開会午後1時00分
○議長(横田久俊)これより、平成28年小樽市議会第1回臨時会を開会いたします。
直ちに、本日の会議を開きます。
本日の会議録署名議員に、松田優子議員、中村吉宏議員を御指名いたします。
日程第1「会期の決定」を議題といたします。
お諮りいたします。
本臨時会の会期を、本日1日間といたしたいと思います。
これに、御異議ございませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)御異議なしと認め、さように決しました。
日程第2「議案第1号」を議題とし、市長から提案理由の説明を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)市長。
(森井秀明市長登壇)
○市長(森井秀明)ただいま上程されました議案について、提案理由を説明申し上げます。
議案第1号副市長の選任につきましては、上林猛氏を選任するものであります。
私が市長に就任してからこれまでの間、空席となっておりました副市長につきましては、皆様方に大変御心配をおかけしておりましたが、今臨時会に提案をさせていただくことになりました。
上林氏につきましては、これまで教育長として、「まちづくりは人づくり」の考えの下、本市の教育行政の先頭に立って、潮まつりへの子供たちの参加促進をはじめ、おたる案内人ジュニアの育成や小樽イングリッシュキャンプの実施など、さまざまな取組を行い、子供たちの地域へのかかわりを通し、歴史と文化のまち小樽、国際観光都市小樽を支える人材の育成を目指すなど、積極的な対応を行ってこられた豊富な実績と行動力を有する方であります。
また、上林氏からまちづくりについての考えをお聞きする中で、私の公約の実現や、本市が抱えるさまざまな課題の解決に向け、市政全般において職員のかなめとして模範となり、さらには職員を統括し、市民の皆様の期待に応えていただくことができる最適な方であるという考えに至ったものであります。
なお、副市長への選任につきまして、私から上林氏に直接打診をしたところ、市政をともに運営していくための覚悟を持って取り組んでいただけるというお返事をいただきまして、このたびの提案となったものです。
なにとぞ原案どおり御同意賜りますようお願いを申し上げます。
○議長(横田久俊)これより、質疑を行います。
通告がありますので、発言を許します。
(「議長、12番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)12番、鈴木喜明議員。
(12番鈴木喜明議員登壇)(拍手)
○12番(鈴木喜明議員)自民党を代表し、副市長選任議案について質問します。
初めに、昨年の第4回定例会の代表質問、予算特別委員会の中で、副市長選任について各会派から質問がありました。その時点での市長の答弁は、候補者が決まらず議案を提出する段階ではないとのことで、我々自民党も、昨年第4回定例会での議案提出はないものと、その時点では受け取りました。
しかし、定例会終盤に、会派はもとより、議会の代表である議長、副議長にも十分な相談と説明もないまま、新聞紙上において副市長候補として上林教育長の名前を知らされたことに、実に驚きと憤りを感じました。今までの慣例でもこのようなことはなく、前回不同意になった中村氏の副市長選任の提案時でも、議会に対して誠意がないと問題になったところです。また、そのときの選任提案経緯についても、森井市長は、人事のことなのでと経緯を全く明かすことなく、市長みずからの公約実現のための人事との一点張りの答弁に終始されました。
人事のこととはいえ、このたびは上林副市長候補者も報道機関のインタビューに経緯をお答えになっているようで、改めて森井市長から、このたびの上林教育長を副市長候補に選任、上程するまでの経緯として、いつ発案され、どのように、誰を介して、どのような内容を招聘に当たって提示されたのか、そして、いつ受諾の返答をいただいたのか、また、道庁に助言、助力をいただいたのかも含め、我々議員にも、市民にも、報道機関にも、わかりやすく時系列的に詳しくお示しください。
副市長候補の上林教育長に関しては、先ほど市長から説明があったように、教育長としての見識、実行力、人望、人脈及び教育部局内での統率力は、我々自民党も敬服するところで、その手腕についても高く評価しており、予算・財政、人事などは北海道教育庁企画管理部財務課会計室長として携わってきており、また、道とのパイプもあり、このたびの副市長候補として申し分のない最適任者と考えています。
むしろ心配なのは、森井市長、あなたのことです。
昨年12月の第4回定例会では、昨年6月10日から自身の後援会幹事長代行であった者を参与として任用しましたが、その必要性などについて議会から指摘され、参与設置に係る関係予算や条例が否決されたにもかかわらず、いまだにその任用を継続していることや、潔しとしない訂正発言問題など、また、第2回定例会、第3回定例会、さらには第3回定例会閉会後の総務常任委員会、建設常任委員会において、そして第4回定例会と、議会のたび重なる要望にもかかわらず、議論に真面目に向き合う態度を示さないため、森井秀明市長に対し厳しく反省し真摯で的確な議会対応を強く求める動議まで出されました。
私が前回の第4回定例会一般質問で市長に、経済界及び議会と溝があるとの報道について認識と対応を尋ねましたが、森井市長はあっさり、そのような認識はないと答弁されました。大変驚くべき答えで、現状認識ができず、今置かれている立場が理解できていないことにほかなりません。
また、就任早々の6月の独善的で説明のつかない強引な職員人事異動により、市職員の反感をあおり、就任早々、市職員の森井市長離れを引き起こしました。責任の所在を明確にしない市政運営を常態化してきた森井市長になってから、小樽市役所庁内の職員モチベーションがかなり低下していると我々は受け取っています。その自覚がおありですか。
現状をしっかり認識した上で副市長の役割を考えなければなりません。この基本の認識にあまりにも相違があるなら、全てとはいいませんが、当然、我々が副市長に求めているものと森井市長が副市長に求めるものには明らかに違いがあることになります。よく考え、もう一度、経済界や議会との溝と、市役所職員のモチベーションの低下について、市長の現状認識をお聞かせください。
あり得ないとは思いますが、経済界との溝はないと答えるなら、何を指して良好な関係であると述べられるのか。小樽市の経済発展を願う同じ方向を持って行政運営をしているというなら、いつ、どのような場面で確信をしたのかを、森井市長の主観ではなく客観的な事象を基にお答えください。
続けて、議会との溝がないというのであれば、昨年第3回定例会での、市長の予算特別委員会における答弁の修正と謝罪を求める動議や、前述の、森井秀明市長に対し厳しく反省し真摯で的確な議会対応を強く求める動議が、議場においてほぼ全会一致で可決されたのはなぜだと思われますか。
このような状態でも議会との関係が正常だと言いきれる理由を、森井市長の主観ではなく客観的な事象を基にお答えください。
また、市職員のモチベーションの低下を認識されていないとしたら、昨年6月の職員人事異動は、庁内で支持され、何も問題がないとの認識なのか、お聞かせください。
また、参与の任用についても、市長のアドバイザーという名目で、権限もなく責任も発生しない嘱託員に一室を与え、今年1月4日、議場で行われた本市職員対象の仕事始めの式では、特別職、部長職の並ぶ最前列での参列を許すなど、全く庁内組織序列を無視し、市職員同士の不協和音を現在も助長し続けていることは明白です。この件が市職員に与える影響をどうお考えですか。お答えください。
昨年秋、除雪を担う共同企業体、JVの入札が、市長の鶴の一声でJVの構成数を2社以上から4社以上に変更したことから、三つのステーションで入札不調を招き、再度の入札も、要件を緩和し市外業者の参入をも促したにもかかわらず、応札業者が現れず再度不調に終わり、最終的には、例年より3週間も遅れ、11月28日に成立し、該当住民と業者に多大な不安を与えました。このてんまつを終始、原課・原部職員のせいにし、みずからは全く責任を感じず、発案・最終承認責任すら認めない姿勢は、庁内職員に衝撃と失望を与え、市長の公約にかかわる部署は、唐突な命令が来ることにおびえ、それ以外の部署は、身をすくめ、小樽市民、小樽市政にとってよいことでも上申せず、最低限の仕事をこなせばいいとの、極めてモチベーションが下がった状態にあると我々は感じています。そのことを全く否定する根拠は何ですか。森井市長の主観ではなく、客観的事象を基にお答えください。
我々自民党は、市長就任当初、昨年の第2回定例会において、市長部局の人選の未熟さから、森井市長に対する助言の仕方に問題があり、結果的に議会に対し不誠実な対応を生んでいると捉えている面もありました。しかし、第3回定例会、第4回定例会と回を追うごとに、市長部局の懸命な助言にも耳をかすことなく、市長部局の調整能力を破壊した独裁体制然とした対応をも目の当たりにすることになり、根源は市長の考え方にありと判断しました。そして、市長みずからに対しては、第3回定例会では、市長の予算特別委員会における答弁の修正と謝罪を求める動議を、第4回定例会では、森井秀明市長に対し厳しく反省し真摯で的確な議会対応を求める動議の可決に賛成することになりました。
今回の副市長候補の上林教育長においても、副市長にと決心する前の本会議や各委員会の中での森井市長の議会に向き合う姿勢には疑問を感じていましたし、今でもそれは変わらないと信じています。市長がこのすばらしい副市長を得たとしても、それで全て丸くおさまるわけではありません。あなたが市長であり、そして上司であり、その副市長を生かすも殺すもあなた次第で、あなたが変わらなければ現状は変わらないという自覚がおありですか。
そして、具体的にどのような手法で副市長と相談し、やっていくおつもりなのかをお尋ねします。お答えください。
次に、副市長の役割ですが、市長は提案の中で、副市長は自分の公約実現のために選任すると述べられました。もちろんそのことは大事なことですが、それだけでは不十分です。その他、商工会議所をはじめとする経済界とのつなぎ役として、どうお考えですか。
国や道との関係調整などを担っていただく役割をどうお考えですか。
庁内のまとめ役として、どのような任を担っていただくのか。また、庁内の職員のモチベーションの底上げをするため、どのようなことを担っていただきますか。
今まで能力を発揮できていたとは言いがたい市長部局は、どう立て直すのかも、お聞かせください。
また、我々議会とのつなぎ役として、副市長にどのような任を与えるのかも、お聞かせください。
その他、市長がお考えの副市長の役割をお聞かせください。
次に、教育長後任人事についてお尋ねします。
先ほど述べたように、上林教育長は教育部局の中で辣腕を振るわれ、本市の教育環境の充実に努め、これから大いにその成果を期待していたところです。これからは副市長という立場で、小樽の教育環境を考え、教育部局へ助言とサポートをしていただかなければなりません。現場としては、今回、教育長選任人事もあわせて行われるのが理想的でしたが、かなわず、現教育委員の中から、当面、教育長職務執行者を選任すると説明を受けました。業務内容・業務量や常勤という制約の中で長期間の遂行が心配されるところです。上林教育長の後任として、現状の教育行政が滞ることのないように、速やかに外部からでも招聘することが求められます。森井市長の次期教育長人選に当たって留意していることは何ですか。今後の教育長選任についての展望も含め、詳しく御説明ください。
最後に、市長公約の実現として参与の任用を決めたわけですが、あくまでも我が会派は、昨年6月10日からの任用の必要性は認めていません。その上、昨年の第3回定例会には、賛成多数で参与にかかわる条例案及び関連予算も否決されました。議会の意思を無視した任用の継続は看過できないもので、今年3月31日までの任期切れによる参与の自然解雇は、決して議会意思を尊重したことにはならず、その任用の仕方は、議会への対決姿勢の表れともとれますが、森井市長はどのようにお考えでしょうか、お答えください。
市長が言われた、副市長の選任が公約実現のため、であるなら、副市長選任の暁には副市長就任が2月1日となりますので、参与については、今年1月末をもって適切な方策を用い、任用を解かれるのが適当と考えますが、そのお考えはありますか。
1月末に任用を解かれないとしたら、その理由と任用を解かれる時期をあわせてお答えください。
以上、再質問を留保し、質問を終わります。
○議長(横田久俊)理事者の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)市長。
(森井秀明市長登壇)
○市長(森井秀明)鈴木議員の御質問にお答えいたします。
副市長選任について御質問がありました。
まず、副市長選任の経緯についてですが、上林教育長を副市長に選任、上程するまでの経緯につきましては、第3回定例会において副市長選任議案が否決となりました後、上林氏を副市長の候補にという思いは心の中にありましたが、最終的な決断に至ったのは第4回定例会の直前と記憶をしております。12月8日に、私から直接、上林氏に対し、副市長に就任していただきたい旨の要請をいたしました。また、後日、私の考え方を上林氏に十分にお伝えした上で、最終的に12月16日に内諾をいただいたものであり、道庁等への助言、助力等の要請は特にしておりません。
次に、副市長選任に当たっての現状認識についてですが、まず、経済界との溝があると報じられていることにつきましては、私自身、これまでも答弁をしたとおり、もともとそのような認識を持ってはおりません。私とすれば、市と経済界は、小樽市の発展のためには切磋琢磨をして意思疎通を図りながら、お互いの力を発揮できるよう、連携、協力をしていかなければならないものと考えております。
次に、議会との溝ということについての私の現状認識につきましては、議会と市長部局との関係は、私が市長に就任し、大きく変わったと思っておりますが、議会と市長部局が一定の緊張感を持つことは、ある意味で自然なことであると考えておりますが、議会との間に溝があるとは考えておりません。私としては、市政発展のために議論を重ねていくことは重要なことと考えており、今後も議会の皆様とお互い切磋琢磨をしながら政策に関して活発な議論ができるよう努力をしてまいりたいと考えております。
