開議午後1時00分
○議長(横田久俊)これより、本日の会議を開きます。
本日の会議録署名議員に、上野智真議員、山口保議員を御指名いたします。
日程第1「議案第2号ないし第13号並びに平成26年第1回臨時会議案第1号及び第2号並びに請願及び陳情並びに調査」を一括議題といたします。
これより、順次、委員長の報告を求めます。
まず、予算特別委員長の報告を求めます。
(「議長、21番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)21番、新谷とし議員。
(21番新谷とし議員登壇)(拍手)
○21番(新谷とし議員)予算特別委員会の報告をいたします。
当委員会における質疑・質問の概要は、次のとおりであります。
議案第2号一般会計補正予算では、がん検診推進事業費として2,000万円を計上し、平成21年度から24年度に配付された無料クーポン券を使用しなかった方に対し、再度、無料クーポン券を送付し、受診の促進を図るという。当初予算では、乳がん検診は25パーセント、子宮がん検診は35パーセントという目標で計上したのに対し、このたびの補正予算では16パーセントで算出したというが、受診率の低迷が続く中で、保健所は、みずから設定した受診率を達成するために、どのような対策を検討しているのか。
また、国は、この事業を行う自治体が予想以上に多かったことを理由に国庫補助金を割り落とすというが、今後の全国的な実施状況によっては、さらに補助金が削減される心配はないのかどうか。
自主防災組織は、災害発生時に地域住民が連帯し、効果的な防災活動をすることを目的に、住民が自主的に結成するものであるが、本市には2団体しかないという。市は、町会の防災訓練やまち育てふれあい講座でパンフレットを配布することでPRしているというが、現在は、地域とのかかわりが希薄になっている住民が多いと言われていることから、多方面からの啓発により防災意識を高めるなど、組織率の向上に取り組んでほしいと思うがどうか。
本市では、出生数の減少のほか、20歳代の転出が多く、人口減少に歯止めがかからない状況にある。市は、これまで転出がどういう理由によるものか、要因を把握するためのアンケート調査などを実施したことはあるのか。
また、市は、人口対策について協議するための検討会議を設置するというが、その中で、アンケート調査を行うことについて検討するつもりはあるのかどうか。
一方、北しりべし定住自立圏構想は、地域を活性化させ人口流出に歯止めをかけるための大事な取組の一つである。これまで連携して実施してきた施策の成果については、今後、各町村と検証を行うものと思うが、市としては、今後の定住自立圏共生ビジョンの策定に当たって、新たな施策をどのように位置づけていくつもりなのか。
北海道新幹線新青森-新函館北斗間は、平成27年度末までに開業する予定であり、大きな経済効果が期待されているが、函館からの高速道路や鉄路のアクセスは全て室蘭経由に集中している現状から、多くの観光客が札幌に流れることが予想される。こうした経済効果を小樽・後志までつなげるためには、札幌延伸までの間、函館から黒松内までは高速道路を走行し、そこから国道で後志圏を経由して本市までを結ぶ都市間バスを走らせることが効果的と考える。市長には、後志各町村と協力し、実現に努めてほしいと思うがどうか。
低賃金者の処遇改善として、例えば、市が臨時に雇用する保育士であれば、賃金の手取りを200万円とするためには、控除される社会保険料、雇用保険料及び所得税などの分として、1人当たり35万円程度の上乗せが必要であり、七十数人分の所要額としては約3,000万円が見込まれる。市職員の給与費の総額は約90億円ということからすれば、わずかな金額であり、配慮してもらいたいがどうか。
不登校対策は、重要な教育課題であることから、本市においてもさまざまな取組を行っているというが、平成24年度には58人の不登校児童・生徒がいたと聞く。不登校のきっかけや要因は多様化しており、いろいろな働きかけを行っても登校できないケースがあるなど、さまざまな状況があることから、市教委には、一人一人の状況に応じた指導に全力で取り組んでほしいと思うがどうか。
市教委は、虫歯予防対策として、フッ化物洗口の実施に向けた準備を進めているというが、フッ化物洗口は虫歯予防に非常に効果があると言われている一方、教職員や保護者の中には安全性に対する懸念や必要性について疑問視する意見もある。実施に向けては、これら懸念や疑問を払拭しなければならないが、市教委は今後どのような取組をもって理解を求めていくのか。
北海道では虫歯の子供が多いと聞くが、大切な歯を長く守っていくためにも、市教委はフッ化物洗口についての正しい認識を広めるとともに、フッ化物洗口の実現に努めてほしいと思うがどうか。
消防団の各分団に配備されている小型消防ポンプについて、最も古いものは購入から44年が経過しているなど、メーカー推奨の耐用年数である10年程度を超えるものが各分団に一、二台はあるという。耐用年数を超えるポンプがこれほどあるのならば、出動時に故障したり、うまく作動しなかった事例もあると考えられるがどうか。
東日本大震災の例からも、災害は予期せぬときに起きるものであるから、緊急時に問題なく使えるよう、専門家にしっかりと点検してもらうなど、ポンプの性能維持に努めてほしいと思うがどうか。
大型クルーズ客船ダイヤモンド・プリンセスの入港に伴い、乗船客などをおもてなしするイベント、小樽クルーズ・ウェルカム・フェスタが開催された。イベント自体は盛況であり、乗船客や市民などに大変喜んでもらえたとのことだが、一方で、クルーズ客船の停泊場所を案内する看板等が会場の周辺に全く設置されておらず、会場の場所や行き方がわからなかったという声もあった。他市では、至るところに看板を設置し宣伝を行っている事例もあることから、まちを挙げたおもてなしをすると言うのであれば、このような取組を参考にすべきと思うがどうか。
おもてなしのイベントは実際にやってみなければわからない部分もあるが、小樽を訪れる観光客に楽しんでいただけるよう、今後も創意工夫して行ってほしいと思うがどうか。
米国艦船ブルーリッジが7月18日から22日まで本市に寄港する予定があると報じられているが、市は、従来から判断基準としている3条件がクリアされれば受け入れる考えであるという。しかし、19日にはクルーズ客船サン・プリンセスの寄港が既に決まっており、仮に客船の入港時に軍艦がいるとなれば、今後の観光への影響が懸念されるため、艦船の入港を断ることも視野に入れ、慎重に判断してほしいと思うがどうか。
市はIRの誘致を進めているが、IRには、いろいろな功罪があると言われている。雇用や経済、人口などいろいろな面で疲弊している本市においては、功罪のうち経済波及効果や雇用の増大など、功の部分が目を見張るほど大きいものであるならば、それらの効果をしっかりと数値で把握した上で誘致に取り組んでいくべきと考えるがどうか。
また、先日、市長が視察に訪れた韓国カンウォンランドはIRの成功例とは言えない施設であるが、本市にIRを誘致することになった際には、こういった事例からしっかりと学び、失敗例とならないよう努めてほしいと思うがどうか。
市長が韓国のカジノを視察してきたことを受け、カジノの実態について代表質問をしたが、表面的な答弁しか得られなかった。カジノ誘致後の実態については、市民も高い関心を寄せているにもかかわらず、これまで全く報告がなされていないが、今後も市民への報告を行うつもりはないのかどうか。
また、市長は、記者会見で誘致に反対の声があるのも承知していると言いながら、反対意見を具体的に言わず、賛成意見だけを取り上げているように思える。市に届いた市民の意見や「市民と語る会」における発言においても反対意見が多いなど、誘致に反対する声が多い中、市長は誘致に都合のいいことしか受け入れていないのではないか。
廃棄物最終処分場について、市は現処分場のかさ上げにより延命を考えているとのことだが、この処分場は当初からかさ上げを想定して設計されたものではない上、遮水シートの劣化なども懸念される。これらの問題点については、外部に検討を委託しているとのことだが、その結果を受けた後、いつごろまでにかさ上げについての結論を出すのか。
また、現在、廃棄物搬入量の減少により、残余埋立容量が当初の想定より大きくなっており、かさ上げが実現すれば、平成40年前後まで延命できるという。
一方、地元町会とは廃棄物の搬入は平成27年度までとした協定を結んでおり、延命すれば協定のほぼ倍の期間、搬入を続けることになる。かさ上げに当たっては、今後、地元住民が納得できるよう具体的な交渉をしなければならないと思うが、市はどのように考えているのか。
介護保険制度は、介護を要する人への支援であって、介護をする人への支援にはなっていないという意見を聞く。家族の介護をしなければならないヤングケアラーと呼ばれる若者たちの進学や就職に影響が出ているという問題が報道で取り上げられるなど、今後は介護をする人への対策も必要であると考えるが、市はこのことについてどのように考えているのか。
また、介護をする人にどのような支援が必要かについて、市は、国や北海道の動向を見るだけではなく、小樽市として主体性を持ってこの問題に取り組んでほしいと思うがどうか。
ふれあいパスについては、利用者がバス降車時にパスの提示と回数券の投入を行わねばならず、運転手もさまざまな業務に加えてそれに対応しなければならないため、ともに大きな負担になっていると聞く。現在、中央バスでは、市内路線バスに乗降車時の手続が簡単なICカードが導入されており、これをふれあいパスとして利用できるようにすれば、これらの負担軽減につながるほか、市にとってもふれあいパスの利用動向の情報をより正確に収集できるなど、事務作業の軽減が期待できることから、早期の切替えを検討してほしいと思うがどうか。
先月25日、本市に視覚障害者の団体が訪れ、会食のため飲食店に入店しようとしたところ、盲導犬を連れたユーザーが入店を拒否されたと聞くが、事業所などに対する身体障害者補助犬法の周知についてはどのように行っているのか。
また、入店を拒否されたユーザーは、小樽は観光地であり、盲導犬を連れて訪れる観光客がこのような寂しい思いをしないよう、盲導犬に理解のある小樽になってほしいと話している。このことは、所管の福祉部だけでなく、観光、商店街など本市経済にもかかわる問題であり、また平成28年度に施行される障害者差別解消法では、あらゆる行政機関に対応が求められていることから、こういった障害者への差別がなくなるよう、全庁を挙げて周知等の取組を進めてほしいと思うがどうか。
一時保育事業については、平成24年度の利用件数が大きく落ち込んでいることなどから、需要はおおむね充足されているとし、26年度に計画していた実施保育所の拡大を見合わせたとのことである。
しかし、25年度には利用件数が回復しており、本来はこの数字を基に26年度拡大するかを判断すべきであったにもかかわらず、そうしなかったのは、初めから拡大しないことを決めていたからではないのか。
一方、障害児保育についても、かつては需要がないとして受入れ保育所の拡大に消極的であったが、その後、受入れを拡大したところ、多くの需要が掘り起こされ、利用者が増加したと聞く。こうした経過に鑑み、一時保育についても、実際の利用件数だけでなく、近年の共働き世帯の増加に伴う潜在的な需要も考慮し、今年度中に実施保育所を拡大すべきと考えるがどうか。
街路灯設置費補助金に係る予算額は、現在400万円であるが、総数1万4,000灯のうち、LEDへの切替え未実施の1万3,600灯を切り替えた場合、電気料金の6割を負担している街路灯維持費補助金を大幅に軽減できると思われる。市は、設置助成金をどの程度増やせば得になるか、シミュレーションしているのか。
また、仮に1,000万円に増額すれば8年後には収支が黒字に転ずると言われているが、町会の持ち出しが短期間に集中しないよう配慮しながら、なるべく早く実施してもらいたいがどうか。
電気料金節約などの理由から街路灯をLED照明につけ替える町会が増えている一方で、LED照明が明るすぎてナトリウム灯への切替えを行っている観光地があるほか、観光庁がいわゆる光害対策ガイドラインを策定するなど、LED照明が問題にもなっているが、市は、このような光害について研究等を行っているのか。
仮に、全ての街路灯をLEDにすると、夜景の状況が一変したり、歴史的建造物の趣が失われることも懸念されることから、住宅地と観光地区では光源を使い分けるなど、全街路灯のLED化については慎重に考えてほしいと思うがどうか。
また、改修に先立って、各町会に通達するなどの方法で街路灯の状況を把握し、環境やまちづくりの観点からの配慮を行えば、場所によってはLED化により照度が上がり、設置箇所を減らすことも可能となるのではないか。
市においては、設置基準を定め、灯具の寿命とランニングコストの試算のほか、リース方式の導入などの検討も行い、高効率で経済的な改修をすることによって、市と町会双方の負担軽減が図られるよう、早期に街路灯の更新を促進してもらいたいがどうか。
旧星置川の河口付近は、上流からの土砂と波に押された石により、詰まることが多い状況にある。年に二、三回は、しゅんせつにより土砂が取り除かれるものの、海がしけるとすぐに元に戻るため、長期的に土砂を寄せつけないような工事をしてほしいと思うがどうか。
恒久的な工事が困難であるならば、現時点では最も有効な対策とされている河口のしゅんせつを定期的に行うよう要望したいと思うがどうか。などであります。
付託案件の結果は、次のとおりであります。
議案はいずれも可決と、全会一致により決定いたしました。
以上をもって、報告を終わります。(拍手)
○議長(横田久俊)これより、採決いたします。
委員長報告どおり決定することに、御異議ございませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)御異議なしと認め、さように決しました。
次に、総務常任委員長の報告を求めます。
(「議長、27番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)27番、前田清貴議員。
(27番前田清貴議員登壇)(拍手)
○27番(前田清貴議員)総務常任委員会の報告をいたします。
当委員会における質疑・質問の概要は次のとおりであります。
法人市民税の税率引下げに合わせて地方交付税の財源を確保するため創設される地方法人税については、地域の元気創造事業費の財源として活用される。同事業費の算定基準となっている行革努力については、平成5年度から9年度までと、21年度から25年度までのそれぞれ5年間での職員数削減率の比較などを指標とするとのことであり、本市が重点的に歳出削減に取り組んだ20年度以前の努力が正確に反映されないと危惧するがどうか。
さらに、製造品出荷額や若年者就業率など地域経済活性化の成果も算定に反映されるとのことであるが、行革努力も含め、こうした算定基準はいわゆる政策誘導につながり、地方交付税制度の趣旨そのものに反することになるのではないか。
また、軽自動車税の増税については、生活が苦しく、軽自動車でなければ家計を維持できない家庭が多数ある中で、本年4月からの消費税率引上げも重なり、重い負担となることから引き上げるべきでないと思うがどうか。
重要水防区域のうち、張碓仲川について国道5号を挟んで海側の一部には、未整備で土が露出しているところがあるために、春先の雪解け水や大雨による増水時に下流に流された土砂が整備されている部分に詰まり、水があふれてしまうと聞いている。このように一部だけが整備されている河川は、市内において、ほかにも何か所かあると思われることから、重要水防区域に指定されている河川について、再度、点検・調査をしてほしいと思うがどうか。
今年度の平和事業として、平和映画上映会を行うとのことだが、昨年度の参加者数は52名で、今年度はより多くの人に参加してもらいたいと思っているが、上映会についてどのように周知していく考えなのか。
また、毎年夏になると、JR小樽駅前の歩道橋に核兵器廃絶平和都市宣言の横断幕が設置されるが、一番目立つ国道の真上に設置場所を移すことはできないのか。
さらに、終戦50周年、60周年の年には、広島市の平和記念式典に児童・生徒を派遣していることから、70周年という節目の年に当たる来年についても、事業費の面も含め、さまざまな手だてを考えながら、ぜひ同式典に派遣してほしいと思うがどうか。
近年、消せるボールペンがヒット商品となっているが、他都市では公文書への不正使用による学校給食職員の着服が報道されるなど、その取扱いには注意が必要と思うが、市はこのことをどう認識しているのか。
今後、庁内における利用実態の調査を行うとともに、職員はもとより、市に書類を提出する市民や企業に対しても不正使用は公文書偽造となる可能性がある旨の告知を行うなど、公文書には使用しないよう周知してもらいたいと思うがどうか。
