開議午後1時00分
○議長(鈴木喜明)これより、本日の会議を開きます。
本日の会議録署名議員に、松田優子議員、小池二郎議員を御指名いたします。
日程第1「議案第1号ないし議案第34号及び報告第1号並びに陳情並びに調査」を一括議題といたします。
これより、順次、委員長の報告を求めます。
まず、予算特別委員長の報告を求めます。
(「議長、21番」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)21番、川畑正美議員。
(21番川畑正美議員登壇)(拍手)
○21番(川畑正美議員)予算特別委員会の報告をいたします。
当委員会における質疑・質問の概要は、次のとおりであります。
議案第1号小樽市一般会計補正予算における生活保護システム改修事業費は、国のマイナンバーによる進学準備給付金の情報連携に係るもののほか、生命保険会社に対する被保護世帯の資産調査に係る様式の統一化、国に定期的に報告する統計調査項目の追加に伴うシステム改修を行うためのものだというが、今回のシステム改修は国からの求めに応じて行うものであることから、改修費用は国が全額負担すべきと思うがどうか。
また、マイナンバーの情報連携について、生活保護の申請の際、本人がマイナンバーを記入しない場合でも、市は、いわゆる番号法のできる規定を根拠に、本人の同意なくシステムにマイナンバーを登録しているというが、それでは今回の生活保護事務で新たな項目が情報連携の対象となることは、本人の同意がない中で、マイナンバーの利用範囲が広がることになり問題だと思うがどうか。
10月からの保育の一部無償化により、市では負担軽減が見込まれる一方、新たに給食費、副食費を徴収するようになることで、民間保育園では、これまで保育料が安く抑えられていた世帯の負担がふえるおそれもあるという。保育の無償化により浮いた財源は、そうした負担増となる子育て世帯への補塡や、副食費への補塡など、まずは保育のために使われるべきであり、さらに余った分は、こども医療費の助成拡充などに活用すべきと考えるがどうか。
また、函館市では、ひとり親家庭等雇用促進補助金という新たな制度をつくり、ひとり親家庭の雇用環境を改善する支援策を始めたと聞く。本市においても、ひとり親家庭への支援策の一つとして、ぜひこうした制度を調査、研究してほしいと思うがどうか。
議案第5号小樽市介護保険事業特別会計補正予算は、平成30年度決算で生じた剰余金を精算するものであるが、給付費が見込みより少なかったこともあり、補正後の基金残高は約10億7,140万円になるという。高齢者がサービスを使わなくとも十分元気に生活できているということであれば喜ばしいことだが、給付費が抑制されているのではないかと心配に思われる。
また、今後も年金がマクロ経済スライドでじわじわ下げられ、さらに本年10月からは消費税10%が導入されることから、高齢者の暮らしを応援するためにも、市には、積み上がった基金を活用し、できる限り介護保険料を引き下げるよう努力してほしいと思うがどうか。
本年10月1日からの消費税率の引き上げに伴い発行されることとなったプレミアム付商品券は、前回は対象者を絞らず、希望者全員に発行できたが、今回は市民税非課税者及びゼロ歳から3歳半までの子育て世帯が対象だという。この事業の目的の一つには、地域における消費の喚起があるとされているが、市は、今回のプレミアム付商品券でどの程度の経済効果を見込んでいるのか。
本市では年に一度、市長が移住者と話をする機会を設けているというが、移住者が移住先として小樽を選んだ理由などの情報を収集する仕組みはないという。しかし、本市に移住する移住者の特徴などを拾い上げる仕組みがあれば、移住促進に向けた効果的な取り組みを行うことができると思うがどうか。
また、今後、移住促進の取り組みを進めるに当たっては細かな目標を設定すべきであり、これまでよりもさらに踏み込んだ分析を行い、エビデンスを示した上で戦略を立ててほしいと思うがどうか。
人材育成について、市は、職員に多様な職を経験させることや、公務員として同じポストに長く置くことの弊害性などの理由から、人事異動サイクルを基本的には4年としているという。しかし、他市では10年以上同じ業務を担当し、深い知識を身につけた専門性のある職員が実際に活躍しており、また、本市においても、例えば港湾行政など、民間の事業者と長くつき合い信頼関係を築く必要がある職種もたくさんあることに鑑みれば、従来の4年スパンにこだわらず、部署によっては職員の異動を10年スパンにし、専門性のある職員を育成していくべきだと思うがどうか。
公用車による交通事故は、毎年約20件も起きており、その約8割が一般車両での事故だという。市は公用車での交通事故防止のため、毎年、安全運転講習会を開催し、職員に注意喚起を行っているというが、今までどおりの安全対策では、交通事故を防ぐには不十分なのではないか。職員の安全運転に対する意識向上のためには、公用車にドライブレコーダーを設置することが有効であると考えられることから、リース契約している公用車の契約更新時には、ドライブレコーダーが設置された車両でのリース契約を行うなど、いずれは全車両にドライブレコーダーが設置されることを見据えて具体的な計画を立ててほしいと思うがどうか。
クルーズ船誘致に関する本市の戦略は、大型クルーズ船対応岸壁の整備や旅客ターミナル機能の導入、駐車場整備を進めるなど、第3号ふ頭を優先して整備することだと考えるが、そうだとすれば市長には、例えば「小樽港へのクルーズ船入港数が全国トップ10に入ること」など、具体的な目標を明確に打ち出し、その目標に向かって職員を引っ張っていくぐらいのリーダーシップが求められるのであり、市長自身がリーダーとして高い目標を掲げ、その本気度を示すことで、職員一丸となってクルーズ船誘致を進めてほしいと思うがどうか。
10月25日から27日にかけて、俱知安町でG20観光大臣会合の開催が予定されており、その歓迎レセプションでは、本市の観光ポスターやパンフレットを紹介できるPR展示ブースが設けられており、地元の食材が食事に提供されるなど、小樽の観光資源や食材をPRできる機会があると聞く。そのような場で、地元の食材が食事に提供され、各国のVIPに食べていただければ、それ自体が一つのブランドとして付加価値が高まることから、その場で一度PRをして終わりにしてしまうのではなく、今後の本市のPRにもつながるよう、この機会を活用してほしいと思うがどうか。
ひとり親世帯や生活保護世帯など生活困窮世帯の子供たちに、学習の機会を提供するため実施されている「おたる子ども未来塾」は、勉強を教えるだけではなく、子供の居場所をつくるという観点も有しており、利用する子供たちや保護者から、「勉強が分かるようになった」、「子供から意欲を感じるようになった」など喜びの声が聞かれるという。現在、定員30名に対して17名の利用者がいるということだが、事業開始に当たってはどのような方法で周知し、申し込みを受け付けたのか。
また、この事業の対象が生活困窮世帯であることで、受講者が生活困窮世帯の子供だということを知られてしまうことが懸念される点についてはどのように配慮しているのか。
クアオルトは、ドイツ語で「療養地」を意味し、本市では朝里川温泉地区が適地と考えられ、朝里川温泉組合や朝里のまちづくりの会においても、朝里川温泉地区を日本型クアオルトとしてプッシュしていきたいという声が上がっていると聞く。
