開議午後1時00分
○議長(鈴木喜明)これより、本日の会議を開きます。
本日の会議録署名議員に、面野大輔議員、小貫元議員を御指名いたします。
この際、説明員から発言の申し出がありますので、これを許します。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)教育長。
○教育長(林秀樹)貴重なお時間をいただき、ありがとうございます。
道から要請のございました新型コロナウイルス感染症に伴います臨時休業等の対応について御報告させていただきます。
昨日は取り急ぎ休憩時間を利用させていただきまして、道教委からの通知内容等を御説明させていただきましたが、昨日15時47分の正式な要請通知等、道教委から各種通知がございましたので、この場をおかりして改めて御報告させていただきます。
要請の目的につきましては、集団による感染の拡大を防止することが極めて重要であり、現時点で児童・生徒の体力の保持・回復や教職員みずからの健康管理を行うとともに各学校における対策の充実を図ることとしており、臨時休業期間を2月27日から3月4日とすることや各学校における衛生環境の確認を行うことが示されております。
また、3月5日を感染症予防の日とし、児童・生徒に感染症についての正しい知識等を習得させるとともに新型コロナウイルスを理由としたいじめや偏見等について考えさせる機会を設けることも示されております。
その他の通知には、保護者に対して休業期間中においても引き続き朝晩、児童・生徒の体温を測定し、発熱等の症状があった場合には学校に知らせることや、卒業式につきましては感染防止の観点から児童・生徒が一斉に声を出すなどの活動を控えること、時間短縮を図ること、来賓や地域の方の参加を御遠慮いただく要請を行うことなどが示されております。
教育委員会といたしましては、今後も国や道の要請に協力しながら、新型コロナウイルス感染症の拡大防止に全力で取り組んでまいります。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)市長。
○市長(迫俊哉)発言のお時間をいただきましてありがとうございます。
新型コロナウイルス感染症の拡大防止に向け、急遽、市の施設の休館等方針を決めましたので、この場をおかりして報告させていただきます。
ただいま教育長から発言がございましたとおり、市内全小・中学校が本日から7日間臨時休業となりました。これに伴い各放課後児童クラブも同期間、休館とさせていただくほか、とみおか児童館、いなきた児童館、塩谷児童センターの三つの児童館とこども発達支援センター、さくら学園につきましても学校休業期間に合わせ休館・休園とさせていただくことといたしました。また、本市が主催する行事、イベント等につきましても、当分の間、原則中止または延期の措置をとることといたしました。
いずれの措置も新型コロナウイルスによる感染が増加していることに伴い、集団による感染拡大を防止し早期終息を目指すための対応でありますので、議員の皆さんを初め市民の皆さんには御理解をいただきますようお願いを申し上げます。
あわせて2月25日に国から示された新型コロナウイルス感染症対策の基本方針にありますように企業や市民の皆さんがイベント等を開催するに当たりましては、感染拡大防止の観点から感染の広がり、会場の状況等を踏まえ開催の必要性を改めて検討していただき、開催する場合には感染機会を減らすための工夫を十分講じるよう呼びかけてまいりたいと考えております。
○議長(鈴木喜明)日程第1「議案第1号ないし議案第40号」を一括議題といたします。
これより、一般質問を行います。
通告がありますので、順次、発言を許します。
(「議長、7番」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)7番、丸山晴美議員。
(7番丸山晴美議員登壇)(拍手)
○7番(丸山晴美議員)一般質問をいたします。
男女共同参画基本計画についてお聞きします。
昨年12月17日に2019年のジェンダー・ギャップ指数が発表されました。これは、世界経済フォーラムが毎年発表している世界男女格差指数で、各国を対象に政治、経済、教育、健康の4部門において男女の格差を分析してスコア化し、それをもとに各国の男女平等の順位をつけたものです。
2019年、日本は153カ国中121位と、前年の110位からさらに順位を下げ、これまでで最低の順位となりました。
第7次小樽市総合計画によれば、市は2013年に策定した第2次小樽市男女共同参画基本計画のもとに男女共同参画社会の実現に向けた総合的な取り組みを進めており、男女の固定的役割分担意識は少しずつ解消されつつあるとし、性別にとらわれることなく個人が尊重される環境づくりのための継続した意識啓発が必要であるとしています。
2017年6月の広報おたるに掲載された男女共同参画基本計画の成果指標の進展状況と2016年実施の市民意識調査の結果からお聞きします。
計画における成果指標のうち、市の審議会への女性登用率については、2022年度までに45%とする目標値に対し、2016年度4月時点では35%、2019年4月時点では33.8%となっています。また、男女共同参画推進講演会については参加者120名のうち男性の参加割合を30%にするという目標値に対し、今年度の講演会では参加者は100名、うち男性の割合は22%となっております。このような結果についてどのように評価しているか伺います。
女性が職業を持つことについて調査した結果も掲載されていました。女性は職業を持たないほうがよいと考える家事専念型は男女いずれも0.6%と少ないのですが、結婚退職型、出産退職型そして子育て中は休業し、その後再就職をする再就職型、これらをよしと考える割合の合計は女性で46.7%、男性で44.7%、全体で45.7%となっています。
一方、結婚・子育てに関係なく仕事を持つのがよいと考える割合は、女性38.8%、男性36.7%、全体で37.8%です。この結果についての見解を伺います。
小樽市職員の男女比率についてです。
2012年と2019年の5月1日現在で事務職における女性職員の割合を見ると、2012年女性職員24.3%が、2019年29.7%、5.4%上がってはいますが、まだまだ十分とは言えないと思います。事務職における女性職員の比率についての見解をお聞かせください。
また、事務職の役職に占める女性職員の割合は、2012年の9.0%に対し、2019年は15.4%ですので6.4%上がっていますが、こちらもまだ十分とは言えません。女性職員のキャリアアップを後押しする必要があると考えますがいかがでしょうか。現在、何か取り組まれていることはありますか。
計画では、男女共同参画社会を形成していく上であらゆる暴力を根絶することは重要課題であると位置づけ、女性相談の充実を図るとともに精神的に孤立しやすい男性の相談を実施するとしています。市内公共施設のお手洗いなどにDV相談機関を知らせるカードが置いてあります。これには小樽市女性相談室などが相談窓口として案内されています。私自身は今までこのカードを手にとることはありませんでしたが、先日、改めてお手洗いに置いているカードを見たところ、水に濡れて乾いたような曲がっているカードが入っていました。これでは手にとる気にならないのではないかと心配になったところです。カードのデザインと材質を見直していただきたいと思いますがいかがでしょうか。
こうしたカードは、市内のどういったところに何カ所置いていますか。また、男性向けのカードは何カ所置いていますか。
男性においてはDV相談などにつながりにくい状況があるのではないかと思うのですが、パートナー間の暴力などについて相談できる窓口はどんなところがあって、年間の件数はどれほどになるでしょうか。小樽市の男女共同参画の現状についての市長の認識をお聞かせください。
就学援助についてお聞きします。
小樽市ではPTA会費、生徒会費、クラブ活動費が支給されていません。2011年度、国では準要保護者に対してこの3費目を支給項目に加えています。文部科学省の就学援助ポータルサイトを見ますと、この3費目が補助対象品目として記載されています。また、準要保護者に係る支援として、三位一体改革により平成17年度より国の補助を廃止し、税源移譲、地方財政措置を行い各市町村が単独で実施しますと案内されています。
また、2016年9月30日、北海道教育委員会でも各市町村教育委員会に就学援助事業を充実するためにという文書を通知しています。この中でも市町村が実施する準要保護の児童・生徒への就学援助に係る経費については、平成17年度から地方交付税措置されていることから、適切に予算を確保していただくようお願いしますと書かれています。国から地方交付税措置がされていると理解していますが、見解を伺います。
2017年第1回定例会、高野さくら議員の一般質問で教育長が、3費目のうち少なくとも全児童・生徒が負担になるものを支給対象とすべきかについて、市の財政を理由に見送りましたが、教育委員会としては引き続き市長部局と協議していきたいと答弁しています。また、2018年第1回定例会予算特別委員会での酒井隆裕議員の質問に対し、学校教育支援室は、PTA会費について予算要求したが見送らざるを得なかったと答弁しています。予算要求をしても財政難を理由に市長部局で見送られてしまうという経緯が見えてきます。市長部局との協議の内容をお答えください。
就学援助制度が対象世帯の助けになっていることは疑いありません。しかし、入学準備金、学用品費、体育用具費、いずれも現在の支給額で児童・生徒の教育費が賄えるものではないことも申し上げなければなりません。節約しようにも子供はどんどん大きくなります。服や靴はワンシーズンで小さくなる、元気に動き回って汗をかけば洗濯で水道代、電気代など光熱費だって節約の限界があります。だからこそ補助対象品目として挙げられていて、財源措置もされているとしているPTA会費、生徒会費、クラブ活動費の支給をしない小樽市の姿勢に大いに疑問を感じるところです。
子育て応援の環境づくり、健やかな教育環境づくりに寄与するという観点からも、この3費目を支給し就学援助の拡充を求めますが、市長の見解を伺います。
学校給食についてお聞きします。
小樽市教育委員会は、西陵中学校で行われてきた自校給食を来年度から廃止し、食事の温度が下がるなど生徒にとっては利点が感じられない学校給食センターからの配送を実施するとしています。西陵中学校の給食は自分のところでつくっているからあつあつ、つくりたてだからおいしいと言っている生徒たちの声が小樽市の厳しい財政を理由にかき消されてしまうのは残念なことです。
来年度から、学校給食センターから西陵中学校へも卵アレルギー対応の給食が提供されるということですが、牛乳、乳製品の乳アレルギーへの対応が望まれています。乳アレルギー対応の給食を提供する予定についてお答えください。
メニューについてですが、気になるのは麺類が主食の日です。例えば2019年5月学校給食だよりAでは、7日ジャージャー麺、焼き餃子、牛乳。14日みそラーメン、肉シュウマイ、牛乳。21日ワカメうどん、チーズはんぺんフライ、牛乳。28日塩ラーメン、ジャンボ餃子、牛乳となっています。児童・生徒がとるべき栄養の目安はありますが、この目安を満たしたとしても麺類主食の日は品数が少ないのではないかと考えます。野菜中心のおかずをもう1品つけ加えていただくことを検討していただきたいと思いますがいかがでしょうか。
第7次小樽市総合計画まちづくり六つのテーマのうち、「安心して子どもを生み育てることのできるまち」として、この施策の一つに学校教育が設定されています。本市の子供たちは全国に比べ昼食を毎日食べている割合が低いこと、肥満傾向の割合が高いと記述されています。食に関する正しい知識と望ましい食習慣を身につける食育や健康教育への推進が求められています。
教育委員会の事務の点検及び評価報告書を見ると10回の給食だよりの発行、食育講座が実施されたと書かれています。食育講座について、教科時間等における指導が36回、給食時間における指導が97回、これは何校で実施されたのか、何学級の児童・生徒が受講したのかお答えください。
2018年1月から2月にかけて、ある小学校の3、4年生で残食調査が行われていました。日ごとの平均で少ない日は7.5%、多い日で18.9%の残食の割合です。
ただ、種類ごとで見ると牛乳が3.1%、主食が18.2%、汁物は26.2%、おかずが19%、デザート6.2%の残食となっています。
献立づくりの工夫をお聞きしたいと思います。調理はどういった体制で行っているのかお答えください。献立づくり、調理、それぞれで栄養士、調理師の資格を持つ人は何人いるのかお答えください。
残食率の高さを見ると、摂取するべき栄養素がとれているのか心配になりますが、学校給食の現状についての認識をお答えください。
以上、再質問を留保して質問を終わります。(拍手)
○議長(鈴木喜明)説明員の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)市長。
(迫俊哉市長登壇)
○市長(迫俊哉)丸山議員の御質問にお答えいたします。
初めに、男女共同参画基本計画について御質問がありました。
まず、市の審議会等の女性登用率及び男女共同参画推進講演会の参加者数につきましては、いずれも年度によりばらつきはありますが、ほぼ横ばい傾向にあります。しかしながら、男女共同参画への理解がまだ十分ではないと思われますので、委員推薦の際には女性の積極的な登用について引き続き各団体へ働きかけを行い、また講演会では参加者数の増につながるような魅力あるテーマを選び、目標値に近づけるよう取り組んでまいります。
次に、女性が職業を持つことについての意識調査の結果につきましては、結婚や子育てに関係なく職業を持つほうがよいと考える方の割合が結婚退職型、出産退職型、子育て後の再就職型を合計した割合より少ないという結果となったことは、子育ては女性という固定観念がまだ根づいていると思われますので、さらなる意識改革が必要であると考えております。
次に、本市の事務職における女性職員比率につきましては、現在3割に満たない比率となっておりますが、平成27年度から今年度までの事務職の新規採用職員119人のうち、女性職員は56人で、割合としては47.1%となっております。
職員採用は競争試験に基づくため一概には言えませんが、仮に今後もこの傾向が続けば女性職員の比率は上昇するものと考えております。
次に、女性職員のキャリアアップにつきましては、今日の行政課題に取り組むためには女性の視点も必要となりますので、意欲と能力のある女性職員は登用してまいりたいと考えております。
また、平成30年度からは女性職員を対象に働き方ビジョン研修を実施し、今後のキャリアなどについて考えてもらう機会を設けております。
次に、市内公共施設のトイレに配備しているDV相談窓口を周知するカードにつきましては、色上質紙であるため、置く位置によっては水滴が当たり傷んだ状態で置かれている場所もあると認識しており、定期的に施設を回り新しいものへの入れかえを行っておりますが、今後は耐水性のある素材への変更やデザインの見直しなど、より手にとっていただけるよう改善してまいりたいと考えております。
次に、DV相談機関を周知するカードの配備場所につきましては、女性向けは主な施設として市役所を初め市の各施設、保育所、産婦人科等医療機関、JR各駅、スーパーなど市内60の施設、101カ所のトイレに配備しております。
男性向けは、市役所のほかJR小樽駅、JR小樽築港駅、ウイングベイ小樽、長崎屋小樽店の五つの施設の8カ所のトイレに配備をしております。
次に、男性DV相談窓口につきましては、市の女性相談室においてDV被害男性からの相談にも応じておりますが、北海道が本庁と各振興局において、また札幌市、旭川市、函館市においても相談窓口を設置しており、そのほかに北海道では男性被害者専用電話も開設しております。
これらの窓口における男性からの相談件数につきましては、全体で昨年度は79件となっておりますが、本市においてはこれまでDVを主訴とした相談はありません。
次に、本市の男女共同参画の現状認識につきましては、男女共同参画基本法が制定されてから20年余りが経過し、女性の社会進出が進む中で男女に対する昔ながらの考え方が次第に変わってきており、多様な生き方を選択する環境が整ってきている一方で、依然として女性や子供への暴力や男女の区別、差別に基づいた考え方も根強く残っていると感じております。
そのため、市としましては市民一人一人が性別にかかわりなく互いに人権を尊重し、性別によって活動を制限されることなく、あらゆる分野で個性と能力を発揮できる社会を目指して、引き続き男女共同参画基本計画に基づく取り組みを進めてまいりたいと考えております。
次に、小・中学校就学援助に関して御質問がありました。
就学援助の拡充につきましては、令和2年度予算は、子育て世代のニーズや社会的要請に応えた授業を推進するため、部や課の垣根を越えて子ども・子育て政策を具体的に検討させるなどの取り組みを行いながら、さまざまな新規拡充事業を予算化いたしました。その中で、就学援助の拡充は見送らざるを得なかったのでありますが、今後も授業の優先順位など教育委員会とも十分に協議しながら判断してまいりたいと考えております。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)教育長。
○教育長(林秀樹)丸山議員の御質問にお答えいたします。
初めに、小・中学校就学援助に関して御質問がございました。
まず、就学援助に係る経費につきましては、道教委からの通知にもございますとおり、地方交付税措置がされていることを認識しております。就学援助は経済的理由によって子供たちの就学が困難な状況とならないように行っており、教育機会の均等、教育水準の維持・向上及び地域の実情に応じた教育の振興を図るという観点から必要なものであると考えております。
次に、市長部局との協議の内容につきましては、準要保護の児童・生徒への就学援助に係る経費について地方交付税が措置されておりますことから、補助対象品目にある中で全児童・生徒が対象となるPTA会費の支給について検討し予算要望してまいりました。
この要求のほか、校舎の耐震化など早急に取り組まなければならない事業に加えまして、予算の最終調整の段階で国のGIGAスクール構想に関する緊急性の高い新たな事業を措置することが必要となりましたことから、教育費全体を再検討し、就学援助費におけるPTA会費の支給を見送らざるを得なかったものでございます。
教育委員会といたしましては、就学環境が厳しい子供たちの状況を少しでも改善していく必要があるものと認識しておりますので、今後ともPTA会費等の支給について市長部局と協議をしてまいりたいと考えております。
次に、学校給食について御質問がございました。
まず、乳アレルギー対応につきましては、現在、食物アレルギーがある児童・生徒のうち特に人数の多いものは卵アレルギー49名、乳アレルギー25名となっております。学校給食では、卵アレルギーについては対応食を提供し、乳アレルギーについては飲料牛乳のかわりに麦茶を提供するほか、献立明細表による自己除去などの対応を行っております。
アレルギー対応食を提供するためには、事故防止の観点から他の食材との接触を避け、専用のスペース、作業工程、専任の人員が必要とされております。現在、卵アレルギー対応食は専任調理員4名で対応しておりますが、新たに乳アレルギー対応食を提供するには専用の調理スペースや人員の確保のほか作業工程の見直しも必要となりますことから、まずは調理が不要なデザート等の代替食からの対応を検討するとともに、令和4年8月からの次期調理委託契約に向けて乳アレルギーに対応できるよう検討してまいりたいと考えております。
次に、麺類の日の品数につきましては、学校給食センターが稼働する以前は施設能力の関係から麺類の日は麺と小型パンを組み合わせて1食分として提供してまいりましたが、学校給食センター新設の際、麺類のみで1食を賄うべきとの学校現場からの要望を取り入れ、現在は麺とおかず1品で学校給食摂取基準に沿った量を提供しております。
また、麺の具材には多くの野菜を使用しバランスをとるよう配慮をしておりますが、今後とも児童・生徒の健全な発育のため必要な量とともに関係者の御意見なども聞きながら献立を工夫してまいりたいと考えております。
次に、食育講座の実施校数と学級数につきましては、平成30年度における教科時間等における指導回数36回につきましては、延べ学級数で御説明いたしますと小学校18校のうち8校38学級、中学校12校のうちに2校5学級で実施をしております。
給食時間における指導回数97回につきましては、延べ学級数で小学校4校242学級で実施をしております。
次に、献立づくりの工夫等につきましては、献立は学校長、保護者代表などで構成する物資選定委員会や各学校教職員からなる給食担当者会議、児童・生徒から寄せられた意見を参考に学校給食センターで作成をいたしております。
献立づくりにつきましては、寄せられた意見を踏まえメニューの組み合わせに変化をつけることや味づけの工夫を行うことに加え、地元産食材を使った「小樽・後志を味わおう」を今年度は6回実施したほか、数種類のデザートから自分で選ぶセレクトデザートの実施や折々の行事にちなんだメニューの提供などに取り組んでいるところであります。
調理の体制につきましては、調理業者に委託しておりますが、市内地区別にA、B、2献立について釜調理、あえもの調理、アレルギー調理など全8部門に分かれており、総括責任者以下60名で調理をしております。