他会計や基金からの借入れに係る償還は、平成30年度にピークを迎えるとのことだが、防犯灯の設置や施設の耐震改修など今後見込まれる財政需要の増加に伴い、市債の増加も見込まれることになるが、中期財政収支見通し後の29年度以降における公債費の推移については、どのように見込んでいるのか。
また、将来の償還に向けて、少しずつでも減債基金を積んでおく必要があると思うがどうか。
市が雇用する事務補助の臨時職員の賃金は、時給換算で820円、年額で155万円ほどと聞く。一般的に、年収200万円以下がワーキングプアと言われており、北海道の最低賃金である時給734円と比べても86円しか上回っていない状況であるが、市の業務を受託する事業者の賃金実態を調査したことはあるのか。
一時期、官民格差の是正が叫ばれ、公務員の給与が抑えられてきたが、その間、民間賃金もそれに追随する形で下げられるという悪循環に陥ってきた。現在は、大都市を中心に人手不足が広がり、賃金が上昇していることから、地方からの人口流出が加速度的に進むことが見込まれるが、このような状況を解消するためにも、公契約条例を制定すべきと思うがどうか。
昨年度、本市における全国学力・学習状況調査の平均正答率が公表されたことについて、本市児童・生徒の学力の状況を把握した上で、各学校には危機感を持って取り組んでほしいとの肯定的な声を聞くが、教育委員会には、学校間格差の観点などからの否定的な意見は寄せられているのかどうか。
また、今年度の同調査は、各学校において自己採点を行ったと聞いているが、本市の手応えはどうであったのか。などであります。
付託案件の結果は、次のとおりであります。
まず、議案第13号につきましては、採決の結果、賛成少数により、否決と決定いたしました。
次に、議案第5号並びに陳情第2号ないし第145号、第151号ないし第280号、第283号ないし第289号、第293号ないし第308号、第319号、第325号ないし第739号及び第741号ないし第809号につきましては、採決の結果、賛成多数により、議案は可決と、陳情はいずれも継続審査と決定いたしました。
次に、その他の各案件につきましては、議案はいずれも可決と、所管事務の調査は継続審査と、全会一致により決定いたしました。
以上をもって、報告を終わります。(拍手)
○議長(横田久俊)これより、一括討論に入ります。
(「議長、7番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)7番、小貫元議員。
(7番小貫元議員登壇)(拍手)
○7番(小貫元議員)日本共産党を代表して、ただいまの委員長報告に反対し、議案第5号は否決、議案第13号は可決、陳情第2号ないし第145号、第151号ないし第280号、第283号ないし第289号、第293号ないし第308号、第319号、第325号ないし第739号及び第741号ないし第809号はいずれも採択を主張して討論を行います。
最初に、議案第5号小樽市税条例等の一部を改正する条例案については、地方法人税として地方の固有財源である法人住民税から一部を国に吸い上げて配分を見直すというものです。これは、消費税の引上げにより、消費税を地方財政の主要財源に据えていく狙いと一体のものです。自治体間の税収格差の是正は、国と地方の間の税源配分を是正することで行われるべきです。
また、軽自動車や原付、オートバイなどへの大幅な増税です。軽自動車の増加は、長年にわたる国民所得の低迷から価格でも維持費でも安価な軽自動車を選択したためです。ところが、自動車業界からの自動車取得税は二重課税という要望に応え、自動車取得税の税率を引き下げる一方、その穴埋めに軽自動車税の大幅増税を行うというものです。圧倒的多数の国民にとって消費税増税と二重の負担増になるものです。このような二重の負担増は、市民の可処分所得を減少させ、消費をますます冷え込ませます。否決を主張します。
次に、議案第13号小樽市非核港湾条例案についてです。
核兵器不拡散条約再検討会議の準備委員会の前に、広島市の松井市長、長崎市の田上市長が、小樽市も取り組んだ核兵器禁止条約の交渉開始等を求める市民署名を国連の潘基文事務総長に手渡し、4月29日には、両市長が国連本部で演説し、核兵器廃絶の必要性を訴えました。松井広島市長が、広島原爆について、爆心地の100メートル地点で致死量の60倍以上の放射線を人々に浴びせたなどと科学データを示して、非人道性を強調し、被爆者は絶対悪である核兵器を為政者が二度と使わないよう廃絶に挑んでいるが、冷戦後、四半世紀たった今も世界には1万7,000発以上の核弾頭があり、私たちは核兵器の潜在的恐怖の下に置かれていると訴えたと報道がありました。来年は、原爆投下70年になります。広島、長崎と二度にわたって残虐的兵器の被害を受けてきた日本にとって、この節目になる年に核兵器の廃止に向けた一定の前進を期待しているところです。
小樽市には、アメリカの第7艦隊旗艦ブルーリッジの7月18日からの小樽港寄港の打診がありました。ブルーリッジの夏の寄港は、1996年以来になります。これは、この間、冬の小樽の状況を調査し、夏ではどのように変化しているのかを調査することも目的の一つと思われます。このように、今なお小樽港には多くの外国艦船が入港しています。小樽市は、2000年10月には米空母キティホークの随伴艦ヴィンセンスの入港を拒否、2006年1月にはブルーリッジの入港打診に対し、大雪で受入れ困難と伝えたところ、寄港先が室蘭港に、2008年2月にはブルーリッジの入港打診に対し、商船との競合を理由にいったん拒否しましたが、商船の予定が突然変更になり、結果的には入港になりました。現在も港湾の使用権限は港湾管理者である市長にあります。今までは、アメリカの艦船に核兵器が積んであるかどうかは、事前協議があるはずであり、それがない以上、核はないという立場でした。しかし、核密約が明らかになり、寄港については事前協議の対象外とされています。小樽港に寄港している艦船に核兵器が積んでいないとする保証はどこにもありません。小樽港に核を持ち込ませないため、そして世界で広がる運動と連帯し、核廃絶を求める世論をさらに広げていくためにも条例案の可決を求めます。
次に、陳情第319号についてです。
消費税が増税され、家族経営の商店にとっては、特に厳しさを増しています。しかし、家族の労働が労働として認められない現状があります。青色申告をすれば労働者として認められるのに、白色申告では、その働きが正当に認められず、前時代的な制度をそのまま残している条文が所得税法第56条です。
道内では、既に50の自治体で同法第56条を廃止する決議や意見書が採択されています。税制上、社会保障上でも家族従業者の人権保障の基礎をつくるためにも早急に廃止することが求められています。
次に、その他の新・市民プールに関連する陳情についてです。
昨年度までに基本設計と実施設計を行うことが第6次総合計画の前期実施計画に掲載され、市民に対して早期建設を約束してきました。しかし、その約束を破り、後期実施計画では表現を後退させました。今なお建設を求める署名は広がり続けています。市は、早期に建設地を見つけ、建設に踏み出すことです。
いずれの陳情も願意は妥当であり、採択を求めます。議員各位の賛同をお願いいたしまして、討論といたします。(拍手)
(「議長、17番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)17番、佐々木秩議員。
(17番佐々木秩議員登壇)(拍手)
○17番(佐々木秩議員)民主党・市民連合を代表し、委員長報告に反対、議案第13号小樽市非核港湾条例案に賛成の立場で討論をいたします。
この条例案第1条の目的の中に「日本国憲法の平和主義と国の非核三原則及び地方自治の本旨にのっとり」と記載されています。現在、自民党安倍政権が強引に進める集団的自衛権行使容認の動きは、日本国憲法の立憲主義や国民主権、平和主義の理念を根こそぎひっくり返そうとしています。このままでは非核三原則でさえ、風前のともしびです。
そのような情勢の中、小樽港を安心・安全な港として維持するためには、地方自治体ができることを最大限確保する必要があります。この条例案の目的は、そのために将来にわたって重要になります。小樽港を守るのは、国民の命を犠牲にする安倍首相の積極的平和主義ではなく、条例案第1条の目的に続けてあるように自治の本旨にのっとり、小樽市が積極的な非核港湾行政を推進することです。
集団的自衛権を認めてしまうと、アメリカ軍と自衛隊の一体化が進みます。米艦護衛のために自衛艦はじめ複数艦の入港や回数が増加し、小樽港が軍港化されてしまう可能性が否定できません。また最悪、第三国との戦闘が始まった場合、入港している米艦、自衛艦が攻撃の標的にされ、多くの市民や港湾施設、まち並みが巻き添えになるおそれまで出てきます。
折しもアメリカ海軍第7艦隊旗艦、揚陸指揮艦ブルーリッジの小樽寄港に伴う岸壁手配の要請があったとのことです。入港予定日は7月18日、出港予定は22日までの5日間、入港目的は、いつものように親善とのことです。一方、クルーズ客船サン・プリンセスが7月19日に勝納ふ頭に入港します。前定例会の同条例案討論で、私は、「今後、寄港時期が重なる可能性が高まります。観光客の皆さんは、港に着いた途端、隣に核搭載の可能性のある米艦、戦争、大量殺りく兵器という、暗く厳しい現実を目の当たりにすることを望むでしょうか。明らかに本市の平和な観光都市というイメージとは相入れないものです」と危惧を述べました。早速その心配が現実となる機会が来てしまいました。サン・プリンセスとブルーリッジのツーショットは、商業港、観光都市小樽としてブラックジョークにもなりません。この場をおかりして、市の賢明な御判断で、ブルーリッジの寄港を丁重にお断りすることを望むものです。
また、今後このような不測の事態が発生するおそれをなくし、市民や観光客の不安や危険を最小限度にするため、改めて小樽市非核港湾条例案の可決に御賛同をよろしくお願いいたしまして、討論を終えます。(拍手)
○議長(横田久俊)討論を終結し、これより順次、採決いたします。
まず、議案第13号について採決いたします。
委員長報告は否決でありますので、原案について採決いたします。
可決と決定することに、賛成の議員の起立を求めます。
(賛成者起立)
○議長(横田久俊)起立少数。
よって、議案は否決されました。
次に、陳情第2号ないし第145号、第151号ないし第280号、第283号ないし第289号及び第294号ないし第308号について、一括採決いたします。
委員長報告どおり決定することに、賛成の議員の起立を求めます。
(賛成者起立)
○議長(横田久俊)起立多数。
よって、さように決しました。
次に、議案第5号並びに陳情第293号、第319号、第325号ないし第739号及び第741号ないし第809号について、一括採決いたします。
委員長報告どおり決定することに、賛成の議員の起立を求めます。
(賛成者起立)
○議長(横田久俊)起立多数。
よって、さように決しました。
次に、ただいま決定いたしました以外の各案件について、一括採決いたします。
委員長報告どおり決定することに、御異議ございませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)御異議なしと認め、さように決しました。
次に、経済常任委員長の報告を求めます。
(「議長、3番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)3番、中村岩雄議員。
(3番中村岩雄議員登壇)(拍手)
○3番(中村岩雄議員)経済常任委員会の報告をいたします。
当委員会における質疑・質問の概要は、次のとおりであります。
陳情第290号に係るオタモイ海岸全体の開発の対象となる土地については、大部分が市有地であるものの、国有地や民有地も混在しており、昨年の崖の崩落は、安全対策がなされていなかった国有地と民有地で発生したものである。開発に当たっては、市が責任を持つことができない民有地などの安全確保が問題となるが、市は、こういった土地の安全対策について、それぞれの土地所有者とどのような話合いをしてきたのか。
市は、港湾計画の改定に当たり、小樽港の取扱貨物量の見直しや、第3号ふ頭の再開発に伴う上屋の廃止を検討しているという。現在、上屋によっては貨物量がほぼ満杯状態にあることから、計画を進めるためには、貨物の移転先や保管先を新たに確保する必要が生じるが、計画にはこれにどう対応するのかが示されていない。計画の中で、上屋の新設などを明確に示さなければ計画は進まなくなると思うが、市はどのように考えているのか。
また、港湾貨物については、現在、コンテナ貨物が主流となっており、特に日本海側の港湾での取扱量が大きく伸びている中で、小樽港では全く伸びておらず、取組が後手に回っていると言わざるを得ない。港湾貨物の取扱量が増大するよう関係業界と時代の流れを踏まえた協議を行うなど、積極的に取り組んでほしいと思うがどうか。
IRについては、市民の間でもさまざまな意見があり、特にカジノ周辺の治安の悪化を危惧する声が多く上がっている。そのような中、先日、市長は韓国のカジノを視察し、カジノ施設や周辺地域の環境、治安悪化などのリスクについて実際に見聞きをしてきたと思うが、多くの市民が危惧するカジノ周辺の治安悪化についてどのように感じ取ってきたのか。
また、IR推進法が国会で審議中の現時点では、IRのよしあしについて判断をすることは難しいことであるが、今後、本市にIRを誘致することとなった場合には、リスクなどについての市民への周知をしっかりと行ってほしいと思うがどうか。
市長は韓国のカンウォンランドを視察した際、韓国賭博中毒予防治癒センターの視察を行い、そこで、依存症の進行の防止や予防を図るシステムが充実しているという印象を持ったとのことだが、実際にセンターのどの部分を見て充実していると感じたのか。
また、センターで行われている治癒プログラムはギャンブル依存症に対する有効な対策であり、参考になるというが、依存症はカジノの大きなデメリットであることから、このプログラムが依存症というマイナス要因を最小にするために、本当に有効な対策であるのかどうかきちんと検証する必要があると思うがどうか。
オタモイの唐門は、かつてこの地域にオタモイ遊園地があったことを示すもので、場所は移動したものの、この地域のシンボル的役割を担って現存している。唐門の管理所有については市が行っており、必要に応じ修繕などを行ってきたと言うが、実態は長年の風雨にさらされ、かなり破損している状態にある。これまでの間どのような方法で管理を行ってきたのか。
また、唐門の破損が激しく、このままでは近いうちに維持できなくなることも危惧されるが、そうならないよう保存方法を検討するとともに、唐門を生かした施策も考えてほしいと思うがどうか。
近年、祝津地区では、いろいろなイベントが開催され、多くの観光客でにぎわっている。一方、同地区に隣接する赤岩遊歩道については、北海道が今後3年をかけ、恒久的な整備を行うとのことであるが、遊歩道の案内板は、観光客が集まる水族館やホテル付近には設置されておらず、多くの方が遊歩道に気づかずにいるのが現状である。祝津に訪れる観光客を遊歩道へと誘導し、国定公園ならではのすばらしい景色と夕日を眺めていただくことができれば、滞在時間の延長や宿泊も期待できることから、観光客が集まる場所に遊歩道の案内板を設置してほしいと思うがどうか。
また、外国人観光客が増えていることを考慮し、案内板には外国語の表記もすべきであると思うがどうか。などであります。
付託案件の結果は、次のとおりであります。
まず、陳情第290号につきましては、採決の結果、賛成多数により、継続審査と決定いたしました。
次に、所管事務の調査は継続審査と、全会一致により決定いたしました。
以上をもって、報告を終わります。(拍手)
○議長(横田久俊)これより、討論に入ります。
(「議長、22番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)22番、北野義紀議員。
(22番北野義紀議員登壇)(拍手)
○22番(北野義紀議員)ただいまの委員長報告に反対し、陳情第290号国定公園「ニセコ・積丹・小樽海岸」の中心地区「オタモイ海岸」の早期整備方については、採択を求め、討論を行います。
