開会午前10時00分
○議長(鈴木喜明)これより、平成29年小樽市議会第4回定例会を開会いたします。
直ちに、本日の会議を開きます。
本日の会議録署名議員に、髙橋龍議員、川畑正美議員を御指名いたします。
日程第1「会期の決定」を議題といたします。
お諮りいたします。
本定例会の会期を、本日から12月25日までの21日間といたしたいと思います。
これに、御異議ございませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)御異議なしと認め、さように決しました。
日程第2「議案第1号ないし議案第13号及び報告第1号」を一括議題といたします。
まず、議案第1号ないし議案第12号及び報告第1号について、市長から提案理由の説明を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)市長。
(森井秀明市長登壇)
○市長(森井秀明)平成29年第4回定例会の開会に当たり、ただいま上程されました各案件について、提案理由の説明を申し上げるのに先立ち、私から、第3回定例会における私と副市長に対する辞職勧告決議への対応について報告をさせていただきます。
まず、私につきましては、辞職勧告決議は重く受けとめておりますが、市民の皆様の負託を受けて市長というお役目についておりますので、民意が市政に反映されるよう職責を全うすることが私の役割でありますので、この決議をもって辞職をする考えはございません。
今後は、反省すべき点は反省をし、改善すべき点もしっかりと改善をしてまいる所存であり、これからも議会とは緊張感を持って向き合ってまいりたいと考えておりますので、御理解いただきますようお願いを申し上げます。
(発言する者あり)
次に、副市長につきましては、コンプライアンス委員会から指摘のあった高島漁港区の観光船事業に関し、職員への指導を誤ったこと、また、議会との信頼関係が損なわれたことを理由に、11月30日をもって辞職いたしました。
(発言する者あり)
後任につきましては、急なことであり、後任を考えられるまでには及んでおりませんので、当面、副市長不在の中で市政執行を続けざるを得ないものと考えておりますが、市民生活に支障が生じないよう、職員ともども鋭意努力をしてまいります。
それでは、上程されました各案件について、提案理由の概要を説明申し上げます。
初めに、議案第1号から議案第4号までの平成29年度各会計補正予算について説明申し上げます。
まず、一般会計補正予算の主なものといたしましては、住民基本台帳やマイナンバーカードへの旧姓併記に対応するため、住民基本台帳システム整備事業費を計上したほか、各制度改正などに伴うシステム改修経費として、社会保障・税番号制度システム整備事業費、障害者自立支援給付支払等システム改修事業費を計上いたしました。
また、有料老人ホームのスプリンクラー設置に対して費用の一部を助成する地域介護・福祉空間整備等交付金、病院・診療所と介護事業者間など、他職種間で患者情報を共有し、切れ目のない医療・介護情報連携を行うため、情報端末機器の整備などに対して費用の一部を助成する在宅医療・介護連携ICT活用事業費補助金、保健所庁舎の廊下、階段の滑りどめゴムマット敷設や、3階男子トイレの洋式化などを行う保健所改修事業費を計上いたしました。
そのほか、前年度の北海道後期高齢者医療広域連合に対する療養給付費の小樽市負担額の確定に伴い、後期高齢者医療費を減額し、結核の集団感染対策の進展に伴い、命令入所措置費及び医療療養給付費並びに住民検診費を増額するとともに、平成27年度及び28年度の臨時福祉給付金給付事業等において、超過交付となっていた国庫支出金の返還金を計上いたしました。
これらに対する財源といたしまして、使用料、国庫支出金、道支出金、寄附金及び繰入金を計上いたしました。
債務負担行為につきましては、年度をまたぐ端境期対策として、工事の早期発注を図るため、臨時市道整備事業費を計上したほか、スクールバス運行経費、水泳教室開催経費、観光物産プラザの指定管理者による管理代行業務委託に係る費用を計上いたしました。
また、色内ふ頭岸壁の老朽化により当分の間利用禁止としている色内埠頭公園につきまして、来春の利用再開に向けて、岸壁周辺などへの立入防止柵設置工事を早期発注するため、債務負担行為により計上いたしました。
以上の結果、一般会計における補正額は5,611万4,000円の増となり、財政規模は575億4,478万4,000円となりました。
次に、特別会計では、港湾整備事業特別会計において、中央ふ頭5番岸壁背後地の上屋新築工事の早期着工を図るため、港湾上屋整備事業費を債務負担行為により計上したほか、介護保険事業特別会計において、介護保険制度改正に伴う事務処理システム改修経費を計上いたしました。
また、企業会計では、水道事業において、水道料金等徴収業務委託のほか、工事の早期発注を図るため、配水管整備工事費について、債務負担行為により所要の費用を計上いたしました。
続きまして、議案第5号から議案第12号までについて説明申し上げます。
議案第5号特別職に属する職員の給与の特例に関する条例案につきましては、さきの定例会で否決となりましたことを受け、量定を見直し、改めて提案するものであり、私の平成30年1月分の給料月額を50%減額するものであります。
議案第6号事務分掌条例の一部を改正する条例案につきましては、産業港湾部港湾室を部に昇格させるとともに、医療保険部を廃止して福祉部を再編するほか、所要の改正を行うものであります。
議案第7号職員の定年等に関する条例の一部を改正する条例案につきましては、保健所長である医師の定年を68歳とするものであります。
