開議午後1時00分
○議長(横田久俊)これより、本日の会議を開きます。
本日の会議録署名議員に、安斎哲也議員、面野大輔議員を御指名いたします。
日程第1「議案第1号ないし議案第26号及び報告第1号」を一括議題といたします。
これより、昨日に引き続き、会派代表質問を行います。
通告がありますので、順次、発言を許します。
(「議長、21番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)21番、川畑正美議員。
(21番川畑正美議員登壇)(拍手)
○21番(川畑正美議員)日本共産党を代表して質問します。
代表質問に先立ちまして、9月9日に北朝鮮が核実験を強行したことに抗議を表明します。
日本共産党市議団が小樽市非核港湾条例案の提案説明において、北朝鮮のたび重なるミサイル発射に厳重に抗議したところであります。北朝鮮による核実験の強行は5回目です。北朝鮮の核ミサイル開発の放棄を求めた国連安保理決議、6カ国協議の共同声明、日朝平壌宣言に違反する暴挙であり、日本共産党はこの無法な暴挙を厳しく糾弾します。
最初に、財政問題について質問いたします。
2015年度決算についてです。
2015年度の一般会計決算は19億2,248万3,000円の多額の繰越金を生み出しました。その大きな要因は、歳入では市税収入1億6,021万4,000円、地方消費税交付金3億4,660万3,000円と約5億円ふえたことです。また、歳出の不用額で2014年度と2015年度を比較すると、1億2,801万円減少していますが、相変わらず多額の不用額をつくり出しています。歳入では市税収入の決算額の2014年度と2015年度の比較では1億6,528万5,000円の減とはいえ、2015年度の予算額と比較して、1億6,021万4,000円増加しています。市税徴収に当たって、市民の実情を組み入れない強引な徴収をしているのではないでしょうか。増加した理由について説明願います。
歳出では、不用額総額が2014年度と2015年度の比較において、1億2,001万円減少しています。しかし、科目別では2015年度の民生費が翌年度繰越額6億8,660万円を除いても、5億5,764万円の不用額を出しています。土木費では5億9,251万3,000円と前年度を1億8,838万8,000円上回った額です。教育費でも3億5,554万円と前年度不用額を2億2,882万8,000円上回っています。民生費、土木費、教育費の不用額で主な事業と額についてお知らせください。
また、収入増や多額の不用額によって、多額の余剰金が発生しています。多額の余剰金を出すのであれば、もっと市民要求に積極的に応え、市民生活を支援する立場で活用すべきです。
次に、企業会計の決算状況について伺います。
病院事業会計決算においては、収益的収支は昨年度が新病院の統合にかかわる経費や退職給付金引当金の一括計上などで、損益収支が損失となったものです。決算審査意見書では、今年度は診療収入が患者数の増加によって前年度に比べて大幅に増収となったが、費用において減価償却費など経費が前年度と比べて増加したことで引き続き純損失となった。また、資金収支については、一般会計から財政支援の繰り入れをしている中で、前年度に引き続き資金不足となったと言っています。収益的収支では、減価償却費の影響が大きいと思いますが、純損失を解消する見通しをお知らせください。
また、資金収支では病院新築にかかわる企業債の償還も加わることになりますが、健全な病院経営を行うための方策についてどのように考えているのでしょうか。
全国的な医師不足の中で、小樽市立病院は安定した病院の収益を確保し、地域医療の役割を担う基幹病院として良質な医療を安定的に提供するため、医師や看護師などの人材の確保は欠かせないものと思います。新病院開院後に医師はふえてきていますが、医師を確保するだけでなく、地域の患者と結びつくことが経営の安定につながっていくのではないでしょうか。見解をお聞かせください。
水道事業会計について伺います。
損益収支で、2014年度決算では会計制度変更の影響などによって4,556万円の赤字でしたが、2015年度は4億1,380万7,000円の黒字を出しています。決算審査意見書では、当年度損益収支を前年度と比較すると4億5,936万7,000円増加しました。これは総収入で3,221万円減少しましたが、総費用で4億9,157万7,000円減少したためですとありました。我が党はこれまで家事用の基本水量は1カ月当たり10立方メートルだが、これでは基本水量に満たない世帯があるので、基本水量の見直しをすべきと改善を求めてまいりました。他市においても、基本水量や料金体系の見直しを進めています。本市では損益収支が黒字になっている状況にあり、基本水量や料金体系の見直しを進めるべきです。見解をお願いいたします。
簡易水道事業特別会計について伺います。
平成27年度の歳入決算額は、2014年度と比較すると2,860万8,000円の減少で、歳出の簡易水道事業費は2,934万円の減少です。一般会計繰入金、繰越金、一般会計繰出金を除いた単年度の実質的な収支の赤字額は、2012年度の2,768万3,000円を底辺に毎年ふえ、2015年度は1億25万6,000円にまで膨れ上がっております。単年度の実質的な収支の赤字が連続している原因について説明願います。
水道使用量は2011年度以降において、2012年度の7,525万2,000円が最大で、2015年度では2012年度と比較すると1,689万6,000円減少しています。その要因について説明願います。
簡易水道の収支不足分と企業団への負担金、出資金は石狩開発株式会社と北海道が負担するものでした。しかし、石狩開発株式会社の経営破綻によって、収支の不足分は本市の負担となりました。北海道は地下水を利用する石狩湾新港地域にかかわる地下水揚水計画を策定しましたが、計画期限は2011年度に終了しているにもかかわらず、組合企業は水道水への切りかえを行っておりません。北海道は問題解決の手段として、企業への簡易水道利用促進の要請、企業誘致の促進などを掲げております。地下水利用組合は、現在、小樽市域内において何社で構成され、簡易水道への切りかえを行わない理由について説明願います。
また、なぜ今も地下水の利用が続けられているのですか。
また、本市の簡水事業の赤字を解消する対策についてお知らせください。
本市は地下水揚水計画は道が作成し、実施したものであり、道が責任を持って本市の収支不足を解消するよう求めているとのことです。その後、北海道との交渉の進捗状況はどうなっているのでしょうか。
補正予算について伺います。
小樽市への2016年度の普通交付税配分額が153億1,947万円に決まり、前年度と比較すると、3億4,479万4,000円の減少となりました。2016年度の普通交付税予算計上額は156億1,500万円で2億9,553万円の減額となっています。臨時財政対策債の9,953万5,000円減少を加えると、4億円ほど減少となります。本市は国勢調査のたびに人口減少していることから、人口減少が要因ではないかと考えていますけれども、今年度予算計上額と大きな乖離ができた理由について説明願います。
○議長(横田久俊)理事者の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)市長。
(森井秀明市長登壇)
○市長(森井秀明)川畑議員の御質問にお答えいたします。
ただいま、財政問題について御質問がありました。
初めに、2015年度決算についてですが、まず、市税決算額が予算額よりも増額した理由につきましては、予算額作成時においては、各税目の過去の収入率や決算見込みをもとに算出しておりますが、個人市民税の特別徴収の割合がふえていることや、納税課にグループ制を導入し、納期内納付の促進と滞納処分の強化などの市税収納向上対策を図ったこともあり、各税目について収入率が予算見込みよりも向上したことによるものであります。
次に、民生費、土木費、教育費の不用額の主な事業と額につきましては、民生費では生活保護扶助費が2億6,070万円、国民健康保険事業会計繰出金が4,195万円、介護保険事業会計繰出金が3,644万円の不用額であり、土木費では国直轄工事費負担金である第3号ふ頭岸壁改良事業費が1億3,514万円、ロードヒーティング更新事業費が8,857万円、除雪費で4,393万円となっております。また、教育費では手宮地区統合小学校や山手地区統合小学校などの校舎等改築事業費が8,587万円、小・中学校の燃料光熱水費が6,653万円、放課後児童健全育成事業費が4,093万円の不用額となっております。
次に、水道事業の損益収支が黒字になっている状況にあることから、水道料金における基本水量や料金体系の見直しを進めるべきとのことにつきましては、平成27年度決算の黒字により生じた剰余金につきましては、全額減債積立金に積み立て、これまでの施設整備の財源として借り入れた企業債の償還に充てることとしております。また、今後の収支見通しにつきましては、収入では人口減少などにより料金収入が減少し、さらに支出では施設の老朽化や耐震化の対策に多額の費用が見込まれ、厳しくなることが予想されます。こうした状況に鑑み、基本水量や料金体系の見直しに当たっては、短期的な視点ではなく長期的な収支を見きわめながら検討を進めてまいりたいと考えております。
次に、簡易水道事業特別会計における単年度の実質的な収支の赤字が連続している原因につきましては、2013年に水道料金を改定しましたけれども、依然として、地下水よりも高い設定であったため、石狩湾新港地域の地下水利用組合企業が地下水から簡易水道への切りかえを行わなかったこと、また、石狩開発株式会社が進める同地域の企業立地が計画目標どおりには進まなかったことから、計画水量を確保できず、事業の収支不足が生じているものであります。
次に、水道使用量の減少につきましては、当別ダムの完成に伴い、2013年4月から石狩西部広域水道企業団より水道用水の供給が開始されたことや、石狩湾新港地域の今後の給水量を見込み、さらには同地域への企業誘致の推進を勘案して、同年4月1日から平均改定率27.7%の値下げとする水道料金の改定を行ったことが要因であります。
次に、地下水利用組合につきましては、現在、小樽市域において7社で構成されております。簡易水道へ切りかえを行わない理由につきましては、組合企業が、現在、利用している地下水に比べて、簡易水道の単価が高く、企業経営に支障が生じるためと聞いております。また、組合企業が地下水利用を続ける理由につきましては、石狩湾新港地域において地下水の利用規制がないことから、企業へ水源利用の選択がゆだねられているためであります。さらに、本市の簡易水道事業の赤字を解消する方策につきましては、この問題へ主体的にかかわった北海道が、地下水利用組合企業が地下水から簡易水道へ転換するよう必要な方策をとることや、簡易水道料金収支の不足分について、本市へ補填を行うなどの対策をとることなどが考えられます。
次に、北海道との交渉の進捗状況につきましては、本年も9月1日に本市から北海道の担当部署に対して、地下水利用組合企業が地下水から簡易水道へ転換するよう必要な方策を実現すること及び転換されないことによる料金収入の不足分について、本市へ補填などの対策を講じることの要請をいたしました。その結果、北海道からは市への財政支援は難しいので、企業の使用水量をふやしていくことが問題解決の手段であるとの回答を受けております。
次に、補正予算についてですが、普通交付税等の決定額と予算額の乖離につきましては、平成28年度予算においては、これまでと同様に、国の地方財政計画などの情報を参考にしたほか、平成27年度国勢調査の人口をもとに予算を見積もったところであります。
国勢調査人口は平成22年度と27年度を比べると、約1万人の減となっており、急激な人口減は交付税額の算定に大きく影響しますが、単年度の影響を緩和する措置として人口急減補正があり、28年度の算定においては、この人口急減補正を過大に見込んだことが予算額と大きく乖離した要因と考えております。
また、臨時費目であるまち・ひと・しごと創生事業費については、国全体では前年度と同額が計上されていたことから、本市においても前年度と同額を見込みましたが、人口減少の影響も反映され、減額となったことも乖離の一因となったものであります。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)病院局長。
○病院局長(並木昭義)川畑議員の病院事業決算についての御質問にお答えいたします。
初めに、収益的収支における純損失の解消の見通しと健全な病院経営の方策についてのお尋ねがありました。
収益的収支におきましては、施設の維持管理経費や減価償却費などの費用が大幅に増加したことから、純損失が生じたものであり、今後も駐車場や新規に導入した医療機器の減価償却費が多額となることから、短期間での純損失の解消は難しいものと考えております。
次に、健全な病院経営の方策についてでありますが、現在、新公立病院改革ガイドラインに基づいて、当院の課題である収益の確保と経費の削減について、具体的な改善策を盛り込んだ新公立病院改革プランの策定を進めております。このプランを確実に実行することにより、経営の効率化を図ってまいります。
次に、地域の患者との結びつきについてお尋ねがありました。
小樽市立病院は高度の医療ができる急性期病院であり、そのためにも医師の確保は大変重要なことであります。同時に、地域医療の中心的役割を担う地域の医療機関や保健福祉分野との連携を進め、支援協力関係を築いていくことも重要なことと認識しております。これからの医療は高齢化の進展を踏まえると、主に青年壮年期を対象とした治癒、社会復帰を前提とした病院完結型から慢性疾患や複数の疾患を抱えた高齢者の特徴に合わせ、患者の住みなれた地域で生活の質の維持、向上を目指す地域完結型へ重点を移していく必要があります。
私といたしましては、当院がこの地域の基幹病院として急性期医療を担い、他の医療機関との連携を深めるとともに、医療の質を高め、患者に選ばれ、そして市民の皆さんに信頼される病院となることが病院事業の健全経営につながるものと考えております。
○議長(横田久俊)次に、第2項目めの質問に入ります。
(「議長、21番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)21番、川畑正美議員。
(21番川畑正美議員登壇)
○21番(川畑正美議員)2項目めの質問を行います。
国民健康保険と介護保険についての質問です。
最初に、国民健康保険についてです。
政府は、国保の財政運営を市町村から都道府県に移すことで、保険関係の事務の効率化や国保財政の安定化ができるとして、2018年4月から国民健康保険の財政運営責任が市町村から都道府県へ移る国保財政の都道府県化を進めています。国は1984年に医療費の45%であった国の負担を給付金の50%に削減して以来、国は国保への負担割合を減らし続けて、現在は24.5%にまで下がっています。このように国が国保への負担金を減らしたまま国保制度を改革を推進するなら、小規模企業者や高齢者、低所得者が多くを占める国保加入者は、保険料の負担、過酷な徴収強化、資格証の発行などによる医療保険からの排除につながりかねません。国保の都道府県単位化は1年半後に実施されることになりますが、国保制度改革によって起こり得る不安について質問いたします。
都道府県単位化によって、都道府県が財政運営の責任主体となり、国保運営に中心的な役割を担うとされています。財政運営に当たって、道と市の役割を説明してください。
都道府県単位化されることによって、被保険者証はどこが交付し交付者名は誰になるのか、お知らせください。
これまで市の諸条件に合わせて保険料が独自に決められてきましたが、これからも市が行ってきた保険料の決定賦課徴収は、これまでどおり継続されるのでしょうか。
また、道内の主要都市では、一般会計からの法定外繰り入れをし保険料を引き下げる措置をとっています。都道府県化によって、繰上充用や一般会計からの法定外繰り入れは認められないということになるのでしょうか。
収入率によって、国は自治体の規模に応じて基準を89%から92%に設定しています。今後、収入率が下がることでペナルティーが科されるのではないでしょうか。滞納に対する措置、すなわち短期被保険者証の発行や差し押さえはどこが行うことになるのでしょうか、お知らせください。
小樽市は高齢化が進み、1人当たり医療費が道内主要都市の中でも最も高い状況にあり、医療費の締めつけが心配されます。高医療費の市町村に対しては、医療費適正化という名のもとで、医療費の増加抑制にならないでしょうか。
国民皆保険制度の根幹である国保の構造的な行き詰まりを打開するためには、国保の加入者が払える保険料にしていくことが必要だと思います。国の悪政から市民を守るのが市の役割です。市長はそのためにどのような取り組みをしているのでしょうか、お聞かせください。
次に、介護保険について伺います。
新総合事業への移行について伺います。
介護保険制度は、これまで主に家族が担ってきた寝たきりや認知症などで介護が必要な方について、社会保障の仕組みによって社会全体で支える制度として2000年4月から始まりました。制度ができたとき、介護が必要な方々からは、介護の社会化の象徴として歓迎されました。
ところが、制度はどんどん後退し、国家的詐欺とまで言われる状態になりました。2015年の改定では要支援1、2の訪問介護、通所介護を保険給付から外し、自治体事業に移す。年金収入280万円以上の2割負担、特別養護老人ホームへの入所を要介護3以上に限定、低所得の施設入居者への食費や部屋代も補助要件を厳しくすることが行われました。市町村の総合事業への移行については、2017年4月本格施行とすることになりますが、小樽市ではことし10月から施行するとのことです。本市が10月から施行するサービスの範囲について内容を示してください。
介護保険の地域支援事業への移行に当たって、新総合事業の対象者は要支援認定を受けた方、基本チェックリストによって事業対象者に認定された方と説明を受けました。新規、区分変更、認定更新による要支援認定の方については、今までと同じ認定調査で主治医意見書も必要なことから、専門的な判断がされるということでした。
しかし、基本チェックリスト判定は包括支援センターがチェックリストで行うことから、状態よりも軽く判断されることが起こらないでしょうか、見解をお知らせください。
新しい介護予防、日常生活支援総合事業は、来年4月以降、介護事業者、民間事業者、NPO、ボランティアなどの多様な担い手によって多様なサービスを提供することになります。他市の例では、札幌市では月単位から回数単位に変更する、横浜市では通所介護2の対象者には週2回の契約を押しつける、多様なサービス提供では緩和したAに、講習を受けた職員によって単価の大幅減少などを進めようとしています。
小樽市がことし10月から実施を予定している総合事業が本格実施される来年4月以降は、どのような内容になるでしょうか、お知らせください。
訪問介護相当サービスの単価と通所介護相当サービスの単価は、どうなるのですか。
また、来年4月以降の本格移行後も継続するのでしょうか。
要介護1、2の保険外しについて伺います。
