開議午後1時00分
○議長(鈴木喜明)これより、本日の会議を開きます。
本日の会議録署名議員に、高野さくら議員、酒井隆行議員を御指名いたします。
日程第1「石田博一議員に対する懲罰動議」を議題といたします。
石田議員の一身上の件ですので、地方自治法第117条の規定により、石田議員は除斥となります。
(6番石田博一議員退席)
○議長(鈴木喜明)これより、懲罰特別委員長の報告を求めます。
(「議長、25番」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)25番、前田清貴議員。
(25番前田清貴議員登壇)(拍手)
○25番(前田清貴議員)懲罰特別委員会の報告をいたします。
平成30年2月21日の本会議において当委員会に付託されました「石田博一議員に対する懲罰動議」の趣旨につきましては、2月21日の本会議において議決された懲罰特別委員会草案による陳謝文により陳謝の懲罰を科すことに対し、石田議員が陳謝文の朗読を拒否し、懲罰に服さなかったことから、地方自治法第134条第1項及び小樽市議会会議規則第96条第1項に基づき、石田議員に対し懲罰を求めるものであります。
当委員会は、2月21日に委員会を開催し、懲罰事犯者である石田議員から一身上の弁明の申し出がなかったことから、直ちに審査を行いました。
審査の概要は、次のとおりであります。
石田議員は、本会議における一身上の弁明の際、陳謝文について、さきの懲罰特別委員会が勝手につくった文書であるというような発言をしているが、陳謝文は小樽市議会会議規則第98条に基づき作成されたものであり、委員会が勝手に作成したものではない。そもそも、議決されたことについては、自分の意に沿わなくても従うというのが議決機関の一員である議員としてとるべき態度であり、今回の石田議員の態度は議員として無責任である。
また、議会の議決を尊重せず全会一致で決定した陳謝文の朗読を拒否したことは、十分懲罰を科すべきものであると考える。
本件は議会の自律権の問題であり、懲罰を科すに当たっては、前例に照らして出席停止7日間ということで考えている。
これらの意見から、本件は懲罰事犯に該当し、7日間の出席停止の懲罰を科すことが適当であるとの意見で一致し、懲罰事犯に該当しないという意見はありませんでした。
以上の審査を経て採決を行いました。
採決の結果は次のとおりであります。
まず、本件が懲罰事犯として懲罰を科すべきものと決定することについて採決を行った結果、全会一致により、懲罰事犯として石田議員に懲罰を科すことと決定いたしました。
次に、7日間の出席停止の懲罰を科すことについて採決を行った結果、全会一致により、7日間の出席停止の懲罰を科すことと決定いたしました。
以上をもって、報告を終わります。(拍手)
○議長(鈴木喜明)石田議員からの一身上の弁明の申し出がありませんので、これより、採決いたします。
本件に対する委員長の報告は、石田議員に7日間出席停止の懲罰を科すことであります。
委員長報告どおり決定することに、御異議ございませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)御異議なしと認め、石田議員に7日間出席停止の懲罰を科すことは可決されました。
石田議員におきましては、入場願います。
(6番石田博一議員着席)
○議長(鈴木喜明)ただいまの議決に基づき、これより、石田議員に対し、懲罰の宣告をいたします。
石田議員、起立してください。
石田議員に、本日から7日間、出席停止の懲罰を科します。
石田議員に、退場を命じます。
(6番石田博一議員退席)
○議長(鈴木喜明)日程第2「議案第1号ないし議案第41号」を一括議題といたします。
質疑及び一般質問を一括し、これより会派代表質問を行います。
それでは、通告がありますので、順次、発言を許します。
(「議長、15番」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)15番、濱本進議員。
(15番濱本進議員登壇)(拍手)
○15番(濱本進議員)自由民主党を代表して、質問いたします。
まず、質問を始める前に、日本時間の2月7日未明に台湾東部において発生したマグニチュード6.4、震度7の地震によって、とうとい命を奪われた16名の方々に心より御冥福を申し上げます。
また、負傷された285人の皆様、そして被災された多くの皆様にお見舞いを申し上げます。
自然災害を予測して対処することは困難ではありますが、被害を最小限にとどめるための手だてを講じることは可能であり、議員の立場でそれを実現する責任を痛感しております。
また、1月31日に、札幌の生活困窮者のための自立支援関連施設での火災により、残念ながら11名の方々がお亡くなりになり、3名の方が負傷されました。
心から御冥福をお祈り申し上げますとともに、一日も早く回復されることを願っております。
この痛ましい事故を通じて、社会的に恵まれない人々を気遣い、寄り添う政治のあり方、行政のあり方、そして議員の責務を今、改めて自問自答しております。
それでは初めに、第1項目め、地方自治体における市長としてのあり方について質問します。
私は、平成29年の第1回定例会において、地方自治における基本である二元代表制のもとでは、議員の集合体である議事機関の議会と執行機関の長は住民の直接選挙によって選出されるため、住民代表としての正当性は同等であり、それぞれに対等かつ独立した関係であると指摘しました。
また、議事機関と執行機関は、互いの役割、機能を、存在意義を認め合い、信頼関係を構築しなければ地方自治は成立しないとも指摘しました。
このことは、小樽市自治基本条例の第1条「この条例は、市民、議会及び市(市長その他の執行機関をいいます。以下同じ。)が、互いの役割や責務を理解し合い、協働による小樽のまちづくりを進めるための基本となる事項を定め、豊かで活力ある地域社会の実現を図ることを目的とします」とあるように、議会と市長の関係を明確に規定しています。
また、この自治基本条例の第1条は、市民にも小樽という都市のまちづくりを求めています。つまりは、市民も都市経営を担う一員であると定義しています。行政組織の経営者であると同時に都市を経営する一員であり、二面性を有していると、市長はその立場にあると思います。
我が会派は、平成27年に森井市政が始まって以来、今日までの約3年間、ことあるたびにこの二面性を有している市長の、小樽商工会議所や北海道中央バスなどのさまざまに都市の経営を担う市民への理不尽と思われるような発言、誠実さを疑われるような対応をする姿、そして議会の存在意義を理解していないかのような発言、議会における著しく誠実さ、正確性に欠けた答弁、信頼関係を築くどころか不信感を抱かせ、増長させるかのような理不尽な対応をする姿、また、組織の目的を実現するための貴重な財産・資源である職員の合理性、意図を見出せない不自然とも言わざるを得ない人事、コンプライアンス委員会や議会が指摘した法令違反の事務執行など、これらを見たとき、市長としての資質、能力、見識、経営手腕等について、疑問を感じ、ただしてきました。
このように評価されていることを踏まえて、市長は就任以来約3年が経過した現在、市長としての自分自身の資質、能力、見識等についてどのように捉え、評価しているのでしょうか。主観的ではなく客観性を持った具体的な見解を求めます。
我が会派は、平成27年第3回定例会の代表質問において、米沢市や国分寺市を例に挙げて、その年度の市政運営方針を議会に対して明確に説明するように求めました。
そのときの米沢市の市政運営方針の構成は、1番目は、その年度の市政運営に当たっての基本的な考え方、2番目は、6項目の分野別の主要施策、3番目は、新年度予算の概要、4番目は、結びとなっており、体系的でありかつ具体的であります。
今定例会における市長の提案説明は、残念ながら十分に体系的かつ具体的であったとは理解できません。行政組織の経営者である市長は、米沢市の市政運営方針の構成について、どのようにお考えですか。見解を求めます。
今回の市長の提案説明の内容、組み立てについて、米沢市と比較して、かつ自治基本条例における市長の説明責任に照らして、どのように捉えていますか。見解を求めます。
昨年11月末に議会からの辞職勧告を受けて辞任した副市長の選任について、昨年の第4回定例会の提案説明において、市長は、後任を考えられるまでには及んでおりませんと発言していましたが、今回の提案説明において一言も言及もありませんでした。なぜ言及しなかったのでしょうか。答弁を求めます。
また、現在の状況と、いつまでに選任する予定なのか、具体的な答弁を求めます。
この項最後に、市長には、今定例会の本会議、委員会において、これまで以上に議会に対して十二分に説明責任を果たす誠実かつきめ細やかな対応、答弁を強く求めますが、市長の見解はいかがですか。お答えください。
以上、第1項目めを終わります。
○議長(鈴木喜明)説明員の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)市長。
(森井秀明市長登壇)
○市長(森井秀明)濱本議員の御質問にお答えをいたします。
ただいま、地方自治体における市長のあり方について御質問がありました。
初めに、市長としての資質、能力、見識等につきましては、市民の皆様などへの対応については、総合計画審議会などの委員として、経済界を初め各界の方に御協力をいただいているとともに、商工会議所からの要望に対して、施策の優先順位や財政状況も勘案しながら実現に向けての検討を進めているほか、経済界から要望のあった(仮称)小樽市中小企業振興基本条例の制定に向けて取り組んでおります。
また、小樽まちづくりエントリー制度の創設などにより、市政への市民参加の拡充を図り、さらには周産期医療について、北後志5町村や医療関係者などと連携して鋭意取り組んできた結果、小樽協会病院において分娩取り扱いが再開される運びとなるなど、市政にかかわる方々と協力関係をしっかりと築いてきております。
そして、公約である除排雪の改善や子ども医療費助成の拡大、鉄道駅のバリアフリー化、英語教育などの教育環境の向上、ふるさと納税の推進などを実行に移してきたほか、まちの魅力を高めていくための日本遺産認定に向けた取り組み、これまで余り手をかけられていなかったトイレの洋式化や小・中学校の机・椅子の更新、消防団の被服整備を行うなど、職員と議論を重ね、リーダーシップを発揮しながら全力で市政運営に取り組んでいるところであります。
このような中で、国土交通省の発表において、商業地の地価の対前年平均変動率が26年ぶりに上昇に転じ、小・中学校における全国学力・学習状況調査では、近年、全国水準まで迫る結果となっているほか、昨年は転出超過が縮小をし、人口動態の改善への期待感も出てくるなど、まちとしてよい傾向があらわれてきたと感じております。
しかしながら、あくまでその評価については市民の皆様が行うものと考えているところであります。
次に、市政運営方針の構成や内容につきましては、米沢市の市政運営方針は、議員御指摘のとおり体系的かつ具体的な構成であると認識しております。
本市におきましては、自治基本条例における市民への説明責任の規定の趣旨を踏まえ、わかりやすい説明に心がけたところであり、その構成は、まず新年度の市政執行及び予算編成の基本的な考え方を述べ、次に主な取り組みを総合戦略の体系に沿って具体的に説明した後に、結びとして、米沢市と同様、体系的かつ具体的であると捉えております。
次に、副市長の選任につきましては、現時点で選任の見通しが立っておりませんので、提案説明の中では触れなかったものであります。
また、このような見通しの立たない状況でありますので、選任の時期についても現時点でお示しすることができませんが、できるだけ早く選任できるよう努力をしてまいりたいと考えております。
次に、今定例会における議会対応等につきましては、私といたしましては、これまでも執行機関の長として説明責任を果たすべく、議会に対し誠実な対応や答弁に心がけてきたつもりでおりますが、今定例会におきましても、私の市政運営に関する考えや思いをしっかりと説明をし、御理解いただけるよう努めてまいりたいと考えております。
○議長(鈴木喜明)次に、2項目めの質問に入ります。
(「議長、15番」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)15番、濱本進議員。
(15番濱本進議員登壇)
○15番(濱本進議員)第2項目め、市長に対する辞職勧告について質問します。
平成27年に市長が就任して以来今日まで、民意によって選出された議会は、民意を反映して議会の主要な機能の一つである監視、牽制機能を働かせて、市長に対し数々の動議、決議、問責決議そして前代未聞の二度の辞職勧告決議を可決してきました。
市長は、平成29年の第4回定例会の提案説明において、同年の第3回定例会で可決された辞職勧告決議について、「辞職勧告決議は重く受けとめておりますが、市民の皆様の負託を受けて市長というお役目についておりますので、民意が市政に反映されるよう職責を全うすることが私の役割でありますので、この決議をもって辞職する考えはございません。今後は、反省すべき点は反省をし、改善すべき点もしっかりと改善をしてまいる所存であり、これからも議会とは緊張感を持って向き合ってまいりたいと考えておりますので、御理解いただきますようお願いを申し上げます」と述べていました。
この発言に対して、我が党の横田議員は、代表質問において、民意を反映している議会が可決した辞職勧告を重く受けとめているのであれば市長は辞職するのが当然であると指摘し、さらに反省すべき点、改善すべき点について具体に説明する責任についても指摘しています。
このように指摘されているにもかかわらず、第4回定例会において市長は、本会議、委員会審議において、これまでと同様の反省、改善とはほど遠い的確性に欠ける答弁などを行い、議長や委員長から注意を受けるようなありさまで、反省、改善の姿形は全く見出せなかったと言わざるを得ません。
(「そうだ」と呼ぶ者あり)
また、平成28年度決算は、ずさんな財政運営や市長自身の交際費の増額を流用という不適切な処理を行ったことを理由に2年連続で不認定としました。
さらに、コンプライアンス委員会が指摘した高島漁港区における市長の後援会関係者が行う観光船事業に関する一連の条例違反の許認可、ふれあいパス事業における契約規則違反の責任をとるために再度提出された市長自身の減給条例案が、その量定について明確な根拠を説明できないがゆえに、議会は否決しました。
そのほかにも、産業港湾部が所管する港湾地区の除雪業務の指名競争入札において、受注条件、発注内容を変更し、結果として入札不調により、市長の後援会幹部が代表者の企業が随意契約で受注した件について、市長はこの発注に何ら問題はないと答弁していますが、このことは利益供与を惹起させる極めて不自然、不明瞭な発注と言わざるを得ません。
このような市長の第4回定例会の状況に鑑みて、議会は辞職勧告決議を再度可決しました。
これまで森井市長に対して数々の動議、決議、2度の問責決議、そして2度の辞職勧告決議を可決しましたが、今定例会の提案説明冒頭においての市長の辞職勧告に対する発言は全くもって的外れであり、理解不能であります。なぜなら、議会が明確な根拠を提示しているにもかかわらず、辞職勧告の内容について真摯に正面から明確な根拠をもって反論することもなく、単に民意が市政に反映されるように職責を全うしてまいりたいと考えております、だから辞職はしません。それでは余りにも稚拙、低次元であり、これでは議会を愚弄し軽視していると言わざるを得ません。
直接民主主義の考え方に基づいて選ばれた市長が、民意を市政に反映し事務を執行することは、誰が市長になっても当然の責務であり、議会は民意が市政に反映されていないことを理由に辞職を求めてはいません。間接民主主義の考え方によって選ばれた議員、つまりは民意の代弁者である議員が組織する議会が決定した意思、すなわち民意である2度の辞職勧告決議をしっかりと読み込み、内容を十分理解した上で議会意思である辞職勧告についての見解を求めます。
昨年の第4回定例会では、市民の負託を受けて市長というお役目についておりますので辞職はしませんと発言しております。この意味を市長は本当に理解しているのでしょうか。甚だ疑問です。なぜなら、市民の負託は、あくまでも平成27年4月の選挙結果であり、民意は常に流動的で現在もその負託が継続しているか否かはこれから行われる選挙結果でのみ証明されるものです。二元代表制のもとで市民が負託した議員によって成立し存在している議会が市長の辞職を勧告しているのですから、市長は改めて現在の民意を問う、問わないは、それは御自身の判断に委ねますが、一刻も早くみずから辞職すべきと考えます。市長の見解を求めます。
市民は、2度の辞職勧告を受けた森井市長が、ただ座して来年の任期満了を待っていると受けとめたとしたら、これからの小樽市政に対する信頼を大きく損なう事態を招くことになるのではないかと懸念をしています。我が会派の懸念は、杞憂でしょうか。市長にはこの懸念を払拭する大所高所に立った英断を求めます。市長の見解をお聞かせください。
以上、第2項目めを終わります。
○議長(鈴木喜明)説明員の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)市長。
(森井秀明市長登壇)
○市長(森井秀明)ただいま、私への辞職勧告について御質問がありました。
初めに、勧告に対する見解につきましては、議会の意思としての勧告は重く受けとめておりますが、私に市長としての資質、能力がないとの御指摘に対しましては、先ほど申し上げましたとおり、私といたしましては、リーダーシップを発揮し、市長というお役目を十分に果たしているものと考えておりますので、私に資質、能力が欠けているとは思っておりません。したがいまして、この決議をもって辞職する考えはございません。
次に、市民が負託した議会の勧告に従って辞職すべきということにつきましては、確かに議員の皆様もそれぞれ投票いただいた方々の民意を受けて当選されておりますが、私は市民の皆様から直接市長として選ばれ、基本的に任期4年間の市政運営を負託されておりますことから、私を選んでくださった市民の皆様の期待に応え、任期を全うすることが私の役割であるものと考えておりますので、繰り返しになりますが、このたびの勧告決議をもって辞職する考えはございません。
次に、私が市長でいることで市政への信頼が大きく損なわれるのではないかとの懸念につきましては、市民の皆様は、私が公約の実現を進め、市政の発展に尽力していることを高く評価してくださっており、私に対して今も大きな期待を寄せてくださっているものと認識をしております。自民党の皆様の懸念は杞憂であるものと考えておりますので、今後も民意が市政に反映されるよう職責を全うしてまいります。
○議長(鈴木喜明)次に、第3項目めの質問に入ります。
(「議長、15番」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)15番、濱本進議員。
(15番濱本進議員登壇)
○15番(濱本進議員)第3項目め、新年度予算について質問します。
平成30年度の一般会計予算は、歳入歳出同額の約559億1,355万円で編成されています。
初めに、新年度予算を編成する上での基本方針について歳入歳出のそれぞれについて対前年度と比較の上、理由などを含めた説明を求めます。
次に、新年度予算計上額について、歳入歳出のそれぞれについて、対前年度当初予算額及び対前年度最終補正予算額と比較の上、理由などを含めた説明を求めます。
次に、新年度当初予算における主要事業について質問します。
主要事業のうち、継続的な事業で予算が増額になった事業、減額になった事業について、その主な事業名、増額、減額の理由、根拠などの説明を求めます。
次に、新年度の除雪費は約14億2,771万円を計上していますが、これまでは除雪費の大部分は第3回定例会に補正予算で計上してきました。今回、なぜ新年度当初予算に計上するに至ったのか、その経過、変更理由などについて説明を求めます。また、その積算根拠についても説明を求めます。
関連して、伍助沢雪堆積場の新規開設経費が計上されていますが、新規開設に至った経緯、経過、理由などについて説明を求めます。
次に、ふるさと納税関係経費が4,830万円計上されていますが、この内訳について説明を求めます。
また、この経費に対応するは歳入はどの程度見込んでいるのか、また、どの費目にどのように計上されているのか説明を求めます。
新年度において、平成29年2月から平成30年1月までのふるさと応援寄附金3,307件、総額約6,243万円に同寄附金の平成29年度予算充当残額の約1,648万円を加えた総額約7,891万円から約7,498万円を各種の事業費に充当しています。その結果、残額は393万円となります。ふるさと納税制度に係る寄附金は従来の寄附金とは違って、返礼品購入費、事務費、人件費、ほかの自治体に移転した市税などの直接的、間接的なコスト、原価が存在している寄附金です。つまりは、実際に使える金額には限度があります。企業会計で言えば税引き後の純利益、家計で言えば可処分所得であり、寄附金の全てを各種の事業に配分、支出できないのは明らかです。
しかるに、新年度予算では、コスト、原価を無視して限度額以上に計上しているとしか考えられない予算額になっています。かつて市議会議員時代に、議会において経営について言及していた市長は、いわゆる小樽産品を返礼品とするふるさと納税制度の導入に当たって、この寄附金には直接的、間接的なコスト、原価が存在していること、実際に使える金額は寄附金総額全てではないことを理解した上で制度設計をし導入したのでしょうか。答弁を求めます。
今後、例えば特別会計を設けるなど、今まで以上に使える金額が明確になる制度の設計、導入が必要不可欠であると考えます。市長の見解を求めます。
また、現在の制度には原価計算式や原価率が規定されているのでしょうか。あわせて、実際に使える金額を確定させるための計算は、例えば期首なのか期末なのか、その時期の説明を求めます。
次に、市長公約であるIT関連企業誘致促進補助金について質問いたします。
平成29年度当初予算では2,000万円計上していますが、現在までの執行額、執行状況の分析について説明を求めます。また、新年度は市長公約にもかかわらず、平成29年度の半分の1,000万円に予算を減額しています。減額の理由、積算の根拠などについて説明を求めます。
次に、ひき船建造事業費について質問します。
老朽化したひき船については、中古、新造、その必要な性能など、議会においても議論してきましたが、今回どのような経過、根拠で新造船の結論に至ったのでしょうか。また、ひき船の性能については決定されているのでしょうか。決定済みであるとすれば、その性能、仕様等どのように決定したのか説明を求めます。
