開議午後1時00分
○議長(鈴木喜明)これより、本日の会議を開きます。
本日の会議録署名議員に、安斎哲也議員、松田優子議員を御指名いたします。
日程第1「議案第1号ないし議案第38号及び報告第1号」を一括議題といたします。
これより、一般質問を行います。
通告がありますので、順次発言を許します。
(「議長、20番」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)20番、小貫元議員。
(20番小貫元議員登壇)(拍手)
○20番(小貫元議員)一般質問します。
初めに、築港駅前にバス停留所を設置することを求め、質問します。
この問題は2015年第4回定例会でも取り上げました。現在の小樽築港駅のバス停はバスベイを確保するために歩道が狭く、歩行者の通行にも支障を来しています。
桜や望洋台などから札幌市に行く方は、路線バスで築港駅まで来て、JRの快速エアポートで札幌まで行く方法が便利ですが、駅前にバス停がなくなったことで、「あんな外れて、築港駅でないべ」との声があります。市は、この住民からのバス停設置要望をどのように把握していますか、お答えください。
前回の質問に対する答弁では、バス事業者と町会、小樽開発建設部等と協議したが、地先の了解が得られず、現在の場所しかなかったからやむを得ないとのことでした。この質問の後、地元住民からは、協議と言える内容ではなかったとの声が寄せられています。バス事業者が移転先を協議した具体的な内容について、市が把握している協議内容を示すとともに、その協議内容に対する市長の見解を示してください。
この質問への答弁では「市としてできることがあれば、バス事業者と協力してまいりたい」とも述べていました。再々質問への答弁では「何とか市民の皆様の期待に応えられる環境を整えられるよう頑張ってまいりたい」と約束しています。ただ、その後、2016年には、残念ながら、小樽市とバス事業者との関係は極端に悪くなってしまいました。2015年の質問以降、築港駅のバス停設置について、小樽市としてバス事業者と協力してきた内容を示してください。なければ、なぜできなかったのかも答えてください。
2015年の一般質問の再質問で提案したバス停設置場所の市営若竹住宅1号棟前と築港駅前広場への乗り入れの二つのプランについて、迫市長の見解を示してください。
市営若竹住宅1号棟及び2号棟の1階は区分所有の店舗になっています。一部に不動産会社の張り紙がされており、借りる方を募集している状況です。3号棟は1階店舗を市が買い取り、移転補償を行った上で建てかえを実施しました。空き店舗を市が借りる、もしくは購入することは可能です。空き店舗を利用したバス待合所と休憩所をつくってはいかがですか、お答えください。
また、若竹住宅には駐車場がありません。1階店舗にあきができたら市が購入していき、1号棟か2号棟どちらかの1階部分を住宅前敷地とあわせて駐車場化すれば、バス停の問題と同時に駐車場問題も解決できます。検討課題の一つになると思いますが、市長はどう思いますか。お答えください。
次に、築港駅前のバス停とあわせて、築港駅前の歩道橋の整備を求めて質問します。
まず、小樽市として、管理者が異なる道路上の歩道橋の利用実態や老朽化の様子をどのように把握していますか、お答えください。
築港駅前の歩道橋は、1974年12月に設置されました。44年が経過し老朽化が激しく、さびによる腐食、階段部分については丸みを帯び、利用しづらくなっています。以前、開発局の道路事務所に整備をお願いしましたが、一部をモルタルで補修していただいただけで十分な補修とはなりませんでした。3号棟には子育て世帯用の住宅が整備されました。
若竹町の国道上から児童が潮見台小学校に通うには、消防署の前の横断歩道か築港駅前の歩道橋を渡ることになります。子供の安全確保のため、小樽市として国に築港駅前の歩道橋の改修を求める考えはありますか。市長の考えを聞かせてください。
次に、勝納町、築港、ウイングベイ小樽付近の交通環境の整備について質問します。
ウイングベイ近くのパチンコ店前の交差点は、2003年1月から11月の間に、21件もの事故が起き、ついに2003年11月に死亡事故が起きてしまいました。同年12月に、小樽市議会に陳情が提出され、翌年、小樽市は公安委員会に信号機設置の要望を行います。そして、2005年2月に、信号機が設置されました。その後、済生会小樽病院が2013年に築港に移転し、中央バスのぱるて築港線は済生会小樽病院を経由することになりました。この交差点で死亡事故が起きてから15年が経過し、築港海岸通線も築港2号線も混雑がさらに激しくなっています。新たな事故が起きないうちに対策が必要です。道路管理者の小樽市として、当該道路の渋滞状況をどのように把握していますか。マイカル小樽開業時と比べ交通状況が大きく変わっていると考えませんか、お答えください。
築港2号線の札幌側に築港3号線があり、信号なしで築港海岸通線に接続します。高速道路出入り口の臨港線から築港海岸通線の交差点で渋滞が起きます。この渋滞を避けるために、築港2号線の済生会小樽病院の前を通る車があります。ところが、前述の交差点で渋滞が起き、ウイングベイに行く方は渋滞を避けるために、機関庫前通線から先ほどの築港3号線を通りますが、イオン小樽店に行く方は迂回せずに、築港2号線を通らなければなりません。交通状況の変化に応じた規制や道路整備が必要だと思いませんか、市長の見解を示してください。
また、この築港海岸通線と築港2号線の交差点の信号機に右折信号をつける必要があるとは考えませんか、お答えください。
ウイングベイ付近の交通環境の変化で対応が必要なところは、ほかにもあります。ぱるて築港線の終点の先、マリンロードの下を通り、カーブになっているところです。冬にはスリップして中央分離帯に乗り上げる車を見かけることがあります。しかも、道営築港団地に向かうには、1度、海側に進み、信号をUターンしなければなりません。築港海岸通線と築港4号線を丁字路にし、築港海岸通線から道営住宅方向に直進できるようにするつもりはありませんか、お答えください。
さらに、道営住宅を札幌方面に進んだ先も問題です。築港4号線は行きどまりになってしまいます。この築港4号線と平磯線を接続するにはどんな課題があり、その課題を解消し、平磯線とつなげる考えはありませんか、お答えください。
次に、「商大生を小樽市民に」について質問します。
小樽商科大学の学生の多くは、札幌からの通学であることは今も昔も変わりません。非常に残念です。この商大生を小樽市民にしたい。多くの人が望んでいるのではないでしょうか。
私なりに考えたことを提案します。
まず、住まいの確保です。神戸市では学生向けに市営住宅への入居を募集しています。条件としては、入居後、自治会等のコミュニティ活動に積極的に参加できることです。さらには、大学卒業後2年間、市内の企業に就職したら、さらに2年間延長できます。民間アパートを経営する方との調整も必要になりますが、一考に値すると思いませんか、お答えください。
海老名市では、市内の民間賃貸住宅に住所を有する方、先着10名に家賃月額の2分の1、上限2万円を補助する制度をつくっています。条件はウエブサイトを利用した海老名市のシティプロモーション活動の実施または地域貢献活動、市のイベントなどへの年1回以上の参加です。こちらも神戸市同様に、ただ優遇制度をつくるのではなく、補助の一方でまちづくりにかかわってもらう、学生の力をまちづくりに生かす制度です。海老名市には大学はありませんが、年額最大240万円の予算です。
日本共産党は、これまでも若者の定住促進のために家賃補助制度を提案してきましたが、商大生を対象とした家賃補助制度はいかがでしょうか、市長の見解を示してください。
卒業後も住んでもらいたいものです。同じく海老名市では昨年度と今年度に、奨学金返還補助事業に取り組みました。月額上限2万円で返還する奨学金の2分の1の額です。北広島市では正規雇用による就職または起業する意思があり、市内に定住する方を対象に、最大36カ月、月額1万円を上限に補助を行っています。小樽商大卒業予定者を対象にした奨学金返還を支援する制度についてはいかがですか、お答えください。
ぜひ、市役所にも多くの小樽商大卒業者が入ってきてほしいと思っています。職員課からの資料によれば、2015年4月からことし4月採用予定までの小樽市職員の事務職採用で小樽商大出身者のうち、新規採用は単年度1人ずつの5人となっています。
職員採用試験について、商大生へのアプローチは現在どのように行っていますか。また、さらに強める必要を感じませんか、お答えください。
商大卒業者を中心とした職員で、「商大生を小樽市民に」のプロジェクトを立ち上げることを提案します。この提案に対する市長の見解を示してください。
以上、再質問を留保し、質問を終わります。(拍手)
○議長(鈴木喜明)説明員の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)市長。
(迫俊哉市長登壇)
○市長(迫俊哉)小貫議員の御質問にお答えをいたします。
初めに、築港駅前にバス停設置及び築港駅前の歩道橋整備について御質問がありました。
まず、築港駅前にバス停設置についてですが、バス停留所設置の要望につきましては市長への手紙など、市民から寄せられた御意見やバス事業者からの情報提供などにより把握しているところであります。内容といたしましては、現在の場所では不便に感じるため、市営若竹住宅付近への新設や以前設置していた場所に戻してほしいとのことであります。
次に、バス停留所の移転に係る協議内容につきましては、当初設置されていた場所において、バス利用者のマナー等の問題があり現在地に移転したものですが、この間、バス事業者は町会、小樽開発建設部等と同じ場所での継続、他の複数の適地への移転について協議した結果、地先の了解が得られた現在地に決定したものと聞いております。この経過を踏まえれば、その時点でのバス事業者の判断は、やむを得なかったものと考えております。
次に、バス事業者との協力内容につきましては、市としましては平成28年2月に、バス事業者が実際にバスを使って実施した築港駅前付近でのバス停留所設置の可否を検証するため現地調査に立ち会ったほか、同年7月にもバス事業者と当時、移転先の候補となっていた市営若竹住宅1号棟及び2号棟の店舗に対し、バス停留所設置に関する意見を聞いております。また、市民からの御意見があった際には、その内容をバス事業者に伝えております。
次に、議員御提案の停留所設置場所につきましては、市営若竹住宅1号棟前の設置については1階店舗の来客用駐車場があり、車両の出入りに支障が出るなどの理由により、所有者との調整がつかなかった経緯があることから設置は難しいものと考えております。
また、JR小樽築港駅内へのバスの乗り入れについても、信号機の設置や駅前広場の改造など調整事項も多いことから、難しいものと考えております。
次に、空き店舗を活用したバス待合所につきましては、市営若竹住宅1、2号棟の前に停留所を設置することは難しいことから、空き店舗のバス待合所の利用は考えておりません。
次に、市営若竹住宅1、2号棟の1階部分の駐車場化につきましては、今後、新たに空き店舗になった場所を駐車場にする場合、数台しか駐車できない狭小なものになることや建物取得に多額の経費を要するなどの課題があります。
また、1、2号棟の居住者は、JR小樽築港駅横の民間駐車場などを利用しており、一定数の駐車場は確保されていることから、建物1階の駐車場化は、現時点では考えておりません。
次に、築港駅前の歩道橋整備についてですが、まず、管理者が異なる道路上の歩道橋の利用実態等につきましては、市では国道、道道に設置されている歩道橋の利用実態や老朽化については把握しておりませんが、市民から利用に当たっての御意見等が寄せられることもあり、その際は、現況を確認し、道路管理者へ対応を依頼しているところであります。
次に、築港駅前の歩道橋の改修につきましては、管理者である小樽開発建設部に確認したところ、平成30年度に利用状況調査及び老朽化対策の点検を実施しているとのことでありました。今後、御指摘のとおり、利用者の増加が予想されることもあり、状況を確認の上、小樽開発建設部と協議をしていきたいと考えております。
次に、勝納町・築港の交通環境の整備について御質問がありました。
まず、市道築港海岸通線と築港2号線の渋滞状況と交通の現状認識につきましては、交通量調査などによる現状の把握は行っておりませんが、当時のマイカル小樽開業時と比べて、病院の開業など沿線の土地利用が進んでいることから、交通状況は変化しているものと認識しております。
次に、交通状況の変化に応じた規制や道路整備と右折信号の設置につきましては、時間帯によって一時的な渋滞が発生していることは認識しており、今後予定される北海道済生会小樽病院の増築などにより、さらに交通状況の変化も想定されます。交差点の渋滞を緩和するための対策としては、時差式信号制御や右折信号の増設などが考えられますが、右折信号を増設する場合、右折専用車線整備のため、新たな用地取得などの課題もあることから、まずは交通量調査などにより現況を把握した上で、関係機関と協議しながら、今後の対策について検討してまいりたいと考えております。
次に、築港海岸通線と築港4号線の直進につきましては、両市道の供用開始当初は直進が可能でありましたが、事故が発生する危険のおそれがあることから、公安委員会から、直進できないように対策を求められ、車線分離標を設置したところであります。このため、道営住宅方向への直進は危険であることから難しいものと考えております。
次に、築港4号線と平磯線を接続するための課題につきましては、現状においては築港4号線の行きどまりになっている地点と平磯線は、おおむね5メートルの高低差があることや、道路用地の制限、接続するための交差点の位置・形状などが課題として考えられます。
また、現在、築港4号線はマンションや道営住宅に居住している方々の生活道路として利用されておりますが、仮に平磯線と接続した場合、通過交通が流入することにより、振動や騒音など住環境の悪化も懸念されることから、接続は難しいものと考えております。
次に、「商大生を小樽市民に」について御質問がありました。
まず、学生向けの市営住宅入居者募集につきましては、神戸市では平成29年度から一般市営住宅公募で応募がなかった住宅を学生向け特定目的住宅として随時募集を行い、また、札幌市においても、今年度から大学と連携協定を締結し実施しているものと聞いております。
本市での導入には、民間経営者との調整や大学周辺は適当な空室のある市営住宅が少ないため、郊外の住宅での募集になることなどの課題もありますが、今後、他都市の取り組みを調査、研究してまいりたいと考えております。
次に、小樽商科大学生を対象とした家賃補助制度につきましては、第7次小樽市総合計画基本構想の総合計画審議会からの答申において、市外から通う学生の市内居住について検討するようにとの附帯意見もありましたので、家賃補助を含め、どのような取り組みが可能なのか検討してまいりたいと考えております。
次に、小樽商科大学卒業予定者を対象とした奨学金返還を支援する制度につきましては、対象者を市内居住者に限定することで人口減少対策として一定程度の効果が見込まれますので、他市における奨学金返還の支援制度なども参考にしながら検討してまいりたいと考えております。
なお、先ほどの家賃補助を含め、支援の対象を小樽商科大学生に限定することは、他の学生との公平性の観点から難しいものと考えております。
いずれにいたしましても、学生及び卒業生の市内居住は大事な観点であると認識しておりますので、さまざまな角度から検討を進めてまいりたいと考えております。
次に、職員採用試験に係る商大生へのアプローチにつきましては、地方公務員法には平等取り扱いの原則がありますので、商大生に限ったアプローチは行っておりませんが、採用試験の応募者数をふやすために、市のホームページに先輩職員の声として志望動機や現在の業務内容等を掲載するとともに、動画の配信を行っております。
今後も平等取り扱いの原則を踏まえ、商大生に限らず、応募者数をふやすための方策を研究し、優秀な人材の確保に向けて取り組んでまいりたいと考えております。
次に、小樽商科大学を卒業した職員によるプロジェクトの立ち上げにつきましては、課題解決に向けた手法の一つと考えますが、本市には若手職員による庁内横断的な政策検討などを目的としたみらい創造プロジェクトチームの制度がありますので、その中で学生の市内居住を課題として取り上げることも可能であるため、今後、どのような手法をとるか検討してまいりたいと考えております。
(「議長、20番」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)20番、小貫元議員。
○20番(小貫元議員)再質問をします。
まず、1点目の築港駅前のバス停の問題ですけれども、前回、私が提案した内容についてはどちらも難しいという答弁だったのですが、ただ、市民の声として不便に感じているという声は寄せられているという答弁でした。
それで、前市長は、期待に応えられるよう頑張るというふうには言っていたのですけれども、結局、この不便に感じているという声に対して、迫市長としては何らかの対応はしなければいけないという思いはあるのか、その辺はいかがなのか、お答えください。
次に、信号機の話です。
右折信号をつけるには、用地買収も含めていろいろ課題があるという話でしたけれども、確認したいのは、ここが右折信号になるのか、先ほど言った時差式になるのかということも含めて、対策を講じる方向で検討していくという答弁でよかったのか、確認をしたいと思います。