本年第1回定例会に続き、オタモイ海岸の安全対策について伺いました。問題のポイントの一つは、理事者が昨年7月にオタモイ地蔵尊より塩谷側の崖の一部が崩落したことをもって、オタモイの崖地は危険だと宣伝していることです。その根拠にしているのが、平成18年度に行ったオタモイ海岸急傾斜地調査業務です。これに対し、私が指摘しているのは、平成に入ってから北海道が行ったオタモイ崖地の防災対策、この対策をとった箇所では崩落は起きていないということです。七曲道路の安全確保対策として、1979年、昭和54年から1986年、昭和61年にかけて治山事業で整備が行われ、この中で、広場より赤岩寄りの崖地の崩落防止対策も行われています。また、小樽市としても1979年、昭和54年以降、龍宮閣のあった見晴台の一角や七曲道路、広場の赤岩寄りの一帯の整備を行いました。これ以降、安全対策を講じた箇所では崩落は起きていません。
昨年7月のオタモイ地蔵尊より塩谷側の崖の一部の崩落は、安全対策はおろか、地質調査さえ講じられてこなかった箇所です。これらの経過に照らし、陳情の趣旨である多額の費用をかけない従来方式程度の安全対策を行い、かつての規模とは言わないまでも、オタモイ海岸を市民の憩いの場所にすることは可能であり、陳情の趣旨の実現となるものです。
陳情第290号を採択していただくことを呼びかけて、討論といたします。(拍手)
○議長(横田久俊)討論を終結し、これより順次、採決いたします。
まず、陳情第290号について採決いたします。
委員長報告どおり決定することに、賛成の議員の起立を求めます。
(賛成者起立)
○議長(横田久俊)起立多数。
よって、さように決しました。
次に、所管事務の調査について採決いたします。
委員長報告どおり決定することに、御異議ございませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)御異議なしと認め、さように決しました。
次に、厚生常任委員長の報告を求めます。
(「議長、20番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)20番、中島麗子議員。
(20番中島麗子議員登壇)(拍手)
○20番(中島麗子議員)厚生常任委員会の報告をいたします。
当委員会における質疑・質問の概要は次のとおりであります。
議案第8号暴力団排除の推進に関する条例案について、最近は、まちなかで暴力団員とおぼしき人は見かけなくなり安全だという認識でいたが、小樽警察署からの聞き取りによると、本市にも暴力団員が在住しているとのことである。こうした現状では、市民の安全・安心が脅かされるおそれがあることから、本条例の提案は大変意義のあることであり、暴力団排除に向け尽力してほしいと思うがどうか。
議案第12号不動産の譲与については、真栄会館が建っている現行の敷地を真栄町会に譲与するものである。この敷地は会館建設当時、北海道の財産であり、道は町会に対し敷地の購入を求めていたものの、町会の要請により、市が道から取得したという経緯があるが、取得に際し、市の財政負担はあったのかどうか。
不法投棄をなくすためには、ごみを捨てる人にある種のプレッシャーを与えることが有効と思うが、市は、大型のごみが投棄される特定の場所に監視システムを設置するなど、具体的な防止対策を考えているのかどうか。
市は、不法投棄を防止するために、マナーを向上させる啓発を行っているというが、みだりにごみを投棄することは法律により禁止されているものであるから、行政として法を犯させないような体制をとることも必要なのではないか。
国民健康保険一部負担金の減免及び徴収猶予については、平成23年の施行以来、実績がなかったことから、道内主要都市の状況を調査し、6月1日から基準を緩和したという。しかし、対象者の範囲は拡大されておらず、適用の範囲は、災害や失業などにより一時的に収入が減少した者に限られているが、今後、申請者が増えると見込んでいるのかどうか。
また、今後は、この制度を恒常的な低所得者に対応できるように変更することも検討してほしいと思うがどうか。
自民・公明両党などの賛成多数で成立した医療・介護総合法の主な内容は、全国一律の予防給付のうち、訪問・通所介護を市町村の地域支援事業に置きかえるものである。中央社会保障推進協議会が実施したアンケートに対し、市は、既存の介護事業所を活用することで移行可能との回答をしたというが、事業所との協議や具体的な活用方法の検討をした上での回答であったのか。
また、財源については、国から財政措置されるという見通しが示されているが、そうであれば予防給付を市に移す必要はないと思われることから、必要な総事業費が本当に確保されるのか疑問に思うがどうか。
市内中部地区に増設を目指している地域包括支援センターについては、現在、事業者の選定作業を行っているとのことであるが、本センターの役割が増大している現状を踏まえ、地域の相談窓口として公平な業務を行うことができる事業者の選定に万全を期してほしいと思うがどうか。
地域包括支援センターは、高齢者の総合的な生活支援相談を主な業務としているが、それ以外の相談も数多く寄せられ、中には対応に苦慮する案件もあると聞く。センターで対応できない案件は市で相談に応じるなど、センターとのネットワークを強化した取組を検討し、スムーズな業務運営に努めてほしいと思うがどうか。
市立保育所の6月1日現在での入所待ち児童数は2名であるが、そのうちの1名は年度当初から待機しているという。市は、臨時保育士が確保できないことを理由に挙げているが、このまま経過した場合、来年度まで入所できないことも考えられる。民間では、年度当初に基準より多くの保育士を雇用することで、年度途中のニーズに対応していると聞くことから、本市においても、同様の工夫をしなければ、こうした事態を打開することはできないのではないか。
また、保育所だけで対応するのが困難であるならば、子育て支援課採用など、課全体で手だてを検討すべきと思うがどうか。
生活保護受給者の就労状況については、ケースワーカーによる個別の確認や届出などを通じて現時点での状況を把握しているものの、月別の就労件数や割合といった統計的なデータを抽出することは難しいという。しかし、現時点の就労人数を把握できているのであれば、定期的に継続してチェックすることで、統計的な把握が可能になると思うがどうか。
生活保護からの脱却を本気で促すという考えであるならば、こうした数字を把握し、分析するところから始めるべきと思うがどうか。
また、7月1日から実施される就労自立給付金は、安定就労の機会を得たことにより保護廃止に至ったときに支給されるものだという。
この制度の周知については、就労指導の中で個別に行うとのことだが、新たな仕組みができたことを広く知らしめるような周知方法も検討してほしいと思うがどうか。などであります。
付託案件の結果は、次のとおりであります。
まず、請願第2号並びに陳情第1号、第310号、第314号、第316号、第320号及び第321号につきましては、採決の結果、賛成多数により、いずれも継続審査と決定いたしました。
次に、その他の各案件につきましては、議案はいずれも可決と、所管事務の調査は継続審査と、全会一致により決定いたしました。
以上をもって報告を終わります。(拍手)
○議長(横田久俊)これより、一括討論に入ります。
(「議長、8番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)8番、川畑正美議員。
(8番川畑正美議員登壇)(拍手)
○8番(川畑正美議員)日本共産党を代表して、厚生常任委員長報告に反対し、継続審査中の請願第2号JR南小樽駅のバリアフリー化の要請方について、陳情第1号天狗山ロープウェイ線における最上団地停留所利用時の料金設定改善要請方について、陳情第310号銭函駅へのエレベーター設置方について、陳情第314号小樽市女性国内研修事業の再開方について、陳情第316号北西部地区における「一時的保育事業」の実施方について、陳情第320号朝里におけるまちづくりセンター建設方について、陳情第321号受動喫煙防止条例の制定等受動喫煙防止諸施策の強化方については、採択を求めて討論を行います。
継続審査中の請願第2号JR南小樽駅のバリアフリー化の要請方については、12月に開院する小樽市立病院は後志の基幹病院でもあり、今後JRを利用する患者が増えることが予想されます。また、観光客もよく利用する駅にもかかわらず階段が障害になっています。
陳情第310号銭函駅へのエレベーター設置方についてです。
銭函地区の住民は市内線バスが1時間に1本もなく、JR列車に頼らざるを得ない状況にあり、銭函駅は、通勤、通学、通院、買物など、1日平均利用者が5,000人近くおります。
南小樽駅の階段がきついため、手稲や札幌の病院に通う人が少なくない状況です。病院局長は、我が党の新谷議員の一般質問に「現在、医療センターに後志地域から通院される患者も、引き続き新市立病院に通院されると思います」と答弁されており、議会としても積極的な審議が必要です。
陳情第1号天狗山ロープウェイ線における最上団地停留所利用時の料金設定改善要請方については、上りのバス停がないため、最上団地バス停でおりる住民は、一度終点まで行った上で、さらに210円を払って乗り継がなければなりません。地域にお住まいの方の市民から、引き続き根強い要望が寄せられているところです。
陳情第314号小樽市女性国内研修事業の再開方についてであります。
本市の財政事情を理由に休止したもので、再開に向けては、男女平等参画事業として、女性参画拡大を実現させるためのリーダー養成の必要性を強く要請しているものです。
陳情第316号北西部地区における「一時的保育事業」の実施方については、今定例会での我が党の中島議員の一般質問で明らかにされておりますが、北西部地域において、一時保育を実施していないことで、オタモイの実家で二人目の子供を出産した方から、上の子の一時保育の希望があったものの、日赤保育所で受け入れられず、入船のゆりかご保育園まで通わなければなりませんでした。また、幼稚園入園後の預かり保育を利用している方から、お盆3日間の休みに子供を預けるところがなく、何とか見てほしいという相談なども持ち込まれている状況です。
なお、一時保育については、小樽市次世代育成支援行動計画の後期実施計画で、実施保育所の拡大を掲げているにもかかわらず、いまだ実現しておりません。市民からの強い要望として、早期実現を図るべきです。
陳情第320号朝里におけるまちづくりセンター建設方については、まちづくりセンター建設用地が確保され、地域住民の熱心な取組もある中で、我が党を除く会派は、継続審議としたまま放置しています。
陳情第321号受動喫煙防止条例の制定等受動喫煙防止諸施策の強化方については、他市の議会において採択されているところでありますが、本市議会では、我が党と民主党・市民連合の賛同のみで、継続審査とされています。他会派において積極的立場で議論されることを希望します。
請願第2号並びに陳情第1号、第310号、第314号、第316号、第320号及び第321号は願意妥当であり、採択を求め、各会派、各議員の皆さんの賛同を呼びかけて討論とします。
なお、継続審査中の請願、陳情については、平成23年第2回定例会の陳情第1号を初めに、長期間にわたって継続審査とされたまま、改めて検討されることなく経過しております。私たちの今期の議員期間も残り1年を切っています。この間には、自治基本条例も制定され、この条例の趣旨からは議員として市民の要求を真摯に受け止め、議論することが求められています。各会派、各議員においては、市民要求に応え、いつまでも継続審査として放置することなく、改めて請願、陳情の趣旨を確認の上、少なくとも今期中には審査を進めるよう積極的な議論を求めるものです。以上で終わります。(拍手)
○議長(横田久俊)討論を終結し、これより順次、採決いたします。
まず、陳情第314及び第316号について、一括採決いたします。
委員長報告どおり決定することに、賛成の議員の起立を求めます。
(賛成者起立)
○議長(横田久俊)起立多数。
よって、さように決しました。
次に、陳情第321号について採決いたします。
委員長報告どおり決定することに、賛成の議員の起立を求めます。
(賛成者起立)
○議長(横田久俊)起立多数。
よって、さように決しました。
次に、請願第2号並びに陳情第1号、第310号及び第320号について、一括採決いたします。
委員長報告どおり決定することに、賛成の議員の起立を求めます。
(賛成者起立)
○議長(横田久俊)起立多数。
よって、さように決しました。
次に、ただいま決定いたしました以外の各案件について、一括採決いたします。
委員長報告どおり決定することに、御異議ございませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)御異議なしと認め、さように決しました。
次に、建設常任委員長の報告を求めます。
(「議長、10番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)10番、高橋克幸議員。
(10番高橋克幸議員登壇)(拍手)
○10番(高橋克幸議員)建設常任委員会の報告をいたします。
当委員会における質疑・質問の概要は、次のとおりであります。
陳情第740号市道御膳水仲通線の側溝改修方については、当該市道に附属する側溝に道路より高い部分があるため、雨水や雪解け水が側溝に流れ込まないことから、住居敷地内に水があふれるとのことであり、これの改善を求めるものである。改善に当たっては道路・側溝を全面的に改修するか、横断側溝の設置が望まれるため、数年かかったとしても臨時市道整備事業によって改修を行うべきと思われるが、当該路線は、幅員が狭いながらも一定の交通量があることや、河川の土砂防災の観点から、整備の緊急性が高いと考えられるので、優先的に改修を行ってほしいと思うがどうか。
平成21年度に策定した小樽市上下水道ビジョンの中間報告書では、受水槽の有効容量が10立方メートル以下の小規模貯水槽水道の適正管理について、設置者の認識が不足していることが課題とされている。この水道については、法による規制がないため、条例等による設置者の管理責任と自主検査が定められており、条例の周知と管理状況を確認するために定期的な現地調査を行い、設置者に対し、指導・助言をしているという。安全で良好な水道水を安定的に供給するためには、単に指導・助言をするだけではなく、適正管理の重要性を理解してもらうような取組が必要と思うがどうか。
市は、町会等が管理する街路灯の大部分に設置されている水銀灯のLED化を進めることが、維持費の縮減にも結びつくため、財源を含めて制度のあり方を検討するというが、町会としては、人口減少による収入減や電気料金の値上げなどにより、大変厳しい財政状況にあり、たとえ助成を受けたとしても、大きな負担が発生するLEDへの切替えには慎重にならざるを得ない状況にある。LED化を促進するためには、町会の負担分を市が無利子で貸し付けるなど、町会の財政に配慮した制度設計にすべきと思うがどうか。
冬に道路にまかれた滑り止めの砂は、春先に市の委託業者が路面清掃車や人力によって回収している。今冬は降雪が多く、路肩には3月末まで雪山が残っていたが、4月に入ると急激に雪が解け、砂ぼこりが舞う状態となった。委託業者については、入札により決定していることから、清掃路線の選定や順路決めに1週間を要すことになり、結果として、作業開始が1学期始業後になるために、アレルギー体質の児童が通学できないなどの影響が出ているという。作業日程を早めるよう工夫してほしいと思うがどうか。
JR南小樽駅舎のバリアフリー化とJR銭函駅の昇降機設置について住民から強い要望が出されている中で、市は、6月初旬にJR北海道本社においてバリアフリー化の検討状況を確認したと聞く。JRでは、国の方針を踏まえ、南小樽駅や銭函駅を含め、乗降客数3,000人以上である道内駅のバリアフリー化を平成32年度までの実施を念頭に検討しているものの、各駅の具体的な計画等は示せる段階ではないとのことである。
しかし、バリアフリー新法では、市町村が基本構想を作成することができ、公共交通事業の施設設置管理者は、市町村からの求めに応じ、正当な場合を除き協議会に参加しなければならないとされていることから、いつまでもJRに伺いを立てるのではなく、早期に庁内調整組織を設置し、市としての基本構想を作成した上で、積極的にJRとの協議を進めてほしいと思うがどうか。
本市には、現時点ではリフォームにより十分居住可能となるが、このまま放置されれば、将来、危険空き家になり得る価値の低い物件が数多くあり、このような空き家は不動産売買にはなじまないため、業者が情報を持っていても表に出てこないことが多い。もし、市のホームページに低価格の物件の情報が紹介されるとともに、低利でローンが組めるならば、低賃金で働く若者にも持家が可能となり、相当な需要が顕在化するものと考えられる。これの実現に向けては、空き家情報を集めることはもとより、行政が主導して、金融業界、建設業界、不動産業界等との合同研究会を設けるなど、各業界をつなぐ役割を担うためのビジネス・スキームをつくってほしいと思うがどうか。などであります。
付託案件の結果は、次のとおりであります。
