開議午後1時00分
○議長(横田久俊)これより、本日の会議を開きます。
本日の会議録署名議員に、安斎哲也議員、酒井隆行議員を御指名いたします。
日程第1「議案1号ないし第51号並びに報告第1号及び第2号」を一括議題とし、これより一般質問を行います。
通告がありますので、順次、発言を許します。
(「議長、24番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)24番、山田雅敏議員。
(24番山田雅敏議員登壇)(拍手)
○24番(山田雅敏議員)一般質問をいたします。
最初に、まちづくり助成制度について伺います。
国の都市再生整備計画事業は、地域の歴史、文化、自然環境などの特性を生かした個性あふれるまちづくりを実施し、全国の都市の再生を効率的に推進することにより、地域住民の生活の質の向上と地域経済・社会の活性化を図ることを目的として、平成16年度にまちづくり交付金制度として創設された制度と認識しています。
近年、まちづくり情報サイトや財団法人まちづくり市民財団では、まちづくり助成事業や助成金の応募資格、委細なども紹介しているとお聞きします。
本市では、まちづくり助成制度を通じ、まちづくり団体、町会、NPO法人に支援をしていますが、制度の概要や方法、期限などの周知が十分ではなく、なかなか利用されていないと聞いています。
最初に、まちづくり団体や町会などの活動を応援する交付金や助成事業などが小樽市のホームページで示されていますが、このうち、平成26年度にまちづくり団体などが利用した助成事業名と、その概要や利用実績をお聞かせください。
また、まちづくり団体などによるまちづくり助成制度の活用が増えることで、本市にどのような効果があるのか、お聞かせください。
まちづくり団体などにまちづくり助成制度をより利用してもらうために、今後、本市としてどんな工夫ができるのか、見解をお聞かせください。
次に、人口減対策について伺います。
政府の人口減対策と地方創生の最終案がまとまったと聞きます。
戦略の内容は、若者の東京転入超過の抑制を当面の目標と設定、地方に今後5年間で若者30万人分の雇用目標を掲げ、地方の雇用対策と人口増への取組と聞きます。
最初に、若者の都市への流入を抑制するための対策が示されましたが、その対策を数字なども交えお聞かせください。
次に、国は、地方自治体にも地方版総合戦略の策定を求めていますが、本市では、昨年8月に人口対策庁内検討会議を発足させ、施策の方向性や行う事業を1年かけ検討されています。
そこで、半年過ぎ、中間までの議論の中で、大まかな議論や方向性、方針などをお聞かせください。
次に、関連して、移住・定住策についてお聞きいたします。
今年度も、道央圏の北広島市をはじめとする各自治体が移住促進・定住対策に知恵を絞っています。三笠市ではテレビCM、江別市、教育支援、北広島市、住宅助成、恵庭市、子育てバスツアー、室蘭市、固定資産税の優遇、空知管内秩父別町、定住促進団地の分譲、厚真町、賃貸住宅の整備、当別町、移住体験事業、蘭越町、移住歓迎米など11項目の定住策、壮瞥町、専用賃貸住宅整備、浦河町、体験移住住宅があります。
一方、石狩市では、近隣自治体で人口を奪い合う移住者政策より、子育てしやすい環境と雇用を生み出す総合的な政策と長期的なビジョンで人口を増やす努力が必要と考え、助成制度はないと聞きますが、本市の現状をお聞かせください。
次に、本年1月18日、東京ビッグサイトで、地方の自治体が都市住民を受け入れ、地域のために活動してもらう地域おこし協力隊による移住・交流&地域おこしフェアが行われ、北海道から九州まで200以上の自治体が説明を実施、昨年の倍近い約6,800人が訪れたと聞きます。地域おこし協力隊導入の取組について、どういった効果を及ぼすものか、本市の見解をお聞かせください。
次に、消防団と地域防災についてお聞きいたします。
地域の消防防災体制の中核的存在として、消防団の役割が多岐にわたり拡大しています。平成25年12月に、消防団を中核とした地域防災力の充実強化に関する法律が成立し、1年が過ぎました。
最初に、この法律制定の趣旨と主な内容についてお示しください。
また、この法律制定以降、消防団を中核とした地域防災力の強化に関して、本市として取り組んできた事柄があればお答えください。
次に、全国的に長期にわたる消防団員の減少が大きな問題と捉えられていますが、団員確保対策の一つとして、消防団協力事業所表示制度があります。この制度は、事業所の消防団活動への協力を社会貢献として広く認めるとともに、事業所の協力を通じ地域防災体制をより一層充実させることを目的にしたものであると承知しております。
まず、本市における消防団協力事業所数について、3年間の推移をお示しください。
また、協力事業所数を増やすための方策について、現在、検討されていることがあればお答えください。
この項の終わりに、消防団員確保のための方策として、機能別団員、機能別分団という取組をしている消防団があると聞いています。
まず、機能別分団とはどのような分団なのか説明の上、本市において機能別分団を取り入れる考えはないのか、お答えください。
次に、子供の貧困対策についてお聞きしてまいります。
国連開発計画(UNDP)が2014年7月に出した人間開発報告書2014年版によると、国民生活の豊かさを示す豊かさ指数(HDI)の1位はノルウェーで、2位のオーストラリア、3位のスイスなど、以下欧米諸国が並ぶ中、日本は韓国の15位よりも下位の17位と発表、こんな我が国で、現在、子供の貧困についてショッキングなデータが示されました。厚生労働省の相対的貧困率の平成24年データでは、16.3パーセントと、我が国における貧困状況にある子供の割合がかなり高いと聞きます。
また、ユニセフ・イノチェンティ研究所のレポートカード10におさめられている子供の貧困測定では、平成21年ころのデータにより測定された各国の貧困率が示されており、日本は、先進国中、ワースト4位の貧困率となっています。そこでお聞きいたします。
昨年1月、子どもの貧困対策の推進に関する法律が施行され、1年がたった今、今年1月12日に「子ども食堂」サミットが東京都内で開催されました。経済的な苦しさが親から子に引き継がれる貧困の連鎖に歯止めをかけるための一助と聞きます。
最初に、子供の貧困対策にかかわって、各地で学習支援や食事の提供が行われていると聞きますが、主な取組についてお聞かせください。
あわせて、道内や本市で、これらの取組があれば、お聞かせください。
次に、新年度を迎え、入学準備となる3月、児童の就学が気になります。準要保護の就学援助を受ける児童・生徒の3年間の推移をお聞かせの上、周知の方法や審査の結果、数値など、手続の流れをお聞かせください。
次に、市立病院の物品について伺います。
昨年12月1日に、本市の二つある市立病院が統合され、以前のようになれ親しんだ多くの患者が病院を訪れています。院内会議では、以前は、少ない患者をどう多く呼び込むか話題でしたが、現在は、来院する多くの患者の対応に話題が移っているとお聞きします。
多くの患者が訪れるようになった小樽市立病院で、新たに契約した主な業務、両病院の医事業務統合の考え方、消耗品や地元食材の購入率など選定理由が述べられていました。
そこで、お聞きいたします。
小樽市立病院で多く使われる医薬品や事務用品など、また、消耗品、食材などの、昨年度の地元からの納入率は約80パーセント程度と聞きます。医薬品や消耗品、食材などに分け、3年間の年ごとの内容をお聞かせください。
今まで以上に小樽市民に愛される病院になることを期待するものです。
次に、空き家条例に関連して何点かお聞きいたします。
国土交通省の集計では、平成26年4月時点で空き家条例を持つ自治体は355自治体に及び、半数程度が行政代執行に関する条項を盛り込んでいると聞きます。
昨年11月19日、空家等対策の推進に関する特別措置法が成立、固定資産税などの情報を内部で利用することや立入調査を条件つきで認める等が柱であると聞きます。
そこで、お聞きいたします。
本市では、これまで空き家対策は各部署で連携をとり、対応を推し進めていますが、来年度、事業を推進する当たって、窓口の一元化や、さらなる取組を期待するものです。
今後の事業推進に向け、本市はどのような体制で臨んでいくのか、お伺いいたします。
次に、老朽家屋は放置されたままだと、青少年の非行や不審者の侵入、火災や倒壊のおそれがあるが、解体助成金制度を取り入れる自治体は少ないと聞きます。
ネットで解体業者を紹介する解体サポートによれば、建物解体、足場養生、重機回送が本体の解体費用で、坪単価3万円から3万5,000円が目安と聞きます。
そこで、現在、この助成制度を持つ自治体をお示しください。
この項最後に、近年、放置される空き家の初期費用と、毎月100円程度で見回り巡回や巡回報告書を写真つきで作成してくれるサービスもあると聞きます。
国は、平成27年度の税制改正大綱に、固定資産税の住宅用地の特例措置を見直す方針を示しました。
今後、中古住宅の活用やまちの中心部に住居と職場の機能を集めるコンパクトシティ化がますます必要と考えます。本市の見解をお聞かせください。
次に、教育に関連して、小・中学校の統廃合基準についてお聞きいたします。
国では、学校教育法施行規則などの関係法令で、学校の適正規模等の標準を示すとともに、昭和31年に、当時の文部事務次官の通達により、学校を統合する場合の基準などを示す学校規模の適正化の推進を各自治体に求めてきました。
本市では、児童・生徒の減少を受け、平成21年に適正化基本計画を策定し、学校再編を進め、これまで小学校3校を統合してまいりました。
当初の通達から59年が経過し、59年前と昨年度を比べると、全国に1,858万人いた小・中学生は半減し、学校は4万校から約2割余り減ったと聞きます。このような社会情勢の変化を受けて、文部科学省では、統廃合基準を見直し、本年1月27日に公立小学校・中学校の適正規模・適正配置等に関する手引を策定、全国の自治体に通知したと承知しております。
そこで、何点かお尋ねいたします。
まず、文部科学省の手引策定の背景と手引の位置づけをお聞かせください。
また、手引策定による本市の適正化基本計画への影響についてお聞かせください。
続いて、教育に関連して、ノーゲームデーについてお聞きいたします。
昨年の第3回定例会における代表質問で、全国学力・学習状況調査と同時に行われた質問紙調査で、本市の子供は勉強時間が全国平均以下であると聞きました。
そこで、現在、北海道教育委員会と北海道子どもの生活習慣づくり実行委員会が、毎月第1・第3日曜日をノーゲームデーとするよう呼びかけ、話題になっていると聞きます。全国の調査では、北海道の子供の学力は全国平均を下回っていて、その対策の一環だと私は感じました。
最初に、この呼びかけをした経緯と施策の内容を具体的に示し、本市の状況をお示しください。
次に、学校では、情報教育の一環としてパソコンを活用した学習に取り組んでいますが、ネットワーク上のルールやマナー、人権侵害など、指導することと家庭で携帯電話を使ってメールのやりとりをする児童・生徒が増えた面、保護者の家庭教育が重要であり、あり方が問われています。
ゲーム機やパソコンなどの情報モラル教育に対して、本市の考えや今後の推進策があればお聞かせください。
以上、再質問を留保し、質問を終わります。(拍手)
○議長(横田久俊)理事者の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)市長。
(中松義治市長登壇)
○市長(中松義治)山田議員の御質問にお答えします。
初めに、まちづくり助成制度について御質問がありました。
まず、まちづくり団体などが利用した平成26年度の助成事業につきましては、三つの事業で利用実績がありました。
一つ目の助成事業は、本市のふるさとまちづくり協働事業で、公益性の高いまちづくり事業を主体的に実施する団体に対し助成金を交付する制度で、実績は12件となっております。
二つ目の助成事業は、北海道の地域づくり総合交付金で、民間等が地域課題の解決や地域の活性化を目的として取り組む事業に交付金を交付する制度で、実績は15件となっております。
三つ目の助成事業は、一般財団法人自治総合センターのコミュニティ助成事業で、住民が自主的に行うコミュニティ活動の促進を図る事業に助成金を交付する制度で、実績は1件となっております。
次に、まちづくり助成制度の活用が増えることによる本市への効果につきましては、市内におけるまちづくり団体等の活動を後押しすることで、多くの市民や団体がまちづくりに参加しようとする機運が次第に高まり、地域社会の活性化につながっていくものと考えております。
次に、助成制度の利用増に向けての取組につきましては、広報誌やホームページなどでよりわかりやすく制度内容の周知を行うことで、助成制度の利用の拡充に努めてまいりたいと考えております。
次に、人口減対策について御質問がありました。
初めに、国が示した東京一極集中の是正を目指す若者の都市への流入を抑制する対策につきましては、雇用を生み出す力を持った地域産業の競争力強化に取り組むことにより、2020年までの5年間の累計で、地方に30万人の安定した雇用を創出することが示されており、その内訳としましては、地域の起業3万人、中核企業支援8万人、サービス産業6万人、農林水産業5万人、観光8万人となっております。
また、こうした取組と移住促進や地元出身者の地元での就職率向上などを結びつけることで、地方へ新たな人の流れをつくることにより、東京圏からの転出を4万人増加、地方からの転入を6万人減少させ、転出・転入の均衡を図ることで東京一極集中の是正を目指すことが示されております。
次に、人口対策庁内検討会議でのこれまでの議論や方向性、方針につきましては、本市人口の現状についての共通認識を持つとともに、これまでの取組について整理を行った上で、人口対策としてどのような取組を進めていくべきか議論を進めたところであります。
現時点での大きな方向性としましては、産業振興による働く場の創出・拡大、子育て支援と教育の充実、生活環境の整備の三つを検討に向けたポイントとしたところであります。
今後は、検討を加速させながら、まち・ひと・しごと創生法で努力義務とされた本市の総合戦略策定に向けて取組を進めてまいりたいと考えております。
次に、本市の移住促進、定住対策など、人口対策の現状につきましては、人口の減少はさまざまな要因が複雑に関係する複合的なものであることから、企業誘致や地場企業への支援のほか、交流人口の拡大に向けた観光客やクルーズ客船の誘致など、市内経済の活性化による雇用の場の創出を図るほか、子供を産み育てやすい環境の整備、本市への移住促進に向けた取組など、総合的かつ着実に実施していくことが重要であると考えております。
次に、地域おこし協力隊導入の効果に対する見解につきましては、地域おこし協力隊は、生活の拠点を都市圏から地方に移し、イベントの応援など、地域おこしの支援や農林水産業への従事、住民の生活支援など、地域力の維持・強化に資する活動を行いながら、地域への定住・定着を図る取組であると認識しております。
その効果としましては、地域活動の担い手が減少している地域において、コミュニティの維持につながることや地域にはない斬新な視点による取組が期待できることから、都市から地方への定住が促進されることなどが挙げられております。
次に、消防団と地域防災について御質問がありました。
まず、法律の制定趣旨につきましては、消防団を中核として地域防災力を強化し、住民の安全の確保に資することであり、主な内容につきましては、消防団の強化を図る施策として、団員確保や処遇改善、装備の充実など、地域防災力の強化を図る施策として、防災に関する指導者の確保や育成、自主防災組織の訓練などとなっております。
また、本市の取組では、分団長や副分団長に対し、法律の内容に関する研修会を開催したほか、昨年、銭函地区で開催した消防フェアでは、北海道と連携し、消防団のPRと入団募集を行うとともに、消防団員の処遇改善として、退職報奨金の一律5万円の増額を行ったところです。
次に、消防団協力事業所についてですが、まず事業所数は、平成24年度、25年度はいずれも12事業所となっておりますが、今年度は新たに3事業所より申請が提出されたことから、15事業所となる見込みであります。
また、協力事業所を増やすための方策についてですが、現在は、消防本部のホームページに制度の趣旨や登録事業名を掲載し、PRに努めておりますが、今後、他都市の取組などについても調査してまいりたいと考えております。
次に、機能別分団についてですが、機能別分団は、通常の訓練や活動を行う一般団員とは異なり、自分の時間の許す範囲で特定の技術・技能に特化した活動に参加する団員をいい、新たな団員の確保と消防団活動の補完をしようとするものです。
本市では、現在のところ、機能別分団の導入は考えておりませんが、団員が有するさまざまな技術等の活用につきましては、今後とも十分考慮してまいりたいと考えております。
次に、子供の貧困対策について御質問がありました。
まず、子供の貧困対策に係る学習支援につきましては、全国的に自治体などが生活保護及び生活困窮世帯の子供を対象に、高校進学に向けた学習塾の開催や進学後の中退防止に関する支援などを行っております。
また、食事の提供につきましては、首都圏を中心に、NPO法人などが生活困窮や親の不在等で十分な食事がとれない子供のために、無料又は低額での食事提供を行う、いわゆる「子ども食堂」の取組などを行っております。
次に、道内や本市における取組についてですが、学習支援につきましては、道内では、北海道が各振興局で町村の生活保護受給世帯の中高生を対象とする学習支援事業を実施しているほか、札幌市、旭川市など、8市が独自に学習支援事業を実施しておりますが、本市においては実施しておりません。
また、食事の提供につきましては、確認している限り道内で実施しているところはなく、本市においても同様の取組は行っていないものであります。
次に、空き家条例に関連して御質問がありました。
まず、今後の空き家対策に向けての体制についてですが、これまで行ってきた空き家の情報収集や現地確認、市民からの相談や苦情対応のほか、昨年11月に成立した空家等対策の推進に関する特別措置法に基づき、必要な措置について検討を行っていくことになっております。このため、来年度、建設部において専任の職員複数名を配置し、空き家対策を効率的かつ総合的に推進しようと考えております。
次に、解体助成制度を持つ自治体につきましては、北海道内で申し上げますと、旭川市や紋別市のほか、後志管内では島牧村などで実施されており、平成26年4月に国土交通省が実施した調査によりますと、全国で203の自治体が制度を有しているとされております。
次に、中古住宅の活用とコンパクトシティ化についてですが、まず中古住宅の活用につきましては、管理不全な空き家の発生防止策としても有効であることから、現在、本市が行っている空き家・空き地バンク制度のさらなる充実などを図ってまいりたいと考えております。
