開議午後1時00分
○議長(横田久俊)これより、本日の会議を開きます。
本日の会議録署名議員に、髙橋龍議員、川畑正美議員を御指名いたします。
日程第1「議案第1号ないし議案第26号及び報告第1号並びに請願及び陳情並びに調査」を一括議題といたします。
これより、順次、委員長の報告を求めます。
まず、予算特別委員長の報告を求めます。
(「議長、2番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)2番、千葉美幸議員。
(2番千葉美幸議員登壇)(拍手)
○2番(千葉美幸議員)予算特別委員会の報告をいたします。
当委員会における質疑・質問の概要は、次のとおりであります。
議案第1号は平成28年度小樽市一般会計補正予算であるが、除雪費の補正の根拠となった路線排雪量について、昨年度の予算では、平成18年度と19年度の排雪量の平均値である34万立方メートルで見積もったとのことであったが、なぜ今年度の予算はこの考え方を踏襲していないのか。
昨年度の実績は、降雪量5メートル、排雪量27万立方メートルであったことから、それを根拠として予算を見積もったというが、そもそも昨年度の排雪量は、131カ所もの排雪を抑制した結果であり、この予算だと、昨年度と同様に排雪を行わない箇所が今年度も出るということになると思うがどうか。
予算を節約するのはよいことだと思うが、まずは排雪路線のルールを決めてから排雪量を見直すべきであり、なぜ今年度の予算作成に当たり、抑制した昨年度の排雪量を用いたのか疑問があるがどうか。
今定例会の一般会計補正予算に計上されている今年度の除排雪関係経費について、市は、降雪量をおおむね5メートル程度と想定して算定したという。
しかし、降雪量を事前に想定するのは非常に難しく、想定どおりの降雪量となれば、予算の範囲内で執行できるが、想像以上の大雪となれば、予算不足により除排雪作業が執行できず、市民生活に大きな影響を及ぼすことも考えられることから、そのような場合には、市は、財源をしっかりと確保した上で、補正予算を組むべきと思うがどうか。
除雪費については、昨年と同様に降雪量を5メートルと想定して予算編成したというが、直近5年間の平均降雪量である約6.3メートルをもとに試算すれば、今定例会の補正額より1億円程度増額になるという。
しかし、1億円程度の違いであるならば、近年にない少雪であった昨年の降雪量ではなく、近年の平均降雪量をもとに予算編成を行うほうが、市民に対して説得力があり、納得も得られる予算になったと思うがどうか。
また、冬季の気象状況は想定どおりとは限らないため、降雪量が想定を超えるなどの場合は、その状況に合わせて、改めて除雪費の補正予算を計上してほしいと思うがどうか。
市は、今年度から交付される電源立地地域対策交付金を活用し、市立保育所保育環境整備事業費698万6,000円を計上することで、スタッキングベッドの購入、老朽化した保育所の壁や床の補修のほか、おもちゃを購入するとしている。
一方、現場からは、通常支給されている保育材料費は、文具などの消耗品に消費され、おもちゃや絵本を購入するだけの余裕は少なく、費用をかけないよう工夫しながら、数年単位の時間をかけておもちゃなどをそろえているという声が聞かれる。
市には、このような現場の声を参酌し、今回のような特例的な補助だけではなく、ふだんからおもちゃを購入できるよう保育材料費の増額を検討してほしいと思うがどうか。
今定例会の一般会計補正予算に計上されている母子家庭自立支援給付金支給事業は、自立支援教育訓練給付金と高等職業訓練促進給付金という2種類の給付金を支給することにより、母子家庭及び父子家庭の自立促進を図ることを目的として、本市では平成16年度から開始している事業であると聞く。
市は、今年度から本制度の対象者や支給限度額を拡大するとしているが、今回の拡大による影響をどのように把握しているのか。
また、本制度を活用することで一世帯でも多くの母子家庭や父子家庭が自立できるようになることを希望するものであるが、厚生労働省では、事業名に「父子家庭」という言葉を入れている。本市が行う事業についても支給対象に父子家庭が入っており、周知の面からも本市の事業名も「父子家庭」を入れるよう改めるべきと思うがどうか。
報告第1号は、小樽港のガントリークレーンの復旧などに係る補正予算2,140万円を専決処分したものである。
このガントリークレーンは、平成15年の供用開始以来、数度の故障により、多大な修理費用を要してきているが、市はその原因を把握できていないという。
あと4年で耐用年数の17年を迎えることとなり、延命するか、更新するかの判断をすべき時期に来ているものの、故障の原因がわからないままでは、その判断もできないことから、市には故障の原因をしっかりと調査するなどして把握してほしいと思うがどうか。
高島漁港区内で観光船事業者が事業を開始したことにより、漁業者が多大な被害を受けていると聞く。
市が、事業者に対し行った護岸の利用等の許認可は、法に従って行ったというが、例えば港湾法では、漁業者に著しい支障を与えないことがうたわれており、漁業者が被害を受けている現在の状態は違法状態であると言わざるを得ない。市は、それでも法に抵触していないという認識なのか。
また、この違法状態は、現在も放置されており、漁業者に多大な損害を与え続けている。市にはこの状態を解消するとともに、市長には行政の長として、こういった事態を引き起こした責任をしっかりととるべきと思うがどうか。
この観光船事業者は、市に係留の登録申請を行う以前から、無許可で護岸の車どめにUフックを取りつけて船を係留しており、申請時にも違法に係留されたままであったことは、港湾室も確認している。
それにもかかわらず、市は、Uフックの撤去を条件にこの登録申請を認めたが、現在に至るまで違法状態は解消されていない。
違法状態を知りながら許可したことについては、この事業者が市長後援会の関係者であることから、便宜供与のため、市長が許可させたとも疑われかねない事態だが、こういった疑念を持たれることのないよう、違法状態を解消させてから許可するなど、市は、しっかりと手続を踏むべきであったと思うがどうか。
市は、登録に当たって、Uフックの取り外しと係船環の取りつけを条件として、港湾施設管理使用条例第3条第4項に規定する「物揚場護岸又は運河護岸」の使用登録として許可を与えたという。
9月26日に議会が行った現地視察において、船の係留により長期間にわたり漁ができず、生計にも大きく影響を与えるとの漁業者の切実な声が、同席していた市港湾室職員にも届いていたはずである。
しかしながら、市は、Uフックの取り外しを条件として許可を出してから既に4カ月が経過し、違法状態が続いている中、条例第7条第1項第3号による許可の取り消しを行わず、これまで口頭での指導であったことから、今後文書により指導を行うとし、全く漁業者の意見を考慮しない、切迫感のない答弁をしている。
市長においても、漁業者も市民であるにもかかわらず、事業者のことしか考えていないのは驚きである。市長は、一刻も早く漁業者の声を直接聞き、この問題に対処すべきと思うがどうか。
観光船事業者により高島漁港につくられた構築物について、市は、小樽港の臨港地区内の分区における構築物の規制に関する条例第3条第1項第3号に定める別表第3第12号により許可したという。しかし、この規定は、限定列挙されている漁業関係の「施設に従事する者及びその利用者のための飲食店又は物販店」について構築物を許可できるとされているものであり、主たる利用が観光船利用者である構築物を漁港区につくることを、市はどのような解釈に基づき許可したのか。
また、市の公表資料である「臨港地区内の分区指定について」によると、漁港区においては漁船のための係留施設以外は規制対象となっているにもかかわらず、観光船事業者が計画する係留施設である浮き桟橋について、港湾法の規定により著しい支障がないとして、市が水面占用の許可をしたのはどのような理由によるものか。
小樽市が管理する高島地区の漁港区において、観光船・飲食・物販業等を行おうとする事業者が構築物を建築した際、市は建築物に関する完了検査を行ったものの、1棟の建物用途が確認申請と異なったため、追加説明書の提出を求めて、建築基準関係規定に適合しているかどうかを確認する必要があるため、いまだ完了検査証は交付していないという。
市は、当該事業者に対し、建築完了検査証が交付されるまでは建築物を使用しないよう指導していると言うが、当該事業者が違法状態にある建築物を使用して事業を始めているという事実があった場合には、市は違法状態の是正を図り、また、市長は建築物が違法状態にありながら事業が行われていたことに対する責任をとるべきと思うがどうか。
今定例会の一般質問において、小樽商工会議所を北海道新幹線新小樽(仮称)駅周辺まちづくり計画策定会議の正式な委員として参加させない理由について、森井市長は、商工会議所が市長の考えを受け入れ、変わらなければ参加を認めないという趣旨の答弁を行った。
しかし、公益経済団体である商工会議所に対し、一方的に名指しした上で注文をつけ、受け入れられなければつき合わないという姿勢を示したことは、幾ら市長といえども不遜な態度ではないのか。
また、自分と合わないものは外すという市長の短絡的な姿勢は、庁内や他団体との関係を混乱させるばかりで、本市行政の根幹にかかわるものであり、その姿勢は副市長の就任後ますます増長していると感じている。
副市長は本来、これら市長が招いている混乱を懸念し、解決するために副市長の職を引き受けたものと思っていたが、そのような認識は持ち合わせていなかったのか。
森井市長就任後、小樽商工会議所が北海道新幹線新小樽(仮称)駅周辺まちづくり計画策定会議の正式メンバーではなく、アドバイザーとして参加を要請されていることについて、市は、商工会議所が正式メンバーとなる上でのデメリットは少なく、むしろメリットがあるというが、市長は、商工会議所が変わらなければ正式メンバーには加えられないと本会議において答弁した。
一方で、どこを変えればいいのかについて、市長は、商工会議所がみずから考えるべきだというが、では、商工会議所が変わったという判断は、何に基づいて誰がどのようにするのか。
これまでの市長の発言では、商工会議所をまちづくり計画策定会議に参加させる意思がないようにも見えてしまうため、いま一度、市長の考えを明確にしたほうがいいと思うがどうか。
平成27年度人事異動における市長の法令違反について、小樽市コンプライアンス委員会は、実証性を欠いた昇任人事が行われた事実があると認める判断をしたが、市は、この判断に対し、違法であると断定されているわけではないことから、告発する段階までには至っていない見解であるという。
しかし、刑事訴訟法には、「官吏又は公吏は、その職務を行うことにより犯罪があると思料するときは、告発をしなければならない」旨の条文が義務規定として示されていることに鑑みると、実証性を欠いた人事があったという事実に基づき、告発する義務を負うべきことは明白であることから、市は、コンプライアンス委員会が違法と断定したか否かを判断根拠とするのではなく、事実をもって告発の義務を履行すべきと思うがどうか。
小樽市コンプライアンス委員会が8月29日に受理した公益通報は、森井氏の市長選挙当選後の4月28日、当時の総務部幹部が市長就任前の森井氏に人事案を示したとして、地方公務員法第34条の守秘義務に違反しているという内容であったという。
コンプライアンス委員会としては、通報対象事実の存在が確認または類推することができないことから、調査は要さないと決定したというが、当の市長は、この通報を受け、思い返してみると、4月28日に人事案らしき茶封筒を受け取ったような記憶があると曖昧な答弁をし始めている。
もし、その答弁が事実ならば、誰かが刑事責任を問われる事態にも発展しかねず、曖昧なまま放置するわけにはいかないことから、今後、当時の幹部に参考人として意見を伺ったり、市長の記憶を改めてしっかりと呼び戻してもらったりするなどして、事実を明確にする必要があると思うがどうか。
今夏、同時に発生した三つの台風は、全国に大きな被害をもたらし、北海道でも道東に大きな爪跡を残した。
幸い、本市では大きな被害はなかったものの、台風接近時には、大雨警報等が多く発令されていたことに鑑みれば、本市でも災害が発生してもおかしくない状況にあったことから、市は、小樽市地域防災計画に規定のある災害対策連絡室を設置するべきだったと考えるが、今回、市が設置しなかったのは、どのような理由によるものか。
災害が予想される際には、市民の安心・安全を守るために、小樽市地域防災計画が絵に描いた餅にならぬよう、地域防災計画に従って迅速に対応してほしいと思うがどうか。
災害により公共土木施設が大きな被害を受け、当該自治体だけでは対応が困難な場合は、ほかの自治体に応援要請を行うこととなり、本市でも熊本地震の際に職員を派遣したなどの実績があるという。
