設部より議員メモが届いておりますので、これを読み上げながら、内容を簡単に説明させていただきます。
設置の目的としては、交通安全施設の整備により危険運転車両に対する歩行者の安全確保が図られ、おたるドリームビーチ利用者の安全・安心確保につながるとなっております。ちなみに事業費は、総額で1,500万円となっております。内訳は、工事費が578万916円、原材料費278万6,400円、用地測量費234万3,600円でございます。総額1,091万916円、1,500万円に対してまだ400万円程度余裕がございますが、これは今後、いろいろ看板を立てたり、その他の費用で、まだかかる予定であると報告を受けております。それで、いわゆる前段の部分で明らかにおたるドリームビーチの利用客に対する安全確保が最重要課題であると読み取れますし、その予算は1,500万円となっております。この金額は、3月10日火曜日、予算特別委員会、続いて3月16日月曜日、本会議にて、ともに可決されております。
さて、ここで一つ疑問が残ります。
おたるドリームビーチの違法建築物の除却期限は、3月31日でした。私は、どう考えても、この本会議の時点で1棟残らずの完全除却は不可能であると判断することが適当であり、組合側による海水浴場の開設は事実上不可能であると皆さんはそのときには既にお気づきだったのではないですか。そうであれば、このガードレールも急いで工事する必要が本当にあったのでしょうか。現実にこれだけ急いだということは、どのような形であれ、もともと海水浴場を開設する予定であったと考えざるを得ません。
また、平成27年度小樽市各会計予算説明書の141ページに、銭函3丁目駐車場管理経費として860万円が計上されていることからも、海水浴場は開設予定であったということが読み取れます。
仮に、はなから開設予定などなかったとしても、これだけ急いだということは、非開設でも相当数の利用客がここを訪れることが予想されるため、中松前市長は、安全確保のための措置としてこの議案を提出されたのではないでしょうか。この安全確保について見れば、今回の森井市長の提案と根本的に何ら変わらない発想であります。中松前市長なら可決で、森井市長なら否決では、あまりにフェアでなく、市民感情を逆なでする出来事ではないでしょうか。
繰り返しますが、このガードレール工事の最大の意義は、おたるドリームビーチの利用者の安全確保がメーンテーマですから、道路だけやって海水浴場の安全確保はどうでもいいということでは、本末転倒も甚だしい限りと私は考えるところであります。
そこで、平成27年第1回定例会予算特別委員会の会議の記録を調べました。3月9日月曜日、自民党上野議員の質問があり、建築指導課長、建設事業課長、建設部長などが答弁をしております。上野議員は、最初に子育て支援の質問を行いまして、次にこの問題を取り上げております。海開きを行うことを前提にガードレールを整備しているのか、それとも海開きが、要するに海水浴場として認められなくてもガードレールはつくるのか、そこのところは一体どのようになっているのでしょうか、お聞かせください。建設事業課長がお答えになっております。ガードレールの件でございますけれども、ガードレールにつきましては、今回の違法建築物のお話とは別にといいますか、開設うんぬんの話もございますけれども、不確定な部分も多々ございます。市道ではなかったにしろ、そうなのです、ここは小樽市の道路ではございません。市道ではなかったにしろ、市が管理する道路において大変悲惨な事故が発生しまして、とうとい命が失われたわけでございますので、それらの問題とは別に、この道路の安全対策は実施してまいりたいというふうに考えてございます。このように答弁されております。続いて上野議員は、実際その道路は海に行くだけの道路ですよね、そのほかの用途がないわけであります。私が言いたいのは、そもそも海開きができないかもしれない、しなかったとすれば海水浴場として認められないわけですから、そんなところにガードレールをきちんと設置して、海水浴場として認められなければ、ドリームビーチの駐車場もたぶん開設されないであろう。そうしたら、道路だけきれいにして、肝心な海については、今のように開設できない状況もあるとなると、懸念されることが、違法駐車は増えるということであります。海の家をどのようにしていくかというところがまず先にあるべきではないかと思うので、もう一度お尋ねいたします。海が開かれるように御努力をされる、そういう心構えがあるのか、それとも今おっしゃったような形以外はとられないのか、道路だけはきれいにしていくのか、どういう考えをお持ちなのかお聞かせください。このように質問されております。それに対して、建設部西島次長がお答えになっております。今、浜小屋につきましては、先ほど建築指導課長が申し上げたとおり、現在、3月31日までに撤去しなければならないという条件を付しておりますので、その履行に向けて組合と協議を進めております。4月以降その浜小屋が残っていた場合どうするのかということですけれども、基本的には是正勧告をして、とにかく除去をしていただくということをこれからも引き続きお願いしていかざるを得ないだろうと。