もう一つ、商大生の話。確かに商大生に限定することは、難しいとは思います。ほかの市では、やはり私が調べた限りだと、国の地方創生メニューを活用している例もあるのですけれども、そのことも十分、市長は多分、把握しているか、もしくは総務部長は把握していると思うので、そういうことが小樽市で活用することが可能なのか、課題があるのか、それを把握していたら、その活用に関する市長の見解も示していただきたいと思います。
○議長(鈴木喜明)説明員の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)市長。
○市長(迫俊哉)小貫議員の再質問にお答えをいたしたいと思います。
築港駅前のバス停の設置の関係で、不便との声がある中で、市長としては何とかしたいという思いはあるのかということのお尋ねでございますけれども、実際、築港駅から少し離れた場所にバス停がありますので不便だということについては、私としても認識があります。
ただ、今、御答弁を差し上げましたとおり、いろいろ物理的な問題はありますけれども、何とかしてあげたいという思いがあるということについては、私もそのように思っているところでございます。
それから、右折信号の問題、築港2号線で交通渋滞が発生しているという、このことについても十分認識をしているところでございます。右折信号の設置などについて、今後、検討を進めていきたいというふうに御答弁させていただきましたけれども、用地の買収の問題などもかかわってくるというふうに認識をしておりますので、いろいろな課題を解決しながら、何とかこの解決に向けた方法というのは今後、考えていただきたいなというふうに思っているところでございます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)総務部長。
○総務部長(日栄聡)小貫議員の再質問にお答えいたします。
私からは、奨学金返還支援制度について小樽でもできるのかということですけれども、これは地方創生を使った制度の話だと思うのですが、実は、企業版ふるさと納税、これを使った制度として行っている都市もあるというふうに聞いております。
これはまち・ひと・しごと創生総合戦略などにとりあえずありまして、ある場合、小樽の総合戦略に載せてあること、それプラス、地域再生計画の国の認定というものが必要になってくるのですけれども、それと奨学金の返還支援を行う場合には、そういうふうに限定された基金への積み立て、こういったことが必要になってくるわけですが、いずれにしましても、財政状況、そういった兼ね合いもありますので、まずは制度、それから、他市の状況を研究してまいりたいと思います。
(「議長、20番」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)20番、小貫元議員。
○20番(小貫元議員)再々質問します。
築港駅前のバス停の問題で、何とかしたいという思いはあるという答弁をいただきましたけれども、私、前回も質問しましたが、今あるバス停で便利な方もいるので、そこを排除してという意味合いではありません。
それで、以前は保線区前と二つあったわけですから、もう一つ設置してほしいという意図で、何とかしたいという思いがあるということなので、対応をお願いしたいと思いますし、しっかり市としても、今やっている地域公共交通の中で利用者の意見を聞くことが、さらに聞くことが必要ではないかと思います。これについて見解を示してください。
(「そんな2個もあったら金かかってしゃあないしょ」と呼ぶ者あり)
もう一つですけれども、奨学金の問題、財政状況ということも検討課題の一つだという総務部長の答弁がありましたが、単に、例えば、1人月額1万円だとすると12万円、10人だと120万円です。そういう規模になると思うので、これが50人程度だと、大体その程度の予算になると、決して多額の財政が必要なわけではないと私は考えますので、これについては検討していくという話なので、検討していただきたいということで、これは答弁は要りません。
○議長(鈴木喜明)説明員の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)市長。
○市長(迫俊哉)小貫議員の再々質問にお答えをさせていただきたいと思います。
築港駅前のバス停について、改めてお尋ねがありましたけれども、本答弁の中でもこの問題についてお答えをさせていただいて、これまでもさまざまな検討をさせていただく中で、難しいということで御答弁をさせていただきました。
このほかにどのような方法があるのかどうか、先ほどの再質問でもお答えして、私としても何とかしてあげたいという思いはありますので、どういった方法があと残されているのかどうか、バス事業者も含めた関係機関の皆さんと検討はさせていただきたいというふうに思っているところでございます。
○議長(鈴木喜明)小貫議員の一般質問を終結いたします。
(「議長、2番」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)2番、千葉美幸議員。
(2番千葉美幸議員登壇)(拍手)
○2番(千葉美幸議員)平成31年第1回定例会、今期最後の一般質問を行います。
初めに、空き店舗の利活用と起業家支援について伺います。
小樽市の人口は平成19年2月、14万人を少なからず超えていましたが、少子高齢化や若い世代の人口流出などで、本年1月末現在で11万6,292人となりました。それに伴い、空き家、空き地がふえ、国の法整備とともに、各自治体の対応も急務となっておりますが、本日は中心市街地の空き店舗の利活用について伺いたいと思います。
平成27年6月に、日本商工会議所が行った「中心市街地における空き地・空き店舗の利活用促進に関する実施調査結果」では、地区内人口が5万人以上10万人未満で、「問題がある」と回答した商工会議所が88.4%、地区内人口が5万人未満の商工会議所の回答は90.8%で「問題がある」と回答しています。この回答からも、全国では中心市街地の空き地・空き店舗の利活用が思うように進んでいない状況がうかがえます。
本市は、観光客が平成29年度806万1,600人となり、小樽運河や堺町通りはインバウンド効果でにぎわい、最近はその周りの路地や坂道にも観光客が訪れ、歩き観光を楽しむ姿も多く見られるようになりましたが、中心市街地に位置する商店街では空き店舗も多く、空き地も目立ち始めています。そのような状況から、空き店舗の利活用を少しでも推進するため、市内外の在住者で本市で起業することに挑戦してみたい、興味がある方への仕組みの充実がさらに必要と考え、以下、何点か質問いたします。
初めに、本市の中心市街地における居住人口についてです。
中心市街地に位置する商店街は観光客だけでなく、地域居住者の増加も商店街の活性化につながり、空き店舗の増加に歯どめをかけると考えますが、本市の中心市街地活性化基本計画における中心市街地の居住人口は平成19年12月末、1万4,455人でした。その後の推移について、3年ごとの12月末現在と、平成30年12月末現在でお聞かせ願います。
小樽駅周辺の商店街を歩いていると、観光客や市民が買い物やウインドーショッピングを楽しむ姿が多いとは感じにくく、空き店舗の張り紙が目立っています。中心市街地における空き店舗率について、どのように変化しているのか、現状も含め商店街別に説明願います。
観光客はたくさん訪れているのに、中心市街地に位置する商店街などに人のにぎわいが感じられない状況を、市長はどのように捉えているのか、要因はどこにあるとお考えなのか、課題についても御所見をお聞かせ願います。
小樽市ではこれまで、空き店舗対策支援事業、商業起業者定住促進事業、創業支援事業などを実施し、空き店舗の利活用の推進にもつながる事業メニューがあります。これらは商店街の活性化、起業家の育成や定住促進などに一定の成果が上がっており、今後も期待しておりますが、空き店舗の解消に対する効果についてはいかがでしょうか。御説明願います。
先日、若い世代の方々と懇談し、本市での起業について意見を伺う機会がありました。その中で、起業に大変興味を持っているが、小樽市で事業を初めても、なりわいとして生活していけるのか不安があるため一歩を踏み出せないという御意見がありました。
また、本市で起業や創業を考えている方を支援する、さきに挙げた三つの事業などは、対象者が市内に住所を有することが条件にもなっていることがあるため、本市での起業に興味のある市外の方が仕事をやめ、移転して起業をするということは人生の大きな転機となるため、簡単には踏み出せないということもあると考えます。
静岡県沼津市では、公民連携を推進し、行政と民間の適切な役割分担によって雇用創出と居住者増加の相互作用による好循環なまちの実現を目指すためなどを目的に、商店街と連携し、魅力ある事業の出店につなげるため、空き店舗を活用した1日単位で起業の体験・試行ができる場を提供する、空き店舗活用トライアル起業支援事業を行っています。
また、兵庫県洲本市では、商店街の空き店舗を借り上げ、起業を目指す方に対して、実際の店舗で経験を積み、将来的な起業に向けたステップを踏む機会の提供をし、実際に起業につながっています。
このような、まずはお試しでの試みは、店舗を持ちたい、起業したい人にとっての出店体験は店舗を構える際のイメージをつかむこともできることや将来、地域での起業につながる有効な事業と考えます。
本市でもこのような行政と商店街などとの一体的な空き店舗対策として、潜在起業家の掘り起こしにも取り組んでいただきたいと考えますが、市長の見解をお聞かせ願います。
次に、不妊治療と不育症治療の単独助成事業の実施について伺います。
厚生労働省がまとめた平成28年度人口動態統計で女性の初婚年齢は29.4歳となり、20年前に比べ3歳以上も上がりました。この晩婚化に伴い、晩産化が進み、生物学的には女性は30歳を超えると、加齢とともに卵子の数が減り、質も低下、流産のリスクも高くなる年代に入ると言われています。
しかし、我が国の第1子出生時の平均年齢が、昭和50年は25.7歳でしたが、平成28年の調査では30.7歳になり、5歳も上昇しました。
これら晩婚化などの影響で、不妊症の検査・治療を受ける方もふえ、国立社会保障・人口問題研究所が行った第15回出生動向基本調査の「不妊についての心配と治療経験」の数値を見ますと、子供のいらっしゃらない御夫婦では、不妊の「心配したことがある」、または「現在、心配している」御夫婦は55.2%に上り、実際に不妊の「検査や治療を受けたことがある」、または「現在、受けている」夫婦は28.2%でした。また、妻の年齢を30歳から39歳に絞ってみると、「検査や治療を受けたことがある」が32.8%と高く、うち15.8%の方が「現在、受けている」との調査結果です。
不妊症については、妊娠を望む健康な男女が避妊をしないで性交しているにもかかわらず、一定期間妊娠しないものを言います。この一定期間については、一般的には2年と言われてきましたが、日本産科婦人科学会では1年というのが一般的であると定義しています。しかし、私の周りでは不妊や不妊治療について正しい理解が不足な上、身近な家族や友人にも相談ができず、結婚後3年、5年以上もたってから病院に行き始めた方もおり、晩婚化とともに晩産化が進んでいる現在、不妊・不妊症について正しく理解し、早目の受診が大切だと感じています。
そこで伺いますが、平成29年第3回定例会で、不妊に対する正しい知識についての啓発、相談はどのように行われているのか、必要性についても伺っています。
御答弁では、近年、相談の実績はなく、今後、相談窓口の周知や保健師による健康教育を通じた知識の普及・啓発などに努めていくとのことでした。現在までどのような工夫・改善が図られたのか、相談状況についても説明願います。
政府は、平成28年度に不妊治療の経済的負担を軽減するため、助成を拡充し、治療を受ける方が増加していますが、日本産科婦人科学会の調査によると、特定不妊治療の一つである体外受精で生まれた赤ちゃんの数が平成28年に5万4,110人で、過去最多を更新しました。これは厚生労働省の統計で、平成28年の総出生数97万6,979人のうち、18人に1人が体外受精で生まれたことになります。しかし、体外受精は1回につき30万円から50万円の治療費がかかり、個人的な差はありますが、妊娠するまで100万円単位で治療費がかかるケースが多いことや、2回、3回と治療回数が多くなると治療費の負担は大きく、経済的理由から治療を途中でやめてしまう方も少なくないと聞きます。また、妊娠はするが流産や死産を繰り返す不育症も、検査から妊娠期間中の注射などの費用負担は個人的な差はありますが、数十万円単位でかかるそうです。
実際に治療を受けていた市民や市外で娘が治療を受けている方からは、治療中の精神的な苦痛に加え、費用負担は大きく、もう少し支援があればという声も聞かれ、本市の単独助成制度について推進を求める声が年々ふえ、その必要性を強く感じていることから、迫市長に改めて、以下、何点か伺いたいと思います。
初めに、北海道が行っている特定不妊治療費助成事業費の申請の状況についてです。
小樽市の状況は平成25年度49件、26年度52件、27年度66件、28年度61件でしたが、29年度と30年度直近までの件数についてお答え願います。
また、道では、平成29年度から不育症治療費助成事業を実施しています。小樽市の29年度、30年度の直近までの申請状況についてお聞かせ願います。
道内でも少子化対策として、市町村単独で不妊治療の助成をする自治体がふえましたが、30年7月1日現在、道内179市町村のうち、特定不妊治療、一般不妊治療、不育症治療の助成をしている市町村数について、それぞれ説明願います。
また、道内には35の市がありますが、その中で特定不妊治療の単独助成を行っていない市について、自治体名をお答えください。
小樽市は新年度予算に不妊症検査の助成事業予算が計上されており、対策が一歩前進したと評価もさせていただいているところです。しかし、赤ちゃんを授かることを望んでいる御夫婦の治療との戦いは検査後、不妊症とわかってからがスタートであり、不妊症や不育症治療の技術が向上した今、経済的支援はもちろん、次世代育成支援の一環として、不妊治療及び不育症治療の市単独助成事業を小樽市でもぜひ推進していただきたいと考えますがいかがですか。市長の見解を求めます。
次に、発達に障害があるお子様の支援について伺います。
初めに、支える側の家族等に対する支援についてです。
国は、平成28年8月に施行された発達障害者支援法の一部を改正する法律により、都道府県及び市町村に、改正後の発達障害者支援法において、発達障害者の家族、その他の関係者に対し、相談、情報の提供及び助言、発達障害者の家族が互いに支え合うための活動の支援等を行うよう努めるよう通知し、発達障害者の家族が互いに支え合うための活動等を行うことを目的とした、発達障害児者及び家族等支援事業の関係機関への周知及び適切な事業実施の協力を求めています。
事業内容は、発達障害児の子育て経験のある親であって、その育児経験を生かし、子供が発達障害の診断を受けて間もない親に対して相談を行う、ペアレントメンターの養成に必要な研修を行うペアレントメンター養成等事業を初め、発達障害児者及びその家族の支援を推進するため、同じ悩みを持つ本人同士や発達障害児者の家族に対するピアサポートの支援事業などで、発達障害児者及び家族等支援事業実施要綱では四つの事業が示され、事業のいずれか、または複数の事業を実施する内容です。
これら支援事業の本市での実施状況について、効果も含め説明願います。
また、本市では家族の支援について、今後どのように取り組む考えなのかについてもお聞かせ願います。
発達障害の子供を支える家族の支援は非常に重要で、平成25年度障害者総合福祉推進事業報告書では、「家族が子どもの特徴を的確に把握しており、支援を受けることに積極的であれば、子どもも支援を受ける機会が増える。一方で、家族の理解が十分促進できず、子どもの特徴が把握できないと支援につながらず、発達支援を受けて可能性を広げることを難しくしたり、二次障害を重ねて将来的な健康な生活を損なうリスクにもなりうる」と報告されています。
平成30年第1回定例会で、私の5歳児健診の質問に対し、本市では母子保健法にのっとり、1歳6カ月、3歳児健診、幼稚園や保育園からの情報提供で、発達のおくれ等の心配があると判断した場合は、こども発達支援センターなどへの支援に結びつけていますが、保護者の同意が得られなかったり、同センターでの相談に同意しても、連絡に応じなかったりするケースがわずかながらにあると答弁されました。
そこでお伺いいたしますが、そのような場合に、本人、保護者や家族に対して、どのような支援を行っているのかについてお聞かせ願います。
さらに、課題や問題についてはいかがでしょうか。あわせてお答え願います。
次に、5歳児セルフチェック表の導入についてです。
5歳児健診については、その必要性から導入を求め、質問を重ねてきました。小樽市は5歳児健診について、平成30年第1回定例会での私の質問に対し、発達障害を持つ児童の発見に一定の効果があるものと認識しているが、自治体における専門職の確保や、より実効性の高い健診システムの確立など、実際の導入には多くの課題があるとし、国の動向を注視するとの答弁です。