災害時におけるライフラインの断絶は、命にもかかわる問題であるから、他の自治体から応援を受けられる仕組みは非常によいことである。本市においても人的な支援体制を含めたスキルアップを行い、他の自治体とお互いに助け合っていける体制をさらに充実させるべきと考えるがどうか。
市長公務の代理出席については、その優先順位をはかる明確な基準はなく、公務が重複した場合には、会合の重要性や欠席した場合の影響、過去の出席動向に鑑み、総合的に判断するという。
森井市長は、ことし7月9日、市内の海開きを優先して関西小樽会を欠席し、翌10日の東京小樽会は、関西小樽会の欠席を理由に欠席したと聞くが、過去、どの市長も関西・東京両小樽会を欠席したことがないという事実や、海開きが午前中に終了したことに照らして判断すれば、海開きが終了した後、おくれてでも関西小樽会の会場に駆けつけるべきであり、また、それだけの時間的余裕はあったものと考えるがどうか。
また、一方を欠席するから、もう一方も出席するわけにはいかないというような理由をつけて欠席するのは、相手方に大変失礼に当たると思われる。
今後、公務が重複した場合には、一つの判断がほかに与える影響なども考慮し、その優先順位の判断を誤ることのないよう、判断すべきと思うがどうか。
本年9月25日から28日までの4日間、陸上自衛隊がおたるドリームビーチで演習を行う旨、本市に対し通知があったと聞く。
ドリームビーチは、北海道自然環境保全指針の中で「すぐれた自然地域」に指定されている石狩海岸の一部であり、森井市長も本市の観光資源の一つと語る全国でも希少な海岸であるが、今回の演習は水難救助に名をかりた総合戦闘演習であり、海水浴シーズンを外しているとはいえ、水際地雷投下機能を持つ水陸両用車が演習を行うことは、そのイメージが壊されることにつながると思うがどうか。
また、今回の演習を認めた場合、今後も恒常的にドリームビーチで演習が実施され、さらには、日米合同演習にまで発展することが危惧される。
市は、市民の安全を守るためにも、国に対し訓練の撤回を求めていくべきだと思うがどうか。
高島小学校温水プールでは、11月下旬から来年2月下旬まで耐震改修が行われる予定であるという。
その間、当該施設は休館となることから、利用者は民間施設を利用せざるを得なくなるが、民間の利用料金は高島小学校温水プールと比較して高いため、日ごろプールを利用する市民からは困惑の声が上がっていると聞く。
中でも高齢者や障害者にとっては、プールが健康維持や障害の機能回復訓練に役立つことから、日々、利用しているものの、3カ月間も民間プールを利用しなければならないとなれば、経済的負担が大きくなることは明白である。
耐震改修を理由とした休館は市の都合であることに鑑みれば、せめて高齢者や障害者に対しては、民間施設を利用する際の利用料金を市が負担すべきと思うがどうか。
LGBTを自覚する子供が自殺を考える割合は、そうではない子供に比べて6倍以上あるという調査結果があるが、これは、学校などにおいて、LGBTが理解されていないことによる差別やいじめが原因であると考える。LGBTの児童・生徒が差別などされることなく、個々が異なる個性を平等に発揮し、個人が尊重される学校にしていくには、本市においても、各小・中学校において、LGBTである児童・生徒への配慮と理解を深めるような取り組みを行うことが必要だと思うがどうか。
また、自治体によるLGBTの方たちへの支援や取り組みが全国に広がっていると聞く。本市においても、電話相談窓口の設置などを検討し、LGBTによる悩みを抱える方が生活しやすい環境を整えるようにしてほしいと思うがどうか。
本市の保育所入所待機児童数は、ゼロ歳から2歳児に多く、年齢が上がるにつれて待機児童数が少なくなっている傾向がある。一方、保育所によっては、全体の入所率が100%に満たなくても待機児童が発生している場合があり、保育所の床面積を考慮して児童の受け入れが可能であれば、保育士を募集して待機児童の解消を図ることは可能ではないかと考えられるがどうか。
また、市は、今後、入所定員や保育士の配置を見直すというが、共働き世帯の増加による保育所需要の高まりや、小樽を子育てしやすいまちにするということを考慮すれば、入所定員を減らすということにはならず、保育士の配置をふやすことで、待機児童の解消を図るべきと思うがどうか。などであります。
付託案件の結果は、次のとおりであります。
まず、議案第1号につきましては、採決の結果、賛成多数により、可決と決定いたしました。
次に、その他の各案件につきましては、議案はいずれも可決と、報告は承認と、全会一致により決定いたしました。
以上をもって、報告を終わります。(拍手)
○議長(横田久俊)これより、一括討論に入ります。
(「議長、7番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)7番、高野さくら議員。
(7番高野さくら議員登壇)(拍手)
○7番(高野さくら議員)日本共産党を代表して、委員長報告に反対し、平成28年度小樽市一般会計補正予算に反対の討論を行います。
平成28年度除雪費予算は、総額13億2,000万円を計上しています。平成28年度の除雪費については、これまで同様、降雪量おおむね5メートルの気象を想定して計上しておりますが、降雪量は、昨年のように少雪とは限りません。小樽市は豪雪地帯になります。過去の積雪量を見ても、昨年のように5メートルに近い降雪量はほとんどなく、平均の降雪量を見ても6.3メートル以上になっています。そこを考えても、やはり平均降雪量で予算編成をすべきです。
除雪第3種路線における除雪作業強化の試行については、道路幅が6メートルほどで、過去の実績をもとに入れそうな道路は入るといいますが、市民的にはとてもわかりにくい状況です。もともと、平成27年度予算で除雪路線調査費用を計上しており、2年かけて調査を進める予定だったので、しっかり市民や事業者の意見等を聞き取り調査した上で試行するべきです。
また、ガタガタ路面の整正については、平成27年度決算の2,320万円と対比すると、平成28年度予算額が2,880万円と、560万円増額しています。きめ細やかな除排雪を目指しているもとで、小・中学校付近の道路は、昨年が少雪にもかかわらず、車は通れても歩道との間の雪山が高くなっている状況でした。ガタガタ路面の整正に力を入れるのであれば、このようなところに力を入れ、通学時の安全や地域生活の安全に力を入れるべきです。
貸出ダンプ制度についても、マンション、アパートなどの集合住宅の通路や駐車場などの雪堆積場の排雪などの特例を廃止して、予算額を500万円削減しています。昨年は、特例に基づいて、貸出ダンプの利用は15カ所の団体が利用していたとのことですが、団体に理解を求めないで今回予算措置を進めることは、拙速過ぎます。除雪は市民の関心も高く、要望や問題も多いからこそ、市民や事業者の理解を求めることが必要です。行政を進めるに当たっては、今回もやはり拙速ではありませんか。
よって、日本共産党は、除雪費の補正予算には同意できず、平成28年度小樽市一般会計補正予算に反対します。
各会派、各議員の皆さんの賛同を求め、討論といたします。(拍手)
(「議長、3番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)3番、安斎哲也議員。
(3番安斎哲也議員登壇)
○3番(安斎哲也議員)新風小樽を代表し、議案第1号平成28年度小樽市一般会計補正予算について、賛成ではありますが、討論をいたします。
一般会計の補正予算25億640万1,000円のうち、市民の皆様の冬の暮らしを安全で快適なものにするための除雪費11億6,660万円が盛り込まれていますが、運搬排雪量が、昨年度当初の34万立方メートルより7万立方メートル減らし、27万立方メートルで積算され、平成28年単価で換算すると、4,360万円の減額となっています。
きめ細やかな除排雪と公約に掲げた森井市長ですが、昨年度の少雪を受け、突如、執行率7割と排雪抑制方針を示し、前年度に排雪作業が入っていた路線に対し、何ら根拠もなく、パトロールの目視の判断で排雪作業を中止させました。平成26年度に排雪作業を実施したのに平成27年度に未実施となった排雪路線は131カ所に上り、対象路線約800カ所のうち、市長の方針どおり7割しかしませんでした。この突如の抑制方針と排雪作業中止に対し、市民からの苦情は多く出されました。
少雪であったため、除雪依頼件数は大幅に減少していますが、排雪依頼件数については、昨年度と気象条件が類似している平成18年、19年との比較で、18年が147件、19年が264件で、昨年度は第1回定例会予算特別委員会初日の数字で339件と、倍以上になっています。明らかに、市長の排雪抑制方針と排雪作業の中止によるものであります。
また、その平成18年、19年当時は少雪であったものの、昨年度のように131カ所もの排雪作業の中止はせずに対応しています。また、5メートルの基準となった年でもありますが、当初の予算も34万立方メートルで積算されていました。
これらを加味すると、今回計上された除雪費のうち、除排雪作業委託料6億7,670万円の積算根拠となる運搬排雪量が、昨年度の少雪で排雪作業131カ所も中止した実績の27万立方メートルとなっていることは、市長公約であるきめ細やかな除排雪とは真逆で、市民の皆様の冬の暮らしを安全で快適なものにするためとはほど遠い減額予算となっています。
限りある財源の中で、最小のコストで最大限の成果を上げる考えは必要です。しかし、天候を相手にしたこの除雪費においては、最初から、昨年度の131カ所も排雪作業を中止した実績で運搬排雪量を積算することは妥当とは言えません。もしも昨年度のような少雪でなかった場合、すぐに予算が底をつき、そのための対応により作業のおくれが懸念されます。それ以上に、森井市長は、除排雪に固執し、除雪対策本部の協議の中に入り意見を出すなどし、作業への過程で時間がかかり過ぎています。
予算が足りなくなったら補正予算を計上すればいいという考え方もあるでしょうが、それでは、まずは、最初から最低限の排雪作業分を盛り込んでおくべきであります。その上で、少雪であれば、しっかり市民の皆様に説明責任を果たし、排雪抑制などの手段をとるべきです。そして、毎年制度を変更するのではなく、昨年度予算をつけた市全体の除排雪体制の改正に向けた調査業務をしっかり行い、ステーション体制をどうするのか、対象路線をどうするのか、庁内議論とともに議会議論をして決めていくことが必要であると考えています。
本来ですと、4,360万円増額の予算修正案を提出したいところですが、本会議では2人会派では提出できないため、討論において主張させていただきます。
○議長(横田久俊)討論を終結し、これより順次、採決いたします。
まず、議案第1号について、採決いたします。
委員長報告どおり決定することに、賛成の議員の起立を求めます。
(賛成者起立)
○議長(横田久俊)起立多数。
よって、さように決しました。
次に、ただいま決定いたしました以外の各案件について、一括採決いたします。
委員長報告どおり決定することに、御異議ございませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)御異議なしと認め、さように決しました。
次に、決算特別委員長の報告を求めます。
(「議長、19番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)19番、林下孤芳議員。
(19番林下孤芳議員登壇)(拍手)
○19番(林下孤芳議員)決算特別委員会の報告をいたします。
去る9月16日に開催されました当委員会において、付託されております各議案について採決いたしました。
採決の結果、議案はいずれも継続審査と、全会一致で決定をいたしました。
以上をもって、報告を終わります。(拍手)
○議長(横田久俊)これより、議案第7号ないし議案第20号について、一括採決いたします。
委員長報告どおり決定することに、御異議ございませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)御異議なしと認め、さように決しました。
次に、総務常任委員長の報告を求めます。
(「議長、23番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)23番、山田雅敏議員。
(23番山田雅敏議員登壇)(拍手)
○23番(山田雅敏議員)総務常任委員会の報告をいたします。
当委員会における質疑・質問の概要は、次のとおりであります。
議案第22号は、小樽市特別職報酬等審議会条例の一部を改正する条例案であるが、この改正については、平成17年12月に審議会を開催して以来、開催していないことから、常設ではなく随時の設置とするものである。
しかしながら、条例で定めている委員の資格については、その制定に当たって国が示した準則に沿ったものとなっており、これまでの委員は非常に公共性の高い適切な人選だったと思うが、審議会を随時の設置とした場合、開催が必要なときに迅速に人選を行うことは可能なのか。また、委員の人選は市長に任命権があるため、恣意的にならないことを担保できるのか。
