開議午後1時00分
○議長(横田久俊)これより、本日の会議を開きます。
本日の会議録署名議員に、秋元智憲議員、中村岩雄議員を御指名いたします。
日程第1「議案第2号ないし第9号及び報告第1号」を一括議題とし、本日新たに提案されました議案第9号について、市長から提案理由の説明を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)市長。
(中松義治市長登壇)(拍手)
○市長(中松義治)ただいま追加上程されました議案について、提案理由を説明申し上げます。
議案第9号工事請負契約につきましては、手宮小学校校舎新築工事の請負契約を締結するものであります。
なにとぞ原案どおり御可決賜りますようお願い申し上げます。(拍手)
○議長(横田久俊)これより、一般質問を行います。
通告がありますので、順次、発言を許します。
(「議長、18番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)18番、山口保議員。
(18番山口保議員登壇)(拍手)
○18番(山口保議員)一般質問を行います。
初めに、本市の中期財政見通しについて伺います。
本年3月に示されました一般会計中期財政収支見通しを読ませていただきました。本年度から平成29年度までの5年間、歳入では予測される地方税や地方交付税の減収、歳出では扶助費の増加など不確定要素は多々あるものの、何とか他会計や基金からの借入れなしに収支均衡を図っていきたいとの思いが込められた試算であります。
一方で、政府によって平成26年度から導入が予定されている消費増税の地方増収分が平成26年度、27年度は、それぞれ約6億8,500万円、平成28年度以降は13億1,300万円が見込まれております。しかし、その増収分の多くが基準財政収入額の増額となり、地方交付税の減額の根拠とされ、地方には何の恩恵ももたらされないことが、この試算を通しても理解できるわけであります。
6月5日、6日の新聞各紙の報道で、皆さんも御存じのとおり、政府は6日、国の経済財政運営の指針、いわゆる骨太の方針で、平成20年のリーマン・ショック後の平成21年以降、特例措置として増額されていた地方交付税について来年度以降その特例措置を廃止し、減額する方針とのことであります。平成24年度は、全国で約1兆円、北海道では733億円が交付されているそうでありますから、その分が削減されると報道がなされております。これは本市にとっても、ゆゆしき事態であります。
平成16年、国の三位一体改革で大幅に交付税が削減され、また地域の経済構造の変化で、地域経済は衰退し、税収減はとまらず、本市財政は破綻の瀬戸際まで追い込まれ、市職員の人員削減や給与、手当のカット、我々議員も給与や手当のカットをしたわけでございますけれども、市民サービスの一部カットや手数料の値上げ、指定管理者制度導入による合理化や普通建設事業費の縮減などの事業の見直し、手を尽くしてもなおおぼつかず、平成21年度からの交付税の増額や臨時財政対策債の積み増しで、ようやく財政の黒字化にこぎつけた経緯は、皆さん御承知のとおりであります。
私は、昨年の衆議院議員選挙を控えた第4回定例会会派代表質問の冒頭で、今回の選挙でどの政党が政権を担うことになったとしても、地方交付税の削減だけは絶対にやっていただかないよう強く望むものであります。他会派の皆さんもそのことに対してだけは会派を超えて協力していただけるよう、お願いしたいと申し上げて質問に入らせていただいた経緯があります。私は議会も行政も一体となってこの政府の方針を変えていただくよう、声を上げるべきと考えます。全国知事会でもこの特定措置の維持を求めているとの報道がなされております。市長の御所見を伺います。
また、この特例措置の廃止が実行された場合、さきに触れさせていただきました本市中期財政収支見通しにどのような影響が出るのかも、あわせてお答えいただきたいと思います。
いずれにしましても、一般財源の5割以上を地方交付税などに依存せざるを得ない本市の財政の現状を地道な努力で改めていくしかないと思います。そのためには、地域の経済を少しでも活性化につなげるような方策を考え、実行していくほかはないと思います。
次に、国土交通省北海道開発局が一昨年から取り組み始めた北海道国際輸送プラットホームについて伺います。
北海道産品は、高い評価を受けているにもかかわらず、小規模生産者が多く、大ロット化が難しいため、東京経由で貨物が集約され、その分物流費が高くなり、輸出促進の障害となっているとの課題や海外市場のニーズの把握や料金回収、通関手続、検疫等、小規模生産者や事業者では手の届かなかった課題を解消し、このプラットホームがいわば商社の機能を果たすことによって輸出促進につなげていこうという実証事業であります。例えば、新規に輸出を検討されている事業者を募り、商業ベースでサンプルを送り、輸入者から評価を受け、注文につなげる事業として、昨年は9月にシンガポール、また12月には香港の飲食店経営者延べ120社に商材サンプルを送り、半数の68社から取引したいとの回答があったそうであります。
こうして海外との商談がまとまった事業者に対して、段ボール1箱サイズから輸出ができる国際小口冷凍・冷蔵貨物の宅配輸送サービスも、香港は昨年9月に、シンガポールは昨年11月に開始されております。ヤマト運輸株式会社と提携され、段ボール一つから集荷、現地の取引先の店先まで冷蔵・冷凍で輸送され、週1便の定期航空輸送で集荷日を含め3日で届けられるそうです。通関、保険等の手続や現地での代金回収も代行する仕組みであります。台湾向けは本年5月から海外小口宅配サービスが開始されており、釧路和商市場などが参加されていると伺っております。また、台湾向けサンプル輸送も本年夏ごろに開始されると伺っております。なお、海外小口宅配サービスは段ボール1個口15キロまで縦横高さ120センチまで、シンガポール1万5,000円、香港9,000円、台湾8,000円となっております。
また、本年度中には、小口貨物に対応する海上LCL輸送サービスも開始されると伺っております。全道各地で説明会が開催され、道産品の輸出にチャレンジする事業者を発掘するとされております。市内事業者への周知はどのようになっているのか、伺います。
また、北海道開発局のこうした取組に対し、本市ではどのように対応されておりますか、また今後の対応についても、あわせてお答えください。
次に、先月5月7日に本市に提出されました小樽商工会議所の第2期港湾プロジェクトの提言書について伺います。
外航クルーズ日本海側拠点港に小樽港が指定されたのを受け、本市でも昨年7月から公募市民や関係企業、団体から推薦された委員から成る第3号ふ頭及び周辺再開発ワークショップが設置され、議論が重ねられ、本年2月にその検討内容がまとめられました。また、その報告書を受け、平成9年以来の小樽港港湾計画の改訂に向け、小樽市地方港湾審議会で議論、検討が始まっているところであります。
さて、この商工会議所の提言書では、主に第3号ふ頭基部周辺を海の玄関口と港観光の拠点として捉え、現在の観光船乗り場前の船だまりは、かつて小樽運河が築造された当時の船入り間として整備され、石づくりの物揚場が当時の面影をとどめており、歴史遺構として保存、活用すべきとされ、この一体の水辺空間を、海上に浮かぶ係船桟橋や海上遊歩道などを整備し、観光都市小樽にふさわしい親水空間の創出を目指すなど、熱心に議論がなされた構想として、拝見させていただきました。
私は、大変意欲的な案として評価をしたいと思います。本市で今議論が進められ、計画の概要が示されている第3号ふ頭の旅客船ターミナルとしての整備は、現存し稼働している上屋などの施設の移転など、相当な年月を要するものと考えられます。一方で、今天狗山の夜景眺望を生かした山頂のリニューアルの計画が中央バス株式会社を中心にまとめられようとしておりますし、旧国鉄手宮線は、この秋から跡地の整備が本市によって始められ、沿線の再生も具体的に議論がなされようとしております。それらが確実に実現され、本市観光が新たな魅力を創出することができたとき、商工会議所から今提案をされておりますような港観光の拠点としての整備、民間投資などさまざまな場面からも協力が得られる環境が醸成され、実現し得るものとなることを確信するものであります。市長の御所見を伺い、私の質問を終わらせていただきます。
なお、再質問は留保をいたします。(拍手)
○議長(横田久俊)理事者の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)市長。
(中松義治市長登壇)
○市長(中松義治)山口議員の御質問にお答えいたします。
初めに、中期財政見通しと国の地方交付税削減方針について何点かお尋ねがありました。
まず、骨太の方針で示された特例措置の廃止に伴う地方交付税の減額に対する所見についてですが、特例措置の見直しは今後の景気回復を見極めながら、地方税収の動向や地方の経済状況を十分に把握すべきものと考えております。とりわけ地方交付税の減額は本市の財政運営に大きな影響を及ぼすことから、引き続き、北海道市長会や全国市長会などを通じて、国に対して必要な地方交付税総額の確保を図るよう要望してまいりたいと考えております。
次に、地方交付税の特例措置廃止による中期財政収支見通しへの影響についてでありますが、本年3月に示した中期財政収支見通しは、平成25年度予算をベースに3月時点で把握し得る要素を基に試算したところであり、地方交付税の特例措置が廃止となった場合には、地方交付税総額の減少が想定されることから、本市の収支見通しは悪化することが見込まれます。
なお、骨太方針では、新たに頑張る地方の支援として、地方交付税の算定に行革努力と地域活性化の成果に対する支援を一定程度の期間行うとしておりますが、その詳細が明らかになっておりませんので、現時点では収支見通しにどの程度の影響があるのか、算定できる状況にはありません。
次に、北海道開発局の北海道国際輸送プラットホームの取組について何点か御質問がありました。
まず、市内業者への周知についてでありますが、北海道開発局から参画事業者であるヤマトホームコンビニエンス株式会社を通じてヤマトグループの取引先企業のほか、商工会議所や中小企業家同友会にメール配信により周知されていると聞いております。また、この事業の説明会が道内各地で行われており、本市では3月19日に市内の食料品製造業や金融機関、農協や本市担当職員などのほか、後志管内の事業者等合計18名が参加して開催されたと承知しております。
次に、北海道国際輸送プラットホームに対する本市の対応についてでありますが、市内企業の海外への販路拡大を支援していることから、先月、事業を推進する北海道開発局や参画事業者のヤマトホームコンビニエンス株式会社の各担当者と情報交換し、その中で、平成28年度までは事業が継続され、サービス内容を維持されることなどを確認したところであります。市としても市内企業がシンガポール、香港、台湾での商談会等に参加する際のサンプル品や海外観光客が市内で購入した土産品の輸送等でメリットになり得るサービス内容と思われることから、開発局等と連携し、より具体的な説明会や個別の企業訪問等により、市内企業への事業内容の周知を図ってまいりたいと考えております。
次に、商工会議所の第2期港湾振興プロジェクト答申書についてでありますが、去る5月7日に商工会議所から私もその内容について説明を受けており、今後、第3号ふ頭及び周辺再開発ワークショップからの提言書や、この答申書を参考にさせていただきながら、市として再開発計画を取りまとめてまいりたいと考えております。この再開発については小樽港の振興のみならず、小樽観光の新たな拠点づくりにつながるものでありますが、計画の推進には民間の活力が必要不可欠なものと考えております。今後とも小樽観光の魅力づくりやクルーズ客船誘致によるにぎわいづくりに取り組むことにより、民間投資が導入しやすい環境づくりに努めてまいりたいと考えております。
○議長(横田久俊)山口議員の一般質問を終結いたします。
(「議長、23番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)23番、佐々木茂議員。
(23番佐々木茂議員登壇)(拍手)
○23番(佐々木茂議員)一般質問をさせていただきます。
最初に、認知症高齢者対策についてであります。
65歳以上の高齢者のうち、認知症の人は推計15パーセントで、2012年時点で約462万人に上ることが、6月1日、厚生労働省研究班の調査でわかりました。認知症になる可能性がある軽度認知障害の高齢者も約400万人いると推計され、65歳以上の4人に1人が認知症とその予備軍となる計算で、早急な対策を迫られそうだとの報道がありました。急速な高齢化社会の到来によりまして、人口に占める高齢者人口は著しく高まってきております。人は美しく健康に老いたいと願ってはおりますが、事志に反しまして、老齢になるほど体のあちらこちらに障害が生じ、入院、通院など不本意な生活を余儀なくされるのが実態であります。身体の障害については医療措置により治癒することが可能であり、あるいは完治しないまでも悪化を防止することもできますし、施設も整備されつつありますが、問題は認知症高齢者対策であります。認知症高齢者を抱えている家庭の悩みは、きわめて深刻なものがあり、多大な犠牲を強いられていることは御承知のことであろうかと存じます。
そこで、本市にはどの程度の認知症高齢者がいると推定しているのでしょうか。物差しがないだけに、難しいものがあるかもしれませんが、調査をした数字があればお知らせください。
また、認知症高齢者対策としては、いろいろな取組があると思いますが、本市において取り上げている事項があればお答えください。
1点目、認知症高齢者の相談窓口について。
2点目、家庭介護の方法を啓発することについて。
3点目、認知症高齢者に関する地域支援事業の充実について。
以上、3点についてお聞かせください。
次に、子宮頸がん予防ワクチンの健康被害についてであります。
子宮頸がん等ワクチン接種緊急促進事業費補助金を受け、本市において平成23年2月より開始され、平成23年度の実施については延べ接種回数4,814回、被接種者1,542人に上ります。予防接種に対する正確な情報を提供し、安全な予防接種を実施するための体制を整備し、予防接種による健康被害者に対しては、迅速な救済を図っていると思いますが、他都市において副反応などが発生していると伺います。
そこで、本市においてこれら事例はないのでしょうか。
また、仮に健康被害などが発生した場合、どのような対応をされるのかお聞かせください。
次に、PM2.5の飛来について伺います。
健康被害が懸念されるPM2.5、微小粒子状物質についてであります。
本市において中国からの飛来は確認されていないのでしょうか。子供は、呼吸器の疾患、アレルギーなどの個人差があり、国の暫定指針値である1日平均70マイクログラムにどのぐらいの根拠があるのかわからず不安もありますが、これ以外に頼れる材料もありません。日本と中国、韓国による環境大臣会合が5月5日、6日に北九州市で開かれ、共同声明によれば、PM2.5を含む越境大気汚染、黄砂などの環境問題において、3か国の協力は不可欠との動向であります。
そこで、3か国協力の今後の見通しについてお聞かせください。
次に、新幹線を活用したまちづくりの取組についてであります。
小樽市は、平成18年に新小樽駅の周辺整備構想を策定し、駅前広場や130台の駐車場を設けるとしました。平成24年6月29日、国が鉄道・運輸機構から申請のあった北海道新幹線新函館(仮称)・札幌間の工事実施計画、用地、土木構造物を認可し、小樽市における新駅の位置については天神2丁目と記されました。第6次小樽市総合計画前期実施計画(平成21~25年度)において新幹線を活用したまちづくりの基本計画策定事業が計画され、そこで「庁内検討会議や外部有識者等で構成する協議会の設置、(仮称)新幹線を活かしたまちづくり基本計画の策定」とあります。現在の進行状況や今後の予定について伺います。
次に、公有財産(建物)について伺います。
第6次小樽市総合計画前期実施計画(平成21~25年度)には、施策や事業の実施年度については、「小樽財政健全化計画(平成18年度~24年度)の進ちょく状況を見極め決定することとします」とあります。しかしながら、限られた財源で優先順位の高い順に進めるのは当然でありますが、財産内訳書による以下に述べる建物は、本庁舎本館の建築は昭和8年9月、経過年数は今年で80年。本庁舎別館は、昭和37年11月建築、51年経過。消防本部庁舎は昭和58年9月建築、30年経過。市民会館は昭和38年10月建築、50年経過。産業港湾部港湾室は昭和37年9月買収、55年経過。産業会館は昭和31年5月建築、57年経過。図書館は昭和57年11月建築、30年経過。総合体育館は昭和49年建築、約40年経過。総合体育館は昭和61年12月増築。以上に述べた建物以外にも老朽化した建物を所有されており、今後の全体の方針が見えないのでありますが、庁内での検討はされていますか、お聞かせください。
次に、食物アレルギー事故についてであります。
食物アレルギーは乳幼児の約5パーセントにあるといい、東京都では10年で倍増し、食生活の変化などが要因の一つとして挙げられているとの報道があります。