私は、心身の発達に心配のある子供を早期に発見、支援に結びつけることで、スムーズな就学につなげることができることや切れ目ない支援を充実させることで、保護者の子育ての不安や悩みの負担を少しでも軽減することができると考えていますので、少しでも前に進めていただきたく、5歳児セルフチェック表の導入について、迫市長に改めてお聞きいたします。
5歳児セルフチェック表は、道内では札幌市と苫小牧市が導入し、乳幼児健康診査と就学前までの空白期間である5歳を迎える年度の子供がいる御家庭に5歳児セルフチェック表を送付するものです。苫小牧市では、家庭で子供の特徴や傾向を知り、気になることなどがあれば相談内容により、5歳児の発達相談につなぎます。また、札幌市では、家庭で発達状況を確認し、心配や相談がある場合は、5歳児健診や5歳児発達相談を受けることができます。
保育園や幼稚園では、集団生活の中で発達に心配のある子供の保護者に直接お伝えすることができないという声は本市にもあることや、子供の行動に戸惑ったり、不安があると自分のしつけが悪いからだと思う保護者も少なくないと聞いていることからも、親が感じている育てにくさや不安に気がつき、相談や健診に結びつけるきっかけづくりとなる5歳児セルフチェック表を導入し、早期発見、早期療育につなげていただきたいと要望しますが、市長の見解を伺います。
最後に、除雪弱者対策について伺います。
小樽市での除排雪の困難な高齢者世帯などに対して行われている福祉除雪サービスは、対象となる方が限定されていることや、市民ボランティア等で行われているため、一冬3回までと回数も限定的で、大雪が降った場合には出動要請が集中するため対応が難しい現状があります。
また、戸建てに住む高齢者の方々で除雪ができなくなったことを理由に挙げ、施設入居や市外の子供のいる地域へ引っ越されたケースがここ数年で多くなり、今後、高齢化がさらに進む本市にとって、高齢者等の除雪弱者対策は、人口対策の一つとして推進しなければならない課題だと痛感しております。
迫市長は、市長になることを決意されてから市民から除排雪の御意見や要望をたくさんいただいたと述べられ、その声を限られた予算の中で反映し、今冬の除排雪は今までと一変したことに、市民からは感謝する声が届いています。しかし、本市の高齢化の現状から、行政の手が届きにくい場所に居住する除雪弱者に対する新たな取り組みの推進が必要と考えます。
小樽市では、地域の除排雪を除雪機で自主的に行っている方も多く、移動式融雪機を購入し、近所の方にも利用してもらっている方もおります。また、札幌市で行っている福祉除雪は、地域協力員を募集し、地域で支え合って事業に取り組み、除雪作業は住んでいる地域の近隣世帯を担当することになり、協力活動費も支払われています。
今後、このような地域での支え合い事業に対して、自治体としてどのようなことができるのか、今後の除雪弱者に対する取り組みをぜひ早急に検討を進めていただきたいと思いますがいかがですか。市長の見解をお聞かせ願います。
以上、再質問を留保し、質問を終わります。(拍手)
○議長(鈴木喜明)説明員の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)市長。
(迫俊哉市長登壇)
○市長(迫俊哉)千葉議員の御質問にお答えします。
初めに、空き店舗の利活用と起業家支援について御質問がありました。
まず、中心市街地の居住人口につきましては、平成19年以降、3年ごとの推移を申し上げますと、平成22年1万4,149人、25年1万3,795人、28年1万3,399人、30年1万3,073人となっております。
次に、中心市街地の空き店舗率につきましては、主な商店街の比較で申し上げますと、都通り商店街の平成21年が5.8%、31年が17.2%、以下、同じく梁川商店街は11.6%と16.7%、サンモール一番街商店街は7.7%と9.1%、花園銀座商店街は11.7%と16.4%となっており、各商店街の空き店舗率は上昇しております。また、営業店舗数の合計は195軒から164軒に減少しております。
次に、中心市街地商店街のにぎわいにつきましては、人口減少や少子高齢化の進行のほか、郊外型量販店や札幌市への購買力の流出、インターネット販売による消費行動の変化などの要因により、人通りは減少傾向にありますので、市民や観光客によるにぎわいを取り戻す必要があると考えております。
本市では、運河や堺町周辺を中心に多くの観光客が訪れており、中心市街地の回遊性を高めていくことが課題であると認識しておりますので、関係者と連携しながら、魅力的でにぎわいのある商店街づくりを進めてまいりたいと考えております。
次に、空き店舗の解消に対する効果につきましては、空き店舗対策支援事業など、本市の制度の実績として中心市街地の主な商店街である都通り、サンモール一番街、花園銀座、梁川の各商店街合わせて、これまで25件の活用があることから一定の効果があったものと考えております。
また、業種としては、小売・飲食業を中心としながら、これまで商店街になかった新たな商品やサービスを提供する店舗の開業もあり、新規客層の増加が商店街のにぎわいづくりに寄与しているほか、若手経営者が商店街のイベントに積極的に参画するなど、商店街組織の活性化にも効果があるものと考えております。
次に、潜在起業家の掘り起こしにつきましては、現在、本市にはサンモール一番街商店街にあるレンガ横丁入り口の1坪アンテナショップや梁川商店街にある中央市場の空きスペースのように、民間事業者による短期間の起業体験が可能な店舗があります。商店街が経営者の高年齢化や後継者不在など、多くの課題を抱える中、空き店舗の解消はにぎわいづくりの形成に重要でありますので、潜在起業家の掘り起こしに向けた方策について、商店街や関係団体などとも意見交換を行ってまいりたいと考えております。
次に、不妊治療と不育症治療の単独助成事業の実施について御質問がありました。
まず、不妊に対する相談窓口の周知等の工夫・改善と相談状況につきましては、平成29年第3回定例会以降、市ホームページに相談窓口の掲載を行いましたが、これまで相談の実績はありません。
次に、北海道が行っている特定不妊治療費助成事業費の小樽市民の申請件数につきましては、平成29年度は夫婦33組、延べ60件、30年度は2月15日現在で、夫婦35組、延べ60件と、倶知安保健所から聞いております。
次に、北海道が行っている不育症治療費助成事業の小樽市民の申請件数につきましては、平成29年度1件、30年度は2月15日現在で1件と聞いております。
次に、平成30年7月1日時点で助成を行っている市町村数につきましては、北海道の助成に上乗せをしているのは、特定不妊治療が130市町村、不育症治療が44市町村となっております。また、北海道とは別に一般不妊治療の助成を行っているのは69市町村となっております。
なお、政令指定都市の札幌市、中核市の旭川市、函館市については北海道の制度の対象とならないことから、それぞれの市で助成を行っていると聞いております。
次に、道内において、特定不妊治療の上乗せ助成を行っていない市につきましては、札幌市、旭川市、函館市を除きますと、本市のほか、江別市、伊達市、滝川市、三笠市、夕張市の6市となっております。
次に、不妊治療及び不育症治療の市単独助成事業の推進につきましては、いずれの治療にも高額な医療費がかかり、専門医療機関への通院や治療など、精神的にも経済的にも負担が大きいことは承知しております。本市といたしましては、不妊症や不育症に係る経済的負担を軽減するため、治療費に対する必要な措置を講ずることを全国市長会を通して、引き続き国へ要望してまいります。
なお、不妊症については早期発見・早期治療のため、まずは検査を受けることが重要となりますので、不妊検査費用の一部助成を行う事業を新年度予算に計上し、検査の受診を促す取り組みを始めたいと考えております。
次に、発達に障害がある子供の支援について御質問がありました。
まず、支える家族等に対する支援についてですが、発達障害児者及び家族等支援事業の本市における実施状況につきましては、実施要綱で示された四つの支援事業のうち、ペアレントメンター養成等事業以外の3事業については、本市では実施しておりませんが、ペアレントメンターについては市のホームページでの掲載や関係する部署の窓口にチラシを置くことで事業を周知するとともに、派遣申請の受け付けを行っております。
効果につきましては、これまでの派遣利用件数は1件ですが、ペアレントメンターを利用された家族からは発達障害の子を育ててきた先輩の話を聞くことができ、とても参考になったと伺っております。
次に、今後の取り組みにつきましては、現在、北海道においてもペアレントメンター養成等事業以外の3事業については実施しておりませんが、今後、北海道が実施した場合には市民への情報提供や申請受け付けなど、北海道と連携して取り組みたいと考えております。
次に、発達支援センターなどへ結びつかない場合の支援につきましては、保健所の発達相談員や保健師から定期的に保護者に電話連絡することや、来所していただき子供の発達の確認と困り事への相談に応じる中で、必要な機関へつなぐよう継続的に支援を行っております。
また、支援を行う上での課題や問題点につきましては、保護者が支援の必要性を感じていないということ、子供の発達について正しく理解していただき、保護者みずからが必要な支援に結びつく行動がとれるようになることなどが挙げられます。
次に、5歳児セルフチェック表の導入につきましては、3歳児健診と就学時健診の間に実施することで、発達障害の発見の機会となる手法であると考えておりますが、既に実施している道内の自治体によりますと、セルフチェックから発達相談等に結びつく事例が少ないという課題があることも聞いております。
本市といたしましては、早期の開設を目指している子育て世代包括支援センターの中で、保護者の子育ての不安や悩みの負担を軽減するとともに、発達障害の早期発見・早期療育につなげる取り組みを行う予定ですので、セルフチェック表の導入についても課題を整理しながら検討を進めたいと考えております。
次に、除雪弱者対策について御質問がありました。
私といたしましても、本市の高齢化の進行に伴い、除雪後の置き雪処理や屋根の雪おろしなど、除雪弱者に対する取り組みは重要な課題であるものと認識しております。今後につきましては、雪対策にかかわる基本計画を策定する中で、地域における支え合いをどのような仕組みで行うことが可能なのか、懇話会などを通して、市民の皆様の御意見を伺いながら検討を進めてまいりたいと考えております。
(「議長、2番」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)2番、千葉美幸議員。
○2番(千葉美幸議員)再質問をさせていただきます。
初めに、空き店舗の利活用と起業家支援の中で、潜在起業家の掘り起こしということで、市長からも商店街等で意見交換をしていくというお話でありました。本当に、先ほど空き店舗率も伺いましたけれども、非常にふえているという印象がありますので、具体的に空き店舗がなぜふえているかということについても、しっかり意見交換していただきたいなというふうに思っています。これは意見として述べさせていただきます。
それと、不妊治療と不育症治療の市単独助成事業の件についてでありますけれども、市長の御答弁からは、検査を促すことがまず重要だと、イコール不妊症や不育症治療の助成は今のところ考えていないというふうに受けとめました。
それで、私としては先ほど述べたとおり、そこからがやはり負担が大きいということもありますし、先ほど特定不妊治療の単独助成をしている自治体の数もお伺いをしましたが、やはり130自治体ということで、非常に多く7割以上だと思うのです。道内7割以上の市町村、自治体が特定不妊治療について単独助成をしている。これはなぜかというと、経済的支援はもちろんでありますけれども、自治体としての少子化対策、これもあるというふうに思っていますので、本市は切れ目ない子育て支援、市長もおっしゃっていますが、ぜひ、もう少し進める形での御答弁もいただきたいというふうに思います。
それと、次、発達に障害がある子供の支援についてですが、私が一番心配しているのは、先ほど保護者の同意が得られなかったり、こども発達支援センターでの相談に同意しても連絡に応じなかったりするケース、これについて、どのような支援をしているかということで聞かせていただきました。御答弁では、電話をしている、また、来所してもらって支援につなげているというお話でしたけれども、同意が得られていない、また、センターの相談に同意していないということで、働いているお母様たちも非常に多いので、本当にどこまで直接支援につながっているのか、少し疑問がありますので、ここ、もう少し詳しくお聞かせ願いたいと思います。
それと、5歳児セルフチェック表の導入についてですが、行っている自治体では支援につながる数が少ないということで、そういう課題があるということで聞いたという市長の御答弁でしたけれども、私としては5歳児セルフチェックは、5歳になる御家庭に全員に送られるというところに意味がありまして、子育て支援センターなどで相談に応じていくというお話でしたけれども、それは来た方だとか、一定程度かなり絞られるということがありますので、まずはセルフチェック表を送って、1人でも、不安やそういう障害があるのではないか、そういう心配を抱えるお母様たちが相談できるきっかけづくりをぜひしてほしいという意味で、このチェック表の導入を求めておりますので、いま一度、御見解を伺いたいと思います。
○議長(鈴木喜明)説明員の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)保健所長。
○保健所長(貞本晃一)千葉議員の再質問にお答え申し上げます。
不妊治療の単独助成治療をぜひ前向きに考えてはどうかという御質問だったと思います。
来年度につきまして、新たに不妊治療の検査事業を始めることといたしました。この中でどのような課題があるのか、もう少し見きわめながら、不妊治療の単独助成については検討してまいりたいというふうに考えております。
それともう一つ、5歳児セルフチェック表の件でございますが、この辺につきましては、確かに実際、そこからなかなか次の対策につながらないという、先行している市町村のお話もありました。しかし、千葉議員がおっしゃるように、全ての子供にこの表を送ってチェックしていただくということが大変重要な点だというふうに考えておりますので、この辺につきましては、平成32年度実施に向けて前向きに考えていきたいと思っております。
また、発達障害などのある子供が、うまく相談につながっていない、それは保護者から、うまく相談に乗ってくれないというようなケースでございますけれども、この辺も市長の御答弁にありましたように、粘り強く電話等で連絡をとりながら対応していくということになると思っております。
難しい課題でございますけれども、近々整備されます子育て世代包括支援センターにおいて、そういう事業に積極的に取り組んでまいりたいと思っておりますので、よろしくお願いいたします。
○議長(鈴木喜明)千葉議員の一般質問を終結し、この際、暫時休憩いたします。
休憩午後2時12分
――――――――――――――
再開午後2時35分
○議長(鈴木喜明)休憩前に引き続き、会議を再開し、一般質問を続行いたします。
(「議長、16番」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)16番、面野大輔議員。
(16番面野大輔議員登壇)(拍手)
○16番(面野大輔議員)一般質問を行います。
人口対策について、昨年10月、流山市、井崎市長が小樽市内で基調講演を行ってくださいました。流山市と言えば、子育て世代の人口が増加していることでも有名な自治体の一つです。民間シンクタンク出身で、市の改革の原動力となった流山市長の取り組みや考え方については、本市にとっても有効な手段になり得る点が多くあると感じました。
その一つとして、まちのマーケティングとブランディング戦略です。
流山市では、人口がふえるまちにするにはどうしたらよいのか、そんな考えから専門的な分析やポジショニング、ターゲットの整理などのマーケティング戦略を進め、メーンターゲットとして共働きの子育て世代に絞り、「都心から一番近い森のまち」と都市のイメージを設定、また、「母になるなら、流山市」という強烈なキャッチフレーズを用いて、子育てしやすいまちをアピールすると同時に、移住を促すイメージ広告を展開した都市のブランディング戦略が功を奏し、近年では人口が増加、さらには30歳代から40歳代の人口のボリュームが最もふえている状況となっています。
小樽市でも、土地柄や社会環境などさまざまな点で違いはありますが、今ほど述べた取り組みは今後の本市で抱える課題解決に対し、有効な手段だと考えます。
小樽商科大学とともに進めた研究からヒントを得て進める施策に関しても、せっかく有効的で魅力ある事業が対象者の目にとまらない、多くの方へ届かなければ課題の解決には至りません。
そこで、人口減少の課題解決を進めるためには都市のブランディング戦略、シティプロモーションに力を入れ、若い世代に魅力を感じてもらえるような発信の仕方が必要だと考えますが、いかがでしょうか。
次に、現在、庁内において小樽市のブランディング戦略やシティプロモーション、自治体のデザイン力などに対する意見が何かしらの角度で協議されていれば、その方向性や取り組みについてもお示しください。
次に、貸出ダンプ制度について伺います。
