開議午後1時00分
○議長(鈴木喜明)これより、本日の会議を開きます。
本日の会議録署名議員に、丸山晴美議員、松岩一輝議員を御指名いたします。
日程第1「議案第1号ないし議案第34号及び報告第1号」を一括議題といたします。
質疑及び一般質問を一括し、これより会派代表質問を行います。
それでは、通告がありますので、順次、発言を許します。
(「議長、23番」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)23番、山田雅敏議員。
(23番山田雅敏議員登壇)(拍手)
○23番(山田雅敏議員)きょうは9月9日、救急の日及び救急医療週間が始まると聞きます。この救急の日及び救急医療週間は、救急業務及び救急医療に対する国民の正しい理解と認識を深め、救急医療関係者の意識高揚を図ることを目的に昭和57年に定められ、以来、9月9日を救急の日とし、この日を含む1週間を救急医療週間としています。昨今、全国各地では自然災害や地震による被害が多く、救急医療に携わる関係者の皆様には御苦労をおかけしますが、このような事態には迅速な対応をよろしくお願いいたします。
では、自由民主党を代表して質問を行います。
最初に、市長の政治姿勢についてお伺いいたします。
9月3日、本会議、提案説明の冒頭に市長から御発言がありました。市長就任1年を経過して、迫市長が考える以上に問題が山積していると私は考え、感じました。オール小樽で取り組む体制は、管理職や職員を含めた大胆な行政改革を行うと私は感じました。オール小樽としてリーダーシップを発揮して、市政運営をお願いいたします。
初めに、市長は報道機関から問われ、子育て、教育、市民生活関連など30項目の公約を4年間で達成するために、この1年間で実際にできたことは5項目であり、それを勘案して、昨年1年間の自己評価は70点とお答えしたとお聞きします。この実際にできたと思う公約の5項目について、簡単に御説明をお願いいたします。
また、1年を経過した中で、迫市長の独自色が聞こえてこない、見えないとも聞きます。これは、前市長がつくった負の遺産の処理に時間がかかり、バス事業者や商工会議所とのあつれき、除雪体制が改善され、あとは高島漁港区の観光船事業の問題が残っていますが、このような改善のために時間がかかったと私は考えています。まだまだいろいろな問題が山積する中、前市長が残した負債処理のめどはつかないと思いますが、粛々と行政を推し進め、市長の手腕を発揮していただきたいと思います。
次に、今年、第1回定例会で迫市長は、行政執行方針の中で、まちづくりの基本方針として、市民との対話の重視、経済と生活の好循環、そして、市民生活の安全や安心、時代の変化などへの備えの三つのキーワードを掲げ、項目ごとに関連する政策を進めるとお聞きいたしました。
この項の最後に、この三つのキーワードがどのように変化、改善、充実するよう1年間取り組んできたのか、それぞれ三つのキーワードについてお聞かせください。
第1項目めを終わります。
○議長(鈴木喜明)説明員の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)市長。
(迫俊哉市長登壇)
○市長(迫俊哉)山田議員の御質問にお答えいたします。
ただいま、私の政治姿勢について御質問がありました。
初めに、この1年間で実現した5項目の公約につきましては、生活困窮世帯などの子供に対する学習支援、中学校に部活動指導員を配置した学校教育における外部人材の登用、市内の小・中学校における学校規模・学校配置適正化基本計画の見直しの議論、除雪対策本部の設置時期の前倒しとバス路線などを優先した除排雪、そして、非常時停電対策などの防災力の強化であります。
次に、まちづくりの三つのキーワードにかかわる取り組みにつきましては、一つ目の対話の重視に関しては、市民とともにまちづくりを進めるため、市長と語る会の再開や、経済界の皆様との議論の場である小樽スクラムミーティングの設置、北海道新幹線活用小樽まちづくり協議会などの設置のほか、FMおたるの番組の中で、番組を聞かれている方からの質問に答えるなど、対話の促進に努めてまいりました。
二つ目の経済と生活の好循環に関しては、交流人口の拡大や旅行消費を地域経済活性化につなげ、税収の増加を図り、市民ニーズに応える施策を展開する好循環を確立するため、日本遺産を活用した観光振興など、滞在型観光の推進につながる取り組みを進めているところであります。
また、みなと観光の推進に向け、第3号ふ頭及び周辺の再開発を進めていくとともに、小樽市中小企業振興会議を設置し、新たな施策の具体化に向けた検討を始めたところであります。
三つ目の備えに関しましては、除排雪の改善のほか、昨年の北海道胆振東部地震を教訓に、指定避難所へポータブル発電機や投光器などの配備を行うとともに、情報伝達手段の重層化を図るため、防災行政無線の整備を進めながら、FMおたるの難聴地域解消に向けた調査に着手するなど、防災力の強化に取り組んできたところであります。
○議長(鈴木喜明)次に、第2項目めの質問に入ります。
(「議長、23番」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)23番、山田雅敏議員。
(23番山田雅敏議員登壇)
○23番(山田雅敏議員)次に、財政健全化、人口減少問題についてお伺いいたします。
迫市長就任後初めての予算編成の今年度は、財政調整基金から約15億7,000万円の取り崩しにより収支均衡予算としており、当初予算編成時の財政調整基金の残高は約7,400万円となっています。昨年11月に策定した収支改善プランの策定趣旨を掲載した1ページ目には、「何らかの対策を講じなければ、今後、財政調整基金が枯渇し、将来的には財政健全化団体に陥る可能性があります。」と記載されています。この収支改善プランは、今年度から7年間で36億円の効果を見込んでおり、この計画を確実に実行するためにも、中間の進捗状況や効果の確認をするべきと考えます。
この計画を実行して、次の実績や進捗状況が出る1年後には、細かな修正や力の入れぐあい、達成できるできないや、マイナスが出た分こちらをプラスにするなど、めり張りを考えるべきです。日々の積み重ねを経済では四半期ごとの指標で示しています。もっとわかりやすい改善プランの見える化はできないものかお伺いいたします。
また、今後取り組んでいかなければならない観光税などの取り組みでは、効果額の欄は空白であり、遊休資産売却やクラウドファンディングの活用などの歳入増の取り組みや、人件費の抑制、経費削減、業務委託拡大などの取り組みが着実に進んでいるのか。
また、新たな税収として、洋上風力発電などを今後計画されていることから、これらの要素も考えながら収支改善プランを進めていただきたいと思いますが、これらについても考え方をお示しください。
次に、令和元年8月30日、総務省で令和2年度の地方財政の課題について報道がありました。「1.人づくり革命、地方創生の推進等の重要課題への対応」や、「2.地方の一般財源総額の確保と地方財政の健全化等」、「3.スマート自治体等の推進と財政マネジメントの強化」が示され、それぞれの項目で概算要求されましたが、これはあくまでも仮置きの係数と聞きます。
そこで、令和2年度総務省所管予算概算要求の概要から、新しい日本のための優先課題推進枠の要望が出ていますが、この取り組みについてどのように対応していくのか、しないのか、お聞かせください。
次に、この最初に東京一極集中の是正と地域の活性化が挙げられています。若者の意識の変化を捉え、地方ならではの豊かなライフスタイルを都市部の移住関心層に提示することで、地方への新しい人の流れを創出するため、移住に至るまでのフェーズごとに成果を取り上げ、着眼点を明示した効果的な広報を通じて、地方への人の流れの創出につなげると聞きます。
具体的には、都市部の人たちが一定期間地方に滞在し、働いて収入を得るなど、地域住民との交流や学びの場を通じて地域での暮らしを体感する、ふるさとワーキングホリデーを推進するための説明会や広報を実施するというものです。
このような関わりとして、関係人口が挙げられています。移住した定住人口でもない、地域や地域の人々と多様に関わる人々で、本市も同様に人口減少、高齢化により、地域づくりの担い手不足という問題に直面していますが、地域によっては若者を中心に変化を生み出す人材が地域に入り始めていて、この関係人口と呼ばれる地域外の人材が地域づくりの担い手になることが期待されていると聞きます。
この地域や地域の人々と多様に関わるものである関係人口に着目した施策に取り組むべきと考えますが、見解をお聞かせください。
第2項目めを終わります。
○議長(鈴木喜明)説明員の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)市長。
(迫俊哉市長登壇)
○市長(迫俊哉)ただいま、財政健全化と人口減少問題について御質問がありました。
初めに、収支改善プランの見える化につきましては、中間の進捗状況や効果の確認については、地方自治体は年間予算をもとに業務を遂行することから、決算を一つの区切りとして、収支改善プランにおける進捗状況や効果について、毎年度検証していきたいと考えております。また、検証結果については、市民の皆さんにもよりわかりやすい形でお示しできるよう工夫してまいりたいと考えております。
次に、収支改善プランの進行管理と見直しにつきましては、毎年度、収支改善プランに掲げた項目の取り組み状況を、当初予算策定時はもとより、年度途中の執行段階においても各部に確認しながら着実に実行していきたいと考えております。また、新たな税収の増加や財政需要、制度改正など、計画策定時には想定していなかった要素もありますので、毎年度、収支改善プランにおける収支見通しの見直しを行ってまいりたいと考えております。
次に、総務省の概算要求における新しい日本のための優先課題推進枠につきましては、東京一極集中の是正と地域の活性化や防災・減災など、本市の重要課題の解決につながるような項目があることから、必要に応じて対応できるよう、情報収集など、早目の準備に努めるように庁内に指示してまいりたいと考えております。
次に、関係人口の取り組みにつきましては、既に関係人口として本市を応援いただいている小樽ふれあい観光大使や、東京小樽会、関西小樽会の皆さんとの関係を深めていくとともに、より多くの方に本市のまちづくりに関わっていただけるよう、ふるさと納税制度のさらなる推進に努めるほか、新たな関係人口の創出に向けた施策を検討する考えであります。
○議長(鈴木喜明)次に、第3項目めの質問に入ります。
(「議長、23番」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)23番、山田雅敏議員。
(23番山田雅敏議員登壇)
○23番(山田雅敏議員)次に、道の駅などについて伺います。
道の駅は平成5年に創設された制度で、市町村などからの申請に基づき国土交通省道路局で登録を行っており、ことしの道の駅の第51回登録では6駅が登録され、全国で1,160駅となりました。
話は変わりますが、8月初め、道の駅石狩「あいろーど厚田」を見学してまいりました。休日のためか子供を連れた家族連れが多く、200台の駐車場は満杯。レストランも席があくのを次か次かと待っている状態でした。この道の駅から眼下には厚田海浜プールがあり、安心して泳げるためか、多くの子供たちが押し寄せていました。
さて、国土交通省では令和元年度、重点「道の駅」の企画提案の募集が開始されました。道の駅は地方創生を具体的に実現していくための極めて有効な手段であり、平成26年度より関係機関と連携して、地方創生の核となる特にすぐれた企画を選定して、重点「道の駅」として、直轄道路事業及び社会資本整備総合交付金の重点配分等により、国土交通省が支援すると聞きます。
ちなみに、道の駅石狩「あいろーど厚田」は、地域住民の積み重ねから導き出された近説遠来の思想による地方創生の拠点となるものとして、平成27年1月に国土交通省より重点「道の駅」に選定されています。最近の道の駅では、長距離ドライブがふえ、女性や高齢者のドライバーが増加する中で、道路交通の円滑な流れを支えるため、一般道路からも安心して自由に立ち寄れ、利用できる快適な休憩のためのたまり場空間が求められています。また、人々の価値観の多様化により、個性的でおもしろい空間が望まれており、これら休息施設では、沿道地域の文化・歴史、特産物を活用し、多様で個性豊かなサービスが提供されています。
本市では、道の駅の要件や市内での適地など、道の駅にふさわしい場所や品ぞろえ、地域住民のための情報発信基地について、今まで検討されたことはあるでしょうか、お答えください。
次に、本年3月に申請準備を進めると公表した、みなとオアシスについて伺います。
令和2年度にみなとオアシスの申請を目指すとのことですが、進捗状況をお答えください。
みなとオアシスができると、市民のイベント参加により、継続的なにぎわいづくりができると考えていますが、現在、港を利用したイベントはどのようなものがありますか、お答えください。
この項の最後に、道内にはみなとオアシスが11箇所あります。参考となる施設、目指す施設はありますか、お聞かせください。
第3項目めを終わります。
○議長(鈴木喜明)説明員の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)市長。
(迫俊哉市長登壇)
○市長(迫俊哉)ただいま、道の駅などについて御質問がありました。
初めに、市における道の駅に関する検討につきましては、平成23年度に道の駅検討会議を3回開催し、道の駅の設置要件を踏まえて、開設する場所、施設の規模や機能、運営方法などについて庁内で議論した経過があります。
次に、みなとオアシスにつきましては、本年6月に立ち上げた第3号ふ頭を核とした魅力づくり連絡会議において、運営者や構成施設、活動計画などについて意見交換を行い、市として課題を整理した上で、令和2年度中の申請を目指してまいりたいと考えております。
次に、港を利用したイベントにつきましては、主なものとして、第3号ふ頭周辺ではおたる潮まつりを初め、おたるマリン広場を利用した小樽しゃこ祭や音楽イベントなど、若竹地区ではマリンフェスタin小樽や水面貯木場を利用したボート天国など、北運河地区では運河公園を利用した北運河ルネサンスや音楽イベントのほか、本年新たに運河散策路を利用したおたる運河マツリが開催されたところでもあります。
次に、道内のみなとオアシスで参考となる施設などにつきましては、クルーズ船が多く寄港している函館港や釧路港の事例が参考になると思いますが、道内に限らず幅広く研究する必要があると考えており、私もこれまで愛媛県の八幡浜港や広島県の尾道糸崎港などを視察してまいりました。
今後もできる限り多くの事例を調査し、これらを参考にした上で小樽港ならではの特色を生かしたみなとオアシスを目指してまいりたいと考えております。
○議長(鈴木喜明)次に、第4項目めの質問に入ります。
(「議長、23番」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)23番、山田雅敏議員。
(23番山田雅敏議員登壇)
○23番(山田雅敏議員)次に、町会支援員制度についてお伺いいたします。
最初に、町会役員のなり手不足や困り事の処理、アドバイザーなど、市職員の町会への支援が始まって10年以上経過いたしました。我が町会でも町会支援員をお願いしたことがありますが、当時は市職員は忙しく、総会への出席など、数年で要請をやめたことを覚えております。
最初に、この制度の概要と参加人数、役職、わかれば実例を示して参加状況をお聞かせください。
町会役員としては、この取り組みは市職員が同じ町内に住んでいることが前提で、自分が住む町会で生活し、子供を育て、さまざまな障害に直面し、悩みながら住んでいる人たちとともに問題の解消に当たる。深刻な問題ではなく、参加していただくだけで心強いことと思います。
今後、小樽市雪対策基本計画策定分科会でも、この小樽市町会支援員の活用についての案が検討されてくると思います。そこで、任命権者である市はどのように職員に説明しているのか、マニュアルはあるのかお聞かせください。