議案第8号職員給与条例等の一部を改正する条例案につきましては、国家公務員の給与改定に準じ、職員の給料及び勤勉手当の支給割合並びに扶養手当の月額を改定するとともに、病院事業管理者の期末手当の支給割合を改定するほか、所要の改正を行うものであります。
議案第9号から議案第11号までにつきましては、山手地区統合小学校における新築工事、電気設備工事及び機械設備工事の請負変更契約を締結するものであります。
議案第12号公の施設の指定管理者の指定につきましては、小樽市観光物産プラザの指定管理者として、引き続き一般社団法人小樽観光協会を指定するものであります。
最後に、専決処分報告についてでありますが、報告第1号につきましては、色内ふ頭岸壁の老朽化に伴い、小樽海上保安部巡視船の係留場所として第2号ふ頭を使用するに当たり、巡視船関連施設の移設及び整備等に係る所要の経費につきまして、平成29年11月20日に専決処分したものであります。
以上、概括的に説明申し上げましたが、何とぞ原案どおり御可決、御承認賜りますようお願いを申し上げます。
○議長(鈴木喜明)次に、議案第13号について、提出者から提案理由の説明を求めます。
(「議長、7番」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)7番、高野さくら議員。
(7番高野さくら議員登壇)(拍手)
○7番(高野さくら議員)提出者を代表して、議案第13号小樽市非核港湾条例案について、提案理由を説明します。
ことし7月7日、国連会議において、核兵器禁止条約が採択されました。採択された後は、各自治体の議会でも日本政府に対して核兵器禁止条約の署名・批准を求める意見書の採択が広がり、岩手県内では33市町村議会中15市町村議会で意見書が採択されています。また、10月には、核兵器廃絶国際キャンペーンのノーベル平和賞受賞などを受けて、さらに核兵器禁止を求める運動が拡大されつつあります。ヒバクシャ国際署名を見ても、11月15日現在で北海道では139の市区町村が署名し、全体で985の自治体、市町村にまで広がりました。
小樽市では、非核三原則が完全に実施されることを願い、全ての核保有国に対し核兵器の廃絶と軍縮を求め、平和を願って1982年6月に核兵器廃絶平和都市宣言をし、それ以降は、平和事業として、原爆ポスター展や平和映画上映会、小樽駅前歩道橋に核兵器廃絶平和都市宣言の横断幕を掲示するなどを行っています。
しかし、その一方で、毎年、核兵器搭載可能な米艦船が小樽港に入港しています。神戸市では1975年に議会で核兵器積載艦艇の神戸港入港拒否に関する決議が全会一致で可決され、入港する外国軍の艦船に非核証明書の提出を義務づけました。決議以前、最大時は100隻以上入港していた米艦船は、決議後、入港の打診すらなくなりました。入港ができないということは核の搭載があったと考えられます。日本の非核三原則、核兵器をつくらない、持たない、持ち込ませないの三つ目の「持ち込ませない」を具体化したのがまさに神戸方式です。小樽の核兵器廃絶平和都市宣言の中には、非核三原則の実施も願っているわけですから、神戸方式のように非核三原則の「持ち込ませない」ことを具体化させ、安心・安全なまちづくりにすることが必要です。
また、この条例を制定することによって、地方から核兵器禁止の声を広げ、政府に核兵器禁止条約に参加することを促す力にもなります。
以上、各会派、各議員の賛同をお願いし、提案説明といたします。(拍手)
○議長(鈴木喜明)日程第3「平成29年第3回定例会議案第7号ないし議案第20号」を一括議題といたします。
これより、決算特別委員長の報告を求めます。
(「議長、13番」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)13番、酒井隆行議員。
(13番酒井隆行議員登壇)(拍手)
○13番(酒井隆行議員)決算特別委員会の報告をいたします。
当委員会における質疑・質問の概要は、次のとおりであります。
平成27年度以降、市は、人口減少対策として20億円近い事業費をかけ、子育て支援や教育環境の充実などのために、既存事業を拡充し、新規事業を実施してきたという。しかし、さまざまな事業を実施してきたにもかかわらず、人口減少は続いており、その効果を実感することは難しいように思うが、市は、これまで実施してきた事業の効果について、どのように分析しているのか。
森井市長就任後の人口減少対策に係る事業については、特に子育て支援や教育関連に重点を置かれている印象を受けるが、子育て環境がどれだけ充実しようとも、若年層の雇用が確保できない限り、将来親になる若い世代の市外への転出をとめることはできないことから、市には、一つの分野に偏って事業を実施するのではなく、雇用確保などの経済対策も満遍なく実施してほしいと思うがどうか。
石狩湾新港の負担金における北防波堤延伸工事については、西1号岸壁の静音度を高めるために行っているが、この岸壁を利用するのは7割がチップ船であり、その木材チップは同岸壁の取扱貨物量の99%以上を占めているという。そして、残り3割の船舶は、予定していた別の岸壁の利用がふくそうしたため利用に至ったというが、これは、西1号岸壁はチップ船の専用岸壁ではないという主張をするために、わざわざ他の船舶に利用させたというだけではないのか。
さらに、この岸壁で取り扱われている木材チップの搬入先は、王子エフテックス株式会社のみであるというが、これでは西1号岸壁は特定の1社のための専用岸壁であり、工事もその1社のために行っていると言わざるを得ないことから、市はそのような工事の負担金は見直すべきと思うがどうか。