2018年度の介護保険改変に向けて、要介護1、2の人が受けている訪問介護の生活援助、サービスを保険給付から外し、原則自己負担にすることや自治体の裁量と予算で行う地域支援事業に移すこと、介護用ベッドや車椅子など、現在、原則1割負担の福祉用具の貸与についても、原則全額自己負担を進めています。次々と実行される負担増によって、介護者を持つ家族から生活が成り立たなくなる、介護を続ける気力が失われるなど、サービス利用を諦め、中止せざるを得ないとの悲痛な叫びが届いています。本市では介護認定者はどれぐらいいらっしゃるのでしょうか。
そのうち、要支援1、2、要介護1、2の認定者と居宅介護サービスを受けている方は、何人おられるのか、お聞かせください。
福祉用具貸与の受給者の総数と要支援1、2、要介護1、2の受給者の該当者をお知らせください。
また、要支援1、2、要介護1、2の方が福祉用具貸与で現在、負担している額と全額自己負担となった場合の金額を、要支援1、2、要介護1、2の区分ごとにお知らせください。
多くの方が大切にされない仕組み、40歳から64歳の現役世代が保険料を負担し、安心も補償されないという保険あって保障なしの状況になっている介護保険制度に対して、市長はどのような認識をお持ちでしょうか、お知らせください。
○議長(横田久俊)理事者の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)市長。
(森井秀明市長登壇)
○市長(森井秀明)ただいま、国民健康保険と介護保険について御質問がありました。
初めに、国民健康保険についてですが、まず国保財政の都道府県単位化による北海道と市のそれぞれの主な役割につきましては、北海道は北海道全体の国保の財政運営の責任主体として、運営方針を策定する、北海道全体の医療給付費等の見込みを立て、市町村ごとの国保事業費納付金の額を決定する、市町村が納付金を北海道に納めるために必要な市町村ごとの標準保険料率を策定し示す、医療の給付に必要な費用を全額市町村に対して支払うなどの新たな役割を担うことになります。
また、市は北海道が定めた納付金を納める、北海道から示された標準保険料率を参考にして、国保の保険料率を決定し、賦課徴収を行う、地域住民と身近な関係のもと、資格管理、保険給付、保険事業などを引き続き実施するという役割を担うこととなっております。
次に、都道府県単位化に伴う被保険者証につきましては、被保険者証の交付はこれまでどおり、各市町村が行うことになります。なお、平成30年度以降は北海道も市町村とともに保険者となりますが、被保険者証のこれまで保険者名とされていたところが交付者名に変更となり、この交付者は引き続き小樽市となる予定です。また、国民健康保険被保険者証という表示も北海道国民健康保険被保険者証に変更される予定となっております。
次に、保険料の決定や賦課などはどうなるのかということにつきましては、まず、保険料の決定や賦課徴収はこれまでどおり市が行うことになります。繰上充用などにつきましては、全く認めないということにはなっておりませんが、既に繰上充用を行っている市町村は、北海道とその市町村との間で、繰上充用の原因となる国保会計の赤字の解消や削減に向けた協議を行い、繰上充用解消に向けた目標年次などを設定し、北海道に示すこととなります。また、一般会計からの法定外繰り入れは、改正後も市町村の判断によるものとされておりますが、保険料を引き下げる目的で行われている法定外の繰り入れは解消が求められております。
次に、収入率が下がることによるペナルティーにつきましては、北海道が保険者規模別の目標収入率を設定し、収入率が達成されない場合は、その要因分析を行い、保険料の納付状況の改善のために必要な対策を検討することとされており、ペナルティー措置が科せられることにはなっておりません。
また、滞納に対する短期証の発行や差し押さえなどの措置につきましては、引き続き市が行うこととなります。
次に、医療費の増加抑制にならないのかにつきましては、これまでどおり市町村が重複受診や頻回受診の解消のほか、レセプト点検の実施などにより、医療費の適正な支出を図る取り組みを行うこととなります。なお、治療が必要な方には、医師の指示に従い、必要とする治療を受けてもらうべきでありますので、例えば単に受診回数を制限するなどの抑制が行われるものではないと認識しております。
次に、国保の加入者が払える保険料にしていくことの取り組みにつきましては、これまでも全国市長会を通じて国庫負担割合の引き上げなど、国保財政基盤の拡充強化を図り、国の責任と負担において実効ある措置を講じることや低所得者に対する負担軽減策を拡充、強化するとともに、低所得者を多く抱える保険者への支援を強化することを要請してきているところであります。
また、北海道の国保運営方針の策定においても、保険料の算定方法や医療給付の適正な実施などについて市町村を交えた検討が行われており、小樽市も北海道が開催する検討会のワーキンググループに入っておりますので、その中でも医療費が高い市町村の保険料負担が大きくならないように、意見などを申し述べているところであります。
次に、介護保険についてですが、まず新総合事業への移行で、本市において10月から施行するサービスの範囲につきましては、現行の介護予防給付サービスのうち、介護予防訪問介護は訪問介護相当サービスへ、介護予防通所介護は通所介護相当サービスへそれぞれ移行となります。これらサービスに係る事業所の人員、設備、運営の基準については、現行のサービスと同様の基準とし、提供されるサービスの内容も同様といたします。
次に、新たに導入される基本チェックリストによる判定につきましては、基本チェックリストは総合事業サービス利用の申請から認定までの手続を簡素化と迅速化するため、簡易な形で要支援に相当する対象者を判断する方法として導入されたものです。チェックリストについては、国の通知で質問項目及び考え方が示され、この基準に従って実施することによって、状態よりも軽く判断されることはないと考えておりますので、チェックリストを運用する地域包括支援センターには、適切に対応するよう指導してまいります。
次に、平成29年4月以降の総合事業の内容につきましては、本年10月から実施するサービスの内容を継続していこうと考えております。今後、緩和した基準によるサービスなど市独自の多様なサービスの実施に向けては、今年度の実施状況を踏まえ、多様な主体となる受け皿の状況や事業者の意見等を聞きながら、慎重に検討を続けてまいります。
次に、訪問介護相当サービスの単価と通所介護相当サービスの単価につきましては、訪問介護相当サービスは、現行の介護予防訪問介護と同様の単価となります。通所介護相当サービスは、現行の介護予防通所介護の単価に新たに小樽市独自に、要支援2で週1回程度の通所が必要とされた方に対する単価を追加設定しました。これらの単価は、来年4月の本格移行後も継続する予定であります。
次に、本市の要介護認定者数と要支援1、2、要介護1、2の認定者、居宅介護サービスを受けている方につきましては、まず、要支援1から要介護5までの認定者数は、平成28年3月末で1万785人となっております。このうち、要支援1、2は2,891人、要介護1、2は4,531人となっております。また、居宅介護サービスを受けている方は、全体で6,274人、うち要支援1、2は1,562人、要介護1、2は3,215人となっております。
次に、福祉用具貸与の受給者につきましては、平成28年3月分では総数2,219人となっております。このうち、要支援1、2は266人、要介護1、2は1,141人となっております。また、要支援1から要介護1、2の方が福祉用具貸与で負担している額は全体で106万9,000円、このうち要支援1、2は11万円、要介護1、2は95万9,000円となっております。全額自己負担となった場合の金額は、要支援1から要介護1、2の方全体で1,002万2,000円、このうち要支援1、2は104万5,000円、要介護1、2は897万7,000円となります。
次に、介護保険制度に対する私の認識につきましては、この制度がスタートして以来、17年目となり、高齢化の進む小樽市民の生活に欠くことのできない重要なものになっていると認識しております。
市では、小樽市医師会など関係団体と連携しながら、地域包括ケアシステムの構築を進めて、住みなれた地域で安心して自分らしい暮らしを続けることができるまちづくりを目指しているところであります。国では介護保険制度について、介護サービスの重点化、効率化や世代間、世代内の負担の公平性の確保などを踏まえ、バランスのとれた持続可能な制度となるよう検討が行われるべきと考えております。国に対しては、全国市長会を通じて、介護保険制度の円滑な運営を図るため、自治体財政措置の充実、低所得者対策や制度改正などについて重点提言を行っているところであり、今後も強く要望してまいりたいと考えております。
○議長(横田久俊)次に、第3項目めの質問に入ります。
(「議長、21番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)21番、川畑正美議員。
(21番川畑正美議員登壇)
○21番(川畑正美議員)3項目めの質問を行います。
除雪についてです。
最初に、共同企業体の構成員について伺います。
昨年度、森井市長は除雪業務を担当する共同企業体、すなわちJV構成員について入札開始後、急遽構成要件を4社以上に変えたため、入札が成立せずに混乱を招きました。今年度の地域総合除雪等への参加について、小樽市に道路除雪に登録している事業者に対して、7月12日に実施した意識調査では27社が地域総合除雪に参加の意向を示しました。それを受けて森井市長は、JVの構成企業数を4社以上にすることを断念しました。しかし、市長は8月24日の建設常任委員会において、構成企業数条件を新規参入も含め業者を育てていかなければならないとして、来年度は4社以上としたいとの意向を示しています。なぜ、4社以上にこだわるのか、私は理解できません。説明をお願いいたします。
小樽市指名競争入札参加資格者、道路除雪登録者は39社と伺いました。また、共同企業体除雪業務代表者要件では、代表者及び副代表の条件及び適格の条件があります。代表者及び副代表者の条件及び適格性の条件についてお示しください。
道路除雪登録業者の中で、代表者要件にある小樽市指名競争入札参加資格者名簿において、工事種別土木または舗装の登録がされて、かつ土木A1、A2ランクもしくは舗装の総合評点1,100点以上の企業の数をお知らせください。
除雪予算の計上について伺います。
除雪費の予算計上は、森井市政となった2015年以降、第3回定例会で補正予算を計上しています。これは自治体の予算計上の本来のあり方とは思えません。市の予算計上は市税収入や交付金をもとに、歳出を綿密に計算した上で収支のバランスをとるものではないでしょうか。市民生活を守ることからも、除雪予算は欠くことのできない予算であります。当初から計上すべき予算だと思います。市長はどのような認識をお持ちでしょうか、見解をお聞かせください。
平成28年度除雪の考え方について、これまで同様、降雪量おおむね5メートル程度の気象を想定されています。昨年は少雪により除雪費が大幅に削減されましたが、降雪量は495センチメートルでした。おおむね5メートル程度とは昨年の少雪状態を想定した考え方です。住民に対して予算がないから、これ以上の除排雪はできませんでは、市民は納得できません。想定を超えた場合、さらに補正予算を組むことになると思いますけれども、自然を相手にする課題であって、降雪量は数年間の平均をもとに予算計上するのが筋ではないでしょうか。
おおむね5メートル程度の気象を想定した予算計上の根拠を示してください。
最近5年の平均降雪量はどれくらいになるでしょうか。平均降雪量で予算計上した場合、予算額はどれくらいふえることになりますか、お知らせください。
次に、除排雪について伺います。
第1種路線及びバス路線となっている第2種路線のガタガタ路面を解消するための路面整正を、例外的な昨年は4回ふやしてきましたものを、ことしは7回ふやして10回に強化しています。なぜふやさなければならないのか、昨年の実施状況をどのように評価して強化することになったのか、説明してください。
第3種路線、すなわち生活路線については、昨年度から調査を進めてまいりました。生活路線の除雪は最も市民の関心が寄せられているところであります。これまで生活路線については、圧雪状態で交通障害に対する除雪とされておりました。今年度は試行として出動基準を見直し、比較的広幅員な道路において15センチメートル以上の降雪量が見込まれる場合、除雪作業を実施するとしています。生活路線のうち、市全体での除雪作業の対象となるのは、10キロメートル区間とのことです。きめ細やかな除排雪というなら、市民要望からしても通学路などを最優先にすべきであります。花園小学校、稲穂小学校、入船小学校、菁園中学校など、歩道がない雪山で通行に支障を来していることから、優先的に行うべきではないでしょうか、いかがでしょうか。
岩見沢市では、雪対策本部に教育委員会も参加し、通学時の安全や学校敷地への排雪など、情報連絡の一翼を担っています。小樽市ではかつて参加していたようでありますが、現在は参加しておりません。参加させるべきではありませんか。
効率的な除排雪作業を進めるため、塩谷中学校のグラウンドを雪堆積場とする計画です。グラウンド脇で塩谷川沿いに民家があります。民家には居住者がおり、かつての大雨によって塩谷川に設置していた私設の橋が流され、グラウンド脇を通路としています。グラウンドを雪堆積場とした場合、居住者に影響は起きないのでしょうか。この雪堆積場にはどの辺の排雪を運び、その排雪はこれまでどこへ運んでいたものなのか、お聞かせください。
昨年の市の除排雪に対して、市民からさまざまな反応があらわれています。昨年は少雪にもかかわらず、排雪に対して抑制をかけられてきました。市民は例年行われてきた排雪に対して、期待していたものであります。市は必要な箇所を必要に合わせて除雪するとしていますが、市民抜きの判断によって、市民は待ち切れずに業者に依頼する。そして市は排雪しているとして、排雪を除外する。市民との意思疎通ができていません。ことしはそのようなことはあってはならないと思います。その対策を示してください。
昨年は、市民から市長の判断で除排雪が変わったと言っています。雪対策本部が確立されている中では、市長が直接介入することは歓迎されることではありません。市長の意見は天の声です。その声に逆らうと、職員は配転されるのではないかと不安になります。除排雪に当たって、市長が直接介入するのではなくて、除雪対策本部長である副市長を中心に担当部下の職員に働いてもらうことが必要と考えます。市長の認識をお知らせください。
昨年は雪押し場を確保することに奮闘されたと伺っております。道幅があるところでは、置き雪されて車道も大幅に制限されておりました。また、置き雪された春先は、雪解けで道路が水浸しになっていたとの苦情もありました。今年度の雪押し場の確保について取り組み状況をお知らせください。
貸出ダンプ制度の見直しについて伺います。
集合住宅の通路等において見直しするほか、実情に合った手引きの見直しが提起されています。今年度だけでなく、今後に向けても見直しを計画しているようですが、当面、検討している項目についてお知らせください。
また、実施に当たっては、市民の十分な説明と理解をもとに進めることが行政推進には欠かせないと思います。市長の見解をお聞かせください。
○議長(横田久俊)理事者の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)市長。
(森井秀明市長登壇)
○市長(森井秀明)ただいま、除雪について御質問がありました。
初めに、共同企業体の構成員についてですが、まず、共同企業体の構成員数を4社以上とする考え方につきましては、作業のおくれが見込まれた場合の業務の補完や将来にわたり持続可能な本市の除排雪体制を構築するため、より多くの業者が共同企業体の構成員になることが必要であると考えており、共同企業体の構成員数については、4社以上にすることが望ましいものと考えております。
次に、代表者及び副代表者の要件につきましては、代表者については業務主任の要件を満たす技術者が2名以上であること、本市発注の共同企業体除雪業務の履行実績があること、小樽市指名競争入札参加資格者名簿において、工事種別、土木または舗装で登録され、かつ土木A1、A2ランクもしくは舗装の総合評点1,100点以上のものの全てに該当するものであります。また、副代表者については業務主任の要件を満たす技術者が1名以上であること、本市発注の共同企業体除雪業務の履行実績があることの全てに該当するものであります。
次に、道路除雪登録業者の中で代表者要件にある工事種別とランクごとの企業数につきましては、土木A1ランクは5社、土木A2ランクは8社、舗装の総合評定1,100点以上は3社となっております。
次に、除雪予算の計上についてですが、まず、第3回定例会に補正予算を計上したことにつきましては、除雪費を当初予算に計上すべきとの御指摘については、私自身も同様の考えでありますが、昨年度から取り組んだ施策を検証し、その結果を当初予算に反映させることができなかったことから、当初予算では当面必要な経費のみを計上し、今定例会で補正予算を計上したものであります。
次に、降雪量を5メートル程度として想定した補正予算を計上したことにつきましては、昨年度おおむね5メートルの降雪量とした中で、除雪第2種路線の出動基準など新たな取り組みも含めて作業量を積算し、予算を算定したところですが、これらの作業を分析し、検証した結果、一定の効果があったことから、本年度においても昨年と同様の降雪量を前提とした作業量をベースに、新たな取り組みも加味して予算を算定したものであります。
次年度以降においては、新たな取り組みとともに、現在、行っている地域総合除雪全てについて検証を行い、その結果に見合う業務量を算定し、それに基づく予算について検討してまいりたいと考えております。
次に、直近5年の平均降雪量及びその降雪量での予算額の推計につきましては、直近5年の平均降雪量は約6.3メートルであり、この降雪量に近い平成21年度の除雪作業量をもとに、平成28年度の単価で計算しますと、あくまでも試算ではありますが、約14億2,000万円となり、今定例会以降に見込まれる予算額約13億2,000万円に比べ、約1億円の増となります。
次に、除排雪についてですが、まず、路面整正作業の出動回数をふやしたことにつきましては、昨年度から取り組みましたガタガタ路面の解消について一定の成果があったものと考え、今年度は昨年度の実績と同様の出動回数が必要であると判断したため、出動回数をふやすこととしたものであります。
次に、第3種路線の除雪より通学路などを優先に行うべきとのことにつきましては、学校周辺の通学路は主に除雪第2種路線であり、昨年度出動基準の見直しを行い、一定の成果があったものと考えております。
今後においても、教育委員会と除雪対策本部との情報を共有して、児童・生徒の登下校時の安全確保に努めてまいりたいと考えております。
次に、除雪対策本部に教育委員会が参加することにつきましては、通学路の安全確保については、これまでも各学校と直接周辺の道路状況や除排雪作業の情報のやりとりを行ってまいりましたが、今後は教育委員会との間で、双方の窓口の一元化を図るなど、情報共有を確実、迅速に行う仕組みづくりができないか、相談をしてまいりたいと考えております。
次に、旧塩谷中学校グラウンドを雪堆積場としたときの影響などにつきましては、隣接地に居住されている方がグラウンド脇を通行されていることは承知しておりますので、雪堆積場の増設でこの方の生活に支障が生じないように万全を期してまいりたいと考えております。