本市がクアオルトに着手するに当たっては、まずは首長がリーダーシップをとり、行政に担当窓口を設け、日本クアオルト協議会への参加を表明し、市の上位計画に盛り込んで検討を進めていく必要があると考える。
取り組みを進める上で必要な過程が多くあるものの、クアオルトができれば、市民の健康増進を図れるばかりか、質の高い滞在型の観光保養地にもなり、本市の観光産業の次の一手になると考えられることから、ぜひクアオルトへの着手を検討してほしいと思うがどうか。
除排雪について、本市には、人口減少や高齢化などの課題があることから、令和2年度の策定を目指している雪対策基本計画は、それらの課題を踏まえて策定するべきだと思うが、その対応策の一つとして、市外の若い人をボランティアとして呼び込むことが考えられると思うがどうか。
また、玄関前やバス停などの置き雪の問題など、毎年同様の苦情が市民から寄せられているとのことだが、各ステーションの除排雪についてのデータは毎年蓄積されているのだから、市は、そのデータを生かし、今期の除雪に当たっては、市民からよい除雪だったと言われるよう努めてほしいと思うがどうか。
貸出ダンプ制度については、当初予算編成の際に計上は見送り、制度の抜本的な見直しを検討した上で、この第3回定例会で補正予算として計上するという説明だったはずだが、今回、部分的な見直しとなったのはなぜか。
また、制度の抜本的な見直しによる市の具体案はどういった内容なのか。
平成28年に無電柱化の推進に関する法律が施行され、無電柱化によって災害の防止、安全かつ円滑な交通の確保、良好な景観の形成等を図るという基本理念や、そのための地方公共団体の責務等が明らかにされているが、市はこれまで、財政面の問題からこの法律に基づく計画の策定や、地域の状況に応じた施策について議論を行うことができていないという。しかし、財政面の問題は計画の実施段階の問題であり、計画策定の議論はできたと考える。議論ができなかったのは財政面の問題ではなく、森井市政の3年3カ月において毎年担当者が変わってきたことなど、ほかにあるのではないかと思うがどうか。
また、本市においては観光が基幹産業であり、景観への配慮が非常に重要だと感じるが、観光客がよく写真撮影をするような船見坂や堺町通り、北運河周辺といった町並みでも電線や電柱が目につく状態であり、ぜひ、本市に合った施策、計画を策定してほしいと思うがどうか。
桜ロータリーは、小樽八区八景に選定され、小樽市歴史文化基本構想の中でも貴重な文化遺産の一つとして記載されており、ロータリーの中央島は地域のランドマークとして活用することも可能だと言いながら、冬期間には、財政面等の理由により、雪置き場として利用し、高いときではおおむね2メートルから3メートルの雪を積んでいるという。
しかし、寒地土木研究所によると、ドライバーに対する支障度合いや走行速度の低下が著しいとの理由により中央島の堆雪の高さは1メートルとすることが望ましいとの調査結果が出ていることに鑑みれば、市には、ほかの地域にはない愛着や誇りの場所として地域住民に親しまれている桜ロータリーの除雪や堆雪のあり方について早期に改善してほしいと思うがどうか。
北海道新幹線の札幌延伸について、既に延伸に向けた工事が進行していることから、運行する全便を新小樽(仮称)駅に停車するようJR北海道に対し早期に要望すべきと考えるが、要望の時期についてはいまだに、「適切な時期に要望していく」という答えを繰り返すだけであり、その要望の時期についてはJR北海道に停車してもらえるような戦略を整えてからだという。しかし、新幹線がとまらなければ、幾ら魅力的な整備をしても活用できなくなるのだから、要望の仕方としては逆だと考える。まずは早期にJR北海道に対し全便停車の要望を行い、同社から停車の要件を伺えばよいと思うがどうか。
旧日本郵船小樽支店は、昭和62年に保存修理を行って以来、30年程度が経過したことから耐震補強を含めた大規模な保存修理工事を行うことになっているが、この工事の入札については、2回実施したもののいずれも不調に終わっている。現在、不調の原因は調査中とのことだが、近代建築の修復技術を持つ事業者は国内にいることから、技術的な問題ではなく、入札予定価格が工事内容に見合っていないのではないかと推測されるが、仮に不調の原因が価格だった場合は、どのような対応が行えるのか。
旧日本郵船小樽支店の工事だけでも相当な時間や手間がかかっているが、今後、色内の銀行街にある歴史的建造物など、同様の技術が必要となる修復工事が続くことが想定される。歴史的建造物の維持活用のためには、修復技術を持つ地元業者の育成は不可欠であり、地元業者による技術の開発、蓄積を図る必要があることから、市が地元業者を的確にリードし、具体的な施策を進めることを期待したいがどうか。
総合体育館の駐車場について、市長は、駐車場が不足していることは十分認識しており、公共施設再編計画の中で協議することが望ましいとする一方で、できるだけ早期に検討する必要があるとも考えているとのことだが、市長の考える「早期」とは、あくまでも公共施設再編計画の中で早期に検討するということなのか、それとも再編計画とは別立てで検討するということなのか。
また、この問題については、平成25年に開催された都市計画審議会で、旧緑小学校を解体して平成30年後半に駐車場を整備すると示されているが、その方針どおりに事業が進められていない現状に鑑みると、その旨を都市計画審議会に報告すべきであると思うがどうか。などであります。
付託案件の結果は、次のとおりであります。
まず、議案第1号、議案第3号、議案第5号、議案第22号、議案第25号及び議案第27号並びに報告第1号につきましては、採決の結果、賛成多数により、議案はいずれも可決と、報告は承認と決定いたしました。
次に、その他の議案につきましては、いずれも可決と、全会一致により決定いたしました。
以上をもって、報告を終わります。(拍手)
○議長(鈴木喜明)これより、一括討論に入ります。
(「議長、8番」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)8番、酒井隆裕議員。
(8番酒井隆裕議員登壇)(拍手)
○8番(酒井隆裕議員)日本共産党を代表して、議案第1号、議案第3号、議案第5号、議案第22号、議案第25号及び議案第27号については否決、報告第1号は不承認、議案第2号、議案第4号、議案第6号、議案第21号、議案第29号、議案第30号及び議案第33号は可決の立場で討論を行います。
議案第1号一般会計補正予算、議案第25号特定教育保育施設及び特定地域型保育事業の運営に関する基準を定める条例案、議案第27号児童福祉施設条例の一部を改正する条例案です。
いわゆる幼保無償化です。本制度にはさまざまな矛盾があります。保護者が負担していた利用料に含まれる副食費は、無償化の対象外として別途徴収されることです。年収360万円未満相当の子供や第3子以降の子供は無償となりますが、課税世帯での副食費は、保育所では4,500円を徴収するとしています。認可保育園等では、こうした考え方を目安として施設が定めるとしています。4,500円といっても決して低い負担とは言えません。就学援助の対象となる世帯にも負担が生じる可能性があります。それどころか、これまでの保育料よりも負担がふえる逆転現象が生じる可能性を否定しませんでした。