小樽市自治基本条例でも、職員も市民の1人であり、機会があれば町会活動に参加することが基本と考えます。また、当町会の活動例では、消防、自主防災組織、防犯、交通、子供たちの育成、女性部、街灯部、資源回収などの環境衛生部など多岐にわたっていますが、担当する部長や副会長は他の部を二つ兼ねているのが実情です。地域コミュニティの形が崩れてきています。対策を考える必要があります。本市はどのように受けとめているのか、見解をお聞かせください。
第4項目めを終わります。
○議長(鈴木喜明)説明員の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)市長。
(迫俊哉市長登壇)
○市長(迫俊哉)ただいま、町会支援員制度について御質問がありました。
初めに、町会支援員制度の概要等につきましては、本市の支援員制度は町会が役員の高齢化やなり手不足などの問題を抱えていたことから、市の管理職を配置して、個別の町会における活動支援や課題等の相談窓口になることを目的として平成19年度に創設したものであり、令和元年9月現在、18町会に各1名の支援員を配置しております。
平成30年度の活動実績ですが、3町会から8件の支援要請があり、3名の支援員が担当いたしました。支援内容といたしましては、総会や役員会への参加が4件、市への要望の取り次ぎが4件ございました。
次に、職員向けのマニュアルにつきましては、小樽市町会活動支援員要綱を定め、支援員の業務や支援内容の報告などについて示しております。
職員への周知につきましては、平成30年度から新たに昇任した管理職を対象に、新任管理者研修の中で、町会支援員制度の趣旨などのほか、町会の現状や課題について説明しております。
また、本制度は発足してから10年以上経過しており、当時からの支援員の多くが退職し、その後、後任の要請がない町会もあることから、職員及び町会それぞれに対して改めて周知してまいりたいと考えております。
次に、町会役員のなり手不足により地域コミュニティの形が崩れてきていることへの受けとめにつきましては、私も町会と市との会議や各町会の会合に出席の際に、役員の高齢化やなり手不足などの問題についての御意見や御提言等をお聞きしております。市といたしましても、地域コミュニティの活性化や安全で安心なまちづくりを進めるためには、町会組織を維持していくことが必要と考えておりますので、支援員制度のほか、地域住民の皆さんにも町会活動について理解をし、広く活動に参加していただけるよう、総連合町会と連携し加入促進に努めていきたいと考えております。
○議長(鈴木喜明)次に、第5項目めの質問に入ります。
(「議長、23番」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)23番、山田雅敏議員。
(23番山田雅敏議員登壇)
○23番(山田雅敏議員)次に、北運河の観光導線などについてお聞きいたします。
旧国鉄手宮線沿線の遊歩道が整備され、ボランティアによる草木の植樹があり、手宮-小樽駅間の人の流れが活発になってきていると私は感じています。さて、ことし6月、第2回定例会で、北運河地区の観光振興として、旧国鉄手宮線跡地の遊歩道が整備され、周辺の市総合博物館などを含めて回遊が可能になった。このことから、市長は日本遺産を絡めた北運河地区の観光モデルコースを作成するとお聞きいたしました。
では、市長の考える日本遺産を絡めた北運河観光モデルコースの考え方をお示しください。
次に、平成27年、青年会議所が創立60周年の記念事業の一つとして、北運河ルネサンスと題し、小樽市ふるさとづくり協働事業の助成を受けてイベントが実施されました。このときの目玉は、イルミネーションバルーン300個を北運河の護岸や船、運河公園の噴水スペースに設置、17時から21時まで点灯。市民からは、今までにない幻想的な試みとして高い評価を受けたとお聞きいたします。
次に、ことし、友人の縁でお手伝いをすることになった、8月24日、25日に行われたおたる運河マツリについてお聞きいたします。
運河中央橋から竜宮橋、さらに北浜橋から運河公園の広い広場をメーン会場に北運河ルネサンスが開催されましたが、何回と表示がなく、後でわかりましたが、第4回目とお聞きいたしました。
内容は、小樽駅を港方面に下り、中央橋から竜宮橋までガラス工芸店が13ブース、竜宮橋広場の飲食・物販が15ブース、北浜橋までのキッチンカー7台が軒を連ね、多くの観光客が行き合いました。この間の距離は、私の歩幅の歩数で大体800歩、時間にして20分かかりましたが、ブースの店舗数は少なく、閑散としていました。飲食店のブースは運河が見えず、竜宮橋広場では飲食・物販をしているにもかかわらず、テーブルや椅子がなく、休息する場所の提供が必要と感じました。点を結ぶ線の役割、人だまりの確保の面で、こうすればよいのにと、いろいろ考えさせられるイベントでした。
イベント終了後、青年会議所では、出展者にアンケート調査を行うと聞いています。北運河周辺の今後の観光振興に資するため、生の参考資料として活用していただきたいと思いますがいかがですか、お答えください。
この項の最後に、駅下の運河から北運河散策路の市民や観光客への周知や活動をお願いし、第5項目めを終わります。
○議長(鈴木喜明)説明員の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)市長。
(迫俊哉市長登壇)
○市長(迫俊哉)ただいま、北運河の観光導線などについて御質問がありました。
初めに、北運河観光モデルコースの考え方につきましては、北運河周辺は市民の憩いの場である運河公園や重要文化財旧日本郵船株式会社小樽支店があるほか、日本遺産に認定された北前船と炭鉄港を構成する文化財の集積や、新たな一万円札に描かれる渋沢栄一氏ゆかりの建物が飲食店やライブハウスとして利用されているなど、回遊性の高まりが期待できる地区であります。
このことから、今後さらに北運河周辺の魅力を発信するため、おたる案内人などの御協力をいただきながら、日本遺産の構成文化財やお勧めスポットなどをめぐるモデルコースを検討してまいりたいと考えております。
次に、おたる運河マツリに関する出展者からのアンケート調査につきましては、市といたしましても、観光客の回遊性の観点から、北運河周辺のにぎわいづくりは重要であると考えておりますので、調査結果について、小樽青年会議所の皆さんとの情報共有に努め、あわせて新たな観光施策に生かしてまいりたいと考えているところであります。
○議長(鈴木喜明)次に、第6項目めの質問に入ります。
(「議長、23番」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)23番、山田雅敏議員。
(23番山田雅敏議員登壇)
○23番(山田雅敏議員)次に、除排雪体制についてお伺いいたします。
例年では除雪対策本部の立ち上げは12月1日でしたが、昨年は11月15日に設置。昨年度の排雪量は事業実績値で40万立方メートルから50万立方メートルに拡大。見通しを確保する市内の主要交差点を50カ所から90カ所にふやし、観光地の道路の除雪路線を1カ所ふやし、5路線としました。各ステーションの除排雪、砂まき体制を整備したと聞きます。
では、今年度の除排雪体制の取り組みや除雪ステーション体制はどのように考えているのかお聞かせください。
8月24日、除排雪の中長期的な計画を話し合う小樽市雪対策基本計画策定懇話会の2回目の会合が開催されたと聞きます。道路の除雪後に一般の住宅の前に残される置き雪は住民の生活に支障を来し、苦情の内容の件数も多いと聞きます。
そこで、地域住民のために、ことしも雪を搬入してもよい公園や空き地などを雪置き場として一定のルールのもとで認めており、ことしはどのように将来に向けて確保するのかお聞きいたします。
次に、この場合のルールとは何か、話し合う当事者は町会、市民なのか聞いた上で、どのような場所があるのかお聞きいたします。また、シーズンが終わった後の雪の処理、公園や広場に残るごみの問題などについてどのように取り組むのかお聞かせください。
次に、地域で置き雪処理をする場合、小型除雪機購入や借り上げ費の一部を支援するなどの提案があったと聞きます。検討している制度について、どのようなお考えなのかお聞かせください。また、過去の議論の中でも上がっていましたが、住民が独自に排雪を行っている地域など、事情に応じて助成ができないものかや、民有地を雪捨て場に使う場合、固定資産税の税制優遇の検討などの意見が上がったと聞きます。どのように検討しているのかお答えください。
次に、貸出ダンプ制度事業費6,800万円についてお聞きいたします。
小樽市雪対策基本計画では、制度の方向性を抜本的に見直すこととして、4月の市民アンケートの結果を参考に、現在策定中の除排雪の中長期的な話し合いを行い、本年度は転回場の増設など、一部の変更にとどめたと聞きます。
この事業の過去3年間の決算の推移や今年度の見直し点はありますか、お答えください。
次に、7月23日、第1回除雪懇談会が開かれ、生活道路の速やかな除排雪の要望が出されたと聞きます。また、市民の通勤、買い物のために歩道の除雪にも力を入れてほしいという要望があり、学校、病院、地域のスーパーや各町会館の周辺は特に必要と思いますが、歩道の除雪を行う場所は何キロメートルあるのか、今年度の作業はどのように考えているのかお答えください。
次に、先駆的な除排雪の取り組みに関連してお聞きいたします。
平成30年3月、国土交通省国土政策局地方振興課による共助除雪・安全対策取組事例集からお聞きいたします。
最初に、北海道上富良野町では、屋根雪おろしボランティア向けに行っていた除雪安全講習の内容を地域の一般住民にも広く伝える伝え方を工夫した取り組みで、雪おろしの危険を地域住民に伝える工夫として、紙芝居、チラシ、ミニ研修会、新聞、町広報紙、防災無線、雪おろし安全セットの貸し出しなどを行ったと聞きます。
次に、北海道苫前町では、「使われない流雪溝を活かした地域の繋がり再生」と題し、高齢、過疎化で利用率の低下した流雪溝をきっかけとした地域住民連携の取り組み、ボランティアという外の力を使った地域受援力の向上と流雪溝を考える会や流雪溝管理運営協議会の継続開催による内の力の強化につながったと聞きます。
次に、青森県弘前市の「除雪ボランティアコーディネーターの養成講座」では、大学生等による市内除雪ボランティア活動を一層拡大するための除雪指導者の養成講座を開催し、100名受講したほかに、歩道除雪ボランティアも展開していると聞いています。
次に、青森県南部町では、「すべての自治会への除雪組織づくりの挑戦」と題して、一部地区にとどまっていた自治会除雪組織を他の自治会にも拡大し、将来的には全地区への普及を目指す1年目の取り組みと聞き、研修会開催やジャンバー、帽子、のぼり旗の視覚効果を利用したPR等で地区を拡大。また、この事業をきっかけとして、地区同士の新たな交流も発生していると聞きます。
次に、岩手県滝沢市では、「行政・業者・自治会「三者協働の除雪体制」の普及」と題し、平成26年度から3か年当調査事業を活用。平成28年から除雪事業の充実のため、1戸1,000円の除雪協力費の徴収を決め、業者と共用で除雪車を地域に配置するとともに、軽ダンプの貸し出しを行い、どちらも燃料費は市負担で行っているとお聞きします。
次に、山形県鶴岡市では、「除雪ボランティアの「労力」交換を通じた地域交流」としての取り組みです。平成25年度に自治会の活動として除雪作業を有償で行うボランティアチーム、さんぜスノースイーパーを設立。自力で除雪作業ができない高齢者世帯の除雪作業、集落内の冬期危険箇所の巡視・対応を交換に、他地域のコミュニティガーデンの整備を行ったと聞きます。
このような先進的な取り組みの最後に、島根県飯南町では、「地域住民による道路除雪の社会実験」と題し、平成21年にスノーレンジャーを結成。小型除雪機を2台購入して、高齢者等から依頼を受けた際に家屋周辺から主要道路まで除雪している。現在、ホイールローダをリースして、固まったかたい雪の除排雪を行っている。さらにこのような機械を利用して、雪まつり、雪合戦、かまくらづくりにも参加、実施していると聞きます。
このような全国的な地域の取り組み、ボランティア活動について、本市でも、理念や方法、今ある資源など、ボランティアの集め方などの参考になると考えます。見解をお聞かせください。
この項の最後に、令和元年7月、国土交通省国土政策局地方振興課によれば、地域コミュニティや除雪ボランティアによる除雪活動といった共助による除排雪体制に向けた取り組みや除雪作業の安全対策に関する取り組みなど、各地域で行われている雪処理の担い手を確保、育成する取り組みを調査し、全国へ展開するため各地の取り組みを募集と掲示がありました。この募集する取り組みの内容は、「①共助除排雪体制づくりに向けた先導的な取り組み」に、「②除雪作業の安全に関する先導的な取組」、「③①、②以外で地域の課題を解決するための先導的な取組」です。この取り組みの熟度に応じた支援メニューもあり、採択されれば調査費なども用意していると聞きます。本市でも行っている先駆的な取り組みを応募してはいかがでしょうか、見解を伺います。
以上、第6項目めを終わり、再質問を留保して、質問を終わります。(拍手)
○議長(鈴木喜明)説明員の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)市長。
(迫俊哉市長登壇)
○市長(迫俊哉)ただいま、除排雪体制について御質問がありました。
初めに、今年度の除排雪作業の取り組みにつきましては、除雪対策本部を昨年度よりも半月早めて11月1日から設置することとし、計画排雪量は、昨年度と同様の50万立方メートル。主要交差点等の見通し確保の箇所は、昨年度よりも6カ所増の96カ所。観光に配慮した除排雪は、小樽駅前広場の雪山処理や南小樽駅からの歩行者動線確保を追加し、路線延長は昨年度より約1.7キロメートル増の約4.4キロメートルとして作業を実施してまいりたいと考えております。
また、除雪ステーションの体制につきましては、昨年度に引き続き市内を七つの地域に分けて、歩車道の除排雪、凍結路面管理などを一括して委託することで考えております。
次に、雪置き場につきましては、市民が除排雪作業で使用する小規模な空き地のことであり、河川用地、公園用地等の市有地も利用されているものと考えられますが、実態については把握いたしておりません。公園用地や河川用地を使用する場合のルールは定めておりませんが、一般的な注意事項としては、主に遊具等の施設などを損傷させないこと、河川の閉塞に配慮する必要があります。雪対策基本計画の策定において、地域住民の雪置き場の確保を協働の取り組み案として提示しておりますので、今後、市有地を利用する場合のルール、話し合う当事者、シーズン終了後の雪やごみの処理についても検討する必要があるものと考えております。
次に、小型除雪機購入等の支援につきましては、現在、雪対策基本計画の策定に関わる懇話会、分科会の中で、町会等の団体が高齢者宅等の置き雪処理を含む除雪作業を行う場合などにおいて使用する小型除雪機の購入、または借り上げの費用の一部を支援することについて、市民との協働の取り組み案の一つとして提示をしております。今後、本計画の中に協働の取り組みとして位置づけられた場合は、具体的な制度の内容について検討してまいりたいと考えております。
次に、地域が独自に行っている排雪への助成等につきましては、現在、雪対策基本計画の策定に関わる懇話会等で、市民との協働の取り組み案として、地域への排雪に関わる助成や民有地に雪を堆積する場合の固定資産税の減免の措置などを提示しております。
今後は、市民の皆さんからの御意見等を伺いながら、本計画への位置づけについて検討してまいりたいと考えております。
次に、貸出ダンプ制度の決算額の推移等につきましては、平成28年度の決算額が6,984万円、29年度7,080万円、30年度5,143万円となっております。
また、今年度の貸出ダンプ制度の見直しにつきましては、1点目は、作業に必要な除雪機械等の転回場の箇所について、ことし4月に実施したアンケート調査の結果を踏まえて、複数箇所の要望が多数あったことから、作業性を考慮し、申請延長がおおむね200メートルを超える場合については最大2カ所まで認めることといたしました。
2点目は、道路幅員が8メートルを超える場所については道路敷地内での作業が可能であるものと判断し、転回場の利用を対象外とするものであります。
3点目は、過大な面積と思われる転回場の利用が見受けられたことから、積み込み作業機械、運搬用ダンプの転回に必要な広さとして、転回場の面積は1カ所当たり100平方メートル程度までとすることです。