また、コンパクトシティ化につきましては、本市におきましても人口減少や少子高齢化などの社会動向を考慮した、より利便性の高いコンパクトなまちづくりを進めることが課題であると認識しており、その手法の一つとして、今後、まちなかにある既存の民間共同住宅の空き家を公営住宅として借り上げる制度について検討してまいりたいと考えております。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)病院局長。
○病院局長(並木昭義)山田議員の市立病院の物品についての御質問にお答えいたします。
市立病院で使われている医薬品、消耗品、食材の過去3年分の市内業者からの納入率についてのお尋ねがありました。
まず、医薬品ですが、平成24年度は82パーセント、25年度は81パーセント、26年度は、12月分までですが、75パーセントとなっております。
消耗品は、24年度83パーセント、25年度81パーセント、26年度82パーセント。
食材については、病院で直接購入しておりませんので、委託業者からの聞き取りでありますが、24年度が87パーセント、25年度86パーセント、26年度79パーセントとなっております。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)教育長。
○教育長(上林猛)山田議員の御質問にお答えいたします。
初めに、子供の貧困対策にかかわって、就学援助について御質問がありました。
まず、本市の小・中学校の全児童・生徒のうち、準要保護家庭に対する就学援助を受けている児童・生徒の割合についてですが、平成24年度末で23.8パーセント、25年度末で23.0パーセント、26年度は1月末時点で22.7パーセントとなっております。
次に、就学援助に係る周知の方法や審査の結果などについてですが、保護者への周知方法としては、在校生にあっては、2月上旬に各小・中学校の児童・生徒を通じ、全保護者に就学援助のお知らせと申請書を配付しております。また、小学校入学予定者については、各小学校で、2月上旬から中旬に実施する入学説明会の際にこれらを配付しております。
就学援助を希望する保護者は、在校生にあっては2月下旬までに、新入生にあっては入学式までに、申請書に収入を証明する書類を添付し、学校を通じて教育委員会に提出し、教育委員会では書面審査を行い、その結果について、4月中旬から5月上旬にかけて各学校を通じ保護者に通知することとしております。
次に、教育に関連して御質問がありました。
初めに、小・中学校の統廃合基準見直しについてでありますが、まず文部科学省が手引を策定した背景とその位置づけにつきましては、文部科学省では、全国的な少子化の進展により学校の小規模化が進み、クラス替えができず、人間関係が固定化すること、体育などの集団学習に制約が出ることなどの教育上の諸課題が懸念されることを背景に、各市町村が統合の検討を行うに当たっての参考資料として、標準的な学校規模、通学距離や時間などの目安、統合を進める上での配慮すべき事項などを示したものと承知しております。
次に、手引策定による本市の適正化基本計画への影響についてでありますが、文部科学省が策定した手引は、望ましい学校規模を、小学校では12学級以上、中学校では9学級以上とし、徒歩による通学距離を小学校では4キロメートル以内、中学校では6キロメートル以内、さらに交通機関を利用する場合にあっては、通学時間をおおむね1時間以内とするなどの目安を示したものでありますが、本市が小樽市立小中学校学校規模・学校配置適正化基本計画に基づき進めている学校再編は、この手引の内容に沿ったものとなっており、特に影響はないものと考えております。
次に、ノーゲームデーについてでございますが、まずノーゲームデーを設定した経緯につきましては、北海道、北海道教育委員会、札幌市教育委員会、北海道PTA連合会などで組織する北海道子どもの生活習慣づくり実行委員会が電子メディアへの接触する時間を見直す取組のどさんこアウトメディアプロジェクトの一環として三つのメッセージを発し、その具体的な行動の一つとしてノーゲームデーの取組を推進するものであります。それを受けて、北海道教育委員会がノーゲームデーの推進について、市町村教育委員会や各学校へ通知を発したものであります。
次に、施策の具体的な内容につきましては、ノーゲームデーは、毎月第1・第3日曜日に、大人も子供も各家庭の中でゲームを行わず、家族団らんを大切にすることを通して、望ましいネット利用に向けたルールづくりの促進を図ることを目的としたものであります。
次に、本市の状況につきましては、教育委員会においては、平成24年度から、携10運動を通し、10時以降は携帯電話やインターネットの使用を制限することや、ネットパトロールによる不適切な書き込みなどをインターネット上で監視する取組を行っております。また、現在、市内の小・中学校6校において、学校独自のノーゲームデーを設定するなどの取組を行っております。
次に、情報モラル教育に対しての本市の考え方や今後の推進策についてでありますが、本市の児童・生徒は、全国学力・学習状況調査の質問紙調査において、携帯電話やスマートフォンを1日1時間以上使用している割合が、小学生では全国より4.1ポイント、中学生では10.2ポイント高く、またテレビゲームなどをする時間においても4時間以上する割合が、小学生では全国より5.9ポイント、中学生では10.2ポイント高い結果となっており、看過できない状況にあると認識しております。
現在、小樽市情報モラル対策委員会では、市内全ての保護者を対象にスマートフォンやパソコンによるインターネット利用にかかわるアンケート調査を実施し、3月中に結果を取りまとめることとしており、その結果を参考として子供たちにおいては、児童会や生徒会活動の中でみずからが取り組む方法について議論を深める取組や大人にできることとして、市町村教委、学校、保護者などが一体となった具体的なルールづくりを早急に進めるなど、北海道教育委員会のノーゲームデーの活動と連動した実効性のある取組を行ってまいりたいと考えております。
(「議長、24番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)24番、山田雅敏議員。
○24番(山田雅敏議員)最初に、病院局長にお聞きしますが、今、るる医薬品や消耗品、食材など、平成24年から26年度をお聞きいたしました。この中で、医薬品、24年から26年度へは、75パーセントに減っております。また、食材に関しても、24年度から26年度に関しては、87パーセントから79パーセントに下がっておりますが、この下がった経緯と理由を聞かせていただきたいと思います。
次に、教育長にお聞きしますが、今回、子供の6人に1人が貧困ということでいろいろとデータが示されたわけですが、一説によると、子供の貧困に対して、その結果が最近の不登校だとか引きこもりの要因にはなっているのではということも言われております。子供の貧困、これがこういうようなことにも影響を与えているのではないかという、その点について、教育長のお考えがあればお聞かせ願いたいと思います。
その2点、お聞きいたします。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)小樽市立病院事務部長。
○小樽市立病院事務部長(笠原啓二)山田議員の再質問にお答えいたします。
まず、医薬品の関係で、平成26年度の12月分までの納入が24年度、25年度に比べて下がっている理由でございますけれども、26年度から両院が院外処方になった関係がございまして、市内から納入できない医薬品の割合が増えたということで市内の購入率が下がっている状況でございます。
もう一点、食材も割合が下がっているということで、この割合につきましては、12月の新病院開院後、委託事業者が新しい調理器具等を使用していく中で、調理にふなれな部分等がございまして、加工食品を多く使っているというようなことで市内の調達率が下がっているということでございます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)教育長。
○教育長(上林猛)子供の貧困が不登校などに影響しているのではないかという件でございますけれども、そのような具体的な事項についての調査結果はございませんけれども、実態を見れば、やはり家庭の状況というのが不登校などに大きく影響しているということがございますので、今後、子ども・子育て支援対策の一環として、福祉部などと連携しながら、その対策も十分講じていかなければならないものと考えております。
○議長(横田久俊)山田議員の一般質問を終結いたします。
(「議長、2番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)2番、千葉美幸議員。
(2番千葉美幸議員登壇)(拍手)
○2番(千葉美幸議員)一般質問いたします。
議員に初当選してから2期8年目となりました。この間、28パーセント台であった本市の高齢化率は、平成27年1月末現在で36パーセント台となり、私に寄せられる高齢者世帯が抱える悩みや相談件数は年々増えております。中でも、ここ数年続いている大雪で、高齢者がみずから行う除雪作業は身体的にも精神的にも大きなダメージを与えており、今後ますます増えるであろう除雪弱者への対策をさらに進めることが大切であると強く感じております。
先月、ある高齢者宅に行きました。車が入ることのできない小路を上っていくと目的のお宅があります。家の近くまで行くと、除雪がされておらず、30センチほどの積雪が5メートルほど先の玄関まで続き、やっとの思いでたどり着きました。ひとり暮らしのこの方は、3日ほど降り続いた雪で体調を崩し、除雪作業ができずにいたそうであります。また、訪問宅の周りには空き家もあり、ここで暮らす高齢者は、自宅だけでなく、隣接する空き家の前も除雪しなければ公道に出ることができない状況でした。除雪した雪を堆積するスペースも限られると、高く積み上げる作業を行うのは高齢者には厳しいものがあります。除雪が思うようにできないため、車椅子を運んで夫を迎えに来てくれるデイサービスを冬期間は断っている、そのような相談者の声も聞かれるようになりました。
このように、今後ますます増えるであろう除雪弱者に対して、安心して冬期間の生活ができるよう支援対策の充実を図ることが求められていると考えます。
そこで、何点か伺います。
本市では、小樽市社会福祉協議会との連携により、ボランティアを活用しながら高齢者や障害者等を対象にした福祉除雪サービスを行っておりますが、サービスを受けられる対象者になっていながら、除雪を担う人員不足を理由にすぐ対応してもらえなかったという方もいると聞いています。
現在行われている福祉除雪サービスのうち、福祉除雪、屋根の雪おろし助成について、今年度の登録世帯の利用状況はどのようになっていますか、御説明願います。
また、利用者からの意見や要望の説明をお願いするとともに、福祉除雪サービスの課題についてお聞かせ願います。
本市の厳しい財政状況や高齢化などを勘案すると、年々増加する除雪弱者対策を進めるには行政だけの力だけでなく、地域住民の協力が不可欠であります。
ある自治体では、除雪ボランティアの拡充のため、「共助」「協働」「交流」を基本方針に掲げ、除雪ボランティアセンターを開設、社協が中心となり、地域住民、そして行政が連携をとり、さまざまな活動をしております。ここでは、中学生を対象に雪かき塾を開催したり、除雪ボランティア活動に訪れたゆるキャラくまモンの除雪作業を小学生が応援する交流除雪ボランティアを開くなどして、担い手育成にも取り組んでおります。
本市のボランティア活動は、小樽市社会福祉協議会が中心となり進められておりますが、地域の除雪活動をしている市内のボランティア組織や民間企業はどのくらいあるのか把握されていますか。除雪の活動状況についてもお聞かせ願います。
市内には、近隣住民で助け合いながら地域の除雪を行っているところも多く見受けられますが、頼りにしている近隣住民も高齢化し、二、三年の間に除雪できる人が誰もいなくなるのではと危惧している方もおります。
今後、積極的な取組が必要と考える除雪ボランティアの拡充と担い手の育成にどのように取り組んでいこうとお考えでしょうか、お聞かせ願います。
次に、移動式小型融雪機の貸出し制度についてです。
高齢者や障害者等の方で、みずから除雪を行っている世帯の中には、自宅敷地内に雪を置くスペースがないため、玄関以外の窓は雪に覆われ、日常生活に支障を来しているケースやマナー違反と思いながらやむを得ず自宅前の道路へ積んでしまうケースなどがあります。除雪の労力は過大であり、除雪弱者や支援する側の労力軽減策も今後の課題ではないでしょうか。
移動式小型融雪機は、このような世帯に対して容易に雪処理が行えるのが特徴で、近隣住民の手助けなども少人数で支援が可能であります。他の自治体では、移動式小型融雪機の貸出し制度で、除雪ボランティア活動に対する支援を行っているところがあります。
今後、本市でも検討していただきたいと思いますが、市長の見解をお聞かせ願います。
本市の高齢者等の世帯の中には、除雪を行うことが困難となり、生活に最低限必要な通路の確保すらも難しいと訴える方が増えました。中には、施設入所を希望する方、マンション等へ引っ越しされる方もいて、本市の空き家の増加、人口減少の要因の一つになっていることが考えられます。
現在の雪対策だけでは、住みなれた地域で暮らし続けることさえ苦痛になってしまう懸念があり、心配です。
小樽市総合計画の雪対策の基本施策は、市民との協働による雪対策の推進であり、除排雪サービスに対する市民ニーズが多様化している今、市民との協働による雪対策のあり方を協議していかなければならないときに来ていると感じています。
今後、市民との協働による雪対策について、どのように市民との連携を図り、除排雪体制の確立を図っていかれるのか、市長の御所見を伺います。
次に、認知症対策・新オレンジプランについて伺います。
厚生労働省が本年1月7日に出した、団塊世代が皆75歳になる10年後の2025年に、認知症の方が約700万人、有病率が上昇する場合は最大で730万人に達するとの推計に波紋が広がりました。これは、2025年になる前に、国民の20人に1人、高齢者の5人に1人が認知症になる計算です。
以前から質問させていただいている認知症施策推進5か年計画、いわゆるオレンジプランは、国家戦略、認知症施策推進総合戦略(新オレンジプラン)としてまとまり、認知症高齢者等に優しい地域づくりに向けて国を挙げて取組が必要とされ、「認知症への理解を深めるための普及・啓発の推進」や「認知症の容態に応じた適時・適切な医療・介護等の提供」「若年性認知症施策の強化」、そして「認知症の人の介護者への支援」など、七つの柱から成っております。
そこで、新オレンジプランの本市の取組について何点か伺います。
初めに、認知症サポーターについてです。
認知症対策を進める上で、認知症について正しい基礎知識を身につけ、認知症の方やその家族を見守る認知症サポーターの養成について、本市でも積極的に取り組んでいただいております。
私は、以前から、今後増え続ける認知症の方々を住みなれた地域で支えるため、認知症サポーターの皆さんが見守り役としてだけでなく、支援者として活動できないか提案してきましたが、国の考えがそこまで求めていない理由から進んでおりませんでした。
しかし、新オレンジプランでは、認知症サポーターがさまざまな場面で活躍してもらうことに重点を置くことや認知症サポーター養成講座を修了した者が復習も兼ねて学習する機会を設け、より上級な講座などを地域や職域の実情に応じた取組を推進することが盛り込まれ、サポーターの人数の目標も新プランでは800万人に引き上げられました。
そこでお伺いいたしますが、直近の小樽市の認知症サポーターの人数と今後の目標についてお考えをお聞かせ願います。
人口17万4,000人の苫小牧市では、人口の5.8パーセントに当たる約1万人が認知症サポーターに登録し、さらに意欲のある市民を対象にスキルアップ講習やグループホームでの体験実習も行われ、認知症高齢者を地域で支える取組が進んでおります。
高齢化率の高い本市こそ、認知症サポーターが認知症の方と家族を手助けし、支援者として活動できるよう積極的に取り組むべきと考えますが、今後どのように推進していくのか、市長の見解をお伺いいたします。
認知症高齢者が住みなれた地域で自立した生活を送るために、早期診断、早期対応が求められております。その上でも、認知症疾患医療センターへの体制整備や新オレンジプランで、2018年度から全ての市町村で実施されることになった認知症初期集中支援チームの設置は着実に進めていかなくてはなりません。
本市では、既に小樽市立病院に認知症疾患医療センターが設置されており、道の指定を受けてから約8か月となりますが、センターの役割について説明願います。
また、センターでの取扱件数はどのくらいになっているのか、専門医療相談件数、認知症に係る外来件数、そして、そのうち認知症と診断された件数についてもお聞かせ願います。
今年度、かかりつけ医等との連携はどのように行われてきたのでしょうか。課題についてもお聞かせ願います。
次に、認知症初期集中支援チームですが、看護師等が認知症の疑いのある高齢者等の自宅を訪問し、早期発見、早期対応につなげ、支援者が認知症本人や家族の相談を受け、必要な医療や介護サービス等の方向性を検討し、自立した生活のサポートを行うとされています。
今までの私に対する答弁からも、本市では、専門職の人材確保や医療と介護の連携など、課題が多いということですが、第6期介護保険事業計画の中でどのように取組が推進されることになったのか、お答えください。
特に認知症高齢者等、家族への支援を円滑に進めるには、かかりつけ医との連携や情報の共有が必要であります。そのため、小樽市医師会と連携体制の協議をしっかり行っていただきたいと思いますが、具体的にどのように進められるのか、市長の見解をお伺いいたします。
次に、住宅の防火対策について伺います。
昨年11月の市長定例記者会見で発表された小樽市の住宅火災死者ゼロ1000日達成は、消防本部をはじめ地域防災に御尽力いただいている消防団の活動、そして市民の防火意識の向上がもたらした結果だと思っております。
しかし、先月、花園で起きた火災は、まことに残念ではありますが、お一人の方がお亡くなりになり、改めて防火・防災意識の啓発と火の元の安全確認の重要性を感じたところです。
市内における火災件数は、住宅用火災警報器の設置が義務づけられた平成23年が67件で、以降、減少傾向となり、24年47件、25年44件、26年38件となっています。また、そのうち住宅火災件数は、23年が18件、24年14件、25年22件、26年11件です。
全国の火災状況を見ますと、住宅火災件数、死亡者数とも減少傾向にありますが、死亡者数のおよそ7割近くが高齢者であります。高齢化が進む本市は、高齢者のひとり暮らし、高齢者のみの世帯に対して日ごろからの声がけや住宅用火災警報器の設置率の向上に一層努めていただきたく質問いたします。
初めに、本市における防火意識の向上についてです。
現在、どのような取組が行われているのか御説明願います。
