開議午後1時00分
○議長(横田久俊)これより、本日の会議を開きます。
本日の会議録署名議員に、秋元智憲議員、林下孤芳議員を御指名いたします。
日程第1「議案第1号ないし第13号」を一括議題といたします。
質疑及び一般質問を一括し、これより会派代表質問を行います。
あらかじめ申し上げます。
代表質問に当たっては、質問通告の大項目の順で質問を行い、再質問、再々質問がある場合は、それぞれ一括質問で行うことといたします。
それでは、通告がありますので、順次、発言を許します。
(「議長、8番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)8番、川畑正美議員。
(8番川畑正美議員登壇)(拍手)
○8番(川畑正美議員)日本共産党を代表して、質問します。
最初に、財政問題についてです。
本市の2014年度予算については、2013年度当初予算と比べて、地方交付税が4億5,300万円、臨時財政対策債1億600万円を合わせ5億5,900万円もの大幅な減となっています。4月からの増税に伴う地方消費税交付金は1億5,200万円の増にとどまり、地方譲与税は3,800万円の減です。このように地方交付税を中心に大幅な減収が見込まれています。このことについては、今年、第1回定例会で我が党の北野義紀議員の代表質問に答える形で、本市の地方交付税の減少は、国が歳入では、地方税収の伸びを踏まえ、交付税の別枠加算を9,900億円から6,100億円に縮小したことなどから、地方交付税総額を減少させていることが要因の一つであると市長も認めています。
一方、市税では法人市民税が前年度に比べ1億1,760万円増加したものの、個人市民税では4,400万円減少し、市民税全体としては7,360万円の増加にとどまり、本市の市税全体の伸びは、わずか820万円にすぎません。したがって、財政調整基金から8億9,106万円切り崩した予算編成をしています。今後の財政運営に当たって、一般財源の大半を占める地方交付税と市税は、国の地方交付税総額を抑えられる中で、本市の地方交付税額も抑えられ、市税全体の伸びも期待できないと思われます。
一方で、学校再編による校舎新築や耐震工事などの事業が予定されています。
財政運営に当たって、一度はやめた他会計からの借入れを選択肢に入れているのではないですか。
何よりも国に地方交付税の増額を強く求めるべきです。市長の見解をお聞かせください。
2014年度から地方税である法人住民税の法人税割が4.4パーセント程度引き下げられ、その相当分を新たな国税、地方法人税として創設し、地方交付税の財源とされることになりました。地方消費税の引上げ分の地方消費税交付金について不交付団体はその全額が収入増となる一方で、交付団体は増収分の見合いで地方交付税が削減され、偏在が拡大するため、是正するのが目的としています。法人税割の税率引下げは2014年10月1日から施行される予定ですが、厳しい財政事情を抱えている本市にとって、どのような影響があるか、説明願います。
本市の財政運営は厳しい状況にありましたが、2010年度決算では実質収支が黒字となり、2004年度以降残高のなかった財政調整基金は、2011年度には6億6,700万円、12年度には23億3,700万円になりました。2013年度の一般会計決算見込みは実質収支見込み及び単年度収支見込みは黒字ですが、実質単年度収支は赤字とのことです。13年度の決算見通しについて説明願います。
あわせて、2011年度から積み立てられた財政調整基金は、決算見込みでどれだけになるのか、お知らせください。
一般会計の歳出予算は、この5年間を見ても、毎年20億円前後の不用額を出しています。恒常的に不用額を出すことは、予算が実施されてないことになり、市民サービスが施行されない異常な財政運営と思います。市議会が市民と語る会を実施し、参加された町会役員の方から、街路灯の維持管理費に対する市からの補助金を引き上げてほしいとの要望が多く上げられました。現在、設置されている街路灯は、蛍光灯や水銀灯がほとんどです。街路灯が切れた場合、業者に委託すると蛍光灯や水銀灯がもうつくられていないということで、LEDに切替えが必要になっています。しかし、切替えには器具代含め5万円ほど必要になります。また、町会によっては、電気料金が町会費の約30パーセントを占め、廃品回収などで町会費を補っているところもあります。LEDへの切替えによって、ランニングコストは削減になりますが、何パーセントの削減になると考えているのか、お聞かせください。
市民の安全・安心を確保するためには、街路灯設置は欠かせません。ランニングコストが低ければ、街路灯維持費補助金の助成額は低くなり、結果的に市財政に貢献することになります。今、思い切った投資を行い、市民に共通した要望に応えるべきです。市長の見解をお聞かせください。
中松市長は、今年の第1回定例会で北野義紀議員の代表質問に対し、本市の真の財政再建の到達度について「他会計などからの借入れに頼ることなく財源不足の解消を図り、一般会計が本来の意味でのバランスをとれることと考えております」「財政再建に向け着実に前進している」とのことですが、他会計からの「借入れの完済にはなお12年ほどかかる予定であり、現状といたしましては道半ばであると考えております」と答弁され、市長は健全財政に向けて精力的な姿勢を示しております。
そこで、中松市長の次期市長選挙に対する考えについて伺います。
来年の統一地方選挙まで1年を切り、市長の任期も残り少なくなっています。4月の市長記者会見において、「支援していただいている団体や組織などのほか、主治医ともよく相談した上で、しかるべき時期に態度を表明したいと思っております」と語っております。次期市長選挙に中松市長は再度立候補するのかについて市民も注目しているところです。市長の所見をお聞かせください。
以上で、第1項目めの質問を終わります。
○議長(横田久俊)理事者の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)市長。
(中松義治市長登壇)
○市長(中松義治)川畑議員の御質問にお答えいたします。
ただいま、財政問題について御質問がありました。
初めに、財政運営についてですが、まず今後の財政運営の見解につきましては、他会計などからの借入れに頼ることなく、毎年度の予算編成に当たってまいりたいと考えております。また、地方交付税総額の確保などについては、これまでも国に対して要望を行ってきたところであり、今後とも北海道市長会や全国市長会などを通じて、強く要請してまいりたいと考えております。
次に、法人税割の引下げによる影響につきましては、市税収入への影響額を平成26年度予算を基に試算しますと、平成26年10月1日以後の事業年度から適用となるため、影響が半年分の平成27年度では約9,800万円の減、通年度となる平成28年度では約1億8,000万円の減と見込んでおります。
一方、普通交付税の算定では、理論上はただいま申し上げた市税の減収により基準財政収入額が減となることから、基準財政需要額が同額と仮定しますと、減収分の75パーセント相当が普通交付税として交付されることとなるものです。
次に、平成25年度の一般会計決算見込みにつきましては、歳入では601億5,900万円、歳出では599億100万円となり、実質収支では2億5,800万円の黒字、前年度の実質収支1億5,600万円を差し引いた実質単年度収支は1億200万円の黒字を見込んでおります。
一方、財政調整基金への積立金と取崩し額を考慮した実質単年度収支は、4億7,100万円の赤字を見込んでおります。また、財政調整基金の平成25年度末の残高見込額は17億6,400万円と見込んでおります。
次に、街路灯のLEDへの切替えによるランニングコスト削減につきましては、例えば100ワットの水銀灯から同じ明るさのLEDに切り替えた場合には、電気料金が約70パーセント削減されると試算しております。また、思い切った投資をすべきとのことにつきましては、厳しい財政状況の中、難しいものと考えておりますが、今後、街路灯に関する助成制度のあり方については、財源も含め検討してまいります。
次に、次期市長選についての私の考えについてですが、今は財政健全化や市内経済の活性化の取組など、本市が抱える課題に全力で取り組んでいるところであります。これからも残された任期を市民の皆さんと協働の下、全力を尽くして市政運営に当たる所存でありますので、私の進退につきましては、適切な時期に判断したいと考えております。
○議長(横田久俊)次に、第2項目めの質問に入ります。
(「議長、8番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)8番、川畑正美議員。
(8番川畑正美議員登壇)
○8番(川畑正美議員)2項目めの質問に入ります。
2項目めは、カジノ賭博誘致についてです。
今、国会では、カジノ賭博を中心にした統合型リゾート施設の整備を後押しする特定複合観光施設区域整備推進法案が日本共産党と社民党を除く超党派の国際観光産業振興議員連盟がまとめ、自民党、日本維新の会、生活の党が法案を提出し、今国会で成立を目指そうとしていましたが、6月9日の段階で今国会成立を見送り、秋の臨時国会成立を目指しています。
しかし、日本は賭博であるカジノを長く刑法で厳密に禁じています。中松市長は日本の刑法がなぜ賭博を禁じていると考えているのですか。市長の見解をお伺いします。
2013年9月12日の予算特別委員会で、市長は、カジノはプラスになるほうが圧倒的に多いだろうと思っている。私は市長になる前は4か国カジノを見ているが、いろいろと心配されている向きはあろうかと思いますけれども、そういう心配というのは全く感じていない。むしろ地域振興、観光振興、雇用の問題などプラスになることがたくさんあるとの見解でした。
毎日新聞の記事によれば、静岡大学の鳥畑与一教授は人口五百数十万人で日本より観光客が多く、日本はシンガポールを成功例としている。しかし、シンガポールでカジノが原因と見られる国民の自己破産申請件数が2010年の約2200件から12年には約3000件と悪化し、11万人がギャンブル依存症と扱われる事態になっていると報告されています。また、35か所のカジノを抱えるマカオの研究者は、雇用拡大など一定の効果はあるが、依存症が03年の4.3パーセントから07年には6パーセントと悪化、犯罪件数も08年は1万4,000件と02年度よりも5,000件増え、高校中退率も上がり、真面目に勉強する若者が減るなど、カジノ経済効果よりもデメリットのほうが大きいと結論づけていると報道しています。経済効果などプラス面を強調する中松市長は、このような報道をどのように受け止めていますか、お知らせください。
市長は3月の記者会見で、韓国訪問の狙いについて「韓国は17か所ものカジノがあるのですが、そのうち二、三か所を視察し、プラスの面、マイナスの面を両面から見ていきたい」「通常国会の中で推進法が議論され、成立した際には、決定した状況の中で小樽市としてカジノ誘致を推進するべきなのか、撤退するべきなのかということも含めて市民の皆さんに説明していきたいと考えています」と語り、韓国の旅客船沈没事故で訪問を見送った高橋知事を除いた道の担当者や苫小牧市長とともに4月23日から韓国を訪問しています。カジノ賭博を中心にしたIR法案が国会を通っていない中で市長は韓国へ視察に行くべきではなかったのではないですか。
実際には韓国を訪問視察されていますが、カジノ賭博の実態をどのように受け止めたのでしょうか。市長の考えをお聞かせください。
糸数慶子参議院議員が韓国・カンウォンランドのカジノを視察した「カジノの町はいま09’」という動画があります。この動画の内容は、17か所のカジノがあるうち、この1か所だけが韓国人が入所でき、1日8,000人から1万人が詰めかけ、売上げは665億円に達し、外国人だけが入所できる16か所の合計を上回っている。このカジノには中毒ケアセンターが設置され、7人の相談員がおり、依存症患者は西洋人が2から3パーセントに対し、中国人、日本人は6から7パーセント、韓国人は8パーセントと高く、依存症の患者は自覚がないために歯止めがきかず、完治する人はほとんどない。施設内での自殺者は年間5から6人あり、地域に戻って自殺している人などは把握されていない。カジノを誘致した市民団体の代表は、カジノ開設によって浮浪者は2,000から3,000人増え、10年前に比べ人口が半減した。カジノ誘致による副作用について全く考えていなかったと言っています。まちの通りでのインタビューでも、「浮浪者が増え、治安も悪く子供を学校に通わせるのも心配」「友人の母親がカジノにはまって自殺し、その後、家族は引っ越してしまった」などの実態です。視察された実態と大きな違いはないと思いますけれども、市長の見解をお聞かせください。
パチンコ業の実態とギャンブル依存症の実態について伺います。
