開議午後1時00分
○議長(横田久俊)これより、本日の会議を開きます。
本日の会議録署名議員に、中村誠吾議員、小貫元議員を御指名いたします。
日程第1「議案第1号ないし第28号及び議案第30号ないし議案第59号並びに報告第1号ないし報告第11号」を一括議題といたします。
これより、一般質問を行います。
通告がありますので、順次、発言を許します。
(「議長、2番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)2番、千葉美幸議員。
(2番千葉美幸議員登壇)(拍手)
○2番(千葉美幸議員)平成29年第1回定例会に当たり、一般質問いたします。
まず初めに、小樽の古民家を生かす取り組みについて伺います。
小樽市の空き家の現状は、国が実施している平成25年住宅・土地統計調査によると、空き家率が17.2%で全国の13.5%、全道が14.1%の状況と比較しても高い空き家率となっていて、市内を回っていると、空き家以上に空き地も目立ち始め、まちの景色が少しずつ変わっていることに寂しさと危機感を感じているのは私だけではないと考えます。本市の空き家の中には、今なお歴史や文化、そこに住む人の生活を感じることができる古い木造住宅や石蔵、住宅兼店舗などがあり、このような小樽の古民家を生かす取り組みについて何点か質問いたします。
初めに、小樽市で行われた平成27年度の空き家実態調査ですが、外観目視によって調査され、市内全域の建物数4万7,608件のうち、空き家等は2,423件で、空き家率は5.1%となりました。この外観目視の調査項目について説明してください。
本市では、将来にわたって小樽らしいまち並みを守るため、景観保全への取り組みを推進し、小樽市景観計画を策定しております。特に、歴史、文化等から見て、小樽らしい良好な景観を形成している重要な区域を小樽歴史景観区域としておりますが、昨年度行われた本市の空き家実態調査で、この区域における空き家の件数、空き家の管理状態について説明願います。
また、その中に平成4年に日本建築学会北海道支部の御協力で歴史的建造物の実態調査が行われ、1次調査対象となった住宅や店舗、倉庫などの建物が含まれていると思いますが、空き家の件数とその管理状態について説明願います。
観光客でにぎわう運河周辺や市内に点在する明治、大正、昭和を見詰めてきた小樽の古民家も空き家から空き地になり、駐車場やコンビニエンスストア等に姿を変え、小樽の魅力とも言えるまち並みや景観が少しずつ失われてしまうのではないかと懸念しています。このような懸念に対して、市長はどのような見解をお持ちでしょうか、お伺いいたします。
また、小樽らしい景観を守るため、現在どのような施策がとられているのか、お示し願います。
最近は見逃してしまうような小路や玄関が向かい合った家々が並ぶ路地に立ちどまる人、また、カメラを向ける人を多く見かけるようになりました。本市の歴史的建造物や文化財に加え、地域住民も気がついていない小樽の古民家の魅力は観光客を引きつけているように感じます。そのような魅力あるまち並みを少しでも残すため、空き家となっている小樽の古民家に特化した情報を利用したい方や移住希望者等に発信をしていただきたいと考えますが、いかがでしょうか、伺います。
古民家を利用した移住希望者のニーズは居住用やカフェ、ものづくりや仕事スペースなど多岐にわたり、課題として挙げられるのは修繕費や改善費の費用負担です。移住希望者の本市への移住を後押しし、定住者へとつなげるためにも、課題とされる住宅改修費等の助成金制度を検討していただきたいと思いますが、市長の見解を伺います。
次に、建築基準法の用途地域内の建築物の用途制限についてです。
不動産会社情報の中にも小樽らしい民家の住宅が売りに出されますが、小樽市内の坂の上にあって、眺望のよい場所であっても、古民家を一般の方が自分が住むためだけに購入することは改修費のことなどを考えると難しいといいます。
今回、御相談があったのは、そのようなところにある古民家を旅館として改修したい。改修費をかけてもなりわいが立つというものでした。古民家が旅館として新たに生かされ、結果的にその古民家を残すことにつながります。しかし、相談のあった空き家の古民家は第1種中高層住居専用地域の中古物件で、ホテル、旅館は原則として建てられない地域となっています。この地域の用途制限について説明願います。
自治体によっては建築基準法第48条のただし書きによる許可について建築許可の取扱方針を定め、特例許可の範囲等を定めているところもあります。小樽市らしい景観を少しでも後世に残すため、空き家になった古民家を旅館に利活用できるよう、本市でも用途制限について一定の条件のもと緩和する検討をしていただきたいと思いますが、市長の見解を求めます。
また、課題や問題点があればお聞かせください。
今後ますます増加すると思われる個人旅行者やリピーターは、市内の公共交通機関を使いながら徒歩で小樽観光を楽しむと考えられ、小樽の古民家を生かした取り組みは、滞在時間を延ばす効果も期待できると考えますが、いかがですか、お答え願います。
また、今回の質問に当たり、空き家となった古民家の利活用について成功している事例を拝見すると、古民家の再生に取り組んでいるNPOや地域の不動産会社、地域住民、そして自治体のまちづくりや空き家、観光に関係する部署などさまざまな組織が連携し進めています。市長の積極的な推進をお願いするためにも、本市でもこのように一体となった組織、ネットワークづくりをしっかり進めていただきたいと考えますが、市長のお考えをお聞かせ願います。
がん対策について質問いたします。
日本のがん検診受診率は、平成25年に実施された国民生活基礎調査で、男性の胃がん45.8%、肺がん47.5%、大腸がん41.4%で、女性の検診受診率は、乳がん43.4%、子宮頸がん42.1%を含め、五つのがん検診の受診率も3割から4割台を超えています。
しかし、本市のがん検診受診率は、平成27年度速報値で胃がん7.0%、肺がん9.7%、大腸がん19.4%、乳がん28.6%、子宮頸がん30.1%となっており、国が目標とする検診受診率50%以上には全く届かず、さらなる対策が必要なことは今までも指摘してきました。がんの治療費は発見がおくれ重症になればなるほど個人負担もふえ、乳がんの治療を行っている友人は手術後も抗がん剤治療が続き、年間数十万円の出費といいます。また、本市国民健康保険財政に与える影響は大きく、昨年10月に開催された決算特別委員会でも答弁いただきましたが、国民健康保険給付費の全体に占めるがんの医療費の割合は17%でおよそ20億円、これらのことからも市民お一人お一人の予防意識や検診受診の意識を高めてもらう対策の推進が重要になっています。
そこで何点か伺います。
初めに、本市のがんの特徴についてです。
小樽市のがん死亡者数の推移について過去5年間についてお聞かせ願います。
部位別の死亡者数で見られる本市の特徴についても説明願います。
また、本市で行っている全てのがん検診において、受診率が低下傾向にありますが、がん検診受診率とがんの死亡率の関係性についてどのように分析されているのか、説明願います。
次に、コール・リコールの取り組みについて伺います。
本市では、受診率向上のため、個別勧奨や再勧奨、いわゆるコール・リコールが実施されていると認識していますが、今年度はどのような方法で受診者に行われているのか、対象者やスケジュールも含め、説明願います。
また、これまでの効果についてもお聞かせ願います。
他の自治体では、現在行っているコール・リコール対象者を受診率のより低い層を絞り込み、重点的に受診勧奨を行っているところや、がんの部位によって罹患者が多くなる年齢層に絞るなどし、大きく受診率を向上させたところもあります。受診率が低い本市でも勧奨対象者をより絞り込むこのような方法を取り入れながら、受診率の向上を目指して効果の検証を行ってはどうかと考えますが、見解を伺います。
検診受診率と死亡率の関係性については、国立がん研究センター予防研究グループが大腸がん検診受診の有無とがん死亡率との関係について約4万人の方々を調査しています。この調査結果については、さらに長期にわたって追跡し、検証する必要があるとしていますが、調査開始から13年間に597人が大腸がんにかかり、132人が大腸がんで死亡し、過去1年間に検診受診なしの人に比べ、ありの人では大腸がんの死亡率が70%低下したそうです。このような調査結果からも検診受診の大切さがうかがえます。小樽市では、平成22年度に行ったアンケート調査で、未受診の理由として多かった「自分の年齢ではがんにならないと思っている」「心配なときにはいつでも医療機関を受診できるから」という回答を上げ、受診の意識につながっていないとも答弁しています。今後、未受診者の意識改革をどのように行っていくとお考えか、お聞かせ願います。
次に、胃内視鏡検査の導入についてです。
検診受診率が本市で最も低い胃がん検診についてですが、本市では今年度から新たな取り組みとして、受診率が一桁台で推移している胃がん検診について札幌の対がん協会のみの受診を市内の四つの医療機関で受診できるようになりました。これは受診しやすくする環境整備として有効かと思われ、市民からも評価する声があります。直近での受診者は昨年度同時期と比べ、どのような傾向にあるか、説明願います。
自治体で行う胃がん検診は胃部エックス線検査で行われており、バリウムを飲むこと自体が嫌で受診しない方も多いと聞きます。現在、病院での胃の検査は内視鏡が主流で体への負担も少ないことや、検査中に発見されたポリープの切除も可能で、未然にがん化を防ぐことができるといいます。厚生労働省では胃がん検診の指針を改定し、今年度4月から胃部エックス線検査だけでなく、胃内視鏡検査も選択できるようになりましたが、本市で選択していない理由を説明願います。
また、胃がん検診の受けやすい環境をさらに充実させるため、胃内視鏡検査の導入を検討願いたいと思いますが、市長の見解を伺います。
国では、平成29年6月に見直す予定の次期がん対策推進基本計画を見据え、がん対策をさらに推進する計画ですが、新たなステージに入ったがん検診の総合支援事業補助金の交付に当たっては、よりよい取り組みを実施している自治体を評価することも検討されています。本市の取り組みのお考えをお聞かせ願います。
この項の最後に、医療用かつら・ウイッグの購入費補助金制度について伺います。
国立がん研究センターが2009年に行った抗がん剤の副作用の苦痛について調査したところ、頭髪の脱毛は男性では18位でしたが、女性は1位で吐き気や痛みより苦痛を感じているとの結果でした。生きるための治療とはいえ、女性にとって髪の毛が抜けることは精神的なダメージが大きく、生活上の大きな障害となっています。抗がん剤治療は通院で行うことが可能になった今、治療を続けながら外出するにも現場復帰するにも外見のケアの必要性を強く感じています。私の友人は、ウイッグがなかったらスムーズに職場復帰していなかったと言い、外出も控えたと思うと話していました。
しかし、医療用ウイッグは普通のファッション用のものとは違い、肌に優しい素材を使った軽いものが多く、価格は十数万円、高額な治療費に加え、医療用ウイッグ購入の経済的負担は大きかったといいます。小樽市として女性の就労支援と早期社会復帰の観点から、抗がん剤治療の副作用により脱毛した方に医療用ウイッグの購入費補助制度の導入を検討していただきたいと考えますが、市長の見解を伺います。
また、導入している自治体もふえてきていると聞きますが、認識についても伺います。
再質問を留保し、一般質問を終わります。(拍手)
○議長(横田久俊)理事者の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)市長。
(森井秀明市長登壇)
○市長(森井秀明)千葉議員の御質問にお答えいたします。
初めに、小樽の古民家を生かす取り組みについて御質問がありました。
まず、平成27年度に実施した空き家実態調査の調査項目につきましては、建物の用途と階数のほか、保全の状況として建物の傾きと屋根、外壁の破損状況、衛生面の状況などとして敷地内のごみや雑草、樹木の繁茂の状況、玄関や窓ガラスの破損状況、家屋への進入の可否、雪による影響として、雪どめの有無や破損状況、落雪の影響、除雪や雪おろしの状況などを外観目視で調査を行ったところであります。
次に、小樽歴史景観区域における空き家実態調査での空き家の件数につきましては65件で、管理状態別では良好が9件、準不全が33件、不全が23件となっています。この65件のうち、平成4年に行った歴史的建造物の調査で1次調査対象になった建物数は16件で、その管理状態別では良好が1件、準不全が10件、不全が5件となっております。
次に、小樽の魅力とも言えるまち並みや景観が失われることへの懸念につきましては、古民家が保全され特徴ある小樽のまち並みや景観が残されることは大切であると考えておりますが、所有者の事情により解体されている実態があると認識しております。そのようなまち並みが失われていく実情については懸念しており、日ごろから古民家等の活用方法について調査研究を行うとともに、所有者に対し情報発信しながら、解体以外の方法で対応できるよう、働きかけをしてまいりたいと考えております。
次に、小樽らしい景観を守るための施策につきましては、景観法に基づき、市域全域を景観計画区域に、さらにそのうち小樽らしい景観を形成する重要な区域を小樽歴史景観区域に定め、それぞれの区域に形態や色彩等の基準を設け、一定規模以上の建築行為等を行う場合には届け出を義務づけております。また、野外広告物については、小樽市野外広告物条例に基づき、大きさや色彩等に関する許可基準を設け規制しております。さらに、市指定歴史的建造物等については外観保全や構造上主要な部分の補強工事等に対し、その経費について助成や融資のあっせんを行っております。
次に、空き家となっている古民家に特化した情報発信につきましては、小樽市空家等対策計画では空き家・空き地バンク制度の充実を掲げており、今後、制度の見直しを行い、登録件数の増加に向けた取り組みを進めてまいりますので、その取り組みの中でどう古民家の魅力を発信できるかを検討してまいりたいと考えております。
次に、本市への移住を後押しし、定住につなげるための住宅改修費等の助成金制度につきましては、対象者を移住希望者のみとする公益性の問題や個人の資産形成への助成という問題もありますので、現時点で移住希望者を対象とする助成金制度の創設は非常に難しいものと考えております。
次に、第1種中高層住居専用地域の用途制限につきましては、建築基準法第48条第1項第3号に規定されておりますが、当該地域は中高層住宅の良好な住居の環境を保護する地域であり、住宅のほか、学校、児童厚生施設、床面積が500平方メートル以下の店舗等が建築可能ですが、旅館やホテル、事務所等の建築はできません。
次に、古民家を旅館に利活用できるよう用途制限を緩和することにつきましては、旅館については不特定多数の人々が利用するため、当該地域に求められる良好な住居の環境に影響を及ぼすことが懸念されることから、緩和することは難しいものと認識しておりますが、現在、国において民泊に関する新法制定の動きがあることから、その動向を注視してまいりたいと考えております。
次に、徒歩等で小樽観光を楽しむ個人旅行者やリピーターの方々に対する古民家を生かした取り組みにつきましては、市内に点在する古民家を大切に保存し、小樽らしい魅力的な観光資源として利活用することは大変重要なことと考えております。具体的には、まち並みにマッチした古民家をリニューアルしたカフェや雑貨店等は、本市観光の魅力の一つであるまち歩き観光にふさわしい素材であり、こうした店舗がふえることで観光客のさらなる周遊が期待され、滞在時間の延長につながるものと考えております。
次に、空き家となった古民家の利活用を進めるための組織、ネットワークづくりにつきましては、小樽市空家等対策計画では、空き家となった古民家だけではなく、空き家の利活用という観点から、庁内関係部署の情報共有はもとより、不動産会社や関連するNPO法人を初め建築、法律等の各団体や地域などとの連携の重要性を示しておりますので、今後、計画に基づき多様な主体とのネットワークづくりを進めてまいりたいと考えております。その手始めとして、国の地方創生拠点整備交付金を活用し、旧寿原邸を拠点に官民協働の事業体制によるリノベーション講座や空き家相談会などを実施してまいりたいと考えております。
次に、がん対策について御質問がありました。
初めに、本市のがんの特徴についてですが、まず、過去5年間のがん死亡者数の推移につきましては、平成23年は580人、24年は569人、25年は578人、26年は574人、27年は620人となっております。部位別死亡者数の本市の特徴についてですが、過去5年間で見ると、最も多いものは肺がんであり、次いで胃がんや大腸がんとなっております。
次に、本市のがん検診受診率とがん死亡率の関係性についてですが、本市における受診率と死亡率の相関につきましては、統計学的に高い精度が求められ、国レベルの大規模調査が必要となることから、本市では分析を行っておりません。国の調査結果では胃がん検診、大腸がん検診、それぞれについて約4万人を対象とし、調査開始時点の過去1年間に検診を受けた人、受けなかった人について13年間追跡した結果、受けた人の死亡率は胃がん検診で約50%、大腸がん検診では約70%低下しておりました。このことから、国では検診受診と死亡率低下との相関があるとしているところでございます。
次に、コール・リコールの取り組みについてですが、まず今年度の個別勧奨や再勧奨、いわゆるコール・リコールの実施方法、対象者やスケジュールにつきましては、対象者は子宮頸がん検診が20歳から40歳の5歳刻み、乳がん検診が40歳から60歳の5歳刻みの年齢を対象としております。このうち個別勧奨の対象は、今年度初めて対象となる子宮頸がん検診の20歳、乳がん検診の40歳の方であり、再勧奨の対象は個別勧奨対象者以外の年齢で、過去に検診を受けていない方としております。方法は個別勧奨、再勧奨ともに無料となるクーポン券を個別に送付しており、スケジュールは対象者を抽出後、7月に無料クーポン券を発送しております。これまでの効果につきましては、平成26年度、27年度の2年間にわたりコール・リコールを実施しましたが、受診率は10%前後と低い水準となっております。
次に、受診率向上を目指した取り組みや効果の検証につきましては、これまでも広報や健康教育などの機会を捉え、がん検診の有効性等に関する周知啓発や検診を受けやすい体制を整備し、受診率の向上を目指してまいりました。本市といたしましては、他市町村において効果を上げている工夫など、さまざまな取り組みを研究しながら、今後も受診率向上に向けて取り組んでまいります。
次に、未受診者の意識改革をどのように行っていくのかにつきましては、日本人の2人に1人が何らかのがんに罹患し、3人に1人はがんにより亡くなるという現状にあります。このようなことから、がんは誰もがかかり得る身近な疾患であることや、早期発見・早期治療により患者自身の負担や医療費も少なくなることなど、がん検診の多くの有効性について広報や健康教育による啓発、また、市内各種団体で構成される健康づくりネットワークなどとの連携を図りながら、市民の皆様に対し啓発をし、理解が得られるよう引き続き取り組んでまいります。
次に、胃内視鏡検査の導入についてですが、まず、胃がん検診受診者数の昨年度同時期との比較につきましては、1月末の状況で申し上げますと、平成27年度の受診者数は1,639人、平成28年度は1,492人であり、147人減少しております。なお、今年度から開始した市内医療機関での検診は74人が受診しております。
次に、本市で胃内視鏡検査を選択していない理由につきましては、胃内視鏡検査の導入に当たっては、国が示す指針において日本消化器がん検診学会による対策型検診のための胃内視鏡検診マニュアル2015年度版を参考にすることとされております。同マニュアルでは、有効ながん検診を正しく実施するため、市町村は検診の実施を運営するための胃内視鏡検診運営委員会を設立することが望ましいとされ、また、ダブルチェックを担当する読影委員会の設置など、精度管理体制を整備することが求められております。本市では、現時点ではこうした体制が整えられていないため、直ちに胃内視鏡検査を導入できない状況にあります。
次に、胃内視鏡検査の導入につきましては、本市といたしましても、胃がん検診の充実は受診率の向上につながるものと考えており、国の指針に従い、胃内視鏡検査の導入に向け、昨年12月に胃内視鏡に精通している小樽市医師会や公的病院などの医師による準備会を設置し、課題の抽出や整理などを行いながら、胃内視鏡検査導入のための体制整備に向けた検討を進めております。
次に、新たなステージに入ったがん検診の総合支援事業補助金交付に対する取り組みにつきましては、国では補助金交付に当たって、市町村の取り組み状況に対する評価を検討しているとのことでありますが、その内容が明らかにされていない状況であり、今後、情報収集に努め、適切に対応したいと考えております。
次に、医療用ウイッグの購入費補助制度の導入についてですが、抗がん剤治療の副作用によって脱毛した方の社会復帰支援策の一つであることは認識しております。現在、制度を導入している自治体は道内にはなく、全国でも45自治体程度にとどまっている状況にあります。
本市といたしましては、昨年12月に改正されたがん対策基本法に基づく国、道の次期がん対策推進基本計画策定などの動向、他自治体の取り組み状況などを踏まえ調査研究をしてまいります。
(「議長、2番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)2番、千葉美幸議員。
○2番(千葉美幸議員)それでは、何点か再質問させていただきます。
最初の古民家を生かす取り組みについて内容的には少し前向きな答弁もいただいたということで感謝申し上げます。
今、市長からも答弁ありましたけれども、歴史景観区域における空き家の管理状態の件数等々聞きましたが、空き地になっているところも、もう既にないところも、非常に多くなっているのかなというふうに思っています。私としては、このなくなりつつあるそういう建造物については非常に危機感を抱いていまして、先ほどいろいろな施策について御答弁をいただいたのですが、なくなってしまう、失われつつあるものに対しての視点での対策が少し欠けているのではないかなと思っておりまして、先ほど市長からはその所有者の事情によって解体されているというふうに御答弁いただいたのですが、いま一度こういう方たちに対しての取り組み、先ほども少し御答弁もあったかと思いますけれども、これぜひもう一度御答弁いただいて、積極的に働きかけについていま一度お伺いしたいと思います。
それと、私、特化した情報をということで、先ほど空き家バンクについて、これから見直しをしていく中で検討していくというお話だったのですが、これについても実はそのネット配信等々でやるということが非常に有効だということを最近感じておりまして、そういうことをやっている方にお話を伺うと、ネットで配信をしたところ、海外に住む日本人妻の女性の方が小樽の古民家にヒットしまして、そういう空き家を使って将来ワインの店舗を開きたいということで、今、交渉が進んでいるということもお伺いしました。これ空き家バンクの見直しをする中で検討をしていくということだったのですが、早急に進めていただきたい。これについては来年度中、何とか進めていただきたいと思いますので、もう一度御答弁いただければと思います。
○議長(横田久俊)理事者の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)市長。
○市長(森井秀明)千葉議員の再質問にお答えいたします。
私が答弁したこと以外においては、各担当より答弁をさせていただきますので、よろしくお願いいたします。
私からは、1点答弁させていただきます。
最初に、改めて御質問されました歴史的な素材、失われつつあるものにおいての対策を積極的に行っていくべきだという御指摘だったかと思います。
千葉議員からも御質問の中でお話がありましたように、このまちの本市の空き家の中には、今なお歴史や文化、そしてそこに住む人の生活を感じることができる古い木造住宅や石づくりの建物、さらには住宅兼商店などがあって、これらの古民家、これが今、小樽市観光基本計画でもうたおうとしているホンモノの小樽と触れ合う、この枠組みに私は入ってくるのではないかと思っているところでございます。
今、御質問の中からお話ししますと、建設部内における取り組みが最重要だという御指摘だと思うのですが、やはりその観光素材としての可能性も含めて、庁内で担当の職員とそれに向けた、これからこの古民家がもう失われることのないような環境づくりを調整し、積極的に私も取り組んでまいりたい、このように考えておりますので、御理解いただければと思います。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)建設部長。
○建設部長(相庭孝昭)千葉議員の再質問にお答えいたします。
まず、古民家の情報の発信についてということでございます。私ども先ほどの答弁では空き家バンクの仕組み、登録しやすい仕組みづくり、そういった中で進めていきたいという答弁をいたしました。といいますのは、残念ながら、今、空き地・空き家バンクの登録は、以前には登録があったのですが、現在、登録がないという状況になっております。残念ながら、それは仕組みの中で登録するよさといいますか、利点がないといったところがあるのかもしれません。そういったところをまずしっかり改善して、まずは市の皆様から登録していただこうと、まず数をふやそうということで仕組みを改めたいということで、早急にこれは進めていかなければならないというふうに考えております。その中で当然件数がふえてくれば、その中には古民家もあると思われますので、その中で古民家がありますよといった形、どういった形で表示するのかといったのは、技術的な問題になると思いますけれども、これにつきましても、空き家バンクの見直しの中で早急に進めていきたいというふうに考えているところでございます。
それから、建築基準法との緩和の関係でございますけれども、基本的に建物がなくても人の出入りといいますか、旅館、ホテルの規模にもよりますけれども、不特定多数の方が出入りをするということで、住居を主眼として考えている用途地域に対する環境への影響といったものがあるということでホテル、旅館については禁止されている、建てられないという形になってございます。
そういったことで、今、私も住居占有地域でのホテル、旅館等への緩和といいますか、そういった例を調べてはみたのですけれども、どちらかというと別荘地とかそういったところで緩和している例が多いように見受けられます。それで、今はどちらかというと民泊でできないだろうかということで、民泊新法が今国会中に提出されるようでございます。まだ、詳細は明らかになっておりませんけれども、報道の中では住居占有地域にも建てられるという形になっております。今の世間といいますか、皆さんの中ではこういった民泊の新法の枠内で古民家なり空き家を利活用していこうという流れがあるようでございますので、私どもとすれば、まずそこでどういった考えのもとで緩和されるのか、その中で住居への影響がどういうふうな考え方で緩和されているのか、そこがまず一つ、これから緩和するにしてもしないにしても、一つの判断材料になっていくのだろうというふうに考えているところでございます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)保健所次長。
○保健所次長(犬塚雅彦)千葉議員の再質問にお答えいたします。