まず、陳情第309号、第312号及び第740号につきましては、採決の結果、賛成多数により、いずれも継続審査と決定いたしました。
次に、その他の各案件につきましては、議案は可決と、所管事務の調査は継続審査と、全会一致により決定いたしました。
以上をもって、報告を終わります。(拍手)
○議長(横田久俊)これより、一括討論に入ります。
(「議長、21番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)21番、新谷とし議員。
(21番新谷とし議員登壇)(拍手)
○21番(新谷とし議員)日本共産党を代表して、ただいまの委員長報告に反対し、陳情第740号、継続審査中の案件、陳情第309号及び第312号の採択を求める討論を行います。
6月24日、建設常任委員会と建設部、副議長、自民党の酒井議員も参加し、現地視察を行い、地域の住民の皆さんの話も聞いてきました陳情第740号市道御膳水仲通線の側溝改修方についてです。
陳情箇所と要望内容は、御膳水仲通線の一部で、道路の片側のみ側溝が敷設されている116メートルの側溝改修です。この側溝は、平成3年に敷設されたものですが、側溝より道路が下がっていて、雪解け水や雨水が側溝に流れず、自宅の敷地に水が流れ込み、とりわけ陳情代表者の方の地先は、春先、田んぼ状態になるなど、長年にわたり困っています。この部分は、以前に建設部建設事業課に側溝に溝を入れて、水の流れがよくなるようにしてもらっていますが、今、その効力もなくなっています。陳情の要望項目では、道路・側溝の全面改修で、それが難しいのなら横断側溝の設置を、としています。
しかし、必ずしも横断側溝を強調しているわけではなく、雨水などが側溝に流れるようにしてほしいというものです。建設事業課としては、まだ検討しなければならない点は多々あるようですが、改修工事の手法、工法については、建設事業課の専門的検討で進められるはずです。一気に道路や側溝改修ができないのは住民もわかっていることで、例えば年次計画による臨時市道整備など、何らかの改修は可能だと考えます。建設常任委員会の中で、あの地域だけにお金をかけるわけにはいかないという発言もありましたが……
(「誰よ」と呼ぶ者あり)
議員の役割は住民の声を行政に届け、困っている問題について解決のために力を尽くすことではないでしょうか。住民の提出した陳情を議会が採択することによって行政を動かし、住民の要望を前進させることができます。議会の役割を積極的に果たす上でも、また副議長、酒井議員も心配して視察されたのですから、自民・公明両党をはじめ議員の皆さんには、ぜひ陳情を採択していただけるようにお願いいたします。
(「そうだよね」と呼ぶ者あり)
(発言する者あり)
陳情第309号住宅リフォーム助成制度予算の増額方についてです。
日本共産党は、これまでも議会で予算の増額を求め、せめて前年度残した予算を上乗せすべきという質問を行い、陳情を採択するよう主張してきました。今年度の抽選は172人中100人の当選ですから、これからでも予算を増額することにより、今回当選できなかった人への助成で、さらに地域経済への貢献もできます。
2013年度のリフォーム助成の工事施工業者は、建築工事業86.5パーセントを筆頭に、大工工事業、屋根工事業、管工事業、板金工事業、塗装工事業、内装仕上工事業などに広がり、補助金1,841万円に対し、工事総額は3億214万6,000円、16.4倍の経済効果になっています。予算の増額は、さらに施工業者に仕事が回り、地域経済活性化に役立つのは明らかです。今定例会の代表質問で、自民党は住宅リフォーム助成制度について過去2年間の検証と反省を踏まえ、予算額に対して執行率を高めるなど、不用額を発生させない方策について質問しております。これは、日本共産党が主張してきたことと一致できるものです。
住宅リフォーム助成制度に対するアンケート調査での制度を利用した市民の声としては、「制度を利用することができ、助かりました」が一番多く、「今後も継続してほしい」「補助金の率、金額を増やしてほしい」「抽選でなく、希望者全員に利用できるようにしてほしい」と続いています。施工業者の声としては、「今後も補助制度を継続してほしい」「着工できる時期が遅すぎる」「予算を増やし、全員に補助金を充ててほしい」と続いています。住宅リフォーム助成制度は、一応今年度が最終年度ですから、アンケートに表れているように利用者、施工業者の期待に応え、予算増額を求める陳情を採択しようではありませんか。
陳情第312号については、これまで述べてきたとおり火災崩落家屋の撤去は、本人と連絡がとれないという問題がありますが、空き家対策の策定は、全会派が議会質問で取り上げていますから、この点は賛同できるのではないでしょうか。
第29次地方制度調査会の答申の中で、議員の役割は、「住民の意思を把握し、これを議会における審議・討論を通じて適切な形で地方公共団体の運営に反映させることである」と述べられているように、住民が安心して暮らせるように市民の声を行政に反映させていくのが、その役割です。それを実行する上でも、ぜひ議員各位の賛同をお願いして、討論といたします。(拍手)
○議長(横田久俊)討論を終結し、これより順次、採決いたします。
まず、陳情第309号について採決いたします。
委員長報告どおり決定することに、賛成の議員の起立を求めます。
(賛成者起立)
○議長(横田久俊)起立多数。
よって、さように決しました。
次に、陳情第312号及び第740号について、一括採決いたします。
委員長報告どおり決定することに、賛成の議員の起立を求めます。
(賛成者起立)
○議長(横田久俊)起立多数。
よって、さように決しました。
次に、ただいま決定いたしました以外の各案件について、一括採決いたします。
委員長報告どおり決定することに、御異議ございませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)御異議なしと認め、さように決しました。
次に、学校適正配置等調査特別委員長の報告を求めます。
(「議長、22番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)22番、北野義紀議員。
(22番北野義紀議員登壇)(拍手)
○22番(北野義紀議員)学校適正配置等調査特別委員会の報告をいたします。
当委員会における質疑・質問の概要は次のとおりであります。
小樽市立小中学校学校規模・学校配置適正化基本計画では、生徒数減少と学校施設の老朽化を理由に中学校を8校に再編するとしているが、西陵中学校については、中学校14校中、今年度の生徒数は7番目に多く、校舎は4番目に新しいことなどから、同校を統合校にしないという理由は成り立たないのではないか。
また、中央・山手地区の中学校の新たな再編プランについて、市教委はこれまで、新しい小学校の校区や隣接する地区も含めてシミュレーションしなければならないことを理由に、示すのは難しいと言ってきた。しかし、入船小学校の校区分けが明らかになるなど、小学校再編の内容がほぼ確定していることから、今後、保護者や地域の理解が得られ、各統合小学校の統合実施計画案が策定される段階になれば、中学校のプランを示すことができるのではないか。
この計画に記載されている平成21年度に推計された今年度の児童・生徒数に比べ、5月1日現在の実数は、小学生で46人、中学生で92人少ない。当初の見込みから児童・生徒数がこれほど変動していると、計画自体もいろいろと考えなければならない時期に来ていると思うが、市教委は、平成30年度からの小樽市小中学校再編計画の後期に向けて、計画の見直しをしなければならないと認識しているのかどうか。
また、山手地区や手宮地区で再編に向けた動きが相当進んでいる中で、前期の折り返しに当たっては、改めて本市の教育にとって、どのような学校配置が適当なのか、より先を見越した検証を行ってほしいと思うがどうか。
カウンセリングを必要としている児童・生徒への対応については、現在、中学校や市教委に配置されているスクールカウンセラーを校長の要請に応じて、その都度派遣しているとのことであるが、潮見台小学校・若竹小学校・桜小学校「統合についてのアンケート調査」結果において、スクールカウンセラーの週1回の来校を、との要望が記載されていた。子供たちのケアについては、統合後においても大切な問題であると捉え、カウンセラーの派遣については、定期的な訪問も視野に入れるなど適切な対応を望むがどうか。
また、アンケート結果からは、さまざまな問題が明らかになったと思うが、それらの解決に向け、教員、保護者、市教委が連携・協力することはもちろんのこと、どのような場面においても、子供のことを最優先に考えた対応を心がけてほしいと思うがどうか。
この調査において、保護者より市教委に対して、統合後においても細かいケアを望むとの声があった。統合に向けた準備はもちろん大切であるが、統合後における学校内の実態についても逐一把握し、今後の学校再編に生かしてほしいと思うがどうか。
また、国の通学路安全推進事業において、通学路の安全確保のため、学校、市教委はもちろんのこと、関係機関とも連携し、総合的に安全対策を推進する必要があるとされており、市においても通学路の緊急合同点検を実施するなど、対策に取り組んでいるとのことであるが、今後は専門的な見地から助言を受けるなど、さらなる対策強化に取り組んでほしいと思うがどうか。
このたび、北山中学校と末広中学校の統合実施計画案が示されたが、祝津方面などからはバス通学となることが見込まれる。通常、登校時の開門は午前8時から8時半までの30分程度と聞くが、バスに1本乗り遅れたことで遅刻するといったことがないよう、バス事業者に10分間隔のダイヤとするよう働きかけてもらいたいがどうか。
バス事業者側からスクール便の対応などについて検討の余地があると聞いているとのことだが、市教委が行う保護者への説明会では、バス通学において不都合がないように対応すると説明する方針である以上、財政措置も含め十分配慮しておくべきと思うがどうか。
色内小学校の跡地の利活用について、市は、地域住民向けの説明会を開催し、道営住宅の建設用地にするよう道に要望する方針であることを説明したが、批判的な声が多かったという。地域住民が心配している避難所のことや道営住宅が建設された場合の景観などについて、大枠の説明しかしなかったことが要因だと思われるが、今回の説明会の結果をどう受け止めているのか。
道は、道営住宅の整備について地域に配慮するという方針を打ち出しており、跡利用に関するこれまでの経緯や新しい避難所について詳しい情報を示すことができれば、一定程度の理解を得られると思われるが、次回の説明会においては、具体的な数値等を示し、丁寧な説明を行ってほしいと思うがどうか。
平成28年には4校が閉校となることから、前年の27年には、閉校記念関係の資料の扱いについて、一定程度めどをつけておかなければならないと思うが、現在どこまで検討が進んでいるのか。
また、残す資料の選定については、現在、学芸員の協力を得ながら適正配置担当の職員が進めているとのことであるが、学術的・歴史的価値だけでなく、児童・生徒や教員の思い出の価値や教材としての価値も考慮されるよう、市民や卒業生にも加わってもらい、選定基準を決めたほうがよいと思うがどうか。
小学校における1クラスの上限は、1、2年生は35人、3年生以上は40人であり、新年度の学級編成については、最初は4月1日の児童数をもって行い、その後、4月10日時点で3人以上の増減があった場合には見直すという。3月に内示される教員の異動は、年度当初の学級数を見込んだものと思うが、万が一、4月1日の児童数が増加し、予定の学級数を上回った場合、異動を変更することはあるのかどうか。
また、入学式は2回目の基準日となる4月10日より前に行われることが多いが、式の後でクラス編成をし直すことはあるのか。などであります。
付託案件の結果は、次のとおりであります。
陳情第282号及び第291号につきましては、採決の結果、賛成多数により、いずれも継続審査と決定いたしました。
以上をもって、報告を終わります。(拍手)
○議長(横田久俊)これより、一括討論に入ります。
(「議長、7番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)7番、小貫元議員。
(7番小貫元議員登壇)(拍手)
○7番(小貫元議員)日本共産党を代表して、ただいまの委員長報告に反対し、陳情第282号及び第291号は採択を主張して討論を行います。
最初に、陳情第282号小樽市立西陵中学校の存続方についてです。
この陳情が議会に提出されたのが、平成23年第4回定例会でした。平成23年11月末の小樽市の人口は、13万1,212人でした。現在は、当時の人口の96パーセントとなっています。陳情で述べられている富岡、稲穂、色内の3地域では98パーセント、富岡だけでは100パーセントを超えています。このように人口変動が少ない地域となっています。陳情文で述べられている市内中心部への人口集中が陳情提出後、裏づけられています。さらには、中央・山手地区や南小樽地区の小学校の校区は、ほぼ確定状態にあり、それなのに現在もまだ陳情者が求め、教育委員会が約束してきた適正配置の新しいプランを示せずにいます。このことは、4月に施行された自治基本条例で、情報共有による市民協働のまちづくりを規定している精神にも反することになっています。
次に、陳情第291号小樽市立塩谷小学校及び塩谷中学校の存続方についてです。
平成28年度の塩谷中学校と長橋中学校の統合に向けて、既に動き出しています。地域的には、塩谷と長橋は、第6次総合計画の基本構想で、別に位置づけられている地域です。ですから、市立小・中学校における学校規模及び学校配置の在り方についてという答申でも、別々の地域として答申を受けています。また、この答申では、「学校が地域で果たしてきた歴史的・文化的役割や公共的施設としての機能等の地域事情にも配慮しなければならない」とされていながら、教育委員会の進める統廃合は、このような考慮が不足しています。
学校は、地域にとって大切な存在です。学校があれば、住民が地域にとどまったり、集まってきたりしてきます。学校は、幾重にも地域の核というべき施設です。いずれの陳情も、学校を統廃合するときは、地域の住民の合意を大切にすべきであり、願意は妥当です。採択を主張します。
議員各位に採択を呼びかけまして、討論といたします。(拍手)
○議長(横田久俊)討論を終結し、これより陳情第282号及び第291号について、一括採決いたします。
委員長報告どおり決定することに、賛成の議員の起立を求めます。
(賛成者起立)
○議長(横田久俊)起立多数。
よって、さように決しました。
この際、暫時休憩いたします。
休憩午後2時43分
――――――――――――――
再開午後3時10分
○議長(横田久俊)休憩前に引き続き、会議を再開いたします。
次に、議員定数に関する特別委員長の報告を求めます。
(「議長、24番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)24番、山田雅敏議員。
(24番山田雅敏議員登壇)(拍手)
○24番(山田雅敏議員)議員定数に関する特別委員会の報告をいたします。
当委員会における質疑の概要は次のとおりであります。
まず、平成26年第1回臨時会議案第1号に関する質疑につきましては、本市の財政は、国の三位一体改革によって、平成16年度からの3か年で地方交付税が五十数億円削減され大打撃を受けたが、このときと現在の財政状況について市長の認識はどうか。
平成24年度決算における一般会計の実質収支と他会計や基金からの借入残高の差引きは、52億3,000万円で平成16年度に比べ27億円増えていると聞く。過去には、病院事業会計における一時借入金を国から突然、実質的な累積赤字とみなされ、大打撃を受けたという苦い経験があり、国はいつ態度を変えて借入残高を累積赤字にカウントすると言い出すかわからない。現在、新たな借入れをしなくなったからといって安心していられる状況ではないと思うが、市長の見解を伺いたい。
議案提出者は、議員定数を削減して浮いた財源を人口増対策などに振り向けるというが、このたびのような地方交付税や臨時財政対策債の大幅な削減が行われれば、元も子もなくなると思うがどうか。
定数削減により捻出した予算を人口増対策や少子化対策に充てるという課題について、提出者は、これまでに具体的な提案を議会の場で行い、議論したことはないという。こういった政策を実現するためには、議会で理事者と財源も含めて十分な議論をし、それでも折り合いがつかないから定数を削減して予算を捻出したいというのであれば理屈はわかるが、そういう経過もなく削減を提案することは、唐突感が否めないがどうか。