実費徴収の負担増も大きな問題です。ただでさえ人手不足で苦しむ保育現場にとって職員や保育士へのさらなる負担増につながります。市立、民間、それぞれ月4,500円徴収するとした場合でも、市の負担は年1,566万円で実現できます。国基準と比べて本市の保育料は安く設定されていました。答弁では、月1,000万円程度と述べられ、年間1億2,469万円が浮くことになります。もちろん全て浮くわけではありませんが、こうした財源を活用して負担軽減を行うべきです。
入所待ち児童は深刻化しないとしています。しかし8月1日時点でも昨年同時期と比べて18名増加しているのです。何よりも子育て世代にとって一番大変なゼロ・1・2歳児クラスの子どもで、課税世帯は対象外になっていること自体、無償化といっても看板に偽りありではありませんか。
生活保護システム改修事業費です。
国のマイナンバーによる進学準備給付金の情報連携に係る生活保護システム改修等に対応するためとしていますが、マイナンバーについて、望んでいなくても利用され、さらに拡大していくことは賛成できません。
議案第3号国民健康保険事業特別会計補正予算、議案第5号介護保険事業特別会計補正予算です。
高過ぎる国保料や介護保険料の引き下げこそ必要です。
議案第22号資金基金条例の一部を改正する条例案です。
この条例による基金は、国が制定する森林環境税がもとになります。これで2024年度から国民1人当たり年間1,000円の住民税を上乗せして徴収、市町村への森林環境譲与税を創設し、基金を積み立てるものです。また、森林を整備して、温室効果ガス排出削減の目標達成に資することもその大きな目的とされています。
本市では約5,100万円を市民からお金を取る一方で、約750万円しか来ないことが明らかになっています。そもそも木材輸入の自由化による海外産の安価な木材の流入への対策を怠り、林業を衰退させてきた責任は、歴代政府にあります。森林の管理・育成は国の責任で行うべきです。汚染元の大部分を占める企業負担がないことも不公平です。環境破壊の尻拭いを自治体に押しつけることは認められません。
報告第1号専決処分報告です。
プレミアム付商品券事業費です。対象者、期間、自治体の負担、どれをとっても天下の愚策と言わざるを得ません。安倍政権は、増税でいただいたものは全てお返しすると言います。お返しするぐらいであれば増税しなければいいだけです。そもそも消費税10%への引き上げが低所得者と子育て世帯の消費に与える影響を緩和する目的で実施するとのことですが、緩和する目的になりません。消費税増税した一部を還元するくらいなら、そもそも消費税増税をやめ、プレミアム付商品券事業もやめるべきです。
以上を申し上げ、討論といたします。(拍手)
○議長(鈴木喜明)討論を終結し、これより順次、採決いたします。
まず、議案第1号、議案第3号、議案第5号、議案第22号、議案第25号及び議案第27号並びに報告第1号について、一括採決いたします。
委員長報告どおり決定することに、賛成の議員の起立を求めます。
(賛成者起立)
○議長(鈴木喜明)起立多数。
よって、さように決しました。
次に、ただいま決定いたしました以外の各案件について、一括採決いたします。
委員長報告どおり決定することに、御異議ございませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)御異議なしと認め、さように決しました。
次に、決算特別委員長の報告を求めます。
(「議長、15番」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)15番、中村吉宏議員。
(15番中村吉宏議員登壇)(拍手)
○15番(中村吉宏議員)決算特別委員会の報告をいたします。
去る9月11日に開催されました当委員会において、付託されております各議案について採決いたしました。
採決の結果、議案はいずれも継続審査と、全会一致で決定いたしました。
以上をもって、報告を終わります。(拍手)
○議長(鈴木喜明)これより、議案第7号ないし議案第20号について、一括採決いたします。
委員長報告どおり決定することに、御異議ございませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)御異議なしと認め、さように決しました。
次に、総務常任委員長の報告を求めます。
(「議長、22番」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)22番、濱本進議員。
(22番濱本進議員登壇)(拍手)
○22番(濱本進議員)総務常任委員会の報告をいたします。
当委員会における質疑・質問の概要は次のとおりであります。
議案第32号小樽市消防手数料条例の一部を改正する条例案は、地方公共団体の手数料の標準に関する政令の一部改正に伴い、貯蔵所の設置の許可の申請に対する審査の手数料を改定するものであるが、そもそも、消費増税が行われなければ手数料を改定する必要がなかったことに鑑みると、消費増税に伴う手数料の改定には問題があると思うがどうか。
組織改革に係る市民のワンストップ相談窓口の設置について、過去の組織改革での検討では、本庁舎別館1階のスペースが手狭なことに加え、広範囲な窓口業務に対応する職員の養成や、専任で対応するための職員の確保などを理由に実施を見送った経緯があるというが、今回予定している組織改革では、これらの課題を克服できる見通しはあるのか。
一方、兵庫県朝来市では、来庁者に対して、庁舎内の総合案内窓口に必要な部署の職員が来て対応するなど、ワンストップサービスを実施できている事例もあることから、市がワンストップ相談窓口の設置を進めるに当たっては、現在、公共施設再編の検討対象施設になっている市役所庁舎の新たな建設を待つことなく、組織改革で対応できるところから進めてほしいと思うがどうか。
昨年9月の北海道胆振東部地震を踏まえ、小樽市地域防災計画が改訂され、その中に新設された停電対策計画には、全道に及ぶ大規模な停電の経験から、北海道電力と市との役割を明確にするため、事前対策と応急対策の項目が示されていると思うが、情報収集や集約の面では、北海道電力との間で具体的にどのような体制を構築しようと考えているのか。
また、災害時に市民が情報を取得する手段の一つとして、市は、FMおたるの送信局を増設し、難聴地域の解消に取り組むとしているが、災害時にはラジオ放送だけでなく、インターネット環境を利用したサイマル放送でもFMおたるを聞けることから、サイマル放送の市民周知も行いつつ、難聴地域の解消に取り組んでほしいと思うがどうか。
公共施設再編素案について、市は再編方針の中で、安全性の確保のため、「耐震基準を満たしていない施設は、優先的に再編を進めます。」としており、現在、耐震基準を満たしていない施設は6施設あるが、この6施設は、再編検討対象施設として挙げられているどの施設よりも優先して再編が進められるものと認識してよいのか。
また、素案に関する市民意見交換会を市内7カ所で行い、市民の声を聞いた中で、素案の組み合わせの変更や、新たな案を盛り込むこともあり得るというが、市内7カ所の地域から出された意見にばらつきが生じた際には、それらの意見をどのように集約するつもりなのか。
全国のまちづくりの事例には、高校生や大学生などの若い世代が行政や地元企業と連携し、地域の事情を生かした取り組みを行うことで、人口増加や地元定着が進むだけでなく、学校教育では得られない教育効果が得られた事例があるという。