また、この雪堆積場には主に塩谷地区からの搬入を計画しておりますが、これまでこの地区の雪は、主に産業廃棄物最終処分場や建設事業課庁舎敷地内に搬入されていたものであります。
次に、市の除排雪に対する市民との意思疎通につきましては、排雪作業についてはパトロールを通じて、現場を確認し、まずは除雪や拡幅除雪作業を行い、必要な時期に必要な箇所の排雪作業を実施するという市の考えを、除雪懇談会や除排雪計画説明会の場で市民の皆様に説明してまいりたいと考えております。
また、市民の皆様から除排雪に対する要望があった場合は、職員が現地を確認し、その状況や対応についてその都度丁寧に説明してまいりたいと考えております。
次に、除雪対策本部長を中心に除雪作業を進めるべきとの考えにつきましては、除排雪業務は除雪対策本部にて本部長を中心に業務が遂行されるべきものと考えておりますが、市政の責任者としてさまざまな新たな取り組みや見直しを行っている中で、それらが十分に進行しているか把握するため、私と本部長を初め本部員とが必要に応じて打ち合わせなどをすることは当然のことと考えております。
(発言する者あり)
次に、今年度の雪押し場の確保につきましては、今年度においては狭隘な道路が多く、除雪の難しい路線の多い除雪第1及び第5ステーション地域の町会に職員が出向き、役員の皆様から直接雪押し場の候補地の情報収集を行っているところであります。現在、有力な候補地について土地所有者と交渉を行っているところでありますが、今後とも雪押し場の確保に取り組んでまいりたいと考えております。
次に、貸出ダンプ制度の見直しについてですが、まず、当面検討している項目につきましては、本年度においては利用日の上限を5日から3日に変更すること、集合住宅の通路等や道路脇の雪堆積場の排雪を対象としないこと、幅員4メートル未満の道路や通り抜けできない道路について利用実態に合わせることの見直しをするものであります。平成29年度以降においては、実施回数の検討をすること、直接利用団体からの申し込みをすること、排雪幅を8メートルまでとすること、本制度と排雪第2種路線が重複する箇所についての課題を整理すること、ダンプトラックの配車方法の検討をすることを予定しております。
次に、貸出ダンプ制度の見直しに当たっての市民の皆様への説明につきましては、制度の見直しを行うためには、市民の皆様に説明して御理解いただくことが必要と考えておりますので、市のホームページの掲載や例年11月に市内各所で行っている除雪懇談会の機会を通じて、市民の皆様に丁寧に説明を行ってまいりたいと考えております。
○議長(横田久俊)次に、第4項目めの質問に入ります。
(「議長、21番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)21番、川畑正美議員。
(21番川畑正美議員登壇)
○21番(川畑正美議員)4項目めの質問を行います。
森井市長の政治姿勢について質問します。
最初に、小樽市コンプライアンス委員会の調査結果についてです。
コンプライアンス委員会は、2015年6月の昇進人事が実証性を欠いた人事であったと断定されました。市長はコンプライアンス委員会からの報告を受けて、この結果については真摯に受けとめなければならないと考えています。是正措置として、異動内申書及び昇進内申書に加えて、留任内申書を作成し、管理職については全ての職員の内申書が提出されるよう改善を図ったところとしておりました。
我が党は人事権が市長にあることは認めております。しかし、市長は2015年6月の昇任人事が実証性を欠いた人事であったと断定されて、コンプライアンス委員会の調査結果について真摯に受けとめなければならないとしておりました。森井市長は現時点で責任問題は発生していないと述べておりますが、重く受けとめるのであれば、市長が行った実証性を欠いた人事異動に対して、みずから戒めを明らかに示すことが、市職員や市民を納得させるものと思いますが、いかがでしょうか。
(「そうだ」と呼ぶ者あり)
市長は是正措置として、異動内申書及び昇任内申書に加えて、留任内申書を作成し、管理職については全ての職員の内申書が提出されるよう改善を図ったとしております。留任内申書は能力の実証となるものなのでしょうか、留任内申書の法的根拠があるのでしょうか、お聞かせください。
内申書類をふやすことで改善されるものもありますが、能力として人格を見て、公平な人事を実現するためには、幹部職員との意思疎通を図ることが必要ではありませんか、見解をお聞かせください。
2項目めに、市民のための市政運営についてです。
日本共産党は森井市長の市政運営についてカジノ誘致の撤回、子供医療費の助成拡大、駅舎のバリアフリー化などの前進など幾つかの市民要求をかなえる課題の取り組みで評価してきました。
しかし、我が党は森井市長就任後、定例会ごとに代表質問などで市長の政治姿勢についてただし、職員からの批判の声に耳を傾け、真摯に向き合わないで市政運営を続けると市民の信頼を失うことにもなりかねない。主権者である市民の声を第一にする市政運営と、市役所庁舎内での合意形成に努力することが必要として、十分な議論と市職員の納得をもとにした民主的な運営を求めてきました。
我が党のこれまでの指摘、呼びかけやことしの第2回定例会の代表質問に対しても、市長の答弁は職員との対話の機会をふやす、私の政策に対する考え方を浸透させるとともに、さらなる信頼関係の構築を図りたいと答えております。市長の考え方を浸透させ、力強いリーダーシップの発揮ということでは、職員に対する押しつけが強調され、我が党の指摘、呼びかけを真摯に受けとめたものとは受けとめることができません。その後、市長の受けとめ方に変化はないでしょうか。
求められているのは、市長が職員の話をよく聞き、批判に対しては耳を傾ける誠実性を確立し、市職員とのコミュニケーションを図ることではないでしょうか。
職員との対話の機会をどのようにふやされたのでしょうか。具体的な会議の開催や意思疎通の場について説明してください。
市長は公約を掲げて当選してまいりました。みずからの施政方針を実現するためには、能力手腕に恵まれた市長であっても、お一人では不可能だと思います。市長が発案した施策については、市政運営をより具体的に推進するためにも原部、原課でよく練って、立案していくことが必要だと思います。そうすることで、市職員が市民のための行政運営に自信と誇りを持つことになり、市民からも信頼される行政が実現するのではないでしょうか。市長の見解をお聞かせください。
以上、再質問を留保して、質問を終わらせていただきます。(拍手)
○議長(横田久俊)理事者の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)市長。
(森井秀明市長登壇)
○市長(森井秀明)ただいま、私の政治姿勢について御質問がありました。
初めに、コンプライアンス委員会の調査結果についてですが、まず、平成27年6月の人事異動に対するみずからの戒めにつきましては、御指摘のコンプライアンス委員会の報告は、法令に違反するおそれのある事実に該当すると認められるということであり、法令違反を断定されているものではありません。私としましては、あくまでもおそれがあるということでありますことから、現時点で責任問題は発生していないと考えておりますので、具体的な措置をとることは考えておりません。
(「大変な問題だよ」と呼ぶ者あり)
今後、より人事の客観性を高めることで私の責任を果たしてまいりたいと考えております。
(「果たし方が違う」と呼ぶ者あり)
次に、留任内申書につきましては、昨年度までは年度ごとの職員全員の評価書がなく、不平等ではないかと感じておりましたことから、管理職限定ではありますが、今年度人事異動に当たり、内申書の様式に留任内申書を新たに追加し、部長職を除く管理職全員分の内申書の提出を受けることにしたものであります。
留任用と申しましても、職員の評価が記載されることに違いはなく、本市におきましては、従前から内申書を地方公務員法第15条に規定する能力の実証の一方法として取り扱ってきていることからしましても、留任内申書も他の内申書と同様、同条に基づく能力の実証になり得るものと考えております。
次に、幹部職員との意思疎通につきましては、私としましても、より適材適所の配置を進めていくためには、個々の職員の能力や適性を把握することは欠かせないものと思っております。そのためにも、幹部職員に限らず、他の職員ともコミュニケーションを密にすることは必要なことと考えており、現在、職員との対話の機会をふやすべく取り組みを進めているところであります。
(発言する者あり)
次に、市民のための市政運営についてですが、まず、日本共産党からの御指摘、呼びかけに対する受けとめ方につきましては、私としましては、これまで職員との信頼関係の構築について御指摘いただいているものと受けとめているところであり、その構築のためには、まず私の考え方を職員にもしっかりと理解をしてもらうことが必要と考えております。そして、それを共有し、私としましても、力強いリーダーシップを発揮しながら、一丸となって政策を進めていく、このことが結果として、信頼関係の構築につながっていくものと思っております。
御指摘はこれまでもしっかりと受けとめており、信頼関係構築の一環としまして、先ほど申し上げましたとおり、職員との対話の機会をふやすべく取り組みを進めているところであります。
次に、職員との対話の機会をどのようにふやしたのかにつきましては、これまでの職員研修での対話の機会に加え、先月末から市長と職員のフリートーキングと名づけた意見交換会を始めております。本年度は初めての試みということで、市長部局に限定することとしておりますが、職員が市のトップの考えに触れる機会を設けることを目的とし、各部から職位を問わない10名程度を選抜いただいて、部ごとに1時間程度で行うこととしております。ふだん余り話す機会のない職員の皆さんとの意見交換ということで、私としても大いに期待しているところであります。
次に、施策の立案につきましては、円滑に施策を推進していくためには、御指摘のとおり、原部、原課で十分検討を重ね、具体化していくことが大切であると考えておりますので、職員研修の充実や職員との対話などを進めることで、私の考え方や思いを伝達し、職員の企画立案能力の向上と意識改革を図りながら、提案型の行政運営を推し進めてまいりたいと考えております。
(「議長、21番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)21番、川畑正美議員。
○21番(川畑正美議員)それでは、再質問をさせていただきます。
議長からも、質問の要点をきちんと伝えてほしいということなので、私なりにメモをしながらしてきたわけで、それを読み上げながら、もし抜けているところがあれば追加していきたいと思います。
それで、まず財政問題です。
2015年度の決算、それから2016年度の予算について、市長の認識を伺います。
まず、2016年度予算について、森井市長としては、実質的に初めての予算編成になったのだろうと思います。最初の予算編成から市の財政予算が収支不足として財政調整基金から繰り入れするというのが、そういう状況をつくり出したくないと、そういう思惑があったのではないかと思うのですが、その点について1点伺います。
それから、2点目ですが、普通交付税の予算計上額との乖離の問題です。
その要因は人口減少を主にしているわけですけれども、小樽市の人口減少が国勢調査ごとに進んでいることは、市長初め市の職員も当然御存じだと思います。ですから、人口減少を抑えた形で交付税額を少しでも多く見積もろうとしたのではないかと私は思っているのです。その見解について聞かせてください。これが2点目です。
それから次に、市税収入の増収については、本市の個人市民税の納税義務者数が平成22年度から26年度の推移を見ますと、毎年減少しています。この5年間で3,020人減少しているという記録があります。個人市民税の収入額は5年間で1億3,000万円ほど減少していますけれども、収入率は5年前に比べると、91.7%から94.5%へと2.8%上昇しているわけです。法人市民税は5年前の0.8%と比べると、個人市民税の収入率の向上が大きくなっているわけで、先ほど答弁にありましたけれども、もう少し詳しく、収入率を向上させたのかどうか、上げた方法について聞かせていただきたいと。
それから4点目ですが、市長がみずから計上した予算が初めて決算を迎えたわけですけれども、多額の繰越金をつくっています。市長は小樽市の財政状況をどのように認識しているのか、財政状況の課題だとか今後の対応について市長の考え方を聞かせてください。
次に、水道料金について伺います。
水道料金については、これまでの委員会議論も含めて、基本料金を見直すべきであるということを市は認識を感じているのかどうかを聞きたいのですが、本市の基本水量は他市に比べて高い水準にあるというそういう認識は持っているかどうかを聞かせてください。
それから2点目ですけれども、大体10カ年計画で長期計画を進めていると聞きました。この後は平成31年度から新たな10カ年計画を進める予定になると思うのですが、計画に当たっては、料金の見通しも含めて検討することになると思うのです。本市は高齢化とともにおひとり住まいという世帯がすごくふえているわけです。ですから、年金の切り下げなどで家計は厳しい状況にありますし、その辺は御理解いただけると思うのですが、月に1ないし2立方メートルしか利用しない家庭もふえているわけですから、その中で基本水量の10立方メートルは大きな負担になるわけです。10カ年計画の切りかえを待つのではなくて、早期にこの基本水準の見直しに取り組むべきだと思うのですが、改めて伺います。
それから、簡易水道についてです。
この事業は、もともと北海道の計画と指導のもとで、水道用水事業を進めてきたものであります。小樽市は市の財政運営に支障を与えないように措置するとして、参画してきたと聞いています。石狩開発株式会社の経営破綻によって、本市も負担することになってしまい、道は石狩開発株式会社の経営破綻は想定外であって、財政を支援するのは難しいと言っているようですけれども、道との交渉状況はなかなか芳しくはないようであります。しかし、道の責任は免れるものではないと思うのです。本市の財政から簡易水道事業の負担は厳しいものがあるわけですから、市長は道の責任を明確にして、本市の負担解消に努めてもらいたいと思っています。具体的な対策をもう少しきめ細かにお聞かせいただければと思います。
次に、国保について、高い保険料に対する施策については、道内の主要都市では一般会計から国保会計への法定外繰り入れをやることによって保険料を抑える努力をしているわけです。2014年度の市町村国保の決算状況を見ますと、小樽市は1人当たりの法定外繰り入れは62円と10市の中で下から2番目です。主要10市では1人当たり1万2,472円を上限とした額を繰り入れしているところもあるわけです。10市だけではなくて、町村の段階でも4万円から5万円の額を繰り入れしているところがあります。このように、自治体は保険料を引き上げしないために努力をしていると思います。私は本市も対策として一般会計からの繰り入れをふやすべきだと考えています。解消に向けて繰入額の縮小を求められることになれば、その負担は結局は国保加入者に求められることになるのではないかと心配しています。その心配はないのかどうか、見解を聞かせていただきたいと思います。
国保の2点目です。
国保が都道府県単位化となった場合に、この小樽市の国保保険料がどうなるのか、最も心配なところです。保険料が引き上げされる見込みはないのかどうか、その見通しについて聞かせてください。これは市民が一番関心持っていることだと思います。
それから、国保の3点目です。
75歳以上の後期高齢者医療制度は、年金から保険料を天引きされています。しかし、年金が年18万円未満の場合は天引きされません。かつて保険料の滞納のために、道内でも1件で114円だとか4,000円だとかというわずかな額も差し押さえされた、そういうことが問題になったことがありました。国保の都道府県単位化によって、後期高齢者医療制度のようにわずかな額も差し押さえられる事態が起こりかねないか心配しています。この点での見解を聞かせてください。
次に、介護保険問題です。
介護保険問題では、介護相当サービスの単価と通所介護相当サービスの単価基準について答えていただきました。通所介護相当サービスで要支援2の対象であっても、週1回程度通所であれば、1カ月1,647単位、要支援1と同じ算定単位となります。訪問介護では他市では見られない細分化なわけであります。要支援2の週2回通所必要という利用者にはメリットだと思います。しかし、事業者にとってはデメリットになるのではないかと心配しています。メリット・デメリットについての説明と、デメリットが予想される事業者の話を聞いているかどうか、その辺の意見を伺っているかどうか聞かせていただきたいと思います。
それから二つ目に、ことし3月末の介護保険の認定者は1万785人と聞きました。そのうちの人数、先ほどの人数で言えば、認定者の7割近くが保険給付から外されることになるわけです。そして、そのうち居宅介護サービスの受給者は、要支援1、2、それから要介護1、2、合わせると4,777人になります。認定者の65%が居宅介護になるわけです。居宅の介護サービス受給者がどのように高い状況にあるか、その辺について認識しているのかどうか聞かせてください。
それから、介護の点で3点目、福祉用具の貸与についてです。
全体の受給者は2,219人、そして要支援1、2の受給者は266人、介護1、2の受給者は1,141人と伺いました。全体の63%を占めているわけであります。現在、福祉用具貸与は原則1割負担でありますので、要支援1、2が1カ月1人当たり413円でした。また、要介護1、2が1カ月1人当たり725円の負担で済んでいたわけでありますけれども、もし10割全額負担となれば、要介護、要支援が1人当たり3,928円に負担がふえます。そして、要介護1、2も1人当たり7,868円にふえるわけであります。まさにこれは保険あって保障なしそのものではないでしょうか。この辺の認識を聞かせてください。
次に、除雪についてであります。
4社以上にこだわる理由を伺いました。除雪の登録者名簿は39社あるのですけれども、先ほどの答弁の中で舗装1,100点以上が3社、土木のA1が5社、土木A2が8社、その他が23社という構成になります。
私が聞きたいのは、これらの会社は除排雪だけをする企業ではないのです。除雪以外の年間事業も会社を維持、継続するために必要な事業であります。夏季期間の土木工事など対策も検討されて4社以上にこだわっているのかどうか、その辺を聞かせてください。
それから、除雪問題での2点目ですが、冬期間が温暖で少雪な気候を期待するのは、これは圧倒的市民が望んでいるところであります。しかしながら、予算計上に当たって補正予算も組むからといって低く抑えられることは、市民にとってまともに除雪してもらえるかどうかという心配があります。そういう不安に悩まされることになるわけです。冬期間の降雪量はこの5年間平均で630センチメートル、6.3メートルです。昨年は495センチメートルでしたけれども、まさに130センチメートル以上の違いがあるわけです。予算額は先ほどの答弁では5メートル等の違いで見ても、1億円ぐらいの違いなわけです。やはり平均降雪量による予算の増額は多くの市民、議員も理解されることではないかと私は思います。その考え方に対しての意見をもう一度聞かせてください。