次に、先ほど平成23年から26年の住宅火災発生件数について説明させていただきましたが、本市の住宅火災が発生した世帯は、高齢者世帯が多いのか、状況について説明願います。
昨年、消防庁から、平成26年6月1日時点の住宅用火災警報器の設置率等の調査結果が発表になりました。これは、市町村の火災予防条例において設置が義務づけられている住宅部分のうち、1か所以上設置されている世帯の全世帯に占める割合を示す設置率と市町村の火災予防条例において設置が義務づけられている住宅の部分全てに設置されている世帯の全世帯に占める割合、条例適合率の調査結果であります。これによりますと、全国の設置率は79.6パーセント、条例適合率は66.9パーセントで、北海道の設置率は84.8パーセント、条例適合率は75.4パーセントと、全国数値より高くなっています。
本市の住宅用火災警報器の設置率はどのようになっておりますか。
また、平成23年に住宅用火災警報器の設置にかかる経過措置が終了してから、現在までの設置率の推移についても説明願います。
さらに、未設置の住宅に対してどのように設置推進を図っているのか、お伺いいたします。
札幌市を除く道内10万他都市の設置率を見ても、小樽市の設置率は約10ポイント低いことに懸念を抱いております。設置率を全国・全道レベルまで到達するよう要望いたしますが、市長の見解をお聞かせ願います。
最後の項です。
心の健康について伺います。
警視庁のまとめによりますと、昨年1年間に自殺した人は、5年連続で減少したとはいえ、約2万5,000人の方がみずから命を絶ち、深刻なのは、15歳から34歳の若い世代の死因のトップが自殺となっている状況です。
自殺対策白書によると、若い世代の死因のトップが自殺となっているのは、先進7か国で日本だけであり、人口10万人当たり20人という数字は、2位カナダの12.2人を大きく上回っていて深刻です。
自殺の原因とされる動機については、健康問題が約半数を占め最も多く、経済生活問題、家庭問題と続いていますが、これらには心の健康問題が大きくかかわっているとの指摘もあり、自治体や関係機関との連携体制や相談体制の強化がまとめられております。
本市の自殺者数は、内閣府の集計資料によりますと、平成26年26人、24年19人、25年23人と推移し、全国・全道と比較しても自殺率は低くなっておりますが、25年について本市における年齢層や動機などの現状はどのようになっているのか、御説明願います。
小樽市が平成24年2月に行った小樽市健康増進計画策定のための市民健康意識調査報告書では、ストレスや悩みの相談について、約半数の人は周りに相談はあまりしない、若しくはしないと答え、約65パーセントの方が何らかのストレスを感じ、特に20歳代から30歳代の若年層のストレス度が高い調査結果が出ています。
現代社会の急激な変化は、心の健康にも大きな影響を与え、学校や勤務先の人間関係、子育てや経済的不安、介護問題など、悩みやストレスの要因は多岐にわたり、それらの不安を一人で抱え、自分自身が気がつかないうちに心の健康を崩し、みずから命を絶ってしまう最悪の事態につながってしまうことは大きな問題です。自殺者の大半が鬱病などの精神疾患にかかっていたこともわかっており、これらのことからも、市民の心の健康に対する事業にしっかり取り組んでいただきたいと思いますが、市長の見解をお聞かせ願います。
また、26年度、本市が行っている取組内容と効果について御説明願います。
次に、こころの体温計について提案いたします。
小樽市のホームページで、心の健康について関係する情報や事業など、工夫をされ、発信をしております。ページの中に、ストレスや鬱病のセルフチェックなどがあり、チェック数に応じて注意を促していますが、画面上にチェックできないため、チェック数を指で数えなければならず、相談機関の案内画面にスムーズにつながっていないことが残念であります。
こころの体温計は、携帯電話やパソコンを利用して気軽にメンタルヘルスチェックができるシステムで、鬱病や自殺予防啓発事業として導入する自治体が増えてきました。健康状態や人間関係、落ち込み度などをチェックし、回答すると、金魚や猫などのキャラクターが心の状態を表示するもので、市の相談窓口や専門機関などの連絡先が表示されるようになっています。
道内では、帯広市で導入が始まり、昨年は民間バス事業者と連携し、車内にこころの体温計のポスターやステッカーを張り、自殺予防啓発活動の取組を行ったところ、新聞や広報誌等では情報が伝わりにくい若年層からのアクセスが大変多くなり、普及啓発に一役買ったそうであります。
ストレスや心の状態に不安を感じている方が一人で悩まず、相談窓口や専門機関等へ足を運ぶきっかけになる本システムの導入を本市でもぜひ行っていただきたいと思いますが、市長の見解をお伺いいたします。
以上、再質問を留保し、質問を終わります。(拍手)
○議長(横田久俊)理事者の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)市長。
(中松義治市長登壇)
○市長(中松義治)千葉議員の御質問にお答えいたします。
初めに、高齢者等の除雪弱者対策について御質問がありました。
まず、今年度の福祉除雪と屋根の雪おろし助成の登録世帯数などにつきましては、いずれも小樽市社会福祉協議会が行っており、2月末現在で、福祉除雪は448世帯の登録、そのうち100世帯、延べ157回の利用、屋根の雪おろし助成は612世帯の登録、そのうち265世帯の利用があったものと聞いております。
次に、福祉除雪サービスへの意見や要望、課題につきましては、社会福祉協議会によりますと、利用者からは、雪が降ったらすぐに来てほしい、家の周りを排雪してほしいなどといった意見や要望が多いとのことであります。
また、課題といたしましては、平日に活動できるボランティアが少ないこと、大雪で出動の要請が集中した際、ボランティアや社会福祉協議会の除雪作業員で対応するのにも限界があり、日にちをずらして対応せざるを得ないことなどがあると聞いております。
次に、除雪活動するボランティア組織等の数と活動状況につきましては、福祉除雪サービス事業のボランティアに登録している数で申し上げますと、企業や学生組織など23団体が登録し、その活動状況は、企業では年に一度が多く、学生組織でも年に数回ほどとなっており、団体のほとんどが週末のみの参加となっております。
次に、除雪ボランティアの拡充と担い手の育成につきましては、団体では活動日などの制限があり、サービス利用者の要請に応えることが難しいため、活動日を限定しない、平日の昼間でも活動できる個人ボランティアを中心に拡充することが必要であるものと考えております。
しかし、この現代社会において時間に余裕のある方は少なく、担い手の確保と育成は大きな課題でありますので、社会福祉協議会と話をしてまいりたいと考えております。
次に、移動式小型融雪機の貸出制度につきましては、社会福祉協議会に伺いましたところ、ボランティアが除雪を行う際、複数のグループに分かれ別々の場所で作業を行う場合もあり、運搬などの問題があることから導入は難しいとのことでありましたが、市としましては、実施している旭川市など、他の自治体の事例などを調査してまいりたいと考えております。
次に、市民との協働による雪対策につきましては、現在、貸出しダンプ事業、砂まきや除雪ボランティア事業により市民との協働を進めておりますが、今後ますますこれらの取組が重要になってくると考えております。
このことから、除雪懇談会などを活用し、多様化する市民ニーズを的確に捉えるとともに、市民との協働を進めるため、社会福祉協議会など、関係団体との連携を図るとともに必要な支援に努め、効率的な除排雪体制の確立を図ってまいりたいと考えております。
次に、認知症対策・新オレンジプランについて御質問がありました。
まず、本市の認知症サポーターの人数につきましては、平成27年1月末現在で5,986人となっております。
また、今後の目標についてですが、本市として独自の目標は設定しておりませんが、新オレンジプランでは、29年度末に全国で800万人を養成することを目標としており、これを本市の人口割合で算出しますと7,800人程度になると考えております。
次に、認知症サポーターが支援者として活動するための取組につきましては、本市としてどのような取組が必要なのか、今後、他都市の事例などを参考にしながら、認知症の人を支える家族の会や認知症サポーター養成講座の講師役であるキャラバン・メイトなどの関係者と協議してまいりたいと考えております。
次に、認知症初期集中支援チームの取組につきましては、第6期介護保険事業計画の中で、小樽市医師会や小樽市認知症疾患医療センターなど、関係機関との協議、連携が必要なことから、準備期間を設け、平成30年度までの実施を目指すこととしており、27年度以降、支援チームの設置に向けて準備を進めていきたいと考えております。
次に、認知症高齢者等、家族への支援を進めるための医師会との連携体制につきましては、昨年10月に、小樽市医師会を中心に、歯科医師会、薬剤師会、医療機関、リハビリなどの専門職や市などの関係機関で構成するおたる地域包括ビジョン協議会が設立され、医療・介護の連携について協議していくこととなりました。平成27年度には、協議会の議論も踏まえ、医療機関や介護サービスに関する資源の把握、関係者の研修事業などの実施を予定しております。
また、第6期介護保険事業計画では、認知症の状態に応じた適切な医療や介護サービスの提供の流れを示す認知症ケアパスの作成に取り組むこととしており、作成に当たっては医師会等とも十分協議してまいりたいと考えております。
次に、住宅の防火対策について御質問がありました。
まず、本市における防火意識の向上についての取組につきましては、全国的に行われる春・秋の火災予防運動や本市独自で行っている歳末特別警戒、シルバーふれあい防火週間、焼死火災防止強調運動において、女性防火クラブなどの市民防災組織と協力し、各種防火行事を開催しているほか、防火訪問や立入検査を通じて市民や事業所における防火意識の向上に努めております。
次に、平成23年から26年までの4年間における高齢者世帯の火災発生状況につきましては、全住宅火災件数の約35パーセントとなっております。
次に、住宅用火災警報器の設置率につきましては、平成26年の設置率は68パーセントとなっており、また、23年からの推移では、23年が62.3パーセント、24年が71.9パーセント、25年が76.3パーセントとなっております。
次に、未設置の住宅に対する設置推進についてですが、未設置が確認された世帯に対しては、実際の奏功事例を基に、その必要性と効果を説明し、設置を促すとともに、各町会の回覧板や小樽市ホームページの活用により広く市民に広報することで設置推進を図っております。
次に、設置率を全国・全道レベルまで引き上げることについてですが、住宅用火災警報器は火災の発生を早期に知らせ、初期消火や逃げ遅れ防止に大変有効ですので、引き続き、さまざまな機会を捉えて、その有効性や必要性について周知に努め、多くの市民の皆様に御理解いただけるよう取り組んでまいります。
次に、心の健康について御質問がありました。
まず、平成25年の本市における自殺者の年齢層や動機の現状につきましては、警察庁の発表によりますと、年代別の自殺者数は、20歳代が2名、30歳代が4名、40歳代が3名、50歳代が3名、60歳代が8名、70歳代が1名、80歳以上が2名であります。また、動機別では、一部重複しておりますが、家庭問題が3名、健康問題が10名、経済・生活問題が2名、男女問題が1名、その他が4名、不詳が9名となっております。
次に、市民の心の健康に対する事業の取組につきましては、心の健康は生活の質に大きく影響するものであり、重要なことと考えております。
本市といたしましては、第2次健康おたる21の中で、心の健康に対する事業をしっかり取り組んでまいります。
次に、平成26年度における本市の心の健康に対する主な取組につきましては、自殺予防に関するところでは、啓発用のチラシを市内の企業、福祉施設など約680か所に配布するとともに、街頭キャンペーンを8月と12月に行っております。また、自殺予防のための人材育成及び連携体制を整備するための研修会を10月に開催したほか、企業などに対して健康教育を行っております。本市の取組は、国が定めた自殺総合対策大綱により進めており、効果があるものと考えております。
次に、こころの体温計システムの導入につきましては、本市といたしましては、まず類似のシステムである厚生労働省のこころの耳を活用してまいりたいと考えております。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)病院局長。
○病院局長(並木昭義)千葉議員の認知症疾患医療センターについての御質問にお答えいたします。
初めに、認知症疾患医療センターの役割についてのお尋ねがありました。
まず、認知症疾患医療センターは、専門的医療の提供のほか、地域のかかりつけ医、地域包括支援センター、介護サービス事業者、行政機関等と連携を図りながら、認知症の方が住みなれた地域で安心して生活できるよう地域の認知症疾患の保健医療水準の向上を図ることを目的としており、そのための役割は六つあります。一つは専門医療相談の実施、二つ目は認知症の診断とその初期対応、三つ目は身体合併症、周辺症状への急性期対応、四つ目は地域連携の推進、五つ目は専門医療、地域連携を支える人材の育成、六つ目は情報発信でございます。
次に、認知症疾患医療センターでの取扱件数についてのお尋ねがありました。
昨年7月16日の指定以降、本年2月20日までの期間では、専門医療相談は14件、認知症に係る外来件数は73件、そのうち認知症と診断された患者さんは67件でございます。
次に、かかりつけ医との連携についてのお尋ねがありました。
まず、後志管内各地域の医師会、地域包括支援センター、介護関係者、行政機関などの連携促進を図るため、後志認知症疾患医療連携協議会を設置し、今年度は2回開催しております。また、小樽市、岩内町、倶知安町、黒松内町において、かかりつけ医、医療・保健・福祉スタッフ、地域住民を対象とした研修会、講演会を6回実施し、認知症疾患医療センターの目的、役割等について周知するとともに、各地域の特性や状況について把握に努めているところであります。今後、さまざまな課題がはっきりしてくるものと考えております。
今後も引き続き、後志地域における認知症疾患の保健医療水準の向上を図るため、取組を進めていくつもりでございます。
(「議長、2番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)2番、千葉美幸議員。
○2番(千葉美幸議員)1点、除雪弱者対策について伺います。
今、市長からいろいろ答弁をいただいたのですけれども、小樽市としては、先ほどお話があったとおり、貸しダンプですとか、砂まきボランティアということで、対策は進められているのですが、私がこれから課題ではなく、大きな問題になると感じているのは、そういう手が届きにくいところの問題が非常に大きくなってくると思っています。ボランティアも少ない、社協とともに何とかやっていくという話を伺ったのですが、今回いろいろ回って4年前と比べると、高齢者の除雪に対する不平不満というよりは、困難さが非常に増していると思っているのです。ですから、貸しダンプの入るところはいいのです。ただ、入らないところの対策をこれからどうやっていくかということに、もう少し雪対策課と福祉の横の連携をとりながら計画をしっかり進めていただきたいと思っています。その辺について、もう一度御答弁をお願いします。
○議長(横田久俊)理事者の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)市長。
○市長(中松義治)千葉議員の再質問にお答えします。
先ほど、御質問の中にもありましたように、年々高齢者が増えている状況にあります。1月末で言うと、高齢者の比率が36.01パーセントという状況になっておりますので、これから小樽市といたしましては、やはり雪の多いまちでございますので、この除雪の問題については、今後ともしっかりと取り組んでいかなければいけないと思っておりますし、特に高齢者が増える、除雪弱者と言われる人たちに対して安心していただけるような、そういうようなまちづくりに取り組んでまいりたいと思っておりますので、できるだけ幅広くいろいろな皆さんの御意見を聞きながら、今後、除雪問題については取り組んでまいりたいと思いますので、御理解をいただければと思います。
○議長(横田久俊)千葉議員の一般質問を終結し、この際、暫時休憩いたします。
休憩午後2時24分
――――――――――――――
再開午後2時45分
○議長(横田久俊)休憩前に引き続き、会議を再開し、一般質問を続行いたします。
(「議長、7番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)7番、小貫元議員。
(7番小貫元議員登壇)(拍手)
○7番(小貫元議員)一般質問します。
最初に、市営住宅について伺います。
建築住宅課に聞いたところ、市営住宅の一般住宅の申込み倍率は、2012年度が8.8倍、2013年度が12.14倍、2014年度が5.09倍です。この数字には、募集ゼロの住宅も含まれています。最も倍率が高い住宅は、2012年度が手宮公園住宅で113倍、2013年度が勝納住宅で118倍、2014年度も勝納住宅で92倍となっています。このように、市営住宅の抽選が一部で高倍率が続いている原因について説明してください。
何人かの方から、何度応募しても市営住宅に入ることができないとの相談を受けてきました。中には、1年以上、申し込み続けながら抽選に外れている方もいます。2014年度で、1年以上申込みを続けている方はどのぐらいいるのか、説明をしてください。
小樽市営住宅条例第18条には、「特定目的公営住宅の入居」が規定されており、規則で定める条件を有する者を優先的に選考して入居者を決定するとあり、困窮事情採点表で困窮度を判断しています。しかし、採点表では、困窮度が反映されているとは言えない場合があります。例えば、障害を持っている方が、比較的新しく、階段等のない民間住宅に住んでいて普通に暮らしている場合で、引き続きその住宅に暮らせればよいのですが、何らかの事情で収入が減少し、引っ越しせざるを得ないときに特定目的住宅に申し込んだ場合、収入に対する家賃の部分は採点されても、現在の住宅に階段等がなければ障害の部分では採点されません。このような方の場合、障害を持っているということで困窮事情採点の点数がつくようにすることが必要ではないでしょうか、お答えください。
公営住宅法第1条には、「国及び地方公共団体が協力して、健康で文化的な生活を営むに足りる住宅を整備し、これを住宅に困窮する低額所得者に対して低廉な家賃で賃貸し、又は転貸することにより、国民生活の安定と社会福祉の増進に寄与することを目的とする」とあります。また、特定目的住宅に入居を求める市民は、ほかの福祉制度を必要とする場合が多くあります。行政として、住宅の供給だけでなく、必要な福祉制度へと導くことも必要です。法律の趣旨や行政の果たす役割からも、困窮度調査は指定管理者ではなく、市の直営に戻すべきと考えますが、市長の見解を示してください。
