開議午後1時00分
○議長(横田久俊)これより、本日の会議を開きます。
本日の会議録署名議員に、川畑正美議員、上野智真議員を御指名いたします。
日程第1「議案第1号ないし第54号並びに報告第1号及び第2号」を一括議題といたします。
これより、昨日に引き続き、会派代表質問を行います。
通告がありますので、順次、発言を許します。
(「議長、10番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)10番、高橋克幸議員。
(10番高橋克幸議員登壇)(拍手)
○10番(高橋克幸議員)平成25年第1回定例会に当たり、公明党を代表して質問いたします。
初めに、財政問題であります。
平成25年度の予算案が編成され、収支均衡予算を目指して努力をされてきたことと思います。内容については、厳しい財政状況の中でも積極的な姿勢が見られる予算案の編成については評価するものであります。平成25年度の予算編成に当たり、どのような考え方で取り組んでこられたのか、市長の見解を伺います。
歳入についてであります。
大きな項目である市税、地方交付税の増減が予算編成に重大な影響を与えます。平成24年度との比較では、地方交付税が対前年度比で約3.1億円の減であり、臨時財政対策債は前年度比約2億円の増で、合計約1.1億円の減額となりました。
市税では、対前年度比で約1億円の減額となっており、その内訳として、固定資産税が約2.5億円の減額であり、都市計画税の0.5億円と合わせて約3億円の減であります。しかし、たばこ税が約1.9億円の増で、減額の影響を薄めているようになっていますが、これらの増減の理由について見解を伺います。
また、滞納改善策や市税の増収対策についてどのように検討、実施していくのか、具体的にお答えください。
市債については対前年度比で約10.5億円の増額であり、その内訳は主に建設事業費であります。必要な施設の事業費であり、十分理解するところでありますが、今後の償還計画が懸念されます。これらの償還金額と償還期間についてお示しください。
財源対策では、平成24年度については、財政健全化の観点から、他会計からの新たな借入れを行わないとの方針の下、財政調整基金の活用と歳出予算の一部計上留保により収支均衡予算が編成されておりました。今年度も同様に財政調整基金を活用し、一部計上留保はなく、収支均衡が保たれている状況であります。ただ、懸念される点として、脆弱な財政構造を考えるとき、綱渡りの状況は脱しきれず、どうしても財源対策については常に視野に入れておかなければならない点でありますが、この考え方も含め見解を伺います。
もう一点気になることは、平成24年度の決算についてであります。除雪費の増額等で懸念されるところでありますが、現在の状況での主な内容と決算見通しをお示しください。
次に、歳出についてであります。
経費別の項目を確認しますと、対前年度比で減額の項目は人件費、公債費、繰出金であります。この減額の要因についてお示しください。
建設事業費については、後年度の歳出に大きな影響が考えられる項目であります。公債費と起債の関係やバランスについて念頭に置いた中で、政治的な判断の下で今回の予算編成に至ったと思いますが、どのような考え方で事業費を算出されたのかお答えください。
繰出金については、これまで繰出基準を明確にするとともに、その基準に当てはめて支出されてきました。今後大きな変動は少ないと思いますが、繰出基準の見直しや今後の考え方について見解を伺います。
財政健全化計画についてですが、現在、計画策定の最終調整の段階であると伺いました。この計画は、厳しい財政運営を実施する上で、大変重要なものと認識しております。計画策定に当たり、どのようなことを重視して行われてきたのか、どこまで厳しいレベルでの数値を算定されてきたのか見解を伺います。
また、今後の財政健全化計画の中で、さらなる選択と集中という政治的判断が必要になると考えますが、市長の見解を伺います。
次に、平成25年度当初予算における重点施策についてであります。
防災対策関連について何点か伺います。
1点目に、防災訓練支援事業であります。
「各町会等での避難訓練の実施を促進、津波浸水3D画像を作成し研修等で活用」とありますが、東日本大震災以降、防災訓練に対する認識は高まっているものと思いますが、平成25年度の予定や行政の役割、そして地域への周知や啓発などについて、どのように考えられているのか見解を伺います。
2点目に、災害に強いまちづくりについてであります。
上下水道施設整備事業費についてですが、約7億4,000万円の内訳と、この上下水道施設の耐震対策の全体計画の概要、事業費及びその計画に対する今回の割合、そして今後の予定やスケジュールについてお示しください。
3点目に、防災の観点から、市庁舎の建替えについてであります。
今年度の予算案にはない項目でありますが、重要な課題ですので質問いたします。私は、昨年第3回定例会の一般質問の中で、この点を質問させていただきました。本庁舎については、今後求められる機能や役割を考えるとき、公共施設の耐震化や建替えの優先順位について、防災拠点の考え方から別枠で検討し、できるだけ速やかに今後の検討課題の整理と具体的な計画を求める必要があると提案いたしました。
市長の御答弁では、「庁内に検討チームを設置し、予算面も含めた検討課題の整理を進めてまいりたいと考えております」との前向きな御答弁でありました。この質問からは約半年が経過しておりますが、検討チームの設置や予算面も含めた検討課題の整理についてどのように進められてきたのか、今後の考え方も含め具体的にお答えください。
次に、経済・雇用対策関連についてであります。
1点目は、地場企業の振興についてでありますが、「小樽産品」販路拡大支援事業の内容と効果についてお示しください。
また、今後、何に力点を置いて考えられていくのかお答えください。
2点目に、小樽ブランド力推進事業についてであります。
ブランド強化については、以前から取り組まれてきている事業でありますが、これまでの経過と今後の考え方についてお示しください。
さて、地場企業に対しての対策でありますが、以前に産学官の体制での取組がありました。他都市では、行政と大学と地元金融機関でチームをつくり、具体的なサポートを行い、成果を上げているところもありました。単一的な相談窓口だけではなく、ワンストップの総合的な窓口と独創性の芽を育てられるような体制が必要と考えますが、見解を伺います。
3点目に、新卒未就職者等の地元定着を目指した地域人材育成事業であります。
この地域人材育成とは、具体的にどのような内容なのか、地元企業とのマッチングはどのように検討されているのか、見解を伺います。
若年者雇用対策については、毎年のように質問してきましたが、やはり採用する企業が増えないと、特に新規学卒者は市外や道外へ就職する率が高くなり、若者の転出は続く状況にあります。この点の対策、考え方について見解を伺います。
4点目に、商店街対策についてであります。
今回の重点施策には商店街対策はなかったわけですが、限られた予算であるため、今後の考え方としてソフト面の充実に向けたサポートを重視することも必要と考えます。最終的理想形は、他都市で成功している専有的コーディネーターによる発想の転換と商店街の見直しであります。本市も前例踏襲だけでなく、商店街の研修も含め、新たな視点でのソフト面の対策の検討を提案いたしますが、見解を伺います。
次に、議案第36号に関連して質問いたします。
議案第36号小樽市企業立地促進条例の一部を改正する条例案についてでありますが、この条例は平成18年に制定され、条例の目的は、第1条で「市内に工場等を新築する者に対し、固定資産税及び都市計画税の課税を免除することにより、企業の立地を促進し、産業の活性化及び雇用機会の拡大を図り、もって市経済の発展に寄与すること」を目的としています。
まず、条例改正に当たり、総括としてこれまで促進条例に基づき、どのような状況で推移してきたのか、その内容とどのような経済的効果があったのかお示しください。
さて、今回の条例改正ですが、現在の長引く不況の中、経済状況が大きく変化しており、これらに少しでも対応すべく検討されたと思いますが、条例改正に至った理由と狙いについてお答えください。
また、条例改正の内容で、他都市と比較してどのような状況になるのかも、あわせてお答えください。
企業誘致についての今後の考え方についてであります。
国内では、長引く円高や原油価格の高騰などにより、海外への企業移転が加速するなど、産業の空洞化の危機に直面しております。また、内需の低迷やデフレの長期化等により、企業が新たな設備投資を控えるなど、大きな影響が出ております。このような中、政府は、デフレ対策を含め、経済対策を大きな柱の一つとして打ち出しております。
本市においても経済対策は大きな柱の一つであり、戦略的な企業誘致の推進や既存企業に対する支援策は極めて重要な検討事項であり、課題であります。市長は昨年11月、東京において企業立地トップセミナーを実施され、積極的な取組がスタートしたと思っております。その後の動きとして、参加された企業に対する取組はどのようになっているのかお知らせください。
また、具体的なセールスとして何をどのようにアピールしていくのか、小樽の優位性と企業が求めているものを合致させる対応についてどのように考えられているのか、見解を伺います。
今後の考え方として、企業誘致については、戦略的な面から専門性を重視し、人的投資の考え方が必要であると思います。民間で行われている営業力の強化であります。市長のトップセミナーを糸口として、具体的な対応が重要と考えます。また、関連して、東京事務所のあり方、見直しなどの検討も必要と思いますが、これらについて市長の見解を伺います。
次に、行政改革についてであります。
地方分権が本格化する状況の中で、高度化、多様化する住民ニーズへの的確な対応も含め、さまざまな施策を展開するためには、行政を担う職員一人一人の資質の向上、具体的には意識改革と能力開発を図り、思索、実行する職員の育成がますます重要になっている状況にあります。この意識改革ですが、旧態依然や前例踏襲の考え方からは、目指す意識改革は難しいと思います。小樽の社会状況を考えるとき、市民の目線に立ったさらなる改革の必要性があると考えます。根本となる意識改革について、どのように認識されているのか、市長の見解を伺います。
次に、人材育成についてであります。
近年、価値観の多様化や市民ニーズの変化など、地方行政を取り巻く環境が大きく変わってきている中で、これらに対応するために、さらなる意識改革と、より一層の市職員の資質の向上が求められております。この点について、どのように行われてきたのか、今後どのような考え方で人材育成を行っていくのか、具体的にお答えください。
さて、各分野での専門性を有したスペシャリストの育成も大事な視点であります。これは自己啓発だけでは難しいため、長期的な研修や専門的な研修が必要であり、投資的費用や時間も不可欠であります。この点についてはどのように考えられているのか、また専門性の視点からは人事についての考え方も部分的に見直しが必要と考えますが、見解を伺います。
次に、人事評価制度についてであります。
能力や業績を合理的に反映し、努力した者が報われる適正な評価により、職員の士気高揚と創意工夫を促し、最少の人員による効果的なマンパワーが発揮できるように、公正かつ客観的な評価ができる人事評価制度の早期実施が必要と考えます。
また、適材適所の人事配置のための自己申告制度の検討も含め、職員の意欲や努力の結果が反映された人材登用を目指すべきと思いますが、これまで試行段階として実施された人事評価制度の内容と課題や問題点及び今後の考え方についてお示しください。
次に、事務事業評価制度についてであります。
事務事業について、時代の変化や価値観の多様化の影響から、見直しや検討が適時に必要となってまいりました。そのような観点から、他都市では、市民の参加を含めた評価制度として、市民に少しでも理解を得る努力が行われております。本市でも試行が進んでいるようでありますが、事務事業評価制度の策定について、現在の状況と課題や問題点、そして今後の考え方についてお示しください。
次に、新エネルギービジョンについてであります。
我が国の新エネルギー施策の動向でありますが、石油危機によりエネルギー供給の脆弱さが浮き彫りにされたのを契機として、省エネルギー、石油代替エネルギーについてのさまざまな対策が行われてきました。石油代替エネルギー対策として、1980年に代エネ法、1997年には新エネ法が制定され、さらに今後のエネルギーを安定的かつ適切に供給するため、エネルギー供給事業者に対し、非化石エネルギー源の利用を拡大するとともに、化石エネルギー原料の有効利用を促進するエネルギー供給構造高度化法が2009年に制定されています。
東日本大震災以降、エネルギー政策の考え方が大きく変わり、再生可能エネルギーの利用促進が注目されているところであります。第6次小樽市総合計画の中の「5自然とまちなみが調和し、環境にやさしいまち(環境保全)」では、「自然エネルギーなどの活用に向けた情報収集や研究を進めます」とあります。この自然エネルギーと再生可能エネルギーとは同義語と認識いたしますが、これらのエネルギー問題について、どのように認識されているのか市長の見解を伺います。
さて、エネルギー資源の問題や地球温暖化の問題は、日本だけでなく地球全体の課題であります。また、これは同時に私たちが住んでいる小樽市の地域に直接かかわる問題であり、さらには私たちの生活や産業、教育など、地域の社会活動全てにかかわる課題であると考えます。これらの課題について、本市として地域の特性に適した新エネルギーの将来像や導入目標を示す「小樽市新エネルギービジョン」の策定を要望いたしますが、市長の見解を伺います。
また、このための地域調査として、市の自然環境や社会環境、エネルギー需要構造、新エネルギーの既存量や利用可能量などの調査をできる限り早く進めることも提案いたしますが、あわせて見解を伺います。
次に、冬期特別生活支援事業(福祉灯油)についてであります。
最近の灯油価格は、昨年より高騰が続いている状況にあります。小樽市は、市内の燃料と生活必需品に関する平均小売価格調査を実施しており、その中の家庭用灯油小売価格の調査結果では、灯油1リットル当たりの平均価格は平成24年12月分89円、平成25年1月分93円、同年2月分では102円と、右肩上がりに上昇しており、実に4年半ぶりに100円を超えております。この家庭用灯油の高騰についてどのような認識を持っておられるのか、市長の見解を伺います。
2月13日付けの北海道新聞では、道保健福祉部によると、今年の冬、福祉灯油事業を計画したのは136市町村、道が1月末までに助成金の申請を受けた62件のうち、町村を除く市では小樽市を含む8市が申請し、苫小牧市などが実施を決めた。8市のうち、道に申請したものの実施を見送った自治体もある。後志総合振興局によると、後志管内では小樽を除く19町村で福祉灯油の実施を予定しているという内容の記事でありました。これらについて、どのような経過だったのか、また、どのように検討し、結論を導いたのか、市長の見解を伺います。
本市では、過去に2007年度、2008年度と2か年度にわたり、冬期特別生活支援事業、いわゆる福祉灯油事業を実施してきました。当時は、今以上に灯油価格が高騰し、また国の交付税や道の補助金により負担は少なかったことは事実でありますが、一般会計においては、赤字の財政運営の途上の中での緊急的な判断の下、実施されたと認識しております。財政難は理解しますが、福祉灯油の見送りの結果はまことに残念であります。冬の生活必需品である灯油の価格変動には、もっと敏感であるべきだと思います。低所得者世帯への直接的な影響の大きさを考えると、今後の福祉灯油事業の考え方についてどのように検討されるのか、市長の見解を伺います。
次に、除排雪問題についてであります。
本市は道内でも比較的多雪地域であり、地形的に山坂が多く道幅が狭いため、冬道状況は厳しい環境にあります。このため、市民が安心で快適な生活を送るためには、除排雪の対策が重要となっております。第6次小樽市総合計画の中にあります除排雪について、まず市長の見解を伺います。
さて、今年は、例年と比較して雪の多い状況であります。雪対策課から出された1月23日までの参考数値によりますと、平成24年度と平年並みであった19年度から21年度までの過去3か年度平均との比較では、累積降雪量は129パーセント、最深積雪深は173パーセント、累積積雪深では211パーセントとなっており、大幅に増加している状況であります。さらに、2月においても寒い日が続き、記録は着実に更新している状況であり、現在のこれらの数値についてお示しください。
次に、除排雪の見直しの考え方についてであります。
第6次総合計画の除排雪の施策の内容、「(1)効率的な雪対策の充実」とありますが、何をもって効率的と考えるかが重要であります。雪の多い年は、特に早期対応が必要であり、その判断が求められますが、通常では限界に近いところまで状況を確認し、対症療法的に排雪をされているように思われます。限られた予算で対応するため、難しい判断であるとは理解しますが、排雪の方法、優先順位の考え方や全体の中での除排雪レベルの見直しなど、今までを踏襲した考え方ではなく、人口の動向も含め、地域の実情を再確認した上で、さまざまな検討の上、見直しが必要と考えますが、これらについての見解を伺います。
次に、同総合計画の同施策の内容、「(3)雪たい積場等の拡充」であります。この中に「沿線未利用地などの雪置き場の確保に努めます」とあります。近年、人口減少とともに空き地が多く見られるようになっております。地域からの情報提供の協力や地権者の協力が得られるように、さらなる努力が必要と考えますが、見解を伺います。
次に、通学路の安全対策についてであります。
ここ数年、全国で相次いで登下校中の児童・生徒が巻き込まれる痛ましい交通事故が発生している状況にあります。本市の道路は、全般として狭隘かつ坂道であり、さらに冬道では多くの歩道が堆積した雪のため使用できない状況であります。本市の通学路についてどのように認識されているのか、市長、教育長の見解を改めて伺います。
国土交通省では、国レベルの連携体制の強化のため、文部科学省、警察庁とともに、関係省庁連絡会議を設置し、地域レベルの関係機関による連携体制の整備の下、昨年8月までに通学路の緊急合同点検が実施され、その対策に向け具体的な検討が進んでいるようであります。
さて、本市の状況でありますが、この緊急合同点検について、いつどのように点検されたのか、また、その内容と対策についてどのように検討されたのか、具体的にお示しください。
他都市では、合同点検の内容として、路線名、通学路の状況や危険の内容、対策の内容などをホームページで紹介しているところもありますが、本市ではどのように検討されているのかお答えください。
また、通学路の安全確保について、今後どのように対応されていくのか見解を伺います。
次に、社会教育施設の今後の展開についてであります。
平成17年第4回定例会の総務常任委員会に提出、説明された新博物館基本計画(案)の中に、社会教育施設等の現状と課題及び今後の展開が示されておりました。現状と課題では、「本市においては、郷土に根ざした文化の保存・継承・創出などのため、博物館や文学館・美術館など多くの社会教育施設を有しているが、全市的な文化振興に向けた調査・研究や観光も視野に入れた事業の取り組みなどにおいて、施設間の連携が十分に発揮されていないことから、有機的なつながりの確保が必要とされている」という記述があり、社会教育施設等の今後の展開では、「市内に点在する社会教育施設において、市民ニーズに対応し、多くの歴史的遺産や資料を有機的、効果的に活用していくためには、各施設が情報を共有し、連携を密にして相互に調整を図り、調査・研究を効果的に進め、的確に情報を発信していく必要がある。このため、全体の拠点となる核施設を創設し、さらに、関連する施設の一元管理を推進してサテライト化を図り、学芸員・資料などの集約、専門性や相互の連携の強化を図っていく」という記述がありました。これら現状と課題、そして今後の展開についてどのように考えられているのか、教育長の見解を伺います。
さて、この基本計画の中には、この後に具体的に2項目があり、①の新博物館は総合博物館としてリニューアルされ、現在いろいろな企画も含め、施設運営が行われております。②では、「『新博物館』を中核とし、旧日本郵船(教育部)、手宮洞窟(教育部)、にしん漁場建築(経済部)、森の自然館(建設部)などの博物館関連施設の管理を一元化してサテライト化を図り、施設個々の特徴を活用するとともに学芸員等専門職員の知識情報を一層深め、生涯各期に応じた学習ニーズに対応できる体制を創る」との記述の内容であります。
そこで、何点か伺います。
にしん漁場建築、鰊御殿でありますが、北海道指定有形文化財であり、社会教育施設の観点からは教育委員会の所管であると思いますが、なぜ旧経済部所管になったのか、その後の経緯と経済部、現在の産業港湾部との連携についてお示しください。
また、同様に、建設部とのこれまでの連携についてお答えください。
博物館関連施設の管理を一元化してサテライト化を図るとありましたが、一元化のメリットと効果についてお示しください。
さて、第6次小樽市総合計画では、これらの具体的な計画内容が記述されておりません。この一元化してサテライト化を図る考え方や現在までの経過と今後の考え方について、教育長の見解を伺います。
次に、いじめ問題と不登校についてであります。
最近、いじめにより児童・生徒が自分の命を絶つという痛ましい事件が相次いでおります。未来ある子供たちが自殺するということは、理由のいかんを問わず、あってはならないことであります。いじめは決して許されないことであり、また、どの子供にも、どの学校でも起こり得るものであります。本市の小・中学校のいじめに関する状況はどのように把握されているのか、その内容についてお示しください。
また、最近の事件を受け止めて、教育委員会としてどのように各学校に対し、対応してきたのかお答えください。
次に、教育委員会の今後の対応についてであります。現状でもいろいろな対応をされていると思いますが、それらも含めどのように考えられているのか見解を伺います。
いじめの問題に関する教育委員会の指導方針はどのような内容になっているのか、また学校を通じてPTAや家庭に対し、周知や徹底をどのように行っているのか、また学校長や教職員に対する、いじめなどに関する研修や具体的な対応策の研究など、どのように検討されているのかお答えください。
次に、不登校についてであります。
いじめ等さまざまな要因で不登校になり、その対策で大変重要なことの一つに、早期対応があると言われています。本市では、この早期対応についてどのように実施されているのかお示しください。
本年1月、会派で明石市へ不登校対策について視察に行ってまいりました。これは不登校予防のための早期対応システム「ストップ不登校あかし」で、明石モデルと言われているものであります。明石市教育委員会では、平成19年度、兵庫教育大学大学院井上雅彦准教授の指導の下、システム導入の研究と準備を進め、20年度からこのシステムがスタートしております。今年で5年目を迎えるところでありますが、年々有効性が認識されるようになり、具体的な結果として数字に表れているようであります。このシステムは、欠席1日目からの対応シートがあり、欠席日数に対して詳細にシート化され、わかりやすく具体的に記載されています。これらは、本市の対策にも十分参考になると思います。まず、小樽市教育委員会として小樽独自の不登校予防のための早期対応システムの策定を要望いたしますが、教育長の見解を伺います。
