開議午後1時00分
○議長(横田久俊)これより、本日の会議を開きます。
本日の会議録署名議員に、中村吉宏議員、小貫元議員を御指名いたします。
日程第1「議案第1号ないし議案第57号、議案第59号及び議案第60号」を一括議題といたします。
まず、本日新たに提案されました議案第60号について、市長から提案理由の説明を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)市長。
(森井秀明市長登壇)
○市長(森井秀明)ただいま追加上程されました議案について、提案理由を説明申し上げます。
議案第60号消防団員等公務災害補償条例の一部を改正する条例案につきましては、行政不服審査法の全部改正に伴い、所要の改正を行うとともに、非常勤消防団員等に係る損害補償の基準を定める政令の一部改正に準じ、傷病補償年金又は休業補償と同一の事由により障害厚生年金等が併給される場合の調整率を改定するものであります。
なにとぞ原案どおり御可決賜りますようお願い申し上げます。
○議長(横田久俊)質疑及び一般質問を一括し、これより会派代表質問を行います。
それでは、通告がありますので、順次、発言を許します。
(「議長、12番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)12番、鈴木喜明議員。
(12番鈴木喜明議員登壇)(拍手)
○12番(鈴木喜明議員)平成28年第1回定例会に当たり、自民党を代表し、質問します。
第1項目め、小樽市総合戦略と平成28年度予算と市長の政治姿勢についてお聞きします。
初めに、市長の政治姿勢についてお聞きします。
我が党は、1月18日の第1回臨時会で、市長の今までの経済界への姿勢、議会への対応、庁舎内での責任のとり方を明確にしない態度などに注文をつけつつ、上林氏が副市長に選任されれば、一定の改善が見られ、今第1回定例会に向けてしっかりと議案内容を審議できると考え、上林副市長の選任案に同意しました。
そんなやさきに、森井ひであき後援会通信なるものが、森井ひであき後援会発行の下、森井ひであき後援会メンバーに郵送されました。内容は、「選挙違反を一緒にやってきた人達」という言い回しで、前副市長候補を不同意にした会派をあたかも選挙違反をしているかのような記述や、市議会について「重要な施策などには一切触れず、市長の個人的な部分を誹謗中傷とも取れるやり取りで質問をしつこく浴びせ、いたずらに議会を空転させている」「全ては民意を反映せず、森井市長を辞めさせることが目的で、これには思惑があるものと思えるのです」など記述され、我々から言わせれば、これこそ誹謗中傷であり、反論、抗議に値するものです。
御自身の後援会のことなので、すぐさま2月5日に、自由民主党、公明党、民主党、新風小樽が合同質問書を森井市長へ手交しようとしましたが、市長は、森井ひであき後援会のことなので自分には関係ないと拒絶されました。あまりの理由に唖然としつつ、我々は今でも納得しておりませんが、それでも発行責任者との面会をさせていただきたいと申し出たのですが、現在も返答がなく、たまらず配達証明つきで郵送し、発行責任者からの回答を待っている状態です。
先ほども述べましたが、我々は議会審議を優先させたいと願う中、発行責任者すら明確にせず、自分の後援会の記述内容に何の責任もとらない怪文書的なものを平気で配付し、森井市長自身が賛同するコメントを寄せることは、市長のためにもならず、それこそ議会審議の妨げになると考えます。
このような指摘についてどうお考えか、お答えください。
次に、平成28年度予算の概括についてお聞きします。
本市の平成28年度予算規模は一般会計566.4億円、特別会計は370.8億円、企業会計は236.8億円となりました。一般会計における歳入は予算編成に当たり4億7,500万円の財源不足が生じ、財政調整基金から2億1,900万円を取り崩し、充てています。これにより同基金の残高は幾らとなりますか。
また、毎年十数億円かかる除雪費を当初予算で1億5,400万円しか計上しておらず、例年並みに除雪費を確保するならば、今後の除雪費などの補填を同基金からと考えているのか、お答えください。
財政調整基金は、今まで爪に火をともして前市長、前々市長が、災害や一過性ではあるが急を要する財源手当のため積み上げてきたもので、今回のような取崩し方は基金の食い潰しととられますが、市長としての御所見をお伺いします。
市債の残高は平成28年度末で前年度比同31億2,400万円減の1,008億1,300万円、他会計からの借入残高は同5億200万円減の32億4,300万円となりました。市税の2.3億円増加の理由をお聞かせください。
また、地方交付税が対前年度比12.4億円増えた理由と臨時財政対策債が2.7億円減じた理由をお答えください。
歳出に関しては扶助費が2.4億円、負担金補助及び交付金が前年度比4.1億円、繰出金が4.3億円、それぞれ前年度比で増加した理由をお答えください。
本市は、平成22年4月1日に過疎地域として公示され、過疎地域自立促進特別措置法の期限である平成27年度までを計画期間とする過疎計画を策定し、過疎対策事業債などの財政上の特別措置を活用しながら事業を進めてきました。
法改正により5年間再延長されたことを受け、引き続き過疎債など、財政上の特別措置を活用するため、平成28年度から32年度を計画期間とする過疎計画を策定することとし、このたび北海道との正式協議が終了につき、過疎計画を取りまとめた本市の過疎地域自立促進特別事業(ソフト事業)の展開方向に関する事業を幅広く盛り込んだとあるが、平成28年度予算財源対策として過疎債ソフト分の充当として2.6億円とあるが、具体的にはどの事業に広く盛り込んだのか御説明ください。
国の平成28年度地方債計画では、過疎債全体で4,200億円を計上していて、「市町村ごとに総務省令により算定した額の範囲内で発行が可能」とありますが、本市の発行限度額及び予算計上額、残存発行可能額をお示しください。
本市が過疎債ソフト分の充当が必ずできるのかもお答えください。
平成28年度の一般会計予算は市税が増え、市債残高が減り、他会計からの借入れが減るなど、財政健全化に向かっている要素もあるが、歳出の増と除雪費を1億5,400万円にとどめた中、4.8億円の財源不足が生じ、今まで当初予算に計上していなかった過疎債ソフト分2.6億円と財政調整基金を2.2億円取り崩した平成28年度一般会計予算編成に関して財政健全化型なのか、財政出動型なのかをお答えください。
一部報道では、平成28年度予算は森井市長カラーが薄く、独自色は継続事業の必要性を重視し、出せなかったと評価されました。御所見をお伺いいたします。
市長が、現実路線を継承し、義務的経費に財政が縛られる割合を示す経常収支比率は平成26年度98パーセントで、予算で2パーセント程度の裁量自由度しか持たないことは、今期も変わらないと思います。
このような本市の財政状況を出馬当時では理解できなかった市長が現実に直面し、やっと理解した上での苦肉の予算措置と考えますが、市長提案説明の中にあった本市の財政状況について「私が理解していた以上に厳しい状況」というくだりがありますけれども、市長になる以前の理解はどの程度で、現状の厳しさをどう理解したのかをお答えください。
次に、小樽市総合戦略と平成28年度予算との関連についてお聞きします。
森井市長は、新年会で御挨拶のたびに、昨年10月に策定した小樽市総合戦略を自画自賛し、そのできのよさをアピールされておりました。
まず、この総合戦略で本市が目指す将来都市像について、「訪れる人を魅了し、暮らす人には優しい、市民幸福度の高いまち」と定めましたが、訪れる人とは国内外の観光客や移住者を含めてとは考えますが、その他の対象者をどうお考えですか。
また、魅了するとは極めて抽象的表現ですが、森井市長が持つ魅了されたと思われる具体的なイメージをお聞かせください。
さらに、どのような数値を基に魅了されたことを判断されるのか、優しいまちと判断する指標はどのようなものをお考えなのか、優しいまちとは、市長の具体的なイメージをお聞かせください。
そして、「市民幸福度の高いまち」の幸福度はKPIとして現状値と平成31年度までの目標値を定め、個別に今小樽市総合戦略に載せています。目標値の設定過程と設定理由をお答えください。
また、「PDCAサイクルを使って実効性や実現性を高める」とありますが、現状値の毎年の検証は必要ですが、現状値の把握方法とあわせて御所見をお聞かせください。
本市総合戦略は平成31年度までとなりますが、本年度予算の中で、さきに述べた「魅了する」「優しい」と判断する指標やKPIを目に見える形で向上させる施策予算があるのかをお答えください。
平成28年2月17日に、平成27年国勢調査速報値が発表されました。本市の人口は12万1,910人、市町村別で減少数が多かったのは函館市の1万3,010人で、続いて本市の1万18人となりました。減少率は道内人口上位10市の中では、2位のマイナス4.7パーセントの函館市と比べても、飛び抜けて高いマイナス7.6パーセントを示しました。小樽市総合戦略の記述の中で「当市の人口流出の要因を緩和・軽減する取組を行い、かつこれらを効果的に推進するため、将来の都市像に対応した10項目の施策の方向性」を示しましたが、それぞれについて簡略に御説明ください。
また、小樽市総合戦略で婚姻率、合計特殊出生率、それぞれ現状値3.6及び1.12から平成31年度目標値4.1及び1.256へ押し上げるための今年度予算での対応をお聞かせください。
以上、1項目めの質問を終わります。
○議長(横田久俊)理事者の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)市長。
(森井秀明市長登壇)
○市長(森井秀明)鈴木議員の御質問にお答えいたします。
ただいま、小樽市総合戦略と平成28年度予算と市長の政治姿勢について御質問がありました。
初めに、私の政治姿勢についてですが、後援会通信につきましては、私の立場ではお答えするべき事項ではないと考えておりますので、答弁については差し控えさせていただきます。
(発言する者あり)
次に、平成28年度予算案の概括についてですが、予算編成後の財政調整基金の残高につきましては、20億1,000万円となります。
次に、除雪費など今後の補正予算の財源につきましては、財政調整基金による財源対策が基本となりますが、今後、当初予算に盛り込むことができなかった財源や平成27年度決算での黒字額なども想定されますので、それらなども活用しながら、対応してまいりたいと考えております。
次に、財政調整基金の繰入れにつきましては、本市では従来から本来の目的である年度間の財源の不均衡を調整するためではなく、収支不足による財源対策として繰り入れてきました。私としては、財政調整基金などの財源対策をしない収支均衡予算の編成を理想としていますので、その実現に向け、今後も鋭意努力をしてまいります。
次に、市税の増加の理由につきましては、主に増加を見込んだのは、固定資産税、軽自動車税及び特別土地保有税でありますが、固定資産税につきましては、近年、収入率が増加傾向にありますことから、新年度予算案における収入率の増加を見込むとともに、企業立地促進条例に基づく課税免除の終了に伴う増加分を見込み、1億2,280万円の増加となりました。軽自動車税につきましては、主に四輪乗用車の登録台数増や税制改正による新税率が適用されたことにより3,210万円の増加となりました。特別土地保有税につきましては、平成17年度の税制改正で徴収猶予の延長期間が最大10年間に制限されたことにより、平成28年度に猶予期間が満了となるものについての収入を見込み、7,300万円の増加と見込んだものであります。
次に、地方交付税と臨時財政対策債につきましては、国から示された資料や本市の特殊事情を勘案して予算額を算定しておりますが、平成27年第2回定例会補正後の計上額で比較しますと、地方交付税のうち、普通交付税は2億7,000万円の増、特別交付税は27年度が第3回定例会での補正予算計上であったため、9億7,000万円の皆増となり、合計で12億4,000万円増となったものです。