次に、市職員のモチベーションの低下につきましては、昨年の市長選後、これまでの体制から変更になったこともあり、戸惑いを感じる職員もあったかと思います。また、変革に当たり、一部職員の負担が増し、疲労感を覚える場面も少なからずあったものと認識をしております。モチベーションというものは、その時々で上下するものと考えておりますし、市政運営に当たり、多くの職員と直接話をする中では精力的に業務に取り組んでいる姿を目の当たりにしておりますので、市長選から現在に至るこの間の職員全体として考えますと、御指摘のような現状にはないと認識をしております。
次に、経済界との関係につきましては、小樽商工会議所とは昨年12月に新年度予算・政策要望時に意見交換を行い、今月の13日、14日には高速道路フルジャンクション化に関して、会頭、市議会議長と3者共同で中央要望を行ってきたところであります。
また、昨年新たに事業化した創業支援事業や、プレミアム商品券の販売についても協力していただいております。
小樽物産協会とは、昨年11月に宮崎市と鹿児島市の山形屋で開催をされました「北海道の物産と観光展」で、また、12月に仙台市の藤崎百貨店で開催されました「小樽の物産と観光展」において、協会からの要請を受けてトップセールスを行ったところであります。
小樽観光協会とは、昨年11月に東京で開催をした小樽港クルーズセミナーにおいて、クルーズ客船関連事業者を中心に小樽の港と観光の魅力についてアピールをさせていただきました。
小樽市商店街振興組合連合会においては、昨年11月に婦人部の皆様と懇談をさせていただいたところであり、北海道中小企業家同友会しりべし・小樽支部とは、現在、中小企業振興基本条例の制定に向けて連携をして検討を進めているところであります。
連携の一端を紹介させていただきましたが、このようにさまざまな場面で連携をさせていただいておりますので、御指摘のような心配はないものと考えております。
次に、私に対する動議がほぼ全会一致で可決された理由につきましては、私の答弁にかかわって、たびたび議会が空転したことにより、議会での動議が可決されたことは残念な結果であると考えております。お互いに真摯に議論を行い、市民にわかりやすい市政運営に対して期待をされていると考えております。
次に、昨年6月の人事異動につきましては、これまでも申し上げておりますとおり、私としては誠心誠意、適材適所の配置に努めたところでありますが、完璧な人事異動というものは、極めて難しいと認識をしておりますし、その常といたしまして一部職員から不満が生じることは起こり得るものと思っております。
次に、参与に個室を与えることによる市職員への影響につきましては、アドバイザーという職務の性質上、私の近くに配置したいとの思いと、打合せスペースの確保からでありますが、市職員への影響は特にないものと考えております。
次に、市職員のモチベーションの低下を否定する根拠につきましては、先ほども申し上げましたとおり、私としては一部職員に戸惑いや、変革に伴う負担による疲労感もあると受け止めており、その時々においてモチベーションの低下は起こり得ると感じております。一方で、精力的に業務に取り組んでいる職員もおり、全体としてはモチベーションが低下をしているという現状にはないと認識をしているということでありまして、全てを否定しているものではございません。
次に、副市長とのかかわりにつきましては、私の市政についての考え方を副市長に理解してもらった上で意見交換をしながら、よりよい方策を見つけ、市政運営に当たってまいりたいと考えております。
また、具体的にどのような手法で副市長と相談してやっていくかにつきましては、日常的な打合せや会議の場を通じて私の考えを十分に伝え、意思疎通が図られるよう心がけ、議論を交わしながら上林氏の持つ行政経験をフルに発揮していただけるよう、私としても努力をしてまいりたいと考えております。
次に、副市長の役割についてですが、まず、経済界とのつなぎ役や、国、北海道との関係調整を担っていただく役割につきましては、副市長には、これまでの行政経験で培われた人脈やネットワークが豊富であるため、それを市政全般にわたってフルに活用し、手腕を発揮し活躍していただけるものと期待をしているところであります。
次に、庁内のまとめ役としてどのような任を担っていただくのかにつきましては、上林氏には、これまでの行政経験を生かして庁内状況を把握した上で、課題解決に向けて職員の企画、立案を活発化させるために職員へ的確なアドバイスを行っていただくなど、職員全体の意識の高揚が図られるよう、その手腕を発揮していただきたいと考えております。
次に、市職員のモチベーションの底上げのための役割につきましては、先ほど申し上げましたとおり、職員全体としてはモチベーションが低下しているような状況にはないと認識をしておりますが、行政の推進に当たりましては、さらなる職員のモチベーションの向上は欠かせないものと考えているところです。
副市長の職責といたしましては、地方自治法上、市長の補助機関である職員の担任する事務を監督するとされておりますので、職員に対する意識の啓発や高揚を図っていただき、市民の皆様にとってよりよい市政運営が今まで以上に推進され、これによって職員が達成感を覚え、さらにそれがやる気につながっていくことを期待しているところでございます。
次に、市長部局をどう立て直すかにつきましては、これまでも職員には、市民の皆様のために、それぞれの分野において課題解決のために庁内で協力し合いながら、日々努力していただいていると認識をしておりますが、市政発展のため、職員が市民のためにさらに明確な目標を持ってそれぞれの役割を果たしていくことが重要であるということを、副市長からさまざまな機会を通じて職員へ浸透させていってもらいたいと考えております。
次に、議会とのつなぎ役として副市長にどのような任を与えるかにつきましては、副市長には円滑な議会対応を進めるために、私の考えが早く、正確に、そしてスムーズに議会に伝わるような環境づくりについて私と一緒に取り組んでいただきたいと考えております。このことにより、議会の場で活発な政策議論に結びつけられるよう、尽力をしてもらいたいと考えております。
次に、そのほか私が考える副市長の役割につきましては、上林氏の幅広い人脈を生かし、国や道との連携をさらに強化していただくほか、これまでの経験を生かした市民への情報発信や政策の発信などの役割についても期待をしているところであります。
次に、次期教育長についてですが、まず、その人選につきましては、教育行政に深い見識をお持ちであることはもちろんのこと、現教育長が力を注がれた学力の向上、ふるさと教育、そして国際理解教育について引き続き推進をしていただける方を念頭に置いております。
また、今後の選任に向けましては、このたびの副市長の選任議案につき御同意をいただいた後、速やかに後任の推薦について北海道教育委員会に依頼をすることとし、第1回定例会のできるだけ早い段階で新教育長の選任に係る議案を提案できるよう努めてまいりたいと考えております。
次に、参与についてですが、議会での議論、御指摘を踏まえて、私の公約の実現のためにどのような仕組みが最善の策であるかを、副市長を選任していただいたならば、副市長も交えて検討してまいりたいと考えております。
(「議長、12番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)12番、鈴木喜明議員。
○12番(鈴木喜明議員)それでは、何点か再質問をさせていただきます。
まず、副市長選任の経緯ということでありますけれども、何点か市長からはお話がありました。しかしながら、先ほど言ったように、上林教育長が取材に応じてお話をしている中で、12月8日にお願いしたいとか、それから12月12日に市長と4時間ほど話し合い、市長の考え方、自分の考え方を合わせたということがあります。そういったことで、詳細にと、時系列とも言いました。ですから、そういった日付も含めてもう一度お話をいただきたい。
それから、ここが大事なのですけれども、市長はこの取材そのものを知らないというか、全くこのことについては否定的だというなら、そういうふうにお答えいただきますけれども、取材の中で教育長は、「人事異動で部下とギクシャクしていることもあり、疑心暗鬼になっている。職員との対応や議会との対応をスムーズにいくよう力を貸してほしい」ということを述べられているわけであります。というのは、市長が先ほど御答弁がありました、議会とはそのようなことはないし、切磋琢磨のうちだと。動議が出される、我々にとっては異例なこの状態を、通常で、これからお互いにしのぎを削る形の一つだという御理解なのか、そこをお聞かせ願いたいと思います。私はそうは考えないのですけれども、市長は、こういう動議があった中で、これが普通、お互いを高め合う中の一つのやり方なのだというようなニュアンスでお話をしたかと思いますが、もし勘違いでしたら御否定ください。
それから、市長が先ほど市職員の6月の人事異動に関して、全くそのことは全て皆さんが納得いくようなことはないが、その中でも別に自分としては職員の士気にかかわる影響は与えていないというお答えでしたけれども、先ほどの教育長のお話の中では「人事異動で部下とギクシャクしていることもあり」というくだりがあるのですが、そのことは、この経緯を含めてどういう要請をして、どういうお話合いをして、その問題点がどうだということを洗い出したのかということを聞きたいのです。現状をしっかり把握しておられる中で、次の対応を副市長とやっていくというベースに立っていただかなければ、先ほど質問しましたけれども、始まりませんよというお話なのです。全く認識が違うということになりますと、市長は副市長を今回選任し、そして働いていただく方向性が中途半端になるのではないかということが本当に心配なわけです。ですから、何回もしつこいようですけれども、市長として本当に今の認識はどうなのでしょうかということをお聞きしているわけです。そういう意識が、先ほど言いましたとおり、私は、副市長候補の上林教育長はそういったところをしっかり考えておられる方で、また、我々議会に対しても、経済界に対しても、また、市民の生活を一番に考えるということに立った上で、しっかりと協力していただける方だというふうに思っています。しかしながら、市長が本来頼む役割の中で、今の部分が全く抜け落ちているということであれば、たぶん副市長にはそういう任に当たっていただく必要はないというお考えなのか、そこも含めてお聞きしたいというふうに思います。
それから、役割についてというか、経緯についてです。先ほど、道の助言とか協力をいただかなかったのかというお話をしました。それはしていないという御答弁でありましたけれども、次の教育長は道に頼むというお話ですよね。北海道教育委員会に協力を求めるのですよね。ということは、上林教育長がこの役目を終えられるということは、当然、次にそうだということですから、教育長にお願いする時点でも道にはお願いしているはずなのですけれども、それがないということなのでしょうか。そのこともお聞かせください。
それから、次の教育長については、先ほど言いましたとおり、お願いでありますけれども、速やかに上林教育長の意思を継げる方に就任していただくということをお願いしておきます。
それから、最後の参与についてでありますけれども、1月16日の読売新聞で、堤参与が年度末、3月31日に任用を解かれるような記事が出ておりました。私は、もし市長が今考え中で、全くそういうことがないのであれば、断然抗議をするべきだと思います。こういうことを出されていて、黙っているのですか。それであれば、もしこれをお認めになるのでしたら、3月31日という答えをいただきますし、そうでなく全くこれが違うのだというのであれば、しっかり抗議をしていただきたい、そういうことなのですけれども、どうですか。
○議長(横田久俊)理事者の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)市長。
○市長(森井秀明)鈴木議員の再質問にお答えいたします。
大きく分けて、経緯について、そして上林教育長に打診するときの道とのかかわり、さらには参与についてということだったと思います。
まず、経緯について、先ほども日付を入れさせていただきましたけれども、先ほど鈴木議員から御指摘いただいた中での日付が入っていない部分は12月12日ということですが、先ほどの答弁の中で、また後日、私の考え方を上林氏に十分お伝えした上でという話をしましたけれども、それが12月12日でございます。あとは、先ほど答弁させていただいたように12月8日、そして内諾いただいたのは12月16日ということですので、それが時系列的な経緯ということになります。
それと、恐縮ですが、その記事の内容については、そのような話を私自身しておりませんので、どのようなことが書かれているのかというのも、私は認識をしていないところですので、これについては答弁のしようがありません。
それから、るる、私自身の市政運営に対しての対応も含めて、先ほどの質問の中でもさまざま御指摘をいただきましたけれども、それについてはやはり私自身の努力の問題だと思っていますので、しっかり取り組んでまいりたいというふうに思っております。動議が出たことに対しても、それについてはこれからしっかり真摯に受け止めて対応できるように私自身も頑張ってまいりたいというふうに思っております。また、職員に対しての対応についても、鈴木議員からそのように御指摘を受けておりますけれども、そのような御心配が起こることのないように、私なりに精いっぱいこれからも取り組んでまいりたいというふうに思っております。
それから、上林教育長に打診をするときには、道であったりとかとは、やりとりはしておりません。しかしながら、上林教育長に副市長の内諾を得た後は、やりとりをさせていただくということで動いていて、先ほど答弁させていただいた流れに、今、なりつつあるということでございます。
