開議午後1時00分
○議長(横田久俊)これより、本日の会議を開きます。
本日の会議録署名議員に、髙橋龍議員、松田優子議員を御指名いたします。
日程第1「議案第1号ないし第21号」を一括議題とし、これより一般質問を行います。
通告がありますので、順次、発言を許します。
(「議長、2番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)2番、千葉美幸議員。
(2番千葉美幸議員登壇)(拍手)
○2番(千葉美幸議員)平成27年第4回定例会に当たり、一般質問いたします。
初めに、北海道新幹線開業に向けた取組について伺います。
いよいよ来春3月26日に、北海道新幹線が開業いたします。北海道知事も北陸新幹線の視察をはじめ、東京でのPR、そして2001年から参加している北海道・北東北知事サミットなどで北海道観光のすばらしさを伝えるとともに、北海道新幹線開業の経済効果を道南地域だけでなく、全道各地に広げるため、精力的に活動されていると伺っています。
日本政策投資銀行の試算では、北海道新幹線開業時の経済波及効果は136億円で、北海道全体にその効果が行き渡ることが期待され、函館を訪れる観光客らをどうやって道内各地へ呼び込むのか、自治体や観光関係団体等においてさまざまな取組が既に始まっています。
また、新函館北斗駅から道内各地へ向かう2次交通の整備も進み、報道によれば、JR北海道は函館-札幌間の特急を増便、東京からの新幹線到着時に合わせ、少ない待ち時間で乗り継ぎできるダイヤ調整も行う予定のようです。バス業界も函館-札幌間の都市間高速バスを新函館北斗駅経由に切り替え、洞爺湖や登別温泉を結ぶガイドつきツアーバスを運行するなど、利便性の向上を図る取組を進めています。
北海道新幹線開業は、2次交通の整備によって経済効果に広がりを見せるわけですが、そのルートは函館から胆振管内を経由し札幌に入るものが目立ち、その足を小樽まで延ばしていただくような取組が必要と考えます。
そこで以下、伺います。
初めに、明年3月の北海道新幹線開業による、小樽への効果をどのように考えているのか伺います。また、2次交通整備では、北海道が試行的にしりべしリレー観光タクシーの運行や路線バス周遊乗車券を販売されたと伺っております。この利用状況やコースに含まれた小樽への来樽状況はどうであったのか、アンケート結果についても情報があればお聞かせ願います。
胆振・日高地方18市町の官民で組織する北海道新幹線×nittan地域戦略会議は、北海道新幹線開業に向け、それぞれの地域の魅力を発信するため、フェイスブックの発信や管内の首長が宮城県庁や議会、東北観光推進機構を訪れ、仙台でのイベントに参加し、トップセールスを行いました。
また、2次交通の新たな取組として、函館から50キロメートル離れた森港と室蘭港を結ぶ新たな観光ルートを模索しているそうです。これらは、今回の開業だけでなく15年後の札幌延伸が倶知安経由になることに大きな危機感を抱き、地域連携を積極的に進めています。このような積極的な地域連携の取組は、話題性もあり、学ぶべきところがあると考えます。
小樽市では、明年の北海道新幹線開業に向け、定住自立圏や後志管内の町村とどのように連携を図り、観光戦略を進めているのでしょうか。協議内容や取組について御説明願います。
また、隣接する札幌市は、函館からの2次交通が整備されることもあり、明年の開業で多くの交流人口増が見込まれます。そのため、札幌との官民連携は非常に大切だと考えます。札幌市との連携や協議はどのようになっているのか、今後のお考えについてもお聞かせ願います。
本市として、15年後の札幌延伸時も見据え、北海道新幹線開業に当たって、積極的に観光客誘致に取り組むとともに、小樽市民にも北海道新幹線の認知度を高め、開業当初の勢いを持続させる取組を考える必要があると考えます。市長の見解をお伺いいたします。
今回、新幹線を中心としたまちづくりの視察のため、新潟県上越市を訪れました。上越市では、15年前から具体的な計画準備に入ったそうですが、今なお調整等に走り回ることが多く、準備開始時期がぎりぎりだったと感じているそうです。
計画準備は、行政はもちろん有識者や交通機関、経済団体などが加わり、効果を最大限に生かせるまちづくりに向けて議論を行ってきたそうですが、小樽でも札幌延伸開業予定を15年後に控えたこの時期に、北海道新幹線新小樽(仮称)駅周辺まちづくり計画策定会議の初会合が開かれました。今回の視察で感じましたが、市長のリーダーシップとスピード感、また、組織力が必要であります。改めて計画策定会議の構成メンバーと今後のスケジュール、内容についてお示しください。
懸念されるのは、計画策定会議のメンバーに小樽商工会議所が入っていないことです。商工会議所は、市長も御存じのとおり商工業さまざまな業種・業態の商工業者から構成されていて、地域を基盤として公共性の高い活動をされています。地域の経済状況を把握されている団体をメンバーから外された理由が理解できません。
10月17日付けの北海道新聞の記事の中でも、北海商科大学の佐藤馨一教授は、「道内の経済界が中心となって新幹線誘致を進めてきた経緯があり、経済界抜きのまちづくり論議はあり得ない」と言われ、他都市においても、経済界を外して新幹線にかかわる事業を行ってきた自治体は皆無であると認識しています。ぜひ小樽商工会議所には本会議の正式メンバーに加わっていただき、より効果的な計画を策定すべきと考えます。会議の構成メンバーから外された理由とともに、市長の御見解を伺います。
次に、市営住宅についてです。
小樽市の将来人口は、国立社会保障・人口問題研究所では平成32年で11万2,113人、5年後の37年には10万2,199人に減少すると推計されています。さらに、50年代には本市の人口は7万人台になると推計されておりますが、自然動態や社会動態の推移がこのまま進むと仮定した場合、人口は6万人台にまで減少すると予想されています。
そのような人口減少が予想される中、本市の住宅事情は核家族化が進む中で平成15年まで世帯数、住宅数ともに増加してきましたが、それ以降、減少に転じ、空き家の数は増加し続けております。戸建ての空き家や空き地が増加する要因は高齢者が持家を手放し、マンションや施設、子供のところへ転居したり、住民である高齢者が亡くなり、そのまま空き家になってしまうケースなど、今後もその傾向が続くことが懸念されます。
また一方で、借家住まいの高齢者や若い世代のファミリーからは市営住宅への入居を望む声が多く、市営住宅の需要と供給のバランスを見極め、今後も適切な維持・管理が必要であります。
そこで、何点か伺います。
初めに、市営住宅の管理戸数は、平成27年3月に策定した小樽市住宅マスタープランで3,412戸、うち公募可能住宅は2,762戸となっていますが、小樽市公共賃貸住宅長寿命化計画の31年度までの進捗状況はどのようになっているのか、また、計画終了後、入居可能な戸数は幾つになるのかお示し願います。
市営住宅は、住宅に困窮する低額所得者に対して低廉な家賃で賃借することが目的であることから、住宅セーフティーネットの対象となる世帯の算出、財政状況や人口推計の推移などを見極め、計画的な供給に努めていくべきと思います。本市の必要とする市営住宅管理戸数の考え方について説明してください。
また、以前から雇用促進住宅の譲渡・廃止問題が取り上げられてきました。平成27年7月現在の入居者が82世帯になる潮見ヶ丘住宅では、民間に売却が決まらなければ31年度までに退去しなければなりません。今年7月に説明会が行われたそうですが、入居者には高齢者が多く、今後の住居不安を抱えながら暮らしております。このような住宅事情は、小樽市住宅マスタープランの市営住宅の管理戸数に配慮されているのか伺います。
小樽市の人口や世帯数に占める市営住宅の割合はどのくらいになるのでしょうか。全道主要都市に比べ、どのようになっているのかお示しください。
先月、建設常任委員会で、富山市の借上市営住宅制度について視察をしてまいりました。富山市では、コンパクトなまちづくりの政策枠組みの中で公民連携による借り上げ住宅の整備が順調に進み、240戸の供給予定戸数は平成26年度までに達成したため、現在、新たな供給は休止しております。市は住宅共用部分の整備費の一部補助と契約期間の20年間借上料の支払をすること、入居者の募集、選定、家賃徴収は従来の市営住宅と同様に行っています。20年の計画スパンで見た場合、行政側の財政負担でのメリットが大きいことや、コンパクトなまちづくりを進める上で有効な制度であり、民間事業者にとりましても建設費の補助はメリットがあると感じました。
小樽市では、第3回定例会で我が党の斉藤議員の質問に、小樽市住宅マスタープランにおいて既存借上公営住宅が重点施策に位置づけられていることから、導入に向けて制度内容の検討を鋭意進めていくと答弁なさっています。
そこで伺いますが、マスタープランにおいて既存借上公営住宅制度導入を進める理由について説明願います。また、本制度の導入の課題についてはいかがでしょうか、お聞かせください。
本市の既存借上公営住宅制度の考え方は、まちなかでの運用を想定し、子育て支援と空き家対策を兼ねていますが、民間の既存住宅を借り上げる場合、条例に基づく公営住宅等整備基準はどのようになるのか説明願います。
また、制度を進める地域や借り上げ戸数、借り上げ期間、借り上げ単位など、現時点での考え方について伺います。制度導入の時期についてはいかがでしょうか、スケジュールもあわせて説明願います。
市長は、既存住宅と新築住宅の借上支援住宅制度について本市でのメリットとデメリットをどのようにお考えなのか、それぞれお聞かせ願います。
この項の最後に、市営住宅敷地内における自動販売機設置について伺います。
私は、平成21年度に、財源確保のため公共施設での自動販売機の設置について、入札制度の導入の検討について質問させていただきました。今は公営住宅内の空きスペースに置く自動販売機を一般競争入札で行う自治体が増えたそうです。利益収入を修繕費の一部に活用するケースや災害時無償提供自販機、AED付自販機の設置で住民生活の向上につながるケースもあります。また、今年、釧路市では、市営住宅の修繕費捻出のため、市営住宅敷地内に自動販売機を試験的に設置することになったそうです。
本市の市営住宅の修繕工事費の捻出に少なからずに寄与することや、周りに商店がない住民のニーズは高いと考えることからも、自治会などと協議の上、可能な住宅に自動販売機の設置を検討していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。市長の見解を伺います。
次に、認知症対策について伺います。
認知症施策推進総合戦略(新オレンジプラン)は、認知症の人の意思が尊重され、できる限り住みなれた地域のよい環境で、自分らしく暮らし続けることができる社会の実現を目指すことが基本的な考え方となっています。認知症対策の推進について議会の中で質問を重ね、必要な人材確保がすぐには難しいことや、医療・介護等の機関との連携について課題が多いことは承知をしております。しかし、我が国の認知症高齢者の日常生活自立度がⅡ以上の認知症高齢者が要介護認定者の約6割となっていることを踏まえると、高齢化率が高い本市の状況から、認知症対策の体制整備は、やはりスピード感を持って進めていかなければなりません。
私は、認知症の重症化は、本人やその家族の負担が重くなるだけではなく、親のため介護離職するなど経済へのマイナス面も考えられることや、最も危惧しているのは、地域での孤立化がもたらす介護疲れによる虐待、自殺、殺人のような悲劇を絶対に起こさせないために、早期診断、早期対応、地域資源の活用などの体制整備は早急に進めてもらいたいと思っております。
そこで、以下伺います。
本市は、認知症の早期診断につながる認知症初期集中支援チームの設置や保健師の資格を有する認知症地域支援推進員の配置の事業について、第6期介護保険事業計画の中で検討し、準備期間を設け、平成30年度までの実施を目指す計画です。30年度までの実施に向け、具体的にどのように進めていくのかお示し願います。
また、現在まで具体的な協議は進められているのか、内容についてもお聞かせ願います。
また、認知症の人や家族を支える社会資源の整備について、平成26年第1回定例会では、第6期介護保険事業計画に反映していくと答弁されております。本計画でどのように反映されたのかについても説明願います。
次に、徘回についてです。
本市の認知症の様態に応じた適時・適切な医療・介護等の提供のほかにも、自治体では、地域包括ケアシステムの構築には認知症施策を主眼に置いたまちづくりが求められており、高齢者に優しいまちづくりのためには地域住民の理解と協力がなければなりません。認知症の症状の中でも、徘回は介護している家族にとって心配の一つであり、身体介護度が低い方は家族が知らない間に外へ出てしまい、発見するまで家族の身体的・精神的負担は大きく、想像以上です。これこそ地域住民の協力を必要としています。
この問題について、地域で徘回事案に対応するためのシステム、SOSネットワークの取組の中で徘回模擬訓練を行う道内の自治体も増えてきました。この徘回模擬訓練の実施により期待される効果について、どのようにお考えなのかお答え願います。
また、本市でも町会や校区単位などで模擬訓練実施を要望いたしますが、市長の見解をお聞かせ願います。
次に、認知症サポーターについてです。
本市では認知症サポーターの養成に取り組み、少しずつ認知症に対しての理解は進んでいるかと思いますが、平成27年第1回定例会で、自治体の取組を紹介し、認知症の方と家族を手助けする支援者としての活動できる取組について質問させていただきました。認知症の人を支える家族の会やキャラバン・メイトなどの関係者と協議していきたいとの答弁です。現在まで行われてきた協議内容について説明願います。
次に、認知症カフェの設置についてですが、私は、地域の方や認知症の本人、そしてそれを支える家族がお互い理解をし合う場、気軽に相談できる場として認知症カフェの設置を求めています。民間施設での開設もあるようですが、地域の中の身近な場所にあれば相談に行きたい、同じ悩みを抱える方と交流をしたいとおっしゃる方もいます。介護する側の家族の精神的不安を取り除く有効な支援だと感じていますが、この取組が他の自治体で進む中で、小樽市で進まない理由はどのようなものなのか説明願います。
また、認知症カフェの設置による効果を市長はどのように認識されているのかについても伺います。
次に、認知症の早期発見のため、認知症簡易チェックシステムツールの導入についてです。
認知症は早期診断によって治療を行うと進行が緩やかになるため、速やかに医療機関を受診することが望まれますが、まさか自分が、家族がと、なかなか病院へ足を運ぶことができないと聞きます。認知症簡易チェックシステムは、市のホームページ上で物忘れが気になる方やその家族が気軽にチェックでき、チェック後は本市の相談先一覧ページを見ることができるものです。導入している自治体の話を伺うと、本人やその家族が医療機関へ足を運ぶきっかけにもなっているそうです。認知症簡易チェックシステムツールの導入について、市長の見解を伺います。
最後に、産後ケアについて伺います。
私たち女性が生き生きと活躍できる社会構築のためには、仕事と家庭の両立支援とともに、女性が持てる力を最大限発揮できるようにすることが重要です。しかし、妊娠、出産や子育てのためやむを得ず退職をする方も少なくありません。働き続けたい女性が安心して仕事と育児を両立できるよう、社会環境を整備することが必要であり、女性の活躍を支えるためには妊娠、出産、子育ての各ステージに応じた継続的な支援が不可欠であります。
フィンランドでは、どの自治体にもネウボラという子育て支援を行う拠点があります。妊娠から出産、子供が生まれた後も基本的に6歳まで切れ目なくサポートを提供する総合的な支援サービスで、特別な教育を受けた保健師や助産師がネウボラにいるそうです。ネウボラとはフィンランド語でアドバイスの場所という意味で、ワンストップの支援が子育ての不安解消につながり、第2子以降の出産に前向きになれるとして日本でも注目されています。
今年4月から始まった国の産前産後の母子の支援策である妊娠・出産包括支援事業は日本版ネウボラとも言われ、多くの自治体が新年度から新規事業を展開しているそうです。本市の妊娠から出産、子育ての各ステージに応じた支援の充実は着実に一歩一歩進んできていると感じておりますが、産前産後の切れ目ない子育て支援の充実を図っていただきたく、質問いたします。
初めに、本市で安心して赤ちゃんが産める分娩医療施設についてです。
小樽協会病院における分娩の新規受付休止から半年になろうとしていますが、本市の周産期医療を心配する声が後を絶ちません。本市にとって産前産後の切れ目ない支援を行うためにも安心して赤ちゃんを産める体制を整えなければならず、それに必要不可欠な産婦人科医の確保は現在どのようになっておりますか。今後の見通しについても状況を説明願います。
妊娠、出産は、女性の体に大きな負担がかかります。出産直後1か月ほどは、ホルモンのバランスが崩れやすく、精神的に不安定な状態となり、産後鬱になりやすいと言われています。十分な休養と家族のサポートが必要な時期ですが、核家族化や晩婚・晩産化により出産する女性の年齢が高くなっており、頼りになる親のサポートも高齢化や就労等により受けにくく、身近に相談者がいない状況が生まれています。これは育児不安を増大させ、産後鬱が重症化しやすく、不幸にも虐待に至ってしまうケースがあると聞きます。このようなことからも、寄り添う形の支援が必要であり、産後ケアの充実を図るべきと考えます。
そこで伺いますが、本市の産後鬱の実態について説明願います。
また、産後間もない赤ちゃんの虐待のケースは報告されていないのか伺います。
産後鬱対策については議会でも取り上げてきましたが、本市ではどのような対策がとられてきたのかお伺いいたします。
これまで妊娠、出産を中心とした支援策はありますが、良好な母子の愛着を促進する上で最も大切な出産直後の期間における支援に切れ目があってはならないと考えますが、市長の見解を伺います。
また、産後間もない母親が健康面での悩みや子育てへの不安を抱えることがないよう、産後ケアの充実を図るため、産後ケア体制、産後入院や産後ヘルパー制度を検討できないか伺います。
次に、今後の助産師の活用について伺います。
日本の助産師は、保健師助産師看護師法第3条に、「「助産師」とは、厚生労働大臣の免許を受けて、助産又は妊婦、じょく婦若しくは新生児の保健指導を行うことを業とする女子」と規定されています。助産師のほとんどが分娩できる病院や診療所で働いていることが看護関係統計資料でもわかっており、妊娠、出産、産褥の各時期に母子に必要な指導、ケア、助言を行うことができる数少ない有資格者です。助産師の活用を拡充することが、きめ細かい支援にもつながると考えます。
本市では、赤ちゃんを産むことができる病院が1施設となっている現状からも、助産師外来の開設やそれに対する助成、活用等を検討していただきたいと考えますが、いかがですか。市長の見解を伺います。
この項の最後に、「小樽版ネウボラ」の推進について伺います。
厚生労働省は、第2次健やか親子21において、切れ目ない妊産婦、乳幼児への保健対策が基盤課題として位置づけられ、さきに説明したフィンランドのネウボラのように切れ目ない支援が各自治体で推進されています。
千葉県浦安市では、子育て・家族支援者、子育てケアマネジャーを養成し、妊娠から就学前まで子育てケアプランを作成、相談に乗りながらさまざまな不安解消に努めています。また、埼玉県和光市の取組は、妊娠から子育てまでに起こる課題を抽出し、個別支援を組み入れて自立した子育てができるようプランニングするのが特徴です。
このように、各自治体が地域版ネウボラに取り組み、産前産後のケアの充実に努めていますが、本市でも妊娠、出産から切れ目ない支援体制を整え、「小樽版ネウボラ」の構築に努めていただきたいと思いますが、市長の見解を伺います。
また、切れ目ない支援を推進するに当たって、課題についてもお聞かせ願います。
以上、再質問を留保し、私の質問を終わります。(拍手)
○議長(横田久俊)理事者の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)市長。
(森井秀明市長登壇)
○市長(森井秀明)千葉議員の御質問にお答えいたします。
初めに、北海道新幹線開業に向けた取組について御質問がありました。
まず、来年3月の北海道新幹線開業に伴う小樽への効果につきましては、道外から新函館北斗駅への来訪者のうち約3割の方が小樽を最終目的地や経由地として立ち寄るとの北海道の調査結果もあり、小樽への交流人口の増加が見込まれ、これに伴い、新たな経済交流の発生や周遊観光による地域経済の活性化が図られるものと考えております。
次に、北海道が実施した二次交通等整備事業の結果につきましては、北海道からの中間報告によりますと、路線バス周遊乗車券は9月19日から10月18日までに41名の方に利用され、アンケートの回答者の全てが「後志地域を広く深く巡ることができた」と回答し、8割の方が今後も「ぜひ利用したい」または「利用したい」との意向を示しております。改善点としては、路線バスの運行案内の充実などが挙げられております。
なお、その他の詳細な取りまとめ及びしりべしリレー観光タクシーの運行結果の集計、解析については、現在、作業中とのことです。
次に、北海道新幹線開業に向けた後志管内の町村との観光戦略につきましては、まず北海道新幹線の利用が最も見込める東北地方をターゲットに、12月3日から10日まで仙台市の百貨店、藤崎で開催中の「小樽の物産と観光展」において、倶知安町などとともに観光キャンペーンを行っております。
また、定住自立圏の市町村で組織する小樽・北後志広域インバウンド推進協議会では、インバウンドに限らず観光客の誘致や受入れ態勢等について連携をして事業を行っており、新幹線開業を踏まえて、現在、北後志6市町村間のアクセス向上を目指した北後志観光ルート創出事業の研究、協議を共同で進めているところであります。
次に、札幌市との連携や協議につきましては、本市と札幌市は、これまで共同でMICE関連事業を実施してきたほか、意見交換の場を設けるなど、観光についての連携や協議を続けているところであります。そのような中で、北海道新幹線開業に伴う観光客誘致に向けては、今のところ札幌市と事業を行う予定はありませんが、官民問わずあらゆるネットワークを活用し、新幹線効果を小樽にも波及させることができるよう取り組んでまいりたいと考えております。
次に、北海道新幹線の札幌延伸時も見据えた観光客誘致、小樽市民への認知度の向上につきましては、観光客誘致では、東京都内や仙台市内の旅行会社へのPR、JR仙台駅での街頭キャンペーンなどを実施しており、市民への認知度の向上においては、小樽駅前第2ビルでの北海道新幹線PRパネル展の開催や、子供たちへの北海道新幹線PR講座、おたる潮まつりでのPRなど、普及啓発活動を実施してきたところであります。観光客誘致とともに市民の新幹線に関する認知度を高めることの重要性は十分認識をしておりますので、今後も取組を継続してまいりたいと考えております。
次に、北海道新幹線新小樽(仮称)駅周辺まちづくり計画策定会議の構成メンバー、今後のスケジュール及び内容につきましては、構成メンバーは営業主体であるJR北海道のほか、北海道中央バスや小樽観光協会などの産業界、行政機関、学識経験者、市民となっており、今後のスケジュールは平成28年度末の計画策定を目指し、今年度3回、来年度3回、策定会議を開催する予定としております。
また、会議の内容は、新駅周辺の整備方針や土地利用計画、駅前広場などの施設整備計画、将来交通量推計、2次交通対策などについて取りまとめを行うこととしております。
次に、小樽商工会議所が北海道新幹線新小樽(仮称)駅周辺まちづくり計画策定会議に参加をしていない理由と見解につきましては、商工会議所が事務局を務める北海道新幹線建設促進小樽期成会が市に先行して北海道新幹線の有効活用について提言書を取りまとめていたことから、計画策定会議ではその経験や知見に基づいた助言をいただくアドバイザーとしての参加をお願いしたところです。しかしながら、商工会議所からはアドバイザーではなく一委員として参加したいとの意向が示され、初会合までの間にアドバイザーとしての参加に御理解が得られなかったものであります。
私といたしましては、計画策定会議においては商工会議所から助言をいただくことで議論がより深まると考えておりますので、引き続きアドバイザーとして協力をしていただくことを含め、協議をしてまいりたいと考えております。
(「何でそんなにこだわるの」と呼ぶ者あり)
次に、市営住宅について御質問がありました。
初めに、市営住宅管理戸数の考え方についてですが、まず、公共賃貸住宅長寿命化計画の進捗状況につきましては、若干の施工年度の前後はありますが、建替え、改修及び用途廃止などおおむね計画に沿って進んでいるところであります。
また、計画終了後の入居可能戸数につきましては、現時点ではおおむね2,800戸程度と考えております。
次に、必要とする管理戸数の考え方につきましては、住宅困窮者に住宅を供給するため、人口の動向なども踏まえ、保有する市営住宅の建替え、改修、用途廃止などにより適切な管理戸数を維持すべきと考えているところです。
次に、雇用促進住宅を市営住宅の管理戸数に配慮しているかにつきましては、小樽市住宅マスタープラン策定時には住戸の種別ごとの世帯数などは調査しておりますが、退去等将来的な個々の状況については考慮していないため、雇用促進住宅につきましては市営住宅の管理戸数に配慮した計画にはなっておりません。
次に、本市における人口や世帯数に占める市営住宅の割合につきましては、平成26年3月末で人口1,000人当たりの市営住宅の戸数は26戸、1,000世帯当たりの戸数は51戸となっており、道内主要都市のほぼ平均値となっております。
次に、借上市営住宅についてですが、まず、小樽市住宅マスタープランにおいて既存住宅の借上公営住宅制度導入を進める理由につきましては、まとまった建設用地の確保が難しいまちなかにおいて、主に子育て世帯を対象として、より低廉な家賃で居住できるよう導入するものであります。また、制度導入の課題につきましては、道内では導入されていない制度であることから、公営住宅として借り上げるに当たっての建物要件、設備水準の検討や管理負担範囲の設定などが課題として挙げられます。
次に、民間の既存住宅を借り上げる際の条例に基づく整備、基準につきましては、既存の住宅を借り上げることから新築を想定した整備基準より緩和する方向で検討しておりますが、新耐震基準に適合することや入居者の家族構成を考慮した面積要件などを設定したいと考えているところです。
次に、制度を進める地域や借り上げ戸数、期間や単位などの考え方につきましては、現在、検討中でありますが、借り上げる住宅の所有者や入居希望者に対して、公平で活用しやすい制度とすべく制度設計に取り組んでいるところです。
また、制度導入の時期については、今年度中に基本的な方針を定め、平成28年度に制度の詳細の決定、市営住宅条例の改正などを予定しており、できるだけ早く制度の導入ができるよう作業を進めているところであります。
次に、既存住宅と新築住宅を借り上げた場合のメリットとデメリットにつきましては、まず、両者に共通するものとしてメリットは土地取得費と建設に係る初期投資が不要であることが挙げられ、デメリットは借り上げ期間終了時に入居者が退去しなければならないことなどが挙げられます。
また、新築住宅の場合は、整備基準に基づいてバリアフリー化が図られるメリットがある反面、家賃が高額となり入居者及び市の負担が大きくなることが挙げられます。既存住宅の場合は、空き家を有効活用できるとともに入居者及び市の負担が低額となると考えております。
次に、市営住宅への自動販売機設置についてですが、現在まで入居者及び自治会等からの設置要望は寄せられておりませんが、今後、設置についての要望等がありましたら、建物の状況等も考慮し、検討してまいりたいと考えております。
次に、認知症対策について御質問がありました。
初めに、第6期介護保険事業計画についてですが、まず、認知症初期集中支援チームの設置と認知症地域支援推進員の配置に向けた現状と進め方につきましては、現在、チームを構成する専門職の職種や人数、また、認知症地域支援推進員の配置場所などについて各地域包括支援センターとの協議を進めているほか、チームの設置に不可欠である認知症サポート医への協力の打診などを行っております。これらの準備を進め、協議が調いましたら、要綱等を定め、設置していくことになります。計画では平成30年度としておりますが、できるだけ早期の実施を目指してまいります。
次に、認知症の人や家族を支える社会支援の整備の第6期計画への反映につきましては、計画では認知症施策の推進として、先ほど申し上げました認知症初期集中支援チームの設置や認知症地域支援推進員の配置のほか、認知症ケアパスの作成や認知症高齢者見守り事業として認知症サポーターの養成、認知症の人を支える家族の会など関係団体との連携、認知症カフェ開設の検討などを位置づけたところであります。
次に、徘回模擬訓練についてですが、模擬訓練の効果につきましては、既に取り組んだ市に聞いたところ、認知症の方の発見までの時間が目に見えて早まったわけではありませんが、認知症への理解が深まるきっかけづくりとしては効果があったと言われております。しかし、現時点において導入している道内の自治体は18自治体と、ごく一部でありますので、導入の課題などについて整理をしていくことが必要と考えております。
次に、認知症サポーターについてですが、まず、認知症サポーターが支援者として活動するための取組につきましては、現状では具体的な協議までには至っておらず、サポーターの活動は見守りの域を出ていませんが、今後、第6期計画に位置づけた認知症施策を実施していくこととあわせ、必要な取組について話し合い、さらには具体的な協議に進んでいきたいと考えております。
次に、認知症カフェの設置が進んでいない理由につきましては、市内では一部の社会福祉法人が不定期で独自に開設をしている実績がありますが、ほかに開設する団体などが存在しないのが実態であると思われます。開設の手法などもあまり知られていないとも考えられ、情報発信に努めるとともに、第6期計画に位置づけている認知症カフェ開設の検討を進めていきたいと考えております。
次に、認知症カフェの効果につきましては、認知症の人にとってはみずから活動し、楽しめる場所であり、家族にとってはわかり合える人と出会える場所、また、地域住民にとっても住民同士の交流の場や認知症に対する理解を深める場となることなどが挙げられると認識しております。