日本スポーツ振興センターの報告によると、平成17年度から20年度の4年間に学校で起きた食物アレルギーの事故は804件に上り、アナフィラキシーの事例も数多く報告されています。このうち、小学校は528件で、中学校276件の2倍に近く、男子は女子の約3倍で、学年別では小学校1年生の127件が最も多く、小学校6年生の110件、中学校3年生の108件と続いています。小学生の子供を持つ母親は、通常の給食指導では担任がしっかりとしたアレルギー対策をしてくれているが、校外の活動中に原因食材を見落として、アレルギー症状が出るケースもあることから、校内外を問わずに、共通した対応をしてほしいと学校への注文を口にしています。男女とも「息苦しい・呼吸困難」と「かゆみ」という症状を訴える例が多かったとのことであり、文部科学省の調査では、平成16年の時点で小・中・高校生で食物アレルギーがあるのは2.6パーセントで約33万人に上っています。食物アレルギーによる小学校児童の死亡事故をきっかけに、学校の対応のあり方に注目が集まっています。自治体によるマニュアル整備や給食での対応は進んでいるが、校内体制に問題はないのか。増加傾向にあるアレルギー疾患を抱える子供の全国的な状況を把握した上で、文部科学省は、近く、事故の検証を踏まえた有識者による再発防止の検討に乗り出し、アレルギーに対する学校関係者の理解を深める契機にしたいと話しています。
そこで、本市の学校給食における食物アレルギー事故の防止策についてお聞かせください。
次に、学校給食の安全確保について伺います。
食品の安全については、厚生労働省の定める基準値に基づき行われる出荷段階の検査により確保されていますが、保護者等の不安も踏まえ、文部科学省では、より一層の安全・安心を確保する観点から、学校給食の検査について支援しています。具体的には事前調査として平成23年度第3次補正予算により、東日本の16都県に対し、学校給食の食材の検査機器の整備費用を補助しました。特に福島県については、これらに加え、県内の全ての学校給食調理場で検査体制を整えることができるよう、必要な検査機器の整備に要する経費を措置し、順次各市町村へ機器を整備しているところであります。また、事後検査として、学校給食の1食全体について、提供後の検査を行う事業を実施しており、平成25年度予算等においても、必要な経費を計上しているとの報道がございました。
そこで、小樽市の給食食材の放射能検査状況についてお聞かせください。
次に、学校施設の防災対策についてであります。
学校施設は、児童・生徒の学習生活の場であるとともに、災害時には地域住民の応急避難所としての役割を果たすことから、学校施設の安全性、防災機能の確保は極めて重要であります。文部科学省は地震や台風、集中豪雨、火山の噴火などの自然災害が発生した場合、学校施設に関して迅速かつ的確な被害情報の収集に努めるとともに、児童・生徒や教職員などの安全確保、被害増大の防止、2次災害の防止策など措置を講ずるよう、関係教育委員会などに依頼しているとあります。
そこで、防災対策としてどのように対応するのか、お伺いいたします。
次に、教育課程特例校についてお尋ねいたします。
学習指導要領等によらない教育課程を編成して実施できる制度は、平成25年4月1日現在で指定件数221件、指定校数2,669校です。小学校低・中学年からの英語教育の実施は、163件、小学校1,593校となっており、生活科や総合的な学習の時間などの一部を組み替え、英語科や外国語活動などの導入を石川県金沢市全域、千葉県成田市全域などで行っておりますが、本市において設置するお考えはどうか、お聞かせください。
最後に、土曜授業について伺います。
学校週5日制による学習内容の3割削減が学力低下を招いたとの強い批判を受け、他府県では土曜授業を復活させる動きがあります。新年度には、都道府県と政令市の少なくとも16都府県市が小・中学校で土曜授業を実施するという新聞報道がありました。文部科学省が土曜日の活用方法の検討に入ったことを踏まえ、今後、実施体制の検討を始める自治体もあると聞きます。試行段階とは思うが、北海道はまだ入っていません。授業の内容もさまざまだと思いますが、道教委の方針が示されていない中、本市として独自の取組などを検討されてはいかがでしょうか。
以上、再質問を留保し、質問を終わります。
○議長(横田久俊)理事者の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)市長。
(中松義治市長登壇)
○市長(中松義治)佐々木茂議員の御質問にお答えいたします。
初めに、認知症高齢者対策について何点か御質問がありました。
まず、認知症高齢者数の推定でありますが、認知症高齢者の判定基準については、厚生労働省が認知症高齢者の日常生活自立度においてランクⅡ以上を用いているため、本市もそれに倣い平成20年度の要介護認定者を調査した結果、認知症自立度がⅡ以上の方が4,652人で、高齢者人口4万1,164人の約11.3パーセントとなっております。
次に、認知症高齢者の相談窓口についてでありますが、現在は市内3か所で開設している地域包括支援センターで相談を受け付けており、個々の状態に応じて対応をしております。
次に、家庭介護の方法を啓発することについてでありますが、本市では要介護者を介護する家族等が適切な介護知識や技術等を習得することを目的に、平成19年から地域包括支援センターに委託し、家族介護教室を開催しており、毎年、広報おたるなどにより周知しております。
次に、認知症高齢者に関する地域支援事業の充実についてでありますが、認知症高齢者が住みなれた地域で暮らし続けるためには、地域住民の認知症に対する正しい知識と理解が必要となります。このため、平成25年度の事業では、成年後見制度の利用促進や認知症サポーター養成講座を実施するとともに、認知症予防教室の内容を見直すなど、地域支援事業のさらなる充実に努めているところであります。
次に、子宮頸がん予防ワクチンの健康被害についてお尋ねがありました。
まず、本市における予防接種後の副反応の報告についてですが、これまでに2件の報告がありました。症状としましては、予防接種後にじんましん、失神が出現しましたが、いずれも回復しております。
また、健康被害が発生した場合の対応についてですが、生じた健康被害が予防接種を受けたことによるものであると国が認定した場合には、予防接種法による医療費や障害年金等の補償が受けられることになっております。
次に、PM2.5の飛来について何点かお尋ねがありました。
まず、本市における中国からの飛来についてでありますが、本年3月に札幌市内の大気中から集めた微小粒子状物質の65パーセントが中国大陸から飛来した可能性が高いとする研究者の報告があることから、札幌市に隣接する本市においても中国からの飛来があったものと推測されますが、どの程度であるかは確認されておりません。
次に、日中韓の3か国協力における今後の見通しについてでありますが、今回の共同声明においては、大気汚染対策について実務者レベルで情報交換する政策対話の場を新たに設け、関連する政策や観測体制、研究などで協力関係を強化することが採択されておりますことから、今後これらを通じて我が国への越境汚染対策も進展していくものと期待しております。
次に、新幹線を活用したまちづくりの取組について御質問がありました。
まず、第6次小樽市総合計画の前期実施計画における取組の進行状況についてですが、庁内検討会議につきましては、平成21年6月に北海道新幹線活用戦略庁内検討会議を設置し、現在までに8回の会議を開催しております。また、昨年6月には、天神地区での新駅設置を含む札幌までの延伸について国に認可されたことから、今年度は駅周辺整備、交通アクセスの課題などについて先行都市の事例調査などを予定しております。今後につきましては、平成18年に策定しました北海道新幹線新小樽(仮称)駅周辺整備構想に基づき、庁内検討会議や有識者会議などにおいて基本計画の素案を作成することとしております。その後、この素案を基に市民の皆さんや関係機関などから御意見を伺いながら、新幹線の効果を最大限に生かしたまちづくりに向け、駅舎や駅前広場の規模や機能、2次交通網の整備などを盛り込んだ計画を認可から5年以内を目途に策定してまいりたいと考えております。
次に、老朽化した公有財産の今後の方針についての御質問ですが、本市が保有する公有財産としての施設の多くは、建築から相当程度の年数が経過し、老朽化が進んでいる施設が相当数あるものと認識しております。こうした施設の一部につきましては、緊急性や必要性などを十分考慮し、小・中学校校舎等の耐震化や大規模改修、病院や学校給食調理場、保育所などの建替えを行っているところであります。今後、施設の整備に向けた全体的な方針につきましては、その必要性も含め、調査、検討してまいりたいと考えております。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)教育長。
○教育長(上林猛)佐々木茂議員の御質問にお答えいたします。
初めに、本市の学校給食における食物アレルギー事故防止についてでありますが、本市においては、文部科学省が監修し、財団法人日本学校保健会が作成した学校のアレルギー疾患に対する取り組みガイドラインを各小・中学校に配付し、現在ガイドラインにおけるレベル1の対策である詳細な献立表を提示することにより、原因食物が入った給食を食べさせない対応を実施しております。
次に、本市の学校給食食材の放射能検査の状況についてでありますが、厚生労働省の放射性物質検査対象区域である17都県産の肉、野菜類について放射性セシウムの検査を実施しております。これまでの検査は平成24年6月から外部の検査機関で6回、平成24年11月から小樽市保健所で30回行っておりますが、基準値以上の放射性セシウムは検出されておりません。
次に、学校施設の防災対策についてでありますが、自然災害が発生した場合の対応については、まず各学校は、それぞれの作成しております危機管理マニュアルや防災実施計画などに基づき、ラジオやテレビなどによる情報収集を行うとともに、校舎や敷地などの学校施設の点検により、被害状況を把握することとしております。その後、学校周辺の状況などに応じ、集団下校あるいは保護者の出迎えなどにより、安全に下校させることや、学校で待機させるなど、児童・生徒の安全確保に万全を期すこととしております。
次に、教育課程特例校の本市における設置についてでございますが、私としては、子供たちに小樽の歴史をしっかりと学ばせ、郷土に夢と誇りを持てるような教育を行うことが大切であると考えており、今後校長会や現場の教員などとも相談をしながら、特例校設置に向け検討を進めてまいります。
次に、土曜授業の本市における独自の取組の検討についてでありますが、現在、本市においては教育行政執行方針で示している学力向上を最重点的に取り組むこととし、教員の実践的な研修はもとより、家庭学習の定着や放課後の補習などを行うとともに、学校規模の適正化を進めるなど、鋭意取り組んでいるところでございます。本市における土曜授業の独自の取組については、保護者の考え方や教職員の勤務時間などの課題もありますことから、今後も国や道の動向を十分見極めた上で、慎重に対処しなければならないものと考えております。
○議長(横田久俊)佐々木茂議員の一般質問を終結し、この際、暫時休憩いたします。
休憩午後1時49分
――――――――――――――
再開午後2時10分
○議長(横田久俊)休憩前に引き続き、会議を再開し、一般質問を続行いたします。
(「議長、20番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)20番、中島麗子議員。
(20番中島麗子議員登壇)(拍手)
○20番(中島麗子議員)一般質問を行います。
初めに、2013年度稲穂小学校の1年生受入れについて質問します。
第1点は、学級編制についてです。
今年度の新1年生の総数は、5月1日時点で通常学級が790人です。市内の小学校24校中、受入数が多いのは、朝里小学校で87人、稲穂小学校73人、桜小学校60人、銭函小学校59人でした。
現在の学級編制は、文部科学省の基準では40人で1学級、41人いると2学級になります。
しかし、少人数学級推進の運動が実り、1年生は法定で、2年生は北海道教育委員会の事業という違いはありますが、35人で1学級編制になっています。
今年度の3学級編成は朝里小学校1校、2学級編制は11校、1学級編制及び複式学級は12校でした。稲穂小学校の新1年生は73人ですから、基準では3学級で24人学級が2学級、25人学級が1学級になりますが、実際は36人と37人の2学級のため、3学級と比べると1学級10人も多くなっています。このことは法の趣旨に反するのではありませんか。
今年度、新1年生の通常学級1学級当たりの平均児童数は、複式学級を除いて23人ですから、稲穂小学校の1年生は市内で一番学級人数が多いわけです。
本来、新1年生の受入れは、教員にとって大変な激務ですし、児童にとっても新しい生活になれるため緊張の毎日です。そのため教員が1人ずつの子供の対応を十分にできるよう、少人数学級が実現したのです。
今回は、教室数が足りないということで2学級編制になったと聞きますが、3月には入学数は把握していたはずです。受入れ教室の確保のための検討はされたのか、教員、新1年生の保護者をはじめとしたPTAへの説明はどのようになされたのか、この間の経過について説明を求めます。
現在、教育委員会は学校適正配置計画を推進中で、稲穂小学校は、中央・山手地区の統合校として色内小学校からの受入れ計画があります。5月9日に稲穂小学校で行われた学校再編の地区別懇談会では、色内小学校からの全受入れ数は、平成28年4月推計で26名という説明でした。
しかし、学校再編の経過で廃止になる学校ではなく、初めから統合校に行きたいという指定校変更を認めているため、児童数の把握が流動的です。今年度は、新1年生の指定校変更数は、全体で67人で、うち稲穂小学校の受入数は10人で、一番多い数でした。
今後、色内小学校からの受入れを含め、稲穂小学校を希望する指定校変更の児童も受けるなら、また教室が不足することになるのではありませんか。今後の稲穂小学校の教室数についての見込みと対策をどのように考えているのか、お聞きします。
少人数学級は、一人ずつの児童に行き届いた教育を実践するために、全ての保護者、児童、教員の共通の願いです。40人学級の基準を見直すことのない教育行政の中でも、国の基準を下回る学級編制基準が可能になり、平成17年度は、45都道府県で小学校の低学年を中心に、40人を下回る少人数学級が実施されています。
北海道では、平成16年度から小学校1年生、翌年の平成17年度から2年生まで拡大されています。このような取組で進めてきた少人数学級基準を利用せず新1年生を受け入れることは、児童にとっても大きなデメリットであり、よりよい教育環境のあり方としても大きな後退ではありませんか。一日も早く必要な教室数を確保して、新1年生を3学級にすべきと考えます。
しかし、既に1学期が始まっており、学校生活になれるために頑張っている児童への影響を考えると、途中での学級編制見直しが適切かどうか判断が必要です。
現在、北海道教育委員会は、3学級分の教員配置として3人の教員を2クラスにつけていますが、小樽市の負担で1人採用し、1学級に2人ずつの教員配置で多人数学級の対策をすべきではありませんか。教育長の見解をお示しください。
次に、新1年生の受入れにかかわって、稲穂小学校の放課後児童クラブ受入れについて質問します。
今年度は、全体で800人の新1年生のうち246人、約3割が放課後児童クラブに登録しています。小樽市では1年生から3年生まで受け入れており、平成24年度から特別支援学級の児童は6年生まで拡大しています。
稲穂小学校の放課後児童クラブは、勤労女性センターの2階で実施していますが、定員が39人です。ところが、今年の当初の希望は、1年生21人を含め54人になり、小樽市は、3年生13人を待機扱いにして、1、2年生のみ受入れにしました。定員数を大幅に上回ることが明らかになったのはいつごろで、4月の入学式までの間、児童の受入先についてどのような検討がされて3年生の受入れをやめ、待機扱いにしたのか、この間の経過について詳しくお聞かせください。
受入先である勤労女性センターが、施設内の改修をして新たな受入れ施設の検討をしていると聞きましたが、放課後児童クラブを担当する教育委員会、福祉部との連携、協議はどのようになされたのか、お知らせください。
保護者が仕事をしているため放課後児童クラブを利用する児童です。今回、定員オーバーで利用できなくなった児童はどうしているのか把握していますか。
私は、児童クラブの目的から見ても、放課後の児童の安全・安心な居場所づくりは、小樽市が3年生まで受けることを掲げているのですから、最優先課題として対策を立てるべきだったと考えます。なぜ4月までに児童の居場所確保を決められなかったのか大変残念です。
現段階では、一日も早い受入れ態勢をつくり、待機している児童を受け入れるべきだと思いますが、市長の見解をお聞きします。
今後、いつまでに受入れ態勢をつくるのか、待機している児童や保護者に対してはどのように説明して了解を得られているのか、お聞きします。
この項目の最後にお聞きします。
稲穂小学校1年生が3学級編制の対象であるにもかかわらず2学級にしたことは、議会や市長に一切報告されていませんでした。また、放課後児童クラブが定員を大幅に上回り、3年生を待機扱いにして受け入れなかった件も、市長に報告されていませんでした。市が市民に約束した事業にこのような変更があるとき、市長は知らなくていいのでしょうか。市長、教育長、それぞれの見解を求めます。