本市においても、例えば公共施設再編計画策定に関する議論に参加してもらい、現在の若者目線と、将来自分が子を持つ親になったときの目線で考えてもらうことで、将来の小樽における暮らしが想像できることや、小樽の財政状況や将来予測などを学べることなど、実社会のよい経験となることから、高校生や大学生などの若い世代をまちづくりに参加させることも検討してほしいと思うがどうか。などであります。
付託案件の結果は、次のとおりであります。
まず、議案第34号につきましては、採決の結果、賛成少数により、否決と決定いたしました。
次に、議案第32号につきましては、採決の結果、賛成多数により、可決と決定いたしました。
次に、その他の各案件につきましては、議案は可決と、所管事務の調査は継続審査と、全会一致によりそれぞれ決定いたしました。
以上をもって、報告を終わります。(拍手)
○議長(鈴木喜明)これより、一括討論に入ります。
(「議長、8番」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)8番、酒井隆裕議員。
(8番酒井隆裕議員登壇)(拍手)
○8番(酒井隆裕議員)日本共産党を代表して、ただいまの委員長報告に反対し、議案第32号消防手数料条例の一部を改正する条例案に否決、議案第34号非核港湾条例案は可決を主張し、討論を行います。
議案第32号です。
地方公共団体の手数料の標準に関する政令の一部改正に伴い審査の手数料を改定するものですが、消費税増税に伴うものであり賛成できません。
議案第34号です。
核兵器禁止条約は2017年7月7日、122カ国によって採択されました。50カ国目の批准書が国連に寄託された後、90日で発効します。先日、カザフスタンが批准書を国連に寄託し、批准国は26カ国になっています。世界が核兵器廃絶へ歩みを着実に進めているというのに、唯一の戦争被爆国の政府が背を向けています。政府が背を向けるのであれば、自治体独自に核兵器搭載艦艇を入港させない取り組みが必要です。
以上を申し上げ、討論といたします。(拍手)
○議長(鈴木喜明)討論を終結し、これより順次、採決いたします。
まず、議案第34号について採決いたします。
委員長報告は否決でありますので、原案について採決いたします。
可決と決定することに、賛成の議員の起立を求めます。
(賛成者起立)
○議長(鈴木喜明)起立少数。
よって、議案は否決されました。
次に、議案第32号について採決いたします。
委員長報告どおり決定することに、賛成の議員の起立を求めます。
(賛成者起立)
○議長(鈴木喜明)起立多数。
よって、さように決しました。
次に、ただいま決定いたしました以外の各案件について、一括採決いたします。
委員長報告どおり決定することに、御異議ございませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)御異議なしと認め、さように決しました。
次に、経済常任委員長の報告を求めます。
(「議長、16番」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)16番、中村誠吾議員。
(16番中村誠吾議員登壇)(拍手)
○16番(中村誠吾議員)経済常任委員会の報告をいたします。
当委員会における質問の概要は、次のとおりであります。
中断していた小樽港長期構想の策定を再開し、並行して港湾計画の改訂作業も進めるというが、策定に当たっては、港には物流や貿易面だけではなく、交流や防災などさまざまな役割が求められていることを踏まえれば、市民が港を大切に思い、親しめるといった観点も必要ではないかと考える。
また、国土交通省から防波堤などの多目的使用に関するガイドラインが出されており、さまざまな可能性があると思われることから、今あるものを生かし、市民や本市近郊の方が来てよかったと感じてもらえるような構想や計画にしてほしいがどうか。
観光税については、導入に向け本市の実情に合わせて検討しているというが、本市の実情を考えた場合、観光税の使途はいろいろ想定されることから、税目は1種類ではなく複数あってもよいと考えるがどうか。
また、観光税導入の方向性は見えたものの、導入に向けたスケジュール感が見えてこないが、市は、今後どのような協議を経て導入の最終決断を行い、条例制定を進めていくつもりなのか。
増加する観光客への環境整備のための財源として観光税の導入を検討しているとのことだが、仮に税目を宿泊税とした場合、宿泊事業者が宿泊者に税負担を転嫁できず、負担することで経営を圧迫することも想定されることから、事業者への影響についてしっかり考えるべきだと思うがどうか。
そもそも税目や税収の見込みなど何も決まっていない段階で、観光税の導入を前提に議論を進めていくことについては問題があると思うがどうか。
観光税の導入について、税収増を期待する議論が先行しているように感じるが、議論を進めるに当たっては、観光施策の課題解消に向けた事業を実施するために、誰から、どのような目的で、どのくらいの税収が必要なのか、その金額を徴収するために期間はどのぐらい必要なのかということを提示し、受益者、負担者、関係者に理解してもらうことが重要であると思うがどうか。
また、本市として観光税導入を前向きに検討するのであれば、有識者会議からの報告や答申があった際には、すぐに決定し、実行に移せるような段取りを準備してほしいと思うがどうか。
おたるドリームビーチの駐車場の運営は、今シーズンからおたるドリームビーチ協同組合が行っているが、市は組合に対して収支報告書の提出は求めていないという。しかし、運営状況がある程度把握できなければ、駐車場の円滑な管理運営などに向けた課題解決に結びつけることができないと思うがどうか。
また、海水浴場対策委員会への貸付金について、市は駐車場の利用料収入以外の返済方法を検討するとともに、放棄することも選択肢の一つとして検討しているというが、その取り扱いについては現在も検討中だという。しかし、貸付金は大切な税金なのだから、どのように返済していくのかしっかりと取り組んでほしいと思うがどうか。などであります。
付託案件の結果は、次のとおりであります。
まず、陳情第1号につきましては、採決の結果、賛成多数により、継続審査と決定いたしました。
次に、所管事務の調査につきましては、継続審査と、全会一致により決定いたしました。
以上をもって、報告を終わります。(拍手)
○議長(鈴木喜明)これより、一括討論に入ります。
(「議長、19番」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)19番、高野さくら議員。
(19番高野さくら議員登壇)(拍手)
○19番(高野さくら議員)日本共産党を代表して、委員長報告に反対し、陳情第1号奥山等の針葉樹単一放置人工林を、森林環境譲与税で順次計画的に皆伐を進め、天然林に戻すことの要望方については不採択を主張して討論します。
森林が果たしている多面的機能は、国民にさまざまな恩恵をもたらしており、これらの機能を十分に果たすために間伐など森林整備をすることは必要です。しかし、陳情者が求めている天然林に戻すために皆伐をすることになれば、環境負担を含めて適切ではありません。
また、陳情者は、森林環境税及び森林環境譲与税の活用で天然林に戻すことを求めていますが、政府が導入した森林環境税は、国や温室効果ガス排出企業が引き受ける負担を2024年度から住民税納税者に年1,000円上乗せし徴収して、個人負担として国民、個人に押しつけ、市町村や住民の負担によって解決しようとしています。環境税というのであれば、二酸化炭素排出量に着目した汚染者の負担の原則や温室効果ガスの排出抑制効果も考慮して国が責任を持って取り組むべきです。よって、不採択といたします。