次に、認知症簡易チェックシステムの導入についてですが、全国で多くの自治体が導入し、その効果もあることから、こうした情報提供は重要であると考えております。一方、このシステムは民間企業が運営しており、導入するためには、ある程度の経費が発生いたします。今後、本市のホームページ上でのシステムの導入について、費用負担も含めて研究をしてまいりたいと考えております。
次に、産後ケアについて御質問がありました。
初めに、産婦人科医の確保と今後の見通しにつきましては、医師不足により大変厳しい状況にあることから思うように進まない状況となっており、現時点では分娩再開の見通しは立っておりませんが、現在、小樽市周産期医療懇談会の会長として病院局長が医育大学などと協議を行っておりますので、その状況を踏まえて今後の対応について検討してまいります。
次に、産後鬱の実態と対策についてですが、まず、産後鬱の実態につきましては、保健師などによる産後28日までに実施している産婦訪問の中では該当がありませんでした。
また、産後間もない赤ちゃんの虐待ケースにつきましては、訪問においても該当がないことを確認しており、報告もありませんでした。
さらに、産後鬱対策についてですが、保健師などによる産婦訪問において、母親の心身の健康状態について確認し、必要な方には医療機関とも連携の下、継続支援をしております。
次に、出産直後から生後1か月までにおける支援につきましては、保健師などによる産婦訪問が行われており、出産後からの継続した支援が行われているものと考えております。
次に、産後ケア入院、いわゆる宿泊型産後ケア事業や産後ヘルパー制度の検討につきましては、現在、本市においては保健師などによる産婦訪問を行っております。また、継続支援が必要な方については、医療機関などとも連携をとりながら支援をしております。宿泊型産後ケア事業や産後ヘルパーは産後ケアの一つの方法であると聞いておりますが、本市といたしましては、当面、現在の母子保健事業の中で産婦への支援に取り組んでまいります。
次に、助産師の活用についてですが、助産師外来の開設やそれに対する助成、活用等につきましては、助産師外来は医療機関の判断によって開設されるものですが、今後、助産師外来開設の話がありましたら可能な支援策を検討してまいりたいと考えております。
次に、「小樽版ネウボラ」の推進についてですが、本市での産前産後のケアにつきましては、まず保健師などによるハイリスク妊婦への訪問、母親教室、産婦訪問や生後28日までの新生児訪問など産前産後を通して行っております。
また、これらの事業を通じて継続支援が必要な方については、医療機関などとも連携をとりながら支援をしております。今後もこれらの支援を継続し、妊婦期から切れ目のないよう母子保健事業に取り組んでまいります。
あわせて、ネウボラについては、内容や他都市の取組などについて情報収集をしてまいりたいと考えております。
(「議長、2番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)2番、千葉美幸議員。
○2番(千葉美幸)それでは再質問を二、三点させていただきたいと思います。
初めに、新幹線開業についての中で、小樽商工会議所、市長からも商工会議所の知見をアドバイザーとして助言をお願いしたいというお話があったのですけれども、いろいろな計画ですとか制度の構築に当たって、私は最も必要なのは、それまでに行われる期間のいろいろな議論や意見調整、そういう場が非常に大切なのではないかと思っています。
この商工会議所が北海道新幹線新小樽(仮称)駅周辺まちづくり計画策定会議の正式メンバーとして入っていないことは本当に、確かに先行して提言書を取りまとめているということですけれども、それだけではなく、本当にその議論の場に入っていただいて、どういう議論があったのかも踏まえていろいろもんでいただきたいと思いますので、商工会議所をアドバイザーとしてではなくて、やはり正式メンバーとしてぜひこの計画の策定会議に入れていただきたいと思いますので、もう一度御答弁をお願いしたいと思います。
それと、市営住宅の自動販売機の設置なのですけれども、入居者や自治会等から要望が上がってきていなかったというお話なのですが、いろいろな市営住宅を訪問しますと、玄関先や玄関ポーチが暗かったりですとか、あと、今新しいところはコミュニティできるような椅子が置いている場所とかもあるのです。そういうところにこういう自動販売機があるといいなという声はあります。
ここ数年は、熱中症の問題もありまして、近くに店がない高齢者などは水だけで過ごしている場合があるのです。そういう対策にも一役買うのではないかというのと先ほど言った財源対策にも寄与するのではないかということがありますので、要望があってからというよりはこちらから問いかけもぜひしていただきたいと思いますので、その辺についても御答弁いただきたいと思います。
それと、助産師外来の開設はどうですかということでお伺いさせていただいたのですが、これについては、市長の御答弁にあったとおり、医療機関の判断であるのはもっともだと思っています。ただ、市長公約の中で安定した周産期医療に向けて産科医の働きやすい環境の整備ということでうたわれておりまして、私もこの助産師のスキルの高さを改めていろいろ勉強させてもらって、非常に高いということを改めて認識しました。産後ケアとしても結びつくのですけれども、今、安心して産める施設が1か所に限られていて、どうしても市外で産む機会が多いものですから、こういう助産師外来を持つことによって医師の負担軽減も若干できる、また、本当に医師とまた違った立場でいろいろな妊産婦に対するケア、助言等できるという立場があるので、そういうのはどうなのだろうかという問いかけもぜひしていただきたいと思いますので、この辺についてももう一度御答弁をお願いしたいと思います。
○議長(横田久俊)理事者の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)市長。
○市長(森井秀明)千葉議員の再質問にお答えいたします。
私から答弁したこと以外に関しましては各担当部長から答弁しますので、よろしくお願いいたします。
私からは、新幹線の計画で商工会議所の方々に委員の構成の中に入っていただくべきだというお話だったかと思います。先ほども答弁させていただきましたが、私はこのように先行して取り組んでいただいておりましたので、そのような内容を委員の方々にアドバイスいただく、それに伴い委員における議論の活性化に結びつけていただければということで打診させていただきました。
私自身の思いとしてはそのような思いを持って今まで取り組んできたものですから、その思いそのものは持ち続けてはいるのですけれども、私自身のその思いを含めて先ほどお話しさせていただきました。その思いと、今、千葉議員から御指摘のあったこと、それらも含めて、もう一度商工会議所の方々とは意見調整させていただきたいと思っていますので、よろしくお願いいたします。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)建設部長。
○建設部長(相庭孝昭)千葉議員の再質問にお答えいたします。
市営住宅への自動販売機の設置ということでございます。
先ほど答弁申し上げましたとおり、自治会の方からは今のところ要望といいますか、そういったものは聞いていないところでございますけれども、今、御指摘がありましたとおり、付近にコンビニがないですとか、そういったところもあると思いますので、要望についてはこちらから、どういった形になるかは別としまして、問いかけはしてみたいというふうに考えてございます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)福祉部長。
○福祉部長(三浦波人)私からは助産師外来の件でございますが、今回は周産期との関係での御質問ですけれども、何はともあれ、小樽協会病院での分娩の再開があってこその助産師外来でもあろうかと思っております。今はまず分娩再開に向けた医師確保への取組を優先に行っておりますけれども、小樽協会病院での助産師外来ということでありますれば、これからもまた病院といろいろと話をしていく中で、こういったことについても話題として出してまいりたいというふうに考えております。
○議長(横田久俊)千葉議員の一般質問を終結いたします。
(「議長、22番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)22番、新谷とし議員。
(22番新谷とし議員登壇)(拍手)
○22番(新谷とし議員)初めに、介護保険について質問します。
4月から介護報酬マイナス2.27パーセントの改定が行われました。これには1.65パーセントの介護職員処遇改善加算が含まれており、実質の下げ幅はさらに大きいと見られます。
日本共産党小樽市議会議員団は、今年3月、市内の介護事業所を訪問し、介護報酬引下げの影響を聞き取りしました。伺った声は「介護報酬2.27パーセント引下げであるが、実際は1割ぐらい引下げになる」「介護職員への加算はあっても事務職員、相談員などへの加算はない」「デイサービスセンターは定員10人だが、病気をしたり入院したりで定員に満たない。介護職員の報酬加算といっても介護報酬が下げられれば実際に経営の面が心配だ」「倒産するところも出てくるのではないか」「重度看護加算は縛りが厳しく、職員がいなくて加算が取れない」「処遇改善加算を取るために仕事を兼務している」などなどです。
東京商工リサーチの調査で介護事業所の倒産は全国で今年1月から10月まで62件に達していますが、小樽市では倒産や廃業はありますか。
また、介護報酬のマイナス改定で、介護給付費は報酬改定前と比べ、どう変化しているのかお知らせください。
介護報酬引下げは事業所の経営を圧迫し、職員の処遇後退、離職につながり、慢性的な人手不足になっています。とりわけ厳しいのは小規模事業所です。実際に小規模事業所の介護報酬がどの程度引き下げられたのか、主な事業別にお知らせください。
安倍政権は一億総活躍社会をうたい、柱となる新3本の矢の一つに介護離職ゼロを挙げています。それであるなら、直ちに介護報酬をもとに戻し引き上げ、利用者負担増にはね返らないようにすべきです。市長は介護現場に現れている切実な声を受け止め、介護報酬の引上げを国に要望していただきたいと思いますが、見解を伺います。
利用料2割負担の影響についてです。
8月から被保険者の合計所得金額160万円以上、2人世帯以上で346万円以上の場合、介護サービスが2割負担になりました。2割負担の被保険者は国の見込みでは施設で5万人、在宅で60万人に上りますが、小樽市では何人になりますか。負担増により訪問看護サービスを週2回から週1回に減らしたという例を聞いていますが、実態を把握していますか。所得が多ければ介護保険料、医療保険料も高く、70歳から74歳は医療費も2割負担、後期高齢者は現役並み収入であれば利用費3割負担と負担が大きくなるため、介護サービス利用を抑制せざるを得なくなります。こうなっては安心して受けられるはずの介護保険制度の趣旨とかけ離れたものになってしまいます。2割負担をやめて1割負担に戻すべきです。この点についても国に要望していただきたいと考えますが、いかがですか。
総合事業計画についてです。
2018年度から要支援1、2の訪問介護、通所介護事業は小樽市が実施主体となります。2014年度末の要支援1、2の各在宅サービス利用割合をお知らせください。要支援のサービスはボランティアやNPOにお願いするというのが国の方針ですが、サービスを提供できるボランティアを確保できるのでしょうか。介護は原則サービスの質が落ちないよう専門知識を持つ介護士が行うべきです。今後も増える見込みの要支援者をボランティアやNPOで賄いきれるとお考えですか。要介護度が軽度と判定された人は大半が疾病を持っているため、専門的な知識を持った介護士であればサービスだけではなく身体の状況把握もできることから、これまでどおり介護事業所にお願いするのが適切ではないでしょうか。
介護予防についてです。
高齢者が病気や介護にかからないようにするためにも介護予防が大切です。小樽市は2011年度から介護予防サポーターを養成し、2012年度から地域版介護予防教室を開設しています。その効果をどのように検証していますか。
また、今後の教室増設計画についてもお知らせください。
要介護度別サービス提供の周知についてです。
介護サービスを受ける場合に本人や家族からどのようなサービスを受けられるのかわからないという声を聞きます。要介護度別のサービス内容を介護認定を通知するときわかりやすく書いてお知らせするのがよいと考えますが、いかがですか。
次に、簡易水道についてお聞きします。
9月4日に開かれた石狩西部広域水道企業団議会で報告された2年間の決算状況は、2013年度、2014年度ともに収支が好転し、2014年度までの内部留保資金の規模は経営計画で予定していた12億1,700万円に対し、14億5,200万円と2億3,500万円好転しています。経営計画では計画期間を2013年度から2024年度としていますが、収支の実績を踏まえ、適切な時期に見直しについて検討を行うことになっていること、その具体的な時期については構成団体と4年をめどに見直しをすることになっていて、今年度から見直し検討に入ると企業長の答弁です。この議会で石狩市の日本共産党蜂谷議員が料金引下げを質問したところ、「さまざまな分野を見直す中で、料金についても今の単価が適切であるかどうかも含めて構成団体と協議をしていきたい」と答弁されています。
小樽市は、簡易水道事業特別会計の赤字で一般会計の大きな負担となっています。2013年度から2015年度まで一般会計からの繰入れの総額は幾らか、年度ごとにお知らせください。
経営計画見直しは2017年度ですが、今の単価も適切かどうか協議を行うということですから、11月19日に日本共産党の小樽市、石狩市と当別町の議員団で供給単価引下げを企業長に要請してきました。小樽市の財政負担を軽減するために、協議に当たっては単価引下げを強く要望していただきたいですが、いかがですか。
今年度は北海道に対する地下水利用組合との話合い、市の赤字部分への財政負担の要望は進展しているのか伺います。また、地下水揚水計画の実施期間は2012年度で既に過ぎていますが、北海道はこの点に関してどのような判断をしているのでしょうか。
次に、JR駅舎のバリアフリー化についてお聞きします。
8月19日に、JR北海道、北海道運輸局、小樽市による小樽市生活交通改善計画策定協議会が開催され、銭函駅を優先的に駅舎のバリアフリー化を進める方針を決定したということで、銭函駅にエレベーター設置をと署名運動を行い、市議会やJR北海道に陳情を提出するなど頑張ってきた住民や町会の方々は、長年の要望がやっとかなうと大変喜んでいます。
銭函駅のバリアフリー化はエレベーター2基、多目的トイレ、駅舎の出入口にスロープ設置を計画しているということですが、この間、菊地葉子道議が国土交通省への要請で予算確保の確認をしております。今後の協議会開催は1月中旬の予定で、そこで事業計画が示されるということですが、事業の申請と工事着工の時期の見通し、小樽市の負担額の見込みをお知らせください。
また、地元住民の声を聞いて進めてほしいとの意見がありますが、国土交通省のバリアフリー新法の支援制度の補助の要件の中で、「計画の策定に際しては、補助事業の内容について「あらかじめ鉄道利用者等の意見を反映」させるため、協議会がアンケート、ヒアリング、パブリックコメント等により意見を募集することが必要です」としています。これまで意見募集はなかったようですが、今後いつの時点で意見募集を実施するのですか。
さらに、協議会については「鉄道利用者等を参加させることも可」としています。協議会を発足させるとき、この点は検討しなかったのでしょうか。
南小樽駅のバリアフリー化についてです。
南小樽駅利用は1日3,000人以上ですが、小樽市立病院に通院する列車に頼らざるを得ない後志や銭函、塩谷方面の人たちは階段の昇降が大変です。この理由で、札幌の病院に通院している銭函などの住民は少なくありません。小樽市立病院にJRを使って通院している患者は外来満足度調査で一月約5パーセントですが、新病院開業を期待していた市民が階段の昇降がきつくて通院を諦めることがあってはなりません。協議会での話合いの中で、小樽市立病院の位置づけはどの程度の比重を占めるのでしょうか。
日本共産党小樽市議会議員団も11月17日、JR北海道に銭函・南小樽駅舎のバリアフリー化を要請してきましたが、JR北海道は財政難を強調していました。2020年度までに南小樽駅のバリアフリー化が実施されるのか、市民の不安の声があります。2020年度までの整備に向けた計画案は練られているのでしょうか。
また、協議会には鉄道利用者を参加させるべきですが、いかがですか。
次に、未婚ひとり親の寡婦控除のみなし適用について伺います。
公営住宅法施行令の改正により、公営住宅の入居時や家賃の算定で婚姻歴のない母や父に対しても寡婦控除の対象とすることが閣議決定され、来年10月1日から施行すると聞いています。
那覇市在住の非婚母子家庭の女性が収入基準を超えたとして県営住宅の明渡しを迫られ、民間住宅に転居せざるを得ず、この女性の人権救済の申立てを受けた日本弁護士連合会が2013年、非婚のひとり親に寡婦控除を適用するよう関係機関に要望書を提出したことがきっかけとなり、これ以降、公営住宅家賃算定に寡婦控除をみなし適用する自治体が広がり、国土交通省によると全国75自治体で実施しています。これまで小樽市は検討したことはあるのでしょうか。
また、来年10月の施行予定を待たず、前倒しで適用する考えはありませんか。
保育料に対してのみなし適用は、札幌市、苫小牧市、千歳市、恵庭市、石狩市、室蘭市など既に全道28の自治体に広がっています。根本的には所得税法などを一刻も早く改正して未婚のひとり親家庭が不利益を受けないようにすることですが、小樽市でも他市同様にぜひ保育料に適用して支援していただきたいですが、いかがですか。
再質問を留保して、質問を終わります。(拍手)
○議長(横田久俊)理事者の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)市長。
(森井秀明市長登壇)
○市長(森井秀明)新谷議員の御質問にお答えをいたします。
初めに、介護保険について御質問がありました。
まず、今年1月から10月までの市内の介護事業所の倒産や廃業件数につきましは、北海道からの通知により、2件の通所介護事業所の廃止を把握しておりますが、その理由は承知しておりません。
次に、介護給付費の変化につきましては、介護報酬改定のあった今年4月から実績の公表されている6月までの給付費の実績と平成26年度の同月の実績を比較しますと、4月の給付費は約2,630万円減少しましたが、5月は約320万円、6月は約1,640万円増加しています。同様に、給付件数を比較しますと3か月とも増加しておりますが、給付費を給付件数で割り返した1件当たりの給付費を見ますと、3か月とも前年より減少となっております。
次に、小規模事業所の介護報酬の改定状況につきましては、各事業所が実際に受ける介護報酬は事業所ごとに各種加算の状況が異なることや、要介護度やサービス提供時間などにより細分化をされ、単純に比較はできません。一定の条件で基本報酬のみの改定率を見ますと、訪問介護で20分未満の生活援助の場合はマイナス4.2パーセントとなり、要介護3の方の小規模型通所介護で7時間以上9時間未満利用の区分ではマイナス9.2パーセント、同じく要介護3で小規模多機能型居宅介護利用の場合、最大マイナス15.2パーセント、通所介護で要支援1の場合はマイナス22.1パーセントなどとなっております。
次に、介護報酬の引上げを国に要望することにつきましては、今年11月に全国市長会の重点提言として「介護報酬改定の影響について、適切な検証を行い、質の高い介護サービスを継続して確保するため、必要な措置を講じること。また、次期介護報酬の改定に当たっては、保険料の水準に留意しつつ、報酬体系を簡素化するとともに、適切な人材の確保や介護従事者全体の処遇改善、サービスの質の向上などを図るため、都市自治体の意見を十分踏まえ、地域やサービスの実態に即した報酬単価とするなど、適切な報酬の評価・設定を行うこと」と要望しており、今後とも引き続き全国市長会などを通じ要望してまいりたいと考えております。
次に、自己負担が2割となった人数につきましては、平成27年8月末の状況で申し上げますと、要介護又は要支援の認定を受けている1万796人のうち616人、約5.7パーセントであり、さらにこのうち44人が施設入所となっております。
次に、負担増によるサービス利用の実態につきましては、地域包括支援センターなどからの聞き取りによりますと、2割負担となった方の一部でサービス利用を減らした方もいるとのことでありますが、人数など詳細は把握しておりません。
次に、2割負担をやめるよう国に要望することにつきましては、この制度改正は、保険料の上昇を可能な限り抑えつつ、現役世代の過度な負担を避けるとともに、制度の持続可能性を高めるため、これまで一律1割に据え置いている利用者負担について、相対的に負担能力のある一定以上の所得の方の自己負担割合を2割とするもので、必要でやむを得ないものと考えておりますが、被保険者の保険料が過大にならないよう国費負担割合を引き上げることや、低所得者対策などについては、引き続き全国市長会を通じて要望してまいりたいと考えております。
次に、平成26年度末の要支援1、2の在宅サービスの利用割合につきましては、27年3月の利用実績の主なサービス利用割合は要支援1では延べ利用件数1,627件のうち、介護予防支援が709件、約43.6パーセント、通所介護が439件、約27.0パーセント、訪問介護が321件、約19.7パーセントであり、要支援2では延べ利用件数1,996件で、介護予防支援が804件、約40.3パーセント、通所介護が447件、約22.4パーセント、訪問介護が445件、約22.3パーセントとなっています。
次に、総合事業につきましては、要支援に対する予防給付のうち訪問介護と通所介護について市町村が実施する地域支援事業に移行することとなり、国の指針ではNPOやボランティアなど多様な担い手による多様なサービスの提供が示されておりますが、本市における現状では多様な担い手の確保が当面は難しいものと考えており、まずは既存の事業所にサービス提供を担っていただきたいと考えております。
次に、地域版介護予防教室の効果につきましては、平成24年度に5教室で開始し、26年度末で12教室、今年11月末では15教室まで増設となっており、28年度にはさらに4教室の新設を予定しております。介護予防教室の取組効果の定量的な検証は行っておりませんが、介護予防サポーターの養成も進み、教室が増えている状況を見ますと、市民の皆様の介護予防に対する関心の高さがうかがわれます。
また、教室参加者のアンケート調査では、教室が楽しい、友人ができた、体を動かすようになったといった回答が多く、転倒しづらくなったなどの回答もあることから、一定の効果があるものと考えております。
また、教室の増設計画につきましては、今後も介護予防サポーターの養成を継続し、平成32年度を目途に30教室程度まで増設をしていきたいと考えております。
次に、サービス内容をわかりやすくすべきとのことですが、新規に介護認定を受けられた方に対して、これまでは認定通知書のほか被保険者証、負担割合証に加え、サービス利用をするための説明文書やサービス事業者名簿などを一括して送付をしておりました。議員の御指摘のとおり、利用できるサービスの内容や利用までの手順などについてわかりにくい面もあったと考えておりますので、わかりやすいお知らせとなるよう改善してまいりたいと考えております。
次に、簡易水道について御質問がありました。
まず、一般会計から簡易水道事業特別会計への繰入金につきましては、平成25年度、26年度は決算額でそれぞれ9,447万6,000円、9,239万2,000円、平成27年度は当初予算で9,958万2,000円を計上しており、3年間の総額は2億8,645万円を見込んでおります。
次に、供給単価につきましては、石狩西部広域水道企業団と構成団体において、供給単価を含めた経営計画の見直しについて協議を開始しているところであります。私としても、一般会計からの繰入金の抑制を図りたいと考えておりますので、引き続き単価の引下げについて要望してまいります。
次に、今年度の北海道に対する要望につきましては、昨年度に引き続き今年8月に道の担当者と面談し、本市から地下水利用組合企業が地下水から簡易水道へ転換するよう必要な方策を実現すること、簡易水道へ転換されないことによる利用収入の不足分について本市への補填などの対策を講じることについて主張いたしましたが、道からは「個別自治体への財政支援は難しい」「組合企業に対し簡易水道への切替えを継続して要請する」「当該地域への企業誘致を積極的に行っていく」との回答を受けておりますが、実情としては進展していない状況にあります。
次に、北海道が策定した地下水揚水計画につきましては、当別ダムからの揚水を供給するまでの暫定的な計画であることから、平成24年のダムの完成に伴い、25年からは策定していない状況であります。このため、北海道は、本市の簡易水道において、収支不足が発生している事態を勘案して地域企業の使用水量を増やしていくことが問題解決の手段と判断しており、地下水利用組合企業に対する簡易水道への切替え要請のほか、新たな企業を当該地域へ誘致するための企業訪問などを行っているところであります。
次に、JR駅舎のバリアフリー化について御質問がありました。
まず、銭函駅のバリアフリー化事業計画の見通し等につきましては、JR北海道がこの計画案の詳細を策定中であり、また、現段階において国の予算の内示を受けておりませんが、仮に平成28年度に事業着手が可能になった場合ということで話をさせていただきますと、現時点では事業の申請は28年4月ごろ、工事着工は同年6月ごろで本市の負担額は整備事業費の3分の1の8,000万円程度を見込んでおります。
次に、銭函駅バリアフリー整備の意見募集につきましては、来年1月ごろに開催を予定している第2回協議会において、JR北海道から事業計画案が示されることになっておりますので、この計画案の内容を確認した後、速やかに本市から地元町会の代表などに対してこの計画概要の説明を予定しているところであります。また、JR北海道でも銭函駅構内において整備に関する意見募集のチラシを掲示する予定とのことであります。
次に、協議会への鉄道利用者等の参加につきましては、銭函駅施設の構造や駅周辺の地形条件によりバリアフリー化の整備手法が主に駅構内に限定されること、札幌市の先進事例において鉄道利用者等の協議会参加がなかったことなどを勘案して検討した結果、今回は見送ったところであります。
次に、南小樽駅に関する協議会での小樽市立病院の位置づけにつきましては、同病院は南小樽駅のバリアフリー化に伴い、駅からの歩行移動の円滑化を図るべき周辺施設のうち最も重要な施設の一つと認識しており、協議会の話合いの中でも同様の位置づけとなるものと考えております。
次に、南小樽駅のバリアフリー化に向けた計画案につきましては、協議会としては平成32年度までの整備を目指し、現在検討中の銭函駅に続き、南小樽駅の事業計画案についても話し合っていくこととしております。
次に、協議会への鉄道利用者の参加につきましては、南小樽駅周辺には小樽市立病院をはじめ、高齢者などの利用が多い施設が複数あることから、事業計画案への鉄道利用者意見の反映は必要でありますので、今後、協議会の中で参加方法等について話し合ってまいりたいと考えております。
次に、未婚ひとり親世帯の寡婦控除のみなし適用について御質問がありました。
まず、寡婦控除につきましては、現在の国の制度に基づいて適用をしており、今回のみなし適用について市として検討したことはありません。
また、施行時期につきましては、法の施行に合わせて実施したいと考えております。
次に、保育料に対するみなし適用につきましては、今後の予算編成過程の中で検討してまいりたいと考えております。
(「議長、22番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)22番、新谷とし議員。
○22番(新谷とし議員)再質問をいたします。
介護保険についてです。残念ながら事業所の倒産・廃業が2件ありましたけれども、理由はわからないということです。これについて、ぜひ調べていただきたいと思います。
それから、2割負担はやむを得ないという答弁がありました。しかし、これについても、もっと利用者の声を聞いていただきたいと思うのです。やはり、私たちが聞き取ったところによりますとサービスをやめたという人が出てきているわけですから、もっとサービス利用者の声を聞いていただきたいと思います。
それから簡易水道です。
事実上進展していないということですけれども、3年間で2億8,645万円を超える一般会計からの繰入れは本当に市にとって大きな負担です。2011年、地下水利用組合が中松前市長宛てに、上水道料金が格段に高くてこの料金では事業用水として使用できない、組合企業の経営に重大な影響を与える、場合によってはこの地での操業を断念せざるを得ない、上水道料金改定を機会に大量に使っている使用料の低減を図っていただきたいということで、要望書を市長に持ってきております。しかし、その後、前市長はみずから出向き利用をお願いしたり相談に乗っているということはなかったと思います。
私たちは、そのとき、地下水利用組合に出向いて話を聞きました。1立方メートル130円だったら払えると聞いておりましたけれども、小樽市はそれを断ってきたのではないでしょうか。この地下水利用組合が簡水に切り替えたとしたら、使用水量は2014年度で簡水全体の70パーセントと大変大きな比重を占めるわけです。ここが使用してくれたら一般会計からの繰入れは縮小するのですから、ぜひ小樽市として改めて直接話し合ってみるということをしていただきたいと思いますけれども、いかがでしょうか。
それから、地下水揚水計画ですね、期限が切れているということで引き続き話しているということですけれども、実際には進展していない。小貫議員が第3回定例会で聞いたように、塩水化など環境への影響もあるわけです。そういったことも踏まえて引き続き北海道には頑張っていただきたいのですけれども、北海道が責任から逃げているという感じがしてなりません。この簡水の事業をやる計画で、この過程で北海道が主導でやってきたわけです。これは私たちが何回も言っております。その過程についても詳しく本会議で言ったりしております。そういうことで北海道が主導してやってきたわけですから、北海道に財政負担を求めるということは強く言ってもいいと思うので、この点についても再度答弁をお願いします。
