開議午後1時00分
○議長(横田久俊)これより、本日の会議を開きます。
本日の会議録署名議員に、松田優子議員、佐々木秩議員を御指名いたします。
日程第1「議案第1号ないし議案第26号及び報告第1号」を一括議題とし、これより一般質問を行います。
通告がありますので、順次、発言を許します。
(「議長、8番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)8番、酒井隆裕議員。
(8番酒井隆裕議員登壇)(拍手)
○8番(酒井隆裕議員)通告に従いまして、一般質問を行います。
大雨や水害など、災害の備えについて質問いたします。
今回の台風などで被害に遭われた方々に心からのお見舞いを申し上げます。
ここで重要なのは、自然災害への備えを欠いたことで住民の命と安全が脅かされることがあってはならないということです。
国は、自治体を中心にあらゆる事態を想定し、災害の新たな様相や変化にも応じた万全な対策を講じるため、防災避難体制の総点検と拡充を進めていくことが求められます。
まず、災害対策基本法第56条及び第60条では、市町村長の避難の指示等が示されておりますが、本市における避難勧告等の発令基準はどのように定められているかお示しください。
北海道の危機対策課は、市町村における避難勧告等に係る具体的な発令基準等の策定状況について、本年6月1日時点の調査結果を発表しております。
それによると本市は、土砂や津波については策定済みとされているものの、水害や高潮については未策定とされています。そこで、いつ策定される予定かお答えください。
水位周知河川に係る水位情報及び水防警報の発表基準では、本市においては、星置川のみ定められています。ここでは、河川の水位や水防警報の種類についても細かく示されています。浸水想定区域となっているからです。では、他の河川についてはどうでしょうか。
これまでに経験したことのない、想定を超えるという豪雨が全国各地で被害を生み出しています。
朝里川、勝納川、塩谷川、蘭島川についてですが、十分な治水対策が行われているのだから絶対に安全だとは言い切れないでしょう。本市の水害対策はどのようになっているのかお答えください。
ハザードマップについてです。
浸水想定区域図は、都道府県が作成するものですが、今回の岩手県岩泉町のケースでは、県から提供されず、町では浸水想定区域図をもとに住民の避難の場所や経路を示す洪水ハザードマップがつくられていなかったことが大きな問題となっています。
本市では、急傾斜地の崩壊など、土砂災害についてのハザードマップは作成されていますが、水害についてはどのようになっているのかお示しください。
改正水防法では、市町村地域防災計画に定める浸水想定区域内の地下街、高齢者・障害者・乳幼児等の要配慮者利用施設、大規模工場等の所有者等に対して、市町村長から洪水予報等が直接伝達されること、避難確保計画または浸水防止計画の作成、訓練の実施、自衛水防組織の設置等が規定されました。しかし、あくまでも浸水想定区域内の規定です。朝里川、勝納川沿いには、要配慮者利用施設が多数存在します。
今回、被害に遭った高齢者グループホームには、避難マニュアルはなく、水害を想定した訓練も実施していなかったと報道されています。
本市において、要配慮者利用施設の管理者が自主的に作成する避難確保対策を把握されているのか伺います。
また、これらの施設から自主的に避難確保計画を独自に作成したいとして本市に情報提供を求められた場合、積極的にすべきと考えますが、いかがでしょうか。
次に、中央・山手地区の中学校の再編について質問します。
そもそもなぜ小樽商業高校校舎を統合校舎として利用しなければならないのかという問題です。
日本共産党は、これまでも商業高校校舎を統合校舎として利用することはふさわしくないという立場で質問してまいりました。今回も、その立場で質問します。
まず、校舎敷地内にグラウンドをつくる案についてです。
面積上は中学校設置基準をクリアしているとのことですが、これまでの松ヶ枝中学校や西陵中学校よりも狭く、使い勝手の悪いグラウンドです。部活動一つとっても、現在、西陵・松ヶ枝両中学校で実施されている野球、サッカーは満足な練習ができなくなるのではありませんか。お答えください。
体育授業で、100メートル走をする学校もあります。しかし、このグラウンドでは、斜めにコースをとらなければならないという、いびつな形になっています。ラインを引くにも通常より困難と想定されますが、いかがでしょうか。
中学校設置基準では、「中学校の設置者は、中学校の編制、施設、設備等がこの省令で定める設置基準より低下した状態にならないようにすることはもとより、これらの水準の向上を図ることに努めなければならない」と明確に記しています。
学校設置者である市長にお伺いいたします。
統合前より水準を低下させることは、文部科学省令である中学校設置基準に違反することではありませんか。お答えください。
この案がこのまま進められれば、標高差6.4メートルを埋めるための高い擁壁ができることになります。地域住民からは、「日照がどうなるのか」「景観も一変する」など、不安の声が寄せられています。周辺住民の理解を得られるとお考えでしょうか。もしくは、住民の理解は得られなくても進めるという考えでしょうか。お答えください。
教育委員会は小樽商科大学と隣接することのメリットを強調いたしますが、そもそも商業高校校舎を中学校の統合校舎として利用する場合の小樽商科大学との連携についての考えを大学側と協議したことはあるのでしょうか。お答えください。
校舎の改修も一定程度行うことが想定されます。小学校を中学校として使用する場合でも、技術科教室や家庭科教室などを整備しなければなりません。しかも、今回は、校舎の大きさに格段の差があります。グラウンド整備だけでも概算で1億5,000万円かかるといっているのに、さらに校舎の改修費用がかかります。
学校設置者である市長にお伺いいたします。市民の税金を商業高校を統合校にすることありきのために巨額に使用することは、おかしいことではありませんか。
校舎の維持費についてです。私は、商業高校校舎は、松ヶ枝中学校や西陵中学校と比べて年間の維持費が倍かかることをこれまで指摘してきています。しかし、懇談会での説明は、ボイラーの運転委託していることを直営にすることであたかも維持費が安くなるような説明をしています。直営より経費がかからないからこそ外注しているのではありませんか。教育委員会は間違った説明をしたことを認めるべきです。お答えください。
そもそも教育委員会においてどのような議論がなされていたかという問題です。7月21日に行われた教育委員会第6回定例会で、地区別懇談会での議論が詳細に報告されたにもかかわらず、意見や質問は全くありませんでした。また、以前の要約筆記による議事録を見ても、具体的な議論経過は確認できません。
教育長にお伺いいたします。
これまでの教育委員会において、中央・山手地区の中学校の再編についてどのような議論がなされてきたかお答えください。
また、320メートル離れたグラウンドについて、懇談会では、事実上、選択肢から外れたような説明がされています。当然のことと思います。しかし、敷地内にグラウンドをつくる案については、いつ教育委員会において議論されたのかお答えください。
西陵中学校における懇談会では、反対する意見が集中しました。しかし、議事録を拝見する限り、各委員から意見も質問も出されていません。なぜでしょうか。他の議論については、活発に各委員が発言されているのに、中央・山手地区の中学校の再編についてはまともな議論もなされていないというのは、結局のところ、教育委員会内部で決まったことであり、これ以上検討する気持ちがないことのあらわれではありませんか。お答えください。
学校の跡利用についてです。
学校統廃合だけ進めた結果、合板で出入り口や窓が塞がれた廃校ばかりになってしまいました。統合校として利用された場合を除き、2012年3月に閉校された量徳小学校跡が小樽市立病院となったのを最後に、学校の跡利用は何一つなされていないではありませんか。こうしたことからも、統廃合を急ぐ理由はないのではありませんか。お答えください。
最後に、小樽商業高校、小樽工業高校の再編による新設校について質問します。
2018年度に迫った高校統合を前に、保護者や中学生からは、一体どのような学校になるのか疑問や不安の声が広がっています。
学科についてです。それぞれ商業に関する学科として、流通マネジメント科、情報会計マネジメント科、工業に関する学科として、機械電気システム科、建設システム科と決定したと既に発表されています。学科だけ見れば、商業科が流通に、情報処理が情報会計に、電子機械と電気が機械電気に、建設はそのままにというように見受けられます。
伺いたいのは、かつて市内職業高校の再編に当たって行った要望がどうなったかということです。すしやスイーツ、外国語、ガラス工芸といった教科は反映される見込みなのかお答えください。
私は、市内高校の再編ありきの要望であり、大問題であると主張しましたが、結局のところ、小樽市教育委員会としての要望は何一つ取り入れられなかったということか伺います。
統合検討委員会に本市教育委員会職員もオブザーバー参加しているとのことですが、小樽市教育委員会としてどのような要望や意見を述べていたのかお答えください。
当時の教育長は、職業学科をベースに、進学もできる形を新設校の理想の一つとして掲げるとおっしゃっていました。どのように進められているのかお答えください。
以上、再質問を留保して、質問を終わります。(拍手)
○議長(横田久俊)理事者の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)市長。
(森井秀明市長登壇)
○市長(森井秀明)酒井隆裕議員の御質問にお答えをいたします。
初めに、大雨や水害などの備えについて御質問がありました。
まず、本市における避難勧告等の発令基準につきましては、地域防災計画に土砂災害及び津波災害の発令基準を定めております。土砂災害については、降雨により土砂災害発生の危険度が高まった区域に対し、大雨警報の土砂災害が発表された際に避難準備情報を、土砂災害警戒情報が発表された際に避難勧告を、さらに記録的短時間大雨情報が発表された際には避難指示を発令することとしております。
また、津波災害につきましては、津波注意報、津波警報、大津波警報のいずれかが発表された場合に避難指示を発令することとしております。
次に、水害や高潮の避難勧告等の発令基準策定の時期につきましては、水害の発令基準は、現在、策定のための作業を進めており、今年度中に策定できる見込みであります。
また、高潮の発令基準につきましては、今後、北海道から示される浸水想定に基づき、発令対象区域を特定し、速やかに策定してまいりたいと考えております。
次に、本市における水害対策につきましては、地域防災計画に基づき、建設部、消防本部、消防団が水防組織として河川等の溢水を防御し、水による被害を最小限にとどめる対策を実施することとしております。
また、台風などの接近により大雨が予想されている場合には、気象台から提供される市町村向けの気象情報や河川の水位情報の情報収集を行うとともに、住民の避難が必要となる事態を想定した体制を整えることとしております。
次に、水害のハザードマップにつきましては、平成24年度に星置川のハザードマップを北海道の浸水想定に基づき作成しておりますが、平成27年度に水防法が改正され、浸水想定が見直されることとなりましたが、現在のところ北海道から示されておりませんので、新たな浸水想定が示された後にハザードマップを作成してまいりたいと考えております。
次に、要配慮者利用施設の管理者が自主的に作成する避難確保計画の把握と当該計画を作成する施設から情報提供を求められた場合の対応につきましては、避難確保計画は把握をしておりませんが、本市に対し、避難確保計画の策定に当たり情報提供を求められた場合には積極的に協力をしてまいりたいと考えております。
次に、中央・山手地区の中学校の再編について御質問がありました。
まず、小樽商業高校の校舎を統合校とした場合、統合前より学校施設の水準を低下させることは中学校設置基準に違反するのではないかということにつきましては、中学校設置基準は、学校設置者が個別の学校についての編制、施設、設備等がこの省令で定める基準を下回らないようにするとともに、水準の向上を図るよう努めるべきと規定しているものであり、統合校と統合前の学校施設を比較する基準ではありません。
なお、教育委員会からは、中学校設置基準を満たす整備を行う旨の考えを聞いております。
次に、商業高校を統合校とするために巨額の税金を使用するのはおかしいことではないかということにつきましては、商業高校を統合中学校とする場合については、グラウンド整備のほか、改修費用が必要となります。本市では、これまでも子供たちの教育環境の向上を図るため、再編し、統合校として使用する校舎については改修、整備を実施してきており、一定程度の費用負担は必要なものと考えております。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)教育長。
○教育長(林秀樹)酒井隆裕議員の御質問にお答えをいたします。
初めに、中央・山手地区の中学校の再編について御質問がございました。
まず、小樽商業高校の校舎敷地内にグラウンドを整備する案について、部活動において満足な練習ができなくなるのではないかということにつきましては、今回のグラウンド整備案は、松ヶ枝中学校、西陵中学校、それぞれの現グラウンドより面積は小さいものの、現在も両校では野球とサッカーのフィールドの形状が異なることもございまして、工夫しながら部活動の練習を行っておりますので、グラウンド整備案においても練習は可能であると考えております。
次に、校舎敷地内に整備するグラウンドに100メートル走のラインを引く場合につきましては、中学校の体育授業において行う短距離走は50メートルから100メートル程度、体力テストでは50メートルとなっておりますが、本市におきましては、学校により対応が異なる場合がございます。松ヶ枝中学校では、100メートル走は実施しておらず、西陵中学校では、グラウンドを斜めにコースをとって100メートル走を行っております。校舎敷地内のグラウンド整備案においても、対角線で100メートル走のラインを引くことが可能でございますので、授業に支障はないものと考えております。
次に、校舎敷地内でのグラウンド整備に係る日照や景観などについて周辺住民の理解を得られると考えているかということにつきましては、今回の整備案につきましては、まず現グラウンドの課題に対する教育委員会としての案をお示ししたもので、商業高校校舎を統合校として活用することに御理解をいただき、さらに施設所有者である道教委との協議を経て、一定の時期に必要な整備を行うことになります。このような状況から、測量や設計などは今後の予定になりますので、現時点では、グラウンド面を校舎敷地の高さの位置のレベルに合わせることを想定しておりましたが、今後の設計段階におきましては、地域への対応も考慮し、他の工法についても検討してまいりたいと考えております。
次に、商業高校を統合校とした場合の小樽商科大学との連携について、大学側と協議したことはあるかということにつきましては、本年1月に担当職員が小樽商科大学に伺い、中央・山手地区の中学校の再編の考え方を説明するとともに、統合校の中学校と大学との連携について相談をさせていただいたところでございます。
なお、具体的な取り組みにつきましては、今後、改めて協議をすることとしております。
次に、地区別懇談会における校舎の維持費に関する説明につきましては、地区別懇談会では、平成27年度の校舎の年間維持費について、商業高校、松ヶ枝中学校、西陵中学校、それぞれの維持費について説明をしております。このうち、松ヶ枝中学校は灯油の個別暖房方式で、西陵中学校はボイラー免許を有する用務員がボイラー運転を行っており、商業高校の維持費の算出内容と異なりますことから、商業高校のボイラー管理委託費の金額をお知らせし、同じ内容で比較できるよう説明したものでございます。
次に、中央・山手地区の中学校の再編に関する教育委員会の議論につきましては、平成27年6月2日に北海道教育委員会が公表した公立高等学校配置計画案において、小樽工業高校と小樽商業高校の再編統合が示され、今後、商業高校が閉校し、学校施設があく可能性が出てきたことから、同月29日の教育委員会第6回定例会閉会後に、中央・山手地区の統合中学校としての可能性について研究を行う旨説明し、同年9月1日に、北海道教育委員会が公立高等学校配置計画を決定いたしましたことから、同月24日の教育委員会第9回定例会閉会後には、統合中学校としてランニングしていけるかの検討を進める旨を説明し、教育委員会からは特段の異論はございませんでした。
また、同年12月上旬には、同月18日の市議会第4回定例会の学校適正配置等調査特別委員会において報告した中央・山手地区の中学校再編の方向性等の内容について、各教育委員に対し個別に説明しており、いずれも説明内容には御理解をいただいたところでございます。
次に、商業高校敷地内のグラウンド整備案についての教育委員会での議論につきましては、本年4月28日の教育委員会第4回定例会において、報告第1号小中学校の再編についての中で、本年3月開催の地区別懇談会での商業高校の現グラウンドが離れていることに対する御意見等を報告するとともに、協議第5号において今後の学校再編の進め方についての中で、現グラウンドが離れていることへの対応策について検討を進めること、また、あわせて校舎敷地内でのグラウンド整備が可能かどうかについての検討を行う旨、説明をしております。その後、本年6月30日に、商業高校の了解を得て教育委員4名がグラウンドの現地視察を行うとともに、グラウンド整備案については、校舎敷地内にグラウンドを設けることが可能であれば、そのほうがよいという御意見をいただいたところでございます。
次に、中央・山手地区の中学校の再編について各教育委員会から意見等がないのは、これ以上検討する気持ちがないのではないかということにつきましては、各教育委員は、学校再編については地域住民の御理解を得て進める旨、承知していますことから、教育委員会においては、これまで、本年1月から連続して3回開催をしております地区別懇談会の内容についての報告を受け、その推移を見守っている状況であると認識をいたしております。
次に、学校の跡利用が進まない中、統廃合を急ぐ理由はないのではないかということについては、学校施設の耐震化を含め、教育環境の向上を図ることは将来の本市を担う子供たちを育む上で必要であり、そのためには学校再編を着実に進めることが重要であると考えております。
学校の跡利用につきましては、小樽市が平成24年3月に策定した学校跡利用の基本的な考え方に沿って進めておりますが、教育委員会といたしましては、閉校後の学校施設の活用が図られるよう、市長部局と連携を図ってまいりたいと考えております。
次に、小樽商業高校、小樽工業高校の再編による新設校につきまして御質問がございました。
まず、市内職業高校の再編に当たっての要望の教科への反映につきましては、新設校においては、単位制の導入により各学科の専門科目のほか、普通教科における学校設定科目など、多様な教科、科目を開設することとしており、現在、本市から北海道教育委員会への要望にある、すしやスイーツ、ガラス工芸などについて、特色ある教育活動として取り組むことができるよう検討をいただいているところであります。
教育委員会といたしましては、新設校が小樽の伝統や文化、歴史、産業などを生かした魅力ある学校となるよう、引き続き要望してまいりたいと考えております。
次に、小樽市教育委員会としての要望は新設校の学科に全く取り入れられなかったのではないかということにつきましては、本市といたしましては、さまざまな外国語等について学べる高校、国際経済・情報関係など就職に結びつく学科のある高校、ガラス工芸など物づくりについて学べる高校、すしやスイーツなど食について学べる高校、大学進学に対応する高校の5点について要望をしております。これら5点の要望につきましては、現在、専門部会において各教科や科目等でどのように反映できるのか、具体的に検討していただいております。
次に、統合検討委員会への教育委員会職員のオブザーバー参加につきましては、6月23日に開催された第1回統合検討委員会にオブザーバーとして私どもの職員が出席をしましたが、初回ということもございまして、両校の委員の紹介、統合に当たっての連携すべき事項や情報収集などについて確認がなされました。今後、専門部会の検討事項が統合検討委員会に諮られることになっておりますので、教育課程などの具体的検討を進めていく中で、教育委員会としても必要な要望や意見を述べてまいりたいと考えております。
次に、新設校が職業学科をベースに進学もできる学校となるための取り組み状況につきましては、新設校においては、単位制の特色を生かし、普通教科における多様な教科、科目を開設することができますことから、進学を希望する生徒にも対応できる教育課程の編成について、現在、検討をしていただいているところでございます。
(「議長、8番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)8番、酒井隆裕議員。
○8番(酒井隆裕議員)幾つか再質問させていただきたいと思います。
まず、避難勧告等に係る具体的な発令基準について、説明の中では、土砂、それから津波については策定されているというものもあります。水害、高潮については、今後行う。水害については、今年度中に行うということが出されております。
ここでお伺いしたいのが、策定に至るまで発令等の対応基準はどのようになっているのかお答えください。
それから、ハザードマップについてであります。
水防法改正を受けて新たに進められるということでありますけれども、北海道において浸水想定区域図が示されるということであると思いますが、新しい浸水想定区域図はいつごろ北海道から示されると聞いているのでしょうか。情報でつかんでいる範囲で結構でございますので、大体でもお答えいただければと思います。
それから、自主的な避難計画、これについての情報提供を積極的に進めるべきだということについては、積極的に協力してまいりたいということで、一定度評価できるものであります。しかしながら、この要配慮者利用施設についての訓練でありますとか、また、避難マニュアルについてはやはりどのような形でできるかというのが当然あると思うのです。小樽市として、そういった義務があるわけでもありませんし、もちろん権利もないと思うのです。ただ、今回のケース、それを受けて小樽市民も多く入所されている、こういった施設に対して何らかの対応というのは必要ではないかなと。避難マニュアル、それから訓練について必要なのだということを啓蒙していくでありますとか、そういったやり方というのもあるのではないかなと思うのですけれども、そういった考えについてどのようにお考えかお伺いいたします。
次に、中学校の再編についてお伺いをいたします。
お答えでは、練習は可能であるということが出されたわけでありますけれども、現在行っている部活動がそのままできるのかといったら、そうではないのですよ。教育長がお答えになったように、やはり工夫をしなかったらできなくなる、これは、当然だと思うのですよ。そういった点というのは、やはり明らかに後退ではなかろうかと思うのですけれども、やはり満足な練習ができなくなるということでよろしいのではないかと思うのですが、いかがでしょうか。
それから、中学校設置基準について、個別のもので、統合校と比較する基準ではないと。おっしゃることはよくわかるのですよ。しかし、保護者や生徒から見て、グラウンドの水準が低下しているというのは明らかではないですか。松ヶ枝中学校でできたこと、西陵中学校でできたこと、これが統合校を商業高校校舎としなければならないために低下した、これは明らかに低下だと思いますよ。水準が低下しているというのは、私はもう明らかであると。この辺についてお答えください。
それから、小樽商科大学との連携メリットについてでありますけれども、これまだ決まったわけではないのです。決まっていないにもかかわらず、あたかももう既に決定したかのように商大とやっているというのはいかがなものかなと。私は問題あると思うのですけれども、いかがでしょうか。
それから、ボイラーの維持費についてでありますけれども、ボイラーの資格を持った方がいらっしゃるので、その分維持費が減るのだと言いますけれども、その分、人件費としてかかってくるのではないですか。維持費として計上されなくても、人件費としてかかってくるということでよろしいですか。今、商業高校では、369万6,000円かかっていると言いますけれども、人件費はそれよりも安くなるのですか。お答えください。
それから、教育委員会においての議論であります。
私は、具体的な議論経過は確認できないと言ったのです。しかし、答弁は、もうとんでもないことだと思うのですよ。閉会後に説明をしている。閉会後に研究を行うことをやっていると。市民に見せないで何が閉会後ですか。とんでもないことだと思うのですよ。まともな議論がされていないと言われても、これは仕方ないことではないですか。お答えください。
それから、320メートル離れたグラウンドと敷地内のグラウンドについても、4人の委員が現地視察をして、その後、敷地内でできるかどうか、敷地内でできるのであれば、そのほうがよいというふうな形で話されたというのですけれども、これもまた教育委員会内で話されていないのですよ。何で外でやらなければならないのですか。おかしな話ではないですか。議会、私たち議員というのは、議会の中で議論をしてやっていくのですよ。これを外の場でやっていくというのは、おかしな話なのです。お答えください。
次に、高校の再編についてであります。
この科目について、私はやはりあり得ないと思ったからこそ質問したのです。今の単位制の学科において、どうやって教員を確保するのかと。ただでさえ、もう教員の確保は大変だと、専門的なものを持っている人が、教えられる人がどれだけいるのかというのは大変な問題ですよ。それを軽々しく、あたかも、すしやスイーツ、外国語、ガラス工芸、これができるかのように説明したというのは、私は罪は非常に重たいと思っている。大体こういった教科というのを本当にできるのでしょうか。私が思うのだったら、例えば総合的な学習の時間とかで、年1単位とかでごにょごにょっと職場体験とか、ごにょごにょっと就労体験とかするぐらいでごまかすのではないかなと思うのですけれども、いかがでしょうか。
それから、職業学科をベースに進学もできる形、これについて、私は、今も商業高校、工業高校は、進学できる立派な学校だと思っております。先ほど単位制において進学できる学校と言いましたけれども、余り変わらないのではないかなと思うのですけれども、この辺についてはいかがでしょうか。
○議長(横田久俊)理事者の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)市長。
○市長(森井秀明)酒井隆裕議員の再質問にお答えをいたします。
私から答弁したこと以外に関しましては、各担当より答弁をさせていただきますので、よろしくお願いいたします。
私からはまず、避難勧告、避難指示等の点について答弁させていただきたいと思っておりますけれども、御指摘のとおり、水害や高潮にかかわる避難勧告等の発令基準は現在策定中で、現在、小樽市としては持っておりません。ですので、気象状況を、警報や注意報を、常にその状況を気象関係者からの情報を把握して、その状況が起こり得るということを想定しながら、災害対策室で、その都度の状況分析をして最終的に判断をすることに現在はなると考えております。
今後において、やはり今、このないという状況は、いざその災害が今起きたときに対応おくれに結びつきかねないということもありますので、一日も早くその策定に向けて市としても取り組んでまいりたいと思っておりますので、御理解いただければと思います。