今シーズンの除排雪に対する意見は、私が聞く限りでは、全く苦情がないわけではありませんが、前市長時代よりも評判がよく、実際に市内路線バスの運行休止もなく、市長公約どおり、3学期の始業式前には学校周辺の除排雪も例年に比べしっかり取り組まれていたという声を多く聞きます。
除排雪への積極的な取り組みは市民生活にとっても身近で、取り組みが見えやすい重要な位置づけであると、改めて感じているところです。今後も、より多くの方に納得や理解を得られる除排雪に向けた検討をしていただきたいとお願いします。
しかし、一方で、今定例会、当初予算で計上されていない貸出ダンプ制度については、前市長時代に制度変更され、利用者から苦情が寄せられている点については、まだまだ解決には至っていません。過去の質問でも触れさせていただいておりますが、制度変更の要因となった膨れ続ける貸出ダンプ制度に対する事業費や一部の不適切な利用に関する取り締まりなどの問題と、利用者が納得できる制度設計とのバランスが今後の課題だと考えます。
現在、予算計上されていない理由として、制度の見直しを検討されているということですが、現在の状況について何点か伺います。
初めに、大幅な制度変更が行われる前の平成27年度からの申請団体数の推移について現在までわかる範囲でお示しください。
次に、昨年度から本制度で変更された点についてお示しください。
次に、以前の質疑で答弁されていました、制度変更後に利用しなくなった団体への聞き取りについて、具体的にどのようなヒアリングを行うのかお示しください。
次に、市民の皆様が利用しやすくなるような制度へ向け改善を図っていく旨の答弁をいただきましたが、現在の課題の分析と改善に対してどのような方向性で協議されているのか、内容についてお示しください。
次に、ドローンについて伺います。
以前の議会でも、ドローンについてはさまざまな分野での利活用や可能性について述べさせていただきました。ITに関する技術革新や通信環境の著しい発達などによって世界的にドローンの有効活用の幅が広がり続けています。産業分野ではインターネットサービスを展開する大手IT企業の楽天株式会社がドローンを使用した配送サービスの実証実験を公開し、メディアで話題を呼びました。運送業界の人手不足解消、過疎地域での買い物に困る消費者への課題解決、緊急時の物流インフラとして活用することを視野に入れ、2020年代前半の本格運用に向けて法規制や安全性などの課題や制度づくりを関係省庁と協議している最中だということです。
それから、災害時や防災に関して言えば、昨年9月に発生した胆振東部地震では、陸上自衛隊の災害派遣において、最大震度7を記録した厚真町の大規模な土砂崩れの現場に安否不明者を捜索するため、初めてドローンを投入し、上空から現場の状況を撮影したという記事を見かけました。
また、胆振東部地震の後に、国土交通省が実施した小樽港大規模地震・津波総合防災訓練の中で、被災状況調査訓練において、正確な目視が難しい岸壁の被災状況の確認にドローンが投入されるなど、国の機関でもドローンの導入が加速化しています。
小樽市内のドローンを利活用した事業も最近ふえています。昨年の11月1日に150周年を迎えた灯台記念日の際には、海上保安庁が所管する日和山灯台が北前船の日本遺産ストーリーの構成文化財として位置づけされていることもあり、日和山灯台ドローン空撮コンテストという小樽市、小樽海上保安部、北海道ドローン協会主催のもと、市の観光PRや灯台PRの観点からイベントが企画されました。また、小樽市で実施している、ふるさとまちづくり協働事業の中でも、ドローンの体験会や講習会を開催する事業者に対して助成を行っています。このように至るところでドローンの利活用が始まっていますし、今後、ドローンの活用領域はさらに拡大することが見込まれます。
現状の活用領域に対して、小樽市としてはどのような見解をお持ちかお示しください。
次に、小樽市としても災害時や有事の際に対するドローンの有効活用を研究し、早急な人命救助や被害状況の把握などについて取り組んでいただきたいと考えますが、いかがですか。
しかし、よい一面だけではなく、安全性や違法行為に対する懸念の声もあります。誤った操作や機械性能への過信により、イベント会場で来場者の頭上を飛行するドローンが墜落して、数名の来場者がけがを負うという事故も起きています。操縦者の増加や活用の場面がふえるほど、違法な飛行や操作ミスなどが増加して事故につながるケースも出てくることと推測します。法令や国土交通省の作成したガイドラインをもとに、飛行禁止区域の認識、正しい操縦知識を身につけることが重要だと考えます。また、事故を未然に防ぐための安全性に関する啓発活動が必要だと思います。
小樽市としても、所管事項ではないから関係ないということではなく、利活用とルールについてバランスよく取り組んでいただくことをお願いします。
以上、再質問を留保して、質問を終わります。(拍手)
○議長(鈴木喜明)説明員の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)市長。
(迫俊哉市長登壇)
○市長(迫俊哉)面野議員の御質問にお答えいたします。
初めに、人口減少対策について御質問がありました。
まず、若い世代に魅力を感じてもらえる情報発信の必要性につきましては、小樽商科大学との共同研究においては、本市の年齢構成バランスを回復するためにも人口減少対策のターゲットを子育て世代とすべきとされており、さらには若年層の移住志向が高いという調査結果も出ているため、議員御指摘のように、若い世代が魅力を感じ受け取ってもらえるような情報発信が必要であると考えております。
次に、本市のブランディング戦略などの方向性や取り組みにつきましては、人口対策として明確なブランディング戦略などは行っておりませんが、先ほども申し上げましたとおり、人口減少対策のターゲットを子育て世代と考えていることから、まずは若年層の利用がふえているインスタグラムで小樽での暮らしをイメージできるような情報発信を検討しております。
今後も引き続き、人口減少対策に効果的な取り組みについて検討してまいりたいと考えております。
次に、貸出ダンプ制度について御質問がありました。
まず、平成27年度からの申請団体数の推移につきましては、27年度555団体、28年度495団体、29年度408団体、30年度は2月1日で受け付けを締め切っており、388団体となっております。
次に、昨年度から今年度に制度変更した点につきましては、昨年度は、利用団体に直接申請書を市の窓口へ提出していただいておりましたが、利用団体の負担が増大したことから、負担の軽減を図るため、今年度は積み込み業者の代理提出も認めることといたしました。
次に、制度変更後に利用しなくなった団体へのヒアリング方法につきましては、雪堆積場や排雪第2種路線が対象外となったことにより、制度を利用できなくなった団体のほか、今年度の申請団体に対しても、シーズン終了後にアンケートなどを実施し、課題や問題点などについての御意見を伺いたいと考えております。
次に、貸出ダンプ制度における現在の課題の分析と改善等につきましては、本制度は平成28年度、29年度に制度内容の変更を行ってきたものと認識しております。しかしながら、利用団体からは、利用しづらいことや、高齢化に伴い費用負担ができないなどの地域の事情により利用できなくなってきているとの御意見もあることから、本制度における市民との協働事業として今後どうあるべきか、抜本的な制度の見直しも含め、改めて検討が必要であると考えているため、今冬の検証や利用状況を踏まえ、市民の皆様の御意見を伺いながら、今後の制度のあり方などについて検討を進めてまいりたいと考えております。
次に、ドローンについて御質問がありました。
まず、ドローンの活用領域につきましては、議員が挙げられた物流、防災、観光などの分野のほか、測量や橋梁点検などの土木建設分野、農作物の生育状況確認や農薬・肥料散布などの農林業分野、野生鳥獣の生息調査等を行う鳥獣保護対策分野などでも活用されていると承知しております。
ITとの組み合わせや使い方によってドローンは多くの可能性を秘めておりますので、今後ますますその活用領域は広がっていくものと認識をしております。
次に、災害時や有事の際の有効活用につきましては、平成30年に総務省消防庁から示された消防防災分野における無人航空機の活用の手引きによりますと、ドローンは建物、林野火災の拡大状況の確認等、山間部や水難救助における要救助者捜索、救助活動に関する周辺状況の把握及び大規模災害時の広域的被害状況の把握に有効であるとされております。
総務省消防庁では、全政令指定都市に対し、本年度末までにドローンを各1機、無償供与すると聞いておりますが、ドローンには航続時間が短いなどの諸課題もありますことから、本市におきましては、これらの運用実績など情報収集に努めてまいります。
(「議長、16番」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)16番、面野大輔議員。
○16番(面野大輔議員)再質問を何点かさせていただきます。
まず、人口対策について、新たにインスタグラムを活用して情報発信をするということで御答弁いただきましたけれども、小樽は建物、風景、食など、いわゆるインスタ映えするものが数多く存在していると思います。さらに、そういったインスタ映えもフォロワー数をふやすのに当たって大切だと思うのですが、同時に、やはり私が質問の中で提示していたような自治体の取り組みについても配信していただきたいなと感じました。
現在、小樽市ではフェイスブックも利用して情報発信を行っているのですけれども、インスタグラムとフェイスブックの区別化というのでしょうか、ただフェイスブックとインスタグラムをリンクして情報発信をするのか、それともインスタグラムは、フェイスブックと別のツールとして独自に情報発信をしていくのか、その点について協議されていることがあれば示していただきたいと思います。
それから次に、貸出ダンプ制度についてですが、まず、申請団体数が大分減少していることには少し驚きました。それで、まずこの理由についてですけれども、市長の答弁でも制度変更後に利用しづらくなったというような意見が上がってきているということでしたが、市は、この利用しづらくなった理由について、どの制度変更で利用しづらくなったというふうに所見をお持ちか、お示しください。
それから、今後、市民の皆さんが利用しやすくなるような抜本的な改善を目指し、現在、見直しを行っているということですけれども、市民の利用しやすい制度というのは、結果的に制度変更前の申請団体数や利用団体数まで数値的に回復することが利用しやすい制度という認識になるのか、現在どういうお考えなのか、お示しください。
それから、ドローンについて、総務省消防庁から活用事例としてガイドラインが、私も目を通させていただきましたけれども、火災対応のほかに救助活動、情報収集、大規模災害のときに被害状況の把握などを活用事例として消防庁では挙げられています。まず、この活用事例が無償供与されている各政令指定都市の中で、消防庁から、こういう研究をしなさいという研究の中身が示されたガイドラインがあるものなのか、それとも各政令指定都市が独自で、自分たちの努力義務的なもので研究を進めていかなければならないような、そういったようなものなのか、もし、どちらかおわかりになるようであれば説明していただきたいのと、もう1点ドローンで、この活用事例のガイドラインを見ていると、火災以外は割と災害に特化した活用事例が挙げられているのですけれども、市の災害対策室とのこの辺の情報共有や研究に関しては、今後どのように消防本部は進めていかれるおつもりなのか、お示しいただきたいと思います。
○議長(鈴木喜明)説明員の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)市長。
○市長(迫俊哉)面野議員の再質問にお答えをいたします。
私からはインスタグラムでの発信についての御質問にお答えをさせていただきたいと思っているのですけれども、フェイスブックとの区別化ということでお尋ねがありましたが、今回はあくまでも人口対策上、若い世代の方々にターゲットを絞った取り組みをしていきたいということで、まずこれについては、インスタグラムを中心に事業展開をしていきたいというふうに思っております。
ただ、それとは別にまちづくり全般についてフェイスブックとの関係もお尋ねになられたと思うのですけれども、それはそれで、改めてフェイスブックとインターネット別々にやっていくのか、関連づけてやっていくのかということについては、今後検討させていただきたいというふうに思っております。
今回は、あくまでも若い世代にターゲットを絞った、小樽に住んでいただきたいという思いを発信したいということで、これについてはインスタグラムを中心に展開させていただきたいというふうに思っているところでございます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)建設部長。
○建設部長(上石明)面野議員の再質問にお答えいたします。
私からは、貸出ダンプ制度について御答弁させていただきます。
まず1点目、利用の減少している要因につきまして、私どもとしましては、転回場の部分、やはり1申請1カ所という部分について、この部分については、申請の仕方が各団体によって違うこともあったことから、大きい範囲で申請している団体には、やはりこの1カ所という部分はなかなか利用しづらいということもあったのではないかというふうには考えてはおります。
二つ目、抜本的な見直しの部分で、要はこれから見直しをしていくに当たって、前回の利用件数が最終的な目標設定になるのかという点ですけれども、制度設計につきましてはこれから検討していくことになりますので、例えば、違う制度設計になった場合に、なかなか今の利用件数と対比をしていくというのは難しいのかと思っておりますが、いずれにしましても、これまでの制度見直しというのは行政主体といいますか、なかなか市民の方々の御意見も聞かない中で進められてきたこともありましたので、これからの計画をつくっていく中では、しっかり利用者の意見も聞いていきますので、そういった中では新たな目標設定という部分は、しっかり設定をして、PDCAサイクルもやっていく必要もあると考えておりますので、現時点では、これまでの利用件数といいますか、それを目標設定にするかどうかはまだ決めていないところであります。
(「行政主体というか、前市長主体だったんじゃないの」と呼ぶ者あり)
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)消防長。
○消防長(土田和豊)面野議員の再質問にお答えをします。
ドローンについて2点ほど御質問がございました。
初めに、政令指定都市が総務省消防庁から供与されますドローンの利用目的や研究の内容についてですが、供与される札幌市消防局から聞き取りをしまして、確認をいたしました。このドローンにつきましては、情報収集活動用ドローンということで、今回供与されるということになっておりますが、その利用目的や研究内容については、特に指定はされていないと、広範囲な形で利用できると聞いております。
それから次に、災害対策室との情報共有ということでございますが、現在、具体的な項目については特に協議はしておりませんけれども、一例でございますが、災害発生時における上空からの映像による被害状況の確認ですとか、不明者の捜索状況の把握などについては、リアルタイムな情報共有が可能になるものではないかと考えております。
(「議長、16番」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)16番、面野大輔議員。
○16番(面野大輔議員)1点だけ。貸出ダンプ制度の件でお伺いします。
今までは利用者の意見を聞いていないということで、今後はその意見を集約しながら抜本的な制度改正を行って、制度の変更を行っていきたいという旨の答弁だったと思うのですけれども、多分、利用団体の意見を聞くと、費用の、予算のボリュームの方にも必ず響いてくると思うのです。余りにも聞き込むというか、全てを取り入れるということはかなり難しいと思うのですが、やはり市民の意見の集約の仕方は、今後どういうものが上がってくるかによって変わってくると思うのですけれども、ただ、それ以前に、昨年からもずっとここ数年、貸出ダンプ制度の予算または決算額が上がってきている状況を鑑みて、やはり最初から予算ありきで考えていくのか、それとも本当に意見を集約したものを、どれだけ利用しやすいものにしていくかということを追求して、結果的にこういう予算が出ましたというようなつくりでいくのか、どういったような積算をしていくのかということは今のところお考えになっているでしょうか。
○議長(鈴木喜明)説明員の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)建設部長。
○建設部長(上石明)面野議員の再々質問にお答えいたします。
貸出ダンプ制度の見直しにつきましては、今御質問がありましたとおり、確かに経費と市民サービス、この両面からやはりきちんと検討をしていかなければいけないかと思っております。