お尋ねにつきましては、医療用ウイッグの購入費補助制度についての本市の考え方ということでございますけれども、確かに患者にとって脱毛されている方は非常に精神的な御負担は大きくて、生活の質を向上あるいは担保していく上では大きな要素の一つだということは認識してございます。
今回、昨年の12月にがん対策基本法が改正されまして、その中で新設された条項が幾つかございます。その一つに第2条第4号がありまして、条文をざっくり読みますと、がん患者が尊厳を保持しつつ安心して暮らすことのできる社会の構築を目指し、がん患者が置かれている状況に応じ、福祉的支援、その他必要な支援を受けることができるようにするといった内容の条項が新設されてございます。この次の、第3条では、今御説明しました第2条第4号の条文にのっとって、国ががん対策を総合的に策定し実施する責務があると規定されてございます。
その脱毛の問題につきましては、地域差があるということではなくて、薬の副作用で脱毛する方が全国的にいらっしゃるということなので、まずはこういったような国の責務ということで、今後、6月までに出てくる基本計画でどういった形でうたわれているかということをまず見たいと思います。その中でこういったような補助制度について触れていないということであれば、まず第一義的には国の責務として、本市といたしましては全国市長会等を通してそういった補助制度の創設を求めていきたいと思ってございます。と同時に、本市としても自治体で何ができるかということで、先行事例の自治体の内容をよく調査して、どういったことができるか研究してまいりたいと思います。
ただ、それまで、それなりに時間がかかりますので、もう一つ、現在いわゆる外観の、がん患者の脱毛に代表される、まつげもそうだとお話しいただいてございますけれども、アピアランス支援という考え方がございまして、国では各都道府県にそういった、アピアランスの支援のセンターをつくりなさいということで、北海道であれば国立病院機構北海道がんセンターでアピアランス支援をしていると。そういった中でNPO法人でレンタルウイッグというのですか、そういったものを貸しているという事業を行っているようです。毎月2回そういったような催し物をやって、若干のお金はかかるのですけれども、1年間リースでそういった事業もやっているということでございますから、まずは当面、今、私どもができることとしてそういったような周知活動を、そういったレンタルができるのですということを市民に周知してまいりたいというふうに考えてございます。
○議長(横田久俊)千葉議員の一般質問を終結いたします。
(「議長、16番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)16番、面野大輔議員。
(16番面野大輔議員登壇)(拍手)
○16番(面野大輔議員)2017年第1回定例会一般質問を行います。
観光について質問です。
現在、国、北海道、各自治体が観光振興について、人員と事業費をかけて観光客の誘致活動を推進し、MICE誘致、宿泊施設、ホスピタリティ、通信インフラ整備など各種事業や日本版DMOを進めている状況です。2020年に開催される東京オリンピックもスポーツの祭典ではありますが、日本に訪れる諸外国の方々は観光も視野に入れていることと思います。文化庁が認定している日本遺産もその目的と合致していることから、今後、外国人観光客の増加が見込まれる状況であり、日本遺産の認定に向け、動き始めている本市でも期待できることと感じております。
しかし、多くの自治体が観光振興に乗り出し、競争が激化していることも事実です。せんだって交付された地方創生加速化交付金は、交付先の事業の内容が精査され、採択されるというものであり、本市と同様に観光事業について採択された自治体も交付決定一覧表で散見しました。
そこで、観光振興にはどのような効果があるのか。小樽市観光基本計画の冒頭にもあるように、観光は21世紀のリーディング産業、地域経済に大きな効果をもたらすことが期待されるとうたわれており、観光振興は経済効果に大きく影響し、まず、産業の発展、雇用の拡大、安定した収入の確保、恵まれた職場環境が担保されれば、人口減少に伴う課題や不安が解消され、ワンランク上のステージで本市の人口減少対策に力を入れることが可能となるはずです。
以前に観光の経済効果について調査した経緯があり、概括的に観光基本計画に示されています。当時のデータを調べると、観光入込客数は2003年度、約800万人、2004年度、約754万人、宿泊者数は2003年度、2004年度ともに約73万人、この間、入込客数、宿泊者数に増減はありましたが、2015年度には約794万人が小樽を訪れ、70万人が宿泊されていました。数値的には大きな差異はありませんが、世界的な経済情勢や為替、情報のグローバル化、輸送業界の発達など、この10年の技術革新を初め、多岐にわたる著しい変化を遂げた期間ではないでしょうか。
そこで、観光に携わる事業者、雇用者、総消費額はどのように変化していると分析していますか。10年前と対比した形でお示しください。
次に、前回の観光基礎調査を行って以来、10年以上の歳月が経過しております。2003年から2004年にかけて行われた観光基礎調査はどのような形で観光振興に生かされたのか。また、その調査の概要とかかった費用、期間をお示しください。
現在、小樽市の観光がどのような状況に置かれているのか、市民、行政、事業者が把握できる材料が必要と考えますが、費用のかかることで直接的に費用対効果が期待できる調査ではありませんが、現在、調査の必要性を感じていますか。
次に、除排雪について質問です。
2016年度七つの地域総合除雪に関する入札は六つのJVで落札し、一つのJVが二つの地域を担当するという、近年には珍しい体制で除排雪業務を行うこととなりました。定例記者会見の中で市長はこの体制について「大変、残念な気持ち」とおっしゃっていましたが、そうおっしゃる前の説明では、「今年度は4月から、昨年度除雪を担当した業者の皆さまから実績や課題を聞き取るなど、例年より多くのヒアリングを実施し、共同企業体の編成条件などを検討してまいりました」と述べられています。2016年度に行ったヒアリングでは、このたびの体制になる可能性を予見させるような意見はなかったのか、また、2015年度は急な入札条件の変更によって2度の不調が続き、事業者からは要望書が提出されるという異例の事態が起きましたが、昨年8月に提出されたこの要望書に対し、どのような回答をしたのか、要望書の内容と照らし合わせて御答弁ください。
次に、貸出ダンプ制度について、2016年度から始まった貸出ダンプ制度の見直しの周知活動は、ホームページへの掲載、地域除雪懇談会での説明を行っていくということでしたが、本制度の見直しについて懇談会の中で上がった意見等はどのような内容があったのか、お示しください。
また、昨年は利用できてことしから利用が制限される団体にはどのように周知活動を行ったのか、お示しください。
昭和54年から始まった貸出ダンプ制度は、長い時間をかけて現在の状況に至っています。その間、徐々に制度の特例が認められ、各利用団体の利用数が増加し、近年では事業費が1億円を超える大きな事業となっています。これまで長きにわたり利用されてきた団体に対し、今シーズンから利用できないということを周知するには、11月の地域除雪懇談会では遅過ぎると思います。
各利用団体は基本的に年間を通して貸出ダンプ制度を利用するための費用を工面していると推測しますが、その中には団体独自で費用をかけて、降雪時には周辺地域の道路を除雪し、一旦雪押し場に堆積している地域もあります。この雪押し場の排雪が急遽、地域除雪懇談会で貸出ダンプ制度の利用ができないということになれば、雪押し場があふれた際には自分たちでその排雪を行わなければいけないという事態に陥り、懇談会後、業者に問い合わせたところ、積み立てた費用では全く足りず、住民の方々は不安を持っていたことと思います。制度変更の検討も重要なことかもしれませんが、利用者への周知方法やタイミングに大きな問題があったと思います。なぜ今回の制度変更は利用者の声を聞かずして拙速かつ強硬的ともとれる姿勢で実行したのか、なぜこのタイミングとしたのか、御説明ください。
次に、昨年第2回定例会で、公務員宿舎敷地内での本制度の利用について質問があった際、市長は「制度本来の原点に立ち返って見直してまいりたいと考えております」とお答えになっています。一方で、「長きにわたり利用されてきた中で、市民の皆様の要望に応える形で制度の解釈の拡大が行われてきた」ともおっしゃっています。また、特例に関しては、制度の公平性の確保の観点から、2010年度に明文化したものであり、この時点で行政としては肯定したものであると考えます。これまでの制度の流れからも原点に立ち返る見直しを行うことは市民要望に反する見直しと解釈することもできますが、本制度の見直しや原点回帰についてどのように影響すると考え市長は取り組んでいるのか、御説明ください。
原発について質問です。
昨年11月4日に開かれた定例記者会見の中で、森井市長は突如、北海道電力泊原発で停止中の3基の廃炉を求める要望書を11月中に北海道電力株式会社へ提出することを明らかにしました。今回の要望書の提出について何点か疑問がありますので、質問いたします。
まずは、要望先についてです。
市長は北海道電力への要望を明らかにしていますが、電子力発電所の管理・運営は北海道電力ですが、国策として経済産業省、規制や調査などに取り組んでいる原子力規制委員会、それから北海道や当該自治体、さらに隣接及び周辺自治体など、さまざまな関係機関が原発行政にかかわっています。このたびの経緯では、後志管内の各首長などに要望活動を周知した上で、北電に対してアプローチしたのみであると考えられますが、さきに挙げたほかの関係機関に対しての要望は考えなかったのですか。
次に、廃炉に向けての決定は北電のみの取り組みだけでは完結できることではないと考えますが、廃炉の際にはどのような手続、手順をとって進めていくのか、御存じであればお示しください。
また、今回は廃炉に向けた要望を行っていく考えとのことですが、現在、泊原発では再稼働に向けた取り組みが行われており、森井市長の立場からすると、まずは再稼働反対についての要望がタイムリーであり、現実的な取り組みと考えますが、北電の再稼働について一連の動向に対する市長の考え方と取り組みについてお示しください。
次に、要望書の提出を行うタイミングについてですが、札幌市の秋元市長は選挙公約として環境、まちづくり、都市の再構築関係で原発に依存しない社会を目指すとしていましたが、現在、原発についてなどの市民意識調査などを行い、方向性の分析をしていると聞いております。自治体のトップとしてタイミングや根拠を探ってから実行しているように考えられますが、今回、森井市長がこのタイミングで要望書の提出に至った経緯をお示しください。
次に、要望書提出の効果についてです。
原発に関して北海道電力役員への面談がかなっていないわけで、この数カ月間にわたり状況は変わっていませんが、今回の要望書提出についてどのような効果を期待していたのか、お示しください。
昨年11月に発生した福島県沖の地震では津波が発生し、宮城県の漁港や仙台港に海水が浸水していた事実がわかりました。福島原発ではこの津波による大きな被害はないとしておりますが、冷却装置が一時休止するなどが報じられ、不安に思う方々も大勢いらっしゃることと思います。この地震、津波によって漁業施設、設備などの被害はあったものの人的な被害は死者、行方不明者などは出ておらず、被災された方の中にも2011年の東日本大震災の教訓があり、最小限の被害で済んだという声もあるようです。防災・減災はソフト面も重要であり、日ごろから市民の皆様に対し、防災意識を高めてもらうことも考えなければいけません。いつ起こるかわからないものに対しての意識を高めることは非常に難しいことだと思いますが、有事の際に最小限の被害で済む取り組みを進めていただくようお願いいたします。
この項最後に、福島原発事故は自然災害から原発事故につながっており、その結果、各地の観光客が減少し、小樽市にも影響が及びました。そこで、自然災害と原発事故との関係及び泊原発で事故が発生した場合の小樽市への影響について市長の基本的なお考えと泊原発への今後の対応を改めてお示しください。
次に、アスベストについて質問します。
昨年第1回定例会の際、民進党佐々木議員から、市内に残るアスベストについて質問があり、市内の500平方メートル以上の建物については全て把握しており、それ以下の建物については把握する方法がなく、他都市の対策を集め、効果的な対応を考えていきたいという旨の答弁をいただき、大きな問題につながるような建物はないという認識でいますが、昨年、道内数カ所でアスベストの問題が広まっていることから、再度確認という意味合いも込めて質問させていただきます。
昨年10月には、札幌市の地区センターでの煙突内落下物確認に伴う煙突断熱材破損物等に係る全市有施設の緊急点検において、札幌市教育委員会が10月24日から26日にかけて対象となる128校を調査した結果、小学校9校、中学校6校の計15校において給食用ボイラーの煙突内で断熱材の疑いのある落下物を確認したため、直ちにボイラーを停止、これによって当該15校に加え、これらの学校から給食の提供を受けていた15校を合わせて、30校で通常の給食提供ができないとして、マスコミ報道で大きく取り上げられました。その後の分析調査で、15校のうち小学校9校、中学校4校の計13校でアスベスト含有を確認し、当該13校についてはボイラー停止を継続し、問題の解決に急を要していると認識しております。また、その問題発覚を皮切りに、函館、旭川、北見、北斗、余市でも学校施設を含めた市有施設からアスベスト含有の確認や報告の隠蔽など、アスベストに関しての問題が浮き彫りとなっています。
国は、2014年度に石綿障害予防規則の改正を行い、その改正により新たに石綿含有保温材等が規制の対象になったことから、文部科学省から都道府県教育委員会に対して学校施設等における使用状況調査の依頼があり、北海道から各市町村教育委員会に同調査の依頼がありました。札幌市では、この調査の中で、煙突断熱材の調査については専門家または専門業者等に依頼するなどして実施することとなっておりましたが、調査期間や予算の関係上、文部科学省が求めていた同調査に関して先延ばししていたということです。その中で、保温材の調査は各学校長に劣化状況の点検を依頼すること、煙突断熱材の調査は2006年度に実施した煙突内部調査の結果をもとに精査する方針で調査を行い、損傷、劣化等による石綿等の粉じんの飛散のおそれがある煙突はないという内容の報告を北海道に提出、このような調査実態では問題を発見することができないのは当たり前です。小樽市では2014年の調査依頼にどのように対応したのか、調査の手法、費用と北海道への調査結果報告の内容についてお示しください。
次に、本年度、文部科学省から2014年度と同様の調査依頼があったようですが、問題発覚後、道内では30の自治体が回答期限までの間、不備が見つかり、回答の修正を行っていたようですが、小樽市では回答後に修正はあったのかどうかお示しください。
次に、アスベストの調査については自主的に定期で調査を行う法的義務がなく、非常に小さい物質であることから、ふだんの生活で問題が発覚することはまずないと考えます。学校施設の吹きつけアスベスト対策としては除去、囲い込み、封じ込めのいずれかの措置がとられていることと思いますが、囲い込みや封じ込めの場合、その工法に使用した建材の劣化なども考えられますが、本市ではそれらの確認についてどのように対応されていますか。また、吹きつけアスベストについて維持・管理している学校、工法をお示しください。
次に、2005年以降に文部科学省から依頼のあった調査は、どのような趣旨や意図で行われていたと認識していますか。財源の問題や市が優先する順位があり、すぐにアスベストの除去が進められることは難しいと考えますが、その調査や管理方法について一点質問いたします。
国土交通省では、平成19年の総務省の石綿使用実態を的確かつ効率的に把握する方法検討の勧告を契機に建築物石綿含有建材調査者制度という公的資格制度を創設し、一般財団法人日本環境衛生センターという組織の講習を受講し、試験に合格することで建築物の石綿含有建材を調査できる資格を取得させています。現在、北海道内に資格保持者は29名いますが、本市でも資格の取得を促進し、中・長期的な調査管理の対応を勘案すべきと考えていますが、いかがですか。
全施設のアスベスト完全除去がなされない以上、維持・管理は重要な要素となってきます。他都市のような市有施設も含め、そうでない建築物に関しても大きな問題になる前に、今後、市民の皆様が安心できる長期的な対応を全庁で検討していただきたいと思います。
以上、再質問を留保して、質問を終わります。(拍手)
○議長(横田久俊)理事者の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)市長。
○市長(森井秀明)面野議員の御質問にお答えいたします。
初めに、観光について御質問がありました。
まず、観光に携わる事業者につきましては、本市の統計上の数値はありませんが、観光協会の会員数の比較では、平成18年度の277会員に対し、平成28年度は350会員で73件、約26.4%の増となっております。雇用者数につきましては、平成17年度以降データ計測がなされておりませんので、お示しすることはできません。
年間観光総消費額につきましては、5年ごとに実施する観光客動態調査の最新版である平成25年度と平成15年度の比較で、観光入込客数が720万人であった平成15年度の1,319億円に対し、平成23年の東日本大震災の影響により入込客数が減少し684万人であった平成25年度は1,255億円と、観光客1人当たりの消費金額は上昇しているものの、総消費額はやや減少しております。
次に、平成15年から16年にかけて行われた観光基礎調査がどのような形で小樽観光に生かされたのかにつきましては、調査において課題として挙げられた夜の観光振興としては、小樽ロングクリスマスの実施、宿泊客数の誘致としては小樽教育旅行誘致促進実行委員会の設立とキャンペーンの実施、また、道央圏観光客のさらなる誘致については月間イベント情報の作成などの新規施策を実施し、あわせて平成18年度策定の小樽市観光基本計画の基礎資料として活用されたものであります。
また、調査の概要とそれに要した費用、期間につきましては、この調査は北海道の緊急地域雇用特別対策推進事業を活用したもので、観光客動態調査、観光経済事業所調査、観光経済波及効果計測の三つで構成されており、費用総額は1,256万4,300円となっております。期間につきましては、平成15年11月の委託業者との契約締結から平成16年9月の報告書公表までの11カ月を要したものであります。
次に、観光基礎調査の必要性につきましては、本市観光の現況や観光産業の経済波及効果を市民や観光事業者などの皆様に客観的に把握していただけることから、このような調査に基づくデータ分析の必要性は感じており、日ごろからさまざまな情報を収集して施策に反映させているほか、今年度末に調査結果が示されるまちなか観光にぎわいづくり調査のデータなども今後積極的に活用してまいりたいと考えております。あわせて、5年ごとに実施する観光客動態調査も手法や内容等を見直しながら、継続して実施してまいりたいと考えております。
次に、除排雪について御質問がありました。
まず、今年度の地域総合除雪の入札結果について除雪業者からのヒアリングで予見するような意見はなかったのかにつきましては、今年度は4月と5月に前年度の地域総合除雪に参加した業者の皆様と意見交換を行い、また、8月には道路除雪に登録のある業者の皆様に対して地域総合除雪への参加意向を確認いたしましたが、その場では今回の入札結果を予見させるような意見はありませんでした。
次に、昨年8月に小樽建設事業協会から提出された要望書の内容及びその回答につきましては、要望書の内容としては地域総合除雪共同企業体構成員数を2社以上とすること、除排雪業務への過度の介入は行わないこと、除雪機械類の貸与台数をふやすことであり、これに対し、昨年の9月、今年度の地域総合除雪共同企業体構成員数については、道路除雪に登録のある業者の地域総合除雪への参加意向を踏まえ、3社以上とする。地域総合除雪における排雪協議については、今年度は手順等を整理し、その内容の説明を行い、しっかりと協議を行う。除雪車の配備については、今後とも地域総合除雪の円滑な実施を目指しながら市の財政状況に鑑みて検討すると回答したものであります。
次に、除雪懇談会の中で貸出ダンプ制度の見直しについての主な意見等につきましては、一番多かったのは雪堆積場を対象外にすることについての意見でありました。このほかに急な変更ではなく、段階的に行うような経過措置を設けてほしい。制度の見直しについては除雪懇談会などの意見を聞いた上で、見直しをするべきではないかなどの意見がありました。
次に、制度の見直しにより利用が制限される団体への周知につきましては、昨年度に集合住宅の敷地内の排雪を行った15団体に対しましては、10月に直接お伺いし、または電話で説明を行いました。そのほか、町会及び前年度利用団体に対しましては、昨年度よりも早く貸出ダンプの御利用の手引きを送付するとともに、登録予定の積み込み業者に対しても例年より早く説明会を開催し、制度の見直しについて説明を行いました。また、町会長と市との定例連絡会議を通じて、町会にも手引きの周知の協力をお願いしたところです。
次に、今回の見直しは拙速かつ強硬的なのではないかにつきましては、この制度の見直しに当たっては、排雪費用と降雪量の整合がとれていない状況があり、その要因が過剰な運行実態や特例により対象としていた雪山に道路の雪と関係ない雪が含まれている実態があることなどが問題視されました。このため、これらの改善を図るため、早急に見直す必要があり、その制度変更に向けてできるだけ多くの市民の皆様に周知できるよう努めてまいりました。その中で、さまざまな御意見がありましたが、その課題解決のために今年度より実施したものであります。
次に、今回の見直しはどのように影響すると考え、取り組んでいるのかにつきましては、今年度は集合住宅の敷地内や道路脇の雪堆積場を対象外とする見直しを行いましたが、その影響については検証した上で見きわめたいと考えております。
また、来年度は利用者団体が直接市に申込書を提出することや排雪幅を8メートルまでとする見直しなどを予定しておりますが、限られた予算の中でこの制度を維持していくために、今後も市民の皆様に周知を図りながら、必要な見直しを実施していかなければならないと考えております。
次に、原発について御質問がありました。
まず、北海道電力以外の関係機関への要望につきましては、経済産業省などの原発行政の機関に対してどのような発信の仕方ができるのか思案をしている段階であり、現時点では具体的な行動をするまでに至っておりませんが、私の思いを形にする行動を一つ一つ積み重ねていくことが重要と考えておりますので、このたびはまず事業者である北海道電力に対して要望を行ったものであります。
次に、廃炉の際の手続手順につきましては、既に廃止の手続を進めている浜岡や美浜の原子力発電所を例にとりますと、発電所の廃止に当たっては、まず、事業者は約30年にわたる全体計画である廃止措置計画について国の審査を経て認可を受けることとなります。その後は、全体を解体工事準備期間、原子炉領域周辺設備解体撤去期間、原子炉領域解体撤去期間、建屋等解体撤去期間の四つに分けた各計画工程段階においても、計画の進捗に応じてその都度、国の認可手続を経ながら廃止措置が進められるものと承知しております。
次に、再稼働への一連の動向に対する私の考え方につきましては、東日本大震災時の福島原子力発電所の事故を目の当たりにしたことによって、現状においてはどのような対策を行っても事故の可能性はあるものと認識しておりますので、原発の再稼働には反対であります。
また、その取り組みにつきましては、泊原発を所有する北海道電力に対して、原子力に依存するエネルギー政策の転換を検討してもらうことが大切であると考え、要望書を提出したところであります。
次に、要望書の提出時期の経緯につきましては、原発再稼働の反対は既に私が公約で掲げていることであり、現在、北海道電力が泊原発の再稼働に向けて原子力規制委員会の審査を受けている状況の中で、審査の結論が出た後の行動では、時期としては遅いと判断したことから、この時期の要望に至ったものであります。
次に、この要望書提出の効果につきましては、北海道電力に対して環境に優しいエネルギーの活用や廃炉に向けた技術的なノウハウの蓄積について要望することで、泊原発の再稼働に固執することなく、北海道のエネルギーの今後のあり方について改めて考えてもらう契機となることを期待したものであります。
次に、自然災害と原発事故との関係及び泊原発で事故が発生した場合の本市への影響につきましては、まず、自然災害と原発事故の関係についてですが、現在では自然災害の影響による福島原発事故を教訓とした新規制基準に適合する安全対策が進められておりますが、原子力規制委員会はこれを満たすことによって絶対的な安全性が確保できるわけではないとしており、私としましては、自然災害の影響によって事故は起こり得るものだと思っております。
次に、泊原発において事故が発生した場合については、福島第一原発が周辺自治体に及ぼしたように、観光業や農林水産業などへの風評被害も含め、本市にも影響が及ぶことになると考えております。したがって、今後の対応につきましても、再稼働に反対する姿勢を貫いてまいります。
次に、アスベストについて御質問がありました。
建築物石綿含有建材調査者の資格の取得につきましては、当該資格は、アスベストの専門的な知識と技能を有し、その使用実態を中立かつ公正に調査できる人材の育成を目的に平成25年7月に創設され、民間施設などで専門的な人材がいない場合には、有益な資格であると考えております。
しかし、本市には専門的な知識を有する建築技術職員がおり、必要な調査への対応が可能であることから、現在のところ当該資格の取得は考えておりません。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)教育長。
○教育長(林秀樹)面野議員の御質問にお答えいたします。
ただいま、アスベストについて御質問がございました。
初めに、学校施設等の石綿含有保温材等の調査につきましては、調査の手法につきましては、まず、設計図等でアスベストの有無を把握し、次に、市内全小・中学校の校舎等施設を専門的な知識を有する建築技術職員が巡回しながら教室や廊下、管理諸室など児童・生徒や教職員等が通常立ち入る場所及び煙突について、室内等に露出している保温材、耐火被覆材等及び煙突用断熱材の劣化、損傷等の状況を目視により把握したところでございます。調査費用につきましては、本市の建築技術職員が行ったもので、委託等の費用はかかっておりません。
また、調査の結果報告の内容ですが、保温材や耐火被覆材等についてはアスベストが含有するものは確認されず、煙突用断熱材については含有または含有が疑われるものが確認されましたが、劣化・損傷等のないことを報告したところでございます。
次に、本年度実施した調査の回答内容についてでありますが、修正を行ったかにつきましては、回答内容に不備がなかったことから修正は行っておりません。
次に、吹きつけアスベスト対策を行った後、使用した建材の劣化などの確認につきましては、囲い込みや封じ込めを行った箇所については年に4回、3カ月ごとに点検を実施しており、このうち3回は施設管理者が、1回は建築技術職員が目視による点検を行い、建材等の劣化や損傷の有無について確認を行っております。
また、吹きつけアスベストの維持・管理を行っている学校と工法につきましては、小学校では幸、緑、桜、朝里の4校、中学校では忍路、長橋、北山、潮見台、朝里の5校で、工法はいずれの学校も囲い込みを行っております。