なお、27年度の普通交付税の決算見込額は、当初予算計上額より3億3,000万円増えることや特別交付税が第3回定例会での補正予算計上となったことを考慮いたしますと、地方交付税総体は27年度決算見込額より3,000万円の減となります。
また、赤字地方債である臨時財政対策債については、地方財政計画の中で一般財源総額を確保しつつ、その発行を大幅に抑制するとあり、国から示された算式により算定をした結果、2億7,000万円減となったものです。
次に、前年度対比で増加している歳出項目の主な理由につきましては、扶助費では子ども・子育て支援新制度へ移行する施設の増加や乳幼児等医療助成制度の対象範囲の拡大に伴い増となるほか、負担金補助及び交付金では、北しりべし廃棄物処理広域連合負担金や後期高齢者医療の療養給付費の市負担分が増、さらには新規事業として銭函駅のバリアフリー化に伴う設備整備費の一部を補助することにより増となるものです。
また、繰出金につきましては、病院事業会計で、新病院建設に伴う公債費において一部元金の償還が始まることや、国民健康保険事業会計で、27年度は補正予算で対応した保険者支援制度の拡充分について、28年度は当初予算から計上したことに伴う増などが主な要因であります。
次に、財源対策として過疎債ソフト分を充当している事業につきましては、ふれあいパス事業費に1億2,060万円、既存街路防犯灯LED化推進事業費に1億3,600万円となっております。
次に、過疎債ソフト分の発行限度額につきましては、総務省令に基づき試算いたしますと2億5,660万円となっており、その全額を予算計上したことから、残存発行可能額はありません。
また、地方債計画で示された過疎債総額には、発行限度額の国全体の総計が含まれておりますので、全額起債が可能であると考えております。
次に、28年度予算編成に関して財政健全化型なのか財政出動型なのかにつきましては、平成28年度は小樽市総合戦略に掲げた将来の都市像である「訪れる人を魅了し、暮らす人には優しい、市民幸福度の高いまち」の実現に向け、四つの施策プロジェクトに基づき積極的な取組を進める一方、限られた財源の中で市政を運営していくためには、財政の健全性を確保し、改善に努め、持続可能な財政基盤を構築していく必要があると考えておりますので、財政健全化に向けた取組についても、引き続き継続をしているところであります。今回の提案させていただいた当初予算案につきましては、私といたしましては、財政健全化型、財政出動型のいずれか一方というものではなく、それらのバランスにも配慮しながら予算編成を行ったところであります。
次に、予算編成において独自色を出せなかったという報道につきましては、平成28年度は財政健全化に向けた取組を継続する一方で、将来を見据え、特に優先的に取り組む重点施策として、私の公約や考え方を盛り込みました小樽市総合戦略を位置づけ、限られた財源の中、積極的な取組を進めることといたしました。したがいまして、今回の予算編成は、私の公約や思いを市政に反映させる第一歩になったものと考えております。
次に、財政状況の理解につきましては、市長に就任する前までは扶助費などの義務的経費が多く、高どまりとなっている経常収支比率、多額にある市債残高のほか、市税、地方譲与税等の収入が少なく、普通交付税に大きく依存していることなどを認識しておりましたが、就任後の平成26年度決算で経常収支比率や財政力指数がさらに悪化したことや、社会保障関係、老朽化対策など、今後も多額の財政需要が予想される状況にあると理解をしております。
次に、小樽市総合戦略と平成28年度予算との関係についてですが、まず、総合戦略の将来の都市像にある訪れる人の対象者につきましては、観光客や移住者はもとより、本市に通勤・通学をしている方、本市に親戚などがいらっしゃる方、出張や単身赴任などで一時的に本市に来られている方など、潜在的に本市の居住者となる可能性のある方も含め、訪れる人というように捉えております。
次に、総合戦略の将来の都市像にある「訪れる人を魅了し、暮らす人には優しい」とは、それぞれ具体的にどのようなイメージでそれを判断する指標をどのように考えているかにつきましては、まず、「訪れる人を魅了する」とは、また来たい、ここに住みたいなど、来街者の好意的な反応をイメージしており、観光に関する満足度や小樽への再訪の意思などの指標により判断できるものと考えております。
次に、「暮らす人には優しい」とは、生活利便性が高い、安心・安全、地域とのつながりなど、居住者が暮らしやすいことをイメージしており、暮らしやすいと考える市民の割合や市民の定住志向などの指標により判断できるものと考えております。
次に、総合戦略の目標値の設定過程につきましては、平成23年12月に内閣府の研究会が発表した「幸福度指標試案」を参考に、過去の本市の計画・構想などから、子育て・教育、基本ニーズ・住居、雇用・ライフスタイル、健康、自然や地域とのつながりの五つのカテゴリー別に、総合戦略の基本目標に関連する指標として、数値で客観的に表すことができる定量的指標と性質など主観的で数値に表せない定性的指標を設定したものであります。
また、目標値の設定理由につきましては、各種計画・構想を策定する際には、それぞれ目標値を設定しておりますので、他の計画との整合性を図りつつ、基本目標の目標値もこれに基づいて設定しているものです。
次に、幸福度の現状値を毎年把握し、検証することにつきましては、幸福度は今後も適切な指標管理に努め、検証する必要があると考えておりますので、現状値を把握するためにもアンケートの実施は不可欠と考えております。
まず、来年度につきましては、総合計画の策定に向けてのアンケートとあわせて実施する予定であり、その後も継続して行ってまいりたいと考えております。
次に、本年度予算の中で「訪れる人を魅了し、暮らす人には優しい」を判断するKPIを向上させる政策予算はあるのかにつきましては、観光に関する満足度や小樽への再訪の意思などの指標に関しては、まちなか観光にぎわいづくり調査事業費や、ふるさと納税関係経費、歴史文化基本構想策定事業費などの事業が挙げられます。
暮らしやすいと考える市民割合や市民の定住志向などの指標に関しては、鉄道駅バリアフリー化設備等整備事業補助金や空き家対策事業費、住宅エコリフォーム助成事業費、地域包括支援センター運営事業費などが挙げられます。
次に、人口流出要因を緩和・軽減する取組を効果的に推進するために10項目の施策の方向性を示した意図につきましては、いずれも人口減少に寄与するという観点で方向性を示したものですが、その中からいくつか挙げますと、「子育てしやすい環境づくり」としては、子育て世代の経済的な負担を軽減すること、「子育て世代が安心して働くことのできる環境づくり」としては、子育て世代が仕事と家庭を両立できる環境をつくること、「教育環境の向上と次世代の人づくり」としては、郷土愛を育み、地元定着を促すこと、このように本市において、産み育て、住み続けることに重きを置くことで、人口減少の緩和・軽減を図るものであります。
次に、婚姻率、合計特殊出生率について現状値から目標値に押し上げるための今年度予算につきましては、婚姻率は過去5年以内の最高値である4.1を目標値に、合計特殊出生率は平成52年に希望出生率である1.8を目標値に、それぞれ設定したものであります。これらの指標は国全体の社会保障問題にかかわるものであり、一地方自治体の取組のみによって目に見える形で向上をさせることは極めて困難であると認識をしておりますが、ファミリーサポートセンター事業、地域子育てセンター事業を行うとともに、乳幼児等医療費助成を拡大し、目標値の達成に向けて努力をしてまいりたいと考えております。
○議長(横田久俊)次に、第2項目めの質問に入ります。
(「議長、12番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)12番、鈴木喜明議員。
(12番鈴木喜明議員登壇)
○12番(鈴木喜明議員)第2項目め、総務常任委員会に関連してお聞きします。
初めに、ふるさと納税について、本市では、新年度から1万円以上市に寄附すると、市内で製造された特産品がもらえるふるさと納税関係経費の予算が計上されました。本市には既に小樽ファンが支えるふるさとまちづくり寄附条例に基づく基金があり、近年は1,000万円前後の寄附が寄せられています。平成20年度のスタート時点から寄附の推移をお示しください。
次に、現行制度の説明と不備な点をお示しください。
本制度は、歴史的建造物に対する基金に加え、産業振興や市民福祉などにも活用できる基金を新たに創設し、どちらにも返礼品を贈呈することにしたとあるが、逆に活用できないものがあるのか、お示しください。
単に、ほかの自治体がやっているから仕方なしに動くかという感じが見られる自治体も多いと聞きます。市が地元の特産品を買い上げ、経済効果や市の収入増を担うとありますが、基金への寄附総額を市は年間2,000万円以上と見込むとありますが、予算が1,151万4,000円で2,000万円以上の寄附総額とはあまりにも低すぎるし、経費に見合わないと感じますが、御所見をお伺いいたします。
さらに、ふるさと納税は全国の多くの自治体が既に導入し、50パーセント程度の還元率の返礼品がまだまだ人気を博していて、返礼品の豪華さを競っているのが現実です。本業務を委託するのか、しないのか、するとすれば、どこへ、どのような指示でするのか、本制度で期待する経済効果などをお示しください。
また、本市が還元率を30パーセントに定めた理由は何でしょうか。
後発組の本市のふるさと納税が人気を博するためには、特産品の選別やシステムに工夫が必要ですが、本市での返礼品に対する基本的な考えと、今、候補に挙がっている特産品やシステムについてお答えください。
寄附は全国のふるさと納税を扱う民間のインターネットサイトで4月1日から申し込めるとありますが、全都道府県の自治体を1,782サイト掲載しているのが一番の老舗である「ふるさとチョイス」と「わが街ふるさと納税」で、ほかにもありますが、ポータルサイトとしてどこを利用するのかお答えください。
平戸市は、平成24年度の寄附金額は107万円、25年度が3,910万円、そして26年度が13億4,200万円を集めています。そもそも平戸市の物産は全国的に知名度がなく、以前から特産品を全国に発信しようにも、そこがネックでなかなか特産品を浸透させることができなかったようです。しかし、平戸市長は、この弱点を逆手にとり、種類が多くて季節限定のものを逆に季節ごとに売っていく、リピーターを増やす方法を採用しました。ふるさと納税は寄附なので、お礼の品のコストパフォーマンスや還元率で納税者が判断するのは本末転倒だという意見も一部ありますが、市長の御所見をお聞かせください。
また、さきの平戸市は、ふるさと納税専用のサイトを作成し、寄附金額に対しポイントを進呈し、寄附者は獲得したポイントを使って好きなお礼の品を選択できる仕組みを取り入れ、寄附金額増加を図っています。本市での今後のポイント制の導入のお考えはありますか、お答えください。
次に、北海道新幹線及び新駅周辺整備についてお聞きします。
3月26日には、いよいよ北海道新幹線の幕開けとなります。市は、新小樽(仮称)駅周辺の大規模再開発は目指さず、市中心部や周辺観光地などへの中継地点との位置づけで、駅前広場の広さを約5,000平方メートル、駐車場を最大300台、駅舎デザインに小樽の歴史を反映させ、備える機能には待合室やトイレに加え、観光情報を発信する設備や特産品の販売所、飲食施設、レンタカー会社窓口を例示し、また、沿線の建物や街路樹などの景観整備を目指す案を示しました。新小樽(仮称)駅の利用者数は国立社会保障・人口問題研究所の人口推計や就業数、観光入込客数を基に算出し、1日平均700人から1,600人と予測し、お盆や年末年始など、最盛期は最大1日5,400人とも試算されました。裏を返せば、新駅での1日の乗降客数は対応次第で倍違うということです。また、新幹線のダイヤにも大きく影響していきます。平成28年度に計画をまとめる(仮称)北海道新幹線新駅周辺まちづくり計画策定事業費800万円が新年度予算に盛り込まれました。まず、この内容をお示しください。