ただ、現在はそういう予算ありきで検討するのではなくて、今回この計画も含めて見直しをする理由というのは、やはり今、人口減少の中で、自助、共助、公助、この三つが今までと同じように維持されなくなってきていると。そういった中で、改めて計画の中でこの貸出ダンプ、市民との協働事業の中の位置づけとして制度の見直しをしなければいけないという形で考えておりますので、まずはどういったことができるのかということで、しっかりと市民の皆様の意見を聞きながら、他都市も調査研究をしながら、どういったものがいいのかという部分もしっかり制度設計をしてから、その中で、あとは予算の面との調整もあると思いますけれども、決して予算ありきでは検討しないという形では考えております。
○議長(鈴木喜明)面野議員の一般質問を終結いたします。
(「議長、13番」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)13番、酒井隆行議員。
(13番酒井隆行議員登壇)(拍手)
○13番(酒井隆行議員)任期最後の一般質問を行います。
初めに、石狩湾新港地域のLNG火力発電・風力発電のクリーンエネルギーについて質問をいたします。
まず、LNG火力発電所は、2014年8月から土地造成工事や地盤改良工事などの準備工事を開始し、2015年8月に電気事業法に基づく工事計画の届け出を行い着工。そして、2018年10月11日からは総合試運転を開始し、間もなく営業運転開始になる予定です。
石狩湾新港発電所1号機の定格出力は56万9,400キロワットで、今後2023年3月に2号機も着工予定。2027年3月に3号機の着工が予定されており、全て計画どおり完成すれば、定格総出力は、170万8,200キロワットで、現在稼働している北海道内の火力発電所の中では最大級の出力となります。
また、同地域で計画されている大規模洋上風力発電所については、2018年11月1日に北海道主催の洋上風力マッチング説明会が札幌市内で開かれ、石狩湾新港に新設する洋上風力発電所について、2019年にかけて詳細設計を進め、許認可手続を経て、2020年から2021年で施工し、2022年の運転開始のスケジュールと、総事業費については約700億円とのことが示されました。この地域は、地球環境に優しいクリーンエネルギー地域として注目を集め、企業立地に向けても期待できるかと考えております。
クリーンエネルギーを活用したこの地域における発展の方向性について、市長の見解を伺います。
また、石狩市では、2007年に新エネルギービジョンを、2017年には水素戦略構想を策定しておりますが、今後のエネルギーについて、具体的な施策のお考えがあればお示しください。
関連して、風力発電については、現在、四つの事業者が風力発電事業を計画しておりますが、環境アセスメントを含む開発期間の長期化や立地規制などにより、全国的に見ても多くの案件が足踏み状態にあります。
まず、この地域で計画されている風力発電の各事業者の進捗状況をお知らせください。
また、事業・計画が長期化している現状で、懸念される課題についてお示しください。
次に、クルーズ船誘致について質問をいたします。
2018年の小樽港クルーズ船寄港回数は、寄港中止が2回あったものの合計21回でした。また、これまでの年間最多寄港回数は2014年の41回で、このときの市内消費額は約5億2,000万円。さらに、港湾関係業者や市の収入などを加えると、これらの直接的な経済効果は約7億7,000万円との試算でした。
これらの経済効果からも、クルーズ船誘致は、市長の政策でもありますが、積極的に進めていただきたいと考えます。
そこで伺いますが、ことしの寄港回数の見込みと、今後の取り組みについてお示しください。
また、市長の政策である、「みなと観光」の新たな魅力づくりについて、具体的なビジョンをお聞かせください。
関連して、小樽クルーズ客船歓迎クラブについて質問をいたします。
小樽に毎年寄港する国内外のクルーズ船の乗船客からは、地元の人たちによる温かい歓迎や交流が大変喜ばれております。そこで、市と小樽港貿易振興協議会では、市民の皆様にも客船の出迎えや見送りなどに参加して乗船客との交流を楽しんでいただくことを目的に、小樽クルーズ客船歓迎クラブが設立されました。対象者は、クルーズ船に興味をお持ちの方や観光客との交流などに興味をお持ちの方なら市内・市外の方を問わず、誰でも入会できるとのことであります。
そこで伺いますが、現在の会員登録者数について、総数及び小樽市と市外。市外については市町村別でお示しください。
また、小樽クルーズ客船歓迎クラブの周知方法についてもお示しください。
次に、小樽クルーズ客船歓迎クラブの会員になると、会員特典として、年間入港スケジュール表や会報が送付されるとのことであります。会報については、ホームページにも載っておりますが、2016年には2月に第1号、6月に第2号、12月に第3号が発行。2017年は4月に第1号、6月に第2号、11月に第3号、3月に第4号が発行。そして2018年は8月に1号の発行がされております。これだけ見てみれば、不定期発行で、特に2018年は1号しか発行されておりません。
小樽クルーズ客船歓迎クラブの会員の皆様は、クルーズ船に興味を持っている方や、観光客との交流などに興味を持っている方なので、会員特典の会報についても不定期ではなく、おおよその発行月や年間発行回数を決めるべきではないかと考えますがいかがでしょうか、お示しください。
最後にAEDに関連して、AEDの使用方法等を習得するための普通救命講習会について質問をいたします。
この講習会の内容については、AEDの使い方、胸骨圧迫や人工呼吸等の心肺蘇生法、止血法など、救命に必要な応急手当の基礎知識と実技指導で構成されております。特にAEDの操作については、高度な専門的知識は必要とせず、音声ガイダンスに従い、心肺停止者の胸部に電極パットを張りつけると自動的に分析されて、電気ショックが必要か、必要ではないかを機器が判断し、簡単なボタン操作で安心して使用することができる、命を守る機器であります。しかし、簡単とはいえ、いざというときに冷静に操作するためにも講習を受けていただく機会をつくっていただきたいと考えております。
そこで伺いますが、これまで受講された人数と主な周知方法についてお示しください。
また、今後の取り組みについてもお示しください。
関連して、消防白書で公表されている一般市民がAEDを使った除細動を実施した件数のうち、小樽市の過去3年間の件数についてもお示しください。
同じく、一般市民が目撃した心原性心肺機能停止傷病者の1カ月後の社会復帰率について、その傾向とあわせてお示しください。
以上、再質問を留保し、質問を終わります。(拍手)
○議長(鈴木喜明)説明員の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)市長。
(迫俊哉市長登壇)
○市長(迫俊哉)酒井隆行議員の御質問にお答えいたします。
初めに、石狩湾新港地域のLNG火力発電・風力発電のクリーンエネルギーについて御質問がありました。
まず、クリーンエネルギーを活用した同地域における発展の方向性につきましては、石狩湾新港長期構想にも示されているとおり、エネルギーの安定供給や多種多様なエネルギーを利活用した港湾空間の形成により、北海道民の生活、産業活動を支える地域環境に優しいエネルギー供給拠点の形成を目指してまいりたいと考えております。
次に、エネルギーに関する具体的な施策につきましては、クリーンエネルギーの推進は、地球環境問題の観点からも重要であり、今後におきましても地域住民の皆様の御理解をいただきながら風力発電等、民間事業者による建設計画を後押ししてまいりたいと考えております。
次に、風力発電の進捗状況につきましては、石狩湾新港風力発電所の2基は平成30年2月に、石狩コミュニティウインドファーム事業の7基については平成30年12月に稼働を開始しております。銭函風力発電事業の10基につきましては既に基礎工事が終わっており、本年6月より風車の組み立てを開始する予定となっております。
(仮称)石狩湾新港洋上風力発電事業については、現在、環境アセスメントの最終段階である環境影響評価書を作成中であると聞いております。建設予定の二つの事業については、自然環境に対する影響や事業の採算性などの懸念される課題があったことから、これまで事業・計画が長期化したものと考えております。
次に、クルーズ船誘致について御質問がありました。
まず、ことしの寄港回数の見込みにつきましては、現時点で30回の予定となっております。
また、今後の取り組みにつきましては、国内に向けては、船会社、旅行会社などへの訪問、東京でのクルーズセミナーやビジネスフォーラムにおけるトップセールスの開催により、小樽・北後志地域のPRや情報交換を行い、国外に向けては、海外船会社の幹部を小樽に招請し、小樽港と周辺観光地のPRを実施する予定です。
さらに、クルーズ船入出港時の各種サービスとして、歓迎行事、臨時観光案内所の開設、外貨両替等を実施し、乗船客の満足度向上に継続して取り組んでまいります。
これらの取り組みとともに、第3号ふ頭周辺の再開発を進めることにより、将来クルーズ船寄港時の利便性が大きく向上する点についても、積極的にPRしてまいりたいと考えております。
次に、「みなと観光」の具体的なビジョンにつきましては、クルーズ船寄港時の利便性の向上を図るとともに、来訪者のための親水空間や交流空間を確保し、にぎわいづくりをするため、大型クルーズ船対応岸壁、旅客ターミナル機能、埠頭基部の緑地や船だまりを整備するなど、第3号ふ頭周辺の再開発を進めてまいります。
また、この第3号ふ頭周辺を拠点とし、周辺観光地との回遊性を高めることで、小樽港の立地特性をさらに生かした魅力づくりを創出したいと考えております。
次に、小樽クルーズ客船歓迎クラブの現在の会員登録者数につきましては、総数で637名となっております。その内訳は、市内の会員が429名、市外が23市町村で208名となっております。
市外の市町村別では、札幌市が153名、余市町が9名、江別市が7名、石狩市と岩内町がそれぞれ5名、その他の市町村が29名となっており、主に近隣市町村の方が登録をされております。
また、小樽クルーズ客船歓迎クラブの周知方法につきましては、小樽市ホームページに通年で掲載しているほか、クルーズシーズンが始まる直前には、広報おたるに掲載しており、本年も3月号で周知を予定しております。
次に、小樽クルーズ客船歓迎クラブの会報につきましては、これまでクルーズシーズンが始まる直前ではクルーズ船寄港予定の周知、シーズン中盤には船会社のイベントとしての船内見学会開催などの周知、11月か12月には、シーズン終了のお知らせと出迎えや見送りに参加していただいた会員へのお礼など、年3回発行してまいりました。
なお、昨年については、3月と8月の年2回の発行となりましたが、今後は年3回の発行に努めてまいりたいと考えております。
次に、AEDに関連して御質問がありました。
初めに、普通救命講習の受講人数につきましては、当該講習は平成6年から開始し、平成30年までに市民や市内に就労・就学している方が延べ7,781名受講されております。
また、周知方法につきましては、広報誌やホームページへの掲載、町会、高等学校、大学、スポーツ施設等へのポスターの掲示やパンフレットの配布などを行っております。
今後の取り組みにつきましては、毎月の定期講習の開催に加え、現在実施している事業所や町会へ出向いての講習、AEDを含む救命入門コース及び消防団員で応急手当普及員の資格を有する者が消防団員に対して行う講習の充実を図るなど、救命講習を受講しやすい環境を整備し、さらなる応急手当の普及に努めてまいりたいと考えております。
次に、一般市民がAEDを使って除細動を実施した件数につきましては、総務省消防庁が発行している消防白書では、救急出動を伴う全国の総件数を公表しておりますが、そのうち本市の過去3年間の件数は、平成28年2件、29年1件、30年4件の合計7件となっております。
次に、本市における過去3年間の一般市民が目撃した心原性心肺機能停止傷病者の1カ月後の社会復帰率につきましては、当該傷病者数、社会復帰した人数、社会復帰率の順でお答えをいたしますと、平成28年は48名中2名で4.17%、29年は47名中1名で2.13%、30年は39名中1名で2.56%となっております。
また、その傾向につきましては、当該傷病者数は年間おおむね40名から50名で推移しており、1カ月後に社会復帰した人数は1名または2名にとどまっております。
(「議長、13番」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)13番、酒井隆行議員。
○13番(酒井隆行議員)この後は、予算特別委員会で行います。
○議長(鈴木喜明)酒井隆行議員の一般質問を終結いたします。
(「議長、8番」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)8番、酒井隆裕議員。
(8番酒井隆裕議員登壇)(拍手)
○8番(酒井隆裕議員)私は人口対策の一つとして、子育て世代が住み続けられる小樽市にするにはどうすればいいかといった観点で、安心して働き、産み、子育てできる環境を求めて質問いたします。
第1に、地域に児童館設置をという質問です。
先日、私は大変なショックを受けました。新光2丁目の自宅の近所にある新築アパートに千歳市から転居されてきた御家族のことです。私と同じく小さな子供がいらっしゃる家族で、会釈をしたり、たまにはお話ししたりすることもありました。妻とも、せっかく小樽に来たのだから、ずっと住み続けてほしいねと話していました。そうしましたところ、近々引っ越しするというのです。てっきり近所でこのごろ増加しています新築分譲や建売住宅に移るのかと思っていましたら、違いました。なんと札幌市手稲区に引っ越しするというのです。しかも理由が、子育てしづらいからというのですから、二重にショックでした。
この母親は、「前に住んでいたところは児童館とかがいっぱいありましたけれど、この辺、何にもないですもんね」とお話されていました。私は、残念な気持ちと同時に、本当に申しわけない気持ちでいっぱいになりました。
市長に伺います。来月には、小樽市の人口が4人減る。夫婦2人に子供2人の世帯が減り、札幌市手稲区の人口が4人ふえることに、どのような所感をお持ちになりましたか。
また、2014年から5年間の小樽市から札幌市への転出・転入はどのように推移しているのか、お答えください。
私は、新光はとても住みやすい地域だと思っています。特に自宅周辺の新光2丁目は、本当に便利です。コンビニエンスストアや商店、スーパーマーケットやドラッグストア、ホームセンターに歩いて行けます。小学校も中学校も目の前です。幼稚園や保育園もありますし、郵便局や銀行や、また病院も、自動車学校もあります。ついでにセレモニーホールもあります。市内バスも他の地域と比べてあり、札幌市へも10分置きの高速バスを利用できます。
私は、この地域で子育てしづらいとなれば、市内どこでも難しいのではないかと感じています。市長の感覚ではいかがですか。
不動産情報サイトでの口コミを紹介します。そこでは「街の口コミ」として、「小樽市(北海道)の子育て・治安などの口コミ・住みやすさ情報」について書かれています。新光3丁目に2年間住んでいたとされる20代女性は、「子育てには不自由ないと思います」といった書き込みをしています。一方で30代女性、夫婦と子供で桜5丁目に2年間住んでいた方からは、「子育て支援センターなど、幼児が遊べるような場所も、札幌と比べるととても少ないです」と。ほかにも「子育てはしづらいと思います。子供が遊べる場所も少ないです。妊娠・出産・子育てには向かない町です」。このような不満も多く記されています。
市長は、こうした子育てしづらいと記している市民や元市民の不満の声を聞いて、どのように感じましたか。
次に、本市の児童館の設置状況はどのようになっているか、近郊自治体と比べてどうなのか伺います。
本市には、児童館・児童センターが「いなきた」「とみおか」「塩谷」の3館しかありません。地域が偏っているのではありません、そもそも児童館がないのです。
では、近郊の千歳市、岩見沢市、札幌市の児童館・児童センターの設置数はどのようになっているのかお答えください。
また、小樽市は充実しているというお考えか伺います。少なくとも朝里・新光地域に児童館が必要ではありませんか。
私は滝川市出身です。滝川市の人口は現在4万1,000人ですが、11カ所の児童館・子供教育施設があります。各施設のうちの9カ所は町内会連合で組織される運営委員会により、貸し館等の運営管理がされており、児童館等は地区コミュニティセンターに併設されています。私も小・中学校のときによく利用していました。大人になってからも利用していました。こうした町会と一体となった施設の設置や運営について、まちづくりの観点から調べてみる考えはありませんか。
次に、子供の居場所がない問題を質問します。
朝里中学校に通う女子生徒の例です。下校後、書道塾に行きます。その後、進学塾に通っていますが進学塾の講習時間まで過ごす場所がないのです。また、別の例ですが、スーパーのイートインスペースで勉強している中学生を見かけました。改正児童館ガイドラインでは、「児童館の活動内容」として、「子どもの居場所の提供」があります。そこでは中・高校生世代も利用できる施設であることから、実際、利用可能な環境づくりに努めることと記されています。もし地域に児童館などがあれば解決できるであろう問題です。
このような子供の居場所がない事例を踏まえると、地域に児童館があれば、子供の居場所解決へ大きな手助けができると思います。
市長は公約に、「子どもを預けられる場所を拡充」と掲げられています。放課後児童クラブや幼稚園、保育所等だけではなく、児童館・児童センターが大きな役割を発揮できると思います。ぜひ研究していただきたいと思いますが、いかがですか。