それと企業誘致をもう考えている、しているということですけれども、北海道もこれに協力しているのですか。これについてお聞きしたいと思います。
それから、銭函駅のバリアフリー化、これはもう本当に地元の方々が大変喜んでおります。ぜひ4月に申請して計画どおり進めていただきたいと、このように思っております。
それから、南小樽駅のバリアフリー化は2020年までにということなので、もちろん財政負担もありますから、そう簡単に銭函が終わってすぐにとはならないかもしれませんけれども、本当に今聞いたとおり、小樽市立病院の位置づけも大きいです。それから、小樽協会病院もあります。いろいろな施設があるということで大変重要な駅なわけですから、なるべく早く進めるように頑張っていただきたいと思います。
それから、未婚ひとり親の寡婦控除のみなし適用についてですけれども、これは2014年第3回定例会で千葉議員が質問し、その後、林下議員も質問をしております。また、このときの定例会では、意見書も全会一致で可決をしております。つまり、これは議会意思であるわけです。この意見書というのは市長を法的に拘束するものではありませんけれども、検討ぐらいはしていただけなかったのかなと、本当に残念だと思っております。
住宅については、国の施行によりということなのですけれども、なぜ前倒しでできないのか、その辺が明解でありませんので、もう一度答弁をお願いいたします。
それから、保育料に関しては新年度予算に向けて予算編成の中で検討していきたいということで、本当によかったと思いますが、ぜひ4月から実施できるように市長の決断をお願いしたいと思います。本当にこの婚姻されていない方の不利益というのはいろいろなところにありまして、日弁連などでも、こういう憲法第14条あるいは子どもの権利条約に違反することだとして、関係各省に要望も出しております。そういうことで、各市では千歳市が、2013年第4回定例会で質問があって、早速2014年4月から実施をしております。それから、苫小牧市では、非婚のひとり親の申出があって2014年4月から実施し、周知に努めているということです。ですから、予算編成の中でとおっしゃいましたけれども、ぜひ来年4月から始めるよう子育て応援の市長の決断をお願いいたします。いかがでしょうか。
○議長(横田久俊)理事者の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)市長。
○市長(森井秀明)新谷議員の再質問にお答えいたします。
私が答弁したこと以外に関しましては、各部長から答弁いたしますので、よろしくお願いいたします。
私からは、簡易水道に伴う御質問が幾つかあったかと思います。
まず、地下水利用組合に所属されている企業に対して直接指導していくべきではないかというお話だったかと思います。本来、北海道が責任ある立場だというのは、議員の御指摘のとおりであります。その責務を果たす必要性から、本来はこれからも北海道が主体的にやっていくべきだと考えておりますけれども、その中で現時点では、先ほど答弁させていただきましたけれども、直接企業に行く予定をしておりませんけれども、しかしながら、お話がありましたように、長きにわたって抱えている本市としての大きな課題の一つであることは事実でございます。今後においてこれが解決できるように、さまざまな視点から検討していかなければならないというふうに思っておりますので、そのような形で私の決意表明と受け止めていただければと思います。これが1点でございます。
もう一点は、財政負担を北海道に対して強く要望していくべきだというお話だったかと思います。これについては、今までも強く要望し続けてきているところでありますけれども、残念ながらそのような形になってきておりません。先ほど答弁させていただいたように、北海道からは個別の自治体への財政支援は難しい、そして、その中でその企業に対しての要望を継続していくというお話とともに、当該地域への企業誘致を積極的に行っていくという言葉も北海道からいただいているところでございます。企業誘致も含めて北海道と情報交換をしながら、この取組が解決に結びつくように私も積極的に取り組んでまいりたいと思っておりますので、御理解を賜りますようお願いを申し上げます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)医療保険部長。
○医療保険部長(小山秀昭)新谷議員の再質問にお答えいたします。
2件ありました。一つは廃業した2件の事業所の廃業理由を調べるべきではないかということでございますが、既に廃業しておりますので大変難しいとは思いますが、どんな方法があるかは調べてみたいと思います。
それから、2割負担の利用者の声を聞いてほしいということでございますが、現在のところ直接市に利用者からの声は来ておりません。それで、事業所などに間接的に聞くしかないのかと思いますが、この負担割合については先ほど市長も答弁しておりましたが、一自治体がどうこうできる問題でございません。社会保障費を誰がどういう割合で負担するかということでございますので、これは引き続き全国市長会などを通じて都市の実情などを訴えていきたいと考えております。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)建設部長。
○建設部長(相庭孝昭)新谷議員の再質問にお答えいたします。
1点目、南小樽駅のバリアフリー化についてでございます。JR北海道も財政がなかなか厳しいという中で頑張れということで御指摘いただいたところでございますけれども、先ほど答弁にもありましたとおり、まずは銭函駅のバリアフリー化ということで、現在、協議会の中で協議を進めているところでございまして、その次に、それが終わりましてから南小樽駅に入るということで協議は調っておりますので、財政状況はあるかと思いますけれども、私どもは期限内の実施といいますか、完成を目指すような形で協議を進めてまいるということで理解しているところでございます。
それから、公営住宅への入居の関係の寡婦控除の適用についてでございますけれども、この話につきましては既に閣議決定されまして、平成28年10月1日から実は実施されるということが決定しておりまして、その中で私ども市営住宅の入居料等の制度につきましては、国の制度に準拠しているということでこれまで取り扱っているところでございますので、国の制度実施に合わせまして施行したいというふうに考えてございます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)福祉部長。
○福祉部長(三浦波人)私からは、保育料へのみなし適用についてでございます。
今回は4月から適用すべきということでございますけれども、子ども・子育て支援新制度になりまして保育料の改定時期が4月から変わっておりますので、予算編成過程の中でそうした導入時期も含めて検討させていただきたいというふうに考えております。
○議長(横田久俊)簡水のところで、企業誘致に北海道もきちんと協力しているのかという新谷議員からの質問でしたが。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)総務部長。
○総務部長(小鷹孝一)失礼いたしました。新谷議員の再質問にお答えいたします。
道は、小樽市の企業誘致の手助けをきちんとしているのかということでございますけれども、道といたしましても小樽に特化してということには必ずしもならないのかもしれませんが、小樽もまだ操業率が28.5パーセントだということで、逆に言うと企業の誘致が進む可能性というのは大いに残っているということもありまして、企業への利用促進の要請、それから道内外の企業への誘致に向けたPR活動などを行っているという、そういった返答を受けてございます。
(「議長、22番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)22番、新谷とし議員。
○22番(新谷とし議員)再々質問いたします。
簡水ですけれども、個別自治体への財政負担は難しいと北海道は言っているといいます。しかし、これは普通の案件ではないです。これは、石狩湾新港の開発、それから背後地の開発ということで北海道の主導で朝里ダムの水を使わないで、わざわざ当別ダムの水を使うということでやってきたわけです。そして、その間の負担は石狩開発が持つから小樽市は負担しなくていいということでやってきましたけれども、石狩開発が破綻して小樽市の負担になってしまった。そういうことですから、この問題は一般的な個別の自治体への財政負担とはならないのです。ですから、そのことを改めて北海道にきちんとわかってもらう、これが大事だと思うのです。だから、小樽市の大きなそういう姿勢を見せてほしいと思います。
それから、市長は、先ほど地下水利用組合へのお話、会って改めて話合いをしてみたらいいかがですかということを言ったのですけれども、指導ということではなくて、2011年からもう大分たっていますから、どうなのでしょうかと、そういうことでまず会ってみるということも必要ではないのかと、いきなり指導ではなくて状況を聞いてみると、そういうことが大事ではないかと思います。
それから、未婚ひとり親の保育料です。私はこれについて、市長の決断をお願いしますと言って、市長にぜひ実施していただきたいということでお願いしたわけですけれども、来年4月の導入時に向けて検討するということで、いまいち積極性が見られません。本当にこの保育料については、先ほども言っていますように、各自治体で去年あたりからもうぐっと適用が広がって、本当に不利益を受けないように、そういうことで特に子供たちが本当に困った思いをしないように進めているわけですから、これはぜひ実施をすると、そういうことで私は市長の決断をお願いしたのですけれども、いかがでしょうか。
(「全会派の意見だ」と呼ぶ者あり)
そうです、全会派の意思なのです。
○議長(横田久俊)理事者の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)市長。
○市長(森井秀明)新谷議員の再々質問にお答えいたします。
まず、簡易水道のことについてでありますけれども、今、新谷議員からもお話があったその経緯については、私自身も把握をしているところでございまして、そのことも含めて今までも強い要望をさせていただいているところでございますけれども、先ほど答弁させていただいたように、それについては残念ながら進捗している状況ではありません。しかしながら、この抱えている問題はやはり大きい問題だと、特に一般財源を大きく支出しているという事実もありますので、先ほど指導という表現をしたとおっしゃったのですけれども、私さまざまな視点をという話をさせてもらって、さまざまな視点から検討させていただきたいという話をさせていただきました。いろいろな視点から、その解決方法をどこに導けるのかということを内部でもこれからもしっかり検討してまいりたいと思っておりますので、よろしくお願いいたします。それが1点です。
もう一点、保育料に対するみなし適用についてかと思います。
今までの議会議論の中でもそれについての御指摘があったということは私自身も受け止めておりますし、また今、新谷議員からも強い思いをお聞きしたところでございます。そのような議会の皆様の意思も受け止めながら、私自身も来春に向けて前向きな検討ができるよう努力してまいりたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
○議長(横田久俊)新谷議員の一般質問を終結し、この際、暫時休憩いたします。
休憩午後2時44分
――――――――――――――
再開午後3時05分
○議長(横田久俊)休憩前に引き続き、会議を再開し、一般質問を続行いたします。
(「議長、19番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)19番、林下孤芳議員。
(19番林下孤芳議員登壇)(拍手)
○19番(林下孤芳議員)一般質問を行います。
まず、市長の政治姿勢について伺います。
私ども民主党は、第2回定例会で市民の支持を得て当選された森井市長に対しては、民主主義のルールに従い、市長の立場を尊重し、是々非々で議会に臨むことを表明し、同時に市の理事者や議会の意見をよく聞きながら市政の執行に当たってもらいたいとの要望もしたところであります。しかし、市長は、市民は変化を望んでいるとして、残念ながら私どもの意見を聞こうとせず、一方的な判断で議会に提案し、結果的には議会が市長の提案を否決せざるを得ない事態を招いています。この間の市長の政治姿勢を見る限り、市民が望んでいる変化とはずれが生じていることは否めず、市長として真摯に市民に向き合っているとは思えません。地方自治法の定めに従って、理事者や原部の職員は、市長の指示に従って政策の実現に奔走していることと私どもは理解をいたしております。市長は、こうした市民が望んでいる変化とのずれ、職員の苦労に対してどのように捉えているのか見解をお伺いします。
次に、参与の任用については第2回定例会、第3回定例会ともに市長提案が否決され、各会派からも否決の理由が明確に示されております。しかし、市長は議会の意思を全く無視し、任用を続けております。
さらに、市長の政策アドバイザーであるはずの参与は、市長の重要政策の除雪問題では入札には関与せず、政策の決定にもかかわらず、ただ会議に出席するだけという極めて矛盾したこれまでの説明では到底理解できるものではありません。アドバイザーとしての職務内容にも疑問を持たざるを得ません。
また、これまで地域の除雪懇談会に市長が出席をした前例がないにもかかわらず、あえて市長代理として参与を出席させた市長の判断は、当然、理事者にも議会にも市民にも理解されていないばかりか、結果的にただ混乱を拡大させるものであったと判断されます。
また、除雪体制の入札に関しても、市長の突然の方針変更によって入札が不調に終わり、例年であれば降雪期に入る時期まで入札がずれ込み、市民に大変な心配と不安を与えたことについては、市長の判断に重大な誤りがあったことは明確であります。建設常任委員会でも市民に謝罪すべきであるとする意見や、みずからの責任を明らかにするための処分も検討すべきといった意見に一切答えず、責任を役人に押しつけている姿勢は、行政機関のトップとしてあってはならないことであります。
以上の理由から、市長は、これまでの市政運営にけじめをつける意味で、みずからの処分をすべきと思いますが、いかがですか。けじめもつけず、今後もそうした姿勢をとり続ければ、行政は停滞し、活力がどんどん失われていくことを市長は認識すべきと思いますが、所見を伺います。
また、市長就任以来の政策的な課題についてほとんど前進せず、ただ混乱と停滞の連続であったと思います。選挙で公約した政策や喫緊の課題など、進めていかなければならない取組は山積をしており、一日も早くその達成に向けた環境づくりが必要ではないかと考えますが、市長は、この混乱と停滞の原因をどう分析していますか。
次に、国の地方創生と小樽市の総合戦略についてお伺いします。
私ども民主党は、首都圏や大都市を除いた多くの地方都市が緊急課題とする人口減少対策については、地方が抱えているそれぞれの自治体で課題に違いがあり、人口減少対策として画一的な地方版総合戦略を押しつけるのではなく、地方経済の立て直しや医療、教育、福祉、社会保障、公共交通などの維持・拡充によって地方で生活できるようインフラを整備することこそ本当の地方創生につながるものであると主張してきました。地方版総合戦略の策定に当たっても、中央省庁の役人の派遣や学者の派遣の受入れを求めることなどには地方の主体性が失われる懸念から疑問を呈してきたところでありますが、政府は地方創生の柱として小樽市にも地方版総合戦略の策定を求めてきました。
10月27日、政府は、先駆性のある事業として、道内では北海道と55市町村に13億円の交付を決定したと発表しました。31市町村の38単独事業と観光などの地域連携事業など9広域連携事業の47事業が採択されていますが、小樽市は、いずれの事業も採択されず、極めて厳しい結果となりました。石破地方創生担当大臣は、相当に絞り込み、趣旨にかなったものを採択したとコメントしておりますが、審査は有識者に委ねられており、市長として今後の戦略はどのように立て直していくべきとお考えなのか所見を伺います。
全自治体を対象とした基礎交付金はあるものの、厳しい財政の小樽市にとって、たとえ数千万円の上積みでも重要な財源になることは明らかであります。市長は、この間たびたび上京し、小樽市の総合戦略に対する理解と協力を求めてきたものと理解していますが、その経過について時系列で明らかにしていただきたいと思います。
また、北後志の中心市として地域連携事業としては、各首長とどのような打合せを行い、どのような企画を立て総合戦略に臨んできたのか明らかにしてください。
地方創生交付金は1,700億円が計上されており、そのうち236億円がこのたび交付されております。基礎交付される分を除けば財源は限られたものになると想定されますが、市長は、今後、小樽市総合戦略と広域連携事業にどのような展望を持って臨むのか所見を伺います。
次に、TPPの合意と小樽市の対策について伺います。
5年以上に及ぶ環太平洋連携協定、TPPの交渉が10月5日に大筋で合意されたと政府が発表し、安倍総理大臣は、TPPは私たちの暮らしを豊かにしてくれますと、また、農業を営む人たちにも、TPPをピンチではなくむしろチャンスにと記者会見で述べ、世界のマーケットに挑戦しようとする農家の皆さんを全力で応援したいと訴えました。当然、政府や財界は歓迎しましたが、11月4日に農林水産省が示した国産品の価格下落の影響の分析を見る限り、国会決議された国民との約束である農産品の重要5品目の聖域は、守られなかったことが明らかになりました。時間が経過するにつれて農業を中心に影響は相当深刻になることが明らかになっています。
そもそも、安倍総理大臣が言う世界のマーケットで、どの産地の牛肉や米、果物がどのくらいの量、どのくらいの価格で売れ、農業収入がどれだけ増えるのかの試算はなされておりません。農業王国と言われる北海道でも世界のマーケットで熾烈な価格競争に耐えられる農家はごく少数と言われており、最近は市町村単位で独自に対策や支援策を政府に求める動きが活発化しております。
そうした声を反映する形で、政府も輸出の拡大策や農業支援策をTPP大綱として取りまとめ、対策を発表しましたが、その骨子は、新輸出大国を目指し、強い経済を実現するとなっています。そうした恩恵を受けられるのは輸出産業とごく限られた大規模農家に限られるのではないかとの懸念の声が早くも出され、多くの中小規模の農業の対策とはならないと指摘されています。
大綱にも該当しない中小規模の生き残り策は、いまだに示されておりません。小樽の農業経営に比べ、比較的規模も大きく米、野菜、果物、乳製品など国内的にはブランドが確立している後志管内の農業でも、輸入品が増加すれば価格の低下は免れず、関税撤廃の影響を心配していると言われておりますが、さらに小規模経営が主体の小樽市の農業は、野菜や果物を中心に多くの品目を少量ずつ生産し、市場の需要に合わせた農業となっていますので、TPPの影響は小さいのではないかという考え方もあります。しかし、小樽の農業は、安全で安心な農産物を市民に提供するためにも、これからもその役割は重要で、TPPの影響から地場産業として守り抜く必要があると考えます。食の安全と命を守り、自然環境を保全するためにも、農業の大切さを改めて市民に訴え、理解を求める必要があると考えます。
TPP交渉の経緯で、医薬品の特許の保護期間の長期化を執拗に求め、交渉が難航した経緯を思い起こせば、人の命より巨大企業の利益のために理不尽なルールを押しつけるやり方にアメリカの民主党や労働組合、環境団体などからTPPの見直しを求める声が大きくなり、国論を二分する論争に発展するのではないかと言われています。
TPPの持つ矛盾や我が国が守るべき重要な課題は、まだまだ理解されておりません。今、対策を必要としているのは、世界と競争させる情熱ある農家を支援することよりも、将来に不安を感じている多くの農家が農業を継続していける所得の保障を政府の責任で行うべきと考えますが、市長の所見を伺います。
また、本市の重要な産業である加工食品の関税も撤廃されると言われており、来年にも発効されるTPPの影響は、小樽市の経済、産業にも深刻な影響を与えるのではないかと思われますが、市長はこの影響をどのように受け止めているのか所見を伺います。
以上の観点から、小樽市の農業や加工食品産業をTPPから守る対策として、政府に何を求めていく考えなのか市長の所見を伺います。
次に、ふれあいパスについて伺います。
小樽市は、ふれあい回数券の購入を年間15冊までとする見直し案を各会派に示し、10月15日には新聞で大きく取り上げられることとなりました。この間、市民や市長の後援者という方々からも反対の声は非常に多く寄せられております。そもそもふれあいパスの目的が何であったのか明らかにしなければなりませんが、市長はどのような見解をお持ちなのかお示しください。
2013年度は1億4,200万円の財政負担でありましたが、2014年度は、市が財政負担を引き上げて1億6,300万円となっております。森井市長は、なぜ事業費を1億5,000万円に抑える必要があると判断されたのか、それが市民の望む変化だと思っているのか見解を求めます。
次に、ふれあいパスが将来的な財政負担の対策として取り上げられることになったのか、その理由をお示しください。
市民からの声を紹介いたしますと、「自分は病院に通院するために2路線を利用しなければならず、1日4枚の回数券が必要となるが、15冊では月3回しかバスを利用できなくなる。通院や買物も制限せざるを得なくなる」「今は健康維持のためにできる限りふれあいパスを利用して毎日外出しているが、家にこもることが多くなれば、体力的にも精神的にも病気を招き、医療費の増大につながるのではないか」「ふれあいパスのおかげで気軽に外出し、買物の機会も増えている。結果的に小樽の経済を支えているのは、高齢者とふれあいパスではないか」「高齢化が進み、70歳以上の高齢ドライバーは、事故の危険度が増すことから免許の更新時の手続も煩雑となり、自家用車を手放す方が多くなると言われております。自治体によっては免許更新をしない人のために公共交通の無料券を配付しているところもあると言われますが、小樽市の制度の見直しは、そうした時代の流れに逆行するものではないか」といった指摘が相次いで寄せられました。
何より高齢化が進む中で、公共交通の役割はますます重要になっていますが、少子化の影響により、公共交通は軒並み厳しい経営を続けております。企業努力によって、この間、公共交通の使命を果たされておりますが、それにも限界があり、徐々に体力を失い、減便や廃止を余儀なくされる事例が相次いでおります。後志管内においても、やむを得ず財政負担を伴う自治体のデマンドバスなどの運行をしているところもあります。
小樽市は全国的にもまれに見ると言われるほど公共交通に恵まれておりますが、経営環境は厳しさを増しており、むしろいつまでも企業負担が伴う市民サービスが維持されるという前提での予算ありきの政策は、見直さなければならない時期に来ています。人口減少を食い止める総合戦略に公共交通の維持と確保を掲げ、政府の支援策を求めている自治体もあります。そうした状況を直視して地域の公共交通を自治体として守り、支援する対策が求められます。よって、ふれあいパスの制度見直しは行わず、現状の制度を維持することを求め、市長の見解を伺います。
以上、再質問を留保し、質問を終わります。(拍手)
○議長(横田久俊)理事者の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)市長。
(森井秀明市長登壇)
○市長(森井秀明)林下議員の御質問にお答えをいたします。
初めに、私の政治姿勢についての御質問がありました。
まず、市民の皆様が望んでいる変化とのずれ、職員の苦労につきましては、今年4月の市長就任から7か月の間、公約の実現に向けて取り組みながら市民の皆様が望む変化へ邁進する思いであります。市民の皆様の一つ一つの声に耳を傾けながら市政運営に努めるとともに、そんな中で職員に対しては、その変えていく勇気と努力、そして新たな発想に期待をしているところであり、そのような意味では大変苦労をかけていると感じております。今後においても、市民の皆様と向き合い、市民の皆様の望んでいることとずれが生じることのないように市政運営に努めてまいります。
次に、これまでの市政運営に関連し、けじめとしてみずから処分を科すことにつきましては、除排雪体制をはじめ、これからが市政運営にとって大切な時期と捉えております。私にとっては、けじめをつけるということではなく、現時点では市民の皆様との約束である公約を一日も早く実現していかなければならないという信念がありますので、そのことに向かって邁進をしていくべきと考えております。
次に、かたくなな姿勢は行政の停滞と活力を失いかねないということにつきましては、市民の皆様の生活の向上のために行政の停滞や活力低下は招いてはならないことであると認識をしております。私自身、公約に掲げた市民の皆様との約束を果たさなければならないという信念で取り組んでおり、今はその実現に向けての過程であり、御指摘のような停滞とは考えておりません。
次に、市政における現在の混乱と停滞の原因への分析につきましては、市長に就任して以来、議員の皆様方には賛同や理解を得られなかったこと、市民の皆様には御心配をおかけしたことがあったと思いますが、これからは賛同や理解を得られるよう、また、御心配をおかけすることのないよう努力をしてまいりたいと考えております。
また、停滞につきましては、先ほどもお答えしましたとおり、今は公約の実現に向けての過程であり、御指摘のような停滞とは考えておりません。
次に、国の地方創生と小樽市の総合戦略について御質問がありました。
まず、国の地方創生先行型上乗せ交付分の本市単独事業であるまちなか観光にぎわいづくり事業につきましては、北海道を通じて不採択理由を確認いたしましたが、全国的に国の例示に従った事業が採択される傾向にあり、観光関連の事業については、単独事業より広域連携事業のほうが採択をされやすかったように聞いております。したがいまして、主に事業の組立ての問題であり、今後、国の交付金に応募するに当たっては、国の求める事業分野や事業の組立てについて研究し、対応してまいりたいと考えております。
次に、交付金が不採択になった時期の私の上京目的につきましては、今回の交付金の採択に当たっては、外部有識者による評定委員会が設置され、事前相談を受け付けない方針が示されておりましたので、地方創生先行型の上乗せ交付の採択を目的として上京したものではありませんでした。
次に、北後志の中心市として各首長とどのような打合せを行ったのかにつきましては、地方創生先行型上乗せ交付分の事業を検討するに当たり、事務レベルでは後志管内の町村に対し共同提案を打診したところでありますが、短期間では議論が深まらなかったため、広域連携事業の企画を断念せざるを得ず、本市単独事業の提案に至ったものです。
次に、今後の小樽市総合戦略と広域連携事業に関する展望につきましては、来年度以降の地方創生関連予算について全容が明らかになっておりませんが、地方創生の深化のための新型交付金として先駆性のある取組や既存事業の隘路を打開する取組、先駆的・優良事例の横展開を支援すると聞いております。財源確保の観点からも交付金の活用は重要と考えておりますが、一方で重要業績評価指標の設定とその達成度の進捗管理、事業を実施するための部署など、人員の確保も含め、後年度負担も大きいものと考えております。そのため、応募するに当たっては、取り組む事業の妥当性、効率性も含め慎重に検討するとともに、可能な限り情報収集を行い、官民協働や広域連携の仕組みを構築するなど、国の方向性を見極めながら採択の可能性を高めてまいりたいと考えております。
次に、TPPの合意と小樽市の対策について御質問がありました。
まず、所得の保障につきましては、TPPの合意内容には農林水産物について時間をかけて関税削減や輸入枠増となるものがあることから地域の農林水産業などへの長期にわたるさまざまな影響が懸念されており、農林漁業者をはじめ、地域における不安と懸念の声は、いまだ払拭をされておりません。このため、北海道市長会などを通じ、国に対してこうした不安や懸念を払拭するため、影響把握に継続して取り組み、仮に影響を生じることとなった場合には、その影響を最小限にとどめる手当てを講じるよう要望しているところであります。その内容といたしましては、経営安定対策などに関する安定財源の確保、基金など弾力的な執行が可能となる仕組みの構築などが挙げられております。
次に、TPPの市の経済、産業に与える影響につきましては、例えば農業では農作物を原料とした食品加工や流通、食が重要な要素となる観光など、多くの産業と密接に結びついていることから、地域経済にも影響を与えるものであると考えております。
具体的には、米や他の野菜で打撃を受ける道内外の産地が栽培品目の転換を図り、大量の安価な農作物が市場に出回った場合、本市で生産をされているトマト、ピーマン、レタスなどの価格が下がりかねず、生産者だけでなく安全・安心の面で消費者への影響も懸念をされるところであります。
また、加工食品においても、海外からの安価な農作物等が加工食品の原料として使用されることにより、地元の生産者への影響が考えられるところであります。
次に、市内の農業や加工食品産業をTPPから守る対策として政府に何を求めていくのかにつきましては、将来にわたって農林漁業者が希望を持って経営に取り組むとともに、後志管内の町村とも連携をしながら、地域の特性を生かした農林水産業や商工業などが持続的に発展し、地域社会の活力を維持・増進していくことが必要であると考えております。このため、小樽の特徴である少量・多品種の栽培を行う農業者が打撃を受けないようにすることはもとより、その特色が生かせるよう地域の実情に合った対策について、北海道市長会などを通じ強く求めてまいりたいと考えております。
次に、ふれあいパスについて御質問がありました。
まず、ふれあいパスの目的と見解につきましては、高齢者が積極的に社会に参加し、ふれあい、もって心身の健康の保持と生きがいの創出に資することが本事業の目的であり、平成9年度の開始からこの間、高齢者の外出機会の確保や健康保持に寄与してきたものと考えております。
次に、1億5,000万円への判断と市民が望む変化への見解、財政負担対策へ取り上げた理由につきましては、平成26年度においてバス事業者の負担割合見直しを行ったことにより事業費が大幅に膨らんだこと、今後も高齢者の増加に伴い、ふれあいパスを含め、高齢者対策に係る事業費が増大をしていくことが見込まれることから、今後も制度を継続していくためには、市が将来にわたって負担できる目途として事業費をおおむね1億5,000万円で推移するよう制度設計することが必要であると判断をしたところであります。