なお、現地の条件等により、これらの見直し点によりがたい場合は個別の相談に応じたいと考えております。
次に、今年度の歩道除雪につきましては、計画延長は昨年度より1キロメートル増の113キロメートルを予定しております。また、実施に当たっては、昨年と同様、降雪状況に応じて歩道の除雪作業を行いながら、小・中学校や主要な施設の周辺において予防保全的な排雪を実施することで、冬期間の安全で円滑な歩行者動線の確保に努めてまいりたいと考えております。
次に、地域における共助除雪等の取り組み事例につきましては、本市においても今後人口が減少し、高齢化がさらに進むことを想定すると、議員からお示しのありました雪対策に関わる取り組みの事例は参考になるものと考えております。地域の実情等の違いはありますが、北海道内では、紙芝居等による情報の伝え方の工夫や、高齢過疎化の進んだまちでの地域のつながりを再生する取り組みなどが行われており、地域住民の連携を図るためのヒントになるものと考えております。
青森県内では、大学生のボランティアとの連携、社会福祉協議会が中心となった町会単位での除雪ボランティアの組織づくりの取り組みなどが行われており、除雪作業に関する組織的なボランティア活動の参考になるものと考えております。
岩手県内では、行政と除雪事業者が除雪機械等を自治会と共用し、除雪体制を構築する取り組みなどが行われており、除雪作業の担い手を確保するために、住民と協働で行う除雪体制の可能性を感じさせるものと考えております。
山形県内では、自治会が中心となり、住んでいる場所以外の地域での除雪作業のボランティアを行う取り組みなどが行われており、広域での地域の支え合いが可能であることについて、本市においても参考になるものと考えております。
島根県内では、地域住民が小型除雪機のほかにホイールローダを使用して除雪作業を行う取り組みなどが行われており、社会実験とはいえ、先進的な取り組みと考えております。
いずれにいたしましても、行政だけの取り組みには限界がありますので、既成概念にとらわれずに、地域における支え合いについて、市民の皆さんと協働の取り組みを行っていく必要があるものと考えております。
次に、国土交通省が行っている、共助による除排雪体制づくり等に向けた取り組みの募集につきましては、地方公共団体やNPO法人などの団体が除排雪に関わる地域の課題を解決するための先導的な取り組みを行う場合、国からの調査費等の支援を受けることができます。本市がこの支援を受けるためには、地域の方々の御協力が不可欠でありますので、まずは雪対策基本計画を策定する中で、新たな協働の取り組みの可能性について、市民の皆さんと意見交換等を行った上で、応募対象となる先駆的な事業があれば応募してまいりたいと考えております。
(「議長、23番」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)23番、山田雅敏議員。
○23番(山田雅敏議員)それでは、2点ほど再質問して、あとは予算特別委員会で質問させていただきたいと思います。
先ほど市長の答弁で、滞在型観光の充実ということで、北運河関係についてお聞かせいただきました。具体的な内容がないので、もしこの北運河周辺での滞在型観光の充実、具体的な例を考えていましたら、その点を御説明願います。
それと、もう1点、確認事項なのですが、道の駅に関して、平成23年度ですか、そのときには3回ほど検討されたと聞きますが、その後は検討されていないということでよろしいですね。その2点だけお願いします。
○議長(鈴木喜明)説明員の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)市長。
○市長(迫俊哉)山田議員の再質問にお答えいたしたいと思います。
まず、1点目でございますが、これは今後の北運河の活用ということになろうかと思いますけれども、先ほど答弁申し上げましたとおり、北運河周辺には、今回日本遺産の選定をいただきました北前船、それから炭鉄港にかかわる構成文化財ですとか、それから答弁申し上げましたが、新しい一万円札に描かれる渋沢栄一氏ゆかりの建築物等が軒を連ねているわけなのですけれども、この北運河の周辺の回遊性を高めていきたいという思いはありますが、こういった日本遺産の構成文化財を活用した回遊性を高める施策については、これから少し議論を深めていきたいなというふうに思っているところでございます。
それから、道の駅についてお尋ねがございましたが、平成23年度に3回ほど庁内でも検討会議を開催したということでございますけれども、現在に至りましては、庁内において道の駅の設置に関する議論は行われておりません。
○議長(鈴木喜明)山田議員の会派代表質問を終結し、この際、暫時休憩いたします。
休憩午後2時05分
――――――――――――――
再開午後2時30分
○議長(鈴木喜明)休憩前に引き続き、会議を再開し、会派代表質問を続行いたします。
(「議長、8番」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)8番、酒井隆裕議員。
(8番酒井隆裕議員登壇)(拍手)
○8番(酒井隆裕議員)日本共産党を代表して質問いたします。
第1に、補正予算関連について質疑をいたします。
幼児教育・保育の無償化についてです。
10月から、3歳から5歳までの全ての子供及びゼロ歳から2歳までの市民税非課税世帯の子供の幼稚園、保育所、認定こども園の保育料等が無償化されます。この中で3歳以上児の保育園給食費の負担の取り扱いが焦点になっています。おかず代である副食材料費は、国基準では月額4,500円ですが、公的給付の対象から外され、保育施設が実費徴収することになります。国は無償化に伴い、年収360万円未満相当の世帯を副食費の免除対象としましたが、年収360万円以上相当の世帯は新たな負担となります。自治体独自の負担軽減の対応が広がっていますが、市独自に副食費等の助成を求める観点で質疑をいたします。
保護者の負担についてです。
小樽市では、国の考え方に準じ、これまで保護者に負担を求めてきたとされる副食相当額として、対象児童当たり月4,500円を徴収するとしています。民間保育園では、この国の考え方を目安として、施設が定める額を徴収するとしています。保育所では、ほかにおやつも提供しています。こうした保護者の新たな負担はどのようになるのかお示しください。
副食費の実費徴収によって、市町村が保育所などに払う3歳から5歳の子供1人当たりの運営費が実質的に590円引き下げられることが明らかになっています。
内閣府が各自治体に送付した10月からの特定教育・保育の費用告示案で、保育所の3歳から5歳児の公定価格を5,090円引き下げると通知しました。内閣府は、公定価格に含めてきた副食費の費用を5,090円削減するのに、副食費の実費徴収の目安は4,500円にとどまるため、保育所などが副食費や教材に充てる一般生活費は、実質的に590円のマイナスとなります。標準的な定員90人の保育園で、年間60万円以上の減収です。運営費引き下げは保育所の運営に打撃を与え、保育の質を低下させかねない大問題です。内閣府の通知を小樽市としてどのように捉えられているのかお答えください。
実費徴収の実務を行うのは各保育施設です。保育所は一人一人に新たに副食費の請求書を出す必要が出てきます。免除対象者には請求しないなど、複雑な対応が求められます。説明、請求、徴収管理などの負担が新たに保育所や保育士にかかってきます。長時間・過密労働につながりかねない問題です。給食費の各園での実費徴収が、人手不足で苦しむ保育園現場の中でさらなる職員の負担増になるのではありませんか。こうした保育所や保育士の負担はどのようになるのか、また、どのように考えるのか伺います。
副食費の徴収対象者数と徴収額についてです。
民間保育園でも月額4,500円を徴収するとした場合、全体では延べ3,480人、年間1,566万円ということですが、市立、民間それぞれの人数、額を示してください。
世帯収入360万円以上相当の世帯といっても、月4,500円は決して低い負担とは言えません。小樽市教育委員会のホームページで、就学援助の対象となる世帯の収入額の目安では、父35歳、母32歳、小学校4年生、幼児4歳、おおむね370万円以下の例が示されています。まさに就学援助の対象となる収入に近い世帯にも負担を求めることになります。また、市長は子育て支援を公約に掲げていますが、こうした経済的な理由で、学用品費や給食費などの負担が困難な世帯に対して支払いが発生する可能性があることをどのように考えるか伺います。
滞納の問題です。
これまで保育料を滞納した場合でも、それを理由に退所させることはできないとされていました。しかし、内閣府は幼児教育・保育の無償化に関する自治体向けFAQにおいて、利用者が副食費を滞納する場合には、「利用調整の実施者である市町村は、副食費の滞納がある保護者から事情を聞き、その理由や改善策、利用継続の可否等を検討することが求められます。」としています。副食費の滞納を理由に保育の利用の中断を示唆しているのは問題です。利用調整の実施者である小樽市において、副食費の滞納を理由に保育の利用の中断はあり得ないことを確認します。いかがですか。
保護者や関係者から、全ての子供の給食費を無償化してほしいと求める声が上がっています。秋田県横手市は、8月20日、10月に始まる幼保無償化に合わせ、県が新たにつくった助成制度に独自の上乗せを行い、全ての世帯の副食費を無料にする方針を示しました。また、明石市、板橋区などで副食費の助成をすることを決めています。
小樽市の保育料は、国基準と比較して低く設定されています。今回の無償化に伴い、これまで保育料軽減に使っていた財源が浮くことになりますが、保育料の国基準と市の保育料との差額はどれだけ生じることになるのですか。また、こうした浮いた財源も活用して、市独自に副食費等の助成を行い、保護者負担の軽減を図るべきではありませんか。市長の考えを伺います。
本市でも入所待ち児童は深刻な問題です。今回の無償化によって新たな保育需要が発生することは明らかであり、保育士不足がさらに進みかねません。ことしの3月1日では、102人の入所待ち児童がいました。ここがピークとなり、4月に一旦減少、5月から徐々に増加しております。
そこで、8月1日現在の入所待ち児童数をお示しください。また、入所待ち児童数は昨年と比べてどのようになっているのかもあわせて伺います。
政府は、今回の無償化によって、いわゆる待機児童問題は深刻化しないという立場ですが、小樽市としてどう捉えられていますか。入所待ち児童の解消には保育士の待遇改善と経済的な負担軽減こそ必
要です。以前に、奨学金の肩がわり返済を提案いたしました。今回の無償化を契機に、保育士の待遇改善と負担の軽減を真剣に検討していただきたいと思います。市長のお考えを伺います。
次に、損害賠償について伺います。
2018年7月7日、市所有の多目的荷役機械、タイヤマウント式ガントリークレーンが故障しました。復旧がおくれ、代替のクレーンでの作業もできず、石狩湾新港での荷役作業をやむなくされました。今回の事案は、小樽市が船社に損害を与えたため起こったことであり、賠償自体はやむを得ないと考えます。しかし、故障がなぜ起きたのかが問題です。市は故障の原因をどのように分析しているのですか。
損害賠償額として4,623万円は余りにも巨額です。これまで小樽市の判決によらない損害賠償額は、一番高い額で幾らですか。同様に、判決による賠償額はどうですか。今回は何番目に高い損害賠償額なのですか、お答えください。
これまでも2011年に発電機の故障、2014年に通信ケーブルの劣化による停止、2016年に発電機の制御基板などの故障がありました。余りにも故障が連発しているではないですか。このように故障が連発したことからも老朽化が進んでいることは誰の目にも明らかであったのではありませんか。ほかにも劣化があり、さらに故障することは容易に推測できたのではないですか。
なぜバックアップ体制が機能しなかったのかということです。故障時のバックアップ体制について甘い考えだったのではありませんか。責任の所在がどこにあるかということです。
仮に容易に推定できたとすれば責任は免れられません。結果として市民が4,623万円も損害をこうむることになるのは重大です。同様のケースではどういった責任が課せられたのですか。今回は検討されたのですか。これから検討するのですか。
2016年第3回定例会での中村岩雄議員の質問に、「今回の事態を改めて検証し、荷役作業に支障を来さないような方策についてメーカーなどと検討してまいりたい」と答弁されています。改めて検証とは具体的にどのようなことが行われたのですか。メーカーなどと検討とはどのような検討ですか。結果として、きちんとした検証や検討はしなかったことになるのではないですか。いかがですか。
今回のケースとは直接関係ないですが、北防波堤が崩壊するおそれがあることは問題です。小樽港の北防波堤は建設から100年余りが経過していますが、捨塊と呼ばれる根固め用の石材が崩れ、防波堤が崩壊するおそれがあります。このまま放置され、防波堤が崩壊することにより、フェリーの航路存続が困難となるといった損害があった場合、どこに責任の所在があるのですか。
改修工事が中断しているのは小樽市の意向であることが報道されています。報道では、観光振興のため大型クルーズ船誘致を目指し、新たな発着場所として第3号ふ頭の早期整備を求めている。市産業港湾部は第3号ふ頭を先にと要望している。国の限られた予算でやりくりしてもらうしかないと説明、と記されています。小樽市の意向により損害があった場合、責任は免れられないのではありませんか。
日本遺産、炭鉄港の関連です。
貴重な歴史遺産であり、日本遺産の構成文化財でもある北防波堤の改修は急務ではありませんか。
石狩湾新港との関連です。
石狩湾新港の北防波堤延伸工事では、9月に始まるサケ定置網漁に配慮するならば、予算要求されている工事は実施不可能となります。石狩湾新港の北防波堤は、実施不可能であるのに32億5,000万円という巨額な予算要求がされ、一方で小樽港の北防波堤は予算措置されないというのはおかしなことではありませんか、お答えください。
○議長(鈴木喜明)説明員の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)市長。
(迫俊哉市長登壇)
○市長(迫俊哉)酒井議員の御質問にお答えいたします。
ただいま、補正予算関連について御質問がありました。
初めに、幼児教育・保育の無償化関連予算についてですが、まず保護者の新たな負担につきましては、これまで保育料の一部として支払っていた副食費について、保育料の無償化に伴い、3歳以上の児童においては、別途、施設へ支払うこととなります。
次に、内閣府の通知に対する見解につきましては、今回の通知では、公定価格の単価の案のみが示され、当該単価を構成する一般生活費や事務費などの金額の内訳については何も示されておりません。
また、一方で、1、2歳児や乳児に係る単価が若干引き上げられているほか、副食費の徴収免除に係る加算措置が拡大されていることなどもあり、一施設全体として運営費が引き下げられるということは現時点で明言できないものと考えております。
次に、副食費の実費徴収に伴う施設や職員への負担につきましては、これまでの行事費や通園送迎費などに加え、副食費の請求や徴収などの事務も行うこととなりますので、担当職員の業務量はふえるものと考えられます。市といたしましては、各施設での徴収事務が円滑に進められるよう、相談・助言などの対応を随時行ってまいりたいと考えております。
次に、副食費の徴収対象者数と徴収額につきましては、市立保育所では年間延べ952人、428万4,000円、民間保育所では年間延べ2,528人、1,137万6,000円と試算しております。
次に、就学援助の対象となり得る所得の低い世帯からの徴収の可能性につきましては、副食費の徴収対象世帯は年収が360万円以上相当の世帯かどうかについて、市町村民税の所得割額に基づき判断いたします。一方、就学援助の対象は、年収額そのものに基づいて判断しており、それぞれの基準が異なるため、就学援助の対象となる収入に近い世帯に対して副食費の負担を求める可能性があるとは一概には申し上げられません。
このたびの副食費の実費徴収に当たりましては、従来の生活保護世帯やひとり親世帯などに加え、年収360万円未満相当の世帯についても徴収免除となる範囲が拡大されたことから、比較的所得の低い世帯に対して一層の配慮がなされたものと考えております。
