開議午後1時00分
○議長(横田久俊)これより、本日の会議を開きます。
本日の会議録署名議員に、千葉美幸議員、中島麗子議員を御指名いたします。
日程第1「議案第1号ないし第21号及び報告第1号」を一括議題といたします。
質疑及び一般質問を一括し、これより会派代表質問を行います。
あらかじめ申し上げます。
代表質問に当たっては、質問通告の大項目の順で質問を行い、再質問、再々質問がある場合は、それぞれ一括質問で行うことといたします。
それでは、通告がありますので、順次、発言を許します。
(「議長、21番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)21番、新谷とし議員。
(21番新谷とし議員登壇)(拍手)
○21番(新谷とし議員)日本共産党を代表して、質問します。
初めに、議案第13号小樽市放課後児童健全育成事業の設備及び運営に関する基準を定める条例案について質問します。
まず、条例案提案の問題です。この条例案の形式については、前定例会でも提案されたリンク方式が採用されています。日本共産党は、リンク方式では、政省令に変更があった場合、条例の改正の必要性は原部の判断になり、条例の改正案が提出されないこととなり、議会の議決権の侵害であると一貫して主張してきました。我が党の指摘を受けて、先日、リンク方式は採用したままとなるが、政省令の改正があった場合には、逐一条例の改正案を提出するという内容のルール化が示されました。政省令の改正があった場合には、その都度、条例案を提出するとのことで、議決権確保の立場から一歩前進ではありますが、我が党はリンク方式については賛成できないことを申し上げておきます。
次に、条例で定める基準に国の従うべき基準として職員の資格が定められていますが、現在、全市の放課後児童クラブの指導員の資格状況と人数についてお知らせください。
設備基準は国の参酌基準とはなっていますが、小樽市の専用区画面積は児童1人につき1.88平方メートルで国の基準を上回っています。しかし、いなきた児童館、塩谷児童センターとも基準を設けていないのはなぜですか。
いなきた児童館、塩谷児童センターとも放課後児童クラブの運営は児童館と一体の運営になっていますが、設備基準では専用区画が必要となります。この点で国の基準を満たしていないことから、条例案第4条で独自基準を設けましたが、本来であれば、国の設備基準に基づく面積は幾らになるのですか。
今後も専用区画面積を拡大する予定はないのですか。
また、塩谷児童センターは塩谷小学校から1キロメートルほどあり、遠いことが心配です。これまで問題はなかったのですか。
省令第10条第4項で、「一の支援の単位を構成する児童数は、おおむね四十人以下とする。」とされています。小樽市の各放課後児童クラブは、銭函小学校を除き34人以下で基準を満たしていますが、銭函小学校の定員は51人であることから、来年度から張碓小学校、桂岡小学校ともに新たに通年開設するという説明を受け、児童、保護者とも安心でき、よかったと思います。
しかし、小樽市は、土曜日は拠点校方式をとっているため、4月、5月の土曜日開設以降、6月から銭函小学校のクラブに通わなければならないため、張碓小学校と桂岡小学校の定員を合わせるとはるかに国の基準を超えます。他の拠点校も同じです。全道10万人都市で拠点校方式をとっている市はありますか。
省令第18条第2項で放課後児童健全育成事業所を開所する日数は、1年につき250日以上を原則とすることがうたわれていますが、6月以降の土曜日を開設しないと250日になりませんから、国の基準を満たしていないのではないですか。
とりわけ、張碓小学校の放課後児童クラブは、通常時でも全校児童55人のうち13人が利用し、利用割合が高いこと、拠点校の銭函小学校まで地図上でも3.9キロメートルもあり、さらにジェイ・アール北海道バスは1時間に1本もなく、通うのは大変です。桂岡小学校も銭函小学校まで2.2キロメートルで、交通手段は張碓小学校と同様です。省令第18条第2項では、その地方における児童の保護者の就労日数などの状況を考慮して、開所の日数を決めることになっています。保護者の意向と要望を聞き、両校とも土曜日も開所すべきではありませんか。この際、土曜開所されていない児童クラブの保護者の皆さんからアンケートをとって必要なところは土曜日も開所すべきです。お答えください。
○議長(横田久俊)理事者の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)市長。
(中松義治市長登壇)
○市長(中松義治)新谷議員の御質問にお答えします。
ただいま、議案第13号小樽市放課後児童健全育成事業の設備及び運営に関する基準を定める条例案について御質問がありました。
初めに、現在の全市の放課後児童クラブ指導員の資格状況と人数についてですが、本年10月現在で申し上げますと、まず勤労女性センターの指導員は3名、いなきた児童館の指導員は1名で、いずれも有資格者であります。また、塩谷児童センターの指導員は3名で、このうち2名が有資格者であります。
次に、いなきた児童館、塩谷児童センターとも専用区画の面積基準を設けていないことにつきましては、いずれも放課後児童クラブ事業を児童館の施設を利用して開設しているものであり、放課後児童クラブの専用区画について児童館の中で基準を満たした広さを確保できないため、面積基準を設けていないものであります。
次に、いなきた児童館及び塩谷児童センターで開設する放課後児童クラブの受入れ定員に基づく必要面積につきましては、両施設とも定員30名であり、児童1人当たりおおむね1.65平方メートル以上とすると、49.5平方メートル以上の面積が必要となるものであります。
また、今後の面積の拡大につきましては、両施設とも集会室の一部を必要に応じてカーテンで間仕切る簡易的な専用区画としており、いずれも施設全体の面積が限られているため、難しいものと考えております。
次に、塩谷児童センターと塩谷小学校との距離が1キロメートルあることにつきましては、これまで特に問題はなかったと聞いております。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)教育長。
○教育長(上林猛)新谷議員の御質問にお答えいたします。
初めに、放課後児童クラブ指導員の資格状況や人数についてでありますが、教育委員会が所管する放課後児童クラブでは、12月現在で平日の指導員は45名中有資格者が44名となっております。
また、土曜日の指導員につきましては、44名中、有資格者が28名となっております。
次に、道内の人口10万人以上の都市で土曜日を拠点校方式により開設している市があるかとのお尋ねでありますが、本市の行っている拠点校方式で土曜日を開設している市はございません。
なお、現在、本市の土曜拠点校において、登録児童数が国の基準を超えて受け入れている学校はございません。
次に、土曜拠点校以外の学校において6月以降の土曜日を開所しないと、国の基準である開所日数250日以上を満たしていないとのお尋ねについてでありますが、土曜拠点校以外の学校の条例施行予定となる平成27年度の開所予定で申し上げますと、平日については243日、4月、5月の土曜日が9日間、合計で252日の開所となり、省令第18条第2項に定める基準は満たすこととなります。
次に、張碓小学校と桂岡小学校の両校とも土曜日を通年で開所すべきとのお尋ねでありますが、本市においては学校数が多く、1校当たりの児童数が少なく利用希望者も少ないことから、効率的な運営を図る観点から土曜拠点校方式により開所をしてまいりました。両校での土曜日の通年開所については、引き続き少子化の傾向にありますことから、今後の利用希望児童数の動向などを見極めながら、慎重に判断してまいりたいと考えております。
次に、土曜拠点校以外の児童クラブの保護者へのアンケートについてでございますが、現在の児童クラブの利用者から平成27年度の入会申込書を提出していただくこととしておりますが、その際に土曜日の利用の仕方についても記入してもらうなど、状況の把握に努めてまいりたいと考えております。
なお、開所につきましては、利用希望児童数の動向などを見極めた上で、慎重に判断してまいりたいと考えております。
○議長(横田久俊)次に、第2項目めの質問に入ります。
(「議長、21番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)21番、新谷とし議員。
(21番新谷とし議員登壇)
○21番(新谷とし議員)アベノミクスと消費税10パーセント増税について質問します。
安倍政権はGDPの2期連続マイナスにショックを受け、消費税10パーセントの1年半先送りを表明し、国民に信を問うとして衆議院を解散しました。解散は、消費税増税、集団的自衛権の行使容認、原発再稼働、TPPなど、国民世論に背いて暴走を続け、民意無視の政治が行き詰まったあげくのものです。
アベノミクスの2年間の7月から9月の対比では、実質賃金は4,320億円の減、実質個人消費は2兆1,186億円の減、年収200万円以下のワーキングプアは29万9,000人増え、1,119万9,000人になり、貯蓄なしの世帯は26パーセントから30.4パーセントに増えています。
また、11月28日に発表された政府の各種経済指標は、アベノミクスで家計が犠牲になっていることを改めて示すものになっています。総務省の調査では、消費者物価は17か月連続上昇、2人以上世帯の消費支出は28万8,579円、実質で前年同月比4.0パーセントの減少で、4月の消費税増税後7か月連続のマイナスです。一方、勤労者世帯の実収入は実質で2.1パーセント減少しました。
アベノミクスによる物価上昇に収入増が追いつかない状態が続いています。勤労者世帯の収入金額48万8,273円のうち、税金や社会保険料などの非消費支出は2.5パーセント増えています。労働力調査によると10月の非正規労働者は前月比で10万人増え、1,980万人に達し、37.5パーセントにもなっています。2013年1月から比べると正社員数は38万人減少し、非正規労働者は157万人増えています。年金も下がり、庶民の生活が苦しくなるばかりで、世論調査では景気の回復を実感しないという声が80パーセントを超えています。
こうした一方、資本金10億円以上の企業の経常利益は2年間で4兆696億円増、資産が100億円以上増えた株主は100人を超え、自動車大手8社は円安効果だけで1.8兆円のもうけと発表しています。
このように、アベノミクスで格差は一層拡大されました。アベノミクスが小樽市経済にどのような影響を与えているか。小樽市経済動向調査結果の全業種概況における前年同期と今期の7月から9月の状況による総評では、「総体的に、消費税率の引き上げから半年、反動減からの消費回復の広がりは浸透せず、夏場の天候不順による個人消費の減退、円安や国際情勢不安を背景とした原油価格の高騰、原材料や資材等商品仕入価格の上昇、燃料費、人件費などによるコスト増の転嫁不足から景気のもたつき・後退感が深まりつつある」と報告しています。今年4月から6月、7月から9月の全業種概況について業況、売上高、採算別に前年同期比も含めてお示しください。
総評で述べているように、アベノミクスは大企業と中小企業の格差を拡大し、小樽市においても景気悪化を招いたと言えるのではありませんか。アベノミクスに対する市長の評価をお聞きします。
消費税10パーセント増税についてお聞きします。
安倍首相は、8パーセントへの増税実施を決めた2013年10月記者会見で「社会保障を安定させ、厳しい財政を再建するために財源の確保は待ったなしです」と述べていました。しかし、「増税分は全額社会保障に回します」と全戸に配布した政府の宣伝は、医療、介護の連続改悪で、宣伝は偽りであったのが明らかになりました。小樽市経済動向調査結果にも如実に表れているように、消費税8パーセント増税は消費を冷え込ませ、小樽経済を減速させ、財政再建にもなっていません。2014年度市税概要によると、個人市民税は納税義務者数が減少傾向にあり、調定額、収入額とも減少していること、法人市民税は納税義務者数は横ばいであるが、金融業を中心に業績が落ち込み、課税標準額、調定額、収入額が減少していると報告されています。2014年度予算説明書で見ると、個人市民税は2013年度に比べ、4,400万円減額になっています。8パーセント増税前でこのような状況ですが、消費税増税は小樽市の財政再建に貢献するとお考えでしょうか。市長の見解を伺います。
安倍首相が来年10月からの消費税の再増税を延期しなければならなくなったのは、消費税増税後、個人消費が落ち込み、GDPの2期連続後退で増税路線の破綻と増税に対する国民世論で追い込まれた結果です。安倍政権は、2年後どんな経済状況でも消費税10パーセントを実行する、アベノミクスも続けると明言しています。軽減税率導入を言っていますが、その規模も中味も示されておりません。格差拡大を招いているアベノミクスを続行し、消費税10パーセント増税断行は一層消費を冷え込ませ、景気悪化を招き、財政再建にも効果はないと考えます。日本共産党は、国民の所得を増やす経済改革と富裕層と大企業に応分の負担を求める税制改革で、経済再建を図る提案をしています。消費税10パーセント増税はきっぱりと中止すべきです。市長の消費税10パーセント増税に対しての見解を求めます。
