開議午後1時00分
○議長(横田久俊)これより、本日の会議を開きます。
本日の会議録署名議員に、秋元智憲議員、中村誠吾議員を御指名いたします。
日程第1「議案第1号ないし議案第14号、議案第16号ないし議案第34号、議案第36号ないし議案第57号、議案第59号及び議案第60号」を一括議題といたします。
これより、昨日に引き続き、会派代表質問を行います。
通告がありますので、順次、発言を許します。
(「議長、11番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)11番、斉藤陽一良議員。
(11番斉藤陽一良議員登壇)(拍手)
○11番(斉藤陽一良議員)平成28年第1回定例会に当たり、公明党を代表して質問いたします。
まず、森井市長の政治姿勢について伺います。
市長就任からはや1年を経過しようとする現在、いまだにこのような議論に明け暮れることに情けない思いを禁じ得ませんが、質問をさせていただきます。
参与について、森井秀明市長は、就任間もない6月10日以来、公約実現のための市政全般のアドバイザーと称して、みずからの後援会幹部を条例上何ら位置づけられていない参与という名目の嘱託員として、既定の臨時職員給与を流用する異例の予算措置により、議会からのたび重なる批判や重大な疑義が呈されたにもかかわらず、一切無視して根拠のない月額30万円という高額な報酬で任用し続けてきました。第3回定例会では参与にかかわる補正予算が減額修正され、予算措置されなかったにもかかわらず、その議会意思を無視して10月以降もその任用をなし崩し的に引き延ばし、結局、当初からの任用期間である平成27年度末まで継続しました。
平成28年度以降、参与についてどのような対処がなされるのかということ以前に、これまで議会から示された数々の疑義、すなわち任用の経緯、理由への疑惑、必要性の不明確さ、任用に関する起案書類の改ざん、職員課長や総務部次長の決裁拒否と総務部長の代決による任用の適否、報酬額の根拠、既定予算の流用という財政手法の適否、議会による予算統制への侵害、勤務時間遵守義務違反などの疑義の全てに対して、的確かつ真摯に改めて答える義務があると考えます。それに答えることなしに新たな制度をうんぬんすることは、到底許されるものではありません。ましてや新たな制度においても、みずからの後援会幹部を登用するなどあってはならないことと考えますが、この点に対する市長の明確な答弁を求めます。
次に、職員人事について伺います。
上林副市長は、就任に当たっての報道機関からのインタビューに対して、市長は「役所の中で部下の職員との信頼関係がうまくいっていない」「人事異動で部下とぎくしゃくしている」などの見解を述べられております。また、市職員のモチベーションの低下の問題が議会で取り上げられ、さらに市民の間でも市役所職員の面従腹背の様子が話題になるなど、今や職員の士気の低下に対する不安が現実のものとなりつつあります。
まず伺いますが、平成27年6月の人事異動以降で降任を申し出た職員の数をお示しください。過去にこのような申出がたび重なる事態はあったのか、今後についてはどのようにお考えか、お示しください。
これらの問題の根源に、森井市長の職員人事における異例の独断専行、さらに言えば、職員任用の根本基準を定めた地方公務員法第15条にもとるような、すなわち能力の実証を欠いた恣意的な人事があります。言うまでもなく、いかなる組織においても人事はその運営の根本であり、かなめであります。その人事における公平・公正を保つために、市役所内で長年にわたって築かれてきたルールを破ることは許されません。このルールは、一党一派のためのものではなく、野党も与党もありません。行政事務の中立性、公平性、継続性を確保する上での絶対条件であります。それは市長の一存で左右されてはならないものであります。
森井市長が平成27年6月に行った人事異動は、本来必要で用意されていた内申書類の大部分を等閑に付し、市長とその周辺の専断によって行われた市役所始まって以来の、ふらち千万きわまりない人事であり、市政に大きな禍根を残すものであります。これは市政の改革でも何でもなく、単なる森井市長とその周辺による行政の私物化以外の何物でもありません。このような人事がまかり通るようでは、職員の士気が上がるわけがありません。森井市長におかれては、これらの点を厳しく反省し、以後このような恣意的な人事を行わないことを明らかにし、平成28年度の職員人事の基本的な方針をお示しください。
次に、森井ひであき後援会通信について伺います。
本年1月中旬、森井ひであき後援会通信なる文書が、郵送又は森井ひであき後援会の会合などで配付されたようであります。この文書は、A4判1枚の両面刷りで、発送元も「発行:森井ひであき後援会」とあるだけで、発行責任者名、連絡先などは一切明記されておりません。
森井市長は、本年1月29日の記者会見において、みずから読んだのかどうかはいくぶん曖昧にしながらも、少なくともこの文書の存在は認めて「心強い」「ありがたい」などと述べていますが、このような怪文書まがいの後援会通信なるものについて、市長はしっかりと内容を確認した上で心強いなどと発言をされたのか、もししっかりとした確認をせずに発言したとすれば、それ自体、不適切きわまりないことではないのか、説明を求めます。
さらに、去る2月5日、我が党をはじめ自民党、民主党、新風小樽の4会派が連名で提出しようとしたこの文書に関する質問書についても、森井市長は後援会のことだからというだけの理由で、みずからが森井ひであき後援会の代表者であり最終的な責任を負うべき立場にあるにもかかわらず、まともな説明もなしに受け取ることさえ拒否しています。
2月15日に行われた会派への議案説明の折、この後援会通信なるものに関して質問がある場合、森井ひであき後援会において対応してくれる人は誰かをただしたのに対し、市長は明確な回答を避けたため、我が党としては後援会長及び後援会幹事長の名前について確認をさせていただくのみにとどまらざるを得ませんでした。これでは到底、議会と真摯に向き合おうという態度とは言えません。
そのため、2月19日、4会派連名の質問書を、森井ひであき後援会の代表である森井市長と同後援会の幹事長に郵送したところであります。特に幹事長に対しては、郵送前に送ることについて了解をいただいて、さらに配達証明つきで郵送したにもかかわらず、森井市長、幹事長ともに現在までその不在通知に対しても何の応答もありません。
我々は、後援会の問題について、後援会との間で話し合いたいとの思いから、早い段階からその代表である森井市長に対して、担当は誰かも含めて、回答を求めてきました。しかし、市長は、回答はおろか、受け取ろうとさえしませんでした。市議会に対して真面目に向き合おうというのであれば、市長は文書の存在を認め、「心強い」「ありがたい」などの発言をしている以上は、速やかかつ率直にみずからの言葉で答えるべきであります。
もし市長が、市長御自身が関知せず、不明な点があれば、森井ひであき後援会の政治団体としての最終責任者である代表者として、必要な調査を行い、明確な答弁をすることは、小樽市長という政治家である公人として免れ得ない責務であると考えますが、見解をお示しください。
中でも特に重要と思われる数点について伺います。
「選挙違反を一緒にやってきた人達がなぜ選挙違反を盾に反対できるのでしょうか?」とは、具体的にどういう選挙違反の事実があるのか。また、「一緒にやってきた人達」とは誰のことか。具体的な事実の裏づけもなく漠然とこのように述べることは、多くの人に誤解を与え、間違った印象を与えかねないが、市長後援会としてそれが正しいと考えておられるのか、お答えください。
また、除排雪に関して、「応札業者が現れない事態は、何らかの『圧力』以外考えられません」とは、どういうことを想定して述べているのか、説明を求めます。
この項最後に、北海道新幹線新小樽(仮称)駅周辺まちづくり計画策定会議の正式メンバーから小樽商工会議所が外されている問題について伺います。
市長は、昨年12月の第4回定例会において、商工会議所の正式参加に関して、商工会議所メンバーが参加していない不自然さについてるる指摘され、商工会議所から希望があれば正式メンバーとして考えなければならないという趣旨の答弁をされました。
しかし、去る2月17日に開催された第3回会合にも商工会議所の参加はありませんでした。ある意味で、それは当然と言わなければなりません。市長は、自分が商工会議所を正式メンバーから外しておいて、商工会議所に対して、入りたかったら入れてやると言わんばかりの姿勢であります。これはあまりにも失礼な言い方ではないでしょうか。
この問題は、オール小樽で力を合わせて取り組まなければならない重要問題であります。いわば、商工会議所が参加してくれないと、困るのは市役所のほうではないですか。それならこちらから頭を下げて、最初の判断は間違いでした、大変失礼なことをしたけれども、ぜひ参加していただきたいとお願いをしなければならない立場ではないでしょうか。それにもかかわらず希望があれば考えるというのは、尊大にすぎるのではないでしょうか。これでは商工会議所側がおいそれと参加することにならないのは、当たり前と言わざるを得ません。森井市長は、速やかに態度を改め、商工会議所側にみずから頭を低くしてお願いをすべきと考えますが、見解を求めます。
○議長(横田久俊)理事者の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)市長。
(森井秀明市長登壇)
○市長(森井秀明)斉藤議員の御質問にお答えをいたします。
ただいま、私の政治姿勢について御質問がありました。
初めに、参与についてですが、まず、任用の経緯、理由、必要性につきましては、私の公約の早期実現に向けて政策に関するアドバイザーが必要と思っておりましたので、行政と民間の両方の経験と知識を有する方を任用したものであります。
次に、任用に関する起案文書につきましては、任用期間を年度末の3月31日までとすべきところを6月10日の「発令日より1年間」とした錯誤であり、決裁後に起案者がその錯誤に気づき、私と専決者代理の総務部長に説明があったことから、その訂正について了承したものであります。
次に、総務部長の代決による任用の適否につきましては、この代決は、一日も早い公約実現を望む私の思いをしんしゃくした総務部長が事務専決規程の定めにのっとって行ったものと理解をしておりますので、任用手続として不適正なところはなかったものと考えております。
次に、報酬額の根拠につきましては、市長直轄のアドバイザーという職務をしんしゃくし、1日当たりの報酬単価を1万5,000円と設定し、月の平均勤務日数20日から21日とし、月額30万円と設定をしたものであります。
次に、予算の流用につきましては、予算は、款項目節に分類され、歳出は、その目的に従って款項に区分されるもので、議会の議決の対象となる議決科目とされています。地方自治法では、地方公共団体の長は、歳出の各款の間又は予算の定めのない各項の間において相互に流用することができないとありますが、目節は、議決の対象とはされず、予算執行のために設けられた、いわゆる執行科目でありますので、目間又は目内の流用については、特に制限は規定されていません。したがいまして、流用の措置は適法であり、議会の予算統制を侵害していると考えておりません。
次に、勤務時間の遵守につきましては、参与の勤務時間は、労働基準法の規定に基づく嘱託員就業規則で定められているものでありますが、規則上この時間を超えて勤務することは想定されていないものです。現実にはこの時間を超えて勤務をしていた場合もあったと認識をしておりますが、労働基準法にいたしましても、これに基づく就業規則にしましても、労働者保護を目的に制定されているものでありますので、参与がみずからの判断で超過勤務を行っていたとしましても、これを理由として参与自身が法令違反に問われるようなことはないものと考えております。
次に、新たな参与制度につきましては、市政における多くの課題や懸案事項の解決に向けた取組、活力のあるまちづくりを実現するための新たな施策について専門的な視点から助言をいただく仕組みは大変重要と考えていますので、近い将来、新たな制度として皆様に御提案をさせていただきたいと考えているものであります。
次に、職員人事についてですが、まず、昨年6月の人事異動後の希望降任の申出者数につきましては、人事管理上、慎重な対応が必要と考えますので、この場での答弁は差し控えさせていただきたいと思います。
なお、過去の事例につきましては、平成20年度の希望降任の制度化以降、結果的に降任となった人数は延べ7名となっております。これからも職員が降任を申し出ることのないよう、適材適所の観点に立って人事配置に努めてまいりたいと考えております。
次に、平成28年度の人事異動に向けた基本的な方針につきましては、私としては、昨年来申し上げておりますとおり、今年度の異動に当たりましては、職員個々の能力を評価した上で適材適所の配置に努めたところであります。来年度の異動に向けましても、各職員の資質を可能な限り把握をしながら、職員の士気をより高められる配置に努めてまいりたいと考えております。
次に、森井ひであき後援会通信についてですが、まず、後援会通信につきましては、私自身を御支援していただいている方々がいろいろな状況に鑑みながら、私を支えようと思ってつくっていただいたと思っております。その意味において心強いと発言したものであります。
次に、後援会通信について、必要な調査の上で明確な答弁をすることが責務ではないのかという件につきましては、それについては、私としては調査をする考えはございません。
次に、後援会通信について、記載されている内容につきましては、後援会に問い合わせをしていただきたいと思います。
次に、北海道新幹線新小樽(仮称)駅周辺まちづくり策定会議の正式メンバーから小樽商工会議所が外されている問題についてですが、まちづくり計画策定会議への協力要請は市側からお願いをするものであると認識をしており、第4回定例会後、私なりに熟慮を重ね、副市長とも協議をしてきたところでありますが、先日開催をした第3回計画策定会議までには結論に至らなかったというのが現状であり、もうしばらく時間をいただきたいと考えております。
○議長(横田久俊)次に、第2項目めの質問に入ります。
(「議長、11番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)11番、斉藤陽一良議員。
(11番斉藤陽一良議員登壇)
○11番(斉藤陽一良議員)次に、経済・財政問題について伺います。
日本銀行札幌支店が本年1月22日に発表した平成27年12月の道内金融経済概況によれば、道内の景気は緩やかに回復しており、個人消費は雇用・所得環境の改善を背景に回復、観光は好調さを増し、労働需給も着実に改善し、雇用者所得も回復しています。
また、小樽商工会議所の経済動向調査によれば、平成27年10月から12月の本市経済は、総体的に、個人消費回復の歩幅は狭まりつつあり、このところの暖冬・少雪は業種、業態によりプラス・マイナス両面がある。原油・燃料価格の低下と暖冬によるエネルギー使用量の減少や原材料価格の上昇が落ちついてきたこと、価格転嫁の浸透などにより採算の回復が見られる。業況については、全業種平均で「好転」したとする企業が23.1パーセント、「悪化」したとする企業12.2パーセントで、DI値は10.9で、前年同期のマイナス14.4から25.3ポイント回復し、2四半期連続のプラスとなりました。
さらに、ハローワーク小樽管内の月間有効求人倍率を見ますと、平成27年7月に1を超えて以降、9月の1.17をピークに、12月まで連続して1を超えています。
これらの動向から、市内経済にも全国的な景気回復の流れがようやく届きつつあるように感じられますが、原油価格の下落に端を発した年初来の株価の不安定な動きなど懸念材料も出てきている中、今後の本市経済の見通しをお示しください。
続いて、本市の平成28年度予算など、財政問題に関連して伺います。
平成28年度一般会計の予算規模は566億4,000万円、前年度比10億3,000万円、1.8パーセントの伸びで、総合戦略~OTARUPRIDE~の実現に向けた施策の展開とされています。主な内容としては、JR駅のバリアフリー化や住宅エコリフォーム助成、空家等対策計画の策定や所有者調査を盛り込んだほか、小学生の入院外まで助成を拡大したこども医療費助成、小学校における英語教育の推進やALTの増員、さらに日本遺産認定を目指す小樽市歴史文化基本構想の策定などが挙げられています。
まず、公約実現との関係で、28年度予算について、市長はみずからどのように評価されているのか、見解をお示しください。
また、小樽イングリッシュキャンプ関係経費は、森井市長就任以前からある事業であり、歴史文化基本構想策定事業費は、市長公約で具体的にうたわれていたわけではないと考えますが、どうして市長公約の実現とされているのか、お示しください。
次に、歳入について、市税や交付金の伸びが見込まれるとされるものの、市税においては132億円で、前年度比2億3,000万円、1.8パーセント増のうち、その半分以上に当たる1億3,000万円が固定資産税の伸びで、個人市民税は42億4,000万円で、前年度比0.2パーセント、1,000万円の減、法人市民税は12億5,000万円で、前年度比0.8パーセント、1,000万円の増と、市民税全体としてほぼ横ばいの予算計上となっています。常識的に判断して、前述のとおり平成27年度の本市の経済状況が好転しつつあり、企業業績も上向き、雇用者所得も回復していることを踏まえれば、国の地方財政計画が見込んでいるように、個人市民税の伸びが見込まれると考えるほうが自然だと思われますが、固定資産税が大きく伸びる理由と市民税が横ばいとなる理由とをお示しください。
また、一般に、本市において経済動向が税収に与える影響について、より予算編成に的確に反映される推計方法を研究すべきと考えますが、見解を求めます。
歳出については、義務的経費のうち公債費が52億8,000万円と、前年度比1億1,000万円の減となっていますが、来年度以降の公債費の推移と一般会計の年度末市債残高の推移についてお示しください。
この項の最後に、中期財政収支見通しについて伺います。
昨年10月に公表された平成32年度までの中期財政収支見通しでは、財政健全化を目指して毎年度4億円の収支改善が必要とされています。平成28年度予算編成においては、財源対策前の財源不足額4億8,000万円を2億6,000万円の過疎債ソフト分の充当と5定補正後の財政調整基金残高22億3,000万円からの2億2,000万円の取崩しで、収支均衡を図るとしています。
しかし、歳出において、除雪費が改選期の骨格予算を除いて通常当初予算に8ないし9億円程度計上されているのに対して、28年度は除排雪や貸出ダンプの検証をした上で見直す必要があるとして、1億5,450万円のみの計上としていることは、予算を上回って歳入が大幅に増加するのでなければ、財政調整基金の取崩しなどを含む財源対策を必要とする財源不足はさらに数億円膨らむことが考えられ、これは実質的な財源不足隠しなのではないかと考えますが、説明を求めます。
森井市長は、公約として掲げた小学生までの医療費の無料化をはじめ、港湾や道路・橋梁の長寿命化、公共施設の整備・更新など、相当な財源を要する事業に対して、どのように財源を確保するお考えか、お示しください。他会計からの借入れが32億円余りに上る中、このような状態では、中期財政収支見通しにうたう「毎年度4億円の収支改善」は絵に描いた餅とならないのか、見解を求めます。
○議長(横田久俊)理事者の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)市長。
(森井秀明市長登壇)
○市長(森井秀明)ただいま、経済・財政問題について御質問がありました。
初めに、経済動向についてですが、今後の本市経済の見通しにつきましては、北海道財務局小樽出張所が発表した、しりべし経済レポートによる平成27年度10月から12月期の総括判断においても、前回比較で市内の新設住宅着工戸数が前年を大きく上回るなど、「管内経済は、持ち直している」との報告があり、他の景気判断と同様、この期間において、総体的には本市経済が回復傾向にあるものと認識をしております。
小樽商工会議所による市内の経済動向調査報告によれば、平成27年度第3四半期における来期の見通しについては、全業種平均の業況におけるDI値はマイナス6.5ポイントであり、前年同期と比較すると、いずれもマイナス幅を縮小、原油・燃料価格の低下を前提に、前年同期並みか、やや上向きの動きが見られております。しかしながら、第2四半期と比較をすると、マイナスに転じているところであります。
今後の本市経済の見通しといたしましては、好調なインバウンド消費が追い風になっているものの、製造業を中心に円高傾向や海外経済の不透明感など、さらには消費税の引上げなど、懸念要素が重なり、楽観できない状況にあるものと考えております。
次に、財政問題についてですが、まず、公約実現に向けた新年度予算の評価につきましては、公約の実現に向けては担当部局との打合せを行い、私から指示を出しながら議論をしてきておりますが、多くの課題が山積する中、全ての公約が実行段階に移行しているものではない状況にあります。そうした中にあっても、小学生までの医療費無料化に向けた段階的実施のほか、JR銭函駅のバリアフリー化に向けた事業費やふるさと納税の推進などについて予算を提案させていただいており、私の思いや公約を今後の市政に反映させていくための第一歩となる予算編成になったのではないかと考えております。
次に、二つの事業を市長公約とした理由につきましては、まず、小樽イングリッシュキャンプ関係経費は、これまでも取り組んできた事業でありますが、予算編成作業の中で、私が公約として掲げた外国語教育の取組に資する事業として判断をし、継続して予算を計上したものであります。
また、歴史文化基本構想策定事業費につきましては、私が市長就任後に教育員会と打合せを行いながら、公約に掲げた街の素晴らしさを子どもたちに伝えるや小樽の素晴らしさを発信に資する事業として判断をし、予算を計上したものであることから、それぞれ公約に関連する事業として整理をしたものであります。
次に、固定資産税が伸びる理由と市民税が横ばいとなる理由につきましては、固定資産税は、近年、収入率が増加傾向にありますことから、新年度予算案における収入率の増加を見込むとともに、企業立地促進条例に基づく課税免除の終了に伴う増加分を見込んだことから、1億2,280万円の増加となりました。
市民税は、個人市民税が収入率が増加傾向にあるものの、納税義務者数が減少傾向にあるため、1,310万円の微減となりました。
また、法人市民税は、算出基準となる課税標準額は企業業績の回復基調により増加が見込まれますが、平成26年10月事業年度開始分から適用された新税率による税率引下げの影響もあることから、1,100万円の微増となりました。
次に、経済動向を市税予算編成に反映させる推計方法につきましては、経済動向は、市税全体の増減傾向を図る指標としては活用できますが、個々の企業の業務実績を予測することは難しい面があります。したがいまして、今後とも経済動向などを勘案して作成された地方財政計画で示された数値を参考として予算編成作業を進めたいと考えております。
次に、来年度以降の公債費と市債残高の推移につきましては、現在の中期財政収支見通しで見込んだ額となりますが、平成29年度から平成32年度まで、公債費と年度末市債残高の順で言いますと、平成29年度は51億3,000万円、486億3,000万円、平成30年度は49億6,000万円、471億6,000万円、平成31年度は48億2,000万円、448億3,000万円、平成32年度は47億4,000万円、423億2,000万円となっております。
次に、中期財政収支見通しについてですが、まず、除雪費の一部計上は財源不足隠しなのではないかにつきましては、当初予算の除雪費は降雪期までにかかる必要な経費のみを計上し、本格的な除排雪などの経費については、今年度の調査分析を踏まえ、第2回定例会以降に計上することとしています。これは、よりよい除排雪体制や貸出ダンプ制度構築のための措置と考えていますので、御理解をいただきたいと思います。
次に、公約の実現や既存インフラ施設の老朽化対策などに要する財源の確保につきましては、限られた財源の中での市政運営となりますので、事業の実施に当たっては、その有効性や優先度などを見極め、後年度の財政負担なども考慮しながら、厳選をしていかなければならないものと考えております。とりわけ施設の老朽化対策は、大変大きな財政負担を伴いますので、実施年度における一般財源の負担が過重とならないよう常日ごろから国などによる財源の活用に向けて情報収集に努めるほか、起債による負担の平準化を図りながら、中・長期的な収支を見通し、計画的に取り組んでいく必要があると認識をしております。
次に、他会計等からの借入れがある状態で、中期財政収支見通しの収支改善は絵に描いた餅とならないのかにつきましては、中期財政収支見通しは、各年度の予算編成や決算の状況を踏まえ毎年度見直しを行うこととしていますが、今後も財源不足が生じることが予想されますので、収支改善に向けて鋭意努力をしてまいりたいと考えております。
○議長(横田久俊)次に、第3項目めの質問に入ります。
(「議長、11番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)11番、斉藤陽一良議員。
(11番斉藤陽一良議員登壇)
○11番(斉藤陽一良議員)次に、乳幼児等医療費助成の拡大について伺います。
平成28年度予算では、4月から7月まで、従来の乳幼児等医療費助成制度を、8月から小学生の入院外まで助成を拡大したこども医療費助成制度を開始することとし、道の施策分として1億3,586万円余りを、市単独分として3,927万円、年度合計で1億7,513万円余りを計上しています。
これまでも子供の医療費の助成の拡大については、我が党として全国の自治体において推進をしてまいりました。しかし、本市財政の逼迫により、道の施策に上乗せをできない状態が続いていました。したがって、財政状況が許せば助成拡大は積極的に取り組む必要があると考えます。
今回の拡大は、市単独の拡大分が8月開始となるため、拡大による純増分は3,900万円余りにとどまりますが、年度を通じて実施されれば、市単独の純増分は5,200万円、同施策分と合わせた制度全体の一般財源所要額は1億600万円と推計されています。このような財政支出は、ハードの建設事業費のように二、三年で終了するというものではありません。いったん制度を開始すれば、財源が不足したからといって数年でもとに戻すなどということは許されません。
さらに市長は、公約として小学6年生まで全て一部負担なしとする無料化を完成形として示され、その実現を目標とすると明言されています。その場合、一般財源所要額は、毎年度1億7,000万円であります。
こども医療費助成事業が重要な施策であることは十分に理解いたしますが、本市財政がその財源負担に耐えられるのか、市長の具体的な充当可能財源の見通しをお示しいただくとともに、公約実現に向けての覚悟のほどをお聞かせください。
○議長(横田久俊)理事者の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)市長。
(森井秀明市長登壇)
○市長(森井秀明)ただいま、乳幼児等医療費助成拡大について御質問がありました。
この事業は、「暮らす人には優しい、市民幸福度の高いまち」を実現するために不可欠な施策と考えていることから、事業の実施に係る財源の確保につきましては、厳しい財政状況の中でも財源を捻出し、事業を継続してまいりたいと考えております。
子育て世代の経済的負担を軽減し、安心して医療が受けられるように、子育て支援を充実し、人口減に歯止めをかける施策として公約に掲げましたが、人口対策として重要な施策であるという私の考えは変わっておりません。そのため、公約の最終形である小学生までの自己負担無料化は、実現をしたいと強く思っております。今後は、国が設置している子どもの医療制度の在り方等に関する検討会において示される方向性や、本市の財政状況を踏まえながら判断をしてまいりたいと考えております。
○議長(横田久俊)次に、第4項目めの質問に入ります。
(「議長、11番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)11番、斉藤陽一良議員。
(11番斉藤陽一良議員登壇)
○11番(斉藤陽一良議員)次に、本市の周産期医療とがん対策について伺います。
昨年7月、小樽市を含む後志総合振興局管内をエリアとする地域周産期母子医療センターに北海道から認定をされている小樽協会病院が、分娩の取扱いを休止してから8か月を経過いたします。現在、市内で分娩を扱う医療機関は1施設のみとなっています。7月以降、直近までの市内における出生数を、前年の同時期と比較してお示しください。当然のことながら、分娩を扱う唯一の医療機関には大変な負担がかかっていることと思われますが、市としてのお考えがあればお知らせください。
市民の間には大きな不安が広がっており、特に妊娠中又は妊娠の可能性のある女性とその御家族にとっては、切実、深刻であります。実際に、市に対してどのような相談や要望が寄せられているのか、また、少しでもそのような不安を取り除くために、市としてどのような対策をとっているのか、お示しください。
本市の人口減対策はまさに待ったなし、今回の問題が市内の出生数の減につながることは避けなければなりません。そのためには、現状における市民の不安をできる限り少なくするとともに、何よりも一刻も早く小樽協会病院に産科医師を確保しなければなりません。
そこでお聞きいたしますが、小樽協会病院における分娩再開のめどは立っているのか、見通しをお示しください。
次に、がん対策について伺います。
国のがん対策が本格的にスタートしてから今年で10年目を迎えます。公明党が主導をして2006年にがん対策基本法が成立し、それを受けて翌年、計画期間が2011年までの第1期がん対策推進基本計画が策定されました。2012年策定の第2期基本計画には、働く世代や子供のがん対策なども盛り込まれました。その結果、当初は10パーセント台だったがん検診受診率も、全国的には30ないし40パーセントに向上し、拠点病院も135か所から現在401か所となっています。
厚生労働省は、昨年12月、がん対策をさらに前進させるがん対策加速化プランを発表しました。本市においても死因の第1位は悪性新生物、すなわちがんでありますが、その死亡率を減少させるには、何といっても早期発見・早期治療であります。
そこで、お伺いいたします。本市における直近のがんによる死亡者数と、全国、全道に対するがん死亡率の比較をお示しください。
次に、本市における胃がん、肺がん、子宮頸がん、乳がん、大腸がんについて、それぞれ直近5年程度の検診受診率の傾向についてお示しください。全体として近年は受診率が低下していると考えますが、その原因についてはどのように把握されているのか、お示しください。
また、子宮頸がん検診、乳がん検診については平成22年、大腸がん検診については平成23年に若干受診率の上昇が見られますが、その理由は何かわかればお示しください。
そもそも、がん対策としては、罹患率そのものを減少させる必要があります。禁煙の推進など、そのための本市での取組についてお示しください。
その次の段階として、残念ながらがんに罹患したとしても、早期発見・早期治療によって死に至らないようにする、すなわち死亡率を減少させる必要があります。その方法として、がん検診があります。胃がん検診については、新年度予算で、小樽市内の医療機関4施設で予約がとれ次第受診できる方法が考えられていますが、肺がん検診については同様の方法は考えられないのか。
また、子宮頸がん、乳がん、大腸がん検診で用いられているクーポン券の効果については、どのように評価されているのか、お示しください。
国では受診率50パーセントを目標に、市区町村に対して個別受診勧奨・再勧奨、いわゆるコール・リコールの徹底を呼びかけていますが、本市の考え方をお示しください。
また、小樽市立病院は、北海道がん診療連携指定病院となっておりますが、どのような取組をされているのか、お知らせください。