次に、ふるさと納税について質問をします。
小樽市のホームページには、「ふるさと納税は、「ふるさと」を応援したいという納税者の方々の思いを実現するため」とあります。今、全国各地で、寄附をしてくれた方へお礼として、その土地の特産品を送る制度が増えています。
そこで、現在の小樽市のふるさと納税制度の税控除の対象となる寄附の内容と、直近で、小樽市へのふるさと納税に対応する寄附の件数と金額、市民がふるさと納税を活用して住民税控除を申請した件数と税額控除額について説明をしてください。
国では、ふるさと納税の拡充が検討され、住民税控除の限度額を2倍に引き上げようとしています。寄附をした人から見れば、控除の拡大はうれしい話です。しかし、寄附をした人の住む自治体では、住民税の税収減が2倍になります。税収減は地方交付税で穴埋めされますが、満額ではありませんし、全体として交付税が減っている中では影響は無視できません。
ふるさと納税は、2007年の参議院議員選挙の対策の一つとして自民党が打ち出したものです。しかし、ふるさとを壊してきた最大の原因は、自民党政治の下で当時5兆円もの地方交付税を削減し、地方経済や財政を痛めつけてきたことにあります。ふるさとを応援するといって国による地方公共団体間の財源の不均衡調整を横に置くものです。
ふるさと納税が返礼品をもらうための寄附となっている中で、ふるさと納税制度の拡大より、国が本来の財政力格差の是正機能を発揮し、地方交付税を回復、充実させることが先だと考えます。市長の見解を示してください。
昨年12月の自民党と公明党の2015年度税制改正大綱では、「地方公共団体に対し、返礼品等の送付について、寄附金控除の趣旨を踏まえた良識ある対応を要請する」と記されています。寄附する自治体を応援したいという制度の趣旨から外れて、お返しの特産品を2,000円でもらうために自治体を選ぶようになっています。このように、寄附を集めるために原点である自治体の応援の趣旨から各自治体が返礼品を競う状況になっていることについて、市長の見解を示してください。
市民の中には、小樽市も特産品の返礼を行ったほうがいいのではないかという意見も多数聞かれます。今後の小樽市として、ふるさと納税への対応についてどのようなことを検討しているのでしょうか、お答えください。
最後に、南小樽駅のバリアフリー化について1点のみ質問をいたします。
何度も取り上げてきたように、2020年度までに乗降客数3,000人以上の駅舎についてはバリアフリー化を進めるという国の方針に従い、JR北海道も、2020年度までに計画を立てると言われてきました。しかし、一向に示されてきませんでした。
次期市長選挙で当選する新しい市長の任期は、この期限の直前である2018年度までとなります。先日、偶然手にした次期市長選挙での中松市長の対立候補と見られる人物の後援会パンフレットには、JR駅のバリアフリー化について政策として掲げられていました。対立する中松市長としては、JR南小樽駅のバリアフリー化を公約として位置づけるつもりはありませんか。お気持ちをお聞かせください。
以上、再質問を留保して、終わります。(拍手)
○議長(横田久俊)理事者の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)市長。
(中松義治市長登壇)
○市長(中松義治)小貫議員の御質問にお答えします。
初めに、市営住宅について御質問がありました。
まず、一部の住宅での申込みで高倍率が続く原因につきましては、比較的平たんな場所にあり、エレベーターが設置されており、交通の利便性が高い住宅に人気が集まっていると考えております。
次に、平成26年度で、市営住宅に1年以上申込みを続けている方につきましては、133人となっております。
次に、障害をお持ちの方の困窮事情採点表の採点につきましては、現行の採点表が前回の見直しから10年以上経過していることから見直し作業を始めたところであります。今後、御指摘があった点も含め、検討してまいりたいと考えております。
次に、特定目的住宅の困窮度調査は、指定管理者ではなく、市の直営に戻すべきではないかにつきましては、指定管理者は、市営住宅の入居に関する受付業務や、相談業務を行う中で、福祉制度を必要とする市民の方がいた場合には、担当課をお知らせするなど、市と連携しながら業務を行っており、指定管理業務として実施することに問題はないと考えております。
次に、ふるさと納税について御質問がありました。
まず、ふるさと納税制度の税額控除の対象となる寄附の内容につきましては、小樽ファンが支えるふるさとまちづくりの寄附をはじめ、教育振興資金基金、社会福祉事業資金基金など、小樽市に対する個人からの全ての寄附が対象となります。
また、小樽市への寄附のうち、ふるさと納税の対象となる個人からの寄附は、平成25年度で203件、約2,180万円であり、ふるさと納税を活用して小樽市民が税額控除を受けた件数は、平成26年度申告の実績で56件、税額控除額は約235万円となっております。
次に、財政力格差の是正に関してのふるさと納税と地方交付税に対する見解につきましては、財政力格差の是正は、財源調整、財源保障の機能を有する地方交付税の堅持・充実によることを基本としながら、ふるさと納税については、制度の趣旨を踏まえ、よりよい形で運用されることが大切であると考えております。
次に、返礼品を競う状況になっていることの見解につきましては、最近は豪華な返礼品の提供のみがクローズアップされ、行き過ぎを指摘する声も耳にしておりますが、一方で、特産品の返礼によって地域の産業振興やまちのイメージ向上につながる面もあるものと認識しております。
次に、ふるさと納税に対する検討状況につきましては、一定以上の寄附者に対して特産品の送付を前提とした仕組みづくりを現在検討しているところであります。ふるさと納税を考えている方の気持ちを動かすような仕掛けづくりなど、さまざまな観点で検討を行いながら、より多くの方から本市を応援していただけるような制度をつくり上げてまいりたいと考えております。
次に、南小樽駅のバリアフリー化について御質問がありました。
南小樽駅を含めたJR駅舎のバリアフリー化につきましては、2月上旬にJR北海道本社に出向き、直接要請を行ってまいりました。JR北海道とは今後、バリアフリー化の実現に向けて、より具体的な協議を行っていくことを確認してきたところであります。
(「議長、7番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)7番、小貫元議員。
○7番(小貫元議員)再質問をさせていただきます。
市営住宅についてです。
エレベーターなど、便利なところの倍率が高いということでした。
先ほど、高倍率のところは、いずれも単身用でして、一般住宅の場合、単身だけ拾えば、2012年度と13年度が18倍前後、2015年度が塩谷の3DKを単身でも可能としたことで7.8パーセントへと下がっていますけれども、いずれにしても複数人数のところに比べてやはり高い状況になっています。一方で、複数人数のところで、申込みが1倍を切っているところが幾つかの住宅で見受けられるわけでして、塩谷の例があるように、こういったところまで単身用を広げてはどうかと思いますが、これがまず1点目です。
あと、申込みについてなのですけれども、単身でも1倍に満たなかった住宅もありまして、今年度で言えば、最上A改良住宅です。先ほど、答弁で133人の方だということで、1年以上という話がありましたけれども、最上A改良住宅は8月と10月が応募ゼロでした。ですから、このような住宅が発生した場合に、翌月、奇数月ですけれども、長い間、申込みをしている方に対してお知らせをして、受付を奇数月に行ってはどうかと思いますが、これについて2点目としてお答えいただきたいと思います。
指定管理者の問題では、しっかり連携をとってやっているということなのですけれども、それならば具体的に連携をとって福祉制度などに導いてきた件数、実績というのはどのくらいあるのか、お答えいただきたいと思います。
あと、ふるさと納税に関してですけれども、控除額が、限度額が2倍になるということで、これが広がっていくことが予想されるのですが、現在は、所得税と住民税の控除という形で確定申告をして受けると。ところが、ワンストップサービスとして全額住民税控除にするということが言われています。このことに関して、小樽市への影響なのですけれども、単純な比較で構いませんので、今言われているように、全額が住民税控除のみになったら小樽市の財政に与える影響というのはどの程度考えているのか、お答えください。
あと、よりよい形ということで国の政策について答弁がありましたけれども、これはどういうよりよい形なのか、具体的にお示しいただきたいと思います。
ふるさと納税について検討されていることの中で、全て少し具体性に欠ける文言で、具体的に言えば、この特産品という項目を検討課題に挙げているのかどうなのか、そのことを示していただきたいと思います。
最後に、JR南小樽駅の問題です。
JR北海道に対して、2月上旬に直接出向いてきたという説明がありました。市民の中でも、やはり市長が先頭に立って交渉をしてほしいという要望が上がっていましたから、そういった市民の声に応えるものだと思います。ところが、協議を行っていくという答弁はいただいたのですが、具体的にしっかりこれを掲げていきたいという決意がもう少し感じられたらいい答弁だったかなというふうに私は感じていまして、その辺はいかがなものなのか、もう一度お答えいただきたいと思います。
○議長(横田久俊)理事者の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)建設部長。
○建設部長(工藤裕司)まず、市営住宅の関係から答えさせていただきます。
まず、単身をもっと広げられないかということなのですけれども、議員からもありましたように、塩谷につきましては、広い部屋でも単身用ということで入居を可能にした状況がございますが、今後も、入居の状況、応募の状況を見て、拡大については検討していきたいと思っております。
それから、2点目の最上A改良住宅の奇数月の関係でございますけれども、先ほど言いましたように、2年申し込んでも、3年申し込んでも、やはり抽選というものがありまして、公平性がありますので、なかなか難しいかと思っております。
それから、3番目の指定管理者の導いた数なのですけれども、今、数字を持っていませんので、答弁できません。
最後に、JR南小樽駅のバリアフリー化につきましては、先ほども市長が答弁いたしましたけれども、今後ともJR北海道と話し合いながらしっかり取り組んでまいりたいと考えております。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)財政部長。
○財政部長(小山秀昭)小貫委員の再質問にお答えいたします。
所得税からも引かれていたものがワンストップで住民税から引かれる場合ですけれども、単純に、先ほど申しました235万円を、住民税6パーセント、その方によって所得税は違いますが、所得税を10パーセントとして考えますと400万円になります。ただ、そのうちの75パーセントは交付税で戻ってきますので、実際の影響額というか、負担額としては100万円ほどだというふうに単純計算ではなります。
ただ、この所得税にかわる部分については、そういうふうに金額が少ない場合には影響はそうでもないのですが、これがどんどん増えていきますと大変な影響になりますので、その辺を国がどのように措置するのか、交付税で措置するのか、それとも次年度の精算にするのか、その辺はまだ決まっておりません。その辺については注視してまいりたいと考えております。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)総務部長。
○総務部長(迫俊哉)小貫議員の再質問にお答えいたします。
ふるさと納税の制度設計にかかわることだと思いますけれども、私から答えさせていただきます。
よりよい形で運用されることについてどのようなことかというお尋ねでございますけれども、私どもといたしましては、このふるさと納税の対応についての制度設計については、これから具体的に検討していくこととしておりますが、これまでの全国的な動きを見た中で、よりよい形ということで考えますと、やはりふるさと納税の本来の目的をまずしっかり守っていくということで、税源の確保をするということと、産業振興を図っていくということのバランスをとりながら地域振興に役立てていくと、そういう形がよりよい形ではないかというふうに考えているところでございます。
それからもう一つは、特産品を検討課題として掲げているのかということでございますけれども、制度設計を行っている最中ではございますが、やはりお返しとして特産品を考えていくというのは、一つの方法として考えているところでございます。
(「議長、7番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)7番、小貫元議員。
○7番(小貫元議員)再々質問をいたします。
市営住宅の問題なのですけれども、抽選ということで、公平性の問題があるということがありました。ただ、逆に何年もの間申し込んでいる人と1回申込みの人との間の公平性という問題では、同じ土台で検討していいものなのかどうかという、逆の公平性が問われているのではないかなというふうに思います。何度も申し込みながら、収入に合わないところに住まわれていると、これこそ公営住宅法の目的に照らしてみれば、市ないし地方自治体が供給しなければいけない分野に当たるのではないかと思うのです。この公営住宅法に照らして、それで公正と言えるのかどうか、見識を伺いたいと思います。
あと、JR南小樽駅の問題について、しっかり取り組んでいくというふうに、今、御答弁がありました。中松市長を支えるのは自民党、民主党・市民連合、公明党という3会派、それぞれの3会派が押しています、一新小樽はどうかわかりませんけれども。いずれにしても、みずからが押す市長がしっかり取り組んでいくという言明を行っているということをよく考えて今定例会の態度を表明していただきたいというふうに感じているところです。これは質問でも何でもなくて、つぶやきです。しっかり検討していただきたいというふうに思います。
○議長(横田久俊)理事者の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)建設部長。
○建設部長(工藤裕司)市営住宅の抽選の関係ですけれども、現在、1年目の人には1票、それから2年目に入った人には2票、それから3年目の人は3票ということで、通常の方よりは3倍の権利、3回といいますか、そういったふうにしていますので、そういった中で配慮されていると思いますので、御理解いただきたいと思います。
○議長(横田久俊)小貫議員の一般質問を終結いたします。
(「議長、4番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)4番、吹田友三郎議員。
(4番吹田友三郎議員登壇)(拍手)
○4番(吹田友三郎議員)一般質問をさせていただきます。
初めに、公共工事の入札についてであります。
公共工事については、この程度の動きでも疑義を感じ、調査が行われております。本市の公共工事におきましては、市の契約管財課の答弁では適切な入札が行われているとありますが、本市の大規模公共工事でのA1クラス業者がかかわるものについては、落札率が予定価格の94.5パーセントから95パーセントの間で落札されていることが常態化しており、A2又はBクラス業者のかかわる公共工事については、80パーセント台を前後する大変厳しい競争が行われております。国土交通省の工事では、通常70パーセント後半で落札されていることがうかがわれます。
本市では、なぜこのような高額な落札が常態化しているのか、市民の税金を使っているわけですから、適切な工事を適切な価格で進めるべきで、市は、これらの問題を踏まえて入札業者の選定、入札方法に再検討を加える必要があると考えますが、市長はどのように考えますか、伺います。
私は、いつも限られたメンバーによる競争入札ではなく、参加者の数を10社以上にするなどの方法をとり、現在のように予定価格の95パーセントでしか落札しないのであれば、予定価格の入札上限額を積算工事価格の85パーセントに設定するなどの手法をとることが必要と思われます。この問題に対する個々具体的な解決策を御提示いただけませんか。伺います。
次に、建築基準法の違反についてであります。
現時点での建設部が所管しているもので、建築関係の違反行為が行われ、是正勧告等が出されているものの内容と件数を過去3年間について伺います。
2月1日の読売新聞の紙面に大見出しで、「小樽市海の家に甘く」、ドゥリポートとして取り上げられておりました。これは、「小樽市の海水浴場おたるドリームビーチにある「海の家」が建築基準法上、毎年撤去する必要があるのに11年間も建ったままになっていた問題で、この違法状態を事実上、黙認してきた市が、ようやく重い腰を上げ、3月末までの撤去を指導するなど是正措置を決めた。海の家の経営者でつくるドリームビーチ協同組合は反発しており、海岸利用の適正化へ市の実行力が問われることになる」「市などによると、1950年頃に海産物を販売する浜小屋ができたのが、海の家の始まりとされる。現在の海の家は、海岸浸食の影響で移転した2004年以降、一度も撤去されていない。市は、違法状態を知りながら、「毎年、撤去すると費用がかさみ、経営が成り立たない」という組合の主張を受け入れてきた」「建設部長は、「撤去は組合に大打撃になるので、猶予期間を設けて指導を続けてきた」と釈明するが、04年の移転後、建築部長はすでに5人目。具体的な改善はとられてこなかった」と記事になっています。
この問題にかかわり、平成7年10月30日の北海道新聞夕刊に「「言いなり」市、対策委」「恐喝現場に市幹部」、「一連の不祥事は、昨年2月に高波被害を受けた同ビーチの整備、海の家の修復工事費用の負担をめぐる問題が発端。その後、海の家の違法建築、無許可の宿泊施設、駐車場の夜間収入の不明朗な処理などが次々に明らかになった」、この記事の最後は、「ある関係者は「市はあいまいな態度ゆえに、いつも組合の要求をのまされ、引きずられていた」」とのコメントで終わっています。当時、警察から、現職の道議会議員1名、そして小樽市議会議員1名が利益誘導の嫌疑で事情聴取を受けるなど、疑惑のデパートみたいなものであったと。
今回の件では、原課の対応はどのような引継ぎを受けて放置したのか、また、過去の特別な関係により業務の執行ができなかったものなのか、伺います。
現在ある海の家は、仮設の状態となっているのですか。3月末までに解決しない場合、市はどのように対処するのですか、伺います。
この問題は、原課の業務執行監査を監査委員はどのようにしていたものなのですか。監査委員は、これらのほかにも放置しているものはないのですか、伺います。