次に、文部科学省から依頼のあったアスベスト調査の趣旨や意図につきましては、本調査はアスベストの使用実態を把握し、除去や囲い込み等の適切な処理を速やかに行うことで、子供たちなどの安全対策に万全を期すために実施しているものと認識しております。
(「議長、16番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)16番、面野大輔議員。
○16番(面野大輔議員)それでは、何点か再質問させていただきます。
まず、観光について観光基礎調査をもう一度私の考えでは行ったほうがいいのではないかという質問で、いろいろと調査はされているということではあったのですが、まず、私が聞いていた内容で、事業者、雇用者、総消費額、この3点だったわけですが、まず、雇用者は把握できていないということなので、調査としてはなかなか深い調査にはなっていないと。冒頭にも述べましたけれども、21世紀のリーディング産業であったり、地域経済に大きな効果をもたらすということを言うと、やはり雇用者数ですとか、経済波及効果なんていうものをしっかりと調査していかなければいけないと思うのですが、その点をもう一度踏まえてお答えいただきたいと思います。
次に、除排雪についてですが、まず、建設事業協会から出された要望書について3点ほど述べられておりましたが、ほとんど全てがかなえられていないという状況なので、最初に質問したこういった意見交換会のときに、今回のようなJV体制になった予見はできなかったのかということで把握することができなかったのではないかと思いますね、向こうの意見を聞いていないということになりますので。そういった意味で、やはりもう一度、事業者の声もしっかりと聞いていただきたいと思いますが、その点もう一度答弁をお願いします。
次に、きのうも林下議員の代表質問で答弁されていたのですが、貸出ダンプ制度の制度変更について、調査や是正措置を行ってきたというふうな答弁をいただきましたけれども、ただ、昨日の建設部長の答弁を聞いている限りでは、能動的に調査を行っていたのではなくて、状況判断であったりとか、実態を把握しているだけで、調査したとは決して言えるものではないと思うのですが、それについて調査結果をもとに分析して、どれほど不適切な利用がされてきたのかという検証はされたのか、まずお伺いいたします。
それと、きのうのお話では、何となく排雪費と降雪量の整合性がとれていないという印象なのでこの制度に踏み切ったというような、何かそういうニュアンスに聞こえるのですが、それでは余りにも行政の制度を変更するに根拠が乏し過ぎると思うのですが、しっかりとこの制度を変えた調査、分析、それと報告書などもあると思うのですが、協議をするに当たって。そういったものをきちんと示していただきたいと思いますが、そういったものが本当にあるのかどうかお答えください。
それと、パトロール強化をしているということなのですが、除排雪は例年、来年からもずっと続いていくことなので、今後もしっかりと来シーズンに向けてのパトロールを強化した調査やその結果、それをしっかりと議会にも示していただきたいと思いますが、その辺もよろしくお願いいたします。
そして、アスベストについてですが、答弁では問題はないということで、以前の答弁でもいただいていますが、やはり小樽市でも以前に水道局の施設でアスベストの問題が一部発覚したということも報道されていますので、今回は質問の趣旨に沿って再質問ですが、小樽市の学校施設では札幌市で言う組織的なずさんな運営や管理は本当にされていなくて、今後、同類の問題が起きないということを約束できるかどうか、再度お答えください。
○議長(横田久俊)理事者の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)産業港湾部長。
○産業港湾部長(中野弘章)面野議員の再質問にお答えいたします。
観光の関係で基礎調査をまた行ったほうがいいのではないかという点についてお答えさせていただきます。
この調査につきましては、御承知のとおり、前回やったときに、国の補助などそういったようなものを入れまして、多額な費用を要したものでございます。おっしゃるとおりに、こういうような調査は必要だというふうには思っておりますけれども、やはり継続していかなければならないというような観点はあると思いますので、今5年ごとに続けている調査がございます。先ほどの市長の答弁にもございましたとおり、それにつきましてもいろいろやり方を今後考えていきたというところで議員がおっしゃったような内容等をどのように盛り込んで継続して調査が続けていけるか、研究してまいりたいというふうに考えております。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)建設部長。
○建設部長(相庭孝昭)面野議員の再質問にお答えいたします。
1点目、建設事業協会も含めて業者側の声をよく聞いていただきたいということでございます。私ども先ほど答弁しておりますとおり、今年度春先にJVに加わった業者の皆様からも御意見等を伺いまして、また、8月に各社の参加意向等を把握しているところでございます。こういった業者の状況の把握は大切だと、必要だと考えておりますので、今後も把握に努めてまいりたいというふうに考えてございます。
それから、貸出ダンプ制度の変更に伴ってこの決定をするに当たって、何か調査書的なもの、そういったものがあるのかということでございますけれども、調査、データをきちんとこういう数字がありましたという調査書はつくっていないのが現状でございます。
それから、パトロールの強化につきましては、パトロールの強化の結果、違反件数とかそういったものを提示せよということでございますけれども、これにつきましては、委員会等で御質問がありまして、その都度お答えしているところでございます。また御質問がありましたら、その調査の数字についてはお答えしてまいりたいというふうに考えてございます。
(「建設部で言えばいいしょ」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)もう一点あるのではないですか。パトロール調査の結果を議会に報告してくださいという、今年度の。
(発言する者あり)
○議長(横田久俊)お静かに。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)建設部長。
○建設部長(相庭孝昭)パトロール結果につきましては、お示ししたいというふうに考えております。ただ、総体の数字になるかもしれませんけれども、形は別としまして、お示ししたいというふうに考えてございます。
(発言する者あり)
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)教育長。
○教育長(林秀樹)面野議員の再質問にお答えいたします。
アスベストの対策の関係でございますけれども、昨年、札幌市を初め、煙突に使用されている断熱材、これにアスベストが含有していて、それで、大きな問題になりました。そういう点も踏まえまして、小樽市におきましては、先ほども御答弁させていただきましたように、年に4回、3カ月に一遍、点検をしているところです。それに加えまして計画的に除去工事を、大変多額な経費がかかるものですから計画的に進めているところでございますけれども、来年度も2校の学校の除去工事を行う予定としております。今年度もやりましたし、計画的に進めてまいりたいと思います。
そういうことで、対策はやってきているつもりではございます。そういう意味で子供たちの安全を確保するという観点に立って、点検等を怠けずにしっかりとやりながら対策をとってまいりたいと思っておりますので、御理解いただきたいと思います。
(「議長、16番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)16番、面野大輔議員。
○16番(面野大輔議員)再々質問を行います。
まず、除排雪について再質問いたしますが、まず、建設事業協会からのJVの要望書、いただいている内容の御答弁で、意見交換会などもある程度やったということなのですが、これは回数ではなくて、中身の問題だと思うのですね、まず。それと、二者択一の形でお答えいただきたいのですが、この要望書の内容を聞く気があるのか聞く気がないのかでお答えいただきたいと思います。
あと次に、貸出ダンプ制度の変更について、調査もしていなければデータもないし、違反件数は後で聞いてくれと、どのようなパトロールを行っていたのか、それをまず疑問に思いますし、行政が公的に行っている制度を何の根拠もなくこういった形で、ばふらっとした感じで、どのぐらい協議しているかもわからず、お答えもできないような形で制度変更ということは、これはあってもいいことなのでしょうか。
(「よくないよ」と呼ぶ者あり)
(「よくない」と呼ぶ者あり)
(発言する者あり)
あってもいいことなのか悪いことなのかでお答えいただいていいですか。
(発言する者あり)
あと細かいことは、予算特別委員会で聞きます。
(発言する者あり)
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)建設部長。
○建設部長(相庭孝昭)面野議員の再々質問にお答えいたします。
まず一つ、要望書について意見を聞く気があるのかないのかということでございますけれども、事業者方から、団体からの要望については、私どもはそれについては聞くといいますか、それを受けとめるということはしなければならない。その上で私どもの判断としてその意見に沿うのか沿えないのか、それはまた行政なりの判断があると思いますので、御理解いただきたいと思います。
それから、十分な制度変更に対してというお話ですけれども、私どもの考えといたしましては、これにつきましては、これまでの当初の拡大解釈がふえてきて貸出ダンプの経費の増大になっているという中で、その中で私どもは当初の制度に戻そうということで、今まで拡大されてきた部分を対象外としたということでございますので、御理解いただきたいと思います。
(発言する者あり)
○議長(横田久俊)今のは答えていませんね。
(発言する者あり)
調査して違反があった。それでということですので、その御答弁をいただきたいと思います。
○建設部長(相庭孝昭)違反につきましては、この直接の数字に対してということではなくて、細かな違反はありました。それにつきましては、一定程度件数は押さえております。その中で私どもは、それにつきましてはパトロールの中で是正しておりますけれども、違反の件数そのものがこの制度変更、その一因としてはありますけれども、それが全てということではないというふうに考えてございますので、御理解いただきたいと思います。
(「違反の拡大解釈は2つあげてたじゃないですか。何で急に答弁変えてるんですか。がっつり言ったらいいですよ」呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)面野議員の一般質問を終結し、この際、暫時休憩いたします。
休憩午後2時35分
――――――――――――――
再開午後3時00分
○議長(横田久俊)休憩前に引き続き、会議を再開し、一般質問を続行いたします。
(「議長、13番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)13番、酒井隆行議員。
(13番酒井隆行議員登壇)(拍手)
○13番(酒井隆行議員)一般質問を行います。
森井市長が就任し、約2年が経過しようとしております。この間、森井市長の市政運営について二元代表制や行政組織を無視した身勝手な言動、政務と公務の混同、さらには自身の後援会関係者への便宜供与を思わせるような行動により、市役所職員はもとより市民の皆様にも疑念と混乱が生じております。
今定例会の一般質問では、森井市長の公約でもある除雪体制と高島漁港問題について質問いたしますので、明確な答弁をお願いいたします。
本年1月5日、バス路線である緑第二大通りの幅員が狭くなり、バスの運行ができず、市民生活に大きな影響を与えました。このことについて1月6日の定例記者会見で市長は、「排雪については、昨年の暮れぐらいから、どこか厳しいところがないかということでパトロールは常に行っていて、その準備については進めていて、年が明けてからですね、その排雪に対しての段取りが動き始めたところではございます」と発言していましたが、排雪の準備をしたのは年の暮れなのか、年明けなのかどちらなのでしょうか、お答えください。
また、パトロールでの排雪に対する基準や判断はどのようにされているのかもお答えください。
次に、同じく記者会見で市長は「JV構成員のかたがたの調整の中で、例えば今日(調整)を行って今日のうちに(排雪に)入るということは、現状ではやはりできていない。ですから、排雪においては特に、今、お話しのあった第二大通りですか、バス通りにおいては、排雪について、昨日においても行うべきということで動き始めていますけれども、JV構成員の方で、今日の今日では動きは難しいとのことで、残念ながら今おっしゃったような対応にしかなっていない現状でございます」とのことでありますが、排雪作業にはダンプの手配や誘導員などの手配に一定の時間がかかることが推測されますが、そのことを考慮することなく、当日の調整で当日のうちに排雪するような無謀な指示を誰の責任で誰がどういう手順で指示を出したのでしょうか。お答えください。
また、パトロールは常に行っていたとのことですが、バスが運行できなくなることの予測はできなかったのでしょうか。
あわせて、除雪ステーションとの実務者レベルの協議の中で、このバス路線について排雪をしなければバスの運行ができなくなることを助言されていたと聞いておりますが、その事実はあったのでしょうか、お答えください。
また、バスの運行ができなくなったことを確認したのはいつでしょうか、お答えください。
除雪対策本部はこの件に関して、なぜバス路線でバスが運行できなくなったのか、また、市民生活にどのように影響を与えたのか、これらのことについてどのように分析、把握されているのか、お答えください。
また、この件について責任の所在はどこにあるのか、どこにあると認識されているのかお答えください。
次に、2月9日の市道住吉線の排雪作業に関連して質問いたします。
この路線は夜間作業で20時から排雪作業が始まっていました。作業開始後の20時30分ごろに一般の方が自家用車であらわれ、窓をあけ、作業員に対し、何で予定にないところをやっているのかと述べ通り過ぎた後、21時ころ森井市長が排雪現場に来て、許可を出した覚えはないとの発言があり、結果的に作業を中止させたとのことでありました。この件に関しては、担当課長が間違って許可を出してしまった経緯があるとのことで2月10日、第6ステーションに謝罪をされているとのことでありますが、一連の流れを整理すると不可解な点があるので質問いたします。
初めに、一般の方が作業員に発言した件について一般市民の方が排雪作業の予定をしているところと予定していないところが明確にわかるように周知されているのでしょうか。お答えください。
次に、21時ころ、森井市長は現場に行き、許可を出した覚えはないとのことでありますが、業務実施協議簿について市長決裁はあるのでしょうか。
あわせて、作業許可の最終決裁者はどなたなのかもお答えください。
次に、市道住吉線の排雪についてどのように協議されたのか、また、この件に関しての最終決裁者もお答えください。
また、この件の協議簿には担当員、主査、雪対策係長、雪対策課長、そして次長も押印されておりますが、誰一人として市道住吉線の許可は間違いだったということに気づかなかったのでしょうか。お答えください。
この件に関して、課長が間違って許可を出したというのではなく、正規の手順に基づいて許可を出したが、このことを市長が把握せずに現場に行き、中止をさせてしまったというのが事実なのではないでしょうか。仮に課長が間違ったとすれば、間違いに気づくことができない除雪対策本部は組織として大きな問題があり、本部長の管理監督責任が問われるのではないでしょうか。
また、今回この件について、本部長を任命した任命権者としての責任と、内部での連絡ミスにもかかわらず第6ステーションのJV構成員の現場作業員に中止を求める行動をとった市長の責任問題ではないでしょうか。市長の見解を求めます。
行政組織として市長が指示を出すのであれば、作業現場の作業員にではなく、除雪対策本部長の副市長に指示を出し、その命を受けて担当課長や担当職員に確認をとり、仮に許可がおりていないのであれば、そこから担当ステーションに連絡し、ステーションから作業を中止させるのが組織の中での指示・命令の流れではないでしょうか。
(「そうだ」と呼ぶ者あり)
市長の見解を伺います。
次に、高島漁港について質問いたします。
これまでも本会議、予算特別委員会、経済常任委員会にて議論を重ねてきましたが、先日、港湾室から報告があり、車どめの破損については3月31日までに原状復旧すること、また、休憩棟への船の保管については、3月中旬までに船の移動をするとのことで報告がありました。そもそも、この地区において観光船事業を営むための施設を設置するということは分区条例上できないのではないかと我々自民党も指摘してきましたし……
(「そうだ」と呼ぶ者あり)
現在、公益通報を受けて市のコンプライアンス委員会でも調査することになったとのことであります。また、この地域の漁業者からは安全な操業を確保してほしいとした陳情も上がっています。そんな中、船を停泊させるための係船環設置についてはそのまま許可を出しているとのこと、本来であれば、問題を一つ一つ解決して、最終的に問題がなければ申請許可を出さなければならないのではないでしょうか。市長の見解を確認するためにも、この件についてお答えください。
最後に、森井市長が進める市政運営について、これまでも疑念が生じ質問をしてきました。今回は除排雪と高島漁港を中心に質問いたしましたが、これまでの無理な市政運営で職員の中には体調を崩されている方、市民の生活にも悪影響を及ぼすなどの現状があります。市長はこの2年間を振り返り、職員や市民から信頼を取り戻すことはできたと認識しているのか、いいことはいい、悪いことは悪いと市民目線で取り組める市政を築くことはできたと認識しているのか、反省すべき点もあわせて市長の見解を伺い、再質問を留保し、質問を終わります。(拍手)
○議長(横田久俊)理事者の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)市長。
(森井秀明市長登壇)
○市長(森井秀明)酒井隆行議員の御質問にお答えいたします。
ただいま、市政運営について御質問がありました。
まず、緑第二大通りの排雪の準備時期につきましては、昨年の段階では拡幅作業でバスの運行は可能と判断しており、緑第二大通りの排雪作業を行うよう、ステーションに伝えたのは、路線バスが迂回運行となった1月5日であります。
次に、パトロールでの排雪に対する基準や判断につきましては、除雪対策本部員や各ステーションがパトロールを行い、かき分け除雪や拡幅除雪が行われたことにより、道路脇の雪山が大きくなり、これ以上除雪作業で車両通行の確保が困難と確保したときに、排雪を実施することとしております。
次に、当日の排雪に関する手順につきましては、1月5日の朝にバス会社から最上線で緑第二大通りでのバスの運行ができなくなり、道道である緑第一大通りを迂回運行しているとの連絡がありました。除雪対策本部が現地を確認後、除雪ステーションにダンプや誘導員が手配でき次第、排雪を実施するよう伝えたところであり、その後、ステーションからダンプ等の手配の関係から排雪作業が7日深夜になる旨の回答がありましたので、排雪作業までの間、拡幅除雪を行い、排雪前の7日早朝には通常経路での運行が再開したものであります。
次に、バスが運行できなくなることは予測できなかったのかなどにつきましては、日常のパトロールを行う中で、年明け早々の段階で当該路線は日常的な拡幅除雪により、バスが運行可能な幅員が確保されていると判断していたものであります。
また、ステーションとの協議の中で、排雪をしなければバスの運行ができなくなるといった助言は受けておりません。
次に、バスが運行できなくなったことの確認につきましては、1月5日の朝にバス会社から緑第二大通りでのバスの運行ができなくなり、道道である緑第一大通りを迂回運行しているとの連絡によって確認いたしました。
次に、なぜバス路線でバスが運行できなくなったのか、市民生活にどのような影響を与えたのかなどにつきましては、1月4日のパトロール時点では、バスの運行に支障を来す状況とは判断しておりませんでしたが、1月4日から5日にかけて31センチメートルの降雪があり、ステーションが除雪作業を行いましたが、バス会社はバスの走行に必要な幅員が確保されていないと判断し、迂回運行となったものであります。このことによる市民生活への影響としましては、バス会社によりますと、当該路線を運行する最上線の乗降客は1日約2,000人とのことであり、この2日間の迂回運行により約4,000人の市民の皆様に何らかの御不便をおかけすることとなり、その責任は市にあるものと考えております。
次に、排雪作業予定の一般市民への周知につきましては、市民の皆様から除雪対策本部に排雪要望が寄せられた際に作業予定がある場合は、おおよその日程をお伝えしております。
次に、業務実施協議簿の市長決裁の有無などにつきましては、排雪作業に関するステーションとの協議についての意思決定は除雪対策本部が行っており、協議簿は除雪対策本部の決定事項を通知するものであり、その限りにおいては雪対策課長が専決者であり、市長決裁の必要はありません。
次に、市道住吉線の排雪に関する協議や最終決裁者などにつきましては、1月23日に第6ステーションから本市に住吉線の排雪作業に関する協議があり、作業の実施について1月25日に除雪対策本部の打ち合わせで決定し、その結果の通知について雪対策課長が1月26日に決裁を行い、ステーションに通知したものであります。
また、次長が雪対策課長の勘違いに気づかなかったのは事実でありますが、担当員や主査は打ち合わせに参加しておらず、さらに係長については打ち合わせの場で道路状況について説明を行う課長の補助に専念していたため、決定事項の詳細について把握することが困難な状況にありました。
次に、私が正規の手順に基づく許可を把握せず、中止させたのではないかなどにつきましては、住吉線において私が現地に赴き、作業を指揮していた方に作業方法や安全対策などについて尋ねるとともに、除雪対策本部で打ち合わせた内容と異なる排雪作業が行われていたことから確認をとるよう求めたものであり、作業の中止は指示しておりません。今回の件は除雪対策本部で打ち合わせた内容がステーションに正確に伝えられていなかったことが要因であることから、今後、本部内でしっかりと情報を共有するよう、除雪対策本部長に指示をしたところであります。
次に、今回の件に関する私の責任につきましては、私は市政のトップとして市政全般に責任を負っておりますので、今回の件にかかわらず責任はあるものと考えております。
しかしながら、先ほども答弁いたしましたが、住吉線においては、私が現地に赴き、作業を指揮していた方に作業方法や安全対策などについて尋ねるとともに、除雪対策本部で打ち合わせた内容と異なる排雪作業が行われていたことから確認をとるよう求めたものであり、作業の中止は指示をしておりません。
次に、行政組織としての指揮命令系統につきましては、除雪対策本部は副市長が本部長を務め、各本部員がそれぞれの上司の指揮監督のもとで業務を遂行しておりますので、指示を出すのであれば議員の御指摘のとおりの流れになりますが、住吉線の件においては、繰り返しになりますが、私が現地に赴き、作業の指揮をしていた方に作業方法や安全対策などについて尋ねるとともに、除雪対策本部で打ち合わせた内容と異なる排雪作業が行われていたことから確認をとるよう求めたものであり、作業の中止は指示をしておりません。
次に、高島地区における係船環設置の許可をそのまま出していることにつきましては、係船環設置は既に許可した護岸の登録に当たっての条件として、事業者から提出された小樽市港湾施設管理使用条例第4条及び同条例施行規則第6条に基づく申請が要件を満たしておりましたので、昨年12月1日付で許可をしたものであります。
なお、事業者からは11月下旬に漁業協同組合と話し合いを行い、事業者から漁業権を侵害することのないよう対応すると説明したものの、その後、進展はないと聞いておりますが、休憩棟に保管している観光船については3月中旬までに移動する、また、車どめについては3月31日までに原状復旧を行うと、それぞれ文書により確認しているところであります。
次に、この2年間の市政運営を振り返っての認識につきましては、就任以来このまちで生活している人を大切にする政策を第一に考え、小樽まちづくりエントリー制度の導入など、市政への市民参加を拡大したほか、除雪の出動基準の見直しや路面整正の強化、子供の医療費助成の拡大などの公約を実行したことで、私としましては、市民目線の市政運営を進めており、その結果として市政への信頼も回復に向かっていると認識しております。今後は市政をより身近に感じてもらうため、わかりやすい情報発信や市民の皆様の声をよく聞くことに努め、その声をしっかりと酌み取るとともに、職員との対話を進め、市民の皆様や職員との一層強い信頼関係を構築できるよう努めてまいりたいと考えております。
(「僕らだってそうですけど」と呼ぶ者あり)
(「よし」と呼ぶ者あり)(拍手)
(発言する者あり)
(「議長、13番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)13番、酒井隆行議員。
○13番(酒井隆行議員)それでは、再質問させていただきます。
まず、バス路線についてです。
随時パトロールをしていて判断をしているということなのですが、具体的な判断材料、そういう部分をもう一度答弁していただきたいと思います。例えば、見る人によって違うのではないかなというふうにも思われます。例えばAさんが見たときには少し狭いねと、Bさんが見たときにはというような形で、少し公平性に欠けるのではないかなと思いますので、その判断材料、判断基準についてもう一度答弁をしていただきたいと思います。
それから、これに関連して約4,000人の市民の皆様に迷惑がかかったということで、非常に重大な問題だというふうに認識しました。市の責任ということなのですが、具体的に市の責任というのはどういうことなのでしょうか。例えば除雪対策本部で判断をされた、あるいは最終的に判断をした方の責任なのか、市の責任というのは、それは森井市長の責任ということなのか、その辺もう少し具体的にお聞かせいただきたいと思います。
それから、同じくこのバス路線について、年末にステーションと除雪対策本部の方と実務者レベルで協議をしたということで、ステーションからそういう話を聞いております。事実を知りたいので、これはどういうふうに事実関係をお調べになって答弁されたのか、例えば対策本部だけのお話を聞いたのか、それともステーション側にも確認をしてきちんとした事実に基づいた答弁なのか、それについてもう一度答弁していただきたいと思います。
それから、2月9日の件についてであります。正直よくわからなかったです。何が原因で排雪作業がとまったのかというのが正直よくわかりませんでした。
それから、同じ2月9日の話なのですが、なぜ現場に行ったのかというところで、現地の排雪方法についてなぜ知っていたのか、これについても答弁をしていただきたいと思います。
それともう一つ、排雪予定について引き合いがあった場合、民間人に事前に直前に周知するということを答弁されていたと思います。
(「聞かれたら教える」と呼ぶ者あり)
