開議午後1時00分
○議長(鈴木喜明)これより、本日の会議を開きます。
本日の会議録署名議員に、酒井隆裕議員、佐々木秩議員を御指名いたします。
日程第1「議案第1号ないし議案第9号並びに報告第1号及び報告第2号」を一括議題といたします。
これより質疑及び一般質問を行いたい旨の申し出がありますので、これを許します。
(「議長、6番」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)6番、石田博一議員。
(6番石田博一議員登壇)
○6番(石田博一議員)平成29年第2回定例会、質疑及び一般質問をさせていただきます。
本日は2項目について質問をさせていただきます。
まず1項目め、市税徴収に係る第三者委員会設置の進捗状況について、お尋ねいたします。
本年第1回定例会での私の質問で、市税の滞納に対する市の対応として第三者委員会の設置を提案させていただきました。それに対する答弁としては、平成24年度の組織改革により係制からグループ制に変更して、収納体制の強化を図っており、相当程度の滞納整理は進んできている。しかしながら、高額で困難な案件の幾つかは思うように進んでいない現状であるとした上で、納税課内に高額困難案件に特化した特別整理チーム体制の構築を検討している。第三者委員会の設置については、税法上の守秘義務があるものの、会計士や弁護士などのより高度な専門知識のある方々にお力をかりることについて、森井市長も同じ思いを持っているとの発言をいただきました。
平成27年度分では、約46億3,000万円の滞納額に対して、徴収できたのは約3億5,600万円、収入率はわずか7.7%という結果でした。ただでも近年さまざまな要因により税収が減少傾向にある中、一日も早い対策が必要であります。第1回定例会以降、この第三者委員会の設置の進捗状況をお示しください。
2項目め、除排雪に関して、ロータリー除雪車の活用について、お尋ねいたします。
ことしの冬は、私もかなり精力的に市内パトロールをさせていただきました。その結果、全7ステーションのうちの第3、そして第4ステーションでは、早朝かき分けた雪を日中かけてロータリー車できちんと拡幅している光景を何度も目撃しております。ステーションによっては大型ロータリー車で拡幅しておりました。おおむね幅員は確保され、道路の両端もしっかりと角を出しており、地域住民からも一定の評価をいただいているところであります。
しかしながら、他のステーションではひどい状態といいますか、雪山の高さにまだ余裕があるにもかかわらず、積み上げることもしないで、また、道路の両端もおわん状になって、車の交差ができない路線も多く見られました。ステーション自体がこのロータリー車の活用についてよくわかっていないと思いますし、また、除雪対策本部の職員の皆さんも理解していないのではないでしょうか。除雪対策本部として、各ステーションへのロータリー除雪車の活用の指示はどのようになっているのか、明確に説明してください。
再質問を留保し、私の質問を終わります。
○議長(鈴木喜明)説明員の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)市長。
(森井秀明市長登壇)
○市長(森井秀明)石田議員の御質問にお答えいたします。
初めに、市税徴収に係る第三者委員会設置の進捗状況について、御質問がありました。
第1回定例会以降の進捗状況につきましては、他都市の事例の有無についての照会や、第三者委員会等の外部組織の設置が税法上の守秘義務に抵触するかどうかについて、顧問弁護士などに相談をしてきたところであります。これまでのところ他都市での事例は見出せておらず、弁護士からは、外部組織である以上は、税務職員が外部委員等に税務上の秘密を漏らした場合には税法上の守秘義務違反になるものであるとの見解も示されております。しかしながら、弁護士や公認会計士等の高度な知識の活用は非常に有益であると考えており、それらの方々を活用した方策や体制などについて、引き続き検討を行っているところであります。
次に、ロータリー除雪車の活用について、御質問がありました。
ロータリー除雪車の活用につきましては、昨年度の小樽市除雪業務委託等仕様書にロータリー除雪車の活用を新たに明記するとともに、地域総合除雪業務の業務主任が出席するステーション会議等でも内容を周知したところであり、除雪作業において一定程度ロータリー除雪車の活用があったものと考えております。しかしながら、ロータリー除雪車の活用がまだ十分とは言えないところも見受けられることから、今年度の除雪業務に向けて、担当職員や業者に対し、より一層の周知徹底を図ってまいりたいと考えております。
(「議長、6番」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)6番、石田博一議員。
○6番(石田博一議員)再質問というより要望に近いような内容になるかと思いますけれども、まず、ロータリー除雪車のほうから、昨年、ちょうど私の自宅の近くで、ある問題がありまして、そこで、うちの地区は第2ステーションだと思うのですけれど、そこの担当の方が住民から呼びつけられていろいろ、私がちょうどそこを通りかかって、お話をしたのですが、ロータリー除雪車の活用ということを私いろいろ、奥行きも含めて、それから、拡幅のことも含めて聞いたのですが、その担当者は、ロータリー車は排雪に使うものだという頭で、除雪に使うという頭が全く聞こえてきませんでした。ですから、そういう意味で、今後、雪対策課自体が2課体制になったということなので、その辺の周知徹底というのをぜひお願いしたいなと思うわけでございます。これは質問ではございません。そのようにぜひ対処してほしいということでございます。
それと、第三者委員会の件ですけれども、この件については、外部団体にするのは非常に税法上の問題があって難しいということであります。それは、例えば外部団体であっても、そこにきちんとした例えば弁護士だとか、そういう役職の方が構成されていてもだめだということなのか、それをお聞きしたかったのですが。いずれにしましても、長年にわたりこの問題は解決されていないわけで、では、このまま森井市長も放っておくのかということではないと思うのです。ですから、これはすぐにどうということにはならないかもしれませんが、やはり根気よくいろいろな道を探りながら、この問題に対処していただくという取り組みをぜひ根気よく続けていただきたいなと思うわけでありますが、先ほどの外部団体についての質問、そこについてお答えください。
○議長(鈴木喜明)説明員の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)財政部長。
○財政部長(前田孝一)石田議員の再質問にお答えいたします。
弁護士でもだめなのかということですが、弁護士の業務として請け負う、委託される、そういった場合にはあくまでも弁護士法等の守秘義務が課せられますけれども、外部団体といったときには、弁護士としてお願いするのではなくて、あくまでも肩書が弁護士である方を委員にする、そういうふうなことになるかと思いますので、この場合には、私どもがそういった方に対して税情報をお伝えするということが、逆に私どものほうの守秘義務違反に該当するということでございます。
(「議長、6番」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)6番、石田博一議員。
○6番(石田博一議員)ただ、先ほどの答弁の中にも、一応他都市の例も調べたということですが、例がないということでありますけれども、例がないからできないではなくて、小樽市が先駆けてやってもいいわけで、先ほども述べましたように、根気よく諦めないで、何とかいい道がないのか、そこを探り続けながらこれからも取り組んでいただきたいと思います。
○議長(鈴木喜明)石田議員の質疑及び一般質問を終結します。
(「議長、3番」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)3番、安斎哲也議員。
(3番安斎哲也議員登壇)
○3番(安斎哲也議員)質問します。
5月2日の市長記者会見で、市長は自己評価100点と答えました。そう考える根拠、評価基準を明確にし、市政運営や市の課題解決の状況、公約実現達成度の事実に基づいた分析と評価を伺います。いかがですか。また、課題解決に結びついていない、公約実現のめどがついていないものもあると述べましたが、具体的に解決されていない課題とめどがついていないものを示し、今後どう取り組むか、それぞれお示しください。そもそも、市長は小樽の再生をすると明言していますが、何から何に生まれ変わらせるのか、小樽のまちづくりをどうしたいか、どう再生するというのか、お考えをお聞かせください。市長公約が達成された場合、このまちはどうなるのか、効果は何であるのかお聞かせください。
次に、公約の「皆様の信頼を取り戻す」では、以前の議会答弁で、市民と市政との間に距離感があると述べていました。信頼がない、距離感があるというのはどのようなことを指し、どこに問題があるとお考えですか。また、信頼を取り戻した結果、どのようになるのか伺います。その手法として、市政の現状をオープンにすると公約し、その実現のために2年間に取り組まれた策は何ですか。また、その取り組みによって距離感がどうなったのか、理由と根拠を具体的にお聞かせください。
次に、市民目線で取り組める市政を築くについてです。
まず、何がいいことで、何が悪いことだと思っているのか伺います。2年間が100点と言うなら、参与の任用はどう評価されますか。市民の血税で月30万円で後援会幹部を雇ったことは市民にとって何がよかったのですか。理由と根拠を示してください。
また、市長の後援会関係者が観光船事業をスムーズにできるように、市の港湾計画に定めた水産ゾーンに適合しているとは言えない施設を建設し、事業を行わせたことは、市民にとっていいことなのですか。理由を聞かせてください。
公約に除排雪対策がありますが、後援会幹部がかかわる組合だけが収益増となるような制度変更案は市民目線で取り組む市政なのですか。市民にとってどうよくなるのですか。また、なぜダンプトラックに通し番号をつけて順番に均等に配車する方法を検討したのですか。もし実施した場合、実際に制度を利用する団体にとってどうよくなるのですか。理由もお聞かせください。そもそも、組合や業者のごたごたから発した変更案は市民のためになりません。いっそのこと、市が組合と契約するのではなく、利用団体への助成制度に変更してはいかがですか。除排雪にかかわって、昨年度の路線排雪作業で、一昨年度の夜間から昼間に変更しました。要望もないのにこうしたのはなぜですか。また、検証についても伺います。ダンプ規格を10トンから4トンに変更した路線があります。時間帯の変更とダンプ規格の変更のそれぞれの理由と根拠を示し、なぜ市民のためになるのか伺います。市長の除排雪制度は毎年見直され、将来どうしたいのか、わかりません。もう一度提案します。人口減少を初め、高齢化、業者の担い手不足など多くの課題がある中、長期的な視点に立った総合的な計画を策定すべきと考えますが、いかがですか。
街灯のLED化についてです。もともと前体制下で3カ年計画をつくり予算も決まっていました。何をもって設置を急ぐとし、当初計画と何を変えたのか、お聞かせください。
次に、子育て世代の負担軽減策です。
「第3子以降の保育料を無料化」すると公約していますが、そもそも、条件つきであるものの、第3子以降は無料でした。市長は何をもって公約に掲げたのですか。道補助金により3歳未満の第2子以降分の無料化をしていますが、市長の言う負担軽減はこの事業のことなのですか。所得制限を設けた理由と設けない場合の市の負担額をお聞かせください。
次に、「小学生までの医療費の無料化」ですが、無料化することが目的になっていませんか。この無料化を掲げた理由をお聞かせください。無料化した場合の財政負担は幾らですか。恒久的な施策として続けられるのか、伺います。
産婦人科医の件ですが、平成27年第2回定例会で、例えば、子育てしながら働ける環境を整えることなどが挙げられますと答弁していましたが、例えばでも挙げられるでもなく、その当時、ほかにも理由があったならばお聞かせください。また、あらゆる方面からの情報収集に努める、可能な支援策を検討すると答弁していましたが、現状を踏まえ、今後どうしていくのですか。
高齢者対策の充実でふれあいパス事業の見直しを検討していますが、その理由と、現在の進捗状況はどうなっていますか。現制度のままだと支出がふえることが想定されます。さきに行った実態調査では所得制限の意見も多く見られましたが、厳しい財政状況の中、それも一つの課題解決と思いますが、見解を伺います。
最後に、「人口減少に歯止めを!」と約束しています。市長就任後、歯どめはかかっていますか。人口減対策はしつつも、将来的に減少していく現実も受けとめ、それに見合った持続可能なまちづくりが必要ではありませんか。
最後に、中心市街地の整備再開発の進捗はどのようになっていますか。市長はどういう考えで再開発を公約に盛り込んだのですか。老健施設の充実に取り組むと掲げていますが、なぜ特養ではなく老健に着目したのか、なぜ老健施設の充実が必要なのかお聞かせください。介護保険法上の三つの種類の施設のうち、市の現状として最も必要性の高い施設は老健なのですか。理由もあわせて説明してください。
以上、再質問を留保し、終わります。
○議長(鈴木喜明)説明員の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)市長。
(森井秀明市長登壇)
○市長(森井秀明)安斎議員の御質問にお答えいたします。
初めに、私の自己評価について御質問がありました。
まず、100点とした評価等につきましては、さきの記者会見で申し上げた自己評価は、明確な評価基準や公約実現達成度などの客観的な尺度に基づいて分析、評価を行った結果というわけではなく、点数で表現するのは難しいと思いながらも、私がこの2年間さまざまな課題の解決に向け一生懸命全力で努力してきたということに対して、自身の気持ちの上では100点と評価したいという意味で申し上げたところであります。
次に、解決されていない課題や実現のめどがついていない公約と、それらの取り組みにつきましては、さまざまな課題がある中、特にお話させていただきますと、まず、周産期医療体制の確保について、いまだ医師の招聘には至っておりませんが、今後も引き続き北後志周産期医療協議会や関係者の方々とさまざまな課題の解決方策を検討しながら、小樽協会病院での早期の分娩取り扱いの再開に向け取り組んでまいりたいと考えております。
また、市民プールの整備につきましても、整備方針をお示しするには至っておりませんが、今年度中には他都市の先行事例を調査し、どのような施設にしていくのか、どの場所に建設していくのかなどについて、方向性をお示しできるよう努力してまいりたいと考えております。
次に、小樽の再生についての考えにつきましては、今の小樽はかつてのにぎわいと活気が薄れていると感じているところですので、例えば、往時の小樽のように、子供たちの声がまちの至るところから聞こえ、商店街に多くの人が行き交うようなにぎわいと活気のあるまちにすることを再生と表現したところであります。そのために、このまちで生活している人を大切にする政策を第一に考えるとともに、まちが元気になるためのさまざまな政策を実行することで、「住みよいまち、人にやさしいまち小樽」を実現し、人口減少に歯どめをかけ、また、人の交流を活発にして、このまちを再生していきたいと考えております。
次に、私の公約が達成された場合、このまちがどのようになり、どのような効果があるのかにつきましては、先ほどもお話ししたとおり、「住みよいまち、人にやさしいまち小樽」が実現され、にぎわいと活気に満ちたまちへと大きく前進していくものと考えております。
次に、公約について御質問がありました。
初めに、「安心で安全な街づくりを実行!」についてですが、まず、公約の「安心で安全な街づくりを実行!」の中の「皆様の信頼を取り戻す」につきましては、私自身がこれまで地域を歩き、市民の皆様との交流の中で、市政がどのように行われているのかがわからないなどという声を多く聞いており、市のさまざまな取り組みが十分に伝わっていなかったことから、市民の皆様との距離感があり、信頼関係が得られていなかったものと考えております。これまでも広報紙やホームページなどを通じ市民の皆様に情報提供していましたが、市政の内容を丁寧に説明する場面が不足していたことに問題があると感じておりました。したがって、積極的に市の取り組みを説明する機会や意見交換の場を設けるとともに、各種審議会等により多くの市民の皆様が参加できる環境を整え、寄せられた意見に真摯に耳を傾けることなどにより、市民の目線に立った市政運営が図られるものと考えております。
次に、この2年間における市政の現状をオープン化するための取り組みにつきましては、市内で開催されるイベントや町会などの行事に積極的に出席しております。また、私自身が直接地域に出向き、広く地域住民の意見を聞くおたるWAKI・あい・あいトークを開催したほか、市民の皆様に計画の検討段階や評価の過程に参画してもらうため、小樽まちづくりエントリー制度の導入や小樽市行政評価市民会議を開催いたしました。このほか、本市のまちづくりの指針となる新たな総合計画の策定に際し多様な意見を反映させるため、小樽市民会議100の開催に向けた体制づくりを進めました。このような取り組みにより市政運営に市民意見を反映させることが可能となり、市民と市政との間の距離感が縮まっていくものと考えております。
次に、よいこと、悪いことにつきましては、さまざまな要因がありますが、例えば、私は市役所を外側から見て、職員が市民の皆様には理解されにくい前例にとらわれて対応していた側面があったように感じておりました。この前例踏襲にとらわれて課題や市民の声に気づかず、改善が図られていないことが悪いことで、前例のみにとらわれず、公平・公正にさまざまな課題等にチャレンジしていくことがよいことであると考えております。