次に、少子化の対策についてであります。
少子高齢社会と言われて四半世紀がたつと考えております。小泉さんが総理大臣をしていたころに1.57ショックなどと言われ、マスコミも少し記事にしたことを覚えています。しかし、この少子化は、国、地方自治体などが行ってきた施策では全く効果がないことが示されております。近現代社会は貨幣経済となっており、子育てにかかる膨大な費用を個々人に負担させるやり方を基本としております。現在の若年の低所得者に、子供を産み育てる「命をつなぐ」という人間社会の根源的な部分を期待することはできないと考えております。
国立社会保障・人口問題研究所の日本の将来推計人口から見ますと、高齢世代人口比率では、70歳以上の人口を20歳から69歳で支える場合、私が生まれた翌年の1950年当時では18人強で1人を、しかし現在は2.9人で1人、30年後には1.6人で1人を支えるという、言葉では一つの事象ですが、全く現実離れしたことになることは明白であり、現世代がこれを放置するべきか問われていると考えます。
今は、子供を育てる世帯が、最高学府までの費用を考えますと1人2,000万円とも言われ、収入の多くを、そして預貯金をなくし、そのあげくに奨学金の返済を退職金で支払うことになっている人もおり、自身の老後の対策もおぼつかないこととなっております。反面、子育てにかかわらない世代等は、これらの負担がなく、社会で活躍しながら余裕のある生活をし、老後の資産形成も十分となっております。
私は、子育てをすると少しは裕福になれる、そして社会に大きな貢献ができる社会をつくることが必要と考えます。現代社会では、個々人の考え方が尊重されており、結婚を望む人、望まない人、子供を望む人、望まない人、就労については、特に女性の方で働き続けたい方、専業の家庭人になりたい方と、さまざまです。人間社会を適切に未来につなげるため、国民が次世代の育成費用を公平に負担することが必要です。現在の自助の社会システムでは、子育ては無理であり、共助のシステムとし、全ての人々が安心な老後を迎えるために支える世代をつくることが喫緊の問題であります。
私は、この財源として消費税5パーセントを投入し、子育て費用として20歳まで国が4パーセントを使い、3人目以降に1人月8万円、1パーセントを地方自治体で、3人目以降に月2万円、各自治体の独自のプレミアムを可能とする。また、子供が4人以上の人は、介護保険料は無料とし、介護利用料を半額とする政策を進め、来年からでも出生数の引上げを行うことが必要と考えます。市長はどのように考えますか。
本市の現在の人口を維持するためには、年間に1,500人の出生数が必要と考えますが、市長はどのような施策で実現させるのですか、伺います。
私は、保育を通じて就労と子育ての両立にかかわっておりますが、家庭での子育てで活躍していただく母親ないし父親にその費用を支払うことによる経済効果は想像に値するものと考えており、子供が6人でも8人でも、安心して育てられる社会システムの構築が望まれます。
再質問を留保し、質問を終わります。(拍手)
○議長(横田久俊)理事者の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)市長。
(中松義治市長登壇)
○市長(中松義治)吹田議員の御質問にお答えします。
初めに、公共工事の入札について御質問がありました。
まず、入札業者の選定や入札方法等の再検討につきましては、現在、工事契約は、主に入札参加資格がある方がみずから入札に参加する方法である一般競争入札の方法を行っており、透明性が確保され、公正な競争がなされていると考えており、現時点で再検討は予定しておりません。
次に、入札の個々具体的な解決策の提示につきましては、現在行っている主な入札は、既に入札参加者の資格を有する10社程度が参加可能な一般競争入札で執行しております。また、適正な積算に基づく設計金額の一部を控除して予定価格とすること、いわゆる歩切りは、公共工事の品質確保の促進に関する法律、いわゆる品確法第7条第1項第1号の規定に違反することになりますので、御指摘の手法はとることができません。
いずれにしましても、さらに透明性の高い、公平・公正な競争入札がなされるよう、必要に応じ入札制度などを研究してまいります。
次に、建築基準法の違反について御質問がありました。
まず、過去3年間において、違法行為が行われ、是正勧告等が出されている内容と件数についてですが、過去3年間の違反行為は全て建築確認申請が提出されず、無届けで工事が行われたものであり、件数については、平成23年度4件、24年度3件、25年度7件となっております。
次に、おたるドリームビーチの海の家への対応についてですが、海の家につきましては、年度末までの除却を条件とし、組合に対し、仮設建築物として許可しておりましたが、除却費用が多額になることから、担当課では相当の猶予期間をつけて指導しているという引継ぎの中で対応してまいりました。しかしながら、具体的な猶予期間を設定していなかったことから長年にわたり除却されなかったものであります。
次に、現在ある海の家は仮設の状態になっているかについてですが、ドリームビーチ協同組合からの申請に基づいて判断するものであり、現在ある海の家については、仮設建築物であると判断し、許可しているものであります。
また、3月末までに解決しない場合の市の対応についてですが、許可に付した条件が履行されない場合は、違反建築物の是正措置として許可申請者に対し、除却の勧告を行うこととします。
次に、少子化の対策について御質問がありました。
本市の人口維持のための出生数の増加につきましては、少子化と人口減少は我が国全体に及ぶ問題であり、一つの地方自治体だけでは解決が難しい問題であります。そのため、本市の出生数の増加に向けても、若年世代への支援施策をはじめ、経済や雇用などの施策が必要と認識しておりますので、これらのことを含めて、今後も小樽市人口対策会議などで検討してまいりたいと考えております。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)監査委員。
○監査委員(菊池洋一)吹田議員の御質問にお答えいたします。
ドリームビーチの仮設建築物の許可に係る事務について、監査をどのようにしていたのかということでありますが、所管課の監査につきましては、通常の定期監査として財務に関する事務の執行を中心として実施しており、その中で建築基準法に係る事務全般の流れや関係書類の確認などを行ってはおりますが、これまでに本事案に特化した監査を実施したという経緯はございません。
また、これらのほかに放置しているものはないのかとのことですが、現時点で承知している事案もございませんし、本事案のような許可等の適否につきましては、職務権限上、その判断の適否、あるいは妥当性を直接的に監査することが認められているものではありませんので、その権限が及ばない範囲について放置しているものがないのかと言われましてもお答えのしようがございませんので、御理解いただきたいと思います。
(「議長、4番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)4番、吹田友三郎議員。
○4番(吹田友三郎議員)再質問させていただきます。
まず、今、市長から、法律に基づいて、例えば積算金額を下げることはという話があったのですけれども、これは基本的には、国のかかわっているもののお金がかかわっていますと完全に国の守備範囲でございますから、そういう形の法律の中でのことでしょうか。例えば、今も地方創生などといって、各自治体が独自に物事をやるという場合は、国があまりそういうものについて意見などを言わないという考え方がございますけれども、そういう形のことではできないのかなという感じがしております。それについて1点です。
それと、適切にやっていらっしゃるということで、今までもずっと私は言ってきたのですけれども、基本的に、今、国などがやっているのは、落札率が80パーセントを切るぐらいが通常の競争のものだという感じになっているのですが、ほとんど多くが、私たちが議会をやっている場合もほとんど95パーセントに近い、ほとんどがそのような感じになっていますので、この辺はもう少し何か工夫が必要ではないかなという感じがするわけです。
それと、おたるドリームビーチにつきましては、今、ドリームビーチ協同組合の申請の書類上ではいわゆる仮設になっているのだということですけれども、これだけ置いてあるわけですから、実態的なものの確認というのは私は通常やっているのではないかと思うのですが、この辺のところにつきまして、毎年確認が来ているからということなのですけれども、今まで11年間で、実際に現場を確認することはなかったのでしょうか。
また、こういう場合、確認をしなくてもいいという形の、いわゆる基本的な、法律的なものが、書類さえそろっていればいいですよという形になっているのかどうかということについてお聞きしたいと考えます。
また、今、監査委員の御答弁をいただいたのですけれども、多くの市民の方から、何かあるときに監査委員の方は何をやっているのでしょうかという話がよく出るわけですよ。
今も、会計を中心にという話をされたのですけれども、実際に小樽市の行政がやっていることについて、監査委員以外で行政のチェックをする方はあとどなたがいるのかなと。監査委員が……
(発言する者あり)
それは議会は行って何かを見せてほしいと言っても簡単に見られる状況にならないのですよ。ただし、監査委員はそういう形のものができるというような形になっていると考えています。だから、私たちのほうでは、何かあったときに、現場に行ってこれとこれの書類をという形には少しなじまないという感じになっております。だから、私は、監査委員がそういう形できちんとこういうものをされなければならないのかなと思っているのです。私たち議会でいつでも何でも見られますよという形であるのであればよいのですけれども、私たちも決算特別委員会の書類審査のときにあるものしか見ることができない形になっていますので、その辺について、やはり監査委員のほうでそういうところのことを、監査委員は完全にそこに張りついている専門員でございますから、そういう形で、そういうところについて何か新しい考え方が出ないのかどうかと思っているのですが、いかがでしょうか。
○議長(横田久俊)理事者の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)財政部長。
○財政部長(小山秀昭)ただいま、歩切りは国の補助事業等だけにかかわるものかという御質問がありましたが、この品確法というものは全ての公共工事に適用されるものでございますので、市が単独で行う工事にも当然、適用されるものでございます。
もう一つ、通常は落札率が80パーセントを切るぐらいが普通で、小樽市では90パーセントで工夫が必要だということでございますが、これは私どもの考えとしては、適切な入札を行った結果でございますので、それはそのまま受け止めたいと思っております。
実際、入札工事の受注に当たりましては、工期やその規模、その時々の会社の受注状況、そういうもので経営的に判断されて札を入れられるものだと思っております。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)建設部長。
○建設部長(工藤裕司)仮設建築物の確認についてなのですけれども、この確認につきましては、あくまでも書類の確認ということで行えばよいということになっております。
過去2年間につきましては、現物の確認ということは行っておりません。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)監査委員。
○監査委員(菊池洋一)吹田議員の再質問にお答えいたします。
監査委員は、要するに何でも見られるのかというような御趣旨かと思いますけれども、まず監査委員の選任に関して申しますと、地方自治法上、本市の場合には識見を有する者1名、それから議員のうちから1名が選任されますが、識見を有する監査委員については常勤を要する者とは規定されておりませんで、平成11年から非常勤となっているということであります。
また、監査等を適正に執行するためのスキルの習得や監査リスクへの対応などに向けては、地方自治に係る法令等のたび重なる改正等の影響から、技術的な面を含めハードルが高くなっているのも事実でありまして、加えて私どもをサポートします事務局におきましても同様な状況がうかがわれるところであります。
こうした中、一方では、市政に対する住民からの要求がますます大きくなる現状におきまして、私どもに対する風当たりも変化してきているということは事実でありますが、職務権限に対する法令上の壁を監査委員みずからが逸脱することはできませんし、また、ある一定の監査水準を確保し、その実効性を担保するためには、法令や監査基準を遵守せざるを得ないということも私ども監査委員の責務であるというふうに考えております。
(「議長、4番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)4番、吹田友三郎議員。
○4番(吹田友三郎議員)私は、監査委員の皆さんも一生懸命されているとは思うのですけれども、逸脱してまでとはお願いしませんので、ただ言えることは、よりそういう形のものができるような形のことをぜひ法律を含めて進めていただきたいと考えます。
あとは予算特別委員会なり常任委員会なりで質問したいと思いますので、これで終わりたいと思います。
○議長(横田久俊)吹田議員の一般質問を終結し、この際、暫時休憩いたします。
休憩午後3時43分
――――――――――――――
再開午後4時05分
○議長(横田久俊)休憩前に引き続き会議を再開し、一般質問を続行いたします。
(「議長、21番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)21番、新谷とし議員。
(21番新谷とし議員登壇)(拍手)
○21番(新谷とし議員)初めに、子育て支援について質問します。
子供の医療費無料化拡大についてです。
市長は、市長選の公約で人口減対策を最重要課題に掲げています。私は、第3回定例会一般質問で、人口増対策の一つとして、「小樽に住んで安心」のために子供の医療費助成の拡大を求めました。人口を維持するのに必要な合計特殊出生率は2.08ですが、OECD報告書、世界の社会政策の動向では、子供を持っても所得が減らない措置など、子供の直接費用の減少が出生率に影響していると報告されています。
日本の出生率の低さの原因に、晩婚化と未婚率の高さがありますが、2013年度に内閣府が実施した家族と地域における子育てに関する意識調査では、「若い世代で未婚・晩婚が増えている理由」として「経済的に余裕がないから」が47.4パーセントで2位、子ども・子育てビジョンに係る点検・評価のための指標調査によると、「将来的に子どもを(さらに)持つと考えた時の不安」では、「経済的負担の増加」が70.9パーセントと最も大きくなっています。
小樽市の出生状況を見ると、2012年の出生数は646人、合計特殊出生率は1.08で全国1.41、北海道1.26に比べても低い状況ですから、合計特殊出生率引上げの施策が急がれます。そのためにも、子供の医療費無料化を進め、経済的負担を軽減すべきです。
全国保険医団体連合会、保険医協会が2010年と2012年に実施した患者受診実態調査では、主に患者の経済的理由から半年の間に治療を中断、中止する事例があったと回答した医療機関は、医科で2010年の33.6パーセントから2012年には49.6パーセントに増え、歯科では2010年の51.3パーセントが2012年には64パーセントに増えています。この調査は年齢別調査ではありませんが、医療費無料化対象外の子供にも当てはまるものです。小樽市では、このような子供の治療の中断の実態を把握していますか。
全国的に見ると、ここ数年間で各自治体において、市民の運動を背景に子供の医療費無料化が急速に広がっていて、2013年4月現在で中学校卒業まで助成している市区町村は、入院で72.9パーセント、外来で56.7パーセントです。現在、北海道の子供の医療費に対する助成は、通院で就学前まで、入院で小学校卒業までですが、所得制限と、市町村民税課税世帯の3歳以上児は1割負担、3歳未満児及び市町村民税非課税世帯は初診時一部負担金があります。
2014年4月1日現在、全道主要10市において、北海道と同一基準は小樽市、釧路市、室蘭市の3市のみで、他市は初診時一部負担金の助成、又は年齢拡大などを実施しています。3市以外の市の直近の子供医療費助成状況、2012年における合計特殊出生率をお知らせください。
市長は、第3回定例会での私の質問に対し、検討を約束しましたが、その後どのような検討を行っていますか。
小学校卒業までの医療費無料化は2014年、小貫議員の一般質問で4,000万円の予算上乗せで実施できることを確認していますが、子育ての経済的負担を軽減する上でも、また、成長期における子供の受診抑制で子供の身体の健全発達を阻害することがないように、国に無料化拡大を求めつつ、小学校卒業までの子供の医療費助成拡大を求めます。いかがですか。
次に、水族館の入館料助成についてです。
子育て中の世代で困っていることは、子供を遊ばせるところがないということです。小樽公園のこどもの国の遊園地、小動物園がなくなり、今、近くに子供が遊べる祝津マリンランドもあるおたる水族館が喜ばれているようです。おたる水族館の個人入館者数は増加しているようですが、ここ3年間の個人の入館者数を区分ごとにお知らせください。
おたる水族館は、ワモンアザラシの世界で初めての人工繁殖、釧路湿原にのみ生息するキタサンショウウオの人工繁殖に成功するなど、北海道の希少種保護・繁殖に力を入れており、学習にも役立ち、子供から大人まで楽しめます。しかし、子供が幼児、小学生2人の5人家族の場合、入館料、駐車場代を合わせると5,000円ほどにもなり、安月給ではそうそう行けない、もう少し安くしてほしいとの声も聞きます。年間パスポートの割引もありますが、それほど利用できない子育て世帯もいます。
道内の水族館では、市立室蘭水族館の入館料は大人300円、中学生以下は無料、稚内市ノシャップ寒流水族館は一般500円、小・中学生100円、年間パスポートは科学館・水族館共通で一般は1,000円、小・中学生300円です。市立室蘭水族館は遊具もあり、芝生ではピクニックシートを広げて休憩でき、インターネットによる口コミでは、「小さな水族館なのに満足度高し」「幼児のパラダイス」など、評判が高く、年間入館者はここ9年連続で10万人を超えています。
おたる水族館もインターネットによる口コミでは、小樽市の観光名所46件中2位で「落ち着く老舗の水族館」など評判は大変よいのですが、先述したように子育て世帯にとって料金がネックになっています。おたる水族館は第三セクターで小樽市も出資していることから、小樽市が小樽市在住の子供料金を補助するなどできないでしょうか。
次に、子ども・子育て支援新制度の小規模保育事業について伺います。