日本共産党の大門実紀史参議院議員は、4月28日の参議院決算委員会で、日本は世界でも最悪のギャンブル依存症大国となっている。他国ではおおむね1パーセントにとどまる有病者が日本では成人男性の9.6パーセント、女性でも1.6パーセントに上り、人口から推計すれば、患者は約560万人というショッキングな数字になる。国はこの対策を行っているのかとただしています。これに対し、厚生労働省の障害保健福祉部長は、現状は適切な治療が受けられる状況にないと答弁しています。
北海道が行った調査報告書、カジノを含む統合型観光リゾート(IR)による経済・社会影響調査では、賭博に対する社会コスト、依存症に対するリスクなど、諸外国の調査が報告されていますが、道内での実態調査報告はありません。
5月26、27日、我が党の道内地方議員が道庁関係機関との交渉で、道内の実態調査の実施状況をただしましたが、道からは実施していないとの答弁でした。GTAというオーストラリアの賭博機メーカー団体の2011年の報告によると、日本全国にパチンコ店が1万2,323店舗、パチンコ機台数は約458万3,000台あり、全世界で営業活動しているギャンブル機が約701万1,000台ありますが、その約65パーセントを占めています。この小樽市には中央通をはじめ、市内の各所にパチンコ店が存在していますが、小樽市におけるパチンコ店の数、遊技台数、そしてパチンコ遊技者数とギャンブル依存症の実態を把握されていますか、お答えください。
日本共産党は、昨年11月に市民アンケートを全戸を対象に実施し、小樽市の人口の1パーセントに当たる1,280通の回答を得ました。カジノ賭博誘致に「賛成」はわずか8.8パーセント、「反対」が54.8パーセント、「市民とよく討論すべき」が21.6パーセントとなっており、小樽市民はカジノ賭博誘致に拒絶反応を示しています。
また、5月11日には「カジノ誘致に反対する小樽市民の会」が設立され、その設立総会には200人が参加し、カジノ賭博誘致は小樽市と市民の将来に重大な悪影響をもたらすため、反対の1点で市民の協働を広げようという呼びかけに応えていました。
5月23、24、26日、小樽市議会の第3回市民と語る会が開催され、その中でも参加市民から、カジノ賭博誘致に対し、「賭博で経済活性化をさせるなどとはとんでもない」「市長はカジノを率先して導入しようとしているが、韓国では依存症や自殺者が出ている。小樽市にそんな市民をつくっていいのか。他人を不幸にするようなカジノ賭博誘致はやめるべき」など、怒りの声が出されています。市長は、これらの市民の声をどう受け止めていますか。所見をお聞かせください。
市長は、2013年第3回定例会の予算特別委員会で我が党の新谷議員の質問に対し、カジノ誘致について市民合意が得られなければ取り下げると答えています。市民合意とはどういう意味なのでしょうか。市民対象をどこに置いて、どのような方法をもって合意を図ろうとしているのでしょうか。
例えば、カジノ推進協議会の合意を指しているのですか。市民アンケートなどで圧倒的多数の市民の意思を確認した上での合意ということなのでしょうか。見解をお知らせください。
2014年4月1日、小樽市自治基本条例を施行しました。条例には、市民、議会及び市は協働によるまちづくりを推進するため、情報を共有することを基本原則に情報の提供、情報の公開などが規定されています。カジノ誘致問題で市民に広く議論していただくための情報提供をどのようにしようとしているのか、お知らせください。
また、小樽観光都市宣言では次のような内容を発表しています。前段は割愛しますが、「市民一人一人が観光まちづくりの主役となり、人情味あふれる「小樽気質」でお客様をお迎えし、ふれあいを通じ感動と安らぎを感じていただくこととともに、ゆっくりと時間をかけて「小樽」を楽しんでいただくことです。それが、我がまち「小樽」にとって、何物にもかえがたい喜びなのです。今こそ…「小樽」は、多くの人に愛されるまち、より質の高い時間消費型観光のまちを目指し、ここに「観光都市・小樽」を宣言します。」とあります。
韓国では、賭博依存症、多重債務、青少年への影響など法律で規制しているにもかかわらず起きていると北海道の調査報告書にありました。このような懸念を持つカジノ賭博誘致は、小樽観光都市宣言の趣旨からも大きく外れています。直ちにカジノ賭博誘致を断念すべきです。市長の決断を求めます。
次に、教育長に伺います。
教育長は、2013年第3回定例会の予算特別委員会で、「子供たちの健全育成を担う教育長の立場では、さまざまな心配なことがありますけれども、しかしそれは一つ一つ丁寧に学校教育の中で教育をしながら、一つ一つ対策を講じていくことで乗り越えていけることも考えられます」と答弁しています。この答弁からは中松市長のカジノ誘致推進に全面的に迎合したものと受け止めざるを得ません。
北海道の調査報告書には、「青少年の中に一定のギャンブル依存症が存在することが指摘されている」また「カジノ産業が高等教育を必要としない高賃金な職を提供することによる進学率の低下がある」と記載されています。また、カンウォンランドでは、賭博施設を持つ実態から地域における自殺者や犯罪率が増加し、例えば子供の親が賭博依存症になり、多重債務で自殺に追い込まれた子供への対策など、青少年への悪影響が報告されています。これらを考えると、教育長答弁の学校教育で乗り越えられるという対策に不安と疑問が解消されません。
教育委員会は、教育の自主性を守り、国や首長から独立した行政組織であることからも、そもそもカジノ賭博の誘致を阻止し、子供たちの健全育成を担う立場を堅持すべきであります。教育長の見解をお聞かせください。
以上で、2項目めの質問を終わります。
○議長(横田久俊)理事者の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)市長。
(中松義治市長登壇)
○市長(中松義治)ただいま、カジノ誘致について御質問がありました。
初めに、韓国カジノ視察についてですが、まず賭博が刑法で禁じられていることについての見解につきましては、昭和25年の最高裁判決において賭博罪の保護法益は「公序良俗、すなわち健全な経済活動及び勤労と、副次的犯罪を防止することである」とされていることは承知しております。しかし、IR推進法が成立すると、刑法の賭博罪の違法性を阻却する特別法の位置づけとなりますので、現在、法律により認められている競馬や競輪などと同様の取扱いとなり、賭博行為と同列ではなくなるものと理解しております。
次に、カジノのデメリットに関する新聞報道の受止めにつきましては、カジノの合法化によるIRの導入にはデメリットがあるとの報道は承知しております。しかしながら、地域振興や雇用の創出、新たな税財源の確保などのプラスの効果が大きいと考えておりますので、法制化によりプラス面を最大限に引き出しながら、マイナス面を最小化していくことが重要なことと考えております。
次に、今回の韓国IR視察につきましては、北海道から参加依頼があり、実際にカジノ施設を視察することは今後のIR誘致の取組に向けて重要であると判断したものであります。
また、韓国IRの実態につきましては、外国人専用の済州島の施設はセキュリティレベルが高いことや外国人観光客の誘致に重要な役割を果たしていること、唯一韓国国民が入場できるカンウォンランドは市街地から離れた廃坑跡地にありながら、規模が大きく平日でも多くの来場者で賑わっていたこと、中毒ケアセンターでは依存症の予防、相談システムが充実していることなどが印象に残っております。
次に、糸数参議院議員のカンウォンランド視察動画の内容につきましては、私が現地を視察した際にはそのような実態は確認できませんでした。
次に、市内のパチンコ店とギャンブル依存症の実態についてですが、現在、パチンコ店は11店舗ありますが、遊技機設置台数、遊技者数につきましては、把握しておりません。
また、ギャンブル依存症の実態につきましても、把握しておりません。
次に、カジノに対する市民の反応等についてですが、まずIR誘致に対する市民の声につきましては、これまでも市長への手紙やご意見、お問い合わせメールなどでIRに関してさまざまな御意見をいただいており、反対の声もあることは承知しております。
一方で、市議会第3回市民と語る会では、賛成意見が出されたと聞いているほか、直接私にも賛成の意見が寄せられているところであります。今後とも市民の皆さんからの御意見につきましては、耳を傾けてまいりたいと考えております。
次に、IR誘致における市民合意につきましては、市民の代表で構成される市議会の御意見を伺うことはもちろんのこと、賛成の方、反対の方を含めて、さまざまな御意見を真摯に受け止め、IR法案の成立後、市民合意を図っていかなければならないと考えております。
次に、IR誘致に関しての市民への情報提供につきましては、今後とも北海道と連携を図りながら、IRに関する各種情報を収集するとともに、IR推進法が成立した後には、市民の皆さんに対する説明会の開催や市ホームページによる情報提供を考えております。
次に、IR誘致は小樽観光都市宣言の趣旨から外れており、断念すべきとのことにつきましては、法制化されたIRはシンガポールなど世界各国の例を見ましても、第1級のリゾート施設となっており、また現在。国が2019年に訪日外国人旅行者数2,500万人を目指している中、本市の国際観光推進にも大きな役割を果たすものと考えております。これらのことからも、小樽観光都市宣言の趣旨からは外れていないものであると考えております。したがいまして、今後とも北海道や関係機関と連携し、IR誘致に向けた取組を進めてまいりたいと考えております。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)教育長。
○教育長(上林猛)川畑議員の御質問にお答えいたします。
カジノ誘致に対する教育の影響についての御質問がありました。
まず、私の見解についてでございますが、まちづくりや観光といった業務は市長部局の専掌の事務であり、このたびのカジノを含むIR誘致に関しましては、この一環として市長のお考えを述べたものであり、教育長として意見を申し上げる立場にはないものと承知しております。
今後、IR推進法が法制化され、この件が具体的に進められる段階では、さまざまな会議を通じて教育委員会としての意見を申し上げる機会が得られるものと考えております。
○議長(横田久俊)次に、第3項目めの質問に入ります。
(「議長、8番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)8番、川畑正美議員。
(8番川畑正美議員登壇)
○8番(川畑正美議員)3項目めの質問に入ります。
3項目めは、原発問題についてです。
福井県内外の住民が関西電力大飯原発3、4号機の再稼働差止めを求めた訴訟で、福井地裁は、5月21日、2011年の東京電力福島第一原発事故後、原発の運転差止めを命じた判決を下しました。この判決に対して、市長の見解を求めて質問します。
今回の判決は、冒頭で、憲法第13条及び第25条で保障している人格権は人の生命を基礎とするものであって、これを超える価値をほかに見いだすことはできないと強調しています。この人格権が奪われる事態として、大きな自然災害、戦争と並べて原発事故を置き、その具体的な危険性が万が一でもあれば、その差止めが認められるのは当然であると断じています。
沖縄国際大学の井端正幸教授は、憲法13条は人権保障の原点ともいうべき規定であり、立法、司法、行政などの統治機構に対して、国民の基本的人権を最大限尊重することを求めています。これを真っ正面から論じていることは、国民の命と暮らしを守ること以上に大切なことはないという人権保障の原点に立ち返って、原発の稼働、再稼働は許されないとしたものですと解説しています。市長は人格権を最優先とした福井地裁判決をどのように受け止められたか、お聞かせください。
電力各社は、出力100万キロワット級の原発1基が再稼働すれば、火力発電に比べて年間900億円程度のコスト低減につながるなどして、当面12原発19基の早期再稼働を目指しています。しかし、判決は、電力会社が原発の稼働によって電力供給の安定性、コストの低減につながると主張していること、コストの問題に関連して国富の流出や喪失の議論があるが、たとえ大飯原発の運転停止によって多額の貿易赤字が出るとしても、これを国富の流出や喪失というべきではなく、豊かな国土とそこに国民が根をおろして生活していることが国富であり、これを取り戻すことができなくなることが国富の喪失であるとして、コスト優先をきっぱり退け、国民の安全を最優先にしています。市長は、国民の安全を最優先にした判決をどう受け止めていますか。市長の見解をお聞かせください。
判決は、原発技術の危険性の本質及びそのもたらす被害の大きさは福島第一原発事故を通じて十分に明らかになった。原発では一旦発生した事故は時の経過に従って拡大していくという性質を持つとして、ほかの技術と異なる原発に内在する本質的な危険があると原発の危険性を明確にして判決を下しています。