2月17日に開かれた第3回北海道新幹線新小樽(仮称)駅周辺まちづくり計画策定会議で、小樽市商店街振興組合連合会の協力を得て、実施した新駅周辺への出店意向を問うアンケートで、「ない」が74パーセント、「ある」などの計の26パーセントを上回り、出店意欲のない理由は、33パーセントが「事業拡大を考えていない」と答えるなど、消極的な結果だと報道されました。確かにこの結果は現実ではあるが、事業拡大を考えていないというのは、どうすれば民間投資を呼び込めるかという意味では、本来アンケートの分母から減じて考えるべきで、このアンケート結果だけを基に、全く市外ディベロッパーや市内外からの民間投資を諦め、今後、不動産価値、すなわち固定資産税を稼げるかもしれない土地を活用しないと決めつけるのは少し乱暴すぎるのではないかと考えます。
今回のことを含め、なおさら小樽商工会議所の委員参加が必要と考えます。小樽市が2月17日に開いた第3回北海道新幹線新小樽(仮称)駅周辺まちづくり計画策定会議で、市は、小樽商工会議所の参加を調整していたが、出席は実現しなかったとありますが、昨年の第4回定例会一般質問の中で、庁内会議で小樽商工会議所をメンバーから外したのは森井市長の意向で、他都市ではこのように策定会議のメンバーから経済界を外すことはあり得ない、連携は必須だ、小樽商工会議所が議決権のある委員であることを求めているのだから、あえてアドバイザーとせず、求めに応じ、新駅周辺の商業施設のあり方やインフラ整備、小樽駅を含む中心市街地とのアクセスなど課題が山積する中、地域と市民と経済団体及び当事者であるJR北海道を含めた公共交通機関団体の意見をしっかりと聞き、新幹線と共存できるまちづくりを目指すべきだと私は述べました。市長はアドバイザーも含めて検討すると言われましたが、この結果を見ると何も検討していないではありませんか。いつまでこの状況を続けるのか、間に合わなかったとはどういうことなのかお答えください。
協力を申し出るのは市側からが筋と考えますが、御所見をお示しください。
市側が前回のアドバイザーとしてのお誘いは非礼で、ぜひとも委員として改めてお願いしますと言えば済むことです。なぜ委員として誘わないのか、その点を明確にお答えください。
次に、調整とは何をしているのかお答えください。
小樽商工会議所との連携は、市長の好むと好まざるとの問題ではなく、必須なことだと自覚されていますかと問うと、市長は理解していますと答えますが、いまだ委員として加わっておらず、行動が伴いません。なぜなのかお答えください。
次に、鉄道駅バリアフリー化設備等整備事業費についてお聞きします。
高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律に基づき制定された移動等円滑化の促進に関する基本方針が平成23年3月31日に改定されたことに伴い、我が党の中村裕之衆議院議員が、前市長の時代に、国とJR北海道との交渉とに臨み、今日の銭函駅のバリアフリー化のお膳立てを整え、あとは三者それぞれの予算待ち状態であったわけで、たまたま森井市長の公約が載せていたということが真相であることをつけ加えなければなりません。
今年度は、銭函駅のバリアフリー化整備事業費として、3分の1の負担分として鉄道駅バリアフリー化整備等整備事業費補助金8,000万円を計上しました。しかし、整備費の3分の1を負担する国の予算がつくか見通しがまだ立たず、平成28年度中に事業着手できるかは不透明との報道がある一方、国の予算がついたと報道されたとの話も聞きます。事の真義、本事業の27年度からの経緯、28年4月、国、市に対してJRからの補助金申請及び交付決定とあるが、今後のスケジュールについてお答えください。
また、平成28年度に国の予算が交付されない場合の対応と、次に予定されている南小樽駅バリアフリー基本構想策定事業にも影響を与えると考えますが、市長の御所見をお伺いします。
次に、教育環境整備と学力・体力向上についてお聞きをします。
新年度予算では教育関連事業費として、平成32年に開始する新たな英語教育を見据えて、小学校英語教育推進事業費30万6,000円、中学校向けには語学指導等外国青年招致事業費1,630万円を、子供たちの郷土愛を育む事業費として、ふるさと教育推進事業費25万円などが計上されました。それぞれについて詳しく御説明ください。
市は、新年度にも対象校を決め、数年後をめどに9年間を通じた教育課程を編成し、教員間の交流、文化祭の共催などを行っていく考えで、特定の市立小・中学校を小中一貫型小学校・中学校に移行する検討を進めていると1月15日に報道がありました。
また、私の平成27年第4回定例会一般質問でも前向きな答弁をいただきましたが、28年度小樽市教育行政執行方針に記述がなく不安に感じていますが、本市小中一貫教育の方針をお知らせください。
また、体力向上につながる教育行政執行方針の「健やかな体の育成」の項で、小学校体育科の授業の工夫・改善、学校における体力向上の取組について具体的内容についてお知らせください。
次に、参与及び参与ポストについてお聞きします。
市長は2月16日の記者会見で、専門的な視点から助言する参与制度のような仕組みは重要と述べ、新しいポストの設置について前向きな姿勢をお持ちのようです。参与は森井市長が昨年6月10日より新設したポストで、自身の元後援会幹部で市OBの堤正和氏を起用し、その任期が本年3月31日で切れますが、任用は継続しないということで確認をさせていただきます。お答えください。
我が会派は参与そのものの必要性を認めておらず、昨年の第3回定例会でも条例案及び予算案を否決しました。参与の流用の後始末は、どのようにお考えですか。
後始末も済まないうちに、新しいポストの構想とは理解しがたいことです。要旨を御説明ください。
次に、新電力大手撤退による影響についてお聞きします。
大手電力以外の電力を販売する新電力では、5位の日本ロジテック協同組合が東京電力に対して送電線を使う託送契約の廃止を申し入れ、電力事業から撤退する問題で、ロジテックが電力事業をやめても電力会社がかわりに供給するため、電気はとまることはないといいますが、契約者は契約を切り替える必要が出てきて、負担する電気料金が増える可能性があるとのことです。広範囲に契約していた本市に対する影響が心配されます。電気料金やその他影響を受ける事項について説明ください。
この項最後に、幸福目標値(防災体制整備率・町内会加入世帯率)についてお聞きします。
小樽市総合戦略、子育て世代をはじめ、全ての居住者に優しい、生活利便性の向上の自然や地域とのつながりの項で、防災体制整備率及び町内会加入世帯率がそれぞれ現状値38パーセント、75.16パーセントから平成31年度、100パーセント、77パーセントを目指していますが、本年度の取組についてお知らせください。
以上で、2項目めの質問を終わります。
○議長(横田久俊)理事者の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)市長。
(森井秀明市長登壇)
○市長(森井秀明)ただいま、総務常任委員会に関連して御質問がありました。
初めに、ふるさと納税についてですが、まず、小樽ファンが支えるふるさとまちづくり寄附条例に基づく基金への寄附の推移につきましては、平成20年度が約3,308万円、21年度が約2,620万円、22年度が約1,540万円、23年度が約949万円、24年度が約885万円、25年度が約1,218万円、26年度が約697万円となっています。
次に、現行制度の小樽ファンが支えるふるさとまちづくり寄附条例につきましては、本市の歴史的な産業遺産等を生かしたまちづくりを支援する人々による寄附金を財源として、寄附者の社会的投資を具体化することにより、多様な人々の参加による個性豊かなふるさとづくりに資することを目的として、旧国鉄手宮線や市立小樽文学館・美術館、小樽市総合博物館、小樽市公会堂の能楽堂、小樽市指定歴史的建造物の保全・活用、整備などの事業を掲げて寄附を募っております。
また、5,000円以上の寄附をしていただいた方には、文学館・美術館や総合博物館などの入館料が無料となる小樽ファン認定証を贈呈しておりますが、寄附者の皆様からは、多くの自治体が取り組んでいる特産品等の返礼品がないことや、寄附可能な事業が限定的であることなどについて現行制度の改善を求める意見が寄せられております。
次に、今回見直しを行うふるさと納税における寄附金の使途として、活用できないものはあるかということにつきましては、現在、新たな基金の創設について検討中でありますが、寄附金の使途としては生活環境の充実、子育て支援、産業振興、安心・安全のまちづくりといった4項目を予定しており、さらには寄附金の使途を定めず、市に任せるという選択肢も設けることにより、幅広く活用できる仕組みとしたいと考えております。
また、既存の資金基金へはこれまでと同様に寄附できることから、活用できない寄附金はないと考えております。
次に、寄附総額が低すぎて、経費に見合わないのではないかにつきましては、年間2,000万円以上と見込んだのは、寄附者の方々のほとんどが返礼品が贈呈される1万円及び5万円の寄附をした場合を想定した最低限の金額であります。今までの実績を見ましても寄附の金額には幅がありますので、小樽を応援してくださる皆様の気持ちにより、この額が大きく上回ることを期待しております。
次に、業務の委託、経済効果、還元率についてですが、まず、業務の委託につきましては、返礼品の調達、こん包、発送業務は委託することで考えており、業者の選定方法は、その業者の実績、実施体制、返礼品のパッケージの魅力など、総合的に判断できる公募型プロポーザル方式を採用することとします。
また、経済効果につきましては、返礼品は小樽市の特産品でありますので、地場産品のPRと、これを通じての地域経済への波及効果が図られると考えております。
なお、還元率につきましては、あくまで寄附に対するお礼の気持ちとしての返礼品であり、他市の状況も参考にし、30パーセント程度としたものであります。
次に、本市での返礼品に対する基本的な考えと、今、候補に挙がっている特産品やシステムにつきましては、返礼品は小樽市内で製造された水産加工品や酒類などの特産品を考えており、現在、小樽市のホームページに掲載されている「お墨付き」の小樽ブランド商品を組み合わせたものを数種類のセットとし、寄附者の方に選択をしていただきたいと考えております。
次に、民間のポータルサイトとしてどこを利用するのかにつきましては、本市のふるさと納税について多くの方に御賛同いただけるようにするため、ふるさと納税に関するアクセス件数や寄附申込取扱件数が多いなど、寄附者にとって注目度の高いサイト事業者の中から選定したいと考えております。
次に、寄附者が返礼品の還元率などで寄附先を判断されていることにつきましては、ふるさと納税の本来の趣旨である自分の生まれ故郷はもちろん、お世話になった地域やこれから応援したい地域の力になりたいという思いを実現し、貢献するための制度でありますので、お礼の品のコストパフォーマンスや還元率ではなく、本市の魅力あるまちづくりに御賛同していただいた上で寄附をしていただきたいと考えております。
次に、寄附金額に応じて付与するポイント制の導入につきましては、ポイントをためることができることでリピーターとして再度寄附をお寄せいただく可能性が高まるといった利点も考えられますが、運営コストの増加や管理が煩雑になることも考えられますことから、当面ポイント制を導入する考えはございません。