次に、参与の任用の評価などにつきましては、参与からは主に除雪に関して貴重な意見をいただき、きめ細やかな除排雪に取り組むという公約の実現に向けて寄与したと評価しております。また、参与につきましては、後援会のいかんによらず、行政と民間の両方の経験と知識を有する方でしたので、その知見が行政に役立てられたということが市民にとってよかったことだと考えております。
次に、市の港湾計画に定めた水産ゾーンにおける観光船事業につきましては、港湾計画は長期的な観点で港湾の将来あるべき姿の指針を示すものであり、これをもって水産ゾーンにおける観光船の運航を法的に規制するものではありません。観光と水産業の連携は産業の振興に効果が期待できるものであり、地域の活性化にもつながるものと考えております。
次に、一昨年の貸出ダンプ制度の変更素案につきましては、貸出ダンプ制度におけるダンプトラックの配車について、本来発注者である市が責任を持って適切に配車すべきものでありますが、長年にわたり町会等の利用団体が契約する積み込み業者が加盟するダンプトラック組合のダンプトラックを派遣する方法で運用され、積み込み量が過少なケースや不自然な運搬回数が見られたことなどから、これらを解消し、ダンプトラックを公平に配車することで有効活用されるよう、平成27年度に制度変更の素案を検討したものであります。本制度は、町会等が自主的に生活道路等の排雪をする際、市がダンプトラックを派遣し、排雪費用に係る町会等の負担軽減を図るものであり、適正に運用することにより市の予算や町会等が負担する積み込み費用の軽減につながるなど、市民目線での取り組みであると考えております。
次に、ダンプトラックの配車方法につきましては、ダンプトラックに通し番号をつける配車方法は、一部の積み込み業者が所属するダンプトラック組合への偏った配車、積み込み量が過少なケースや不自然な運搬回数が見られたことなどから、これらを解消するための一つの方法として平成27年度に検討した素案であり、本制度が適正に運用されることにより利用団体の負担の軽減にもつながるものと考えております。
次に、利用団体への助成制度につきましては、貸出ダンプ制度は昭和54年度から実施し、ダンプトラックの配車は当初は1組合と契約し、その後3組合が加わり、現在は4組合と契約し、ダンプトラックの配車を行っており、長年にわたり本制度を支えてきた経緯もあることから、直ちにこの枠組みを変更することは難しいものと考えております。しかしながら、本制度の抜本的な見直しを行う場合は、利用団体への助成制度も一つの案として検討する必要はあるものと考えております。
次に、路線排雪作業で夜間から日中に変更したことにつきましては、昨年度においては夜間の作業におくれが見られ、日中の作業であればダンプや人員の確保が可能との情報があったこと、また、沿線に住まわれている方々の安眠を妨げないことや作業時に視認性が確保できることから、一昨年度夜間に作業を行っていた一部の路線で日中に作業を行いました。また、その検証については、今年度の地域総合除雪業務に向けて現在分析中でありますので、お示しすることはできません。
次に、夜間から日中に作業時間帯を変更し、ダンプトラックの規格も変更した路線につきましては、夜間の作業におくれが見られ、日中の作業であればダンプや人員の確保が可能との情報があったこと、また、除雪機械の作業音がなくなることにより沿線に住まわれている方々の安眠を妨げないことや、日中の作業のほうが視認性を確保できることから、一昨年度、夜間作業を行っていた一部の路線で日中の作業としたものであります。また、ダンプトラックの規格の変更につきましては、手配可能なダンプトラックを考慮して決めたものであります。これらのことは、市民の皆様の安眠を妨げないことや、排雪が必要なタイミングで作業を実施することを意図したものであります。
次に、除排雪に関する総合的な計画の策定につきましては、本市の除排雪業務を取り巻く環境は、人口減少や高齢化の進行などにより今後変わっていくものと考えられる一方で、厳しい財政状況も続くことが見込まれることから、より効率的で効果的な除排雪作業を進めていかなければならないものと認識しております。そのため、一昨年度から段階的に取り組んでおります除排雪の見直しを検証し、課題を整理し、解決していくことを繰り返すことで、よりきめ細やかな除排雪を実現するものと考えており、総合的な計画の策定につきましては、その必要性を見きわめた上で判断してまいりたいと考えております。
次にLED街灯の増設、設置を急ぐことにつきましては、平成27年度の第3回定例会の中の予算特別委員会でもお答えしておりますが、私は市長に就任する前から、市民の皆様の声として、暗いところがある、町会の負担も大きい、何とかLED化できないだろうかということを聞いていたことから、安心で安全なまちづくりのために、私自身の公約として掲げたものであります。私としては、市長就任後、公約に掲げたこの事業について予算化を図る考えでおりましたが、既に予算化をされていたことから、この事業を推進することが私自身の公約を果たすものと考えております。
次に、「人口減少に歯止めを!子育て支援と高齢者対策の充実」についてですが、まず、第3子以降の保育料を無料にするという公約につきましては、公約に掲げた当時は、就学前の年齢の範囲で第3子以降の子供に係る保育料は無料でしたが、対象となる子供の年齢が就学前までに限定され、その対象人数は少ないと感じていたため、年齢の範囲を就学後まで拡大することで子育て世代の負担を軽減することを目指したものであります。
次に、今定例会に提出している3歳未満の第2子以降分の保育料無料に係る補正予算案と公約との関連につきましては、今回の補正予算案は、北海道の補助金を活用し、年収が640万円相当未満の世帯における3歳未満かつ第2子以降の子供に係る保育料を無料にするものであり、第3子以降の保育料を無料にする私の公約とは対象となる子供の範囲や所得制限の有無という点で異なりますが、子育て支援策の充実という意味においては同じであるため、公約の実現につながるものと考えております。また、所得制限を設けた理由につきましては、本市の財政状況から、北海道の補助金を活用するためであり、補助金を活用した場合の市の負担額は約1,200万円ですが、所得制限を設けない場合は新たに約1,900万円上乗せとなり、負担額の合計は約3,100万円となります。
次に、子育て世代の負担軽減に医療費無料化を掲げた理由につきましては、子育て世代の経済的負担を軽減し、安心して医療が受けられるように子育て支援を充実することで、子育て世代の定住を促し、人口減に歯どめをかける施策として重要であると考え、公約に掲げさせていただいたものであります。
次に、小学生までの医療費を無料化した場合の財政負担と、恒久的な施策として続けられるのかにつきましては、小学生までの医療費を完全無料化した場合には、増加する費用は、昨年8月から既に一部実施済みの分も含めまして、現時点での試算で、こども医療費助成として年間1億2,400万円程度、重度心身障害者医療費助成として年間200万円程度、ひとり親等医療費助成として年間600万円程度となり、全て合わせますと、年間で1億3,200万円程度の財源が必要になると見込んでおります。この事業は、暮らす人に優しい市民幸福度の高いまちを実現するために不可欠な施策と考えておりますことから、恒久的な施策として実現できるよう、本市の財政状況を踏まえた上で公約の実現に向けた判断をしてまいりたいと考えております。
次に、産婦人科医の働きやすい環境を整えることを公約に掲げた理由につきましては、平成27年第2回定例会で答弁した際には、産婦人科医からお話を伺った中で、近年では女性の産婦人科医がふえていることもあり、一般的には子育てしながら働くことのできる充実した保育環境が必要との御意見をいただいたことからであり、その他の理由につきましては、あらゆる方面から情報収集に努める中で可能な支援策を検討してまいりたいと考えておりました。
次に、産婦人科医の働きやすい環境を整えるための情報収集や支援策の検討につきましては、これまで産婦人科医の現状や周産期医療にかかわる問題点を把握するため、医育大学や医師から直接お話を伺ったほか、小樽市周産期医療懇談会や北後志周産期医療協議会などを通し、北後志の5町村の状況、医師会、北海道、小樽協会病院などから積極的に情報収集を行ってまいりました。その中で、産婦人科医の労働実態やハイリスク妊婦に係る病院間の連携のあり方、医師や妊婦の皆様に選ばれる病院とはどのような病院なのかなど、現在抱えているさまざまな問題点を把握してきたところであります。今後におきましては、これらの問題に対しまして、関係機関と連携しながら、行政として取り組めることを一つ一つ丁寧に対応し、問題解決に向けて努力していくことにより、医師確保に努めてまいりたいと考えております。また、北後志周産期医療協議会内に設置しております施設改修ワーキンググループにおいては、医育大学教授を委員としてお招きし、医師や妊婦の皆様に魅力ある病院となるための施設改修について検討していることから、医師の働きやすい環境整備につながるものと考えております。
次に、ふれあいパス事業を見直すことにした理由と見直しについての進捗状況につきましては、本事業は、今後も人口減少に伴い市税収入の増加が期待できない中、事業対象者数がピークを迎える平成35年度に向けて事業費の増加が見込まれます。しかし、高齢者の生きがい対策として重要な施策であるため、限られた財源の中で将来にわたり持続可能な制度を再構築するという理由で、24年度から見直しについて検討しているものであります。進捗状況につきましては、昨年実施したアンケートを集約したところであり、また、事業者の御協力により成り立っている制度でありますので、事業者と課題の洗い出し、整理など、制度を持続していくために意見交換を行っているところであります。
次に、ふれあいパス事業に所得制限を取り入れることにつきましては、今後は事業対象者がふえることにより事業費の増加が見込まれますが、アンケートの回答でも、所得により対象者を選定する方法の御意見が見受けられました。また、一方では、通院、買い物など高齢者の外出時において日常生活に密着した制度となっているため、現状を維持してほしいといった意見も多数あったことから、今後、これらの意見を総合的に勘案し、慎重に検討してまいります。
次に、人口減少の歯どめにつきましては、現時点では歯どめがかかっていない状況ではありますが、これまでも、こども医療費助成の拡大や子育て支援の充実など、さまざまな取り組みをしてきたところであります。しかし、その効果があらわれるまでにはもう少し時間を要するものもあると思いますので、今後、さらに人口減少の要因について調査・分析などを進め、より効果的な事業展開を図ることで、人口減少の歯どめに全力で取り組んでまいりたいと考えております。
次に、人口減少に見合った持続可能なまちづくりの必要性につきましては、市のさまざまな長期計画は将来の人口減少を見込んで策定しております。例えば、公共施設等総合管理計画では、新たに整備する施設については複合施設化を視野に入れることや、既存施設の稼働率の低いスペースは他用途への転換を検討するほか、道路や上下水道などは、市民の安心・安全の確保を前提に、行政サービス水準を維持していくために長寿命化による更新費用の縮減に努めるなど、今後の人口減少や少子高齢化などの社会情勢に合わせた取り組みを進めることを基本的な方針として策定しております。
次に、「中心市街地の整備再開発と空き家対策を実行!」についてですが、まず、中心市街地の整備再開発の進捗につきましては、私としては、中心市街地からまちづくりが再構築されるものと考えており、まず、中心市街地に市営住宅を建設することや、危険な駅前広場の再整備を行うことがその実現に結びつくものと考えております。そのため、今年度については、小樽駅前周辺地区における交通環境の改善に向けた検討を行うための交通量調査や、駅周辺の駐車場の整備状況及び交通量の変化などに対応した適切な駐車場施策の検討などの取り組みを行っております。
次に、どういう考えでこの再開発を公約に盛り込んだのかにつきましては、中心市街地において、市営住宅の建設により中心部に人を集め居住人口の増加を図ること、また、危険な駅前広場の再整備を行うことで、市民や本市を訪れる人々が不便なく安全・安心に中心部を移動できることが商店街を含むまちなかのにぎわい創出や活性化につながることから、中心市街地からまちづくりを再構築する必要があると考えておりましたので、公約に盛り込んだところであります。
次に、なぜ特養ではなく老健施設の充実が必要なのかにつきましては、私が公約をつくった時点で介護療養型医療施設は既に廃止の方向性が決まっておりましたので、疾病を持つ高齢者の受入れ先の維持確保が必要と考え、病状が安定期にある方を対象に、医学的管理のもとで在宅の生活への復帰を目指して機能訓練等のサービスが提供される老健施設に着目し、その受け入れ数増で充実するとしたものであります。
次に、当市の現状として最も必要性の高い施設は老健施設なのかにつきましては、介護保険上の三つの施設は、それぞれの機能や対象者に応じた介護サービスを提供するもので、いずれも必要性は高い施設であると認識しております。しかしながら、介護療養型医療施設については、平成29年5月26日に可決成立した改正介護保険関連法において、現行の介護療養病床の経過措置期間は35年度末までとし、新たな介護保険施設である介護医療院へ転換を図る方向性が示されております。第7期の介護保険事業計画の策定に当たり、介護サービス事業者や医療関係者へのアンケート等を行いますので、小樽市高齢者保健福祉計画等策定委員会において、その結果を踏まえ、各施設の必要性について議論がなされるものと考えております。
(「議長、3番」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)3番、安斎哲也議員。
○3番(安斎哲也議員)再質問いたします。
まず、自己評価100点について、昨日、一昨日と質問があって、他都市の事例を参考に検討するということですけれども、これは、私が2年前にも予算特別委員会で達成度について公表したらどうかと聞いたら、検討すると答えていたのです。この2年間何を検討して、どこの市から学び、そして、どう考えているのかお聞かせください。
次に、課題の中でプールを挙げていましたけれども、そもそも公約にどういったプールを考えていたのかお聞かせください。どこの場所というふうに答弁しましたけれども、そもそも公約で小樽公園に建設すると言っているのですから、小樽公園以外を考えているのか、それとも、小樽公園ではできないというふうに言っているのかお聞かせください。市営プールについて、25メートルのプールなのか、50メートルのプールなのか、公認プールなのか、公設民営なのか、どういった考えでこの公約を盛り込んでいたのかお聞かせください。再生の部分について、かつてとか往時と言っているのですけれども、それはいつのことなのかお聞かせください。
次に、住みよいまちということをおっしゃっていましたけれども、公約のどこを見ても「住みよいまち、人にやさしいまち」と言っていないのですけれども、いつからそれを考え始めたのか、どうして公約に盛り込まなかったのか、お聞かせください。また、かつてとか往時とか言っていますけれども、それが明治とか大正とかであれば、その当時よりも道路とか水道のインフラはよくなっていますし、ふれあいパスとか介護施設もできているので、その当時よりも人に優しいまちになっているので、いつのタイミングと比べてそういうふうにおっしゃっているのかお聞かせください。
次に、オープン化のところで、小樽市民会議100と言っていますけれども、何で100なのかお聞かせください。
参与の部分について、前に私が予算特別委員会で質問したときには、除雪以外持ち合わせていないと参与自身がおっしゃっていたのに、何で行政にその知見が役立ったのかということを、具体的かつ根拠立てて御説明ください。
水産ゾーンの関係について、何の効果が期待できているのか、そして、期待ができるのだったら何をやってもいいのか、水産ゾーンとは何なのかというのをお聞かせください。
後援会のかかわった貸出ダンプ制度について、積み込みが過少なケース、不自然な運搬回数が解消するというのに、何でそれが配車の検討だったのか。またほかの業者がやったら同じことになるのではないでしょうか。それについてお聞かせください。次に、夜間作業のおくれが見られた路線を変更したということですけれども、変更した路線はそもそも夜間作業がおくれた路線だったのか確認させてください。ダンプの確保、人員の確保が可能という情報があったということですけれども、誰からどこから情報があったのかお聞かせください。作業時の視認性というところですけれども、視認性のどこの何に問題があってそういうことをおっしゃっているのかお聞かせください。また、手配可能なダンプトラックがあったからといって10トンから4トンに変更しましたけれども、10トンから4トンに変更したところが、これまた不思議で、後援会関係者の組合だ。これはいかにも不思議なことで、別の意図があるように感じているのですけれども、それについて、そういう意図がないということがあるのであれば、お聞かせください。
次に、LEDについて、就任後予算化を図ると言っていましたが、市長就任前の選挙前には既に新聞や議会議論でこの話が出ていたのですけれども、そのようなことも知らずに公約に盛り込んだというのだったら、無責任な公約なのではないかと思います。それについて説明を求めます。2年前の質問で、私もどういうふうに改善していくのかというお話をしましたけれども、市長は検証していくというふうに答えていました。今回対象となっていないナトリウム灯も対象にしてはどうかなというふうに思うのですけれども、これについてお聞かせください。