○議長(横田久俊)理事者の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)市長。
(森井秀明市長登壇)
○市長(森井秀明)ただいま、周産期医療とがん対策について御質問がありました。
初めに、周産期医療についてですが、まず、7月以降直近までの市内における出生数の前年同時期との比較につきましては、7月から12月までの件数でお示しをしますと、平成27年分が185件、平成26年分が218件で、33件の減となっております。
次に、市内で唯一となった分娩取扱医療機関にかかわる市の考えにつきましては、北後志地域において唯一の分娩可能な医療機関であることから、その重責を感じていらっしゃることと思われますので、一日でも早く複数の医療機関での分娩が可能となるよう市として取り組んでいるところであります。
次に、市に対して寄せられた相談や要望につきましては、分娩可能な医療機関が1か所となったことによる待ち時間の長さや市外の医療機関での分娩に対する不安の声、複数の産婦人科の開設を希望する声が寄せられております。
次に、妊娠中又は妊娠の可能性のある女性とその御家族の不安を取り除くための対策につきましては、母子健康手帳交付時の妊婦面接、母親学級、両親学級、家庭訪問、乳幼児健診や医療機関との連携を図るなど、不安の解消に努めているところであります。
次に、小樽協会病院における分娩再開の見通しにつきましては、現在も医育大学をはじめ北海道や小樽協会病院と、医師の確保などについて、継続をして協議を重ねているところであります。現時点では見込みをお示しできませんが、地域住民が安心して子供を産み育てることができる環境づくりのためにも、早期に分娩再開できるよう取り組んでいるところであります。
次に、がん対策についてですが、まず、本市の平成26年のがん死亡実数につきましては、574人であり、がん死亡率につきましては、全国、全道よりも高い状況であります。
次に、本市における直近5年間のがん検診受診率の傾向につきましては、平成22年度から26年度では、胃がん、肺がん検診ともに低下傾向が見られます。
また、子宮頸がん、乳がん、大腸がん検診は、がん検診無料クーポン券事業を導入しており、その初年度に一時的な受診率の上昇が見られましたが、その後は低下傾向となっております。
次に、本市においてがん検診の受診率が低下している原因につきましては、平成22年度に本市が実施したがん検診に関するアンケート調査の中で、未受診の方の回答に自分はがんにならないと思っているから、心配なときはいつでも医療機関を受診できるからという理由が多くありました。今後は、28年度に実施するアンケート調査により、改めて把握をしてまいりたいと思います。
次に、子宮頸がん、乳がん検診については平成22年度に、大腸がん検診については23年度に若干受診率が上昇した理由につきましては、各検診ともにがん検診無料クーポン券事業の導入によるものと考えております。
次に、本市での禁煙なども含めたがん対策の取組につきましては、第2次健康おたる21の中で、禁煙宣言プロジェクト事業、受動喫煙防止、ウオーキングの推進、食事バランスガイドの普及などの取組を進めております。
次に、市内医療機関での肺がん検診の実施につきましては、平成24年度に小樽市医師会と検診の見直しについて検討をいたしましたが、医師の体制などに課題があり、実施が困難であるという結論に至ったところであります。
次に、クーポン券の効果につきましては、先ほどもお答えをいたしましたが、導入時においては一定程度効果があったものと認識しております。
次に、個別受診勧奨・再勧奨、いわゆるコール・リコールにつきましては、他都市の動向を注視してまいりたいと考えておりますが、本市におきましては、当面は、昨年7月に設置をいたしました小樽市健康づくり推進ネットワーク会議の構成団体と協働した取組により、がん検診の受診率向上に努めてまいりたいと考えております。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)病院局長。
○病院局長(並木昭義)がん診療の小樽市立病院の取組についてお尋ねがありました。
がん診療は、脳・神経疾患診療、心・血管診療とともに、小樽市立病院における三つの診療の柱の一つであります。
北海道がん診療連携指定病院は、平成25年4月に旧市立小樽病院のときに指定を受けており、地域のがん診療の中核を担ってまいりました。肺がん、胃がん、乳がん、子宮がん等の検診を実施しているほかに、新病院ではPET-CT装置を導入したことから、精度の高い診療が可能となっております。
また、後志医療圏唯一のリニアックの導入により、高精度の放射線治療が可能となったことから、手術や化学療法を効果的に組み合わせた集学的治療が可能となっております。
また、がん相談支援センターの開設やがん患者サロン「ポプラの会」の開催など、相談体制や緩和ケア体制の充実に努めるとともに、がんをテーマにした市民健康講座を開催し、市民に啓発を行っているほか、医師や医療技術者を対象としたがんの症例報告会やPET-CTに関する講演会などを実施し、医療技術の向上に努めており、ハード、ソフトの両面から取り組んでいるところであります。
今後も、必要な人材の確保や設備の充実を図り、患者に対し、質の高い信頼、安心できる医療の提供に努めてまいりたいと考えております。
○議長(横田久俊)次に、第5項目めの質問に入ります。
(「議長、11番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)11番、斉藤陽一良議員。
(11番斉藤陽一良議員登壇)
○11番(斉藤陽一良議員)次に、除排雪について伺います。
平成27年度の地域総合除雪については、市長公約によるきめ細やかな除雪を実現するためとして、除雪ステーションを従来の6から、第2ステーションと第3ステーションの間に第7ステーションを設けて、七つのステーション体制とし、第2種路線の出動基準を15センチメートルから10センチメートルに引き下げました。
今冬は少雪傾向が続いており、むしろ除雪の出番がなくて困るという声も聞かれますが、現在までの降雪量、積雪深、除雪費の執行率をお示しください。
また、前年同期と比較して、苦情の件数とステーションごとの内訳などをお示しください。
平成27年度の除排雪については、出動基準が下がって、かき分け除雪の回数が増えるほど道路脇の雪山が高くなり、その分排雪の回数を増やさなければ、逆にかき分け除雪の出動を抑えなければならないとの説明も当初からありました。出動基準の見直しに関して、現状で把握している効果や課題についてお知らせください。
今冬は雪が少ないこともあって、全市的に排雪が行われていない路線が多いように見受けられますが、市からそのような指示が出されているのか、また、排雪を開始する基準や排雪スケジュールについては、どのような指示が行われているのか、あわせて、現状でステーションの運営に支障が出ていないのか、お示しください。
次に、共同企業体の入札について伺います。
昨年、地域総合除雪業務を担当する共同企業体の構成業者数を、従来の2社以上から4社以上に突如変更したため、入札が2度も不調となり、市は、応札できる事業者の範囲を広げ、また、最終的には構成業者数を3社以上として、辛くも担当する共同企業体を確保できました。しかし、新年度の地域総合除雪業務においては、27年度の変更点、すなわち「2社以上」を「4社以上」に、「地域に密着」を「地域に精通」などと変更点を当初の変更に戻し、さらに再入札の際に広げた応札業者の範囲も広げたままにして平成28年度の入札を行うかのごとき議会答弁がなされておりますが、現在もそのような考え方なのか、見解をお示しください。
除雪ステーションの構成業者数を増やしても、1ステーション当たりの作業量の合計が増えるわけではありません。作業量の合計は同じですから、業者数が増えた分だけ各構成業者が自分の作業量を減らして全体の作業量が増えないようにします。これでは業者の数が多くなったからといって、今までできなかった作業がやれるようになるわけではないことは明らかです。それをできるようにするためには、業者数を増やすのではなく、ステーションごとの作業総量を増やすように設計変更しなければなりません。それは予算の増加に直結します。予算額や作業総量をそのままにして業者数だけ増やしても、パトロール車両が増えるとか機材に若干の余裕が出るくらいで、除雪そのものの中身が作業的に充実できるわけではありません。共同企業体構成者数は、従来どおり2社以上で何ら問題はないと考えます。見解を求めます。
さらに、応札できる業者の範囲も本来の道路除雪の範囲に戻すべきであり、市外の業者が共同企業体の代表者になれる要件の変更についても、それがどうして市内業者を育成することにつながるのか全く説明になっていません。これも従来の規定に戻すべきと考えます。市長の見解を求めます。
この項の最後に、福祉除雪関係事業について伺います。
現在、本市の福祉除雪関係事業は、1、福祉除雪サービス、2、屋根雪おろし助成、3、置き雪除雪の3種類が実施されています。このうち福祉除雪サービスと屋根雪おろし助成は小樽市社会福祉協議会が、置き雪除雪は小樽市が事業主体となっています。いずれも、担当の民生・児童委員を通じて利用の申込みを行い、福祉除雪サービスと屋根雪おろし助成は小樽社会福祉協議会会長が、置き雪除雪は小樽市長が利用の決定を行います。
対象となるのは3種類、いずれも市民税所得割非課税世帯のうち高齢者のみの世帯など、6種の実質的要件のいずれかに当てはまる世帯とされています。ここで対象となる要件のうち3種類の事業に共通の要件とされている市民税所得割非課税は、社会福祉協議会が事業主体となっている2事業については妥当するとしても、小樽市が事業主体である置き雪除雪については、妥当しないと考えます。福祉除雪サービスと屋根雪おろし助成については、民間の有料除雪サービスの利用が困難な所得の少ない方への扶助的な事業としての意味合いから、所得制限が合理的であることは理解できます。しかし、置き雪除雪は、かき分け除雪という行政の行為によって生じた不利益の実物弁償であり、本来何ら扶助的意味合いのないものと考えます。
また、置き雪除雪が試行され始めた当初は、その対象の選定に当たっては実質的要件のみが考慮されており、所得制限は、その申込窓口が民生・児童委員となったための付随的、便宜的なものにすぎないと考えます。置き雪除雪については、実質的要件のみとし、所得制限の撤廃を求めます。市長の見解をお示しください。
○議長(横田久俊)理事者の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)市長。
(森井秀明市長登壇)
○市長(森井秀明)ただいま、除排雪について御質問がありました。
初めに、地域総合除雪についてですが、まず、現在までの降雪量、積雪深、除雪費の執行率につきましては、2月24日現在で、降雪量は418センチメートル、積雪深は最大値で89センチメートル、除雪費の執行率は約7割となっております。
また、苦情の件数につきましては、毎年度集計をしております市民の声の件数で、昨年2月25日までの集計と本年2月24日までの集計で比較をいたしますと、総件数は、昨年3,042件であったのに対し、本年は1,608件と、約半分になっております。ステーション別で比較をいたしますと、第1ステーションは昨年が421件であったのに対して本年は232件、第2ステーションは昨年が552件であったのに対して本年は260件、第3ステーションは昨年が888件であったのに対して本年は307件、第4ステーションは昨年が171件であったのに対して本年は140件、第5ステーションは昨年が494件であったのに対して本年は203件、第6ステーションは昨年が516件であったのに対して本年は251件、第7ステーションは今年度新設をしたもので、本年の件数は215件となっております。
次に、出動基準の見直しに関する効果や課題につきましては、現時点ではまだ検証を進めているところであります。今回の出動基準の見直しにより、補助幹線道路の路面状況はおおむね良好な状態を保持できていると認識しておりますが、来年度以降も検証を重ねていく必要があるものと考えております。
次に、排雪作業につきましては、効率的、効果的に進める必要があると考えており、道路状況を見ながら進めてきたところであります。排雪作業の基準につきましては、道路に降った雪については、道路脇の雪山として堆積する方法が一般的で、この場合、各路線に応じて必要な幅員を確保するため、まず、きめ細やかな除雪作業に取り組み、また、ロータリ除雪車を活用して拡幅作業を行いますが、雪山が大きくなり道路幅員が確保できなくなった段階で排雪作業を実施することを基本としております。今後とも各ステーションと協議を行いながら、現地の状況に応じて、必要な箇所を必要なタイミングで排雪作業を行ってまいります。
次に、平成28年度の地域総合除雪の入札条件につきましては、きめ細やかな除排雪に取り組むとともに、将来的な除排雪体制を見据えて、より多くの業者の皆様に携わっていただくため、基本的には共同企業体の構成員数は4社以上と考えておりますが、今年度の除排雪作業の状況を踏まえるとともに、業界関係者の皆様にも御意見等を伺ってまいりたいと考えております。
次に、共同企業体の構成員数につきましては、除排雪作業に少しでも多くの業者の皆様に携わっていただくことで、担当区域内の路面状況等により、より目が行き届き、また、大雪などにおいても、お互いの業務を補完することが容易となり、作業の遅れや住民の皆様からの苦情などに速やかに対応が可能となりますので、構成員数を増やすことが必要であると考えております。
次に、応札できる業者の範囲等につきましては、市外の業者が共同企業体の代表者となれること及び道路河川の登録業者を含めたことは、あくまでも昨年10月の入札不調を受けての条件緩和措置であり、現段階では、当初からの条件緩和を考えてはおりませんが、今後、より多くの業者の皆様に地域総合除雪に参加をしていただき、お互いに切磋琢磨し経験を積むことで技術力を高められるような方策を検討してまいりたいと考えております。
次に、福祉除雪関係事業についてですが、置き雪除雪の所得制限撤廃につきましては、本市の雪対策が市民との協働を基本としていることから、置き雪の処理も市民の皆様に御協力をお願いしているところでありますが、低所得の除雪弱者に対しましては、福祉サービスの一環として市が処理をしているところであります。このため、一定以上の所得があり業者に委託することなどが可能な場合には、みずから処理いただくことが原則ではありますので、置き雪除雪の要件から所得制限を除くことは困難であるものと考えております。
○議長(横田久俊)次に、第6項目めの質問に入ります。
(「議長、11番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)11番、斉藤陽一良議員。
(11番斉藤陽一良議員登壇)
○11番(斉藤陽一良議員)最後に、教育に関して伺います。
平成28年度小樽市教育行政執行方針において、小澤教育長職務執行者は「確かな学力の育成」について、平成27年度全国学力・学習状況調査の結果を踏まえて、本市の児童・生徒においては、全国に比べて基礎的・基本的な学習内容が十分定着していない者が多い状況との認識を示し、家庭での生活習慣に大きな課題があると指摘されました。
それを受けて、基礎学力の定着と学習意欲の向上を図るため、実物投影機と50インチの大型液晶テレビ等の配備が提案されております。学習における記憶、思考、表現といった高度に知的な活動も、興味や意欲といった感情的側面に多く支えられています。その意味で、基礎学力の定着は、学習意欲の向上に支えられています。子供たちに、これはおもしろいと思ってもらえる瞬間をどれだけ多く提供できるのか、ICT機材の活用ももちろんですが、自然や社会集団の中で外界と直接触れ合い、みずからを創造的に表現するような体験的学習をより多く取り入れる努力も必要ではないでしょうか。見解を求めます。
次に、小中一貫教育について伺います。
上林前教育長は、昨年の第4回定例会において、小中一貫校の現実性について、できるだけ早い時期に実現してまいりたいと答弁をされました。さらに、小中一貫教育は、いわゆる中1ギャップの解消や学力向上に成果が期待され、施設一体型、隣接型、分離型で行う義務教育学校のタイプと、通常の小学校と中学校で一貫した教育課程の編成を行う小中一貫型の小・中学校とする二つの形態があり、本市での可能性としては、施設隣接型や分離型などが考えられるとされています。
また、同定例会の学校適正配置等調査特別委員会で指導室主幹は、本市におきましては、小・中学校の立地や複数の小学校から中学校へ進学する場合も多いことなどに鑑みて、今のところ、小中一貫型小学校・中学校が適当ではないかと考えておりますと答弁されております。ここで問題となるのは、施設分離型の義務教育学校にせよ、通常の小学校と中学校で一貫した教育ができる一貫型の小・中学校とするにせよ、小・中9年間で一貫した教育課程を、いかに本市の実情に合った形で学力向上や、いわゆる中1ギャップの解消につながるように編成できるかという点であります。現行の小・中学校の学習指導要領に準拠して特徴ある教育課程を編成するポイントはどこにあるとお考えになるのか、教育長の御所見を伺います。
また、中学校の教員が小学校で指導する乗り入れ指導は、メリットの一つと考えますが、現状、本市で取り組まれている乗り入れ指導はどのように行われているのか、学年や教科など、具体例をお示しください。
さらに、教職員や保護者、地域の関係者へどのように説明されているのか、お示しください。
この項の最後に、本市におけるフリースクール開設について伺います。
フリースクールは、学校に通っていない義務教育課程に在籍する小・中学生を受け入れる民間施設をいいます。不登校や引きこもりの子供たちの居場所として開設されてきましたが、近年、より広い目的を持った子供たちも受け入れるようになっています。学校に行かない、あるいは行けない子供たちの教育を受ける権利を保障する役割も担っています。本市における、病気や貧困など以外の理由から年間30日以上欠席した、いわゆる不登校児童・生徒の数は、この10年程度でどのように推移しているのか、お示しください。
適応指導教室やスクールカウンセラーの活動は、基本的に学校に戻ることを前提としています。学校に戻ることを前提にしないフリースクールは、学校には行かなくても、学ぶことを欲している子供たちにとって貴重な教育の機会となっています。本市で、フリースクール設立に当たって、支援を求められた場合、教育委員会としてどのように対応されるか、お考えをお示しください。
以上、再質問を留保して、質問を終わります。(拍手)
○議長(横田久俊)理事者の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)教育長。
○教育長(林秀樹)斉藤議員の御質問にお答えをいたします。
ただいま、教育に関して御質問がございました。
初めに、「確かな学力の育成」には、体験的な学習をより多く取り入れる努力も必要ではないかということについてでございますが、体験的な学習は、直接見たり聞いたりすることで実感を伴った理解が得られますことから、児童・生徒の興味・関心や学ぶ意欲を高め、みずから考え、主体的に判断し、表現する力などを育む上で大変有効な学習であります。各学校では、これまでも各教科や総合的な学習の時間などにおきまして、さまざまな教育資源を生かした自然体験や社会体験、ボランティア活動などが行われておりますが、体験的な学習は、児童・生徒に社会性や豊かな人間性を育み、社会の一員としての自覚を促す上でも重要な学習でございますことから、今後も積極的に取り入れていくよう、さまざまな機会を通じ学校や関係機関へ働きかけてまいりたいと考えております。
次に、小中一貫教育について御質問がございました。
まず、現行の小・中学校の学習指導要領に準拠した特徴ある教育課程を編成するポイントについてでございますが、小中一貫教育における教育課程は、9年間で目指す学校の教育目標を踏まえ、計画的かつ継続的な教育を施すものであることが大切であり、学習指導要領に定められております履修内容事項が適切に取り扱われることや総授業時数が確保されていること、児童・生徒の発達段階や特性に応じた内容の系統性及び体系性への配慮、さらには、保護者の経済的負担や児童・生徒の転出入への配慮などが教育課程を編成する上で重要であると考えております。本市におきましては、今後、小樽にふさわしい小中一貫校の早期実現に向け、教育課程の編成におきましても、具体的に検討してまいりたいと考えております。
次に、本市における乗り入れ指導についてでございますが、市内の中学校では教員が校区の小学校に出向いて授業を行っており、主に6年生を対象として、英語になれ親しむ活動や音楽の合唱指導など、中学校生活に向けての意欲化や不安の解消を図るために、年1回程度実施をしております。
また、保護者や地域の方々に対しましては、乗り入れ指導を実施した学校が、学校便りやホームページ、学校評議員会などで意義や内容、取組の成果などについて説明をしており、市内の教職員に対しては、教育委員会で発行をしております実践事例集の中で小・中連携のすぐれた取組を取り上げて紹介するとともに、乗り入れ指導を積極的に行うよう校長会等で指導しているところでございます。
次に、フリースクール開設について御質問がございました。
まず、本市におけます不登校児童・生徒数のここ10年程度の推移についてでございますが、平成18年度は54名でしたが、その後、増加傾向となり、21年度の108名をピークに、24年度には58名まで減少いたしました。しかしながら、25年度から再び増加傾向となり、平成26年度の不登校児童・生徒数は81名となっております。
次に、フリースクール設立に当たって支援を求められた場合、教育委員会としてどのように対応をするかについてでございますが、フリースクールは、NPO法人などの民間や個人が経営しており、規模や内容もさまざまで、勉強したり遊んだりする居場所の提供を主な目的とするものと考えており、実際に設立に当たって支援を求められた場合につきましては、例えば、どのような場所があるのか、さらには、どのような人的な支援ができるかなど、相談内容に応じてできる限りの対応をしてまいりたいと考えております。
(「議長、11番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)11番、斉藤陽一良議員。
○11番(斉藤陽一良議員)再質問をさせていただきます。
まず、市長の政治姿勢についてであります。
参与について、任用の経緯や理由をお聞きしましたが、なぜ堤氏だったのかということなのです。行政と民間の両方の経験のある方というのは、いろいろいらっしゃると思います。ほかにもたくさんいらっしゃると思います。自分の後援会から一本釣りで、市役所にいまだかつてそういうポストがなかったにもかかわらず、新たにわざわざポストをつくって、そして議会の審議もなしに、もともと予算もないわけですが、流用して、そうしてやっていいのかということでございます。そのようなきれいごとの話ではなくて、しがらみしがらみと言って、当選したら、それこそしがらみではないですか。しがらみのことをやっているということですので、きちんと答えていただきたいと思います。
もう一点は、再質問というより答弁漏れだと思いますが、代決だとか起案書類の改ざんの前に、職員課長と総務部次長が決裁を拒否した理由についてもお示しをいただきたいと思います。これは答弁漏れです。ここは答弁されていないです。
それから、報酬額の根拠につきましては、1日当たりの報酬の単価をなぜ1万5,000円と設定したのか。掛ける20日で30万円ということではなくて、何でその単価が1万5,000円なのかと聞いているわけです。これが嘱託員報酬として適切なものだとする根拠をお聞きしたいと思います。また、参与以外の嘱託員の、通常の嘱託員の1日単価の平均というのは大体どのぐらいなのか、それも比較してお答えいただきたいと思います。
新たな参与制度ということですが、そのようなことを言う前に、6月から3月31日まで不適切な任用をした責任はどうとるのか。期限が切れたからそれで済んだ、それで終わったということにはなりません。間違っていたということをきちんと認めて、任用すべきでない者を任用して三百数十万円に上る不当な公金の支出を行った。これはきちんと市民に陳謝をして、その不当な支出について返還するという必要があるのではないか、そこについて伺いたいと思います。
職員人事については、一部新聞報道もございましたが、隠す必要はないと思うのです。答弁を控えさせていただくということなのですが、降任を希望されている人について、新聞ではいろいろと報道されているのですが、なぜ隠さなければならないのか、そういうことを答弁していただきたいと思います。全く差し控える必要のないことだと思います。
それと、もう本当に異常としか言いようがない職員人事を行っているわけですが、これからの職員人事について、去年のようなことをまたやるのかと。方針だとか、きちんとした考え方、要するに内申をきちんと重視して、従前のルールをきちんと守って、人事をやるのですかということにお答えをいただきたいと思います。
次に、後援会通信についてです。「心強い」「ありがたい」の件ですが、心強い理由を聞いているのではないのです。私は、その内容を確認した上で発言したのかどうか、記者会見で発言した時点で、読んでいたのかどうかということを聞いているのです。昨日の鈴木議員への答弁で、記者会見のほうを訂正するのだと答弁をされました。記者会見では「読んでいるわけですね」と聞かれて、「あの、後で、後で、読ませていただきました」と答えています。これを、「後で、読ませていただきます」に訂正するということなのかどうか。その後、記者の方からもう一度畳みかけるように、もう一度「読んでいるのですね」と確認されました。そして、「はい」と答えているのです。ここも「はい」を「いいえ」に訂正するのか。
ここまで変えるというのは、訂正というレベルではないのです。これは、事実そのものを変えるようなものです。まさに白を黒と言いくるめると、そういう話です。記者会見は、何度聞き直しても「後から読ませていただきます」とは聞き取れません。「あの、後で、後で、読ませていただきました」と、もう間違いなく「ました」と答えています。それが「ます」を言い間違ったのだという話にはならないわけです。記者会見の時点で既に文書を読んでいて、心強い内容だと言っているわけです。こちらが真実です。記者会見で言ったのが真実なのです。市長は、それを無理に、読んでいなかったと言い張っているだけなのです。このようなでたらめを、事実をないがしろにするようなことを認めるわけにはいかないです。内容は別として、応援してくれている人が私を支えようとしてつくってくれたのだから心強いと言ったというのは、市長お得意の詭弁です。記者会見が真実で、本会議の答弁を訂正すべきだと思いますが、いかがですか。虚偽の答弁をしたのではないですか。まず、この点について、お答えをいただきたいと思います。
もう本当に市長独特の詭弁なのですが、記者会見の時点では文書を読んでいなかったことにしておきたかったのだと、内容は別として、応援してくれている人たちが私を支えようとしてつくってくれたから、「心強い」「ありがたい」と言ったのだということにしておきたかった。ところが、記者の方が厳しく追及してきて、つい、読んだと言ってしまった。そして、さらに昨日ですよ。鈴木議員の再々質問で、中身を見てどう思うかと、そのバックグラウンドの話ではなく、中身を見てどうなのだと見解を聞かれて、「私としては、先ほどの繰り返しになりますけれども、内容を読んでも同じようにありがたいという思い、心強いという思い、そのように思ったということでございます」というように、市長の認識も、この通信なる文書に述べられている内容のその立場と同じで、だから実際にその内容を読んでも、心強い、ありがたいと思ったということで、よろしいですね。見解を求めたいと思います。
したがって、内容的にも、心強い、ありがたい、そういうものとして文書の存在を認めた以上は、森井ひであき後援会という政治団体の最終責任者、代表者が森井秀明小樽市長ですね、小樽市長森井秀明という政治家本人として、その発行した文書について、説明責任は免れ得ないのではないですか。後援会に聞いてくれという話ではないです。
昨日の鈴木議員への答弁では、内容についてのやりとりは後援会に聞いてほしいというようなニュアンスでしたが、その前には市長は、議会議論にそぐわないから答弁しないと言っていたのです。答弁を差し控えると言っていました。なぜ、そうやって逃げるのですか。差し控えるとか、後援会に聞いてくれとか、内容を読んで心強いと思うのは、自分の考え方や認識が同じだからですね。まるっきり違う考え方に心強いとは思わないと思います。市長に説明責任があるのです。他人事ではないのです。後援会のことだからどうのという言い訳はできないのです。私の立場ではお答えするべきことではないとか、そういうことを言っている場合ではないのです。今は、後援会に聞いてくれと言っていますが、本当につい1日、2日前までは、議会議論にそぐわないから一切答弁しない、しないと言っていたのです。
4会派で出した質問書にも、答えがないどころか、受取もしない。これほどいいかげんなことがありますか。私どもが、4会派で配達証明つきで郵送をしました。ここに実物がありますよ。森井ひであき後援会代表森井秀明様宛て、それから幹事長宛て。この2通を、2月20日12時4分となっていますが、こちらは2月20日15時37分、届けたけれども不在だったのでということで、戻ってきてしまった。19日に郵便局に出して、20日に届けに行ったけれども戻ってきて、それが10日たって2月29日、ちょうどあの空転になったその日ですよ、2月29日に戻ってきたのです。どうして受け取らなかったのかも答えていただきたいと思います。
この期に及んで、後援会の誰に聞けというのですか。今までさんざん答えない答えないと言って、誰が担当者なのだと何回も聞いたのです。それを、この期に及んで誰に聞けというのですか。自分がわからなかったら、市長自身がわからなかったら、調べてわかる人に聞いて、そして議会に、また市民に、説明しなければならないのではないですか。後援会に聞いてくれというのは、全くだめです。
昨年の第3回定例会で副市長の選任案に不同意をした件で、「選挙違反を一緒にやってきた人達がなぜ選挙違反を盾に反対できるのでしょうか?」、こういう文言があります。具体的にどういう選挙違反の事実があったのか、「一緒にやってきた人達」というのは誰のことで、こういう誤解を招く表現というか、事実に基づかないことを小樽市長の後援会ともあろう者が、後援会の発行する文書に載せていいのですか。除排雪に関しても、「応札業者が現れない事態は、何らかの『圧力』以外考えられません」と書いてありますが、どういうことを想定してこういうふうに書いたのか、市長の説明を求めます。
2月26日に質問通告してから何日たつと思っているのですか。調べて答えようと思ったら、とっくにわかることです。調べる時間は、いくらでもあったはずです。市長に説明責任があると考えますので、お答えをいただきたいと思います。
それから、財政の関係で、除雪費は、財源不足を隠しているのではないかと質問したわけですが、その見直しをした後で、第2回定例会や第3回定例会でうんぬんと言っていますけれども、結局、その第2回定例会なり第3回定例会なりで財政調整基金を取り崩して除雪費の補正をするということになれば、結局、財源不足を隠していたということに結果的になるのではないかと思いますが、これは全然疑問が解消しません。
それから、周産期医療について、医師確保の見通しということで聞いたのですが、答弁できないというか、全く見込みがないということで、医育大学にお願いしているというようなことは答弁されていましたが、もう少し具体的に説明をいただきたいと思います。
それから、がん検診について、肺がん検診の受託という、胃がんについてはその受託というやり方が今年から四つの施設でできるようになったと。肺がんについては、医師の体制がうんぬんということで困難だったのですが、医師の体制のどういうところがネックになって困難なのかというところを、先ほどの答弁ではあまりにもわからなかったので、もう少し御説明をいただきたいと思います。