最後に、新・市民プール整備事業についてであります。
この新・市民プール整備事業については、これまでさまざまな議論がなされてまいりました。改めて計画の内容を確認しますと、第6次総合計画では、基本計画の「Ⅱまちづくり5つのテーマ」の「1心豊かに学び、地域文化をはぐくむまち(生涯学習)」の「4)スポーツ・レクリエーション」の中の主な事業として、新・市民プール整備事業が計画されているところであります。また、前期実施計画では事業概要として、「先進事例の調査。関係団体との協議。基本設計、実施設計」という内容が記述されており、実施年度として平成23年度から25年度となっており、最終年度を迎えようとしている状況にありました。
2月27日の本会議におきまして、教育長は教育行政執行方針を述べられ、その中で新・市民プール整備事業について発言されておりました。それは、当面、事業の着手を見送るという内容でありました。これまで前期実施計画の事業概要に即して取組を行ってきたと思いますが、これまでの経過についてお示しください。
本市が財政難であるということは十分理解しておりますが、総合計画の中に基本計画として掲載され、かつ前期実施計画にも記述されている事業を大きく変更する理由について、改めて伺います。
また、この整備事業の今後の考え方について、市長、教育長の見解を伺います。
以上、再質問を留保して、質問を終わります。(拍手)
○議長(横田久俊)理事者の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)市長。
(中松義治市長登壇)
○市長(中松義治)高橋議員の御質問にお答えします。
初めに、財政問題について何点かお尋ねがありました。
まず、新年度予算編成に当たっての基本的な考え方についてでありますが、平成25年度予算編成に当たりましては、地方交付税が削減されるなど大変厳しい財政状況の中、最優先課題である真の財政健全化を念頭に置き、事業の厳選や職員給与の削減などを続ける一方で、学校再編に伴う校舎等の改築や新学校給食共同調理場の建設、保育所の建設など、本市の将来を見据えた諸課題へ対応するための事業や防災対策、経済・雇用対策を重点施策と位置づけて予算編成したところであります。
次に、前年度予算比較による市税の増減理由についてですが、固定資産税及び都市計画税については、現年度分で主に地価の下落等により約1億円、滞納繰越分で平成24年度決算見込みに基づく算定結果により、約2億円の減と見積もったところであります。
また、たばこ税につきましては、今定例会で7,000万円の増額補正を計上したとおり、平成24年度当初予算と比べ増額となる見込みであることや、地方税法の一部改正に伴い、25年度課税分から市町村分のたばこ税率が変更となることから、増額と見積もったところであります。
次に、市税の滞納対策についてですが、これまでも電話や文書による催告や臨戸訪問だけでなく、財産調査の上、預貯金などの差押えを行うとともに、インターネット公売による差押え財産の換価や北海道による直接徴収を実施してきたほか、平成24年度からは滞納状況に応じて柔軟に対応するため、収納担当課の組織を係制からグループ制に変更し、収納体制の強化を図ったところであります。今後とも他都市の事例なども参考にしながら、滞納対策を図ってまいります。
また、市税の増収対策についてですが、市税収入全体の増加につなげるには、地域経済を活性化させることが重要なことから、今後とも中小企業の振興や市内産業の活性化に努めるとともに、企業立地の促進にもなお一層努力してまいります。
次に、平成25年度当初予算の市債についてでありますが、借入額約62億9,000万円を予算計上したところであり、借入利率を1.5パーセントと設定した場合、元利償還金総額は約71億8,600万円となります。なお、償還期間は市債の種類によって異なりますが、平成25年度借入予定の市債は5年から25年となります。また、償還額は平成29年度から35年度の7年間が最大となり、年約6億1,500万円と試算しております。
次に、財源対策に対する考え方についてでありますが、平成24年度及び25年度の予算編成の状況を考慮しますと、26年度以降の予算編成に当たっても10億円前後の財源不足が見込まれるところであり、何らかの財源対策を行わなければ収支均衡予算が編成できない財政構造にあります。このため、今後の中期的な収支状況を見通す中で、財源対策として財政調整基金を有効に活用していくとともに、これまでの行財政改革における歳出削減や歳入増への取組を継続していくことにより、収支を改善し、毎年度の予算編成に当たっていきたいと考えております。
次に、平成24年度一般会計の決算の見通しについてでありますが、除雪費のさらなる増額の懸念はあるものの、現時点において収支は均衡しておりますことから、個々の項目の具体的な見込みをお示しすることはできませんが、今後、例年どおり歳出に一定程度の不用額を見込むことができますので、実質収支の黒字は確保できるものと見込んでおります。
次に、平成25年度一般会計歳出予算の経費別の減額要因についてでありますが、人件費につきましては、定年退職者数の減少による退職手当の減などによるものであります。公債費につきましては、市債の償還額の減、繰出金につきましては、住宅事業特別会計で公債費が大幅に減少したことなどが主な要因であります。
次に、建設事業費の算出の考え方についてでありますが、先ほどもお答えいたしましたが、学校再編に伴う校舎等の改築など、将来を見据えた諸課題に対応する事業や優先的に取り組む事業を、後年度負担となる市債の発行額も念頭に置きながら厳選したところであります。
次に、一般会計から特別会計等への繰出基準についてでありますが、繰出基準は、毎年度、総務省からの通知により、一般会計が負担すべき経費区分等が示されるところであり、その経費の所要財源については原則として、地方財政計画に計上され、普通交付税の基準財政需要額への算入や特別交付税を通じて、財源措置されているところです。本市の繰出金の考え方は、原則として国の基準を参考としているところであり、今後とも国の基準の見直しがあれば、その都度検討してまいりたいと考えております。
次に、財政健全化に向けた計画の策定に当たり重要視した点と数値算定の考え方についてでありますが、財政健全化に向けた計画は、現在、中期的な財政収支見通しとして策定作業を進めております。この収支見通しでは、限られた財源の中で財政の健全性を確保し、持続可能な市政運営を行っていくことが重要な視点になるものと考えております。
また、歳入、歳出における各項目の算定につきましては、地方交付税や社会保障制度など、国の動向や今後の経済情勢に大きく左右され、また不透明な部分も多く、見通すことは非常に難しい状況にありますが、平成25年度当初予算をベースとして、現段階で捕捉し得る限りでの情報やこれまでの推移を基に試算しているところであります。
次に、さらなる選択と集中についての考え方でありますが、財政健全化に向けては、これまでの行財政改革における取組を引き続き行っていかなければならないと考えており、また本市の将来を見据えた諸課題にも対応していかなければならないものであり、事業効果と優先順位をしっかりと見極めながら、今後とも選択と集中の観点で市政運営に当たっていきたいと考えております。
次に、平成25年度予算案の重点施策に関し、防災対策関連について何点か御質問がありました。
まず、防災訓練の予定や行政の役割などについてでありますが、昨年は、海岸線を有する各町会等が主体となって実施する津波避難訓練において、市は、訓練内容の提案のほか、図上訓練や災害時要援護者の参加などの支援を実施してまいりました。来年度につきましては、今年度に津波避難訓練を実施した以外の地域へ呼びかけをし、同様の避難訓練を行うほか、北海道との共催により土砂災害に対する警戒避難訓練の実施も予定しております。
また、市の役割としましては、住民一人一人が防災に関する正しい知識を身につけ、日ごろから具体的な備えを実践することや、災害時にみずからが何をするべきかについて考える機会をつくることと考えております。このため、新たに津波浸水シミュレーション映像を購入し、訓練の一部に取り入れるなど、訓練内容を工夫するとともに、日ごろから町会等との連携を図り、またホームページや広報誌などによる各種防災情報の発信とあわせて、地域住民の防災意識の向上や防災訓練への積極的な参加を進めてまいりたいと考えております。
次に、耐震化にかかわる上下水道施設整備事業費7億4,000万円の内訳についてでありますが、上水道施設の送水管や配水管の整備に1億8,000万円、配水池の築造などに2億4,000万円、下水道施設の汚水管整備に1億9,000万円、処理場などの整備に1億3,000万円を計上しております。
次に、上下水道施設の耐震対策についてでありますが、配水管の耐震化は全体延長96.5キロメートル、総事業費約50億円を見込んでおり、平成25年度までに28.6キロメートル、進捗率は約30パーセントとなり、小樽市上下水道ビジョンの目標年度である30年度までに35.3キロメートルを整備する予定であります。
また、処理場など耐震化が必要な下水道施設は29か所であり、総事業費は、耐震診断を行っていない施設があるため算出しておりませんが、ビジョンの目標年度である平成30年度までに予定していた5か所については前倒しして、25年度までに整備を終える予定であります。今後も引き続き、市民生活のライフラインである上下水道施設の耐震化を計画的に進めてまいりたいと考えております。
次に、市庁舎の建替えについてですが、その必要性は高いとの認識は変わっておりませんが、本庁舎の建設には、その事業費の4分の3は起債で賄うとしても、少なくともその4分の1については基金等の財源が必要となりますので、まず資金面でのめどをつけることが欠かせないものと考えております。今後、市立病院の建設や学校耐震化などの大型工事が続き、さらには地方交付税の減が見込まれる中で、財政調整基金を取り崩している現状では、基金積立てのめども立たない状況にありますことから、これら大型工事の進捗状況も見据えながら、建替えに向けた諸課題を整理してまいりたいと考えております。
次に、経済・雇用対策関連について、何点かお尋ねがありました。
まず、「小樽産品」販路拡大支援事業の内容と効果についてでありますが、事業内容は大きく三つに分かれております。
一つ目は、市内企業が道外での大規模な展示会へ出展する際に支援する事業であり、食料品製造業の販路拡大と新たな販路開拓に効果があるものと考えております。
二つ目は、小樽物産協会が小樽単独物産展等の道外百貨店での新規会場開拓をした場合に支援する事業であり、市内中小製造業の販路拡大に効果があるものと考えております。
三つ目は、小樽単独物産展等でのセレクトショップの展開事業であり、市内にはよい商品がありながら自力出展が困難な中小零細の製造業者も多いことから、小樽産品のセレクトショップを展開することにより、それら製造業の販路拡大に効果があるものと考えております。
この事業では、本市の強みである食料品製造業の国内での販路拡大に力点を置くことで、中小零細企業も含めた市内企業の売上増につなげ、市内経済の活性化を図ってまいりたいと考えております。
次に、小樽ブランド力推進事業についてでありますが、初年度の取組といたしましては、改良する既存商品のピックアップをするとともに、道内外の物産展において小樽産ニシンを使った水産加工品や後志産トマトを使ったトマトジュースなどの試食販売とアンケート調査を実施の上、消費者ニーズを企業にフィードバックし、商品改良に結びつけております。
また、現在、市内企業数社において新商品の開発を進めており、随時販売実験を行っていくほか、地域ブランド視察研修や市内企業を対象としたセミナーの開催を予定しております。
今後の考え方についてでありますが、引き続き既存商品のブラッシュアップや新商品の開発を進めることで、一つでも多くの成功例をつくり上げ、地場産業の振興に努めていきたいと考えております。
次に、地場企業に対する相談体制についてでありますが、産業港湾部では新規創業や制度融資、国等の助成制度など、さまざまな相談業務に対応しており、案件に応じて関係機関と協議しながら適切なアドバイスを行っております。御提言の企業が利用しやすい総合的な相談体制の構築につきましては、小樽商科大学や北海道職業能力開発大学校のほか、小樽商工会議所、日本政策金融公庫や関係機関との連携を一層図りながら、それぞれが持つ機能や制度等をさらに有効に活用できる体制づくりに向けて協議してまいりたいと考えております。
次に、新卒未就職者等の地元定着を目指した地域人材育成事業についてでありますが、この事業は新卒未就職者等を定職につかせるため、ビジネスマナーなどの就業に必要な基礎知識や販売、営業、サービス等の実践能力を講義や実習により習得させ、地元企業が求める人材を育成することで、地元に就労定着させることを目的とした事業であります。
また、地元企業とのマッチングにつきましては、この事業の中では事業所実習を期間中、2ないし3回予定しておりますので、その実習の中で地元企業の仕事内容等について、より深く理解を深めることができるものと考えております。
次に、新規学卒者を採用する企業を増やすための対策についてでありますが、雇用の創出を図るためには、重点施策として掲げている観光客やクルーズ客船の誘致推進による交流人口の拡大や、起業支援や企業誘致推進による新たな働く場の創出、地場企業支援による既存企業の底上げなどのさまざまな経済対策を実施し、地元企業の活性化に向けた支援を行うことで、地域経済を活性化することが何より重要であると考えております。
次に、商店街対策における研修など、新たな視点でのソフト面での対策についてでありますが、市では平成21年度から中小企業基盤整備機構の協力を得て、商業のノウハウを学ぶ研修である小樽商人塾を起業希望者のほか既存の商業者も受け入れ、毎年実施しております。
また現在、花園銀座商店街では、国の補助制度を活用しながら、東京からコーディネーターを招き、商店街の新たな魅力発見・構築に向けた調査分析事業を実施中であり、市としても商店街活性化事業助成により支援しております。今後、商店街にとりましては、研修や将来計画の策定といったソフト面での新たな対策がますます重要となるものと予想されますので、市といたしましても、関係機関との連携を図りながら、効果的な支援を行ってまいりたいと考えております。
次に、議案第36号小樽市企業立地促進条例の一部を改正する条例案について、何点か御質問がありました。
まず、優遇制度の活用件数についてでありますが、現行条例を平成18年に制定し、企業誘致に取り組んできており、今年度の申請を含め、これまで30社の企業が優遇制度を活用しております。
また、これに伴う経済効果といたしましては、工場等の設備投資や雇用創出、さらには操業企業による市内企業への取引の拡大など、市内経済への波及効果があったものと考えております。
次に、条例改正に至った理由についてでありますが、現行条例の施行後、国内外の社会経済の情勢が大きく変化する中、より戦略的な企業誘致の推進や、これに加えて既存企業に対する支援も求められており、企業ニーズを捉えた効果的な優遇制度にすることが必要となったことから、条例を見直すことに至ったものであります。
次に、条例改正の狙いについてでありますが、この条例改正により、本市への立地をより一層促すとともに、既存企業に対しては新たな設備投資の促進や市外への移転防止を主な狙いとして考えております。
次に、条例改正における他都市との比較についてでありますが、道央圏での比較で申し上げますと、課税免除期間の延長により優位性を確保できること、課税免除限度額が最も手厚くなること、空き工場の活用における優遇策が本市独自の施策であることなどが他都市との比較における本市の優位性として挙げられます。
次に、東京での企業立地トップセミナー後の取組についてでありますが、新年度においては、参加企業に対してできる限り私みずからが訪問し、直接お会いし、お話しする中で、本市への企業誘致の可能性を高め、1社でも多くの企業が本市に立地していただけるよう努力してまいりたいと考えております。
次に、セミナー参加企業に対する具体的なアピールについてでありますが、本市の立地優位性といたしましては、港湾、高速道路、JRなど物流アクセスの利便性のほか、大消費地の札幌市に隣接している魅力や、労働力を確保しやすいことなどが挙げられます。また、本市の知名度を生かした小樽ブランドの活用は言うまでもなく、加えて地震などの災害リスクが低い地域であることも、本市の優位性の一つであると考えております。
なお、企業ニーズと本市の優位性との関係についてでありますが、企業の立地選定における優先条件は、物流アクセスの利便性や大規模市場への近接性などであり、本市の優位性はこれらの企業ニーズに十分対応できるものであり、今後ともこの優位性を最大限にPRしながら企業誘致に取り組んでまいりたいと考えております。
次に、企業誘致における人的投資の考え方についてでありますが、民間人の登用や東京事務所における誘致担当職員の増員については、厳しい財政状況の背景から、直ちに配置することは難しい状況にありますが、営業力の強化は重要であると認識しておりますので、今後とも私が先頭となり、本市に関係するあらゆる人脈を活用する中で、職員が一丸となり、オール小樽で誘致活動に取り組んでまいりたいと考えております。
次に、行政改革について何点か御質問がありました。
まず、意識改革についてでありますが、これまでも職員の意識改革や資質向上を図るために、小樽市職員研修規程や平成19年に策定した小樽市人材育成基本方針に基づき、職員研修の充実に努めてまいりました。
また、人材育成基本方針には、目指すべき職員像として「倫理観・使命感」「市民の目線」「行政のプロフェッショナル」「チャレンジ精神」「コスト意識・スピード感」の五つのキーワードを掲げております。この目指すべき職員像は、全ての職員が自己形成、自己実現の目標とすべきものであり、これらを念頭に置き、市民や組織にとっての大切な財産となる「人財」へと変革してもらいたいと考えております。
次に、人材育成についてでありますが、これまで職員の意識改革や資質向上のために職員研修規程に定める基本研修をはじめ、専門性を高める特別研修や派遣研修など、各種研修の実施を基本に進めてまいりましたが、平成19年度以降は、小樽市人材育成基本方針において基本理念や目指すべき職員像などを定め、その実現に向けて、新たな研修を取り入れるなど、充実を図ってきております。今後は、限られた人材で時代の変化や住民ニーズの多様化に対応していく必要があることから、コーチング研修など、時代に合った適切な研修を行い、人材育成に努めていく必要があるものと考えております。
次に、スペシャリストの育成についてでありますが、本市においては、職場での日々の業務による研さんや各職場で実施する研修、さらには北海道や市町村アカデミーなど、道内外への研修派遣を行っており、これらの研修等を通じて職員のスキルアップを図り、税務や福祉、法令等の専門知識を有する職員の育成を図っております。
人事配置に当たりましては、これまでも特に専門性の高い職場では職員の配置期間を長くすることや経験年数の長い職員を配置してきており、今後もこのような視点から、職員の配置に配慮してまいりたいと考えております。
次に、これまで管理職を対象として実施した人事評価制度の試行の内容や今後の考え方についてでありますが、平成19年度の試行は3か月間、21年度は半年間、能力評価のみを実施いたしました。これらの施行後に実施したアンケート調査では、「目標設定をしないで実施したため、自己評価が難しい」「部署ごとに業務や配置人員の能力に濃淡があるため、評価にばらつきが出る」「人事評価のための仕事になるのではないかと心配する」などの意見が寄せられたことから、この間、評価のばらつきをなくすことなどを目的とした研修を実施し、制度についての理解を深めるよう努めてまいりました。平成25年度は、管理職を対象に期間を1年とし、これまで行ってきた能力評価のほか、職員との面談により設定される目標の達成度を評価する業績評価を加え、試行として実施したいと考えております。
次に、事務事業評価制度についてでありますが、今年度は試行として実施し、担当部が自己評価を行う「一次評価」、庁内会議で評価を行う「二次評価」を経て、現在、評価結果の取りまとめを行っているところであります。今年度の課題や問題点といたしましては、各部が作成する評価調書を簡略化することにより、作業負担の軽減を図りましたが、結果として評価を行う際の情報量が不足したこと、また限られた事業を評価対象としたことから総合的な評価が困難であったこと、さらには二次評価作業が予算編成時期と重なったことから、新年度予算に反映させるための検討時間が十分でなかったことなどが挙げられます。
今後は、この評価制度の活用を進めることにより、日常業務におけるPDCA、プラン・ドゥー・チェック・アクションということでございますが、サイクルを定着させ、継続した業務の改善と職員の目的・成果・コスト意識の醸成を図るとともに、評価結果がその後の予算や事業に効果的に反映されるような仕組みづくりが重要であると考えておりますので、来年度におきましても、ただいま申し上げました課題などを改善しながら、より効果的な評価制度の構築を目指して取り組んでまいりたいと考えております。
次に、新エネルギービジョンについて御質問がありました。
まず、再生可能エネルギーについての認識ですが、昨年から固定価格買取り制度が開始され、エネルギー資源の枯渇や地球温暖化対策、またエネルギー源の分散化や自給率の向上、経済成長実現のための手段の一つとして、再生可能エネルギー導入拡大の重要性がますます高まっていることから、再生可能エネルギーの推進は必要なものと考えております。
次に、新エネルギービジョンの策定と地域調査についてですが、このビジョンは地域の特性に適した新エネルギーの将来像や導入目標を示し、今後のエネルギー政策の方向性を明らかにするために策定するものと認識しております。本市としては、現時点ではビジョンの策定は予定しておりませんが、地域の再生可能エネルギーの推進に向けた取組を行っていかなければならないと考えておりますので、その前提となる新エネルギーの賦存量や利用可能量などについて、今後、他都市の事例などを参考に調査研究を行ってまいりたいと考えております。
次に、冬期特別生活支援事業について何点か御質問がありました。
初めに、灯油価格の認識についてでありますが、申し上げるまでもなく、灯油は市民の生活必需品の一つであり、特に冬季には暖房の主要燃料として欠かせないものであります。長く続いております灯油の高騰は、当然、市民生活を圧迫する大きな要因であり、灯油の価格が早期に適正な価格となるよう強く望んでいるところであります。
次に、福祉灯油に係る北海道の補助金申請等の経過についてでありますが、昨年9月、当時の灯油価格が1リットル80円台でありましたが、福祉灯油実施の可能性を考慮し、補助申請を行ったところであります。しかしながら、本年2月の時点において、特別交付税措置や北海道の補助金の限度額拡大等の財政支援の動きがなかったことなどから、昨年12月の厚生常任委員会において報告しました福祉灯油を実施しない方針を継続したものであります。
次に、今後の福祉灯油の考え方についてでありますが、灯油の高騰が市民生活を圧迫していることは十分承知しておりますが、現在の本市の財政状況等を鑑みますと、国等の相応の補助を得られない中、市が単独で事業を実施することは実質的には困難であり、これまでどおり財政支援の動きや本市の財政状況、又は他都市の動向などを勘案し、実施についての判断をしてまいりたいと考えております。