市が、市長交際費の予算不足分を職員課の共済費から流用した上で支出したことについて、昭和40年、自治省の財務局長通知によると、交際費は他の費目から流用することは適当ではないと示されている。この通知の内容が現在も変更されていないということであれば、市が行った流用は不適切な財務会計行為となり、流用後に執行した17万5,542円の支出は、所定の予算措置に基づかない不適切な支出であったと言わざるを得ない。このような問題が発生している以上、市は財務会計規定で流用の制限をする禁止規定を具体的かつ速やかに検討すべきと思うがどうか。
市職員の健康増進を図る目的として、年次有給休暇とは別に、年度内に連続する4日以内で取得可能な健康増進休暇制度があり、昨年度は、水道局及び病院局を除いた市職員1,053人のうち、約9割に当たる938名の職員が4日間全て取得できている状況である一方、全く取得できなかった職員も81名いると聞く。取得することができなかった理由の一つとして、業務等の都合で日程の折り合いがつかず、結局断念せざるを得なくなったという事情も考えられることから、多忙な職員が少しでも休暇を取得しやすくなるよう、職場内での協力体制を整えるなど、よりよい職場環境づくりを目指して取り組んでほしいと思うがどうか。
本市の財政について、平成28年度の予算編成時には、財政調整基金からの繰り入れなどの財源対策を行ったとしても、4億円の収支改善が必要となる状況であったとのことであり、平成28年度の予算編成に当たっては、原部の予算要求額から約4億円を査定で減額したと市長は答弁しているが、収支改善に向けた事業費の削減により行政サービスが低迷することで、市民などから苦情が寄せられるようなことはなかったのか。市の財源が厳しい状況にある中、事業費を削減することが必要な面もあるが、その結果として行政サービスが低下し、市民からの苦情を招くようであれば、行政の役割としては本末転倒になることから、市はそのことを考慮した上で収支改善に立ち向かってほしいと思うがどうか。
本市の平成28年度実質収支は約6億6,300万円の黒字とのことだが、27年度の実質収支が約19億2,200万円だったことに鑑みると、小樽市は28年度の1年間で約13億円の損失を出したことになる。この損失について、市は地方交付税や地方消費税交付金の減少による歳入減を主な要因と考えているようだが、ふれあいパスに関する森井さんのていたらくなどを見る限り、森井さんによる放漫財政が原因であると断じざるを得ない。中期財政見通しによれば、毎年10億円の改善が必要になるというが、毎年10億円という数字は常識的な数字とは言えず、これ以上、無能な森井さんによる放漫財政を野放しにしては、財政破綻も目に見えてくることから、市職員は現在の本市財政が悠長なことを言っていられる場合ではないということを認識し、新たな財政健全化計画を策定するなど、真の財政健全化に向け考えてほしいと思うがどうか。
平成28年度一般会計の歳入決算額について、市税収入額は、人口減少の影響があるにもかかわらず当初予算額を上回り、平成27年度並みの収入額を確保できたというが、市はその要因をどのように分析しているのか。また、市の人口減少が続く中、平成29年度も同様に市税収入の確保は期待できると考えているのか。一方、普通交付税と臨時財政対策債の収入額は、人口減少による影響を受け、収入額は当初予算額を下回ったというが、市は、その原因をどのように分析しているのか。また、平成29年度の収入額はどのように見込んでいるのか。
平成28年度一般会計歳入決算については、高島漁港区における観光船事業の許認可に基づく係船施設の使用料や建築確認申請手数料などの収入が含まれているが、これらの収入について、市はコンプライアンス委員会から条例違反や不適切な行政手続との指摘を受け、請求の法的根拠を失ったことにより、本来請求すべきものではなかったと認識しているという。市として不適切な収入だと認識しているのであれば、議会に対し、これらの収入を含む平成28年度一般会計歳入歳出決算について、原案どおり認定してほしいということにはならないと思うがどうか。
小樽港に来航するクルーズ客船や貨物船などの大型船が円滑に入出港できるよう支援する引き船については、就航から30年以上が経過し、耐用年数が超過しているという。そのため、市は後継となる引き船の導入を検討しているというが、導入の検討に当たっては、大型化するクルーズ客船や貨物船を十分支援できるだけの馬力を持った船を導入し、入出港時における支援の充実を小樽港の強みの一つにすることで、クルーズ客船や貨物船などの大型船の誘致など、小樽港の活性化につなげてほしいと思うがどうか。
産業会館の使用料収入は、平成27年度まで例年160万円前後であったが、28年度においては、予算現額約157万円に対し、収入済み額は約109万円であったという。一方、財産収入についても、28年度当初予算では約1,727万円を見込んでいたにもかかわらず、収入済み額は約1,439万円と大きく見込みを下回り、過去の推移から見ても大きく減少しているが、これら収入の減少要因について、市はどのように考えているのか。
産業会館の施設維持補修費は、財産収入と使用料収入から捻出されているが、このまま収入減少が続けば、改修や修繕を行う財源を賄い切れず、一般会計から多額の費用を持ち出さなければならなくなる可能性があることから、安定した収入の確保に向けた取り組みが必要だと思うがどうか。
高校生就職スキルアップ支援事業については、高等学校を卒業した若者の就職を支援し、離職防止につなげるために実施されているが、その事業名からは対象者が高校生に限定されているように捉えられてしまうため、市は高校を卒業した人であればこの事業が利用できるということを広く周知すべきではないか。また、この事業の登録者数は高校によって大きく偏りがあり、登録者数が極端に少ない高校もあるという。市内の高校生が市外での雇用を探さなくても地元の企業へ就職できるよう、市にはこの事業を各学校へしっかりと周知してほしいと思うがどうか。