それから、補正予算の除雪出動基準の見直しで、第2種路線を対象として、出動基準を降雪10センチメートルにして本格実施とあります。このことと第3種路線の出動基準を15センチメートル以上の降雪量が見込まれる場合に、除雪作業実施することとの整合性の問題を聞きたいと思います。
2種路線は10センチメートルの降雪で除雪に出動し、15センチメートルで改めて第3種路線は出動することになるのかどうか、そこを聞きたいのです。お聞かせください。
次に、第3種路線の試行路線図を拝見させていただきましたけれども、出動箇所が市内全域にわたっております。試行とは言っても分散していることが私は非常に気になります。試行的に行うのであれば、調査をかねて今年度はこの地域をと指定したほうがいいと私は思うのです。その辺の考え方はいかがでしょうか。
次の質問ですが、実はこの本会議に来る前に、私に市民からの要望がありました。桜1丁目の市道桜13号線です。ここは桜小学校グラウンドに直結する道幅8メートル近くある約200メートルを超えたくらいの長さの道路です。この沿線は、これまで空き地があって、この沿線の住民の皆さんはその空き地に排雪していたという話です。通学路であります。第3種路線と同じ扱いで、年に1度程度しか排雪が入りませんと。この現状は、この地域は高齢化に伴って空き地にも住宅が建って、雪押し場も失われてしまった。だから、住民からは一本下の通りのようにグラウンドに雪を押してほしいのだけれども、そういうことは実現できないのかどうかと、そういう相談がありました。私はガタガタ路面の矯正に力を入れるのであれば、このようなところに力を入れて通学時の安全だとか、地域生活の安全に力を入れるべきではないのかと、そう思っています。市長の見解をお知らせください。
岩見沢市では除排雪対策本部を毎年11月に立ち上げているということです。そのメンバーには教育委員会も加わっています。通学時の安全確保はもちろん、大雪など臨時休校だとかスクールバス対策だとか、情報連絡だとか、グラウンドなども学校敷地への排雪などで直ちに協議できる体制を築いているということです。先ほど市長もこれに対しては積極的な答弁をされています。この岩見沢市に教訓を学んで強力に進めていただきたいと、そういうように思います。
それから最後に、4項目めの市長の政治姿勢についてであります。
何度も質問しているようですけれども、市長答弁は現時点で責任問題は発生していないと。今後、指摘を受けることのないように改善を図りたいという趣旨の話をされています。しかし、2015年6月の昇任人事は、実証を欠いた人事であったと断定されているわけです。また、コンプライアンス委員会の調査結果を真摯に受けとめるとも言っているわけですから、今後、改善を図るだけでなく、職員、市民はそれだけでは納得できないと思います。やはりみずから何らかの戒めを考えていないのかどうか、考えていないということで答えられていますけれども、その後も変えることがないのか、聞きたいと思います。
二つ目に、実る稲田はこうべを垂れるという言葉があります。これは金田一京助氏の国語辞典によれば、内容の充実している人は控え目であるという意味だそうです。私が尊敬している先輩は、実るほど頭を垂れる稲穂かなと親につけてもらった稲穂の穂という名前のいきさつを話して、他人と接するときは常に控え目な態度をとっておりました。私は非常にそれに敬意を表しておりました。その姿は私だけでなく、周りからも高く評価されていました。市長が大きな権限を持っていることは誰しも認めております。行政運営を進めるに当たって、権限だけでなく、多くの職員が一丸となって進めることが、やはり必要だと私は考えます。この考え方について市長の見解をもう一度聞かせていただきたい。
もう一つは、具体的な会議の開催などについては、今、答弁いただいた中では、伝達会議のようにしか聞こえません。やはり職員の話にじっくりと耳を傾けるような具体的な会議を検討するべきだと思います。そのことを再質問して終わりたいと思います。
○議長(横田久俊)理事者の答弁を求めますが、介護の質問の1番目、メリット・デメリット、これを列挙してくださいというようなお話がありましたが、これは新しい質問という判断になります。それから、除雪の5番目も桜の例示を挙げられました。それと比較しての見解というふうに私は認識しましたので、これも新しい分類、分野に入るのかなということです。
(「いや、違う、それはガタガタ道路の矯正に関しての」と呼ぶ者あり)
桜との比較ということではないのですね、それでは。
(「はい」と呼ぶ者あり)
よろしいのですね。桜の例示を随分挙げられていたので、それと比較してというふうに私は捉えたので、これは少し違うかなと思いました。よろしいですね。
(発言する者あり)
それでは、理事者の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)市長。
○市長(森井秀明)川畑議員の再質問にお答えいたします。
私から答弁したこと以外におきましては、各担当より答弁いたしますので、よろしくお願いいたします。また、項目が多いですので、何か不明な点、または抜けている点等ありましたら、御指摘いただければ助かります。
まず、財政問題のことで、予算は、財政調整基金等に触れることなく、やはり組むことが理想ではないか、またそれについて市長として見解をどのように考えているのかという点だったかと思います。私としてもやはり財政調整基金に触れずに歳入の中で予算を組める、これが目標ではありますけれども、残念ながら、今年度もこのような形にはなっていないのが現状でございます。やはりできるだけ早い時期にその財政調整基金に頼ることなく年間予算が組めるように取り組んでいきたいと、この思いは私も持っているところでございます。
そして、多額の繰越金が出たけれども、財政状況をどう認識しているのかということもあわせてお聞きになられたかと思います。2015年度は、このように多額の繰越金そのものは出ましたけれども、今、議員も御指摘のとおり、普通交付税が大きく減少している、または施設が大変老朽化している、またその他さまざまなこれから支出が大きく見込まれるような取り組み等も考えられることから、まだまだ財政状況は完全な真の健全化にまでは至っていないというのは、私自身もそのように認識しているところでございます。
先ほどの財政調整基金に触れずに、予算が組めるようにということももちろんなのですけれども、やはりその真の財政健全化に向けて、これからも一つ一つの政策またはさまざまな効率化等も含めて取り組んでいかなければならない、このように私自身考えているところでございます。
それから、除排雪の件でも幾つかあったのですが、私からは平均降雪量に対しての考え方があったかと思います。5年間の平均をとって行う、それが議員からもそうですし、ほかの方々からもそのような手法をとるべきではないかというお話があったかと思います。先ほど来答弁させていただいたところではありますけれども、私としてもそれは一つの考え方としては受けとめているところではありますが、私が就任させていただいて、昨年度新たな取り組み等を行わせていただき、また今年度も昨年度の取り組みを検証しながらも、新たな取り組みや幾つか試行等にも取り組んでいるところでございます。先ほども答弁させていただきましたが、現在の新しい取り組みはもちろんですし、また、現在の地域総合除雪そのものも、やはり一つ一つ改めて検証すべきところもあると思っておりますので、現在の平均降雪量の考え方をとってしまいますと、昨年、ことし、この取り組みが過去とは余りにも違う部分もありますので、このような検証を繰り重ねていく中で、将来的にそのような取り組みができるのか、検討していきたいと思っているところでございます。
そして、私からはもう一点、除排雪では、先ほどの桜13号線のお話から、通学路等の取り組みに対してもっと目を向けるべきではないかという御指摘だったかと思います。私はそのガタガタ路面の取り組みよりもということで、比較をしながらということではないと思っております。やはり道路がガタガタ路面であることに対して、市民の皆様からの不満等または不便さ、さまざまな検討をすべきだという声も以前からあったところでありますから、それはそれとして導入していくべきだというふうに思っております。しかしながら、今、御指摘された点も含めて、通学路の安全性というのは当然考えていかなければならないことですので、それについては第2種路線という意味合いにおいては、少しずつ改善をさせているところでありますけれども、今の路線も含めて地域ごとの、学校ごとの危険な箇所、または除雪が行き届いていないことによって、子供たちが危険な目に遭っているような場所についてしっかりと情報をいただきながら、改善策はこれからそれについても手を打っていかなければならないと思っております。
それと、コンプライアンス委員会の調査結果についてのことで、その気持ちは変えていないのかということだったのですけれども、この気持ちについては先ほど答弁させていただいたとおり変わっておりません。
それから、もっとよりこうべを垂れて、私自身もまだ控えめな態度がとれていないという御指摘だったかと思いますけれども、私自身もこれからも市民の皆様はもとより、職員の皆様、そしてこちらにいらっしゃる議員の皆様とも、これからもさまざまな情報交換をさせていただきながら、皆様の声に対して真摯に耳を傾け取り組んでまいりたいと思っておりますので、よろしくお願いしたいと思っております。
そしてもう一点、会議について、ただの伝達会議になっているのではないかというお話でありました。私としては私自身が市長に就任させていただいて、市長がかわったこともあり、私自身がどのように考えているのか、または公約ももちろんですけれども、その思いとかそのようなものを市役所職員等にしっかりと伝え切れていないという課題そのものもありますので、先ほど答弁させていただいたようなこともあわせてお伝えさせていただいたところでございます。実際に今、コミュニケーションを密にするという取り組みにおいては、先ほど答弁させていただいたようにフリートーキングという枠組みも含めて、職員との対話機会をふやしていこうと考えておりますので、共産党から御指摘をいただいているように、その信頼構築に向けてそのような機会を、今、答弁させていただいたことはもちろんですけれども、それ以外にもいろいろと取り組んでいきたいと思っているところでございますので、御理解いただければと思います。
○議長(横田久俊)川畑議員が、例えば財政の1点目、2点目、何点目というふうに質問していただきましたので、答弁される方も、もしできれば、財政の何点目あるいは国保の何点目というふうにお答えいただくと、私も整理しやすいので、よろしくお願いいたします。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)財政部長。
○財政部長(前田孝一)財政問題についての2点目と3点目についてお答えいたします。
まず、平成28年度予算が残念ながら、地方交付税が減少になっているという部分で、人口減につきましては、当然、我々も当初予算を組む段階でそういった想定のもとで組んではございます。ただ、市長の答弁にもございましたとおり、5年ごとに人口は置きかわるわけですが、測定単位としては置きかわりますけれども、一遍にその数字で算定されるわけではなく、段階補正という形で5年間に分けて徐々に減らすというふうな補正が行われてございます。今回、新年度予算算定に当たりましては、地方財政計画を初め、最終的に総務省から財政課長内簡というのが出されますけれども、そういったものをいろいろ参考にして計算している中では、交付税の中で個別算定経費という項目がございまして、そういったところの国の全体の伸び率を見ますと、それなりに予算が国全体で確保されている。そういったような状況を見た中で、一定程度人口急減補正で救われる部分があるのではないかというふうに思った中で、こういう当初予算を組んだところでございます。
ただ、残念ながら、当初予算を大きく下回るような結果になりましたけれども、我々といたしましては、なるべく国のいろいろな情報等を集めた中での予算だったということで、決して高くしたくて、あえて高くしたわけではなくて、残念ながら私どもの算定が力及ばずといったところだったのかというふうに思ってございます。
また、市税収入の増収の関係でございますが、納税義務者数そのものは減ってきてございますけれども、昨今の一つの特徴といたしまして、小樽市の場合、個人の市民税の納付義務者の中で、年金受給者の方の納税義務者がふえている状況にございます。御承知のように、年金受給者につきましては平成21年から年金特徴という、特別徴収に切りかわっているといったこともございまして、こういったことも収入率の増加に寄与しているのかというふうに思います。また、全体的に年金以外で特別徴収されている納付義務者もふえてきている状況にございます。これはやはり特別徴収ですから、いわゆるサラリーマンの方ということで、そういった一定程度景気の回復傾向の中で、そういう特別徴収される義務者もふえているのかというふうに思ってございます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)水道局長。
○水道局長(浅沼敦)川畑議員の再質問にお答えさせていただきます。
水道料金について2点質問があったかと思います。
まず、小樽市の水道基本料金の水準は他都市と比べてどうなのかということが1点目、これにつきましては、各都市、水道料金の基本料金の設定の仕方はまちまちでして、必ずしも基本料金だけで比較して、高い、安いとは決められないのですけれども、例えば小樽市の場合につきましては、10トンまでにつきましては基本料金1,270円という形で設定しておりまして、そこまでは幾ら使ってもゼロ円ですよという設定の仕方、それから他都市では基本料金を設定してゼロから従量制をそれに上乗せしていくというような形をとっているところもあります。そういう意味では、一概には比較できないのですけれども、基本料金という部分だけを比較しますと、小樽市の基本料金の水準は、道内の主要都市の中では高いほうというような形になっております。
それから2点目、一月に1から2立方メートルしか使っていないような家庭もあるので、早期にその基本料金の部分について改定したほうがいいのではないかというようなお話だったかと思います。基本料金の考え方なのですけれども、基本料金につきましては、水の使用料の多少にかかわらず、固定的に係る経費という考えでいただいている部分であります。ただ、確かに使用水量が少ないというようなこともあって、その料金体系をどうするかについては、今後検討していかなければならない事項だとは思います。
ただ、料金自体は安定的な経営をするために必要なものですから、そこの部分だけを改定するのはなかなか難しいのかというふうに考えておりまして、やはり長期的な視点に立って投資にどのぐらいかかるのか、また収入がどのぐらい入ってくるのか、こういうようなことを考えて料金を設定していかなければならないと考えております。そこの中でその基本料金、基本水量の部分をどういうような形に持っていくのかというようなことで検討が必要だと思っておりますので、今すぐ早期にというのはなかなか難しいと。次回の改定のときについては、今、川畑議員からも御指摘のあったように、そのことも含めた料金体系にしたいというように考えております。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)医療保険部長。
○医療保険部長(小山秀昭)私からは国民健康保険と介護保険についてお答えさせていただきます。
まず、国民健康保険について3点あったと思います。
1点目の高い保険料を下げるために一般会計から繰り入れてはどうかというお話ですが、これはさきの第2回定例会でも御答弁申し上げましたが、小樽市の医療費は全道の主要都市の中で高い中で保険料自体は全道平均を保っておりますので、4分の1の方が加入している国保のためだけに一般会計からの繰り入れは難しいものと私は認識しております。
また、2点目の都道府県単位化によって、小樽の保険料が引き上げになる懸念はないのかということでございますが、これは今はまだ決まっておりません。北海道内には、農漁村初め都市部、いろいろな市町村がありまして、それぞれの国保の状況もさまざまでございますので、これを一律にはできないということで北海道は非常に苦労していると聞いております。その辺のバランス、極端な値上げになったり、どこかが極端に得をしたり損をしたり、そういうことがないように、市長も先ほど答弁で申し上げておりましたけれども、そういうことのないようにバランスを保った料金体系にしてほしいということで、私どもとしては北海道に対して物を言っているところでございます。
また、仮に大幅に乖離が生じるような場合には、激減緩和措置についても導入するように訴えているところでございます。
それから3点目は、わずかな金額でも強制的に差し押さえするのかという話でございますが、これはこれからも徴収、それから措置については、小樽市が行いますので、私どもの考えとしては、今までと同じようによく滞納者の方のお話を聞いて、それでもどうしてもコンタクトがとれないとか、悪質であるとか、そういう場合には差し押さえをいたしますが、それ以外は分納約束をしていただいて、対応していきたいと考えております。
介護保険についても3点ございました。
まず、1点目と3点目についてお答えします。2点目は聞き逃しておりますというか、意味がわからなかったので、後ほどもう一度趣旨を御説明願えればと思います。
まず、通所介護を週1回にすることについて、事業者のデメリットは何か、また事業者の意見は聞いているのかということでございます。デメリットとしては、今まで週1回通所の人も週2回の人と同じ金額を事業者に払っておりましたので、週1回の人を分けることによってデメリットがあって、その不平不満が私どもに来るのではないかと思っておりましたが、これは今回の事業をするに当たって、全事業者を呼んで説明会をいたしました。その中で、事業者の方からは利用者にとっていいことだという意見はありましたが、事業者にとってこれが不満だという御意見は特にありませんでした。
それから3番目、福祉用具の貸与支援がなくなり10割負担となれば、大幅な自己負担の増となるということに対する認識といいますか、保険あって介護なしということについてでございますが、これは国で今まさに議論されておりまして、市長答弁にもありますように、限られた財源、限られた被保険者の負担の中で、バランスをとって進めていくことが大切だろうと思っています。そのために、国の動向に注意しながらも、仮に大幅な改定等がありましたら、次期7期の介護保険計画をつくる中で、策定委員会でも議論して、それは国の基準どおりにやるのか、ほかの方法がないのか、そういうことをよく検討してまいりたいと思っております。
それから、2番目の質問ですが、居宅がふえることによって、居宅の介護給付がなくなるのではないかというような御質問でしたでしょうか。確認させていただけますか。
○議長(横田久俊)よろしいです。
○21番(川畑正美議員)2番目の質問は、要するに、認定者の7割近くが保険給付から外されるのだと、そういう実情がありますよと。要支援1、2の認定者が2,891人いると。そして、要介護1、2の認定者が4,561人いますよと。そういう数は認定者全体の7割近いのだと。それでそのうちの居宅介護サービスの受給者も6割、65%あるよと、このことの認識をどういうふうに捉えていますかということを聞いているのです。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)医療保険部長。