次に、北海道新幹線及び新駅周辺整備についてですが、まず、新年度の(仮称)北海道新幹線新駅周辺まちづくり計画策定事業費の内容につきましては、今年度に引き続き、北海道新幹線新小樽(仮称)駅周辺まちづくり計画策定業務を委託する予定であり、その業務の中で、駅前広場や駐車場の整備計画、新駅から中心市街地などへの2次交通対策、新幹線を活用したにぎわいを創出するソフト対策、新駅周辺整備の事業手法などについて検討を行い、計画として取りまとめることとしております。
次に、小樽商工会議所がまちづくり計画策定会議の委員として出席していない状態をいつまで続けるのかなどにつきましては、第4回定例会以降、委員として参加をお願いすべきという皆様からの御指摘も含め、私なりに熟慮を重ね、副市長とも協議をしてきたところでありますが、先日、開催した第3回北海道新幹線新小樽(仮称)駅周辺まちづくり計画策定会議までには結論に至らなかったというのが現状であります。
計画策定会議への協力要請は、市側から行うものと認識をしておりますので、この間、商工会議所へは副市長を通じて私の思いを伝えてもらうなどして調整を行ってきたところではありますが、もうしばらく時間をいただきたいと考えております。
(「副市長を悪者にしてるんじゃないか」と呼ぶ者あり)
しかしながら、商工会議所とは連携が必要であると理解をしていることから、できるだけ早い時期にこれまでの策定会議での議論内容について情報提供をしてまいりたいと考えております。
次に、鉄道駅バリアフリー化設備等整備事業についてですが、まず、国の予算につきましては、現時点で個々の駅に対する予算配分は決まっておりません。また、本事業の平成27年度からの経緯につきましては、鉄道駅バリアフリー化について北海道運輸局、JR北海道、本市の3者で小樽市生活交通改善事業計画策定協議会を昨年8月に立ち上げ、同月19日に第1回協議会で銭函駅の優先整備を決定し、本年2月に第2回協議会で当駅の事業採択に必要な事業計画案の確認を行うとともに、本市においては昨年11月と本年1月に国土交通省鉄道局、本年2月に北海道運輸局に対して、当駅のバリアフリー化整備に係る予算が平成28年度に措置されるよう要望活動を行っております。
次に、今後のスケジュールにつきましては、銭函駅が平成28年度の事業に採択された場合を前提としてお話をさせていただきますと、JR北海道からは、工事の着工は本年6月ごろ、完成・使用開始は来年3月ごろと聞いております。
次に、銭函駅の国の予算が平成28年度に未交付の場合の対応と、南小樽駅バリアフリー基本構想策定事業への影響につきましては、仮に未交付となった場合は、その時点で北海道運輸局とJR北海道と再度進め方について協議することとなりますが、南小樽駅の基本構想策定事業に限って言えば、銭函駅とは別に28年度に検討作業が進められることから、影響はないものと考えております。
次に、参与及び参与ポストについてですが、まず、現参与の任期につきましては、任用期限である3月31日をもって退任し、継続任用はいたしません。
また、参与の報酬につきましては、現計予算からの流用という財政上のルールにより措置をとらせていただき、適正に処理をしております。
(「適切じゃないじゃん」と呼ぶ者あり)
次に、新しい参与ポストにつきましては、市政における多くの課題や懸案事項の解決に向けた取組や活力のあるまちづくりを実現するための新たな施策について専門的な視点から助言をいただく参与制度のような仕組み自体は大変重要で、今後においても必要と考えておりますので、近い将来、新たな制度として皆様に提案をさせていただきたいと考えているものであります。
次に、新電力大手撤退による影響についてですが、電気料金につきましては、現在より高額になることも予想されますが、4月以降の電力供給に影響が出ないよう、現在、北海道電力などの関係機関や他の自治体などから情報収集を行いながら、新たな契約先や契約方法の検討を行っているところであります。
次に、防災体制整備率と町内会加入世帯率の幸福度目標値についてですが、防災体制整備率、町内会加入世帯率の本年度の取組につきましては、まず、防災体制整備率は、本市における北海道で公表している土砂災害危険箇所519か所のうち、土砂災害警戒区域に指定された区域のハザードマップ作成数の割合であり、現状値では197か所でしたが、平成28年2月末現在で207か所の作成が完了し、整備率は38パーセントから40パーセントに増加しております。土砂災害警戒区域の指定に当たっては、住民説明会を開催し、地域の理解を得る必要があることから、本市では防災体制や土砂災害の特性などを丁寧に説明し、指定が速やかに進むよう努めているところであります。
また、町内会加入世帯率の向上についての本年度の取組については、これまで小樽市では転入される方に小樽市総連合町会で策定した町会加入促進のチラシをお渡ししておりましたが、さらに市内で転居される方にも加入促進のチラシをお渡しする予定としております。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)教育長。
○教育長(林秀樹)鈴木議員の御質問にお答えいたします。
ただいま、教育環境整備と学力・体力向上について御質問がございました。
まず、教育関連事業費についてでございますが、小学校英語教育推進事業費は、新たな英語教育の導入を見据え、小学校英語教育推進校として2校を指定し、教員の指導力の向上を図るものでございます。具体的には、総合的な学習の時間において、それぞれ年間15時間ずつ教員が英語に堪能な外部講師とともに授業を行い、小学校3、4年生の発達段階に応じた指導方法を学ぶことを通して、平成32年度からの全面実施に向け、先行的に準備を進めてまいりたいと考えております。
次に、語学指導等外国青年招致事業費は、これまで2名だった外国語指導助手、いわゆるALTを4名に増員し、中学校における英語教育の一層の充実を図るものでございます。具体的には、新たに増員する2名を中学校英語教育推進校4校に隔週で派遣し活用することで、積極的にコミュニケーションを図ろうとする態度を育成するとともに、言語や文化に対する興味・関心を一層高め、その実践の成果を市内の中学校へ広く普及してまいりたいと考えております。
次に、ふるさと教育推進事業費は、児童・生徒が自分の生まれ育った小樽に自信と誇りを持って成長し、将来の小樽を支える人材となるよう、郷土愛を育む取組でございます。具体的には、無形の文化財である松前神楽や向井流水法、高島越後盆踊りの行事の歴史を学ぶとともに、学校等を拠点に各団体から派遣された講師が放課後等を活用して、市内の希望する児童・生徒に指導することで、本市の貴重な文化遺産である伝統文化の継承に寄与する事業でございます。
次に、小中一貫教育の方針についてでございますが、教育委員会では、現在、北海道の方針や他市町村の状況を調査研究するなど、小中一貫校の実現に向けた検討を進めております。本市におきましては、学校の立地や施設の規模などの条件を鑑み、小中一貫型小・中学校を目指しておりますが、小中一貫教育の運営の仕組みを整えるための省令や告示が今後示される予定となっており、法的な要件や学校間の総合調整を担う教員等の任命など、国や道の考え方が示されました段階で、対象校の決定を含めた具体的な検討を行い、小樽にふさわしい小中一貫校の早期実現に向け、取り組んでまいります。
次に、小学校体育科の授業の工夫・改善、学校における体力向上の取組の具体的な内容についてでございますが、小学校体育科の授業の工夫・改善につきましては、小学校の段階から運動に対する興味・関心を高め、体力、運動能力の向上を図るため、奥沢小学校を体力向上実践校に指定するとともに、北海道教育委員会の体育専科教員活用事業の予算を活用いたしまして、体育を専門とする教員を同校に加配することで、体育科の指導の工夫・改善に関する実践研究を行い、公開研究会の開催を通じて、その成果を広く市内の教員に広げていくものでございます。学校における体力向上の取組につきましては、全小・中学校が学年ごとの数値目標を設定した体力向上改善プランを作成し、児童・生徒の体力の状況に応じた授業改善を行うとともに、1校1実践として縄跳びやマラソンなど特色ある取組を継続することで、体力、運動能力の向上を図るものであります。
○議長(横田久俊)次に、第3項目めの質問に入ります。
(「議長、12番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)12番、鈴木喜明議員。
(12番鈴木喜明議員登壇)
○12番(鈴木喜明議員)第3項目め、経済常任委員会に関連してお聞きします。
初めに、港湾整備についてお聞きします。
2月4日小樽港のクルーズ客船寄港予定が発表されました。平成26年は41回、27年は20回でしたが、今年は昨年に比べ微増の22回とのことですが、世界的には中国客を中心とするクルーズツアーが増加し、九州方面の港の利用が大幅に伸びています。北海道観光では札幌が人気で、小樽港は札幌に近く、旭山動物園や富良野方面にも日帰りできる優位性があります。課題は観光バスの駐車スペースと通訳の確保だと言われています。国から一部負担を受けても、市は、港湾の補修や機能拡充には多額の予算計上が必要となり、一旦事業から手を引けば、競争関係にある石狩湾新港や苫小牧港などにおくれをとり、倉庫や運送などの裾野の広い関連産業にも影響し、貨物船やクルーズ客船の利用が奪われかねません。一時市長が港湾政策に消極的な姿勢を見せたことで国土交通省の協力も滞ったようで、補助金の中断という最悪のシナリオも想定されたとも聞きます。
市長は、2月16日の定例記者会見で、港の老朽化対策は大きな予算が必要で、国や道の協力をもらい、できるところから少しずつやっていくと述べられ、小樽港第2号、第3号ふ頭の岸壁改良を含む港湾建設費に3億7,530万円を盛り込むなど、多くの事業を継続しました。本港における今後の整備計画及び将来ビジョンを、平成28年度予算案を含め、お示しください。
また、道内企業が北海道とロシア極東の貿易を専門に手がける地域商社を設立し、来春から輸出入を本格化させることが昨年の12月下旬に報道されました。10月に設立された商社に対し、道内有力企業が増資し、ロシアビジネスに強い北海道銀行と業務提携を結び、道内の農家や企業から仕入れた商品を販売し、2016年度の売上高は1億7,000万円を見込み、3年後には5億円まで伸ばし、黒字化する計画とあります。本市のロシア・サハリン州へのセールスにかかわる予算、小樽港物流促進プロジェクト事業費130万円の内容と対ロシア貿易への考え方について御説明ください。
次に、「小樽産品」ものづくり・販路拡大支援事業についてお聞きします。
本市経済を支える地場企業への支援として、新たな技術や製品の開発費用を支援する、小樽商工会議所や金融機関との連携により創業支援をサポートするワンストップ相談窓口を立ち上げ、昨年度スタートした「創業支援事業」を活用した事業開始に係る経費を支援とありますが、具体的には平成28年度予算案を挙げ説明してください。
また、小樽商工会議所や金融機関との連携とありますが、具体的にはどのような連携なのかお示しください。
また、多くの商談機会を創出できるよう、海外への販路拡大を目的とした商談会や展示会への参加費用を支援するほか、高付加価値商品の開発や販路開拓、販売力向上を支援とあります。ここ数年使い古された言葉で、マンネリ化も否めません。今年度予算での具体施策内容と新年度での新しい試みなどがありましたら、お答えください。
次に、観光客誘致についてお聞きをします。