一般質問の2点目は、冬期間の児童の通学路の除排雪についてです。
平成24年度の除雪予算は、例年にない大雪のため、2回の補正予算を追加して、全体で15億130万円という予算になりました。現在は、市内を六つの地域に分けて、車道や歩道の除雪、排雪、砂まきなどを含む地域総合除雪業務として6か所の除雪ステーションに業務委託をしています。
市は、除雪や排雪の実施、特に歩道の対応については、業者とどのような契約を交わし、実施状況についてはどのように把握していますか。
市の除雪出動基準では、歩道除雪は車道除雪の1種、2種路線と共通ということですから、各道路除雪と同様に歩道除雪が実施されるはずですが、実際には平成24年度で、車道除雪と歩道除雪の平均対応回数にどれくらいの差があったのでしょうか。
また、平成24年度決算見込みでは、全体の除雪委託費に占める歩道除雪費用はどれくらいになるのか、お知らせください。
最上は市内でも雪の多い地域ですが、大きな道路として道道小樽環状線と市道千秋通線があります。通学路の除排雪は、児童の安全対策として重要ですが、市全体の歩道除雪が不十分な中では、通学路とはいえ、優先的に対応することは難しいことはわかります。
最上小学校は、千秋通線と最上小学校上通線が交差する角にあるため、この二つの道路は、まさに通学路として除雪対象になる路線です。ところが、冬期間、千秋通線という大きな道路に接しているのに、恒常的に歩道が確保されていません。時には、一部除雪がされているのに、途中で中断して雪山になっている場合がありました。最上小学校上通線は、学校のグラウンド沿いと通りを挟んで道営住宅側の両側に歩道がありますが、学校グラウンド側は雪が堆積したままで、歩道がつけられませんでした。
最上小学校では、安心・安全マップを作成して児童の通学路の危険箇所を示し、安全対策に取り組んでいますが、このような安全マップなどを利用して具体的な除雪路線を確認する必要があると思います。通学路の除排雪箇所については、通常どのように決め、具体的に除雪路線の確認はされているのか、お答えください。
最上小学校周辺の主要通学路について、平成24年度の車道除雪と歩道除雪の平均除雪回数と比較してお答えください。
積算価格は、除雪は距離、排雪は排雪量で実施されるそうですが、歩道除雪はどのように積算され、ここを含む松ケ枝地域での歩道除雪費用を平成24年当初契約時でどれぐらい見込んでいたのか、お聞かせください。
最上小学校の通学路除雪業者の話では、雪が多くなると、歩道除雪の機械は力が弱いため、歩道除雪を途中で中断し、行きどまりになったということです。
市は、2週間に1回、ステーション会議を開き、業務の遂行状況を確認しているそうですが、昨年度のような異常な大雪に対しては、現場の業者と具体的な改善策を検討すべきであり、臨機応変な対応が必要だと思います。会議には代表業者しか参加しませんので、松ケ枝地域における具体的な歩道対策が図られるような工夫が必要と思います。見解をお聞きします。
現在、第2ステーションでは、からまつ公園奥に雪堆積場がありますが、平成24年度から30年度までに道道小樽環状線の最上地区から塩谷までの急勾配、急カーブの解消を目的とする最上トンネル建設工事が実施されると、雪推積場としての利用面積が小さくなります。
また、第2ステーション事務所と隣接する雪堆積場所は、学校適配計画で最上小学校・緑小学校統合新校舎の建設予定があり、ここも雪堆積場所として利用できなくなる可能性があります。近隣に雪堆積場所を確保できないときは、さらに経費が増加するため、新たな雪堆積場所の検討が必要です。旧東山中学校のグラウンドなどの検討も含めて、今後の雪堆積場所の確保について市の見解をお聞きします。
以上、再質問を留保して、一般質問を終わります。(拍手)
○議長(横田久俊)理事者の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)市長。
(中松義治市長登壇)
○市長(中松義治)中島議員の御質問にお答えいたします。
初めに、稲穂小学校1年生の受入れについて御質問がございました。
まず、勤労女性センター内の放課後児童クラブについて、稲穂小学校の3年生を待機扱いにした経緯ですが、平成25年度の申込みが定員を大幅に上回ることが明らかになったのが、新1年生の申込期限の3月1日でありました。その時点では、勤労女性センター内の講習室等が使用申込みを受け付けている状況にあったため、センター内にすぐに放課後児童クラブを増設することが困難であったことから、生活環境部が福祉部、教育委員会それぞれと協議をし、センター以外での開設も含めて検討しましたが、4月から希望する児童を全員受け入れることは難しいと判断いたしました。そのため、4月以降の各家庭における対応を考慮し、3月8日に1、2年生の入会を優先し、3年生13名全員を待機扱いとすることを決定し、保護者にその旨を通知したものであります。
次に、放課後児童クラブを担当する部局との連携、協議についてですが、関係する3部により庁内連絡会議は設置されており、随時、会議の場を設けたり、庁内メール等を通じて情報交換しており、今回の勤労女性センターにおける3年生の待機扱いの件につきましても、これまでと同様に情報を共有するとともに、今後の対応について連携しながら協議を重ねております。
次に、待機者がどうしているのかの把握についてですが、それを目的とした調査はしておりませんが、保護者と接する機会があった際、個別に聞いたところでは、「近くの祖父母の家に行っている」「習い事をさせている」「兄や姉と遊んでいる」とのことであります。
次に、早く受入れ態勢をつくり、待機している子供たちを受け入れるべきとのことですが、放課後児童クラブは、仕事と子育ての両立支援、児童の健全育成対策として重要な役割を担っていると認識しておりますので、夏休み開始を一つのめどに、勤労女性センター内で希望する3年生の受入れについて検討を進めているところであります。
また、待機をしている3年生の保護者の皆さんには、退会者発生に伴う入会希望調査や増設に向けての再調査を通じて現時点での入会希望を確認させていただくとともに、現在、受入れに向け検討している旨をお知らせしております。
次に、稲穂小学校の1年生の学級編制について、教育委員会から私への報告でありますが、小・中学校の学級編制につきましては、法に基づいて教育委員会において判断すべきものであり、適正に執行されているものと承知しております。
次に、放課後児童クラブの待機扱いの件について私に報告がなかったとのことでありますが、3月初旬に生活環境部長から報告は受けております。
次に、通学路の除排雪について何点か御質問がありました。
まず、業者との契約についてでありますが、歩道も車道と同様に、市が定める出動基準に基づいて、適切な除雪作業の実施による通行の安全確保を目的とした契約となっております。
次に、実施状況の把握についてでありますが、出動基準に基づいて適切に作業が実施されていたかを、業者より提出される作業日報で出動状況を確認し、道路パトロールで作業後における道路状況の確認を行うとともに、業者から定期的に実績報告を受けることにより、執行済作業量の確認を行っております。
次に、平成24年度の車道除雪と歩道除雪の平均対応回数の差についてでありますが、市内6地域の幹線道路の平均回数で、車道除雪は約34回、歩道除雪は約25回という実績でありますので、その差は約9回となっております。
また、歩道除雪の委託費用の除雪委託費全体に対して占める割合についてでありますが、平成24年度の決算見込みでは除雪全体の委託費は約8億円、歩道除雪の委託費は約3,000万円でありますので、約4パーセントを占めております。
次に、通学路の除排雪箇所の決め方についてでありますが、8月に除排雪計画を決定する際において、前年度に小・中学校から提出された通学路の除排雪要望書に基づき、除排雪の箇所を決めております。
さらに、除雪の必要路線の確認については、その後、11月に学校から提出される通学路の除排雪要望書で内容を確認しておりますが、今後は、学校で作成している安心・安全マップにある情報も現場作業の参考としながら、通学路の安全確保に努めてまいりたいと考えております。
次に、最上小学校周辺の平成24年度の車道除雪と歩道除雪の回数比較についてでありますが、主要な路線においての平均の車道除雪は約29回、歩道除雪は約26回の作業を実施しております。
次に、歩道除雪の積算方法についてでありますが、各対応必要路線の延べ延長から稼働時間を想定して必要数量を定め、歩道除雪費用を算出しております。
また、この地区を含む松ケ枝地域での歩道除雪費用についてでありますが、当該地域の当初費用は、200万円程度を見込んでおりました。
次に、大雪時の歩道の確保についてでありますが、本年3月にこれまでにないまとまった降雪があったため、歩道の確保が一時困難な状況が発生し、対応は少し遅れましたが、局部的な排雪作業を行い、歩道の確保に努めたところであります。今後におきましては、現場の道路状況を道路パトロールの強化により的確に把握しながら、当該地域の共同企業体の作業連携をより一層深めることによって、早目の局部的な排雪の実施や緊急時における歩道除雪の方法論を研究していきたいと考えております。
次に、雪堆積場の確保についてでありますが、この地域を含め市全体として除排雪作業を円滑に進めるためには、継続的に雪堆積場を確保していく必要があります。
今後におきましても、旧東山中学校、現教育委員会庁舎のグラウンドを含め、学校適配計画に伴う跡地活用の可能性や、海域の雪処理場における処理能力向上などの調査研究を進め、雪堆積場の確保に努めてまいりたいと考えております。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)教育長。
○教育長(上林猛)中島議員の御質問にお答えいたします。
初めに、稲穂小学校1年生の受入れについて幾つか質問がありました。
まず、今年度行った稲穂小学校の1年生の学級編制が法の趣旨に反するのではないかということについてでありますが、小学1年生の35人以下学級は、平成23年4月22日付けの公立義務教育諸学校の学級編制及び教職員定数の標準に関する法律の一部改正により法定化されたものであります。また、同法では、学級編制における従うべき基準が標準としての基準に緩和され、市町村教育委員会が地域や学校の実情に応じ、より柔軟に学級を編制できる弾力的運用が導入されるとともに、都道府県教育委員会への事前協議制が事後届出制に変更されております。今回の稲穂小学校の1年生は、この弾力的運用の趣旨に沿って2学級に編制したものであり、法の趣旨に反するものではないと考えております。
次に、受入れ教室の確保のための検討経緯についてでありますが、本年1月中旬に入学通知書を送付した段階では、稲穂小学校の新1年生は67人と把握しておりましたが、その後の指定校変更を考慮すれば70人を超えることが予想されたことから、3学級での受入れについて検討を始めたところであります。
稲穂小学校では、全学年がオープン教室で授業を行っております。オープン教室を1学級分増やすとすれば、内部改修が必要であり、工期の関係で新年度に間に合わないことから、体育館棟1階のクラブハウスを転用し、1学級を確保する方向で検討いたしました。しかし、この転用教室はオープン教室とフロアが別で、かつクローズ教室であることから、他の教室と著しく教育環境が異なるため、2学級編制とするほうが適切であると判断したものであります。この間、学校では、1学期中旬に校長から職員会議の場で状況を説明するとともに、PTA役員との相談の上、2月中旬には新1年生の保護者会で説明し、3月上旬にはPTAの評議員に説明をし、それぞれ理解をいただいたものであります。教育委員会としては、この間、学校から随時、状況の報告を受け、北海道教育委員会とも相談しながら、最終的に2学級編制とすることが適切であると判断したものであります。
次に、稲穂小学校の今後の教室数の見込みと、その対策についてでありますが、本年5月1日現在の在校生の実数及び住民登録に基づく推計によれば、平成28年4月の色内小学校との統合時には稲穂小学校の学校規模は、通常学級では1年生、2年生が3学級、3年生から6年生が2学級の計14学級、特別支援学級は1学級と見込まれますので、統合までには全ての教室がオープン教室となるよう内部改修を行うなど、教育環境の整備を図ってまいりたいと考えております。
次に、市の負担で教員を1人採用して、1学級2人ずつの教員配置をすることについてでありますが、現在、1年生2学級に対し3人の教員が配置され、1人が1年生の副担任として交互に学級指導に当たっております。
また、1年生の担任の1人が初任者であるため、その指導教員も学級指導に当たっていることから、自主的に2学級4名の指導体制をとっており、きめ細かな教育が実践されているものと承知をしております。
次に、稲穂小学校の1年生の学級編制についての議会や市長への報告でありますが、学級編制は、公立義務教育諸学校の学級編制及び教職員定数の標準に関する法律第4条に基づき、「都道府県の教育委員会が定めた基準を標準として、当該学校を設置する地方公共団体の教育委員会が、当該学校の児童又は生徒の実態を考慮して行う」こととなっており、今回、稲穂小学校の場合においては、児童の教育環境や保護者、PTAの理解など、学校現場の実態を踏まえ、教育委員会として同法の弾力的運用の趣旨に沿って2学級とすることが適当と判断したものであります。
また、放課後児童クラブの待機の状況については、私としても報告を受けており、関係部課と連携を図り、早期に解決するように指示していたところであります。
(「議長、20番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)20番、中島麗子議員。
○20番(中島麗子議員)再質問をいたします。
答弁を聞いていて疑問に思うことは多々あるのですが、最初に稲穂小学校1年生の学級編制の問題ですけれども、今、教育長のお話では、平成28年に色内小学校と統合するときの学級は14になると言っていましたけれども、この3月9日の説明会の資料では13学級で説明をしておりましたから、調整をされたのかと判断しております。
ただ、そういうふうに将来的には学級数を増やさなければならないということを見通していた教育委員会が、今年度の小学校1年生が70人を超すということについては、予測をしていなかったということでしょうか。その最大の理由は何だったのでしょうか。
こういう意味では、この見通しのつかなかった結果、本来3学級体制で出発できた子供たちが2学級になったということですから、経過はいろいろ説明を受けて了解を得たと、いろいろ検討もしたけれども難しかったと言っていますが、その予測ができなかったというところに一番の大きな問題があると思いますから、そのあたりについての見解をもう一度聞きたいと思います。
それから、各学級を増やすときに、指定校変更というのを続けていけば、今後もまた足りなくなる可能性はあると思うのですが、法定事業である少人数学級編制を推進するための努力という点で、1年生の受入れというのは、大変基本的な生活習慣を含めて養育上の課題も多くて、学習環境や学校生活になれるという点でも、また学校が楽しい、そう思って通えるかどうかの最初の場面でもありますから、すごく大事な時期だと思いますし、だからこそ少人数学級の対象として実施してきたのだと思うのです。それは教育の現場にいらっしゃる皆さんが一番よくわかっていることだと思います。
先ほどの説明では、教室の検討もしたけれども、フロアごとに分かれていて、新たな教室をつくってもフロアが別になり、クローズ教室になって他の教室と環境があまりにも違いすぎるために、人数が多くても2学級体制のほうがいいという判断をしたということですけれども、これは1年生の対応ではなくて、例えば1年生にはオープン教室を充てて3学級使って、5年生、6年生のもっと年代の大きい児童に一部のクローズ教室を充てるということもあり得たのではないかと思うのです。そういう意味での検討はどうしてなさらなかったのかなということを聞きたいと思います。
さらに、北海道が35人以下学級を実施してから、平成16年度から今年度まで10年たちます。この間、今おっしゃったように、弾力条項というものができましたけれども、小学校1年生が少人数学級の対象でありながら、今言ったような教室数の問題や学校のさまざまな都合で少人数学級を実施しない、弾力条項、例外規定というものを実施したところがありましたか。このことについてもお答えください。
教員配置の問題では、実質的に1学級2人になっているとおっしゃいますけれども、1年生の担当は3人の教員です。あと1人の教員というのは、2年生の教員に一部来ていただいているというふうに聞こえたのですけれども、これが本当に1学級2人体制といっていい体制なのかどうかちょっと不明確ですので、再度そこをお聞かせいただきたいと思います。
あと、放課後児童クラブの問題ですが、今の御報告では市長は、適正に対応されていると思うと、市長としてそういう情報を受けなかったことについては特に意見はないと、そう聞こえたのですけれども、私は本当にそれでいいのかなと、そういうところを確認したいと思います。