次に、献立づくりなどに携わる栄養士などの資格につきましては、献立につきましては学校給食センターの栄養教諭3名及び栄養士1名で作成しており、全員栄養士の資格を有しております。
また、委託業者においては、調理を行う60名の従事者のうち栄養士の資格を有する者が3名、調理師の資格を有する者が26名となっております。
次に、学校給食の現状についての認識につきましては、学校給食は児童・生徒の心身の健全な発達のため栄養バランスのとれた安全・安心な給食を提供し健康増進を図ることを目的としておりますが、近年の食生活の多様化や生活習慣の乱れなどの影響もあり食欲不振や偏食などに伴う残食が多くなっていることが課題の一つであると認識しております。
学校給食は学校における食育の生きた教材であり、学校給食を活用した食育について栄養教諭を中心に子供たちが食に関する正しい知識と望ましい食習慣を身につけられるよう積極的に進めるとともに、おいしい給食の提供のため学校と一体となって取り組んでまいりたいと考えております。
(「議長、7番」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)7番、丸山晴美議員。
○7番(丸山晴美議員)再質問をいたします。
まず、男女共同参画についてですけれども、資料によると審議会等の数が90ある中で、内容によって男女比率も影響を受けると思いますし、募集の方法もそれぞれ違うと思います。一概に何でも男女半分ずつにとはいかないとは思っています。実際に小樽市勤労女性センター運営協議会では女性が91.7%、生涯学習プラザ運営協議会は女性100%というところもあるということは認識をしております。こういった審議会等の内容やバランスを考慮しながらというふうにはなると思うのですが、女性の比率をさらに高めていただくことは大切だと思うのです。
例えば今年度、避難所開設訓練が行われまして、引き合いに出して申しわけないのですけれども、この中で避難住民のスペース決めをするにしても、余りにも大ざっぱではないかと思いました。その後の意見交換会の中でもさまざまな意見が出て、女性の方からも意見が出ていましたし、こういうことを見ても、多様な人が集まって考えを出し合うことが必要だということで、ぜひ女性の審議会等への登用の割合をもっと高めていただきたいとさらにお願いをするところです。
それで、女性が職業を持つことに関しての意識調査ですけれども、若い世代では少し状況が違うのではないかと私は思っていまして、メディアでも、例えば性的マイノリティーへの偏見などは以前よりも薄れていると思います。男女平等ということからいま一歩進んでジェンダー平等という言葉も広がってきています。つまり性的性差への考え方も変わってきている。若い世代の状況としては、さらに、賃金が低く抑えられていて共働きできないと生活できないという状況も見受けられます。この調査の回答者の年代を見ると60歳代と70歳代で60%を占めています。こういうことを考えると若年層や子育て世代の職業を持つことに関する意識とこの調査の回答にギャップがある可能性を指摘しなければならないと思っています。
女性でも男性でも子育てによって仕事が中断されない状況を行政として用意していくことが求められていると思います。認識を伺います。
そして、市の女性職員のキャリアアップについて取り組みもされているということですけれども、そういったこの仕事キャリアアップ、あるいは家庭との両立について女性職員、男性でもいいのですが、悩んだときに相談窓口というのは特別、案内されているのかということを確認しておきたいと思います。
それから、相談窓口の案内カードですけれども、女性向けには101カ所、男性向けに5カ所というところで、男性向けのカードについてはもう少し場所をふやしていただきたいということ。
それから、デザインと材質について私が申し上げたのは、こういった情報が必要な方というのはなかなか前向きになれない状況も考えられると思うわけです。そういった中で思わず手にとるようなデザインとか配慮とか、そういったものを期待して質問をさせていただきましたので、このデザインと材質を見直すことについてもう一度御答弁をお願いします。
それから、就学援助については、道内で5万人以上の市のデータを出してもらったのですけれども、小樽市も入れて12あります。PTA会費で支給をしていないのは札幌市、函館市、釧路市、小樽市です。ほかのところはPTA会費、小学校も中学校も8市で支給されています。そして、札幌市はPTA会費は出していないのですが、中学校の生徒会費だけ出しているのです。こういった中で小樽市が全くこの3費目を出していないということは、もう少し頑張らないといけないと思うわけです。
小樽市の基準が、生活保護の収入基準の1.3倍ということで、ここは高く評価をしております。この線は保ったままこの3費目の支給をお願いしているのは、やはり子供の育ちを応援したいということなのです。
生徒会費については、小学校は支給していないけれども中学校は支給しているというのが12市のうち9市になっていますから、子育てを応援するという意味で支給の工夫も必要と思いますが、とにかくこの3費目に全く何も手をつけないということはあり得ないと思いますので、もう一度御答弁をお願いします。
それから、学校給食の乳アレルギーの代替食についてです。デザート関係については検討ということですが、これは、例えばスライスチーズのかわりにジャムにするとか、デザートヨーグルトのかわりに果物ゼリーを提供するということは、手間はかかるかもしれませんけれども予算的にはそれほど難しくないと思いますので、ぜひ実施ということで来年度からお願いしたいと思います。
何でこのように言うかというと、対応をお願いする保護者の方に聞いたら、その申請をするのに医師から書類を書いてもらうと。その費用に2,000円ほどかかったのに牛乳が麦茶になっただけでがっかりしましたというふうにおっしゃられていたのです。ぜひ代替食だけでも実施をお願いしたいと思いますので御答弁をお願いします。
麺類の日に献立の改善というか、見直しをお願いしたのは、中学生の男子だとこの献立では部活動の後までおなかがもたない、おかわりもしづらい。副食を、おかずを例えば野菜中心のいため物にして、おかわりができやすいものにはならないのかと思っておりまして御意見を伺います。
それから、残食について、私の手元に過去3回のデータがあるのですけれども、私は献立を書いた給食だよりはとても工夫がされていて読むのがとても楽しみでした。だからこそこの残食率の高さに少しびっくりしてしまって、これについては今後力を入れて取り組んでいかなければならないと思うのですが、今回、牛乳も思ったよりもかなり残食率が高いのです。給食に牛乳というのは当たり前だと思っていたのですけれども、ここを牛乳ではなく味つきの豆乳にするとかそういったことも考えられないかと思いますので御答弁をお願いします。
○議長(鈴木喜明)説明員の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)市長。
○市長(迫俊哉)丸山議員の再質問にお答えいたします。
最初に、審議会の女性の登用について、さらに女性の登用率を上げていただきたいということでございましたけれども、それについては引き続きこの女性の、これからのまちづくりといいますか、市政運営に当たりまして、女性の視点が必要な場面というのは非常に多くなっていると感じておりますので、それは十分配慮した形で審議会等への女性委員の登用率は上げていきたいと考えているところでございます。
それから、2点目ですけれども、少し私の受けとめ方が違っていれば御指摘いただきたいと思うのですが、ジェンダーに関する調査の結果というのが年代別でいろいろ差があるというふうにあって、それについて考慮すべきではないのかと受けとめましたけれども、基本的にはそれぞれやはり調査の結果が年代によって差があるとは認識しておりますので、それを考慮した形で政策なり対応していきたいと思っているところでございます。
それから、女性のキャリアアップのことで御質問がございましたけれども、相談窓口というのは市の中には設けてはございません。当面は、まずは上司に相談する。そしてその後、職員課に相談するという形になるのではないかと思っておりますが、この問題については改めて検討させていただきたいと思っております。
それから、男性向けのDVカードについてでございますけれども、これについては配置場所をふやしていただきたいというような御要望だったかと思います。これについても検討させていただきたいと思いますが、最初の答弁で、今配置をしていますDVの相談機関を知らせるカードについて、配置の仕方また素材も含めて余りよくないということで我々も認識しておりますので、これらにつきましては、デザイン、素材も含めて改善をさせていただきたいと思っているところでございます。
それから、就学援助の関係でございますけれども、子育てに関する授業ですとか子供の教育に関する施策については、少子化対策の上で大変必要な事業だというふうには認識をしております。その中で一度にたくさんの子育て施策、それから教育施策を進めていくことがなかなかできない状況でありまして、今年度も教育委員会からは要請がありましたけれども、公約のことを考えたり、あるいは子育て世代の皆さんの御意見を反映してみたり、それから不登校の児童がふえている、こういった社会的な情勢を分析した上で就学援助の拡充というものについては見送らざるを得なかったわけでありますが、今後この就学援助の問題につきましては、引き続き教育委員会とも十分協議をさせていただきながら判断させていただきたいと思っているところでございます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)教育長。
○教育長(林秀樹)丸山議員の再質問にお答えさせていただきます。
最初に、乳アレルギーの関係で御質問がございました。
本答弁でも答弁させていただきましたけれども、現在いろいろな対応に苦慮しているところで、やれるものは実際に取り組んでいるということを御答弁させていただいたのと、令和4年8月に次期調理委託契約が変わりますので、その時点でいろいろな経費なども勘案しながら検討してまいりたいという本答弁をさせていただきました。その中で、チーズだとかヨーグルトデザートだとか、そういうものについて代替食へ、本市でもすぐに行ってもらえないだろうかという御質問だと思いますけれども、デザートでは乳成分の含まないものをなるべく選定して、カレーに乳製品を入れないだとかいろいろな取り組みは現在やっておりますけれども、アレルギーのある児童・生徒も食べられるようにということでいろいろな工夫は実際しております。そういった中で、先ほど御指摘のありました点についても工夫ができないかどうか、調理が不要のデザート等の代替食の提供につきましては検討をしていきたいと思っております。
それから、2点目が部活動をする生徒がおなかいっぱいになるようにできないだろうかということでございますが、一方で残食の問題もございまして、今回、中学生の調査をしてみたのですけれども、主食になる部分が結構多く残食として残るという、我々もこの後しっかり分析をしていきたいと思いますが、そういう傾向も一方ではございます。そういった中で摂取量がきちんととれているのかどうなのかということもございますし、部活動をやる生徒とやらない生徒によっては摂取量も食欲も変わってきますのでそこら辺も含めてどういう対応ができるのか、学校とも協議をしていきたいと思っております。
それから、牛乳についても残食が多いのは気になるという丸山議員のお話でございましたけれども、牛乳ではなくておいしいというか、何かもう少し味のある飲料水をということだと思いますが、牛乳は御承知のとおり農林水産省で価格を補填していただきますので、かなり安く入るということ。それから、それ以外のものについては、一つについて児童・生徒1人当たり20円ぐらい多く給食費がかかってしまうというような部分もございまして、価格の面からかなり厳しい状況であることは我々も頭を悩ませているところでございます。トータルの給食を提供する中でどのような対応ができるのかということを学校給食センター、それから学校とも今後協議してまいりたいというふうに考えております。
(「議長、7番」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)7番、丸山晴美議員。
○7番(丸山晴美議員)再々質問です。
これは質問ではありません、お願いですが、相談窓口を案内するDVカードのデザインと材質、道が出しているものについては、これは女性向けなので何ともあれなのですけれども、色だとか材質についてもラミネート加工されているものになっています。ぜひこういったものを参考にして見直しをお願いすること、これはお願いです。
それから、一つだけ確認をしておきたいのは栄養摂取量ですが、これはある程度の残食を前提として考えられているのか、それとも完食して栄養摂取量がとられるというふうに考えているのかというのを確認しておきたいと思います。
○議長(鈴木喜明)説明員の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)教育長。
○教育長(林秀樹)丸山議員の再々質問にお答えいたします。
摂取量そのものは、多少誤差は、もちろん少し多目に入れるだとかそういうことはございますけれども、基本的にその児童・生徒がとるべく摂取量を計算した上で量を決めておりますので、そういう形で供給をしているということでございます。
○議長(鈴木喜明)丸山議員の一般質問を終結いたします。
(「議長、8番」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)8番、酒井隆裕議員。
(8番、酒井隆裕議員登壇)(拍手)
○8番(酒井隆裕議員)一般質問いたします。
後志自動車道小樽ジャンクションのCランプ工事が昨年8月から2024年3月までの工期で進められようとしています。ところが地域住民に説明がないまま工事を行おうとしていることに反対の声が出ています。高速自動車国道の建設基準では、事業概要説明として各地区の皆様に説明する、設計協議として地元の皆様と協議するとしていますが、こうした手順にも反しています。
昨年12月にCランプの真横を通るとされたマンション住民らが日照権や騒音、資産価値の低下などを理由に設計変更を求め、ネクスコ東日本に説明するよう求めました。開催された説明会では、何を根拠に住民の合意を得たとされたのか、そもそもこれまで説明会をやってこなかった、資産価値が低下したら誰が責任をとるのかなどの意見が出されましたが、住民が納得できる回答はなく、説明会は紛糾しました。住民は、設計変更されないのであればフルジャンクションに反対すると表明しました。こうした住民の反対の声に市長はどのような所感を持たれましたか。そもそも何を根拠に住民に事業の説明がされたとしているかということです。
2006年に事業説明会が開催されています。しかし、A、Bランプのみの事業説明です。C、Dランプの事業許可の申請に際して、2009年時点での協議用図面から大幅に変更された後に、昨年12月は別にして住民への説明会は行われていないという認識でよろしいですか。
地区連絡協議会とネクスコ東日本との確認書には、工事内容の説明として、具体的実施方法について関係する地元住民にその内容を説明すると記されています。確認書の内容を遵守していないということではありませんか。
ネクスコ東日本は、日本共産党の高橋千鶴子衆議院議員事務所からの聞き取りに、設計変更について住民との協議が必要と認識しているとのことです。市長は、設計変更について住民との協議が必要という認識はお持ちですか。
協議という言葉を使うかは別にして、住民の意見や要望を聞くこと、設計内容や工事過程について具体的な問題点を話し合う場が必要です。ネクスコ東日本がこうした説明会等を開くことは必要だとは思いませんか。
日影の問題です。
ネクスコ東日本の資料では、完成後にマンションへの日影の影響が生じることが明らかになっています。場所によっては日影時間が長くなることが示されています。建築基準法第56条の2、小樽市建築基準法施行条例に照らして問題がないというお考えですか。
騒音や振動も心配されています。工事中や供用開始後の騒音や振動はどのように説明されているのですか。確認書では、工事に起因し損害が生じた場合は適正な補償を行うとしていますが、直接的な損害は別にして、日影や騒音、振動、景観などでマンションの資産価値が下がったとしても保証される見込みはあるのですか。
バス停の位置が変わるという問題です。
Cランプ工事に伴い高速バスの新光バス停の位置が札幌方向に移動するとされています。このことにより今までより不便になる利用者が発生することが想定されます。こうした情報はどのように住民やバス利用者に伝えられたのですか。これから説明されるのですか。
また、ネクスコ東日本は100メートル程度移動すると説明していますが、どの場所に移転することになると聞いているのですか。
いずれにしても、これだけの問題点が生じているのですから、当面Cランプ工事は中止し、必要な修正をするべきです。小樽市にも住民の立場に立つよう求めます。いかがですか。
次に、春香水道組合について伺います。
約20軒で構成している同組合では、かつて開拓水道として整備され、自然水をろ過して飲用しています。毎年、保健所の検査も行っています。毎年ろ過用の砂の入れかえを住民が行い、受益者として労力も提供し、維持管理の費用も分担しています。ところが、これまで小樽市が提供してきた砂が入らなくなったことで、住民が困っています。まず、なぜ砂を提供することをやめたのかお答えください。
そもそも開拓水道は、当時の農林省が行った事業です。昭和33年8月6日付の各都道府県知事宛て厚生省公衆衛生局長通知「土地改良法による国営開墾建設事業により造成される水道の布設工事及び当該水道の管理を市町村等に委託した場合の取扱について」では、「国の設置する専用水道としてこれが管理についての水道法の責任は国にあるも、委託後は、受託者である市町村等の設置する専用水道として、水道法上の責任は市町村等にあるものであること」とされ、「農林省よりは関係機関に対して、同様趣旨の通知がある予定である」としています。
もしこうした通知が該当するとしたら、小樽市としても責任があり得るのではありませんか。いかがですか。
受水施設も老朽化しています。しかし、その持ち主が農林水産省のままになっています。この場合どこに責任の所在があるのですか。
深川市では、自家用水道の施設費等の助成を行っています。今飲んでいる水が飲用に適さない場合などに設置する施設や設備に対して費用の一部を助成するもので、参考にできると思います。研究するお考えはありますか。
当該水道組合は本当に困っています。受益者も負担することは当然であり、住民も納得しています。ただ、わずか20軒程度の利用者にできることには限界があります。だからこそ市に助けを求めているのです。何とかして地域で生活し続けることができる制度を御検討願います。
最後に、保育の広域入所について伺います。
銭函地区にある保育所では、地理的な要因などで札幌市などから広域入所をしている乳幼児が恒常的にいます。ここで、上の子供が同保育所を利用し、下の子供も利用したいとしたところ、定員を理由に断られました。昨年8月から入所待ちしていますが入れる見込みがありません。休業しておりいつになったら入れるのか小樽市に聞いたところ、小樽市民優先と言われたそうです。入所の際、小樽市民が優先されるというのは当然の話です。その上で受け入れ可能人数に余裕がある場合、広域入所の受け入れをしてもらうというのが可能というのも、そのとおりです。札幌市の問題といえば、そうかもしれません。ただ、現実問題として、上の子供と下の子供が別々の保育所というのは、親としたらあり得ない話です。小樽市として、もう少し弾力的に運用することはできないでしょうか。
札幌市と結んでいる協定についてです。
子ども・子育て支援新制度の自治体向けFAQでは、広域利用による利用定員の確保として、「A市に所在する施設において、一定数のB市居住者を恒常的に受け入れており、今後も同様に受け入れる見込みである場合には、両市において当該施設の利用枠に関する協定を締結する。その際、利用調整の時期や実施方法、優先利用の考え方等についても、併せて当該協定に規定しておく」とあります。
札幌市と結んでいる協定はどのようになっているのか伺います。
以上、再質問を留保し、終わります。(拍手)
○議長(鈴木喜明)説明員の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)市長。
(迫俊哉市長登壇)
○市長(迫俊哉)酒井議員の御質問にお答えいたします。
初めに、後志自動車道小樽ジャンクションについて御質問がありました。
まず、Cランプに隣接してお住まいの方の御意見につきましては、事業主体である東日本高速道路株式会社からは、ルートや高さの設定変更は道路勾配の制約などさまざまな課題があることから困難であると伺っております。そのためネクスコ東日本には、工事中や供用開始後における住民の皆さんの不安が少しでも解消されるよう丁寧に説明するとともに適切な対応を講じていただきたいとお伝えしたところであります。
次に、住民の皆さんへの説明につきましては、C及びDランプの事業許可がなされた平成29年3月以降、31年3月と4月に工事に関係する三つの町会の役員の方々へ説明をしておりますけれども、説明会としては令和元年10月にベイビュータウン町会で開催したのみであるとネクスコ東日本からは伺っております。