最後に、参与のことについてですが、先ほど答弁させていただいたように、また、今までもそうなのですけれども、一日も早く答えが出るよう鋭意努力を続けさせていただいているところでございますが、残念ながらまだそこまでの結論に至っていないのが実情でございます。このたびの副市長の選任をいただきましたら、副市長も交えて皆様に御理解いただける環境をつくれるよう、これから頑張ってまいりたいというふうに思っておりますので、御理解を賜れればと思います。
○議長(横田久俊)1点、教育長に依頼するときに、報道によると、人事異動で部下とぎくしゃくしているので力をかしてほしいというくだりがあったのだけれども、それについて人事は適正にやっているということで、整合性がとれないのではないのかというくだりがありました。
(発言する者あり)
今、協議しています。
若干お待ちください。今、調整しています。
いいですか。
(「議長」と呼ぶ者あり)
市長。
○市長(森井秀明)大変恐縮ですけれども、鈴木議員から見て答弁がきっと的を射ていない部分が一部あるかというふうに思いますが、鈴木議員から見て人事に伴うものであったりとか、ぎくしゃくをしているというようなお話だったと思われますけれども、先ほど答弁させていただきましたが、私自身はそのように感じていないものですから、しかしながら、やはり今のままで全てがいいというわけではなく、これからも職員の皆様にその能力であったりとか取組をフルに発揮していただけるように取り組んでいかなければならないというふうに思っておりますけれども、そのような思いは、職員が生かせるようにという思いについては、上林氏に打診をするときに、そういう話はさせていただいたところでございますが、今お話があったようなモチベーションの低下に伴ってであったりとか、ほかに御指摘いただいたようなことにおいてお話はしておりませんので、先ほど記事において書かれていた内容において私は認識していないというのは、そういう話はしていなかったので、これについては私としては答えようがないということで、お話ししたところでございます。
(「議長、12番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)12番、鈴木喜明議員。
○12番(鈴木喜明議員)まず、参与について、読売新聞の報道があったことについて、違うのでありましたら違う、そして、それについて抗議をするのか、そのことも聞いておりますので、そのことをお答えいただきたい。それが一つです。
それから、先ほど副市長の役割についても、現状認識が正確でなければ、当然副市長に依頼しなければならない役割について指示が見落とされたり、余計なことだと感じたりするわけであります。そういった判断を副市長に丸投げするのかというふうに聞こえるのですよ。
(「そうだ」と呼ぶ者あり)
ですから、そのことについて、先ほどそういうふうな議会とか、経済界とか、市職員とか、そうならないようにしますというお話でありましたが、私の聞いているのは、現状そうなのだけれども、しっかり認識していらっしゃるのかというお話を聞いているわけで、そのことについて立脚した中で、副市長としっかりその対応を話し合って、我々は言っていただけるものだということで、副市長がよい方ですし、この方だったら御一緒に任せられるなということで、よかったなと思ったのですが、その最初の前段が、市長がそのようなお話を副市長としていることはないということであれば、それこそ自分の公約を実現するため、そして、いろいろなことはあれでしょうけれども、今一番困っている、我々が危惧しているところの払拭は望めないような気がするのです。何回もしつこいですけれども、今どう思っていらっしゃるのか。そして、私は、私たちは、今、議会と溝があって、そうですよと。そして、それをしっかり解きほぐしていただくことを、市長は、この副市長の選任人事を機にやっていただけるのかということをいただきたいということを話しているのです。ですから、そうならないようにするとか、そういうお話ではなくて現状。
それから、先ほどの取材の件を全く聞いていない、見ていないと。我々は、そういう取材とか、そういった中身も基に、そういうことであれば、副市長を選任して市長の補佐としてやっていただいて、よくなる要素はあるなと。我々は、いろいろな分野を見ていますよ。市長からあまりにも説明が少ないものだから、上林教育長の人柄とかそういうのも、調べるほどではありませんけれども、よく存じるようにしていますし、そういった報道機関からとりましたいろいろなそういうお話もしっかりと分析して、そしてこういう判断ですよ。市長がそういうマスコミ、興味がないとか、そういうお話ではないのではないですか。もしそういうことで、こういうお話が出た、いや、副市長候補の上林教育長に、これは、こういう話はしていないので、少し問題があるのではないですかとかというお話をするのですか。だから、そういうことをしっかり答えていただかなければ、今、副市長の選任人事ですよ。我々は何を副市長に求めるか。それは先ほど言いましたとおり、市長と視点が若干違うのですけれども、ただ、思っているこの今の課題、これは共有していただきたいということを言っているのです。ですから、今後どうこうではなく、今どうなのですか、どう思っているのですかということをお聞かせください。
○議長(横田久俊)理事者の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)市長。
○市長(森井秀明)鈴木議員の再々質問にお答えいたします。
まず、新聞記事の内容が違うのであれば違うと、抗議すべきではないかというお話が1点目だったかと思います。それについての内容においては、私自身はまだ、先ほど答弁をさせていただいたように検討中なので、事実と反するといえば反します。その中で抗議するかどうかについては、今後において状況に鑑みながら考えていきたいというふうに思います。
2点目、鈴木議員はどの記事においてのお話でされているのか、小樽ジャーナルの記事なのでしょうか、これは先ほどお話ししたように、私自身、直接取材は一切受けておりません。このような内容を実際に話しているかというと話してはおりませんので、少し事実とは状況が違うので、恐縮ですが、答えようがないというような、そういう意味合いで話をしております。
そして、その中で報道機関の記事に対しての分析はというお話もありましたけれども、それについては、御指摘のように、今後においてもっと分析をしながら状況に鑑みて取り組まなければならないという思いもありますので、それについては広報広聴課とも少しずつ打ち合わせていきたいというふうに思います。
最後は、現状認識、どう思っているのかということだと思いますけれども、それについては、私自身は経済界であったりとか、議員の皆様であったりとか、また、職員の間についてのことで鈴木議員から御指摘は受けましたが、私としては先ほど答弁したとおりの認識でございますので、それについてはそのように御理解をいただければと思います。
(「議長、12番、議事進行について」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)12番、鈴木喜明議員。
○12番(鈴木喜明議員)先ほど再質問で新聞記事の件のお答えを願ったのですけれども、それが今、再々質問のときにお答えをいただいて、その件について質問をすることはできないということでよろしいですか。
○議長(横田久俊)何ですか。
○12番(鈴木喜明議員)済みません。先ほど答弁漏れがあった中で、本来であれば再質問のときにこれが答弁漏れですから答えていただきたいとするべきなのでしょうけれども……
○議長(横田久俊)再々質問への答弁の中でお答えしましたよね、記事の関係。
(発言する者あり)
○12番(鈴木喜明議員)わかりました。再々質問だということであれですけれども、わかりました。そうしたら、これで終わります。
○議長(横田久俊)鈴木議員の質疑を終結いたします。
(「議長、20番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)20番、小貫元議員。
(20番小貫元議員登壇)(拍手)
○20番(小貫元議員)日本共産党を代表して、議案第1号副市長の選任について質問します。
最初に、上林猛氏が小樽市教育委員会教育長として実施してきたことに対する市長の認識をお伺いします。
上林氏は、2011年6月より教育委員会の教育長の任についています。この間、先ほどの提案説明では触れられていませんでしたけれども、教育委員会は、学校統廃合の推進、新・市民プール建設に背を向ける教育行政を行ってきました。
学校統廃合については、上林氏が教育長についてから、量徳小学校に始まり若竹小学校、祝津小学校が閉校になり、来年度には色内小学校、手宮小学校、手宮西小学校、北手宮小学校が統合され、七つの小学校と塩谷中学校を含み八つの学校がなくなります。
この閉校に至る経過は、一部で強引に進めてきたと言わざるを得ません。日本共産党が、学校統廃合は地域の合意が大前提で進めているのでしょうかと質問しても、決して合意をとるとは言いません。理解を得て進めると言うのです。市民から西陵中学校を残すプランをつくってほしいと要望を受け、新しいプランをつくると約束しながら、4年もほったらかして出してきた提案が、北海道が進める高校潰しを前提にした提案です。
さらに、適正な規模が必要だとして統合しておきながら、結果としては学級数が想定よりも少なく、教育委員会の求める適正規模にならない状況が生まれています。
このように、教育委員会事務局の長として、オール与党体制の下で決められた小樽市立小中学校学校規模・学校配置適正化基本計画に固執して学校統廃合を進めてきました。市長は、このように上林氏が学校統廃合を推進してきたことについて、どのような認識をお持ちかお答えください。
新・市民プールは、室内水泳プールが廃止されてから9年目になります。廃止の方針を打ち出した市に対して存続を求める声が広がり、3万6,000筆の署名を添えて陳情が提出されました。ところが、その声に耳をかさず、補償金6億8,000万円を駅前開発に流用したわけです。それでも新しいプール建設を求める声に押されて、第6次総合計画の前期実施計画で基本設計、実施設計を行うという計画を立てました。
しかし、前期実施計画が終了する2013年度時点で、前期実施計画に掲載されている主な事業で実施されなかった事業は、このプール建設だけでありました。前期実施計画を決めるときに、当時の北野議員が、実施計画にのせたからといって必ずしも実現するというふうにはならないのではないかと質問したことに対して、当時の山田市長は「プールの必要性は認識している。第3ビルの再開発は申しわけないという気持ちを持っている。新しい総合計画にのせて早期実現に向けていく」と答弁しました。それなのに、前期実施計画にのせたプール以外の事業は着々と進めてきたのに、プールだけが見放されてしまった。その決断をした教育長が上林氏です。
プールの早期建設を求める市民が中松前市長に、場所を探してくださいと言われ、旧小樽税務署敷地はどうかと提案したことも検討せず、ついに民間に売却されました。その後で、建設地は道や国の土地も探すと言っても、後の祭りです。
上林氏が新・市民プールの早期建設の市民との約束を破り、後期実施計画では表現を後退させ、プールの早期建設を求める市民の願いに背を向けてきたことに対して、市長はどのように考えているのか、答弁をしてください。
次に、議会対応の問題です。
日本共産党は、第3回定例会、第4回定例会で、副市長については庁内合意をとって選任をと提案してきました。市長のみで検討するのではなく、各部長などの力を引き出すことを呼びかけました。市長は、この提案に対してどのように対応したのか説明してください。
副市長人事の議案は、議会が同意できる人物を提案することが前提にあります。議会としても、副市長という重要なポストに対して一致して市政運営に当たっていくことが必要だからです。日本共産党は過去の副市長人事で討論のみを行い、質疑は行ってきませんでした。同意をしてきたほかの会派も同様に質疑を行っていませんでした。この間の議会では、たび重なる議会の空転など、市長の議会対応に議会から批判が上がっていることは事実です。
このような中、上林氏が市長の申出に対して決断をしました。このような時期に副市長に就任すれば、新しい副市長は議会と市長の間に入り、仲介することになることが想定されます。大変な御苦労が伴うと考えられます。新しい副市長はこのような苦労が出てくるわけですが、副市長に余計な苦労をかけないためにも、市長自身にも、拙速な判断を避け、手続を踏まえた市政運営を求めますが、見解を示してください。
次に、上林氏が教育行政以外にどのような経験があり、行政全般に対する市民の負託に応えられるかどうかです。
上林氏は、教育畑を歩んでこられました。副市長の任務の一つに、石狩湾新港管理組合の副管理者という任務があります。石狩湾新港管理組合が進める開発は、国との調整の下、北海道が主導権を握って進められています。そこで行われる事業が小樽港の発展を阻害しないことを意見として強く述べていかなければなりません。上林氏は北海道の出身です。北海道にきちんと意見が言えなければ、小樽港の貨物が奪われかねません。市長として、港湾計画が改訂された後の石狩湾新港管理組合で新しい副市長に求める対応はどうなるのか説明してください。
先ほども申し上げたように、上林氏は、財政や企画政策など市行政の中心部分の経験が薄いと言えます。上林氏が今まで市町村行政において教育分野以外に携わってきたことには、どのような分野があるのか説明してください。
以上、再質問を留保し、質問を終えます。(拍手)
○議長(横田久俊)理事者の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)市長。
(森井秀明市長登壇)
○市長(森井秀明)小貫議員の御質問にお答えいたします。
副市長の選任について御質問がありました。
初めに、上林氏が教育長として実施をしてきたことに対する認識についてですが、まず、学校の統廃合を推進してきたことにつきましては、教育委員会において平成21年に策定した小樽市立小中学校学校規模・学校配置適正化基本計画に基づき、小学校は1学年2学級、中学校は1学年3学級を基本に学校規模の適正化を進めてきております。統廃合に当たっては、地区別懇談会や統合協議会の開催を通し、地域住民、保護者、教職員の御理解をいただくとともに、統合校においては特色ある新しい学校づくりを行うなど、本市の教育の振興に大きく貢献をしていただいているものと認識をしております。