○議長(横田久俊)理事者の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)市長。
(中松義治市長登壇)
○市長(中松義治)ただいま、アベノミクスと消費税10パーセント増税について御質問がありました。
初めに、今年の小樽市経済動向調査結果の第1四半期と第2四半期の全業種概況につきましては、まず業況のDI値は第1四半期がマイナス8.6、第2四半期はマイナス13.7と4期ぶりにマイナスに転じており、前年比においても第1四半期がマイナス1.7ポイント、第2四半期はマイナス17.4ポイントとなっております。売上高のDI値では第1四半期がマイナス8.7、第2四半期はマイナス5.7、前年比については第1四半期はマイナス15.3ポイント、第2四半期はマイナス28.7ポイントとなっております。採算のDI値では第1四半期はマイナス9.8、第2四半期はマイナス11.9、前年比については第1四半期がプラス6.3ポイント、第2四半期はマイナス5.3ポイントとなっております。したがいまして、総体的には第2四半期にマイナスのDI値が増えており、悪化と判断している企業が多い状況にあります。
次に、アベノミクスに対する評価につきましては、全国的には各種の経済動向調査によると一定の成果を上げているものと思いますが、特に中小企業や地方においてはその効果が十分に行き渡っているとは言えず、さらに市内企業の多くは原油高や原材料費の高騰により、採算性が悪化している状況にあるものと考えております。いわゆるアベノミクスの第3の矢である民間投資を喚起する成長戦略は効果が徐々に現れる施策と思いますし、さらに国では新年度にローカル・アベノミクスを重点施策として推進し、中小企業の成長の促進や地域経済の活性化を強化する方針を示しておりますので、今後の具体的な事業実施に期待をしているところであります。
次に、8パーセントの消費税増税が小樽市の財政再建に貢献するかにつきましては、消費税増税は社会保障制度を充実、拡充させるための安定的な財源確保が目的であり、地方においても増税分3パーセントのうち、0.92パーセントが地方交付税分、地方消費税分として配分されるものと認識しております。
次に、消費税10パーセント増税に対しての見解につきましては、増税先送りにより社会保障改革が滞ることのないよう、改革を確実に実施するため、万全の措置が講じられること、また市町村が社会保障の充実確保に適切に対応できるよう必要な財源が確実に手当てされることが重要と考えており、今後の動向を見守りたいと考えております。
○議長(横田久俊)次に、第3項目めの質問に入ります。
(「議長、21番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)21番、新谷とし議員。
(21番新谷とし議員登壇)
○21番(新谷とし議員)財政問題について質問します。
今定例会の補正予算で燃料・光熱水費として6,100万円計上されています。電気、灯油、重油の予算の内訳についてお知らせください。
北海道電力は、道民の反対を押し切って、11月から電気代を再値上げしました。道民批判に押され、11月から3月31日までの使用分は軽減されますが、今年度の小樽市への影響額と来年度の年間影響額と新電力導入の効果額をお示しください。
あわせて、小・中学校の灯油代と重油代の当初予算と補正予算の単価の差をお示しください。
灯油などの燃料費の高騰は、アベノミクスによる国の政策が原因です。2014年3月18日付けで総務省から特別交付税の新規項目として原油高騰対策分11億円が示されていました。今年度も燃料費高騰が続いていることから、この高騰に対して国が責任を持って予算措置を大幅に増額するよう、国に要請していただきたいですが、いかがですか。
今定例会の補正予算で、財政調整基金を5,027万6,000円繰り入れる予定ですが、財政調整基金の残高は幾らになるか、お示しください。
来年度予算にかかわってお聞きします。
10月20日、財政部長名で平成27年度予算編成方針通知が示されました。27年度の収支見通しは、26年度予算をベースにした場合、総務省の概算要求で地方交付税総額が8,400億円の減とされており、その影響などを勘案すると財源不足は約12億円。26年度当初予算に比べ約3億円拡大すること。財政調整基金残高は昨年度比1億4,000万円減の13億1,000万円となっており、今後、電気料金の値上げや新たな財政需要にも対応していかなければならないことから、引き続き厳しい予算編成となることが見込まれるとしています。この予算編成方針通知後、既に財政調整基金取崩しが予定されていますが、来年度の収支見通しと財源不足になる場合は何で補う計画か、お示しください。
予算編成方針通知では、「既存の全ての事務事業について、必要性、有効性を厳しく検証するとともに、行政サービスのコストの低減や質の向上に努め、安易な歳出増とならないよう留意すること」「行政評価(事業評価)で評価を受けた事業については、明らかになった課題や評価結果を踏まえ要求すること」を挙げています。2013年度実施した行政評価(試行)の結果、生活支援ハウス運営事業費は休廃止・終了の方向性が示されましたが、二次評価で要改善と評価された事業が7項目挙げられています。行政サービスのコスト低減といいますが、疲弊している市民生活にさらに負担を求めるのは認められません。今年度実施した行政評価の結果、2015年度ではどの事業を見直すのか、具体的にお示しください。
地方交付税についてです。
今年度は当初の予算額を5億3,651万6,000円上回って配分されました。その要因は、地域の元気創造事業費の指標に示された過去の市職員削減率による算定が大きかったためとのことですが、地方自治法第1条の2にうたわれている地方公共団体の役割を果たす上で自治体職員をむやみに削減すべきではありませんし、そのことで自治体の評価を図り、差をつけること自体間違いではありませんか。見解を求めます。
そもそも地方交付税は地方公共団体の財源の不均衡を調整し、どの地域に住む国民にも一定の行政サービスを提供できるよう財源を保障するためのもので、地方の固有財源です。2004年度から始まった小泉内閣の三位一体の改革で小樽市では地方交付税が総額56億円も削減され、さまざまな市民サービスの削減に加え、定率減税廃止などの税制改悪による市民負担増で消費が落ち込み、景気を悪化させました。このとき、地方六団体は一致して地方交付税の増額を強く求めました。地方自治体の役割を果たす上で、地方交付税の減額を見守るのではなく、国に対して増額を強く要求すべきです。市長の見解を求めます。
新・市民プールについてです。
第6次小樽市総合計画の前期実施計画で事業費を掲載しながら、具体に基本設計、実施設計を唯一実施しなかった新・市民プール整備事業は、事実上の後退で、多くの市民の失望を買い、毎年小樽を訪れる観光客にまで、まだできていないのですかと驚かれています。
2003年第2回定例会以降、2014年第3回定例会までに室内水泳プールの存続を求める陳情と新・市民プールの早期建設を求める陳情の署名は合計5万2,659筆に上り、小樽市外からも多くのプール建設の期待が寄せられています。市長は当初、小樽市室内水泳プールの存続を求める会との懇談の中で、適地を見つけてくださいとまで言っていたのですから、誠実に市民の願いに応え、早期建設に踏み切るべきです。お答えください。
○議長(横田久俊)理事者の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)市長。
(中松義治市長登壇)
○市長(中松義治)ただいま、財政問題について御質問がありました。
初めに、今定例会で提案しております一般会計補正予算の燃料・光熱水費の内訳につきましては、電気代が5,320万円、灯油代が490万円、重油代が210万円、ガス代が80万円となっております。
次に、北海道電力の電気料金値上げの影響額につきましては、電気使用量の実績を基に試算すると、今年度の影響額は約6,000万円、来年度の年間影響額は約1億6,000万円と見込まれます。
また、新電力導入の年間効果額につきましては、約950万円と試算しております。
次に、小・中学校の灯油と重油の単価についてですが、いずれも税抜きで1リットル当たり灯油は当初予算89円に対して、補正予算では98円、重油は87円に対して96円であり、それぞれ9円の増となっているものです。
次に、原油価格の高騰に対する国への要請についてですが、これまでも家庭用灯油の安定供給と価格安定対策の推進や地方公共団体の追加的な財政需要に対する早期の支援の充実強化について要請してきたところであります。原油価格については変動もありますので、今後も必要に応じ、北海道市長会や全国市長会を通じて国に対して要望してまいりたいと考えております。
次に、財政調整基金の残高についてですが、今定例会に提案しております補正予算後の残高は約12億6,000万円となるものです。
次に、来年度の収支見通しと財源対策についてですが、平成27年度の予算編成方針では財源不足額を約12億円と試算しておりますが、その後、消費税率の引上げの延期が見込まれる中で、社会保障制度改革の財源が示されていないことや、国の予算編成の動向も不透明であり、今後、財源不足額は大きく変動する可能性があるものと考えております。
なお、財源対策については財政調整基金を活用するとともに、国の動向なども注視しながら予算編成の中で検討してまいりたいと考えております。
次に、今年度実施した行政評価により見直しを行うとした事業につきましては、まず評価の結果では1事業を拡充、17の事業を要改善として、事業内容の見直しを行うよう評価したところです。拡充とした事業は教育支援活動推進事業費で、学校支援ボランティアの登録や学習支援メニューの充実に向けた評価内容としたほか、要改善とした事業の主なものとして、木造住宅耐震改修促進経費、はつらつ講座事業費などについては市民ニーズ等に合った実施に向けた見直しを、独立行政法人日本スポーツ振興センター負担金、生活講座等開催経費については市民負担のあり方や公平性について見直しを行うという評価をしたところであります。
また、評価結果は、今後の予算編成過程において次年度に直ちに反映できるか否かの検討を行った上で、次年度以降の予算に反映させることになります。
次に、地方交付税の地域の元気創造事業費の算定につきましては、一定のルールの下での職員数の削減など本市のこれまでの行革努力の成果が反映されたものでありますが、地方交付税の算定に当たっては、地方交付税の持つ財源調整、財源保障の両機能を低下させることのないよう配慮するとともに、地方の固有、共有の財源であることから、国の政策誘導手段として用いるべきものではないと考えております。
次に、地方交付税増額の要望につきましては、地方交付税の減額は本市の財政運営に大きな影響を及ぼすことから、これまでも国に対して必要な地方交付税総額の確保を図るよう要望してきたところであり、引き続き北海道市長会や全国市長会などを通じて、強く要請してまいりたいと考えております。
次に、新・市民プールの整備につきましては、多くの市民の皆さんからの要望のある事業ですので、取り組まなければならない事業の一つであると認識しており、建設場所や建設形態、ランニングコストなどの調査検討を行っております。しかしながら、適地が見つからないことのほか、公共施設の耐震化への取組など、市民生活の安全・安心を守るための取組をはじめとして、優先的に取り組まなければならない課題に対応していかなければならないこと、また、本市の財政は何らかの財源対策を行わなければ収支均衡予算を編成できない厳しい状況にあることから、現時点においては新・市民プールの整備着手のめどを立てることができない状況にあります。
○議長(横田久俊)次に、第4項目めの質問に入ります。
(「議長、21番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)21番、新谷とし議員。
(21番新谷とし議員登壇)
○21番(新谷とし議員)地方創生について伺います。
安倍政権は、秋の臨時国会を地方創生国会と位置づけ、「国民が安心して働き、希望どおり結婚し、子育てができ、将来に夢や希望を持つことができる魅力あふれる地方を創生する」としました。地方創生法は、人口減少の歯止め、東京圏の人口集中の是正、地域の住みよい環境の確保などを目的にし、国が基本方向となる総合戦略を閣議決定し、都道府県と市町村にも戦略をつくらせるものです。人口減少による地域衰退や東京一極集中のゆがみを是正することは、多くの国民が切実に求めているものでもあります。11月6日に塩谷地区で行われた小樽市議会「市民と語る会」でも、疲弊した塩谷地区を何とか活性化してほしいという意見が出されました。塩谷地区だけでなく、小樽市全体が急速な人口減少、少子高齢化を招いています。地方創生といっても、なぜ地方の人口減少や衰退を招き、都市部に異常に人口を集中させてしまったのか。その原因を究明しなければ、解決策もありません。