次に、利用者が副食費を滞納する場合の対応につきましては、まずは施設から利用者へ支払いを促すこととなりますが、たび重なる督促を経てもなお滞納が解消できない場合には、市が保育の利用調整の実施者として仲介し、施設と利用者から事情などを確認しながら支払いを促していくこととなります。この場合、保育料と同様、滞納のみを理由として保育の利用を中断することはありません。
次に、国基準と市との保育料の差額につきましては、本年9月時点での認可保育所、認定こども園及び新制度幼稚園の入所児童をもとに申し上げますと約1,700万円。一方、無償化が始まる10月の差額は約670万円になる見込みであり、保育料軽減により市が負担している差額は一月当たり約1,000万円軽減される見込みです。
また、こうした財源を活用して、副食費等の助成を行い、保護者負担の軽減を図るべきとの御意見につきましては、給食に係る食材料費については、これまでも保育料の一部としての徴収又は施設による徴収により保護者の負担となっております。食材料費は、在宅で子育てをする場合でも生じる費用であることや、既に授業料が無償化されている義務教育においても実費相当の負担がなされていることなどから、比較的所得の低い世帯などの免除対象を除き、引き続き保護者に負担をいただくべきものと考えております。
次に、8月1日現在の入所待ち児童数につきましては、認可保育所と認定こども園の保育所部分との合計で44名となります。昨年同期が26名でありましたので、18名増加しております。
次に、無償化による待機児童問題に対する見解につきましては、本市においては、全ての児童が無償化の対象となる3歳から5歳までの児童については、既にほとんどの児童が幼稚園や保育所などを利用しております。また、ゼロ歳から2歳までの児童については、無償化の対象が市町村民税非課税世帯に限られるため、入所待ち児童が急激にふえることは想定しづらいことから、今回の無償化によって、いわゆる待機児童問題は深刻化しないものと考えております。
次に、保育士の待遇改善と経済的な負担の軽減につきましては、これまでも無償化に伴う保育事業への影響を見据え、国が公定価格において定めている保育士等の職員給与のさらなる処遇改善や、研修充実等による幅広い保育人材の育成・確保などの支援措置が講じられるよう、全国市長会を通じ国へ要請しているところですが、保育士の処遇改善が進み、経済的負担の軽減が図られるよう、引き続き国へ要請していくとともに、御提案をいただいた制度も含め、他都市での事例も参考にしながら、効果的な取り組みについて検討してまいりたいと考えております。
次に、損害賠償についてですが、まず、多目的荷役機械の故障の原因につきましては、駆動モーターの回転数を制御しているインバーターのふぐあいによるものであり、設置後15年を経過していることから、老朽化によるものと考えております。
次に、損害賠償額につきましては、平成11年以降、これまでに確定した賠償額で最も高額なのは、判決によらないものでは約1,685万円、判決によるものでは約3,093万円であります。また、このたび提案した損害賠償額は、これらを含めた中で最も高額となるものであります。
次に、故障の予測につきましては、月例点検や年次点検において状態の確認に努めているところでありますが、平成26年度、28年度と電気部品の故障により荷役作業に大きな影響が続いたことから、市としても、できるだけ早急に延命化対策を実施する必要があると判断したところであります。
このため、保守・点検業者やメーカーと検討した上で、29年度から予算要求の準備を始め、30年度から延命化対策事業として健全度調査を実施することとしておりましたが、今回の故障を事前に予測することは難しかったものと考えております。
次に、故障時のバックアップ体制につきましては、従前は機械が故障し早期に復旧できない場合、大型の移動式クレーンとコンテナのつり金具であるスプレッダを手配し、バックアップ体制を確保しておりましたが、今回の故障時では、スプレッダの需要の減少に伴い、機械メーカー等において使用可能なものがなく、手配できなかったことから、バックアップ体制が確保できなかったものであります。
次に、損害賠償に関わる責任につきましては、先ほど申し上げた判決によらない損害賠償は施設の管理瑕疵によるものであります。本件と同様のケースとは言いがたい面もありますが、この事案では関係職員4名対し、訓告及び文書厳重注意の処分を行っております。
今後、本件について、産業港湾部から提出された事故報告書をもとに職員分限懲戒審査委員会に諮問し、関係職員の処分について判断してまいりたいと考えております。
次に、平成28年度の事態に対し、改めて行った検証や検討につきましては、検証では故障した発電機の電気部品である制御基板をメーカーに送って故障原因の調査を依頼し、その結果、接点不良などの経年劣化が明らかになったものであり、また、故障した基板の型式が古く、今後入手困難になることが判明したところであります。この検証結果を踏まえ、今後の安定的な稼働を確保するための対策について、保守・点検業者やメーカーと検討した結果、できるだけ早急に延命化対策を実施する必要があると判断したものであります。
次に、北防波堤が崩壊し、フェリーに損害を与えた場合の責任につきましては、仮に危険な状態を放置するなど、管理上の瑕疵によりフェリーなど第三者に損害を与えた場合は市が責任を負うことになりますが、国からの説明では、既に老朽化の著しい区間は改良済みとなっていること、また、毎年堤体の定期点検や荒天後の緊急点検、さらには水中部の基礎捨石や根固めブロック等の状況を音波探査で調査しており、異常が見られないことから、堤体は安定していると聞いております。
次に、北防波堤の工事につきましては、先ほど申しましたとおり、北防波堤の堤体は安定しておりますが、仮に定期点検等の結果から防波堤に何らかの予兆が確認された場合は、速やかに国と協議を行い、対応してまいりたいと考えております。
次に、日本遺産となった北防波堤につきましては、港や市街地を波浪から守るだけでなく、歴史的、また工学的にも貴重価値が高い港湾施設であると認識をいたしております。
次に、小樽港の北防波堤の予算措置につきましては、近年港湾整備事業における国の内示額が要求額を下回る状況が続いており、北防波堤改良事業の内示額が要求額を下回った結果については残念なことと受けとめております。
○議長(鈴木喜明)次に、第2項目めの質問に入ります。
(「議長、8番」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)8番、酒井隆裕議員。
(8番酒井隆裕議員登壇)
○8番(酒井隆裕議員)第2に市長の政治姿勢について質問します。
子どもの医療費助成について伺います。
小樽市のこども医療費助成では、この間、2018年8月から小学生までの入院医療費が実質無料化。2019年4月から中学生までの入院医療費助成拡大を行いました。一方で、札幌市では、これまで通院は小学校2年生までだった医療費助成を来年4月から小学校3年生に、2021年度から小学校6年生まで拡大していくことを決めています。これにより小樽市の優位性が少なくなります。近隣地域と比べて同じ、もしくは以下になっていくことへの市長の見解をお示しください。
日本共産党は、中学校卒業までの医療費無料化を求めています。道内の7割の自治体が中学校3年生までの医療費助成を行っている現状や、子育て支援の市長公約からも、さらなる助成拡大を求めます。市長の見解を伺います。また、小学生までの医療費の実質無料化、完全無料化に必要な額は幾らになる見込みかお答えください。
高まる批判の世論、地方団体や与党の一部からの要求を受け、政府は2018年度から未就学児に対する自治体の医療費助成については、ペナルティーをやめることを決めました。就学前までの医療費の実質無料化に必要な額をお示しください。せめて未就学児については拡大すべきと思いますが、市長の見解をお示しください。
次に観光税について伺います。
市長は6月27日の記者会見で、観光税の導入について、これまでよりもピッチを上げて議論を進めていかなければいけないと述べ、検討を加速していく方針を示しました。しかし、法定外目的税であり、課税対象、金額、使い道すら決まっていないのに、前のめりに検討を進めることはあり得ないことです。導入ありきで進めていくことはやめるべきです。市長の見解を伺います。
市長は、目的として除雪についても述べられています。函館市財政再建推進会議議事録を拝見いたしました。そこでは、委員から出された観光地の除雪を検討してほしいといった趣旨の発言に、財務部長は、「除雪はおそらく宿泊税の使途にはならないと思う。」「除雪は道路維持であり、整備ではないので、厳しいと思う。」と発言しています。本市における観光税も使途として除雪が対象になり得ないと考えますが、市長の考えを伺います。
観光客のための案内についても述べられています。税を徴収しなければならないほど観光客のための案内表示が不足しているという認識でしょうか。また、現在でも官公庁は、町なかを散策する訪日外国人旅行者等への観光情報の提供を目的とする多言語観光案内標識の整備等に要する経費の一部について支援するとして、国が2分の1補助する制度があります。こうした制度との関連はいかがですか。
宿泊税を導入している京都市の場合には、オーバーツーリズムの問題があり特殊ですが、東京都の場合は素泊まり1万円未満は非課税としています。大阪府では7,000円です。小樽市において素泊まり1万円を超える宿泊施設がどれだけあるのですか。金沢市では2万円以下は200円、2万円以上は500円一律徴収しています。簡易宿所や民泊、ラブホテルにも、全ての宿泊施設を対象としたことにも大きな批判があります。また、特別徴収のための費用もかかるとされています。こうしたデメリットの部分も調査しているのですか。特別徴収のための費用はどれだけかかると見込んでいるのですか。
旅館業法では宿泊者名簿の設置が義務づけられています。しかし、ラブホテルでは現金での支払いが多い上に、領収書の発行がないことがほとんどです。一般のホテルに義務づけられている宿泊者名簿の記載もほとんど行われていないため、容易に脱税ができてしまうことが懸念されます。仮に全ての宿泊施設を対象とした場合、どうやって徴収するおつもりなのですか。
導入している例では、納税義務は特別徴収者である旅館、ホテル業者などとなっています。転嫁できない事業者は自腹です。事業者の理解が得られると考えているのですか。
小樽市中小企業振興基本条例との関係です。
中小企業である事業者から意見は聞いているのですか。北海道と小樽市となれば、一つの課税原因に対して、同種の租税を2回以上課すことになる二重課税となる違法性が高いものです。さらに類似の入湯税との関連も含めれば三重課税です。こうした問題をクリアしているとお考えでしょうか。
税の公平性の観点からもあり得ない話です。集めた税金を観光振興に投入しても、市民には何の恩恵もありません。結局、観光税で集めたお金が観光振興を名目として、クルーズ船のための第3号ふ頭整備などの巨大開発事業に注ぎ込まれるということではありませんか。
北海道新幹線札幌延伸です。
塩谷地区でのトンネル掘削土受け入れは、従来示された以外に市有地でも受け入れる意向を市長は示しています。市長は記者会見で、反対の声が上がっているとは受けとめていませんと述べていますが、地域は喜んで受け入れるというわけではありません。結果として塩谷地域に要対策土を集中することは問題だと思いませんか。
朝里川温泉地域では、トンネル掘削土の受け入れは、朝里が丘町会も朝里川温泉町会も断固受け入れは認められないと猛反対しています。しかし、鉄道・運輸機構は、今後も丁寧に説明し、関係者にも協力を得て理解を得られるよう努めてまいりたいと述べるばかりです。地域の理解が得られないのに説明会を繰り返すやり方というのは、住民をばかにした話ではありませんか、いかがですか。
札幌市でも、手稲区金山や厚別区山本で、要対策土の受け入れについて住民説明会が行われています。しかし、ここでも反対の声ばかりです。結局、きれいな土は札幌市や石狩市に、汚い土は小樽市というのは全く変わっていないではありませんか、どうですか。
並行在来線についてです。
北海道新幹線並行在来線対策協議会では2030年度に予定される新幹線札幌延伸に伴って、JR北海道から経営分離されるとされる区間について、延伸の5年前から前倒しして存廃の判断を行うと報道されています。小樽市でも塩谷駅、蘭島駅が存在し、地域住民だけでなく観光客も利用しています。迫市長はJR北海道から経営分離されるとされることを了承している立場ですか。また、経営分離されたとしても鉄路を残すという立場ですか。
余市町では、小樽市に高校生の8割がJRで通学しているという報道があります。余市町長も仁木町長も鉄路を残す立場だと述べています。一方で、倶知安町では並行在来線の存続については含みを持たせています。後志各町と小樽市が連携し、小樽市がリーダーシップを取り、鉄路を残す検討をすることが必要です。市長の考えを伺います。
並行在来線をバス転換するという話があります。しかし、札幌への都市間高速バスは増便している一方で、市内路線は減便に次ぐ減便です。この理由の一つに、バスの運転手が不足していることがあります。バス転換しても便が少ない、便が少ないから利用できないとなれば、塩谷、蘭島地域をますます衰退させることにつながりかねません。バス転換は現実的とは思えません、いかがですか。
札樽自動車道小樽ジャンクションついて伺います。
後志道につながる札樽自動車道小樽ジャンクションが開通しました。しかし、国道5号沿いの工事用車両出入り口道路付近にお住まいの方で、ジャンクション完成後、雨水や土砂が敷地内に流入し、床下浸水するといった事例が発生しました。原因をつくったのはNEXCO東日本です。実際に被害を受けている住民がいるのですから、もし本市に相談があった場合には、関係機関であるNEXCO東日本に情報提供を行い、対応していただきたいと思いますが、いかがですか。
旧湯鹿里荘跡地について伺います。
市営朝里川温泉センターの廃止に伴い、その代替施設として湯鹿里荘がつくられて運営されてきた湯鹿里荘は、2001年3月に閉館、その後2009年秋に解体されました。この旧湯鹿里荘跡地に保養所をつくりたいとする業者があると聞いています。こうした意向は存在するのですか。売却することに問題はないのですか。どういった形で進められるにしても、市民や議会に進捗について説明していただきたいと思います。
○議長(鈴木喜明)説明員の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)市長。
(迫俊哉市長登壇)
○市長(迫俊哉)ただいま、私の政治姿勢について御質問がありました。
初めに、子どもの医療費助成についてですが、まず、近隣地域と比べて本市の優位性が低下することについての私の見解につきましては、医療費助成は本市の人口対策においてターゲットとする、子育て世帯に対する主要な施策の一つでありますので、優位性が低下することで若い世代が市外へ転出し、さらなる社会減につながるという危機感を持っているところであります。
次に、こども医療費助成のさらなる拡大につきましては、本市の財政状況を勘案いたしますと、直ちに助成を拡大することは厳しいものと考えておりますが、市民の皆さんが安心して子供を産み育てることができる環境づくりは重要であると認識しておりますので、関連する施策との優先順位などを判断しながら、引き続き検討してまいりたいと考えております。
次に、小学生までの医療費の実質無料化及び完全無料化に必要な額につきましては、令和元年度予算ベースの試算で、初診時に一部負担金のみを支払う実質無料化の場合は約3,200万円、初診時に一部負担金を負担しない完全無料化の場合は約4,900万円と見込んでおります。
次に、未就学児の医療費の実質無料化に必要な額につきましては、同じく令和元年度予算ベースの試算で約1,400万円と見込んでおります。また、未就学児についての拡大につきましては、繰り返しになりますが、関連する施策との優先順位などを判断しながら、引き続き検討してまいりたいと考えております。
次に、観光税についてですが、まず観光税導入ありきではないかということにつきましては、国の成長戦略の中で、訪日外国人旅行者数の増加が掲げられており、本市においても外国人宿泊客数が年々増加しております。このことから、観光地周辺の除排雪の拡充や多言語表記の案内板などの受け入れ体制の整備、新たな観光資源の掘り起こしなど、今後、観光施策を充実するためにも財源の確保は必要であると考えますので、観光税の導入には前向きに取り組んでまいりたいと考えております。