小樽市総合戦略で、平成31年度までに観光入り込み客数780万人、宿泊数延べ数を82万人とする目標を掲げ、市は、大きく増加している外国人観光客の多様なニーズに対応するためや、北海道新幹線開業効果で国内観光客を誘致するために、今期、国内外観光客誘致実行委員会補助金250万円、観光案内所運営交付金917万円、小樽国際インフォメーションセンター運営費交付金1,340万円、東アジア圏等観光客誘致事業費補助金250万円、修学旅行ガイドブック作成費補助金130万円、まちなか観光にぎわいづくり調査事業費400万円、北海道新幹線開業効果を生かした誘客促進事業費65万円などを予算計上しました。それぞれの事業についてと効果について御説明ください。
この項最後に、幸福度目標値(市民所得・実質市内総生産)についてお聞きします。
小樽市総合戦略、小樽の強みを活かした産業の振興と、新たな人の流れの創出の雇用・ライフスタイルの項で、1人当たり市民所得及び実質市内総生産(産業)の現状値200万円、3億4,018万円から平成31年度目標値220万円、3億6,000万円と押し上げる今年度の予算施策についてお聞かせください。
以上で、第3項目めの質問を終わります。
○議長(横田久俊)理事者の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)市長。
(森井秀明市長登壇)
○市長(森井秀明)ただいま、経済常任委員会に関連して御質問がありました。
初めに、港湾整備についてですが、まず、本港における今後の主な整備計画につきましては、平成28年度予算案の事業は老朽化対策として、第3号ふ頭岸壁改良事業の国直轄工事費負担金に1億9,000万円、第2号ふ頭岸壁改良事業に750万円を計上しているほか、港町ふ頭における港湾上屋の建設に向けた調査設計費に2,000万円を計上し、今後も継続して整備を進める予定であります。
また、将来ビジョンにつきましては、日本海側におけるフェリー航路や対岸諸国との定期航路などを生かした国内外の物流の活性化やクルーズ客船の誘致を進めるとともに、物流機能と交流機能が調和した効率的な港湾空間の創出を目指してまいりたいと考えております。
次に、小樽港物流促進プロジェクト事業につきましては、新年度はこれまで不定期の貨物線により輸出入の実績があるロシア・サハリン州の荷主や商社などを訪問し、大宗貨物である中古自動車をはじめ、道産食料品などの取扱増に向けたポートセールスと市場調査を実施してまいります。
ロシア貿易につきましては、ウラジオストクやナホトカなどの沿海地方、今回、訪問するサハリン州など対岸地域としての地の利を生かしたさらなる貿易の拡大に向け、引き続き、国や道のほか、地元船舶代理店や地域商社などとも連携して取り組んでまいりたいと考えております。
次に、「小樽産品」ものづくり・販路拡大支援事業についてですが、まず、創業支援事業の予算案につきましては、新規創業者の支援を目標に、創業後に係る事務所・店舗等の家賃や内外装工事費を助成するとともに、創業資金融資返済額の利子を補給するものでありますが、家賃助成については年間13件、内外装工事費助成及び利子補給については年間16件を見込んでおり、事業費は2,150万円となります。
次に、小樽商工会議所や金融機関との連携につきましては、小樽商工会議所では創業計画、融資等の総合的な相談を可能とするワンストップ窓口を開設し、創業者に対する資金計画などの事務手続について個別にアドバイスをしていただいており、また、市内金融機関とは創業者の資金調達に際し、利便性の高い資金を紹介するなどの協力を得ているところであります。
次に、今予算案での具体的な施策内容につきましては、高付加価値商品の開発や販売力向上の取組として、多様化する消費者ニーズを捉えた商品開発が不可欠であることから、商品提案のサポートや商品販売実践会の開催、新商品開発、既存商品の改良などを支援し、イベント等での商品PRを行う小樽産品商品力・販売力向上事業に取り組みます。
また、販路開拓の取組としましては、海外への販路拡大を図るため、札幌市を中心とした実行委員会において、海外展示会等への共同出展や海外バイヤーの招聘などを実施するほか、市内中小企業が現地で商談した際の費用補助を行う海外販路拡大支援事業に取り組むとともに、国内での販路拡大を目指し、国内最大級規模である専門展示商談会への出展により、市内企業に対し販路開拓マインドの醸成を促し、商品開発力や商談スキルの向上を図ることを目的とした「小樽産品」販路拡大支援事業に取り組みます。
なお、新年度の新しい取組としましては、北後志5町村にもその商談会出展を呼びかけ、新たに北後志地域のブースを設けたいと考えております。
次に、観光客誘致についてですが、外国人観光客の多様なニーズへの対応や北海道新幹線開業効果で国内観光客を誘致するための各事業内容につきましては、まず、国内外観光客誘致実行委員会補助金は、市と観光協会内に組織された実行委員会が連携して行う海外をはじめ、道外、道内に向けたプロモーション活動に対し補助をするものであります。
観光案内所運営費交付金及び小樽国際インフォメーションセンター運営費交付金は、観光ホスピタリティーの向上や外国人観光客受入れ体制の充実を目的として設置しているJR小樽駅と浅草橋観光案内所及び運河プラザの国際インフォメーションセンターの運営に対して交付をするものです。
東アジア圏等観光客誘致広域連携事業費補助金は、インバウンドの大部分を占める東アジアなどの外国人観光客の誘致を札幌市や運輸局などと連携しながら実施するため、小樽国際観光客誘致委員会に対し補助するものであります。
修学旅行ガイドブック作成費補助金は、教育旅行誘致キャンペーンなどにおいて本市の歴史や文化を生かした体験学習等を紹介し、教育旅行の誘致促進を図るため、ガイドブックの作成費を小樽市教育旅行誘致実行委員会に対し補助するものです。
まちなか観光にぎわいづくり調査事業費は、中心市街地において市場調査、動線調査、外国人の国別動態調査を行い、今後の誘致戦略、受入れ戦略に活用するための事業予算であります。
北海道新幹線開業効果を生かした誘客促進事業費は、新幹線の開業効果を最大限に生かすために誘致促進を図るイベントやキャンペーンに参加するなど、関東・東北圏をはじめとする道外客に対しプロモーションを実施するものです。
これらの観光客誘致事業等を実施することにより、アジア圏をはじめとした外国人観光客や北海道新幹線開業効果による関東・東北圏の観光客、そして新しい修学旅行ガイドブックによる修学旅行生などの誘客効果が期待されるものであり、受入れ体制においても、観光案内所の充実が図られ、特に外国人観光客に対する機能強化が期待されるものです。
また、まちなか観光にぎわいづくり調査事業により国内外観光客のニーズや動線等の把握、このたび初めて行っている日帰り外国客の動向調査とその分析により的確な観光誘致施策を推進し、さらなる滞在時間の延長や小樽市総合戦略における観光入込客数などの目標達成につなげてまいりたいと考えております。
次に、市民所得と実質市内総生産の幸福度目標値についてですが、市民所得や実質市内総生産を押し上げる施策につきましては、ブランド化による生産性の向上や生産拠点の増加、観光客の消費拡大を図ることが必要であると考えております。そのため、産業振興においては、水産物ブランド化推進事業や「小樽産品」ものづくり・販路拡大事業、企業立地促進事業などに取り組んできたところであります。
また、観光においては、国内外観光客誘致や受入れ環境整備などにより、多くの観光客が地場産品を購入することで市民所得及び市内総生産の向上につながることから、今後においては、これらの事業を総合的に推進してまいりたいと考えております。
○議長(横田久俊)次に、第4項目めの質問に入ります。
(「議長、12番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)12番、鈴木喜明議員。
(12番鈴木喜明議員登壇)
○12番(鈴木喜明議員)第4項目め、厚生常任委員会に関連してお聞きします。
初めに、介護予防・生活支援サービス事業についてお聞きします。
全国一律の保険給付から市町村の実情に応じて実施する地域支援事業への平成29年度の本格移行に向け、今年度予算では、訪問型サービス費668万6,000円、通所型サービス費1,183万8,000円を計上しましたが、このたび一部施行に踏み切った理由をお聞かせください。
また、29年度には地域支援事業は市の裁量によるところが大きく影響するとのことですが、本市のサービス内容は、他市と比較してどうなるのか、また、どうしていくつもりなのかお答えください。
次に、乳幼児等医療費助成についてお聞きします。
現在、3割負担となっている小学生の入院外医療費を市独自の助成を加え、8月から1割負担に軽減するなどして3,920万円、市の独自助成を含む財政負担が伴う乳幼児等医療費助成費1億7,510万円が計上されました。自民党としては前から述べていますが、乳幼児等の医療費の軽減には異存はなく、むしろ遅すぎたぐらいだという思いです。しかし、前市長のときに実現できなかった最大の理由はやはり財源対策で、独自助成に伴う継続的な財政負担の重さにあります。乳幼児等の医療費助成制度の今回の拡大分について詳しく説明してください。
平成28年度一般会計財源対策として4.8億円を投じ、除雪費をほとんど計上していない状況で、一度始めたらもう引き返せない乳幼児等医療費助成に踏み込む理由と、財源確保及び今後の展望についてお示しください。
一説にはコンビニ受診やコストの高い時間外診療の増加、病院側の薬剤過剰投与の懸念もありますが、この点の対処はどうお考えですか、お答えください。
また、今施策について市内小児科の受入れ態勢は万全なのかもお答えください。
この項最後に、幸福度目標値(医療体制)についてお聞きします。
小樽市総合戦略、子育て世代をはいじめ、全ての居住者に優しい、生活利便性の向上度の健康の項、医療体制や保健予防に対する満足度で現状値が平成19年度調べで5.3パーセント、31年度の目標が6パーセントとありますが、この数値の算出方法と5.3パーセントがどのような内容で他市と比べてどうなのか、また、今期予算の改善施策が組まれているのかお答えください。
以上、第4項目めの質問を終わります。
○議長(横田久俊)理事者の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)市長。
(森井秀明市長登壇)
○市長(森井秀明)ただいま、厚生常任委員会に関連して御質問がありました。
初めに、介護予防・生活支援サービス事業についてですが、まず、一部施行に踏み切った理由につきましては、地域支援事業への移行は猶予期間が設けられているものの、国からは早期移行が求められております。本市としては、平成29年度からの円滑な移行に向け、一定の試行期間を設け、関係する地域包括支援センターや各事業者などと制度の確立に向けた調整を図る必要があると判断したためであります。
次に、本市のサービス内容と他市との比較につきましては、本市で検討している内容としては、基本的には既存の事業者にサービスの提供を担っていただけるよう、現行の予防給付と同程度のサービスのほか、人員基準を緩和し、サービス提供を生活援助に絞るなどして、単価を一定程度低減した本市独自のサービス基準を設定したいと考えております。できるだけ早い時期に実施可能なサービスの基準を定め、平成28年10月からの試行実施を目指しております。
また、他市との比較ですが、現在は関係する地域包括支援センターや事業者団体などと協議を行っている段階であり、実施済みの自治体も少数であることから、現時点では比較できる状況にはありません。
次に、乳幼児等医療費助成についてですが、まず、今回の拡大分の内容につきましては、これまでの助成の対象外であった小学校1年生から6年生までの入院外の医療費を助成するものであります。助成の内容、小学生の保険診療における自己負担分は3割ですが、それを非課税世帯は初診時一部自己負担金580円のみに、課税世帯は医療費の自己負担金が1割に軽減されるよう市において助成するものです。
次に、乳幼児等医療費助成拡大に踏み込む理由につきましては、子育て世代の経済的負担を軽減し、安心して医療が受けられるように子育て支援を充実し、人口減に歯止めをかける施策として公約に掲げたものであり、人口対策として重要な施策と考えております。