福島第一原発事故直後に、当時の原子力委員会委員長が首相に提出した、福島第一原発事故のいわゆる最悪のシナリオで、250キロメートル圏内の住民の避難を検討したことや、チェルノブイリ原発事故の避難区域も同様の規模であったことを念頭に置いて、この数字が直ちに過大であるとすることはできないとして原発から半径250キロメートル範囲内は人格権が侵害される危険性を指摘しました。日本列島の各原発の250キロメートル圏内を地図に表すと、北海道の一部と沖縄県を除き、すっぽり覆ってしまいます。政府は、それまで原発8から10キロメートル圏内としていた原子力防災対策を実施すべき重点地域の範囲を、福島第一原発事故を受けて緊急防護措置区域UPZ30キロメートル圏内に拡大しました。この判決が原発から250キロメートル圏内を人格権侵害と下している中で、泊原発にかかわる広い自治体で再稼働への当事者意識が高まっているわけです。
小樽市の中心部でも、泊原発から40キロメートルという近いところにあります。半径250キロメートル圏内の危険区域は、北海道では道北と道東の一部を除いて道内の大半が含まれます。また、函館市が建設差止め訴訟を起こした電源開発の大間原発から半径250キロメートル圏内にも重なっています。本市は、いまや他人事ではなくて、市の重大課題として受け止めなければならないと思います。小樽市民の安全・安心を掲げる中松市長は、今こそ泊原発再稼働の中止、泊原発の廃炉を求めるべきです。市長の見解を求めます。
以上で、第3項目めの質問を終わります。
○議長(横田久俊)理事者の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)市長。
(中松義治市長登壇)
○市長(中松義治)ただいま、原発問題について御質問がありました。
まず、このたびの福井地裁判決につきましては、人格権に基づいた侵害行為の差止め請求を認め、コストより国民の安全を優先とした考え方は、司法の判断として重く受け止めなければならないと考えております。しかし、関西電力では福井地裁の判決を不服として控訴をしており、今後の裁判の動向を注視してまいりたいと考えております。
次に、泊原発の再稼働中止と廃炉を求めるべきということについてですが、本市では、原子力防災計画の策定を義務づけられた自治体ではありませんが、今後、地域防災計画の中に原子力災害対策を盛り込む予定で、現在、作業を進めているところであります。市民の安全・安心の確保に努めてまいりたいと考えております。いずれにいたしましても、これまで申し上げておりますとおり、原発の再稼働は安全性の確保が最優先であり、その上で、電力需給、社会経済への影響などを踏まえ、国の責任においてしっかりと判断してもらいたいと考えております。
○議長(横田久俊)次に、第4項目めの質問に入ります。
(「議長、8番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)8番、川畑正美議員。
(8番川畑正美議員登壇)
○8番(川畑正美議員)4項目めの質問に入ります。
空き家対策について伺います。
全国の空き家状況は、総務省統計局の調査によると、2008年10月1日現在、日本の総住宅数5,759万戸のうち、空き家数はおよそ757万戸あり、空き家率13.1パーセントになります。2003年の調査と比べると97万戸増加しており、全ての都道府県で空き家率が1割以上となっています。本市においても、空き家に関して消防本部が把握している2014年5月22日現在の状況は、空き家確認数279件、管理良好家屋186件、管理不良家屋56件、危険家屋37件となっています。後志管内市町村と小樽開発建設部、後志総合振興局などで構成する廃屋・空き家対策検討会が2013年3月に廃屋・空き家対策モデル条例を示しています。それから1年経過していますが、小樽市としての廃屋・空き家対策条例制定に向けて、どの程度進行されているのか、伺います。
小樽市は、後志総合振興局などで作成した廃屋・空き家対策モデル条例は定義、所有者等の責務、市町村の責務、情報提供、実態調査、立入調査、命令、公表、代執行、罰則などの項目がありますが、項目のどこが問題となって条例の作成が進んでいないのでしょうか。説明願います。
国会の動きでは、自民党の空き家対策推進議員連盟において、空家等対策の推進に関する特別措置法案が提出されようとしております。この法案が提出されれば、可決される見通しと伺いました。この法案と後志総合振興局などが作成した廃屋・空き家対策モデル条例を基に制定した市町村の条例との関係はどのようになるのでしょうか。お知らせください。
また、市長は、行政代執行について、撤去した費用が回収できない可能性や行政任せにされる懸念があるとして、慎重に進めなければならないとしています。国会では空家等対策の推進に関する特別措置法案が可決された場合、市長が懸念していることが解決されることになるのでしょうか。見解をお聞かせください。
後志管内においても、空き家条例制定の動きがあります。島牧村は、倒壊などの危険性がある空き家の所有者に適正な管理を求める「島牧村空き家等の適正管理に関する条例」を6月12日の定例村議会で可決されました。内容は、後志総合振興局などで作成した廃屋・空き家対策モデル条例が基本となっているものと思われますが、自主的な管理を支援するため、解体撤去費の一部補填制度も新設しています。このような動きは、倶知安町にもあります。本市は、条例の具体的取組を行わないのでしょうか。進めるに当たって、何か障害があるのでしょうか。国会の特別措置法成立後に進めようとしているのでしょうか。見解をお聞かせください。
全国的には、空き家対策について火災、犯罪、落雪被害などの危険から空き家を取り壊すことに重点を置くのではなくて、空き家を積極的に活用する動きが広がりつつあります。
東京都において、1960年代に建てられた郊外の一戸建て分譲地などで空き家が目立っているとのことです。高齢化した所有者が介護や医療サービスを受けるために転出し、売却にも賃貸にも出すことができず、結果として空き家のまま放置されている例も指摘されているとのことです。
そんな中で、NPO法人が民間住宅活用モデル事業の適用を受けて、空き家をグループリビングに改修した例が雑誌で紹介されていました。モデル事業の適用には、改修工事着工時点で3か月以上空き家であること、改修後に居住用として賃貸する住宅であること、耐震、バリアフリー又は省エネルギー改修工事のいずれかの工事を行うことなどの条件がありますが、国から500万円、東京都から600万円の補助をはじめ、NPO法人会員や金融機関からの借入れで、ひとり暮らし60歳以上の高齢者5人の共同居住住宅を始めたとありました。
この民間住宅活用モデル事業は、東京都が実施している事業ですが、その中に国補助併用型という事業があります。その事業は、国の民間住宅活用型住宅セーフティネット整備推進事業の補助を受け、改修工事を実施している空き家を対象にしています。本市では、この国の民間住宅活用型住宅セーフティネット整備推進事業が実施可能なのか、また活用している実態があればお知らせください。
我が党は、5月に、尾道市の空き家バンク、空き家再生促進事業の取組について視察してまいりました。
尾道市は、戦災や自然災害にも遭わず、歴史的建造物や寺社が点在したまちで、独特の景観を有する斜面市街地は、重要な観光資源であります。一方、少子高齢化や人口流出により深刻な空き家問題に直面しているまちです。一歩路地や山並みに入ると昔からの車の入らない坂のまちとなっているなど、諸条件が本市と一致したところが多いまちでした。尾道市の空き家再生促進事業は、市の歴史的風致維持向上計画の重点区域内にある空き家を改修して居住する場合に、その空き家の改修に要する経費の3分の2、最大30万円を助成しています。また、同じ重点区域内にある老朽危険建物の除去に要する経費の3分の2、最大60万円を助成しています。そして、同区域内で個性的で風格あるまち並みを創設するため、歴史的建造物、工作物の外観修理、外観変更等の整備に対しても、その経費の3分の2、最大200万円を助成しています。
2009年10月より、NPO法人尾道空き家再生プロジェクトが尾道市と共同で、新たに尾道市空き家バンクをスタートさせています。尾道らしい坂のまちや古い家に暮らしてみたいという方と空き家の大家さんをマッチングするシステムで、尾道のまち並みを後世に引き継いでいくことが目的でした。これらの事業を協力推進させているのがNPO法人の活動でした。尾道市は、2004年につくった空き家バンクが2007年には登録物件がなくなってしまい、市が空き家バンクの一部業務をNPO法人に委託し、新たにスタートさせて成功しています。成約件数は委託する前の10件程度が、NPO法人に委託後、3年程度で51件成約し、5倍にも増えていることは、NPO法人の運動が大切なかなめとなっていることを意味しています。
本市において、小樽市内の古民家の活用策を考えるNPO法人、小樽民家再生プロジェクトが市民向けの相談会を行ったことが報道されました。この法人は歴史と風情があふれる建造物の保存に取り組み、古民家の情報を集めて、住宅利用の道を探ろうと企画しているとのことです。本市では、このようなNPO法人の活動について把握されているのでしょうか。
ほかにも市内でNPO法人などの活動団体について把握されていますか。
また、本市としてNPO法人小樽民家再生プロジェクトや、ほかのNPO法人との連携した取組などについては検討されていないのでしょうか。見解をお知らせください。
以上、再質問を留保し、質問を終わります。(拍手)
○議長(横田久俊)理事者の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)市長。
(中松義治市長登壇)
○市長(中松義治)ただいま、空き家対策について御質問がありました。
初めに、空き家条例に関してですが、まず本市の条例制定に向けてどの程度進行しているのかにつきましては、これまで危険な空き家の判断基準や所有者等の特定方法などの具体的な業務処理の整理のほか、行政代執行などの課題について庁内の連絡会議において検討してきたものであります。
次に、後志のモデル条例の項目のどこが問題となって条例の作成が進んでいないかにつきましては、モデル条例の項目にある課題については、ただいま申し上げましたとおり、庁内の連絡会議において検討し、整理をしてまいりましたが、現在、自由民主党空き家対策推進議員連盟が中心となって空家等対策の推進に関する特別措置法案が議論され、制定される動きがあると聞いております。その内容として、所有者等の把握における固定資産税情報の利用や、これまで本市が検討してきた危険な空き家に対する助言、指導、勧告、命令、行政代執行などが規定されていることから、現在、その動向を注視しているところであります。
次に、現在、国政の場で議論されている特別措置法案と後志のモデル条例を基に制定した市町村の条例との関係につきましては、地方自治法では法令に違反しない限りにおいて、条例を制定することができると規定されており、特別措置法が成立した際には条例の制定のほか既に制定された条例にあっても整合性を図らなければならないものと考えております。
次に、特別措置法案が可決された場合、懸念していることが解決されるのかにつきましては、所有者等を特定するために固定資産税情報の利用が可能となるほか、立入調査や助言、指導、勧告、命令、代執行の法的根拠が明確になることや国等による財政上又は税制上の支援措置が期待できることから、幾つかの課題解決につながるものと考えております。
次に、条例化に向けた障害や今後の取組につきましては、条例を運用するための具体的な業務の整理のほか、危険な空き家の対応に当たっては、窓口となる体制整備が必要でありますので、条例化につきましては、国の動きを見ながら新年度からの体制整備を含め検討を進めてまいりたいと考えております。
次に、空き家の活用についてですが、まず国の民間住宅活用型住宅セーフティネット整備推進事業が本市において実施可能かにつきましては、国が北海道全域を当該事業の実施可能地域と認めていることから、本市においても実施可能となっております。
また、本市における実績につきましては、国が公表している資料によりますと、平成24年度が12件、25年度が10件となっております。
次に、空き家の活用を行う市内NPO法人等の活動等につきましては、本市では御質問にありました小樽民家再生プロジェクト以外の市内NPO法人等の活動については承知しておりません。
また、NPO法人と連携した取組につきましては、今後、他都市の事例を調査し、研究してまいりたいと考えております。
(「議長、8番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)8番、川畑正美議員。
○8番(川畑正美議員)まず、財政問題の関係なのですが、本市の財政規模は歳入の主な項目である地方交付税だとか、それから市税収入の減少によって、縮小若しくは横ばいの傾向にあると受け止めています。厳しい情勢上にあっても、市民からの要望に応えるため、全力を尽くすことが大切ではないかというふうに思います。