その先のことにつきましては、極端に言いますと、強制的にどうするかということにつきましては、小樽建設管理部が土地を管理しておりますので、そちらと協議をしながら、どういった対応がいいのかというのは今後詰めていきたいなというふうに思っております。それとは別に先ほど、道路の話なのですけれども、あくまで歩行者の安全を確保するという意味から、ガードレールについては設置をするということで考えているということでございますとお答えになっております。最後の質問で、実際に海水浴場で言うならば、蘭島海水浴場においても決して歩道がきちんと完備されている道路かといったら、そうではないわけで、要するにきちんとした形で、ほかの海水浴場と同等に運営ができるようにまず取り組んでいかなければならないと思うわけであります。最後に、建設部長から一言だけ、どのように違法建築物の撤去を考えているのか、ドリームビーチのことをどうされていくのか、お聞かせください。建設部長の答弁。ドリームビーチにつきましては、ずっと説明しておりますけれども、許可条件が履行されない限り新たな許可は出せない、これはずっとその考えでいきたいと思っております。そして、その上で除却されなければ、それなりに我々もいろいろ案を考えながらしっかり対応していきたいと思っております。それとは別に、歩行者の安全というのは、やはりあれだけの重大事故がありましたので、市長もぜひ確保したいということでございますので、これは切り離してやっていきたいと、そのように考えております。こうお答えになっております。上野議員、最後にこのように締めて次に質問に移っておりますが、最後の締めは、ぜひともほかの海水浴場と同等にきちんと運営がされるように、この十何年間、市が黙認してきたという事実があるわけですから、それはやはり改めていただいて、しっかりときちんとした形で運営できるようよろしくお願いをいたしますということで上野議員は締めております。
このように、自民党の上野議員は、道路だけやってもだめです。おたるドリームビーチもほかの海水浴場と同様に、そのような運営が望ましいと発言されております。それなのに、たった3か月ほどの間で、同じ自民党の方々は全く反対のことを言っておられるではありませんか。非常に理解に苦しむところであります。
大変長くなりましたので、まとめに入ります。
私は、もとより地方議会には政党は要らないと思っております。それぞれの会派の皆さんがそれぞれの市民の目線で自由に決断していただく、そのことが重要と考えます。そのための25名です。
結論です。命というものは、大変とうといものでございます。この命と議案第1号の1,290万円をてんびんにかけることなど、もはやナンセンスであるということは議員の皆さんも異論のないところであると私は確信いたしております。
観光都市宣言をしているこの小樽市でありますから、ほかの地域から海水浴客がたくさん来ていただけるよう予算をつけるのが本来の姿で、小樽市民があまり行かないから安全対策もしませんというのは、他の地域の方に大変失礼な物言いだと思います。よくそんなことを言えたものだと驚いております。だから、昨日の北海道新聞、ここにございます。しかもこれ全道版でございます。あれだけたたかれたのだと思います。
政治家の本懐は、人類愛ですと私の尊敬する先生はおっしゃっておりました。
今回の森井市長の緊急避難的措置も、最低限の対応ということで、完璧ではありませんが、このドリームビーチの現状を誰よりも熟知し、一人でも犠牲者を減らすという意味においても、また、未然に事故を防ぐという意味においても、必要最小限、不可欠な予算措置であることを明言いたします。
なお、議案第1号修正案につきましては、最低限以下の対応では全く機能しない可能性があり、反対いたします。
以上で、討論を終了いたします。御清聴ありがとうございました。
(「議長、2番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)2番、千葉美幸議員。
(2番千葉美幸議員登壇)(拍手)
○2番(千葉美幸議員)公明党を代表し、ただいまの委員長報告に賛成し、議案第1号平成27年度小樽市一般会計補正予算及び議案第1号修正案について否決の立場で討論を行います。
議案第1号は、おたるドリームビーチを市営で開設するため、現場運営費、救護監視業務管理費、施設設置費など1,290万円の補正予算を組むものです。
おたるドリームビーチの海の家が建築基準法に反して、2004年から撤去されない状態が続いていたことが明らかになり、違法建築物を全面撤去できないため、ドリームビーチ協同組合は、今年の海水浴場開設を断念いたしました。
市長は、多数の海水浴客が訪れることが想定され、安全対策などを講じる必要があることから、緊急避難的な措置として市営で海水浴場を開設することにしました。
万が一、市営で開設した場合、組合側が海の家を撤去する期間を逆に狭め、結果的に市がそのことを黙認することになります。海の家が撤去されないままのドリームビーチの現況は、建物のガラスが割られ、木片が散乱し、海水浴を楽しむ環境になっておりません。