なお、このたびの見直しは、市民の皆様が望むふれあいパスの継続のために必要な措置であると考えており、財政負担対策が主たる目的ではありません。
次に、公共交通への支援が求められる中、ふれあいパスを現行制度のとおり維持してほしいとのことですが、市としましては、限られた財源の中、ふれあいパスを今後も継続するためには制度の見直しが必要であると考え、このたびの案をお示ししたところであります。
しかし、見直しに当たっては、このたびの案に限らず利用目的なども調査した上で、再度さまざまな角度から検討を行い、制度設計することが必要であるとの判断に至りましたことから、平成28年度は現行制度のままとし、引き続き検討することにしたいと考えております。
なお、本市の財政状況、本事業の現状と課題はお示ししているとおりでありますので、これを踏まえ、ぜひ議会の皆様をはじめ、市民の皆様にも本事業のあり方についてお考えいただきたいと思っております。
また、公共交通の維持については、本市としても重要な課題であると認識をしておりますので、ふれあいパスに限らず、事業者の皆様と十分に協議をして、本市として何ができるかを検討していく必要があるものと考えております。
(「議長、19番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)19番、林下孤芳議員。
○19番(林下孤芳議員)再質問をさせていただきます。
まず、市長の政治姿勢について再質問させていただきます。
先ほどの市長の答弁は、やはり公約を実現し、あるいは推進し、あるいは成果を出すことによって責任を果たしていくのだというふうに私は受け取りましたけれども、この御答弁は、先般の建設常任委員会の私の質問にも同じような答弁をしておりますから、市長は、主に除雪問題を念頭にお答えになっているのではないかというふうに思います。
普通に考えますと、市長の公約である除雪問題は、専任のアドバイザーを配置し、ステーションを増設し、パトロール要員や体制も整備し、予算も大幅に増額しているわけでありまして、私は成果があって当然であると思います。それが市長の責任のとり方とは私は理解できない、あるいは市民の方も理解はできないというふうに思います。
市長が就任以来、みずからの姿勢に対し、みずからの処分という形でけじめをつけて議会や理事者と新たな信頼関係を築き、これからノーサイドで、山積する課題に市長として精いっぱい取り組んでもらいたいというのが質問の趣旨であります。それでも行政のトップとして責任のとり方の考え方に変わりはないのか、もう一度お聞きしたいと思います。
また、地方版総合戦略につきまして、残念ながら62パーセントの枠内に小樽市の総合戦略は採用されなかったということで、結果として残念なことだというふうに私も思います。ただ、市長は、市長の就任記者会見を思い出しますと、小樽市の財政は思ったより厳しくなっているという発言をしたと私は記憶をしております。そういう認識がありながら、今回の国の交付金を受ける絶好のチャンスにどうして市長が奔走できなかったのか、やはりそのことが私は非常に残念に思います。もっといろいろなかかわり方、それぞれの担当者の先頭に立ってやるべきことはあったのではないかというふうに思います。ぜひそういう立場で、恐らくは上京の目的は違った目的もたくさんあったと思いますけれども、これだけ重要な案件ですから、何としても、やはり市長がこの問題に何らかの形で中央省庁、あるいはこの総合戦略の窓口に対してアピールができなかったのかという点について、ぜひ答弁をお願いいたします。
TPPの関係につきましては、やはり小樽市の農業という認識が、なかなか市民にも浸透していない現状にあります。それで、全国市長会なり北海道市長会の考え方というのは、当然、私も理解はできるものですけれども、私は、小樽市の農業の特徴を先ほどお答えになりましたけれども、そういった特徴を踏まえて、市長がやはり国に対して、小樽市の農業を持続させていくためには何が必要なのかということをぜひ訴えていただきたいと思っております。ぜひ、そういう立場で御答弁をお願いしたいと思います。
次に、ふれあいパスの関係につきましては、先般の代表質問でも同じ内容を、共通点も非常に多く答弁していただいておりますので、この点については当面の措置として理解はいたしました。
私は、持続可能な公共交通を維持するために地方自治体として何が必要なのかという若干の提起をさせていただいたつもりでありますが、その点については、市長の受け止め方、あるいは対策をどのようにとっていこうとしているのか、その点については、財政的な検討だとか制度の検討だとかということはありましたけれども、どうやって持続可能な公共交通を維持していくのかという点についてお考えをお示しください。
○議長(横田久俊)理事者の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)市長。
○市長(森井秀明)林下議員の再質問にお答えをいたします。
1点目の件でございます。
責任のとり方について変わりはないのかということでありましたけれども、私自身の素直な思いとして話をさせていただいておりますので、その考えそのものに変わりはありませんが、先ほども答弁させていただきましたように、議員の皆様をはじめ、賛同や理解を得られなかったことがあったのも事実でございますし、また、市民の皆様に御心配をおかけしたということにおいても、おっしゃるとおりだというふうに思います。今後においてそのようなことがないように私自身しっかり努力をしてまいりたいと思っておりますので、御理解を賜りますようお願いを申し上げます。
そして、2点目の地方創生のタイプⅠの不採択についての御指摘もありましたけれども、私自身も原部職員であったり後志管内の首長の方々と機会があるごとに話はしていたところでございますが、先ほど話をさせていただいたように、結果的にその連携等まで結びつけることはできませんでした。その結果、おっしゃるように、交付税の収益というのは市としても重要だということで、単独という形で提出をさせていただいたのが現状でございます。残念ながらその内容は、内容としてはいいものであったとは思いますけれども、先ほど答弁を差し上げましたように、国の例示であったり広域連携には至っていなかったこともあって、そのような形で目にはとまらなかったのかというふうに思っておりますので、それについては今後において改善をしっかり図って、今後、同じような国における募集等があったら対応できるように研究してまいりたいと思っております。
また、中央省庁に行くべきだったというお話だったのですが、この地方創生のタイプⅠにおいては、その要望や情報収集について、事前相談を受け付けない方針が示されたということで、それもあって、上京した際に要望等という形でスケジュールを組まなかったので、先ほど話したように、上京した目的というのは別な理由、期成会であったり企業訪問であったり、そのようなことが理由で上京させていただいたということなので、これについては、その目的で上京したことではございません。
それと、TPPの件においても御質問があったかと思います。
TPPにおきましては、国を超えて大きな枠組みで動き始めようとしているところだと思いますけれども、先ほど答弁させていただいたように、やはり小樽市という地域においても影響が起こり得るものというふうに受け止めているところでございます。その中で、国に対して、先ほど話をさせていただいたように、小樽市へのそのような影響を最小限にとどめるとともに、小樽市や後志管内における、少量ではありながらも多品種で行っているような、また、質を高めようとしている取組に対してしっかりと支援をできるように国に対して要望してまいりたいと思っておりますので、それについては皆様もともにお力添えいただけたらと思っております。
最後に、公共交通の維持についてでございますけれども、林下議員からも御指摘のとおり、小樽市はバスも含めて大変地域の隅々まで公共交通が行き届いているすばらしい環境であるというふうに思っております。やはりこれが維持されていくこと、また、よりよくなっていくことというのは、市民の皆様にとっての利便性の向上にも結びつきますし、停滞はさせたくないという思いは同じであります。その中で、それぞれの事業者の方々からさまざまな要望であったり、これからこのように取り組んでいきたいという考え方等ありますので、それらをしっかり、意見交換をしながら、その中で市としてどのようなことで対応できるのか、必要に応じて検討してまいりたいと思っておりますので、よろしくお願いを申し上げます。
(「議長、19番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)19番、林下孤芳議員。
○19番(林下孤芳議員)再々質問をさせていただきます。
政治姿勢については、この際、市長にけじめをつけていただいて、私ども議会とも新たな信頼関係をしっかり構築して、これからノーサイドでやっていったらどうかという話を私はしたつもりですけれども、どうしても本質的な御答弁そのものは、公約の実現とか、そういったことを通じて責任を果たしていく、この違いというのは、私はやはり、むしろけじめをつけるということに対して拒否しているというふうに受け取れるのです。何とかやはり市長のお考えをこの際、改めていただいて、私の提案についてぜひ検討をしていただくというような答弁でもしていただければ、私は理解ができるのですけれども、どうも拒否をしているというふうに私は受け取れるのです。
それと、地方版総合戦略の関係について、市長は、なかなか窓口がない、あるいは陳情を受け付けないという実情だというふうにお答えになりました。かつて民主党政権時代にもそういうことがありましたけれども、例えば地元選出の代議士を通じて陳情するとか、政党を通じて陳情をするとか、さまざまなルートで、今回ホームページを見せていただきましたが、やはりそれぞれが何らかの工夫をして、この予算を獲得するために奔走してきたと私は理解をいたしております。ぜひ、今後、そういうことにいろいろなルートを通じて取り組めるように努力をしていただきたいと思います。
○議長(横田久俊)理事者の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)市長。
○市長(森井秀明)林下議員の再々質問にお答えをいたします。
1点目のお話につきましては、今までも林下議員をはじめ、さまざまな方からそのような御指摘をいただいているところでございます。私自身は今までこのような考え方を持って取り組んできたところでございますけれども、皆様からさまざまなそのような御指摘をいただいておりますので、今後において私自身も責任のとり方を含めていろいろと自分なりに勉強し、考えながら取り組んでいきたいと思っておりますので、御理解を賜りたいと思います。
もう一点、地方創生のタイプⅠの不採択についてのお話だったのですけれども、御存じのように地方創生に伴うタイプⅠ、タイプⅠに限らずですが、地方創生においては現在はトップランナー方式という形をとっていて、地域ごとにおいてさまざまな事業を自分たちで考え、それを先駆的に取り組んでいくのだという、いわゆる創造していく、また、物事をつくっていくという過程に伴うものなので、ただアプローチして要望して予算を下さいというお話とは違うものだというふうに思っております。ですので、今後において、それがこれからもしっかり通るように情報収集をしっかり行って、それに対しての対応ができるようにしてまいりたいというふうに思っておりますし、また、地方創生とは違って先ほどのバリアフリーのお話だったり、今、高速道路、新幹線等のお話もありますけれども、このような要望等においては、林下議員が御指摘のとおりさまざまな方々に御協力をいただきながら、しっかりといろいろなルートを構築しながら実現できるようにこれからも取り組んでまいりたいと思っておりますので、よろしくお願いをいたします。
○議長(横田久俊)林下議員の一般質問を終結いたします。
(「議長、4番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)4番、中村岩雄議員。
(4番中村岩雄議員登壇)(拍手)
○4番(中村岩雄議員)一般質問をいたします。
まず、塩谷海岸についてであります。
今年の1月7日午後4時ごろ、暴風雪による高波で、塩谷港外防波堤西灯台、高さ4.8メートルが倒壊、これはニュースにもなったわけですが、同じ日の夜、塩谷・浜中川河口付近の方々も今までにない体験をしております。護岸に打ちつける波がしぶきとなって家の屋根や壁に降りかかっていましたが、時間がたつにつれ波しぶきが勢いを増し、ついに護岸を越波しました。漁港のほうへ向かう塩谷浜通線、文庫歌のほうへ向かう塩谷本通線の道路まで海水は達して、各家はブレーカーが落ち、停電状態となりました。高波でここまでのことは今までありませんでした。
昔の写真で見る塩谷海水浴場の砂浜は、多くの人がにぎわう広いものでしたが、私の子供のころの記憶もそうであります。近年、徐々に侵食されてはいましたが、まだ町会関係者や小学校、中学校の児童・生徒たちで浜のごみ拾いに歩くほどのスペースはありました。ここ数年、浸食が激しくなり、波が直接護岸に打ちつけるようになってしまいました。その原因の一つは、浜中川河口から沖合160メートルの位置にある離岸堤が急速に崩れて、用をなさなくなってきたのではないかと思われることです。
小樽海岸の塩谷地区は、国土交通省が海岸法に基づき海岸保全区域指定をし、北海道の小樽建設管理部が管理する建設海岸で、平成6年から7年にかけて海中の土台部分に30キログラムから300キログラムの中割と300キログラムから1トンの大割を敷き詰め、その上に1個8トンの六脚消波ブロックを延長80.7メートルにわたり組んであり、総工費8,200万円ほどをかけて施工したものであります。この離岸堤の修復が急がれます。北海道の予算づけはもちろんのことですが、計画を進めるに当たっては漁業者の漁場もあることから、事前に地元の漁業者、漁業協同組合と話合いを十分にし、連絡を密にし、そごのないようにしなければなりません。
また、離岸堤の効果の度合いを見ながら、場合によっては浜中川河口左岸の直立護岸60メートル(昭和48年施工)と、それに続く緩傾斜護岸130メートル(平成21年から平成23年に施工)、それから浜中川河口右岸の直立護岸60メートル(昭和58年施工)、それに続く緩傾斜護岸210メートル(平成18年から24年に施工)、これらも見直しをかけていただかなければなりません。そのためには市の協力が不可欠であります。御所見をお聞かせください。
次に、農業者からの要望と対策についてであります。
TPPが大筋合意し、その対策が強く求められております。11月29日の自民党立党60年記念式典で安倍首相は、TPPに関し、交渉に参加する際、農業は必ず守ると約束した、この約束を必ず果たすと国内農業への対策に万全を期す考えを強調し、農業を守るため、農産品の輸出拡大に取り組み、若い人が農業に魅力を感じる農業新時代を必ずつくっていくと述べました。また、甘利TPP担当相は、農業にもっと経営感覚を持ち込み、農家を企業化していくべきで、農業者の意識改革が必要との認識を示し、輸入増で影響が懸念される農産品には対策を講じて再生産可能な道を開く、また、高品質で安全でおいしい日本の農産品の魅力を磨き、富裕層を狙った販売戦略の構築や品質管理のIT化などで輸出拡大を図る攻めの農業のチャンスだと語っております。
北海道は、これまで道議会、農業団体、経済団体及び消費者団体などが一体になり、道民合意がないままTPP協定への参加を決して行わないよう繰り返し国に要請してきましたが、TPPが大筋合意なされてからは丁寧な地域への説明、経営所得安定対策、根拠法を整備し、財源を確保した上で長期的な対策を行うことや公共事業中心の補正予算も求めております。
このような情勢下、小樽市農業委員会から11月30日、平成28年度小樽市農業施策に関する建議書が市長に提出されました。小樽市の農業は、背後の諸山に連なる丘陵地で占められ、平地は幾つかの小河川の河口にわずかに開かれる程度なことと傾斜地が多いことから、1戸当たりの耕作面積が狭い小規模営農であり、近年、就農者の高齢化による離農や後継者不足などから耕作面積、農家戸数、農家人口が減少しております。昭和35年の農家戸数2,254戸、農家人口1万2,484人、耕地面積2,009.4ヘクタールであったものが平成22年には216戸、391人、173.3ヘクタールにまで減少しております。農業形態は、野菜を中心に果実、花卉、水稲など多種多様な経営形態となっており、都市近郊型農業となっています。
農業委員会法改正により今回の建議が最初で最後になるということですが、農業の進むべき方向と農業の現場の声を農業施策に反映させていくことは現場と農政をつなぐ上で大切であり、農業施策のあり方を明らかにしていくことは農業委員会として極めて重要な役割です。また、小樽の農業者には、希望と誇りを持って農業に取り組み、安全・安心な農作物を市民に提供していきたいという思いもあります。農業者の自助努力はもちろんですが、農業の持続的発展を支える行政の支援が不可欠ですので、市においては、農業の振興のために各種施策を実行するとともに、国及び北海道に関する事項についても強く要望、要請をしていただきたいと思います。
以上、再質問を留保し、質問を終わります。(拍手)
○議長(横田久俊)理事者の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)市長。
(森井秀明市長登壇)
○市長(森井秀明)中村岩雄議員の御質問にお答えいたします。
初めに、塩谷海岸について御質問がありました。
離岸堤の修復等につきましては、北海道から現時点で市に対処の方針等は示されておりませんが、具体的に示された段階で、市としても必要な協力を行ってまいりたいと考えております。
次に、農業者からの要望と対策について御質問がありました。
農業委員会から提出された平成28年度小樽市農業施策に関する建議書の要望項目の考え方と具体的な対応等でありますが、一つ目の農業生産振興対策については、本市における農業は地形的な特性から大規模化は困難でありますが、消費地に近い利便性を生かした都市型農業として施設栽培は有効な手段であります。その中で、少量・多品種の栽培が可能で、天候にあまり左右されないハウス栽培の資材購入や農地整備のための支援については、引き続き行ってまいりたいと考えております。
また、経営改善事業ですが、農業者の高齢化が進んでいることから、労働の省力化として交配用マルハナバチの利用や連作障害対策として土壌消毒剤の購入、一日でも早い出荷が可能となる融雪促進剤等の購入につきましても引き続き支援してまいります。
二つ目の農業者の担い手対策については、指導的役割を担う認定農業者の育成や農作業受託組織の検討について、農業協同組合と連携するとともに、農業に関心を持ってもらうための市民農園や学童農園の有効活用を図ってまいりたいと考えております。
三つ目の流通販路の拡大については、地場産品の消費の重要性を改めて認識していただくとともに、ブランド力を高めるため、各方面へ引き続き働きかけてまいります。
四つ目の営農支援・環境確保については、災害対策のほか、北海道の補助事業である鳥獣被害防止緊急捕獲活動支援事業等を引き続き活用して有害鳥獣対策を実施してまいります。
また、情報発信については、農業委員会ホームページ「SIGNAL~シグナル~」の内容充実に協力いたします。
最後に、五つ目の国、北海道への要望については、本市のような規模の農業者も活用できる農業施策の企画、免税軽油制度の恒久化と消費税増税に伴う特例措置などについて、引き続き北海道市長会を通じ働きかけてまいります。
いずれにしましても、農業者が希望と誇りを持って農業に取り組み、安全・安心な農作物を市民に提供していただくことが大事だと考えておりますので、この建議書の内容を尊重しながら関係機関と連携して農業施策を進めてまいりたいと考えております。
○議長(横田久俊)中村岩雄議員が、たぶん時間がなくて最後の質問をカットしたと思うのですが、それについても御答弁がありましたので、少し違和感があったかと思いますけれども、御承知おきください。事前に質問通告しておりますので、それに対する答弁ということで御理解ください。
(「議長、4番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)4番、中村岩雄議員。
○4番(中村岩雄議員)詳しい質問は予算特別委員会でやります。
○議長(横田久俊)よろしいですか。
○4番(中村岩雄議員)ええ、これで終わらせていただきます。
○議長(横田久俊)中村岩雄議員の一般質問を終結いたします。
(「議長、5番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)5番、安斎哲也議員。
(5番安斎哲也議員登壇)(拍手)
○5番(安斎哲也議員)一般質問いたします。
森井市長が問題提起された除排雪体制の改善については賛同しておりますし、これまでどおりでいいとは思っておりません。ただし、森井市長の小手先だけの一部業者しか見ていない改正ではなく、抜本的に変えていかなければならないという考えであります。抽象的な答弁ではなく、誠実かつ正確にお答えいただくことをお願いいたします。
地域総合除雪業務においてJV構成員数の突如の変更は、きめ細やかな除雪のため業者数を増やしてほしいとの市長の意向を受けてのものですが、11月の建設常任委員会で原課は、3社でも4社でもやり方を工夫すれば業者数にかかわらずきめ細やかな除雪はできると答弁しました。構成要件を4社以上に変更したとする根拠は一体何だったのでしょうか。
1度目の入札が中止になった後、2度目は河川管理業務登録や市外業者まで緩和しましたが、4社では組めないのだから戻そうだとか、原課から市長に対し、3社でも4社でもやり方を工夫すればきめ細やかな除雪ができるということをお話ししていなかったのでしょうか。なぜ、2度目も4社以上とこだわったのでしょうか。
原課の答弁からも、業者数が増えれば、きめ細やかな除雪体制の根拠が破綻していることは明らかであります。その根拠が崩れたと思えば、今度は将来的な除雪体制を維持するため、業者育成という理由を盛んに言い始めました。市長の言う将来的な除雪体制とは一体何なのでしょうか。
さらに、その将来的な除雪体制という部分についても、そもそも4社で組んでいたところはそのままでやって、市長の言う将来的な体制維持のため、業者育成のためという理由で構成業者数を2社から4社にしたことは根拠になり得ません。ゆえに、きめ細やかな除雪も破綻、将来的な除雪体制のためということも根拠が乏しく、業者育成も理解不能、全ての理由の根拠が破綻しており、市長は、ただ構成業者数を増やしたかっただけではないかと思わざるを得ませんが、見解を求めます。
市長は、地域総合除雪の業務委託において、構成業者数を増やすとどうきめ細やかな除雪体制になると考えているのでしょうか。委託業務は多岐にわたってあるからという参与のような抽象的な答弁ではなく、具体的に業務内容などを示した上で、構成業者が増えるとそれがどう変わるのか明確な答弁をお願いします。
そもそも構成員以下に下請として多くの業者がかかわっています。昨年度実績でステーションごとに構成員の下請としてかかわっている業者数と業務内容を示し、それを考慮したとしても業者数は増やしたいと市長が考えるのか見解を求めます。
また、地域総合除雪のほかに局部排雪についても業者がかかわり作業をしていますが、この業務についても入札を経て委託しています。この作業内容とかかわる業者数を示した上で小樽市における除排雪にかかわっている業者はどれほどあり、市長は何をもって多くの業者と言っているのか、地域総合除雪業務だけを見て言っているのか答弁をお願いします。
11月の建設常任委員会での市長発言で、昨年度まで苦情の件数が多く、それを改善したいとお役目につかせていただき取り組んだ結果とおっしゃっていますが、苦情の件数がなぜ多いのか分析をしているのでしょうか。件数だけでなく中身についてどのように精査し、そのための改善策の1ステーションの増設であることを明確な根拠とともに説明をお願いします。
また、他の地域に比べて、なぜ桜・若竹地域を分割したのでしょうか。
その常任委員会で市長は、「1度目は不調、2度目は手を打ってこなかったわけではなく、改善したが、それでも不調となった。31社あって、一つも4社のJVが組めないことが不思議である」というような答弁をしていました。市長は、そもそもより多くの業者がかかわればいい除雪になるのに、4社のJVを組まない業者によって入札が不調になることが悪く、自分の制度設計が悪くて迷惑をかけていないという認識を持っていると考えられますが、市長発言の「不思議」の真意と私の認識についての見解を求めます。
石田議員が第3回定例会の討論で、市長公約の一部分は作成当時から参与のアドバイスも多分に加味されていると発言しています。市長は、構成業者が増えればきめ細やかな除雪になると思い込んでおられると思いますが、それは多分に加味された参与のアドバイスで、そのように考えておられると思います。いかがでしょうか。
市長は、総務常任委員会で斉藤議員がこの石田議員の討論を受けて質問したことに対し、公約の策定当時にいろいろな方々に御意見をいただいているので、そのうちの一人ではあるというふうに考えているとおっしゃっています。では、参与はどこの部分の意見を出していたのでしょうか。
また、いろいろな方々のうちの一人であるという参与が、なぜ市長公約実現のための市政全般のアドバイザーとして任用されたのでしょうか。私でも理解できるように「いろいろ」とか「さまざまな」という言葉でごまかさないで答弁してください。
そして、11月の記者会見で市長は、今回の入札不調問題で、記者の質問に対し、4月に就任したため、新しい除雪体制の構築に具体的に取り組む時間がなかったと述べておられました。以前、市長が参与を6月10日に任用した理由を議会で答弁していましたが、もう一度伺います。
何のために6月10日に我々議会にも秘密裏に月額30万円で予算を流用して雇い、部屋を一つ、建設部庶務課などに机と椅子を置いたのか全く理解できません。取り組む時間がなかったというのは、そもそも市長が除雪を含む公約実現に向けて一日も早くと任用した参与の必要性を全く感じさせないことを市長が公の場で明言していることになります。見解を示し、参与は何をしてきたのか、明快にお答えください。
最後に、今後の除雪体制の見直しにかかわって質問しますが、まず入札における構成員の見直しについて除雪作業を担う業者の方々とはどのような打合せをされてきたのでしょうか。
私も出席させていただきましたが、市内9会場で開催された除雪懇談会で、冒頭、除雪については、市と除雪業者と市民の3者の協力が必要であると説明されていました。新潟県の小千谷市では克雪都市宣言をし、克雪条例を制定、市と業者と市民との協力関係を築き取り組んでいます。私も、その3者の協力関係があってこその地域除雪だと考えます。2回にわたり業者が決まらなかったことについては、事前に除雪作業を担う業者との意見交換などが不十分であったと思わざるを得ません。3者の協力の必要性に照らし、今回の入札変更の進め方をどのように考えているのか伺います。
除排雪に関する見直しは今後も検討されていくと思いますし、私も昨今の社会状況の中、これまでの体制を継続するだけではならないと考える一人であります。いずれにせよ、3者による協力が必要であることを前提とした場合、除雪作業を担う業者との意見交換、そして行政のチェック機関である議会にも丁寧な説明を行っていくべきと考えますが、見解を求めます。
以上、再質問を留保し、質問を終えます。(拍手)
○議長(横田久俊)理事者の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)市長。
(森井秀明市長登壇)
○市長(森井秀明)安斎議員の御質問にお答えいたします。
除雪問題と参与の必要性について御質問がありました。
まず、地域総合除雪業務の共同企業体の構成員を4社以上に変更した根拠につきましては、きめ細やかな除排雪を行うために、昨年の除排雪体制を維持する観点の下、除雪ステーションにおける共同企業体の構成員が実績でおおむね4社以上で構成されていたことからの判断であり、将来的な除排雪体制を見据えて、少しでも多くの業者に除排雪作業に携わっていただきたいという考えからであります。
次に、2度目の入札においても共同企業体の構成員数を4社以上とした理由につきましては、ただいま申し上げたとおり、これまでの除排雪体制の維持や将来的な除排雪体制を見据えての判断であります。
次に、将来的な除排雪体制につきましては、多くの業者が除排雪業務に携わることで除排雪作業の経験を積み重ね、技術力が向上することにより、将来にわたって持続可能な除排雪体制を構築するものであり、これにより安全で安心な冬の市民生活が支えられるものと考えております。
次に、構成業者数を増やした理由につきましては、ただ構成業者数を増やしたかったということではなく、これまでの除排雪体制の維持や将来的な除排雪体制を見据えた中で、新たに増やした除雪ステーションを含めて、少しでも多くの業者に除排雪業務に携わっていただきたいという考えからであります。
次に、構成業者数の増ときめ細やかな除排雪体制との関連につきましては、地域総合除雪業務の具体的な内容は、除雪、排雪、砂まきなどの路面管理、苦情対応などであります。これらの業務について構成業者数を増やすことでお互いに補完することが容易となり、大雪などにおいても作業の遅れや住民の皆様からの苦情に速やかな対応が可能となりますので、きめ細やかな除排雪体制につながるものと考えております。
次に、平成26年度の地域総合除雪業務における各ステーションごとの下請業者数と業務内容につきましては、第1ステーションは2社、路面対策業務、第3ステーションは3社、一部路線の除排雪及び路面対策業務、第5ステーションは1社、一部路線の除排雪業務、第6ステーションは3社、一部路線の除排雪及び路面対策業務となっており、第2、第4ステーションには下請業者がおりません。
また、将来的な除排雪体制を見据えた場合、現在、下請業務を行っている業者も共同企業体の構成員となることで今後の除雪ステーションの業務管理を担えることを期待しているところであります。
次に、平成26年度の局部排雪につきましては、業務にかかわっていた業者数は2社、業務内容は、交差点の雪山処理やロードヒーティングの箇所に発生する段差を解消する業務となっております。