あわせて、発注方式はどのように考えているのでしょうか。また、実際の運用開始時期についても説明を求めます。
次に、ふれあいパス事業費について質問します。
この事業は、平成28年度までは北海道中央バスの御協力をいただいて、当初予算で平成28年度1億6,600万円、平成29年度は1億6,000万円を計上しています。今回大幅な増額になっているにもかかわらず、また平成30年度当初予算の主要事業に記載があるにもかかわらず、市長は提案説明において一言も言及していませんでした。増額せざるを得なかった経緯、経過、理由などの説明を避けたとしか考えられません。自分にとって不都合なこと、自分の責任を問われることについては口を閉ざすのでしょうか。なぜ言及しなかったのか、明確な説明を求めます。
最後に、市長は提案説明において、現在の財政状況が大変厳しいと言及しています。それゆえに、収支均衡予算を編成するため、窮余の策として財政調整基金を約17億9,000万円も取り崩しました。このような状況で1,000万円を優に超える収入のある市長が、自分自身の交際費を約33%も増額した100万円を計上したことは、企業の経営者であった自分には全くもって到底理解できません。経営が厳しい会社の経営者が、自分の交際費を増額するでしょうか。そして、経営者より低い収入の社員が交際費の増額を理解するでしょうか。また、それを株主が認めるでしょうか。ごくごく当たり前の一般的な社会常識から考えても、増額はあり得ません。就業経験に乏しく、かつ会社を経営した経験のない市長にはこのような見方、考え方は理解できないのでしょうか。見解を求めます。
あわせて、増額の根拠、理由、増額分の使い道について説明を求めます。
小樽市を経営する市長に経営者としての資質、見識、自覚があるなら即刻平成29年度当初予算額に減額修正すべきです。市長の見解を求めます。
以上、再質問を留保するとともに、再質問、再々質問を行った場合には、私の質問順序、項目ごとに市長を初め説明員が答弁することを希望して終わります。
○議長(鈴木喜明)説明員の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)市長。
(森井秀明市長登壇)
○市長(森井秀明)ただいま、新年度予算について御質問がありました。
初めに、新年度予算を編成する上での基本方針につきましては、新年度予算編成に当たっては多額の収支不足が見込まれていたことから、予算編成方針などにおいて、歳入につきましては従来から歳入確保に向けて制度改正や国の動向などの情報収集、より有利な補助制度の活用など、基本的には変わっておりませんが、市税や使用料の積算に当たっては実績を十分に勘案して予算編成を行いました。
また、歳出につきましては、これまでと同様に経費の節減などの見直しを指示しておりましたが、全ての事務事業について、その必要性、有効性や事務事業に無駄がないのかを検証させた上で、前年度予算比でマイナス2%を予算要求基準額として基準額の範囲内で要求することを盛り込んだところであります。
次に、歳入歳出の対前年度当初予算及び最終補正予算との比較につきましては、新年度予算計上額は559億1,355万2,000円であり、前年度当初予算額よりも6億4,211万9,000円増加しております。
増加した主な理由につきましては、歳出において前年度の当初予算にて一部計上を留保した除雪費を全額計上したことにより、その財源対策として財政調整基金繰入金を見込んだことによるものであります。
また、前年度最終補正予算との比較では、14億4,176万4,000円減少しておりますが、その主な理由につきましては、歳出において山の手小学校の新設工事が完工し、歳入においてはその財源となる国庫支出金や市債が減少したことによるものであります。
次に、主要事業のうち、継続的な事業で予算が増減した主な事業につきましては、第4回定例会現計予算と比較しますと、増額となった主な事業は、入院医療費自己負担への助成対象を拡大したこども医療費助成、小樽協会病院の分娩再開に向けた施設改修等への支援を行う周産期医療支援事業費補助金、施設の法定点検増による北しりべし廃棄物処理広域連合負担金や、ふれあいパスの市負担分の増が通年化することによる、ふれあいパス事業費などとなっております。
また、減額となった主な事業は、色内ふ頭基部雪処理場の非開設やロードヒーティング電気量の減などによる除雪費などとなっております。
次に、除雪費の当初予算計上につきましては、除雪費に限らず予算の調整は一会計年度一回を適当とするという原則がありますので、可能な限り当初予算に計上するのが基本と考えております。
しかしながら、除雪については、私が市長就任後から取り組んだ新たな施策等について検証を行い、より実態に合った予算を編成することが必要であると考え、これまでは第3回定例会に補正予算を計上してまいりましたが、一定程度検証などの作業を終えたため、平成30年度は原則どおり当初予算に計上したものであります。
また、予算の積算根拠につきましては、除雪費の中で大きな割合を占める地域総合除雪業務などの委託費については、主に過去5カ年の除排雪の作業量を分析したものをもとに積算をし、それ以外は主に過去5カ年の実績等を考慮して積算をしたものであります。
次に、塩谷4丁目に雪堆積場を開設することにつきましては、私自身の公約として市民の皆様が利用する雪堆積場の増設を掲げているほか、受け入れ量が多く海上処理を行っている中央ふ頭基部雪処理場の受け入れ量の軽減や、色内ふ頭雪処理場の使用中止に伴う影響を抑えるため、中央地区に雪堆積場の開設が必要と考え、本市が塩谷4丁目に所有する遊休地を使用することについて、今年度から検討をし、平成30年度から開設することを決めたものであります。
次に、ふるさと納税関係経費の内訳につきましては、個人の寄附者へ贈呈するお礼の品の関係経費が4,360万円、ふるさと納税の寄附者管理及び決済に係る経費が248万円、礼状などの送付経費が92万円、繁忙期対応の臨時職員に対する賃金が67万円、その他事務関係経費が63万円となっております。
次に、この経費に対応する寄附金収入につきましては、これまでの寄附の実績をもとに約1億1,000万円程度寄附されることを想定した上で歳出予算を計上しております。また、予算における寄附金の計上につきましては、従前から当初予算には計上せず、定例会ごとに寄附金の実績額を補正予算で計上しているところであります。
次に、ふるさと納税の導入に当たり、コストを考慮して制度設計をしたのかということにつきましては、本市では平成28年度からふるさと納税をしていただいた方に対しお礼の品を贈呈する制度を実施いたしました。寄附をしていただいた皆様には、一定程度の経費をかけながら御支援への感謝の気持ちを込めるとともに、小樽産品のPRを兼ねて、お礼の品を贈呈しておりますが、寄附金の使途を明確にするということに着目をし、現在のところはお礼の品に係る経費とは切り離して事業に充てさせていただくという考え方で制度設計をしております。
次に、ふるさと納税制度において充当する金額の規定等につきましては、制度を運用するに当たり要綱を策定しており、その中では寄附額に対するお礼の品の金額等を規定しておりますが、原価計算式や原価率を踏まえた充当すべき金額の規定は設けておりません。充当についての考え方は明確には規定しておらず予算編成の中で決定しておりますが、充当することが可能な金額は期首・期末ということではなく、前年の2月1日から1月31日までの1年間にいただいたふるさと応援寄附金の総額を上限としております。
次に、使える金額が明確になるふるさと納税の制度設計につきましては、現在、本市では、寄附金の使途を明確にするという観点から、寄附金全額を寄附者の意向を踏まえた各事業に充当するという方法でふるさと納税制度を実施しております。道内の主要都市においても本市と同様の考え方で実施している都市が多いことから、当面、充当の考え方の変更は考えておりません。
次に、ひき船建造事業費について、新造船とした経過、根拠につきましては、ひき船たていわ丸の後継船については、中古船購入、新造船及び新たな裸用船の三つの手法について比較検討を行い、後継船の導入方法を選定することとしたものであります。単純に中古船購入費、新船建造費、裸用船賃借料による取得に要する費用だけでなく、ひき船の運行保守管理費、船舶燃料費及び船舶等保険代などの事業の維持に必要な経費、また、小樽港や石狩湾新港での長期的な運用を考慮した使用料収入見込みを算定した上で、今後の収支バランスも勘案したところであります。
新造船は中古船購入や裸用船と比べて建造費用の初期投資がかかり、船舶保険も高くなりますが、財源として起債の充当が可能であり、運行保守管理費及び船舶検査費を最初の10年は低く抑えることができます。これらを踏まえて総合的に検討した結果、一般的な耐用年数の30年という使用期間で考えた場合、トータルで最も経済的である新造船とすることといたしました。
次に、ひき船の性能、仕様とそれらの決定方法につきましては、小樽港の航路、泊地などの水域の広さや、くし場状の埠頭配置などを考慮し、狭い水域での回頭が可能であり、港内及び港外における係留作業に支障のないものが必要となります。
また、これまでと同様に、小樽港だけでなく、石狩湾新港での船舶係留作業、水先人通船作業等に対応するため、小樽港・石狩湾新港間の外海を回航できる能力が求められることから、現行たていわ丸の船型を参考としております。
さらに、近年、大型化する貨物船などの係留作業に対応するため4,000馬力以上の機関出力を持ち、海上保安部からの依頼による海難作業等に影響が出ないように、たていわ丸と同等以上の装備も必要であると考えております。これらの性能などについては、たていわ丸の船長、機関士などの乗組員や水先人などひき船の業務に精通した関係者の意見も踏まえて決定をしたところであります。
次に、ひき船の発注方式につきましては、通常は一般競争入札でありますが、ひき船を建造する全国の造船会社に応札の意向を確認した上での指名競争入札についても検討しているところであります。
次に、実際の運用開始時期につきましては、現行のひき船たていわ丸は、船主である民間会社へ次回の船舶定期検査の前までに返船することとなっており、これが最長でも平成31年9月末までの裸用船契約になる見込みであることから、それまでに運用を開始する必要があると考えております。
次に、平成29年度当初予算に計上したIT関連企業誘致促進補助金の現在までの執行額、執行状況の分析につきましては、昨年度から東京事務所に配置している企業誘致推進役が本年1月末現在でIT関連企業55社を訪問し、補助制度のPRをしておりますが、現在まで執行額はございません。首都圏における人材確保が困難になっていることを受け、地方進出を模索する動きがあるものの、技術者確保の不安もあり、道内では札幌市が有力な進出先と見られております。今後も誘致を推進する上で、他自治体との競争力を確保するため必要な制度であると認識をしております。
次に、新年度予算におけるIT関連企業誘致促進補助金の減額の理由及び積算の根拠につきましては、新年度予算編成に当たり、施設改修費、施設維持管理費、雇用奨励金、開設前研修費のうち、企業側のニーズが高いと思われる事務所等の施設改修費について、昨年度同様1社分の限度額に当たる1,000万円を計上したところであります。IT関連企業の進出計画が本格化した段階で必要に応じ補正予算の計上などを行う考えであります。
次に、ふれあいパス事業費の説明につきましては、提案説明における新年度の主要な事業の説明においては、新規事業や内容を拡充した事業を中心に、できるだけコンパクトな説明に心がけたことから盛り込まなかったものであり、説明を避ける意図ではございません。
なお、これまでの議会の中でも、このことについては御説明をしておりますが、事業費を増額していることから、主要事業の資料には掲載をしたものであります。
次に、財政が厳しい中で交際費を増額することはあり得ないという考え方等につきましては、市長給与費と交際費は別物であるとともに、市政運営は会社経営の考え方とは違うものと考えております。市長としては、市民と対話をすることが重要であると考えており、就任以来、積極的に市民や町会等各種団体と直接対話をするよう努めているため、各種団体の総会等への参加は交際費の支出が伴わないものも含め約8割ふえており、前年度の支出実績に基づく必要額を予算計上しております。
予算計上に当たっては、予想が困難な慶弔費につきましては過去5年の実績をもとに36万円を、また慶弔費以外は前年度実績をもとに2%を削減し64万円と見込みましたが、全体としては25万円の増額となったものであり、その分は慶弔費や各種団体の総会等への参加費として見込んでおります。
なお、財政が厳しい現状は認識しておりますので、就任以来、市長給与は15%の削減、期末手当は職員の4.4カ月分への引き上げに連動させずに、4.1カ月分で据え置きし続けております。
次に、予算額を減額修正すべきとのことにつきましては、今回提出した30年度の予算額は、先ほど申し上げた積算で計上しておりますので、減額修正をする考えはございません。
(「議長、15番」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)15番、濱本進議員。
○15番(濱本進議員)再質問します。
まず、最初に、市長が行政組織の経営者であると同時に小樽市の都市経営を担う一員であるという指摘をさせてもらいました。
その上で、市長にはその資質、能力、見識がないというふうに私たちは捉えておりますので、どうですかとお伺いしましたが、この中で市長は「除排雪の改善や」と言っておりますが、具体的に、市長が就任してから除排雪のどこが変わったのでしょうか。この冬の除排雪についても、中央バスの運行がとまるなど、改善されているとは思えない状況が散見しています。除排雪の改善ということはどういうことなのか、説明をお願いします。
それから、「評価については市民の皆様が行うもの」と言っておりますが、その後の私の質問の中で、また同じように市長に資質、能力に欠けているのではないかという質問をしましたが、たしか答弁の中で、「私に資質、能力が欠けているとは思っておりません」と言っているのですよ。最初の質問では、それは市民の皆様が判断することだと言っていながら、2回目のときは、欠けているとは思っておりませんと自分の判断を言っているわけですよ。これは矛盾していませんか、答弁。その点についてお伺いします。
それからその次に、市長も我々もそうですが、選挙で選ばれて任期は4年あります。しかし、それは100%の4年ではありません。なぜかと言えば、そこには当然、議会のリコール、市長のリコール、議会が市長に対しての不信任決議、市長が議会を解散する、いろいろなものが組み込まれているのですよ、途中でできるように。だから100%4年の任期をもらったなどと考えることは不遜としか思えません。市長の見解を伺います。
市民が、市長の市政の発展に尽力していることを高く評価しておりますと答弁にありましたが、何を根拠に言っているのですか。具体の根拠を示して再度答弁してください。
それから、新年度の予算編成をする上で、私が聞きたかったのは、いつもそうですけれども、市長に明確な今年度の市政の経営方針がないのですよ、自分の言葉での。本当にことしの編成をするために、市長は、平成30年度、こういう方針で市政を経営していきます、その経営目標はこういうことです、優先順位はこういうことですと、なぜ明確に自分の言葉で答えないのでしょうか。改めて質問します。
それから、新年度予算の中で除雪費を14億2,771万円計上しています、当初予算で。この答弁の中で、市長は除雪について検証を行いと答弁をたしかされていると思いましたが、どのように検証したのでしょうか。どういう方法で。その検証結果はどういうことなのでしょうか。全然これでは、検証を行ったというだけで、その具体の内容をもってこのように予算を編成した、計上したというふうには全くわかりません。もう一度答弁をお願いします。
それから、伍助沢雪堆積場の新設ですが、いつから検討を始めたのでしょうか。色内ふ頭の処理場が使用中止になったのは、ことしですよ、平成29年度です。28年度の除雪では使っていたのですよ。現に平成29年度の除排雪は現在進行形です。平成29年度の除排雪が終わって、その検証作業を行った上で、色内ふ頭がこの数年使えないので新規に開設する必要があるという判断に至ったのであればまだ理解できますけれども、今の段階でやるということは全然わかりません。もう一度答弁ください。
それから、ふるさと納税のいわゆる返礼品等に関する経費ですが、市長は矛盾しているのですよ。いいですか。財政状況が厳しいと言っていながら、財源の裏づけもない、一般財源で約4,800万円の経費を計上しているわけですよ。余計にお金がかかっているのですよ、財源を計上していないのだから。財政状況が厳しかったら、いや応なくもらったお金から財源に、それは2分の1でも、全額でなくとも充当するのが普通ではないですか。市長の個人のお金で4,800万円計上しているわけではないのですよ。考え方として私は非常にわかりません。市の財政が潤沢であれば、それは一般財源でもいいでしょう。しかし、市長自身が財政は厳しいのだと言っているのですから。いただいたお金のうちの一部なり全額なり、経費に充当するのが当たり前なのではないのですか。そのことで寄附者が不満を覚えるとは私は思いません。いかがでしょうか。お答えをいただきます。
それから、非常にびっくりした答弁をいただきました。ふるさと応援寄附金の総額を上限として配分するのだという答弁をしました。いいのでしょうか、これで。片や経費がかかっているのですよ。にもかかわらず、もらったお金を全額使いますって、いいのでしょうか。かつて経営品質等の質問を山田市長にしてこられた市長にしては、私は疑いたくなるような答弁ですけれども、改めて、寄附金の総額を上限としてこれからも使うおつもりなのか、確認をさせてください。
そして、この使える金額が明確になる、市長はそうお考えではないから、全額使えると言うからそうではないのでしょうけれども、私は明確となる制度設計が必要だと言っているわけですよ。答弁の中で、たしか本市と同様の考え方で実施している、要は一般財源でやっていると、多いことからと。いや、どこの何の例をもって言っているのですか。具体的事例をもって言ってみてください。全国的にもそうなのですか。全国的に、いただいたお金から経費を引いて残ったお金を充当している都市はないのでしょうか。お答えください。
それから最後に、まだほかにもありますけれども、市長の交際費、これを増額するというのは、市民の皆様が考えても、やはりどうもおかしいと思いますよ。あなたの給与が削減されていようが賞与が削減されていようが、それはもう最初の条件ですから関係ありません。そのことをあえてここで、わざわざぐだぐだ言うのは私はいかがなものかなというふうに思います。
市長は本当に公務で各所の会合に行っているのでしょうか。政務ではないのですか。次の自分の市長選挙を見据えた上で参加しているのではないのでしょうか。そうであれば、自分の収入から会費を払えばいいのではないのですか。払えないのですか。払えない程度の収入なのですか。
会社経営と自治体経営は違うとは言いますけれども、同じところだってあるではないですか。財政状況が厳しいと認識していらっしゃるのでしょう。それだったら自分の収入から支出すればいいではないですか。
(「そうだ」と呼ぶ者あり)
お答えください。
再質問を終わります。
○議長(鈴木喜明)説明員の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)市長。
○市長(森井秀明)濱本議員の再質問にお答えいたします。
私が答弁したこと以外におきましては、各担当より答弁をさせていただきますので、よろしくお願いいたします。
私はまず1点目、最初に御質問されたときの答弁で、その評価は市民の皆様が行うものと答弁をしておきながら、後ほどの答弁の中で、私は資質、能力が欠けていると思っておりませんということ、この矛盾についての御指摘があったかと思います。
先ほども答弁いたしましたけれども、私に対しての評価そのものにおきましては市民の皆様が行うべきだと思っているところでございます。その後の答弁においては、辞職勧告に対しての私の見解として、その内容について、資質、能力が欠けているという御指摘がありましたので、それについては私はそう思っておりませんということで答えましたので、評価についてのこととは違うと思い、ここで答弁をしているところでございます。
それと、任期は4年ある中で、その間、4年を負託されているという私の言葉に対して、その間、実はいろいろな事情等があって必ずしもそういうことではないということで御指摘もありましたけれども、もちろんこの間において、4年間全てコンクリートされて、どんなことがあろうともその4年を全うできるというふうには思っておりませんけれども、しかしながら、この中で私自身も多くの市民の皆様からお声を聞きながらやっていく中で、その役割、その期待においても、多くの皆様からお話を聞き、それに基づき、やはりこの間、4年間を全うすべきというふうに私自身は思っているところでございますので、このたびの勧告決議をもって辞職する考えはありません。
また、その根拠についてというお話がありましたけれども、私自身が直接聞いたお声におけるものでありますので、なかなかその根拠というものは見えていないところもあるかもしれませんが、例えば、最初のときにもお話ししましたけれども、例えば医療費の助成拡大をしたことにおいての子育て世代の方々の喜びの声であったり、また、鉄道駅をバリアフリー化したことにおけるその利便性の向上が図られたというお話、また、英語教育などの導入においての、子供たちが一生懸命やられているその姿に対しての保護者の声であったりとか、また、トイレの洋式化等においての、その取り組みに対して実際動き始めていることに対しての評価などをいただいているというふうに思っておりますので、さまざまなそのような観点、お声、それが根拠と言われれば根拠という枠組みになります。