次に、工事内容の説明につきましては、設計協議の確認書第2条において、工事車両の運行方法、一般交通及び公衆の安全対策、道路及び水路の仮迂回方法などの具体的な実施方法について、関係する地元住民にその内容を説明するものとするとされており、現在ネクスコ東日本と受注業者により周辺住民の皆さんに工事内容の説明が行われていることから、確認書の内容は遵守されているものと考えております。
次に、住民の皆さんとの協議につきましては、地域住民にかかわりがある高速道路と交差する道路や水路の構造などについての協議結果に変更が生じる場合には、改めて協議が必要になると考えております。
なお、C及びDランプの事業許可によりハーフでのジャンクション整備からフルジャンクション整備になったことについては、平成21年当時の協議結果に変更は生じていないものと認識しております。
次に、ネクスコ東日本による説明会の開催につきましては、先ほど申し上げました設計協議の確認書第2条に規定されている工事内容の説明は必要であると考えており、現在進められていると認識をしております。
次に、Cランプ完成後のマンションへの日影の影響につきましては、建築基準法及び小樽市建築基準法施行条例では、中高層の建築物の高さを制限するため、生じさせてはならない日影時間やその範囲などについて規定しておりますが、道路構造物であるCランプにつきましては建築物に該当しないことから、これらの規定は適用されないと認識しております。
次に、騒音や振動に対する住民の皆さんへの説明につきましては、工事中は低騒音、低振動型の重機を使用するとともに騒音・振動測定を実施しながら施工し、防音等の対策を講じるなど規制基準値以下で作業するとネクスコ東日本が説明をしております。
また、供用開始後については、住民の皆さんから要望があれば本市において測定を実施し、基準値を超えるような場合についてはネクスコ東日本に対して対策を講じるよう要請することになると市から説明をいたしております。
次に、工事に伴う補償につきましては、ネクスコ東日本によりますと日陰や騒音、振動など公共事業に伴う事業損失と認められる事案で補償基準に該当する場合には補償対象になりますが、工事の前後で調査を行い、案件ごとに検証しなければ明確には答えられないとのことであります。
なお、マンションの資産価値が低下したとしても事業損失には該当しないと伺っております。
次に、札幌方面行きの新光バス停の移動につきましては、ネクスコ東日本において現在の場所から約100メートル札幌側にある市道朝里北6号線の終点付近への移転が検討されており、バス停までの歩行経路が確定した時点で改めて周知するものと伺っております。
次に、Cランプの工事につきましては、ネクスコ東日本からは、現在の設計からの変更は道路勾配の制約などさまざまな課題があることから難しいと伺っておりますので、住民の皆さんの不安が少しでも解消され、事業に対する理解が進むように丁寧な説明と適切な対策がなされるようネクスコ東日本へ申し入れてまいりたいと考えております。
次に、春香水道組合について御質問がありました。
まず、ろ過用砂の市からの提供につきましては、これまで奥沢浄水場で使用していた緩速ろ過用の砂を組合に提供しておりましたが、利用に適した状態の砂を提供することが難しくなったことから、今年度中止をしたものであります。
次に、厚生省の通知に基づく責任の所在につきましては、国から本市への管理委託がなされていないことから、通知に基づく責任は発生しておりません。
次に、国が所有する施設の責任の所在につきましては、受水施設を所管する北海道から市への移管協議が完了していないため、受水施設の責任は、所有者である国もしくは所管する北海道にあるものと考えております。
次に、施設の設置費用助成につきましては、当該施設は給水区域外にあり市による施設の設置は難しいことから、例示のありました深川市の制度のほか他都市における事例の有無など、市としてどのような取り組みが可能であるかも含め調査したいと考えております。
次に、春香水道組合への対応につきましては、これまでの経緯を確認、整理するとともに、市としてどのような取り組みが可能であるか施設を所管する北海道と協議しながら検討してまいりたいと考えております。
次に、保育の広域入所について御質問がありました。
まず、広域入所の弾力的な運用につきましては、市外からの広域入所の希望があった場合、市内居住者の入所希望と競合していないか、また競合していない場合であっても、これまでの当該施設の入所状況等を勘案し広域入所を承諾した後、市内の入所希望児童が入所待ちとなるおそれがないかなどを判断基準に広域入所の承諾の可否を決定しております。現在、市内の他の地域の保育施設においても保育士不足などの理由で、市民でありながらも兄弟の同一施設への入所がかなわないケースがあり、広域入所を弾力的に運用することは、さらに公平性に欠けるおそれがあることから難しいものと考えております。
次に、広域入所に係る協定につきましては、札幌市に限らず締結をしておりませんが、広域入所による利用申し込みを受けた時点で、その都度利用の可否について申込者が居住する市町村と協議することとしております。
(「議長、8番」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)8番、酒井隆裕議員。
○8番(酒井隆裕議員)再質問を行います。
この設計変更をされないのであればフルジャンクションに反対するといった住民の声、こうした声に対して市長はルートの変更は困難であると、不安が少しでも解消する適切な云々という話をしていますけれども、住民にとっては変更がされないということであれば不安が解消することはないと思います。それでも市長はネクスコ東日本側に立って不安が少しでも解消するようなことはできるというふうにお考えでしょうか。伺います。
次に、住民への説明会について、説明会としてはベイビュータウン町会に行われたのみだということであります。ということは、それ以外の地域については説明会は行われていないということで確認してよろしいか伺います。
それから、設計変更について住民との協議が必要かという認識をお持ちですかという質問に対して、ハーフジャンクションがフルジャンクションになったのみで変更は生じていないと、必要ではないという認識だというふうに私は理解しました。これは非常に大きな問題です。この問題について私から聞くよりも衆議院議員の事務所から聞いてもらったほうがいいだろうということで、本質問で言ったとおり高橋千鶴子衆議院議員事務所からネクスコ東日本側に聞いたのです。そうしたところ、ネクスコ東日本側からは、設計変更について住民との協議が必要と認識しているというふうにお答えになったのです。ネクスコ東日本側はそう言っているにもかかわらず、市長は必要ないという形ですか。
それから、説明会について、これは必要であり進められているというふうに言っています。こうした説明会が進められているというのですけれども、十分にきちんと行われているというお考えでしょうか。
それから、騒音や振動等について、基準値以下になるようになっていると、それは当たり前です。基準値以下にならなかったら困るのです。それ以上になった場合はどうするのかという問題です。
先ほどは、そうした基準値を超えるような場合においては申し入れていきたい。それは当たり前です。そうならないように住民は求めているのです。はっきりとした担保はあるのでしょうか。
それから、マンションの資産価値が下がったとしても補償されるかという問題について、事業損失として対象にならないと。これでは、そこの地域の方は賛成とはならないと思うのです。それでも本当に問題ないというふうにお考えでしょうか。
それから、この問題点が生じているのですから、小樽市の住民の立場に立つべきだと最後に質問いたしました。しかしながら、これについても同様でありまして変更は困難だと。理解が進むよう、これまでの小樽市の説明というのでも本当にこうしたところに、立場に立っているのです。困っているという市民がいるのですから、そうした声に耳を傾けるべきだと思います。そうした耳を傾ける気持ちは改めてありますか。
春香水道組合についてお伺いいたします。
これについて本質問でも紹介したように、開拓水道という名前で引かれた水道です。このような水道というのは、小樽市内の中でここしかありません。本当に困っているのです。先ほど責任の所在はどこにあるのか、国または北海道だというふうにお話しされました。ただ、持ち主が今存在していないのです。農林省というのは今存在しないのです。そうなると、責任の所在がなかなか難しくなってくるのではないか。やはり小樽市として、国または北海道に対して、どういった対応ができるのかということについて、小樽市が中心となってお話を仲介してほしいと思うのですけれども、それについていかがでしょうか。
○議長(鈴木喜明)説明員の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)市長。
○市長(迫俊哉)酒井議員の再質問にお答えいたします。
後志自動車道の小樽ジャンクションについて、まずお答えさせていただきたいと思います。
1点目ですけれども、設計が変更されなければ住民の方々の不安が解消されないのではないかというお尋ねでございますが、これにつきましては、先ほど御答弁させていただいたとおり、ネクスコ東日本に対しましては、工事中それから供用開始後における地域住民の皆さんの不安が解消されるように、これは引き続きネクスコ東日本に対しては、しっかりと協議をしていきたいというふうに考えているところでございます。
それから、説明会がベイビュータウン町会以外ないのかということでございますけれども、この間さまざまな説明会は開催されていると認識はしておりますが、この間、町会の役員ですとか限られた方々への説明会が多いと認識しておりまして、関係する住民を広く集めた住民説明会というのは、昨年12月のものを除きますとベイビュータウン町会以外ないと認識をしているところでございます。
それから3点目でございますけれども、ハーフジャンクションがフルジャンクションになったということでございまして、協議が必要ではないかという質問でございますが、私どもとしては、当初からフルジャンクションで整備をすることになっておりまして、この間、あくまでも暫定のハーフジャンクション整備だったと認識をしておりますので、設計が変わったわけではないと思っておりますので、この点についての協議は必要ないというふうに認識をしております。
それから、この小樽ジャンクションのCランプの整備について地域住民の側に立つべきではないかというようなお尋ねでございますけれども、これについては当然推進する立場ではありますが、しっかりと地域住民の不安の解消に努めていただくようにネクスコ東日本初め関係者には説明を求めていきたいというふうに考えているところでございます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)建設部長。
○建設部長(西島圭二)酒井議員の再質問にお答えいたします。
私からは、ジャンクションの工事に伴います騒音等の質問に対してお答えしたいと考えます。
騒音、振動が基準以下になるのが当然であるということで、超えた場合にはどうするのかということでございますけれども、まず、工事中につきましては、家屋等に近い場所で施工するときには、まず試験施工を行いまして騒音測定結果をもとに対策方法を検討するというふうに聞いております。具体的には、遮音壁、吸音パネル、防音シート等によって対策を講じていくと伺っております。
それからもう1点、マンションの資産価値が下がった場合に事業損失の対象とならないということはおかしいのではないかという御質問ですけれども、基本的には事業損失というものが基準で定められてございまして、直接的、工事において家屋が損傷したですとか、電波障害が発生したとか、そういった個別の案件については事業損失として認められるのですが、現在の基準の中では、マンションの資産価値が低下したといった項目での事業損失は認められないと伺っております。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)建設部長。
○建設部長(西島圭二)申しわけございません。今、説明会が十分行われているかという御質問でございますけれども、説明会といたしましては、先ほど申し上げましたベイビュータウン町会での説明会が1回、それからこのマンションの住民を対象とした説明会が1回開催されておりまして、その間、役員の方々とはかなり数多く打ち合わせをさせていただいております。
また、近々マンションの方々との説明会を予定しておりましたが、今回はコロナウイルスの対策で延期にはなっておりますけれども、そういった形で説明会としての回数はまだそれほど多くはございませんが、説明については数多く、役員の方々も含めてしているということでございます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)産業港湾部長。
○産業港湾部長(上石明)酒井議員の再質問にお答えいたします。
私からは、春香開拓水道についてお答えさせていただきます。
先ほど市長からも答弁がありましたとおりに、我々としまして、市としてまず何ができるのかということにつきましては、組合と協議の場といいますか、しっかり話をしていきたいと考えております。
また、施設につきましては、北海道との移管の手続が中断されていたということがわかりましたので、それにつきましてはまた北海道と協議を進めてまいりたいと考えております。
(「議長、8番」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)8番、酒井隆裕議員。
○8番(酒井隆裕議員)再々質問を行います。
この設計変更について、当初からフルジャンクションと考えていて、必要ないというのです。ですが、これは大きな問題です。住民に対してハーフジャンクションで説明していて、それから図面も出されていて、その後になってフルジャンクションになりました。家のところがかかることになりました。それは反対するのは当然だと思うのです。だけれども、市長はこうしたことについて問題ないというような形で言っています。どれだけ住民の方が反対したとしても、市としてはこのことについてネクスコ東日本に伝えていくつもりはないという考えなのか改めて伺います。
それから、春香水道組合について、市として何ができるか、北海道とも協議していきたいという話でした。ぜひよろしくお願いしたいと思います。本当に宙ぶらりんになっているところで、どうにかしてやっていかなければならない。今もその水というのは出なくなってきてしまっているのです。それをどうやってやっていくかということについて本当に困っているということもあります。
先ほど他市などで行っている助成について調査していきたいというお話でありました。これもぜひよろしくお願いしたいと思います。
○議長(鈴木喜明)説明員の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)市長。
○市長(迫俊哉)酒井議員の再々質問にお答えいたします。
ハーフジャンクション整備からフルジャンクション整備になって、協議の必要があるかないかということになるのですけれども、私どもといたしましては、平成21年8月に地元町会と交わしました設計協議の確認書の中には、Cランプ、Dランプのそれぞれ道路中心線あるいはその買収が必要となる用地に記載がされているということから考えますと、当初からフルジャンクションで整備をするということはお伝えができていたというふうに思っておりますので、この件についての協議は必要ないという認識ではございます。
ただ、先ほどもお話をさせていただいたとおり、あくまでもやはり地域住民の御理解を得ながら、そして不安を解消させていただきながら進めていくべきものと考えておりますので、必要な事項についてはネクスコ東日本に対し協議をし、必要があれば住民にも改めてしっかりと説明を求めていきたいというふうに考えているところでございます。
○議長(鈴木喜明)酒井議員の一般質問を終結し、この際、暫時休憩いたします。
休憩午後2時29分
――――――――――――――
再開午後2時55分
○議長(鈴木喜明)休憩前に引き続き、会議を再開し、一般質問を続行いたします。
(「議長、17番」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)17番、佐々木秩議員。
(17番佐々木秩議員登壇)(拍手)
○17番(佐々木秩議員)一般質問をします。
一つ目は、公共施設再編計画(案)について伺います。
再編素案をたたき台に市民との意見交換会でも議論された結果、今定例会に小樽市公共施設再編計画案が示されました。昨年、第3回定例会総務常任委員会で、私は素案に対して、縮小、削減ばかりで夢や希望が見えない。まずはこの計画案で夢を、言いかえれば再編の効果、市民生活の向上などを語らなければ、この案は実は市民にとって魅力プラスアルファがあるものなのだということをアピールしてほしいと要望しました。今計画案では、それらの点は生かされたでしょうか、まず伺います。
同じく、以前に指摘したように人口が減少するからその規模に合わせて何でも施設機能を縮小するという消極的な考え方では、市民サービスの低下につながり市民の利用増は望めません。あくまでも施設の量は減らしても機能は維持向上することが最重要と考えます。
昨年の総務常任委員会行政視察で新潟県長岡市役所を見せていただきました。新しい長岡市役所では、来庁者が総合案内窓口に来て座ると、そこに必要な職員がやってくる窓口ワンストップサービスが行われていました。本市のように現在も市役所機能が市街地に分散されており、再編計画では教育委員会が商業高校跡に移転となると、さらに遠距離となります。市民がそれらをさまざまな手続や相談のために行き来しなければならなくなります。
そこで、市役所本庁窓口で全ての手続や相談のできるワンストップ化も視野に入れて再編計画を策定してほしいと考えますが、いかがですか。
計画となるに当たって、結果として整備方針が定まるまで現施設を当面維持が7施設となっています。決断の先送り感が否めませんが、市民からの要望も多い施設であることから判断が難しく、痛みが伴うのも事実です。
ただ、計画期間が2021年から58年の38年間となっていますから、これら当面維持施設も最終的にその期間内で整備、改修をすることになるはずです。そのときに多くの施設が先送りを続けた結果、後半にずれ込み集中してしまうことにならないか、もしくはそのまま放置され災害発生時などに重大な事故につながらないか心配です。
国は、全国の自治体に今後40年の公共施設の改修日程を盛り込む長寿命化計画を2020年度中に定めるよう要請しています。よって本市でもこの再編計画をもとに長寿命化計画をつくることになりますが、当面維持する施設の整備時期や改修時期を載せないことに問題はないのですか。
また、これら当面維持施設の結論もいつまでに出すといった期限を明らかにすべきではないですか。もし現段階でその判断時期について示せることがあればお聞かせください。
この計画案には、どの施設を優先して整備、改修を進めるかについて言及しているのは、再編方針にある③安全性の確保において耐震基準を満たしていない建物を優先的に再編を進めるとあるだけです。本計画に優先度はあるのですか。
46ページの(2)施設別の全体像は、上から下に優先度順に並んでいるのですか、伺います。
これまでの答弁では、この計画は人口減少対策ではないとのことでしたが、明らかに人口減少対策に大きく影響する大事業です。市長公約にもある子育て支援関連施設機能を最優先すべきです。
そこからこの計画を見ると大変気になる点があります。その他の施設に分類されている手宮保育所、最上保育所が、あり方や整備方針が定まるまで現施設を当面維持とされています。両保育所とも施設設備が非常に劣悪な状況にあることや、手宮保育所は耐震診断も行われていないことは私たちの会派の中村誠吾議員がたびたび指摘しているとおりで、明らかに市長公約に矛盾した状況にあります。この再編計画の中での優先度をつけるとすれば、最上位にあると私は考えますが、現段階での市長のお考えをお聞かせください。
本計画案を今定例会での議論や市民意見をもとにさらに磨き上げ、市長の決断力をもって長寿命化計画に反映していくようお願いをします。
2点目、地域型日本遺産申請について伺います。
このたび念願の地域型日本遺産の申請を行ったと報告を受けました。まずは関係者の皆様、とりわけ市日本遺産推進協議会の皆様の御尽力に感謝いたします。限られた時間の中で必死の作業だったと聞き及んでいます。大変御苦労さまでした。
その申請内容ですが、タイトルが「北海道の『心臓』と呼ばれたまち・小樽民の力で創られ、よみがえった北の商都」。まさに小樽市の歴史や文化、人を端的に、かつ鮮やかにイメージさせるタイトルだと感じ入りました。心臓も幅広い見識と深い理解があってこその選択です。
私も1月末に全国町並みゼミ川越大会に参加して、改めて小樽と小樽運河保存運動を支えた民の力が日本の市民運動の原点として全国からリスペクトされていることを感じ、今回の日本遺産申請のストーリーに自信を深めたところですし、市内でも経済団体や市民有志が日本遺産を後押しするシンポジウムを開催するなど機運が盛り上がってきています。
ただ、2020年度が最後のチャンスな上に、残り認定数が限られていることや、道内でほかにシリアル型での2件の強力なライバルが出てきたことで、既に二つの日本遺産が認定されている小樽市は、現実的にかなり厳しい状況というのが現状ではないでしょうか。そこで、認定に向けてもう一押しの意味合いを込めてお聞きします。