聞かれたらということで、答弁されていたと思います。これは逆に、やらないことまでなぜ民間人が知っていたのかということで、これも石田議員もそうだったというふうに思いますけれども、この辺についても、もう一度答弁をしていただきたいと思います。
○議長(横田久俊)理事者の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)市長。
○市長(森井秀明)酒井隆行議員の再質問にお答えいたします。
私から答弁したこと以外におきましては、担当から答弁させていただきますので、よろしくお願いいたします。
この件においては、酒井隆行議員だけでなく、今までも議会議論の中でお話をさせていただいているので、答弁が少し重なるかもしれませんけれども、何度もお話ししておりますが、2月9日の件におきましては、私自身が危険な状況だということで連絡を受け、それは石田議員から連絡を受けています。それで現場に到着をし、また、私自身その現場に行ったときには、ユンボで雪を落としている作業を見かけました。これも私、答弁しておりますが、私自身は排雪計画においては打ち合わせもしておりますので、場所を把握していたところですけれども、その場所が行われているということは知りませんでした。ですので、まずここで何の作業が行われているのか、わからない状況でございました。ですので、私は……
(発言する者あり)
よろしいですか。私自身は、その後、現場の監督者というか、その方、お名前は残念ながら忘れてしまったのですけれども、私自身はそこで危険だからやめろということを言ったわけではございません。まず、そこで何の作業をしているのかがわからなかったので、これは何の作業なのですかということを……
(「危険な行為って言っていたじゃないですか」と呼ぶ者あり)
(「それだったらやめさせるのが筋なんじゃないですか」と呼ぶ者あり)
それから、その件においてお話をそのようにしていたので、先ほど多分市役所側のほうに安全対策や作業方法が私そういうふうに確認したということを市のほうにすぐ伝わっていなかったのかということもお聞きになられていますか。私自身は、次の日に担当職員とお話をしました。
(「聞いてないって言ったのに」と呼ぶ者あり)
私は次の日に、その当日には聞いていません。
(「いやいや」と呼ぶ者あり)
次の日にお話を聞いたところですけれども……
(「そんな話ししなかったよ」と呼ぶ者あり)
そのときに誤ってお伝えをしたということを職員のほうからそのように言われてしまいましたので、私は逆に、それ以上になぜそういう状況になったのだということをその場ではお伝えしていませんし、その場における出来事を細かくまでは担当職員にはお伝えをしていなかったので、少し私のお話ししたことが担当職員に伝わるのがおくれたのではないかと推察をいたします。
(発言する者あり)
○議長(横田久俊)お静かに。
○市長(森井秀明)よろしいですか。
それと……
(発言する者あり)
(「ぐっちゃぐちゃだな、本当に」と呼ぶ者あり)
よろしいですか。
それと、先ほど排雪方法を誰が知っていたという御質問だったでしょうかね。
(「市長が何で排雪方法を知っていたのか」と呼ぶ者あり)
私がですか。私が排雪方法を……、排雪方法。
(発言する者あり)
(「違うよ。質問が変わっている」と呼ぶ者あり)
失礼いたしました。そこの場所が排雪路線ではないことを私が知っていたことについてですか。
(「排雪方法。ユンボで崩してること知っていたのでしょう。何でそういう具体的な方法を知っていたのですかということです」と呼ぶ者あり)
具体的な方法を知っていた。
(「それは現場で見て」と発言する者あり)
だから、いや……
(発言する者あり)
排雪方法を知っていたというのは、2月9日の現場のお話ということでしょうか。それは現場で見ているので。
(「対応していたら全然進まないからちゃんと裁いてください」と呼ぶ者あり)
私は現場で見ていたので、ですから、そのように作業している姿は見ております。
あと最後の……
(発言する者あり)
恐縮ですけれども、私のほうでは、最後にお話しされた内容はわかりかねますので、大変恐縮ですけれども、私からの答弁は控えさせていただきます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)建設部長。
○建設部長(相庭孝昭)酒井隆行議員の再質問にお答えいたします。
2点ほど私の答えられる範囲ということになろうかと思いますが、1点目、最初に質問されました排雪に当たっての具体的な判断材料ということでございます。人によって見立てに差があるのではないかということでございます。それにつきましては、私どもも正確に何メートルという基準を持っているものではございません、残念ながら。そういった中で、私どもは緑の今の第二大通りであれば、バス路線ですから、バスがすれ違えるといったことをパトロールで確認しているところでございます。その中で担当については、パトロール員については確保できているというふうに判断をしておりました。ただ、そこで結果としてとまっているということは、バス会社の見立てとはやはり違ったのであろうということでございます。その差がやはり私どもではしっかり通れると思ったけれども、バス会社では通れないということで迂回運転にしたのだろうと考えているところでございます。
それから、年内にステーションと除雪対策本部の中でこのままだと通れなくなるよという協議があったのではないかという御指摘でございます。酒井隆行議員からの御質問がございましたので、私ども雪対策課長、係長、それから業務担当員に確認しましたけれども、そういったことはなかったということでございますので、市長の答弁のとおりということで答弁したところでございます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)市長。
○市長(森井秀明)失礼いたしました。
私からももう一点お話しさせていただきます。
1月5日のバス路線が通行できなかったことに対しての責任は誰にあるのかということだったかと思います。先ほども答弁させていただきましたけれども、その責任は市にあると思っておりますので、誰かといえば、市政の執行の責任者である私と雪対策本部長である副市長……
(発言する者あり)
その二人が責任ある立場にあるというふうに考えております。
(発言する者あり)
(「何で本部長を巻き込むのさ」と呼ぶ者あり)
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)建設部長。
○建設部長(相庭孝昭)私からもう一点ございましたので、申しわけございません。
排雪の情報、これについて私ども問い合わせがありましたら、一般の方でもいつごろ、近々入りますよということはお答えしておりますけれども、ここは入りませんよというお答えは当然できませんので、そういったことはお答えしてはおりませんので、その辺の経緯については答弁しかねますので、御理解いただきたいと思います。
(「まだ抜けている」と呼ぶ者あり)
(発言する者あり)
○議長(横田久俊)どうですか。業者に対して損害賠償あるいは名誉毀損になる可能性はあるのではないのかということでしたけれども、市に責任があるというお答えから導き出された。どなたですか。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)市長。
○市長(森井秀明)失礼いたしました。
2点漏れていたかと思います。
一つが損害賠償のことにおいてだと思いますが、これはほかの方からの質問でもお答えさせていただきましたけれども、こちらのほうで中止を求めたわけではございません。確認を求めた上、結果的にその後に業者側のほうで中止のことを判断されたのだろうというふうに思っておりますので、損害賠償のことには起こり得ないと考えております。
また、もう一点、名誉毀損ということですけれども、それについては私自身が危険な行為はどういうふうに感じたのだということを質問された中でお話しさせていただいただけですので、それに基づいて名誉毀損とはならないと私は思います。
(「議会発言で、議会発言で」と呼ぶ者あり)
(「そんなこと話しちゃだめでしょう」と呼ぶ者あり)
(「そもそもが越権行為だよ」と呼ぶ者あり)
(「議長、13番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)13番、酒井隆行議員。
○13番(酒井隆行議員)今の件について再々質問させていただきます。
まず、作業がとまった部分、これは市長がそう思われても、作業している側としてはそういう認識がないのですよ。
(「市長に言われたらな」と呼ぶ者あり)
市長はそういうふうに今答弁されましたけれども、そこで作業していた業者からしてみると、そんな話は一切なかったのですよ。何でここやっているのですかということで、中止してくださいということしかなかったのです。だから、市長が判断するのではなく、業者側が損害賠償を起こす可能性があるのではないかという質問だったのです。市長の認識ではなくて、きちんとした事実に基づいた答弁をしていただきたいと思います。
(「業者がそう受けとめたらされるんじゃないですか」と呼ぶ者あり)
されるんじゃないですか。そうです。
それと、危険な状況という表現をされていました。きょう雪対策本部にも確認をしましたが、指示どおりの作業内容だということで、何も危険な状況ではなかったということです。
(発言する者あり)
それが、市長が見た感じで危険な状況ということで判断をされて議会の中で発言された、このこと自体が名誉毀損にならないですか。
(「危険な作業した企業ってレッテル張られるんだよ」と呼ぶ者あり)
(発言する者あり)
(「だめだ、そんなの」と呼ぶ者あり)
それから、ステーションにも確認しました。きちんと安全対策はとっていたということで、これも確認をとっています。それなのに、なぜ市長がその一企業、もっと言うと、優良な安全対策をしている企業に対し、危険な状況だという発言ができるのでしょうか。これは名誉毀損ではないですか、市長。もう一度答弁お願いします。
(発言する者あり)
○議長(横田久俊)理事者の答弁を求めます。明確にお答え願います。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)市長。
○市長(森井秀明)2点御質問があったかと思います。
その業者側のほうでそういう認識がないと言われましても、こちらのほうでそのことは把握しようもありませんので、業者……
(発言する者あり)
いいですか。
業者の方がそう思われてそう判断される可能性というのはあるかもしれませんけれども、私のほうではそうは思いませんと答えたのです。
それともう一点、私自身は事実関係としてお話をさせていただいております。私は、そういう危険な……
(「事実じゃないでしょう。安全対策してるって言うんだから。本部で言ってるんだよ、それ」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)静かにしてください。
(発言する者あり)
市長、答弁を続けてください。
(「事実じゃないしょ」と呼ぶ者あり)
○市長(森井秀明)よろしいですか。
私は、事実関係に基づいてお話をさせていただいております。質問に基づいて答弁させていただいております。私は、石田議員のほうから危険な作業が行われているようだということで連絡を受けました。
(発言する者あり)
ですから、私自身はそれに基づいて現場に行った。
(発言する者あり)
その中で現場はどういう作業、その危険をどう感じたのですかという質問に対し、そういう状況がありましたと答弁させていただいているのです。また……
(発言する者あり)
よろしいですか。
(「さっきの発言と違う」と呼ぶ者あり)
よろしいですか。
○議長(横田久俊)市長、不規則発言は控えてもらいますけれども、それに反応しないで御自分の答弁をしっかりおっしゃってください。それが議事録にも残りますし、以後の委員会での審議にも反映されますので。
○市長(森井秀明)では、改めて答弁させていただきます。
ですから、その状況はどういう状況だったのか、またはなぜ私がその場に行ったのか、そのことを事実としてお伝えをさせていただいておりますので、それをもって名誉毀損とはならない、私はそのように思っております。
(発言する者あり)
○議長(横田久俊)市長は指示をしていないという答弁ですので、それが虚偽か虚偽でないか、あるいはどうなのかというのは、この場ではきのうのお話にもありましたけれども……
(発言する者あり)
判断できませんので、委員会等々で詰めていただきたいと思います。
(「議長、1番、議事進行について」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)1番、秋元智憲議員。
○1番(秋元智憲)今、酒井隆行議員の質問の中で除雪対策本部ではしっかり2月9日の作業は安全対策をとってやっていたという本部のお話があったということです。でも、市長は安全ではなかったというお話なのですよね。雪対策本部と言っていることが違うのですよ。雪対策本部は安全だったと言っているのです。だから、一企業の名誉にかかわるのではないのですかという質問ですよ。笑わなくていいのですよ、市長。笑い事ではないのです。
(「雪対もその現場にいなかったのに」と呼ぶ者あり)
そこでしっかり雪対策本部の見解をここで言ってもらわないと、事実と違いますから、調べている議員は、事実と違って市長が違うこと言っているというのがわかっていますから、その上で雪対策本部に確認したら安全対策はとれていたというのであったら、大変な問題ですよ。
(発言する者あり)
市長が勝手に安全ではないと言っていますけれども、そこをしっかり確認させてください。
○議長(横田久俊)秋元議員の議事進行についてお話を申し上げます。
完全に質問者と質問者の調査と、それから市長の言い分が全く異なっているわけであります。繰り返しますが、今ここで雪対策本部、本部長がわかればいいですが、そんなこともないだろうと思いますけれども、口から言えるのであれば、いや、しっかり雪対策本部長がそれは危険な行為ではなかったというのであれば、それは市長の答弁が違っているのかなと思いますけれども、それ、本部長はどうですか。そこまで把握されていますか。
(「それ確認すればすぐわかることじゃないですか、だって」と呼ぶ者あり)
いやいや、本部長、どうですか。
(「ちゃんと確認してからのほうがいいですって」と呼ぶ者あり)
(「雪対策本部長から」と呼ぶ者あり)
(「代表質問からずっとつながってますからね。一貫して虚偽答弁ですよ」と呼ぶ者あり)
(「雪対の人間が現場にいないんだもん、本部長だってわからないでしょ」と呼ぶ者あり)
(「答弁違ってるから、業者と」と呼ぶ者あり)
(「現場の業者が言ってるんだから」と呼ぶ者あり)
お静かにしてください。
(「正しいのかだってわからないでしょ」と呼ぶ者あり)
(「お静かに」と呼ぶ者あり)
(「だから、ここで確認してと言ってるの。どっちがどうじゃなくて、きのうから言ってるんだよ」と呼ぶ者あり)
(発言する者あり)
雪対策本部長、副市長にお尋ねしますが、副市長、雪対策本部長としてそれは確認させてくれということであれば、確認の時間を与えますが。
(「確認してください」と呼ぶ者あり)
(「そうだ」と呼ぶ者あり)
(発言する者あり)
(「今、市長と理事者の意見が合ってないんだから、業者の話は後さ。市長と理事者の話が合ってないんだから、どこまで待つのさ」と呼ぶ者あり)
いや、そうなのです。
(発言する者あり)
(「酒井議員が指摘してるしょ、確認したって」と呼ぶ者あり)
(「そんなこと言ったらあれは、書類上でしょ」と呼ぶ者あり)
お静かに願います。
市長の答弁と、それから酒井隆行議員が調査したといいましょうか、聞き取り、ヒアリングをした雪対策本部のお話が異なっているということでありますから、異なっているのかどうか、私はここで判断できるすべはありませんので、本部長にその確認をお願いできないかということであります。
(「確認してくださいよ」と呼ぶ者あり)
(「10分あればできますよ」と呼ぶ者あり)
(「してください」と呼ぶ者あり)
(「確認してください」と呼ぶ者あり)
(発言する者あり)
若干の時間、差し上げますので。
(「確認してください」と呼ぶ者あり)
(「酒井議員、誰に聞いたんです」と呼ぶ者あり)
(「誰に聞いた」と呼ぶ者あり)
(「こんな議論してないで、確認すればすぐ終わるはずじゃないですか」と呼ぶ者あり)
(発言する者あり)
いやいや、今やっていただくか。
(「雪対策本部長の意味ないよ」と呼ぶ者あり)
(「今、本部長わからないなら」と呼ぶ者あり)
(発言する者あり)
多分、本部長は子細なところまではわからないと思いますので、確認をお願いしますということでありますけれども。
(発言する者あり)
建設部長、お答えできますか。今アドバイスされているのであれば。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)建設部長。
○建設部長(相庭孝昭)恐らく今、酒井隆行議員がおっしゃっているのは、きょう昼、雪対策課長が控室に行ったときのことだろうというふうに思っております。
そこにつきましては、私が報告を受けていますのは、その場でもいろいろ、正確に今お答えできませんけれども、その中でいろいろ聞かれたという中で、その路線については担当課長のほうでは、そこについては2月8日の打ち合わせでここは当面、ほかの路線があるので少し保留しようといったことの状況が伝わっていなかったということは説明していると思います。それが、あとそのユンボをやっていたということは、中の中央分離帯の雪を落とすという作業までは、これは私どものほうでやってくださいということで、その段階では取り消しておりませんので、やる形になっておりました。それは伝えたと思いますけれども、それが危険だったとか安全だったとか、そういうことは言っていないと思いますので、御理解いただきたいと思います。
(「いやいやいや」と呼ぶ者あり)
(発言する者あり)
○議長(横田久俊)少し違いますね。
(発言する者あり)
整理します。静かにしてください。市長は、石田議員からの連絡があって現場へ行ったら、何か大変危険な作業をしていたというお話です。それから、同じ市の雪対策本部の課長でしょうかね、酒井隆行議員が聞き取りをしたときには、決して危険な作業はしていませんというお話だったということであります。これは議員対理事者側ではなくて、先ほど御指摘があったように、理事者側の答弁、市長と理事者側の答弁が食い違っているということでありますので、それをどちらかに一致させてください。もし勘違いをしていたのだったら勘違いをしていたでも、そういう答弁もあるかもしれませんけれども……
(「何かしらの錯誤」と呼ぶ者あり)
真逆のお話になってしまっていますので。
(発言する者あり)
どうするのですか。調査するのですか。
(「そんなの休憩段取って確認してくださいよ」と呼ぶ者あり)
(「そうですよ、失礼ですよ」と呼ぶ者あり)
確認するのですか。
(「議会軽視だ」と呼ぶ者あり)
(発言する者あり)
市長に申し上げます。
もし確認のための時間あるいは協議のための時間が必要であるのであれば、その旨を申し入れてください。
(「相手勝手にするのに無理でしょ」と呼ぶ者あり)
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)副市長。
○副市長(上林猛)状況確認のため、少々時間をいただきたいと思います。よろしくお願いいたします。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)建設部長。
○建設部長(相庭孝昭)ただいま、担当から確認をとりました。本人から確認をいたしました。お伝えした内容につきましては、当時1班編成で、そこの業務を取り消し前の私どもの指示どおりやっていたということ、それから危険かどうかについては伝えていないということでございます。
(「いやいや違う」と呼ぶ者あり)
(発言する者あり)
○議長(横田久俊)指示どおりやったということです。
(「指示どおりやってるのに、市長が危険だと思ったってこと」と呼ぶ者あり)
(「それが問題だって言ってるんですよ」と呼ぶ者あり)
(「指示どおりやったことに、何で危険だっていう話になるんですか」と呼ぶ者あり)
お静かに。
(発言する者あり)
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)建設部長。
○建設部長(相庭孝昭)1点訂正いたします。
本人は現地を見ていないのでコメントできないというふうに伝えたということで、危険かどうかについては。
(「いやいやいや」と呼ぶ者あり)
(「それじゃあだめでしょ」と呼ぶ者あり)
(「だめだめ」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)それでは、課長の発言は全く責任のない発言になりますよ。
(「私だけじゃないんですよ、聞いてるの」と呼ぶ者あり)
(発言する者あり)
御本人が言っていなくても、関係者から聞いたとかなんとかないのですか。
(発言する者あり)
建設部長、もう一度明確にお願いいたします。
○建設部長(相庭孝昭)申しわけありません。
今、先ほど申し上げましたとおり、酒井隆行議員のおっしゃっているのは、きょうお昼に控室に雪対策課長が行ったときのことだと思いますけれども、今、概要を確認いたしましたところ、一つは私どもで取り消し前の形、そのエリアについてはやってください、中央分離帯も含めてやってくださいという指示どおりのエリアでやっていたということが一つ、それからもう一つ、危険な作業云々ということにつきまして聞かれましたということですけれども、それについては自分がいなかったので、そこについては確認していないということの内容を伝えたというふうに聞いてございます。
(「違うよ、おかしいしょ」と呼ぶ者あり)
(発言する者あり)
(「議長、25番、議事進行について」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)前田清貴議員。
○25番(前田清貴議員)議長、今のやりとりを聞いていたと思いますけれども、私、現場にいました。同席して酒井隆行君と長椅子に座って、向かいには理事者2名がおって、当日、前段の市長の話はそれはそれでいいと思いますけれども、その以後、聞いた部分では、当日は安全対策を講じて作業をしていた、ああいう作業は毎年やっていますから何でもないですよねという話を私は聞きました。
(「建設部長の言い分が」と呼ぶ者あり)
そういうことです。
(「虚偽答弁だ」と呼ぶ者あり)
これは事実です、議員生命にかけて。
○議長(横田久俊)それで……
○25番(前田清貴議員)本当のことを申し上げています。
○議長(横田久俊)いやいや。
○25番(前田清貴議員)うそを言ったらやめなきゃならない……
○議長(横田久俊)議事進行の内容は何ですか。
○25番(前田清貴議員)なので、正確に、もう少し時間をとって、正確に調査をしてこちらへ答弁をいただきたい。
○議長(横田久俊)どうですか。
(発言する者あり)
整理いたします。どうも建設部長の答弁も今、現場に行っていないのでわからない、だけれども安全対策を講じていたというようなお話ですし、そうですね。
(発言する者あり)
いやいや、内容としては雪対策の現場はしっかりと安全対策をやっていたという聞き取りだったと。それから、市長はそれは見たけれども、安全とは思えなかったという食い違いがありますので、もし正確に先ほども言いましたように調査する、あるいは聞き取りをする時間が必要であれば、申し出ていただければその時間をとりますけれども、いかがでしょうか。
(「議長、20番、議事進行について」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)20番、小貫元議員。
○20番(小貫元議員)私事実はよくわからないのですけれども、聞いている範囲では、まず雪対策課としては、通常と同じ作業、安全対策を行った作業を手続上やっているという話になっていますと。ただ、市長はそういう作業をやっているにもかかわらず安全ではない、危険だと思い込んだと、そこの、違いがあるのであって、言っていること自体はお互い間違えてはいないし、かみ合って……
(「違うって。少し間違えてますって、だから」と呼ぶ者あり)
(発言する者あり)
だと思いますので、その次に進んでいただきたいと私は思います。
(発言する者あり)
○議長(横田久俊)何かメモ入りましたけれども、いいですか。違いますか。いいですか。
今の小貫議員の議事進行についてはもちろんそういう考え方もありますし、思い込みという、市長の思い込みということですね。
(発言する者あり)
確かにそうですが、公のこうした場所ですので、意見が異なったままでは繰り返しますけれども、議員側と理事者側ではなくて、理事者の中でということでありますので、それはきちんと整理していただきたいなと思いますが。
(「ちゃんと確認させてください」と呼ぶ者あり)
市長、建設部長がああいうふうにお答えをしていますが、それについてはどうでしょうか。
(発言する者あり)
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)市長。
○市長(森井秀明)先ほど建設部長からもお話をさせていただいたところでございますが、改めてその件についてお話をさせていただきます。
今、原部からは、安全対策はとられていたとは思われるが、危険な状況であったかどうかは現地で自分が見たわけではないのでわからないと。市長が見たままを伝えさせていただいていると。安全対策ができていたか状況が危険であったかどうかは原部では押さえていないということでございます。
(発言する者あり)
そのことを酒井隆行議員とお話をしているときにそのようにお話をしているというところでございます。
○議長(横田久俊)これ以上、この場で今言った言わないの話をしても進展しませんので、この後、委員会等々がございますし、それから私としてもいろいろな調査することも必要でありますので、これで酒井隆行議員の再々質問を終結させていただきます。
(「議長、25番、議事進行について」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)前田清貴議員。
○25番(前田清貴議員)議論の途中でありますけれども、少し私補足させていただきますが、安全対策の件で今こういう議論になっているのですけれども、あそこの住吉線、中央に分離帯があって、片側のユンボから片側をおろして、そのときその安全対策がとられていないということで今この問題が出ているかなと思います。当時そこの現場は片側は通行どめにして車両や人が入らないようにしてとめて、もう片側のほうに車を通していたということなので、安全対策はとっているというふうに私、きょうの理事者の聞き取り調査の中で同席して聞いていました。
(「理事者が言っていたのか」と呼ぶ者あり)
理事者がそう言っていたということをつけ加えさせていただきます。
○議長(横田久俊)具体の現場はほとんどが見ていないのでわかりませんけれども、雪対本部はそのとおりやっているという、現場を、その辺がよくわからない。現場にいないけれども、きちんとやっていると思うという話を酒井隆行議員にされたということでいいのですか。そうですね、雪対の課長以下は。ただ、市長はその現場に行ったときには、これもまた誰も見ていないからわからないのですけれども、危険だと思ったということですね、業者がね。
(「そういう話じゃないでしょう」と呼ぶ者あり)
いやいや、そこで食い違っているのではないですか。
(「議長、3番、議事進行について」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)安斎哲也議員。