それと、米沢市のことに伴う市政運営方針に基づいて、私自身にそういう方針等、きちんと話ができていないのではないかというお話もありましたけれども、先ほども答弁させていただきましたが、米沢市は米沢市としての体系的かつ具体的な構成であるというふうには認識をしているところでございます。私といたしましても、その議会において議員の皆様、市民の皆様に対して説明責任を果たそうと、まずはわかりやすい説明に心がけているところでございます。そして、その構成においては、一部米沢市と重なる部分もあるかと思いますが、新年度の市政執行及び予算編成の基本的な考え方をまず述べさせていただき、そして、その後、総合戦略の体系に沿って具体的な政策について説明をし、そして結びに取り組んでいるところでございますので、米沢市と全てイコールではありませんけれども、その中で私自身、市民の皆様を大切にする政策を第一にやっていきたいというそのビジョンや方針も含めてお伝えをさせていただいていると考えているところでございます。
○議長(鈴木喜明)説明員、どなたですか。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)建設部長。
○建設部長(上石明)濱本議員の再質問にお答えいたします。
まず、除雪に関連しまして3点ほど御質問がありました。
まず1点目、除雪についてどこが改善されたのかという御質問でしたが、これまで市長が就任してから、平成27年度から、がたがた路面の解消とか除雪第2種路線の出動基準の見直し、あと除雪拠点の増設、また28年度からは、第3種路線における除雪路線の除雪作業の強化の試行等を行ってきているところであります。
ただ、これにつきましては、我々としましては、こういったところで改善を図ってきたと思っておりますけれども、毎年、気象状況によりまして雪の降る状況等もありますので、なかなか市民の皆様にとりましては、改善は図ったけれども実際に市民の目線から見るとどうだったのかなというのは確かにあると思いますが、これまで27年度、28年度、29年度、この3カ年においても少しずつ改善を図ってきたところであります。
(「何でも改善になるしょ、そしたら」と呼ぶ者あり)
次に2点目、新年度予算案でどのような検証を行ってきたかということですけれども、これまで平成27年度、また28年度におきましても、各地域総合除雪の検証ということで、第2回定例会、27年度の検証におきましては、平成28年6月21日、建設常任委員会の資料として提出して説明させていただいております。また、28年度におきましても、平成29年6月19日の建設常任委員会の中で資料提出して御説明をさせていただいているところであります。
次に3点目、新しく設置します雪堆積場の関係ですけれども、これにつきましては、もともと市長から公約に掲げているということで、昨年6月ごろ、新しい市民の雪捨て場について検討できないかということはお話がありました。
それで我々としましては、やはり新しく雪堆積場を検討するに当たりまして、やはりまず適地であるかということが考えられます。例えば、それは広さであったり、あと利便性がどうなのか、そして実際に安全性はどうなのか、そして管理面、そして安定性はどうなのか。この安定性というのは、要はシーズンを通してきちんと雪捨て場として利用できるかと、そういったことも踏まえて一応検討しておりました。その中で、色内ふ頭の雪処理場の使用中止ということになりましたものですから、実際にこれは大体、色内ふ頭につきましては10万立方メートルほど投げていたところでありまして、これが使えなくなったことによって、やはり中央ふ頭のほうの負担がふえたと、そういうこともありますので、今シーズンもそうなのですけれども、やはり中央ふ頭の雪処理場の部分がいっぱいになって、来たものを一回受け入れができなくて、ほかのところに行ってもらったということもありました。
こういったことを考えますと、やはり新たな市民の雪捨て場の確保も必要なのではないかと。要は、色内ふ頭が使えなくなった負担が今、中央ふ頭に来ておりますので、この分の負担軽減を図っていかないといけないと。そういうこともありまして新年度で予算を計上させていただいたというところであります。
(「何で色内から塩谷なの。改善した根拠教えてくださいよ」と呼ぶ者あり)
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)財政部長。
○財政部長(前田孝一)私から、ふるさと納税の関係の再質問に対する答弁をさせていただきたいと思います。
まず、ふるさと納税の関係で経費がかかっているということでございます。先ほど、経費の関係につきましてはいろいろ内訳を申しましたけれども、その大宗を占めてございますお礼の品の経費、これにつきましてはあくまでも収入に応じて、実際歳入に応じまして執行されますので、実際に執行したということは、それ以上の寄附が入っているというようなことですので、あくまでも余計な経費というふうには考えてございません。
(「何言ってるか全然わかんない」と呼ぶ者あり)
(「説明の意味がわからない」と呼ぶ者あり)
(発言する者あり)
要するに、あくまでも経費としては支出してございますが、それ以上の歳入が確保された段階で執行されるということで御理解いただきたいかと思います。
それから、ふるさと納税の上限としてのお話がございました。これはあくまでも、私どもの考え方といたしましては、実際にふるさと納税が入ってきた時点では歳出の予算を執行いたしますけれども、これはあくまでも一旦、寄附金につきましては基金に貯めてございます。その基金の実際に予算として取り崩すときの考え方として、前年度2月から1月に寄附された、基金に積み立てられた額を財源として活用するという、そういう考え方の中での上限額というふうな意味でございます。
したがいまして、あくまでもそこで基金として活用されるということは、逆に言うとそのほかに回せる一般財源がふえるということでございますので、先ほど来、議員から質問がございます経費という考え方に戻りますけれども、あくまでも一旦返礼品等につきましては、一般財源を活用、一般財源で経費として一旦支出いたしますが、それに伴いましていただいた寄附金を財源として活用することによって、先に使っていた一般財源が、実際の取り崩しに伴いまして、特定財源として活用することに伴いまして一般財源に余裕ができるというふうな考え方でございます。
それから、制度設計の関係で、本市と同様の考え方をしている自治体ということでございますけれども、私ども今回、道内主要都市9市に確認してございますが、3市につきましては決算の段階で経費の財源として充てているところがございますが、他の6市につきましてはあくまでも経費は経費、それといただいた寄附金は財源として活用する、いわゆる小樽市と同じような考え方で予算執行しているというふうに理解してございます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)総務部長。
○総務部長(前田一信)私からは、交際費にかかわりまして、市長の会合等への出席が本当に公務なのか、政務ではないのかということで、政務であれば自身で払ったほうがよいのではないかというお尋ねだったかと思います。
こちらにつきましては、実際に参加しておりますのは、いろいろな総会ですとか懇親会、それから新年会ですとか、あるいは表彰式、それから慰労会等ございまして、そのほかにも交通安全運動ですとか飲酒運転の撲滅、それから若者の育成支援などいろいろなもの、多岐にわたってございます。そういった中で、もちろん今お話ししたようにこういった会合に出席しておりますので、政務ではありませんし、全て公務ということでございます。
それからまた、公務ということですので、今お尋ねのあったことにつきましては、もちろん自身で払うということにはならないということでございます。
そしてまた、今お話ししたような会合への出席につきましては、これは全て市のホームページに掲載しておりますので、後ほど御確認いただければというふうに思います。
(「呼ばれてないのも行ってるしょ」と呼ぶ者あり)
(発言する者あり)
○議長(鈴木喜明)財政部長にお聞きをしますけれども、先ほどお答えになったものを、もう少し整理していただかないとよくわからないというのは、濱本議員が指摘されたことをそのとおりだと言っているような答弁でありまして、もう一度答弁していただけますか。3点。
(「結局何でそうなったかわかんない」と呼ぶ者あり)
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)財政部長。
○財政部長(前田孝一)最初の再質問が、こういう厳しい財政状況の中で、経費がかかっているのではないかと、そういったことの認識だったかというふうに思います。あくまでも新年度予算におきましても、4,000万円を超える予算は計上してございますが、これはあくまでも実際に執行されるのは、寄附が入ってきて、それで初めて執行される予算でございますので、これらが執行されるということは、逆に言いますと寄附がどんどん入ってきてるというふうな状況でございますので、逆にその後の財政運営にプラスの要素が働く、そういうふうな考え方でございます。
それと2点目の、ふるさと納税の上限の話でございますけれども、あくまでも各年度において使う、実際に基金経由ですけれども、基金を取り崩して特定財源として使うという考え方といいますか、それを市長の答弁で述べたものでございます。あくまでも、なるべく寄附者の方々の意向に沿って財源として活用する、その中での各年度に使う財源の総額の部分について、あくまでも前年の2月から1月に寄附されたものについて財源として活用させていただく、そういった意味での上限だったということで御理解いただきたいかと思います。
それと、もう1点の、各市の、ほかの自治体の状況ということについては、先ほど申したとおり、道内の主要都市の状況については、3市ほどは決算の段階で寄附金、返礼品等の経費に財源としては充てているようでございますが、そのほかのところについては、あくまでも寄附金は寄附金としての目的に沿った特定財源として充てています。それと経費は経費で一般財源でという、そういう小樽市と同様の考え方で進めているというふうに理解してございます。
(「議長、15番」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)15番、濱本進議員。
○15番(濱本進議員)再々質問をしますが、答弁の品質が余りよくないのではないかなというふうに、感想ですけれども、今のふるさと納税の話にしてもそうですが、少し品質が劣化しているのではないかと思います。
順番どおり行きたいのですが、今の答弁から印象に残った順に質問します。
まず、ふるさと納税の件ですが、本答弁で、道内の主要都市においても本市と同様の考え方で実施している都市が多いからとかとたしか言ったと思いますよ。自分の正当性を立証するためにこういう言い方をしたのでしょうけれども、再質問の答弁のときには、主要都市の中の3都市は経費として計上している都市がありますと言っているではないですか。そういうものがあるにもかかわらず、正直に言えばいいではないですか。そういう都市もあるけれども、小樽市はそういう考え方はとっていませんと言えばいいではないですか。これだったら答弁が、最初の本答弁もそうですけれども、答弁が少しずさんだというふうに思わざるを得ません。道内主要都市の3都市といったら、1都市だというならまだわかりますよ。複数の3都市がやっているのですよ。そこのやり方を引用したっていいではないですか。なぜ引用しなかったのですか。そのやり方をどうして小樽市に導入しなかったのか、導入しなかった判断の根拠、まず判断の根拠をお答えください。
それから、もう一つ。やはり本答弁の中で、寄附金総額を使える上限としていますというのは、これは非常に乱暴な言い方ではないでしょうか。例えば10億円入りました。5億円返戻品、その他のコストがかかっています。5億円のお金しか使えないのですよ、実際問題としては。にもかかわらず、そのときの市長は、10億円のお金を、ぼんと使えるのですか。そんなことってあり得ますか。いま一度、このいただいた寄附金総額を使えるということでいいのかどうなのか。使うのだということなのか。そのあたりについて答弁をください。
それから、除排雪も、伍助沢の雪堆積場の話ですが、建設部長は、昨年6月に市長から言われたという答弁を先ほどされましたよね。昨年の6月は、色内ふ頭が使えないことはわかっていなかったはずですよ。違いますか。色内ふ頭が使えないのがわかったのは昨年の8月過ぎでしょう。6月の段階では、簡単に言えば市長の思いつきで始まった話だということではないですか。実際の雪堆積場のキャパがどうなっているのか、吸収できるのか、できないのか。昨年の色内ふ頭が使えなくなった段階で、この塩谷の伍助沢の話が出てくるのはわかりますけれども、そのときには何もないではないですか。
(「またうそついたの」と呼ぶ者あり)
場所を特定しないまでも、新規の雪堆積場を必要としている、必要とするのだという認識がありますというお話が議会の中で出ていればそれはわかりますよ。ないではないですか、そんなもの。色内ふ頭が使えなくなったことは、もう8月、9月の段階で事実ですよ。雪投げ場として使えないのですよ。にもかかわらず、だから今年度、29年度は新規の場所が必要なのだという話はなかったではないですか。今になって何で出てくるのですか。市長の公約であろうとも、思いつきみたいな話が庁内で議論されて、それが通るようでは困るのではないですか。いかがでしょうか。
それから、やはり市長そのものに、私は少しずれているところがあるのではないかと思います。最初の質問で、その本答弁の中で、市長はたしかこういうふうに言ったはずです。「職員と議論を重ね、リーダーシップを発揮しながら」と。市長、市政を運営するときに職員と議論することも大事ですけれども、議会と議論することがもっと大事なのではないですか。そういう認識がないから今のような状況を招いているのではないですか。改めて市長の見解を伺わせてください。
○議長(鈴木喜明)説明員の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)建設部長。
○建設部長(上石明)濱本議員の再々質問にお答えいたします。
塩谷4丁目の新しい雪捨て場の関係ですけれども、これにつきましては、市長からお話があったのは、もともと公約の中で確かに新しい雪捨て場ということを掲げていて、市長は以前から、やはり海に雪を捨てるということが、だんだん結構量がふえてきているということもありましたので、どうだろうかという部分で投げかけていて、今回ここの土地が、検討する土地が出てきたので、まずそれについてどうなのだろうかという形のほうで、先ほど御説明させていただきましたけれども、雪捨て場としてどうなのだという部分で検討してほしいと、具体的な部分ではなくて、雪捨て場として実際に使えるのかどうかを検討していただきたいというお話がありました。
その後に、8月に、その色内ふ頭の使用ができなくなったということもありましたので、それにあわせて平成30年度から使えないかという形を具体的に検討を始めたというところであります。
(「何で海だめで、山はいいのさ」と呼ぶ者あり)
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)財政部長。
○財政部長(前田孝一)ふるさと納税の関係の再々質問にお答えいたします。
まず、道内の主要都市で3都市あるのにどうしてそちらの考え方を使わなかったのかということでありますが、あくまでも私どもは、寄附していただいた方に、その寄附に沿ってきちんと使っていますよというふうな形を最終的にお示しする機会もございますので、あくまでも寄附は寄附としてこのように使っていますよというふうな形で予算をつくってございます。
(「そんなの当たり前でしょ。詐欺でしょ」と呼ぶ者あり)
先ほども申しましたとおり、各自治体によっては、かかった経費を、要するに歳入予算として計上の仕方も各自治体によって違うという面もございますので、あくまでも私どものやり方というのは、まずはかかった経費といいますか、その寄附をいただいて、それに返礼品等に係る経費については、まずは一般財源として実際に歳出を一般財源を活用して執行いたします。それに基づいて寄附いただいたものについては、翌年度以降に特定財源として活用させていただきますが、当然そこで使っている特定財源として使うことによって浮く一般財源というのがございますので、そちらをまた既存のそのほかの事業に充てていくという、言ってみれば2カ年以上かけて使っているもの、入ってきたもの、それと使っているもの、というものが明確になっていくというふうな形をとらせていただいてございます。
(「そういう話してるんじゃないしょ」と呼ぶ者あり)
それから、上限の考え方でございますけれども、これは先ほど、最初の市長の答弁の中で充当についての考え方につきましては、予算編成の中でまずは決定してございますよと、ただ、その中で最終的に使う額については、前年の2月1日から1月31日までの1年間にいただいたものが上限ですよという考え方を示したものでございます。
ですから、例えば先ほど10億円入ったら、では10億円全部使うのかと言ってございますが、まだ私どももまだ1億円ほどの寄附、1億円を切るような寄附でございますので、今回はある程度使える、使わさせていただきましたが、当然どんどんふえていけば、それはそれで将来のそういった寄附者の意向に沿った使い方をできるように基金に一回、基金に置いたまま、そのさらに後年度に取り崩すことで活用させていただく、そういう考え方でございます。
(「ちゃんと答えないとだめですよ」と呼ぶ者あり)
(発言する者あり)
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)市長。
○市長(森井秀明)濱本議員の再々質問にお答えをいたします。
私が初めに答弁した中において議会という言葉がなかったことに対しての御指摘だったかと思いますけれども、先ほど答弁の中でお話しさせていただいた内容におきましては、基本的に全て、予算であったり、制度の変更等を含めて議員の皆様にお示しをし、そしてその上に基づいてこれを執行しているという大前提があるというふうに思っておりますので、それについてはそれを踏まえた上での取り組みでありましたことから、そのように具体的に議会という名前は入っておりませんでしたけれども、その観点において答弁をさせていただいたところでございます。
(「全然説明は受けてないって」と呼ぶ者あり)
(発言する者あり)
○議長(鈴木喜明)濱本議員、よろしいですか。
(「よろしくないよ」と呼ぶ者あり)
(「これ以上聞いても仕方ありません。やめます」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)濱本議員の会派代表質問を終結し、この際、暫時休憩いたします。
休憩午後2時38分
――――――――――――――
再開午後3時10分
○議長(鈴木喜明)休憩前に引き続き、会議を再開し、会派代表質問を続行いたします。
(「議長、22番」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)22番、新谷とし議員。
(22番新谷とし議員登壇)(拍手)
○22番(新谷とし議員)日本共産党を代表して質問いたします。
初めに、市長の政治姿勢について伺います。
憲法第9条改定についてです。
安倍首相は憲法第9条を改定し、第9条の第3項に自衛隊の存在を追記する考えです。政府はこれまで、自衛隊は自衛のための必要最小限の実力組織であって、憲法第9条第2項で禁止されている戦力には当たらないと主張してきました。この立場から自衛隊のできないこととして、海外への自衛隊派兵、集団的自衛権の行使、武力行使を目的とした国連軍への参加の三つの活動を挙げてきました。
しかし、安倍政権は2015年、国民の大反対を押し切って安保法制を強行可決し、集団的自衛権を法律化しました。第9条第3項に自衛隊の存在を明記すれば、後からつくった法律は前の法律に優先するという世界の一般原則からして第9条第2項が空文化してしまいます。どの世論調査でも、憲法第9条改悪改憲反対が過半数を超え、賛成を大きく上回っています。世界の人々から憲法第9条は世界の宝と評価され、日本の信頼を得ている憲法第9条改憲に賛成か反対か、市長の思いをお聞かせください。
小樽市非核港湾条例制定についてです。
2017年7月、国連会議で国連加盟国の3分の2の122カ国の賛成で核兵器禁止条約が採択されました。これを受け、2017年8月、市長も名を連ねている平和市長会議の総会で核兵器禁止条約の早期発効を求める特別決議を採択しました。
小樽港の非核化は、核兵器のない世界に踏み出す重要な取り組みになると考えます。小樽市港湾施設管理使用条例第3条で港湾施設使用の可否は市長の判断によります。ですから、神戸市のように核兵器を積んでいないという証明書を提出させることで核兵器搭載可能艦の入港を断ることができます。市長は小樽市非核港湾条例を制定するお考えはありませんか。
副市長の選任についてです。
今定例会、当初予算に特別職給与2名分3,145万2,000円が計上されています。市長の任期もあと13カ月ですが、副市長が選任される見込みはあるのですか。
次に、市営室内水泳プールについてです。
第4回定例会で我が党の代表質問に答え、花園グラウンドに体育館と併設で建設という方向を示しました。小樽公園に駐車場やプール建設は市長公約です。であるなら、なぜもっと早く場所の提示ができなかったのですか。
また、中心部での建設は12カ所は考えたということですが、なぜ小樽駅周辺などの中心部を諦めたのですか。
当初予算で体育館との複合施設の施設規模や機能についての複合施設の基本方針を策定する予算案32万4,000円が示されています。基本計画、基本設計、実施設計はいつ示されるのですか。
現在、市役所内部でPFI研修会を行っているようですが、前定例会代表質問でもPFIの問題点を明らかにしました。プールと体育館の複合施設建設はあくまでPFI・PPP方式にこだわるのですか。
また、花園グラウンドでの建設が確定した場合は中央バスの協力が必要です。ことしの2月2日、3日のように、山手中通線が雪のため運休するようではプール利用にも支障を来します。市長はアクセスの確保に中央バスの協力を得られるとお考えですか。
市長は利用者の皆様の声を聞いて進めたいと述べておりました。それならば、市営室内水泳プールの存続を求める会も入れた(仮称)プール建設検討市民会議を立ち上げ、市民の意見を反映させてはいかがですか。
健康長寿のまちについてです。
市長はことしの仕事始めの式、新年交礼会での挨拶で、小樽を全国有数の健康長寿のまちにしたいと述べています。小樽市の悪性新生物、心疾患、女性の脳卒中、男性の糖尿病での死亡率は全国・全道より高く、がん検診は国のがん対策基本計画の目標受診率50%に対し20%から30%台、特定健診の受診率も16%と、目標の60%を大きく下回っています。今の状況では、全国有数の健康長寿のまちにはほど遠く、それを実行するからには、保健所体制の強化、各部との連携強化など目に見える取り組みをしなければ絵に描いた餅になります。本気で推進するお気持ちがあるのか、お聞きします。