○医療保険部長(小山秀昭)どうもありがとうございます。
今、3番目の質問にお答えしたのと同じように、国が軽度の介護受給者に対するどのような制度設計をしていくのか、それを見きわめなければならないと思いますが、余り重い人ばかりではなくて、軽い人、または介護予防が必要な方に、適切な介護の支援をすることによって介護の重症度、そういうものも図られると思いますので、その点は先ほど申したように、よく見きわめた上で検討してまいりたいと、そのように考えております。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)総務部長。
○総務部長(前田一信)川畑議員の再質問にお答えいたします。
簡易水道の関係についてお答えさせていただきます。
議員が御指摘のとおり、基本的には北海道がその責務を果たすべきであるというふうには考えてございます。これまで北海道でも地下水利用組合の企業訪問を行ったりですとか、あるいは企業の誘致活動、こういったことを行っております。ですけれども、なかなか基本的な解決には至っていないという、そのような現状にございます。
小樽市としては、引き続き北海道に対して粘り強く交渉をしていくということなのですけれども、実はことしも9月初旬には担当者が北海道に出向きまして、要望を持ってきてございます。
ただ、なかなか今お話のとおり、効果があらわれないということもございますので、今後につきましては、例えばトップセールスといいますか、市長にも一緒に行っていただいて、地下水の利用組合とのいわゆる関係構築といいますか、そういったことをしていくことも必要かというようなことも考えてございます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)建設部長。
○建設部長(相庭孝昭)川畑議員の再質問にお答えいたします。
まず、除雪に関する1点目でございますけれども、いわゆるJVの構成数を4社にこだわるという中で、冬の除雪以外にもいろいろ仕事を持っているのだということを理解しているのかという御質問だったというふうに思っておりますけれども、私どもがこれまで答弁して申し上げておりますとおり、5月に各社の意向調査を行いまして、今回、参加できるのかどうか、その中では当然、正式な形で文書でどうですかという形ではなくて、ヒアリングで受けられる能力といいますか、受ける意向があるのかどうか、それから受けない場合については、どういった事情なのかを会話する中で確認してきているところでございまして、そういった各社の事情を押さえているつもりでございます。今回はそういった中での判断ということで御理解いただきたいと思います。
それから、4社を維持していくためには、やはり業者の皆さんに除雪に参加していただくといった意欲が必要だということでございます。そういったこともございまして、きのう申し上げましたとおり、参加することには一定のメリットがあるのだといったことを御理解いただくために、これは今すぐできるということではなくて、他市の事情、状況、複数年契約、それから夏と冬の契約、そういったものができないかどうか、他市の今の状況を調べているといったところでございます。
それから、3点目になります。
出動基準の見直し、新たに第3種路線については15センチメートル以上の降雪量を基準に設けた場合、どういう入り方になるのだということでございまして、これはステーションごとに、当然、作業の終わりというのは大体7時をめどに行っておりますので、効率のいい入り方をすることになります。したがいまして、2種に入ってから3種のところに入るということは、それだけ効率が落ちますので、20センチメートルの降雪量が見込めるときには、例えば2種に入って、その接続する3種があれば3種に入って、また2種というような形、ただし降雪量が10センチメートルのときはそこに入っている3種を飛ばして、2種と2種で除雪をしていくといったことになろうかというふうに思っております。
それから、3種の試行について地域的に固めたほうがよいのではないかという御質問があったと思いますけれども、私どもが3種の試行路線に選びましたのは、一定程度これまでの実績で除雪に入っていたところ、それから幅員が、一定程度除雪が入るに当たって作業効率のとれるところ、そういったところを総合的に勘案して選定したつもりでございます。その結果、地域的にひとつ全市的にわたったということでございます。地区的にやることも一つの考えかと思いますけれども、私どもの考えとすれば、そういった考えを行った結果、各地域に分散したという言い方がいいかどうかわかりませんけれども、地域に存在することになったということで御理解いただきたいと思います。
それから、教育委員会との体制でございますけれども、児童・生徒の通学路の安全、そういったものを確保することは大変大切だと思っております。ただ、教育委員会の体制を岩見沢市のようにすぐにやるということはなかなか、教育委員会のことに口を挟むようになってしまうかもしれませんけれども、体制それから、職務、そういったものの関係ですぐお願いしますという話にはならないと思いますので、まずは両方で情報を迅速、確実にやりとりできる、そういった窓口をつくる、そういった形で体制づくりを始めて、仕組みづくりを始めていこうとただいま考えているところでございます。
(「議長、21番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)21番、川畑正美議員。
○21番(川畑正美議員)少し今の答弁の中で疑問もあるのですけれども、それらについてはまた予算特別委員会等でただしていきたいと思いますので、これで私の質問を終わらせていただきます。
○議長(横田久俊)川畑議員の会派代表質問を終結し、この際、暫時休憩いたします。
休憩午後3時11分
――――――――――――――
再開午後3時35分
○議長(横田久俊)休憩前に引き続き、会議を再開し、会派代表質問を続行いたします。
(「議長、17番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)17番、中村誠吾議員。
(17番中村誠吾議員登壇)(拍手)
○17番(中村誠吾議員)第3回定例会に当たり、民進党を代表して質問を行います。
最初に、平成27年度人事異動における法令違反について質問します。
このことについては、小樽市コンプライアンス委員会が7月20日に行いました「公益通報に係る調査結果について(報告)」にかかわって、今回の代表質問においても昨日から議論がされていますし、8月9日に行われた総務常任委員会の場においても、非常に多くの疑念が示されてきたものと認識しています。これまでの質問と重複することもあろうかと考えますが、観点の違いもありますので、民進党として何点かについて改めて市長にお聞きします。
昨年度の人事異動当時の地方公務員法第15条では、「職員の任用は、この法律の定めるところにより、受験成績、勤務成績、人事評価その他の能力の実証に基づいて行わなければならない」とありました。市長におかれては、もう何度もお聞きになっていた条文だろうと思います。そして、第61条では、「次の各号のいずれかに該当する者は、3年以下の懲役又は100万円以下の罰金に処する」とあり、同2号において「第15条の規定に違反して任用した者」とありました。以上の法律によれば、任用は受験成績、勤務成績を例とする能力の実証に基づいて行う必要があり、これに違反すると罰則があるという重いものです。そして、適法か違法かの判断は、能力の実証に基づいて任用をしたかどうかがポイントになります。市長は違法ではないという以上、能力の実証があったと言わなければなりません。何をもって適法か違法かを決めるか、基準を確認したいと思います。市長が考える違法性の基準は、能力の実証が十分なのか、不十分なのかが分かれ目だということでよろしいですか。
次に、今回のコンプライアンス委員会の報告では、任用当時、「勤務成績の実証となる昇任内申書、その他これに代わるような客観的な事実を示す資料が存在していませんでした」とされています。これは普通に読めば、能力の実証がないと読むのが当然です。
そこで、市長に改めてお聞きします。違法かどうかではなくお答えください。
市長はコンプライアンス委員会の報告にある「勤務成績の実証となる昇任内申書、その他これに代わるような客観的な事実を示す資料が存在していませんでした」の部分を受け入れますか、受け入れませんか、二者択一でお答えください。真摯に受けとめると記者会見等でも言っていますが、ごまかさないでお答えください。
次に、これに関連して市長は、記者会見で「私としては、現状に加え、人事異動にあたって、より客観性を担保すべく、私なりに培った情報を加えて最終的な任命権者として判断させていただいたものですので」と答えています。市長は客観とは、どういう意味であると考えていますか。
偉そうに言って申しわけありませんが、もちろん私も広辞苑で客観の意味を調べました。一つは主観の認識及び行動の対象となるもの、二つに主観の作用とは独立に存在すると考えられたもの、すなわち客体とあります。市長、よろしいですか。「私なりに培った情報」は、市長の頭にとどまる限り、市長の主観ですが、書類やメモにした時点で、その内容の妥当性はともかく、そのメモや書類が市長の主観と離れた客体であることは間違いありません。平成27年度の人事異動当時に客観性を担保すべきと言いながら、「私なりに培った情報」を書類やメモにしなかった理由をお答えください。
必要ないと考えていたのでしょうか。
次に、市長は平成27年度の人事で、根拠とされている「私なりに培った情報」は、内申書のある平成28年度の人事にも使ったのでしょうか。
次に、記者会見で北海道新聞の質問に対して、そもそも小樽市においては云々として、「能力の実証としては不十分であった」と答えています。これを地方公務員法第15条に照らすと、そもそも小樽市は違法状態だったとみずから認めていることになります。市長は、中松市長以前の市長における任用において、能力の実証は不十分であるから、地方公務員法第15条の違反であると考えていると理解してよろしいでしょうか。
次に、地方公務員法第6条によれば、「地方公共団体の長、議会の議長、選挙管理委員会、代表監査委員、教育委員会、人事委員会及び公平委員会」及び「市町村の消防長その他法令又は条例に基づく任命権者は、法律に特別の定めがある場合を除くほか、この法律並びにこれに基づく条例、地方公共団体の規則及び地方公共団体の機関の定める規程に従い、それぞれ職員の任命、人事評価、休職、免職及び懲戒等を行う権限を有するものとする」とされていて、議会の議長、選挙管理委員会、代表監査委員、教育委員会等も、地方公共団体の長と同様の権限があるものです。また、水道局長や病院局長である管理者についても、地方公営企業法第15条の規定により、管理者が企業職員、つまり水道局職員や病院局職員の任命権者であることが明確にされており、他の任命権者と変わるところはありません。そして、地方公務員法の任用とは任命と同義であり、具体的には地方公務員法第17条第1項に規定される採用のほか、昇任、降任及び転任の四つの行為を指しますので、今回の問題は市長の問題であると同時に、各任命権者にも深くかかわるものです。
そこで、大変重要なことについて市長にお聞きします。
これらの法的根拠を示させていただいた中で、市長は各任命権者の任用、任命、つまり人事権というものをどのように考えていますか。
そして、平成27年度の人事異動において、これら各任命権者との調整はどのように図られましたか、お答えください。
次に、記者会見そのものについての質問です。
昨年の定例会においても、民進党は記者会見に対する準備の話をしてきました。今回の記者会見の質疑応答を見ていますと、昨年同様、市長の勉強不足としか言いようがありません。記者が当然の質問をしているのに、当然の回答ができていません。記者会見の中でもまた、「質問の意味が、私、ちょっとわかってないですが」とも言っています。記者会見の記録を見ても、記者会見の名に値しないものだと考えますし、問題のある記者会見だと考えます。議会での説明は大切ですが、何度も言いますが、記者会見も記者の向こう側には直接市民の皆さんがいるわけです。市長が公に説明をする場として、議会が重い、記者会見が軽いとは決してならないはずです。にもかかわらず、議会に関しては顧問弁護士と相談してから議会に臨みたい。一方の記者会見では、顧問弁護士と相談せずに臨むというのは問題です。余りにも記者会見を軽く見ていないでしょうか。
市長は顧問弁護士と相談してから記者会見に臨むよう努力はしましたか、お答えください。
○議長(横田久俊)理事者の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)市長。
(森井秀明市長登壇)
○市長(森井秀明)中村誠吾議員の御質問にお答えいたします。
ただいま、平成27年度人事異動について御質問がありました。
まず、地方公務員法第15条に関する違法性の基準につきましては、能力の実証が十分か不十分かということに限られるものではなく、さまざまな要件を鑑みた上で判断されるべきものと考えております。
(発言する者あり)
次に、コンプライアンス委員会からの報告の一部についての私の受けとめ方につきましては、コンプライアンス委員会委員長宛に私が本年5月10日付で提出した書面におきましても、各部長が昇任または異動させたい職員以外の職員の勤務実績を証明し得る資料はありませんと記載させていただいているとおり、当時そのような職員について書面という形での資料を残していなかったという点においては、私としても事実と相違ないものと思っております。
次に、客観という言葉の意味につきましては、御紹介いただいた意味に相違ないものと考えておりますが、私といたしましては、各部長の判断としての内申のみに頼るのではなく、複数の方から御提供いただいた情報も含めて、任命権者として総合的に判断することで、より客観性が高まることになるという思いで、記者会見の場でお話をしたものであります。
(発言する者あり)
次に、私なりに培った情報を書面に残さなかった理由につきましては、地方公務員法第15条の趣旨は、恣意的な任用を禁止することであり、私といたしましても、市長就任後の最初の定期人事異動に当たり、そのような恣意性の排除は当然前提としまして、従前よりもより客観性を高めたいという思いのもと、内申書等の書面のほか、複数の方から御提供いただいた情報も含めて、最終的な判断をしたということであります。
客観性を担保する方法として、必ずしも書面で残さなければならないという認識は持ってございませんでしたし、これまでも申し上げておりますとおり、能力の実証方法は、法律上必ずしも書面に限定されるものではないとの顧問弁護士の御意見もいただいているところであります。
次に、私なりに培った情報の平成28年度人事異動への活用の有無につきましては、今年度の人事異動に当たりましては、管理職について新たに留任内申書を設け、全て内申書をベースにしたほか、昨年度の約1年間で私自身が見て、そしてまたお聞きした御意見も加えて、私なりに改めて整理した情報も活用し、適材適所の配置に努めたところであります。
次に、私が市長就任前の任用に当たっての法令違反の有無の認識につきましては、これまでの内申書は評価について一律の判断基準がなく、記載内容についても記載者によってばらつきがあったこと、また昇任や異動の対象ではない職員については、その年度において内申書がなく、平等性に欠けるのではないかと考えましたので、不十分という表現をさせていただいたものであり、そのことをもって、地方公務員法違反との判断に立つものではございません。
次に、各任命権者が有する人事権に対する私の認識につきましては、議員がお話しされたとおり、各任命権者の人事権は法律で保障されているものでありますので、当然、尊重しなければならないものと考えております。また、各任命権者との調整につきましては、任用に際しての要件が法律で定められている場合がありますことから、平成27年度におきましても、従前同様その規定にのっとって最終的な調整は行ったところであります。
(発言する者あり)
なお、基本的には市長部局で採用した職員を他の部局へ出向させているケースがほとんどですので、人事管理の観点から、市長部局が一定程度のイニシアチブを持って異動を行っているという実態は従前からあると認識しております。
次に、本年7月20日に行った記者会見に向けた顧問弁護士との相談につきましては、直接お会いはできませんでしたが、私の発言内容を確認していただき、助言をいただくなど、事前準備に努めたところであります。
(発言する者あり)
○議長(横田久俊)次に、第2項目めの質問に入ります。
(「議長、17番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)17番、中村誠吾議員。
(17番中村誠吾議員登壇)
○17番(中村誠吾議員)昨年、市長にも同じような質問をしていますが、本日は監査委員に2点ほどお聞きしたいことがございますので、よろしくお願いします。
まず、参与の任用についてです。
非常勤職員と給与条例主義に関して地方自治法は、非常勤職員については第203条の2第4項で「報酬及び費用弁償の額並びにその支給方法は、条例でこれを定めなければならない」とし、常勤職員については第204条第3項において「給与、手当及び旅費の額並びにその支給方法は、条例でこれを定めなければならない」と定め、さらに第204条の2において「普通地方公共団体は、いかなる給与その他の給付も法律又はこれに基づく条例に基づかずには、これをその議会の議員、第203条の2第1項の職員及び前条第1項の職員に支給することができない」と規定しています。これら地方自治法の規定を受け、地方公務員法は、第24条第5項で「職員の給与、勤務時間その他の勤務条件は、条例で定める」としています。
それでは、どこまで条例で定めておけばよいか問題となります。
そこで判例では、非常勤の嘱託員の報酬額について報酬及び費用弁償条例で、月額27万円または日額1万2,700円の範囲内で任命権者の定める月額または日額とのみ規定し、施行について必要な事項は長が別に定めるとして、長が定めた支払い内規に基づいて支給したことについて、一審は給与条例主義に違反するとして、大阪地裁において平成19年2月9日判断が示されました。次に、控訴審において非定型的・臨時的で報酬額をあらかじめ定めがたい非常勤の嘱託員については、報酬の限度額、支給の方法その他の基本的な事項を条例に規定し、一定の限度額の範囲内で任命権者に具体的な額の決定を委任し、そのほかに要綱を規定しているので、本件条例の規定する委任のあり方には十分な合理性が認められるので、任命権者の恣意的な決定を排し、かつ給与条例主義の趣旨を没却するものではない。委任の限界を超えず、非常勤の嘱託報酬を内規規定に基づいて支給したことについては、適法とした大阪高裁、平成19年10月31日判決が下されました。
そこで、この高裁判決のポイントは、非定型的・臨時的で報酬額をあらかじめ定めがたい非常勤の嘱託員なのかどうか、要綱を制定しているのかどうか、任命権者の恣意的な決定を排し、かつ給与条例主義の趣旨を没却するものなのかどうかです。
まず、非定型的・臨時的で報酬額をあらかじめ定めがたい非常勤の嘱託員という点では、市長は参与について4年間の市政全般のアドバイザーといっており、臨時的とはいえないものです。
次に、要綱を制定しているという点については、起案による任用ですので、内規規定すらないということで、全く理解されるものではありません。