第3子以降保育料の無料化の部分について、市長は年齢を就学後まで拡大するという考えだったということですけれども、就学後、何年生までだったのか、考えをお聞かせください。所得制限の有無の部分について、補助金を活用した場合、制限をしなければいけなかったのかどうか確認させてください。また、実費で1,900万円を上乗せすればできることなのかどうかというのも確認させてください。
次に、産婦人科の部分について、これは平成27年第2回定例会の部分でお答えいただきましたけれども、それでは、公約掲載時は、産婦人科医の働きやすい環境というのはどういうふうなことを考えていたのか、具体的にお聞かせください。
次に、中心市街地の再整備について、危険な駅前広場を再整備というのはわかるのですけれども、どう再整備しようとしていたのかという中身が見えないので、市長は公約掲載時にどうしようとしていたのかお聞かせください。
最後に老健施設について、着目したときは、市営でやるのか、それとも、公設民営だったのか、伺います。
最後に……。
○議長(鈴木喜明)安斎議員に申し上げます。当初の質問時間を超えています。
○3番(安斎哲也議員)では、以上、お願いします。
○議長(鈴木喜明)説明員の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)市長。
○市長(森井秀明)安斎議員の再質問にお答えいたします。私が答弁したこと以外におきましては、各担当部長より答弁させていただきますので、よろしくお願いいたします。あと、大変私ごとで恐縮ですけれども、今、質問、お話しされた量を全て私は書きとめられておりません、残念ながら。ですので、もし抜けている場合におきましては御指摘いただきまして、その上で答弁させていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
まず一つ目、100点におけることについての再質問で、以前にも、それはしっかりと分析をした上で行うべき、ですから、それをしっかりとその評価方法を検討すべきではないかというお話であったかと思います。企画政策室等でもその手法においては検討していただいているところでございます。まだ残念ながら、それを市民の皆様にお示しできるような段階には至っておりませんので、まだ都度という形にはなっておりませんけれども、御提案のとおり、皆様に理解していただけるようなお示し方で行いたいというふうに思っております。ただ、今の質問の中で、他都市のどの市をということで御質問がありましたが、恐縮ですが、今、それについては私自身、手元に持っておりませんので、申しわけありませんが、答弁ができません。
それから、公約時にどういったプールを、場所は小樽公園内ではないのかという御質問であったかと思います。私自身、公約を掲げたときに、小樽公園内にプールを建てたいという思いで公約を掲げさせていただいたところでございます。そして、そのプールの形態においては、例えば、オリンピックとかの大会をやるような過大なプールではなくて、地元の方々に利用していただける、健康増進であったり教育であったり、地元の方々に活用していただきたいプールとして考えておりました。ただ、その時点において、50メートルにするか、25メートルにするか、その観点まではっきりと決めていたわけではございません。そして、現行におきましては、今までも答弁させていただいておりますが、場所のことも含めて改めてお示ししたいというふうに思っておりますので、よろしくお願いいたします。
それから、往時はいつなのかというお話であったかと思います。明治なのか、大正なのか、そのときに比べれば今はということも御指摘であったかと思いますが、私自身は、このときにこのお話、小樽の再生をイメージした中では、約30年前のことを想定しながらお話をしているところでございます。まちとしては斜陽都市と言われた時代、その後なのかもしれませんけれども、私自身、このお役目につく前に多くの市民の皆様と対話をしている中で、しばらく小樽から離れていた方々が、それこそ30年ぶりに帰ってきたのだけれども、あのときに日常に子供の声がさまざまな公園で、活気のあるお話があった。さらには、中心商店街や花園周辺において、人の往来は、本当に肩がぶつかるぐらいにたくさんの人たちが出入りしていた。そのような雰囲気が全く一変し、そのような声はどこに行ったのだろうかという声を、お一人だけではなく、何人かからお聞きしたところでございます。ですので、この往時というのは、恐縮ですけれども、その時期を明確に公約時にお示ししたわけではありませんけれども、明治や大正を想定しながらお話をしたわけではないということで、御理解いただければと思います。
(「何で見たこともないことを言えるんだ。適当に今、答弁を考えないでくださいよ」と呼ぶ者あり)
それと、なぜ小樽市民会議を100にしたのかという御質問もあったかと思います。小樽市民会議を100にした理由におきましては、市民の皆様に100人規模で多くの皆様に参加していただきたいという思いが第一でございます。そして二つ目は、小樽市制となって平成34年で100年目を迎えます。つまり、この総合計画ができて10年間、基本的に総合的計画に基づいて取り組むことになると思いますけれども、平成34年をまたぐということから、この市政運営が成り立って100年、そして、これからの100年のことも考えるという意味合いも含めて、100という数字にこだわった名称となったところでございます。
それから、私からは貸出ダンプについても御答弁させていただきます。これは幾つか聞けなかったこともあるのですが、抜けていたら御指摘ください。
まず、どこからの情報だったのかということですけれども、それについては、今、私自身は把握しておりません。
それから、視認性のどこに問題があったのかという御指摘ですけれども、私たちが答弁した経過といたしましては、暗い場面でライトのもとで排雪作業を行うよりも、明るい時間に行ったほうが視認性があるという意味合いで答弁させていただきました。ですから、夜間において行うことが視認性に対して問題があったという視点では答弁しておりません。
それと、10トンダンプを4トンにしたというお話ですが、それも、先ほど答弁させていただきましたけれども、日中の作業であればダンプや人員の確保が可能という情報があったこと、そのようなことから切りかわったと認識しているところでございます。
それから、LEDについて無責任という表現が……合っていますか。LEDについて無責任、その無責任と御指摘されている意図がわかりませんけれども、私自身といたしましては、先ほども答弁させていただいたように、市民の皆様から、そのような暗いところがあるよと。または、町会においての負担も大きいので、LED化することで費用負担の軽減ができるのではないかとか、そのようなLED化についてのさまざまなお声をいただいたところでございます。私自身といたしましては、改選期における予算というのは基本骨格予算で、政策予算においては取り上げられないだろうというふうに私の中では思っていたところでございます。しかしながら、その時々において必要性がある、または、新年度当初から組んだほうがいいという場合においては、その時々における市長の判断で議案等に上げられることもあるというふうに認識しております。私といたしましては、私がお役目についてから予算化することでそれを実現しようというふうに思っておりましたので、公約に掲げさせていただいたということから、無責任というところには私自身は当たらないと思っているところでございます。
それと、私からは、公約を掲げた時点で働きやすい環境について何か考えていたのかということだったかと思います。私自身、公約を掲げたときには、必ずしも産科医からというわけではなかったのですけれども、医師等からお話を聞いている中では、やはり臨床、いわゆる現場経験が、若い人たちにとって、非常に医師を呼び込むための一つの手だてではないかというお話であったりとか、さらには、研修する、学会に参加するということに対して推奨している病院においては、そういう若手の医師から人気が高いとか、そのようなことについて、耳にはしておりました。ですので、産科医の撤退ということにおいては、民間病院ではありましたけれども、そのような状況も含めて、行政でどのようなことができるのかということも含めて、就任後に病院とその点についても検討や協議をしていくべきではないかというふうな認識を持っていたところでございます。
それと、中心市街地の整備再開発についての御質問があったかと思います。小樽は高齢化率が高くなっていて、御高齢の方々がそれぞれの地域の中で自宅における除雪作業が厳しいであったりとか、または、中心部と離れたことによる買い物に対しての行き来が大変厳しいというようなお話を耳にしていたところでございます。その中で、そのような御高齢の方々にとって中心部においての住みやすい環境づくりは、結果、その方々が中心部の身近に住まわれることで、中心商店街等においての買い物に結びついていったりとか、または、中心部においての居住人口がふえることにおける商店街の活性化に結びついていくであろうという認識を持っていたところでございます。改めて中心市街地周辺に市営住宅を建設することによって、今お話しさせていただいたようなことが促進できるのではないかと認識していたところでございますので、そのようなことをもって、再整備という公約を掲げさせていただいたところでございます。
また、駅前広場においても、現在、駅を利用して小樽市民の方々が通勤・通学に使われているかというふうに思いますけれども、その行き来の中で、横断歩道や信号の通りを通らずに、現在でいう駐車場の前、タクシーがプールされているその周辺を横切って歩かれる方々がたくさんいらっしゃいます。また、観光で小樽市に小樽駅を通って初めてお越しになった方々が、その動線が非常にわかりづらく、自分自身が行きたいところに行こうとすると遠回りをしたりとか、または、広場の中で車が走っているさなかに迷い込んで車にぶつかりそうになったりとか、そのような実態を私自身も目の当たりにしていたことから、その改善、解消を図ることによって、観光客の皆様の小樽市に対してのイメージも変わってくると思っておりますし、また、住んでいる方々にとっても、事故に遭わない、行き来のしやすい、そのような駅前広場を再整備し改善を図ることによって、中心部における潤いにも大きく貢献できるだろう、そのように考えたところで公約に掲げさせていただいたところでございます。
それと、老健施設においてでありますけれども、私自身が公約に掲げたときには、公を中心で整備をしたいという思いで公約に掲げさせていただいたところでございます。しかしながら、今までもお話をしておりますけれども、介護保険計画等の状況もありますので、結果的に就任後にその状況を踏まえて判断をしたいということで、今までも答弁させていただいたところでございます。
あとは、私自身書いてはいるのですが、お聞きになった意図とかが少しつかみ切れていないこともありますので、まず、現時点で私の答弁は一度終えさせていただきたいと思います。
○議長(鈴木喜明)説明員に申し上げますけれども、市長、副市長、つけ加えることはないのですね。いいですね、次、部長に答えさせて。何かありますか。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)市長。
○市長(森井秀明)議長、済みません、先ほども私、最初にお話ししましたけれども、完全に私自身個人として書き切れていない部分もありますので、改めて担当部長から答弁させていただき、それでも抜けている部分があったら、大変恐縮ですが御指摘いただければと思っていますので、続けていただければと思います。
○議長(鈴木喜明)それでは、ほかの説明員の方の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)産業港湾部長。
○産業港湾部長(中野弘章)安斎議員の再質問にお答えいたします。私からは、水産ゾーンにおける観光船事業に係る部分でございます。
まず、水産ゾーンの考え方でございますけれども、港湾計画というのはあくまでも長期的な観点で、港湾における将来のあるべき姿、そういったような将来像を示す計画でございまして、ゾーニングというものにつきましては、現行平成9年改定の港湾計画では、冒頭の港湾計画の方針の部分でうたわれております。そして、水産ゾーンの位置づけと申しますと、水産業の振興ですとか漁船対応施設の確保のための空間という位置づけということで認識しているところでございます。それから、何の効果が期待されたのかという部分でございますけれども、海を活用し、水産物を提供する。観光資源といたしまして、観光と水産業が連携した産業振興という観点で、効果が期待できるというふうに考えて答弁したものでございます。それから、何をやってもいいのかという点でございますけれども、もちろん、何をやってもいいというものではございません。法令に違反することはもちろんできませんし、今回の例で考えますと、例えば漁業権の侵害ですとか、安全な船舶の航行を阻害するですとか、そういったことはやってはいけないことだというふうに認識しているところでございます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)建設部長。
○建設部長(上石明)安斎議員の再質問にお答えいたします。
貸出ダンプ制度のことですが、まず、夜間から昼間に変更した件ですけれども、これは、実際に排雪に入る際に業者と協議をするときに、業者から、なかなか夜間だとトラックの手配ができないということを受けまして、昼間だったら手配ができるというようなことを受けまして、今回、昼間に入ったものであります。そして、繰り返しになりますけれども、その情報が誰から入ったというのは、協議の中で業者からそういう情報をいただいたというものであります。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)福祉部長。
○福祉部長(日栄聡)安斎議員の再質問にお答えいたします。
一つ目は、第3子以降の保育料を無料にするという公約について、就学前までを就学後まで拡大するということについて、就学後というのはどこまでなのかということについてでございます。就任当初、すぐに検討に入っておりまして、平成27年5月ですけれども、中学生あるいは高校生、そしてその後、大学生まで検討しておりまして、年齢制限なしということも検討しておりました。それで、国が昨年から、360万円未満相当の年収の世帯については、年齢制限なしにして第3子以降を無料にするという制度に変わりましたので、本市においても、できれば年齢制限なしということで進めたいとは考えておりますけれども、ただいま検討中でございます。
それから、年齢制限なしで1,900万円上乗せすれば公約が実現するかということでしょうか。1,900万円上乗せすれば、市長が言う公約が実現するのかということでしょうか。
(「議長、3番」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)3番、安斎議員、では、補足してください。
○3番(安斎哲也議員)繰り返しなってしまって大変御迷惑をおかけして、申しわけございません。
答弁で、補助金を活用して所得制限を設けなかった場合、1,900万円上乗せという答弁があったので、では、1,900万円市の単費で使えば、所得制限がない部分もできるのではないですかということを確認させていただきたかったということでございます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)福祉部長。
○福祉部長(日栄聡)1,900万円上乗せすれば、確かに年齢制限を設けない形でできるとは思うのですけれども、それでも、年収640万円以上の世帯で年齢が3歳以上については、第3子であっても無料にならないということでして、1,900万円上乗せした場合であっても、全ての第3子が無料になるわけではございませんので、対象がたしか20名ほどしか、単純な試算ですけれども、20名ほどしかいないということでございまして、それであれば、公約である年齢制限なしで第3子を全て無料にしたいという方向で話を進めていきたいというところでございます。
○議長(鈴木喜明)ほか、説明員の答弁はありませんか。
先ほど、こちらも書き取りましたが、なかなか全部それは難しかったのですけれども、抜けているであろうというところを二つ指摘します。それに答えていただきたいと思います。
10トントラックから4トントラックにすることにつきまして答えていますけれども、別の意図はなかったのか、このことについてはっきりと述べられていなかったのが1点。
それから、参与の知見について触れた部分があります。その件が私のチェックでは漏れていますので、答弁を願います。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)市長。
○市長(森井秀明)大変失礼いたしました。今の2点について。
まず、10トンから4トンに別の意図がなかったのかということに対して答弁していないということでしたので、それについては、別の意図は全くございません。
それと、参与の件を御質問されていたと思ったのですけれど、その内容がしっかり把握できていなくて、つまり、除雪以外に何の役に立っていたのかということですか。よろしいですか、それで。私自身といたしましては、結果的に平成27年度、28年の春まで務めていただいた中で、最終的に除排雪のことが中心になってしまったということもあって、それ以外について貢献ができたということを、根拠を持って今この場でお示ししてくださいと言われても、残念ながらできない状況ではございます。しかしながら、もともと市職員OBとしての当時のいろいろな取り組みを把握されていること、さらには、民間にも出て、行政においての問題点を民間から見て感じていたこと等もありましたので、そのような視点で、私自身としてはさまざまなアドバイスをいただけたというふうに思っております。
まずは、今、議長から御指摘いただいた2点についてはこのように考えております。
○議長(鈴木喜明)安斎哲也議員に確認いたします。再質問の答弁で漏れているところがありましたら、御指摘ください。