それから、2点目のハザードマップについて、北海道からいつごろ来るのかということですけれども、今、具体的ないつというまで把握ができておりませんので、恐縮ですが、この段階においてお話しすることができません。
3点目の避難確保計画、それぞれの要配慮者利用施設の管理者との連携のことをおっしゃられているというふうに思うのですけれども、まずは先ほど答弁させていただいたように、そのような計画を策定したいという、施設においてそういう意思があった場合には積極的に情報提供や協力をしていきたい、このように考えているところでありますが、今後において、今、先ほど答弁させていただいたように、それぞれの施設でお持ちである避難確保計画自体を市として完全に把握ができておりませんので、まずはその把握に努めるとともに、それに伴う市の防災関係の取り組みとの連携がどのようにできるのか、その情報収集から始めてまいりたい、このように考えております。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)総務部長。
○総務部長(前田一信)酒井隆裕議員の再質問にお答えいたします。
私からは、グラウンドの面積が小さくなっているということで、それで実際には本当にグラウンドの面積は小さくなっておりますけれども、グラウンドの面積の比較だけで教育環境の向上が図れるというようなことではありませんので、グラウンドの面積の比較だけではなくて、さまざまな要因があってということでございますので、ここについては御理解いただければと思っております。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)教育長。
○教育長(林秀樹)たくさん御質問いただきましたので、抜ける部分もあろうかと思いますけれども、よろしくお願いをいたします。後で御指摘をいただければと思います。
まず、部活動に関して、いろいろ工夫をすれば可能であるということについて、後退しているのではないかというようなお話だったというふうに思います。
このたびの統合対象校でございます松ヶ枝中学校と西陵中学校の例を先ほど出しましたけれども、松ヶ枝中学校のグラウンドは、見られたかもしれませんが、正方形に近い形になっておりまして、野球をやる面については非常にやりやすいのでございますけれども、サッカーのフィールドとしては非常に面積がとれないという状況にございます。それから、西陵中学校のグラウンドも少々いびつな形をしておりまして、長方形に近い形になっております。そういう中で、サッカーのフィールドとしては可能でございますけれども、野球をやるフィールドとしては少々狭いところもございます。市内の各学校もそうなのでございますけれども、グラウンドの形状によって使い勝手がよくない面もある学校があると聞いております。
小樽商業高校施設内の整備案におけるグラウンドにつきましても、市内中学校の状況を踏まえると、授業や部活動の練習は十分可能であると考えているところでございます。
続きまして、小樽商科大学との関係につきまして、事前に話をしてしまって大丈夫なのかということでございますけれども、具体的に決まったものは何もございません。ただ、今そういうことで検討をしているということで、今後、統合校ということになった場合にどのようなことが可能になるのかというようなことについて意見交換をさせていただいているところでございます。
それから、ボイラーの関係でございますけれども、実際に、先ほど人件費がかかるのではないかということでございます。商業高校の委託経費というのは、人件費そのものでございますので、それはかかります。逆に、西陵中学校の用務員の人件費を加えなかったら同列にならないということになりますので、そういう意味でいきますと、直接に人を雇用しているというほうがお金がかかると、維持費がかかるという、そういう意味で説明をさせていただいたということでございますので、御理解をいただきたいと思います。
それから、教育委員会にかかわって、閉会後に議論しているのはなぜなのだということ、それからおかしいのではないかということでございますけれども、現在は、中央・山手地区の統合校の方向性としての検討段階で、現状では道有財産に関する活用方法や事前の話し合いという段階のことでありまして、教育委員会の決定事項には至らない内容でありますため、通常、教育長の判断で進めていく事項であるというふうに考えております。その中で、今回、3回ほど協議会をした中で、いろいろな御意見をいただいたということから、必要に応じて教育委員会に報告をして、その状況について説明をさせていただいているという状況でございます。
それから、6月23日に商業高校の視察をしたと、これも教育委員会の中ですればいいのにというお話だというふうに思いますけれども、そういう御意見をいただいて、教育委員の方にもその状況を見ていただいたほうがよろしいということを判断したのはもちろんでございますけれども、委員からもそういうような御指摘もございましたので、一度、教育委員に、その320メートル離れたグラウンドについて、それから現行地でグラウンドをつくる場合の方法について説明をして、見ていただいて御意見をいただいたところでございます。
それから、商業高校と工業高校の統合に関しての御質問でございますけれども、ガラス工芸だとかスイーツの関係など、そういう教科について果たして可能なのでしょうかというような御質問だったかと思いますけれども、単位制をする場合、いろいろな単位の広がりがあるものですから、全部教員で賄うということで学校経営をしておりません。外部からの民間非常勤講師等をフルに活用しながら進めていくという形になりますので、例えば小樽の職人であるとか、そういう方を実際に講師に招いて、そして教員が補助になって授業を展開していくというようなことも十分想定されることから、現在、そういった方法についても、統合校の検討する部会において検討していただいているという状況でございます。
(「議長、8番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)8番、酒井隆裕議員。
○8番(酒井隆裕議員)まず、大雨や水害などの災害の備えについてでありますけれども、この浸水想定区域図については、北海道において示されていないということでありますけれども、やはり小樽市としても北海道に積極的にこうした想定区域図の提供をお願いするということをしていくべきだと思いますけれども、市長の考えを伺います。
それから、中央・山手地区の中学校の再編についての部活動についてでありますけれども、結局のところ、現在の部活動がそのままできなくなる場合があり得るということを教育長自身がお認めになったと思うのです。例えば、この部活動とはまた別な話になるのですけれども、体育大会とか、体育祭とかをやられています。その中では、リレーをやったり、サッカーをやられたり、キックベースボールをやられたりとかしている。やはりそれぞれのことでやられていると思うのです。こうした部活動だけにとどまらず、体育祭とかもやはり同じようにできなくなってしまうのではないかなと思うのですけれども、改めて伺いたいなと思います。
それから、高校の再編の新設校についての教科ですけれども、どう考えても私は不可能だと思うのです。先ほど言ったような総合的な学習の時間とかで持ってくるとかというのはできるかもしれないけれども、2018年度はもう迫っているわけなのですよ。だからこそ、小樽市として実現可能なことについては要望していくというのは当然だと思うのですけれども、ここは質問ではなくて結構です。
○議長(横田久俊)理事者の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)市長。
○市長(森井秀明)酒井隆裕議員の再々質問にお答えをさせていただきます。こちらには1点だったかと思いますので、私から答弁させていただきます。
北海道に対して積極的に提供してもらうようにお願いしていくべきではないかという御指摘だったかと思います。
私としても、やはりこのハザードマップ等をより充実させていくために、一日も早くそれを改善していくことは大変重要なことだと思っておりますので、現行では、北海道で現状に伴って今動かれているところだと思います。私としては、それを一日も早く反映できるように、現状の動向等を問い合わせたり確認をしっかり行っていくことで、こちらにその情報提供が来た場合にすぐに対応できる、その環境を整えていきたいと思っております。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)教育長。
○教育長(林秀樹)酒井隆裕議員の再々質問にお答えをさせていただきます。
まず、部活動、中央・山手地区の中学校の再編にかかわって、部活動をそのままできないのではないかと、体育祭などで、例えばキックベースボールだとか、リレーをやったりというような活動ができなくなるのではないかということでございますが、市内各学校の状況だとか、運動会の状況だとかを私も見させていただきましたけれども、それぞれ各学校において工夫しながら実際には実施をしているというのが現状でございます。そういう意味で、全て完璧にグラウンドを整備するというのは、それは望ましいことであると思いますけれども、その中でいろいろな形で工夫をしながら体育活動につなげていくという工夫は、これは各学校において今までもやってきておりますし、今後もやっていかなければならないことだと思っております。
それから、教育委員会としての議論というか、正式に議論していないということでございますけれども、本来であれば、私が責任を持って検討をした上で、こういう状況であるということを委員会に報告するということでございます。教育委員会の決定事項につきましても、そういうことで正式に決定するときに教育委員会にかける事項として示されているところでございまして、検討している段階でいろいろとお話しする部分については、教育委員会の中でしなければならないということにはならないと思っております。
○議長(横田久俊)酒井隆裕議員の一般質問を終結いたします。
(「議長、16番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)16番、面野大輔議員。
(16番面野大輔議員登壇)(拍手)
○16番(面野大輔議員)一般質問を行います。
まず、人口減少について、大変大きな範囲でお聞きするため、推測も難しいところもあると思いますが、質問させていただきます。
全国的に問題視されている人口減少、少子高齢化には、数多くの分析や提言が行われており、政府や国の機関が総力を挙げて取り組んでいる深刻な問題です。さまざまな機関や団体が、10年後、20年後、さらに先までの将来推計人口を示しております。
森井市長も、就任以来、市内の人口減少、少子高齢化については重要な課題と位置づけていることと思います。国立社会保障・人口問題研究所では、2060年には日本の総人口が9,000万人を割り込み、高齢化率は40%近い水準になると推計されています。本市では、市内人口の推移を踏まえ、これまでにどのような対策や事業が行われてきたのかお示しください。
本市総合戦略の中でも、将来人口推計が示されています。国立社会保障・人口問題研究所や日本創成会議「ストップ少子化・地方元気戦略」を参考に将来人口の推移を示しております。国立社会保障・人口問題研究所の推計では、2060年ごろには4万4,912人、市内総人口は、2010年、国勢調査時の34%になると示されております。それから、年齢別人口の内訳を見ると、2010年国勢調査では、年少人口1万3,105人で9.9%、生産年齢人口7万7,215人で58.5%、老年人口4万1,607人で31.5%という調査結果が示されております。2060年の推計では、年少人口約2,800人で約6%、生産年齢人口約2万800人で約46%、老年人口約2万1,200人で約47%となります。仮に提示されている将来推計人口の規模に至った際、教育、消防、水道事業、病院事業などの行政サービスはどのような変化が予想されますか。お示しください。
次に、総合戦略の中では、出生率の増加を仮定し、人口減少に若干の歯どめがかかり、高齢化抑制の成果があらわれ始め、老年人口比率の低下が考えられると示されていますが、現在、出生率の増加が見込める施策を実行しているのでしょうか。
森井市長の公約の1丁目1番地と言われる除排雪制度の徹底、市が行う除排雪業務によって市民の満足度が高まることは願っておりますが、除排雪の満足度が人口減少や出生率を上げる大きな柱となる政策とは言えません。小樽の産業に活気を取り戻し、若者が小樽に住み、小樽で稼ぎ、結婚し、子育てしやすい環境で子供が産み育てられる環境を整えるのが、出生率を上げる大きな柱になるのではないでしょうか。
総合戦略にある割とよい方向で考えているシミュレーションも、そのとおりになるか否かはわかりません。今回は2060年という年を取り上げておりますが、今生まれた子供たちは、2060年代には40代です。生産年齢世代真っただ中で、先ほど述べた人口比率になったとき、どのような生活になっているのでしょうか。人口減少に歯どめをかける政策を勘案することも大切ですが、今から現実をしっかりと見詰め、減少するなりの自治体経営を考えることも必要だと感じます。
また、流山市に倣い小樽市でも人口増加につながる施策はないものでしょうか。
次に、市内企業について質問させていただきます。
先月、ニトリ小樽芸術村の旧高橋倉庫ステンドグラス美術館と旧荒田商会アール・ヌーヴォーグラス館が開館しました。小樽観光にさらなるにぎわいが望めるコンテンツであり、来年春にも旧三井銀行小樽支店に(仮称)日本近代絵画美術館のオープンが予定されており、うれしいニュースがある一方で、こちらも先月、新聞報道にてNTT東日本小樽支店が9月末をめどに閉鎖する方向で検討しているという記事を目にしました。現在、小樽支店に在籍されている約30名の従業員の方々は北海道支店に移る方向ということで、副市長や商工会議所幹部の方も、人の出入りの減少や小樽のイメージダウン、また、大都市札幌へ人や会社が集中することが地域の疲弊にもつながるなど危惧しております。市では、NTT東日本小樽支店の撤退について、どの程度把握されているのでしょうか。お示しください。
私の知る限りでは、潮まつりのねりこみへの参加や春には事務所を構える近辺の清掃活動など、社会貢献に関しても御尽力されていました。大企業の市内撤退は、本市にとってどれほどの影響が考えられるのでしょうか。
また、平成3年に開業した石原裕次郎記念館の閉館も、ホームページにて発表されました。20年以上営業を続けてこられた末、建物自体の老朽化、映像機器の製造中止、整備、ライフラインの老朽化を踏まえ、来年8月をもって閉館と判断されたようです。記念館の中には、当時のトップスター石原裕次郎氏の私物や思い出の品、映画やドラマに使用された自動車やバイクなど、極めて状態のよいものが展示されており、開業以来、延べ約1,800万人の来場者をその貴重な展示品で魅了し、小樽観光を牽引してきた存在であったのではないでしょうか。
NTT東日本小樽支店、石原裕次郎記念館ともに民間企業であり、撤退や閉館などの判断は行政がどうすることもできないということは承知しておりますが、昨年の第4回定例会、中村誠吾議員の代表質問の中で、北の誉酒造の撤退について触れています。その中で、既存企業においても撤退などを考えておられる事業者がおられるのではないか、また、小樽は経営戦略上、希望が持てるところではないと判断されてしまうのではないかと以前から懸念されていました。
そこで、それ以後、市では、既存企業の要望や状況を把握するため行ってきた対策に変化はあったのかお示しください。
次に、もりもり会社訪問について質問いたします。
ホームページを拝見すると、冒頭に「市長が市内製造業などの企業を定期的に訪問し、操業の様子の見学や、企業のトップの方と意見交換をさせていただいております」とありますが、その内容は3件で、昨年の10月に2社、ことし2月に1社を訪問されているようですが、訪問した日付を見ると、不定期であると言えます。仮にこの頻度で定期的とすると、4年間の任期中に12社です。市長も、多忙な公務をこなしておられることと思いますが、市長のページ内に設置し、オープンにするには極めて少ない情報量です。しかし、3社への訪問の内容を拝見してみると、企業の歴史や現在の販路拡大へ向けた業務、専門的な技術の取り組みのことなど、市内企業の御尽力がわかる内容となっています。
そこで、もりもり会社訪問の目的、実施回数の目標、市長の会社訪問事業のアポイントメントは市側が要請されるのか、企業側が要請されてくるのか、お示しください。
この項最後に、もりもり会社訪問においても、市内既存企業の要望や状況を把握できる大事な手段だと思いますが、どうでしょうか。
次に、市内周産期医療について質問いたします。
昨年10月から産科医不足により分娩の受け入れを休止していたオホーツク管内にある遠軽厚生病院ですが、これまで遠軽厚生病院は、旭川医科大学の出張医らにより妊婦健診や産婦人科外来を行ってきた経過があり、その間、分娩に関しては、主に広域紋別病院にて行われていましたが、その病院でも常勤医が1名であり、初産は受け入れないなど、限定的であったようです。そのため、遠軽厚生病院での分娩休止後は、大半の妊婦は北見市や旭川市などのオホーツク北部圏外の病院に依頼せざるを得ない状況だったということです。
しかし、幸いにも8月から産婦人科の常勤医1名が着任し、10月をめどに分娩の受け入れを再開すると遠軽町長と遠軽厚生病院長が発表しました。再開後は、スタッフ不足で24時間体制の受け入れができないことやハイリスク分娩はこれまでどおり北見市や旭川市に頼るなど、限られた体制ではありますが、年間150から200件の分娩数を想定しており、休止前の半分程度ではありますが、まずは近隣住民の方も安心しているのではないでしょうか。
分娩再開への道のりには、近隣の町村の関係の方々がさまざまなアイデアを出し合い、地道な募集活動が功を奏したようです。その内容は、はるか遠くの大阪や広島、さらには福岡などの西日本のJRや私鉄の車両にポスターを掲示したり、ラジオCMにて医師募集の公告を出したり、厚生労働大臣に直接要請したりと約1,000万円の費用を使い、さまざまな産科医募集活動に大変御尽力されてきたようです。
遠軽地区では、昨年10月の分娩休止以降4月までの半年間に、これまでほとんど前例のなかった妊婦の北見への救急搬送が4件発生したそうですが、本市では、小樽協会病院の分娩休止以降、妊婦の市外への救急搬送は発生したのでしょうか。
また、発生していれば、その件数と搬送先をお示しください。
次に、小樽協会病院のホームページを拝見しましたが、8月末、9月末で産婦人科の医師が退職し、それに伴い診療体制が変更になる旨のお知らせがアップされていました。新患のフォローアップ体制がとれないことから、予約のみの受け付けになりますとのお知らせも同時に掲載されていました。
産婦人科医師の退職前と後では、具体的にどのように対応が変わるのでしょうか。
また、そのことによって市内産婦人科医療機関にも影響が出ると予想されますか。お示しください。
次に、昨年の私の質問への答弁の中で、協会病院は地域周産期母子医療センターとして設備機能や、助産師などのスタッフを分娩休止後もそろえておりますので、これを生かし、協会病院での分娩再開を最優先に取り組んでまいりたいと考えておりますとお答えになっておりましたが、現在では状況が一変し、産婦人科医師のいらっしゃらない中、さきの答弁で言う助産師の状況はどのようになっていますか。
また、昨年と比較して、地域周産期母子医療センターの稼働再開にはスタッフが不足していると思いますが、市はどのようにお考えですか。お示しください。
この項の最後に、現在、小樽市の保健所では、妊娠後の妊婦への産前産後の期間はどういった対応をなさっているのかお示しください。
次に、日本遺産についてお尋ねします。
先月初旬、私たち民進党会派は、日本遺産認定の先進事例について、石川県小松市への視察を行ってきました。視察の内容は大変貴重なものばかりでしたが、その中でも今定例会では大きく3点についてお聞きいたします。
1点目は、日本遺産認定を目指すための小樽市の体制です。
小松市では、このようなお話を伺いました。日本遺産の申請に当たり、担当している部局は、経済観光文化部という、3年前の部局編成の際に新設された部局とのことでした。過去には、文化財保護振興などは教育委員会が行っていたが、まずは7年前、文化振興、博物館や美術館の運営なども含め、市長部局が行うようになり、先駆けとなる経済文化部として職務をこなし、その基盤をもとに文化と観光を密接に関連づけることによって経済の活性化、さらには地域の活性化につなげていくという考えのもと、現在の経済観光文化部がその職務を行うことになりました。
また、今年7月1日に開催された「日本遺産サミットin岐阜」では、文化庁の日本遺産審査委員会委員長のコメントの中で、日本遺産の審査には大事な二つの側面がある。一つは、魅力あるストーリーであること。そしてもう一つは、行政は緻密だが縦割りがある、地元のストーリーを得るに足る縦割りがない体制の構築と多角的な事業が見込まれるかが重要とも述べられています。この発言の内容のみとは言い切れませんが、抜群の観光知名度を誇る京都の花街文化や金沢の加賀百万石文化などは落選しています。
そこで、小樽市では、現在、教育委員会を中心に検討されていることと思いますが、今後も同じ体制で進めていく予定なのかお尋ねします。
次に、2点目です。関係機関との対応についてです。
小松市では、初年度、今回認定に至った石の文化と地元でも有名な市民歌舞伎の文化の2点を申請したそうですが、残念ながら初年度は落選したそうです。その後、石川県の担当者にも協力を仰ぎ、意見交換のため文化庁へ足しげく通い、時にはトップセールスも行ったそうです。また、岐阜で行われた日本遺産サミットの会場では、文化庁の相談窓口が設置され、申請に臨む自治体、団体が訪れていたようです。これらのことを拝聴すると、文化庁は、よりよい日本遺産認定を目指し、相談や意見交換については積極的に対応いただけるようにうかがえます。
国や道の意見、市民や観光事業者の意見、また、公式、非公式な場面を問わず、さまざまな意見を問うことが必要と考えますが、小樽市では、北海道や文化庁の関係者とはどの程度話し合いの場が持たれましたか。
また、今後、どのようにしてその関係をさらに築いていかれるおつもりかお示しください。
3点目に、地域型とシリアル型についての認識についてです。
今年度、日本遺産の申請件数は67件でした。その中から認定されたのは19件と、狭き門となっております。内訳は、地域型が4件、シリアル型が15件となっておりますが、この認定の内容からどのような分析をされましたか。
また、地域型とシリアル型のそれぞれのメリットについて認識をお聞かせください。
次に、現在、教育委員会が担当して歴史文化基本構想を策定し、日本遺産の認定を目指し、検討していると思いますが、たびたび日本遺産にかかわる方のお話を聞ける機会があり、その都度、いろいろな御意見を拝聴しているが、小樽市の日本遺産の申請について、地域型か広域であるシリアル型のどちらで申請するのかを、どのタイミングで判断するのか、現在、議論されている内容をお示しください。
以上、再質問を留保し、質問を終わります。(拍手)
○議長(横田久俊)理事者の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)市長。
(森井秀明市長登壇)
○市長(森井秀明)面野議員の御質問にお答えいたします。
初めに、人口減少について御質問がありました。
まず、本市の人口の推移を踏まえ、これまでにどのような対策や事業を行ったかにつきましては、平成元年策定の小樽市新総合計画では、計画期間における総人口の目標を20万人と設定し、銭函市営住宅の建てかえや周辺の都市計画、道路整備事業などを実施しております。平成10年策定の小樽市総合計画「市民と歩む21世紀プラン」では、計画期間における総人口16万人の維持を目標に、乳幼児医療助成の拡大や地域子育て支援センター事業、若年者定住促進家賃補助などを実施しております。平成21年に策定した第6次小樽市総合計画では、平成32年の総人口を約11万2,000人と推計し、特別保育事業の拡大、こんにちは赤ちゃん事業、周産期医療支援事業費補助、ファミリーサポートセンター事業などを実施しております。
次に、総合戦略に提示されている将来推計人口の規模に至った際、行政サービスにどのような変化が予想されるのかにつきましては、一般論としては、人口減少に伴って行政需要も減少すると考えられますが、一方で市民ニーズの多様化が進み、行政が対応すべき分野が拡大することも考えられます。
なお、除雪や消防署の配置などについては、本市の東西に長い地形特性もあり、人口規模にかかわらず一定水準を維持する必要があるものと考えております。
次に、出生率の増加のための施策につきましては、総合戦略に登載している保育環境整備事業、母子保健推進事業、こんにちは赤ちゃん事業などを実施しており、新たに乳幼児等医療費助成について、小学生の入院外を助成対象として拡大したほか、保育士就労支援補助金を創設するなど、出生率増加に寄与する施策の拡充に努めているところです。
次に、流山市の人口増加傾向の要因と参考になる施策の有無につきましては、共働きの子育て世代を移住ターゲットに良質な住環境の整備、子育て・教育環境の充実などに力を入れている点が人口増加の要因と考えております。流山市の人口規模や大都市に隣接し、交通アクセスがよい点などは本市と共通していると認識をしておりますので、共働きの子育て世帯が求める行政サービスについて、今後、研究をしてまいりたいと考えております。
次に、市内企業について御質問がありました。
まず、NTT東日本小樽支店の撤退につきましては、先月5日にNTT東日本小樽支店長が御来庁され、北海道支店事業エリアの運営を持続的に保持することを目的に、平成28年9月末をめどに小樽支店を札幌にある北海道支店に統合すること、また、一部残る法人営業拠点を平成29年3月末に閉鎖する予定であり、その後の営業窓口については札幌の法人営業部で担当するとの組織の見直しについて御説明をいただいたところであります。そのほか、所有する建物については、屋上アンテナを今後も使用していくことや入居している他の企業があることから、建物全体を閉鎖するものではないとお聞きをしているところであります。
次に、既存企業の要望や状況把握のための対策につきましては、商工会議所との情報交換のほか、日ごろから各種取り組みを進めていく中においても、業界団体、金融機関などとの意見交換を実施しているところであり、その対策として大きな変化はありませんが、できるだけこうした機会の創出を図ることで、企業の要望や情報の早期収集に努めてまいりたいと考えております。
次に、もりもり会社訪問の目的につきましては、私が市内製造業などの企業を訪問し、操業の様子を見学させていただくほか、企業のトップの方と意見交換をさせていただく中で、市の施策の紹介や企業側からの御意見、御要望を直接お伺いし、地域経済の現状把握や企業支援につなげていくものであります。
また、実施回数とアポイントメントにつきましては、今後は、月1社程度の訪問を目標とし、訪問する際は私どもからお願いをしているところであります。
次に、もりもり会社訪問の重要性につきましては、経営者などから直接、御意見や御要望をお伺いし、市内企業の現状を把握することは産業振興施策を検討する上でも重要であると認識をしております。
また、担当職員も、日ごろから企業や関係団体などとの意見交換を実施しておりますので、それらの機会も生かしながら、多くの企業とのつながりをつくり、要望や状況の把握に努めてまいりたいと考えております。
次に、周産期医療について御質問がありました。
まず、妊婦の市外への救急搬送につきましては、小樽協会病院分娩休止以降、救急搬送は1件で、札幌市内の医療機関に搬送しております。
次に、小樽協会病院において、産婦人科医師が退職した後の対応の変化につきましては、小樽協会病院では、9月末に産婦人科医師が退職し、10月以降、医師が不在となる予定であることから、現在行っている産婦人科の外来、入院診療についての対応ができなくなると思われます。