他都市においては、市民に開かれた行政として、報酬等の改正がなくても支給額の状況を報告するため、審議会を常設としている。実態として長らく審議会を開いていないという理由だけで、今回の改正を行うことは、制度として後退するものであると考えるがどうか。
平成29年度組織改革基本方針について、市は、平成28年第1回定例会での市長答弁に基づき、庁内に組織改革検討委員会を設置し策定したというが、森井市長の所信表明や公約には組織改革についての項目は一切なく、唐突感を感じる。組織改革は重要であるが、聞かれたから答え、答えたから始めたということでは、説明責任を果たさず、思いつきで手をつけた話なのかと疑わざるを得ない。そもそも、市長には、初めから組織改革の意欲があったのかどうか。
また、本来、組織改革とは、市長自身が改革の意思を発信してから行うべきものであると思うがどうか。
平成29年度に予定していた組織改革を1年先送りし30年度に行うとしているが、その改革を行おうとしている市長の理念は何かと聞くと、それに向けての背景と課題しか答えず、また、改革案に対する優先順位を聞いても、これから協議するとの答えしか返ってこない。
本来であれば、市長がどのような市役所をつくりたいのか、そのために優先的に解決しなければならない課題があり、どのような順番で進めていくのかという考え方が示された資料があってもよいのではないかと思う。
市には、29年度に組織改革の条例を提案する前には、このようなものを盛り込んだ資料を示してほしいと思うがどうか。
森井市長は、平成27年6月1日付人事異動に係る人事案の受取日について、今定例会の一般質問までは、市長就任後の4月30日だと発言してきたが、委員会審査が始まると、これまでの発言を覆し、就任前の4月28日だと発言するようになった。
発言を覆したことについて、市長は、就任前に人事案を渡されたことは、自分にとって非常に衝撃的な出来事で、8月に開催した当委員会でのやりとりを聞いたことをきっかけに、記憶をさかのぼり思い出したというが、衝撃的な出来事だという割には、場所や時間などの記憶はなく、詳細のない極めて信憑性に欠ける発言である。
また、市長が記憶を思い出したころとほぼ同時期に、コンプライアンス委員会に今回の人事案受け取りを指摘する公益通報があり、市長は当時の総務部長をおとしめるべく、記憶を通報内容に合わせようとしたのではないか。
この件については、参考人として、受取日を4月30日以降だと主張する、当時の総務部長に意見を聞いたが、その発言にはぶれがなく、市長の発言との信憑性の違いは明白であることから、市長の発言は事実無根であることを確信するものであるがどうか。
市教委では、日本遺産の認定に向け作業を行っているが、今定例会の一般質問において、教育長は、現在申請を考えている地域型のストーリーを策定する中では、組織体制の検討はしないと答弁している。
しかし、岐阜で開催された日本遺産サミットにおいて、日本遺産の審査委員長は、縦割りではなく、地元のストーリーをアピール可能で、多角的な展開を見込める組織が構築されていないと、認定は難しいとの趣旨の発言をされている。
市が、現在進めている組織改革の検討には、日本遺産の認定を念頭に置いたものはなく、これでは認定に向けた市の熱意が文化庁に伝わらない。
今回、組織改革を1年先送りするのであれば、庁内または庁外の人と、新しい視点で魅力的なストーリーをつくれる体制づくりが必要であるため、組織改革の中でしっかりと位置づけしてほしいと思うがどうか。などであります。
付託案件の結果は、次のとおりであります。
まず、議案第26号につきましては、採決の結果、賛成少数により否決と決定いたしました。
次に、議案第22号につきましては、採決の結果、賛成多数により可決と決定いたしました。
次に、その他の各案件につきましては、議案はいずれも可決と、所管事務の調査は継続審査と、全会一致により決定いたしました。
なお、閉会中の8月9日に開催されました当委員会におきまして、平成28年3月14日受付の平成27年度人事異動における市長の法令違反に対する公益通報に係るコンプライアンス委員会からの報告及び同委員会宛て是正措置等の結果の通知についての報告がなされ、コンプライアンス委員会による調査結果等について質問が交わされております。
なお、当委員会におきましては、今後の調査の参考に資するため、公明党の質問中に、森井市長就任時の総務部長を参考人として招致し、委員からの質問という形で意見聴取を行いました。
また、8月9日の当委員会におきましては、今後の調査の参考に資するため、公明党の質問中に、平成27年6月1日付人事異動にかかわられた、当時の総務部長、総務部次長、総務部職員課長の3名を参考人として招致し、委員からの質問という形で、意見聴取を行っておりますことを申し添えます。
以上をもって、報告を終わります。(拍手)
○議長(横田久俊)これより、一括討論に入ります。
(「議長、8番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)8番、酒井隆裕議員。
(8番酒井隆裕議員登壇)(拍手)
○8番(酒井隆裕議員)日本共産党を代表いたしまして、ただいまの委員長報告に反対し、議案第22号小樽市特別職報酬等審議会条例の一部を改正する条例案について反対の立場で、議案第26号小樽市非核港湾条例案については賛成の立場で、討論を行います。
議案第22号です。
議員報酬や市長などの給料について意見を述べる特別職報酬等審議会についてですが、常設になっているものを必要の都度設置するように改めることから、改正するものです。昨今の情勢は、議員や特別職の報酬等について、市民にとってよりわかりやすくすることが求められています。成熟社会における社会経済情勢の変化を考えると、報酬等審議会の開催が11年近く開かれていないことこそ問題です。今回の改正は、行政改革の流れにむしろ逆行することになるのではないでしょうか。
以上から賛成できません。
議案第26号についてです。
今、核兵器のない世界の扉を開く画期的な動きが始まっています。
8月、国連の核軍縮作業部会が、核兵器禁止条約の締結交渉を来年中に開始することを国連総会に勧告する報告書を採択いたしました。来年中の交渉開始を支持しているのは、国連加盟193カ国の過半数となる106カ国に上ります。
また、ドイツの首都ベルリンで開かれていた「軍縮を!平和の機運をつくるために世界会議」は、2日、抜本的な軍縮や社会的政策の拡充、核兵器禁止条約の推進など、戦争のない世界に向けた行動計画を採択し、閉会しました。世界約80カ国、1,000人以上の平和団体代表らが参加、3日間にわたる議論の中、市民運動や労働運動、教育、環境など各分野から、平和実現への提案が行われました。
一方、5回目となる北朝鮮の核実験は、弾道ミサイル発射とともに、世界の平和と安定にとっての重大な脅威であり、国連安保理決議違反の暴挙です。
また、オバマ政権が核兵器の先制不使用宣言を含む核政策の変更を検討していることに対して、日本政府が、核の傘の弱体化を招くとして、反対の立場からアメリカ側に協議を申し入れていることが報じられていることも重大です。
小樽市は、1982年、全道に先駆け核兵器廃絶平和都市宣言を行いました。しかし、小樽港には、核兵器搭載可能な巡洋艦、ミサイル駆逐艦などの艦船が毎年のように入港しています。核兵器廃絶平和都市宣言を実効あるものとするためにも、神戸方式の非核港湾条例を制定することが必要です。
議員各位の御賛同をお願いするものです。
以上を申し上げ、討論といたします。(拍手)
(「議長、17番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)17番、中村誠吾議員。
(17番中村誠吾議員登壇)(拍手)
○17番(中村誠吾議員)民進党を代表し、議案第26号について委員長報告に反対し、可決に賛成する討論をいたします。
今、北朝鮮は、核兵器開発を内外に示す中で核実験を強行し、日本海に向けミサイルの発射を続けています。当然、世界から指弾を受けていますし、あらゆる制裁措置が課されることとなりました。しかし、北朝鮮は、その都度このように強弁します。独立国家として米国の核に対抗し、その脅かしには決して屈しないとです。このような強弁の背景を少し考えなければなりません。
米国のオバマ大統領は、チェコのプラハで核廃絶へ具体的な目標を示した演説をしました。プラハ演説と呼ばれるものです。しかし、その横で臨界前核実験を強行しています。臨界に達する前に実験を停止するとは言っていますが、米国が引き続き核兵器を持ち続ける意思を持ち、核兵器の性能を維持しようとしていることは確かです。核爆発を伴う実験を禁じる包括的核実験禁止条約CTBTで、根底で求めている方向にも反する行為として、批判が高まりました。核兵器の廃絶を願い、どんな形での核実験にも反対してきた被爆地、広島、長崎はもちろん、核兵器のない世界を目指す多くの人々は、計画の段階から中止を求め、抗議の声を上げてきました。
さらに、懸念が明らかになりました。インド、パキスタンは、核兵器開発への強い誘惑を示していますが、このように声明を発しているのです。この臨界前核実験は、「CTBT時代の米国の核の優位を確実にするだけ」だというものです。だから、我々は、核兵器の開発を念頭に置いても、何ら米国に非難されるものではないとする反発の根拠となっているのです。
私たちは、市民の皆さんに説明しようと考えます。米軍は核兵器を保有しています。だから、核兵器は持ってきていませんねとお聞きしたいだけなのです。国家の安全保障の問題があるのだと言われる方々がいらっしゃいますが、それでは核廃絶の主張はできなくなるのです。
議員各位の賛同をお願いして、討論を終わります。(拍手)
○議長(横田久俊)討論を終結し、これより順次、採決いたします。
まず、議案第26号について採決いたします。
委員長報告は否決でありますので、原案について採決いたします。
可決と決定することに、賛成の議員の起立を求めます。
(賛成者起立)
○議長(横田久俊)起立少数。
よって、議案は否決されました。
次に、議案第22号について採決いたします。
委員長報告どおり決定することに、賛成の議員の起立を求めます。
(賛成者起立)
○議長(横田久俊)起立多数。
よって、さように決しました。
次に、ただいま決定いたしました以外の各案件について、一括採決いたします。
委員長報告どおり決定することに、御異議ございませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)御異議なしと認め、さように決しました。
次に、経済常任委員長の報告を求めます。
(「議長、19番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)19番、林下孤芳議員。
(19番林下孤芳議員登壇)(拍手)
○19番(林下孤芳議員)経済常任委員会の報告をいたします。
当委員会における質問の概要は、次のとおりであります。
高島漁港の観光船事業について、事業者は陸域での飲食・物販業の営業については、現在、保健所からは飲食店営業に必要な現地調査を受けておらず、また、水道施設も一部整っていないため、水道局の検査も全体として保留されている状況であるという。事業全体の許認可が整わぬまま、既に営業が行われていることは甚だ疑問であり、さらには、不適切な船舶係留により、漁業者が漁業被害を受けているという状況を踏まえると、市は、速やかに行政指導や不利益処分の手続といった、しかるべき対応をとることに注力すべきではないのか。
また、市長は、事業者の不適切な状況を改善すべきと考えているのであれば、対応を原課に任せるのではなく、法に基づいて市長みずからが早急に判断すべきと思うがどうか。
高島漁港で観光船事業を行おうとする事業者に対し、市が護岸での船の係留使用を許可したことについて、漁業協同組合から港湾室に異論の立場で要望書が提出されたと聞くが、市は、事業者に漁港区内で係留を許可することで、漁業者から何かしらの懸念や苦情が出ることを予想していなかったのか。
予想していたのであれば、漁業者のそういった反対の意見を調整できると考えた上で許可したのか。
また、事前に漁業者と調整を行っていたとして、理解を得られなければ護岸での係留は許可しなかったのか。それとも、申請が法的に適合するのであれば、漁業者から理解を得られなくても許可したのか。
港湾法では、護岸は外郭施設と位置づけられ、船を係留する岸壁や物揚場といった係留施設とは区別されている。また、海岸法では、護岸は国土保全を目的とした海岸保全施設として位置づけられている。このような法律があるにもかかわらず、市は、護岸での船の係留を小樽市港湾施設管理使用条例に基づき観光船事業者に許可したというが、この条例には法的根拠がないという。条例は法律の範囲内でしか制定できないのだから、市は自浄能力を発揮し、法的根拠がないという条例の不備を改めるべきと思うがどうか。