それから、除排雪についてですが、最後のほうで2社以上を4社以上にというのは、これは変えないと。ただ、代表者要件だとか、いわゆる道路除雪というところから道路河川とかというふうに広げた部分については、昨年の臨時的な対応だったので、28年度の当初の条件にはしないのだというような答弁だったのですが、その2社以上を4社以上にというのも、何か無理に必要性があるような答弁をされていましたけれども、これも説明になっていないと思いますので、もう一度言っていただきたいと思います。4社以上にする必要はないと思います。
あと、福祉除雪関係事業について、実質的要件のみとして所得制限は撤廃をということで聞いたのですが、これは、理を尽くしていろいろ理由を述べて聞いているのにもかかわらず、あまりにも簡単に困難だということでした。困難ではないと思うのです。やろうと思えばできることだと思うのですが、これももう一度答弁いただきたいと思います。
教育に関して最後に、「確かな学力の育成」ということで、体験的学習ももう少し力を入れたらどうですかと聞いたのですが、一時代前といいますか、総合的学習の時間が脚光を浴びていたころには、いわゆる体験学習みたいな部分がすごく重視されていたのですけれども、最近はやはり、ゆとり教育の反省ということになるのかもしれないのですが、若干そういった部分で意識が後退してきているのではないかという部分で、いわゆる視聴覚教育というか、最近あまりそういう言い方をしないかもしれないのですが、そういう大型液晶テレビとか、実物投影機というのも、いわゆる視聴覚教育というのか、実物教授というか、そういう範疇には入ると思うのです。それで、体験学習というようなことも、いわゆる実物教授というか、直感教授の範疇の中のことなので、一くくりにはできないけれども、いわゆるそういう学習意欲を高めて、勉強がおもしろいなと思う、そういうきっかけとしては、その実物視聴覚、ICTですか、そういったものと体験的学習というのは相補うものだと思うのですが、両方兼ね合わせた形でそういう学習意欲の向上ということを図っていく必要があるのではないか、最近少しその意識が薄いかなと思ったものですから、そこら辺をもう一回、御答弁いただきたいと思います。
○議長(横田久俊)理事者の答弁を求めます。
(「議長、6番、議事進行」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)6番、石田博一議員。
○6番(石田博一)先日の、空転をして約1週間、高橋副議長の御尽力によりやっとこの議会が復活したわけであります。そして、今朝の北海道新聞の記事にも、議長から、本来議会は市民のことをやる場であると、はっきりそのようにおっしゃっています。それで、本日の斉藤議員の質問の内容をよくお聞きしましたら、またこの後援会の部分でかなり、しかも鈴木議員よりもまだひどい追及の仕方……
(「ひどいとは何だ」と呼ぶ者あり)
(発言する者あり)
○議長(横田久俊)これは慎んでください。
(発言する者あり)
○6番(石田博一)そのような、そのようなことが……
(「問題発言でないかい」と呼ぶ者あり)
質問の内容として議会の中で認められれば、これはまた空転する可能性があると思うのです。これを議長として、空転させないで、このまま議会を継続できる自信があるのであればまだしも……
(発言する者あり)
○議長(横田久俊)それは何ですか。どういう議事進行ですか。どういう趣旨の議事進行ですか。はっきりお伝えください。
○6番(石田博一)要するにやはり、市長がおっしゃいますように、このような質問は、この議会にそぐわない、そのような采配をお願いしたいという議事進行でございます。
(発言する者あり)
○議長(横田久俊)ただいまの石田議員の議事進行にお答えをいたしますが、議員は、議会の中では質問する権利がある。長は、それに答える義務がある。これは、もう議会の鉄則であります。
それで、今し方の斉藤議員の本質問、それから再質問も、これは議員の権利として質問しているわけですから、これがまた新たな再質問になったとか、そういうふうになると私は制止をいたしますけれども、全くそうではなくて、本質問どおりの本答弁に対する再質問であると認めますし、これはしっかりとお答えをいただかなければならないと思います。ただいまの議事進行については、そういう処理をいたします。
理事者の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)市長。
○市長(森井秀明)斉藤議員の再質問にお答えをいたします。
私が答弁しなかったことに関しては、各担当から答弁をいたしますので、よろしくお願いをいたします。
まず、参与の任用理由については、先ほどもお話はしましたけれども、やはり行政と民間の両方の経験をされているという視点で任用したというのが大きな理由でございます。なぜ堤氏だったのかというお話もありましたが、前にもお話ししたように、さまざまな政策についてアドバイスをいただきたいという思いはあったところではありますが、そのような中でも、このお役目について、その時点でまだ予算がきちんと組まれていなかった除排雪において、まずここから着手したいという思いは強くありました。ですので、特に行政における土木経験とともに民間でも同じような土木における経験を有している方となりますと、大変人数は少ないのかなと思っておりまして、その中でその経験を両方有し、また、それについての専門的なアドバイスもいただけるという思いもありましたので、皆様に任用前にお知らせをさせていただき、堤氏で行いたいということで任用させていただいたという理由、経緯でございます。
それと参与の件について、幾つかあるのですけれども、もう一つ、当時の職員課長と総務部次長の決裁のお話がありましたが、恐縮でございます、質問の内容がその話と総務部長の代決による任用の適否、これを私としては同じように受け止めて一つの答弁とさせていただいたところがありましたので、そのお話については、今、この場にお二人がいませんので、後ほど確認してお知らせさせていただきたいと思いますが、よろしければそうさせていただいて、よろしいでしょうかね。
(発言する者あり)
では、それは後ほどお話をさせていただきます。
それと、その中でもう一つ、責任はどうとるのかというお話だったかと思います。
私は、6月の時点で任用させていただき、その後、議会の議論をいただきながら、第3回定例会でその議論を踏まえて提案をさせていただいたところでありましたが、結果的に、それは皆様から否決という形でお話を受けました。しかしながら、もともと任用を違う形でさせていただいたところであったとともに、3月31日まで任用期間があったということ、さらには今お話ししたように、やはり除排雪の改善に彼には大きく貢献していただけるのではないかという思いもあったことから、結果的に3月末日までということになりましたが、私としては、その任用そのものが間違っていたというふうに思ってはおりません。ですから、責任をどうとるのかと言われましても、私は必要な任用を行ったという認識でございますので、そういう形での責任のとり方は考えておりません。ただ、さまざまな議会議論をいただいて、さまざまなお話を受けておりますから、今回、新たな提案をしたいということでお話しさせていただいておりますが、議員の皆様にも御理解いただけるような内容にしっかりつくって、改めて提案をさせていただきたい、そういう意味では、提案させていただくことが一つの責任なのかなと思っているところでございます。
それと、人事においても幾つかあったのですけれども、そのうちの一つ、私も降任者が出るということは大変残念なことだと思っております。やはり職員の方々には、モチベーションを高く、士気を高めて行っていただくことが非常に重要だと思っていますので、やはりそのことをしっかり踏まえて、先ほども答弁しましたが、適材適所の配置に今までも努めてきたと私は認識しておりますし、来年度に向けても、そのように取り組めるよう努めてまいりたい、このように考えているところでございます。
それと、記者会見の件で、それについては昨日鈴木議員に御説明させていただいたところでございますので、記者会見における訂正をしたいと思っています。現在は、読んでおります。読んでいても、気持ちは同じでございます。心強いというふうに思っております。
それと、内容については、やはり後援会にお聞きいただきたいと思います。恐縮ですが、郵送が届かなかった理由についても聞かれたかと思うのですけれども、それについてはわかりませんので、何かほかの方法でアプローチをしていただければというふうに思っております。
(発言する者あり)
(「うそばっかりいって」と呼ぶ者あり)
いや、ぜひアプローチをしていただければと思います。
(「したでしょう」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)静かにしてください。
○市長(森井秀明)その方法でだめであれば、ほかの方法をとっていただければと思います。
(「受け取らないのだと言ったでしょう」と呼ぶ者あり)
いや、では直接、後援会にお話をいただければと思います。
(発言する者あり)
○議長(横田久俊)答弁中ですから静かにしてください。
○市長(森井秀明)それで、昨日も答弁させていただきましたけれども、この議論そのものは議会の議論としてはそぐわないという気持ちに変わりはありません。
それと……
(発言する者あり)
除排雪予算のことで、財源不足隠しではないかという表現をされておりましたが、私たちは提案説明の中でも、それについてはきちんと説明をさせていただいたと思っております。除排雪予算においては、検証させていただいた上で、第2回定例会以降で出したいという思いはもう伝えておりますし、それについて予算がどれぐらいかかるかはまだ明確にはできてはおりませんけれども、例年やはり10億円前後のお金がかかっているというのは、もう皆さんも御理解をされているところだと思いますので、それを除いた現行予算において、皆様にお示しをさせていただき、雪に対しての対応においては、その後に予算組みしたいということでお知らせをさせていただいているところでございますので、私としては、初めからそのようにお伝えをさせていただいたと思っております。
それと、除排雪の地域総合除雪のJVの構成数ですが、私自身としては、先ほども答弁いたしましたけれども、やはり多くの小樽市内における業者の方々に公共の除排雪業務に携わっていただける、そのような公共の除排雪にも携わっていただけるような高い技術というか、そういうのを多くの業者に身につけていただきたいという思いは変わりはありませんので、そのような環境を整えていく中で、4社以上というお話でも提供させていただいているところでございます。
今度、来年度において、今年度のことも検証しながら、又はそういう除排雪に携わる業者、関係者の方々にもいろいろとお話を伺わせていただきながら、多くの方々に参画していただけるような制度が構築できるか検討をしながら、それについても皆様に、ぜひかんかんがくがく行っていただきたいと思っておりますが、斉藤議員がおっしゃるように、必要ないとは私は思っておりません。必要だという認識の下で今後も進めたいというふうに考えております。
(発言する者あり)
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)総務部長。
○総務部長(小鷹孝一)斉藤議員の再質問にお答えをいたします。
参与についてでありますが、参与の単価を日額1万5,000円とした根拠でございますけれども、小樽市報酬、費用弁償及び実費弁償条例によりまして日額2万4,000円又は月額で60万円以内で定めることができるとされている中で、参考例として、まず、日額としては臨床心理士1万4,340円というのがございました。それから、ALTが月額として30万円というのがありまして、参与の想定される勤務日数が20日ないし21日ということでありますので、これで30万円を割り返すと1万5,000円くらいになるということを勘案しまして、それから市と民間の両方の経験と知識を有されている方といったことなどを勘案いたしまして、日額1万5,000円程度がよろしいのではないだろうかということで、これに勤務平均日数を掛け合わせますと30万円ということで算定をしたということでございます。
それから、もう一つ質問のございました通常の嘱託員の単価はということでございますが、これにつきましては、いろいろな種類の嘱託員がございますけれども、一つ想定されるものとしては、いわゆる事務補助的な嘱託員ということで申しますと、これは日額6,150円ということになってございます。これに仮に平均日数21日間というものを掛け合わせますと12万9,150円程度になるということで、月額にいたしますと13万円になるということでございます。
それから次に、職員人事についてでありますが、新聞等で数字等も出たりしているので隠す必要はないのではないかということでございますけれども、この降任者数につきましては、現時点で仮に申出書の提出があったといたしましても、その申出書といいますのは、こちら側で受け取っているにすぎないという状況にあるわけでございまして、申出書の提出そのものをもって降任が確定するものではないと考えてございます。それで、申出書の提出があったかどうかも含めまして、その数字をお答えするということは、ある意味では、誰が出したのかということがわかってしまう、そういったことにもつながりかねませんし、仮に、ここでお答えした数と結果として降任した数というのが後々相違した場合には、これもまた問題になるということもございます。
それから、申出をした本人も重大な決心をしてそういうものを出したということでございましょうから、そういった意味では、さらにその本人に対して精神的な圧迫を与えることにもなりかねないということを心配いたしまして、今、申し上げたような格好で、現状では未確定な人事情報ということでございますし、それから、職員保護の観点からいたしましても、先ほど市長からお答えするということは差し控えたいと申し上げたものでございますので、御理解をいただきたいと思っています。
なお、過去の実績につきましては、既に確定した数字でございますので、既に人事異動の際にも周知の事実となっているということもございましたので、その数字についてはお答えをさせていただいたということでございますので、御理解いただきたいと思います。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)福祉部長。
○福祉部長(三浦波人)私からは2点ございまして、一つは周産期医療、分娩再開についての見通しを示せないということについての再質問でございました。
現在、医育大学ですとか、北海道、それから病院側と協議をしておりますので、現時点で見込みをお示しできないということでございます。これは御承知と思いますが、市だけでできるものではございませんで、相手もございます。例えば、医育大学の医局の体制もございますし、医局の人事などもございます。それは複数の病院との関係も出てまいりますし、それから病院で言いますと、病院のスタッフのこと、あるいは病院を経営する法人の事情など、いろいろありますので、そうした中で可能性を今、探っているということでございますので、御理解をいただきたいと思います。
それから、もう一点ですが、除雪に関して、福祉除雪の件でございます。
こちらにつきましては、現在、福祉部で福祉除雪サービスを行っておりますが、以前、平成19年から4年ほど試行で実施をしていたときがありました。そのときに、置き雪の対策について、当時の対象世帯にアンケートを行っておりますが、その中では、福祉除雪の登録世帯を対象とするということについて意見を聞きましたら、「よい」とか、あるいは「どちらとも言えない」という方の意見が96.5パーセントございまして、そうした中で、低所得の方の世帯を対象にサービスを行ってきているという事情でございますので、この点も御理解をいただきたいというふうに思います。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)保健所長。
○保健所長(秋野惠美子)斉藤議員のがん検診に関する再質問にお答えしたいと思います。
胃がん検診については、新年度予算において市内医療機関4施設での予約がとれ次第、受診できる方法が考えられている、では肺がん検診については、どうしてできないのかという御質問かと思いますが、どちらのがん検診につきましても、二重読影というものが必要とされております。これは二人の医師で読影するということでございます。胃がん検診につきましては、新しく小樽に来られたドクターから、ぜひこの二重読影の2番目のドクターとして全面的に協力をしたいという、そういう申出がございましたので、体制をとることが可能になりました。肺がん検診につきましては、お二人で胸部写真を読影するという、そういう体制は不可能であるというのが当時の医師会の見解でございまして、現在もそれ以上は変わっていないということでございます。
もっと申し上げますと、やはり胸部写真を読影するというからには、呼吸器の専門医であるとか、あるいは実績があるとか、いろいろな条件を持ちませんと安易にお願いをするということにはなりませんので、当時も今も胸部写真の読影に関しては同じ体制だということで御理解いただきたいと思います。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)教育長。
○教育長(林秀樹)斉藤議員の再質問にお答えをさせていただきます。
体験的学習とICT教材など視聴覚教材との互換性といいますか、相互補完した取組が必要ではないかということかと理解しておりますが、議員御指摘のとおり、子供たちに興味・関心を持たせながら、意欲を喚起していく学習手法は大変大切であると認識をいたしております。ICT教材を使用して実際に見たり聞いていく、そういう学習の手法、それから体験的に屋外で活動したり、それからいろいろな歴史のものを見たりというような体験的な学習も、これもまた大変大切だなと思っております。そういった中で、小樽市の学校教育推進計画「23の指針」の中でも、そういう互換性を持たせながら子供たちを育てていこうという取組の手法が出ておりますので、そういった観点に立って私としても、今後、取り組んでまいりたいと考えております。
○議長(横田久俊)1点だけ、人事のところで、去年の6月に人事を行っているけれども、来年度の人事は、その方針、ルール等を守ってやるのでしょうかというお話があり、これは当然お答えは一つだと思いますがどうですか。もう少し言うと、斉藤議員はこういうふうに言ったのですね。異常な人事を行ったのだけれども、またそれをやるのかと。方針、ルールを守ってきちんとやってくれるのですかという、再質問の中でお話がありました。これはどうですか。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)市長。
○市長(森井秀明)まず、斉藤議員が御指摘されているのは、昨年の人事が異常な人事だというお話だと思いますが、私自身はそのようには考えておりません。私自身は、先ほどもお話ししたように、適材適所の配置に努めてきたところでございます。今年においては昨年よりも、私自身もこのお仕事につかせていただいたということもありますし、当然、内申においても上げていただいて、それらの活用も含めて、しっかり取り組んでおりますので、昨年よりもより精度の高い人事となるように、私自身も、先ほどの答弁の繰り返しになりますが、職員の士気を高められるよう努力をしていきたい、このように考えているところでございます。
○議長(横田久俊)答弁漏れはありますか。
(「議長、11番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)斉藤議員、答弁漏れでお願いいたします。
○11番(斉藤陽一良)答弁漏れを指摘させていただきます。
まず、政治姿勢のところで、記者会見の訂正なのですが、「後で、読ませていただきました」という部分を「後で、読ませていただきます」に訂正するのかという部分と、それから、その後にもう一回記者から聞かれて、「読んでいるのですね」と確認されて「はい」と答えているのですが、「読んでいるのですね」で「はい」ということは読んだということなのですが、「読んでいない」と市長が言いたいのであれば、この「はい」を「いいえ」にするということになるのか、これを聞いています。
記者会見のほうを訂正しますという一言がありましたが、それでは全然答えになっていないと思いますので、本会議の答弁を訂正するしかないのではないですか。それしか方法はありません。市長は虚偽答弁をしたのではないですかと聞いているのですが、そのことについては全く答えられていないと思います。
(「選挙違反のことについても」と呼ぶ者あり)
それから、市長の認識という部分なのですが、読んでも、ありがたいという話なのですけれども、市長がこの文書を、内容をしっかり読んで把握したと。その状態においても、心強い、ありがたいという、そういうことを言っているのであれば、そしてそういう内容的にも……
(「再々質問か」と呼ぶ者あり)
いやいや、答弁漏れを聞いているのです。
市長がそういうことをありがたいという、そういう文書を、自分と同じだと、自分の考えと同じですというのであればなおさら、森井市長は後援会の責任者なのですから。最終責任者ですよ。最後の責任は森井市長が自分でとらなければならない。そういう立場であるにもかかわらず、後援会の人に聞いてくださいと。市長は、名前を言っているわけではないのだから後援会の誰だかわかりませんけれども、その誰だかに聞いてくださいという他人事の態度ではだめですよと、説明責任は免れ得ないと考えますが、いかがですかと言っているのですが、その私の質問に対して市長は何も答えていないということですので、答えていただきたいと思います。
(「選挙違反についてもあります」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)はい。今の2点……
(「斉藤議員、選挙違反のことをちゃんと聞いてくださいよ」と呼ぶ者あり)
(発言する者あり)
(「議長、11番」と呼ぶ者あり)
○(横田久俊)11番、斉藤陽一良議員。
○11番(斉藤陽一良)答弁漏れです。
(発言する者あり)
後から言おうと思ったのですが、全部言ってしまいますと、説明責任があるにもかかわらず、我々4会派で質問をした、質問書を出した、さらにそれも受け取らないので郵送もした。本当になぜそういう態度をとるのか、なぜ受け取らないのか。そういった部分も含めて、どうして受け取らないのか、それから、具体的な内容について、市長に説明責任のあることを数点にわたって具体的に聞いていますから、そのことについても「選挙違反を一緒にやってきた人達がなぜ選挙違反を盾に反対できるのでしょうか?」と、具体的にどういう選挙違反の事実があったのかと、「一緒にやってきた人」いうのは誰のことなのだと。こういう誤解を招く事実に基づかないことを市長後援会が発行する文書に載せていいのですかと、また、除排雪の「応札業者が現れない事態は、何らかの『圧力』以外考えられません」というのはどういうことを想定しているのか。これらのことについて、しっかり市長が説明してくださいよ。聞いているのですから、答えていただきたいと思います。
○議長(横田久俊)どうですか。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)市長。
○市長(森井秀明)まず、訂正については、斉藤陽一良議員がおっしゃったように、記者会見のほうを訂正させていただきたいということで先ほど答弁をいたしました。
それと、質問書をなぜ受け取らないのかということでしたか。
(「記者会見のことを訂正できるわけない。どこをどう訂正するのだと」と呼ぶ者あり)
ですから、斉藤陽一良議員がおっしゃったように訂正をいたします。それと……
(「違うよ」と呼ぶ者あり)
そごがありましたら恐縮ですので、御指摘をしていただいたとおりに訂正をさせていただきます。
(発言する者あり)
それと、質問書については、市政運営にはかかわりはないものだということで、秘書課長からお話を受けたときに、そのお話を私はさせていただいた上で受け取らなかったということでございます。
それと、内容については、大変恐縮ですけれども、何度も繰り返しになりますが、後援会にお聞きをいただければと思います。
(「記者会見のほうがおかしくなっちゃうんじゃないの」と呼ぶ声あり)
○議長(横田久俊)記者会見のお話は、どう訂正するかは記者会見のほうでしていただくしかない、この議会でどうするという話にはならないかと思います。記者の皆さん方に訂正をしてください。
(「議長、11番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)再々質問でいいですか。
○11番(斉藤陽一良)答弁漏れです。
○議長(横田久俊)答弁漏れですか。11番、斉藤陽一良議員。
○11番(斉藤陽一良)私が再質問のところで聞いているのは、どこをどう直すというのは、例えばの例で私は言いました。「後で、読ませていただきました」を「ます」にするとか「はい」を「いいえ」にするとか、それはこういうふうにしなさいと言っているわけではないのですよ。このような訂正はあり得ませんという例を言ったのです。このような訂正をするのだったら、もう記者会見をひっくり返す話ですよ。
(「そうだ」と呼ぶ者あり)
事実をないことにする訂正ですよ。そのような訂正はありますか。だから、そのようなことはできませんよね、本会議のほうを訂正しなければならないのですよねと、そういう聞き方をしているのです。そういうふうに聞いているのです。全然答えではないです。
○議長(横田久俊)繰り返しますが、記者会見の訂正はここで議論できないと思いますので、それを市長がどうするかは、あるいは記者会見のメディアの方たちがどう対応するかは、これはそちらのお話になるわけで、市長の答弁では、記者会見のほうで訂正する、斉藤議員の言うとおりという言い方でしたが、どうされるのかはわかりませんけれども、そういうお答えで答弁といたします。
(発言する者あり)
いや、それは私に言われても困りますね。
(発言する者あり)
それは、議会で、ここで私とやりとりする話ではありませんので。
(発言する者あり)
発言があれば、手続に沿って言ってください。
(「議長、11番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)11番、斉藤陽一良議員。
○11番(斉藤陽一良)本会議の市長答弁を訂正すべきだと思いますがいかがですかという1点ですが、虚偽の答弁をしたのではないですかと聞いているのです。
(発言する者あり)
○議長(横田久俊)答弁漏れということですか。
(「はい」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)私は、答弁はしたということで締めたのですが、だめですか。記者会見を訂正するという市長の御答弁ですので、それで御納得いただけませんか。
○11番(斉藤陽一良)納得できません。
(発言する者あり)
○議長(横田久俊)本会議のほうを訂正したらいかがですかという斉藤議員の御質問ですよね。それについては、本会議ではなくて記者会見のほうが間違ったというか、こちらを訂正するという市長の答弁ですので。
(「そんなことあり得ない」と呼ぶ者あり)
あり得るあり得ないは、私はわかりません。
(発言する者あり)
どうでしょうか。
私の判断では、再質問はお答えしていると思いますので、再々質問に入っていただけませんでしょうか。
(「議長、11番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)11番、斉藤陽一良議員。
○11番(斉藤陽一良)再々質問です。
あげくの果ては、議会の議論にそぐわないと。なぜ、そぐわないのですか。一言説明して、そぐわない根拠を言って、これこれこうだと思うからそぐわないという話ではない。ただ、私がそぐわないと思うからそぐわないのだと、そういう言い方ですよ。そもそも受け取らないのだから、質問もできないではないですか。だから、こういうことになっているのですよ、議会が7日も空転して。空転する前に、2月5日から何回聞きましたか。聞いても答えないからこうなるのです。答えてくださいよ、きちんと。
先ほど項目をきちんと言っていますから、この「選挙違反を一緒にやって」うんぬんというのを本質問から何回も言っているのですよ。本質問でも言ったし、再質問でも言ったし、これは、きちんと答えてください。そもそも、こういう説明責任があるのかどうなのかということを聞いているのです。それにしっかり答えないで、後援会に聞いてくださいと、それはだめです。森井市長が、後援会の代表として、自分の後援会なのだから、自分の後援会の代表としてしっかり市民の前で説明する責任があるのです。答えてください。
○議長(横田久俊)理事者の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)市長。
○市長(森井秀明)何度も繰り返しになりますが、私は今でも議会の質疑の中でそぐわないことだと思っておりますし、それについて、ここでの説明責任はないと思っております。
(発言する者あり)
(「議長、11番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)11番、斉藤陽一良議員。
○11番(斉藤陽一良)今のは、答弁になっていません。
(発言する者あり)
○議長(横田久俊)説明責任はあると思っていないというお答えです。斉藤議員は、説明責任は当然あるのではないかという御質問ですが、それについて市長は、私には説明責任はないと思っている。これは答弁になっていると思います。
(発言する者あり)
いや、答弁になっていると思います、自分が思っているわけですから。ですから、この後はこの答弁を基にしていろいろなこれからの御質問もあるかなと、委員会等での御質問もあるかと思いますが、今の斉藤議員の再々質問には市長はお答えになったという私は判断をします。それから先ほど……
(「議事進行」と呼ぶ者あり)
少しお待ちください。
記者会見を訂正するという先ほど来のお話ですが、この訂正の仕方は市長に委ねるということで、この本会議場でどうするという話ではなく、市長に委ねるしかないのかなというふうに思います。
(「議長、18番、議事進行について」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)18番、佐々木秩議員。
○18番(佐々木秩)斉藤議員の御質問の中にあったのは、そぐわないという気持ちを聞いたのではなくて、なぜそぐわないのかお答えくださいという御質問がありました。そこの、なぜそぐわないのかという理由について答えておりませんので、それをお答えいただくように促していただきたいと思います。
○議長(横田久俊)市長に申し上げますが、今、議事進行で佐々木秩議員から、そぐわない、説明責任もないと市長は思っているということでありますが、そぐわない理由というのがおっしゃられていない、答弁されていないということです。なぜそぐわないのかというところがあればということですが、ただいまの議事進行の処理は、市長に私からも再確認をさせていただきます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)市長。
○市長(森井秀明)あくまで私の認識ということにはなりますが、私としては、やはり市政運営には全く関係のないことだと認識をしておりますし、また、政策にも予算にも携わらないことでございますので、そういう意味合いで、私はそぐわないという認識を持っているところでございます。
○議長(横田久俊)一連の、空転のときからも言っておりますが、ただそぐわないと言って答弁をしないということは、これは適切でないということで、ずっとお話をしておりました。ただいま、市長の言葉で、そぐわない理由を、これは皆さん方が満足するかどうかは別にしても、おっしゃいましたので、答弁といたします。
(「議長、1番、議事進行について」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)1番、秋元智憲議員。
議長は御自分で、そぐわないということを受け入れてしまったら議会の自殺行為だと、このように言われましたが、そこを、今、受け入れてしまうのかどうなのか、その判断を伺いたいと思います。
○議長(横田久俊)大変難しい議事進行です。