また、このことによる市内産婦人科医療機関への影響につきましては、小樽協会病院では患者の皆様や医療機関に御迷惑をおかけしないよう、他の医療機関へ随時紹介するなど、調整を行っていると伺っておりますが、少なからず影響はあるものと考えております。
次に、小樽協会病院の助産師の現状及び地域周産期母子医療センターの稼働再開のために必要な人員につきましては、小樽協会病院からは、昨年7月の分娩取り扱い休止時においての、助産師の人数は20名でありましたが、今年8月現在においては、9名在籍していると伺っております。
地域周産期母子医療センターとして稼働再開するために必要なスタッフの人数については、小樽協会病院の人員配置の考え方もございますので、具体的にはお示しすることはできませんが、今後、段階的に必要な人員を増員していく計画であると伺っております。
本市といたしましても、北後志6市町村、医療関係者及び北海道で構成する北後志周産期医療協議会の中で、地域周産期母子医療センターの稼働再開に向けて強力にバックアップしてまいります。
次に、保健所での妊婦への産前産後の対応につきましては、まず、妊娠が判明しますと、医療機関で出される妊娠届出書により母子健康手帳を交付します。同時に、妊婦一般健康診査14回、超音波検査5回を公費負担で受診できる受診票を交付します。また、妊娠期間中には、保健師などによる随時の健康相談やハイリスク妊婦への訪問を行うほか、母親・両親教室などを実施しております。産後は、産婦訪問や生後28日までの全ての新生児訪問を行うなど、産前産後の期間を通して健康管理とともに、妊娠、出産に関する不安や心配を解消できるよう支援を行っております。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)教育長。
○教育長(林秀樹)面野議員の御質問にお答えをいたします。
ただいま、日本遺産について御質問がございました。
まず、日本遺産認定を目指す取り組み体制につきまして、教育委員会では、これまで単独自治体で取り組む地域型の日本遺産を想定してきており、この認定申請に当たっては、文化財の保存・活用の計画であります歴史文化基本構想の策定が要件となります。
先日、教育委員会が事務局となり、学識経験者や庁内関係部長などから成る策定委員会を立ち上げたところであり、この委員会には文化庁及び北海道教育委員会の文化財担当者にもオブザーバーとして参画していただいております。今後、構想策定を進め、地域型の日本遺産のストーリーを選定、策定するという流れ、枠組みの中では、引き続き教育委員会が中心になっていくものと考えております。
次に、関係機関との対応につきましては、教育委員会では、文化庁や北海道教育委員会の担当者と随時、相談や情報収集を行ってきております。
また、東京都で開催されました文化庁主催の研修会や全国各地で開催された会議にも参加し、直接、文化庁や自治体等の関係者と意見交換や情報収集を行っております。
こうしたことを通じて、小樽市が日本遺産認定申請を積極的に考えていることを関係者にお伝えしてきており、さまざまな助言をいただいているところでございます。第1回の歴史文化基本構想策定委員会には、北海道教育委員会の文化財担当者にオブザーバーとして御出席をいただいており、今後も、日本遺産認定申請に向けては、文化庁や自治体関係者、学識経験者などと意見交換を行うとともに、シンポジウム開催に当たっては文化財調査官も講師の一人として予定をしているところでございます。
次に、今年度の日本遺産の認定内訳の分析につきましては、まず、日本遺産全体の認定率が3割程度と低くなっておりますことにつきましては、真に地域にとって魅力的なストーリーを描き出すなど、ハードルが高いことなどが要因の一つであると考えております。また、シリアル型が地域型よりも認定件数が多いことにつきましては、シリアル型は歴史文化基本構想の策定が不要であることで申請件数が多いことなどが要因の一つと考えられます。今後とも、引き続き日本遺産の認定状況につきまして情報の収集に努めてまいりたいと考えております。
次に、地域型とシリアル型のそれぞれのメリットにつきましては、まず、地域型につきましては、単独自治体で取り組めるため、手続の過程において他自治体との協議、調整などが不要であること、自治体の特性が強く出せるストーリーをつくれるので、認定された場合のアピール度が高いことなどが考えられます。
次に、シリアル型につきましては、歴史文化基本構想の策定が必須でないことや複数の市町村にまたがった多様なストーリー展開が可能となることなどが考えられます。
次に、地域型かシリアル型かの判断のタイミングにつきましては、教育委員会では、これまで地域型を想定してきておりますが、先日開催した歴史文化基本構想策定委員会におきましても、各委員から日本遺産に係る話題提供がございまして、オブザーバーである北海道教育委員会の文化財担当者から、今後、日本遺産に関する情報を随時、提供していただけることとなったところでございます。今後、他市町村の取り組み状況や日本遺産の認定状況などにも留意しつつ、文化庁や北海道教育委員会などからも御意見を伺いながら、市長部局とも協議するなどして判断をしてまいりたいというふうに考えております。
(「議長、16番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)16番、面野大輔議員。
○16番(面野大輔議員)再質問をさせていただきます。
まず、人口減少について2点ほどお伺いさせていただきます。
はじめに、仮に総合戦略で示されている将来推計人口の規模に至った際の行政サービスの変化について御答弁いただきましたが、年齢別人口の変化ですとか、そういったことを踏まえて、そういうこともあるのですが、一定水準行政サービスを維持する必要があるという御答弁をいただきました。総合戦略の中に人口減少が将来的に与える影響についてということで、当市の財政状況への影響、歳入の部分では、税収の減収が見込まれる、そのほか地方交付税への影響が懸念される、そして歳出の状況では、高齢化の進行等に伴う増加が見込まれる。そして、個人市民税、これは歳入のほうですが、生産年齢人口の減少に比例し、個人市民税の収入減少が見込まれると分析されているわけですが、一定水準の行政サービスを維持するのはもちろん行政の責任、責務であり、市民の方は願っているところでもあると思うのです。やはり人口が減少すると地域の体制、行政も変わってくると思うのですが、先ほども申し上げたとおり先の話なので具体的には難しいかと思うのですが、こういったお金の流れが変わっていく中で、基本的に、具体的には無理でも、どのような形で一定水準を保っていくような対策をしていくのかという方向性だけでも、もしこの場で示していただければ示していただきたいと思います。
私がここで言いたいのは、社会保障の充実というのももちろん大切なことだと思うのですが、出生率の上昇につながるケースというのは社会保障だけではないということで、いろいろやはり地域の強みですとか、独自の地形を生かしたものですとか、そこそこの事業展開をして、こうやって人口増加、さらには出生率の増加につながるという自治体も中にはあるそうなのですが、この小樽市では、社会保障以外に何か人口減少、出生率を増加させるという対策やその辺の議論というのは行われているものかお答えいただきたいと思います。
次に、市内企業については、質問ではないのですが、もりもり会社訪問事業が重要な位置づけと考えていることは私も理解しました。実際は、月1回ペースが目標だということなのですが、今までは、全然できていないので、これは何とかそのペースに乗せて、さまざまな社長の御意見、企業の御意見を聞いて、行政と民間の距離が少しでも近づけばいいのかなと私は思うので、これは目標に近づけるよう努力していただきたいと思います。
次に、周産期医療ですが、これは北後志周産期医療協議会が設置されたということで、記者会見の中では会議の内容は非公開なのだけれども必要に応じて公表されるということだったので、その協議会の進展に期待しまして、今、妊婦やその家族も不安に思われている方もたくさんいると思いますので、その内容を一日も早くお知らせいただきたいと思います。
最後に、日本遺産なのですが、私も質問の中に入れさせてもらったのですが、まず、国は2020年をめどに約100の認定を予定しているということで、地域型は歴史文化基本構想の策定が必要だと。やはり小松市の担当者の方もそうですし、あと審査委員会の委員長のお話もそうですし、あとはやはり今後、小樽の観光ということを考えても、これから歴史的建造物ですとか、その歴史文化というものを観光とも引き離せない重要なポイントだと私も考えているのです。そして、平成29年度に組織・機構改革が行われるということで、小松市の例、審議会の例、今の小樽市の現状、そして庁内のそういう状況というのがもう整っているので、何とか日本遺産認定審議会の言っているコメントですとか、あとは小松市の先進事例なども踏まえて、教育委員会だけではなく、市長部局で対応していただけるように強く検討していただきたいと思うのですが、その辺についてもう一度お答え願います。
あと、歴史文化基本構想策定委員の中にも文化庁または北海道教育委員会がメンバーとしているということなのですが、その中で現在の小樽市の体制についてもっと横断的にやらなければいけないよという、そういった指摘というのは文化庁からは受けていないのでしょうか。
その2点お願いいたします。
○議長(横田久俊)理事者の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)市長。
○市長(森井秀明)面野議員の再質問にお答えをいたします。
結果的に、御質問としては2点だったかと思います。
まず1点目、将来の人口等が減少していく中で、行政サービスを一定水準維持していく必要があるということで私が答弁させていただいた中で、その将来の方向性という表現だったかと思います。先ほどの答弁の中では、除雪や消防署の配置などについては、本市の東西に長い地形特性もあり、人口規模にかかわらず一定水準を維持する必要があるものと考えておりますという形で答えさせていただいているところでございます。
今、将来のそのときにおいてを初めから推計して、今、ではこうしますということで方向性が決まっているわけではございませんけれども、ただ、例えば消防署においては、小樽市より小さい自治体の中で、御存じのように、近隣都市でもそうですけれども、広域的に組合等を組んで協力し合いながらその消防体制を維持していくなど、そのような取り組み等は行われておりますので、小樽市も今後において人口規模が下がってきた場合においては、近隣都市との協力体制であったりとか、またはその効率化等を鑑みながら維持をしていくことになるのではないかなと推測をするところではございます。
それともう一点、出生率の増加の見込める政策をというお話だったかと思います。特に、社会保障以外で、地域特性においてという表現だったかと思います。
東神楽町においては、先ほどの教育の中でも、食育等の取り組みも独自の地域の中で行っている特徴ある取り組みですということで、それもきっと出生率に結びついているではないかというお話がありましたけれども、一つ一つの取り組みだけを見ますと、本当にその出生率を高めるための取り組みとして表現できないこともあるかもしれませんが、御存じのように、今年度においては、教育においても小樽市における特徴ある、例えば向井流の取り組みであったりとか、高島越後盆踊りであったりとか、そのような、この地域だからこそ行っている、そういう教育的なものも取り組んでおります。また、50周年の潮まつりにおきましても小樽市内の学校に、全ての学校でぜひ参加をということで促し、潮まつりという小樽市における特徴ある踊りに子供たちがみんなで参加をしている、そのような地域の、ほかにはない取り組みを行うことにおける、子供たちであったりとか、その御両親であったりとか、このまちで育ててよかったなと思っていただく、そのような環境を整えていくという意味合いにおいては、もう既に市としてもさまざま取り組んでいると思います。
しかしながら、先ほど除排雪は出生率を上げるというお話にはならないというお話がありましたけれども、人口減少に歯どめをかけていく政策の一つではあるかなと思っておりますし、また、面野議員自身から御指摘されている流山市の取り組みですか、そのように大都市の近隣都市で、人口減少ではなくて、逆に人口増加に転じているまち等がありますから、小樽市でも、先ほど社会保障の枠組みでのお話で、乳幼児医療の話等をさせていただいておりますが、そのような人口増に転じているような自治体における子育ての支援であったりとか、または教育環境における取り組み、さらにはそれに伴う住環境の整備等、それらを改めて研究し、今、この場において具体的にもう既にこれを行う予定でありますとは言えませんけれども、それが形に見えるように、これからも庁内でもしっかり協議をしていきたいなと思っているところでございます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)教育長。
○教育長(林秀樹)面野議員の再質問にお答えをいたします。
日本遺産の認定に向けて新たな組織が必要になるのではないかというような趣旨の御質問だと思います。
面野議員から小松市の例でありますとか、岐阜の日本遺産サミットだとか、いろいろと具体的な例を示していただきました。その中で、シリアル型だとか地域型、そういったものも含めての検討が必要ではなかろうかというようなことで、それを前提としてのお話でございますけれども、現在、教育委員会が事務局となって進めているところでございますけれども、例えばシリアル型を目指すと、検討するということになれば、今やっている業務に加えまして、他市町村との協議でありますとか、連絡だとか、調整というものが加わるという形になります。また、業務もいろいろな分野の部分とかかわってくるということにもなるのかなというふうに思います。この場合については、このプロジェクトに対する組織体制につきまして、やはりオール小樽としての組織が必要だと考えられますので、今後、市長部局などとも協議するなどして検討してみたいと思っております。
文化庁だとか、道からそういう組織について指導がないのかということでございますけれども、具体的には御指導はいただいておりません。
(「議長、16番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)16番、面野大輔議員。
○16番(面野大輔議員)1点、要望だけにしておきます。
先ほど、市長から行政サービスを一定水準保つという答弁の中で消防の話が出てきましたので、面積が変わらないということで考えれば、水道もありますので、そちらも一緒に御検討いただきたいと思います。
○議長(横田久俊)面野議員の一般質問を終結し、この際、暫時休憩いたします。
休憩午後2時58分
――――――――――――――
再開午後3時25分
○議長(横田久俊)休憩前に引き続き、会議を再開し、一般質問を続行いたします。
(「議長、14番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)14番、中村吉宏議員。
(14番中村吉宏議員登壇)(拍手)
○14番(中村吉宏議員)平成28年第3回定例会に当たり、通告どおり一般質問をいたします。
初めに、地域包括ケアシステム構築と統合医療について、市の認識、健康寿命の延伸について質問いたします。
高齢化率が37%に達する本市の状況に鑑み、今後の健康寿命の延伸に対する施策が課題となります。
まず、本市における平均寿命と健康寿命をお示しください。
本市では、高齢者を地域で支える地域包括ケアシステムに関して、参加する市民活動への対応については、生活支援コーディネーターや多様な実施主体の定期的な情報共有と連携強化を図る場として、平成29年度末までに協議体を設置される旨、昨年の第3回定例会において私が行った一般質問で答弁しております。現状、その進捗はいかがでしょうか。
今後においては、地域包括ケアシステムの構築、その協議を行うことに向けて、その輪の中に入る高齢者の方が健康を保ち、地域で生活できるまちづくりを考えなければなりません。この点、高齢化の進行に伴い医療費が増加している小樽の現状、1人当たりの年間医療費は、平成23年度で全国平均の1.4倍とのことです。この状況を改善するためには、高齢者を含め、市民が通常の生活の中でいかに健康を維持できるかが大きな問題です。日ごろからの市民の健康維持のため、特に地域包括ケアシステムを視野に入れた高齢者の方のための健康維持に向けて、小樽市ではどのような取り組みを行っているのかお示しください。
また、今後、どのような取り組みを行うのかもお示しください。
今、統合医療という取り組みが世界的に徐々に進んでおります。世界には、西洋医学以外にも東洋医学を初め、相補・代替医療と呼ばれる数多くの療法があります。相補・代替医療とは、おおむね五つの分野に分類され、アーユルヴェーダなどの伝統医学、瞑想や音楽療法などの心身の介入による療法、アロマテラピーなどの生物学的療法、マッサージや鍼灸などの徒手療法、気功などのエネルギー療法などが挙げられます。
アメリカやヨーロッパでは、相補・代替医療による診療が西洋医学と肩を並べて普通に行われています。患者を中心に相補・代替医療を統合し、患者に適したあらゆる医療の可能性を取り入れようとするのが統合医療です。統合医療は、その人の病気症状を取り除くことだけを目的としたものではなく、心の状態や家庭での生活習慣、社会的環境など、多面的に原因を見詰め、一人一人に最もふさわしい治療方法を一緒に考え、それを提供するものであります。
アメリカやイギリスを初め西欧諸国では統合医療が国の医療として研究されるなど、世界の潮流となっています。西欧諸国で統合医療の実施、研究が進んでいる背景には、高額な医療費の負担が軽減でき、患者が希望する治療が受けられるなどの理由で、現状の医療を見直そうという政府や国民の意識の高まりがあります。アメリカでは、国立衛生研究所が相補・代替医療センターを設置し、2005年には150億円の予算が投じられ、相補・代替医療が科学的に研究されています。また、その研究所の2002年の調査では、アメリカ国民の62%が何らかの相補・代替医療を利用していると報告しています。
日本でも、2008年には日本統合医療学会が設立され、調査研究が進んでおります。
また、国政の場では、衆参両議院の関係委員会において、医療費の高騰を抑制するために予防医学の観点から統合医療に関する質疑が行われてきたところ、2013年には自民党統合医療推進議員連盟が、会長の鴨下一郎衆議院議員、事務局長の水落敏栄参議院議員を中心に、統合医療の推進に向けて議論、予算要求を重ね、予算獲得を行い、さらには厚生労働省は、2016年2月に統合医療企画調整室を設置し、本格的に統合医療の取り組みを行っております。
国におけるこのような取り組みを受けて、小樽市としても、今後の医療や地域包括ケアシステムの中に市民の健康維持のため統合医療を取り入れていくことを検討し、実施すべきと考えますが、これについて御所見を伺います。
また、地域包括ケアシステムに限らず、本市でも早い段階から統合医療への取り組みが必要であると考えますが、本市の考え方をお伺いいたします。
一億総活躍時代、市民が健康に暮らすためにも実施に向けた取り組みを要望いたします。
次に、プロ野球球団のドーム球場の移転に伴う誘致について、札幌市手稲区への誘致活動に対する小樽市の見解を伺います。
報道でも明らかなとおり、北海道日本ハムファイターズの新球場建設予定地として札幌市手稲区で、市民の方を中心に誘致に名乗りを上げております。
以前は、東京を本拠地としていた日本ハムファイターズは、2004年に本拠地を北海道に移転し、北海道日本ハムファイターズと球団名を変更しました。以降、地元北海道のファンに対しさまざまなファンサービスを行いながら、2006年には日本一に輝いております。現状、北海道内での認知度は定着し、地元球団を応援するファン層もふえているとのことです。これまで拠点としていた札幌市豊平区の札幌ドームから、球団所有の球場をつくりたいということで、現在、新たに球場建設予定地を探しております。同球団の新球場建設予定地誘致には、ほかに札幌市南区、北広島市などが名乗りを上げている現状があり、3万人規模の収容が可能な球場が完成し、その移動人口が発生することは都市にとって非常に魅力的なことであると考えます。
また、札幌市手稲区は、小樽市と隣接する立地であります。小樽市では、市のホームページに掲載されているとおり、平成19年度から、古くは運河でつながっていた石狩市、札幌市手稲区と、地理的にも隣接している当市を含めた3市区が、交通安全、スポーツ、お祭り、イベント、情報交換など、さまざまな分野で連携事業を行うことにより、地域住民の相互交流を促すことを目的として3市区連携に取り組んでおります。今回の新球場誘致が実現すれば、手稲区との連携を深化させ、訪れる人の動線づくり強化にもつながるものと考えます。また、全道・全国から野球観戦に訪れた人たちが隣接地の小樽を訪れ、その結果、市内観光や経済への波及効果も考えられます。また、小樽や後志町村の野球ファンの方々、野球に情熱を傾ける子供たちが、より身近にプロ野球を感じ取ることができるようになると考えます。
小樽市では、現在、市民の方たちが勝手連的に署名を集め、誘致活動を行っているのが現状であります。経済効果や人的交流等、小樽にとって期待できる効果が多分にある今回の移転誘致について、市民の希望も徐々にふえている現状、小樽市としても手稲区と連携し、情報収集を含め、積極的に取り組むべきと考えます。これについて、市長の見解を伺います。
また、この件については、市長御自身、手稲区長と情報交換を行うなど、既に市としての対応を行っているのかどうかお示しください。
本来であれば、小樽市が独自で誘致に名乗りを上げてほしいところではありますが、市長はそのような意思はなかったのかお示しください。
また、もし球場誘致が小樽市で難しいというのであれば伺います。北海道日本ハムファイターズ球団では、札幌市東区に選手の屋内練習場を設置しております。球場の手稲区誘致が行われた場合、練習場も近隣にあるほうが、選手初め関係者の方々にとっても便利であると考えます。当市に、球団の練習場を誘致する提案を行っていただきたいと考えますが、いかがでしょうか。銭函地域への誘致は現実的であると考えますが、市長の見解を伺います。
最後に、高島地域における観光船の営業に関しての小樽市の対応について伺います。
港湾都市である小樽は、明治以降の海運業とともに発展してまいりました。運河の建設利用から埠頭の開発、整備へと徐々に発展してきた小樽港であります。港湾の発展に伴い、いろいろな産業の港湾区域利用が進み、その中で本市では、その港湾区域の利用について秩序の明確化を図るために利用の規制を行うべく、港湾法の規定に基づいて小樽港の臨港地区内の分区における構築物の規制に関する条例が制定されたと認識しております。平成8年に制定された当該条例では、臨港地区を5区に分区しており、それぞれの分区では、各分区の目的を阻害する建物等の建設は制限されております。
また、観光船事業では、以前から小樽市としても観光事業の一環で取り組んでいるところ、小樽観光振興公社が昭和57年に設立当時、海上観光事業に使う船として昭和51年に建造した船を2隻購入し、2013年10月までの37年間、小樽の海上観光を引っ張ってまいりました。その後、新造船の海上観光船と港内周遊の屋形船が運航されているところ、近年では、小樽港マリーナ発着のクルーズ船を初め、青の洞窟や窓岩を観光する観光船事業が増加しております。それらの事業者が、事業を行う場所として利用しているのは、小樽港臨港地区内では商港区やマリーナ港区、無指定区域などを利用しているのが現状です。
以上のような小樽港とその利用にまつわる状況下で、現在、高島地域の造船所跡地を利用し、観光船事業の営業を行っている企業があると聞いております。観光都市小樽のさらなる発展に新規事業者が展開することは望ましいことではありますが、他方、小樽市の港湾には、先ほどのとおり、明確な臨港地区ごとの分区を行っております。今回、新規参入の企業が利用している地区は、分区条例の規定上、漁港区に指定されており、他の事業で利用する場合、原則的には規制の対象となるものと思われますが、今回、その利用に当たり、関連する申請に対して市は内容を審査し、確認ないしは許可の判断をしたとのことです。その審査、許可等に当たり、土地、建築物、水面、その他の港湾施設の利用について、当該条例の規制の趣旨に照らし、市の判断は妥当だったのか否かお答えください。妥当とするのであれば、根拠を示して御説明ください。
また、この地区の水面は、漁業権が設定されており、漁業関係者の方からも今後の状況に対して不安の声が上がっております。市は、漁船と観光船の航行に関する安全確保の手段や事故等が発生した場合の対応など、漁業者と観光船事業者に対し、どのような協議を行っているのか、経緯を含め明確に説明してください。
また、今後においてどのように対応していくのかお示しください。
以上、再質問を留保して、質問を終わります。(拍手)
○議長(横田久俊)理事者の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)市長。
○市長(森井秀明)中村吉宏議員の御質問にお答えいたします。
初めに、地域包括ケアシステム構築と統合医療についての市の認識、健康寿命の延伸について御質問がありました。
まず、本市における平均寿命と健康寿命につきましては、平成22年の統計によりますと、平成寿命は男性77.75歳、女性86.29歳であり、健康寿命は男性76.00歳、女性82.37歳となっております。
次に、地域包括ケアシステムにおける協議体設置の進捗状況につきましては、平成28年4月に各地域包括支援センターに日常生活圏域ごとに活動する第2層生活支援コーディネーターを配置いたしました。また、市全域を対象とする多様な関係主体間の定期的な情報共有及び連携・協働による取り組みを推進するための協議体の設置に向けて、協議体の構成員を予定している老人クラブ連合会、NPO、ボランティア団体等の多様な主体、介護事業所団体、社会福祉協議会、地域包括支援センター等と調整を行いました。7月には、協議体設置の準備として地域づくりの視点を学ぶとともに、各団体の活動報告事例をもとに、今後、必要とされる取り組みや課題などを考える機会となる研修会を開催したところであります。
10月には、(仮称)小樽市生活支援体制整備協議会を設置したいと考えております。この協議体で検討の上で、平成29年4月には、市全域における生活支援サービスの開発等、多様な取り組みのコーディネート機能を担う第1層の生活支援コーディネーターを配置したいと考えております。
次に、高齢者の方のための健康維持に向けての取り組みにつきましては、市の介護事業としては、介護予防フェア、スポーツクラブ委託型介護予防事業、地域版介護予防教室を行っております。介護予防フェアは、毎年1回、介護予防の普及・啓発を目的に、市内大型商業施設において開催しております。このフェアでは、医師会等関係団体によるブースの設置、講演、健康体操などのプログラムを取り入れ、介護予防の必要性を認識する機会として大変好評を得ております。
また、各地域包括支援センターにおいて、地域版介護予防フェアの開催をしております。スポーツクラブ委託型介護予防事業は、筋力アップなどのため、3法人7教室で取り組んでおります。地域版介護予防教室は、市が養成した介護予防サポーターがボランティアで自主運営し、町内会館等を会場に行っております。内容は、健康づくりや介護予防に取り組みたい方を対象として、ストレッチ、筋力トレーニングなどの運動やレクリエーションなど行っており、平成24年度に5教室で開始し、平成28年度現在は19教室で開催しております。これらの事業については、高齢者の方の健康維持のために今後とも継続してまいります。