除排雪についてです。
2月の連続した降雪と気温の低さで一度排雪を行った市道もまた高い雪山になっています。今定例会、2017年度補正予算に除排雪の補正予算は盛り込まれませんでした。2月14日現在、11月11日から2月6日までの2016年度との比較では累計降雪量で458センチメートルで73センチメートル、積雪深は114センチメートルで26センチメートル上回っています。にもかかわらず、除雪費の執行率は2016年度71%に対し65%です。何をどう抑制しているのですか。排雪の声は前年度比81%ということですが、タクシードライバーや市民は、交差点の高い雪山で見えなくて事故を起こした、雪山を何とかしてもらいたい、もう一回排雪してもらいたいと言っています。このような声は届いていないのですか。残りの予算を充て、不足するならこれからでも補正予算を組み、市民の願いに応えるべきです。それとも2016年度のように、不足分を建設部の不用額3,000万円を流用して充当するおつもりですか。見解を求めます。
排雪の基準も定かでなく、ステーションが排雪の提案をしても上の許可がおりない、急に排雪を言われてもダンプを用意できない、市民の側も業者は判断できないから、とにかく何でも市に言わないとと、市の権限が強いことが行き渡っています。
除雪対策本部会議は毎週木曜日に開かれていますが、対応が遅くなっています。毎日打ち合わせを行ってでも個別の路線の対応を決定すべきではありませんか。そして現場の判断を尊重すべきではありませんか。除雪対策本部会議に市長が出席しています。なぜ出席する必要があるのですか。組織を乱し、職員のやる気を奪うものではありませんか。見解を求めます。
(「そうだ」と呼ぶ者あり)
(「そのとおり」と呼ぶ者あり)
ふれあいパスについてです。
ふれあいパス事業費は1億9,700万円、過疎対策債ソフト2億2,000万円の大半が充てられています。市民はふれあいパスに市民負担増がないこと、現在のパスは来年3月31日まで延長して使えることに喜んでいますが、市長は今後も中央バスに一部負担をお願いする話し合いは考えていないのですか。
以上、1項目めを終わります。
○議長(鈴木喜明)説明員の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)市長。
(森井秀明市長登壇)
○市長(森井秀明)新谷議員の御質問にお答えをいたします。
ただいま、私の政治姿勢について御質問がありました。
初めに、憲法第9条の改正につきましては、日本国憲法の前文及び第9条に示される恒久平和主義は憲法の基本原理の一つであり、戦後の我が国が世界に誇るべき崇高な理念であるものと認識をしております。9条を含めた憲法の改正は、改正することの是非も含めてどうあるべきか国民全体でしっかり考え、議論することが重要であるものと認識をしており、国政の場において国民全体の意思がしっかり反映されるよう時間をかけて慎重かつ十分に検討、審議していただきたいと考えております。
次に、小樽市非核港湾条例制定につきましては、神戸市における非核証明書の要求は神戸市会の決議によるもので、法令や条例等に基づく法的根拠のないものであります。また、非核証明書を外国側に求めることは外交問題であり、国の専管事項であります。したがいまして、本市といたしましては、今後も核兵器搭載の有無を外務省と領事館の双方に確認し、判断をしてまいりたいと考えております。
次に、副市長の選任につきましては、現時点で選任の見通しは立っておりませんが、できるだけ早く選任できるよう努力をしてまいりたいと考えております。
次に、市営室内水泳プールについてですが、まず、早期に建設場所の提示ができなかった理由につきましては、小樽公園は総合体育館や桜ヶ丘球場などスポーツ施設が集積をしており、プール建設の適地であると考え、私の公約に掲げておりましたが、新・市民プール整備検討会議において、その場所に限定せず、より適地がないか探ってきたことや、プール単独か複合かの施設形態なども勘案し、比較検討しながら進めてきており、複数の建設候補地から絞り込みを行う時間が必要だったためであります。
次に、小樽駅周辺等の中心部での建設を諦めた理由につきましては、当該地域には建設に必要な広さの敷地が少ないことや、民有地はその購入費用が多額となること、さらには、市有地においても土地利用上の制限などの課題があります。一方で、小樽公園は駅や商業地区からそれほど遠く離れているわけでもなく、他の建設候補地と比較検討を進めた中で、現時点ではよりよい選択肢であると考えたものであります。
次に、基本計画、基本設計、実施設計の実施時期につきましては、さきの定例会において現時点の方向性として、まずは施設形態と建設場所をお示ししたところであり、この方向性をベースとして、新年度に、施設の規模や必要な機能、財源や整備手法など建設の具体化に向けた諸課題の整理をしたいと考えており、その整理のめどがつく段階で基本設計等の具体的なスケジュールが定まってくるものと考えておりますので、基本方針が固まり次第、お示しをできるものと考えております。
次に、プールと体育館の複合施設建設に当たってのPFI・PPP方式の活用につきましては、さきの定例会でもお答えしましたとおり、将来的な公費負担の抑制やサービスレベルの改善などの導入効果が期待できる手法の一つとして、国の方針や本市の公共施設等総合管理計画においてもその活用を検討し、建設費や管理費用の縮減に努めることとしていることから、活用の可否については検討する必要があるものと考えております。
(「いつまで検討するんですか」と呼ぶ者あり)
次に、花園グラウンドでの建設が確定した場合のアクセスの確保に中央バスからの協力を得られるかにつきましては、新しい施設への公共交通利用者の需要増がどの程度あるか、現時点では見込めませんが、現状において法定協議会が設置されておりますので、その中でアクセスのあり方について議論がなされることになり、その中で御協力していただけると考えております。
次に、関係団体や市民の方々からの意見の反映につきましては、私としましても、関係団体や利用者を含めた市民の方々からの御意見等を頂戴し、反映させるための機会を確保することは大切であると認識をしているところであり、その方法につきましては、より広く意見聴取をしてまいりたいと考えておりますので、現時点においては検討会議を設置する形ではなく、関係団体や市民の方々の御意見等をお聞きする場を設けてまいりたいと考えております。
次に、本市を健康長寿のまちにしたいことにつきましては、今後も高齢化が進行すると見込まれている中で、市民の皆様が末永く健康で生きがいを持って暮らせるまちづくりが喫緊の課題であると認識をしております。このため、今年度、本市の健康づくりの指針となる小樽市健康増進計画「第2次健康おたる21」を改定し、市民の健康寿命の延伸を基本目標に掲げるとともに、健康課題の解決に向け、がん予防や受動喫煙防止の推進、栄養バランスに配慮した食生活の実践など五つの重点施策を新設し、さらなる健康施策に取り組むことといたしました。
本市の健康課題の主要なものの一つにがん対策がありますが、新年度予算には胃がん検診への内視鏡検査の導入や子宮頸がんの原因となるヒトパピローマウイルス感染の自己検査受診事業など新規事業を計上しており、がん検診の充実を図りたいと考えております。
また、小樽市国民健康保険データヘルス計画に基づく特定健康診査の受診率向上への取り組みや小樽市介護保険事業計画に基づく介護予防事業の充実なども同時に進めていく必要があることから、関係部局の連携強化を図りながら、新年度就任予定の保健所長とともに健康づくりに向けた取り組みを着実に推進し、健康長寿のまちを目指してまいります。
次に、除排雪についてですが、まず、除雪費の執行率につきましては、今年度と昨年度では降雪量や気温などの気象状況やもともとの予算額が異なるため、執行率をもって単純に比較することは有効ではないと考えております。また、御質問の中にある執行率は年度途中のものであるため、この比較をもって除雪費を抑制しているとは考えておりません。
(「何それ」と呼ぶ者あり)
(発言する者あり)
次に、市民の皆様から寄せられる声につきましては、除雪対策本部で受けており、私自身も市民の皆様から直接伺うこともあります。道路状況が危険な状態にならないよう、除雪対策本部職員や地域総合除雪業者がパトロールなどで現地を確認し、必要な除排雪作業を行ってまいりたいと考えております。
次に、除雪費の補正予算につきましては、本年度は当初予算と第3回定例会で計上した補正予算を合わせた予算で、現在、除排雪作業を行っているところであり、現時点では補正予算を計上することは考えておりませんが、今後の気象状況などによっては何らかの予算措置も必要と考えております。
(発言する者あり)
次に、排雪協議につきましては、今年度はおよそ週1回の割合で除雪対策本部の会議を開催し、市側の意思決定を行っておりますが、除雪対策本部職員等のパトロールやバス事業者との情報交換などにおいて、降雪等によりバスの運行に支障を来すおそれがあるときなどは緊急に会議を開催し、意思決定を行っております。なお、市と地域総合除雪業者の協議では、効率的な排雪作業を実施するために、両者の考えを調整することもありますが、協議結果はあくまでも両者が合意したものであり、市が一方的に指示等は行っておりません。
次に、除雪対策本部につきましては、今年度は建設部長が本部長を務め、各本部員がそれぞれの上司の指揮監督のもとで業務を遂行しております。私としては、きめ細やかな除排雪に取り組むことを公約として市長に就任していることから、私が適切と思う除排雪状況について本部員と共通理解を図る必要があると考え、会議に出席することはありますが、そのことをもって組織を乱し職員のやる気を奪うとの御指摘には当たらないものと考えております。
次に、バス事業者とふれあいパス事業費の負担割合について話し合いをすることにつきましては、バス事業者とは、これまでも数年にわたり事業者負担分の協議を行っており、本事業に協力することが極めて難しいという強い申し入れがあり、事業者負担なしとすることで合意したところであります。この経過から、事業者負担の協力を求めることは難しいものと考えております。
(「交渉に負けたんだ」と呼ぶ者あり)
(「仕事したこともないんだから」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)次に、第2項目めの質問に入ります。
(「議長、22番」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)22番、新谷とし議員。
(22番新谷とし議員登壇)
○22番(新谷とし議員)次に、財政問題について伺います。
市税収入についてです。
一般会計の市税収入は、2017年度と比較して、個人市民税は5,000万円、法人市民税は1億2,000万円の増としています。増加する要因を説明してください。固定資産税・都市計画税は土地の評価がえにより合計8,000万円の収入減を見込んでいますが、今後OBCの新会社の固定資産税等が計上されることで収入増になります。いつ計上されるのですか。収入率の2017年度との比較では、個人市民税の均等割は99.0%、所得割は98.8%、ともに0.2%引き上げ、固定資産税は93.7%から94.4%に引き上げます。個人市民税、固定資産税とも、厳しい徴収を行い、収入率を上げるのですか。
財源確保についてです。
20億1,000万円の財源不足の手当ては、過疎対策債ソフト2億2,000万円と、財政調整基金を17億9,000万円取り崩して充当するとしています。多額の財政調整基金の取り崩しにより、今後の財政運営がますます苦しくなりますが、毎年約20億円の不用額等で財政調整基金は取り崩し額を減らせると見込んでいるのではないですか。今後の財源確保の見通しと財政調整基金の見込みについて説明してください。
除雪費についてです。
除排雪予算は14億2,770万6,000円、2017年第3回定例会補正後との比較で2,600万円低い予算です。2,600万円低く設定した理由と内訳を説明してください。例年の気象条件、降雪量などの条件が変わった場合は、補正予算を組むことを前提にした予算と捉えますが、いかがですか。
病児・病後児保育についてです。
我が党は病児・病後児保育の実施を要求してきましたので、実施されることは歓迎したいと考えます。2015年度から2019年度の小樽市子ども・子育て支援事業計画の中で、需要量の見込みは年間延べ利用人数で300人となっていますが、見込み人数が少ないのではないでしょうか。施設が開設された場合、1日当たりの受け入れ人数と、受け入れ対象地域、開設時期、料金など実施内容をお知らせください。今後、市として、病児・病後児保育に、より多くの子供たちを受け入れられるよう、事業者の施設整備に対して、市から独自助成されるよう求めます。いかがですか。
小樽市職員退職手当支給条例等の一部を改正する条例案についてです。
国家公務員に準じて職員の退職手当支給を引き下げる提案ですが、係長職以下と管理職の職員でどれだけ下がるのか、それぞれ1人当たりの平均差額と総額をお示しください。国は、官民均衡を図るためとしていますが、国の政策で非正規雇用をふやし、実質賃金が落ちる中、低いほうに合わせるのが問題ではありませんか。職員組合と妥結したと伺いましたが、市職員は市財政が厳しいとき、国家公務員の給与が下がらない中、給与の独自削減に協力してきました。それなのに、国に合わせて削減するのは余りにひどい仕打ちではありませんか。条例案は撤回すべきです。見解を伺います。
石狩湾新港管理組合負担金についてです。
我が党が過大投資だと指摘している北防波堤延伸400メートルの工事等に西ふ頭の静穏度を高めるという理由で133億円かける計画です。しかし、西ふ頭の荷役作業には支障がなく、2016年度では木材チップ貨物が99.8%で、埠頭利用のほとんどが王子エフテックス株式会社1社です。1企業のために多大な税金を投入し、小樽市も負担することに対し、小樽市はどのような見解ですか。
また、管理組合は、新たなガントリークレーン設置が必要として、2018年度予算に基礎工事分4億円を計上しています。現在稼働しているガントリークレーンは、累計収支約11億5,000万円の赤字です。管理組合は、港湾計画で推計したコンテナ貨物量からさらに貨物が伸びて、2024年度には黒字になると言いますが、我が党の小貫議員の質問で、港湾計画の貨物量推計値は、小樽港と苫小牧港からの貨物の移動が含まれていることが明らかになりました。ガントリークレーン2基体制で黒字にするには、さらに小樽港のコンテナ貨物を奪うことになり、奪わなければ赤字になり、小樽市の負担がさらにふえます。どちらに転んでも小樽が犠牲になります。市長はこれでよいとお考えですか。見解を伺います。
OBCについてです。
株式会社小樽ベイシティ開発、OBCは、昨年12月に民事再生法適用を申し立てし、再生手続の開始が決定されました。これに先立ち、イオン北海道株式会社がOBCに対して有する約188億円の債権はルネッサンスセブン投資事業有限会社責任組合に譲渡されています。再生手法としては、ルネッサンスセブンが全額出資する新会社に対してOBCの全事業を吸収分割を実行するとしていますが、イオン北海道からルネッサンスセブンに譲渡された金融債権の大部分はOBCに残し、債権放棄を受け滞納、固定資産税についてはOBCにそのまま残ると聞いています。固定資産税は、本税だけでも46億円。滞納金を入れると約90億円と予想される滞納額に対し、市長は、第4回定例会での我が党の質問に、安易に徴収を諦めたり、正当な理由なく軽減や免除を行わないと答弁していますが、正当な理由とはどのようなことですか。OBCは、新会社に吸収分割されるため、事業収益のない中で、税を支払う能力があるのですか。
2項目めの質問を終わります。
○議長(鈴木喜明)説明員の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)市長。
(森井秀明市長登壇)
○市長(森井秀明)ただいま、財政問題について御質問がありました。
初めに、市税収入についてですが、まず、個人市民税と法人市民税が増加する要因につきましては、個人市民税においては、平成28年度決算及び29年度決算見込みを参考とし、個人所得の伸びに伴う課税標準額の増と収入率の向上により、前年度当初予算と比較して約5,000万円の増加となったものであります。
また、法人市民税につきましては、個々の企業の業務実績を予測することは難しく、経済動向などを勘案して、国が作成した地方財政計画で示された数値を参考としております。市外に本社がある法人の業績が好調だった場合、連動して市内支店分の法人住民税も伸びることもありますが、道内外の経済状況は回復傾向が続いていることから、平成29年度決算見込み額に地方財政計画の伸び率等を勘案して算定した結果、約1億2,000万円の増加となったものであります。
次に、固定資産税の増収分の計上時期につきましては、固定資産税・都市計画税は、その年の1月1日時点で登記簿等に登記登録されている所有者に課税されますことから、移転登記がなされていない現時点において、時期をお示しすることはできません。
次に、個人市民税と固定資産税の収入率を増で見込んだことにつきましては、当初予算編成における市税の収入率は、過去の実績などを勘案して推計しておりますが、個人市民税及び固定資産税については収入率が増加傾向にあるため、前年度当初予算よりも高い収入率で予算計上したものであり、徴収を強化することを前提に計上したものではありません。
次に、今後の財源確保の見通しと財政調整基金の見込みにつきましては、新年度予算編成における財源不足は、過疎対策債のソフト分と財政調整基金の取り崩しによる財源対策により収支均衡予算としたところでありますが、今後の財源対策も、当面は財政調整基金が基本となると考えております。
また、今後の見通しや残高見込みにつきましては、予算を執行している段階であり、具体的にお示しすることはできませんが、今後とも引き続き、歳入の確保や、効率的な予算執行に努め、収支の改善を図りながら、少しでも多くの基金残高が確保されるよう努めてまいります。
次に、除雪費についてですが、平成29年第3回定例会補正後との比較につきましては、主な増減金額と内訳としては、地域総合除雪などの委託料で、除雪作業料や雪堆積場の受け入れ数量の精査などにより約1,500万円の減、需用費や砂の単価減やロードヒーティングの電気料金の単価減などにより約1,200万円の減、使用料及び賃借料で、車両借り上げや貸出ダンプなどの精査により約500万円の減、工事請負費で塩谷4丁目雪堆積場開設に係る工事などにより約600万円の増となっております。
また、除雪費は、今年度と同様に過去の実績などをもとに計上しておりますので、補正予算を前提にしたものではありません。
次に、病児・病後児保育についてですが、まず、小樽市子ども・子育て支援事業計画の中で、病児・病後児保育事業の需要量の見込みが過少なのではないかとの御意見につきましては、同計画における需要量の見込み人数は、計画策定時に実施した就学前児童のいる世帯へのニーズ調査結果に基づき定めたものであり、年間の延べ利用人数の見込みとして過少であるとは考えておりません。
次に、病児・病後児保育施設が開設された場合の実施内容の詳細につきましては、現在、施設の設置を計画している事業者と、1日当たりの受け入れ人数、受け入れ対象地域、料金などについて協議を進めているところであり、現時点では、具体的な実施内容などをお示しすることはできませんが、開設時期につきましては、早ければ平成31年度中に実施できるように準備を進めているところであります。
次に、病児・病後児保育事業者の施設整備に対する本市の独自助成につきましては、市独自に助成する予定はありませんが、事業者の施設整備に当たっては、国の子ども・子育て支援整備交付金の制度に基づき、市から補助金を支出する予定であります。
次に、小樽市職員退職手当支給条例等の一部を改正する条例案についてですが、まず、退職手当の引き下げの影響額につきましては、平成30年度の一般会計予算ベースで申し上げますと、1人当たりの平均差額は、部長職で約79万7,000円、次長職で約75万7,000円、課長職で約73万円、係長職以下で約67万9,000円となり、差額の総額は約2,128万8,000円となります。
次に、条例案の撤回につきましては、このたびの退職手当の引き下げは、人事院から示された退職給付に係る官民比較調査の結果及び見解を踏まえて実施された国家公務員の退職手当の引き下げに準じて行うものであり、北海道を通じて国から国家公務員の退職手当の改正に準じて適切な措置を講ずることを求められているものでありますので、条例案を撤回する考えはありません。
次に、石狩湾新港管理組合負担金についてですが、まず、北防波堤の延伸につきましては、北防波堤は、港内における静穏度を高め、船舶の航行や停泊、荷役作業の安全性を確保するために重要な施設であるとともに、西ふ頭の岸壁は不特定の船舶に利用されており、公共性を有しておりますので、これに伴う支出は適正なものと考えております。
次に、新たなガントリークレーンの設置につきましては、石狩湾新港のコンテナ貨物は近年増加傾向であるとともに、将来における外貿コンテナ航路の増加による、2隻同時荷役への対応や、現行クレーンの故障や、事故による長期の荷役停止の影響があることなどを勘案し、必要な事業であると考えております。
また、小樽港と石狩湾新港の両港においては、今後も連携を基軸として取り組みを進めていく方針でありますが、新港は近年、港湾施設使用料の増や交際費の減により母体負担金が年々減少をしており、新たなクレーン導入後においても負担金の減少が見込まれていますので、過剰な投資であるとは考えておりません。
次にOBCについてですが、まず、第4回定例会において私が答弁した正当な理由なく軽減や免除を行わないの「正当な理由」とはどのようなことかにつきましては、税法上の守秘義務により、個別の案件について具体的に答えることはできないため、第4回定例会においても、一般論として滞納案件については安易に徴収を諦めたり、正当な理由なく軽減や免除を行うことは、税の公平性・公正性確保の観点からも許されないことと答弁をしたものであります。ここで言う軽減や免除というのは、具体的には税の減免を指すものでありますが、固定資産税が減免となる正当な理由といたしましては、火災・震災等により、不動産が滅失または著しく価値が下がった場合、生活保護を受給した場合など、かなり限定的なものとなっております。