また、平成27年度に市の道路除雪に登録がある業者数は38社でありますが、そのほかに民間施設の除排雪作業を専門に行っている業者も多いことから、これらの業者にも地域総合除雪業務を含む市の除排雪業務を担っていただくことを期待しております。
次に、苦情の件数が多い理由につきましては、本市は狭隘路線、急坂路線等が多く、除排雪作業を行う上で厳しい道路条件にあるためと分析しております。
苦情の内容では、除雪作業の依頼、置き雪などの除雪後の苦情、排雪作業の依頼などが多く、特に除雪作業と排雪作業が重なる時期では除雪作業に遅れが生じ、除雪作業の依頼が多く寄せられている状況にあると認識をしております。このため、除雪拠点を増設することで一つのステーションが担当する区域をコンパクトにすることができ、その分、各地域ごとに機動力が向上し、除雪作業の遅れが改善されるとともに道路パトロールも行き届くようになって、適切な路面管理が可能になると考えております。
除雪拠点の増設に当たりましては、各ステーションに寄せられていた市民要望の件数、受け持つ除雪路線の延長、除排雪作業量等を比較した中で、特に旧第2、第3ステーションの業務負担が大きいと考えられたことから、これら二つの地域から若竹・桜地域を分割して新たな除雪拠点の担当区域としたものであります。
次に、一つも4社で構成される共同企業体が組めないことが不思議であると答弁したことにつきましては、道路除雪に加えて道路河川の登録業者まで構成員の要件を緩和したことにより、地域総合除雪業務を担えると思われる業者が増えたにもかかわらず、共同企業体の入札参加申請が一つもなかったことから「不思議」と表現したものであり、制度設計が悪いという認識は持っておりません。
次に、構成員数に関する参与のアドバイスにつきましては、地域総合除雪業務の共同企業体の構成員数を増やすことが私の公約であるきめ細やかな除排雪を実現する方法の一つであると考えておりますが、参与からはそのことについてのアドバイスは受けておりません。
次に、公約の作成における参与の意見と任用の理由につきましては、公約については長きにわたって多くの市民の皆様の考えや思いをお聞きし、それを私なりに受け止め、反映をしたものであり、参与もその中の一人であると思います。そのようにたくさんの御意見をいただく中で、参与については、私が実現したいと考えている政策に対しての専門性とともに、市政に対しての意識や考え方が同じ方向を向いているように感じました。私自身が実際に市政に携わった中でアドバイザーの必要性を感じ、それを実現するために参与としての任用に踏み切ったものであります。
次に、参与を任用した理由の議会における答弁につきましては、行政と民間における両方の経験と知識を有し、即任用できる状態にある方で、災害的な降雪時に手腕を発揮し、私の公約の重要項目でもある除排雪に関して適切なアドバイスをいただけると注目して公約実現に向けて適切な人材であると判断したものであります、などを主な理由として述べさせていただいたものであります。
次に、参与を任用した私の見解と参与がこれまでに何をしてきたのかにつきましては、除排雪を含む市長公約の早期実現に向けて必要な人材でありましたし、私だけではなく建設部をはじめとした職員からの求めに応じてアドバイスや調査を行ってきております。具体的には、ガタガタ路面の解消の具体的な作業方法、除雪ステーションを見直すに当たっての考え方、除雪対策本部の組織強化に向けた人員配置などについて私及び建設部への助言を行っております。
次に、除雪作業を担う業者の方々との打合せにつきましては、構成員数の見直しに当たり打合せは行っておりませんが、7月下旬から8月上旬にかけ、道路除雪に登録のある業者に除雪機械の保有状況、運転手、土木技術者の人数を聞き取り、構成員数の変更の際、参考としたものであります。
次に、今回の入札変更の進め方につきましては、結果として4社以上で構成される共同企業体の入札参加申請が3地域でなかったものであり、先ほど申し上げましたとおり業者から土木技術者の人数などを聞き取りましたが、今後、より連携を強めていくために除排雪業務を担っていただく業者の皆様と意見交換などを行ってまいりたいと考えております。
次に、除排雪に関する見直しにつきましては、きめ細やかな除排雪に取り組むため、より多くの業者に除排雪作業を担っていただきたいと考えておりますが、そのためにも業者の意見などを十分に把握するとともに、見直しの内容について議会の皆様に丁寧な説明をするよう心がけてまいりたいと考えております。
(「議長、5番、議事進行について」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)5番、安斎哲也議員。
○5番(安斎哲也議員)再質問に入る前に、幾つか答弁漏れがございますので、その点、議長から促していただいて答弁をいただけないかと思います。
最初のほうで、原課から市長に対し、3社でも4社でもやり方を工夫すればきめ細やかな除雪ができるということを話していなかったのでしょうかと質問していますけれども、これについては一切答弁がございませんでした。
4社以上でJVを組まない業者によって入札が不調になることが悪く、自分の制度設計が悪くて迷惑をかけていないという認識を持っていると考えられますと、その後に「不思議」の真意と私の認識について伺いましたけれども、市長は、その認識ではないというふうにしか答えておらず、私の認識についての答弁がございませんでした。
次に、参与のアドバイスの部分ですけれども、参与はどこの部分の意見を出していたのかという質問をしていますけれども、御答弁がございませんでした。
そして、参与を任用した理由ですけれども、この点は私の質問の仕方が悪かったかもしれませんが、起案にあった任用の理由ではなく、この文章からおわかりいただけると思うのですけれども、6月10日に任用したわけ、なぜ6月10日だったのか、これについて伺っています。原稿全部ではございませんけれども、趣旨も説明して、この文脈等もお伝えしているのに、その点を全然理解していただかないで答弁されていますので、この点、いただきたいと思います。
最後に、今回の入札変更の進め方をどのように考えているのか伺いますということですけれども、ただ把握しきれなかったと言っているだけで、私としては、それをどう思っているのかということを聞きたかったわけであります。
以上について、再度答弁いただかないと再質問に入れませんので、この点、議長から御指摘いただきたいと思います。
○議長(横田久俊)第3回定例会でしたか、議事進行に関する発言で答弁漏れというのがありまして、それは違いますよというか、答弁漏れは発言を許しますということでしたので、今の安斎議員の答弁漏れの指摘は発言の回数に入れないと思いますが、普通、本質問とその答弁は事前通告をしている、それからレクチャーもしておりますので、私どもは答弁漏れがないというふうに、あってはならないというか、あるわけがないということで子細にメモをとっていません。再質問、再々質問は、当然何が出るかわかりませんので対応しております。
今、5点にわたって答弁漏れがあるということでありますので、それに答弁していただければ進みますので、どうでしょうか。
(「それをやるんだったら何でもありになっちゃいますよ」と呼ぶ者あり)
いやいや、何でもありではないです。
(発言する者あり)
答弁をもらった中にないということでしょう。
(「そうです」と呼ぶ者あり)
今、私はどちらも、質問も答弁もここにメモがないから、突合できませんけれども、安斎議員から5点にわたって答弁がなかったという指摘ですから、それは答弁をしていただければ、この後は進んでいくのですが、どうでしょうか。
(発言する者あり)
答弁がないと言っているのですね。
(発言する者あり)
静かにしてください。お静かに。
理事者側、どうですか。
(発言する者あり)
かみ合わないとか納得できないとかではなく、質問に対して答弁がないということですから。
(発言する者あり)
今、検討中ということでしょうけれども、指摘の5点のうち1点は、6月10日に任用した理由を議会で答弁していましたが、もう一度伺いますと。これは何で6月10日だったのかということですが、これは再質問でやってもらおうと思います。
(発言する者あり)
再質問に入ってもらえませんか、その部分を抜いてでもいいですから。
(「質問時間を多くしてもらわないと」と呼ぶ者あり)
質問時間は多くならないね。
(「答弁がないのに対して質問するということ自体がもったいないじゃないですか」と呼ぶ者あり)
今、協議していますから、この協議を……、どうするのかな。
どうでしょうか、建設部長、すぐ答えられる部分はありますか。時間がかかりますか。
(「議長、5番」と呼ぶ者あり)
(発言する者あり)
何ですか。
(「議長、5番」と呼ぶ者あり)
何の発言ですか。
(「議事進行」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)議事進行ですか。きちんと言ってください。
○5番(安斎哲也議員)済みません。
先ほど5点指摘させていただきましたけれども、最後の部分は私の質問の仕方の部分も少しあって、そこは百歩譲ってもう再質問させていただきますが、最初のほうで原課から市長に対してそういう話をしていなかったのかということに関しては、明確にお答えいただかないと次の質問に入れませんから、ぜひ調整してお答えいただきたいと思います。
このほかにもいろいろ再質問を考えていたのですけれども、ほかの3点がないと再質問に入れませんので、正確な議事進行をする上で、冒頭、私も申し上げましたが、誠実で正確な答弁をお願いしたいということでありますので、ぜひ理事者から休憩を求めていただいて調整する分、理解していただきたいと思いますけれども、いかがでしょうか。
○議長(横田久俊)ただいま、議事進行に関する発言をいただきましたけれども、私の議事の裁きは、一番いいのは、答弁漏れ、今、指摘があったのが、今、議会事務局でも確認しましたら漏れているということであります。
ただ、不思議なのは、事前通告している、レクチャーもやっている、それで漏れるというのが理解できないのですが、どうでしょうか、この辺。もし若干の時間をとれば答弁ができるのであれば、若干の時間の休憩といいましょうか、協議の時間をとりますけれども、どうでしょうか。また休憩をとって全員ここからいなくなってしまうと再開が遅い時間になりますので、私の議事運営では、それはしません。
(「議長、5番、議事進行について」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)同一内容ではだめですよ。
(「ないです」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)はい、どうぞ。
○5番(安斎哲也議員)そもそも私の質問の後に休憩ですので、休憩に入っていただいて、また戻り次第、私の再質問をさせていただければと思います。
(発言する者あり)
議事進行してください、そうしたら。
(発言する者あり)
それについての議事進行に関する発言をするのは当たり前ではないですか。
○議長(横田久俊)議員同士で自由に話すのはおやめください。許可を求めてお話しください。
(「議長、22番、議事進行について」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)22番、新谷とし議員。
○22番(新谷とし議員)安斎議員が答弁漏れと言う内容ですけれども、最後の指摘は、私の受け止め方が正確かどうかわかりませんが、入札変更をどのように考えているかというのをただ把握していなかったというだけという、これは自分にとって満足な答弁でなくても答弁は一応しているのですから、それはやめるのですね。それでよろしいのですか、何かよくわかりませんので、もう一回それを言ってください。
○議長(横田久俊)お待ちください、最初の議事進行に関する発言の処理が終わっていませんので。
安斎議員の議事進行については、申しましたように理事者側に若干の協議の時間を与えますので、それで答弁していただくと再質問に入っていくということであります。私はそういうふうに議事を進行したいと思いますし、そういうふうにいたします。本格的なというか、休憩はとりません。
それで、理事者、協議してください。後ろでもいいですよ、後ろでも内側でも、書類があるのであればどちらでもいいですし。
皆さん、若干その場でお待ちください。
今、協議中ですが、安斎議員に確認します。
最初の3点が答弁漏れということで、残りは再質問でということで確認したいのですが、よろしいですか。
○5番(安斎哲也議員)はい。
○議長(横田久俊)建設部長、協議中に済みません。
総務部長、お伝えください、最初の3点の答弁が漏れている、残りの後ろの二つは再質問でやるということであります。
よろしいですか。答弁漏れについて市長から御答弁があります。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)市長。
○市長(森井秀明)大変失礼をいたしました。
答弁漏れについて、今、調整させていただいて、3点ということで、1点目は、原部から私に対して話をしていなかったのか、3社でも4社でもやり方を工夫すればできるという答弁があって、そのことを私に事前にそのように伝えていなかったのかということで、そのときには、このような形での表現は聞いてはおりません。ただ、3社であってもJV構成をやって除排雪そのものはできるとは聞いておりましたけれども、きめ細やかになる、ならないという話で聞いてはおりません。先ほど、私が答弁申し上げましたように、その判断に至ったことに関しては先ほどお話ししたとおりでございますので、よろしくお願いをいたします。これが1点です。
それと、これについては私どもとしては答弁をしたという思いだったのですが、「私の認識」というのは安斎議員の認識ということなのですね、失礼いたしました。先ほどそれについて私自身は制度設計が悪いという認識は持っておりませんという答弁をさせていただきましたけれども、それで安斎議員がお持ちの認識と私の認識においての考え方についてということで話をしたという形で答弁させていただいたところだったのですが……
(発言する者あり)
私の認識がですね。
(発言する者あり)
○議長(横田久俊)お待ちください、今、市長が答弁中ですので。市長の答弁を受けて、それで再質問で今の指摘をしてください。
○市長(森井秀明)恐縮ですが、答弁では不十分な形になっているようですけれども、安斎議員が考えられている認識があるかとは思うのですが、私自身の認識がそういうことで……
(発言する者あり)
○議長(横田久俊)3点目は、参与がどの部分、どこの部分のというところでしょうかね。
○市長(森井秀明)恐縮ですが、答弁の繰り返しになるようですけれども、私自身がそのような認識を持っていたので、安斎議員の認識等においては違いがあるのかと思います。
(発言する者あり)
はい。
それと、参与が公約のどの部分にというお話だったかと思いますが、これは先ほど答弁させていただきましたけれども、私自身、公約を作成するに当たっては、さまざま長きにわたって、本当にいろいろな方々からいろいろな御意見であったり、また、地域の課題であったり実情であったり、また、私自身がいろいろ目で見て、それを自分なりに公約の作成に向けて取り組んだところでございます。参与はそのようなさまざまな方の中のお一人であったというふうに思っておりますが、その参与自身の言葉が具体的にどの部分でということにおいては、恐縮ですけれども覚えていないというか、具体的にこの部分をこの部分で参与から指示をされてこうしたほうがいいという話ではございませんので、公約のどの部分にと言われますと、直接的なそういう反映にはなっておりません。
(発言する者あり)
ですから、それについては、先ほども話をさせていただいたように……
○議長(横田久俊)それは再質問でやってください。
○市長(森井秀明)そうですね、失礼いたしました。
以上でございます。
(「議長、20番、議事進行について」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)20番、小貫元議員。
○20番(小貫元議員)ただいまの議長の裁きについてはそれでいいと思うのですけれども、ただ、理事者側の責任なのか安斎議員なのかはよくわかりませんが、本質問については、やはり答弁漏れがないようしっかりお互いレクチャーをする、それで円滑な議事運営に協力するというのが議員と理事者の責任でもあると思いますので、今後、このようなことがないよう双方に議長から注意をしていただきたいと思います。
○議長(横田久俊)小貫議員の議事進行に関する発言、それから、ごめんなさい、新谷議員の議事進行に関する発言もあったのですけれども、もともとの安斎議員の議事進行に関する発言については、理事者側に対応してもらいまして、私の議事裁きは、この後、続けるということであります。
ただいま、小貫議員から私に対して、当然、質問通告はしている、それに対して答弁調整もしている、そしてレクチャーもしている、いろいろな議員と理事者の間の調整機能があるので、先ほど申しましたけれども、本来は本質問に対して答弁で漏れがあるというのは、普通は考えられないといいましょうか、あり得ないことでありますので、さらに、今回のようなことがないように、以降の定例会におきましても、しっかりと双方の調整機能を果たしていただきたいと思います。これは、私から皆さん方議員各位、それから理事者にもお願いを申し上げます。
これで議事進行の処理は終わります。続けてください。
(「議長、5番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)5番、安斎哲也議員。
○5番(安斎哲也議員)再質問させていただきます。
まず、答弁漏れと思われるということで指摘させていただいた2点です。
参与を6月10日に任用した理由についてですけれども、私としては、なぜ6月10日という日時だったのかというところを聞きたかったわけであります。
もう一点、今回の入札変更の進め方をどのように考えているのかというところですけれども、「把握しきれなかった」が御答弁ではないと思いますので、改めて調整して御答弁いただきたいと思います。
そして、今、本質問への答弁になりますか、そこをお答えいただきましたけれども、3社でもきめ細やかな除雪ができるという答弁を原課でしているのに、そういった話を打合せでしていなかったこと自体が私は不思議であります。市長と原課・原部で認識が違うかと思われますので、これについては建設部長に、何をどう話していたのか伺いたいと思います。
私の認識について違いがある、これは認識が違うので、そのとおりでよろしいと思います。
どの部分でアドバイスがあったかということですけれども、公約をつくるに当たって、私、市長選という大きな舞台ではまだ戦っていませんが、つくるに当たって……
(発言する者あり)
市長選で戦ったことはございませんけれども、市議会議員の選挙であっても、どこから、どういう人から聞いたものをここに入れているとか、そして、その入れた部分に関してこういう考えがあるからその人を参与にしたということだったらわかるのですが、さまざまな人の意見の中の一人で、その人が森井市長の考えに一番近いから参与なのですという理由が全く理解できません。その点、もしも一つでも参与からこれは言われているのだということがあったらお伺いしたいと思います。
普通の再質問に入りますけれども、まず、おおむね4社以上で構成されていたから4社以上でも入札変更したということですけれども、おおむね4社以上だから4社以上にしたということ自体がまずおかしいと思いますので、これについてもう一度見解を求めます。
また、将来的な除排雪体制を見据えてということですけれども、現状どこに問題があって、将来的に今のままいったらどこに問題があるから4社以上に増やして、そして業者を増やす、そういった理屈でないと全く通りませんので、この点をお答えいただきたいと思います。
きめ細やかな、きめ細やかなとおっしゃっていますけれども、昨日、中村誠吾議員と髙橋龍議員が質問されましたが、そのきめ細やかな部分の完成形といいますか、そのイメージが、例えば市長がおっしゃっていた置き雪という部分ですけれども、そもそもかき分け除雪を全道どこでもやっているのです。だから、そのかき分け除雪をそもそも改善しないとこの除雪体制の改善にならないと思います。きめ細やかな体制が、ただただ業者が増えてとか何回入るとかがたぶん市長のイメージとは全然違うと思うので、そのかき分け除雪をどうするのか、そしてその部分をどうやって改善していくか、そこがないとたぶん本質の除雪改善の議論にならないと思いますので考え方を伺います。
そして、1ステーション、若竹・桜地区で増やしたというところですけれども、私としては、ただ苦情が多かった、そして作業量が多かったという答弁を聞きたいのではなく、除排雪作業量がどれぐらい多かったのか、例えば、旧第2ステーションと旧第3ステーション、これについて延長がどうのこうのとか作業量があると言っていますが、総延長だと旧第3ステーションは、第1種路線は長いのですけれども、第1ステーションは、北地域になると、第2種路線、市長が公約で言っている15センチメートルから10センチメートル、これをやると言っているところの延長は99キロメートルで長いのです。その第2種路線が第1ステーションで長いのに、その延長と作業量をどうやって比較して、若竹・桜地域だけを分割したのか、この説明がなされていないので、その数字と延長距離、作業量について具体的にお答えいただければと思います。これは、建設部長がいらっしゃるので、数字が出ると思います。
参与の部分ですけれども、公約のいち早い実現に向けてということでたしか任用されていると思います。これまでの議論の中で、市長の公約の中にございますAEDとかLEDについては、既に施工中で参与がいなくても全然できます。
医療費と保育料の無料化、これについても参与のアドバイスが全然ないし、ただ考え方と財源を確保すればできます。参与は必要ありません。
周産期医療については、病院局長と医師会とで懇話会をつくって取り組んでおりますし、土木の専門家が医局に行っても突っぱねて帰らされるだけなので全く必要ありません。
駅のエレベーター、バリアフリーは、市長が一生懸命頑張っていられます。
中心市街地の市営住宅は、適地がないと答弁されていましたので、そこにも全く参与のアドバイスはありません。
介護老人保健施設も、第6期高齢者保健福祉計画及び介護保険事業計画で増やさないとしていて、そのままその答弁を繰り返しているので、参与のアドバイスはございません。
教育については、参与がそもそもできると思っていませんし、私は今、教育がすごくうまく進んでいると思っていますので、この点については質問する気はございません。
経済対策についてですけれども、既に庁内で検討されていたふるさと納税とかがありますが、これについては昨日の代表質問で少し前向きな部分が出ていましたので、これについても現場でやってくれると思っております。
ここから見ても参与のアドバイスは、たぶん除雪だけになっていると思います。それなのに何で市政全般のアドバイザーとして任用して月30万円も払っているのか、この必要性と30万円の根拠、そして市長自身がこの手続の仕方はおかしいと思って条例と規則を提案したのに、それが否決された後もその否を認めたやり方で続けられているのか、そしていつまでにその検討をした内容を示すのか、私としては年をまたぐ前に少しお話しいただきたいと思います。
○議長(横田久俊)答弁者の指定はできませんので、建設部長としておりましたけれども、市長がなさればそれでいいということであります。理事者の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)市長。
○市長(森井秀明)安斎議員の再質問にお答えをいたします。
私が答弁したこと以外においては各部長から答弁をいたしますので、お願いをいたします。
まず、任用した日がなぜ6月10日だったのかについては、6月10日という日にこだわったわけではありませんけれども、6月の早い時期に任用したいという気持ちはありました。それは、やはりさまざまな政策についてアドバイスをいただきたいという思いもありましたが、やはり一番は、私としては、除排雪に伴うことにおいてが、冬を迎える前に、夏に入る前に着手をしなければ間に合わないのではないかと強く思ったのは事実でございます。それもありまして、10日という日時についてまではあれですけれども、早い時期にという考え方を持っていたというところでございます。
それと、公約のどの部分にアドバイスをしたのかは、本来だったらわかるだろうということだったかと思うのですけれども、恐縮ですが、本当に今わかっておりません。私自身、公約は、何度か答弁させてもらっていますが、自分で公約をつくったところでございます。それは、参与も含めていろいろな方々にいろいろなお話を聞いている中で自分なりにそれを受け止めつくったものですから、そのようないろいろな人たちとの対話の中で参与とも話をしているときに、参与自身が私の政策に伴って、そういう専門性をお持ちだったり、また、市政に対しての思いとか考え方で私と大変共有する部分があったという思いがありました。それに伴い、実際にこのお役目について、先ほど話したような政策について実現をしたいという思いの中でアドバイザーの必要性を感じ、そのときに参与のことが思い浮かび、任用したいという思いに至ったということでございますので、御理解をいただければと思います。
それと、置き雪対策のことでのお話とかもあったかと思います。改善をしていかなければならない1点だと思いますけれども、それが4社以上にすることによって改善できるかどうかというのは、直接は結びついてはおりません。さまざまな課題があって、4社以上にすることだけがよりきめ細やかにするという手だてではありませんので、先ほど話されたような問題点、また、ほかにも幾つかお話ししておりますけれども、先ほど答弁させていただいたように、4社以上にするということは、何か大雪であったりそういうようなときにおいての補完する取組にもなりますし、また、さまざまな苦情等が来たときにおける対応も素早くなります。さらには、先ほど来、答弁させていただいているように、やはりその中で将来的に多くの業者の方々が成長することにより総体的に技術力が高まることは、将来のよりきめ細やかな除排雪にも結びつくという考え方もあっての話でございますので、御理解をいただければと思います。
それと、参与の任用について、もう答えを出すべきだというお話だったかと思います。私自身も職員と話をして、何とかその答えを出そうと鋭意努力をしてきたところでございますが、先日も報告させていただいたように、まだ結果が出ておりません。何とか一日も早く対応ができるように、年をまたぐ前にということで御指摘をいただきましたけれども、何とか早い時期にそれを皆様にお伝えできるようにこれからも努力をしてまいりたいと思っておりますので御理解をいただければと思います。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)建設部長。
○建設部長(相庭孝昭)安斎議員の再質問に答弁させていただきます。
まず、今回の入札の進め方をどう考えているかということでございますけれども、先ほど答弁申し上げましたとおり、私どもは、7月から8月にかけまして業者の状況、それから総合除雪への参加の意欲といったものを把握したところでございまして、意欲について、その段階では把握していたところでございますが、把握が十分であったかどうか、当然そのときに4社以上にするうんぬんということはお話ししておりませんので、将来的な業務を担う中で参加していただけますという概略的なといいますか、そういったお話を聞いたところでございますけれども、その段階の情報をそのまま業者数の構成に使ったということでございまして、その点での個別に対しての情報の把握といいますか、そこら辺が十分であったかと言われれば、その点については十分でなかったと答えざるを得ないというふうに思っております。
それから、建設常任委員会で4社でやるべきところを3社でもできるというふうに答弁したとおっしゃっておりますけれども、必要な機材、人員がそろえばできるかもしれませんが、私どもが申し上げておりますきめ細やかな除雪、昨日も申し上げましたけれども、一定程度の時間制限の中で遅れなく、また、大雪等で遅れたときに遅れを回復する、若しくは住民の皆様から要望があったときに即座に対応できる、その点で3社であっても4社と同じものが維持できるかということについては、私ども同じレベルを維持できるといったことでは答弁しておりませんので、その点についての差が出てくることはあり得るだろうというふうに考えております。
それから、JVの構成業者数をなぜ4社以上にしたのか、おおむね4社以上だったのでというのは乱暴すぎるのではないかというようなお話でございますけれども、確かにそういった御指摘はあるかと思いますが、第7ステーションを一つ増やすという中で、そこの部分については、前は、第2ステーション、第3ステーションで業者がトータルで7社あったかと思いますけれども、その中で今度その2ステーション分を三つに増やすこととなります。二つを統合して新たに一つつくりますので、その中で、そのままの2社以上という条件にしますと、その構成者がそのままいくとなると、新たに1社増えるところにあっても十分な体制が維持できないのではないかという市長からの問いかけがございまして、その中で銭函地区を除いてほかのステーションが4社以上で構成されたということで、きめ細やかな除雪をするためには、それぐらいの機動力といいますか、会社数が必要であるということの判断に至ったところでございます。
(発言する者あり)
それから……
(発言する者あり)
○議長(横田久俊)不規則発言はおやめください。
○建設部長(相庭孝昭)なぜ第2ステーション、第3ステーションの間を分けたのだというお話でございます。具体的な数字ということでございますが、私どもで判断の材料に使ったものといたしましては、それぞれのステーション、これはステーションのところで降雪量、積雪量は見ておりますけれども、そういったデータ、それからそのステーションにおけるこれまでの除雪延長、そういったものを掛け合わせる形で私どもは業務量という形で、まず一つの指標といいますか、それをつくりました。
それから、ステーションの中での排雪作業量もつくりました。
それから、それぞれのステーションで担当しているところにおいての市民の皆様からの苦情といいますか、要望の件数もいただいているところでございます。
それから、これは定量的なものではございませんけれども、いわゆる狭隘路線が多い、少ない、そういったものの比較の中で第2ステーション、第3ステーションがそれぞれ業務量が多い項目に当たるという中で、この二つを三つにするということで、それぞれ地域が狭くなるといいますか、それからそれぞれの業務量が減るという中で行き届いた除雪ができるのではないかという判断に至ったところでございます。