最後に、任命権者の恣意的な決定を排し、かつ給与条例主義の趣旨を没却するものかどうかですが、市全体の政策のアドバイスをするという職務でありながら、任用したのは技術職の方であり、失礼ながら、過去に市政全般にわたって指揮される職位でおられたとは言いがたい人物であり、同様な条件の市職員のOBは多数いながら、市長の後援会の人物を選任しています。
また、次の質問にも関係しますが、予算は議会の承認を得たものとすら言えないものになっています。
以上のことから、給与条例主義の視点から、市長の裁量権を逸脱しており、地方自治法違反の任用だと思いますが、監査委員は参与の任用は適法なものだったと考えますか。
次に、これはさきの第4回定例会でも市長に聞いているものです。予算の否決と流用の関係についてお尋ねします。地方自治法第96条第1項第2号の趣旨は、地方公共団体の財政的負担になる歳出及び支出負担行為を、住民の代表機関である議会に統制させることにあります。地方自治法の趣旨がそうである以上、予算に基づかないで執行機関が歳出または支出負担行為をすれば違法であると考えます。今回の参与を嘱託員として任用する際に、1年分の予算を流用するのではなく、第2回定例会の議決があるまでの6月分、7月分の嘱託報酬を専決処分した上で、第2回定例会において残りの分について予算議案を提出する方法をとる必要があったと私は考えます。
また、平成27年第3回定例会において、参与の報酬に関する予算案が減額修正され、議会の意思は明確になっています。議会の意思が明確である以上、議会の予算修正権を有名無実化する今回の流用を取り消さなければならないと考えます。そして、今回の嘱託員の報酬は明確に減額された予算について支出していることになります。地方自治法第96条第1項第2号の趣旨から考えれば、参与に対する報酬の支出は違法であると考えます。また、予算特別委員会で減額修正の意思が示された9月17日以降については、議会の意思が明確になったにもかかわらず、流用した予算の支出を続けていることは、より悪質性、違法性が高いものと考えます。監査委員は参与に対する報酬の支出は適法であると考えますか、見解を求めます。
○議長(横田久俊)理事者の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)監査委員。
○監査委員(菊池洋一)中村誠吾議員の御質問にお答えいたします。
参与に関する議会と市長の議論につきましては、新聞報道等による情報しか持ち合わせていないことや、監査委員の権限がどこまで及ぶのかということもありますので、答弁につきましては、あくまでも一般論としてお答えさせていただきたいと思います。
初めに、参与の任用は適法であったと考えるかについてでありますが、職員の任命につきましては、地方公務員法第6条第1項の規定により、市長の権限となっております。監査委員の通常の監査においては、市長の権限で行われる行為の全てを対象とするものではなく、職員の任用そのものにつきましては監査委員の監査になじまないものと考えております。このため、議員、御質問の参与の任用の妥当性につきましては、意見を申し上げることができませんので、御理解をお願いいたします。
なお、嘱託員については、地方自治法第199条第1項の規定に基づき実施する定期監査の中で、財務に関する事務の執行等に限定して報酬の支給額に誤りはないか、休暇等の申請、承認の服務管理などの事務処理は適正であるかなどに着目して監査を行っております。
次に、参与の報酬に対する監査委員の見解についてでありますが、地方自治法第149条第2号の規定によりますと、市長は「予算を調製し、及びこれを執行する」とされており、予算の執行権は市長に専属しております。また、同法第220条第2項において、目レベルでの予算の流用が市長の権限として認められておりますので、これに基づいた財務手続により参与報酬の予算措置がされたものと思われます。
また、議員から、平成27年第3回定例会において参与の報酬の補正予算案が減額修正されたにもかかわらず、報酬の支出を続けたとのお話がありましたが、予算措置の方法を、流用、補正予算、専決処分等のいずれの手法によるかの選択の適否につきましては、監査委員が物を申すことはできないものと考えます。
○議長(横田久俊)次に、第3項目めの質問に移ります。
(「議長、17番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)17番、中村誠吾議員。
(17番中村誠吾議員登壇)
○17番(中村誠吾議員)小樽市総合戦略について質問いたします。
総合戦略においては、まち・ひと・しごと創生法第8条第3項の規定に基づき、その目標の達成度合いを検証できるよう客観的な指標を定める必要があるとされています。そこで、各市は工夫をして客観的な指標を定めていますが、小樽市の指標には疑問のある指標が数多くありますので、個別の指標について質問していきたいと思いますが、その前に1点、確認したいと思います。
平成28年度予算の基本方針では、「総合戦略に位置づける事業については、総合戦略の施策パッケージなどとの適合性を検討した上、効果などを十分に勘案し要求すること」としています。また、平成28年2月16日の記者会見でも「平成28年度予算の編成に当たっては、この総合戦略をもとに、「訪れる人を魅了し、暮らす人には優しい、市民幸福度の高いまち」という将来都市像の実現に向け、四つの視点によって取り組んでいくこととしたものであります」と市長は表明していますので、総合戦略に記載されている事業は、記載されていない事業より平成28年度以降の予算編成において優先度が高いということでよろしいでしょうか。
また、施策KPIが設定されている事業は、施策KPIが設定されていない事業よりも優先順位が高いということでよろしいでしょうか、市長の見解を求めます。
それでは、個別の指標について質問していきたいと思います。
まず、あずましい暮らしプロジェクトの施策指標についてですが、移住促進事業の指標で、移住・定住に関する問い合わせ件数としています。小樽市ではなぜ移住・定住した人の数としなかったのですか。
地方版総合戦略の手引きによれば、数値目標、重要業績評価指数KPIは、住民にもたらされた便益(アウトカム)に関する数値目標を設定する必要があるとされています。そして、アウトカムに関する指標が設定できない場合は、行政活動そのものの結果、アウトプットに関する指標を設定することも差し支えないとしています。ここで移住・定住の問い合わせをするのは、小樽の住民ではない人ですので、移住・定住に関する問い合わせは、問い合わせた段階では小樽市の住民に何ら便益をもたらしません。便益の指標として、移住・定住した人の数は設定できない指標とは考えられません。調べられない数字なのでしょうか。ですので、この指標は、地方版総合戦略の手引きにいうKPIの基準に達しない指標と考えますが、市長の見解を求めます。
次に、にぎわい再生プロジェクトの施策指標ですが、東アジア圏等観光客誘致広域連携事業費補助金についてです。
札幌市などと連携した事業でありながら、札幌市ではない北後志6市町村の外国人宿泊客数を施策KPIとするということに疑問があります。北後志6市町村の外国人宿泊客数といっている以上、施策KPIを設定するに当たって、北後志5町村との打ち合わせをしましたか。
そもそも小樽市の総合戦略なのですから、小樽市の外国人宿泊客数にするのが妥当なはずです。もちろん北後志5町村が必要ないと言っているわけではありません。ただ、余市町の総合戦略はその中で、また後志地域は小樽市、ニセコ町、倶知安町を初めとするリゾートエリアにおいて、外国人の入り込みが非常に多いという特性を持っていることから、北海道及び各エリアとの連携も視野に入れつつ外国人の受け入れ体制整備についても検討を行いますと触れている程度です。また、古平町の総合戦略には、外国人との文字すら出てきません。過去の実績を見ても、小樽市、キロロリゾートのある赤井川村では、外国人宿泊者は一定数ありますが、それ以外の町村はほとんどありません。なぜ小樽市の総合戦略であるにもかかわらず、小樽市の外国人宿泊客数ではなく、北後志の6市町村の外国人宿泊客数としたのでしょうか。市長の見解を求めます。
次に、あんしん絆再生プロジェクトの総連合町会補助事業ですが、施策KPIが町会加入数となっています。町会加入世帯率を数値目標に入れているにもかかわらず、さらに町会加入数を入れている意味がわかりません。さらに申し上げれば、総連合町会の中での町会加入数であれば、お聞きしたところ、現在、総連合町会に加入している町会数は151だそうですが、例えば今後ふえるとか、また何らかの要因で減るとした場合、KPIはどのように変わるのですか。そして、それがなぜ幸福度にかかわるのですか、お聞きします。
また、銭函市民センター施設関連事業を取り上げていますが、銭函市民センターは小樽市内全体から万遍なく利用があるでしょうか。常識で考えれば、銭函地区の方が利用する施設だと思いますが、いかがでしょうか。
小樽市には、小樽市民会館を初め多様な施設があります。小樽市全体の幸福度の指標であるのに、どうして銭函市民センターだけを取り上げたのでしょうか、市長の見解を求めます。
それでは、逆に記載されていない事業についても質問します。
子育て、教育に関するものです。
それぞれの事業を不要だなどという考えでお聞きしているわけではないということを、最初に言っておきます。
例えば、小樽イングリッシュキャンプ関係事業やスクールライブラリー便事業など、とても細かい事業も並んでいると考えます。一方で、札幌市の総合戦略、江別市の総合戦略のKPIにもあって、小樽市の総合戦略にないものがあります。それは待機児童です。保育所の待機児童数は非常に重要な指標ではないでしょうか。保育所や放課後児童クラブの事業は、子育ての根幹になる事業だと考えます。KPIに保育所の待機児童数を選択しなかった理由をお答えください。
また、子育てに対する満足度調査などもKPIに入っていないため、万が一小樽市内で待機児童が激増しても、小樽市の総合戦略における市民幸福度には全く影響しません。これが暮らす人に優しいと言えるでしょうか。総合戦略における待機児童の位置づけについて市長の見解を求めます。
また、待機児童対策は総合戦略に並んでいる事業より低い位置づけにあるということでよろしいでしょうか。
これまで述べてきたように、総合戦略は総合戦略という名に十分に応えられる値のものとなっているでしょうか。
この総合戦略が交付金をもらうために慌ててつくられたものであると、私は一方的に思っています。それについてもちろん反論もあろうかと思います。しかし、そもそも法律の位置づけにおいても、総合計画と総合戦略との整理がしっかり腰を据えてできていますでしょうか。庁内において、原部、原課とよく話し合い、理解ができて完成されたものなのでしょうか。
さまざまな要因、経過はあると理解しますが、市長は現在、私としては欠陥であると考える総合戦略を、幸福度KPIという言葉に浮かれて、前面に押し出さないほうがいいのではないでしょうか。
今後も市政運営の中心に、この総合戦略を据えるおつもりですか。また、今後見直す予定はありますか、市長の見解を求めます。
○議長(横田久俊)理事者の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)市長。
(森井秀明市長登壇)
○市長(森井秀明)ただいま、総合戦略について御質問がありました。
まず、総合戦略に記載されている事業や施策KPIが設定されている事業が予算編成において優先度が高いのかということにつきましては、総合戦略は人口減少、地方創生など、喫緊の課題解決のため策定した計画であることや、施策KPIを設定することで、PDCAサイクルによるマネジメントが可能となることなどから重要であると考えておりますが、単年度の予算編成における優先順位をつける趣旨ではないものと考えております。
次に、移住促進事業の指標をなぜ移住・定住した人の数としなかったのかにつきましては、全ての転入者について転入理由を窓口で把握することは困難であったことから、総合戦略策定時においては、移住・定住に関する問い合わせ件数を採用することとしたものであります。
次に、移住促進事業のKPIが国の基準に達していないという御指摘につきましては、地方版総合戦略策定のための手引きで、アウトカムに関する指標の設定が必要とされているのは基本目標のKPIであり、各施策におけるKPIについては、アウトプット指標を設定することも差し支えないとされておりますので、基準は満たしていると考えております。
次に、東アジア圏等観光客誘致広域連携事業費補助事業の施策KPIである北後志6市町村の外国人宿泊客数につきましては、広域観光が重視される中、本市はMICEにおける連携、協力についての覚書を交わした札幌市や小樽・北後志広域インバウンド推進協議会を設立した北後志5町村などと連携して事業に取り組んでおりますが、あくまでも本市の施策についてのKPIであることから、その設定のための打ち合わせは行っておりません。
次に、なぜ施策KPIを小樽市の外国人宿泊客数ではなく、北後志6市町村の外国人宿泊客数としたのかにつきましては、国の地方創生においても広域連携が重要とされており、本市の総合戦略においても「札幌圏や北しりべし・後志地域における、広域的な連携の推進」を基本目標の3として掲げているところであります。
そのような中、この事業では小樽市を起点とした周遊ルートの開発により、北後志全体における滞在時間の延長や宿泊型観光につなげる取り組みを進めていることから、北後志の外国人宿泊客数を施策KPIとすることが成果指標として適当と判断したものであります。
次に、総連合町会の町会加入数に関する施策KPIにつきましては、本市が人口減少や高齢化等の問題を抱えている中で、平成27年度の町会加入数152を現状維持することを目標値として設定しておりますが、KPIは総合戦略の計画期間の最終年度である平成31年度の目標値であるため、その間の加入数に増減があったとしても変わりません。
次に、町会加入数と幸福度のかかわりにつきましては、町会加入数の目標値を維持することに努めながら、今後も引き続き総連合町会及び小樽市が連携して町会未加入世帯等に対して、町会加入促進活動を行い、町会加入世帯率を増加させることで、地域住民の助け合いや見守り活動等を活発化することができ、安全で安心なまちづくりを構築し、市民の幸福度を高めることにつながるものと考えます。
次に、銭函市民センターの利用につきましては、地域等による利用制限等はなく、どなたでも御利用していただくことができますが、実態としては銭函地区のサークル活動や町会活動の利用者が多数を占めております。
次に、小樽市全体の幸福度につきましては、幸福度KPIをもとに独自のアウトカム指標を設定しておりますが、銭函市民センターの利用者数につきましては、施策KPIとして設定したものであることから、幸福度KPIには含まれてはおりません。
次に、KPIに保育所の待機児童数を選択しなかった理由につきましては、国の定義による待機児童は本市において存在していないため、KPIとして設定しなかったものであります。
次に、待機児童対策の総合戦略における位置づけにつきましては、現状では国の定義による待機児童は本市ではいないこととなりますが、希望する保育所等にあきがないなどの理由による潜在的な待機児童数が、本年9月1日現在で44名いることから、今後、総合戦略への位置づけを検討してまいりたいと考えております。
次に、今後の総合戦略の位置づけや見直しの予定につきましては、総合戦略は直近で策定した総合的な計画ということもあり、当面はこれをベースに政策議論をしたいと考えております。また、今後の見直しにつきましては、必要に応じて事業や指標の追加、見直しなどを行ってまいりたいと考えております。
○議長(横田久俊)次に、第4項目めの質問に入ります。
(「議長、17番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)17番、中村誠吾議員。
(17番中村誠吾議員登壇)
○17番(中村誠吾議員)代表質問の最後に、小樽市における消防力について質問いたします。
東日本大震災、そしてこのたびの熊本県、大分県の大地震等、大変大きな災害が市民の生命、財産を奪いました。改めて、私たちはでき得る限りの備えをしなければならないことを痛感したわけですが、そのような非常時にみずからの命を省みず、市民の皆さんの生命を守る大変崇高な任務を行うのが、私たちの身近な消防職員の皆さんであり、民間人の皆さんも消防団として大変な犠牲の中で、最後まで崇高な任務を果たしていただいていたことは、記憶に新しいところです。そのことを基本に、改めて、消防力とその体制のあり方、組織を維持・強化していくことを基本に何点か質問します。
先ほど総合戦略について質問しましたが、災害、火災、救急においてもビジョンがなくては、市民の安心・安全計画とはならないと考えます。適正配置計画にかかわることになると思います。これは市長がかわっても体制がかわるものではないので、市長の公約が云々ということで質問しているわけではないということはまず理解しておいてください。
そこでまずお聞きしたいのが、国でのいわゆる消防力の基準が消防庁で作成されていると思いますが、消防力の基準によれば、小樽市の消防力の現状はどのような実態にありますか。
人口規模がほぼ似通っている、そして同じく大都市札幌市に隣接しているということで、江別市と比較してお聞かせください。
次に、江別市と比較して小樽市の特性と顕著な違いをお聞かせください。
次に、その特性や違いがあることが、現在の消防力にどのように反映されていますか。
なぜならば、職員数の配置も含め、個々の情勢による自治体の責任ということであり、国の基準に合致しなくても地域の実情に応じた消防力を整備することが大切だと考えますが、市長の見解をお聞かせください。
それでは、現実の対応についてお聞きしますが、現在、火災出動や救急出動は通報から現場に到着する時間を何分と想定していますか。
また、それらを担保していく場合、小樽市は東西に長いという特性から、東は札幌市と石狩市、西は余市町との連携が必要と考えますが、その体制はどのようになっていますか、お聞かせください。
次に、お聞きしたいのは、このたび、仮称オタモイ出張所が建設されています。長橋、塩谷両出張所のこれまでの位置づけについても議論されたとお聞きしています。
そこで、次に課題となってくるのは、手宮出張所と高島支所の今後のあり方と、早急な建てかえの必要についての市長の見解をお聞きします。
両出張所等がカバーする地域の人口が減少しているからといって、その統合も含めて考えるべきといっているのではありません。慎重に考えなければならないことは当然です。
しかし、現行2カ所の建物は耐震構造にもなっていない。限界に来ていると私は多くの関係者からも御指摘をいただいています。いざというときを使命、任務とする施設としてはやはりもう検討しなければいけないと私は考えます。このように言うと、次に財政的負担の議論になるのですが、私は自治体の財政を担当した方から説明を受けたのですが、消防施設の建設費等は決してコストの面からは高いものではなく、建設費等の補助もメニュー化されているのだそうです。私は財政の専門家ではありませんので、今、この場ではこの程度の説明しかできませんが、私が最も言いたいのは、市民の命を守る最前線にある消防の維持・強化は最重要課題であり、伴う消防設備の近代化は十分市民に説明できる、いや、むしろ歓迎される施設だと考えています。手宮出張所と高島支所の今後のあり方と早急な建てかえの必要について市長の見解をお聞きします。