確かに、2月29日の議会運営委員会で、質問がそぐうか、そぐわないかというのでしょうか、これを判断するのは、これは市長ではなくて議会サイドであり、これを市長がそぐわないからといって答弁を求めないのは、議会の自殺行為だというお話もいたしました。
ただ、あの場所でも申し上げましたが、市長の発言が、答弁が、いろいろな影響を及ぼすときには、これは人権侵害だとか、例を挙げまして名誉毀損ですとか、そういうときには、理由をしっかり言って、答弁を控えるということもあり得るという話をしました。今の市長の御答弁は、そこまではいっていないかと思いますが、なじまない、そぐわない理由を、市長なりの言葉で言われましたけれども、もう少し、こういうことだからなじまない、議会で答弁できないという具体の、もう少し踏み込んだ答弁があると斉藤議員も御了解いただけるのかなと思います。
(「議長、11番」と呼ぶ者あり)
どうでしょうか。今、市長にお聞きしていますけれども。
お先に、そうしたら、どうぞ。11番、斉藤陽一良議員。
○11番(斉藤陽一良)今、そぐうそぐわないの話ですが、先ほど説明責任がないと思うということもおっしゃっていましたので、それも要するに答弁しないという意味なのですが、説明責任がないという言い方についても、しっかりその根拠、理由を説明していただきたい。
○議長(横田久俊)自分に責任はないと思っているということですので、これは、そういう市長の認識かなと思います。
佐々木議員、それから秋元議員からの議事進行について、市長にもう少しそのそぐわない理由をしっかり言ってくれということでありますので、決して私も、そぐわないので質問を差し控えるということを了とするわけではありませんし、きちんとしっかり説明をしていただきたいなと思っています、今も。これを市長のほうで、もう少し具体に言っていただけるとよろしいのですが。今、秋元議員が説明したように……
(「議長、12番、議事進行について」と呼ぶ者あり)
少しお待ちください。
説明したように、予算に絡まないというお話ではないという指摘もありましたので、その辺も踏まえていかがでしょうか。
(「議長、よろしいですか」と呼ぶ声あり)
○議長(横田久俊)市長。
○市長(森井秀明)今の秋元議員の議事進行については、議長に対して、その認識を確認されていると私は理解をしていたところでございますので、それについてお答えいただければよろしいのではないかなと思います。
○議長(横田久俊)私の認識ではなくて、こういうことなので、議長、議事の進行を進めてくださいということですよね。そうだと思うのですけれどもね。
12番、鈴木喜明議員。
○12番(鈴木喜明)済みません、議事進行になりますが、ただいま秋元議員がおっしゃった内容は、議長には取り上げていただきましたけれども、この議会の権能に本当にかかわることでありまして、すごく慎重に答弁していただかなければいけないことだとに考えます。逆に言うと、この場で少しの間考えて言えるような話ではないので、やはりこれはしっかり答弁を考えてから御発言いただきたいと思いますので、若干ではありますけれども休憩をとってやっていただきたいというふうに思いますが、いかがでしょうか。
(「議長、20番、議事進行について」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)20番、小貫元議員。
○20番(小貫元)今、非常に議事進行が乱発していまして、本来、質問者の再々質問までという、要は質問の権利があるわけなのですが、それに付随していろいろなところから、本来、答弁漏れを質問者が指摘して行わなければいけないことを、どんどん拡大解釈されてきていますので、こういうことを今後続けていきますと、議事運営上問題が出てくると私は思います。
それがまず1点と、もう一点はですね……
(発言する者あり)
いや、もう一点は、本当はこれは公明党から出たほうがいいのですが、冒頭の石田議員の議事進行の中で、斉藤陽一良議員の質問に対して、ひどい質問という表現がありました。これが、それこそふさわしくない質問だとか、そういう表現だったらまだいいのだと思うのですが、そういう言い方は失礼に当たると思いますので、これは後で削除ないしは何かの手立てをとっていただきたいと思います。
○議長(横田久俊)私の議事の進行がまずいせいか議事進行が乱発されているようですが、若干事務局と協議させてください。
先ほど来からの議事進行、斉藤議員の本質問、再質問、再々質問、そして、その後のさまざまな議事進行がありましたが、これは尋常ではない。議事進行によって質問みたいなことになってしまうと、本来の議事運営とは違ってきますので、この後、議事を進めますが、一番大事なところでありますので、そぐわないうんぬんのところでございますね。これは、私も議会運営委員会で言いましたので、責任もあります。
それで、今から16時まで休憩をとります。その間、市長サイドで答弁を調整していただければと思います。
極めて大事なところなのですね。秋元議員の指摘もそうですし、それから佐々木議員の指摘もございましたので16時まで、16時2分前には着席をお願いいたします。
この際、暫時休憩いたします。
休憩午後3時38分
――――――――――――――
再開午後4時50分
○議長(横田久俊)休憩前に引き続き、会議を再開いたします。
休憩時間が若干延びましたことを、まずおわび申し上げます。
この際、市長から発言の申出がありますので、これを許します。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)市長。
○市長(森井秀明)先ほどもお話をさせていただきましたが、やはり私自身は、議会の場は、政策論議を行っていく場であると思っておりますので、予算案であったり条例案はもちろんのこと、政策についての取組が中心であるべきだと思っております。後援会通信におきましては、それとは違い、議会議論にはなじまないものというふうに、私自身がそのように考えているところでございますので、そのように答弁をさせていただいたところでございますので、御理解をいただければと思います。
○議長(横田久俊)1点、議会側が心配しているのは、議会の権能に影響を与えるようなことになると困るという、これは当然の心配でありますが、そういうことではないということでよろしいですね。
○市長(森井秀明)はい。
○議長(横田久俊)よろしいですね。斉藤議員、よろしいでしょうか。
(「はい」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)斉藤議員の会派代表質問を終結いたします。
(「議長、16番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)16番、面野大輔議員。
(16番面野大輔議員登壇)(拍手)
○16番(面野大輔議員)1週間、出番が遅れ、眠れぬ日々を過ごしておりましたが、今日、ようやく緊張から解かれ、眠れそうです。
それでは、民主党を代表して、平成28年第1回定例会の代表質問を行います。
一つ目に、平成28年度当初予算総括について質問いたします。
新年度の当初予算を決める第1回定例会、森井市長就任以来、初めてとなる当初予算です。森井市長の公約実現の第一歩となる平成28年度当初予算、市民の期待も大きく注目の集まる予算案となっていることと思います。
初めに、平成28年度予算編成総括について質問します。
昨年、10月28日に財政部長より予算編成について公表があり、その中には、国の動向、本市の財政状況や予算編成方針についての記載がありました。
また、同日に私の机上にも小樽市総合戦略の冊子が配られました。
先日、予算編成に関する学習会が開催され、新人議員をはじめ多くの議員が参加した学習会となりました。その中で、一般的な予算編成に関するスケジュールについて説明があり、その中には、予算編成方針が通知されてから、約1か月後には経常的経費、そして臨時的経費の要求締切りが行われるという御説明がありました。昨年、10月28日の予算編成方針の通知と、小樽市総合戦略の策定日が同時に行われた中で、締切りの迫る1か月前のごく限られた時間の中で、各担当者が総合戦略内の各事業についてしっかりと理解し、予算要求がなされたものなのか疑問に思いました。
そこで、新年度予算を策定の上で、森井市長の公約どおりの編成はできたのでしょうか。
次に、予算編成方針の中でも触れられているとおり、本市の財源は厳しい状況が続くと見込まれておりますが、予算編成を行うときに、本年度予算に財源不足のために入れられなかった市長公約実現のための事業があったのでしょうか。
また、その事業があれば、今後どのように不足する財源を確保し、事業を行っていくお考えなのかお聞かせください。
次に、今回の予算は、森井市長就任後、初めての当初予算ですが、今年度の事業を土台として、将来に向けての足がかりとして想定している事業があれば御説明ください。
次に、他会計等からの借入金についてです。
他会計等からの借入金の残高は、ピーク時には約55億円あったものの、平成27年度見込みでは約38億円まで減少しておりますが、今後、具体的にはどのように借入れを解消していく考えであるか、お聞かせください。
次に、予算編成の基本方針の中に、歳出のことについて触れられている点がありました。歳出の削減について、昨年、第2回定例会で市長のおっしゃった事業の取捨選択を行うということで、常々、森井市長は歳出の削減を念頭に置き取り組んでおられる姿勢と感じますが、今回の予算編成で削減を行った事業は何でしょうか。
また、今後、削減していく事業は、既に想定されているのでしょうか、お聞かせください。
一つ目の項目については、以上です。
○議長(横田久俊)理事者の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)市長。
(森井秀明市長登壇)
○市長(森井秀明)面野議員の御質問にお答えをいたします。
ただいま平成28年度当初予算総括について御質問がありました。
初めに、公約どおりの編成はできたのかにつきましては、公約の実現に向けては、担当部局との打合せを行い、私から指示を出しながら議論をしてきておりますが、多くの課題が山積する中、全ての公約が実行段階に移行しているものではない状況にあります。そうした中にあっても、小学生までの医療費無料化に向けた段階的な実施のほか、JR銭函駅のバリアフリー化に向けた事業費やふるさと納税の推進などについて予算を提案させていただいており、私の思いや公約を今後の市政に反映させていくための第一歩となる予算編成となったのではないかと考えております。
次に、公約実現のための事業と財源の確保につきましては、事業費等は、その有効性や優先度などを熟慮し選定しているところであり、その中で、私の公約についても、将来の財政負担も考慮しながら、できるものから今回予算計上をしたものであります。
また、財源については、基本的には私の公約に係る事業も含め、全体の事業費を見据えて調整をしているものです。
次に、今後の足がかりとして想定する事業につきましては、小学生までの医療費無料化を目指し、新年度に段階的に実施予定の乳幼児等医療費助成のほか、JR南小樽駅及び周辺のバリアフリー化を促進するためのバリアフリー基本構想策定事業費、日本遺産認定に向けた取組となる歴史文化基本構想策定事業費などの新年度予算を足がかりとしながら、今後、事業を展開していく取組として挙げられます。
次に、他会計等からの借入金の解消につきましては、借入金は借入時に立てた償還計画に基づき償還することとしており、基金からの借入金は平成35年度、他会計からの借入金は平成38年度での完済を予定しております。
なお、償還財源は一般財源であり、毎年度の予算編成の中で必要な額を予算措置してまいりたいと考えております。
次に、歳出削減につきましては、平成28年度の予算編成に当たっては、市民の皆様が将来に明るい希望を持てるよう私の思いや公約を盛り込んだ小樽市総合戦略を重点施策として位置づけ、積極的に取り組んだところです。原部からの予算要求額から4億円ほどを査定で減額しましたが、限りのある財源のため、事業の有効性や必要度などを検討しながら編成をしたものであり、今後においても同様な考えの下、予算編成をしていきたいと考えております。
○議長(横田久俊)次に、第2項目めの質問に入ります。
(「議長、16番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)16番、面野大輔議員。
(16番面野大輔議員登壇)
○16番(面野大輔議員)第2項目め、小樽市総合戦略についてお伺いします。
当初予算における重点施策、1番、「あずましい暮らしプロジェクト」の中から何点か質問いたします。
新規事業であり、市長公約となっているのは、鉄道駅バリアフリー化設備等整備事業費補助金、バリアフリー基本構想策定事業費の2点です。
バリアフリー化に対する事業は、JR銭函駅とJR南小樽駅との優先順位を考え取り組んでいくことは理解できますが、森井市長が先に銭函駅のバリアフリー化事業に取り組んだ明確な理由は、どのようなことが挙げられますか、お示しください。
次に、平成28年度中の整備を目指すとのことでありましたが、JR銭函駅のバリアフリー化の工事が着工する時期、また完成する時期のめどをお聞かせください。
次に、JR銭函駅とJR南小樽駅のバリアフリー化に関しては、以前から市民の強い要望と議会議論がなされてきたと思いますが、長い時間を経て、平成28年度JR銭函駅のバリアフリー化整備事業に取りかかる予定とのことですが、28年度予算で計上されておりますJR南小樽駅のバリアフリー基本構想に関して、基本構想策定からどの程度時間をかけて整備事業に着手するお考えなのか、事業者であるJR北海道との協議の進捗状況も含め、お聞かせください。
次に、移住促進事業経費、この事業の内容は、小樽市への移住を促進するためワンストップ窓口を設置するとともに、首都圏でのプロモーション活動やホームページによる情報発信などを実施する事業とあり、その詳細は物産展開催時にコンシェルジュデスクを設置するほか、スキーリゾート地での短期滞在者向け移住相談会や、起業希望者向けの空き店舗ツアーを実施となっております。ホームページによる情報発信とは、小樽市のホームページにおいて、どのような情報発信をしていくのでしょうか、お聞かせください。
次に、昨年11月に「北海道暮らしフェア2015(東京会場)」に参加したようですが、イベントに参加した結果、相談・問い合わせ数は何件あったのでしょうか。
また、フェア参加後に感じられた課題や移住促進への効果的なヒントなどがありましたら、お聞かせください。
次に、物産展開催時にコンシェルジュデスクを設置とありますが、その概要をお聞かせください。
次に、スキーリゾート地での短期滞在者向け移住相談会とありますが、現在、該当する短期滞在者はどれほどいて、どこに滞在しているのか、どのような不満を持ち、小樽に住むメリットとしてどのような点を売り込み、移住の促進を行っていくかなどの調査が必要と考えますが、リゾート地短期移住者に対し、どのように移住促進を進めていくのかは具体的に決まっているのでしょうか、お聞かせください。
次に、空き家対策事業について、小樽市総合戦略の資料によると、空き家に関する相談の解決件数の目標値が、平成31年度で累計50件と数値目標が立てられておりますが、これから目標達成に向けて、どのように取り組んでいく考えなのかをお示しください。
次に、拡大事業として示されておりますが、平成27年度の空き家に関する予算額とその内容をお示しください。
次に、昨年5月から完全施行されている空家等対策の推進に関する特別措置法がありますが、今定例会の議案第27号小樽市空家等対策会議条例案の空家対策会議の組織構成は、建築士、弁護士、学識経験者とありますが、そのほかの構成員はどのように考えていますか、お示しください。
次に、2番、「樽っ子プライド育成プロジェクト」について、総合戦略の数値目標が設定されている地域子育て支援センター事業、母子保健推進事業、こんにちは赤ちゃん事業、乳幼児医療助成事業のいずれも現状値と平成31年度の目標値が同じである理由をお聞かせください。
次に、乳幼児等医療費助成事業について質問です。
森井市長の重点課題である小学生までの医療費を無料化にするという公約の先駆け的事業でありますが、これまで対象外だった医療実績のデータ把握など検討材料が多ければ、より正確な扶助費推計の算出ができるようになり、恒久性のある事業へと完成する道筋が立てやすくなると考えます。
しかし一方で、小樽市の財源不足を勘案すると、助成拡大が難しくなることも予想されます。平成28年度予算において、入院外についての助成拡大がなされ、一歩前進があったと理解しますが、やはり本制度に求められるさらに拡大された最終形、小学校6年生までの医療費無料化があると思います。先ほど述べたとおり、財源確保の課題もあり、今後の議論となると考えますが、将来的な展望、また他都市の動きも含めてどうお考えか、お示しください。
次に、「小樽イングリッシュキャンプ」関係事業について、国際交流を深めることにより、小・中学生の国際感覚を育成したり、英語漬けの時間を過ごすことによって語学の発達など、教育分野、教養、国際交流など、さまざまな点で子供たちの育成によい経験ができるイベントだと思います。総合戦略の目標値は100人と設定しておりますが、現状値は、67人と3分の2程度となっております。現在、少子化が進む中で目標値を達成するための今後の取組を、どのように行うのか御説明ください。
次に、周産期医療について、平成28年度の当初予算の中に、周産期医療支援事業費補助金が計上されておりませんが、この項にて質問させていただきます。
これまで小樽市では、安定した周産期医療体制の維持、確保を目的とした周産期医療支援事業費補助金を予算計上してきました。また、昨年の第2回定例会の冒頭で、森井市長は、周産期医療について「人口減少への対策は最重要課題であることから、周産期医療の安定化に向けた取組」「安定した周産期医療の実現に向けては、医師の確保が何よりも重要であることから、地域周産期母子医療センターとして認定されている小樽協会病院や、周産期医療に携わられている方々などから情報収集を行うほか、北海道をはじめとした関係機関との対話を進め、現状をしっかり把握した上で、産婦人科医の働きやすい環境を整え、支援を強化できるよう、できることから一つ一つ取り組んでまいりたいと考えております」と述べられておりました。
全国的な医師不足の中、医師の確保が難しい状況にあることは十分承知しておりますが、安心して子供を産み育てることのできる環境づくりは行政の責務であり、地域住民の願いでもありますので、周産期医療体制の維持、確保にかかわる支援は行っていかなければならないものと考えます。
また、周産期医療体制については、以前から議会でも何度も取り上げられ、会派を越えて周産期医療について議論がなされ、さらには有志の方々が、周産期医療体制の継続を求める署名活動を行った結果、5万人を超える署名を集め、団体の方々が北海道庁を訪問し、北海道知事代理へ直接署名を手渡し、署名運動の趣旨、後志における周産期医療の厳しい現状を説明してきたということも耳にしています。
また、新聞でも何度も取り上げられ、本市を含む近隣町村の住民や行政、議会、メディアなどさまざまな分野の方々が、安定した周産期医療体制の復活を待ち望んでいます。私自身も日々活動する中で、たくさんの方々に周産期医療に対し尋ねられることも多く、私自身も事の重要さを身を持って体感しているところです。
今定例会では、1点質問いたします。
今回、当初予算に周産期医療支援事業費補助金にかかわる予算が計上されなかった理由をお聞かせください。
次に、3番、「にぎわい再生プロジェクト」について質問します。
一つ目に、新規事業であるふるさと納税関係経費について質問いたします。
全国的に利用者の多い制度であると理解しておりますが、2008年から本制度の運用が始まり、実績を見てみますと、2013年中の寄附金税額控除適用者は13万3,928人、2012年中は10万6,446人、2011年中は74万1,677人、2008年から2010年中は約3万3,000人と横ばいの実績でありました。2011年の適用者が突出しているのは、東日本大震災の被災地への復興を願う寄附ということで、ふるさと納税を利用した方が多くいたことから、2011年は大幅に実績が上がっているということでした。
ふるさと納税制度自体に賛成意見、反対意見があることは承知しておりますが、小樽市がふるさと納税制度を実施するに当たり、考えられるメリットとデメリットはどのように認識されていますか。
小樽市では、現状でもありがたいことに小樽ファンが支えるふるさとまちづくり資金基金に1,000万円以上の寄附をいただいておりますが、1,000万円以上の経費を使い、どれほどの歳入の増加を見込んでいるのでしょうか、具体的人数と寄附金額をお聞かせください。
次に、ふるさと納税の特徴として、お礼品目当ての利用者も決して少なくないのは皆さんも周知の事実です。実際に、「ふるさと納税」とインターネットで検索してみると、トップに出てくるサイトは、まるでインターネットショッピングサイトのようなレイアウトデザインで構成されています。
また、最近ではあまり見かけなくなりましたが、テレビでふるさと納税の特集を見ていたころも、返礼品のブランド力、ネームバリュー、オリジナリティーなどの高い特産品が取り上げられていた記憶があります。現実は、商品力を競い合う熾烈な争いが行われている半面を持っている制度だとも考えられます。その中で、後発的に本事業に参加するに当たり、どのような姿勢で取り組んでいくのか御説明願います。
次に、小樽の特産品精査方法と精査の公平性を保ちつつ事業に取り組んでいかれるのかについてお聞きいたします。小樽の特産品はもちろん、製造業者も多数小樽市内には存在しています。その中で、特産品をどのように選択すべきなのかということは、非常に難しい問題だと思いますが、現在、どのように考えているのかお聞かせください。
次に、小樽市が本事業に取り組んでいることを、全国の方々に周知する方法をお聞かせください。
小樽市民がふるさと納税を行うことで、小樽市への市税収入が減少している実態を把握しているのか、現在、確認できる範囲でお聞かせください。
次に、国内外観光客受け入れ環境整備事業について質問します。
現在、本市に観光目的で訪れる外国人観光客が増加しております。2014年度には、宿泊客数ベースで約10万人もの外国人観光客が訪れたというデータもあります。
また、小樽市総合戦略の中でも、「アジアを中心に海外からの観光客が増加していることから、観光案内所に外国語対応の通訳を配置するほか、特に外国人のニーズが高いWi-Fi環境の整備を行うことで、利便性やホスピタリティーの向上と、観光拠点への誘導による外国人観光客の回遊性を高め」と記載されております。
まず初めに、外国人に対応した観光案内所は、市内に何か所設置されているのか、また、各観光案内所の開設者やスタッフの配置についてもお聞かせください。
次に、運河プラザに設置されている案内所だけが国際インフォメーションセンターとされておりますが、国際インフォメーションセンターの設置目的と、ほかの観光案内所との違いについてお聞かせください。
また、国際インフォメーションセンターや観光案内所に訪れる外国人観光客の主な問い合わせの内容についてお聞かせください。
次に、国際インフォメーションセンターや観光案内所に訪れる観光客を観光拠点へ誘導し、回遊性を高めるために、スマートフォンやモバイル端末を利用した観光情報の入手や、小樽市内の観光をリアルタイムでSNSなどにアップして、情報を発信できるようにWi-Fi環境整備が求められております。国際インフォメーションセンターや観光案内所のWi-Fi環境の整備状況についてお聞かせください。
また、私は、先月開催された小樽雪あかりの路のお手伝いをさせていただきましたが、本部のある文学館・美術館に市で設置している移動式Wi-Fiの環境が整備されており、数多くの韓国人や中国人のボランティアと交流する中で、小樽雪あかりの路会場でWi-Fiがつながると便利であるという声を聞きました。そこで、移動式Wi-Fi環境は、総合戦略の目標値では、平成31年度に設置日数を30日としておりますが、この目標を達成するために設置場所や期間は、どのように想定されているのかお聞かせください。
4番目、「あんしん絆再生プロジェクト」についてお伺いします。
日本は、自然災害大国とも称されるように、地震をはじめ台風、大雨、大雪、洪水、土砂災害、火山噴火、津波などの自然災害が発生しやすい国土です。時には、多くの人の生命を奪い、災害の大きな爪跡を残し、復興に多大な時間と費用をかけなければならない事態に陥ることもあります。自然災害は、突然訪れ、人間の力が及ばないほどの恐ろしいものです。もしもの災害に備え、個人個人が防災への関心を高めることが求められておりますし、行政として防災について、対策を講じなければいけません。
そこで、防災関係経費について、質問します。
平成27年度予算は1,451万7,000円でしたが、28年度予算は1,045万8,000円と減少をしております。防災は地域住民の意識や近隣の住民のつながりなど、一概に費用をかければ災害に対応ができるというものでもない一面を持っているとは理解しますが、重点施策中にある避難所機能強化事業について、平成27年度は750万円の予算が計上されておりましたが、28年度は630万円と120万円減額しています。その一方で、基金繰入金は平成27年度よりも増加しているのはなぜですか。本事業では、備蓄品の整備と備蓄食料の更新ということですが、なぜ重点施策であり、また市長公約でもある予算が減額されているのかお聞かせください。
次に、福島第一原発事故を踏まえ、小樽市地域防災計画に原子力防災対策を盛り込みますと明言していますが、本年度予算は、原子力防災関係事業費は平成27年度とほぼ横並びです。平成27年度の予算執行状況と28年度の事業内容に何か変更点はあるのでしょうか、お聞かせください。
2月19日の北海道新聞の記事ですが、小樽市地域防災計画に原子力防災計画が追加されたという報道がありましたが、市長は、原子力防災計画には関心を持ち、対応していくということを以前から述べられておりましたが、現時点では原子力防災計画は最終形と考えますか。
また、これから市民の皆様への周知は、どのようにお考えなのかお聞かせください。
二つ目の項目については、以上です。
○議長(横田久俊)理事者の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)市長。
(森井秀明市長登壇)
○市長(森井秀明)ただいま小樽市総合戦略について御質問がありました。
初めに、「あずましい暮らしプロジェクト」についてですが、先に銭函駅のバリアフリー化事業へ取り組んだ理由につきましては、平成26年度の1日当たりの駅乗降者数が、銭函駅は約5,300人、南小樽駅は約3,600人で、銭函駅の利用者数がより多いことが要因の一つであるとともに、整備の検討を同時に行い始めた両駅において、南小樽駅のほうが周辺を含めて面的な整備に時間を要すると判断したことから、銭函駅を先行して整備をすることとなったものであります。
次に、銭函駅のバリアフリー化の工事の着工、完成時期につきましては、平成28年度の整備事業として、本駅が国に事業採択された場合を前提にお話をさせていただきますと、JR北海道より工事の着工は、本年6月ころ、完成、使用開始は、来年3月ごろと聞いております。
次に、南小樽駅のバリアフリー基本構想策定から整備、事業着手までに要する時間につきましては、南小樽駅のバリアフリー化は、平成28年度に策定を予定している駅及び周辺のバリアフリー基本構想に基づき実施されるものであります。本市と北海道運輸局、事業者であるJR北海道による協議会では、銭函駅の整備終了後、引き続き、南小樽駅を整備することで一致しておりますので、基本構想策定後、直ちに整備事業に着手できるよう今後も協議を進めてまいりたいと考えております。
次に、本市の移住ホームページにおいて、どのような情報を発信しているのかにつきましては、小樽への移住をお考えの方に、まちの様子を知っていただくため、今年度制作した小樽を紹介する移住プロモーション映像を掲載しているほか、移住、起業希望者の小樽体験ツアーの募集や通年型の体験移住、いわゆる「ちょっと暮らし」の施設案内など、実際に小樽の暮らしを体験することで、スムーズな移住に結びつくような情報発信を心がけているところであります。特にプロモーション映像を掲載してから、アクセス件数の伸びは著しく、今年度は、問い合わせ件数も増えていることから、今後も効果的な情報の発信に努めてまいりたいと考えております。
次に、北海道暮らしフェアにおける相談件数や問い合わせは何件あったか、またフェア参加後に感じた課題や移住促進のヒントにつきましては、主催者発表による本市ブース訪問者は40人であり、全76ブース中、第2位という結果でした。実際に相談を受けた件数は35件であり、相談の中心は、仕事と住居で、関心の高い方が興味を示していたのは不動産物件の折り込みチラシでしたので、こうした情報を充実させることについて課題を感じました。相談は、「ちょっと暮らし」施設に関する内容が多いことがヒントとなり、避暑を兼ねて北海道で過ごす方も多いことから、今後ここから完全移住につなげていく可能性についても見いだしてまいりたいと考えております。
次に、物産展開始時に設置するコンシェルジュデスクの概要につきましては、本年12月に、西武池袋百貨店などで開催を予定している小樽物産展の期間中において、会場内にコンシェルジュデスクを設置し、期間中に本市の移住担当者を派遣することで、本市が来年2月に開催を予定している市内での起業を希望する方向けの空き店舗ツアーの参加募集についてもPRを行いながら、移住に関する相談に応じるというものであります。
次に、スキーリゾート地での短期滞在者向け移住相談会で、どのように移住促進を進めていくかにつきましては、冬期間はリゾート地で働き、仕事のない夏期間は、本州などに帰ってしまう方について、夏期間の仕事を周辺市町村においてマッチングをするのが移住相談会の主な目的であります。本市としましては、将来的には、地元への移住を視野に入れつつも、スキーリゾート地や近隣町村に配慮し、当面は、夏期間の仕事のマッチングに力を入れながら、移住に関する相談に対応してまいりたいと考えております。
次に、総合戦略で示している空き家対策事業の目標達成に向けての取組につきましては、昨年6月に建設部内に空き家対策担当職員を3名配置して、ワンストップ相談窓口を設け、市民の皆様からの相談に対応しているところですが、新年度には、空家等対策計画の策定の中で、空き家の利活用や危険な空き家への対応についての検討を進めてまいりたいと考えております。
次に、平成27年度の空き家に関する予算額と、その内容につきましては、市内全域を対象とした空家実態調査事業費として800万円を計上しております。そのほか、空き家対策事業費として、現地調査等に使用する専用車両のリース代や、セーフティコーンの購入費などの安全対策に係る経費など、60万円を計上しております。
次に、小樽市空家等対策会議のその他の構成員につきましては、市内の不動産、福祉、防犯などの団体に推薦をお願いするほか、小樽まちづくりエントリー制度や一般公募を通じて市民の皆様に参加をしていただきたいと考えております。
次に、「樽っ子プライド育成プロジェクト」についてですが、まず地域子育て支援センター事業、母子保健推進事業、こんにちは赤ちゃん事業、乳幼児医療助成事業の現状値と目標値の設定根拠につきましては、地域子育て支援センター事業の数値は、人口減少や出生数の減少により、利用人数等は減少傾向で推移することが予測されますが、現状値の維持を表すことで、サービスの水準の維持を示すこととしたものであります。母子保健推進事業、こんにちは赤ちゃん事業の数値は、既に実施率や受診率が9割を超える高い水準であり、現状維持を図ることで子育てしやすい環境づくりにつながるものとして設定したものです。
また、乳幼児医療助成事業の数値は、総合戦略策定時では、当該事業に係る拡大の規模や内容が未定であったため、平成26年度の数値を置いたものであります。
次に、乳幼児医療助成事業の拡大に係る今後の展望につきましては、私の公約の最終形は、小学生までの医療費自己負担の無料化であります。今後の展望といたしましては、2年程度継続をしながら子供の医療需要などを分析するとともに、現在、国が設置している子どもの医療制度の在り方等に関する検討会において示される方向性や本市の財政状況を踏まえ、公約の最終形である小学生までの自己負担無料化の実現に向けた判断をしてまいりたいと考えております。