子ども・子育て支援新制度では、ゼロ歳から2歳児を対象とする19人以下の小規模保育事業への給付の創設がされました。また、厚生労働省は、認可を目指す施設に対しては、認可保育所への円滑な移行を支援するよう、待機児童解消加速化プランによる取組を開始しており、内閣府は「新制度では、認可基準を満たす施設が原則として認可される仕組みが導入され、こうした取組みにより認可施設が増加することが期待されます」としています。国が小規模保育事業を進めることに対して、小樽市内の認可外保育施設から説明を求める要望が上がっていたにもかかわらず、小樽市は説明会を開きませんでした。なぜなのか、理由をお聞きします。
小規模保育事業を希望している認可外保育施設の一つに、張碓にあるかもめ保育園があります。かもめ保育園は、保育の質の高さ、特色ある保育、障害児も健常児も一緒に成長する保育はテレビで放映になり、感動を呼びました。この内容が日本のみならず、世界にも発信され、昨年は他市の議会などの視察が相次ぎました。かもめ保育園に入園させ、小樽の自然が子育て環境によいと小樽市に移住してきた世帯は2014年で9世帯、小樽市の人口増にも一役買っています。
一般の子供を受け入れる小樽市の認可外保育施設は、2005年の9園から2014年4月1日現在5園に減っている中で、かもめ保育園は1986年以来、持続し、NPO法人にもなり健闘しています。2014年10月1日現在、45人の園児を保育、3歳未満児は12人で人数の基準は満たしています。
2013年12月にまとめた小樽市子ども・子育て支援アンケートの中間報告を見ると、「子育てに影響すると思われる環境」に「保育所」と回答した方は33.3パーセント、「教育・保育の事業を利用している理由」は「子どもの教育や発達のため」が60.9パーセントと最も高い数値です。この点でも、かもめ保育園はその大きな役割を果たしています。しかし、保育料が高くて入れたくても入れられないという方も多いのが実態です。
新制度を受け、石狩市では、認可外保育施設の希望を取り入れ、小規模保育事業施設として認可し、3歳児以上の認可外保育施設と複合の保育所として新年度からスタートします。また、北見市でも小規模保育事業の認可に向けた認可外保育施設の取組があります。
小樽市の認可保育所のゼロ歳から2歳児の待機児童数は、2015年2月1日現在、ゼロ歳児は36人、1歳児は9人、2歳児は6人、計51人にもなっています。小樽市は、小樽市子ども・子育て支援事業計画の中で新制度の特定地域型保育事業、小規模保育事業を記載しているにもかかわらず、確保方策の中に入れていません。新制度に基づき、かもめ保育園だけではなく、小規模保育事業を希望し条件が満たされる認可外保育施設は、市の認可とすべきではないですか。市長の見解を伺います。
次に、ドリームビーチ協同組合の海の家の違法設置問題について伺います。
ドリームビーチの海の家の違法設置は11年間にわたって建築基準法に違反してきたという報道が相次ぎました。
小樽市は、おたるドリームビーチと隣接する銭函海水浴場の組合の仮設建築物の設置申請を受け付けていますが、銭函海水浴場組合とドリームビーチ協同組合に対する許可期間はどのようになっていますか。
また、二つの組合は、毎年、小樽市に許可申請を出していたのですか。
建築基準法に基づくと、海の家は夏季のみの許可です。土地利用の占用許可を出すのは北海道ですが、北海道はドリームビーチ協同組合には1年間の許可をしていると聞いています。ドリームビーチ協同組合の言うままに、海の家に対して1年間の許可をしてきた北海道の責任も大きいと考えます。他の都府県では、法律に従わない海の家は強制撤去をしているケースもありますが、市が提示している3月末の撤去期限を守らない場合は、どのような措置をするのか伺います。
次に、屋外広告物・看板の安全確保について伺います。
札幌市の飲食店の看板が落下し、通行人に被害を与え、今も意識不明の状態という事故は、大変大きな衝撃です。歩行者の安全を確保するため、看板が落下することがないようにしなければなりません。
小樽市は、2月20日、屋外広告物の安全管理の徹底について広告主や管理者に、事故防止のため定期的な安全点検を実施し、適切な維持・管理を徹底し、異常が見られた場合には速やかに改修や撤去など適切な措置を行うよう求めています。
小樽市は、小樽市屋外広告物条例により、広告物に関するルールを定め、屋外広告物を表示、設置するときは原則として市長の許可が必要です。さらに継続許可を申請する際には、屋外広告物点検結果報告書を提出しなければなりませんが、これまでに市が報告を受けた件数と報告状況をお知らせください。
また、小樽市は報告書どおりに実施されているのかをどのように点検するのか、伺います。
今回の事故を受けて函館市、北見市はビルの看板を緊急点検するとのことですが、小樽市もその必要があるのではありませんか。
以上、再質問を留保して質問を終わります。(拍手)
○議長(横田久俊)理事者の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)市長。
(中松義治市長登壇)
○市長(中松義治)新谷議員の御質問にお答えします。
初めに、子育て支援について御質問がありました。
まず、子供の医療費無料化拡大についてですが、子供の治療中断の実態につきましては、本市では把握しておりません。
次に、北海道と同一基準である3市以外の子供の医療費助成の状況につきましては、まず札幌市では、給付対象を中学生の入院まで拡大しているほか、就学前は初診時一時負担金のみの自己負担としております。函館市では、小学生の外来のほか中学生の外来及び入院、旭川市は小学生の外来、帯広市は就学前は全額助成、市民税非課税世帯の小学生は入院・外来とも全額助成、北見市と苫小牧市は、いずれも就学前は初診時一部負担金のみ、江別市は入院のみの初診時一部負担金のみとなっております。
また、2012年の合計特殊出生率につきましては、札幌市が1.11、函館市が1.17、旭川市が1.24、江別市が1.08であり、帯広市、北見市、苫小牧市については公表されておりません。
次に、第3回定例会以降の検討状況につきましては、人口対策庁内検討会議におきまして、各部から人口対策事業案が出された中で検討すべき事業項目の一つとして位置づけたところであります。
次に、小学校卒業までの子供の医療費無料化につきましては、国の責任において制度を創設すべきと全国市長会などを通じて国に要望をしているところであります。
また、本市における子供の医療費の助成拡大については、小樽市人口対策会議の検討結果や財政負担なども考慮し、最終的に判断してまいりたいと考えております。
次に、水族館入館料金についてですが、まず、ここ3年間の個人入館者数につきましては、平成23年度は大人16万5,188人、小・中学生3万363人、幼児2万2,935人、24年度は大人18万1,734人、小・中学生3万2,245人、幼児2万4,925人、25年度は大人18万9,783人、小・中学生3万3,800人、幼児2万5,512人となっております。
次に、水族館の中学生以下の子供料金補助につきましては、市全体のさまざまな施策や民間事業者への影響などを考えていかなければならないため、水族館の入館料だけに補助することはできないものと考えております。
次に、小規模保育事業についてですが、まず小規模保育事業に関する説明会を開催しなかった理由につきましては、平成27年度からの子ども・子育て支援新制度への移行に関して、本市では、既存の保育施設で保育需要は満たされていると考えていたため、新たな保育施設の参入を想定した説明会を開催しなかったものであります。
次に、小規模保育事業の認可につきましては、認可基準に関する審査のほか、本市の保育の需給状態を基に判断してまいりますが、このほど取りまとめた小樽市子ども・子育て支援事業計画では、今後、保育施設の不足は想定されないことから、当面新たな認可は考えていないものであります。
次に、ドリームビーチ協同組合の海の家の違法設置問題について御質問がありました。
まず、ドリームビーチ協同組合、銭函海水浴場組合の仮設建築物の許可期間についてですが、ドリームビーチ協同組合は1年、銭函海水浴場組合は2か月となっています。
また、仮設建築物の許可申請については、両組合とも毎年提出されております。
次に、3月の撤去期限が守られない場合の措置につきましては、許可に付した条件が履行されない場合は、違反建築物の是正措置として許可申請者に対し、除却の勧告を行うこととします。
次に、屋外広告物・看板の安全確保について御質問がありました。
まず、点検結果報告を受けた件数と、報告状況についてですが、条例を施行した平成24年7月1日から今年1月末までの間に点検結果報告を受けた件数は246件であり、全ての施設で異常なしとの報告がありました。
また、報告内容については、申請者から提出される広告物の取付け状況などのカラー写真を確認することにより点検を行っております。
次に、屋外広告物の事故を受けての緊急点検の実施につきましては、国土交通省から2月18日付けで屋外広告物許可を受けた申請者に対する安全点検の実施についての通知があったことから、全申請者に対する文書による注意喚起のほか、設置から10年を経過する広告物の申請者に対して、安全点検の実施と結果報告を要請したところであります。
なお、市独自の点検の実施につきましては、現在、検討しているところであります。
(「議長、21番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)21番、新谷とし議員。
○21番(新谷とし議員)再質問いたします。
最初に、子育て支援の立場から子供の医療費の無料化拡大についてです。
今後、小樽市人口対策会議又は人口対策庁内検討会議で検討されるということは、北野議員の質問に対しての答弁でも伺っております。
まず、改めて市長の認識を伺いたいのですけれども、出生率の低さというのは若い世代の経済的負担への不安が要因となっているというのは、政府の調査でも明らかです。ですから、若い世代の経済的負担を軽減することが、人口増対策としても、子供の心身の健全な発達のためにも必要なことです。
2006年、日本医師会は「子ども支援日本医師会宣言」を行って、その一つとして「子どもが育ちやすい医療環境の充実」を掲げ、「乳幼児医療費助成制度の拡充」や「15歳までの医療費1割負担の実現」などを積極的に取り組むことを宣言して、その後も一貫して拡充を求めています。
受診抑制ですが、日本医師会の釜萢常任理事は、今、子供の貧困が大きな社会問題となっており、その中でも国民全体で子供を守り、育てる環境づくりとして子供の医療費助成制度の拡充は非常に重要です、病院の窓口負担が気になって病気の子供が受診できないという事態は何としても避けなければならないと話しております。こういうことからも、子供の医療費無料化の拡大は必要で、これは今、検討中といいますけれども、改めて市長の認識を伺います。
それと、小樽市は、子供の治療の中断の実態を把握していないということでしたけれども、これはぜひ、今後、医師会などの協力を得て調査をしていただきたいと、このように要望いたしますが、いかがでしょうか。
それから、検討中ということですので、子供の医療費の年齢拡大、内容拡大、それを前提に検討をしているのかどうか、その点について伺います。
それから、小規模保育事業についてです。国の制度改正で小規模保育事業が打ち出されているのに、認可外保育施設に対する説明会を持たないこと自体問題です。子ども・子育て支援新制度は、消費税10パーセント引上げを前提としていたものですが、昨年11月19日に消費税引上げは先送りされたけれども、予定どおり施行するという通知が内閣府から北海道経由で来ているはずです。ですから、説明を求めたかもめ保育園、たしか11月だったと思いますけれども、ここだけではなくて、ほかの認可外保育施設にも説明するのは当然ではないでしょうか。
石狩市は今回、認可外保育施設に対して小規模保育事業を認めましたけれども、職員が各施設に出向いて説明をしていると、このように聞き取りをしております。江別市は、2014年5月に認可外保育施設に対して、小規模保育事業に移行できますと声をかけて説明をしております。ここは小規模保育事業として2施設が条例制定後に認可を受けたいと希望して、この4月1日からスタートするということです。千歳市も昨年6月に説明会を開いております。このように近隣の市では説明会を開いたり、声がけをしているのに、小樽市は説明会を求められているにもかかわらず説明会を開かない、子育て支援どころか法に逆行するようなやり方ではないのでしょうか。
それから、認可の点ですけれども、この間、旭川市では2014年から意向調査をして、2015年1月末まで7園と認可が大きく進んでいます。恵庭市、千歳市、江別市など、他の市では認可基準を示して申請を受け付けております。
市長は、先ほど御答弁で、保育施設の不足は想定されていないからやらないのだと言いましたけれども、今、待機児童がいますよね、2月1日の時点で、銭函保育所もゼロ歳児は5人、1歳児1人の待機児童がおりますし、認定こども園桂岡幼稚園は、待機児童ではないですが、ゼロ歳から2歳児はほぼ定員になっています。市内の民間の認可保育所は、かなり定員オーバーで受け入れております。これが正常な形なのでしょうか。
かもめ保育園に特化しますけれども、毎月、入園希望者がおります。しかも、小樽市に移住してきている人、先ほど9世帯と言いましたけれども、もっと増えているそうですが、小樽市の人口増に寄与している貴重な存在だと思うのです。ですから、こういう希望している施設には、今、待機児童も発生しているわけですから、申請を受け付けて認可をすべきだと考えますが、いかがでしょうか。
それから、ドリームビーチ協同組合の海の家の違法設置問題ですけれども、先ほど吹田議員からもいろいろ質問がありましたが、建築基準法違反とわかっていながらなぜ1年の許可を出していたのか、もっと詳しい説明を求めます。
代々、違法なことと知りながら引き継いできたのは大変大問題です。そういうことで、この問題は、どうも不可解な点が多いのですけれども、違法とわかっているのであれば、撤去費用にお金がかかるから猶予しますと、一定の猶予は必要ですが、11年間も同じ猶予で来たということは非常に問題です。どうしてこういうふうになったのか、もう少し詳しく説明をお願いいたします。
それから、広告物の問題ですけれども、国土交通省からの通知では、ただ広告主や設置者の責任においてするのではなくて、たしか文書の受付だけでなくて、実際に専門家などを連れて調査をしなさいという、そういう通知が来ておりますね。「今般の事故等を踏まえ、貴自治体において、屋外広告物の設置・管理に関する安全点検について、強化に向けた取組」として、「許可申請時に添付される安全点検報告書に記載された内容について、現地で確認することとする。(安全点検の技能を有する者と同行するなど)」、こういうふうに書かれております。ですから、市職員がそういう技能を有する人と一緒に行って確認しなければならないのではないですか。書類だけではだめなのではないですか。この点について伺います。
○議長(横田久俊)理事者の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)福祉部長。
○福祉部長(三浦波人)小規模保育事業にかかわる再質問でございますけれども、まず1点目は、小規模保育事業に関する説明会が開催されていなかったということでございますが、他都市の例を今回出されましたけれども、恐らく他都市については、それぞれの市の保育の需給状況が異なりまして、例えば小規模保育事業をもって拡大をしていかなければならないような事情を抱える自治体であれば、これは積極的に小規模保育事業者を募集するというようなことも必要性が出てまいりますので、そうしたことで説明会を開催しているのではないかと思います。
小樽市に関しては、市長の答弁でもございましたように、保育の需給状態からして認可保育所あるいは小規模保育所の拡大といいましょうか、そちらの必要性が考えられないということで、説明会については積極的にはしていないという状況でございます。
それから、銭函保育所の入所待ち児童がいるというようなことでございますが、確かに現在あるのですけれども、これは主に年度途中の入所申込みに対応するために必要になる保育士の年度途中の確保というのがなかなかうまくいかずに、それが理由で入所待ちになっているという状況がございます。そもそも国が想定している待機児童の考え方とは、また少し想定が異なっておりますので、この問題については早急に、こういった事情で入所待ちが発生しないように取り組んでいかなければならないとは思いますけれども、そちらが排除されれば銭函保育所でも十分入所が可能ということで考えております。
あと、小規模保育事業の認可をすべきということでございますけれども、昨日も民主党・市民連合の斎藤博行議員の再質問にも答弁いたしましたが、そもそもこの新制度での小規模保育事業の位置づけというのは、認可保育所の拡大がなかなか難しいという、ハードルが比較的高い、運営基準あるいは設備基準のハードルがあって、なかなか全国的に進んでいかないということで、ややその基準を下げた小規模保育事業というものを今回新たに設けたと。小樽市については、現在、保育の需給状態からしてそういった必要性がないというようなことで判断をしているところでございます。
あと、その説明が非常に足りないのではないかということでございましたけれども、小樽市のいろいろな事業計画等の進め方については、子ども・子育て会議というのを設けて平成25年からスタートして、都合8回会議を開催しておりました。ここには14人の委員がいらっしゃるわけですけれども、その中にも認可外保育施設を代表するということで、今回お話のあった施設の代表者の方も代表として1人参加していただいておりますので、小樽市のいろいろな考え方の推移というのは極めてリアルタイムに近い形で事業計画の策定に向けての動きというのは御理解いただけていたのではないかというふうに考えているところでございます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)医療保険部長。
○医療保険部長(藤井秀喜)新谷議員の再質問にお答えいたします。
子供の医療費の無料化の拡大について3点ほど質問がありました。
最初の子供の貧困化といいますか、各種アンケート調査結果からも出ているということで私どももそういう部分の影響は少なからずあるということでは受け止めてございます。
先ほどの市長答弁にもありましたとおり、今、人口問題の庁内、庁外の検討会議の中で、議論の俎上にも上げておりますので、その中でいわゆる2番目の質問、年齢の拡大だとかいろいろな中身の部分についても含めて検討することになると思います。
3番目の治療中断の調査のことですが、これも庁内の検討会議等の中で、実際にこの部分を実施した場合の財政上の問題だとかいろいろ出てきますので、そういう部分で必要に応じて調査するということもあるかとは思いますけれども、今の段階ではまだ検討中ということですので、やるとかやらないとかという話はその庁外、庁内の検討会議の中で議論の一つになるかというふうには考えてございます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)建設部長。