さらに、放課後児童クラブの問題では、各課と相談をして、そして3月8日には13名の待機を決定したといいますけれども、実際には3月1日の時点で、2月末で1年生以外の2年生、3年生の希望者が決まり、3月1日時点で1年生が何人希望するかが決まるという予定だったと聞いています。それから、3月8日には無理だといって通知を出しましたとおっしゃいましたけれども、この間、放課後児童クラブの連絡会議で関係課長と主査が集まったのは3月28日です。それから、関係部長も含めて集まったのは4月30日です。これは検討とか相談ではなくて、結果報告の会議ではないですか。
具体的にどのように受け入れるかというあたりでどのような議論がされたのか、無理だからやめますという報告だけして終わったのではないかということを私は大変心配するのですが、このあたりのことを、本当にどんな話合いになって、受け入れるための最大の努力はされたのか、お聞かせいただきたいと思います。
さらに、待機している児童については、夏休みまでの間に何とか対応したいということですけれども、これは具体的に教室を増やすということなのか、どんな対策で対応するのか、この点もお聞かせいただきたいと思います。
それと、教育委員会も、この少人数学級が実現できなかったことを市長に報告しなかったことについては、基準どおり行っているから問題ないとおっしゃっていますが、このような形でいいのかというのは正直言って疑問に感じます。やはり小樽の児童に対する支援として、本来なら実施できた少人数学級が実現できなかったことについては、今後の教訓のためにも問題として共有する、そういうことが市長にも届くべきではないかと思います。このあたりについても、私は強く希望しますが、本当に必要ないと思っているのか、その辺も再度お聞きしたいと思います。
あと、学童保育のほうは、報告を聞いたと言いますけれども、聞いた時点でそれでいいという判断をしたのか、何とかもっと方法がないのか、そういうことを市長のほうで発信しなかったのですか。そのことも、私は心配なのです。そのあたりのことをお聞かせください。
通学路の問題では、今回の答弁で、歩道除雪の基準というのが車道と同じだと、車道の1種、2種と同じように出されることになっているけれども、全体の調査をしたら、車道除雪より歩道除雪が9回ぐらい少なかったと数字で表されております。実施状況も、パトロールで見るとおっしゃっていますけれども、見たらよくわかるはずではないですか、大変な状態だということは。それがなかなか改善されなかったということについては、今後の歩道除雪のあり方について課題が多いというふうに思います。
それと、歩道除雪といっても、雪が多かったら結局除雪できないわけです。それははっきりしました。そして、排雪という行為をどうやって組み合わせるかということを考えない限りは、歩道除雪もできないということもはっきりしましたので、あわせて、こういう問題を来年、この次の冬に進めていくために、検討課題があれば、今考えていることがあればお知らせいただきたいと思います。
○議長(横田久俊)理事者の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)生活環境部長。
○生活環境部長(前田孝一)中島議員の再質問にお答えいたします。
まず、放課後児童クラブの市長への報告の件でございますけれども、私どもが記憶している限りでは、ちょうど予算特別委員会の最中でございました。その間に、あまり長い時間はとれませんでしたけれども、市長、副市長には私から直接報告したところでございます。
ただ、要するに物理的な問題といいますか、狭い施設の中での話だったものですから、とりあえず4月での受入れは無理だということで報告いたしまして、その際には、引き続き受入れの検討について指示を受けています。
それから、2点目の3月1日に定員がオーバーすることが確定して3月8日に決定した、この間の議論ということですが、確かに庁内連絡会議そのものはその間は開いていませんけれども、関係する3部で常に連絡をとりながら、私どものほうで、例えば教育部のほうで稲穂小学校での空き教室の状況を確認したり、あるいは隣接しております生涯学習プラザでの対応は困難なのか、そういったことも確認してございます。
また、福祉部で、総合福祉センター内に、とみおか児童館という位置づけの場所がございます。そういった中での受入れが可能であるかどうか、こういったことも随時、関係する3部の中で協議しながら検討はいたしましたけれども、残念ながら、それぞれ事情もございまして、すぐにそれらの施設での開設は難しいという結論になりまして、先ほど市長答弁もございましたけれども、またあまり引っ張りますと、それぞれの御家庭で対応策といいますか、そういった時間も必要という判断の下で、3月8日に決定したということでございます。
それと、今後の予定でございますけれども、当初は、私どもとしましては、勤労女性センター内に新たな教室を増設することで進めてございました。いろいろ改修に係る見積りですとか、そういったものを取り寄せてはおりましたけれども、その後どんどん情勢も変化してきまして、一つには、1、2年生からの退会者が既に出ている状況にいます。また、3年生につきましても、随時、入会意向というのをこれまで2回ほどとっていますけれども、その間に入会希望者も減っている状況にございます。今の状況では、若干定員オーバーにはなるのですけれども、何とか現有施設での対応が可能な状況になってきているというふうに判断してございます。
ですから、今後につきましては、定員オーバーの受入れということになりますので、指導員の勤務体制等の組合協議等もございますけれども、それが整い次第、早急に増員する指導員の募集をいたしまして、先ほど市長から答弁がありましたとおり、夏休み前には何とか受入れ態勢を整備するよう準備を進めているところでございます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)建設部長。
○建設部長(工藤裕司)通学路の歩道除雪の関係ですけれども、昨シーズンにつきましては、特に想定を超える降雪と低温の中、除雪作業につきましては、私どもも非常に多くの課題と反省を持っているところでございますが、歩道につきましては、議員もおっしゃいましたが、今後、ステーション会議のあり方ですとか、非常事態が発生したときの対応マニュアル等の検討につきまして、今、雪対策課とともに検討しておりますので、対応を考えてまいりたいと思っております。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)教育長。
○教育長(上林猛)中島議員の再質問にお答えいたします。
1点目の1年生の人数の予測のことについてでございますが、対応が遅かったのではないかということですが、先ほども答弁いたしましたが、1月中旬の段階で新1年生が67名で、その後、指定校変更が出始めて、どうやら70人を超えると予測されたのがもう1月の末から2月という状況で、内部改修をする工期を考えれば、その時点で、もう1学級分は足りなくなるという状況でありました。
そこで、内部の施設の転用ということで考えたのが、階の違う、体育館がある棟の1階のクラブハウスを転用するということでございましたので、その意味では予測というよりは、工事がもう既に間に合わない状況にあったということは御理解いただきたいと思います。
また、クローズ教室での対応を1年生で考えないで、他の学年でということでございましたが、他の学年を移すにしても、今までオープン教室だったのが、3年生、4年生、5年生、6年生でクローズ教室に移るということであれば、同じく教育環境が学級によって変わるということですので、それも結果としては、教育環境は異なるということでは同じではないのかと考え、その考え方は当初から想定はしておりませんでした。
それから、他市の状況でございますが、平成20年度からの状況で言えば、私どもが押さえているのは、20年度は全道で中学1年生1校、それから21年度に中学1年生が2校、それから22年度が中学1年生が1校、23年度中学生1校、それから24年度に小学2年生で1校、中学1年生で1校、25年度で小学校1校、これは稲穂小学校で、ほかに中学1年生が2校ということで言えば、弾力的運用をしてから小学校1年生に適用するのは稲穂小学校が初めてという状況だと押さえております。
それから、先ほど申しましたが、きめ細かな教育ということについて言えば、2学級で3人の教員がついているということで、半分半分で、それからそのうちの1人が初任者であったために、今1年生と3年生に初任者がおりますので、その指導教員は1年生半分、3年生半分というふうについているので、そういう意味で言えば半分半分で、実質2人というふうな考え方で、きめ細かな教育というふうに先ほど申し上げました。
(「議長、20番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)20番、中島麗子議員。
○20番(中島麗子議員)稲穂小学校の学級編制のことですけれども、そういう判断をされて1年生は2学級で始まったわけですけれども、今どのような状況か実態をよく御存じでしょうか。
市内の母親の話を聞きますと、「先生が怒ってばっかりいる」と児童が言っているそうです。母親は「先生も大変なのでしょうね」と感想を言っておりましたけれども、1年生が三十六、七人、1学級にいるわけですから、大変なのは私たちも想像がつきます。そういう今の児童の状況に対して、また保護者の児童に対する思いも含めてきちんと状況を把握して、大体実質2人の教員がついているとおっしゃっていますけれども、適正な教育環境として進んでいるのかどうかよく私は見ていただきたいと思いますし、本来ならすぐ学級をつくって3学級に分けるべきだと言いたいところですけれども、4月から入って今、ようやく必死でなれている児童にまた学級編制をし直して、さらに2年生になったらまた直して、3年生でまた二つというふうに、こういうことが本当に児童にいいかどうかといったら、必ずしもそれは勧められないことかもしれません。
ですから、始まってしまったものは、どうやってその補充をするかということを考えれば、児童と教員、学級の状況をつぶさに点検、また指導、状況を見ていただいて、本当に不適切な環境になっていかないかどうかということを頑張っていただきたいと思いますし、当然、本来なら学級をつくって3学級で出発するべきだったという意見は変わりませんので、今後そういうことがあったときには、学級編制をやはり少人数学級優先で考えていただきたいと思います。
なにせ、今おっしゃったとおり、平成20年度から25年度まで小学校1年生を少人数学級の適用外にしたのは、小樽の稲穂小学校が初めてです。どこの学校でも、1年生には少人数学級適用のために努力をされてきたのだと思います。そういう残念な歴史をつくったわけですから、そのことについては、今後の反省点としてしっかり押さえていただきたいと思いますので、御意見を伺っておきます。
あと、放課後児童クラブですけれども、小樽市の放課後児童クラブの受入れは、1年生から3年生までとなっています。しかし、小樽市の受入れの都合で3年生は受け入れないと、こういうふうに今回は決めたわけです。私は、これについては、もっと努力してほしかったと思います。今おっしゃったように、とみおか児童館にも相談したけれども、ここは月曜日休館で無理だと、ではこの児童のためだけに体制が整うまで、せめて月曜日だけ手当をして受け入れることはできなかったのか、そういう意味での受け入れることを前提とした追求が足りなかったのではないかという感じが否めません。そういう点での御意見を伺って質問を終わります。
○議長(横田久俊)理事者の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)生活環境部長。
○生活環境部長(前田孝一)中島議員の再々質問にお答えいたします。
受け入れる努力が足りなかったのではないかとのことでございますけれども、先ほども言いましたように、最終的に受け入れられなかった場合の保護者の方々のその後の対応策、そういったこともありましたので、一定程度時間的な制約がございました。そういった中で最大限、関係する部局といろいろ協議しながら決定したということで御理解いただきたいと思います。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)教育長。
○教育長(上林猛)児童の実態についてでありますが、さまざまな御意見はあろうかと思いますけれども、教員、又は指導教員、それから1人の副担任ということで、それぞれ努力はしているのだろうと思いますが、今後、1年生の2学級の児童の状況については、校長を通じて十分に児童の指導の徹底を図るようにということで、私からも特に申し添えておきたいと思いますし、また基本的には学級編制の3学級ということが基本でございますが、今ある2学級をすぐ3学級にするということについて言えば、子供たちの状況でありますとか、保護者の御意見でありますとか、そういうもろもろの条件を十分しんしゃくした上で判断をしてまいりたいと考えております。
○議長(横田久俊)中島議員の一般質問を終結いたします。
(「議長、5番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)5番、成田祐樹議員。
(5番成田祐樹議員登壇)(拍手)
○5番(成田祐樹議員)通告に従い、一般質問をいたします。
新夜間急病センターと救急車による転院搬送についてお伺いします。
本市においては、7月より夜間急病センターが南小樽地区に独立型で新たに移転開設し、また済生会小樽病院も築港地区に移転することによって、市内医療機関の構図が大きく変わります。そのような中で、当然ながら救急搬送という部分でも、搬送する病院の位置が変わり、若干なりとも影響が出てくることと思い、質問をさせていただきます。
本市においては、急病センターから病院、又は病院から病院など、救急車で患者を転院搬送する際には看護師の同乗が義務づけられていると聞きますが、北海道内の人口10万人以上の他都市で、転院搬送時に看護師の同乗が必ずしも行われていない市が何市存在するのか、伺います。
また、転院搬送時に同乗した看護師は、転院搬送後はどのようにしてもとの病院まで帰らなければならないのか、救急車に同乗できるのか、自力で帰らなければならないのか、その方法をお示しください。
また、帰る際の同乗看護師の交通費の負担等はどうなっているのかも、あわせてお示しください。
新夜間急病センターは、入院施設がないことから、入院が必要な患者は必ず転院搬送が必要になります。その際には、協会病院や小樽病院など、極めて近い距離の病院であっても必ず看護師の同乗が必要になるのか、見解をお聞かせください。
新夜間急病センターは、独立型になることから、済生会小樽病院に併設されていたときのように、すぐに転院するという措置ができません。よって、今後、転院搬送する際に、急病センターから救急車に同乗する看護師が多くなれば、一時的に急病センターの医療体制に影響が出ると思われます。深夜に札幌などに患者が転院搬送されれば、当然ながら、同乗する看護師は2時間近くは戻ってくることができない場合ということが考えられます。急病センターの看護師は4名ですから、1名でも欠けると戦力はダウンしますし、2名欠けると半分になるわけです。それでも転院搬送時には必ず看護師が同乗する必要があるのでしょうか。
もし、転院搬送時の同乗により、急病センターの看護師数が少なくなったことが原因で救急受入れなど、対応ができなくなった場合には、開設者である市は、これをどう受け止めるのか、見解をお聞かせください。
夜間急病センターに限らず、夜間当番病院や休日当番病院でも、どの病院においても少人数の看護師で運営していると聞きます。当然ながら、現状では、そういった場合でも転院搬送に看護師がとられてしまっていたわけです。
今後においては、夜間急病センター、夜間当番や休日当番病院においては、骨折などによって入院が必要になる患者など、重症ではなく容体の変化がないと思われる患者の転院搬送については、担当医師との話合いの中で看護師の同乗が必要かどうかを決定するなど、本市は柔軟な対応をしていく必要があると思いますが、市の見解をお聞かせください。
以上、再質問を留保して、質問を終了いたします。(拍手)
○議長(横田久俊)理事者の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)市長。
(中松義治市長登壇)
○市長(中松義治)成田議員の御質問にお答えいたします。
新夜間急病センターと救急車の転院搬送について、何点か御質問がございました。
まず、医療機関から医療機関への転院搬送時に看護師が必ずしも同乗していない道内10万人以上の他都市についてですが、札幌、旭川、函館、釧路、苫小牧、帯広、北見、江別の8市となっております。
次に、転院搬送のため、救急車に同乗した看護師がどのようにして自分の医療機関まで戻っているのかという御質問でありますが、急病センターの場合、タクシーで戻っており、費用は指定管理者である医師会が負担していると聞いております。
次に、新夜間急病センターから極めて近い医療機関への転院搬送時においても、必ず看護師の同乗が必要なのかとの御質問でありますが、本来、救急隊が行う転院搬送は、総務省消防庁の見解では、当該医療機関において治療が困難で、かつ他に搬送する手段がないなど、救急隊でなければ傷病者の移動が困難な場合に限定され、医師の同乗を遵守することとなっております。