財源の確保については、暮らす人に優しい市民幸福度の高いまちを実現するためには、不可欠な施策と考えていることから、厳しい財政状況の中でも財源を捻出し、事業を継続してまいりたいと考えております。
また、今後の展望といたしましては、2年程度継続しながら子供の医療需要などを分析するとともに、現在、国が設置している子どもの医療制度の在り方等に関する検討会において示される方向性や、本市の財政状況を踏まえ、公約の最終形である小学生までの自己負担無料化の実現に向けた判断をしてまいりたいと考えております。
次に、医療費助成を拡大することによるコンビニ受診や時間外診療の増加、薬剤過剰投与の懸念と対処につきましては、コンビニ受診や時間外診療のような不要不急の受診を避けるよう、広報おたるや市のホームページなどを活用した市民周知に取り組むとともに、北海道の小児救急電話相談事業のチラシを受給者証交付時に同封するなどして、医療の適正な利用の啓発に努めてまいります。
また、病院側の薬剤過剰投与の懸念につきましては、各保険者が、近年、医療給付の適正化に取り組んでいることから、その成果に期待するものであります。
次に、市内小児科医の受入れ態勢につきましては、小学生の入院外の医療は必ずしも小児科のみに集中するものではなく、受診する診療科は多岐にわたると考えており、市内の医療機関で対応可能と認識しておりますが、本事業拡大の実施に当たっては、医師会などの関係団体との打合せを行い、制度の周知に万全を期してまいります。
次に、医療体制の幸福度目標値についてですが、医療体制や保健予防に対する満足度が5.3パーセントである現状がどのようなものであるか、今期予算に改善施策が含まれているかにつきましては、第6次小樽市総合計画を作成する際に実施した市民意向調査において、医療体制や保健予防対策について満足度を測定しており、そのうち満足が0.8パーセント、やや満足が4.5パーセントという結果から、現状値を算出したものであります。
新年度につきましては、胃がん検診事業や特定健康診査等事業など予防事業に重きを置きつつ、満足度の改善に努めたいと考えております。
○議長(横田久俊)次に、第5項目めの質問に入ります。
(「議長、12番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)12番、鈴木喜明議員。
(12番鈴木喜明議員登壇)
○12番(鈴木喜明議員)第5項目め、建設常任委員会に関連して質問します。
初めに、住宅エコリフォーム助成事業についてお聞きします。
市長は、議員提案により条例化された小樽市エコリフォームの促進に関する条例に基づき、よりよい住環境の促進と市内経済の活性化を目的とした住宅エコリフォーム助成事業費510万円を議員に配慮した形で新設したように見えますが、本来は平成26年第4回定例会で条例制定されており、27年第2回定例会補正予算に盛り込まなければならない性質のものでした。助成費については、もう少し盛り込んでいただきたかった思いです。断熱性の向上を目的とした改修等の住宅エコリフォームを対象に工事費の一部を助成するとのことですが、助成内容と予定対象件数及び予算を超えた場合の対応についてお答えください。
次に、幸福度目標値(市営住宅・除雪)についてお聞きします。
小樽市総合戦略、子育て世代をはじめ、全ての居住者に優しい、生活利便性の向上の基本ニーズ・住居の項の市営住宅の建替え・改善の実施棟数で、現状18棟から平成31年度目標値48棟とかなりの棟数が予定されていますが、今後の予定と新年度予算ではどのように反映されているか、お答えください。
また、現状の幸福度を高める除排雪についてお聞きします。
2月19日、除排雪現状を市民に伝えるために市総連合町会の関係者6人と建設常任委員会所属の市議会議員6人を招き、除雪パトロール体験を実施しました。今冬の累積降雪量は17日現在358センチメートルで、過去30年の平均の8割ほどにすぎず、市の除雪業者や市民が雪を捨てる幸1丁目雪堆積場でも雪の受入れ量が17日現在約9万2,000立方メートルと、前年同期約3分の1程度でおさまっている状況でした。連合町会関係者から排雪をもっと徹底してほしいとの意見が出され、大きな予算がかかる排雪は抑制する方針と回答したと聞いています。
森井市長は、除雪作業についてはきめ細やかに進めてほしいが、排雪はできるだけ抑制するようにと対策本部に指示したと聞いています。また、実際ステーションの会議に森井市長みずからが出席され、排雪抑制の思いを話されたようですが、この数日の降雪により市内の状況は一変しました。直近の除排雪作業の進め方、特に排雪についてお答えください。
以上、再質問を留保し、質問を終わります。(拍手)
○議長(横田久俊)理事者の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)市長。
(森井秀明市長登壇)
○市長(森井秀明)ただいま、建設常任委員会に関連して御質問がありました。
初めに、住宅エコリフォーム助成事業についてですが、本事業は、居室の窓、壁、天井などの断熱改修及び省エネ型設備機器の設置を対象とし、工事費の10分の1、30万円を限度に助成する恒久的な事業であり、予定件数は30件としております。
平成28年度は予算に達した時点で受付を締め切る予定ですが、締切り以降も要望が多い場合には、翌年度の予算額について検討してまいりたいと考えております。
次に、市営住宅と除雪の幸福度目標値についてですが、まず、市営住宅の建替え・改善の今後の予定につきましては、平成21年度に策定した小樽市公共賃貸住宅長寿命化計画に基づき、若竹住宅3号棟の建替えや老朽化した建物の改善工事を実施してまいります。
また、平成28年度予算では、祝津住宅1号棟から4号棟の外壁等の改修工事を計上したところです。
次に、直近の除排雪作業の進め方につきましては、今年度は幹線道路を中心に除雪作業を手厚く行ったことで、良好な路面状態を保持できているものと見ており、排雪作業につきましては、例年より降雪量が少ないことから、道路状況等を見ながら進めてきたところであります。
ここ数日の降雪に伴い、道路沿いの雪山も大きくなってきており、また、今後は暖気も予想されますので、引き続ききめ細やかな除雪作業を進めていくとともに、排雪作業についても現地の状況に応じて必要な箇所を適切なタイミングで行ってまいります。
(「議長、12番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)12番、鈴木喜明議員。
○12番(鈴木喜明議員)それでは、何点か再質問をさせていただきます。
一つ目は、市長の政治姿勢について聞いた部分です。全然真摯に議会答弁をしていないと私は感じているのです。それで、もう一度聞かせていただきます。
質問でも述べたとおり、上林副市長が選任されれば、大事な新年度予算を決める今回の第1回定例会もスムーズに議論が進むと思っていた部分があるのですけれども、そのことが始めからかないません。森井ひであき後援会通信なるものが市長後援会の皆さんの中に出回り、ほかの人の目にもとまることになりました。当然、我々も市民からこの内容の真偽を問われるわけです。我々は当然、反論、抗議に値すると判断し、発行の制作意図と真意を確かめる必要に迫られました。
市長の後援会のことですから当然御存じであると思い、審議時間がそのことに費やされることを心配し、この第1回定例会には持ち込まないように事前に対処しようと、合同質問書を手渡そうとしたのです。市長は自分はあずかり知らないと言いたげですが、森井ひであき後援会発行で、なおかつ、かかわっていないとは言いつつ、その内容に「心強い」と記者会見でコメントをされました。これはかかわっていなくても立派に内容を認めていることになるではないでしょうか。ここに書かれている内容が本当に市長の考えと同じであるなら、市長の認識を問いただすために改めて質問書を市長に手交しなければなりませんし、その場合は、受け取っていただかなければなりません。市長のことなので、議会審議に影響しないと考えるということでしょうけれども、私は、議会審議にもこのことは影響があると思います。もう一度そのことについて議会審議に影響しているか、していないかも含め、しっかり議会に向き合って御答弁をいただきたい。それが1点目です。
次に、平成28年度の概括についてでありますけれども、先ほど28年度一般会計予算編成に当たって、財政健全型か財政出動型なのかという質問をしました。どちらでもあるというお答えでありましたが、私としては相反するものだということでお聞きしたわけでありまして、もう一度これが両立するということを御説明いただきたいと思います。
それから、市長の選挙公約の中には、財源を生み出す公約は少なく、財政出動を伴う公約が多かったと私は認識しておりますが、新年度予算を見ると、継続的な産業振興施策が数多く見られ、方針としては今後は従来の施策を継承していくようだと捉えておりますけれども、その件についてもお答えいただきたいと思います。
それから、小樽市総合戦略でありますけれども、目標値を設定して、そして達成して初めて評価されると思うのですけれども、平成31年度目標達成に向けての市長の意気込みをもう一度聞かせていただきたいというふうに思います。
それと、31年度設定値を決めたのは原部なのか、企画政策室なのかもお答えいただきたいと思います。
それから、ふるさと納税についてお聞きします。
ふるさと納税の一番の狙いは、納税の真水部分を増やすことなのか、そうであるならば、還元率を抑えることになりますけれども、また、地場産品を買い上げ、宣伝することが狙いであれば、還元率を上げて人気を受け、数量をさばくということになります。今回のこのふるさと納税についての方向性といいますか、両方ともというお話でしたけれども、その方向性がどちらかということはもう一度ないのか、はっきりお聞かせをいただきたいと思います。
それから次に、北海道新幹線新小樽(仮称)駅周辺まちづくり計画策定会議についてでありますけれども、前回、何回もしつこく話しました。策定委員会の議決権のある委員として速やかに小樽商工会議所にお願いすべきです。それは前回も言ったのです。策定会議で平成27年の3回目が先日終了しました。市長が庁内で調整、調整と言っている間にも、粛々と策定会議が開かれております。平成28年度に、あと3回ほどの開催で内容を取りまとめるというところまで来ているのです。いつも市長が言われているように、本当に小樽商工会議所の協力が必要で、調整がつかないというならば、当然、次回の策定会議の開催を調整後まで延期するぐらいのお考えはないのかということをお聞きをしたいと思います。このままずるずる調整中の一点張りで策定会議が終了してしまうということが心配なのです。何よりも市長が委員として商工会議所に速やかに頼むのが一番の解決策と思いますけれども、お答えください。
次に、銭函駅のバリアフリー化についてでありますけれども、国の予算化の結論を待っているという答弁をいただきました。新年度予算に盛り込んだのですから、もう少し情報とか手応えとか参考になるものはないのか、そういう手だてをしっかり考えていただきたいと思いますけれども、その件についてお答えください。
それから、参与及び参与ポストについてです。参与は議会の賛同が取りつけられなかったにもかかわらず、任用を続け、結果的には3月31日に期限切れをもって終わりとなりました。流用の後始末で予備費を宛てがうということですけれども、市長は適正と発言されましたが、道義的にもこれは適正なのかということをお聞きしたいのですね。これだけ混乱を招いて、確かに処理上はそうだということですが、適正に処理しましたというようなニュアンスはちょっと合点がいかないのですけれども、もう一度答弁をお願いします。