さらに、市には高校卒業者の市内企業への就職を支援するために、過去に実施した新規高等学校卒業者雇用奨励金を復活させることを考えてほしいと思うがどうか。
日本海漁業振興緊急対策事業補助金は、小樽市漁業協同組合が行う稚ナマコ種苗生産事業に対し補助を行うものである。近年、漁獲量の減少という問題が生じている中にあって、本事業が持続されることによって生じる効果に期待するところであるが、十分な効果を生むためには一定程度の検証が必要と考えることから、今年度放流できた種苗約5.5万粒について、全ては難しいにせよ、でき得る範囲でその育成状況について検証できるよう努力してほしいと思うがどうか。
また、ナマコは海外でも注目される資源であり、新たな小樽産品としてブランド化できる可能性を大きく秘めていると思われる。今後も漁協と協力しながら、事業が拡大していけるよう取り組んでほしいと思うがどうか。
平成28年度の本市における交通事故発生件数は、残念ながら27年度と比較し増加したという。交通事故は被害者になっても加害者になっても不幸なものであり、市では交通事故対策として、街頭の啓発活動や交通安全講習会などを開催しているというが、交通安全対策は官民一体で行うべきものであり、市の庁内における連携はもちろん、市民も被害者や加害者にならないよう、夜光反射材を身につけるなど努力していく必要があると思うがどうか。
勤労青少年ホームにおいて、平成28年度に実施された、やんぐすくーる講座や利用者ほーむ時間では、さまざまな講座が開かれ、活発に活動している様子がうかがえるが、その一方で、過去に実施された講座を見ると、スピリチュアルや、医学的効果を標榜していたり、心理学と称して動物占いや四柱推命などの講座が実施されている。これらの講座がマルチ商法とつながっているといううわさまであることなど、あたかも市が、にせ科学やオカルト、インチキな医療を推進しているかのごとき印象を与えかねないことから、今後はこういった誤解を招くような講座の実施は考え直すべきと思うがどうか。
本市一般会計における北しりべし廃棄物処理広域連合への負担金の総額は、昨年度まで125億円に上っており、いかに市の負担、ひいては市民の負担を減少させていくかが問われている。そのためには、広域連合でのごみ焼却量の85%を占める本市の排出量を減らすことが肝要だが、これまで生活系の焼却ごみは減少している中、事業系はさほど減っていない状況にあることから、今後、事業系のごみの分別を進め、焼却ごみを大幅に減少させる施策に取り組んでもらいたいと思うがどうか。
近年、本市では国民健康保険料の収納率の向上が続いているが、どのような理由によるものなのか。全国的には、学資保険の解約返戻金や、児童手当も滞納返納に充てさせるなど、行き過ぎた徴収指導があったと聞いているが、国民健康保険は社会保障として位置づけられており、公的医療保険のセーフティーネットとしての役割を果たしていることに鑑みれば、税金と同じように取り立てるべきものではない。市には、滞納を回収できればよいという姿勢ではなく、滞納者が抱えている実態をともに解決する立場に立ち徴収に当たることが必要だと思うがどうか。
本市の介護保険料は道内34市中3番目に高く、また、次期保険料も現在の保険料を下回ることはない見込みだという。しかし、市民の負担は、年金の減額なども重なり、限界であることから、これ以上保険料が上がらないよう、市は国に対し公費負担の引き上げを強く要望するとともに、介護給付費準備基金を活用するなどの検討を行ってほしいと思うがどうか。
市民の要望は、負担の心配をすることなく、必要なときに必要なサービスが受けられることである。そのためにもあらゆる対応を行い、これ以上保険料が上昇しないよう努力してほしいと思うがどうか。
後期高齢者医療費における療養給付費市負担分については、交付税における基準財政需要額の算定額との間に大きな乖離が生じていることから、平成24年度から28年度の5年間で見ても、毎年度2億円から4億円程度の不足額が生じているという。その不足分については交付税措置されないため、市が単独で負担することとなり、本市財政に与える影響が非常に大きいと考えられることから、市は国に対し、より実態に即した基準財政需要額の算定となるよう、単位費用の増額などを含めて検討してほしい旨、他市町村とも連携し、しっかりと要望していくべきと思うがどうか。
主に小さな子供たちが遊び場として利用する小規模な公園の除草作業は、年1回程度しか実施されていないと聞く。公園に多くの雑草が生い茂ると、蚊やマダニなどの害虫による感染症の危険性が高まるほか、保護者からも、子供たちが遊ぶのに支障を来しているため、最低でも年2回は除草作業を実施してもらえないかとの要望が出ていることから、子供たちの大切な居場所である公園で安心して遊べることができるよう、市には除草作業の維持管理をしっかりと行ってほしいと思うがどうか。
きめ細やかな除排雪を公約に掲げた森井市長のもとで実施された平成28年度の除排雪については、26年度と比べて少雪だったにもかかわらず、執行額の減額と引きかえに市民からの苦情が増加し、それらの苦情への対応にも時間を要してしまったという。特に排雪については、実施を判断する協議が市長や除雪対策本部長である副市長の都合に合わせて開催されるため、市民が必要とするタイミングから大きくおくれての作業になっていたほか、一部路線では、例年夜間に行っていた作業を日中に行い、通行障害を引き起こしたり、突如排雪中止を決定し、それが事業者にも伝わらず、市長が現場で作業をやめさせる事態が発生するなど、無計画かつ場当たり的であったことは明らかである。