次に、新・市民プールの建設につきましては、教育委員会としても本市の厳しい財政状況を踏まえ、選択と集中の観点に立って学校給食センターの改築、小・中学校の耐震化の促進、小学校の改築などの課題に優先的に取り組まなければならない状況にあったものと受け止めております。
次に、議会対応についてですが、まず、庁内合意をとって選任してはどうかという提案にどのように対応したのかにつきましては、さきの定例会でもお答えしましたように、庁内から推薦してもらうことも一つの手法ではありますが、これまでもお話ししてきたとおり、市民の皆様の期待に応えるべく、公約の実現に向け、それを理解して役割を果たしていただける方を前提にしたいと考えておりましたので、私自身が人選を行い、御本人の意向を確認いたしました。御指摘のような事前の庁内合意というわけではありませんが、その確認後に部長会議の場において説明をし、その上で今回の選任議案を提出させていただいたところであります。
次に、拙速な判断を避け、手続を踏まえた市政運営を求めることに対しての見解につきましては、私は、これまで市民の皆様との約束である公約を一日も早く実現していかなければならないという信念の下、取り組んできたところであり、拙速な判断で行政運営に当たってきたとは考えてはおりませんが、副市長が選任をされましたら、円滑な議会対応を進めるために、私の考えが早く、正確に、そしてスムーズに議会の皆様に伝わるような環境づくりについて、私と一緒に取り組んでいただきたいと考えております。
次に、上林氏の教育分野以外の行政経験についてですが、まず、石狩湾新港管理組合で新しい副市長に求める対応につきましては、本市は小樽港と石狩湾新港の二つの港を有する立場から、両港がそれぞれの特性を生かしつつ連携しながらも、過大な二重投資とならないよう効率的な港湾整備を進め、ともに道央圏日本海側の物流拠点港としての発展を目指すべきものでありますので、副市長にはこのことを伝え、管理組合の中心である北海道に対して、しっかりと意見を述べてほしいと考えております。
次に、上林氏が今まで市町村行政において教育分野以外に携わってきた分野につきましては、市町村行政について、本市においては御存じのとおり教育長としてその手腕を発揮しておりますが、道庁においては教育委員会の職員としてさまざまな経験をされており、その中で人事を含めた職員の服務監督や、予算など財政にかかわる業務にも携わっております。そのほか、医療や福祉分野などにも携わっており、幅広い分野を経験されていると承知をしております。
(「やめます」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)よろしいですか。
○20番(小貫元議員)はい。
○議長(横田久俊)小貫議員の質疑を終結いたします。
(「議長、11番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)11番、斉藤陽一良議員。
(11番斉藤陽一良議員登壇)(拍手)
○11番(斉藤陽一良議員)公明党を代表し、ただいま提案されました議案第1号小樽市副市長の選任についての質疑を行います。
まず、市長は、これまで議会議論において、副市長の選任については自分一人でやっている、現在は白紙の状態だ、第3回定例会で選任同意議案が否決になった以降に新たな就任要請を行ったかどうかについても、答弁を差し控えると直前まで言い続けてきました。
その市長が議会に対して、副市長として上林氏を選任する意向を最初に示されたのは、昨年の第4回定例会も終盤に近い12月17日、議長、副議長に対してであります。同日夜、紛糾して再度開催された2日目の総務常任委員会の終了後、各会派代表者への説明に回られましたが、そのときには既にその日の夕刊にその内容が掲載をされた後でございました。この時点では第4回定例会最終日の提案の可能性も考えられていたとのことでありますが、その後、あまりの性急さに、議会側の意向も踏まえられて、最終的に年明けの臨時会での提案という線に落ちついたようであります。
いかにも唐突、拙速という印象を持たざるを得ない市長の行動でありました。どうして森井市長のやり方は、いつもこのようにドタバタの様相を呈してしまうのか。何をやっても拙速と言われるようなことにしかならないのはなぜか。市長は、それをよくよく考えられるべきであります。
上林氏を小樽市副市長に選任しようと市長が決断をされたのはいつか、お示しをいただきたい。
さらに、それは森井市長お一人のお考えだったのか、又は何らかの情報あるいはお薦めといったようなものがその間あったのか、お示しいただきたい。
次に、市長が副市長選任に関して上林氏に最初に就任の要請をされたのはいつで、上林氏から副市長就任について内諾を得られたのはいつだったのか、お示しいただきたいと思います。
報道によりますと、上林氏は、去る12月8日、森井市長から、ぜひお願いしたいとの話があり、12月12日土曜日に改めて市長と会い、二人で4時間ほど話し合い、市長の考え方、自分の考え方のすり合わせを行った上で、自分のこれまでの行政経験から小樽のためにお役に立てることもあるかと思い、わかりました、お受けしますと答えたと述べられております。12月8日は、代表質問の2日目で、我が党の秋元智憲議員の質問に市長答弁がかみ合わず、本会議を5時間も空転させている、まさにそのさなかのことであります。
12月11日の予算特別委員会においては、12月7日に行われた会派代表質問で、庁内からの選任も検討すべしという提案に対して、市長は全く話し合っていないと答弁されたことを前提とした議論が行われており、この時点で既に事実でないことに基づく議論が予算特別委員会の中で行われていたことになります。
さらに、12月15日の予算特別委員会最終日の議論では、我が党の秋元委員の質問に対して、第3回定例会の副市長選任議案否決以降、いずれかの機関あるいはいずれかの人物の特定はせずとも、どこかに又は誰かに要請を行ったか否かということさえも、全く答弁を差し控えるとの一点張りで押し通していたのであります。この時点では、報道によりますと、市長は上林氏から副市長就任について内諾を得ていたことになります。
このように、森井市長が上林氏を副市長として提案をするに至る経緯、また、手続等については、あまりにも唐突で多くの疑問があり、議案に対する賛否を決するためには、これらを明確にする必要があると考えます。
伺います。
市長は、前述の報道の経過が事実とすれば、12月8日、みずからの答弁によって本会議が空転をしているそのさなかに上林氏に副市長就任の要請を行っていたということになりますが、どうしてそういう行動になったのか、その経緯と意図をお聞かせいただきたい。
また、12月11日の予算特別委員会で、その時点では既に上林氏に副市長就任を要請していたにもかかわらず、庁内からの選任について話し合っていないという前提で、平然として事実と異なる議論を進めたのか。
さらに、12月15日の予算特別委員会では、実際には既に上林氏から内諾を得ていたにもかかわらず、どうして内諾はおろか、要請自体についてさえ答弁を差し控えるという不誠実な答弁になったのか、その理由をお示しいただきたいと思います。
もう一点、12月16日の総務常任委員会が紛糾をし、翌日にずれ込み、混乱を極めたその委員会の終了直後に、唐突に副市長についての提案の意向について各会派に説明に回るという極めて性急な行動をとられた理由は何だったのか、お示しいただきたいと思います。
これまでの経過を総括して見えてくるのは、市長が自分の行動が周りにどのような影響を与え、どう理解されるのか、又はされないのかということを把握できていないということ、また、そのことがどういうリアクションとなって自分にはね返ってくるのかも全く見えていないということではないでしょうか。
上林氏がくしくも指摘をされておられるように、自分の意見をどう判断して行政の段取りをつけるかわからないところがあるというのが市長の現状を言い当てていると考えます。市長は、これまで議会に対して誠意を欠いた対応、不適切、不十分、不明確な答弁を繰り返しておられますが、この原因の一部はここにあったと言えるのではないでしょうか。市長は、今後、このような点に十分に注意をされて議会等への対応を行うべきであると考えます。
次に、上林氏に副市長就任を要請するに至った理由については、市長御自身は、自分の公約実現のため、行動力、実行力のある上林氏が適任と述べておられますが、上林氏は市長との話合いの中で市長から、「役所の中で職員との信頼関係がうまくいっていない」「相談役・アドバイザー役がいない」「人事異動で部下とぎくしゃくしている」ことなどから、職員との対応や議会との対応をスムーズにいくよう力をかしてほしいと要請されたのだと述べておられます。ここでも、市長の漠然とした言い方よりも、むしろ上林氏の具体的な表現のほうが事実に近いのだろうと想像されると同時に、市長がそのように自己分析をされているのであれば、むしろそれを正直に発信されるべきではないでしょうか。
上林氏は、北海道教育庁後志教育局長、北海道教育庁企画総務部教職員局長、北海道立図書館長を歴任され、平成23年6月に小樽市教育委員会教育長に就任をされました。この間、本市小・中学校の規模、配置の適正化を極めて丁寧かつスムーズに進められ、また、市内小・中学生の国際感覚を育む小樽イングリッシュキャンプの実施など、児童・生徒の学力の向上や豊かな情操発達、また、広く市民の文化・芸術活動の推進等に多くの実績を上げてこられました。市長が上林氏に副市長就任を要請した真意はどこにあるのか、改めてお伺いいたします。
次に、参与についてでありますが、我が党は6月当初から一貫して、任用の経緯、理由への疑惑、必要性の不明確さ、起案書類の改ざん、課長や次長の決裁拒否による部長の代決、報酬額の根拠薄弱、既定予算の流用という財政手法、議会の予算統制権の侵害、雇用形態、勤務時間遵守違反など、多くの点でその存在自体が極めて不適切であり、副市長が選任をされる、されないにかかわらず、速やかに廃止されるべきとする立場であります。
しかし、先日の議案説明においても市長は、副市長を交えてさらに検討したいなどとされております。市長は上林氏に対して、相談役・アドバイザー役がいないと発言されたようでありますが、それでは参与は何の役にも立っていないと認めているのではないですか。
いずれにしても、参与をこれ以上任用し続けることは許されません。市長は、いつ結論を出されるおつもりなのか。これは、現在、編成作業が行われている平成28年度予算にもかかわります。既に待ったなしの状態です。副市長の考えを聞くまでもなく、市長の政治責任において解任すべきであり、市長の見解を求めます。
最後に、報道によれば、北海道新幹線新小樽(仮称)駅周辺まちづくり計画策定会議の委員から小樽商工会議所が外されている問題で、市長と上林氏との12日の意見調整の中で、上林氏の説得によって市長が商工会議所を委員に加えることを検討するよう方針を転換したと報じられておりますが、新幹線開通にかかわるまちづくりに市と商工会議所の連携は不可欠であり、方針転換はむしろ遅きに失したと言わなければなりません。商工会議所の協力を得られるように、これまでの経過を十分に反省をし、自分の行動の影響が把握できていなかったなどの失敗を二度と繰り返されないよう、市長の誠意ある対応が望まれるところであります。このような経緯はあるのか、お伺いいたします。
以上、再質問を留保して終わります。(拍手)
(「議長、6番、議事進行について」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)6番、石田博一議員。
○6番(石田博一議員)先ほどの鈴木議員及び今の斉藤議員の御質問をお聞きしておりまして、今回のこの議題というのは副市長の案件であります。この問題と参与の問題は、もともと全く別の問題でございます。その関連性が明確であれば別ですが、今まで聞いた内容におきましては、私としてはその関連性を認めることができません。よって、議長の見解を伺います。
○議長(横田久俊)議会運営委員会でも議題から外れないようにという御指摘もありました。私が今まで聞いてきまして、参与は、何人かの質疑の中で出ましたけれども、これは関連性があると考えています。市長は、副市長も自分の公約実現のためにというお話をされておりますし、それから、あわせて参与も同じ公約実現のためにとおっしゃっています。ですから、今回選任された場合に副市長と同じ任務を持っている参与のことについてはどうなのかというのは、私は十分関連性があると思いますので、このまま議事を進めます。よろしいですか。
理事者の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)市長。
(森井秀明市長登壇)
○市長(森井秀明)斉藤議員の御質問にお答えいたします。
議案第1号小樽市副市長の選任について御質問がありました。
まず、上林氏選任に至る経緯についてですが、このたびの副市長選任の件につきましては、第3回定例会において副市長選任議案が否決となりました後、上林氏を副市長の候補にという思いは心の中にありましたが、私が最終的な決断に至ったのが第4回定例会の直前と記憶をしております。就任要請につきましては12月8日で、その後、最終的に12月16日に御本人から内諾をいただいたものであります。
次に、本会議が空転しているさなかに上林氏に副市長就任の要請を行ったその経緯と意図につきましては、上林氏への要請を最終的に決断し、御本人に直接就任についての要請をするため、上林氏とあらかじめ8日中にお会いする予定でありました。結果として議会が空転したため、そのさなかに要請を行ったことになりましたが、特に意図はございません。
次に、12月11日の予算特別委員会の時点で、既に上林氏に要請した後にもかかわらず、庁内からの選任を話し合っていないとして事実と異なる議論を進めたのはなぜかにつきましては、その時点では正式な内諾をいただいておりませんでしたので、議会の場において具体的な発言ができるような状況ではなかったものであり、努力をしているさなかであったことから、そのように答弁をしたものであります。