以上、各議員の皆様の賛同をお願いして、討論を終わります。(拍手)
○議長(鈴木喜明)討論を終結し、これより順次、採決いたします。
まず、陳情第1号について採決いたします。
委員長報告どおり決定することに、賛成の議員の起立を求めます。
(賛成者起立)
○議長(鈴木喜明)起立多数。
よって、さように決しました。
次に、所管事務の調査について採決いたします。
委員長報告どおり決定することに、御異議ございませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)御異議なしと認め、さように決しました。
この際、暫時休憩いたします。
休憩午後1時48分
――――――――――――――
再開午後2時20分
○議長(鈴木喜明)休憩前に引き続き、会議を再開いたします。
次に、厚生常任委員長の報告を求めます。
(「議長、21番」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)21番、川畑正美議員。
(21番川畑正美議員登壇)(拍手)
○21番(川畑正美議員)厚生常任委員会の報告をいたします。
当委員会における質疑・質問の概要は、次のとおりであります。
議案第26号小樽市家庭的保育事業等の設備及び運営に関する基準を定める条例の一部を改正する条例案について、この条例による基準は家庭的保育事業などに適用されるというが、7日間程度の研修を受け、見学実習をするだけで家庭的保育者の資格を得た者が、ゼロ歳児から2歳児までの3名の乳幼児を1人で預かることができ、さらに、6畳一間の広さでよいとされ、給食も連携施設等からの搬入が認められているという。しかし、入所待ちの児童がいることから対応の必要性は理解するものの、保育環境の面で大きな懸念があると考えるが、今後、本市にこの基準を適用する事業所が設置される予定はあるのか。
今後の介護保険事業において重要な視点は、居宅サービスをいかに充実させるかということであり、さらには、いかに介護度を重症化させないよう介護予防に取り組むかということだと思うが、さまざまな居宅サービスがある中で、市は、どこに力点を置いて取り組もうと考えているのか。
また、今後の居宅サービスの充実には相当な人手が必要になると思うが、介護保険事業における人手不足の現状をどのように認識しているのか。
平成29年の水防法及び土砂災害防止法の改正により、浸水想定区域や土砂災害警戒区域内の社会福祉施設等の要配慮者利用施設は、避難確保計画の作成が義務づけられたが、作成済みの施設は全国でも約2割にとどまり、本市においても、浸水想定区域内にある施設が多いにもかかわらず、計画の作成はなかなか進んでいない状況であるという。しかし、三重県津市のように市の取り組みにより、浸水想定区域の243施設のうち76%が計画作成を終えたという事例があることや、日本全国、災害がいつ起きてもおかしくない状況であることに鑑みれば、市は、該当施設が早急に計画を作成できるよう取り組んでほしいと思うがどうか。
ふれあいパス事業の目的は、高齢者の積極的な社会参加であり、外に行く目的がない高齢者に、ふれあいパスがあることによって外に出てもらうというのが制度本来の趣旨であると思われる。現在、市は、新しい制度を検討しているとのことだが、限られた予算の中で、最大限制度本来の趣旨に沿うためには、利用者の個別の事情に応じた利用制限を行うことも考えられるが、新しい制度の考え方について市はどのように考えているのか。
また、利用制限を行う場合、所得や曜日、路線や時間帯を限定することが挙げられるが、それら以外にはどのような方法が考えられるか。
おたる子ども未来塾は、家庭の事情により学習環境が整わない子供に夢と希望を与える大変よい事業であり、一人でも多くの勉強したいと思っている子供をこの事業に参加させるべきだと考えるが、登録人数は予定していた30名に達していないという。
市は、これまで担当課が対象世帯に直接制度の周知を行ってきているというが、今後、より多くの子供にこの事業に参加してもらうためには、中学校との連携を図り、子供の家庭の事情等を把握している担任の先生から、こうしたすばらしい事業があることを示唆してもらうことなども考えられるので、担当にしばられることなく、横とのつながりをしっかり持って、この事業を発展させていってほしいと思うがどうか。などであります。
付託案件の結果は、次のとおりであります。
まず、議案第26号並びに陳情第2号及び陳情第3号につきましては、採決の結果、賛成多数により、議案は可決と、陳情はいずれも継続審査と、それぞれ決定いたしました。
次に、その他の各案件につきましては、議案は可決と、所管事務の調査は継続審査と、全会一致により、それぞれ決定いたしました。
以上をもって、報告を終わります。(拍手)
○議長(鈴木喜明)これより、一括討論に入ります。
(「議長、7番」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)7番、丸山晴美議員。
(7番丸山晴美議員登壇)(拍手)
○7番(丸山晴美議員)日本共産党を代表して、委員長報告に反対し、議案第26号については反対の立場で、議案第24号と現在継続審査中の陳情第2号及び陳情第3号については採択を求めて討論を行います。
議案第26号小樽市家庭的保育事業等の設備及び運営に関する基準を定める条例の一部を改正する条例案です。
この条例は、待機児童解消を目的として、家庭的保育事業や小規模保育事業等の設備及び運営に関する基準を定めているものです。小樽市ではゼロ・1・2歳の待機児童は、今年度4月に21人、月を追うごとにふえて、8月に38人となっています。一方で利用定員に満たず保育士が確保できれば児童を受け入れ可能な保育所、幼稚園があります。本来であれば保育士を雇い入れて待機児童解消を図るべきところです。ところが条例では、1週間程度の期間で既定の研修と見学実習を受け、保育士と同等か、それ以上の知識及び経験を有すると市町村長に認められれば、たとえ保育士の資格を有していなくても家庭的保育者として児童を預かることが可能となります。特に小規模保育事業C型及び家庭的保育事業では、ゼロ・1・2歳児を最大で3人、たった1人の保育者が保育できるという内容です。ゼロ歳児は産後休暇明けから預けることができますが、例えばまだ首もすわらないゼロ歳児とイヤイヤ期に突入しようという2歳児では、睡眠時間、食事の時間、体を動かす時間など生活リズムが全く違います。このような複数の児童を1人で保育する状況では、児童に十分な保育を提供できません。
さらには、給食についても児童にはさまざまな配慮を必要とすることから、本来、園内で調理されたものを提供すべきでありながら、提携施設からの搬入を可能としております。
今回の改正案では、この経過措置をさらに5年延長しようとする内容であり、保育の質の低下が心配されるため、到底賛成することはできません。
これらの理由から、議案第26号に反対します。
陳情第2号子ども医療費の小学校卒業まで無料化方についてです。