次に、OBCに税を支払う能力があるのかにつきましては、現在OBCは民事再生手続中であり、民事再生計画もまだ示されていないことから、現時点で支払い能力について判断することはできませんが、OBCの記者会見においても、新たなスポンサーのもとで、これまでの課題についても、でき得る限りの責任を果たしていくとのお話もありましたので、これらも踏まえながら、市としても最大限の徴収努力をしてまいりたいと考えております。
○議長(鈴木喜明)次に、3項目めの質問に入ります。
(「議長、22番」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)22番、新谷とし議員。
(22番新谷とし議員登壇)
○22番(新谷とし議員)次に、総務常任委員会所管の議案に関連して伺います。
議案第21号、マイナンバー制度に関連してです。
新たに法定事務以外の市独自利用事務について定めるものとしていますが、これまでは横出しはしないという説明でした。マイナンバーがなくても、これまでのように手続できるのではありませんか。なぜ独自利用事務を定めるのですか。事業所の給与所得に係る特別徴収税額通知に対し、総務省は、2018年度以後、マイナンバー記載の一部を見直し、当分の間、記載しないことを決めました。小樽市は、事業所へ簡易書留で送付していましたが、追加費用、誤送の有無をお知らせください。2017年第2回定例会で、我が党の酒井隆裕議員が、事業所から一方的に従業員のマイナンバーを送りつけ、個人番号の管理をせよと迫られても困るとの声を紹介し、国は、マイナンバーの記載がなくても書類の提出に支障がないことを示していること、番号記載で小樽市の業務が増大し、情報漏えいの危険性もふえるなどの理由から、2018年度からマイナンバー印字はやめるべきと主張しました。事態は我が党の主張したとおりに進みました。小樽市は印字をやめることを確認しますが、いかがですか。
議案第23号小樽市債権管理条例案に関連してです。
債権管理条例案概要に対するパブリックコメントで寄せられた意見は、滞納処分、強制執行、猶予に当たり、納入資力の有無はどのような基準で判断するのか、期限内に納めた人との公平性を保つためと言うが、生活が苦しくて払いたくても払えない人もいるのではないか。条例案には臨戸の姿勢が見られない。臨戸を徹底し、市民の生活実態に沿いながら、市民の理解と認識を高め、納入の約束をつくる努力こそが市民から信頼される行政運営となり、市民本位の地方自治の姿勢ではないかなど、賛成の意見は一つもありません。寄せられた意見に対する市長の見解をお聞きします。
今後の債権管理は、納税課で組織している徴収一元化担当が行い、また厳しい取り立て、差し押さえがされるのですか。2017年度から、徴収一元化担当が各担当部署から債権の一部の移管を受けて徴収を行っています。徴収一元化担当に移管された項目と金額、移管の経緯について、所管課ごとに示してください。国民健康保険料など社会保障は、その目的に沿って執行しなければなりません。徴収一元化担当は、国民健康保険料滞納者に対して、2008年の厚生労働省通知、国民健康保険法の一部を改正する法律の施行に係る留意点などに基づいて徴収を行っているのですか。国民健康保険料、介護保険料、後期高齢者保険料徴収は、保険収納課の職員が対応しており、保育料徴収にも複数の担当者がいます。用地管理課など専門に徴収に当たれないところもありますが、滞納に対するガイドラインをつくり、職員研修を行えばよく、しばしば市民につらく当たっている徴収一元化制度は廃止すべきです。見解を求めます。
3項目めの質問を終わります。
○議長(鈴木喜明)説明員の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)市長。
(森井秀明市長登壇)
○市長(森井秀明)ただいま、総務常任委員会の所管の議案に関連して御質問がありました。
初めに、議案第21号、マイナンバー制度に関連してですが、まず、独自利用事務を定めることにつきましては、御指摘のとおり、マイナンバーがなくても手続を行うことはできますが、マイナンバーを利用することにより、法定事務と同様に、手続の際に必要となる添付書類を省略することができ、市民の皆様の負担を軽減するとともに、行政事務の効率化を図ることが可能となるものでございます。
次に、特別徴収税額通知に係る送付の追加費用と誤送の有無につきましては、簡易書留等を利用したことによる追加費用は、およそ270万円となる見込みです。また、特別徴収税額通知を誤って別の事業所に配送したり、個人を取り違えて事業所に通知したような、いわゆる誤送につきましては、本市では生じておりません。
次に、新年度からの特別徴収税額通知へのマイナンバー印字につきましては、地方税法施行規則の改正により、平成30年度分以後の個人住民税について、書面で特別徴収税額通知を送付する場合、当分の間、マイナンバーの記載を行わないこととするとされましたので、本市においても法令に従い、マイナンバーの印字は行わないものであります。
次に、議案第23号小樽市債権管理条例案についてですが、まず、パブリックコメントに寄せられた意見に対する見解につきましては、確かに反対の意見も多数ありましたが、今回、パブリックコメントの意見公表の中で掲載はしておりませんが、債権管理について、より透明性が増すことが期待でき、大変好感を持ったとの意見もいただいております。また反対されている方の意見については、個々の事情を無視して一方的に取り立てられるのではないかなど、債権管理条例の趣旨を誤解している方も多いように感じたところであります。これらにつきましては、意見公表の中で、法令にのっとり分納を認めたりすることも否定しており、個々の状況を無視して一方的に取り立てる趣旨の条例ではないなど、市の考え方を説明しておりますが、条例が可決された際には、今回出された意見も参考にしながら、適切に運用してまいりたいと考えております。
次に、今後も債権管理は徴収一元化担当が行うのかにつきましては、徴収一元化担当は、市税徴収のノウハウを生かし、効果的、効率的に、税外債権の回収を行うため、昨年4月に納税課内に立ち上げたものであり、各債権所管課より一部の債権の移管を受け、債権の回収に努めているところであります。これまでの取り組みにより、一定程度の成果も上がっていることから、来年度以降も引き続き、徴収一元化担当にて、一部の債権移管を受け、債権回収を行いますが、研修等の実施を通じて、各債権所管課においても債権管理を適切に行えるよう取り組んでまいりたいと考えております。
次に、徴収一元化担当に移管された項目と、金額、経緯につきましては、まず、移管された債権の内訳といたしましては、平成29年9月5日の移管当初時点で、国民健康保険料・介護保険料・後期高齢者医療保険料が3,730万3,057円、保育料が470万7,650円、平成26年度以降の不正受給に係る生活保護費返還金が388万8,567円、河川使用料が291万1,382円、道路占用料が51万3,776円、合計で、4,932万4,432円となっております。
また、移管の経緯につきましては、案件ごとにそれぞれ経緯が異なることから一概には言えませんが、徴収専門職員がいる部署については、電話催告や臨戸訪問、文書催告等を何度も繰り返し、その上で納付がない者、徴収専門職員がいない部署については、徴収にかける時間が十分確保できないことから、年数回の催告等で、納付がない者などを中心に移管をしております。
次に、徴収一元化担当の国民健康保険料滞納者に対する徴収は国の通知に基づいているのかにつきましては、通知の主な内容は、資格証明書や短期被保険者証の交付に際して、機械的、一律に運用することなく、特別な事情の有無などを適切に把握し、判断した上で交付をするよう求めているものであります。本市においては、資格証明書や短期被保険者証の交付業務は保険収納課が担当しておりますので、徴収一元化担当に移管している場合であっても、資格証明書等について相談があった場合には、保険収納課に引き継いだ上で、通知に沿った対応をしているところであります。
次に、徴収一元化制度の廃止についての見解につきましては、徴収専門職員がいる部署につきましては、ガイドラインの作成や研修などを通じて、市税徴収のノウハウ等を取り入れていくことも将来的には可能とは思いますが、専門性の高い業務であり、一朝一夕に習得できるものではないため、当面は、研修と並行して、徴収一元化担当による対応が必要と考えております。
また、徴収専門職員のいない部署については、徴収に割く時間をなかなか確保できないことや、たとえ研修等でノウハウを身につけたとしても、人事異動等により、すぐにノウハウが失われてしまうという課題があることから、当面は、徴収一元化担当でその業務を受けるほうが効率的・効果的であると考えております。
○議長(鈴木喜明)次に、第4項目めの質問に入ります。
(「議長、22番」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)22番、新谷とし議員。
(22番新谷とし議員登壇)
○22番(新谷とし議員)国民健康保険、介護保険制度の議案に関連して伺います。
議案第27号、国民健康保険に関連してです。
国民健康保険の都道府県化による各自治体の納付金が確定し、小樽市は約30億274万円で、昨年11月の算定より約6,700万円少なくなりました。この理由と効果について御説明ください。
北海道の標準保険料による算定では、応能負担割合・応益負担割合が37対63となる検証結果が出ています。小樽市は54対46に設定しています。この理由を説明してください。
保険料の総額は13.2%の減と見込んでいますが、1世帯当たりの保険料を2017年度確定賦課との比較でお示しください。今後、国が示している50対50に近づけていくとの説明ですが、所得の低い世帯の保険料は高くなります。保険料は、自治体独自で設定できるのですから、国の言いなりはやめるべきではありませんか。賦課限度額は89万円に引き上げます。単身と二人世帯の場合の賦課限度額到達の給与収入と所得についてお示しください。89万円の国のモデル世帯の給与収入は1,030万円。給与所得約810万円で小樽市よりかなり高く、国の設定に合わせること自体が問題です。また、均等割で、世帯人数が多くなると保険料が高くなることから、旭川市では、18歳未満の均等割を所得制限なしで5割軽減、埼玉県ふじみ野市では、18歳未満の第3子以上の均等割を所得制限なしで無料にするなど、均等割軽減の自治体がふえています。本市でも18歳未満の均等割を軽減できないでしょうか。
小樽市介護保険制度の議案に関連してです。
第7期の小樽市の保険料は、基準額で5,990円と示されています。全道主要都市の保険料をお知らせください。市民の声は、保険料が高い、せめて前期並みにしてほしいというものです。小樽市は、保険料は極力上げないように努力するというこれまでの答弁でした。日本共産党は、介護給付費準備基金を取り崩し、保険料を引き上げないように求めていましたので、今回2億8,600万円を取り崩したことは評価します。さらに市民の声に応え、約6億円の基金をもう少し投入し、第4段階以下の保険料を第6期並みにすることはできないでしょうか。また、保険料の所得段階区分をもっと多くできませんか。
小樽市の介護保険計画第7期計画では、2025年を見据えた地域包括ケアシステムの構築に向け、特別養護老人ホーム、老人保健施設、グループホームの整備は行わずに、特定施設、小規模多機能型居宅介護及び複合型サービス、定期巡回・随時対応型サービスの拡充により、在宅介護サービスの充実を図るとしています。2018年度のこれらのサービス提供事業者の整備方法、施設数、設置時期をお示しください。小規模多機能型居宅介護は需要が多いですが、事業所は市内中心部と北西部に偏在するため、銭函や桂岡などの希望者がいても、距離が遠く受け入れられないという話を聞いています。今後は東南部に整備すべきではないでしょうか。
医療ニーズが高い利用者が、居宅で自立した日常生活ができるようにする目的の看護小規模多機能型居宅介護、重度者・要介護者に最も必要な定期巡回・随時対応型訪問介護看護は、これ以上利用者をふやせないと言っています。これで地域包括ケアシステムを推進していけるのでしょうか。特別養護老人ホームは整備しない方針ですが、小樽市の2016年4月現在の特別養護老人ホームの介護度別待機者と入所の必要性が高い人の人数をお知らせください。政府は、給付費抑制のため、特別養護老人ホームの増設を抑え、優良老人ホームやサービスつき高齢者住宅など、低所得者には利用できない施設を増設していますが、年金引き下げなどで高齢世代の貧困化が進む中、要介護状態になったとき、安心して入所できるのは特別養護老人ホームです。特別養護老人ホーム建設に対する国庫補助金の復活や、国による用地取得支援など、介護保険料引き上げに連動しないように、国策の転換を国に求めるべきではないでしょうか。見解を求めます。
介護報酬は0.54%と若干のプラス改定になりましたが、中身は利用抑制につながるものが多く盛り込まれました。日本共産党市議団の事業所への聞き取り調査で、人材確保はなかなかできない、結婚して子供ができるとほかに移るので事業所も老々介護になっている、暮らしていける賃金が欲しい、人材確保、処遇改善の切実な要望が多く出されました。日本共産党は、介護報酬引き上げは、保険料、利用料の引き上げに連動されることなく、介護労働者の賃金引き上げを図るため、介護報酬とは別枠の、国費の直接投入による賃金引き上げの仕組み創設を提案しています。市長は、事業所の切実な声を国に上げ、人材確保、処遇改善の抜本的改善を求めていただきたいと考えます。見解を伺います。
○議長(鈴木喜明)説明員の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)市長。
(森井秀明市長登壇)
○市長(森井秀明)ただいま、国民健康保険、介護保険制度の議案に関連して御質問がありました。
初めに、議案第27号、国民健康保険に関連してですが、まず、都道府県化による納付金が、昨年11月の算定より少なくなった理由につきましては、今回の確定額の算定では、平成30年度の診療報酬改定率マイナス1.19%を反映させたことや、国からの財政支援の拡充プラス100億円を反映させたため、医療分で4,252万円、支援金分で44万円、介護分で2,370万円がそれぞれ減となったものであります。
また、納付金が少なくなった効果としましては、被保険者の保険料負担が抑えられることとなります。
次に、応能負担割合と応益負担割合につきましては、北海道の標準保険料率をもとに算定すると、本市の所得の低さから、応能負担割合37、応益負担割合63となる検証結果となっております。しかし、本市の現状から、この保険料率を適用すると低所得者の大幅な負担増となるため、現行の賦課割合も勘案して、54対46に設定をしたものであります。
次に、1世帯当たりの保険料につきましては、介護納付金分を含めた平均保険料で比較すると、平成29年度確定賦課の年額は12万6,690円。平成30年度予算では年額12万3,461円となり、3,229円の減となります。
次に、保険料の応能・応益の賦課割合につきましては、今回の制度改正では、北海道として保険料水準の統一を目指すとされていることから、国の標準賦課割合50対50を将来的な目標としております。しかし、本市の現状から、急激な見直しは低所得世帯への影響が大きくなるため、保険料負担の増減に十分な配慮を行いながら、段階的に賦課割合の見直しを検討してまいります。
次に、賦課限度額到達の給与収入と所得につきましては、単身世帯の場合では、給与収入が735万9,000円、所得額542万3,100円。二人世帯の場合では、給与収入が716万2,000円、所得額で524万5,800円となっております。
次に、18歳未満の均等割軽減につきましては、本市において独自に軽減を行う場合、その軽減額を誰が負担するのかが課題となります。そのため、全国市長会などを通じて、子育て世帯の負担軽減を図るため、子供に係る均等割保険料を軽減する支援制度の創設を要望してきており、今後も引き続き要望してまいりたいと考えております。
次に、介護保険制度についてですが、まず、第7期介護保険事業計画における全道主要都市の保険料につきましては、各都市とも議会提案中で確定値ではありませんが、基準額の月額で高い順に、函館市6,260円、旭川市6,190円、北見市5,925円、釧路市5,860円、苫小牧市5,858円、帯広市5,790円、札幌市5,773円、江別市5,720円、室蘭市4,500円となっており、各市とも、第6期に比べ上昇しております。
次に、基金をさらに投入して、低所得者層の保険料を第6期並みに引き下げることにつきましては、第7期計画中の介護給付費増への対応や、第8期、第9期保険料の上昇抑制に対応するためには、一定の基金残高確保が必要であり、さらなる基金の取り崩しによる保険料の低減は難しいと考えております。また、保険料の所得段階区分につきましては、国の所得段階基準が9段階であるのに対し、本市は国の基準よりも多い10段階設定で、より負担能力に応じた所得段階設定になっており、現在、これ以上所得段階をふやすことは考えておりません。
次に、第7期計画における地域密着型サービスの整備につきましては、定期巡回・随時対応型訪問介護、小規模多機能型居宅介護及び看護小規模多機能型居宅介護の3事業について、それぞれ1事業所を指定する予定であります。また、特定施設入居者生活介護について、50戸以内で指定する予定であります。選定方法はいずれも、平成30年度中に公募により事業者を選定し、平成32年度の開設を見込んでおります。
次に、小規模多機能型居宅介護につきましては、議員が御指摘のとおり、現在、東南部圏域には小規模多機能型居宅介護の事業所がありません。そのため、平成30年度の事業者設定に当たり、適切なサービスを東南部圏域においても提供可能な事業者を選定してまいりたいと考えております。
次に、現状の定期巡回・随時対応型訪問介護看護や看護小規模多機能型居宅介護の事業所につきましては、定期巡回・随時対応型訪問介護看護が2カ所、利用者数34人、看護小規模多機能型居宅介護が3カ所、利用者数67人でありますが、第7期計画で各1カ所ずつ整備する予定であります。両事業は在宅生活を支える拠点として重要な役割を担っており、事業所数の増で、より充実した在宅環境を整備し、地域包括ケアシステムを推進したいと考えております。
次に、平成28年4月現在の特別養護老人ホームの待機者数につきましては、介護度別に要支援等の方が2名、要介護1が45名、要介護2が108名、要介護3が138名、要介護4が128名、要介護5が89名の合計510名で、そのうち入所の必要性が高いとされている方は44名となっております。
次に、特別養護老人ホーム建設により介護保険料が引き上げにならないよう、国策の転換を求めることにつきましては、全国市長会を通じ、介護サービスが適切に提供できるよう、サービス基盤整備について地域の実情を踏まえ、財政措置を含む必要な対策を講じ、特に高齢者の利用ニーズに対応した介護サービス基盤の確保として実施する介護施設整備等については、国の責任において十分な財政措置を講じることが必要であるとの要請をしているものであります。
次に、事業所の人材確保、処遇改善に係る国への要望につきましては、北海道市長会では、処遇改善措置の効果等の検証に基づく報酬改定や、介護人材の安定的確保について、自治体が当面する重要案件の一つとして位置づけており、中央省庁に対し要請書を提出しております。本市としても、北海道市長会のこうした動きに賛同し、連携して取り組んでいくこととしております。
○議長(鈴木喜明)次に、5項目めの質問に入ります。
(「議長、22番」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)22番、新谷とし議員。
(22番新谷とし議員登壇)
○22番(新谷とし議員)生活保護基準引き下げと共同住宅火災の問題について伺います。
生活保護基準引き下げについてです。
安倍政権は、2018年10月から3年かけて段階的に最大で5%の削減、母子加算も削減の方針です。2013年、最大10%削減に続く大改悪で、その内容は、生活扶助費の基準を、年収段階下位10%層の消費実態と比較、均衡させる手法で引き下げるものです。政府案では、小樽の生活保護費は幾らになるか、削減前と削減後の金額を幾つかのモデル世帯で説明してください。
市内の生活保護受給の36歳の方は、12歳、7歳の子供がいる母子家庭で、家計のやりくりが大変。お金がなくなったら、もやしなど安い材料で、すいとんやラーメンをつくって、子供たちに食べさせている。何しろ節約しないとすぐやっていけなくなるので、毎日、毎月が綱渡り状態ですと悲鳴を上げています。市長は、市民の声、厚生労働省の手法と、生活保護削減をどうお考えですか。生活保護費基準引き下げは、就学援助や住民税非課税対象などの小樽市の独自減免制度にも影響を与え、市民生活に打撃を与えます。生活保護基準をもとに減免になる対象を決定している制度と、生活保護受給者を対象とした制度は幾つあり、主なものを示してください。市長は、生活保護基準引き下げの撤回を国に申し入れることを求めます。基準引き下げが実施された場合には、市の減免制度は引き下げ前の基準で実施するよう求めます。見解をお示しください。
共同住宅火災の問題についてです。
1月31日午後11時40分ごろ、札幌市東区で生活困窮者の支援を目的とした木造2階建て共同住宅「そしあるハイム」から出火し、入居者の16人のうち11人が死亡、3人が負傷するといった悲惨な火災が発生しました。亡くなられた方々には心からお悔やみを申し上げ、負傷された方にはお見舞いを申し上げます。二度とこのような火災を起こさないためにも、しっかりした対策が必要です。東区の火災の後、小樽市消防本部は、直ちに社会福祉施設の査察を行っています。査察の件数、内容と査察結果、どんな問題があったのか、お知らせください。
火災発生時に有効なスプリンクラーは、2015年4月施行の消防法施行令の一部改正で新たな設置基準が定められました。本市に所在する社会福祉施設での設置状況はいかがでしょうか。共同住宅「そしあるハイム」は、札幌市の調査で法的位置づけのない施設とされました。法的位置づけのない施設は、全国で1,236施設、道内では307施設と聞きますが、市内では生活保護受給者が入居している施設は幾つあり、これらの施設の届け先と指導監督はどこになりますか。