○3番(安斎哲也議員)今問題になっているのは、酒井隆行議員がお昼に原課の職員とレクチャーをして話を聞いたことをもとに質問したわけです。それが上には報告が違うのが行って、でも、こちら側の自民党は違う話を聞いていると。そうすると、酒井隆行議員の質問自体がまた成り立たなくなってしまっているわけです。これは逆にもう一回整理して、理事者側も含めて議員側も含めて1回情報を整理して何が一番正しいのかというのを確認した上で質疑を終了しないと、このままではだめだと思いますから、一旦休憩をしていただきたいと思います。いかがですか。
○議長(横田久俊)今、私は、そうですね、確認したのですけれども。酒井隆行議員がヒアリングした事項を市長は違う内容だということですけれども、それは先ほど来から申しているように、そう思われたということだと思うのです、危険だということをですね。だから、これを、さあどうなのだということを追及していただければいいのであって、今ここでというか、どうしましょうかね。少しお待ちください。協議します。
(「私の議事進行がちゃんと伝わっていないのですか」と呼ぶ者あり)
少しお待ちください。
(「何の議事進行……」と呼ぶ者あり)
(発言する者あり)
安斎議員の議事進行にお答えいたしますが、休憩を求めているということですね。
○3番(安斎哲也議員)はい。
○議長(横田久俊)それであれば休憩動議を出していただくと一番わかりやすいのですが。
(「議長、3番、「休憩を求める動議」を提出したいと思います」と呼ぶ者あり)
(「賛成」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)ただいまの動議は賛成者がありますので、成立いたしました。
直ちに、本動議を議題として採決いたします。
本動議に、賛成の議員の起立を求めます。
(賛成者起立)
○議長(横田久俊)動議に賛成12人、それから起立なしが12人です。過半数を超えていませんので、動議は成立いたしません。
(「何で討論を省略したんですか」と呼ぶ者あり)
(「成立しなかったから」と呼ぶ者あり)
休憩動議ですので、提案説明等は省略しています。失礼しました。12対12、可否同数であります。
(「可否同数ですよね」と呼ぶ者あり)
ただ、過半数は超えていません。
よって、地方自治法第116条の規定により、議長において本件に対する可否を裁決いたします。
本件について議長は、現状維持の原則をとりまして否決と裁決いたします。
(発言する者あり)
それでは、議事整理権に基づきまして、酒井隆行議員の一般質問を終結いたします。
(「議長、9番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)9番、松田優子議員。
(9番松田優子議員登壇)(拍手)
○9番(松田優子議員)第1回定例会に当たり、一般質問いたします。
先日の本会議において、市長の所信表明とともに今定例会では多くの予算案が提案されました。もちろん議決を経た上で今後執行されていくわけですが、どんなに市長が立派な公約を並べても、それをスムーズに執行できるか否かは市職員の職務上の熱意にもかかわってきます。市職員の士気を高め、職場を働きやすい環境にして意欲を持って働けることがさらなる市民サービスの向上につながっていくものと考えます。
そこで、市職員の職場環境問題について何点かお伺いいたします。
定年退職後も市職員として働き続ける再任用を希望する方がいる反面、最近は定年前に退職する、いわゆる早期退職者が目立ってきたように思えてなりません。理由はさまざまでしょうが、中には定年まで10年以上も残して退職された方もおります。
そこで、お伺いいたします。
ここ3年間の早期退職者の人数を退職までの残年数でお示しください。
今、小樽市では、森井市長就任後に行われた内申のない昇任人事が司法の場に取り上げられています。これについては捜査中ですのでコメントは差し控えますが、新年度が近づき、新たな人事異動が発令されるまでわずかとなりました。管理職の異動についての手続方法は既にお聞きしていますが、当然係長以下の人事も行われますので、この方たちの異動までの流れについてお伺いいたします。
管理職については内申書に基づき適材適所とありましたが、係長以下の異動対象者はどのように決定され、また、適材適所の配置はどのように見きわめるのかお示しください。
少人数職場では複数が同時に異動し、その職務に精通している職員が少なく、その後の職務に支障が出ている職場もあるやに聞いております。職員の人事配置についてはどのようなお考えを持って行われているのかお伺いいたします。
平日の夜、所用で市庁舎の前を通り過ぎようとしたら、電気がついている部署が多く見受けられました。恐らく正規の就業時間後も残って勤務をしている方がいるものと思われますが、今、労働者の長時間労働が問題になっています。
そこで、小樽市における時間外勤務の状況についてお伺いいたします。
ここ3年間における時間外勤務を行った職員の年間延べ時間外勤務時間と1人当たりの平均時間数をお示しいただくとともに、直近2年間の時間外勤務をした人の年間最高時間数をお示しください。
また、時間外勤務時間数において、この数年で顕著に時間外勤務時間が増加した部署があればお示しいただくとともに、その理由がわかればお示しください。
ただ、これはあくまでも時間外命令簿による正式な数字であり、問題なのは、表に出てこない、いわゆるサービス残業であり、実態が覆い隠されていることもあり、職場によってもかなりの格差があると思います。このことについてどのような認識をお持ちか、お聞かせください。
厚生労働省では時間外勤務にかかる、いわゆる三六協定を締結する際、時間外勤務時間数の上限の基準を設けておりますが、小樽市ではどのようになっているのかお示しください。
職務内容によっては繁忙期がある職場もあり、国では長時間労働是正に向け繁忙期における残業上限の見直しなどを検討していますが、市ではどのように捉えているのか、お考えをお聞かせください。
なお、管理職には時間外勤務手当が支給されませんので、管理職の勤務実態の把握は難しいと思いますが、森井市長就任以来、管理職の方にとってもその労苦は並大抵のことではないと思います。かつて市長は何時間も時間をかけ、時には職員と一緒に夜中まで答弁書をつくっていると御答弁されていましたが、恐らく今定例会においても同様と考えますが、その上、市長の発言をめぐって議会が混乱し、予定の時間日程で終了したことがないことからも明らかです。管理職の負担についての市長の認識をお聞かせください。
私は、昨年の第3回定例会の代表質問で、職員のストレスチェックについて種々質問させていただきました。そのときの御答弁では、個人の結果は市への提供同意がない限り、市としては把握はできないが、集団分析については制度担当者である職員課長に個人が特定されないよう課、室ごとに分析した結果が提供されることになっておりますが、報告は来ているのでしょうか。
また、職場としてストレスが多いと判断された場合、職場環境の改善に向けた措置を講ずることになるとのことでしたが、具体的な措置内容についてお伺いいたします。
もう一度申し上げますが、市職員の士気を高め、職場を働きやすい環境にし、意欲を持って働けることが市民サービス向上につながっていくものと考えます。職場環境の改善について、なお一層の御努力をお願いいたします。そして、昨年、一昨年と続出した職員の降任申請がないことを願っています。
次に、防災対策について質問させていただきます。
市民の皆様にとって一番の願いは安全で安心して暮らしていけることではないでしょうか。昨年11月に手宮地区連合町会で行われた市主催のおたるWAKI・あい・あいトークでも、防災についての意見交換が行われました。その内容につきましては、市のホームページでも紹介されていますが、参加された地域の方から、小樽は川の多くが暗渠になっており、津波が起きた場合の避難対策を考えなければならないのではとの意見がされました。市長は暗渠のことについては余り理解されていなかったように思いますが、津波から避難する際に暗渠があることによる影響と現時点で考えられる対策をお示しください。
ホームページでは当日実施したアンケートの集約も記載されていましたが、市に対する意見、提言の中に、「小樽で発生する災害は、地震や津波より大雪による災害だと考える。大雪を想定した訓練等を実施願う」とありました。市では、この提言をどのように受けとめ、訓練等を考えているのかどうかお伺いいたします。
昨年は、北海道でも複数の台風が上陸し、各地に大雨による災害が発生しました。本市でも同様の災害が発生することは十分に考えられるところです。
昨年の台風10号による大雨で、岩手県岩泉町では、高齢者などに避難を呼びかける避難準備情報が町から発表されていましたが、情報の意味が正しく伝わらず適切な避難が行われなかったために、高齢者が犠牲となる水害が発生しました。これを受けて北海道では福祉施設に対し、災害対策を含め、調査を開始したと聞いていますが、もし小樽で同様な災害が発生した場合、本市ではどのような手段で誰が避難勧告等を発令するのか伺います。
また、国では岩手県の水害を踏まえて避難準備情報等の名称を変更したと聞いておりますが、本市では、このことについてどのように対応されているのか伺います。
最後に、昨年の第1回定例会の一般質問でもさせていただきました冬季避難所宿泊訓練について伺います。
帯広市の例を引き、また、防災教育という面でも、小樽市でもこのような取り組みができないのかお伺いいたしましたが、そのときの御答弁では、有効性は理解しているが、必要な暖房機材の準備費用、人員の確保などで実施は難しい、帯広市の訓練内容を調査し、実施の可能性を研究していきたいと考えているとのことでした。帯広市の訓練内容を調査した結果と、その上でまた訓練を実施することはできないのか、もう一度お伺いいたします。
確かに、冬場の避難生活の体験会を開いている自治体は少なく、帯広市、旭川市などに限られているようですが、それでも江別市は職員だけで、千歳市では本年初めて市民を対象に行うようです。例えば費用的な問題や人員確保が問題なら、冬期間の訓練をしているところに一緒に参加させてもらうなど検討してほしいと思いますが、御意見をお聞かせください。
小樽は比較的災害に強いまちと言われておりますが、備えあれば憂いなしです。常に最悪を予想して取り組んでいただきたいと思います。
以上、再質問を留保して、私の質問を終わります。(拍手)
○議長(横田久俊)理事者の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)市長。
(森井秀明市長登壇)
○市長(森井秀明)松田議員の御質問にお答えいたします。
初めに、職員の職場環境について御質問がありました。
まず、病院の医師等を除くここ3年間の早期退職者の人数につきましては、退職までの残年数は一定程度区切った上での退職時の年齢で、本年度は2月末日までの状況でお答えいたしますと、平成26年度、49歳以下6名、50歳以上7名、合計13名、27年度、49歳以下6名、50歳以上9名、合計15名、28年度、49歳以下2名、50歳以上4名、合計6名となっております。
次に、係長職以下の異動につきましては、基本的に各部局から提出された内申書をベースに人材育成の観点から過去の異動歴、適性等を考慮するほか、可能な限り本人希望にも配意しつつ、全体のバランスも考慮しながら配置先を決定することとしております。
次に、職員の人事配置の考え方につきましては、職員の異動は基本的に4年サイクルで実施しているところですが、早期に経験を積ませる観点から、30歳以上の社会人枠採用の職員については最初の配置部署は2年で異動させるという方針もあります。また、少人数職場であっても、やむを得ず同時に複数の職員を異動させることが避けられない場合はありますが、そのような場合でも可能な限り業務に支障が生じないよう、人選などの配慮を行いながら、人事異動を行っているところであります。
次に、時間外勤務の実績につきましては、一般会計における平成25年度から27年度の3年間の実績を年間延べ時間数と1人当たりの平均時間数の順でお答えいたしますと、25年度、約6万6,100時間で77時間、26年度、約7万400時間で79時間、27年度、約7万2,500時間で81時間となっております。また、直近2年の年間の最高時間外勤務時間数は、26年度、880時間、27年度、1,029時間となっております。
次に、時間外勤務時間が増加した部署につきましては、一般会計でお答えをいたしますと、直近2年の平成26年度と27年度の比較で1人当たりの時間外勤務時間が2倍以上となっている部署は、総務部秘書課及び総務課、建設部用地管理課、まちづくり推進課、都市計画課及び公園緑地課並びに教育委員会施設管理課などとなっております。増加理由につきましては、秘書課では秘書用務の増など、総務課では例規審査件数及び議会関係用務の増、用地管理課では除雪業務応援の増など、まちづくり推進課では欠員による業務量の増など、都市計画課では違反建築物調査関連業務による増、施設管理課では学校統廃合関係業務の増などとなっております。
次に、職員のサービス残業についての認識につきましては、時間外勤務に対する対価の支払いは当然のことであり、いわゆるサービス残業は労働基準法違反を問われるものと認識しております。国においても長時間労働削減に向けた取り組みが進められていることや、職員の健康管理の観点からも事務の効率化等に努め、今後とも時間外勤務の縮減を図ってまいりたいと考えております。
次に、時間外勤務時間の上限につきましては、水道局及び病院局を除いてお答えいたしますと、本市においては、職員団体との間で労働基準法第36条の規定に基づく協定、いわゆる三六協定を締結しておらず、同法第33条第3項の規定に基づいて時間外勤務命令を発しておりますので、時間外勤務時間の上限に関する明文の規定は持っておりません。
次に、本市における長時間労働の是正に向けた取り組みにつきましては、これまで毎週水曜日をノー残業デーに設定し、時間外勤務の縮減に取り組んできたところであります。しかしながら、職員数削減などにより勤務時間内で業務を終えることができない状況も見られることから、来年度に向けて繁忙職場への職員増員の手だてなどを進めているところであります。今後とも国の検討の推移も見守りながら、時間外勤務の縮減に取り組んでまいりたいと考えております。
次に、管理職の時間外勤務における負担についての認識につきましては、私は一昨年の市長就任以来、市役所を変えるということを念頭に、職員に対し市役所のあり方、そして市職員の存在意義を問い続けてまいりました。何かを変えることには大きな勇気と大変な努力が不可欠でありますので、職員の先頭に立つ管理職の職員の皆様には相当程度精神的にも負担、肉体的にも負担をかけており、それが時に時間外勤務になることもあろうかとは思いますが、行政のプロフェッショナルとして誇りと使命感を持ち、引き続きともに取り組んでいただけるものと期待しているところであります。
(「まずは市長が変わらなければ」と呼ぶ者あり)
次に、ストレスチェックの集団分析結果につきましては、水道局及び病院局を除いてお答えいたしますと、先月下旬に提供を受けております。高ストレスとされた職場に対する環境改善に向けた措置につきましては、今年度がストレスチェックの実施初年度であり、また、職場によってストレスの要因が異なっているとも考えられますので、具体的にどのような措置をとるべきか、現在、検討を進めているところであります。
次に、防災対策について御質問がありました。
まず、津波から避難する際に暗渠があることによる影響につきましては、津波の遡上により暗渠から水があふれ出す可能性があるため、適切な避難行動をとらなければ被災する場合もあると考えられます。
また、考えられる対策につきましては、暗渠を横断する方向に避難したり、暗渠に沿って避難したりすると被災するおそれもあるため、津波からの適切な避難方法について、避難訓練やまち育てふれあいトークのほか、平成29年度に作成する予定の津波ハザードマップに暗渠の設置箇所を掲載し、周知してまいりたいと考えております。
次に、WAKI・あい・あいトークで寄せられた提言に対する受けとめにつきましては、本市では平成8年に観測史上最高の84センチメートルの降雪量を記録する暴風雪を経験しており、再び同じような災害が発生しないとも限らないことから、貴重な御提言と受けとめております。
また、大雪を想定した訓練の実施につきましては、豪雪や土砂災害等の災害による被害として、立ち往生車両による通行どめが想定されることから、平成27年度より総合防災訓練において放置車両を撤去する道路啓開訓練を行っているところであります。このほか、大雪による被害として、停電や電話の不通、集落の孤立などが想定されますので、これらの災害を想定した図上訓練等の実施について検討してまいります。
次に、避難勧告等をどのような手段で誰が発令するのかにつきましては、まず、本市の避難勧告等の伝達方法は、テレビ、ラジオ、ホームページ、フェイスブック、ツイッターのほか、緊急速報メール等でお伝えいたします。
次に、誰が避難勧告等を発令するのかにつきましては、災害対策基本法に基づき、市長が発令することとなります。
次に、避難準備情報等の名称変更につきましては、本市では、本年2月16日に開催した小樽市地域防災会議において昨年岩手県で台風10号により発生した水害を踏まえ、「避難準備情報」を「避難準備・高齢者等避難開始」に名称を変更して、高齢者等が避難する段階であることを改めて明確にしたところであり、このことにつきましては、3月1日発行の広報おたるで市民の皆様に周知したところであります。
次に、帯広市が行った直近の訓練の内容につきましては、本年1月28日土曜日に避難訓練や避難所開設訓練のほか、炊き出し訓練、避難所宿泊体験、救助救出訓練などが実施され、参加者は職員や関係機関職員が120人、一般市民の日帰りの参加者が107人、宿泊体験には23人が参加されたと聞いております。また、費用につきましては、寝袋や毛布などのクリーニング費用や消耗品、機材借り上げ費などで42万円、このほか時間外手当を支出する予定とお聞きしております。
次に、この調査結果を踏まえた訓練の実施につきましては、費用対効果の面からどの程度有効であるのか現状では見えていないことから実施は考えてはおりませんが、冬期間の訓練を実施している自治体に職員を参加させることにつきましては、冬季における災害対応訓練を職員が体験することは大変重要でありますので、訓練の内容や課題を把握するため、職員を派遣し、本市の防災対策に生かしてまいりたいと考えております。
(「議長、9番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)9番、松田優子議員。
○9番(松田優子議員)詳しいことは予算特別委員会でさせていただきますけれども、何点か確認の意味で再質問させていただきます。
先ほど時間外が多いところということでふえたところで出ていた中に、欠員による時間外がふえたところがあるというふうにお聞きしましたけれども、欠員があるためにほかの方に業務の負担がかかっているのであれば、臨時職員だとかそういったことで、ほかの方の応援体制だとか、そういうことができなかったのかどうか、その点についてお聞きいたします。
それと、小樽では三六協定は結んでいないということでしたけれども、それで上限はないというふうに先ほど言っていましたが、やはり上限を設けなければ、ある程度健康管理だとか、そういうことが大変なことになってくると思うのですが、この上限についてはもう一度考え直す気持ちがあるのかどうか、その点についてお聞きいたします。
それとあと、ストレスチェックについてですけれども、一応集団分析については職員課長に個人が特定されないように報告をするということですが、これは問題があったときだけ職員課長に報告があるのか、それ以外あってもなくても集団分析についての結果を職員課長に報告するのかどうか、その点についてお聞きいたします。
それとあと、冬季の避難訓練ですけれども、避難訓練というのは確かに費用対効果だとかということで派遣は考えていないといいますが、やはりその状況というのはそのまちによって違ってくると思いますので、ぜひ小樽でもやってほしいというふうに思うのですが、その点についてもう一度考えをお聞かせ願いたいと思います。
○議長(横田久俊)理事者の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)市長。
○市長(森井秀明)松田議員の再質問にお答えいたします。
私が答弁したこと以外においては、担当より答弁させていただきますので、よろしくお願いいたします。
私からは1点だけ、最後にお話しされておりました冬季訓練のことにおいてです。
今、市の中ですぐ実施するということは考えていませんけれども、松田議員は、派遣をしないというふうに今おっしゃったように聞こえたのですが、先ほどの答弁で、お話しさせていただいたのは、職員を派遣しようと思っております。やはり冬季における災害対応訓練を職員が体験することは大変重要だというふうに考えておりますので、その行っているまちに対して職員を派遣して、これからの本市の防災対策に生かしてまいりたいと考えておりますので、改めてお伝えをさせていただきます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)総務部長。
○総務部長(前田一信)私からは、まず、時間外の多い職場の関係について欠員の職場については臨時職員とか、あるいは嘱託員を雇っていないのかというお尋ねでした。実はこの職場について実際に臨時職員が雇われているかどうかというのは、申しわけないのですが、確認できていないのですけれども、一般論でお話ししますと、やはり業務多忙の職場については、忙しいということで、通常は必ずではないのですけれども、業務多忙の臨時ということで要望が来ることが多いです。ただ、今お話ししている職場について実際に入ったのかどうかというのは確認がとれておりませんので、申しわけございませんが、後ほどお知らせいたしたいと思います。
それから、次の時間外の上限がなければ上限を求めたほうがよいのではないかというお話でございましたけれども、こちらにつきましては、基本的にはやはり時間外の縮減ということはこの小樽市だけではなくて国からも求められておりますし、今、実は国では、こういった時間外を縮減させようということで、そういったことを推進する本部という組織なんかも立ち上げて取り組んでいるところでございます。小樽市の場合は、従前から水曜日をノー残業デーということで位置づけまして、できる限りめり張りをつけた仕事をしていただいて効果を上げようということで取り組んできておりますので、より一層こういったものを職員に周知して進めてまいりたいと思っておりますので、現段階、現時点では特に上限を設けるということについては考えてございません。
それから、ストレスチェックが必ず市に来るのかということでございますが、この集団分析、いわゆる個人がわかるような形で来るのではなくて、この集団分析につきましては、もし小さい課であれば、10人くらいの程度にまとめて分析いたしますけれども、そういった分析結果というのは、望んだものだけではなくて、出た結果というのが小樽市へ届くという形になってございます。
(「議長、9番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)9番、松田優子議員。
○9番(松田優子議員)今、先ほど市長から冬季防災訓練については派遣するという先ほどのお話、私の聞き方も間違ったのかもわからないのですけれども、派遣することは大事なのですが、やはりその自治体によって状況は違ってきますので、それはほかのところに行っていろいろ課題はありますけれども、同じ条件ではないですので、小樽市でも行っていただきたいと思っているのですけれども、その点についてはいかがでしょうか。
○議長(横田久俊)理事者の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)総務部長。
○総務部長(前田一信)済みません。今の松田議員の再々質問にお答えする前に、先ほどの御質問の中で欠員について臨時職員あるいは嘱託員をということですが、今確認とれまして、実は技術職場でございますので、ある意味で専門性が求められますので、単純に臨時職員とか嘱託員というのはなかなか求めても難しいというのもありまして、現実としてそういった臨時職員を雇うということはしていないということでございますので、こちらで先に御答弁させていただきます。
○議長(横田久俊)松田議員の一般質問を終結いたします。
(「議長、7番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)7番、高野さくら議員。
(7番高野さくら議員登壇)(拍手)
○7番(高野さくら議員)子供の貧困対策について質問いたします。
平成25年国民生活基礎調査によると、子供の貧困率は16.3%と過去最悪を記録し、先月、北海道が発表した子供の貧困に関する実態調査の速報では、子供の年齢が上がるにつれて毎月貯金をしている世帯の割合は減り、小学2年生の25.1%から高校2年生では17.4%となっております。
本市の平成27年度小樽市の乳幼児を持つ子育て世代に関する意識調査では、朝食をほとんど毎日食べていると回答したのは78.1%、4年前の20歳以上を対象とした小樽市健康増進計画策定のための市民健康意識調査と比べると9.4%も低くなっております。なぜ子育て世代が低くなっているのでしょうか。分析等をしているのであれば、お知らせください。
また、平成28年度の全国学力・学習状況調査結果の朝食調査でも、毎日朝食を食べる小学生が84.3%、中学校が78.3%と全国や全道平均と比べても低くなっています。朝食を食べていない方の全てが貧困とは思いませんが、乳幼児意識調査では食事を改善したいが54.4%という調査結果からも、改善をしたくてもできない理由には経済的な状況もあると考えます。小学生は15%以上、中学生は21%以上が朝食を毎日食べていないということが問題だと思います。また、乳幼児も一部が朝食を食べていないと耳にしていますが、市長はこのような問題をどう思いますか。
現在、全国的に貧困対策の一つとして食を支えるこども食堂が300カ所以上に広がっています。私が本市のこども食堂の取り組みを委員会質問で聞くと、昨年6月に商大生がマジプロという活動の中で1回開催し、今後も市でできることがあれば取り組んできたいとの答弁がありましたが、その後、取り組みはあったのでしょうか。
子供の貧困は、育てる親の低所得や生活困窮が主な原因と言われております。市内の子供に携わっている放課後児童支援員や民生委員、生活相談等のお話を聞くと、「生活が大変で子供に服などを買ってあげられない」という声や子供からは「朝御飯が当たらなかった」「お風呂にも入っておらず、頭にシラミがあった」「お金がないから学校で使う笛などは一つのものを兄弟で交互に使っている」「給食のパンは持ち帰って明日の朝御飯になる」などの話を聞きました。
また、児童扶養手当の全額支給を受けている方の世帯数は、平成25年度末940世帯、平成26年度末は866世帯、平成27年度末は866世帯と高い数字になっています。市内のこのような子供がいる家庭の実態を聞いて、市長はどう思いますか。
また、特に深刻な家庭の場合、親の孤立や貧困などが子供に影響すると言われています。子供の虐待件数は毎年1万件ペースでふえ続け、平成27年度の児童相談所での児童虐待相談対応件数は、過去最多の10万3,286人になりました。小樽市では平成26年度は70件、平成27年度は46件と減ってはいますが、ゼロ件ではありません。地域に埋もれ気づかれにくい子供の貧困や虐待の問題の対応は、一刻も早く取り組むべき問題だと思います。本市の虐待防止についての取り組みをお示しください。