次に、12月15日の予算特別委員会で内諾や要請のことについて答弁しなかった理由につきましては、この12月15日の時点におきましても、正式な内諾はいただいておりませんでしたので、具体的な答弁は差し控えさせていただいたものであります。
次に、12月17日の総務常任委員会直後、すぐに各会派への説明に動いたのはなぜかにつきましては、上林氏から前日の16日に正式な内諾をいただきましたので、できるだけ早く議会にお示ししたいと考え、17日に議会各会派への説明をさせていただいたものであります。
次に、上林氏就任を要請した理由についてですが、私が上林氏に副市長就任を要請した真意につきましては、これまで教育長として本市の教育行政の先頭に立ってさまざまな取組を行ってこられた豊富な実績と行動力を有する方と考えており、私の公約の実現や本市が抱えるさまざまな課題の解決に向け、市政全般において職員のかなめとして模範となり、職員を統括し、市民の皆様の期待に応えていただくことができる最適な方であると考えたからであります。
次に、参与についてですが、議会での議論、御指摘を踏まえて、私の公約の実現のためにどのような仕組みが最善の策であるかを、副市長を選任していただいたならば、副市長も交えて検討してまいりたいと考えております。
次に、北海道新幹線新小樽(仮称)駅周辺まちづくり計画策定会議メンバーについてですが、新聞報道にあります小樽商工会議所の参加を検討する意向を示した件につきましては、昨年の12月10日に行われた第4回定例会の一般質問において、アドバイザーとしてお願いしたいという私の思いと、委員としてお願いをすべきという議員からの御指摘も含めて、もう一度意見調整をさせていただきたいと思っている旨の答弁が経緯であると思われます。
(「議長、11番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)11番、斉藤陽一良議員。
○11番(斉藤陽一良議員)再質問させていただきます。
今、市長は、経緯のところで、最終的に内諾をいただいたのは12月16日だという答弁をされました。また、正式な内諾という言葉も使われました。報道によりますと、12月12日の土曜日に上林氏は2度目、市長とお会いになって、お二人で4時間ほど話し合い、市長の考え方、自分の考え方のすり合わせを行った上で、自分のこれまでの行政経験から小樽のためにお役に立てることもあるかと思い、わかりました、お受けしますと答えたと述べられております。もしこれが事実でないとおっしゃるなら別ですが、これが事実であれば、内諾というのはこういうことではないですか。正式な内諾とは何ですか。それは承諾ではないですか。内諾は12月12日なのですよ。ごまかさないでいただきたい。まず、12月8日に要請を行って、12月12日に、今申し述べた内諾を森井市長は上林氏から得た、こういう経緯についての報道は事実ですね。そうではないのですか。明確に事実か事実でないか、お答えをいただきたい。
それから、質問要旨の1(1)のア、イ、ウについて、まとめてお伺いいたします。
上林氏は、森井市長が市長に就任をされたときから教育長でいらっしゃいました。12月8日の時点で急に思いついたように要請をされたこと自体が不思議な気がいたします。先ほどの他の議員に対する答弁では、第4回定例会の始まったころに決断したような御答弁もありました。これ自体遅きに失したという感じもないわけではないです。しかし、その急ぎぐあいも普通ではないと思いますけれども、どうして慌ててこういう行動をされたのか。上林氏であれば、もっと前から、いくらでも落ちついて要請をすることはできたわけですし、決断をされた後にしても、もっとタイミングを見て、代表質問の途中とかではないときにお願いをしてもよかったのではないか。どうしてこういう12月8日と、そういう日に動かれたのか、しっかりと改めてお答えをいただきたいと思います。
こういうあたふたとした動き方を見ると、どこからか情報、お薦めがあって、そのこととの関係で急ぐ必要があったということではないのですか。その辺のお答えをいただきたいと思います。
次に、12月11日の予算特別委員会の件ですが、庁内からの選任を話し合ってはいないというのを前提として、少なくとも否定はしないで、とうとうと答弁を続けられておりました。上林氏は、確かに庁内の人物でございます。しかし、これは市長御自身が考えて要請をされているのであって、庁内で合議をして話し合って動いているというわけではありませんから、話し合っていないというのは、そういう答弁は事実であって虚偽の答弁と言えません。しかし、庁内からの選任も考えてほしいと聞かれているのに、話し合っていないという答え方は、明らかにはぐらかしであります。すり替え答弁です。庁内からの選任について考えてほしいと言われて、考えていないと言えば、これは既に要請をしているわけですから、うそになる、虚偽答弁です。しかし、話し合うという言葉を自分で入れて答弁すれば、話し合っていないと言えば、うそにはならない。ただし、実質的には何も答えていないことと同じことです。庁内からの選任について市長は消極的であるという、事実とは正反対の誤ったメッセージを発することになったのです。そういうことは不適切なことだというふうには市長はお考えにならなかったのか、お答えをいただきたいと思います。
次に、質問要旨の1(1)のオとカについてでございますが、わずか2日後には議長、副議長、そして各会派に説明に回られる、みずからがそういう説明に回る内容を、まさにそのことを要請もし、また、内諾も得た事実を、まさにそのことを聞かれているにもかかわらず、公の予算特別委員会という場で隠し通す、言わないというのは、あまりにも議会に対して失礼なことではないですか。2日たったら真反対のことを言わなければならないのですよ、みんなに。それを議会の場でずっと言わないで通したのですよ。それは後で謝れば許してもらえるというお考えだったのか、そこをしっかりお答えいただきたい。
次に、上林氏就任を要請した理由についてですが、市長は、上林氏が言われるような、職員との対応がスムーズでないとか、役所の中で職員との信頼関係がうまくいっていない、相談役やアドバイザーがいない、人事異動で部下とぎくしゃくしている、そういう自己認識をお持ちなのだったら、素直にそれを認めたほうがいいのではないですか。謙虚になるべきだと思います。そうではないと言えば言うほど、そうだと言われるのですよ。そうではなく、しっかりそういう自己認識を持って謙虚になる、そのほうが多くの人が納得すると思います。そういう自己認識をお持ちかどうか、お答えをいただきたいと思います。
参与については、新聞報道がありました。市長は先ほど検討中だということで否定をされましたが、やめさせればいいというものではないのです。やめさせたとしても、それはそれでまた議論はしっかりしなければならない内容ですけれども、やめさせれば、まずは一歩前進ではあります。3月31日で終了というのは本当はどうなのか、市長のお考えは、先ほど私が言ったように待ったなしなのですから、副市長に聞いてからということではなく、今お答えをいただきたいと思います。
最後に、商工会議所の件ですけれども、上林氏からいろいろと言われた、そういう言われる前から考えはあったのだというようなニュアンスのお答えでしたが、上林氏との12日の意見調整の中では、そういう話は出なかったのかどうか。前から考えていたけれども、上林氏から言われて、やはりそうだなということで固められたというのであれば、それはそれでも結構なのですが、この辺をもう一度お伺いしたいと思います。
○議長(横田久俊)理事者の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)市長。
○市長(森井秀明)斉藤議員の再質問にお答えいたします。
まず、1点目の12月12日に話し合った経緯の中で、私自身が先ほど答弁したことが事実でございます。それはそのとおりでございますので、そのように理解をしていただければと思います。
それと、質問要旨の1(1)のア、イ、ウの中で、慌ててではなくしっかりとタイミングを見計らうべきだというお話がありました。先ほど答弁させていただいたように、私自身、第4回定例会直前あたりに決断をしたと記憶しておりますけれども、その後、先ほど答弁させていただいたように、12月8日にお会いして、そのお話をしようというふうに思っていて、そういう流れでありましたので、決して慌てて、一日も早くという思いはありましたが、やはり決断がその時期に、私自身の思いがずれ込んでしまった経緯があって、先ほどるる話させていただいたその日の流れになってしまったということでございます。そういう意味では、先ほど斉藤議員から御指摘があったように、皆様からも一日も早くという思いもありましたから、第4回定例会の会期内においてそのように内諾をいただいたので、第4回定例会の状況の中でもし諮っていただく機会があるならば、それは私としてはありがたいお話だとは思いましたけれども、その思いも含めて議長、副議長をはじめ伝えさせていただいたときに、やはり時間的に難しいのでということだったので、皆様と時期などを考えながら今日に至ったということでございますので、御理解をいただければと思います。
ちなみに、どなたかから指摘をされてとかではなく、自分自身の中で決断をいたしました。
それから、質問要旨の1(1)のエについてですけれども、庁内での話合いはやはり行っていなかったので、行っておりませんということで、そのときには答弁をさせていただいたということでございます。
そして、質問要旨の1(1)のオとカについてもそうですけれども、真反対のことを言ったわけではなく、私としては鋭意努力を続けておりますという思いを皆様に伝え続けさせていただいたところです。ですから、真反対のことをお話ししたわけではなく、そのときの状況を具体的にお話しできなかったということで、先ほどそのように答弁をさせていただいたところでございます。
それから、質問要旨の1(2)の信頼できるうんぬんとか、アドバイスしてくれる方がいないとかという、その言葉そのものを私自身が発しておりませんので、その記事については、恐縮ですが、私自身の考え方を伝えたものではございません。
(発言する者あり)
それから……
(発言する者あり)
もう一言言うならば、その取材そのものを私は受けておりません。
それから、参与については、大変恐縮なのですけれども、現在検討中で、何度もお話ししましたが、答えがまだ出ておりません。何とか答えが出るように、このたび皆様から副市長の選任をいただいたならば、交えてしっかり答えを出せるよう、これからも努力してまいりたいと思っております。
それから、最後の点もそうなのですけれども、私自身がお話しした中では、12月10日に行われた本会議で私自身が答弁をした思いそのものを伝えたところでございますので、それ以外についてのお話はしておりませんので、その経緯以外には少し考えられないということでございます。
(「答弁漏れがあると思いますが」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)私のメモでは確認できませんが、どうぞ御指摘ください。
(「議長、11番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)11番、斉藤陽一良議員。
○11番(斉藤陽一良議員)これは再々質問ではないです。答弁漏れの指摘です。
12月16日というのは、それこそ最終的な内諾であって、12月12日のお話合いの時点でいわゆる内諾があったのではないですかというのを最初に聞いたのです。最終的な内諾というのは承諾というのですよ。内諾というのは内諾なのです。12月12日に内諾を得たのではないですか。そのことをまずお聞きして次に入っていったのです。最初の質問に答えていないと思います。
○議長(横田久俊)理事者の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)市長。
○市長(森井秀明)済みません、私の言葉足らずで恐縮ですけれども、そのことについて先ほど答弁したことが、私がお話ししたのが事実ですということで話をさせていただいたところです。いただいたのは12月16日ということでございます。
(発言する者あり)
○議長(横田久俊)12月12日には市長は内諾は受けていないということですね。そういったことだそうです。
(「議長、11番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)11番、斉藤陽一良議員。
○11番(斉藤陽一良議員)再々質問をさせていただきたいと思います。
12月12日、先ほども読み上げたように、上林氏は、市長との面談の中で「小樽のためにお役に立てることもあるかと思い、“分かりましたお受けします”と答えた」と述べられているのですよ。これは内諾を得たということではないのですか。「分かりましたお受けします」というのは内諾の言葉ではないのですか。なぜそうやってはぐらかすのですか。それがおかしいと言っているのですよ。
(「そうだ」と呼ぶ者あり)
まず、これをきちんと答えてください。
そして、お薦めの話ですけれども、これは別に市長がこれまで副市長の選任については自分一人でやっておりますと言い続けていたことと矛盾することではないと思います。いろいろなところから情報があってお薦めがあって、どこからか情報がもたらされたり、お薦めがあるということは十分あり得ることですよ。それを市長が御自分でいろいろ判断をされて決断をする。お薦めがあって判断をして決めたのであれば、当然、市長が一人でやっているのだと言っていい範囲の話です。ですから、そういうことを心配して否定されるのであれば、そのような必要はないと。どこからかお薦めなりがあったのだというのであれば、あったと、それで急いでいたのだということにならないにしても、あったことはあったとお答えいただいていいと思います。どうですか。
次に、参与について、新聞報道は事実に反するのですか。先ほども言いましたけれども、そういう事実と違うことが報道されたのであれば、しっかり手続、抗議をするべきではないのですか、本来であれば。そういうことをうやむやにしているということは、むしろ事実だということを認めたというふうにとられても、しようがないと思いますよ。