火災の後、市内の施設に入居されている方から不安の声が寄せられています。有料老人ホームの場合は指導監督は北海道にあります。道議会での日本共産党の質問で、未届け有料老人ホームが道内で78カ所あることが判明しました。小樽市では未届け有料老人ホームは何件ありますか。未届け有料老人ホームには、市としても北海道と連携してスプリンクラー設置の助言をすること。また、スプリンクラー設置には一定の費用が必要なため、小さな施設は設置費用を工面するのが大変ですから、市としても国に対して助成金の継続を要求するよう求めます。お答えください。
そしあるハイムは、避難マニュアルがなかったことや夜間の職員を配置していなかったことなど、防火対策が不十分だったことを認めています。現在、市内の生活保護受給者が入居している法的位置づけのない施設での避難マニュアルと避難訓練、夜間の職員配置状況はどのようになっていますか。法的位置づけのない施設に、市としてスプリンクラー設置、避難マニュアルと避難訓練、夜間の職員配置を行うよう助言し、スプリンクラー設置の助成や貸し付けはできないでしょうか。
○議長(鈴木喜明)説明員の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)市長。
(森井秀明市長登壇)
○市長(森井秀明)ただいま、生活保護基準引き下げと共同住宅火災の問題について御質問がありました。
初めに、生活保護基準引き下げについてですが、まず、生活保護基準見直しに伴う本市の生活保護費の影響額につきましては、国が示している世帯類型別モデルの試算によりますと、食費や光熱水費などに充てる生活扶助の支給額が、40歳代母親と中学生及び小学生の子供2人がいる母子世帯で月5,000円程度の減額、75歳高齢単身世帯で月2,000円程度減額となる予定です。一方、30歳代母親と小学生の子供1人の母子世帯では月9,000円程度増額となる予定です。
次に、生活保護受給者の声や、国の基準見直しによる生活保護費削減についての私の見解につきましては、生活保護受給者は、生活保護基準による最低生活費により生活をしておりますので、受給者の中には生活に余裕がない方もいるものと認識をしております。また、今回の基準見直しは、一般低所得者世帯の消費実態と現行の扶助費の支給水準との差を是正するものであり、必ずしも扶助費を引き下げることだけが目的ではないと考えております。
次に、減免措置等を生活保護基準をもとに決定している制度と生活保護受給者を対象としている制度につきましては、生活保護基準をもとに決定している制度は、個人住民税や保育料、就学援助費など15の制度があるものであります。また、生活保護受給者を対象としている制度は、今述べました3制度のほか、上下水道使用料、国民年金保険料など、合わせて35の制度があるものであります。
次に、生活保護基準引き下げに関する国への申し入れにつきましては、国からは正式な通知がまだ来ておりませんので、現時点におきましては、国の動きを注視してまいりたいと考えております。
次に、生活保護基準引き下げが実施された場合の市の減免制度の取り扱いにつきましては、本市における各種減免制度等の基準は、生活保護基準が引き下げになった場合、引き下げになりますが、厚生労働大臣が、さきの記者会見において、国の制度については、できる限り影響が及ばないよう対応する、地方自治体で独自に実施している事業については、国の取り組みを理解した上で判断していただくよう依頼すると説明されておりますので、まずは国の通知の内容を確認した上で、その内容について検討してまいりたいと考えております。
次に、共同住宅火災の問題についてですが、まず、査察の件数、内容及び結果につきましては、社会福祉施設8施設に対して査察を行い、避難経路の確保や消防用設備等の維持管理状況、防火管理の体制について確認をしており、査察結果につきましては、消防用設備等点検結果未報告を1件確認し、早期改善について指導をしているところであります。
次に、本市に所在する社会福祉施設でのスプリンクラー設備の設置状況につきましては、当該設置義務のある施設についてお答えをいたしますと、スプリンクラー設備の設置義務のある施設は93施設であり、そのうち91施設に設置されております。なお、まだ設置されていない2施設につきましては、消防法施行令の経過措置が終了する本年3月31日までに改善される見込みとなっております。
次に、生活保護受給者の入居している法的位置づけのない施設の件数等につきましては、本年2月1日現在、福祉部で把握している施設は4カ所であり、法的位置づけのない施設のため、指導監督する行政機関はありません。
次に、本市の未届け有料老人ホームの件数につきましては、北海道が把握している市内の施設は、現時点で3カ所あります。
次に、未届け有料老人ホームに対する助成金等の支援につきましては、北海道が未届け有料老人ホームに対し、設置の届け出を行うよう指導しているところであり、届け出がされた場合は、国の助成金を活用して、スプリンクラー等消防設備を設置するよう、北海道と本市が連携して助言をしているところであります。助成金の継続につきましては、スプリンクラー等の消防設備の設置を促すためには必要であると考えておりますので、北海道市長会等を通じて、国に対して要望してまいります。
次に、生活保護受給者の入居する、法的位置づけのない施設の危機管理等につきましては、本市では、施設の管理運営に対する指導権限等がないことから、避難マニュアル、避難訓練、夜間の職員配置状況については把握をしておりません。
次に、法的位置づけのない施設への本市としての支援につきましては、施設管理者及び入居者には、防火に対する注意喚起を促すためのチラシを配布するとともに、国の法整備などを注視しながら、庁内の関係部署による情報共有や協議により、対応の可能性について研究をしてまいりたいと考えております。
○議長(鈴木喜明)次に、第6項目めの質問に入ります。
(「議長、22番」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)22番、新谷とし議員。
(22番新谷とし議員登壇)
○22番(新谷とし議員)新幹線トンネル発生土と湧水などについて伺います。
小樽地域に係る札樽トンネルの石倉工区の落札企業も決まりました。朝里トンネルの工区は、2017年11月末現在、準備工を実施中との説明ですが、後志・札樽トンネルの準備工はいつから始まりますか。
基準値を超えた有害重金属含有土や酸性土、土砂の造成方法などに対し、塩谷漁協、小樽・朝里のまちづくりの会、朝里川温泉の各説明会では、住民から多くの疑問や意見が出され、第4回定例会代表質問で、川畑議員の、危険な発生土を入れないように鉄道・運輸機構に申し入れてほしいという質問に、議会の意見は機構にお伝えしたいとの答弁でした。機構は、どう答えていますか。
私は、2016年第1回定例会代表質問で、トンネル掘削に伴う酸性水など重金属を含む排水処理について質問しました。全て濁水処理施設で、化学処理や吸着処理などを施し、水質汚濁防止法に基づく排水基準以下での濃度に処理をした上で適正に放流されるとの答弁でした。後志、朝里、札樽の各トンネル掘削時の湧水などの排水は、それぞれどこの川に放流するのですか。トンネル発生土受け入れ候補地である塩谷の土地は、塩谷川の脇にあり、朝里川温泉の石切山には、豊倉川、名なしの川があり、朝里川に合流しています。川の汚染は、塩谷漁民、ヤマメの稚魚放流をしている朝里地区住民が大変心配していることです。濁水処理や化学処理された排水は、1年に数回の定期的な点検と公表を求めるべきです。市長の見解を伺います。
今後は、土砂運搬による騒音、振動、粉じん、交通安全、湧水などさまざまな問題が出てきます。市長は、機構に住民説明会をその都度開くこと、地域住民の十分な理解が得られないうちは工事を進めないよう強く求めるべきです。見解を伺います。
6項目め、終わります。
○議長(鈴木喜明)説明員の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)市長。
(森井秀明市長登壇)
○市長(森井秀明)ただいま、新幹線トンネル発生土と湧水などについて御質問がありました。
初めに、後志及び札樽トンネルの準備工の開始時期につきましては、鉄道・運輸機構からは、現在、トンネル掘削へ向けた施工計画の作成や、仮設ヤード確保などの準備を進めており、今後、それぞれの地域において、工事に係る説明会を開催し、ことしの雪解け以降に仮設ヤード整備などの準備工に入る予定と伺っております。
次に、危険な発生土を搬入しないようにとの議会の意見に対する鉄道・運輸機構の見解につきましては、重金属等を含むトンネル発生土の搬入に当たっては、国土交通省が定めた対応マニュアルに準拠しつつ、学識経験者など第三者で組織する検討委員会で対応を審議し、適切な対策を講じるとの返答を得ております。
次に、後志、朝里、札樽の各トンネル掘削時の湧水などを放流する河川につきましては、これまでに発注、契約済みの工事の施工中においては、後志トンネルの塩谷工区については塩谷川、朝里トンネルについては勝納川と朝里川、また、札樽トンネルの石倉工区については朝里川を予定していると伺っております。
次に、処理された排水の点検と公表につきましては、鉄道・運輸機構からは、処理された排水については、検査項目によって頻度の違いはありますが、施工中は定期的に点検を実施すると伺っております。また、その結果の公表の取り扱いについては、今後、機構と協議をしてまいりたいと考えております。
次に、今後の説明会開催や、地域の理解なく工事を進めないよう求めることにつきましては、鉄道・運輸機構では、現在、トンネル発生土受け入れ候補地に係る地域説明会を行っておりますが、今後は、工事車両の走行や安全対策など、工事に係る説明会も開催する予定と伺っておりますことから、機構に対しては、これらの説明会において地域の住民の理解が得られるようお願いをしております。
○議長(鈴木喜明)次に、第7項目めの質問に入ります。
(「議長、22番」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)22番、新谷とし議員。
(22番新谷とし議員登壇)
○22番(新谷とし議員)学校適正配置についてお聞きします。
教育委員会は、小樽市立小中学校学校規模・学校配置適正化基本計画の前期の教育環境整備について、成果と課題の検証を行います。手宮中央小学校のように、初めから通常学級が8学級で適正規模に満たなかった一方で、稲穂小のように通常学級が15学級にもなり、教室不足で児童会室とミーティングルームがなくなりました。このことは、2009年策定の適正化基本計画そのものが破綻しているということではありませんか。議会には、塩谷小学校の存続、西陵中学校の現在地での存続、最上小学校跡を新松ヶ枝中学校としての活用についての陳情が提出され、教育委員会には、『今から「学校適正配置」是正を求める会』から要望と署名が提出されているように、再編プランは保護者や地域の理解が得られていません。このことに対する見解を、市長と教育長に伺います。
中央・山手地区の西陵中学校と松ヶ枝中学校の商業高校跡に統合は、保護者や地域の理解を得られず、予定していた2017年度中の道教委への要請は不可能になりました。教育長の教育行政執行方針で、中央・山手地区の中学校は、再編に向けて引き続き取り組んでいくと述べましたが、「公立小学校・中学校の適正規模・適正配置等に関する手引」にも示されているように、行政が一方的に進めるものではありません。そもそも、2009年の適正化基本計画で示されていなかった商業高校跡での2校の統合は断念すべきではありませんか。そして、非耐震、老朽化の松ヶ枝中学校は、早急に最上小学校に移転させるべきではないですか。
適正化基本計画が策定された2009年度の児童・生徒数は8,823人、2017年度は6,997人で1,826人も減り、社会情勢も変わっています。適正化基本計画では、必要に応じた計画に見直しを行うことも述べています。保護者、地域の意見を尊重し、十分時間をかけ、適正化基本計画を見直すべきです。お答えください。
次に、小規模校存続についてです。手引では、小規模校存続について市町村の判断を尊重し、国や都道府県には市町村の取り組みを積極的に支援することが求められると述べています。忍路中央小学校、忍路中学校、豊倉小学校、張碓小学校の小規模校は、統合予定の学校から離れており、廃校になると、通学、友人との交流など支障を来します。これらの学校は、特色ある教育に力を注ぎ、地域の核にもなっていることから、小規模校として存続すべきです。見解をお聞きします。
以上、再質問を留保して、質問を終わります。(拍手)
○議長(鈴木喜明)説明員の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)市長。
(森井秀明市長登壇)
○市長(森井秀明)ただいま、学校適正配置について御質問がありました。
議会への陳情や、教育委員会へ要望と署名が提出されており、再編プランが保護者や地域の理解を得られていないとのことにつきましては、教育委員会では、少子化による学校の小規模化が進む中で、子供たちの教育環境の向上のため、小樽市立小中学校学校規模・学校配置適正化基本計画に基づき、保護者や地域の御理解を得ながら学校再編を進められているものと承知をしておりますので、子供たちのための取り組みとして進められていくものと考えております。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)教育長。
(林秀樹教育長登壇)
○教育長(林秀樹)新谷議員の御質問にお答えをいたします。
ただいま、学校適正配置について御質問がありました。
初めに、学校再編により、適正規模に満たなかったり、教室不足となったことは、適正化基本計画そのものが破綻しているとのことにつきましては、手宮中央小学校及び稲穂小学校の再編におきましては、適正化基本計画の考え方に基づき、統合時点の児童の交友関係を考慮した指定校変更の特例を実施したため、手宮中央小学校では、統合実施計画の12学級を下回り、稲穂小学校では14学級を上回る結果となったもので、これをもって直ちに適正化基本計画が破綻しているとは考えていないものでございます。
次に、議会への陳情や、教育委員会に要望と署名が提出されており、再編プランが保護者や地域の理解を得られていないことにつきましては、教育委員会では、少子化による学校の小規模化が進む中で、学校再編は単なる統合ではなく、新しい学校づくりを通して教育環境の改善を図ることを目的として取り組んでおります。統廃合では、統合した学校のよさを生かした特色ある教育活動に取り組むことにより教育環境の向上を図ることとし、今後もこうした学校改善の流れをとめることなく、保護者や地域の御理解を得られるよう努力してまいりたいと考えております。
次に、商業高校跡での統合は断念すべきとのことにつきましては、教育委員会といたしましては、小樽商業高校が西陵中学校と松ヶ枝中学校の校区境界付近にあり、統合後、生徒の通学距離の平準化が図られることや、小樽商科大学に近接しているなど、恵まれた教育環境にあることから、統合校として望ましいと考えたものであり、引き続き、保護者や地域の御理解を得られるよう取り組んでまいりたいと考えております。
また、旧耐震で老朽化した松ヶ枝中学校を早急に最上小学校に移転させるべきではないかとのことにつきましては、最上小学校を中学校として活用する場合は、改修期間が必要であり、現在進めているプランでは使用する期間も極めて短く、また、生徒にとっても短期間での移転に伴う急激な教育環境の変化が生じますことから、望ましくないものと考えております。
次に、児童・生徒数が減っていることや社会情勢の変化などから、十分時間をかけて適正化基本計画を見直すべきとのことにつきましては、平成29年度が計画前期の最終年度でありますことから、前期の成果と課題を取りまとめ、検証を行い、その結果を今後の学校再編に生かしてまいりたいと考えております。
次に、忍路中央小学校、豊倉小学校、張碓小学校、忍路中学校の4校については、統合による支障や、特色ある教育活動などから小規模校として存続すべきとのことにつきましては、教育委員会といたしましては、小規模校の特徴として、児童・生徒一人一人に目が行き届きやすいなどの長所があるものの、クラスがえができないことによる人間関係の固定化や、教科によっては集団的な取り組みが難しくなるなどの課題もあるため、児童・生徒がより高め合い、社会性の習得に結びつく一定の学校規模が必要であるという適正化基本計画の考え方に基づき、再編を進めていくことが望ましいものと考えております。
(「議長、22番」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)22番、新谷とし議員。
○22番(新谷とし議員)それでは、再質問をします。
まず、市長の政治姿勢についてです。憲法第9条改定については、御自身の考えというのが余り反映されておりませんでした。一般的な答えだったと思いますけれども、やはり一個人としての反対か賛成か、賛成ではないと思うのですけれども、もっとしっかりと意見を言ってもいいのではないでしょうか。
それから、2番目、非核港湾条例制定ですけれども、御存じのように、議会でも何回も取り上げております。小樽は、核兵器廃絶平和都市宣言を行っております。小樽港にはクルーズ客船も多く入港しておりますし、小樽港が平和で安全な港ということで世界にアピールすることにもなり、小樽港の発展につながるのですから、ぜひこれを検討していただきたいと思います。再度伺います。
それから、副市長の選任です。まだ見込まれていないということですけれども、今後は、市役所内部で考えるのか、あるいは外部にお願いするのか、その辺の考え方はいかがですか。
それから、市営プールについてです。これまで大きく運動してきた、小樽市室内水泳プールの存続を求める会の皆様は、建設の方向が決まったことに対して喜んでおりますけれども、本当は中心部に建設してほしい、早く建設してほしいのでやむを得ないかな、つくるからにはプールにたくさんの人たちが通えるように交通の便をよくしてほしいと述べております。このプールの会の皆様は、前市長時代に、場所を探してくださいと言われて、税務署跡地を提案しましたけれども、これはだめになりました。我が党も森井市長には小樽掖済会病院跡を提案してきました。12カ所、いろいろ検討して、難しかったということですが、よりその適切な場所がないか、どのように検討したのでしょうか。
それと、市民を入れた市営プール検討会議などはどうでしょうかということに対して、それは考えていないけれども、意見は聞いていきたいということでしたが、それは、どのように意見を聞くのか、聞く場所を設けると言いますけれども、いつからどのようにして設けていくのか、それもお聞きします。
次に、除排雪についてです。執行率です。執行率はもともとの予算が違うから、この65%をもって予算を使っていないということではないような答弁だったと思うのですけれども、しかし、どのぐらい執行しているのですかと聞いたときに、当然そのもともとの予算の違いのもとに言うはずですから、これは問題ではないかなと思います。前提条件を変えて、65%はおかしいというのもこれも問題であります。その辺について伺います。
(「前と違うから言えないというのは、何も検証できないしょ、そしたら」と呼ぶ者あり)
そうです、そうです。
それから、補正予算です。計上しないけれども何らかの予算措置をするというのですが、何で予算措置するのですか。前回と同じように流用しかないのですか。きちんと、この3,000万円も前回は流用して充てたわけですから、このような大きな額になると補正予算にするのがもう当然です。やり方についてもおかしいと思います。何らかの予算措置とは何でしょうか。
(発言する者あり)
それと、市長は提案説明の中で、除排雪は市民の皆様が最も期待されていることと述べておりました。市民の声は、13日の時点で、2017年度の68%ということでしたけれども、排雪できない言いわけばかり聞く、幾ら言ってもやってくれないと諦めの声があるのを御存じですか。市民が期待しているのは、安心して外出したい、高い雪山で人も車も見えなくて危険だから何とかしてほしいということです。つい先日、赤岩方面では、バス停で待っている方が、高い雪山でバスに気づいてもらえなくて、バスに乗れなかったということも起きております。稲穂小学校の前も、車の交差ができない、朝里小学校の横通りもそうです。花園小学校、菁園中学校は通学路も確保されていない。最上、桂岡、あちこちで大変な状況になっております。市長が言う、住みよいまち、人に優しいまちになっていますか。これを実行するなら、まず、排雪して高い雪山をなくして、見通しをよくすることです。ですから、今残っている予算をしっかり使うこと。これで間に合うと考えているのでしょうか。私は、排雪予算を組んで、早急に対応すべきだと思いますが、いかがですか。
それから、除雪対策本部の市長の出席です。除雪対策本部の要綱には、今、本部長は、副市長がおりませんから、建設部長が本部長になっておりますけれども、市長の命を受けて、所管事務を掌理し、その所属職員を指揮監督するというのは、命を受けた本部長、あるいは班長まで、その方々ですよね。そこにきめ細やかな除雪がされているかどうか、そういうことで出席するというのは、これは、権限を越えたことではないのですか。いかがですか。
それから、ふれあいパスについてです。今の時点では、中央バスにお願いすることは難しい。その原因をつくったのは市長だと思います。前回の定例会でも、市長の責任を市民に負担を押しつけることのないようにということを言いましたけれども、本当にその責任でこれからふれあいパスの改悪というのでしょうか、市民に負担を押しつけることは許されないと思います。見解を伺います。
それから、財政問題です。OBCの新会社の固定資産税・都市計画税です。2018年度は、移転登記されていないので計上できないということでした。報道などでは、さも、市長の発言にもありましたけれども、ここから税金が入るので、これからはよくなるみたいな発言をされていたと思いますし、報道でもそのようなことが書かれておりました。では、1月1日現在での法人登記ですけれども、来年は確実に登記されるという、そういう確証はあるのでしょうか。
それから、除排雪予算です。先ほどの除雪の問題ともかぶるところがありますけれども、貸出ダンプも予算を減らすということでありました。貸出ダンプについては、自分たちで何とか冬道の安全確保のために頑張っている町会の方たちをもっと応援していただきたいと思います。繰り返しますけれども、市長が住みよいまち、人に優しいまちをスローガンにしているのだったら、予算を減らすべきではないと思います。いかがですか。
それから、石狩湾新港です。管理組合と同じようなことを言っておりますけれども、市長は本当に小樽港の発展を考えているのでしょうか。西ふ頭は事実上、王子エフテック株式会社1社の専用埠頭なのですよ。