また、他都市の動向については、旭川市、釧路市、北見市が、平成28年度に新たな拡大を目指していると聞いております。
次に、周産期医療支援事業費補助金を予算計上しなかった理由につきましては、現時点においても、分娩再開に向けて関係機関と継続して協議を重ねているところであることから、当初予算への計上は見送ったものでありますが、協議を進める中で、支援の内容を固められる状況になりましたら、改めて予算を計上したいと考えております。
次に、「にぎわい再生プロジェクト」についてですが、まずふるさと納税制度を実施していく上での本市のメリットにつきましては、まちづくり施策に対する賛同者の増加を促し、本市に対するイメージの向上が図られることや、地場産品を買い上げることによる地域経済への波及効果と地場産品のPR、さらには、本市来訪のきっかけづくりになるものと考えられます。
また、デメリットにつきましては、本市に限ったことではありませんが、市民が他都市へ寄附をした場合には、市税収入の減少につながることや確定申告が不要となるワンストップ特例制度による事務量の増加が考えられます。
次に、具体的な人数と寄附金額につきましては、寄附者の人数は、年間で2,000人を見込んでおります。
また、寄附金額につきましては、返礼品が贈呈される対象金額を考慮すると、最低でも2,400万円と見込まれます。
次に、ふるさと納税に対しどのような姿勢で取り組んでいくのかにつきましては、返礼品は、他の自治体と商品力を競い合うものではなく、寄附を通して本市の施策に賛同していただいた方への感謝の気持ちとして表すものと考えており、高価ではなくとも小樽らしさをPRできる品物を贈ることを基本に取り組んでまいります。
次に、特産品をどのように選択すべきかにつきましては、まずは現在、小樽市のホームページに掲載されているお墨つきの小樽ブランドの商品を考えております。
次に、ふるさと納税の周知方法につきましては、現在もホームページやチラシなどを活用し、本市への寄附を募っておりますが、市のホームページのリニューアルや注目度の高い外部サイトを活用した周知を図るほか、北海道暮らしフェアや物産展などさまざまな機会を捉えて、さらなるアピールを図ってまいりたいと考えております。
次に、市税収入が減少している実態の把握につきましては、小樽市民がふるさと納税を活用して、市民税の税額控除を受けた人数及び金額は、平成26年度当初賦課において56人、約235万円となっております。平成27年度当初賦課においては200人、約286万円と把握しております。
次に、外国人に対応した観光案内所につきましては、市内4か所の観光案内所があるうち、2か所に通訳を配置しており、一つは、小樽観光協会が開設している国際インフォメーションセンターで、英語、中国語、韓国語を話せるスタッフ3名がおり、そのうち2名と日本語スタッフ1名が窓口に配置されております。
二つ目は、堺町通り商店街が開設している堺町通り観光案内所で、英語と韓国語を話せるスタッフ1名と英語スタッフ1名が配置されております。
次に、国際インフォメーションセンターの設置目的につきましては、急増する中国、台湾、韓国などの外国人観光客の受入れ態勢を強化するため、平成24年4月に設置したものです。他の観光案内所との違いにつきましては、英語ばかりではなく中国語、韓国語に対応できるスタッフを配置しているところで、各観光案内所を訪れた外国人観光客にも、電話を通じて応対するなど、本市の総合案内所の役割を果たしているものであります。
次に、外国人観光客からの主な問い合わせ内容につきましては、目的地への交通アクセスや所要時間など、観光ルートに関する問い合わせが最も多く、次いで観光施設、土産店、飲食店等の情報提供依頼となっております。
次に、国際インフォメーションセンターや観光案内所のWi-Fi環境の整備状況につきましては、国際インフォメーションセンター、浅草橋観光案内所、堺町通り観光案内所にWi-Fi設備が設置されており、案内所スタッフが利用方法等の説明に当たっております。
今回、JR小樽駅コンコース内に、観光案内所窓口を新設することにより、JR北海道が設置しているWi-Fi設備についても、観光案内所スタッフが利用のサポートを行うことが可能となりますので、Wi-Fiの利便性が向上するものと考えております。
次に、移動式Wi-Fi環境の総合戦略の目標値につきましては、外国人客が乗船しているクルーズ客船が小樽港に寄港する接岸岸壁において、延べ20日間、市内で開催される二大イベント、おたる潮まつりでは、会場である第3号ふ頭基部に3日間、小樽雪あかりの路では、本部事務所に近い旧手宮線会場に10日間のうち悪天候日を除く7日間、合計30日間設置することを想定しております。
次に、「あんしん絆再生プロジェクト」についてですが、まず防災関係経費に関して、避難所機能強化事業の来年度予算額が本年度に比べ減額となっている一方で、基金の繰入額が増額となっていることにつきましては、基金の使途が非常用食料等の購入費用に限られており、来年度に更新が必要となる非常用食料が、今年度に比べ多いため、繰入金額が増額となっております。
次に、避難所機能強化事業は重点施策であり、市長公約である事業の予算がなぜ減額されているのかにつきましては、避難所機能強化事業では、東日本大震災を踏まえ、平成24年度から5年間で防寒、トイレ対策などの備蓄品や避難所標識の整備などを進めてきたところであります。平成27年度は、15か所の避難所に備蓄品を整備いたしましたが、最終年度となる28年度は9か所に減るため予算減額となりますが、今後は避難所機能強化事業を継続しながら、備蓄計画の作成に向け検討してまいりたいと考えております。
次に、原子力防災関係事業費の事業内容につきましては、本事業は北海道の補助を受け、泊発電所における原子力災害に備え、円滑な応急活動や市民の安全確保のほか、古平町住民の受入れ支援のために必要な通信機器や広報車などの資機材等の整備を行うものでありますが、平成27年度は安全ベストなど応急活動を行う職員の装備品や、避難に支援が必要な方のデータを地図上で管理する地図情報ソフトを導入したところであります。平成28年度は、一時滞在場所等において、古平町住民に情報提供を行うための機器や、物質表面の放射能汚染測定に用いる測定器を新たに購入する予定としております。
次に、このたび追加された原子力防災計画が最終形のものであるかということにつきましては、この計画は各関係機関に御検討をいただきながら策定作業を進め、先日の小樽市防災会議において追加することが決定されたところでありますが、防災計画は常に最新の知見等による見直しや内容の検討を行い、必要な修正、新たな項目の追加を行っていくべきものであり、防災への取組に終わりはないものと考えております。
また、市民への周知につきましては、ホームページへの掲載とともに、まち育てふれあいトークなども活用し、周知を図ってまいりたいと考えております。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)教育長。
○教育長(林秀樹)面野議員の御質問にお答えいたします。
ただいま小樽イングリッシュキャンプの目標値を達成するための今後の取組について御質問がございました。本事業は、外国人との宿泊を伴った活動や英語による外国人観光客への観光案内等の体験を通じて、観光都市小樽のグローバル化を担う人材の育成を目的に平成26年度から実施をしており、これまでは英語を用いた挨拶やゲームなど、小・中学生が同じ内容で実施をしてまいりました。しかしながら、小学生と中学生とでは、英語でのコミュニケーション能力に差が見られますことから、児童・生徒の能力等に応じて活動を分けて実施することで参加しやすい環境を整え、参加者の増加を図ってまいりたいと考えております。
また、外国語指導助手、いわゆるALTを2名増員することとしておりまして、外国人との英語でのコミュニケーションの機会を増やし、内容の充実を図ることで本事業の魅力を伝え、目標値の達成を目指してまいりたいと考えております。
○議長(横田久俊)次に、第3項目めの質問に入ります。
(「議長、16番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)16番、面野大輔議員。
(16番面野大輔議員登壇)
○16番(面野大輔議員)次に、第6次小樽市総合計画について質問します。
平成21年に策定されて以降、約7年の時間が流れました。小樽市のまちづくりや施策を進める上で基本となる指針が示されている計画ですが、総合計画は大きく分けて五つのテーマで構成されています。そのテーマの中で33の施策に分かれ、さらに67の象徴的な指標に分けられています。市民にとってわかりやすい市政運営のために、施策に対する数値目標を示し、より効率的で効果的に計画を推進しますと、そう書かれています。総合計画策定以来、小樽市はこれらの指標を用いて計画の推進管理を行い、施策の目標に対する成果を検証するように進めてきました。まちづくりや人づくりは、数値目標を達成しても完成するわけではないと考えますが、総合計画における数値について質問したいと思います。
第6次小樽市総合計画の成果指標について、現状値と目標値が各指標に設定されておりますが、目標値の算出根拠と施策を行う上で、どのように活用しているか、お示しください。
また、指標の重要性をどうお考えでしょうか、御説明ください。
次に、数値目標の達成が事業の最終形とみなすのではなく、数値を達成した指標についても、その結果、どのような効果が得られたのかの十分か否かの検証が必要だと考えますが、いかがでしょうか。
また、平成28年度当初予算には、次期総合計画策定に向けた取組を開始する関係経費として240万円の予算が出ておりますので、次期総合計画の策定を期待しているところです。
三つ目の項目については、以上です。
○議長(横田久俊)理事者の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)市長。
(森井秀明市長登壇)
○市長(森井秀明)ただいま第6次小樽市総合計画について御質問がありました。
まず、成果指標における目標値の算出根拠と活用につきましては、計画策定時点での最新の現状値を基に、近年の傾向や人口、経済などの外的環境を加味するとともに、施策を実行あるいは改善することで見込まれる効果を踏まえながら総合的に勘案し、目標値として設定したものであります。この成果指標については、施策の推進状況や効果のほか、課題や今後の方向性を検討するため活用をしております。
また、施策の進行管理ばかりではなく、市民の皆様にも推進状況を目に見える形で示すことができることから、重要なツールの一つであるものと考えております。
次に、目標値の達成後も効果の検証が必要ではとのことにつきましては、計画期間に目標値を達成することは一つの成果として捉えることができますが、行政が取り組む事業については、その効果を把握するとともに、必要な点検や見直しを行いながら業務の改善を図る必要があることから、今後の施策の展開に向けては、PDCAサイクルを念頭に継続して検証を進める必要があるものと考えております。
○議長(横田久俊)次に、第4項目めの質問に入ります。
(「議長、16番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)16番、面野大輔議員。
(16番面野大輔議員登壇)
○16番(面野大輔議員)次に、四つ目の項目、2月上旬に入港した米艦船について質問いたします。
現在、小樽港は物流やクルーズ客船の寄港など、商業港として機能しているところです。しかし、昨年に続き、小樽港には2月上旬、米海軍第7艦隊の掃海艇パトリオット、その後、まもなくしてミサイル駆逐艦ベンフォールドの2隻の米艦船が商業港である小樽港へと入港してきました。
先月、市民と語る会に参加された方からも、米艦船の入港に対する反対意見がありましたが、一部市民の方も大変心配され、危険を感じている状況です。
米艦船の入港に際し、商業港としての機能維持はもちろん、どのような方針で対応をしていきますか。昭和57年小樽市議会にて核兵器廃絶平和都市宣言をしている本市ですが、米艦船入港時に問題視される核兵器搭載の有無が不透明な状況で入港を許可することは、自治体として矛盾すると思うがどうでしょうか。
小樽港港湾BCP策定事業費の内容で、自然災害や大事故などの危機的事象が発生しても、小樽港の重要機能が最低限維持できるよう、危機的事象の発生後に行う具体的な対応などを示す計画を策定するようですが、昨今、世界では紛争やテロなどが多発しております。そのような人為的な事件が小樽港で起きた場合、現在まで積み上げてきた商業港としての小樽港という立ち位置だけではなく、観光はもちろん、小樽市民も甚大な被害を受けることは容易に想像ができます。これからも米艦船の寄港を承認し続ける以上、このような有事が起きる可能性は全くゼロではないと思いますが、もし仮にもそのような有事に遭遇し、港湾施設の被害が発生した場合の対応も含め、今後、本計画を策定していくのか、お示しください。
四つ目の項目については、以上です。
○議長(横田久俊)理事者の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)市長。
(森井秀明市長登壇)
○市長(森井秀明)ただいま2月上旬に入港した米艦船について御質問がありました。
まず、商業港としての機能の維持につきましては、米艦船の小樽港への寄港時には、従前から入出港時及び接岸時の安全性のほか、貨物船などの商船の入港予定を確認するなど、商業港としての港湾機能への影響について検証した上で、岸壁手配に当たっての判断をしており、今後ともこれまでと同様の方針で対応をしたいと考えております。
次に、核兵器廃絶平和都市宣言をしている本市が、核兵器搭載の有無が不透明な状況で入港許可をすることは矛盾するのではないかとのことにつきましては、米艦船が小樽港へ寄港する際には、外務省のほか、在札幌米国総領事館に対し、核搭載の有無について文書照会しております。外務省からは、搭載能力がない以上、核兵器を搭載しないことにつき、我が国政府として疑いを有しない旨の回答を得た上で判断をしているところでありますので、核兵器廃絶平和都市宣言と矛盾するものではないと考えております。
次に、有事に遭遇し、港湾施設に被害が発生した場合の対応計画につきましては、港湾BCPは、大地震等の自然災害、テロ等の事件、大事故などの危機的事象が発生しても、当該港湾の重要機能が最低限維持できるよう危機的事象の発生後に行う初動対応や事業継続対応などを内容として策定をしてまいります。
○議長(横田久俊)次に、第5項目めの質問に入ります。
(「議長、16番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)16番、面野大輔議員。
(16番面野大輔議員登壇)
○16番(面野大輔議員)次に、第5項目め、新教育長及び新教育委員会制度について質問します。
新教育長に就任した林教育長についてですが、森井市長は選任に当たり、市長の思いの丈や現在の小樽の課題などを事前に話合いをした上で要請し、林教育長も市長の思いに同意、共感を得て承諾したことと思います。林教育長との事前の話合いの内容や森井市長が林教育長へ期待する教育行政の取組をお答えください。
次に、林教育長が小樽市の教育長の職につかれました。
しかし、私たちの林教育長の事前情報としては、簡単な経歴のみとなっております。これから、市教育行政を進めていく姿勢について、また新制度への期待も含め、ぜひ一言お聞かせください。
次に、平成27年4月から施行となりました地方教育行政の組織及び運営に関する法律の改正によって、以前の制度と異なる点が多くあります。改正前の課題について有識者の見解を探ってみると、権限と責任の所在が不明確、地域住民の意向が十分に反映されない、教育委員会が形骸化している、意思決定に迅速性、機動性が欠けるなどが挙げられています。前制度の課題、問題点について、本市でも実際にそのような問題があったと認識しているか、お答えください。
次に、新制度への移行の認識について伺います。
改正によって定められている教育委員長と教育長の一本化、総合教育会議の設置、教育に関する大綱を首長が策定など、タイミングの差はありますが、全自治体は新制度に移行しています。この改正により、本市における教育行政が具体的にどのように変わっていく見込みで、どのようなことが期待されるのか、お聞きします。
まず一つ目に、教育委員長と教育長が一本化されることにより、どのような効果が得られると考えていますか、お示しください。
二つ目に大綱の策定における市長の認識、姿勢についてお尋ねします。
教育の目標や施策の根本的な方針を決める大綱ですが、策定は市長の専決事項とあります。仮に総合教育会議内で大綱策定時に教育委員会との協議、調整が調わない場合に、市長はみずからの意向に沿って教育委員会の承認を得られずとも決定できる権限を持っていますが、そのような場合にどうするお考えなのか、お聞かせください。
最後に、この法改正が行われたきっかけとも言われている、2011年大津市で起きたいじめ自殺事件についてですが、法改正を行っただけで、いじめやいじめ自殺が解決に至るとは考えておりません。いじめるほうもいじめられるほうも人間です。そして、学校の現場では、さまざまな問題が日々起こり、大きなストレスを感じながら過ごしている人も少なからずいることと思います。子供が減っている少子化とは逆行し、問題が少なくなっているという安堵の声は聞こえてきません。新制度は、教育行政に対する首長の影響力、関与の強まり、教育の政治的な中立性、教育行政の安定性、継続性が低下するのではないかと課題が指摘されています。それらに十分配慮の上、少しでも問題解決に近づけるために、児童・生徒はもちろん、生徒の父母の皆様や地域住民の意向を幅広く取り入れられるよう、教育行政を行っていただきたいと思います。
以上、再質問を留保して質問を終わります。(拍手)
○議長(横田久俊)理事者の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)市長。
(森井秀明市長登壇)
○市長(森井秀明)ただいま新教育長及び新教育委員会制度について御質問がありました。
まず、新教育長の選任に当たっての事前の話合いの内容や教育長へ期待する教育行政への取組につきましては、私から林教育長に対し、子供たちの学力の向上に向けた取組や地域との連携を通じた人材の育成、教育環境の整備など、本市の教育行政について、これまで前教育長が行ってきた取組を継承し、さらに発展させていただきたい旨をお伝えいたしました。
林教育長には、そうした私の思いを理解いただき、同意をいただいたものと考えておりますので、これまでの豊富な経験を生かしていただき、本市の教育の充実、発展のために教育行政をリードしていただきたいと考えております。
次に、大綱の策定に当たって、総合教育会議で教育委員会との協議、調整が調わない場合への対応につきましては、地方教育行政の組織及び運営に関する法律についての文部科学省からの通知では、総合教育会議において教育委員会と調整のついていない事項を大綱に記載したとしても、教育委員会では、当該事項を尊重する義務を負うものではなく、その執行については、教育委員会が判断をするものとされております。このことから、本市における大綱と教育行政の執行とにそごが生じることのないよう、あらかじめ教育委員会と十分に協議、調整を尽くした上で、合意に至った事項を大綱に記載することが肝要であると考えております。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)教育長。
○教育長(林秀樹)ただいま新教育長及び新教育委員会制度について御質問がございました。
初めに、これから小樽市の教育行政を進めていく私の姿勢でございますが、平成23年度に就任以来、上林前教育長は、教育委員会と学校との距離を縮めること、小樽の恵まれた教育資源を活用すること、さらには、まちづくりは人づくりの考えを教育行政執行方針に掲げ、この間、そのリーダーシップの下、さまざまな取組を進め、着実に成果を上げてこられたものと認識をしております。
その上で、私といたしましては、前教育長が挙げられた成果を礎として、また、私のこれまでの教育行政における経験を生かし、教育環境を向上させるための取組を着実に進めながら、確かな学力、豊かな心、健やかな体のバランスのとれた児童・生徒の育成に努めてまいりたいと考えております。
一方、教育委員会として取り組むこととしております文化遺産のまちづくりへの活用などのように、近年、教育の枠を越えて取り組むべき政策も多くなっていると認識をしておりますことから、新たに設置されます総合教育会議などを通じて、市長部局との連携をこれまで以上に密にして、より政策効果を発現できるよう取り組んでまいりたいと考えております。
次に、教育委員会制度改正前の課題への認識についてでございますが、一般的に指摘されている課題につきましては認識をしておりますけれども、本市において、それらの課題が原因となり、具体的に問題となった事例は、これまでになかったものと考えております。
次に、教育委員長と教育長が一本化されることにより得られる効果についてでございますが、教育行政の一義的な責任が新教育長に一本化され、責任体制の明確化が図られるとともに、常勤の教育長が教育委員会の代表者となることによりまして、緊急時におきましても、迅速に会議を招集することができることなどの効果があるものと考えております。
(「議長、16番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)16番、面野大輔議員。
○16番(面野大輔議員)それでは、何点か再質問をさせていただきます。
まず、小樽市総合戦略の重点目標である人口減少対策について、今回、事業、施策が多く示されている総合戦略でしたが、森井市長就任よりもかなり前から日本全国において人口減少は懸念されていたと思うのですけれども、今回、森井市長も公約に掲げているものから、そうでないものまで事業の中に入っていると思うのです。今までの小樽市の取組と、今当初予算の森井市長が今後取り組んでいかれる事業について、どのような点を考慮して違いを生み出そうとしたのかをお示しください。
また、取組の違いがあるのであれば、以前の取組の検証結果と今後行っていく事業に、その検証結果をどのようにつなげていって、平成28年度予算に計上した事業というのが具体的にあるのであれば、それも合わせてお示しください。
次に、JR銭函駅のバリアフリー化について、2月22日にNHKで報道されていたというお話を市民からお聞きして、その方のお話では、その報道内容は平成28年度中に整備事業が始まるというニュアンスで放送されており、私もそういうふうに説明を受けたのですが、今定例会では、6月に着工予定だということで答弁をいただいています。やはりそういう方がかなり多いのかなと私も思うのですが、もう着工が始まると認識されている方から市への問い合わせがあれば、その件数と内容をお知らせください。
それと、JR銭函駅のバリアフリー化については、国の予算がまだ充てられない状況で6月から整備着工予定ということで、今、認識しておりますが、何を根拠に6月から整備に着工できるというめどを立てられたのか、関係機関からの情報だとか進捗状況、その辺の国の予算づけがいつ決まるのかということを推察された上で、6月着工予定と言われているのか、それとも本当に希望的なもので6月着工予定ということなのか、逆に、いつ国の予算づけが決定すれば6月に着工できると考えているのか、お答えください。
次に、移住促進事業に関して、後志総合振興局が、倶知安町、ニセコ町、赤井川村でアンケート調査を実施したところ、その結果は、リゾート施設、観光、飲食業、農業ヘルパー、就農などの回答が多くあったようなのですが、その中には小樽市内を望む方も多く、今回の市の重点施策でもある移住促進事業に当てはめたとき、住まい、雇用というのは先ほども答弁いただいていましたが、どのように取り入れていくというか、割り振りを考えているのか。どのようなところを提示してあげるのか。問い合わせが来たときに、どういうところをお勧めしていくのか、そういうところが具体的にあればお示しいただきたいと思います。
またさらに、これは新聞記事なのですが、地元の観光事業者などと住まいの確保に関する協力について盛り込んだ協定というのを、2月下旬に締結するとあったのですが、この協力体制への協定というのは、倶知安町、ニセコ町、赤井川村だけのものなのでしょうか、それとも小樽市もその協定の中に含まれているのか、お答えください。
次に、ふるさと納税の返礼品の決め方について、先日の答弁で、公募型プロポーザル方式を使用し、産品の精査、決定をしていくということでお聞きしていたのですが、この公募型プロポーザル方式というのは、公募上、発注者は小樽市になると思いますが、公募条件を取り決めて、その後、方式に従って参加者を募り、その案件に関して精査していくという流れだと思います。そして、この公募条件の取決めというところが一番大切な部分になってくると思うのですが、ふるさと納税の返礼品の取決めについては、予算は総務企画費で計上されているのですが、公募条件の取決めというのは、どのような体制で行っていくのか、お示しください。
また、このふるさと納税の開始時期は、いつなのかをお知らせいただきたいと思います。
○議長(横田久俊)再質問の最初の総合戦略の関係が、新しい質問に聞こえたのですが、答弁にはありましたか、本答弁の中の……
(発言する者あり)
検証結果うんぬんというものがですね。
それと、少し整理させてもらいますと、移住の関係でお話があって、その後、観光事業者との協定の話がありましたが、これも新しい質問に感じましたし、それから最後のふるさと納税も、本答弁の中にふるさと納税のお話はもちろんありましたが、私の記憶では、公募条件の取決めの返礼品のうんぬんというのが、なかったような気がしますが、お答えができる範囲でお答えを願います。
理事者の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)市長。
○市長(森井秀明)面野議員の再質問にお答えいたします。
私が答弁したこと以外に関しましては、担当部長から答弁をさせていただきますので、よろしくお願いいたします。
私からは、人口減少対策に対して、日本全国で懸念をされているということで、大きな視野でお話しされていたかとは思うのですが、今までの小樽市の取組との違いについてということだったかと思います。今までも小樽市は、他の自治体、特に10万都市の中では先行して人口減少が進んでいたこともあるので、今までも人口減少に歯止めをかけるための対策というのは取り組んできたというところかと思います。私としては、今までの取組で効果的なものは当然続けていくべきだと思っておりますし、さらにその違いというか、新たな取組ということで、先ほど答弁させていただいた対策について取り組んでいるところでございます。幾つか、先ほども御紹介させていただいているところでございますが、乳幼児の医療費の無料化のお話であったりとか、先ほど御指摘いただいた移住に対しての対応においても、今までの取組にさらに取組を加えたりとか、新たな取組を考えたりとか、さらには北海道で取り組んでいるところに対して連携をさせていただいたりとか、さまざまな取組で、新たな取組が増えてきているという認識を私は持っているところでございます。そのような政策を実現することで、この人口減少に何とか歯止めをかけていきたい、このような思いを持っているところでございます。
もう一点、銭函駅のバリアフリー化の着工時期のお話ですが、これについては、協議会の中で、運輸局とJR北海道と、そして小樽市との三者協議の中で予算がしっかりと確定したら、この予定、流れで行っていきたいということで話合いが進んでいるというところでございます。そのような中で、まさにここもそうですが、今、予算案を提案させていただいているところでございますので、議員の皆様のほうで、その予算が可決されれば、その予算がつくということで、それも決定してから動くということになります。国においても、その場所がまだ確定していないというところなので、それが決まったら、全てJR、運輸局、そして小樽市との三者の段取りがとれますので、それがとれましたら、この6月着工に向けて動き始めるということで御理解をいただければと思います。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)総務部長。
○総務部長(小鷹孝一)面野議員の再質問にお答えをいたします。
私からは、バリアフリーの関係につきまして、2月22日にNHKで放送された番組の関係で問い合わせがなかったかということでございますが、電話等での問い合わせというのは、その後はございませんでしたけれども、2月中旬に行われました地元への説明会の中で、銭函連合町会長から、これについての質問があったというものが1件ございました。
○議長(横田久俊)移住とふるさと納税はお答えできませんか。移住は、倶知安町、ニセコ町、赤井川村と、リゾートの関係で、小樽への移住にどのように取り入れていくのかという、これは新しい質問のようですが、これはよろしいですか。もし、よければ予算特別委員会でもう一回出していただければと思います。
ふるさと納税は。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)財政部長。
○財政部長(前田孝一)ふるさと納税につきましては、返礼品の発送分等の業務につきましては、現在、財政部で条件設定等の検討を進めているところでございます。
また、開始時期につきましては、4月に寄附していただいた方から間に合うように準備をしているところでございます。
(「議長、16番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)16番、面野大輔議員。
○16番(面野大輔議員)再々質問で2点だけお伺いします。
今、森井市長からも御答弁があったのですが、今定例会でJR銭函駅バリアフリー化のための整備事業について、例えば市で今回、当初予算が議決されても、国の予算がつくかどうかというのは、いまだわからないということなのですか、それともある程度のめどは立っているということなのでしょうか。
もし、国の予算待ちみたいなところで、小樽市は予算をつけたけれども、最終的に国には予算がなかったというふうな、そういう最悪の事態というのは全く考えられないものなのか、本当に着工できるものなのかということを、しつこいようですが、最後にもう一度お答えください。
あと、ふるさと納税の返礼品については、検討していくということはもちろん検討していかなくてはいけないと思うのですが、もう今日は3月8日で、4月から寄附してくれた方に返礼品を渡していくということなのですから、タイムスケジュール的にどのぐらいの公募を行って、公募を行ったはいいけれども、どうやって詰め合わせにするとか発送元を決めるだとか産品を決めるとかと、かなりタイトになっていくと思うのですが、スケジュール的にはどのようにお考えなのか、最後、この質問で終わりたいと思います。
○議長(横田久俊)理事者の答弁を求めます、2点。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)市長。
○市長(森井秀明)面野議員の再々質問にお答えをいたします。
私の答弁以外については、担当部長より答弁をいたします。
私からは、JR銭函駅のバリアフリー化に伴う整備事業費の件でございますが、まだ国から正式なお話というのは受けておりません。それについては、本当に一日も早く聞けたらという思いはありますが、残念ながらまだ正式なものは来ていないので、めどが立っていないと言われれば立ってはおりません。
ただ、平成28年度予算の中の駅としては認められているというふうに聞いておりますので、それが予算化された後に事業選定がありますから、その選定で銭函駅ということが決まりましたら、そのときに正式なお話が来るのではないかと思っているところでございます。