しかし、市はこの作業決定方法を今後も継続していくとのことであり、議会からの提言に一切聞く耳を持たない市長の姿勢や市民からの苦情等に鑑みると、このような除排雪を実施した決算は認定できるものではないが、このままでは市民をさらに混乱させ、生活に大きな影響を与えてしまうことから、今後に向け除排雪の方針を転換すべきと思うがどうか。
森井市長は、きめ細やかの除排雪を公約の一つとして掲げているが、昨年度の排雪業務に対し、市民からは、毎年行われていた排雪が昨年度は行われなかったなどの苦情や、排雪に対する要望の声が数多く上がっており、実際、先日開催された除雪懇談会でも、排雪が行われないのなら除雪パトロールを幾ら強化しても意味がないとの意見が町会関係者から出ている。こういった事実に鑑みれば、市が再三説明している、排雪は必要なときに必要に応じて行うとの方針は、単なる詭弁にすぎないのではないか。昨年度は市民が必要としているにもかかわらず排雪が行われなかったことからも、市の認識が市民目線から大きくずれているのは明白であり、今後、市民生活に支障を来さないよう、市民からの苦情や要望をもっと真摯に受けとめた上で排雪作業を行うべきと思うがどうか。
緑の第一大通りと第二大通りを結ぶはしご状道路の排雪については、市は、従来夜間に行っていたものを、平成28年度から昼間に行うように変更したという。この理由については、市はステーション全体の排雪作業がおくれたことで、夜間に使用できるダンプ車の確保が困難になったことを理由の一つに挙げているが、そもそも排雪作業がおくれた原因は、事前にステーション側と協議した排雪日程に無理があったからではないのか。また、市が昼間に排雪作業を行うよう変更するに当たり、業者側からは、排雪作業が日程どおり進んでおらず、ダンプ車を確保できない夜間ではなく、昼間の排雪作業に変更してほしいという要望が上がっていたのか。
平成28年度の除排雪業務は、市民からの排雪依頼が大幅に増加したことや、排雪が間に合わず路線バスの一部が迂回運行せざるを得なかったことなどに鑑みると、特に排雪については市民要望に応えていないものと考える。市はこのことについて、限られた予算の中では市民の声全てに応えることはできず、依頼箇所全ての排雪はできないと言うが、市民要望をどうすればかなえられるのかを考えることが市政の本来すべきことだと思われる。市は一体誰のために除排雪業務を行っていると認識しているのか。市の対応を見る限り、市民に目線が向いているとは言えず、必要な予算を計上しない、執行額を抑えるなどという姿勢は、当初から排雪抑制していたと言わざるを得ない。このような姿勢を続けるなら、市民から昨年と同じ反感を買い、信任を失うことが危惧されることから、市は除排雪業務について市民に目線を向けるよう考え直す必要があると思うがどうか。
(発言する者あり)
住宅エコリフォーム助成事業費については、平成28年度当初予算510万円に対し、申請5件、助成額64万8,000円の実績にとどまり、今年度についても、条件を緩和したにもかかわらず、申請件数はわずか9件であるなど、制度本来の目的である、環境負荷が少ない快適な住環境の創出の促進を図り、市内経済の活性化に資するという目的を達成できていないと思われる。一方、平成26年度に終了した住宅リフォーム助成制度は、申請件数が100件前後、市の単独による助成費用は1,600万円前後となっており、目的を一定程度達成していたと言えることから、今後、より効果的な制度とするためにも、申請件数の少ない住宅エコリフォーム助成制度の予算額を、実情に合わせて減額し、単独財源で実績のある住宅リフォーム助成制度の予算計上をするなど、二本立てでの制度にすることを検討すべきではないか。などであります。
付託案件の結果は次のとおりであります。
まず、平成29年第3回定例会議案第7号につきましては、採決の結果、賛成者がなく、不認定と決定いたしました。
次に、平成29年第3回定例会議案第8号ないし議案第20号につきましては、採決の結果、賛成多数により、いずれも認定と決定いたしました。
以上をもって、報告を終わります。(拍手)
○議長(鈴木喜明)これより、一括討論に入ります。
(「議長、8番」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)8番、酒井隆裕議員。
(8番酒井隆裕議員登壇)(拍手)
○8番(酒井隆裕議員)日本共産党を代表いたしまして、2017年第3回定例会議案第7号は、委員長報告に賛成し、議案第8号ないし議案第20号については、委員長報告に反対し、いずれも不認定の立場で討論を行います。
議案第7号平成28年度小樽市一般会計歳入歳出決算認定についてです。
除排雪に関して、日本共産党は、当初予算で計上することや、最近5年間の降雪量の平均値に基づいた予算計上を主張してきました。市長は、きめ細やかな除雪を方針に掲げてきましたが、市民からの要望、苦情は増大しています。貸出ダンプ制度の見直しについても、集合住宅の敷地内通路と道路脇の雪堆積場の排雪を対象外にして、利用日の上限も5日から3日に変更しました。事実上の除排雪抑制も続けられ、市民要望に対応した除排雪とならなかったことは問題です。
新・市営室内水泳プールについては、何一つ進展が見られませんでした。
期日前投票所の銭函、塩谷への増設は、市民要望実現であり、評価します。一方で、バリアフリーではない市役所を期日前投票所としていることや、日数、箇所数などについては今後の議論が必要です。