○議長(横田久俊)あと、除雪の将来的なことについてどういう問題があってどのように解決していくかというか、将来的なことについてですね、というような問いかけがあったと思います。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)建設部長。
○建設部長(相庭孝昭)申しわけありません。
将来的な体制ということでございますけれども、市内業者38社が今、登録業者でございまして、その中で昨年度の段階で参加していただいております業者の数といたしますと、構成者で25社、あと下請の方を入れますと、下請も先ほど答弁したのは重複がございますので3社程度という形になろうかと思います。あと、御指摘がありました雪山処理、こういったものでも2社の方々が入っております。その中で、これからきめ細やかな除雪をやっていくという中では38社、さらには今まだ全て参加されていただいておりませんので、さらにはこれまで参加していた業者もいらっしゃいますので、そういった業者にも除雪に参加していただく中、いろいろな形態があろうと思いますけれども、参加していただく中で小樽市の市内の業者が一丸となってこれからの除雪を支えていくということがこれからの体制かというふうに考えております。
(「議長、5番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)5番、安斎哲也議員。
○5番(安斎哲也議員)建設部長、全く答弁になってございませんけれども、議長には一応答弁はしているということを言われますので再々質問いたします。
まず、参与の部分ですけれども、私が再質問でつらつら公約の部分についてお話ししましたが、この私の認識を受けた上でも公約実現のために参与が必要なのかどうか改めて市長の見解を伺います。
市長は4社以上にすることだけがきめ細やかな部分につながると思っていないと言ったのに対して、建設部長はきめ細やかになると言っていることの矛盾を説明してください。
そして、4社以上にすると大雪のときに補完する目的があると言っていますけれども、最初から4社以上だったところは4社以上のままなので、その違いを説明してください。
そして、1ステーション増やしたときの比較を資料等でつくっているみたいな話をされていたので、その資料があるのであれば明日以降、提出してください。
あと、参与の必要性の部分ですけれども、最初の答弁で災害的な降雪時に手腕を発揮したということですが、ではそのときに何をしたのかというのをきちんと細かく説明していただきたいと思います。
最後に、部長が、全て参加すればきめ細やかになるということをおっしゃっていましたけれども、私としては、この除雪のステーションの地域総合除雪がそもそもいいのかというところから議論していかないとだめだと思っています。全体的にこのステーション自体が、もう10年前にたしか6ステーションになったものですので、10年間同じことをやっているのではなく、そんな小手先で業者を増やしたとかではなく、総合的に将来的にどうしたらいいのかと。例えば、第1ステーションに第1種路線がある、そこを分けるとかではなく、全体的に第1種路線を全部やるとか、そういった全体的に考えていかないと私はだめな時期に来ていると思いますので、冒頭、市長が除雪を改正するということには賛同しているということを話しましたけれども、変えなければいけない時期には来ているのです。ただ、今のやり方は大反対です。小手先で、ただ混乱を招いているだけです。10年前、地域総合除雪を変えたときは4ステーションから6ステーションにしました。そのときに14項目ぐらいで課題と見直し、効果、全てにおいて検証したものを建設常任委員会で出していました。それぐらいやるべきだと私は思います。
最後に、部長が打合せの部分で把握しきれなかったみたいな話をしていましたけれども、今回、貸出ダンプで相当業者を呼んで打合せをしています。なぜ総合除雪のときはそういうやり方をしなかったのか全く矛盾していますので、この点の違いと、なぜ貸出ダンプだけそうしているのか、そして入札改革の部分はなぜしていなかったのか、私にわかりやすいように説明をいただきたいと思います。
○議長(横田久俊)理事者の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)市長。
○市長(森井秀明)安斎議員の再々質問にお答えをいたします。
1点目が参与のことだったかと思います。先ほど、るるいろいろ公約との照らし合わせでお話をいただいておりますけれども、私自身は、その中でも実際に政策まで反映できていないこともありますが、アドバイスはいただいておりますし、また、必要な人材だというふうに思っております。そして、その中で特にと今までも話をさせていただいておりますけれども、先ほど「小手先」という表現されておりましたが、このような変化もなかなか今までにできていなかったという部分もあると私は思っていて、もともとわかっていたことだといっても、それを具体的に形にしていくというのは、それだけ労力もかかりますし、それに伴う知識や経験も必要だというふうに思っておりますから、それに伴うアドバイスとして参与からは私なりにいろいろ受けていると思っておりますので必要だというふうに感じております。
(発言する者あり)
それから、3社以上よりは4社以上がという意味で話をさせていただいておりますので、もともと4社以上ではないか、それよりいいか悪いかという意味合いで話はしておりませんから、3社以上よりは4社以上のほうがそのような対応をできるということでの答弁でございます。
(発言する者あり)
それから、恐縮ですが、当時の取組については、今、私自身が細かく言えるような状況ではございません。もう一度改めて確認をさせていただいて、機会があれば安斎議員にお伝えができればというふうに思いますので、恐縮ですが、今は答弁を差し控えさせていただきます。
(発言する者あり)
はい、当時の。
それと、安斎議員は、現在の地域総合除雪という仕組みそのものを抜本的に変えるべきだという考え方なのかというふうに思います。それこそ、それを変えようとしますと、それだけのおっしゃるようなさまざまなデータも含めて検証し、そしてそれだけの時間と労力がやはりかかるのではないかというふうに思います。それこそ何年もかけて考えなければならないことだというふうに思っておりますので、私自身は今回の制度設計においても小手先というふうに考えてはいませんが、確かに課題というのは長年にわたって起きているというのは事実だというふうに思います。このたびそういう意味では調査費も計上させていただき、皆様にそれに対して御理解をいただいたところだと思いますので、まずはやはり調査に伴って、そしてその検証をしっかり鑑みながら、そのような大きな変化まで及ぶのかどうかも含めて先々について考えていきたいというふうに思っております。
最後の貸出ダンプのことにおいては、現質問における続きということで受け止めてよろしいのでしょうか。
○議長(横田久俊)貸出ダンプのときにはそういうことをしているのに、今回はしなかったのかということですので、新しい質問ではないと思います。貸出ダンプのときには状況を説明して今回はしなかったのはということだと思います。
(発言する者あり)
○市長(森井秀明)では、私からは以上でございます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)建設部長。
○建設部長(相庭孝昭)貸出ダンプの際には、いろいろ密に打合せをしながら総合除雪の際についてはそれが十分でなかったのはなぜかというお話かと思いますけれども、私どもは、いろいろお考えはあろうかと思いますが、その時々の状況において聞くべきこと、聞いたことというのはやっているところでございます。ただ、総合除雪に対して求めた時期が古かったといったことはあるかと思います。その段階ではまだ2社以上、4社以上の話はしておりませんでしたので、一般的な参加意欲の確認ということで確認したところでございます。
あと、資料の要望もございましたけれども、それについては提出させていただきます。
○議長(横田久俊)理事者あるいは議員が発言中の不規則発言は、発言の内容が傍聴者の皆様に聞こえないとか、いろいろなことがございます。それから、インターネット中継の音の中にも入ります。一切するなとは言いませんけれども、発言中に発言にかぶせるようにしての不規則発言は御注意ください。よろしいですか。
(「議長、5番、議事進行について」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)5番、安斎哲也議員。なるべく協力願います。
○5番(安斎哲也議員)協力したいのですけれども、答弁が全然かみ合っていないといいますか、最初の本質問への答弁と今おっしゃっていたことで把握しているとか把握していないとか、どちらなのだという、答弁が全然違いますので、この点について整理してください、参加意欲を把握しきれなかったと言っていたのに、今、部長は把握したという。
○議長(横田久俊)メモしていませんでしたけれども、どうですか、お答えできるのであればしてもらうし、できなければ私が議事を裁きますが、答弁の内容が違うのではないかということですけれども。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)建設部長。
○建設部長(相庭孝昭)私は、これまでの答弁の中で把握していないとは言っていないつもりでございます。7月から8月にかけて参加意欲については伺ったところでございますけれども、そこについては再三申し上げますが、一般的な参加意欲ということで伺ったところでございます。2社以上、4社以上の話という前提の中では伺っておりませんので、そういった中では、お聞きはしましたけれども、2社以上、4社以上に当たってという限りにおいては、十分その部分、事情の変化がございますので、十分に把握しきれたかどうかは、私どもでは把握しきれていないと言われても仕方ないというつもりで言ったつもりでございますので、御理解いただきたいと思います。
○議長(横田久俊)以降は、予算特別委員会等で追及あるいは議論を深めていただきたいと思います。よろしいですか。
安斎議員の一般質問を終結し、この際、暫時休憩いたします。
休憩午後5時21分
――――――――――――――
再開午後5時40分
○議長(横田久俊)休憩前に引き続き、会議を再開し、一般質問を続行いたします。
(「議長、20番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)20番、小貫元議員。
(20番小貫元議員登壇)(拍手)
○20番(小貫元議員)一般質問します。
最初に、市内バス路線のバス停留所の問題についてお聞きします。
バス停留所の管轄は事業者であるバス事業者という前提の下で質問します。
第1に、バス停留所の上屋の問題です。
2012年第3回定例会の一般質問で、私は、市内バス停留所に上屋の設置を求めて質問いたしました。そのときは、要望が強いところは北海道中央バスが設置するし、設置補助についても金がかかるからやりませんという答弁でした。また、このときの質問では、費用軽減のために、広告つきのバス停留所は考えられないかと提案しました。
近年、全国各地で広告つきのバス停留所設置が都市部を中心に進められています。道内でも札幌、旭川、函館で既に導入されています。前回の質問後に中央バスが市内で新たに上屋を設置した数は2か所であり、残念ながら設置が進んでいません。市内バス路線で上屋付バス停は35か所、待合所が24か所となっています。
例えば、私が住んでいる近所には、生協小樽南店があります。木曜日や日曜日には大変混み合います。その向かいのセブンイレブン小樽入船1丁目店の前に量徳寺前というバス停留所があり、このバス停留所には平日で3路線、74本のバスがとまりますが、ベンチもなければ上屋もありません。それでも、多くの市民が買物袋を提げてバスを待つ姿があります。
先ほど新谷議員が鉄道駅のバリアフリー化について質問しましたが、鉄道の場合、バリアフリー化の基準は、1日乗降客数が3,000人以上の駅とされています。
このように、バス停留所において1日の乗降客数や立地、維持・管理などの基準を設け、バス停留所に上屋設置を推進することは、中央バスにとっても悪い話ではありませんし、市民も喜ぶ話です。他都市の先進事例を参考にしながら、上屋設置基準を設定し、その基準に合致する上屋の設置に対して小樽市が設置費用を補助し、事業者が設置する仕組みが必要と考えます。見解を示してください。
関連して、上屋までいかなくても、夏の間、ベンチの設置を推進する方策についても検討するよう提案します。お答えください。
第2に、小樽築港駅のバス停留所が移動したことについて伺います。
小樽築港駅のバス停留所が2014年8月から、もともと設置されていた場所から余市側に60メートルほど離され、小樽築港駅入り口からは間に信号機もあるので、2分から3分かかります。それでもバス停留所の名称は小樽築港駅です。朝のラッシュ時に見かける光景は、横断歩道を渡らずに国道を斜めに横切る人の姿があります。大変危険です。これは、横断歩道まで行ってから国道を渡ると間に合わないからだと思われます。また、高齢者の方からは、新しいバス停留所の場所は坂の途中にあって、行くまでが大変との声が聞かれます。南小樽駅の階段を避けてエレベーターのある小樽築港駅でおりてバスを利用していた方は、せっかく楽な駅でおりたのに、その後バスに乗るまでが大変になったと嘆いています。
新しい場所になって便利になった人もいると思いますが、改善が必要だと考えます。このような現状ですが、市長はこのままでよいとお考えでしょうか。見解をお示しください。
もともと小樽築港駅付近には2か所のバス停留所がありました。ですから、もう一か所、文字どおり小樽築港駅バス停留所を設置するよう中央バスと協力することを求めます。お答えください。
第3に、バス停の除雪体制についてです。
この問題は、12月1日の除排雪計画説明会でも意見が出されていたと報道がありました。雪の季節になると、本来、バスベイがあってバスがそのスペースにおさまるはずが、雪のためバスが車道を塞ぎ、混雑の原因になっていることがあります。また、置き雪のために路側帯も雪に埋まり、1車線丸々塞いでしまうこともあります。これは市道だけではなく、国道や道道も同様です。バス停留所付近の市道の除雪について、バスが車道を塞がないような除雪を求めるとともに、国道、道道についても、同様の要請を関係機関に行うよう求めます。
バス停留所そのものの除雪も行き届いていません。バス事業者が各バス停留所の除雪を行っていますが、バスの入り口と出口の雪を少しどけるだけであり、バスに乗車しづらくなっています。市としてこのような問題をどのように解決をするお考えか、お示しください。
次に、公共交通に関する協議会の設置について伺います。
函館市では、昨年5月に地域公共交通総合連携計画をつくりました。この計画は、地域公共交通の活性化及び再生に関する法律に基づいて、協議会での協議を経てつくられています。そして、この協議会が地域公共交通調査事業という国の補助金を活用して現況調査を行い、函館市もアンケート調査を行いました。そして、公共交通の現状を踏まえた対策を計画しています。函館市では公共交通に関連して2000年度以降、12の計画、調査が取りまとめられていますが、小樽市の場合は同時期にどの程度の計画、調査があるのか、計画・調査名も含めて示してください。
また、現在、公共交通の充実・整備にかかわって検討している内容があれば示してください。
函館市生活交通協議会には、学識経験者やバス事業者、ハイヤー協会、労働組合、町会、運輸局、警察など、関係機関により構成されています。人口減少が進む中で、将来的にどのような交通システムが小樽にとって必要か、事業の採算性と市民ニーズとをどう結びつけるかが課題になってきます。地域公共交通の維持のためにどうしたらいいか総合的に検討するために、国の補助が受けられる協議会の設置が必要です。市長の見解をお答えください。
以上、再質問を留保し、質問を終わります。(拍手)
○議長(横田久俊)理事者の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)市長。
(森井秀明市長登壇)
○市長(森井秀明)小貫議員の御質問にお答えいたします。
初めに、バス停留所の問題について御質問がありました。
まず、バス停留所の上屋設置についてですが、上屋の設置に対する市の補助につきましては、バス停留所の上屋の設置は基本的にはバス事業者が行うべきものであり、現在、市の財政状況では、市で設置基準をつくり、補助制度を導入することは難しいと考えております。
次に、夏の間のベンチの設置を推進する方策の検討につきましては、上屋同様にバス事業者が設置すべきものと考えますが、市としましても、何かよい方策がないか考えてまいりたいと思います。
次に、小樽築港駅のバス停留所についてですが、まず、小樽築港駅のバス停留所の現状に対する見解につきましては、以前のバス停留所はバス利用者のマナー等の問題から移転することになり、その際、小樽築港駅周辺での設置をバス事業者が町会、小樽開発建設部等と協議しましたが、地先の了解が得られず、移転先が現在の場所しかなかったものであり、やむを得ないものと考えております。
次に、小樽築港駅にもう一か所バス停留所を設置することにつきましては、移転の経緯もあり、大変難しいことと考えますが、市としてできることがあれば、バス事業者と協力してまいりたいと考えております。
次に、バス停留所の除雪についてですが、まず、バス停付近の市道の除雪につきましては、バス路線は大型のグレーダによる除雪作業が多く、細かな作業は難しいことから、積雪量によっては交通渋滞が生じている現状があるものと認識をしております。これまでもできる範囲でバス停留所に配慮した除雪に努めてきたところですが、特に大きな交通渋滞の原因となりそうなバス停留所付近については、今後、除雪路線調査の結果を参考に、工夫ができないか検討してまいりたいと考えております。
また、国道、道道の対応に関する要請につきましては、例年、国、北海道、小樽市、北海道中央バスの4者で、冬期間のバスの運行に関する意見交換を行っており、今後、バス停留所付近の除雪についても、課題として共有してまいりたいと考えております。
次に、バス停留所そのものの除雪につきましては、基本的にはこれまでどおりバス事業者で対応していただきたいと考えておりますが、利用者の乗降時における安全確保は必要であることから、市としても除雪作業において工夫を凝らす余地がないか、バス事業者と意見交換をしてまいりたいと考えております。
次に、公共交通整備のための協議会設置について御質問がありました。
まず、公共交通に特化した計画ではありませんが、本市の平成12年度以降の計画、調査のうち、公共交通に関連する計画の主なものにつきましては、平成15年策定の小樽市都市計画マスタープラン、平成20年の小樽市中心市街地活性化基本計画、平成21年の第6次小樽市総合計画が挙げられます。
次に、公共交通の充実・整備にかかわる検討につきましては、市内主要駅のバリアフリー化に関して話し合う場を設けるため、北海道運輸局、JR北海道、本市の3者による協議会を本年8月に立ち上げ、現在、JR銭函駅の早期整備に向けて協議を進めております。
また、市内バス路線などに関して、北海道中央バスと本市との間では、毎年、定例会議を開催し、同社からの情報提供によって現状や課題の把握に努めており、現在は高齢者等の支援策として、新規ノンステップバスの導入支援に向けた今後の対応について、協議を行っているところであります。
次に、地域公共交通を維持するための総合的な検討につきましては、本市の人口減少、高齢化が進む中、公共交通が地域住民の日常生活の移動手段を確保する上で重要な役割を果たしており、必要なことと認識をしております。
今後におきましては、国からの情報収集に努めるとともに、函館市などの先進都市の事例を参考としながら、本市の将来的な地域公共交通のあり方について、協議会の設置も含め、研究をしてまいりたいと考えております。
(「議長、20番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)20番、小貫元議員。
○20番(小貫元議員)再質問いたします。
まず、上屋の設置の問題について、単純に言えばできないということでした。
2014年に北海道運輸局が調査をしていまして、バス停留所でのバス待ち環境の不満はありますかと、こういう問いに対して、雨・風を防げないという回答がトップで300人中229人、次にバス停留所にあるとよいと感じる設備、これは雨をしのげる上屋がトップで300人中190人、先ほどベンチの話もありましたが、椅子という答えは300人中95人です。バス利用者の利便性を考えれば、上屋、ベンチの設置は必要です。
それで、この間、国の補助のメニューというのはどの程度検討されてきたのか、まずこれをお答えいただきたいのと、先ほど公共交通のほうで取り上げた函館市の地域公共交通総合連携計画では、バスの上屋補助として地域公共交通確保維持改善事業が掲載されています。要は、この補助事業を使って進めるのだということが載っているのですけれども、この地域公共交通確保維持改善事業のメニューを上屋設置に使うことができないのか、これについてはいかがでしょうか。
あと、ベンチについては、いろいろな方策を検討していきたいということでしたけれども、私が調べたところでいくと、実際の費用負担をしないで、寄附によってベンチを設置するという取組もやっていて、どこの自治体かという資料を持ってくるのを忘れましたけれども、企業や寄附者の名前を載せて、この人がこのベンチをつけてくれたのですよというような取組をやっているところがありますので、ぜひ全国の自治体の例を参考にして、前向きに考えていただきたいと思います。
次に、小樽築港駅のバス停留所の問題ですけれども、これは非常に切実な問題でして、このままでいいのかと言ったら、市長は、やむを得ないでしょうということを言ったのですけれども、現状は、このままではよろしくないと思うので、せめて今後何か考えていきたいぐらいの答弁はいただきたいと思っているのですが、ただ、バス停留所の設置については中央バスと相談していきたいという答弁がありましたので、中央バスとよく話し合っていただきたいと思うのですが、それで第一に問題視しなければいけないのは、市民である利用者が不便をしていると、そういうことが第一だと思います。
先ほど量徳寺前のバス停留所の話をしましたけれども、このバス停留所にとまるバスの便は桁違いです。平日に4路線、234便が停車します。小樽駅前方面から新光方面に向かうバスは若竹町、小樽築港駅、東小樽、逆はもちろん東小樽、小樽築港駅、若竹町と、こういう順になるのですけれども、この所要時間を見ますと、若竹町と小樽築港駅の間は、新光方面行きは2分、小樽駅方面行きは1分と、こういう状態です。それで、逆の場合ですけれども、東小樽と小樽築港駅との間は、新光方面は2分、小樽駅方面は3分ということで、本来2分、2分という区分でバス停留所が組まれなければいけないのが、小樽駅方面に明らかに寄っているという状態になっているところです。このような現状を見て、やはりバランスがとれていないと私は思うわけです。
先ほど本質問で取り上げたように、現状のバス停留所で便利になった人もいると思うので、そこをまた移動するという話になると、また不便になる人が新たに生まれてしまうということになります。だから、新しいところをどこかに設置するという方法が一番いいのではないかと思います。方法は幾つかあると思いますが、二つほど提案するので、市の見解を示してください。
まず一つ目、市営住宅1号棟の前に停留所をつくること。
もう一つ、思い切って開発局と相談して、国道に右折レーンを設置して新光方面のバス停留所と併用する。要は、小樽築港駅に入ってしまうと。それで右折で出ていくと。これは開発局や関係交通機関との連携も必要ですけれども、こうなれば文字どおりこの二つは築港駅前のバス停になりますが、それは明らかに無謀なプランだというのであれば、そのように言ってください。
(発言する者あり)
バス停留所の次に、除雪の問題は別の機会で取り上げます。
あと、公共交通整備のための協議会の設置、これが、私の今回の一般質問の全部をつなぐ柱になっていまして、結局、バス停留所の上屋のことも、新しい停留所をどうするかということも、事業者を含めさまざまな交通関係者と協議をして、どういう公共交通がこの小樽にとって必要かということが土台にないと、市民生活にどんなプランをつくっても、市民が安心して外に出かけられないという状況では、それぞれの政策が結局ばらばらになってしまいますので、やはり公共交通をどうやって整備するかという上で、この協議会の設置ということが必要だと思います。
それで、前向きな答弁をいただきましたので、あまり詰めるようなことはしないのですけれども、やはり先進事例ということでありましたので、国土交通省のホームページに交通に関する条例を定めている自治体のリンクがあります。石川県金沢市や熊本県熊本市、京都府長岡京市などがあるので、ぜひ参考にしていただきたいということで、これは意見として述べさせていただきまして、再質問を終わります。
○議長(横田久俊)理事者の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)市長。
○市長(森井秀明)小貫議員の再質問にお答えいたします。
上屋の件でございますけれども、先ほど答弁をさせていただいたように、現状では財政状況も含めて厳しいというふうに考えているところでございます。
しかしながら、今、先ほど、国の補助メニューのことをお話しされていたかと思います。今まで原部で調べた中では、上屋に国の補助メニューが直結できないものではないという判断をしていたところだったのですが、今、小貫議員がお話しされたその補助メニューが上屋に対して直接結びつく可能性のあるものがあるのであれば、それはもう一度検討事項として見定めていかなければならないというふうに思っておりますので、それも改めて調査をさせていただきたいと思います。
また、寄附によるベンチという取組は、今までもさまざまなところで取り組まれているという話は聞いております。そのような方策も含めて、ベンチの可能性においては考えていきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
また、小樽築港駅のバス停留所については、御指摘のとおり、以前の場所からずれて、やはり市民の皆様にとっては不便を感じていらっしゃるということは事実かと思います。今、御提言があった部分も含めて一度、たぶんバス事業者では、その可能性も鑑みながら取り組んだ結果、今のところに移転されたと思っておりますので、そのことをいろいろ鑑みますと、簡単ではない、難しい問題だと思っておりますが、しかしながら、もう一か所のバス停留所を設置するということにおいて、市民の皆様の要望であったり、また、バス事業者としても必要だという観点、さらには今、議会として小貫議員からもその御指摘等をいただいて、その皆様の思いが形になるということが大きく広がっていくようであれば、市としてもそれに向けて協力をしていくことは当然だと思っておりますので、それについてはバス事業者とも今後、意見交換をする中で判断をしていきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
最後の点においては質問ではなかったと思うのですが、小貫議員が御指摘のとおり、やはりこのまちにおける公共交通機関のあり方であったり、又は先ほども御答弁しましたが、よりよくしていくということにおいては、大変重要だと思っております。その中で、今、協議会の設置についての御提言をいただきましたけれども、その協議会の設置も含めて、よりよくしていくための手だてを研究、考えてまいりたいと思っておりますので、よろしくお願い申し上げます。
(「議長、20番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)20番、小貫元議員。
○20番(小貫元議員)再々質問します。上屋の設置の問題ですけれども、調査はしたが見当たらなかったということでして、ただ、少し残念だと思うのは、私は、今回の質問で、函館市の例を、こういう計画をつくっていますということは、本文にしっかり載せているのです。その計画をめくっていけば、このバス停留所の上屋設置の補助というメニューは出てくるところでして、たぶんその後もいろいろ調査してくださいと私、何度か言っていましたので、本当に全く活用できないのか、調査がそこまで行き届いていなかったのか、そのあたりどうなのでしょうかということです。
あと、小樽築港駅のバス停留所の問題ですけれども、前向きに協力していくような答弁をいただきました。それで、問題は、事業者がやるという態度よりも、やはり市も協力してやりますという姿勢で取り組んでほしいと思うのですが、結局、市の対応として今までは、こういう要望はありますけれどもたぶんバス事業者にどうしましょうかというような問いかけだったと思うのです。ただ、それでは現状、バス事業者としてはできませんと、こういう話になると思うので、そうではなくて、市としてはできればやはり実現をしていきたいと。市民のために頑張っていきたいと。そのためにどうすればいいでしょうかという問いかけを、先ほど千葉議員でしたか、問いかけをしてほしいという、いい聞き方だなと思いましたけれども、そういう問いかけをしていただいて、実現に向けて力を尽くしていただきたいという2点です。
○議長(横田久俊)理事者の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)市長。
○市長(森井秀明)小貫議員の再々質問にお答えいたします。
私の答弁以外に関しては、関係部長より答弁をいたしますので、よろしくお願いいたします。
私からは、小樽築港駅のもう一か所のバス停留所に伴うお話だったかと思います。問いかけをというお話でありましたが、基本的にはやはり停留所の設置というのは、バス事業者自身がその地域におけるニーズに鑑みながら設置されるのが本来だと思っております。しかしながら、御指摘のように、もともとあった場所から移転をしたという事実がやはりあり、それに伴って市民の皆様に不便が生じているという話が出ているのも我々も承知をしているところでございます。やはりそれを改めてバス事業者に、御指摘のように問いかけるということは大切なことだと思っておりますので、こちらからもバス事業者に対して、そのことも含めてアプローチをさせていただき、何とか市民の皆様の期待に応えられる環境を整えられるよう頑張ってまいりたいというふうに思います。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)生活環境部長。