(「議長、3番」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)3番、安斎哲也議員。
○3番(安斎哲也議員)私の質問の中で、大枠早口だったのをお答えいただいたのですけれども、2点ほど抜けているところがありまして、まず1点目、「住みよいまち、人にやさしいまち」というところなのですけれども、公約を達成してそういうふうになるということを言っているのですが、公約の法定ビラにはそのような言葉は一つも出ていないので、いつからそんな話が出て、公約のどこを読めば出ているのかというような内容で質問させていただいていました。
あと、もう1点は、LEDのところで、そもそも対象となっていない、例えばナトリウム灯というところが、もし制度を改善するに当たっては対象にしてもいいのではないかということで、提案をさせていただきました。
まずはこの2点でしたので、よろしくお願いします。
あとですね、先ほど、第2子以降分の保育料の関係で補足させていただいて、部長から答弁をもらったのですけれども、私の言い方が悪かったのか、年齢制限の話で御答弁されていたのですけれども、私の趣旨としては、所得制限の話を本質問からしていたので。
○議長(鈴木喜明)後段については再々質問でお願いします。答弁が違ったということですか。
○3番(安斎哲也議員)いいえ、補足したときに、私は所得制限の話ですということで説明させていただいたことに対しての御答弁が年齢制限というかみ合わない答弁だったので、最初から所得制限の話をしていますから、その辺も答弁違いというか、答弁漏れになるかと思いますので、その点、議長からも御指摘いただけたらと思います。
○議長(鈴木喜明)まず、説明員の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)市長。
○市長(森井秀明)答弁漏れ、大変失礼をいたしました。
私からは1点、「住みよいまち、人にやさしいまち」というフレーズが公約の中には入っていない。にもかかわらず、先ほどの私の答弁で、なぜ公約を実現するとそれに結びつくのかということがマッチ、合っていないのではないかという御指摘と、それはいつからお話しするようになったのかという点だったかと思いますけれども、まず「住みよいまち、人にやさしいまち小樽」という言葉をいつ言い始めたのかということは、恐縮ですが、正確性のことを考えると、今は、恐縮ですが、お示しできません。私の中で多分このときだろうというのは思ってはいるのですが、それは後ほど間違っていたということにもなりかねないので、それは恐縮ですが、ここではなく、後ほどお示しさせていただきたいと思います。そして、私といたしましては、それが結果的に、市政についてから、「住みよいまち、人にやさしいまち」ということで市民の皆様に表現するようになってきましたけれども、それはやはり、公約の中でそういう思い、意図が重なるフレーズだということで、市長についてからそのフレーズを使わせていただくようになったので、この公約を実現することによってそういうまちになっていくと私自身は認識し、表現していたところでございます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)福祉部長。
○福祉部長(日栄聡)第3子以降の所得制限を設けないで1,900万円上乗せをすればいいのではないかということに対しての答弁でございますが、これは、もちろん市長がふだんから申しております第3子以降は全て無料にするということとは合わない、違うということは御理解していただけていると思うのですけれども、所得制限を設けないで行った場合には、答弁にもありましたとおり、1,900万円上乗せになります。該当者が20名ほどというふうに、少ないのです。第3子全てが無料化になっているわけではなく、3歳以上の子供は、第3子であっても無料ではありません。といったことから、公約であります第3子以降を全て無料にする、年齢制限を設けない、それから、所得制限も設けないで、全ての第3子を無料にするという方向でただいま検討しておりますので、早期実現に向けて検討してまいりたいと考えております。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)建設部長。
○建設部長(上石明)街路防犯灯について、今回の制度は白熱灯、水銀灯、蛍光灯について対象にしていまして、ナトリウム灯につきましては、省エネルギーの効率が高いということで、今回は対象外にさせていただいております。今後、この事業が終わって一度検証した後に、改めてナトリウム灯につきましては検討していきたいというふうに考えております。
(「議長、3番」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)3番、安斎哲也議員。
○3番(安斎哲也議員)再々質問させていただきます。
まず、かつてと往時の部分について、約30年前というのが、何で市長がそれを知っているのだと。人から聞いた話を勝手に盛り込んで再生しているのは、とんでもなく無責任な公約だなというふうに思います。子供の活気があるとかなんとかと言っていますが、先ほど私が指摘しましたけれども、インフラとか施設、介護施設とか公共施設は当時よりも整っているので、それと比べてどうよくしようとしているのかというのをお聞かせいただきたいと思います。
次に、市民会議100について、これから100年だから名称を100にしたということではなくて、私が聞いていた意図としては、伝わらなかったかもしれないですけれども、何で100人にしたのかという理由をお聞かせいただきたかったということであります。
参与の部分について、根拠がないということでありますけれども、私、本質問のときに理由と根拠を示してくださいと言っているのに、根拠を持たないで来られているということは、まさしく誠実に答弁しようとされていないのではないかと思いますので、改めて根拠を示していただきたいのと、改めて今伺ったら、行政から外に出て、その知見をアドバイスしたと、今まで聞いたことがない答弁が出てきているのですけれども、これってどういうことなのですか。今までの答弁と全然違う話をしているのですけれども、これはどちらが本当なのでしょうか。
あと、産業の振興に効果が期待できるという水産ゾーンのところですが、期待というのはわかるのですけれども、期待値とか効果はどういうふうに測定されているのか、見込んでいるのかというのをお聞かせいただきたいと思います。
次に、LEDの部分、無責任ではないかという指摘は、新聞とか議会議論を見ていればわかることなのに、それを読まずに見ずに公約に載せて、いかにも自分の制度設計だといわんばかりに豪語しているのが無責任ではないですかという指摘であります。無責任ではないですかという指摘に対してどう答えるのかということでございます。
次に、年齢制限の部分について、いずれにしても、年齢制限も所得制限も撤廃して実行できるようにするというお答えだったと思いますが、これはいつまでに検討されるのか、いつまで実行しようとしているのかというのをお聞かせください。
産婦人科医の部分について、産婦人科医の働きやすい環境を整えると言っていたのに、産婦人科医ではなくて、ほかの知っている医師から聞いた話を公約に盛り込んだということは何なのかという話になります。結局何の環境を整えるかという考えがなく、ただ言葉尻いいような部分を述べたのではないかと思っていますので、改めて伺いますけれども、もともとは、ただ子育てしながら働ける環境、それ1点しかなかったのだということではありませんか。
最後に2点あります。駅前広場の件ですけれども、市長がおっしゃるイメージを改善するには、では、駐車場もなく車も通らない、市民が安全に歩行できるような広場をつくりたいというイメージを持って公約に盛り込んでいたのか。もしそれであれば、そのための準備として、ただ歩行調査とか交通量調査をするのではなくて、中央バス、JR、第一駅前ビルとかを含めたいろいろな各関係団体と協議の場を設けるべきなのではないですかというふうに思いますので、これについてお聞かせください。
最後に老健施設なのですけれども、これは次期計画の中でアンケートをして、これから関係者に意見聴取するということですが、これの中で、もし必要がないということになれば、老健施設は公約はしているけれども、建設しないということで確認させていただきたいと思います。
○議長(鈴木喜明)説明員の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)市長。
○市長(森井秀明)安斎議員の再々質問にお答えいたします。私が答弁したこと以外におきましては、担当部長から答弁させていただきます。
まず、私自身が知り得ない当時のことを勝手に思い込んで小樽の再生という表現をしたのかという御指摘だったかと思います。この公約の中で掲げさせていただいている小樽の再生というのは、先ほど言ったイメージをもとにお話させていただいたところでございます。そして、それを果たすために公約を一つ一つ掲げて取り組んでいこうということで掲げたものでありますので、つまり、それを実現することでそれが達成できるという、その視点を持って掲げさせていただいたところでございます。ですから、安斎議員が言うように、インフラとかそういうものをというふうに御指摘されるとするならば、公約の一つ一つ掲げられていることがそれに当たると、私自身は思っているところでございます。
それから、100人にしたのかという御質問で、先ほど質問したことと私の答弁の意図がずれていたというお話であったかと思います。実は、ここに至るまでにさまざまな過程がありました。地域ごとに出向いて1回ずつやったほうがいいのではないかというようなお話も出ていたところでございます。そうしますと、いろいろな地域には行けるのですけれども、結果1回ずつ行うということで、なかなか意見に対しての総合計画に反映できるようなところまでは至らないのではないかであったりとか、さらには、やはり何回も回数を重ねることによって、市政の状況、今までの小樽の歴史、また、将来ビジョンのことにおいても、そのようなことを踏まえながら、より濃い意見交換になるのではないかというお話もあったことから、そのようないろいろな過程の中で、最終的に皆様にお集まりいただいて、5回という回数を重ねて行おうという流れになったところでございます。
その中で、市のほうでの運営に対しての器量であったり、またはその対応、いわゆる何百人も一遍に対応できるかというと、やはり難しい。逆に少ない人数ですと、市民の皆様の意見を反映したというふうに市民の皆様に対してお伝えするには、人数が少なければなかなかそういう意味、または、そういうふうにイメージとして捉えてもらえないということから、結果それが、100人という規模が私たちとしても対応できる範囲内で最大限の規模ではないかということから、100人になったという経過もございますので、あわせてお伝えさせていただきます。
それと、参与のことにおきましては、今回に限らず、今までも根拠について何度も御質問を繰り返されているかと思いますが、やはり、私たちといたしましては、その根拠は、何度も答弁させていただいておりますけれども、行政における取り組み、そして、民間の両方の経験、そして、知見を持つということが行政に役立てられるという認識のもとで任用したという経過がありますので、それが私たちが今までも答弁をさせていただいた根拠でございます。
そして、先ほど私の答弁で、今までの意図とは違うのではないかというお話がありましたが、私自身といたしましては、今までも今も同じ意味でお伝えしているつもりでありますけれども、やはり、その両方の経験をされていることによって、私はさまざまなアドバイスを受けて、市政運営に対して役に立ったというふうに認識しているところでございます。
そして、LEDのことについて無責任だとまた繰り返しお話しされておりましたけれども、私自身が公約に掲げようと思ったことそのものは、新聞等で取り上げられる前からでございます。また、それがそのように予算化されるかどうかというのも、それこそ第1回定例会になって初めて、私も含めて市民の皆様に対して知られる内容だったのではないかと思っております。私自身も……
(発言する者あり)
公約について、もちろん掲げつくるに当たって、一日、二日でできるものではありません。時間をかけてこれを積み重ねていく、これが市民の皆様にとって望む内容だ、そういうことをやはり何日も何日もかけて、この公約というものはでき上がっているところでございます。ですので、私はそのように無責任だというふうに言われておりますけれども、私自身は、今まで説明をさせていただいたように、無責任だとは思っておりませんし、LEDによって市民の皆様が望む環境づくりに結びついていくであろうと認識しておりましたので、公約に掲げさせていただき、そして今、それをこの3年間、1年目に限らず続けさせていただいているということから、公約を果たすものと考えているところでございます。
(発言する者あり)
それと、産婦人科医の働きやすい環境のことで、産科医の働きやすい環境という意味合いにおきましては、就任させていただいてから、先ほどもお話しさせていただいていますけれども、産婦人科の医師はもちろんのこと、医育大学であったり、その他の医師も含めてさまざま情報収集を重ねて、その体制づくり、環境づくりに取り組んでいるところでございますが、その当時は、私自身は、産婦人科医師という役職の方から、残念ながら直接お話を聞くことはできませんでした。しかしながら、医師自身からは、産婦人科とは違う医師でありますけれども、医師の皆様がお越しになる、または選ばれる病院になる、その環境において、先ほど答弁させていただいたようにアドバイスをいただいております。これは、産科医に限らず、その環境づくりが医師に来ていただける環境づくりに結びつくということから、全く別の問題ではないと思っておりますし、それもあわせて果たすことによって、産科医の医師が来ていただける環境づくりには私は大きく結びつくと思っておりますので、働きやすい環境に結びつく内容であると思っているところでございます。
(発言する者あり)
それと、駅前のイメージという表現でした。車の通らない広場をつくればいいというふうに思っているのかという御指摘でありましたけど、そのように思っているわけではありません。つまり、市民の皆様にとって、また、観光客の皆様にとって、車とバスやタクシー、また送り迎えの車など、そういう車等の動線と歩行者における動線を、信号灯も含めてですけれども、すみ分けをして、安心で、さらにはわかりやすい広場にしていくことがイメージでございますので、車をやめるとか排除するとか、そういう観点を持っていたわけではございません。それと、関係団体との協議をすべきだという御指摘であったかと思います。これにおきましては、市としてもしっかり調査を行って、その上で最終的に協議の場というものは必要になってくるのかなと思っておりますので、その場面が来たときには関係団体に対して協力を求めることになるであろうと思っているところでございます。
あと、最後に、施設においてですけれども、私が公約に掲げさせていただいてから、施設に伴っては2年がたちまして、改めてニーズ等の調査をしていかなければならないというふうに思っているところでございます。私といたしましては、そのことを踏まえて判断していきたいというふうに思っておりますので、必要がないとなった場合においてという過程においては少し表現がしづらいところではありますが……
(発言する者あり)
私といたしましては、今後の策定委員会においての状況等を踏まえて判断したいなと思っているところでございます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)産業港湾部長。
○産業港湾部長(中野弘章)お答えいたします。
私からは、観光船事業に係る期待値の効果測定についてどのようにするのかという御質問だったと思います。先ほど答弁させていただいたような観点で、観光との連携によって広い意味での産業の振興が期待できるところでございますけれども、あくまでも民間の事業者で行っている事業でありますので、その効果を測定するというところまでは至っていないものでございます。
(「議長、3番」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)3番、安斎哲也議員、何ですか。
○3番(安斎哲也議員)参与の部分ですけれども、今まで市長がおっしゃってきた説明と違う説明を先ほど来からされていますので、指摘をさせていただいて、今までの議論を捨てて、今回述べられた理由を新たに加えるのかどうか、これを明確にしていただかないといけないと思います。というのは、行政から外に出て……
○議長(鈴木喜明)今おっしゃっているのは前の答弁と違うという御指摘ですか。
○3番(安斎哲也議員)そうです。
○議長(鈴木喜明)それは議事進行ですか。何ですか。
○3番(安斎哲也議員)議事進行をかけてよろしいなら、議事進行についてさせていただきます。答弁の修正なりを求めたいと思います。
○議長(鈴木喜明)まず、その件につきまして述べてください。
○3番(安斎哲也議員)行政から外に出て、その外に出たアドバイスを伺うという話を市長は答弁されたのですけれども、今まで言ってきたことは、雪対策において行政で経験したことと、民間の除雪の業者にいて民間の経験を知っているから、除排雪の施策としてアドバイスをもらうんだという話をしていました。今まで、では、ほかに市政全体のアドバイザーとしてどのようなアドバイスや知見があるのかということを一切言ってこなかったのに、今ここに来て、行政から外に出た目線からアドバイスをもらったということなのですけれども、では、なぜ、私が最初に市民にとって何がよかったのか、理由と根拠を示してくださいと言ったときに、その部分をお話しになっていないのか、また、過去これを言ってこなかったのかが理解できませんので、この部分、答弁の修正なりを求めたいと思います。