救急業務としての転院搬送については、搬送時間や距離に関係なく、医師あるいは看護師に同乗していただくことを原則と考えております。
次に、転院搬送時に必ず看護師を同乗させる必要があるのかとの質問ですが、救急隊員のみの転院搬送は、いったん医師の管理下に置いた患者を医師の管理下外で搬送することであり、また救急車内は病院に比べて医療設備が限られるなど、患者にとっては少なからずリスクを伴うことから、医師や看護師の同乗は必要と考えております。
次に、万が一、急病センターでの患者対応ができなくなった場合にはとの質問でありますが、1次救急施設である急病センターとしての機能は優先されるべきものと考えております。
次に、新夜間急病センターや休日当番病院からの転院搬送時には柔軟な対応が必要ではとのことでありますが、救急業務としての転院搬送は、消防法の規定や国の見解が示されておりますので、今後とも医師等の同乗については必要であると考えております。
しかしながら、休日等の当番病院につきましては、開院する病院数が少ないことから、医師が搬送に医師等の同乗の必要がないと判断した場合には、その旨を搬送時に提出する依頼書に明記していただくことにより同乗を緩和しているところであります。
また、新夜間急病センターに関して、重症ではなく容体の変化がないと思われる患者の転院搬送についてでありますが、夜間、寝たままで患者を移動させる搬送手段が市内にないことなどを考慮すると、救急車による転院搬送は必要と考えておりますので、今後、医師等の同乗の要・不要を含む諸条件の整理などを行い、関係機関と協議を進め、市民の安全・安心の確保に努めてまいりたいと考えております。
(「議長、5番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)5番、成田祐樹議員。
○5番(成田祐樹議員)いつもなら再質問等をさせていただくところなのですが、その柔軟な対応という部分は今後検討されるということで御答弁いただきましたので、何でもかんでも看護師を乗せなくてもいいわけではなくて、こういった夜間の急病センターなど重要な機関、休日といったところだけしっかり御対応いただければと思いますので、あと詳しい話は委員会でさせていただきたいと思います。
○議長(横田久俊)成田議員の一般質問を終結いたします。
(「議長、7番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)7番、小貫元議員。
(7番小貫元議員登壇)(拍手)
○7番(小貫元議員)一般質問します。
南小樽駅のバリアフリー化に向けて質問します。
新市立病院の建設が始まり、市民から完成が望まれています。このような中、中央バスでは、ぱるて築港行きの路線バスの一部を新市立病院経由で運行する予定といいます。また、山手線も南小樽駅行きの路線をつくりました。これは交通機関として新市立病院にかける期待の表れと同時に、市民の利便性を検討した上でのことだと考えます。
しかし、新市立病院の間近にある南小樽駅は、老朽化が激しく、急な階段が続き、利用者が不便を強いられています。
国は、1日3,000人以上の利用がある鉄道駅についてバリアフリー化を進めるという方針ですが、北海道の鉄道駅では、3,000人以上5,000人未満の利用客がいる駅舎はどこも未整備となっています。小樽市内では国のバリアフリーの基本方針に合う駅が、小樽駅、南小樽駅、銭函駅と3駅が対象になっています。
日本共産党として、6月6日にJR北海道へ交渉に行き、南小樽駅や銭函駅のバリアフリー化の要請をしました。しかし、JR北海道は、地元自治体と協議を行いながら進めていくと述べながら、今年度は整備する予定がないとのことでした。私たちが南小樽駅のバリアフリー化の要請を行ってから3年目になりますが、進展が見えません。
駅舎のバリアフリー化促進には、小樽市の役割が大変重要になっています。また、道内のバリアフリー未整備駅を解消していくには、北海道の財政支援も必要です。ほかの都府県はどのような補助を行っているのか、国土交通省鉄道局に電話しても、都府県での補助については把握していないということでしたので、私がインターネット等で調べた範囲では、12府県がバリアフリー化への補助を行っていました。例えば、私の出身地である栃木県では、鉄道駅バリアフリー化整備事業として、バリアフリー新法に基づくバリアフリー整備に対して市町村補助額の2分の1、かつ補助対象経費の6分の1を市町村に補助しています。
小樽市は、北海道に駅舎のバリアフリー化を行う場合の財政支援を求めてきたのでしょうか、求めてきたのであれば、北海道の考えはどうだったのか、お答えください。
また、まだ財政支援を求めていないのであれば、これら府県の内容を調査し、北海道に補助制度をつくるよう要請していくべきと考えますが、市長の見解をお聞かせください。
国土交通省が出しているバリアフリー化の資料によりますと、新たな基本方針のポイントとして、「地方公共団体においても、バリアフリー法の趣旨に鑑み、国の施策に準じて必要な措置を講じるよう努めることを意味しており」と記載されています。5,000人以上の乗降客がいる北海道の駅舎は、地方公共団体とJR北海道が協力してバリアフリー化が進められてきました。
南小樽駅は、乗降客3,500人ですが、新市立病院建設や観光地へのアクセスなどを考えても、北海道内で急いでバリアフリー化を進めていかなければならない駅の一つです。新市立病院建設との関係では、病院へのアクセスも考えてのバリアフリー化が市民からも強く要望されています。
実際にバリアフリー化を進めるには、国の補助を受けていくことが鉄道事業者であるJR北海道も考えているところです。基本方針が改正され、地方負担の3分の1は削除されましたが、JR北海道は、旧基本方針と同様の3分の1の地方負担を考えています。5,000人以上の乗降客の部分については、既にJR北海道はバリアフリー化を進めています。バリアフリー法が施行されて以降、JR北海道の駅舎でバリアフリー化が既に行われているのは何駅になり、エレベーター1基当たりの平均事業額は幾らですか。
この間の平均事業額を参考にした場合、3分の1を地方負担し、エレベーター1基を設置するとしたら、小樽市の負担は幾らになりますか。
その際に、地方債を活用するとすれば、その条件と単年度元利償還額は幾らになるのか示してください。
バリアフリー法の第5条には、「地方公共団体は、国の施策に準じて、移動等円滑化を促進するために必要な措置を講ずるよう努めなければならない」とあり、第25条には、市町村は基本構想を定めることができるとあります。この市町村が定める基本構想について、どのような内容を決めていくものなのか、説明してください。
基本構想作成のために必要なことは何か、定められた内容についてはどのように実施されていくのか、その過程を説明してください。
国土交通省では、バリアフリー基本構想作成に関するガイドブックを発行し、基本構想作成を進めています。小樽市も、基本構想を作成し、南小樽地域のバリアフリー化を促進していくべきです。市長の見解をお答えください。
第6次総合計画では、基本計画において地域福祉の項目で、バリアフリーの推進として次のように記述されています。「年齢や障がいの有無にかかわらず、すべての人が住み慣れた地域で自由に活動し、安全で快適な生活ができるよう、市民、事業者、行政が一体となってバリアフリー社会の実現に努めます」とあります。この第6次総合計画に即しても、南小樽駅のバリアフリー化は、整合性がある課題です。後期実施計画に南小樽駅のバリアフリー化を盛り込むべきだと考えますが、いかがでしょうか。
私たちが行ってきた北海道やJR北海道との交渉でも、バリアフリー化の決め手として、実現に向けた小樽市の強い姿勢が不可欠です。ですから、市長みずからがJR北海道を訪問し、南小樽駅のバリアフリー化について積極的に交渉していただきたいと思いますが、見解を聞かせてください。
次に、核廃絶を求める運動について、1点だけ伺います。
小樽市は、平和市長会議に加盟し、毎年、原爆パネル展を行うなど、核兵器廃絶平和都市宣言の市として平和事業に取り組んできました。
広島と長崎に原爆が落とされて68年目の夏を迎えようとしています。今、核兵器の廃絶を求める声は世界に広がっています。広島や長崎のような惨事を繰り返さないためには、核兵器を全面的に禁止して廃絶していくことが最大の保障です。
原水爆禁止日本協議会は、核兵器全面禁止のアピール署名を全国の首長、議長、教育長に広げています。全国で署名した自治体の首長は、5月22日現在、786市757町187村が賛同しています。北海道は、6月1日現在で、高橋はるみ知事をはじめ22の市長、104の町長、12の村長が賛同署名をしています。
小樽市は、核兵器廃絶平和都市宣言から31年目を迎えます。中松義治市長も、核兵器全面禁止アピール署名に御協力いただき、核兵器をなくす運動の一翼を担ってほしいと思います。市長のお気持ちをお聞かせください。
以上、再質問を留保し、質問を終わります。(拍手)
○議長(横田久俊)理事者の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)市長。
(中松義治市長登壇)
○市長(中松義治)小貫議員の御質問にお答えいたします。
初めに、JR南小樽駅のバリアフリー化促進について何点か御質問がありました。
まず、北海道への財政支援の要請についてでありますが、JR北海道は、現在、バリアフリー化対象駅の現状を分析している段階にあり、まだ各駅の整備内容や年次などを具体的に検討できる段階にないと聞いておりますので、これまで補助制度の創設も含め、市から北海道への具体的な支援要請は行っておりません。
しかし、JR北海道が国から補助を受けてバリアフリー化を進めていく場合は、地元負担の割合についてJR北海道と協議をして決めることになっており、市への財政的な影響を考えると、北海道に地元への支援について要請していくことは必要と考えております。
次に、JR北海道の駅舎でバリアフリー化が行われている駅の数ですが、JR北海道に確認したところ、バリアフリー法施行後は、道内25駅で整備が行われたとのことであります。
また、エレベーター1基当たりの平均事業額については、駅舎の構造、エレベーターの規格、材質等の条件の違い、さらにはエレベーター単体での工事発注でない場合もあることから算出は困難とのことでありますが、一般的には6,000万円から9,000万円見込まれると聞いております。その3分の1を市で負担した場合、負担額は2,000万円から3,000万円となります。
また、地方債を活用する際の条件ですが、バリアフリー法では、地方債の特例として、まず国から公共交通特定事業計画の認定を受ける必要があり、当該計画に基づいて公共交通特定事業に関する助成を地方公共団体が行う場合には、地方債を起こすことができるとされております。
市の負担見込額2,000万円から3,000万円で試算しますと、借入利率年1.5パーセント、償還年限15年と設定した場合の元利償還額は、年額約190万円から280万円となります。
次に、バリアフリー法に基づき、市町村が定める基本構想の内容についてでありますが、まず高齢者、障害者等が生活上利用する旅客施設、官公庁施設、福祉施設などの生活関連施設が所在する一定の地区を重点整備地区として指定し、この地区内の施設や経路のバリアフリー化に関する基本的な事項を記載するほか、実施すべき道路や公共交通、交通安全などの事業に関する事項などを定めることとなっております。
次に、基本構想の作成に必要なことについてでありますが、基本構想の作成プロセスでは、協議会の設置などによる市、関係事業者及び利用者間の協議、調整やパブリックコメントなどによる住民意見の反映などが必要とされております。
また、法に基づいて基本構想の中に定められた公共交通や道路、交通安全などに関する特定事業については、構想策定後にそれぞれの事業者が作成する特定事業計画に基づき実施されることになっております。
次に、市も基本構想を作成し、南小樽地域のバリアフリー化を促進すべきとのことについてでありますが、南小樽駅については、JR北海道がまだ具体的な検討を行っていない段階であることから、現時点では基本構想を作成する予定はございません。今後、JR北海道から具体的な計画等が示された段階で、基本構想の必要性も含め、適切に判断していきたいと考えております。
次に、南小樽駅バリアフリー化の第6次総合計画後期実施計画への掲載についてでありますが、南小樽駅については、JR北海道がまだ具体的な検討を行っていない段階であることから、今のところ、後期実施計画への掲載は考えておりません。
次に、JR北海道への訪問についてでありますが、南小樽駅のバリアフリー化について継続して協議や情報収集をしていく中で、計画の概略が示されるなどの時期を見てお願いしていきたいと考えております。
次に、原水爆禁止日本協議会の核兵器全面禁止のアピール署名についての御質問でありますが、昭和57年に核兵器廃絶平和都市を宣言している本市といたしましても、その趣旨には賛同できますことから、これまで総務部長名で署名を行ってきたところですが、私といたしましても核兵器は廃絶すべきとの思いでおりますので、署名をさせていただきたいと考えております。
(「議長、7番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)7番、小貫元議員。
○7番(小貫元議員)核兵器全面禁止のアピール署名については、大変ありがとうございましたというか、びっくりしています。
それで、南小樽駅のバリアフリー化について再質問をさせていただきますけれども、まず財政支援については、まだ具体的に決まっていないのでということでしたけれども、いざその協議になった場合に備え、事前に他都市、他県がどのような財政支援を行っているのか調べておく必要があると思います。私も財政支援を行っている12府県についてインターネットで調べているだけで疲れてきまして、市が関係機関を通じて調べれば詳しくわかると思いますので、この辺、具体的に中身を研究して、ぜひ実現を北海道に迫っていただきたいと思います。
あと、財政負担ですけれども、3分の1負担のままだったら1基大体2,000万円から3,000万円程度ということでした。これが、北海道が支援してくれれば、約1,000万円から1,500万円の負担ということになるということからも、北海道の支援というのが求められていると思います。
地方債を活用した場合でも、単年度の元利償還が190万円から280万円ということで、私は、この程度だったら行えるのではないかなと率直に思っています。これも仮に北海道の財政支援が受けられる場合、その半分で済むというわけで、市としてはやはり地方債の活用をしたほうがいいのではないかと私は考えますけれども、これについてはどうお考えなのかお聞かせください。
バリアフリー基本構想との関係なのですけれども、JR北海道で具体的な検討をしていないので、まだ基本構想をつくる予定はないとありますが、私は逆に、基本構想を作成してこそJR北海道に具体化を迫ることができると考えています。
バリアフリー法第25条に、先ほども紹介したとおり、基本構想を作成することができるとあり、第26条で、その基本構想を作成するに当たって協議会をつくることができるとあります。この協議会をつくるに当たって、同法第26条4項で、そうやって「通知を受けた者は、正当な理由がある場合を除き、当該通知に係る協議に応じなければならない」、つまりこのバリアフリー法に基づき基本構想をつくるといったら、JR北海道はその協議に応じなければならないというのが、このバリアフリー法の中身だと私は解釈しています。
さらには、基本構想を策定されたらJR北海道は、先ほどの市長の答弁にある、地方債の条件でもありますが、公共交通特定事業計画をつくらなければならなくなる。つまり、地方債を活用していくためにも基本構想がまずスタート地点だと、私はこの法律を解釈しています。だから、JR北海道が積極的に南小樽駅についてのバリアフリー化をしないのであれば、市が基本構想をつくっていくことでJR北海道を協議の場に出させることができると、そうしてこそバリアフリー化への道が開かれるのではないかと思います。
国土交通省のバリアフリー基本構想作成に関するガイドブックに、国土交通省が行った市町村アンケートの調査結果が載っています。それによれば、全体の78.2パーセントの市町村が、基本構想の作成により鉄道駅舎などの旅客施設のバリアフリー化が進んだと答えています。このように、基本構想の効果というのは、国土交通省の資料からも明らかです。ですから、基本構想の作成について、せめて前向きに検討すべきだと思いますけれども、再度答弁をお願いします。
次に、総合計画との関係ですけれども、質問時間の関係で省略した部分があるのですけれども、南小樽駅は観光地であるメルヘン交差点から大変近く、あのあたりにいますと、駅の状況がわからず観光客が南小樽駅でおりて、大きな荷物を持って右往左往する場面というのをよく見かけます。
本質問では地域福祉との関係で総合計画との関係を質問しましたけれども、第6次総合計画の観光の項目には、「小樽観光の人気を持続するためには、今後とも観光客を温かくもてなす必要があります」とあります。私は、南小樽駅のこの現状を放っておいたら、温かくもてなすことにはならないと思います。この観光の面からも、バリアフリー化を進めていく必要がありますし、総合計画との整合性というのも、この面からも見えてくると思います。しかし、先ほど来言っているように、JR北海道に任せていたら進んでいかないのが現状です。