それで、先ほどの私の質問の中で、市民と語る会を行った中でも市民要求は切実であるわけで、この町会における街路灯経費負担について取り上げたわけですが、街路灯の維持・管理に関して他都市での思い切った投資の例について紹介して、本市の取組の促進とそれから財政効果につながることを期待しながら、再質問したいと思います。
それで、一つは、4月に東松山市では、市が防犯灯を設置して自治会に移管、そして修繕等は原則自治会で行うと。電気料金は市が一部補助金を補填しているというわけですが、LED化が完了して、設置後の器具の所有あるいは修繕については全て市が行うことにしているようです。日常の点検管理については自治会に依頼するわけですけれども、電気料は以前と同じように一部を市が補填するという内容なわけですが、そこで、この東松山市は、全域の防犯灯4,900基を全てLED化したと、そういう事業を行っているわけです。この事業については、国の地域の元気臨時交付金を活用したという話であります。LED化に対する効果については、三つくらい挙げているのですね。消費電力の削減、これが3分の1から4分の1になるだろうと。それから、電気料金の低減、そして器具が長持ちするという、この三つの要素を挙げています。具体的には、電気料金と修繕料の年間の軽減額で、自治会の負担分が1,783万円減ったと。それから、市の負担が624万円減って、年間で合計2,407万円減ったという記者会見での市長の報告です。これは、これほど大きな金額が削減されることになるという一つの例です。
それから、和泉市でも、防犯灯を全てLED化して、平成24年度と25年度で約1万1,900基を実施したと。ここでも消費電力が約36パーセント、そして電気料金が約1,920万円軽減されたということであります。
やはり初期投資が大きくなるのですが、中・長期的に見れば財政効果が大きいと思うわけで、本市でもそういう点では積極的に検討すべきではないかと思うのですが、市長の考え方を聞かせてください。
それから、市長の進退の問題については、この任期中に頑張ってやりたいというようなことなので、市長は健康に留意されて検討していただきたいと思います。
それから、カジノの問題ですけれども、韓国視察で賭博の実態をどのように今受け止めたのかということについて、市長が行っている記者会見を基にしながらちょっとお話ししたいと思うのです。
3月24日の記者会見では、カジノ視察について、韓国は、17か所のカジノのうち二、三か所を視察してプラス面、マイナス面を両方から見ていきたいと。そして、そのプラス面では、観光振興だとか、地域振興などの経済面を挙げていました。マイナス面では治安の問題だとか依存症の問題、青少年への影響など考えられると言っているのですが、カンウォンランドについて非常にいろいろな問題を含んでいると聞いていると言いながら、依存症患者が多いと聞いているので、きちんと視察したいと、そういうことを言っているわけです。
それと、5月27日に記者会見をやっている中身を見ますと、視察後、「韓国の方も心配していたのは依存症の関係で、年間1万人弱くらいの患者がいると言われています」と。そして、マージャンだとかパチンコの依存症もあるが、カジノの依存症の方もいるという認識はしてきたと。自分の目で依存症の方を見たわけではないけれども、施設の人からどう救っていくのか聞いたという話が記者会見でされているわけです。
この記者会見の内容から見て、今日の市長の答弁を聞いていても、視察の前と後での変わった内容がなかなか私には受け止められない状況にあります。それで、行く前と帰ってきてからとでそれほど変わったような発言でないように受け止めています。それで、特徴的な点をもう一度聞かせてもらいたいなと思います。
それから、自治基本条例を施行する立場からも、現地視察でしっかり見てこられた感想について、市民として聞きたいところですけれども、市長は視察で得た情報を市民に公開すべきだと思うのですが、情報公開をどのようにされるのか、どういうことを考えて具体的にしていこうとしているのかをまず聞きたいと思います。
それから、小樽市内のパチンコの問題、依存症の問題について、ほとんど把握していないということですが、実態を把握する必要があるのではないかと思うのです。そうしなければ、なぜそうするのかということも、市民に理解を求める点でもその辺を明らかにすることが大事ではないかというふうに思っています。その点で市長の所見を聞かせていただきたいと思います。
それから、市民合意の進め方について、市長の答弁では、はっきりしないというか、明らかになっていないところがあるので、その辺についてわかる範囲で明らかにしていただきたいと思います。
それと、教育長の答弁も会議を通じていろいろな面で教育していきたいという話だと思うのですが、どうも抽象的な感じがするので、もう少し具体的な方法というのはないのか、それも聞かせていただきたいと思います。
それから、原発の問題ですけれども、今回の福井地裁判決については、大きな特徴点が四つあって、画期的な内容だと思うのです。一つは人格権の問題ですし、二つ目には際限なく広がる危険性の問題が指摘されていること、それから原発の安全神話を断罪しているという問題、それからコストを優先することを拒否していると、そういう大きな四つの問題があると思うのです。
平成24年第2回定例会で私が代表質問をして、市長は、福島第一原発の事故で「30キロメートルを超えた地域にも放射線の影響が出ており、事故から1年以上経過した現在でも周辺住民が避難を強いられている」と。「原子力発電所でいったん深刻な事故が発生すると、放射性物質の汚染が広範囲に及ぶことや汚染も長期間にわたって続くことを改めて認識した」と答弁しているわけですが、あの時点で中松市長が認識された原発事故の危険性については、今回の福井地裁が下した原発の運転差止め判決と共通しているのではないかと私は受け止めています。
それで、福島第一原発事故から3年3か月以上経過しているわけですけれども、いまだに収束されていないという事実、あるいは13万人以上の方が避難を余儀なくされているという事実があるわけで、もう一つは青森の大間原発の建設の問題、これも函館市がストップさせるために訴訟を起こしていると。大間が小樽から離れているように見えても、非常にその危険性があると。毒性が強くて危険性が指摘されているMOX燃料を使用しているということ、それから近くの海域に活断層があるということだとか、もちろん全国の原発に共通した問題ですけれども、使用済核燃料の最終処分が決まっていないとか、そういう数多くの問題があるわけで、これらの問題について小樽は大間と泊が二重に重なったような条件であるわけです。札幌市の上田市長は泊原発の再稼働をめぐる協議の参加を求めると言っているわけで、それらにもあわせても国だとか原子力規制委員会の判断に委ねるのでなくて、市民の安全のためにも再稼働させないという意思表示をすべきではないのかと、その点を改めて市長に見解を求めたいと思います。
それから、最後に空き家対策の問題ですけれども、島牧村議会での結論が出たということで、直接私も聞いてみました。そうしたら、やはり建物を解体撤去する際の補助金を村内の業者であれば50万円を限度に2分の1、そして村外の場合は30万円を限度に3分の1助成するという中身なのです。それらの、あるいは倶知安の条例制定の動きなどもそうですけれども、本市でその条例を新設する時期をいつごろにめどをつけて準備しているのか、その辺がわかればお示しください。
○議長(横田久俊)理事者の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)市長。
○市長(中松義治)川畑議員の再質問にお答えいたします。
私に答弁漏れがありましたら、担当部長から答弁させていただきます。
最初に、街路灯の問題でございますけれども、街路灯の問題については、今、水銀灯からLEDにだんだん変わっていくということで、議員もおっしゃっているように、LEDはコストとしては非常に安く、先ほども答弁させていただきましたけれども、電気料金が約70パーセント削減できるとなっておりますので、できればLEDに全部かえていくということが大事だというふうに思います。しかし、街路灯そのものを最初にかえるということは初期投資が物すごくかかるものですから、先ほども答弁しましたように、財政の問題等もあって、現在はなかなか厳しいというように思っております。しかし、助成制度については、これからも検討していきたいというふうに思っておりますので、御理解をいただきたいと思います。
それから、二つ目はカジノ視察のことについて御質問があったかと思います。私が3月の訪問前と4月以降、訪問してからのところでどうも違うのではないかというお話がありますけれども、訪問前は全く……
(「ほとんど変わらないと言ったのです」と呼ぶ者あり)
変わらないということですが、いや、それであればずいぶん変わったのではないかというふうに思うのですけれども。
というのは、訪問前は私にはそういう知識が全然ありませんから、訪問してよく見てきたいと、実際に施設を見てきたいというふうに思っておりました。その結果、先ほど答弁させていただきましたように、済州島においての施設についてはセキュリティも含めて大変厳しい。それから、カンウォンランドにつきましては、韓国の方も施設に入れるということですから、そこで特に気をつけて見てきたのは、やはり依存症の問題であります。そのことで言うと、中毒ケアセンターの予防、相談というシステムがシステム的にしっかりしていると、こういうふうに思ってきたわけでございます。
ですから、これからIR推進法がどういう形になるかわかりませんけれども、もし日本でもIRができるということになったときには、そういったことを参考にしてプラスの部分を最大限、そしてマイナスの部分は最小限にとどめるようにやはり努力していく必要があるのではないかと、こういう感じでございます。
それから、情報公開については、私は情報公開をしていきたいというふうに思っておりますけれども、ただ、今、日本では、IR推進法を成立しようとしてやっているわけでございます。法律ができてないときに、ああだこうだそうだということは、なかなか情報としてお話しできないだろうと。先ほど答弁させていただきましたように、IR推進法が成立した後にはきちんとした情報公開をしていきたいというふうに思っておりますし、それから先ほどの市民合意についても議会でありますとか、あるいは市民の皆さんの中にいろいろなお考えを持っている方がいらっしゃるわけですから、そういったこと、そういった人たちにしっかり説明をしていきたいというふうに思っておりますので、御理解いただきたいと思います。
それから、パチンコの実態把握につきましては、先ほど答弁させていただいたように、パチンコ店の件数はわかっておりますけれども、それらの情報についてはなかなかわからないということ、これは風営法の関係があるのか、なかなか情報が入らないということでございますので、御理解をいただきたいというふうに思います。
それから、原発の問題につきましては、先ほど答弁させていただきましたように、司法の判断というのは、重く受け止めていかなければいけないというふうに思っておりますけれども、まだ、司法の判断が最終判断ではありませんので、それらを注視していきたいというふうに先ほども御答弁をさせていただきました。
それから、私は、市民の安全・安心を守るという立場からいうと、これは少しも変わっていないのでありますけれども、今、答弁をさせていただきましたように、地域防災計画の中に原子力災害対策というのを盛り込んで、できるだけ早く市民の皆さんにお示ししたいというふうに思っております。しかし、議員がおっしゃるように、その知識といいますか、なかなか難しい問題がたくさんございますので、これらにつきましては、やはり原子力規制委員会にお任せせざるを得ないだろうというふうに思っております。原子力規制委員会が安心だ、安全だということで、そして国が安全であるという、こういうことであれば、よろしいのではないかと、これは以前から申し上げているとおりでございます。
それから、空き家対策の問題につきましては、先ほども答弁をさせていただきましたけれども、国で特別措置法案という形で、今、議論しておられるようでございますので、その法律が成立した時点で小樽としてはどうしていったらいいのかと、こういったことについて取り組んでいきたいというふうに思っておりますので、御理解をいただきたいと思います。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)教育長。
○教育長(上林猛)IRに関しての私の見解についての答弁が抽象的であるということでございますが、まず一つには、まだIR推進法が成立しない段階で市長としてその誘致をしたいという市長の意思を表したものでありますので、いわゆる行政区画といいますか、組織の違う者として、市長の意思に教育長の立場で今の段階で意見を申し上げる状況にはないと、こういうふうに申し上げたところでございまして、後段の今後IR推進法が制定がされた段階では、具体的に例えば規模でありますとか、場所でありますとか、そういうことが明らかになった段階では教育委員会としても相応の意見を市長に伝えたいと、そういう趣旨で申し上げたものでございますので、御理解をいただきたいと思います。