次に、観光税の使途としての除雪につきましては、私といたしましては、観光客が多く訪れる場所の除排雪を拡充することは受け入れ体制の整備につながることから、観光税の使途として適切であると考えております。
次に、案内表示につきましては、平成29年3月にまとめた小樽市まちなか観光にぎわいづくり調査におきましても、英語の表記がないところが多く、場所を探すのが大変だったという意見が寄せられるなど、多言語表記についての要望は多く、その内容も含め、多言語の案内表示の充実は必要であると認識しております。また、国の補助事業との関連につきましては、国の補助メニューを活用いたしましても、一定割合の市としての負担が生じるため、財源確保が必要であると考えております。
次に、素泊まり1万円を超える宿泊施設につきましては、表示されている宿泊料金には食事代が含まれているものもあり、宿泊施設の素泊まり料金については正確に把握しておりませんが、今後議論する中で調査してまいりたいと考えております。
次に、デメリットの調査や特別徴収の費用につきましては、現時点では観光税の種別について決定しておりませんので調査等は行っておりませんが、今後議論する中で調査してまいりたいと考えております。
次に、全ての宿泊施設を対象とした場合の徴収方法につきましては、既に宿泊税を導入している他都市の例を見ますと、旅館業法及び住宅宿泊事業法の宿泊事業者による特別徴収となっております。徴収における課題につきましても、先行他都市の事例を参考に検討してまいりたいと考えております。
次に、特別徴収義務者となる事業者の理解は得られるのかにつきましては、特別徴収義務者に対しては税の必要性やその使途を丁寧に説明し、御理解と御協力をいただけるよう努めてまいりたいと考えております。
次に、中小企業である事業者からの意見につきましては、現時点では観光税の種別について決定しておりませんので、聞き取りは行っておりませんが、今後事業者からの御意見を伺ってまいりたいと考えております。
次に、二重課税等の問題につきましては、宿泊税となった場合には、北海道との協議や調整を行い、総務省の同意を得なければならないものと考えております。また、入湯税との関係につきましては、他都市の状況について調査し、検討してまいりたいと考えております。
次に、観光税の使途につきましては、先ほど申しましたとおり、受け入れ体制の整備や新たな観光資源の掘り起こしなど、今後観光施策を充実するためにも財源の確保は必要であると考えますので、観光事業者や有識者の御意見も伺いながら、今後庁内で十分に議論してまいりたいと考えております。
次に、北海道新幹線札幌延伸、並行在来線についてですが、まず、塩谷地域での要対策土の受け入れにつきましては、現在塩谷地域には稼働している受け入れ地と候補地がそれぞれ1カ所、そのほかでは朝里川温泉地域に候補地が1カ所あります。しかし、これら3カ所では受け入れ量が不足しているため、独立行政法人鉄道建設・運輸施設整備支援機構からは、市内全域を対象として、公有地、民有地を問わず、受け入れ地の確保を目指していると聞いております。
次に、朝里川温泉地域での発生土の受け入れにつきましては、鉄道・運輸機構からは、説明会において一定の理解を得た上で当該候補地が受け入れ可能かどうかの事前調査を実施しており、今後は調査結果などについて、地域の皆さんの理解が得られるよう、丁寧に説明を続けていくものと聞いております。
次に、トンネル掘削土の受け入れ先につきましては、先ほど申しましたとおり、小樽市内の受け入れ地やその候補地がまだ不足していることから、発生土を市外へ搬出しております。近隣自治体では、現時点において、他の行政区域で発生する要対策土を受け入れていないことから、結果として無対策土が搬出されている状況にあります。今後、市内において十分な受け入れ地が確保された場合には、無対策土も市内で受け入れていくことになるものと聞いております。
次に、並行在来線の経営分離につきましては、本市は整備新幹線着工に当たっての基本的な条件の一つである経営分離については、既に沿線自治体とともに同意しており、新幹線建設促進の必要性の観点から了承している立場にあります。また、鉄路を残すかどうかにつきましては、北海道が設置する並行在来線対策協議会の中で、検討や議論を深め、沿線自治体と連携を図りながら判断してまいりたいと考えております。
次に、鉄路存続の検討につきましては、北海道が設置する並行在来線対策協議会の中で、今後鉄路の存続を含めた経営分離後の地域交通の確保について検討されるものと考えております。
次に、並行在来線のバス転換につきましては、並行在来線対策協議会において検討されますが、その際には沿線地域における住民の足の確保、沿線自治体の財政負担、さらには御指摘のありました運転手不足などの社会情勢を含め、さまざまな観点から持続可能な方策について議論されるものと考えております。
次に、札樽自動車道小樽ジャンクションについてですが、工事にかかわる住民からの相談対応につきましては、これまでも市に相談が寄せられた場合には、随時関係機関へ相談内容の情報提供を行い、対応をお願いしているところであります。なお、御指摘のあった事例につきましては、既に東日本高速道路株式会社において対応することになっております。
次に、旧湯鹿里荘についてですが、まず旧湯鹿里荘跡地での保養所開設の意向につきましては、現在具体的に保養所を開設したいとの意向を示している業者については把握いたしておりません。今後売却を希望する方があらわれた場合は、朝里川温泉地域の振興を考慮し、検討したいと考えております。
次に、市民や議会への説明につきましては、旧湯鹿里荘跡地を売却する場合には、議会や市民の皆さんにも説明してまいりたいと考えております。
○議長(鈴木喜明)次に、第3項目めの質問に入ります。
(「議長、8番」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)8番、酒井隆裕議員。
(8番酒井隆裕議員登壇)
○8番(酒井隆裕議員)2018年度一般会計決算は、実質収支で2億1,582万3,000円の黒字となり、9年連続の黒字となりました。不用額は2017年度約17億8,000万円から約23億5,000万円と、約5億7,000万円増加しています。主な不用額の項目と額及び予算現額に対する割合、不用額を生じた主な事業も説明してください。また、なぜ不用額が拡大し続けるのか見解をお示しください。
予算現額に対し不用額は2014年度3.9%、2015年度3.6%、2016年度3.6%、2017年度3.1%、2018年度4.1%と、ほぼ4%程度で推移しています。市民生活や経済の活性化に予算を適切に使っていないことのあらわれではありませんか。不用額を発生させるために予算執行を抑制しているのではありませんか、お答えください。
歳入では、固定資産税が当初予算額を上回りました。収入未済額の推移では、現年度分が2億1,656万2,000円減少しています。一方で、滞納繰越分については2億4,206万8,000円増加しています。このようになった要因を市としてどのように分析しているのかお答えください。
歳入では、固定資産税、都市計画税などの市税収入が当初予算額を上回りました。こうした要因を市としてどのように捉えられているのかお示しください。
予算では固定資産税、都市計画税は土地・家屋の評価がえなどにより合計約8,000万円の収入減を見込んでいましたが、OBCの新会社の固定資産税等が納付されたことで、収入増になったのではありませんか、お答えください。
病院事業会計についてです。
決算では、昨年に引き続き資金不足が生じました。私は、自治体病院は高度医療、不採算部門を担うとともに、地域としっかりと結びつき、地域医療に貢献することが本来の役割と考えます。収支改善に向けた取り組みは一朝一夕に進むものではないと思いますが、計画2年目となった新小樽市立病院改革プランの主な取り組みの状況について伺います。
水道事業会計についてです。
昨年度に引き続き、本年度の損益収支は4億5,121万5,000円の純利益を生じました。第2回定例会での高野議員の代表質問に、市長は現在の基本料金体系に不満をお持ちの方がいらっしゃるのは承知、基本水量に満たない世帯がふえている、そのお気持ちは理解。2020年度から基本水量、基本料金の見直しの検討に着手する予定と答弁しています。引き下げに向けた現在の取り組み状況と今後の見通しをお示しください。
○議長(鈴木喜明)説明員の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)市長。
(迫俊哉市長登壇)
○市長(迫俊哉)ただいま、平成30年度決算について御質問がありました。
初めに、主な不用額の項目などにつきましては、主な科目、金額、予算現額に対する割合及び主な事業の順でお答えをさせていただきます。
民生費では、約7億8,700万円、3.2%。生活保護の扶助費や介護保険事業会計繰出金であります。
土木費では、約7億3,000万円、13.1%。橋りょう長寿命化事業費や除排雪関係経費であります。
商工費では、約2億8,700万円、10.7%。中小企業への制度融資貸付金であります。
また、不用額が生じた要因としては、予算編成時の見積もりに比べて各制度の利用が少なかったこと、建設事業では国の交付金の内示に伴い事業費が減少したこと、さらに、扶助費では年度末まで予算執行の見込みを把握することが難しく、補正予算による減額も困難であることなどから生じたものであり、年度によってその額は増減するものと考えております。
次に、不用額を発生させるために、予算執行を抑制しているのかにつきましては、予算計上に当たっては、前々年度決算や前年度の決算見込みをもとに、当該年度における特殊な増減要因などを考慮し、過剰に見込むことなく精緻な予算計上に努めておりますが、扶助費や貸付金などの執行段階でなければ把握が難しい経費もありますので、予算執行を制限したものではなく、一定程度の不用額の発生はやむを得ないものであると考えております。なお、各部に対しては、事業ごとの毎年度の不用額の内容についてもよく分析した上で予算要求するように指示しており、引き続き適正な予算編成に努めてまいりたいと考えております。
次に、固定資産税の収入未済額の現年度分と滞納繰越分のそれぞれの増減の要因につきましては、現年度分は自主納付が増加したことにより収入未済額が減少したものであります。また、滞納繰越分は、平成29年度に発生した収入未済額が30年度に繰り越されたことにより調定額が増加いたしましたが、それに比して収入額が少なかったことから収入未済額が増加したものと認識しております。
次に、市税収入が当初予算を上回った要因につきましては、平成30年度当初予算は、これまでの各税目の収入率の状況を勘案し予算を計上したところですが、最終的に決算において収入率が上回ったことによるものであります。なお、納税者の納付状況については、地方税法上の守秘義務がありますので、個別の案件についてお答えすることはできません。
次に、水道料金等の基本水量、基本料金の引き下げに向けた取り組み状況と今後の見通しにつきましては、第2回定例会の段階では一定程度の資金余裕が見込まれることから基本水量、基本料金見直しの検討に着手する考えを示しておりました。その後、今後30年先までの財政収支見通しを試算するなど、ビジョンの策定作業を進め、このたび御提示した素案では、取り組み項目として基本水量、基本料金の見直しを位置づけたところであります。
今後は、議会や上下水道事業経営懇話会からの御意見及びパブリックコメントの結果を踏まえて、ビジョンを完成させた後、基本水量等の見直し作業に着手し、令和2年度から具体的な検討を進めてまいりたいと考えております。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)病院局長。
○病院局長(並木昭義)酒井議員の御質問にお答えいたします。
ただいま、平成30年度決算について御質問がありました。
初めに、計画2年目になった新小樽病院改革プランの主な取り組み状況についてですが、まず収入増加
・確保の取り組みといたしましては、救急患者や他院からの紹介患者の積極的な受け入れにより、新規入院患者の確保に努めるとともに、手術患者の増加などにより収益向上を図りました。
また、経費削減・抑制の取り組みといたしましては、医薬品については採用数の削減や後発医薬品、いわゆるジェネリック医薬品の使用割合を高める取り組みを進めました。医療材料については、新たな院内流通体制の構築や、余剰在庫などの無駄を減らすため、新SPDシステムの導入に向けた取り組みを行いました。
今後も経営の健全化に向けて、新改革プランを確実に進めていまいりたいと考えております。
○議長(鈴木喜明)次に、第4項目めの質問に入ります。
(「議長、8番」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)8番、酒井隆裕議員。
(8番酒井隆裕議員登壇)
○8番(酒井隆裕議員)公共施設再編素案について、まず基本的な考え方について伺います。
示された素案を拝見しました。私は率直に言って夢があふれるというよりも、このままでは余り市民が関心を持たない計画になりかねないと感じました。なぜならば、施設量の削減ありきという観点が随所に見られるからです。市長は、胸を張って市民にお示しできる案だと言えますか。素案に至った基本的な考え方を示してください。
再編素案は3パターン示されました。説明では、どれかのパターンでなければならないということではない、組み合わせるのも可能であり、これから議論していただくと述べられています。改めて確認しますが、議会や市民の意見によって減る事業や、逆にふえる事業もあり得るということや、3パターンにこだわるものではないという認識でよろしいですか。
各パターンの表現の仕方です。素案1では、実現可能で施設量の削減効果が最も高い案、素案2では、素案1の次に施設量の削減効果が高い案、素案3では、市民の要望を可能な限り実現するようにした案との表現です。このような表現では、素案1以外は実現が難しいような印象を受けます。こうした表現にした理由をお示しください。
素案で共通しているのは、小樽商業高校に教育委員会やこども発達支援センター、高等看護学院などを持ってくるものです。市庁舎については、本庁舎を改修し議会機能を集約、別館や保健所庁舎、水道局本庁舎、生活サポートセンターを統合し、新市庁舎とするものです。どちらの事業も、市民から優先的に取り組んでほしいという方がどれだけいらっしゃるでしょうか。
市役所は耐震性の問題や老朽化があり、建てかえや改修が必要なことは理解しますが、これら二つについては、ほとんど選択肢がないパターンとなった経緯を示してください。
これら二つについては、市民のニーズからすると順位は相当低いのではありませんか。今必要なのは、人口対策として市民のニーズが高い事業を優先して行うことではありませんか。教育委員会移転や市役所新庁舎建設を行うことで、人口がふえたり減少を押しとどめたりできるとは思いません。いかがですか。
今後のスケジュールについてです。
10月に市内7カ所で8回市民意見交換会を行うことや、パブリックコメント、庁内検討委員会などを行い、第4回定例会総務常任委員会に計画案を報告。来年3月、第1回定例会にパブコメ結果、再編計画を報告するというものです。余りにも拙速過ぎるのではありませんか。このスケジュールで十分議論ができるとお考えですか。
財源対策についてです。
過疎対策事業債の行方がどうなるのか不明です。有利な起債といっても限られます。こうした財源の見通しを持った中での素案策定だったのですか。
これだけ大規模な再編計画であれば、市民意見交換会だけでなく、有識者や公募市民などを含めた総合計画審議会クラスの諮問機関を設置する考えはなかったのですか。市民意見交換会で十分だというお考えですか。これからも必要ないとの考えですか。仮に市民意見交換会やパブリックコメントで、例えば庁舎プロジェクトは今回の案に示さず、先送りすべきといった意見が出された場合、尊重されるのですか。単に意見の一つとして受けとめますといったアリバイづくりの会のような会になるおそれはありませんか。来年度に策定される長寿命化計画の計画期間は2058年度までと聞いていますが、20年後、30年後先までの事業計画を策定するのは現実的ではないと考えますが、いかがですか。