次に、除排雪問題について何点か御質問がありました。
まず、総合計画にある除排雪についてでありますが、本市は、議員も御指摘のように多雪地域で、特に今冬のように例年以上に寒さが厳しく積雪が多い年は、除排雪にも大変苦労しているところであります。これまでも除排雪体制の強化や適切な路面管理、さらには関係機関との連携強化などに努めてまいりましたが、今後とも広く市民の皆さんの御意見を伺いながら、安全で快適な冬の生活を確保していかなければならないものと考えております。
次に、現在の累積降雪量などについてでありますが、2月27日現在の累積降雪量は529センチメートル、最深積雪深は149センチメートル、累積積雪深は7,515センチメートルで、平成19年度から21年度の過去3か年の平均値と比較して、それぞれ108パーセント、142パーセント、171パーセントとなっております。
次に、排雪の方法の見直しなどについてでありますが、毎年地域ごとに除雪懇談会を開催し、市民の皆さんからの御意見や御要望を伺った上で、地域の実情を勘案しながら除排雪計画を作成しております。しかしながら、除排雪レベルの見直しにつきましては財政的な制約も大きく、難しい問題でありますので、排雪の方法や優先順位などとあわせて、今後とも引き続き検討してまいりたいと考えております。
次に、雪堆積場の拡充についてでありますが、毎年、道路沿線における未利用地などを雪堆積場として利用できないか、情報収集に努めております。今年度は蘭島地区において、民間所有者の御厚意により、新たに1か所、雪堆積場を確保しており、今後とも地域の皆さんに対して未利用地に関する情報提供を呼びかけるなど、雪堆積場の拡充に向けて努力してまいりたいと考えております。
次に、通学路の安全対策について何点か御質問がありました。
まず、通学路についての認識についてでありますが、本市は山坂が多く、古くからまち並みが形成されてきたことから、道幅が狭く、急坂な道路が多くあります。通学路においても、歩道がない道路や歩道があっても幅員が狭く、歩道除雪が困難な道路が多い状況にあります。
次に、合同点検での路線名などの公表についてでありますが、国土交通省より平成24年11月13日付け事務連絡により公表を行うよう通知が来ておりますので、本市においても年度内の公表に向けて、各道路管理者、公安委員会及び教育委員会と調整しているところであります。
また、通学路の安全確保についてでありますが、合同点検において、対応が必要とされた箇所については順次安全対策を行ってまいります。
新・市民プールについて御質問がありました。
まず、総合計画に掲載されている事業を大きく変更する理由についてでありますが、平成21年2月に総合計画を策定後、東日本大震災が発生したことにより、防災対策が喫緊の課題となっており、避難所の環境整備や公共施設の耐震化など、市民生活の安全・安心を守るための取組に優先的に対応していかなければならないほか、済生会小樽病院の移転に伴う夜間急病センターの建設、大型クルーズ客船に対応する港湾整備、旧日本郵船株式会社小樽支店の保存修理など、早期に取り組まなければならない課題が発生し、計画策定時に想定できなかった新たな財政需要に対応していかなければならない状況にあります。
一方、本市の財政構造は、平成22年度以降、実質収支が黒字に転じているものの、毎年度の予算編成では、何らかの財源対策を行わなければ収支均衡予算が編成できない状況にあります。このため、今後の財政運営を考えた場合、限られた財源の中で選択と集中の視点に立って、事業の実施を判断していかなければならないことから、新・市民プールにつきましては、当面、事業の着手を見送ることとしたものであります。
次に、今後の考え方についてでありますが、先ほどお答えしたとおり、まずは市民の安全・安心を守るための事業などに優先的に取り組まなければならないと考えておりますので、新・市民プールの整備につきましては、今後の社会情勢や財政状況を見極めながら判断したいと考えております。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)教育長。
○教育長(上林猛)高橋議員の御質問にお答えいたします。
通学路についての認識についてでありますが、本市の道路は起伏が激しく、道路幅が狭く、また歩道が整備されていない道路が多く、特に冬期間の歩道の確保が難しい状況にあり、通学路の安全対策は重要な課題の一つであると認識しております。
次に、緊急合同点検についてでありますが、昨年5月に道教委が独自に実施した通学路の交通安全点検・確保に関する調査の結果、小学校17校で危険と感じている、又は道路管理者や警察に対して改善を要望しているなど、48か所を報告したところであります。
その後、文部科学省、国土交通省、警察庁の3省庁が連携して緊急合同点検を実施することとなり、改めて調査を行ったところ、14校で歩車道の区分がない、道幅が狭い、信号機や横断歩道がないなど、40か所を報告したところであります。この報告に基づき、7月から8月にかけて3日間、学校、保護者、地域住民、道路管理者、警察署、市の生活安全課、市教委が参加して現地調査を行い、最終的に30か所の対策を行うこととなり、小学校、警察署、道路管理者がそれぞれの所管事項について対策を講ずることとしております。小学校については、PTAによる看板の設置や地域ボランティアによる見守り、安全マップなどによる危険箇所の周知などを行うこととしております。
次に、社会教育施設の現状と課題、そして今後の展望についてでありますが、平成17年度に新博物館基本計画を策定した段階では、旧博物館、青少年科学技術館、旧小樽交通記念館を統合し、鰊御殿などその他の施設を一元的に管理するサテライト化を計画いたしました。平成19年に総合博物館が開館し、その際、旧博物館を分館とし、その後、21年に旧日本郵船株式会社小樽支店、手宮洞窟保存館の一元的管理を行い、今日に至っております。しかし、観光施設である鰊御殿と公園施設である森の自然館につきましては、施設が離れていることや設置目的が異なることなどの事情から、日常的な業務としての関連性がなく、現在に至るまで一元的管理に至っていない状況にあります。
今後、鰊御殿は観光施設として、森の自然館は公園施設として、それぞれの設置目的に沿って運営され、必要に応じて情報交換をするなど、実情に合った対応が望ましいと考えております。また、総合博物館としては、社会教育施設である図書館や文学館、美術館との連携強化を進めてまいりたいと考えております。
次に、鰊御殿を旧経済部が所管することとなった経緯についてでございますが、もともと泊村にあった旧田中家漁場の母屋を昭和33年に北海道炭礦汽船株式会社により、同社の創立70周年記念事業として現在地に移築したものでございます。当時この建物は、祝津を中心に開催されていた北海道大博覧会の観光客休憩施設として利用され、その後、昭和35年に市が寄贈を受け、宿泊施設、観光施設として利用されてまいりました。小樽運河を中心とする観光が盛んになる以前は、祝津の水族館と鰊御殿が小樽を代表する観光施設であったため、現在も観光施設として産業港湾部が所管しているものであります。産業港湾部との連携についてでありますが、現在の指定管理者による管理体制になってからは、パンフレットの構成や内容のチェック、展示資料の解説文作成や資料貸出しなどの支援を行っております。
次に、長橋なえぼ公園についてでありますが、その前身は明治26年に道庁林務課によってつくられた、往時の苗畑を残すものとしては道内で最古の苗圃であります。昭和60年、苗圃としての役割を終えた後、道から市に譲渡され、小樽市中心部に近い広大な緑地として公園整備を行い、建設部の所管になったものであります。公園整備当時、総合博物館としては、自然館に展示する昆虫標本などの提供を行った経過がありましたが、現在は昆虫採集、キノコ採集などのフィールドとして利用させていただいております。
次に、一元的管理のメリットと効果についてでありますが、平成19年に旧博物館、科学館を交通記念館跡地に統合し、21年には教育委員会から文化財担当業務を総合博物館に移管するとともに、旧日本郵船株式会社小樽支店、手宮洞窟を総合博物館が一元的に管理を行うものとしたものであります。これらの施設については共通入館券を発行し、利用促進を図ることや、社会教育施設として教育普及事業のバリエーションが増えるなどのメリットはありましたが、鰊御殿、森の自然館については観光施設、公園施設としてそれぞれの設置目的が違うことなどから、一元的管理の効果は期待したほど得られなかったものと思われます。
次に、今後の考え方についてでありますが、先ほども触れましたが、総合博物館としては旧日本郵船株式会社小樽支店、手宮洞窟保存館は今後とも一元的管理を継続してまいりますが、鰊御殿と森の自然館は、それぞれの設置目的に沿って運営されることが望ましく、今後とも両方の交流を図っていくことにしたいと考えております。
また、総合博物館としては、社会教育施設である図書館とは資料の相互活用、文学館、美術館とは旧国鉄手宮線を軸とした魅力ある事業展開など、連携を図ってまいりたいと考えております。
次に、本市の小・中学校におけるいじめ状況把握についてでありますが、いじめにつきましては、各学校におけるアンケート調査や面談、教員の気づき、生徒からの訴え、保護者による学校や教育委員会への通報などにより把握しております。学校でいじめを認知した場合は、関係者から事情を聞くとともに、改めてアンケート調査などを行い、事実確認を行っております。
次に、最近のいじめにかかわる事件以降の対応についてでございますが、文部科学省では、いじめによる生徒の自殺を受け、平成24年9月に緊急調査を行ったところであります。その結果、本市においては、小学校で5件、中学校で20件のいじめが報告され、直ちに学校に連絡し、解決に向けた取組を行ったところ、現在これらは全て解決しております。その後、12月の定例の調査では小学校16件、中学校19件のいじめが報告され、そのうち小学校11件、中学校で18件が解決しておりますが、小学校で5件、中学校で1件については、現在、継続して指導を行っております。いじめを認知した学校では、本人や他の児童・生徒、又は保護者と面談を行い、事実の把握に努め、事例によっては教育委員会に報告することとし、教育委員会では個々の事例により、必要な指導・助言を行っております。
次に、教育委員会の今後の対応についてでありますが、教育委員会では、いじめは、どの子供にも、どの学校でも起こり得る問題であり、子供たちにはいじめは絶対許されない行為であるということを徹底的に身につけさせることが重要であると考えております。また、子供たちがいじめに遭った場合に、気軽に相談できる体制を整えることが大切であり、教育研究所に電話による相談窓口を設置するほか、スクールカウンセラー5名を中学校に配置するとともに、1名を教育委員会内の相談室に常駐することなどの対応を行っております。平成25年度は、教育研究所に心理カウンセラーの資格を持った職員を1名配置し、早期発見・早期対応に向けた体制の整備を図ってまいります。
次に、いじめ問題に関する教育委員会の指導方針についてでありますが、いじめ問題への対応は、まずは学校において日ごろの授業や校内での生活の様子から子供たちの状況を把握しておくこと、保護者との信頼関係を築いておくことを前提として、子供たちの変化を見逃さずに早期発見することが最も大切であると考えております。また、いじめが発生した場合には、スピード感を持って家庭と学校、教育委員会が連携を図り、早期解決に向け全力で取り組むことが重要であると考えております。
次に、各家庭への周知についてでありますが、教育委員会では、いじめ問題の解決には家庭との連携・協力が欠かせないことから、いじめ発見のチェックポイントや相談窓口の周知を内容とする保護者向けのチラシ「すこやかな成長を願って」を作成、配付し、保護者にいじめに対する関心を持ってもらう取組を行っているところであります。また、昨年10月には小樽市PTA連合会と共催で、いじめ防止キャンペーンの一環として、「『思春期の親子関係』~いじめのサインを見逃さないために~」と題した講演会を開催し、いじめ問題に対する意識啓発を図ったところであります。
次に、教職員の研修などについてでありますが、教育委員会では、これまでいじめの未然防止に向けて、豊かな心の育成を図る道徳教育研修講座や、ネットいじめに対応する情報モラル研修講座などの開催を行ってまいりました。昨年11月には、実際に中学校であったいじめの事例を題材に、未然防止に向けた取組や発生後の組織的な対応などについて、グループ討議を行う実践的なワークショップ形式のいじめ問題対策研究会を開催いたしました。今後もこのような実践力を高める研修会を開催するなど、教員の資質・能力の向上に努めてまいります。
次に、不登校への対応についてでございますが、文部科学省では、児童・生徒が登校しない、あるいはしたくてもできない状況にあって、年間30日以上欠席した状況を不登校としておりますが、各学校では児童・生徒が無断で欠席した場合には、電話や家庭訪問を行い、子供の悩みなどをしっかり聞き取り、登校できるよう手だてを講じております。引き続き7日以上欠席した児童・生徒がいる場合には、教育委員会に欠席状況報告書を提出することとなっており、教育委員会では、個別の児童・生徒の状況を確認し、個々の対応について指導・助言を行うとともに、必要に応じてスクールカウンセラーや児童相談所など関係機関との連絡・調整を行っております。
次に、小樽独自の不登校予防のための早期対応システムの策定についてでありますが、私としては、不登校を予防するためには、早期発見・早期対応が効果的であると考えておりますので、学校における不登校への対応については、全ての教員が共通した指導をできるように対応マニュアルの作成に向け、検討を進めてまいりたいと考えております。
次に、新・市民プール建設の検討経過などについてでありますが、建設場所については、市有地を活用し、小樽公園周辺など、市内中心部で一定の駐車場スペースを確保すること、また建物の建設に当たっては、建設コストやランニングコストを極力抑えることや、効率的な管理・運営を行うことなどの方向で調査検討を行ってまいりました。これらの検討を踏まえ、プール単独での建設は、建設コストやランニングコスト、管理運営経費が多額にかかることもあり、学校プールとして建設し、市民プールとして活用する方式が最も効率的であるとの判断から、山手地区統合校の基本設計に学校プールを盛り込むことを前提とした計画について、市長部局と協議を進めてきたところであります。
平成25年度予算要求に当たり、教育委員会としては、学校給食共同調理場の建設、学校の改築・耐震化工事に加え、旧日本郵船株式会社小樽支店の調査工事など、早期に取り組まなければならない工事が山積しており、また本市の財政が大変厳しい状況にあることから、当面、新・市民プール整備事業の着手を見送ることとしたものであります。
最後に、新・市民プール整備事業の今後の考え方についてでありますが、私とすれば、学校の改築や耐震化工事及び旧日本郵船株式会社小樽支店の調査工事の結果などを見極めるとともに、本市の財政状況も勘案しながら、事業の進め方について市長部局と相談をしてまいりたいと考えております。
(「議長、10番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)10番、高橋克幸議員。
○10番(高橋克幸議員)1点だけ再質問させていただきます。
企業誘致についてです。
本質問の中で、企業誘致について、人的投資の考え方を市長に提案いたしました。要するに営業力の強化という意味で、市長は民間企業出身ですので、営業力については十分認識をお持ちだと思います。そういう意味で、先ほども御答弁がありましたけれども、市長みずからが脈のある企業を一社一社訪問するのだというのは大変力強い姿勢だと思いますし、評価いたしますけれども、いかんせん市長はお忙しい方ですから、それはとても無理があると思いますし、限界があると思います。
そういう意味で、確かに財政難であることはわかりますし、すぐに人的投資できるとは思いませんけれども、昨年、東京で企業立地トップセミナーをやられて、それなりの手応えはお持ちだと思います。そういう中で、そういうある芽を下地調整したり、協議をしたり、営業力の継続をしたり、強化という面から考えると、どうしても人が必要になるだろうと私は思います。そういうことで、小樽市の経済対策として大きな柱の一つであるわけですから、せっかく市長がそこまで力を入れて糸口ができたとしても、他市にとられたり、違う方向に行ったりしてしまうと、本当に今までの苦労が報われないといいますか、せっかくの市長の考え方が踏襲されないことは非常に残念だと思います。
そういう意味で、新たに人的投資できないのであれば、現有人員の中から可能な限り、例えば点から線にするように定期的な出張をしていただくとか、長期的な出張のあり方を見直すとか、東京事務所の一時的な人員の補強をするとか、それほどお金をかけないでできると思うのです。そういう意味で、私は、この平成25年度、せっかくこの条例改正まで行って、なおかつ昨年度のトップセミナー、そして今年度も行われるトップセミナーを考えると、営業力を重視しようという市長の考え方からいけば、やはりそれをフォローアップする人がいなければ、どうしても中途半端になると思いますし、なかなか成果は出づらいと思うのです。そういう意味で、市長の任を受けてしっかりと営業力強化という面で対応できる体制、考え方を私は至急つくるべきだと思いますので、再度御答弁をお願いします。
○議長(横田久俊)理事者の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)市長。
○市長(中松義治)高橋議員の再質問にお答えします。
私は、冒頭いろいろと経済問題あるいは雇用の問題ということで話をさせていただきました。しかし一方では、財政の健全化ということについても話をさせていただきました。
今回、人的な配置については、一つはやはり財政の問題から考えたところであります。それで、今年度、東京での企業立地トップセミナーをさせていただきました。それから、平成25年度は大阪での企業立地トップセミナーもさせていただきたいと思いますし、先ほど答弁いたしましたように、私自身が昨年の東京での企業立地トップセミナーに参加いただいた企業を訪問してまいりたいということであります。しかし、私も35年間、民間企業に勤務しておりまして、やはり営業の大事さというか、営業の効果といいますか、そういったことは十分承知してございますので、次年度、私自身が企業立地トップセミナーを進めていく中で、あるいは大阪での企業立地トップセミナーを進めていく中で、検討してまいりたいと思っております。
確かに財政が厳しいという問題はありますけれども、それ以上に企業誘致ができる、企業が小樽に来てくれるということであれば、それを超える効果があると思いますので、そういったことについては検討していきたいと思っていますが、現時点ではなかなか厳しいということしか申し上げられませんけれども、私が企業訪問を進めたり、そういった状況の中で、検討していきたいと思いますので、御理解いただきたいと思います。
○議長(横田久俊)高橋議員の会派代表質問を終結し、この際、暫時休憩いたします。
休憩午後2時38分
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再開午後3時00分
○議長(横田久俊)休憩前に引き続き、会議を再開し、会派代表質問を続行いたします。
(「議長、19番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)19番、斎藤博行議員。
(19番斎藤博行議員登壇)(拍手)
○19番(斎藤博行議員)平成25年第1回定例会に当たり、民主党・市民連合を代表して質問します。
初めに、昨年12月に行われた衆議院議員総選挙の結果について所見を述べさせていただきます。
私は、3年半前の平成21年9月の第3回定例会で、歴史的な政権交代直後の9月2日付けの新聞に載った世論調査を引用して、選挙結果に示された有権者の意識と政権交代の意義について、そして、私たち民主党・市民連合の立ち位置について話をさせていただきました。
その内容を要約しますと、第1には、自民党に対する不満と民主党に対する不安、そのどちらを選ぶのかを迫られた有権者は、あの選挙において民主党を選択した点、第2には、そのアンケートでは7割を超える回答者が自民党に民主党に対抗するため政党として立ち直ってほしいと答えていることを念頭に置き、有権者の思いに応えるため、政権交代はやろうと思えばできるのだという段階から、政権がかわると政治の流れが変わる、そして政治の流れが変わると私たちの暮らしも変わるのだと実感してもらえるような政治が求められており、その期待に全力で応えていかなければならない点、そして第3には、国政段階での与野党の立場は180度変わりましたが、小樽の地においては市長与党の立場から、引き続き小樽市、そして小樽市民のため、小樽の将来を見据え、小樽市民の生活の実態から積極的に地方から声を上げていく、そういった立場を明らかにしました。
3年3か月の評価については議論の分かれるところですが、選挙結果に示された有権者の結論は、皆さん御承知のとおりであります。選挙結果ではとても合格点はいただけなかったわけですが、私は、無駄な公共事業を見直す、疲弊した地方を大切にする、不幸な人たちを最小限少なくする、原発に依存しない社会の実現を目指していく、そういった目指した方向は0点ではなかったと考えております。
3年半がたち、選挙結果により国政における立場は再び変わりましたが、この小樽における私たちの立場と考え方は、何ら変わりがないことを改めて表明しておきたいと考えます。
質問に移ります。
最初に、平成25年度予算編成に関して、何点か質問します。
小樽市の平成25年度予算は、一般会計約577億円、特別会計約350億円、企業会計約272億円で、3会計合計で約1,199億円になりました。自主財源である市税の減収、さらには地方交付税が削減される中、予算編成には苦労されたのではないかと推察します。新年度予算編成において市長が最も力を入れた問題について、その思いを聞かせてください。
新年度予算の歳入では、市税について増減はありますが、合計では約1億円の減収を見込んでいます。その中で、法人市民税約6,000万円、固定資産税約2億5,000万円、都市計画税約5,000万円の減収、そして、たばこ税約1億9,000万円の増収となっています。こうした見積りをされた根拠をお示しください。
アベノミクスという言葉が飛び交っています。現時点では、円安が進み、証券会社のボードが赤く染まることが多くなったぐらいで、実体経済、個人消費レベルではまだまだの感じです。政府も今年の春闘に期待感を示していますが、先行きは厳しいと思います。この中で気になるのが、デフレからの脱却のため、2パーセント程度の物価上昇が議論されていることです。超低金利政策の隠れた効用に、自治体の抱える膨大な借金の金利負担軽減があります。
小樽市の市債は、一般会計では前年度より約10億5,000万円増の約62億9,000万円発行されます。また、平成25年度末の全会計の市債残高は、約24億9,000万円増えて約1,033億3,000万円となる見込みです。当然、金利負担も増加します。この間は少しずつ減少してきたとはいえ、その金利負担は重く感じられます。一般会計の平成21年度、22年度、23年度の平均利率、支払われた利息の総額をお示しください。
小樽市が深刻な財政危機に直面し、夕張市の次は小樽だと多くの市民が心配したのは、つい最近のことです。小樽市が財政破綻の危機に直面した主な要因をお聞かせください。