消防力については、まだまだ聞きたいところがありますが、時間もありませんので、以降の委員会に持ち越すこととして、これまでの質問について再質問を留保して、私の代表質問を終わります。(拍手)
○議長(横田久俊)理事者の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)市長。
(森井秀明市長登壇)
○市長(森井秀明)ただいま、本市の消防力についての御質問がありました。
まず、本市の消防力の現状はどのような実態にあるかについてですが、市町村の消防力につきましては、平成12年消防庁告示第1号、消防力の整備指針によりその基準が示されております。平成27年4月1日現在における本市の消防力は、職員数は基準数310人に対し250人、署所は基準数7カ所に対し9カ所、消防車両は基準数19台に対して19台となっております。また、江別市との比較につきましては、江別市は職員数が本市より120名少ない130名、署所数は5カ所少ない4カ所、消防車両は8台少ない11台となっております。
次に、江別市と比較しての小樽市の特性と顕著な違いにつきましては、本市の特性といたしましては、本市の地形は東西約36キロメートル、南北約20キロメートルと東西に長く、海岸線の総延長は約69キロメートルにも及んでおり、三方を山に囲まれた坂の多い地形であります。
また、江別市と本市との顕著な違いにつきましては、本市は住居が市内各地域に点在し、起伏に富んだ地形であるのに対し、江別市は江別、野幌、大麻地区に市街地が集中し、平坦な地形であることが挙げられます。
次に、本市の特性や江別市との違いがあることが、現在の消防力にどのように反映されているかにつきましては、ただいま述べましたとおり、本市は東西に長い地形を有しており、また江別市とは異なり、住居も市内各地域に点在しております。そのため、一定程度の消防力を維持するためには、署所を国の整備指針で示す基準より多く配置しているところであります。
次に、地域の実情に応じた消防力の整備につきましては、消防力の整備指針は標準的な基準を示すものでありますが、その一方で、市町村がみずからの消防力を判断するに当たっては、それぞれの地域の実情を加味した上で、決定することとされておりますので、本市の持つ特性など、地域の実情を十分に考慮し、適正な消防力の整備に努めてまいりたいと考えております。
次に、火災出動や救急出動の現場に到着する時間につきましては、火災出動は国の整備指針では火災出動から放水開始までの所要時間を6分30秒以内と示しており、これに基づき本市では通報から現場に到着するまで6分30秒以内を想定しております。また、救急出動につきましては、平成26年の全国平均である8分30秒以内を想定しております。
次に、札幌市、石狩市、余市町との連携につきましては、札幌市とは昭和55年、石狩市を含む石狩北部地区消防事務組合とは昭和51年、余市町を含む北後志消防組合とは昭和53年に応援隊を相互に派遣することを文書で申し合わせております。
次に、消防署手宮出張所と高島支所の今後のあり方と早急な建てかえの必要性につきましては、消防署所の整備は、これまで消防長期構想に基づき計画的に進めてきているところでありますが、手宮出張所と高島支所はいずれも建築後45年以上経過し、老朽化が進んでいる施設で、早い段階での整備が必要であると認識しておりますので、現在、策定中の小樽市公共施設等総合管理計画とも整合性を図りながら、今後必要な検討をしてまいりたいと考えております。
(「議長、17番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)17番、中村誠吾議員。
○17番(中村誠吾議員)何点か再質問を簡潔に行いたいと思います。
まず一つは、先ほどの人事異動についての質問をいたします。
このように言われてきました。内申はなかったのです。でも、事前に土壇場で相談はありましたとか、本当に異動発令までわかりませんでした。また、決まっていました。市役所で、市長が勝手に昇任させていいのか、調整や合議の判断を超えているのではないかということであります。これについては、8月9日の総務常任委員会でも、明確に参考人が相談、調整はできておりませんと言っています。任命権者が知らない昇任などあり得るのですか。
(「ありません」と呼ぶ者あり)
そこで、私はあえてお聞きします。
市長、一つとして、このような方を昇任し、配置し、上げることにしました。よろしく。これは、お知らせですよね、ただの。もしくは二つ目、このような人を上げたいと考えています。私の培った情報でもこのように聞いていますので、よろしく。100分の1ぐらいは、もしかしたら調整なのかもしれない。
そこで、お聞きしますが、このようなことも含めて、市長、27年度当時の人事異動で、調整ということは、具体的にどのようなことをしましたか、お答えください。これがまず一つ目です。
(「虚偽答弁だ」と呼ぶ者あり)
次に、監査委員に質問させていただきます。
ただいま、監査委員からお話がありました。私は違法か否かに対してお答えしていただきたいということで質問したのですが、ただいまの監査委員のお話で、権限とは何かということもお聞きしましたので、一定の理解はしたつもりです。
それで、このようにおっしゃっているのでしょうか。一般論で言うと、事務事業がルールに従っているかどうかについて見ます。判断することになります。そのように判断して見ますが、当然、市長の、要するに、執行者ですけれども、裁量権の妥当性は監査上できないということをおっしゃっているのかなとも聞いています。ただ、住民訴訟として争われた判例について、私はお話を示しましたが、監査委員もそのことは御存じだとおっしゃいました。通常の監査においては、内部統制、これは市長みずからが身を律していくことというふうに私は聞いているのですが、必要だと私は考えますし、ただいまの監査委員のお話からも、私はそういうふうに聞いたのですが、内部統制のことを改めてお聞きします。もう一つ、参与の報酬の予算についてもお聞きしました。任用の説明と同じく、財務と行政監査という観点からいうと、この間の第4回定例会でも議論してきたとおりですが、市長も私ども市議会議員も、市民から選ばれた代表ということで、その中で確認していくものであり、第三者機関としては判断はいたしませんとおっしゃっているように聞こえますが、これについて再度そういうことなのかということもあって、所見があれば、最後にいただきたいと思います。
次に、総合戦略について市長にお聞きしますが、私は基本的に優先順位をどのように考えているかということを質問しているつもりです。それで、指摘された点も含めて、一定程度見直すという回答だったと思うのですけれども、端的に聞きますが、国も政府も、これは幸せどころではない国の重要な課題として待機児童の問題を取り扱っているのですよ。経過は知っています。待機児童の定義をどうするか。しかし、44人もの子供が待機しているのです。大変なのは子供と保護者なのですよ。そして、女性の社会進出も阻んでいるのです。そして、札幌市も江別市もできたのに、なぜそのような回答になりますか。
見直すというのであれば、これはもう1年と少したっていますね。3年後まで見直すというのは、それは見直すと言いませんから。早急に見直すと言ってください。子供と保護者、母親たちのことを考えてください。総合戦略ありきで待っていてくださいなんて、そのような回答は許されません。ですから、タイムスケジュールを明確に言ってください。そして、これからの指摘なのですが、私が言いましたのは、総合戦略に関して、もうこれ以上言いませんけれども、原部、原課とのマネジメント、振興、運営、管理というのはどうなっていますか。余りにも手薄ではなかったのでしょうか。そのことについても、今、どのように考えているか、お聞かせ願って、そこの改善策について明確にお答えください。
○議長(横田久俊)理事者の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)市長。
○市長(森井秀明)中村誠吾議員の再質問にお答えいたします。
私が答弁したこと以外に関しましては、各担当より答弁させていただきます。
私は、1点目の質問に対して答弁させていただきます。
大変恐縮ですけれども、その個別案件を具体的にということは、この場ではそれぞれの個別の人事にかかわることになりますので、答弁は差し控えさせていただきますけれども、先ほども答弁させていただいたように、任命権者との調整につきましては、平成27年度におきましても、従前同様の規定にのっとって最終的な調整は行ってきているところでございますので、御理解をいただければと思います。
(発言する者あり)
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)監査委員。
○監査委員(菊池洋一)中村誠吾議員の再質問にお答えいたします。
先ほども申し上げましたが、監査委員は職務権限として認められていないもの、なじまないものの監査は行うことができないものでございまして、現在、監査委員の監査のあり方等については、国レベルで見直しに向けた議論がされているとお聞きしておりますが、改正されるまでには至っておりません。私といたしましては、民間の立場から識見監査委員を拝命して以来、市長から独立した機関として公正不偏の考え方を念頭に置いて、適正な監査の執行を通して、少しでも市政のお役に立てればとの思いで監査委員の職務に携わってきたところでありまして、今後におきましても、与えられた権限の中で、監査の実効性を高めることができるよう努めてまいりたいと考えております。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)総務部長。
○総務部長(前田一信)中村誠吾議員の再質問にお答えいたします。
現在、KPIにつきましては、これまでもいろいろと見直しをかけますようお話ししてきてございますけれども、特にこの待機児童につきましては、今、議員御指摘のとおり、喫緊の課題であるというふうに認識しておりますので、外部の有識者の会議であります人口対策会議というようなものもございますので、そういった中でいろいろな意見をいただきまして、できればこの年度内にそれを目途に改定を図っていきたいというふうに考えてございます。
(「議長、17番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)17番、中村誠吾議員。
○17番(中村誠吾議員)再々質問を1点だけいたします。
私は、平成27年度の人事異動について、先ほど市長からありましたが、今、ここで本当かと、そのような議論をする気はありません。ただ、私が考えるには、この市長の最大の権力の実施です。これだけの混乱を起こしたということも含めて、市長は混乱していないと言いますけれども、いろいろな問題が惹起されたという中で、私はあの平成27年度人事異動を違法とか言いません、無効だと思っています。そのほうがいいと言ったのなら、いいと思います。
それで、御自身の責任ということは考えられないのですか。その1点だけです。お聞かせください。
(発言する者あり)
○議長(横田久俊)理事者の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)市長。
○市長(森井秀明)中村誠吾議員の再々質問にお答えいたします。
市長としての責任を考えられないのかという御指摘だったと思いますけれども、私自身はその責任を感じたからこそ、このように取り組ませていただきましたので、その責任を感じて行った結果でございます。
(発言する者あり)
○議長(横田久俊)以上をもって、会派代表質問を終結いたします。
次に、新風小樽から質疑及び一般質問を行いたい旨の申し出がありますので、これを許します。
(「議長、4番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)4番、中村岩雄議員。
(4番中村岩雄議員登壇)(拍手)
○4番(中村岩雄議員)それでは、第3回定例会に当たり質問いたします。
今定例会にガントリークレーン故障に伴う緊急対応のための補正予算、専決処分の議案が上がっています。ガントリークレーン故障に伴う緊急対応と係る経費について質問いたします。
このタイヤマウント式ガントリークレーンについての概要ですが、供用開始は平成15年11月、購入費用6億1,860万円、仕様は対象船舶オンデッキ10列5段積み、定格荷重30.5トン(コンテナ)、アウトリーチ31.5メートル、バックリーチ8.0メートル、耐用年数17年、製作は三菱重工業株式会社広島製作所となっております。日本初のタイヤマウント式のオートステアリングシステムや世界初のトロリシフト機能などを有しております。しかし、形あるものはいつかは壊れるのが真理であり、どんなにすぐれた機械も時間とともに劣化し、故障し、最後は廃棄処分となります。耐用年数まであと4年となっていますが、やはり平成23年ごろから故障が目立つようになりました。
そこでお尋ねします。
まず、小樽港がこのタイヤマウント式ガントリークレーンを導入しなければならなかった理由を御説明ください。
次に、供用開始以降のガントリークレーンにおける年平均のコンテナ取扱個数と重量、主な貨物の種類、現在の週当たりの稼働日数をお示しください。
また、これまでにおける主な保守点検内容とその補修費、またそれ以外の緊急の故障歴とその補修費をお知らせください。
特に、平成23年、平成26年は、作業停止せざるを得ない故障であったとお聞きしますが、その際、どのように対応し稼働を再開したのか、少し詳しく御説明ください。
今回の補正予算で専決処分した故障の経緯と現在の稼働状況はどうなっているのか。また、今回部品のスペアがなかったとお聞きしていますが、そもそもの事情と今後どのような対応準備をするのか、お話しください。
小樽港のコンテナ荷役取り扱いの流れはどうなっているのか、御説明を願います。
これまでの故障歴から推察して、耐用年数17年までのあと4年、さらにいろいろな箇所の故障が起きてくる可能性がありますが、抜本的な対策を検討する時期が既に来ていると思われますので、何点かお尋ねします。
今後における延命化対策費、更新費用、維持管理費(年間)などライフサイクルコストを小樽はシミュレートしておくべきと思いますが、お考えをお聞かせください。
市民の命と暮らしを守るためにも、ハード、ソフト両面から計画的、総合的に荷役機械などの老朽化対策などを実施していくことが必要です。既存港湾ストックの老朽化が進む中、将来にわたり所要の機能を発揮できるよう、予防保全型の考えを導入した計画的な維持・管理を推進すべきであります。
また、延命化対策の先進事例があれば、お示しください。
次に、JR小樽駅観光案内所についてお尋ねします。
先月、北海道観光入込客数調査報告が公表されましたが、それによると、平成27年度の訪日外国人来道者は、国際定期便の新規就航や増便、査証要件の緩和、円安基調の継続、各種プロモーションによる需要喚起などから、前年度に比べて35.0%増加し208万人となり、過去最高を更新したと報じられています。本市においても、外国人宿泊客数は新千歳空港とアジア圏を結ぶ国際定期便が相次いで就航したことなどにより、対前年度比130.0%の12万8,223人と3年連続で過去最高を更新している状況となっております。
こうした中、観光振興の大きな3本柱である受け入れ体制の整備、観光プロモーション、観光資源の整備発掘の中で、市長が受け入れ体制の整備に主眼を置いた政策を実施されたことは、時宜にかなったものと評価するものであります。
特に、JR小樽駅は小樽の顔、玄関口であり、そこでの第一印象が来樽された観光客の方に大きく影響を及ぼし、ホスピタリティに満ちた案内を受けることでリピーター率の増加につながっていくものと考えます。
そこで、質問いたします。
初めに、市長は今回の受け入れ体制強化を行うに至った状況、背景について、どのように把握されていたでしょうか。
また、実際に行った効果についてどのようにお考えか、あわせてお答えください。
次に、今後のあり方については、どのようなお考えをお持ちでしょうか、お示しください。
次に、企業主導型保育事業について小樽市内での具体的導入についてお尋ねします。
現在、保育所の待機児童問題が世間の注目を集めており、ことし4月現在、全国で2万3,553人の待機児童が存在し、さらには希望する保育所にあきがないなどの理由により、待機児童に含まれない潜在的待機児童は、全国で6万7,354人に上っていると報じられています。待機児童問題は働く女性にとっては深刻な問題であり、一刻も早く対策が必要な重要な課題であると考えます。
まず、小樽市内の保育施設の数と直近の入所待ち児童数をお答えください。
また、待機児童問題は雇用する側にとっても頭の痛い問題です。従業員の確保はどの業種においても困難となっており、育児休業を終えた従業員がスムーズに職場に復帰することができる環境づくりが求められているところです。
そこで、国は子ども・子育て支援法の一部を改正し、新たに仕事・子育て両立支援事業を開始したと聞きますが、この中の企業主導型保育事業について、その目的、事業の実施者、利用対象者、職員や設備の基準、その他の特徴についてお知らせください。
最後に、小樽市歯科医師会が経営する小樽歯科衛生士専門学校は廃校の危機に立たされており、最悪の場合、市内に歯科衛生士を養成する学校がなくなってしまい、クリニックの運営にも支障が出ることが懸念されます。そのため、歯科医師会の有志が歯科衛生士が子供を預けられるよう、企業主導型保育事業の開始に向けて検討を始めています。
そこで、この企業主導型保育事業の導入を検討する事業者に対し、小樽市には最大限のバックアップをお願いするものですが、市としてどのような支援が可能なのか、お考えをお示しください。
再質問を留保し、質問を終わります。(拍手)
○議長(横田久俊)理事者の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)市長。
(森井秀明市長登壇)
○市長(森井秀明)中村岩雄議員の御質問にお答えいたします。
初めに、ガントリークレーン故障への対応について御質問がありました。
まず、タイヤマウント式を採用した理由につきましては、ガントリークレーンを設置する場合は、クレーンの自重とそのつり荷の重量に耐えられる岸壁の強度が必要になります。クレーンの導入に当たり、一般的なレール式を採用した場合、既存岸壁に集中的な重量がかかるため、レールの基礎や地盤の改良が必要となり、多額の費用が伴うこととなります。このことから、クレーンなどの重量がタイヤなどで分散され、既存岸壁の改良を必要としないタイヤマウント式を採用したものであります。
次に、取扱状況につきましては、まず、コンテナ取扱個数は平成15年の供用開始以降、平成26年までの12年間の平均では20フィートコンテナ換算で年間1万3,141本、重量では年間17万1,804トンとなっております。また、主な取扱貨物としては、輸入では家具装備品や衣類、履物、輸出では、水産品や自動車部品などであり、現在は週当たり1回の稼働となっております。