まず、今回申請したタイトルとストーリー、その概略やこのストーリーを選択した理由、その意図について説明ください。
ストーリー作成時、特に留意した点、特にアピールしたい点についても伺います。
また、既に認定されている北前船寄港地・船主集落、炭鉄港との連携について解説もお願いします。
このストーリーで認定された場合、さまざまな分野での好影響が予想されますが、特に経済観光面や市民のシビックプライド醸成の影響はどのように予想されますか。
この申請内容は、今まで公にできなかったので市民にもきちんとした説明ができていません。今こそ市主催でシンポジウムを開催し、推進協議会の皆さんにアピールしていただいてはいかがですか。応援してくれた市民や御尽力いただいた協議会の皆さんへ、市としての感謝をあらわすことにもなります。
日本遺産を通じた地域活性化計画の中には、重要伝統的建造物群保存地区、歴史まちづくり法なども制度利用について取り上げられています。全国町並みゼミ参加のまちの多くは、これらと日本遺産をセットで歴史遺産の保存活用を進めています。市としての制度活用ビジョンはどの程度見えてきているでしょうか、お示しください。
危惧される点として、今回の地域型申請の構成文化財37件のうち既にシリアル型で認定されている北前船、炭鉄港の構成文化財5件が重複していることが不利になるのではとの指摘がありますが、どうですか。
また、北前船、炭鉄港で認定されている他自治体に比べ、認定後の活用策が十分に機能していない、市民への浸透も進んでいないとの指摘がありますが、どうですか。具体的に認定後の事業実施状況を踏まえ御説明ください。
市長は、結果はどうあれ歴史文化を生かしたまちづくりの機運を今後につなげると話されています。この申請書にある計画、さまざまな提案や各事業について日本遺産認定の可否にかかわらず今後の小樽にとって有意義なもの、万が一認定に至らなくても、これらについて可能なものから実施していくべきと考えますが、どうですか。
また、そのために、さきに述べた以外の国の制度、具体的には文化庁の各種助成金支援制度の活用も進めるべきです。期限の迫るものもあるので、認定の可否を待たずに早急に検討すべきですが、いかがですか。
認定されることが目的でないことはこれまでも言われてきましたが、まずは認定されることを強く願うものです。市として認定の勝算はいかがですか。
これまで述べてきたとおり、現実的にはかなりハードルは高いですが、申請内容は充実しており、市民として胸を張れるものとなっていますので、5月の発表を待ちたいと思います。
以上、再質問を留保し、私の一般質問を終わります。(拍手)
○議長(鈴木喜明)説明員の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)市長。
(迫俊哉市長登壇)
○市長(迫俊哉)佐々木議員の御質問にお答えいたします。
初めに、公共施設再編計画案について御質問がありました。
まず、計画案において再編計画の効果等についてのアピールをしたかにつきましては、計画案の第2章において、本計画は施設総量の削減を目指すものですが、単純に公共施設の廃止を進めるものではないことを記載し、施設利用者の皆さんにとっても施設の統合により、より良質なサービスが効率的に受けられることや、施設が複合化されることで多世代交流が可能になるといった魅力の創造も目指し、ハード面ばかりでなくソフト面の充実も図っていくことをお示しいたしました。
また、第4章において、機能ごとに施設再編に期待される効果等もお示しし、市民の皆さんにとってのプラス面も御理解いただくよう工夫を行いながら計画案の策定を行ったところであります。
次に、市役所本庁窓口でのワンストップ化につきましては、計画案では本庁舎別館の建てかえに際し、行政サービスのワンストップ化と市民の利便性の向上も視野に入れ、水道局庁舎や保健所庁舎を統合する案をお示ししたところであります。
また、市民の皆さんが全ての手続や相談ができるワンストップ窓口を市本庁舎に設置することは、さらなる市民サービスの向上にもつながりますので、将来的に本庁舎建てかえの実施段階では、ワンストップ化は導入しなければならない機能と考えております。
次に、当面維持する施設の長寿命化計画への記載につきましては、再編計画において、あり方や整備方針が定められていない施設は、これまでどおり現施設を継続使用していくことになることから、長寿命化計画には必要な維持補修等を行っていく内容が記載されることになりますので、国が要請している内容とそごは生じないものと考えております。
次に、当面維持する施設の結論を示す期限につきましては、建設費が多額になることや建設場所の確保などの課題があることから、計画案の中では整備方針が定まるまで当面維持としたところであります。
現段階でその判断時期についてお示しできる施設はありませんが、いずれも老朽化が進んでいる建物のため、できるだけ早い時期に整備方針を定めるよう努めてまいりたいと考えております。
次に、再編計画における優先度につきましては、再編計画は将来に向けて整備、維持していくべき施設の方向性を定めることを目的にした計画でありますので、この計画案では優先度をお示ししておりません。
来年度策定予定の長寿命化計画において施設の老朽度や耐震性などのデータとあわせ財政負担の平準化を図ることなどを考慮して事業順序をお示ししていきたいと考えております。
次に、再編計画案の施設別の全体像につきましては、この図は統合や複合といった再編内容をわかりやすく結びつけながら表記したものであり、優先度順を考慮したものではありません。
次に、手宮保育所と最上保育所の整備の優先度につきましては、両保育所の老朽化は著しく子供の居場所としての環境や安全面から、整備実施の優先度は高いものと認識をしております。このため、今後の保育事業のほか、民間を含めた保育施設の配置や利用定員の動向を見据えながら、早期に両保育所のあり方や整備方針について定められるよう努めてまいりたいと考えております。
次に、地域型日本遺産申請について御質問がありました。
まず、タイトルとストーリーの概略や意図などにつきましては、明治以降、北日本随一の商都となった小樽を小林多喜二が随筆の中で北海道の心臓と例えた表現をタイトルに用い、昭和後期に一旦弱まった鼓動を民の力でよみがえらせたこと、そして、今後も歴史を生かすまち小樽として、新たな鼓動を生み出していくことを内容といたしました。
また、このストーリーは、商都として栄えた面影が今なお現存する銀行街など、他に類を見ない近代建築群とまちなみを本市の重要な財産と位置づけ、今後もまちづくりに活用していくことで地域の活性化を図っていくことを意図したものであります。
次に、ストーリー作成時に特に留意した点などにつきましては、ストーリー作成に当たっては単に文化財や歴史的経緯の説明にとどまることなく、起承転結を明確にし、目新しさのある物語となるよう意識したものであります。
また、このたびの申請を通じ、他に類を見ない特徴的な近代建築群と町並みを、民の力で積極的に保存、活用することで、歴史を生かすまち小樽をアピールするものであります。
次に、北前船寄港地・船主集落、炭鉄港との連携につきましては、これまで北前船交流拡大機構の北前船寄港地フォーラムや炭鉄港推進協議会の認定記念フォーラムの開催、加賀市との子供の交流事業などにより、人的ネットワークの拡大や情報交換を行ってまいりました。今後それらシリアル型で得られたネットワークを活用し、新潟市等での観光物産展開催、ストーリーや構成文化財による教育旅行誘致などを予定しており、それらの取り組みを通して本市の歴史的価値を高め、魅力発信につなげてまいりたいと考えております。
次に、認定後の影響につきましては、経済・観光面では、日本遺産を活用した商品開発や日本遺産の構成文化財をめぐる観光コースの造成などの取り組みによって地域の活性化に結びつけたいと考えております。
また、シビックプライドの醸成では、小樽観光大学校、おたる案内人のさらなる充実、拡大や、教育委員会ではふるさと教育の充実を図るため、小学校5年生、6年生を対象に小樽の歴史副読本を配布するなど、市民の皆さんが小樽の歴史や文化遺産の価値を学び、まちへの誇りと愛着が高まることで、今後も現代の民の力を活用したまちづくりが進むことを期待しているところであります。
次に、市主催のシンポジウム開催につきましては、日本遺産の構成文化財を生かしたまちづくりは、今後の本市の活性化に向け重要であることから、これまで認定された日本遺産とあわせ開催に向けた検討を進めてまいりたいと考えております。
次に、伝統的建造物群保存地区制度などの活用につきましては、第7次小樽市総合計画において歴史的建造物を保全、活用するため、国の支援制度の活用を含めた取り組みの検討を掲げており、昨年8月に教育委員会とも連携し歴史を生かしたまちづくり庁内検討会議を立ち上げ、他都市の事例調査を行うとともに、文化庁や北海道開発局へ相談するなど、制度活用に向けた検討を進めているところであります。
次に、地域型申請の構成文化財につきましては、文化庁との事前相談においてストーリーの構成上、必要な構成文化財の重複は問題ないとのアドバイスをいただいておりますので、御指摘の心配はないものと考えております。
次に、認定されたシリアル型の活用策と市民への浸透につきましては、北前船の取り組みとしては、小樽駅でのタペストリーの展示や市内でのパネル展、シンポジウム開催を通じて普及啓発を行ったほか、石狩市とともに北前船寄港地フォーラムを開催し、全国からの関係者と市民との交流に努めたところであり、今後は子供たちの交流事業を通じ、次世代への継承にも取り組んでまいりたいと考えております。
また、炭鉄港の取り組みとしましては、認定記念フォーラムのほか、ガイド養成講座を開催したほか、今後はガイドマップの作成や教育旅行誘致などに取り組むこととしており、今後とも普及啓発や人的交流など、日本遺産を活用した取り組みを進め、地域の活性化につなげてまいりたいと考えております。
次に、申請書にある提案や各事業につきましては、日本遺産認定の結果はこれからとなりますが、歴史や文化を生かしたまちづくりは重要でありますので、必要な取り組みは進めてまいりたいと考えております。
なお、取り組みに当たっては、訪日外国人対応として活用可能な文化庁の文化財多言語解説整備事業など、地域活性化計画に搭載した事業を補完する国の制度の活用について検討してまいりたいと考えております。
次に、認定のめどにつきましては、日本遺産の申請は最終年であり、大変狭き門と認識しておりますが、日本遺産推進協議会の議論などを通じて北海道の心臓をタイトルとするインパクトのあるストーリーができたと思っておりますので、関係者の皆さんとともに期待をしながら結果を待ちたいと考えております。
(「議長、17番」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)17番、佐々木秩議員。
○17番(佐々木秩議員)再質問をいたします。
まず、公共施設再編計画案について、一つだけお聞かせください。
残念ながら、当面維持施設がいつまでということについて期限が示されませんでした。整備方針が定まるまでというお答えでしたけれども、それで一つ確認しておきたいのですが、この整備方針というのはそもそもどういう内容なのか。それから、誰が、どうやってそれを決めるのか。
また、この整備方針だけでも、いつまでということは言えないのかどうか、これについてお答えをお願いいたします。
日本遺産について二つお聞きします。
一つは、市民向けの報告会、シンポジウムを開催したいという御答弁をいただきました。このシンポジウムを開くことの意義というのは非常に大きいと思います。まだこの申請が通るか通らないか、認定になるかどうか、まず決まる前の段階できちんとやはりこういうことをやって、そしてその意義についてきちんとやることが市長のお考えのように、認定がどうであれ、これからのまちを活性化していくための大きな一歩になっていくと信じます。
そのための、本当にこのシンポジウムがその一歩になると思うのですけれども、残念なことに、例えば認定の結果が出る5月までにこれを開こうと思うと、今、新型コロナウイルスの件が出てきておりまして、なかなかこれは日程的にも難しいのかと、せっかく言っていただいたのに申しわけない。ただ、意義はあることですので、それにやはりかわる、できなかった場合です、できれば一番いいです、ぎりぎりでもできればいいと思いますが、それにかわる市民向けの周知やアピール方法についてぜひ検討も進めておいていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
もう一つ、いろいろな制度活用についても検討していただけるということで、特に文化庁の各種助成金支援制度その他についても考えていただけるということでございましたけれども、先ほど言った重伝建だとか歴まち法だとかというもののほかにも、さまざまな支援制度があるということがわかりました。こういうものを非常に生かして、全国で歴史、文化を生かしたまちづくりを進めているところは本当にいろいろな事業を行っているということがわかり、小樽市は残念ながら周回おくれの感じが否めないというふうに見させてもらっています。
やはりそういうまちに追いつき追い越すためにも、日本遺産というこのチャンスを最大限活用して、活用できるものはあらゆる機会に生かしていくということで考えていっていただきたいのですけれども、そこで質問の本題です。これらの制度というのは、やはり全て同じように期限があるのです。年度ごとですし、その年度がいつまで続くかはわからない。最終年度にぎりぎり滑り込みというようなことではなくてスピード感を持って動くべきと、検討を急いでいただくということを思うのですか、その辺について御見解をください。
○議長(鈴木喜明)説明員の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)市長。
○市長(迫俊哉)佐々木議員の再質問にお答えいたします。
私から、日本遺産の関係についてお答えをさせていただきたいと思います。
答弁させていただきましたけれども、シンポジウムの開催につきましては、今回の単独型の結論が出る前の4月までには何とか開催したいという思いはございましたが、今の情勢を考えますと現時点で何とも言えないというふうには考えております。いずれにいたしましても、御質問の中にもありましたが、市が日本遺産に取り組むという姿勢を示したことによって市民の皆さんのこの歴史的な建造物を生かしたといいますか、歴史や文化を生かしたまちづくりに対する機運というのが非常に高まってきていると思っておりますので、もちろんこれに変わる何らかのアピール方法というのは考えていきたいと思っておりますし、引き続きいろいろな形で市民の皆さんにアピールする方法というのは考えていきたいと思っております。
それから、2点目は、これからのまちづくりに当たってのいろいろな制度活用についての御提言だったかと思います。先ほどの答弁の中にもありましたが、今、庁内横断的な組織として歴史を生かしたまちづくり庁内検討会議を立ち上げまして、いろいろなことを議論させておりますけれども、この会議の中でも他都市の事例調査を行うということもやっておりますので、どういった制度があるのかどうかというものをまずこういった中でしっかりと把握し、しっかりと、今質問の中にありましたけれども、やはり国の制度の中には期限のあるものも当然ありますので、できるだけ早目早目にそういった制度に着目し、可能な限りそういった制度を使えるように対応していきたいと思っているところでございます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)財政部長。
○財政部長(前田孝一)私から、公共施設再編計画案についての再質問にお答えいたします。
整備方針についての内容ということでございますが、建設場所の確保の問題、さらにはそれらを単独で進めるのか、統合化して進めるのか、こういった方針を今後改めて検討するということでございます。
また、誰がということでございますが、もちろん庁内の議論を十分に重ねた上で、最終的に市長が決定することになります。
それと、整備方針を示す時期でございますが、この後に控えてございます長寿命化計画策定までにはなるべくお示ししたいとは思ってございますが、何分大きな施設でございますので、それまでになるべくお示しできるように努力をしていくということでお答えさせていただきます。
(「議長、17番」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)17番、佐々木秩議員。
○17番(佐々木秩議員)再々質問をします。
公共施設再編計画についてです。
今、整備方針とはどんな内容かと聞いたら、場所と、それから単独か統合かということですということでしたが、本当にこの二つだけなのですか、整備方針というのは。それが一つ目。
それから、いつまでにとお聞きしましたら、言えないのだけれども長寿命化計画の策定までには決めたいということでした。ということは、この整備方針は2020年度中に何とか決めますよというふうに捉えていいのでしょうか。
○議長(鈴木喜明)説明員の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)副市長。
○副市長(小山秀昭)再々質問にお答えいたします。
今、整備方針について、場所と、統合か単独かだけかという御質問ですが、少しつけ加えますと、今、当面維持としている施設につきましてはいずれも古いものでございますので、40年の間にそのままというわけにはいかないと思いますので、長寿命化計画の中で、どのスパンでやるかは別にして、例えばそれを民間施設の中に取り組むだとか、新たな整備をするとか、そういう方向についてはこの1年の間で決めていきたい、そのように考えております。
○議長(鈴木喜明)佐々木議員の一般質問を終結いたします。
(「議長、22番」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)22番、濱本進議員。
(22番、濱本進議員登壇)(拍手)
○22番(濱本進議員)一般質問をいたします。
まず、行政経営についてお聞きします。
初めに、令和元年度の市政について、迫市長はどのように総括しているのかお伺いします。
平成30年8月に迫市政がスタートして、この1月末で1年5カ月が過ぎました。行政の基本的なサイクルは4月から翌年の3月末までですから、迫市長にとって平成30年度は令和元年度に向けての準備期間であり、実質的にはこの令和元年度が迫市政の初年度であると捉えています。
迫市長はこの1年、限られた財源を有効に活用した予算を編成して、経営資源の一つである人材を育成することも意識して適材適所の人事を行い、効率化、高品質化を目指して行政経営を行ってきたと理解しています。令和元年度末まで残り1カ月余りとなった現在、迫市長はこの1年をどのように総括、評価されているのでしょうか。市長の公約などを踏まえながらお聞かせください。
昨年の第1回定例会において私は、都市経営、地域経営、自治体経営、行政経営などについて、その考え方や他都市の事例をもとに幾つか質問いたしました。一般的に経営体の活動は、基本となる価値観や信条、目指すべき理想などを表現した経営理念、次に、この理念を実現させるための具体的方策である経営方針、次に、方針の具体的、客観的な指標である経営目標、次に、目標を実現するための人員やコスト計算などの詳細な分析をもとにした経営戦略、そして最後は、経営体を構成する全員が持つべき理念に基づいた行動を促す原則である行動指針による階層的な構造で成り立っていると言われています。
この考え方を踏まえて、宇都宮市や下田市などで策定されている都市経営、行政経営に関する大綱、指針などを例示して、小樽市においても策定する必要があるのではないかとお聞きしました。迫市長からは、他都市の事例を研究し、必要性、有効性などを見定めた上で指針の策定について判断したいとのお答えがありました。現在、経営大綱、経営指針などの策定についてはどのようにお考えなのか、お聞かせください。
他都市ではPDCAサイクルを意識して、市長、公営企業の長、各部局の長が年度ごとにそれぞれの役職における経営方針、経営目標を定め、目標達成に向けて職員の皆さんのモチベーションを高めている例もあります。迫市長はこのような取り組みについてどのようにお考えですか、お聞かせください。
令和元年10月に第7次小樽市総合計画基本計画が策定されました。その中の市政運営の基本姿勢の2、持続可能な行財政運営の推進の(2)効果的・効率的な行政経営の推進についての記載があります。その内容は、人材育成、業務改善、効率的な組織体制づくりなどですが、初めに人材育成についてお聞きします。
迫市長は昨年の第1回定例会において、職員研修メニューとして先進地視察研修について述べておりましたが、その実施内容や成果、効果などについてお聞かせください。
また、小樽市みらい創造プロジェクトチームが若手職員による庁内横断的な政策検討を通じて職員の資質向上、人材育成につながると述べていましたが、この1年間の活動の内容や成果、効果などについてお聞かせください。
次に、業務改善についてお聞きします。
業務改善の目的は、無駄のない仕事、むらのない仕事、そして無理のない仕事を実現することと言われています。無駄のない仕事とは、必要最低限の人員、コスト、そして効率的な工程で仕事をすることであり、むらのない仕事とは、より安定した高品質の仕事をすることであり、無理のない仕事とは、過剰な負担を与えない、適正な仕事量のことであると言われています。