高島漁港区の観光船事業に関しては、議会での反対の声が占めたにもかかわらず強引に押し通したことの責任は免れません。
石狩湾新港について、北防波堤延伸は西1号岸壁の静音度を高めるための工事です。しかし、利用実態は、木材チップが99.9%であり、事実上、王子エフテックス専用岸壁への投資にほかなりません。
住宅エコリフォーム制度は、2016年度、5件の申請にとどまりました。かつての住宅リフォーム助成制度での100件前後とは大きな開きがあります。快適な住環境の創出や市内経済の活性化という目的からも、二本立てを検討するべきです。
整備新幹線では、並行在来線の経営分離を前提とする問題だけでなく、掘削路の受入れ候補地を新幹線ありきで推進する姿勢も認められません。
マイナンバー制度は国民の各種個人情報を個人番号によって結びつける制度であり、社会保障などの締めつけと、税、保険料の徴収強化につながるものです。利便性が強調されていますが、甚大なプライバシー侵害や、なりすましなどの犯罪の危険性が、今後さらに増す可能性があることからも許されません。
不登校児童生徒支援事業費についてです。新たに支援員を配置して、学習支援や教育相談の拡充が行われましたが、大きな効果があったと聞いています。2017年度は当たりませんでしたが、新年度に向け国の補助を求めていくと同時に、北海道にも、事業を実施した自治体とも協力して支援を求めていくべきです。
議案第11号平成28年度小樽市国民健康保険事業特別会計歳入歳出決算認定についてです。
国民健康保険加入世帯の86%が所得150万円以下です。この所得階層で未納者が全体の75%を占めています。国民健康保険に加入している世帯主は、その多くが非正規雇用や年金生活者、無職の方たちです。たとえ所得が低くても、全ての国民が安心して医療が受けられるようにする。だからこそ社会保障として位置づけられています。徴収一元化のもとに、滞納対策としての国民健康保険の取り上げでは、法の趣旨にも反しています。生活を逼迫させるような徴収は行うべきではありません。国の負担割合についても、もとに戻すことを強く求めるべきです。
議案第12号平成28年度小樽市住宅事業特別会計歳入歳出決算認定についてです。小樽市公共賃貸住宅長寿命化計画ですが、計画どおりに進められていません。
議案第13号平成28年度小樽市簡易水道事業特別会計歳入歳出決算認定についてです。
石狩西部広域水道企業団から買う基本水量は年々ふえているのに、事業所数はふえず、2016年度決算の簡易水道に対する一般会計繰入金は、2015年度に引き続き、1億円を超えました。このままでは本市の簡易水道事業は赤字がふえるばかりです。本来、本事業の赤字の責任は簡易水道事業を進めてきた北海道にあります。北海道が赤字を補塡するのは当然です。北海道は財政赤字の負担はできないが企業誘致に力を入れると約束していましたが、企業数はふえていません。ずさんな計画を主導し、そのつけを小樽市民に押しつけている北海道の責任が厳しく問われます。
議案第14号平成28年度小樽市介護保険事業特別会計歳入歳出決算認定についてです。
高過ぎる保険料は市民の大きな負担となっています。第6期の保険料は隣接する札幌市や石狩市よりも高く、全道の市で3番目です。保険料は無年金の人からも徴収し、年金が月1万5,000円あれば強制的に年金から天引きされます。だからこそ低所得者に対する減免制度が重要です。現在の介護保険は、サービスの利用がふえたり介護職の労働条件を改善したりすれば、直ちに保険料、利用料の負担増にはね返るという根本矛盾を抱えています。日本共産党は、国に対し国庫負担の引き上げを強く求めるべきと主張してきたこととともに、介護給付費準備基金の取り崩しや、応能負担の強化による引き上げ抑制、一般財源への繰り入れを行うことによる保険料引き下げを求めてきました。
議案第16号平成28年度小樽市後期高齢者医療事業特別会計歳入歳出決算認定についてです。
後期高齢者医療給付費と基準財政需要額算入額に乖離が生じています。単年度数億円の財政負担を地方自治体に押しつける国の責任は重大です。そもそも後期高齢者医療制度は、後期高齢者の人口と医療給付費が増加すればすれほど保険料の値上げにつながる異常な制度だとこれまでも指摘してまいりました。国に対し、高齢者が安心して医療を受けることができる制度に転換することを求めるべきです。
議案第17号平成28年度病院事業決算認定についてです。
民間的経営手法の名で効率を優先するのでは、公立病院としての役割に反します。また、DPCでは、在院日数を短くして患者の回転を早くするほど収入増になることから、検査の先づけや後出しが行われないよう注意が必要です。
議案第18号平成28年度小樽市水道事業決算認定、議案第19号平成28年度小樽市下水道事業決算認定についてです。
水に関するアンケートでは、現在の水道と下水道料金について、「高い」と「やや高い」を合わせた回答が46.2%と、高い割合になっています。日本共産党は、本市の基本水量は他市に比べて高い水準にあり、10カ年計画の切りかえ時期を待つのではなく、基本水量の見直しに取り組むべきと主張してきましたが、市は、長期的な収支の見通しが必要であり、2019年からの上下水道ビジョンの中で基本料金などの見直しも踏まえて検討していきたいと答弁しています。小樽市は、基本水量に達しない世帯の料金の見直しや基本料金の改定など、市民負担の軽減に向けて真剣に取り組むべきです。
残りの議案にも共通することといたしまして、日本共産党は、公共性の高い事業について消費税をかけることに、これまでも反対してまいりました。消費税の転嫁はやめるべきです。
以上を申し上げ、それぞれの決算について、不認定を主張し、討論といたします。(拍手)