人口減少を先取りして、定数を7減することによって浮いた予算を人口減少を食い止めるための施策に活用したいとのことだが、効果があるのか疑問である。安易に議員定数を減ずるよりも、小樽の未来に対してしっかりとした考えを持ち、議会活動だけではなく、積極的にまちおこしの活動をするような行動力のある議員を増やすことこそ議員のあるべき姿であると思うが、提出者は、本市の未来にどのようなビジョンをもって削減案を提案したのか。
定数削減により、人口増加策に充てるための予算を捻出するというが、人口対策は長期的な課題であることから、削減という一時的な予算で対応できるものではないと思うがどうか。
また、ブログなどにより、議員からの情報発信が容易になったことも削減理由の一つに挙げているが、市民に対して情報を発信し、活動を透明化していくことは至極当然なことであり、それをもって削減の理由にはならないのではないか。
提案理由の一つに、携帯電話等の普及により、市民からの相談や陳情に対し、以前よりもはるかに連絡がとりやすくなり、少ない人数での議会活動が可能になったことを挙げているが、これはどの程度の効果があるかといった検証を行った結果なのか。
検証も行われず、また携帯電話の番号を市民に公表していない議員もいることからすれば、このことをもって、議員定数を削減する根拠にはならないと思うがどうか。
携帯電話やメールの普及により、情報の入手や連絡はスムーズにできるようになったと感じるが、それが、なぜ定数を7減とする根拠になるのか理解できない。7減という数字をどのようにして割り出したのか。
ソーシャルネットワークなどの活用が、議員活動の大きなサポートになっていることを削減の理由とするのであれば、それらを使えるということが選挙の立候補に当たっての要件になってしまいかねず、結果として立候補者の幅を狭め、ひいては幅広い年代の声を聞くことができなくなると思うがどうか。
また、常任委員会を三つにするのであれば、委員会条例案も提出した上で、あわせて議論しなければ、仮に7減が可決されたとしても、次の改選期までに新たな委員会が決まらないことも危惧される。削減後の具体の議論もなく、削減ありきで提案するというのは無責任であり、納得できるものではないがどうか。
常任委員会の数については、経済・建設両常任委員会を統合して一つ減らすというが、観光が本市経済の一翼を担っているという状況の中で、観光に係る議論の時間が減少することが懸念されることから、3常任委員会体制とすることには疑問があるがどうか。
また、本市と同規模の都市では、人口や財政規模の観点から4常任委員会とする都市が多いと思われるが、あえて3常任委員会を主張する理由はどこにあるのか。
建設常任委員会と経済常任委員会を統合して常任委員会の数を3にするということだが、他の常任委員会においても、所管をまたぐ議論は多くある。そういった場合、これまで予算特別委員会などの場を活用し議論してきた経緯もあるが、議論の機会を増やすとともに深めるためには、4常任委員会のほうがよいと思うがどうか。
仮に7減が可決されたとしても、次期改選期までに常任委員会数を3とすることは物理的に無理があると思われ、委員会数が決まらないうちは、来年の市議会議員選挙後の体制に未知数の部分が残るということを考えれば、現実的に7減することは難しいのではないか。
また、提出者は議員定数を削減するという考え方の方向性については、第2号提出者と一致しているのだから、再考の上、議案を取り下げ、第2号に賛成するという考えはないのかどうか。
次に、議案第2号に関する質疑につきましては、定数を25名にした場合、各常任委員会を6名で構成し、議長を常任委員から外すというが、選挙では議長としてではなく、議員として当選しており、1票を投じた市民の負託を受けていながら、議長になったからといって、政策を提言する場もないということであれば、市民の期待に応えられなくなるのではないか。
また、4常任委員会のままとするのであれば、議長の発言する場を確保するためにも、議長を委員に含め、24名で提案すべきであったと思うがどうか。
提出者は、提案説明において人口問題のみを理由として挙げているが、本会議の質疑に対する答弁では、国立社会保障・人口問題研究所の推計値を12万1,703人と述べておきながら、再質問、再々質問への答弁では、調査研究所の数字との前置きをした上で12万4,645人と答弁している。この2,900人余りの差異の根拠は何か。
また、ここで言う12万4,645人は国立社会保障・人口問題研究所の数字ではなく、調査研究所との前置きは誤りであったとのことだが、この数字を現行定数の28人で割った数は、提案説明で述べられた過去9回の選挙における議員1人当たりの人口の最大値と最小値の間におさまることからすれば、定数を削減する根拠にはならないと思うがどうか。
人口規模が同程度の他都市と比べると、本市は保健所や港湾、市立病院を抱えているため、財政規模が大きく、審議すべき案件も多くなることは明らかであることから、定数は同規模自治体の平均よりも多くあるべきと思うがどうか。
また、平成22年に提出された議員定数削減を求める陳情に対する討論で、自民党は、財政規模、事業数、面積などをしっかりと検討していかなければならないと述べているのにもかかわらず、今回、提出者が人口だけを削減の理由としているのは、ほかのことについては全く検討していないということなのか。
提出者は、過去の議員定数削減の議論に基づき、1議員当たりの人口は5,000人程度とすることが適正であるとしている。しかし、道内他都市を見ると、人口が少ない都市ほど1議員当たりの人口も少ない状況となっていることは明らかであることから、人口が減少し続けている本市にあって、5,000人に1人が適正であるとの理由は当てはまらなくなっていると思うがどうか。
定数が28のままでも、提出者が提案説明で述べた過去の選挙の最低値である議員1人当たり4,265人という数値を超え、過去の実績の範囲内におさまっていることが、この間の議論により明らかとなった。このことにより、提案理由の一つである人口と議員定数との関係については、その根拠が崩れたと言わざるを得ないがどうか。
また、提案説明には、「削減は、市民理解を得る上からも避けて通れない」とあったが、何を持って理解を得られないのかということについて具体的なデータは持ち合わせていないという。アンケート結果などから集約したデータなど、しっかりとした裏づけもなく、このような提案説明を行うことは、議会人として問題があるのではないか。
平成21年の第29次地方制度調査会の答申には「議会は、多様な民意を反映しつつ、団体意思の決定を行う機能と、執行機関の監視を行う機能を担っているが、十分にその役割を果たしていないのではないか」との指摘とともに、「議会機能のさらなる充実・強化が求められている」と述べられている。このことについて提出者はどのように考えているのか。
二元代表制と言えば、地方自治法における首長の事務は概括列挙、議会の議決案件は制限列挙となっていることからも、執行機関に比べ、議決機関の力は弱いと言わざるを得ない。
一方、選挙における絶対得票率は、首長より議会が大きく上回っており、議員定数が削減されれば、市政に市民の声が届かなくなることは明白である。そもそも議員定数とは市民の権利であると考えられる以上、本市にとってふさわしい定数を真剣に議論すべきと思うがどうか。
提出者は、これまで議会活動と議員定数に関するフォーラムをはじめ、廣瀬講師の講演から学んだ議員定数の基準方式のうち、人口比例方式しか提案理由の説明に用いていないが、それでは不十分極まりないのではないか。
そもそも議員定数の取扱いについては、平成23年の地方自治法改正によって上限数が撤廃されることに先立ち、全国市議会議長会などが議員数の完全条例化や上限廃止を運動として行ってきたことが契機となっている。議会の果たすべき役割が大きくなったため、議会の機能も強化していかなければならないというのが、この間の地方議会の流れであり、そのことに逆らうようなやり方はナンセンスと思うがどうか。
本市議会では、昨年8月の名古屋での夏季セミナーや10月に本市で開催された北海道市議会議長会道西支部議員研修会のほか、本年2月の議会活動と議員定数に関するフォーラムの3回にわたって廣瀬講師の講演を聞いてきた。その中では、議員定数を考えるに当たっての視点や留意点、基準方式といった15項目が挙げられており、それらについての検討は、各会派代表者会議から議員定数に関する特別委員会で行うよう申し送られていると認識するが、提出者はどのように検討したのか。
本市では、過去に職員の着服を議会が見逃したとの批判を浴びた経緯もあることから、特に講演で示された議員定数を削減すれば監視機能が低下し、そのことがさらなる定数削減の要求へとつながっていくという、いわゆる負のスパイラルに陥る懸念などについて与党3会派は議論すべきだったのではないか。
また、このたびの議案提出は拙速と言わざるを得ず、気の合う与党だけで削減を進めるというやり方には納得がいかないがどうか。
これまでの議員定数に関する議論では、議会の機能について市民の意見を酌み上げる機能と行政をチェックする機能の議論しかなされていないように思われる。しかし、税収の減少などにより自治体の財政規模が縮小する一方、高齢化などにより財政需要が増加するなど、自治体の財政が窮乏している現状にあって、議員には知恵を絞って独自の政策を提案し、行政とともに市政を進めていく能力が求められていると思うがどうか。
また、議員定数に関しては、これまで人口5,000人に議員1人という基準で決めてきたと考えており、今回についても同様の考えで削減することは妥当と思うが、今後、ますます人口が減少していく中では、この基準を適用し続けることはできないものと考える。この次に削減の議論をする際には、よりしっかりとした議論を行うべきと思うがどうか。
議長も常任委員に含めた形で定数を24人とするのであれば、歩み寄ることもできると思うが、提出者は、いま一度再考することはできないか。
本市の人口推計では、今後も減少が見込まれるが、これをとめるためには市民全体が努力しなければならず、単に議員定数の問題ではないと考える。また、行政と議会はお互いに立場が違うのであるから、さまざまな問題への対応は、それぞれが是々非々で行うとともに、議会は議会でしっかりとしたチェック機能を発揮していくべきだと思うがどうか。
次に、両議案に対する質疑といたしましては、議員定数の削減は、市政に対する市民の多様な声が議会に届きにくくなることや、行政に対する議会のチェック機能が損なわれることを懸念する声がある。議案の提出者は、これらの声についてどのように考えているのか。
などであります。
付託案件の結果は、次のとおりであります。
まず、平成26年第1回臨時会議案第1号につきましては、採決の結果、賛成少数により、否決と決定いたしました。
次に、平成26年第1回臨時会議案第2号につきましては、棄権した会派を除き採決を行った結果、賛成多数により、可決と決定いたしました。
以上をもって報告を終わります。(拍手)
○議長(横田久俊)これより、一括討論に入ります。
(「議長、22番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)22番、北野義紀議員。
(22番北野義紀議員登壇)(拍手)
○22番(北野義紀議員)日本共産党を代表して、ただいまの委員長報告に反対し、平成26年第1回臨時会議案第1号及び第2号は否決の討論を行います。
議案第2号が提出される経過は、議会と市民の願いを踏みにじった暴挙であるという点です。議案第2号議員定数を三名削減する提案については、議会活動と定数問題での議会としての協議を各会派代表者会議で検討し、その具体的内容についても全会一致で確認しながら進めていました。そのさなかにこの合意を踏みにじり、与党が共産党と一新小樽を除いて、議会や市民にも秘密裏に削減を決めたことで、断じて許されるものではありません。
昨年10月8日の北海道市議会議長会道西支部主催の廣瀬和彦講師の講演会、本年2月8日の議会活動と議員定数に関するフォーラムは、議員定数問題を大きな議題の一つとして計画されました。これは、各会派が一致して計画したものです。その理由は、地方自治法の改正で、議員定数については、上限がなくなり、地方で自主的に議員定数を決めることができるようになったので、小樽市議会でも専門家を呼んで、議員自身も議会活動と議員定数はいかにあるべきかについて学んで、かつ市内の各団体にもフォーラムへの参加を呼びかけ、その後、各団体と意見交換会を行い、これが終わってから各会派代表者会議で議会活動と議員定数問題について協議しようというのが各会派の約束でした。
ところが、与党3党が、これを無視して、昨年のうちから議員定数削減先にありきで、全会一致で計画した今年2月8日のフォーラムを待たず、削減することで合意し、第1回定例会の冒頭に提案したいと各会派代表者会議に提案してきました。これは、2月のことであります。これは、約束違反で、乱暴極まりないものであるとの我が党の強い指摘に与党3党も乱暴と言われれば乱暴かもしれないと言わざるを得なくなり、第1回定例会冒頭での提案は見送らざるを得なくなったものであります。
ところが今度は、第1回定例会の最終日に削減条例を提案するため、小樽商工会議所、総連合町会との懇談会を第1回定例会の開かれている3月8日土曜日に強引に開催しました。この懇談会の後、各会派代表者会議で各会派の合意である懇談会を受けて、議会活動と定数問題についての協議を行おうと、こともあろうに第1回定例会の最中に、そのための各会派代表者会議を開催しようと画策いたしました。我が党は、予算議会の最中に意見の異なる問題での各会派代表者会議は予算審議に支障を来すからやめるべきだと強く主張しました。この結果、第1回定例会の最終日の提案も見送ることになったわけです。
年明けに議会活動と定数問題に関するフォーラムの開催を決め、日時と会場を議長に一任したのは、昨年11月21日の各会派代表者会議です。年が明けて、今年2月8日にマリンホールでフォーラムをやろうと具体的に決めたのは1月8日の各会派代表者会議です。この経過に照らせば、与党3党の提案は、各会派の合意を踏みにじる背信行為であることは明らかであります。議長、副議長の仕切りで全会一致で決めたことを平気で踏みにじる。これでは、意見の異なる会派で構成する議会運営ができなくなることは明らかではありませんか。議案第2号議員定数3名削減の提案は、事実経過に照らし、議会と市民への背信行為であり、何の道理もありません。撤回以外にありません。
二つ目の大きな問題ですが、第2号の提案説明が崩壊し、提案説明どおりであれば現状維持とならざるを得ないという矛盾が明らかになった問題です。提案理由を人口問題に絞ったが、それがもろくも崩れたことについて述べます。
議員定数の根拠としている5,000人に議員1人という理由が、今回の定数削減の根拠として成り立たないことが質疑の結果、明らかになりました。小貫議員と議案第2号提出者の間で、議員1人当たりの人口が5,000人に1人の問題で、特別委員会の初回と3回目で質疑が交わされました。1回目の委員会での質問に対し、提出者は、やみくもにただ人口に比例して何人でも削ればいいというふうには思っていない。4常任委員会では5,000人に1人が限界値だと答えました。3回目の委員会の答弁は、議員1人当たり5,000人については、今後の定数を考えるときには検討していかなければならないと、5,000人に1人が法的根拠がないことも前提にしながら、この論拠は、これから以後は続けられないことを認めました。議案第2号提出者は、提案説明で、これまで人口5,000人に議員1人で過去9回の市議会議員選挙が行われ、議員1人当たりの人口が最大のときは4,974人、最少で4,265人でやってきたと説明しておりますが、今年3月末の住民基本台帳の人口は12万6,420人で、これを25人で割ると、議員1人当たり5,056人になってしまい、5,000人を超えない範囲で過去9回選挙をやってきたとの提案説明の理由と合わなくなってしまうから、議員定数削減は、市民の理解を得る上からも避けて通れないと、何の根拠も示さずに、ただのこじつけだけでありました。こんな矛盾撞着した説明は、提案説明に値しないものです。
前回選挙の2011年、平成23年3月末の小樽市の人口は13万1,744人、3年後の今年3月末日の人口は12万6,420人です。この3年間で5,324人の減少です。年平均、1,775人の減です。平成24年から25年にかけての減少数が一番多く、2,285人です。来年4月の選挙時に、不幸にしてこの3年間と同じ割合で人口が減少したと仮定し、その平均の1,775人減ったとして計算すると、来年3月末の人口は12万4,645人となります。この推計人口を定数28人で割り返すと、議員1人当たりの人口は4,452人です。また、この3年間の人口減の最も大きかった2,285人減ったと仮定すると、来年3月末の人口は12万4,135人と推定されます。この減少を前提に来年3月末の推計人口を28人で割り返すと4,433人です。過去9回の市会議員選挙時の議員1人当たりの人口の最大値、そして最少の人数の範囲内におさまるわけです。提出者の提案説明に照らせば、現行の議員定数28人を維持しなければならなくなり、3名減の理由が全く成り立たないのです。