総合計画との関係です。
今後10年間の小樽市を見据えて小樽市最上位の計画として、総合計画基本計画が諮問され答申を受けています。今定例会の後に最終調整を行い、10月には策定を完了する見通しです。20年後、30年後の計画となれば、次回以降の総合計画に絡む問題です。こうした整合性をどう捉えるのか伺います。
新・市営室内水泳プールについて伺います。
再編素案では素案3として、市民の要望を可能な限り実現するようにした案として示されています。一方で、素案1の実現可能で施設量の削減効果が最も高い案と、素案2の素案1の次に施設量の削減効果が高い案では示されていません。これまで歴代市長はつくるとは言っていました。今回の案で、迫市長はプールをつくらないという案を示したということではありませんか、お答えください。
素案1と素案2ではプールは民間施設を活用としています。しかし、民間施設は老朽化が課題となり、今後も使用するには大規模改修が必要と聞きます。民間施設を活用というのは現実的ではないのではありませんか。
問題は、つくるとなってもいつなのかということです。基本的な考え方でも伺いましたが、20年後の事業に回されてはかないません。これまでもつくるとは言っていたものの先送りされてきました。市民ニーズの高い事業は優先して行うべきです。プールを建設する最短スケジュールはいつなのですか。
商業高校跡の複合施設整備についてです。
教育委員会を移転することや老朽化している高等看護学院を移転することを市民からも利用者からも、余り異論はないかもしれません。しかし、勤労女性センターや勤労青少年ホーム、生涯学習プラザ、市民会館集会室、総合福祉センター料理講習室というのは無理があります。駐車場の整備はどうするのかなど課題も多数です。施設潰しありきの大変夢のない案だと思いますが、いかがですか。
そもそも勤労女性センターや勤労青少年ホーム、生涯学習プラザなどの利用者から、商業高校に移転してほしいという意見が出されたのでしょうか、お答えください。
新施設を建設して集約ならまだしも、商業高校へというのは利用者の理解は得られないと考えますが、市長のお考えを伺います。
○議長(鈴木喜明)説明員の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)市長。
(迫俊哉市長登壇)
○市長(迫俊哉)ただいま、公共施設再編素案について御質問がありました。
初めに、基本的な考え方についてですが、まず素案の基本的な考え方につきましては、本素案では老朽化が進んだ施設を中心に39施設を選定した上で、行政サービスの実施に支障を来さない範囲で施設総量の削減、本市の特性や市民ニーズの変化に対応、安全性の確保の三つの再編方針のもとに策定したものであります。
次に、再編素案の三つの案につきましては、今回は再編素案として三つの案を示しておりますが、その中の個々の施設や再編案を組み合わせることや、新たな再編案を盛り込むことなどの可能性もあります。
今後は、今定例会の議論も踏まえるとともに、10月に実施する市民意見交換会での市民の皆さんの御意見や、将来の本市財政において負担可能なケースを組み合わせることに重点を置きながら、最適なものとなるように再編計画案を策定していきたいと考えております。
次に、素案の各案の表現につきましては、公共施設における再編は、財政上、将来投資できる経費に見合う施設量を適正化することを目指して検討しているため、素案1については3案の中で費用が一番小さく、施設量の削減が一番大きいものとなりましたので、実現可能という表現としたところでありますが、素案1に誘導する意図ではありません。
次に、商業高校への移転施設や、新市庁舎につきましては、商業高校は小樽商科大学が近く、海上技術短期大学校が開校する予定でありますが、残りのスペースを有効活用する上では、新たな文教地区となることを視野に、可能な施設を移転する素案といたしました。また、新市庁舎については、現市庁舎周辺に点在している行政機能を1カ所に集約することにより、市民の利便性が高まるものと考え、現市役所敷地内で統合する素案といたしました。
次に、教育委員会の移転や新庁舎の建設などにつきましては、この再編素案では事業着手の優先順位を示してはおらず、また、人口減少対策と直接関係しているものではありません。
次に、再編計画のスケジュールにつきましては、限られた期間ではありますが、議会や市民意見交換会を通じて、十分議論を尽くしてまいりたいと考えております。
次に、財源の見通しにつきましては、来年度に策定予定の長寿命化計画の検討の中で、国庫補助制度や有利な起債を積極的に活用することや、PPP、PFIなど民間資金の活用についても検討を行い、本市の財政負担が少なくなるよう努めてまいります。
次に、諮問機関の設置につきましては、各施設の利用状況や市民ニーズ、市としての今後の施設運営の方針など、市内部で把握しているデータ等に基づき、検討・判断ができるものと考えておりますので、先ほども申しましたとおり、限られた期間ではありますが、議会や市民意見交換会で議論してまいりたいと考えております。
次に、市民意見交換会やパブリックコメントにおける意見につきましては、庁内の検討委員会において再編計画を策定するに当たり、十分にその意見内容について検討いたします。
次に、長寿命化計画の計画期間につきましては、公共施設等総合管理計画の計画期間である令和40年度までとしております。長寿命化計画における具体的な再編スケジュールは、直近の10年間で整備する内容をお示しすることになり、その後の30年間は中長期間単位での整備内容を示す考えでおりますが、随時計画を見直しながら再編を実施していくものであります。
次に、長寿命化計画と総合計画の整合性につきましては、その時々の社会経済情勢を反映した次回以降の総合計画を踏まえ、必要に応じて長寿命化計画の見直しを行うことで整合を図っていくものと捉えております。
次に、新・市営室内水泳プールについてですが、まず、プールの整備につきましては、民間施設を活用した市民プールのあり方については、現在の利用状況や今後の財政状況に対する市民の皆さんの御意見を伺う必要もあると考え、素案の中にお示しをいたしましたが、新体育館にプールを併設する案もお示ししておりますので、新・市民プールを整備しないということではありません。
次に、民間プールの活用につきましては、市内には短水路のある民間プールが3カ所ありますが、市民プールとして活用する場合には、各施設の状況や規模等に応じて、個別具体に課題を整理しながら検討を進めていきたいと考えております。
次に、プール建設のスケジュールにつきましては、今年度末までに策定予定の公共施設再編計画の中で新・市民プールの建設が盛り込まれた際には、来年度に策定を予定しております長寿命化計画の中で、別途策定される市営住宅や学校施設の長寿命化計画を踏まえながら、費用の平準化など財政負担を勘案して検討することになります。
次に、商業高校跡の複合施設整備についてですが、まず、商業高校への勤労女性センター等の移転につきましては、学習・交流機能を持つ同様な施設を集約することにより、生涯学習の新たな拠点として充実が図られるとともに、効率的な施設運営が可能となるものとして素案にお示しをしたものであります。
次に、勤労女性センター利用者などの意見につきましては、各施設の将来のあり方検討方針をまとめるために施設利用者を対象に開催した市民意見交換会では、本市の財政状況が厳しい中では施設の再編や集約についてやむを得ないと一定程度の理解は得られましたが、商業高校への移転についてはお示ししておりませんので、10月に開催する市民意見交換会において、市民の皆さんから率直な御意見を伺いたいと考えております。
○議長(鈴木喜明)次に、第5項目めの質問に入ります。
(「議長、8番」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)8番、酒井隆裕議員。
(8番酒井隆裕議員登壇)
○8番(酒井隆裕議員)最後にわかりやすい住居表示を求めて質問します。
1962年、住居表示に関する法律が施行され、以来、全国の自治体で住居表示が行われています。小樽市でも多くの地域で住居表示が行われていますが、どういった基準で住居表示が行われているのですか。
問題は、同じ住居番号が存在している点です。同じ住居番号だと、郵便物や宅配便等が誤配達されてしまう、訪問者が困惑するなど、日常生活において不便が生じる場合があります。表札を出せばいいのですが、最近ではプライバシー保護の観点からか、戸建てでも表札を掲げない家が少なくありません。新光地域でも新築戸建て住宅がふえてきていますが、当初から同じ住居番号となる住居が存在しています。しかし、現状の基準のままでは解消することは困難です。もちろん行政の側から一方的に住居番号を変えることはできません。なぜなら土地・建物登記簿の所有者等の住所変更登記や、自動車の運転免許証、車検証、金融機関、電気、ガス、NHKなど、個人的な契約等に係る住所変更、勤務先、学校等への届け出など、手続を行わなければならず不利益が生じるからです。
他の自治体では、同じ住居番号で困っている方を対象に枝番号を付与できる制度があります。イメージでは、私の住所で新光2丁目10番4号が仮に3軒あると考えると、そのうち、もともとある1軒は新光2丁目10番4号のまま、後にふえた2軒が枝番号を希望し、新光2丁目10番4-2号、新光2丁目10番4-3号となるケースが想定されます。あくまでも建物所有者や建物所有者の同意を得た住民からの申請が必要ですが、こうした他自治体の制度をぜひ調査・研究していただきたいと思います。
制度を実現する前提ですが、新築時に同番号発生の可能性がある場合には、できるだけ枝番号を御使用いただくようお願いする、こうしたことをあわせて調査・研究していただきたいと思います。市長の所感はいかがでしょうか。
先ほどは住居表示を実施している地域でしたが、今度は実施していない地域についてです。ポツンと家のあるところはともかく、ニュータウンでも住居表示が実施されていない地域があります。そこで、直近の住居表示の実施はいつどこが最後となっているのか伺います。
住居表示の実施は住民にとってメリットの一方、先ほど述べたデメリットがあるため、行政が一方的に行うことは難しいものと考えます。しかし住民の総意でみずからのまちの名前をかえたい。わかりやすい住所にしたいとなれば、行政として応援できるのではないでしょうか。
例えばベイビュー1丁目1番1号とか、おおむね5丁目までの原則を越えて、新光6丁目とか、夢のある話です。あくまでも住民や町会から要望があって初めて検討できることですが、土地の地番で住所を表示している地域の住居表示は実施は可能かどうか伺います。
以上、再質問を留保し、質問を終わります。(拍手)
○議長(鈴木喜明)説明員の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)市長。
(迫俊哉市長登壇)
○市長(迫俊哉)ただいま、わかりやすい住居表示について御質問がありました。
初めに、住居表示地域における同一の住居番号解消についてですが、まず、本市における住居表示の基準につきましては、昭和40年8月11日に小樽市住居表示整備事業実施基準を定め、これに基づき住居表示を実施してきました。その主な基準は、町の名称はできる限り従来の公称町名を生かすこと、丁目を採用する場合は、おおむね5丁目以内とすること、町の区域を道路や河川などによって区画し、一定の間隔で住居番号を付番する街区方式で実施すること、住居表示の方法は何丁目何番何号とすることなどであります。
次に、枝番号のついた住居番号につきましては、同じ住居番号による不便さについては、市民の皆さんや事業者から多くはありませんが相談も寄せられており、枝番号を付与することも有効な解決策の一つとして考えられますが、枝番号のついた住居番号と、枝番号がつかない住居番号が混在することによるさまざまな影響も懸念されることから、先行自治体の制度などについて調査・研究してまいりたいと考えております。
次に、土地の地番で住所を表示している地域の住居表示についてですが、まず直近で地番表示から住居表示へ実施した地域につきましては、実際に住んでいる方がいる地域では、平成8年11月25日に星野町の一部で実施したのが最後となっております。
次に、住居表示への変更の可否につきましては、地域の自治会や町会等から要望があり、皆さんと意見交換し、地域住民の総意が得られた場合には住居表示の実施は可能であります。ただし、さきに述べた基準がありますので、原則に沿った形で要望に応じて検討することとなります。
(「議長、8番」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)8番、酒井隆裕議員。
○8番(酒井隆裕議員)再質問を行います。
まず、幼児教育・保育の無償化関連についてでありますが、公定価格の引き下げの問題です。これについて先ほどの市長の御答弁の中では、全体として引き下げになるのかどうか明言はできないのだというふうな形で明言を避けましたけれども、実際問題として、こうした副食費相当額の金額というものが引き下げとなって、実質的な引き下げとなることは、これははっきりしているのです。それ以外にも上がる部分があるとか、そういった面はともかくとして、私が聞いていたのは、こういった運営費の引き下げというものがそのまま行われれば、その保育園内の運営に大きな影響あるのではないですかというふうに聞いているのです。実際にどうなるかという話を聞いているのではないのです。影響があるのかないのか、そこの点について小樽市としてどのように捉えられているのか改めてお伺いをいたします。
それから、就学援助の対象となる世帯でも、こうした副食費徴収対象となり得る可能性があるということについて伺いました。先ほどの御答弁の中では、それぞれ基準が異なるので一概には言えないと、一概には言えないでしょう。ですけれども、実際にこの場合も、発生する可能性がある、なり得るということなのです。就学援助となるような方でも、こうした負担が発生する可能性がある。このことをどう考えているのか。しっかりこのことについてもお答えいただきたいと思います。
それから、今回の副食費無償化に要する金額、これは民間も4,500円だと仮定した場合の金額でありますけれども、1,566万円であります。この1,566万円は大きな金額であります。しかし、先ほど驚くべき答弁があったのです。これまでの国基準と、それから市の基準と、それの差額は一体どれだけになるのか。1億2,469万円です。市長、この1億2,469万円、私は全て来るとは思っていない。確かに国の制度ですから、いろいろと変えてくる可能性もあるかもしれない。だけれども、これを財源にしてこの副食費の無償化、今回は間に合わないにしても、新年度からぜひとも検討していただきたいと思います。いかがでしょうか。
それから、入所待ち児童の問題、これについて市長は、急激にふえるとは想定していないと言っているのです。急激にふえるとは想定していないといっても、現在、前年と比べても多いのです。このままのペースで加えていくと、明らかに100人を超えてしまうようなペースになっているのです。待ったなしの問題なのです。ですから、こうした問題についてしっかりと対応していく必要があるのではないかなと。この保育所の待遇改善問題について、これまでと同じ答弁でありました。国に要請していく、それから他の自治体のできる例がないか検討してまいると。そんな時代はもう過ぎているのです。他の自治体でも同じようなことになっているのです。やはり争奪戦となっている。だからこそ小樽市としての優位性を持つために小樽市として何ができるのか、国に要請している場合ではないのです。国への要請は当然必要なのですけれども、小樽市として独自に何ができるのかということを考えていただきたい。今回のをきっかけにして、これを早急に行っていただきたいと思うのですけれども、改めて市長の考えをお伺いしたいと思います。
それから、損害賠償についてであります。
結局、今回の件についてできるだけ早急にやっていくことが必要だというふうに言っていたのですが、結果としてやれなかったということは、やはり私は、故障することは推定できた状況だと思うのですけれども、そうではないというふうなお考えでしょうか。もう1回伺います。
それから、北防波堤の関連です。