今後につきましては、さきに述べた協議体の中で、どのような取り組みがあるか検討してまいりたいと考えております。
次に、地域包括ケアシステムの中に統合医療を取り入れていくことの検討、実施につきましては、現時点では国も検討に入って日も浅い段階であり、今後の国の動向、先進市等の事例を注視していきたいと考えております。
なお、本市では、在宅医療と介護を一体的に提供するために、医療機関と介護事業所などの関係者の連携を推進することを目的に、小樽市、小樽市医師会などの医療関係者、訪問介護事業所連絡協議会などの介護福祉関係者、地域包括支援センター等の関係機関により構成される、おたる地域包括ビジョン協議会が設置されており、随時その場において情報提供してまいりたいと考えております。
次に、統合医療への取り組みにつきましては、厚生労働省の「統合医療」のあり方に関する検討会において、統合医療は近代西洋医学を前提とし、これに代替療法や伝統医学等を組み合わせ、さらに生活の質を向上させる医療と位置づけています。
今後の取り組みといたしましては、安全性、有効性等に関する科学的知見を収集するとともに、必要な情報を広く発信し、国民及び医師が療法を適切に選択できるようにすることが重要としております。
本市といたしましては、国における動向を注視しながら、正確な情報の把握に努めてまいりたいと考えております。
次に、プロ野球球団のドーム球場移転に伴う誘致について御質問がありました。
まず、本市としても、手稲区と連携し、情報収集も含め積極的に取り組んではどうかということにつきましては、球場の移転に関してはさまざまな情報収集に努めているところではありますが、手稲区からは新球場誘致に関する行政としての方向性や考え方について、現時点では明確に示されておりませんので、今のところ、手稲区との連携は行っておりません。
また、この件に関して、手稲区長との情報交換なども含め、現時点においては特段の対応は行っておりません。
次に、市として新球場を誘致する意思についてですが、今回の球場移転に関しましては、球団側の一つの構想として、新聞などの報道で知り得る限りの情報であります。球場誘致につきましては、可能性の一つとして念頭にはありますが、私としましては、本市の子供たちがプロスポーツ選手と交流できる機会を創出していくことなど、子供たちの心身の健やかな成長を図る上で非常に有益であると考えておりますので、そのような意味において、まずは球団側との信頼構築や情報交換ができる環境づくりに努めてまいりたいと考えております。
次に、球団の練習場を銭函地域へ誘致することにつきましては、現時点では、練習場の移転に関しては球団やマスコミからの情報もなく、球団側の意向等も把握しておりませんので、そのような可能性があるのかどうかも含めまして情報収集に努めてまいりたいと考えております。
次に、高島地域における観光船の営業について御質問がありました。
まず、分区条例の規制の趣旨に照らし、市の判断が妥当であったか否か、妥当と判断した根拠についてですが、土地の利用につきましては、都市計画法に基づく開発行為の許可や宅地造成等規制法に基づく許可申請が必要となる基準に該当していないため、申請不要といたしました。
次に、建築物につきましては、観光船利用者だけではなく、地元の漁業者等が利用できることから、分区条例別表第3第12号に該当するものと判断いたしました。
(「そんなこと書いてないよな」と呼ぶ者あり)
また、浮き桟橋設置による水面占用及び港湾施設である護岸使用につきましては、港湾法第37条第2項において、港湾の利用もしくは保全上、著しい支障を与え、港湾計画の遂行を著しく阻害し、その他港湾の開発発展に著しく支障を与えるものであるときは許可をしてはならないなどの規定がありますが、著しい支障を与えるものではないことから、小樽市港湾施設管理使用条例第3条の規定により許可したところであります。
次に、漁業者と観光船事業者の協議と経緯につきましては、漁業者に対しては、観光船事業者が北海道運輸局に対し旅客定員12名以下の人の運送をする不定期航路事業の届け出をし、事業を行うことができることや水面占用及び護岸使用の許可までの経過と今後の対応について説明したところであります。
また、観光船事業者に対しては、観光船の運航内容について漁業関係者に説明するよう指導してきたところであります。今後とも、船舶の安全航行確保や漁業権の取り扱いなどについて関係者と調整を図ってまいりたいと考えております。
(発言する者あり)
(「議長、14番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)14番、中村吉宏議員。
○14番(中村吉宏議員)何点か再質問させていただきます。
まず、最初の質問で行っておりました地域包括ケアシステム、それから統合医療等の質問に関してですけれども、まず、平均寿命と健康寿命をお示しくださいと言った際、平成22年度のデータが示されました。現在は平成28年度なので、6年前のデータかと思いますが、もっと新しいデータはないのでしょうか。もしないとしたら、なぜ新しいデータが今とれていないのかお示しいただきたいと思います。余りにも古いデータで、今どう変化しているのかというのがわからないかなと思います。
それと同じく、この1問目の問題について、健康維持のための小樽市の取り組みを示されました。スポーツですとか、そういったものを利用し、あるいは健康体操、介護予防フェアでいろいろ行われているということですけれども、もちろん健康寿命を維持するためには体力的な部分の衰えをどうやって抑えていくかということも非常に重要な半面、昨今から問題になっている認知症の方ですとか、そういった部分の問題が出てきているかと思います。そういう部分についての原因などをしっかり調べた上で、こういういわゆる精神部分に対する健康増進策はないのか、この辺をお示しください。
それから、統合医療に関しては、国もまだ取り組み始めて確かに新しい状況で、今後、いろいろ議論や情報を集めてくださるということなのですが、この部分について質問ではないのですけれども、随時また議会の中でも市の取り組み等を確認していきますので、しっかりと情報収集、また、議会に向けても、できればこういうところの情報を集めましたというような報告をいただければありがたいなと思います。
それから、プロ野球球団の手稲区への誘致活動についてですけれども、総合的に幾つか質問しましたが、札幌市手稲区から何か情報提供を待っているという段階ではなくて、小樽市から何か情報を求めたりですとか、連携を求めるような行動をしないのですかというのが、この質問の趣旨であります。向こうから何かしてくださいというのは違うと思うのです。小樽市のために、この移転の話をどう有益に持っていくのかということが重要なわけであって、小樽市として何かアクションを起こしていかないのですかというところを含めて、もう一回御答弁いただければと思います。
それと、同じく球団の部分の問題ですけれども、練習場誘致を提案していただきたいというお話をしました。球団との関係性をというお話も、構築していかなければならないのだということもありましたが、そもそも情報がないという段階で、これも手稲区への誘致があってこそのという話にもなってきますけれども、あわせて、こういうものを付随して、市長は、小樽市のトップセールスマンになるのだというお話ですから、そうやっていくのだということであれば、こういうのをもっともっと積極的に声かけし、水面下あるいは表立ってでもいいです、声をかけていただきたいなと思っております。こういうアイデア、発想でいろいろなものを引っ張ってこないと、小樽にとって有益なものを呼び込んでこられないと私は思うのですけれども、その辺の御見解と実際行動を起こしていただけるかどうかお答えください。
それから、3問目の高島地域の観光船事業の件ですけれども、今、答弁の中で、分区条例の条文を挙げてお示しいただいた箇所がありました。建物に関しての規制については、分区条例第3条第1項第3号で示されており、別表第3に掲げられている第12号に記載しているものは、本来であれば、この漁港区は、漁業者、それから漁船あるいはその工場について建物が建てられますということで、それ以外のものはだめですよという規制なのです。この第12号の記載の内容は、漁業関係、漁船の乗組員の方、漁業関係の工場や施設、そういったところに従事する方、それからその利用者のための飲食店と規定されているわけです。
この分区条例の趣旨からすると、そもそも港湾法に基づいて、港湾の施設の有効活用を図ることを目的とするのだと、臨港地区内の土地利用を用途別に区分して、港湾施設の有効活用を図ることを目的としているという趣旨、これについての規制であり、漁港区では漁業やその関連する業態のもの以外のものは規制するのだという趣旨があるわけです。いわゆる漁業者たちが利用する、あるいは漁業関係の工場等に従事する方の休憩所であったり食堂であったりという目的がまず主たる目的になってくることが、この第12号の規定の内容になります。違う目的の業種を前提として、たまたま近くの漁業者たちに利用してもらえるから、それでいいのだという話にはならないわけです。そうであれば、規制の趣旨そもそもがおかしいことになりますし、条例で規制をする意味がなくなってしまいます。その証拠に、例えば別表第4、別表第5と続いていますし、その前の別表第1、別表第2にも同様の趣旨の規定があるわけです。意味があって区分をしているところに、この規定の拡大解釈をすることによって全く違う業態の方たちが自由に営業できるようになるのであれば、そもそもこの条例の規制というものが何なのか、この点を踏まえてもう一度御答弁いただきたいと思います。
それと、同じく第3問目でありますけれども、護岸の使用について、港湾法第37条第2項には、著しく支障を与え、著しく阻害しとありましたが、ではその著しくということをどのように捉えて考えられるのでしょうか、どのように解釈されるのでしょうか。著しい支障あるいはそういったことに関して、この文言をどのように解釈されるのか、もう一度お示しいただきたいと思います。
○議長(横田久俊)理事者の答弁を求めます。
若干お待ちください。調整中のようです。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)市長。
○市長(森井秀明)中村吉宏議員の再質問にお答えをいたします。
私が答弁したこと以外は各担当から答弁させていただきますので、よろしくお願いいたします。
まず、プロ野球球団のドーム球場の移転に対して、市から手稲区に対して連携を求めるべきではないかというのが1点目の御指摘だったかと思います。現行において、今その誘致を望まれているのは手稲区の稲積公園の地域の方々でございますので、小樽市自体がその誘致を求めて、小樽市内に持ってくるということではありません。もし小樽市で誘致をということであれば、もちろん積極的に手稲区や近隣市町村にも呼びかけて取り組むところではございますけれども、現在の取り組みそのものにおきましては手稲区側の取り組みでございますので、その方々の、手稲区の区長も含めて行政側の判断等もありますので、お話を受けながら考えていくべきことだというふうに思っておりますので、まず、その点については御理解いただければと思います。
また、練習場の誘致については、新たな発想の中で、その可能性も見据えながら、そういうことを行うことによって、企業誘致も含めて引っ張ってくるという意思になるということではあると思いますが、まだこれについては、恐縮ですけれども、情報分析も行えていない、情報収集すら行えていない状況であります。やはりそういう情報等をしっかりと受けとめながら、その可能性を探っていくということが、現段階で私としてはできるところかというふうに思っております。
どちらにいたしましても、私としては、やはり日本ハムというプロ野球の球団が北海道にあり、そのプロ野球選手はもとより、その球団としての小樽市とのこれからのかかわりの中では、まず、信頼を構築していくこと、または常に何を行うにおいても情報交換だったり連携できる、まずその環境を整えていくことから始めていかなければ何を行うにしても実現できないというふうに思っておりますので、まずはそこから一つ一つ進めてまいりたい、私自身としてはこのように考えているところでございます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)保健所次長。
○保健所次長(犬塚雅彦)中村吉宏議員の再質問にお答えします。
平均寿命と健康寿命について、平成22年のデータは非常に古いのではないかという御指摘でございますけれども、このデータにつきましては北海道の出典でございまして、確認いたしましたら、平成30年度に新しいデータというか、数字を出すということで伺ってございます。都道府県は人口規模が多いので何年かで出るのですけれども、市町村まではなかなかこういった時間がかかるといいますか、要するに健康寿命につきましては、例えばさまざまな国勢調査ですとか国民生活基礎調査ですとかというデータ、自己申告のデータもございまして時間がかかるようでございまして、平成30年度ということで道からお伺いしてございます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)医療保険部長。
○医療保険部長(小山秀昭)統合医療の件で、認知症の取り組みについて御質問があったと思います。
先ほど述べたスポーツクラブだとか介護予防フェア、これらも、介護全体でございますので、認知症のための取り組みにも入っているわけでありますが、そのほかとしては認知症サポーターの養成、講座を開いて認知症サポーターをふやしていこうということ、それから認知症の予防教室というものも行っております。また、高齢者の食生活の改善についても必要であるということで、高齢者の食生活改善普及講座について、保健所でも行っているところでございます。ただいま詳しい数字的な資料はお持ちしておりませんが、そのようなことで取り組んでおります。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)産業港湾部参事。
○産業港湾部参事(飯田俊哉)中村吉宏議員の高島地域における観光船の営業についての再質問にお答えいたします。
まず、1点目に、条例の拡大解釈ではないのかというお話がございましたけれども、あくまで今回の利用につきましても、事業者からのヒアリングですとか、各種申請書に基づいて利用者の確認をしたところでございますし、分区条例については、申請者から提出された案件ごとに、その都度その内容を審査し、適正に運用しているというふうに考えてございます。
それと次に、著しいということの解釈についてでございますけれども、水面においては新たに設置する施設などが船舶の航行の支障にならないのか、著しい支障を与えないのかということが一つの判断でございまして、まず今回の場合は、一つは、浮き桟橋については長さが16メートルで沖合に展開しないということ、さらには護岸の係留については、船の長さが12メートル程度で護岸延長が53メートルですので、それも著しい支障にはない、さらには港湾計画においては、新たな施設計画というものがあれば、それは著しい支障というふうに考えますけれども、今回は当該箇所には新しい施設計画がありませんので、著しい支障には当たらないというふうに考えたところでございます。
(発言する者あり)
○議長(横田久俊)3番目の漁港の件については、再質問では、別表3第12号等々の細かい指定をしていまして、これと少し違うのではないのかという御質問でしたけれども、今の御答弁はそこら辺にかみ合っていなかったのかなという気がいたします。
それと、もう一度、声が少し小さかったので、私も聞こえなかったものですから、もう少し大きい声でお願いいたします。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)産業港湾部参事。
○産業港湾部参事(飯田俊哉)別表第3の第12号に該当するということの判断でございますけれども、あくまで別表3の第12号、前各号ですね、例えば水産卸売市場とか、それとさらには水産物処理の工場だとか、そういうところに従事する者とその利用者が該当するという、その利用者の、ここでは我々は飲食店という形で解釈をしてございますけれども、申請上は休憩所という形の申請になってございます。そういうことで、漁業者が利用するということで、そういう形で事業者から申請がございますので、我々はそれを第12号に該当すると判断したところでございます。
(「全然違いますよ、そんなの」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)第37条第2項のほうはいかがですか。これは答弁したのか。ごめんなさいね、聞こえなかったものですから、裁きとしては。
(発言する者あり)
静かにしてください。
参事、どうぞ。
○産業港湾部参事(飯田俊哉)第37条の著しいの判断でございますけれども、水域において著しい支障といいますのは、新たに設置する構築物ですとか、護岸への係留がほかの船舶の航行に著しく支障を与えるということが考えられますけれども、今回については、浮き桟橋の長さが16メートルであって沖合には展開しないこと、さらには高島の護岸については現在未利用でありまして、係留規模の、船の長さが12メートル程度、護岸延長が53メートルでありますので、これについても著しい支障にはなっていない。それと、港湾計画における高島地区については、今回、当該箇所には新たな施設計画がございませんので、港湾計画上は著しい支障とはならないというふうに考えてございます。
(発言する者あり)
(「議長、14番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)再々質問でよろしいですか。
○14番(中村吉宏議員)1点、今、再質問の中で、質問した趣旨と違う答弁が返ってきているのですけれども、その点についてしっかりとした正しい答弁をいただきたいと思うのですが。
具体的に言いますと、先ほどの分区条例の……
○議長(横田久俊)答弁漏れということでよろしいのですか。
○14番(中村吉宏議員)答弁漏れです。はい。
○議長(横田久俊)具体にお示しください。
○14番(中村吉宏議員)私が質問しましたのが、分区条例の別表第3の第12号の規定について、それを今回、そのまま認めますと、ほかの箇所、別表第1、第2、第4、第5まで同じ規定がありますと。では、そのように解釈した場合に、ほかの地域にも同じような形で分区規制以外のものが建てられてしまう可能性があるのだけれども、その点についてどういう認識をされているのかということを質問したのですが、そこのところをお願いしたいと思います。
○議長(横田久俊)確かにそういう質問がありましたので。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)産業港湾部参事。
○産業港湾部参事(飯田俊哉)別表の第1から第5に、それぞれ同じような、これは具体的に言いますと、各施設に従事する者及びその利用者のための飲食店または物販店という規定が全てに載っているので、各分区以外の利用につながるのではないかという御質問でございます。それについては、この各号の規定につきましては、それぞれの地区ごとの、分区ごとの利用者に対する、例えば従事者だとか利用者に対する利便施設をつくってもよいという、それぞれの各号でのそれぞれの利便施設の設置の趣旨が、そういう趣旨で各号に設けてございます。今回も同じように漁港区の利用者、従事者の利便施設である飲食店という解釈でやってございますので、それ以外の者が使うということにはならないというふうに考えてございます。
(発言する者あり)
(「議長、14番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)14番、中村吉宏議員。
○14番(中村吉宏議員)再々質問をさせていただきます。
最初にした質問した順序と若干違うかもしれませんが、御容赦いただきたいと思います。
まず、今、御答弁いただきました分区条例の件、港湾部参事からお話がありましたけれども、私も本質問からの質問で、本来の規制の趣旨というものがありますよと。この分区条例で規制をしている趣旨というのがあって、そもそも漁業に携わる方や漁業関係の工場ですとか、この分区条例に規定されている業種、この目的を持った業種の方たちがそこに事業を展開している中で、そういう方たちのためのいわゆる休憩所であり、お手洗いとか、そういった施設、お食事の施設というものがこの中に規定されているかと思うのです。そもそもの趣旨が、分区条例上、漁港区の中で目的外のものが設立されている、その中にたまたま食堂や休憩所があるから認めるのだというお話であれば、極端な話、これは工業港区とかの分区もありますけれども、では工業港区で何か商業施設、レジャー施設をつくります、だけれども工場の従事者の方が遊んでもらえるのでいいのではないですかというお話にもなってくるのではないですか、そういう解釈を認めると。これはおかしいのではないですか。
だから、そもそも分区の規制を入れた、この規制の趣旨に照らしてまるっきりおかしいわけですよ、今回の許可が。それは何が起こるかというと、事業者たち、いわゆる一般の方は、こういう法令、条例、規定はわからないで、やはりつくりたい、やりたいことを進めていくわけではないですか。そうすると、財産的な損失なども出てきますよね。これは非常に重要な問題だと思うのです。この許認可をまずされていて、今の答弁の内容ですと、とても条例をきちんと遵守した形での確認の状況が行われていないと私は判断せざるを得ないわけです。こういう条例を曲解、ねじ曲げて拡大解釈していると言わざるを得ない状況ですし、これを最終的に判断されたのはまず誰なのか、そして実務担当者の判断も答弁いただいたとおりだったのか、この点をしっかりとお答えいただきたいと思います。また同じような状況が発生すると、本当に港湾の秩序がおかしくなってしまうと思うので、まず、この点しっかりお答えいただきたいと思います。
それと、先ほどの球場の誘致に関してですけれども、確かに、今、札幌市手稲区は誘致に向けて動いているわけです。市長の答弁ですと、今、小樽が誘致に手を挙げているならば別段いろいろ動いていかなければならないけれども、隣接の都市の地域が手を挙げている状況だ、それに対しては積極的には動かないというふうに解釈しました。私が言いたいのは、こういうお話が上がってきたときに、いかに小樽にとって有利な状況に持ってこられるのか。他都市の移転でもいいのです。それにどうやって便乗して小樽のために、あるいは経済の活性化のためになっていくのか、こういう趣旨なので、その点を踏まえて、かかわっていくのか、あるいは、いや、それだったら積極的に動いてみようかなと思われるのであれば、そういう答弁をいただきたいのですけれども、御見解を示していただきたいと思います。
○議長(横田久俊)理事者の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)産業港湾部参事。
○産業港湾部参事(飯田俊哉)中村吉宏議員の再々質問にお答えいたします。
まず、繰り返しになりますけれども、今回のこの規定は、それぞれの分区ごとの利用者、従事者の利便施設を設けるという趣旨で設定しているところでございますし、例えば工業港区に申請がされたとすれば、その内容、工業港区の施設の従事者及び利用者が使う飲食店であれば、それは分区条例上、許可をするということで考えてございます。
それと、今回の許可につきましては、港湾室として最終的に判断したものでございます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)市長。
○市長(森井秀明)中村吉宏議員の再々質問にお答えいたします。
私からは、先ほどの球場移転に伴って、やはり隣接している地域があるのであれば、例えばまちとしてその取り組みが、たとえ他市の取り組みであったとしても、有利であったりとか、時に便乗することも大切ではないかというお話だったかと思います。もちろん、このことに限らず、近隣での取り組みにおいて小樽市がそれとかかわることによってプラスになるようなこと、そういうことがもちろんあれば協力していくとか、そのかかわりを持って、または便乗していく、これは大切なことだというふうに思っております。
ただ、私としては、この点で2点やはりありまして、手稲区、区長というか、手稲区自体として具体的な動き等がやはりまだ見えてきていない、その点について、まず、主体となるその地域の方々の取り組みが、有志に伴う取り組みだけではなくて、行政としての動きが見えてきていないので、それについてはやはり私としても情報を得ていかなければならないのかと思っているので、そのお話を受けてからなのかというふうに思っております。
もう一点は、これは先ほども答弁いたしましたけれども、球場移転のことに限らずではありますが、やはりそのようなかかわり、取り組みをしていくに当たっては、その球団側との信頼構築をまず第一に取り組んでいかなければならないというふうに思っております。その球団側との信頼構築がない中で、ただ何においてもこういうふうにやっていくのです、ですから来てください、誘致していきますとかというお話をしても物事がなかなか私としては進まないのかというふうに思っています。ですから、私は、まずは球団側とのかかわり、情報連携、さらには信頼構築をまず第一に取り組んでいきたいということで答弁させていただきましたので、御理解いただければ思います。
(「答弁漏れがあります」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)答弁漏れ。
○14番(中村吉宏議員)はい、答弁漏れが1点あります。再々質問の答弁の漏れがあります。
○議長(横田久俊)具体に言ってください。
答弁が漏れているということですか。
○14番(中村吉宏議員)漏れています。質問に対する答弁が1個漏れています。
先ほどの港湾のところで、実務担当者の判断は答弁どおりだったのですかという質問をさせていただきましたが、これについてのお答えがなかったので、もう一度答弁いただければと思います。
○議長(横田久俊)最終判断は港湾室と、それではなくてですか。
(発言する者あり)
参事、どうですか。
○産業港湾部参事(飯田俊哉)私も実務担当者でございますので、私も含めてそういう判断をしたというところでございます。
○議長(横田久俊)いいですね。
中村吉宏議員の一般質問を終結いたします。
(「議長、11番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)11番、斉藤陽一良議員。
(11番斉藤陽一良議員登壇)(拍手)
○11番(斉藤陽一良議員)一般質問を行います。
まず、本市の水害対策について伺います。
ことしの夏は、特にお盆明け以降、三つの台風が連続して本道に上陸、その後、四つ目の台風10号も上陸し、道内でも大雨による被害がかつてない規模で広がりました。被害に遭われた方々に心からのお見舞いを申し上げます。
本市においては、現在のところ、幸いにも大規模な浸水や土砂崩れなどの被害は発生していないものの、8月20日の午前中からお昼過ぎにかけて、台風11号の接近に伴う前線の影響で、市内、特に銭函や星野町のキライチ川周辺で時間雨量が30ミリを超える強い降雨がありました。
まず、この8月20日以降の気象警報等の発表状況と降雨量の推移、消防等への通報や出動の状況及び市の対応等についてお示しください。
また、実際に人的被害及び住宅敷地への浸水、土砂崩れ、その他の建物やライフラインなどへの被害はあったのかについてもお示しください。
次に、今回、強い降雨があったキライチ川流域の地形的な特徴、河川法上の位置づけと管理主体、また、これまでの大雨や融雪による氾濫や洪水などの被害について、主なものをお示しください。
現在、キライチ川の星野会館裏手から下流100メートルほどの地点で、小樽市建設部発注の護岸工事が行われておりますが、この工事の概要と工期及び現在までの進捗状況をお示しください。