これまで、議員定数削減のときは、議員1人当たりの人口を5,000人に近づけるようにやってきたと、新たな論拠を持ち出してまいりました。調べてみました。「5,000人に1人」という文言はありますが、「それに近づけるように」というのは、過去の議事録を見ても見当たらないのです。これも指摘しておきます。
以上、指摘したように、3名減の提案説明理由は成り立たないどころか、現在の人口と、その減少を考慮に入れても、現行の定数28名を維持しなければならないことが皮肉にも実証されたのが、この特別委員会の議論の結論です。
三つ目の大きな問題は、我が党の質疑を打ち切ってまで強行採決を行った根拠は、事実経過に照らして、成り立たないことを指摘します。4月10日の各会派代表者会議で、我が党は、フォーラムや各団体との懇談会で出された意見を検討し、議員定数について各会派代表者会議で協議するとの約束なのだから、廣瀬講師から提案されている議員定数を検討するに当たって、何を議論すればいいかについて、三つの課題、その内容の15項目を指摘し、その検討を求めました。昨年、8月9日の日本経営協会主催の「地方議員の定数・報酬等の考え方と議会改革」では、廣瀬講師は、議員定数の基準として四つを提案していますが、その後、五つ目として一つ追加し、類似都市との比較方式が加えられています。
また、10月8日の北海道市議会議長会道西支部主催の小樽での講演でも述べた定数を考えるに当たっての要件は4項目あります。また、定数を考えるに当たっての留意点は3項目です。詳しく説明すると、フォーラムや市民と語る会で、議会側が参加者に配布した資料に記載されているとおりです。この五つの基準方式は、常任委員会方式、人口比例方式、住民自治協議会方式、議会費固定方式、五つ目が類似都市との比較方式です。
二つ目の定数を考えるに当たっての要件ですが、四つありまして、会議体としての議会の能率的な運営、二つ目は多数の住民が推すすぐれた人材の選出、三つ目は地方公共団体の組織体との均衡、四つ目が議会の権能を発揮できる組織体としての視点、この四つ目に3項目さらに区分けされています。議事機関としての権能、立法機関としての権能発揮、監視機関としての権能発揮です。
定数を考えるに当たっての留意点、歳出に占める議会費の割合、定数削減に係る監視機能への影響、面積及び人口に係る多様な住民意見の議会への反映の可否、以上の15項目です。この検討の約束に対して、各会派代表者会議で議長は何と言って仕切ったか。議員定数に関する特別委員会の山田委員長が、4月10日の各会派代表者会議を反訳したメモを各会派に配付しました。私は、これを引用して何回も質疑を要求しましたが、誰一人として山田委員長が配った各会派代表者会議を反訳したメモに、そんなこと書いていないとの反論はありませんでした。このメモの中にあるように、議長は各会派代表者会議では三つの課題、15項目は協議しないが、その検討は新たに設置する特別委員会でやればいいという仕切りです。議長も多数与党の肩を持って、みずから述べた一連の講演会やフォーラム、市民からの意見聴取が終わったら、廣瀬講師の指摘も含め各会派代表者会議で協議しようとの約束を守らないで、議員定数をこれから提案予定の臨時会や、そこで設置予定の議員定数に関する特別委員会で審議すればいいと仕切ったのです。この各会派代表者会議のメモを見れば、ちゃんと書かれています。しかし、各会派代表者会議と議員定数に関する特別委員会は違いますから、私は各会派代表者会議でも議員定数に関する特別委員会でも十分な審議を行うべきだと主張したのです。過去2回の定例会で4回やっているから、最低4回は特別委員会をやるべきだと強く主張しておきました。
各会派代表者会議で、私は与党が審議を打ち切るのではないかとまで指摘し、そんなことないと言うから、過去に与党から私は煮え湯を飲まされたことがあるとまで警告をしたのです。しかし、議長は与党に対して、煮え湯は飲ませませんよねと同意を求めていたのです。6月26日の特別委員会の私の質問の冒頭に、質問項目は廣瀬講師の四つの課題と15項目、これを列挙して質疑を始めました。これは各会派代表者会議の議長の仕切りですから、約束どおり最後まで審議を保障すべきものでした。これを打ち切ったのですから、強行採決そのものです。理事会などで最後まで徹底審議を行うべきだとの私の主張に、時間を十分にやったのだから、その間にやればよかったのではないか、あるいは時間があるのにできなかったのは、おまえの質疑の仕方が悪かったのだと、こうまで言い出す議員もいたのです。よくもこんなことを言えるなとあきれました。質疑の仕方うんぬんの前に、議案第2号提出者は我が党の質疑にどういう対応をしたでしょうか。適切に速やかに答えることもせず、4月21日の本会議のときは、私の1回目の質問が終わってから5時間半も何の挨拶もなく、答弁準備のためにただ休憩したのですよ。特別委員会に入っても、質疑のたびに休憩もありましたけれども、休憩に至らなくても答弁を準備するまで、事実上の休憩に次ぐ休憩の連続だったのではありませんか。
この際、特別委員会の審議のあり方をめぐって、道新6月28日付け小樽版の報道について指摘しておきます。
一つは、特別委員会の初回と2回目の質疑を、北海道新聞は一切報道しないでおいて、いきなり3回目の質疑で「市民置き去り、議論深まらず」の見出しの記事です。我が党の質疑で、市民との関係で、廣瀬講師の項目にある議員定数の五つの基準方式の一つである住民自治協議会方式は、我が党の質疑が打ち切られたため、全く審議が行われておりません。また、定数を考えるに当たっての留意点の面積及び人口に係る多様な住民意見の議会への反映は、面積についての質疑が若干行われましたが、人口に係る多様な住民意見の議会への反映は、質疑打切りでできませんでした。そのほか打ち切られた10項目以上の廣瀬講師の指摘も、主人公である有権者や市民との関係が土台に据えられていますから、質疑が行われていれば、市民との関係がいや応なしに浮き彫りになるはずでした。道新の報道は、この肝心なことを書かず、記事を読めば与党の強行採決に肩を持つかのような印象で客観的記事とは言えません。
二つ目は、共産党が同日の特別委員会、つまり3回目の特別委員会で引き伸ばしを画策、与党側が準備していなかった資料から答弁を求めたとの記事です。我が党は、質疑の休憩中に改めて、本日の特別委員会だけでは質疑が終わらないから、会期延長か継続審査にして徹底審議を行うことを要求してきました。これは、各会派代表者会議以来、一貫した態度です。記事には、採決に応じたのは、「多勢に無勢の中、結論の見えていた引き伸ばし策に「有権者や支持者へのアピール」と話す共産議員もいた」と、こう書かれていますから、今朝、私以外の人に聞いてみたら、道新からの取材は、誰一人受けていません。取材を受けたのは私一人です。だから、共産党が引き伸ばし策をみずからとっていたことを認めるような事実に反する内容で、とうてい認めることができません。
また、我が党が、与党側が準備していなかった資料からの質問で、休憩に持ち込む議会戦術をとったかのような記事に至っては論外です。前回の特別委員会で、我が党の小貫議員が、第29次地方制度調査会に関して質問しています。これは休憩のときに第2号提出者から、新しいことを言われても事前の準備ができないなどの泣き言が複数から寄せられましたから、そんなことはない。前回の特別委員会で小貫議員が質問し、反訳したメモにも、そのくだりの項目は、太ゴシックで書かれているではないかと説明したら、そうかとなったものです。仮に第29次地方制度調査会答申が、新しい資料で与党側が準備していなかったということであれば、議員定数を提案しておきながら、その基本的資料を答弁のために用意していないこと自体が問題なことです。なぜなら、地方制度調査会は、地方制度調査会設置法に基づき、政府が地方制度について議論するところであり、ここでの答申が法律によって決められる仕組みです。議員であれば、とりわけ議員定数について提案するのであれば、第29次地方制度調査会答申で、議員定数の上限を廃止することが地方六団体の代表により強く要望され、平成23年の地方自治法改正で上限が廃止に至ったのです。この事実は、地方政治に関係する人であれば誰もが承知していることです。これぐらいは頭に置いて、議員定数の提案を行うことは当然のことです。道新もこれぐらいは念頭に置いて記事を書いていただきたいものです。記事に関しては、後日、我が党として道新に文書で訂正を求めることを申し上げておきます。
話は横道にそれましたが、冒頭指摘した議案第2号が提出された経過は、議会と市民の願いを踏みにじったことに続き、議長、副議長も絡んで、野党をだまし討ちにした強行採決であることは疑いありません。
大きな四つ目です。2004年度、平成16年度から3か年の三位一体改革は、公務員バッシング、地方議会、とりわけ市町村議会バッシングは、マスコミの力もかりて日本中に吹き荒れました。この結果、何が起こったか。一つは地方自治体に対する地方交付税のかつてない大幅削減でした。小樽市も当時の財政部の試算で3か年間の地方交付税、臨時財政対策債を含め、削減の累計は56億円にも及んだのです。
二つ目は、地方議員定数の削減と市町村議会議員の年金の廃止です。平成の市町村大合併もあり、市町村議員の定数は全国的に大幅に削減されました。また、地方制度調査会に国会議員の枠で出ていた自民党の衆議院議員が、市町村議員の給与はなくせ、年金も廃止せよと叫び、同調者はいなかったものの3年前に地方議会議員年金は廃止されました。廣瀬和彦講師も、このことに関し2月のフォーラムで、地方議員に若い人のなり手が非常に少なくなったとマイナス面を指摘していたことは、皆さんも御承知のとおりです。この地方に対する二つの攻撃に対し、地方からうねりのような反撃が始まり、自公政権から民主党政権へ、政権交代へと発展していったのです。この結果、地方交付税は元に戻されつつあり、地方議員定数の法定主義のただし書条項を適用しての削減があちこちで行われ、これが過半数になって大半となった現状を踏まえ、議員数を上限にした地方自治法の改正は、地方からの反撃で、とうとう上限がなくなり、条例で各自治体が自主的に決めることができるようになりました。
この過程の地方の努力を見ると、いかにして地方議会の力を強めるかが語られています。全国市議会議長会の参事である廣瀬和彦講師などの講演は、議員定数を削減しなさいなどと言ってはいません。この地方議会の全国的な努力に逆らう今回の小樽市議会議員定数削減は、歴史に逆行するものでしかありません。
五つ目、最後に人口が減るから議員定数を削減するということに関して、一言述べておきます。
たくさんのことがありますが、時間もありませんので、ここでは項目的に、子供の成長を喜び合える誰もが安心して子育てできる社会をつくらなければ、人口増にはならないことについて触れておきます。
仕事と子育てが両立できる働き方のルールを確立することです。希望する男女が安心して子供を生み育てるためには、安定した雇用と人間らしい働き方、経済的な安定が不可欠です。雇用は、正社員が当たり前の社会、労働時間や賃金、休日などでゆとりある働き方ができる社会をつくることでなければなりません。そのためにも、安心して妊娠・出産できるように経済的支援を強めなければなりません。子供の医療費無料化制度を国の事業として実現させる、高すぎる授業料、国保料を引き下げることも欠かせません。児童手当については、子育て支援の重要な柱として拡充を図り、18歳までの支給期間の延長を実現しなければなりません。そのほかにもたくさんのことがありますが、子どもの権利条約の批准国でありながら、子供たちの権利を守る施策が不十分です。子どもの権利条約の立場を政治と社会に徹底して貫くことも重要です。この実現に至る過程でも、小樽市としても、また議会としても可能な努力を続けることは最優先の課題であり、その実現に努力することは言うまでもありません。この努力をしないで、人口が減少するのは避けがたいとばかりに後ろ向きの立場から議員定数削減を議論することは、議会のとるべき態度ではないということを申し上げ、討論を終わります。(拍手)
(「議長、14番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)14番、上野智真議員。
(14番上野智真議員登壇)(拍手)
○14番(上野智真議員)平成26年第1回臨時会議案第2号可決の討論をいたします。
全国の多くの地方自治体において人口減少が続く中、地方議会においても議員定数についての議論がなされております。小樽市においても人口減少が続いており、議会においても議員定数の削減が過去にも行われ、近年では、平成18年に議員定数条例が改正されました。
その後も小樽市は人口減が続き、本年5月末で12万6,194名となり、議員定数削減の議論は避けては通れない課題となっております。
議員定数の考え方については、小樽市議会主催で行われたフォーラムにおいて、明治大学の廣瀬和彦講師が示したように、人口や財政規模あるいは他都市との比較など、さまざまな考えがあります。まちの規模が小さくなっていくに伴い、議員定数も考えていかねばならないのは仕方のないことではありますが、地方自治が全国的にも重要視される中で、議会としての機能や責任、役割は、より重要度が増していることも否めません。その中で、これらのことを担保しつつ、適正な議員の定数を決めていくことは、非常に厳しい選択と言えます。
議案第2号は、小樽市議会として、議員定数に関するこれまでの議論を一定程度踏襲し、議会の機能や役割を担保しつつ、人口減少を勘案して算出されたものであり、現実的なものであると考えます。
よって、議案第2号に賛成し、皆様の賛同を求めて討論といたします。(拍手)
(発言する者あり)
(「議長、4番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)4番、吹田友三郎議員。
(4番吹田友三郎議員登壇)(拍手)
○4番(吹田友三郎議員)一新小樽を代表し、平成26年第1回臨時会の議員定数削減の議案第1号及び議案第2号について討論を行います。
初めに、手前どもの会派が提出いたしました議員定数を7名削減し、21名とする議案第1号であります。
本市は、現在、そして将来にわたっての豊かな地域社会の構築に人口減少問題、高齢社会問題、これらにかかわる経済問題が重要案件となります。これらの問題解決には、安定的な財源の捻出が求められます。このたびの提案は、本市が抱える諸問題解決の財源としては微力であります。しかし、本市の各所におきましての財源確保の取組の第一歩となることが十分期待されます。
また、取り組む時機を逸しては、取り返しのつかないことは明確であり、議案第1号の趣旨を御理解いただき、議員各位の賛同をお願いする次第でございます。
また、議案第2号は、削減につきましては評価いたしますが、我が会派とは隔たりがあり、採決に当たりましては、棄権の態度をとることを申し述べ、討論といたします。(拍手)
(発言する者あり)
(「議長、1番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)1番、秋元智憲議員。
(1番秋元智憲議員登壇)(拍手)
(「秋元さん、かみ合ってやってくれよ」と呼ぶ者あり)
○1番(秋元智憲議員)公明党を代表し、平成26年第1回臨時会議案第1号は否決、議案第2号は可決の態度を表明し、討論いたします。
議案第1号は、現在の28名の定数を7名減し、21名とするものです。これまで3回開催された議員定数に関する特別委員会でも述べてきましたが、まず提案趣旨説明では、7名減する理由として3点挙げられておりました。1点目の理由は、携帯電話が普及したことにより、市民相談に対するスピードが早くなり、また議員の活動内容などもツイッター、フェイスブックを利用することにより、迅速に活動状況を発信でき、議員活動のサポートとなったこととしていますが、そもそも携帯電話やソーシャルネットワークサービスを使ってのサポート状況の検証を行っていないとのことでした。一新小樽は4名の会派でありますが、その中でも利用状況には差があるとのことであり、とうてい提案理由を理解することはできません。
2点目に、議員を7名減らすことにより、その分で浮いた予算を人口増対策に使うとのことでしたが、一時的な対策予算になったとしても、恒久的な予算にはなり得ず、担保もないことから議員削減分の予算を人口減対策の予算とすることは現実的とは思えません。