業務改善を行うための手法は、品質改善を目的としたTQCや、職場環境の改善を目的とした整理、整頓、清掃、清潔、しつけの頭文字をとった5S、作業、工程の改善を目的としたIEなどがあります。これらの手法を活用する事前の準備として、静岡県など業務棚卸表を作成している自治体があります。業務棚卸表とは、組織が日常的に行っている業務を可視化するため、そして事業評価するために各業務について大分類、中分類、小分類の順にそれぞれに2桁のコード番号をつけて、その内容や作業手順などを体系立ててまとめた資料であり、業務継続計画の策定にも役立つものと言われています。
業務改善を確実に行うために業務棚卸表の作成が必要と思いますが、迫市長はどのようにお考えですか、お聞かせください。
次に、効率的な組織体制づくりに関してお聞きします。
迫市長は、平成31年度に一部の組織改正を行いましたが、令和3年度に予定している組織改革の考え方、工程などをお聞かせください。
平成30年11月に策定された小樽市収支改善プランにおいて、(仮称)職員定数適正化計画の記載があります。迫市長はこの計画について、組織改革を見据えながら策定について検討すると述べておりましたが、現在はどのような状況でしょうか、お聞かせください。
次に、防災に関連してお伺いします。
初めに、連日、新聞、テレビなどで報道されている新型コロナウイルス関連肺炎に関してお聞きします。
本年1月に判明した中国武漢市から始まった新型コロナウイルス関連肺炎は、中国国内だけではなく日本を含め諸外国にも瞬く間に拡散しています。国内でも感染者が多数発生し、残念ながらお亡くなりになられた方もいらっしゃいます。北海道でも感染された方が見つかり、現在も増加しつつありますし、昨日、亡くなられた方もいらっしゃいます。市民の皆さんは新型コロナウイルス関連肺炎による不安を身近に感じていると思います。
小樽市では、新型コロナウイルス庁内対策会議を1月31日に第1回目、2月10日に第2回目、そして2月21日に第3回目を開催したとのことですが、その内容についてお聞かせください。
感染防止、感染者への対策はもとより、物販、宿泊などの観光関連産業に与える影響ははかり知れないと考えていますが、現時点で小樽市では市民に対し、また市内企業に対してどのような対策を講じているのかお聞かせください。
また、今後どのような対策を考えているのか、お聞かせください。
私は、防災力の人的な強化のために地域防災マネージャーの資格を有する退職自衛官の採用を提案しましたが、迫市長は議会での答弁において、会計年度任用職員制度を視野に入れて検討すると述べておりました。その後、何かしらの進展はあったのでしょうか、お聞かせください。
昨年の第2回定例会において、私は業務継続計画の重要な六つの要素の一つである災害時における代替庁舎として、北海道から譲渡される小樽商業高校を提案いたしました。迫市長は、活用できる可能性はあると答弁されましたが、現在はどのようにお考えでしょうか、お聞かせください。
次に、昨年11月2日に教育委員会庁舎体育館において避難所開設訓練が実施され、私も当日見学させていただきました。迫市長の掲げるテーマの一つである備えを具体化した取り組みであると理解をしております。
後日、改めて平成30年3月に策定された小樽市の避難所運営マニュアルを読みましたが、気になることがありましたのでお聞きします。
初めに、市内の避難所として小学校、中学校が多く指定されています。児童・生徒が在校時に発災した場合や児童・生徒が避難者になった場合などの記載が不十分との印象を受けました。迫市長は避難所開設訓練を踏まえて、現在の運営マニュアルの見直しについてどのように捉えていますか、お聞かせください。
避難所運営マニュアルが策定された後の平成30年7月27日に文部科学省初等中等教育局初等中等教育企画課、健康教育・食育課から都道府県教育委員会などに対して平成29年1月20日の大規模災害時の学校における避難所運営の協力に関する留意事項についての通知について、域内の市町村教育委員会への周知を求めています。
初めに、教育委員会は平成29年1月20日の通知について確認をしていたのでしょうか。
また、この通知によって何かしらの具体的な対応をされたのでしょうか、お聞かせください。
私は、平成29年12月に茨城県教育委員会が策定した学校避難所運営支援マニュアルは、この通知に沿ったものだと理解をしています。この茨城県教育委員会のマニュアルや柏市教育委員会と柏市防災安全課が策定した柏市立花野井小学校の避難所開設・運営マニュアルなどを参考にして学校避難所に特化した運営マニュアルの策定が必要と考えていますが、見解をお聞かせください。
次に、業務継続計画について伺います。
平成30年9月の北海道胆振東部地震を契機に業務継続計画の必要性に対する認識が高まったと言えます。残念ながら現在小樽市にはありませんが、これから策定するとのことなのでお伺いします。
業務継続計画策定に当たっての原則として、1番、全庁的な体制で作成すること。2番、計画策定は目的ではなくて策定過程自体が職員の研修となるため、多くの職員が携わること。3番、職員の安全対策、庶務業務についても考えておくこと。4番、平時における対策や研修・訓練に活用することと言われています。この原則について迫市長はどのようにお考えですか、お聞かせください。
また、作成の手順としては停電が1週間続く場合、庁舎が使用できない場合、職員の半数が登庁できない場合などの危機となる状況を想定した上で、災害時に活用可能な資源として人的資源、施設、設備、資金、情報について検討し、そして重要業務の絞り込みが必要であると言われています。
函館市では平成30年3月に地震を原因とする函館市業務継続計画(地震編)を策定しています。その中では、非常時優先業務の選定を行い、部ごとに一覧表にまとめています。米子市の業務継続計画においては、担当課、業務名、優先順位の項目で災害時応急業務一覧を作成し、さらに主管部署、業務名、目標時期、必要な資源、関係機関などの項目で災害時優先業務継続体制一覧を作成しています。今後、小樽市が策定する業務継続計画の参考としている他都市の業務継続計画はありますか、お聞かせください。
次に、現在策定中の地域福祉計画について伺います。
地域福祉計画の策定については、平成30年4月の社会福祉法の一部改正により、任意とされていたものが努力義務とされました。さらに地域における高齢者の福祉、障害者の福祉、児童の福祉、その他の福祉の各分野における共通的な事項を記載する上位計画として位置づけられています。
初めに平成29年12月12日に厚生労働省から都道府県知事などに対して、地域共生社会の実現に向けた地域福祉の推進についての通知がなされ、都道府県においては市町村地域福祉計画の改定について管内市町村への周知及び市町村福祉計画が未策定の市町村に対しては、早急に計画策定が行われるよう支援を願いたいとの内容でしたが、策定の取り組みが平成30年度中に行われなかった要因についてお聞かせください。
次に、福祉の各分野における共通的な事項を記載する上位計画と規定されていますが、共通的な事項を含む他の計画とは何を指すのでしょうか、お聞かせください。
あわせて、地域福祉計画に盛り込むべき事項はどのようなものなのか、お聞かせください。
また、この地域福祉計画を策定することによる効果についてお聞かせください。
そして、現在までの策定状況及び策定に当たっての課題などがあればお聞かせください。
次に、法定外目的税である宿泊税についてお聞きします。
新聞報道などによると北海道が設置した(仮称)観光振興税に係る懇談会は、本年2月10日に宿泊税についての意見をまとめたとのことです。その内容としては、道は1人1泊一律100円、市町村は独自に税額を設定する、修学旅行は免税とするなどでしたが、この結論について小樽市としてはどのように捉えていますか、お聞かせください。
また、北海道は観光振興税の具体的な使途などについて、市町村や宿泊事業者などの意見を聞くために振興局ごとに地域観光戦略プラットフォームを本年度中に設置することや、宿泊税導入を検討している市町村などとの協議の場を設けることも検討しているとの報道がありました。小樽市としてはこの報道の内容について確認しているのでしょうか。また、これらの対応についてのお考えをお知らせください。
現時点で北海道は観光振興税の導入時期をいつごろと考えているのか、わかる範囲でお聞かせください。
函館市は、来年10月の導入を目指しているようですが、小樽市としては導入時期についてどのようにお考えですか、お聞かせください。
少なくとも北海道の導入時期と同時であることが望ましいと考えますが、見解をお聞かせください。
緻密に、かつ迅速に制度設計に取り組んでいただくこと、そして適切な時期に導入することを強く要望いたします。
教育行政に関してお伺いいたします。
私は昨年の第1回定例会において、平成27年4月1日から施行となった地方教育行政の組織及び運営に関する法律が教育、学術及び文化の振興に関する総合的な施策の大綱の策定を規定していることから、第7次総合計画基本計画の策定を踏まえて質問をさせていただきました。
迫市長からは、新年度の早い時期に総合教育会議を開催して大綱の策定方針について、教育委員会と十分協議をする旨の答弁をいただきました。どのような協議がなされたのでしょうか、お聞かせください。
また、文部科学省の通知によれば、教育大綱が対象とする期間は4年または5年を想定していることから、小樽市においての期間についてもお尋ねしました。総合計画の基本計画は、策定から5年後をめどに中間見直しを行うことが明記されていることを踏まえて、どのように検討されて期間を決定されたのでしょうか、お聞かせください。
第7次小樽市総合計画基本構想が策定され、昨年10月に基本計画が策定され、そして12月には学校教育推進計画と社会教育推進計画が時代の要請に応えて一本化され、小樽市教育推進計画が誕生しました。かつて学校教育と社会教育の連携が必要であると指摘され、その後は連携からさらに融合へと進化してきた歴史の一部を見てきた私にとっては、この計画の誕生は大変感慨深いものがあります。林教育長は、小樽市教育推進計画について、どのような所感をお持ちですか、お聞かせください。
計画は、目的を達成するための道しるべであるとも言えます。最後まで意欲を持って目的を達成されることを期待しています。
以上、再質問を留保して終わります。(拍手)
○議長(鈴木喜明)説明員の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)市長。
(迫俊哉市長登壇)
○市長(迫俊哉)濱本議員の御質問にお答えいたします。
初めに、行政経営について御質問がありました。
まず、この1年の総括につきましては、私にとって最初の当初予算編成である今年度予算において、非常時電源対策などの防災力強化、ひとり親家庭などの子供の学習支援、部活動への外部人材登用など、喫緊の課題の解決と公約の実行に努めてまいりました。また、港湾計画改訂の再開や観光税の議論の開始、そして国立小樽海上技術学校が短期大学校として開校が決まるなど、議会議論において指摘を受けた課題や社会的な要請などにも一定程度対応ができたものと考えております。
さらに、市の組織について、新幹線・まちづくり推進室の設置や港湾担当部長などの配置を行い、まちづくりを進めていく体制を整えてまいりました。このように当面の課題に対応しながら、これから大きな課題解決に向けて足元を固める1年であったと考えております。
次に、行政経営の指針などの策定につきましては、第7次総合計画の市政運営の基本方針において、行政運営を経営と考え、成果を重視した施策展開や重要な経営資源である人材の育成、効率的な組織づくりなどを行う考え方を盛り込んだところですが、現在、他のさまざまな計画の策定を優先しており、独立した指針として策定することについては、本格的な検討には至っておりません。しかしながら、私の認識は昨年と変わらず、組織の課題解決力向上の必要性を感じていることから、その方策の一つとして引き続き研究し、本市にとっての必要性、有効性などを見定めてまいりたいと考えております。
次に、市長や各部局長などの経営方針につきましては、組織全体で目標などを共有し行政経営の質の向上を図る取り組みであると認識をしております。本市においては第1回定例会における私の提案説明中の所信表明などを踏まえて、各部で組織目標を定め、それに基づき職員が業務目標を設定しておりますが、こうした仕組みがより効果的に組織力の向上につながるよう他都市の経営方針なども研究してまいりたいと考えております。
次に、先進地視察研修の実施内容や成果、効果などにつきましては、庁内公募で決定した30歳代の職員3名がそれぞれ関心のあるテーマを選び、企画・立案して3日間の日程で道外の先進地を視察してきました。視察後はその成果を各自がまとめ、今月初めに私が直接これら3名の職員から報告を受け、懇談をいたしましたが、インターネットなどではわからない情報を直接現地で見聞きしたことで、自信を持って報告や質問に受け答えする姿を目の当たりにし、職員の行政運営能力向上を図るという当初の目的が達成されたものと感じました。
また、視察先のアポイントメントなど、事前準備から報告までの一連のプロセスを1人でやり遂げた達成感は、今後の成長につながるものと期待をしております。
次に、みらい創造プロジェクトチームの活動内容などにつきましては、5月から11月にかけて職員13名が三つのチームに分かれて会議を重ね、関係者へのヒアリングや現地視察、業務関係部署からのアドバイスなどを受けながら事業案を策定した後、私に対してプレゼンテーションを行ったものであります。
実際の事業化までには結びついておりませんが、担当する業務以外の事案について他都市の事例などを調査し、組織を横断する職員同士で議論することで物の見方が幅広くなるほか、根拠を持った政策立案能力が培われたと思いますので、現在担当している業務はもとより将来にわたっても生かされるのではないかと期待しているところであります。
次に、業務棚卸表につきましては、限りある人材や財源などの経営資源で、より効果的、効率的に課題を解決していくためには、業務改善も重要であると認識しており、その手法として業務棚卸表により経営資源の配分状況などを可視化することは有用であると捉えておりますので、研究してまいりたいと考えております。
次に、令和3年度に予定している組織改革の考え方につきましては、1点目として、時代の変化に対応した効率的で市民の利便性の高い組織づくり。2点目として、人口規模、財政規模に見合った組織づくり。3点目として、公共施設再編計画、収支改善プランとの整合性を確保した組織づくりを基本的な考え方としております。
また、工程につきましては、現在、組織改革案作成の作業を行っておりますが、今後、本年9月の第3回定例会で組織改革案を提示し、御議論いただいた後パブリックコメントを経て12月の第4回定例会で関係条例の改正、関連予算の計上を行い、令和3年4月には、新組織でスタートしたいと考えております。
次に、職員定数適正化計画につきましては、職員の適正配置による人件費の抑制を図るための手段として将来的な策定を予定しているものでありますが、策定に当たっては令和3年度に向けた組織改革のための検討経過を踏まえるほか現業職のあり方についても方向性を定める必要があり、今後、職員組合との協議を経て策定作業に着手してまいりたいと考えております。
次に、防災について御質問がありました。
まず、新型コロナウイルス庁内対策会議につきましては、新型コロナウイルス感染症に関する発生状況、国や北海道の動きなどを確認した上で、各部局で収集した情報や対応等について共有を図るとともに、市内で感染が疑われる患者が発生した場合の対応について協議を行ったところであります。また、市内で感染者が出た場合には、直ちに対策本部を設置することなどを確認いたしました。
なお、本日4回目の庁内対策会議を招集し、小・中学校の休校に連携した児童厚生施設等の休館や中止行事等の確認を行ったところであります。
次に、新型コロナウイルスに対する対策につきましては、市民に対しましては、季節性インフルエンザに準じた手洗いや咳エチケットなどの感染予防対策について、市ホームページや広報誌などを通じ周知を行っております。
また、今後の対策としましては、感染者が増加した場合に備え、入院医療や保健所の検査体制の整備に取り組んでいるところであります。
市内企業に対しましては、宿泊施設や商店街、製造業などへのヒアリングを実施し、状況の把握と関係機関との情報共有に努めるとともに資金繰り等の相談に対応するため2月3日には産業振興課内に中小企業向けの金融等相談窓口を設置したところであります。
今後においても現在の状況が長期化することによる影響を懸念しておりますので、定期的に状況を把握するとともに、国が行う支援策などの情報収集に努め、必要な対策を検討してまいりたいと考えております。
次に、退職自衛官の採用につきましては、地域防災マネージャーの資格を持つ退職自衛官は、災害対策の強化を図るために必要な人材であると考え、自衛隊の担当部署に相談しながら採用について検討を進めていたところであります。
採用に当たっては、災害時はもとより通常時においても知識と経験を遺憾なく発揮し、さまざまな実務を担うことができる正規職員での任用が適当であると考えていたところ、自衛隊から適任者1名の推薦があり、面接の結果、来年度から正規職員として採用することとしたものであります。
次に、災害時における代替庁舎としての小樽商業高校の活用につきましては、公共施設再編計画案においては、商業高校跡には教育委員会や高等看護学院等が移転することとしておりますが、この建物は耐震基準を満たしているため、災害時において代替庁舎の一部として活用する運用も検討してまいりたいと考えております。
次に、避難所運営マニュアルの見直しにつきましては、昨年11月に実施した避難所開設訓練では、避難所の安全確認に時間を要したこと、その結果、避難者が屋外で長時間待機することになったことなど課題が幾つかあったものと認識しております。
さらに、新年度に実施を予定している避難所開設運営訓練や冬季避難所宿泊訓練などさまざまな訓練を行う中で新たな課題や気づきが生まれるものと考えており、具体的な検討はこれからになりますが、課題や気づきを反映した、より実効性のある内容となるようマニュアルを見直してまいります。
次に、業務継続計画の策定につきましては、議員からお示しのありました四つの原則は重要なものと認識しておりますので、策定時には全庁的な委員会を設置するほか、計画の目的や意義などについての職員研修を行うことにより、災害対応の理解を深めるとともに策定後は平時から職員研修や訓練を実施し、見直しを行いながら、より実効性を高めてまいりたいと考えております。
次に、業務継続計画の参考事例につきましては、策定準備の段階では、札幌市を初めとする道内主要都市の計画を調査研究いたしましたが、各都市ともに計画の項目立てや表現方法などそれぞれ特徴があるため、それらを参考として本市の実情に合った、より実効性の高い計画を策定してまいりたいと考えております。
次に、地域福祉計画について御質問がありました。
まず、計画策定の取り組みが平成30年度中に行われなかった要因につきましては、計画策定が努力義務とされた旨の通知を受け策定に向けた検討を始めましたが、計画の必要性についての議論が十分に行えなかったほか、策定作業を進めるための人員確保も難しかったことから、平成30年度の着手を見送ったものであります。
次に、福祉の各分野における他の計画につきましては、高齢者福祉の分野においては、高齢者保健福祉計画、介護保険事業計画、障害者福祉の分野においては、障害者計画、障害福祉計画、障害児福祉計画、児童福祉の分野においては、子ども・子育て支援事業計画があります。
次に、共通的な事項とあわせて盛り込むべき事項につきましては、国のガイドラインでは共通的な事項を含めて五つの事項が示されており、共通的な事項のほかには地域における福祉サービスの適切な利用の促進に関する事項、地域における社会福祉を目的とする事業の健全な発達に関する事項、地域福祉に関する活動への住民の参加の促進に関する事項、包括的な支援体制の整備に関する事項があります。
次に、地域福祉計画策定による効果につきましては、市の福祉事業は、高齢者、障害者、子供など既存の個別計画に沿って展開されておりますが、地域福祉計画はそれらの連携を深めるとともに縦割りの個別計画のすき間を埋める役割を果たすことから、複雑かつ多様化する福祉課題にも今まで以上に包括的な支援ができるものと考えております。
次に、計画の現在までの策定状況及び課題につきましては、公募市民や学識経験者などで構成する策定委員会を設置し計画策定のための議論を重ねたほか、計画周知を目的とした福祉セミナーを開催いたしました。
また、18歳以上の市民2,000人を対象として行ったアンケートを取りまとめているところであります。
令和2年度には、住民懇談会や専門職ヒアリングにより、さらに地域課題を把握した上で、令和3年3月の策定を目指しております。策定に当たりましては、より多くの市民の声を計画に反映させることが重要であり、広く市民に周知をし住民懇談会など計画策定に参画してもらうことが課題であると考えております。
次に、宿泊税について御質問がありました。
まず、北海道の(仮称)観光振興税に係る懇談会における結論につきましては、あくまでも懇談会の意見であり、今後、北海道がその意見をもとに具体的な制度設計を進めていくものと考えますが、その使途や税額の設定については関係自治体や観光事業者などと十分な協議と調整を行っていただきたいと考えております。