○建設部長(工藤裕司)まず、ドリームビーチの違法期間が長期にわたったことについては、私どもとしても大変反省して、大変申しわけなく思っております。
長期にわたった理由といたしましては、期間の設定あるいは是正計画を求めなかった、これらのことから長期間にわたったものと考えており、今後につきましては許可条件の履行を強く求めていきたいと考えております。
もう一点、屋外広告物の関係でございますけれども、先ほど議員の聞かれた例につきましては、独自の対応の例ということで記載されていると思っておりますが、市としては、先ほど市長からもお答えしましたけれども、現在10年以上の古いものから現場確認等の点検を進めてまいりたいと、そのように考えております。
(「議長、21番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)21番、新谷とし議員。
○21番(新谷とし議員)再々質問いたします。
まず、子供の医療費無料化拡大についてです。
市長は、人口増対策の一つとして子育て支援を挙げているわけです。子育て支援になるような施策を市が行っていかなければならない、それを小樽市人口対策会議あるいは人口対策庁内検討会議において、医療保険部みずからこの子育て支援が人口増対策として必要だということを示していかないと、判断のしようがないのではないですか。ですから、これを前提にして検討していかなければならないのではないでしょうか。
それから、小規模保育事業です。
他市は拡大をしていかなければならない需給事情があるのだということでしたけれども、それをしっかりと調べたのですか。それに比べたら小樽市は間に合っているから必要性がないということですけれども、これも人口増に逆行する考え方です。
かもめ保育園に特化して悪いですけれども、ここがよくて小樽市外から本当にたくさんの方が小樽市に引っ越してきているのですよ。転入してきて、人口増に役立っているわけです。こういうことも踏まえ、しかも国の制度改正ですから、これにのっとってやっているというのが、他自治体の進め方なのです。ですから、国の制度として必要ないというふうに判断するのはおかしいと思います、実際に待機児童が発生しているわけですから。先ほど言いました銭函保育所については、保育士が確保されると間に合うのだと言いますけれども、定員以上に待機児童が発生しているのは確かではないですか。小規模保育事業は19人が上限ですから、何人でも入ってくるということではないですから、かもめ保育園で小規模保育事業を認めることによって、既存のほかの施設にそれほど影響するというふうにも考えられないのですよ。そうではないですか。
そして、市内の民間の保育施設は、超オーバーで受け入れているわけですよ。私はこれは正常な形ではないと思うのです。やはり国の制度として始めたものですから、これに従って進めていただきたいと、このように思います。
それと、広告物です。
10年以上のものは点検するということですけれども、小樽市職員がその専門家の方と一緒に行って、じかに調べるということでよろしいのですか。その点について伺います。
○議長(横田久俊)理事者の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)福祉部長。
○福祉部長(三浦波人)新谷議員の再々質問にお答えいたします。
他都市の状況についてですけれども、全ての市を調べたわけではございませんが、例えば札幌市、旭川市あたりでは事業者の募集などをしております。
それから、銭函保育所の定員を超えているというお話でございますけれども、国では定員の弾力化によって子供を受け入れることができるというものがございます。いわゆる定員の弾力化でございます。当然、際限なくということではございませんで、保育室の面積などによって制限はかかりますけれども、これは基本的に定員を超えることがすなわち悪いことではないということでございます。
あと、市内の保育所でも確かに入所待ちが出ております。今年度については年度途中の入所希望に対して保育士の確保ができにくい状態になっているということでございまして、これまで全然想定されていなかった事案が昨年の後半ぐらいから出てきておりますので、何としてもこれは解消しなければいけないというふうに考えております。
あとは、国の制度として必要ではないのかということでございますけれども、国の通知を見ましても、小規模保育事業などの認可等についての考え方といたしまして、その市で保育の需要が充足されていない場合には、審査基準に適合している場合に認可するということにもなっておりますので、ここは御意見が平行線になっているかもしれませんが、今回の保育士不足ということは置いておかせていただきますけれども、保育需要がおおむね満たされているということで、小樽市としては小規模保育事業に対する認可の必要性は極めて少ないということで考えているところでございます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)医療保険部長。
○医療保険部長(藤井秀喜)新谷議員の再々質問にお答えします。
医療保険部としては、人口対策庁内検討会議で人口問題についてもこれは寄与するだろうということで提案した結果、この庁内検討会議の中で議論する項目の中の一つになったということでございますので、医療保険部として市長なりに提案をしない中でぽっと出たということではございませんので、私どもの提案の中で、こういう形で検討会議の中で位置づけられたということでございます。
ただ、必要性もありますけれども、産業振興による働く場の創出だとか生活環境の整備だとか、ほかのポイントもございますので、そのトータルの中で、財政上の問題とかいろいろな問題の中でどういうふうにして最終的にその結論というものが出るのかという部分については、今後の検討の中でいろいろなことが議論されるのではないかというふうには考えてございます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)建設部長。
○建設部長(工藤裕司)広告物の再々質問にお答えします。
議員の例示であります安全点検の技能を有する者というのは、あくまで例示ということでございます。市としましては、建設部に建設技術の専門職がおりますので、それで対応してまいりたいと考えております。
○議長(横田久俊)新谷議員の一般質問を終結いたします。
(「議長、17番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)17番、佐々木秩議員。
(17番佐々木秩議員登壇)(拍手)
○17番(佐々木秩議員)一般質問をいたします。
まずは、小樽市の防災について、最初に上水道施設の耐震化についてお聞きします。
平成25年3月に、厚生労働省から公表された新水道ビジョンでは、給水人口や給水量が減少し続ける社会の到来と東日本大震災を踏まえた水道の危機管理のあり方を踏まえ、「水道サービスの持続性の確保」「安全な水の保証」「危機管理への対応の徹底」の観点から、施設耐震化対策を重点的な実現方策の一つとして位置づけています。
そこで、本市の水道の地震対策、水道施設の耐震化についてお聞きします。もちろん、下水道の維持も大切ですが、今回は給水に絞ってお聞きします。
災害に伴う断水の発生は、多くの市民に多大な影響を及ぼします。緊急に必要な水は、まず生命維持に要する飲料水、医療用水、さらにトイレ用水などの生活用水、都市活動用水、産業活動用水などで、避難所や病院等でその早急な確保が重要です。特に本市においては港湾や臨港線周辺、銭函海岸沿いの地域などについて、津波の心配とともに液状化現象が同時発生するおそれを地質研究所の方に指摘されており、その際、水道施設の直接的被害、道路の寸断による給水車の運行に支障が出ることも予想されます。
これ以外にも、急傾斜地の崩落や津波被害など多重災害の危険性もあることが、昨年の広島の土砂災害や東日本大震災の例から学んだところで、市民の命を守る重要なライフラインの確保が改めて問われています。
現に設置されている水道施設の全てを直ちに耐震化することは、大きな投資を要するため、困難であることは理解できるところです。しかし、耐震化方策を最も効率的、効果的に行うために優先順位を定め、計画的に耐震化を図ることにより、地震等の災害時における災害範囲や市民への影響をできる限り小さくすることができると思います。
そこで、本市での対応についてお聞きします。
基本的に、水道の地震対策とはどのようなものがあるのでしょうか。国の指針によると、発生に備えての施設耐震化対策と発生時の応急対策に分けられますが、それぞれについて御説明ください。
また、水道施設の耐震化とは具体的にどのようなものなのか説明をお願いします。
小樽市上下水道ビジョンに示されているうちの上水道の耐震化について、現在の進捗状況はどうなっていますか、耐震化率でお示しください。
次に、このビジョンで示されている平成30年度の目標設定値について、施設の耐震化率20.8パーセント、管路の耐震化率30.9パーセントは低すぎるのではないでしょうか。国は将来的に100パーセントが望ましいとしているようですが、市は、この目標設定値についてどのようなお考えで設定したのかお聞かせください。
小樽市地域防災計画の第5章第7節、給水計画でも、「配水管の全部又は大部分が破損し利用できない場合の給水は、配水池及び浄水場から取水して行う」ことになっています。配水池などの施設の耐震化があって初めてその後の応急給水が可能になります。施設の耐震化は急ぐべきです。
次に、実際に地震等の災害が発生し、水道施設が被災して飲料水の供給が不可能になったとき、住民に最小限の飲料水を供給し、住民の生活を守るために行う応急給水について伺います。
応急給水の目標として、地震発生から3日までは1日1人当たり最低限3リットル、10日までは20リットルと言われていますが、まず給水方法や住民への周知方法、本市の給水計画の概要を説明してください。
防災計画上の給水方法の中で、市の給水車2台ほかを使ってすることになっていますが、被害規模の想定にもよりますが、被害が大きくなった場合などにこれで対応できるのでしょうか。
緊急時の給水体制が本当に機能するように事前訓練はされているのでしょうか、お答えください。
また、市民の皆さんへ、どこで給水を受けられるのか、事前にお知らせしておくことが必要ではないでしょうか。災害発生後の混乱状況では、広報車では情報が行き渡らないおそれがあると思います。
また、家庭でのペットボトルの水の備蓄や風呂水をためておくことなどのソフト面対策を呼びかけることが大事と指摘する専門家の声もありますが、いかがでしょうか。
続いて、住民自主防災組織について伺います。
私たち民主党・市民連合は、昨年、大分県臼杵市で防災について行政視察を行ってきました。臼杵市では、南海トラフ巨大地震発生に備えて、住民の自主防災組織を防災士という民間の資格を活用して組織化し、津波等の災害を最小限にする対策を進めています。災害の大小にもよりますが、災害が市内広範囲にわたる場合などは、市、消防署、消防団などが出動できない場合もあります。このような事態に備えて、日ごろから地域内で避難場所や避難経路の確認、機材の整備や訓練を実施することが必要です。
防災士とは、NPO法人日本防災士機構による民間資格で、みずからの命はみずからで守るという自主防災を目的として、地域住民により結成される自主防災組織の一つです。国からの特別な権限は一切付与されていないものの、災害にかかわるさまざまな場面での活動が注目をされています。
まず、伺いますが、この防災士について、市はどのように把握をされているでしょうか。
臼杵市では、広く市民に防災対策への参加を呼びかけ、一般の市民の中から防災リーダーを育成して市民とともに進めようという方針で、一貫して取り組んでおられました。また、女性の防災士養成に力を入れ、女性防災士連絡協議会を組織し、女性の視点を防災に生かしている点や段ボールトイレの製作、要援護者対策、避難行動計画を地域の防災士につくってもらうなどの特徴的な活動をされていました。何よりも、防災をキーワードにした地域コミュニティづくりが印象的でした。
地域の防災リーダーといえば、道にも北海道地域防災マスター制度があり、本市にも認定されている方がおられますが、その活動内容についてや、これと防災士との違いについて伺います。
いずれにしろ、防災対策は、実際に避難することになる地域を知る住民が、みずから主体的にかかわることが非常に有効と考えます。本市においても今後の防災対策にさらに反映し進めていくべきと考えますが、いかがですか。
次に、津波発生時の避難路の整備についてです。
避難経路の案内看板や避難階段について、臼杵市では夜間の災害発生、停電に備え、太陽光パネルによる自家発電の照明が設置されていましたが、設置・維持費用が莫大になります。そこで、太陽や電灯の光を蓄えて光る蓄光材の発光時間や明るさ、耐久性などの性能が上がり、それを使った避難誘導看板や床材活用が始まっているそうです。採用を検討してはどうでしょうか。
2番目に、小樽市の再生可能エネルギーの導入・普及促進について伺います。
世界の再生可能エネルギーは、電力、熱など全ての分野で大きく増加しています。日本においても、固定価格買取制度、FITの導入は資本力を背景にした大手企業によるメガソーラーなど、再生可能エネルギー設備投資を急激に押し上げる効果をもたらしました。しかし、地元の企業、住民などによる地域主導の取組は立ちおくれ、さらに送電網の脆弱性や電気料金上乗せによる国民負担増など、課題への指摘や制度そのものを見直す動きも始まっているのが現状です。と言いつつも、前定例会で、我が会派の山口・林下両議員が例を示したとおり、再生可能エネルギーの導入促進が全国的に図られており、大きな成果を上げている自治体も数多くあります。
本市においても、総合計画の後期実施計画の中で再生可能エネルギー等の導入・普及促進に向けた検討をすることとし、情報収集や研究とともに助成制度の導入や公共施設への設備投資を検討するとされています。
そこで、何点か再生可能エネルギー導入についての市の姿勢にかかわってお聞きします。
まず、現状として、市内に現在稼働している再生可能エネルギーの設備についてお答え願います。
その結果、市内の再生可能エネルギーの利用によって地域の活性化につながる効果はどのように把握していますか。
再生可能エネルギーを導入すれば、将来的に地域のエネルギーコストの削減やエネルギーの地産地消が進むと思いますが、再生可能エネルギー事業に期待する点にはどのようなことがありますか。
今後、導入の可能性のある、また、さらに発展させたい再生可能エネルギーについてお考えがあればお示しください。
そのほか、後期実施計画に定められてから時が経過していますが、市の進める調査研究のこれまでの内容とその効果についてお示しください。
平成22年に示された小樽市上下水道ビジョンでは、「(2)環境負荷の低減」の項で「新エネルギーに対する調査、研究が必要」としており、その実現方策として「新エネルギー利活用の研究」となっていますが、策定から4年が経過した昨年に取りまとめられた中間報告書では、「小水力発電等の新エネルギーの活用について、調査、研究を行っています」としています。この中間報告書にある小水力発電についてのこれまでの調査研究の内容と今後の方向性についてお聞かせください。
小水力発電については、大規模投資を伴わないクリーンなエネルギーとして期待をされています。例えば小水力発電事業者やその予定者を募集するなど、民間の力を導入して奥沢水源地で小水力発電を行い、予定されている公園の照明等にも活用してはどうかと思いますが、いかがでしょうか。
小水力発電については、現在まで水利使用手続の簡素化、円滑化が順次進められるなど、河川利用についての規制緩和が進んでいます。最近の河川法改正の内容についての情報は入っていますか、概略をお示しください。
この項最後になりますが、これまでの議会答弁では、再生可能エネルギーの導入は一自治体でかかわることは難しいとのお答えがありました。そこで、企業誘致の一環として、地元事業体や地元市民団体の出資による参加の働きかけなどを積極的に行うことも一つと考えます。再生可能エネルギーは地域資源なので、地元住民の参加や地元への利益還元が重要です。これによって雇用も生まれ、地域再生、人口減少問題解決への一助にもなります。市長が最重要課題とする人口減少対策の一つに、この再生可能エネルギーの導入を位置づけることを提案いたします。お考えをお聞かせください。
最後に、文化芸術の振興について伺います。
小樽市文化芸術振興基本計画の基本理念は、「豊かな郷土文化を礎にした「文化の香り高い街おたる」を創造する。」となっています。私は、この「文化の香り高い街おたる」は、本市の人口減少問題解決の一つのキーワードと考えます。人口減少問題はどうしても雇用や産業活性化など経済問題から語られますし、もちろんそれらは重要ですが、市民の多くの方が小樽のよい点はと聞かれると、歴史と文化があるところとお答えになるように、札幌とは違う、独特で豊かな文化が根づいていることが私たちのまち小樽のシビックプライドの原点です。働くまちは札幌でも、住むのはやはり小樽、そう考える人が増えてくれればと思います。「文化の香り高い街おたる」に住むことが一種のステータスシンボルになるようなまちづくりを進めていくことは可能ではないでしょうか。
また、基本計画の中では、文化・芸術を通じた次世代育成に取り組んでいく必要性について示されていますが、若い世代のつくり上げてきた文化活動にも目を向け、その広がりや深まりのために支援をお願いします。
歴史と伝統ある本市では、特にどうしても既存のジャンルやこれまで活動してきた団体に重点が置かれがちになります。ファッションや映像関係、ダンスやアニメ等の一部サブカルチャーまで含んだいわゆる若者文化を許容するキャパシティーを持つべきと考えますが、いかがでしょうか、見解を伺います。
それら幅広い世代や分野の皆さんの参加機会拡大のために、市民への文化関連の情報提供、市の文化施設等のネットワーク化は進んでいますか。その進捗状況についてお示しください。
学校教育における文化・芸術活動に対する支援についてですが、小・中学校において、文化・芸術に関する学習や、本物の質の高い文化・芸術作品やアーティストに直接接する機会が増えることは、大変意味のあることです。しかし、最近は文化施設に見学に行くにも授業時数の制限や総合的な学習の時間の時数減により、なかなか校外学習をするのが難しくなっています。
そこで、地域の方々や子供たちのいるところへ直接芸術作品を持ち込んだり、市内在住者で活躍している方々や学芸員を講師として学校に派遣したりする、いわゆるアウトリーチ推進事業を展開していることを以前の質問で聞きました。本来は美術館、博物館等の雰囲気や環境に触れるのも大事な経験です。この手法は交通費の負担減などのメリットもありますので、さらに機会を増やしていただきたいと考えますが、小・中学校へのアウトリーチ事業について、現在の活用状況と今後の展開について伺います。