それから、後始末というのは、我々は6月10日からの参与任用の必要性を認めていないわけです。昨年の第3回定例会で、参与の条例案を否決し補正予算も修正可決しました。しかし、その後、森井市長は参与を任用し続け、議員から聞かれるたびに、皆さんに納得していただくような方法を提示できるように、現在、検討していますとずっとはぐらかして来たわけであります。結局、何も提示されないまま任用期限が来て、再任用しなかっただけという形で我々は認識しているのです。そういう意味で後始末はどうなっているのですかということをお聞きしました。そういうことも含めて、どういうお考えかをお聞きします。
それで、再任用しなかったら全てなかったことにするつもりなのか、そのこともお答えいただきたいと思います。
また、市長が記者会見で参与ポストの構想をあえてあのタイミングで話された意図を、もう一度お聞かせください。
最後に、市民の冬の幸福度を左右する除排雪の件でありますけれども、質問の中でも述べましたが、2月17日の時点では累積降雪量が358センチメートルとなり、例年に比べて本当に少ないのです。排雪の必要性については、気温が高くて路面がざくざくで、車両のタイヤ等が埋まって身動きができないということで、市民から排雪の要請はありましたが、その時点では我慢できないほどではなかったのかもしれません。しかし、その後、降雪が続きまして、2月29日現在では、かなりの数の排雪の希望が我々自民党市議会議員にも殺到している状態であります。必要な箇所を適宜に行うということではありますけれども、市長は除雪対策本部に排雪の抑制を指示されました。この降雪で排雪に対する認識は変わられて、また、除雪対策本部には、いまだ排雪の抑制指示が出されたままのようでありますけれども、その件について何か変更があったかお聞かせください。
それから、排雪の都度、その許可は市長が判断しているという声もあるのですけれども、それが本当かどうかもお知らせ願いたいと思います。
質問の中で触れましたけれども、除雪ステーションの会議に市長みずから出席されて思いを話されたようですが、市長からの除雪対策本部への指示が徹底されていないと不安に思われたから出席をされて、そう発言されたのか、そうでなければ、どのような理由から参加されたのかお答えください。
○議長(横田久俊)理事者の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)市長。
○市長(森井秀明)鈴木議員の再質問にお答えいたします。
私が答弁をしたこと以外におきましては、各担当部長から答弁をいたしますので、よろしくお願いいたします。
私からは、まず、平成28年度予算で歳出予算と歳入予算が両立するのかという御質問だったかと思います。
答弁させていただきましたけれども、もちろん鈴木議員から御指摘のあったように、私の公約において財政出動をするような予算が必要な公約もありましたので、そのような御指摘もそのとおりだというふうに思っております。その中でやはりそれを実現していくためには、当然に財政健全化というものは進めていかなければならないという思いを持っておりますので、そういう意味では両点をしっかり考えて、先ほど答弁したようにバランスに配慮しながらということで話をさせていただいたところでございますので、そのように御理解いただければと思います。
それから、今、話させていただいたように、予算出動型で従来についての取組にもあるけれども、それを継続していくのかというお話だったかと思いますが、もちろん今まで市政として取り組んできたことに関しましては、今は行政評価等もありますけれども、もちろん私自身も職員とともに今回の予算ヒアリングにおいてかんかんがくがく行っておりますし、これまでも市政の取組について私の思いを伝えながらも、今までの取組に対しての効果等を聞いているところでございます。
そのような取組の中で、このまちにとって活気づく、また、プラスに働くことは当然続けていくことだというふうに思っておりますし、その時々で縮小であったり、不要であったりということに関しては、そのような方向性で考えていく、その都度においての判断によるというふうに思っているところでございますので、効果のあることに関しては、もちろん今まで取り組んだことにおいても、継続も考えてやっていきたいというふうに思っております。
それと、総合戦略についての意気込みということでよろしかったでしょうか。
昨年、地方創生の取組に伴い、それぞれのまちにおいて総合戦略をつくられたというふうに思っております。
その中で、小樽市もその流れにのっとらせていただいて、つくらせていただいたところでございますけれども、私自身が掲げた公約等はもちろんですけれども、人口対策会議等で多くの市民の皆様に御協力をいただいた中でつくった総合戦略でございますので、この総合戦略の将来都市像が実現できれば、やはりこのまちにおける再生に大きく結びついていくだろうというふうに思っておりますので、この総合戦略にのっとって、これからも私もしっかり取り組んでいきたい、このように思っております。
それと、JR駅舎のバリアフリー化の手応えというお話だったかと思うのですが、これについては平成28年度予算の中で銭函駅も繰り入れていただいているというふうに聞いておりますけれども、先ほどの答弁の繰り返しになりますが、その個々の駅に対しての配分という意味合いにおいてはまだ確定をしていないということです。しかしながら、それぞれの所官庁である国土交通省であったり、また、今、会議にも参加していただいている運輸局であったりとか、都度お伺いさせていただき、要望を話させていただくとともに、今いろいろと一生懸命取り組んでいるというお話も聞いておりますので、きっと実現するのではと期待をしているところではございます。
それと、除排雪の考え方でございますけれども、これについては先ほどお話ししましたが、鈴木議員からも御指摘のように、例年に比べて本年は少雪であったということもあって、道路状況を見極めながら進めてきているところでございますが、最近、数日おっしゃるように雪も降ってきておりますので、今後においても排雪作業においては現地状況をしっかり見て、必要な箇所を適切なタイミングで進めていきたいというふうに思っておりますし、ステーションの会議に出たという話においては、何度も鈴木議員からも言われていますが、除排雪が1丁目1番地だろうという話をされているかと思います。私もできれば現場に出てとか、そういう会議にも参加させていただいて、直接その取組をされている方々のお話を聞いたりするのも非常に重要だというふうに思っておりましたので、会議に参加をさせていただいたというところでございます。
(「だめだよ、後援会通信答えていない」と呼ぶ者あり)
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)副市長。
○副市長(上林猛)鈴木議員の再質問にお答えいたします。
私からは、初めに森井ひであき後援会通信についての考え方でございますが・・・
(「何で副市長が答えるんだ」と呼ぶ者あり)
(発言する者あり)
この内容の個々について議会という場で市長が意見表明することについては大変難しいというふうに考えておりまして、答弁については差し控えさせていただきたいと答えたものでございます。
(発言する者あり)
続きまして、商工会議所が第3回新幹線新小樽(仮称)駅周辺まちづくり計画策定会議に参加をしていなかったことの経緯についてお答えいたします。
これまで、森井市長が就任以来、市政に対しての市民参加、これをできるだけ多くの意見を市政に反映させたい考え方で、各種協議会でありますとか、審議会にできるだけ多くの市民の参加を得たい、又は小樽まちづくりエントリー制度の検討、さらには行政評価への市民参加、それらの方針で、現在、進めておりますし、また、関係機関とのかかわり合いについて、これまでと違う新たな方法を、改善を、今、模索しているところでございまして、それらの一環として委員への参加又は商工会議所とのかかわりについて、現在、協議を進めているところでございまして、いましばらく時間をいただきたいというふうに考えております。
(「何にも答弁になっていないでしょ」と呼ぶ者あり)
それから、参与については以前から説明しておりますとおり、市長の公約実現のためのアドバイザーということで任用し、その後、主に除雪に関して貴重な意見をいただき、ステーションの増加でありますとか、それから実際の除雪のやり方などについて2月いっぱい、1月、2月で、3月で一応のめどが立ったという評価をした上で一区切りをつけたということでございますので、御理解をいただきたいというふうに思います。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)総務部長。
○総務部長(小鷹孝一)鈴木議員の再質問にお答えをいたします。
私からは、総合戦略の目標値の設定については総務部で定めているのか、それとも原部なのかということでございますけれども、総務部企画政策室から原部に問いかけをいたしまして、それについて原部から返ってきたものを企画政策室で取りまとめたということでございます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)財政部長。
○財政部長(前田孝一)私からは、ふるさと納税についてお答えいたします。
全国の自治体の中には、無名の自治体で多額の返礼品を出すことによって収入増を図っている自治体もございますが、本市の場合は、一定程度知名度がある自治体でもございますし、また、あくまでも寄附に対するお礼の気持ちという部分で考えてございますので、当面は地場産品のPR、それを通じての地域経済の波及効果、こういったことを重点的に考えていきたいというふうに考えております。
(「議長、12番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)12番、鈴木喜明議員。
○12番(鈴木喜明議員)副市長にお答えしていただきましたけれども、市長でなければ答えられないことを聞いているのが参与の問題、それからもちろん政治姿勢の問題、それから策定会議の問題で、要するに市長みずからどうする、頼むのかということを含めて聞いているわけなので、副市長が今お答えになって、ここでは答弁できないとかうんぬんということは答弁にはなっていないというふうに思っていますけれども。
(発言する者あり)
(「市政にかかわっているのですよ」と呼ぶ者あり)
(「答えないとだめだ」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)議事進行ではなく、今のは答弁漏れを指摘したんですね。
○12番(鈴木喜明議員)はい、そうです。
○議長(横田久俊)今の答弁漏れについてどうでしょうか。
少し整理をさせていただきます。
副市長がお答えになりました市長の政治姿勢といいましょうか、後援会通信ですか、そのお話については、後援会のことなので、答弁するのは難しいといいましょうか、そういうお答えでありました。
議事整理上、市長に1点お伺いいたしますけれども、その後援会通信を発出した森井ひであき後援会、これの代表者というのは市長御自身だと聞いていますけれども、それで間違いないでしょうか。間違いないですか。はい。
鈴木議員が聞いているのは、後援会通信の内容ではないと思います。内容ということではなく、後援会通信に書かれている内容を市長も大変うれしいといいましょうか、心強い、力になるというお話をされています、これは記者会見の中でもおっしゃっています。ですから、そこから判断すると、後援会通信の内容は市長も了承して同意をしているということだと思います。普通に考えると、そういうことになるかと思います。ですから、その市長が同意していることを鈴木議員は質問しているわけです。市長が同意されていることについて、そのことをお知らせくださいということなのだと思います。ですから、後援会のことは、それはまた人格別ですから、後援会のことではなくて、市長の同意している、了承している思いを聞かせてください。政治姿勢ということだと思います。