本工事への今回の大雨による被害の状況と工期や工程への影響、また、今後の対応の考え方をお示しください。
今回、工事が行われている地点より下流には、河床に多くの立木が生い茂り、河川水の自然な流れに支障となるおそれはないのか、本市が管理する上流部で護岸等が適切に管理されていても、下流域で自然な流れが遮られるようになれば、支障物のない上流でも氾濫や溢水が発生する危険はないのか見解を求めます。
さらに、危険があるのであれば、下流域の管理者に対して適切な措置をとるよう求める必要があると考えますが、見解をお示しください。
本市が管理する河川は幾つあるのか、その河川法上の種類別の内訳、また、キライチ川以外にも河川管理上の対策を必要とする普通河川や準用河川はどのくらいあるのか、また、管理主体が本市以外である河川はどのくらいあるかお示しください。
さらに、災害発生時における他の河川管理者との情報共有、連携体制はどのようにとられているのかお聞かせください。
また、氾濫や溢水を防止するため、必要な課題を発見したり、河川管理上の対策をとるための日常的な点検や将来にわたる護岸などの施設整備の実施についての計画や考え方をお示しください。
次に、一戸建て等の小規模なグループホームにおけるスプリンクラー設備設置義務の緩和について伺います。
死者5名、負傷者7名を出した平成25年2月8日の長崎市のグループホーム火災を受けて、政府は、平成27年4月、消防法施行令の改正により、同法施行令別表第1(6)項ロのグループホームについては、面積にかかわらずスプリンクラー設備の設置を義務づけました。
しかし、同法施行令別表第1(6)項ロは、第1号の老人福祉法第5条の2第6項、認知症対応型老人共同生活援助事業を行う施設、すなわち高齢者グループホームに限らず、第5号の障害者総合支援法の障害支援区分が総務省令で定める区分に該当する、避難が困難な障害者等を主として入所させる共同住宅及び借家の既存一戸建て住宅等を利用した小規模な障害者向けグループホームにも適用され、スプリンクラー設備の設置が義務づけられています。平成30年3月まで猶予期間が設けられているとはいえ、このような小規模なグループホームでは、水道管を太くしないと水道連結型スプリンクラー設備は設置できない場合が多く、費用が膨大にかかる、ポンプ設置の敷地がない、大家から工事の了承が得られないなど、このままではこのようなグループホームの継続が困難となり、入居している人たちの生活の場が奪われかねません。火災等の災害から入居者を初め職員等の生命、身体の安全を十分に確保すると同時に、その生活の場が失われることは何としても避けなければなりません。
まず、本市には、現在、同法施行令別表第1(6)項ロに該当する延べ床面積1万平方メートル以上、1,000平方メートル以上1万平方メートル未満、275平方メートル以上1,000平方メートル未満、275平方メートル未満の施設は、それぞれ何棟あるのか、また、それぞれスプリンクラー設備の設置状況はどうなっているのかお示しください。
次に、同法施行令第32条についてです。
32条は、「この節の規定は、消防用設備等について、消防長又は消防署長が、防火対象物の位置、構造又は設備の状況から判断して、この節の規定による消防用設備等の基準によらなくとも、火災の発生又は延焼のおそれが著しく少なく、かつ、火災等の災害による被害を最小限度に止めることができると認めるときにおいては、適用しない。」と消防用設備等の設置及び維持の技術上の基準の適用除外について定めています。
消防庁の障害者施設等火災対策検討部会の報告書でも、借家で運営されている既存の一戸建て住宅及び共同住宅を利用した小規模な障害者向けグループホームにおいて、スプリンクラー設備の設置が困難な場合について、共同住宅で準耐火構造で区画し、内装制限を行ったときは、避難経路の安全性を確保すればスプリンクラー設備の設置を不要にしても避難への支障は少ない、また、避難の安全性が確保されたバルコニー等を活用できる建物、排煙窓を有し避難の余裕時間を加算できる建物については、消防法施行令第32条を活用し、避難時間の検証要件を緩和するなど、令32条の適用による例外措置や運用上の留意点等について、消防庁において一定の考え方を示すべきとされています。
本件に関して、消防長または消防署長が判断すべき適用除外や例外措置について、市長の見解を求めます。
次に、パッケージ型自動消火設備について伺います。
平成28年1月29日、パッケージ型自動消火設備の設置及び維持に関する技術上の基準の改正により、消防法施行令別表第1(6)項ロ第1号ないし第5号に掲げる防火対象物で延べ床面積275平方メートル未満の施設、すなわち小規模な障害者向けグループホームを含む延べ床面積275平方メートル未満の福祉施設において、スプリンクラー設備の代替となる簡易なパッケージ型自動消火設備Ⅱ型の設置が認められることになりました。
しかし、このⅡ型は、防護面積13平方メートルの8畳用で、消火薬剤16リットル以上とされ、4.5畳や6畳の居室には、狭い部屋に過剰な設備を設置することになり、収納スペースや部屋の使い勝手が制約され、経費も不必要にかさむ可能性があります。Ⅱ型は本来、施設にとって負担が少なく、施工しやすく、工事を含めた経費を最小限にするため工夫されたものであり、より小さな消火装置や少ない設置本数が合理的に認められる基準となるよう、自治体の自主的な判断が生かされる仕組みづくりができるよう国に働きかけが必要と考えますが、見解をお示しください。
この項最後に、スプリンクラー設備設置の猶予期間と助成制度について伺います。
現行の義務化に当たって、猶予期間は平成30年3月末までとなっています。水道連結型スプリンクラー設備の設置工事は専門的で施工できる業者が限られ、期限内の設置が難しくなる可能性があります。また、パッケージ型自動消火設備Ⅱ型は、発売されて間もないことから十分に周知されているとは言えず、さらなる改善や基準の見直しも必要と考えます。
したがって、小樽市においても経過措置期間の延長について国に働きかけるべきと考えますが、見解をお示しください。
また、現在、グループホーム開設者がスプリンクラー設備設置等に利用できる助成制度は限られており、各グループホームが消火設備の設置に当たって利用しやすい制度の充実に向けて、基金の復活や福祉施設等施設整備費の申請手続の簡素化など、使い勝手の改善を国に対して求める必要があると考えますが、見解を求めます。
次に、森井市長による地方公務員法違反の人事異動について質問いたします。
去る7月20日、小樽市コンプライアンス委員会から、平成27年度人事異動における市長の法令違反について通報対象事実あり、本件人事は小樽市職員倫理条例第15条第3号の法令に違反するおそれのある事実に該当するとの報告が市長に対してあったことから、森井市長は、同日午後、緊急の記者会見を開き、その内容を公表し、改めて違法性はないとの認識を示しました。8月9日に開催された総務常任委員会の閉会中審査においては、当時の総務部長、総務部次長、職員課長が参考人として発言し、平成27年4月末の市長就任以降、5月21日に森井市長から、いわゆる森井原案が当時の職員課長に渡された経過などが明らかにされました。
まず、この委員会で、市長は、原案作成に至る打ち合わせについて、5月20日前後に原案を職員課長に手渡すまでに職員課や職員課長と一緒にやったということはないが、総務部長とは対話をしているという趣旨の答弁をされております。しかし、当時の総務部長は、その当時、市長と各部局との勉強会が優先されていたため、人事の打ち合わせに時間がとれず、平日がだめなら土日でもという話もしたが、結局、原案を見る前にはそういう打ち合わせはできなかったと発言されています。市長の答弁は、事実と違うのではないですか。
また、この答弁で、市長は、打ち合わせという言葉を使わずに、なぜあえて対話という言葉を使われたのか説明を求めます。
次に、内申書の件について伺います。
同委員会において、市長は、就任直後、当時の総務部長に対して、職員の人事評価にかかわるものは全て私のもとに提出をしてくださいと求めたところ、略歴書しかないと言われたので、やむを得ず経験者等に聞いたり自分が見聞きしたことを参考に6月1日付人事の原案を作成したという趣旨の答弁をされました。しかし、市長は、内申書を見せてもらえなかったのではなくて、当時の総務部長から、再三、管理職の人事について打ち合わせをしたい旨申し入れられていたにもかかわらず、それに応じなかったのは市長ではないですか。なぜ土日でもいいと言われながら打ち合わせに応じなかったのか、納得できる説明を求めます。
さらに、市長が、市長原案を当時の職員課長に手渡した後、渡された内申書を参考にして、最終的な6月1日付人事案が作成されたとしても、実際に昇任した22名について昇任内申が欠けていたことは事実であり、他に客観的な資料がない以上、今回、コンプライアンス委員会が明快に指摘するとおり、実証性を欠いた昇任人事が行われた事実を否定できません。同委員会は本件人事が違法であるかどうかの評価を保留しましたが、本件人事が地方公務員法第15条に違反することは事実において明らかであります。
もし市長が違反しないと主張されるのであれば、明確な法的根拠を挙げてお答えください。
最後に、平成28年4月1日付人事異動の違法性について質問します。
平成28年4月1日付の管理職の人事異動においても、昇任内申を欠く昇任人事が行われたことが明らかになっています。
平成28年4月1日に施行された改正地公法第15条は、これまで「受験成績、勤務成績、その他の能力の実証に基づいて」とされていたものが「受験成績、人事評価その他の能力の実証に基づいて」と改められました。これは、能力評価のみならず、業績評価も含めた総合的な人事評価によって、より精密かつ高い水準で能力の実証を求めようとしたものと解されます。それにもかかわらず、昇任内申を欠く平成28年4月1日の人事異動は、従来の水準における能力の実証さえも欠いていると言わざるを得ません。
さらに、改正地公法は、第21条の2、3、4で、昇任試験または昇任のための選考による能力の実証について規定していますが、昇任内申を欠く昇任人事は、この選考において高い水準どころか、最低水準の能力の実証にも基づいていないことになります。
したがって、本市における人事評価制度の確立を云々する以前に、昇任内申書類さえ欠いた管理職の昇任人事が行われること自体が既に能力の実証に基づかない任用であり、改正地公法においても第15条任用の根本基準に違反するものと言わなければなりません。もしそうではないと主張するのであれば、法的根拠を明確に示した答弁を求めます。
以上、再質問を留保して、終わります。(拍手)
○議長(横田久俊)理事者の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)市長。
(森井秀明市長登壇)
○市長(森井秀明)斉藤議員の御質問にお答えいたします。
初めに、本市の水害対策について御質問がありました。
まず、8月20日における気象警報等の発表状況と降雨量の推移につきましては、8月20日午前7時57分に大雨警報の浸水害が発表され、続いて午前8時43分に大雨警報の土砂災害、午前9時5分に土砂災害警戒情報が発表されております。
次に、降雨量の推移ですが、星置川に設置されている雨量計によりますと、午後0時から午後1時までの1時間に32ミリ、午後1時から午後2時までの1時間に33ミリの降雨が観測されております。
次に、消防等への通報や出動の状況及び市の対応等につきましては、8月20日から8月22日までの間に住民からの通報が25件寄せられ、消防と建設部が支障物の除去や土のうの設置などの対応に当たっております。
次に、人的被害や住宅敷地への浸水などにつきましては、河川の溢水が1件、住宅敷地の浸水が9件、小規模の土砂崩れが1件、側溝等のあふれが3件、その他道路の冠水等が11件、合計で25件の通報がありましたが、人的被害やライフライン等への被害はございませんでした。
次に、キライチ川流域の地形的な特徴、河川法上の位置づけなどにつきましては、キライチ川は星野町の山側から星置川につながる全長4.6キロメートルの急流河川であり、上流には砂防ダムが配置され、つつじ団地を経由するとともに、途中、札樽自動車道、国道5号、JR函館本線を横断しております。河川法上の位置づけは、国道5号より約50メートル山側の地点を境として、上流側については普通河川として小樽市が、下流側については2級河川として北海道が管理しております。
また、市としてデータの残っている平成16年度以降では、大雨や融雪による氾濫や洪水などの被害は確認されておりません。
次に、本市が発注しているキライチ川の護岸工事の概要と進捗状況につきましては、本工事は、北海道との管理境界付近の右岸側35メートル、左岸側45メートルの、合計80メートルの老朽化した既存の護岸ブロックを新しいブロックに張りかえるものであり、工期は平成28年7月12日から10月28日までとなっております。現在までの進捗状況につきましては、左岸側の既存ブロックの撤去を完了し、のり面整形を行っている状況であります。
次に、今回の大雨による被害の状況と工期や工程への影響などにつきましては、今回の雨によりキライチ川が溢水するといった大きな被害は生じておりませんが、工事現場の仮設物の一部が流されるといった被害があり、今後の台風等も予想されることから一旦工事を中断し、同一工事として発注している張碓右1の沢川の工事を先行しております。キライチ川は、張碓右1の沢川の工事完了後に再開する予定でありますが、進捗状況によっては工期延期も視野に入れているところであります。
次に、下流の河床にある立木が上流部で氾濫や溢水を発生させる危険性などにつきましては、立木が自然な流れに多少なりとも支障になると思われますので、管理者である北海道に確認したところ、立木の撤去や土砂のしゅんせつを計画していると伺っております。
次に、本市が管理する河川の種別及び管理主体が本市以外である河川の種別につきましては、本市が管理する河川は、準用河川が4河川、普通河川が92河川であり、河川管理上の対策を必要とする河川として今年度整備を行っているのは、キライチ川以外では普通河川5カ所で、来年度以降も計画的に整備を進める予定であります。
また、管理主体が本市以外である河川としては、北海道が管理する2級河川が7河川あります。
次に、災害発生時における他の河川管理者との情報共有、連携体制につきましては、水防法に基づき、北海道から指定水防管理団体に指定されている市町村は、その区域における水防を十分に果たす責任を有しております。したがって、市内全ての河川において、本市が独自に水防活動を実施することとなります。
また、連携体制につきましては、北海道では、指定水防管理団体を応援するため水防資機材を備蓄しており、市町村長の要請があれば払い出すこととなります。
次に、氾濫や溢水を防止するための日常的な点検や将来の考え方につきましては、日常のパトロールや市民の皆様からの情報をもとに、スクリーンの詰まり解消など、適切な維持管理に努めております。さらに、過去に氾濫や溢水が発生した河川などについては、現地を調査し、断面や強度が不足しているかなど、それぞれの課題や原因を把握した上で、緊急性や予算、年次スケジュールなどを勘案しながら計画的に整備を行っているところであります。
次に、小規模なグループホームにおけるスプリンクラー設備設置義務の緩和策について御質問がありました。
まず、消防法施行令別表第1(6)項ロに該当する市内の延べ面積ごとの棟数とスプリンクラー設備の設置状況につきましては、本年3月31日現在で延べ面積1万平方メートル以上の施設はなく、1,000平方メートル以上1万平方メートル未満の施設は23棟、275平方メートル以上1,000平方メートル未満の施設は38棟あり、全ての施設にスプリンクラー設備が設置されております。
また、275平方メートル未満の施設は10棟ありますが、スプリンクラー設備が設置されているのは6棟で、ほか4棟には設置されておりません。
次に、消防法施行令第32条に規定する消防長または消防署長が判断すべき適用除外や例外措置につきましては、国から既にスプリンクラー設備の設置に関する適用除外や例外措置の考え方が示されておりますので、本市においても同様に取り扱うべきと考えております。
次に、自治体の自主的な判断が生かされる仕組みづくりができるよう国に働きかけが必要ではないかとのことにつきましては、議員御承知のとおり、本年1月に延べ面積275平方メートル未満の施設に対応したパッケージ型自動消火設備が新たに認められたところであります。今後におきましては、他都市と情報交換をしながら国の動向を見てまいりたいと考えております。
次に、経過措置期間延長の国への働きかけにつきましては、多数の死傷者が発生した火災事例を受けて法改正された経緯を踏まえますと、スプリンクラー設備などの消火設備は、自力避難困難者が主に入所する社会福祉施設には早期に設置することが防火安全対策上、不可欠であると考えておりますので、今後とも経過措置期間内に設置するよう、理解を求めてまいりたいと考えております。
次に、基金の復活や社会福祉施設等施設整備費の申請手続き、簡素化の国への要望についてですが、基金の復活につきましては、全道市長会を通してスプリンクラー整備事業補助制度の継続等を既に国に要請しているところであり、また、社会福祉施設等施設整備費の申請手続の簡素化につきましては、申請窓口である関係機関と相談をしてまいりたいと考えております。
次に、人事異動についてですが、まず、先般の総務常任委員会における私の答弁が事実と異なるのではないかとの御指摘につきましては、私としましては、人事は重要な案件と認識をし、任命権者として責任を持って行うためには、組織の状況や職員の適性等をできる限り把握しなければならないと思っておりましたので、4月30日に人事案を受け取った際、職員全員の評価書の提出を求めましたが、その評価書はないということで、その後、それにかえて略歴書を受け取ったものであります。しかしながら、その略歴書は職員の適性等を把握する上では不十分と感じられましたことから、過密なスケジュールの中ではありましたが、私なりにできる限り情報収集に努め、5月21日に職員課にたたき台として原案を提出したものであります。この間、たびたび総務部長との打ち合わせの機会があり、その際、人事異動のスケジュールなどの話をしておりましたことから、先般の総務常任委員会における私の答弁に事実と異なるところはないものと考えております。
(発言する者あり)
なお、対話という言葉につきましては、当時の総務部長とのやりとりは、都度、短時間でありましたので、そのように表現をさせていただいたものであります。
次に、人事異動の当たっての総務部との打ち合わせにつきましては、ただいま申し上げましたとおりの経過があったものですが、人事異動は市長就任後の最重要課題と捉え、まずは職員を把握することが欠かせないとの考えでしたが、当初は職員の略歴書しかないということでしたので、職員の適性を把握するべく、就任直後の過密なスケジュールということもあり、土日も活用して市政にかかわるさまざまな方から情報収集に努めていたところであります。
(発言する者あり)
発令まで約1カ月しかないわずかな期間の中で、何とか6月1日異動に間に合わせるべく、また、その日付自体が妥当かどうかということも含め、私なりに考える時間が必要でした。責任ある任命権者として、職員の状況を把握する、または検証する時間等が必要でしたので、その間、総務部との打ち合わせの時間をとることができなかったということですが、原案作成後には総務部の担当職員とは必要な打ち合わせを行ってきております。
次に、平成27年度人事異動が地方公務員法第15条違反との御指摘につきましては、同条の趣旨は、恣意的な任用を禁止するということであり、私といたしましても市長就任後の最初の定期人事異動に当たり、そのような恣意性の排除は当然の前提としました。従前よりもより客観性を高めたいという思いのもと、内申書等の書面のほか、複数の方から御提供いただいた情報も含めて最終的な判断をしたということであります。同条では能力の実証は書面でなければならないとは規定されておりませんし、必ずしも書面に限定されるものではないとの顧問弁護士の御意見もいただいているところでありますので、
(「実証できないでしょう」と呼ぶ者あり)
私としましては同条の規定にのっとって任命権者としての裁量権の範囲の中で人事異動を行ったものと認識しております。
(「実証できないでしょ」と呼ぶ者あり)
次に、平成28年度人事異動についても地方公務員法に違反しているとの御指摘につきましては、今年度の人事異動に当たりましては、新たに留任内申書を設け、部長職を除く管理職全員分の内申書の提出を受けております。今年度は、この内申書もベースにしたほか、任命権者としての裁量権の範囲内で、昨年度の約1年間で私自身が見て、そしてまた、お聞きした御意見も加え、私なりに改めて整理した情報も活用し、地方公務員法第15条の規定にのっとって適材適所の配置に努めたところでありますので、昇任内申がなかったということのみをもって同法違反に問われることにはならないと考えております。
(発言する者あり)
(「議長、11番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)11番、斉藤陽一良議員。
○11番(斉藤陽一良議員)順に再質問させていただきたいと思います。
まず、水害対策ですが、先ほど道の管理する部分について支障物の撤去が計画されているということだったのですが、これはいつ行われる予定なのか、まずお聞きしたいと思います。
それから、情報共有等について、水防法によって河川そのものの管理の主体がどこであっても、道であっても国であっても市であっても、氾濫や溢水への対応、避難、救助その他第一義的な責任はその自治体にあると、小樽市が責任を持たなければならないのだということです。他市との、具体的には札幌市との境界線上の星置川は、上流が小樽市で、答弁が先ほどありましたけれども、下流は北海道が管理しているという、キライチ川の場合、最終的な、第一義的責任は小樽市だとしても、その河川管理の主体との情報共有は、連携も含めてですけれども、必要になる場合もあるのではないのかと、現実的に上流部はどうなのだ、下流部はどうなのだというようなことで情報を共有することは必要な場合があるのではないかと思いますが、再度お伺いしたいと思います。
それから、スプリンクラーですけれども、パッケージ型のⅡ型がことしになって出てきたわけです。これは8畳用ということで、現実の施設では4畳半とか6畳の居室が多いわけです。13平方メートル用の消火薬剤16リットル以上のものというのは、まだ大き過ぎるわけです。過剰なのです。費用も余計にかかってしまうと。施設では、この経費的なものが大変な問題になっていますので、少しでもその現状に合った形で、自治体の自主性、主体性が生かされるような形で判断のできる仕組みという、当然、安全性はきちんと確保されなければならないので、災害が起きてしまっては何にもならないのですが、それを確保した上で、その仕組みづくりが必要なのだと思うのです。そういったものを、国の動向を見ていくというだけではなくて、小樽市としても主体的にそういったものに対する考え方を持っていくべきではないかと考えますので、もう一度御答弁いただきたいと思います。
それから、地公法違反の人事異動の件ですけれども、森井原案作成に至るまでの打ち合わせということで、当時の総務部長は、管理職の人事について打ち合わせをしたいという旨を申し入れていたのです。管理職人事の打ち合わせは、本当にしたのかしなかったのか、もう一度答えていただきたいと思います。これが1問目です。
もう一点、市長は、答弁で、総務部の人事案を4月30日に受け取ったというふうにおっしゃっていますが、これは間違いないですか。これが2問目です。
次に、市長が職員課や職員課長と一緒にやったことはないけれども、当時の総務部長とは対話をしたと言っています。その当時の総務部長とは対話をしたというのは、管理職人事について打ち合わせをしたという趣旨で、意味でおっしゃっているのか。これが3問目です。
それとも、打ち合わせはしていないのだけれども、対話はしたのだと。対話という言葉と打ち合わせという言葉を使い分けて、打ち合わせまではしていないけれども対話はしたのだと言いたいのか。これが4問目です。
対話というのは、双方が意見を出し合って話をするのが対話です。お互いに話さないと対話にならないのですけれども、一方的にどっちかがしゃべって、こうしてください、ああしてくださいというのは、対話になっていないのではないかと思いますが、これが5問目です。
次に、市長は、きょうの今の答弁で、「人事異動のスケジュールなどの話をしておりましたことから」という答弁をされています。今、問題になっているのは、スケジュールのことではないのです。誰をどの部署に昇任させるかさせないか、具体的な中身の話なのです。いついつ打ち合わせするとか、そういうことの話をしたということは今問題にはなっていないのです。問題ではないのです。中身の話をしたかどうかということで、当時の総務部長は、それはなかったと言っているのです。
市長は、5月20日前後に森井原案を職員課長に手渡す以前に、管理職人事の中身についての打ち合わせ、これは対話とかではないですよ、本当の管理職人事のどうするこうするという中身についての打ち合わせを当時の職員課や職員課長とは、これは自分でおっしゃっています、やっていないのです。やっていない。さらに、当時の総務部長とも、そういう職員、管理職人事の中身についての打ち合わせをやってはいないのだと確認してよろしいですか。これが6問目です。
あわせて、そうであれば、そうだとすれば、8月9日の委員会での対話をしているとの発言は撤回をしていただきたい。取り消しを求めたいと思います。
それから、地公法違反のところですけれども、本件人事が地公法第15条に違反するということは、本質問でも言いましたけれども、事実として明らかです。違反しないというのだったら、弁護士に聞いたとか、そういう話ではなくて、しっかり法的根拠を持って示して言ってください。客観的資料が十分でなくても、内申がなくても、私が見て、聞いて、培って判断したことであれば、能力の実証足り得るということなのでしょうか。コンプライアンス委員会は、明確にそれは否定しているのです。裁判で、証拠を見せなさいと、証拠出しなさいと言われたときにどうするのですか。客観的な証拠になる資料が一つもないのです。裁量権とかおっしゃっていましたけれども、裁量権は法の要件を満たした上での裁量権です。法に違反した裁量権なんてないのです。違反ではないというのであれば、はっきりと法的根拠を示していただきたい。
改正地公法ですけれども、改正地公法にも違反ではないということを答弁されましたけれども、平成28年8月1日付のコンプライアンス委員会への通知で、異動内申、昇任内申に加えて、留任内申もつくりましたと、管理職については全ての職員の内申が提出されるようになったのだと、改善措置を図りましたということなのですが、昇任内申がなかった職員というのは、確かに4月1日人事であったのです。昇任内申はなかったけれども、何か違う内申があったということだと思うのですが、そういうことでしょうか。これが9問目です。
それでも、昇任にするに当たって昇任の内申がないのに、昇任内申ないのですよ、どういう客観的資料によって能力の実証を行えたのか、それをお示しいただきたい。これが10問目です。
○議長(横田久俊)理事者の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)消防長。
○消防長(明井隆生)斉藤議員の再質問にお答えいたします。
パッケージ型消火設備にかわって新たなコンパクトな消火設備が認められるように、国の動向を見るだけでなく、市としても動いてはどうかというような内容だったと思います。
御承知のとおり、消火設備というのは、消防設備メーカーですとか公益法人が、今後、新たなコンパクトなものを開発してくるとは思いますけれども、その開発された製品に対して総務省消防庁が、安全性ですとか、性能ですとか、そういった観点から技術上の基準をクリアしていると認定して消防庁告示を発すると、そしてやっと商品化といいますか、使えるという形になりますので、なかなか市独自の対応はできないということを御理解願いたいと思っております。