後期実施計画は、2018年度までの計画です。国の移動等円滑化の促進に関する基本方針では、2020年度までにバリアフリー化を終了させるということですから、2018年度が終わった後にたった2年でバリアフリー化が一気に進むかというと、そうではありませんので、その2018年度までに市としてどういう計画を持つかというのは、この国の2020年度までのバリアフリー化終了との関係でも、この後期実施計画にのせなくては進まないと私は考えますので、ぜひ第6次総合計画に位置づけていただきたいと思います。
あと、北海道にもバリアフリー化の要請を行ったのですけれども、北海道の担当者からは、結局は市町村の意思が物を言うということで突っぱねられまして残念に思っているのですけれども、このことからバリアフリー化の実現には、市の姿勢が重要だと思うので、昨年第3回定例会で取り上げたときに、この問題は期成会の会長である中松市長だからこそできるのだということを、私は話しました。この駅舎のバリアフリー化というのは、本当に中松市長の肩にかかっていると私は思いますので、積極的な取組をお願いしたいと思います。これは要望です。
以上、再質問を終わります。
○議長(横田久俊)理事者の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)建設部長。
○建設部長(工藤裕司)1点目、財政支援の具体化につきましては、私どもも議員と同じでなかなか他の都府県の状況を調べるのは大変なのですけれども、研究はしておりますので、引き続き研究をしてまいりたいと考えております。
それから、地方債の活用の関係ですけれども、市の財政事情を考えますと、いずれは必要になるときが来ると思いますけれども、今、JR北海道とは話合いをしながら進めているという状況にございますので、JR北海道から具体的な計画等が出るまで時間をいただきたいと考えております。
それから、総合計画につきましても、現在、具体的な計画等がない中で搭載するというのは予定しておりません。総合計画になくても実施している事業はたくさんありますので、具体化された時点で実施するということは可能だと私は考えております。
あと、基本構想につきましては、先ほども答弁があったかと思いますが、いずれは必要になると思いますので、JR北海道とよく話をしながら、一方的ではなく、協議しながら進めていきたいというふうに考えております。
(「議長、7番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)7番、小貫元議員。
○7番(小貫元議員)再々質問いたします。
基本構想の作成に当たってというところが大分かみ合っていないなと思うのですけれども、私は、基本構想をつくってこそJR北海道が先に進むのだという考えで、今、質問していまして、この間、JR北海道と協議を進めてきたというのであれば、この基本構想作成に当たっては何かJR北海道と話をこの間詰めてきたのか、その辺についてはどうだったのかお聞かせ願いたいのと、あと財政支援について調査研究していくということを、今、建設部長がお答えになっていましたけれども、今後バリアフリー化についての相談は建設部に伺えばいいのかという確認をしておきたいと思います。
あと、総合計画との関係では、地域福祉の項目に掲げてありまして、これは福祉部としてどのように対応しようと考えているのか、その点についてもお答え願いたいと思います。
○議長(横田久俊)理事者の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)建設部長。
○建設部長(工藤裕司)基本構想に関するJR北海道との協議ですけれども、JR北海道とは2度の面談、あるいは電話でいろいろその後の進捗について協議はしているのですけれども、その中でも、いずれ市が補助金を出して起債なりを使うということになれば、基本構想は必要だという話はしております。
それと、今後は、私どもに、御相談いただければと思います。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)福祉部長。
○福祉部長(三浦波人)地域福祉の関係ございましたけれども、市内のいろいろな施設環境のバリアフリー化には、福祉部としてもいろいろな面で啓発をしたりするなどしてかかわってまいりたいと考えております。
○議長(横田久俊)小貫議員の一般質問を終結し、この際、暫時休憩いたします。
休憩午後3時42分
――――――――――――――
再開午後4時00分
○議長(横田久俊)休憩前に引き続き、会議を再開し、一般質問を続行いたします。
(「議長、9番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)9番、松田優子議員。
(9番松田優子議員登壇)(拍手)
○9番(松田優子議員)第2回定例会に当たり、一般質問いたします。
最初に、空き家対策について伺います。
人口が減少すれば、空き家が増える可能性が高まるのは当然のことです。道内他都市と比較しても人口の減少が著しく高齢化が進む小樽市にとっても、重要課題として取り組んでいかなければならない問題です。
このことにつきましては、幾度となく伺ってまいりましたが、小樽市が参加している後志総合振興局の廃屋・空き家対策検討会では、モデル条例ができたと聞いております。このモデル条例は、考え得る条項を全て網羅するもので、その中から各自治体の状況に応じて不必要な条項を省くなど、柔軟に対応するとのことですが、このモデル条例を受けて、小樽市における条例制定を含めた空き家対策についての今後のスケジュールはどうなっているのかお示しください。
また、小樽市で条例を制定するとした場合に、この条項だけは外せない、この条項は不必要である、また罰則規定を設けるかなど、どのような規定を設ける必要があるのか、お考えをお示しください。
ともあれ、条例ができたからといって、空き家問題が全て片づくものではありません。ある自治体では、条例はあくまでも対症療法にすぎず、抜本的な対策を講ずるには税や法改正など国レベルでの対応が必要であり、地方だけの取組で解決できる問題ではない、国がもっと積極的に方向を示すべきだという意見もあるようです。小樽市として、この点についてどのような認識をお持ちでしょうか。
また、既に条例を制定した自治体での成果など、その後の状況、見えてきた課題などを押さえていたら伺います。
また、今後、条例を制定した場合には、その後の空き家対策の担当は、どこの部署が担うようになるのでしょうか。
とにかく大事なことは、空き家を増やさないことであり、そのために空き家バンクの活用が求められるのだと思います。
そこで、これに関連して伺います。
それは、高齢者の方の住宅問題についてです。国土交通省によれば、2010年度、全国の公営住宅の応募倍率は8.9倍とのことです。私が市民相談を受ける中で多いのも、高齢で単身の方が市営住宅に入りたいというものです。しかしながら、単身用の空きそのものが少なく、平成23年度の一般住宅の平均応募倍率は10倍以上になっており、何回も応募するものの落選してしまうため、市営住宅管理事務所の方とすっかり顔なじみになってしまったという笑うに笑えない現実があります。
三重県亀山市では、2011年10月以降、市内のワンルームアパートの空き室を市で借り上げ、借り上げた金額より低額な金額で入居者に提供し利用してもらっていると聞いています。私は、先般の建設常任委員会で、この亀山市などの例を引き、小樽市でも同様の事業ができないのかとの質問をさせていただきましたが、その際、理事者より、今後、他都市の事例などを調査し、メリットやデメリットについて研究したいとの答弁をいただいております。
そこでお聞きいたします。
現在までの他都市の調査状況をお示しください。
そして、現段階で、亀山市の事例などから、どのようなメリット・デメリットがうかがえるのか、お聞かせください。
現在の市の財政状況を考えると、今後、老朽化に伴う建替え、住み替え以外、新規の市営住宅の建設は厳しいものがあります。小樽市の空き家は北海道の平均を上回っていることから、このような取組は空き家対策の一環として有効と考えます。ぜひ前向きに検討していただきたいと思いますが、改めて御見解をお示しください。
また、これに関連してもう一つ伺います。
高齢でなおかつ単身者が多い本市では、自分の家があっても維持していくのは大変です。夏場はよくても、冬期間は除雪の問題があります。子供たちが独立し家を出てしまった後、間取りが多すぎることから、思い切って戸建て住宅から交通の便がよい中心市街地の賃貸住宅への住み替えを希望する方もいます。
しかし、高齢者のひとり暮らしでは貸してくれるところがないなど、高齢者の住宅問題は深刻です。それは、高齢者の孤立死が社会問題となり、空き室があっても入居を断る家主が少なくないことも起因しているようです。
他の自治体では、独居の高齢者、母子家庭、障害者ら住宅弱者の家探しを支援する動きも出始めていると聞いております。東京都江東区では、昨年6月から区役所内に転居を希望する高齢者の相談窓口を設置し、不動産の業界団体と協定を結び、物件情報を提供し、連帯保証人がいない場合は、保証料の半額を区が負担するなどで入居が決まったケースもあるようです。また、茨城県つくば市でも、昨年12月から営繕・住宅課の窓口で低額の賃貸物件の紹介を始めたとも聞いております。公営住宅の入居待ちが常態化する中、民間物件の活用で需給のミスマッチ解消を図り、住宅問題解消の一助になっているようです。
このように、自治体が住宅弱者に空き家を仲介する動きも見られるようになったようですが、小樽市としてもこのような取組ができないのか、見解をお聞かせください。
次に、介護保険について伺います。
介護保険制度では、どのようなサービスを受けられるのかの前提として、介護認定が必要とされ、それは要支援1から要介護5までの7区分がありますが、政府の社会保障制度改革国民会議では、4月の論点整理で、要支援1、要支援2と認定された人への介護サービスについて、介護保険制度から切り離して、市町村の事業として肩がわりさせられるかを今後検討することにしたとあります。
そこでお聞きいたします。
平成25年3月末現在の小樽市における要介護度別認定者数をお示しください。
また、要支援者の受けられる主なサービスを示すとともに、そのサービス全体での要支援者の利用割合をお示しください。
要支援者が介護保険から分離された場合、高齢者はもとより介護事業者にとっても大きな影響があると思われますが、その影響の内容についてお示しください。
もう一点伺います。
住みなれた地域で暮らし続けられるように環境を整備して病院などの施設から在宅への移行を促す介護政策の柱の一つに、24時間対応の定期巡回・随時対応サービス事業があります。
小樽市でも平成24年2月よりモデル事業に参加し、そしてその効果として、いつでも事業所に連絡がとれるという安心感が得られた、症状の軽減が見られた、家族の介護負担が軽減されたなどが挙げられ、24年4月より本格的にこの事業が開始されました。小樽市介護保険事業計画では、24年度の利用者を月40人、年間で480人と見込んでいますが、その見込みに対し実績はどうだったのかお聞かせください。
高齢者は年々増加し、それにつれて要介護者も増加します。また、施設から在宅へという考えからすると、今後、利用者が増えるのではないかということで、介護保険計画では、平成26年度には24年度の倍の月80人、年間で960人と見込んでいます。
しかしながら、本年5月8日に発表された厚生労働省の調査によれば、全国で介護保険を運営している1,580の市町村や広域連合のうち、3月末時点でこの24時間訪問サービスを実施しているのは120自治体で、全体の7.6パーセントにとどまり、平成24年度には実施するであろうと見込んでいた6割にしかすぎず、青森、秋田など10県では実施している自治体が一つもなかったといいます。
道内でも、実施しているのは小樽市を含め札幌、帯広、夕張、函館のわずか5市で、モデル事業を行ったにもかかわらず、旭川市や釧路市では実施されておりません。老老介護や単身世帯が増加していることを考えると、実施自治体が伸び悩んでいるのは不思議です。事業者参入が伸びていない理由の一つとして、24時間対応のサービスといえば、深夜や夜間の対応が中心であり、急な呼出しばかりが多くて、事業者の負担が大きく、とても対応ができないのではというイメージがつきまとっているからではないかという考えもあります。
そこでお聞きいたします。
小樽市における平成24年度の時間帯別訪問回数を定期、随時別でお示しいただくとともに、サービス内容や利用者の世帯状況についてもお示しください。
また、介護分野で働く人々は、仕事の負担の重さに比べて給与水準が低いとも言われ、離職する人が多いのも現状です。せっかく24時間対応のサービスを創設しても、それを支える人材が集まらなくては制度は思いどおりに機能しません。介護、看護の人材確保が利用地域の拡大と密接にかかわっていることも否めません。
そこで伺います。
24時間訪問サービスの利用者が伸びない要因として考えられるものについてお示しください。
そして、この課題解消に向けて、どのように取り組むつもりか、お考えがあればお示しください。
次に、子育て支援策の一つとして、乳児を連れて外出中に突然のおむつ交換や授乳場所が必要になったとき、その場所を提供する赤ちゃんの駅についてお聞きいたします。
これは、今から7年前の2006年に東京都板橋区立保育所の保育士が、外出した保護者が困っている様子を見て、自由に使える赤ちゃんのスペースを設けては、と区に提案したのをきっかけにできたと伺いました。名前は一般道の休憩施設、道の駅になぞらえて赤ちゃんの駅としたそうですが、ある自治体では、旗をつくり、赤ちゃんの駅に指定した公共施設や保育所の目立つ場所にその旗を掲げ、通りがかった人に授乳やおむつ替えの利用を呼びかけ大変に喜ばれているとのことです。そして、これが手軽な子育て支援策として全国の市や町に広がり、道内では室蘭市や旭川市など独自で行っているところもあるようです。
北海道でも平成23年11月から、北海道赤ちゃんのほっとステーションとして授乳とおむつ替えの両方が無料でできる施設の登録制度を始めたと伺いましたが、小樽市の2歳以下の人口をお示ししていただくとともに、小樽市では現在このほっとステーションに何か所の施設が登録されているのか、お示しください。
また、これは北海道の事業ですが、事業を始めた際に小樽市での事業者に対する登録制度の周知はどのように行われたのか、わかっていたらお示しください。
なお、ここで一番気がかりなのは、若い母親や父親が各種手続等のため子連れで来庁する機会が多いと思われるこの市役所がほっとステーションに登録されていないことです。これはなぜでしょうか、理由をお聞かせください。
それどころか、庁舎内には、授乳スペースどころか、おむつ替えのスペースさえありません。これは登録以前の問題と言えます。そして何よりも、母親がトイレを使用するとき、その個室内にベビーキープもありません。庁舎管理担当者からは、庁舎のスペースの関係とお聞きいたしました。核家族化により単身の子連れで来庁せざるを得ない若い母親がトイレも利用できない状態を、どのように考えておられますか。
おむつ替えの場所を聞かれたときは、別館地下の保健室を案内するとのことですが、せめて案内表示などをしてほしいと思います。御見解をお聞かせください。
近年中の市庁舎の建替えは困難であることから、子育て中の若い母親が来庁する機会が多い別館1階と子育て支援課がある4階にスペースの確保を要望いたしますが、御見解を伺います。
室蘭市では、現在40か所以上の赤ちゃんの駅があり、今後、60施設まで拡大を目指しているとのことですが、核家族化など子育てに悩みを抱える若い母親が増加する中、育児による閉じこもりを防ぐためにも、ぜひ小樽でも赤ちゃんのほっとステーションの拡大に取り組んでいただきたいと思います。市長の御見解を伺います。
次に、小・中学校において、教員が児童・生徒の家を訪問し、学校での様子、成績の状態などを親に報告し、学校と家庭の連携を図る学校行事として家庭訪問があります。平成25年度小樽市教育行政執行方針でも、学校との距離を縮めることを念頭に教育の振興に努めており、いじめ、不登校、体罰、学力の向上などの諸課題の解決に向けて、学校と保護者が連携、協力を強化することが不可欠であると示されています。
しかしながら、先日の報道によれば、道内の小・中学校では家庭訪問を取りやめ、かわりに学校内で面談を行う例が多いとありました。
そこで伺います。
家庭訪問の意義についてお聞かせください。
文部科学省によると、家庭訪問を実施しているかどうかの統計はないが、東京では既に6割近くの小・中学校が家庭訪問を行っておらず、道内では小学校1,159校のうち昨年度は44校が行っておらず、2009年度に比べ3倍以上になったとのことです。道教委が発表した平成24年度の家庭訪問を行っていない学校の中に小樽市の小学校も入っておりますか。
また、今年度の状況についてもお示しください。
さらに、今後取りやめると学校から申出があった場合、教育委員会はどのような対応をするのでしょうか。家庭訪問を実施するか否かの裁量は学校にあるのでしょうか、お聞かせください。
家庭訪問を取りやめることについては、時代の流れという見方もあるようですが、さまざまな課題を抱える今だからこそ、短時間とはいえ、教員が直接子供の家庭環境を知ることは、大変有意義なことだと私は考えます。