(「議長、8番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)8番、川畑正美議員。
○8番(川畑正美議員)再々質問ですけれども、カジノ誘致について、市長は市民合意に向けて取り組むということで、議会だとかうんぬんということでしっかりとうんぬんという話なのですが、では具体的に、市民に対してはどんな方法を考えているのか、そこが聞きたかったところなのです。市民合意に取り組むに当たって、どのような方法をとっていくのか、その辺を聞かせてください。
それから、空き家条例の関係ですけれども、法律が成立してからということは、今国会で通るかどうか、22日が最終のようですけれども、その後でその時期を目標を決めてやっていくということなのですか。その辺をちょっとお示しください。
それから、防犯灯の関係ですけれども、初期投資は難しいということなのですが、思い切ってそれを投資することによって、その後の経費の削減効果が非常に大きいということを先ほどの例で挙げたのですが、そういう点ではむしろ初期投資が高くてもやっていったほうが中・長期的に見て効果が大きいのではないかというふうに思いますが、その辺について聞かせてください。
それから、教育長には先ほどの私の質問の趣旨がなかなかうまく伝わらなかったのかなと思うのですが、子供たちの健全育成を担う立場をどんなふうにして堅持して教育にどういうふうに生かすのかを聞きたかったのですが、その辺をお答えできますか。
○議長(横田久俊)理事者の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)市長。
○市長(中松義治)川畑議員の再々質問にお答えをしたいと思います。
1番目といたしましては、IR推進法についての市民合意、これについてどういう方法で説明するのかということでありますけれども、先ほど答弁をさせていただきましたが、まず一つは法律ができていない状況でございますので、法律ができた上で、どういう形がいいのか検討していきたいというふうに思っております。いずれにしても、どういう形になるかにしても市民合意はいただかないといけませんので、それはしていきたいと思いますけれども、方法については法律が制定してからどういう形がいいのかを検討していきたいというふうに思っております。
それから、空き家につきましては、法案成立後ということで御理解をいただきたいと思います。
それから、街路灯につきましては、初期投資が大きいけれども、やったほうがいいのではないかということでありますが、今ここへ来て先ほどの財政に関する質問の中でも川畑議員から、要するに他会計だとかそういったところから借りてきてまた予算を組むのではないかというような質問もありましたけれども、私はそういうことを一切しないで何とか予算編成をしていきたいということですから、そのためにはやはりある程度の財源は確保しておきたいというふうに思いますので、この街路灯の初期投資の財源もなかなか厳しいというふうに思っておりますので、御理解をいただきたいと思います。
助成については、しっかり取り組んでいきたいというふうに思っておりますので、これは町会長をはじめ、皆さんともよく議論をしていきたいというふうに思いますので、御理解をいただきたいと思います。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)教育長。
○教育長(上林猛)先ほども、前回も議会の中で私が答弁いたしましたけれども、そもそも観光、まちづくりといった行政に関しては、最終的には総合調整権のある市長において判断される事項だというふうに考えておりまして、その間、さまざまな市長との意見交換の中で私どもの考え方については表明する機会があろうかというふうに考えております。
○議長(横田久俊)川畑議員の会派代表質問を終結し、この際、暫時休憩いたします。
休憩午後2時25分
――――――――――――――
再開午後2時45分
○議長(横田久俊)休憩前に引き続き、会議を再開し、会派代表質問を続行いたします。
(「議長、27番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)27番、前田清貴議員。
(27番前田清貴議員登壇)(拍手)
○27番(前田清貴議員)平成26年第2回定例会に当たり、自由民主党を代表して、市長、農業委員会会長及び関係理事者に質問します。
現在、東シナ海周辺を含めた日本近海では、国益をかけ、領土、領海、領空域での一線を越えた緊迫した情勢が続いています。日本も尖閣諸島問題で中国と、竹島問題で韓国と、歴史認識が相違し、首脳同士の相互訪問さえ実現していません。何か手だてを講じなければ、将来に禍根を招くことになるかもしれません。
一方、国内では3月末の駆け込み需要と4月からの消費増税にもかかわらず、織り込み済み数値は別として、経済指標は順調に回復しているようです。財務省北海道財務局発表による道内4月の経済動向等調査による総括判断では、前回の平成25年10月から12月期の「持ち直している」との表現から、「消費税率引上げに伴う駆け込み需要及びその反動がみられるものの、持ち直している」と改められ、前回と比較しての総括判断の要点としては、「駆け込み需要及びその反動がみられるものの、個人消費が緩やかに回復しつつあり、外国人観光客が引き続き増加しているなど、観光で持ち直し基調が続いている」とされています。本市においても、4月の総括判断が示すように、平成25年度の観光入込客数が5年ぶりに700万人台へ回復し、本市経済にも明るい兆しが見えてきました。
以下、通告に沿って質問をさせていただきます。
北海道薬科大学について質問します。
北海道薬科大学は、昭和49年4月に薬学科、生物薬学科など薬学を専門とした単科大学として開学した大学です。開学当初は4年制の大学でしたが、現在は6年制の大学へと移行し、大学院を設置し、修士課程、博士課程を学べる大学へとステップアップしています。卒業生も年間200人程度が卒業しており、校歴からして、おおむね6,000人を超える卒業生を薬剤師として各地へ送り出していると思われます。
小樽市にとっても、銭函・桂岡地区にとっても大切な同大学が、突如現在地の桂岡地区から姉妹校のある北海道工業大学、現在は北海道科学大学に改称されておりますが、その隣接地へ校舎を新築して移転すると発表してから2年が経過しました。現在、新校舎の建設が着々と進み、同大学は平成27年3月末をもって手稲区の北海道科学大学の隣接地へ完全移転します。既に学生の一部は銭函地区から転居して手稲区へ移住、同校のスクールバスで桂岡の大学へ通学していると聞きます。特に、銭函地区には大学生の入居を見込んで多くの共同住宅が建設されています。これら事業者の中には、移転発表の情報も知らない中、直近に共同住宅を建設された方もいるとお聞きしています。同時に、入居率が下がり、大幅に賃貸収入が減少し、毎月の借入金返済に苦慮している事業者や個人もおり、地元経済に影響を与えているとお聞きしています。
同地区ではこれまでに、うわさの域を脱しませんが、移転後、何々が来るとか、何々に再利用されるのではないかなどの話が流布し、結局はぬか喜びに終わっている事実もあるようです。
そこで、伺いますが、同大学の移転発表後、移転阻止に向け本市がとった対応について具体的にお聞かせください。
あわせて、前段述べた同地域のうわさの真意、信憑性について、関連しますのでお聞きしますが、本市に寄せられた情報、問い合わせなどがありましたら、お聞かせください。
この項最後に、北海道薬科大学の移転後の同大学の敷地と校舎の跡利用についての見通しと、それに対する本市の考え方についてお聞かせください。
次に、空き家について質問します。
空き家は、全国的な問題として近年取り上げられてきています。総務省の直近の調査によると、日本の総住宅数5,759万戸のうち、空き家の数は757万戸、空き家率にして13.1パーセントあるとされています。内訳を見ますと、賃貸用の住宅が413万戸、空き家全体の54.5パーセント、売却用の住宅が35万で4.6パーセント、別荘などの2次的住宅が41万戸で5.4パーセント、ここからが問題で、世帯が長期にわたって不在の住宅や建替えのために取り壊すことになっている住宅などのその他の住宅が268万戸で35.4パーセントとなっています。これら空き家住宅の直近での変化率を見ますと、その他の住宅が5年間で26.6パーセント増と大幅に増加しており、防犯や防災上から全国的に問題となっています。
一方、北海道の状況を見ますと、総住宅数273万戸のうち、ふだん人が住んでいる住宅数は234万戸で、総住宅数の85.7パーセントとなり、空き家など居住世帯のない住宅は39万戸で、14.3パーセントとなっています。居住世帯のない住宅の大半を占める空き家は37万戸で、平成15年の30万4,000戸から23.2パーセント増加し、総住宅戸数に占める空き家の割合、空き家率は15年の11.8パーセントより1.9ポイント上昇し、13.7パーセントとなっています。
そこで、小樽市の状況について小樽市統計書の年次別住宅概況の居住世帯なしの欄を見ると、本市の空き家の概況数値が出ています。平成5年の6,240戸、10年の8,110戸、15年の9,660戸、20年の1万500戸と、調査のたびに年々増加の傾向にあります。
特に問題は、そのまま放置すれば倒壊するおそれのある危険な空き家が、本市の場合、人口減少も相まって、市内各所に散見されるようになったことです。居住世帯のない危険な家屋として本市が捉えている直近の調査、平成24年度末の38戸、25年度末の33戸の危険な空き家も、この数値の中に含まれているものと思われます。
ちなみに、5戸減少していますが、減少の内訳は、自主的に7戸取り壊され、2戸増加、5戸減少の算式のようです。市の指導効果もあって空き家問題が順調に解決の方向へ進んでいることとは、整合性はないようです。本市の場合、防犯、防災上の問題をはじめ、冬季の積雪による落雪、倒壊による人身、車両事故などが懸念されるとともに、観光都市宣言をしている小樽市にとって、景観上の問題もあり、早期の対策が講じられることを望むものです。
道内でも、空き家対策として既に条例を制定している市があります。本市でも指導の限界を超えた場合を想定し、危険な空き家を対象に適正管理に関する条例の制定に向けた検討がされているとお聞きします。その検討内容と進捗状況についてお聞かせください。
また、この種の条例は、他都市の例を見ましても、実効性を伴わない理念条例のようになっていることから、本市が条例を制定する場合には、財政上の措置及び税制上の措置など、実効性を重視した効果のある条例の制定に向けて取り組んでもらいたいと思います。他都市にない一歩踏み込んだ市長の御所見をお聞かせください。
次に、消防団について質問します。
総務省消防庁は、東日本大震災を教訓に、消防団を中核とした地域防災力の充実強化に関する法律が平成25年12月13日に公布・施行されたことを受け、消防団の装備の基準及び消防団員服制基準を改正し、26年2月7日に公示しました。改正のポイントとしては、消防団の装備の基準関係では、救助用半長靴や救命胴衣等の消防団員の安全確保のための装備を充実すること、消防団の情報収集、共有、発信機能を強化するとともに、他機関との連携の円滑化に資する携帯用無線機やトランシーバー等の双方向の情報伝達が可能な装備を充実すること、大規模災害に対応するため、チェーンソーや油圧ジャッキなどの救助活動用資機材を充実することとしたこと、また、消防団員服制基準関係では、活動服について機能性及びデザイン性の向上を図り、消防団員の士気向上等に資する観点から、消防団員等の意見を踏まえ、活動上衣及び活動ズボンの形式を変更すること、改正後の消防団の装備の基準に規定された救助用半長靴については、消防団員の安全確保の観点から、形式を定めることとしたことなどが記されています。
そこで、消防団の装備の基準、改正に至るまでの経緯と主な改正内容についてお聞かせください。
また、本市の非常備消防費の年度予算を見ますと、平成24年度予算6,983万2,000円、25年度予算7,390万7,000円、26年度予算7,641万6,000円と微増しており、比較すると、25年度では対前年度407万5,000円増、26年度では対前年度250万9,000円と増額となっており、その御努力には敬意を表する次第です。
総務省消防庁では、このたびの消防団の装備の基準の改正に伴い、地方交付税措置される消防団の装備に係る積算額を、人口10万人の標準団体当たり平成25年度の約1,000万円を今年度は1,600万円と増額し、予算の財源確保を図ったとのことですが、26年度の本市予算において、消防団の装備の基準の見直しがどのように反映されているのか説明してください。
次に、6月1日現在の消防団の団員数についてお示しください。