次に、主な保守点検内容とその補修費、それ以外の緊急の故障歴とその補修費につきましては、まず、保守点検内容は定期点検のほか、定期的な消耗部品の交換、劣化の見られる部品の交換などであり、平成15年度の供用開始から平成27年度までの保守点検、補修に要した費用は、13年間で3億5,800万円となっております。また、故障歴についてですが、供用開始からこれまでに5回発生し、その補修に要した費用は合計5,500万円となっております。平成23年度、平成26年度に発生した故障につきましては、平成23年度は発電機の故障が原因で停止したため、仮設用発電機を使用して、ガントリークレーンを稼働させ、荷役作業を再開し、その後、発電機を交換いたしました。また、平成26年度には通信ケーブルの劣化により、停止したため、代替措置として大型クレーンを使用し、荷役作業を再開し、その後、通信ケーブルを交換したところであります。
次に、今回の故障の経緯と現在の稼働状況につきましては、荷役作業中に発電機の制御基盤などが故障したため、緊急対応として大型クレーンにより荷役を行ったところであり、現在は故障した機器をメーカー側で製作しているため、応急的な措置によりガントリークレーンを操作して荷役を行っております。
スペアがなかった事情につきましては、ガントリークレーンはメーカーの受注生産品であることから、今回、故障した発電機の制御基盤は在庫がなかったものであります。
今後の対応につきましては、今回の事態を改めて検証し、荷役作業に支障を来さないような方策についてメーカーなどと検討してまいりたいと考えております。
次に、コンテナ荷役取り扱いの流れにつきましては、コンテナ船が接岸後、クレーンが所定の位置まで移動し、まず輸入コンテナを船からクレーンの背後におろし、コンテナ専用の運搬機械であるリーチスタッカーによりコンテナヤードに移設、仮置きをします。次に、輸出コンテナをリーチスタッカーによりヤードから移設し、クレーンによって船に積み込みをするものであります。
次に、クレーンにおけるライフサイクルコストのシミュレートにつきましては、耐用年数ごとに更新していく場合と延命化対策を計画的に行いながら、長期間使用する場合のそれぞれに係るトータルコストを試算して比較することは、コスト縮減にとって大変重要でありますので、今後、耐用年数を見据えながら検討を進めたいと考えております。
次に、耐用年数経過後の方向性につきましては、現段階ではライフサイクルコストのシミュレートは行っていないため、延命化するか、更新するかなどははっきりとはお示しできませんが、基本的に耐用年数17年で更新するのではなく、延命化対策を行いながらできるだけ長期間使用してまいりたいと考えております。
また、延命化対策の先進事例につきましては、静岡県清水港においては、詳細定期点検診断の結果を踏まえ、ライフサイクルコストの縮減を目指しているという事例がございます。
次に、JR小樽駅観光案内所について御質問がありました。
まず、受け入れ体制強化を行うに至った状況、背景及び効果につきましては、昨年度までのJR小樽駅観光案内所はみどりの窓口の奥にあり、改札口を出た観光客にとってはわかりにくい場所にありました。市としても、近年急速にふえているインバウンドの受け入れ体制を強化するために、JR北海道や案内書の運営を担っていただいている小樽観光協会の御協力を得て、ことし4月から小樽駅コンコース内の待合所手前に開設するとともに、外国人観光客に対応できるよう英語や中国語の通訳スタッフを配置したものであります。
効果としては、現在の案内所は、来樽された国内の皆様はもちろんのこと、外国人観光客が一見して案内所に気づき、外国語対応も行っていることから、利用者数が大幅にふえており、より多くの外国人観光客のニーズに応えることが可能になったものと考えております。
次に、今後のあり方につきましては、国内からのお客様はもちろんのこと、マレーシアやインドネシアなど、これまでに数多く来訪された国以外からの旅行者もふえていることから、それぞれの国や年代層などのニーズに合った対応が必要であると考えております。そのため、よりきめ細やかで的確な案内ができるように、提供する情報の質の充実を図り、満足度アップやリピーター増を目指すとともに、運河周辺だけではない多様な小樽の魅力をお伝えし、滞在時間や宿泊の増につなげてまいりたいと考えております。
次に、企業主導型保育事業について御質問がありました。
まず、小樽市内の保育施設の数と直近の入所待ち児童数につきましては、現在の保育施設の数は認可保育所が18施設、認定こども園が4施設、小規模保育事業所が1施設、認可外保育施設が6施設、合計29施設となっております。また、本年9月1日現在における認可保育所等の入所待ち児童数は44名となっております。
次に、企業主導型保育事業の目的、事業の実施者、利用対象者、職員や設備の基準、その他の特徴につきましては、企業が従業員の児童を預かる事業所内保育事業として多様な就労形態に対応する保育サービスの拡大を行い、保育所待機児童の解消を図り、仕事と子育てとの両立に資することを目的とすることとされております。事業の実施者は厚生年金の適用事業所等であり、利用対象者は従業員の児童のほか、定員の50%以内で地域住民の児童を受け入れることも可能となっております。職員や設備の基準は子ども・子育て支援新制度における小規模保育事業所と同様であり、保育従事者の半数以上が保育士資格を有するもので足りることとされております。
また、その他の特徴としては、都道府県知事の認可を受けずに開設することが可能で、開設に当たって知事への届け出を行う認可外保育施設に分類されること、国から小規模保育事業等の公定価格と同水準の運営費及び認可保育所の施設整備と同水準の整備費について助成金を受けることができること、市町村による計画的整備とは別枠で整備が可能であり、施設の設置や児童の利用の際に、市町村の関与が必要ないことなどがあります。
次に、企業主導型保育事業の導入を検討する事業者に対する本市の支援につきましては、運営や施設整備に係る助成金の申請先の紹介、企業主導型保育所を設置する際の北海道などへの提出書類についての助言、入所を希望する保護者に対する情報提供などを行う予定であります。
(「議長、4番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)4番、中村岩雄議員。
○4番(中村岩雄議員)それでは、何点か確認も含めてなのですけれども、いろいろ数字も挙げていただいてガントリークレーンに関する状況、これまでの保守点検、それから緊急の故障も含めての補修費なども示していただいたわけです。感想として、全国に小樽のこういう仕様のガントリークレーンというのは1台しかないということで、故障したときの部品の備蓄ですとか、それからスペアを速やかに用意して、あるいは用意してあったものを取りかえて作業の支障がなくガントリークレーンが動くようにということが過去の故障歴からして、果たしてこれから、あと耐用年数まで4年ということですけれども、ふえていくのではないかと。そういう中、果たして大丈夫なのだろうかということで、それから、三菱重工業広島製作所ということなのですが、その製作所も何やら現在は存在していなくて、また別の企業が担当しているというふうにも情報を聞いているのですけれども、そこも含めて、そういうスペアの供給ですとか、各種部品の備蓄のための用意などがスムーズにできるのかという心配がありますが、そこも含めてもう一度お話をいただきたいと思います。
それから、週1回の稼働で、取り扱っている貨物の量も小樽の場合はそれほど多いというふうには思いませんし、そういう中、他の港のレール式のガントリークレーンに比べて、ひょっとして故障はやはりかなり多いのかなという印象があるのです。トータルで、先ほど市長の答弁の中にありましたけれども、緊急の補修費なども含めて合わせると、これまでの十数年間の間に4億1,000万円ほど保守点検、補修費がかかっているのですね。6億1,800万円のガントリークレーンに比べて、かなり多いなと。さらに、この4年間でその数字もふえていくのではないかという感じがするのです。
ですが、そこで延命化をするのか、あるいは新しいものにかえるのかどうするのかというようなところが、今、明確にお答えはいただけなかったのですけれども、小樽の財政状況も考えると、やはりもう延命化、新しいものも欲しいところですが、無理かなと。延命化しか方法が残されていないのではないかという感じがするのです。
これは、あとは予算特別委員会で詳しいことはお聞きしていきますけれども、その部分についてもう一度市長に、さらに一歩踏み込んだ答弁をいただければというふうに思うのですが、よろしくお願いいたします。
○議長(横田久俊)理事者の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)市長。
○市長(森井秀明)中村岩雄議員の再質問にお答えいたします。
2点あったかと思います。
まず1点目、故障時における心配ということでお話がありました。御指摘のとおり、ガントリークレーンはメーカーの受注生産品でありますので、メーカーそのものにおいても常々その在庫を用意しているという状態ではないということから、また一からそれをつくって、その故障した部分、今回は発電機の制御基盤でありますけれども、それを設置するにも時間がかかるというようなお話を聞いているところでございます。現行において、市で、すぐにその対応策をということで、具体的に考えられるところがないものですから、まずはやはりメーカー側とそれについてのいざそのような故障があったときに、できるだけ支障がないような環境をつくっていくために、相談をしていかなければならないと思っておりますので、まずその相談から入っていきたいということで御理解をいただければと思っております。
そしてもう一点、御指摘のように、基本的な対応年数は17年というところではございますけれども、中村岩雄議員からお話がありましたように、ライフサイクルコストのシミュレートを、これからもう一回改めて行わせていただいて、その中で先ほども答弁させていただきましたが、やはりできる限りは現行のものの延命化対策を行って、できるだけ長期間使用してまいりたいと考えてはおりますが、そのライフサイクルコストをシミュレートしてみて、その結果の上で正式な判断はしていきたいというふうに思っているので、それについてはもう少しお時間をいただければと思っているところでございます。
○議長(横田久俊)中村岩雄議員の質疑及び一般質問を終結します。
次に、石田議員から質疑及び一般質問を行いたい旨の申し出がありますので、これを許します。
(「議長、6番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)6番、石田博一議員。
(6番石田博一議員登壇)
○6番(石田博一議員)これより地域総合除雪業務の共同企業体の構成について質問を幾つかさせていただきます。
8月24日の建設常任委員会で、市長サイドからも議員側からも指摘がありました除雪業者数の不足の問題であります。事実、今回、地域総合除雪業務における七つのステーションの共同企業体への参加希望業者は27社ということで、単純計算でも各JVの構成員を4社以上にするということは、物理的に無理であるという事態が起こりました。これから未来に向けて、果たしてこの除雪業務が順調に進めていけるのか、危惧するところです。
そこでお尋ねします。
一部重複している部分もありますが、現在、小樽市に登録されている除雪業者は何社ありますか。
そのうち、JV構成員でないのは何社ですか。
JV構成員ではないが、JVの下請として参加しているのは何社ですか。
JV構成員でもなく、下請としてでもかかわっていない業者は何社ですか。
要するに、今、小樽市内はまだまだ経済状況が好転しておりません。アベノミクス効果どこ吹く風という状態であり、新しい除雪業者が順調に誕生していくとも考えにくい事態だと認識しております。
そこで調べてみたのですが、小樽市指名競争入札参加資格者の道路除雪に登録するには、土木、建築、管、舗装のいずれかの建設業許可が必要となっております。実際に、このような縛りは本当に除雪にかかわる条件として必要なのかどうかということも感じております。もしも、このような条件を緩和できるのであれば、もっと参加業者がふえると考えます。
(発言する者あり)
特に、今回は舗装業者2社が指名停止になったと聞いております。また、業者の中には高齢化が進み、もしかして、今後廃業されるというところも出てくる可能性もあれば、ますます厳しい状況だと考えます。であれば、建設、建築以外の業者にも登録できるように募集要件を変更し、間口を広げることも必要ではないかと私は考えます。
(発言する者あり)
この考えに対して、もし課題があれば、お示しください。
(発言する者あり)
続きまして、平成28年度の小樽市共同企業体除雪業務の入札等参加申請書提出要領を見ますと、今年度からの変更点で、共同企業体の構成員となった企業は、他の共同企業体の除雪工、排雪工に関する業務を受託することはできませんとうたわれております。これは私が前回の第2回定例会で質問させていただいたことが、今回の募集要項に反映されているのだと理解しております。ありがとうございます。もともと自分のJVだけでもなかなか手が回らないはずなのに、まして他のJVへ手伝いに行くなどということが私には理解できませんでした。それに、もともと下請なんて必要ないと思うのです。なぜなら、事前にJVの機械の台数の有無、人員についても調査し、その上で参加してもらっているわけですから、今回の措置はとりあえず一歩前進かなと感じております。
ただ、砂まきについては絶対数が足りないので、この部分だけは仕方ないとして、今後はそれ以外の下請も禁止という方向で考えてほしいところです。
以上、再質問を留保し、私の質問を終わります。
○議長(横田久俊)理事者の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)市長。
(森井秀明市長登壇)
○市長(森井秀明)石田議員の御質問にお答えいたします。
地域総合除雪業務の共同企業体の構成について御質問がありました。
まず、本市に登録のある除雪業者につきましては、本市の道路除雪業務に登録のある業者は39社であります。そのうち、昨年度の地域総合除雪で七つのステーションのJV構成員になっていない業者は14社、JV構成員以外でJVの下請として参加している業者は4社であります。また、JV構成員となっておらず、JVの下請としても参加していない業者は10社であります。
次に、道路除雪業務に登録することができる業種の要件緩和につきましては、道路除雪業務に登録する業者はその許可を受けている業種において、工程管理及び作業に使用する重機などの面で除雪業者と共通点が多いことから、土木、建築、管、舗装のいずれかの建設業の許可を受けていることを要件としているものであります。これ以外の業種の登録については、除雪業務との共通性を確認し、他都市の事例等も参考にし、検討してまいりたいと考えております。
(「議長、6番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)6番、石田博一議員。
○6番(石田博一議員)ただいまJV構成員でもなく、そして下請にもかかわっていない業者は10社という答弁をいただきました。これは多分雪堆積場の2社がありますから、実質は8社だろうと思いますけれども、なぜまだ8社あるのに、この方たちがJVに参加していただければ、4社ということはもちろん可能なのですが、いろいろな事情があると思うのです。例えば、そこそこで冬場の民間の仕事が忙しいからちょっと手が回らないだとか、もしくは業者同士のいろいろな関係がありますから、そのJVに入っていけないだとか、いろいろあるのですが、いずれにしましても、その参加希望をとる前に、なぜ参加できないかというようなことを1社1社聞いてもらうということも大事かと思うのですが、とりあえず、今、原部でつかんでいらっしゃる、これだけの業者数があってなぜJVに参加できないのかと、どういう理由があるのかつかんでいる部分で結構なので、お答え願えますか。
○議長(横田久俊)理事者の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)建設部長。
○建設部長(相庭孝昭)石田議員の再質問にお答えいたします。
私ども何回か答弁で申し上げていますとおり、7月に各社の意向を調査いたしました。
ただ、その中では、参加しない方に、なぜ参加しないのですかということでの書面での回答は求めておりません。ヒアリングという形でやっておりますので、私ども担当が受け答えする中で、私どもでこうであろうという認識をお答えさせていただきたいと思いますけれども、まず一つは、登録はしているのですけれども、市の施設の駐車場の業務がいいのですといったようなお話、それからJVとは別に私どもは除雪であっても雪山処理、それから段差解消業務を発注いたしますので、そちらの受注を目指しているのですといったお話、それからJVの参加するのではなくて、下請でいいのですといったお話があったというふうに聞いてございます。
(「議長、6番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)6番、石田博一議員。
○6番(石田博一議員)質問というよりも、最後にお願いということなのでしょうけれども、いずれにしましても、参加希望をとる前に、何かそういうヒアリングが行われていたということですので、そういうことがはっきり理由がわかればいいのですけれども、今のお話を聞いている限りは、とりあえずはしばらくまたこのJVに参加していただけるところがやはり少ないのかなと、本当に思います。
(発言する者あり)
○議長(横田久俊)お静かに。
○6番(石田博一議員)将来的にはやはりこの砂まき以外の下請も廃止すべきだと私は提言しましたが、下請ではなく最初からJV構成員として登録いただく方向でお願いするとか、何か今まで以上に働きかけをするとしてはいかがなものかと思うのです。
(「そういうのを官製談合っていうんだよ」と呼ぶ者あり)
また、参加条件を緩和することで、その間口を広げるということでは、どうなのだろうかということも考えます。
そうすれば、当初の目標である4社以上ということも実現できるし、より多くの業者に参加してもらうという意味からも、市長部局の思惑の状況がつくれるのではないのかと思います。
最後に、これは質問というよりは御意見をお聞きするという格好ですが、業者にもいろいろ都合があるとは思うのですけれども、このような働きかけというか、投げかけを今まで以上にしてみる、また募集の窓口を、どういう方法になるかわかりませんが、その募集の窓口を広げてみるということも考えの中に入れていただけるかどうか、お答え願えればありがたいです。
(「官製談合やれって言ってるんだよ」と呼ぶ者あり)
(発言する者あり)
○議長(横田久俊)石田議員の再々質問の時間が再質問の時間を超えておりましたので、以後お気をつけをいただきたいと思います。
理事者の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)建設部長。
○建設部長(相庭孝昭)石田議員の再々質問にお答えいたします。
私どもで、市長からも答弁しておりますとおり、持続可能な除雪体制を維持するためには、より多くの業者に参加していただきたいという考えは持っているところでございます。
ただ、JVというのは自主編成でございますので、この原則に触れるような働きかけはできないという、そういったことがございますので、私どもとすれば、市の考え方を機会あるごとに御説明していきたいというふうに考えてございます。
○議長(横田久俊)以上をもって質疑及び一般質問を終結し、本日はこれをもって散会いたします。
散会午後5時30分
会議録署名議員
小樽市議会議長横田久俊
議員安斎哲也
議員面野大輔