また、市長は市長選挙のときに、「若い世代が子育てをしたいと思えるまちづくり」ということを訴えていました。では、小樽市が若い世代が子育てをしたいと思えるまちにするため、何が必要とお考えですか。お答えください。
第2に、保育の充実について伺います。
保育所等入所待ち児童についてです。本市では、2月1日現在で80人の入所待ち児童がいます。中でもゼロ、1、2歳が70人。全体の88%を占めていることが大きな特徴です。保育所等に預けたくても預けられない。これでは、子育て世代から小樽市がそっぽを向かれても仕方のない話ではありませんか。
市長は、本市でどのようにして保育所等入所待ち児童の解消を図ろうとしているのか、お答えください。
企業主導型保育が注目されています。本市でも幾つかの施設が開所されています。本来、従業員対象の保育施設ですが、地域枠が設けられている場合は地域の子供も利用できる施設です。しかし、地域の子供という点では、余り利用されていない施設も存在していると聞いています。
そこで、本市の企業主導型保育での地域枠での利用はどのようになっているのか、把握している範囲でお答えください。また、保育所等入所待ち児童の解消へ期待できるのかについても、御答弁をお願いいたします。
次に、保育無償化について質問します。
内閣府は2019年10月から実施予定の、3歳以上の幼児教育・保育の無償化をめぐり、給食費については無償化の対象としない方針を固めています。現行の方法のままで保育料を無償化すると、給食費の負担について保育所と幼稚園との間に格差が生じるためとしていますが、給食は教育・保育活動の一環。どの施設でも給食費は無償化すべきだとの声が上がっています。
それでは、給食費については無償化の対象としない方針を小樽市としてどのように捉えているのかお答えください。その場合、保護者負担はどのようになるのかについてもお示しください。
また、保育無償化の財源を地方からもと言われていることについて、本市の考えをお聞かせください。
次に、保育士の確保対策と処遇改善についてです。
保育士不足の最大の原因は、賃金の低さです。全国で保育士の賃金は、全産業平均と比べ月10万円ほど低いと言われています。では、実態はどうでしょうか。全国や北海道の保育士の賃金について、全産業平均と比べてどのようになっているのか示してください。
国が行っている保育士不足対策についても、資格要件の緩和やICT化の支援などが中心で、根本的な配置基準の改善や保育士全体の賃金の底上げ対策は十分ではありません。北海道ではどうでしょうか。保育士確保対策事業として幾つかの事業を行っていますが、根本的な対策にはほど遠いというのが私の実感です。小樽市として、国や北海道の対策で十分、保育士を確保できるとお考えでしょうか。
以前に小樽市保育士就労支援補助金事業が行われました。どのような事業が行われたのですか。また、なぜ事業をやめたのですか、お答えください。
先日、私は、菊地葉子道議、高野さくら市議とともに、若手保育士と懇談しました。そこで出た話題に、保育士になるために借りた奨学金の返済が負担になっているとの声が上がりました。賃金が上がらないのは、国の制度上の問題です。しかし、若者が志を持って小樽市に保育士として移住されてきたのに、賃金が問題となるのは寂しい話です。
そこで、小樽市として、ふるさと納税制度などを活用して若手保育士を応援しませんかと提案したいのです。若者が学生時代に借りていた奨学金を肩がわりする制度を検討できないでしょうか。保育士が小樽市で結婚して、そして子育てして、小樽市に住み続ける、とても夢のあるプランではありませんか。子育て世代が住み続けられる小樽市にするための一つの方策になるのではないでしょうか。ぜひ、他市の例も参考にして検討していただきたいと思います。
以上、再質問を留保して、質問を終わります。(拍手)
○議長(鈴木喜明)説明員の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)市長。
(迫俊哉市長登壇)
○市長(迫俊哉)酒井隆裕議員の御質問にお答えします。
ただいま、人口対策について御質問がありました。
まず、地域における児童館の設置についてですが、本市から札幌市手稲区へ転出される方の事例につきましては、札幌市への転出超過、とりわけ隣接する手稲区への転出超過が大きいという傾向に歯どめがかからないことは、大きな課題であると認識をしております。
また、子育てがしづらいという理由で本市から転出されることは、大変重く受けとめなければならないと考えております。
なお、札幌市への転出・転入の推移につきましては、平成26年から30年の5年間では、ばらつきはありますが、毎年700人から1,000人の転出超過で推移をしております。
次に、新光地域で子育てしづらいとの御意見につきましては、新光地域に限らず、どの地域におきましても、市民の皆様それぞれで生活の利便性などに対する感じ方に違いがあると思いますので、ある地域で子育てしづらいという意見をお持ちになった方がいらっしゃったとしても、直ちに市内全域で子育てしづらいということにはならないのではないかと考えております。
次に、不動産情報サイトの口コミに記載された不満の声に関しての所感につきましては、先般実施した子育て支援に関するニーズ調査結果を見ましても、本市の子育て支援の取り組みに対する満足度は、必ずしも高いものではないと感じているところであります。
次に、近郊の都市における児童館・児童センターの設置数につきましては、千歳市には9館、岩見沢市には13館、札幌市には107館が設置されていることを確認しております。
また、本市の設置状況につきましては、これらの都市と比較しますと、充実しているとは言えないのではないかと考えております。
朝里・新光地域での児童館の設置につきましては、この地域だけでなく、市内全域におけるニーズなども踏まえながら考えていかなければならないものと認識をしております。
次に、町会と一体となった児童館の設置や運営につきましては、それぞれの地域におけるコミュニティの活性化や子供の居場所づくりという観点からも将来のまちづくりを進めていく上で検討が必要な課題の一つであると認識をしておりますので、他都市の事例についても調査をしてまいりたいと考えております。
次に、子供を預けられる場所としての児童館・児童センターの拡充につきましては、「子どもを預けられる場所を拡充して、仕事と家庭の両立ができる環境整備」を進めることを公約に掲げておりますことから、今後の子育て支援施策を検討していく中で、子供の居場所にふさわしい地域資源の活用なども含めて研究してまいりたいと考えております。
次に、本市を「若い世代が子育てをしたいと思えるまち」にすることにつきましては、市民の、とりわけ若い世代の皆様が安心して子供を産み育てることができ、全ての子供たちが能力や可能性を発揮できるまちを目指すことが必要であると考えております。
このため、具体的な施策としましては、子育てについて気軽に相談できる、子育て世代包括支援センターの設置や子供を預けられる環境の整備・拡充に取り組むとともに、親子が安心して利用できる公園の整備を進めるなど、子育て世帯に寄り添い、安心して生み育てる環境づくりを行っていかなければならないと考えております。
次に、保育の充実についてですが、まず、保育所等の入所待ち児童の解消に向けた取り組みにつきましては、入所待ちの主な理由といたしましては、受け入れに必要な保育士の数を確保できないためであります。このため、保育士資格をお持ちの方で、現在、保育士として就労していない方を対象に保育士等人材バンクに登録をいただき、採用を希望する保育所等へ情報提供を行う仕組みを設けているほか、保育士現場体験プログラムとして、スムーズな就労や職場復帰を支援する取り組みを継続して行うことで保育士の確保につなげ、入所待ち児童の解消を図ってまいりたいと考えております。
次に、本市の企業主導型保育の地域枠での利用状況につきましては、当該保育施設は市が直接関与する施設ではありませんので、地域枠での利用状況など詳細については把握いたしておりません。
また、企業主導型保育施設の設置が保育所等の入所待ち児童の解消に期待できるかということにつきましては、地域枠の設定により、保育の受け皿としての役割の一部を担っていただけることは事実でありますが、当該施設の主な利用対象が施設を設置する企業の従業員の子供であるため、直ちに現在の認可保育所等の入所待ち児童の解消につながるとは考えておりません。
次に、幼児教育の無償化において、給食費が無償化の対象外となることにつきましては、これまで保育所等では給食費のうち副食費は保育料に含まれるとされており、別途保護者から徴収することはありませんでしたが、このたびの無償化に伴い保護者にとっては保育料がかからなくなる反面、新たに副食費の実費負担が発生し、施設の運営側にとっても徴収手続等の事務負担がますものと考えております。
保護者負担につきましては、それぞれの施設における徴収額の算定方法や徴収方法などについて具体的な取り扱いがまだ示されておりませんので、現時点でお示しすることはできません。
また、無償化にかかる財源につきましては、4分の1の市町村負担が生じることとなっておりますが、平成31年度の地方負担分は、全額、特例交付金により補填され、平成32年度以降は個別団体の地方交付税の算定に当たって、地方負担の全額を基準財政需要額に参入することとする国の方針が示されておりますので、本市といたしましては、そうした財政措置が恒久的に担保されるよう注視してまいりたいと考えております。
次に、保育士賃金の全産業平均との比較につきましては、平成29年度賃金構造基本統計調査に基づき、全職種の給与月額との比較でお答えいたしますが、全国の全職種での平均月額33万3,800円に対しまして、全国の保育士の平均月額は22万9,900円であり、10万3,900円低くなっております。
また、北海道の全職種での平均月額28万8,600円に対しまして、北海道の保育士の平均月額は21万1,200円であり、7万7,400円低くなっており、全国の保育士との比較でも1万8,700円低くなっております。
次に、国や北海道における保育士確保対策につきましては、保育士の給与改善や、いわゆる潜在保育士に対する職場復帰のための研修実施や就職準備金の貸し付け、また保育士資格を新規に取得する際の修学資金貸し付けなど、さまざまな対策が講じられておりますが、全国的な保育士不足の状況や、本市におきましても保育士不足による入所待ち児童が発生していることを勘案いたしますと、現在の対策だけでは十分な効果が得られているとは言いがたいものと認識をしております。
次に、小樽市保育士就労支援補助金につきましては、市内の保育所等において保育士不足による入所待ち児童が増加したことから、その解消を図るために平成28年度に創設をいたしました。
補助の要件や金額等につきましては、市内の保育所等に新たに常勤の保育士として3カ月以上継続して勤務する場合で、市内から就職した方に対しては、被服費や参考図書代金などの実費相当額として1人当たり10万円を限度に。また、市外から就職した方に対しては、市内に居住するための家賃等も合わせて1人当たり20万円を限度に補助するもので、市の単独費用で実施いたしました。
本事業については、28年度の1年限りで終了いたしましたが、その理由としましては、予算上は10名分の補助を見込んでおりましたが、実績は2名の利用にとどまり、事業の効果が限定的であったこと、また、29年度から社会福祉法人北海道社会福祉協議会が、北海道の補助事業として本市と同様の就職準備金の貸し付けなどの事業を開始したことから、本市の単独事業で行うことの費用対効果を勘案し、終了したものであります。
次に、若手保育士を応援することにつきましては、現在の保育士不足による入所待ち児童の増加は、早急に解決していかなければならない問題であると認識をしております。このことから、御提案をいただいた制度を含め、本市で保育士が安心して、より長く勤められるような仕組みについて研究してまいりたいと考えております。
(「議長、8番」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)8番、酒井隆裕議員。
○8番(酒井隆裕議員)再質問を行います。
この小樽市の人口が減るということ、本当に私は残念に思っています。先ほど市長からの御答弁の中で、少なくとも朝里・新光地域に児童館が必要ではないかという私の質問に対して、この地域だけではなくて全市的なニーズという話がありました。もっともな話だと思うのですけれども、ただ、そうは言っても、もうこんなふうに実際にどんどんどんどん転出しているわけです。まさに緊急性がある話なのです。ニーズ云々の話ではないです。もう今すぐやらなければならない問題だというふうに思います。そのぐらいの、やはり深刻な問題だというふうに思ってほしいのです。
だからこそ、このような、新光2丁目の私の住んでいるところ、すごく便利なのに、それでも子育てしづらい、何がないか、児童館がないのだ。だから考えてくださいという話なのです。ぜひ、この点について、改めて調べていただければと思っております。
それから、またこれもそうなのですけれども、コミュニティセンターの話で、将来の課題だというふうに言われているのです。これもまた将来の課題ではなく、今すぐ、現在の課題だというふうに思うのですけれども、この点についてもいかがでしょうか。
それからもう一つ、市長の公約で、若い世代が子育てしたいと思えるまちにするには何が必要かということで、先ほどの子育て世代包括支援センターの話ですとか、また、公園の話とか出ましたけれども、私の最初に紹介した御家族のとき、何てお話されたかというと、冬になったら公園に行けないと言うのです。だからこそ、こういったものが大変必要なのだと思うのです。
そうした考えということも含めて、包括支援センターや公園で、市長は十分そうした対策をとれるというふうにお考えでしょうか。
子供の居場所の問題もお話ししました。ここで紹介したいのが、2015年度子ども・子育て支援推進調査研究事業、児童館における子育て支援等の実践状況に関する調査研究報告書、ここで言われているのです。放課後児童クラブや地域子育て支援拠点事業などをもって児童館の代替機能とする自治体もあったが、児童館本来の目的や役割は代替することはできない。そのとおりなのです。児童館がどうしても必要です。改めてお考えを伺います。
それから、保育士不足の問題です。全国でも10万円ほど安い、道の中でも7万7,400円安い。やはりここが根本的な原因であります。
先ほど、私が提案いたしました奨学金を肩がわりする制度、これを検討できないかという話について、仕組みなどについても研究していくというようなお話がありました。ぜひ早急にこれを考えてほしいのです。やはり今すぐこうした保育士不足対策、これを打っていかなければならない。本当に負のスパイラルになっていく。保育士が不足しているから預けることができない。そもそも保育士自身も賃金が安いから、そこに働き続けることもできないし、なかなか募集しても雇うこともできない。
小樽市として何ができるだろうか、そこにこういった制度があるのです。いろいろな制度と組み合わせるやり方もあるでしょうし、保育士になる奨学金だけというやり方もあるでしょうし、ぜひ研究してほしいと思うのです。意気込みをお伺いしたいと思います。
○議長(鈴木喜明)説明員の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)市長。
○市長(迫俊哉)酒井隆裕議員の再質問にお答えをいたします。
御質問の中にもございましたけれども、小樽のまちが大変子育てしづらいという御意見があったということについては、大変胸の痛む話でもありまして、やはり小樽市にとりまして、人口対策、とりわけ少子化対策というのは本当に大事な問題だというふうに考えておりますので、この問題については、時間はかかりますけれども、着実に前に進めていかなければならない問題だというふうに思っております。
新年度の予算の中にも子育てにかかわる政策・事業というものを少しずつでありますが盛り込まさせていただきましたけれども、児童館の問題になりますと、今の財政状況を考えますと、なかなか早急にこの児童館の問題に取り組んでいくということは難しいというふうには実感をしておりますが、子供の居場所づくりを考えていくというこの御指摘については、全く同感をいたしておりますので、御質問の中にもありました、例えばですけれども、町会との連携といいますか、町会と一体となって子育てを進めていくというお考えには賛同いたしますので、こういった観点で子供の居場所づくりというものが構築できないか考えさせていただければなというふうに思っているところでございます。
また、将来的な課題ではなくて早急な課題ではないかということでございました。
私の答弁では、将来のまちづくりについて、今必要だというふうなことでお答えをさせていただいたので、決して将来の課題ということではなくて、今まさに解決しなければ問題だという認識でいることは事実でございます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)福祉部長。
○福祉部長(勝山貴之)酒井隆裕議員の再質問にお答えいたします。