最後に、いじめ防止条例について伺います。
教育長は、第4回定例会で、岐阜県可児市のいじめ防止条例に対して、条例も一つの方策であるが、何よりも人と人との連携が大事であるとのお考えを述べられました。
今、道でも北海道子どものいじめ防止に関する条例の年内制定に向けて、有識者による検討委員会を発足させ、条例案をまとめる方向で動き出しました。そして、いじめによる自殺問題が起きた大津市でも、本年4月には防止条例を施行したと聞いております。今後、他都市でもこのような動きが活発化すると思われます。可児市のいじめ防止条例の制定は、市長が主導して制定されたと聞いておりますので、今度は市長に伺います。
いじめ防止条例制定が活発化する動きについて、どのような認識をお持ちなのか、お聞かせください。
何度も言いますが、子供は国の宝、未来の宝です。その子供たちの安全と安心を守るのは、私たち大人の責任です。一日も早くいじめがなくなる社会の構築を私は願っております。
以上をもちまして、私の質問を終わります。再質問はいたしませんので、丁寧で明快な御答弁をよろしくお願いいたします。(拍手)
○議長(横田久俊)理事者の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)市長。
(中松義治市長登壇)
○市長(中松義治)松田議員の御質問にお答えいたします。
初めに、空き家対策について何点か御質問がありました。
まず、条例制定を含めた空き家対策の今後のスケジュールについてですが、本市を含めた後志管内の市町村と小樽開発建設部、後志総合振興局などの関係団体で構成する廃屋・空き家対策検討会において本年3月にモデル条例が示されたところでありますが、今年度については、空き家の危険度の判断基準やモデル条例の施行規則などを整理する予定とされております。
本市においても、この検討会と並行しながら、空き家対策についての検討を行っておりますが、対策を実施していく上で、所有者の特定や危険度の判定など、整理しなければならないさまざまな課題が想定されますので、今年度につきましては、後志の検討会での議論を参考にしながら、これらの課題や具体的な業務処理の流れを整理した上で、引き続き条例の制定に向けた検討を進めてまいりたいと考えております。
次に、条例を制定するとした場合の必要な規定についてですが、後志のモデル条例には、空き家の所有者の適正管理義務についての規定のほか、職員の立入調査、所有者に対する助言・指導・勧告、勧告に応じない場合の命令、命令に従わない場合の氏名等の公表、罰則、行政代執行などが規定されております。これらの規定は危険な空き家に対する手続、手順として必要なものと考えておりますが、行政代執行などの強制的な規定につきましては、撤去した費用を回収できない可能性や行政任せにされる懸念などが課題として考えられるため、慎重な検討が必要であると考えております。
次に、国における空き家対策の必要性についてでありますが、これまでも全国市長会や北海道市長会では、地方公共団体が管理放棄された空き家の解体、撤去等に弾力的に対応できるような法の整備と財政措置のほか、税制面では解体撤去後の土地に対する課税特例の継続など国に対する要請を行っております。我が国の人口が減少に転じた現在、空き家はますます増加することが想定されることから、空き家対策は全国的な課題であると認識しておりますので、国による積極的な対応が必要と考えております。
次に、空き家対策にかかわる条例を既に制定している地方自治体での成果や課題等についてですが、各市町村での条例制定の動きは、ここ二、三年の間であり、規定している内容もそれぞれ異なっていることから、条例全般についての成果や課題などについて一概に申し上げることはできませんが、条例制定による市民へのアナウンス効果により、所有者が自主的な解体を行うなどの成果があったとする一方で、条例に行政代執行を規定していても、空き家の所有者が不明の場合や、個人の財産権や費用負担の問題などから、実施までに至った事例は少ないと聞いておりますので、いかに条例の実効性を確保するかが課題であると考えております。
次に、空き家対策にかかわる条例を制定した場合の担当部署についてですが、これまでも市としては、危険な空き家の調査や改善に向けた指導などを実施しておりますが、一つの職場では解決できない事案も多く、課題の一つとして認識しておりますので、今後、条例化とあわせて組織のあり方についても検討してまいりたいと考えております。
次に、民間アパートの空き家を借上公営住宅としている他都市の調査についてですが、現時点までの調査では、道内においては、札幌市などで新築アパートの借り上げの事例はありましたが、既存アパートの借り上げの事例については確認できておりません。また、道外では三重県名張市に亀山市と同様の事例がありました。
既存アパートの借上公営住宅のメリットにつきましては、まとまった土地が少ない中心市街地に公営住宅の供給が可能であることなどが考えられます。また、デメリットとしては、借上公営住宅では、一定の整備基準を満たした住宅を安価な家賃で供給することから、一般のアパートからの住み替えにつながり、新たな空き室が発生することなどが考えられます。
次に、借上公営住宅の取組への見解についてですが、借上住宅のメリット・デメリットなども含め、現在、他都市の状況を調査している段階であります。今後も、これらの調査結果や市内の民間アパートの現状などを踏まえた上で導入が可能かどうか、引き続き検討してまいりたいと考えております。
次に、高齢者、母子家庭及び障害者らの家探しを支援する取組についてですが、その方々が安心して生活できるように、さまざまな支援を進めることは必要であると認識しております。江東区やつくば市で実施している支援の具体的な内容やその成果について調査するなどして、今後の取組の参考としてまいりたいと考えております。
次に、介護保険について何点かお尋ねがありました。
まず、平成25年3月末現在の要介護度別認定者数についてでありますが、要支援1が1,575人、要支援2が1,272人、要介護1が1,793人、要介護2が1,900人、要介護3が1,102人、要介護4が972人、要介護5が1,055人となっております。
次に、要支援者が受けられる主なサービスとその利用割合についてでありますが、要支援者が受けられる主なサービスは、訪問介護、訪問看護、通所介護、短期入所などがあり、それぞれのサービスにおける要支援者の利用割合は、訪問介護で29.7パーセント、訪問看護で6.5パーセント、通所介護で26.9パーセント、短期入所で1.8パーセントとなっております。
次に、要支援者が介護保険から分離された場合の高齢者や介護事業者への影響についてでありますが、現在、国民会議の議論を踏まえ、社会保障審議会介護保険部会で審議しているところであり、各委員からは、要支援者に対する介護サービスの効果の検証や市町村の受皿の問題などの意見が出されておりますので、その動向を注視してまいりたいと考えております。
次に、24時間訪問サービスの平成24年度の実績についてでありますが、1年間の利用者数の合計は86人であり、月平均約7人となっております。
次に、平成24年度の時間帯別の定期、随時別の訪問介護についてでありますが、時間帯別については把握しておりませんが、1年間の合計は定期訪問が6,063回、随時訪問が131回となっております。サービスの内容については、定期訪問は排せつ介助、食事介助、薬の管理や体位変換が主な内容であり、随時訪問は急な発熱や血圧上昇などの体調不良の対応などがあります。また、利用者の世帯状況については、1年間の利用者86人中、単身世帯が40人、夫婦世帯が34人、その他の世帯が12人となっております。
次に、24時間訪問サービスの利用者が伸びない要因等についてでありますが、市としましては、事業の内容や効果について、さまざまな機会を利用し、ケアマネジャーなどに周知を図ってまいりましたが、事業の浸透にはまだ時間を要するものと考えております。また、サービス利用者にとっては、これまで利用してきた事業者を変更してまで本サービスの利用に踏み切れないことが利用者が伸びない要因と考えられます。
これらの課題解消に向けては、まずは本サービスの特徴や効果を改めて利用者やケアマネジャー、専門職に理解していただくことが重要と考えますので、さらなる事業の周知に取り組んでまいりたいと考えております。
次に、赤ちゃんの駅について何点か御質問がありました。
初めに、本市の2歳以下の人口についてでありますが、本年3月末現在2,030人であり、北海道赤ちゃんのほっとステーションの市内の登録施設数については、2か所となっております。
次に、この事業を始める際の小樽市での事業者に対する登録制度の周知についてでありますが、道から直接、北海道商工会議所連合会などの経済5団体に対する周知が行われたことから、本市においては施設を有する関係課に対し登録制度について周知したところであります。
次に、市役所本庁舎が赤ちゃんのほっとステーションに登録されていない理由についてでありますが、道の要綱によりますと、このほっとステーションの施設要件として、おむつ替えと授乳のためのスペースや設備が必要になりますが、現在、本庁舎におきましては、このようなスペースが確保できていない状況にありますことから、道への登録申請には至っていないものです。
次に、おむつ替えの場所としての保健室への案内表示についてでありますが、保健室は労働安全衛生法の規定に基づく職場環境整備の一環として設置しているものであり、本来は市民の方の利用を目的とするものではありません。しかしながら、本庁舎内におむつ替えや授乳のスペースが確保されていないことから、来庁された方から要望があった際に保健室へ案内しているところであり、あくまでも応急措置的な対応とさせていただいていることから、案内表示等を掲示することは考えておりません。
次に、本庁舎内でのおむつ替えや授乳のためのスペースの確保についてでありますが、それを整備するためには、仕切りの設置など一定程度のスペースが必要となりますことから、現状では1階と4階の両方に設置することは難しいものと考えますが、これまでも市民の声等での要望も受けており、子育て支援の観点からもその必要性は十分に認識しておりますので、設置場所を含め引き続き検討してまいりたいと考えております。
次に、今後、北海道赤ちゃんのほっとステーション事業の拡大に取り組むべきとのことでありますが、北海道にさらなる事業周知を求めるとともに、本市としても子育てしやすい環境づくりを進めるため、広報おたるやホームページへの掲載のほか、市内主要施設への働きかけをしてまいりたいと考えております。
次に、いじめ防止条例についてでありますが、昨年10月に可児市において制定されたのをはじめ、現時点で3市が市長の附属機関の設置などを盛り込んだ条例を制定していると承知しております。
私としては、子供のいじめ防止については、まずは学校において教員が子供たち一人一人を十分に把握し、保護者との連携と信頼関係を構築することが重要であると考えておりますので、当面は学校現場に精通している教育委員会が効果的な対応をするのを見ながら、一方で、いじめ対策推進基本法案や北海道の条例制定の動向を注視し、必要に応じて教育委員会と連携し対応してまいりたいと考えております。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)教育長。
○教育長(上林猛)松田議員の御質問にお答えいたします。
初めに、家庭訪問の意義についてでありますが、新しい学年が始まる早い段階での家庭訪問は、担任が保護者との面談を通じて子供への理解を深め、学校での指導に役立てることを主な狙いとしております。
また、直接家庭を訪問することで、親子の関係などの家庭の様子を捉え、学級経営をする上で参考にし、保護者との人間関係を深めるという点においても重要であるというふうに考えております。
次に、本市の小学校における平成24年度と25年度の家庭訪問の実施状況についてでありますが、いずれの年度においても全ての小学校で実施しておりますが、中には学年が進んでも学級の編制が変わらない持ち上がりの学級の場合には、家庭訪問は行わず個人面談を行っている小学校が1校あります。
次に、家庭訪問の実施にかかわっての市教委の対応などについてでありますが、市内では授業時数の確保や日程調整の難しさから、家庭訪問は適宜実施するとし、年度初めの家庭訪問は行わず、個人面談を行っている中学校が1校あります。家庭訪問は、校長が判断をして実施することとしておりますが、教育委員会としては、各学校が家庭訪問の意義を十分踏まえて実施するよう、さまざまな機会を捉え、指導してまいりたいと考えております。
○議長(横田久俊)松田議員の一般質問を終結いたします。
(「議長、6番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)6番、安斎哲也議員。
(6番安斎哲也議員登壇)(拍手)
○6番(安斎哲也議員)最後になりましたが、一般質問に先立ち、この場をおかりしまして、任期折り返しに当たって一言述べさせていただきます。
私は、一昨年の選挙において、若者による地域活性化、高齢者のサポート、小樽が持つ資源を生かした教育の充実、そして議会改革を掲げ初当選させていただき、5月を持って任期4年の折り返しを迎えました。この2年間、無我夢中で走ってまいりましたが、まだまだ理想に届かない状況ではあるものの、市民の皆様をはじめ、市長、教育長、理事者、そして先輩議員など多くの皆様から叱咤激励、御協力をいただきながら、少しずつですが歩みを進めているところです。
私がこの2年間肌で感じたことは、やはりこれからの小樽を担う若者世代が結婚し安心して子供を産み育てられる環境をいかにつくっていけるかであります。昨日の代表質問の中でも、若者施策に対する質問があり、市長におかれましては、特に20代から30代の若い生産年齢人口の流出を食いとめるか、結婚し子供を産み育てるために雇用創出、観光の魅力づくりなど、子育てしやすい環境整備が重要だと答弁されており、私も同感しております。
ただし、その中でポイントとして挙げられなかったのは、教育であります。昨日の代表質問で出ておりましたが、やはりまちづくりは人づくりであり、教育力の向上がこのまち、ひいては北海道、国にとって大変重要であり、郷土を愛し、郷土を誇り、郷土を大切にする人材を育てていけるかが鍵だと思っています。時間のかかる課題ではありますが、着実に教育の充実を進めることができれば、将来的に明るい未来を描いていけるのだと信じ、活動しています。
以前にも本会議で述べさせていただきましたが、小樽の教育力が向上すれば、札幌から子育て世代の移住も見込めます。雇用が少なくとも、小樽に住んで小樽で子供を育て教育を受けさせていきたいと思ってもらい、子育て世代が定住していけば、小樽の抱える人口減少、少子高齢化問題の解決、活力あるまちづくりに少しでもつながるものと思い、これまでもさまざまな機会でこの視点に立って質問させていただきました。
今回は、市内で教育支援活動を熱心にされる方からいただいた声と私が教育現場で見聞きし感じたことから、教育について何点か質問させていただきます。
初めに通告に従い、土曜授業について伺います。
自民党の政権公約に土曜授業の実現が明示され、文部科学省が、土曜日も使って授業時数を確保し、子供たちの学力向上を目指すとして、完全学校週5日制を見直し、6日制の導入の検討を始めました。現在、文部科学省では、土日を休業日としていますが、特別な必要がある場合は授業をすることができるとの除外規定があり、東京都など一部地域では土曜授業を実施しています。
まず、文部科学省が公立校に対し、学校週6日制の導入を検討している中、東京をはじめ一部地域で、前倒しで実施が進んでいることに対する教育長の見解をお聞かせください。
土曜授業のメリットとして、週5日制によって時間の余裕が少なくなったことへの振り分けができることのほか、子供たちの学力向上にも結びつくという意見があります。大阪市では土曜日等の休日を効果的に活用し、家庭や地域との連携の下、各学校での開かれた教育活動の充実を図るという視点で今年度から実施しております。学力向上、教育環境向上を掲げている本市としても国の導入前に一部地域で実施している前倒し実施を求めますが、見解をお示しください。
私のもとには、保護者の方々から土曜授業の復活を求める声が寄せられています。前倒し実施の土曜授業の内容について調べてみると、外部講師を招いた授業や学力向上のための補習授業などのような位置づけが多いと聞きます。
市内の色内小学校では、毎月1回土曜日に、保護者、PTA、地域の学校支援ボランティア、教員の連携による居場所づくりが継続的に実施されています。この活動には、私も定期的に参加させていただき、その取組を見聞きしておりますが、この活動に子供を参加させる保護者の方は、土曜日に学校へ行き、日常の勉強の復習とともに教員以外の地域の方々と触れ合うことによって、子供たちが習熟度、コミュニケーション能力を高められるというメリットを感じているとのことです。また、子供が土曜日に学校に行くことによって安心して仕事に行ける、週休2日でも家族で出かける回数は多くないのでどこにも連れていけない家庭には助かるとの声もあります。前倒し実施に向け、まず色内小学校で進んでいる居場所づくりを全市的に広めていくことを望みますが、見解をお聞かせください。