次に、地域観光戦略プラットフォームの設置や市町村との協議の場につきましては、これまで開催された観光振興税にかかわる懇談会に本市もオブザーバーとして参加しており、それらについては承知をいたしております。地域観光戦略プラットフォームは振興局単位で設置され、北海道の観光振興税の使い道について話し合う場であると聞いておりますので、市町村の要望を踏まえた使途となるよう意見を伝えてまいりたいと考えております。
また、市町村との協議の場におきましては、北海道と市町村の役割分担を踏まえた税額設定について、他市町村とも連携しながら北海道に要望してまいりたいと考えております。
次に、北海道の観光振興税の導入時期につきましては、北海道より正式には示されておりません。
次に、本市の宿泊税の導入時期につきましては、現在、宿泊施設に対してアンケート調査を行っており、課題を整理した上で有識者会議の議論を得て、年度内に制度設計を終え、その後、宿泊事業者への説明会の中で御意見を伺いながら、令和2年第4回定例会に条例案を提出できるよう進めてまいりたいと考えております。
また、課税対象である宿泊者の予約期間などに配慮した周知期間を設ける必要があることから、条例の施行は3年度中になるものと考えております。
次に、本市の宿泊税の導入時期を北海道と同時にすることにつきましては、宿泊税の導入においては納税する宿泊者や特別徴収義務者となる宿泊施設に対して、わかりやすく、混乱を招かないよう北海道と足並みをそろえることが望ましいと考えておりますが、まずは本市の制度設計について早急に進めてまいりたいと考えております。
次に、教育行政について御質問がありました。
まず、小樽市教育大綱策定にかかわる教育委員会との協議につきましては、平成27年4月、地方教育行政の組織及び運営に関する法律の改正により、教育大綱の策定義務が生じたため、28年3月に第1回目となる総合教育会議を開催し、第6次総合計画の教育行政に関する目標や施策の根本となる部分をもって小樽市教育大綱としたものであります。
このたび、昨年10月に第7次総合計画基本計画が策定されたことに伴い、総合教育会議を開催し、同計画の教育行政に関連する部分を教育大綱とすることについて協議したものであります。
次に、教育大綱の対象期間につきましては、総合計画基本計画の計画期間が令和元年度から10年度までの10年間としていることから、大綱についても同様の期間とすることを総合教育会議で協議し、決定されたものであります。
なお、基本計画において大綱該当部分に見直しがあったときには、総合教育会議で大綱の改定について協議することとなります。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)教育長。
○教育長(林秀樹)濱本議員の御質問にお答えいたします。
初めに、防災について御質問がございました。
まず、避難所運営の協力に関する文部科学省通知への対応等につきましては、本通知は北海道教育委員会を経由して受理をしており、内容を確認したところ防災担当部局等との十分な連携協力体制を構築するなど適切な避難所運営の協力に取り組むことが示されていたため、総務部災害対策室へも情報提供を行い、情報共有を図ったところでございます。
次に、学校避難所に特化した運営マニュアル策定の必要性につきましては、災害対策室が作成する避難所運営マニュアルをもとに各学校の状況に合わせた避難所運営に関する項目を、各学校で策定済みの危機管理マニュアルに反映させる必要があると考えておりますので、校長会との協議や他都市の先進事例も参考に改定を進めてまいりたいと考えております。
次に、教育行政について御質問がございました。
小樽市教育推進計画における所感につきましては、私といたしましては、学校教育と社会教育がそれぞれ役割を分担し、さらに学習の場や活動など両者の要素を部分的に重ね合わせながら一体となって進めていく学社融合の視点で教育施策を行うことは大切であるというふうに考えております。
また、新しい学習指導要領におきましても社会に開かれた教育課程の実現が示されるなど、学校教育と社会教育の融合がこれまで以上に求められておりますので、両施策を総合的かつ体系的に推進していくことを目的とした小樽市教育推進計画を策定し、本市における教育の一層の充実を目指すことといたしたものでございます。
(「議長、22番」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)22番、濱本進議員。
○22番(濱本進議員)1点だけ、再質問でお聞きしたいと思います。
退職自衛官の採用を予定しているということで、この小樽の、いわゆる防災に関する人的な防災力の向上は、私は確実にアップするのだろうと思っています。
その上で、先ほど聞いた避難所開設の運営マニュアルがございますけれども、これを見直しするときにこの退職自衛官の存在というのは非常に有益だと思っておりますが、その点について市長は、せっかく採用を予定しているのですから、有効に働いていただける部分では、これはまず一番の取っかかりではないかというふうにも考えるのですが、その点についてだけお聞かせください。
○議長(鈴木喜明)説明員の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)副市長。
○副市長(小山秀昭)濱本議員の再質問にお答えいたします。
実際この退職自衛官の方と私が面接をいたしましたものですから、私からお答えさせていただきます。
採用予定の方は、防衛大学を卒業した後、約31年間自衛隊に勤めておりますが、その中では、いわゆる普通科連隊にもおりますが、学校にもおります。また、陸上幕僚監部、また方面本部の総監部では総務や人事の仕事もされております。そのほか2度の海外派遣にも行っておりますし、後方支援などの仕事にも当たっておりまして、私が一番感じたのは、非常に人格が温厚で大変誠実な方であるということ。それと自衛隊の中でも非常に幅広い分野に精通して、お話しをした中で一番は、市役所は基本的には平時の仕事をきちんとやる。ただ、自衛隊の方は非常時の仕事をきちんとやるためにふだん取り組んでおられ、その経験は十分に生かせること感じております。
○議長(鈴木喜明)濱本議員の一般質問を終結し、この際、暫時休憩いたします。
休憩午後4時16分
――――――――――――――
再開午後6時40分
○議長(鈴木喜明)休憩前に引き続き、会議を再開し、一般質問を続行いたします。
(「議長、2番」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)2番、松田優子議員。
(2番松田優子議員登壇)(拍手)
○2番(松田優子議員)第1回定例会に当たり一般質問いたします。
今、小樽の最重要課題は、何といっても人口減少と少子高齢化問題です。そこで、市では今後10年間のまちづくりの指針となる第7次総合計画を策定するに当たり、まちづくりのテーマとして従来の5項目から、子ども・子育てを加え、今定例会で来年度に向け数多くの子育て支援策が上程されているのは、その決意のあらわれだと思いますので、これに関連してお伺いいたします。
最初に、幼児教育、保育について伺います。
御存じのとおり昨年10月より幼児教育・保育の無償化がスタートし、これにより幼稚園や保育所の3歳から5歳児の利用料が原則無料となりました。これは、公明党が長年取り組んできた大きな成果です。多くの子育て世代から喜びの声が寄せられる一方、まだ始まったばかりのため課題も指摘されています。こうした実態に向き合い、課題解決に向け、我が党として、全国的に利用者や事業者からの声を聞くこととし、昨年11月から1カ月余りをかけて対面形式でのアンケート調査を実施し、私たち公明党議員団も皆様のもとに出向きました。
その結果、全国で約1万9,000人の利用者、8,500の事業者から回答を得ることができ、最近その調査結果がまとまりましたが、それによると利用者の約9割が幼保無償化を評価する、やや評価するとの声をいただきましたが、市としてその結果に対し、どのような所感をお持ちになったのか伺います。
また、今後、取り組んでほしい政策では、保育の質の向上や待機児童対策を求める声が多く寄せられました。今まで小樽市ではこれらについてどのような施策を考えてきたのか伺います。
また、事業所へのアンケートの意見では、事務負担がふえたと述べていることから、このことについては今後何らかの軽減方策が必要になりますが、ほかにも保育の質の向上としてスキルアップや処遇改善が挙げられ、また施設の安定的な経営を続ける上で期待する政策として、人材育成、人材確保と、それに対する支援を求める声が多く寄せられました。小樽市としてこの点についてもどのような認識をお持ちか、また考えられる支援策についてお伺いいたします。
私は、保育の質の課題の一つとして、安全面が挙げられると考えます。道内の幼稚園や保育所では、人手不足のため子供から目を離す時間が長かったり、経験不足から事故が起きているといいます。私は、市内の介護施設の運営推進委員をさせていただいていますが、定例の推進委員会では、毎回、事故やヒヤリ・ハットの報告があり、事故をなくすための取り組み状況が話し合われています。
同様に、市内の幼稚園や保育所では、このような取り組みがなされているのでしょうか。なされているとしたら、年間どのくらいの事故報告があるのか、その件数と主な内容、そして、その対策について伺います。
内閣府の調査では、保育施設の重大事故は年々増加しており、死亡事故も起きていますが、このうち8割近くが睡眠時に起きているといいます。そこで保育現場などでは、体動の低下や異常を検知するとランプが点滅し、警報音が鳴るベビーセンサーを導入するところがふえているようです。これはあくまでも補助具であるという認識は必要ですが、職員のストレスや業務の軽減につながっているといいます。市内の保育施設における導入状況と未導入の施設には、厚生労働省の補助金も活用できるようですので、導入促進を図っていただきたいと思いますが、御見解をお聞かせください。
また、このアンケートとは別に、ある保育所勤務の方とお話をしているときに事業所にエアコンの設置を望む声もお聞きいたしました。近年、気象の変化により北海道でも猛暑が続くことが多くなり、一般家庭でもエアコンを設置しているお宅も珍しくなくなりました。大人と違って体温調整がままならない乳幼児をお預かりしている保育所等にも今後エアコンの設置は必要ではないかと私も考えておりますので、この点についてもお考えを伺います。
また、アンケートでは、障害のある子供、その可能性のある子供の教育、保育の充実をしてほしいという御意見が半数以上の事業所、そして3割近い利用者から寄せられており、これらの声に対応することも保育の質の向上につながるのではないかと考えますが、その点についての市の認識も伺います。
そこで、このことに関連して、特別支援教育について伺います。
私の知人に障害のある子供をお持ちの方がおります。今まではこども発達支援センターなど通所支援を受けていましたが、就学年齢を迎え4月から小学校に入学することになりました。市内の小学校には普通学級とともに障害のある子供を対象とした特別支援学級がありますが、自宅は小学校の近くにあるのに、その子供の場合は教育委員会から進められて市外にある養護学校に通うことになったそうです。
そこで伺いますが、まずはこの特別支援学級と特別支援学校との違いをお伺いいたします。
また、それぞれに就学する際の流れや基準について説明願います。
そして、現在、特別支援学級と特別支援学校に在籍している市内の児童・生徒数をお示しください。
ともあれ、小樽市内には特別支援学校はありませんので、必然的に市外への遠距離通学をしなければなりませんが、知人の子供はスクールバスを利用することになりました。ただ、自宅から指定されたスクールバスの乗降場所までは距離があるため、そこまでの送り迎えが必要になることから、その点に苦慮するといいます。知人にはその子供のほかに保育所に通う子供もおり、また、パート勤めをしていることから、さらに子供の送り迎えが必要となると大変です。児童発達支援には送迎サービスがあったそうですが、今後こういった場合の支援策はないのか伺います。
障害のある子も、ない子も、大切な未来の宝です。子供たちが安心して暮らせるまちづくりのために支援策の充実を図っていただきたいと思います。
次に、小樽市のもう一つの最重要課題である高齢化対策に関連して伺います。
昨年10月末現在で小樽市の高齢化率は40%となり、道内10万人以上の市で初の40%超えとなりました。この背景には、若い世代の市外流出が続いていることもあるようです。90歳代の単身生活者も決して珍しいことではなく、それだけに今後、介護サービスを利用する人も多くなると思われます。そこで現在、小樽市における要介護認定を受けている方の人数を、要介護度別にお示しください。
ところで、北海道の調べによりますと、一昨年に道内で介護サービスを提供する事業者の職員の1割以上が離職したという報告がなされています。ただ、一昨年は離職を上回る採用があったので介護職員全体としては減ってはいませんが、介護職員の入れかわりが激しいということは、経験者が減少するということであり、介護の質にもかかわってきます。このことは、道内でも高齢化が加速している小樽市としても見過ごすことができない問題です。本市が指定権限を持つ介護保険サービス事業所ではどのような実態になっているのか。また、介護職員の離職により入れかわりが激しいことに対し、どのような認識をお持ちかお伺いいたします。
また、別の調査によれば、介護職員の高齢化が目立つという報告も出されています。訪問介護に従事する介護職員、いわゆるホームヘルパーの平均年齢は55.5歳で、50歳以上が7割を超え60歳以上が4割を超えているという調査結果も出ています。もちろん、社会全体の高齢化が進んでいるのですから、いたし方ないのかもしれませんが介護職員の不足により職員1人への負荷が大きくなり、新規採用の減少が介護職員の高齢化へとつながっているのではないかと考えます。市内における介護職員の年代別構成を押さえていたらお示しください。
私には、介護職員として従事している知人が複数おりますが、長年介護職員として施設に勤め、もうすぐ70歳代を迎える知人は、正規の職員ではなくなりましたが、事業所から、これからも介護職員として働き続けてほしいと懇願されているそうです。
また、事業所の前を通り過ぎると介護職員募集の張り紙がいつまでたっても剥がされないままになっています。また、地域限定の介護職員募集のダイレクトメールが我が家にも届いています。それだけ事業所も危機感を持っていると言えます。また、入所・通所施設においても介護職員の高齢化が進んでいます。50歳代以上が4割近くを占めているようです。施設職員として従事している別の知人は、宿直勤務もあることから、職員不足で疲労こんぱいしていると嘆いておりました。さきにも申しましたが、経験者が減少するということは介護の質にもかかわってきますし、何といっても事故が心配です。市には介護保険サービス事業者から事故報告がなされていると思いますが、その件数と主な事故要因をお示しください。
人材不足は、介護職場だけに限ったことではありませんが、今後は介護職員の人材確保と定着率の向上を図っていかなければならないと思いますが、このことについての市のお考えもお聞かせください。
ともあれ、介護予防にも手を尽くし、人生100年時代を謳歌し、元気で暮らす御高齢の方が多くなることを願っています。
次に、先ほども障害をお持ちの子供に関する質問をさせていただきましたが、大事なことは、障害があろうとも、また御高齢になって身体機能が衰えてきたとしても、皆で機能を補完しながら自分らしく生きていくことが大切です。そんな趣旨のもと平成28年4月1日から施行された障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律、いわゆる障害者差別解消法は、障害のある人もない人も、相互に人格と個性を尊重し合いながら、ともに生きる社会の実現を目的としています。
小樽市では、小樽市障害者虐待防止・差別解消事業実施要綱に差別の防止や早期発見、連絡協力体制の整備などが定められていますが、最初に、法で地方公共団体に策定を求めている職員の対応要領についての周知と市職員への研修などは現在までどのように取り組んできたのか伺います。
次に、障害のある方から不当な差別を受けたという相談があった場合、市としてどのように対応するのか伺います。
実は、昨年、障害のある方の御家族から相談がありました。視覚に障害のある方がデイサービスに通っていたのですが、事業所の都合により新たな通所介護施設を探さなければならなくなり、担当のケアマネジャーと相談の上、数カ所、施設見学に行ったそうです。そのうちの1カ所では盲導犬が施設に入るということで、通所者にアンケートを配布し、その結果、盲導犬がいる場所には通いたくないという方が多かったとの理由で通所を断られたといいます。介護事業所によっては、人材不足で安全確保が困難と判断し、やむを得ず通所を断られるのはいたし方ないかもしれませんが、不当な差別的取り扱いの考え方について、具体的にお示ししていただきたいと思います。
また、この事案について、市では把握されているのか、事実は確認されたのか、その後の対応などについてもお伺いいたします。
相談者は市の窓口に来られ、障害者差別解消法についてお尋ねしたところ、応対した職員が法をよく理解していなかったというようなお話をお聞きしていますが、法の施行から4年近くになった今、市職員の法に対する理解や障害のある方に対しての合理的配慮が薄くなっているのではないかと感じざるを得ません。この点について市長の見解を伺います。
盲導犬の周知などについては、我が党の千葉議員も何度も質問させていただいていますが、本年2020年はオリンピック・パラリンピックが日本で開催され、その際には視覚障害者を初め盲導犬、車椅子の方など多くの方々がこの小樽へも足を運んでくれると思っています。ぜひとも障害者差別解消法で求められている不当な差別的取り扱いの禁止、合理的配慮の提供について、改めて市職員に徹底するとともに市民にも心のバリアフリーについて広く周知していただきたいと思いますが、市長の見解を求めます。
ここまで何項目が質問してきましたが、そこに共通しているのは、いずれも人材育成確保の問題です。保育士しかり、介護職しかり、そして市職員の人材育成しかりです。少子高齢化対策は、人材育成と切っても切れない問題ですので、官民協力してしっかり取り組んでいただきたいと切に願う次第です。
最後に、新型コロナウイルス対策について伺います。
この件については、我が党の高橋克幸議員が昨日の代表質問でも行っていますが、市としても重要な問題ですので、重複しない程度に私も質問させていただきます。
中国に端を発した新型コロナウイルス感染症は、短期間のうちに急激な広がりを見せ、既に国内外合わせて7万人以上が感染し、2,000人以上の方がお亡くなりになっていますが、この人数は毎日のように更新し続けています。そして、何といっても衝撃的なのは、感染患者の治療に当たる医療関係者も発症し、お亡くなりになっているということです。
我が公明党では、早速、対策本部を立ち上げ、安倍首相に対し、感染拡大防止と国民の命を守るための万全の対策を講じるように緊急提言を行ったものの、このような感染者が拡大し続け、やりきれない思いでいっぱいでしたが、ついに国内においても死亡者が出てしまいました。
小樽市でも先般、庁内対策会議を立ち上げ、既に何回か会議を開催していますが、その内容について伺います。
小樽から発症者が出ないことを願うことはもちろんのこと、小樽に与える経済的打撃はいかばかりかと懸念する次第です。今あちらこちらで多数の人を集める会合などを自粛する動きが出始めています。ともすれば観光面ばかりに目が行きがちですが、来街者の減少による商店街、また製造業に与える影響も大きいと思いますが、その状況を把握していればお示しください。
市では、この新型コロナウイルス関連肺炎により影響を受ける、またおそれがある中小企業の方々に対し、金融等相談窓口を開設しましたが、現在までの相談件数と業種をお示しください。
ともあれ、終息がおぼつかない今、今後どのくらい影響があるのか見通しが立たないとは思いますが、市として商工会議所や金融機関と連携して、しっかりと対応策を練っていただきたいと思いますが、そのお考えをお聞きいたします。
少しでも感染拡大を防ごうと沖縄県ではイラストつきで新型コロナウイルス感染症の疑い判別法などのチラシも配信しており、厚生労働省ではインターネットで身近な感染症予防策として、咳エチケットや手洗いの励行などを促すチラシなども配信していると友人が教えてくれました。著作権の問題もあるでしょうが、これらの活用も図るなど、市としても感染拡大防止へ周知を図っていただきたいと思いますが、お考えをお聞かせください。
そして行き交う人々が笑顔あふれるまちを取り戻していただきたいと思います。早期にこの感染症の拡大が終息することを願うとともに、治療中の皆様の一日も早い回復を願っております。
以上で、再質問を留保し、私の質問を終わります。(拍手)
○議長(鈴木喜明)説明員の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)市長。
(迫俊哉市長登壇)
○市長(迫俊哉)松田議員の御質問にお答えいたします。
初めに、子育て支援策について御質問がありました。
まず、幼児教育、保育についてですが、利用者の約9割が無償化を評価していることにつきましては、多くの子育て世代の経済的負担が軽減されることとなり、今後、少子化対策の一助となることを期待しております。