一方、事業者が護岸に船を係留していることで、現在も漁ができずに被害を受けている漁業者がいるという。市は、この問題の解決に向けて取り組んでいるというが、いつまでも解決せずに期間が長引くことで困るのは漁業者であるのだから、まずは緊急避難的な措置として、事業者に船を別の場所へ一時的に移動してもらうなど、市が責任を持って指導すべきと思うがどうか。
9月26日、当委員会では、観光船事業者が無許可で護岸の車どめにUフックを取りつけて船を係留している高島漁港の状況を視察し、その際、漁業者から、漁業を営むに当たって重大な被害を受けているとの声を聞き、一刻も早い問題解決が求められると認識した。
一方、視察には市港湾室職員も同席しており、同様に漁業者の声を聞いているにもかかわらず、問題解決までの期日すら示すことができずにいるのは、市が、漁業者の受けている被害の重大性を理解していないからなのではないか。
また、市は、今後、漁業組合等と話し合いの場を設けると言うが、問題の緊急性に目を向け、その解決に向けた行動をとるつもりがあるのであれば、早急に話し合いの場を設けるべきと思うがどうか。
商工会議所とは、商工会議所法にその権限や活動が定められた組織であり、そういった組織のあり方や考え方を、森井市長一人の思いだけで変えるよう求めることは越権行為ではないかと考える。森井市長は、商工会議所という組織について、法に基づいた組織であることをしっかりと認識・把握するべきではないか。
また、市の各種審議会などへの参加については、各団体から誰が参加してどのような意見を表明しようと、それはその団体としての意見であるため、もし市長が新しい意見を求めたいと考えるならば、各団体の誰が参加するのかに執着するのではなく、新たに参加してくれる団体の開拓をすべきと思うがどうか。などであります。
付託案件の結果は、次のとおりであります。
まず、陳情第11号につきましては、採決の結果、賛成多数により、継続審査と決定いたしました。
次に、その他の各案件につきましては、議案は可決と、所管事務の調査は継続審査と、全会一致により決定いたしました。
なお、質疑終結後に開かれた当委員会の理事会におきまして、所属する全委員の共通認識として、高島漁港における観光船の問題については、9月26日の現地視察と、当委員会での議論を踏まえると、解決が急がれる問題であるということを確認いたしました。
よって、散会に先立ち、委員長から理事者に対し、一刻も早い解決に向けて努力されるよう要請いたしましたことを申し添えます。
以上をもって、報告を終わります。(拍手)
○議長(横田久俊)これより、一括討論に入ります。
(「議長、20番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)20番、小貫元議員。
(20番小貫元議員登壇)(拍手)
○20番(小貫元議員)日本共産党を代表して、ただいまの委員長報告に反対し、陳情第11号「店舗リフォーム助成」条例制定方について、採択を求めて討論します。
高崎市が行っているまちなか商店リニューアル助成事業については、新たに開始する自治体も出てきています。北海道では、商店街実態調査報告書をまとめました。この報告では、空き店舗が解消されない理由として、店舗の老朽化が挙げられています。この調査からも、空き店舗解消事業の継続には、老朽化対策やリフォームが効果があると言えます。新たに創業する場合は創業支援事業が適用になりますが、事業を継続するためにリフォームするメニューがありません。
現在、運営している店舗にもリフォームの適用をすることを求めます。
以上、採択を求め、議員各位の賛同をお願いして、討論といたします。(拍手)
○議長(横田久俊)討論を終結し、これより順次、採決いたします。
まず、陳情第11号について採決いたします。
委員長報告どおり決定することに、賛成の議員の起立を求めます。
(賛成者起立)
○議長(横田久俊)起立多数。
よって、さように決しました。
次に、ただいま決定いたしました以外の各案件について、一括採決いたします。
委員長報告どおり決定することに、御異議ございませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)御異議なしと認め、さように決しました。
次に、厚生常任委員長の報告を求めます。
(「議長、22番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)22番、新谷とし議員。
(22番新谷とし議員登壇)(拍手)
○22番(新谷とし議員)厚生常任委員会の報告をいたします。
当委員会における質疑・質問の概要は、次のとおりであります。
議案第23号小樽市興行場法施行条例の一部を改正する条例案については、どのような経緯があって改正するに至ったのか。
また、この条例改正により、今後新たに建設される建物が影響を受けるとは思うが、既存の施設も影響を受けるのかどうか。
今年度から開催されるおたるWAKI・あい・あいトークは、市長公約にある市政の現状のオープン化を実現するための施策の一つとして、市長自身が直接地域に出向き、市政への理解を深めてもらうとともに、広く地域住民の声を聞き、市民協働のまちづくりを積極的に進めることを目的としているというが、この企画の趣旨は、市民が市長と話をすることにあるのか、それとも行政機関としての市と話をすることにあるのか。
開催に際しては、市民の意見を積極的に聞くことを主眼としなければならないと考えるが、市長の政策発表会や個人演説会にならないよう、時間配分や進行方法を考え、参加される市民にとって有意義な時間となるよう工夫してほしいと思うがどうか。
認知症初期集中支援推進事業とは、認知症の人やその家族に早期にかかわる認知症初期集中支援チームを設置し、早期診断及び早期対応に向けた支援体制を構築することを目的とする事業で、平成30年4月から全ての市町村での実施が義務づけられている。
本市においては、本年10月から認知症初期集中支援チームを設置するというが、この支援の対象者数はどれくらいになると想定しているのか。
また、支援の実施に当たって、支援対象者となる見込みの方を、できる限り早期の段階から認知症初期集中支援チームにつなげていくためには、制度の周知が大切であることから、市民への啓発活動を積極的に行ってほしいと思うがどうか。
企業主導型保育事業について、道内で保育助成決定がされた事業所は9カ所あり、札幌駅前の百貨店においても企業主導型の保育所の開設が予定されているほか、本市においても、医師会などが準備を進めており、今後、待機児童対策の一環としても、市内での開設が増加することを期待している。全国的に保育所入所希望者が増加していることに鑑みれば、市には、保育所が整備されて保護者が働きやすい環境になれば、子供も増加していくという前向きな発想を持って、企業主導型保育事業の開設に当たり、積極的な支援を行ってほしいと思うがどうか。
小樽市犬管理所について、昭和28年に建設された犬収容棟は老朽化が激しく、収容される動物たちは、冬季には外気温と同じような施設内で小さな電気ストーブのみで過ごすという厳しい環境に置かれているという。収容動物の管理業務等を委託される団体も、収容される動物たちと同じように厳しい環境で業務を行うことになるが、市は、施設建てかえの検討はしないのか。
また、管理業務等の委託料には、収容動物のえさ代のほか、委託業者が着用する作業服などの費用も含まれるというが、現在の委託料だけで全ての費用を賄うことが難しい場合もあると考える。来年度以降は、委託している団体に実情をしっかりと聞いて、委託料の増額などを検討してほしいと思うがどうか。
新公立病院改革プランは、平成32年度までを計画期間として策定され、その中には、小樽市立病院が経営の効率化などのために緊急に取り組むべき検討課題として、7対1入院基本料の堅持、入院・重症患者が集まる取り組み、救急・紹介の強化などが記載される予定という。
病院を経営していく上で経常収支の黒字化は大命題であるため、収入を増加させるための取り組みは必要であるが、経常収支の黒字化を求める余り、他の病院に行くはずだった患者を奪ってしまうというような、他の病院との間にあつれきを生む事態が起きてしまうことはないのか。
また、新公立病院改革プランの作成・実行に当たっては、小樽市立病院を含む地域の医療体制の融和を目指し、それぞれの相互作用によって、よりよい医療体制を構築できるように十分配慮してほしいと思うがどうか。などであります。
付託案件の結果は、次のとおりであります。
まず、請願第2号、陳情第6号、陳情第8号及び陳情第9号につきましては、採決の結果、賛成多数により、いずれも継続審査と決定いたしました。
次に、その他の各案件につきましては、議案は可決と、所管事務の調査は継続審査と、全会一致により決定いたしました。
以上をもって、報告を終わります。(拍手)
○議長(横田久俊)これより、一括討論に入ります。
(「議長、7番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)7番、高野さくら議員。
(7番高野さくら議員登壇)(拍手)
○7番(高野さくら議員)日本共産党を代表して、委員長報告に反対し、継続審査中の請願第2号、陳情第6号、陳情第8号及び陳情第9号、全ての採択を主張し、討論いたします。
まず、請願第2号「ふれあいパス」利用制限撤回、現金乗車の要請方についてですが、利用制限をすれば買い物等ができないなど、市民生活に影響し、制限しないでほしいとの声も多いことから、請願の願意は妥当だと考えます。
次に、陳情第6号朝里におけるまちづくりセンターの建設方についてです。
小樽市内でも新光・朝里地域は、定期的に活発な活動をしている地域であります。9月25日にも、朝里川公園で親子マラソンが行われました。前日には、親子でマラソンに備えて公園で練習している姿もありました。当日は200名を超す出場者が集まり、子供から大人まで、多くの方でにぎわいました。また、町会でも運動会を開催、建設希望地では雪祭りイベントなどもしています。このような活発な活動をされているところだからこそ、天候に関係なく、ふだんでも地域の方が交流し、使用できるコミュニティ施設が必要だと考えます。
次に、陳情第8号子どもの医療費の小学校卒業までの無料化方についてです。
本市のこども医療費助成が拡大になり、喜びの声を聞いております。他都市でも、ことし8月から旭川市、釧路市、北見市でも子ども医療費助成の拡大になり、旭川市や北見市は、中学生の入院費まで助成拡大になっています。現在、日本の子供の6人に1人は貧困状態と言われております。ことし1月の北海道民主医療機関連合会の小児科入院症例を対象に行った調査を見ると、経済的な理由で受診を控えたことがあるかという質問に対して、貧困層は非貧困層の4.3倍も受診を控え、また貧困層の子供はぜんそくなどの悪化で入院する回数も多いことがわかり、健康にも悪影響が出ることが明らかになりました。子供は自分で症状を伝えることが困難であることから、発見がおくれれば後遺症や重症になる危険があり、子供たちがお金の心配なく病院に通えるようにするためにも、今後も助成の拡大は必要不可欠だと考えます。
次に、陳情第9号母子生活支援施設「相愛の里」改築方についてです。
母子生活支援施設は、もともと戦争で夫、父親を亡くした母子への施策として、低所得者の対策や住宅対策としての機能を担っておりました。現在は、死別母子ではなく、いろいろな事情を持つ利用者がほとんどとなっております。道内で母子支援施設があるのは、札幌市、函館市、旭川市、小樽市の四つの地域だけです。数も少ない貴重な施設でありますが、本施設は、施設の老朽化が大変問題になっております。建設から70年以上経過している本施設は、耐震面でもとても心配です。最近は、毎日のように相談があるほど、市内、市外から施設にすぐに入りたいという問い合わせも多くなっていることもあり、とても重要性も高いことから、一刻も早く安心して子育てや自立支援ができるように、改築に向けて協議し具体化を図るべきです。
いずれも採択を求め、各会派、各議員の皆さんの賛同をお願い申し上げまして、討論を終わります。(拍手)
○議長(横田久俊)討論を終結し、これより順次、採決いたします。
まず、陳情第6号及び陳情第9号について、一括採決いたします。
委員長報告どおり決定することに、賛成の議員の起立を求めます。
(賛成者起立)
○議長(横田久俊)起立多数。
よって、さように決しました。
次に、陳情第8号について採決いたします。
委員長報告どおり決定することに、賛成の議員の起立を求めます。
(賛成者起立)
○議長(横田久俊)起立多数。
よって、さように決しました。
次に、請願第2号について採決いたします。
委員長報告どおり決定することに、賛成の議員の起立を求めます。
(賛成者起立)
○議長(横田久俊)起立多数。
よって、さように決しました。
次に、ただいま決定いたしました以外の各案件について、一括採決いたします。
委員長報告どおり決定することに、御異議ございませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)御異議なしと認め、さように決しました。