そこで何で小樽市が財政支出するのか、本当にこれは理解ができません。ガントリークレーンについても、小樽港は老朽化して、それを修繕などして乗り切ろうとしているのです。一方で石狩湾新港には、小樽港の貨物が奪われても、赤字がふえても仕方がない、お金を出すのは仕方がないと、これはやはり考え直すべきだと思います。
また、OBCについてです。小樽市は、当時バラ色の夢を描き、築港再開発を行って、マイカル誘致をしました。でもわずか2年半で破綻して、築港再開発の借入金元利償還額、本当に大きいです。103億5,000万円。まだ15億5,600万円ほど残っております。築港再開発の借金払いに加えて、OBCの固定資産税・都市計画税の滞納で、市財政は苦しく、市民サービスも削減されました。今度少しでも払っていただくというようなお答えだったと思いますけれども、市としては、そう言わざるを得ないと思うのです。もらわないとは言えませんから。しかし、仮にこれが債権放棄となると、1円も入らないということにはならないのですか。
それから、マイナンバーについてです。独自利用事務で、マイナンバーがなくてもこれまでどおりできることは確認いたしました。独自利用事務は、事務の効率化は図れるかもしれませんけれども、政府の個人情報保護委員会の集計では、2017年度上半期で273件の個人情報が漏えいしております。個人の情報が、誤ってやりとりされることなどで、個人情報の漏えいがないと言えるのですか。
債権管理条例案についてです。パブリックコメントに関してです。パブリックコメントには賛成の意見は一つもなかったけれども、透明性が確保できていいという点があった、載せていなかった。何で載せていないのですか。みんな載せるべきです。それで反対意見が多かったわけですが、パブリックコメントを実施したときの債権管理条例案の原案では、条例制定の目的に、「公正かつ公平な市民負担の確保」としていたのを、今度の条例案では、「公正かつ円滑な」の表現に丸めております。条例案にパブリックコメントで取り入れたものはあるのですか。
市民への対応ですけれども、小樽市としては、厳しくしているとは当然言えないと思います。でも実態はそうなのです。私たちのところにも、税金の滞納をしてしまったとか、国民健康保険料を滞納してしまったとか、そういうことで本当に話を聞いて一方的に言われるだけだという、そういう相談が絶えずあるわけなのですよ。ですから、そういうことで市としては、厳しくしているなどということは当然言えないと思いますけれども、そういう実態があるということですよ。この債権管理条例の一番の目的は、情報を得ることによって、国民健康保険料、介護保険料、後期高齢者医療保険料、複数の滞納整理が一遍にできて、何より税情報を得られることが最大の目的ではないのですか。
国民健康保険です。18歳未満の均等割の軽減についてですけれども、誰がそれを負担するのだという、大変ショックな答弁でした。誰がって、そんな、この保険者の中で、保険料の中で考えるとそういう答えになるかもしれませんけれども、そもそもは、国が国民健康保険料に対する国庫補助金を減らしていることが問題なのですよ。小樽市の場合は、低所得の方が多いのです。それで、均等割というのは、人数がふえることによって保険料が高くなるわけですよ。ですから、全国知事会でも、緊急要請として、子育て支援の観点から、子供に係る保険料均等割の軽減を要請しております。こういう立場でぜひ検討していただきたいのですけれども、いかがでしょうか。
介護保険料です。準備基金を取り崩ししていただいたことは評価しておりますけれども、しかし、第4世帯までの加入者が多くて所得が低いわけですよ。ですから、こういうところに保険料準備基金を充てて、少しでも下げるようにすべきだと思います。3年間で6億円も準備基金に積み立てられたわけですよ。これはやはり介護保険制度を使わないとか、使いたくても余り使えないとかということが大きく準備基金に積み立てられたものだと思いますので、それらを少し取り崩し、また3年間で準備基金に積み立てられることですから、第4段階以下の軽減を図るように考えていただけないでしょうか。
生活保護基準引き下げです。市長の答弁は、皆様の声を、本当にわかっているのかな、受けとめているのかなという答弁でした。前の改悪のときにでは、私たちがアンケート調査をしたときに、子供たちにパンも買ってあげられない、育ち盛りの子供たちにパンも買ってあげられないという、そういう声も聞こえておりました。ですから、最低限の生活は保障されるようにはなっていますよ。ですけれども、それをもっと下げるということ自体が問題なのですよ。ですから、この認識を改めて本当に国にはしっかり意見を言っていただきたいと思います。
それから、共同住宅火災の問題です。法的位置づけがないから何もできないというように聞こえました。権限がないと、把握してないと、権限は今のところないと思います。しかし、これから国の法整備もされるようですけれども、それはまだわかりませんが、少なくとも市民が入居している、そういう施設なのですよ。この指導監督が明確でないということも、やはり政治の責任です。財源の乏しい民間施設が公的支援もなく、無届けの施設が放置されていることは本当に問題です。せめて、先ほど答弁にありましたけれども、注意喚起、チラシを配るということだけではなくて、情報収集して、どのように対応していくか協議するというお答えがありました。この観点に立って、少なくともこの施設の方々の声を聞く。そこから始めていただきたいと思います。いかがですか。
(「施設前で辻立ちすればいいんだ」と呼ぶ者あり)
それから、トンネル発生土の問題と湧水の問題です。前回もそうでしたけれども、鉄道・運輸機構からのお話を伺うというような、本当に受け身の立場であります。今、朝里トンネルの明かり部分の土砂の受け入れの余市町登、ここでは地権者と話し合いを続けているということで、今受け入れられていないそうです。それから、赤井川村でも二ツ森トンネル、ここの土砂受け入れも問題になって、これも違うところに土砂受け入れを頼んでいるということも聞いております。このように、これらは全てやはり環境問題とか、それから漁業や農業のなりわい、そういうこと、生活の点で、本当に心配して出されている問題です。ですから、もっと積極的に、前回も言いましたが、イニシアチブをとって進めていくべきだと思います。それで機構に理解を得られるように住民説明をしてほしいという、それはそうですけれども、市としても、こういう理解が得られない、そういううちは進めないようにと何で言えないのでしょうか。
それから、学校適正配置です。市長は本当に自分の意思というものがないのでしょうか。学校設置者ですよ。教育委員会の言いなりに、進めているものと思いますって、これはやはり、保護者や地域の皆様の声を受けとめていないということですよ。しっかり意見を聞いてください。
それから、商業高校跡に、二つの中学校の統合は進めていくという答弁でした。これは道教委もまだ了解していないことだと聞いています。それなのに何で進めるのですか。また、これまで示されていたグラウンド、1億5,000万円もかけて高い擁壁をつくって、そしてお金をかけて進めるのですか。適正化基本計画では、余りお金をかけないように既存の施設を利用してということが書かれているのですよ。本質問の中でも言いましたけれども、2009年の計画の中に盛り込まれていないものを進めるということ自体が問題ですよ。保護者や地域の方の理解を得ながら進めるといいますが、きっぱり断言すべきだということを申し上げたいと思います。
再質問を終わります。
○議長(鈴木喜明)説明員の答弁を求めます。
質問事項が若干多いのですけれども、整理して的確に答えていただくように。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)市長。
○市長(森井秀明)新谷議員の御質問にお答えをいたします。
私が答えたこと以外におきましては、各担当より答弁させていただきますので、よろしくお願いをいたします。
まず、憲法第9条に対しての私の意見を言うべきという御指摘であったかと思います。先ほども答弁させていただきましたが、この憲法第9条においては、恒久平和主義、これを憲法の基本原理の一つとして、戦後の我が国における世界に誇るべき崇高な理念であるというふうに私自身は認識をしているところでございます。だからこそ今、国会において、憲法第9条についてのさまざまなお話が出ておりますけれども、やはりその中においては、国民全体でしっかりと考え、議論され、その改正されることに対しての是非も含めて、どうあるべきかということを時間をかけ、慎重かつ十分に検討し、審議をしていただきたいということで私の意思を示させていただいたところでございます。
それと、副市長の選任についても御指摘がありました。内部か外部かというお話でありますけれども、現状においては残念ながら見通しは立っておりません。皆様からもお話がありましたように、内部から選任すべきという御指摘等もあったことから、私としても内部から選出したいという思いは持ってるところでございますけれども、それも含めて、まだ見通しは立っておりませんので、今後において、見通しが立ち次第、皆様にお示しできるようにしていただきたいと思っておりますので、よろしくお願いいたします。
それから、私からは、学校の適正配置に伴う意見について、意見を聞いてくださいというお話があったかというふうに思っております。教育長からも答弁がありましたけれども、現在、小樽市においては少子化が進んでいる中で、学校の小規模化が各学校で進み、現在の進めている内容におきましては、新しい学校づくりを通して教育環境の改善を図ることを目的に取り組んでいると私自身も認識をしているところでございます。
先ほど、教育委員会の進めているものばかりに沿ってというような御指摘もあったかと思いますが、私といたしましても、やはりこの状況の中で新しい学校づくりをしっかり進めていただきたいという思いを持っていることから先ほどのような答弁をさせていただいたところでございます。子供たちのための取り組みとして進められていくものと考えておりますので、それについては協調し、やっていかなければならない、このように考えているところでございます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)総務部長。
○総務部長(前田一信)私からは6点ほどお答えさせていただきます。
最初に、非核港湾条例の関係でお尋ねがございましたけれども、こちらにつきましては、実は高知県でも過去にこの条例を制定するということで動きがあったようでございます。その際には、外務省から、外国艦船の寄港を認めるかどうかについては外交上の問題であるということで、国の仕事なのだというような、そういった通知が来ているようでございます。そういったことで、先ほど市長からもお答えしておりますけれども、我々としましては、やはり核兵器の搭載の有無を外務省とか領事館に尋ねて、三原則に基づいて判断してまいりたいと考えてございます。
それから続きまして、プールについて大きく二つほどございましたけれども、まず一つは、プールについては12カ所を、最初は選定候補として考えておりまして、その絞り込みをどうしていったのかということのお尋ねだったと思います。12カ所を最初に候補として挙げたわけですけれども、その12カ所のうち、1カ所は道有地で、1カ所は民有地、残りの10カ所が市有地でございました。それで、経費がかからないといいますか、お金がかからないでやれるということを考えますと、まずはやはり市有地がいいだろうということで道有地と民有地は外しました。それで10カ所になっております。その後、その10カ所から、やはり実際にプールをつくる上で規模的にはやはり5,000平方メートル以上は必要だろうということで、その面積的なもので絞り込みをかけまして、その市有地のうちから3カ所が脱落しまして、7カ所に絞り込んでおります。さらにその市有地のうちから、起債の繰上償還の問題があるとか、いわゆる先ほど市長から答弁させていただいておりますけれども、市有地でも制約のある土地、そういったものについては外すということで、その7カ所から最終的には3カ所残りました。残った3カ所の中に、現在提案しております花園グラウンド、小樽公園の部分がございます。
そういったことで3カ所になったわけですけれども、その後、実際に道内ですとか、それから道外のいろいろな先進地の施設も視察いたしまして、そういったことも加味しながら、また庁内でも検討を重ねまして、それで今回の方向性を示したという状況でございます。
それからもう一つの、プールに関することで市民からの意見をどういうふうに、いつからどのように市民からの意見を取り入れるのかということでお尋ねがございました。こちらにつきましては、新年度になってから、平成30年度になってからということになりますけれども、実際、議員から御提案がありましたのは、協議会等をつくってそこで意見を聞いてはということで御提案ございましたが、我々としましては、新年度になってから、例えばですけれども、フォーラムを開いたりというようなことで、特定の協議会の委員ではなくて、一般の市民の方がたくさん入れるような、そんな場を設けて、その中で意見を聞ければというふうに考えてございます。
続いて、石狩湾新港の関係です。実は石狩湾新港の関係で言いますと王子エフテックス株式会社が専用埠頭になっているのではないかというようなお話がございましたけれども、これにつきましては、どうしてもチップの占める割合といいますか、入港する船舶の中で、そのチップと、それからLNG、液化天然ガスですけれども、こちらの割合というのが非常に高くて、ですから量的にいいますと、今、議員がおっしゃるように、どうしてもそこが専用ではないかというふうに見えるかと思いますが、ただ、平成28年度実績でいいますと、30隻弱の船が入っておりまして、その中で13隻ほどがチップ以外の船ということになっておりますので、そういった意味でいいますと、決して専用岸壁というようなことではない、いわゆる公共性の高い岸壁であるというふうに考えてございます。
それから続いて、マイナンバーですけれども、情報漏えいということで御心配されておりましたが、このマイナンバーの独自利用の関係につきましては、実際に双方にとって、市民にとっても、添付書類を省略できるですとか、あるいは実際に事務を担当する職員にとりましても、自動で間違いなく情報が確認できるですとか、双方にメリットがございますので、ぜひここを生かしていきたいというふうに考えておりますけれども、今、御指摘にありました情報漏えいにつきましては、やはりこれはあってはならないことですので、小樽市だけのことではないと思いますが、いろいろ他都市の状況なども聞きながら、そういったことのないように気をつけて取り組んでいきたいというふうに考えております。
最後に、トンネルの発生土、新幹線の建設残土の関係でお尋ねございました。こちらにつきましては、市がイニシアチブをとってということで、鉄道・運輸機構任せではなくということで話があったかと思いますけれども、やはり何よりも、これから進めていくに当たって、地域住民の方の理解を得るということが一番大切だと思っておりますので、これは鉄道・運輸機構と市がいろいろな場面で打ち合わせをしておりますけれども、その都度、もちろん議会であったり、要望のことも含めましてお伝えをしておりまして、まずは丁寧に地域住民の方に説明していただくということで進めていくのが大事だと思っておりますし、地域住民の理解がない中で強行に進むということはないというふうに考えてございますので、その点は御理解いただければというふうに思います。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)建設部長。
○建設部長(上石明)新谷議員の再質問にお答えをいたします。
除雪に関連して5点ほど御質問がありました。
まず、除排雪の執行率の関係ですけれども、昨年度が71%で今年度が65%ということですが、昨年度につきましては、1月ですか、年明けに大雪が降りまして、そういった意味で少し排雪が早く入っていったのかなと思っております。今年度につきましては決して抑制をしているわけではなくて、諸事情はあるのですけれども、一応協議が終わったものが、なかなかスムーズに排雪が動いていないところもありまして、この比較の段階では若干パーセント的に落ちていますが、決してそんなに昨年と比べて抑えているとかということではないというふうに認識しております。
あと2点目、何らかの予算措置とはという御質問でしたけれども、基本的には足りなくなった場合にはやはり補正予算を組むという形を考えておりますが、今後、現在、予算の執行について、中身を検証といいますか、見ておりますけれども、現時点では補正を組むということは考えておりません。ただ今後、3月もありますので、まだ気象状況によってどうなるかわかりませんけれども、そういった特殊的な事情といいますか、大雪等が降った場合にはきちんとした予算措置が必要になるのかなと考えておりますが、現時点では補正等は考えておりません。
三つ目、市民の声で、別に予算を組んで実施すべきではないかというふうな御質問でしたけれども、繰り返しになりますが、現在では、別に予算を組んで実施するということは考えておりません。
四つ目、除雪対策本部につきまして、市長の出席が権限を越えているのではないかという御質問ですけれども、本部のそもそもの目的ですが、冬期間の円滑な交通の確保、あとは安全で快適な市民生活の実現を図るためという形で本部を設置させていただいております。そういった中で実際に、実務に関しては本部長がトップとして事業に当たってはおりますけれども、実際に今言った、市長がこの本部を設置しておりまして、市長からは、実際に作業に当たっての効率的なこととか執行予算についてどうなのかという部分についてお話がありますし、また、市長は、外に出かけたときとかに気づいた点といいますか、除排雪をしたときに、その状況に対してお話を伺ったりとか、アドバイス等をいただいたことはありますけれども、基本的に、あくまでも本部の中の協議等につきましては、私、本部長が現場では指示をしているという形になっております。
最後、除雪費など予算についてですが、基本的に平成30年度予算につきましては、平成29年度の予算の考え方とは変わっておりません。ただ、実際に第3回定例会で補正したときと比べまして、実際に単価等の部分について変更があったりとか、中身の一部の精査等を行ったものであります。貸出ダンプにつきましても、基本的に今年度と変わっておりませんけれども、1回目の申し込み等の部分を勘案して若干減らさせていただいておりますが、基本的な考え方は変わっておりません。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)総務部長。
○総務部長(前田一信)済みません。先ほど答弁した中で、石狩湾新港の関係でガントリークレーンに関することが漏れておりましたので、追加でお答えさせていただきます。
先ほど市長からも答弁させていただいておりますけれども、やはりこのガントリークレーンにつきましては、今後、将来的に、2隻同時に荷役するというそういった場面が想定されることですとか、あるいはまた、現行のクレーンが故障した場合にやはり1基のみであると対応が不可能になるというようなことで市長からお答えさせていただいておりますけれども、決して過大な投資になるということは避けなければなりませんが、この辺のことについては小樽市としても、本当に必要なものかどうかというのは、単なる管理組合から話があったからそれを受けたということではなくて、その辺の必要性、今後の見通し、この辺をよく確認させていただいた上で、支出に対しての了承したということでございますので、ここについてはそういったことでお考えいただけたらというふうに思っております。よろしくお願いいたします。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)医療保険部長。
○医療保険部長(小山秀昭)新谷議員の再質問にお答えいたします。
私からは、国民健康保険と介護保険についてお答えいたします。
まず、国民健康保険に対して18歳未満の引き下げを検討すべきということでございますが、市長答弁にもありましたように、誰が負担するかということで、これを保険料で負担することになりますと高齢者の負担がふえるということになりますので適当ではないと私は思っております。そのために全国市長会を通じて、国に国の制度として求めているところでございます。これは知事会でも求めておりますので、知事会と市長会でタッグを組んで、粘り強く厚生労働省に要望してまいりたいと考えております。
それから介護保険制度の4段階の引き下げでございますが、これを基金を充てても下げるべきということでございますが、4段階以下の被保険者は約27,000人おります。これを6期並みに引き下げるには7期の3年間で1億1,500万円ほどの金額がかかりますので、なかなか現実的ではない。また、1段階から4段階の方でございますが、1段階の方で年間約1,000円、4段階の方で年額で約2,000円の保険料増となっておりますので、この辺は御理解いただきたいと思っております。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)福祉部長。
○福祉部長(日栄聡)新谷議員の再質問にお答えいたします。
私からは、ふれあいパス、それから生活保護の制度の見直し、共同住宅の火災、この3点についてお答えいたします。
まず、ふれあいパスについてですけれども、先ほどお答えしましたが、厳しい経営状況が中央バスで続いているため、本事業に協力することが極めて難しいと、厳しいという話がありまして、強い申し入れがありまして、本市といたしましても、この事業を、バス事業者の御協力をいただきながら事業を進めているものと認識しておりますし、また、高齢者の重要施策としては、この事業を継続したいという思いから、中央バスの申し入れを受け入れまして、昨年10月から事業者の負担を解消したところでございます。
このことから、バス事業者には金銭的な協力を求めるということは難しいと考えておりますので、新しい制度を構築するまでは現状のままの負担割合、利用者が120円、市が100円という割合を続けざるを得ないというふうに考えております。また、その新しい制度の構築の際には、市民の皆様、それから議員の皆様の意見をよく伺いながら、市民の皆様が納得できるような事業にしてまいりたいと考えております。