今定例会の議論の中で、小樽市において歯どめがかからない少子化の一端が明らかになりました。小樽市の合計特殊出生率、2005年には0.94、最低になっています。2017年には1.14と回復しているかに見えますが、しかし出生数は、2005年は756人でした。2017年は544人と実に212人も減っています。その間、15歳から49歳の女性が減っていることが合計特殊出生率と出生数の間に逆転現象が起きている原因の一つと示されました。こうしたことからも子育て支援は最優先の課題です。
よって、陳情第2号の採択を求めます。
陳情第3号朝里にまちづくりセンターの建設を求める陳情方についてです。
周辺地域は市内でも人口の多い場所でありながら、児童館もコミュニティセンターもありません。2002年の第1回定例会に8,500筆余りのまちづくりセンター建設を求める署名が提出されて以来、実に18年目となる長い運動が続いており、住民の強い要望となっています。
また、地域の子供たちがいつでも気軽に立ち寄り、友人たちと過ごしたり、勉強したりする場所、家庭や学校とは別の第三の居場所がこの地域に待たれています。ことしの夏も暑い日が続きました。周辺に住む学生が新光1丁目にある朝里中央病院で勉強をする姿が見られています。こうした若い世代の要望に応える小樽市政であるべきではないでしょうか。
以上の理由から、陳情第3号の採択を求めます。
各議員の皆さんの賛同をお願いし、討論といたします。(拍手)
○議長(鈴木喜明)討論を終結し、これより順次、採決いたします。
まず、陳情第3号について採決いたします。
委員長報告どおり決定することに、賛成の議員の起立を求めます。
(賛成者起立)
○議長(鈴木喜明)起立多数。
よって、さように決しました。
次に、議案第26号並びに陳情第2号について、一括採決いたします。
委員長報告どおり決定することに、賛成の議員の起立を求めます。
(賛成者起立)
○議長(鈴木喜明)起立多数。
よって、さように決しました。
次に、ただいま決定いたしました以外の各案件について、一括採決いたします。
委員長報告どおり決定することに、御異議ございませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)御異議なしと認め、さように決しました。
次に、建設常任委員長の報告を求めます。
(「議長、9番」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)9番、秋元智憲議員。
(9番秋元智憲議員登壇)(拍手)
○2番(秋元智憲議員)建設常任委員会の報告をいたします。
当委員会における質疑の概要は、次のとおりであります。
陳情第5号「星野町ゴンシロ川流域(星野町71・172地域)の上水道整備方について」において、当該地域は、給水区域外であることから上水道が整備されておらず、安定的な飲料水の確保が困難であるため、近隣のゴルフ場の水をタンクに分けてもらう形で飲料水を確保しているという。深川市では、給水区域外で飲料水の確保が困難な地域に給水施設整備の補助を出す制度を設けているとのことだが、本市においても、同様の制度を設けることが可能なのか検討してほしいと思うがどうか。
また、当該地域の住民からは、安定的な水の供給を行ってほしいという要望が出ていることから、市として上水道の整備が難しいのであれば、住民との橋渡しとして、近隣のゴルフ場との関係などについて積極的に関与してほしいと思うがどうか。
当該地域には現在5戸の住宅があり、4世帯が居住しているが、市民生活に不可欠な上水道が整備されていないとのことである。当該地域は給水区域外であり、法的にも水道局に給水義務はないとのことであるが、当該地域ではライフラインとしての飲料水の安定的な確保を切実に願っており、陳情趣旨に鑑みれば、今後、市として当該地域に居住する対象者の相談に乗るほか、調査や検討を行うなど、何らかの対応をとることが必要であると思うがどうか。
水を確保するために厳しい環境に置かれている小樽市民がいるという現実があり、当該地域以外にも同じような環境に置かれている市民がいないかどうかもあわせて調査を行った上で、陳情趣旨にあるようにライフラインとしての飲料水を安定的に確保できるよう、今後の施策に生かしてほしいと思うがどうか。
また、市民は平等で文化的に生活する権利があるので、上下水道が整備されている地域との整合性をとる必要があると考えるが、莫大な費用を必要とする工事であることから、単年度ではなく複数年度で事業を継続しながら段階的に整備することも一つの方法と思うがどうか。
陳情第6号「天狗山ロープウエイ線最上団地停留所に冬期間も停車することの要請方について」に関し、当該箇所は勾配が非常にきつく、雪が多く降ったときや冷え込みが厳しいときには、ロードヒーティングが敷設されていても、雪が完全に溶け切らない可能性があると聞く。バス事業者としては、100%安全を確保することは困難との判断のもと、冬期間はバス停留所を開設できないとのことであるが、近隣住民が冬道を歩くことに困難を感じており、公共交通が果たす役割の重要性が増しているという陳情趣旨に鑑みれば、市として、ロードヒーティングの出力を上げることにより融雪を促進するなど、何らかの対応を検討してほしいと思うがどうか。などであります。
付託案件の結果は、次のとおりであります。
まず、陳情第5号につきましては、継続審査と採択に意見が分かれ、採決の結果、可否同数となったことから、小樽市議会委員会条例第15条第1項の規定により、委員長が裁決し、継続審査と決定いたしました。
次に、議案第28号並びに陳情第4号及び陳情第6号につきましては、採決の結果、賛成多数により、議案は可決と、陳情はいずれも継続審査と、それぞれ決定いたしました。
次に、その他の各案件につきましては、議案は可決と、所管事務の調査は継続審査と、全会一致により、それぞれ決定いたしました。
以上をもって、報告を終わります。(拍手)
○議長(鈴木喜明)これより、一括討論に入ります。
(「議長、20番」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)20番、小貫元議員。
(20番小貫元議員登壇)(拍手)
○20番(小貫元議員)日本共産党を代表して、ただいまの委員長報告に反対し、議案第28号は否決、陳情第4号ないし陳情第6号は採択を求めて討論を行います。
初めに議案第28号です。
小樽市建築基準法施行条例の一部を改正する条例案です。興行場等として新規建設ができない地域は、住宅地や工業地域となっています。例えば400席未満の興行場を建設する場合、6メートルの道路に接することなどが基準となります。しかし、それらの基準について、既存の建築物を一時的に利用する場合、要件を緩和することで興行場として許可するものです。ですから、新規建設が規制されている住宅地などでは、路上駐車や騒音などの近隣住民に不利益が生じることが考えられることから反対です。
次に、陳情第4号「ぱるて築港線」塩谷までの延伸方についてです。
塩谷地域には総合病院がなく、スーパーも存在しません。乗り継ぎは病院に通う方にとってみれば大変な苦労がかかります。駅前への路線だけでなく、陳情にある各病院を回るぱるて築港線の延伸は必要です。
次に陳情第5号星野町ゴンシロ川流域(星野町71・172地域)の上水道整備方についてです。
古くから住んでいた方が給水に困難を来しており、水道の整備が求められています。対象住民の方の願いは、安定した給水の確保が願いであり、原因者であるチサンカントリークラブとの調整や住民が困難に感じていることを、市も積極的に関与し、住民の願いに応えていくことが必要です。