この際、暫時休憩いたします。
休憩午後2時17分
――――――――――――――
再開午後2時45分
○議長(横田久俊)休憩前に引き続き、会議を再開いたします。
次に、建設常任委員長の報告を求めます。
(「議長、2番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)2番、千葉美幸議員。
(2番千葉美幸議員登壇)(拍手)
○2番(千葉美幸議員)建設常任委員会の報告をいたします。
当委員会における質疑・質問の概要は、次のとおりであります。
平成28年度における除雪計画において、主要交差点における見通し確保の強化を強く求めてきたが、今回、雪山処理の強化として36カ所を選定したとのことである。
地域総合除雪の業者やバス事業者から、バス路線を中心に見通しの確保が必要と思われる箇所について聴取を行い、総合的に選定したとのことであるが、昨年度実施した除雪路線調査と今回選定された36カ所に、何か関連性はあるのか。
今年度の36カ所の雪山処理について検証を行うとともに、市民要望も踏まえた上で、次年度以降も引き続き実施してほしいと思うがどうか。
平成28年度における除雪の予算について、少雪だった昨年度の降雪量である5メートルを前提として積算しているとのことであるが、これは完全に補正予算ありきの組み方ではないのか。
毎年確認している過去の降雪量平均値は約6メートルであり、今年度、当初予算の前提となる5メートルより1メートルも違っている。昨年度の少雪に今年度予算の前提を合わせるのではなく、過去からの降雪量平均値で積算して予算を組むほうが現実的と思うがどうか。
貸出ダンプ制度は、市民が居住する地域の冬期間における交通を確保するため、町会等が自主的に生活道路の排雪を行う際に、市が無償でダンプを派遣し、運搬処理を行うことにより、町会等の排雪費用の軽減を図る制度であり、貸出日数は、昨年度は1回の申請につき連続5日以内であったが、今年度からは、3日以内に変更するという。
この制度を利用する団体は年々ふえているが、それに伴い、なかなか排雪作業の順番が回ってこないなどの苦情も出ており、除排雪が入る箇所と入らない箇所との格差が、市民に不公平感を与えていると考えられることから、より多くの団体が制度を利用できるように、貸出日数をさらに減らすことも視野に入れて検討してほしいと思うがどうか。
平成28年第2回定例会の建設常任委員会で、本市における住宅エコリフォーム助成への申請件数は4件であり、断熱改修が2件、窓及び天井断熱1件、床断熱1件の計4件であると報告されており、その後、床断熱1件が追加され、現在は5件とのことである。
本助成制度にはさまざまな苦情が寄せられており、業者からは以前のリフォーム助成制度より規模が大きくなって扱いができない、改修希望者からは予算が大きく対応し切れない、あるいは屋根裏や床下の断熱と窓をペアガラスにしたくても一度に改修できない、一部屋ごとに数回に分けてやりたいが対応できないなどの苦情を聞いている。本市も業者とのヒアリングを行っているとは思うが、どのような意見が出ているのか。
また、国からの助成金を組み入れるとなれば、柔軟な取り扱いは難しいとは思うが、市民の意見を踏まえ、広く利用できる制度になるよう検討してほしいと思うがどうか。
塩谷地区や祝津地区の市営住宅は、エレベーターの未設置や周辺地域の利便性が低いなどの理由で入居率が低く、また、今後、高齢化が進むことを考えると、入居者の減少が想定され、用途廃止を考えざるを得ない状況になることが懸念される。所得の低い人たちに安心して住むことができる住宅を提供するという公営住宅法の趣旨からも、市は責任を持って、必要な公営住宅を今後も確保すべきと思うがどうか。
小樽市公共賃貸住宅長寿命化計画では、ストックの長寿命化による市営住宅の計画的な建てかえ、改善、用途廃止などを進め、更新に係る事業費及び事業量の平準化を図ることを目的としているが、今後もしっかりとした計画のもと、市営住宅の建設を確実に進めてほしいと思うがどうか。などであります。
なお、閉会中の8月24日に開催されました当委員会におきましては、平成28年度小樽市共同企業体除雪業務の入札について等報告がなされ、質問が交わされております。
付託案件の結果は、次のとおりであります。
まず、陳情第4号及び陳情第10号につきましては、採決の結果、賛成多数により、継続審査と決定いたしました。
次に、所管事務の調査につきましては、継続審査と、全会一致により決定いたしました。
以上をもって、報告を終わります。(拍手)
○議長(横田久俊)これより、一括討論に入ります。
(「議長、21番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)21番、川畑正美議員。
(21番川畑正美議員登壇)(拍手)
○21番(川畑正美議員)日本共産党を代表して、継続審査中の陳情第4号市道御膳水仲通線の側溝一部改修方について、陳情第10号赤岩2丁目道路の除・排雪対策方について、この採択を求める討論を行います。
市道御膳水仲通線の側溝一部改修については、5月末に舗装工事が行われ、現状は、民地側への流水を防ぎ、側溝へ流れるようになっています。しかし、陳情の趣旨は、側溝を改修して雪解け水や雨水が側溝に流れ込む状態にしてほしいとの申し出であります。実施された舗装工事により、現時点での雨水には対応しておりますが、今後の雪解け水の状態に対応できるかどうかについては、現段階で判断は困難であります。雪解け時期の状況とその後の経過を見て判断しなければならないと思います。
したがって、陳情第4号市道御膳水仲通線の側溝一部改修方については採択といたします。
陳情第10号赤岩2丁目道路の除・排雪対策方については、昨年12月の常任委員会の時点で現地視察を行い、陳情者を初め地域の皆さんから実情を聞かせていただきました。
この地域は、福祉施設が密集し、郵便局もあります。施設の職員の通勤車両、保育所への児童や保護者の送迎に加えて、通学路にもなっています。このように、地域における人や車両の交通量は集中しており、狭隘な道路の中で車両のトラブルも起こるなど、一般的な住宅街とは大きな違いがあります。
この地域は、雪押し場も設置できず、排雪可能な場所も見当たっておりません。積雪時期には、市道北山中学校下通線、赤岩通線が1車線となって、車の交差にも苦労しているのが実情です。昨年の冬は、少雪によって大きな問題が起きずに過ごしてきました。しかし、地元住民からは、第2種路線の出動基準の見直しで、例年より除雪回数がふえるとの期待に反して、除排雪は例年どおりであったこと、本来の砂置場の設置は確かなのか、歩道の除雪は実施されるのか、雪押し場の確保の見通しなど不安の声が届いているわけです。
地域住民の安全、車両事故の防止の観点からも、特段の配慮が必要です。陳情の願意は妥当であります。
今年度に入り、雪対策課としても町会長にお願いし、雪押し場の空き地を求めているようでありますが、町会も協力姿勢を示しています。市も、陳情を実現する立場で、積極的に進めるように期待いたします。
以上、議員各位に陳情の趣旨を御理解いただいて、賛同を訴えて討論といたします。(拍手)
(「議長、17番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)17番、中村誠吾議員。
(17番中村誠吾議員登壇)(拍手)
○17番(中村誠吾議員)民進党を代表し、陳情第4号について、委員長報告に賛成し、継続審査に賛成する討論をいたします。
市道御膳水仲通線の側溝一部改修方について、原部、原課は、その改善のための工事手法について、一つではなく複数の検討案を当該住民の方はもちろん当委員会にも説明し、考え方を明らかに示した中で、早急に施工を開始できるとともに課題の解決が可能な手法を採用し、5月末から工事を施工、完了したものです。
我が会派としても、工事完了後、何度も現地を確認しました。その結果、陳情の趣旨は現行満たされているものと考えますので、継続審査を主張して、討論といたします。(拍手)
○議長(横田久俊)討論を終結し、これより順次、採決いたします。
まず、陳情第4号について採決いたします。
委員長報告どおり決定することに、賛成の議員の起立を求めます。
(賛成者起立)
○議長(横田久俊)起立多数。
よって、さように決しました。
次に、陳情第10号について採決いたします。
委員長報告どおり決定することに、賛成の議員の起立を求めます。
(賛成者起立)
○議長(横田久俊)起立多数。
よって、さように決しました。
次に、所管事務の調査について採決いたします。
委員長報告どおり決定することに、御異議ございませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)御異議なしと認め、さように決しました。
次に、学校適正配置等調査特別委員長の報告を求めます。
(「議長、12番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)12番、鈴木喜明議員。
(12番鈴木喜明議員登壇)(拍手)
○12番(鈴木喜明議員)学校適正配置等調査特別委員会の報告をいたします。
当委員会における質問の概要は、次のとおりであります。
中央・山手地区の中学校再編に伴う、西陵中学校と松ヶ枝中学校の統合校については、小樽商業高校閉校後の学校施設を活用する案が示されている。
その理由の一つとして、市教委は、小樽商科大学に近接していることで、図書館やアクティブラーニング教室などの大学施設を活用できる恵まれた教育環境であることを挙げているが、市内小学校では、既にICT教育の授業を行っており、大学施設を使用することのメリットはどこにもないのではないか。
また、商大と隣接することによるメリットは、本来、市内のほかの中学校にも説明し、全市的な事業として広げていかなければならないものであり、統合対象の中学校だけにメリットが及ぶようなやり方は極めて問題ではないのか。
小樽商業高校閉校後の学校施設を統合校とした場合、グラウンドに関しては、校舎敷地内に中学校設置基準を充足するものを新たに設置する予定とのことである。
しかし、新しいグラウンドの広さは4,900平方メートルと、統合対象の中学校が使用しているグラウンドに比べかなり狭い印象を受けるが、野球やサッカーなどの部活動を行うのに支障はないのか。
また、小樽商業高校が統合校となった場合、不必要な教室や産業振興棟などを地域コミュニティやボランティア活動の場として活用するなど、今後、具体的な案を保護者や市民に一定程度提示していく必要があると思うがどうか。
教育委員会では、中央・山手地区の統合中学校の施設として、商業高校を利用することを正式な議論はせず、教育委員に対して個々に説明を行い了承を得たというが、改正地方教育行政の組織及び運営に関する法律においても、教育委員会は依然として合議体であるにもかかわらず、会議を開催して協議を行わなかったのは、どのような理由によるものか。
教育委員会が策定した小樽市立小中学校学校規模・学校配置適正化基本計画では、統合校は原則既存の学校施設を活用するとされており、また、教育委員会で協議し、了承された「中央・山手地区(中学校)ブロック別学校再編プランの検討のために」という冊子でも同様とされている。
統合校に商業高校を活用する考えは、教育委員会で決定したこれらの計画等に反するものであることから、市教委は適正配置計画を一旦中止し、この冊子はもとより基本計画そのものを教育委員会に諮って見直すべきではないかと思うがどうか。
学校再編により通学する学校が新しくなるということは、不登校の児童・生徒にとっては、学校に行こうと思えるか、反対にさらに行きたくないと思ってしまうかの大きな分岐点になると考える。
なかでも、不登校の期間が長期にわたる場合、学校に行かない間に新しい学校になってしまうというケースもあると思うが、市教委は、その際にはどのような対応をしているのか。
また、発達障害のある児童・生徒については、新しい環境への順応が苦手であるという障害特性に鑑みると、早い段階から個別の対応が必要だと思うが、スクールカウンセラーなどによる対応はどのように行っているのか。
いずれの場合であっても、児童・生徒の個性や特性に配慮し、個人を尊重した対応に心がけ、さらにはその思いが児童・生徒へも伝わるように努めてほしいと思うがどうか。
学校再編に伴う跡利用の方法について、市は、各部局から提案されたアイデアをもとに、庁内で検討会議を行い、跡活用の方法について議論を進めているとのことだが、なかなか進捗していない状況であるという。
そういった現状を打破するため、市は、アイデアを持つ一般市民に庁内議論のメンバーとして参加してもらうことも考えるべきと思うがどうか。
跡利用の案としては、例えば小樽の風光明媚な土地柄を生かして、広く国内や国外からも生徒を集められるような写真や芸術に関する学校を誘致するなど、人口増や市勢発展に寄与する視点を交えた案を示してほしいと思うがどうか。