これについて、小樽市としては安定しているというような判断だということです。ということになりますと、報道で出されていたようなことというのは事実無根であると、補修の必要は全くないと。全くないというのは語弊があるかもしれませんけれども、少なくとも捨塊などが崩れる、そんなおそれはないのだと。はっきりこれは答えていただきたいと思います。
それから、報道で出されていた、改修工事が中断しているのは小樽市の意向だということについて何も答えられていないのです。第3号ふ頭を先にという要望をしたからこそ、北防波堤が後回しにされているのではないのですか。そのようなことはないのですよね。安定しているからこそ、やられていないのですよね。しっかりそのことについても明言していただきたいと思います。
それから、子どもの医療費助成についてであります。
市長は危機感を持っていると、私も危機感を持っています。これを機会に、優位性があった、これまでよく言っていたのが、入院医療費については札幌市のほうが進んでいるのだと言っていましたけれども、これも小樽市が追いつきましたから、小樽市のほうが優位な状況でありました。だけれども2021年度には並んでしまうのです。私はこれが期限だというふうに思っています。それまでに、やはりあらゆる、いろいろな市民のニーズ、それから子育て世代のニーズなども踏まえながら、どういった形になるかはともかくとして、拡大していくということは、やはりどうしても必要だというふうに思っています。
先ほど未就学児について、必要な額について出されました。1,400万円ということであります。本当にこの未就学児というのは、子供は大きくなればなるほど病院にかかるというのは少なくなるのですけれども、本当に小さいうちというのは大変なのです。それを考えれば、小学生までの医療費の実質無料化、完全無料化、そしてせめて未就学児についての実質無料化、こういったことを考えていただきたいと思うのです。
先ほど保育の無償化に伴って出てきた財源があります。私は、小樽市全体の子育て世代応援のためにトータルで考えていく必要があるというふうに思っています。新年度予算に向けてこうした新しく得ることとなった財源も含めて、市長としてトータルで考えていく、そういったお考えがあるかどうか改めてお伺いをいたします。
それから、観光税についてです。
私は、これは函館市の例を出して、除雪は道路維持であり、整備ではないではないので厳しいと思う、そうやって言っているのにもかかわらず、市長は整備だと言ったのです。これは総務省に確認して、除雪は整備だというふうな確認をしたのですか。整備になり得ると言ったのですね、市長の答弁では。私はなり得ないと思うのです。どこに確認をしてなったのですか、それとも市長の感覚でなり得るのではないかという思い込みでしょうか。
それから、案内標示の問題です。
これは法定目的税という形で宿泊税になるのか観光税になるのか、名称はともかくとして取る形になってしまったら、こういった国の補助制度、実際にもう税として取っているのだから、そちらのほうで整備してくれればいいですよということになって補助されなくなる。かえって逆にそんなおそれはないのですか、大丈夫なのですか。
それから、素泊まり1万円を超える宿泊施設、これは調査してまいるという話なのですけれども、実際ほとんどないですよね。そうなると、ほとんど税として上がってこないことになってしまう。そうなると、金沢市のように全てから取ってしまう。やはり私は問題であるというふうに思っています。ほとんどこうした調査については行ってはいないと。これからだという話なのですけれども、いずれにしても、いろいろな問題が山積みでもあるにもかかわらず、やはり前のめりになってやっていくというのは、私は問題ではないのかなと。例えば、北海道がもし仮にやるとする形になったとしても、小樽市はやらないということで優位性を持つことができるのではないのですか。札幌市がやると言っても小樽市はやらない。これだけでも優位性はとれるのではないですか。それでもやはり前のめりになっていくということは、私は理解できない。そのことについては、改めてお伺いをいたします。
北海道新幹線、並行在来線について伺います。
これについて私が聞いたのは、経営分離されたとしても鉄路を残すという立場ですかというふうに聞いたのです。市長は、対策協議会の中で話し合われていくと、人ごとのようなのです。人ごとではだめなのです。市長として鉄路を残していくという立場なのか、それともほかの自治体の考え方にお任せするという考えなのですか。はっきりと、仮に経営分離されたとしても、鉄路を残していきたいという考えですということなのか、それとも、ほかの自治体のようにこだわらないという立場なのか、はっきりとお答えいただきたいと思います。
それから、病院事業会計について一つだけお伺いをしたいと思うのですけれども、私もこの病院事業会計について、やはり応援したいのです、すごく。やはり自治体病院としての役割というものはどうしても大きい。でもその一方で、そうした資金不足が生じてしまうという、私はやむを得ないと思っているのです。ただ、そうは言っても、入院ですとか外来の収支が上がっているにもかかわらず、例えば材料費とか、そういったものの影響によってなかなか好転していかないという、やはりこういったところというのは、一生懸命こうやって病院が努力していてもなかなか難しいのかなというのがあるのです。今回の消費税などのこともあってどうなるのかという問題もありますし、そういったものも含めて、やはりこれ以上に頑張っていかなければならないということでもあると思うのですけれども、改めてこうしたプランを着実に進めていって、安定的な病院経営を行っていく、そのために何が必要なのかについてお伺いをしたいというふうに思います。
それから、公共施設再編素案について伺います。各パターンの表現の仕方ですけれども、これが意図ではありませんというふうに言っているのですね。意図ではありませんと言っても、市民の観点から言えば、市民の要望を可能な限り実現するのが当たり前ですよ。これが一番にこなければならないです、普通でいけば。市民の要望を可能な限り実現するのです。その上で、財政的なものから考慮して減らしていったらこうなる、減らしていったらこうなる。最初の、イの一番に書いてくるのが、この実現可能でという、その言い方が私は気に入らないと言っているのです。
(発言する者あり)
そういう意図ではないと。だからまず、そうした市民の要望を第一にしていくということを大事にしていくことは、やはり必要ではないかと思うのですけれども、その辺についてはいかがでしょうか。
それから、財源対策についてですけれども、話を聞いてなかなかよくわからなかったです。例えば、市の庁舎、近年いろいろなところで建てていますよね。そういったところでは、例えばいろいろな2020年度までの事業債を使ったりとか、合併特例債を使っているところもあるでしょう。そういうところもあったりしますけれども、その場合になると、2020年度までということですから、現実的ではないですね。そういったことを踏まえてのものだったのか。過疎対策事業債についても、一応額面どおりにいけば終わってしまうのですよね。終わってしまったら大変なことになるから、そんなことはないとは思うのだけれども。だから、そういったさまざまな財源なども、ある程度こうしたものが活用できるのではないかとかという見通しが立った上でのものだったのかということを改めてお伺いしたいと思います。
新・市営室内水泳プールについて伺います。
私が聞いたのは、プールを建設する最短のスケジュールはいつなのかと聞いたのです。仮につくるとなった場合、いつが最短なのですか、お答えください。
それから最後に、わかりやすい住居表示をということです。
枝番号の問題、これについては混在する場合、確かにそうだと思います。質問の中で言いました。私の住所、新光2丁目10番4号、これが三つあるとすれば、そのまま新光2丁目10番4号のままの家と、それから枝番号二つを希望したとすれば、2丁目10番4-2号、2丁目10番4-3号と、4-1号とならないのがまたみそなのでしょうけれども。そういった場合もあり得る、だからこそ混在の影響なども調査されていくことだと思うのです。ぜひ他の自治体を調査されて、検討・研究してまいるという話なので、ぜひ改めてこういった研究をしていただければなというふうに思っております。
それから、地番で住所を表示している地域の住居表示についてであります。
一応、あくまでも原則として、町の名称はできる限り従来の公称、町名を生かすということですけれども、やはり住民からもしいろいろな話があるということであれば、原則を超えてやるということもあり得る話だと思うのです。もしこういった枝番号表示などということも将来やられる可能性があれば、こうした住居表示整備事業実施基準なども見直していく必要もあると思うのです。そのときにあわせて改めて考えていくということもあり得る話なのかと思いますけれども、その点について再質問をいたします。
○議長(鈴木喜明)説明員の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)市長。
○市長(迫俊哉)酒井議員の再質問にお答えをさせていただきます。
数が多かったものですから、私が答えられるものと答えられないものがありますけれども、まず私が答えられる範囲でお答えをさせていただきたいというふうに思っております。
まずはガントリークレーンの損害賠償の御質問でございますが、設置後15年を経過しているということですとか、それからこの間、部品の故障などもあったりということで、できるだけ早急に延命対策を講じていかなければならないというふうに考えてはいたところでございますけれども、今回の故障がこのタイミングで起きるかどうかということについての、事前に予測することが困難ではなかったのかということでお答えをさせていただいたものでございます。
それから、北防波堤の件でございますけれども、報道が事実無根だったのではないかというようなことをお尋ねになりましたが、そのことについては、私は承知はしておりませんけれども、私どもといたしまして、この北防波堤に関しては先ほども御答弁申し上げましたが、国からの説明を伺った範囲では、既に老朽化が著しい区間の、その部分については改良済みとなっているということと、それからさまざまな調査を通じて異常が見られない。このことで堤体は安定しているということで、あくまでも国から伺ったということでお答えをさせていただいたところでございます。そういった、北防波堤の状況も踏まえまして、小樽市では第3号ふ頭の整備を優先させて行わせていただいているというところでございます。
それから、子どもの医療費のお尋ねがございましたが、一つ一つについてお答えはいたしませんけれども、私もこれは議員のお考えと同じでございまして、人口対策上、やはりほかの自治体と差がつくということについては大変な危機感を持っているところでございます。それからやはり人口対策上、私も同じですけれども、子育て世代を大切にしていかなければならないということで、今回、保育所の無料化の問題ですとか、医療費の助成の問題をお尋ねになりましたが、これはやはりトータルで考えていきたいなというふうに思っております。その中で、子育てに関する施策というのがさまざまありますけれども、優先順位をしっかりと分析なり、検証しながら、トータルで子育て世帯を支えるような施策は実施していきたいなというふうに思っているところでございます。
それから、除雪が観光税の対象になり得るかどうかというお尋ねがございましたけれども、まだ観光税の種別、そういったものが決まってない中で、まだ調査はしておりません。あくまでも市長の考えはというお尋ねでございましたので、私といたしましては、函館市とは見解が異なりますけれども、観光地の除排雪を拡充する、このことについては受け入れ体制の整備につながるのではないかということで、これは私の見解でございますので、調査についてはこの後の議論の中で行っていきたい、このように思っているところでございます。
それから、観光税について、前のめりでやっていくのが問題ではないかという御質問でございますけれども、私どもといたしましては、国の成長戦略の中でこれからも多くの外国人観光客が日本、そしてこの小樽にも訪れるだろうということが想定される中で、訪日外国人客だけではありませんが、こういった多くの訪れる観光客の皆様の環境整備、先ほども御答弁申し上げましたけれども、観光地周辺の除排雪の拡充ですとか、それから多言語表記、それからもっと言いますと観光客に対する防災対応、こういったことも考えますと、新たな財源を確保しなければならない、その必要性というのは痛感しているわけでありまして、その一環として観光税について前向きに考えていきたいということで御答弁をさせていただきましたが、決して観光税ありきで前のめりになっている、そういう認識にはございません。
それから、並行在来線の問題でございますけれども、鉄路を残すのか、市長の見解を問われたわけでありますが、私としては、他の自治体に任せるつもりもありませんけれども、やはり並行在来線を鉄路で残す、特に函館本線につきましては、道南いさりび鉄道などと違いまして、貨物線の賃料収入というのが入ってまいりません。道南いさりび鉄道でいいますと、収入の90%が貨物量の賃料収入になっているわけですから、そういった部分。それから、先般、新聞報道にもありましたけれども、大変老朽化した橋、トンネルを抱えて、その維持、補修費に数十億円もかかるという中で、沿線自治体が財政負担をできるのかどうか、こういったことの議論もまだ十分ではありませんので、こういったこともしっかりと議論をさせていただきながら、鉄路なのか、バスなのか、どちらが我々にとって持続可能な地域公共交通の確保につながるのかどうか、これからしっかりと検討をさせていただきたい、このように思っているところでございます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)福祉部長。
○福祉部長(勝山貴之)酒井議員の再質問にお答えいたします。
私からは、保育所の無償化の関係で4点ほど質問があったかと思います。
まず、公定価格の引き下げの部分ですけれども、先ほど酒井議員の質問の中で、たしか運営費の引き下げ、実質的になるのではないかということでございましたが、先ほどの市長の答弁でもございましたけれども、今回国から示されたのは、あくまでも公定価格の変更の単価の額しか示されておりません。中がどうなっているかは、詳細に示されておりませんので、詳細については判断ができないところではございますけれども、3歳以上の部分につきましては、基本単価部分は確かに引き下げられている部分は多くございます。また、逆に1歳児、2歳児、乳幼児、ここの部分については若干になりますけれども、引き上げとなっている部分がございます。
それから、この部分では確かに施設によってはマイナス、またはプラスの影響があると思いますけれども、運営費自体がどうなるかということにつきましては加算部分が出てきますので、個々の施設によってどうなるかということもありますので、一概には全ての施設の運営費が引き下げられるということは明言できないだろうというふうに思っているところでございます。
また、就学援助の関係ですけれども、就学援助の基準と副食費の部分の基準は少し異なっているということがございます。ですから、ボーダーラインにいる方、世帯については確かに対象になることが出てくるかもしれませんけれども、その世帯の収入がどのような収入になっているのか、収入構成なのかによっても違ってきますので、就学援助を受けられる方、この方からも副食費を負担してもらうということになるのかどうかということは、一概には申し上げられないということでございます。
それから、無償化に関連して、市の独自で財源があるのでできないかということでございますが、確かに独自軽減の部分で、今回、約1億2,000万円軽減されるということにはなりますけれども、このほかに無償化に伴いまして、いろいろな各種の給付分の増加分とかが出てきます。ですから、この部分だけをもって財源に余裕があるということではございませんので、先ほどもありましたけれども、食材料費については在宅で子育てする場合でも生じる費用であるということ。授業料が無償化されている義務教育においても実費相当の負担がなされているということですから、比較的所得の低い世帯などの免除対象を除いて保護者に御負担いただくべきものと考えておりますので、現時点においては軽減などについては考えてはおりません。