第1に、人口減少は、若い人たちが結婚し、出産、子育てをしていくことが難しい状況にあることです。労働法制の規制緩和で、若者と女性の2人に1人が非正規雇用など異常な不安定雇用と低賃金、長時間労働を強いられているからです。小樽市では、どう現れているでしょうか。小樽市労働実態調査による正規雇用と非正規雇用の割合を、2013年度以下5年分についてお聞かせください。
安倍政権が臨時国会で提出していた労働者派遣法改正案は、生涯派遣を押しつけ、正社員どころか逆に正規から非正規に置き替えるもので、ますます結婚できない若い人たちを増やすだけです。これでは人口減少克服になりません。法案は世論と運動により今国会では廃案になりましたが、労働法制の規制緩和を改め、正規雇用の拡大と人間らしく働ける雇用のルールが必要です。労働法制の規制緩和について市長の見解をお聞きします。
第2に、東京一極集中の是正を挙げていますが、そもそもなぜ東京など都市部に異常に人口を集中させてしまったのか。一つは、地方の産業が壊され、雇用が失われたからです。地方の第1次産業である農業などは輸入自由化で潰され、日米構造協議で米国側からの要求で、1992年、大店法が改正され、大店法廃止後のまちづくり3法は機能せず、郊外への大型店の身勝手な進出と撤退でシャッター通りが拡大しました。
大店法改正の流れの中で、小樽市は、小樽経済の起爆剤と位置づけて市民の反対を押し切って築港再開発を行い、税金142億2,000万円の巨費を投じマイカルを誘致し、就業者数3,000人、定住人口5,000人、入込客数年間900万人を目指したものの、わずか2年半で破綻しました。今年度までの築港再開発での市の起債借入額、今年度までの元利償還額と今後の元利償還額をお知らせください。
また、マイカル開業時の店舗数と従業員数は現在どう変化していますか。
また、倒産は、民間調査会社によると2002年から2013年までだけでも200件、873億8,400万円に達し、雇用の場も失われました。こうした規制緩和路線が小樽市経済の疲弊を招いたのではありませんか。市長の見解を求めます。
地方創生の政策の大もとは、6月に決めた改訂成長戦略、骨太方針で、そこには地域の経済構造の思い切った改革を明記し、目標にアベノミクスの効果を全国に波及させた地域経済の好循環をもたらすことを掲げています。しかし、さきに述べたように、アベノミクスによる物価高や消費税増税による暮らしと中小企業経営の打撃は、とりわけ地方には深刻な形で現れており、アベノミクスの経済効果は期待できません。
また、人口20万人以上の地方中枢拠点都市に都市の機能と住民サービスを集約しようとしています。北海道は札幌市、旭川市、函館市の3市ですが、これではますます周辺地域の衰退を招くだけではないでしょうか。
さらに、石破地方創生担当相は、地方創生関連の交付金は自治体のやる気で差をつけると発言していますが、地方を衰退させた政府の責任を自治体の責任に転嫁させるべきではありません。市長の見解を求めます。
地域再生・活性化に今必要なのは、アベノミクスをはじめとする安倍政権の悪政から暮らしと地域を守ることです。安定した雇用と社会保障は、人口減少に対する最大の歯止めです。そして、自治体の創意あふれる知恵を施策に反映することが必要です。この点で市長はどうお考えでしょうか。
この項最後にお聞きします。
小樽市が人口増対策に取り組もうとするやさき、小樽協会病院での分娩が来年7月に休止されることになり、若い人たちは小樽で子供を産むところがなくなると心配しています。地方創生どころか人口減にますます拍車をかけます。最近は高齢出産が珍しくないですが、リスクもあることから、小樽協会病院の果たす役割は大きいと考えます。小樽市は、周産期医療を協会病院に託し、小樽市立病院では産科を設置しませんでしたが、周産期医療は北海道の指導で実施されていることから、小樽市は小樽協会病院と共同して北海道に対し、産科の医師派遣を強力に行うべきと考えます。市長は、この事態をどう打開するお考えですか。
また、市民に責任を持つ立場から、小樽市立病院で産科を開設できないのでしょうか、お答えください。
○議長(横田久俊)理事者の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)市長。
(中松義治市長登壇)
○市長(中松義治)ただいま、地方創生について御質問がありました。
初めに、小樽市労働実態調査による正規雇用と非正規雇用の割合につきましては、平成21年度、正規雇用61.6パーセント、非正規雇用38.4パーセント、以下同様に22年度、68.8、31.2、23年度、66.5、33.5、24年度、57.4、42.6、25年度、58.2、41.8となっております。
次に、労働法制の規制緩和についての見解につきましては、昭和60年にいわゆる労働者派遣法が成立し、その後、適用対象業務の拡大や派遣期間の制限の見直し、製造業への対象業務の拡大、さらには派遣労働者の待遇の改善など、所要の法改正が行われてきたところであります。法の目的は、労働力の需給の適正な調整を図るために必要な措置を講ずるとともに、派遣労働者の保護などを図ることでありますが、現状では雇用の不安定さや低賃金などの課題もあると認識しております。
次に、築港駅周辺地区再開発にかかわる起債借入額などにつきましては、土地区画整理事業に小樽港縦貫線等の関係事業を含めた市債の総額は約84億6,700万円、今年度までの元利償還額は約79億2,900万円、今後の元利償還額は最終償還期間の平成40年度までで約24億2,100万円となっております。
次に、ウイングベイ小樽の店舗数と従業員数の変化につきましては、平成11年のマイカル小樽開業時が142店舗で約3,000人、本年11月は111店舗で約2,000人と聞いております。
次に、大店法改正などの規制緩和による本市経済の影響につきましては、特に商業においては商店数、従業員数、販売額の減少が見られますが、本市の人口減少や少子高齢化の進展に伴う購買力の低下のほか、経営者の高齢化や後継者の不足も要因と考えられており、規制緩和による影響だけではないものと認識しております。
次に、地方中枢拠点都市圏構想につきましては、我が国の人口減少、少子高齢社会における地方圏での新たな広域連携の取組で、これまで本市でも取り組んでいる定住自立圏構想とあわせて相当の人口規模と中核性を備える中心都市と近隣の市町村とが連携し、いわば地方が踏みとどまるための拠点を形成することにより、地方において人々が快適で安心して暮らしていくための基盤を確保し、地域全体の活力を引き上げる取組であると認識しております。
次に、地方を衰退させた政府の責任を自治体の責任に転嫁するべきではないとのことにつきましては、さきの国会において可決成立したまち・ひと・しごと創生法は、人口減少に歯止めをかけることや、潤いのある豊かな生活を営むことができる地域社会への形成などを目指すことを目的とするもので、具体的な事業はこれからとなるものの、地方公共団体向けの自由度が高い交付金の検討などもなされていると聞いております。これまでも国のまち・ひと・しごと創生本部では、全国知事会や全国市長会との意見交換が行われてきたものと認識しておりますが、いずれにいたしましても、国と地方の役割分担の下、地方の自主性を尊重する適切な方策の検討が進められるよう期待しているところであります。
次に、地域再生・活性化のために自治体の創意あふれる知恵を施策に反映することが必要とのことにつきましては、今後も持続可能な活力ある豊かなまちづくりに向けては、国による安定した社会保障などのナショナルミニマムの充実のほか、地域経済の活性化による雇用の場の拡大や安心して暮らせる環境づくりなど、地域での取組が重要と考えております。このため、11月に設置しました小樽市人口対策会議においては、各界の委員の皆さんの御意見をいただきながら、本市の現状に即した効果的な人口対策を検討いただき、今後の施策に反映させてまいりたいと考えております。
次に、小樽協会病院に対する本市の対応につきましては、市内で周産期医療体制が維持できなくなる事態は何としても避けなければならないものと考えており、現在、小樽協会病院での分娩継続に向け病院側と協議を行うとともに、北海道など関係機関に働きかけているところでありますが、市としてもできる限りのことをしてまいりたいと考えております。
次に、小樽市立病院での産科開設につきましては、現在、小樽協会病院は産婦人科と小児科を有する地域周産期母子医療センターとして北海道から認定を受けております。そのため、最優先しなければならないことは、小樽協会病院での分娩継続であり、それに向けて最大限の努力をしているところでありますので、御理解願います。
○議長(横田久俊)次に、第5項目めの質問に入ります。
(「議長、21番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)21番、新谷とし議員。
(21番新谷とし議員登壇)
○21番(新谷とし議員)福祉灯油について質問します。
アベノミクスにより灯油価格は高騰し続け、小樽市生活安全課の生活必需品小売価格調査では、灯油価格が昨年11月から今年11月まで平均価格100円以上で推移しております。11月の平均価格は100.5円です。物価も上がり、加えて今年4月からの消費税増税、年金削減などで市民生活は大変厳しくなっており、悲鳴に近い声を上げています。
知り合いの70代の女性は「年金は月約7万円、灯油は年間七、八缶しか買わず、冬でも室温が十五、六度になったらストーブを消し、厚着をして我慢をしている。これで病気になったらどうしようもない」と生活の切実さを話します。ぎりぎりの生活でひたすら寒さに耐えている市民は少なくありません。市長は、このような市民の生活実態をどう把握していますか。
昨年度は全道159市町村で福祉灯油を実施、網走市では今年3月に灯油価格高騰緊急対策事業として1世帯5,000円を実施、事業費にかかった経費1,587万3,000円を補正し、そのうち44パーセントが国の特別交付税で措置されたと聞いています。日本共産党は、福祉灯油に対する北海道の地域づくり総合交付金の助成額が少なすぎることから、高橋はるみ知事に対し、福祉灯油制度の確立と総合交付金の積み増し補正を要請してきました。世論に押され、北海道は福祉灯油に対する交付金を1.5倍に増やすことを決めましたが、それでも不十分です。しかし、網走市のように特別交付税を活用し、実施した例もあるのですから、市長の温かい真心を困っている市民に届けるよう、福祉灯油の実施を強く求めます。お答えください。
○議長(横田久俊)理事者の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)市長。
(中松義治市長登壇)
○市長(中松義治)ただいま、福祉灯油について御質問がありました。
初めに、市民生活の実態把握についてですが、消費増税、電気料金の値上げ、さらには輸入価格の高騰による生活必需品の値上がりなどが家計を圧迫し、市民生活が大変厳しい状況に置かれていることは認識しております。特に、灯油は暖房の主要燃料として欠かせないものでありますし、最近は値下がり傾向にあるものの、長く続く灯油の高どまりは市民生活を圧迫する要因の一つであることから、灯油価格が早期に適正な価格になるよう強く望んでいるところであります。
次に、福祉灯油の実施につきましては、灯油価格が急激に高騰した場合に他都市の状況、国や北海道からの財政支援の動き、さらには本市の財政状況を総合的に勘案し判断することとしております。準備期間を勘案いたしますと、少なくとも年内には国や北海道の相応の財政支援について具体的な内容が示されなければ実施を判断することはできませんので、こうしたことが示されていない現時点においては福祉灯油の実施は困難でありますことを御理解願います。
○議長(横田久俊)次に、第6項目めの質問に入ります。
(「議長、21番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)21番、新谷とし議員。
(21番新谷とし議員登壇)
○21番(新谷とし議員)カジノについて質問します。
安倍内閣は、6月、カジノを成長戦略の目玉にするIR推進を盛り込んだ成長戦略を閣議決定し、臨時国会ではIR推進法案の早期成立を目指していましたが、解散総選挙で本国会では廃案になりました。早期成立できなかったのは、国民世論のカジノ解禁反対の声に押された結果です。
この間、大手新聞各社の報道は、毎日新聞「解禁ありきに反対する」、読売新聞「弊害の議論が浅薄では困る」、朝日新聞「百害、古今の失敗に学べ」などの見出しで、カジノ合法化に警鐘を鳴らしています。