次に、小樽市はまだいろいろな問題が残っていますが、単年度収支を黒字にすることができたのは3年前の平成22年度でした。小樽市財政の回復に寄与した主な要因は何であったのか、お聞かせください。
次に、新年度予算編成に際して、小樽市の財政再建に向けた取組はどのように考えられたのか、お聞かせください。
質問を変えます。
安倍政権は、国土強靱化のスローガンの下、平成24年度補正予算で約4兆7,000億円、25年度予算で約5兆2,000億円の大規模な公共事業を実施しようとしています。しかし、個別事業を見ますと、防災・減災、老朽化対策等の名目の下に、もちろん必要な工事もありますが、従来と変わらず経済効果の薄い公共事業があるとの指摘も出されています。また、現実の問題として、建設現場の職人数がピーク時から大幅に減少していること、国や地方自治体の土木・建築技術者も大幅に削減され、事務処理能力にも限界があると指摘されています。このように、平成24年度予算すら完全に消化できない中で、公共事業の総量を大規模に増やしても借金だけが増えることにもなりかねません。
新年度予算の地方財政計画は、歳入歳出規模は約500億円増額し約81兆9,100億円となり、前年度当初に比べて0.1パーセント増額になりました。また、地方税、地方交付税などを合わせた一般財源総額は約1,285億円、0.2パーセント増額され、前年度と同水準の約59兆7,526億円となりました。これは、地方税を約4,461億円増の約36兆3,645億円、臨時財政対策債を1.3パーセント増額し約6兆2,132億円にしつつも、地方交付税を約3,921億円、2.2パーセント減額し、約17兆624億円としたためであります。
地方交付税の減額要因の給与関係経費は、自民党の政権公約を実現するため、平成25年7月から国家公務員と同様の給与削減を行うとして約8,504億円削減し、約19兆7,500億円とされました。削減分は、緊急防災・減災事業へ約4,550億円、地域の元気づくり事業へ約3,000億円、東日本大震災関連全国防災事業の地方負担分へ約973億円充当するとし、地域の元気づくり事業は、これまでの人件費削減努力に応じ、地方交付税によって措置するとなっています。
国の地方交付税を地方公務員の給与削減問題に関連づけて削減した政府の措置に対しての市長の見解をお示しください。
小樽市は、平成16年度から独自の給与削減を続けています。これは、小樽市の財政が極めて悪化し、夕張市での財政破綻後の市民サービスの切下げなど厳しい現実を見聞きしたとき、何よりも小樽市の財政破綻は避けなければならない、そのための協力が必要だと考えた職員の理解と協力があったからだと思います。8年間の給与削減の総額をお示しください。
国は地方自治体に対し、国並みの7.8パーセント給与削減を求めています。小樽市において、平成25年度に実施される3パーセント、4パーセント、5パーセントの給与削減は、国の要請に応えるものなのか、そうではなく、財政再建に向けた独自削減なのか見解をお示しください。
次に、先ほども述べました土木・建築技術職員の問題です。
小樽市でも財政再建の議論の中、大きな箱物づくりは当分ないとの判断で、土木・建築技術職員を退職不補充等により削減した経過があります。この10年間の土木・建築技術職員の退職者数と採用者数の合計数をお示しください。
こうした技術職は十分な経験が必要で、採用してもすぐには戦力にならないとの話もあります。今年度予算の執行に当たっては、業務がオーバーフローしてしまわないか心配です。見通しをお示しください。
質問を変えて、福祉灯油について伺います。
次に、今年に入り、市内の灯油小売価格が4年ぶりに100円を超えました。こうしたときに、小樽市の財政状況を勘案しつつも、先ほどの12月の委員会での答弁を基本にして、前回実施の予算をベースに北海道からの補助を合わせた、いわゆる非常に薄い補助の実施については検討されなかったのですか、お聞かせください。
最後に、福祉灯油の支給について、先ほどから述べております4点の判断基準と二つの考え方が質疑の中で整理されてきたと考えております。今回実施しないと判断された理由をお聞かせください。
質問を変えます。
平成25年度主要施策等一覧を見ましても、地球環境保全に関連する、新エネルギー推進に関する項目が見当たりません。
2011年3月11日に発生した東日本大震災による津波なのか、その前の地震そのものなのかまだはっきりしませんが、東京電力福島第一原発で起きた過酷事故は、原発に依存しない社会の実現の必要性を私たちに突きつけました。そして、日本のエネルギー政策について改めて議論し、再構築していく作業が始まりました。従来の省エネ対策や二酸化炭素の削減対策だけでなく、さらに地球環境に優しい自然エネルギーの活用を基本とする新エネルギーの活用が求められるようになりました。その中でも太陽光、風力、中小水力、地熱、バイオマスなどの再生可能エネルギーは、枯渇することのない国産エネルギーであり、その拡大は新しいエネルギー社会構築に向けた柱です。改めて、地球環境に優しい自然エネルギーの普及・活用に関する小樽市の考え方をお聞かせください。
私は、小樽における新エネルギーとして、太陽光発電の役割を指摘してまいりました。それは、太陽光発電は小樽市内においても十分に普及する可能性があると考えるからです。確かに今年のように、雪の降る日が多く、曇り空を見上げてみますと、小樽での太陽光発電は無理のように思われがちです。しかし繰り返しになりますが、国の調査機関の報告にもあるように、小樽市内での太陽光発電の年間発電量は、東京都のそれと比べて遜色ないのが実態です。私の自宅で2010年10月から稼働している太陽光発電では、本年2月末までに8,873キロワット発電し、二酸化炭素約1.6トンの削減に貢献しています。昨年度から続けている太陽光発電設置に関するアンケート調査の内容をお示しください。
また、市内の太陽光発電設置の最新の数をお示しください。
先日、昨年の春から太陽光発電を始められた市民の方と話す機会がありました。そこでの話は、太陽光発電設備の価格や発電量からメンテナンスや降雪対策、そして自治体の補助制度にまで及びました。現在、小樽市内で太陽光発電を設置されている方は、市からの補助なしで設置に踏み切った方々です。それでも他都市の補助金に関する情報は持っています。お金に関することですから、いろいろな思いが感じられます。しかし、それ以上に強く感じられたのは、太陽光発電などの新エネルギー問題に対する小樽市の消極的なスタンスに対する不満でした。空き地を利用した大規模な太陽光発電は、雇用の場の拡大にもつながる話です。企業誘致の観点から検討してほしいと思います。
最後に、市民と一緒に新エネルギー政策を考えるためにも、太陽光発電設置に対する助成制度を創設すべきではないかと考えますが、見解を求めます。
質問を変えます。
政府は、生活保護の基準を引き下げ、3年間で生活保護費を740億円削減することを決めました。一部で見られる低所得者世帯と生活保護世帯の逆転現象の解消は必要です。ただし、その方向は、最低賃金の引上げや低所得者支援の強化を基本とすべきであり、生活保護基準の引下げでは社会の底が抜けてしまうおそれがあります。
また、低所得者全体への影響も大きく、生活保護以外の低所得者の住民税、保育料、国保料、水道料、市営住宅等の自己負担が連動して上がったり、就学援助が打ち切られたりする可能性があります。
また、最低賃金の決定に当たり、生活保護基準は大きな要素です。生活保護基準の引下げは、最低賃金引上げのブレーキにもなりかねません。つまり、生活保護基準の引下げは、生活保護世帯だけでなく勤労者世帯にも悪影響を及ぼし、結果として国民生活の最低レベルの引下げにつながり、先ほども述べましたが、この国の底が抜けてしまいます。
特に影響をこうむるのは、子育て中の母子世帯です。そもそも日本のひとり親世帯の相対的貧困率は、OECD加盟30か国中、最低です。さらに、生活保護基準の引下げによって、教育にかける費用が減り、進学の断念、部活や修学旅行の断念、ひいては高校中退の増加にもつながりかねません。このように、影響が幅広く大きい生活保護基準の引下げに反対する意見書が小樽市議会に提出されましたが、残念ながら賛成少数で不採択になっております。
今回の生活保護基準の引下げによる小樽市内生活保護世帯への影響も深刻です。小樽市の生活保護に関する扶助費の負担は、年間ではどのようになるのかお示しください。
次に、今回の生活保護基準の引下げについて、市長としてどのような見解をお持ちなのか、お聞かせください。
次に、生活保護受給者を対象とした減免等の制度と生活保護基準を基にした各種減免等制度について、それぞれの数をお示しください。
また、主な制度と平成23年度の対象者数をお示しください。
市内で暮らす低所得者世帯には影響が大きい制度改正です。小樽市は、今回の生活保護基準の引下げをストレートに小樽市の各種減免等制度の基準見直しにつなげる考えなのか、見解をお示しください。
質問を変えます。
新年度予算には、産業振興に関連して、活力ある商店街づくり推進事業費976万円が計上され、その中には空き店舗対策支援事業費296万円があります。小樽市内の商店街を歩いていますと、閉店の挨拶を目にすることがあります。閉店となった店が続く商店街は、目にも耳にも、そして心にも寂しいものです。そして、しばらくすると空き店舗もなくなり、空き地や駐車場になってしまい、たまに付近を歩く市民にはどのような店があったのかわからなくなってしまいます。
小樽市としても、空き店舗対策の重要性は踏まえた上で対策を考えていると思います。先ほどの空き店舗対策支援事業費の内容をお聞かせください。
小樽市内にはたくさんの商店街がありますが、市内中心部の都通り商店街、サンモール一番街商店街、花園銀座商店街の3商店街の10年前、5年前、最近の空き店舗率をお示しください。
平成25年2月12日、経済産業省は、平成24年度地域商業再生事業費補助金の採択結果を公表しました。その中で、小樽花園銀座商店街振興組合の商店街等構造改革調査分析事業が採択されております。関係する方にお話を聞かせていただきました。昨年の水天宮のお祭りのイベントを契機に、自分たちで勉強会を立ち上げ、全国商店街支援センターの存在を知り、そこから国の補助事業への応募、そして採択にまでこぎつけたとの話でした。
初めに、経済産業省の補助事業の概要をお示しください。
また、花園銀座商店街が応募した商店街等構造改革調査分析事業とはどのようなものなのか、お示しください。
また、この調査終了後に考えられている事業展開についてお聞かせください。
国の補助事業に応募して採択されるなど、大変な努力や頑張りが感じられますし、力強くも思います。この間の小樽市のかかわりも大きかったのかとも思いますが、この間の小樽市としてのかかわりについて、経過も含めてお聞かせください。
また、今回の取組を進めるに当たっては、国の補助事業のため資金繰りに苦労しているとの話もありました。小樽市として、この取組に対する支援策などは検討できないものでしょうか。見解をお示しください。
先ほどの調査は、いつごろから、どのような形で行われ、いつ調査分析結果が出されるのかお聞かせください。
最後に、この調査分析結果に基づき構想される今後の計画に対する小樽市としての支援策や協力体制などについて、考えをお聞かせください。
質問を変え、防災計画に関して何点か質問をします。
最初に、自主防災組織に関して質問します。
1995年の阪神・淡路大震災や2011年の東日本大震災などの地震や津波、また毎年のように発生する台風被害などを見るとき、自然災害は完全には防げないとの立場から、いざ災害が発生したときには、発生し得る被害を最小限に食いとめるための減災の取組が重要です。また防災・減災のためには、自助、共助、そして公助の役割分担も重要です。
北海道は、北海道防災対策基本条例を制定し、その中で災害から身を守るために地域ぐるみの協力体制による共助が必要であり、それを生かすためには自主防災組織の存在が不可欠ですと説明しています。北海道の言う自主防災組織とは、どのようなものなのかお示しください。
また、こうした北海道の自主防災組織の位置づけに対する小樽市の考えをお聞かせください。
あわせて、小樽市では、自主防災組織とはどのような組織を想定されているのかお聞かせください。
小樽市では、新年度予算で防災関連経費として防災ラジオの町会への配付を計画しています。小樽市の防災計画を考えるとき、町会組織をどのように位置づけているのかお聞かせください。
また、防災ラジオを配付する町会には、その使用方法などについて、どのようにお願いするのか考えをお聞かせください。
北海道の説明では、自主防災組織を結成するには、既存の組織、つまり町会を活用する方法と新規にメンバーを集めて新組織を結成する二つの方法があります。その中で、町会を活用する方法では、町会の規約に防災に関する事業などを追加し、町会の組織の中に防災部を新設することが必要とされています。
小樽市の町会で、こうした規約を持つ町会は幾つありますか。
また、共助を目的として、新たに組織された自主防災組織は何団体ありますか。ありましたら、その組織化にはどのような特徴がありますか。お聞かせください。
北海道は、自主防災組織の結成や運営などについては市町村に照会してくださいと言っています。そうした相談はありましたか。
町会は、これまでも地域の防災意識の啓発や避難訓練への参加などの役割を果たしてきております。昨年1年間で町会の参加した避難訓練や防災に関する研修会などの防災・減災事業は何件押さえていますか。件数と参加人数をお聞かせください。
今後、小樽市としては、町会を自主防災組織へと指導していく考えなのか、見解を求めます。
次に、原子力防災計画について何点か質問します。
市長は、昨年3月27日に、小樽市民の安全・安心を守る立場から、UPZの範囲を決める議論の際には直線で円を描くようなやり方ではなく、地形や気象条件などを考慮してほしいとの要請を北海道知事に行いました。2011年の東京電力福島第一原発の過酷事故の放射能汚染の広がりを目の当たりにし、40キロメートル先に北海道電力泊原発が存在している小樽市長として、当然の行動だったと思います。この市長の要請に対する北海道知事からの回答は、最終的にはどのようなものだったのかお聞かせください。
北海道は、UPZの範囲を泊原発から半径30キロメートル以内の町村にしました。このことに関する小樽市の見解をお聞かせください。
あわせて、北海道の判断根拠をお示しください。
小樽市としては、国の拡散シミュレーションで示されたデータの解析で24時間365日を考えたとき、小樽市の方向に放射性物質が流れてくることに関してどのように判断されておりますか。見解をお示しください。
小樽市は、先ほども述べましたが、泊原発からおおよそ40キロメートルの位置にあります。東京電力福島第一原発の事故の際、原発から半径40キロメートル程度の距離にあった福島県内の市町村では、当時どのような状況に置かれたのか、また、今日そうした教訓をベースに、原子力防災計画についてどのような取組がなされているか調査しておりますか。お聞かせください。
1月16日、泊発電所周辺の安全確認等に関する協定書を北海道及び北海道電力と締結しました。これに関連して、北海道が主催する原子力防災に関する連絡会議と泊発電所周辺の安全確認等に関する協定書の運用に関する連絡会が設置されました。それぞれの役割をお聞かせください。
また、今日までの会議の開催状況と議論された内容をお聞かせください。
この協定書の第5条の環境放射線の測定では、北海道と北海道電力は16市町村の地域における環境放射線の状況を把握するため、北海道が16市町村及び北海道電力と協議の上、別途作成する測定計画に基づき、測定を実施するものとするとなっています。これだけ読めば小樽市内でも環境放射線測定をするように読めますが、結果は、北海道はUPZ内に新たに設置するモニタリングポストによる測定を実施するとなりました。なぜ小樽市内にモニタリングポストが設置されなくなったのか、なぜUPZの範囲内になったのか、経過をお聞かせください。
また、第5条で言われている測定計画の概要をお示しください。
また、小樽市内の放射線測定のため、北海道にモニタリングポストの設置を求めるべきではないかと考えますが、見解をお示しください。
予算では、放射線測定器1台を新たに購入することになっています。購入の目的と今後の測定体制について、現在行われている港湾室前の測定のあり方を含めて方針をお聞かせください。
今後の原子力防災計画づくりに関して質問します。
北海道は、UPZ範囲内の13町村と連携して原子力防災計画づくりを進めています。しかし、2月20日付けの新聞報道では、30キロメートル圏内の13町村のうち、原発に関する地域防災計画を策定した、あるいは策定の見通しがついたと答えたのは8町村、見通しがついていないと答えたのが3町村、計画策定中と答えたのが2町村となっており、計画づくりの遅れが目につきます。
こうした状況下で昨年10月に行われた北海道原子力防災訓練では、泊村、神恵内村、積丹町、古平町の住民が小樽に避難することになっています。こうした避難してくる住民を受け入れるための準備や訓練が必要なことは理解できます。しかし、問題なのは、そうした状況になったときの小樽市民の安全確保の問題です。さきに述べた4町村の住民が小樽へ避難する必要があると判断されるとき、原発事故の程度はどのように想定されているのかお示しください。
そうした状況を前にした場合、小樽市民の安全確保のためにも、当然しかるべき計画が用意されなければならないと考えますが、見解をお示しください。
これから策定作業が進められる小樽市原子力防災計画では、原発事故発生により避難してくる周辺住民の受入れ態勢の整備とあわせて、小樽市民の安全確保に関する計画を並行して進めていく必要があると考えますが、見解をお示しください。
最後に、業務量が大変増加してきている防災担当部署の新年度体制について、お聞かせください。
質問を変えます。
夜間急病センターに関連して何点か質問します。
最初は、夜間急病センター管理代行業務費についてです。
今年度も、当初予算1億2,100万円に加え、今定例会で2,900万円の補正予算が出され、結果として1億5,000万円となりました。毎年のように補正されています。私は、以前にもこのような予算措置に疑問を感じ、夜間急病センターの役割や医師会との関係を考え、必要な予算措置を年度当初に済ますべきではないかと指摘しております。今回も改めてこの問題を取り上げるに当たり、医師会の考えも聞かせていただくなど、必要な調査もさせていただきました。
その中で、平成23年度と24年度の小樽市夜間急病センターの管理に関する基本協定書と小樽市夜間急病センターの管理費用に関する年度協定書の一部を変更する協定書を読ませていただきました。
平成24年度を例に説明します。
基本協定書の第22条第2項で、管理費は1億2,100万円の範囲内で年度協定書において定めるとなっています。そして、4月1日付けの年度協定書の別表では、12回の分割回数に対し、4月から3月までの支払月と支払金額が記載されています。支払金額は1回目の4月だけが1,100万円で、2回目からは毎月1,000万円となっており、合計金額は1億2,100万円です。しかし、5月9日には年度協定書の一部が変更され、3回目の6月が2,000万円と1,000万円増額され、その結果、12回目の3月分がゼロ円となっています。また、11月20日には再び協定書の一部変更が行われ、9回目の12月分が2,000万円と1,000万円増額され、11回目の2月分がゼロ円となっています。
夜間急病センターは、公設民営の小さな診療所です。そのため、6月と12月は患者数や診療報酬の増減に関係なく経費が増加する月です。そのため、2月分、3月分を繰り上げて支払ってもらい、2月分、3月分はゼロ円になっていますので、医師会が立て替えて、補正予算が成立するのを待っている構造が明らかになりました。平成23年度と同様に、今年度も今定例会で補正予算が可決された後、2,900万円増額するための年度協定書の一部変更がなされるものと思います。
こうした予算執行は予算の範囲内であり、また月々の支払額も年度協定書の変更協定に基づくものであり、法的な問題はないと説明されていますが、今回、基本協定書や年度協定書を改めて見たとき、第1回定例会で可決された予算が2か月後の5月には翌年3月の補正予算による追加払いを医師会に確約しているようにしか読めず、極めて不自然に見えます。市長の見解を求めます。
また、基本協定の第23条、管理費用の上限額の変更では、指定期間中に診療報酬改定、賃金水準の変動により前条第2項の規定による管理費の上限が不適当となったと認めるときは、相手方に通知して、上限額の変更を申し出ることができるとなっています。これは一般的には診療報酬の大幅引下げ、患者数の激減、又は人件費等経費の大幅増加などを想定しているもので、今回の補正予算はこうした事項には該当しておらず、初めから医師会との間で補正予算による追加払いありきで当初予算がつくられ、議会に提出されていたと考えますが、見解をお聞かせください。
いずれにしても、議会における新年度予算審議の根幹にもかかわるような予算づくりはやめていただきたいと考えますが、見解をお示しください。
夜間急病センターは、今年、単独開設になります。そのため、従来の併設型のときのような済生会小樽病院の応援は全くなく、施設の保全、設備の保守管理、保安などの仕様書に書かれている業務を遂行するための費用が増加することが予想されます。
単独開設となることにより、増加する経費をどのように見込んでいるのかお示しください。
また、新年度予算には反映されているのかお示しください。
夜間急病センターの診療時間は、小樽市夜間急病センター指定管理者業務仕様書の中で、午後6時から翌日午前7時までとすると定められています。そのため、午前7時から市内医療機関の診療が始まる8時半から9時までの間が空白の時間になると指摘されています。今までは、併設している済生会小樽病院が、朝7時過ぎに来られた患者の対応をしてきたと聞いております。今年、夜間急病センターが単独で開設されますので、済生会小樽病院の善意を期待することは難しいと思います。仕様書の診療時間を見直すなどの対策が必要になると考えますが、見解をお示しください。
以上、再質問を留保し、質問を終わります。(拍手)
○議長(横田久俊)理事者の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)市長。
(中松義治市長登壇)
○市長(中松義治)斎藤博行議員の御質問にお答えいたします。
初めに、平成25年度予算編成に関連して、何点かお尋ねがありました。
まず、新年度予算編成で最も力を入れた課題などについてでありますが、提案説明でも述べさせていただきましたが、やはり市税や地方交付税などの一般財源が平成24年度当初予算と比べ減額して予算計上しなければならない厳しい財政状況にある中で、学校再編に伴う校舎等の改築など、将来を見据えた諸課題への対応や、市民の安全・安心のための防災対策、地域経済活性化のための経済・雇用対策は、優先的、重点的に取り組んでいかなければならない事業であり、これらの事業を組み入れ、財政調整基金を有効に活用し、何とか収支均衡予算を編成することができたと思っております。今後も厳しい財政運営は続くものと考えておりますが、最優先課題である真の財政健全化に向け、最大限努力をしてまいりたいと考えております。