また、市長は、子供の貧困と児童虐待について因果関係があるとお思いでしょうか、お答えください。
学校に関して言えば、経済的理由により就学困難な児童・生徒の保護者への援助については、学校教育法第19条の規定により市町村において適切に実施しなければならないとされています。子供たちは環境的な要因により学習がおくれてしまうと進学を諦めてしまったりする子供も少なくありません。子供の将来が生まれ育った環境で左右されることのないようにするためにも、就学援助などの支援が必要だと考えます。
以前、日本共産党小樽地区委員会と菊地ようこ事務所で、市内の全世帯を対象に市民生活に関するアンケート調査を実施し、1,441通の返信がありました。その中では暮らしが苦しくなったと答えた方が77.7%、苦しくなった要因には子供の教育費も多く挙げられておりました。道内の就学援助制度を見ると、100を超える市町村がクラブ活動費、生徒会費、PTA会費などの就学援助制度を実施しています。本市がクラブ活動費、生徒会費、PTA会費を実施することになれば、幾らかかりますか。
また、これら3費目は地方交付税措置がされているのにもかかわらず実施していないので、少なくとも全生徒が負担になるものは支給すべきと思いますがどうか。
学習の支援で言えば、以前、市が広報おたるや児童扶養手当のお知らせの中で、小樽市ひとり親と寡婦の会が行っている学習支援を案内したところに大きな反響があったと聞いております。市内で3人の子供を持つ母親が離婚をし、生活が大変で塾などに行くお金もなく、民間であるひとり親と寡婦の会が行っている月2回の学習支援の教室に子供が通っていて大変喜んでいるとの声がありました。このような学習支援は親にとっても子にとってもよりどころになっている大切な場所になっているわけですが、生活困窮家庭の子供を対象とした厚生労働省の調査の学習支援事業の実施状況調査では、小樽市は含まれておりません。なぜ実施していないのでしょうか。
また、市長は、このような学習支援についてどう思いますか。
子供の貧困は複雑な状況もあることから表面化されず、実態がわからないことが問題になっています。実態がわからないからこそ、今、子供の貧困に関する調査が行われているわけです。道内では苫小牧市が子供の貧困率を算定し、実態調査では北海道、札幌市、最近では旭川市、函館市でも実施されていると聞いています。小樽市でも実態をつかむために子供の貧困に対する調査を行うべきと思いますがどうか。
LGBTパートナーシップ制度について性的少数者と言われる方は、女性の同性愛者であるレズビアン、男性の同性愛者であるゲイ、両性愛者であるバイセクシュアル、産まれたときの法的、社会的な性別とは異なる性を生きる人、生きたいと願っている人であるトランスジェンダーのことをいい、英語の頭文字をつないでLGBTとも言われております。
LGBTなどの性的マイノリティーの方は日本の人口の8%いると言われておりますが、周囲の理解などがされず、差別や偏見に苦しみ、カミングアウトできない3人に2人は自殺を考えるという当事者が少なくありません。昨年8月に世田谷区で全国の性的マイノリティーの方を対象にしたアンケートの報告書では、回答数959人中、あなたがこれまでにカミングアウトした人数を教えてくださいという設問に対し、1人から4人と回答した方が223人で一番多く、ゼロ人と回答した方も88人であったことから、いまだ多くの方が周囲に言えない環境にあるのだと考えます。
以前、私が議会で相談窓口に関しての質問をしたときには、性的マイノリティーに関する悩みについては、男女共同参画課というふうに周知していくという話をしていました。男女共同参画課が対応するようになれば勤労女性センターになるので、例えばゲイの方が入りにくいと考えられます。相談窓口にも配慮は必要ではないでしょうか。
国内では、このような方に対して偏見や差別をなくそうと、性的指向や性自認に関する施策を求める運動が1980年代から30年以上活動している方もいると聞いています。現在は、2015年3月には東京都渋谷区で渋谷区男女平等及び多様性を尊重する社会を推進する条例ができ、パートナーシップ証明書が発行され、その後は世田谷区、大阪市、宝塚市、横須賀市など地方都市でも同様の条例や要綱を定めたり、支援施策をし、関心が高まっています。
道内では、札幌市が性的少数者LGBTカップルの関係を法的に認めるパートナーシップ制度を4月に導入することを発表し、同性に限定しない制度は全国の自治体で初めてとなります。本市においてはパートナーシップを求める要望もあることから、窓口をしっかり明確化し、市政としてどのように対応策を行うことやバックアップしていけるのかを考えていきたいと市長からの答弁がありましたが、その後どのような対策を進められてきたのでしょうか。
また、本市において仮にパートナーシップ制度を設計し、運用するとなった場合、どのような課題があると考えますか。
世田谷区パートナーシップ宣誓をされた方の調査では、宣誓をした理由については、「普通に生活をしているという認識が広まってほしい」、また、「公の証明として認めてもらいたかった」と回答しています。また、宣誓の前と後との変化では、「職場や家族、友人たちに祝福された」「生命保険等の受け取りを法的に相続人からパートナーに変更できた」「区が行ったことによりLGBTなどという言葉が浸透してきた感じがする」「宣誓のことを踏まえて自分たちのことを説明すると伝わりやすくなった」など、ネガティブ意見は全くなかったとしています。つい先日も私のところに札幌市がパートナーシップ制度をすることになれば、小樽市も実現になりますかとの問い合わせがありました。このことからも市内に制度を求める声が出ていることを考えてもパートナーシップ制度を策定するべきと考えますが、市の見解を示してください。
再質問を留保し、質問を終わります。(拍手)
○議長(横田久俊)理事者の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)市長。
○市長(森井秀明)高野議員の御質問にお答えいたします。
初めに、子供の貧困対策について御質問がありました。
まず、子育て世代が毎日朝食を食べる割合が低い理由の分析につきましては、詳細な分析は行っておりませんが、朝食をほとんど食べないと回答した方に職業を持つ方の割合が多く見られました。平成26年の神戸大学による研究結果では、就業者が朝食を食べない理由として、夕食をとる時間が遅く朝に空腹感がない、あるいは朝食をとる時間がないことが挙げられており、本市においても同様の理由と考えております。
次に、毎日朝食を食べないことに対する見解につきましては、近年、食を取り巻く環境は大きく変化し、子供や若者の朝食欠食、家族と暮らしていながらひとりで食事をする孤食、生活習慣病の増加など、あらゆる世代で食生活の課題が生じていると認識しております。小・中学生では朝食を食べる割合が全国に比べ低くなっておりますが、朝食は子供たちの学習を支えるエネルギーとなるもので、小さなころから望ましい食習慣を身につけさせることが重要であると考えます。
本市では、平成23年度に小樽市食育推進計画を策定し、課題解決に向け取り組んでまいりました。計画では毎日朝食を食べる子供を100%に近づけることを目標としており、今後も保育施設や幼稚園、学校での健康教育など、あらゆる機会を通して普及啓発に努めてまいりたいと考えております。
次に、こども食堂への取り組みにつきましては、商大生が中心となり、ボランティアの協力も得て、先月中旬からこども食堂であるたるっこ食堂を毎週火曜日に開設しており、市としましても、企業への食材提供依頼や周知活動等のサポートをしているところであります。
次に、市内の生活に困窮している子供のいる家庭の実態につきましては、近年、子供の貧困は社会問題として取り上げられていますが、私といたしましては、本市のそれぞれの家庭の現状や課題を把握し、家庭環境の改善を支援するとともに、子供の将来がその生まれ育った環境によって左右されることのないよう、また、貧困が親から子へと連鎖することのないよう、子供の貧困対策を総合的に行うことが重要であると考えております。
次に、本市の虐待防止についての取り組みにつきましては、これまでも保健師等による新生児訪問や乳幼児健診などにおいて、虐待の発生予防、早期発見の観点から十分注意を払い、虐待のリスクや兆候がある場合には、関係機関と連携しながら早期対応に努めてまいりました。
また、新たな取り組みとして今年度から子育て支援課内に相談支援係を設置し、相談体制の強化を図ったほか、特に支援が必要と認められる家庭などに対して、保健師による訪問支援に加え、ヘルパーを派遣し、育児、家事援助を行う養育支援訪問事業を開始いたしました。今後も引き続き児童相談所や学校等と連携をとりながら情報収集に努め、虐待の早期発見、迅速な対応に向けて取り組んでまいります。
次に、子供の貧困と児童虐待との因果関係の有無につきましては、児童虐待は身体的、精神的、社会的、経済的等の要因が複雑に絡み合って起こると考えられていることから、経済的理由も児童虐待の一つの要因になり得ると考えております。
次に、生活困窮者を対象とした子どもの学習支援事業につきましては、本市では子供の学習支援は教育施策として取り組んでおり、福祉施策としては実施していないため、厚生労働省の調査結果には含まれておりません。
また、子供の学習支援は喫緊の課題と認識しており、ひとり親や生活困窮世帯などの経済状態に限ることなく、全ての子供をひとしく支援していくべきであることから、教育委員会と連携を強化し、環境づくりなどの方策を検討していくことが必要であると考えております。
次に、本市でも子供の貧困に対する調査を行うべきではないかとのお尋ねにつきましては、本市では子供の貧困に関する実態調査を現時点では行う予定はありませんが、今年度末に北海道が実施した子供の貧困に関する実態調査の最終報告が公表される予定であり、北海道の調査分析結果を精査する中で、子供の貧困の実態把握を行いたいと考えております。
次に、LGBTパートナーシップ制度について御質問がありました。
まず、相談窓口にも配慮が必要ではないかということにつきましては、電話やメールによる相談という方法もあり、来所相談する場合に勤労女性センターに来づらいというときには、本庁舎等で面談するなどしたいと思います。
また、性的マイノリティーの悩みから心身の健康を損ない、鬱病などの心の病を抱えてしまうこともありますので、引き続き保健所などと連携して相談者に寄り添った対応をしていきたいと考えております。
次に、その後の対策につきましては、まず、小樽市男女共同参画推進市民会議と庁内連携会議及びまち育てふれあいトークの中で性的マイノリティーの存在について理解を促し、日常生活において抱えている問題について情報提供を行いました。
また、3月発行の男女共同参画情報誌ぱるねっとの誌面の中で、性的マイノリティーについて理解を促す記事を掲載しております。このように性的マイノリティーの方々を身近な存在として感じていただけるよう取り組んでまいります。
次に、仮にパートナーシップ制度を設計し、運用するとなった場合の課題につきましては、LGBTや性に対して多様な考え方があることから、制度を創設した自治体では反対意見も多くあったと聞いておりますので、できるだけ多くの方々の意見を聞きながら進めることや市民や民間事業者の理解と協力を得ることが課題であると認識しております。
次に、パートナーシップ制度を策定すべきとの考えに対する市の見解につきましては、制度自体に性的マイノリティーへの社会の理解を促進するという効果はあると認識しておりますが、先ほどの答弁で申し上げたような課題がありますので、まずは社会全体が性自認や性的指向における多様性を認めた上で、これを理解し尊重していくことが進むよう意識啓発をすることが重要と考えております。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)教育長。
○教育長(林秀樹)高野議員の御質問にお答えいたします。
ただいま、子供の貧困対策について御質問がございました。
まず、本市が就学援助でクラブ活動費、生徒会費、PTA会費を支給した場合の金額につきましては、平成28年5月1日現在の準要保護認定者数と文部科学省が示す平成28年度の補助金予算積算単価に基づき試算いたしますと、クラブ活動費は約1,700万円、生徒会費は約310万円、PTA会費は約580万円、合計で約2,590万円となります。
次に、これら3費目のうち、少なくとも全児童・生徒が負担になるものを支給対象とすべきかにつきましては、本市の財政が大変厳しい状況にあることを勘案し、支給を見送らざるを得なかったものでございますが、教育委員会としては引き続き市長部局と協議してまいりたいというふうに考えております。
(「議長、7番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)7番、高野さくら議員。
○7番(高野さくら議員)幾つか再質問させていただきます。
まず、子供の貧困対策についてなのですけれども、市長はとりあえず北海道も調査するからそれを見て市ではやらないというような、実態調査をやらないというお話があったのですけれども、やはり子供の貧困が表面化されにくいからこそ、小樽市の子供の状況はどうなのかということはしっかりつかまなければ子育て支援の具体的な支援ができないのではないのかなと思いますので、やはり再度この調査をしていただくということには前向きな答弁をいただきたいと思います。それがまず1点。
あと、今、教育長からクラブ活動費、生徒会費が幾らになるかということで、PTA会費だったら約580万円ということを話されたのですけれども、今、ほかの自治体でも、最近では室蘭市でも子供の給食費を助成するという話も出ております。教育長もクラブ活動、生徒会費、PTA会費のいずれかはぜひことしの1月の話、懇談したときも、何かを進めたいというお話もございました。今、自治体で100を超える町村がクラブ活動費とか何らかのやはり助成をしているわけです。ぜひ、こちらも進められるようにしていただきたいなと思います。
(「何を進めたいのさ」と呼ぶ者あり)
あと、どれかは実現ができるようにしていただきたいなというふうに思います。
あと、LGBTに関してですが、私も実際に3月発行のぱるねっとを見ましたけれども、カラーになっていて、理解を促すという、一番後ろのページですね。こういうLGBTというのは何なのかということを書かれてはいるのですが、それと同時にぱるねっとだけではなくて、もっと理解を促すのであれば、例えば広報おたるですとか、ほかの部分でも発信しなければいけないと思いますし、なかなか自分の悩みというのが言えない状況もあるので、やはり相談窓口もありますということも同時に伝えなければいけないと思いますが、その点をお伺いしたいと思います。
○議長(横田久俊)理事者の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)福祉部長。
○福祉部長(日栄聡)高野議員の再質問にお答えいたします。
貧困に関する調査をすべきではないかという御質問なのですが、確かに議員のおっしゃるとおり小樽市で行うべきではあると考えてはおりますけれども、近々北海道の調査が発表されるということでございまして、この調査は北海道の6地域で行うことになっておりまして、13の市と町で行うことになっています。後志管内で言いますと、蘭越町とそれから岩内町、ここが対象になっております。そして、この調査結果は全道の平均的な貧困の状態が大体把握できるということですので、まずはその結果を聞いて分析してまいりたいと、そのように考えております。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)生活環境部長。
○生活環境部長(渡辺幸生)高野議員の再質問にお答えいたします。
ぱるねっとだけでなくてほかの方法でもということでの御指摘ですが、今回ぱるねっとで啓発させていただきましたけれども、今後、広報やホームページ、そういったほかの方法でも啓発していきたいと思いますし、相談窓口についてもそのように周知していきたいと思っております。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)教育長。
○教育長(林秀樹)高野議員の再質問にお答えさせていただきます。
経済的理由によりまして就学が困難な状況とならないように、本市においても就学援助事業を行っているところでございますけれども、教育委員会といたしましては、就学環境が厳しい子供たちの状況を少しでも改善していく必要があるというふうに考えておりますので、引き続き財源の確保について市長部局とも協議してまいりたいと考えております。
(「議長、7番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)7番、高野さくら議員。
○7番(高野さくら議員)それでは、再々質問させていただきます。
貧困に関する調査なのですけれども、実際に小樽ではどういう状況なのかというのがやはりわからないと、具体的な対策ができないと思うのです。実際やはり札幌市では2歳、5歳、小学校2年生、小学校5年生、中学校2年生、高校2年生の世帯、幼稚園とか保育所とか学校にアンケートを配布したりしています。私はできないことはないと思うのです。
というのも、実際小樽市でも小樽市子ども・子育て支援アンケートとかということをしていますよね。そういう中に盛り込むことはできるのではないかなと思います。今、実際この子育て支援アンケートでも就学前児童2,000人、学童放課後クラブもありますけれども、その中でも508人の方に配付したりしていますよね。今でもこういうアンケートをしているので、その中にプラスアルファ、つけ加えてするということも実際可能ではないかと思いますが、その点もう一度お願いします。
あと、パートナーシップ制度のことなのですけれども、周知・啓発を頑張るということだったのですけれども、私が言いたいのは、やはり命にかかわる問題なのです。先ほど私、質問でもさせていただきましたが、やはり2人に1人はそういう方が自殺を考えてしまう。実際に小樽市にも自殺している方いますよね。そういう方がそういう方だとはわからないですよ。でも、原因の中ではそういう亡くなる原因が健康的な部分、または詳しいことはわからないという数字が出ているわけではないですか。実際に小樽市内でも……
(発言する者あり)
(「お静かに」と呼ぶ者あり)
実際にそういう亡くなるということにつながりかねない問題だと思います。私の知り合いの方も、小樽市内でそういうことでいじめがあって、それで実際に学校に行けなくなったということも聞いています。命にかかわることだからこそ、啓発活動はもちろん必要だと思います。そのほかに、その後そういうまた小樽市内でもこういう制度をしてほしい、つくってほしいという声が出ているわけですから、啓発活動してその後に具体的にそのほかの行っている自治体とかも聞いて、その後、小樽市としては要綱だったり、条例はいろいろ議決があったりするので難しいこともあるかもしれないですけれども、要綱だけでも進めていくと、そういうことは考えているかどうか、それを再度お願いします。
○議長(横田久俊)理事者の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)福祉部長。
○福祉部長(日栄聡)高野議員の再々質問にお答えします。
再質問でもお答えいたしましたけれども、道内一応13市町で調査すると。それで、割とこのアンケートの回収率もよかったのですね。ほとんど80%ということで教育委員会を通して配付したということもあって、非常に回収率もよかったということもありまして、これをまず参考にはいたします。その後、小樽市においても調査を前向きに考えていきたいと思いますので、御理解願います。
(発言する者あり)
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)生活環境部長。
○生活環境部長(渡辺幸生)高野議員の再々質問にお答えいたします。
この取り組みにつきましては、いろいろな形がございまして、パートナーシップ支援型あるいは当事者への支援に着目した寄り添い型、先ほど私申しました啓発に着眼した意識啓発型と三つぐらいのパターンがございます。その中で、まず、小樽市としてはこの啓発型を進めていって、皆様に性の多様性があるということを周知していただいて、その後、他都市の状況などを見ながら、ほかのいろいろな形を組み合わせるとか、そちらについては考えていきたいと思います。
○議長(横田久俊)高野議員の一般質問を終結し、この際、暫時休憩いたします。
休憩午後5時16分
――――――――――――――
再開午後5時40分
○議長(横田久俊)休憩前に引き続き、会議を再開し、一般質問を続行いたします。
(「議長、5番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)5番、髙橋龍議員。
(5番髙橋龍議員登壇)(拍手)
○5番(髙橋龍議員)通告に従いまして、一般質問いたします。
まず、日本遺産の認定について質問します。
小樽市も日本遺産に名乗りを上げるべく準備をしており、地域型の認定に必要な歴史文化基本構想の策定の段階であると認識しています。その構想の中には、地域との連携強化や人材育成という側面的な取り組みも盛り込むことが望ましいとされております。これまでも指摘をしているとおり、日本遺産のストーリーづくりには行政の横断的な連携が必要となります。
また、文化庁でも教育委員会だけではなく、最低でも観光関係部局との連携は必須であるとの話を改めて伺いました。歴史文化基本構想策定委員会が立ち上げられたところでありますが、教育委員会以外のメンバー、特に観光関係部局の参加はどうなっていますか。
また、今後の策定委員会の拡充についてはいかがでしょうか。
既に日本遺産に認定を受けている他都市の事例では、世界遺産に向けての部署を立ち上げ、先を見据えて動いています。申請の際には、そういった自治体と比較されるわけです。昨年第3回定例会の面野議員の質問で、本市としては地域型、シリアル型、いずれの形で考えていくのか、また、その判断のタイミングはいつかと伺いましたが、少し聞き方を変えて改めてお伺いします。
どのタイミングでの申請を考えていて、それに向けた今後のスケジュール感をできる限り詳しくお示しください。
また、今後、申請に向けた課題はどのように認識されていますか。解決に向けた案もあれば、同時にお示しください。
この日本遺産は、単に文化財の保存のみならず、これを契機に地域のブランディングとアイデンティティーの創出、また、文化財群を面で捉え、活用と保存のサイクルができることが重要です。つまり、認定はゴールではなく、その後が最重要視されるのです。さらには、認定を受けるためにはストーリーのおもしろさ、独自性は大前提で、日本遺産を生かしたまちのビジョンと、それを実現するための体制づくりもそもそも審査基準として見られます。その将来的なビジョンに関しては、どのように考えていますか。どうまちに生かしていくのかお示しください。
また、認定後の文化財の活用において、歴史まちづくり法に基づく重点支援を受けるためにも、歴史的風致維持向上計画の策定も視野に入れるべきと考えます。認定の暁には今の観光スポットの点在という状態から地域全体を観光エリア化し、小樽観光の課題である、いわゆる通過型観光から脱却する起爆剤にもなり得るものですから、各部局をクロスオーバーし、全力で当たっていただきたいと申し上げて、次の項目に移ります。
小樽版DMOについてお伺いします。
DMOとは、地域の観光資源に精通して観光地域づくりを行う法人のことであります。観光庁は、2020年までに世界水準のDMOを100形成するという目標を立てています。これまでの議論でもDMOの話題はありましたが、本市としての体制はどのように考えているのかお示しください。
現在、近畿地方では、県の単位は、さらには複数の府、県にまたがった組織が形成されています。小樽版DMOは名前のとおり地域DMOであると認識していますが、今後、後志や道との連携は考えていますか。
DMOではトップに首長を据えることが自然の流れですが、小樽もその形なのでしょうか。そうであるなら、その際には当然に陣頭指揮をとる必要が出てきますが、経済界とのあつれきが生じている中でスムーズな運営が行われるのか危惧するところです。市長の見解を求めます。
次に、観光戦略について伺います。
戦略を練るに当たり、ニーズの把握は不可欠です。本市においても、まちなか観光にぎわいづくり調査も行われたかと思いますが、その活用についてはどう行われますか。
マーケティングの観点から、まずは誘客すべきターゲット層を決めるのとともに、競合する周辺観光地の周遊実態の調査もすべきであると考えます。それによりどういった地域に流出しているのかを明確化することができるからです。今後の調査にぜひ取り入れていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
次に、除排雪についてお伺いいたします。
今年度は、12月のまとまった降雪により、バス路線の迂回もやむなく行うなど、市民の足にも大きく影響を及ぼしました。市長の言う「きめ細やかな除排雪」、多く雪が降ると、それに比例して費用がかさむ対策であると考えられます。
加えて、排雪については必要に応じてとの御答弁でしたが、市民が必要としているときに入らないために苦情につながっているわけであります。それであれば市民に対して説明しなければなりませんが、きめ細やかな除排雪と、さも前に進んでいるかのように伝えることには違和感を覚えます。市のやるべきことは、逼迫した予算を認めた上で、このままでは排雪回数が少なくなるなどといった現状をつまびらかにし理解を得ること、さらに効率化による予算圧縮の改革案をつくり上げることではありませんか。
以前、除雪のICT化に関して質問をさせていただいた際には、今後、事例の情報収集を行うとの答弁でしたが、それ以降、どのように進んだのか経過をお知らせください。ICT除雪に関して、他都市の事例や研究機関などへのアプローチは行っているのでしょうか。
また、27年度の除雪機械に登載したGPSを利用したシステムのモニター実験について概要をお示しください。加えて、使用してみて感想のほどはいかがでしたでしょうか。
今後、コスト面等がかさんでいくと、地域総合除雪を見直していく必要性があると思いますが、情報収集や研究などといった言葉で先延ばしにしている感が否めません。今後、地域総合除雪を継続していくのか、抜本的に除雪制度改革を行っていくのかお示しいただけますか。
例えば、排雪について、私も一定の判断基準を設けるべきと主張してきましたが、現状は目視による曖昧な基準での判断です。今やICT技術は発展し、人工知能、いわゆるAIは著しく成長しています。排雪も目視でなく、AIにより危険度の判定を行う時代は数年のうちにやってきます。近年、除排雪にたけた人材が減っている中で、企業の育成と聞こえのいい言葉で目をそらすのではなく、減ってしまったマンパワーをいかにして技術で補うかも視野に入れなければなりません。今後に向けておくれをとることがないよう考えていただければと思います。
最後に、置き雪対策についてです。
平成27年第4回定例会で質問した際に、きめ細やかな除排雪の指標とはという私の質問に答弁で例示されたのは、置き雪対策でした。今年度の置き雪対策についてどう変更されたのか、具体にこれまでと比較してお示しください。
各メディアでも報じられたことにより、住民の期待感は高まっていたと感じますが、これはどの程度施行されたのでしょうか。グレーダーとロータリー車の処理速度、台数を考えても全ての路線でできるとは到底考えれません。今年度の各路線における実施の進捗をお示しください。