○生活環境部長(渡辺幸生)上屋の補助メニューの件でございますけれども、私どももこの質問を受けましてから、函館市の地域公共交通網形成計画をインターネットで見まして、原部としても検討を始めたという状況でございますので、御理解いただきたいと思います。
○議長(横田久俊)小貫議員の一般質問を終結いたします。
(「議長、12番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)12番、鈴木喜明議員。
(12番鈴木喜明議員登壇)(拍手)
○12番(鈴木喜明議員)一般質問をします。
初めに、地方創生交付金不採択についてお聞きします。
今年10月下旬、地方創生を掲げる国が、人口減少対策として先駆性のある事業に取り組もうとする地方自治体への交付金の配分を選考した結果、小樽市は8月に単独型で申請した総事業費2,400万円のまちなか観光にぎわいづくり事業として、観光客の動態調査などの市場調査事業及び運河プラザの営業時間を延長するなどの運河プラザ機能向上事業が不採択になりました。この結果、市が予定していた各種事業を市の単独予算で賄うことになりました。
市は、地方創生交付金不採択の要因として、都会の高齢者を地方で受け入れるような事業が優先して採択されたようだとコメントされましたが、管内では単独型で積丹町の漁業系廃棄物資源利活用推進事業が、広域連携型はニセコ町、蘭越町、倶知安町のニセコエリア総合観光情報発信事業と余市町、仁木町の余市・仁木ワインツーリズム・プロジェクトが採択されました。また、石狩市では漢方生薬生産体制確立支援事業に6,000万円、旭川市では北の恵み食べマルシェ開催負担金に5,000万円の交付金配分があり、道内の単独型事業の採択都市は、札幌市をはじめ滝川市など16市にも及びます。
確かに、採択事業数は全国709件で、うち道内は47件、全国は853自治体からの申請総数1,153件に対する採択率は62パーセントでしたが、交付額の目安は市区町村が3,000万円から5,000万円と、交付額としては魅力的でした。
ここでお聞きをします。
前述の本市の分析では、都会の高齢者受入れ事業が採択されやすかったと触れていましたが、道内で採択された他都市の事業計画においては、そのような件はむしろ少なく、もともと本市の事業計画に新鮮味がなく、この地方創生交付金の趣旨に合致しないのではとの声も聞かれていますが、まちなか観光にぎわいづくり事業をあえて地方創生交付金へエントリーした理由と不採択になった理由の分析をお答えください。
また、そのようなアドバイスをいただける国とのパイプ役の不在について心配の声が聞かれますが、どうお考えですか、お聞かせください。
11月27日に、政府は、2015年度補正予算に自治体の人口減少対策を支援する交付金など、地方創生関連経費を盛り込む意向を示しました。同様の交付金の加配が行われるとしたら、ぜひとも今回のような不採択にならないよう、しっかりと真剣に取り組んでいただきたいと考えますが、いかがでしょうか、お答えください。
次に、北海道新幹線新小樽(仮称)駅周辺整備についてお聞きします。
去る10月14日、2016年3月26日に開業する北海道新幹線の東京-新函館北斗間の運賃と特急料金を合わせた普通車指定席の総額を2万2,690円に設定するとの報道がありました。この料金発表で、開業に向けた道内の機運が高まる中、小樽観光協会は、新幹線開業で特に東北の人々が北海道に来やすくなることを期待し、リピーター客の獲得につなげるため、11月に東京と沿線の仙台で観光キャンペーンを行ったと聞きましたが、その内容と市としての取組についてお知らせください。
また、今後、2030年度には小樽市郊外の天神地区に北海道新幹線新小樽(仮称)駅ができます。市は、その準備として、新駅周辺の商業施設のあり方やインフラ整備、小樽駅を含む中心市街地とのアクセスなど課題が山積する中、地域と市民と経済団体及び当事者であるJR北海道を含めた公共交通機関団体の意見をしっかりと聞き、新幹線と共存できるまちづくりを目指すべきです。
そのために市が来年度までに計6回開催する官民組織、北海道新幹線新小樽(仮称)駅周辺まちづくり計画策定会議が10月21日に初会合が開かれましたが、同会議は、森井秀明市長の意向で、6月の庁内会議で小樽商工会議所を正式メンバーから外したとの報道がありました。しかし、高岡市をはじめとした他都市の新幹線新駅周辺整備計画策定委員会においては、このように策定会議のメンバーから当地の商工会議所を正式メンバーから外すことはまれで考えられず、連携は必須なはずです。あえてそのような協力を断ち切る行動に出た経緯と理由について、詳しくお答えください。
また、結果的にそのようになったのであれば、今後、小樽商工会議所に正式な策定会議のメンバーとして協力を仰いでいくおつもりなのかお聞かせください。
3番目に、第2号・第3号ふ頭の整備と対ロシア貿易についてお聞きいたします。
10月27日の小樽税関支署の発表による小樽港の9月の貿易概況は、ロシア向け中古車や古タイヤの輸出の激減などで、輸出総額は前年度比71.7パーセント減の2億8,000万円と大幅減少しました。輸出入総額も同19.3パーセント減の31億1,800万円となり、7か月連続で前年同月を下回ったとあります。
本港の直近5年間の輸出入の全体の動向及び対ロシア貿易の状況と分析をお知らせください。
また、本市は小樽港でのロシア貿易促進に向け、10月18日から22日にかけ、市港湾室職員2名と市内の船舶代理店の社員3名の計5名で、ロシア沿海地方のウラジオストク市と姉妹都市であるナホトカ市を訪問し、北海道銀行の現地駐在事務所の協力を得て、現地の食品卸会社などに対し、小樽航路を利用した輸出拡大を訴えたと聞いています。
私は、当選以来、一貫して対ロシア貿易の重要性を説き続け、平成26年第2回定例会の一般質問の中では、対ロシアの貿易に対して旭川市などが圧倒的に道と連携を深め、本市は対ロシア貿易事業を行っている他都市に比べて意欲と情報量が欠けていると断じました。
このたびのソフト事業は、一歩踏み込んだ歓迎すべき事業です。その訪問内容と成果及び今後の展望についてお知らせください。
帰樽後、市港湾室は、「現地の需要を把握し、情報を日ロ双方の業者に伝えることで、小樽港を利用した貿易拡大に結びつくと期待している」とコメントしていますが、業者に伝える方法として、産業界、すなわち経済界との連携が必要となり、同時に道との連携も深めていかなければなりません。現状、対ロシア貿易拡大事業での市と経済界との連携状況及び市と道との連携状況を御説明ください。
次に、ハード事業として、今年度から小樽港第2号ふ頭をロシア貨物船向けに整備するとありましたが、その目的と内容をお知らせください。
クルーズ客船誘致は本市の長年の悲願で、石倉倉庫が集積し、歴史的文化価値のある建造物が身近に見られ、山海の味を堪能できる観光資源が豊富な本市において、旧国鉄手宮線跡地にも近く、産業遺産としても価値が高い第3号ふ頭を中心としたクルーズ客船誘致の優位性は、道内、道外の他港に比べても高いと思われます。
就任直後の市長の記者会見では、その重要性を否定するような発言があり、国の関係省庁の落胆を誘いましたが、その後の第3号ふ頭及びクルーズ客船誘致に対する考えと関係省庁への働きかけがありましたら、具体的にお示しください。
11月25日、道は、アジアと欧州を結ぶ物流ルート、北極海航路の利活用に向けた方針の素案をまとめました。国や市町村、民間企業との連携や北極海航路の拠点となることを目指すロシア・ムルマンスク州の欧州との協力体制構築など、同航路に関係するロシア、欧州との交流促進などを取り組むこととし、道内の港湾が北極海航路の拠点となることで、道産食品の輸出促進や国内の物流網強化につなげ、同航路による道内への波及効果を道民に示す取組も行うとしました。来年1月に原案を取りまとめ、2月に策定するとのことです。
私は、平成25年第2回定例会代表質問の中で、24年12月、プーチン大統領の年次教書演説の中で、北極海航路開発の強化が表明され、25年4月、安倍政権で閣議決定された海洋基本計画を受け、道は、アジア太平洋地域とヨーロッパを結ぶ航路として、北極海航路可能性調査報告書の中で、北極海のロシア領海を航路とする北回りルートを取り上げたことを挙げ、小樽港での研究を促しました。
今回の道と本市での取組についてお聞かせください。
4番目に、小樽医療ツーリズムについてお聞きします。
11月20日、旭川市で、市中心部の再開発事業の一環として、医療機関と健康関連施設などを組み合わせた大型複合施設の建設がJR旭川駅南側で計画されていて、道北の予防医療の拠点を目指すとともに、旭川市が推進する医療ツーリズムの受入れにも力を入れるとの報道がありました。
本市では、先立つこと10月下旬、北京、上海、広州などの中国旅行業者の関係者ら約10人の視察団が小樽市立病院を訪れ、がん発見に有効な陽電子放射断層撮影装置(PET)にコンピュータ断層撮影装置(CT)を組み合わせたPET-CTなどを見学したと聞きました。同病院の岸川和弘医師や小樽商科大学の伊藤一教授が中心となって行っているメディカルツーリズム研究会が視察団を招いたともお聞きしています。中国では、富裕層が日本の医療施設で検診を受けるケースが目立っていることや、検診料が1人当たり十数万円から50万円ほどであること、医療ツアーの参加者が医療施設での検診のほか観光客の一面を持つことは、医療設備も重要な地域資源になり、外国人富裕層の来樽にもつながると考えられています。
市立病院は、市民本位の病院との側面もあるが、インバウンドの有効なツールになる可能性は否めません。今回の医療ツーリズムの取組について、その内容と評価、今後の展望などについてお答えください。
5番目に、ふれあいパスについてお聞きします。
市は、高齢者の積極的な社会参加を促す目的で、70歳以上の市民を対象に交付していた市内路線バス運賃の助成制度、ふれあいパスについて、来年度から利用制限を設ける見直し案を出しました。理由は、市内の70歳以上の人口は増加傾向にあり、市の推計では2014年度の約3万5,000人から2023年度にピークの約4万人に達すると予測され、そのため市は、財政負担の上昇を抑制するため、2023年度までの事業費が年間1億5,000万円前後におさまるように負担抑制するためとのことで、見直し案の内容は、これまで制限していなかった1人当たりの回数券購入数を、市が2014年度行っていた利用実態調査によると、パス交付者の約78パーセントの年間購入数が15冊以下だったことから、年間15冊以下に限定し、かわりに回数券の値段を1枚120円から110円に引き下げ、利用者の負担軽減も図るとのことです。
厳しい財政状況の中で本制度を持続していくための必要措置とはいうものの、いただいた資料である小樽市ふれあいパス利用状況調査結果の内容では、確かに15冊以下の購入が78.3パーセントでありました。しかし、逆に16冊以上購入された方が4,400人以上いたということで、負担が1枚につき10円減ることは購入者の利便性を上げることにはなりますが、しょせん総予算を抑えることは必ず誰かの利便性が損なわれるということです。この調査では、購入冊数が多い人の購入動機と実態が示されておらず、冊数の制限が今後、同制度の目的である高齢者の積極的な社会参加を促すことを現状からどれほど阻害するものなのか、類推することができない状態です。見直しに当たっては、厳しい財政状況の中と説明されていますが、今後の財政状況の見通しをお聞かせください。
次に、事業費を1億5,000万円前後に抑えるとありますが、この数字の根拠と見直し案による財政抑制効果はどの程度になるかお示しください。
結論的になりますが、見直し案を提案するなら、ぜひ再度、購入冊数が多い人の購入動機と実態を調査し分析した上で、同制度を維持しながら、高齢者の積極的な社会参加を阻害することが最小限になる提案をしていただくことを望みますが、いかがでしょうか、お答えください。
6番目に、小学生までの医療費無料化についてお聞きします。
小学生までの医療費無料化は、森井市長の公約の柱であり、その公約に寄せる期待の下、支持された方も多かったとお聞きします。就任後の記者会見でその件について聞かれた市長は、財政と相談してなどの発言をし、具体的な制度導入時期について言及しませんでした。まさに支持者との約束であるその公約の実行を望む声が高まっている中、平成28年度予算に織り込むべく、現在、庁内の政策検討会議などを通じて、制度設計と継続可能な財政的裏づけを模索中とは思います。
また、交付税の算定も決まらないままの財源状況では、財政的根拠を示すことは難しいことは理解していますが、市長公約ですので、この第4回定例会にしっかりとしたたたき台を提示できないようでは、議会との議論も深まらず、せっかくのいい制度も中身や財政的裏づけなどの説明不足により、新年度予算の組立てに支障を来す懸念さえあります。ぜひとも幾通りかあると言われる新制度案を絞り込んで決定し、早急に提示していただきたいと考えます。
まず、平成28年度予算に盛り込むのか、そうならば現在の制度設計の進捗状況及び財政的な裏づけをどう考えているのか、お示しください。
7番目に、周産期医療と産後ケアについてお聞きします。
女性にとって、住んでいるまちで出産したいという思いは切実ですが、産婦人科医の不足と偏在が進んでいる道内では、産む場所探しに苦労する、いわばお産難民が続出しているのが現状です。
市立根室病院では、分娩の扱いを休止した2006年度を境に、新生児の減少がとまらない状況が続いています。
地元で産めない状況はまさに地域の衰退に直結するとも言われる中、小樽協会病院が分娩休止を行ってから5か月がたちました。同病院は、北海道医療計画、北海道周産期医療体制整備計画に基づく後志二次医療圏、小樽・後志で唯一の地域周産期母子医療センターに認定され、その周産期母子医療センターは、周産期を対象とした医療施設で、産科、小児科を備え、周産期にかかわる比較的高度な医療行為を常時担う医療機関でもあります。同病院の分娩休止を受け、市内には分娩を行える医療施設が1か所という事態が続いています。このままでは出産をためらう女性が増え、少子化に拍車をかける悪循環ともなり得ない状況です。
また、市内の個人病院1か所の分娩施設では能力に限界があり、高齢出産の多い現状では、地域周産期母子医療センターの再開は一刻を争う事態です。
小樽協会病院の分娩再開は当然、道との連携は必要で、森井市長の公約にもうたわれている最重要課題です。
今年の出生数について、市内、市外別に、昨年と比較してお示しください。
また、最新の道との協議状況及び小樽協会病院での分娩再開に向けた市長のお考えをお示しください。
また、日本産科婦人科学会によると、30年ほど前には1割ほどだった女性産婦人科医の割合は、2012年には3割に増え、特に20、30代では約6割を女性医師が占めるとのことですが、女性医師の復帰は産婦人科医の増加に結びつくと期待されています。
小樽協会病院と協力し、女性産婦人科医の復帰、招聘についての方策などのお考えはありませんか、お答えください。
札幌市は、高齢出産の増加や核家族化、他世代での同居が減って、産後に頼れる人のいない母親が増え、授乳にふなれなまま退院し、育児の不安や疲れが産後鬱や子供の虐待につながったり、第2子以降の出産をためらわせるケースがあり、近年、産後ケアの必要性が指摘されてきた中、母親を心身両面から支える産後ケアへの支援を通じ、育児の不安を和らげるため、2016年度から産後の母親が同市内の助産院などで静養したり、赤ちゃんへの授乳など育児指導を受けたりする産後ケアの費用の一部を助成することとしました。道内では、函館市が本年10月から宿泊型への助成を始めたと聞きます。
予算を伴うことなので、前述の札幌市や函館市のようにすぐにとはなりませんが、産前産後ケアを充実させ、妊娠期から切れ目のない支援体制は必要と考えますが、本市の産前産後ケアの現状と今後の方針をお示しください。
8番目に、学校給食におけるアレルギー対応についてお聞きします。
学校給食の現場では、近年、食物アレルギーのある子供への対応が課題となっています。14年度、食物アレルギーと診断を受けた児童・生徒は、3年前に比べて、小学生で3.82パーセントから7.67パーセントで約2倍、中学生で6.22パーセントから8.93パーセントと約1.4倍に増えました。今や1クラスに1人いても珍しくない状況です。
給食対応は自治体によって差が大きく、私は、平成25年第1回定例会一般質問で、この学校給食におけるアレルギー対応について質問しました。「アレルギー源として特に注意している食材は、そばと牛乳であり、そばは提供せず、うどん、ラーメン、スパゲッティを提供しております。体質やアレルギーにより牛乳が飲めない児童・生徒に対しては、代替として麦茶を提供しております。また、これ以外の食物アレルギーを持つ児童・生徒への対応は、各学校において、アレルギー疾患を持つ児童・生徒の調査を行い、その調査と詳細な献立表に基づき、アレルギーを引き起こす食材の入った給食を食べないよう指導している」との答弁でした。
先日、胆振管内厚真町のように、代替食に加えて取り組む共通献立などの事例が紹介されましたが、安全に調理するための個別の調理場の用意や人員不足が壁になり、詳細な成分を記載した献立表を配る、牛乳をお茶にかえるにとどまっている自治体も少なくありません。
本市の学校給食センターが開設されてからのアレルギー対応への変更点と、今後、本市の学校給食におけるアレルギー対応についてお聞かせください。
また、エピペンについても、「エピペンはアレルギー症状のある児童・生徒が医師の処方に基づき、自己管理するものであり、一時的に学校で預かり、万が一の場合使用することができるものでありますので、学校で常備し使用することはできないこととなっております」との答弁をいただきましたが、再度、現状の対応についてお聞かせください。
9番目に、児童・生徒の学力向上と生活面についてお聞きします。
11月7日、本市の小学6年生と中学3年生が対象の全国学力・学習状況調査の結果が発表されました。教科に関する調査の結果では、小・中学校の全10科目で全国平均を下回ったものの、小学校の国語、算数の応用編で全道平均を超え、若干の改善傾向が見られたが、学習意欲に関する調査では、小・中学校とも理科の学習意欲が全国に比べて低い結果となりました。過去3年間、ほぼ全科目で全国・全道平均を下回っている現状です。学力低迷を受け、教師が黒板の使い方や生活指導の方法を統一するなど、小・中学校とPTAが協力して説明会を開き、児童・生徒の生活習慣の改善を話し合うなど、学校独自の取組が増えてきているとは聞いていますが、満足いく基礎学力習得状態にはまだまだです。
この中では、学力向上と教員のスキルアップを図る道教委の指定校になって3年目の稲穂小学校が、今年度の学力テストの全国平均を大きく上回る成果を出しました。上林教育長が小樽の学力向上には、他校の指針となるようなモデル校が必要ではと考えていた。小樽の教育現場では、長年、お互いの授業や学校方針に干渉せず、平等性を重視しすぎて競争を避けてきた風潮があると本市の教育環境の背景を分析した上で、「横並び意識から脱却し、全ての学校が切磋琢磨していくのが望ましい」と話されました。まさに正論であり、賛同するところです。もっと詳しく御見解をお示しください。
生活面では、小樽の児童・生徒の家庭学習時間が全国、全道に比べて短く、また、スマートフォンやインターネットなどによるゲームの利用時間が全国、全道を大きく上回る傾向が続き、生活習慣の乱れなどが懸念される問題で、小樽市教育委員会と市内小・中学校教員でつくる情報モラル対策委員会は、インターネット利用に関する保護者アンケートを初実施し、結果を公表しました。結果は、小樽の子供のインターネット利用時間が長い実態と家庭でのアクセスに関しての放任ぶりがあらわになりました。市教委は2012年から、午後10時以降スマートフォンの利用を控える携10運動や音読運動の奨励を呼びかけてきたが、上林教育長は学校と保護者との連携が不十分だったとも認めていますが、児童・生徒の生活面についての現状の詳細な認識と今後の方針についてお示しください。
10月中旬、札幌市教育委員会は、小学校と中学校の9年間の義務教育を一貫して行い、中学進学時に増える中1ギャップを解消する狙いを含めた小・中一貫義務教育学校の設置に向けた検討を始めました。
義務教育学校は、今年6月に成立した改正学校教育法により、16年4月から、学年の区切りを4・3・2や5・4など柔軟に設置できるようになりました。義務教育学校をめぐっては、教員は原則として小・中両方の免許が必要になり、9年間の教育カリキュラムを作成するなど、ハードルの高い部分もありますが、検討する自治体も増えていると聞いています。オホーツク管内斜里町が来年4月にも町内の小・中学校に導入する方針で、同管内小清水町や釧路市も検討を始めています。
そこで、教育長にお聞きします。
先ほど述べた他校の指針になるモデル校を望むなら、小・中一貫校という考えもありますが、この点についての検討課題並びに現実性をお示しください。
最後に、森井市長に、市長の行政指針についてお聞きします。
質問の1番目の地方創生交付金不採択については国、2番目の北海道新幹線新小樽(仮称)駅周辺整備については経済界、3番目の第2号・第3号ふ頭整備と対ロシア貿易については国と道と経済界、7番目の周産期医療については道と、森井市長がお役目としてついておられる市役所だけでは立ち行かなく、各組織と連携が必要なところですが、それぞれについての連携の必要性と現状の御認識をお聞かせください。
また、議会、経済界と溝を深めているとの報道がなされていますが、市長の認識と、なぜそのような事態に至ったのか、市長なりの御見解をお示しください。
就任直後から森井市長には国や道とのパイプがなく、施策の相談や助言をいただくルートが見えず、連携をとりにくいのではという声も聞かれましたが、現在、国、道、経済界とどのようなルート、パイプ役を使って小樽の現状の陳情や各機関、団体との協議を行っているのかを、具体例を挙げてお示しください。
また、連携にかかわりアドバイスをいただいている国会議員、道議、省庁関係者、道庁関係者、経済人などをお示しできたらお答えください。
もちろん連携が不要というならば、その理由を含めてお聞かせください。
以上、再質問を留保し、質問を終わります。(拍手)
○議長(横田久俊)理事者の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)市長。
(森井秀明市長登壇)
○市長(森井秀明)鈴木議員の御質問にお答えいたします。
初めに、地方創生交付金不採択について御質問がありました。
まず、地方創生先行型上乗せ交付のタイプⅠに応募した単独型のまちなか観光にぎわいづくり事業につきましては、実施計画書の提出に当たり、内閣府の要件チェックを経ておりますので、交付金の趣旨に合致しないとは考えておりません。
タイプⅠの応募に当たっては、本市の主要産業である観光の新たな展開を図るため、中心市街地において歩行者交通のハブを設けることで、観光客の動線を延長するための誘因を強化するとともに、滞在時間の延長により経済効果を受け止める仕組みをつくるためには必要な事業であると判断し、申請したところです。
不採択となった理由の分析ですが、国全体で見ると、都会の高齢者を地方が受け入れるようなCCRC事業など、国の例示に従った事業が採択される傾向にあり、その中でも単独事業より地域連携事業のほうが採択されやすかったと分析をしております。
また、国との人脈につきましては、庁内各部局において有するネットワークのほか、道内選出国会議員や省庁関係者で北海道や小樽にゆかりのある人などの人脈を効果的に活用してまいりたいと考えております。
次に、地方創生関連交付金が不採択とならないよう取り組んでいただきたいという御要望につきましては、本市としましても、今回のように交付金が不採択となる事態は避けたいと考えております。財源確保の観点からも交付金の活用は重要と考えておりますが、一方で重要業績評価指標の設定とその達成度の進捗管理、事業を実施するための部署など、人員の確保も含め、後年度負担も大きいと考えております。そのため、応募するに当たっては、取り組む事業の妥当性、効率性も含め、慎重に検討するとともに、可能な限り情報収集を行い、官民協働や広域連携の仕組みを構築するなど、国の方向性を見極めながら、採択の可能性を高めてまいりたいと考えております。
次に、北海道新幹線新小樽(仮称)駅周辺整備について御質問がありました。
まず、今年11月に行った東京と仙台での観光キャンペーンの内容につきましては、小樽観光協会と市が北海道新幹線の利用が見込める東京や東北地方をターゲットとし、11月10日から12日まで東京都内の旅行会社30社、13日には仙台市内の旅行会社20社を訪問し、小樽観光についてのPRを行いました。また、14日にはJR仙台駅で街頭キャンペーンを行い、小樽や北後志のマップやパンフレットを配布しております。この事業につきましては、企画、準備段階も含め、市と観光協会が協働で実施したものであります。
次に、小樽商工会議所が北海道新幹線新小樽(仮称)駅周辺まちづくり計画策定会議に参加していない経緯と理由並びに今後の協力要請につきましては、商工会議所が事務局を務める北海道新幹線建設促進小樽期成会が市に先行して北海道新幹線の有効活用について提言書を取りまとめていたことから、計画策定会議では、その経験や知見に基づいた助言をいただくアドバイザーとしての参加をお願いしたところです。しかしながら、商工会議所からはアドバイザーではなく一委員として参加したいとの意向が示され、初会合までの間にアドバイザーとしての参加に御理解が得られず、結果的に不参加となったものであります。
また、今後につきましては、計画策定会議においては、商工会議所から助言をいただくことで議論がより深まると考えておりますので、引き続きアドバイザーとして協力していただくことを含め、協議をしてまいりたいと考えております。
(発言する者あり)
次に、第2・第3号ふ頭整備と対ロシア貿易について御質問がありました。
まず、小樽港の直近5年間の輸出入の動向につきましては、平成22年が58万6,991トン、23年が56万8,475トン、24年が52万5,293トン、25年が48万6,791トン、そして直近の26年が46万1,522トンとなっております。このうちロシア貿易については、22年以降は約10万トン台で推移をしてきたところですが、昨年以来続く大幅なルーブル安の長期化によりロシア国内における購買力の低下が続いていることから、主要貨物である完成自動車のロシア向け輸出は、直近の今年7月まで前年比54.8パーセントと低調に推移をしているところであります。
次に、ウラジオストク市とナホトカ市訪問につきましては、まず、訪問の内容については、ウラジオストク市とナホトカ市に所在する輸出入に関連する商社や量販店などが6社、船舶関連の代理店が3社、経済関係団体が3社と、ナホトカ市行政府の計13団体を訪問し、小樽港のPRや取扱貨物に関する地元情報収集などを行ってきたところであります。
その成果につきましては、現地でのパイプ役となっていただける北海道銀行の現地事務所の方と一緒に、輸出入関連事業者を訪問、面談することができましたので、今後、具体的な動きに対応できる素地ができたと考えております。
今後につきましても、引き続き具体的な商談や貨物の動きに結びつけられるよう、今回の訪問で得られた現地とのネットワークを活用してまいりたいと考えております。
次に、経済界との連携につきましては、現地で把握した商品情報などについて、帰樽後、関連団体等との懇談会の場を通じて情報提供と意見交換を行ったところであり、今後もさまざまな機会を通じて、今回得られた現地ニーズや商品情報などについて情報提供に努めてまいりたいと考えております。
また、北海道との連携についてですが、ウラジオストク港とのRORO船航路の活用促進に向けて、航路開設以来、北海道の総合政策部や経済部と活発に情報交換等を行ってきたところであり、昨年は道が小樽港からウラジオストク港へ後志産の果物などの一般貨物試験輸送を行っております。道は今年度も同様の試験輸送事業を予定しており、こうした事業実績も道と連携しPRするなど、既存航路の利用促進に結びつけてまいりたいと考えております。
次に、第2号ふ頭整備の目的につきましては、既存岸壁の老朽化が著しいため、岸壁附帯施設等の改良を行い、ロシア船などの外航船の係留施設を確保するものであります。
また、整備の内容につきましては、第2号ふ頭の手宮側岸壁の上部コンクリートやエプロン、荷さばき地の舗装、防舷材などの改良を行うとともに、外航船に対応するためのフェンスなど、埠頭保安施設を整備するものであります。
次に、第3号ふ頭整備及びクルーズ客船誘致につきましては、まず、クルーズ客船の寄港は、大きな経済効果が見込まれるとともに、港や周辺の観光スポットなどのにぎわいづくりに結びつくものと考えております。クルーズ振興を図るに当たって、第3号ふ頭はJR小樽駅から至近の距離にあり、市街地や観光エリアからも近い点など、他の寄港地と比較しても優位性が高いことから、今後の客船誘致に向けた取組の中で、私みずからもその優位性をアピールしているところであります。
また、関係省庁への働きかけにつきましては、国土交通省公安局や観光庁などのほか、スムーズなCIQ体制の確保に向け法務省を訪問するなど、国に対するさまざまな要望活動を行ってきたところであり、今後も継続をしてまいります。
次に、北極海航路に関する北海道の取組につきましては、北極海航路に期待される効果を踏まえ、道内関係者が共有すべき今後の取組の方向性を明らかにすることを目的として、長期的な視点に立った取組方針の素案を策定したもので、今月からパブリックコメントを実施するとお聞きしております。
本市としては、平成24年度に北海道建設部が設置をした北海道北極海航路調査研究会に、道内のほかの港湾管理者とともにオブザーバーとして参画してまいりました。近年の日本における北極海航路の利用実績は、平成25年は3件、26年は実績なし、今年も1件とお聞きしておりますが、今後も北極海航路の動向や利用可能性につきましては、国や道を通じながら最新情報の把握に努めてまいりたいと考えております。
次に、ふれあいパスの見直しについて御質問がありました。
まず、今後の財政状況の見通しにつきましては、10月に策定をした小樽市中期財政収支見通しでは、平成28年度以降、単年度収支で多額の財源不足が生じると試算しているところであり、歳入では、人口減少に伴い、市税収入の増加が期待できない中、依存度の高い地方交付税においても、制度改革の影響が懸念される一方、歳出では、国の社会保障制度改革や公共施設の老朽化対策などにも対応していかなければならず、引き続き厳しい財政状況が続くものと考えております。