あわせて、被服など支給品、制帽、制服、盛夏帽、盛夏服、作業帽、作業服、防寒外とう、防火衣の支給年度と使用期間についてそれぞれお答えください。
この項最後に、火災鎮圧用器具としての小型消防ポンプの耐用年数、各分団のポンプの購入年度及び経過年数並びに消防用ホースの耐用年数、購入年度及び経過年数についてお聞かせください。
次に、北海道横断自動車道余市-小樽間について質問します。
我が党は、これまでに代表質問、一般質問、委員会質問と、幾度となく北海道横断自動車道の小樽フルジャンクジョン実現に向けて質問してきました。
これまで同道路につきましては、小樽市、小樽市議会、小樽商工会議所、小樽市医師会などオール小樽で国土交通省など関係機関を訪れ、同道路の小樽ジャンクションのフルジャンクションでの整備実現方について要望書の提出と陳情を繰り返し行い、実現に向けて取り組んできたことは承知いたしております。平成30年度供用開始実現が迫る中、逆算しますと、工事期間と合わせて、28年までにはフルジャンクションに向けた結論が出ていないと、供用開始には間に合わないとのことですが、既に札樽自動車道朝里インターチェンジ近くの同自動車道接続道路付近では立木の伐採、下草刈りが行われるなど、同道路の工事が着々と進められています。
そこで、前回の答弁をいただいた平成25年9月以降、今日までに国土交通省や東日本高速道路株式会社の双方から何らかの回答はあったのかどうか、お聞かせください。
あわせて、直近の用地取得率と工事の進捗状況についてお聞かせください。
市長答弁によると、小樽ジャンクションの道路用地は、フルジャンクション分が取得されるとの答弁をいただいています。先日、「苫小牧中央インターチェンジ新設へ」との報道がありました。これは、地方自治体が事業主体となってインターチェンジを整備する国の地域活性化インターチェンジ制度を活用し、整備するものです。同制度を用いた整備は可能かどうか、お聞きします。
この項最後に、供用開始と同時のフルジャンクション実現の見込みについて、市長の御見解をお聞かせください。
○議長(横田久俊)理事者の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)市長。
(中松義治市長登壇)
○市長(中松義治)前田議員の御質問にお答えいたします。
ただいま、総務について御質問がありました。
初めに、北海道薬科大学についてですが、まず大学の移転計画が発表された後の本市の対応につきましては、平成24年6月、大学側から発表のあった当日に、私みずから札幌にあります同大学の本部に出向き、理事長に直接、移転撤回の申入れを行いました。その後、小樽市議会議長、小樽商工会議所会頭と連名で要望書を提出し、北海道薬科大学の主要機能を移転させる計画について再検討をお願いしたものであります。
次に、大学移転後、何かに再利用されるといった情報や問い合わせの有無についてですが、本市に対しまして、大学以外からそのような情報や市民からの問い合わせが寄せられたことはございません。
次に、移転後の跡利用の見通しとそれに対する本市の考えについてですが、大学側からは図書館や臨床講義棟、薬用植物園などの施設を存続させ、学生の研究・研修施設などに対応できる桂岡キャンパスとして整備する予定と聞いております。
本市といたしましては、できる限り多くの施設を残していただきたいことや、地域の皆さんの施設利用について配慮していただけるようお願いしておりますことから、今後、大学が進める具体的な跡利用の計画の中で検討していただきたいと考えております。
次に、空き家についてですが、まず危険な空き家に対する条例の検討内容と進捗状況につきましては、これまで危険な空き家の判断基準や所有者等の特定方法などの具体的な業務処理の整理のほか、行政代執行などの課題について庁内の連絡会議において検討してまいりました。
また、進捗状況についてですが、現在、自由民主党空き家対策推進議員連盟が中心となって、空家等対策の推進に関する特別措置法案が議論され、制定される動きがあると聞いております。その内容として、所有者等の把握における固定資産税情報の利用や、これまで本市が検討してきた危険な空き家に対する助言・指導、勧告、命令、行政代執行などが規定されていることから、現在、その動向を注視しているところであります。このため、本市の条例化につきましては、このような国の動きを見ながら、新年度からの体制整備を含め、検討を進めてまいりたいと考えております。
次に、実効性のある条例制定に向けての所見につきましては、ただいま申し上げました特別措置法案の議論の中では、財政上や税制上の措置などもその議題になっていると聞いているほか、他の自治体では危険な空き家を解体する際の支援制度を設けている事例もあります。本市といたしましても、安全・安心な市民生活のため、危険な空き家への対応については大きな課題であると認識しておりますので、実効性の確保に向け、国の動向や他の自治体の事例を研究していく必要があると考えております。
次に、消防団についてですが、まず基準の改正の経緯につきましては、昨年12月に消防団を中核とした地域防災力の充実強化に関する法律が成立し、この中で消防団員の安全対策、救助活動等の新たな役割への対応、情報通信機器等の充実の観点から、装備の改善について必要な措置を講ずることとされたことを受け、改正されたものであります。
また、基準の主な改正内容についてですが、安全確保のための装備では、救助用半長靴や救命胴衣、耐切創性手袋などの配備について全団員を対象としたほか、双方向の情報伝達が可能な装備では、携帯無線機を班長以上に、トランシーバーを団員及び班長に配備することとし、救助活動用資機材ではAEDや油圧切断機、エンジンカッター、チェーンソーなどの装備を全分団に配備するものとして追加されたところであります
次に、平成26年度予算における今回の見直しの反映につきましては、消防団の装備の基準に関する改正通知が本年2月7日付けで総務省から出されておりますが、この通知では、地方交付税措置の増額は予定とされていたことや、このたび制定された法律では消防団が地域防災において担う新たな活動内容について明確には示されていなかったこともあり、今年度当初予算での反映は行わなかったものであります。
次に、消防団員数につきましては、6月1日現在で483名となっております。
また、被服等の支給についてですが、制帽と制服は平成3年度から、盛夏帽と盛夏服は10年度から、作業帽と作業服は13年度から、防火衣は15年度から、防寒外とうについては昭和55年度から、それぞれ支給しており、使用期間につきましては、制帽と制服は10年、盛夏帽と盛夏服は7年、作業帽と作業服は5年、防寒外とうと防火衣は15年となっております。
次に、火災鎮圧用器具につきましては、小型消防ポンプが、耐用年数はメーカー推奨で10年、購入年度は昭和45年度から平成25年度で、経過年数は1年から44年となっております。また、消防用ホースが、耐用年数はメーカー推奨で8年、購入年度は昭和59年度から平成22年度で、経過年数は4年から30年となっております。
次に、北海道横断自動車道余市-小樽間についてですが、まず小樽ジャンクションのフルジャンクションでの整備に係る国土交通省や東日本高速道路株式会社からの回答につきましては、必要性や公共性は極めて高いと理解していただいているものの、実現に関する具体的な回答はこれまでのところいただいておりません。
次に、直近の用地取得率と工事の進捗状況につきましては、東日本高速道路株式会社によりますと、用地取得率は本年5月末現在で約92パーセント、工事の進捗状況は事業が着手してから本年5月末までに16件の工事が発注されており、今年度中にさらに4件が発注される予定と聞いております。これによりまして、全線で工事が実施されることとなります。
次に、地域活性化インターチェンジ制度を用いた小樽ジャンクションの整備についてですが、この制度は高速道路と一般道路を接続するインターチェンジを対象とした制度となっております。国からは、一般道路との出入りがなく、高速道路相互を直接接続するジャンクションについては、基本的に対象外となっているため、この制度の活用は難しいと聞いております。
次に、供用開始と同時のフルジャンクション実現の見込みについてですが、小樽ジャンクションについては、後志地域における災害への対応強化、救急医療、物流ネットワーク、広域観光推進などのためにも本線の供用開始と合わせて整備されることが望ましいと考えており、これまでも国や関係機関に対し、強く要望してきたところであります。今年度には、北海道横断自動車道共和-余市間が新規事業化されるなど、その必要性は増しております。最近の要望活動においても地元の熱意が伝わってきていると感じており、本線とあわせて小樽ジャンクションがフルジャンクションにより供用開始されることを期待しているところであります。
○議長(横田久俊)次に、第2項目めの質問に入ります。
(「議長、27番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)27番、前田清貴議員。
(27番前田清貴議員登壇)
○27番(前田清貴議員)次に、IRについて質問します。
3月の北海道議会第1回定例会において、IRの実現に向けた知事の決意についての質問に対し、高橋知事は「本道は、四季折々の美しい自然景観や新鮮な食などの観光資源に恵まれており、成長が著しい東南アジアを初め、さまざまな国や地域の皆様から高い評価をいただいておりますことから、IRが立地することによって、道内経済の活性化はもとより、国の成長戦略の一つである観光立国にも大きく貢献できるものと確信をするところであります」と答弁されています。日本国内各地でIR誘致に向けた取組が進められている中、北海道としては、誘致を希望する道内各市とともに、北海道の特徴や優位性を生かし、IRの実現に向け積極的に取り組む姿勢であり、力強く感じます。
そのような中、市長は、4月23日から26日までの間、北海道観光局が主催した国際観光・IRに関する韓国調査視察に参加されました。視察出発の直前に韓国で旅客船が沈没するという痛ましい事故があり、残念ながら知事の参加は見送られましたが、今回、北海道のIR担当者をはじめ、苫小牧市や道内関係団体の方々とともに、IR施設の視察やIR開発関係者との意見交換のほか、カンウォンランドのIR施設と依存症などの治療を施す中毒ケアセンターも視察されています。既に、依存症などの対策については、国際観光産業振興議員連盟が昨年11月に示した「特定複合観光施設区域整備法案(仮称)~IR実施法案~に関する基本的な考え方」において、「賭博依存症患者の増大を防止し、その対策のための機関を創設する」としており、この中で「公営賭博分野を含めた調査の実施と実態の把握、依存症問題対応のための国の機関を創設し、中長期的な対応策や短期的対処プログラムの策定、調査研究の奨励、治療やカウンセリング体制具備のための支援を行うこととし、その財源にはカジノからの納付金収益の一部をあてるものとする」としています。これはIRの納付金収益により、既存の公営賭博や遊技にも存在している依存症を含めた依存症全体への対応を国として措置することを指すもので、我が党としても歓迎するところです。
そこで、今回、韓国のIR・カジノの視察を終えられ、市長はどのような感想を持たれましたか。
また、誘致に向け、中松市長がイメージする、本市経済を活性化し、市民に希望を与える小樽のIR・カジノとはどのようなものなのか、お聞かせください。
あわせて、市民が懸念するこれまでの観光施策との融合性や依存症、治安悪化、青少年に与える影響など、これら諸課題解消に向けた対策についてお聞かせください。
次に、小樽市中小企業等融資制度についてお聞きします。
小樽市中小企業等融資制度は、小樽市中小企業等振興条例及び同施行規則に基づき、中小企業等の金融の円滑化並びに設備の近代化及び合理化を促進するため、必要な資金の融資を行い、その振興を図ることを目的とする市内商工業者向け事業資金融資制度です。そのうち通称マルタル資金は昭和34年度に創設され、その他の資金も時代の変遷に伴い、改廃が行われながら長きにわたり活用されています。
昨今、アベノミクス効果もあり、公共投資と民間投資も重なり、本州方面では順調に景気が回復しているようです。道内も例外ではなく、日本銀行札幌支店が発表している金融経済概況や支店短観によれば、昨年の夏以降、景況感は堅調に推移しており、市内の商工業者にも明るい兆しが見えてくるものと期待しています。
景気が回復してくると、企業は必然的に設備の更新、増加、新規事業への進出などに経営方針を定めてくる傾向にあることから、新たな資金需要が発生してきます。企業の資金調達手段としては一般金融機関からの借入れが一番多いとお聞きします。担当者が借入れの申込みに金融機関へ出向くと、まずは金利の高い自社のプロパー資金を勧められる場合が一般的です。これは、利益率の高い商品から販売したいのは商人の常道ですから、当然です。
この項で言いたいのは、金融機関側の融資姿勢もさることながら、借入側、つまり商工業者側の金融知識不足や、行政が制度化している低利な融資制度の有無とその内容について認知が進んでいないこともあり、金融機関側のペースで融資が実行されているという実態が見られることです。