私からは、奨学金のお話もございましたけれども、保育士を小樽市でどうやって成熟させていくかということがございまして、議員からもありましたように、他都市の取り組み、これはいろいろと研究していきたいと思います。他都市ではいろいろな取り組みを確かにやっていますので、その取り組みが小樽市でそのまま取り入れられるかどうかというのはわかりませんけれども、いろいろな方法を検討して、小樽市でできるものを考えていきたいと思っております。
あと、放課後児童クラブ、児童館の関係、冬の部分もありましたけれども、先ほど市長から答弁ありましたが、子育てをしづらいという理由の中では確かに児童館・児童センターなどがないということもございます。その中で、逆に子育てがしやすいまちにするためには何が必要かということの中では、決して児童館などの整備が高い位置を占めているわけではございませんでした。どちらかというと公園ですとか、保育費・教育費の負担軽減、そういうものがございました。
その中で、冬の居場所づくりということは、やはり小樽市では冬、雪があって公園では遊べないことがございましたので、そこにつきましては、地域資源、先ほど町会館のお話もございましたけれども、いろいろな面で何ができるのか、関係部等も含めて研究していきたいと思っております。
(「議長、8番」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)8番、酒井隆裕議員。
○8番(酒井隆裕議員)再々質問します。
児童館の話で、町会との絡みの話をしたのですけれども、今、器がないわけなのです。言ってみれば、私が紹介しました滝川市の事例では、何々地区コミュニティセンターという名前の中で、町内会連合会と言いますけれども、そこがやって、そしてコミュニティセンターの中に児童館も併設されているのです。だから、そうした小・中学生や高校生なども利用できるし、一般の人たちも利用できるし、そうしたイメージなのです。
今こうした考え方をやってくださいという話でありまして、ぜひそのための調査・研究などをしていただきたい。そして、実際にそうした施設をもしつくる必要があると、私はつくる必要が絶対あると思うのですけれども、そうした場合には町会の皆さんともお話をしていただければというのが趣旨でありましたので改めてお伺いをいたします。
○議長(鈴木喜明)説明員の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)市長。
○市長(迫俊哉)酒井隆裕議員の再々質問にお答えいたします。
本答弁の中にもございましたけれども、子供を預けられる場所の拡充、それから仕事と家庭の両立できる環境整備というのは、私の公約の中にも掲げられているわけでもございますので、答弁の繰り返しになりますが、やはり子供の居場所づくりというのは、先ほど来申し上げておりますけれども、私どもにとりましては、子育て対策の中でも大事な問題だというふうに思っておりますので、地域との連携ですとか、あるいは地域の資源などを活用しながら、さまざまな事例を研究してまいりたいなというふうに思っております。
○議長(鈴木喜明)酒井隆裕議員の一般質問を終結し、この際、暫時休憩いたします。
休憩午後3時56分
――――――――――――――
再開午後4時20分
○議長(鈴木喜明)休憩前に引き続き、会議を再開し、一般質問を続行いたします。
(「議長、14番」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)14番、中村吉宏議員。
(14番中村吉宏議員登壇)(拍手)
○14番(中村吉宏議員)一般質問します。
初めに、除排雪について伺います。
昨年の冬は、別段例年より降雪量が多いというわけではないにもかかわらず、路線バスが運休し、通学路を含め排雪が全く進められなかった結果、除排雪について多くの市民の方の不満を生み出した状況が発生しました。お世辞にもきめ細やかな除排雪などとは到底言えず、市民は不安で不便な冬の生活を強いられたものでありました。一方、今冬の除排雪について、多くの市民の方から大変改善された旨の声を伺います。
昨年、第3回、第4回の定例会における除排雪に関する質疑に対し迫市長は、昨年の状況をできるところから検証し、今冬に反映させること。また、今冬、除排雪事業を実施する中で改善点を検証し、今後に生かす旨の御答弁をされておられます。
そこで、何点か伺います。除排雪も降雪量等の条件で毎年事情が変わるものと思いますが、最初に、これらの条件や執行の状況について伺います。
気象状況について、昨年度と今年度の降雪量を月別に示し、さらに、これまでの累計降雪量をお示しください。それから、地域総合除雪について、昨年度と今年度における月別の幹線道路の除雪出動の平均回数、そして総排雪量について、月別の総排雪量とこれまでの累計量、さらに除雪費予算の執行率と市民の声の全体数と排雪依頼の数を月ごとの累計で示してください。
昨年の状況とことしの地域総合除雪について、昨年度の実施状況を検証し、そこから確認された問題点と、それに関して今冬どのように改善されたのかをお示しください。また、今冬これまでこの事業を実施してきた中で、今後改善するべき点として把握されているものがあればお示しください。
次に、貸出ダンプ制度について伺います。
昨年度と今年度における申請団体数と、これまでの同時期での実施団体数をお示しください。また、利用された市民の方から寄せられた苦情や要望があれば示してください。そして、それらについて、今のところどのように対応するお考えか、お示しください。
次に、臨港地区の除排雪について伺います。
昨年度はそれまで1事業者で進めてきた方法を変更し、臨港地区を3分割し、入札により3事業者が担当する方法に変更しました。その結果、苦情件数が増加するなどの状況が発生したと記憶をしております。
我々自民党としては、臨港地区の除排雪の方法を従来どおりに戻し、地域の安全を確保するべき旨、提言をしました。本市では、今冬の臨港地区除排雪について、昨年度の方法を変更し、従来、続けてきた方法での実施をされておりますが、その結果、これまで事業が進められてきた状況について確認をしたいと考えます。
昨年度と今年度の事業実施について、まず、それぞれの予算額を示してください。次に、それぞれの年度のこれまでの執行率を示してください。また、これまでの苦情件数も示してください。さらに、昨年度と比較した中で市としてどのような評価をしているのか、お示しください。
次に、観光税の導入に向けた検討について伺います。
昨年、第4回定例会の予算特別委員会において、私は財政上の観点や外国人観光客の増加を見込んでの早期の観光税導入を提言させていただきました。その質問に対し市長からは、第二次小樽市観光基本計画に示された観光インフラ整備の必要性を実現する財源について、また、収支改善プランにも歳入増の観点から観光税導入を示していることなどを挙げられて、どうすれば導入できるのかという観点から、検討したいという積極的な御答弁をいただきました。その御答弁の中で、導入に向けての課題や観光事業者の方々からの御意見を伺うことも重要である旨申されておられたところであります。
観光税導入については、小樽市の厳しい財政状況を見るに、早期の導入を進めるべきであると考えます。この観光税導入に向けて、市長の御答弁についての進捗を伺いたいと思います。
まず、導入に向けての課題について、その発見に向けた情報収集等の取り組み状況をお示しください。また、観光事業者の方々の御意見を伺う機会等の設定について、検討された状況や具体的にそうした機会を予定できているのかお示しください。
さらに、前回定例会では宿泊税をベースに議論をさせていただきました。しかし、観光税の課税方法はいろいろあるものと考えます。その後、市としてどのような方法で行うべきか検討されたことがあればお示しください。また、導入の検討に向けては、市民の皆様に情報の提供と説明を行いながら、その方法についての御意見を伺うことも重要と考えます。そうした機会を創設してほしいと考えますが、見解をお示しください。また、導入に向けた検討について、今後予定しているスケジュール等あればお示しください。
最後に、小樽駅前中心市街地再々開発について伺います。
昨年、第3回定例会の代表質問で、小樽駅前中心市街地再々開発について伺いました。小樽駅前第1ビル、第2ビルは老朽化し、非耐震の状況であります。この問題について、地権者の方々と議論を進めて取り組むべきと考えます。
以前、迫市長は、現在、再々開発に向けて議論をされている小樽駅前第1ビル周辺地区を手始めに積極的に取り組んでいただきたいと伺ったところ、御答弁で、老朽化したビルや歩行者と車が混在している駅前広場があるこの地区について、安全面などでも課題があり、観光都市小樽としてふさわしい玄関口として整備するために地権者、関係機関の皆様と協力しながらリーダーシップを発揮し、前向きに取り組んでいきたいとのことでありました。
小樽駅前中心市街地再々開発については、小樽駅前第1ビル周辺地区再開発準備組合が中心市街地活性化基本計画策定を求めている状況であり、市としても対応を急ぐべきものであると認識をしております。
また、計画を策定するに当たっても、市民がこれからの小樽駅前周辺に何を求めるのかを把握しなければならず、この点については、平成30年12月1日に同組合が主催した、まちづくりシンポジウム「小樽駅前地区に市民は何を求めるのか」において、小樽商科大学、大津ゼミの皆様がアンケート調査を行い、そのシンポジウムの中で発表されておりました。私も拝聴していたその発表の中で、とりわけ印象に残っていたものは、小樽駅前周辺に必要なものとして若年層がアミューズメントスペースを求めるのに対し、シニア層は小樽の象徴的なものをつくることを望んでいるということでした。
こうしたことも考慮をし、具体的に掘り下げながら小樽駅前地区にどのようなグランドデザインを描くのかという議論を進めていくことが重要であり、それが中心市街地活性化基本計画を策定する前提になるものと考えます。
そこで伺いますが、こうした議論を地権者の方々や関係機関を含め具体に進めていただきたいと考えますが、見解をお示しください。進めていくということであれば、今後どのように進めるのか、スケジュール感も含めてできるだけ具体的に説明をしてください。また、中心市街地活性化基本計画策定のめどなど、どのように考えているのかお示しください。
新しい小樽駅前が市民にとって安全で誇りの持てる小樽の顔として、また、このまちを訪れる観光客の方々に恥ずかしくない小樽の玄関口として開発されることを強く願っております。
以上、再質問を留保して、質問を終わります。(拍手)
○議長(鈴木喜明)説明員の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)市長。
(迫俊哉市長登壇)
○市長(迫俊哉)中村吉宏議員の御質問にお答えします。
初めに、除排雪について御質問がありました。
まず、昨年度と今年度の降雪量につきましては、昨年度は11月が68センチメートル、12月が162センチメートル、1月が182センチメートル、2月は22日現在で94センチメートル、累計降雪量は506センチメートルでありました。今年度は11月が18センチメートル、12月が147センチメートル、1月が121センチメートル、2月は22日現在で76センチメートル、累計降雪量は362センチメートルとなっております。
次に、昨年度と今年度の除排雪の執行状況につきましては、幹線道路の除雪出動回数は、七つのステーションの平均で、昨年度は12月が8.6回、1月が10.1回、2月は17日現在で4.2回、累計回数は22.9回。今年度は12月が7.7回、1月が8.8回、2月は17日現在で6.1回、累計回数は22.6回となっております。
次に、総排雪量については、昨年度は12月が4,000立方メートル、1月が13万6,000立方メートル、2月は17日現在で15万3,000立方メートル、累計量は29万3,000立方メートル。今年度は12月が1,000立方メートル、1月が25万2,000立方メートル、2月は17日現在で6万1,000立方メートル、累計量は31万4,000立方メートルとなっております。
次に、月ごとの除雪費予算の執行率については、昨年度は12月26日で17%、1月30日で47%、2月20日現在で73%でありました。今年度は12月23日で11%、1月27日で42%、2月17日現在で67%となっております。
最後に、市民の声の件数と、そのうち排雪依頼の件数につきましては、それぞれ昨年度は12月26日で563件、18件、1月30日で1,289件、284件、2月20日現在で1,855件、595件でありました。今年度は12月23日で358件、1件、1月27日で912件、74件、2月17日現在で、1,257件、170件となっております。
次に、昨年度の問題点と今冬の改善点につきましては、まず、昨年度の大きな問題点は、排雪作業のおくれであると考えております。その主な要因といたしましては、市の判断に時間を要したことであり、これにより除雪事業者の人員、運搬用ダンプの手配に支障が生じ、排雪作業が適切な時期に実施されず、バスの運行にも影響を及ぼす事態となりました。
今冬の改善点につきましては、昨年度までの事後保全的な排雪作業から、予防保全的な早期の排雪作業を行うことに改めたものであります。このことにより、適切な時期に排雪作業が行われているものと考えており、市民の皆様から排雪要望の割合も大幅に減少しております。
次に、今後改善するべき点につきましては、効率的な除排雪作業を行うための雪堆積場等の確保や除雪機械の計画的な更新を進めていくことのほか、除雪事業者の人員等の確保など、安定的な除排雪体制を構築することが必要であるものと考えております。
また、将来を見据えて、市民との協働のあり方を検討することも重要であることから、雪対策にかかわる基本計画を策定する中で、懇話会などを通して市民の皆様の御意見を伺いながら検討を進めてまいりたいと考えております。
次に、貸出ダンプ制度における申請団体数と実施団体数につきましては、平成29年度は2月13日現在で、申請団体数408団体に対して実施団体数は196団体であり、30年度は2月17日現在で申請団体数388団体に対して実施団体数は193団体となっております。
次に、利用団体からの苦情や要望などにつきましては、主な苦情、要望内容としましては、作業距離が長い現場や路線が複数ある現場においても、転回場が1申請につき1カ所しか認められないため作業効率が悪いという苦情や、排雪第2種路線を再び本制度の対象としてほしいとの要望を受けております。
このような市民からの要望等を踏まえ、今後の対応につきましては、本制度における市民との協働事業として今後どうあるべきか、抜本的な制度の見直しも含め、改めて検討が必要であると考えているため、今冬の検証や利用状況を踏まえ、市民の皆様の御意見を伺いながら、今後の制度のあり方などについて検討を進めてまいりたいと考えております。
次に、臨港地区の除排雪における昨年度と今年度の予算額につきましては、平成29年度、30年度とも1,320万円であり、執行率については、それぞれ2月17日現在の値で比較すると、29年度では3分割で発注しているため、地区別では手宮地区が約78%、中央地区が約81%、勝納・若竹地区が約69%、3地区全体では約75%であり、30年度は一括で発注しており、全体で約74%となっております。
また、苦情件数は、同様に比較いたしますと、29年度は11件、30年度は2件となっております。
次に、昨年度と今年度を比較した評価につきましては、ただいまお答えしました執行率では、本年度のほうが下回っていますが、本年度は降雪量が少ないほか、一括発注としていることで諸経費率が低減できた分、当初設計において除排雪は29年度より作業量を多く見込んでおります。このため、相対的に執行率は上がっておりませんが、排雪については既に29年度の約1.5倍の作業量となっております。
また、苦情については、本年度は2件寄せられておりますが、中央ふ頭での上屋建設工事により道路が狭くなっていたことや、吹きだまりの解消についてであり、除排雪に対する苦情ではありませんので、全体的には路面管理はよくなっているものと考えております。
次に、観光税の導入に向けた検討について御質問がありました。
まず、課題に対する情報収集等の取り組みにつきましては、これまでも、例えば宿泊税を札幌市に先駆けて導入することで発生する宿泊施設の競争力低下や、国におけるいわゆる出国税、北海道で検討している宿泊税、本市における入湯税など他の税との関連について、産業港湾部内で検討してきたところであります。前定例会以降では、平成31年11月の導入を予定している倶知安町の課題や、税収を全額地域の観光協会に補助することを検討している島根県松江市の例、また税ではありませんが、県民以外を対象に偕楽園への入場を有料化する方針を固めた茨城県の取り組みなどについて情報収集をしてきたところであります。
次に、観光事業者から御意見を伺う機会につきましては、今後、まず、市の関係部署による庁内会議を立ち上げ、観光税についての検討を進めると同時に、観光関連事業者からも意見を伺ってまいりたいと考えております。
次に、平成30年第4回定例会以後における宿泊税以外の観光税の検討につきましては、先ほど述べたとおり、他の都市の課税方法等についての情報収集にとどまっており、具体的な検討には至っておりません。
次に、市民への情報提供等の機会の創設につきましては、今後、庁内会議で議論を進めていく中で、市民の皆様の御意見を伺う機会について検討してまいりたいと考えております。