○議長(鈴木喜明)安斎議員の議事進行でありますけれども、過去に聞いたけど、そのことは述べられなかった。今回そのことについて述べた。これは違うことではないのかというお話です。それは、先ほどの質問の中にありましたか。
○3番(安斎哲也議員)だから、根拠を示してくださいと言ったのですけれど、出てこないから。
○議長(鈴木喜明)違うことを言っているというより、前に聞いたときには答えず、今答えたということでありますので、これは答弁が違うということにはとらないのです。要するに、前は漏れていたという考えだと思います。ですから、この件は答弁が違うというふうには判断いたしません。よろしいですか。
○3番(安斎哲也議員)終わります。
○議長(鈴木喜明)安斎哲也議員の質疑及び一般質問を終結します。
(「議長、4番」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)4番、中村岩雄議員。
(4番中村岩雄議員登壇)
○4番(中村岩雄議員)地域公共交通について、お尋ねいたします。
今、小樽をめぐる人と物の流れにさまざまな変化があり、早期に、あるいは中・長期で検討・対応を要する課題が山積しています。
北海道横断自動車道余市・小樽間が平成30年度中に供用開始になり、国道5号の忍路防災事業で、トンネルを含む新ルートが29年度中に開通、それに続き、塩谷防災事業も順次供用開始になると聞いております。また、少子高齢化、人口減などから、学校統廃合によって通学路が変わることや、小樽市立病院、済生会小樽病院、小樽掖済会病院の移転に伴う通院ルートなどの変化が見られております。北海道新幹線における新駅周辺と市街地とのアクセス、並行在来線函館本線経営分離など、バス、JRなどの公共交通にも影響を及ぼす課題があります。
このような情勢の中、昨年4月に、塩谷海岸からぱるて築港までの路線の新設を求め、塩谷桃内連合町会、新道町会、塩谷を良くする会の三者から2,000筆を超える署名を添えて北海道中央バスに要請がありました。その後署名はふえ続け、3,200筆に達していると聞きます。
要望の内容は、高齢化が進みバスの乗り継ぎが厳しく、買い物、通院が大変不便であり、現在、おたもい入口から小樽市立病院、済生会小樽病院経由でウイングベイ小樽まで運行されている路線バスを塩谷海岸まで延長してほしいというものであります。
小樽市としても、地域住民の要望を受け、北海道中央バスに要請を続けてきたことと思います。北海道中央バスからは、市内線の収支が赤字という現状で、塩谷海岸からぱるて築港への直通路線の新設は大変厳しいが、法定協議会が設置されれば、その中で検討したいとの考えが示されております。
国の動きですが、平成25年12月に交通政策基本法が制定され、26年11月、地域公共交通活性化再生法が改正され、地域公共交通ネットワークの再構築に向けた支援を行っています。
そこでお伺いいたします。まず、市では塩谷地域の要望に対しどのような対応をされてきたのか、御説明をお願いします。
次に、地域公共交通ネットワークの再構築に向けて、道内他都市の地域公共交通網形成計画の策定状況をお聞かせください。地域公共交通網形成計画を策定する経費として国から支援する制度があり、昨年度までは補助率10分の10で、29年度から2分の1となりました。来年度では遅きに失する感がありますが、網形成計画を策定するための法定協議会設置時期はどのように考えていますか、お示しください。
次に、法定協議会を設置するとしたら、構成員はどのようにお考えですか、お答えください。また、地域公共交通網形成計画を策定するに当たり、法定協議会開催は何回くらい想定していますか、他都市の事例などを参考にしながらお答えください。
最後に、地域公共交通網形成計画策定に必要な地域データの収集・分析、住民利用者アンケートの実施なども行うべきですが、どれだけの範囲、規模で考えているのか、お聞かせださい。また、短期間の実証調査も必要と思いますが、いかがですか。お答えください。
以上、再質問を留保し、一般質問を終わります。
○議長(鈴木喜明)説明員の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)市長。
(森井秀明市長登壇)
○市長(森井秀明)中村岩雄議員の御質問にお答えいたします。
ただいま、地域公共交通について御質問がありました。
まず、要望に対する市の対応につきましては、平成28年4月に、塩谷桃内連合町会などから、塩谷海岸とぱるて築港までの路線新設の要望に関する支援要請があり、市からもバス事業者に対して検討を依頼しました。バス事業者からは、現状において路線新設は非常に困難な状況にあると説明を受けたことから、その内容について塩谷桃内連合町会などに報告しているところでありますが、市といたしましては、市内全域のバス路線のあり方の中で引き続き検討していきたいと考えております。
次に、地域公共交通ネットワークの再構築に向けて、道内他都市の地域公共交通網形成計画の策定状況につきましては、平成29年3月末現在で、函館市や千歳市など10市町で策定されております。
次に、地域公共交通網形成計画を策定するための法定協議会設置時期につきましては、地域公共交通網形成計画の策定に当たり、行政が中心となり、まちづくりと連携し、面的な公共交通ネットワークの再構築に取り組まなければならないと考えております。協議会の設立時期については、現在、銭函地区をモデル地域に選定し、行政として地域公共交通に対する役割や課題などを把握するとともに、他都市の取り組み状況を調査、研究した上で判断していきたいと考えております。
次に、法定協議会の構成員につきましては、国土交通省で発行している地域公共交通網形成計画作成の手引きによりますと、法定協議会の構成員については、市町村、公共交通事業者、道路管理者、公安委員会、学識経験者、利用者、地方運輸局などが示されており、委員数につきましては、他都市の事例では20名程度で構成されていることから、これらを参考にしてまいりたいと考えております。
次に、法定協議会開催の回数につきましては、国土交通省で発行している地域公共交通網形成計画作成の手引きによりますと、法定協議会では、地域公共交通の問題点や課題の整理、地域公共交通網形成計画の基本方針や目標の設定、施策の検討などを行うことから、4回程度開催することが必要と考えております。
次に、地域公共交通網形成計画策定に必要な調査につきましては、地域公共交通網形成計画の策定に当たっては、本市の地域公共交通の現状や課題を把握するため、市内全域において公共交通の利用状況などのデータの収集・分析、通勤・通学者、市民や観光客などを対象としたアンケート調査などが必要になると考えております。また、短期間の実証調査につきましては、今後、必要性について検討してまいりたいと考えております。
(「議長、4番」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)4番、中村岩雄議員。
○4番(中村岩雄議員)強い要望として申し上げておきたいのですが、塩谷とオタモイ3丁目が該当する地域になるわけですけれども、これはことしの4月末の人口で約4,250名の方々がいらっしゃる、そういう地域です。現在、おたもい入口発のおたもい・ぱるて築港線、これが運行されております。1日5便運航されているわけですけれども、このおたもい入口発を塩谷海岸まで延長してほしい、そういう具体的な要望です。
今、市内全域でぱるて築港線として運行されているのが約6カ所から運行されているということです。その中で、このオタモイ3丁目、塩谷地域が不便を強いられている、そういう状況にあるかなと思うのですが、引き続き市におかれましては、バス事業者に対しまして協議及び働きかけをしていただきたいというのと、それから、法定協議会が前提となっておりますので、その設置に向けて精力的に準備を進めていただきたい、これを強く要望しておきます。
○議長(鈴木喜明)以上をもって質疑及び一般質問を終結し、この際暫時休憩いたします。
休憩午後2時51分
――――――――――――――
再開午後3時20分
○議長(鈴木喜明)休憩前に引き続き会議を再開し、これより一般質問を行います。
通告がありますので、順次発言を許します。
(「議長、17番」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)17番、中村誠吾議員。
(17番中村誠吾議員登壇)(拍手)
○17番(中村誠吾議員)第2回定例会に当たり、一般質問を行います。
ことしの通常国会のマスコミ上の主役は森友学園でした。市長、森友学園と加計学園の問題は国民的関心が高く、ここまで注目されたのはどうしてだと思いますか。私どもは、国民的関心が高い理由は、首相、防衛大臣といった権力者に近いと思われている人物が格安で土地を手に入れられるという便宜を図ってもらったのではないか、この疑惑が国民の怒りに火をつけたからだと考えています。行政の公平であるべき決定を政治がゆがめてしまったのではないかという疑惑だけでもこれだけ問題になり、許されないことなのです。真相の解明はこれからでしょうが、疑惑の段階でこれだけ注目されたのだと考えます。
そこで、実は小樽市にも似たような問題があると私は思っています。我々が問題にしている小樽港の高島漁港区の問題です。後援会の幹部がオーナーであり、小樽市の権力者である市長に近いと思われる観光船事業者が、通常では考えられないさまざまな許認可を得ている問題です。これは、森友学園同様に、行政の決定を政治家である市長がゆがめてしまっているのではないかという疑念があるからこそ、我々は市長に説明を求めています。この構図を市長は本当に理解できているのでしょうか。
また、さきの定例会では、私どもは、港湾法を含めた全体像からこの条例を捉えるなら、分区条例上、小樽港と石狩湾新港の解釈に違いはないということを申し上げました。そして予算特別委員会の中で、分区条例には国が示したひな形があるという答弁がありました。通常、ひな形がある条例でそのとおりに条例を作成しているのであれば、全国で同一の解釈になるのが条例解釈上の基本です。小樽市の条例とひな形の明確な違いを挙げられますか。小樽市の条例とひな形を含めた全国的な条例の違いを具体的に挙げてください。そうしないと、小樽市の条例と全国の分区条例には違いがないということになりますし、小樽市と石狩湾新港管理組合の分区条例の解釈が違うという市の主張も成り立たなくなります。
さらに市長は、条例に書かれていないことを解釈して行うことのほうが勝手な判断という枠組みに当てはまりかねないという発言をしているのです。これは、条例に全てを書いているような規制に関する条例など存在しないこと、分区条例は、罪刑法定主義にのっとるべき罰則を規定する条例ではないことを根拠に、我々は明確な誤りだと指摘しました。市長は、分区条例において、このような条例解釈ができる根拠を示してください。この解釈の帰結は、分区条例に書いていない建物は全て認めるという結論になります。これで本当に分区条例の意味がありますか。規制すべき建物を全て条例に列挙できるとお考えですか。説得力のある回答をお願いします。
そして私は、この問題は刑法的にも問題があるのではないかということを指摘しておきたいと思います。もちろんここは裁判の場ではありません。しかし、非常に危うい市長が危ういことをしているという点について、法律を通すことによりわかりやすく市議会で指摘し、問題点の整理をしたいと思いますので、取り上げます。
ここで問題となる法律は、公職にある者等のあっせん行為による利得等の処罰に関する法律です。第1条には、1、「衆議院議員、参議院議員又は地方公共団体の議会の議員若しくは長が」、2、「国若しくは地方公共団体が締結する売買、貸借、請負その他の契約又は特定の者に対する行政庁の処分に関し」、3、「請託を受けて」、4、「その権限に基づく影響力を行使して公務員にその職務上の行為をさせるように、又はさせないようにあっせんをすること又はしたことにつき、その報酬として財産上の利益を収受したときは、三年以下の懲役に処する」となっています。1から4の要件全てに当てはまれば罪となります。ここで、1と2の、市長がこの法律の対象であることや、今回の構築物の建設等に関する行政庁の処分であることは、疑いの余地はありません。
この法律の特徴は、政治家が公務員に対して口ききをして、たとえ正当な行為をさせたとしても、あるいは、不正な行為をさせなかった場合でも、そのあっせん行為によって利益を得れば処罰されるという法律です。私どもはこの行政庁の処分が違法だと言っていますが、たとえ市長が言うとおり合法であっても、処罰の対象になる可能性があるのです。
次に、3、「請託を受けて」という部分です。請託とは、内々で特別の計らいを頼むこと、特に、公務員に一定の職務行為を行うように依頼することとされています。我々民進党を初め議会においてこれほど取り上げられているのは、この件が異例であり、本来できないような行政庁の処分だからです。特別な計らいができなければできない処分なのです。
そこで確認しますが、観光船事業者がこの問題について役所に何回来たか、どのような要求をしたか、記録をとっていますか。また、市長自身は、港湾室から今回の処分のことで相談を受けたことがありますか。
最後に、4、「その権限に基づく影響力を行使して公務員にその職務上の行為をさせるように、又はさせないようにあっせんをすること又はしたことにつき、その報酬として財産上の利益を収受したとき」という点です。ここで問題になるのは、政治家個人やその後援会、政党等の団体に対して、その政治活動のためになされる寄附という意味での政治献金です。賄賂を受け取ったという疑惑の本人から、その金は政治献金として受領したので賄賂ではないとの主張がなされることがあるかもしれませんが、違法と合法との区別はかなり微妙なのです。具体的な事案に応じて、その報酬の意味、金額、人的関係、金の流れなどを検討して、その報酬として、つまり、対価性を判断することになります。そして、対価性が肯定されると、幾らそれを政治献金と呼んでも違法になります。つまり、政治献金の内容次第なのです。
そこで、平成27年に観光船事業の経営者から、市長個人、後援会などの政治団体は、政治活動のための政治献金をいつ、幾ら受け取っていますか。この法律の第1条が適用され、市長が三年以下の懲役に処されるかどうかを決めるのは裁判所であり、起訴するのは検察です。しかし、たとえ有罪でないから許されるという問題なのでしょうか。疑惑がある以上、市長はしっかりと説明していかなければならないのです。
冒頭にお話しした森友学園の問題では、安倍首相は、土地取引にかかわっていたら辞任すると国会の場において明言しています。また、松井大阪府知事は、3月16日に学園の理事長と2人で会ったとか、森友を優遇せいという指示をしていたらやめますと記者会見で述べ、学園側との不適切な関係が発覚したり、自身のこれまでの説明に虚偽があったりした場合は知事を辞職する考えを示し、学園からの小学校認可申請に対し自身は指示や決裁を一切していないと強調しています。法律的に問題はなくても、政治的、道徳的には問題があるのです。首相と松井知事においては、是非はともかく、少なくとも政治家としての覚悟は伝わっています。
そこで、市長は、今回の高島漁港区における観光船事業の構築物の建設等に関する行政庁の処分に関し、行政の決定にかかわりましたか。また、森井市長は、高島漁港区の問題に関し不適切な部分があれば、首相や松井知事のように辞任すると明言できますか。
あと、もう一つ確認しておきたいことがあります。小樽市事務専決規程第4条と別表第4号において、臨港地区内の分区における構築物の建設等に関する許可は部長決裁とされています。しかし、第5条には第4条の特例が規定されており、第1号、「市議会に関係のあるもの」、第2号、「専決者の上司の指示で起案したもの」、第3号、「重要又は異例と認められるもの」、そして第4号、「疑義のあるもの又は将来紛議若しくは論争のおそれのあるもの」は、「市長又は専決者の上司」、つまり、副市長となっています。
このような規定から考えると、同様に、今回問題となっている高島漁港区における観光船事業の構築物の建設等に関する行政庁の処分について、ここまで問題になっているわけですが、仮にこの処分を取り消すとしたら、市長決裁ということでよろしいでしょうか。
最後に申し上げたいのは、市長は、小樽市のことであれば自分の思いどおりにできると考えている節があるのではないでしょうか。少なくとも市長の議会、職員、商工会議所などに対する行動から、私はそう感じます。自分と意見が違うものは単なるノイズでしかなく、議会での指摘も自分のやりたいことを邪魔する存在としか認識していないのではないかと感じます。確かに、法律によって市長には絶大な権限が与えられています。ひとりで物事を決められることもたくさんあります。だから市長は、イギリスの歴史家の言葉である「権力は腐敗する、絶対権力は絶対に腐敗する」という言葉を胸に刻んでいただきたいと思います。民主主義国家では、歴史の反省を生かし、絶対権力が生まれないようにさまざまな仕組みがつくられています。小樽市においても市長と議会の二元代表制になっていて、権力に対するチェックとして、議員は議会の中で市長にさまざまな問題を問いかけています。また、選挙があるから、市長は長期間にわたってここで言う絶対権力にはなり得ません。しかし、在任中の市長には相当な権力があり、腐敗する危険性は常にあります。
森井市長はしがらみというキーワードを使って選挙を戦い、市長という権力を手に入れましたが、自分が権力者になった今、自分の選挙から出ているしがらみによる腐敗のにおいがこの高島漁港区の問題にはするのです。だからこそ、我々はこの問題を指摘しているのです。もし市長が、もう一つの市民の代表である議会の指摘を無視し、自分の考えや思いが全て通用すると考え、ただ何も問題ないとだけ繰り返して説明責任を放棄する姿勢を貫くなら、それは絶対的な権力に通じるものがあります。そこには、歴史家の言葉のとおり、市長が意図するしないにかかわらず腐敗が出てくるということを忘れないでいただきたいと思います。
再質問を留保して質問を終わります。(拍手)