次に、市税の主な増減理由についてですが、法人市民税については、国の法人実効税率の引下げに伴い減収が見込まれることで約6,000万円の減、また固定資産税については、現年度分で主に地価の下落等により減収が見込まれることや、滞納繰越分で平成24年度決算見込みに基づく算定結果により、都市計画税と合わせて約3億円の減と見積もったところであります。また、たばこ税につきましては、本定例会で7,000万円の増額補正を計上したとおり、平成24年度当初予算と比べ増額の見込みであることや、地方税法の一部改正に伴い、25年度課税分から市町村分のたばこ税率が変更となることから、増額と見積もったところであります。
次に、一般会計の市債の平均金利などについてでありますが、市債の平均金利は、平成21年度1.156パーセント、22年度0.894パーセント、23年度0.668パーセント、また支払った市債の利子は、21年度約10億7,000万円、22年度約9億3,700万円、23年度約8億4,400万円となっております。
次に、本市が財政危機に直面した主な要因についてでありますが、平成16年度の予算編成において、それまでの長引く景気低迷と人口減少などで、市税をはじめとした自主財源収入が減少し、依存財源では三位一体の改革の影響で、一部所得譲与税で税源移譲されたとはいえ、補助金の削減や交付税、臨時財政対策債の大幅な減収が財政を圧迫することとなりました。加えて、いわゆるバブル崩壊後の経済対策に伴う市債償還や扶助費、急速な少子高齢化の進展に伴う保健事業や医療助成など、財政負担の増大が財政危機に陥った主な要因と考えております。
次に、本市の財政回復に寄与した主な要因についてでありますが、実質収支が赤字に転じて以来、財政再建推進プランや財政健全化計画に基づく事務事業の見直しや、職員給与の独自削減など、さまざまな取組を進めてきたほか、他会計や基金からの借入れといった財源対策を講じるとともに、平成20年度からは、緊急避難的な措置として期末手当の削減なども行ってきたところであります。
また、三位一体の改革により、平成16年度以降、地方交付税の大幅な削減が続いておりましたが、地方からの強い要望もあり、国の地方財政対策において一定の配慮がなされ、20年度以降、地方交付税が増加に転じてきたことも、本市の財政にとっては収支改善につながる大きな要因であったと考えております。
次に、新年度予算編成における財政再建に向けた取組についてでありますが、平成25年度の予算編成に当たっては、先ほども申し上げましたが、市税や地方交付税などの一般財源収入が減少する大変厳しいものとなり、財源不足が見込まれる状況の中、他会計からの借入れなどに頼ることなく収支の均衡を図ることを念頭に置いてまいりました。優先的に取り組むべき、本市の将来を見据えた諸課題に対応する一方で、事業効果と優先順位を十分に見極めながら、事業の厳選に努めるとともに、職員給与の独自削減継続や使用料・手数料の見直し結果を反映させるなど、財政健全化に向けた取組を緩めることなく実施したところであります。
次に、職員給与について何点かお尋ねがありました。
初めに、地方公務員の給与削減を求めるために、地方交付税を削減した政府の措置に対する見解についてでありますが、地方公務員の給与をはじめ、地方自治体の行政運営にかかわる事項は、国が指示すべきものではなく、公平・中立な知見を踏まえ、住民や議会の意思に基づき各自治体が自主的に決定すべきものでなければなりません。本市でも厳しい財政状況を踏まえ、給与の独自削減に取り組むなど、国に先んじて行財政改革を実施してきたところであり、地方の固有の財源である地方交付税を地方公務員の給与削減のために用いることは、地方分権の流れに反し、地方の自主性を大きく疎外するものであり、まことに遺憾であると考えております。
次に、本市が行っている職員給与の独自削減額についてでありますが、平成16年度から8年間の削減総額は全会計で約65億5,200万円となっております。また、給与の独自削減の継続は、地方交付税の状況が不透明な中、厳しい財政運営が続くことから実施するものであり、国の削減要請に応えたものではありません。
次に、ここ10年間の本市の土木・建築技術職の退職者数と採用者数でありますが、平成14年度から23年度までの退職者数は、土木技術職34名、建築技術職は15名であり、15年度から24年度の採用者数は土木技術職11名、建築技術職7名となっております。
次に、今年度の土木・建築技術職の業務についてでありますが、平成22年度以降、退職者補充として、即戦力となる経験者も新規採用してきております。また、ここ数年、業務量が多かった建築技術職では新学校給食共同調理場新築や若竹住宅改修などの大型事業が既に着工し、今年の夏ごろには完成する予定であり、事業のピークが過ぎていることから、補正予算による事業が追加になったとしても現体制で対応できるものと考えております。
次に、福祉灯油について何点かお尋ねがありました。
まず、本市の福祉灯油に対する考え方についてでありますが、昨年12月の厚生常任委員会でお伝えしましたとおり、実施に当たっての判断基準や考え方は、基本的には変わりはございません。しかしながら、国や北海道の財政支援がない中、市が単独で実施することにつきましては、その効果等を考えた場合、実質的に難しいものと思っております。
次に、薄い補助、いわゆる少額な補助について、これまで検討しなかったのかとのお尋ねでありますが、どの程度の金額が少額に当たるのか、判断は難しいところでありますが、前回実施した平成20年度の市の実負担金700万円と北海道の通常の補助金限度額である100万円を合わせた800万円をベースに、当時の対象世帯である約5,000世帯で試算いたしますと、1世帯当たり約1,600円となります。この金額で福祉灯油を実施することについては、これまで検討しておりません。
次に、福祉灯油を実施しないと判断した理由についてでありますが、昨年12月の厚生常任委員会において、福祉灯油は実施しない旨の報告をいたしました。御承知のとおり、その後、価格は上昇傾向が続き、2月にはリットル単位が100円を超えたところでありますが、この間、価格の推移や国、道などの財政支援の動き、また他都市の動向等を注視してきた中で、財政支援の目立った動きはなく、さらには小樽市を含む道内主要都市10市中、実施は3市にとどまっていたことなどを勘案し、当初の方針を継続したものであります。
次に、太陽光発電について御質問がありました。
まず、自然エネルギーの普及、活用についての考え方ですが、昨年から固定価格買取制度が開始され、エネルギー資源の枯渇や地球温暖化対策、またエネルギー源の分散化や自給率の向上、経済成長実現のための手段の一つとして、自然エネルギー導入拡大の重要性がますます高まっていることから、自然エネルギーの推進は必要なものと考えております。
次に、太陽光発電設置に関するアンケート調査の内容についてですが、この調査は、市内の設置状況と発電実績量を公表し、市民が太陽光発電設備を導入する際の参考としていただくことを目的に、市が行っているものであり、システムの仕様や発電量についての回答をお願いしているものです。
次に、市内の太陽光発電の設置件数ですが、北海道電力へ確認したところ、1月末で一般住宅への設置は150件と聞いております。
次に、空き地を利用した大規模な太陽光発電の誘致についてですが、道内で計画が発表されている地域の多くが道東や道南地域のように日射量が多く、積雪が少ない、広大で安価な用地であることから、市内における大規模な太陽光発電設備の誘致は難しいものと考えておりますが、再生可能エネルギーの推進のほか、設置工事等での受注機会や市税収入の増加などにつながることも期待できますので、電力事業者等から導入の計画や提案があった場合などは、できる限りの協力を行いたいと考えております。
次に、太陽光発電設置に対する助成制度についてですが、現時点では、市として助成制度を創設する考えはありませんが、国の補助制度や再生可能エネルギーの固定価格買取制度の動向を見ながら、再生可能エネルギーの普及に向け、今後ともどのような取組ができるか検討してまいりたいと考えております。
次に、生活保護基準の引下げに関して、何点かお尋ねがありました。
まず、小樽市の生活保護に関する扶助費の負担についてでありますが、現時点では、国から年齢や地域区分などの改定後の基準額が示されておりませんので、扶助費の負担がどのようになるのかはまだお示しできる状況ではありません。
次に、今回の生活保護基準の引下げについての見解でありますが、このたびの基準改定は、社会保障審議会の生活保護基準部会で、全国消費実態調査等を基に検証した結果を受けて、国が社会経済情勢等を総合的に勘案して判断したものであります。デフレの影響などを受け、所得が伸びず、年金額なども下がっている中では、今回の改定の結果、引下げとなることはやむを得ないと思っておりますが、逆に、今後、物価が上昇した場合には、基準の引上げが検討されてしかるべきと考えております。
次に、各種減免等の制度についてでありますが、現在把握しているものを申し上げますと、生活保護受給者を対象としている制度は34件、生活保護基準を基にしたものは15件であります。また、主なものと平成23年度の減免等の対象数は、生活保護受給者を対象としたものは個人住民税が約40名、保育費負担金が約120世帯、し尿処理手数料が約350世帯、水道料金が約2,800世帯、生活保護基準を対象としたものは市営住宅家賃が約300世帯、就学援助が約2,000名でございます。
次に、各種減免等の制度の基準見直しについてでありますが、国においては、このたびの生活保護制度の見直しに伴う各種制度については、その制度の趣旨や目的を十分考慮しながら、できる限り影響が及ばないよう対応するとしておりますので、市でも国からの通知を待って対応したいと考えております。
次に、空き店舗対策について何点かお尋ねがありました。
まず、空き店舗対策支援事業費の内容についてでありますが、この事業は、商店街や市場の空き店舗を賃借して起業する場合には、起業に必要な研修の受講費用の3分の2、限度額3万円、さらには家賃の3分の2、限度額月5万円を1年間助成するほか、既存の商業者が同様の空き店舗を賃借して店舗を増設する場合、家賃の2分の1、限度額月5万円を6か月間助成するものであります。
次に、中心3商店街の空き店舗率につきましては、全てパーセンテージでお答えいたしますと、都通り商店街が10年前4.8、5年前2.9、最近は5.9、サンモール一番街商店街が10年前3.2、5年前3.8、最近は29.6、花園銀座商店街が10年前6.8、5年前9.0、最近は18.2となっております。
次に、国の補助事業である平成24年度地域商業再生事業の概要についてでありますが、この事業は、地域住民の行動範囲や商店街等に求める機能などを精査し、まちづくり会社等と商店街等とが一体となって、地域コミュニティの機能再生に向けた取組を支援する地域コミュニティ機能再生事業と、人口減少等の環境変化に対応しつつ地域コミュニティを支える機能を果たしていくため、店舗の集約化などの構造改革を進める取組を支援する商店街等構造改革事業との2本立てであると承知しております。
このたび花園銀座商店街が応募した商店街等構造改革調査分析事業は、さきの商店街等構造改革事業の一つで、その取組内容の必要性を確認するための調査分析事業であると聞いております。
次に、調査終了後に考えられている事業展開についてでありますが、花園銀座商店街では、買物を目的とした商店街から、来街者が求めるサービスも提供できる商店街に変革することにより構造改革を目指すという目的を掲げており、ハード事業としては、旧だるま湯の建物を地域コミュニティ拠点として整備するほか、玉光堂跡地を屋外イベントの開催場所として整備する予定と伺っております。また、ハード事業と並行して起業者向けの研修会やチャレンジショップ、家賃補助などの起業支援、大道芸や音楽などのイベントの開催、インターネットを活用した商店街のファンづくり、商店街独自のメディアづくりなど、さまざまなソフト事業も予定されていると聞いております。
次に、国の補助事業に採択されるまでの市のかかわりについてでありますが、昨年11月、花園銀座商店街の役員から、コーディネーターを招き活性化に向けた検討を行っているが、国の補助制度等を活用したい旨のお話をお聞きしたため、当該コーディネーターはもとより国や関係団体とも密接な情報交換を行い、計画書等の内容に対する助言や修正、申請前の内容確認などにより、円滑な事業申請を支援してきたものであります。また、この事業に対しましては、商店街活性化事業助成により支援しております。
次に、今回の調査は、本年2月12日の採択後、花園銀座商店街組合員及び利用客、近隣商店街役員、地域団体・企業、小樽商大関係者、近隣町会住民、JR小樽駅乗降客を対象として、同月18日からアンケートやヒアリングにより調査を開始しているとのことであります。その後、調査結果をワークショップで分析し、3月末日までに報告書を取りまとめるものと聞いております。
市といたしましては、今回の事業の調査分析結果を踏まえ、予定されている事業が具体化された場合には、状況に応じて支援、協力を検討してまいりたいと考えております。
次に、防災計画に関し、自主防災組織について何点か御質問がありました。
まず、北海道の自主防災組織の位置づけや小樽市の考えなどについてですが、北海道では自主防災組織とは、地域住民が自分たちの地域は自分で守るという自覚、連帯感に基づき自主的に結成する組織で、地域の住民が組織結成に合意し、規約、組織、活動内容を定めることで成立すると説明しております。
本市においても、やはり災害発生時の初期において、地域の人々が被害の拡大を防ぎ、命を守るために、力を合わせて活動するために、自主防災組織は大変重要と考えております。また、組織としては、基本的に町会、自治会など既存の組織を母体にして組織化することが実際的であり、防災訓練や防災意識の啓発など、平常時における防災活動も含めて、それぞれの組織が活動内容を定めておくことが必要と考えております。
次に、町会組織の防災計画での位置づけについてですが、本市の地域防災計画では、迅速な応急活動のための要員等が不足した場合、応援体制として補完的な役割を担っていただくため、小樽市総連合町会を窓口として町会に協力を求めることとしております。主な協力要請事項として、災害時要援護者の安否確認や避難所における救護活動、緊急炊き出しなどを定めております。
次に、町内会などで配付する防災ラジオの使用方法ですが、緊急地震速報や津波警報等を自動受信する防災ラジオについては、町会長、若しくは防災にかかわる役員宅に配置していただき、情報受信後、町内での連絡や声かけなど、それぞれの地域における災害時の迅速な避難行動に活用していただくとともに、避難場所などへ携行していただき、その後の災害情報の収集に役立てていただきたいと考えております。
次に、市内における自主防災組織についてですが、現在、本市では、二つの連合町会で自主防災組織の規定を定めていると把握しておりますが、自主防災組織については市への届出が必要ないことから、新たに組織されたものについては承知しておりません。また、自主防災組織についての問い合わせをいただいた町会が1件ありましたが、その後、具体的な動きとはなっておりません。
次に、昨年1年間に実施された町会による避難訓練の件数などについてですが、市で把握しているところでは、高島町会や祝津町会などの避難訓練が6件、春日台町会や新栄町会で研修会が2件となっております。これらの参加者についてですが、津波避難訓練では図上訓練も含め延べ約1,100名、研修会は約40名の参加がそれぞれありました。
次に、町会に自主防災組織の結成を指導していく考えなのかということについてですが、本市の地域防災計画においては、自主防災組織の育成、推進を定めているところでありますが、現在、積極的な働きかけは行っておりません。しかしながら、自主防災組織は共助の担い手として重要と認識しており、今年度に実施された津波避難訓練においても、町会の中での役割分担や地域での助け合いについて話し合われておりますので、今後、実施される訓練などを通し、各町会での自主防災組織の立ち上げに向けて意識の醸成を図ってまいりたいと考えております。
次に、原子力防災計画について何点か御質問がありました。
まず、北海道の緊急防護措置区域、いわゆるUPZの決定に関する本市への回答についてですが、北海道から本市に対しまして個別の回答は示されておりませんが、昨年11月に北海道が開催した泊発電所に係る防災実務者会議において、国が昨年10月に決定した原子力災害対策指針でUPZの範囲をおおむね30キロメートルとしたことや、同じく昨年10月に公表された放射性物質の拡散シミュレーションの結果を踏まえ、修正後の北海道原子力防災計画に、泊発電所から30キロメートル以内の地域をUPZとして設定するとの説明があったものであります。
次に、北海道がUPZの範囲を半径30キロメートル以内としたことに対しての見解などについてですが、ただいま申し上げましたとおり、北海道は、国の原子力災害対策指針や拡散シミュレーションが国際原子力機関、IAEAの基準を踏まえたものとしてUPZの範囲を判断したと聞いております。市としましては、UPZの範囲の決定に当たり国際基準が参酌されたことは、一つの科学的な根拠であると受け止めております。
次に、拡散シミュレーションで示されたデータの解析についてですが、拡散シミュレーションはIAEAが避難を必要としている被曝量が7日間で100ミリシーベルトに達する可能性がある地点を16方位で示したものであり、泊発電所から小樽市に向いている方向でこの地点に達するのは4.2キロメートルであると承知しております。また、このデータは、福島第一原子力発電所の事故と同程度の事故をベースとして、より厳しい条件を設定した上で、さらに気象時間8,760時間を用いたものであり、現状としては参考にできる多くのデータに基づくものであると認識しております。
次に、福島第一原子力発電所の事故による40キロメートル程度に位置する市町村の事故当時の状況についてですが、福島県内では、同原発から40キロメートル圏にある飯舘村が計画的避難区域に指定され、住民が区域外に避難したことは報道等で承知しているところであります。また、事故を教訓とした福島県内の原子力防災計画の取組についてですが、国の新たな原子力災害対策指針に基づいて、関係自治体が本年3月18日までに計画を策定することと思われますが、個別の取組につきましては承知しておりません。
次に、原子力防災に関する連絡会議等の役割と開催状況などについてですが、原子力防災に関する連絡会議は、UPZ内の町村、広域避難の受入れ先となる市町村及び北海道で構成され、原子力防災対策に関する情報共有や意見交換を図ることを目的に設置されたものであり、本年1月に初めて開催され、北海道原子力防災計画の修正や国の原子力災害対策指針の見直しの対応などについて説明が行われたものであります。
また、泊発電所に関する安全確認協定書の運用に関する連絡会は、後志管内16市町村などで構成され、協定締結後の事務取扱等の運用に関して協議することを目的に設置されたものであり、本年1月以降2回開催され、連絡会運営要領や環境放射線の測定計画などについて説明が行われたものであります。
次に、モニタリングポストについてですが、まず本市にモニタリングポストが設置されない理由につきましては、北海道が北海道原子力防災計画に基づき、緊急時の防護対策のため、UPZ圏内に設置することとしたことによるものであります。本市では港湾室前で独自に定期的な測定を行っており、また本市に隣接し、泊発電所寄りに位置する余市町及び赤井川村にモニタリングポストが設置され、平常時の空間放射線の監視が可能なことから、新たに設置を求める考えはありません。
また、協定第5条の環境放射線測定計画の概要につきましては、協定の趣旨に鑑み、地域住民の安全・安心の観点から、平常時における空間放射線や農産物、海産物などの放射性物質について測定を実施し、その結果を公表するものであります。
次に、放射線測定器の購入目的などについてですが、平常時の空間放射線量の測定につきましては、これまで市民団体などから小・中学校での測定要望があったことから新たに1台を購入し、市内の小学校、又は中学校での定期的な測定を予定しているところであり、測定場所等につきましては、今後、詳細を詰めたいと考えております。また、現行の港湾室前での測定につきましては、当面これまでどおり継続してまいりたいと考えております。
次に、広域避難を要する事故想定などについてでありますが、北海道原子力防災計画では、UPZ圏内の住民避難は、原子力災害対策特別措置法第15条に規定する事象の進展に応じて段階的に避難に至るもので、最終的には放射性物質が放出される事故と考えられますが、避難の判断基準については、今後、国から示されるものと聞いております。
また、本市では、避難者の受入れ支援の観点から、避難元の自治体の避難計画との整合性を図りながら市防災計画の中で位置づけをすることとしており、これと並行して市民の安全確保についても考慮していく必要があると認識しております。
次に、本市の計画における周辺住民の受入れと市民の安全確保についてですが、これらの計画策定につきましては、ただいま申し上げましたとおり、並行して進めてまいりたいと考えております。しかしながら、周辺住民の受入れでは、避難者に対するさまざまなサポートや避難者の自家用車使用に対する対応などの課題があり、また市民の安全確保では、本市を含む30キロメートル圏外の防護措置を実施する区域、いわゆるPPAの設定が先送りされ、事故時の屋内待避の判断や安定ヨウ素剤の配布など、具体的な基準が示されていない状況にあります。したがいまして、今後これらの課題の整理と本年7月以降に示される予定の国の具体的な方針を受けた後、計画の策定作業に着手してまいりたいと考えております。
次に、新年度の防災担当の体制についてでありますが、防災担当の業務は東日本大震災以降、防災に対する市民意識も多様化してきており、これに伴い業務量も増加してきていることから、新年度に向けましては課長職1名を増員し、対応してまいりたいと考えております。
次に、夜間急病センターの管理代行業務費の執行についてですが、センターの収入の中心である診療報酬は年度当初の見込みが難しいことから、当初予算を計上した上で、必要に応じ補正予算を計上する方法で予算執行を行っております。5月の基本協定書の変更は、医師会からの要望に基づいて、平成24年度の当初の協定では毎月払いとなっていたものを6月、12月の支払を増額するよう変更したものです。また、年度後半での経営状況に応じて補正予算を計上することは、医師会も基本協定書により確認しているところです。今後ともセンター運営に支障のないよう対応してまいりたいと思っております。
次に、夜間急病センター管理費用の上限額の変更についてですが、当センターは医療施設であるため、診療報酬による年度当初の収入見込みが変動することが考えられます。このため、十分な診療報酬が見込まれない場合には、必要な措置として同条項を適用し、管理費用の上限額を変更しております。今後、その必要性が生じたときには対応してまいります。
次に、センターの管理代行業務費の予算計上についてでありますが、平成25年度はセンターが年度の途中で市内中心部へ移転となることから、そのことなども収支に影響を及ぼすと思われますが、現時点でその影響を見込むことは困難であります。予算のあり方につきましては、今後、患者数の推移など移転による影響なども勘案した上で、引き続き指定管理者である小樽市医師会と協議しながら対応してまいりたいと考えております。
次に、センターが単独型になることによる経費の増加についてですが、新センターは電気による暖房設備となっております。また、CT検査を行いません。したがいまして、併設型のときの管理費のうち大きな割合を占めていたボイラー技師の人件費を含む燃料費や済生会病院に委託していたCT検査の費用がなくなることから、管理費は減るものと見込んでおり、新年度予算にも反映させております。