10月から始めた日本共産党菊地よう子事務所の市民アンケートでは、12月4日現在1,358通が回収され、10月末の人口の1.08パーセントに達していますが、このアンケートでもカジノ反対は80パーセント以上、賛成は7パーセントにすぎません。反対理由の多くは、ギャンブル依存症の心配、子供の教育上よくないこと、まちの風紀が悪くなることなどです。
作家で精神科医の帚木蓬生さんは、2008年から2年間に100人のギャンブル障害の研究を行い、統計を発表しています。ギャンブルを始める年齢は20歳、28歳で借金が始まり、精神科を受診するのは39歳、受診まで11年もかかり、ギャンブルにつぎ込んだ金額は50万円から1億1,000万円で平均1,300万円、負債額平均は600万円です。結婚している患者65人のうち10人の妻は、鬱病や不安障害で精神科に通院中でした。借金とうそがギャンブル障害の特徴で、犯罪と家庭内の盗みなど、身勝手な行動と借金地獄で家族は徹底的にさいなまれているといいます。1人のギャンブラーの周辺では8人から10人が精神的、物理的な被害を受けているという研究があり、厚生労働省研究班発表の536万人の病的ギャンブラーの周りで数千人が苦しんでいると帚木医師は述べています。536万人というのは、特定の人にだけ起きる病気ではなく、誰にでもなり得る病気で、環境に影響される病気だといいます。
日本には他の国にはない多くのギャンブルがあり、競馬、競輪などの公営ギャンブル全体の年間売上げ6兆円にパチンコ、パチスロの売上げ19兆円を加えれば25兆円にもなり、世界最大の売上げがあるマカオのカジノが五、六か所あるのと同じだと分析しています。まさに日本は既にギャンブル大国となっているのです。
11月18日に小樽経済センタービルで開催された北海道型IR道民フォーラムで、田辺等北海道立精神保健福祉センター所長の「わが国に蔓延する「ギャンブル依存症」の現状」の報告でも、同様のことが述べられていました。田辺所長は、海外と桁違いのギャンブル依存症の有病率にもかかわらず、依存症支援専門家の圧倒的不足、増加するギャンブル依存症に加え、カジノ導入による新たな依存症の問題、裏カジノ、脱法カジノの出現などの問題を挙げていました。韓国、カンウォンランドでは家族の要請、本人要請、規定違反入場の3種類の厳しい入場制限を課しているものの、ギャンブル依存症患者の問題は一向になくなる気配はありません。
市長は第2回定例会、第3回定例会でも我が党の質問に対し、ギャンブル依存症については把握していない、学習会は開催する考えはないと答弁されていましたが、今回のフォーラムでしっかり勉強されたと思います。改めて、市長のギャンブル依存症に対する認識を伺います。
また、ギャンブル依存症とその周りで多くの苦しんでいる人たちがいるのに、入場制限など条件をつければ、賭博であるカジノをよしとお考えですか。
市長は、これまで、IRは雇用が増え、地域経済が活性化すると答弁されていますが、IR構想はカジノ抜きではあり得ず、カジノは生殺与奪の権を握っています。
みずほ銀行産業調査部の産業調査報告では、米国ネバダ州ゲーミング委員会による統計を見ると、一般のホテルでは宿泊料の収入が黒字で、飲食部分が赤字であるのに対し、カジノを併設しているラスベガスのホテルでは全く逆になっており、しかもカジノ以外の収益は全体として赤字になっており、カジノの収入でカバーしていると指摘しています。ここではカジノが中心施設であり、残りの部分はカジノに付随したものにすぎないと結論づけられています。
三井物産戦略研究所プロジェクト・エンジニアリング室長美原大阪商業大学教授は、MICE、IRとはカジノを核とする施設群であり、カジノがあって初めて集客や消費の相乗効果が働く施設でもあると指摘しています。
産経ニュース電子版2014年4月報道は、豪華なIRの実例とされているシンガポールのマリーナベイ・サンズについて、米カジノリゾート運営会社ラスベガス・サンズが2010年に5,000億円を投じ開業、地上57階建てのビル3棟の最上階に屋外プールが設置され、延べ床面積15.5ヘクタール、高級ブランド店が並ぶショッピングモールと国際会議場、約2,600室のホテルを併設し、収入の7割以上をカジノが支えると報道しています。
一方、シンガポールでは、カジノ業者の課税負担を軽くするなどして、カジノ誘致と外国人観光客の取り込みを図ってきたが、他地域との競合が激化し、カジノの収益は2011年をピークに減り続け、IRの総収益も伸び悩んでいると報道されています。
他国のカジノ施設も、利益を上げているわけではありません。朝日新聞編集委員の高橋真理子氏は、米国ニュージャージー州は、1976年、衰退するリゾート地のアトランティックシティの活性化のためカジノを合法化し、次々カジノ施設をつくったが、今年に入り12のカジノのうち四つが閉鎖している。人口4万人規模のまちは、結局、平均所得も増えず、貧困率も改善されなかった。カジノを誘致すれば税収も雇用も増えるというのは幻想だったと報告しています。民間業者がカジノを設置運営するのですから、もうけさえ出ればいいと考えるカジノ資本が、一旦経営が厳しくなったり、営業の見通しが悪くなったりしたら一方的に撤退することは明らかではありませんか。このようなリスクを冒してでもカジノIR誘致をするのですか。
読売新聞の社説でも、ギャンブルに頼らない活性化策を検討するのが本筋だろうと述べています。
11月18日のフォーラムでも国際カジノ研究所の木曽崇氏は、私は小樽にカジノを持ってくればよいとは言っていない。決めるのは皆さん方ですと強調されていました。
先ほど紹介した菊地よう子事務所のアンケートのほか、小樽消費者協会が商店街で行ったシール投票でもカジノ誘致に反対が80パーセント、市民の声は反対が大多数ですから民意を酌み、今国会で廃案になったIR推進法が再び国会に上程されたとしても、小樽にカジノを誘致するのを断念すべきではありませんか。
以上、再質問を留保して、質問を終わります。(拍手)
○議長(横田久俊)理事者の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)市長。
(中松義治市長登壇)
○市長(中松義治)ただいま、カジノについて御質問がありました。
初めに、ギャンブル依存症に対する認識につきましては、依存症とは、ある物事に依存し、それがないと身体的、精神的な平常を保てなくなる状態のことで、物質に対するものとしてはアルコールなどがあり、行為に対するものとしてはギャンブルやインターネット、買物などがあり、誰もがなり得る可能性のある精神疾患であると考えております。
次に、入場制限などの条件をつければカジノをよしとするのかにつきましては、改めて法案が国会に提出された段階で、その内容を見ながら検討してまいりたいと考えております。
次に、IRを設置運営する民間企業の一方的な撤退のリスクにつきましては、IRの法制化に伴う手続の中で、それらのリスク対策について国において検討されていくものと考えております。
次に、IR推進法案が再び国会に上程されても小樽へのカジノ誘致は断念すべきとのことにつきましては、法制化されたIRはシンガポールなど世界各国の例を見ましても、第一級のリゾート施設となっており、本市の国際観光の推進にも大きな役割を果たすものと考えます。今後も国の動きを注視しながら、北海道や関係機関と連携の上、IR誘致に向けた各種情報の収集に努めてまいりたいと考えております。
(「議長、21番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)21番、新谷とし議員。
○21番(新谷とし議員)それでは、再質問いたします。
初めに、放課後児童健全育成事業についてです。
職員の資格をお聞きしました。土曜指導員で16名と、かなり資格のない方がいらっしゃいます。児童センターにも1人おりましたね。それで、この方々は省令の第10条3の9の条件を満たしているのかについてお伺いします。
二つ目、一の支援の単位、40人以下についてですが、土曜拠点校方式をとるとどこでも定員は基準を超えます。実際の利用が少ないから拠点校方式にしたと言っておりますけれども、これは学年を3年生で打ち切っていることと、拠点校まで通うのが大変だから実際は行けないという理由があるのです。今度の省令でも学年を限定することは一つも書かれておりません。放課後児童の健全育成に係る費用を惜しんで4月、5月のみの開設にしているのは、これは認められないと思います。
省令では、放課後児童健全育成事業における支援は、放課後児童の健全育成を図ることを目的として行わなければならない、市町村は最低基準を常に向上させるように努めるものとすると述べられております。現在、小樽市の小学校の通学距離は2キロメートルです。桂岡小学校、張碓小学校とも、銭函小学校まで2キロメートル以上あります。土曜日にこの距離を通わせるのでしょうか。それとも、スクールバスを出すのでしょうか。この拠点校方式というのは、全道では小樽市だけでやっているのですから、ぜひ父母の皆さんの声を聞いて、この方式はやめるべきだと考えます。皆さんの意見をぜひ聞いてください。
それから、2番目ですが、アベノミクス、これは11月24日の日本経済新聞の調査で評価しないが51パーセント、評価するが33パーセントで評価しないほうが多くなっており、選挙公示後の調査では景気の回復を実感しないが89パーセントに上っております。先ほど小樽市の状況も聞きましたけれども、このアベノミクスで本当によくなっていない、逆に悪くなっていると、そういう結果が出ております。今後のアベノミクスについて効果を期待している旨の答弁もありましたけれども、これをやられますと、さらに格差が拡大して、ますます市民の生活や中小企業の影響が大きくなるのではないでしょうか。日本共産党は、このアベノミクスは中止すべきだと訴えているところです。
次に、財政問題です。この点は、プールについて伺います。
プールについては、市民は何度も裏切られてきました。一つは駅前再開発で駅前第3ビルにあった室内水泳プールを壊して補償金6億8,000万円も得たのに、民間が行う再開発に充ててしまったことです。
二つ目は、新しいホテル内に設置を検討したが、2階以上につくるのは工法上難しいとしてつくりませんでした。しかし、カジノの項で言いましたけれども、シンガポールのマリーナベイ・サンズ、地上57階建ての最上階にプールを設置しているのです。日本の建築技術からして、できないことはなかった。あれこれの理由をつけてやらなかっただけです。
三つ目、中松市長になり、適地を見つけてくださいと言われ、小樽市室内水泳プールの存続を求める会の皆さんは一生懸命探し、税務署跡地を提案しましたが、これも断り、この跡地は結局売却されてしまった。本気でプールをつくるなら、本来であれば、小樽市が土地を探さなければならないのではないですか。それを市民に探してほしいと頼んで、そのあげくに、結局はできないと。そういうことは本当に許されないと思います。
四つ目、先ほど言った第6次総合計画前期実施計画から後退させたこと。
五つ目は、市民の水泳人口を減らして公式大会もできず、健康維持にも支障を来していることです。これらをどう考えているのでしょうか。
市長はいつもプールはつくらないとは言っておりません。しかし、観光客にまで観光だけでなく市民生活もきちんとしなければねと言われているのですよ。来年は北海道障害者水泳大会が小樽市で開催されると聞いております。小樽市で公式の大会ができるプールができれば、この朗報を多くの皆さんに聞いていただければ、大きな励ましになるのではないでしょうか。
それから、地方創生の問題です。
これは、一つだけお聞きします。小樽協会病院の分娩が休止された問題です。
これは大変な問題で、地方創生で希望どおり結婚し子供ができ、将来に夢や希望を持つことができると言っておりますけれども、子供が産めなくなるわけですから、産む場所がなくなるわけですから、これは本当に大変なことです。小樽市は、小樽市が行う周産期医療支援事業に必要な事項を定めて北後志の各町村ともに補助金を出して支援していますよね。医師を増やしてこなかった国にも責任はありますけれども、小樽協会病院と一緒に医師確保に全力を挙げてほしいです。そして、先ほどは産科を小樽市立病院での開設は難しいとおっしゃいましたけれども、小樽協会病院で分娩が再開されればいいかもしれませんが、そういう予定、計画が示されなかったら、一体どうするおつもりでしょうか。
それから、福祉灯油です。
年内に国や北海道から予算なりが示されないと難しいとおっしゃいますが、船の利用が1年に14隻しかない石狩湾新港の深さ14メートルの岸壁や簡易水道などの過大な事業に大きな支出をして、寒さに震えている市民には出すお金がないとおっしゃるのですか。全く冷たい市政です。ふれあい見舞金もやめたのだから、福祉灯油はぜひ実施してほしいですし、網走市では3月にこの福祉灯油の実施を決めているのです。3月の特別交付税がどうなるかということはまだわかりませんけれども、年内に示されなくても、やろうと思えばできることです。ぜひ実施をしていただきたいと重ねて要望いたします。