次に、市が取り組んできた施策につきましては、保育の質の向上については、これまで北海道などが開催する研修会への参加を奨励するほか、市独自でも保育施設職員研修会を開催してまいりました。
また、入所待ち児童対策については、保育士の確保が必要であることから、潜在保育士の掘り起こしのための保育士等人材バンクを創設し、登録を促すとともに、市立保育所において現場体験プログラムを実施し、潜在保育士のスムーズな就労や職場復帰を図る取り組みを行ってまいりました。
次に、保育所等から求められている施策につきましては、保育の質の向上策としてのスキルアップや処遇改善はいずれも必要であるものと認識しております。スキルアップについては、市として独自の研修会を開催しており、処遇改善については毎年度、全国市長会を通じ国へ要請しているところであります。
また、施設の安定的な経営を続けるためには、人材育成、確保策が必要であると認識しておりますが、保育士などの資格を持つ職員の確保は依然として厳しいことから、資格がなくても保育補助の業務を行うことができる子育て支援員養成研修を市内で開催してまいりたいと考えております。
次に、幼稚園や保育所における事故防止の取り組みにつきましては、国が定めるガイドラインなどに基づき、各施設において事故が発生した場合の対応や報告の方法などについてのマニュアル等を整備しているほか、事故防止のための会議や研修を適宜実施しております。
また、事故報告については、平成30年度中の件数でお答えいたしますと、市立、民間施設を合わせて41件あり、入所児童が屋内での遊び中に転倒するなどして皮膚への裂傷や打撲、関節のひねりなどを生じた例が半数以上を占めております。事故防止としては、会議などで事故発生の経緯を職員間で共有し、個々の場面に応じた対応と再発防止策等についての確認を行っております。
次に、市内の保育施設におけるベビーセンサーの導入状況につきましては、具体的な数は把握しておりませんが、直近では平成30年度に認定こども園1カ所に1セットを、国の補助金を活用して導入した実績があるほか、市立保育所においては今年度、1カ所に1セット導入しております。
ベビーセンサーの導入促進については、引き続き各施設での必要性などを勘案しながら取り組んでまいりたいと考えております。
次に、保育施設におけるエアコンの設置につきましては、国の令和2年度予算において設置のための補助事業が検討されていると聞いておりますので、その動向を注視し、施設の要望を聞きながら検討してまいりたいと考えております。
次に、障害のある子供などの保育につきましては、子供の特性に配慮した保育を行うことで保育の環境改善や保育士のスキルアップが図られ、また、保護者の子育てに対する不安も解消されると考えられますので、本市における保育の質の向上につながっていくものと考えております。
次に、特別支援教育についてですが、スクールバスの乗降場所までの送迎の支援策につきましては、対象児童の要件など一定の条件はありますが、障害福祉事業所が障害児を乗降場所まで送迎する移動支援サービスがあります。
次に、介護職員の人材確保について御質問がありました。
まず、本市における要介護度別の認定者数につきましては、令和元年11月末現在で、要支援1が1,552人、要支援2が1,795人、要介護1が2,338人、要介護2が2,761人、要介護3が1,436人、要介護4が1,100人、要介護5が762人、計1万1,744人となっております。
次に、介護保険サービス事業所における職員の離職の実態などにつきましては、事業所からの現況報告や実地指導において把握する限りではありますが、人手不足であるとの話は聞くものの、待遇改善に取り組む事業所がふえたことで離職者が減る傾向が見られます。
また、介護職員が頻繁に入れかわる事業所では、経験の浅い職員が担当することが多くなり、利用者に対しケアプランに基づいた適正な介護サービスが提供されないおそれがあります。そのため、実地指導において、新たに採用した職員についてはフォローアップ研修の実施や外部機関の研修を積極的に受講させるよう助言しております。
次に、市内における介護職員の年代別構成につきましては、本市が所管する地域密着型サービス事業所から提出された現況報告を集計したところ、平成30年4月1日現在で職員総数は1,283人で、その内訳は10歳代が2人、0.2%、20歳代が107人、8.3%、30歳代が201人、15.7%、40歳代が277人、21.6%、50歳代が268人、20.9%、60歳代が308人、24%、70歳代が109人、8.5%、80歳代が11人、0.8%となっております。
次に、介護保険サービス事業所における事故発生件数とその主な事故要因につきましては、平成30年度の事故発生件数は398件で、その主な事故要因は、骨折・打撲及び裂傷が224件、56.3%、誤薬が151件、37.9%、無断外出が11件、2.8%、誤飲・誤食・誤嚥その他が12件、3%となっております。
次に、介護職員の人材確保と定着率向上につきましては、少子高齢化が進む中、将来にわたって介護サービスの量と質を維持するためには、介護人材の確保と定着率の向上は不可欠であると考えております。そのため本市では、介護人材確保・育成の支援事業として、管理者を対象とした人材育成・確保セミナーや職員の定着率向上を目的とした新任、若手介護職員向けのネットワークづくり研修会を開催するなど介護職員の労働環境改善や資質の向上に資する事業を実施してきております。今後とも各関係団体と連携して、人材確保、育成につながる取り組みを積極的に実施してまいります。
次に、障害者差別解消法について御質問がありました。
まず、市職員への対応要領の周知などにつきましては、本市では障害を理由とする差別の推進に関する小樽市職員対応要領を平成28年に策定をしております。職員研修は実施しておりませんが、庁内サイトに掲載して、全職員にメールにより周知をしております。
次に、不当な差別を受けたという相談があった場合の市の対応につきましては、市や市職員による差別の場合は、対応要領に基づき各部局で迅速にその状況を確認し、適切に対処することを原則としていますが、内容が多岐にわたる場合は障害福祉課が対応をいたします。
また、事業者等による差別は、障害福祉課で受理し、事業者や関係者等に状況を確認するとともに、法の趣旨の理解を求めトラブルの防止や解決に向けた調整を行います。
次に、不当な差別的取り扱いの考え方につきましては、法では障害があるということだけで正当な理由なくサービスの提供を拒否、制限したり、条件をつけるなどの行為を不当な差別的取り扱いとして禁止しております。不当な差別的取り扱いに相当するか否かについては、個別の事案ごとに判断されることになりますが、国で示されている具体例としましては、窓口対応を拒否する、順番を後回しにする、身体障害者補助犬を同伴していることや車椅子を利用していることのみを理由として施設利用を拒むことなどが挙げられております。
次に、盲導犬を理由に介護事業所への通所を断られた事案につきましては、相談者から聞き取りを行うとともに、担当のケアマネジャーから事実確認を行っております。
その後の対応につきましては、サービス提供を拒否した事業所の管轄が北海道であることから、本市で確認した内容を報告しており、北海道から当該事業所に対して指導を行ったことを確認しております。
また、本市が管轄する介護事業所に対しては、身体障害者補助犬の同伴についての理解を促すため、介護事業所向けパンフレットで周知するとともに介護事業所の集団指導において身体障害者補助犬法と障害者差別解消法についての周知啓発を行ったところであります。
次に、市職員の法に対する理解や合理的配慮につきましては、各部局において日々の業務の中で障害のある方への個別の状況に合わせた対応に努めておりますが、まだ十分ではないと感じておりますので、法の趣旨や合理的配慮について職員研修などにより、しっかり取り組んでまいります。
次に、法に基づく対応の職員への徹底と、市民への周知につきましては、本市を訪れた方に対しては障害の有無にかかわらず思いやりをもって対応することが重要であると考えています。そのために職員に法の趣旨を踏まえた市民対応を徹底するとともに、民間事業者や市民に対し、共生社会の実現に向けた差別的取り扱いの禁止や合理的配慮を行うよう関係部局や関係機関と連携しながら周知、啓発に努めてまいりたいと考えております。
次に、新型コロナウイルス対策について御質問がありました。
まず、これまでの庁内対策会議につきましては、1月31日、2月10日、2月21日、そして本日の計4回開催しております。
その内容についてですが、新型コロナウイルス感染症に関する発生状況、国・北海道の動きなどを確認した上で、各部局で収集した情報や対応等について共有を図るとともに、市内で感染が疑われる患者が発生した場合の対応について協議を行ったところであります。
また、市内で感染者が出た場合には、直ちに対策本部を設置することを確認いたしました。
本日の会議では、小・中学校の休校に連携した児童厚生施設等の休館や中止行事等の確認を行ったところであります。
次に、市内商店街や製造業への影響につきましては、さきに実施したヒアリングによりますと、一部の商店街では訪日外国人旅行者の減少により売り上げへの影響が生じているほか、市民も外出を控えるなどの動きがあり、影響の拡大を危惧しているところであります。
また、製造業でも訪日外国人旅行者の減少に伴う需要の減により一部に影響が見られるほか、海外との取引がある企業を中心に今後の動向を懸念する声をお聞きしているところであります。
次に、本市相談窓口への相談件数などにつきましては、2月3日の中小企業向け金融等相談窓口の開設から昨日までで小売業の1件となっております。
次に、今後の対応策につきましては、今月10日に商工会議所で開催された会議において、金融機関を初めとする関係機関との情報交換を行ったところであります。
今後においても現在の状況が長期化することによる影響を懸念しておりますので、定期的に状況を把握するとともに国が行う支援策などの情報収集に努め、必要な対策を検討してまいりたいと考えております。
次に、感染拡大防止への周知につきましては、季節性インフルエンザに準じた手洗いの励行や咳エチケットなどについて、市ホームページにバナーを設置したほか、チラシの掲示などを通じて広く市民に呼びかけるとともに、保育所や学校、社会福祉施設等を所管する各部においても各施設における感染対策について注意喚起を行っております。
今後も広報おたる、市役所別館コミュニティビジョン、FMおたる、新聞社に対する報道依頼などさまざまな方法により一層の周知啓発に努めてまいります。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)教育長。
○教育長(林秀樹)松田議員の御質問にお答えいたします。
ただいま、子育て支援策について御質問がございました。
まず、特別支援教育についてでございますが、特別支援学級と特別支援学校との違いにつきましては、特別支援学級は、障害の種別ごとの学級を編成し、子供一人一人に応じた教育を実施するところであり、対象となる障害は知的障害、肢体不自由、病弱、身体虚弱、弱視、難聴、言語障害、自閉症、情緒障害となっております。
特別支援学校は、障害の程度が比較的重い子供を対象として専門性の高い教育を実施するところであり、対象となる障害は、視覚障害、聴覚障害、知的障害、肢体不自由、病弱、身体虚弱となっております。
次に、それぞれ就学する際の流れや基準につきましては、まず、幼稚園や保育所、児童発達支援事業所などに通う子供の保護者や就学前に実施している知能検査等で特別な教育的支援が必要と思われる子供の保護者へ就学相談の御案内をし、就学相談の希望があった場合には、教育支援委員会の委員が保護者との面談や子供への検査を実施するなどして情報収集を行います。
次に、医師などの専門家を含めた教育支援委員会において、就学相談の内容を踏まえ、関係法令や文部科学省が示しております判断基準に基づき子供にふさわしい就学先について総合的な判断を行うとともに、その結果を保護者へ伝え、子供や保護者の意向を最大限尊重した上で就学先を決定することといたしております。
次に、特別支援学級と特別支援学校に在籍する市内の児童・生徒数につきましては、令和2年2月1日現在、特別支援学級の在籍数は小学生137名、中学生57名、計194名となっており、特別支援学校の在籍数は小学生21名、中学生13名、計34名となっております。
(「議長、2番」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)2番、松田優子議員。
○2番(松田優子議員)それでは、何点か再質問させていただきます。
まず、子育て支援の関係ですが、保育の質の向上や待機児童対策を求める声が多いことから、これに対する対策をということで質問させていただきましたが、先ほど何点か小樽ではこのようなことをやっていますというふうにお聞かせいただきましたけれども、そういった中でもまだ求める声が多いということは、この対策がまだまだ足りないのではないかと思うのですが、その点についてもう一度お聞かせ願いたいと思います。
次に、ベビーセンサーについてですが、先ほど聞きましたらまだ1台ずつしかないのですけれども、それについて、各保育所等に1台ずつぐらいでも整備しておけば、いざというときに使えるのではないかと思いますので、この設置方についてもう一度配慮していただけないかと思いますので、よろしくお願いします。
それと、前後して申しわけありませんが、先ほど市外の特別支援学校に通おうとしている方が、スクールバスの乗降場所まで距離があり悩んでいるということで、何か支援策はないのかとお聞きしたところ、そういうサービスがあるということをお聞きしましたが、その方が悩んでいるということは、そういうことがあることを知らないのではないかと思うのです。やはり周知方をもっとしていただきたい、アピールしてほしいと思いますが、この点についてもお聞かせ願いたいと思います。
それと、障害者差別解消法について、先ほど視覚障害者の方を、アンケートによってその人を受け入れるかどうかということを決めたということは、本当にまさしく差別そのもので、要するに施設としては責任を回避しているのではないか、自分たちが判断したのではなくて、施設に通っている人からそういう意見があったから、そういうふうにしたのだというふうにして、まさしくそういった差別ではないかと思うのです。
それで私は、これについては道にもお話ししたということですが、こういう事例があった場合に、大きく公表してほしいと思うのです。自分たちとしてはそういうことが差別になるかならないかというのがわからない事例もあると思いますので、そういう点について、こういう事例は差別に当たるのですということをしっかりもっとPRしていただきたいと思います。
それと、先ほど申した中で、職員研修をしていないということもありましたけれども、そうではなくて、やはり職員研修もしっかりやって、こういう法が4年もたってまだわからない人もいるということから考えていったときに、やはりもっとアピールして、障害者の方が安心して暮らせるような、そういう手だてをしていただきたいと思います。この点についてお聞かせ願いたいと思います。
○議長(鈴木喜明)説明員の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)市長。
○市長(迫俊哉)松田議員の再質問にお答えいたします。
まず、最初にいただいた御質問の中の子育て支援、まだまだ拡充を求める声が多いということは、市の施策としてまだ不十分ではないのかということでございますけれども、子育て支援策につきましては、今回の新年度予算の柱でもありますし、少子化対策上、大変重要だと考えておりますが、私としてもまだまだ十分ではないというふうに思っておりますけれども、将来に向けて、なかなか一気に解決することはできないのですが、この子育て支援策については毎年毎年、着実に上積みできるような形で取り組んでまいりたいというふうに思っているところでございます。
それからもう一つは、送迎サービスの件でございましたけれども、知らない方が多いのではないのかというお尋ねでございました。これについてどのような形ができるかわかりませんけれども、広く周知できるような形を検討させていただきたいというふうに思っているところでございます。
職員研修については、ごもっともな御指摘でございます。障害者の皆さんも含めて、市民の皆さんが安心・安全な生活ができるよう支えていかなければならない中で、この問題について、私も含めて職員がしっかりと認知し、理解できるように職員研修などを通じまして取り組みを充実させていきたいというふうに思っているところでございます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)福祉部長。
○福祉部長(勝山貴之)松田議員の再質問にお答えいたします。
私から、ベビーセンサーの関係で御質問がありましたのでお答えさせていただきます。
先ほどの答弁の中で、認定こども園に1カ所、市立保育所に1カ所では少ないのではないかということですけれども、これにつきましては各保育施設にニーズの聞き取りをして、その中で要望があったところについて整備をしてきたというところがございます。
こちらで把握しているのは、平成30年度と今年度の分だけですので、それ以前に各施設でどれだけ導入していたのか、各施設にどれだけあるのかというのは、数自体は把握してございません。先ほど御質問にございましたように、各施設に1台ずつあればいいというのは理想でしょうけれども、そこにつきましては、各施設の要望を踏まえながら、あと、国の補助金なども使っていますので、その辺のいろいろな、各施設いろいろな施設整備の要望も踏まえまして、順次整備できるものは整備していきたいと思っています。ただ、単年度、1年間で全ての保育所に全部整備するというのは、なかなか難しいということもございますので、ある程度年数をかけて整備していくことになるのかというふうには思っております。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)医療保険部長。
○医療保険部長(相庭孝昭)松田議員の再質問にお答えいたします。
私からは、障害者差別解消法をどのように事業者に周知していくのか、公表せよというお話でしたけれども、その点について、介護事業所が発端ということですので、私から答弁させていただきます。
私ども、先ほどの答弁にありました職員の資質の向上も含めまして、それから制度の改廃もあります。そういったことで、年に数回、事業所の集団指導という形をとっておりまして、いろいろな制度の説明ですとか、人材確保についてもそうなのですけれども、いろいろな説明会を開いているところでございまして、その中で障害者差別解消法ですとか盲導犬に関する法律、この趣旨についても説明をしてきているところでございますので、今後もそういったものを続けまして、また、そういった具体的な事例なども紹介するような形も考えながら、この制度の基本的な所管は福祉部でございますので、福祉部と連携しながら各事業者への周知に努めてまいりたいと考えてございます。
(「議長、2番」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)2番、松田優子議員。
○2番(松田優子議員)今、障害者差別解消法のことで御答弁いただきましたけれども、先ほど言いましたとおり、家族の方にすれば、自分の家族がそういった差別を受けた、そういうアンケートまでとって、そして拒否された。それでなおかつ、今度窓口に行ったら職員が障害者差別解消法についてよくわからなかったと、やはり二重のショックを受けたと思うのです。そういった意味で、先ほど、これからまたしっかり集団指導や研修を行っていくというお話だったのですけれども、これについてはしっかり今後も取り組んでいただきたいと思いますのでよろしくお願いいたします。
詳しい内容については、予算特別委員会でやらせていただきますので、よろしくお願いいたします。
○議長(鈴木喜明)説明員の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)医療保険部長。
○医療保険部長(相庭孝昭)おっしゃるとおりでございまして、事業所に対しましてはしっかりと、先ほどの繰り返しになりますけれども、具体的な事例の紹介も含めまして、しっかりと指導してまいりたいというふうに考えてございます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)福祉部長。
○福祉部長(勝山貴之)松田議員の再々質問にお答えいたします。
職員の研修の部分ですけれども、確かに研修をほとんどしていなかったということもございますので、改めて職員の研修をしていきたいと思います。これは職員の研修もそうですし、職場での研修もございますので、いろいろな形でこの法の周知を職員に図っていきたいと思っております。
○議長(鈴木喜明)松田議員の一般質問を終結いたします。
(「議長、5番」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)5番、面野大輔議員。
(5番面野大輔議員登壇)(拍手)
○5番(面野大輔議員)一般質問をいたします。
1項目め、新型コロナウイルス感染症の影響について伺います。