次に、センターの診療終了後から市内医療機関の診療開始時間までの患者対応についてですが、診療時間は小樽市夜間急病センター条例で規定され、平日、休日ともに午前7時で終了することになっております。終了後につきましては、医師会が済生会病院や市内医療機関などの協力で対応されているところです。7月からの対応についても、現在、医師会が中心となり、検討が進められているところです。現段階で診療時間帯に係る条例の見直しは考えておりません。
(「議長、19番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)19番、斎藤博行議員。
○19番(斎藤博行議員)何点か再質問させていただきます。
細かい部分は予算特別委員会で質問したいと思いますけれども、最初に、新エネルギーの関係ですが、今定例会でも、東日本大震災を受けて、新・市民プールなどの議論で、よく状況が変わったというようなことが話されています。それはそれで私も理解しているつもりなのですけれども、例えば新エネルギーや地球環境に関する部分について、総合計画をつくったころ、それから震災があって今というふうに、状況はずいぶん大きく変わったと私は思っています。
そういった意味で、第6次総合計画をつくったころのエネルギーや環境に対する考え方と、原発事故を経験した以降の考え方では、やはり変化があるのではないかと思います。その辺についてもう一度はっきりと、前はこうだったのだけれども震災などがあったのでこういうふうに考え方も変わったという部分があれば、お聞かせいただきたい。プールだけではなくていろいろなところで、震災の前と後ではずいぶん認識が変わっている部分がありますので、エネルギー政策や地球環境に関する市長や小樽市の考えが震災の前と後でどういうふうに変わったのかについて、まずお聞かせいただきたいと思います。
それから、新しい放射線測定器を買ってどこで測定するのですかと質問したら、場所ではなくて小・中学校での測定を行うという答弁でしたので、それは市民の不安に答えるという意味で一定の評価をさせていただきます。ただ、やり方については、もう少し詰めていただきたいと思っていますし、毎日学校だけなのか、ほかのところでも測定するのかということもありますので、そういったあたりはもう少し説明して、どういう考えなのか今示していただけるのなら示していただきたいですし、市内の学校を順繰り1年間、小・中学校だけ測定するのか、それとも測定器が学校で使用されていないときは違うところでも測定するのか、そういったあたりについて考えがあったらお聞かせいただきたいと思います。
それから、現在、港湾室の前で行っている測定については、以前にも指摘させていただいていますので同じ答弁になるかと思いますが、例えば万が一の場合の小樽市の防災拠点は、いろいろな議論がありますけれども、やはり市役所が拠点になるだろうと思っています。そういった意味では、本庁舎での測定体制に切り替えていくべきではないかと思いますので、その辺についてもお聞かせいただきたいと思います。
それから、夜間急病センター管理代行業務費についてですけれども、今回初めてこういう話をするのであれば、診療報酬の動きがあるのでやってみないとわからないというけれども、普通こういうところは年間の収支見込みをつくっているはずなのです。ですから、例えば今回の補正で、第1回定例会で補正するのは何回目なのか、それからどのぐらいの金額が補正されているのか、もう一回示していただきたいと思います。それを示していただくと、ほとんど毎年のように同じことが繰り返されているということが明らかなのです。ですから、そういったことは果たしてどうなのかというのが私の質問の趣旨ですので、もう一回御答弁いただきたいと思います。
5月や11月に支払の仕方を変更したいというのが医師会から来ると、当然小樽市の中では、支払の協定の変更ですから、決裁をとっていると思うのです。そうすると、当然2月、3月がゼロ、ゼロという数字になるような別表を見たときに、これはどうするのだという議論がないというのもまたおかしな話ですから、私は表を見た瞬間に極めて違和感を抱いたわけなのです。それが初めてではなくて、何回も繰り返されているのであれば、過去のことは別として、これからはきちんと必要な手だてをしてもらいたいというのが質問の趣旨ですので、改めてその辺についても御答弁をお願いします。
○議長(横田久俊)理事者の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)市長。
○市長(中松義治)私からは、総合計画をつくった後の東日本大震災との絡みで答弁させていただいて、あとは担当部長から答弁させていただきます。
議員も御存じのとおり、第6次総合計画をつくったころから現在に至るまでに、かなりいろいろな状況が変わってきているということが言えます。それから、財政の問題も当然でありますけれども、やはり市民の安全・安心を考えていく、あるいは子供たちの教育環境の安定化を図っていくということであれば、防災に対する問題については取り組まなければいけない、もう一つは、やはり旧日本郵船株式会社小樽支店の問題なども大変大きな問題でございますので、それも早く手をつけていかなければいけないという中で、今、東日本大震災後、総合計画で計画していたことについてなかなか対応できていないことについては、そういうことで大きな違いが出てきていることは議員も御存じだと思いますので、そういった中で、昨日も答弁させていただきましたように、私は財政再生団体には絶対ならないように取り組んでいきたいのだという強い思いもございますので、御理解いただきたいと思っております。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)総務部長。
○総務部長(迫俊哉)斎藤博行議員の再質問にお答えいたします。
私からは、新エネルギーの考え方と放射性物質測定器について答弁させていただきます。
新エネルギーに対する考え方が総合計画を策定したころと変わってきているのかという御質問ですけれども、たしか総合計画を策定しているころには新エネルギーの考え方というのは、いわゆる石炭や石油といった化石燃料が枯渇するだろうという問題と、それらを燃焼することによって地球温暖化で問題となっている二酸化炭素が発生するということで、自然エネルギーの依存度を上げていこうという考え方だったと思っております。現在は変わったかということですが、それが変わったということではなくて、それはそのまま生きておりますし、新たに加わったものとして原子力発電所の事故を受けて、いわゆる自然エネルギーへの依存度を高めていこうという考え方が新たに加わったということで認識しております。
それから、測定器の配置の考え方ですけれども、これは私どもといたしましては、市民団体から小学生、中学生の安全・安心の観点からグラウンドでも測定していただけないだろうかという要請を受けて、今回1台を購入して測定するわけですけれども、当面小学校、中学校というのはイメージしておりますけれども、そこに固執するわけでは決してありませんで、イメージしているのは銭函方面と塩谷方面といいますか、中心部は港湾室の前ではかっておりますので、小樽の東部と西部というようなイメージで測定していきたいということでありまして、それについては今後詰めてまいりたいと考えております。
それから、港湾室前での測定でございますけれども、これについても固執するわけではございませんが、そこに決めた経緯は、福島第一原発事故を受けまして観光客が激減したということで、小樽は安全なのだという意味合いもあって運河周辺で測定しよう、それを公表しようということで、港湾室前で始めたところでございますけれども、港湾室前に固執するつもりはございませんので、改めてどこで測定するかについては検討させていただきたいと思っております。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)福祉部長。
○福祉部長(三浦波人)斎藤博行議員から福祉灯油にかかわっての再質問がございました。
内容は、1,600円について効果がないというのはどう思ったのかということ、それから、どのぐらいの金額であれば効果があると思っているのか、こういったことであったかと思いますけれども、まず若干ずれますが、2月の北海道新聞に福祉灯油を小樽市としては見送りという記事が載っていましたけれども、その点については、福祉灯油を実施するかどうか新たに判断したものではなくて、国や道の財政支援の目立った動きがないことなどから、平成24年度は実施しないという12月の方針を継続したもので、報道の文面とは若干ニュアンスが違ったということで御理解いただきたいと思います。
それと、1,600円につきましては、小樽市が過去に実施した平成19年度、20年度の、これは1世帯当たり5,000円又は6,000円という金額で支給させていただいております。今年度、道内の主要都市のうち、実施をした市を見ますと、5,000円あるいは1万7,000円というような金額で支給されておりますし、後志管内を見ますとほとんどが1万円ぐらい、5,000円のところも若干ございますが、ほとんどが1万円、あるいは2万円のところもございます。そうした中で補助の効果を考えたときに、今回の一つの試算といいますか、前回の事業費などを対象世帯で割った結果の金額、1,600円という金額が出ていますけれども、そうした金額というのは、補助としてはなかなか現実的ではないのではないかと考えております。
どのぐらい必要なのかということになりますが、特段まだその数字はつかんでおりませんけれども、例えばやはり小樽市でも過去に実施したような金額といったものが一つの参考にはなろうかと思いますが、まだ具体的な額については検討しておりません。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)保健所長。
○保健所長(秋野恵美子)斎藤博行議員から、夜間急病センターについての補正予算の点と、それから支払方法の変更についてということで2点再質問がございました。
まず、支払方法の変更でございますけれども、これは医師会側から毎月支払うということになるとやりくりが厳しいので厚くして支払ってほしいということで、6月と12月を厚くしたものでございます。その結果として、当然その後の月は毎月払いでございませんのでゼロが入ったということでございまして、医師会からの、やりくり、運営がしやすいようにという御要望に応えての支払方法の変更でございます。
それから、補正予算につきましては、繰り返しになりますけれども、先ほど市長が答弁したとおり、この夜間急病センターという医療機関の年間の収入というのは、本当に見込みのできない金額でございまして、医師会に運営に当たって御迷惑をかけるわけにまいりませんので、運営をしていく中で収支不足が見込まれる場合に補正予算を計上するという考えで、以前から一貫してやっております。確かに毎年度補正予算を組むことが多くなってはございますが、とりわけこの平成25年度は年度途中で夜間急病センターが移転いたしますので、そのことがどのように影響するかということが本当に全く読めませんので、そういった面で年度当初の予算をまず計上いたしまして、今後の推移を見てという考えでおります。
○議長(横田久俊)財政部で、第1回定例会での補正は何回目かという御質問には答えられますか。わからないですか、今は。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)副市長。
○副市長(貞村英之)今、補正額についての資料を持っておりませんが、平成17年度に補正しないで予算を組んだ経緯があります。その後は、たぶん1億5,000万円まではいっていませんが、何千万円か補正していると思います。
予算の組み方ですが、以前にその金額でやっているということは、やはりそこを努力目標にして予算を組んでいるわけですから、それが悪いと言われたらどういうふうに答えていいのかわかりませんが、平成17年度に補正予算を組んでいませんので、それを目標にということで、一応当初予算は1億2,100万円ということで組んでおりまして、診療報酬が減ってきますと当然収支が悪化しますので、そこは相談しながらどのぐらい必要かということで補正予算を組むということでやっておりますので、御理解願いたいと思います。
(「議長、19番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)19番、斎藤博行議員。
○19番(斎藤博行議員)2点ほど再々質問します。
一つは福祉灯油の関係で、先ほど来言われているように1,600円はあまり効果がないのではないかという判断をされたというのは、1,600円というのはそれほどのものなのかなと思います。ただ、私が聞いているのは、他都市の状況がどうだったのかというよりも、小樽市としては財政的な問題を含めて、やるとしたらこのぐらいだけれども、このぐらいなら小樽市はこれほど多く持ち出さなければならないから、それは財政的に厳しいと判断したということなのですか。もっと言ってしまうと、そういった突っ込んだ議論があったのですか。1,600円では効果がないよねということで結局うやむやになってしまったのではなく、本当にやろうとしたけれども財政的な裏打ちがないから断念したというのであれば、幾らだったのかを示してほしいと私は聞いていますので、もう一度答弁していただきたいと思います。
もう一つは、夜間急病センターの収支、それから決算については、今日は細かい数字について質問するつもりはありません。ただ、毎年医師会がつくっている年度計画と小樽市がつくっている予算の根拠にしている収入には、どれぐらい開きがあるのかというのは、予算特別委員会で聞きたいと思っているのです。というのは、年度当初、医師会がこの1億2,100万円で一応見通しが立ったからと、そして、何かあったときにはお願いしますねということでスタートしているのか、初めから医師会が持ってきている収入の見通しがこの予算をつくる数字にどこまで反映されているのかというのが疑問なのです。ですから、今日は数字の話ですので資料を持ってきていないかもしれませんけれども、平成23年度にしろ、24年度にせよ、1億2,100万円の予算をつくったときの根拠は、それに合うようにつくったと思うのです。ところが、平成24年度、医師会がつくっている事業計画での収入が幾らだったのかというのは当然あるわけですから、それを見ていったときにさかのぼって22年度、21年度とさかのぼっていくと、ほぼ同じことが行われているのではないでしょうかという話をしているわけなので、それは予算特別委員会でやりたいと思っています。
先ほど副市長からも話があったように、昔は単年度で黒字だったこともあるのです。そのときには医師会が会計をつくってプールしていたという経過をみんな知っているのです。ですから、単年度で黒字になったら医師会が吸収してしまうというようなことはありませんし、やはり一定の必要な手だてを当初予算からしておいてもらいたいという思いが強いわけなので、それがないとどうしても2月、3月の収入見込みのところがゼロ、ゼロになるような協定を結んでおきながら、そこのところの手だてについて全然議論がないというのもなかなか理解しがたい部分もありますので、やはり終わったことはともかく、今後についてはやるだけやったら一応予算内でおさまるような予算を最初からつくっていただきたいと思いますけれども、もし答弁があったらお願いします。
○議長(横田久俊)理事者の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)福祉部長。
○福祉部長(三浦波人)斎藤博行議員の再々質問にお答えいたします。
福祉灯油の件でございますけれども、まず1,600円についてでございますが、この1,600円というのは、もともと我々はこの数字で何かを検討していたわけではございませんで、今回、斎藤博行議員から前回実施時の市の予算をベースにという質疑があったので、計算して出した数字でございますので、この数字で何かを検討していたということは一切ございません。
それから、どのぐらいの予算が必要かということでございますけれども、少なくとも、先ほども申し上げましたが、前回実施した際の市の予算が一つの参考にはなりますけれども、現時点でどのぐらいの予算があればどのぐらいのものができるのかといったような検討はしてございません。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)副市長。
○副市長(貞村英之)夜間急病センターの件でございますが、月ごとの支払額については、先ほど保健所長からも答弁があったように、医師会との打合せの中で、どうしても6月と12月に支払が多くなって持ち出しが出てくるということで、そこに固めて支払ってくれないかと、そのほうが資金の流れがよくなるということで、そのように支払い方を変えたというだけでございます。その中で1億2,100万円がどうのこうのということは、その方向で医師会も一応考えておりますので、そのとおりにやったと。確かに慣例的に補正することになっておりますが、その件については今度新夜間急病センターもできて、なかなか幾らかかるかが見込めないということで、今回に関しては前例に従って1億2,100万円、見込めないところもあったものですから、そういうふうに予算を組んだ次第でございますので、その辺は御了承願いたいと思います。
○議長(横田久俊)斎藤博行議員の会派代表質問を終結し、この際、暫時休憩いたします。
休憩午後4時47分
――――――――――――――
再開午後5時10分
○議長(横田久俊)休憩前に引き続き、会議を再開し、会派代表質問を続行いたします。
(「議長、5番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)5番、成田祐樹議員。
(5番成田祐樹議員登壇)(拍手)
○5番(成田祐樹議員)一新小樽を代表しまして、会派代表質問を行います。
東日本大震災直後の選挙を経て、中松市政になってから、もうすぐ2年がたとうとしております。市長も任期の折り返し地点となり、今後、市長として目指していく小樽というまちの方向性をこの場で確認させていただければと思います。
最初に、平成25年度予算案についてお伺いします。
新年度予算は以前よりも中松市長のカラーが強く出た予算案であり、重点的に予算づけをされた項目がありました。防災にかかわること、経済・雇用にかかわることは、震災後であった前回の選挙時に多くの市民から出された要望であったことに間違いはありません。優先順位をつけてその部分を今回の予算に盛り込んだことと思われますので、その点について質問させていただきます。
1番目に、防災政策についてです。
東日本大震災により、単に防災施設をつくるだけでは災害を回避することはできず、いかに日ごろからの準備が必要かを教えられました。ハード面の整備だけではなく、ソフト面での充実を図ることがまちを守る一つの方向性だと私は訴えてまいりました。そのような中で、本市が継続して避難訓練にかかわる予算を計上したことは、震災から時間がたって少しずつ意識が薄れつつある中において、望ましい施策であると思う一方で、この避難訓練が沿岸部だけでの実施であることから、市内全体への浸透という点においては、まだまだ時間がかかることと思います。
ここで、本年に限らず長期的な視点でお伺いしますが、市内全域に避難訓練が行き渡るには、どの程度の期間、時間がかかるのか見解をお聞かせください。
また、北海道は、厳しい冬の時期に災害があると、大変苛酷な避難を強いられることが予想されます。先日の北海道を襲った暴風雪は、死者9名を出すなど非常に痛ましいものであったとともに、改めて冬における特別な認識が必要ではないかと皆さんも気づかされたことと思います。また、今年度のような大雪の場合、想定していた避難経路が全くなくなっているなどの事態が想定されると思います。現在のところ、本市においては冬季における訓練は実施されておりませんが、今後は時間をかけてでも、将来的な冬季の避難訓練を検討すべきではないでしょうか。市長の見解をお聞かせください。
今年3月1日に、宮崎県日南市、愛知県半田市と災害時相互応援協定が結ばれ、災害時における3市の連携がされることとなり、これは大きな費用をかけずに防災の準備になることから、私も小樽市に対して強く求めていたものでもありました。震災後の支援物資などにおいて、相互応援協定のあった自治体などでは、欲しい物資などがピンポイントで届き、大変助かったとの話が多く出ています。その中で、今回の協定が締結されたことに対しましては、非常に心強く思うとともに距離的にもこの3市がちょうどよい間隔で離れており、理想的な支援体制ができたのではないかと思います。
ここで、改めてお伺いしますが、この応援協定において、連携面や災害時において期待できる支援には一体どのようなものがあるのか御説明をお願いいたします。
また、避難案内板に関しての予算がついており、これに関しては津波避難誘導を主として設置されることと思いますが、今年度は運河近辺に設置との計画でした。ただ、運河だけで終わりということではなく、今後も少しずつ設置されていくことと思いますので、将来的には市内の沿岸部においてどの程度の間隔で設置され、最終的にどの程度の整備を目指して長期的に予算を計上していくのか、見解をお聞かせください。
今回の予算案の中で、前年に比べて目立って多くなったのが教育における学校耐震化事業です。子供の安全を守るだけではなく、住民の避難施設としての役割も大きいことから、優先度を上げての予算づけと思われますが、改めてその部分に関して市長の方針と見解をお聞かせください。
特にここで重要視したいのは、市民の声です。前回の選挙は、震災後であったことから多くの市民から防災をやってほしいとの声が寄せられておりました。その中で避難場所という極めて基礎となる部分の整備を推し進める今回の市長の政策を強く支持したいと思いますが、今年度末で避難施設である小・中学校の耐震化はどの程度になるか見解をお聞かせください。
また、今後の耐震化の進め方についても、あわせて見解をお聞かせください。
また、避難施設の環境整備として、間仕切りや防寒用品が予算計上されております。本市は、今まで災害が少なく、比較的穏やかに過ごせる土地であることから、このような準備は決して満足な状態であったわけではなく、今回の予算措置は必要であったと思われますが、今回の整備により避難施設においては整備前と比べてどのように環境が向上するのか、見解をお聞かせください。
2番目に、経済政策についてお伺いいたします。
企業立地トップセミナーについて、東京での開催に続き、大阪での開催は非常に意義のあることと捉えております。特に景気が少し回復の兆しを見せようとしている中で、設備投資などを検討する企業がこれからは以前よりも多く出てくることと思われます。そのような中で、一度でもトップセミナーに参加していただいた企業は、少なからず小樽に関心を持って参加されたことでしょうから、まだチャンスはあるはずです。1回限りではなく、セミナーに参加された企業に継続してPRを続けていくためには、今後どのようなことを行っていくのでしょうか、見解をお聞かせください。
先ほど公明党の高橋議員が営業力という部分に関して質問をされていまして、私も非常に同感しました。また、このような政策は単年度ごとに結果が出るわけではなく、企業の動向や景気にも左右されることから、長期的に見なければならないと思われます。一度関心を持っていただいた企業にPRを続ける意味でも、次年度以降も継続して行うべきと考えますが、市長の見解をお聞かせください。