カジノです。いつも同じような御答弁ですね。シンガポールのような第一級のリゾート施設で観光客も増えると。小樽でシンガポールのような施設ができるのですか。
先ほど言いましたように、IRというのは、カジノ抜きではもうけがないのですよ。カジノ抜きのIRの見本の一つ、国のリゾート法第1号として2,000億円かけて国際会議場、ゴルフ場、ドーム式人工海浜などの施設をつくった宮崎市のフェニックス・シーガイア・リゾート、これが2001年、第三セクターとして負債3,261億円で経営破綻して、フェニックスリゾート社は外資系の会社に身売りされて、2013年にセガサミーにわずか4億円で買収されております。今、人工海浜は閉鎖に追い込まれております。
市長は、このカジノを含むIRをあくまでも進めるお考えですけれども、国の動向を見なければならないと言いますが、本質的な問題です。国の動向ではなく、カジノに対する考え方です。そもそも虚業であるこの賭博で収入を得ようとすること自体が間違っているのではないですか。先ほどのシンガポール、繰り返しますけれども、ここではカジノの収入が7割、カジノに頼らざるを得ない状況なのです。ですから、多くのギャンブル依存症を出し、その周りで苦しんでいる何千万人もの人たちをますます苦しめるカジノは、市民の声を聞き、やめるべきです。市民の8割以上が反対しているのですよ。そういう民意を酌まないのですか。それについてお答えください。
○議長(横田久俊)理事者の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)副市長。
○副市長(貞村英之)新谷議員の再質問に答弁いたします。
私の答弁以外のところは、各関係部長が答弁しますので、よろしくお願いいたします。
まず、アベノミクスの消費税10パーセント増税についてですが、格差が拡大するので中止すべきということでございますが、国において行われているアベノミクスは、今、3本の矢のうちの2本が放たれまして、三つ目の民間投資を今一生懸命やっているところですが、すぐに結果が出るというものでもございませんし、確かに地方においてはいろいろな弊害といいますか、円安で輸入資材が上がっているとか、そういうことも出ておりますが、もう少し見守っていきたいと思っておりますので、御理解願いたいと思います。
次に、新・市民プールですが、市長は、やらないとは言っておりませんので、今後いろいろ土地を探しているところでございます。いろいろ土地が出てくる可能性もありますので、もう少し検討させていただきたいと思います。
それから、小樽協会病院ですが、地域母子周産期医療センターとして認定されて、今、2名の医師がやめるということで一生懸命医師を探しているところでございます。やめると言っていない以上、市としても小樽協会病院の探していることを後押ししていきたいと考えておりますし、仮に何か小樽市としてできることがあれば全力を尽くしていきたいと思っておりますので、これについても御理解願いたいと思います。
次に、カジノですが、いつも市長が言っているように、現段階では法案も廃案になりましたので、まだIR推進法はできていない段階でございますので、賭博でどうのこうのというのではなくて、もう少し国の動きを見守っていきたいと思っておりまして、その後、また決定については検討していきたいと考えておりますので、御理解願いたいと思います。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)福祉部長。
○福祉部長(三浦波人)私からは、2点答弁させていただきます。
1点目は、放課後児童クラブの職員のことでございますけれども、現在、塩谷児童センターで1名資格がございませんけれども、来年4月には高校卒業者等で放課後児童健全育成事業に2年以上従事するという条件は満たす予定となってございます。
それからもう一点ですけれども、福祉灯油です。予算の件でございますが、これは私としては本市の財政状況は厳しい状況にあるというふうに認識をしております。
それから、網走市の例を挙げられましたけれども、本市におきましては、財政的な部分ということであれば、以前、小樽市が福祉灯油を実施したときのような国や道などからの相応の財政支援がなければ財源的には厳しいのではないかというふうに考えております。その財源についても、遅くとも年内に具体的な額などが示されなければ3月までに事業を完了というような交付税措置の条件もございますので、そうしたスケジュールには間に合わないということで、昨年については判断をさせていただいたところでございます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)教育部長。
○教育部長(田中泰彦)新谷議員の再質問にお答えいたします。
まず、放課後児童クラブの土曜開設について御質問がございました。
1点目は、職員の資格についてでございますが、今、福祉部長からもございましたけれども、今回の資格の中に2年以上放課後児童健全育成事業に類似する事業に従事した者であるということがございますので、それと経過措置で平成32年までに都道府県知事の研修を受けるということで、経過措置もございますので、そこで該当する形になると思ってございます。ただ、新規採用に当たっては、当然資格のある者の採用ということを考えていきたいと思っております。
2点目でございますけれども、放課後児童クラブの土曜開設について御質問がございました。
この放課後児童クラブにつきましては、現在、子ども・子育て会議において子ども・子育て支援事業全体を御議論いただいておりますけれども、この放課後児童クラブにつきましても、子育て支援の重要な部分であるとは認識してございます。今回の制度改正においても、一歩前進といいますか、充実を図る内容であるというふうに考えてございます。
今後の土曜日の対応につきましては、学校施設での対応が多いという小樽市の歴史的な経過ですとか、施設の状況などもございますし、小樽市全体で子育てを考える点や財政状況の問題などさまざまございますので、市全体で総合的に判断しなければならないものと考えております。今後、利用希望児童数の動向なども含め、市長部局とも十分協議して慎重に判断してまいりたいと考えておりますので、御理解をいただきたいと思います。
(「議長、21番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)21番、新谷とし議員。
○21番(新谷とし議員)質問した順番にお聞きします。
放課後児童クラブの土曜開所ですけれども、本答弁より後退しているのではないですか。先ほどは市全体の財政状況を見て判断するということではなかったですよね。やはり私が指摘した桂岡小学校、張碓小学校は、通学距離が2キロメートルを超えているのですよ。こういうところに土曜日通わせる。通えないから少ない。こういうことがあるのですよ。
では、拠点校方式をあくまでもとるというのなら、スクールバスを出すのかどうか。私はそういう問題ではなく、やはり保育所のように近くに子供が安心していける場所がある、それが大事だと思うのです。ですから、今は、状況が変わっていますから、前の拠点校方式をやったときと状況が変わっています。社会情勢も変わっています。ですから、やはり保護者の皆さんのアンケートをとって、その意思に従うというか、そういうことでぜひアンケート調査を行ってほしいと思います。張碓小学校については本当に利用者の比率が高いわけですから、土曜日の開所をすべきだと考えます。
それから、アベノミクスですけれども、今、第3の矢が放たれて、民間投資をすると。すぐに結果が出るわけではないということですが、確かにそうですけれども、この民間投資というのがこれまでは大企業中心の政策だったわけですよ。だから、中小企業が大変で、それで小樽の経済もこんなにも落ち込んでいるわけですから、そこら辺は国の政策ではありますけれども、中小企業支援をするようにやはり声を挙げていかなければならないのではないでしょうか。
それから、プールです。土地を探しているとおっしゃいましたが、具体的にどこを探していらっしゃるのですか。
先ほど私は、五つの問題点を挙げました。これについてのお答えはありません。
それから、福祉灯油ですね。予算が厳しい厳しいと、いつも同じ答えです。国や道の財政支援がなければできない。これも本当にそのとおりだと思うのです。ですが、今年中に予算が示されなければできないというのは、おかしいのではないですか。網走市では特別交付税を活用して3月に福祉灯油を実施したのですよ。そういうことができるのではないですか。先ほどの市長は市民の暮らしをどう把握しているのかということで、あまり具体性はなかったですけれども、でも本当に困っている人はたくさんいますよ。もう寒くて、震えて、私も本当に涙が出るぐらい本当にひどいと思います、今の政治の反映ですから。本当は国が福祉灯油も実施するようなことでなければならないと思うのですけれども、そういう国の悪政から市民を守るのは地方自治体の役割ですから、そういう点で、今年中に予算が示されなければできないというのは、これは私はおかしいと思いますし、実際に3月にほかの市で実施しているわけですから、3月でも遅くないのですよ。そういうことで、予算がないからといって打ち切るべきではないと思います。先ほども言ったように、過大な事業には支出しても市民を守る予算がないというのは全くおかしいです。私は市長に答えていただきたいです。ぜひよろしくお願いいたします。
○議長(横田久俊)理事者の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)副市長。
○副市長(貞村英之)新谷議員の再々質問にお答えいたします。
まず、アベノミクスの関係ですが、大企業中心から中小企業へということでということですが、ただ、今、地方創生法の検討を始められておりますので、その波及効果は当然地方にも及んでくるのかと思います。中味はまだはっきりしていませんが、その際、地方の企業に対してもっと優遇措置が出てくるのか、そこら辺はわかりませんが、必要なことがあれば声を上げていきたいとは考えております。
それから、プールの問題ですが、具体的にどこというのは、実際に探したところはないものですから具体的に今のところ土地を見つけるということはやっておりませんが、今後いろいろ土地が出てくるのかと思っております。今は、いろいろ学校の再編も行っておりますし、そういうことも見極めながら検討してまいりたいと思っております。
あと、駅前第3ビルの問題ですとか、公約の問題とか出ておりますけれども、具体的に実施困難ということで目標に達しておりませんが、そこら辺のところは御理解願いたいと考えております。
それから、福祉灯油についてですが、今年中に予算措置がなければということなのですが、灯油価格、急激な増高によって考えるということでございましたので、灯油価格が決まらなければ急激な増高が見えないということで、いつも秋に検討することとなっております。その際、予算措置などを勘案しながら検討することになっておりますが、今回は100円前後の急激な増高がないということで国の動きや道の動きを見ておりましたけれども、そういうところで総合的に勘案して福祉灯油、少し見守っていこうということで見てきたところでございます。
福祉部長が答えました今となってはというよりも、3月等に決められたら間に合わないということでございますので、今決めても少し無理だということでございまして、
(「そんなことないしょ」と呼ぶ者あり)
この辺のところも御理解願いたいと思います。
それから、カジノについてです。国の動きを見てということですが、以前市長もお答えしたとおり、市民の声を聞かないとは言っておりません。国の法律が決まらない限りどういう具体的なものが示せるか、示せる段階で民意を聞いて判断してまいりたいと考えております。
(「目指すはシンガポールか」と呼ぶ者あり)
(「市長が答えてください」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)答弁者は指定できません。お静かに。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)教育部長。
○教育部長(田中泰彦)新谷議員の再々質問にお答えいたします。
放課後児童クラブについてでございますけれども、アンケートの実施ということでございました。これは当初教育長からの答弁の中でも、今、入会申込みを受ける段階で土曜日の利用の仕方についても記入をしてもらうと、そういうことも考えておりますので、そういう中で希望ですとか、そういうものは把握してみたいと考えてございます。ただ、実際の実施に当たりましては、先ほどの答弁にもございますように、教育委員会というよりもやはり小樽市全体で判断すべき部分があると思っておりますので、これについては市長部局とも協議して、それで慎重に判断してまいりたいと考えております。
○議長(横田久俊)新谷議員の会派代表質問を終結し、この際、暫時休憩いたします。
休憩午後2時40分
――――――――――――――
再開午後3時10分