また、強風などにより、それらが飛散した場合は大きな事故につながりかねないと考えます。ビーチの清掃は、市営での開設が決定し、予算が通れば、砂浜での安全は一定程度担保できるとしても、海の家が違法建築物であることに変わりはありません。
26日の予算特別委員会でも明らかになりましたが、組合側が示した12月までの期限に、違法建築物の海の家が全面撤去できる確約がないのは問題であります。これでは、開設期間中においても十分な安全が確保されないばかりか、開設期間以外や夜間には無秩序で、危険な状況が常態化されるのではないでしょうか。
また、開設期間は1か月と限られ、海の家の開設もしないわけですから、訪れる利用客も限定されることが予想され、市民利用の少ないビーチへ緊急避難的な措置だとはいえ、1,290万円もの補正予算を可決することはできないと考えます。
また、先ほど命と予算をてんびんをかけるのはいかがという討論がございましたけれども、むしろ市民の税金を、大切な税金をどのように使っていくか、真剣に考えていかなければならないと思っております。
議案第1号修正案については、市営開設をせずに規模を縮小した安全面の確保に予算を投じるというものです。これは市長からの答弁で、監視救護業務を担うライフセーバーから管理責任者を配置した上でなければ業務を担うことは難しいという趣旨のお話があったことや監視救護業務を行うライフセーバーが配置されることがおたるドリームビーチに来場を促す要因となることが懸念され、賛成できません。
むしろ、市の責務として、おたるドリームビーチは、十分な安全が確保できないため、大変危険な状態にあるということを利用者に徹底して周知すべきであると考えます。
また、違法建築物の撤去について、組合側としっかり話し合い、明日からにでも撤去作業を進めるべきです。
我が党は、危険な状態に化している違法建築物の撤去を早急に進めることこそが安心で安全な海水浴場を来年以降開設することにつながると考えます。
以上、否決の討論といたします。(拍手)
(「議長、19番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)19番、林下孤芳議員。
(19番林下孤芳議員登壇)(拍手)
○19番(林下孤芳議員)民主党を代表して、議案第1号平成27年度小樽市一般会計補正予算及び議案第1号修正案について、委員長報告に賛成し、原案に反対の討論を行います。
おたるドリームビーチの運営を小樽市海水浴場として開設するに当たり、1,290万円を計上する議案に対して、私どもは一貫して、長年にわたり、小樽市が協同組合と大変困難な課題やトラブルを抱えてきた現状を踏まえて、この機会に全ての問題を解決するためには、違法状態の解消と海水浴場としての適正な秩序が保たれるような対策として、違法建物の完全除去・除却と条例の整備を求めて本会議や予算特別委員会で訴えてまいりました。
市長も理事者も私どものこの意見には理解を示しながら、残念ながら問題を根本的に解決するための条例の整備など、具体策は示されず、このままの状態で小樽市営の海水浴場を開設しても、安全対策や秩序の維持は大変困難であるとの判断に至りました。
また、議案第1号修正案は、本会議あるいは予算特別委員会で、安全対策として議論されてきたものであると理解をするところでありますけれども、市長及び理事者からは一度も前向きな回答が示されておらず、唐突に提案しても、この提案が実現される見込みは全くないものであると判断に至りました。
以上、議案第1号小樽市一般会計補正予算及び議案第1号修正案について否決の討論といたします。(拍手)
○議長(横田久俊)討論を終結し、これより順次、採決いたします。
まず、議案第1号に対する修正案について採決いたします。
修正案を可決とすることに、賛成の議員の起立を求めます。
(賛成者起立)
○議長(横田久俊)起立少数。
よって、否決されました。
次に、議案第1号の原案について採決いたします。
委員長報告は否決でありますので、原案について採決いたします。
可決とすることに、賛成の議員の起立を求めます。
(賛成者起立)
○議長(横田久俊)起立少数。
よって、否決されました。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)
財政部長。
○財政部長(前田孝一)ただいま、議案第1号が否決されましたので、議案第2号平成27年度小樽市一般会計補正予算の第1項の文言及び別表の補正前の額と補正後の金額である計の金額が変わることとなり、計数の整理が必要ですので、明日、該当部分を見え消しとした議案第2号及び予算説明資料等を配付させていただきます。
○議長(横田久俊)日程第2「休会の決定」を議題といたします。
お諮りいたします。
委員会審査のため、明6月30日から7月5日まで6日間、休会いたしたいと思います。
これに、御異議ございませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)御異議なしと認め、さように決しました。
本日は、これをもって散会いたします。
散会午後2時05分
会議録署名議員
小樽市議会 議長 横 田 久 俊
議員 面 野 大 輔
議員 川 畑 正 美