企業誘致の推進について、支援制度の拡充は、一時的な損をとっても、長期的には市に利益のある政策だと考えます。また、他市との支援制度の差別化を図るというのは、本市の企業誘致を有利に推し進めるものだと思われます。その中で食品業界を主とした企業立地の促進という点でターゲットを明確にしており、また本市は生鮮品やスイーツがおいしいなどのイメージに合致することから、この食品業界を主体とした誘致には強く賛同しますが、その一方で食品関連企業は大変数が多くあることも確かです。
ここで、お伺いしますが、どの規模の食品関連企業に向けて発信していくのか、またDVDなどの配布を含めて、どのような方法でPR活動を行っていくのか、方針、見解をお聞かせください。
現在では、ネット通販の市場が大きくなり、年間10兆円を超える売上げがあると言われております。そのようなネット通販を主体としている企業には、商品が多く売れていても一般的なスーパーなどの小売店には流通しない商品を持っている中小企業が増えていると聞きます。特にネット通販に特化した製造をする企業にとっては、企業名自体の認知度は非常に乏しいので、この製造地小樽市というブランドの効果が少なからずあると思われ、企業誘致への大きな武器になることと思いますが、このように売上げがあってもネット販売を主体としていることから、一般的に目に見えにくい企業に誘致をかけるにはどのような戦略を持って行っていくのか、見解をお聞かせください。
新年度予算に関して、増えた建設事業にかかわる費用は、主に防災など市民の安全を守るための事業であり、市民から求められた必要な事業だと思われますが、それ以外にも市内の建設業者が受注することによる経済効果も含めての施策だと考えられます。新年度予算の建設事業費は、対前年度比では42.6パーセント増となっており、過去の経過からも、学校耐震化などは市内業者が主体で受注していることから、建設工事の発注は市内業者優先で行えるものと思いますが、市内経済へのどのような波及効果があるのかも、あわせて見解をお聞かせください。
次に、稲一再開発と商店街振興策についてお伺いします。
旧グランドホテル・旧丸井今井が日本レーベンによって取得されたことにより、再開発もようやく新たな一歩を進めることとなり、市が尽力されてきたことに対しては素直に評価したいと思います。
しかしながら、この新たな再開発は商店街を含めた中心部の転換期ともなるので、中心商店街を含めた今後の方向性、方針を持ってまちづくりをしていくことが非常に大切になってくると思われます。
今回のこの稲一再開発については、住居部分以外にも医療施設や調剤薬局などが入るとの報道がございましたが、現在において、報道された施設のみの計画なのでしょうか。それ以外の施設の入居などの可能性というのは話し合われているのか、見解をお聞かせください。
グランドホテル・丸井今井跡地に入るのが商業施設だった場合であれば、このあたりをもう一度商業地域として復活させようという計画に一理がありますが、今回はサービス付き高齢者住宅ということですから、近隣の居住者が増えることになります。また、当該地域においては、マンションがほかにも建設されるなど、若干なりとも建替えが行われており、居住者が増える見込みのある地域になってきました。
近年においては、住居や商店などがより中心部に集まるコンパクトシティ化がよく提言されておりますが、稲一再開発を含めた当該地域においては、今後どのように発展させていくのか、方向性について市の見解をお聞かせください。
昨年は堺町商店街ができ、今後のイベントなどにおいても、新たにできた堺町商店街と中心3商店街の連携の話が出てきていると聞きます。今までばらばらだった地域が連動してお客様を呼ぶことによって、堺町商店街から坂を上がって中心商店街へ、その逆に中心商店街から堺町に人がおりていくことにより、人通りを取り戻すきっかけにもなり得ることと思われます。ここで商店街全体を盛り上げ、来客者の回遊性を高めるために、今後はどのようにこの該当する地域の連動、連携を深めていくのか、見解をお聞かせください。
北海道新幹線の駅設置に関してお伺いします。
従前から本市の新幹線の駅設置箇所については、天神地区のほかに朝里川温泉地区も挙げられるのではないかとの主張を繰り返しておりました。小樽に来られる観光客にとっても、おりた場所に温泉やスキー場がある場所と、何もない場所とでは観光都市宣言をした小樽の印象が随分変わってくることと思いますし、その経済効果を考えれば、まだ一考する余地はあるものと思われます。
昨日の本会議での質問にもありましたが、駅はただ近いほうがいいなどという極めて単純な理論で都市計画の見識に欠けた意見をもって、現計画を推し進めることに対しては危機感を抱くものです。この新幹線については、ただで駅をつくってもらえるわけではなく、本市が相当額を負担しなければならない案件なのですから、市にとって利益が高いほうを見極めて予算措置を考えていくのは当然の話です。天神地区と朝里川温泉地区のどちらが得になるかをしっかりと考えてから、市が負担に応じる必要があるのではないでしょうか。
ここで、お伺いします。鉄道・運輸機構では、駅設置が可能な天神地区、朝里川温泉地区のそれぞれの事業費について、どのような見解を持っているかお聞かせください。
また、朝里川温泉地区に駅を変更した場合、天神地区に比べて市の負担額はどのように変わるのか、見解をお聞かせください。
天神地区若しくは朝里川温泉地区のどちらの利便性が高いのか、本市の見解をお聞かせください。
高速道路を利用した場合には、時間、距離はほとんど変わらず、利便性に大きな差違はないと思われます。以前の答弁の中でも、新幹線利用客は、小樽市民よりも観光客やビジネス客のほうが多いのではないかということでした。
では、観光客やビジネス客の皆さんは、目的地までの距離が何キロメートルか気にするでしょうか。皆さんは視察や旅行に行かれた際に、駅から中心部まで何キロメートルかを調べますか。それよりも何分かかるかを調べるのではないでしょうか。そのような視点で時間、距離を考え、利便性を考えなければなりません。
また、桜地区より東側の地域や小樽ジャンクションがフル化した場合の小樽西インターチェンジより西側の後志北部においては、新幹線駅へのアクセス時間の短縮が図られ、利便性の向上につながると思われますが、この点もあわせて見解をお聞かせください。
新幹線新駅が設置された場合、特にそこが観光地の場合は、駅周辺にホテルや土産物屋、居酒屋などが開発される場合がありますが、多くの場合は地場産業ではなく、全国チェーン展開の業者である場合が多いと思われます。この駅設置場所が、もし朝里川温泉地区であれば、近隣宿泊施設に集客ができ、地元にお金が落ちることとなると思いますが、逆に天神地区であれば、新たな宿泊施設などが立地してしまい、市内中心部、朝里川地区、天神地区と宿泊施設が分散化してしまうおそれがありますが、見解をお聞かせください。
少なからず新幹線の駅設置には、本市に負担額が生じること、総事業費が変わらなければ、駅の設置に関しては住民の要望が受け入れられるとの報道が1月30日の北海道新聞にもあったことから、今後の新幹線駅の最適設置場所の検証を行っていく、あるいは鉄道・運輸機構に駅設置の最適場所の検証結果を出していただく必要があると思うのですが、見解をお聞かせください。
教育について、お伺いします。
本市の課題でもある学力向上については、何よりも指導力向上が大きな一つのテーマであり、学力の高い秋田県が教員の研修に力を入れていることは皆さん周知のことと思われます。指導力向上に重点化した新年度の市の方針と予算案に対して強く賛同したいのですが、しかしながら問題点もあります。研修に参加する人、しない人がいることも一つの課題として挙げられるからです。同じ人ばかりが研修を受けても効果は限定的になると思いますので、全体としてこの研修を受けていただく必要があるのは間違いありません。将来的にこの研修について、どの程度の人数で、どの程度の回数を目標にして、指導力向上への研修を受けさせていくのか、方針をお聞かせください。
市民の力を利用した学習支援についてお伺いします。
小樽商科大学の学生を派遣した樽っ子学校サポート事業がありますが、同様の事業で、大分県豊後高田市でも教員OBや市民が交通費程度のボランティアで学力支援のサポートをしています。そして、大きな効果を上げていると視察をして伺ってまいりました。
この学習支援に対しては、今行っている商大の学生だけではなく、将来的には市民の力全体が学習支援につながるように拡大していくことを考えてよいのではないでしょうか。それに対する見解をお聞かせください。
市立病院についてお伺いします。
地方公営企業会計制度の見直しにかかわって、平成26年度から実施されることになりますが、本市も26年度以降に向けて見直しに対応した会計制度をとっていかなければならないことは以前にも指摘させていただきました。新会計制度を用いた場合、借入資本金の負債計上、退職給付引当金の引き当てを義務化といった2点が大きな影響を与えるとされておりますが、その点に関して、本市の実態にあわせて金額を含めて、どのように解釈が変わってくるのか、改めて見解をお聞かせください。
本市の病院経営については、残念ながら改善が大きく見られず、一般会計からの繰入れが続いている状況であります。新市立病院の開院に向けては、医師数の増加や研修医が増えるなどの若手の医師が増え、若干の希望が差し込んではまいりましたが、今ここだけの現状を見ると厳しいことに変わりはありません。
ここで、お伺いしますが、次年度、基準外繰入額を増額しなければならなかった理由について、見解をお聞かせください。
職員給与比率、医師と看護職員1人当たりの収入額については、経営改革評価委員会でも指摘されておりましたが、職員給与比率が他市よりもかなり高いこと、医師と看護職員1人当たりの収入額の乖離が指摘され続けております。客観的に言うと、医師の働きぶりにおんぶにだっこの状態で、この状態が適正な状態とは言いがたいのが事実です。現在の医療職給料表の導入だけでは劇的な改善は見込めず、時間的な面からも先送りに終始していると思われますが、今後、職員給与、人数に関して、どのような改善策を持って取り組んでいくのか、見解をお聞かせください。
来年度の医師数においては、若干の希望が見えてはきましたが、しかしながら開院後に予定していた医師数まで増えずに経営が厳しい状況が続けば、またこれも一般会計から繰出しが続き、本市財政においても大きな影響が出てきます。
先ほど市長もおっしゃいましたが、本市の財政は厳しい状態であり、将来的には病院運営の成功、失敗によって、財政状況が大きく左右されることが予想されます。市民の健康と医療を守らなければならない一方で、市長が主張されているように財政破綻は避けなければなりません。もちろん病院経営がうまくいくにこしたことはありませんが、もし今後も大きな改善が見られず、一般会計からの多額な繰出しが出てくるようであれば、財政に大きな影響を与えることとなってしまいます。そのような状況が濃厚となった時点で、病院は非公務員型の独法化することを検討しなければならないのではないでしょうか。それに対する見解をお聞かせください。
今回の夜間急病センターの移転によって、2次輪番を受け入れることを考えると、市立病院の医師の負担は増えていくことが予想されます。そのような中で苛酷な勤務状態の医師が出てきてしまうことは避けなければなりません。しかしながら、医師を直ちに確保できるかというと、それも非常に難しいものです。ただ、予算措置でそのような実態を少しでも緩和できるのであれば、その部分の予算についてだけはしっかりと考えていくべきだと思いますが、見解をお聞かせください。
また、その点に関しては、医師数が増えれば、それに比例して苛酷な勤務状態を緩和できることから、医師に来ていただけるような病院づくりをするということが非常に大切かと思います。研修医を含めて、医師のスキルアップにおける費用はしっかりとつけて、学べる環境をつくり、医療技術の向上とそれを目標とした医師を招くような仕組みをつくっていく必要があると思いますが、見解をお聞かせください。
最後に、夜間急病センターと市内医療圏についてお伺いします。
本市の夜間急病センターは、市内における夜間救急医療の受皿として市民の健康と命を守っている施設であります。ここで改めて存在意義についてお伺いしたいと思うのですが、夜間急病センターは一体何のために設置されているのでしょうか。1次救急から2次救急まで全て診るものなのか、症状によってどのように夜間急病センターは受け入れるものなのか、本市の見解をお聞かせください。
また、夜間急病センターが済生会病院と離れることにより、今までとは違い直接的な支援が減ることと、また、現在における小樽病院整形外科の動向から、夜間急病センターへの負担増加が若干なりとも予想されております。夜間急病センターが過度の搬送などにより機能しなくなった場合、若しくは医師の確保などができなくなった場合など、夜間急病センターとしての機能が芳しくなくなった場合、市内医療機関にどのような影響があるのか、見解をお聞かせください。
先ほどの民主党・市民連合の斎藤博行議員と同じ意見にはなりますが、今年度、夜間急病センターに関して補正予算がつきましたが、25年度の予算額は今年度と変わりませんでした。果たして、この予算案というのは現場の予算実態に合っているのか、私も斎藤博行議員と同様に疑問が残るところであります。特に今の状況で小樽病院整形外科の今後の動向、そして7月から新たに独立型の夜間急病センターが開かれるといった変わりつつある状況から、必要となる費用が増えてくる可能性があります。
ただ、そこで心配なのは、そのたびに補正予算の議決を受けなければならないため、対応が後手に回ってしまうことが考えられます。いざ予算が欲しい、必要だと思っても、議決まで待たなければならないということで対応が遅れてしまっては、市民の医療や健康を守ることにはつながらないのではないでしょうか。
今は若干特殊な状況であること、新たに独立型として開業するということを踏まえると、特に来年度の夜間急病センターの運営については、状況に応じて柔軟な予算編成、補正に応じることが必要と思われますが、見解をお聞かせください。
以上、再質問を留保し、質問を終わります。(拍手)
○議長(横田久俊)理事者の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)市長。
(中松義治市長登壇)
○市長(中松義治)成田議員の御質問にお答えいたします。
初めに、新年度予算案について何点か御質問がありました。
まず、防災対策について、どの程度で市内全域に避難訓練が行き渡るかについてですが、本市では、今年度、高島町会をはじめとして6町会で津波避難訓練などが実施され、市としても訓練内容の提案や図上訓練などの支援を行ってまいりました。平成25年度以降は、今年度に未実施だった沿岸地域の町会での実施に向け、今後、町会等と協議を進めていく予定であり、時期等はお示しできませんが、早期に残りの沿岸地域の町会等での訓練が実施されるよう取り組んでまいりたいと考えております。
次に、冬期間の訓練の実施についてですが、避難訓練などは冬期間では天候、気温等の気象状況が厳しいため、参加者の負担等も大きく、他の自治体での実施例も少ないと承知しております。しかしながら、今年度実施された町会等での津波避難訓練の際には、冬季の避難について不安の声もあり、また市としても避難状況が厳しくなる冬期間の訓練も必要であると考えておりますので、今後、訓練方法などを研究し、町会等とも協議をしてまいりたいと思います。
次に、日南市、半田市との協定締結による支援の内容などについてですが、このたび締結しました小樽市・半田市・日南市災害時相互応援協定では、被災した市への応援項目として、食糧、飲料水のほか、生活必需品などの物資を提供することや職員の派遣、災害支援ボランティアのあっせん、被災者を一時収容するための施設の提供のほか、災害時に速やかな連絡がとれるよう連絡窓口を定めることが盛り込まれております。
また、3市は、北海道、愛知県、宮崎県と地域が離れていることから、大規模災害時には3市が同時に被災する危険性が少なく、あらかじめ協定を結んでおくことで国や北海道の調整を待つ時間的なロスが少なく済むため、相互にスムーズな支援が期待できるものと考えております。
次に、津波避難案内板の設置についてですが、本市では、来年度から3年間の計画で、津波ハザードマップに示された浸水予測区域などに避難誘導板や海抜表示板を設置することとしております。25年度は運河周辺地域で、津波避難誘導板を約30か所程度に設置する予定ですが、今後、現地の状況も確認しながら効果的な場所に設置していきたいと考えており、26年度以降は津波避難誘導板を2年間で計60か所程度、海抜表示板では同じく計120か所程度設置してまいりたいと考えております。
次に、備蓄品の配備による避難施設の環境向上についてですが、防寒用品についてはこれまで避難所施設において、既設の暖房器具を使用することを想定していましたが、停電により使用できなくなることもあるため、電気を必要としないポータブル石油ストーブを配備し、さらには床敷きシート、毛布の配備により防寒対策を向上させるものであります。また、25年度新たに配備する間仕切りにつきましては、一般的な避難所では支障を来す高齢者や障害者の方々などのための福祉避難所で使用することを想定しており、一人一人のスペースの確保やプライバシー保護を目的として配備するものであります。
次に、経済対策について何点か御質問がありました。
まず、昨年、東京で開催したトップセミナーの参加企業に対する今後の取組についてでありますが、このセミナーを契機として参加企業を訪問するなどフォローアップが重要であると考えておりますので、新年度においては、できる限り私みずからがお会いし、本市のさまざまな立地優位性をPRしてまいりたいと考えております。また、トップセミナーの継続的な開催についてでありますが、企業立地は地道な誘致活動が重要であると認識しており、継続的な開催につきましては、今後、状況を見て判断してまいりたいと考えております。
次に、食品関連企業に対する企業誘致の推進についてでありますが、来年度に製作する予定のDVDは企業が知りたい情報をコンピュータグラフィックにより映像化するものであり、来年度に大阪で開催予定のトップセミナーはもちろんのこと、設備投資を検討している食品関連企業へ郵送するなど、企業の規模にはこだわらず、積極的にPRしてまいりたいと考えております。
次に、ネット通販を行っている企業に対する誘致戦略についてでありますが、食料品を製造する企業にとって製造地が小樽であるということはブランド効果が高く、魅力の一つになるものと考えております。そのような観点から、市としても自社製造をしながらネット通販をしている企業の情報収集に努めるとともに、今年度制作予定の企業誘致DVDを郵送するなど、誘致活動のきっかけづくりをすることが必要だと考えております。
次に、新年度予算の建設事業の市内経済への波及効果についてでありますが、まず新年度の予算編成は依然として厳しい財政状況の中、優先的に取り組む事業や将来を見据えた諸課題に対応する事業の厳選に努めた中、建設事業は前年度に比べ増加したところであります。本市の工事においては、市内企業への発注を基本としておりますことから、市内経済へは安定的な雇用の確保や経営基盤の強化、さらには産業連関による資材調達や市内消費の増加につながるなど、地域経済の活性化に寄与するものと考えております。
次に、稲一再開発と商店街振興策について何点かお尋ねがありました。
まず、稲一再開発についてでありますが、取得者からは新聞等で報道されているとおり、建物を解体し、医療機関や調剤薬局、サービス付き高齢者向け住宅を建設するとの計画でお聞きしております。現在のところ報道されている施設以外は承知しておりませんが、今後、取得者から具体的な事業計画が明らかにされるものと考えております。
次に、稲一再開発とその周辺地域の発展方向性についてでありますが、この地域はサンモール一番街を含み、都通りや花園銀座の中心商店街に近接するなど、本市中心市街地の中核ゾーンであります。稲一再開発が完了した平成2年当時と比べ、人口減少や少子高齢化の進行など、当該地域を取り巻く環境は大きく変化していることから、今後の方向性としては、コンパクトシティの考え方に基づき、交流人口の増加によるにぎわいづくりや高齢者のまちなか居住など、本市の高齢化時代に対応したまちづくりを進めていくべきと考えております。
次に、堺町通り商店街と中心3商店街との連携による商店街振興策についてでありますが、これら商店街が連携できれば来街者の増加はもとより、回遊性の向上や観光客の滞在時間延長などに大きく寄与するものと考えられます。また、毎年5月に中心3商店街などを会場に開催されている小樽さくら祭りにおいて、新たに堺町通り商店街が参加すると伺っておりますほか、花銀水天市、堺町ゆかた風鈴まつりなど、各商店街のイベント等におきましても効果的な連携方法を模索されている状況とお聞きしております。市といたしましても、引き続き、にぎわいづくりのための効果的な連携事業に対して支援に努めてまいりたいと考えております。
次に、北海道新幹線の駅設置に関して何点か御質問がありました。
初めに、新駅を天神地区又は朝里川温泉地区に設置した場合のそれぞれの事業費についてですが、鉄道・運輸機構によりますと、現時点では測量、調査、設計が完了していないため、駅設置に係る事業費は算出していないと聞いております。
次に、朝里川温泉地区に駅を変更した場合についてですが、朝里川温泉地区では明かり区間と呼ばれる地上区間の距離が短く、駅舎などの一部がトンネル構造になるため、天神地区に駅を設置した場合より建設費がかさみ、その分、変更した原因者である小樽市が負担することになり、市の負担金は増額になります。
次に、天神、朝里川温泉両地区の利便性についての見解でありますが、鉄道・運輸機構によりますと、駅の位置については明かり区間の地形や市街地へのアクセスなど、地域への効果を総合的に検討し決定されると聞いておりますので、天神地区に駅が設置されるということは利便性を含め、総合的に判断された結果であると考えております。
次に、宿泊施設の分散化についての見解ですが、現在、宿泊施設の多くは小樽駅や運河周辺のほか、朝里川温泉にありますが、新駅周辺の土地利用や導入機能については、今後、基本計画策定の過程で市民の皆さんや関係機関などから御意見を伺うことにしており、その上で決定されるものと考えております。市としては、新幹線の開通に向け、市内各地区にある施設を有機的に結び付け、新幹線効果を最大限に生かしたまちづくりを検討すべきと考えております。
次に、新幹線駅の最適設置場所の検証を行う必要性についてですが、本市では、駅の位置については天神地区とし、新幹線の誘致活動を行ってきました。平成18年には、北海道新幹線新小樽(仮称)駅周辺整備構想を策定し、市民の皆さんに広報おたるや市のホームページで天神地区に新駅が設置されることを周知してきました。昨年6月には札幌までの工事実施計画が国に認可され、新駅の位置については天神2丁目と記されております。鉄道・運輸機構からは新駅は技術指針や自然環境、市街地への影響等について調査検討され、天神地区に決定されたと聞いており、市としても適地であると考えておりますので、改めて駅の位置について検証を行う考えはありません。
次に、夜間急病センターについて何点かお尋ねがありました。
まず、夜間急病センターの設置目的ですが、軽度の救急患者に外来診療を行う1次救急医療を担う診療所であります。同時に、入院や手術などの2次救急以上の治療を必要とする患者を公的病院等につなぐ役割も担っております。