次に陳情第6号天狗山ロープウエイ線最上団地停留所に冬期間も停車することの要請方についてです。
市として冬期間もバスが安全にとまれる環境をつくるなど、事業者と協力した上で冬期間もバスがとまれるよう対応が必要です。
いずれの陳情も願意妥当であり、採択を求めます。
以上、討論といたします(拍手)
(「議長、10番」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)10番、千葉美幸議員。
(10番千葉美幸議員登壇)(拍手)
○10番(千葉美幸議員)公明党を代表し、ただいまの委員長報告に賛成、陳情第4号、陳情第5号、陳情第6号は継続審査を主張し、討論を行います。
初めに、陳情第4号「ぱるて築港線」塩谷までの延伸方についてです。
本陳情は、塩谷、桃内とオタモイ3丁目に居住する高齢者が、小樽市立病院、小樽協会病院、済生会小樽病院などに通院する場合の乗り継ぎの不便さや交通費の負担軽減を訴え、北海道中央バスへ、塩谷ぱるて築港線として運行することの働きかけを要望するものです。
本市では、将来にわたり持続可能な地域公共交通の構築を目指し、小樽市地域公共交通網形成計画を策定し、市民生活を支え利便性を確保していくことはもちろん、少子高齢化などにより公共交通利用者の減少が与える公共交通事業者への影響を整理し、今後、小樽市地域公共交通活性化協議会で基本方針に基づく施策の具体的な取り組みについて検討することになっています。
本陳情にも関わるバス路線網については、令和7年度までは現状維持することを前提としながら、具体的な取り組みについて検討していくこととなっているため、陳情にあるぱるて築港線を含めた市内バス路線についてなど、今後も慎重な審査が必要と考えます。
次に陳情第5号星野町ゴンシロ川流域(星野町71・172地域)の上水道整備方についてです。
陳情にある地域には現在5戸の住宅があり、4世帯が居住し、近隣ゴルフ場の給水をタンクに分けてもらっていますが、渇水時の給水制限などがあるため飲料水の安定的確保を願うものです。
この地域は小樽市の給水区域外であることや、仮に給水区域を拡張するとしても将来における水の需要や財政的な負担等を鑑みると国の許可を受けるためのハードルは高く、現時点での上水道整備そのものは難しいと考えます。しかしながら、安心・安全な飲料水の確保に行政として何ができるのか検討することは必要と考え、今後、市が陳情者と給水を行っている近隣ゴルフ場との間に入るなどして意見を聞くことや、他の自治体で行っている給水区域外の給水施設整備等の助成制度を調査、研究するため、継続審査を主張いたします。
最後に陳情第6号天狗山ロープウエイ線最上団地停留所に冬期間も停車することの要請方についてです。
本陳情は、冬期間も最上団地停留所にバスを停車することを北海道中央バスに要請してほしいという陳情です。天狗山からの下りの市道千秋通線は、坂道になれ親しんでいる小樽人でも冬期間は怖さを感じる、勾配が15%の坂道です。私自身も天狗山スキー場に出かけ、軽自動車であの坂道をおりた経験が何度もありますが、どんなにスピードを落としながら走ってもブレーキを踏むのが怖い急な坂道であり、この通りにはロードヒーティングが設置されているとはいえ、冬期間中の気温や降雪量、雪質などによって道路状況が変わるため、大型バスが安全に停車することができるのか疑問です。バス事業者が乗客の安全確保のため冬期間停車できない理由もあり、ほかに解決策があるのかどうかも含め、その検討も含め継続的な審査が必要と考えます。
以上、各議員の賛同を呼びかけ、討論といたします。(拍手)
(「議長、18番」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)18番、林下孤芳議員。
(18番林下孤芳議員登壇)(拍手)
○18番(林下孤芳議員)立憲・市民連合を代表し、ただいまの委員長報告に賛成の立場で討論いたします。
議案第23号及び議案第28号は可決、陳情第4号「ぱるて築港線」塩谷までの延伸方については、陳情者の趣旨にもありますように、今、小樽市内の公共交通は、利用者の減少や燃料の高騰、乗務員の不足など経営環境は厳しさを増しており、現在、地域公共交通活性化協議会が設置され、利用者数の維持や持続可能な公共交通を維持するための協議が進められております。その中で陳情の趣旨も踏まえた協議もなされておりますので、地域公共交通活性化協議会の趣旨を踏まえて継続審査といたします。
陳情第6号天狗山ロープウエイ線最上団地停留所に冬期間も停車することの要請方について、これまでの陳情でも、事業者からも急傾斜地のバス停の安全の確保という問題点の指摘もあり、安全の確保は利用者や当該地域住民にとっても大変重要な課題であります。今後も安全運行を確保するためにどのような対策がとれるのか、なお慎重な検討が必要な事柄であり、継続審査といたします。
陳情第5号星野町ゴンシロ川流域(星野町71・172地域)の上水道整備方については、現在、4世帯の住民が居住しており、市民のライフラインの確保という点においては疑問の余地はありませんが、陳情趣旨にもありますように、ゴルフ場の建設により生活飲料水として利用できなくなり、ゴルフ場が設置した給水施設で飲料水を確保してきたとのことであります。契約満了後は給水施設を譲り受けたものの、平成22年に使用不能となり、現在は再びゴルフ上から給水を受けているとのことです。そうした長い経緯を踏まえれば、小樽市の給水区域外における給水の義務は誰が負うべきなのか、大変慎重に検討すべき課題であると考えます。
また、小樽市には、給水区域外で生活する住民もあり、給水区域でもさまざまな理由で給水を受けていない世帯もあり、負担の公平性からも慎重に検証、検討が必要と考えますので、継続審査といたします。
以上、議員各位の御賛同をお願いいたしまして、討論といたします。(拍手)
○議長(鈴木喜明)討論を終結し、これより順次、採決いたします。
まず、陳情第5号について採決いたします。
委員長報告どおり決定することに、賛成の議員の起立を求めます。
(賛成者起立)
○議長(鈴木喜明)起立多数。
よって、さように決しました。
次に、陳情第4号について採決いたします。
委員長報告どおり決定することに、賛成の議員の起立を求めます。
(賛成者起立)
○議長(鈴木喜明)起立多数。
よって、さように決しました。
次に、議案第28号並びに陳情第6号について、一括採決いたします。
委員長報告どおり決定することに、賛成の議員の起立を求めます。
(賛成者起立)
○議長(鈴木喜明)起立多数。
よって、さように決しました。
次に、ただいま決定いたしました以外の各案件について、一括採決いたします。
委員長報告どおり決定することに、御異議ございませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)御異議なしと認め、さように決しました。
日程第2「議案第35号」を議題とし、市長から提案理由の説明を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)市長。
(迫俊哉市長登壇)(拍手)
○市長(迫俊哉)ただいま追加上程されました議案について、提案理由を説明申し上げます。
議案第35号小樽市教育委員会委員の任命につきましては、荒田純司氏の任期が令和元年10月12日をもって満了となりますので、引き続き同氏を任命するものであります。