○議長(横田久俊)答弁中、私語は慎んでいただけますか、議員の皆さん。安斎議員、答弁中に私語をされると私も聞こえなくなりますので、傍聴人の方々もおりますので、答弁中あるいは発言中は私語はお慎みください。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)建設部長。
○建設部長(相庭孝昭)斉藤議員の再質問にお答えいたします。
私からは、キライチ川の維持といいますか、立木の対応についてはどうなっているのだということについてお答えさせていただきます。
管理者である道、具体的には建設管理部に現在の状況等を説明しまして、どう対応されるのですかということを伺ったところです。それで、見解としましては、まず立木の伐採をやりたいと、その後、しゅんせつも計画しているのですということは伺ったのですが、具体的な時期ですとか、年度については、今、計画している段階なので、そこについてはまだ言えないのですという回答でございましたので、申しわけありませんけれども、御理解いただきたいと思います。
○議長(横田久俊)3番目はどうでしょうか。斉藤議員の再質問は、1問目、2問目と言っていただきましたので、答弁もそれに合わせてしていただけると整理がつきますので、よろしくお願いします。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)市長。
○市長(森井秀明)斉藤議員の再質問にお答えいたします。
時間を要してしまいまして恐縮でございます。
私からは、4点目だったと思います。私の原案を提出後に打ち合わせをしたのかということから入ったかと思うのですけれども、総務部との打ち合わせを。
(発言する者あり)
失礼いたしました。私の原案を提出する前に、総務部と打ち合わせたのかということでよろしかったでしょうか。
先ほども答弁させていただきましたけれども、私自身、重要案件ですから、私が何も知らない中で総務部に丸投げで、あとは頼んだというような無責任な方法はとりたくないというふうに思っておりました。私自身がしっかりとその状況を、組織の状況を鑑み、そして職員の適性等も含めて把握する時間が必要でありました。その時間が5月20日前後というふうに、私の記憶が定かでなかったので、20日前後とたしか以前答弁したかと思いますけれども、その間まで時間を要したというところでございます。ですので、総務部と正式に打ち合わせを始めたというのは、その後ということでございます。
そしてあと、5番目に総務部から総務部案を受け取った日が4月30日だったのかというお話だったと思いますけれども、正式に受け取ったのは、その日でございます。
それと、対話についてのお話だったかと思います。私自身、先ほども答弁させていただきましたが、5月21日前ですか、20日前において総務部長と話したのは、何度か打ち合わせをする機会がありましたけれども、私はその間においてお話しさせていただいたのは人事異動のスケジュールなどのお話でございますので、その取り組みにおいてやりとりした時間は非常に短かったことが多かったものですから、それを対話という表現をさせていただいたということでございます。ですので、対話という言葉については撤回をすべきというお話もあったかと思いますけれども、私はそういう認識のもとでその対話という言葉を使用させていただいたということなので、御理解いただければと思います。
(「議長」と呼ぶ者あり)
(「かみ合ってないよ、全然」と呼ぶ者あり)
(「何か順番、全然めちゃくちゃです。4番とか、内容全然違います」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)最初にお答えしたのは1番なのか、全部、今、精査が終わるまで少しお待ちください。整理しますので。
残りは、そうしたらどなたが答弁されますか。
総務部長、今、整理されていますよね。今の言った順番、1番、2番、3番、10番まで。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)総務部長。
もう一回やっていただければいい。市長、中身にも触れられましたので、整理が、どこの答弁になってしまうかわからないので、できれば。
○総務部長(前田一信)済みません、最初のほうの部分は、市長が答弁された部分ちょっと押さえていないのですけれども、私のほうからは、多分この番号で合っていると思うのですけれども、8番目として、違反しないのであれば法的根拠をもって実証してほしいというお話だったかと思うのですけれども……
(「1番から」と呼ぶ者あり)
最初ということになりますと、総務部原案について当時の総務部長と打ち合わせをしたのかしなかったのかということだったかと思います。
(「そうです。1番目はね」と呼ぶ者あり)
そうですね。はい。
それから、2番目につきましては、4月30日に総務部長から原案を受け取ったということで間違いがないのかということだったかと思います。
(「今そこで確認してて、答弁をしなきゃいけないんだから、確認するんだったら休憩して確認にして、その後答弁してくださいよ」と呼ぶ者あり)
1番の原案を4月30日に総務部長から受け取ったのかどうかというのは、市長からお答えしたのかと思いますが、これについては受け取りをしたということだと思いますけれども。
○議長(横田久俊)総務部長、市長しかわからない部分もあるので、若干お時間あれしますので、答弁、そこでやってください。
(発言する者あり)
(「議長、11番、議事進行について」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)斉藤議員。
○11番(斉藤陽一良議員)今、10項目ほど人事について再質問しているのですが、これは刑事責任にもかかわる重大な証拠となる事実でございます。明確にお答えいただけなければ、曖昧なままでは、今後、私の議論ができませんので、議長におかれましては、休憩をとる等しかるべきお取り計らいをいただければと思いますが。
○議長(横田久俊)斉藤議員の議事進行の要旨はわかりました。もう少しお待ちください。今、そこで答弁を調整しておりますので、それがしっかりできないようであれば、ただいま言われたような措置をとりたいと思いますが。若干お待ちください。
(「この姿がネット中継されちゃうから、休憩してちゃんとやったほうがいいって」と呼ぶ者あり)
(発言する者あり)
斉藤議員の先ほどの議事進行、正確な答弁が必要だということでありました。今、そこで打ち合わせ、調整しておりますけれども、しっかりした答弁が出てこないと逆にいろいろ市長サイドも困ると思います。市長、総務部長、休憩をとりますので、斉藤議員は1問目、2問目ときちんと言っていただけましたので、それに沿って答弁をしっかりとしていただければと思います。
そういうことで、この際、暫時休憩いたします。
休憩午後5時20分
――――――――――――――
再開午後6時15分
○議長(横田久俊)休憩前に引き続き、会議を再開いたします。
理事者側の答弁の調整ができたようでありますので、理事者の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)市長。
○市長(森井秀明)斉藤議員の再質問に答弁させていただきます。
先ほどは私は人事以外の答弁も入れ込んで番号を振って、その番号の中で答弁してしまいましたので、それが混乱をさせてしまった原因だというふうに思っております。大変失礼いたしました。
人事案件について10点御質問があったかと思います。私からは、そのうち7点答弁させていただきたいと思います。
1点目、総務部長が申し入れした時点で管理職人事の打ち合わせを本当にしなかったのかという点が1点目かと思います。そのとおりで、私は総務部長から申し入れられたタイミングでは管理職の人事においての打ち合わせは行っておりません。
2点目は、4月30日に人事案を受け取ったのかということをお聞きになられたと思います。その日に正式に受け取っております。
3点目、対話をしたという私の表現、管理職人事について打ち合わせをしたという趣旨でおっしゃったのかということかと思いますけれども、私は対話をしたということを管理職人事について打ち合わせをしたという趣旨では言ってはおりません。
そして4点目、打ち合わせまではしていないけれども対話をしたのだということを言いたいのかという御質問だったかと思いますけれども、そのような意味合いを持って対話という言葉を使わせていただいたところでございます。
そして、その対話について、一方的にどちらかがしゃべって、ああしてください、こうしてくださいというのは対話ではないのではないかというお話しされていましたけれども、一般論としてはそのとおりだというふうに思っております。
そして6点目、職員課や職員課長とは管理職人事のことにおいてのやりとり、行っていないだろうと。総務部長ともそういう中身についての打ち合わせをやっていないのではないかということでの確認だったかと思いますけれども、私が原案を出す前までにおいては、そのとおりでございます。
それと、その点を含めて対話をしているという言葉は撤回すべきではないかというお話ですけれども、私自身はそのようなスケジュール等のやりとりも含めてお話ししたことを対話という意味でお答えさせていただいたので、それを対話と思って答弁させてもらっているので、撤回をするつもりまではありません。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)総務部長。
○総務部長(前田一信)私からは、8番目から10番目までについてお答えさせていただきます。
まず、8番目なのですけれども、地方公務員法違反ではないかということだと思います。地方公務員法第15条につきましては、恣意的な人事を行わないということが趣旨になってございます。それとともに、紙ベースで何か能力の実施をしなければいけないといったようなことは規定されてございません。
それで、コンプライアンス委員会からは、客観的な資料、いわゆる資料がないということは言われておりますけれども、議員がおっしゃっているとおり、市長が見て聞いて、そしてそれを培って判断したということであれば能力の実証足り得るというふうに考えてございます。これが8番目です。
(発言する者あり)
それから、9番目でございますけれども、昇任内申がなかったのだろうということにつきましては、そのとおりでございます。留任内申ということでございます。
それから、10問目です。10問目につきましては、留任内申であっても昇任内申ではないのですけれども、同じように評価はしておりますので、そういったことにさらに見たり聞いたりしたというような、市長の見た聞いたという情報を加えてそれで評価しておりますので、特に問題はないというふうに考えてございます。
それから、もう一つ加えてなのですけれども、実は水害の関係でまだお答えしていない部分がございまして、それを1点お答えさせていただきます。
キライチ川等のお話の中で、川は全ての自治体がそれぞれの部分を担当するということなのでございますけれども、ただ、実際に行政界が近寄っていたりというような川もございます。そういった中で、本来は先ほど市長からお答えしているとおり、それぞれの川はそれぞれの自治体がということでございますけれども、ただ、緊急時でございますので、当然のことながら協力しながらやっていかなければならない部分があると思いますし、それからまた、中にはもしかしたら、いろいろな協定を事前に結んでおいて、そういったことに対応できるようにという対応をしておくのも一つ方法としてはあるかと思います。ですけれども、市長からお答えしておりますとおり、基本は今お話ししたとおり、それぞれの自治体がやるということでございます。
(発言する者あり)
○議長(横田久俊)私語はしないように。
(「議長、11番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)11番、斉藤陽一良議員。
○11番(斉藤陽一良議員)再々質問させていただきます。
2問目のところで、4月30日に受け取ったということは、正式にと何か断られたのですけれども、なぜそういう正式にという言葉が入ったのかなというのが疑問です。
それから5番目の、対話というのは双方が意見を出し合って話をするのが対話で、対話にさえなっていないのではないですかと聞いたのですが、一般論ではそのとおりだというお答えだったのですが、今回はどうだったのだと。一般論はそうだけれども今回はそうではないというのか、一般論はそうなので今回もそうですということなのか、もう一度お答えをいただきたい。
それから6問目で、総務部長とそういう打ち合わせはしていないのだと、確認をさせてくださいと言ったら、そうですと、確認、それはやっていませんということです。そうであれば、8月9日にこの対話をしているという言い方を市長がされたのは、これは矛盾ではないですか。先ほど5番のところで、5番ともかかわりますけれども、対話にさえもなっていない、ましてや本格的なそういう打ち合わせをやったわけでもない。そうであれば8月9日の総務常任委員会の、あの対話をしましたという言葉の意味は、そういう打ち合わせはあったのですというニュアンスですよ、あれは明らかに。そういう意味の対話をしましたというのは、これは撤回すべきではないですか。これは取り消しを求めたいと思います。
それから8番目の15条違反のところですけれども、紙ベースではなくてもいいのだとか勝手なことを言っていますけれども、結局は裁判で求められるのは証拠なのですよ。あの人から聞きました、この人から聞きましたと市長がどれだけ言っても、それは証拠にならないのです。証拠能力がないのです。市長が聞いたことですと言っても、それは対抗できないのですよ。法廷で証拠にならないのです。証拠能力がないのです、どれだけ市長が聞きましたと言っても。だから、客観的な資料がないということは、コンプライアンス委員会の言うとおりなのです。見て聞いてでは、だめなのです。そこをきちんと法律的な根拠を示して、それでも違反ではないのだということをしっかり法律的に、弁護士から聞いたとかそういうことではないですよ。法律的な根拠を示して明らかにしていただきたいと。
○議長(横田久俊)理事者の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)市長。
○市長(森井秀明)斉藤議員の再々質問にお答えいたします。
まず、これ質問だったのでしょうかね、疑問とおっしゃったのですけれども。いや、その日にもらったので正式にと言っただけでありますけれども、正式に受け取りました。
それと、対話になっていないのではないかという、今回はということでお聞きになられたと思いますけれども、今回は私自身は対話をしていたと認識していたので、対話になっていなかったとは思ってはおりません。
そして、先ほどその対話について矛盾しているのではないかというお話でしたけれども、恐縮ですが、私自身が8月9日においての言葉の表現の中で、先ほど来答弁させていただいているように、当時の総務部長とのやりとりは都度短時間であったので、それを表現するのに対話という表現を使わせてもらっております。人事に対しての管理職等の内容について話し合っているときにおいては打ち合わせというふうな認識だったので、それについて言葉を変えた表現をさせていただいたので御理解いただければと思います。ですので、対話そのものの言葉の矛盾があるのではないかとおっしゃっておりますけれども、私自身はその矛盾は感じていなかったので、私自身は撤回するつもりはございません。
(発言する者あり)
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)総務部長。
○総務部長(前田一信)斉藤議員の再々質問にお答えいたします。
法的根拠ということでお話ございましたが、先ほどお話ししましたとおり、地公法の第15条につきましては、繰り返しになりますけれども、恣意的な人事を排除するということが趣旨として……
(発言する者あり)
うたわれておりますので、そういった意味で市長の裁量権……
(発言する者あり)
○議長(横田久俊)お静かに。
○総務部長(前田一信)市長の裁量権の中でそういった恣意的なものを排除して見て聞いてというものを加えて行ったということであれば……
(「書面主義なんじゃないですか。」と呼ぶ者あり)
それについては特に違反とまでは言えないのではないかというふうに考えてございます。
(発言する者あり)
○議長(横田久俊)斉藤議員の一般質問を終結し、さきの議会運営委員会ではここで休憩をとるという議長の予定を申し上げましたが、先ほど若干の休憩がありましたので、このまま一般質問を続行いたします。
(「議長、20番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)20番、小貫元議員。
(20番小貫元議員登壇)(拍手)
○20番(小貫元議員)一般質問をします。
最初に、JR南小樽駅のバリアフリー基本構想策定についてお聞きします。
7月20日、第1回南小樽駅周辺地区バリアフリー基本構想策定協議会が開かれました。
私は、2013年第2回定例会の一般質問で、JR南小樽駅のバリアフリー化を進める上で基本構想の策定を行うように提案しました。当時は、JR北海道から具体的な計画が示された段階で基本構想の必要性について適切に判断していきたいと受け身の答弁でした。そして、基本構想の策定の意義について再質問や再々質問で議論したことを覚えています。
JR銭函駅のバリアフリー化は基本構想を策定しませんでした。銭函駅と異なり、南小樽駅は基本構想策定という道を選んだ理由について説明してください。
また、小樽市として基本構想策定のメリットをどのように捉えているのか説明してください。
協議会では、基本構想策定のスケジュールが示されていました。9月下旬にまち歩き・現地調査を行い、アンケート調査、12月にパブリックコメント、来年2月に基本構想案をまとめるという内容です。協議会のメンバーには福祉団体の方は入っていますが、障害を持った方が参加していません。9月のまち歩きには、視覚障害者や聴覚障害者、南小樽駅を利用して通院している方など障害を持ちながら駅を利用する方の参加を呼びかけることを求めます。また、外国人観光客への対応ということからも小樽商科大学の留学生などの参加も必要だと考えます。市の見解を示してください。
まち歩きは9月下旬の1回だけとなっています。駅の利用者にとってバリアを増大させる雪について考慮する必要があります。基本構想案のまとめを2月とせず、冬の現地調査を行った上で基本構想案をまとめてはいかがでしょうか。お答えください。
基本構想が策定された後に、各事業を担当する管理者が事業を実施するに当たってどのような手続が行われることになるのか説明してください。
また、基本構想の有無で地方債の扱いは違いがあるのか説明してください。
日本共産党は、毎年JR北海道に要望を持って意見交換を行っています。この中でJRから示された南小樽駅のバリアフリー化に対する考えは、基本構想協議会でもJR北海道からあった、現駅舎を利用し、エレベーターなどバリアフリー化だけを実施する旨の意見です。市民要望が強いことは、駅舎がバリアフリー化され市立病院などへのアクセスも便利になってほしいなど、駅周辺のバリアフリー化や古い駅舎の建てかえを求める声もあります。このような市民要望に応じた南小樽駅周辺の整備にすることを求めます。市の見解を示してください。
次に、風力発電について伺います。
銭函・石狩湾新港地域では、風力発電事業が幾つか計画されています。それぞれの事業名と事業者、事業別の出力と基数及び事業の到達状況について説明してください。
環境省や経済産業省の意見が出されている事業については、その意見についてどのような内容で、それに対して事業者がどのように取り組んでいるのか、把握していればお答えください。
風力発電の場合、1万キロワット以上の事業が環境影響評価の対象です。環境影響評価法上どこまで自治体として意見が出せるのか説明してください。
事業のうちの一つ、洋上風力である株式会社グリーンパワーインベストメントの準備書に沿って幾つか質問します。
一つ目は、波浪調査や潮流調査、海底調査についてです。
潮流の調査については、洋上風力発電の環境影響評価準備書では、平成25年度石狩湾流況調査報告書を引用して海流観測結果から流況は複雑に変化していることが分かると書いてあるだけです。また、海底調査は図に示すとおりとしながら、その図は昭和55年のものです。石狩湾新港管理組合が設立されたのは昭和53年です。ですから、港の形ができ上がっていない現状の海底地形図とは言えない図面をもとに準備書をつくっています。
国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構のガイドブックでは、海底調査について次のように述べています。「海底地形調査は、候補海域における海図、海の基本図等の既往調査資料を参照することは無論であるが、現地測量等を行って海底地形の形状を把握することは必要である」と、このような調査では不十分であり、書類による調査だけではなく、事業者が観測、測量調査をすべきと考えますが、市の見解を示してください。
石狩湾新港では、砂による水域施設の埋没抑制を図るためとして、西防砂堤約31億4,000万円、防砂堤約11億3,000万円、東防砂堤約44億円、航路護岸約5億3,000万円、しゅんせつ約3億8,000万円の合計95億8,000万円という多額の税金がつぎ込まれています。それだけ石狩湾新港が開港以来、砂の動きを読めないできました。
石狩湾新港管理組合では、現在の砂の流れは東から西に移動する傾向があり、風力発電の建設により航路に影響を及ぼすような砂の流れの変化はないと言います。事業者は海底の砂の流れはどのように変化すると準備書に記載があるのか、そのことへの対応は事業者として対策を考えているのか説明してください。航路への影響が少ないとしても、生態系や地域環境に影響があると考えませんか。お答えください。
二つ目に、風力発電に関する騒音に関して伺います。
方法書に対して風力発電メーカーや工事内容が未決定な段階での縦覧は不適切との意見に対し、準備書において明記しますと答えていましたが、メーカーの記載は見送られました。まだ公表されていません。にもかかわらず、騒音のパワーレベルなどが示され、影響は少ないと結論づけています。風力発電メーカーが公表されていないことは、事業者の誠実性が問われる問題です。準備書に記載されなかったことについて、市の見解を示してください。
経済産業省からの意見では、純音成分及びスウィッシュ音の程度について記載することとありました。しかし、準備書では、これらの影響について分析されていません。純音成分やスウィッシュ音について影響をどのように捉えていますか。見解を示してください。
近隣住民や研究者などから風力発電による騒音について不安の声と健康への影響があることが指摘されています。小樽市として低周波、超低周波の健康への影響をどう考え、事業者に対しどのような対応を今後求めていくつもりか説明してください。
三つ目に、系統連系についてです。
北海道電力は、来年3月には北本連系設備を60万キロワットから90万キロワットに、30万キロワット増設します。現在の北電における風力発電の受け入れ可能量は36万キロワットで、既に到達しているため、蓄電池の併設等による出力変動緩和対策が必要と言われています。そして、発電事業者には無保証で出力抑制に許容してもらう方針です。新たに10万キロワットの風力発電施設を建設して北電が受け入れる保証があるかが問題になります。建設しても北電が受け入れないのであれば、事業計画が頓挫してしまいます。市として、洋上風力の系統連系について事業の保証を確認する必要があるのではないですか。見解を示してください。
洋上風力発電事業は、NEDOの補助を受けています。そのNEDOの風力発電導入ガイドブックによれば、風車の配置について、風下に形成される風況の乱れた領域によるエネルギー取得量減少を防ぐには、卓越風向きに対し直角方向にローター直径の3倍である3D、風下方向にローター直径の10倍である10Dの距離を確保することが実験や実測により確かめられているとしています。このことに照らして、準備書による配置ではNEDOの示す基準と異なります。このように基準と異なることに対し、市の見解を示してください。
再質問を留保し、終わります。(拍手)
○議長(横田久俊)理事者の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)市長。
(森井秀明市長登壇)
○市長(森井秀明)小貫議員の御質問にお答えいたします。
初めに、JR南小樽駅バリアフリー基本構想について御質問がありました。
まず、南小樽駅において基本構想を策定した理由につきましては、南小樽駅は駅周辺には高齢者や障害者の方などが利用する病院等の施設があることから、駅や周辺の施設、さらにはこれらを結ぶ道路などを一体的にバリアフリー化する必要があるため、基本構想を策定することとしたものであります。
また、基本構想に位置づけることにより、これまで各施設管理者が個々に行っていた事業について、各管理者が連携しながら事業を推進することになり、面的なバリアフリー化が促進されるものと考えております。
次に、9月の現地調査に障害者の方や駅利用者の皆様に参加していただくことにつきましては、障害者の方については基本構想策定協議会の構成員である福祉関係団体を通じて参加を呼びかけております。
また、駅利用者の皆様には、聞き取り調査の実施を予定しております。
なお、外国人観光客への対応につきましては、基本構想とは別に観光協会などの関係団体と協議しながらニーズの把握に努めてまいりたいと考えております。
次に、冬の現地調査につきましては、9月に実施予定のアンケート調査や駅利用者への聞き取り調査において冬期間に係る質問項目を設定し、その中で課題や要望などを把握し、基本構想に反映させてまいりたいと考えております。
次に、基本構想が策定された後の各管理者の事業実施の流れにつきましては、駅や道路などの各施設管理者は基本構想に沿って駅舎へのエレベーターや多機能トイレの設置、道路への点字ブロック設置などを盛り込んだ特定事業計画を策定し、この計画に基づき事業を実施することとなります。
また、地方債の扱いについては、高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律により、基本構想に基づく駅舎のバリアフリー化などの公共交通特定事業に対して市が助成を行う場合は、その経費が地方債の対象になります。
次に、市民要望に応じた南小樽駅周辺の整備につきましては、現在、基本構想策定協議会の中で駅舎を初め、周辺施設や道路などのバリアフリー化について議論を始めたところであり、今後のアンケート調査やパブリックコメント等による市民の皆様の御意見も参考にしながらバリアフリー基本構想を取りまとめ、この基本構想に基づき、各施設管理者とも協議しながら南小樽駅周辺地区のバリアフリー化を進めてまいりたいと考えております。
次に、風力発電について御質問がありました。
まず、銭函・石狩湾新港地域の風力発電事業につきましては、四つの事業が計画されており、計画ごとに御質問の項目を御説明いたします。
一つ目は、銭函ウィンドファーム合同会社の(仮称)銭函風力発電事業で、総出力3万キロワット、基数は15基、環境影響評価の最終段階である評価書を整理中であります。
二つ目は、エコ・パワー株式会社の石狩湾新港風力発電所、総出力9,900キロワット、基数は3基、評価書の縦覧を終了いたしました。
三つ目は、株式会社市民風力発電の(仮称)石狩コミュニティウインドファーム事業で、総出力2万キロワット、基数は9基、評価書を整理中であります。
四つ目は、株式会社グリーンパワーインベストメントの(仮称)石狩湾新港洋上風力発電事業で、総出力10万4,000キロワット、基数は26基、評価書手続前の準備書の縦覧を終了しました。