3点目は、現在の4常任委員会を3常任委員会へ再統合し、1委員会当たりの人数は7名で構成することとし、議員数を合計21名とするとのことですが、常任委員会は、小樽市議会委員会条例で設置、常任委員の所属並びに常任委員会の名称、委員定数及びその所管などが決められております。しかし、今回の議案の中では、議員定数を7減し、委員会も四つから三つに統合すると言っておきながら、肝心の委員会条例は提案しておりません。その理由について委員会で質問したところ、議論がかみ合わずぎりぎりになってしまった。委員会条例案をこれから出すのかという話になると、いろいろな手続も含めて、期間も含めて、非常に大変になるということは確かではございますが、そこの部分も含めて、早急に各会派の皆さんに御議論をいただきながら、私たちの会派としては進めたいと答弁しておりましたが、7減案に現実味を持たせる上で、大変重要な条例案が提案されない中で、なぜ、みずからの会派が主導せずに、後は各会派に議論してもらうのか、全く理解に苦しむものです。
(「2年前に提案しているんだよ」と呼ぶ者あり)
静かに聞いてください。
私がこれから委員会の数などをいじるのは、現段階で各議員の理解を得るのは難しく、また委員会統合の議論をするにしても、時間的に不可能ではないかとの質問をすると、私たちの会派も当然ながら7名減という提案をさせていただきましたが、必ずしも7減ではなかったら、もう絶対のまないという状況では考えていないとのことでしたが、みずからの会派が提案した7減案は根拠に乏しく、万が一、7減が可決された後のことは、現在、示せる状況ではないようですし、委員会で答弁されましたが、交渉の余地がまだあると思った中で、どうしても先に出されてしまったところで、慌ててやむを得ず私たちの会派としては、そこに相入れなく、同調できない状況でしたので、出させてもらったと。この内容からも、準備ができていない中での提案だったことが容易に察しがつくところです。このような無責任な態度は……
(「無責任なのはどっちだ」と呼ぶ者あり)
7減だけを聞くと市民受けはいいかもしれませんが、まさにパフォーマンスと非難されても仕方がないものと考えます。
以上のことから、議案第1号は否決を主張いたします。
次に、議案第2号、現在の議員定数を3名削減し、25名とするものです。
平成23年に地方自治法の改正により、議員定数の上限が廃止されました。それまで議員定数は、人口段階別に上限数が法定されており、その範囲内において、条例によりその定数を定めてきましたが、事実上、法改正後、それぞれの団体において、議員定数を条例により自由に定めることができるようになったわけであります。小樽市においては、これまで3回議員定数の削減を行ってきており、議員1人当たりの人口は、約4,000人から約5,000人の間であり、我が党の考えとして、過去の議員定数を審議する委員会の中で主張されてきたとおり、その考え方は、おおよそ人口5,000人に1人であります。それは、これまで小樽市議会で議論されてきた議員定数の一つの目安、考え方であり、そこから導き出した実績値でもあります。今回、小樽市議会としてフォーラムを開催した際に、講師を務められた廣瀬講師の議員定数を考える上での基準は大変参考になりましたが、廣瀬講師は、人口比例方式が採用されてきた理由について、このように書かれております。「議会の議員が住民の声を反映するものである以上、住民の数が多くなれば多くなるほど、それに比例して住民の意見の種類も多くなると考えられるから、これを議会に反映させるべき任務を担う議員の数も多くする必要があるから」と、つまり逆の場合、住民の数が減れば、比例して議員の数を減らすとも読み取れるわけであり、小樽市を見た場合、残念ではありますが人口減少に歯止めがかからない状況です。ただ、今後、人口が減る状況で、これまで主張してきた5,000人の基準を際限なく続ける考えはなく、この基準も今後、見直さなければならないという議案第2号提出者の考えには全く同感であります。
(「今、見直せばいいでしょう」と呼ぶ者あり)
また、議案第2号提出者より、議員定数削減の基準に、委員会の議員数の考えも示され、議論できる最少人数が6名であり、4常任委員会プラス議長で25名というものでありました。議論できる最少人数の考え方にはいろいろありますが、その人数は6名とも7名とも8名とも言われる中で、小樽市としては、これまで6名で委員会を運営してきたこともあり、そのことを考えても経験値から6名としたものであり、賛同できるものです。
以上の理由により、平成26年第1回臨時会議案第1号は否決、議案第2号は可決を主張し、議員各位の賛同をお願いし、討論といたします。(拍手)
(「28人に1人で5,000人でちょうどいいでしょう」と呼ぶ者あり)
(「議長、18番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)18番、山口保議員。
(18番山口保議員登壇)(拍手)
○18番(山口保議員)民主党・市民連合を代表して、ただいまの委員長報告に賛成の討論をいたします。
まず、平成26年第1回臨時会議案第1号は、論外。
(「論外」と呼ぶ者あり)
議案第2号は、平成18年、前回の議員定数削減時に、おおむね人口5,000人に1人を基準として定数を定めた考え方を踏襲し、今回もこの基準を準用しようとするものであります。
議員の定数は、そのまちの人口規模や財政規模、さらに財政の状況などを勘案して決められてまいりました。一方で、近年、本市も含めた地方都市の現状は、建設や不動産、卸小売など、多くの業種で大手が進出し、資本の小さな地元の業界は苦境に立たされ、大きな不安を抱えております。そうした経済構造の劇的な変化は、地域の所得を奪い、雇用環境を悪化させ、地域住民の生活不安を増大させ、結果、そうした不満が行政や議会に向けられ、議会に対しては、議員定数の削減圧力となって現れているのだと考えます。
また、地域経済のそうした現状は、税収減となって地方財政に打撃を与え、行政運営はますます厳しさを増しております。そうした中、議会の役割も行政へのチェック機能という役割以上に一つ一つの課題を分析、整理し、行政の皆さんと向き合い、粘り強く議論を重ね、政策に練り上げ、実行し、そのことをもって市民の皆さんに本市の将来の展望を示す、そうした地方政治家としての自覚と責任がますます重要になってきているのではないでしょうか。
今回の議案第2号は、定数3減としても最低限4常任委員会を維持し、そうした議論の場が担保されており、苦渋の選択の結果であり、かつ妥当だと考えます。
また、本委員会での私の質問に対して、議案第2号提出者は、人口5,000人に1人という今回準用された基準は今回までの基準とし、今後、新たな考え方を議論する必要があるとの認識が示されております。そうした態度は、私は評価されるべきと考えます。
以上、議案第2号は妥当、可決を求めて私の討論を終わらせていただきます。(拍手)
(「次は、どんな理由で削減するのでしょうか」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)討論を終結し、これより順次、採決いたします。
まず、平成26年第1回臨時会議案第1号について採決いたします。
この採決は投票をもって行います。
議場の閉鎖を命じます。
(議場閉鎖)
○議長(横田久俊)ただいまの出席議員は、26名であります。
投票用紙を配付いたさせます。
(投票用紙配付)
○議長(横田久俊)投票用紙の配付漏れはございませんか。
(「なし」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)配付漏れなしと認めます。
投票箱を改めさせます。
(投票箱点検)
○議長(横田久俊)異状なしと認めます。
念のため申し上げます。委員長報告は否決でありますので、原案について採決いたします。平成26年第1回臨時会議案第1号について、可決と決定することに、賛成の議員は賛成と反対の議員は反対と投票用紙に記載の上、職員の点呼に応じ、順次投票願います。
点呼を命じます。
○事務局次長(中崎岳史)1番秋元智憲議員、2番千葉美幸議員、3番中村岩雄議員、4番吹田友三郎議員、5番成田祐樹議員、6番安斎哲也議員、7番小貫元議員、8番川畑正美議員、9番松田優子議員、10番高橋克幸議員、11番斉藤陽一良議員、12番鈴木喜明議員、13番酒井隆行議員、14番上野智真議員、15番濱本進議員、16番林下孤芳議員、17番佐々木秩議員、18番山口保議員、19番斎藤博行議員、20番中島麗子議員、21番新谷とし議員、22番北野義紀議員、23番佐々木茂議員、24番山田雅敏議員、27番前田清貴議員、28番久末恵子議員。
○議長(横田久俊)投票漏れはありませんか。
(「なし」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)投票漏れなしと認めます。
投票を終了いたします。
ただいまから開票を行います。
立会人に、小貫元議員、松田優子議員を御指名いたします。両議員の立会いを願います。
(開票)
○議長(横田久俊)投票の結果を報告いたします。
投票総数26票
そのうち有効投票 25票
無効投票 1票
有効投票中
賛成 4票
反対 21票
以上のとおりであります。
(「与党でまとまっていないんじゃないの」と呼ぶ者あり)
よって、否決と決しました。
議場の閉鎖を解きます。
(議場開鎖)
○議長(横田久俊)次に、平成26年第1回臨時会議案第2号について採決いたします。
この採決は投票をもって行います。
議場の閉鎖を命じます。
(議場閉鎖)
○議長(横田久俊)ただいまの出席議員は、22名であります。
投票用紙を配付いたさせます。
(投票用紙配配付)
○議長(横田久俊)投票用紙の配付漏れはございませんか。
(「なし」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)配付漏れなしと認めます。
投票箱を改めさせます。
(投票箱点検)
○議長(横田久俊)異状なしと認めます。
念のため申し上げます。平成26年第1回臨時会議案第2号について、可決と決定することに、賛成の議員は賛成と反対の議員は反対と投票用紙に記載の上、職員の点呼に応じ、順次投票願います。
点呼を命じます。
○事務局次長(中崎岳史)1番秋元智憲議員、2番千葉美幸議員、7番小貫元議員、8番川畑正美議員、9番松田優子議員、10番高橋克幸議員、11番斉藤陽一良議員、12番鈴木喜明議員、13番酒井隆行議員、14番上野智真議員、15番濱本進議員、16番林下孤芳議員、17番佐々木秩議員、18番山口保議員、19番斎藤博行議員、20番中島麗子議員、21番新谷とし議員、22番北野義紀議員、23番佐々木茂議員、24番山田雅敏議員、27番前田清貴議員、28番久末恵子議員。
○議長(横田久俊)投票漏れはありませんか。
(「なし」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)投票漏れなしと認めます。
投票を終了いたします。
ただいまから開票を行います。
立会人に、川畑正美議員、佐々木秩議員を御指名いたします。両議員の立会いを願います。
(開票)
○議長(横田久俊)投票の結果を報告いたします。
投票総数22票
そのうち有効投票 22票
無効投票 0票
有効投票中
賛成 17票
反対 5票
以上のとおりであります。
よって、可決と決しました。
議場の閉鎖を解きます。
(議場開鎖)
○議長(横田久俊)日程第2「議案第14号ないし第16号」を一括議題とし、市長から提案理由の説明を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)市長。
(中松義治市長登壇)(拍手)
○市長(中松義治)ただいま追加上程されました議案について、提案理由を説明申し上げます。
議案第14号工事請負変更契約につきましては、手宮地区統合小学校の校舎新築工事の請負契約を変更するものであります。
議案第15号固定資産評価審査委員会委員の選任につきましては、中嶋秀夫氏の任期が平成26年6月30日をもって満了となりますので、引き続き、同氏を選任するものであります。
議案第16号人権擁護委員候補者の推薦につきましては、一柳富佐子氏の任期が平成26年9月30日をもって満了となりますので、引き続き、同氏を、また欠員の補充として池田道弘氏を委員の候補者として推薦するものであります。
なにとぞ、原案どおり御可決、御同意賜りますようお願い申し上げます。(拍手)
○議長(横田久俊)これより、一括採決いたします。
お諮りいたします。
議案第14号は可決と、議案第15号及び第16号は、いずれも同意とそれぞれ決定することに御異議ございませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)御異議なしと認め、さように決しました。
日程第3「後志教育研修センター組合議会議員の選挙」を行います。
この件は、後志教育研修センター組合議会議員の任期が、本日をもって満了となることに伴い、議会において選挙するものであります。
議場の閉鎖を命じます。
(議場閉鎖)
○議長(横田久俊)ただいまの出席議員は、27名であります。
投票用紙を配付いたさせます。
(投票用紙配付)
○議長(横田久俊)投票用紙の配付漏れはございませんか。
(「なし」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)配付漏れなしと認めます。
投票箱を改めさせます。
(投票箱点検)
○議長(横田久俊)異状なしと認めます。
念のため申し上げます。この投票は、単記無記名で行います。投票用紙に被選挙人の氏名を記載の上、職員の点呼に応じ、順次、投票願います。
点呼を命じます。
○事務局次長(中崎岳史)1番秋元智憲議員、2番千葉美幸議員、3番中村岩雄議員、4番吹田友三郎議員、5番成田祐樹議員、6番安斎哲也議員、7番小貫元議員、8番川畑正美議員、9番松田優子議員、10番高橋克幸議員、11番斉藤陽一良議員、12番鈴木喜明議員、13番酒井隆行議員、14番上野智真議員、15番濱本進議員、16番林下孤芳議員、17番佐々木秩議員、18番山口保議員、19番斎藤博行議員、20番中島麗子議員、21番新谷とし議員、22番北野義紀議員、23番佐々木茂議員、24番山田雅敏議員、25番横田久俊議員、27番前田清貴議員、28番久末恵子議員。
○議長(横田久俊)投票漏れはありませんか。
(「なし」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)投票漏れなしと認めます。
投票を終了いたします。
ただいまから開票を行います。
立会人に、酒井隆行議員、中島麗子議員を御指名いたします。両議員の立会いを願います。
(開票)
○議長(横田久俊)選挙の結果を報告いたします。
投票総数27票
そのうち有効投票 22票
無効投票 5票
有効投票中
横田久俊議員 22票
以上のとおりであります。
この選挙の法定得票数は、6票であります。
よって、私、横田久俊が後志教育研修センター組合議会議員に、当選をいたしました。
議場の閉鎖を解きます。
(議場開鎖)
○議長(横田久俊)この際、小樽市議会会議規則第28条第2項の規定による告知をいたします。
日程第4「小樽市農業委員会委員の推薦」を議題といたします。
本件につきましては、議会の推薦により選任された山田雅敏委員及び新谷とし委員が、来る7月27日をもって任期満了となることに伴い、その後任者を推薦するものであります。
お諮りいたします。
小樽市農業委員会委員に、引き続き山田雅敏議員及び新谷とし議員を推薦いたしたいと思います。
これに、御異議ございませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)御異議なしと認め、さように決しました。
日程第5「意見書案第1号ないし第11号」を一括議題といたします。
意見書案第4号ないし第11号につきましては、提案理由の説明を省略し、意見書案第1号ないし第3号について、順次、提出者から提案理由の説明を求めます。
まず、意見書案第1号について、提出者から提案理由の説明を求めます。
(「議長、8番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)8番、川畑正美議員。
(8番川畑正美議員登壇)(拍手)
○8番(川畑正美議員)提出者を代表して、意見書案第1号カジノ法案撤回を求める意見書案の提案趣旨説明を行います。
安倍首相は、シンガポールを訪問した際に、統合型リゾートを視察し、統合型リゾートは、日本の成長戦略の目玉になると述べています。これは、経済政策アベノミクスの3本目の矢としている成長戦略の実効性が見通せない中で、目に見える経済効果を期待し、カジノの解禁に白羽の矢を立てたものと言われています。