○議長(鈴木喜明)説明員の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)市長。
(森井秀明市長登壇)
○市長(森井秀明)中村誠吾議員の御質問にお答えいたします。
ただいま、私の政治姿勢について御質問がありました。
まず、小樽市の分区条例とひな形を含めた全国的な条例の違いについてですが、国が示した分区条例のひな形と本市の分区条例では、漁港区の規定が、ひな形では、「漁業関係者の利便の用に供するための日用品の販売を主たる目的とする店舗、飲食店その他市長が指定する便益施設」ですが、本市の場合は、「前各号の施設に従事する者及びその利用者のための飲食店又は物販店でその床面積が1,000平方メートル以下のもの並びにこれらの附帯施設。ただし風営法第2条の規定に該当するものを除く」と違いがあります。また、他港においても、例えば、函館港における漁港区の規定などはひな形と異なり、飲食店や日用品の販売業などに供する店舗については、特に利用者を限定するような条件はつけられておらず、それぞれの港湾の実情を勘案し、定められているものと考えております。
次に、分区条例の条例解釈の根拠につきましては、原則、分区条例に書いてあることをできるだけ忠実に解釈すべきとの思いから発言したものであります。また、規制すべき建物を全て条例に列挙できるかどうかについてですが、規制すべき建物の用途については、小樽港の利用や事情を考慮して本市の分区条例が制定され、これまで取り組んできたものであります。
次に、観光船事業者が構築物の建設等について役所に何回来たのか、どのような要求をしたのかにつきましては、観光船事業者は、高島漁港区における構築物の建設等に関しては計4回の来庁があり、その際に、高島地区での観光船事業の概要や建築物の内容の説明を受けております。また、今回の件にかかわる相談については、港湾室から事前に説明がありましたが、法令・条例に基づき適切に手続を行うとともに、他の臨港地区内の構築物設置者と不平等にならないよう公平公正に取り扱うよう指示したところであります。
次に、政治献金につきましては、平成27年に、観光船事業者の経営者からは、私個人、私が代表を務める政治団体、ともに受け取っておりません。
次に、高島漁港区における観光船事業の構築物の建設等に関する処分に関し、私が行政の決定にかかわったかどうかにつきましては、先ほども答弁いたしましたが、担当部署から事前に観光船事業の概要について説明を受け、法令・条例に基づき適切に必要な手続を行うとともに、他の臨港地区内の構築物設置者と不平等にならないよう公平公正に取り扱うよう指示したところであり、私は行政の決定に直接携わっておりませんが、建築確認申請の手続上、港湾室が当該構築物は分区条例に適合するか否かの判断を行い、適合する旨の意見を付し、建築主事が建築確認を行ったものであります。
次に、この問題に関し不適切な部分があれば私が辞任すると明言できるかにつきましては、今回の高島漁港区に建築された建築物は分区条例の趣旨に照らして適合するものと判断し、適切に処理されたものと考えており、議員の御指摘のようなことはございません。
次に、観光船事業者の構築物の建設等に関する行政庁の処分を仮に取り消すとした場合の市長決裁につきましては、先ほども答弁いたしましたが、今回の処分は、建築確認申請の手続上、港湾室が当該構築物が分区条例に適合するか否かの判断を行い、適合する旨の意見を付し、建築主事が建築確認を行ったものであります。今回の処分に問題があるとしたら、私が最終的に判断をすべきことだと考えてはおりますが、今御説明させていただいたように、法令・条例に照らして適切に処理したものでありますので、処分を取り消すことは考えておりません。
(「議長、17番」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)17番、中村誠吾議員。
○17番(中村誠吾議員)何点か再質問させていただきます。
今回の高島漁港区問題に関してですが、それぞれに分区条例上の許可はしているでしょう。ほかの許可申請に比べて、先ほど聞いた面談回数であるとか、または、どれだけ時間がかかってしまったのか、また、面談に来られるみんなが代表者の人が来るのか、そのような相手側の地位とか、そういうところが通常の手続と違わなかったですか。違わないかと感じませんでしたか、港湾室は。そして、特に判断を重視するようなこと、判断を深くしなければならないようなことは感じませんでしたか、困難性があると。要するに、すんなりと何の問題意識もなく通したのですか。まずそこをお答えください。
次に、二つ目です。我々は異常性があると考えています。そこで、漁業者の皆さんは、市が通常に行っている業務によっていきなり生活を脅かされて、もめたわけです。いいですか。もう一度言いますけれども、そもそも分区条例というのは、区域を分けていろいろな事業者の利害を調整して、少なくとも対立やもめごとを起こさないようにしているものなのです。基本中の基本なのです、これが。わかりますか。ですが、結果的にもめたのです。分区条例の理念に反しているのです、だから。このことが全てなのです。だから、何回も言いますけれども、市の分区条例の解釈は間違っているのです。だから、間違っているのだから正す考えはないのかとお聞きしているのです。
三つ目です。重要になってくるのですが、コンプライアンス委員会から報告が出るでしょう。そこで、違法、合法ではないにしろ、不適切という報告がなされた場合に、許可を見直す考えがありますか。もっと言うと、取り消しますか。
次の質問なのですけれども、取り消さないのなら、コンプライアンス委員会の判断はどうでもいい、どうあっても無視するということですか、明確に答えてください。
そして最後の質問です。最後にもう一度聞きますけれども、先ほど加計学園の話をしました。この高島の問題は加計学園よりも深刻なのです。なぜなら、加計学園は、理事長と友人ということだけでもこれだけ問題になっています。しかし、どうでしょうか。私は先ほど政治資金の質問もしましたが、相手はあなたの選挙にかかわった後援会の幹部の方です。関係性は友人どころの話ではないです。
曲がりなりにも、加計学園のほうは、弁護するわけではないけれども、法解釈上は問題はないとされています。それは私もわかります。ところが、高島のほうは法令解釈上もむちゃくちゃなのですよ、先ほど言ったとおり。これは加計学園のレベルと違います。はやりですけれども、行政をゆがめているのです。市長、その認識はありますか。逆に言うと、ゆがめていませんという説明をしてください。そして、困惑した漁業者の皆さん、それと、市民と、その市民の代表である議会に納得できる説明が相変わらずありません。してください。
○議長(鈴木喜明)説明員の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)市長。
○市長(森井秀明)中村誠吾議員の再質問にお答えいたします。私から答弁したこと以外におきましては、担当部長より答弁させていただきます。
私からは、まず、コンプライアンス委員会で不適切という報告が出た場合はどうするのかという御指摘でありましたけれども、恐縮ですが、仮定のお話においては、今、現状では答弁のしようがありません。コンプライアンス委員会において判断がなされた後に、そのことに基づいて判断をすることになるというふうに思っておりますので、ここでは明言はできません。
もう1点、先ほど加計学園のということで、友人だから問題は薄いのではないか、そして、後援会幹部なのだから、それはそれより重いだろうという御指摘であったかと思います。私は、後援会というものは、その政治家であったり、さらには候補者に対して、そのまちに対して、よりよくしていく、高めていく、まちとして貢献してくれるであろう、そういう純粋な思いのもとで参画されていると思っているところでございます。それが今御指摘のような利害関係ではないかというようなお話しでありますが、私自身は、皆さんここにいらっしゃるお一人お一人も政治家でしょうけれども、その周りの方々、応援されている方々も、利害を求めて御参加されているのか、私はそれを指摘されることそのものが不思議で仕方ありません。私は、まちをよくしていこう、そして、この人であればそのお役目に立つ、そして、それに対して応援されたり、政治献金をされているという、その純粋な思いに対して踏みにじるような言葉では、私はおかしいというふうに思っております。
(「そんな話していないでしょう、余計な演説しないで……」と呼ぶ者あり)
ですから、私自身は、それが後援会の幹部だから問題なのだという御指摘は当たらない、このように考えているところでございます。
(発言する者あり)
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)産業港湾部長。
○産業港湾部長(中野弘章)中村誠吾議員の再質問にお答えいたします。
私から、まず1点目ですが、今回の件に関しまして、分区条例上、許可に当たっての面談の回数ということで、4回と答弁でお答えしていますけれども、港湾室が直接対応したわけでございますが、担当の話からいきますと4回ということで、それほど通常の手続とは異常はなかった、回数的にはなかったというふうに聞いているところでございます。
それから、判断を深く、困難性がなかったかということですけれども、この点につきましては事前に市長、副市長に説明しているということで、慎重を期すような形をとっているところでございます。
それから、もう1点は分区条例の解釈の部分について、いろいろな事業者の利害を調整すべきもの、利害を調整する必要もあるのですけれども、もともとは港湾の利用の仕方をどうするかというのが分区条例でございまして、それに伴っていろいろな事業者の利害を調整すべきものだというふうに考えております。それで、今回の件につきましても、以前にも答弁させていただいておりますが、許可は適切に行ったと思っておりますが、漁業者との話し合いをしてくださいというような、事業者とですね、その点については附帯条件という形でつけたわけでございますけれども、それがスムーズに行われなかったことについて私どもは反省しているということは、前も議会答弁でお答えしたとおりでございます。
(「議長、17番」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)17番、中村誠吾議員。
(「議長、1番、議事進行について」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)いや、少し待ってください。
中村誠吾議員にお聞きしますけれども、先ほどの再質問で実際聞かれたことと答えていることがかみ合わなかったというか、そういう解釈は私も感じております。その件について、再質問にもう一度きちんと答えていただくという形ではなくてよろしいですか。
○17番(中村誠吾議員)結構です。委員会等がありますので、結構です。
(「議長、1番、議事進行について」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)1番、秋元智憲議員。
○1番(秋元智憲議員)今の中村誠吾議員の再質問の中で、コンプライアンス委員会の判断のお話がありまして、以前から議会の中で、経済常任委員会の中でもこの質問がありまして、港湾室長が、コンプライアンス委員会の判断が出たら、是正勧告等が出たら、それに従うという答弁をしているのですが、市長はその判断が出てから考えるということだったのですけれども、市長の言うことが正しいのであれば、委員会の発言との整合性がとれなくなりますけれども、市長の言葉で正しくていいのですね。その場合には、委員会の答弁をどういう扱いにしてもらうのか、今は判断できないかもしれませんけれども、どちらが正しいのか、判断してください。
○議長(鈴木喜明)今、1番、秋元議員からの議事進行ということです。議事進行は私に対してと。議事さばきでありますけれども、先ほど言ったコンプライアンス委員会の答申が出たら、それに従うというのは今までの答弁だったということです。市長の今の答弁は、コンプライアンス委員会の判断が出たらという仮定の話はできないというお話です。その件につきまして、もう一度市長に私からお聞きします。
そういう形が出たらということは仮定なので答えられないと答弁されたのですけれども、産業港湾部からは、もしそういうふうな判断が出たらそれに従うというお話になっているので、今のところは、そこのところを市長としてどう考えているのかということをもう一度お聞きして、出たら従うのかどうかというところなのです。
(「どっちが正しいんですかという話なんです」と呼ぶ者あり)
だから、そのことをもう一度発言する機会を与えますけれども、何かお答えすることはありますか。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)市長。
○市長(森井秀明)いいえ、ありません。
(「矛盾している」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)今、秋元議員が議事進行で、矛盾しているのではないかというお話をしました。その件がコンプライアンス委員会から不適切というふうに出た場合には従うというのは、港湾室が答えたのです。市長は、仮定の話なので、出たら考えるというお話です。この部分で矛盾というところになるのかというのはありますけれども、矛盾というのは、その件については、出たら従わないとか、そういう話……
(発言する者あり)
それを含めて委員会でやっていただくということにはならないですか。
(発言する者あり)
○1番(秋元智憲議員)私たちは委員会の中でも小樽市の方々と議論をして、いろいろな問題点も指摘し、議論しているのです。その中で、小樽市の港湾室長が、コンプライアンス委員会から是正勧告が出たら、それに従いますと言ったのです。それは違うのですかという話なのです。市長はそういう話が出てから判断するということだと、そもそも違うではないですか、今まで答弁していることと。こういう、毎回委員会でほかの人が言ったことと市長が言ったことが違うなんていうことがあったら、これは議論が成り立たないですよ、委員会の。だから整理してくださいというお話なのです。
○議長(鈴木喜明)市長にもう一度お聞きします。そういった形でコンプライアンス委員会から不適切と出た場合、港湾室ではそれに従うというお答えが出ています。このことは、港湾室は市長ときちんと相談されていると思いますので、その発言と、今のコンプライアンス委員会で不適切と出た場合、仮定の話なので答えられないというのは、そごがあるということでありますので、コンプライアンス委員会で不適切という答申が出た場合、市長はどうされるのですか。港湾室と同じようなお答えですか、どうなのですかということです。
(「港湾室の答弁と違うのか」と呼ぶ者あり)
これは統一していただかないと困りますので、お願いします。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)市長。
○市長(森井秀明)先ほどの繰り返しになりますけれども、私が今答弁させていただいたとおりでございます。
(「前にもあったけど、ちゃんと市長の口から言わないとだめですよ」と呼ぶ者あり)
(「港湾室長が答弁しているのが先例になっているのに、違う答弁したらだめでしょ」と呼ぶ者あり)
(「港湾室長が答弁したように従いますと言えばいいだけでしょう。」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)港湾室長に聞いても、これはやはり市長が上部でいますので、市長の判断だというふうに、市長の答弁が答弁ということになります。
(発言する者あり)
(「それだったら委員会の質疑成立しなくなってしまう」と呼ぶ者あり)
(「さっきの僕の質問のときだって違った答弁してるんだから」と呼ぶ者あり)
(「委員会の質疑はうそだったの」と呼ぶ者あり)
(「議長、5番、議事進行について」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)5番、髙橋龍議員。
○5番(髙橋龍議員)そもそも、中村誠吾議員の再質問の際に、コンプライアンス委員会から不適切と言われたときに、それを取り消すかということで、市長の御答弁として、仮定なのでこれは明言できないというふうにおっしゃいましたけれども、基本的に質問の性質として、仮定を伴うものというのは非常に多くあると考えます。今回、中村誠吾議員がされた質問というのが極端にとっぴなものであれば、仮定であるから明言できないというお答えは理解できるのですけれども、そうでなくて、通常どおりというか、極めて普通の質問です。コンプラから不適切と言われたときに取り消すか否かという。これを仮定なので明言できないと言われてしまっては、今後、我々も、例えば何かこうだった場合にどうなのですかという質問ができなくなってしまうと思いますが、議長、いかがでしょうか。
○議長(鈴木喜明)今、そういう議事進行がございました。逆に言いますと、市長部局のほうで統一の見解として出していただくのに時間を要するということはありますか。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)市長。
○市長(森井秀明)今の髙橋龍議員の御指摘においてお話させていただきます。
私もこの件において議員の皆様からさまざま御指摘をいただいて、都度顧問弁護士等に確認しながら物事を進めさせていただいているところでございます。そして……
(「議長はそんなこと言っていないですよ」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)市長、今、思いではなくて、私が聞いたのは、市として統一の見解を出すのに時間がかかりますかと。それをしっかり出していただかないと、議員の皆さんは二つのお答えを今いただいて、困っているわけです。ですから、市としてどうする、今までの件と含めてどう考えている、これを統一していただきたいということでありますので……