そしてもう一つ、もしもそれがだめだった場合、それについては、先ほどお話しさせていただいた協議会の中で、平成28年度の予算の中に入らなかったということから、もう一度協議をしていただいて、その後において、例えば補正予算がつけられるのかとか、ほかの方法があるのかということを、その協議会の中で先々のことについて考えていただきたいと考えているところでございます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)財政部長。
○財政部長(前田孝一)ふるさと納税に関しての再々質問でございますが、まず返礼品そのものにつきましては、市長の答弁にございましたとおり、お墨つきの小樽ブランド商品からということで考えてございます。問題になりますのは、安定的な調達ですとか発送業務がきちんと行われるという、そういう実施体制の部分をきちんと確認した上で業者を選定するという、そういう流れになってございます。実際の発送業務そのものは、4月1日に寄附したらすぐというのではなくて、一定程度まとめて、大体今のところは月2回ほど締めて発送者リストをつくって業者に渡して発送していただくという段取りで考えてございますので、予算が議決されれば、速やかに準備を整えることで十分間に合うと思ってございます。
○議長(横田久俊)面野議員の会派代表質問を終結し、この際、暫時休憩いたします。
休憩午後6時26分
――――――――――――――
再開午後7時10分
○議長(横田久俊)休憩前に引き続き、会議を再開します。
この際、石田議員から発言の申出がありますので、これを許します。
(「議長、6番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)6番、石田博一議員。
○6番(石田博一議員)平成28年3月8日の第1回定例会において、私の議事進行における発言に不適切な文言があり、市議会並びに関係議員に対しおわび申し上げるとともに、今後の発言には十分留意することを申し添え、私の謝罪といたします。申しわけございませんでした。
○議長(横田久俊)会派代表質問を続行します。
(「議長、5番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)5番、安斎哲也議員。
(5番安斎哲也議員登壇)(拍手)
○5番(安斎哲也議員)本会議が1週間延びた上、本日も5会派の代表質問最後ということもあり、夜遅くなった中ではありますが、通告どおり新風小樽を代表し質問いたします。
さてこの間、市長の発言拒否の問題から議会にそぐわないなどという発言が問題となっている森井ひであき後援会通信でございますが、市長も再三質問され嫌気が差しているとは思いますけれども、このように問題になることは十分予測できましたし、そもそも議会の前に質問書を受け取らなかったことから問題が大きくなったと、私としては考えております。
この定例会は、新年度の市の予算を審議し、1年間、そして今後、将来の小樽の行き先をどうするか考え、質問し、議論する重要な議会となっておりますが、この点について質問時間を割くことを大変残念に思っております。
森井市長は、24日の提案説明において、平成28年度予算編成に当たっての基本的な考え方の中で、「市民の皆様はもとより経済界をはじめとした各団体、市議会などとも連携、協力し、切磋琢磨しながら、スピード感を持って一つ一つの政策を着実に実施し、市政運営を進めていかなければなりません」と述べられました。しかし、1月に出回った森井ひであき後援会通信では、「官民癒着の盤石な支持基盤が」「もろくも崩れ去りました」「一部の会派が、論点をすり替え、政策議論ではなく「反森井」で議事が進められて、森井市長に反対の為の反対をしている」「市議会でのマスコミに流れている報道は偏った見方によるある一部の意見をとり上げた報道」「一部市議の方々の質問がいかに市民目線で行われていないか」「いたずらに議会を空転させている」「一部の経済人や市役所内部の職員、反対派議員と一緒になって森井市長を引きずり下ろすのに躍起になっている」などと、市長が述べられた連携、協力とはほど遠い悪質な誹謗中傷が森井秀明市長の名をつけた政治団体が行いました。
市長は、記者会見などで、この後援会通信について、大変心強いと支持しているととれるコメントを正式に述べています。この後援会通信の内容と同様のお考えであるということであれば、本当に経済界や議会などと連携し、協力をしてよいまちづくりをしていこうと考えているのか、甚だ疑問でありますし、いわゆる前体制の与党ではない我が会派としても大変遺憾に思っており、4会派共同による質問状を提出したところでございますが、森井市長はその質問状を受け取りませんでした。
議会議論を深めるためには、お互い信頼関係を構築し、真摯に向き合う姿勢が必要でありますし、私としてもこれから質疑に移っていくためにも、後援会通信に書かれた我々などへの誹謗中傷について、明確にお答えをしていただかなければなりません。
この後援会通信は怪文書ではなく、市長の名前がついた文書でありますし、市長自身が、経済界をはじめとした各団体、議会などとも連携、協力し市政運営を進めていかなければとおっしゃっているように、まさに市政運営に直結する問題であります。大変心強いや後援会のことだからなどと曖昧にするのではなく、後援会と同様の考えなのかどうか明確に示してください。誠実な答弁を求めます。
○議長(横田久俊)理事者の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)市長。
(森井秀明市長登壇)
○市長(森井秀明)安斎議員の御質問にお答えをいたします。
ただいま、後援会通信について御質問がありました。私の市政の考え方につきましては、提案説明でも申し上げたように、市民の皆様はもとより、経済界、各団体、議会などとも連携、協力し、市政運営を進めていかなければならないと考えております。
このたびの後援会通信の内容についても、多くの市民の皆様の意見の一つとして受け止めてまいりたいと考えております。
○議長(横田久俊)次に、第2項目めの質問に入ります。
(「議長、5番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)5番、安斎哲也議員。
(5番安斎哲也議員登壇)
○5番(安斎哲也議員)財政問題について伺います。
まず2月24日の提案説明における平成28年度予算編成に当たっての基本的な考え方の説明の中で、本市の財政状況について、「国の地方財政計画で示されたような市税の伸びが期待できないことに加え、地方交付税と臨時財政対策債を加えた実質的な地方交付税の減少が見込まれることから、引き続き厳しい状況にあります」と述べていました。
しかし、議案説明の際に配付された平成28年度予算編成の状況では、市税がプラス2.3億円、譲与税・交付金がプラス3.9億円、地方交付税がプラス12.4億円と説明されました。引き続き厳しい状況にあるという認識については、私も共通の認識をしていますが、提案説明と議案説明の際の資料とでは真逆の説明がなされることについては疑問です。どういうことなのでしょうか、説明してください。
次に、平成28年度一般会計予算の前年度と比較した説明の中で、27年度当初予算が骨格予算であったことを踏まえ、政策的な予算を盛り込んだ第2回定例会後の予算と比較させていただきます、と説明されましたが、比較した昨年の第2回定例会時には、歳入では特別交付税9億3,700万円が計上されておりませんでしたし、歳出では森井市長の重点公約である除雪予算11億2,900万円が計上されておりません。また、28年度当初予算においては、歳入では特別交付税9億7,000万円が計上され、歳出では除雪費が計上留保されています。
これらのことから、前年度との比較をするならば、第3回定例会後が適切ではないでしょうか。なぜ、第2回定例会後との比較にしたのか、理由とあわせてお聞かせください。
また、歳入歳出のバランスを比較すると、当初予算による財政調整基金の取崩し額を少なく見せようとしているだけで、財源不足のごまかしではないかと考えます。いかがですか、お答えください。
仮に、今年度の除雪費を予算として計上した場合、財源不足は幾らになりますか。
除雪費と特別交付税を計上した第3回定例会後と比較した場合、必要な一般財源としては前年度比何億円で何パーセントの増減になり、歳入歳出のバランスはどうなりますか。
除雪費の計上留保の理由が、今年度の除排雪の検証をするためとしていますが、今冬の積雪は前年度の半分程度で推移しており、市として設定した穏やかな気象条件と比べても相当少ないと思われます。残念ながら、今冬の降雪、積雪、気温などを考慮すると、今年度の状況だけでは検証に値しない状況ではありませんか。今冬での検証だけで、新年度の除排雪体制の変更をされるのか、確認させてください。私は、拙速であると思います。いかがですか。
次に、平成27年10月28日に示された、平成28年度予算編成方針に関連して質問します。
この方針の中では、本市の中長期財政収支見通しとして、27年度の第3回定例会補正後と比較しています。新年度予算のポイントとともに市長提案説明において、第2回定例会補正後と比較していることに違和感を持っているところです。昨年10月に示された中期財政見通しでは、第3回定例会補正後なのに今定例会に計上される予算説明では、第2回定例会補正後とした理由が理解できません。
また、中長期財政収支見通しにおける平成28年度の本市の財政状況では、市税及び地方譲与税・交付金が5,000万円の増となる反面、地方交付税及び臨時財政対策債が1億8,000万円の減、退職手当債が4億6,000万円の減となり、11億4,000円万円の収支不足が見込まれていると説明されています。今後5年の見通しにおいて7億から14億円の収支不足が見込まれ、財政調整基金繰入金などの財源対策を考慮しても毎年度4億円の収支改善が必要になるとされていましたが、新年度予算を編成した現在における今後5年間の財政状況はどのように試算されているのか、お聞かせください。
森井市長の選挙公約では、本市の財政問題について触れていませんが、予算編成の基本方針の中では9点の取組をのせ、そのうちの1点目に真の財政再建を掲げています。また、市長提案説明では、まず私自身が本市の現状を十分に把握し、できるだけ対話を重ね、共通認識を得ることができるよう努めてきたつもりと述べられていましたが、共通認識とは何と何との共通認識で、内容は何でしょうか。
また、本市の財政状況や公共施設の老朽化の現状などについては、私が理解していた以上に厳しい状
況と述べられましたが、理解していた以上にとは、どのようなものなのかお聞かせください。
予算編成方針の中で本市財政はきわめて厳しい状況が続くものと想定されていますとし、歳入に見合った歳出が予算の基本とし、真の財政再建に向けた取組が必要だと明記していますが、新年度では収入が16億円増加したものの、財源不足額が2億4,000万円となると説明しています。まず、新病院建設により、医療機器の起債償還が始まったこと、前体制から予定していた港湾整備による繰出金増、そして1人当たりの医療費の増加による国民健康保険事業特別会計、高齢化による介護保険事業特別会計への繰出金増などがあるものの、市長が公約に掲げたJR駅舎のバリアフリー化と乳幼児等医療費助成の予算額が、ちょうど財源不足額と重なっています。歳入に見合った歳出が予算の基本とし、真の財政再建に取り組むとしていますが、今後も市長公約を実現させるために予算をつけると、さらなる財源不足が生じることと考えられますが、今後もさらに財政調整基金を取り崩してでも公約実現にかじをとるおつもりかお聞かせください。
また、選挙戦において小樽の恥、相乗り市長は要らない、しがらみと強く批判した前体制が残した貯金頼みで予算編成をされていますが、あれだけ批判していたのに、その体制の貯金頼みであることの森井市長の心境と、中松市政で財政調整基金が20億円になったことへの認識と評価をお聞かせください。
次に、予算編成における要求額と市長査定について伺います。
平成28年度予算編成において、森井市長は市長査定として初めて予算編成に携わり、各部からの要求額計570億4,300万円に対し4億300万円を査定し、566億4,000万円を予算計上されました。中松体制から部別ごとの当初予算額と要求額、査定額が示されましたが、今回は新たに前年度の増減内容を表記してあります。私としては、その査定の増減の内容と理由を知りたいと思っていますが、いかがでしょうか。
予算編成過程の見える化としての取組が、さきに挙げた予算編成方針の公開と要求額と市長査定の公開であります。私はこれまでも予算編成作業のより一層の公開を求めてきましたが、市政の現状をオープンにしていくと公約した森井市長は、今回の編成作業を終え、より一層の見える化、特に市長査定のオープン化をするお考えはございませんか、御所見を伺います。
財政問題については、これで終わります。
○議長(横田久俊)理事者の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)市長。
(森井秀明市長登壇)
○市長(森井秀明)ただいま、財政問題について御質問がありました。
初めに、市長提案説明に関連してですが、まず、提案説明と会派説明の際の財政状況説明につきましては、提案説明では本市の財政状況と地方財政計画との関連を述べたものであり、会派説明の資料は本市の実際の予算計上額についての前年度予算との比較を説明したものであります。
なお、各会派の説明に際しましては、平成27年度は特別交付税が第3回定例会での計上になったことや、普通交付税につきましても、当初予算計上額より大きく伸びていることなどをお伝えした上で、28年度の地方交付税総額の予算計上額は27年度決算見込額よりは実質的に減となっている状況も説明をしたところであります。
次に、第2回定例会との比較の理由につきましては、これまでも前年度の当初予算が骨格予算だった場合は、第2回定例会後の、いわゆる肉づけ後の予算額を前年度の通常予算として比較をしておりました。御指摘のとおり、平成27年度は特別交付税や通年度ベースの除雪費が第3回定例会での計上となりましたが、第3回定例会では前年度繰越金や前年度の国庫支出金返還金など肉づけ以外の要素の補正予算も計上しておりますので、今回もこれまで同様第2回定例会後の予算との比較で説明をしたものであります。
次に、財源不足を少なく見せているのではないかにつきましては、本来予算は1会計年度間の歳入歳出を網羅して通常予算に計上するべきものでありますので、編成時点で見込み可能な歳入歳出は当初予算に計上したものであります。
なお、本格的な除排雪などの経費については、今年度の調査分析を踏まえ、予算計上額を検討することとしたため、第2回定例会以降に計上することとしたものであります。
次に、除雪費を当初から通年予算とした場合の財源不足につきましては、除雪費及びその財源が平成27年度の現計予算と同額で積算をしますと、収支不足は約14億3,000万円となります。
次に、当初予算で除雪費と特別交付税を計上した場合の必要な一般財源の増減額及び率、財源不足額につきましては、平成28年度の必要な一般財源は359億6,000万円となり、前年度比23億1,000万円、6.9パーセントの増となります。また、27年度の財源不足額は7億3,000万円であるのに対し、28年度は14億3,000万円で、7億円、96.2パーセントの増になります。
次に、除雪費の予算計上の一部保留等につきましては、今年度から新たに取り組みました除雪拠点や雪堆積場の増設、幹線道路を中心としたガタガタ道路の解消や補助幹線道路における除雪出動基準の見直しなどについて、その効果等を検証する必要があることから、当初予算では当面必要な経費のみを計上したものであります。
今年度の見直し内容については、現在、検証を進めているところでありますが、気象条件にかかわらずそれぞれの取組については検証ができるものと考えておりますので、今後、検証結果を踏まえ、必要な見直しを行った上で追加の予算を計上したいと考えております。
次に、平成28年度予算編成方針についてですが、まず、今後の財政状況の試算につきましては、本市では今後の財政運営の検討に当たり、全庁的な共通認識を図るため、中期財政収支見通しを策定しておりますが、予算編成や決算の状況を踏まえて毎年度見直すこととしており、28年度予算編成後の試算はまだ行っておりません。とりわけ今定例会に提案をしております新年度予算には、除雪費予算の一部を計上留保していることや、今後普通交付税の算定結果により一般財源の状況も変わってまいりますので、それらを反映するとともに、27年度決算状況なども勘案しながら昨年同様新年度の予算編成に向けてお示ししたいと考えております。
次に、提案説明中にある共通認識と財政状況等の理解につきましては、まず共通認識については、私は「住みよいまち小樽」「人にやさしいまち小樽」の実現に向け、小樽に住んでいて本当によかったと思えるまちづくりとなるよう、市民の皆様や職員の方々と対話を積み重ね、小樽市総合戦略を策定をいたしました。この総合戦略の確かな実現に向け、皆様方とともにこの展開を図っていくことが共通認識と思っております。
また、財政状況の理解については、依存度の高い地方交付税の先行きが今後も不透明な中、平成26年度決算で経常収支比率や財政力指数がより悪化した一方で、公共施設の耐震診断の結果や道路、橋梁、港湾などの施設の老朽化に伴う経費も理解をしていた以上のものであったと思っております。
次に、今後も財政調整基金を取り崩してでも公約実現を図るのかにつきましては、私としては財政調整基金は、年度間の財源の不均衡を調整することが本来の目的と考えておりますので、財政調整基金で財源対策をすることのない予算編成が理想であると考えております。また、私の公約は市民サービスの向上のみが目的ではなく、将来的な税収増も視野に入れたものもありますので、それらを確実に実行することにより、真の財政再建も進むものと思っております。
次に、財政調整基金頼みの予算編成に対する心境と残高に対する認識と評価につきましては、本市としては従来から財源対策として財政調整基金を取り崩してきたことは認識しており、そこからいまだに脱却していないことはとても残念に思っております。また、基金残高が20億円となったことの認識と評価でありますが、山田市政から続く財政健全化の取組や市民の皆様の御協力とともに、それに向けた市職員の努力の結果であると考えております。
次に、予算編成における要求額と市長査定についてですが、まず、部別要求額等の表につきましては、平成27年度の予算編成方針の取組として、部別ごとの要求額と予算額等を公開いたしましたが、28年度は新たな取組として前年度と比較をしての増減内容を追加いたしました。査定の増減内容と理由の表記については、要求額そのものが国の動向などにより、査定期限ぎりぎりまで変動することなどの課題もありますので、それらを含め研究をしてまいりたいと考えております。
次に、市長査定のオープン化につきましては、私としては常日ごろから市民の皆様にはできる限りの市政の現状をオープンにすることが必要であると考えておりますが、予算編成日程の問題、オープン化の方法等課題も多く、市長査定のオープン化の到達には時間を要するものと思っております。
○議長(横田久俊)次に、第3項目めの質問に入ります。
(「議長、5番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)5番、安斎哲也議員。
(5番安斎哲也議員登壇)
○5番(安斎哲也議員)重点施策と市長公約について伺います。
予算編成案のポイントとして、総合戦略に掲げた将来都市像の実現に向けた重点施策、将来を見据えた諸課題の対応、財政健全化に向けた取組として、大きく3本柱で構成されています。
総合戦略に掲げた「訪れる人を魅了し、暮らす人には優しい、市民幸福度の高いまち」の将来都市像の実現に向けた重点的な施策の展開として、四つの施策パッケージにぶら下げて各施策を盛り込んでいますが、重点施策48本のうち37本を市長公約としてマーキングされており、私は、我が物顔で品がない手法であると感じているところです。市長公約とマーキングするのであれば、新規事業と拡大事業に特化すべきであったと考えますが、市長のお考えをお聞かせください。
百歩譲って、市長公約の中には、既存事業もありますので、それについてはマーキングしたとしても、公約で全く触れていないものまで市長公約とするのはいかがなものでしょうか。市長公約の大項目にひもづけ、それを市長公約の達成度として成果にするとすれば、それは大変な問題で市民を欺く行為に近いものと判断せざるを得ません。この手法で市長公約達成状況だと発表することはないでしょうね、確認します。
既存事業で市長公約としてマークした施策が、市長公約のどこに該当しているのかお示しください。そして、なぜその公約部分に該当させられたのか、理由もあわせてお聞かせください。
特ににぎわい再生プロジェクトと関連づけた、市長公約で言う、「街が元気になる経済対策を実行」ですが、そもそも森井市長が最初から考えていた施策は何だったのですか。これらにひもをつけたものの大半が既存事業であります。森井市長独自の施策は何だったのでしょうか。批判した体制が実施してきたものと一緒だったのでしょうか。
1期目1年目から全ての公約を達成できるとは思っていませんが、今回の重点施策の中にも盛り込まれていない市長公約が多々あります。私は、かねてより中心市街地での市営住宅建設、老健施設の充実については、そもそも実現不可能であったと指摘していますが、新年度予算編成を終えた段階の市長の認識を伺います。
また、市長が予算編成作業を通し、財政の中長期見通しを目にした中で、どの公約が実現できないのか、修正を加えてでも実現可能なのか、推進に向けて進められているものがあるのか、現時点でのお考えをお聞かせください。私としては、公約もその事象や社会現象によって変化させるものは変化をする必要があるという考えでありますが、いかがですか。
さらに、市長公約を実現させるとしたら、今後の財政負担はどれぐらいかかると試算していますか。現状の市財政の中で、市長公約を施策として推進可能なのか、お聞かせください。
冒頭に取り上げましたが、波紋を広げる森井ひであき後援会通信では、「子育て支援政策、公園管理、健康増進策、ふるさと納税、空き家対策事業、教育力向上等、関係部署と連携して粛々と取り組みを行っていますので、その成果を改めてご報告させて頂きます」としています。確かに、教育力向上については、森井市長の姿勢が見えた予算編成であるなと感じておりますし、上林副市長が教育長時代から取り組んでおられた外国語教育の取組について、上をとった林教育長が、より一層の取組をされることについては評価をしておりますが、中松体制からの継続事業も含めて全て自分自身の公約であったとしますか、そして成果はどうやって報告しますか、お聞かせください。
市長公約の中で、駅前広場の再開発、駐車場やプール建設による小樽運動公園というハード的な整備はすぐにできなくとも、私としても同様の考えを持っており、推進していただきたいと考えているところです。市内に点在する公共施設を将来的に見据えた中で、新・市民プールを含めた総合体育館、市民会館などの公共施設整備を進めていただきたいと考えます。また、これに市役所庁舎との複合化も視野に入れることも可能かと思います。いかがでしょうか。
今回の予算で、乳幼児等医療費助成の予算が盛り込まれています。
まず伺いますが、人口対策を重点においた国の地方創生に関連した小樽市総合戦略にひもづけられたこの医療費助成は、人口対策の一つの施策として行うと認識してよろしいですか。
また、市長提案説明では、小学生の入院外医療費を助成対象とすることにより、道内主要都市の中でも充実した支援となると考えていると述べられましたが、道内主要都市はどこの都市のことを挙げ、その中でどこが充実すると考えているか、お聞かせください。
さらに、最終的な目標である小学生までの医療費無料化に向け検討を進めるとしていますが、公約実現が目標としか思えません。小学生までの医療費無料化は手段であり、目的が人口対策であるならば、本当にそれが人口対策に結びついているのか検証した上で検討を進めるべきと考えますが、いかがですか。
るる質問しましたが、このこども医療費助成は全国の自治体で導入され、当初、小学校入学前までが多かったのですが、小学校3年生まで、6年生まで、ある自治体では高校生までと競争が過熱しています。昨年、小樽医師連盟主催の市民セミナー「人口減少時代の自治体経営(市民自治)」についてが開かれ、千葉県我孫子市の福嶋浩彦前市長の特別講演が行われましたが、森井市長もこの席にいらっしゃいました。福嶋前市長は、このこども医療費助成について、本来はいい政策ではないと思う、医療費助成の適正水準をどこの自治体も調べていない人気取りの政策だと苦言を呈していますが、この意見について福嶋前市長の講演を拝聴された森井市長はどのようにお考えですか。
また、福嶋前市長は、人口減少社会に対するインタビューで、この助成がないと適切な医療を受けられない子供がどのくらいいて、この制度でどれだけ改善されたのか、どこの自治体も検証していないと指摘されていました。小樽市としては、乳幼児等医療費助成を行うに当たり、小樽市内の子供の医療需要についてどのように分析しているのでしょうか。この助成がないと経済的理由から受診を控えるような子供はどのぐらいいますか。また、この拡大によりどのような改善が見込まれると考えますか、お聞かせください。
さらに、福嶋前市長は、実際に医療費負担のため子供の適切な医療が妨げられているなら、医療保険自体を改革する必要がある、自分のアピールに使う問題ではないと指摘していますが、私も同様に選挙のアピールに使うものではないと考える一人です。森井市長はこの指摘についてどのように考えますか。
「訪れる人を魅了し、暮らす人には優しい、市民幸福度の高いまち」と将来の都市像を掲げる小樽市総合戦略の基本目標に、「子育て世代をはじめ、全ての居住者に優しい、生活利便性の向上」としていますが、こども医療費助成だけでこの目標を達成できるとは思えませんし、この個別施策だけをすれば人口対策として子育て世代のためにはならないと思いますが、どう考えていますか。
子供を大事にするという観点では、この個別施策だけで議論をするべきではなく、小樽市として子育て政策全体をどうしていくかが必要であると考えます。子供が成長、発達し、子育て家族の成長が具体的にイメージすることが重要であると思っています。これからの小樽市として重要なのは、子供に優しいまちづくりを進めることが必要であると思っています。
全国で100を超える自治体が子ども条例を制定し、子育て支援や青少年育成の子供の施策の中に子供の権利の視点を盛り込むとともに、子供の権利を尊重する子供施策を展開しています。
世田谷区では、子供施策推進のための原則条例として2002年に子ども条例を施行し、2004年に子ども部を設置しました。2014年には子ども・若者部への名称変更も行われました。この中で、子ども基金を創設し、子供支援活動への新しい市民の提案への助成金制度をつくるなど、市の理念として子供、若者を盛り込み施策を推進しています。
小樽市としても、子ども条例を制定し、より一層未来を担う子供たちに向けた施策の展開を望みますが、いかがでしょうか。
JR駅舎のバリアフリー化に関連した市内公共交通について伺います。
小樽市総合戦略では、施策の方向性の一つとして、交通アクセスの改善等による住みよいまちづくりが挙がっていました。市長はバリアフリー化という個別施策、いわゆる手段が先行しているように感じますが、市内の公共交通機関全体の課題解決を議論するべきと思います。市長として、小樽市内の公共交通を全体で見て、課題はどこにあると考えていますか、お聞かせください。
銭函駅のバリアフリー化については、市の新年度予算で予算が計上されましたが、なぜ当駅の国の予算が決まっていないのですか。バリアフリー化については、住民要望もあるものは承知しておりますが、今年1月の新聞報道にあった、小樽-札幌間における通勤・通学者に大きな影響を及ぼしかねない夜の快速が4本減便されるという問題が深刻です。市長としてどのように受け止め、対策を講じていかれるでしょうか。
生活環境である市内公共交通機関の今後がより一層問題となり得るところと考えますが、御所見をお願いいたします。
また、この問題とは別ですが、小樽-札幌間の朝の快速列車についても、交通の利便性から増便要望があるのではないかと思いますが、バリアフリーというハード的な公約を実現させたい気持ちはわかりますが、ソフト的な対策にも力を入れるべきと考えます。いかがですか。
○議長(横田久俊)理事者の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)市長。
(森井秀明市長登壇)
○市長(森井秀明)ただいま、重点施策と市長公約について御質問がありました。
初めに、重点施策についてですが、まず重点施策における市長公約につきましては、新規事業や拡大事業はもとより、これまでの取組であっても、予算編成作業を通じ事業内容を把握していく中で、公約の実現に向けて必要であると認識をした事業もあることから、重点施策の中で整理をし、お示ししたものでありますので、今後は公約の実現に向けた事業として着実に取り組んでまいりたいと考えております。
次に、市長公約達成状況の発表につきましては、まだどのような形で発表していくのか詳細を考えておりませんが、このたびの予算編成を経て、公約の実現に向けた事業としてお示しし、今後、着実に取組を進めてまいりますので、そのような点も踏まえながら検討してまいりたいと考えております。
次に、既存事業の公約の該当部分と理由につきましては、主なものといたしましては、ICT教育促進事業費や音読推進経費、樽っ子学校サポート関係経費などを学力向上に資する事業として教育の取組に位置づけたほか、移住者促進事業経費や小樽港クルーズ推進経費、東アジア圏等観光客誘致広域連携事業費補助金などは、小樽のすばらしさ発信に資する事業として、また、小樽港物流促進プロジェクト事業費や海外販路拡大支援事業費、小樽産品商品力・販売力向上事業費などは、地場企業への支援に資する事業としてそれぞれ経済対策に位置づけたものであります。
次に、公約である「街が元気になる経済対策を実行」につきましては、公約は私の小樽再生に向けた取組としての方向性をお示ししたものであり、これまで取り組んできた事業であっても、予算編成作業の中で、個々の作業の必要性を判断し、経済対策として効果的な事業については積極的に進めていくべきと考え、公約に関連づけたものであります。
次に、市長公約についてですが、初めに、公約の実現見通しについて重点施策に盛り込まれていない項目の認識につきましては、まず中心市街地での市営住宅建設についてですが、現在、建設候補地の調査をしているところですが、用地の確定に時間を要することから、まずは既存借上公営住宅制度により、市営住宅を供給すべきと判断し、制度設計を進めているところであります。
また、老健施設の充実につきましては、平成27年度から29年度までの第6期介護保険事業計画では、新たな施設整備を行わないこととしていることから、30年度からの次期計画を策定する段階で改めて充実の方向性について検討していきたいと考えております。
次に、公約の実現見通しと見直しにつきましては、現時点では全ての公約の実現に向けて取組を進める考えではありますが、新年度予算に提案をいたしましたこども医療費助成のように、段階的な実行としたものもあり、今後も財政状況をにらみながら実行に移していく必要があると考えております。
また、実現に向けては、財源をはじめ幾つものハードルが出現するものと想定されますが、多少時間を要したとしても、よりよい施策の実行に向けて検討を続けてまいりたいと考えております。
次に、公約実現に向けた財政負担と推進につきましては、財政負担額の試算は行っておりませんが、今後の子育て支援の拡充やハード事業の整備などを考慮いたしますと、相応の財政負担が発生することが想定されますので、財政状況をにらみながら、また事業の効果や優先順位を検討しながら取組を進めていく必要があると考えております。
次に、継続事業も含め、教育力向上の取組を全て公約とするのかにつきましては、教育の取組ではこのまちで育つ子供たちが夢と目標を持ってみずから進んで学ぶことができるよう、子供たちの教育環境をしっかりと整えてまいりたいと考えていることから、これまで取り組んできた事業であっても、公約の実現に向けて必要であると認識した事業については、積極的に進めていくべきと考えております。また、その成果の報告につきましては、まだどのような形で報告すべきなのか詳細を考えておりませんが、公約として位置づけた事業については、今後、着実に取組を進めてまいりますので、そのような点も踏まえながら検討してまいりたいと考えております。