次に、今後のスケジュールにつきましては、現在具体的なものはありませんが、まずは庁内会議において税の使い道や種別、税額、課税客体、徴収方法などの枠組みや課題について議論するなど慎重に検討してまいりたいと考えております。
次に、小樽駅前中心市街地再々開発について御質問がありました。
まず、小樽駅前地区の議論の進め方につきましては、来年度において窓口となる建設部の組織体制を強化し、再開発準備組合や関係機関等との連携を図り議論を進め、その中で本市の役割や必要となる計画、スケジュールなどについても調整してまいりたいと考えております。
次に、中心市街地活性化基本計画策定の目途などにつきましては、小樽駅前地区の開発を進めるためには、中心市街地活性化基本計画や立地適正化計画などの策定が必要になるものと想定されますが、今後、再開発準備組合や関係機関等との議論を深め、どの計画が当地区にとって適切であるかを見定めるとともに、策定のタイミングについても調整してまいりたいと考えております。
(「議長、14番」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)14番、中村吉宏議員。
○14番(中村吉宏議員)あとは、予算特別委員会等で議論させていただきます。
○議長(鈴木喜明)中村吉宏議員の一般質問を終結いたします。
(「議長、5番」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)5番、髙橋龍議員。
(5番髙橋龍議員登壇)(拍手)
○5番(髙橋龍議員)4年の月日は早いもので、今任期最後の定例会となりました。2015年に初めて登壇してから、幾度もこの場に立たせていただきました。これまで取り組んできたものの集大成として、また、これから先につながるよう実りある議論をするべく今定例会にもしっかり臨んでまいりたいと思っております。
今までも福祉に関する分野については、本会議や委員会の場において、多岐にわたる質問を行ってまいりました。また、教育の分野、まちづくり等についても問題提起・政策提言を続けてきたところであります。本日この場では、福祉を中心とし、行政各般にかかわる地域福祉計画の策定について、テーマを1本に絞って質問をさせていただきます。
まず、地域福祉計画。この名称を御存じない方もいらっしゃるかと思います。これは住みなれた地域において高齢者や児童、障害者などについて、いわゆる縦割りではなく、それぞれの地域の実情に応じて、行政や保健・福祉等の関係機関と住民が一体となって支え合うことができる地域の仕組みづくりに取り組むための行政計画であり、福祉分野における最上位計画として位置づけられているものです。
社会福祉法第107条第1項において、策定の努力義務が市町村に課されているものと認識していますが、小樽市には、いまだその計画はありません。そのような中、過去から今日まで、本市において福祉事業者のみならず多くの方々がその策定に向けて活動されている背景もございます。
初めにお聞きしますが、小樽市としては、この地域福祉計画の必要性をどのように考えているのか、お示しください。
本市には計画がないことは申し上げましたが、他の自治体においては、どの程度浸透しているものなのでしょうか。全国的な策定率がどうなっているのかを調べたところ、平成29年4月1日の時点で、1,741市町村のうち74.0%に上る1,289市町村が策定済みとなっています。さらに、市区に限定した場合は89.7%と約9割の自治体が既に設置を終えているという状況です。
そこで、次にお伺いいたします。
他都市の事例は多々あるわけですが、例えば、行政的な面の課題、事業者を初めとする民間的な面、または社会的な面としてなど、視点によって課題はさまざまであると感じます。本市に当てはめた場合、策定する上でこれから先クリアしていくべき課題はどのようなものが挙げられますか。御所見はいかがでしょうか。
また、この計画はさまざまな側面を有していますが、本市としては策定をした場合に、期待できる点として主に何が挙げられると考えますか。生かしていくことのできる分野や、市民の皆様にとってメリットとなる点をお示しください。
先ほども触れた平成30年4月施行の改正社会福祉法の第107条には、「市町村は、地域福祉の推進に関する事項として次に掲げる事項を一体的に定める計画を策定し、又は変更しようとするときは、あらかじめ、住民、社会福祉を目的とする事業を経営する者その他社会福祉に関する活動を行う者の意見を反映させるために必要な措置を講ずるよう努めるとともに、その内容を公表するよう努めるものとする。」とあります。つまり、計画策定及び変更の際には、社会福祉に関する事業者やNPO、ボランティア団体などの皆さんの声を集めることが必要と読み取れるわけです。
では、次にこれを本市に当てはめて考えたときにはどうなるのか、お聞きします。
策定作業に際して、新たな審議会ないし委員会などを立ち上げる必要はあるのでしょうか。どういった人たちの協力が必要と捉えていますか。
委員会などの立ち上げができれば、その後、自動的に進むというものでもないとは思います。策定に向けてはどういった工程を経ていくのでしょうか。踏んでいくべきプロセスをお示しください。
また、本市では地域福祉計画についての講演会や勉強会なども開かれています。私も参加させていただく場面もありますが、策定を望む人たちの御意見は、小樽市にどう聞こえていますか。
次に、時間的な面で見た場合の質問に移りたいと思います。
北海道においても、「市町村が策定する地域福祉計画の達成に資するよう、広域的かつ一体的な見地から、地域福祉の推進の支援に関する事項を一体的に定める」とした地域福祉支援計画を平成30年度からの6年間を期間として策定しています。
また、その中では、北海道が課題認識を持つ事項が列挙されており、課題の一つとして全市町村で包括的な支援体制の整備が図られるよう、改正社会福祉法の趣旨を踏まえた計画の策定や見直しが必要とも書かれています。この内容を見ても、北海道としてもこの数年で全ての市町村で策定されることを目指していることがわかります。
ここで小樽に話を戻します。地域福祉計画をつくっていくに当たって、一般的に要する期間をお示しください。また、小樽市も同じぐらいの期間で作成は可能と考えられますか。
さらに、別の観点でお伺いいたします。コストパフォーマンスを重視する性質のものではないので、予算がないからつくらなくてもいいということにはならないとは思います。その予算の面でお伺いしますが、策定にかかる費用はどのぐらいが見込まれますか。
この地域福祉計画は、直接的な福祉分野のみならず、教育や建設分野におけるまちづくりにも及ぶものと認識しています。高知県高知市の事例に目を向けてみると、平成27年の中間見直しにおいての課題として、市役所内での連携の強化が挙げられております。具体には防災、市民協働、健康福祉、子育て関連部署の横断的連携が必要という課題抽出がなされ、28年度以降には、それらに教育委員会まで含めたワーキンググループの形成に取り組んでいるということであります。
仮に小樽市がつくるとした場合、中心となるのは名前のとおり地域福祉課になると考えますが、地域福祉計画は地域の福祉全般にかかわるものでありますから、本市に当てはめても複数の部・課にまたがるものです。連携していくべき他の部・課はどのラインなのでしょうか。つまり、庁内ではどういった枠組みで進めていくのが望ましいと考えられますか。
また、埼玉県川越市での事例として、地域コミュニティの交流事業が多数行われていると紹介されているのを目にしました。市内で高齢化が顕著な地域において、高齢者と子供たちの世代間交流を促進させる拠点がつくられるなど、ボランティアの皆さんの力もかりながら、地区ごとの課題に沿った事業展開をされています。
加えて、社会福祉協議会が中心となった子育て支援の取り組みや障害のある方の社会参加推進の事例なども挙げられています。こうした活動も地域福祉計画の範疇にあり、このことからも行政の横の連携、民間との連携が図られていることがわかります。
冒頭、一つ目の質問として、計画の必要性をお聞きしました。最後の質問として率直にお伺いしますが、本市として計画策定に前向きに取り組んでいただきたいと考えますが、いかがですか。
この地域福祉計画の策定に当たっては、国が策定を努力義務としているからつくらなくてはならないとか、周囲の自治体が策定しているからといった、ある種、受け身の理由は根底にあれど、それをもって原動力にするべきものではありません。本計画策定は、本市の福祉の向上に向けた大きな手段の一つであり、地域性を強く打ち出し、実効性あるものをつくっていくことが肝要であります。
子供から高齢者まで、障害のある方もない方も、同じまちに暮らす人間として、地域福祉計画のもと、ユニバーサルなまちづくりに向けて取り組んでいくことは、超少子高齢化を迎えた今、行政としての責務であるとも考えます。自助、互助、共助、公助という助け合いの仕組みを体系化し、シームレスな連携を図ることが求められています。
また、2030年までの国際目標であるSDGs(持続可能な開発目標)の169のターゲットとも方向性を同じくする点も多くあると考えます。誰一人取り残さない小樽に向けて、動き出す時期が来たと言えます。
小樽市としては、地域に暮らす全ての人たちにかかわるものであるということを御理解いただいた上で、迫市長を先頭に市役所全体としてその必要性を認識し、能動的に、未来志向で進めていただきたいと心から願います。多くの方々の御意見を尊重し、他者の困り事を自分のものとして考え、課題抽出とその解決に向けて、行政と住民が協働で進むことのできる小樽がつくられていく、そのような優しいまちを一丸となって目指してまいりましょう。
以上、再質問を留保し、質問を終わります。(拍手)
○議長(鈴木喜明)説明員の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)市長。
(迫俊哉市長登壇)
○市長(迫俊哉)髙橋龍議員の御質問にお答えします。
ただいま、地域福祉計画について御質問がありました。
まず、計画の必要性につきましては、地域福祉をより効果的に推進していくために、行政、福祉活動団体、関係機関の役割を計画により明確化し、住民が主体的に地域の課題を把握して解決を試みるための方向性などを包括的に示すものとして、必要な計画であると認識をしております。
次に、策定に当たり課題と考えられる点につきましては、地域が抱える問題を的確に把握すること、どのようにコーディネートし、地域住民の参加を促すか、社会福祉協議会を初めとした福祉関係団体等とのネットワークの構築をどのようにつくり上げるか、既存の福祉分野の各個別計画と整合性を図ることなどが課題であると考えております。
次に、策定により期待できる点などにつきましては、市の福祉事業は高齢者、障害者、子供など、既存の個別計画に沿って展開されておりますが、地域福祉計画はそれらを相互に連携・補完する役割を果たすことから、複雑かつ多様化する福祉課題にも今まで以上に包括的な支援ができるものと期待できます。
また、福祉関係者はもとより、地域住民の主体的な参加により、地域の課題やニーズを的確に把握、共有化し、課題解決に向けた仕組みを構築することが可能となるため、社会、経済、文化、その他あらゆる分野において、市民にとってお互いが支え合い、より安心した暮らしができるような地域づくりにつながると考えております。
次に、審議会などの必要性につきましては、計画に盛り込む分野や事項は専門的で多岐にわたることから、関係部局の横断的な庁内検討チームの設置や地域住民、学識経験者、福祉・保健・医療関係者、民生・児童委員等さまざまな立場の方々で構成する検討組織を設置する必要があると考えております。
次に、策定に係る工程につきましては、市民アンケート調査やワークショップの開催、関係機関からのヒアリング調査により地域課題やニーズを抽出し、その内容をもとに、さきに述べた庁内外の検討組織で計画案の検討を行い、策定していくことになると考えております。
次に、策定を望む方々からの御意見をどのように受けとめているかにつきましては、「計画策定により、本市の福祉行政の指針が示される」、「官民それぞれの役割が明確化される」、「協働して地域づくりを進める体制が確立される」、「これまで以上に市民、事業者の社会貢献につながる」といった御意見をいただいていることから、計画策定に対する期待感が高いものとして受けとめております。
次に、策定までの期間につきましては、市町村により策定のプロセスや検討体制は異なりますが、策定に当たり2年ほどを要しているようであり、本市におきましても同程度の期間が必要になると考えております。
次に、策定に係る費用につきましては、全て直営で策定するか、一部でも委託するかや、策定のプロセスがまだ確定していないため、現時点では具体的にお示しすることはできません。
次に、策定に係る関係部署の連携につきましては、この計画の策定は、福祉部が中心になって取り組むことにはなりますが、計画に盛り込むべき事項は介護、保健医療、社会教育、雇用関係など多岐にわたることから、庁内の関係部局と横断的に連携した体制で進めていくことが望ましいと考えております。
次に、策定に向けての取り組みにつきましては、平成30年4月に施行された社会福祉法の一部改正で福祉の各分野における共通事項を定めた上位計画と位置づけられ、策定が努力義務化されたことや、北海道のガイドラインでも32年度までに全市町村の策定を目標としていること、福祉団体関係者からの要望もあることから、本市におきましても策定に向けて取り組んでまいりたいと考えております。
(「議長、5番」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)5番、髙橋龍議員。
○5番(髙橋龍議員)再質問をさせていただきます。
まず、大変前向きな御答弁をいただきまして、感謝を申し上げます。
再質問は2点のみとさせていただきますが、まず一つ目、策定に要する期間について。
御答弁によりますと、本市としても他市と同様、約2年間を見込むということでした。また、最後の質問に対しての御答弁では、北海道は平成32年度をめどに策定の方針を打ち出しているというような御答弁だったと思います。この二つから逆算すると、もう来年度には取り組みを始めていかなければいけないのかと思いますけれども、その必要性に関していかがお考えでしょうか。
もう一つ加えて、来年度、動き出していただくという場合には、補正予算などを組んでいかないといけないのかというふうに思いますけれども、こちらについてもぜひお考えをいただきたいと思いますがいかがでしょうか。
○議長(鈴木喜明)説明員の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)市長。
○市長(迫俊哉)髙橋龍議員の再質問にお答えいたします。
質問、2点ございましたけれども、策定期間は他の自治体では2年ほど要しているということであり、本市としても大体、同程度を想定しているということでお答えを申し上げましたが、平成31年度、32年度のこの2カ年で策定を目指していきたいというふうに思っております。
それから、動き出した場合に、その費用を補正予算で計上していくのかというお尋ねでしたけれども、先ほども申し上げましたとおり、いろいろなやり方がございまして、全て市が自前でやるといいますか直営でやるという方法もありますし、あるいは専門的な知見を入れて一部委託をするというやり方もあると思うのですが、その方法については今後検討させていただきますけれども、場合によっては補正予算を計上させていただくケースもあるのかというふうに思っているところでございます。現時点では未定ということでございます。
○議長(鈴木喜明)以上をもって、一般質問を終結いたします。
お諮りいたします。
ただいま上程中の案件のうち、議案第1号ないし議案第19号、議案第22号、議案第23号、議案第25号ないし議案第33号及び議案第37号並びに報告第1号につきましては、議長指名による9名の委員をもって構成する予算特別委員会を設置し、これに付託の上、審査することといたしたいと思います。
これに、御異議ございませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)御異議なしと認め、さように決しました。
それでは、予算特別委員を御指名いたします。秋元智憲議員、千葉美幸議員、髙橋龍議員、酒井隆行議員、中村吉宏議員、濱本進議員、林下孤芳議員、小貫元議員、新谷とし議員、以上であります。
なお、委員中事故ある場合は、所属会派において補充することといたします。
次に、議案第20号、議案第21号、議案第35号及び議案第38号につきましては、総務常任委員会に、議案第24号につきましては、経済常任委員会に、議案第34号及び議案第36号につきましては、建設常任委員会に、それぞれ付託いたします。
日程第2「陳情」を議題といたします。
本件につきましては、別紙、お手元に配付の議事事件一覧表のとおり、所管の常任委員会に付託いたします。
日程第3「休会の決定」を議題といたします。
お諮りいたします。
委員会審査のため、明日から3月13日まで休会いたしたいと思います。
これに、御異議ございませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)御異議なしと認め、さように決しました。
本日は、これをもって散会いたします。
散会午後5時11分
会議録署名議員
小樽市議会議長鈴木喜明
議員安斎哲也
議員松田優子