○議長(横田久俊)休憩前に引き続き、会議を再開し、会派代表質問を続行いたします。
(「議長、13番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)13番、酒井隆行議員。
(13番酒井隆行議員登壇)(拍手)
○13番(酒井隆行議員)平成26年第4回定例会に当たり、自由民主党を代表して質問いたします。
小樽市内の経済動向について、小樽商工会議所がまとめた調査期間平成26年7月から9月の小樽市経済動向調査報告が発表となり、業況については全業種平均で好転したとする企業が9.9パーセント、悪化したとする企業が23.6パーセントで、よいとした企業の割合を悪いとした企業の割合が上回り、DI値はマイナス13.7と2期連続のマイナスとなり、前年同期より17.4ポイント悪化しました。業種別に見ると、小売業はプラス水準にとどまったものの製造業、卸売業、観光・サービス業、運輸・倉庫業、建設業は、いずれもマイナス幅を拡大しました。特に、建設業は9期連続プラスからの落ち込みとなったとされており、地方においてはまだまだ景気回復の兆しが実感できない状況となっております。
また、小樽市では人口が毎年約2,000人減少し、人口減少に歯止めがかからなく、将来的にはまちの活力が低迷する、生産年齢人口の減少により産業活動が低迷する、少子化により学校の小規模化がさらに進むなど、今後さまざまな問題が生じ、ますます小樽市内経済にも大きな影響があるものと考えます。
我が会派は、10月15日に鹿児島県垂水市を視察し、人口減少対策について学ばせていただきました。人口規模は約1万6,000人ですが、住環境の整備や子育て支援、近隣都市との交通網整備などの取組がされ、人口減対策に重点を置き、優先的に予算措置を行い、効率的かつ集中的に人口減対策を推進しているとのことでした。
そこで、小樽市の人口減対策について国立社会保障・人口問題研究所による推計では、本市の人口や若年女性が大きく減少することが推定されており、平成25年はここ数年では大きな減少数となったことから、危機感はこれまで以上に高まっており、このことから小樽市においては8月に人口対策庁内検討会議の設置、11月28日には各団体からの推薦者と公募した11名を委員とする小樽市人口対策会議が立ち上げられました。これからおおむね1年間の予定で会議が開催され、さまざまな議論がなされていくと思いますが、日々人口が減っていく小樽市においては一刻も早くその対策を講じなければなりません。
そこで、お伺いいたします。
小樽市人口対策会議においておおよそのスケジュールと今後の進め方についてお示しください。
関連して、小樽市は平成21年9月に北しりべし定住自立圏での中心市宣言を行っておりますが、中心市として北後志の町村と連携しながら定住に必要な生活機能の確保や経済基盤の整備などを行い、人口減少に歯止めをかけようという狙いがあったと思います。人口問題に関しては圏域全体で減少に歯止めがかかっていませんが、これまでの取組と主な成果をお伺いいたします。
次に、11月21日、参議院本会議において、まち・ひと・しごと創生法案が通過しました。少子化の進展に的確に対応し、人口減少に歯止めをかけるとともに、東京圏への人口の過度の集中を是正し、それぞれの地域で住みよい環境を確保して将来にわたって活力ある日本社会を維持していくために施策を総合的かつ計画的に実施するとのことです。
また、その基本理念では、結婚、出産は個人の決定に基づくものであることを基本としつつ、結婚、出産、育児については希望を持てる社会が形成されるよう環境を整備するとのことであり、大変期待をしているところであります。
ところで、出産、育児については、先日、小樽協会病院が分娩の新規受付を休止するとの発表があり、これにより小樽市内で出産を扱う総合病院はゼロとなる予定です。全国的に医師不足となっており、問題解決には時間がかかると思いますが、小樽市としては解決しなければならない問題でもあります。このことについての認識と今後の対応をお伺いいたします。
次に、防災対策についてお伺いいたします。
本年8月20日、広島県での大規模土砂災害、8月24日には北海道礼文島での土砂災害、9月27日には長野県御嶽山噴火災害、11月22日には同じく長野県北部地震による被害など、自然災害によって多くの命が奪われました。御遺族の皆様に謹んでお悔やみを申し上げます。また、被災された皆様には、心よりお見舞いを申し上げます。
さて、小樽市においても東日本大震災以降、各連合町会での津波避難訓練や土砂災害を想定した避難訓練など防災意識を高める取組がなされてきました。また、防災無線の整備や避難所への食料備蓄、暖房器具など随時整備されており、まだまだ不十分ではありますが、着実に進んでいるものと実感できるところであります。
そこで、各町会に配付した防災ラジオは、日常どのように保管されているのか、市として把握しているのか、お答えください。
災害が発生したとき、いかに早く多くの方にその危険を知らせることができるかが市民の皆様の命を守ることにつながります。平成25年第4回定例会の私の一般質問の答弁で、災害情報の伝達については、サイレンや広報車による広報以外にも複数の手段が必要であると考えており、どのような方法が有効であるか、あわせて研究してまいりたいとの答弁でしたが、その後の研究についてどのようになっているのか、お示しください。
関連して、土砂崩れなどのおそれがある土砂災害警戒区域が186か所と、道内では札幌市に次いで多い小樽市での避難所見直し作業についてお伺いいたします。
東日本大震災以降、津波の危険から一時的に逃れるための高台とその後の避難生活を送る施設が区分されていなかったために、被害が拡大したと言われております。このため、4月から施行された改正災害対策基本法では、一時的に避難をする指定緊急避難場所と避難生活をする指定避難所を区別することが義務づけられました。新聞報道では既存の避難所69か所については少なくとも10か所が土砂災害警戒区域や土砂災害危険箇所内にあるとのことでしたが、これらの箇所にある避難所についての見直し作業の進捗はどのようになっているのか、お示しください。
また、日ごろからの防災意識の向上に向けた取組も重要ですけれども、その取組をお示しください。
また、災害発生時では、警察や消防などの公助はもちろん重要ですが、状況によってはその到着に時間がかかる場合もあります。地域による共助は減災の大きな鍵となり、長野県の地震ではその大切さをまさに行動で示したとのことでした。共助が機能したのは日ごろの備えがあったからとのこと。中越地震をきっかけに長野県は独自事業として災害時住民支え合いマップの作成を市町村に働きかけていたといいます。災害時の避難に手助けが必要な高齢者ら要援護者の住まいなどの情報を地図上に書き込み、それを地域住民で共有し、誰が支援するかを含めて事前に準備していたとのことでしたが、小樽ではどのようになっているのか、お示しください。
近隣住民によるきめ細かい支援計画や日常的な訓練により、いざというときに今回の長野県のように、迅速な救出が行われることを目指していただきたいと思いますが、それについての市長の認識と今後の取組についてお伺いいたします。
次に、クリーンエネルギーについてお尋ねいたします。
石狩湾新港地域における工事が着工され、営業運転が予定されているLNG火力発電所、また、計画されている風力発電所の進捗状況について現在どのようになっているのか、お伺いいたします。
また、この地域は、将来、地球環境に優しいクリーンエネルギー地区として注目を集め、企業立地に向けても期待できるかと考えております。クリーンエネルギーを活用したこの地域における発展の方向性について、市長の見解をお伺いいたします。
以上、第1項目めの質問を終わります。
○議長(横田久俊)理事者の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)市長。
(中松義治市長登壇)
○市長(中松義治)酒井議員の御質問にお答えします。
ただいま、住みよい持続可能なまちづくりについて御質問がありました。
初めに、人口減少対策についてですが、まず小樽市人口対策会議の今後のスケジュールと進め方につきましては、会議の設置期間は来年10月末までのおおむね1年間として、その間、議論の状況にもよりますが、5回程度の会議を開催したいと考えております。去る11月28日に第1回目の会議を開催いたしましたが、今後の会議は庁内の検討会議とも並行しながら、来年2月、5月、8月、10月の開催を予定しているところです。
進め方としましては、第1回目の会議においては人口対策庁内検討会議で取りまとめた人口の動向や減少要因、今後の対策に向けた検討のポイントを示しました。それらを基に2回目以降の会議では人口対策会議としての意見の取りまとめに向けて、人口対策として有効な方策について議論いただくことにしております。
次に、北しりべし定住自立圏のこれまでの取組につきましては、成年後見センターや消費者センターの共同利用のほか、医療体制や生活路線バスの維持・確保、地場産品の販路拡大、圏域内の観光情報の発信などの取組を北後志5町村と連携・協力して推進しております。
また、成果につきましては、5町村の住民による成年後見センターと消費者センターの相談利用件数が合わせて年間平均80件程度で推移しているほか、本市のみならず、5町村を訪れる国内外の観光客も増加しているなど、圏域全体での生活の利便性確保や経済の活性化の面で一定の成果があったものと考えております。
次に、小樽協会病院の新規分娩受付休止に係る認識と対応につきましては、本市はもとより、後志管内において周産期医療が継続されることは人口減少対策の面からも大変重要なことであると考えております。現在、小樽協会病院での分娩継続に向け、病院側と協議を行うとともに、北海道など関係機関に働きかけているところでありますが、市としてもできる限りのことをしてまいりたい、このように考えております。
ただいま、防災対策について御質問がありました。
初めに、防災ラジオの保管状況につきましては、防災ラジオ配付の際には町会長や防災を担当する役員宅などで使用していただくよう説明したところですが、特に保管についての把握は行っておりません。
なお、町会長の変更などもありますので、改めて配付の趣旨や防災ラジオの使用について周知することなどを検討してまいりたいと考えております。
次に、災害情報の情報伝達手段につきましては、さまざまな手法で整備を進めている自治体もあり、現在これらの情報収集をしているところでありますが、効果的かつ低コストで導入可能な情報伝達手段について、引き続き他の自治体の取組などの情報収集に努めてまいりたいと考えております。
次に、避難所の見直しについてですが、市内に69か所ある避難所を土砂災害、地震、津波及び洪水の4種類の災害に応じた避難所として指定するため、各避難所周辺の土砂災害警戒区域などの危険区域の有無や施設の耐震基準の調査を進めており、年度内をめどに地域防災計画の変更を行っていきたいと考えております。
次に、防災意識の向上の取組につきましては、これまで町会が行う訓練への支援や市民向け講座のほか、毎月緊急放送システムを使い放送しているFMおたるの番組で、防災知識の普及・啓発を行っております。
また、本年8月に発生した広島県の土砂災害以降は、土砂災害に関するパネル展の開催や危険箇所図の本庁舎内での掲示のほか、転入者へ危険箇所の確認を促す資料の配付を行ってきたところであります。
次に、要援護者に対する取組につきましては、要援護者の住まいなどの情報を地域の方々で共有するということは大事なことと考えております。本市としましても、要援護者の把握や地図の活用方法について、今後、検討してまいりたいと考えております。
次に、このたびの長野県の地震における迅速な救出につきましては、阪神・淡路大震災以降、大規模な災害であるほど防災関係機関による公助の限界と地域住民による共助の重要性が認識されてきたところであり、今回の長野県で発生した地震において、共助の重要性を改めて認識させられたところであります。本市においても、これまで同様、共助の考え方が市民に浸透するよう、避難訓練などを通じて広く周知してまいりたいと考えております。
次に、クリーンエネルギーについてですが、まず石狩湾新港地域のLNG火力発電所建設計画の進捗状況につきましては、北海道電力株式会社が本年8月から土木工事などの準備工事を行っているところであり、平成31年2月の運転開始に向け、来年9月ごろには発電設備である1号機の工事に着手する予定であると聞いております。
また、風力発電所の建設計画につきましては、民間事業者において四つの計画が示されており、その進捗状況についてですが、銭函風力開発株式会社が当該地域の西側海岸で進める計画とエコ・パワー株式会社が陸域で進める計画は、現在、環境影響評価手続の最終段階である評価書の作成に向け準備を行っていると聞いております。株式会社市民風力発電が陸域で進める計画は、環境影響評価手続の第2段階となる準備書の作成を行っていると聞いております。株式会社グリーンパワーインベストメントによる北防波堤沖の洋上風力発電計画につきましては、当該区域は石狩湾新港管理組合が管理する港湾区域であることから、管理組合としては公募により事業者を決定することとして来年4月の公募に向け、現在、学識経験者や水域利用者、行政機関で構成する協議会において公募要項や審査基準などについて議論が行われている段階であります。