(「はい、ですからそれについて」と呼ぶ者あり)
その件についてのみお話をいただきたい。
○市長(森井秀明)それについてのみお話をさせていただいております。それで、顧問弁護士等に確認しながら進めさせていただいているところでございます。そして、この中で、中村誠吾議員から、コンプライアンス委員会からそのような御指摘とかがあった場合においては、その内容がどのような形で出てくるのか、それが不適切だという内容だったとしても、それがどのような内容なのか、それに基づいて精査し、顧問弁護士に確認しながらやっていかなければならないことだというふうに思っております。ですから、その結果がどうなるかということをこの場では明言できませんから、ですので、そのように先ほど答弁させていただいたところでございます。そのような意味合いにおきましては、先日港湾室長が、議員の方から御指摘されたときに、どのような質問で不適切ということで出た場合に……
(「ちゃんと答弁を確認してから言わないと大変なことになりますよ。今までの議論がめちゃくちゃになりますよ。そんなここで何の原稿もなしに撤回するなんて言ったら、大変なことになりますよ」と呼ぶ者あり)
ではですね、何にしましても、私自身は今の質問に対して……
○議長(鈴木喜明)やりとりは議長を通して行ってください、現場ではなくて。
○市長(森井秀明)失礼しました。
(「質問に対して何も言っていないですよ」と呼ぶ者あり)
それで、私自身は、中村誠吾議員の質問に対して現状においての答弁として行わせていただいておりますので、この考え方について変えるつもりはございません。そして、その違いにおいては、今、安斎議員から御指摘がありましたけれども、私自身はそごはないとは思っておりますが、今後においてそれに対して疑義があるのであれば、ぜひ予算特別委員会であったり、そのような場面において御指摘いただければというふうに思います。
(「そんなのだめだって」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)今までの議事進行をまとめさせていただきます。先ほど言ったように、今の答弁と前の答弁が違うのではないかということであります。それはそういうふうにとれます。それで、市長が先ほどおっしゃったのは、前と整合性がとれるようなニュアンスのお話ですけれども、そうであるならば、しっかりそのことについて、今、港湾室長の答弁もこの場ではわからないということでありますので、しっかりチェックしていただいて、整合性を持った回答をいただきたいということであります。そのために、暫時休憩いたします。
休憩午後4時11分
――――――――――――――
再開午後5時50分
○議長(鈴木喜明)休憩前に引き続き会議を再開いたします。
秋元議員から市としての統一見解についての議事進行がありましたが、この際、説明員から発言の申し出がありますので、これを許します。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)市長。
○市長(森井秀明)先ほど議長から御指摘のあった答弁の整合性につきまして、御指摘のとおり、港湾室のほうで答弁しておりましたことを議事録で確認いたしました。市としての統一見解ということでありますが、市としての最終判断は私でありますので、私から改めて答弁させていただきます。
あくまでも仮定での御質問でありますが、私としましては、コンプライアンス委員会からの判断がなされた時点で、市として判断してまいりたいと考えております。
○議長(鈴木喜明)中村誠吾議員の一般質問を終結いたします。
(「議長、22番」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)22番、新谷とし議員。
(22番新谷とし議員登壇)(拍手)
○22番(新谷とし議員)初めに、地域包括ケアシステムの強化の問題について伺います。
政府与党と維新の会は31本もの法律を束ねた介護保険法等改定案を強行採決したことにまず抗議をして、質問いたします。
来年8月からの介護保険利用料3割負担についてです。新たに3割負担となる見込みの方の収入目安と人数をお知らせください。
2015年度は、介護保険料改定で、利用料2割負担、施設入所者への補足給付打ち切りを実施しました。小樽市では2017年4月25日現在、介護認定1万1,195人のうち652人が2割負担になりました。2割負担の全国の影響を実態調査した21世紀・老人福祉の向上をめざす施設連絡会によると、「2割負担の支払いが困難で退所した」「多床室へ移った」などが報告されています。2015年8月から3カ月間で2割負担となった方のうち、小樽市内の施設入所で退所した方は何人いますか。
また、第1回定例会予算特別委員会で、介護サービス利用料が2割負担になった方が、重症肺高血圧症で医療費がかかるため、デイサービスと訪問看護の利用をやめ、福祉用具貸与のみにした例を挙げましたが、サービス利用を縮小した他の事例、人数を把握していますか。こうした中、3割負担はますます利用抑制になりませんか。見解を伺います。
次に、サービス利用料の月額上限引き上げについてです。ことし8月から一般区分のサービス利用料を3万7,200円から4万4,400円に引き上げます。現在、上限3万7,200円は区分4の市民税課税世帯の方で、4万4,400円は区分5で、現役並み所得相当の方がいる世帯となっています。現在の区分4の対象者はどれくらいですか。
次に、基準緩和についてです。前回の改定で要支援者の介護サービスを保険給付から外し、市町村の総合事業へ移行しました。小樽市は、昨年10月からことし3月までの試行で通所介護に週1回利用を設けましたが、そのことによる事業所経営は厳しくなったという声を聞いています。試行期間での利用状況と事業所への給付実績をお知らせください。
今回の介護保険法改定では、新たに共生型のサービスを位置づけ、高齢者、障害児・者の社会福祉サービスを同一事業所で行うことを進めています。障害者サービス事業所や介護保険事業所からの申請があり、自治体の基準を満たせば、共生型サービス事業所として、障害と介護のどちらのサービス事業所の指定も受けられるようにするとしていますが、そうなると、それまで非課税世帯で障害者福祉サービスの利用料がかからない高齢障害者が65歳になると自己負担が課せられるのではという懸念もあります。また、人手不足の現場で障害福祉も介護福祉も兼務させるのでは、サービスの質・量の低下につながりかねません。障害福祉サービス事業所と介護保険事業所の統合に対する市長の見解を伺います。
次に、財政誘導についてです。改定案では、保険者機能の抜本強化を理由に自立支援や給付費の適正化の施策、目標をつくらせ、その達成状況に応じて市町村への交付金を支給する仕組みを盛り込み、給付費の適正化目標を達成できなかった市町村には現行の調整交付金を減らすことまで検討しています。政府は、改革工程表に2018年度から2020年度の介護給付適正化計画を位置づけて、今後、給付削減の具体化を進めます。それに先立ち、小樽市は、5月22日発送、6月9日投函期限で、要支援1・2と要介護認定者以外の2,000人に第7期介護保険計画における介護予防・日常生活圏域ニーズ調査を行いました。回答状況はいかがですか。
調査結果は、厚生労働省の地域包括ケア「見える化」システムにデータ登録、活用するということですが、情報の一元化で自治体間の給付費の適正化を競わせることになります。小樽市は他市に倣うことなく必要なサービスを受けられるようにすべきではありませんか。市長は給付費の適正化を口実に、調整交付金の削減をやめるよう国に申し入れるべきです。見解を求めます。
次に、北海道地域医療構想の問題についてお聞きします。
昨年12月、厚生労働省のガイドラインに基づいて策定した北海道地域医療構想では、全道を21の圏域に分け、2025年に必要とされる病床数の推定をしています。北海道全体では2013年の8万3,556床から7万3,190床に1万366床削減、後志圏域では3,471床から2,922床に549床削減する計画です。構想策定の趣旨は、2025年に団塊の世代が全て75歳以上になる中、住みなれた地域や自宅での生活を支える地域完結型の医療に重点を移していく必要がある、病床削減を目的としているものではないとしています。国は既に2006年の介護型療養病床廃止の法制化、2007年の公立病院改革ガイドライン、2014年の医療介護総合確保推進法で、病床数削減等の連続改悪で、医療難民、介護難民を増大させてきました。2008年以降、小樽市内の病院での一般、療養病床は何床削減されたのですか。
2025年の後志圏域の65歳以上の人口は、2010年、7万1,909人が7万2,271人にふえ、総人口の39.4%、小樽市内では4万1,607人が4万1,848人にふえ、40.9%と高い比率になり、病気になる率も高くなるのに病床削減は妥当だとお考えですか。
また、2025年には回復期病床が不足するとしています。地域包括ケア病床は現在でも不足していますが、どのように必要病床数を確保していくのでしょうか。
在宅医療に必要な訪問看護、訪問リハビリは、病院・診療所は訪問看護、訪問リハビリ事業所として指定できるみなし指定により、実際にサービスを提供しているところは指定数に比べ少ないのが実態です。ことし1月31日現在の北海道と後志圏域のみなし指定を含む事業所と実稼動の事業所数をお知らせください。
病床数を減らし、入院患者や施設入所者を在宅でと言いますが、在宅介護は要介護度が高くなるほど家族の負担と自己負担が多くなり大変です。一例を挙げますと、市内に住むA氏は胆管結石で手術を受け3カ月の入院後、市内の包括ケア病院に入院を打診しましたが、受け入れられずに自宅に戻りました。3カ月の入院で寝たきり状態になり、介護度は5に上がり、医師の往診も受けながら、月曜日から金曜日まで訪問介護、週2回の訪問看護と訪問リハビリ、週1回の訪問入浴などのサービス利用をしましたが、1カ月の利用料は約13万円、自分の年金を大きく上回る負担です。しかも、訪問介護は事業所の人手不足で、登録制のヘルパー対応でした。手厚い在宅介護でもせん妄や尿路感染などが起き、家族は大変な思いです。地域包括ケアを進めるなら、利用料と家族の負担を軽減し、医療・介護従事者を養成していかなければ絵に描いた餅です。この点はどう解決されるのですか。結局は、病床数削減は国の医療費を削減することが目的であり、さらなる医療・介護難民を生み出すのは明白ではありませんか。市長の見解を伺います。
北海道地域医療構想策定に当たっては、地域医療構想調整会議を設置して議論を行ったということですが、小樽市としてどのような意見を上げたのか伺います。市長は調整会議の中で地域医療構想を高く評価していますが、病床数を削減し、全国で30万人もの人たちを在宅化させることをよいとお考えなのですか。
次に、市税徴収について、伺います。
2017年度の市税が決まり、市民には通知が届いています。初めに、小樽市のこの3年間の市税滞納額、収入率を個人市民税、法人市民税、固定資産税別にお知らせください。また、各年度の差し押さえ件数をお知らせください。
税金納入は国民の義務で、払うのは当然ですが、交通事故や病気、給与収入が落ちたなどで支払いが困難な場合も出てきます。何かの都合で税金の支払いが滞ると延滞金がどんどんたまり、ますます払えないという悪循環になり、「払わなければならないのはわかっているが、生活が大変で税金を払うのが大変」「給与や年金を差し押さえないでほしい」など、市民から納税相談が寄せられています。地方税法第15条で納税の猶予など納税の緩和制度が規定されていますが、制度の説明と、どのくらい適用になったのか、この3年間で年度ごとにお知らせください。
小樽市は納税相談に応じていますが、窓口対応が以前と違い大変厳しくなり、滞納している市民は物を言えない状況になる人も少なくありません。税金を計画どおりに納められない根底には、非正規雇用、賃金や可処分所得の落ち込みなど、貧困の問題があります。生活費や事業に係る経費、教育費など、その人の立場に立ち親身な相談になっているでしょうか。
今、全国的に税の徴収が厳しく、児童手当まで差し押さえたという誤った差し押さえが起き、裁判で違法判決が出されました。地方税の徴収問題は国会でも問題になり、総務省は毎年、地方税務行政の運営に当たっての留意事項の事務連絡文書を出しています。また、1976年の国税庁の税務運営方針も生きているとの答弁です。この中で近づきやすい税務署にすることが述べられています。二つの文書の留意事項を説明してください。これらの通知に基づき、市民が困っていることに寄り添った納税相談を求めます。地方公務員として納税相談はどうあるべきか、市長の見解を伺います。
以上、再質問を留保して質問を終わります。(拍手)
○議長(鈴木喜明)説明員の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)市長。
(森井秀明市長登壇)
○市長(森井秀明)新谷議員の御質問にお答えいたします。
初めに、地域包括ケアシステム強化について、御質問がありました。
まず、新たに3割負担となる見込みの方の収入目安につきましては、厚生労働省の示した資料によりますと、年金収入及びそれ以外の収入がある単身高齢者で340万円以上、夫婦世帯で463万円以上の方となり、単身で年金収入のみの方は344万円以上となっております。また、人数につきましては、本市の平成29年4月時点の被保険者を対象とした場合、合わせて約220人と推計しております。
次に、平成27年8月から2割負担となった方のうち、小樽市内の施設で退所した方につきましては、27年8月から10月までの3カ月間に6人おります。そのうち半数の3人が死亡による退所であり、残りの3人も他の施設への転出や入院によるものであります。
次に、2割負担となったことによりサービス利用を縮小した事例につきましては、2割負担となったことをきっかけにサービス内容の見直しを行い、訪問介護事業所の変更をした事例があったと聞いておりますが、人数は把握しておりません。
次に、3割負担が利用抑制にならないかということにつきましては、厚生労働省においては、2割負担を実施した27年8月前後において、サービス分類ごとの受給者数の対前年度同月比を見ると、顕著な差は見られないとしており、3割負担の対象者はさらに少なくなるので、影響は小さいとの見解を示していますが、本市においては利用状況を注視してまいります。
次に、高額介護サービス利用料の区分4の対象者につきましては、平成29年4月に支給した1,972人のうち、区分4の方は189人となっております。
次に、総合事業試行期間での要支援者の介護サービス利用状況と事業所への給付実績につきましては、予防給付費と試行中の総合事業費の月ごとの合計は、平成28年10月、961件、約2,816万円、11月、960件、約2,765万円、12月、963件、約2,754万円、29年1月、1,002件、2,796万円、2月、1,006件、2,789万円、3月、1,031件、約2,808万円となっております。
次に、障害福祉事業所と介護保険事業所の統合に対する見解につきましては、新たな共生型サービスは、障害者が高齢になっても、なれ親しんだサービスを同一の事業所で継続的に利用しやすくなるというメリットがありますが、一方で、障害者と要介護者のそれぞれのニーズに沿ったきめ細やかな対応がどこまで可能かといった課題も指摘されているところです。
現在、国において事業所指定基準、介護報酬や障害福祉サービス等、報酬の同時改定に向けた検討が進められておりますので、この動向を注視していかなければならないと考えております。
次に、第7期介護保険計画における介護予防・日常生活圏域ニーズ調査につきましては、6月9日現在、回収数は1,302件となっており、回収率は約65%となっております。
次に、厚生労働省の「見える化」システムの情報の一元化による自治体間の競争につきましては、今後、法律により全市町村が保険者機能を発揮して、自立支援、重度化防止に取り組むよう、データに基づく課題分析と対応、適切な指標による実績評価、インセンティブの付与が制度化されることになっております。これにより、各自治体においては、各地域の実情を適正に評価し、地域に見合ったさらなる介護予防策や重度化防止策を行い、給付費の適正化につなげていくものと考えております。本市においては、今後も現状に応じた適正な介護サービスを受けていただけるよう努めてまいりたいと考えております。
次に、給付費の適正化を口実に調整交付金の削減をやめるように国に申し入れるべきとのことにつきましては、介護保険の持続的かつ安定的な運営を図るためには、自治体の財政負担や被保険者の保険料負担が過重にならないよう、国における積極的な財源措置が期待されるところであります。そのため、本市といたしましては、全国市長会を通じて、国に対し、国庫負担割合の引き上げ及び調整交付金の別枠での確保を要望しているところであります。
次に、北海道地域医療構想の問題について、御質問がありました。
まず、平成20年以降、市内病院での一般病床、療養病床につきましては、20年10月1日と本年6月1日現在を比較すると、一般病床で284床、療養病床で285床の減となっております。
次に、病床削減は妥当だと考えているのかにつきましては、北海道地域医療構想は、この圏域につきましては、道が設置した後志圏域地域医療構想調整会議において議論され、策定されたものであります。この会議において道からは、自宅など住みなれた場所での医療ニーズの高まりにも配慮しながら、あくまでも現時点で予測される平成37年の圏域人口、年代別の人口構造に見合う必要病床数を設定したものであり、病床削減を目的としたものではないとの説明がありました。本市といたしましては、高齢者の疾病特性に配慮するなど、各世代の医療ニーズに対応した必要病床数を確保することが優先されるべきものと考えております。