また、この置き雪対策を行った結果、どのような変化が起こりましたか。道路や路面の状態がどのように変わり、市民側ではどのような作業が軽減されたのか、また、コスト面に関してもどのように変化したのか、つぶさにお答えください。
以上、再質問を留保し、質問を終わります。(拍手)
○議長(横田久俊)理事者の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)市長。
(森井秀明市長登壇)
○市長(森井秀明)髙橋龍議員の御質問にお答えいたします。
初めに、日本遺産について御質問がありました。
日本遺産を生かした将来的ビジョンにつきましては、私としては、小樽の歴史や風土を踏まえて、当市の有形、無形の文化財をもとにした固有のストーリーをつくり出し、質の高い文化観光に結びつけていくことが地域振興につながっていくものと考えております。そして、本市が日本遺産に登録された場合には、これを国内外に戦略的に発信することで本物の小樽の魅力を一層広め、市民がまちに誇りを持ち、訪れる人を魅了してやまないまちとして、来訪者の増や滞在時間の延長など、さらなる観光振興が図られることにより、活力あるまちづくりができるものと考えており、引き続き、教育委員会と連携し、しっかりと取り組んでいきたいと考えております。
次に、観光DMOについて御質問がありました。
まず、小樽版DMOの本市の体制につきましては、国の地方創生加速化交付金を活用した小樽版DMO環境整備事業により、本市の観光にふさわしい組織設立に向けた道筋を示す提言書を作成し、これをもとに、さらに市内の観光関連団体、事業者等との共通理解や合意形成を図りつつ、官民が協働した総合的な観光推進組織の形成の検討を進めてまいりたいと考えております。
また、将来の組織設立を見据えて、同じ交付金を活用した小樽版DMO事務所整備事業により、旧農政事務所を整備し、観光振興室と観光協会が同じ建物でそれぞれの業務を進めながら、事業の見直しや役割分担等を整理してまいりたいと考えております。
次に、小樽版DMOの後志や道との連携につきましては、まずは小樽市域内の地域DMOとして、観光地経営の視点に立った観光地域づくりのかじ取り役を果たす組織の設立を目指し、足元を固めることが重要であるものと考えております。観光施策の広域連携につきましては引き続き進めてまいりますが、広域のDMOについては、地域DMO形成の進捗状況などを見据えた上で検討していく必要があるものと考えております。
次に、DMOの組織のトップにつきましては、全国の先進事例において自治体の長、観光協会や民間企業の役員などさまざまな就任パターンがあり、今後、小樽版DMO環境整備事業により作成された提言書などを参考にしながら議論を重ね、本市の観光振興にふさわしい適切な人選がなされていくものと考えております。
次に、まちなか観光にぎわいづくり調査の結果の活用につきましては、今年度中に店舗、施設調査、観光客動線調査及び外国人観光客動態調査の1年間を通した調査結果がデータ化されますので、それをもとに分析作業を進めてまいります。これにより観光客の動線トレンドや店舗、施設との関係性、外国人観光客の国別の動向や嗜好性が検証でき、広く観光関連団体や民間事業者に情報を提供することにより、本市観光の一層の活性化につなげてまいりたいと考えております。
次に、誘客ターゲット層の決定や競合する周辺観光地の調査につきましては、本市の観光が持つ強みを最大限に発揮できるターゲット層を絞り込むために、データの集積や分析を行ってまいりたいと考えております。具体的には、これまで参考にしてきた旅行メディアが毎年実施している旅行者動向調査や本市が5年に1度実施している観光客動態調査等に加え、国やシンクタンク等が公表しているビッグデータにより旅行者の周遊実態等を把握するなど、より効果的な観光マーケティングにつながるような調査項目について研究をしてまいりたいと考えております。
次に、除排雪について御質問がありました。
まず、前回の御質問以降のICT化に関する事例の情報収集につきましては、本市のほかに石狩・空知地方の自治体が加入している11市町維持除雪担当者会議の場で、除雪のICT化の取り組みについて各自治体の状況を把握したところであります。今後は、既にICT化に取り組んでいる自治体の協力を得て、活用法やコストなどについて調査してまいりたいと考えております。
次に、平成27年度に行ったGPSを利用したシステムのモニター実験の概要につきましては、本市の除雪車1台にGPS機能を備えたスマートフォンを登載し、除雪車の作業軌跡や時間を民間業者のサーバーに記録するものであります。このことで除雪作業の状況をリアルタイムで把握することができるほか、データとして保存することもできるため、除雪作業の分析が可能になり、除雪作業を管理する上で有効であると考えます。しかしながら、導入に当たっては費用対効果等の見きわめが必要であり、直ちに導入することは困難でありますが、今後は同様のシステムを導入している自治体の事例を調査研究してまいりたいと考えております。
次に、今後の除雪の方向性につきましては、現在、実施している地域総合除雪は、共同企業体ごとに一定の区域を担当することで道路状況をより正確に把握し、除排雪作業や路面管理等の除雪業務を地域ごとに一元的に管理するもので、きめ細やかな除排雪の実現に向けた有効な除雪体制であると考えております。今後は、昨年度から取り組んでいる除排雪の改善に向けた施策について検証し改善するとともに、新たな施策についても検討し、よりよい除排雪体制を目指してまいりたいと考えております。
次に、今年度の置き雪対策の取り組みにつきましては、将来的には除雪作業による置き雪をなくしたいという私の考えから、今年度はその第一歩として小樽市除雪業務委託等特記仕様書にロータリー除雪車の活用を明記し、除雪作業においてロータリー除雪車の積極的な活用を図るとともに、沿道の雪を堆積できる雪押し場の確保に努めているところであります。
次に、置き雪対策に関して、各路線における今年度の実施の進捗につきましては、議員から御指摘がありましたとおり、ロータリー除雪車と道路除雪を行うグレーダーやタイヤドーザーの作業スピードを比較すると大きな開きがありますので、現在のところ全ての路線でロータリー除雪車の活用ができているわけではありません。
(「ゼロ件です」と呼ぶ者あり)
しかしながら、今年度は、幹線道路等の拡幅作業のほか、狭隘な生活路線の除雪作業においてロータリー除雪車を実際に活用しているところであり、これらの作業が結果として置き雪対策につながりつつあるものと考えております。
次に、置き雪対策による道路や路面状況等の変化につきましては、今年度から置き雪対策に取り組んだこともあり、まだ顕著な効果をお示しすることはできませんが、対策ができるようになれば市民の皆様が早朝に置き雪を処理するという負担の低減等につながりますので、コスト面も考えながら研究を進めてまいりたいと考えております。
(発言する者あり)
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)教育長。
○教育長(林秀樹)髙橋龍議員の御質問にお答えいたします。
ただいま、日本遺産について御質問がございました。
まず、行政の横断的連携につきましては、歴史文化基本構想策定委員会には、考古学や自然史、日本近代史などの学識経験者に加え、市からのメンバーとして、教育部長のほか、観光関係部局である産業港湾部長と都市計画などの関係から建設部長も参加しております。
また、策定委員会の拡充につきましては、今後、必要に応じて検討してまいりたいと考えております。
次に、日本遺産の申請に向けた今後のスケジュール感につきましては、教育委員会といたしましては、これまで地域型を基本に据えて作業をしてまいりました。新年度からは、市長部局に日本遺産の担当2名が置かれて必要な予算措置がなされ、シリアル型も含めた申請の可能性を検討することとしており、市長部局と教育委員会とが連携しながら可能な限り早い時期に申請をしてまいりたいと考えております。
次に、申請に向けた課題につきましては、地域型、シリアル型のいずれにいたしましても、情報収集や市民意識の醸成が最大の課題となります。解決に向けましては、歴史や文化などの専門家による調査部会を立ち上げ、調査する中で情報収集を行うとともに、シンポジウムやワークショップを開催し、市民意識の醸成を図ってきております。特にシリアル型におきましては、広域連携のため北海道や他自治体との調整という課題がございますので、今後、市長部局において先進地視察や関係機関への情報の収集などに取り組むと伺っております。
(「議長、5番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)5番、髙橋龍議員。
○5番(髙橋龍議員)それでは、再質問させていただきます。
まず、日本遺産について1点お伺いします。
まちづくりの認定後のビジョンというものをお聞きしましたけれども、市長にぜひしっかり認識していただきたいのは、日本遺産に、地域型、シリアル型、いずれの形かで認定された場合に、本来の意味が形骸化してしまわないように認定されたという事実だけをもって功績とするというのではなくて、本質を理解の上、まちづくりであるとか観光に生かすというところ、また、その御答弁の中で、国内外に発信、プロモーションを行っていくということもありましたが、今のお答えの中に、文化財の管理、保存の部分については何も明言されていなかったのかなと思うので、そのあたりも含めて全体的にもう少し具体的に計画というかビジョンをお示しいただけますか。
次に、DMOに関してですけれども、今のところDMOの法人化に当たっての法人格をどのように考えていますか。一般社団法人であるとか株式会社化するということもあるかなとは思いますが、今の時点ではどのように考えているのでしょうか。
また、後志等との広域のDMOについても、前向きに検討していくということでよろしいですか。
あとは、観光に関してのマーケティングの部分でビッグデータの活用というお話がありましたけれども、これは具体的にはどのようなデータをもってどのように活用していくのかお示しください。
除排雪のことについてもお伺いします。
まず、除雪のICT化についてですけれども、11市町との連携をということですが、把握した他都市の状況というのを御説明ください。取り組んでいる自治体との協力をしていくということですが、これは具体的にどこの都市と協力していくのでしょうか。
また、地域総合除雪の件ですけれども、抜本的な除排雪改革を行うのか、地域総合除雪をこのままいくのかということの質問をしましたが、御答弁を聞いていて、地域総合除雪のままでいくということでした。その割には、現状の地域総合除雪に関して変更はちょこちょこ行われているという印象を受けるのですけれども、また、御答弁の中で、これだけ褒めている地域総合除雪、それほど練られた計画であるのに拙速な変更を行っているというのは自己矛盾ではないかなという感覚を覚えるのです。変更を行いたいのであれば、御提言をさせていただきますが、例えば除排雪制度の変更計画というのをきちんと示した上で、それに対してのパブリックコメントであるとか市民の方々からの意見をいただいてはいかがでしょうか。そうでなければ、市長が今後どう進めていきたいのかが見えないということで、結果として地域総合除雪のままいきますと言っていながらも、最終的に何か全く別の制度になってしまうのではないかと危惧しております。市政のオープン化というものを表明していますから、市民参加を促すことにもつながると思いますし、ぜひこのあたり御検討いただければと思います。
次、置き雪対策についてですけれども、業務委託の仕様書にロータリー車の活用を明記したということだったのですが、具体的にどのような内容の記述をしたのかお示しください。
また、ロータリー車の活用の進捗についてお伺いしましたけれども、お答えとして今年度は実際に活用しているところとおっしゃっていました。進捗を伺っているのですよ、数値的根拠などがなく非常に漠然とした御答弁でありますから、もっと踏み込んでお示しください。
最後に、置き雪対策はコスト面も考えながら研究をということをおっしゃっていましたけれども、逆にコスト面を考えないでことしは進めて仕様書に書いたということでよろしいですか。市長には、除排雪をよくしたいという気持ちがあるのはいいことですが、計画性のなさについては、各議員が指摘し続けているとおりだと思います。今年度やったことが実際に効果的であったのか、デメリットの部分もきちんとヒアリングの上、抽出して今後お示しいただきたいと思います。例えば、路面の状況という平面的な問題だけではなくて、作業時間がかかることで交通の状況がどうだったかという、いろいろ観点はあると思いますから、この御提案を進めていただけますでしょうか。
○議長(横田久俊)理事者の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)市長。
○市長(森井秀明)髙橋龍議員の再質問にお答えいたします。
私から答弁したこと以外においては、担当部より答弁させていただきますので、よろしくお願いいたします。
私からは、最初に御質問のありました日本遺産の件についてでございます。
髙橋龍議員から御指摘のとおり、日本遺産の認定そのものがゴールだとは私も思っておりません。やはり先ほどもお話しさせていただいたように、この固有のストーリーを質の高い文化観光に結びつけていくこと、それに伴って地域振興に大きくつながっていくと考えているところでございます。
そのような中で、その文化財の管理、保存については何一つ答弁がなかったというお話もありましたが、現在、文化財の保存について具体的な計画という形にはなってはおりませんけれども、このたび旧日本郵船株式会社小樽支店、重要文化財でございます。やはりこれがあって日本遺産の登録に向けても大きくその可能性を秘めていると考えておりますので、現在、旧日本郵船においては修理において考えているところでございます。また、地方創生拠点整備交付金に伴う予算ではありますけれども、今まで修理等に手をつけられなかった旧寿原邸においても、この日本遺産のストーリー化に直結しているわけではありませんが、市の重要な文化財として修理すべきという考え方も含めて取り組ませていただいているところでございます。
また、民間においても、特に歴史的建造物と言われている施設を民間活用のもとで動き始めているところでございます。特に一番顕著なのは旧三井銀行小樽支店跡でございますが、これにおきましても事業者側が重要文化財の登録を目指しているというお話もあり、それに対しての協力においても、市としても非常に重要なことだと考えているところでございます。その中で先日、市としての文化財として登録したところでございます。そのような行政としての取り組み、さらには民間としての取り組み、その連携強化によって日本遺産の登録が認可の後により広がっていくのではないかと私自身は認識しているところでございますのでよろしくお願いいたします。その流れが広がっていくことは、まちのために非常に大きい貢献度に高まっていくと思いますので、ぜひ議員の皆様の御協力もお願いしたいと思います。
(「ただ残せばいいっていうもんじゃないんだよ」と呼ぶ者あり)
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)産業港湾部長。
○産業港湾部長(中野弘章)髙橋龍議員の再質問にお答えいたします。
私からは、観光DMOについて3問ほどあったかと思いますので、その点についてお答えしたいと思います。
まず、観光DMOの法人格、どのようにしたらいいかと、髙橋龍議員も例示されていたとおり、やはり一般的な例としては一般社団法人、それから株式会社、見ていきますとNPO法人のところもありますし、財団法人のところもあると思います。一般的にはやはり一般社団法人の形が普通かとは思っておりますけれども、今後いろいろな形で小樽版DMOを議論していく中で最終的にそれは決めていくことだと考えておりますので、今、結論的なことはここで申し上げることはできません。
それから、広域的な部分で後志とのDMOの関係も、前向きに検討していくのでしょうかという御質問がございました。確かに後志もそうですし、札幌もそうですし、本当に一つのまちだけで観光が成り立つというような時代ではありませんので、広域連携というのは非常に必要だと考えております。ただ、施策的にいろいろな面で連携していくということはもちろん現在も続けておりますし、これからも続けていきますけれども、DMOという形で営業といいますか、主体が一つになるというのは、先方のまちや地域の意向もいろいろありますので、なかなか一方的にこちらからは言うことはできません。その辺は、まずは小樽版DMOの足場をきちんと固めて、その上でまた並行していくかもしれませんし、それが終わってからになるかもしれませんが、視野には入れつつ進めていきたいと考えております。
それから、マーケティングの部分でビッグデータの活用なのですけれども、これはやはり観光庁ですとか道庁とかもそうなのですが、もっと国全体、北海道全体、そういう外国人観光客の動向ですとか嗜好性ですとか、いろいろなものを今コンサルタントなんかに委託して出している情報がございます。そういったようなものは、小樽単独の部分は小樽市内でいろいろなことがわかるのですけれども、やはり全体の状況をきちんと把握して、人気のある観光地の分析ですとか、それからどのような形で観光振興しているですとか、今、実際にどういうような動きをしているとか、全体的な動きをきちんと見ていく部分で必要なデータだと考えておりますので、そういった面で活用していきたいと思っております。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)建設部長。
○建設部長(相庭孝昭)髙橋龍議員の再質問にお答えいたします。
まず、1点目ですけれども、11市町維持除雪担当者会議でどこがICTを導入しているのだというお話だったかと思いますが、現在活用しているところとすれば2市ございまして、恵庭市と岩見沢市と聞いてございます。
それで、少し前になりますけれども、先ほど申し上げました他市の事例を勉強するということで恵庭市に担当者を派遣いたしまして、効果ですとか経費、その辺について調査といいますか、勉強に行かせたというところでございます。
それから、今後の除雪については地域総合除雪を続けるのかというような答弁だったのかということだと思いますけれども、それについては、現在は地域総合除雪という枠組みを続けながら、よりきめ細やかな除雪実現のために、必要な制度の改善を図っていきたいと考えているところでございます。
それから、置き雪対策の中でロータリー車の活用と、どのように仕様書に書いているのだということでございますけれども、仕様書の中、具体的に言いますと21ページになりますが、そちらの中で、除雪作業では各除雪機械を効率的に使うという中で、抜粋になりますけれども、地形や交通状況を勘案し、ロータリー車での除雪作業を積極的に活用するといった部分。
それから、初冬期の利用といたしまして、従来、初冬期などロータリー除雪車を使用しない対応としていた時期であっても機械の特性を理解し、その活用に努めることと、こういう一文を入れているところでございます。その中で、コスト面はどうなのだということでございますけれども、おっしゃるとおり、前来質問がありますとおり、全てについて対応できないということは、機械力のスピード化がそうですけれども、できるだけロータリー車を活用して除雪作業に入る、置き雪対策に入るということで、設計書の中でロータリー車を使った除雪作業、除雪工程について設計の積算の中に、一定程度入れているということでございます。
それから、どのように活用しているのだということでございますけれども、仕様書に書いてありますとおり除雪が入りますと、当然置き雪といいますか、道路脇に残っていきますので、すぐ後ろをついてということにはなっていないと思いますが、できるだけ早くそこの脇によけた雪をできるだけ出入り等に支障がないような位置に飛ばすというようなことを、まだ今、取り組みを始めたところですけれども、やっているということ。それから、道路の狭い生活路線などで、ドーザーがなかなか置き雪、両方にかき分けますので、そういった関係でなかなか入れないといったところ、まだ始まったばかりですけれども、そういったところにもロータリー車を入れて除雪を行っているということでございます。
それから、効果的な活用を図っていくために、いろいろ今回の成果等を検証せよというようなお話だったと思います。業者からは、この作業にかかるコスト、それから成果、その辺についてはしっかりとこの冬が終わりましたらヒアリングをして検証していきたいと考えてございます。
○議長(横田久俊)地域総合除雪のままでやるというのは市長の本答弁でもございましたので、建設部長にというか、再質問では地域総合除雪のままでという割には拙速な変更があるのではないかと、それであれば変更計画、パブリックコメントをとって進めていくのはどうなのかという質問だったかと思いますが、それについて。
建設部長。
○建設部長(相庭孝昭)大きな変更計画がある場合に変更計画を示し、パブリックコメントをしてはどうかという御質問でございますけれども、まずは一つ今、改善を進めるという中で進めております。どの程度の改善計画になるかということはありますが、大きな改善計画になるようでは必要があると思いますけれども、その辺については、今後の改善を進める中で必要性については検討をしなければならないと思っております。
(発言する者あり)
(「議長、5番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)5番、髙橋龍議員。
○5番(髙橋龍議員)それでは、再々質問したします。
まず、日本遺産についてです。
市長からの再質問への御答弁で、旧日本郵船であるとか旧寿原邸、旧三井銀行という今の歴史的建造物の重要文化財認定であるとか、管理、維持、保全の部分でお話はいただきましたけれども、これは現状のところなのですよね。日本遺産に認定された後、こういったものを総合的に見てどのような方向性を示していくのか。例えば、現状、歴史的建造物の保全に関しては、多分外側だけに使える補助金とかあると思うのですが、それを例えば外側だけではなくて中の補修に対しても使えるような補助金を新設するであるとか、そういった具体的に踏み込んだ政策的御答弁をいただきたいと思うのですけれども、改めてこちらに関してお示しください。
もう一つ、観光DMOに関してですけれども、仮に一般社団法人であるとか株式会社、NPO法人、いろいろあるとは思いますが、今、小樽市の観光振興室と観光協会の事務所が一緒になって、そこで業務の効率化を図っていくということですけれども、そうなった場合に、観光振興室が丸ごと一般社団法人に、言ってしまえば出向のような形になる方向なのでしょうか。人事にかかわっての部分にはなるのですが、今のところどう考えているのかお示しいただければお願いします。
ビッグデータのことに関してです。
観光庁等を挙げていただきましたけれども、動向を調査分析ということですが、具体的にその分析を行うのはどこの機関で行うのでしょうか。それとも、庁内で分析を行って、そのビッグデータをもとに観光戦略を立てていくということでよろしいでしょうか。
次に、除雪に関してですが、恵庭市に職員を派遣したということですけれども、恵庭市の除雪ICT化の具体な中身というのは押さえていますか。もし、押さえていればお答えください。
あと、地域総合除雪の件です。大きな変更を行う場合は改善計画を示さなければならないと建設部長から御答弁いただきましたが、例えば今、行われているJVの構成員、入札要件の変更とかというのは、大きな変更ではないと捉えているということでよろしいですか、確認させてください。
あと、置き雪対策について、ロータリー車の活用についての仕様書の件ですが、除雪機械を積極的に活用していくというふうに書いたと言っていますけれども、これは非常に抽象的な指示であって、どのように活用をというのは全く示していないのでしょうか。それであれば、それこそ先ほどの危険の判定と一緒で、うちとしては積極的に活用していますよとか、市の求めるものと業者側の捉えが違ってしまうということが往々にしてあるかと思いますが、そこは問題視はしていないのでしょうか。
(「業者はわかっているけど、市長がわかっていないだけなんじゃない
か」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)理事者の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)市長。
○市長(森井秀明)髙橋龍議員の再々質問にお答えいたします。
私が答弁したこと以外は、担当部より答弁させていただきます。
私からは1点、日本遺産のことにおいてでございます。
先ほど教育長からも答弁させていただきましたとおり、新年度から日本遺産の担当職員を配置して動こうと考えているところでございます。日本遺産のストーリー、小樽はおかげさまで本当にさまざまな歴史的素材がありますので、それをどのような形でストーリーにしていくのかというのは、これからになってくると思います。
また、どの素材を使っていくのかということも、これから少しずつ見えてくるのではないかと思っているところでございます。
そのような中で、現在において、先ほど御提言のありました施設の中を含めた改修等も考えたらいかがかというお話がありましたけれども、現段階ではそこまでのお話、庁内ではまだ出ていない状況でございます。これから日本遺産担当を置いて、今のお話も含めて、これからのストーリー化を見定めながら、その可能性について考えていきたいと思っておりますので、現時点では今のお話のような具体的なお話をできるようなところには至っていないというところで御理解いただければと思います。
(「何もないってことでしょう」と呼ぶ者あり)
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)産業港湾部長。
○産業港湾部長(中野弘章)髙橋龍議員の再々質問にお答えいたします。
私からは、DMOについて2点ございました。まず、観光振興室と観光協会の事務所が一つになっていくということで、将来的にDMOになっていくと観光振興室がそのままDMOに行くのかというような御質問だったのですけれども、これは例えばなのでもう決定ではないのですが、プロモーションの担当は、今、観光振興室にもおりますし観光協会にもおりますけれども、それはもう一本化できると思っています。そのような部分は、どんどん新たな組織に移行して、市の組織からはなくなってもいいのかなとは思っていますが、市としてつくる計画ですとか予算ですとか、そういった担当はどうしても必要になりますので、全く市の中から観光のセクションがなくなるというふうには今のところ考えていないところです。
あと、フィルムコミッションなんかは全部民間化してしまいますと、やはりいろいろな手続などで支障が出る部分がありますので、そういった場合は、半々にするとか、いろいろ工夫はしていかなければならないというふうには考えております。
それからもう一点、ビッグデータの分析のことなのですけれども、答弁いたしましたのは、あくまで庁内で私どもで分析するということを想定しております。公表されているそういうビッグデータは、特別、解析に高度な技術を必要とかそういったようなものはございませんので、我々で分析して活用していきたいと考えているところでございます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)建設部長。
○建設部長(相庭孝昭)髙橋龍議員の再々質問にお答えいたします。