最後に、市長には何度も動議が可決されております。今後、議会に対して、しっかりと、そういうはぐらかしとか、ごまかしの答弁ではなく、真摯に向き合って、議会と議論をしていただきたいと。そういうことでなければ、これからの市政が、市民にとって市政が成り立たないのですよ、小樽市の政治が。市民が不幸だと思います。副市長がいろいろアドバイスをされると思います。それにきちんと耳を傾けて、ひとりよがりの独善的な独走ではなく、そういう独走を厳に慎んで、逃げるのではなく、しっかり議会の議論に真っ向から取り組んで議論をしていただきたいと。そういうことを要望して再々質問としたいと思います。
○議長(横田久俊)理事者の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)市長。
○市長(森井秀明)斉藤議員の再々質問にお答えいたします。
一つ目の御指摘ですけれども、この記事は、内容を含めて正確性に欠けておりまして、この事実ではございません。先ほどお話ししたように、私は12月16日に最終的な内諾を得たということでありますので、御理解をいただければと思います。
それから、2点目についても、私自身が決断をさせていただいたところでございますので、先ほど答弁をさせていただいたように、第3回定例会で提案させていただいた議案が否決となりまして、その後において私自身の思いとして上林氏が浮かんだのは事実でございます。もちろんその中で皆様もお聞きのような行政手腕というか、教育長としてのいろいろな取組については、私自身も間近に感じていたところでございますけれども、皆様も含めてどのような方なのかということは時にお話としては出るかもしれませんが、しかしながら、それについてはお薦めという表現は私としては合わなくて、私自身が結果的に悩み抜いて最終的に決断をしたということでございますので、斉藤議員がおっしゃるようなお薦めというような出来事はございませんでした。
それと、記事が間違っているのであればというお話は、これは鈴木議員のときに答弁させていただいたとおりです。違いますので、今後において、そのことも含めて必要であれば考えていかなければならないというふうに思っております。
最後に、真っ向からしっかり答えるようにということですけれども、本日のこともそうですが、私はきちんと真実もお話ししていますし、皆様からお受けしたことを私自身も真摯に受け止めてしっかり答弁していきたいと思っていますので、よろしくお願いいたします。
○議長(横田久俊)斉藤議員の質疑を終結いたします。
(「議長、19番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)19番、林下孤芳議員。
(19番林下孤芳議員登壇)(拍手)
○19番(林下孤芳議員)第1回臨時会に当たり、民主党を代表して質問いたします。
ただいま市長から提案がありました上林猛氏を副市長に選任する議案につきましては、民主党は同意したいと考えております。
その理由ですが、上林猛氏が平成23年6月から本市の教育委員会の教育長を務め、就任以来、本市の教育行政のさまざまな課題に新たな視点で取り組み、多くの成果を上げてきたことは高く評価されております。特に昨年から取り組まれた小・中学校と各町会が連携した潮まつりの取組は、地域が教育に関心を持つ大きなきっかけとなったばかりか、地域と学校の結びつきを強め、潮まつり50周年を前に参加者が小樽市民としての自覚を高める役割を果たしたと思います。
また、上林猛氏は、長い間、道職員としての勤務経験を有し、行政マンとして国や道、各自治体や多くの団体などとも信頼関係を築き上げ、多くの職務を経験し、全うされてきました。この経験は、副市長の任にまさに適任であると確信するからであります。
このたび、上林猛氏が小樽市のためにあえて火中のクリを拾っていただく決断をいただいたことに、民主党は心からの敬意を表し、副市長の選任について同意するものであります。
次に、1点だけ参与について市長の見解を求めます。
私ども民主党は、当初から参与の任用より副市長の選任を優先すべきであると主張してきましたが、市長は、議会が否決しているにもかかわらず任用を続けてきました。この間、議会と市長との間で議論がかみ合わず、さまざまな誤解や不信を招いてきた原因は、市長が参与の任用を強行したときから始まっていると言っても過言ではないと思います。私どもは副市長を選任すれば参与は必要ないと言ってきましたから、そうした事実を踏まえれば、副市長の選任を提案するに当たり、市長は参与の扱いについて明確な態度を示すべきであると考えますが、市長の見解を伺います。
以上、再質問を留保して、質問を終わります。
○議長(横田久俊)理事者の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)市長。
(森井秀明市長登壇)
○市長(森井秀明)林下議員の御質問にお答えいたします。
副市長の選任の同意に関連して、参与の取扱いなどについて御質問がありました。
副市長の選任に当たり、参与の任用に関して市長は明確な態度を示すべきであるという件につきましては、議会での議論、御指摘を踏まえて、私の公約の実現のためにどのような仕組みが最善の策であるかを、副市長を選任していただいたならば、副市長も交えて検討してまいりたいと考えております。
(「議長、19番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)19番、林下孤芳議員。
○19番(林下孤芳議員)再質問をいたします。
ただいま市長から副市長を交えてという御答弁がありましたけれども、1月16日付けの新聞記事なども含めて、こうしたことがこれまでも事前にマスコミに報道される、このことは議会軽視ではないかという経過がありました。こういった指摘が続いてきました。先ほど市長が、副市長と相談するといいますか、そういう趣旨のお話でしたけれども、しかしこれは、やはり副市長の選任をする以前の問題としてしっかりと態度を決めなければならない、議会の議論経過からいっても、そういう課題であったというふうに私は考えています。少なくとも、この参与の扱いについては、しっかりと市長の口から具体的な方針を示していただけなければ、議論が前に進まないのではないかというふうに考えます。
もう一つには、これまで議会として幾度となく指摘されてきたとおり、参与は森井市長の後援会の幹部を務めてきた方であります。そのことが参与の任用の時点から大きな問題点であり、アドバイザーとしての任務についても疑問符がつけられた経緯がございます。私どもも、これまで指摘したとおり、市政運営は後援会の一部の方々の意見に左右されることなく、市民に選ばれた市長として、市民に向き合い、新たに選任される副市長や理事者の意見をしっかり聞きながら、市民のために市政運営に当たらなければならないということが基本でなければならないと考えています。せっかくすばらしい副市長を選任しても後援会の意向が判断基準になるということになってはなりません。市長は、そうした認識があるのかどうか、お聞きしたいと思います。
○議長(横田久俊)理事者の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)市長。
○市長(森井秀明)林下議員の再質問にお答えいたします。
1点目は、新聞記事に出たことが議会軽視ではないかという御指摘だったかというふうに思いますけれども、先ほども答弁させていただいたように、まだ何も決まっておらず検討中でございますので、大変恐縮ですが、それについては、もう少しお時間をいただければというふうに思っております。私自身としては、このたびの副市長の提案と参与の問題は別な問題であると思っておりますので、これについては、私としても一日も早く答えを出せるように鋭意努めてまいりたいと思っておりますけれども、現状では、何度も繰り返しになりますが、答えが出ていないという状況でございます。
また、林下議員の御指摘のように、私自身も、やはり小樽市に住まれている12万3,000人の方々はもちろんのこと、このまちに訪れる方又は通われている方とかも含めて、やはりこのまちの皆様と対話をしながら市民とも向き合い、もちろん市役所職員ともしっかりと話合いをしながら連携をし、これからの市政運営を高めていけるように行っていかなければならないと思っております。私自身はそのような認識を持っているところでございます。
(「議長、19番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)19番、林下孤芳議員。
○19番(林下孤芳議員)参与の問題は、これは決して、先ほど意見がありましたけれども、私どもは、最初からずっと指摘を続けてきている問題でありますから、別問題という認識は持っておりません。したがいまして、市長にとっては非常にまずい指摘だったのかもしれませんけれども、しかし、これまでも市長は話が行き詰まると責任をしばしば理事者とか、あるいはほかの方々に丸投げをするというようなケースが続いておりますが、今度選任をされる副市長につきましては、今後そのような関係ではやはり信頼関係を築いていけないのではないかということを非常に懸念するというふうに、私は、今、市長の答弁を聞いて受け取りました。そういう意味で、しっかり信頼関係を築いていただく、副市長、理事者も含めてしっかり新たな信頼関係を築いていく、そういう考えがおありなのかどうか、もう一回考え方をお聞きしたいと思います。
○議長(横田久俊)理事者の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)市長。
○市長(森井秀明)先ほども、同じ話の繰り返しになってしまうかもしれませんけれども、私自身も市役所職員お一人お一人とやはり対話をし、真摯に向き合いながら取り組んでいきたいという思いは当初から変わらず持っているところでございます。当然に人数もこれだけいらっしゃいますけれども、それでも職員全員が私自身と顔の見える関係になって、職員がどのような仕事をしているのか、どのような方向に向かっていくのか、さらには職員自身にやりがいを持って働いていただけるように、やはりそれは行政のリーダーとして行っていかなければならないということでございますから、それについては私自身も日々意識をしているところでございます。今まで副市長不在ということで市役所職員には大きな負担をかけてきたのは事実だというふうに思っておりますので、議員の皆様に、このたびの議案について選任をいただいて副市長を配置させていただき、今後において、より市政運営がしっかり高まるように、副市長、そして職員一丸となってこれから取り組んでまいりたい、このように考えているところでございます。今の林下議員の御質問というか思いに沿っているかどうかというのは、私としてもはかりかねる部分がありますけれども、私の思いとしては、このように考えているところでございます。
○議長(横田久俊)林下議員の質疑を終結いたします。
(「議長、5番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)5番、安斎哲也議員。
(5番安斎哲也議員登壇)(拍手)
○5番(安斎哲也議員)議案第1号副市長の選任についてに関連して質疑します。
先ほど議事進行された石田議員にもお伝えいたしますが、今回の副市長人事に当たり一番の問題は、参与という制度が議会で否決されたにもかかわらず、そして任用の仕方に問題がある上に、自身の後援会幹部であった人間を参与と名前をつけ、パートタイムの嘱託員として、何の裏づけもなく、副市長にも求めている公約実現のための市政全般のアドバイザーとして、月30万円もの報酬を市民の税金から払っていることが副市長問題とセットで問題視されていることをお伝えし、質疑に入ります。
まず、参与という名をつけたパートタイムの嘱託員、現参与について聞きます。
副市長人事の質問の中で、なぜ参与という名をつけたパートタイムの嘱託員の取扱いがセットで問題視されていると思いますか。
年末の12月25日の記者会見でも、参与という名をつけた職員の問題について、なぜ記者から何度も質問されたと思いますか。
これまで市長は議会答弁で、副市長と参与は別なので一緒に考えないでいただきたいと繰り返し述べられていましたが、この日の記者会見での記者からの「参与の任用というのはどうなんでしょう、引き続きやっていくつもりでしょうか」との質問に対し、市長は「議会でもお話させていただいたように、何かしらの答えを出さなければならないと思って、今まさに検討中であります」と答えていますが、その真意は何ですか。「何かしらの答え」とは何ですか。
副市長選任に当たり、参与という名をつけた職員を廃止することを検討しているのですか。それとも、副市長選任に当たり、参与という名をつけた職員の取扱いについて、市政全般のアドバイザーということを除外した上で残すということを検討されているのですか。残すために検討しているのか、廃止するために検討しているのか、答えを濁さず、どちらなのか、はっきり明言してください。
議案説明の際に、現参与が3月31日に任用期間は切れるということを市長はおっしゃっていました。これは現在の任用のあり方は切れるが、新たな任用を模索しているというふうに聞き取れてしまいます。いかがですか。
副市長選任と現参与の任用について伺います。
副市長に求めていることは何ですか。
記者会見の際に市長は、副市長候補の方について「行政運営にあたり、職員と私を結び付けてくれる最適の方」と述べています。参与という名をつけた職員の任用に当たって、行政の調整を図ることということもおっしゃっていましたが、副市長に求めていることを参与にも求めていたものと思われます。副市長に求めていることと参与という名をつけた職員に求めていたこととで何が違うのかお聞かせください。
副市長に求めている力添えの中で、市長は、公約の実現の中で「教育力の向上であったり、子育て支援であったり、子どもたちに対して目を向ける施策が数多くあります。そういう面においては専門の視点をお持ちだというふうに思っておりますので、その推進においては特に、お力添えをいただける」と述べておられますが、市長が掲げた公約の中で具体的に何をどう実行していただけると思っていますか。
市長公約で「ここ数十年間で低下してしまった児童・生徒の学力アップを図ります」とされていますが、第2回定例会の私の代表質問の中で、数十年間で学力が低下したことの数字的根拠はなかったと市長は明言されています。副市長候補の方は、ここ数十年間で学力が低下したと思われているのですか。