次に、将来を見据えた市内に点在する公共施設の整備につきましては、現在、小樽市公共施設等総合管理計画を平成28年度中に策定できるよう取り組んでおりますが、この計画は公共施設等の現状や将来にわたる見通し、課題を客観的に把握・分析をし、公共施設等の総合的かつ計画的な管理や施設類型ごとの管理に関する基本的な方針を定めるものであります。この基本的な方針を踏まえ、今後さらに個別施設計画の策定を進めていくことになりますが、その中で、複合化などの手法も視野に入れ、財政負担なども考慮しながら将来的な公共施設整備について取り組んでいかなければならないと考えております。
次に、こども医療費助成に関連してですが、まずこども医療費助成につきましては、子育て世代の経済的な負担を軽減し、安心して医療が受けられるように子育て支援を充実し、人口減に歯止めをかける施策として公約に掲げたものであり、人口対策として重要な施策と考えております。
次に、道内主要都市につきましては、札幌市を含む道内の人口10万人以上の都市のことであります。その中で今回の当市の拡大案である小学生の入院外の助成は、現時点で当市と旭川市、函館市の3市のみであり、その点において充実をすると認識しているものであります。
次に、医療費無料化が本当に人口対策に結びついているのか、検証した上で検討を進めるべきということにつきましては、人口対策はさまざまな課題に対する多様な施策が必要であり、本事業のみで効果を測定することは難しいと考えております。しかしながら、子育て支援の充実は人口対策として重要な施策であると認識しており、総合戦略に位置づけ、平成28年度予算でその実現に向けた一歩を踏み出すこととしたものであります。
次に、福嶋前我孫子市長の人気取りのみの政策という御意見につきましては、先ほども述べましたように、こども医療費助成は子育て世代の経済的負担を軽減し、安心して医療が受けられるように子育て支援の充実を図り、人口減に歯止めをかける人口対策として重要な施策と考えておりますことから、人気取りのみの政策という認識は持っておりません。
次に、市内の子供の医療需要の分析につきましては、今回、拡大する小学生の入院外について、現状では通年でのデータはなく、詳細な分析をしたものはないため、平成27年5月分のデータを基に推計しております。しかし、今回の拡大により、ゼロ歳から小学校6年生までの助成の給付実績データから、受給者に係る医療需要を把握できることが可能となり、今後はそれを基に分析をすることができるものと考えております。
次に、この助成がないと、経済的理由により受診を控える子供の数につきましては、給付実績の数値だけで把握することは困難と考えますが、特に非課税世帯にとっては初診時一部負担金のみで、再診時は実質自己負担無料となるこの施策は、経済的メリットは大きいものと考えます。また、この拡大により見込まれる改善点については、これまで対象外だった小学生の入院外の助成が可能となるため、その世代の子供を育てる世帯にとって経済的負担を軽減し、安心して子育てできる環境づくりの一助になると考えております。
次に、福嶋前我孫子市長の御指摘について、どのように考えるかということにつきましては、先ほども申し上げたように、人口対策として公約をしたものであります。
次に、こども医療費助成だけでは人口対策として子育て世代のためにならないのではないかということにつきましては、私も人口対策はこの施策のみで成り立つものではないと認識しております。
次に、子ども条例の制定についてですが、近年いじめや不登校、非行、虐待、貧困など子供の抱える問題がある中、条例を制定している自治体があることは承知しておりますが、本市においては、これまでも子どもの権利条約の基本理念である生きる権利、育つ権利、守られる権利、参加する権利の四つの柱に沿って、要保護児童対策、特別支援教育、未成年者の非行防止活動などの事業を実施しており、今後ともこれらの事業を着実に推進してまいりたいと考えております。
次に、JR駅舎のバリアフリー化に関連した小樽の公共交通についてですが、まず、小樽市内の全体的な公共交通につきましては、市内の鉄道やバスにおいては、交通ネットワークがかなり充実しているものと認識しておりますが、そうした中において、通勤、通学利用時における札樽間の交通利便性の向上、観光客の回遊性を高めるための市内交通網のさらなる充実、誰もが安全に安心して移動のできる人に優しい交通環境づくり等が課題であると考えております。
次に、銭函駅バリアフリー化の国の予算が決まっていない理由につきましては、国からは新年度予算については予算配分の作業中であり、現時点では決まっていない状況であると聞いております。
次に、小樽-札幌間における夜間の快速列車の減便につきましては、大変残念に思っておりますので、今後におきましては、本市よりJR北海道に対して本区間の利便性の向上を求める要望書の提出とともに、市民の鉄道利用の促進等に向けて話し合う場を設けることについて要請を行ってまいりたいと考えております。
次に、ハード事業のバリアフリー化のほか、ソフト的な対策にも力を入れるべきとのことにつきましては、今後においてはJR北海道と市民の鉄道利用の促進等について話し合う場を設け、情報交換を行っていくことで、本市を中心とした交通利便性の向上に努めてまいりたいと考えております。
○議長(横田久俊)次に、第4項目めの質問に入ります。
(「議長、5番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)5番、安斎哲也議員。
(5番安斎哲也議員登壇)
○5番(安斎哲也議員)人口減少、社会の中での持続可能な都市環境について伺います。
将来的に人口20万人規模になることを想定してつくられてきた市の行政区域について英断を下すときが来ています。ステーションを増やすとか、業者数を増やすとか、出動基準を15センチメートルから10センチメートルにするなどではなく、どこの道路までをすべきか、市役所による業務委託だけではなく、市役所と地域が連携し、地域の除排雪を進めるようにするなど小樽市の将来人口と居住分布等を把握・分析した中で、除雪体制を根本から考え直し、そして体制を変更するべきと考えますが、いかがでしょうか。
また、提案説明の中で触れられていました貸出ダンプ制度ですが、現在の市が介入する制度ではなく、例えば町会が積込み重機とダンプの手配を行い、排雪したいときにできる地域が主体性を持った制度にし、その手配にかかった費用を市が助成金として支援する形はいかがでしょうか。今冬も市の排雪の時期と貸出しダンプの時期が連続し、一方は行政が、一方は地域のお金で排雪し、市の排雪が入らなかったという問題もありましたが、この問題点を把握されていますか。そして、昨年問題になった貸出ダンプ制度で、通し番号をつけるなどという小手先で後援会関係者への利益誘導と指摘されるような制度変更ではなく、抜本的に改善するお考えはございませんか、いかがですか。
次に、上下水道料金について伺います。
平成27年2月24日の小樽市人口対策会議資料によると、1人当たりの上下水道当たりの料金は8,758円で、比較対象とされる札幌市の7,030円と比べると1,728円高い状況にあります。森井市長は公明党の斉藤議員の水道料金が高いことが人口流出の一因になっているのではないかとの指摘に対し、2か月で30立方メートルを使用した場合の本市の水道料金は、道内の人口10万人以上の都市9市の中で、安いほうから4番目となっており、一概に人口流出の一因とはいえないと答弁されました。私としては、この認識は誤りだと感じています。確かに道内人口10万人以上の都市と比較すると安いほうだというのはわかりますが、比較対象とされるのは隣の札幌市です。水道料金だけではなく、札幌市と比べて上下水あわせた料金が高いということが、人口流出の一因になっていると考えませんか。以前にも指摘をしていますが、この水道料金の設定によって問題となっているのは、使っていない水道料金まで支払われているという意識が根強くあるからだと思います。
2か月の基本水量が20立方メートルと設定されていますが、この基本水量に満たない加入者は過去5年で35パーセント程度と推移し、昨年に至っては37パーセントとなっている点です。基本水量20立方メートル未満の世帯の中には、母子家庭の世帯が多いと考えているとのことで、これらの世帯に対し4分の1の料金の減免をするという制度を取り入れ、負担軽減を図っているとのことですが、当初予算では水道事業会計で2億7,811万円、下水道事業会計で5億6,709万円の収益的収支黒字となっています。水道料金の設定について、各会派から質問があるたびに、水道局は人件費や維持管理費、水道施設を整備するために借り入れた企業債の元利償還金など固定的にかかる経費が基本料金に含まれる経費の内訳と答弁します。それでは、家事用の基本料金のうち、固定的経費は幾らなのでしょうか。お答えください。
現行の料金は平成8年度の改定の際に資金不足の解消を図ることを目的として経費の積み上げを行っていないとのことです。またさらに、施設の老朽化対策や耐震化対策を進めるため支出が増えることから、現行の料金は下げる状況にないという答弁がありますが、では今後、市内への安定的な給水を図るために将来コストはどの程度見積もっているのでしょうか。
先ほど来述べているとおり、除排雪体制しかり上下水道しかり、人口減少は避けられない状況の中、持続可能な都市環境、都市インフラの再編・構築をしていかなければいけないと思っています。市長の言う幸福度の高いまちをつくるためには、人口減少対策に取り組みつつ、一時的には減少してしまう小樽市人口に鑑みた行政インフラの配置、撤廃に英断を下すときが迫っています。いかにみんなが幸せになる持続可能な仕組みにしていくことこそ必要で、自治体の首長がしっかり方向性を示し、リーダーシップを図るべきと考えますが、いかがでしょうか。
また、人口減少や少子高齢化という大きな課題を抱えるとともに、グローバル化が進展する時代の中で行政に求められる市民サービスも多様化しておりますが、それに加えて国からは、総合戦略や公共施設等総合管理計画、道路や橋梁などの長寿命化計画などとさまざまな対策を講じる際に、大量の計画の策定を求められています。計画の策定以外にも縦割りの行政組織として、議会質問でも部の横断的な質問があると、どこが答えるといった場面を何度も見てきました。また、他都市では多様化する行政ニーズに対応するため、先ほど例を挙げたように、あらゆる子育ての課題を解決するための横断的な組織づくりとして、子ども部、子ども・若者部を設置したりしています。
一部の例だけを出しましたが、これらを含めたことからも、小樽市の現在の縦割りの組織では時代に合った組織運営になっていないなと感じています。人口減少社会の中で、より効率的、効果的に小樽市役所組織を運営するには、組織・機構の変貌が求められていると感じていますが、市長の御所見を伺います。
○議長(横田久俊)理事者の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)市長。
(森井秀明市長登壇)
○市長(森井秀明)ただいま、人口減少社会の中で、持続可能な都市環境について御質問がありました。
初めに、除排雪体制についてですが、まず、除排雪体制の変更につきましては、本市の除排雪業務を取り巻く環境は、人口減少や高齢化の進展などにより今後変わっていくものと考えられる一方で、厳しい財政状況も続くことが見込まれることから、より効率的で効果的な除排雪作業を進めていかなければならないものと認識しております。本年度からよりきめ細やかな除排雪に取り組んでおりますが、将来の本市の状況を踏まえた上で、現在進めている除雪路線調査の結果や他都市の先行事例も参考に、持続可能な除排雪体制を構築していく必要性はあるものと考えております。
次に、地域住民による排雪に対する助成金制度につきましては、現行の貸出ダンプ制度は排雪作業の実施日が抽選により決定するため、必ずしも地域住民が望んでいるタイミングで利用できないことや地域総合除雪との日程調整等が課題であるものと認識しており、一つの方策として助成金制度の導入も考えられるところですが、まずは貸出ダンプ制度が抱える課題を解決してまいりたいと考えております。
次に、市の排雪と貸出ダンプでの排雪時期が連続した問題などにつきましては、除雪対策本部より報告を受け把握をしておりますが、今後このようなことが起こらないよう連絡調整を徹底してまいりたいと考えております。
貸出ダンプ制度は昭和54年に制定以来、長らく利用される中で、利用団体が増え、希望する日程がとれないことなど、先ほど申し上げた課題を抱えていることから、市民と市の共同事業としての創設の趣旨を踏まえ、制度の見直しを行ってまいりたいと考えております。
次に、上下水道料金についてですが、まず札幌市と比べて上下水道料金が高いことが人口流出の一因ではないかということにつきましては、転出者アンケート調査では特に札幌市に転出した理由として、勤務場所に近いや交通の便のよさなどの回答が多く、一概に上下水道料金の高さが人口流出の一因とまでは言えないと考えております。
次に、家事用の基本料金のうち、固定的経費につきましては、人件費や維持管理費、企業債の元利償還金など、固定的にかかる経費を平成26年度の決算数値に基づき試算をいたしますと、約1,820円となり、現行の基本料金1,270円を上回ることになります。
次に、市内への安定的な給水を図るための将来コストにつきましては、上下水道施設については平成21年度に策定をした30年度を目標とする上下水道ビジョンに基づいて、老朽化対策や耐震化対策を進めてきておりますが、今後も同様に保有する施設の対策が課題となっております。そのため、上下水道を含めた公共施設等の計画的な維持・管理や長寿命化を図るとともに、統廃合等を行い、将来負担の軽減のために公共施設等総合管理計画を策定しているところであり、これを踏まえ、上下水道の個別の施設計画を作成し、将来的に必要なコストを算定したいと考えております。
次に、持続可能な仕組みについてですが、まず、市民幸福度の高いまちをつくるため、人口に鑑みた行政インフラの配置、撤廃について方向性を示すことにつきましては、現状ではそこまでの視点を持ち合わせてはおりませんが、それぞれの地域においてまちづくりが充実するように本市として取り組んでまいりたいと考えております。
次に、市役所の組織、機構の見直しにつきましては、私としても現状は行政ニーズの多様化に伴い、一つの部局で解決できない課題が増加している傾向にあると認識をしております。このようなことから、平成29年度に全庁的な組織改正を行いたいと考えており、これに向け新年度に担当職員を総務部に配置をして、その準備に当たらせたいと考えているところであります。
○議長(横田久俊)次に、第5項目めの質問に入ります。
(「議長、5番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)5番、安斎哲也議員。
(5番安斎哲也議員登壇)
○5番(安斎哲也議員)病院問題について伺います。
小樽市の財政と病院経営は表裏一体であります。今定例会に計上された病院事業会計の補正予算ですが、病院改革プランでは過去の不良債務の返済以外一般会計からの繰入れ、財政支援を使わないと確約していたのに、4億4,000万円もの大金を親から受け取る状況に陥りました。
新病院建設にかかわって医療機器の起債償還が始まり、今後、建物本体の起債償還も重なり、その額も大幅に増えていく中、病院事業会計がまた赤字体質なれば一般会計に負担が重くのしかかってくるという懸念を一層強く持っているところであります。それは、過去の小樽市財政を振り返ってもそうですし、どこの自治体も公立病院が赤字経営になっているところは、一般会計の財政も悪くなっているという事実が物語っているからであります。
今回の財政支援に伴う一般会計からの繰入れについては、病院局側も一般会計の繰入れに頼るのはやむを得なかったとお聞きしますが、私としては過去の経緯・経過から今回の補正は許せないというのが本音です。なぜ繰入れをしなければいけなくなったのですか。
平成26年度末での5億6,000万円の地方財政法上の資金不足を、27年度で1億3,000万円圧縮しておりますが、今後、病院建設の起債償還が病院事業負担として増大していきますので、本当に病院事業として償還していけるのか危惧しています。また、一般会計からの負担も増えていきます。まず、現時点での年度ごとの償還額をお示しください。
起債償還額が増大する中、経常の経営部門に定期的に人事異動する行政職員を出向させる体制で大きな経営改善の見込みは薄いものと思われます。函館市では、行政職員をプロパー化するなど、赤字経営により一層のメスを入れようとしていますが、市立病院として経営部門に対する問題意識、改善策があるのであればお聞かせください。
また、新病院開院前と比較すると、小樽市内の公的病院を含めた医療環境は大きく変わってきています。改めて市内の医療連携を密にしていかなければならないと思いますが、再編・ネットワーク化協議会を立ち上げていくお考えはありませんか。
○議長(横田久俊)理事者の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)病院局長。
○病院局長(並木昭義)安斎委員の病院問題についての御質問にお答えいたします。
初めに、一般会計からの繰入れについてお尋ねがありました。
まず、病院事業では平成20年度におきまして、過去の不良債務解消のため公立病院特例債を借り入れ、その際、提出した収支計画では、27年度末には地方財政上の資金不足を解消することになっておりました。しかし、26年度決算において、移転に伴う入院抑制等で医療収益が減少したこと、新病院への移転経費が増加したこと、想定以上の退職者が発生し、退職金の支払が増加したことなどの26年度特有の事情があり、地方財政上の資金不足約5億6,000万円が新たに発生したところであります。
国からは、27年度で地方財政上の資金不足を解消しなければならないと強く指導されているものであります。
病院事業といたしましては、昨年11月以降、入院外来それぞれの目標を設定し、収益の確保に取り組んでいるほか、新病院開設時に購入した医療機器の保守点検の見直しを行い、約1億3,000万円の改善を図りましたが、26年度に発生した資金不足額が多額であり、単年度での解消は見込めないことから、4億4,000万円の繰入れをお願いしたものであります。
次に、新病院建設にかかわる起債の償還額についてお尋ねがありました。
新病院建設に伴う起債は約125億円であります。現時点では起債の償還予定額は平成28年度は約4億6,200万円、29年度は約4億6,600万円、30年度は約6億5,500万円、31年度は約7億3,500万円で、この年が償還のピークとなります。以降、32年度から38年度までは約5億5,000万円程度、39年度から55年度までは約4億円程度、56年度は約2億2,200万円、57年度は約2,500万円で償還を終える予定であります。24年度から57年度までの元利償還額の合計は約133億4,400万円を見込んでおります。
次に、経営部門に対する問題意識などについてのお尋ねがありました。
当院でも、医事業務や診療情報管理業務等については、医療専門職を採用しております。将来にわたって健全な病院経営を続けるためには、医療に関する専門的な知識を有する職員の配置が欠かせないものと考えております。今後も経営改善に向けて業務の見直し、組織の見直しを進めていく中で、経営部門において医療に精通した職員の採用拡大を検討していかなければならないと考えております。
なお、平成28年度には、新たな公立病院改革プランを作成するため、外部コンサルタントの導入を予定しており、詳細な経営分析を実施し、経営改善に努めてまいりたいと考えております。
次に、再編・ネットワーク化協議会についてお尋ねがありました。
再編・ネットワーク化協議会は、小樽市立病院改革プラン策定に当たり、市内の医療機関関係者を交えた議論が必要との認識から、平成20年5月に設置したものであります。28年度に新たな公立病院改革プランを作成することとしておりますが、再編・ネットワーク化は地域医療構想を踏まえた役割の明確化、経営の効率化、経営形態の見直しとともに、総務省が示した新たな公立病院改革ガイドラインにおいて改革を進める四つの視点の一つとされていることから、市内の医療関係者との連携について検討する必要があるものと考えております。
○議長(横田久俊)次に、第6項目めの質問に入ります。
(「議長、5番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)5番、安斎哲也議員。
(5番安斎哲也議員登壇)
○5番(安斎哲也議員)参与問題について質問します。
森井市政誕生後、議会議論の中で常に渦中の存在であった参与が3月末で任用されないことになりました。私も随分と質問させていただいてきましたが、3点のみ伺います。
議案説明の際に、私が任用しないことに至ったことについて質問すると、森井市長は議会議論を踏まえ、としました。私はその答えに納得していません。いま一度伺いますが、参与はどこが問題であったと認識し、任用しないことにしたのか明確に答えてください。議会議論を受けてと濁すことなくお答えください。また、議会で何が問題であると指摘されてきたのか、市長の認識をお聞かせください。
もう一点、森井ひであき後援会通信では、参与問題について「人事は市長の権限で決められるため議員達が問題にすること自体おかしな話なのです」としていますが、市長を支える後援会が、また参与が幹部を務めていたその後援会がそのような考えを載せていますが、市長も同様の考えなのかお聞かせください。我々議員が参与のことを問題にすること自体おかしな話だと思っているのでしょうか。
最後に、議会の指摘を受け、市長が任用しないと決めたということは、やはり不当な論功人事であったのだと考えます。参与に支払われた約300万円が必要であった理由と、森井市長による除雪体制のどこに実績としてあるのか、具体的にお示しください。
以上、再質問を留保し、代表質問を終えます。
○議長(横田久俊)理事者の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)市長。
(森井秀明市長登壇)
○市長(森井秀明)ただいま、参与問題について御質問がありました。
まず、参与の問題点への認識と議会からの指摘につきましては、報酬額とその根拠、職務内容、勤務時間、任用期間についてのことや現参与の経歴などについての御指摘があったと認識しております。
次に、後援会通信に書かれている内容につきましては、このたびの後援会通信の内容についても多くの市民の皆様の意見の一つとして受け止めてまいりたいと考えております。
次に、参与に支払われた報酬の必要性と除雪体制における参与の実績につきましては、私の公約の早期実現に向けて政策に関するアドバイザーが必要と思っておりましたので、行政と民間の両方の経験と知識を有する方を任用したものであり、それに見合った報酬として支払ったものであります。
除排雪体制における参与の実績としては、主なものとして、除雪拠点を増設したことにより、新設した第7ステーションのみならず、既存の第2、第3ステーションにおいても、除排雪作業を担う地域がよりコンパクトになったことで、道路パトロールや路面管理など除雪ステーションの管理の目が行き届くようになったものと考えております。
また、新たに開設した新港5丁目の雪堆積場は道路管理者専用ではありますが、新光方面の排雪については、従来望洋シャンツェ雪堆積場まで運搬をしていた距離が短くなり、作業効率がよくなることで経費低減の効果が図られるなど、除排雪業務の改善に取り組んでいただいたものと評価しております。
(「議長、5番、議事進行について」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)5番、安斎哲也議員。
○5番(安斎哲也議員)再質問に入る前に、1点確認をさせてください。
森井ひであき後援会通信に関連して、今、参与の質問もさせていただきましたし、冒頭、市長の考えを確認してくださいと言ったのですけれども、多くの市民の人たちの声として受け止めているということが市長の考えなのかどうかが全く答弁になっていないように感じていますので、その点を議事精査していただきたいと思います。
○議長(横田久俊)それは、再質問でしてもらえばいいのではないかと。冒頭の後援会通信の話と、それから今の参与のお答えの中で、多くの市民の声としてというふうに言っておりますが、それは追及になると思いますので、それに関するものは再質問でお願いをしたいと思いますけれども。
(「議長、5番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)5番、安斎哲也議員。
○5番(安斎哲也議員)それでは、本質問の中で、私の質問に1点答えていない部分がありますので、それを精査していただきたいと思います。
参与の部分で、後援会通信に書かれていることで、「人事は市長の権限で決められるため議員達が問題にすること自体おかしな話なのです」という件について、今、議長の裁きで多くの市民の人たちの声として受け止めているというふうに答弁しているということでしたけれども、その後段で、私は後援会にかかわってではなく、我々議員が参与のことを問題にすること自体おかしな話だと思っているのですかと質問していることに関しては答えていませんので、それは市長の考えとしてお答えいただかないと、再質問には入れないと思いますが、いかがでしょうか。
○議長(横田久俊)第4回定例会でも、本質問と本答弁がかみ合わないことがありましたが、事前にレクチャーをやっているわけで、それでかみ合わないというか、答弁が漏れるというのは、第4回定例会のときにも申しましたけれども、どちらがいい悪いは別にしても、私としては遺憾だといいましょうか、ここも質問ですと言わなければならないのか、あるいは理事者側から、これも質問ですねという確認がないのか。
それで、今、安斎議員から、後援会通信の内容と市長は同じお考えなのかと、人事のことを議員が問題にするのは問題ないのかということについて、市長のお考えも同じなのかという質問にはお答えになっていなくて、多くの市民の声としてというふうに言っていると思います。これもあわせて、安斎議員にお願いしますが、再質問の中で答弁をもらうようにしますので。
(「議長、5番、議事進行について」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)5番、安斎哲也議員。
○5番(安斎哲也議員)前回の建設部とのやりとりは、私もレクチャーのときに大まかに答えてくださいということで、私の伝え方も悪かったというふうに認識していますけれども、今回については、後援会の話と市長の話ということで、後援会についてどう思っているかということと、市長自体の感想を聞いているので、それを多くの市民の声だと言っているものは、はぐらかしでしかありませんので、これはしっかり答弁してもらわないと、再質問の中でやると、再質問と再々質問と限られた時間しかありませんから、この点は精査していただかないとならないかと思いますので、議長の見解を改めていただきたいと思います。
○議長(横田久俊)それでは、原部側は、レクチャーしたと思いますので、その辺のところで御答弁できないですか。
(「市長が自分の感想を述べてくれればそれでいい」と呼ぶ者あり)
わかりました、それでは市長、本質問に対する本答弁の答弁漏れということで、その点の答弁をお願いいたします。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)市長。
○市長(森井秀明)失礼いたしました。安斎議員の御指摘では、我々議員が参与のことを問題にすること自体おかしな話だと思っているのかということに対しての答弁かと思いますけれども、参与のことについての質疑をすることに問題があるとは思っておりません。
○議長(横田久俊)それでは、再質問に入ってください。
(「議長、5番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)5番、安斎哲也議員。
○5番(安斎哲也議員)ありがとうございます。では、順次再質問をさせていただきます。
まず、冒頭の後援会通信の関係で、いろいろ質疑がありましたけれども、なぜか私の質問への答弁だけが多くの市民の声だという話で、どういうことだというか、市長の見解を聞いているのに、それが市民の多くの声だという答弁が本当に成り立つのかどうか、私は大変疑問でありまして、市長の考えとしてこれについてどう思っているのですかと聞いたら、それは多くの市民の声ですというのは、答弁として成り立たないと私は思っているので、市長がどう認識しているかを聞きたいのですから、改めて伺います。
多くの市民の声だという答えではなくて、それを受けてどうなのかという市長の答えを聞かせてください。
次に、これまでの議会議論の中で、この部分は、初めて答えが出てきたので、私も少々戸惑っているのですが、この後援会通信についてそぐわないとかなんとかといって話をしてきましたけれども、それでは、これまで私たちが公約だと議論してきた、この森井ひであき後援会討議資料ですけれども、これだって同じ扱いではないのですか、後援会発行の討議資料。なぜこちらはよくて、森井ひであき後援会通信はそぐわないというふうに言っているのか、この理由を明確にしていただかないと、議会にそぐわないという答弁をしていることがおかしいと思います。
また、先ほど少々質疑が煮詰まりませんでしたけれども、答弁を差し控えることはなくなったということですので、申入書が3月1日ですか、鈴木議員の質問が終わった後に、市長から答弁を差し控えるということの云々説明あった申入書の部分ですけれども、これについてはもう答弁を控えないで、答弁になっているなっていないは別としても、答弁しているのですから、撤回すべきではないかというふうに思っております。
財政問題について伺いますが、私は、市長の理解していた以上にという答弁の中で、その市長がどう理解をしていたというところを聞きたかったので、現状のことはいいのですけれども、市長は最初にどのくらい理解していたのか、どのくらいの差があるのかということを聞きたかったので、その点答えられるのであれば、お願いしたいと思います。
財政問題の中で、提案説明の際に、私が理解していた以上に厳しい状況であるということを述べられていたと思うのです。私が質問したのは、市長がどれぐらい理解していたかということを聞いて、その差がどの程度あったのかということを求めたかったのですけれども、それについて少しかみ合っていなかったものですから、では、市長は現状と比較してどれぐらいまで理解していたのかということをお聞かせください。
次に、その厳しい財政状況であるからということで、今回、昨日、給与の部分、人事院勧告の部分は引き上げましたけれども、市長、特別職の部分は据え置いたということで、これについては以前から森井市長がその厳しい財政状況のときは、適切な給与にするのだということをおっしゃっていたと思いますので、そのことに際して今回人事院勧告の分について、特別職を上げていないというところを、この財政問題が厳しいということから、そうしているのかということだけ確認させてください。
次に、予算編成のオープン化ですが、市長の答弁では時間を要するということでしたけれども、では一体どれぐらい時間がかかるものなのかというところが、予算編成のオープン化、時間を要するということですけれども、どれぐらいの時間がかかると思っているか、それとも試算して時間を要すると回答されているのか、お聞かせください。
新たな質問と言われてしまうかもしれませんけれども。
(「だめ」と呼ぶ者あり)
(発言する者あり)
事例として市長は8年前からずっと市政の情報は全部オープンにするのだということをおっしゃっていたと思いますし、今回の公約の中でも、市政情報をオープン化するということでした。予算の決定前からでもやってもいいというような考えも昔あったと思いますが、今回、私は、再三質問していますけれども、若干予算編成のオープン化については、後ろ向きなのかなというふうに思っているのですが、改めてこれについてはやりたいのだという意識があるのかどうかをお聞かせください。