学校の跡利用について、グラウンドをドッグランに利用できないかという市民要望がある。
これはアイデアの一つであるが、学校のグラウンドには、すでにフェンスや給水設備があるため、それらの設備を利用して市がドッグランを開設し、運営することや、運営は民間団体等に任せるというようなことは可能なのか。また、民間団体に用地を貸し付け、民間団体等が開設するということはできるのか。
学校周辺には民家が多く、人によって犬の好き嫌いもあるため、ドッグランを開設するとしても、犬の鳴き声による騒音対策や脱走防止策などを講じなければならないと思うが、市には、民間団体等からそれらを含めて相談があった場合は、対応をしてほしいと思うがどうか。
学校跡利用が進まないのは、担当する企画政策室に多くの業務が集中しており、跡利用にまで手が回らないのが実態ではないかと考えているが、これは市役所の組織体制の問題であると考える。
この状態を解消し、跡利用の活用を積極的に図っていくためには、市役所の組織改革であったり、庁内でプロジェクトチームを立ち上げたりするなどして、企画政策室だけではなく、全庁一丸となって跡利用に取り組める体制の整備が必要と思うがどうか。などであります。
付託案件の結果は、次のとおりであります。
陳情第7号につきましては、採決の結果、賛成多数により継続審査と決定いたしました。
以上をもって、報告を終わります。(拍手)
○議長(横田久俊)これより、討論に入ります。
(「議長、8番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)8番、酒井隆裕議員。
(8番酒井隆裕議員登壇)(拍手)
○8番(酒井隆裕議員)日本共産党を代表いたしまして、ただいまの委員長報告に反対し、陳情第7号小樽市立塩谷小学校の存続方について、採択の立場で討論を行います。
学校の統廃合は、地域に深刻な影響を与えます。塩谷中学校は閉校し、地域から学校が一つなくなりました。さらに、教育委員会は、忍路中央小学校と塩谷小学校についても、関係校の保護者や地域の御理解は得られていないものの、計画では長橋小学校と統合しようとしています。
陳情者は、旧塩谷村から学校をなくしてしまう計画を見直すよう求め、地域のまちづくりの観点からも、塩谷小学校を存続すべきと訴えています。
願意は妥当であり、採択を求めまして討論といたします。(拍手)
○議長(横田久俊)討論を終結し、陳情第7号について採決いたします。
委員長報告どおり決定することに、賛成の議員の起立を求めます。
(賛成者起立)
○議長(横田久俊)起立多数。
よって、さように決しました。
日程第2「議案第27号及び議案第28号」を一括議題といたします。
市長から、提案理由の説明を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)市長。
(森井秀明市長登壇)
○市長(森井秀明)ただいま追加上程されました議案について、提案理由を説明申し上げます。
議案第27号教育委員会委員の任命につきましては、末永通氏の任期が、平成28年10月17日をもって満了となりますので、後任として常見幸司氏を任命するものであります。
議案第28号職員懲戒審査委員会委員の任命につきましては、安斎哲也氏が平成28年9月1日をもって辞任したことに伴い、後任として中村誠吾氏を任命するものであります。
何とぞ原案どおり御同意賜りますようお願い申し上げます。
○議長(横田久俊)これより、討論に入ります。
(「議長、22番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)22番、新谷とし議員。
(22番新谷とし議員登壇)(拍手)
○22番(新谷とし議員)日本共産党を代表して、ただいま提案されました議案第27号小樽市教育委員会委員の任命について、棄権の討論を行います。
小樽市教育委員会は、2009年11月策定の小樽市立小中学校学校規模・学校配置適正化基本計画に基づき、小学校は12学級以上、中学校は9学級以上が望ましい学校規模として、小中学校の統廃合を進めています。
しかし、今年度、新築統合開校した手宮中央小学校は、当初から8学級、他の統合しない学校も適正規模以下の学校が存在し、また前期計画で統合予定の向陽中学校と潮見台中学校も、当初から適正規模ではなく、適正規模になるのはたった1年度のみであり、これらの点からして適正化基本計画そのものが成り立たなくなっています。
また、現在、高校再編に乗じ、小樽商業高校跡に中央・山手地区の中学校の西陵中学校、松ヶ枝中学校を統合校にする計画が進められていますが、保護者、地域住民の異論がある中、教育委員会は正式な会議で議論することなしに、昨年12月の上旬に、この再編案は各委員に了承されたといいます。
これは、2015年4月1日施行の地方教育行政の組織及び運営に関する法律の一部改正で、教育委員会は引き続き合議体であること、教育委員会の委員による教育長のチェック機能を強化するとともに、住民に対して開かれた教育行政を推進する観点から、会議の透明化を図ることがうたわれていることからしても、認められないものです。
また、小樽商業高校グラウンドは、中学校施設整備指針から適切でないことを我が党や地域住民に指摘されると、商業高校敷地内に1億5,000万円もかけて、野球やサッカーの試合も満足にできないグラウンドをつくり、さらに大き過ぎる校舎を活用し切れず、コミュニティ施設などの複合施設設置の検討も開始しようとしています。
中央・山手地区の中学校を商業高校跡にすることは、学校適正化基本計画になかったものであり、しかも、基本計画では、統合校舎は原則として既存の学校施設、敷地、校舎を活用していくこととしている点についても反するところです。
小樽市教育委員会は、今年度中にも商業高校跡を利用する旨を道教委に申し出るとしていますが、平成28年度教育委員会の事務の点検及び評価報告書で、学識経験者の意見として、「道教委は、平成30年に小樽商業高校と工業高校の統合を予定しているが、その跡地利用計画の策定には、地域住民の十分な理解を得るべく務めていただきたい」と述べられているように、地域住民の十分な理解なしに、拙速な判断で、商業高校ありきの姿勢は認められません。
新たに教育委員に提案されている常見幸司氏の個人の評価については、棄権の態度の対象とはしていませんが、現在、教育委員会が矛盾や問題を抱えたまま進めている学校適正配置に、どのような態度をおとりになるかは不明であり、我が党として責任を持てませんので、棄権とさせていただきます。
なお、採決の際は、議席にて棄権の態度とさせていただくこととし、討論といたします。(拍手)
○議長(横田久俊)これより、採決いたします。
まず、議案第27号について採決いたします。
お諮りいたします。
議案第27号については同意と決定することに、賛成の議員の起立を求めます。
(賛成者起立)
○議長(横田久俊)起立多数。
よって、さように決しました。
議案第28号については同意と決定することに、御異議ございませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)御異議なしと認め、さように決しました。
日程第3「北しりべし廃棄物処理広域連合議会議員の選挙」を行います。
本件につきましては、中村誠吾議員が、去る7月29日付をもって北しりべし廃棄物処理広域連合議会議員の辞職を許可されたことに伴い、その後任を選挙するものであります。
お諮りいたします。
この選挙は、地方自治法第118条第2項の規定に基づく指名推選の方法によることとし、指名の方法につきましては、議長において指名いたしたいと思います。
これに、御異議ございませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)御異議なしと認め、さように決しました。
それでは、北しりべし廃棄物処理広域連合議会議員に安斎哲也議員を御指名いたします。
お諮りいたします。
ただいま指名いたしました被指名人をもって当選人とすることに、御異議ございませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)御異議なしと認め、さように決しました。
ただいま北しりべし廃棄物処理広域連合議会議員に当選されました安斎哲也議員が議場におられますので、小樽市議会会議規則第28条第2項の規定による告知をいたします。
日程第4「意見書案第1号ないし意見書案第11号」を一括議題といたします。
まず、意見書案第4号ないし意見書案第11号につきましては、提案理由の説明を省略し、意見書案第1号ないし意見書案第3号について、順次、提出者から提案理由の説明を求めます。
まず、意見書案第1号及び意見書案第3号について、提出者から提案理由の説明を求めます。
(「議長、7番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)7番、高野さくら議員。
(7番高野さくら議員登壇)(拍手)
○7番(高野さくら議員)提出者を代表して、意見書案第1号及び第3号の提案趣旨説明を行います。
最初に、意見書案第1号TPP協定の調印・批准しないことを求める意見書案です。
日本、米国を中心とした環太平洋地域による経済連携協定、いわゆるTPP、TPP参加国は、2015年10月5日に大筋合意、11月5日に暫定文書を発表しました。合意では、日本の農産物の8割以上、重要5項目でも3割近くの品目で関税を撤廃、関税が残った品目を大幅引き下げや輸入枠の拡大などをしています。
第190回国会でのTPPの文書では、交渉経過については肝心な中身を塗りつぶした黒塗りの資料しか示さず、試算では農業への影響は小さく経済は大きくふえると宣伝しました。
ところが、最近になって、輸入米が公表より安く販売されていた疑惑が発覚しました。輸入米の国内販売価格は国産米と同水準だから米の影響はないとする政府の試算が成り立たなくなるのは明らかになりました。
このままTPPを進めることになれば、国民の食と安全を脅かし、日本経済と暮らしに深刻な影響を与えることになりかねません。
よって、TPPの承認批准案と関連法案は、根拠が崩れたまま早期成立に突き進むのではなく、TPP大筋合意の詳細と協定本文を速やかに開示し、国会、国民の議論を保障し、食料主権と経済主権を尊重した互恵、平等の貿易、投資のルールづくりに取り組み、日本経済と国民の暮らしにどう影響するのかを検討し、TPP協定の調印、批准しないことを求めるものです。
次に、意見書案第3号「新たな高校教育に関する指針」の検証を求める意見書案です。
北海道教育委員会は、平成18年、新たな高校教育に関する指針を発表し、平成20年から順次、指針内容を実施していますが、第6章教育水準の維持向上を図る高校配置の中で、高校配置の考え方として、「1学年4~8学級を望ましい学校規模とし、再編整備などを進めます」と明記し、学級定員を40人に固定した上で、「特例2間口校」制度の廃止も示しました。
この2006年に指針が出されて以降、10年間で道立高校は36校も閉校し、そのうち18の自治体から、地域唯一の高校がなくなりました。
高校配置計画案の発表に先立ち、4月から5月に全道各地で行われた地域別検討協議会には、多くの教育関係者が出席し、遠距離通学は保護者の経済的負担が大きくなるのではないか、国に対して承認学級にするための働きかけを続けてほしい、生徒のニーズがある限り学校を存続してもらいたいなど、機械的に地域の学校をなくさないでほしいという声が上がり、子供、保護者、地域からは、地域から学校をなくさないでほしいという声を大切にした配置計画を求めています。
指針が、望ましい学校規模維持の利点として、「多様な個性を持つ生徒と出会うことにより、お互いに切磋琢磨する機会が得られる」「生徒の学習ニーズに応える多様で柔軟な教育課程が編成できる」「より多くの教職員の指導により、多様な見方や考え方が学べる」ことを挙げておりますが、こうしたことは、小規模校でも工夫次第で実現が可能であり、逆に、地域の学校がなくなることで、通学時間が長くなり課外活動が十分にできない事態も起こっています。小規模の利点は、生徒一人一人に目が行き届き、地域に根差した学校教育を受けることができる点です。子供たちの教育権を保障する視点とともに、高校をなくしていく方向が地域社会の未来にどれほど影響するのかという視点で、この問題を見るべきです。学校を核にしながら子供たちとともに歩むことこそ、地方創生につながり、北海道の未来を明るく、多様で豊かな教育を目指すことができると考えます。
一方で、道教委は、スーパーグローバルハイスクール事業やアドバンスモデル校の生徒を対象にした学習合宿実施など、教育予算を学力向上の名のもとに特定の高校に集中しています。こうした手法は、教育委員会が本旨とすべき教育の機会均等の理念に反すると批判されても仕方がありません。
今求められるのは、指針を検証し子供の学ぶ権利を保障すること、独自に少人数学級を実施、統廃合を行う場合は地域住民の声を聞くこと、これこそ強く要請しているものです。