一例を挙げますと、先日知人の飲食業者が店舗改装を行いました。改装資金について尋ねると、2,000万円の費用がかかったとのことです。借入先を聞くと、日本政策金融公庫から300万円、市内金融機関から1,700万円、合計2,000万円の資金調達を行ったとのお話でした。その際、小樽市が設けている市内商工業者を対象とした低利の融資制度があることを知っていましたかとお聞きしたところ、知らないとのことでした。金融機関から同融資制度の説明は一切なく、結局知人は、金融機関の勧める高い金利の改装資金を借りてしまったようです。
そこで、伺いますが、平成23年度、24年度、25年度の3か年について小樽市中小企業等振興資金の融資実行件数と融資合計金額を資金名別に分けてお聞かせください。
あわせて、資金名別に直近3年間の同融資資金の活用傾向についてお聞かせください。
また、今年度の利用状況についてお聞かせください。
加えて、市内商工業者の同制度に対する認知度についてどの程度と押さえられていますか、お聞かせください。
なぜ金融機関は借入相談に来店した商工業者に低利の同振興資金制度を紹介、説明しないのか、融資相談申込みの際の説明順位などがあるのか、解説してください。
この項最後に、同融資制度の商工業者へのこれまでの周知方法と利用促進に向けた取組についてお聞かせください。
○議長(横田久俊)理事者の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)市長。
(中松義治市長登壇)
○市長(中松義治)ただいま、経済について御質問がありました。
初めに、小樽のIR構想についてですが、まず4月に行った韓国IR視察の感想につきましては、外国人専用の済州島と唯一韓国国民が入場できるカンウォンランドの対照的な2か所のカジノ施設を中心に、カンウォンランドにある中毒ケアセンターもあわせて視察してまいりました。済州島の施設はセキュリティレベルが高いことや外国人観光客の誘致に重要な役割を果たしていること、またカンウォンランドは市街地から離れた廃鉱地域にありながら規模が大きく、平日でも多くの来場者で賑わっていたこと、中毒ケアセンターでは依存症の予防、相談システムが充実していることなどが印象に残っております。全体を通して、韓国IRのメリットとデメリットを視察できたことは、大変有意義であったと考えております。
次に、小樽のIRのイメージにつきましては、本市の特性を生かしながら、地域経済の活性化に寄与するものを想定しておりますが、具体的には法制化を受けて検討していく考えであります。
次に、これまでの観光施策との融合性と依存症、治安悪化、青少年に与える影響につきましては、まずIRには国際観光やMICE誘致、宿泊滞在型観光の推進などの効果が期待されることから、本市がこれまで進めてきた観光施策との融合性は図れるものと考えております。
また、依存症、治安悪化、青少年に与える影響につきましては、IR推進法の法制化を受けて検討されるIR実施法の中で、依存症対応のための機関の創設や区域の厳格な管理規制、入場者全員の本人確認の義務づけなど諸外国の先行事例を生かした対策が国において定められていくものと考えておりますので、今後その動向を注視してまいりたいと考えております。
次に、小樽市中小企業等融資制度についてですが、まず小樽市中小企業等振興資金における直近3年間の資金別の新規融資件数と金額につきましては、商店街グレードアップ資金は実績がありませんでした。設備総合資金は、平成23年度4件1億8,500万円、24年度1件300万円、25年度3件1億7,500万円であります。中小企業特別資金は、平成23年度226件18億5,100万円、24年度264件20億6,600万円、25年度206件16億5,200万円であります。経営安定短期特別資金は、平成23年度121件7億5,600万円、24年度100件6億4,400万円、25年度77件6億2,000万円であります。
次に、資金の活用方法の傾向につきましては、昨年度は運転資金の新規利用が特に減少しておりますが、事業所の新増築などに要する大型の設備資金の需要が回復傾向を示しております。また、今年度の利用については、毎月実績を把握している中小企業特別資金の直近2か月の状況では、昨年度と同様に減少傾向が続いております。
次に、市内商工業者の融資制度に対する認知度につきましては、現行の制度融資はいずれも長期間にわたり実施していることや、これまでもさまざまな機会を捉えて周知に努めていることから、市内の中小企業には広く認知されているものと思っております。
次に、金融機関における融資相談などにつきましては、市の融資制度のほか、国や道にも同様の制度があり、さらに金融機関独自の融資制度もあります。このため、融資相談の際には、各金融機関が相談に来られた企業の経営状況も考慮することから、画一的な説明ではなく、相談企業の条件に合う制度を示しながら、対応していると聞いております。
また、近年、金融機関においては、各企業へのコンサルティング機能の充実が求められており、融資相談等では経営改善の支援に積極的に対応されているものと考えております。
次に、商工業者に対する融資制度の周知方法と利用促進に向けた取組につきましては、融資制度の概要を市ホームページに掲載しているほか、毎年度、市内企業や経済団体等を対象として市や国などの施策や助成事業を説明するため、商工業施策説明会を開催しており、この中で制度融資についても周知に努めております。
また、利用促進に向けては、これまで同様の周知や説明のほか、商工会議所主催の金融懇談会への出席や本市と各金融機関との金融担当者会議を必要に応じて開催しており、それらの中でさらなる協力と周知をお願いしたいと考えております。
○議長(横田久俊)次に、第3項目めの質問に入ります。
(「議長、27番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)27番、前田清貴議員。
(27番前田清貴議員登壇)
○27番(前田清貴議員)次に、生活保護に関連して質問します。
本市の平成26年度の一般会計予算の生活保護費の扶助費を見ますと、88億3,000万円ほどが計上されています。扶助費の予算は年々増加傾向にありましたが、国の施策もあり、直近では微減しています。しかし、本市の場合、人口減少が著しい中、生活保護受給者の推移を見ると、平成22年度は3,767世帯5,390人、23年度は3,842世帯5,453人、24年度は3,867世帯5,465人で、数値は年々増加傾向にあり、憂慮すべき事態となっています。
そこで、平成25年度の生活保護受給世帯数と人員数についてお聞かせください。
私は、高齢者、傷病者、母子家庭、障害者、失業者など、本当に生活に困窮している世帯、必要な人には生活保護費を支給すべきと思います。本市においても、生活保護世帯の自立支援・更生に向けた視点、観点を変えた新たな取組、有効な手段を講じる必要があると存じます。
そこで、生活困窮者と生活保護受給者との差異についてお聞かせください。
また、生活困窮者からの主な相談内容と対応についてお聞かせください。
あわせて、本市の生活保護申請などに係る相談件数と申請受理件数、保護開始件数について、直近3年間の状況についてお聞かせください。
加えて、直近3年間の人口1,000人当たりの保護率は幾らになりますか、お聞かせください。
あわせて、生活保護世帯の保護開始後の実態調査や相談者の追跡調査、実態確認についてどのように行っているのか、お聞かせください。
この項最後に、他都市での生活保護率低下につながった事例が報道されています。本市の場合、どのようになっていますか、お聞かせください。
○議長(横田久俊)理事者の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)市長。
(中松義治市長登壇)
○市長(中松義治)ただいま、生活保護について御質問がありました。
まず、平成25年度の生活保護受給世帯数と人員数につきましては、3,847世帯、5,375人となっております。
次に、生活困窮者と生活保護受給者との差異につきましては、生活困窮者とは、生活困窮者自立支援法において、現に経済的に困窮し、最低限度の生活を維持することができなくなるおそれのある方とされており、また生活保護受給者とは、最低限度の生活を維持できず、必要な保護を受けている方であります。
次に、生活困窮者からの主な相談内容につきましては、傷病や失業、離婚等により収入が減少し、生活が困窮していることなどであります。
また、相談時の対応につきましては、相談員が生活保護制度や他に利用可能な支援制度について説明し、生活保護の申請の意思を示された場合には、その場で申請を受けております。
次に、本市の直近3年間の相談件数、申請受理件数と保護開始件数につきましては、平成23年度は相談1,080件、申請受理484件、保護開始453件、24年度は相談976件、申請受理409件、保護開始370件、25年度は相談870件、申請受理440件、保護開始405件となっております。
次に、直近3年間の本市の保護率につきましては、平成23年度は41.5パーミル、24年度は42.2パーミル、25年度は42.1パーミルとなっております。
次に、生活保護世帯の保護開始後の実態調査につきましては、担当ケースワーカーが定期的な訪問を行うことによって生活状況の確認など、実態の把握に努めております。
また、相談者の追跡調査などにつきましては、相談後の生活維持が心配される方に対しましては、後日、福祉部相談室から電話をし、様子を伺うなどの対応をしております。
さらに、相談者が困窮した際には、市への再度の相談について助言をしていただくよう地区の民生・児童委員に依頼をしているところであります。
次に、保護率低下に向けた本市の取組状況につきましては、生活保護受給者の自立を支援するため、就労促進事業や自立支援プログラムを実施しております。本市の保護率は平成25年度に対前年度比で0.1ポイント減少しましたが、わずかな低下であり、現時点ではその要因を特定することは困難であります。
○議長(横田久俊)次に、第4項目めの質問に入ります。
(「議長、27番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)27番、前田清貴議員。
(27番前田清貴議員登壇)
○27番(前田清貴議員)次に、本市の社会資本・インフラの整備・更新についてお聞きします。
小樽市が管理するインフラには、経済活動や社会生活の基盤を形成する構造物として、ダム、水道、道路、港湾など産業基盤に係るものと、学校、病院、公園など公共の福祉に係る施設が市内各所に点在しています。小樽市統計書平成25年度版によると、道路の状況では市道の実延長が582.4キロメートル、うち舗装道が446.8キロメートル、舗装率76.7パーセント、橋梁の状況では市道にかかる永久橋124か所、木橋2か所の合計126か所、公園の状況では総合公園、地区公園、近隣公園、街区公園、緑地、児童遊園地まで合わせて146か所、公共の建物では学校、病院、市民会館、美術館、市庁舎等々のインフラが整備されています。特に、構造物である橋梁、建物などについては、まちの発展が明治期から始まったこともあり、老朽化が著しいものと思われます。
そこで、主な市道の橋梁の建設年度と経過年数についてお聞かせください。
また、橋梁の耐用年数はおおむね50年と聞いており、小樽市統計書によると、市内には126か所の市道にかかる市管理の橋梁があると記載されています。既に耐用年数を超過している橋梁も数多くあるものと思われます。耐用年数を超過した橋梁について、永久橋と木橋に分けて数値でお聞かせください。
また、これら耐用年数の超過した橋梁の修繕計画及び更新計画についてどのように考えているのか、年次を示し、概算工事金額とあわせ、お聞かせください。
この項最後に、今後の公共施設のあり方について伺います。
本市は、市立病院、高層の市営住宅、市民会館、学校、総合体育館、美術館、市庁舎等々の公共施設としての建物を所有しています。特に、東日本大震災を教訓に、公共の建物については耐震強化が強く求められるようになりました。本市においても、学校の耐震化が着々と進められていることは承知をいたしております。
一例ですが、市民会館も、昭和38年の建設から既に50年が経過しています。外壁を見ますと、コンクリート内部の鉄筋が腐食し膨張、コンクリートが剥離し、鉄筋がむき出しになっているところも散見されます。コンクリート製建物の耐用年数は50年ほどとお聞きします。市民会館を含め、老朽化が進んでいる公共施設が多数あると思いますが、これらについて修理などにより長寿命化を図っていくのか、建替えなどにより更新していくのか、あるいはほかの公共施設と合体して複合化していくのかなど、公共施設の施設全般のバランスや利用状況、財政状況や人口動態などを総合的に勘案しながら、計画的に対処していく必要があると考えます。今後の市の公共施設のあり方について、市長の基本的な考え方をお聞かせください。