年が明けてから今日まで新型コロナウイルス感染症の猛威がとまらず、感染拡大が続いている状況であることは皆さん御承知のとおりです。日本各地でも健康被害の深刻化や観光地への経済的打撃は大きく、大規模な宿泊施設への予約キャンセルや、イベントへの入り込み客数の大幅な減少、イベント自体が中止など、毎日のように新型コロナウイルスの影響を報道で見かけます。2月16日まで開催されていた小樽雪あかりの路においてもその影響は免れない状況であったと感じるところです。
小樽市においても1月31日に第1回の新型コロナウイルス庁内対策会議が開かれたり、先に新型コロナウイルス関連肺炎の流行に伴う金融等相談窓口が設置され、予防対策などの衛生面や経済に関して深刻な状況であることが伺えます。
そこで、通告どおりに幾つか質問いたしますが、これまでの代表質問、一般質問において重複した内容もございますので御理解ください。
一つ目に、万が一、小樽市内で感染者が確認された際、どのような対応を行わなければならないのか。
また、感染症に関する要領や指針などでは、どのように対処するべきと示されているのか御説明ください。
次に、感染予防に重要な役割を果たすマスクが日本中の店頭から姿を消し、入手困難な状態が続いています。小樽市においては感染症予防対策としてマスクなどの備蓄の状況についてお示しください。
次に、2003年ごろに流行したSARSで、小樽市が把握している国内の感染者数や経済面における影響はどのようなものなのか。また、当時の状況と比べ、今回のコロナウイルスによる影響はどの程度のものと考えられるかお示しください。
次に、北海道内においても多くの方に感染が確認されており、今も感染拡大の傾向にあります。SNS上では一部デマが飛び交っている様子も伺えますが、小樽市としては国や北海道、関係省庁などから感染者の居住地や行動歴などの正確な情報を把握しているのかお聞かせください。
世界各国を初め日本国内で感染によって亡くなられた方々への御冥福をお祈りするとともに現在もなお感染によって療養生活を余儀なくされている方々の一日も早い御回復、そして感染症の終息を願います。
次に、除雪について伺います。
今シーズンの降雪は、近年の中でもかなりの少雪であると考えます。ふだんの生活や車の運転に関していえばストレスの少ない環境ではありますが、一方で全国各地で予定されていた冬のイベントが縮小や中止になるなど大きな影響を与えています。
また、除雪関連の事業者は人員や除雪機械の確保などで相応の費用を費やし除雪業務の準備をしてきたところだと伺っています。そこで、よく市民の皆さんからも寄せられる声をもとに質問いたします。
直近5年間の累計降雪量と第3回定例会後の除雪予算額に対する決算額の割合についてお示しください。
次に、地域総合除雪における幹線道路の除雪出動回数について、平成29年度から今シーズンまでの直近の出動回数をお示しください。
次に、地域総合除雪における契約書に記載されている最低保障について、当初契約額に対する最低保障の割合と、その割合を設定した考え方をお示しください。
次に、小樽市で過去に最低保障で除雪業務が完了した事例があれば、時期と金額を御紹介ください。
次に、事業者は除雪業務に関して、固定的経費と変動的経費が存在していると思います。札幌市では、今シーズンの少雪による出動回数の減少に鑑み、従来の待機保障料に固定的経費相当部分を上乗せして費用の78%以上を支払い、事業者が人件費や重機のレンタル代など支払い先へ迷惑がかからないような緊急対策を実施すると聞いています。小樽市ではこの緊急対応策についてどのように考えているか御説明ください
次に、事業者への事業費の支払いについて伺います。
人件費やリース代、燃料費など除雪業務では大きな金額が従業員や業者間で動きます。もちろんその支払いには原資が必要となりますが、地域総合除雪の契約額をベースにして、毎月どのように事業者へ支払われるのか御説明ください。
また、最低保障額以下にとどまった際にはどのように支払われるのか御説明ください。
毎年たくさん降雪する本市にとっては、できるだけ少雪であったほうが生活するには便利ですが、除雪業務を当てにしている事業者にとっては、大変厳しい状況となることは容易に予想がつきます。毎年の水準が現在と比べて低予算で済むような体制であれば、事業者も相応の金額のかけ方で準備をすることが可能ですが、例年の水準を大きく下回るような状態が続けば経営的に圧迫され最悪の事態を招く可能性もあります。気候変動、地球温暖化も騒がれている状況で、最低保障など事業者への補償に関することや除雪業務の積算に関して、今後考えていくべきと考えますが、いかがでしょうか。
次に、観光資源と市の役割について伺います。
日ごろから本市の基幹産業である観光をさらに発展させ、経済波及効果を生み出すための施策を展開していくことが市役所の重要な使命であると考えており、その観点で幾つか質問させていただきたいと思います。
小樽は近年、小樽芸術村に代表されるように小樽らしさ、歴史を生かした観光資源づくりに民間企業からの投資が盛んになっており、喜ばしいことであります。そして、今後の小樽観光にとって新たな観光資源の開発、既存の観光資源の再開発が持続可能な観光地づくりに欠かせない条件になってきたと考えます。
そこで、市長公約には、天狗山と朝里川温泉の開発支援がうたわれており、私も含めて多くの皆さんが市長の姿勢に賛同していると感じております。特に天狗山については、市から中央バスに移譲された経過もあり、平成22年度に市が事業者や経済界などと小樽の森構想を策定し、一貫して再開発の支援を進めてきたという認識を持っているところです。そして、私の先輩である山口保元議員もその実現を強く願っていたものであります。
ここで改めて、小樽の森構想からの天狗山再開発にかかわる市のかかわりについての概略を時系列でお示しいただきたいと思います。
次に、事業者である中央バスとの関係は、皆さん御承知のとおり、前市長時代に一旦途切れざるを得なかったと思いますが、市長公約のもと、市として改めて天狗山再開発に協力していくという認識でよろしいでしょうか。
次に、支援にもいろいろな形があり、具体的に事業者と協議して考えられていくものと思いますが、例えばどのような支援策が想定されるでしょうか。
次に、長年、市も関与してきた、本市の重要な観光資源である天狗山再開発の支援について、市長の意気込みをお聞かせいただきたいと思います。
次に、朝里川温泉についてですが、朝里川温泉組合が将来に向けた構想を描いていると伺っておりますが、差し支えない範囲でその概要をお知らせいただきたいと思います。
また、それらの構想への市の支援はどのようなことをされているのでしょうか、お示しください。
次に、今後の朝里川温泉地区に対する市長の見解をお示しください。
最後になりますが、天狗山、朝里川温泉ともに民間活力による事業展開ではありますが、小樽観光、そして小樽全体のプラスになっていくものと確信しております。市長はこのような内外の観光にかかわる民間投資をどのように考え、今後、積極的に呼び込むというお気持ちはあるのでしょうか、ぜひ考えとプランなどがあれば伺いたいと思います。
人口問題や産業の課題というものは、行政のみが努力をしても限界があります。課題解決のため、政策を前に進めるためには民間や市民の力をかりる一方で、行政しかできないことは行政に任せていただくようなバランスをとりながら、まちづくりを進めていかなければならないと考えます。
この項で申し上げた取り組みは一部ですが、市政全般にわたり同様のことが言えるのではないかと感じます。基幹産業と位置づけられている観光産業の発展のため、前向きに検討いただけたらと思います。
以上、再質問を留保して、質問を終わります。(拍手)
○議長(鈴木喜明)説明員の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)市長。
(迫俊哉市長登壇)
○市長(迫俊哉)面野議員の御質問にお答えいたします。
初めに、新型コロナウイルス感染症の影響について御質問がありました。
まず、感染者が確認された際の対応につきましては、いわゆる感染症法による入院措置を行い、感染症指定医療機関において治療を受けていただきます。また、感染拡大防止のため、国などが示している疫学調査実施要領や感染予防指針等では、市が感染者の行動調査を行い、濃厚な接触のあった方々を特定し、その後2週間の健康観察を行うこととなっております。
次に、マスクなどの備蓄の状況につきましては、業務遂行のための一定の在庫は確保しておりますが、市民に配布するための備蓄はしておりません。保健所ではマスクは買い占めせずに必要分だけ購入することや、タオルなどのマスク代用品でも、くしゃみ、せきの飛沫を防ぐ効果があることについて市民啓発を行っております。
次に、経済面における影響につきましては、観光面で申し上げますと、SARSが流行した平成15年度上期の観光入込客数の報告において、道外客数減少の一因としてSARSによる旅行の手控えが挙げられていたことから、少なからず影響はあったものと認識をしております。
また、今回の新型コロナウイルスによる影響につきましては、現在、宿泊施設では中国人観光客を中心に多くのキャンセルが出ていると伺っており、また、他の業種においても現在の状況が長期化することによる今後の影響を懸念しておりますので、定期的に状況を把握するとともに国が行う支援策などの情報収集に努め、必要な対策を検討してまいりたいと考えております。
国内患者数につきましては、15年のSARS流行時、国内で疑い患者はおりましたが最終的には否定され、患者数はゼロ件でありました。一方、新型コロナウイルスにつきましては、2月25日現在、クルーズ船内における集団感染分を除き、患者感染者数は156人となっております。
次に、感染者の正確な情報の把握につきましては、厚生労働省では、感染者の報道発表の際、年代や性別、職業、発症までの経過などを情報提供し、北海道もこれに追随し、報道発表の際、同様の情報を公表していることから、本市においてもその情報を把握しているところであります。
なお、本市において感染者や濃厚接触者が把握された場合には、さらに詳細な情報提供を受け、疫学調査や健康監視を行っていくこととなります。
次に、除雪について御質問がありました。
まず、直近5年間の累計降雪量と第3回定例会後の除雪予算額に対する決算額の割合につきましては、それぞれ、平成26年度は585センチメートルで167%、27年度は495センチメートルで97%、28年度は501センチメートルで103%、29年度は564センチメートルで103%、30年度は393センチメートルで95%となっております。
次に、幹線道路の除雪出動回数につきましては、平成29年度は2月21日現在、7地域の平均出動回数で約24回、30年度は2月17日現在で、同様に約23回、今シーズンは2月16日現在で、同様に約15回となっております。
次に、地域総合除雪業務の最低保障割合につきましては、業務を遂行するための固定経費として、当初契約額の70%を設定しており、その考え方については作業にかかわる人件費や重機の機械損料分として契約額の60%、除雪ステーションの管理経費として契約額の10%としたものであります。
次に、除雪業務にかかわる最低保障につきましては、平成22年度より契約書にその内容を記載しておりますが、これまで適用した事例はありません。
また、札幌市の待機保障にかかわる今冬の緊急対応策につきましては、極端な少雪により除雪作業が少ない状況の中で固定的な経費分をさらに上乗せしたことは、受託事業者の経営の安定に配慮したものであると考えております。
次に、事業者への支払い方法につきましては、契約書の中で事業者は4回に分けて請求することができるとしており、そのうち12月、1月、2月の請求分については、契約額の20%相当額をそれぞれ支払い、4回目となる最終精算時にその残額を支払うこととしております。
また、最低保障額以下となった場合につきましては、最終精算時に最低保障額と、それまでに支払った額との差額を支払うこととしております。
次に、除雪業務にかかわる最低保障や積算につきましては、最低保障を設定してから約10年が経過しますので、本市の除雪業務の実態を検証した上で、その割合や業務の積算方法について改めて検討してまいりたいと考えております。
次に、観光資源と市の役割について御質問がありました。
まず、小樽の森構想以降の天狗山再開発への市のかかわりにつきましては、平成22年度に本市が、中央バス、中央バス観光開発、観光協会、商工会議所などをメンバーとして、天狗山観光振興検討委員会を設置し、小樽の森構想を策定いたしました。この構想は、山頂、山麓、索道施設などのハード整備に約33億円を見込み、事業主体として新会社を想定していましたが、採算性の検証がなされていないことから、同様のメンバーで24年に本市が小樽の森構想実現化に向けた検討委員会を設置し、翌25年に「小樽の森」事業実現化検討報告書をまとめたものであります。
なお、ハード整備の概算事業費は約27億7,000万円が見込まれ、事業主体の中心となる民間事業者から、直ちに事業化することは難しいとの話があり、引き続き協議を続けておりましたが、27年5月以降は中断しているものであります。
次に、天狗山再開発への協力や支援策につきましては、天狗山は第2次小樽市観光基本計画で主要施策の一つ、「小樽の“山”の知られざる魅力の発信」としてPRや企画立案をうたっており、本市の重要な観光拠点であり、今後、事業者の意向を聞きながら必要な連携と協力をしていくとともに、市としてどのようなことができるか検討してまいりたいと考えております。
次に、天狗山観光につきましては、天狗山は夜景の人気が高く、夏には小樽天狗山夜景の日、天狗山まつり、冬には小樽雪あかりの路の山の会場などイベントも多く、最近は外国人観光客も多く訪れており、本市観光の重要な拠点となっております。このことから、今後も事業者と連携しながら、夏冬通して利用可能なリゾート地としてさらに充実するよう、市として取り組んでまいりたいと考えております。
次に、朝里川温泉組合の構想につきましては、温泉を活用した健康づくりをテーマにした観光地を目指し、フットパスコースや誘導看板の整備、インターネットによる海外への情報発信などを計画していると伺っております。
次に、朝里川温泉組合の構想に対する支援につきましては、これまでも組合には、ほたると森の復活祭などのイベント事業やスキー大会、合宿の誘致、植栽などの環境整備事業に対し補助金を交付してきており、今年度においてはインバウンド対策や健康をテーマとした観光地づくりに対して補助金を増額したところであります。
次に、今後の朝里川温泉地区につきましては、朝里川温泉は小樽の奥座敷と言われる市内唯一の温泉郷であり、現在、組合が健康をテーマとしたウェルネスツーリズムに取り組んでおり、今後、保養、スポーツなどをテーマとした温泉地域の構築とスキーリゾート計画を議論するため、滞在型クラスター地域づくり研究会を立ち上げたいと伺っております。私といたしましても、この地域は夏冬通して楽しめるリゾートエリアに発展する可能性を秘めた地域であるものと認識しておりますので、観光協会などとも連携しながら、引き続き組合への支援に努めてまいりたいと考えております。
次に、観光にかかわる民間投資を積極的に呼び込むことにつきましては、本市の観光振興を図るためには民間の活力を導入していくことも重要なことと考えておりますので、既存の事業者はもちろん民間投資を呼び込むことができるよう、さらなる魅力向上に取り組むとともに、首都圏でのプレゼンテーションなど今後もさまざまな機会を通じてトップセールスに努めてまいりたいと考えております。
(「議長、5番」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)5番、面野大輔議員。
○5番(面野大輔議員)再質問をさせていただきます。
新型コロナウイルス感染症の影響についてですけれども、正確な情報が入ってきた際に情報の取り扱い、感染者が出た際、それから濃厚接触者が小樽市内にいた際の情報の取り扱いですが、以前、札幌市長は、当初のころは公表する必要はないというようなことを言われていましたけれども、その後やはり状況が一変して公表に踏み切ったというような、本当に日々状況が変わっているのですけれども、小樽市としては万が一、感染者・陽性者が出た場合、それから濃厚接触者が小樽市内にいる場合、情報の取り扱いはどのように行うのか、もし現状で、庁内対策会議の中ですとか、そういったところでお話があって、決まっていることがあればお示しいただきたいと思います。
それから、マスクの備蓄の状況ですけれども、市民の皆さんに配るものはないということだったのですが、昨日の市立病院のお話も伺っておりますし、私のところにもどこかにないのかという御相談をお預かりすることもあるのですが、本当にない状況は皆さん御承知のとおりだと思うのです。ただ、これが使えるのかどうかは私も専門家ではないのでわかりませんが、SNSなどでは、クッキングペーパーとかを使った自作のマスクをつくって対応したらどうだというようなものも紹介されていまして、それがいいかどうかではなくて、例えば専門家の方ですとか関係省庁の方などのアイデアで代替品ですとか、誰もが用意しやすいような、そういう効果的な方法とかアイデアみたいなものが、何か正式に情報としてあればお示しいただきたいと思います。
それから、除雪に関してですけれども、予算額に対する決算額の割合についてお示ししていただきましたが、昨年は予算額に対する決算額の割合が95%ということでお答えいただけましたけれども、ちなみに平成30年度の、今と同時期の執行率は、この質問の内容のベースに照らし合わせると何%になっているのか、お示しいただきたいと思います。
○議長(鈴木喜明)説明員の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)副市長。
○副市長(小山秀昭)面野議員の再質問にお答えいたします。
本日も保健所長が欠席でございますので、私から答弁させていただきます。
まず、感染者の正確な情報についてということでございますが、なるべく多くの情報を発信して、市民の皆様の参考にしていただきたいのですが、気をつけなければならないことは、当然、個人情報ということがございます。そういうことで個人を特定できるような情報の出し方については十分注意をしてまいりたいと思います。
また、その情報を発信する考え方としては、その発信する情報によってさらなる拡大防止、そういうものに有効な情報であれば、それは発信していきたい、そのように考えております。
それから、マスクについて代替品の情報を示されたいということでございますか、現在もホームページの中に代替マスク、これはガーゼを利用したマスクのつくり方というものを掲載しておりますので、そのほか有効な情報があれば、それは保健所として情報提供をしてまいりたいと考えております。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)建設部長。
○建設部長(西島圭二)面野議員の再質問にお答えいたします。
私からは、除雪についてお答えさせていただきたいと思います。
昨年のこの時期におけます予算の執行状況につきましては、昨年2月17日現在のデータになりますが、除雪予算額全体に対する執行率は66.7%となってございます。
○議長(鈴木喜明)以上をもって、一般質問を終結いたします。
お諮りいたします。
ただいま上程中の案件のうち、議案第1号ないし議案第19号、議案第21号、議案第23号、議案第24号、議案第26号、議案第32号ないし議案第34号、議案第37号、議案第39号及び議案第40号につきましては、議長指名による9名の委員をもって構成する予算特別委員会を設置し、これに付託の上、審査することにいたしたいと思います。
これに、御異議ございませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)御異議なしと認め、さように決しました。
それでは、予算特別委員を御指名いたします。松田優子議員、面野大輔議員、高橋克幸議員、須貝修行議員、中村吉宏議員、中村誠吾議員、高野さくら議員、川畑正美議員、濱本進議員、以上であります。
なお、委員中、事故ある場合は、所属会派において補充することといたします。
次に、議案第20号、議案第29号ないし議案第31号及び議案第38号につきましては、総務常任委員会に、議案第22号、議案第27号及び議案第28号につきましては、経済常任委員会に、議案第25号につきましては、厚生常任委員会に、議案第35号及び議案第36号につきましては、建設常任委員会に、それぞれ付託いたします。
日程第2「陳情」を議題といたします。
お諮りいたします。
陳情第11号、陳情第12号及び陳情第14号につきましては、公共施設の再編に関する調査特別委員会に付託いたしたいと思います。
これに、御異議ございませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)御異議なしと認め、さように決しました。
次に、陳情第13号につきましては、別紙、お手元に配付の議事事件一覧表のとおり、所管の委員会に付託いたします。
日程第3「休会の決定」を議題といたします。
お諮りいたします。
委員会審査のため、明日から3月12日まで休会いたしたいと思います。
これに、御異議ございませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)御異議なしと認め、さように決しました。
本日は、これをもって散会いたします。
散会午後6時07分
会議録署名議員
小樽市議会議長鈴木喜明
議員面野大輔
議員小貫元