1点目、恵庭市ではどんな取り組みをしているのだということでございます。これにつきましては、手元の資料ということで恐縮でございますけれども、それでお答えさせていただきますと、先ほど私どもで紹介したのと同じように、除雪車にはGPSが載った何か発信機をつけて、それで作業状態を記録してサーバーに送っているのだと思いますから、記録して作業状況の管理に充てていると、それから記録して後の分析にしているのだということ。それから、その状況をホームページに位置情報として公開して市民の皆様にお知らせしているというような情報に使われていると書いてございます。
それから、JVの数の変更は、大きな除雪計画の変更に当たらないのかという御質問ですけれども、今の段階では、その変更をどう捉えるかということもあると思いますが、私どもは、そこの計画の中には当たらないということで現在進めているところでございます。
それから、ロータリーの使い方については、できるだけ使うということで抽象的過ぎないかということでございますけれども、これにつきましては、今、具体的にどの路線でどういうふうにやったということは手元に資料を持っておりませんが、それぞれステーションの業務担当員がおります。あちらにも業務主任がおりますので実際の路面状況、それから除雪作業の状況に合わせて情報交換をしながら、ここは入れるのではないか、できるだけ入ってくださいということで打ち合わせをしていると理解してございます。
○議長(横田久俊)髙橋龍議員の一般質問を終結いたします。
(「議長、21番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)21番、川畑正美議員。
(21番川畑正美議員登壇)(拍手)
○21番(川畑正美議員)一般質問の最後ですので御辛抱ください。
通告に従って一般質問を行います。
住宅リフォーム助成事業の復活を求めて質問いたします。
建設常任委員会が提案した小樽市住宅リフォーム助成条例は、平成23年9月の第3回定例会において全会一致で可決成立し、小樽市住宅リフォーム助成事業が平成24年度から開始されました。当条例は、3年間の時限事業として提案されていたため、平成27年3月31日までの実施期間とされました。当事業は、平成24年度から実施され、3年間でもって申込件数が約200件、補助金交付確定件数は約100件となり、助成額は、平成24年度1,584万7,000円、平成25年度1,841万円、平成26年度1,611万6,000円となりました。リフォーム工事費は、平成24年度2億2,683万7,000円、平成25年度3億214万6,000円、平成26年度2億1,172万3,000円と推移し、経済効果に大きな貢献をしてきたと思います。
また、利用者、施工者への助成事業アンケートでは、利用者の御意見では助成制度を利用でき助かりましたとの声が最も多く、施工者からは営業に有効だったとの声があり、利用者、施工者とも継続してほしいとの声が多くありました。これらを踏まえて、市長は、どう受けとめておりますか。見解を聞かせてください。
平成28年度から実施された小樽市住宅エコリフォーム助成事業について伺います。
当事業に関する小樽市住宅エコリフォームの促進に関する条例が小樽市住宅リフォーム助成条例の施行期間である平成27年3月31日以前の平成26年12月26日に制定されました。平成27年第2回定例会終了後、市では、建設関係団体から冬期間における事業の需要見込みや事業開始時期等についてヒアリングを行って、その結果、冬期間における需要の見込みはないと思われるとの意見を踏まえて平成27年度実施は見送り、平成28年4月から実施となりました。
住宅エコリフォーム助成事業は、今年度実施されたばかりであり、3月末が実施初年度末となります。昨年9月の建設常任委員会において事業の進捗状況を確認したところ、申請件数が5件と伺いました。利用希望者や事業者からは、窓のペアガラスや床、壁、屋根裏など断熱工事をしたいが一度にはできない、階ごとに分けて工事をしたいが、助成の対象にならないので申し込みができない、一度での改修となれば負担が大きく実施できない、数年の年次計画では対象にならないとの声が届けられておりました。このように、住宅エコリフォーム助成事業は使いづらいのが実情であります。
また、他市では、リフォーム助成事業をより発展させた形の住宅改修補助制度の取り組みをしています。例えば、砂川市では「ハートフル住まいる」と称して高齢者等が安心して住むためのリフォーム助成金、そして長く住まいとするための住宅改修補助金としての一般リフォーム制度の実施、江別市では親世帯と子世帯が同居する場合の同居リフォーム補助、芦別市では住宅改修工事への住宅リフォーム助成事業を行い、函館市でも耐震化の住宅リフォーム補助制度を施行しております。他市を参考にして、現行の住宅エコリフォーム助成事業とは別に工夫を凝らした住宅リフォーム助成事業の実施はできないものでしょうか。市長の見解をお示しください。
次に、市営住宅の空き家について質問いたします。
小樽市は、平成36年度までの小樽市住宅マスタープランを策定しています。重点施策の一つに「まちなか居住の推進」を掲げ、人口減少社会の到来に伴い、利便性の高い居住環境や環境負荷の少ないコンパクトなまちづくりを目指し、小樽駅周辺、山手バス路線沿線、南小樽駅周辺、小樽築港駅周辺の範囲を想定して、まちなか居住施策の検討エリアとしております。
一方、郊外地では、市営住宅の用途廃止や学校の統廃合によって地域の疲弊化が進んでいる状況にあります。昨年12月末ごろに、市内で介護事業所を営んでいる市民からの苦情がありました。苦情の内容は、このたび他市から小樽市に転入し、塩谷の介護事業所で働くことになりました。住居を求めて市営住宅管理事務所に連絡をとったところ、塩谷の市営住宅には随時入居できる住宅のあきがありません、2月の入居者募集で申し込んでくださいと言われたとのことであります。塩谷の市営住宅の入居者に伺うと、空き家戸数はたくさんあるといいます。外見から見ても空き家と判断できる住宅はありました。空き家があってどうして申し込みができないのか、これが苦情です。塩谷住宅には随時募集住宅もありましたが、なぜこのような事態になったのかお知らせください。
他市から小樽市へ転入した入居希望者は、勤務地に近い塩谷の市営住宅には入居できず遠距離通勤となり、朝一番の始発バスでなければ間に合わず、その上、乗りかえを重ね、通勤に苦慮しています。小樽市営住宅条例の目的には、公営住宅法に定める「健康で文化的な生活を営むに足りる住宅を整備し」「国民生活の安定と社会福祉の増進に寄与することを目的」とあります。現状の市営住宅の利用状況について伺います。
平成29年2月1日現在で、小樽市の市営住宅全体の管理戸数と全体の入居者数及び公募可能な住宅の戸数とそこに入居されている戸数をお知らせください。
募集している住宅の中で、空き家が多い地域の住宅名と、その住宅の空き戸数、その中で2月に公募した戸数、修繕予定の戸数、その他何らかの理由でもって募集できない戸数をお知らせください。
市営住宅を維持・管理していく予算として、管理代行業務費等、市営住宅施設整備費、市営住宅改善事業費があります。入居者が退去後の市営住宅改修補修費は、どの項目に該当するのでしょうか。
また、その補修戸数は年間何戸になるのでしょうか。平成25年度から27年度の近年3カ年の件数を年度別にお知らせください。
退去後に補修しなければならない戸数が多数ありますが、優先順位を決める基準があれば示してください。
市の財産である住宅を空き家としておくべきではありません。市営住宅条例、公営住宅法の目的に照らして大きな疑問があります。早急に補修して公募すべきです。市長の見解を示してください。
以上、再質問を留保して質問を終わります。(拍手)
○議長(横田久俊)理事者の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)市長。
(森井秀明市長登壇)
○市長(森井秀明)川畑議員の御質問にお答えいたします。
初めに、小樽市住宅リフォーム助成事業の復活について御質問がありました。
まず、小樽市住宅リフォーム助成事業に係る経済効果などにつきましては、リフォーム工事全般の助成の対象としたことで3年間で約300件の利用があり、利用者を対象とした工事後のアンケートでは、約半数の方から制度を知り、リフォームの時期を早めたとの回答がありました。
また、施工業者を市内業者に限定したことで、約60%の事業者から受注件数が増加したとのアンケート結果が得られており、こうしたことから住環境の整備と市内経済の振興に一定の効果があったものと認識しております。
次に、住宅エコリフォーム助成事業とは別の住宅リフォーム助成事業の実施につきましては、住宅リフォーム助成事業の終了を受け、それにかわる新たな助成事業として建設常任委員会の委員の皆様と議論し、環境負荷の低減を目的に、住宅エコに特化した住宅エコリフォーム助成事業を開始したところであります。
しかし、初年度は申請件数も少なく、市民の皆様から利用しづらいとの声もあることから、新年度からは対象工事の内容などについて一部緩和するなどの見直しを行い、少しでも市民の皆様に利用しやすい制度となるよう取り組んでいるところでありますので、まずは住宅エコリフォーム助成事業の利用促進を図ってまいりたいと考えております。
次に、市営住宅の空き家について御質問がありました。
まず、随時入居ができる住宅に公募による申し込みを求められたことにつきましては、塩谷住宅には単身用と2人以上の世帯用の住宅があり、そのうち2人以上の世帯用の住宅については、特例として単身者の入居を認めておりますが、公募による入居に限定しております。御質問の件は、入居を希望された方が単身の方であり、当時、単身用の住宅が埋まっていたことから、指定管理者から次の公募でお申し込みいただくよう御案内したものであります。
次に、市営住宅全体の管理戸数と入居戸数等につきましては、全体管理戸数は3,143戸、入居戸数は2,587戸であります。
また、公募可能な住戸数は2,746戸、その入居戸数は2,495戸であります。
次に、空き家が多い住宅と、その空き戸数などにつきましては、祝津住宅、空き戸数76戸、塩谷A、C、D、Eの各住宅、空き戸数の総計66戸、両住宅の2月の公募の戸数は、祝津16戸、塩谷4戸、修繕予定の戸数は、祝津54戸、塩谷46戸、募集できない戸数は、祝津6戸、塩谷16戸となっております。
次に、退去後の補修費につきましては、指定管理者に支払っている管理代行業務費から充てられており、補修件数は、平成25年度113件、平成26年度111件、平成27年度103件となっております。
次に、補修の優先順位につきましては、退去者の発生した住宅の申込倍率や部屋の傷みぐあいなどを総合的に勘案して市と指定管理者が協議して決めているところです。限られた予算の中では全ての補修が難しいことから、入居希望の多い住宅から優先的に補修しているところであります。
(「議長、21番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)21番、川畑正美議員。
○21番(川畑正美議員)それでは、再質問いたします。
今、市長から答弁の中で、アンケート結果なんかについて若干お話ししていただきました。リフォームのこの3年間のアンケートを私も実際見てみたのですが、利用者からの回答では、補助制度を知っていてリフォームを実施したと、補助制度があるということがわかってリフォームを実施したというのが、41%から52%ぐらいの方々がそのように言っているのですね。そしてまた、補助制度を利用することで工事費をふやしたと、そう答えた方が3年間に常に30%ぐらいあったという結果が出ています。
それと、施工業者の設定に関する質問で注目したいと思う回答があったのですが、市外業者にお願いする予定だったけれども、市内業者に変更したいという声があったのですね。これはそんなにたくさんあったということではないけれども、そういう声があったということは非常に私は大事なことだと思いました。
それと、実施した理由については、住宅だとか設備が老朽したためというのが、これが圧倒的に多くて、71.8%から80%を超えていると、それがありました。それとあわせて住宅の断熱性の向上だとか、設備機器などの省エネルギー化を図るためだという意見が、おおむねやはり30%を超えていたのです。そんな中で家族構成の変化だとか高齢化という問題も声があったというのは、注目すべき内容かなと私は思っています。
それで、施工業者からの回答も、当初は法人業者が多くなっていたと思うのですけれども、それが個人事業者への工事発注の広がりが顕著にあらわれてきているのですね、そして業種も、建築業者だけではなくて、屋根だとか板金工事だとか管工事だとか塗装、そういう工事業にまで広がってきていると。また、今後も補助金制度を続けてほしいという声が最も多くあったというのが特徴的なのです。
ですから、営業に有効的であったし、補助金の予算額をふやしてほしいという声も出されたわけなのです。これほど利用した方あるいは施工者にもいい事業だと、そういうふうに見られているのがあるわけで、こういう市民の要望に応えるということが今の市民本位の姿勢ではないのだろうかと私は考えるのです。ですから、市長のこの辺の市民に応える姿勢というのをどのように考えているのか聞かせていただきたいと。
それから、住宅エコリフォーム助成事業は28年度が1年目なわけですから、今の時点で5件しかなくて、助成額も議案説明の時点で約63万円くらいというようなことを聞いています。助成額は国庫補助金がありますから、これが約半額と言われていますから、小樽市の実質の負担額は、エコリフォームは30万円余りなのですよね。一方、リフォーム事業の補助金というのは、先ほど市長か答えられたように相当な額が3年間でありましたよね。3年間のうちの1年の平均額で見ても1,680万円あるわけですよ。そんな状況の中で、約14倍から15倍近く経済効果があると、そのことをやはり謙虚に考えていく必要性があるのではないかと思うのです。
それで、市長提案でも27年度の国勢調査結果に触れて、小樽市の人口が前回調査と比べて約1万人減っていると、7.58%の減少になるということを言っていますよね。こういう非常に厳しい結果であると受けとめていますと言いながら、言っているだけですから小樽の持続的な発展のために市の総力を挙げて人口減少に歯どめをかけていく対策を行っていく必要があると市長がおっしゃっていますので、ぜひ市長が掲げるそういうことに若い人を小樽市に定着させる、そして人口減少にも歯どめをかける有効な政策事業の一つだと考えるのですが、これについてもう一度考え直す気はないでしょうかと、それがまず質問です。
それから、市営住宅の空き家の関係で3点質問します。
市営住宅の空き家についてですけれども、空き家の多い地域の市営住宅について、入居可能な住宅については、用途廃止住宅が募集していませんから、長寿命化住宅が対象になると思うのです。空き家が多い地域の対象となる祝津住宅、これはもう管理戸数からいくと450戸あります。空き家戸数は、先ほど市長の答弁の中にあったように76戸です。これを換算しますと、空き家率は16.9%なのですよ。2月に公募した戸数が16戸で、残りの60戸については、修繕予定やその他の理由でもって応募できない空き家となっているわけです。これと同じように、塩谷住宅では空き家が66戸あって、空き家率は17.6%となっているのです。これは祝津住宅を超えているのですね、空き家率が。そういう点では、具体的に空き家対策を進めなければならない、そういう状況に来ているのではないかと私は思っています。ですから、その点で市長は庁舎内で具体的な検討を進めていこうという思いはないのかどうか、それを改めて考えを聞かせてほしいと思います。
それから、市営住宅の関係で二つ目は、住宅を修繕する優先順位の基準ですけれども、入居募集者の状況に対応するという見方もあります。確かに、次から次に希望されるところとかそういうのはあると思うのですが、入居募集が少ないから修繕も後回しになるという理屈もあるのでしょうけれども、これは逆ではないかと私は思うのです。むしろ修繕していつでも入れる体制がないから応募が来なくなると、そういう悪循環になるのではないかと思うのです。市民から見れば、空き家があっても入居させないのではないかという見方をするというのは当然だろうと思うのです。市長は、市民のこういう感情というか見方について、どのように理解されているのか意見を聞かせていただきたい。
それから、住宅の問題で最後の質問になりますけれども、退去後の住宅修繕費は管理代行業務で実施しているということですが、この管理代行業務費は、平成25年度から27年度の比較を見てみると、8,000万円強の額で推移しているのです。
一方、入居中の施設維持補修のための市営住宅施設整備費は、同じ3年間で比較すると3,100万円ほど増加してきているのです。具体的に言うと、平成25年度は決算額で見ると7,334万円、それが27年度では1億441万円となっていて3,100万円くらいふえています。
また、屋根、外壁、断熱などを補修する長寿命化改善事業としての市営住宅改善事業費は、これも同じように3年間の比較で見ると7,650万円増加しているわけです。ですから、市長が提案説明で示されたように、多くの老朽化した公共施設等を長寿命化によって更新費用の縮減を図ると、そのように言っているわけですから、市営住宅施設整備費だとか市営住宅改善事業費、要するに長寿命化の対策費ですよね、これは当然必要だと思います。そのことは私も理解できていますけれども、しかし退去後の修繕を行う管理代行業務費が公営住宅法の健康で文化的な生活を営むに足りる住宅を整備するという目的からいけば、この額では足りないのではないかと思うのですが、その辺、市長の意見を聞かせていただきたいと思います。
○議長(横田久俊)理事者の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)建設部長。
○建設部長(相庭孝昭)川畑議員の再質問にお答えいたします。
1点目、リフォーム補助事業について、他都市の状況もいろいろある、それから過去に行った3年間の住宅リフォーム助成事業には効果があったということで、これをまたやってほしいという御意見といいますか、御質問でございますけれども、確かに答弁でも申し上げましたとおり、3年間では利用者のアンケート、業者のアンケートから申しますと効果があったものと理解しております。ただ、この事業については単費でしたので、やはり毎年2,000万円近いお金を出していくというのはなかなか厳しいだろうということも一つあります。
それからもう一つ、先ほど私どもの答弁からも御紹介申し上げましたけれども、この住宅リフォーム助成事業をした後、建設常任委員会の皆様と市とで協議いたしまして、前の住宅リフォーム助成事業は一定の役割を果たしたので、これからは市としての特徴、方向性を出していこうという議論がされている。それからもう一つは、これを時限ではなくて恒久的な制度にしようということで議論がされたと承知してございます。その中で特徴ということについては、やはり先ほどリフォームの方向性とすれば、一般的なリフォームの次に需要があったのは、いわゆるエコ関係ですね、そういったことを勘案された。また、エコについては国の助成があるといったことで、そういったことを総合的に勘案されてエコリフォームということをやっていこうということで議会の皆様の提案で条例ができたと考えております。決して私どもほかのリフォームは要りませんということではないのですが、まずはこれを実現した。
そして、今おっしゃったとおり使いづらいということでは、1階だけの窓ではなかなか一遍には無理なのですといったこと、そういったことで、今、利用しづらいということでお話がありました。それについては、29年度から改善するということで考えておりますので、これからもまたできるだけ利用しやすいものにしていこうということで、常に利用者の皆様、業者の皆様の声を伺いまして改善に努めてまいりますので、まずはこれを使っていただくということで私どもは考えているところでございます。
それから、あいているところの対策をいろいろやるということでございますけれども、確かに祝津ですとか塩谷、これについては空き家率が目立っているところでございます。そういったこともありまして、先ほど入居について特例の部分がありまして行き違いがありましたが、私ども随時入居ということを行いまして随時入っていただく、これは特例ではないほうですけれども、単身の方、それから一般の方、随時入居していただくということで努めております。そういったことでできるだけ入居しやすい環境をつくりまして、空き家を減らそうということで考えているところでございます。
それから、修繕の順位でございますが、これも後で質問された費用、予算の部分もあるのですけれども、やはり限られた3,300万円という中では全て退去後の部分についてはできない。というのは、退去後につきましては指定業者に払う管理代行業務費、こちらのほうで充てていると。それから、施設整備費につきましては、いわゆる退去後ではないのだけれども、やはり風呂釜の年数が切れた、消火器が耐用年数が切れた、それからガス検知器が切れた等、軽微なといいますか、そういったもの、これは大いに使っている。それから、改善事業費については、大きなもので、例えば壁といったことで、役割がそれぞれ決まっております。そういった中で、管理代行業務費の中の予算では退去後の修繕は全てできないということは、それも事実でございます。
ただ、私どもとすれば、入居したいのに修理が終わっていないので募集できません、応募があるのに修理が終わっていないので公募できませんという形にはしないと。ですから、入居率が高いところから、逆に言うと、大変失礼な言い方になりますけれども、修繕はしたけれども空き家のままというのはまた、無駄とは言いませんが、効率が悪い。それであれば、できるだけすぐ埋まるところから修繕が終わらないということはないようにしようということで修理を進めているといったことでございますので、御理解いただきたいと思います。
(「議長、21番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)21番、川畑正美議員。
○21番(川畑正美議員)再々質問しますけれども、その前に、先ほど住宅エコリフォーム助成事業については申請件数が少ないということで言っているのですが、新年度から一部緩和するということで、大した期待を持たせるような回答をしているのですけれども、はっきり言って私は余り期待していないのです。だって、この1年間、3月、今月末になって1年ですが、たった5件ですよ、そういう件数であって、それが緩和したからといってどれぐらいふえるかと。だから、それにあわせて住宅リフォーム助成事業もやってくれという要求をしているのです。
(発言する者あり)
そうですよ。だから、それをやってくれということです。実際には、住宅エコリフォーム助成事業は想像した以上に少なかったということ、これからもそんなにふえないだろうと私は思っています。
それともう一つは、今、優先順位の関係なんかを言いましたけれども、空き家の修繕がおくれていくことになれば、空き家率の高い塩谷だとか祝津は、いち早く用途廃止の方向に持っていかざるを得なくなってしまうのですね。そうしたら、せっかくの市の住宅が募集できないままでいくことになってしまうのですね。そうすれば、地域の疲弊化にもつながるし、せっかくの小樽市の財産を有効に使えないということになると思うのです。その辺についての見解をもう一度聞かせてください。
○議長(横田久俊)理事者の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)建設部長。
○建設部長(相庭孝昭)川畑議員の再々質問にお答えいたします。
住宅エコリフォーム助成事業、川畑議員の評価であれば、この制度は大したふえないのではないかというお叱りといいますか、御批判の御質問でございますけれども、まず一つは、私どもとすれば議会の皆様と協議してエコリフォームでまずいきましょうということでございますので、その中でできるだけの改善をしている、それは市で勝手に改善したわけではなくて、業者の皆様、それから利用者の皆様の声を聞いて、こういったことをまずやっていこうということで改善を進めているところでございます。まずは、それを私どもとすれば進めたいということで申しているところでございます。
それから、空き家率の高いところということでございますけれども、私ども、繰り返しになりますけれども、空き家があるから、修繕を早くすると、優先順位としましては、やはり入居率が高い、すぐ埋まるところ、そこはいわゆる商売でいくと欠品をつくらないようにしようということになると思うのです。入居希望があるのに、あいて修繕が終わっていないのでだめということにはなりませんので、ただ、やはり塩谷、祝津については、あきが埋まらないという状況でございます。それについては、やはりほかのところを優先して修繕が回らないということは、お許しいただきたいというふうに。ただ、そこで祝津なり塩谷に希望者がふえて、だけれども修理が終わっていないので入れないのです、公募できないのですということはないようにしていきたいと考えておりますので、そういう意味では、その限りにおいては、市有財産の無駄遣いといいますか、有効に使っていないということにはならないのではないかと考えておりますので、御理解いただきたいと思います。
○議長(横田久俊)以上をもって、一般質問を終結いたします。
お諮りいたします。
ただいま上程中の案件のうち、議案第1号ないし議案第21号、議案第24号、議案第31号、議案第35号、議案第37号、議案第40号、議案第42号ないし議案第44号、議案第48号、議案第51号、議案第52号、議案第56号及び議案第58号並びに報告第1号ないし報告第4号及び報告第7号ないし報告第9号につきましては、議長指名による9名の委員をもって構成する予算特別委員会を設置し、これに付託の上、審査することにいたしたいと思います。
これに、御異議ございませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)御異議なしと認め、さように決しました。
それでは、予算特別委員を御指名いたします。秋元智憲議員、千葉美幸議員、酒井隆裕議員、酒井隆行議員、濱本進議員、面野大輔議員、林下孤芳議員、新谷とし議員、前田清貴議員、以上であります。
なお、委員中事故ある場合は、所属会派において補充することといたします。
次に、議案第22号、議案第23号、議案第25号ないし議案第28号、議案第30号、議案第32号、議案第47号、議案第49号及び議案第57号並びに報告第6号及び報告第10号につきましては総務常任委員会に、議案第41号及び報告第5号につきましては経済常任委員会に、議案第34号、議案第36号、議案第46号及び議案第59号並びに報告第11号につきましては厚生常任委員会に、議案第33号、議案第38号、議案第39号、議案第45号、議案第50号及び議案第53号ないし議案第55号につきましては建設常任委員会に、それぞれ付託いたします。
日程第2「陳情」を議題といたします。
お諮りいたします。
陳情第17号及び陳情第18号につきましては、学校適正配置等調査特別委員会に付託いたしたいと思います。
これに、御異議ございませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)御異議なしと認め、さように決しました。
日程第3「休会の決定」を議題といたします。
お諮りいたします。
委員会審査のため、明日から3月16日まで休会いたしたいと思います。
これに、御異議ございませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)御異議なしと認め、さように決しました。
本日は、これをもって散会いたします。
散会午後7時08分
会議録署名議員
小樽市議会議長横田久俊
議員中村誠吾
議員小貫元