また、副市長候補の方は、「小樽公園に駐車場やプールを建設し、小樽運動公園に変えていきます」との市長公約について、どのように認識され、実現に向けてどのように力添えをしてくれるのですか。
これまでの議会で、プール建設に対する答弁では、前体制と何も変わらない答弁ばかりでしたが、副市長が選任されると変わりますか。
重点公約とする除排雪体制において、市長は、副市長候補の方について「そういう専門外というかですね、そういうところにおいては、一緒に学んでいただきたいと思っております」と述べていましたが、これは除排雪体制にのみ参与を置くという布石ではないかと勘ぐってしまいます。除排雪に特化して参与という名をつけた職員を任用するという考えもあるから、こういう発言になったのではないですか。
副市長選任議案のための議案説明の際にも、参与という名をつけた職員の取扱いについて質問しましたが、議会議論を踏まえ、報酬額、職務内容、勤務時間、雇用期間の四つについて検討しているとのことでした。副市長が選任されるのであれば、そもそも検討する必要もないのではないですか。なぜ検討しているのですか。
また、参与という名をつけた職員の取扱いについて、副市長選任後に相談するとのこともおっしゃっていましたが、相談するべきことではなく、市長が政治判断で、副市長候補をとるか、自身の後援会幹部であった方をとるか、決めればいいと考えます。二兎を追う者は一兎をも得ずです。市長の見解をお聞かせください。
新たな参与制度ないし参与というポストについて伺います。
副市長が選任された上でも参与制度と思われるポストを引き続き検討するやに聞こえて仕方ありませんが、副市長がいるのに、これまで言われてきた雇い入れる理由、内容で、参与というポストが必要な理由をお聞かせください。
議案説明の際に、副市長選任後に相談するとお話をされていましたが、私としては、副市長選任に当たり参与という名のポストについて、廃止するか残すか、明確な答弁が必要だと思っています。もう一度聞きます。どうしますか。
そして、副市長候補の方は、参与というポストのことをどのように考えていますか。
自身の後援会幹部であった人間を参与とし相当の批判が出ていることに対し、どのように受け止めていますか。それでも、副市長を選任した後も参与という名をつけた職員を残すつもりですか。
参与というポストを残す意味は何ですか。
市長のこれまでの議会答弁においては、全て手法でしかありません。まちをどうするか、市役所をどうしていくか、その理念、ビジョンがわかりません。参与というポストが必要、これは市長においての除雪問題への手段であったと考えます。私としては、これまでの議会答弁の中から、市長が制度変更に熟知しているなどとは詭弁でしかないと思っていますが、違いますか。
後援会幹部の方の論功行賞としてではなく、純粋に参与というポストをつくると仮に考えた場合においても、どのようなまちをつくるために、市役所をどうしたいからというお考えがないと、また同じ批判の対象となりますし、徳島市では住民監査の対象となっており、議会からは不要論は一切消えません。百歩譲って参与というポストを残したいとした場合でも、まちのため、市役所機能改善の一つの手段であることをしっかり認識してください。いかがですか。
まずは副市長を選任し、市役所内部を立て直し、正常化させることが、小樽市のまちづくりにおいて必要だと思いますが、いかがですか。
選任後において、みずからの後援会幹部職員だった方を雇い入れるためと疑われる、論功行賞ととれる形での参与という名の嘱託員の任用ではなく、本当に参与というポストが必要であるならば、現在検討している報酬や職務内容、勤務時間、雇用期間などという検討内容は白紙に戻すべきです。見解をお聞かせください。
再質問を留保し、質疑を終えます。
○議長(横田久俊)理事者の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)市長。
(森井秀明市長登壇)
○市長(森井秀明)安斎議員の御質問にお答えいたします。
副市長の選任に関して御質問がありました。
まず、嘱託員としての現参与についてですが、なぜ副市長人事と現参与の取扱いがセットで問題視されているのかにつきましては、参与の職務に関しての説明が十分御理解いただけなかった点があったかもしれませんが、私としては、副市長選任の提案とは別であると考えております。
次に、なぜ年末の記者会見において何度も質問をされたのかという件につきましては、参与の取扱いについてこれまで何度も議会で議論になったことから、記者の皆様も関心のある話題として直接話を聞きたいとの思いで取り上げられたものと感じております。
次に、年末の記者会見における「何かしらの答えを出さなければならない」との答弁の真意につきましては、第3回定例会における議会議論を踏まえて、参与のあり方を報酬額、職務内容、勤務時間、雇用期間の四つの点についての検討中であるという意味であり、「何かしらの答え」とは、この四つの点についての方向性であると考えております。
次に、副市長選任に当たり、参与の廃止の検討又は市政全般のアドバイザーというものを除外した上で残すのかという件につきましては、このたびの副市長選任の提案と参与の取扱いは別であるので、副市長の選任に当たり、関連づけて参与の取扱いを検討しているものではありません。どのような仕組みが最善の策であるかを、副市長を選任していただいたならば、副市長も交えて検討してまいりたいと考えております。
次に、現参与の任用について新たな任用を模索していると聞き取れるとの御指摘につきましては、現参与の任用期間は3月31日まででありますので、事実としてお伝えしただけであり、御指摘のような意図があるわけではありません。
次に、副市長選任と現参与の任用についてですが、まず、副市長に求めていることにつきましては、市政全般において職員のかなめとして模範となり、職員をまとめ、市民の皆様の期待に応えていけるよう、私の公約の実現や本市が抱えるさまざまな課題の解決に向け、私とともに取り組んでいただくことであります。
次に、副市長に求めるものと参与に求めるものの違いにつきましては、副市長の職務は、地方自治法にあるように、市長を補佐し、その補助機関たる職員の担任する事務を監督するため、市政全般にわたり職務として市長を補佐する役目があり、一方、参与は、私の助言者として、公約実現に向けての効率化を図るため、仕事の進め方などの調整についてのアドバイスを行うという趣旨であります。
次に、公約に関して副市長に求める力添えにつきましては、上林氏は教育長として、これまでも学力の向上や芸術・文化の振興、スポーツの振興などに積極的に取り組んでこられ、私の掲げた公約である小樽の教育改革についての多くの点において、実行に向けて取り組まれていると承知しております。また、そのほかの公約についても、行政職としての専門性、幅広い人脈などを通し、その実現に向けて取り組んでいただけるものと考えております。
次に、公約でのここ数十年間での学力低下に対する上林氏の認識につきましては、ここ数十年間の状況を示す数値はないものの、全国学力・学習状況調査では全国、全道と比較して低い状況が続いていることから、本市にとって大きな課題であると考えられており、教育行政執行方針に学力の向上を重点課題として盛り込んだものと承知をしております。
次に、新・市民プール建設の公約に対する認識につきましては、建設に係る陳情が全会一致で採択されたことを踏まえ、これまで以上にその重みを認識しているものとお聞きしております。教育委員会では、小樽公園も含めた建設場所の検討のほか、先進自治体における建設コストやランニングコストの調査をこれまで行ってきており、上林氏からは、そのような取組の蓄積による知見を発揮していただくなど、実現に向けたお力添えをいただけるものと考えております。
次に、副市長が選任されることで新・市民プール建設に対する議会での答弁が変わるのかとのことにつきましては、副市長は、地方自治法にあるとおり、市政全般にわたり市長を補佐し、また、市長の命を受け政策及び企画をつかさどるものでありますので、私の公約の一つでもある新・市民プール建設につきましては、教育委員会との連携を深めることはもとより、教育長を経験された副市長とともに検討を進めることで、より早期に建設に向けた道筋をつけることが期待できるものと考えております。
次に、除排雪に特化した参与を任用する考えがあるかにつきましては、私が申し上げた趣旨は、除排雪のことについて、選任いただいたならば、副市長とも協力しながらよりよい方向に行きたいという考えを述べたものであり、御指摘のことを想定してのことではありません。
次に、副市長が選任されるのであれば現参与についてそもそも検討する必要がないのではないか、また、どちらをとるのかは市長の政治判断で決めればよいのではないかという件につきましては、私は副市長の選任と参与の取扱いは別の問題と考えており、現参与の取扱いについては、副市長を選任していただいたならば、副市長も交えて検討してまいりたいと考えているところであります。
次に、新たな参与制度ないし参与というポストについてですが、まず、副市長選任後においても参与というポストが必要か否かという件につきましては、私の公約の実現のために、どのような仕組みが最善の策であるかを、副市長を選任していただいたならば、副市長も交えて検討してまいりたいと考えております。
次に、副市長候補の方の参与というポストへの考えにつきましては、参与というポストは、市政運営を行う上で専門性の高い学識や経験を有する方々から市政についての貴重な御意見などを伺うことができる有効な一つの手段であるとの考え方で、私と意見が一致するものと考えております。
次に、現参与への批判と今後の方向性、参与というポストを残す意味につきましては、現参与は、私の公約の早期実現に向け、その公約を理解されている方からアドバイスをいただきたいという思いから、任用したものであります。先ほどの答弁の繰り返しになりますが、副市長を選任していただいたならば、現参与の取扱いや参与というポストのあり方も含めて、どのような仕組みが最善の策であるかを検討し、答えを出したいと考えております。
次に、参与のポストは市役所機能改善の一つの手段であるべきとの御指摘につきましては、私とすれば、公約の実現に向けて専門性の高いアドバイスをいただくことは、市役所機能の改善、充実に結びつくものと考えられます。このような視点もありますので、繰り返しになりますが、どのような仕組みが最善の策であるかを、選任されたならば副市長も交えて検討してまいりたいと考えております。
次に、副市長を選任して市役所内部を立て直し、正常化させる必要があるとのことにつきましては、長期間にわたり副市長が不在となっていることにより職員にも負担がかかっており、一日でも早くこの状況を解消したいと考えておりますので、副市長をお迎えし、職員一丸となって市政に取り組んでいく体制を、全力を挙げて整えてまいりたいと考えております。
次に、副市長選任後においては、現在の検討内容を白紙に戻すべきとの件につきましては、ただいまの安斎議員からの御指摘を含め、私の公約実現のために、どのような仕組みが最善の策であるかを、副市長を選任していただいたならば、副市長も交えて検討してまいりたいと考えております。
なお、参与の取扱いにつきましては、同じ表現による繰り返しの答弁となりましたことを御了承いただければと思います。
(「議長、5番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)5番、安斎哲也議員。
○5番(安斎哲也議員)細かな再質問はいたしませんので、1問だけ、本当に市長がその答弁でいいか確認させてください。私の質疑が終わり次第、休憩に入って議会運営委員会があります。その後、採決になる予定ですけれども、そのような同じような答弁ばかりされているのであれば、採決に移れるかどうか私は疑問を持っていますし、本当にそのまま議決していいのか判断しかねるところでございます。あえて市長にもう一度伺いますけれども、参与との関係の部分で、本当にその答弁でよろしいのかどうかを確認させていただきたいと思います。
○議長(横田久俊)理事者の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)市長。
○市長(森井秀明)安斎議員の再質問にお答えいたします。
大変恐縮でありますけれども、参与の件については、残念ながら、いまだにはっきりとした答えが出ていない状態でございます。皆様からも御指摘をいただいており、何とか一日も早く答えを出そうと努力をしているところでございますが、残念ながら現在は答えが出ていない状態でございます。
このたびの副市長の選任において、皆様から選任いただいたならば、その副市長も交えて、今後において市政運営としてどのような体制が重要なのか、そのことも含めてしっかり検討し、できるだけ早い段階で皆様にその状況をお知らせして御理解いただけるよう努力してまいりたいと思っておりますので、その検討中、答えが出ていない中でさまざまな細かい質問においては、どうしてもこのような答弁しかできなかったということは御了承いただければと思います。
(「議長、5番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)5番、安斎哲也議員。
○5番(安斎哲也議員)副市長選任案がどうのこうのこれから判断されると思いますけれども、それぐらいの判断は副市長に伺わなくてもできるはずなので、一政治家としてしっかり判断していただかないと、いかに優秀な副市長が選任されたとしても、変わりなく、このまままた溝が深まるだけだと私は思いますので、さらに、副市長が選任されなければ、参与の部分も何かあまり検討しないでそのまま継続するのではないかというふうに思われてしまいますし、議案が同意された場合はやはり参与は要らないと私は思っていますので、本来であればこの場でもう一歩もう二歩踏み込んだ答弁をしていただかないと、今日の臨時会の日程について、進んでいいかどうか大変危惧しているところでございますので、改めて、今、意見を言わせていただいて、それでも答弁が変わらないのかどうかだけ確認させていただいて、私の質疑は終わりたいと思います。