なお、地域全体としては総出力の合計で16万3,900キロワット、基数で53基の計画が現在進んでおります。
次に、経済産業省等からの意見につきましては、四つの事業のそれぞれに対し勧告が出されておりますが、概要としましては、追加的な環境保全措置の具体化に当たっては、これまでの調査結果や専門家等の助言を踏まえて、客観的かつ科学的に検討すること、調査により判明した環境の状況に応じて講ずる環境保全措置の内容、効果及び不確実性の程度について報告書として取りまとめ、公表することなどとなっております。
また、事業者からは、専門家等の助言を聴取し、必要に応じて環境保全措置の内容等を検討し、その内容を報告書として取りまとめ、今後、公表する予定であると聞いております。
次に、環境影響評価法上の自治体意見につきましては、環境影響評価は経済産業省が手続の各段階において、都道府県知事意見、住民意見等を踏まえ、環境審査顧問会の助言を得て内容の審査を行うもので、地元の自治体は知事からの照会に応じて意見を提出する立場であり、同省が事業者に対して勧告を行うための参考であると認識しております。
次に、事業者の観測、測量調査に対する本市の見解につきましては、現時点の調査だけでは十分でないと認識しておりますが、今後、事業者が事業予定水域において潮流などの海象調査を実施し、より詳細なデータを収集する予定とのことですので、これらの調査を踏まえて事業者に適切な対応をしていただきたいと考えております。
次に、海底における砂の流れの変化につきましては、準備書への記載は特にありませんでしたが、事業者からは風力発電機の基礎を骨組み構造で計画しているため、砂の流れに大きな影響は与えないものと聞いております。
また、生態系については、現地調査等により影響を予測し、必要な環境保全措置を講じると準備書に記載があり、石狩湾新港管理組合からは地域環境について近隣砂浜の砂の流れに影響を及ぼすような変化は生じないものと聞いておりますが、本市としてはその影響が少なからず懸念されますので、評価書の作成に向けて適切な対応を行うよう事業者に対して要請してまいりたいと考えております。
次に、風力発電のメーカーにつきましては、今回の準備書に記載されませんでしたが、事業者からは、今後、各種調査の結果をもとに最適な風力発電機を決定し、次の評価書に記載する予定と聞いており、適切に対応されるものと考えております。
次に、発電機や制御装置から発生する純音成分や風車の風切り音であるスウィッシュ音につきましては、今回の準備書において特に記載はありませんでしたが、影響が懸念されますので、市として影響を最小限にとどめるよう事業者に対して要請してまいりたいと考えております。
次に、風力発電から発生する低周波等につきましては、健康への影響を懸念する声もありますので、本市としましては、環境影響評価の手続に基づくことはもとより、事業者に対して常々情報提供を行ってもらうよう要請してまいりたいと考えております。
次に、新たな風力発電事業に対する北海道電力の受け入れ体制につきましては、北電からは、平成27年に国のエネルギーに関するワーキンググループにおいて、風力発電は36万キロワットが接続可能量であることが了承されたと聞いております。
また、現在、既に各事業者からの接続申込量がこの数値を上回っているため、今後、一定時間の出力制御について同意した事業者のみの受け入れを継続すると伺っております。
なお、受け入れの保証につきましては、北電と事業者との間で協議されるものと考えております。
次に、準備書での風力発電機の配置につきましては、事業者からは、現在、想定している風力発電機の効率性などを考慮した上で計画したと聞いております。今後は評価書の作成に向けて事業者において適切に判断されるものと考えております。
(「議長、20番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)20番、小貫元議員。
○20番(小貫元議員)再質問をいたします。
最初に、南小樽駅のバリアフリー化の関係ですけれども、まち歩きを冬もやったらどうかということに対して、冬は質問で対応するからやらないのだというような答弁でしたが、ほかの都市を見てみたら、江別市の場合、2004年12月から翌2005年9月にかけて基本構想を策定しました。その中で、2月と5月にフィールドチェックを行っています。それで、この2月のフィールドチェックで「堆雪により道幅が狭くなっており歩きにくい」「マンホール周辺の除雪にバラツキがあり、凸凹になっている」「除排雪を徹底しないと、車椅子ではまず移動できない」、やはりいろいろな意見が出されているわけですよね。これで約10カ月、小樽市の場合は7カ月か8カ月でやるのだと。旭川市はもっと長くて、2006年10月から2008年3月までと1年以上かけて基本構想を策定していると。ここでも2月と7月にフィールドチェックを行っていると。やはりこうやって先行している道内他都市の例から見ても、協議会の中で議論することにはなるとは思うのですけれども、再検討すべきだと思います。これにお答えください。
次に、答弁の中で基本構想をつくった後に特定事業計画をつくるという話がありましたが、特定事業計画をつくったら、各管理者、南小樽でいけばJR、市、警察ということになると思いますけれども、管理者がこの事業実施に務めなければいけないのか、それともしなければならないというのか、どの程度この基本構想や特定事業計画に縛られることになるのか、その辺はどうなのでしょうか。説明をしてください。
また、基本構想の後にそうやって特定事業計画をつくるということになると、基本構想ができればそれが事業実施に直接つながるということではないのかなということが疑問としてあるのです。先ほどの再質問にもありましたけれども、この事業の実施はそうなると基本構想と別になってしまうのですが、基本構想後の事業の進捗状況ということを協議会を開催しないで進めていくことになるのか、その辺はいかがなのかお答えください。
次に、市民の要望に応じた駅整備をということは、アンケートや協議会で話していくということになると言っていましたけれども、しかし、市として今全くノープランで協議会だとかアンケートに臨んでいるわけではないと思うのです。それがどの程度なのか、もう少し具体的に説明をお願いいたします。
次に、風力発電についてですが、最初に答弁がありましたように、合計53基、16万キロワット以上の風力発電があの地域に建設されると。四つの事業者だということでしたけれども、環境影響評価というのはそれぞれの事業者が行うわけですよね。現状からどのように変わるのか、その影響を見るのですが、各事業者はそれぞれの部分の環境影響評価しか行いません。53基全部建設された場合の環境や健康への影響はどのように判断していくのか、このことが疑問なのですけれども、53基全て建設された場合の環境や健康への影響調査が必要だと思いませんか。市の見解と今後のことに対する対応についてお答えください。
あと、自治体の意見の部分で環境影響評価をつくる上での参考であるみたいな答弁だったと思いますが、今言った四つの事業者のうちの一つのエコ・パワーが評価書を作成しました。この間、北海道を通じて小樽市の意見というのを上げてきたと思いますけれども、それがどのように参考として反映されているのか説明してください。
次に、洋上風力の関係で、幾つかの調査をこれから行うのだということでした。先ほど言ったように、もう自治体としての意見は参考とは言えないと。住民としてももう言うことができないと、そういう段階になっていると私は思っています。しかし、調査はそれでもこれからやるのだと、メーカーの公表もこれからなのだと。しかも北電が受け入れるかどうかもこれからだという話で、何もかもこれからだというのに自治体として何も意見は出せないと。住民としても法的根拠のある意見は出せないと。これは問題だと思いませんか。見解を示してください。
それと、低周波とか超低周波の影響というところなのですが、要請していくという旨の答弁だったか、私もうまく聞き取れていませんけれども、それは市として、やはりこの低周波、超低周波の健康への影響があると考えているのか、それが大きいと考えているのか小さいと考えているのか、その辺をお聞かせください。
それと、系統連系について、事業者が協議をしているのだというような話でしたが、この系統連系の問題は小樽市も協議会の一員として議論してきたと思います。多分、企画政策室長が入っていたと思うのですけれども、答弁のガイドラインとこの電気事業法に基づく送配電等業務指針を踏まえて各電力会社がマニュアルを作成しています。この現在の段階は北海道電力が出している系統アクセスマニュアルに沿ってどの段階なのか、これも説明してください。
あと、風車の配置については適切に判断されるのだみたいな話でしたが、でもそういう基準があるのですよね、風の乱れが生じるからといって。風車の後ろにウェーク領域が発生します。これが準備書の配置で次の風車までもとに戻るという考えなのか、風況の乱れは残されたままと考えるのか、どちらかお答えください。
○議長(横田久俊)理事者の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)建設部長。
○建設部長(相庭孝昭)それでは、質問順ということになろうかと思いますので、先に私から答えさせていただきます。
バリアフリーに関する4件の質問でございます。
まず、現地調査を冬にやらないのかということでございますけれども、今、議員からも御指摘がありましたとおり、冬に予想される意見としますと除雪の関係ということになってくると思います。私どもではアンケート調査等で対応ということで一定程度のお話は予想はできるということで、それについて考えているということでございますので、今のところ冬の現地調査は考えておりません。
それから、基本構想に掲載された特定事業は実施しなければならないのか、義務化されているのかということでございますけれども、高齢者・障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律によれば「特定事業を実施するものとする」と規定がございます。その法律の趣旨につきましては、国土交通省の中では実施が義務化されていると載ってございますので、義務化されていると考えてございます。
それから、協議会について、基本構想が策定された後、協議会が解散した後の確認はどうするのだと、追跡はどうするのだというような御趣旨だと思いますけれども、法律によりますと、この基本構想の策定を行えるのは市町村でございまして、その策定に当たって協議会の意見を聞くという形になっております。したがいまして、策定をもって協議会の役割は終わるということになります。その後の追跡といいますか、後の確認は、計画をつくった市町村になろうかというふうに考えているところでございます。
それから、具体的にこの構想の中でどういったことを考えているのかということでございます。これは議員からもお話がありましたとおり、今後の策定協議会の中で議論していくことになると思いますけれども、今、この地域で考えられますのは南小樽駅のバリアフリー化、具体的に申し上げますとエレベーターをどう設定するか、それから、そこからその前面にあります市道住吉線の方向に、ここは勾配がきついですから、どうすり合わせていくかといったこと、それから、このかいわい全てに目の不自由な方に対する、交差点の音響つきの信号といいますか、そういったものがないといった現状がございますので、それが整備できるかできないか、そういったことが中心になろうかと考えてございます。
○議長(横田久俊)若干お待ちください。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)市長。
○市長(森井秀明)私からは、風力発電に伴うことで2点ほどお答えさせていただきたいと思います。
1点目は、風力発電に伴って、全ての風力発電が動いたときに、全体的な判断も必要ではないかと、大枠における影響も鑑みなければならないのではないかという御指摘でありましたけれども、私自身としては、やはりそれぞれの風力発電、場所もある程度離れているということもあって、それぞれがそれぞれの相関関係が生じて、大きく影響を及ぼすとまでは私は判断できないというふうに思っております。ですので、それぞれ設置される方がそれに伴う環境影響をしっかりと判断された上で設置されるということが大事だと思っておりますので、それが御心配のような全体的な大きな影響における判断を市で行うことはしない考えを持っているところでございます。
もう一点、低周波のことでありますけれども、低周波においてはやはり専門家の意見が分かれておりますので、市として必ず影響があるということを断定することはできないと思ってはおります。しかしながら、やはり専門家の中では健康に対しての影響があるのではないかという、そういう懸念自体はありますので、そのようなことにおいては、やはり事業者の方がしっかりとそのことを鑑みて、設置に向けて取り組まれるべきだというふうに思っておりますので、それについては市からもしっかり申し入れはしていきたいと思っているところでございます。
○議長(横田久俊)総務部長ですか。どうでしょうか。まだ残っているのは。聞いていないですね。いいですか。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)市長。
○市長(森井秀明)時間がかかって大変失礼しております。私からもう2点、答弁させていただきたいと思います。
洋上風力に伴うことで、このままですと住民からは物が言えない状況にもかかわらず、洋上風力を行う事業者においてのお話については全てこれからということで、ほとんどがそのような状況ではないかということかと思います。今、この制度の枠組みの中では市として対応できるというのは、やはり現行の調査を踏まえて事業者に適切に対応していただくように伝えていくことであったりとか、さらには砂の流れの変化のこと等もありましたけれども、それぞれの石狩湾新港等からのお話とかを受けながら、その影響がないようにやはり事業者に対して要請していく、現段階でできることにおいてはこのあたりではないかというふうに思っております。やはり風力発電においては、現行の制度の中では、その事業者自体が、準備書はもちろんのこと、評価書において閲覧等を含めてしっかりと行っていただいて、適切な流れのもとで設置していただくことが今できる最大限の流れではないかと認識しているところでございます。
そしてもう一点、風車の基準の点でございましたけれども、質問の中では私たちは風力発電に伴う効率性の高い方法としてNEDOの取り組みをしっかりと参照されて事業者の方は行うべきではないかという、そのような御指摘だったかと思っております。
先ほど小貫議員からお話しされておりました、恐縮ですが言葉を間違ったらあれですけれども、風車の基準の中でウェーク領域という表現をされていたでしょうか。その言葉については、恐縮ですが、私自身が把握しておりませんでしたが、私としてはこの御質問の中では、それぞれの風力発電の事業者がこのNEDOにおいての御指摘も参考にされながら、風力発電そのものをしっかり効率よく行っていただくように、行うべきだというふうに思っていて、市からそれを必ず守るようにとか指摘するという内容ではないと認識していたところでございます。ですから、より効率よく高めていくために、それ自体においてはそれらのNEDOなども参考にしながら、事業者自身が努力をされていくべきことと認識をしていたところでございますので、先ほどそのように答弁をさせていただいたところでございます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)生活環境部長。
○生活環境部長(渡辺幸生)小貫議員の再質問にお答えいたします。
私からは、市の意見が参考意見ということで、どの部分に反映されているのかという御質問だと思いますが、具体的に評価書の中のどの部分に私どもの意見が反映されているかというのも確認できませんけれども、私どもからは意見を申し入れておりますので、当然参考にされているものと考えているところでございます。
(発言する者あり)
○議長(横田久俊)あと1点、電気事業法の系統連系について。もう一点だけどうでしょうか。確認中ですので、少しお待ちください。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)市長。
○市長(森井秀明)小貫議員に大変恐縮ですけれども、系統連系についての御質問をもう一度行っていただけますと助かります。大変申しわけございません。
○議長(横田久俊)20番、小貫元議員。
○20番(小貫元議員)北電と事業者で協議をするのだというのがたしか答弁だったと思います。それで、この協議会の一員として小樽市も参加していますよね、この風力発電の導入に当たっては。その中でももう既に議論になっている課題でして、系統連携に関して各電力会社がマニュアルを作成しているわけです。北電ももちろん、系統アクセスマニュアルというものを出しています。そこで、協議の段階、事前協議の段階をしっかりと書いているわけなのですけれども、それが今どの段階なのですか。
それとも、その系統アクセスマニュアルに載っていない、その前の段階なのか、その辺がどの段階なのですかという、本当にきちんと北電と協議できているのですかという、その辺をお聞きしたかったのです。
○議長(横田久俊)どうでしょうか。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)総務部長。
○総務部長(前田一信)大変お待たせして申しわけございません。
今手元に資料が届きまして、今、届きましたのは事前相談の段階であるということで資料が届いております。詳しい内容につきましては、恐縮ですけれども、後ほどお届けするということで御了解いただければと思います。
(「議長、20番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)20番、小貫元議員。
○20番(小貫元議員)それでは再々質問します。まず、南小樽駅の問題で、冬はどうしても行わないのだという、これは問題な答弁だと私は思っています。ただ、実際に今、議論するのは確かに協議会の中ですから、せめて意見を踏まえて協議会の中で議論するとか検討するとか、そういうことがあるべきであって、市の段階でやりませんと結論づけるのは協議会に対しても失礼だと思うのです。だから、その辺について協議会で議論してほしいと思いますけれども、お答えください。
あと、建設部長は策定までで協議会は終わりだみたいな話だったと思うのですが、少し私の認識とずれていまして、基本構想の策定の意義の一つがスパイラルアップだということが言われています。基本構想作成のガイドブックでは、「基本構想を作成することをゴールとすることなく、協議会による基本構想に実施」「段階における連絡調整制度などを活用しながら、継続的・段階的なバリアフリー化の推進に努める」とあるのです。この趣旨に沿ってやはりしっかりと協議会の中で議論していくということが必要ではないですか。お答えください。
それと、幾つかバリアフリーの具体案について示してくれと言ったら答えてもらえましたけれども、これもやはり基本構想策定の意義を正面から捉える必要があると思います。協議会を設置したということは、やはり住民参加、当事者参加、これが基本だということになっています。今、市としてこういう案がありますと、それ以外は受け付けませんという立場で協議会に臨むのではなく、本当に協議会で出された意見を重視して、財政問題もありますから全部が全部取り上げるわけにいかないというのもわかりますが、しっかり協議会での議論を重視してほしいと思いますけれども、これについて見解を示してください。
次に、環境影響評価の問題で、エコ・パワーについては確認できないと、参考にされているだろうと、そういう話だったのですが、やはり今の環境影響評価の問題で、四つの事業で評価書までいったのはエコ・パワーが初めてなわけですよね。だから、そういう上でこの評価書が準備書と比べてどのように変化しているのかと、住民の意見、自治体の意見がどのように反映されているのかと、そういうことをしっかり分析する必要があると思うのです。そうでないと、その程度の意見は突っぱねておいても評価書でそのまま通るというふうにほかの事業者が考えてしまったら問題なので、やはりきちんと今、今回の初期の段階の評価書でしっかり分析することが必要だと。一部の意見には超低周波の現況値が準備書よりも高くなっていると、こういう指摘もありますので、しっかり市として確認していただきたいと思いますが、これについて答弁をお願いします。
あと、市長から答弁がありましたけれども、市としてできることは伝えていくこと、要請していくことだみたいなことでしたが、やはり要望でしかなくなってしまうのです、これから先は。やはりエコ・パワーの風車メーカーは、準備書の場合は日本製鋼所だったのですけれども、これが評価書ではヴェスタス社に変わっています。ローター直径も103メートルから112メートルに変わっています。幾ら総体の規模が小さくなったとはいえ、1基当たりの規模が大きくなったということになると、やはりそれに対しての評価というのは変わってくるのではないかなというふうに思います。
ただ、これは現在の法律上、市としては確かにどうしようもない部分でもありますので、電気事業法上になるのか、環境影響評価法上になるのか、経済産業省ないしは環境省に届ける、どこかの段階で自治体の意見を聞き取りするようにやはり国に求めていってはどうかと思いますけれども、これについて見解を示してください。
あと、系統連系の問題なのですが、事前相談の段階だという話でしたけれども、あれはたしか回答期限があったと思うのです。その回答期限はそうなると来ているということになるのではないですか。それをまず示してください。
あと、これもエコ・パワーの場合ですが、準備書の段階では1万2,000キロワットだったのです。それが9,900キロワットに切りかわっているのですけれども、評価書によれば電力会社との協議の結果だというふうに載っているわけですよ。やはりこういうことをしっかり市としても確認する必要があるのではないかと思いますが、それについての見解を示してください。
あと、ウェーク領域の問題が議論の中でうまく伝わっていないみたいだったのですけれども、要はNEDOのガイドブックでは、風車のローター直径の10倍の距離を離さないと風の勢いがその後ろの風車にもとに戻らないと、風が弱いまま次の風車に届くので、発電効率が悪くなると。横についても干渉してしまうのでローター直径の3倍離さないと風の乱れが生じてうまく発電効率が上がらないと、こういう見解で3D、10Dというのが配置の基本だというふうに示されているわけなのです。
そうなると、今の答弁だと事業者が適切に判断するという話で、それは事業者が弱い領域は生じるけれども、発電を上げることができるのだということなのか、それとも機械によって10Dではなくて現在6Dぐらいなのですが、6Dの段階でも風の乱れが戻るのだという見解なのか、どちらを想定しているのかということが一切わからないと。その辺についての見解をお答えしていただきたかったのですけれども、ただ、これについては再質問の答弁がそういう状況だったので、再質問の趣旨はそういう趣旨でしたということで、これは意見として述べておきます。
それで、最後ですけれども、要は、53基、今、余り影響はないのではないかということも市長は言っていましたが、結局、石狩湾新港の西ふ頭からしてみたら、北電の火力発電所あたりを四方を取り囲むように風力発電ができるわけなのです。まさに騒音が四方から来ると、四面楚歌という形になるわけですが、こうなったときにどの発電施設によって環境への影響、健康への被害が生まれたかというのがわからなくなってしまうのですよ。ということで、国に対してこれはやはりきちんと制度をつくるように求めるべきではないですか。市の見解を示してください。
○議長(横田久俊)理事者の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)市長。
○市長(森井秀明市長)小貫議員の再々質問にお答えいたします。
私からは、風力発電にかかわることで3点答弁させていただきたいと思います。
まず、現在の制度によると、やはり自治体から事業者に対して申し入れる機会というのはどうしても少ないというか、あるときを境にそれができなくなるので、国に対して自治体がもう少しそういう要望であったりとか、また意見とかを盛り込める機会を設けられるよう要請すべきではないかということだったかと思います。
おっしゃるように、現行の制度においては、ある程度自治体における限界があるというふうに思っているところでございます。そのような御心配等も含めて、また、自治体の意見等が入れ込めるようになるのかどうか、それを国にどのように要請していくのか、それについては一度市としても検証してみたいと思っておりますので、よろしくお願いいたします。
それと、電力会社の協議の結果についてはしっかり把握すべきではないかということでありましたので、それについてはこれからしっかり把握できるよう努力していきたいと思っております。
それともう一点、全体的な状況における影響について、これも国に対して申し入れるべきではないかというふうに最後におっしゃったように思うのですけれども、おっしゃるように一地域の中でさまざまな風力発電が入る中において、その中でどの風力発電が環境等に影響しているのかということがわからなくなる、その可能性があるのではないかという御指摘はそのとおりかというふうに思っております。
しかしながら、そういう影響がないようにということで環境影響調査等を組み入れて評価書等はつくられていると思っておりますので、現行においてそれを国に指摘するということは正直難しいかというふうに思っております。
しかしながら、まずはその評価書等を通して風力発電が設置される段階において、きちんと自治体であったり地域の方々のお考えであったりとか、または環境に影響を及ぼさないその準備、段取りがまず必要だというふうに思っております。市としてはまずそれに向けてしっかり取り組むことから始めるべきだと思っておりますので、現行においてそれについて国に対してどう要望するかも含めて、考えられない状態でございますので、御理解をいただければと思います。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)建設部長。
○建設部長(相庭孝昭)小貫議員の再々質問にお答えいたします。
まず1点目、冬の現地視察ということでございますけれども、私どもがはなから拒絶しているというようにとられたかもしれませんが、そういうことではなく、私どもはアンケート等で代替できるのではないかということで、今後のスケジュールを第1回の協議会の中でお示ししている中で、今は考えていない、アンケートでできるのではないかという事務局の考えの中で今はやることは俎上にのっていないといいますか、そういった状況であることを言ったつもりでございます。
それから二つ目、協議会の役割のお話でございますが、法律によりますと、この基本構想を策定するためにその協議を行う場というふうに書いてございます。御指摘のガイドブックについては、私はまだ勉強不足でございますので、そこの勉強を進めながら後々必要になってくるのか、そこら辺はまた考えてまいりたいというふうに考えてございます。
それから、どういった事業を実施するかといったことでございますけれども、私どもが例示したもの以外を全部だめですという気はございません。現に1回目の協議会の中でも例えば南小樽駅を橋上駅にはすることはできないのですかといったようなお話もございました。また、そういった中で、そういったバリアフリーの趣旨といいますか、どういったことが一番いいのか、それから同時に先ほど小貫議員もおっしゃいましたが、財政的な部分を含めた実現性といったもの、そういったものを含めながら協議会の中で話し合っていくといったことにはなるのですけれども、ただ、事務局としてこういったものがあるのではないかといったことで例示したつもりでございますので、御理解いただきたいと思います。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)生活環境部長。