刑法が禁止している賭博場、カジノを合法化する特定複合観光施設区域整備推進法案は、細田博之自民党幹事長代行が会長を務め、超党派議員でつくった国際観光産業振興議員連盟が策定し、自民党と日本維新の会、生活の党が共同提出しました。そして、法案は6月18日、衆議院内閣委員会で審議入りしました。審議を行う時間がない国会会期末に、趣旨説明の当日に質疑を強行したのは、審議に入ったという実績をつくり、次の国会での優位度を上げることを狙ったものです。
法案は、カジノを整備するために首相を本部長とする推進本部を設置し、ただカジノを合法化するということだけを決めるものです。どんなカジノをつくるのか、ギャンブルの害悪を抑えるためにどういう方策をとるのかなどの詳細は、同法施行後、1年以内に政府の責任で制定するという施設整備に向けた実施法に先送りされています。
日本でのパチンコ業の実態とギャンブル依存症は、全国にパチンコ店が1万2,323店舗、パチンコ機は約458万台あり、全世界で営業活動しているギャンブル機の約65パーセントを占めています。カジノ賭博が刑法違反とされている日本は、成人男性の9.6パーセント、女性においても1.6パーセントに上り、患者は約560万人と推計されるなど、世界でも最悪のギャンブル依存症大国となっています。
韓国の江原道の中毒ケアセンターのキム・チャンワン事務局長は、重症者を病院に紹介するほか、カジノと連携して入場回数を制限するなどの予防に取り組んでいるが、徹底的に管理しても、家庭崩壊や自殺を防ぐのは難しいと語っています。
カジノ賭博を合法化する動きに対して、全国カジノ賭博場設置反対連絡協議会が、本年4月12日に設立され、衆・参議院内閣委員会に対するカジノ賭博設置合法化に反対する申入れや、全国一斉宣伝行動の取組を展開しています。この小樽市においても、5月11日にカジノ誘致に反対する小樽市民の会が設立されました。設立総会では、共同代表の結城洋一郎小樽商科大学名誉教授は、カジノ誘致は、小樽市と市民の将来に重大な悪影響をもたらす、反対の一点で、市民の共同を広げたいと呼びかけました。この呼びかけに応え、200名を超える組織として運動を進めています。5月に開催された小樽市議会市民と語る会においても、カジノ賭博誘致に対し、賭博で経済を活性化させるなどとはとんでもない、韓国では依存症や自殺者が出ている、小樽市に死人をつくっていいのか、他人を不幸にするようなカジノ賭博誘致はやめるべきなどの怒りの声が上がっています。
賭博依存症、多重債務、青少年への影響などが懸念され、国の将来、子供たちの未来を左右しかねない重大な法案にかかわらず、十分な議論を進める前提を欠いています。カジノ賭博が合法化され、いったんでき上がった組織は、パチンコ業のようにあらゆる手段を講じて、ますます浸透を図っていきます。このような法案は、廃案にするしかありません。
以上、議員各位の賛同をお願いして、提案説明といたします。(拍手)
○議長(横田久俊)次に、意見書案第2号及び第3号について、提出者から提案理由の説明を求めます。
(「議長、16番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)16番、林下孤芳議員。
(16番林下孤芳議員登壇)(拍手)
○16番(林下孤芳議員)意見書案第2号特定秘密の保護に関する法律の廃止を求める意見書案及び意見書案第3号地方財政の充実・強化を求める意見書案についての提案趣旨説明を行います。
初めに、特定秘密の保護に関する法律の廃止を求める意見書案についてです。
この法律は、平成25年、秋の臨時国会に提出されましたが、法案提出以前から、日本ペンクラブ、新聞協会、言論界や憲法の研究者、研究団体や市民団体などからも、表現の自由や国民の知る権利の侵害、憲法上の人権侵害などの問題点の指摘がありましたが、衆議院では、審議が開始されてわずか19日後には可決され、その10日後には参議院でも強行採決が行われるなど、極めて異例のスピードで、この重要な法案が成立いたしました。この短期間の国会審議の中でも、修正や訂正が繰り返し行われ、特定機密の基準が極めて曖昧なままで、国民の知る権利が永久的に侵害されることが懸念されております。しかも、原発事故や核兵器の開発などの懸念も海外から指摘されるなど、また国民生活に重大な影響を及ぼすことまで行政機関の判断によって、特定秘密に指定することが可能となり、その影響ははかり知れなく広がることになるからであります。
法案が成立して半年以上が経過した現在に至っても、疑問や懸念が広がっていることを踏まえて、この法律案の廃止を求める意見書案の提出となったものであります。
次に、意見書案第3号地方財政の充実・強化を求める意見書案であります。
地方自治体の多くで税収が先細りとなる中で、担うべき役割は増加しています。当面する介護などの社会保障や子育て支援対策、医療・環境対策などの分野は、さらに自治体の財政にも大きな負担となることは確実と言われる中で、地方の財政需要を的確に把握し、地方交付税と一般財源を確保する必要があります。これまで地方自治体は、国に先駆けて財政の健全化に取り組んできたにもかかわらず、効果が現れず一進一退の状況が続いていますが、これは地方財政計画、地方税のあり方、地方交付税総額の決定は、国の政策方針に基づき一方的に決定されているためとされています。
地方財政の充実・強化を求める意見書案は、全国の自治体、首長、議会が住民の義務と責任を果たすために、党派・会派を超えた共通の認識として提出したものであり、議員各位の御理解を心よりお願いして、提案趣旨説明といたします。(拍手)
○議長(横田久俊)これより、一括討論に入ります。
(「議長、20番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)20番、中島麗子議員。
(20番中島麗子議員登壇)(拍手)
○20番(中島麗子議員)日本共産党を代表して、意見書案第1号及び第2号については可決、第3号については否決の討論をします。
意見書案第1号は、カジノ法案撤回を求める意見書案です。現在、国会に提案されている特定複合観光施設区域の整備の推進に関する法律案の撤回を求めるものです。
今定例会の我が党の川畑議員の代表質問で、市長は、カジノが刑法で禁じられている理由について、昭和25年の最高裁判決を示し、賭博罪の保護法益は公序良俗、すなわち健全な経済活動及び勤労と副次的犯罪を防止することであると説明しました。
しかし、IR推進法が成立すれば、現在、法律で定められている競馬や競輪などと同様の扱いになり、賭博行為とは同列ではなくなるとの見解でした。
しかし、法案に示されているのは、目的、定義、基本理念などであり、何も具体的なものが示されていません。特定複合観光施設区域の整備の推進に関する基本方針において、カジノ施設関係者に対する規制やカジノ施設の設置及び運営に関する規制の項目はありますが、具体的な論議ができる内容ではありません。6月18日の衆議院内閣委員会で、カジノ議連の細田博之会長は、カジノ施設については、社会に与える問題、リスクについて不安・懸念も大きい。我が国におけるカジノ施設のあり方について、丁寧に議論を深め、国民の理解・信頼を得る必要があると答弁しています。
しかし、実際の行動は、国民の不安や反対など意に介さず、カジノ合法化を押し通す強引な態度です。
法案は、どんなカジノをつくるのか、ギャンブルの害悪を抑えるためにどういう方策をとるのか、こういう詳細は、政府の責任で同法施行後、1年以内に制定するという実施法に先送りされています。審議しようにも中身がありません。その後、安倍内閣は、改訂成長戦略にカジノ解禁を盛り込みました。これでカジノはアベノミクスと呼ばれる安倍内閣の経済政策の目玉の地位を占めたことになります。日本は、国民が1年間に5兆6,000億円、賭博で負ける大変なギャンブル王国です。パチンコという賭博が日常的に開かれ、世界で稼働している賭博機械の6割が密集している国です。ここにさらにカジノという新たな賭博場をつくることが許されるのか、国の針路にかかわる重大な問題です。カジノ議連が、日本のカジノのお手本にするというシンガポールでは、開業から4年目で自己破産者が急増、カジノ入場禁止を申し出た人も20万人を超えたといいます。こうしたマイナスの側面を殊さら軽視し、まともな検証もなく、カジノを合法化するなど、国の行く末を誤らせる暴挙です。賭博は、負ける人を犠牲にして、特定の人がもうけを図ろうとするものです。目先の利益さえ見込めるなら、多くの人の苦しみを度外視するのでは、まともな政治とは言えません。社会を壊し、国民の暮らしを苦しめるカジノ合法化はきっぱりやめるべきです。
意見書案第2号は、特定秘密の保護に関する法律の廃止を求めるものです。
安倍政権は、広範な国民各階層、法曹界、ジャーナリストや労働組合、文化人、芸術家、演劇人などが反対・廃案若しくは慎重な審議を求めていたにもかかわらず、わずか1か月余りの審議期間で、昨年12月6日、国会で強行採決をしました。秘密保護法は、行政機関の長が、安全保障にかかわると判断すれば、どんな行政情報でも特定秘密と指定し、半ば永久的に国民に隠し続けることができます。特定秘密は、故意であれ、過失であれ、漏らした公務員が罰せられるだけでなく、秘密を知ろうとした国民も処罰されます。未遂でも共謀、教唆、扇動しただけで罰されます。基本的人権の侵害は明らかであり、安倍政権は、特定秘密の指定や解除を監察する機関を首相官邸や内閣府に置くと表明していました。
現在、秘密保護法の年内施行に向けて、秘密の運用をチェックするための監視機関を衆参両院に設置する国会法改定案の審議をはじめ、今国会中に成立させようとしています。与党が提出した法案は、衆参それぞれに委員8人で構成する情報監視審査会を設置し、審議も会議録も原則非公開の秘密の場で、政府からの秘密の提供を受け、中身をチェックするという骨格です。政府の特定秘密を監視するといいますが、もともと何を秘密にするか秘密であり、国会に提出するかどうかも全て政府の判断次第というのが秘密保護法です。情報監視審査会の審査は秘密会であり、委員はメモさえとれず、会議録も許可なく閲覧できません。会議録は、永久に国民に公表されません。秘密の開示を受けた議員は、その内容を国会の外で漏らせば刑罰に処され、国会質問で取り上げたら懲罰の対象になり、除名処分まで受けかねないのです。まさに国会に口封じをさせ、憲法が保障する議員の発言、質問の自由を奪うことになります。国会は、主権者国民を代表する唯一の立法機関であり、国権の最高機関です。国会の第一の任務は、政府を監視することです。秘密保護法を前提にし、政府、行政の行為を国会の上に置いては、国会の憲法上の役割を果たすことができません。国会を政府の秘密保全体制に組み込む秘密国会法とも言うべき内容です。
日本共産党は、6月16日、社民党、無所属議員と共同し、秘密保護法の廃止法案を国会に提出しました。議案発議者は、日本共産党の小池晃、社民党の福島みずほ、無所属の糸数慶子、山本太郎の各参議院議員です。国民の知る権利を奪い、国民主権を踏みにじる秘密保護法は憲法に違反し、国民主権と相入れず施行することは許されません。秘密保護法は、直ちに廃案するべきです。
意見書案第3号は、地方財政の充実・強化を求める意見書案です。意見書案のうち地方交付税や一般財源の拡大を図ること、地方交付税の財源保障機能や財政調整機能の強化を図ること、人件費削減など、行政指標に基づく地方交付税の算定を改めるなど、多くは賛成できるものです。
しかし、4項目めにある法人税率の見直しを認め、課税ベースを拡大することを推進する方向には賛成できません。我が党は、法人税の引下げには反対です。法人税減税は、もともと安倍首相の指示で始まったもので、世界で最も企業が活躍しやすい国を目指す安倍政権の経済政策、アベノミクスの柱です。法人税減税は、国税と地方税を合わせた法人税の税率を現在の約35パーセントから25パーセント程度に引き下げようというものです。法人税の実効税率を10パーセント引き下げるには、少なくとも5兆円の財源が必要とされています。政府や財界が目をつけているのは、中小企業など法人税を払っていない法人への課税強化で、そのために資本金や従業員数に応じて課税する法人事業税の外形標準課税や法人住民税の均等割の拡充を狙っています。
外形標準課税は、現在、資本金約1億円超の企業にしか適用されていません。対象を拡大すれば、多くの中小企業にとって負担増になります。さらに、それだけでは法人税減税の財源は確保できないため、政府は税体系全体の改革の中で、安定的な代替財源を確保するとしています。
経済同友会は、固定資産税や住民税、地方消費税の拡大を提案しています。本来、税金は負担能力に応じて払うというのが大原則です。大もうけをして法人税を負担する能力もある大企業の減税のために、中小企業や国民に負担を押しつけるのは本末転倒で、応能負担原則の破壊です。大企業に減税しても、国民の暮らしや経済がよくなる保証はありません。国民に、さらなる増税をすればなおさらです。大企業の減税はやめるべきです。
各議員、会派の皆さんの賛同をお願いして討論とします。(拍手)
(「議長、17番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)17番、佐々木秩議員。
(17番佐々木秩議員登壇)(拍手)
○17番(佐々木秩議員)意見書案第2号特定秘密の保護に関する法律の廃止を求める意見書案及び第3号地方財政の充実・強化を求める意見書案に賛成の討論を行います。
まず、意見書案第2号特定秘密の保護に関する法律の廃止を求める意見書案についてです。
多くの国民の懸念や不安、反対がある中、昨年12月6日、参議院本会議において採決が強行され、特定秘密の保護に関する法律は成立してしまいました。特定秘密保護法は、国民の知る権利を侵害し国民主権を形骸化すること、刑罰を重くかけ国民やメディアを萎縮させること、国民のプライバシー、思想、良心の自由を侵害する危険があること、さらに国会議員の国政調査権を制約し三権分立を崩す危険があることなど、多くの専門家からも強く指摘されてきたところです。
法案成立後も審議中に指摘されていた不備や矛盾、問題点は一向に解決されてはいません。
さらに今、安倍首相は、集団的自衛権行使のための憲法解釈変更の閣議決定を目指しています。特定秘密保護法は、これとセットになって、戦争のできる国化を着々と進める元凶になりかねません。
また、意見書案第3号地方財政の充実・強化を求める意見書案では、地方自治体が担う役割が年々増大している中、地域の財政需要を的確に見積もり、これに見合う地方交付税及び一般財源総額を確保する必要があること、公共サービスの質の確保を図るためにも安定的な地方税財源を確立することが大事であることなどが指摘されており、本市においても当てはまる的確な内容となっています。
また、意見書に記された諸要求について、とりわけ本市の場合、一般会計歳入に占める割合がおよそ3割に及ぶ貴重な財源である地方交付税及びその別枠加算等の現行水準確保を求めることなどは、極めて重要です。
よって、意見書案第2号及び第3号は可決を求め、皆様の御賛同をお願いするものです。(拍手)
○議長(横田久俊)討論を終結し、これより順次、採決いたします。
まず、意見書案第1号について、採決いたします。
可決とすることに、賛成の議員の起立を求めます。
(賛成者起立)
○議長(横田久俊)起立少数。
よって、否決されました。
次に、意見書案第2号について、採決いたします。
可決とすることに、賛成の議員の起立を求めます。
(賛成者起立)
○議長(横田久俊)可否同数であります。
よって、地方自治法第116条の規定により、議長において可否を裁決いたします。
本件につきましては、議長は否決と裁決いたします。
(発言する者あり)
次に、意見書案第3号について、採決いたします。
可決とすることに、賛成の議員の起立を求めます。
(賛成者起立)
○議長(横田久俊)起立多数。
よって、さように決しました。
次に、ただいま決定いたしました以外の意見書案について、一括採決いたします。
いずれも可決とすることに、御異議ございませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)御異議なしと認め、さように決しました。
日程第6「陳情」を議題といたします。
お諮りいたします。
本件につきましては、別紙お手元に配付の議事事件一覧表のとおり、総務常任委員会に付託の上、閉会中継続して審査することにいたしたいと思います。
これに御異議ございませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)御異議なしと認め、さように決しました。
以上をもって、本定例会に付託されました案件は全て議了いたしました。
第2回定例会は、これをもって閉会いたします。
閉会午後5時25分
会議録署名議員
小樽市議会 議長 横 田 久 俊
議員 上 野 智 真
議員 山 口 保