色内小学校の居場所づくりは、子供たちのよりよい成長のために保護者、地域、学生、協力団体の皆さんが学校の要望に応じて教育を支援するための活動として、小樽市教育支援活動推進事業運営委員会による学校支援ボランティアを活用して行われています。活動するボランティアからは、習熟度別の授業が増え、学力向上にもつながっているとの評価が得られており、市立小学校での学校支援ボランティアの活用をさらに広げ、今以上にきめ細かな教育をしていただきたいと思いますが、いかがお考えでしょうか。
この項最後に、ベネッセ教育研究開発センターと朝日新聞社が共同で行った学校教育に対する保護者の意識調査によると、全国の公立学校の小学校2年生、小学校5年生、中学校2年生を持つ保護者6,831名の回答のうち7割を超える保護者の方が、完全学校週6日制、土曜授業の完全復活、又は隔週学校週5日制のいずれかを選んでいるとの結果が出ているとのことです。小樽市においても、意識調査の実施を含めて、今後の教育環境向上に向けたお考えをお聞かせください。
次に、給食の食物アレルギー対策について伺います。
本市においては、現在、学校のアレルギー疾患に対する取り組みガイドラインに基づきレベル1の対策を行い、各学校においてアレルギー疾患を持つ児童・生徒の調査を行い、その調査と詳細な献立表に基づき、アレルギーを引き起こす食材の入った給食を食べないように指導しているとのことです。
しかし、これはあくまで学校サイドでの対応で、調理場でミスなく調理されていることが大前提になっていると考えることができます。調理場でミスがあった場合に、市教委としてはどのようにチェックし事故のないように運営していくのでしょうか。誤配、誤食、誤接触等を防ぐ方法を考え、保護者にも丁寧に示していくべきであり、事故が起きてから問題視するのではなく、事故のないうちから連携強化、監視体制の確立等を行っていくべきと思っていますが、見解をお示しください。
あわせて、学校サイドとの連携や誤配防止マニュアル等は各学校の担任まで行き渡っているのか確認させていただきたいと思います。
学校給食センターには、アレルギー対応室が1部屋ありますが、卵以外に小麦、エビ、カニ、魚介類、ヨモギなど多種目にわたるアレルギー食には対応できない構造となっているようです。代替食によるアレルギー対応について、本年第1回定例会で、新共同調理場の施設設備や業務手順、人員配置などの関係で、稼働の状況を見極めながら検討してまいりたいと、平成22年第3回定例会予算特別委員会で、「新しい共同調理場をつくる中では、そのアレルギー対策がどういう形でできるのか、どこまでできるのか、それはひとつ研究課題だろうというふうに思っています」との答弁がありました。しかし、学校給食センターにて、アレルギー食対応に関しては、現行は卵のみ対応とのことですが、多様なアレルギーで子供が危険にさらされる可能性がある状態で、今後さまざまなアレルギーを持った子供たちに対応していけるのでしょうか、お聞かせください。保護者からも不安の声が私に寄せられています。
最後に、国際交流事業、英語教育の充実について伺います。
小樽市では、姉妹都市提携を結んでいる各市に対し、少年少女使節団派遣事業を実施しています。これまで一般募集において旅費の一部を補助していますが、それでも自己負担額が20万円を超えています。小樽の子供にとって違う国の子供たちと交流し、異文化を経験して豊かな国際感覚を醸成する大変いい事業だと思いますが、自己負担額に対して、保護者から、高すぎて参加できない、参加させたいけれどもお金持ちしか参加できないとの声が私のもとへ寄せられています。まず、市も補助金を出している姉妹都市提携委員会の中でも、この自己負担額について協議があったのならば、お示しいただきたいと思います。
市財政が大変厳しい状況であることは重々承知しており、教育行政においても、お金をかけなくてもできる教育力向上を、とこれまでも提案させていただきました。今回の視察団の派遣で、自己負担額の補助拡大をするということもなかなか大変なことだろうと思いますが、財源としては、交流事業に約1,889万6,000円の基金がありますので、この基金を活用し、多くの小樽の子供たちがこの貴重な機会を得られるよう補助の拡大をしていただきたいと思いますが、御見解をお聞かせください。
小樽市では、外国人に一層優しいまちとなり、小樽市の国際化に資すればとの思いで、国際交流事業を進めているわけですが、本市にはこれまでも外国人観光客が訪れているとともに、クルーズ客船の寄港により、さらに多国籍化している状況であります。本市では、観光案内板や国際インフォメーションセンターの設置、翻訳版マップなどの整備を進めていますが、一にも二にもオール小樽で小樽市民が国際的感覚を養い、どのような方が小樽に来ても、おもてなしができる心と、おもてなしをするための外国語教育が必要と感じます。
最後に、教育委員会にお尋ねします。教育委員会では、今夏、2日間の日程で小・中学生を対象に、オタル・イングリッシュ・デイと称するキャンプを道教委やユネスコ協会とともに開催し、コミュニケーション体験を取り入れながら、本市の恵まれた教育資源を十分生かし、英語教育を充実させていくとのことです。確かにこれも大変いい取組ではありますが、英語は単発的に触れるのではなく、ふだんから自然に親しまなければ聞く力、話す力が育たないと考えています。教育委員会としては、長期的な視点に立ち、小樽が持つ教育資源をさらに活用した英語教育を充実させるため、政策の拡充をしていくべきと考えますが、いかがでしょうか。
再質問を留保し、質問を終わります。(拍手)
○議長(横田久俊)理事者の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)市長。
(中松義治市長登壇)
○市長(中松義治)安斎議員の御質問にお答えいたします。
姉妹都市提携委員会での自己負担額の協議についてでありますが、本年4月に姉妹都市提携委員会を開催した際、昨年度ダニーデン市へ派遣した少年少女使節団の自己負担額が1人28万円と高額となったことから、提携委員会の委員から、自己負担額の軽減について御意見がありました。
また、市民からも交流事業への補助拡大について御要望をいただいておりますので、今後、参加者の負担のあり方について検討してまいりたいと考えております。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)教育長。
○教育長(上林猛)安斎議員の御質問にお答えいたします。
初めに、学校週6日制の先行実施についてでございますが、平成14年度に全面実施となった学校週5日制は、学校、家庭、地域社会が相互に連携しつつ、子供たちに生活体験や社会体験、自然体験などさまざまな活動を経験させ、みずから学び考える力や豊かな人間性、健康や体力など生きる力を育むことを狙いとして導入されたところであります。その後、平成23年度に小学校、平成24年度から中学校で、それぞれ学習指導要領が改訂され、授業時数が増えたことから、平日の授業負担の軽減や土曜日に行事や総合的な学習の時間を設定するなど、ゆとりある学校生活を送ることを目的として、地域の実情に応じた学校週6日制を実施している市町村もあると承知しております。私としては、今後これらの先行している市町村の情報を収集し研究を行ってまいりたいと考えております。
次に、土曜授業の実施についてでありますが、現在、本市においては、教育行政執行方針で示している学力の向上を最重点的に取り組むこととし、教員の実践的な研修はもとより家庭学習の定着や放課後の補習などを行うとともに、学校規模の適正化を進めるなど、教育環境の改善に向け、鋭意取り組んでいるところでございます。本市において土曜授業を実施するためには、保護者の考え方や教職員の勤務時間などの課題もありますことから、今後、国や道の動向を十分見極めた上で、慎重に対処しなければならないものと考えております。
次に、色内小学校の取組を全市的に広めることなどについてでありますが、色内小学校においては、地域ボランティアの協力により平成17年度から地域子ども教室を行っており、23年度からは、現在の教育支援活動推進事業として、読み聞かせや水泳授業などのサポートを行う学習支援活動や登下校の安全指導などを行っているところであります。このような取組を拡大することは、大変重要なことと考えておりますが、そのためには、熱意のあるボランティアなどの人材の確保が不可欠でありますので、今後ともボランティアの発掘に向け、鋭意取り組んでまいりたいと考えております。
次に、学校支援ボランティアの活用についてでありますが、土曜授業との関連につきましては、今後の検討課題でありますが、土曜日などに実施している学校支援ボランティア活動については、学校と十分連携を図りながら、支援内容の充実を図ってまいりたいと考えております。
次に、学校週6日制にかかわる意識調査などについてでありますが、先ほども答弁いたしましたが、土曜日を授業日とすることについては、今後、国や道の動向を十分見極めた上で慎重に検討することとしており、意識調査などについても、その動向に応じ判断してまいりたいと考えております。
次に、給食の食物アレルギー対策について何点か御質問がありました。
初めに、アレルギー対応食で調理ミスを起こさない体制についてでありますが、これまで本市の学校給食では、アレルギー対応食の提供を行っておりませんでしたが、学校給食センターでは、まず卵除去食の提供を予定しております。調理に当たっては作業工程表を作成しますが、その中で栄養士が卵の混入がないかを確認するとともに、実際の作業時においても総括責任者などと打合せを行うなどの体制をとり、事故防止の徹底を図ってまいりたいと考えております。
次に、学校との連携などについてでありますが、本市においては、文部科学省が監修し、財団法人日本学校保健会が作成した学校のアレルギー疾患に対する取り組みガイドラインを各小・中学校に配付し、その内容について教職員に徹底を図るとともに、担任は、家庭環境調査票により、アレルギー疾患を持つ児童・生徒を把握することとしております。その上で、毎月1回、調理場栄養士の作成した食材の成分を詳細に記載した献立表を基に、保護者と学校で食べられないものをチェックし、給食当日には担任と児童・生徒で確認をし、原因食物が入った給食を食べない対応を徹底しております。
次に、卵以外のアレルギー除去食の提供についてでありますが、学校給食センターにおいては、当面、卵除去食の提供を予定しておりますが、除去品目の拡大などについては、作業工程や作業動線、人員配置、さらには調理員の習熟度などについて見極める必要がありますので、実施時期については、いま少し時間をいただきたいと考えております。
次に、本市の教育資源を活用した英語教育の充実のための政策についてでありますが、小学校外国語活動については、退職教員等外部人材活用事業による外国語に堪能な外国人などを活用する学校が昨年度の12校から今年度18校に増えるとともに、本市ALTを活用した授業も31回実施されるなど、子供たちにネイティブな発音に触れさせ、コミュニケーション能力の育成を図る授業が行われております。
また、高島小学校がこのたび市内で初めてのユネスコスクールに認定され、諸外国との日常的な交流を通して英語教育並びに国際理解教育の充実に向けた取組をスタートいたします。今後は、国際観光都市小樽にふさわしい人材の育成を目指し、幼小中高と一貫した外国語教育の取組などについても引き続き検討してまいりたいと考えております。
(「議長、6番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)6番、安斎哲也議員。
○6番(安斎哲也議員)何点か再質問させていただきます。
国際交流事業についてなのですけれども、参加者の負担のあり方について検討していくということで御答弁いただきましたけれども、これは実施に向けて前向きに検討していくのかどうか、それとも、まずは様子を見て検討していくのか、それをお示しいただきたいと思います。できれば、来年度の取組において、早々に自己負担額の補助拡充について実施いただきたいと思っておりますので、前向きであれば大変ありがたいと思っているのですけれども、いつまでに検討するのかというのがあれば、お聞かせいただきたいと思います。
土曜授業についてですけれども、先行実施しているところを研究していくということですが、これは土曜授業の必要性があると思って研究するのか、それともとりあえず国と道の様子を見ていくので、まずは研究していくという、それほど前向きではないのかどうか、そこを伺わせていただきたいと思います。
あと、ボランティアの活用についてですけれども、やはり熱心なボランティアもいらっしゃると思いますので、そういった方をどんどん増やしていっていただいて、学校支援ボランティアを活用する学校をもう少し増やしていって、さらに教育力向上に向けて、実施に向けて取り組んでいただきたいと思っております。これは要望として終わります。
国際交流事業についてはいつまでに実施するということで考えて研究していくのか、土曜授業については本当に必要だと思って研究していくのかどうかをお聞かせいただきたいと思います。
○議長(横田久俊)理事者の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)市長。
○市長(中松義治)安斎議員の再質問にお答えいたします。
姉妹都市提携委員会での国際交流の話でありますけれども、ダニーデン、それからソウル特別市江西区、ナホトカ、それぞれ1年ごとに交互に交流をしていきたいと思っております。
それで、先ほどの安斎議員の質問は、昨年、ダニーデンへ派遣したときの1人当たりの負担額が大きいのではないか、高額ではないかということでございますので、これにつきましては、できるだけ負担を小さくするように検討していきたいと思っております。ちなみに、今年はダニーデンから迎えるほうでございますので、来年までにはどういう形でいけるのか、その時々の旅費の関係ですとか、やはりいろいろなことがありますので、そのようなことも踏まえて検討していきたいと思っておりますので、御理解いただきたいと思います。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)教育長。
○教育長(上林猛)土曜授業の件でございますが、一つは魅力ある授業の展開といいますか、授業そのものの魅力といいますか、そのことも大事な要素の一つで、単に授業時数が増えたので、それをさらに延ばして土曜日もという発想ではなくて、まずは一つ一つの授業の内容を充実させることも大事なことでありますし、さらに国のほうの動きでは、英語活動、それを英語の授業の展開という、さまざまな制度改正が矢継ぎ早に今、教育再生会議から出されている状況で、今後の展開が今のところまだ見極めができないという状況でございます。単に授業時数を増やせば学力が向上するということでもありませんし、その辺の見極めはまだできないということなので、もう少し様子見をさせてほしいと思います。
さらに、教職員の勤務時間、服務の所管をする任命権者である道教委がまだ態度を明確にしていないという状況で、市単独で踏み込むまでには、まだ情報や前提条件が不足しているということで、いましばらく時間をいただきたいと考えております。
(「議長、6番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)6番、安斎哲也議員。
○6番(安斎哲也議員)教育長がおっしゃるとおりで、土曜授業だけやったから、それでいいのかということではなく、やはり教員力も必要だと思っておりますので、それについては、現在、教育長が熱心に取り組んでいる築校小樽塾などで、どんどんさらに向上していってもらえると思っておりますので、今後も引き続き私も研究していきながら、学校教育の教育力の向上についてもいろいろと提案していきたいと思います。
質問は、これで終わります。
○議長(横田久俊)以上をもって、一般質問を終結いたします。
お諮りいたします。
ただいま上程中の案件のうち、議案第2号及び第3号につきましては、議長指名による9名の委員をもって構成する予算特別委員会を設置し、これに付託の上、審査することにいたしたいと思います。
これに、御異議ございませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)御異議なしと認め、さように決しました。
それでは、予算特別委員を御指名いたします。秋元智憲議員、吹田友三郎議員、川畑正美議員、高橋克幸議員、鈴木喜明議員、酒井隆行議員、上野智真議員、林下孤芳議員、新谷とし議員。以上であります。
なお、委員中、事故ある場合は、所属会派において補充することといたします。
次に、議案第5号ないし第9号は総務常任委員会に、報告第1号は厚生常任委員会に、議案第4号は建設常任委員会に、それぞれ付託いたします。
日程第2「休会の決定」を議題といたします。
お諮りいたします。
委員会審査のため、明6月20日から6月27日まで8日間、休会いたしたいと思います。
これに、御異議ございませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)御異議なしと認め、さように決しました。
本日は、これをもって散会いたします。
散会午後5時09分
会議録署名議員
小樽市議会 議長 横 田 久 俊
議員 秋 元 智 憲
議員 中 村 岩 雄