(「議長、14番」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)14番、中村吉宏議員。
(14番中村吉宏議員登壇)(拍手)
○14番(中村吉宏議員)自由民主党を代表し、議案第7号平成28年度小樽市一般会計歳入歳出決算について、不認定の立場で討論いたします。
不認定の理由として、まず、第1点目、市交際費について予算流用の措置を行った件であります。
年度予算で計上した額に不足が生じたことについて、年末から年始にかけて、市長の参加する会がふえたとのことでした。このことは平成27年度の状況からわかることであり、平成28年度の当初予算に計上すべき内容ではなかったのでしょうか。たとえ予算措置が難しい状況であるにせよ、国からの指導通知で、流用をせず、通常の予算措置を行うべきという旨が示されているのであれば、それに従うことがあるべき行政運営の姿であると考えます。この点、平成28年第4回定例会の会期内に、補正予算案の提案を行うことも可能であったでしょうし、仮に間に合わないとしても、専決処分等で議会に執行状況を示すことは可能だったのではないでしょうか。
執行額についてですが、市交際費について、当初予算が75万円であり、この金額は以前の市長のときと変わりがないとのことでした。その金額でこれまでの市長が賄ってこられたのであれば、現市長もその努力、工夫を行うことが必要なのではないでしょうか。
(「そうだ、そうだ」と呼ぶ者あり)
特に、いろいろな行政施策や計画の際、厳しい財政状況を不実行の理由にするのであれば、なおのことであります。
いずれにせよ、議会判断を仰ぐこともなく、本来的に認められない状況で執行されたものを、認定するわけにはいきません。
(「そうだ」と呼ぶ者あり)
第2点目として、平成28年度除排雪予算の執行についてであります。
平成28年度、市民からの排雪要望を満たしていない状況は、苦情件数からも明らかであります。本来、市民ニーズに適合する除排雪予算を計上し、その執行を行わなければならないところを、全くそのニーズを満たしていないと言わざるを得ない昨年度の執行状況を、我が会派としては認定するわけにはまいりません。
第3点目として、高島漁港区における観光船事業者への許認可に係る手数料等の収入について、執行の不適切が認められることについてであります。
平成28年第3回定例会以降、議会では、小樽市分区条例や港湾法に基づく小樽市港湾施設管理使用条例上、漁港区の港湾施設や建築物を観光船事業の用に供するための利用を認めることは許されるべきものではない、また、漁業者の権利に配慮せず、市長の後援会関係者への便宜供与とも言える不当な許認可はやめるべきだという議論が行われ、これらの許認可等は、法令・条例に違反するものだと主張してきました。そして、小樽市コンプライアンス委員会も、これら許認可について、法令・条例違反や、その疑いありとの判断を下したところであります。
平成28年度、市長はこれまでの議会議論、判断を一顧だにせず、許認可は妥当との認識で執行を進めてきましたが、法令・条例違反の許認可を根拠に、観光船事業に請求、収受した係船料などの料金をそのままにすることは、妥当ではないものであります。一連の許認可等を含め、法令・条例違反の状況が小樽市職員倫理条例に基づいて是正措置を求められている状況下、これら収受した利用料等についても是正等をするべきものであります。また、許認可等行政執行も当然不適切で、認めるわけにはいきません。
よって、自民党は、平成28年度小樽市一般会計歳入歳出決算認定について、不認定と判断をいたします。
全議員の御賛同をお願いし、討論といたします。(拍手)
(「議長、11番」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)11番、斉藤陽一良議員。
(11番斉藤陽一良議員登壇)(拍手)
○11番(斉藤陽一良議員)公明党を代表し、ただいまの委員長報告に賛成し、平成29年第3回定例会議案第7号平成28年度小樽市一般会計歳入歳出決算認定については、不認定を求めて、討論を行います。
まず、財政運営に関して、本市財政状況は、平成28年度決算で見ると、実質収支は6億6,300万円の黒字となったものの、単年度収支では12億5,900万円という4年ぶりの大幅な赤字、さらに財政調整基金への積立金9億6,100万円を差し引いた実質単年度収支においても、2億9,800万円と、3億円近い赤字となっています。監査委員の審査意見書にも触れられているように、市税や地方交付税など歳入の減が想定される中、こども医療費助成の拡大、公共施設の耐震化及び道路、橋梁など社会インフラの整備など、財政支出は増大する一方であり、歳出増に歯どめがかかりません。それにもかかわらず、歳入の落ち込みは財政当局にとって想定内のことでありながら、必要な歳出の抑制を行わず、漫然と財政赤字を増大させたことは、財政規律を守るべき市の判断ミスであり、その責任は重大です。
具体的な事業に関して言えば、森井さんが公約の1丁目1番地としてきた除排雪について、きめ細やかな除雪はおろか、市民からの苦情や要望に対して1週間以内に対応できた割合は、森井さんが市長になる以前の平成26年度には約56%なのに対して、平成28年度は約37%と19ポイントも低下しています。
今、本市が行っている除排雪は、全く、きめ細やかどころではなく、市民の求める方向とは違って、除雪についても排雪についても、パトロールの人員や車の台数をふやしているにもかかわらず、効果的な除排雪につながっていないばかりか、かえって市民要望に逆行する結果となっています。我が党の質問により、排雪の予算がついているにもかかわらず、市民からの要望もあり、必要な排雪であるにもかかわらず、それを行わず、予算を不用額として残してしまった事実が明らかになっています。このような全く市民要望を無視した予算執行を容認することはできません。