また、そのアウトリーチの手法で講師を務めていただく機会の多いアーティスト・バンクの状況についてお聞きします。平成30年度までに140件を目標としていますが、現在の登録件数はどうなっていますか。市民の活用状況を把握しておられますか、その利用状況と特徴をお示しください。
他の自治体でも、近年、アーティスト・バンク事業を展開しているところが増えました。その多くがホームページでの情報公開等で利用促進を図っていますが、利用者と登録者が直接連絡をとって交渉する方法のところは利用がなかなか伸びていません。本市でも同様のシステムですが、事務局等が仲介する方法を検討してはどうでしょうか。手数はかかりますが、他自治体の例ではそのほうが利用者数が伸びているようです。
また、基本計画では、「アーティスト・バンク登録による減免制度等により、利用しやすい施設づくりに努めます」とありますが、施設利用の減免1割は少ないです。ホール利用はそれでいいとしても、例えば市民センター1号会議室、午前中の利用料は600円で、60円安くしてもあまりメリットはありません。せめてこうした小規模施設利用は3割引きや半額にできないでしょうか。御検討ください。
以上、再質問を留保し、質問を終えます。(拍手)
○議長(横田久俊)理事者の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)市長。
(中松義治市長登壇)
○市長(中松義治)佐々木秩議員の御質問にお答えします。
初めに、小樽市の防災について御質問がありました。
まず、上水道施設の耐震化についてですが、水道の地震対策につきましては、施設耐震化対策は地震が起きても給水に重大な影響を受けないようにするため、浄水場や配水池などの施設、送水管や配水管などの管路について耐震化を図るものです。
また、地震発生時の応急対策は、断水が生じても市民の皆さんなどに最小限度必要な水を確保するため、給水車両による応急給水などを行うものです。
次に、水道施設の耐震化の具体的な方法につきましては、浄水場などの施設については壁を厚くすることや柱を鋼板で巻くことなどにより、地震に耐える構造とするものです。
また、配水管などの管路については、管と管をつなぐ継ぎ手部分に伸縮性や管の抜け出しを防ぐ機能を備えた構造とするものです。
次に、耐震化の進捗状況につきましては、平成25年度末現在で浄水場などの施設については53か所のうち4か所が完了しており、耐震化率は7.5パーセント、配水管などの管路については174.2キロメートルのうち、42.4キロメートルが完了しており、耐震化率は24.3パーセントとなっております。
次に、耐震化率の目標設定値につきましては、国は水道施設の耐震化の計画的な実施について、既存施設や管路についてもできるだけ速やかに耐震化の規定に適合させることが望ましいとしており、本市においても耐震化を進める必要があると考えております。しかしながら、施設などの耐震化については、非常に多くの経費と時間を要することから、更新に合わせて段階的に耐震化を図っていくこととし、平成30年度の目標値を設定したものです。
次に、被災時における給水計画の概要につきましては、被害の規模や給水の優先度など、情勢を的確に判断し、水道局に常備する給水車両やポリ袋などを使用して運搬給水に重点を置くこととしております。
また、給水に当たっては、給水拠点の場所や給水方法について広報車の巡回などにより地域住民へ周知することとしております。
次に、被害が大きくなり、本市のみで対応することが困難になった場合につきましては、北海道や日本水道協会北海道地方支部など、関係団体との協定に基づき応援を要請することになります。
次に、事前訓練につきましては、毎年行われている小樽市総合防災訓練や日本水道協会が主催する災害時相互応援訓練にも参加しております。また、昨年9月の江別市の断水災害支援では本市も参加し、応急給水を行うなど、日ごろの訓練が生かせたものと考えております。
次に、給水拠点の事前周知につきましては、市民が最も必要とする情報の一つでありますので、今後、ホームページや広報紙などで周知してまいりたいと考えております。
次に、家庭での飲料水などのソフト対策につきましては、家庭での備蓄は災害発生時の備えとして大変重要であると考えており、市のホームページや広報紙などで周知してきたところですが、今後も町会等の避難訓練やまち育てふれあいトークのほか、FMおたるの放送訓練など、あらゆる機会を通じて市民に周知してまいりたいと考えております。
次に、住民自主防災組織についてですが、まず防災士の主な活動内容につきましては、災害時における被害の拡大の軽減や被災者支援、平常時の防災意識の啓発、自助共助活動の訓練の実施であると認識しており、本市においても防災士を講師として、昨年7月に日本赤十字社小樽市地区の防災ボランティアの方を対象に講習会が行われたほか、先月には小樽ボランティア会議の主催で研修会が開催されたと聞いております。
次に、北海道地域防災マスターの活動内容につきましては、自主防災組織の結成及び参加の呼びかけや地域の防災訓練等への参加のほか、災害時においては負傷者の救出、救助や、避難所運営の支援等が期待されるところであり、本市においては5名の方が認定を受けております。
また、防災士との違いにつきましては、防災士は資格試験があるほか研修期間が長く、救命講習など専門講習の受講も必要であることから、北海道地域防災マスターに比べ、より高い専門的知識が求められる認定制度であると認識しております。
次に、今後の防災対策への住民や女性の主体的なかかわりを進めることにつきましては、阪神・淡路大震災以降、公助の限界と自助・共助の重要性や、女性の視点での避難所運営が指摘されており、地域のことは地域で守ることの重要性を住民に浸透させていくことは、自主防災を進める上で必要であると考えております。今後とも、町会等で行う訓練に、より多くの住民や女性の参加がなされるよう、これを促す取組を進めてまいります。
次に、津波発生時の避難路の整備についてですが、蓄光材を使った避難誘導看板や床材の採用につきましては、本市では、現在、津波発生時における避難路を指定しておりませんが、今後、誘導看板を設置する際に、蓄光材などの採用について研究してまいりたいと考えております。
次に、小樽市の再生可能エネルギーの導入・普及促進について御質問がありました。
まず、市内における現在の再生可能エネルギー設備につきましては、市の施設として長橋小学校においては平成22年から、小樽市立病院においては昨年の開院時から出力約10キロワットの太陽光発電が稼働しております。このほか、北海道電力からの聞き取りによりますと、市内では平成26年12月現在で280か所の太陽光発電設備が設置されていると伺っております。
次に、市内の再生可能エネルギーの利用による地域の活性化への効果につきましては、長橋小学校や市内の一般家庭への太陽光発電の設置に伴い、再生可能エネルギーへの関心が高まり、普及が進むことで地域経済に貢献していくものと認識しております。
次に、本市として再生可能エネルギーに期待する点につきましては、地域のエネルギーコストの削減などのほか、風力発電設備などの計画が具体化した場合においては、設備の立地に伴う新たな企業進出や税収の増加などにもつながるものと考えております。
次に、導入の可能性がある、また、発展させたい再生可能エネルギーにつきましては、現在、風況に恵まれ広大な背後地を有する石狩湾新港地域において、民間事業者によって複数の風力発電事業が計画されていることから、風力は本市において有望な再生可能エネルギーの一つと考えているところであります。
次に、本市の進める調査研究の内容とその効果につきましては、平成24年度から25年度にかけて市内で太陽光発電を設置している世帯に行ったアンケート調査の結果を本市のホームページ上で公開しておりますので、太陽光発電システムの導入を検討している他の世帯への参考となっているものと認識しております。
また、現在、市内のエネルギー賦存量を推計するため、北海道の賦存量推計システムを活用して試算を進めているところであります。
次に、小水力発電のこれまでの調査研究内容につきましては、施設整備に当たっての補助制度や固定価格買取制度など国の助成や必要となる法手続、設備の維持・管理など、課題の抽出を行ってきたところです。今後は、これらの課題があることから、他都市の取組も参考にしながら、引き続き調査研究してまいりたいと考えております。
次に、奥沢水源地での小水力発電につきましては、奥沢水源地については、現在、保存・活用基本構想の実現に向けての調査研究を行っておりますが、その中で公園の照明などにも活用できる小水力発電の導入の可能性について検討してまいりたいと考えております。
次に、最近の河川法改正の内容につきましては、従来、農業用水や水道用水など、既に許可を得ている流水を利用して水力発電を行う場合、河川法の手続による許可が必要でしたが、平成25年12月施行の法改正により、許可制から登録制に変更され、水利使用の手続の簡素化が図られたところであります。
次に、再生可能エネルギー導入の人口減少対策としての位置づけにつきましては、本市において、再生可能エネルギーとの関係から人口・雇用対策を考えていくことは、自然条件などの面から課題は多いと思いますが、再生可能エネルギーの導入・普及促進は、地域のエネルギーコストの削減やエネルギーの地産地消につながることから、中・長期的な視点で取り組んでいくものであると考えております。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)教育長。
○教育長(上林猛)佐々木秩議員の御質問にお答えいたします。
ただいま、文化・芸術の振興について御質問がありました。
初めに、小・中学校のアウトリーチ事業についてですが、まず若者文化を許容するキャパシティーを持つべきとのことにつきましては、私としては、小樽にはこれまで先人が築いてきた豊かな郷土の文化・芸術があり、この文化・芸術を小・中学生をはじめとする若者に継承していくことが大きな役割の一つと考えております。現在、若者の間でさまざまな若者文化と言われる活動が行われておりますが、今後この活動が新しい文化として根づくよう、その活動状況の把握に努めるとともに、所要の支援を行ってまいりたいと考えております。
次に、市民への文化関連の情報提供と文化施設等のネットワーク化の進捗状況についてでありますが、現在、教育委員会では、市が開催する文化行事や文化・芸術活動に対する情報を収集し、生涯学習情報として年4回、市役所別館の市民ホールや社会教育施設など11施設に配付するとともに、ホームページでもその情報を公開するなどの取組を行っております。
また、文化施設等のネットワーク化の状況につきましては、現在、各文化施設のイベント情報などについて、各施設がそれぞれ単独でホームページを公開しているため、市民や観光客の方々はそれぞれにアクセスしなければならない状況にあることから、今後、文化・芸術にかかわるポータルサイトを設け、アクセスの利便性を図ってまいりたいと考えております。
次に、小・中学校へのアウトリーチ事業についての活用状況と、今後の展開についてでありますが、現在、教育委員会においては、平成22年度から文化庁の助成を受け、小・中学校の授業に文化・芸術に関する講師を派遣する文化芸術による子供の育成事業を行っており、平成26年度は緑小学校ほか4校へ能楽、琴、三味線などの伝統芸能を行っている講師を派遣するなどの体験的授業を行っております。そのほか小・中学校では、地域人材を活用した授業として、美術では書写や版画の実技指導、音楽ではバイオリン、邦楽の鑑賞、総合的な学習の時間では陶芸家やガラス工房の職人を招聘し、授業を行っております。
また、社会教育施設と連携した取組としては、博物館の学芸員が小学校に出向き、科学実験や植物観察などの出前講座を行っております。
私としては、今後とも小樽のすぐれた人材を活用することや、社会教育施設と連携した取組を行い、小・中学校の体験的授業の充実に努めてまいりたいと考えております。
次に、アーティスト・バンク事業についてですが、まず、アーティスト・バンクの現在の登録件数及び市民の利用状況とその特徴につきましては、現在、登録件数は111件となり、平成25年度と比較し5件の増加となっております。
また、市民のアーティスト・バンクの利用状況でありますが、平成23年度は9件、平成24年度は1件、平成25年度は11件となっております。本市のアーティスト・バンク利用の方法としては、ホームページに登載されたアーティストに直接市民が出演依頼をする方法で行っております。
なお、今年度、学校からの要請に応じ、アーティスト・バンクに登録されたアーティストを教育委員会が仲介し、講師として派遣した例がございます。
次に、アーティスト・バンクの利用方法についてでありますが、教育委員会が仲介役となってアーティストを紹介することは有効な手だての一つでありますので、今後、教育委員会がこのような方法を積極的に行うことでアーティスト・バンクの利用促進を図ってまいりたいと考えております。
次に、アーティスト・バンク登録による使用料の減免制度についてでありますが、この制度はアーティスト・バンク登録制度発足当時に登録促進のインセンティブの一つとして制定したものであり、その減免率は文化団体協議会加盟団体の割引率を参考に定めたものであります。
また、平成20年度から平成26年度までの7年間でアーティスト・バンク登録者が小規模施設を使用したのは1件と極めて少ない状況にありますことから、現在のところ減免率の改定は考えておりません。
(「議長、17番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)17番、佐々木秩議員。
○17番(佐々木秩議員)上水道の耐震化について、二つだけ再質問をさせていただきます。
一つ目は、先ほど、管路の耐震化率が24.3パーセントという小樽市の数字を出していただきました。これについては、報道によりますと全国の水道管の耐震化率の平均が12パーセントということで出ておりました。それから比べると、小樽市は倍程度進んでいるというふうに捉えることができるのではないかなと思います。そういう意味では水道管の耐震化については、これで進めていただければと思うのですけれども、ただ、施設の耐震化率については、全国の平均などが出ていないのでわかりませんが、小樽市として20.8パーセントの耐震化率を目標としているにもかかわらず、現時点で7.5パーセントということで、これは進んでいないのではないかなと思います。
これについては、先ほど、こちらには費用もかかるし大変であるということで御説明がありましたから、ある程度は理解できます。しかし、先ほど質問の中でも話をさせていただきましたけれども、そもそも施設が壊れてしまったら、その後、そこから水をくんで応急給水をすることさえできなくなってしまうということを考えると、やはりもう一つ進めるための方策が、20.8パーセントに届くための方策が必要だというふうに考えます。その辺のところについてもう一度お聞かせください。
二つ目については、先ほど応急給水の訓練は行っているということで御説明がありました。私が最初に触れさせていただきました新水道ビジョンの「応急給水の準備対応」の中で、応急給水のための住民や住民団体との訓練を行うことが危機管理の重要な要素となるというような中身を見ました。その辺の住民や住民団体との訓練ということは、今、行われている訓練の中で行われているのかどうかについて、もし行われているのであればいいのですけれども、もししていないのであれば、そういうものを取り入れていく方向性みたいなものは今後あるのかどうかお答えください。
○議長(横田久俊)理事者の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)水道局長。
○水道局長(飯田俊哉)佐々木秩議員の再質問にお答えいたします。
まず、施設の耐震化率が低いのではないかと、施設整備が進んでいないのではないかということでございますけれども、議員からもお話がありましたとおり、浄水場などの施設の耐震化というのは数も多いですし、時間もかかりますし、今までは施設の更新に合わせて段階的に耐震化を図ってきたということでございます。ただ、我々としても耐震化率が高くはないというふうに承知をしてございますので、今後につきましては、まず、優先的に耐震化を図るべき施設、必要性の高い施設から整備を進めることで、市民の皆様に安全な水道水を供給してまいりたいというふうに考えてございます。
続きまして、事前訓練の市民団体の参加につきましては、平成25年の7月に日本水道協会北海道地方支部が主催をしまして、本市で開催されました災害時相互応援訓練において、市内の二つの幼稚園の園児に参加していただいて、応急給水のお手伝いをしていただいたというのが実質的にはございます。
また、今後につきましては、災害訓練等の中で市民の御協力をいただきながら給水タンク車から給水袋へ補給するなどというようなことに携わっていただいて、市民参加への取組を進めてまいりたいというふうに考えてございます。
○議長(横田久俊)以上をもって、一般質問を終結いたします。
お諮りいたします。
ただいま上程中の案件のうち、議案第1号ないし第21号、第24号、第27号ないし第31号、第34号ないし第38号及び第44号ないし第48号並びに報告第1号及び第2号につきましては、議長指名による9名の委員をもって構成する予算特別委員会を設置し、これに付託の上、審査することにいたしたいと思います。
これに、御異議ございませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)御異議なしと認め、さように決しました。
それでは、予算特別委員を御指名いたします。
千葉美幸議員、安斎哲也議員、高橋克幸議員、酒井隆行議員、濱本進議員、斎藤博行議員、新谷とし議員、北野義紀議員、山田雅敏議員、以上であります。
なお、委員中事故ある場合は、所属会派において補充することといたします。
次に、議案第26号、第43号及び第51号は総務常任委員会に、議案第22号、第23号、第25号、第33号及び第39号ないし第41号は厚生常任委員会に、議案第32号、第42号、第49号及び第50号は建設常任委員会に、それぞれ付託いたします。
日程第2「陳情」を議題といたします。
本件につきましては、別紙お手元に配付の議事事件一覧表のとおり、所管の常任委員会に付託いたします。
日程第3「休会の決定」を議題といたします。
お諮りいたします。
委員会審査のため、明3月5日から3月15日まで11日間、休会いたしたいと思います。
これに、御異議ございませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)御異議なしと認め、さように決しました。
本日は、これをもって散会いたします。
散会午後5時37分
会議録署名議員
小樽市議会議長横田久俊
議員安斎哲也
議員酒井隆行