以上、議員各位の賛同をお願いし、提案説明といたします。(拍手)
○議長(横田久俊)次に、意見書案第2号について、提出者から提案理由の説明を求めます。
(「議長、9番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)9番、松田優子議員。
(9番松田優子議員登壇)(拍手)
○9番(松田優子議員)提出者を代表して、意見書案第2号チーム学校推進法の早期制定を求める意見書案について、提案趣旨説明をいたします。
我が国の教員は、学習指導や生徒指導と幅広い職務を担い、子供たちの状況を総合的に把握し指導を行っており、このような取り組みは高く評価され、国際的に見ても高い成果を上げています。
一方、諸外国との教育交流、外国人材の受け入れなどグローバル化に対する人材の規制や、情報化の進展、生産年齢人口の減少など、社会や経済の急速な変化に伴い、子供や家庭、地域社会も変容し、生徒指導や特別支援教育等、学校現場が抱える課題が複雑化、多様化しています。
また、貧困問題への対応や保護者などからの要望への対応など、学校や教員だけでは十分に解決することができない課題もふえています。
また、これからの子供たちには、将来の予測が困難な時代を生き抜くために必要な力が求められ、対話的、主体的で深い学びに立った授業改善と社会に開かれた教育課程の実現に向け、学校指導体制も強化していく必要があります。
このように、我が国の学校や教員は、欧米諸国の学校と比較すると、多くの役割を担うことが求められ、子供に対して総合的に指導を行うという利点がある反面、役割や業務を際限なく担うことにもつながりかねないという側面を持っています。
したがって、国際調査においても、我が国の教員は、幅広い業務を担うことから、1日当たりの平均勤務時間は残業時間も含め10時間を優に超し、調査国と比較し大きく上回っている一方、授業時間は短いことから、教師は業務に追われ、子供と向き合う時間が十分できていないことは明らかで、待ったなしの改革が必要です。
そのためには、現在、配置されている教員に加えて、多様な専門性を持つ職員の配置を進め、それらが一つのチームとして連携、分担できるよう、チーム学校推進法を早期に成立させるべきであるとともに、教員が担うべき本来の業務に専念でき、子供たちと向き合う時間を確保するためには、現在の業務を大幅に見直し、業務の適正化を図るべきです。
また、部活動は、教員の負担の軽減を図りつつ指導を充実するためには、適切な休養日の設定を徹底し、地域のスポーツ指導者のみならず、引退したトップアスリート、早期退職教員、運動部等に所属している大学生と、地域の幅広い協力を得ていくことが重要で、教員の長時間労働を見直し、全ての業務や役割を教員が抱え込むのではなく、他者と連携、分担して、心身ともに健康を維持し、教育活動に専念できる労働環境を確保するため、国は、定期的な実態調査の実施やメンタルヘルス対策の改善を図る必要があります。
以上、議員各位の賛同を求めて、提案説明といたします。(拍手)
○議長(横田久俊)これより、一括討論に入ります。
(「議長、14番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)14番、中村吉宏議員。
(14番中村吉宏議員登壇)(拍手)
○14番(中村吉宏議員)自由民主党を代表し、意見書案第3号「新たな高校教育に関する指針」の検証を求める意見書案について、否決の立場で討論をいたします。
北海道教育委員会は、新たな高校教育に関する指針に基づき、高校配置計画を推進しております。本指針中の望ましい学校規模維持の利点は、指針記載のとおりであると考えます。
高等学校における教育は、義務教育のときとは違い、生徒は自分が将来どのような人生を歩むのかという目標設定を行うための重要な機会であります。その中身としては、多くの生徒や先生とかかわり、多様な情報と刺激を受ける中で、自分を開花させる道を選んでいくきっかけをつかむことのできる場を用意することが求められるものであると考えます。しかし、この点、小規模校では、なかなか実現は難しいものであると考えます。
また、通学距離が長くなり、課外活動を十分にできないという状況については、それが改善されるよう具体的に配慮した施策を求めるべきであると考えます。
個々の学校再編事業については、保護者の方々はもちろん、地域の方のお声も伺いながら進めることは大切でありますし、この点、より配慮した進め方を行うべきであると考えます。しかし、教育機会の均等を形式的に推進しようとする考え方には賛同できません。
子供たちに教育を受ける機会をしっかりと与えることは、もちろん必要なことではありますが、高校進学まで培ってきた個々人の能力差や希望する進路等、多様な状況を踏まえた教育環境を整備することも重要であると考えます。少人数学級を前提とするのではなく、まずは策定された指針に従い、高校教育に関する行政を進めるべきであると考えます。
また、本意見書の考え方を認めることは、本市の学校適正配置の基本的な考え方を否定することにもつながることになると考えられるため、以上のことより、今定例会における意見書案第3号については、否決の立場を表明し、各会派、議員皆様の御賛同をお願いして、討論といたします。(拍手)
(「議長、1番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)1番、秋元智憲議員。
(1番秋元智憲議員登壇)(拍手)
○1番(秋元智憲議員)公明党を代表し、意見書案第1号TPP協定の調印・批准しないことを求める意見書案は否決、意見書案第2号チーム学校推進法の早期制定を求める意見書案は可決の立場で、討論をいたします。
まず、意見書案第1号についてです。
政府は、昨年、総合的なTPP関連政策大綱を決定いたしました。内容は、中小企業が扱う製品や農産品の輸出支援、また、安価な農産品の流入で打撃が予想される農業関係者への影響緩和策が中心となっています。
今後、TPPが発効されれば、関税が削減、撤廃され、国内産業は海外への輸出の展開を促進させ、日本経済全体の活性化や地方創生にもつながると期待される一方で、安い外国産との価格競争にさらされる農林水産業は、生産者が安心できるよう経営安定化対策に取り組み、不安解消のための説明は不断に継続すべきだと思います。
また、TPP参加に当たって、政府は、環太平洋地域での市場の拡大とその可能性についてしっかりと説明し、攻めと守りの対策や支援を講じるべきであり、TPP大筋合意は撤回するべきとした意見書案には賛同できないため、否決といたします。
次に、意見書案第2号チーム学校推進法の早期制定を求める意見書案です。
現在、教育現場で抱える複雑多様化した課題を解決し、子供たちの可能性を引き出し、資質と能力を育んでいくために、組織としての体制の強化と整備は喫緊の課題であり、指導する側の日本の教員は、授業に関する業務が大半を占める欧米の教員と比べ、授業、生徒指導などさまざまな業務を行っていることが明らかになり、勤務時間も国際的に見て長いという結果が出ております。
意見書案でも述べられておりますが、チーム学校は、教員と外部人材が連携して、学習指導の充実、いじめや貧困などの課題に対する考え方であり、教員の長時間労働を解消する一助となるものであり、可決を主張いたします。
以上、議員各位の賛同をお願いし、討論といたします。(拍手)
(「議長、20番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)20番、小貫元議員。
(20番小貫元議員登壇)(拍手)
○20番(小貫元議員)日本共産党を代表して、意見書案第1号及び意見書案第3号は可決、意見書案第2号は否決を主張し、討論します。
初めに、意見書案第1号TPP協定の調印・批准しないことを求める意見書案についてです。
自民党は、民主党政権下の野党時代にはTPPの交渉参加に反対し、2012年の総選挙でも、各地でTPP反対を宣伝しました。
ところが、安倍首相が政権に復帰した途端、選挙公約に口を拭い、交渉参加を強行しました。しかも、米、麦、牛肉など農産物の重要5項目は関税撤廃の例外にするよう求めた国会決議さえ踏みにじって、合意を強行したのです。
政権は、TPP承認案と関係法案の早期成立を目指していますが、提案説明でもありましたように、輸入米の価格の偽装問題や協定の誤訳問題も次々明らかになり、アメリカ大統領選挙では、両候補がTPPに反対で、批准の見通しが全く立たないなど、早期成立を狙う根拠は失われてしまっています。
次に、意見書案第3号新たな高校教育に関する指針の検証を求める意見書案についてです。
北海道教育委員会の新たな高校教育に関する指針については、広大な北海道の実情を踏まえていないとする批判があります。指針による高校配置を推し進めると、地方から高校がなくなり、子供たちの学習権を侵しかねないからです。
よって、検証を進め、高校の統廃合は地域住民の声を聞くことを求めるものです。
次に、意見書案第2号チーム学校推進法の早期制定を求める意見書案についてです。
この法律案は、少人数学級や教員の定員増を図るものではなく、校長の権限をさらに強めるものです。
小樽市議会は、第2回定例会で、義務教育費国庫負担制度堅持を求める意見書を全会一致で可決しました。
また、2011年の法改正の際に、全会一致で附則として確認されている、小学2年生以上についても順次少人数学級を検討、実現するという確認に照らしても、学校現場の改善のために取り組むべきは、少人数学級の推進と教員の定員をふやすことです。
しかし、この法律案は、以上の意見書や法改正の附則の趣旨に照らしてそぐわない法案であり、賛成できません。
以上、議員各位の賛同をお願いし、討論といたします。(拍手)
(「議長、16番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)16番、面野大輔議員。
(16番面野大輔議員登壇)(拍手)
○16番(面野大輔議員)民進党を代表して、意見書案第1号TPP協定の調印、批准しないことを求める意見書案については賛成の立場で、意見書案第2号チーム学校推進法の早期制定を求める意見書案については反対の立場で討論します。
北海道は、我が国最大の食料生産地域と評され、また、道内の農業、林業、水産業などの第1次産業は北海道を支える産業であり、中でも酪農業は最も重要な位置を占めています。そして、当該事業者、有識者の間では、TPPの影響で大きなダメージを受けるのは第1次産業であると分析しており、多くの従事者、関連団体は、現在も不安を抱えています。
昨年11月、北海道、北海道市長会、町村会による「TPP協定に関する要請書」の内容を見ても明確であり、道内各地域における事業者の不安と懸念の声はいまだ払拭されていないと、見解が述べられています。同様に、高橋はるみ知事も、昨年のTPP交渉の大筋合意以降、農林水産大臣に対し緊急要請を行っています。
また、ことし11月に行われるアメリカ大統領選挙の民主党、共和党の両候補は、TPPは反対であると主張しており、アメリカも批准の見通しが不透明な状況です。
このような状況を踏まえて、TPP協定の調印、批准は適切でないと考えます。
次に、意見書案第2号については、本意見書案が掲げる学校現場が抱える課題の認識については、私たちも認めるところであり、その解決のためにさまざまな提案もしてきているところです。しかし、ここに挙げられた対策の方向性には賛成できません。
例えば、教員が担うべき業務に専念し、子供と向き合う時間を確保するためには、確かに学校や教員が携わってきた従来の業務を不断に見直すことは重要です。しかし、それだけでは抜本的な解決にはなりません。
教員は、一日の授業を終え、子供たちと放課後の活動をし、その後に翌日の授業の準備、採点、部活指導、校務分掌に取り組みます。これらの必ず行わなければならない業務だけでも、勤務時間を大幅に超えています。これらを解消するには、まず、教職員の定数増など具体的で根本的な方策が先です。専門職員、スタッフを学校現場に参画させるのは、その上でのことです。
また、部活動の教員負担軽減を図るためには、まずは休養日の設定などが必要ですが、将来的には社会体育が担うべきです。
当法による課題への対応、超勤、多忙化解消策は、本来、行政が行うべき問題解決を学校だけに任せ、結果、一層多忙化、管理強化を招くことが懸念されます。
以上、議員各位の賛同を求め、討論とさせていただきます。(拍手)
○議長(横田久俊)討論を終結し、これより順次、採決いたします。
まず、意見書案第1号について採決いたします。
可決とすることに、賛成の議員の起立を求めます。
(賛成者起立)
○議長(横田久俊)起立少数。
よって、否決されました。
次に、意見書案第2号について採決いたします。
可決とすることに、賛成の議員の起立を求めます。
(賛成者起立)
○議長(横田久俊)起立多数。
よって、さように決しました。
次に、意見書案第3号について採決いたします。
可決とすることに、賛成の議員の起立を求めます。