次に、住宅リフォーム助成制度について質問します。
小樽市住宅リフォーム助成制度は、住宅のリフォームに要する費用の一部を助成することにより、住宅の改修を促進し、環境負荷の低減及び省エネルギー化の促進、安全・安心で快適な住環境の整備並びに市内産業の活性化を図ることを目的にしており、平成23年第3回定例会に委員会提案され可決された3年間限定の時限条例であることは承知をいたしております。
そこで、これまでの予算と決算及び効果などについてお聞きします。
また、平成24年度補助金の予算額と決算額及び不用額と予算執行率及び効果について、また不用額を発生させた原因、理由についてお聞かせください。
平成24年度の反省を踏まえて、25年度の予算編成と同助成制度執行に当たったことと思います。平成25年度補助金の予算額と決算見込額及び不用額と予算執行率及び効果についてお聞かせください。
平成26年度の同助成制度の申込受付期間は4月1日から5月1日まででした。既に、5月7日に抽選が行われ、今年度の当選者100名と補欠者30名が決定していると思います。
まず、今年度の同助成制度の申込状況についてお聞かせください。
また、過去2年間の検証と反省を踏まえ、予算額に対して執行率を高めるなど、不用額を発生させない方策についてお聞かせください。
なお、平成27年度以降の住宅リフォーム助成制度については、現在、建設常任委員会の委員と理事者により同助成制度の検証とあわせ、内容を充実した新たな住宅リフォーム助成制度設施に向け調査研究していると伺っていますので、割愛し、またの機会といたします。
○議長(横田久俊)理事者の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)市長。
(中松義治市長登壇)
○市長(中松義治)ただいま、建設について御質問がありました。
初めに、社会資本・インフラの整備・更新についてですが、まず主な市道の橋梁の建設年度と経過年数につきましては、市内中心部では本通線の堺橋が昭和9年建設で80年経過、公園通線の紅葉橋が昭和10年建設で79年経過、住吉線の量徳橋が昭和47年建設で42年経過となっております。
次に、耐用年数を超過した橋梁数につきましては、国の省令によりますと、鉄筋コンクリート造、金属造、木造の橋の耐用年数は、それぞれ60年、45年、15年と定められております。これらの年数を超過している本市の橋梁は永久橋である鉄筋コンクリート橋が8橋、鋼橋が7橋で、合計15橋、木橋が2橋となっております。
次に、耐用年数を超過した橋梁の修繕及び更新計画につきましては、平成20年度から24年度に実施した点検を基に小樽市橋梁長寿命化修繕計画を25年度に策定したところであります。この計画では、橋梁点検の結果に基づく損傷度や橋梁の重要性を考慮して、優先度の高い順に修繕工事を実施することとしており、概算工事金額は平成27年度からの10年間で約12億円を予定しております。
次に、今後の公共施設のあり方の基本的な考え方につきましては、本年4月に総務省から地方自治体に対し、公共施設のあり方について基本的な考え方を示す公共施設等総合管理計画を策定するよう要請があったところであります。そのため、本市においても市所有の公共施設の長寿命化・更新・統廃合などを長期的な視点で計画的に行い、財政負担を軽減、平準化するとともに、公共施設の最適な配置を実現するための公共施設等総合管理計画を策定し、公共施設のあり方について基本的な考え方を整理していきたいと考えております。
次に、住宅リフォーム助成制度についてですが、まず平成24年度の予算額等につきましては、予算額が2,000万円、決算額が1,584万7,000円、不用額が415万3,000円、予算執行率が79.2パーセントとなっております。効果につきましては、具体的な額で示すことはできませんが、利用者に行ったアンケート調査では、助成制度を知ってリフォームをすることを決めた方が約4パーセント、施工業者を市外から市内に変更した方が約8パーセント、助成制度を利用することで工事費を増やした方が約33パーセントでありました。
また、不用額を発生させた原因、理由につきましては、当選者の中で申請者の要件を満たしていないために辞退された方や、補欠者への繰上当選の通知時期が遅かったため、通知前にリフォームに着手して辞退された方がいたことなどが挙げられます。
次に、平成25年度の予算額につきましては、予算額が2,000万円、決算見込額が1,841万円、不用額が159万円、予算執行率が92.1パーセントとなっております。効果につきましては、平成24年度と同様に実施した利用者へのアンケート調査では、助成制度を知ってリフォームをすることを決めた方が約8パーセント、施工業者を市外から市内に変更した方が約9パーセント、助成制度を利用することで工事費を増やした方が約32パーセントでありました。
次に、今年度の申込状況につきましては、申込件数は174件でありましたが、そのうち2件が抽選前に辞退いたしましたので、抽選件数は172件でありました。
また、不用額を発生させない方策につきましては、申込時に窓口で申請者の要件について詳しく説明し、周知の徹底を図ったこと、事業者への説明会で申請者の要件を事前に確認して当選後に辞退者が出ないようお願いしたこと、補欠者への繰上当選の通知時期を早めて、工事を着手できる時期を早めたことなどがあります。
○議長(横田久俊)次に、第5項目めの質問に入ります。
(「議長、27番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)27番、前田清貴議員。
(27番前田清貴議員登壇)
○27番(前田清貴議員)次に、農業委員会へ質問します。
農業委員会は、各市町村に置かれている、教育委員会などと同様の行政委員会です。その歴史を振り返りますと、明治7年の農談会に始まり、昭和26年7月、農業委員会等に関する法律によって、それまであった農地委員会、農業調整委員会及び農業改良委員会の3委員会を統合して発足した行政委員会です。小樽市農業委員会の使命、業務としては、農業、農村、農業者の代表として新法が求める農政の推進に努め市民の期待と信頼に応えること、あるいは食料の自給率向上のため適正な農地行政に努め優良農地の確保と効率的利用を進めることと同時に、意欲ある担い手を育成し望ましい本市の農業構造を実現するため農用地の利用集積と地域の景観保全に努めること、また地域農業の持続的発展のため農業者などの経営支援を強化し農業、農村の振興に努めなければならないことが挙げられます。身近なところでは、暮らしと経営に役立つ情報の収集、提供に努め活力ある農業と農村社会を目指すことを担うとされており、本来、農業委員会と農業委員に与えられた使命と業務は広範囲に及んでおり、その活動には広いものがあります。
以上のことから、私は、平成20年第1回定例会の代表質問の中で、本市の農業委員会の場合、必置義務とされる法定根拠の基準面積360ヘクタール以上が800ヘクタール以上に16年に緩和されたことから、21年度以降の主な組織・機構の見直し案の中で俎上にのせられ、農業委員会の廃止が検討されていることを知り、農業委員会廃止反対の立場で質問をした経緯があります。
当時の藤田農業委員会会長は、要約しますと、農業委員の定数削減を数度実施し、組織のスリム化を図り、財政に協力してまいりました、大規模な営農ができない土地条件にあり、1ヘクタール未満がほとんどであります、また、農地面積の割には専業農家が88戸もありますと答弁されています。この後、同委員会の使命、業務などについて述べられ、結びに「自主的な組織として農業委員会制度が小樽市においても農業施策の遂行に最も効率的ではないかと思っております」と答弁されています。
そこで、他都市の農業委員会の活動実態を見ますと、農業施策に対して独立した行政委員会として、例えば、本市において教育委員会が第1回定例会で実施している教育行政執行方針の説明のように、農業委員会が農業施策などについて、年度当初、市へ指針を示し、建議を申し述べている農業委員会が多々あります。建議の趣旨については、環太平洋経済連携協定、略称TPP問題の懸念から農業にかかわる国政全般に及び、要請項目では基盤整備対策、農村地域の環境整備や道路整備、自然災害に対する対策、環境美化、ITなど先進技術を導入した農業の推進、有害鳥獣対策、離農後の宅地整備、農業の6次産業化の推進など多岐にわたっています。加えて、国、道に対する要望、要請なども同時に市を通して行っています。
そこで、本市農業委員会も、農業の発展、振興に向け権能を発揮し、指針を小樽市に示し建議をすることは、藤田会長の答弁の結びにもあった、農業施策の遂行上、農業委員会の存続は不可欠との考えと何ら矛盾はしないと思います。農業委員会の選挙を間近に控え、改選後の改革に向け、農業委員会会長の御見解を求めるものであります。
以上、再質問を留保し、質問を終わります。
○議長(横田久俊)理事者の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)農業委員会会長。
○農業委員会会長(亀田豊作)ただいま、農業委員会について御質問がありました。
農業委員会として市に対し、農業施策などについて指針を示し、建議を申し述べてはどうかとの見解についてですが、農業委員会といたしましては、本市農業の進むべき方向とこれを実現するための農業施策のあり方を明らかにしていくことは、農業者を公的に代表する機関として、極めて重要な役割と考えております。
本年7月に農業委員会が改選され、新しい体制になります。御指摘の趣旨を勘案し、道内他都市の先進事例も参考にしながら、本市農業委員会の建議の必要性について研究してまいりたいと考えております。
(「議長、27番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)27番、前田清貴議員。
○27番(前田清貴議員)1点、消防団に関して質問しています。総務省が人口10万人当たり1,000万円うんぬんということで質問したわけでありますが、総務省からの通達というのか、それが示されたのが2月7日ということで、事実上、新年度予算の編成も相当終わっているというか、そのような時期に差しかかっていたということで、1,600万円予算がついたようでございますけれども、結果的には、わかりやすく言えば使いきれなかったと、予算に充てられなかったというふうに私は理解したのであります。
そうであれば、当然不用額というのか、使いきれなかった分があるのであれば、今年度は、平成26年度は使いきれなかった。そのお金は一般会計のどこかへ行っているのだろうとは思いますけれども、ぜひ平成27年度の予算を組むときには、そのどこかへ行った予算をこちらの消防団の予算へ取り戻していただいて、手厚く予算編成をしていただきたいと思うところでございます。それが1点。
それと、農業委員会に一つ。
7月に農業委員会の選挙があって、新たな委員が選出される。その後について他都市の事例を参考にして検討というのですか、勉強していきたいというような答弁だったかと思います。新たな方も加わるようでございますので、これまではこれまでとして、改選後においては、農業委員会の改革といえば少し口幅ったいのですけれども、やはり将来の小樽市の農業のため、小樽市のために、新しいメンバーでこの建議について十分中身を精査して、小樽市に向いた、小樽市の農業のためになるような施策に向けて、建議を市にぜひ申し立てていただきたいと。これについては答弁は要りません。前向きな答弁が出ていますので、それはいいので、ぜひ会長から新たな委員に、こういうことがあったのだと、みんなでやろうと、頑張っていこうと、こういうふうに申し伝えていただきたいと思います。ということでお願いします。
○議長(横田久俊)理事者の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)副市長。
○副市長(貞村英之)前田議員の再質問にお答えいたします。
消防団に関する交付税措置のことですが、交付税でございますから、特定財源ではございません。一般財源として基準財政需要額に1,600万円といいますから、人口10万人当たりの標準財政団体として入っておりますので、小樽市には財政需要額としてもう少しいくのではないかと思います。
ただ、これは一般財源でありますので、余すとかそういう段階ではなく、財政需要としてカウントされるだけでございますので、余すとかそういうのではなく、一般の施策の中で消化していくものでございますので、そこら辺は御理解願いたいと思います。
なお、来年度につきましては、消防団の関係については消防本部で施策として検討していくこととなりますので、ここら辺も御了承願いたいと思います。
○議長(横田久俊)以上をもって本日の会派代表質問を終結し、本日はこれをもって散会いたします。
散会午後4時02分
会議録署名議員
小樽市議会 議長 横 田 久 俊
議員 秋 元 智 憲
議員 林 下 孤 芳