次に、クリーンエネルギーを活用したこの地域の発展の方向性につきましては、現在、石狩湾新港の20年から30年先を見据えた長期構想の取りまとめが行われており、新港の方向性の一つとして札幌圏をはじめ、道内全域を支えるエネルギー拠点の機能強化が示されているところであります。
本市といたしましても、今後、LNG火力発電所が稼働し、エネルギー関連の企業立地が進むよう、母体の一員として管理組合と連携しながら新港地域の活性化に取り組んでまいりたいと考えております。
○議長(横田久俊)次に、第2項目めの質問に入ります。
(「議長、13番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)13番、酒井隆行議員。
(13番酒井隆行議員登壇)
○13番(酒井隆行議員)次に、今年のクルーズ客船寄港での経済効果と今後の誘致についてお伺いいたします。
今年は、毎週土曜日に寄港したサン・プリンセスなどクルーズ客船が過去最高となる41回寄港し、乗員、乗客を合わせて5万9,000人と、一昨年の4倍近くの方が小樽港を利用したと聞いております。クルーズ客船が寄港した日には、乗員、乗客と思われる多くの方々が市内の商店街や観光エリアを散策している光景を目にいたしました。このように今年のクルーズ客船寄港に当たっては、観光消費をはじめとして、さまざまな経済効果があったと考えておりますが、本市の経済効果額はどの程度あったと試算されているのか、具体的にお聞かせください。
次に、新聞報道などによりますと、本年12回の北海道周遊クルーズを実施し、回数としては13回寄港したサン・プリンセスにつきましては、来年は日本を離れて海外に配船されると聞きいているところです。これにより小樽市への寄港回数が減少することを多いに危惧するものですが、来年の寄港回数の見込みと、何か特徴的な点があればお示しください。
次に、クルーズ客船が寄港することで港ににぎわいが生まれるとともに、市内には相当な経済効果が見込まれることから、今後も寄港回数の増加に向けた取組が必要だと考えております。市としても、こうした観点に立ち、小樽港クルーズ推進協議会の取組として、昨年、乗船客向けに小樽観光の新たな魅力を提案する着地型旅行プランを造成し、東京で開催したセミナーでは情報発信を図ったほか、今年はダイヤモンド・プリンセスの初寄港時に小樽クルーズ・ウェルカム・フェスタを開催し、運航会社や乗船客からも大変好評を得たと聞きます。こうしたこれまでの取組を踏まえ、来年以降、どのように取り組んでいくのか、御見解をお伺いいたします。
以上、第2項目の質問を終わります。
○議長(横田久俊)理事者の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)市長。
(中松義治市長登壇)
○市長(中松義治)ただいま、クルーズ客船について御質問がありました。
初めに、クルーズ客船の寄港に伴う本市の経済効果につきましては、乗船客や乗組員による市内消費のほか、水先案内や綱取りなどの港湾関係業者の収入、さらには入港料や係留施設使用料などの市の収入があります。昨年と今年に小樽港で国の関係機関が乗船客や乗組員を対象に実施したアンケート調査での1人当たりの平均消費額に基づき、今年の41回のクルーズ客船の乗客乗員数から試算した市内消費額は約5億2,000万円であり、それに港湾関係業者や市の収入などを加えますと、これらの直接的な経済効果額は約7億7,000万円になるものと試算しております。
次に、来年のクルーズ客船の寄港見込みにつきましては、サン・プリンセスの日本への配船はありませんが、ダイヤモンド・プリンセスは来年も小樽への寄港が予定されておりますので、今のところ20回を超える程度になるものと捉えております。
なお、現在も寄港打診が続いている状況でありますので、おおよその予定数が固まった段階で明らかにしたいと考えております。
次に、来年の特徴的な点としては、にっぽん丸の小樽港発着クルーズ「飛んでクルーズ北海道」が10周年を迎えることになります。市としても、来年の寄港に当たっては乗船客の皆様に喜んでいただけるような記念行事を実施してまいりたいと考えております。
次に、クルーズ客船の寄港回数の増加に向けた来年以降の取組につきましては、まず日本海側港湾との連携による環日本海クルーズ推進協議会においては、今後もマイアミで開催される世界最大級のクルーズコンベンションへの担当職員の派遣を行う中で、世界の主要な船社や旅行会社などに対して小樽港をPRするとともに、来樽実績のない船社関係者の招聘に向けて、引き続き取り組みたいと考えております。
また、小樽港クルーズ推進協議会では、小樽や北後志地域の豊富な観光資源などの情報発信に努めるとともに、今年のサン・プリンセスの受入れ実績など、ホームポートとしての優位性についてアピールしてまいりたいと考えております。
○議長(横田久俊)次に、第3項目めの質問に入ります。
(「議長、13番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)13番、酒井隆行議員。
(13番酒井隆行議員登壇)
○13番(酒井隆行議員)次に、健康保持の観点から、第2次健康おたる21に関連し、質問いたします。
初めに、本年7月に平成25年度地域診断事業における保健所の健康情報に関する意識調査報告書が公表されました。調査の目的は、一般的な健康状態や保健所が発信している健康情報などについて、市民の認知度及び入手方法について調査し、市民への効果的で効率的な情報提供のあり方について検討するものであります。
まず、がん検診事業についてお伺いいたします。
小樽市保健所が実施しているがん検診事業の認知度について、がん検診事業を知っている割合は67.1パーセントでしたが、各種検診受診率は対象者の約2割から3割程度となっております。各種検診受診率の低い原因について御見解をお伺いいたします。
また、健康情報発信についてはフェイスブックやツイッターなどネットでの情報配信についても現在行っておりますが、保健所独自のアカウントで、さらにより多くの市民の皆さんの関心がある情報発信をしていただくことも必要かと考えますが、御見解をお伺いいたします。
また、第2次健康おたる21の平成26年度事業計画にも記載されておりますが、検診の受診率向上に向けて今後どのような取組をお考えなのか、お答え願います。
次に、フッ化物洗口についてお伺いいたします。
我が自民党では、代表質問や一般質問において、たびたびフッ化物洗口についての質問をさせていただいております。フッ化物洗口の推進について道や道教委は、厚生労働省が平成15年1月に示したフッ化物洗口ガイドラインや、昭和60年3月に示された政府見解、平成21年6月に公布・施行された北海道歯・口腔の健康づくり8020推進条例、平成25年3月に道が策定した北海道歯科保健医療推進計画、平成25年3月に道教委が改定した北海道教育推進計画などに基づき、学校や施設におけるフッ化物洗口を推進しております。
平成25年第4回定例会での私の一般質問に対しての答弁では、フッ化物洗口が進まない理由として、「教職員や保護者がフッ化物洗口の安全性に疑問を持っていることや業務分担への懸念、さらには使用薬剤について小樽薬剤師会との調整が進んでいないことなどがありますことから、今後、保健所や歯科医師会のお力添えをいただきながら、課題解決に努め、早期に実施できるよう取り組んでまいりたい」とのことでした。その後の経過について現在の課題点、今後の取組状況についてお伺いいたします。
以上、第3項目の質問を終わります。
○議長(横田久俊)理事者の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)市長。
(中松義治市長登壇)
○市長(中松義治)ただいま、健康保持について御質問がありました。
初めに、がん検診事業についてですが、まず市民のがん検診未受診理由につきましては、平成22、23年度の地域診断事業において市民のがん検診未受診理由についてアンケート調査を実施いたしましたところ、「心配なときはいつでも医療機関を受診できるから」「自分の年齢ではがんにならないと思っているから」などという理由が多い状況にあり、がんに関する正しい知識が十分でないことが原因と考えております。
次に、がん検診などの健康情報の発信につきましては、平成25年度の地域診断事業の調査結果から若い世代にはインターネットを活用した情報発信も効果的であると考えられますので、ホームページを改善し、内容についても関心を引くような工夫をするなどして情報発信をさらに進めてまいりたいと考えております。
次に、がん検診受診率向上に向けた今後の取組につきましては、本市では今年度ピンクリボンファミリーなどがん患者関係団体主催の各種イベントでの啓発、また9月のがん制圧月間に合わせ医師会等の御協力をいただき実施したチラシの配布など、多くの取組を開始いたしました。今後もこのような啓発を継続し、一人でも多くの市民ががん検診を受診するよう取り組んでまいります。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)教育長。
○教育長(上林猛)酒井議員の御質問にお答えいたします。
ただいま、フッ化物洗口について御質問がありました。
フッ化物洗口の取組状況などについてですが、これまで校長会を通じて教職員の意識啓発を図ってまいりましたが、本年8月、歯科医師会の協力を得て、教職員向けにフッ化物洗口の効果や安全性などについての講習会を実施いたしました。
また、今月22日には歯科医師会から講師を招き、保護者を対象にした説明会を開催し、フッ化物洗口に対する理解の啓発を図ることとしております。
今後は、歯科医師会や薬剤師会と協議の上、洗口液の調合の仕方、校内体制の整備などについて検討を進め、次年度にはフッ化物洗口の試行としてモデル校を指定し、子供たちの集団的な取組や校内体制などについて検証を進めてまいりたいと考えております。
○議長(横田久俊)次に、第4項目めの質問に入ります。
(「議長、13番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)13番、酒井隆行議員。
(13番酒井隆行議員登壇)
○13番(酒井隆行議員)次に、道路問題について質問いたします。
初めに、今年度の除排雪についてお伺いいたします。
12月2日から降り続いた雪で小樽市内もすっかり銀世界となり、今冬の降雪量が気になる季節となりました。
まず、今年度の除雪費の当初予算総額約10億2,500万円の大まかな内訳と昨年度の当初予算より増額した理由についてお示しください。
また、市民の皆様からは多種多様な苦情や要望が寄せられていると思いますが、昨年度のその苦情や要望に対して、今年度の取組をお答え願います。
また、緊急時に使用する消火栓については除雪の雪で埋もれないように、当たり前のことなのですが、徹底して指導していただきたいと強く要望いたしますが、御見解をお伺いいたします。
次に、本年7月に発生したおたるドリームビーチ付近での交通事故について、来年度に向けての安全対策についてでありますが、先日の市長定例記者会見でもありましたように、平成26年度上期の観光入込客数は387万3,400人となり、対前年度同期より4万5,900人の減少だったとのことでした。内訳は道外客数が5,200人、道内客数が4万700人とそれぞれ減少、道外客数の減少はさまざまな原因があるとの見解でしたが、道内客については、ガソリンの高騰や、おたるドリームビーチでの交通事故の影響による海水浴客の大幅な減少が要因と考えられるとのことでした。
そこでお聞きいたしますが、札幌市と小樽市にまたがる小樽市管理のこの道路の安全対策はどのようにするのか、第3回定例会にて我が会派の山田議員をはじめ各議員の質問に対し、安全対策を検討中との答弁でしたが、その後どのような検討がされたのか、また関係機関との協議はどのように進められているのか、小樽市の安全対策に対する方向性についてお答えください。
また、第9次小樽市交通安全計画にもありますが、飲酒運転の根絶に向けての取組も昨年度以上にその啓発活動に活発に取り組んでいただきたいと思いますが、今年度の取組状況と来年度はどのようにするのかお答えください。
以上、第4項目の質問を終わります。
○議長(横田久俊)理事者の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)市長。
(中松義治市長登壇)
○市長(中松義治)ただいま、道路問題について御質問がありました。