さらに、やはり後援会の代表者ということであれば、後援会が発出したものについては相応の責任があると思います。最終責任ですね。市長は公人でありますから、中には議会のことも書いてあるようですから、それで議会で質問されているわけです。そういうことについて鈴木議員からは再質問であったのが、答弁が漏れているという御指摘かと思います。
(発言する者あり)
それで、今、副市長がお答えになったように後援会のことですのでということではなくて、今、私が述べました市長が内容を了解している、同意している、そのことについての市長の見解をお願いします。政治姿勢を尋ねること、ただすことは、どこの自治体でもございますので、それについては答弁いただきたいと思います。
市長が答弁することによって、例えば誰かの名誉を毀損するだとか、人権を侵害するだとか、そういうときには、これは答弁を拒否することもあることかなと思いますが、今回のことについては私の判断ではそうではないと思いますので、市長のほうでお答えができれば、もしできなければ、議事整理権によって若干の時間をとりますので、答弁された副市長と協議していただけないかと思います。すぐに答弁できればよろしいですし、できなければ総務部長も入れて協議されたほうがいいと思いますが、いかがでしょうか。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)市長。
○市長(森井秀明)議長のお話に対してでよろしいですか。
○議長(横田久俊)はい。
○市長(森井秀明)たぶん心強いというお話であったかと思いますけれども、それは記者会見において話をさせていただいたところでございます。そのときには、内容等は把握しておりませんでした。
(「うそ言っちゃだめだって」と呼ぶ者あり)
それで、私自身は心強いという話をさせていただいたのは、そのような後援会通信で私を応援しようという、支援しようというその思いについて大変うれしかったので、それを心強いという話をさせていただいておりますので、今の議長におけるお話においては、もう前段で同意していることではということだったのですけれども、そのときには内容をそこまで把握できておりませんでしたので、そういうことではございません。
それと……
(「答弁が違うよ」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)静かにしてください。
○市長(森井秀明)先ほどの、今、そのお話を整理させていただいた上で改めて答弁をさせていただきますけれども、やはり私の立場ではお答えする事項ではないというふうに考えておりますので、この場における答弁については差し控えさせていただきたいと思います。
○議長(横田久俊)私も記者会見の記録は見ましたが、あの場では見ましたと言っていますね。ですから、今の答弁は若干違う。後で読んだというふうになっています。
(「虚偽答弁になるよ」と呼ぶ者あり)
(「何でそういううそつくんですか」と呼ぶ者あり)
それで、市長にもう一度伺いますけれども、そのときはわかっていなかったというのは、私も違うかなと思いますので、それで後者で説明したとおり、議事整理上、また同じ答弁になってもこれ以上進みませんので、時間を切って休憩をいたします。その間に、市長、副市長、総務部長あたりで今の答弁でいいのかどうかをしっかり協議していただきたいと思います。
傍聴人の方もおられますので、10分程度、今の私の時計で13分ですから、3時25分に再開いたしますので、2分前までには着席してください。
それから、市長、副市長、総務部長については別室でも構いませんが、そこで10分間協議していただければと思います。
それでは、休憩いたします。
休憩午後3時13分
――――――――――――――
再開午後3時25分
○議長(横田久俊)休憩前に引き続き、会議を再開いたします。
休憩前に市長にお願いした件について発言を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)市長。
○市長(森井秀明)記者会見の件についてでございますけれども、私、このときに文面に書かれているように大枠は聞いておりましたけれども、内容は読んではおりませんでした。それで、そのときに私は後ほど読ませていただきますという思いで話をしたところでございますけれども、言葉としてはこのようになっていたようでございます。その点については、私も公人として記者会見においてもしっかり言葉を間違うことのないようにしてまいりたいというふうに思っておりますので、それについて御理解いただければと思います。大変恐縮でございます。失礼いたしました。
○議長(横田久俊)記者会見のことは市長のおっしゃるとおりかもしれません。文字面では「後で読ませていただきました」になっていましたけれども、本質は、後で読まれて、後でというか、この記者会見以降でも後で読むということですから読まれたかと思いますが、後で読んで、それでやっぱり心強い、ありがたいということを思われたのであれば、質問の最初に戻るような格好になってしまいますね。同意している、あるいは了承していることについて市長の政治姿勢についてそのとおりなのか、そうでないのかを、また改めてお話しいただくこともあるのかなと思いますが、どうでしょうか。記者会見の件はわかりました。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)市長。
○市長(森井秀明)その件につきましては、先ほどお話をさせていただいたとおり、議会における中身にそぐわないものだというふうに思っておりますので、私の立場でお答えするべき事項ではないと考えております。
(発言する者あり)
○議長(横田久俊)再三私が申し上げたことを、そうではないという市長の発言ですが、繰り返しますけれども、後援会についての中身のことだとか、中身というのは、後援会の組織のことだとか、そういうことを聞いているのではなくて、市長がそれを見て思ったことに対する政治姿勢を鈴木議員は尋ねているわけです。ですから、それについては、記者会見では大変ありがたいというお話だったけれども、今でもそうなのかということも含めて聞いていると思うのです。そうであれば、同意されているということなので、何か思いがあればお伝えくださいということで、ここにそぐわないと言われると、議事整理上、困るのですが、いかがでしょうか。
(「ちゃんと自分のやっていることに責任もってくださいよ」と呼ぶ者あり)
後援会の代表者は市長御本人だということを先ほどお聞きしましたので、全く関係ありませんというのは、聞いている市民の皆さん方も答弁しないことは、なじまないと思われているという気がいたしますので、もう一度だけ聞きます。
市長の政治姿勢について後援会通信の内容も含みながら、何か思い、全くあのとおりだと、私もそう思っているというのであれば、それはそれで一つの答弁になりますが、ただ、お答えいただかないというのは議会の責任者としては遺憾に思うところでありますので。
(「提案説明のときに、議会と連携、協力すると言ったじゃないですか」と呼ぶ者あり)
いずれにしても答弁を拒否するのは、先ほど申し上げましたように、くどいですけれども、誰かの名誉を毀損するとか、答弁することによって、あるいは人権の侵害をするというときであれば、そういう理由を申し述べて拒否するということであれば、それは議会の形としていいのかなと思いますが、そういうことでなくて、議員の質問に真摯にお答えいただけないというのは、議会の機能が低下してしまうことになりかねないので、これは改めて市長にもお願いしたいところです。今、不規則発言がありましたけれども、議会と真摯に向かい合うという御答弁も第4回定例会のときにされているわけでありますので、ぜひよろしくお願いいたします。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)市長。
○市長(森井秀明)後援会通信の内容について、やはり議会という場で意見を言うということはやはり難しいと考えておりますので、答弁については差し控えさせていただきたいと思います。
(「だめだわ、それは」と呼ぶ者あり)
(発言する者あり)
(「市長のお考えを聞いているのであって後援会通信うんぬんはいりませんけど、市長のお考えを聞いているのです」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)市長は再三の答弁で、お答えはしないと。私も人権のこと等も言いながらも投げかけたわけですけれども、答弁をしないということであります。
今、再質問でとまっていますので、先ほど申しましたように時間を切って休憩しましたので、まず再々質問があれば続けてください。
(発言する者あり)
いいですから、再々質問を続けてください。
(発言する者あり)
(「いえ、今のことをしっかり答えていただかないと、それによって再々質問もかわりますので」と呼ぶ者あり)
これだけ言ってもお答えいただかないわけですから、これはまた違う方法、手続、その他の方法もありますので、今はまずは鈴木議員の質問をしっかりと最後までやっていただきたいと思います。
(「議長、1番、議事進行について」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)1番、秋元智憲議員。
○1番(秋元智憲議員)鈴木議員の本質問の中でもありましたけれども、自民党、公明党、民主党、新風小樽の4会派で市長に質問状を手渡したい旨お話ししたのです。しかし、答えていただけない。それで、市長と市長の後援会の幹事長宛てに封書を配達証明つきで郵送させていただきました。しかし、今日付けで、先ほど控室に戻ると、その配達証明つきの郵送されたものが戻ってまいりました。結局、市長も幹事長も受け取らないわけです。自分たちが発行していて、議会の会派について選挙違反をしているという批判をしておきながら、そのことについて問題であるというふうに思っておりまして、鈴木議員は細かいことは聞いておりませんでしたけれども、要するに議会の会派に対して、そういう認識なのかということについても答えないというのであれば、今後、まともに議論を進めていくような形にはならないというふうに思います。そうならないように私たちは努力してきたのですけれども、この本会議場においても市長はそのようにとぼけた答弁を繰り返すのであれば、これ以上本当に審議を続けることはできないというふうに思いますが、議長はいかがお考えですか。
○議長(横田久俊)繰り返しになりますけれども、市長は議会とは真摯に向き合うということを言っておられました。ただ、今の状況ですと、何かそうでもないような感じがあります。議会には市民の負託を受けた25人の議員がいて、釈迦に説法でしょうけれども、二元代表制として市長と対等の立場でいろいろ議論するわけです。そして、市政をチェックするという重大な仕事を市民の皆さんから負託されているわけです。その議員が質問することに対して、正当な理由なく、拒否するのは、先ほど申しましたように、いかがなものかというよりも、今、秋元議員の議事進行にありましたように、議会として信頼関係が築けないのであれば議論できないというお話でしたけれども、そういうこともあり得ると思います。
それで、この後の処理ですが、ただいま再質問の途中で、再々質問が残っていますけれども、ここで休憩をとって議会運営委員会を開催いたします。そこで審議いたしたいと思います。傍聴の皆さん方には大変申しわけありませんが、再度の休憩となりますことを御了承願います。
この際、暫時休憩いたします。
休憩午後3時35分
――――――――――――――
再開午後6時40分
○議長(横田久俊)休憩前に引き続き、会議を再開いたします。
鈴木議員の会派代表質問の途中ですが、議事の都合により、本日はこれをもって散会いたします。
散会午後6時41分
会議録署名議員
小樽市議会議長横田久俊
議員中村吉宏
議員小貫元