さらに、コンプライアンス委員会から条例違反と指摘されている、高島漁港区における観光船事業に関する港湾施設用地使用料などのうち、平成28年度に運河護岸・物揚場護岸登録、係船環設置使用料として市が受け取った1万6,352円は、徴収する根拠のない、本来取ってはいけない収入だったことが明らかになりました。根拠のない使用料を収入とする決算を認定することは許されません。
最後に、市長交際費については、市の財政状況なども考慮して、年額75万円が踏襲されています。ところが、平成28年度、市長交際費の当初予算は75万円であるにもかかわらず、決算額は92万5,542円と、当初予算を17万5,542円上回っています。もし、市長交際費が不足だと考えるならば、当初予算から、余裕を持った予算を要求すべきです。そのこと自体は議論にはなったとしても、市長としての考え方とは言えます。もし、万が一、途中で不足が予想されれば、その時点で早目に補正予算を提出すべきです。しかし、森井さんは、まさに森井さんらしくといいますか、この不足を、よりにもよって職員課の共済費という、他の課の費目からの流用という、前代未聞の、いわば禁じ手を犯して埋め合わせるという暴挙に出ました。
交際費については、昭和40年5月26日の行政局長・財政局長通知により、他の費目の流用または予備費の充用は適当でないと明確に述べられています。本市財政部も答弁で、補正による予算措置が原則という認識を示しています。補正が間に合わなかった、使途を公開している、などは全くいいわけにすぎず、流用を認める根拠とは言えません。したがって、平成29年1月19日から3月30日までの平成28年度市長交際費に支出、17万5,542円は、不適切な予算執行と言わざるを得ません。
平成27年度は、参与の嘱託報酬という人件費における流用、28年度は市長交際費における流用と、財務会計のルールの基本を無視しまくる森井さん、それが森井さんだと言われればそれまでですが、そんな不適切な支出を含む決算を認定することはできません。
以上の理由により、平成29年度第3回定例会議案第7号平成28年度小樽市一般会計歳入歳出決算認定については、不認定の立場を表明し、議場におられる全ての議員に賛同を呼びかけて、討論といたします。(拍手)
(「だからって当初予算増額しないでよね。飲めないからね」と呼ぶ者あり)
(「議長、5番」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)5番、髙橋龍議員。
(5番髙橋龍議員登壇)(拍手)
○5番(髙橋龍議員)民進党を代表し、ただいまの委員長報告に賛成、議案第7号平成28年度小樽市一般会計歳入歳出決算認定について、不認定の立場で討論させていただきます。
まず、除排雪について、以前のような細かな排雪が行われていないこと。排雪抑制をしていないとしきりに言ってはいますが、市民目線で考えたときには、排雪を行うべき場面であっても、パトロールを行った結果、必要ないと断ぜられた箇所が多々あること。森井市長は、きめ細やかな除排雪をうたっているにもかかわらず、就任後に行われたのは、除雪において、出動の要件を、15センチメートルの降雪から10センチメートルへの変更や、ガタガタ路面の解消など、除雪に特化した部分でしか変化がないことも大いに問題であります。これは現状、やや細やかな除雪と大まかな排雪です。道路脇に残る雪の総量を削減できているわけではないのです。つまり、必要に応じて行っているはずの排雪が、市民にとってではなく、小樽市側にとって必要な場合であると言わざるを得ない状況なわけです。その裏側には、経費の圧縮があり、さも適切に処置を行っているかのように市民の方々に伝えることには違和感を覚えます。市民の皆さんの声といま一度真摯に向き合うべきです。排雪は除雪に比べて費用がかかることは存じていますが、通学路の安全確保すらできていなかった予算執行には賛同できません。
また、その他、高島漁港区の手続の瑕疵なども含めて、市長の行政運営は独善的であると考えます。市民のためと言いながら、市民目線が欠如していることを踏まえて、決算を是とするわけにはまいりません。
したがいまして、平成28年度小樽市一般会計歳入歳出決算認定を不認定とするものであります。
以上、各会派、議員の賛同を求め、討論とさせていただきます。(拍手)
(発言する者あり)
○議長(鈴木喜明)討論を終結し、これより順次、採決いたします。
まず、平成29年第3回定例会議案第7号について採決いたします。
委員長報告は不認定でありますので、原案について採決いたします。
認定と決定することに、賛成の議員の起立を求めます。
(賛成者起立)
○議長(鈴木喜明)起立少数。
よって、議案は不認定と決しました。
次に、平成29年第3回定例会議案第8号ないし議案第20号について、一括採決いたします。
委員長報告どおり決定することに、賛成の議員の起立を求めます。
(賛成者起立)
○議長(鈴木喜明)起立多数。
よって、さように決しました。
日程第4「休会の決定」を議題といたします。
お諮りいたします。
議案調査のため、あすから12月10日まで休会いたしたいと思います。
これに、御異議ございませんか
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)御異議なしと認め、さように決しました。
本日は、これをもって散会いたします。
散会午前11時08分
会議録署名議員
小樽市議会議長鈴木喜明
議員髙橋龍
議員川畑正美