次に、必要病床の確保につきましては、道では後志圏域地域医療構想調整会議を設置しており、今後はその中に病院間で意見交換を行うための場を設定し、将来的に不足する医療機能別の病床の確保や関係機関の連携について、検討されていくものと承知しております。
次に、本年1月31日現在の北海道及び後志圏域の訪問看護及び訪問リハビリテーション事業所におけるみなし指定を含む事業所指定数と介護報酬支払実績がある稼動中の事業所数につきましては、北海道保健福祉部福祉局施設運営指導課によると、北海道全体の事業所指定数は、訪問看護では2,993件、このうち稼動中は552件、訪問リハビリテーションでは2,372件、このうち稼動中は190件となっております。また、後志圏域全体の事業所指定数は、訪問看護では137件、このうち稼動中は22件、訪問リハビリテーションでは102件、このうち稼動中は10件となっております。
次に、利用料と家族の負担を軽減し、医療・介護従事者の養成につきましては、利用料についてですが、介護サービス費や医療費の自己負担額が一定額を超えると、それ以上負担とならないよう、それぞれ高額介護サービス費、高額療養費といった制度があります。また、同時期に医療も介護もかかった方には、高額医療・高額介護合算療養費制度があります。道の地域医療構想では、家族の負担軽減の視点に立ち、医療・介護従事者の確保、養成に取り組んでいく必要があると示しております。本市においては、道の動向を見きわめながら、必要に応じ働きかけを行ってまいります。
次に、病床数削減の見解につきましては、北海道地域医療構想は医療費削減を目的としているものではなく、地域の人口、年代別の人口構造の変化に合わせた病床機能、病床数を確保していくものと認識しております。また、本市においては、住みなれた地域での医療・介護サービスを希望する市民ニーズに配慮した形として地域包括ケアシステムの構築を推進し、いわゆる医療・介護難民が生じないよう取り組んでまいります。
次に、地域医療構想調整会議での本市の意見につきましては、後志圏域地域医療構想調整会議において、今回策定された地域医療構想は総論的なものであり、今後、これをもとにして、平成37年に向けてスケジュールや話し合いの場など、どのような形で進めていくのかということを明確にする必要があるという意見を申したところであります。
次に、在宅化させることがよいのかにつきましては、地域医療構想は在宅化を目的としているものではなく、平成37年に向け病床の機能分化・連携を進め、目指すべき医療提供体制を実現するための方向性を示したものと認識しております。なお、現在、本市も含め全国の自治体では、地域の実情に応じて、高齢者が可能な限り住みなれた地域で自分らしい暮らしを続けることができるよう、地域包括ケアシステムの構築に取り組んでいるところであります。
次に、市税徴収問題について、御質問がありました。
まず、過去3年間の市税滞納額や収入率、差し押さえ件数につきましては、調定額から収入額を引いたいわゆる滞納額と収入率は、平成25年度では、個人市民税が3億2,910万9,251円、93.0%、法人市民税が6,899万2,651円、95.4%、固有資産交付金を除く固定資産税が37億9,710万5,287円、58.6%、26年度では、個人市民税が2億5,487万1,762円、94.5%、法人市民税が6,102万5,900円、95.7%、固定資産税が39億8,669万6,385円、57.5%、27年度では、個人市民税が1億7,410万3,338円、96.1%、法人市民税が4,960万2,102円、96.4%、固定資産税が37億3,345万1,421円、58.7%となっております。
また、差し押さえ件数につきましては、25年度1,748件、26年度2,404件、27年度2,373件となっております。
次に、納税の猶予などの納税の緩和措置制度につきましては、この制度は、納税義務者または特別徴収義務者の個別的、具体的な事情に応じて市の徴収金の徴収を緩和するものであり、具体的な納税の猶予として、徴収の猶予、換価の猶予、滞納処分の執行停止の3種類が地方税法第15条に規定されております。また、これらの適用人数については、個人・法人を含めて、25年度212人、26年度235人、27年度199人となっております。
次に、国からの通知につきましては、地方税務行政に当たっての留意事項では、悪質な滞納者に対しては厳正に対処する必要がある一方で、滞納処分に当たっては、滞納者の個別・具体的な実情を十分に把握した上で適正な執行に努めることとされ、税務運営方針では、納税者の主張に十分に耳を傾け、法令や通知の内容等をわかりやすく説明し、納税者の利益となる事項を進んで知らせる心構えが大切であることが示されております。
次に、地方公務員として納税相談はどうあるべきかの見解につきましては、市民の要望に応えるために必要とされる行政経費の徴収、いわゆる税金については、法の定めるところにより、公平さと公正さを大前提に、市民の方々に一定の負担を求める必要があることから、税の納付のおくれた方に対しては、地方税法の規定により厳正に対処する必要があると考えております。
一方、さきに答弁した国からの通知にもあるとおり、納税者個々の事情を十分に把握する必要もあることから、状況に応じて文書による催告等を行うことにより、納税者に対して納税相談を促し、相談に来られた場合には、財産状況、収入状況によりますが、地方税法上の徴収の猶予に準じる形で、基本的には1年以内、特別な事情がある場合にはもう1年延長して、最大で2年間分納を認める場合があります。
いずれにいたしましても、職員においては、市民の皆様のお話に十分耳を傾けつつ税の公平性・公正性の確保に努めるのが、納税相談のあるべき姿と考えております。
(「議長、22番」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)22番、新谷とし議員。
○22番(新谷とし議員)再質問いたします。
初めに、地域包括ケアシステムに関連して、3割負担については、市としては注視していくということです。厚生労働省の見解では顕著な差はないということでしたけれども、まず介護関連法は、マスコミも障害福祉や児童福祉に関する議論はほとんどなく、強行採決された障害者団体からは、日本の社会保障の道筋にかかわる重要な法案が十分に審議されていないという強い抗議の声が上がっていると報道されておりました。まず、関係者の声もまともに聞かずに強行採決したことは本当に大問題だと思います。
利用料3割負担に関しては、昨年12月、全国老人福祉施設協議会は、塩崎厚生労働大臣に意見書を提出して、要介護度の改善が難しい、在宅復帰が困難でもそうあるべきだという強迫観念を与える、自立とは、身体機能のみならず社会生活、個人の尊厳も含めた状態だと述べております。顕著な差はないといいますけれども、実際に2割負担でサービスをやめざるを得ないという例も出ているわけです。これに対して注視をしていくというのは当然ですけれども、実態をよく調査していただきたいですし、利用者の声も聞いてほしいと思います。これについていかがですか。
それから、総合事業の通所介護に限定してお聞きしたのですけれども、給付実績が多分予防給付も含めた答弁だったと思うのですが、総合事業だけに限って言うと、少し件数とか金額が違うのではないかというふうに思うのですけれども、これが今おわかりでしたら答弁をお願いします。
それから、地域医療構想について、先ほど聞いたように、病床数は大きく減らされてきました。とりわけ介護療養型病床はほとんどなくなるという実態です。国の政策によって病院も患者も翻弄されてきました。今、全国的にも70%以上の病院が赤字となる深刻な事態となっています。2015年新春号の北海道医療新聞には、2014年診療報酬改定で、同一建物居住者への訪問診療料が大幅に引き下げられ、訪問診療を行う医療者だけでなく、施設や患者への深刻な影響を及ぼしていると報道しています。
2014年4月、厚生労働省は終末期医療に関する意識調査などの報告をしておりますけれども、在宅で療養して必要になれば緩和ケア病棟に入りたいという回答は、60%以上の国民は最期まで自宅での療養は困難と回答しております。ところが、それまでの厚生労働省は、約6割が自宅で療養したいと回答していると全く正反対のことを言っておりました。実態調査では、6割以上の方が自宅での療養は困難だというふうに言っているわけです。
また、足りない訪問看護などの担い手はこれから議論されていくのかもしれませんけれども、今でも在宅介護に疲れていろいろな悲劇が出ております。在宅医療・介護がどれだけ大変か、国、厚生労働省はわかっておりません。市長は小樽市を代表して協議会に出ておりますけれども、そもそも在宅医療・介護の家族の大変さをわかって地域医療構想を評価しているのですか。
先ほど、市税の滞納、差し押さえの答弁はありました。書き取れなかったのですが、市税概要に出ているのと少し違ったような気もします。個人市民税の収入率と滞納件数、それから私は各年度の差し押さえ件数をお知らせくださいと質問したのですが、これは個人市民税・法人市民税・固定資産税別にお聞きしたつもりだったのですけれども、これもわかったら今お答えいただきたいと思います。わからなかったら後ほどお聞きしますけれども、いかがでしょうか。
○議長(鈴木喜明)説明員の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)市長。
○市長(森井秀明)新谷議員の再質問にお答えいたします。
私が答弁したこと以外におきましては、各担当より答弁させていただきますので、よろしくお願いいたします。
私からは地域医療構想について答弁させていただきます。
新谷議員からるるお話があり、調査した内容においても、ずっと自宅で介護等を行うのは難しいという、そのような調査結果、60%であったことと、国等で調べていることにおいては、自宅希望が60%で、もともとの調査している案件において矛盾が生じているというような御指摘もあったかと思います。在宅医療・介護がどれほど大変か、それをわかった上で、これについて市としても鑑みながら進めるべきだという御指摘であったかと思います。
私といたしましても、先ほど答弁させていただきましたけれども、この北海道地域医療構想においては、やはり住みなれた場所での医療ニーズの高まりにも配慮しながら、あくまでも現時点で予想される平成37年の圏域人口、年代別の人口構造に見合う必要病床数を設定させてもらったものであって、病床削減を目的としたものではないとの説明があったところでございます。
私も、これについてはこのように認識しており、今お話しされたような現場における状況であったり、さらには現場それぞれにおいてのお一人お一人のそのような現状等もしっかり把握しながら進めていかなければならないというのは、私自身も感じているところではございます。しかしながら、現状においては、将来推計においても、世代別であったりとか、将来における人口状況を鑑みながら構想をつくっている段階でございまして、そのような現状における御指摘においては、これからその内容を含めながら進めていくことになるのではないかと私自身は認識しているところでございます。
私自身も調整会議の一員として、今のお話を含めながら進めてまいりたい、このように考えているところでございますので、御理解いただければと思います。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)医療保険部長。
○医療保険部長(小山秀昭)私からは、地域包括ケアシステム強化の問題について2点お答えさせていただきます。
まず、3割負担につきまして市の実態を調査せよということでございます。2割負担のときは約650人の方がおりました。それで先ほど答弁したような調査になっておりますが、3割負担の方は約220人でございますので、通常、施設や介護施設からサービスを変えた、脱退した、転院したなり、そういう経済的理由とか、理由までは聞いておりませんが、この機会を通じてそういう理由があるのかないのか、できる限りの範囲で調査していきたいと思っております。
また、総合事業に限った数字を示せということでございます。これは、介護予防がだんだん総合事業に移っていくことでトータルの件数を言いましたが、そのうちの総合事業に関して、10月から順次件数、費用を述べます。まず、平成28年10月52件、約128万4,000円、11月129件、320万5,000円、12月230件、592万4,000円、1月347件、885万円、2月387件、993万3,000円、3月489件、1,242万2,000円でございます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)財政部長。
○財政部長(前田孝一)私から、市税徴収の関係で答弁させていただきます。
差し押さえの件数の税目ごとのということでございますけれども、滞納している方というのは複数の税目にわたって滞納している方も多々おりますので、そういった意味で、税目ごとの差し押さえ件数という、そういう集計の仕方はしてございません。
(「議長、22番」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)22番、新谷とし議員。
○22番(新谷とし議員)再々質問を行います。
介護の利用料3割負担について、まだこれからなのですけれども、できる限り調査をしたいということでよろしくお願いしたいと思います。
それから総合事業について、今、総合事業だけどうだったのかをお聞きしましたけれども、かなり費用が下がっております。これも平均したら、かなり1件当たりの費用が下がっているわけです。ですから介護事業所では本当にもう大変だということで、撤退する事業者も出ているということを聞いています。札幌市では、報酬単価を月単位から回数単価に変えて大幅な減収になって、撤退する事業者が相次いでいるということも聞いております。このままでは事業所が立ち行かなくなり、廃止するところが出てしまうと、困るのは利用者です。
ですから、こういうふうにならないようにしていただきたいなと思いますけれども、まずそれに当たって、介護事業者と定期的な懇談会を開いて意見要望を聞いているのでしょうか。それから、利用者に負担を求めずに事業所に対する支援策など考えていることはあるのでしょうか。それから、事業所は、現場の声を聞いてほしい、現場を見てほしいと言っております。ですから、そういう点もぜひ実施していただきたいと思います。
それから、地域医療構想について、病床数削減が目的ではないと。これは、最初にそういうふうな構想が示されて、物すごく批判を受けて、それで病床数削減が目的ではないというふうに言いかえてきたものなのですけれども、実際に住みなれた地域で最期を終えるということは、私は望ましいと思います。しかし、それには本当に家族の大変さがあるわけです。
今いろいろな情報がネット上でも見られますけれども、大体それに携わる看護師だとか、リハビリだとか、そういう人数が足りないわけです。利用料もかかるわけです。ですから、ここを解決しなければ、それは本当に破綻してしまうと私は思うのです。
それで市長は、私が言ったことに対して、そうした意見も反映させていきたいということでしたけれども、ぜひこの際、医療保険部でもいろいろ実態を調査するとおっしゃっていましたので、市民のこういう在宅介護をしている方の医療を知っている方の実態をもっともっと調べて、そうしたことをどうこれから解決していくのかということを小樽市みずから、積極的に発信してほしい、森井市長にはぜひその役目を果たしていただきたいと思いますが、いかがですか。
○議長(鈴木喜明)新谷とし議員に申し上げますが、総合事業の介護事業者と定期的に打ち合わせをしている云々という質問がありましたけれども、これは再質問の中でも本質問の中でも触れていないということで、もし答えられれば答えていただきます。
説明員の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)医療保険部長。
○医療保険部長(小山秀昭)総合事業の件でございますが、介護事業者と定期的に懇談ということで、これは連絡会等を年に何回かしております。
また、現場を見てほしいということでございますが、介護事業所につきましては、私どものほうで定期的に調査に入っておりますので、そういう機会を見つけて現場を見たり、介護事業者の声を聞いております。
また、先ほど総合事業で苦しくなったというお話ですが、小樽市の場合は週1回の利用というものを新たにつくったということでございまして、介護予防と総合事業トータルの金額は、先ほど市長が答弁したように若干横ばい、少し伸びておりますので、経営が苦しいというのはほかの要素もあるのだと思います。そういうところも指導に入ったときには懇切丁寧に担当が説明していると聞いております。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(鈴木喜明)保健所次長。
○保健所次長(犬塚雅彦)新谷議員の再々質問にお答えいたします。
お話としましては、要するに地域で在宅で医療あるいは介護をされている方々が非常に厳しい状況にあるので、そういったことについて、この地域医療構想の会議の場で、市長あるいは市としていろいろと意見を言ったり、実態について発信していただきたいというお話でございました。
小樽市につきましては、今、小樽市、医師会、歯科医師会、それから関係団体でおたる地域包括ビジョン協議会を設置してございます。そういった中で、在宅医療・在宅介護に実際携わっている関係の方々からいろいろと実態を承っていることになってございますので、そういった中で我々が把握する、そして、実際地域医療構想の中で、これから、今設定した目標数、それから当然それとリンクしている地域包括システムとあわせて協議していくことになりますので、そういった場の中で意見を発していきたいというふうに考えてございます。
○議長(鈴木喜明)以上をもって本日の一般質問を終結し、本日はこれをもって散会いたします。
散会午後6時43分
会議録署名議員
小樽市議会議長鈴木喜明
議員酒井隆裕
議員佐々木秩