次に、1億5,000万円の根拠と見直しによる財政効果につきましては、平成26年度においてバス事業者の負担割合見直しを行ったことにより事業費が大幅に膨らんだこと、今後も高齢者の増加に伴い、ふれあいパスを含め、高齢者対策に係る事業費が増大をしていくことが見込まれることから、今後も制度を継続していくためには、市が将来にわたって負担できる目途として、事業費をおおむね1億5,000万円で推移するよう制度設計することが必要であると判断をしたところであります。
なお、現行制度のまま見直しを行わなければ、事業対象者がピークを迎える平成35年度で申し上げますと、約1億9,000万円の事業費が必要になると見込まれます。
次に、実態調査を再度行って新たな見直し案を提案してほしいとのことですが、市としましては、限られた財源の中、ふれあいパスを今後も継続するためには、制度の見直しが必要であると考え、このたびの案をお示ししたところであります。
しかし、見直しに当たっては、このたびの案に限らず、利用目的なども調査した上で、再度さまざまな角度から検討を行い、制度設計することが必要であるとの判断に至りましたことから、平成28年度は現行制度のままとし、引き続き検討することにしたいと考えております。
なお、本市の財政状況、本事業の現状と課題はお示ししているとおりでありますので、これを踏まえ、ぜひ議会をはじめ市民の皆様にも本事業のあり方についてお考えいただきたいと思っております。
次に、小学生までの医療費無料化について御質問がありました。
この公約の目指す最終形は、小学校6年生までの入院及び入院外の自己負担の無料化です。この無料化を実現するには、将来にわたり継続可能な財政負担の見極めが大変重要であり、平成28年度に一気に最終形を実現することは難しいと考えております。そのため、今定例会中に複数の拡大案とその財政負担をお示しし、議会議論も踏まえて判断した上で、平成28年度当初予算において公約実現に向けた一歩を踏み出したいと考えております。
次に、周産期医療と産後ケアについて御質問がありました。
まず、出生数につきましては、今年1月から10月までで申し上げますと、市内328件、市外157件、合計で485件で、昨年同月累計と比較をいたしますと、市内で58件の減、市外で12件の増、合計で46件の減となっております。
また、北海道との最新の協議につきましては、10月に小樽市周産期医療懇談会を設置したことについて報告したほか、小樽市の状況について協議し、その際に北海道としても医師の確保は大変厳しい状況であるとの説明を受けました。
小樽協会病院での分娩再開につきましては、医師不足により医師の確保が思うように進まない状況ではありますが、地域住民が安心して子育てできる環境を整えるためにも、早期に解決しなければならない問題であると認識しております。現在、小樽市周産期医療懇談会の会長として病院局長が医育大学などと協議を行っておりますので、その状況を踏まえて、今後の対応について検討してまいります。
次に、女性産婦人科医師の復帰、招聘についての方策につきましては、小樽協会病院では、北海道医師会で実施している女性医師等の復職支援のための研修受入協力医療機関として登録しているほか、日本医師会の医師の求人サイトである女性医師バンクにも登録し、医師の採用に向けて取り組んでいると聞いております。
また、院内保育室において24時間保育も実施しており、子育て支援の環境も整えていると聞いておりますが、本市でも各種の子育て支援施策を実施しており、今後においてもお話を伺っていく中で、可能な支援策を検討してまいりたいと考えております。
次に、本市での産前産後のケアにつきましては、まず、保健師などによるハイリスク妊婦への訪問、母親教室、産婦訪問や生後28日までの新生児訪問など、産前産後を通して行っております。
また、これらの事業を通じて継続支援が必要な方については、医療機関などとも連携をとりながら支援をしております。
今後もこれらの支援を継続し、妊娠期から切れ目のないよう母子保健事業に取り組んでまいります。
次に、私の行政指針について御質問がありました。
まず、国、北海道、経済界との連携につきましては、本市が抱える課題の解決や、活力があり住みよいまちづくりを進めていく上で、国、北海道、経済界をはじめとした関係団体と多様な意見や認識を共有し、連携、協力して取り組むことが必要であると考えておりますので、今後も関係団体等との意思疎通を図りながら、連携体制の構築に向け、努力をしてまいりたいと考えております。
また、議会、経済界と溝を深めているという報道についての私の見解ですが、私自身そのような認識を持っておりません。
次に、国などとの人脈につきましては、道内選出国会議員や省庁関係者など、北海道や小樽にゆかりのある方などからアドバイスをいただいており、陳情等の具体例としましては、後志総合開発期成会や北海道新幹線建設促進後志・小樽期成会における中央要望や道内要望などの実施に向け、お力添えをいただいております。今後も対話を重ねながら、その人脈づくりに努めてまいりたいと考えております。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)病院局長。
○病院局長(並木昭義)鈴木議員の小樽医療ツーリズムについての御質問にお答えいたします。
初めに、今回の医療ツーリズムの内容と評価についてのお尋ねがありました。
まず、小樽市立病院では、小樽商科大学と協同してメディカルツーリズム研究会を立ち上げ、外国人を対象とした医療ツーリズムの実施に向けた課題等について、調査研究をしているところであります。
このたびは、この研究会の事業として、中国人のモニターの方を1名受け入れ、10月29日と30日の2日間の検診コースを体験していただいたものであります。1日目は脳と骨盤部のMRIとPET-CTの検査を、2日目には心電図や甲状腺、頸動脈、心臓の超音波エコー検査を実施いたしました。
また、これに合わせて10月30日には、中国の旅行代理店の関係者や研究会のメンバーなど、十数名の視察、見学も行われたものであります。
今回のモニターの受入れでは、宿泊先や通訳の確保などの準備を医療ツーリズム専門の代理店が行ったことから、現場での混乱もなく終了しております。モニターの方からは、施設設備はコンパクトでありながら、機能面において十分すぐれており、サービス精神やホスピタリティーもすばらしいとの評価をいただいております。
次に、今後の展望についてお尋ねがありました。
まず、地域の皆様の診療を優先することが前提であり、医療ツーリズムにつきましては、診療に支障のない範囲で実施していきたいと考えておりますが、受入れ人数や検査項目の設定、通訳の確保などの課題があるものと認識しております。今後もメディカルツーリズム研究会の議論を踏まえて、実施に向け、積極的に取り組んでまいりたいと考えております。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)教育長。
○教育長(上林猛)鈴木議員の質問にお答えいたします。
初めに、学校給食におけるアレルギー対応について質問がありました。
まず、本市の学校給食センター開設後におけるアレルギー対応の変更点と今後の対応についてでありますが、開設前には、そばを提供しないこと、牛乳のかわりに麦茶を提供すること、詳細な献立表に基づき、アレルギーの原因となる食材の入った給食を食べないよう指導することなどの対応を行っておりました。開設後、平成25年11月に行ったアレルギーに対するアンケート調査の結果を踏まえ、牛乳への対応に加え、今年2月から新たに卵アレルギーの除去食と代替食の提供を開始いたしました。現在、小学校では9校17名、中学校では1校1名、計10校18名に提供しております。
今後、アレルギーの主たる原因となる27品目を使用していない食材を精選するなど、きめ細かな対応を行い、一層安全・安心な給食を提供してまいりたいと考えております。
次に、エピペンについてでありますが、エピペンは医師の処方に基づき児童・生徒が自己管理することが基本でありますが、万が一児童・生徒がエピペンを使用することが困難な場合、教職員がかわって使用することを想定し、これまでエピペンを処方されている児童が在籍している学校を対象に、看護師を講師に招いてアナフィラキシーショックの対応やエピペンの使用方法について研修会を行っております。
また、学校保健会や医師会が主催する食物アレルギーやエピペンに関する研修会に教職員を参加させるなどの対応を行っております。
さらに、平成26年1月には、エピペンの製造会社が作成したDVDや使い方のガイドブックを全小・中学校に配付し、各学校において校内研修などで活用を図り、全教職員が万が一の事態に迅速に対応できるよう指導しているところであります。
次に、児童・生徒の学力向上と生活面について御質問がありました。
まず、小樽の学力向上には、横並び意識から脱却し、全ての学校が切磋琢磨していくことが望ましいという見解についてでありますが、教育委員会では、小樽の学力を向上させるためには、学校の平準化を目指すのではなく、成果の上がっている学校をより伸ばして、その学校の教育実践を他の学校へ波及させることで、全体としてのレベルアップにつなげることが大切であると考え、これまでの4年間、秋田大学の教授を招いた特別研修講座や、学校力向上の指定校による実践交流会の開催、道内の先進校への視察研修、音読カップや詩コンクールの実施など、子供たちや教職員が互いに切磋琢磨することを期待し、各般施策に取り組んでまいりました。
その結果、学力向上はもとより、学校の組織力や人材育成の取組に成果を上げている学校のノウハウを吸収しながら、学校同士が切磋琢磨し、より質の高いものを目指そうとする機運が高まりつつあるものと認識しております。
私としては、学力向上には教職員の研修や家庭学習の充実などの取組だけではなく、子供たちの学習意欲を高めるための総合的な取組も必要であると考えております。今後も、まちづくりは人づくりの観点に立ち、子供たちが保護者や地域住民とともに社会に貢献する活動を行うことで、自分は社会の役に立ち、必要とされている存在であるという自己存在感や有用感を持たせる取組が必要であると考えており、ふるさと教育の一層の充実を図りながら、子供たちの総合的な学力の向上に努めてまいりたいと考えております。
次に、児童・生徒の生活面での現状の詳細な認識と今後の方針についてでありますが、本市においては、児童・生徒のテレビの視聴時間やゲームの時間、携帯電話やインターネットなどの利用時間が長く、家庭での学習時間が短いことが大きな課題でありますことから、携10運動や情報モラル教室の実施など、さまざまな取組を行ってまいりましたが、今年度の学力・学習状況調査結果においても改善の兆しが見られず、家庭における生活習慣の具体的な改善策が必要であると認識しております。
教育委員会としては、市内の実態をさらに詳しく調べる必要があると考え、昨年末には保護者を対象としたアンケート調査を実施いたしました。現在、アンケート結果を基に各学校の児童・生徒や保護者に市内でどのようなルールが必要か、また、そのルールを守るためにどのような取組が必要かについて検討をいただいており、来年2月までにそれらを取りまとめ、新年度には全ての家庭が統一的に取り組むルールを策定したいと考えております。
次に、小・中一貫校についての検討課題並びに現実性についてですが、小・中一貫教育は中1ギャップの解消や学力向上、教職員の授業改善の意欲の高まりなどに成果があると考えており、文部科学省通知によると、同一敷地に設置する施設一体型、隣接する施設に設置する施設隣接型、隣接していない敷地に設置する施設分離型で行う義務教育学校と、通常の小学校と中学校で一貫した教育課程の編成を行う小・中一貫型の小・中学校の二つの形態があり、設置者において教育上及び安全上の観点から、保護者、地域住民のニーズを踏まえ、適切に判断することが求められております。
本市における小・中一貫教育は学校の立地や施設の規模などの条件から、施設隣接型や分離型などが考えられますが、現在、中学校の教員が小学校で指導する乗り入れ指導や小・中合同の評議委員会の開催、小・中合同で全国学力・学習状況調査結果についての保護者向け説明会の実施などの取組を通して教職員の相互理解を図っており、これらの進捗状況を見極めながら、できるだけ早い時期に小・中一貫校を実現してまいりたいと考えております。
(「議長、12番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)12番、鈴木喜明議員。
○12番(鈴木喜明議員)それでは、要点を絞って再質問させていただきます。
まず、地方創生交付金の不採択の件をお聞きしました。
私が言った国とのパイプという意味は、国の担当機関、出先機関、国会議員等を通じて、その制度の真意や申請内容の妥当性又は採択されやすい手法などを的確に助言していただけたり、そのような立場の方を紹介していただける方ということで、人脈という形で、今、市長はおっしゃいましたけれども、そういう形なのです。
それで、先ほど市長からは、そういった方はいますということでお話がありました。小樽にゆかりのある方、また、道内選出の国会議員とおっしゃったのですけれども、少なくとも我々の知っている中で、もしそうで密にとって、そうであればある程度安心なのですが、それが見えないのですよ。ですから、先ほど言ったように、個人名を出すのはあまり好きではないですけれども、心配だったので誰かいらっしゃらないのかとお聞きをしたわけです。国会議員となりましたらオフィシャルの人でございますから、もしよろしければお名前を聞きたいということです。
それから、森井市長以前の市長の皆さんも、常々この人脈をつくることは本当に心がけていらっしゃいました。特に副市長にお迎えしたり、助役としてお迎えしたりとか、そういう点で道と協力を図ったり、いろいろそういうことをしているわけでありました。市長は現在、副市長がいらっしゃらないということで、そういった任を担う方がいらっしゃらないのです。そういう中で心配ですので、市長はそういうアドバイスを受けている方、手だてがあるのですかというのが質問であります。
それで、先ほど市長が、私の質問ではないけれども答弁で、不採択であったとき、後から道に、こうだった、ああだったということを聞きましたと。本来はエントリーするときにそういったことが聞けて、なおかつその意に沿った形でやっていただければ、採択そのものの可能性が広がると思うのです。それで、市長は、外部の審議会が決めるので手だてがないとおっしゃっていました。しかし、まさに今は、自治体間競争なのです。皆さんどこの市長も、そんなことは普通にわかっていることだけれども、いろいろな手を使ってそれを実現しようとする、そういう努力があるということなのです。それを紋切りでそういうのでないですから私はできませんというのは、小樽の市長として意欲に欠けていると思われますけれども、もう一回答弁をお願いします。
それから、新幹線の件であります。
北海道新幹線新小樽(仮称)駅周辺まちづくり計画策定会議の件で、商工会議所をなぜ外したのですかということを千葉議員もお聞きになりました。それで、協議をするということです。私の場合は、明確にアドバイザーとして協議するというお答えをいただいたわけです。先ほどは、協議するのでもしかしたら正式な委員としてというお話に行くかと思いましたけれども、明確に否定されました。
これは、私が先ほどの質問で言った中で、富山県高岡市など、私が調べた全国各地で設定された新幹線新駅舎周辺整備計画策定委員会で、当地の商工会議所を正式メンバーから外している例は見当たらないのですよ。それはなぜかといいますと、当然、必要だからなのです。市は、現在の小樽駅とのアクセスを考慮した上で、産業振興や道外観光客の増加による経済波及効果を求め、周辺住民に配慮した新駅周辺の整備を進めるべきと質問の中でも言いましたけれども、例えば新函館北斗駅前の整備では、整備区域を設定して、整備区域は新駅駅前通りを中心にコンセプトなど、それから中の交通施設、商業施設、業務地をいろいろ配置する、例えばこれがこれから行わなければいけない、その中で、今まだまだ中途な状態であります。商工会議所から先ほど言った提言をいただいて、これでいいよという話ではなくて、最終的には市のほうで区画整理なり、区画をきちんとやっていただいてインフラを整備する、その駒を経済界にしっかり一緒になって埋めていただいて、なおかつ民間投資をいただく、こういったことをしっかり見据えるためには、こんなところで手を離してはいけないのです。そういった中で、なぜ市長がアドバイザーにこだわるのか、これがわからないので質問したのです。
普通であれば、全国どこでもそのように外した例はない、なおかつこれからを見据えたときに、今、商工会議所とそのようなあつれきを起こすようなことはない、それから商工会議所から正式メンバーに請われているのにアドバイザーとして判断している、そういうことから判断すると、市長が先ほど言われたように、商工会議所とのこれから協議をいろいろやっていかなければいけないと申していたのは、うそになります。逆に言うと、きちんとこういうことを一連でいったら、絶対正式メンバーに残さなければならない、それしかないのです、方法としては。それなのに、どうしてあえて外すのか。
私は、この質問を聞くに当たって、原課といろいろ話しました。誰とは言いませんけれども、皆さんやはり市長がそういった形で商工会議所をアドバイザーに決定することに困っています。ですから、逆に言うと、正式な委員としてもう一度迎え入れる、私は、これが当然だと思うのですが、そのことをどうして拒むのか、これがはっきりわからなければ、私としては納得できないということです。
それから、三つ目になりますけれども、小学生までの医療費無料の件であります。
これは答弁によりますと、平成28年度の予算には盛り込みたい、小学校卒業までの全ての児童の医療費を無料とまではいかないが、段階的な一歩として一部、児童の医療費無料化を組み込むということです。そして、何通りかを今定例会で示すとのことです。
私は質問の中で、平成28年度予算に盛り込むなら、今定例会で素案をいただけないか、そして来年の第1回定例会で突然提案されるようでは説明不足が生じかねず、せっかくいい議案でもスムーズに審議できないかもしれないと言っています。
そして、聞きたいのは、何通りかということなのですけれども、財政的に不確定なということはよくわかっているということでお話をしたのですが、これが例えば数百万円単位から億単位までの幅があり、それこそ私は絞ってほしいということでこの中で言っているのです。絞るというのは、私の考えからすると、せいぜい二通りとか三通りだと思っています。そうではなければ、例えば財政が、先ほど言ったように数百万円から1億円の単位まで幅があれば、例えばいくら今、論議して、これがいいのではないですかとか、いろいろな話をしたところで、最終的には、では予算が合わないからだめですと、その論議が飛んでしまうのです。
それともう一つは、市長のこの小学生まで医療費無料というのは、1丁目1番地の公約であります。除雪もありますか。除雪と重大さは同じぐらいありますね。1丁目2番地ぐらいですか。まあ、いいです。そういった中で、確かに予算が幾らになるかわからないからそうだ、それも我々が予算のことをよく言うからわかるのですけれども、この大事なものに関しては、逆に言えば二通りぐらいに絞って、この予算は何とか確保するから、こことここの提案とか、そのぐらいの考えはないのかということを聞きたいのです。実際問題、選挙中、これをずっと言って、やはりかなりの母親から支持を得たわけです。ですから、逆に言うと、こことここは切っても、これにはこれだけ充てて、こういう制度をやりたい、だからこれかこれ、そのような出し方をしていただけないのかと。まだもらっていないからわかりませんけれども、そういったことを思うわけであります。そのぐらいでなければ、予算が余ったらこれの中でやりますという話ではないわけでしょう。市長の中では、これは公約の1丁目2番地でありますから、やはりしっかりそのことについて、腹を据えてやっていただきたいということであります。
それから、ロシア貿易の件であります。
これは、帰樽後、関連団体にこのことを報告しましたということですけれども、この関連団体というのはどこなのかお聞かせいただきたいです。
それから、この件につきましても、商工会議所等と水産業だったり、何かそういうところも含めて連携していかなくていいのか。というのは、先ほど何かいろいろ帰樽してからしっかり連携をとっていくというお話をしているのですから、商工会議所等とこういったことを含めて、せっかくの成果をお話ししないのか、そして協力を求めないのか、その辺につきましてお願いします。
最後に、市長は、溝ということで私はあると思わないということであります。ですが、今言ったように、北海道新幹線新小樽(仮称)駅周辺まちづくり計画策定会議の正式な委員から外された形、それから今まで第3号ふ頭でクルーズ客船を大事に育ててきた、それは先ほど言ったように重要だというお話があったのであれですけれども、ただ、そこもお聞きしたいのですが、どうして最初と考えがお変わりになったのか、例えば第3号ふ頭の件、最初からそうだったのですか。報道関係では、そういったことに対してあまり重要とは思わないというふうになっていたものですから、市長はあまりそちらに興味がないのかと思っていたのです。ところが、先ほどのお話だと、この可能性をかなり力説されて、自分でもそうやって紹介して歩くということですので、今はいいのですけれども、その変わられた理由、それと今言った溝があるとは思わないと言います、今言った商工会議所の関係、それから議会等のやりとりもあるのですけれども、世間的には溝はあるように見えるはずなのです。ですから、そのことについて全く溝を感じていないということについても、再度お聞きします。
○議長(横田久俊)理事者の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)市長。
○市長(森井秀明)鈴木議員の再質問にお答えをいたします。
私が答弁した以外の質問については、関係部長から答弁いたします。
1点目は、地方創生のタイプⅠのことでの質問だったかと思います。そのルートなどが見えないというお話の中で、鈴木議員御自身もおっしゃっていましたけれども、そういうものはさらけ出すものではないのではないかとお話しされていましたが、私自身も今この場でその御指摘のような形でさらけ出すものではないと思っておりますので、それについては答弁を差し控えたいと思いますが、しかしながら先ほどお話しされていたように、今までの市長も取り組んでいたように、私自身もそういうつながりは重要だと思っていますので、まだまだもっとそのつながりというのは深めたり、広げていくという必要性は私自身も感じておりますので、より構築できるようにこれからもしっかり取り組んでまいりたいと思っております。
そして、先ほどできませんというお話をしたということで御指摘がありましたけれども、先ほどのお話のように地方創生に伴う取組はトップランナー方式という形で、基本的にはそのような形で要望ということでは受け付けない、意味合いにおいてはできませんというお話がありましたが、情報収集ということそのものに関しては、これからももっとやっていかなければならないというふうに思っております。
今後においては、先ほど答弁させていただいたように、今回のように不採択というふうにならないようにするために、今回は国の例示に従っていれば可能性が広がったと我々としては受け止めておりますけれども、それだけではない情報をもっと密に得られるよう努力をしてまいりたいと思っていますので、よろしくお願いいたします。
そして、二つ目の新幹線のことでの商工会議所とのかかわり方ですけれども、鈴木議員からは「外した」という言葉がありますが、私自身は外したという認識を持っておりませんでした。しかしながら、御指摘のように、委員として参画したいというお話の中で、私自身、それなりの考えを持って提言させていただいたものですから、それが調整に至らなかったということでありますが、先ほど千葉議員のときにも答弁申し上げましたが、皆様からもそのような御指摘をいただいておりますので、私自身の思いもありますけれども、皆様の考え方も含めて協議をしてまいりたいと思っていますので、よろしくお願い申し上げます。
私からもう一点というか、二つあったかと思います。溝についてと、あと、当初私が話していたことと変わったのではないかというお話だったと思うのですが、クルーズ客船の取組についての話、第3号ふ頭についての話が、当初と今で変わったのではないかというお話ですけれども、私自身の認識として、そういう意識を持っているわけではございません。ですからこそ、先ほど答弁させていただいたように、今、クルーズ客船の誘致に伴っても、さまざまなところでPR等もさせていただいておりますし、それに伴う要望等も含めて、国なりその関係機関に対してアプローチをしておりますので、それ自体の変わったという考え方は持ってはおりませんので、それがまず1点でございます。
そして、溝のことにおいては、世間の方々がどのように感じていらっしゃるのかというのは私としても正確に把握はしておりませんけれども、私自身の認識としては先ほど答弁をさせていただいたとおりでございます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)医療保険部長。
○医療保険部長(小山秀昭)鈴木議員の再質問にお答えいたします。
小学生までの医療費無料化について、素案を絞れというお話ですが、ただいまの市長答弁にもありましたように、最終形は難しいということ、それと一歩でも前へ進みたいということですので、何らかの拡大案ということでございます。
明日の午前中、早い時間に配れるように指示はしておりますが、最終形を除いて3パターンをお示ししようと思っております。それぞれ一長一短ございます。金額も変わりますので、それらについてお示しして、この議会の中で御意見を伺って、これから判断していくということですので、御理解願いたいと思います。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)産業港湾部参事。
○産業港湾部参事(田中泰彦)鈴木議員の再質問にお答えいたします。
ロシア訪問について、答弁でお答えした帰樽後の関連団体等ということで話をさせていただきますけれども、今回、実際に職員が現地に直接行って生の情報を収集してきたと。そういう面も含めまして、実際に水産関係団体の役員会等で、今回の具体的な内容も含めて情報交換と意見交換をしたのが一つございます。
また、港湾関係でもさまざまな会議がありますので、今回訪れた訪問の内容等も情報提供いたしました。
また、今後も、商工会議所も含めて、今回どういう内容で具体的に現地との情報も含めて足がかりといいますか、そういうものにつなげる素地ができたと思っておりますので、そういうものも含めて今後さまざまな場面で、この今回のことについては情報提供をしていきたいと考えております。
(「議長、12番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)12番、鈴木喜明議員。
○12番(鈴木喜明議員)それでは、1点だけ再々質問します。しつこいようですけれども、新幹線の策定会議です。
先ほどから私は、説明して、今後のことも考えて、それから今までの流れも考えて、商工会議所が正式な委員になることを望んでいる、そして我々もそうしたほうがいいと、こういった助言をした中で、結局、嫌だと言っているのは市長だけなのです。そのようにとってよろしいのですかということなのです。それが先ほど言った溝そのものではないですか。
こうやってきちんと説明して、委員として入るのが普通で当然だと。そして、外れている自体がおかしいではないかという話をして、なぜわかっていただけないか、今、こういった形で即答というか、動きとしてそうならないのかということがわからない。その説明が先ほど言ってたように提言をいただいたからというのであれば、それはこの前、そして今回の会議については、現状走っていて、いろいろ現実は刻々と変わっているのです。ですから、それを一々決まったことを商工会議所に説明しに行って、また助言をいただいて帰ってきてという、そんな手間をかける必要がなぜあるのだと。わかりますか。ですから、今後の駅前の実際の動きも含めて必要でしょうと。なぜ向こうが正式な委員と請うているのに、そして他の委員の方々も何で入らないのだろうと、おかしいではないかと言っている中、市長のみではないですか、そのように言っているのは。先ほど言ったように、私の考えもあると。そうしたら、その考えを言ってください、なぜ私は入れたくないか。
○議長(横田久俊)理事者の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)市長。
○市長(森井秀明)先ほども答弁いたしましたけれども、そのことも含めて商工会議所の方々と協議をしてまいりたいと思います。
○議長(横田久俊)以上をもって、一般質問を終結いたします。
お諮りいたします。
ただいま上程中の案件のうち、議案第1号ないし第4号及び第9号ないし第20号につきましては、議長指名による9名の委員をもって構成する予算特別委員会を設置し、これに付託の上、審査することにいたしたいと思います。
これに、御異議ございませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)御異議なしと認め、さように決しました。
それでは、予算特別委員を御指名いたします。秋元智憲議員、髙橋龍議員、酒井隆裕議員、斉藤陽一良議員、鈴木喜明議員、酒井隆行議員、中村吉宏議員、中村誠吾議員、小貫元議員、以上であります。
なお、委員中事故ある場合は、所属会派において補充することといたします。
次に、議案第5号ないし第8号及び第21号につきましては、総務常任委員会に付託いたします。
日程第2「請願及び陳情」を議題といたします。
本件につきましては、別紙お手元に配付の議事事件一覧表のとおり、所管の常任委員会に付託いたします。
日程第3「休会の決定」を議題といたします。
お諮りいたします。
委員会審査のため、明12月11日から12月17日まで7日間、休会いたしたいと思います。
これに、御異議ございませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)御異議なしと認め、さように決しました。
本日は、これをもって散会いたします。
散会午後7時40分
会議録署名議員
小樽市議会議長横田久俊
議員髙橋龍
議員松田優子