それから、入所待ち児童の関係でございますけれども、入所待ち児童は確かに今のところ昨年度よりはふえております。これが無償化の影響かどうかというのはまだわかりませんけれども、実際に無償化になる方、3歳から5歳の方については、ほとんど幼稚園ですとか保育園を利用しているということですので、この部分については、無償化の影響はそれほどないのだろうと考えておりますが、保育所全体として、やはり保育士不足というのが出てきますので、先ほどの質問にもございましたように、保育所の運営に当たって保育士の確保ですとか、そのためにはどのようなことができるのか、これについては答弁の繰り返しになってしまいますけれども、他都市の取り組みなどを参考にして、小樽としてどういう取り組みがいいのかについては今後考えていきたいと思っているところでございます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)産業港湾部長。
○産業港湾部長(上石明)酒井議員の再質問にお答えいたします。
私からは観光税について、観光案内標識の補助金が今回この観光税を使うことによって使えなくなるのではないかというような御質問でしたけれども、あくまでも私どもで考えておりますのは、現在、補助のメニューを使っていましても、一定の一般財源の部分で負担をしておりますので、我々としましては、そこの部分ついて新たな税ができるのであれば、そういった一般財源で負担しているところに充当していこうというような考えを持っておりますので、その補助自体が使えなくなるかということに関しては、そういうことはないというふうに考えております。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)病院局小樽市立病院事務部長。
○(病院)事務部長(金子文夫)酒井議員の再質問にお答えをいたします。
私からは、病院事業会計についてですけれども、確かに病院事業会計は大変厳しい状況にあります。先ほど局長からも答弁申し上げましたけれども、まずやはり収入を確保していかないとならないと思っております。ですから救急患者、紹介患者を積極的に受け入れまして、新規入院患者を確保する病床稼働率を上げて、まず収入をふやしてくと。あわせて経費も材料等の調達方法なども検討していく中で何とか経費を減らしていきたいと。そういう中で経営の効率化を図りまして、持続可能な病院経営を目指していきたいと考えておりますので、新改革プランを着実に推進しまして、今後とも経営の健全化に努めてまいりたいと考えております。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)財政部長。
○財政部長(前田孝一)私からは、プールも含めまして公共施設再編素案について、3点ほど再質問がございましたので、私から答弁させていただきます。
まず一つ目の、三つのパターンの表現の仕方ということでございますが、これは先ほど市長の答弁にもございましたが、今回の再編素案につきましては、行政サービスの実施に支障を来さない範囲で、施設総量の削減、本市の特性や市民ニーズの変化に対応、安全性の確保、この三つの再編方針をもとに策定したものでございます。
そういった中で、一番に来てございます施設の総量の削減ということもございましたので、三つのパターンの中では最初は素案1というふうにしましたが、決してこの素案1、2、3に優先度をつけて1、2、3にしたものではないということで御理解いただきたいと思います。
それから、財源対策につきましてですが、これにつきましては、実際には令和2年度に策定いたします長寿命化計画の中で検討することになってございます。確かに本市にとって現在一番有利な起債と言われております過疎対策事業債については、存続についてようやく総務省でも検討が始まった状況でございますので、まだ先行きというのは見えていないところはございますが、起債につきましては、そのときそのときのさまざまな状況のもとで、いろいろな交付税措置がつく場合もございますので、そういったことを十分に見きわめた中で長寿命化計画を策定していきたいかと思います。
それから、プールについてでございます。最短スケジュールということでございますが、先ほど申しましたとおり、一つは民間施設を活用と、もう一つについては新体育館との併用という案でお示ししてございます。そういったことからいきますと、新しい施設の建設というふうな点もございますので、これについても長寿命化計画の中でお示しできればというふうに考えてございます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)産業港湾部長。
○産業港湾部長(上石明)申しわけございませんでした。先ほどの観光税について1件漏れていましたので、御答弁いたします。
先ほど非課税の金額1万円以上だと、小樽にはそんなにないので、影響というか効果がないのではないかという御質問だったのですけれども、今いわゆる非課税、免税点という金額の設定につきましては、まだ設定をするかどうかも決めておりませんので、これから議論の中でそういう設定をするのか、設定する場合は金額を幾らにするのかというのはこれから決めていく形になりますので、その中で影響額等が見えてくるかというふうに考えております。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)生活環境部長。
○生活環境部長(阿部一博)酒井議員の再質問にお答えします。
私からは、住居表示の関係で2点ほど御質問があったかと思いますので、お答えしたいと思います。
まず、同じ地番の解消についてなのですが、これにつきましては議員からも御質問がありましたように、一律の導入というのは住所変更ですとか個人の負担がありますので、少し難しい部分はあるのかなと思います。
あと、希望を聞いて、つけたい人だけつけるということについても、いわゆる希望をする人としない人がいる場合、同じ地区で枝番号がついたりつかなかったりということも出てくる可能性があるので、そういったことで枝番号がつく、つかないが混在する問題というのもいろいろあろうかと思います。
また、議員から御提案がありましたように、新築時に枝番号をつけていくという方法もあるのではないかと。そういうのは一定程度可能なのかなとは思っています。ただ、いろいろな懸念、混在することになりますので、そういった懸念ですとか、また、住居表示をシステム管理というのですか、そういったことに使っている、例えば不動産事業者ですとか、電気、ガス、水道のライフライン系の事業者もいろいろな住居表示を使っていると思いますので、そういった事業者への影響も検証しながら、他都市の例を調べながら研究させていただきたいと思っています。
それと地番の表示について、町名とかいろいろな住民の御要望があれば対応していただきたいということで、例としまして、新光町ベイビュータウンとか、そういった形でどうかという御提案だったと思うのですが、それにつきましては、住民の総意が得られれば、私どもとしては原則にのっとった形にはなりますが、その部分も含めて検討していきたいというふうに思っております。
(「議長、8番」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)8番、酒井隆裕議員。
○8番(酒井隆裕議員)再々質問を行います。
この保育の無償化関連の運営費の話です。
私はどうなるかという話を聞いているわけではないのです。運営費が引き下げになったら、保育所の運営に打撃を与えませんかと聞いているのです。そうですよね、上がるものがある、下がるものがある、そんなことを聞いているわけではないのです。下がったら影響ありますよねということを聞いているのです。どうですかということを聞いているのです。改めて伺います。
それから同様に、就学援助の対象となる方でもこの副食費の対象となる可能性があるということ、問題ではないですかと聞いているのです。それぞれ基準が異なりますと、そんなことを聞いているわけではないのです。可能性があることは問題ではないですかと聞いているのです。だから取らなければいいよという話なのです、おわかりですか。
それから、給食の無償化について、福祉部長はやるつもりないと、すごい冷たいですよね。市長、これで本当にいいのですか、これ。今回は初めということで仕方ないにしても、10月からにしたら間に合わないから仕方ないにしても、これからのことを考えて、先ほどトータルでというお話をされてきたのですから、こういったことも踏まえて、他都市の例なども踏まえて、この財源となる1億2,069万円、実はこれだけではないのですよ、ほかにも財源となり得るものがあるのです。例えば第3子以降の子供の保育の無料化、これで850万円分がまた財源に来るのですね。このようなものも使えるのですよ。そういったことをトータルで考えて、こうした給食費の実質無償化に使っていくですとか、また、子供の医療費の負担軽減に使っていくとか、これを今すぐ考えていく必要があるのではないか、新年度予算に向けて。その考え方というのを含めてないのですか。先ほど子供の医療費の関係については、市長はトータルで考えてという話をされた。トータルで考えてほしい。だけれども、こちらの保育の給食の無償化の問題については、福祉部長はやらないと言ったのです。違いますよね、トータルでこれも考えてくれますよね、今のところはやれないにしても。改めて伺いたいと思います。
それから、保育士の待遇改善の問題です。
これも人ごとなのですね。もう本当に今すぐ考えなければならない、それぐらい重要な問題だ。本当にそれだけの認識があるのかどうか伺います。
それから、北防波堤の関連です。
国からは安定していると、その部分は改良済みであると。ということは、今回の一部報道は全くの誤解であるということで改めて確認してよろしいですね、伺います。
それから、並行在来線の問題です。
私は鉄路を残す立場ですかと聞いたのですけれども、費用の部分とかがあるから、鉄路なのかバスなのか、これから検討してまいりたいと。順序が逆なのですよ。これでいってしまうと、鉄路を残していくという立場に立つのであれば、そのままでいくとさまざまな財源が必要になる、支援などもいろいろな形で必要となる。そういったことになるではないですか。少なくとも鉄路を残すという、そういったところをスタート地点にしていくべきだと思います。鉄路なのかバスなのか、これから検討していくという、そういった段階ではないと思います。私は、しっかりと小樽市として鉄路を残すという、そういった立場に立つべきではないかというふうに思いますが、いかがでしょうか。
それから、公共施設再編素案の話です。
先ほど来ずっと答弁に出てくるのは、長寿命化計画、長寿命化計画と言っているのですね。これは長寿命化計画が出なかったら、そうした施設がいつできるのかという見通しが立たないと。そういった理解でよろしいか。今までもずっと言われていたのですよ。この公共施設の再編云々のときに、いつになったらできるのだと、いや、それについては素案ができるまで、個別施設計画ができるまでだと。個別施設計画の素案が出てきました。では、今度は長寿命化計画ができるまでだ。いつまで延ばされるのですか。大体そういったことについて、結局いつまでも延ばされて、つくるとは言ったけれどもいつまでもつくらない、全然変わらなかったなという理解でよろしいのかどうか伺います。
○議長(鈴木喜明)説明員の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)市長。
○市長(迫俊哉)酒井議員の再々質問にお答えをいたします。
副食費の無償化のことで、若干答弁が食い違っているような御指摘でございますが、私が先ほど御答弁申し上げましたのは、やはり人口対策上、子育て世代に対するさまざまな支援といいますか、取り組みというのは大変重要だというふうに考えておりますので、医療費の助成の問題とあわせて、この副食費の問題についても、財政は厳しいですから、その中でどういったものを優先的に取りかかっていくのかということについては、先ほどの答弁の繰り返しになりますけれども、トータルで考えさせていただければなというふうに思っております。
それから、北防波堤の問題、その報道については、私はどういう形で取材されたのかわかりませんが、ですからそのことについては触れませんけれども、私としては国の見解として、十分にこれまでも調査をしてきている。それから、少し危険なところについてはもう整備が済んでいるということで、この北防波堤の提体は安定しているというふうに判断をさせていただいているというところでございます。
それから、並行在来線の問題なのですけれども、やはり鉄路なのか、バスなのかということではなくて、どういった方法が持続可能に地域住民の足を確保できるのかどうかということが一番大事なことだというふうに思っております。先ほども言いましたように、残すとなると、沿線自治体の負担が相当大きくなるという問題はあります。また、バスにしても、これは酒井議員の御質問の中にもありますけれども、ドライバーを確保するのが難しい中で、市内路線を見ても減便ではないのか、そういった中で、バスで大丈夫なのかという御指摘もいただきまして、それはそのとおりだというふうに私どもも思っております。この在来線対策協議会、私も先日出席いたしましたけれども、事務局を担っている道としても、これまで以上に加速化して議論を進めていきたいというような御意向もありますので、そういった中で、私も沿線自治体の1人として、しっかりと議論に臨んでいきたいなというふうに思っているところでございます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)福祉部長。
○福祉部長(勝山貴之)酒井議員の再々質問にお答えいたします。
まず、運営費の部分ですけれども、引き下げになったら打撃を与えるかということです。確かに引き下げになるということは、打撃になっていくのだろうということでございます。
あと、就学援助の部分ですけれども、可能性があることは問題ではないのかということでございますが、少し答弁の繰り返しになりますけれども、対象となるかどうかというのはわからないということもございますし、これが問題かどうかということはなかなか明言できないというところでございますので、少しこの部分についてはお答えがなかなかできないというところでございますが、確かにそういうボーダーの方がいらっしゃいますので、他都市にも同じような方がいると思いますので、今後、他都市についてどうなっていくのかということについては調べていきたいなと思っております。
あと、保育士の待遇改善の部分ですが、今すぐにでもということもございますけれども、確かに保育士の待遇改善、確保については、やはり全国的に問題になっているということがございます。小樽市でも早急な取り組みをしていきたいということはありますけれども、なかなか今すぐいい方法がというのはなかなか見つからないという状況ではございますが、できるだけ早く対応ができるように、答弁の繰り返しになってしまいますけれども、他都市の取り組みも参考にしながら、小樽市としてどういう形のものができるのかということを検討していきたいというところでございます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)財政部長。
○財政部長(前田孝一)私から公共施設の再編計画の関係での再々質問に答弁いたします。
今回、再編素案についてという冊子をお配りした際に、5ページに一連のこの公共施設等総合管理計画の流れを説明してございます。今回策定いたしておりますのは、大きなくくりでは個別施設計画の策定でございます。その中の公共施設再編計画を今年度中に策定し、令和2年度で長寿命化計画を策定するというのが、これが個別施設計画の大きな流れでございます。
そういった中で、今回お示ししてございますのは、老朽化等を勘案いたいまして選定いたしました、39施設の再編についてをメーンに計画を立てるというふうなことでございますので、あくまでも実際の長寿命化計画そのものについては、来年度に市営住宅ですとか学校施設、こういったことも今、同時的に長寿命化計画の策定を進めてございますので、そういったものを踏まえながら、今後スケジュール等についてもあわせまして検討していくということで御理解いただきたいかと思います。
○議長(鈴木喜明)以上をもって本日の会派代表質問を終結し、本日はこれをもって散会いたします。
散会午後4時43分
会議録署名議員
小樽市議会議長鈴木喜明
議員丸山晴美
議員松岩一輝