初めに、除排雪についてですが、まず本年度における除排雪費の当初予算の内訳につきましては、除排雪業務委託料が4億8,730万円、ロードヒーティング関係経費が2億5,779万円、除排雪車両借上料が9,490万円、雪処理場等関係経費が9,424万円となっております。
また、昨年度の当初予算額から増額となった主な理由につきましては、人件費や燃料費の上昇、電気料金の値上げ、消費税の増税分となっております。
次に、昨年度の苦情や要望に対しての今年度の取組につきましては、昨年度寄せられた苦情や御要望のほか、今年度各地域で開催した除雪懇談会での市民の皆さんからの御意見を参考に、今年度の除排雪計画を立てております。今年度は特に御要望の多かった主要交差点の雪山処理や通学路における歩行路の確保に重点を置いた作業に取り組むこととしております。
しかしながら、気象状況によって除排雪の御要望が多く寄せられるため、これらの御要望に対しては現場状況を確認しながら、できる限り対応に努めてまいりたいと考えております。
次に、除雪で消火栓を埋めないための指導につきましては、消火栓は火災発生時における重要な施設であることから、除雪作業で埋もれることがないよう、これまでも除雪ステーション会議の中で指導してきているところであり、今後も除雪業者へ指導を行ってまいります。
次に、飲酒運転事故についてですが、まず、おたるドリームビーチ付近での交通事故について第3回定例会後の安全対策の検討内容につきましては、周辺道路を含めた交通量調査で現状を把握した上で歩行者の安全や車両の円滑な通行を確保する手段と、それに係る整備や維持費用などについて検討してまいりました。
また、関係機関との協議につきましては、ドリームビーチ協同組合や石狩森林管理署と打合せを行っており、今後、方針が固まり次第、他の関係機関も含め、協議を進めてまいりたいと考えております。
次に、安全対策に対する考え方や方向性につきましては、歩行者の安全確保を第一の目的とし、さらに海水浴シーズン中の交通混雑につながらない方法であることも重要と考えております。このことから、通行止めや一方通行ではなく、当該道路に何らかの歩行者安全対策を図る方向で検討を進めているところであります。
次に、飲酒運転根絶に向けての取組につきましては、今年度は主に6期60日の交通安全運動の重点目標の一つとして、関係団体とともに啓発活動を実施しておりますが、特にドリームビーチでの事故後におきましては、9月29日に関係団体とともに交通安全市民総決起大会を開催し、参加した約480名の市民に対し、飲酒運転根絶をアピールしました。
さらに、交通安全教室やFMおたるでの啓発活動において、これまで以上に飲酒運転の危険性について取り上げるとともに、警察にも一層の取締り強化をお願いしたところであります。
また、来年度におきましても、関係団体とより効果的な施策のあり方について協議を重ねながら飲酒運転根絶に向けて取り組んでまいりたいと考えております。
○議長(横田久俊)次に、第5項目めの質問に入ります。
(「議長、13番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)13番、酒井隆行議員。
(13番酒井隆行議員登壇)
○13番(酒井隆行議員)次に、学力向上について伺います。
平成26年度全国学力・学習状況調査の結果が10月に発表されました。言うまでもありませんが、調査の目的は、「義務教育の機会均等とその水準の維持向上の観点から、全国的な児童生徒の学力や学習状況を把握・分析し、教育施策の成果と課題を検証し、その改善を図るとともに、学校における児童生徒への教育指導の充実や学習状況の改善等に役立てる。さらに、そのような取組を通じて、教育に関する継続的な検証改善サイクルを確立する」とのことであります。この目的と結果、今後の取組について質問をいたします。
まず、この調査結果では、小・中学校いずれの教科においても全国の平均正答率を下回っておりますが、この原因について教育長はどのように感じられていますか。お伺いいたします。
次に、この調査の内容で、教科に関する調査で、主に知識に関する問題では、「身に付けておかなければ後の学年等の学習内容に影響を及ぼす内容や、実生活において不可欠であり常に活用できるようになっていることが望ましい知識・技能など」となっており、このことから全国平均により近いほうが望ましいと考えますが、教育長の御見解をお伺いいたします。
また、活用に関する問題については、「知識・技能等を実生活の様々な場面に活用する力や、様々な課題解決のための構想を立て実践し評価・改善する力に関わる内容」となっております。これについては社会に出たとき、さまざまな問題に対しとても大切な力となり、その基礎となる力をつけることこそ義務教育の使命だとも思いますが、教育長の御見解をお伺いいたします。
次に、小学校国語A、学習指導要領の領域における「読むこと」について、教育委員会では音読の推進を進めており、本年11月8日土曜日、市民会館で行われた第2回音読カップでは、市内24校の全小学校と11中学校から98名が出場し、読む力や表現力が競われました。
音読カップに参加した児童・生徒は、大きな会場でたくさんの観客の前での発表で緊張したとのことでしたが、とても貴重な経験ができたのではないかと感じており、来年度以降も続けていただきたいと思います。
その一方で、音読カードのあり方について質問をいたします。
まず、音読の効果についてですが、国語力や想像力の向上、誰でも簡単にできる最も効果の上がる勉強の仕方の一つであります。音読カードの使用状況についてはどのようになっているのか、お答えください。
また、本来、小学校国語Aについては、基礎になる部分でもあり、小学校で身につける力でもあります。全国で同じ時間の義務教育を受けているにもかかわらず、平均正答率に差が出るのは授業指導方法に工夫が必要であると考えますが、授業指導方法についてどのような取組を行っているのか、その内容とそれによってどのような効果があったのか、取組の問題点や改善点も含めてお答えください。
最後に、スポーツ振興について、文部科学省は11月29日、小学校5年生と中学校2年生を対象とした2014年度全国体力テストの結果を公表しました。北海道の順位は、小学校5年生男子44位、女子は46位、中学校2年生男子は昨年の46位から最下位に落ち、女子は調査開始以来6年連続で最下位とのことでした。そのことからスポーツ振興についてお伺いいたします。
小樽市内にある各スポーツ施設について老朽化が進み、更新や建設が必要とされている施設について教育委員会として今後どのような方向性で進んでいくのか、お答えください。
また、2020年に東京オリンピック開催に向けて全国で合宿誘致合戦が始まっており、小樽市においても誘致に向けた取組が進められているかと思いますが、進捗状況と今後についてお伺いいたします。
次に、中学校の部活動について質問いたします。
現在、小樽市では、学校適正配置により、小・中学校の統廃合が行われております。中学校では、自分の希望する部活ができないなどの問題もあり、早く統廃合を進めてほしいとの御意見もあります。生徒が多くなれば今まで生徒数が少なくてできなかったスポーツクラブもできる規模となり、生徒にとってもさまざまな経験と将来の夢が広がると期待しているところでもありますが、指導する教職員の皆様にもその努力をしていただきたいと思います。これについての人事を含めた取組についてお伺いいたします。
以上、再質問を留保し、質問を終わります。
○議長(横田久俊)理事者の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)教育長。
○教育長(上林猛)ただいま、学力向上について御質問がありました。
初めに、平成26年度の全国学力・学習状況調査の結果において、小・中学校いずれの教科においても全国の平均正答率を下回った原因についてでございますが、私としては学校では職員一人一人が自校の調査結果を分析し、組織的な授業改善に努める意識が浸透していなかったこと、家庭では子供たちに正しい生活習慣を身につけさせる意識の高揚を図る取組が不十分であったことなどが原因であると考えております。
校長会においては、このような状況に危機感を覚え、来年度から全校で各学年の到達目標を定め、学力の到達の状況を組織的に確認する取組を行うことを検討しております。
また、今年度から各学校では自校の平均正答率を保護者に知らせ、子供たちの学力の状況について説明を行い、家庭学習への興味・関心を高める取組を行っております。
次に、知識・技能などの基礎・基本の力とこの力を活用することについての私の見解についてでありますが、知識に関する問題は基礎・基本の力の定着度合いを確かめるものであり、全国どこでもひとしく身につけるべき最低限の学力であり、また、活用に関する問題では、さまざまな課題を解決する思考力や判断力が求められていることから、社会の中をたくましく生き抜く力であり、いずれも欠かすことのできない重要なものであると認識しております。子供たちの将来の夢に向かって進学や就職を志すに当たり、義務教育においてこれらの力をしっかりと身につけることが大切であり、今後とも一層学力の向上に向け、取り組んでまいりたいと考えております。
次に、音読カードの使用状況についてでありますが、平成25年度において全校児童・生徒が音読カードを活用している学校は小学校11校、中学校4校、一部の児童・生徒が活用している学校が小学校13校、中学校9校となっており、平成24年度と比較して全校児童・生徒が活用している学校が増加していることからも、家庭学習や授業における音読の取組が浸透してきていると実感しております。
また、音読カップの参加者が増えると同時に、音読の質も高まっており、学校における取組が着実に広がっているものと認識しております。
しかしながら、学級担任や教科担当の音読の取組に対する意識の違いがあるものと感じており、校長会を通じ、各学校が音読運動を組織的、継続的に取り組むよう指導してまいりたいと考えております。
次に、小学校国語A問題に対する指導についてですが、教育委員会としては、国語力は全ての教科の土台となるものであり、本市の学力向上の施策として重点的に取り組んでおります。国語力を高めるためには、まずは読み取る力を高めることが大切であると考え、読書習慣を身につけるための音読運動や図書館司書の配置による学校図書館活動の活性化に取り組んでまいりました。本年の全国学力・学習状況調査において、本市の子供たちの読書する時間が確実に増えたことは、その成果の一つであったと感じております。
一方で、漢字を正しく書くことや言葉の意味を正しく理解することなどの言語事項の習得に課題が見られたことから、授業の中で国語辞典を使って調べる習慣を身につけたり、学習した内容を繰り返し反復したりする活動を学校全体で組織的に取り組むよう指導し、基礎学力の確実な定着を図ってまいりたいと考えております。
次に、スポーツ振興についてでありますが、まず老朽化している各スポーツ施設の更新、建設につきましては、長期的な観点からは施設の利用状況や将来の需要の動向などについて分析、検証を行い、廃止、縮小、集約化、改築などについて検討しなければなりませんが、当面は市の財政状況なども勘案し、緊急度の高いものから順次、修繕などの応急的な措置を講じていかなければならないものと考えております。
次に、東京オリンピックに係る合宿誘致の進捗状況と今後についてでありますが、本年7月末に北海道環境生活部くらし安全局が事務局となっている通称「北のTOPプロジェクト」のスポーツ振興部会に、セーリング、サッカー、陸上競技の3競技について合宿誘致を申し出たところであります。その後、10月から11月にかけて北海道から要請を受け、情報カード作成のための施設概要、気象データなどの資料を提供いたしました。
また、北海道と連携して誘致活動を行う北海道開発局からの要請により、PR冊子の作成のため、道に提出したものと同様の資料を提供したところであります。今後、道の作成した情報カードは英語、フランス語に翻訳し、各国大使館へ送付することとなっており、道のホームページにも掲載されると伺っております。
また、北海道開発局のPR冊子については、英語に翻訳後、各国大使館に送付するなど、道と連携した誘致活動に活用していくと聞いております。
次に、教職員の人事異動の際に部活動の指導に関してどのように配慮しているかについてですが、人事異動は、教職員の在勤年数、所有免許状の種類、年齢等を勘案し行っておりますが、中学校においては部活動指導も必要な要素の一つでありますので、今後とも学校事情に沿った人事がなされるよう、道教委に内申してまいりたいと考えております。
(「議長、13番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)13番、酒井隆行議員。
○13番(酒井隆行議員)質問については、この後、予算特別委員会及び常任委員会でさせていただきたいと思います。
○議長(横田久俊)以上をもって本日の会派代表質問を終結し、本日はこれをもって散会いたします。
散会午後4時13分
会議録署名議員
小樽市議会議長横田久俊
議員千葉美幸
議員中島麗子