(賛成者起立)
○議長(横田久俊)起立多数。
よって、さように決しました。
次に、ただいま決定いたしました以外の意見書案について、一括採決いたします。
いずれも可決とすることに、御異議ございませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)御異議なしと認め、さように決しました。
日程第5「決議案第1号」を議題といたします。
まず、提出者から、提案理由の説明を求めます。
(「議長、15番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)15番、濱本進議員。
(15番濱本進議員登壇)(拍手)
○15番(濱本進議員)森井秀明市長に対する問責決議案について、提出者を代表し、本文を読み上げ趣旨説明といたします。
今定例会では、森井市長の後援会関係者が、漁業権が存在し漁場となっている高島漁港区内で営業を開始した遊覧船事業について、質問が集中した。
これは、護岸の車どめにU字型ボルトを違法に取りつけて遊覧船を係留させている不適切な状態にあることを知りながら、市が係留の許可を出すなど、便宜供与と疑わざるを得ない行政手続を執行したことに起因している。
この件については、漁業者からは、事前に事業についての協議もなく、事業者と協定書の締結もないまま、遊覧船が係留されており、そのため、漁ができずに漁業権が侵害されているとの声も上がっているが、市は、4カ月以上もこの状態を放置している。
(「そうだ」と呼ぶ者あり)
これを受け、経済常任委員会では、9月26日、高島漁港の現地視察を行った。結果、事業者が、市の再三の指導に従わず、高島袖護岸の車どめを破損させU字型ボルトを違法に取りつけ、不適切な係留を続けていることを確認した。また、漁業者は漁業権を、事業者は市の許可を、それぞれ主張し、対立したままであり、護岸の係留によって漁業者が被害を受けていることが明らかになった。
一方、この問題について市長は、9月27日の経済常任委員会において、漁業者の状況を、何に困っているかわからないと発言するなど、無責任・不遜な態度をとっており、市民の声に真摯に耳を傾けることのない姿勢も明確となった。
(「そうだ」と呼ぶ者あり)
(「そのとおり」と呼ぶ者あり)
よって、小樽市議会は、9月16日の本会議で、「全責任は私にある。議会の心配は無用」と市長が宣言したことに鑑み、森井秀明市長が自身の後援会関係者である遊覧船事業者へ不適切な状態で係留を許可した行政執行と、漁業者の声に応えない行政運営に対し、遺憾の意を強く示すとともに、市長としての政治的・道義的責任を強く問うものである。
(「そうだ」と呼ぶ者あり)
なお、この問責決議をもっても、十分に事態が改善されない場合は、議会のあらゆる権能を行使して臨むものである。
(「そうだ」と呼ぶ者あり)
以上、議員各位の御賛同をお願いし、森井秀明市長に対する問責決議案の趣旨説明を終わります。(拍手)
○議長(横田久俊)次に、討論に入ります。
(「議長、6番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)6番、石田博一議員。
(6番石田博一議員登壇)
○6番(石田博一議員)ただいま提案されました決議案第1号森井秀明市長に対する問責決議案に反対を主張する討論を行います。
今回の高島漁港区内での観光船事業にかかわる件につきましては、市から事業者へ護岸登録する上での許可条件は、あくまでも係船環などの取りつけであり……
(「違うよ」と呼ぶ者あり)
事業者が船を係留するためにUフックを設置したことについては、確かに不適切であります。
(発言する者あり)
(「不適切だろう」と呼ぶ者あり)
(発言する者あり)
が、市も放置しているのではなく……
(「放置だ」と呼ぶ者あり)
引き続き厳しく撤去指導を繰り返していると聞いております。
(発言する者あり)
○議長(横田久俊)お静かに。
○6番(石田博一議員)また、市として、事業者からは、漁業協同組合に事前説明していると聞いており……
(発言する者あり)
これが係船等の許可条件ではないことではありますが……
(発言する者あり)
安全航行や漁業権にかかわる協定等は、事業者と漁業者の間で締結されることが望ましいと考えて……
(「締結しなさい」と呼ぶ者あり)
(発言する者あり)
市の担当者が、両者の調整を図るために現在も努力されていることも伺っております。
(発言する者あり)
(「6カ月だぞ」と呼ぶ者あり)
市長としても、漁業者の声をできるだけ早く伺うと言っており……
(発言する者あり)
調整を図るためにより詳しい内容を聞かなければならないという意で答弁されていることから……
(発言する者あり)
決議案におけるこの件の解釈は、一方的なものと言わざると得ません。
(発言する者あり)
このように、問題解決に向けて……
○議長(横田久俊)お静かに。発言中です。
○6番(石田博一議員)市長及び担当者が、現在進行形で取り組んでいる事案について、市議会が市長に問責決議を出すということ自体、理解に苦しむものであります。
(発言する者あり)
よって、決議案第1号に反対するものであります。
議員各位の賛同を求め、私の討論といたします。
(発言する者あり)
(「市民は一体どこにいるのよ。市民不在なんじゃないか」と呼ぶ者あ
り)
(「そうだ」と呼ぶ者あり)
(「全然言っている意味が違うよ」と呼ぶ者あり)
(発言する者あり)
(「漁ができなくて困っているって言っているのに、何やっているんだ」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)お静かに。
(「議長、11番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)11番、斉藤陽一良議員。
(11番斉藤陽一良議員登壇)(拍手)
○11番(斉藤陽一良議員)公明党を代表し、決議案第1号森井秀明市長に対する問責決議案に可決の立場で討論いたします。
森井秀明市長は、漁業権が存在し、現に漁場となっている高島漁港内で、市長の後援会関係者が設立した観光船事業者に対して、護岸の車どめを毀損させて、U字型ボルトを違法に取りつけた状態で船を係留させていることを知りながら、港湾施設管理使用条例による護岸登録を認めるなど、支援者に対する便宜供与と疑わざるを得ない公平性・公正性に欠ける行政行為を行いました。
さらに、U字型ボルトによる違法な係留は、4カ月以上にわたって放置される結果となったことは、必要とされる行政行為の放棄、あるいは不作為と言わざるを得ません。
(「そうだ」と呼ぶ者あり)
(「不作為」と呼ぶ者あり)
漁業者は、まさに係留中の船の下の海底にウニやアワビの稚貝をまいていると主張されており、漁業者の作業の妨げとなっていることは明白であります。
(「そうだ」と呼ぶ者あり)
(「そのとおりだ」と呼ぶ者あり)
市は、漁業者と観光事業者との間で協定を結ばせるなどの調整を十分に行っておらず、市長も、9月27日の経済常任委員会で、漁業者の状況について、何について困っているか把握できていないとの発言を繰り返し、無責任かつ不遜な態度に終始しています。
我が党は、今後の事態の推移次第によっては、議会のあらゆる権能を駆使し、他会派とも連携して、特別委員会の設置等も視野に入れた動きをとる用意があることを表明いたします。
この間の市長の態度は、地方自治体の長としての資質を強く疑わせるものであり、決して看過できるものではありません。
(「そうだ」と呼ぶ者あり)
その政治的責任は、厳しく問われるべきものであり、本決議案に可決の態度を表明し、議場におられる全ての議員の賛同を呼びかけて、討論といたします。(拍手)
(「議長、20番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)20番、小貫元議員。
(20番小貫元議員登壇)(拍手)
○20番(小貫元議員)日本共産党を代表して、ただいま提案された問責決議案について、可決を主張し、討論します。
高島漁港区では、この間の議会議論で明らかになっているように、市による幾つかの不適切な許可が行われています。
そして、この不適切な許可を行ったことも問題ですが、このことによって、漁業者が困っている状況を放置していることも問題です。
(「そうだ」と呼ぶ者あり)
この高島漁港は、漁場の上に漁船以外の船があるわけですから、協議を行うにしても、協議がまとまるまで、船が置きっ放しでは困ります。
(「そうだ」と呼ぶ者あり)
係留されている船を移動させることが急がれています。
市長には、責任持って問題の早期解決に当たるよう求めて、討論といたします。(拍手)
(「議長、16番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)16番、面野大輔議員。
(16番面野大輔議員登壇)(拍手)
○16番(面野大輔議員)民進党を代表して、決議案第1号森井秀明市長に対する問責決議案について、賛成の立場で討論します。
ただいま提案説明がありました高島漁港の観光船事業への許認可については、今定例会で全会派が疑義を持ち、休会中には急遽、現地視察を行い、多くの質問時間が充てられた問題です。
その内容は、申請の許可以前から現在まで解消されていない違法状態の実態、一連の許認可について法的根拠が曖昧なこと、そして、高島漁港で従事されている漁業者の反発など多岐にわたる問題を抱え、議会議論を経てもなお、解決の糸口が示されることはありませんでした。
市長は、責任は私がとりますと言い放ちながらも、委員会の質疑では、問題を港湾室に丸投げするような答弁であり、また、現地視察で明らかになった漁業者の皆さんが現在抱えている事の重大さを欠く認識であるとしか受けとめざるを得ない状況です。一刻も早く、問題解決のため、着手しなければなりません。
よって、一連の事実、議会議論を踏まえ、市長としての政治的、道義的責任を強く問うものであり、議員各位の賛同を求め、討論とさせていただきます。(拍手)
(「議長、3番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)3番、安斎哲也議員。
(3番安斎哲也議員登壇)(拍手)
○3番(安斎哲也議員)新風小樽を代表し、ただいま提案説明のあった決議案第1号森井秀明市長に対する問責決議案に可決の立場で、討論をいたします。
森井秀明市長は、漁業権が存在する高島漁港内において、自身の後援会関係者が設立した観光船事業に対し、護岸の車どめにU字型ボルトを違法に取りつけて船を係留させるなど、不適切な状態にあることを知りながら許可を行い、便宜供与と疑わざるを得ない行政手続を執行しました。
さらに、事前に漁業者と事業者の協議、漁業者の承諾、協定書がないままこの不適切な許可を行い、漁業者の声に耳を傾けず4カ月以上も放置しています。
当該地域は、漁業法による漁業権があり、港湾法による市の分区条例で漁港区として指定されています。また、船を係留できる岸壁や物揚げ場は係留施設で、護岸は港湾法で外郭施設と位置づけられています。護岸は、海岸や港湾を守るために設置され、船を係留させるために設置されているものではありません。
市は、護岸に船を係留させていることへの法的根拠について、小樽市港湾施設管理使用条例や慣習を挙げましたが、条例や慣習に法的根拠はありません。
条例には、物揚場護岸と運河護岸が定義されていますが、我が会派の質問に対し、この物揚場護岸の中に高島の護岸も含まれていると、苦しい言いわけを展開しました。
9月26日に、小樽市議会経済常任委員会で高島漁港の現地視察を行った際、漁業者から、ウニやナマコの稚貝をまいたが、船をどけてくれと言ってもどけてくれず、船が係留されていたため漁ができなかったと訴えがありました。護岸の係留によって漁業者が被害を受けていることは、漁業者の声からも明らかになっています。
事業者からは、市の許可があるとし、権利を主張する発言がありました。事業者は、違法な形での係留をし、その撤去が条件とした許可であっても、それを盾に権利を主張していますが、まずは、法令にのっとって改善すべきであります。そして、この漁業区内における漁業者と事業者とでしっかり協議を行い、承諾を受け、協定を結ぶなどした上で、事業者の言う観光振興のためになる事業をすべきであると思います。
市長は、この問題について、9月16日の本会議で「全責任は私にある。議会の心配は無用」と宣言していることからも、この問責決議案という議会意思を尊重され、行政執行すべきであります。
(「そうだ」と呼ぶ者あり)
以上のことから、森井秀明市長に対する問責決議に対する討論を終わります。
○議長(横田久俊)討論を終結し、採決いたします。
可決とすることに、賛成の議員の起立を求めます。
(賛成者起立)
○議長(横田久俊)起立多数。
よって、さように決しました。
以上をもって、本定例会に付託されました案件は、全て議了いたしました。
第3回定例会は、これをもって閉会いたします。
閉会午後4時5分
会議録署名議員
小樽市議会議長横田久俊
議員髙橋龍
議員川畑正美