○生活環境部長(渡辺幸生)小貫議員の再々質問にお答えいたします。
エコ・パワーに対する地元自治体の意見が評価書に反映されているかどうか確認すべきということでございますので、私どもから騒音や低周波など評価書に記載すべきこと、意見を出しておりますので、これにつきましては評価書を確認させていただきたいと思います。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)総務部長。
○総務部長(前田一信)系統連系の関係でございますけれども、まだ正式な協議という形になってございませんので、今はまだ下準備の段階ということでございますので、期限というお問い合わせでございましたが、特に期限はないということでございます。
(発言する者あり)
○議長(横田久俊)よろしいですね。あとは委員会でお願いします。
小貫議員の一般質問を終結いたします。
(「議長、13番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)13番、酒井隆行議員。
(13番酒井隆行議員登壇)(拍手)
○13番(酒井隆行議員)平成28年第3回定例会に当たり、一般質問をいたします。
初めに、海水浴場に関連して、おたるドリームビーチ海水浴場について質問いたします。
昨年は違法建築物の撤去ができず、開設することができなかったおたるドリームビーチ海水浴場でしたが、本年5月には全ての建物が撤去され、違法状態が解消、その後、海水浴場として開設するために関係者が準備を進めて7月に海水浴場として2年ぶりに海開きをしました。この間、ドリームビーチ再開に向けて新たなルールづくりを小樽市、北海道、警察や組合などの関係機関と協議会を立ち上げて、おたるドリームビーチのにぎわいを維持しつつ、地域住民の生活環境との調和を図るとともに、誰もが快適で安全・安心な海水浴場を目指して、利用者と関係者が遵守すべき約束事として作成されました。シーズンを終えた今、このルールがどのように運営されたのか質問いたします。
まず、このルールの第1章第1条の目的ですが、「海水浴場のにぎわいを維持しつつ、地域住民の生活環境との調和を図る」と記載されております。
この地区は、市街化調整区域であり、居住者がいない場所でありますが、地域住民の生活環境との調和についてどのようなことを想定されているのでしょうか。お答えください。
また、最も近い住宅地は札幌市手稲区になりますが、このルールに示されている近隣住民の定義をお示しください。
次に、第2条の周知について、条文では、協議会は連携して看板やポスター、パンフレットなどでルールの周知徹底を図るとのことであります。周知のためのポスター、パンフレットはどの程度用意されていたのか、どのような方法でどれぐらい配布されたのかお聞かせください。
次に、第20条、海の家の建築・撤去時の注意の第2項では、「海の家の建築・撤去の際には、近隣住民に計画、時期等について説明や周知を図るとともに、低騒音型の機械を使用するなど騒音対策を実施する」とあります。
今シーズンの営業が終わり、これから建物の撤去作業に入るかと思いますが、近隣住民への計画や時期などについての説明や周知はいつごろされるのでしょうか、お聞かせください。
また、低騒音型の機械を使用するなど騒音対策を実施するとのことでありますが、協議会は使用される重機の確認をされているのでしょうか、お聞かせください。
次に、ドリームビーチに関連して、このビーチで飲食の提供をしている海の家には水道水がなく、飲料水をタンク貯水し使用していますが、現在のこの使用方法では非常に不衛生であると考えます。
今シーズン、保健所が水質調査を数回行っているとのことですが、その回数と懸念される事項をお知らせください。
また、市長はドリームビーチのこれまでの飲料水の状況も当然把握されていると思いますが、貯水タンクの水を使用している飲料水は安全と考えますか、お答えください。
次に、小樽市銭函3丁目駐車場について質問いたします。
ドリームビーチに隣接するこの駐車場は、市長が設置期間を定め、利用時間については小樽市駐車場条例の第2条第2項の規定に基づき午前8時から午後5時までとされております。また、この条例の第6条では、駐車場使用料金の減免について条文化されており、その内容については「市長は、特に必要があると認めるときは、駐車場使用料金を減免することができる」とのことであります。この条文から読み取れるのは、組合関係者やライフセーバー、関係業者などが対象になるかと思いますが、詳細についてお聞かせください。
また、駐車場使用料金の減免は市長が特に必要と認めるときであり、組合や委託業者の協議で決められることではないと認識しておりますが、この考え方についての見解をお答えください。
また、今シーズン、駐車場利用台数と減免の対象となる車両は何台あったのでしょうか、お聞かせください。
次に、駐車場使用料金の減免に関連して、海の家を利用している一般のお客様に、この駐車場を無料で利用できる通行許可証なるものが発行されているとお聞きしました。一般のお客様に配られていた通行許可証は、実質上、駐車場使用料の減免と同じ意味合いと考えますが、見解を伺います。
次の質問に移します。
銭函の海岸線上にある違法な建築物について、この地域は市街化調整区域であり、基本的にはドリームビーチと同様に建物の撤去のため、これまでも市は、建物の所有者や関係者に指導をしてきました。このことについては、私も同様、一日も早く建物の撤去を望むところであります。しかしながら、市長のこれまでの議会答弁などでは、「将来的にはドリームビーチを含めたこの大浜海岸がさらに魅力的なものになり、経済効果にも結びつけてまいりたいと考えております」とのことであり、関係者の方々に期待を持たせるような発言が多くありました。
そのような中、今シーズン建物を撤去し再開したおたるドリームビーチ海水浴場は、お客様が激減し、このことについて9月2日の市長定例記者会見では、今後、組合がビーチのあり方や魅力づくりを含めて少しずつ回復に向かうことが大切だと思うと他人事のような発言をされておりました。これまで、市長は経済効果について考えるなどの発言をしてきたのですから、みずからの発言に責任を持って行動していただきたいと考えます。市長の考えに沿った具体的な見解を伺います。
また、現在残っている違法建築物の関係者からは、壊すまではいいことを言って、壊した後は知らないふりをする無責任な市長発言だとささやかれております。市長の発言が違法建築物の所有者や関係者に混乱を与え、撤去に向けて前向きに考えていた方を裏切る形にならないよう、大浜海岸の将来ビジョンを明確にお示しください。
次に、前回に引き続き、北海道新幹線新小樽(仮称)駅周辺まちづくり計画策定会議について質問いたします。
策定会議の委員に商工会議所を加えることについて、平成28年第2回定例会では、これまで商工会議所との協議に合わせて検討してきたと答弁をしております。その後の進捗状況を明確にお聞かせください。
次に、検討について時間がかかっている理由は、商工会議所と市の会議の持ち方などを含め、協議を重ねており時間を要しているとのことでありましたが、会議の持ち方などの協議はまだ続いているのか、協議は終わったのかお聞かせください。
また、協議が終わっていないとすれば何月までに協議の結果を出すのかお聞かせください。
また、商工会議所以外に市と会議の持ち方などを検討している市内の団体があるのでしょうか、お聞かせください。
次に、商工会議所と副市長との協議内容については申し上げることができないとのことでありましたが、その内容についてお聞かせください。
次に、商工会議所を委員として参加させるという結論が出ない段階で、次の策定会議の開催はできないと考えます。もし開催するのであれば、商工会議所の委員としての参加を否定すると理解しますが、それでもよろしいでしょうか。見解を伺います。
以上、再質問を留保し、質問を終わります。(拍手)
○議長(横田久俊)理事者の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)市長。
(森井秀明市長登壇)
○市長(森井秀明)酒井隆行議員の御質問にお答えいたします。
初めに、海水浴場に関連した御質問がありました。
まず、ルール第1条における地域住民の生活環境との調和についての想定につきましては、ドリームビーチのにぎわいの一方で、周辺の銭函などを含めた地域住民の生活環境に対してよくない影響を与えることがないような状況を想定しているものであります。
次に、近隣住民の定義につきましては、このルールにおいては特段明確に定めていないものであります。
次に、ルール周知のためのポスターやパンフレットの配布につきましては、今夏は駐車場に看板を設置したほか、ルール啓発チラシを約1,000枚制作いたしました。
また、配布方法については、協議会での合同パトロールや市で行ったパトロール、駐車場ゲートなどで配布を実施し、配布枚数についてはおよそ800枚を配布したところです。このほか組合でもルール啓発チラシを制作し、来場者に配布しております。
次に、海の家の撤去作業における近隣住民への計画等の周知と騒音対策につきましては、近隣住民への計画等の周知については9月7日、ドリームビーチ協同組合が近隣住民と銭函連合町会長に説明を行ったところです。
また、騒音対策として低騒音型のクレーンとバックホーを使用していることを現地において確認しました。
次に、海の家で使用している飲料水に関する保健所の水質調査の回数と懸念される事項につきましては、各海の家は水道水をタンクに貯水して使用しているため、時間の経過とともに水道水に含まれる消毒効果のある残留塩素が徐々に減り、細菌が繁殖するリスクが高まることが懸念されます。このため、保健所では、今シーズン、残留塩素濃度の検査を定期的に計10回行っております。
次に、貯水タンクの水を使用している飲料水の安全性につきましては、営業者に対し毎日新しい水道水と入れかえることや日光が当たらないように貯水するなど、適切な水質管理について指導しているところであり、また、残留塩素濃度の確認もしておりますので、本市といたしましては、飲料水の安全は確保されているものと考えます。
次に、駐車場使用料の減免対象につきましては、ドリームビーチでは駐車場を通過しなければ海の家や救護所に行くことができないため、従前より組合や海の家の従業員、ライフセーバーなどの監視救護員のほか、海の家への納品業者など海水浴場の運営等に直接携わる者に対し、駐車場使用料の減免の制度とは別に通行証を発行しているものであります。
次に、駐車場使用料金の減免の考え方と利用台数、減免対象台数につきましては、ただいま御説明したとおり、減免ではなく通行証として発行しておりますが、その対象者は組合と管理委託業者が協議して決めるものではなく、海水浴場の運営等に直接携わる者に対し組合を通じて交付し、対象者を報告してもらっているものであります。
なお、今年度の通行証発行台数は約180台となっております。一方、今シーズンの駐車場利用台数は普通車9,154台、大型車22台、二輪車96台であり、減免対象としたものはありません。
次に、一般客への通行許可証につきましては、市は組合に対し、海水浴場の運営に直接携わる者に対して通行許可を認めているものであり、一般の利用者に対する通行許可は認めていないものであります。
次に、経済効果に関する発言につきましては、私としては組合や関係機関などと連携して大浜海岸等の魅力を経済効果に結びつけていきたいという考えに変わりはありません。
次に、大浜海岸の将来ビジョンにつきましては、ことしはドリームビーチを違法性のない健全なビーチとして再開することを最優先課題と考え取り組んでまいりました。海の家が減少した中、以前のにぎわいを取り戻すために、まだ時間が必要と考えております。将来的にはマリンレジャーやイベントなどによる観光振興を図ることによって、効果的な活用を推進してまいりたいものと考えております。
次に、北海道新幹線新小樽(仮称)駅周辺まちづくり計画策定会議について御質問がありました。
まず、商工会議所の委員としての参加についての第2回定例会以降の進捗状況につきましては、策定会議の委員についての個別協議は行っておりませんが、商工会議所と協議を進めるためにさまざまな機会を捉え、相互理解を深め、意思の疎通を図るよう粘り強く努力しているところであります。
なお、新駅周辺のまちづくり計画の検討内容につきましては、策定会議が開催される都度、商工会議所と実務者レベルで情報交換をさせていただいております。
次に、会議の持ち方などの協議はまだ続いているのかなどにつきましては、先ほども申し上げましたとおり、さまざまな機会を捉え相互理解を深めているところであり、現在も協議は継続中でありますが、次回の策定会議の開催を10月ごろに予定していることから、それまでに結果を出すように努力してまいりたいと考えております。
次に、商工会議所以外に市と会議の持ち方などを検討している市内の団体があるかにつきましては、市が設置する会議の審議委員などの推薦に当たっては、広く意見を聞くためにできるだけ多くの方々に参加していただきたいと考えておりますので、商工会議所以外の団体とも調整をさせていただいております。
次に、協議内容について申し上げることができない理由につきましては、課題解決に向けた協議では今後とも率直な意見交換を行っていきたいと考えていることから、協議内容を申し上げることは差し控えさせていただきたいと考えております。
次に、商工会議所が委員として参加しないまま次の策定会議を開催する場合の私の見解につきましては、私としましては商工会議所の委員としての参加も含め、市政運営の方向性などについて共通理解を図るため、現在、話し合いを行っており、次回の策定会議に向け引き続き努力してまいりたいと考えております。
(「議長、13番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)13番、酒井隆行議員。
○13番(酒井隆行議員)それでは、再質問をさせていただきます。
まず、海水浴場に関連してということで、飲料水のことを聞きました。この飲料水の安全確保のためということで、水質調査を10回されたということですが、不適切な状況を指摘または指導したことはなかったのか、これについてお答えいただきたいと思います。
それから、駐車場の件なのですが、減免は1台もなかったということで確認させていただきました。それで、かわりに通行許可証が使われているということなのですが、今シーズン、お客様が少なかったということもあってか、というふうに私は理解しているのですが、一般のお客様に通行許可証を配ったという事実がありました。これについて調査されているのかされていないのか、これについてもお聞きしたいと思います。
それから、商工会議所の策定委員の話なのですが、今、答弁を聞いた限りでは何も進んでいないという理解をしました。10月にこの策定会議が予定されているということで、この10月までにその検討の結果を出したいというふうに思っているというニュアンスだったのですが、これは10月までに出していただきたいと思います。強く要望します。なぜかというと、先ほども本質問でありましたが、商工会議所を検討するというまま、ずっとそのまま終わってしまうのではないかという心配もありますし、検討されているのだったらもう検討の時間が余りにも長過ぎると思います。ですので、検討の結果を出した上で、次回の10月の策定会議に臨んでいただきたいと思いますので、これについて検討は何月までに終わるのかと聞いているので、何月までと明確にお伝えいただきたいと思います。
それから実務者レベルの協議について、検討の結果を何月までにと聞いていますので、何月までにとお答えいただきたいと思います。
それから関連して、実務者のレベルの協議についてなのですが、市側は誰がどのような内容で協議をしているのか、これについてもお示しいただきたいと思います。
もう一つ、これに関連して、商工会議所以外に市と会議の持ち方などを検討している市内の団体があるのでしょうかと聞いております。あるという答弁だったのですが、具体的に名前をお知らせいただきたいと思います。
○議長(横田久俊)理事者の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)副市長。
○副市長(上林猛)酒井隆行議員の再質問にお答えいたします。
商工会議所との協議をどのように進めているか、また、10月に策定会議が開催される予定ということで、それまでに結果を出すのか、強く出すように要望するということでございます。調整に時間をかけておりますことを大変申しわけなく思っておりますけれども、できるだけ私とすれば会議の中に参加してほしいということで、その方向で調整をさせていただいておりまして、たまたま第2回定例会から第3回定例会にかけてそのことのみを議題として調整したことはございませんので、できるだけ早くこの定例会が落ちついた段階で10月に向けてその調整をさらに進めていって、何とか調整をつけていきたいと、私どもの考え方も御理解していただいた上で調整を進めてまいりたいというふうには考えております。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)産業港湾部長。
○産業港湾部長(中野弘章)酒井隆行議員の再質問にお答えします。
私からはドリームビーチの駐車場にかかわる問題ですけれども、酒井隆行議員がおっしゃったのは、海水浴場の関係者ではない一般の方に通行証を配ったというような事実があるということを私どもは承知しておりませんでしたので、それは非常に不適切な取り扱いだと思いますので、調査してまいりたいというふうに、そして是正したいというふうに考えております。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)総務部長。
○総務部長(前田一信)私からは、商工会議所に参加している実務者レベルの職員はということでのお尋ねと、それからもう一つは調整している団体はということで、2点についてお答えしたいと思います。
まず初めに、実務者レベルでということにつきましては、市側からは新幹線の関係の室長とそれから主幹と主査ということで、三つの職の者が行っております。それから、調整している団体につきましては、例えばの例でございますけれども、情報公開・個人情報保護審査会、こういったところにつきましては調整を行っております。
(発言する者あり)
○議長(横田久俊)お静かに。あとは。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)保健所次長。
○保健所次長(犬塚雅彦)酒井隆行議員の再質問にお答えします。
ドリームビーチにおけます海の家の飲料水の安全に関連しまして、営業中といいますか、シーズン中に何か指導する事項がなかったかというお尋ねだったと思うのですけれども、私どもといたしましては、水質検査と同時に貯水タンクの管理状態についても確認しています。先ほど市長の答弁からもありましたとおり、その都度、毎日上水道水のタンクの交換、タンクの中に入れることについての交換と、それから日光に当たって温度が上がるような形のないように指導をしておりますけれども、食品衛生法に抵触するような違反といいますか、そういった指導事項はなかったということでございます。
○議長(横田久俊)会議所との調整ですが、いつまでかという期限を切っていただきたいということでしたが、御答弁はできるだけ早くということでした。これは前にも聞いたことありますけれども、期限をお示しできないかということですが。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)副市長。
○副市長(上林猛)再質問にお答えいたします。
先ほど、次回の会議が10月をめどにしておりますので、それまでには調整したいということで、時期的なことは申し上げたつもりでおりました。
(発言する者あり)
○議長(横田久俊)あとは団体の名前については。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)総務部長。
○総務部長(前田一信)申しわけございません。団体につきましては、今、資料を持ち合わせておりませんので、後ほどお届けさせていただきたいと思います。
(発言する者あり)
(「ほかの経済団体は」と呼ぶ者あり)
(「議長、13番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)13番、酒井隆行議員。
○13番(酒井隆行議員)再々質問に入る前に、本質問でほかの団体はありますかという質問をしていますので、後ほどではなく今答えていただきたいと思うのですが、いかがでしょうか。
(発言する者あり)
○議長(横田久俊)会議所と同様に調整している団体はあるかということですね。それはあるということだったのですか。どうですか。
(発言する者あり)
参画している団体は列挙していると思いますが、そのほかに会議所同様に調整している団体はあるかという問いにあるということだったのですね。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)総務部長。
○総務部長(前田一信)申しわけございません。先ほど答弁いたしましたのは、実は商工会議所以外の方を委員として入れるということで調整したケースということでお答えしたものですので、少し質問を捉え違いしておりましたので、そういったことでお答えしてしまいました。それで、先ほどお話ししましたように、今資料がございませんので後ほどお届けさせていただきたいということで答弁させていただきました。
(発言する者あり)
○議長(横田久俊)答弁では、今メモを見ましたら、商工会議所以外の団体とも調整しているという御答弁だったのですね。
(発言する者あり)
それを資料がなければわからないというのもどうかなと。
(「わからないわけないだろ」と呼ぶ者あり)
(発言する者あり)
今、調査をしていますので、調べていますので、お待ちください。
(発言する者あり)
今、調整中ですので、ちょっとお待ちください。
(発言する者あり)
不規則発言はできるだけ避けてください。
(発言する者あり)
議事が進行できませんので、対応してください。
(発言する者あり)
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)総務部長。
○総務部長(前田一信)今答弁させていただきました情報公開・個人情報保護審査会ですけれども、こちらにつきましては、実は北海道私立中学高等学校協会後志支部というところから打ち合わせをして推薦いただいたというような形になってございます。ただ、一般のいわゆる商工会議所にかわるようなという経済関係の団体等については、先ほどお話ししたとおり今、手元に資料がございませんので、もう少しお時間をいただければというふうに思います。
よろしくお願いいたします。
(発言する者あり)
○議長(横田久俊)このまま進めますと私も怒られるかもしれませんので、もし時間があれば調査できるのであれば、資料でわかるのであれば、このままで待っていますので。
(「時間下さいって言ったほうがいい」と呼ぶ者あり)
(発言する者あり)
総務部長、どういう趣旨で今、言われたのですか。
(発言する者あり)
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)総務部長。
○総務部長(前田一信)今、手元に資料ございませんので、提出するに当たっても戻って確認しなければいけませんので、それで少しお時間をいただきたいということでお話をいたしました。
(発言する者あり)
○議長(横田久俊)戻ればあるということですね。ですから、それであれば待っていますので、お持ちください。若干皆さんもお待ちください。
(6分経過)
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)総務部長。
○総務部長(前田一信)大変お待たせして申しわけございません。例えばということでお話しさせていただきますけれども、医師会ですとか、それから観光協会ですとか、それから総連合町会、こういったところがございます。
(「違うしょ」と呼ぶ者あり)
(「何」と呼ぶ者あり)
(発言する者あり)
○議長(横田久俊)現在の策定会議に今の団体は入っていないのですね。
(発言する者あり)
(「議長、3番、議事進行について」)
(発言する者あり)
少しお待ちください。
(発言する者あり)
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)総務部長。
○総務部長(前田一信)今お話ししましたのは、策定会議の中でということではございません。
○議長(横田久俊)今の3団体がすぐ出なかったというのは少し不自然でありますけれども、お答えになったということで……
(「答弁にならないでしょ」と呼ぶ者あり)
(「そういう団体あるよって言っているだけだ」と呼ぶ者あり)
(発言する者あり)
そうやって調整されているのでしょう。その事実があるのでしょう。資料があるのでしょう。
(「してないでしょ」と呼ぶ者あり)
(発言する者あり)
それがなかったら……
(「虚偽答弁ですよ」と呼ぶ者あり)
少しおかしい話になりますね。
(発言する者あり)
(「議長これちゃんと精査したほうがいいですよ」と呼ぶ者あり)
(発言する者あり)
後でいつ調整したのかとか、どこでとかという話になるのではないかというふうに思いますけれども、大丈夫でしょうか。
(発言する者あり)
(「議長これひどいわ」と呼ぶ者あり)
(「1回とめて精査してください」と呼ぶ者あり)
どうもですね……
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)市長。
○市長(森井秀明)大変失礼いたしました。多分、質問とこちらで用意した答弁が最初の本答弁の時点でかみ合っていなかったのではないかと認識しております。私たちは、商工会議所以外に市と会議の持ち方などについての打ち合わせや検討した団体はあるのかということを、一般のさまざまな審議会を通して全てにおいてという意味合いで受けとめておりました。つまり、新幹線の策定会議のみの中でほかの団体とやりとりをされたのかということで……
(「違う」と呼ぶ者あり)
(「話が違う」と呼ぶ者あり)
(発言する者あり)
質問自体は、私たちは、この文章から受けとめますと、商工会議所以外に市と会議の持ち方などを検討しているという御質問だったので、策定会議のという頭を私たちは受けとめておらず、さまざまな審議会がありますけれども、さまざまな団体に参加いただくために市の会議に対してその持ち方を検討したことのある団体はあるのか、いわゆる一般論として、一般論というか全部総体的に見ているので、さまざまな審議会においてそのような調整をしているというようなことでの答弁です。ですから、本質問における答弁が最初からかみ合っていなかったということだというふうに思っておりますので、大変恐縮でございます。それについて、まず、お伝えさせていただきます。
(発言する者あり)
○議長(横田久俊)答弁がかみ合っていない、質問に完全にかみ合っていない場合はきちんと訂正した、聞いていますか、市長。かみ合わないという御自分たちの認識であったなら、かみ合う答弁をし直していただくことになるかと思いますけれども。
少しばたばたしていますので、休憩をとります。
休憩午後8時19分
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再開午後9時30分
○議長(横田久俊)休憩前に引き続き、会議を再開します。
酒井隆行議員の一般質問の途中ですが、議事の都合により、本日はこれをもって散会いたします。
散会午後9時31分
会議録署名議員
小樽市議会議長横田久俊
議員松田優子
議員佐々木秩