何とぞ原案どおり御同意賜りますようお願い申し上げます。(拍手)
○議長(鈴木喜明)これより採決いたします。
お諮りいたします。
議案第35号については、同意と決定することに、御異議ございませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)御異議なしと認め、さように決しました。
日程第3「小樽市選挙管理委員会委員及び同補充員の選挙」を行います。
お諮りいたします。
この選挙は、地方自治法第118条第2項に基づく指名推選の方法によることとし、指名の方法につきましては、議長において指名いたしたいと思います。
これに御異議ございませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)御異議なしと認め、さように決しました。
それでは、小樽市選挙管理委員会委員に平口山和弘氏、浅田勲氏、相場和子氏、山口信吾氏を、同補充員に、黒坂典弘氏、斉藤陽一良氏、田中新一氏、岩崎弘修氏を、それぞれ御指名いたします。
お諮りいたします。
ただいま指名いたしました被指名人をもって当選人とすることとし、なお、補充員の順序につきましては、ただいま議長において指名した順序といたしたいと思いますが、これに御異議ございませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)御異議なしと認め、さように決しました。
日程第4「意見書案1号ないし意見書案第7号」を一括議題といたします。
意見書案第3号ないし意見書案第7号につきましては、提案理由の説明を省略し、意見書案第1号及び意見書案第2号について、提出者から提案理由の説明を求めます。
(「議長、8番」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)8番、酒井隆裕議員。
(8番酒井隆裕議員登壇)(拍手)
○8番(酒井隆裕議員)提出者を代表して、意見書案第1号マクロ経済スライドの廃止で「減らない年金」の実現を求める意見書(案)及び意見書案第2号令和2年度以降の幌延深地層研究計画(案)の撤回と、幌延深地層研究センターの廃止を求める意見書(案)の提案説明を行います。
意見書案第1号です。
もともと年金額は、初めて受け取る人は賃金の伸び率に応じて、今、年金を受け取っている人は物価の伸び率に応じて改定するとされていました。しかし、自民・公明政権が2004年に年金法を改悪し、物価、賃金が上がっても、その分より年金引き上げ幅を低く押さえ込み、実質的に年金を削減する仕組み、マクロ経済スライドを導入しました。さらに2016年に年金カット法を強行し、確実に年金を削減できる体系としました。まともな生活も保障できない年金を放置し続けるなら、将来不安をあおり、内需を冷え込ませ、日本経済を大破綻させてしまいます。年金支給額を減らすマクロ経済スライドは廃止して、それにかわる年金改革案に踏み出すべきです。
意見書案第2号です。
幌延深地層研究計画は、当初20年程度とされてきました。しかし、8月2日に期間延長が提案され、約束違反だという声が上がっています。提案では2028年度までがめどとありますが、日本原子力研究開発機構幌延深地層研究センターは、さらなる延長を否定しません。研究はやろうと思えばいつまででもできるのだと、なし崩し的に延長が行われ、最終処分地になるのではないかという不安に応えない姿勢は余りにも不誠実です。国や関係機関は計画案を撤回し、センターの廃止を行うべきです。
以上、議員各位の賛同を申し上げ、提案説明といたします。(拍手)
○議長(鈴木喜明)これより、一括討論に入ります。
(「議長、20番」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)20番、小貫元議員。
(20番小貫元議員登壇)(拍手)
○20番(小貫元議員)日本共産党を代表して、意見書案第1号及び意見書案第2号の可決を求め、討論します。
初めに、意見書案第1号マクロ経済スライドの廃止で「減らない年金の実現」を求める意見書(案)です。
自民・公明政権のもとで100年安心の年金と言って国民を欺き、2004年の年金改悪が実施されました。ところが、ことし6月に公的年金だけでは老後資金2,000万円不足すると記載した金融庁審議会の報告書が大問題になり、国民の年金への不満と批判が広がる中、参議院選挙で政権に不利にならないよう国民に事実を隠し、5年に1度の年金財政の検証を参議院選挙後におくらせたといわれています。
検証結果では、厚生労働省のモデル世帯の場合、所得代替率は現在の約6割が27年から28年後には5割程度まで低下するとしています。基礎年金は年金自動削減期間が延長され、年金水準は約3割も減らされることになります。2040年ころまで7兆円規模で年金が削減されるという深刻なことです。
物価、賃金が上がっても、その分よりも年金の引き上げ幅を低く抑え込むマクロ経済スライドの弊害を示しています。この年金自動削減の制度を廃止し、減らない年金への改革は待ったなしの課題です。
次に、意見書案第2号令和2年度以降の幌延深地層計画(案)の撤回と、幌延深地層研究センターの廃止を求める意見書(案)です。
高レベル放射性廃棄物の地層処分を研究する日本原子力研究開発機構幌延深地層研究センターが研究期間の10年もの大幅延長方針を決め、住民の不安が高まっています。同センターは、放射性廃棄物を地下約300メートルまで埋め、地層処分を行う研究を2000年から続けています。地域との約束として、幌延町の深地層の研究に関する協定を北海道と町と締結、放射性物質を持ち込まない。研究終了後は研究施設を閉鎖し、地下施設を埋め戻すと言っていました。当初計画で、全体の研究期間は20年程度と明記、ところが機構は、令和2年、2020年度以降の幌延深地層研究計画案を北海道と町に申し入れ、研究終了期間を2028年度末まで大幅延長したい旨伝えてきました。これでは、研究には終わりがないと言って、際限なく研究期間を延長させ、センターの固定化につながります。幌延町と周辺地域にはサロベツ断層帯があり、マグニチュード7.6程度の地震が4,000年から8,000年の間隔で発生するといわれ、地層処分場としても、研究施設用地としても、幌延は明らかに不適地であり、今回の計画を撤回し、研究施設を閉鎖、撤去すべきです。
以上、各議員の賛同をお願いし、討論といたします。(拍手)
○議長(鈴木喜明)討論を終結し、これより順次、採決いたします。
まず、意見書案第1号について採決いたします。
可決とすることに、賛成の議員の起立を求めます。
(賛成者起立)
○議長(鈴木喜明)起立少数。
よって、否決されました。
次に、意見書案第2号について採決いたします。
可決とすることに、賛成の議員の起立を求めます。
(賛成者起立)
○議長(鈴木喜明)起立少数。
よって、否決されました。
次に、ただいま決定いたしました以外の意見書案について、一括採決いたします。
いずれも可決とすることに、御異議ございませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)御異議なしと認め、さように決しました。
以上をもって、本定例会に付託されました案件は、全て議了いたしました。
第3回定例会は、これをもって閉会いたします。
閉会午後3時06分
会議録署名議員
小樽市議会議長鈴木喜明
議員松田優子
議員小池二郎