次に、センターの医師確保についてですが、小樽市医師会が中心になって進めていただいているところです。医師確保ができなくなるといった報告は、現時点で受けておりません。
また、過度の救急搬送による夜間急病センターが機能しなくなるという事態は、今までは報告を受けていませんが、インフルエンザ流行期などに多くの方が夜間急病センターに同時間帯に受診されることは今までも生じており、その対応にも当たられてこられたと伺っております。
今後も、本市といたしましては、小樽市医師会との協議を重ねながら、小樽市民の安心・安全をともに担っていく所存でおります。
次に、センターの予算についてですが、センターが本年7月に移転することに伴い、実際の管理運営費や診療報酬などの変動につき、不確定な要素があることから、まず、今年度当初と同様の予算額を組んでおります。本市といたしましては、これまでどおりセンターの運営に支障がないよう対応してまいります。なお、管理代行業務費については、医師会からの要望に基づき、これまでの毎月払から4月、7月、10月、1月の四半期ごとの支払に変更することとしております。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)病院局長。
○病院局長(並木昭義)成田議員の市立病院についての御質問にお答えいたします。
初めに、地方公営企業に係る会計制度の見直しについてのお尋ねがありました。
まず、新会計制度を用いた借入資本金の負債計上の影響ですが、平成25年度予算で試算しますと、借入資本金から負債に計上される額は、平成26年度期首で固定負債が約63億円、流動負債が約2億円となります。流動負債が約2億円増加いたしますが、これは地方財政法上の資金不足比率の算入対象からの除外措置として取り扱われることになります。
次に、退職給付引当金の引き当て義務化については、直近の平成23年度の試算で申し上げますと、病院事業全体で約28億円の引当金を計上する必要があり、最長15年間で分割することが可能となっておりますが、退職金の支払という実態が大きく変わるものではないと考えております。
また、1年以内に使用される見込みの退職給付引当金は、流動負債となりますが、地方財政法上の資金不足比率の算入猶予の経過措置が3年間となっております。
いずれにいたしましても、今回の制度改正は会計基準を見直すことにより、地方公営企業会計と一般企業との相互比較分析を容易にすることなどを目的としたものであって、実際の公営企業の実態が大きく変わるものではないと認識しております。
次に、一般会計からの基準外繰入金が増額した理由についてのお尋ねがありました。
平成25年度は病院建設の起債借入れのために地方財政法上の資金不足解消を達成しなければならない年度であり、一般会計からの繰入金の予算額は改革プランで示した額と同額である約17億2,000万円を計上いたしました。この額は平成24年度当初予算と比べますと約7,600万円の増額となり、そのうち基準外の繰入金は約1億4,000万円増額となっています。
この基準外の繰入金が増額した理由といたしましては、結核病床や追加費用に係る基準内の繰入金が減額になったため、結果的に基準外繰入金が増額となったものであります。病院局ではこれまで経営改善に向けて努めてきたところであり、引き続き経営の安定化と繰入金の減額を目指してまいりたいと考えております。
次に、職員給与及び職員数に関してどのように改善しているのかというお尋ねがありました。
改善の対策でありますが、職員給与比率の分母である医業収益を増加させるための対策として、医師の増員や看護師夜勤配置加算、薬剤師病棟配置加算など、新たな診療報酬の取得など収益の増収に努めてまいります。
一方、職員給与比率の分子である給与費を減額する対策として、病棟再編などにより看護師定数の削減、新市立病院での職員数を見据えた医療技術職の計画的な採用、事務部門の組織改正による適正配置などを実施し、職員数の削減及び職員給与費の削減を図りたいと考えております。
次に、新市立病院の経営状況と独立法人化についてのお尋ねがありました。
新市立病院では、脳・神経疾患診療、心・血管疾患診療及びがん診療を3本の柱とし、他の診療機関で担えない疾患の診療及び地域医療連携における中心的な役割の二つの特性を統合後の利用しやすい一つの病院で果たすことにより、安定的に患者数を確保したいと考えております。また、診療科の増加、医師の新規採用・補充で医療の質と量とも充実することなどで収益面が期待できることになります。支出面では、現在、二つの離れた場所で老朽施設を経営していることで生じている各種の非効率性が統合新築により改善し、職員数の適正化も含め、さまざまな面で費用の削減、圧縮が図られるからであります。これらにより、新市立病院においては、病院の本来の収益と国の操出基準による基本的な繰入金とにより、毎年度資金収支の黒字を維持できるものと考えております。
さて、病院運営体制を独立行政法人化することについての適否については、最近の全国病院事業管理者協議会でも議題になり、検討されております。しかし、現時点では市長との意志疎通が図られれば全部適用でもかなりの権限を持って経営運営ができること、いったん独立法人化すれば後戻りができないこと、全国的にも独立行政法人化に踏み切る病院がまだ多くないことなどから、今後の社会情勢や医療環境を踏まえて慎重に判断してまいりたいと考えております。
次に、医師の苛酷な勤務状況を緩和する予算措置も含めた対策と医師が学べる環境、スキルアップできるような研修体制の整備など、医師にとって大変ありがたく、大切なお尋ねがありました。医師が患者に安全・安心、最良の医療を提供するためには、余裕を持って医学・医療に取り組める体制が必要であることを御理解していただきたいと思います。
まず、医師の苛酷な勤務状況の緩和につきましては、医師確保が最も効果的であるため、これからも精力的に常勤医師の確保に努めてまいりたいと考えております。また、手術応援や当直、オンコール体制などについて、大学の医局から出張医の派遣を受けており、必要な経費については適切に予算措置をいたしております。今後もできる限り医師の負担を軽減できるように常勤医師の確保や大学医局への医師派遣要請などに引き続き取り組んでまいります。
次に、研修医も含めた学べる環境、スキルアップに関する環境の整備についてでありますが、スキルアップに関する新たな取組といたしまして、今年度、小樽市立病院誌を発行しております。病院誌は、医師を含めた病院職員の論文、症例報告などを掲載するもので、作成者の業績として学会等で正式に評価されるものであります。同時に病院として研究・研修を尊重するという姿勢をアピールすることができる大変重要なものと考えております。
また、研修医の指導に当たっている医師の指導医研修会への参加のほか、学会や専門的な研修会への参加費などに充てるため、平成25年度予算では昨年度より約300万円増額し、3,700万円を計上しており、医師を含めた職員の研さんを充実してまいります。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)教育長。
○教育長(上林猛)成田議員の御質問にお答えいたします。
初めに、今年度末における小・中学校の耐震化の状況についてでありますが、閉校する祝津小学校及び若竹小学校を除きまして、耐震化率は62.8パーセントとなります。
また、今後の耐震化の進め方でありますが、現在進めております学校再編との整合性を図りながら、統合校の改築や耐震補強工事を進め、学校の耐震化を推進し、安全・安心な学校づくりに努めてまいります。
次に、教員の指導力向上を図る研修についてでありますが、今年度、授業力向上研修会を9回開催し、述べ283人の教員の参加があり、授業力向上への意識の高揚や啓発が図られたものと感じております。
教育委員会では、学力向上は本市の喫緊の課題であり、授業力向上研修会には全ての教員が参加することが望ましいと考えており、今後、研修内容の工夫や開催時期の調整などを行い、さらなる参加の促進に努めてまいります。
最後に、市民の力を活用した学習支援についてでありますが、私は、小樽は他の地域に比べ、教育、文化、芸術、スポーツの各般にわたりマンパワーが豊富であると感じております。
現在、小・中学校では小樽商科大学の学生による樽っ子学校サポート事業、道教委の学生ボランティア学習サポート事業、退職教員などを活用した退職教員等外部人材活用事業のほか、読み聞かせボランティアによる読書活動の支援など、外部人材を活用しております。
今後、教育委員会としては、小樽市PTA連合会や青年会議所などを通じて、民間の人材の発掘に努め、学校教育での活用について検討してまいりたいと考えております。
(「議長、5番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)5番、成田祐樹議員。
○5番(成田祐樹議員)4点、再質問させていただきます。
1点目は、答弁漏れです。夜間急病センターの医師の確保が難しくなったり、若しくは非常に忙しくなったりといった時点で、他の医療機関にどのような影響があるかという質問をしたのですが、なぜか夜間急病センターの状況を説明するに終始していましたので、夜間急病センターがうまく機能しなくなった場合、他の市内の医療機関にどのような影響があるのかをお答えいただければと思います。
残り3点なのですが、一つ目は、北海道新幹線の駅設置についてお伺いします。
これに関しては、小樽市から何か言って物事が変わるという案件ではないと思いますし、言われるがままという状況というのは十分に把握しております。しかしながら、先ほど市長は、本市としては検証を行っていないと言いながら、天神地区は適地であるという最終的な結論を述べられているのです。果たしてこれはいかがなものかと思います。当然ながら検証された上で天神地区が適地でしたというのであれば、納得いくのです。ただ、これについては鉄道・運輸機構がどういった試算を出してくるのか、事業費がかかるのか、経済効果があるのか、機構が何か言わなければ市は試算しづらく、適正であるかどうかを判断しづらいと思います。
私が、今、市長からいただいた御答弁の中で一つ危惧しているのが、鉄道・運輸機構が総事業費に対して明確な数字を言っていないのです。ただ朝里川温泉地区のほうが増えるとしか言っていない、また、どういうふうに経済的な効果があるということも述べられていないのです。一つ考えられるのは、鉄道・運輸機構が全く試算をしてないのではないかというような考えがあるのです。だから、試算をしていない、効果があるかどうかも考えない中で、本市に負担だけを求めてくるのはやはりおかしな話なので、小樽市が試算するとなれば非常にお金も時間もかかるので、そこまでとは言いませんが、鉄道・運輸機構に改めて、朝里川温泉地区の事業費や経済効果をどのように考えて、どういう試算を出したのかを求めても私はいいのではないかと思っております。それについて見解をお聞かせください。
次に、二つ目ですが、稲一再開発と商店街振興策についてです。これについてはコンパクトシティにするという非常に前向きな御答弁をいただきました。実は、この再開発と商店街振興策というのは、かなりリンクする話です。当然ながら、サンモール一番街と花園銀座、そして、少し離れたところに堺町通り商店街ができてきた中で、その間をつなぐ妙見川に沿った寿司屋通りは、若干ながらも店舗が増えているのです。すぐやめられた店があったり、入れ替わりはあります。でも、そこにまたお店が入ったり、中にはミシュランの星をとった店もありました。堺町通りとサンモール一番街、花園銀座をつなぐ部分というのは、本市の人口が減っている中で少しずつ発展している地域と位置づけてもいいのではないかと思います。そのような中で、商店街の振興策とともに稲一再開発、サンモール一番街のグランドホテルの跡にこういった住居が建つということは、ある意味、ここの部分の活性化につながると思うのです。
では、何をすればいいのか。商店街ではなくて、コンパクトシティということであれば、では今後、住民のサービス施設をつくる。例えば図書館が古くなったからそちらに移しましょうとか、これは例えばの話ですが、そういった住民サービスの施設を中心部に移すなどといった将来的なグランドデザインを描いていかなければならないと思うのです。その部分については、今取得が決まったばかりですぐお答えというわけにいきませんから、今後そういった話合いをぜひ行っていただき、ただ民間だけにするのではなく、市としてもどういった形で街に食い込んでいくか、若しくは施設の建替えなどを含めて対応していくかというところを今後議論していただきたいという要望です。
最後に、三つ目です。これは市立病院、夜間急病センター両方にかかわる話ですが、予算措置の部分について話させていただきました。市立病院も夜間急病センターも他の医療施設もそうですが、いったん医師がいなくなってしまってから新たに予算をつけたのでは、もう間に合わないのです。やはりそこは何としてでも食いとめる必要があります。今、小樽病院整形外科の動向がどうなるかわからない中で、非常に微妙なバランスで、今後、各医療機関の皆さんが運営しなければならないので、どこか1か所でも崩れてしまうとドミノ倒しになってしまうかもしれません。そういったところを避けるためにも、夜間急病センターや市立病院の特に救急にかかわるところ、若しくは医師の状態にかかわるところについては、取り返しのつかないことにならないようにぜひしっかりと対応していただきたいというのが私からの意見です。
以上質問4点について、お願いします。
○議長(横田久俊)理事者の答弁を求めます。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)保健所長。
○保健所長(秋野恵美子)夜間急病センターについて3点ほど再質問があったかと思います。
まず、医師確保ができなくなった場合に、市内の医療機関へはどのような影響があるか。過度の救急搬送が生じた場合に市内の医療機関へはどのような影響があるか。医師がいなくなってからでは救急に関して問題があるのではないかという、取り返しのつかないことのないように努力をすべきではないかという御質問かと思いますので、その観点で答弁させていただきます。
医師確保ができないという場合については、恒常的に医師確保ができなくなることが決定された場合と一時的に医師が確保できない場合があると思います。夜間急病センターの開設は、今までずっと継続しておりまして、閉鎖したことがございませんので、先ほど市長から答弁いたしましたように、今まで夜間急病センターを開設してきた長い歴史の中で、医師がいないという状況は起きておりません。一時的であれ、何であれ、医師会におかれましては、責任を持って必ず夜間急病センターには医師がいるという状態を努力して築かれてきておられるところでございます。その状況は現在も続いておりますし、平成25年度に向かいましても市民の安全・安心を担保するという責任感の下、夜間急病センターは開設をしている状況を続けると。そこにおける医師確保も医師会としては大変な努力で進められておられるところでございます。
医師会と私どもの話合いの中で、この状態が続けられないといった緊急事態のときには当然話合いをしなければならないところでございます。
答弁漏れの2点だけ先に答弁させていただきますが、最初の質問は、医師確保ができなくなった場合に他の医療機関への影響はどうなるかということでしたが、そもそも夜間急病センターの運営に関しましては、小樽市内の診療所の医師、それから病院のドクターはじめ、ほぼオール小樽と申しますか、たくさんの医療機関の医師が今の運営に参加されているところでございます。医療機関の医師の夜間急病センターへの出向の程度がいろいろと変わってくるという意味では、夜間急病センターの医師の体制と市内の医療機関との影響というのはあるものだというふうに考えてございます。
それから、過度の救急搬送が生じた場合に他の医療機関への影響はどうなるかということにつきましては、今までも一時的に急病センターに患者がたくさんいらっしゃるという状況はあったと伺っております。その都度、医師会におかれましては適切にそこを対応されてきたというふうに伺っております。医師会からは、一時的にインフルエンザがはやったりするときには、たくさんの方が来ることもございましたが、そのときも医師会としては夜間急病センターできちんと対応してまいりましたという報告を聞いているところでございます。
成田議員に御参考までにお伝えをいたしますと、実は小樽の夜間の医療は、夜間急病センターが100パーセントではございませんで、疾病によっては救急車の搬送状況によってはダイレクトにほかの医療機関に行くという場合もございますので、その疾病の内容によっては、もちろんほかの医療機関へ搬送される方が増えることも想定されると思います。これは今回の成田議員の質問のお答えになっていないかと思いますが、参考までにお答えをさせていただきました。
○議長(横田久俊)答弁漏れの部分についての、今、答弁だと思いますが、成田議員の質問の趣旨は、過去はどうあれ、過度の搬送あるいはいろいろなことによって夜間急病センターが機能しなくなった場合、市内の医療機関へはどのような影響があるかということです。今、保健所長の答弁では、それは医師会が対応するので、保健所として影響はわからないということで、医師会が対応するということでよろしいですか。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)保健所長。
○保健所長(秋野恵美子)もしもという仮定で話をさせていただきますと、もしも夜間急病センターが機能しなくなるとしたらどうなるかという御質問になると思いますが、例えば、夜間急病センターの開設が不可能になって閉鎖をするという事態になりましたときには、今日突然として閉じますということになりませんので、前もって、何月何日をもって夜間急病センターの、例えば何時から何時までは閉鎖いたしますということとか、あるいは全面的に閉鎖いたしますとか、いろいろな閉鎖の仕方はあろうかと思いますが、それは当然前もって市民に周知をいたさなければならないことになります。
道内他都市の状況を見ましても、室蘭市のように夜間急病センターを廃止するという決定をした市におきましては、夜間の医療は市内の医療機関が担当しております。ですから、当然、市内の医療機関が、夜間における市民及び観光客等の小樽市におられる方の医療に対応するという意味では相互に補完し合っているということになろうかと思います。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)市長。
○市長(中松義治)成田議員の再質問にお答えしますが、私からは新幹線駅の設置の問題と稲一再開発について答弁させていただきます。
新幹線の問題については、成田議員も御存じのとおり、1972年に期成会を設置いたしまして、本当にこの後志地域、小樽市もそうでありますけれども、札幌までの延伸が昨年6月26日に認可されたということで、本当にうれしく思っているところであります。
そういった中で、新幹線駅の設置の問題でありますけれども、事業費については先ほど答弁させていただいたように、鉄道・運輸機構でこれから測量調査、設計ということをやりますので、事業費についてはまだお話しできないということでございました。しかし、今までの鉄道の問題については、結局、新駅については、では、どうするのだといったときに、技術指針あるいは自然環境、それから市街地への影響等についてということで先ほど答弁させていただきましたけれども、環境アセスの問題も含めて、ある程度それらは進めていったのだというふうに思っています。昨年、ああいう形で札幌延伸までの認可がされたので、これから恐らく測量も含めていろいろなことを進めていくのだろうというふうに思っているのです。ただ、今回の事業費の問題ではなくて、今までの北海道新幹線の延伸についての、線路の設置といったものについては既に何年も前から決められている状況の中で、天神2丁目に駅をつくるというのが記されているということですから、恐らくこれからと言いながら、いろいろな形で今までも進めてきたのだろうというふうに思っております。
ただ、具体的な事業費は今お示しできないということでございますので、また改めてそういうことが発表になったときに話をさせていただきたいと思いますが、既に今までにおいては天神2丁目ということで、私ども小樽市といたしましても天神地区での駅舎をつくるためにどういうまちづくりをするかというのは、平成18年度からずっと進めてきたので、今度、認可されましたので、本当に精査した中で進めていきたいとは思っております。これについては鉄道・運輸機構がそういうことでございますので、今のところそういう答弁しかできないのですが、その辺は、ひとつ理解をしていただきたいと思います。
次に、稲一再開発については、実は私の公約の一つでもありまして、やはりあそこの中心市街地、中心商店街の灯が消えているようであったらとんでもないと私は思っておりましたので、本来であれば、以前と同じような商業施設や宿泊施設というのが、あるいは希望としては多いのかもしれませんが、あの建物がかなり老朽化してしまって、あのままではなかなか使えない、もし仮に使うとしたら、新しくつくるよりも修繕というか、改築費用が大きいということで、結局、今回購入された日本レーベンは、あの建物は取壊しをして、そして新たに何か施設をつくるということでございまして、まだ少し流動的な部分もあろうかというふうに聞いております。
ですから、これから計画がもう少し具体的に出てきたときには、今、議員がおっしゃったような、にぎわいづくりであるとか、人が集まってくる施設とか、そのようなことをいろいろと話し合っていきたいと思っておりますが、今まで権利者が多くてなかなか売買が進まない状況の中で、これを一本化して進んだということは、私は一歩も二歩も前進だと評価しておりますので、では、この後のまちづくりをどうするかというのは、また皆さんからいろいろとお知恵を拝借しながら進めていきたいと思いますし、当然、事業者とも話し合っていきたいと思いますので、御理解いただきたいと思います。
(「議長」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)病院局長。
(「議長、5番」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)5番、成田祐樹議員。
○5番(成田祐樹議員)1点だけ、答弁は要らないのですが、今、病院局長や保健所長も、他の医療機関に影響というか、いろいろと補完してやっていかなければならないというとこで、市民の皆さんに迷惑をかけてはいけないというふうにおっしゃいましたけれども、逆にこちらからしても、やはりパンクさせてはいけないと。やはり適正な利用の仕方を考えなければならないとともに、そういう状況にあるということは、市長を含めた関係理事の皆さんにも十分に御理解していただいた上で、柔軟な対応をしていただきたいというところを要望しまして、質問を終わらせていただきます。
詳細については予算特別委員会で質問させていただきます。
○議長(横田久俊)以上をもって、会派代表質問を終結いたします。
ただいま上程中の案件のうち、議案第16号については先議することといたします。
本件につきましては、直ちに採決いたします。
お諮りいたします。
原案どおり可決とすることに、御異議ございませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○議長(横田久俊)御異議なしと認め、さように決しました。
本日は、これをもって散会いたします。
散会午後6時28分
会議録署名議員
小樽市議会議長横田久俊
議員川畑正美
議員上野智真