続きまして、生活保護制度の見直しについてですけれども、これはまだ正式な通知が来ておりませんので何とも言えないところなのですが、今ある資料の中でわかっているところでは、必ずしも下げるというような目的の見直しではないというふうに今のところ考えております。年齢ですとか世帯人員、それから居住地域別に、消費実態と基準額にばらつきがあるので、それを見直すということでございます。この見直しも、厚生労働省の社会保障審議会生活保護基準部会において有識者が世帯の影響を十分に配慮して決めるということでございます。一応、正式な判断については、通知を見てから、またその対応について考えてまいりたいと思っております。
それから、共同住宅火災についてなのですが、これは、なかなか難しい、グレーな部分というのが非常にあって、法的位置づけのない施設ということが問題になっているのですけれども、実際には未届けの有料老人ホームもございまして、小樽市にもあるのですが、これについてはまず届け出をしていただくということが前提になるのですけれども、まず届け出をしていただいて、そのことによりましてスプリンクラーなどの助成を受けられるということですので、まず届け出をしていただくと。なぜその未届けの有料老人ホームがあるのかといいますと、やはりそれによって、ガイドラインなどをつくらないとだめなことになるのですけれども、これが非常に手間がかかるということだとは思うのですが、まず届け出をしていただいてから、それを順々につくっていただくと。そうしますと先にスプリンクラーなどの助成も受けられるということですので、私どもの考えとしましては、まず届け出をしてもらうということがこの未届けの有料老人ホームの場合でございます。
また、法的位置づけのない施設につきましては、これは非常に難しいのですけれども、市で押さえているのは、生活保護受給者が入っている施設というのを押さえておりまして、ここについては、先ほど答弁いたしましたが、チラシの配布なんかをしながら、議員が話をしました、その情報の収集ですとか、その施設の人の声を聞くということも、できるだけ行ってまいりたいと考えているのですけれども、関係部署と、これについては協議しまして今後の対応について考えてまいりたいと思っております。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)財政部長。
○財政部長(前田孝一)私からはOBC関係のお話と債権管理条例の再質問にお答えいたします。
まず、OBC関連のお話の中で、一つは新会社の登記の関係のお話がございました。固定資産税そのものは少なくとも今年度1月1日の時点で賦課いたしますので、現在は民事再生法の適用の申請をしている段階で、承継の手続実行自体はまだ行われてございませんので、少なくとも平成30年度に直接新会社に賦課するというふうにはなってございません。実際にこの民事再生法の手続が進みまして、実際に所有権が移転して初めて新会社には賦課されます。賦課された以降の1月1日の時点で賦課されることになりますが、現在はそれに向けて関係者が努力している状況だということで御理解いただきたいかと思います。
それから、現OBCの関係でございますけれども、先ほど市長から、第4回定例会の答弁も含めましてお話がございます、正当な理由がなく免除等はしないというこの一般論につきましては、これはどの滞納者に対しても同様だということで御理解いただきたいかと思います。
それから次に、債権管理条例の関係でございます。まず、パブリックコメントの関係で、よい話があったのになぜ載せなかったのかということなのですけれども、この方は提案型のコメントだったものですから、その提案型のコメントの前段の話として載せていた話なものですから、本題の部分と少し違ったということで載せていなかったということでございます。
それらについてパブリックコメントを取り入れたものはあるのかということでございます。どちらかというと、市長の答弁にもございましたとおり、制定された後の運用的な話がほとんどだったものですから、直接条例の制定にかかってコメントを取り入れた部分はございませんが、先ほど市長の答弁にもございましたとおり、実際の運用に当たりましては十分そのコメントに述べられていることについては留意して実行していきたいかというふうに思ってございます。
また、この債権管理条例にかかわりまして、厳しい取り立て云々のお話がございましたけれども、今回の債権管理条例は、あくまでも事務の一層の適正化、効率化を図って公正かつ円滑な行財政運営に資する、こういったことが目的の条例でございます。実際の個々の徴収事務に当たりましては、個々の事情に十分に留意しながら今後も事務を執行していきたいというふうに考えてございます。
○議長(鈴木喜明)教育長にお答えいただく前に、漏れているところがございますので、御指摘をさせていただきます。
まず、総務部長ですけれども、市営室内プールの件で、花園グラウンドの場合、交通の便をよくしてほしいということが一つあったので、そのお答えがないです。
それから、建設部長にお聞きします。除排雪の関係で、市民が要するに期待している排雪ができないと諦めている声があることを知っているのかということを聞かれています。
それから、財政部長にお聞きします。OBCの件で、仮に債権放棄の場合はどうなるのだということも聞かれておりますので、この点を、まず3点お答えください。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)総務部長。
○総務部長(前田一信)答弁が漏れていたようで申しわけございませんでした。
まず、実際に小樽公園のグラウンドのところに今、複合施設をということで考えておりますけれども、交通の便をよくしてということは気持ちとしては非常にわかるのですが、決して今時点も不便な場所ではございませんし、また、その複合施設ができたときに、どの程度のいわゆる乗降客といいますか、利用客がふえるのかということも、今時点ではまだ見込めない、そんな状況でございますので、もちろんそれが相当数ふえて、どうしてもバスの一定の何か配慮をしなければいけないということになれば、もちろん市でも考えますけれども、当然のことながら公共交通を担っているバス事業者等も、そういったところというのは黙っていても考えていただけるような状況になるのではないかというふうに思いますが。
ただ、今お話ししたとおり、この時点では先のことが見えませんので、今の時点でここのところを何か要請するというような、まだそんな段階ではないかなというふうに思っております。もちろん必要になれば、そういったことは当然のことながら要望はしてまいりたいというふうに考えてございます。
(「今だって不便でしょうが」と呼ぶ者あり)
(発言する者あり)
(「何を見てるんですか」と呼ぶ者あり)
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)建設部長。
○建設部長(上石明)市民の声は届いているかという点ですけれども、確かに除雪対策本部に、電話とかメール等で届いている部分につきましては把握はしております。ただ、先ほど新谷議員の御質問の中にありました、バスから見えなくて乗れなかった等の部分につきまして、そういう部分につきましては、逆に利用者が中央バスへ、もしかしたらそういった苦情等といいますか、例えば連絡した場合に、なかなかそういったところまで我々実は把握していないところがありました。それで今後、我々直接市民から聞くものと、また、そういう交通事業者が直接市民から聞いているものもあわせて、今後、情報収集といいますか、その把握をしていこうというふうに考えているところでございます。
○議長(鈴木喜明)財政部長。
○財政部長(前田孝一)先ほど最初の答弁の中で、私も債権放棄という言葉は直接は使わなかったのですけれども、あくまでも正当な理由なく免除等はしないと。そういう考え方が要するに債権放棄をしないという、そういう考え方だということで、当然それが前提でございますので、当然しなければ引き続き徴収に向けて事務を進めていくと、そういうことでございます。
○議長(鈴木喜明)教育長。
○教育長(林秀樹)新谷議員の再質問にお答えをいたします。
中央・山手地区中学校の再編に関しまして、適正化基本計画では既存の学校施設を活用するということにしているけれども、商業高校を統合校とするのはそれに矛盾しており、商業高校の活用は断念すべきでないかという趣旨かというふうに思いますけれども、適正化基本計画におきましては、統廃合の位置は新しい通学区域の中央付近に配置することが望ましいが、全ての統合に際し、校区の中央に敷地を確保することが困難なことから既存の学校敷地や施設を原則使用することといたしております。
商業高校跡を西陵中学校と松ヶ枝中学校の統合校として活用することにつきましては、中央・山手地区の再編を検討していく中で、商業高校が工業高校と再編して校舎があくことになりました。そうした状況の中で商業高校の校舎につきましては、同校が両校の校区境界付近にございまして、統合後の新しい校区中央付近に位置しますことから統合校の位置としては望ましい場所にあるという、そういった状況を踏まえておりますので、基本計画の考えには沿っているものと考えております。
いずれにしても、両校の子供たちの通学環境という面からいって、商業高校は望ましいというふうに考えております。そういう意味で、引き続き保護者や地域の御理解が得られるように鋭意取り組んでまいりたいというふうに考えております。
(「議長、22番」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)22番、新谷とし議員。
○22番(新谷とし議員)再々質問に入る前に、漏れていた部分があります。
除雪費のことですけれども、補正予算は組まないと、足りなくなったら何かしらの予算を組むと言いましたよね。それが何なのですかと聞いているところがお答えになっていないのですが、まずそれをお願いします。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)建設部長。
○建設部長(上石明)申しわけありませんでした。
まず基本的には補正予算と考えておりますけれども、もし補正予算が間に合わなかった場合には、基本的にまず予備費がありますので予備費充用ができるのか、そしてほかの、昨年行いましたが、流用という形ができるのかという形にはなると考えております。
(発言する者あり)
(「議長、22番」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)22番、新谷とし議員。
○22番(新谷とし議員)再々質問いたします。
今、除排雪のことで流用も考えているとおっしゃいましたけれども、幾らになるのかわかりませんが、昨年と比べて、降雪量も積雪深も高いのに何でやってくれないのですか。私たち毎日のように要望していますよ。ここがひどいので何とかしていただきたいと。排雪ですね。それは排雪の箇所に入れています。いつできるのですか。いや、まだ検討中ですと、ずっと延ばされているのですよ。こういうところがいっぱいあるわけですよ。
それで、先ほども言いましたけれども、安全で市民に優しいまちというのだったら、さっさと排雪予算を組んでやるべきなのですよ。それがこうおくれている。それで前市長も前々市長も必ずといっていいくらい補正予算を組んで執行していましたよ。やはり、この排雪をきちんとすることによって、それこそ安全で暮らしやすいまちになるのですよ。今だったら本当にひどい状態です。
市長が除雪対策本部会議に出席されて、冬期間の安全で市民に優しいまちづくりをするために出席していただいているというのですが、それであるならば何で今、市民から出ている要望を実現しないのですか。そして、場所によっても全然基準が違うのですよ。あるところはすぐやったけれども、あるところについては1カ月も延ばされたと。基準も何もはっきりしておりません。それで、ステーションは、上の許可がおりないからなかなか進めないと言いますが、先ほどの答弁からして、ステーションの声をまともに受けとめていないのではないかなと思いますけれども、これはいかがですか。
(発言する者あり)
それから、OBC新会社のことですが、2018年度は1月1日に登記されてないので税金は入らないということで、来年必ず登記されるのかという、それは民間のことだからわからないけれども、そうなったら市に税金が入らないわけですから、この辺のことをどうやって考えているのかなと、疑問に思います。
それから、マイナンバーですが、個人情報が漏れないようにするというけれども、漏れないという確証はないわけですよ。ですから、そもそもいや応なしで個人に番号をつけて識別すること自体、人権侵害でもあり、認められないことです。個人情報の漏えいがないと言えない、そういう危険なものはやめるべきだと思います。
それから、債権管理条例です。よく聞き取れなかったのですけれども、直接今回の提案には市民の声は取り入れていないということでした。では、取り入れていないのに、条例案の概要の原案でパブリックコメントを求めたわけですが、それ自体が成立しないということになりませんか。
それと、先ほどお答えになっていただけなかったのですけれども、何よりも税情報を得るための、これが最大の目的ではないのかということを伺いましたが、これについてはいかがでしょうか。
それから、学校適正配置です。教育長は、あくまでも進めたいとおっしゃっていますけれども、商業高校の跡利用というのは、道教委の了解が得られているのですか。それと、松ヶ枝中学校の非耐震、雨漏りがひどい、老朽化、ここに子供たちを通わせているわけですが、これをどうするお考えですか。これをお聞きします。
それから、適正配置の2009年の計画に沿って進めていくとおっしゃいましたけれども、そもそもは、この学校統廃合というのは、政府の教育予算削減のもとで進められているものです。2015年の文部科学省の「公立小学校・中学校の適正規模・適正配置等に関する手引」、これを策定した際に、その後廃止されました1973年の通達の趣旨を入れざるを得なかったのですよ。その趣旨というのは、無理な学校統廃合を禁止したのと、それから住民合意で進めるということと、小規模校の存続と充実、学校の地域的意義、これを三原則で言っていたわけですけれども、手引が作成された後の国会答弁では、きちんとこの1973年の通達は生かしていくということを言っているのですよ。それなのにあくまでも2009年の計画に沿って進めるというのは、この国の手引からも反していることではないですか。
それについて伺います。
○議長(鈴木喜明)説明員の答弁を認めます。
(「何でも建設部長じゃなくていいんですよ。市長がやってるんだから、市長に答えてもらってくださいよ」と呼ぶ者あり)
(「そうですね」と呼ぶ者あり)
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)建設部長。
○建設部長(上石明)新谷議員の再々質問にお答えいたします。
まず、除排雪につきまして、ひどい状態で、市民の要望を聞いていただきたいとの御質問でしたけれども、現状につきましては、まず担当がきちんと現場を見て、個別で判断していく形になるのかなというふうに考えております。そういった点で現時点では補正については考えてはいない状況であります。
あと2点目、排雪ですね。基準がないのかと、また、なかなか市の許可がおりないと、あとは、ステーションにも聞いて応えてほしいというような御質問でしたけれども、基本的に、我々本部で事前に、担当と各ステーションで、ある程度、排雪についてどこをやるべきかという部分は調整をさせていただいております。その中で協議に上がっていくわけですけれども、決して我々が各ステーションや事業者の声を聞いていないわけではなくて、協議も、ある程度まとまった段階で協議をして、事業者に排雪をお願いしている状況であります。
先ほどの御質問の中で、なかなかスムーズにいっていないところがあるのですけれども、先ほど言った、決定してから日数がたっているところと、これにつきましては特にことしの場合、1月の下旬の協議が終わった時点で、あの週に大雪が降った点と、あと、国道・道道等の排雪が一気に入った、そして貸出ダンプも入ってきた中で、なかなか、大雪が降ったために基本的には除雪優先になりますので、そういったこともありまして、排雪のスケジュールが、これは基本的に協議を終えたものは各ステーションで日程を組んでいただいております。その中でどうしてもステーション側で、なかなか最初に予定を組んで、スケジュールができなくてずれ込んでいっているものが今回特に見られているのかなと考えております。
そういったことなものですから、決して我々としましても、決してステーション側の声を聞いてないというわけではなくて、ただ、ことしやってみた中で、課題としてやはり一気にこう大雪が降ったときに、最初に予定を組んでいたものがやはりずれてしまって、先ほど言った協議が終わったものが1週間、2週間たっても排雪がされていないと、こういった実態については、一つのこれからの課題として、どういった形の中で協議、ステーション側と協議をスムーズに行っていくのかなという部分は一つの課題であるのかなというふうには考えてはおります。
(「ステーションのせいだって言ってる答弁でしょ、それなら」と呼ぶ者あり)
(発言する者あり)
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)財政部長。
○財政部長(前田孝一)私から、まず、OBCに関しての再々質問にお答えしたいかと思います。
先ほど再質問の答弁の中でも、OBCの新会社には直接は平成30年度については賦課されることはございません。ただ、現OBCの、本質問の答弁でも市長から答弁してございますとおり、OBCも記者会見の中におきましても、新たなスポンサーのもとで、これまでの課題についてもできる限りの責任を果たしていく、そういうようなことをコメントしてございます。それらを踏まえて市として徴収に向けて進めてまいりたいというふうに考えてございます。
それから、債権管理条例の関係でございますけれども、パブリックコメントが今回はどちらかというと、分納にかかわる部分といいますか、そういった内容が多かったということで、最終的な条例の制定案についての中身について直接取り入れるものはなかったということでございます。あくまでも今回の債権管理条例につきましては、市の債権管理全体の事務処理についての一層の適正化、効率化を図る、それと公正かつ円滑な行財政運営を図る、こういったことが目的でございまして、先ほど新谷議員がおっしゃっている、税情報を得るためというふうなお話もされているのですけれども、あくまでも市債権全体の事務処理についての条例だということで御理解いただきたいかと思います。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)総務部長。
○総務部長(前田一信)私からは、マイナンバーについてお答えいたします。
マイナンバーについては、もう利用をやめるべきだというようなお話があったかと思いますけれども、これにつきましては、いわゆるマイナンバー法に基づきまして行われている事務事業でございますので、やめるということは当然できないわけでございますが、やはり今お話があったような、繰り返しになりますけれども、個人情報が漏えいするということは当然、大変なことでございますので、そういったことがないように、そういった手だてというのは気をつけてやってまいりたいというふうに考えてございます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)教育長。
○教育長(林秀樹)中央・山手地区の再編に関しましてですけれども、商業高校の校舎を使うということに関してですが、地域にお示しする段階で、地域の方に御理解をいただいた上で道教委に要請をしていくということといたしておりますので、それで中央・山手地区もそのような形で進めてまいります。
それから、松ヶ枝中学校の現在の教育環境に関してですけれども、私も、松ヶ枝中学校の教育環境、大変厳しいというふうに考えております。できるだけ再編の検討を早期に進めますとともに、統合となるまでの期間でございますが、校舎等の必要な修繕を行ってまいりたいというふうに考えています。
それから、小規模校に関して、国の手引との関係ですけれども、国の手引で書かれている部分につきましては、大変厳しい環境にある、つまり離島でありますとか、中山間部、それから豪雪地帯などで、バス等を利用できないような、そういう地域もたくさん本土にもございます。そういうところの統合校への通学が大変な地域につきましての記載の中で、子供たちの教育環境の向上の観点から手引においては児童・生徒が非常に環境の厳しいところについてはこういうことも検討していく必要があるという意味で書かれているところでございます。
そういう意味で、小樽市内がそういう状況にあるということかどうかというところはなかなかそれぞれ御意見があろうかというふうに思いますけれども、私どもとしては、その一定の学校規模の中で、子供たちの環境が保たれると、そういうことを目指していくという計画でございますので、その計画の方針にのっとって進めてまいりたいというふうに考えております。
(「議長、22番」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)答弁漏れということですか。
○22番(新谷とし議員)そうですね、漏れというか。
○議長(鈴木喜明)22番、新谷とし議員。
○22番(新谷とし議員)財政部長の答弁ですけれども、OBCの新会社が1月1日に登記していないから2018年の税金はいただけないと。来年、それは確実なのでしょうかということに対してお答えがなかったと思います。
(「それは言えないから濁しているんじゃないの」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)新谷議員に申し上げますが、先ほど、そこはわからないということを私は聞いたような気がしますけれども、もう一度答えてもらいますので。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)財政部長。
○財政部長(前田孝一)再質問のときにお答えしたかと思うのですけれども、あくまでも実際の新会社に賦課するのは、不動産の移転登記等が済んでからのお話ということになります。現在は、その民事再生の適用の申請をした段階で、それらの事業承継について、今、関係者の間でそれに向けての努力をしているという段階ですので、それ以上のことは、市からは、いつまでという部分については明言できないということで御理解いただきたいかと思います。
○議長(鈴木喜明)以上をもって本日の会派代表質問を終結し、本日はこれをもって散会いたします。
散会午後6時01分
会議録署名議員
小樽市議会議長鈴木喜明
議員高野さくら
議員酒井隆行