○議長(横田久俊)理事者の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)市長。
○市長(森井秀明)恐縮ですけれども、答えが出ていないという現状は変わっておりませんので、先ほど答弁したとおりのことしか言えません。大変恐縮ですが、それで御理解いただければと思います。
○議長(横田久俊)以上をもって質疑を終結し、この際、暫時休憩いたします。
休憩午後3時38分
――――――――――――――
再開午後9時10分
○議長(横田久俊)休憩前に引き続き、会議を再開いたします。
これより、討論に入ります。
(「議長、13番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)13番、酒井隆行議員。
(13番酒井隆行議員登壇)(拍手)
○13番(酒井隆行議員)自由民主党を代表し、議案第1号について同意の立場で討論を行います。
今臨時会にて我が自由民主党の質疑でも申し上げましたが、副市長候補の上林教育長に関しては、教育長としての見識、実行力、人望、人脈及び教育委員会での統率力、調整能力は、我々も敬服するとともに、その行政手腕についても高く評価をしております。予算・財政、人事などは北海道教育庁にて携わってきており、また、道とのパイプもあるこのたびの副市長候補としては、申し分のない最適任者だと考えています。
このことを踏まえて、同意には三つの理由があります。
まず一つは、市長は停滞はないと答弁をされましたが、明らかに停滞してしまった庁内機能の回復が図られるものと考えられます。
具体的に庁内機能の低下とは、森井市長の責任の所在を明確にしない市政運営の常態化が職員のモチベーションを低下させていること、また、職員から信頼を失った市長部局は、現在機能していない状況だと我々自民党は認識しております。高い見識と人望の厚い上林教育長は、市職員からも絶大な信頼があります。上林教育長が副市長になることにより、これまでの庁内機能の低下や混乱が改善されていくものと考えます。
二つ目の理由は、議会との溝についてであります。
先ほどの質疑でもそうでしたが、これまでの本会議や委員会において森井市長が議会と向き合う姿勢に、我々自民党は多くの疑問を感じております。そして、上林教育長も同じ疑問を感じていた、今でもそれは変わらないものと信じております。
さきの定例会で提出された、森井秀明市長に対し厳しく反省し真摯で的確な議会対応を強く求める動議についても、議会だけではなく、多くの市民の皆様からも、この動議の内容に賛同をいただいております。小樽市民の福祉向上のためにも、議会としっかり向き合い、的確な議論を進めるよう、上林教育長が市長部局に加わり、能力を発揮していただきたいと考えます。
三つ目の理由は、これまでの経験や教育長としての実績を基に、国や北海道、商工会議所など、経済界や各団体との調整役として、その行動力と人脈をフルに活用していただけると考えます。
しかしながら、すばらしい副市長が誕生したとしても、その能力を発揮するもしないも森井市長にかかっていることを自覚していただきたいこと、さらには、参与の進退について今回の臨時会では明確な答弁はなく、我々自民党としては、森井市長に対し市長の責任と権限において直ちに参与の任用を解くことを求める動議を提出することも考えておりましたが、今回は、まず副市長の選任については同意をし、参与については、これを任用したのは市長自身の判断によるものであり、当然、市長自身の責任において直ちに参与の任用を解くことを強く要望いたします。
あわせて、今臨時会の市長の答弁からは、さきの定例会で可決された、森井秀明市長に対し厳しく反省し真摯で的確な議会対応を強く求める動議の趣旨を理解した答弁とは、とても思えません。森井市長におきましては、今後の議会において、いま一度、動議の趣旨に基づいた議会答弁などを強く求めます。
以上、討論を終わります。(拍手)
(「議長、18番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)18番、佐々木秩議員。
(18番佐々木秩議員登壇)(拍手)
○18番(佐々木秩議員)民主党を代表し、討論を行います。
今臨時会に提案された小樽市副市長の選任について、上林猛教育長を充てる案については、私たち民主党は、質疑でも述べたとおり基本的に同意に賛成するものです。
上林氏につきましては、長年、道職員として、また、小樽市教育委員会教育長として示された力量から、今後、議会をはじめ各団体との調整や関係改善に力を発揮していただけるものと期待するところです。
専門の教育関係ではもちろん子供たちの学習環境の充実に、まち・文化面では日本遺産認定について引き続きお力を発揮していただきたいと思います。
また、教育以外についても、市職員の力を信じ結集していけば、殊さら参与のようなアドバイザーの力をかりなくても、市政の発展、市民の生活に支障はないものと考えます。
よって、私たちの会派が以前から主張しているとおり、副市長の着任により、現在の参与の職については廃止いただくよう強く市長に求めるものです。
参与について市長は、副市長選任後その副市長を交えて検討するとおっしゃいますが、現参与は市長の責任において任用しているのですから、市長に全責任があります。その責任を全く関係のない新副市長にかぶせてはいけません。副市長の選任とその職務は、そのように軽々しいものではないはずです。
私たちは、今回の副市長人事は、市長のメッセージとして受け止めています。これまで議会とはさまざまな行き違いや誤解により混乱はあったが、これからは副市長を立て、お互い主張すべきことはしつつも、信頼関係の下、意思疎通を図り、良好な関係を再構築して市政に当たっていきたいということではないかと勝手に期待しているものです。
ただ、言うまでもありませんが、市政の両輪として、市長とともに議会も、市民の負託を受けて、市や市民の将来に責任を負っています。そのチェック機能を果たすためには、いくら副市長が仲裁、調整を行っても、市政を危うくするような事案には賛成できません。
よって、市長においては、市職員との信頼関係の再構築や、議会の意見やその背景にある市民の声に十分耳を傾ける政治姿勢を、今後、より確かなものにしていただくよう強く求めるものです。
最後に、新教育長についても、今日的な教育課題解決のために適切な人材を間を置かず選任するようお願いをいたしまして、民主党の討論といたします。(拍手)
(「議長、3番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)3番、髙橋龍議員。
(3番髙橋龍議員登壇)(拍手)
○3番(髙橋龍議員)新風小樽を代表し、平成28年第1回臨時会に当たりまして、議案第1号小樽市副市長の選任についてに同意の立場で討論を行います。
昨年4月の統一地方選挙後、今日まで3度の定例会が開催されてきましたが、その全てにおいて会期延長がなされております。
また、それぞれの議案の内容につきましても、参与の設置を含む人事案やドリームビーチの市営化、除排雪体制の急激な変更などございましたが、いずれも議会に対してつぶさに説明を行うこともなく、結果、議会議論が深まらず、議員だけでなく市民からもなかなか理解を得られない状況を残念ながら招いてしまっているのが現状であります。
さらには、メディア各社においても批判の記事が散見され、市民の不安も募っているところです。
とはいえ、森井市長の小樽をよりよいまちにしたいという意識は理解するところではございますし、それはアプローチこそ違えど、この場の全議員が同様の意識であると感じております。その中で、いかにして市長と議会との間で信頼関係を築きながら緊張感ある議論を進めていくかが、市政を運営するに当たり重要であると考えております。
ただいま申し述べたことからも、市長部局と議会との間での調整を行う副市長の果たす役割は大きく、現在のような空席の状況は早急に打破しなければなりません。
今回、副市長候補として挙げられた上林氏におかれましては、長きにわたる行政経験や、2011年からの本市教育長としての功績、さらには市での人望、人格の面を考慮いたしましても、副市長にふさわしい人物であると考えております。
12万3,000人の小樽市民のためにも一刻も早い市政の平常化が求められておりますことからも、議案に対しての同意はいたします。ただし、先ほどの我々の質疑での参与問題における答弁の不明瞭さ、歯切れの悪さなどに関しては承服しかねるところであります。
この件につきましては、今後の定例会においても指摘させていただくことを申し添え、新風小樽の討論といたします。(拍手)
(「議長、22番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)22番、新谷とし議員。
(22番新谷とし議員登壇)(拍手)
○22番(新谷とし議員)日本共産党を代表して、議案第1号副市長の選任について棄権の態度を表明し、討論を行います。
日本共産党は、副市長については、市役所職員の中に森井市長を補佐する副市長の任務を担える有能な人材がいるとの判断から、市役所内部から選任するよう提案をしていました。その点では、今回の市長提案は、庁舎内の人選でありますが、市職員と合意を図らなかったのは遺憾であります。
今回提案された上林氏は、2011年第2回臨時会で教育委員会委員に任命され、小樽市教育委員会の教育長に就任して以降、先ほど小貫議員が質疑で述べたとおり、小・中学校統廃合を半ば強引に進めてきました。しかし、2015年第3回定例会に塩谷小学校存続の陳情が提出されており、また、2011年第4回定例会には西陵中学校存続の陳情も提出されるなど、地域の合意を得られていないところもあります。さらには、小樽市立小中学校学校規模・学校配置適正化基本計画の学校規模が最初から成り立たない学校があるなど、同計画そのものがそごを来しております。
我が党は、文部科学省の公立小学校・中学校の適正規模・適正配置等に関する手引における「学校統合に関して留意すべき点」の「基本的な考え方」として、「地域住民から見た学校は、地域社会の将来を担う人材を育てる中核的な場所であるとともに、防災、保育、地域の交流の場など様々な機能を有している場合も多く、学校づくりがまちづくりと密接に関わる場合も多いところです」と述べられているように、学校統廃合は、保護者、地域の十分な合意なしに進めるべきではないし、まちづくりの視点で適正化基本計画は見直すべきと指摘、提案をしているところです。
一方、空席の副市長は、早急に決めなければならない事案であり、この間、二元代表制がうまく機能せず、議会が何度も空転する中で、上林氏の決意には敬意を表します。また、市議会で陳情が全会一致で採択された新・市民プール早期建設については、市長公約でもあり、力を発揮されることを期待するものです。
しかしながら、上林氏は北海道教育委員会時代から主に教育部門にかかわっていた方で、他部門での行政手腕や市民の負託にどれだけ応えられるのか、判断ができません。したがって、同意には至らず、棄権とするものです。
なお、我が党は、人事の選任に当たっては、個人の人格などを判断するものではないことを申し添えます。
なお、採決に当たっては、自席にて棄権といたします。
以上、討論といたします。(拍手)
(「議長、20番、議事進行について」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)20番、小貫元議員。
○20番(小貫元議員)安斎議員がまだ来られていなくて、たぶん遅れていると思うのです。先ほど議会運営委員会では、早退するだとか、急用があって帰らなければいけないとか、そういう話はなくて、これから会派で討論をつくるので、会派として少し時間をいただきたいと、そういうニュアンスだったものですから、恐らくまだいらっしゃると思うのです。
それで、先ほど新風小樽の態度としては同意ですということでしたので、このままやってしまうと本人の意図とは異なる結果になってしまうのではないかなと私は思います。恐らくトイレにでも行ってこもっているのではないかと思いますけれども、できれば会派のどなたか議員に確認してきていただいて、すぐに来られるようでしたら来ていただいたほうがよろしいのではないかなと。このままだと棄権ということになってしまいますので、私はそのように思います。
○議長(横田久俊)ただいま小貫議員から、空席になっております安斎議員の所在について、会派でどういうふうに聞いておられるのか、もし何か聞いておられましたら。
(「議会運営委員会では何もなかったからね」と呼ぶ者あり)
○4番(中村岩雄議員)体調が非常によくないと。
(「体調不良」と呼ぶ者あり)
(「聞こえない」と呼ぶ者あり)
体調不良と。
○議長(横田久俊)体調不良ですか。そういう連絡を受けているということですか。
(発言する者あり)
(「議長、20番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)20番、小貫元議員。
○20番(小貫元議員)体調不良なら不良なりに、きちんと議会運営委員会に出席していたわけですから、議員の皆さんにしっかり言っていただかないと、なぜいきなりいないのか、上林氏に同意したくなくて退席したのではないかと勘ぐられてしまいます。
(「そうだ」と呼ぶ者あり)
そうすると、会派の意見と異なるわけですから、しっかりとその辺は伝えていただきたいなというふうに思います。
○議長(横田久俊)会派制をとっておりますので、会派の意思表示、意思決定は、会派が割れるようなことはだめですよという確認事項もございますので、会派の意見として1本でやっていただくというのが私の希望でもあります。
ただ、今、体調不良ということでおられませんので、このたびは採決をいたしたいと思いますので、そのように議事を進めます。
(発言する者あり)
討論を終結し、議案第1号について採決いたします。
同意することに、賛成の議員の起立を求めます。
(賛成者起立)
○議長(横田久俊)起立多数。
よって、さように決しました。
以上をもって、本臨時会に付託されました案件は、議了いたしました。
第1回臨時会は、これをもって閉会いたします。
閉会午後9時31分
会議録署名議員
小樽市議会 議長 横 田 久 俊
議員 松 田 優 子
議員 中 村 吉 宏