そのオープン化に際して、方法等課題が多いということですけれども、その課題というのはどこにあるというふうに思っているのか、お聞かせください。
次に、市長公約についてですけれども、市長公約に伴っての財政負担額の試算については行っていないというふうに答弁しているのに、では、なぜ相応の財政負担が発生すると想定しているという回答になるのか、矛盾していると思っておりまして、どの程度の財政負担が発生すると想定しているから、現状厳しいのだということなのか、お聞かせいただきたいと思います。
こども医療費無料化についてですが、子育て世代の経済的負担を軽減するということですけれども、市長としては選挙前にいろいろ市内を回って考えられて感じられたり、いろいろな方から話を聞いて、そういうふうに公約に盛り込んだと思うのですが、ではその人たちはどのぐらい負担を感じているのか、どの程度軽減できるのかということを、今回の公約に際してお考えになっているか、お聞かせください。
人口減少に歯止めをかけるという施策で公約に掲げたということですけれども、他都市でこのこども医療費無料化によって、人口対策として減少に歯止めをかけているという事例があれば、私の中では調べきれなかったものですから、御存じであればお聞かせいただきたいと思います。
また、自己負担無料になるから軽減できるのだという話ですが、本来はどこの世帯、どういう世帯の人たちが年間どれぐらいの医療費がかかっていたなどのデータがあって、それを負担して経済負担を軽減させるというように持っていかないと、本質問で私が指摘しましたけれども、我孫子市の福嶋前市長がおっしゃっていたように、ただのアピールではないかと思われますので、そのデータについてあるのであればお知らせいただきたいと思います。
参与問題についてですが、議会からの指摘は何ですかということに対しての市長の認識ではいろいろと給与や雇用など、今までの4点がありましたけれども、それ以外に現参与の経歴などというふうにおっしゃっていましたが、などには何が含まれているのかお知らせください。
私としては、今まで後援会幹部の人を市職員にするということが論功人事ではないかという指摘をしていましたけれども、それについての認識については伺えていませんので、お聞かせください。
その後援会についてですけれども、なぜ論功人事とか利益誘導という話を本質問で出させていただきましたかというと、しがらみと言っていたのに、結局はそれと同じことをやっているのではないかという指摘があるというわけですので、その辺明確にお答えをいただきたいと思います。
次に、参与と除雪のアドバイスの部分ですけれども、まず除排雪の改善の上で参与のアドバイスがあったから、こういった改善があったということで御答弁いただきましたが、これまでも議会で各議員が質問していましたけれども、その排雪のタイミングとか、現地調査という部分についても、参与のアドバイスがあるということですが、私としては昨日ちょうど連絡が入っていたのですけれども、2月当初ごろから排雪のやり方を変えたのだと。そしてそれは参与のアドバイスで、その上の人の指示だということでありました。ただ、それについては、かなり苦情があるというか、どういう基準でやってどういうふうにそれを指示しているのかが全く明確ではないので、本当に参与のアドバイスでやっているのであれば、こんなに苦情が来ないと思うのですけれども、この排雪のやり方の苦情に関しても、本当に参与がアドバイスしたのかどうかを聞かせてください。
貸出ダンプについて指摘というか、もっといい制度、補助金制度にしたらどうかということで提案させていただきましたけれども、市が介入することによって、やはり市の排雪と貸出ダンプが入っているのとバッティングしてしまうという問題意識は、たぶん市長も一緒だと思いますが、これについて最近になって、貸出ダンプを希望する団体に、キャンセルしていただけないかというような意向調査しているということですけれども、これについては希望する団体が増えているといって、これから改善していくのだという市長のそのきめ細やかな除雪の部分と逆行している手段だと思うので、これについてなぜそれをしているのかということをお聞かせいただきたいと思います。
組織・機構の部分ですけれども、大変前向きな御答弁をいただきました。ただ、その準備に当たらせるということで、平成28年度から新たな職員を設置するということですけれども、その組織・機構の部分はいつごろをめどにやるつもりで、次年度にその職員を配置させるのかというのをお聞かせいただきたいと思います。
最後に、病院ですが、医療の専門的知識を持った職員を、医療に精通した職員を採用拡大させるということですけれども、これはいわゆる行政職員をプロパー化するのではなくて、新たにそこに精通した人たちを雇い入れるという考えなのかどうか確認させていただくのと、どれぐらいの採用人数を予定されているのかというのをお聞かせいただきたいと思います。
○議長(横田久俊)3点目の人事院勧告の話ですが、確かに財政理解のその一環かと思いますけれども、これは本質問になかったと思いますので、よろしくお願いします。
理事者の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)市長。
○市長(森井秀明)安斎議員の再質問にお答えいたします。
私が答弁したこと以外に関しましては、担当部長が答弁いたしますので、お願いをいたします。
1点目は後援会通信のことに対してのお話だったかと思います。るるお話をされていたので、まず今、質問だと思われることについて幾つか答弁しますが、最初に掲げられた公約と後援会通信というのは私は全く別物だというふうに思っております。公約は、今、御存じのように市長選においてはマニフェストとして正式につくって提出させてもらっているものなので、それと後援会通信は別物だという認識を持っているところでございます。
それと、鈴木議員のときの話を撤回すべきだというお話だったかと思いますけれども、そのときの思いはそのように考え、話をしたので、撤回をするつもりはございません。
それと、安斎議員からは、後援会の考えと同様なのではないかという表現ですけれども、私はその後援会通信においても市民の声の一つだという認識なので、私はその認識を受け止めて、その中でも内容として例えば参考にできることとか、本当にさまざまな多様な声があると思いますから、その多様な声の一つとして認識しているというところでございます。
それと、財政の、これは私の就任前と今ということですか、それともヒアリング前と今とということですか。
(「就任前です」と呼ぶ者あり)
就任前のことについては、たしか以前にもどなたかがお聞きされたときに答弁をしたかと思うのですが、もともと公表されております財政の概況状況の中における経常収支比率であったりとか、財政力指数など、そのような状況について私なりに把握をしていたところでありますし、また市債残高であったりとか、また他の基金からの借入れ等の状況も鑑み、その時点で財政は厳しいというふうに思っておりましたけれども、就任後に、経常収支比率等も今年度がまた高まったりとか、さらには公共施設を市として抱えているものが大変多く、耐震化を確認したりとかしている中で、耐震構造に見合っていない施設も相当数あるということを就任後に知ったこともあるので、そういう意味では知っていた状況よりも、就任後のほうが今後財政的にはかかるのではないかという認識は持っているところでございます。
それとともに予算ヒアリング等のオープン化ということだったかと思いますが、私も市民の皆様と将来的にそういう財政を組み立てるというところにも携わっていただいて、そういうオープン化をいつか目指してまいりたいという思いを持っているところではありますけれども、現時点では、先ほど課題の中では予算編成の日程の問題とかオープン化の方法など、まだそれらが全く見いだせていない状況なので、それについて課題をということで答弁をさせていただいたところでございますが、それらも含めてもう少し時間を要するのではないかというふうに思っております。
現時点でいつまでにということは、現状では表明できないですけれども、将来的にその可能性について一つ一つ取り組めることをいろいろ研究していきたいという思いは、持っているところでございます。
それと、市長公約の実現に向けての財政負担のことでの御指摘もあったかというふうに思っておりますけれども、先ほどの答弁でお話しさせていただいたのは、それの細かい状況の一つ一つまで算定をしていないということで御理解をいただければと思うのですが、今、御指摘の医療費の無料化等も含めて、先日四つの案を示させていただいた中で、全部取り組むとするならば、これぐらいかかるだろうということでは、皆様にもお話をさせていただいたところではありますけれども、これに限らずさまざまな取組においては、財政負担が生じるということが鑑みられるので、先ほどお話ししたような答弁をさせていただいたところでございます。
それと、私からはあと参与について皆様から論功行賞だというような御指摘をいただいているところではありますが、実際の仕事、業務量、又はそれこそ皆様からも御指摘を受けている立場とかも含めて、そのような論功行賞と言われるような業務状況では私はないというふうに思っております。特に、除排雪の改善等に向けても、大変な労力を費やし取り組んでいただいているところでございますから、私はそのような認識を持っておりません。
それと、排雪のタイミングなどについての参与のアドバイスということにおいては、恐縮ですが、私、今認識をしておりませんので、後ほど確認をしたいというふうに思っております。
それと、あと貸出ダンプ制度のことについてですが、安斎議員も御指摘をされたように、貸出ダンプは抽選による日程、排雪はその都度のそのタイミングということで、必ずしも同じ流れで動いていないので、御指摘のように重なっているという事実が改めて出てきているということで、私も認識をしているところでございます。それらの解消も含めて、今その現状とかの把握も含めて、貸出ダンプの方々に対してのアプローチもしているというのは、そのとおりだというふうに思っておりますので、今後それが当然庁内におけるコミュニケーションや連携も非常にそこは大切なところだと思っておりますし、そこは当初とれていなかったということも認識をしておりますので、それらも含めて、改善策を来年度に向けて図っていきたいという思いを持っているところでございます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)医療保険部長。
○医療保険部長(小山秀昭)こども医療費助成に関しまして、何点かあったと思います。
先ほど市長が答弁したように、人口対策の歯止めの事例ということですが、このこども医療費助成だけをもって人口対策に歯止めがかかった、そういうことはなかなか難しいと思いますので、私はそれだけで人口対策に歯止めのかかった事例を存じておりません。
また、負担の実績はあるかということでございますが、これにつきましても、先ほども市長から答弁があったように、小学生の外来について、負担の実績を持っておりませんので、ぜひ実施したときにはそれらのデータを基に分析したいということでございます。
それから、どれぐらいの負担感を感じているかということでございますが、今、陳情が上がっておりますが、その陳情の中でも、やはり子供を育てる親の気持ちとしては、お金の心配で病院にかかれるかかれない、この辺の負担感というのは非常に大きいと思います。それは私も実際に子供を育てた中で感じていたことでございます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)市長。
○市長(森井秀明)大変失礼いたしました。組織・機構のことについて答弁をしていなかったと思います。恐縮でございます。
組織・機構においては、何とか今年のうちに人員を1人配置し、それに向けて取り組みたいと思っているのですが、1年間をめどにして考えていきたいと思っておりますので、その内容が流れとしてしっかりできれば、早ければ平成29年度までに皆様にお示しをしてスタートをさせていきたいという思いで拝聴したいというふうに考えております。
失礼いたしました。
○議長(横田久俊)病院関係が一つありましたが。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)病院局小樽市立病院事務部長。
○(病院)事務部長(笠原啓仁)安斎議員の再質問にお答えいたします。医療に精通した職員の採用にかかわってでありますけれども、今、院内にいる医療事務等の維持業務、先ほど答弁で申し上げました診療情報管理に関する業務、こういうことに精通している職員がおりますので、こういう職員を異動で経営管理部門に配置するという考えもございますし、また新たに採用するという考えも当然ございますので、それにつきましてはそういう人材がいるかどうかも含めて採用に向けた検討の中でどういう形をとるか、それを詰めていきたいというふうに思っています。
また、後段でございました員数の関係につきましては、現時点で何名というようなことまでは申し上げられないということで御理解いただければと思います。
○議長(横田久俊)1点、最後のところで、経歴などのなどというのは何かという質問にまだお答えが出ていないかなと思いますが。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)市長。
○市長(森井秀明)失礼いたしました。
皆様から御指摘いただいた中では、その経歴などの中に、先ほど安斎議員からも御指摘のあった後援会の幹部だったのではないかというそういう部分も含めてという意味合いでございます。
(「議長、5番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)5番、安斎哲也議員。
○5番(安斎哲也議員)再々質問いたします。
少々私も納得できないのが森井ひであき後援会で代表が森井秀明市長なのに、それを多くの市民の声だというふうに言われてしまうこと自体、後援会、政治団体の代表である市長の発言することではないかなというふうに思っておりますので、これについてはもう少し市長としては認識を改めたほうがいいと思います。
次に、財政のオープン化の部分で、市民と一緒に財政を組み立てるというところをおっしゃっていたのですけれども、これについて少々私の中では理解ができないものですから、どういうイメージなのかお聞かせいただきたいと思います。
編成の日程についてということですけれども、たぶん市長査定の部分で、今回結構時間がかかったという話も聞いておりますが、本来なれてくれば4日間程度の日程でやると思いますので、今後はそういった日程を鑑みて、やはりあの場を市民に少し見てもらうだけでも少しは開かれている感じはすると思いますので、来年度に向けてはそういったことで対応していただきたいと思いますけれども、先ほどいつまでにとは表明できないということでしたが、私の意見として受け止めていただいて、ぜひ前向きに動いてほしいと思っております。
次に、後援会の部分ですけれども、参与などについては後援会の論功行賞だという指摘があるという部分ですが、いわゆる、今はもう森井秀明市長なので、後援会のそういった運動というか、政治活動によって、こういった議会でどうのこうの質問するのもおかしいことですし、やはり一市長として市政に臨んでいただきたいと思っているので、今回、任期が切れるということですから、これは質問ではないですけれども、意見として聞いていただきたいのは、やはり後援会は後援会で、市とはまた別なところで活動していただくと。この市役所の中に入って、どうのこうのというのはやめていただいたほうがいいと思っております。後援会の幹事長も何か市長室に出入りしているという話も聞きますので、そういったことはやはり市は市、後援会は後援会、そういったことで位置づけて活動をしていただきたいと思います。
以前、私は、政務と公務ということを言いましたけれども、そういったところから論功行賞だとか利益誘導だというふうに追及されますので、この点は意見として聞いていただきたいと思っております。
こども医療費助成の部分ですけれども、医療保険部長は、子育てのときにそういった課題を考えたということで、その当事者意識として答えていただいてありがとうございます。私は、まだ結婚も子供もいないものですから、この点については今後質問させていただきたいと思います。
最後の病院職員の部分ですけれども、いわゆるプロパー化した場合に、いきなり新しい人が入ってきて、では今までいた医師や看護師とうまくやれるかというと、そうでないという考えもあったりとかして、私もすぐさまプロパー化して全員をどうのこうのという考えは持っていないのですけれども、ただやはり4年に1回とか3年に1回人事異動がある職員が、そこに入って、ではすぐ何か改善できるかというと、そうではございませんので、やはり少しずつそういったところは進めていただきたいと思っております。これは意見として聞いていただければと思います。
ほぼ意見でありましたけれども、最初の後援会の部分についての認識を改めていただきたいというところだけお答えいただければ、これで質問を終わりたいと思います。
○議長(横田久俊)理事者の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)市長。
○市長(森井秀明)安斎議員の再々質問にお答えいたします。
まずは、御指摘のようにオープン化できるようにという思いを持っているところでございますが、それも大変時間がかかるだろうというふうに思っておりますけれども、これはあくまで私の理想でありますが、やはり住民の皆様といろいろな政策についても、いろいろな場面で形にしていくことを一緒にやっていきたいという思いもありますし、またその中でその予算編成の中で、それに対してどれぐらい予算がかかるのかとかそういう議論も重ねて、それを形にしていくという過程に、市民の皆様と一緒にやっていきたいという思いを持っているところでございます。恐縮ですが、先ほどのお話の流れで、私自身がそういうふうな理想を持っていたものですから、その中で表現をさせていただいたということなので、御理解をいただければと思います。
もう一点、私は、後援会の方々も含めて市民の皆様だという認識を持っております。そういう視点で何か差をつけるとか、そういう考え方を持っておりませんので、市民の皆様は後援会の方々も含めて同じように市政に対しては携わっていただきたいという思いもありますし、そこだけ特別扱いをするという考え方は持っておりませんが、後援会の方々も含めてさまざまな団体の方々、そのような方々も含めて市民の皆様には、市政に対していろいろな場面で御協力もいただきたいですし、参画もいただきたい、このように思っているところではございます。
○議長(横田久俊)以上をもって会派代表質問を終結いたします。
次に、石田議員から質疑及び一般質問を行いたい旨の申出がありますので、これを許します。
(「議長、6番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)6番、石田博一議員。
(6番石田博一議員登壇)
○6番(石田博一議員)平成28年第1回定例会に当たり、質疑及び一般質問をさせていただきます。
これだけのタイミングになりますと、私が用意していた質問とかなり重なっている部分もありますが、通告に従って質問をさせていただきますので、御了承お願い申し上げます。
まず、除排雪についてですが、この2月は私もみずから日々パトロールに出向きました。自分の居住地と、その周辺ということで入船、住ノ江、奥沢、天神、松ケ枝、最上、緑、花園といった地区になります。そのほか望洋台、桜、幸地区にも出向いてまいりました。
今年の冬は非常に雪が少ない上に出動基準の見直しもあり、道路状況はおおむね例年よりはよい状況であると認識しております。このまま進めば今年度は予算内でおさまるのではと希望的観測をしているところであります。
そこで、パトロール中、疑問に思った点を述べますが、除雪と排雪についてであります。
道路両脇の雪山の高さは昨年から見れば問題にならないほど低く、まだまだ除雪で対応可能であると思われる道路に排雪が入ったり、ここはそろそろ排雪しなければという道路にはなかなか入ってこなかったり、除雪対策本部の方々も毎日パトロールされているということですが、一体どこをどのように見てきているのか、いささか疑問に感じます。そこで、お尋ねいたします。
除雪をそのまま継続させるのか、そろそろ排雪を入れるのか、何を基準にしているのかお答えください。
次に、貸出ダンプ制度についてであります。平成27年度、貸出ダンプ制度御利用の手引というものが市から出されております。これには、まずその目的と称しまして、「市民がその居住する地域の冬期間における交通を確保するため、町会等が自主的に生活道路の排雪を行う際に、市が無償でダンプを派遣し、運搬処理を行うことにより、町会等の排雪費用の軽減を図るものです」と、このようになっております。そして、その対象となる道路については、「原則として幅員がおおむね4メートル以上の通り抜けができる道路で、除雪路線に接続した道路とします」ただし、そこには「国道、道道、市排雪1種路線、積雪寒冷特別地域における道路交通の確保に関する特別措置法指定路線、バス路線を除く」となっております。そして、「本制度の目的から、屋根、駐車場など道路以外の排雪は御遠慮ください」となっております。
そこで、去る2月8日、9日のことですが、緑の第二大通に公務員宿舎があります。ここに貸出ダンプが入っておりました。ここは完全に国有地敷地内の簡易道路でして、近隣に通り抜けができる道路ではないことは明白であります。また、駐車場についても、いつの間にかきれいになっていたということは、どういうことでしょうか。駐車場については、その作業現場そのものを押さえたわけではありませんが、どう考えても駐車場だけ別の業者を仕立てたとは考えづらいところです。このような例はたぶん氷山の一角と思われます。
そこで、お尋ねいたします。
この貸出ダンプ制度御利用の手引に反する場所への貸出しを認めたことについての見解を求めます。
雪が少なくて予算が余っているから何でもオーケーとしているのではないとは思いますが、厳しい財政の中ですので、きちんとルールの中で必要最小限の対応が望まれます。
次に、除雪・排雪の除雪のことについてですが、私のパトロール中、特に感動したのは第3ステーション地区であります。道路両脇もきちんとロータリ車を入れ、すり鉢状態の場所はほとんど見受けられませんでした。それに引きかえ、すぐ隣の桜地区や離れて幸地区は、いま一つという感想です。しかも、雪押し場や雪山の高さもまだまだ余裕があるにもかかわらず、道路上はわだちやざくざく状態のままで、本当に業務の仕様書に沿った作業を行っているのだろうかと首をかしげる始末です。
そこで、お尋ねいたします。
業者への作業指導は本当に徹底されているのでしょうか。排雪をすれば、確かに業者は潤いますが、小樽市としてはできるだけ除雪だけで済むのであれば、それにこしたことはないわけで、もっと除雪の作業指導を微に入り細に入り徹底指導する必要があると考えますが、見解を求めます。
この除排雪の改善、貸出ダンプの制度変更など、まだまだ見直していかなければならない点は多々あると思いますが、毎年検証を重ね、市長公約のよりきめ細やかな除排雪の実現に向け、最低の予算で最高の実績が得られる、そのように常に創意工夫されることを除雪対策本部の皆さんにお願いいたします。市民生活に直結する重要な施策でありますので、本当に必要な予算は削るべきではありません。業者の方々のさまざまな御意見もわからなくはないのですが、あくまで細かなパトロールを積み上げ、業者目線ではなく市民目線での除排雪作業を心がけてほしいものです。除排雪の件はこれぐらいにして、あとは委員会でやらせていただきます。
次に、ふるさと納税についてであります。
新しい取組として、本市のまちづくり施策などに賛同し、一定額の寄附をいただいた方に対して小樽らしさをPRできる地場特産品を送付することで、まさに一石二鳥の大変よい取組であると感じております。そこでお尋ねいたします。
今までは、どのようなお返しをされていたのかお聞かせください。また、今後、永続的に続けていく上で、寄附件数の増加のため、例えばふるさと納税のキャンペーンを張るとか、ほかにどのような工夫をされていくのかお答えください。
最後に、橋梁の修繕についてです。
今回、小樽市橋梁長寿命化修繕計画に基づき、銭函3丁目の望洋橋の改良工事が実施されます。市内にはこのような修繕が必要な橋が幾つもあると認識しております。そこで、お尋ねします。
今回はなぜこの望洋橋が優先されたのか、多数ある橋梁の修繕工事の優先順位の決め方は何を基準にしているのかお答えください。住民の苦情、予算の問題、危険度など、具体的にお願いいたします。
以上、再質問を留保し、私の質問を終了いたします。
○議長(横田久俊)理事者の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)市長。
(森井秀明市長登壇)
○市長(森井秀明)石田議員の御質問にお答えいたします。
初めに、除排雪について御質問がありました。
まず、排雪作業の基準につきましては、道路に降った雪については、道路脇の雪山として堆積をする方法が一般的で、この場合、各路線に応じて必要な幅員を確保するため、まずきめ細やかな除雪作業に取り組み、またロータリ除雪車を活用して拡幅作業を行いますが、雪山が大きくなり、道路幅員が確保できなくなった段階で、排雪作業を実施することを基本としております。
次に、公務員合同宿舎通路での貸出ダンプ制度の利用につきましては、御指摘の箇所は平成22年10月に定めた運用方針、貸出ダンプを利用した排雪箇所の特例の中で、集合住宅の通路等の排雪に係る特例として、幅員が原則4メートル以上ある集合住宅の通路で、一方が除雪路線に接続している場合には利用を認めることとしておりますので、排雪を認めたものであります。
貸出ダンプ制度は除排雪の入らない私道や市道において、沿線住民の皆様が通路を確保し、冬の安全で安心な生活を支えるために創設されましたが、本制度は長きにわたり利用されてきた中で、市民の皆様の要望に応える形で制度の解釈の拡大が行われてきたことから、制度本来の趣旨を踏まえ、利用箇所等について見直してまいりたいと考えております。
次に、除排雪作業の指導につきましては、これまでも定期的にステーション会議を開催し、今年度の除排雪作業の進め方について除雪対策本部から説明をしているほか、業務担当員がそれぞれ担当する地域の道路パトロールを行った上で、各ステーションと打合せを行うなど機会あるごとに指導し、地域間における除排雪作業による道路状況の差についても生じないよう努めております。
御指摘の差につきましては、改善に向けて道路パトロールを徹底し、引き続ききめ細かな除排雪作業ができるよう、各ステーションに指導してまいります。
次に、ふるさと納税について御質問がありました。
まず、寄附者に対するお返しにつきましては、現在は5,000円以上の寄附をしていただいた方に対して市立文学館、美術館、市総合博物館などの入館料が無料となる小樽ファン認定証を贈呈しております。
次に、寄附件数の増加のために今後どのような工夫をしていくのかにつきましては、市のホームページのリニューアルや注目度の高い外部サイトを活用した周知を図るほか、北海道暮らしフェアや物産展など、さまざまな機会を捉えてさらなるアピールを図ってまいりたいと考えております。
次に、橋梁の修繕について御質問がありました。
修繕工事の優先順位の決め方につきましては、本市の修繕工事は平成26年3月に策定をした橋梁長寿命化修繕計画に基づき、橋梁長寿命化事業として実施をしているところであります。同計画では、橋梁点検により、損傷度を5段階で区分をするとともに、当該橋梁が部材の落下等により第三者に被害を及ぼす可能性があるかどうか、バス路線になっているかどうか、塩害環境地域にあるかどうかなどを基準に重要度を3段階に分類し、損傷度と重要度の高さに応じて優先順位をつけております。
(「議長、6番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)6番、石田博一議員。
○6番(石田博一議員)1点だけ再質問をさせていただきます。
とりあえず、この除雪につきましては、先ほどから私も内容の中で言っているのですが、毎年いわゆるいろいろな検証を重ねながらよりよいものにしていくという基本で、今、動いてもらっていると思うのです。それはそれですごく大事ですし、それにはやはりきちんとしたパトロールがきちんと必要だということになってくるのだと思うのです。
私が最後に、どうしても先ほども納得いかないなと思ったのは、駐車場の除雪までやっているのではないかという疑いです。つまり、これもその日にやったのではなくて、例えば前の日とかその前の前の日とかに、例えば住民がママさんダンプで駐車場の雪を全て道路のほうに押し出していたら、これはやはり同じことなのですよ。だから、そこら辺のチェックというのは、どうしたらできるのかと。つまり屋根の雪だとかと同じですよね。だから、それについてやはり市長でもいいですし、原部の方でもいいのですが。
(発言する者あり)
○議長(横田久俊)石田議員に申し上げますが、先ほど御質問の中で除排雪の件はこれぐらいにして、あとは委員会のほうでやりますという話をしているのです。いや、再質問を留保はしたのですけれども、そういうことでありますけれども、これに御答弁いただければ、1点ということでありますので。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)市長。
○市長(森井秀明)石田議員の再質問にお答えをいたします。
今、御指摘のように駐車場においてのというお話でありましたけれども、先ほどの特例の中で、幅員が原則4メートル以上ある集合住宅の通路で、一方が除雪路線に接続をしている場合にはという形での利用を認めているのですけれども、それが現在、拡大解釈の中で本来は道路として、両方あり片方が一方が除雪路線にということなのですが、それが駐車場の範囲の中で一方しか出入口がないにもかかわらず認められてきたという経緯があるのは事実でございます。ですから、この拡大解釈においては、大変今さまざまなところから要望を受け、その拡大解釈に伴って非常に多くの場所が増えているという事実がございますので、先ほども答弁させていただきましたけれども、制度の本来の趣旨、つまりは先ほども答弁させていただきましたが、狭隘路線であったりとか、なかなか排雪等が入らないような路線に対して、本来あるべき制度だというふうに思っておりますので、その本来の趣旨をしっかり踏まえて、今後においてその利用箇所についてはしっかり見直し、検証はしていかなければならないというふうに思っておりますので、それについて御理解をいただければと思います。
(「議長、1番、議事進行について」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)1番、秋元智憲議員。
○1番(秋元智憲議員)先ほど石田議員の質問の中で、いかにも日にちと場所が特定されていまして、いかにも何か規則に沿っていないやり方をしているのではないかと、また再質問の中でも駐車場の除雪も一緒にやっているのではないかというようなお話がありましたけれども、業者が特定されてしまいますので、できれば日にちなり場所を削除したほうがいいのではないかというふうに思います。市では認めているということですので、規則に沿った運営がされているわけですから、これは業者のためにも、私は日にちと場所は削除したほうがいいと思いますが、いかがでしょうか。
○議長(横田久俊)日にちが確かに言われました、場所も言われましたが、その件について建設部では問題ないと、違法ではないということを今はっきりおっしゃいましたので、そこで作業をしていた業者も問題はないということになりますので、このままにしておきます。業者名が出たわけではないですし、類推できるということでしょうけれども、違法ではないということをしっかりと明言していただきましたので、それは構わないかなと思います。
(「了解」と呼ぶ者あり)
以上をもって、石田議員の質疑及び一般質問を終結いたします。
本日は、これをもって散会いたします。
会議録署名議員
小樽市議会議長横田久俊
議員秋元智憲
議員中村誠吾